( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★50
1 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:
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| | l田| | 田 田 田 | |ェ||ェ| | 田 田 田 | |田l | | ,,,,,,,,,,,,,
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ミ;;:;,. _,.;:゙ミ {ニ}ゝd *゚听) .../ ,.:-一;:.、 \('∀`) 〜♪ .| ブーン系小説 |
川 ゚ -゚) リ (__]っl: .>つ../ ミ;;:;,. _,.;:゙ミ. ノノ ) __ |__シベリア図書館__|
.──(rっ⌒i⌒i── / /| >/ .( ^ω^) | |.、 ..|\ \─‐|」‐し'´`'J─|」─‐‐
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のんびりブーン系について語ったり、規制の避難地に。
当館でブーン系を楽しむのはいかがですか?
( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★49
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1377435720/
2 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/14(土) 23:56:46.05 発信元:180.196.157.2
( ^ω^)ゞ おいすー 館長のブーンですお
( ^ω^)まずは僕の説明を聞いてほしいお!
◆シベリアンの皆さんへ
ブーン系小説とは、2chAAキャラ(小型)を使用した読み物群のことです。
表現形式も様々で、純文学に近いものから、AA主体のものまで多岐に渡っています。
読みやすく書きやすい、誰でもウェルカムなジャンルとなっております。
当館は作品感想、絵投下などを歓迎しております。
その他、いろいろ勝手が分からないときは、お気軽に住民にお尋ねください。
当館では作品を投下することが可能です。
しかし、図書館は公共の場ですので、以下のルールをお守りください。
☆シベリア図書館での投下のルール
・基本的に30レス以下推奨です。
・それ以上の場合は連載システム(後述)を取る、もしくは避難所やVIPに投下をしてください。
・ながら投下(作品を書きながら投下すること)は禁止です。
・また、未来安価によって進行を決定する作品(安価作品)もここでは御遠慮ください。
・他の人が投下している場合は、投下できません。その人の投下が終わるまで待ちましょう。
・感想、批評が貰いたい際にはその旨を告げましょう。
・自虐と卑下の禁止。堂々と投下しましょう!
3 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/14(土) 23:57:18.02 発信元:180.196.157.2
当館はブーン系とシベリアの共生スレです。
VIPとは違うルールがありますので、ご確認の方をお願いします。
「単発スレ、連載スレなどはシベリアでは 絶 対 立てないようにしてください」
立てるようなバッボーイは、こちらへ誘導するとともに、スレ削除を依頼しましょう。
・忍法帳のレベルの把握をしておくと、スムーズに投下できます。
・さるさんが復活しました。投下時には充分お気をつけください。
・大規模規制により、dat落ちの可能性が少し高くなっております。
・ブリザードが発生することがありますが、華麗にスルーしてください。
・お薦めの作品、探している作品をお求めの方はぜひとも当館で尋ねてみてください。
シベリアAA物語
i・'"'',━' '・"'"''` ━''`'・" ''"・'`',"、''・''"`;, ' 。 ο
ο,.┃ SiberiaRailway. ,. ;:これはシベリア民の聖典、とも言うべきお話です。
┃ ο 。 ゚ ο ┃日本に日本書紀、ユダヤに旧約聖書、ギリシャにホメロスが
┃o Сибирь ;: o ,.:-一;:、 ,.あったように。
┃ ο 。 ο ,. i: 。 ミ;;:;,. _,.;:゙ミ 'ο 。 ゚
┠──────────────‐; , r( ´・ω・) o
┃←1001 o ゚ 。 1→ ;; ツィー=ニ彡' ο
。┣━━━━━━━━━━━━━━・i 〜'l つとノ ,. ゚
,, ._.┃_,,_o, __ _ ,_ .,.。゚. _ , __ο_. ,_ ;|!, ..,,:;;;u‐―u' __ _ , .,._,o ,、,. , _.,,
ト ';:''`'';"'' ゚; ''"'::"' ';: '';"' ゚;;:゙''"':: '゚';; ' "' ;:;'' '゙' ; '' '';;:' ''゚;:;:''"'';"'' :"' '゚ ''゚;:;:'";:
| '' :: ' :: ;
ttp://wald.xrea.jp/siberia/←まとめサイト
4 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/14(土) 23:57:48.88 発信元:180.196.157.2
また、当館では作品を連載することが可能です。ただし、以下のルールをお読みください。
◆シベリア図書館連載規定(今後も変更する可能性があります。よく目を通してください)
・期間は2ヶ月以内。総投下量はおおよそ300レス以下でお願いします。
・一回の投下量は30レス以内に留めてください。
・2ヶ月以上過ぎた、あるいは過ぎそうな場合は、したらば避難所に移行をしてください。
・作品名の統一を心がけてください。
・成り済まし防止として、トリップをつけることをお薦めします。
・スレを跨ぐ際は、次スレの投下前に以下の対策などを取り、新規でも読める配慮を心がけてください。
1.今までの投下分をまとめたサイトのURLを開始前に貼る。
2.今までの投下分を避難所等に投下し、そのURLを開始前に貼る。
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ Y 人  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(__)_)
5 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/14(土) 23:58:31.86 発信元:180.196.157.2
6 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/14(土) 23:59:18.95 発信元:180.196.157.2
長編投下をする作者は、シベリア図書館内にて
30レス以内のプロローグ(一話目が30レス以内なら丸ごと)を投下してもOKです。
ただし、それ以降の話はvipあるいはしたらばへの投下をお願いします。
宣伝に関しては、今まで通り避難所に投下前に、タイトルとURLと投下するよ。と
短くていいのでやるのを、楽しみにしている読者もいるので是非お勧めします。
(-@A@)開拓は終わらない! 意見や提案はどんどん書き込むんだ!
( ^ω^) イベント等やりたいことは遠慮なく言ってくれお!
