310 :
現実@マネーの虎:02/01/13 01:02 ID:S4GrtUCJ
>一時的にしても入らざるをえなかった
こういう状況がそもそも問題だと思うのですが...
要するにこれって「敵の敵だから味方だろう」の理屈でしょう?
賛同人どまりだと思う。江藤淳と同様。
312 :
310へ:02/01/13 10:35 ID:1OlcTncm
敵の敵だから味方という訳ではなく、
今の教科書の内容はあまりにもひどい
という事実は、保守でなくとも認識している人は多い。
313 :
福田氏の影響について:02/01/13 10:48 ID:1OlcTncm
このスレッドで福田氏の思想が吉本や柄谷へ影響を与えたとの話があるが
それは事実であろう。それ以外にも福田氏は当時の多くの文芸評論家に影響
を与えた。
まず、進歩的知識人という用語は福田氏が広めた言葉。
次に、私はではなくぼくはではじまる文体。これは福田氏が広めた文体。
初期の吉本も江藤も私はではなくぼくはではじまる文体。
福田氏が、敗戦直後の文芸評論家の中では圧倒的スターであった事は、
高橋さんという文芸評論家が書いている。
314 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/13 18:57 ID:H5cGfZK3
思索のためにあげる
315 :
名無し:02/01/14 06:57 ID:VnOhPBOX
かつて福田恆存らが結成した「日本文化会議」を見てゐるせゐか、西尾幹二は教科
書運動を本格的に始める前に、江藤淳に「保守統一戦線を展開したいのでご協力を」
と言って江藤を呆れさせたらしい。西尾さんは「つくる会」の会長も退任されたこと
だし、昔のニーチェやショウペンハウエルの篤実な翻訳家だった頃の西尾さんに戻っ
てしっかり勉強してほしい。そして松原正さんには西尾さんや西部邁さんの批判なん
かより、一番福田先生の側にゐたんだから、回想録でも福田恆存論でも最後のご奉公
に書き上げてもらいたい。中村保男さんも谷田貝常夫さんも同様です。ぜひお弟子と
して福田先生のことを書いてください。そして福田先生のご次男で、現代演劇協会理
事長の逸さん、ぜひお父上の戯曲を劇団昴で上演してください。ここ数年、お父上の
シェイクスピア翻訳も舞台になってゐません。口の悪い連中は「今の昴に福田訳をこ
なせる役者がゐないからだらう」などと言ってゐますが、それを否定するために、ぜ
ひともよろしくお願ひします!!!
316 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/14 08:50 ID:GBXTpRA1
福田理事長は、去年、福田恒存の戯曲を昴で上演しているはず。
あと、浅利さんが最近福田恒存の戯曲「有馬皇子」を上演したはず。
317 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/14 14:36 ID:vc9COLc8
このスレッドて夜遅くか朝早くのレスが多いね。
ひょっとして一部の評論家志望のマニアだけのスレッド?
318 :
雷:02/01/14 15:32 ID:7kL2lJZn
2年ほど前、劇団昴の「堅塁奪取」を三百人劇場で見ました。
また、優れた福田恆存論を以前から探しているのですが、今だ眼にしていません。
多分無いのでしょう。なにぶん福田さんの間口は広いのです。活動範囲は文芸評論、
国語論、演劇論、政治論、社会論、文化論、翻訳、劇作などに及んでいます。
私が持っている本だけでも50冊〜60冊くらいあり、最近、著作目録を作ったら
650点ほどありました。(但し、翻訳全集はなく、著作全集と単行本の著作物は重複しています。)
これだけの分野にわたって書ける人はいないのでしょう。
福田さんは昭和最大の思想家ですが、徹底的に思索して、福田さんに近づける人は
現在の日本にはいないのです。いや、ありとあらゆる分野で優秀な人材が払拭して
いることが今の日本の重大な危機なのだと思います。
福田さんの魅力は、近代を徹底的に追及しながら、それだからこそ、全体的で有機的な
中世社会を見据えている、という点にあると思います。反近代の思想ですね。
保守とは言っても、右翼や左翼とは関係ないのです。視野の狭い西尾、松原、井尻、
中村、谷田貝などの人に福田論が書けるわけはないのです。
私たち一人一人がそれぞれ、福田山塊に入り込み、悪戦苦闘する以外に道はない、
と最近は覚悟しています。
319 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/14 21:12 ID:MmRn9L0o
福田氏の本を多くの人に読んで貰いためにあげる!
