1 :
右や左の名無し様 :
04/02/01 00:22 ID:KvNYlex4 教えて
2げと
3
笹倉秀夫 著「法哲学講義」(東京大学出版会) とりあえず、これだ。 政治学や法学について論じるならこの本に書いてあるようなこと程度は最低限知っているべき。
「西洋政治思想史」〈1〉〈2〉(新評論)がお奨め。 政治思想のイロハだな。
6 :
右や左の名無し様 :04/02/01 02:59 ID:wIINRb8B
松村孜著「戦争学」(文藝春秋) 政治と軍事は友達にょん
ジョン・ロールズ『正議論』ぬきには政治思想は語れまい。
ドラえもん 全45巻 まず、子供時代にこれを読みませう。
9 :
右や左の名無し様 :04/02/01 11:47 ID:w0sqHgsi
『正義論』はロールズ自身が誤りをみとめた。
サヨクの墓標となるか? 「社会党に騙された!」(宝島社)
ジョン=ロック「市民政府論」(岩波書店) 当然必読だろ。
>>10 宝島社なら「新・社会党読本」っていう土井社会党(当時)のファンクラブ
みたいな本もありますけどw
13 :
アスカ@忠君愛国 :04/02/02 01:38 ID:Vhr6ycTD
「バカの壁」「まれに見るバカ」「やっぱりバカが増えている」 一連のバカ本のなかではどれがお奨めでしょうか?
左翼系だったような気がするjicc
>>4 注文しますた。ありがとさんです。
>>7 田中成明とかいう人が翻訳したやつですか。
アマゾーンで注文したら、「正義論」の著者がなかった!でも注文しますた。
>>15 君は2chで勧められたら直ぐに飛びつくのか?
未来社のホームページで調べたら、その本は
>>7 が言っているのとは違う本だと思うよ。
もっとも、その本は信頼の置ける訳者による翻訳だから悪い本ではないのだろうが。
一度書店に行って手にとって調べてみてから買ったほうがいいよ。
それから
>>4 の本は俺も薦める。初心者には適していると思う。
17 :
右や左の名無し様 :04/02/02 12:12 ID:F06LXgKz
石破茂『坐シテ死セズ』 改憲の事ばかりに注目がいっているが、石破長官は『今、何が出来るのか?』を凄く深く考えているのだなぁと感心した
>>18 笹倉氏の本は基礎知識を効率よく習得するという目的には有用なんじゃない?
ただ、「動物の権利」とか個性的な主張が入っていることも事実だが。
うえーん、正義論キャンセルしますた。
>>20 キャンセルできた?良かったね。
ちょっと君も軽率だよ。
しかし、猫タンもここに書き込むなら、法学の専門家として何かお薦めの本を挙げて欲しいな。
高部正樹「傭兵の誇り」 この本の中に出てくるジャーナリストを見て笑ったが それは戦場に出た時の自分だとも思い恐縮。
23 :
MMMM :04/02/02 19:45 ID:NsCRy4FC
ロールズ、イイねえ。ヘンだけどねえ。 バカのふりしてみたり、シーツかぶってみたり。 ああゆうのって、もう観念論だよな。いやもとより。 おれ英米系ではねえ、倫理学でネーゲルっての好き。
24 :
保守を考える :04/02/02 20:08 ID:xbdPtYzv
ルソーの「社会契約論」と「人間不平等起源論」も読むべきだ。 政治思想の古典だよな。
>>21 じゃあ、村上淳一『「権利のための闘争」を読む』とイェーリング『権利のための闘争』をセットで。
読み方によっては、ロールズ的個人主義批判とも読める。
>>23 >ネーゲル
確かロールズの弟子だよね。
27 :
アスカ@忠君愛国 :04/02/03 02:25 ID:a/dWLjHh
>>24 あはは。やっぱり。
アタシもそこは気になりましたw
法哲学板ってところでは
http://www.bs1.net/philosoc/ 田中成明『法理学講義』が推薦されていたのでアタシはこっちを買いました。
『法理学講義』のほうが網羅的体系的な記述のような気がするのですが・・・
猫さんの評価はそのへんいかがでしょう?
それと、
>>4 はなんかおかしくないですか?
>政治学や法学について論じるなら
っていうけど、政治学の教科書は別にいろいろあって、笹倉『法哲学講義』を
読んだからといって最低限の知識が得られるとも思えないのですが。
まあ冗談なのかもしれませんが。
>>27 法理学講義はマニア向けでしょ。
勿論、網羅的体系的であるのは事実だけど、普通の人が読んでおもしろいかと言えば
そんなことはないと思う。その手の学問が好きだ、っつーなら別だけど。
読み物としては笹倉さんの方がおもしろいんじゃない?
確かに法哲学を極めようと思ったら「法理学講義」を使うべきだと思うが、その前段階としての初心者向けとしては笹倉の方が良いと思う。 笹倉氏の本を済ませてから「法理学講義」に進むと比較的スムーズに入れるんじゃない?
30 :
尊皇攘夷 :04/02/03 10:42 ID:???
「1984」現代にも通じる本。 政治や思想が目指すものについて、一つの提言になる。 勉強に飽きた時、気分転換にお薦め。
>>25 恐ろしい本を推薦しま砂。
中川八洋のルソー論を読んで、私もルソーを少し読んでみましたが、
・・・
ところで、中川教授のルソー論には反対も賛成もあるんだろうけど、皆さんはどう?
>>31 いや、別にルソーの理論を鵜呑みにして信じろという事ではなくて、一応彼の主張したことがどのようなものであったかを、少なくとも知識としては知っておくべきということ。
ルソーの理論は政治学を学ぶ上では、常識として知っておくべきだと思うよ。
カール・シュミットの「政治的なものの概念」も一度は読んでおくべき。
それにしても猫タンの読書量は半端じゃないみたいだな。 道理で保守や「れ」を簡単にあしらえる訳だ。 俺も猫タンみたいに読書量を増やせば、保守や「れ」を喝破出来る様になるのかな。 連中の言っていることが変であることは感性では分かるけど、猫タンみたいに論理的に論破することは出来ないもんな。 しかし、こうなると「れ」や保守が普段どんな本を読んでいるのか知りたいものだな。
いやー側から口を出すけど、中学高校でルソーを肯定的に教えるのは いいかげんやめてもらいたい。ルソーだけはヤバイ。 同時代の思想家にイギリスのヒュームがいるけど、ヒュームはルソーを 「フランスで苦労してるいい奴」だと思って友達になろうとしたんだけど あまりにルソーが自分勝手な男で、要するに革命の空気にかこつけて 口八丁手八丁で成り上がろうとする奴だったんでガックシきて縁切ったんだよな。
浦部法穂著「全訂 憲法学教室」(日本評論社)は、現在最高の憲法学の基本書の一つだと思われる。 各種国家試験もこれでOK。 もちろん、政治学を学ぶ上でも有用な示唆を与えてくれる。
37 :
保守考 ◆rKRIGHTmBg :04/02/03 18:33 ID:XZfIq7W3
>>34 釣りか?
って釣られた私・・・・。
まあ、直近で読んだ本は「るるぶじゃぱん」3月号だな。
ついでにトリップのてすと
38 :
◆gghX0J6sMI :04/02/03 18:41 ID:MJ6Z4LGA
テスト
>>33 但し、原著或いは今となっては手に入りにくい『危機の政治理論』の中の翻訳で読むべきだろう。
田中浩訳はあまり評判が芳しくない。田中のシュミット研究書も、シュミットの一面を強調しすぎている嫌いがある。
>>35 それはルソー解釈によるでしょ。ルソーは全然駄目と評する学者は時々いるけれど、
何故ルソーがそんなに駄目なのか俺はいまいちわからない。
そりゃあ、他の古典テクストと同様に多くの問題も抱えているが。
>>36 浦部さんは読みやすいけれど、国家試験がOKかというと疑問だよね(笑
>そりゃあ、他の古典テクストと同様に多くの問題も抱えているが。 それで済むんなら思想なんか勉強してる意味ないな。 そんな態度でよくいままで議論してきたね。
>>40 じゃあ、具体的にルソー「だけは」やばいとする根拠を教えてよ。
俺としてはプラトンの方がやばいと思わないでもないが。
40は俺じゃないんでよろしこ。猫さんの「いままでの議論」なんて知りません。 どんな信条の人かも知らない。 なぜ古代ギリシャの思索家プラトンが出てくるのか理解できないけど、 彼は時代の水準を超えた思索家だろうと想像する。 一方、ルソーはフランス革命前夜の駄目芸人にすぎず、まともな思想家じゃなかった。 もちろんフランス革命自体も大失敗だけど、ヴォルテールなんかはまともっぽい。 一方、ルソーはただ自分が注目されればよかった。人間の本性・真理の発見など どうでもよかった。思わせぶりの文章がさも含蓄があるように見えるけど、 あれは戯曲を盛り上げるセリフに類する物だと読むべき。
44 :
35 :04/02/03 21:48 ID:???
あ、
>>42-43 は俺(
>>35 )でした。
ついでに
ジェイン・ジェイコブズ「市場の倫理 統治の倫理」
ハイエク「市場・知識・自由」
を推薦しときます。
孫引きだが ルソー「社会契約論」岩波文庫、191頁。 ・・・主権者は、それを信じないものは誰であり、国家から追放することができる。 ・・・法と正義を誠実に愛することのできぬものとして、また必要にさいしてその生命を自己の義務にささげることのできぬものとして、 追放することが出来るのである。もし、この教理を公けに受けいれたあとで、これを信ぜぬかのように行動するものがあれば、 死をもって罪せらるべきである。 肝心の岩波文庫が手許にないので説得力に欠けるが、該当部分には翻訳者が痛々しいくらいの弁明をしていたな。
47 :
アスカ@忠君愛国 :04/02/04 00:04 ID:thSCl068
>>28 Σ (゚Д゚;) マ、マニア向け?そうだったんですかー。
辞書がわりみたいに使おうと思っていたのですが・・・
どうもありがとうございました。
48 :
アスカ@忠君愛国 :04/02/04 00:10 ID:thSCl068
>ルソー批判について 中川先生は確かに過激にルソー批判していらっしゃいますね。 でも問題はルソーか反ルソーかにあるのではなくて、日本において ルソーが聖人君子のように語られるばかりで、反ルソーの言説が これまでまったく存在しなかった、という点にあるのだ、とアタシは 認識してます。 ヨーロッパにおいてはルソーはもちろん、プラトン哲学でさえも、 繰り返し手厳しい批判にさらされてきたわけです。批判のあるところ には対話があり、弁証法があるのでしょう。 それがヨーロッバの思想的な健康さにつながっているのではない でしょうか?それにひきかえ日本は・・・このへんでやめときまつw プラトン批判といえば佐々木毅『プラトンの呪縛』(講談社学術文庫)に しつこい、じゃなかった詳しいですね。
ハンス・ケルゼンの「デモクラシーの本質と価値」もはずせないでしょ。 意外に読み易かったという印象があるのだが。
50 :
MMMM :04/02/04 00:29 ID:???
すまん、たんに感想なんだけど、
このスレッド、いい企画だね。
>>1
>>50 俺この板に来るようになったの最近なんだけど、こういうスレって今まで無かったの?
他の板には、この手のスレは必ずといっていいほどあると思うけど。
「社会契約論」「エミール」の著者としてのルソーはよくしらんけど、「告白」 「孤独な散歩者の夢想」を読むと、福田歓一が「近代の政治思想」で「ルソーの 描く人間像はきわめて不安定。」と述べたことの合点がいくよ。これはルソーに 対して政治思想家としてよりもむしろ文学者として接近し解釈するアプローチで あろうけどな。 …「社会契約論」に従えば、国家においてはいかなる政党も、いかなる特殊利害も いかなる宗教的差異も、いやしくも人々を分裂させるようなものは存在すべきでなく 財政すらも存在すべきでない。… このシュミットの要約が正しければ、プラトンの理想国における国民のありかたが ルソーの国家においても反映されていると考えざる得ないね。 スレタイに沿って推薦する本は、文中の福田歓一の著書だよ。
>>51 なんたってここは雑談スレが全く盛り上がらないほどの過疎板だからな
ホッブズの「リヴァイアサン」も必読だろ。岩波文庫が再刊させたみたいだし。
>>43 憲法の阪本さんなんかも文学としてはともかく政治思想としてはルソーは全く評価できないなんて
いっているね。しかし、ルソーの人格に欠陥があることと彼の政治思想に欠陥があることは
直接的関係がないんじゃないの?
>>47 読み物として読んだらおすすめできない、という意味であって、辞書代わりに使うならベスト。
ハーバーマスとかコミュニタリアンとか手続き的正義とかよくわからないタームを他の本で
見つけたときにこの本の索引を引いて調べようと言うのであれば、ベストな使い方だ。
>>48 そんなにルソーって評判いいかな。
>>49 他の本に関しても買いたければ、翻訳が学者じゃなくてちょっと。
内容はすごく良いので−デモクラシーのあり方の「一つの」理念型を適切に描いている−
それこそルソー『社会契約論』、ミル『代議制統治論』、シュミット『現代議会主義の精神史的地位』
あたりと比較して読むとよりベター。
>>54 復刊してたね。名著版も手に入らないからこの復刊はありがたい、というか切らすなよ。
>他の本に関しても買いたければ、 他の本に関しても書いたけれど
>>55 >ルソーの人格に欠陥があることと彼の政治思想に欠陥があることは
>直接的関係がないんじゃないの?
ご自分で確かめてください。
俺は、俺の経験から、人格的欠陥=思想的欠陥の典型がルソーだと判断する。
ルソーを読むとき、それが政治思想でなく一種の脚本のようなものであること、
著者の自堕落な経歴、並はずれた虚栄心、などを想起しながら読むと、
よりクリアなイメージが得られることに気付いた。
猫さんは、おそらく俺が中川八洋の流れでルソー批判しているのではと 疑っておられるかと思うけど、心配ご無用。 中川八洋のルソー批判のネタ元のは、ハイエク受け売りの渡部昇一から輸入した 海外製なので、下品な彼らが得意げに振り回すのは残念なことだけど、 論旨は食わず嫌いしないで注意すべき。 ご存じの通り、中川は、「ルソーは駄目だから俺の言うことを聞け」 というメチャな論理で、自分のトンデモ国粋主義と二者択一をせまってくる。 こういう自堕落な虚栄心こそ実はルソーそのものなんですがねえ。
横田耕一著「憲法と天皇制」もお奨め。 天皇制に関する極めて明快かつ妥当な分析が為されている。
「親日派のための弁明」 これを読んで、左翼の視点というものが少しわかった…ような気がする
ありがとうございます
ここらへんの書物に関しては現実さん(そばばばんってあの人でしょ?)が既にアマゾンでリスト作ってるから、それ参考にしたらどうね。 ちなみに笹倉法哲学漏れも今読んでます。 なんか確かに間違っちゃい無いんだけど、若干図式的というか、たまにぶっ飛んでるというか。 読みやすいんだけどね。 漏れはアルマ法哲学の方が好きかな。
>現実さん(そばばばんってあの人でしょ?) そうだったのか、と思いアマゾンをチェック−一連のリストの存在は知っていて、まともだと思っていた−。 そういえばあの人、福田恒存好きだったよなあ、と思ったり。確かにそれが正解かもかも。
>>63 だって書いてる事2chでやってた議論そのまんまなんだもん(w
書評もたまに追加されるからまだネットはやってるみたいね。
あとなにげにややヲタ属性があるのになんか納得したり(w
>>64 おすすめ漫画でキユをほめてたり、エルフィンリート(実はまともに読んだことないんだが)を入れてたりな(笑
それより、最新レビューで樋口『国法学』を論じているではないか。
頁の割に値段が高かったりで購入を躊躇しているんだが、どうしようかなあ。
ここで挙げられている多くの西欧人の書いた本には、「リヴァイアサン」が典型だが、頻繁に聖書の中のエピソードが出てくるよね。 そうすると、聖書も政治学を学ぶ上での必読書ということになるのかな?
法哲学に関する本といえば、碧海純一著『新版 法哲学概論』(弘文堂)というのもあるよね。 この本は、笹倉氏の本に比べると若干難しいような気がするが、どうなんだろ? 笹倉氏の本を読んだ後に読むのには適していると思うが。
富沢克・古賀敬太(著)「二十世紀の政治思想家たち―新しい秩序像を求めて」もいい本だな。 政治思想を語るなら一度は読んでおくべき。
笹倉氏はものたりないでつ 犯罪人の心理、犯罪を産む社会について研究したい人にお勧めの本は?
和仁さんの『教会・公法学・国家』の復刊に皆様の清き一票を!!
一方、全く無価値になった本というか(世界史の)フレームからズレてしまった本というのもある。 ハロルド・ラスキの著作を誰も挙げようとはしない。
73 :
右や左の名無し様 :04/03/01 03:55 ID:mMbT77+M
頼山陽の本朝草子 これだけで十分と乃木将軍がいっていた。
75 :
右や左の名無し様 :04/03/03 08:53 ID:x5H7zDwy
乃木将軍は信用できん
76 :
右や左の名無し様 :04/03/03 13:23 ID:x5H7zDwy
金正日将軍
大澤武男(著)「ローマ教皇とナチス」文藝春秋社 この本は、面白かった。教皇庁に対して必要以上に批判的ではなく、かといって弁護しているわけでもない。 著者の中立的な視点で終始記述が為されている点は好感が持てた。 これ迄、あまり書かれた事がそれ程頻繁ではなかったテーマだけに非常に興味深い内容となっている。
田中清玄自伝 文芸春秋 これしかない!
>>72 ラスキって戦前に出版された本なんか読むとよく出てきますね。
バジョット「イギリス憲政論」を読みたくて『世界の名著72 バジョット ラスキ
マッキーヴァー』(中公バックス)を買ったら、ラスキの「主権の基礎」という
論文がオマケでついてきましたw
80 :
右や左の名無し様 :04/03/09 21:12 ID:WueMKwVo
このスレ面白いですね。参考にさせていただきます。
オマケですか。かつてはアフリカのどっかの国の憲法を起草したような人だった 筈なんですがね。でもこれだけは確かにいえる、彼あたりが今いちばん哀愁が漂 っている知的分野。注目の、薬でも毒でもない人畜無害な政治的読み物...
82 :
右や左の名無し様 :04/03/26 18:36 ID:D4lW0Jx6
ここの住民さんは、あまり本を読まないのでしょうか? スレが伸びないですね。
じゃあ韓非子でも薦めとくか
84 :
右や左の名無し様 :04/03/29 00:25 ID:hWsXzFEl
>>82 前も同じようなスレ立ったけどやはりノびなかった・・・
本を読まずに、議論してるから(読んだとしてもせいぜい「ゴー宣」)、
2chでは糞みたいな叩き会いかナレアイの議論にしかならんのよ
85 :
右や左の名無し様 :04/03/29 01:56 ID:X7l/oWkB
南原一博はお勧めにゃ
>>84 本を読まずというよりも、基礎的な論理的思考法とか教養に属する基礎知識や政治思想に
底流する思考の基礎理論に対する理解を身につけずに、方法論やら思想解説に手を出してる
印象を受けるな。
飯を食わずにサプリメントをぼりぼり食ってる感じというか。
どんなのでもいいから「論理学入門」の類は必読。政治思想を語る以前の問題だがね。
あと、古典文学の類をたくさん。
>>86 禿堂
例えば「日本の論点」ってあるでしょ。
2ch全般というか世の中一般に言えるけど、あれに載ってるような人の文章ばっか読んでる気がするね。
ストア哲学、マルクス・アウレリウス、デカルト、スピノザ
人生と陽明学 PHP文庫 安岡 正篤 (著) 文庫 (2002/06) PHP研究所
90 :
保守考 ◆WkReason5A :04/03/29 20:24 ID:g9JIKJ0J
このスレまだあったんだね。 前に紹介したのは、あまりにもアレだったんで、基本書を一つ。 「政治学史:福田歓一」(東大出版会) 若しかしたら、古本で探した方が早いかも。
91 :
右や左の名無し様 :04/03/30 22:12 ID:su/pZZ+P
文庫、新書でおねがいします。
新書縛り 以下岩波新書 藤原保信「自由主義の再検討」 渋谷秀樹「憲法への招待」 藤原帰一「デモクラシーの帝国」 樋口陽一「自由と国家」 以下講談社現代新書 大塚英志「おたくの精神史」 永井均「<子供のための>哲学」 森村進「自由はどこまでで可能か」 以下筑摩新書 石川文康「カント入門」 杉田敦「デモクラシーの論じ方」 以下集英社新書 アマルティア・セン「貧困の克服」 文庫で推薦する本を挙げろと言う方が無理な気が。多すぎる。
文庫って衰退してない?まじめ系のものって少ない気がする。
94 :
右や左の名無し様 :04/03/31 11:22 ID:vFx6/Y5m
安部公房ファンはNHKアーカイブスに放送希望メールを!
https://www.nhk.or.jp/archives/fr_iken.htm 1959
芸術祭参加作品 日本の日蝕 75分
演出 和田勉
脚本 安部公房
音楽 小倉博
キャスト伊藤雄之助
1959年度(第14回)芸術祭奨励賞(演出・和田勉)受賞作品。
戦時中の事件を通して、人間社会の不条理を映像化。
事件は1945年2月、戸数50ばかりの雪深い東北の寒村で起こった。
近くの北山で耐寒演習をやっていた小隊から脱走兵が出たのだ。
町の憲兵隊から連絡を受けた駐在巡査大貫忠太は、
白い息をはきながら村長の家へ急いだ。
村は恐怖と不安に陥った。
土門拳を彷彿させる大胆な白黒のカメラワークが見所。
本作品は和田勉の関係者が記録用にキネレコにしていたため、消滅を逃れた。
95 :
右や左の名無し様 :04/03/31 11:24 ID:KqSPZ8YL
渡部昇一「かくて歴史は始まる」 小室直樹「日本国憲法の問題点」 PFドラッカー「断絶の時代」 マイケルEポーター「競争戦略論」
とりあえず、岩波文庫の古典ものを推薦しておこうか。品揃えがいいし入手性が高いのもいい。 なにより古本屋で安く入手できる可能性が高いのがいい。 とりあえず古本屋に行って目に付いたやつを10冊1000円で買ってきて片っ端からどうぞ。 政治思想を語る前に教養を身につけましょうな。 特にギリシャやローマの神話や哲学、文学、日本の古典や神話、中国の諸子百家物を強く推薦。 あと、マッキャベリとデカルトとスピノザを別枠で推す。
97 :
右や左の名無し様 :04/04/01 16:03 ID:8JRC7pBu
なぜこの本が推奨されないのか不思議で仕方ない。 「ゴーマニズム宣言」「戦争論」他小林よしのりの著作全般
98 :
右や左の名無し様 :04/04/01 16:32 ID:Om9YziAU
広河隆一の 「パレスチナ」
ゴビノーの人種不平等論の翻訳ってありますか? それと、わが闘争の良い注釈書ってありますか?
100 :
右や左の名無し様 :04/04/03 12:07 ID:vH6ElFSV
>>97 コヴァ板に逝け!!!
ゴーセンなんてまさにマンガ的な薄っぺらい物の見方しかできずに、
偏見と独善を撒き散らすだけで、
学問としての思索と討論とはまったくかけ離れたものであることを
知るべし
102 :
右や左の名無し様 :04/04/03 12:17 ID:g9yDRr+/
>>100 その本いいね。カールセーガンの「人はなぜエセ科学に騙されるのか」(新潮文庫)
にも似たようなことが書いてある。こっちも面白いよ。
103記念にマジレスだけど岩波より中公のほうが読める。
ゲームセンターあらし 藤田
106 :
右や左の名無し様 : :04/04/03 15:39 ID:eNHU5TBw
大東亜戦争肯定論 林房雄 夏目書房 大東亜戦争えの道 中村あきら
107 :
右や左の名無し様 :04/04/03 17:58 ID:Mws0mHpJ
107記念にマジレスだけど95から急にレヴェルが落ちたな。
論理(学)系は「詭弁論理学」読んだ後、野矢 茂樹「論理トレーニング」読んで、 同じ著者の「論理トレーニング101題」(未読)でも読めば良いんじゃないの。 論理的思考能力は思想やるための十分条件では到底ないが、必要条件ではあるぞ。 知識はそこそこあっても論証能力が著しく欠けている奴って(2chに限らず)無茶苦茶多いからな。
>>101 コヴァ板なんて存在しません、あるのはゴー宣板
日本の人々には唯識論関係の仏典等をもっと勉強してほしいです。 マトリックスのような物語が欧米から先に出てくるのは残念です。
うーん、マトリックス的SF世界を遡ると フィリップ・K・ディックの「ユービック」あたりが直系の先達だと 思うけど、ディックは仏教の唯識論読んで相当影響受けたみたいよ。
.
>>110 甲殻機動隊が元ネタって話があります。
パクリはアメリカは多いですよ、パクリを誤魔化して成立させるところがアメリカの言うところの独創性でしょう。
攻殻機動隊からパクったのはアクションだけじゃないか?
映画「マトリックス」で思い起こされたりするのは、 諸星大二郎の漫画の中の「夢見る機械」あたりだな。 諸星の漫画はけっこうヤオイなのが多いようだけど、 あれはオチも気持ちよく纏まってたようで良かった。
115 :
ゎ- ◆Amg09Jujx6 :04/04/11 00:02 ID:45v8ScZh
愛と幻想のファシズム! あと古事記!
新宿の目を入り口としている「夢見る機会」をやってる団体のマークが、 「獏」というのがなかなか感心した。
ハンナアレント「全体主義の起源」
広辞苑
マルクス「フランスにおける内乱」 シュミット「政治的なものの概念」
120 :
右や左の名無し様 :04/04/15 20:06 ID:LxKMQQxW
福田歓一『近代民主主義とその展望』(岩波新書・1977年) これは凄いと思うよ。読みやすいのに、かなり読み応えがある。 「岩波新書で一冊挙げろ」って言われたら、迷わずコレだね。 絶版だったんだけど、最近渋谷の本屋で見た。復刊したのかも。 古本屋なら、100円くらいでも売ってるよ。是非、ご一読あれ。 それと、「岩波なんか読めるか!」っていう保守系の方wには、 佐伯啓思『現代民主主義の病理』(NHKブックス・1997年)を お勧めします。まぁ、両方読むとより良いかもね。
真の民主主義であったワイマール憲法から何故ナチスが生まれたのか。 民主主義の利点と背後に隠された危険性を視野に入れ、 広範囲に渡り改めて民主主義とは何かを問う。
内容はありがちだけど きちんと書名を挙げろよ
>>121 そういやこのテーマはよく言われているんだが、きちんと検証した本はないよね?