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ツィー=ニ彡' ゙゙゙ヾヘ;;ノ゙゙゙ ゙゙゙ヾヘ;;ノ゙゙゙ ゙゙゙ヾヘ;;ノ゙゙゙ ハ,,,
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u‐―u' ノノ/ヽ ノノ/ヽ ノノ/ヽ uu,,゙)^
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7 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/14(土) 23:59:49.65 発信元:180.196.157.2
◆図書館専用シベリア郵便局
ボランティアによる、VIPへ『ブーン系小説スレ専門』代理レスの機能
○配達員への諸注意
*規制されたときはお互い様です。積極的に配達しましょう
*代理レスは正確にコピペしましょう
総合で、VIPへスレ立て代理をする時同様、事前に一声かけると親切です
誤爆しないように心がけましょう
○頼む場合の諸注意
*代理を頼めるのは
・乙や保守
・投下中規制などでの連絡や誘導
・総合への絵代理投下
・その他安価付きレス
*支援は配達員の時間を制限してしまうので、頼むのは控えましょう
代わりに、短い感想などのコメントをつけた乙運んでもらうと作者に気持ちが伝わります
*また、頼む時は出来る限り下のテンプレを使いましょう
【代理先スレURL】
【名前欄】
【メール欄】
【本文】↓
8 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:00:20.57 発信元:180.196.157.2
【シベリア図書館で企画中の機能一覧】
◆完結作品記念カード発行
・連載完結作品の簡単な記録レス。
気づいた人から発行してください。
◆図書館専用シベリア郵便局
・VIPへの代理レス機能。
◆し記録
・スレ内で発表された作品、紹介された作品の貸し出し記録。
◆ブーン系小説シベリア図書館保管庫
・当館の歴史と作品とをまとめた保管庫。
ttp://www18.atwiki.jp/librariberia/ 詳しくは住民にお尋ねください。
※今後、増設したり消滅する場合があります。
9 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:01:08.30 発信元:180.196.157.2
10 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:02:42.90 発信元:180.196.157.2
11 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:03:14.52 発信元:180.196.157.2
12 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:04:09.41 発信元:180.196.157.2
【AAテンプレその1】
( ^ω^)内藤ホライゾン ξ゚听)ξ ツンデレ ('A`)ドクオ 川 ゚ -゚) 素直クール ζ(゚ー゚*ζデレデレ
_
( ゚∀゚)o彡゜ジョルジュ長岡 ノパ听) 素直ヒート (´・ω・`)ショボーン (`・ω・´) シャキン
( ´∀`) モナー ( ・∀・) モララー (,,゚Д゚) ギコ猫 (*゚ー゚) しぃ (*゚∀゚) つー (#゚;;-゚) でぃ
/ ,' 3 荒巻スカルチノフ ミ,,゚Д゚彡 フサギコ ( ´_ゝ`) 兄者 (´<_` )弟者
(*‘ω‘ *) ちんぽっぽ ( ><) わかんないんです=ビロード ( <●><●>) わかってます
<ヽ`∀´> ニダー ( ,,^Д^) タカラ ( ^Д^) プギャー *(‘‘)* ヘリカル沢近 川д川 貞子
(・∀ ・) 斉藤またんき (-_-) ヒッキー ( ´ー`) シラネーヨ (=゚ω゚)ノぃょぅ ( ゚д゚ ) こっちみんな
从'ー'从 渡辺さん ('、`*川 ペニサス伊藤 从 ゚∀从 ハインリッヒ高岡 ( ФωФ)杉浦ロマネスク
|゚ノ ^∀^)レモナ ( ∵) ビコーズ ( ゚∋゚)クックル lw´‐ _‐ノv 素直シュール J( 'ー`)し カーチャン
※ショボーンはショボン、ツンデレはツン、デレデレはデレ、ハインリッヒ高岡はハイン、
素直クール・ヒート・シュールはそれぞれクー・ヒート・シューと書かれることが多い。
13 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:05:06.05 発信元:180.196.157.2
【AAテンプレその2】
\(^o^)/人生オワタ | ^o^ |ブームくん | ^o^ | いとこのゆうたろう /^o^\ フッジサーン
@@@
@#_、_@ _、_
( ノ`) 母者 ( ,_ノ` )y━・~渋澤さん(おじ者) ∬´_ゝ`) 姉者 l从・∀・ノ!リ人 妹者 o川*゚ー゚)o 素直キュート
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)父者 (-@∀@)アサピー / ゚、。 / 鈴木ダイオード |;;;;| ,'っノVi ,ココつ 榊原マリントン ( ,'3 ) 中嶋バルケン
ミセ*゚ー゚)リ ミセリ (゚、゚トソン 都村トソン (´・_ゝ・`)盛岡デミタス ( ・3・) ぼるじょあ (゜3゜)田中ポセイドン
<_プー゚)フ エクストプラズマン ,(・)(・), シャーミン松中 ( ^^ω)マルタスニムは瀬川 ( ∴) ゼアフォー
( `ハ´)シナー (‘_L’)フィレンクト ( ・□・)ブーン ハハ ロ -ロ)ハ ハローさん 【+ 】ゞ゚) 棺桶死オサム
(’e’) セントジョーンズ |(●), 、(●)、| ダディクール ( ^ω^) 西川ホライズン 川 ゚ 々゚) 素直くるう
