3A以前の恩田の記事
恩田は中学に入って始めて最初の3回転をとび、17歳のときに5種類をマスターした努力型だった。
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2000. 03. 10
[おはようトーク]フィギュアスケート世界選手権日本代表 恩田美栄さん=愛知 中部朝刊
◇おんだ・よしえ17 【生まれも住まいも名古屋市】
◆5つのジャンプ磨きたい
◆“世界”を舞台に全力
――世界選手権の代表に選ばれた気分は。
二月下旬の四大陸選手権(大阪市)で五位になったのが評価されました。村主(すぐり)さん(早大)の方が順位は
上だったんですが、私の方がフリーの演技がよかったから選ばれたようです。でも、まさか自分がという気持ちです。
――恩田さんの持ち味は切れのあるジャンプと聞いていますが。
三回転ジャンプには踏み切りの仕方などでルッツ、サルコ、トゥーループなど五種類あるんですが、今シーズンは
五種類すべてを跳べるようになりました。演技の幅が広がり、全日本選手権の四位、四大陸選手権の五位につな
がったと思います。
――スケートを始めたのは。
本格的に始めたのは、山田満知子コーチのいる東海フィギュアスケーティングクラブに入った小学校二年生の時です。
五歳ぐらいのころ、伊藤みどりさん(日本スケート連盟強化コーチ)の演技を見て、あこがれたのがきっかけです。
「自分もあんなふうに高く、きれいにジャンプしてみたいな」と思ったんです。中学一年生になって、初めて三回転ジャンプが
跳べた時は感激しました。そうしたら、跳ぶのが楽しくなって、もっといろんなジャンプを覚えたいと思うようになったんです。
――これからもジャンプを磨いていくんですか。
五種類を完ぺきにこなすところまではいっていません。もっと正確に、確実に決められるようになりたい。
それに、ジャンプだけじゃなく、ステップやスピンなども重視しようと思っています。スケーティングがきれいで、スピードの
ある選手を目指しています。シニアの大会に出るようになって、表現力も意識するようになりました。
――あこがれのみどりさんは八九年の世界選手権で優勝しています。同じ“土俵”に上るわけですが。
今の自分の力が、世界で通用するとは思っていません。でも、選ばれたんだから自分の持っている力を、精いっぱい
発揮してきます。世界のトップクラスが集まる大会だから、勉強することがいっぱいあると思っています。
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東海女学園高2年。名古屋・千種台中時代から頭角を現し、97年の全日本ジュニアで準優勝。
そのころは「オリンピックにも出たいし、プロのスケーターにもなりたい」と夢を膨らませる少女だったが、
3年足らずで日本のトップクラスに成長。初めての世界選手権でも、自分の足元をしっかり見据えている。
世界選手権は今月27日からフランスのニースで開かれる。
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