あったら誰か教えてくれ。
福田歓一『近代の政治思想---その現実的・理論的諸前提』岩波新書 現代社会の基盤ともいえる、自由や人権、民主主義が、 どのように成立したかを解き明かし、数々の誤解を正す。
>>120 この間、秋葉原のロケットの店頭でみつけたよ、その本。100円で手に入れた。
ついでに福田恆存の「人間・この劇的なるもの」もゲットしたぞ。
影響を受けるか否かはともかく「資本論」は必ず読めよ。じゃないと戦前の政治思想家 は右の人すらほとんど理解できないぞ。北とか保田とか橘とか。
資本論とかカント全集とか百科事典ブームとか 誰も読まずに本棚を飾ったあの頃。
資本論を読む人は読めばいい。「必ず」とは思わない。 資本論を読まなければ理解できない政治思想家は、 別にそこまでして理解しなくてもいい。 ある集まりのなかに資本論を読んでて、 戦前の政治思想家に通じている人がいたら、 その集まりにとっては便利だとは思う。 昔の歴史を知っていることは現代を語る上でも有益なことがある、 というぐらいの程度で資本論を捉えておけばいいと思う。 ユリウス・カエサルがエジプトのアレクサンドリアの図書館を焼き、 残っていればたいした財産になっていただろうと思われる文献が大量に失われた。 中国では秦の始皇帝の焚書坑儒が(伝説化されて)史書にみえるが、 むしろ項羽が咸陽を焼き払ったことによって失われた書物のほうが多かった。 後世に残さなければならない文献はとても多い。 むしろ稀覯本と呼ばれている文献に取り組み、 良書を発掘して子々孫々に伝えて行く努力を望みたい。 聖書や資本論はほっといても残って行きそうだし、 あまり人に読め読め言って勧めたりする気になれない。
>>126 北を理解するにはマルクス主義基礎文献よんどいたほーがいいのかもねえ。
まあシュティルナーとか、ぶっちゃけ岩野芳鳴とかが手っ取り早いかもな。
保田ならヘーゲル、橘ならロマン・ロランかねえ。
これから新しく岩野泡鳴という人物に触れたいと思うんなら、 舟橋聖一の書いた評伝「岩野泡鳴伝」を読んどくといいかな。 井伊直弼に興味を抱き「花の生涯」で舟橋聖一と出会ったが、 舟橋聖一は歴史や政治をよく見る事の出来てる人だと思った。
阪京著 菊地編 大日本報靖会発行 「2ch・三流漫才/床屋政談集」
ホワイトクリーム
明治維新から戦前までの井伊直弼の批評に日本人の欧化政策の暗部を見る。 それまでの日本人は、いったんは朝敵の汚名を着せられた人であっても、 平将門のように神社に祀って慰霊をしたりしていた。 なぜ決起しなければならなかったのかを偲び、同情する余裕があった。 維新後は佐幕派で官軍と戦った者でも、その武勇や男気は公然と称えられていたりしたが、 井伊直弼はあまりに不当に攻撃され続けてきて。 戦後、「花の生涯」が出版され、映像化もし、よい評判を得た。 日本の国民が井伊直弼の功罪を冷静に評価できるようになった辺りは、 本来の日本人が再び目覚めてきた部分のように思える。
貞観政要 著者は呉兢(670〜749)という人です。 貞観政要は則天武后の後を継いだ中宗に献じた物です。 「良い政治のお手本を過去の聖王までさかのぼらなくても、 太宗という立派なお手本があります」そういう思想で書かれたものです。 太宗は確かに名君でありましたが欠点がまったくなかったわけではありませんでした。 欠点を指摘されることを喜んで聞く態度。 自分の欲望を押さえ込むきびしい自己コントロール。 そして、どのように国家を考えていたか。 貞観政要にはそれらが対話形式で書かれています。 これらは現代にも通じる事柄です。 ぜひ、太宗や周りの家臣たちの言葉に耳を傾けてください。 きっと、何か得るものがあるはずです。
資本論は初めから読むと訳がわからん。 後の方は、実際の例が豊富なので、後の章から読むとわかりやすい。 そうして、第一章を読むと、なるほどと思う。 共産関係の本は宣伝、洗脳が目的な部分があるので始めに結論が多いからね。
江戸の財政再建筆録、「日暮硯」 信州松代藩の家老、恩田木工が藩の財政窮乏を救った記録。 またしても、日本の財政再建目標が遠のき、信頼性を失った今こそ、読んでみたい。 ●申した事は変替えせず 信州松代藩で藩政改革を展開した恩田木工。 時に1757年、木工は40歳である。 その業績を記したのが「日暮硯」である。 廃村復興で名高い二宮尊徳も、これを座右に置いた。 「日本人とユダヤ人」を書いたイザヤベンダサンは、 「戦後日本で、破産に瀕した企業を再建した経営者の方法はすべて木工流である。 日本経済の復興も恩田木工の生き方に他ならない。 木工と同じタイプでない政治家はすべて失脚してきたし、今後も失脚するであろう」という。 「虚言申すまじく候」「申したること再び、変替えはいたさず候」嘘は一切つかない。 一度言ったことはけっして翻さないということを基本的姿勢にしたという事である。 ●余裕を持った改革を 木工の基本姿勢で有名なのは、これから藩政改革にあたるに対し、自分は一汁一菜しか食べない。 新しい着物は木綿しか着ない。 おそらく、妻も子供もそれを守れないだろうから離縁したいと申し出たことである。 もちろん妻子とも、それに耐えるから離縁などしないでくれと言った。 ここまでなら、ありふれた話である。 私が注目するのは、画一主義、精神主義に流れないで、長続きする「余裕」を持たせていることである。 着物を一切木綿にするのでなく、新しく買うなら「木綿」としたことである。 こうした「余裕」を持って展開される藩政改革は倹約一辺倒とは程遠い。 藩の財政窮乏のためにこれまで実施してきた半知借上をやめて、月々必ず禄高どおりに支給することを約束した。 その代わりに、ご奉公に少しでも粗略があれば容赦しないことを申し渡した。 強いられた犠牲は、長くなるとどこかに満たされないものが生じてくる。 それが心の底に溜まって来て爆発する。 これでは、改革は成就しない。
138 :
ウヨー :04/04/22 23:12 ID:???
マルエン全集では ニューオーダー新聞の記事ばっかりよんでたな マルクスの時事批評 あれは、おもろい
末永恵子著『烏伝神道の基礎的研究』 京都上賀茂社の神官出身の梅辻規清(一七九八〜一八六一)が創始した烏伝神道について、 その思想内容を広く分析するとともに、幕末・明治期におけるその歴史的位置を解明しようとした試みである。 序章の「一 課題と方法」で著者はまず、「従来の幕末期の神道思想研究では、 尊皇攘夷運動や近代イデオロギーの支柱となった国体論や尊王論の思想的源流である後期水戸学と幕末国学とが、 主たる対象になっていた」とし、「この二大潮流の陰に覆われて、同時期の烏伝神道に関する研究は、 決定的に立ちおくれている」と述べている。 そして、その「立ちおくれ」の原因を、 「二大潮流に比して社会的影響力の点では劣ること」と「思想としての画期性や問題点の見えにくさ」に求めつつ、 戦前・戦後を通じた研究の問題点として、研究蓄積の不十分さと、 二十九年にわたる規清の著作期間の全体を見通して思想の変化を追究した研究がないこと、 同時代および後世における思想の受容が主題化されていないこと、の三点を挙げている。
140 :
資本家 :04/04/24 00:26 ID:???
>>137 、「日暮硯」
有名な話であるが、初めて聞いたときはハテナとおもった。
まず閉鎖した社会では妥当な手段である。 問題は 全体に成長の期待
できない経済である。 そのわずかな成長を支えに頑張る社会像を
今に見るのか。
やはり どこか 間違ってはいないか?
個人の怨念、悔しさをこえて競争、創造、社会変革があるのが健康ではないか?
真田騒動-恩田木工 池波正太郎 新潮文庫 5つの短編小説ですがそれを上手く1つの本にまとめた作品。 江戸時代の真田家の財政上の戦いが描かれています。
信州松代真田藩は1622年同じ長野県の上田より松代に転封となりました。 松代は千曲川に面しており1742年の大水害により藩の財政が悪化し、 末席家老で有った恩田木工が財政統括の責任者となり、 見事に藩の財政の建て直しを行い、 改革の目処がついてすぐ、 わずか46歳で この世を去った人です。 特に財政面での意改革の姿勢として、 徳を尊重し、温情や思いやりの心を大切にするということと、 人間の怠惰やシステム的な欠陥に関しては、 徹底的な合理性でこれを正していく。 というものでした。 当時の社会情勢とは異なりますが、 今でも財政の建て直しのひとつの手法として参考になるのかもしれません。
若くして財政難に立ち向かったその手法は、 現在、多くの経営者やビジネスマンにも再注目されています。
既出かもしれませんが 小室・渡部共著(対談?) 「封印の昭和史」徳間書店 寝ぼけている人の目覚ましにはちょうどいい。
今年出た本だと 長谷部「憲法と平和を問いなおす」(ちくま新書 2004.4) とか。
>>144 ふたりの優秀な学者が論理を武器に徹底的に戦後と戦前、戦中についての既成概念に挑戦する。事実を執拗なほど分析し、常識にとらわれずに歴史を語るさまは痛快だ。
そしてわかりやすい。高卒程度の知識があれば十分理解できる。
そしてまさにそのことこそ重要で、この書はできるだけ多くの人に読ませるために出版された。
この書の中の知識を多くの人が共有してこそ、
未来への議論をより有効なものにすることができるというのが、
著者たちの姿勢ではないか。
小室・渡部=芸人(≠学者)です。寝ぼけないでね。
小室・渡部の業績しらんのかね。 あれだけ業績あるのに学者じゃなかったら今の大学は終ってるよw
歴史は、正しく評価されるべきである。 「軍部大臣現役武官制」を復活させた広田弘毅は、やはり断罪に値した。 城山三郎の小説も悪くは無いが、政治家は、あくまで冷徹に結果で判断されるべきである。 広田同様、外務大臣小村寿太郎も個人としては清貧で立派な人物であった。 しかし、その清貧ゆえに結果としてアメリカを敵にまわすという重大な国益侵害をもたらした。 「政治」と「倫理」をワンセットで考えがちな日本人にとって、耳の痛い教訓ではなかろうか。
渡部昇一は畑違いの政治学・法学・経済学・歴史学にことあるごとに 口を出し無知を晒している。本人は一介の英語教師にすぎない。 二人の共通点は、まず先行研究を省みず同僚に無礼であること。 自身の偏愛思想に向かって雑学的知識を並べる衒学的傾向。 そして当然ながら日本ロカールであり世界レベルの学者ではないこと。 二人の共通点は、まず自身の偏愛思想に向かって雑学的知識を並べる衒学的傾向。 そして当然ながら日本ロカールであり世界レベルの学者ではないこと。 たとえば、まず結論として「昭和軍国期の日本の政策判断の全面的肯定」(渡部) 「二度目の日米対決への準備」「アメリカを仮想的とする国民訓練」(小室) があり、その結論に向かって大衆を幻惑すべく文章を構成してゆく。
↑間違えて書きかけのを貼ってしまった‥
正しくはこっち↓ 渡部昇一は畑違いの分野にことあるごとに口を出し無知を晒している。 本人は一介の英語教師にすぎない。政治学・法学・経済学・歴史学を解説する資格はない。 小室直樹の専門は国際金融で、80年代にソ連崩壊を「予言」した時期が 才能のピークだった。その後は無惨な下り坂。
二人の共通点は、まず先行研究を省みず同僚に無礼であること。 自身の偏愛思想に向かって雑学的知識を並べる衒学的傾向。 そして当然ながら日本ロカールであり世界レベルの学者ではないこと。 たとえば、まず結論として「昭和軍国期の日本の政策判断の全面的肯定」(渡部) 「二度目の日米対決への準備」「アメリカを仮想的とする国民訓練」(小室) があり、その結論に向かって大衆を幻惑すべく文章を構成してゆく。
154 :
右や左の名無し様 :04/04/29 23:38 ID:gG8lG877
その理屈で言えば、貴方に渡部や小室に関して云々言う資格はないと思われるが。 少なくとも渡部は英語学者としては一流であるが。 ちなみに普通文系の教授は「一介の語学教師」の掛け持ちをするのが普通であるが。 私は彼らの主張をよしとしないが、貴方の投稿にはモロに「所詮2ch」が漂っていて香ばしい・ 一介の語学教師より
はぁ?渡部は英文科の教授。英語は出来てあたりまえ。 経済学部の教授が学部一年の英語の講義をやるとかそういうのと違う。 なんで英文科の教授が政治経済法律歴史語ってんの?ってことだろ。
本業の分野ではどうか知らないけど 横槍入れてる各々の分野では相手にされてないでしょう。 本や論文に引用されてるのも見かけたことないし。 小室一派に限らず論壇人と呼ばれる人種に共通のことだけど。
ここは叩く場所じゃなくて お勧め本を挙げて 読んだ人が各自評価を下せばいい。 人は見せかけの善に騙される・・・・by誰か
158 :
右や左の名無し様 :04/04/30 01:54 ID:vXl2zrLq
小室の専門って何なんだ? 経済?社会学?政治学?統計学?
159 :
158 :04/04/30 09:54 ID:vXl2zrLq
社会行動論 とのことでした
「これは日本国の昭和『正史』である」 「封印の昭和史―〈戦後五〇年〉自虐の終焉」は以上の言葉から始まります。 私たちが教えられてきた近代史は偽りの歴史であった。 小室先生は、「日本人は歴史に誇りがもてなくなってしまった。 そのために日本人としての連帯を失ってアノミー(anomie:無連帯)が日本のすみずみにまで蔓延してきた」と言います。 日本は人殺し国家である、日本の歴史は人殺しの歴史であると、そうとばかり教えられて育ってきたからこそ、 禽獣以下の、狂人よりも狂った人間になってしまったのです。 日本人には大殺戮をする習慣はありません。信長ですら大殺戮には程遠い。 そこに、日本軍の大虐殺という話を聞かされたため、日本人の心は千千(ちぢ)に砕けたのです。 小室直樹・渡部昇一の両哲人は、『東京裁判』『南京大虐殺』の虚妄を暴きます。 『侵略』とは何か?『虐殺』とは何か?『捕虜』とは何か?そして、『戦争』とは何か? 今こそ蒙を掃いましょう。
小室一派が来るとどこでもすぐこのザマだな。 ここも終了かな。
佐々木毅「西洋政治思想史」 政治学(実証分析のほう)勉強してるんだけど、少し政治理論も勉強しようとおもって 一番手頃そうなの手に取ったら、読みやすかった。 (゚Д゚≡゚Д゚)な人にはいいかも。 前の方で出てきてる藤原・飯島「西洋政治思想史I II」も読んでみたけど やや前提知識が必要で(章にもよるけど)イマイチつかめなかった。 橋渡しになるような本ご存知の方いたら導いてください。
まあ、藤原・飯島はたくさんの学者が書いているから、思想家間の関係が分かり難いところはあるわな。 まずは、有力な学者が一人(或いは少数)で書いた思想史のテキストを読め、っつー事になるのだろうか。 近代くらいまで(具体的にはマルクスくらいまで)に関しては個人的には 三島淑臣『法思想史』 加藤 新平『法思想史 新版』 あたりが良いのではないか、と。 この辺までは法思想史と政治思想史は大きく重なり合っているからね。 関係ないけど、実証政治の基本的なテクストって何なの? ダールの『現代政治分析』とか?邦語の教科書だと何があるのだろう。
>>163 政治学全体から政治思想・政治哲学・政治理論・政治史などを引いた分野
少し広い分野になりますが、よく挙げられる邦語の教科書的な本だと
加茂 利男 他 『現代政治学』 伊藤光利 他 『政治過程論』
久米郁夫 他 『政治学』 堀江 湛・岡沢 憲芙 他 『現代政治学』
河野勝 他 『アクセス比較政治学』 『アクセス日本政治論』
法哲学や政治思想・法学のように権威と呼ばれる方が全体的な本を書く
ことはあまりないですね。基本的なテクストっていう感覚自体があまりないです。
分野ごとに著名な論文引っ張ってきて勉強することが多いですね。
実際にデータ見てみてなんぼですし。
方法論では
G.キング 『社会科学のリサーチ・デザイン―定性的研究における科学的推論』
が日米ともに好評なようです。
とりあえず 三島淑臣『法思想史』 加藤 新平『法思想史 新版』 見てみます。
ありがとう。
>>164 色々ありがとう。
>基本的なテクストっていう感覚自体があまりないです。
なるほどねえ。何となくそんな感じがしてたんだよ(笑
上では触れなかった現代政治理論について少しコメントしようと思ったけど
まともに語れない事に気づいて少しショック。
ま、キムリッカ『現代政治理論』の翻訳があるので、これを読めばよいかと。
俺は英語版(現在2版で、幾つかの章が書き足されている。シティズンシップと多文化主義、フェミニズムかな)を
少し読んだだけだけど、読みやすいと思う。理想は英語で読むことだね。
あと、ジョナサン・ウルフ『政治哲学入門』もいいかも。思想家別と言うより、問題設定別
(自然状態とか国家の正当性とか自由とか財産とか統治主体の問題とか)に書かれているので、
読みやすいし、面白いかも。
フェミニズムは第一版にも入っていたようだ。 キムリッカの現代政治理論は某アマゾンの書評で某政治思想板元コテハンとおぼしき人がレビューを書いているので −今気づいた−、読んでみてから決めても良いかも。
>なるほどねえ。何となくそんな感じがしてたんだよ(笑 もちろんシェアしてる部分もあるんですけど。 定番はあまりないですね。 法学でいうところの芦部教授の憲法みたいな 「みんな読んでるぞ」みたいなのは。
加藤新平の「法哲学概論」ってもしかして今入手難? まあ、法律学全集自体あんま見ないけど。 有斐閣に頼んだら刷ってくれるのかな。 我妻先生の法学概論は刷ってくれるみたいだが、高いな。
168 ネットで検索したら置いてる書店もあるようです。
「異見自在―世界はみんな腹黒い」 高山 正之 (著) PHP研究所
“癒し”のナショナリズム―草の根保守運動の実証研究 小熊英二/上野陽子・著 慶應義塾大学出版会
修復的司法とは何か―応報から関係修復へ ハワード ゼア (著) 新泉社
>>171 それ政治思想の本じゃないよ。せいぜい社会学のフィールド調査だろう。
しかも内容はフィールド調査研究にとって死活問題である実証性に乏しい
もんだろう。もちろん思想的にも?ってやつ。
モティーフとしては面白いがいかんせん内容がねえ。
プラトン「国家」 アリストテレス「政治学」 ホッブズ「リヴァイアサン」 スピノザ「政治論」 ヘーゲル「法の哲学」 アーレント「全体主義の起源」
>>173 別に政治思想の本じゃなくても良いんじゃないの?
>>175 真面目な大学生(俺も大学生だけど)がフィールドワークしました、って
いう本だろう。そんなの人にすすめられないよ。
小熊英二っていうおっさんは比較的優秀だと思うけどね。
まあ俺とは正反対の人物だけど。
それなら
「民主と愛国」
とか一連の分厚い本がいいでしょう。
あっ、それからね、「民主と愛国」について西尾幹二がなんか書いてたけど、 あれじゃ批判になっていないような。 俺は小熊とは相容れないし、表面的な政治的主張なら西尾の方に近いけど、 西尾はどうも買えないね。本当にお前はニーチェを研究しているのか、と。 西部の方がましだな。
178 :
菊地 ◆3yM2A7oGc6 :04/05/06 00:23 ID:LPZkcPh1
ダールの現代政治の理論は欠かせませんね
179 :
右や左の名無し様 :04/05/06 00:29 ID:vYRO9st3
中川八洋 「正統の憲法 バークの哲学」 西部すすむ「私の憲法論」 阪本 昌成 「「近代」立憲主義を読み直す」
180 :
うに ◆jwLiLZSjm6 :04/05/06 00:46 ID:yLTQkLnh
なぜか、オルテガの『大衆の反逆』が挙げられてないわけだが。 いろいろな翻訳が出てるが、私はちくま学芸文庫しか見てない。 それから1自由主義者としてお勧めなのは『ザ・フェデラリスト』。 建国当初のアメリカ人が「国家」をどのように捉えていたかがよくわかる。 一部カットされてる論文があるが、岩波文庫版が安くていいね。
阪本昌成を西部・中川と並べちゃまずいだろ。
>>176 確かに小熊の諸著作は文献を丹念にあたって、
人の思想、時代の空気を、再検討しているんで
正統派の「政治思想」だよね
「癒しの〜」はどっちかというとアクチュアルな(今年が
また教科書の選定でもめる年なんですよ・・・)
話題に対して議論を深めるためのもので、
あまりそういう意味での類書が無いのでまぁいいんでないのーとしか言えない。
173の批判もまったくもっとも。
俺も『民主と愛国』は学問的にもちゃんと評価されてしかるべきだと思う−よくまあ、あんだけ調べたとは思う− が「癒し」はそれほど。小熊のインタビューもはっきりいっちゃえば、ちょっとまじめに本を読んでいる奴なら 「そんなこと誰でも知っているよ(わかってるよ)」程度の事しか言ってないし−小熊の主張が正しい正しくないとは別に 小熊的な主張を理解できない、知らないのはただの無知だと思う。「現代の」保守主義であれば、 小熊的な批判に対する再批判は本来織り込み済みでなければならないとおもうが−フィールドワークも、卒論としては たいしたものだと思う、以上のものではないように思う。
民主と愛国、高いんだよなあ。 島田雅彦氏が勧めてたから買おうと思っているのだが。 そろそろ古本屋に半額以下で出回ってないかな?
>>186 本屋からパクればいいじゃん。
ジャン・ジュネになった気でさ。
>>188 別に。ただ俺も金の無い貧乏学生だから値の張る本は図書館で借りるか、
大きな書店で拝借するしかないんで、いただくことにしているということ。
ていっても、大したことじゃない。読みながらそのまま本屋から出ればいいんだよ。
これ誰も不信に思わないみたい。
通報しますた
小熊の例の修論博論も読みたいんだけど、あれ古本屋でも値段下がってないんだよな。 (書き込み入りが定価の7割だと。アホかと) まあ、買っても読む時間が無いのだが(w しかし、小熊の分厚い本読みながら歩いてたらそれだけで不審者ですがな。
上でインタビューと書いていたが、勘違いしてた。文章だった。
193 :
菊地 ◆3yM2A7oGc6 :04/05/07 00:16 ID:fHXVfo7x
189は犯罪を告白しましたね。 今から警視庁のホームページに犯罪容疑でメールを送ります。 今の2ちゃんねるは完全にipをとっているからすぐに逮捕ですよ。 笑える、。犯罪者のいい気味ですよ。る絵しいですねえ犯罪者が 減るのHじゃ!!! じゃあさよならですね。 つたやさんから教わった手段をついに生かせます。 おっと
194 :
右や左の名無し様 :04/05/07 00:20 ID:ajh1Btk5
犯罪者が減るのHじゃ? 普段どういうオナニーしとるんですか
>>193 あほらしくて書き込む気はないのですけど、
これでは犯罪は成立しませんよ。
いつどこどこで何を盗んだかということは一言も書かれていませんよね。
そうすることにしている、と個人の心情を吐露した文句に過ぎないと解釈
できますし、
よしんば具体的なことが書かれてあったとしても、自白だけでは有罪には
ならないのですよ。物証あるいは、有力な状況証拠が複数積み重なり合理的な
疑いを超える程度の証明がないと、犯罪として処罰はできませんよ。
もうちょっと洒落のきいたこといわないと。
>>194 「えっちをすると犯罪者が減る」という意味では?
197 :
菊地 ◆3yM2A7oGc6 :04/05/07 00:33 ID:fHXVfo7x
195さん、そうなんですか? 僕は法律を専門にしていないので知りませんでした。 だから日本の刑法は犯罪者に甘いんですねえ。 もっと取り締まるべき。こうしてまた課題が浮き彫りに
お、珍しく菊地が笑えるジョークを言った。
〇 \\ ∧=∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \\ ∩(゚Д゚ ) < 200げっとー \\ [ ̄ ̄ ̄] \_______________ \\ ̄ ̄> ̄ ̄V ((.> <( ( V ┐ニ___―― 〉‐>-/ )、 / ̄ ̄ ==== ̄ ̄\0)○/)} __/_ /⌒[ / / ___\/ )} ∠__/_/  ̄  ̄ ̄ /___// )λ |==== |―――――― |==== | ) λ \===\ _____ \===\/
>>195 うん。でも逮捕はできる。警察官は検察じゃないから
202 :
右や左の名無し様 :04/05/08 06:28 ID:65ikVOOS
万引きは現行犯逮捕でしょ、俺は毎日ローソンでガムやら飴玉を拝借してるよ。
佐々木教授の「プラトンの呪縛」はすごかった。ああいう生き生きしたヤツを読みたい。
「偶然性・アイロニー・連帯―リベラル・ユートピアの可能性」 リチャード・ローティ 「比較憲法」 辻村 みよ子
コーヒーの歴史 Mark Pendergrast (原著), 樋口 幸子 (翻訳) 世界を変えたコーヒに迫る。 エチオピアのコーヒー誕生伝説からスターバックスの成功秘話まで、 品質の決め手、コーヒー産業の発展と政治経済を揺るがす影響力、 コーヒー文化の変遷など、コーヒーの全てに触れる。
コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液 中公新書 臼井 隆一郎 (著) 東アフリカ原産の豆を原料とし、イスラームの宗教的観念を背景に誕生したコーヒーは、 近東にコーヒーの家を作り出す。 ロンドンに渡りコーヒー・ハウスとなって近代市民社会の諸制度を準備し、 パリではフランス革命に立ち合あい、「自由・平等・博愛」を謳い上げる。 その一方、植民地での搾取と人種差別にかかわり、 のちにドイツで市民社会の鬼っ子ファシズムを生むに至る。 コーヒーという商品の歴史を、現代文明のひとつの寓話として叙述する。
207 :
右や左の名無し様 :04/05/09 15:46 ID:ettGPFMe
この板はじめてきたのですが・・・・・ 思想全般、いろいろな思想について、多少荒くても 広くカヴァーしてる本てどれでしょうか?