('(゚∀゚∩ なおるよ 爪'ー`)y‐フォックス (//‰ ゚)サイボーグ横掘 ▼・ェ・▼ ビーグル (・(エ)・) クマー ⌒*リ´・-・リ リリ
〃∩ ∧_∧
⊂⌒( ・ω・) 佐々木カラマロス大佐 (=゚Д゚) シベリアタイガー先生 川*` ゥ´)素直ヒール
`ヽ_っ⌒/⌒c
14 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:06:11.37 発信元:180.196.157.2
【AAテンプレその3】
N| "゚'` {"゚`lリ 阿部さん ( ゚∀゚ ) アヒャ (゜д゜@ あらやだ 彡 l v lミ 鈴木 ( l v l) 宗男
〈::゚−゚〉 ぃし (;TДT) モカー ||‘‐‘||レ カウガール ( ‘∀‘) ガナー i!iiリ゚ ヮ゚ノル 花瓶
イ从゚ ー゚ノi、 狐娘 从´ヮ`从ト 狸娘 リi、゚ー ゚イ`! 狼娘 ( "ゞ) デルタ関ヶ原
リハ´∀`ノゝ モナ子 从リ ゚д゚ノリ ギコ子 li イ ゚ -゚ノl| 雪苺 (ノリ_゚_-゚ノリゝ ギコアイス ヽiリ,,゚ヮ゚ノi スパム
|::━◎┥ 歯車王 (十) 原子王 /▽▽ 電気王 /◎ ) =| ) 蒸気王 [ Д`] エンジン王
爪゚ー゚) じぃ 爪゚∀゚) づー 爪゚A゚) ぬー ( ・−・ ) シーン ノリ, ^ー^)li ジャンヌ
( ´W`) シラヒーゲ ( ・∀ ∀・) 奇形モララー (;;・∀・;;) 黒マララー リ´−´ルリル子さん
<(' _'<人ノ 高崎美和さん <゚Д゚=> ギコタイガー (=゚д゚) トラギコ < ゚ _・゚> ギコイヌ
ハソ ゚−゚リ なちっ娘 ( `ー´) ネーノ ( ノAヽ) ノーネ ,.:-一;:、
ミ;;:;,. _,.;:゙ミ
(゚A゚* ) のーちゃん | l| ゚ー゚ノl ?・(女末) ミ*゚∀゚彡 ふー ,r(・ω・` )
ツィー=ニ彡'
ィ'ト―-イ、 l つと ノ〜
以`゚益゚以 イトーイ増井 ¥・∀・¥ マニー ( ゚¥゚) 偽モナー u‐―u' ショボーンビッチ
15 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:07:02.11 発信元:180.196.157.2
【忍法帖のすゝめ】
名前欄に!ninjaでレベル確認、!nanjaで忍法帖の作成板と忍者ID確認
前回のレベルアップから23時間以上経過後に書き込みするとレベルアップ(最大Lv=40)
スレ立て不可→【Lv=9,xxxP】以下、スレ立て可→【Lv=10,xxxPT】以上
レベル 最大メッセージ長
Lv=1〜2 384bytes(シフトJISの全角で192文字)まで
Lv=3 BBS_MESSAGE_COUNTで設定される値の0.5倍まで
Lv=4〜5 同値の0.6倍まで
Lv=6〜7 同値の0.8倍まで
Lv=8以上 同値の1.0倍まで
レベルごとの連投規制(ただし、板ごとのsamba値よりは短くならない)
Lv=1:120秒 Lv=2〜3:60秒 Lv=4〜5:45秒 Lv=6〜7:30秒
Lv=8〜19:15秒 Lv=20〜29:5秒 Lv=30〜34:2秒 Lv=35〜:1秒
(vip、シベリア共にsamba値は10であり、必ず10秒は間隔を空けなくてはならない)
※投下(連続投稿)時の注意
5分以内に「忍法帖」が適用される書き込みで規定量を超えるメッセージを書こうとすると、
レベルに関係なくレスが制限されるとともに忍法帖のレベルが10下がる。
5分以内に「忍法帖」が適用される書き込みで規定量を超えるメッセージを書き、
さらに続けて同サイズのメッセージを3回連続で書こうとすると、
レベルに関係なくレスが制限されるとともにレベルが1になる。
ただし、シベリアは名前欄に!ninjaと入れない限り、忍法帳の制限を受けない。
詳しくは→
ttp://info.2ch.net/wiki/index.php?%C7%A6%CB%A1%C4%A1%B4%AC%CA%AA
16 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:07:32.49 発信元:180.196.157.2
さるさん理解のススメ 1
同一スレに複数回書き込むことで仮想の値(便宜上ポイントと称する)がたまると考える。
ポイントが「さる状態」のラインまで蓄積されるには時間がかかる。
しかし、一度その限界を超えると解除には次のポイント減少条件が必要だと考えられている。
・時間経過(効果―小。大体10分で基準値を下回る)
・他人の支援(効果―中。これの基準は不明)
・投下者が他スレに書き込む(効果―大。連投規制には目をつむるべし)
特に推したいのが三つ目だ。
あまり知られていないが、同一スレに書き込むこと以外ならポイントを減らせるらしい。
特筆点は、被さるの投稿者が任意にこれを実施できることだ。
また、焦りから「同一スレに書き込む」と、書き込めないばかりかさるのポイントを蓄積することになる。
よって、支援数が足りない場合は五回に一度ほど他スレに書き込めば良いと思われる。
これは他作品への支援による、他作者のさる防止にも繋がる行為である。
以上、さる防止のススメ。
17 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:08:57.65 発信元:180.196.157.2
【イベントのお知らせ】
★長編序章祭り2 サブイベントn話投下 開催中!★
・日時
9月14日(土)00:00〜15日(日)23:59
・場所
シベリア図書館(シベリア不能時は創作板専用スレ)
・対象作品
没ネタの一話、一話だけ書けて後が続かないもの、
未来の現行作品、書きかけで力尽きた自信作。
序章に飽き足らず、未完成ながら見所となる話がある、
もしくは、こんなn話があるんだぜ!(嘘も含む)という場合、
ここで投下してくれよな、というイベント。
※序章祭り2は無事終了しました!
