<シングルのフリースケーティングにおけるジャンプの回数制限について>
【大前提】
・ジャンプは、1つだけ単独で跳ぶか、2つ以上を連続して跳ぶかによって、
単独ジャンプと連続ジャンプの2つに分けることができる。
連続ジャンプは、ジャンプとジャンプの間にステップ等を挟むかどうかにより、
2つに分けることができる。挟まないものをコンビネーションジャンプと呼び、
挟むものをシークエンスジャンプと呼ぶ。 *注意1
単独ジャンプ、連続ジャンプの合計の上限は、男子は8つ、女子は7つ。 *注意2
・その中で、連続ジャンプの上限は3つ。
・上記のいずれかの中で、アクセルジャンプ(回転数問わず)を1つ以上跳ぶこと。 *注意3
【連続ジャンプ(コンビネーションジャンプとシークエンスジャンプ)について】
・上限3つのうち、3連続ジャンプは1回だけ可能。
・コンビネーションジャンプの得点は、2連続も、3連続も、各ジャンプの基礎点の合計。
・シークエンスジャンプの得点は、2連続なら、各ジャンプの基礎点の合計の0.8倍。
3連続なら、基礎点の最も低いジャンプを除いた2つのジャンプの基礎点の合計の0.8倍となる。
【ジャンプの回転不足(アンダーローテーションとダウングレード)】
・2010-11シーズンよりジャンプの回転不足判定が変更
変更前:1/4以上の不足はダウングレード(DG) 記号「<」1回転下の基礎点が与えられる。
変更後:1/4以上1/2未満の不足はアンダーローテーション(UR) 記号「<」基礎点の70%が与えられる。
1/2以上の不足はダウングレード(DG) 記号「<<」1回転下の基礎点が与えられる。
(表記例:3Lo<) この場合3Loを試みたがURと判断され、基礎点は3Loの70%になる。
(表記例:3Lz<<) この場合3Lzを試みたがDGと判断され、基礎点は2Lzの点数になる。
・報道関係の記述はまだ定まっていない感があるが、アンダーローテーションの場合
「回転不足」とだけ記述される傾向にある。
【ジャンプの種類について】
・ジャンプの種類は、跳び方によって、A(アクセルジャンプ)、Lz(ルッツジャンプ)、
F(フリップジャンプ)、Lo(ループジャンプ)、S(サルコウジャンプ)、T(トウループジャンプ)の
6種類あるが、種類が同じジャンプでも、回転数が異なれば、回数制限上では別のものとみなす。
例:3T(3回転トウループ)と4T(4回転トウループ)
・ジャンプが1/2以上の回転不足でダウングレードされた場合でも、ダウングレード
される前のジャンプの回転数で扱われる。 *注意4
・上記6種類のジャンプは右足で下りるが、ハーフループは、右足で踏み切って1回転し、
左足インエッジで下りるので、「1Lo」の変則ジャンプである。2010-11シーズンより、ハーフループは
「1Lo」ジャンプとして認められるようになり、プロトコル上「1Lo」と表記され、1Loの基礎点・GOEが
与えられるようになった。 *注意1
【ジャンプの回数制限】
・2Aの上限は2回まで。(2009-10シーズンまでは3回まで)
・3回転以上のジャンプには、跳べる回数の制限がある。これがいわゆるザヤック・ルール。
同一種類かつ同一回転数のジャンプのうち、2回跳べるのは2つまでで、
それ以外は1回ずつしか跳んではいけない。
また、同じものを2回跳ぶ場合、少なくとも片方はコンビネーションか、
シークエンスとしなければならない。 *注意5
◆注意
1.2010-11シーズンより、ハーフループは「1Lo」ジャンプとして認められるようになったため、
ハーフループで繋いだ連続ジャンプは、コンビネーションになった。
ハーフループの後に繋げてコンビネーションとして跳べるジャンプは、
サルコウ又はフリップのみである。
2.ジャンプは跳んだ順番にカウントしていく。制限を越えたジャンプはノーカウント(0点)となる。
3.アクセルジャンプが一つも含まれていなかった場合は最後に跳んだジャンプがノーカウント(0点)となる。
4.ダウングレードを表す記号(「<」等)がプロトコルに表記されるようになったのは
2006-07シーズンからである。それ以前はダウングレード後の回転数で表記されている。
5.同一種類かつ同一回転数のジャンプを2回跳んで、2回とも単独ジャンプ
だった場合は2回目がシークエンスとみなされる。(表記例:3Lz+SEQ)
これもコンビネーション・シークエンスの3回の回数制限に含まれる。