208 :
ススメ :04/05/09 21:18 ID:???
>>207 別冊宝島の「わかりたいあなたのための現代思想・入門」
自分が207の趣旨ではじめて買った本は
青土社「現代思想の109人」
209 :
207 :04/05/10 11:14 ID:???
ブルゴーニュ公国の大公たち ジョゼフ・カルメット/著 田辺保/訳 国書刊行会 中世末ヨーロッパにあって、 最も強大な国力を誇り、 壮麗な文化国家をきずいたブルゴーニュ公国―フィリップ善良公やジャン無怖公など史上稀にみる偉大な君主のもと、 本国フランスをも上回るまばゆいばかりの歴史を世界地図の上に記した美の一大帝国の、 知られざる全貌をあますところなく俯瞰。
>>207 この板は政治思想とは言っても、学問的な政治思想というよりは、
ウヨVSサヨで罵倒しあうことが主眼となってるので
ゴー宣戦争論でも読んだほうが良いかもしれない
その後で、話題になってる民主と愛国でも読んでみては
>>207 「ソフィーの世界」ヨースタイン・ゴルデル著(NHK出版)は?
物語仕立てだから、入門書としては最適じゃないかな?
>>212 あれは哲学の入門書だろうが。
まあ哲学を知らないと政治思想なんて語れるものではないが。
だかさらさ、政治思想だったらまずは古代ギリシアの哲学者のもん 読まなきゃどうしようもないよ。その後の思想家なんかはプラトン、アリストテレスを 前提にしているんだから。 ということで一連のプラトン、アリストテレスの著作、 ホッブズ、ルソー、ロック、ヒューム、スピノザ、カント、ヘーゲル マルクス、ウェーバー、シュミットなどなど基本はおさえておかないとね。 日本でなら意見に同調するか否かはともかく 丸山真男もちゃんとね。 それからだよ。政治談議は。
保守派ならバークやトクヴィル、オルテガを呼んどけ。 アクトンやペルジャーエフも読みたいが、日本ではほとんど翻訳されてない。
竹田青嗣はどない?
>>216 甘いね。ていうかレヴェルが低いかな。
なにしろドイツ語も読めないくせに、現象学やらハイデガーやらの
本書いちゃうぐらい厚顔無恥な人だから。
外国では考えられないのじゃないの。そんな人が大手を振って
知識人面しているの。
>>217 ソクラテスは英語もドイツ語も読めなかったとか。
>>215 バーク、トゥグヴィル、オルテガってのも、ちょっと物足りないよ。
なんていうのか、思想における抽象度が欠けていると思うのね。
洗練されていないというか、通俗的っていうか。
評論家の域を出ていないような。
なんていっても保守派気取るんなら、古代ギリシアですよ。
田中美知太郎みたいに、ギリシア哲学から「政治とは何か」を基底に
論じていった人の方が含蓄があるし、それこそ左翼にも対抗できるだけの
理論的武器を身につけることができる。
>>218 ソクラテスがいた頃は英語もドイツ語もこの世に存在しなかったでしょ。
217が言いたいのは、その気になればドイツ語でハイデッガー「存在と時間」とか読めるはずなのに、
それをやらずに日本語(英語も?)の文献だけ読んでハイデッガーを論ずるのはいかがなものか、ってことでしょ。
まあ私自身は竹田氏のことよく知らんから、彼が本当に独語を解さないのかどうかは知らないけど。
ついでに言うと、個人的には217には必ずしも同意できない。
たとえばイスラム世界の大哲学者、イブン・ルシュド(アヴェロエス)は
アリストテレスの全著作に注釈を付け、後の欧州のスコラ哲学に影響を与えたというが
実はアヴェロエスは、ギリシア語の原典を当たったわけではない。
アリストテレス著作集のアラビア語訳を読んで研究したそうな。
(どこまでホントかは知らんが、ものの本にはそう書いてあった。)
>>218 馬鹿なこといいなさんなよ。
フッサール現象学やハイデガー哲学ってドイツ語でしょう。
しかも細かいところでは、ドイツ語に依存するところが多いわけよ。
しかもまだ翻訳されていない重要な文献も大量にあるんだよ。
フッセリアーナって膨大な量なんだからね。
ドイツ語のニュアンスなんかドイツ語まともに読めない奴が、訳本や
二次的な解説書読んで、その解説書書いているんだから、こりゃ素人だろう、と。
別にいいのよ、それでも。でも哲学者でござい!と公に登場するっていうのも
恥だわね。こんなこと言えば竹田信者が怒りだすけど。
220に訂正 >その気になればドイツ語で ↓ その気になればドイツ語を学んだ上で
>>219 田中美知太郎は保守派じゃねーだろ。かといって革新だと本人も思っていなかった
ようだが(旧保守派?)
過去の偉大な思想家に当たるのは悪くはないと思うが、 現在そういう思想がどのような論点においてアクチュアルに重要であるのか 知っていないと、単なる牽強付会で終わってしまうでしょ。 たとえば自由主義・民主主義について考えるならば、ロックやルソー、 はたまたプラトンに当たるよりは、バーリンやハーバーマス、ロールズ、ローティ あたりをまず読んだほうがずっと有意義だと思うが。 原典は必要になったらさかのぼって読んでいけばいいわけで。
225 :
右や左の名無し様 :04/05/12 08:56 ID:Rfvt706q
>>224 同意。研究者にでもなるので無い限り古典から始める必要は無いよ。重要な
ものは読んでおくにこしたことは無いけど、既存の論点はある程度新しい
年代の著者にも反映されているわけで、時間に限りのあることを考える
と普通の人が必ず古典まで遡らなければならない、というわけではないと思う。
確かに身に付けるべき知識としては足りないと言わざるを得ない、という
のはわかるけどね。でも学者じゃないならそこまでやる必要はないよ。
そこでヨーロッパ思想入門(岩波ジュニア新書)ですよ。 ところで、これって専門持ってる学徒からの評判ってどうなの?
>>222 日本人が、英語の他にヨーロッパ語をもう一つというなら、
ラテン系の言葉を学んでほしい気がする。
ヨーロッパの言語の中でも英語とドイツ語は同じゲルマン系だし、
もしヨーロッパの言葉でどうしてもというなら、
フランス語やスペイン語やポルトガル語やイタリア語といったラテン系がお勧めということ。
ゲルマン系とラテン系では考え方がまた大きく違ったりもするんで、
語族として距離のある言語を学ぶことによって幅の広い思考ができるようになれると思う。
だが、正直、自分としては、現代の日本人には、
日本の古い書物の優れた思想にもっともっと触れてほしいという願いから、
外国語なんかよりも、古文・古語・漢文・漢詩などに親しんでほしい。
古文書のくずし字なども読めるようになってほしいんだな。
東大の院においては4ヶ国語(日・英・仏・獨)ぐらいは必須と、 高校の先生に教わりまs他
欧州の学界では、英仏独の3つができて当然みたいな風潮ってあるのかな。 私が出た大学でも、「院に上がるなら、理系だろうが文系だろうが英仏独は3つとも必要」といわれたが。 最近は、英語だけで事足りるようにも思えるけど、実際どうなんだろ。
>>230 なんだかんだいってヨーロッパの言語は方言みたいなもんだ。
ラテン系とかゲルマン系とかスラブ系とかいっても、
昔からのキリスト教文化圏の中で、ゲルマ系語のドイツ弁とかイギリス弁とか、
ラテン系語のフランス弁とかイタリア弁みたいなもんだよ。
日本人がインド・ヨーロッパ語族の言語を習得する労苦とは比べられない。
同じ、ウラル・アルタイ語族といっても文字の種類や使い方が殆ど日本と同じとか、
宗教・文化が同じとかいう国の言葉は日本にとってはないんだ。
ヨーロッパの中ではハンガリー語なんかはアジア系で日本語に近いらしいが、
義務教育の現場で、英語が苦手な生徒には英語の授業はやめて、
ハンガリー語を選択させて学ばせてはどうだろうか。
そういう生徒には大学受験などで、本来は英語の教科の試験があるような所を、
英語の試験ではなく、ハンガリー語の試験で受験させたりするんだ。
英語を選択した生徒と同じ待遇でハンガリー語を選択した生徒が受験するというわけ。
日本人は江戸時代の鎖国下ではオランダ一国が窓口だったが、
ヨーロッパにおける日本がもっとも友好に力を入れねばならない国は、
本当はハンガリーなんだよ。ウラル・アルタイ語族では最大の公用人口を持っているし。
そんで日本と密接に商売できるとなったら、ハンガリーは大喜びかも。
英語以外の外国語は専門分野次第でしょう。 哲学だったらドイツ語・ギリシャ語の場合が多いだろうし ローマ法の人ならラテン語だろうし 憲法学ならドイツ語・フランス語が多いだろう。
>>231 >日本人がインド・ヨーロッパ語族の言語を習得する労苦とは比べられない。
いや、そうでもないらしい。
>>226 もうひとつ言えるのは、現代の思想家のほうがはるかに現代社会の実情にあった議論をしているんだよね。
同時代性というのもあるが、やはり社会科学の方法論がここ数十年で飛躍的に向上したのが大きいだろう。
過去の思想家にのっとった議論は、結局ただの観念論に陥りやすい。この板を見ても分かると思うけどw。
竹田青嗣読んでると、フッサールを理解してるかどうかはともかく 考え方としてはいい線いってるんじゃないかと思うのだが。。。。。
そういうむっちょ君も、他板ではずらーっと古典を挙げてまず読めって言ってなかった? なんか嫌なことでもあったのかな。
>>234 そうとも言い切れないよ。
観念論ていってもちょっとやそっとで片がつくものでもないし。
それに社会科学といっても、それ自体の正当性があるのか、っていう問題
もあるでしょう。例えば社会学一つとっても、根本的なところは哲学に依存
しているのでは。また最新の理論と思われてみても、論点としては古くから
ある哲学の議論の延長でしかなったりして。
21世紀になったからといって、プラトンが無意味になったわけではないし。
もちろんそんなことまでは言っていないだろうけど。
>>231 ちょっと誤解があるな。
インド諸語とヨーロッパ諸語の関連性は、グリム兄弟が証明した。
よって、「インド=ヨーロッパ語族」と呼ばれている。
しかしウラル語族、アルタイ語族、朝鮮・韓国語、日本語は今のところそれぞれ別系統の言語であって、
これら4者の間の関連性は未だ証明されていない。
よって、日本語を「ウラル=アルタイ語族」の一員とするのは、あくまで俗説であって、言語学的に証明されたわけではない。
もっと言えば、ウラル語族とアルタイ語族との関連性も証明されていないのだから、
「ウラル=アルタイ語族」という呼称自体もあくまで俗説である。
次に、ハンガリー(マジャール)語は、確かにウラル語族の中では最大の話者を持つが、
仮に(あくまで仮にだよ)アルタイ系や日韓朝を含めれば、
最大の話者を持つのは日本語。次いでトルコ語、韓国・朝鮮語、ウズベク語、そしてその次くらいにハンガリー語かカザフ語が来る。
238の続き で、結局何が言いたいのかというと、ハンガリー語は確かに語順などが他の欧語より日本語に近いかも知れないが、 特別学びやすいかと言われれば実はそうでもないと思う。やったことないから分からんけど。 個人的な体験から言うと、日本語に最も近いといわれる韓国語ですら、修得にはそれなりの苦労がある。 ましてやハンガリー語の場合、日本人にとって特に必要性の高い言語とも思われない。 ハンガリー語は個人的にやりたい人、必要性のある人がやればいいのであって、義務教育でやるべき言語とは思われない。 まず英語、次に中国語、その次に韓国語くらいをやるのが妥当だと思う。
>>238 に同意。
それにそもそも学びやすさで学ぶべき言語を決めるわけじゃないし。
必要だから、他人とのコミュニケーションにおいて使わなきゃいけない機会が
来るから言語って学ぶわけでしょ。ハンガリー語をやるなんてほとんどの人に
とって時間の無駄でしかない。
>>204 辻村の『比較憲法』持っているが、どうもフェミ要素が強い感がある。
個人的に「プープル主権論」って受け入れないし、どうもねぇ…。
平和主義についても何か議論が恣意的な印象を受けるよ、漏れは。
やはり「フランス」というか「一橋」というかそういう印象だね。
それと、長谷部恭男『憲法と平和を問い直す』(ちくま新書)。 これ最強。
>>237 正当性というか、比較的吟味しやすいのは確かだと思う。
実際、コンスタティヴな面においてロックの原理が現在の自由主義の土台になっているわけではないし、
プラトンの民主主義は現在のそれと全く違う。まあ、共通点をくくりだして、本質的な
議論をすることもできるんだろうけど、素人にどこまでそれがやれるのかというと疑問。
いや、自分も素人であるという前提で言っているんだけど。
それよかはローティとかジジェクとかの問題提起のほうがよほどアクチュアルであってさ。
>>236 そんなこと言ったっけ。系譜を読めとは言ったかもしれない。
自由主義ならば、ロックからロールズにいたるまでどんな論点が出てきたか知っとけ、と。
あと、漫画や新書とかだけでなくて、古典と格闘することも必要という文脈では言ったかもしれない。
>>242 長谷部 恭男なら
「比較不能な価値の迷路―リベラル・デモクラシーの憲法理論」
も読むべし。
245 :
右や左の名無し様 :04/05/14 18:53 ID:KMqNr4Wj
「ヤマザキ、天皇を撃て!」「宇宙人の聖書」奥崎謙三著 「自我の終焉」ー絶対自由への道ークリシュナムーティ著 「わら一本の革命」「神の革命」「無の哲学」福岡正信著
246 :
右や左の名無し様 :04/05/14 18:54 ID:KMqNr4Wj
「ヤマザキ、天皇を撃て!」「宇宙人の聖書」奥崎謙三著 「自我の終焉」ー絶対自由への道ークリシュナムーティ著 「わら一本の革命」「神の革命」「無の哲学」福岡正信著
そういう本読んでると東大の山脇先生のように地球市民という 素晴らしい考えがでてくるんだ!すごいなああああヽ(´▽‘)ノ
「地球市民」をやりたい人はよその星でやってほしい
みなさーーーーーん 浅羽道明の「ナショナリズム」「アナーキズム」はもう買った? 漏れ的には浅羽道明スレ立ち上げたいんだがどう思われるか?
桜餅は道明寺が好きだ
名著でたどる日本思想入門 『ニセ学生マニュアル』『野望としての教養』など、 博覧強記の思想家として知られる浅羽通明がひさびさに新著を上梓、 しかもちくま新書から2冊同時刊行というから期待は高まるばかりだ。 タイトルは『ナショナリズム』『アナーキズム』。 いずれも「名著でたどる日本思想入門」という副題のもと、 10冊の名著を読み解きながら、 それぞれの思想の系譜と可能性を追うという構成。
>>241-242 辻村「比較憲法」結構いいと思うけどなぁ。
あのくらいの分量でまとまっててしかも非西欧諸国の憲法
について書いてある本ってあまりないと思う。
平和主義についてはあくまで比較憲法の視点からのアプローチで
突っ込んだ議論しているわけではないし。
ジェンダーの視点にページ割きすぎな気もするけど
あれはあれでよいと思う。
254 :
MMMM :04/05/19 18:41 ID:rX5aUahT
自由主義者は、受益者が負担を逃れられる仕組みをきらう。
フリーライダーはだめよってやつだ。ヨノナカではやってる道路公団だの特殊法人だのに対する、
文句の源泉のひとつはここにある。
そんで
>>221 で、うにくんに答えて、「先天的リスク回避保険」は成立しにくいって書いた。
なんでかってのをあんま書かなかった。ちょと説明だ。その保険がある社会でも、
治安にかかわろうかかわるまいと、保険にはいってようとはいってまいと、
近代国家は、死んじゃいそーなやつを食わせちまうのだ。
つまり、生まれつきの無能者を税金で食わせてしまう。このばあいは、
生まれつきの無能者はフリーライダー、「先天的リスク回避保険」入ったやつは、
保険料と税金の二重負担で取られ損。
そーゆうときには保険じゃなくってうまいやりかたがある。
最低保障を公共財的にあつかうの。
まちがった。ごめんなさい。
256 :
右や左の名無し様 :04/05/20 14:36 ID:7PJsNpOT
小室先生の 「天皇」ナントカっていうのはどうなんですか? 読まれた方教えてください。
>>256 「天皇の原理」の事?
宗教的な側面から天皇イデオロギーと西欧キリスト教を対置して論じている。
親鸞など佛教についても言及しているが、読後感としては掘り下げが浅い。
個人的は感想としては、保守的な人がザックリ理解する入門書という印象かな。
258 :
右や左の名無し様 :04/05/21 11:41 ID:vp0xkPEl
257 サンクスです。読んでみます。
259 :
右や左の名無し様 :04/05/22 15:29 ID:M6mV4PId
「成就の法則」上廣哲彦著 これだね。
最近の2chには朝起き会関係の話題が好きなのがウロウロしてるようだ
>>290 まじで?
なんかうちの会社でも、上層部の間でじわりじわりと
実践リンリが流行ってるらしくて
すごく危機感を覚えているよ・・・
>>252 浅羽の本読んだ。書評としては面白かったし
大杉栄を再評価したのはイイとおもうが・・
まず小林よしのりへの評価については違和感をおぼえた。
たとえば「ナショナリズム」15Pの
「彼は常に多数者全体の良識の側に立って訴えてきた」
というんだけど、そりゃ乱暴に括りすぎなんじゃないのか?
ゴーセンを丁寧に読んでれば、むしろ「自分自身の良識に
したがって行動してきた」といったほうが適切なんじゃないの?
なんか思い入れが強すぎて事実を歪めているように思うし
「誰もがナショナリスト」論にも違和感をおぼえる
263 :
◆sfkAnvGBF2 :04/05/25 23:17 ID:Ic0rU4FR
>>262 最近ゴーセン読んでないが
当初、浅羽は、小林思想のバックボーンだったと思うのだが
教科書問題にコミットして「右傾化」するにしたがって離れて行った
という歴史認識でOK?
また再接近したのか?
>>262 あんまり素直に評価してなかったように思う、なんとなく。
言いたいことがあるけど言えないように見えた
・・・素直に論評すると叩かれるからじゃ(苦笑
265 :
右や左の名無し様 :04/05/26 22:22 ID:lGHZbVR9
初期のゴー宣で、浅羽が「論壇はガチンコプロレスであるべきだ」 見たいなことを、よりしんが間に受けたのがマチガイの始まり
266 :
右や左の名無し様 :04/05/27 00:35 ID:FNPmQZrD
267 :
右や左の名無し様 :04/05/27 20:36 ID:1rNv0yj+
本ではないのですが、 ヤフーで「赤尾敏」で検索しまして、 フリーのルポライターが氏に対して 密着した記事を読んでいますと、 いろいろ考えされられました。
赤尾先生は街頭演説で遠慮なく放送禁止用語を連発してた。 ある意味、裏表のない人ではあったんだとは思うんだけど、 自称代名詞に「ぼく」を使ってたのが違和感を感じました。
NHK「土曜リポート フィクサー児玉誉士夫」 国家社会主義者 津久井龍雄 先生インタビュー 我々の運動は、あのう、日本が戦争で負けた時にネ。一応その使命を、 使命と言うか、まあ、終わったと。ほいで新しい物は起きてくるからいいんだと 私は考えていましたですネ。 そういう意味において、まあ、児玉君なんか、再建、右翼を再建すると言うのは いいとしても、そのためには、まあ、既成の勢力を利用しようとしたんでしょう けれども、それが、まあ、ミイラ取りがミイラになった所があるんじゃないかと 思うんですネ。 なにしろ金が無ければですネ、何一つ動くことができませんから、だから それが、まあ、児玉君なんかの頭を支配しているから、それでもう目的の ためには、多少手段を選ばないという所があって金をナニしに作るために 奔走したと、それだけに、まあ、あれでしょ、力も児玉君ができたわけでしょうネ。
270 :
右や左の名無し様 :04/05/28 15:44 ID:4tARucOO
赤尾って、豆単を作った人のことか?
ここまで紹介された本で「これは」と思う本はなに?
頼山陽の本朝草子
阪本昌成「リベラリズム/デモクラシー」 自由とは何かを考えさせる名著だと思う。概説書としても読めるし。 似たような「立憲主義と民主主義」(阪口正二郎)は読んでない。誰か読んだ?
確かに読んでいる。 基本的には、面白い。近年のアメリカの違憲審査(非)正当化論を論じていて、非常に楽しく読める。 阪口さんの議論は簡潔且つ明快だ。 が、しかし、正直、アメリカ人に於けるデモクラシーに対する過度とすら思える信頼は やや共有できないのである種違和感を抱えながら読んだ気がする。
>>273 「立憲主義と民主主義」(・∀・)イイヨ!!
立憲主義と民主主義の関係語る上では必読かも。
「民主党」という党名はシンプルでいいかもしれながいが、 「自由民主党」とか「社会民主党」とか既に「○○民主党」があるわけで、 なんだかいまひとつな感じがする。 民主党にはぜひ、党名を改めてもらって、 「立憲改進党」の名跡でも継いでもらいたい。
>>276 「人間の尊厳」を根本価値とする現代の立憲主義・民主主義・平和主義の精神を、
現在及び未来の日本と世界の社会秩序形成にとって、
かけがえもなく重要な新たな理念として再構成する。
「立憲主義と民主主義」(阪口正二郎)は、 一九九八年初めから約一年半ほどの間一七回にわたって『法律時報』誌上で行った連載を本体とし、 それに、共同研究で行われた比較憲法史研究会の成果である『憲法の歴史と比較』に寄せた論文と、 蟻川恒正氏の書物『憲法的思惟』に対する書評を、 補論として、加えた形で構成されている。
おお、良スレ発見 私は国際政治専攻ですが、政治学の分野でもこのような参考になるスレッドを探してました 国際情勢板にもこのような感じのスレがありますのでよろしかったらどうぞ。 【学部】国際政治学を学ぶ【院】 というやつです。 ちょうど最近このスレで話題になってるような法哲学などに手を出し始めた次第です。 自分は哲学や現代思想?にとても弱いので、そこらへんの概説書あたりから固めようと 思っています。
国際政治か・・・。 J.S.Nye Jr. 「国際紛争―理論と歴史」 が評判いいみたいだけど。 今度読んでみるかな。 ブルース・ラセット著・鴨武彦訳「パクス・デモクラティア―冷戦後世界への原理」 も薦められたんだけどどうだろう。 民主主義国家間では大規模な武力衝突・戦争は起きないと実証してるみたいなんだけど。
「国際紛争―理論と歴史」は思ったより、全然読みやすいです。 これから世界はどうなっていくのか?日本はどうなっていくのか?どうすべきなのか?ということを考えるヒントになると思います。 リアリズム(現実主義)とリベラリズム(国際協調主義)を対比しながら、国際政治を説明してます。
そういえばロールズの"A Theory of Justice revised edition"と"Political Liberalism"が翻訳中だとか。
>>283 ここ5年ぐらいずっとそんなことが言われてるような気がするけど(w
285 :
右や左の名無し様 :04/06/07 23:13 ID:8qANM0br
法哲学っていうと井上達夫さんの「共生の作法」なんかどう?
どうもなにも基本文献かと。
俺は、ケチなのかな? 本当に良い本は、人に教えるのが勿体無く感じるw
山脇直司「公共哲学とは何か?」 ちくま新書 一冊に薄く広くめいっぱい詰め込んである。 頭の中の整理にいいかも。
樋口陽一・辻村みよ子他著「国家と自由―憲法学の可能性」(日本評論社)を読んだ人いるかな? 書店でパラパラ読みした限りでは良書のようだが、高価なので買おうか買うまいか逡巡している。
>>290 上は面子的に見てはずれが少なそうだね。
下もまあまあ。
>>288 「公共哲学とは何か」という本は、
「憲法と平和を問いなおす」(長谷部恭男)と一緒に買うといい。
>>291 上は法律時報にのっていたシリーズの(部分的)単行本化だし、時報からコピーした方が
ずっと安上がりなような。
294 :
291 :04/06/09 02:34 ID:???