18 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:10:02.34 発信元:180.196.157.2
【イベントのお知らせ2】
突然ですが、来月、10/5,6に感想・絵祭りと称したイベントを行います。
このイベントは、今月一ヶ月に投下された作品に焦点を絞り、
作者側の精力増進、及び読者層の自由な感想交換を図るものです。
内容:感想・絵祭り(但し、2013年9月に更新のあった作品に限る)
対象:九月にスレ立てor更新のあった作品
場所:未定
期日:10/5,6(土,日)
ノミネート作品は、以下外部板
http://jbbs.livedoor.jp/sports/38510/ にて逐次更新します。
ご意見や苦情その他、上板までお願いします。
19 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:10:37.13 発信元:180.196.157.2
テンプレここまで!
20 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:10:40.88 発信元:110.67.103.208
いちおつ!
乙です
新スレ乙!
n話投下、こちらで開始させていただく。
( <●><●>)クリエイター柏木四朗のようです
第n話 盛岡デミタスの場合
○事の始まり
吐くの息に混ざる白さが一層濃くなる中、事件は起きた。
事の起こりはそう、単なる親子喧嘩という他愛の無いものであった。
盛岡夫妻の一人娘、ヘリカルは何の事は無い平凡な子供だった。
年相応に両親へ口答えをすることを覚え、その日の夕方も彼女は母親と、
原因を思い出すのが困難なほど、些細な理由で口喧嘩をした。
母は娘に怒鳴り付け、出て行けと言い、売り言葉に買い言葉、
口汚く叫んだヘリカルはそのまま玄関を折り返し、鞄を背負ったまま夕日の中を肩を怒らせて歩いた。
そのたった二時間後である。
ヘリカルが殺害されたのは。
「凶器はブランコの近くに落ちていた包丁と見て間違いないでしょう。直接の死因は刺傷からの失血によるショック死だと思われます」
冷静な口調で告げる刑事に盛岡が噛み付く。
(#´・_ゝ・`)「なんであの子が! あの子が……こっ、殺されなくちゃいけないんですか!」
「心中お察しします。こちらとしても全力を挙げて捜査します」
盛岡とそのペニサスは、青いビニールシートに包まれた娘の身体を見て気が動転している。
刑事もそれは承知の上で辛抱強く言う。
「ですから、まずは落ち着かれて。我々に任せてください。必ず犯人を逮捕致しますので」
言うのは簡単だ。
盛岡は嗚咽を漏らすペニサスの肩を抱きながら、そう思った。
もう、娘は元には戻らない。
笑うことも泣くことも、彼氏を作ったり友達と遊んだり……全ての行為が凶刃によって娘と関係を断たれた。
名前を呼んでも、起き上がって「なあに」と微笑むこともない。
――こんな気持ちがあなたにわかるはずあるものか。
盛岡はひとしきり警察署での手続きを終え、夜風に身を切られながら家路を歩きながらそんな事を考える。
不思議と涙の出ない自らを嘲りながら。
初雪がしんしんと降り出したが、盛岡にとっては特に意味を成さない。
とにかく家に辿り着くことだけを考えていた。
自宅では、ダイニングテーブルに夕飯が用意されていた。
シチュー。
ヘリカルの大好物じゃないか。
('、`川「私、あの子と喧嘩したの。それで、それで、悪いと思って、あの子のために作って待ってたのよ。私……」
三枚の深皿に盛られた料理はすっかり冷え切っている。
その光景が自らの娘の、憐れな姿を呼び起こし、ついに盛岡の目から涙が零れ落ちた。
喪失感。
盛岡の胸に立ち込めたのは、犯人への怒りよりもそれだった。
失って初めてその大きさに気付く、という言葉を思い出し、盛岡はそのとおりだと心の中で同意した。
盛岡のペニサスも憔悴しきっており、同じく痛感していることであろうことが予想された。
次の日、防腐処理の施された亡骸が盛岡家の和室に運び込まれた。
それから三日間、ヘリカルは保冷剤漬けで寝かされたままだった。
ペニサスが未だ葬儀を挙げることに反対していたためだった。
横たわる娘の頬を愛おしげに撫でながら話すペニサスの言葉は一貫して、
さもそこに生命があるかのような口ぶりであり、盛岡をますます疲弊させた。
('、` 川「あなた、ヘリカルの誕生日何がいいと思う? 私そろそろあの子も携帯を持ってもいい時期だと思うのよ」
(´・_ゝ・`)「ああ、そうかもな」
また、この話題だ。
盛岡は散らかり出した食卓の上で食べ物を探してる最中だった。
('、` 川「そうよね? あの子も携帯、欲しがってたものね」
宙を彷徨うペニサスの視線は定まらない。
('、` 川「『友達も持ってるのになんでアタシは』って。そう、欲しがってて、玄関でそれで口げんかして…」
(´・_ゝ・`)「そうだな」
後半のトーンダウンに被せるように、盛岡は呟いた。
娘がいなくなってから、始めの内はひたすら呆然としていたペニサスは、遺体を目前にして何かが崩壊してしまったようだった。
彼はそれを痛々しく思う。
家事を放棄したペニサスに食事は期待できないと、彼はペニサスを一人家に残し出勤した。
玄関を出ると荒んだ心にも寒気は一切の容赦無く体を刺した。
もはや我が家は、しかし、自分を癒す場所でもないのだ。
それを頭の片隅で呼び起こし、内側からも体温が下がった思いがした。
顔を強張らせながら暗澹たる空の下、彼は会社に近いコンビニエンスストアへと歩を進めた。
ここ数日での朝食はここでまかなわれている。
途中、ふいに名前を呼ばれ、雑踏の流れに立ち止まった。
( <●><●>)「盛岡さん、で間違いありませんね」
