>>374 『解釈』という訳語が誤解を招くのだと思う
フィギュアや楽器演奏や歌やダンスなどにおける interpretation というのは
自分のやりたいことを、体や楽器や声などを媒体として、どれだけ表現できているかという意味
フィギュアの場合は、音楽そのものをどれだけ正確に感じとって、演技に表せているか
つまり強弱・テンポ・拍・ニュアンスなどを、きちんと体全体の動きやステップや間合い等に移せているか
要は『音楽にちゃんと合っているか』という、どちらかというと(リズム感など含む)技術的な観点であって、
元音楽のストーリーだとか、深遠な意味だとか、作曲者の意図だとか、そういうものは関係ない
英語の interpretation には、『通訳』という意味もある
つまり、A(音楽)を、どれだけ正確にB(実際の動作)に翻訳できているかということです
「音取り名人だ」とか、「曲に合わせてタメを作る動きがうまい」とか「リズム感抜群で1拍も外さない」とか
「ジャンプやスピンまで音楽にピッタリ合ってる」とか言われるスケーターがいるでしょう?
INというのは、そういった点を評価するものだと考えると分かりやすいと思う
ランビエール選手が『四季』に抱いたという、冬の森をさまようシマウマが極彩色のオウムになって飛んでいく…
というイメージは、ビバルディ的にも音楽愛好家的にも、間違いといえば大きな間違いでしょうw
しかし彼がそのイメージに基づいて、音楽のリズムや旋律や雰囲気に合わせた演技をしていれば
INは高く評価すべきだし、実際(ブッ飛んだイメージにもかかわらず)きちんと評価されていたはず
もちろん、元音楽の意味や物語世界を余すところなく表現してると思える演技、たとえば
恋するジュリエットになりきって『ロミオとジュリエット』を滑ってるわ!みたいな場合もありうるけど、
それはINではなくて、PE(演技力)の項目で評価されるべきものだと思う
長々とすみません