>>293 ほうほう。じゃあ学校でせっせとコピります(w
本屋でほんの少し立ち読みした、保守主義の哲学 / 中川八洋著はぱっとみただけでも思想史的な間違いが多すぎて −ウヨ/サヨの問題ではない−ものすごくむかむかしてくる(笑 ああいうのは、がちがちの学術書の棚に置くなよ、ビジネス書のとこに置け。或いは現代思想/論壇系の棚に。
痛快憲法学とか法律学の真実が法学の棚にあるようなものか。つか、大丈夫かよ。うちの大学の書店だけどさ(w そういえば現代思想系もまだまだ幅利かせてるな。現代思想のバックナンバーがズラリと並んでるし(w とはいえ、中川八洋なんてのはウヨでもまだましな連中が読んでいたりする。 ウヨのなかでも理性志向と保守派特有の不可知論がせめぎあって悩んでいたりとか。 そういう言ってみればアカデミズム志向の連中が結局たどり着くのが小室直樹だったりする。 宮台に流れたりするのもいるようですが。小室一派大人気だな。 そういえば、猫タンもお前本当に法学士か?みたいな絡み方もされてたよね。 あの手の絡み方ってアカデミズムに対するコンプレックス丸見えでちょっと正視に耐えなかったんだが、何が彼らにそんなこと言わせるかと言うと上記のような事情もあるのではないかと思われ。 そうそう、最近というか今更読んだ本。 廣松渉「<近代の超克>論」 戦時という特殊状況のなかで体制擁護イデオロギーにならざるを得なかった近代の超克論を京都学派を中心に描き出す手際はなかなか。まあ、単なる紹介といえばそうなんだけど。その先はこの人の本業のほうでやってるのかね。
>>296 >痛快憲法学とか法律学の真実が法学の棚にあるようなものか。つか、大丈夫かよ。うちの大学の書店だけどさ(w
いや、意外と芦部憲法の隣に置いてあったりするよ(笑
中川の本は、ある程度まじめに政治・法思想をやった、という自信のある学生が、
どの程度間違いを探せるかの力試しに使えると思った。
どんな分野でもそうだけど、自分の専門外について書くと、まあ、お里が知れるわな。
だからといって専門外について語るな、と言うわけではないんだけど。
論壇系の人は何故あんなに自信を持って、非専門分野に「偉そうに」口を出せるのだろうと思うが、
逆に、自分はそのdisciplineに染まってないからこそ、客観的に見えるんだ、的自信があるんだろうな、と言うのが俺の仮説。
で、専門の人間から「間違い大杉」と指摘され、それに対して「専門に染まっている奴はこれだから」
的不毛な争いが、今日もどこかで、明日もどこかで繰り返されるんだろうな。
俺は、他分野についてものを書くときは、公表する前に出来れば他分野の人間にコメントをもらいたいという思いはあるけど。
中川八洋は「正統の憲法-バークの哲学」なんてのもあるな(読んでないけど)。
確かに英米の保守主義の思想家はあまり紹介されない傾向なのかもしれないけど
信頼できる人の手なるものは少ない気がする。
>>297 芦部憲法学とか注解法律学全集の隣で恐れ多くも
「日本国憲法はもう死んでいる!」(痛快!の帯) とかねw
>確かに英米の保守主義の思想家はあまり紹介されない傾向なのかもしれないけど >信頼できる人の手なるものは少ない気がする。 例えば、中川にこだわるのは以下のような点。 中川は−これは英米ではないんだけど−ポパーに対してかなり好意的な評価をする。 それはそれで別に良いんだけどね、俺も好きだし。 問題なのは、日本ではポパーはかなり特殊な読まれ方をしているのだ、ポパーのヘーゲル批判は ほとんど取り上げられていないではないか、というわけだ。これはなんか政治的意図があるのではないか、とかそんな感じで書くわけだ。。 例えば日本での代表的研究書たる小河原真『ポパー』でもヘーゲルはほとんど取り上げられていない、 というわけだ。確かに小河原本では、ヘーゲルはあんまり取り上げられていない、しかし、その代わりというわけではないけど、 マルクス批判はかなりの分量が割かれている。中川は当然のようにヘーゲル−マルクスをほぼ同一視するわけで −それはさしあたりよいとしておこう−中川にとって親の敵であろうマルクスに対する批判をきっちり紹介しているのに、 ヘーゲルについてさして触れていないからという理由で、変な政治的意図があるなどとさぐられちゃあ、たまったものじゃない。 こういう議論の仕方がすごく嫌。ほとんど捏造だと思う。 ついでにいえば、ポパー的な、反ヘーゲル主義的な歴史観に強く共感していた学者としては おそらく日本人で最もポパーと親しかった、碧海純一がいるし。 保守主義(とポパーをここでは規定しておく)を紹介するのは別に全然良いんだけど、 変なバイアスかけて紹介するのはなあ。左翼はそういうバイアスをかけて海外の学者を引用する的な批判は よく聞かれるし、ある程度までは事実だろうが、批判するんだったら、似たようなことするなよ、と。
>>299 学問の垣根の問題もあるかもしれない。
法哲学でも思想史の部分は、哲学の中の政治哲学や政治学の中の政治思想史と重なるよね。
ベン図で書くと三つの円の重なってる部分みたいな感じで。
中川はアメリカの大学院出身みたいけど、アメリカは法学と政治学が切り離されてるから
彼が政治学部で学んでいたとすると、法哲学には意外と疎いのかもしれない。
自分が非法学部の政治学科だったからわかるんだけど
政治学での政治思想史の授業だと法哲学の分野の人の著作は
あまり紹介されなかったりする(教授の守備範囲の問題もあるけど)。
碧海純一は「法哲学概論」でもヘーゲル史観にかなり疑問を示しているけど
政治学で思想史を学んでると、碧海純一の名前もあまり出てこないかもしれないかもしれない。
まぁ、偉そうに書くならちゃんと先人の業績を押さえておけってことだろう。
碧海純一先生といえは東大の弓道部の部長さんをしてたことがありますね。 武道の中でも、特に礼を重んじる弓道を極めた老学者の真摯なお姿には、 老練な古武士のような威厳を覚えます。実に、敬服を禁じ得ません。
302 :
中宮祟@プロ2ちゃんねら :04/06/12 19:31 ID:Z9++Is5f
>>298 中川八洋「正統の憲法-バークの哲学」
ありゃ、ゴミだ。俺のネタ本だ(もちろん読了済み)。アンチ現行憲法系
なら、まだ「日本国憲法はもう死んでいる!の方がましだろう。といっても
ゴミだが。
303 :
中宮祟@プロ2ちゃんねら :04/06/12 19:35 ID:Z9++Is5f
「現代日本人のイデオロギー」東京大学出版会は良い
PHPは屑本を量産しているダメ出版社ですな(藁
PHP総合研究所というのは松下幸之助が創立しました。 松下幸之助は、体が弱いから無理をせず他に頼むことを覚え、 学がないことを他から素直に学ぶことに役立てたと言います。 逆転の発想は、時に、一見、屑のような物を、 黄金よりも勝る価値に変える力があります。
ほとんどは屑のようでやはり屑だったパターンかと(藁 よく屑を黄金と見間違えて間に受ける人もいるみたいですがね。
「結婚は金やと思たら、真鍮やったって...」 「真鍮を金にするんだよ。それが本当の夫婦なんだよ」 映画「彼岸花」(松竹作品)より 劇場公開日:1958年 9月 7日 音楽:斉藤高順 監督:小津安二郎 出演:佐分利信/田中絹代/有馬稲子
山口輝臣「明治国家と宗教」東京大学出版会1999
>>297 どの分野でもそうなんだね。歴史学でも似たようなことをリュシアン・フェーヴルが書いている。
<歴史家はここ数年来、光栄にも多くの注目すべき人々によって尋問台に乗せられている。
これらの人々は詩人、小説家、ジャーナリスト、エッセイストで、彼らはアマチュアとして
歴史研究に手を染め、歴史家が専門的な研究に長年没頭しているために把握・表現しえない
ものを、一瞬のうちに理解するとうそぶいているのだ。>
(リュシアン・フェーヴル「シュペンクラーからトインビーへ―二つの日和見主義歴史哲学」)
ちなみに、この論文が載っている『歴史のための闘い』(平凡社ライブラリー)はお薦め。
日本で言えば西尾幹二だの中西輝政だのといった手合いを、専門家の立場から痛烈に批判しているわけだな。
310 :
右や左の名無し様 :04/06/15 14:06 ID:wQ8DkYHI
>>309 在野の連中が活躍するのはそれなりに理由はある。内側の人間にはタブーがある。
人間関係上の問題、例えば指導教授や学閥、権威への追随は、日本にかぎらず
世界中どこでも見いだすことのできる問題だ。在野の連中にはタブーがない。歴史学
のように政治的側面の割と強い学問であればあるほど、在野のほうがはるかに自由
になってしまうのも歴史学の現実でもあるんだよ。プロではない連中がでしゃばるスキ
があるのは専門家のふがいなさの裏返し。専門家だからといって無条件に退けられる
わけではない。
私は歴史学ではなく文学専門だけど、どこの世界にも白い巨塔はある。専門家が
素人を切って捨てるのにははげしく疑問がわく。つくる会批判のためだけにこのような
話を持ち出したとすれば、すこし残念だね。少なくとも、日本の歴史学には素人を批判
する資格はない。
>>311 につけたしだけれども、専門家と素人をわけるのは、やはり現場を知らないレベルの
素人ではないかと思う。踏み絵を踏まされた経験がないのではないか。異論反論を認め
あう世界が、プロの現場にあると勘違いしているのではないか。
あと訂正
>専門家だからといって
素人だからといって
そういえば日本の(自称)論壇人には(自称)文学関係者が多いね。
>>311 それは全く違う。
歴史学は政治的価値が強い「からこそ」素人がよくでしゃばってくる学問であると思う。
たとえば、「ドイツ農村史」のシンポと、「戦争『責任』論」のシンポでは専門家の比率はほとんど変わらない。
ただ、後者には右からも左からもわらわらと非専門家の方々が詰め掛けて、人数は多くなる。
ところが、「戦争『原因』論」と名前を変えると、非専門家の方々はとたんに来なくなるw。(実際にあった話)
左だろうが右だろうが関係がない。確かに専門家であればそうした価値に対して自由か
といわれれば違うし、逆に素人でも良いセンスを持った提言をすることも可能であろう。
ただ、少なくとも現状においては、一般的に言って専門的知識が欠如すればするほど、
イデオロギー的に先鋭的である、とう印象に間違いはないと思う。
315 :
右や左の名無し様 :04/06/15 20:32 ID:gaDEB0ND
正直、むっちょが専門家を名のるほど良いレスをしているとは思われない
316 :
右や左の名無し様 :04/06/15 21:04 ID:vqRZmJk4
>>314 >専門家であればそうした価値に対して自由かといわれれば違うし、逆に素人でも良いセンス
を持った提言をすることも可能であろう。
っていうのは確かにそうだけど、そんなものは希にしかなくて、大抵は自由に書きますた、
っていって、例えるなら文法が全然間違ってる英文のような、学生レベルの知識でさえ
明らかに違和感を感じる最低限の学問のセオリーさえ抑えられていないものばかり。
しかもそういう本って裏付けも無しに簡単に書けて、おまけに同じ様な内容で何冊も
量産するから(というのは同じ様な内容の本を読んでオナニーする馬鹿が多いので
売れるからなんだろうけど)、本屋の棚を占拠しちゃってうざいったらありゃしない。
英語はヨーロッパの大昔の言語の文法を間違えまくって発達したような言葉なんです。 ドイツ語・フランス語共に、全て男性名詞・女性名詞、中性名詞なんて分かれます。 冠詞も男性形・女性形の他、単数形・複数形等で異なります。 動詞もフランス語では主語により動詞の末尾が6種類程に変化します。 英語はそういうのが衰えた言葉、ぶっちゃけ、何世代も文法を間違えて、 今の英語があるという言い方もできそうです。 英語に使われる字の読み方も表音文字なのに文字通り読んだりしません。 これも「間違い」が時代を経て「正しい」になったといえます。
トンデモ本の紙面に転がってる凡ミスの価値を算出すればだな… 今おまえがタイプミスや誤字誤読したとして、それが偶然世に広まって 一千年語の日本語に受け継がれる確率を考えてみろ。 それくらいの価値だ。喜べ。
> 英語に使われる字の読み方も表音文字なのに文字通り読んだりしません。 フランス語は?
>英語に使われる字の読み方も表音文字なのに文字通り読んだりしません。 英語表音辞典というのを見てごらん
対話のない社会
たわいもない社会
324 :
右や左の名無し様 :04/06/17 21:05 ID:o2FlNHIp
日本人の自殺者は年間3万人を超えているのだ、5年で15万人が 死んでいるんだ、広島に投下された、原爆死者が14万人だ、 たった5年で核兵器の死を上回るんだよ これは、全て政治や行政の無能な国家運営が招いた結果なんだ 国民の生命と財産を守る事が、政治家の優先第一の役目であり、 公務なのだ、 国民を地獄に追いやり、挙句の果てに殺しているのは、 政治家では無いだろうか それとも日本国の終焉なのか
325 :
右や左の名無し様 :04/06/18 21:22 ID:Ss87/1jj
たとえば家永三郎や井上清あたりは学者としては凄い方々だと思うけど、 政治的言動はいまからすればギャグにしか聞こえない。本業の著作においても 導入や後書きにはそれなりの臭みがでてたけど、業績自体は消えるもんじゃない。 門外漢だから、わからんが、教育学における藤岡信勝なんかもそういうもんなんじゃないの。 よく、研究者は専門分野以外の能力は高校生にも劣る、とか言うじゃない。言わないか。
最近出た半藤利一の歴史本(平凡社)はサヨですか? それから、中公新書はウヨですかサヨですか?
世界戦争犯罪辞典とかもウヨかサヨか聞きたいもんだw あと共産主義黒書や、自伝的日本海軍始末記(高木惣吉)とかも。
「教育学における藤岡信勝なんかもそういうもん(家永三郎や井上清)なんじゃないの。」 「中公新書はウヨですかサヨですか?」 死ねよおまえら
気持ちはまったくわかるが、死ねはやめておけと言ってみる そういえば論壇誌は何買ってますか 世界、環、論座、中央公論、フォーサイト 文芸春秋、諸君、正論、VOICEなど 色々とありますが
買ってないけど・・・ よく知らんけど、そういうの買ってる人ってこの板では結構いんの?
そんなん読んでるの高校生とおっさんぐらいでしょ。。。 論壇紙にわざわざ金だす気なんて起きんよ。
高校生が「世界」、「論座」、「諸君」、「正論」読んでたらキモ怖すぎるぞ。 大石 真, 佐々木 毅, 久保 文明, 山口 二郎, 他 『首相公選を考える―その可能性と問題点』 中公新書
>>332 はーい、先生。
俺はマジで高校時代、「諸君」を買って読んでました。もう十数年前の話だが。
俺はそっち系だったが、「正論」「世界」を読み始めていた奴もいたし、
ある意味、政治に興味を持ち始めた高校生にが、ちょっと背伸びするには
ちょうどいい雑誌だったんですよ。
今となっては恥ずかしい過去なんですが。
>>328 ろくすっぽ意見もいわないお前が死ね。
もしくは意見を吐いてから死ね。
<基本文献 第一弾> 渡部昇一「かくて昭和史はよみがえる」 渡部昇一「渡部昇一の憂国原論」 渡部昇一「かくて歴史は始まる」 渡部昇一「日本を貶めた人々」 渡部昇一「歴史の鉄則」 渡部昇一「日本史から見た日本人<昭和篇>」 渡部昇一・小室直樹「封印の昭和史」 谷沢永一「悪魔の思想ー進歩的文化人という名の国賊12人」 谷沢永一「人間通でなければ生きられない」 谷沢永一「平成政治家切捨て御免」 谷沢永一「嘘ばっかりで七十年」 谷沢永一・渡部昇一「こんな「歴史」に誰がした」 藤岡信勝「汚辱の近現代史」 中川八洋「正統の哲学、異端の思想」 中川八洋「教育を救う保守の哲学」 中川八洋「国が滅びる」 中川八洋「正統の憲法、バークの哲学」 長谷川三千子「民主主義とは何なのか」 長谷川三千子「正義の喪失」 長谷川三千子・西尾幹二「あなたも今日から日本人」 西尾幹二「国民の歴史」 西尾幹二・石破茂「坐シテ死セズ」 西尾幹二・中西輝政「日本文明の主張」
336 :
クズ本研究者 :04/06/19 17:19 ID:n+Ay5gbg
<基本文献 第二弾> 小林よしのり「戦争論」 小林よしのり「戦争論2」 小林よしのり「戦争論3」 小林よしのり「<個と公>論」 小林よしのり・西部邁「反米という作法」 八木秀次「明治憲法の思想」 八木秀次「誰が教育を滅ぼしたか」 八木秀次「日本国憲法とは何か」 八木秀次「反「人権」宣言」 井沢元彦「攘夷と護憲」 井沢元彦「言霊の国解体新書」 井沢元彦「「反日」日本人の正体」 井沢元彦「憂国の世紀末」 西部邁「保守思想のための39章」 西部邁「国民の道徳」
337 :
右や左の名無し様 :04/06/20 00:04 ID:AmJPbCcW
それは基本文献なのかw まぁ参考にさせていただく。
338 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 00:10 ID:IIahDK87
>>340 > 渡部昇一・小室直樹「封印の昭和史」
あんだろバカ
342 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 00:16 ID:IIahDK87
西ヴェ邁の「ガクモン」とかなんとかいうフォンは? あと、「国民の文明(ワラ」ってだれがかいたんだったっけ。
343 :
340 :04/06/20 00:30 ID:???
>>341 小室先生はつっこみ所満載だから他にも色々あるでしょ、と逝ってるだけですが?
<基本文献 第三弾> 小室直樹「大東亜戦争ここに甦る」 小室直樹「日本の敗因」 小室直樹「痛快!憲法学」 小室直樹「歴史に観る日本の行く末」 小室直樹・日下公人「太平洋戦争、こうすれば勝てた」 呉善花「「反日韓国」に未来はない」 中西輝政「国まさに滅びんとす」 中西輝政「国民の文明史」 中西輝政「なぜ国家は衰亡するのか」 中西輝政「日本の「敵」」 田久保忠衛「「国家」を見失った日本人」 田久保忠衛「日本の領土」 黄文雄「捏造された近現代史」 黄文雄「韓国は日本人がつくった」 黄文雄「日本人が台湾に遺した武士道精神」 佐伯啓思「「市民」とは誰か」 まあここらへんは基本中の基本かな?
345 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 00:33 ID:IIahDK87
オェェエエ工工工工工
347 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 00:39 ID:IIahDK87
348 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 00:42 ID:IIahDK87
「自虐」「反日」史観 自虐なのは糞ウヨ。「反日」の「日」ってなんだ?糞ウヨのことか? いつから糞ウヨは日本の代表になったんだ?戦後日本、戦後民主主義、 日本国憲法を貶める糞ウヨこそ、「反日」「自虐」。
中宮祟(タタリ)と醜屍がダブるな
350 :
クズ本研究者 :04/06/20 00:53 ID:zk6Fhbx6
上にあげた著作は、戦後日本とは何か、そしてあるべき日本の姿を照らし出していると、 言われている。 特に、戦後日本の現代思想史を知りたければ、谷沢永一の「悪魔の思想」を読まれるがいい。 渡部昇一によると、この書は日本の現代思想史における「世紀の大発見」を成し遂げたという。 本書を読まずして昭和思想史いや戦後日本思想史は語れないほどの日本人必読の書である という。 私としてはエンターテーメントとしてもなかなかのものであると考える。
351 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 00:55 ID:IIahDK87
醜屍ワラタwおまえはマス板住人だろ。さっさとカエレ。
352 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 00:56 ID:IIahDK87
渡部も谷沢も石原も中川もそれから中村アキラも、おなかいっぱいだよ。
>>348 なんでアメ様から賜った憲法をそんなに保護したがるの?
人文系の学者が大暴走してるのは福田恒存にあこがれているからだと予想してみる
355 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 01:05 ID:IIahDK87
>>353 民主主義はいい物だからな。日本は自由で民主的な国。
さて、GHQがつくった象徴天皇制を拝みまくり、ポチのごとく
ブッシュ様にしっぽふる糞ウヨが他人様のこといえるのかとw
>>355 でも民主主義ってーけど日本の国民が作ったものじゃないし。ウヨが批判するのにも一理あると思うけど。
推薦する本スレなので、本から離れた空中戦はよそでやってください
358 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 01:21 ID:IIahDK87
>>356 だからなんだ?「日本人」がつくったものでなければ、
「支持」したらいかんのか?なら、エドモンドバークを支持するな。
天皇制も支持するな(あれは中国皇帝制度の輸入)。漢字も捨てろ。
呉服というな。仏教も捨てろ。儒教も捨てろ。立憲主義も捨てろ。
ということでDQN水洗本として
中川八洋『正統の憲法 バークの哲学』
藤岡信勝『汚辱の近代史』
を挙げておこうw
359 :
クズ本研究者 :04/06/20 01:28 ID:zk6Fhbx6
360 :
クズ本研究者 :04/06/20 02:41 ID:zk6Fhbx6
ちなみに上記の著作は、おそらく絶版になっているものもあろうかと思う。 しかしどれも多くの読者に迎えられ、ベストセラーにもなっているので、 古本屋で見つけることができるはず。 私も全部ブックオフで100円かそこらで売られているものを買っただけで、 新刊で買ったわけではありません。 巷にあふれる「保守的言説」の多くは、これらの本をネタ本としています。 是非ご一読を。政治思想うってつけの「好著」? 私が見たある保守的傾向の若者のサイトでも、まさにこれらが推薦図書となっていた!
近代民主主義は確かに舶来物。だけど日本にも民主主義はある。 封建制は近代民主主義と較べて悪し様に言われることが多いけど、 武家政治のはじまりは、粗暴な開拓農民でしかない地方豪族(朝廷から見れば)が 武装して土地の所有と自治権を奪取したことにあるわけで。 武士の時代になって、単に権威に服従するのではない自己統治の概念が生まれた。 統治ルールについて成文法と慣習の両面から高度な理解と実践が行われた。 まあ最終的には議会制にまで発展しなかったけど、この蓄積があったから 明治になって即座に議会制民主主義を理解し輸入できた。 この側面は、武家や商家の家内法の歴史を分析することで顕著に理解できる。 というわけで国内の封建制分析として朝河貫一の本をおすすめ。
新渡戸稲造の「武士道」は例えるならば「花」。情緒的。 一方、朝河貫一の封建制分析は、理性の鋭い力をもつ「刀」といえるかな。
363 :
クズ本研究者 :04/06/20 12:07 ID:GohNGACk
「日本の近代は「近代以前」であると、日本人を貶め、蔑め、嘲笑い、罵り見下す言論活動を展開してきた 大塚久雄は、日本人には近代的な合理的精神が全く欠如していると、 明治以来苦心して築いてきた近代社会を全否定した国賊である」、と谷沢永一は断じています。 このような「妄言」がどこからでてきたか、それはコミンテルンが恭しく日本共産党に下賜した「三十二年テーゼ」 にこそある、というのが谷沢の言。さて、これをどう見るか?
364 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 12:15 ID:IIahDK87
>>360 たしかに掲示板投稿のためのネタは豊富なんだけど、
頭くらくらくるから。全部とはいわないけれど、おれも案外
目を通している...おれとしては、DQN本を読んでいる
より、アカデミックな場で通用するしっかりとした本と取り
組んでいるほうがよい。『正統の憲法・・・・』は、もう、
突っ込みどころ満載!
365 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 12:18 ID:IIahDK87
>>364 そうだな、いつまで「コミンテルン」を攻撃してたら気が済む
んだい?「コミンテルン陰謀史観」の亡者と、いってやろう。
共産の人たちにはその人らなりの意見があろう。それはそれでいい。
反共のひとらも、反対する自由がある。しかし、世の中にその二つしか
なく、その二極構造、よーするに冷戦体制下の思考をいまだに引きずって
批判しゃってんじゃねーよ。ということをいいたい。
366 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 12:22 ID:IIahDK87
その典型が、「権力」を批判するものは「アカ」といった言説。 権力を抑制的に考えるんだったら立憲主義全てがアカだっつーの。 ヴォケ。こういう誤った観念を、反共ゴリゴリの馬鹿はもっている。 この谷沢も、また、憲法論で「自由権」についてDQNなことをいっ ていた。
367 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 12:25 ID:IIahDK87
谷沢は、文明開化のころから日本の「未開制」「非近代制」を蔑視し、 欧米を礼賛する風潮があったことを知らないはずがない。 よって、馬鹿。
>>366 >その典型が、「権力」を批判するものは「アカ」といった言説。
そんな言説あるか?
>>358 ところで、なんで日本人が自主的に取り入れた外来の文化と
戦勝国が押し付けた憲法を同一視するねん。
別にもう一回国民の手で作り直してもええやろ。
370 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 12:35 ID:IIahDK87
>>368 あるよん。
>>369 おれは「押しつけられた」とは思わない。薩長が自由民権運動を
弾圧して押しつけた「テーコク」憲法より内容は遙かにいい。
だいたい、お前の選挙権・被選挙権・言論の自由、そしておそらくお前
さんが支持しているであらう「象徴天皇制」も押しつけられたというの
かえ?
371 :
クズ本研究者 :04/06/20 12:46 ID:GohNGACk
ちなみに谷沢永一の363の言説の出典を書いておく。 谷沢永一「悪魔の思想ー進歩的文化人という名の国賊12人」(クレスト社)所収の 「第13章 近代日本を全否定した国賊ー進歩的文化人の原型・大塚久雄への告発状」 ところでこの谷沢の書は、進歩的文化人批判のいわばバイブルともなっている節がある。 「日本は第二次世界大戦の主犯」と言う歴史の偽造家ー戦後の学界、言論界の大ボス・大内兵衛への告発状 「ソ連はすべて善、日本は全て悪」の煽動者ー日本罪悪論の海外宣伝マン・鶴見俊輔への告発状 国民を冷酷に二分する差別意識の権化ー戦後民主主義の理論的指導者・丸山真男への告発状 栄達のため、法の精神を蹂躙した男ー反日的日本人の第一号・横田喜三郎への告発状 金日成に無条件降伏の似非出版人ー進歩的文化人の差配人・安江良介への告発状 恫喝が得意な権力意識の化身ー「進歩的インテリ」を自称する道化・久野収への告発状 祖国をソ連に売り渡す”A級戦犯”ー進歩的文化人の麻酔担当医・加藤周一への告発状 その正体は、北京政府の代理人ー日本の伝統の徹底的な否定論者・竹内好への告発状 最も無責任な左翼・教条主義者ーマスコミを左傾化させた放言家・向坂逸郎への告発状 日本を経済的侵略国家を断定する詭弁家ー現代の魔女狩り裁判人・坂本義和への告発状 国家間の原理を弁えない謝罪補償論者ーユスリ、タカリの共犯者・大江健三郎への告発状 近代日本を全否定した国賊ー進歩的文化人の原型・大塚久雄への告発状 こんな構成です。面白いですよ。シュールな笑いも盛り込まれている「良書」というべきでしょう。
372 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 12:48 ID:IIahDK87
>>371 ありがとさん。「ネオコンの陰謀」をおもいだすよ。
373 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 12:50 ID:IIahDK87
>>371 列挙のソ連をアメリカとして、適当に知識人を入れ替えたら、
同じようなプロパ本ができあがるだろうね。
>>370 天皇の権威は憲法からきてるんじゃないと思うよ。
仮に象徴制がなくても、天皇は権威をとどめただろう。
だから特に憲法をありがたがるということはないなぁ。
選挙権だって戦前からあったしなぁ。あのまま発展していけば
今と変わらないくらいの制度になってたと思うし。
375 :
クズ本研究者 :04/06/20 16:34 ID:GohNGACk
>>373 ちょっと気になるのだが、あなたのお名前をどこかで見たことがあるなと思っていたら、
「正論」に雑文が載った人なの?