(´・_ゝ・`)「……何かな」
道のど真ん中で人を呼び止めて、しかも話を続けようとはどういう了見だ。
訝しげな顔で盛岡は応じた。
顔立ちから見たところ青年――には一歩届かない。少年と呼ぶべきか。
ボタンの留められていない黒のロングコートの中に、白いシャツが覗いている。
シャツ以外はネクタイ、靴からコートにいたるまで黒で統一されている。
着衣を視線が一周した後、再び顔を見る。
少年は微塵も微笑みを浮かべず、その深く黒い瞳は盛岡をたじろがせた。
少年はやおら懐に手をやり、上着の内ポケットから紙切れを出し、軽く会釈した。
( <●><●>)「柏木と申します。これ、名刺というヤツです。受け取って下さい」
『柏木 四郎 生造請負人』 以上。
裏はまっさらで、表に印刷された横書きのゴシック体は、たったそれだけの情報しか与えてはくれない。
二度裏返す。
ためつすがめつして、裏の裏、つまり表を眺めてから盛岡は平静を装い繰り返した。
(´・_ゝ・`)「何かな」
語気に混じる苛立ち。
名乗った覚えの無い自分の苗字を呼ぶのは、知り合いか、それ以外には二種類しか思いつかない。
それもここ数日で増えた人種――そう、マスコミか野次馬だ。
無粋な好奇の視線、自己満足としか思えない同情の言葉を浴びせかける近隣の住民や、
マイクを向けて意味の無い質問を繰り返す報道陣には辟易していた。
――挨拶も抜きに悪戯をしかけるとは良い度胸をしている。
彼の口調は次第に多数の棘を帯びていった。
(´・_ゝ・`)「私は出勤途中でね。見ての通り急いでいる。用件が無いようであればもう行かせてもらう」
手早くこんな輩は振り切ろう、と盛岡は脚を踏み出した。
子供が、死んだ人間の事でからかおうとするなんて世も末だ。
こんな名刺だなんて手の込んだ真似までして何が面白いのだ。
しかも生造? 製造の誤植か?
馬鹿馬鹿しい。
不快感に満ち満ちて盛岡は視線を逸らして目的地へと振り向き、歩き出した。
だが、それにも構わず、柏木と名乗る少年は盛岡の背中に言葉をかけた。
( <●><●>)「もし生造にご興味がおありでしたら電話を下さい。そこに番号がありますので」
番号だと、こんなもん、と言いかけた盛岡は急に口をつぐんだ。
今現在破り捨ててやろうと、両手に持った名刺が、突如妙な振動を始めたのである。
( <●><●>)「――娘さんの事で僕にお手伝いができそうなので」
『柏木 四郎 生造請負人 お電話は』
盛岡は我が目を疑った。
先ほどまでなかった情報が今まさに追記されていくではないか。
驚きの声を殺しつつ、さらに目を見開く盛岡。
見えない何かがペンを走らせているかのように、手書き感のある文字が加えられていく。
一画一画が加えられる度に振動する様子から、誰かが書き添えている錯覚(としか盛岡には言えない)を起こした。
見えない誰かのペンは、盛岡が指で隠している部分にもすらすらと書き加えていく。
( <●><●>)「この辺りにはあと一週間ほど滞在しますので、御用があればお早めに。
移動してからですとレスポンスが遅れてしまいますから」
最終的に数字とハイフンで構成される一行――電話番号だ――が書き入れられ、振動は収まった。
(;´・_ゝ・`)「おい、これは一体」
振り向いた先にすでに少年は姿は無く、人々が自らを迷惑そうな顔で避ける様子のみが盛岡の目に映った。
しえん
***
さて、そこまで奇怪な出来事があって仕事に集中できるわけが無い。
数時間前の出来事が奥歯に詰まった肉片のように不快さを生み、盛岡の頭を混乱させた。
(´・_ゝ・`)(娘さんの事でお手伝い? 一体どういう事だ?)
それにこの名刺。
手品だとしても気味が悪い。
細切れの思考が盛岡の頭のほとんどを支配し、いつもなら資料の作成に始終する手を動かす余裕も無い。
結局勤務時間の半分も過ぎぬうちに盛岡は「ペニサスの様子が心配だ」と上司に告げ早退することにした。
娘の死後、上司には良くしてもらっており、この日も快く申し出を受け入れてくれた。
上司は離婚によって子とは会えなくなったと耳にしたことがあった。
もしかしたら盛岡に近い心境を感じているのかもしれない。
ただ、彼の場合はまだ双方が会う機会があり、自分の場合はこれからどう頑張ってもその機会が巡らないのだが。
「ぼんやりしてるみたいだからな。奥さんとゆっくりとするといい」
哀れみを隠した笑顔で送り出す部長に偽善の含みは無いと見て、口から出たでまかせに罪悪感を感じた盛岡。
だが、目下解消すべきはこれであるとして、会社から徒歩十五分の公園でベンチに腰掛けながら、彼は携帯電話のボタンを押した。
もちろん発信するのは、今朝渡されたあの番号に向けてだ。
35 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:37:36.85 発信元:110.67.103.208
sien!!
コール。
三回の電子音の後、ついに電話は繋がった。
『盛岡さん』
相手は即座に自分の名前を呼んだ。
面食らった盛岡が何か言う前に、言葉は継がれる。
『今からそちらに向かいますので少々お待ち下さい』
通話相手はそんな言葉を残し、一方的に回線は切られる。
居場所を言ったつもりも、ましてやこちらの電話番号でさえも伝えた覚えは無いのだから、
盛岡が困惑したのは人間として当然の反応である。
( <●><●>)「お待たせしました」
(;´・_ゝ・`)「!」
振り仰ぐと、今しがた電話の向こうにいたはずの人間がロングコートのポケットに両手を突っ込みながら立っている。
朝と同じく、どこか無関心そうな顔で。
引き続きの困惑に挙動不審を添えながら、盛岡は立ち上がった。
(;´・_ゝ・`)「き、君は、一体? どうして? 今っ」
今電話をしたばかりなのに?