320 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/14 21:18 ID:MmRn9L0o
私は昭和46年生まれで早稲田の学生だったが、まわりに福田氏の
本を読んでいる奴なんか誰もいなかった。
こうしたスレッドがあるという事は
サイレント福田ファンがいたっていう事か。
321 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/15 18:30 ID:kIDqjp2n
>>320 私は昭和40年生まれで早稲田の学生でしたが、
まわりに福田さんの本を読んでいる奴なんていませんでした。
柄谷や蓮実好きはけっこういたけど(苦笑)
あ、西部好きも。
しかし、柄谷なんかも福田さんの影響を受けているんだな。
このスレって勉強になるね。
昭和55年生まれ現役わせ惰性です。
中野翠さんの本で紹介されていて福田恆存を知りました。
>>322 同世代age。そーいや、宮崎哲弥のエヴァンゲリオンに関する評論でも
『現代人は愛しうるか』が触れられてたなぁ。
エヴァと福田。意外な組み合わせだなぁと思ったもんだ。
324 :
昭和46年世代:02/01/15 20:48 ID:hiBINRPz
福田恒存は、人間この劇的なるもの、芸術とは何か、批評家の手帳を
書いた事によって、戦後最大の保守思想家との地位を得たが、その結果
福田氏が書く事のできなくなった言葉は大きいと思う。そこを書くこと
が若手評論家の仕事だと思う。
小林秀雄も確か、作家か評論家が書く言葉は、その結果、書けない言葉
が多くあると何かに書いていたような気がする。
その部分を書くことが評論家の仕事。
単なる福田恒存のガイドブックであれば、西部の福田論が一番コンパクト
で的を得ている。
325 :
続き:02/01/17 20:13 ID:ZojhPqLF
あげ
326 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/18 08:36 ID:xM5m3KWk
あらたな若き批評家を呼び込むためにあげる
327 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/19 12:34 ID:QyjxHKRb
「一匹と九十九匹と」読んだけど、凄い文学論です。
328 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/19 16:11 ID:WBzFqmoa
小林秀雄と福田先生の関係とは如何なるものだったか御存知の方いますか?
「福田先生が小林秀雄を韓国旅行に誘った」という話ならきいたことがあるんですが。
329 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/20 20:53 ID:S4TizV/o
福田は小林が肩の後ろから見ていることを常に意識して
書いていたんだってさ。
小林からすると、福田は最後のお弟子さん。中村光男
よりもっと若いし。江藤淳なんかは、もうそうじゃない。
330 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/20 20:57 ID:NR9xs1Jh
福田恒存と小林秀雄は思考形態が全く違う。
331 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/20 23:14 ID:MXCrod/l
332 :
現実:02/01/20 23:29 ID:3Z0jdvYA
333 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/20 23:53 ID:v9fxJaW8
福田が小林の影響を受けている、同一の思想家という俗説は、
西部や西尾が広めたもの。2人とも福田のパクリなので、
福田よりも小林の方が格上、福田は小林の跡取という話をでっち
あげて、自分たちが福田のパクリだという批判をのがれようとし
ているだけ。
また、福田はかなり断定口調の批評が多いので、私は福田の門下生
ですといえば、その時点で思想家としての活動分野が狭まるのは事実。
ようするに色に染まってしまう。
但し、文芸評論という形式をもって、人間や思想を語るというパターン
をつくったのは間違いなく小林秀雄なので、そういう面では福田は小林
の影響を受けている、というかすべての現在の文芸評論家は小林の影響
を受けている。
福田の小林論は、それ程深い内容ではない。ただ、文芸批評で人間、思想
を語るというパターンを小林に先駆けてやられたというようなどちらかと
言えば口惜しさのようなものを私は強く感じる。
334 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/21 00:06 ID:PGy06HZg
↑そりゃ言いすぎだろう??『小林秀雄の思ひ出』という伝記で、
小林自身が弟子だって言ってる証言が載ってるよ。
なんでしったかぶりばっかりなの?悔しさ?何とんちんかんなこと
言ってるの?