そういえば、「正論」も必読の論文が多いよね。
さすがフジサンケイグループのオピニオン誌だけある。
上にあげた著作の著者の何人かは「正論」大賞を受賞しています。
テレビではとても放映できないようなことでも、歯に衣着せずズバズバ切り込んでいる雑誌ですよ。
「正論」「諸君」「SAPIO」「新潮45」は、政治や思想を語る上で必読の雑誌。
なんだクズ本研究者って本当にクズ本信者だったのか。 今まで冗談だと思ってた。
377 :
クズ本研究者 :04/06/20 16:51 ID:GohNGACk
>>376 私はエンターテーメントとして「のみ」これら一連の著作を「評価?」しているだけ。
ネタ本なのだから、研究する価値はあるんだよ。
論理的じゃない。「押し付けられたかどうか」と「内容に問題があるかどうか」 は問題が別。中宮には論理というものが理解できていない。
379 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 17:12 ID:IIahDK87
>>375 いいえ。私は「祟」。奴は「崇」。あっちはアフォ。
>>378 ハーグ陸戦法規でも持ち出すか?こっちは反論も用意
しているが。「押しつけられた」かどうかは、そう感じる側の「主観」
でしかない。お前さんは「押しつけられた」と感じている。おれは、
「テーコク憲法」こそ「押しつけ」だと感じている。現行憲法は、
象徴天皇制、平和主義、多彩な基本的人権の尊重、議院内閣制、
シビリアンコントロール、等々、十分な内容を前憲法よりも備えて
いる。
改憲派は「GHQ」「押しつけ」をうわごとのように繰り返すが、
それは、実は、それくらいしか批判のネタが見あたらないからだ。
「正論」大賞(オェェエエ工工
381 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 17:17 ID:IIahDK87
いっておくけど、帝国憲法の議会制は「議院内閣制」ではないぞ。 勘違いしないように。
382 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 17:20 ID:IIahDK87
>>374 歴史に、「もしも」「たら」はありません。象徴天皇制になって、
プロイセン流につくったのを無理矢理英国風にして無理があったのが、
英国風といえなくもないものになったことを、君は理解しているか。
押し付け憲法論がどこまで妥当な見解なのか、 これは煎じ詰めれば、ハーグ陸戦法規43条とポツダム宣言10項との関係をどう見るか で考えてみてはいかがか? ハーグ陸戦法規は、占領に関する一般規定であって、特別な関係を規定するポツダム宣言とでは ポツダム宣言が優先するとの解釈も成立するだろう。 もしこの解釈が妥当なら、押し付け憲法論は必ずしも正しい見解とは言いがたいものとなるだろう。
385 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/20 17:48 ID:IIahDK87
特別法は一般法に優先する。 政府も「松本案」とか自主的に提出する余裕 はあったんだけどね。
うーん、それ以前に日本が占領して軍政を敷いた地域はどうなるんだとかな。 ハーグ陸戦法規を守ることを前提に「植民地解放戦争」が成り立つとも思えないし。 ハーグ陸戦法規は交戦中の「戦闘状態」における占領地域の扱いを述べたもので 戦闘終了したあとには関係ないしな。
さらに、連合国側の主権統治をはっきり認めて降伏しておいて、 法律の変更を認めないという論理も「ハァ?」だし。 主権統治者が法律を変更できないとは? さらにドイツ人も敗戦後に連合国の指導下でドイツ憲法(基本法だっけか)を 採用したわけだが、彼らがハーグ基本法を持ち出して無効を訴えたなんて話は無いわけで。 …って隔離スレでやるべきか?
ハーグ基本法じゃない、ハーグ陸戦法規ね。
そういうことも含めてスレ移動してください
推薦というか逆推薦なんだが。 佐伯啓思という人のアメリカニズムとやらに関する本を読んだ。 この人の著作を読むのは初めてだったのでちょっと期待してたんだが、その内容に びっくり。あまりに酷過ぎやしないかい? “近代”がニヒリズムを生むってことを言いたかったのなら、そんなの19世紀に 出尽くした話だし、アメリカの政治思想とかここ10数年の状況とか、イスラムの 原理主義の伸長についての記述は典拠もないまま強引に(自分の妄想のままに?) 結論づけられてる。おまけにその内容も、どっかの著作から引っ張ってきたような もんばっかで、解釈としても方法論としても、何一つ独自性が感じられない。 こんなので学者として恥ずかしくないのか?それとも、今の人文系ってこんな 書き方が許されるのか?入門書だから読者をなめてるのか? ちょっともうほんとに酷いので、怖くてほかの著書なんて読めません。この人が いいこと書いてるって人いたら、教えてくらさい。
>>390 佐伯啓思は基本的には西部邁の路線。
上にもあげた
「「市民」とは誰か」という本がいいよ。かのPHP新書で出ている。
PHPといえば、私の研究対象の宝庫なんだ。
あんたの「いい」は最悪と同義じゃねーか それじゃ390への答えになってないような
人文系のものが皆そんなわけありませんよ。 学術書できちんとしたものはたくさんあります。 娯楽本としては、いい線行っていると思うのですよ。佐伯さんの著作は。 ただ残念なのは、渡部さんや谷沢さん、そして中川さんなどよりは 笑いが足りないというところでしょうか。
394 :
390 :04/06/20 22:48 ID:???
>>391 ,392
いや「最悪」しかないなら、それはそれでいいですよ。ありがとう。
ただ子どもが生まれてからこっち、本なんてまるで読んでなかったんで、
久方ぶりに読んだ身としてはかなりショッキングだった。子どもが生まれる前
より退化してる(中で示そうとしてる内容云々以前に、まず「情報を整理して
伝える」という段階で)んだもん、若い女の子向けの情報誌かと思ったよ。
まだネタにするほど慣れ親しめないなあ。
>>394 今はAmazonという読者レビューの読めるサイトがあるので
確認してから読むのが(・∀・)イイ!!
そっち系の本は、モニタから湯気がでそうな暑苦しい
キモレビューが掲載されてるので判別しやすい。
397 :
390 :04/06/21 00:09 ID:???
>>396 見させてもらいましたがきついね。げっそりだよ。何で江藤淳とか小林秀雄
とかすっ飛ばして80年代以降からいきなり石原将軍や福沢諭吉に行くかね?
まあ覚えたてってのはそんなもんなのかもしれないけれども。
それにしても↑で並んでる人たちのいくつかは過去読んだことあったけど、
どうして皆原典を拡大解釈して自分の着想につなげる(その内容がどうあれ)
んじゃなく、原典を矮小化して自分の着想の中に埋め込もうとする作品ばっか
なのかね?
それじゃ新聞記事にはなっても論文(卒論は別としても)にはならないと
しか思えないんだが、これがスタイル化されてきてるのかね。原典を読む込む
って楽しい作業だと思うんだがなあ。
398 :
390 :04/06/21 00:12 ID:???
>>390 江藤淳や小林秀雄は私の研究対象ではないんですね。
福沢諭吉も当然、対象外。
あのサイト、いい味出してるでしょう。しかも大真面目だからたまらない。
まさに愛すべき人々なのです。おそらく同年代なんだろうけど。
そこのサイトで高校の日本史の参考書売ってるのを見ておもったんだが 日本史受験と世界史受験でイデオロギーに違いがでるのか 実証分析したらどうなるだろう。
なんでもいいけど下を見るとキリがないからまともな本の紹介しようぜ
まともな本となると、私の研究対象外になってしまうのでなんですが、一応思いつくリストを あげておきましょう。 <ベーシック編ー高校生または大学初年度の学生に適した本@> 「国民を二分する差別意識の権化」とされる丸山真男の 丸山真男「日本の思想」 丸山真男「現代政治の思想と行動」 は基本的な知識なので、賛成しようと反対しようと関係なく一応最低限読むべき本かな。 そして「近代日本を全否定した国賊」と言われる大塚久雄の 大塚久雄「社会科学の方法」 大塚久雄「社会科学における人間」 大塚久雄「共同体の基礎理論」 は、現在大塚史学に対する批判もあろうかと思うけど、これも常識としておさえておいていい。 丸山、大塚と同じく、「日本を蔑み、貶め、嘲笑い、共産ソ連に魂を売った売国奴である進歩的文化人」とされる 福田歓一「近代の政治思想」 福田歓一「近代民主主義とその展望」 も必須文献かな?これと長谷川三千子「民主主義とは何なのか」(これは私の研究対象!)を併読されるとよい。 そのよさが一段と際立つだろう。 佐々木毅「政治学講義」 佐々木毅「西洋政治思想史」 も政治思想とは多少ことなるが、基本的な事柄をサーヴェイしているので便利。 藤原保信「自由主義の再検討」 樋口陽一「自由と国家」 も不十分ながら新書にしてはよく書けているだろう。 マックス・ウェーバー「職業としての政治」 ロック「市民政府論」
<ベーシック編A> 杉田敦「デモクラシーの論じ方」 加藤節「政治学の考え方」 長谷部恭男「憲法と平和を考える」 見田宗介「現代社会の理論」 佐々木毅「マキャベリと「君主論」」 ちとこれまでのウェーバー解釈とは異なるが 山之内靖「マックスウェーバー入門」 これとは異なる 青山秀夫「マックスウェーバー」もいいだろう。 森嶋通夫「思想としての近代経済学」 森嶋通夫「サッチャー時代のイギリス」 後者は、私の研究対象である渡部昇一のサッチャー理解に厳しい批判をしている。 というかかなりいやみな口調で批判している。 ルソー「社会契約論」 ホッブズ「リヴァイアサン」 ヒューム「人性論」ないし「人間本性論」 これはリヴァイアサンなみに長ったらしいし、主に哲学なかでも認識論を展開することが主だから、 前半は観念と印象とか、そういった認識の構造を述べたもので哲学上の重要な箇所だが、政治思想に関しては そこはすっとばしてもいいだろう。他の哲学者よりもテクニカルタームも少ないし、読みやすいだろう。 実にいい本である。長いけども英語で読んだ方がいいと思う。といってもその英語の文章は、受験英語だけでは 難しいかもしれない。バークよりもはるかに深い哲学者である。正義論は、実は所有論として展開されているので 面白いこと間違いなし。 バーク「フランス革命についての省察」(これ、保守のバイブル?)
谷沢って福田歓一まで叩いてたのか (『悪魔の思想』はパラパラ読んだ程度なもんで) かなわんなあ 杉田敦『権力』思考のフロンティアシリーズ バーナード・クリック『現代政治学入門』 なんかも足していいかしら まあ下は思想ではないかもしれんが
>>404 「悪魔の思想」では福田歓一について直接は触れていないよ。
ただ谷沢はんのいう「進歩的文化人」なんでね。彼の議論では「丸山周辺の学者」ということで
「国賊」ということになるんですわ。
とにかく「悪魔の思想」は、谷沢さんいわく「「進歩的文化人」批判を最も根底から、最も徹底的に、
その発生原因にさかのぼって検討し、「進歩的文化人」批判の定本となり、完本となるよう念じて
努めた、私の自信作」だそうなので、つきあってやってくださいな。
まあまともな本だって挙げてけばきりがない(政治思想をまともに?考えようと 思ったら、聖書からフロイトの類まで読んでなきゃついてけないだろうと思うし) から、とりあえず古典万歳の俺としては、 ウェーバーの「職業としての政治」を読んだ上で、 ダニエル・ベルの「資本主義の文化的矛盾」なんかに入るのはどうかと。 ウェーバーは政治を「権利」と考えがちな人間(えっ?俺はそうだったけど皆は違う のか?!)には非常にいい入門書だし、ベルのは内容はともかくとして、注釈が非常 に豊富だし簡潔なので、その中で気になった人の著書を読んでみるとっかかりとして 最適なんじゃないかと。何しろ2作品ともとても薄くて読み易い(内容が理解できる かは別として)し。
クズ本研究者氏はなかなか博学のようやね。感心感心。
「悪魔の思想」の題名は「悪魔の辞典」のパロディー?
409 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/21 21:07 ID:+xkh76UW
天道 是 『右翼運動百年の奇蹟』 立花書房 軽微実務研究会『右翼運動の思想と行動』 立花書房 小林英夫 『昭和ファシストの群像』 板倉書房 安部博純 『日本ファシズム研究序説』 未来社 宮沢俊義 『天皇機関説事件上下』有斐閣 今井純他 『日本思想論争史』ペリカン社
410 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/21 21:14 ID:+xkh76UW
飯田他 『天皇制国家の支配原理』 影書房 小熊英二 『<民主>と<愛国>』新曜社 小熊英二・上野洋子『癒しのナショナリズム』 慶応大学出版会 香山リカ『プチ・ナショナリズム症候群』 中央公論新書 丸山真男 『忠誠と反逆』 筑摩書房
411 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/21 21:18 ID:+xkh76UW
畑中繁雄『日本ファシストの言論弾圧』高文研 平井一臣『地域ファシズムの歴史像』法律文化社 徳本正彦・毛利敏彦・小沼新編『ナショナリズムの動態〜日 本とアジア〜』九州出版大学会
412 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/21 21:24 ID:+xkh76UW
大塚英志 「おたく」の精神史 一九八〇年代論 講談社現代新書 八木 公生 「教育勅語」の思想 講談社現代新書
評価の別れてる本も入ってますな
なんとなく橋川文三も入れて欲しいと思った
415 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/21 21:57 ID:+xkh76UW
>>414 橋川文三 「昭和ナショナリズムの諸相」
家永三郎『日本近代憲法思想史研究』岩波書店
石田良一『日本思想史概論』吉川弘文館
長尾龍一『日本憲法思想史』講談社学術文庫
乱読ツンドクだから...なお、ウヨ系の本は、定期的に予算を
割いていまつ。ほかに、おすすめあればキボンヌ
丸山とかは、全集そろえてるから。
・李登輝の本全部。 ・陳水扁の本全部。 ・黄文雄の本全部。 ・呉善花の本全部。 ・金完燮の本全部。 ・馬立誠の本全部。 ↑必読!
417 :
右や左の名無し様 :04/06/22 12:02 ID:6+c1GblZ
418 :
右や左の名無し様 :04/06/22 13:10 ID:ZIACadp6
>>416 たとえば、
陳水扁の本全部。
というのは、彼について書かれた本全部というのか、
彼が書いた(著作した)本全部というのか。
彼が書いた本だというなら、中国語でも知らないと読めまい?
しかも、中国語は4つもある。
それぞれ、何語で読むつもりだ?
420 :
右や左の名無し様 :04/06/22 14:38 ID:ZIACadp6
>>419 それでは、とても彼の本全部とは言えまい?
一冊読んで満足するのか?
彼の若い頃からの著作を読むんだろ?
421 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/22 20:29 ID:RquGhkPl
>>黄文雄の本全部。 暑い夜にはぴったりだな、おい。 清宮四郎 ケルゼン「一般国家学」が復刊されてたぞ。 木戸幸一日記モナー。岩波の松本健一「評伝 北一輝」は どう?
洋書でいいやつ教えてください
David Theo Goldberg (ed.) (1990) Anatomy of Racism, University of Minnesota Press Paul Gilroy (1993) Small Acts: Thoughts on the Politics of Black Cultures Serpent's Tail
Mein Kampf by Adolf Hitler
>>415 長尾龍一「レヴァイアサン」 講談社学術文庫 とか。
426 :
クズ本研究者 :04/06/25 19:27 ID:DYyFI2/t
橋川文三というなら 「日本浪漫派批判序説」は落とせないでしょう。 それはともかく、保守派なら読んでおくべき推薦図書をあげておきましょう。 名づけて「新・憂国書店」。これを読んでビギナー保守になりませう。 シン・ユーコク・ブックス@ 村上泰亮「新中間大衆の時代」 村上泰亮「反古典の政治経済学(上)−進歩史観の黄昏」 村上泰亮「反古典の政治経済学(下)−二十一世紀への序説」 村上は、中曽根康弘とも近く、西部邁や佐藤誠三郎とも懇意の保守派論客として有名。 もう亡くなったが、上記の本はかなりしっかりした内容だよ。 村上は実は「新中間大衆の時代」において新自由主義的経済政策への批判を述べていたが、 日本における新自由主義改革のための先鞭をつけようとした中曽根のブレーンだったということも面白い。まあこれは西部にも言えるのですが。 西部邁「大衆への反逆」 これはまあ、雑文と言うかエッセイ集みたいなものだが、文章が良く書けているのでまあまあ。 進歩史観や進歩主義への懐疑がきちんと表明されている。 もちろん オルテガ「大衆の反逆」 を読んだ方が手っ取り早いとう意見もあるが・・・
427 :
MMMM :04/06/25 21:20 ID:C5vLQ5eR
>>421 、松本健一は「挾撃される現代史」はよかった。
民俗と近代社会との接触によるイデオロギーの生成と機能を、独特の「原理主義」ってがいねんでせつめいして、
その後のイスラム原理主義と近代の対立を、ほんのすこおしだけ予言した。
イランかくめいのあとだけど、西郷とかもコミで考えたんだから、たいしたもんだとおもう。
それいこうは、民俗の共同性と政治的ロマン主義の緊張感がなくなったせいもあり、もーなんだか自慢話のひとだな。
「若き北一輝」は読んだけど「評伝」は読む意欲がゼロ。
村上泰亮の本で重要なものが抜け落ちていた。 村上泰亮・公文俊平・佐藤誠三郎「文明としてのイエ社会」 これは、進歩的文化人など一般に進歩派と目される学者たちによって近代化の遅れの要因ないし 歪な近代化の所産と評価されてきた「日本的なもの」「日本的な独自性」としての家社会ならぬイエ社会を 肯定的に評価しようという目論見のもとに書かれた力作。 保守派を自認するなら、せめてこうした著作にも目を通しておかないと。 憂国書店にも入れられてしかるべきだろう。
429 :
MMMM :04/06/25 22:38 ID:C5vLQ5eR
>>428 、
保守派ではないけど、紹介されてる意味で、歴史的に分析したってー意味でもよい本だと思う。
ただ、そんときに初めて「肯定的に評価しよう」ってーのがでてきたわけじゃない、
それ以前に左派のなかに単線的歴史観じゃあなく、「日本的な独自性」の産業化への貢献をいってるひとや、
さらには、「日本的な独自性」を社会変革の根拠としたい人が、いたってーことはつけくわえときたい。
いや、クズ本くんは知ってることだろうだけど。
430 :
クズ本研究者 :04/06/25 23:16 ID:DYyFI2/t
面白いことは、保守派や右翼を標榜する方々が、読むべきであろう本を少しも読まずに 私の研究対象となる「クズ本」ばかりを参照して、理解したつもりになっているということでしょう。 この板でも、右翼陣営の方々もおられる(というか右翼や保守派の方が多いわけですが)わけですが、 ごく一部の方を除き、ほとんどの方々は保守思想の何たるかも知らないようです。 そのためにも保守思想や民族派の思想も、これまでの政治思想史の中で整理してみることが肝要か、 と思うのですが、どうしても私の研究対象となっている著作にのみ基づいているものですから 底が浅くなってしまうのではないでしょうか? なんなら私が保守とは何か、右翼とは何かを手ほどきしてもよろしゅうございますが、いかがでしょう? 先ほどあげた、反古典の政治経済学の二冊を読むことが至難だといわれる方はエッセンスがあるので それを読んでください。わからないことがあれば私が教えてあげます。 「反古典の政治経済学要綱」 これは薄くて理解しやすいと思います。
はっきりいってしまうが、クズ本研究者や中宮祟@ぷろ2ちゃんねらの紹介は イマイチだと思う。これが書評であるとか、推薦図書の紹介であるといわれる とちょっと疑問でつ。博識というより、ただミーハーなだけで本を読んでいるだけ にすぎないのではという感想がでる。本の選択がモロそうなってる。 左マニアと右マニア。悪くいえば思想オタ。
クズ本は表紙がケバい傾向があるように思う。
>左マニアと右マニア。悪くいえば思想オタ。
そりゃクズ本研究、と名乗るぐらいだからねえ・・・
>>402-403 の本は結構正統派だと思うけど、君ならどんなの紹介するわけ?
>>431 私は「クズ本」を研究するクズ本研究者なわけで、「本業」なのだから仕方がありません。
ただクズ本ばかりを書いていると顰蹙を買いますので(これは当然の反応でしょう)、
まともな書物も若干ですが、出しておきました。もちろんこれはベーシックのさわりにすぎなく、
まだまだリストはあります。
さて、私がなぜクズ本を研究するかといいますと、この種の掲示板において、珍妙な説が「学説」として
論じられることがしばしばで、なるほどまともな学術書や原書より、お手軽なハウツー本が跋扈しており、
現にそれらがはるかに売れているわけです。内容がまともならいいのですが、思想史からみても
あまりに酷く、このような論が「学説」であるかのように大手を振ってまかり通る風潮がみられます。
人は往々にしてこの種の「クズ本」を真に受けますので、それならば「クズ本」を研究しなければいけない
と思ったわけです。ところが「クズ本」にはそれなりの面白さがあり、論壇に思わぬ娯楽性を導入してくれた
のも「クズ本」なわけであり、これも読書の一つの快楽だと思うのです。まあ悪趣味であることに変わりありませんが。
あと「クズ本」を研究することにより、逆にその反対が明らかに浮かび上がるという効用も否定できません。
>>403 の 加藤節「政治学の考え方」 は 加藤節「政治学を問いなおす」 だな、多分。
>>435 そうですね。書き間違えです。
ちくま新書のものです。
ちくま新書は、例えばPHP新書と比較して割合とましなものを出していますね。
ちまらないものも中にはありますが。
>>436 だな。ちくま新書は結構いい本がある。
加藤節「南原繁」 岩波新書 ってのもあるけどこれはどうなんだろう。
丸山は読んだけど、南原はあんまり知らないから
読んでみようと思うんだけど。
「対話」のない社会―思いやりと優しさが圧殺するもの(中島義道 PHP新書) うるさい日本の私(中島義道 新潮文庫)
439 :
右や左の名無し様 :04/06/27 00:49 ID:6mphv7m1
クズ本研究者はクズ本研究者と言うだけあってくず本を研究する為に クズをたくさん読んでるんだろうけど、そうするとここでクズ本研究者 が推薦している本はクズ本も含めて推薦しちゃってると言う事は無い?
>>439 さあどうでしょうか。その判断はお任せします。
私としては、研究対象となる「クズ本」とそうでない本を一応はじめに断りを入れて書いていますので、
表現からそれとなく理解できるだろうと思います。
むしろ、所謂論壇の人間でありながら、クズ本を出さない人間とは誰か、という点が問題となるな。 福田和也あたりはどうなのだろうか、俺はまともに読んだことはないが、ちょっと良い線いっている気もするのだが。 あと、坂本多加雄あたりも若干気になるが。
>>441 福田和也の「魂の昭和史」は面白かった。
中高生向けの口語調で分かりやすいし、彼の保守的なスタンスも理解しやすい。
区ズボンさんに聞きたいんですけど、岡崎久彦は区ズボンに入りますか?
>>443 別に人名からクズ本であると判断しているわけではありませんので、岡崎久彦の著作がクズ本であるということにも
ならないだろうと思います。といってもお恥ずかしいことですが、私は岡崎さんの著作にあまり目を通していないのです。
ですから岡崎さんの著作一般の話はできません。
「隣の国で考えたこと」は、外交官という立場であっても冷静な観察眼が見られる好著だと思いますよ。嫌味ではありま
せん。
「クーデターの政治学」は、途上国の開発独裁のあり方を考える上でも、直接事態に入り込んだ考察はありませんが、
参考になる本だと思いました。
「戦略的思考とは何か」に関しては、前半と後半とで評価が分かれますね。前半は地政学的な問題把握において
比較的まともな目配せが為されていると思います。後半に関しては、論筋において単純なところが目立つかな
と思いました。それ以外はまだ手を出していません。なにせ研究対象が大量にありますから。
私としては「気功はなぜ効くのか」に興味がありますね。
>>441 福田和也は、確信犯的に「質の低い駄本を大量に流通させる」(本人談)ことを相も変わらずやっていますね。
「珠玉の名編を書く資質が全くない」(本人談)ということを自覚しているみたいです。
>>444 なんか大塚英志−結構好き−みたいだな、福田は。
446 :
右や左の名無し様 :04/06/28 00:17 ID:ECvOa0Rb
>>444 どうもありがとう。「なぜ気功は効くのか」は読みやすかったですよ。
でも、最近文庫化されてるのを知ってちょっとショック
447 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/28 00:26 ID:4byKgXWN
文壇人かどうかしらないが、「ホームレス人生講座」 風樹茂著 中公新書ラクレ は、クズ本ではないか。やたらと無縁無縁という言葉がつづき、さいごに 無縁地獄 → 戦後民主主義批判という、読売臭漂う展開に... ただのドキュメンタリーだったら、よかったのにな。おっと、ここはおすすめ の本か。中公叢書で中川の駄本をだしたりと、読売にいってから、ろくでもない のが、ぽつぽつみられる...
ホームレス人生講座 中公新書ラクレ 風樹 茂 過酷な状況に置かれているホームレスには、 時代の矛盾が凝縮されている。 様々な世代のホームレスの個人史を辿ることにより、 日本が失ってきたものを浮彫りにした異色のルポルタージュ。
449 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/28 21:38 ID:4RiXIVQW
>>448 いやな、オサーンたちの人生ルポはいいんだ。そこは面白い。
ただな、不自然に「無縁」「無縁」という言葉がでてきて、何じゃこりゃ、
と思わざるをえないんだ。で、最後に戦後民主主義がどーたらこーたら。
放り投げた。
性生活の智恵
451 :
三郎 :04/06/29 00:20 ID:PvaAGRqW
みなさん、イロイロ本を読んでおられますね。 人生イロイロ、本もイロイロ。でもイイ本はあまりないですな。
おろ。三郎タソついに政治思想板に帰還か?