( <●><●>)「時として、人間は意図的に重要な事柄を後回しにする事もあるようですが、
僕としては今回そのようにするつもりはありません。
釣られて僕も話を脱線してしまうので。ご了承いただけますね」
にべも無く言葉を継ぐ少年の語尾が微妙に上がっていることに気付いた盛岡は、唖然としつつも、ゆっくりと頷いた。
( <●><●>)「ありがとうございます。それでは、僕の肩書きについて説明を始めましょう。
生造請負人、『クリエイター』とでも横文字で呼びましょうか。それですが」
両手で横広の楕円を胸の前に描き、小首を傾げながら、少年は続ける。
( <●><●>)「僕は生物を造ります。当然、娘さんもね」
状況が飲み込めない。
盛岡は目を白黒させて思った。
娘を「造り」出す?
( <●><●>)「まあ、死んだ人間を完全に再生するのはさすがに僕の専門外ですが、酷似した生物を造る事は可能です。
盛岡さんの協力があれば、の話になりますが」
デミタスには推理役が似合いますな
(´・_ゝ・`)「ちょ、ちょっと待ってくれ。君の言っている事がよくわからないんだが。造り出す、というのはどういうことだ」
にわかに「しまった、先走ったか」という色を見せた少年に、盛岡は用件とは関係無く、この子も表情を持つのか、と関心した。
しかし、それを押し込め話し続ける。
(´・_ゝ・`)「まず順を追って説明してもらえないか?」
( <●><●>)「すみません。やはりダメですね。いつも僕が説明しようとすると、
頭の中で話したことと話してないことをこんがらがらせてしまいまして。
あまり理解されなくて苦労するんです。代わりにガグが説明してくれます」
(´・_ゝ・`)「ガグ?」
( <●><●>)「ええ、なんと言いますか、相棒、とでも言っておきましょう。話し上手ですし、論より証拠と言いますしね」
まったくもって訳の分からない子供だ。
聞き慣れない固有名詞、妄想じみた内容。
盛岡は徐々に少年に対して胡散臭い視線を投げかけるようになっていた。
早くこのイカれた子供とは会話を打ち切って、会社に戻ってしまうべきだろうか。
いや、早退した人間が舞い戻ってはやはり注目を浴びてしまう。
やはり上司に伝えた早引きの理由を真実にした方が良いかもしれない。
「娘」と言われて気を引かれた自分が愚かだったのだ。
(´-_ゝ-`)「すまないが、やはり私は」
だがしかし、盛岡は名刺の時と合わせて二度目の絶句によって、もやもやした考えは霧散した。
( ^w^)「おい、オッサン。そのぶっさいくな鼻ァかじられたくなかったら早くそこに腰下ろして俺の話を聞け」
いつの間にかちんちくりんな生物が柏木の右肩に乗っていて、
そしてその無礼な口調で盛岡に話しかけている。
盛岡は一瞬、再びベンチに腰を下ろしかけた。
( ^w^)「あ、いやいや待て待て、コーラ買って来い。この際ビンじゃなくても構わねえからよ」
翼の生えた、人間の前腕と同じくらい大きさの黒トカゲだ。
(#^w^)「おうい、きーてんのかァ。ダッシュで買って来いよ」
( <●><●>)「ガグ、失礼ですよ。僕のコーヒー分けてあげますから我慢してください」
( ^w^)「ああん? 黒くても、んな苦えモン飲むのは狂人だぜ。黒くてシュワシュワのコーラが良いんだよ。
甘くて冷たくて、以上でも以下でも無くコーク、O.K.?」
盛岡は卒倒しない自分に驚いた。
疲れているんだ、ヘリカルがいなくなってからあまり眠れてないからな。
そう自らに言い聞かせて、ぎゅうと目頭を押さえた。
いかんいかん。幻聴、幻覚。確かに参ってはいたが、知覚器官までやられてしまっては医師の診察が必要かもしれない。
脳障害の疑いもあるかもしれない。
(´‐_ゝ‐`)(健康診断、そうだ新しい保険証はペニサスに持たせていたな)
41 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:43:59.25 発信元:110.67.103.208
好きな感じの作品よ
だが、今のペニサスに在り処を聞いても分からない気がする。
どこにあるんだろうか。いや、まてよ、これは夢か?そうか、現実に起こるわけが――
( ^w^)「へい、オッサン。あんたンち、コーラあるかい?あるんならそこで話そうや」
喋るトカゲが羽ばたいて、顔を伏せたまま必死に思考する頭に乗った。
(;´・_ゝ・`)「……」
重さや感触から察するに、夢や幻覚では無い、らしい。
(;´・_ゝ・`)「あ、ああ。多分あるはずだ」
( ^w^)「ふんむ、決まりだな。これから我々行く先はオッサン宅。俺のファイナルアンサーだぜ」
目の前に黒いトカゲの顔が上から覗き込む形で降りてきて、上機嫌にそう告げた。
( ^w^)「行け! オッサン! 風より早く!」
(´・_ゝ・`)「あ、ああ。それでは案内しよう」
道々、盛岡は柏木のコートが無くなっている事、『ガグ』はトカゲよりも知能がかなり高く、
欧風のドラゴンのミニチュアに似ていて、そして口がかなり悪い事に気付いた。
しかし、なにより気にかかったのは、「すれ違う人々の目にガグの姿が映っていないらしいこと」だった。
何故こんな奇天烈な生き物を見て誰も驚かないのか考えていた盛岡は、
「自分は良くできた暗示にかかっていて現実のように見せているだけでは?」という思いを強めた。
柏木がそれを察したのかこんな事を言った。
( <●><●>)「暗闇になると見えるもの、ってありますよね。それです」
はてさて、どう解釈したものか。
盛岡は結局「へえ」と応え、それきり黙る事にした。
('、` 川「ほら、あなた、見て。ヘリカルにお化粧してあげたの。とっても可愛いでしょう?」
盛岡のペニサスは、笑顔で、しかし淀んだ目で、言った。
('、` 川「これでこの子の狙ってた、ええと***君だったかしら、イチコロよね。
目が覚めたらきっとこの子喜ぶわ。あら、お客さん?」
ルビーのように赤々とした目を細め、ガグは遺体にメイクアップを施した盛岡のペニサスを見て、くっくっく、と喉を鳴らした。
( ^w^)「すっかり壊れてやがんなァ。オッサン、ガイダンスの参加者はあんただけで良いかい?