335 :
328:02/01/21 01:15 ID:leZ2H87/
>>332入ってたね。僕は最近よんだ。
@小林とは何とかがんばって距離感をもとうという意識がみえた。
Aその上で、戦後に「小林とは決別する」と言ってた若手の文学者らに
「今こそ小林について考えるべき」みたいなこと言ってたのが
とても印象的だった。
@とAは相反する感じなんだけど、なんだけど…
この微妙な立脚点をもつ福田先生は何と言うかやっぱり
凄いと思ってしまう。何が凄いと言うのかは上手く言えないんだけど。
僕はしがない学生なんだけど、とにかく福田先生と小林秀雄は
これからもくりかえし読んでいくんだろうなーと思っています。
何が言いたいのかよくわからんレスでスマンです。
336 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/21 05:06 ID:shE4GKUX
全集の覚書(あとがき)に、小林とつきあいがあった誰もが
小林に痛罵されているのに自分は1回も罵倒などされたことが
ない、これは自分のことなど相手にしていなかったのか・・・
とか書いてるね。
337 :
333:02/01/21 08:03 ID:iq+PuPtV
悔しさとは、劣等感のことではなく自分が手がけようとした仕事を先に
やられたという思いの事。これは、文芸評論家の佐伯が福田恒存に対して
同じような感情を若い時代感じたのと同じようなもの。
重ねていうが、福田と小林の批評は思考過程が全く違う。
あと、小林秀雄は誰が自分の弟子だとかといったけち臭い縄張り意識は
持っていない。
小林秀雄は、福田恒存については、「キティ台風」の批評しかしていな
い。エピソード系の話はあまりあてにならない。
小林の「キティ台風論」はやる気のなさ、福田に頼まれたから書きましたっと
いうような感じがでた結構嫌味な批評。
まあ私は、そのやる気のない文体は、小林と福田の逆に親密な関係をものがた
っていると思うのであるが。
338 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/22 00:22 ID:MoK2LG+C
思考形態が全く違う、ということをもう少し具体的に書いて
みてもらいたい。あと弟子=縄張り意識というような、そんな
定式化も良くないのでは?蓮実とそのエピゴーネン(死語か)
といった関係を、誰も小林と彼に私淑していた、もしくはライバル
意識を持っていた者たちが持っていたとは思わないだろう。
例えば白洲正子はまぎれもなく青山二郎の弟子だが、それが
けち臭い関係ですか?
悔しさという表現で言わんとしたいことは分かりました。
このスレ深夜になると動き出すところが何かイイよね。
341 :
333じゃないけど:02/01/22 01:07 ID:ObRUBDNM
福田ってイイ意味での「立場」っつうか「ハラくくる」ってところを
誤魔化さずやってるとこがイイよね。その分「僕は自分の主張とは
真逆の論理も持ち合わせている」みたいなこと言ったりするんだけど。
『人間・この劇的なるもの』がそうだけど「人間のなすこと全てコレ
芝居」っつうか「この世は意識のみ」みたいな感じにいく。
まっ、そこがイイとも言えるが、「結局、彼は『劇的な自己』はある
っていってるんでしょ?」と柄谷に愛敬交じりながらも揶揄されたり
もする。
小林は「立場」っつうか「ハラくくる」っていうより
何と言うか「全てを見ること」に命かけたみたいな感じだね。
フロイティズムやマルキシズムは信じないがフロイトやマルクスは
信ずる、みたいな。
そこが福田のもつ明快さには及ばないことにも結びついたりするんだけど
ある意味、これは最強ともいえる。
342 :
333:02/01/22 10:01 ID:UKvPys/O
人間この劇的なるものにおける人間は、劇的に主体的に動く人間ではなく、
宿命からの離脱と宿命を知るための
行動という複雑な人間である。
福田は劇的なる自己を成立ならしるために絶対者という概念を用いたが、
晩年は、キリスト教的絶対者の概念からギリシャ神話の人間の宿命は全て
決まったもので変えることができないという概念に変化している。
福田はマくべスを否定し、柄谷はマクベスを肯定した。マクベスは、柄谷の
いうところの意味という病から逃れることを死ぬ前にしったわけであるが、そ
れを肯定している時点で、柄谷も意味という病という意味に呪縛されているこ
とになり、柄谷も結局は劇的なる自己が存在し得ないという論説には完全に結び
つかない。
福田は、絶対者という死中を置いて福田イズム(保守主義)を形成したのであ
るが、これもまた絶対者とはあやふやな概念であり、福田のいう絶対者は人間が
生きる過程において見出すものか、思想の都合上つくりあげた概念かはわからない。
ただ人間この劇的なるものでデジャブ−の事を書いている事から、福田のいう絶対者