453 :
右や左の名無し様 :04/06/29 01:54 ID:xWcjlVo9
政治系の本読み始めて2冊目です。ここで紹介されている良書を探して 読もうとしているんですけどなかなか無いですね。 今は癒しのナショナリズムというのを読んでるんですが、これはイロイロと 別な知識も知っていないと素人にはなかなか難しい本ですね。 ただ、小説系の本読むよりはこっちの方が面白いのは確かでした。
>>453 余計なお世話かもしれませんが、ナショナリズムに興味があるなら
ベネディクト・アンダーソン「想像の共同体」
は必須文献だと思いますよ。これは「クズ本」ではありませんから、ご安心ください。
狭義のナショナリズム研究とは異なりますが
ハンナ・アーレント「全体主義の起源」
ハンナ・アーレント「人間の条件」
ハンナ・アーレント「イェルサレムのアイヒマン」
なんか参考になると思います。アーレントに同調するわけではないですが、優れた政治哲学者であることに
変わりないですから。
前にも紹介しましたが、
マックス・ウェーバー「職業としての政治」は名著ですよ。薄い本なのですぐに読めます。
政治哲学の触りを知りたければ、手っ取り早い本として
藤原保信「政治哲学の復権」
が参考になるでしょうし、
アイザリア・バーリン「自由論」
ロールズ「正義論」
ノージック「アナーキー・国家・ユートピア」
はどれも本格的な著作です。
政治学一般の入門書としては、これも前に紹介しましたが
佐々木毅「政治学講義」
がおすすめです。東大法学部での講義録を書き改めたものですから、非常に簡便でわかりやすい入門書だと
思います。あと、同じ著者が編集した
佐々木毅編「現代政治学の名著」
は、さらに簡単な紹介本となっています。
455 :
右や左の名無し様 :04/06/29 16:33 ID:8US7g4Si
>>454 >ここで紹介されている良書を探して 読もうとしているんですけどなかなか無いですね。
というのはここで紹介されている本を図書館で探しても全然おいてなかったと言う
意味でした。小林よしのりの「個と公」と言う本と「癒しの(ry」というのしか置いてなく
それを読んだら先がないと言う状態です。
中学校の図書室かな? ウェーバーやロック、ルソーは岩波文庫で普通に出てるし 『日本の思想』や『社会科学の方法』、『自由主義の再検討』『近代の政治思想』なんかも 岩波新書だから置いていてもおかしくない。 『癒し〜』なんて大学出版会の本が置いてあるのにその悲惨さは どの程度の規模の図書館かわからないが申請してみては?
>>455 小林よしのりの『「個と公」論』など読んでも、「個と公」の関係などわかりませんし、かえって誤った認識を
持ってしまう恐れがあるので、読むのは読んで結構ですが(私も「クズ本」として推薦しておきましたが)、
一定の思想史上の常識を踏まえていないと、そのまま鵜呑みにしてしまう危険がつねに付きまといます。
パブリックとは何か、そしてパブリックに理性を行使するとはどういうことかを考えたければ、カントがおすすめです。
それにしても二冊しか政治関係の本がないというのも、一体どんな図書館なのかと思ってしまいますが、
大学生でないので大学図書館を利用できないというなら、街の図書館に行けば、二冊しかおいていないということ
はないだろうと思いますよ。区立図書館なり市立図書館、あるいは中央図書館ではそこそこ揃っています。
あと新書や文庫ならそう高くはないので購入された方がいいのではないかと思います。
458 :
右や左の名無し様 :04/06/29 18:17 ID:fmlQvuBW
基本文献 第一弾〜第3弾まではクズ本だったんですか。 基本と書いてあるからまず読んでおかなくてはいけない本かと 思いました。行ったのは市立図書館でしたけどありませんでした。 ウェーバーやロック、ルソー、カントならありそうな気がするので 探してみます。後本がそれしかなかっただけであってナショナリズムに 特に興味がるというわけではありません。 あと小林と言う人はどのような位置づけで考えていたらいいんですか? 漫画とかを出しているみたいなんですけど読んだ方がいいですか。
>>458 「安い」「基本的」「読みやすい」を満たすのはとりあえず以下の3冊だと思う。
1. 藤原保信 「自由主義の再検討」 岩波新書
2 .福田歓一 「近代の政治思想」 岩波新書
3. 渋谷秀樹 「憲法への招待」 岩波新書
ホッブスやロックの原典を何も知らずに読むより
1 .2. を読んで大まかな内容を知った方がいい。
3. はたぶん日本で一番わかりやすくて読みやすい憲法の入門書。
学問としての「政治学」全般についての本で、飽きずに読めそうなのが
久米郁男・川出良枝・古城佳子・田中愛治・真渕勝 「政治学」 有斐閣
これは政治思想についても触れられているし、現代政治学の内容もまとめられている。
ただし、値段が高いし、ページ数は多いし、出たばっかりなので図書館にはないかもしれない。
>>453 今は癒しのナショナリズムというのを
それほど難しいことはないにょ。ガンガレ。
いきなり基本文献読むのは激しくオススメできない。
おそらく、とんでもない誤読に陥るか、単純に何言ってるかわからんと思う。
というわけで最初に読むべきは軽めの概説書だろうか。
とはいえ、上で勧められている「政治学」有斐閣は名著だが、これも最初に読むのはどうかと。
一番始めに政治学一般から入るのはあまり面白くないかも知れないので。結構淡白だし。
そこで、まずは思想史関係の入門書ということになるのだろうか。
漏れが読んだ中で一番分かりやすく面白かったのが
足立幸男編「現代政治理論入門」ミネルヴァ書房
かな。
あとは、新書もいいかな。
>>459 の三冊はなかなか良いと思われ。
加えて、佐々木毅「現代政治学の名著」中公新書なんかもかなり良さそう。
ついでに政治史も面白いかも。ここら辺漏れよく分からん。
>>458 >>335-336 >>344 は、クズ本。ある程度まじめに勉強した人間が、馬鹿なこといっている奴がいるなあ、
と笑うために読む本。
まじめに読んだ方がいい本のリストは
>>402-403 >>426 >>454 ちなみに
>>457 で言われているカントは『啓蒙について』(岩波文庫)のことだろう。
あと、小林は別に読まなくてよろしい。これはイデオロギーがどうこう以前に、
思想としての深みがないから、わざわざ時間かけて読む必要はない。
個人的には、基礎文献として、村上淳一を入れておきたいね。
さしあたり
「権利のための闘争」を読む 岩波書店
<法>の歴史 東京大学出版会
今日地元の某中古品チェーン店行ったら、105円均一のコーナーに 田中成明・編 「現代理論法学入門」 法律文化社 を発見。 あまりの値段にとりあえずサルベージしてしまった。
小田中直樹「歴史学ってなんだ?」(PHP新書)を今更読んだ。 よくこれがPHPで出せたなという本w。入門書としてはいいと思う。 「歴史とは物語である」みたいな議論に対して反論しているんだけど、 ただそれはポストモダン的な論点を想定しているので、多分そういうのを 知らない「新しい歴史教科書」系の人が読むとただ憤飯モノじゃないかと思う。
>>464 >よくこれがPHPで出せたなという本w。入門書としてはいいと思う。
俺も立ち読みしただけなんだけど、同印象を持ったな。
466 :
右や左の名無し様 :04/06/29 21:32 ID:AcfGVxEz
加治隆介の議 弘兼 憲史
467 :
右や左の名無し様 :04/06/30 01:59 ID:tWj7afwK
池田大作「池田大作 金脈」
小林よしのりの著作に関しては、読まないより読んだ方がいいと思いますよ。 現に私は小林さんの著作を数冊紹介しておきました。ただし、政治思想を学ぶ上ではほとんどなんの参考にもならない だろうということは言えると思います。というのも、小林さんの漫画は基本的に参考文献として掲げられている数冊の本の 内容をデフォルメして並べているだけですので、さして目新しい内容でもないですし、第一、思想を漫画で表現するというのも、 その内実は高が知れているからです。もっとも漫画という表現形式が低俗であるといっているのではなく、 政治思想のテキストは、言語で構成された複雑な思考の産物であるので、漫画を描いてその横にいくつかのフレーズを 並べて理解できるというものではないからです。歴史の研究を「漫画 日本の歴史」をやっているようなものです。 いやそれよりも酷いかもしれません。 しかしこういう安直な本が売れたわけで、多くの支持者を獲得したということなのです。 特に学生を中心とする若者層に支持されたという事実は、重要で大学で学問を見につけているはずの学生が何ゆえ 漫画に影響されてしまうのか、日本社会の問題の一つでもあり、小林よしのりのイデオロギーがどういう理由でどういう 支持層にどのように影響を与え、今後の日本社会に影響を与え続けていくのかを考えると、小林さんの漫画を読む意味は あろうかと思います。この掲示板でも小林よしのりの影響を受けている人が見られましょう。
小林よしのりは「戦争論」でも「「個と公」論」でも盛んに、現代日本社会に「公」「公共心」が欠如していると批判します。 この主張自体はもっともなところでもあり、これまでも問題になってきました。 ところが、小林さんはパブリックなものを国家に置き換えてしまう。あるいは機構としての国家のみならず、郷土か何か と同一化してしまう。二重三重のトリックが施されています。 まず機構としての国家への忠誠と郷土愛をごたまぜにして論じ、また「公」を国家と同視しています。 パブリックなものが機能するためには、パブリックな領域とそうではないプライベートな領域との区別が必要となります。 小林よしのりが、戦前の日本人は「公」の意識を持って決して「私」を強調することはなかったなどと言いますが、 戦前の日本は、どちらかというと「滅私奉公」であって、しかもこの「公」は天皇制国家だったわけです。そもそもパブリック な領域とは、天皇制国家というわけではありません。パブリックな理性行使として天皇制国家を批判することもありうるわけです。 そしてそのためには、パブリックなものがプライベートな領域に無断で入り込んではいけない原則がありましょう。 戦前の日本は、「パブリック」とされた天皇制が、本来プライベートな領域であるはずの内面にも不断に浸透し続けていく ものだったと思います。丸山真男の研究成果が今も全てそのまま適用できるかはともかく、未だ丸山の分析は 有効でしょう。プライベート・パブリック双方の領域が峻別され、お互いが無断で互いの領域を侵さないことが前提で 「個」も「公」も、初めてその意味が明らかになります。ですから小林よしのりの「個と公」という話は間違いだと私は考えます。
470 :
右や左の名無し様 :04/06/30 16:19 ID:n4f56o/C
諸兄みたいに読み込んでいないから、偉そうなことは言えないんだけど。 「リヴァイアサン」は、聖書の知識が相当無ければ、意味不明じゃないだろうか。 岩波文庫の三巻、四巻なんて、聖書の注解書じゃないのか?あれ。 という訳で、素人でも読める解説付き聖書として 「新約聖書」フランシスコ会聖書研究所訳;サンパウロ 「リビングバイブル」いのちのことば社 「小説聖書」著者忘れた;徳間文庫 あたりを推薦します。
よむよりも 教会へ行きなさい。 そして 許しをこひなさい。 まよえる ばかどもめ
472 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/30 22:34 ID:qMSGvVzG
クズ本研究者氏は、我慢強いシトだ。 おれは、コヴァヤシについて丁寧にレスすることは、 菊池の煽りに「そもそも近代とは...」とか説教 するみたいな感じがして、しょうがないのよ。 コヴァを読むなら、まだ、ニシヴェを読んだほうが いいし、ニシヴェを読むくらいなら、ハイエクやバーク を読んだ方が、ためになるとおもう。
473 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/06/30 22:37 ID:qMSGvVzG
まだ、完全に読了していないけど。 「ハイエク全集」1〜10 春秋社 ハイエク流の現行憲法解釈として 憲法理論TUV 坂本昌成 成文堂(これは面白いよ)。
>>472 もちろん政治思想を学ぶという点でなら小林よしのりより西部邁を読んだ方がいいでしょうし、さらにはバークや
ハイエクなど読むほうがいいと思います。(ただ西部さんがバークはともかくハイエクを褒めるのはどうだか、
かなり両者の考えは異なると思うのですが)
しかし小林よしのりの影響を考えたり、デマゴギーを考える上でも読んでおいたほうがいいことには違いないでしょう。
でないと会話も成り立たないでしょうから。「戦争論」の影響はかなりあるんじゃないでしょうか。
私の大学ではあまり見られませんが、非常勤で来られている講師の方に伺うと、小林よしのりやら西尾幹二の影響
が如実に感じられる質問をする者が多くて困っているのだそうです。
まあ最近の大学生はアフォが多い上に、自称勉強家も安易な道を選らんで勉強したつもりになってる からね〜。小林や西尾ごときで全て知ったつもりになって、つまらん糞意見を述べられてもうんざり するだけ。なぜ原著にあたらないのか、と小一時間・・・(ry
まあ私もその「最近の大学生」に含まれますので、偉そうなことは言えないとは思いますが、確実に学力は低下している と思いますね。実際、先生方も「ここ数年の学生の質の低下は著しい。うちの大学でも低下している」と言っています。 東大や京大でさえ例外ではないのですからましてや私立大学となれば凄まじいことになっているかと思いますし、 先ほどの非常勤の先生の話からすると、私立大学では最早大学の体を為さないだろうと予想されます。レポートに「サヨク」などという 決して公共的な場である大学の課題レポートに何の断りもなく、さも今まで使われていた用語であるかのごとく平気で 使っている、と。おそらく使っている本人は、政治学の世界でも通用する言葉であるとの認識なのでしょう。 てっきり磯田光一かと最初はとまどってしまったようですが。 私がクズ本を研究するのも、こういう事情を反映しているのだと思ってください。
477 :
アンタ、あたしだって摂楠したいわよ :04/07/01 08:19 ID:ni9gYmnn
478 :
右や左の名無し様 :04/07/01 17:43 ID:nAbVJ6Yq
コミックだけど、みなもと太郎「風雲児たち」 白鳥庫吉博士をして、田沼親子は悪徳官僚、松平定信は名君という常識を、この 本が覆してくれました。 経済政策的には、田沼意次って、ケインジアンの走りだな。
みなもと太郎は創価学会の提灯漫画家に成り下がっている。
480 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/07/01 21:02 ID:TPKmGsNn
>>常勤で来られている講師の方に伺うと、小林よしのりやら西尾幹二の影響
が如実に感じられる質問をする者が多くて困っているのだそうです。
良い影響ならいいが、デムパになっただけなら、先が思いやられる...
いや、これは右左ということではなく。オイラが昔知り合った若い男は
これからは「国家社会主義」だといい、皇国史観を研究するといった(はぁ。
で、なんで「社会主義」ではなく「国家社会主義」なんだい?ときくと、
答えが返ってこない...
>>レポートに「サヨク」などという...
やれやれ、だな。憲法論議とか、民主主義の議論とか、ネットでこちらも
ずいぶんやってきたが、憲法の基本的知識を持ち合わせていないことが多く、
民主主義についても、平気で「多数決万能主義」みたいなことをカキコし
たりする...
>>475 禿胴。
「ゆとり教育」「本を読まない」といったことは、皮肉なことに若者層のDQN化の
遠因なんだろうな。リベラル的発言は、かれらの知的コンプレックスにも
巧みに取り入る、と。
481 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/07/01 21:07 ID:TPKmGsNn
言葉足らずだった。
>>475 禿胴。
×「ゆとり教育」「本を読まない」といったことは、皮肉なことに若者層のDQN化の
遠因なんだろうな。リベラル的発言は、かれらの知的コンプレックスにも
巧みに取り入る、と。
○ 「ゆとり教育」「本を読まない」といったことは、皮肉なことに若者層のDQN化の
遠因なんだろうな。リベラル的発言は、かれらの知的コンプレックスを刺激する、と。
彼らが「サヨク」教師や「サヨク」知識人を攻撃する理由の多くは、教師という
権威にたいする反抗であり、「学問」「勉強」といったことにたいする反発でしか
ないことがおおい。そして、批判されている理由もわからず、愛国心だののを振り回す。
これこそ、ポピュリズムだろう。
482 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/07/01 21:10 ID:TPKmGsNn
天皇機関説をウヨクやウヨ学者の煽りにのせられて大衆が攻撃した 理由は、「天皇を機関というのは不敬なんだろう」という程度の 理由からだった。天皇機関説の果たしていた機能も理解せずに。 煽られた大衆は馬鹿だが、意図的に大衆を煽っている、一部の知識人 や自称言論人、漫画家、文壇人は、万死にあたいするだろう。
>>480 そういう知的退廃状況って左翼?学生にも深刻だと思う。
宮台エピゴーネンが多すぎ、自分の周りだけかも知らんが。
>>481 どちらかというと詰め込み型の弊害が多いような気がする。
講義のサポート(というか機材用意と資料配布だが)やってたときに
講義後質問しにくる学生の質問内容を聞いててそう感じた。
# 個人的にはゆとり教育が問題なのではなくて
# ゆとりの有効な使い方を教えてあげられないことに問題があるように思う
>>483 エピゴーネンならまだいいのでは?
勝手に我流解釈をしている人間も多いのではないかと思う。
Amazonの読者レビュー読んでると時々怖くなることがある┐(゚〜゚)┌
>>473 阪本説は、違憲審査基準まで結びついてないところが多く、
受験で使いづらい。
引退までに完成させてください。
要するに大学生全体の学力低下は相当深刻になっているということでしょう。左右問わずに。もちろんどちらかというと 左派の方が勉強している人は多いとは思いますが。これは理科系のみならず文科系にも当てはまることで、日本の教育を 危惧するのなら歴史教科書云々という場合ではないのです。基礎学力の低下、そしてそれに基づく思考力の低下こそ 教育の最大の問題でしょう。小林よしのりが大学生協でベストセラーになるぐらいですから事態は深刻です。 こういう表現は慎むべきかとは思いますが、せいぜい日東駒専レベルでならわかりもしましょうが、早慶でもそういう傾向 があると耳にします。さずがに東大京大ではそこまでは行っていませんが、いずれにせよ私たちの世代は、完全に大衆化 されてしまった後の学生なので、今更帝大復活と言ってみても、それは過去の「栄光」にすがりつくノスタルジーでしかなく、 問題の根本解決にはならないだろうと思います。左派ではなく間違いなく保守派であろうはずの官僚も、それ相応の教育を 受けていましたし、それなりの教養を身につけていたと思います。ところが周りにいる官僚予備軍の人たちがどうみても質が低下して いるわけです。「クズ本」をそのまま鵜呑みにする者で、いっぱしに天下国家を語り始めるとこちらもどう反応してよいか、 「これはやばい!」と国家の行く末をあまり考えたことのない私ですらも一抹の不安を覚えます。またそういう人に限って 国T志望なのだからたまらない。もう少しまともな本を読み、それなりの教養を身につけて官僚になるなりしていただきたい。 これからは学部卒ではなく、せめて公共政策大学院かどこかで基礎的な知識を詰め込んでから官僚なりになるというような、 欧米ぐらいの水準を確保して貰いたいと思いますね。もちろん公共政策大学院にどれほど効果を見込めるか、基礎知識なし の自称「政策通」を量産するようでは百害あって一利なしでしょうが。
488 :
右や左の名無し様 :04/07/02 00:17 ID:G9U4lDAm
>>487 しかし難しい本読ませるって、具体的にどうしたらいいんだ。
ゴー宣はいいんでないの。入門書としては・・・。
最近のアメ批判はなかなか痛快。
防大生の必読書がゴー宣だと聞いて仰け反った。
宮台は若者の公共意識を育てたという点だけは小林を評価していたりするのね。 別に何から入っても良いとは思うが、入門からずっと論壇評論家の同じような本ばっか読んでるのが多いでしょ。 んで、行き着く先は小室直樹あたり(w それにしても宮台は師匠のことをぶっちゃけどう思っているのかな。 それに、キーワードで喋るのは止した方がいいように思うが。
>>490 しかしその行き着く先がお上信仰だったらどうしようもないでしょう。小林さんのいう「公」が果たして公共性なのでしょうか?
私は似ても似つかない代物だとしか思えないのですが。
宮台真司は、小林よしのりよりもはるかに教養をつまれていると思いますが、どうしたことか論壇政治に徹しているのか、
ワンフレーズで鼓舞しようとするところが小林さんと似ていなくもない、いやコピーライターとしてはいい線いっているのか
も知れません。ただいかんせん、宮台さんも要約のしすぎといいますか、単純な整理に終始しているような気がしてしようが
ないのです。そしてわかりやすいためか、小林さんと同様多数のエピゴーネンを量産するということになっているのでは
ないでしょうか。もちろん小林さんのエピゴーネンよりも宮台さんのそれの方がはるかにましでしょうが。
憶測の域を出ませんが、宮台さんは小室直樹のことをせせら笑っているのではないか、少なくとも今も尊敬し、 その主張に同調するようなことはないでしょう。ではなぜことさら小室さんの名を出すか、おそらく右派からの風除け という意味があるのではないでしょうか。現在では小室さんは右派論客として右派の中で相応の扱いを受けているわけで、 その弟子となると、攻撃の対象として攻撃したとしてさえも多少の遠慮も働くかもしれないし、右派の主張の一部を自分は 理解しているのだという主張のアリバイとして利用することができるのかもしれない、そしてそれにより自分に降りかかる 「誤解」を解こうという目論見があるのかもしれません。以前よりも自分はある意味ナショナリストであるとの主張をするように もなり、「アジア主義」を唱えたりしているわけでしょう。ここら辺は、左派の廣松渉の影響でもあると断りを入れていますが、 要するに「極右」の小室さんと、「極左」の廣松さんとの弟子を自称することにより、双方をまたぐことのできる論客としての 自身の位置づけを図ろうとするところがあるのかもしれません。少しうがった見方かもしれませんが。
>>479 学会のマンガを描いていたのは昔の話だし、作品と作者の宗教は関係無いでしょ?
『風雲児たち』に刺激され、『海国兵談』を読んで、知られていない天才は意外といる
ものだと感じたものです。
そういえば、『筍子』はもう出ましたか? 諸子百家で、最も実用的な思想だと思うの
ですが。言葉の乱れは世の乱れは、現代の理解不能な官僚文書や、皇室に対する
不敬への批判と受け取ることができるし、吉兆?凶兆?それが何?という合理精神
には、二千年以上も前にこんな人がいたのかと、心底、驚いたものです。
494 :
右や左の名無し様 :04/07/02 07:03 ID:I73Flhye
ところで、現役の保守論客でまともなのってどんなのがいる?
495 :
右や左の名無し様 :04/07/02 09:24 ID:+VMQoamH
>>494 これといって見当たりませんね。どこまでを保守派とするか、どこまでを左派とするかはかなり人によって違うと
思いますので、右派左派という区分けがどこまで有効な区分けなのか、疑問な点が無きにしも非ずですが、少なくとも
自ら保守派であると表明している「論客」では確かにあまり優秀な人はいないように思えます。強いて言えば政治思想では
ありませんが、京都大学の中西寛は自らの立場をどちらかと言えば保守であると言っていますし、高坂正尭の弟子である
ので一応「保守派」とみなしていいかとは思いますが、中西さんを仮に「保守派」と見なすなら、中西さんは著書を読む限り
バランスのとれた研究者なのではないかと思います。
あとこれも政治思想というわけでも広義の政治学の分野でもないのですが、刑事法の井上正仁は最近とくに保守的な
傾向があるのではないか、と思います。まあ解釈法学の分野では結構保守的な傾向の強い学者は多いですけどね。
特に行政法関係などは。ただし井上さんは私の見る限り、非常に聡明でクリアな頭脳の持ち主だと思います。
その辺に転がっている「保守派」とは全く違いますので、傾向が保守的かなということで井上さんを「保守派」と見なすのは
やや乱暴な整理かもしれません。
北岡伸一や、田中明彦も明らかに左派や「進歩派」でもありませんので、それを「保守」と仮に認定するなら北岡さんも
田中さんも優れた論客だと思います。
それにしても惨憺たる状況です。日本社会の右傾化がささやかれている今日、その傾向を下支えあるいは先導するはずの
「論客」が酷い有様で、今よりは保守的傾向が小さかった以前の方がむしろ錚々たる面子がそろっていたのですから。
もちろんこれは左派にもいえることかもしれませんけどね。
497 :
右や左の名無し様 :04/07/02 17:34 ID:zizjRNhF
>>416 馬立誠の全部って言っても今のところ彼の書いた本は『日本はもう中国に謝罪しなくていい』
という本しか訳されてないけどね……この本、タイトルに反にして、かなり
手厳しい日本批判をしていて、『親日派のための弁明』の中国人バージョン
だと誤解して読むと期待はずれに終わるね。
特に第3章 徹底批判「石原慎太郎」から「小林よしのり」まで という論文
は朝日新聞やしんぶん赤旗など左派の新聞に載せられていても違和感がない日本
バッシングの論文でいやな気分になるね。
だけど笑ってしまうのは、小林よしのりの漫画が「つくる会」の意見をそっくり
代弁していると主張しているところ(w この馬立誠って人『戦争論』や『台湾論』
を読んでも、『戦争論2』や『戦争論3』は読んでいないみたいだ。9.11のテロ以降
よしりんは、オサマ・ビンラディンのテロを擁護したりイラク戦争に反対したりして
「つくる会」からは、むしろ反米はやめろと批判にさらされている状態になっている
こと知らないんだな…… 最近のよしりんの反米の暴走ぶりを知っている人が読む
とピントはずれな文章があって笑えてくるね。
498 :
494 :04/07/02 18:53 ID:I73Flhye
<<496 サンクス。 しかし戦後のアカデミズムの権威の上に乗っかってたいわゆる進歩的な連中より、このスレで徹底的にバカにされている連中の方が 解り易い言説をつくる能力では圧倒的に上で、その中身はともかく宣伝戦略で勝利していると感じる。 進歩派(仮にこう呼ぶ)が本気で『右傾化』をとめたいと思うなら一般人に分からないような理屈で優劣を競うよりまず説得力をどうつくるか考えるべきだと思う。 クズ本をバカにするのも結構だが、なぜそれが売れるのか考えず、ウヨはアホだからだ、としかとらえないならば最終的にはプラスにはならないと思う。 以上専門外の独り言でした。
499 :
右や左の名無し様 :04/07/02 18:55 ID:yn3I0fyt
日本共産党がテレビやラジオで政策を訴えます!日程知らせとく。 本日2日(金)は、ニュース10(NHKテレビで午後10時)、ワールドビジネスサテ ライト(テレビ東京で午後11時)で志位和夫委員長が出演します。4日(日)は、N HKテレビで午後9時から、特別番組「参議院選特集 党首は訴える」にでます。 比例代表政見放送は2日(金)は、NHKテレビで午後11時から2番目、5日(月) は、NHKテレビで午前8時35分から2番目、6日(火)NHKラジオ午後3時10分か ら1番目、NHKテレビ午後11時から1番目、7日(水)は、NHKテレビ午前8時35 分から3番目、午後11時から1番目、NHKラジオ午後3時10分から2番目です。 ちなみに彼氏の著作も推挙します。
@@@@ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (゜д゜@ < あらやだ!500ゲットだわ! ┳⊂ ) \____________ [[[[|凵ノ⊃ ◎U□◎ =3 キコキコキコ
>>498 どうなんでしょうか。アカデミズムの住人がその世界の中で安住するというならまだしも、少なくとも多くの研究者は
誠実に学問研究に勤しんでいたわけで、これは本業を全うしているわけですから一概に彼らの行為を批判するわけ
にもいきません。それにアカデミズムの世界では、別に右派左派という力学で動いているわけでも必ずしもないですし。
あと進歩派とされた学者は、比較的社会との接点といいますか、それなりに行動的な側面があったと思いますよ。
丸山真男にしたって、アカデミズムだけの住人ではなく、ジャーナリスティックな側面を持ち合わせていて戦後日本社会
に多大な影響を及ぼしていたわけですし。もちろんこの進歩派の主張が徐々に影が薄くなっていったことも事実で、
右傾化に対する対抗軸を明確に示しえなかったことも否定できません。
とはいえ、ではクズ本の著者たちが世間への訴え方において優れているのかというと、そうではなく日本社会の構造的変化
という側面が大きいと思います。 日本社会の構造的変化に合わせて、その変化を擁護し、また促進していくための
イデオロギー的備えとしてクズ本が重宝がられるというわけであり、仮にこのクズ本が60年代、70年代に出版されていた
ら同様の売れ方をしたかと言えばそうは思えません。要するに日本社会の変質にあわせて登場した歪なイデオロギーとして
機能していることもあり、また基本的な学力の低下もあり、耳障りが良い文句を連呼する、わかりやすい悪質なクズ本が
読まれやすい環境になっているということが言えるのではないかと思います。
日本の右傾化を危惧するのなら、やはりいかに低レベルな相手であると言えども対抗軸を形成し、それを「わかりやすく」
大衆に啓蒙していかなければならないとは思います。といっても戦後啓蒙の有効性自体がなくなった状況では難しいでしょうが。
ちょっと問題発言かもしれませんし、問題の根本解決にいささかもつながらないとは思いますが、日本には大学とはいえない
ような大学があまりに多すぎるということも痛感します。反動的かもしれませんが、数百も大学が存在すること自体が以上
であり、本当なら10大学ぐらいでいいのではないかとさえ思っていますよ。
502 :
右や左の名無し様 :04/07/02 20:51 ID:AeU00iNi
本しか読まない人と漫画しか読まない人とその両方の層がある。 年齢が低いほど漫画の層が多く、年齢が上になるにしたがって本を 読む層が増えていく。 自分の思想を伝えたいとき昔だったら漫画がそれほど発達していなかった ので本をだせば読んでもらえたんだろうけど、今現在出したとしても少ない 本を読む層だけにしか読んでもらえない。より多くの人に読んでもらおうと するなら、本だけじゃなく漫画も出した方がいいだろう。 漫画層は政治とかに興味が無いと言うわけじゃないし。
>>501 クソ大学の卒業生が高卒に変わったところで
多数派である彼らがクソ言論の消費者になるという構造が変わるわけではないんでは?
