次の話題に移ります。中国と韓国の俳優の芸名についてのことです。
「金森勝(まさる)」さんって、誰だろうと最近思われた方も多いはず。実は、キムスンラさんが最近持たれた芸名なのです。
彼から、実名「金勝洛(キムスンラ)」の字を使って良い日本名を考えてほしいとの依頼があり、
舞台装置家、金森馨(かおる)さんに肖(あやか)って金森勝(かねもりまさる)となりました。
金森馨さんは、劇団創立当初から46歳の若さで癌で亡くなるまで、四季の舞台美術を手掛けていたメンバーです。
「二十世紀後半最高の舞台美術家」と評価され、今でもたくさんの作品が、四季の舞台にかけられています。
『ジーザス・クライスト=スーパースター』のジャポネスクとエルサレムは彼の代表作の一つです。
キムスンラさんも、劇団四季の韓国人俳優第一号としてご活躍されているので、金森さんの由緒ある苗字をいただいたものです。
でも、なぜ長く四季にいるキムスンラさんが今頃になって芸名を付けたのか。
現在、劇団には韓国人俳優が百名を超え、中国人俳優も30名以上在籍しています。
ちなみに、今、来日1年半足らずの若い中国人俳優の名前を列記してみます。
(注:ピンインのカタカナ表記を併記した中国名を19人分列記。)
29 :
続き(コピペはできなかったので当方のミスタイプがあったらスマソ):2007/05/29(火) 11:14:42 ID:nJsyRYUg
どうでしょう。
これでは一人一人どういう人なのか日本人にはわかりづらいし、お客様にも馴染んでいただけません。
しかし、この中には既に『キャッツ』のミストフェリーズや『ライオンキング』のシンバを演じている青年もいます。
そこで、皆が日本の芸名を付けることを希望しだしました。例えば、この中の李響さんは『ライオンキング』のシンバです。
そして、既に瀧川響という日本名を持っています。
誤解のないように申し上げておきますが、あくまでもこれは本人の意思を尊重したものです。
芸名とはいえ、日本名にすると言うのはデリケートな問題で、特に韓国の場合には、戦時中の「創氏改名問題」のしこりが残っている事情もあります。
ですから、韓国の俳優には必ず家族、特に祖父母に相談してから決めてくださいと言ってあります。
すると「日本でやる以上は、日本人に馴染みやすい名前の方が良い。日本語の芸名を付けるのは当然だろう」と言ってくださるそうです。
そういう空気の中、若い俳優たちが皆芸名を持つのならば、「自分たちも」と当初少人数だった頃は中国名、韓国名で出演してきた
キムスンラ(金森勝)さんや、趙宇(西門宇翔)さん、劉昌[民文](ユチャンンミン)(劉昌明)さん等も芸名を付けるに至ったのです。
彼らは日本のお客様に親しみを抱いて欲しいと願っています。皆さん、どうか応援してあげてください。