人工生命について

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89名無しさん@3周年
三人寄らば文殊の知恵という諺がある。
1人の人の中に複数の個性を保有しうるとすれば、その人は、1人であり
ながら、複数人があつまったのと同等の創造性や知恵を保有しうるのでは
ないか。問題は、1人の中に複数の個が同時に存在すれば多重人格となる
ことだが、個の人格内部に多層構造を規定し、下層(内層)に複数個性を、
上層(表層)にそれらを制御する一つの個を配すれば、総体として個を維持
できる。
獲得した情報によって個性が特徴づけられる。その獲得する情報は、「好奇心
=経験に対する感受性の差」によって影響される。個の内部に形成された下層
における複数の個は、上層個に内包されているがゆえに、獲得情報が並列化
されており、すでに複数個とはいえないのではと思われたが、内在する個に異
なる「好奇心」を配し、それぞれが異なる個性を獲得しうるモデルならば可能だ。
90名無しさん@3周年:05/01/26 21:47:12
これは、一見すると、多様な好奇心を有する個人に過ぎないのではないかと
思われるが、複数の個を内在させ、それらの相互作用により、「文殊の知恵」
を発揮させるという現象について、より深く考察すると、明確な違いが浮かび
上がる。
すなわち、三人が寄るという現象は、個別の個性が「会話」を通じてそれぞれが
影響し合うということであり、これが総体として、より高度な創造性へと昇華される
ということである。ここで重要なキーワードは「会話」である。
個の中に形成された下層個間に「会話」という関係性を形成すれば、個であり
ながら、複数個の相互作用を獲得しうる。このようにして総体される人格は、
単に好奇心の多様性を持っているだけの個とは、明確に異なっている。

人間的な思考や行動とはまさに、無意識下に形成された複数個の相互作用が
生み出しているのではないだろうか。
91名無しさん@3周年:05/01/26 21:47:55
人工知能研究において、多くは、行動の表層を模倣する過程に留まっているが、
個として規定された表層個内部に複数の下層個を規定し、情報を並列化しながら、
同時に異なる好奇心をもち、かつ自己の内部において、それらを会話させつつ、
それを表層個の判断のコアとするように系を形成できれば、そこに人格は、生じうる
のではないか。

さらに、それら複数の下層個の下層にまた第二下層個を規定すれば、下層個に
規定された好奇心にゆらぎを与える事が出来るかもしれない。さらに第三、第四、、
と下層個を規定すれば、事象に対する総体としての個は、世界を自己の内部に
包含したような状態となり、世界そのものの意志をつむぎだし、「神」のような個
が生じ得ないだろうか。