戦後啓蒙を易化してリニューアルってやっぱ宮台くらいかね。
>>503 問題の解決にはつながらないとは思いますが、大学の大衆化はこれまで以上にますます進行していくわけでしょう。
この大衆化は仕方がないとはいえ、大学全体の水準の維持を図ろうとすれば、大学の線引きは必要かなと思ってしまう
こともあります。「なぜこいつが通ったのか?」と疑問に思わざるをえないような無教養の人間も結構紛れ込むのです。
もちろんそれは避けられない事態ですが、そんな人が国Tですからねえ、将来の日本を憂えることの少ない私でさえも
その行く末に不安を覚えてしまうのですね。「まじでやばいよ」というわけです。
日本とヨーロッパを単純に比較するわけにもいきませんが、例えばイギリスではオックズブリッジがあり、それ相応の
質の維持ができていると思いますし、フランスともなればエコール・ポリテクニークやエコールノルマル・シュペリュール
やENAのようなグランゼコールがあり、弊害もありましょうが高水準の研究教育体制が整っています。
またグランゼコールの学生もその授業を受けるパリ大学も超一流の学者が陣取っているわけです。
またこれら機関には海外からの留学生もあつまり、それらの間でのハイレベルな競争が存在します。
アメリカのアイビーリーグも形態は異なるとはいえ、やはり留学生だらけですし(プリンストンの大学院生の約6割は
外国籍の学生です)、日本の大衆化してしまった大学よりもはるかに質は高いと思います。
やはり社会において支配的な地位を占めるのはこれらエリートであるのは幸か不幸か知りませんが事実です。
となると、否が応でもエリート予備軍足らざるを得ない者は、それ相応の水準の学力と見識を身につけないと、
それなくして地位だけ保証されるとなると極めて有害ともなりましょう。日本はともすればそうなる可能性が濃厚と思われます。
かつての帝大時代の東大、そして大学進学率が一割そこそこのころの東大は、それなりの水準を維持していたのだと
思うのです。また政治的にも、左派が一定程度生まれる土壌も醸成されましょう。よく言われるように左翼をつくりたければ
エリート教育をしろ、といわれるのもあながち間違いではなく、それなりの理由があります。体制側のエリートとして人材も
そして同時に体制側と一線を隠したスタンスに立つエリートとしての人材も同様に必要となるのではないでしょうか。
それも宮台が言ってることだね。 対抗エリートの養成。
確かに対抗エリートの養成ということで言っていますよね。 ただ別に意図して養成する必要はないと思います。大学をさらに高水準の研究教育機関とし、その出身者に対しては 社会的な評価と認知が広まれば自ずと形成されるでしょうから。 ただ旧帝大を特別の大学として、例えばグランゼコールのような組織することはおそらく支持されにくいと思いますので、 とりあえずの対策としては、世界中の学生にさらなる門戸を広げることではないかと思われますが、果たして優秀な 学生がきてくれるかどうか若干不安な面も否定できません。日本の大学は魅力がないと言われますからね。 さしあたり東大や京大をはじめとする数大学で思い切った授業料免除に踏み切ることはできないか、もちろん現在も 入学金・授業料免除制度があり、とりわけ院生がその恩恵を受けているわけですが、その枠を縮小するのではなく、 留学生をも含め、ほぼ全員に適用することはできないか、を考えているわけです。90年代の規制緩和を受け、 大学設置基準が大幅に緩和された結果、それまでの数の倍の大学・短大ができたわけで、その分の予算が流れて いっているわけでしょう。勝手かもしれませんが、その分を学費・生活費補助にまわすという選択もありうるのではない かすら思っているところです。かなりスレタイと離れてしまいましたが。
中央政治・文化をリードする人材は、国が金を出しても要請しろってことだろ。 マスプロ化してしまった教育体制では、エリート教育はできんから(藁 少人数を対象に、各教科月一、月ニくらいで課題をだしてそれを評価するシステムに しなければまともな教育などできん。一定層の学生を集めれば、勉強会などで 自主的に学習することはあるが、それはあくまで非公式なものだし。 個々人の権利とは別に、国策として特定個人を選抜して高度の知識を教授する 教育機関が中央集権体制には必須であり、その面でみれば現在の日本は変に 平等意識とかのお題目に捕らわれ、現実からはずれる高等教育制度を作ってしまって いるとは言える罠。高等教育に変わって、各企業とかの研修がある程度その役目を 果たしているのだろうが、ジェネラリストとして求められる広範な教養はそのような場 では問題にならんだろうし。そもそも、勤め人になると仕事と直接関係のない本は 読まなくなるしなあ(藁 職務とは直接関係のない一般教養というものに価値を置く、すなわちジェネラリスト に社会の指導層としての役割を期待するなら、当然そう言った声はでる罠(藁
スレタイとまたまたズレますが、入試制度自体も改善の余地があるかと思います。 大学入試センター試験がそもそも選抜機能を果たしていないわけで、もちろん各大学は二次試験で方法に工夫が 施されていますが、それも学校や予備校等で要領を覚えれば簡単にこなせてしまう代物でしょう。 昔ならどうあがいても入学してこなかった者が、金に物言わせてせっせと塾や予備校に通い、要領を身につけることで 合格してきていると思われます。(だったらお前はどうなんだと攻められそうですが) 例えばフランスのグランゼコールの入試は、一科目に数時間かかせて長々とした論文を書かせるわけでしょう。 哲学と数学は必須科目で、これは抽象的思考を試すのにも打ってつけの題材ですし、基礎的教養を試すのにも 最適だと判断されているわけでしょう。例えば数年前のエコールノルマルの入試では、入試の前にテーマとして 「スタンダールの何とかについて」というような問いを出して、各人大量の文献を読んでスタンダールについての 見解を自ら論理構築して論文として当日書いていくわけです。これがいいのかわかりませんが、少なくともセンター試験 よりかははるかに学力が反映すると思いますね。
>>509 人材選抜の問題は結局のところ大学の都合で、年一回のペーパー試験
それもできればオールマークシート方式の方が手間がかからんからだろ(藁
例えば論文式の試験にするとして、入学希望者が5千人いたら、5千人分の
論文を読んで、一定の基準で評価しなければならんわけだろ。1人分評価する
のに5分としても、2万5千分、つまり416時間かかる罠(藁
>>510 そうですね。大量の答案の効率的処理のためにあのような形態がとられているのでしょう。
ただセンター試験では学力は判断できないと思いますので(外国語に関してはセンター試験の成績と二次試験の成績が
ほぼ比例していると言われていますが、それも最低限での話でしょう)、例えば東大後期試験や京大理学部のような
センターを脚きりにのみ使用するなど簡単に調整できることだと思いますし、独立行政法人化した今なら、
逆にそれを利用してさらなる独自入試に踏み切ってもいいでしょう。なにせ人数が多すぎる状態なので、例えば私の
在籍する大学法学部では、マスプロ型の授業が多く、ゼミにしても全員は入れない状況が続いてきました。
むしろ教養課程のほうが細かな教育が施せたほどです。これは異常というべきで人数の大幅削減(これはLS設立の影響
でかなり改善されようとしていますが)は必要でしょう。また授業もマンネリ化しているためにシケタイである程度カバー
できるという有様です。(私も利用しているので偉そうにはいえませんが)
あとこれは無理なことですが、フランスではグランゼコール進学希望者はリセ卒業と同時に準備学級に進みます。
この時点で一定の振るいにかけれますし、また入試が難しいため、ここでもふるいにかけれます。
日本もこういうわけにはいかないと思いますが、エリート教育というなら長い時間をかけて入学者選抜を試み、
入学以後の卒業用件を厳しくする必要があるのではないでしょうか。
512 :
右や左の名無し様 :04/07/02 23:23 ID:G9U4lDAm
>>511 キルケゴール、フッサールのおすすめ入門書おしえてちょ。
今長谷川宏の「ヘーゲル『精神現象学入門』」読んでる。
フッサールで定評があるのは 谷 徹 これが現象学だ 講談社現代新書 定評がないのは竹田青嗣の一連の著作
514 :
右や左の名無し様 :04/07/02 23:32 ID:G9U4lDAm
>>513 d!竹田わし好きだな・・・(´・ω・`)
>>511 私は法学部に在籍していますので、哲学は専攻していませんのでどうにも判断しかねますが、
キルケゴールはほとんど読みませんし(「死にいたる病」ぐらいです)、入門書となると読んだことありませんので
申し訳ありません。
フッサールに関しても似たようなもので、強いて言うなら新田義弘「現象学とは何か」や「現象学」がよく整理されている
のではないでしょうか。あと斎藤慶典「フッサール 起源への哲学」を読んだぐらいです。現象学を知っている友人から
言わせると巷で有名な竹田青嗣はおすすめできないとのこと、私も立ち読みしたぐらいです。
とにかく哲学には疎いですし、カミソリのような頭脳の持ち主というわけでもなく、哲学的センスはないだろうと自覚して
いますので、推薦とまではいきません。ただフッサール自身の「ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学」は、
フッサール末期の思考だそうですが、現象学のエッセンスが詰まっていると聞きましたので一読しました。
難しかったです。
516 :
右や左の名無し様 :04/07/02 23:34 ID:G9U4lDAm
517 :
右や左の名無し様 :04/07/02 23:35 ID:G9U4lDAm
>>511 >日本もこういうわけにはいかないと思いますが、エリート教育というなら長い時間を
>かけて入学者選抜を試み、入学以後の卒業用件を厳しくする必要があるのでは
そうだろうねえ。エリート教育をするなら、それに見合った形をとらないと
ダメだろうねえ。しかし、物事をなすにはオアシがいるワケで。まともなエリート
教育を行うためには、公教育の位置付けをはっきりさせた上で、それを確保する
ための国からの指導とか、特定大学への補助に対する国民の理解を取り付けないと
難しいだろう。
公教育に対する国民の見方は、建前では教育を受ける権利に対応するもの、
本音は立身出世の道具だから。教育を受ける権利から言えば、平等性を害する
エリート教育は否定されがちだろうし。国が個人の立身出世のために私的に
カネを出すことも批難を浴びるだろうし。
公教育と言うものは社会資源を生産し、社会全体の富を増大させるための
一種の投資、社会政策との認識を国民に納得させないとダメだろう。そのためには、
高等教育と無縁の大衆にとっても、高等教育が生活の役に立つことをもっと
アピールすべきだろうねえ。社会人教育を強化するとか、資格制度を大学と
結びつけるようにして、大学の社会資産を大衆に還元するようにするとか。
ともかく、大衆が気持ちよく金を出して学者とかエリートの谷町になるような
社会風土をつくらんと、大衆から不満がでる罠(藁
上で挙げた本の中で、自分がこの本を書いた理由として 内容的に優れた本もあるけど、でもふるいしー、みたいな、または 「わかりやすくそれなりに面白いが(正直に言ってかなりひどい)誤解や曲解に基づいた本」 があると書いていて、なんとなく竹田の事を想定しているのではないか、と思って読んだのだがねえ。 そんなことよりカントを読みなさい、カントを、といってみる。最近気づいたが、やはりカントは偉いよ。 ウゴウゴルーガの「教えて偉い人」にでれるくらい。
520 :
右や左の名無し様 :04/07/02 23:48 ID:G9U4lDAm
>>519 カントはちょうど今、以文社の宇都宮訳を読んでる最中です。。(買えんから借りた)
通学中に読むのがヘーゲル、家でカント。プロレゴーメナまだ読んでない。
じゃあ柄谷を読みます。(えー)
>>521 云ね、といいたいところだが、和の精神で許しておく。
柄谷を読めば、天皇について理論武装できるらしいよ。
524 :
右や左の名無し様 :04/07/02 23:57 ID:G9U4lDAm
>>522 カント以外にこいつは読んどけっていう哲学者いますかね。
上であがってる人の他にはプラトン、スピノザ、ニーチェ、ハイデガーあたり読もうかと
妄想してる訳ですが
>>518 もっともですね。私としては公教育の無料化がベストですが、あくまでベストであって実現は予算の関係上難しいでしょう。
国民の教育を受ける権利を保障し、また高等教育を受ける公平な機会を提供する必要があります。官僚になった先輩が
言ってたのですが、今の日本の教育は狂っているそうで、家庭における教育費負担ををできるだけ緩和する必要が
あります。でないと単なる階級の再生産で終わってしまいかねませんから。
あとエリート教育機関への予算偏重は、今でも行われているわけで、実際東大京大への配分が群を抜いています。
それぞれの大学は社会的に期待されている役割が異なりますからやむをえないことだと思います。
昔なら貧乏な家庭に育った人でも、努力しだいで大蔵事務次官にもなれたわけで実際官僚は庶民の出が多かったわけ
ですが、現在はそういう家庭出身の人はなかなかいません。
公教育の拡充と十分な予算を充当することはソフト面で大きな社会的利益となるはずでしょうし、また初等・中等教育
での奨学金拡充とそれによるエリート教育を享受できる可能性ある人間の母集団を広くすることで、選抜される集団の
質の向上を望むこともできるのではないでしょうか。
西欧思想って要するに一神教だよねーとか言っている人間は、 スピノザを読めばいいと思う。
>>524 >プラトン、スピノザ、ニーチェ、ハイデガー
いーねー、いーねー。無理に勉強しよう、というスタンスで読むより、関心が持てたものから
読んでおくと良いと思うけど、あとはヴィトゲンシュタインはとりあえず押さえておくと、他の(現代の)哲学書を読むときに何かと便利。
岩波で論理哲学論考の訳が野矢茂樹訳で出たことだし。
入門書としては、永井均の『ヴィトゲンシュタイン入門』やグレーリング『ウィトゲンシュタイン』(講談社メチエ)
はどうだろうか。後期ヴィトに関しては、個人的には後者の方が良かったかも。
528 :
右や左の名無し様 :04/07/03 00:06 ID:U5CejXBP
>>527 d!たしかにヴィトは読んでおいたほうがいいかもしれん。。
思想の深み、という点では俺は語る資格はないけど、単純に後世に与えた影響という点では、 二十世紀最大の哲学者はハイデガーではなく、ヴィトなんではないか、と思うんだけどね、前期ヴィトにせよ後期ヴィトにせよ。
>>525 >昔なら貧乏な家庭に育った人でも、努力しだいで大蔵事務次官にもなれた
大学レベルで見れば、効率的な受験産業の発達とかに原因もあろうが、
省庁の採用とかにも問題があるんだろ。仕事上の意志疎通を考えて政治家の子とかの
ハイクラスに属する者を採用したがるとか(藁
ともかく、高度の教育を受ける層が厚ければそれだけ人的資源は充実するが、
それを養うのにはカネがかかる。高等教育の恩恵を直接受けない者にも、
納得してもらって、予算配分増やす必要はあると言えるだろうね。そのためには、
大学の知的資源が現在の高等教育とは別の形で一般大衆に還元される必要が
あるだろう。エリート層を養うために、カネを出せと言っても大衆がそれに
なっとくしなければ合意が取り付けずらい。ヨーロッパとか戦前の日本のように
社会階級が厳密に別れ、それを大衆が受け入れるならともかく、現在の日本で
エリート教育を公然と行えば批判が噴出するだろ。エリート教育重点校から
もれる大学関係者がなにより音頭をとって煽るだろうし(藁
531 :
右や左の名無し様 :04/07/03 00:14 ID:U5CejXBP
論理学に強くなれそうなイメージがある、けど哲学史でざっと見ただけだから よく記憶にないですな〜>ヴィト たわむれに借りた「90分でわかるヴィトゲンシュタイン」でも読んでおくかw
>>530 エリート教育を許容する社会的素地があるか否かの問題ですね。どんなんでしょうね。条件が異なりますからね。
ただ今でも大学間序列が厳然としていて、文部科学省からの扱いに関しては、東大と京大の二校はそれ以外の大学
と画然と別の扱いを受けていますし(両校で国立学校予算の約7割を占めているわけですし、総長等の給与その他の
待遇面でも別扱いされています)、この二校に限定してならさほどの抵抗もないようにも思われますが。
あと官庁の採用の問題ですが、官庁の採用に関しては縁故採用は一般企業と比較して相当少ないと思います。
基本は公務員試験の成績で、序列は退官までつきまといますから。ある意味公平でしょうが、融通性のない制度とも
思えます。もっとも採用時の各省庁の裁量はもちろんありますが、基準点に達していなければそもそも採用予定者名簿
にも載らないわけですから縁故採用もしにくいと思いますよ。外務T種があったときは、よく縁故採用は耳にしましたが。
ともあれトンクスでした、>クズ本研究者&猫両氏 ヴィトの原著も射程に入れとこ
>>532 国民にあまり知られんように非公然とやってるからできるんだろ。おっぴらに
旧帝大でエリート教育をやると宣言して、じゃんじゃんカネを注げば批判されるだろ。
エリートを選抜し養成することが、社会にとって有用でありそれが公教育の目的の
一つであるとの国民的合意が必要だろう。公教育でエリート教育を正式に認知して
貰うには(藁
採用の第一段階は試験方式だからそこでの縁故はないが、省庁レベルの採用段階で
一定の考慮が働いていないとは言えんだろ。採用予定者名簿に載ったすべての者が
採用されるワケではないのだし。そこからもれる者もかなりの数でいるわけだし。
男女の採用比率で見てもそれは顕著だろ。試験段階での男女の比率が、実際に省庁に
採用される男女の比率に比例はしとらんだろ(藁
採用者の立場から見れば、同じような能力を持つなら付加価値がついた者を
採用するわけで。外部との連絡を考えれば政治家とか財界の関係者を取るだろうし、
省庁間とか内部の連絡を考えれば、特定校の出身者を重点的に取るだろう(藁
ここで話されているのは、学部教育(或いは入学以前の段階の教育)なのだろうが、 研究の面では、まー、大学もかなりエリート主義的になってきてはいるんじゃないの、COEとか。 あれから漏れた大学だと、研究するのは結構きついだろうな。
>>534 国民的合意を取り付けることは必要でしょう。反発もありうることでしょうし。ただ大規模な反対運動とまではいかない
可能性もありますけど、いずれにせよ国民の一定の理解がなければことは進まないことは確かでしょう。
国民がどう判断するかは、こればかりはわかりませんね。
あと官庁の採用に関しては一次試験のみではなく(というか、一次試験は一定の点数以上でなければ自動的に不合格ですので
問題になりません)。問題は官庁採用の際にも、成績上位者順のリストが各省庁に回りますので、
そのリストの中から基本的に採用されるわけですが、一部の例外もあるとはいえ、基本的には成績上位者から採用となる
ケースが多いようです。できるだけ東大法学部での成績をあげることに地道あげるわけですし、成績が芳しくないと、
たとえ合格水準をはるかに越えていても留年して再度上位の成績をとることに努めるわけで、やはり成績の重要度は
昔に比べて低下しているとはいえ、非常に大きいことは確かです。たとえ採用されたとしても同期の中で成績下位で
あるならば出世は難しく早々に退官というレールが待っています。このあり方もどうかとは思いますけどね。
男女差別に関しては、確かにいえることですね。ただ大企業に比べてどうかということになると、著しく酷いということでも
ないと思います。もちろん差別はありますので改善すべきでしょうが。
>>536 中央集権的な社会構造をとる以上、それを具体的に運用するエリート層は
必要で、それをある程度国費で養成することを民衆に納得させるしかない罠。
しかし、そのためには民衆の理解が不可欠で、エリート養成施設が一般民衆の
役にも立つことを示す必要があるわけで。それを欠いてしまえば民衆からの支持は
取り付けられんだろ。逆に言えば、大衆からの支持さえあれば、いくらでも
カネを注ぎ込むことは可能なのであって(藁
省庁の採用に関しては、採用担当者が責任を問われる問題だから、あまり
恣意的なことはできないと言うことだろ。採用に失敗があれば採用担当者が
責任を問われるわけで。
とりあえず点数を採用基準にすることは、採用に失敗しても責任のがれが
できるからなんだろうな。点数は客観化されているから、採用担当者の
鑑定眼を必要としないし。しかし採用がすべて人事担当者の意向できまるわけでも
ないだろうから、点数以外の付加価値が考慮されることはあるだろ(藁
538 :
右や左の名無し様 :04/07/03 02:47 ID:3hrFnT0V
>>エリート議論の諸兄方 エリート養成が国民に認められるかどうかだが、この場合障壁になるのは平等志向である戦後民主主義的価値観ではないか。 まあ名実ともにエリート養成を行っていた戦前の教育を否定から始まっていたからある意味必然かもしれないが。 それにしても左右どちらの陣営もエリート教育を必要だと主張していて(日教組とかはしらんが)、 エリートと一般大衆からなる(二極化?)社会を目指しているのが興味深い。
539 :
右や左の名無し様 :04/07/03 02:50 ID:3hrFnT0V
>クズ本研究者様 内容から見て、ひょっとするとフランス政治やっている○○君?
>>540 あなたは一体どなたですか?
あなたも3類の人?それとも駒場でご一緒したことのある方?
542 :
540 :04/07/03 20:12 ID:???
>クズ本研究者様 私も本郷ですよ。前に馬場康雄先生の「ヨーロッパ政治史」に出てました。 わかる?
>>542 だいたい予想がつきます。Fゼミの方でしょう?
あんまり見ないで下さいね。恥ずかしいですし。
545 :
右や左の名無し様 :04/07/04 01:02 ID:4vIqeTVh
大学に入ったら法学部で政治思想を専攻しようと考えているものです。 きっかけは丸山真男の「『である』ことと『する』こと」を読んだことなのですが、 現在は丸山のような政治思想研究は廃れてしまっていると噂で聞いたのですが、実際はどうなんでしょうか?
>>543 もしかして、君3類から法転?
それめちゃめちゃコンプレックスあるんだけど…。(俺に)
>>545 「丸山のような」の意味がよくわからない。
そもそも、丸山は所謂政治思想家ではないだろうし。
>>546 私は文一からそのままあがりましたよ。
でもここまで言うと正体がばれてしまいます。
まさかむっちょさんも同じ大学の方?
>>547 政治思想史家ですね。
>548 というか「日本」政治思想史家というか。 単純に政治思想家といっちゃうと、主に欧米の議論をやっている人だと思っちゃう。
東洋政治思想史の講座を担当していましたし、厳密に言うなら日本政治思想史の 研究者であるわけですが、緑会論文をはじめとして初期論文には欧米の思想史に ついても若干ではありますが書いていますし、ご本人が政治思想史家だと 言っていたもので。 アジア政治思想史と名を変えて細々ながら生きながらえていますよ。
>>545 私は政治思想史を特に勉強しているわけではないのですが、丸山さんの学風が
今も受け継がれているかと言われれば疑問もあるのですが、色々な大学に
丸山門下の先生がいるので、そういう先生のもとで学ばれるのも一つの選択だし、
「是非この先生に」というわけでもないなら、将来の選択肢が多く確保される
蓋然性のある大学の法学部(大学によっては法学部ではないところもありますが)
に進まれるのがいいのではないかと思います。
丸山は歴史家だよと言ってみるテスト。
>>748 隣の建物の一階にいたり。
>>552 文学部の方ですか?院生の方かも知れませんが。
レスを見ると社会学か歴史学かにお詳しいようですが。
ひょっとしてどこかですれちがっているかもしれませんね?