イカレ人間なんざ相手にしてたらこっちまでイカレっちまわあ。
発症したら死亡率80%の超難病だぜ? 末期の現実逃避ってのはよぉ」
盛岡はついカッとしてガグのいる辺りに大きく腕を振ったのだが、一、二度羽ばたくだけでかわされてしまった。
(#´・_ゝ・`)「二度と、そんな、口を、聞くな」
久しく怒りを露わにしていなかった盛岡は、自分の行動に驚きながらも、食いしばった歯からそう漏らした。
それを聞いて、柏木が無表情のままガグの長細い口を握って黙らせた。
( <●><●>)「すみません。どうも口が悪くて。僕の教育が、あ、と言ってもしてないわけではないんですけどね。
いさめてはいるんですが、神経が図太くて、なかなか」
(´・_ゝ・`)「……もういい」
盛岡は眉間に皺を寄せ、そう言ってから、よろめくペニサスを寝室に導き、一人と一匹をダイニングテーブルに着かせた。
律儀にも、リクエストのコーラを忘れずに。
( ^w^)「んん、これ栓が開いて何年経ってんだ? いまいち、こう、なんだ、
スパークル分が足んねえよ。俺ァこう見えて食に関して五月蝿えからな」
( <●><●>)「ガグ、さっきから言ってるとおり、失礼です。それに早く説明しないと夜になってしまいます」
盛岡から立つ怒りの気配を感じ取ったのか、柏木は先を促した。
ガグは舌打ちして、頭ごとコップに突っ込んでがぶりとコーラを飲んでから、口を開いた。
生造、とは生物を生み出すために特別な「卵」を柏木が作り出す行為である。
支援
無から完成形の生物を産み出すのではない。
人間が卵を触り、念じることで想像上の形に孵化させる。
ガグも柏木によって生造された。
( <●><●>)「昔のことです。生物図鑑なんかにも、当然載っていません」
( ^w^)「おおう、愛しい愛しいご主人様ァ〜ってか?」
気味悪く喉を鳴らして、ガグは柏木にすり寄る。
自分はどうかしている、と盛岡は思った。
彼は無視できないほどの興味を抱いてしまっていた。
( <●><●>)「……実演しましょう」
心の機微を察したのか、柏木が立ち上がった。
次の瞬間、柏木の手には拳大の卵が握られていた。
白く、柔らかそうな胞衣だった。
盛岡はそれを渡されると、戸惑ったように見つめた。
( <●><●>)「お好きな動物を一つだけ、考えてください」
言われるがまま、盛岡が脳裏に動物を描く。
それは、犬だった。
眼を瞑ると、細部が加えられていく。
草原の中を走る、健康そうな黒いラブラドール・レトリーバー。
賢そうな顔立ちで、しかし、愛らしく舌を出しながら駆けていく。
『ワン!』
鳴き声がした。
『ワン、ワン!』
盛岡の耳に、それは現実のように響いた。
( <●><●>)「盛岡さん。目を開けてください」
(´−_ゝ‐`)
(´・_ゝ・`)「っ」
「ワンワン!」
手中には想像した通りの、しかし小さな、そんな黒の犬が握られていた。
(;´・_ゝ・`)「……」
掌の上を、ラブラドール・レトリーバーがくるりと回って、座った。
「ワン!」
( <●><●>)「いかがでしょう」
かすかに語尾が上がり、それが疑問文であることが分かる。
(´・_ゝ・`)「こ、こんな風に……娘を?」
( <●><●>)コクリ
(´・_ゝ・`)「これは、いや、しかし」
( <●><●>)「……現実です」
盛岡は言葉を飲み込んだ。
「ワン!」
柏木がどこかしらからドッグフードを取り出すと、犬はまず、盛岡の顔色を窺った。
しばらく見つめ合ったあと、盛岡は合点が行ったのか、一言呟いた。
(´・_ゝ・`)「……よし」
許可が出ると、嬉しそうに、体に対して大きすぎるドッグフードをかじり出した。
( <●><●>)「遊んでやったらどうですか」
(´・_ゝ・`)「……」
( <●><●>)「犬というのは、そういう生物なのでしょう」
犬はなんでも言うことを聞いた。
およそ予想し得る問題行動も取らなかった。
――盛岡の理想の通りの犬だった。
盛岡はついに荒唐無稽「だった」妄想に引き込まれた。
( <●><●>)「いかがでしょう」
柏木が再び同じ調子で訊いた。
(´・_ゝ・`)「信じ……よう」
( <●><●>)「そうですか」
わずかに、口角が上がったように見えた。
盛岡はそれを彼なりの笑顔だと理解した。
(´・_ゝ・`)「ああ」
盛岡は黙って、インスタントコーヒーを淹れに立った。
喉がやけに渇いて感じられた。
部屋の中に、空調の音だけが鳴っていた。
ひとつ、わん、と犬が飼い主を呼ぶ声が小さく聞こえた。
盛岡がコーヒーを啜ると、酸化してしまっている風味が舌に広がった。
(´・_ゝ・`)「――なるほど」
( <●><●>)「ええ。それで、注意していただきたい点がいくつかあります」
50 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 00:51:14.66 発信元:110.67.103.208
支援だああああ
柏木がコーヒーカップを置いて話を続けた。
