●スケーターたちの名言●

昨日の朝、ジェフリーが引退をするという話を聞いてショックだった。
たった２〜３週前までジェフとは同じリンクにいたのに。

あの日、同じリンクで一緒に練習をしていた選手たちが、全員練習をやめて壁にくっついて
ジェフリーの新しいロングプログラムを見守った。
私も口をかすかに開いてただただ茫然とそれを見つめ、.動くこともできなかった。
ジャンプなしの練習であるにもかかわらず、彼の動作・表情の一つ一つが私に感動を与えた。
まだ仕上がっていないプログラムをあまりにも素敵に消化するジェフリーを見て
「私は、まだまだあのレベルには遠いんだな」ということを思い知らされた。

なのに……、急になぜ？
ワールドチャンピオンになったことでプレッシャーが大きくなったのだろうか?
引退することに決定をするまでどれほど大変だったろう。

私が引退宣言をする日が来るとしたらどんな気持ちだろう……。
きっとそれは、今は想像もできないような気持ちだろうと思う。
今はとても大変でくたびれて休みたくて、このすべての苦しみと痛みが早く過ぎ去ってしまったらと考えることもある。
もちらん引退後にしたいことも夢もたくさんあるけど、実際にその日が来たら
言葉では表現することができない気持ちになるだろう。

選手たちは皆１０年あるいは２０年以上、今まで生きてきた人生の
半分以上を占めたスケートをやめようと思うとき、とても寂しくて心残りだろう。
試合の時感じることもある身の毛がよだつように嫌な緊張感、不安感
きっと、それさえも恋しくなるだろう。

ジェフリーはフィギュアというスポーツが、私が今やっているこのことが
本当に素敵なことなんだという自信を感じることができるようにしてくれたスケーターだった。
引退はしたけれど、競技会ではないとしてもジェフリーの演技を見て
その感動を、これからもずっと感じることができたらいいな。

キム・ヨナ