かつてメトロで向かい合わせになったかもしれませんし。
ここ数年で読んだものだと、 小説だと舞城王太郎のノベルス作品 漫画だと二ノ宮知子「のだめカンタビーレ」 が良いと思うのだが、どうだろう。
カンタービレだったorz
556 :
540 :04/07/04 03:41 ID:???
>クズ本研究者様 図星ですね。内容からして誰だかわかりますよ。 夏学期ゼミ「新しい戦争」をとらなかったのですか?藤原先生もクールながら 熱いですよ。来週、大学でお会いしましょう!!
舞城は面白いけど、4冊読めば飽きる。 それよりも佐藤友哉ですよ。
>>556 「新しい戦争」は希望者殺到だったでしょう。院生もいることだしかなりの大所帯
ですよね。興味大有りなのですが。
それにしても少し前までテレビなどに出ずっぱりだった藤原さんも少し控えているのか、
それとも需要が減ったのか、あまりマスコミでの登場回数が減りましたね。
間違っても朝まで生テレビには出演して欲しくないです。声のでかい人の目立つだけですから。
姜さんが孤軍奮闘していますが、系統だった議論が成り立ちにくいあの場に果たして出る意味が
あるのか、少々疑問です。
スレタイに話を戻すと、政治思想ではありませんが、アメリカ「帝国」論を一瞥するのに
藤原帰一「デモクラシーの帝国」は参考になろうかと思います。趣味の映画好きが
反映されて、小気味の良い読みやすい本です。同じく
藤原帰一「「正しい戦争」は本当にあるのか」
は対談形式で、平易な言葉でわかりやすく国際政治の基本的な考え方を語っている良書
だと思います。
いわゆる「帝国主義国家」というのは「共和国」の帰結なんだな というかこういう場合「帝国」ではなく 「完熟共和国」などのような語を使ったほうがいい 君主国のほうが大人しい穏やかな安定した国のほうが多いんだし 「帝国」の語を“帝国主義”のような言葉に使うのは無理がある 「“帝政”時代のローマのような」ということなら 古代ローマのインペラトルは「命令者」というのが語源だから 「命令者主義」とか「命令国主義」とかいえばいい 「帝国」は適当ではない
560 :
右や左の名無し様 :04/07/05 18:06 ID:5yTGCKzo
不朽の名作「政治判断と認識」
561 :
右や左の名無し様 :04/07/06 00:17 ID:tzL2pfFH
大作先生の本を黄泉たまえ、キミタチ。
562 :
中宮祟@ぷろ2ちゃんねら ◆aT7oJ3v1Xw :04/07/06 00:21 ID:3l6SAuMH
藤原先生の「帝国」概念は、これまでの「帝国主義」とは異なる概念です。 それは何度も著書でも講義においても強調しています。論座7月号所収の書評論文にも改めて確認 されています。その後に、アイケンベリーの論文がありますから、あわせて 読まれると参考になります。 ローマ帝国と並べて論じるというほど単純な論理展開でもありません。 藤原さんのみならず、先ほどのアイケンベリーや、ネグリ=ハートの「帝国」も 参照されるでしょう。ネグリに関しては留保がつきましょうが。 といっても、私は必ずしも藤原先生と同意見でもないのですが。
帝国とは: 複数の文化圏または民族が単一の最高権威によって統合された国家のこと。 最高権威とは議会・王権または国家権力そのものを指す。 (ローマの共和制時代と帝政時代を区別する必要はない) Oxford英英辞典: an extensive group of States or countries under a single supreme authority, esp. an emperor. 一民族一国家的な国民国家との違いは、 自然的概念である「民族」を超えた超国家であること 。 ある普遍的理念で結ばれた世界国家。 これが「帝国」の定義だよ。
「米帝」「アメリカ帝国主義」 「第三帝国」「大日本帝国」などの言葉と 「帝国」の意味のズレについて語ると一冊本が書ける。 (実際、書いた人もいる) レーニンは「帝国主義」を資本主義が腐ってゆく最後の段階と定義した。 (なんのこっちゃ)
広辞苑では「帝国=皇帝の統治する国家」とだけ書かれている。 じゃあ、と皇帝を調べると「皇帝=帝国の君主の尊称」。 おいおい...
「エンペラー」の語源でもあるラテン語のインペラトルは、 「命令する者」とか「司令官」といったような意味だった。 “帝国主義”等の「帝国」は訳語としては考えるべき語だ。 訳語を新たにするなら「令国主義」とかいうのがいいかも。 旧訳語の“ていこくしゅぎ”に音が似てて広まりやすそう。 “imperialism”には、確かに冷酷なところもあるわけだし。
辞書的定義としての帝国概念を意味変容させて論じていますね。 そこは断りを入れていると思います。なお、これは藤原先生のみならず、 アメリカ「帝国」論を主張する論者は往々にして帝国概念に多少意味を 変容させて論じます。一見古色蒼然とした名称なのですが、言辞の持つ コノテーションやメタファーとしても利用できると見ているのかもしれません。 といっても、レーニンなどが使用した帝国主義概念とも、先述したとおり 異なることを口をすっぱくして述べています。それどころか、これまでの 帝国主義としての分析に対しても批判が述べられます。 マルクス主義の帝国主義概念の欠陥は、帝国主義が資本主義の特定の形態を指す 概念としてつくられているために、市場経済のあり方等資本主義の形態と、 「帝国主義」として表象される軍事力や政治権力の行使との関係が曖昧であることだ、 として藤原さんは従来の帝国主義概念で以って現状分析することを批判します。 そして帝国主義ではない「帝国」概念を用いるかについて、現代世界の国際関係が 古典的な勢力均衡論に立脚した多元主義ではなく、他国と比較にならない権力を 保持するアメリカによる支配が貫徹しているからだ、としています。 参考になるかどうかわかりませんが、一応藤原先生のアメリカ「帝国」論の 前提を述べてみました。
>>568 言葉の定義を一般的な物からすり替えて使うのは、新興宗教のよくやる手だぞ。
ここで新しい言葉を考えるのなら話は分かるが。
要するに恣意的に読む人を勘違いさせようとしているわけで、これをやっているだけで
「こいつ、信用できねえな」と、俺なんかは判断している。
>>569 別にすり替えしているわけではないでしょう。
例えば、ある主題をめぐり議論がなされているとき、それまで明示的である
にせよ、暗黙にか前提されていた意味内容を何の断りもなくずらして論じる
ことは詭弁になりかねません。しかしこれまで流通していたある言葉の概念を
少しずらしたり、あるいはそこに更なる意味を加味することを論じることにより、
断りを入れて論じることは別段詭弁でも何でもありません。
そもそも言葉の意味は、様々な社会的使用を通じて形成されてくるものであり、
最初から辞書的定義があるのではありません。辞書は、社会的に使用されてきた
言葉の意味を対象化した上で「定義」として記述しているにすぎません。
ましてや学術用語ともなると、多くの学者などが学的考察を積み重ね、
意味が整序され、あるいは意味が堆積していくものです。もしこれまでとは
異なった使用の仕方をするのであるならば、これまでの意味と自分が使用する
概念内容を完全にとまではいかなくともある程度断りを入れた上で論じていきます。
例えば、「自由」という言葉一つとってもその意味内容は論者によって違いましょう。
「観念」といった哲学上の認識論で使用されるタームにしても然りです。
OEDや広辞苑で記述されている意味とは異なるではないか、といって詰め寄ろうものなら
それこそ笑い者にされてしまいましょう。文献学的に遡及され見出された意味と
現在使用されている意味が大きく異なっていることなどざらでしょう。
問題は、それ以前に流通していたであろう意味内容とこれから使用する概念の意味内容に
多少のずれがあるなら、どこが違うのか、またそのように使用する意図はどこにあるのか
をある程度明示しているか否かということではないでしょうか。
571 :
右や左の名無し様 :04/07/07 00:28 ID:2zr7X070
再臨のキリスト、唯一神又吉イエスは日本・世界をどうするかどのようにするか (那覇出版社刊)
>>570 >問題は、それ以前に流通していたであろう意味内容とこれから使用する概念の意味内容に
>多少のずれがあるなら、どこが違うのか、またそのように使用する意図はどこにあるのか
>をある程度明示しているか否かということではないでしょうか。
明示が必要なぐらいなら、「誰もが勘違いしないように名前を変える」が学者のやるべき事でしょう。
アメリカ帝国とローマ帝国の「帝国」は明らかに別の定義で使われているものなので、
同じ言葉を使う意図は、恣意的に勘違いさせようとしているようにしか見えない。
おぬしが専門にしているクズ本でよく使われている手だぞ。
>>570 多少の意味のズレがある場合、全て用語を変えねばならないということになると、
歴史的・社会的に意味が集積してきた概念を指す言葉を使用しにくくなりますよ。
先ほども例に挙げましたが「自由」という言葉一つとっても、あるいは「観念」
という言葉一つとっても、少しずつ論者にとって意味内容が異なることもあります。
だからといって、辞書的定義で記述されているそのままを使用しようといっても、
あまり生産的でもないでしょう。ただある言葉を使用するからには、ある程度
再定義しなおすとか、断りを入れるなりして読者と一定の概念の共有がなされなければ
なりません。
さて、「帝国」概念ですが、なぜこの後を使用したかは、マイケル・ドイルの
『帝国』の影響が強かったと思います。アメリカが他国とは比較にならない軍事力・政治力
を有し、もはや一極支配の様相を呈してき、またこれまでの多元的秩序を要求するこれまでのあり方を
変更し、極端な普遍主義・単独行動主義により一元化してしまった内容を指すタームとして、
ローマ帝国とは同じとはいかずともその形態を抽象化すればある程度の共通性を見出せる
という考えがあって、使用に適している(メタファーとしての有効性も含めて)として「帝国」概念を使ったのかもしれません。
もちろん私としては若干の異論があるのですが。
もっとも、「帝国」概念があまりに古色蒼然としているがために、別の用語を
使用する選択もありえただろうと思います。
といってもアメリカ「帝国」論を主張する論者、中でも藤原さんに恣意的に勘違いさせよう
という意図までは感じませんね。
別にこの論者に賛同するわけではないですが(というか私自身アメリカ政治を 特に専攻しているわけでもありませんし、偉そうなことまでは言えませんが)、 アメリカ「帝国」論の中心的論者の一人と目されているジョージタウン大学教授の アイケンベリーの論文を参照することにしましょう。 アメリカが他国の制約を受けずに行動することになったのは、近代始まって以来で、 現在の国際政治の環境は、アメリカの一極支配の構造が見られる世界である、との 認識があります。この一極支配構造を「帝国」概念を基軸にして分析しようとする 試みが、いわゆるアメリカ「帝国」論でありますが、論者がこの動きに全て否定的 であるわけではなく、肯定的に捉える論者もいます。いずれにせよ、「帝国」論という 点においては同じです。チャールズ・メイヤー、ゲイル・ルンデスタッド、 チャーマーズ・ジョンソン、ニオール・ファーガソン、ベンジャミン・バーバー、 マイケル・マン、エマニュエル・トッド、チャールズ・カプチャンなどその評価も、 見方も多少異なります。 アメリカでは先制攻撃論に見られるように、特に軍事的に防御優位の体系から 攻撃優位の体系へと変質を遂げましたが、その攻撃優位を保持しうる国家は アメリカに限定され、かつてのローマ帝国に比すべき圧倒的な軍事的な優位 を誇るようになったということも、この議論になお一層の拍車をかけています。 また、アイケンベリーも、「帝国」概念として表象されている事態が、かつての 帝国のそれと同じではないことを指摘し、どこが同じでどこが異なるのかをも 論じています。 もっともアイケンベリーは、この動向をアメリカの持つ構造からいわば必然的に 導出できる過程であるとは見なさず、あくまで政策の誤りとして指摘するに とどまります。
〈対話〉のない社会 思いやりと優しさが圧殺するもの PHP新書 著者:中島義道 ↑日本のコミュニケーションについて鋭く書かれている本。保守も革命もお勧め
昔も今も敵は同じなのです! 時代に合わせて敵は巧妙にその姿を変化させてきたのです! 決して昔のわたしたちの思想が間違っていたわけではありません! 転向したわけでもありません! 騙すなんて言いがかりです! 学歴の低いひとが勝手に誤読しているだけです! 迷惑です!
>>574 それに書いてある「帝国」の内容は、通常は「覇権」もしくは「覇権国」と呼ばれるもの。
百科事典 マイペディアより
覇者としての権力を指し,英語ではヘゲモニーhegemony。一つの国が軍事力,経済力,
政治力,あるいは天然資源の豊かさなどにおいて他の国々を圧倒するものを持ち,一定
の原理・原則をもって国際的なシステムを創造し,またそれを維持しようとすることをいう。
そうした意思と能力を有する国家を覇権国と呼び,こうした超大国への批判として〈覇権主
義〉ということばが,米ソを念頭において1970年代から中国の用語法にもとづいて使われ
るようになった。
確かに覇権国が他国を併合して多民族国家になったのが「帝国」といえるから、似ている
のは当然だが、領土併合を伴わないのに「帝国」は無理だろう。
わざわざ「覇権」でなく「帝国」を使うところに恣意を感じるね。
クズ本がなぜクズ本なのか知ってるか?
あの手の本はたいがい、先に結論を決めておいて、その結果になるように恣意的な分析を
してしているから、しかもかなり強引に、否定する現実は無視をして。
これをやると論理展開がむちゃくちゃな見事なクズ本になる。すくなくとも俺の知ってるのは
すべてこれだ。
その論文の「帝国」の使い方も、最初にアメリカ批判の結果があって、その結果に持って行
くために「帝国」を選んでいるという、かなり恣意的なものを感じるわな。
(一応言っておくが読んでないけど。)
小室の「こうすれば太平洋戦争に勝てた」 と基本的には同じ。
>>577 その通りです。領土支配を伴わないという意味で従来の帝国概念と異なります。
そしてそのことは、アメリカ「帝国」論者のほとんどが、議論の前提事項として
触れています。アイケンベリーの論文もそうですし、また別の文脈で論じる
ネグリ/ハートも同じく、何ゆえ「帝国」という語を用いるか、それこそべらぼうな
量を使って論じています。また藤原先生もその著「デモクラシーの帝国」でも
何ゆえ「帝国」か、ということで真っ先に論じていますよ。このぐらいのレベルの
論者になりますと従来の「帝国」概念など当たり前の前提ですし、私のような
学生レベルですら当たり前の概念として、その先を論じようとしているのです。
また、藤原さんの「帝国」論に異を唱え、むしろ藤原さんが批判する「帝国主義」論を
擁護し、古典的帝国主義とは異なる「新帝国主義」として現代政治を分析する、
同じくかつて東大社研に奉職していた一橋大学教授渡辺治らの研究でも、
当然の断りとして領土支配を伴わない帝国主義としての新帝国主義として
認識していますよ。これら論者はそれぞれ見解も異なりましょうが、クズ本の
著者のような粗雑な議論はしていません。何も身びいきから言っているのでは
ありません。(事実、私は藤原先生の考えに異論がありますから)。
批判したければ著書や論文でも読まれればどうでしょうか。
>>577 ついでにあなたのような「帝国」という用語を使うことにより、アメリカへの
イメージ悪化を意図しようとしているのではないか、などという非難にも
真っ先に触れていますよ。ネットに掲示されている「百科事典」か何か
や辞書を持ってきて、「お前さんの主張は、辞書の意味と違うじゃないか」
と批判しても、批判にはならないだろうと思います。さすがに学生のレベル
でもそんなこという人は、私の周囲には少なくともいません。
>>579 分からない単語があれば辞書引きするのは当たり前じゃん。
お前さんはそうしないのか?
これが最初から「新帝国主義」とか別の名前なら、新しい概念だとこちらも考えるから
勘違いはしないが、その使い方では勘違いさせるのに十分。
「覇権主義」という言葉も、米ソ対立あたりから使われ始めたようだが、この状況はそれ
までの帝国主義とはちがう、当時としては全く新しい状況だったので、わざわざ中国の
古典から「覇」という言葉を探してきたものだ。
これなら新しい概念であることがすぐ分かるので文句は言わない。
どちらにしてもこういう単語の定義を勝手に変えて使うやり方は、それだけで「うさんくさい」
と見る人間もいることを覚えておいてくれ。俺の経験則だ。
実際、新興宗教ではよくやっているし、左翼なんかもしょっちゅうやっているんでな。
だから何も勝手に用語を恣意的に変えて使用しているのではありませんよ。 これまでの「帝国」論でも使われ、意味が堆積して論者によってズレが生じる わけですが、その際何がどう異なるのかを詳細に説明しています。 主権概念でさえもこれまで散々論じられているわけです。当然論者により 微妙に違い、その中で議論が行われ概念の整理がなされ、また意味がより豊かな 内容を帯びていくということがしばしばです。人工言語のように完全にその内包と 外延を一意的に定義可能な言語でもない自然言語を用いてする学問研究などにとって 当たり前の話だと思います。 それと、わからなければ辞書で調べるといいますが、それも当たり前でしょうけど、 逆に言えばその程度の知識すらない、ましてやご当人の著作やそれまで論じられてきた 「帝国」論をも一瞥せずによく安易に批判できますね。何度も言うように、 読んでから批判された方がいいでしょう。少なくとも藤原先生は周到に議論を 進める方です。著作においても授業においても緻密に議論を積み上げていかれます。 私は藤原さんに全面的同意する者でもなく、むしろ若干の批判的意見を持っていますが、 それでも藤原先生の授業の時の頭の切れは秀逸ですし、論文や著作を見ても あなたのいうような安易な「批判」は当てはまりません。
つーか社会科学で通常用いられるのとは違う概念を与えられてる用語を 普通の辞書(「大辞林」「広辞苑」等でも)で引いてワーワーやることが不毛 それこそうさんくさい
つーことでスティーブン・ハウ『帝国』(岩波書店、一冊でわかるシリーズ)も推奨してみたり 微妙にピントはずれた本かも知れないけどね
>>582 だから社会科学は遅れた学問分野と言われてるんだろ。
単語の定義をしっかりしておかないなんて、他の分野じゃ考えられないレベルだわ。
>>584 そうでもないけどな。俺はクズタンや藤原帰一(実は、俺はこの人の下の名前が格好良くて
仕方ないと思っている)とはこの論点に対してかなり立場を異とする−あえて混同されるような
概念を用いることは、不合理だと考える−が、言葉の定義をしっかりするべき云々という論点は
日本でも既に何十年か前に通り過ぎた議論だと思うけどな−例えば碧海純一『法哲学概論』−。
俺自身は、クズタンの見解をかなり強く拒絶するし、正直何故わざわざ帝国概念にそこまでこだわるのか
理解できない−旧来の帝国概念との共通性を強調したいにしても、わざわざ帝国という名前を採用する
必然性はない−が、言葉の定義をしっかりしろ云々レベルの批判では批判にならない
−と彼らは考えているのだろう。俺は必ずしもこの再批判が成功しているとは考えないが−。
従って、単純に学問的遅れと総括するのは不適切だと思うけどな。
今更、自然科学こそが唯一の学問モデルと考えている方がよほど19〜20世紀初頭の学問観だろうし。
>>585 私は何も藤原さんと同意見ではありません。それは何度か断っています。
「辞書的定義と違っているじゃないか」というような批判は批判の体を
為していないでしょうと申し上げたまでです。それはアメリカ「帝国」論者も
織り込み済みで、だからこそ著作や論文においてことあるごとに言及している
わけですから。ただ私として、他の用語を選択する方法もあったのではないか、
ということに関しては、大いにありえたかもしれないとも考えます。それも書きました。
その上で、なぜ藤原先生や他の「帝国」論者がこの用語を使用するか、ということに
ついて、とりあえず藤原さんはその他の著者の主張を掲げてみたということです。
したがって私の主張というものではありません(正確な要約になっているのか、という問題は
あるかもしれませんが)。アメリカ「帝国」論者の多くは、これまでアメリカの政策は
政治的には多元的秩序を要求してきたが、そのあり方に明らかな変質が見られるという
視点を基軸にしていると思います。ものすごく乱暴に言うならば、政治的な多元的秩序という大前提が疑われ出した
事態があるからこそ「帝国」概念が再び呼び戻されたのだ、という主張でしょう。
これまでの帝国概念の整理と、なぜ「帝国」なのかという論点については、
「デモクラシーの帝国」の一章かけて論じられています。
読まれたかもしれませんが。
といっても私としては、若干異論があることも事実で、むしろ藤原先生が
批判した「帝国主義論」ならぬ「新帝国主義論」として分析する方がいいだろう
と思っているのですが。
>>585 というかね、クズ本研究者本人が嘆いているとおり、この分野に比較的
クズ本が多い原因も、この学問的後進性が招いていると見ているぜ、
個人的には。
とにかくひどいのがここまで多い分野はほかに知らない。
ま、それが面白くて俺はやってんだがな。
つづき もし「帝国」という用語を使用することについて批判を為そうとするなら、 従来の帝国概念と共通性以上に相違点の方が目立ち、異なるとして捨象された要素が 分析の段階で密輸入されるなどされ、結果かえって分析を見誤られる可能性が 大いにありうるということを示すなどしないと、有効な批判ではないのではない かと思えます。 あるいは、そもそも「帝国」という用語が使用されることにより、いくら従来の意味と 異なると丁寧に書こうと、必ず誤解を持つ人間が生じやすいのだから、よほどの 必要性がない限り、言説の普及の効率性という観点からも得策ではないというような 合理性の点から見た批判もありうるかもしれません。まあこれは直に中身に対する 批判にはなっていない気もしないではありませんが。 では明日も学校ですので。
>>586 件の岩波新書は、国際政治に疎い俺としては結構楽しめた本ではある。
ただ、国際秩序としては、多元的秩序の方が「帝国」よりも好ましいという、ある種伝統的なリアリズム論
が価値的前提として混入している点が疑問ではある。混入していることが問題と言うより、
何故デモクラシーや人権の名の下に介入してはいけないのか、という点が全くと言っていいほど
論証されていない点に違和感があった。
それはともかく、仰りたいことはさしあたり理解した(ということとする)。
>>587 別に学問的後進性−なるものがあったとして−は関係ないだろう。単に著者の知的後進性が問題なのであって。
帰一たんにしても、クズタンが触れているように『アメリカの帝国』第一章で、帝国概念の定義がきちんと行っている。
言葉はいわば記号であって、自分がその言葉をどういう意味で用いるのが適切なのかを説明すること、
言葉の定義をしっかりすることが重要である、という規約主義的立場を取っても、帰一たんは
その条件を満たしているだろう。問題なのは用語の選択であって、定義がしっかりしているかどうかではない
−後者の問題に対してはしっかり対応されている−。
>とにかくひどいのがここまで多い分野はほかに知らない。
そんなことはないだろう。自然科学の領域には「とんでも本」を研究する「と学会」という先駆者がいる。
社会科学が自然科学に比べてクズ本が多い、というのは実証的裏付けを欠くように思うが。
ついでに書いておくと、日本語の帝国概念は種種の学国の概念を取り込んでいる故に複雑である。 例えばドイツ語のReichは一般に帝国と訳されるが、ワイマール共和国も正式な国名はドイツ・ライヒである。 従ってワイマール共和国は共和国でありながら帝国であるという風に日本語の語感から言えば ひどく矛盾して聞こえるようになってしまう。それ故、帝国という言葉は悪玉風に聞こえるとか、 命令とか統治とかの意味を持つインペリウムと同語源の言葉であるとか、といった書き方は それ自体は間違ってはいないが、日本語の帝国という言葉の意味はそれに尽きるものでもない。 そういうわけで、俺は基本的にドイツに関しては、Reichという言葉を帝国ではなくライヒという訳語を採用するという 逃避行動を取るわけだ。そしてReichの対義語であるLandも領邦(国家)ではなく、ラントと訳す、とかね。 そういう俺の立場からすれば、「帝国」概念の濫用が好ましく見えない、 ということは理解されるだろうが、だからといって、帝国概念を採用すること自体が間違っている、 というわけではない。彼らには彼らなりの意図でそういう概念をあえて採用しているのだろう。 定義さえきっちりしておけば、帝国概念を使ってもかまわない。こちらとしては、いわばアメリカの特色を 表すための「記号」として読むだけ話である。 寧ろ問題は、この手の言葉は一人歩きし出すことである。学者内ジャーゴンとして帝国が使われているならともかく、 帝国概念は人口に膾炙してしまっている、その際のその学者が下した本来の定義からの変容が問題となる。 まあ、自分ではちゃんと定義を書いているわけで、そこまで責任は取れない、というのはその通りだろうが、 一般受けしているうちに、どんどん訳のわからない概念になってしまう言葉ってあるよね、市民社会とか。
591 :
右や左の名無し様 :04/07/08 06:58 ID:tBFPpsvl
「政治家の条件」佐々木 今これを読んでるんですけど内容がさっぱりわからないです。
うーん、舞城が芥川賞候補になったか。どうせ取れないだろうが。 佐藤友哉はとりあえず一作目は読んでみたが、どの辺が良いのかちっと分かり難い。 しかし、西尾維新といい佐藤といい、最近の若手はもったいぶりが芸風なのか。
政治家の条件―What makes a true politician? 佐々木 毅 (著) 未熟な政治家しか持てない国はつねに世界から取り残される。 改革を政争の具にすりかえ、予算バラマキに奔走する政治家。 目先の既得権益にしがみつき、日本の政治を破壊した。 しかしそれを許したのはわれわれ国民ではないか。 政治の本質を見きわめ、日本の政治に指針を示す、注目の著作。 この数年、 日本では政治のリーダーと他の政治家たちとの古い関係が解体され、 なお新しい関係は確立していない。 これはリーダーは政治家たちによって、 せめてある程度尊敬されなければならないという関係がなくなり、 やれ手法だとか政策だとか、 あることないことを武器に政治家たちが政治のリーダーシップを互いに破壊し合ったこと――「憎悪」と「軽蔑」を武器にして――にほかならない。 そのことは国民とリーダーとの関係に波及し、 政治そのものが軽蔑の対象になりかねないところにまでいたっている。 政治家たちがまじめに「愛していない」「尊敬していない」リーダーを国民に「愛してほしい」と求めても、 それは無理な相談というものである。 ――第1章「マキアヴェッリ流日本政治論」より
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右や左の名無し様 :04/07/09 22:12 ID:rzTJ+2YD