は人間が生きる過程に見出す宗教心が根本になっているのではないかと思われる。
福田は自分の近況や自叙伝をほとんど書いていない人なのでこのあたりはよくわからない。
343 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/22 20:29 ID:MoK2LG+C
小林との関係が書けていないし、大分柄谷のレトリックにひっかかってる
感じもするね。小林が福田を弟子だと言ったということの典拠は、
『小林秀雄の思ひ出』文芸春秋社刊、p279の終わりにありました。
344 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/23 12:26 ID:8INVGGPb
福田氏の知名度をあげるためにあげ
345 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/23 16:09 ID:FqAHEFJ/
面白いのでage
小林との関係も戦後になってから親しくなったというのが
福田らしいよね。
一般的な日本の知識人の傾向としては
戦前(マルクス主義者)→戦争直前(転向、国家社会主義とかいろいろ)→戦中(天皇バンザイ)
→戦後(戦後民主主義者)→80年代(市民主義的左翼or保守)
みたいな流れがあるけど、福田の場合、
戦前・戦中から一貫して自由主義、個人主義を考えていたからね。
しかも、小林よりも近代(批判)にこだわっているように思える。
むしろおれ的には小林よりも中村光夫と比べたいところ。
中村光夫も近代に徹底してこだわっているからね。
シンパシーを感じていたんじゃないのかな?
347 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/23 19:14 ID:yGI0xdF7
ただ、中村光夫は結果としてカトリシャンになったが、
福田は無宗教であった。
その違いは大きい。
>>348 「宗教」と「宗教っぽい」には相当な隔絶があるって。
( _(((((((((_ )
|/ ~^^\)/^^~ヽ|
| _ 《 _ |
(|-(_//_)-(_//_)-|)
| 厶、 | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\ |||||||||||| / 国敗れてサンガリア
/ \____/\ \________
福田は『アポカリプス論』を訳しているし、ニーチェに親しんでいるから
キリスト教の憎悪の構造を批判しているんだよね。
でもって、これは世界宗教批判にもつながるという文脈でおれは思うんだけど。
どうよ?
ちなみに、『探求2』から始まる柄谷の世界宗教批判は福田の文脈で読めるよ。
352 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/25 00:55 ID:yRy3gl+W
ツネアリさんが西部邁氏の「虚無の構造」を読んでいたら
どんな感想をいだいたと思いますか?皆さん。
353 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/25 19:02 ID:QDOuSz+0
日本を背負って立つ若き人々の為にageます!!
354 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/27 00:14 ID:lSNk6K5q
>353
うっとうしい!
355 :
現実:02/01/27 02:34 ID:MKfXsU+7
あらためて
>>547 を読んだら少し気になりました.
>人的ネットワークもすごいので批判は慎重にされた方がいいですよ。
批判したら袋叩きにされると忠告されているようにもとれます.
(遭遇したことはとりあえずないのですが)谷沢信者,渡辺信者には,
「そういう方々」が多いということでしょうか?
>>549 どこの木村さんですか?
>>550 興味が湧いたら
>>541 に挙げた方々の本でも読んでみて下さい….
356 :
現実:02/01/27 02:36 ID:???
>>355 は松原スレッドへの誤爆です.すいません
357 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/28 00:33 ID:3yLaUzd3
渡部も谷沢もいちいち自分に反論する名も無き人は無視するよ。
いちいち反論やいやがらせをするほど馬鹿ではない。
でも谷沢なんかよく出世したよね。あの大学は当時だったら漢字が書けりゃ
合格したからね。
結構学歴コンプレックスに悩ませられたんだろうな。
age
359 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
age