( <●><●>)「僕が生造できるのは、非常に酷似した『偽者』である事です」
盛岡もカップを置いて口を開いた。
(´・_ゝ・`)「……それでも構わない。さっきの話だと、その」
( <●><●>)「ええ。記憶が継承される可能性は、大いにあります」
生造する際に肉や骨を加えると、その材料となった生物の記憶が継承されるケースもあるという。
材料は、言うまでもなく遺体だった。
( <●><●>)「もう一つ。純粋にヘリカルさんの事を念じないとその偽物さえもできません。
今回の場合、対象は大きい。そこの犬の時ほど簡単ではありません。
「何せ人間は複雑な生物ですから」柏木は言った。
( <●><●>)「そこまでは僕の方ではどうにも出来ないので盛岡さんと奥様任せになります」
生造に必要な要素。
それは生造過程に、生まれる生物に期待する「形質」や「性質」を思い、願い、念じる事なのだと、柏木は語った。
支援っ
(´・_ゝ・`)「大丈夫だ。安心してくれ。絶対に娘を作り出す。」
盛岡がテーブルの上で手を組んで、言った。
( <●><●>)「失礼かもしれませんが、その自信はどういった……」
少し迷って、盛岡は、照れくさそうに答える。
(´・_ゝ・`)「親の愛、とでも言ったらいいのかな……」
愛、と聞いて柏木はその、光を捕らえて放さない深淵のように黒い瞳を
ゆっくり瞬いて、そして、頷いた。
( <●><●>)「そうですか。それでは、最後にこちらの提示する最後の条件を二つ」
生造に当たって要求するのは二点。
代金五十万円を現金で手渡す事。
そしてもう一つは、絶対に生造請負人の存在を口外しない事。
前者について盛岡は少し驚いた。
まさに「一生の買い物」にして、「一生を買う買い物」なのに、たったそれだけでいいのかと。
(´・_ゝ・`)「分かった。確実に渡そう。明日、――いや、やはり明後日取りに来てくれるかな。ペニサスとも話し合いたい」
後者の条件は盛岡にとってどうでも良いことに思えた。
( <●><●>)「良いでしょう。それでは、明後日また窺います。行きましょう、ガグ」
シエンタ
( ^w^)「新しいコーラ買っとけよー。俺はシュワシュワがパチパチでくーっとなんのが好きなんだからよ」
コップに残った最後の一滴まで舌で舐め取ってガグは言った。
( ^w^)「じゃあなァ、オッサン。キレまくってると頭プッツンしちまうぜ!」
そして柏木の肩に舞い降り、大きくゲップをした。
そのまま息を吐き出したと思うや否や、その外形が音もなく溶け出していく。
それは柏木の肩の上で、柔らかく布に変化した。
やがて細部が形成され、少年が着ていたロングコートであることを盛岡は理解した。
柏木はガグを肩にかけたまま庭に出て、ゆっくりと振り返りながら、コートを羽織った。
( <●><●>)「それでは」
それから柏木は、ゆっくりと大きく膝を折ってから、静かに跳躍した。
空中でコートが翼のように広がったかと思うと、
シルエットはそのまま夜の闇に溶け込んで音も無くどこかへと消え去ってしまった。
(´・_ゝ・`)
(´・_ゝ・`)「……ヘリカル」
とっぷりと夜に染まった空に吐いた息は白く、外気の冷たさを物語っていた。
だが盛岡の内面は、不思議な高揚感に満ちていた。
彼の脳裏には、暖かい「理想」の家庭像が浮かんでいた。
娘の呼ぶ声が、遠く、聞こえた気がした。
○事後一日経過
卵が、孵った。
粘液の中で、生造物が目を覚ました。
夕日が差し込む和室の中で何かが動く気配を感じ、盛岡は名前を呼んだ。
(´・_ゝ・`)「ヘリカル」
四つん這いで胞衣の中からゆっくりと抜け出していく娘の姿を、彼は見た。
彼はもう一度名前を呼んだ。
(´・_ゝ・`)「ヘリカル」
声を聴いて、ヘリカルが盛岡を見た。
(´;_ゝ;`)「……ヘリカル」
盛岡は、娘を抱きよせた。
*(‘‘)*
ヘリカルは
*(^^)*
無邪気に、微笑んだ。
しえ
*(^^)*「あ……う……」
彼女は言葉を忘れてしまったかのようだった。
しかし、盛岡はそんなことを気にはしなかった。
娘が生きている。
それだけでよかった。
彼はすぐさまタオルで娘の体を拭いてやった。
その後、衣服を用意して、娘に着せた。
娘は従順だった。
思いついて、彼は柏木から手に入れた小さなラブラドールを手に取った。
犬も、されるがまま運ばれた。
(´・_ゝ・`)「ほら、可愛いだろう」
掌の上で利口に座る犬を指で撫でると、ヘリカルが反応を示した。
*(^^)*「ううーあー」
(´・_ゝ・`)「そうだ、犬だよ。欲しがっていただろう」
盛岡は犬を大事そうにヘリカルへ手渡した。
しえ
それから、彼は寝ているペニサスを呼びに階段を上った。
ペニサスは最近、長時間起き続け、時折思い出したかのように寝るようになっていた。
この日もペニサスは、夕暮れ前にベッドへ倒れ込んでいた。
(´・_ゝ・`)「ペニサス、ペニサス」
('、` 川「ん……。あなた……」
(´・_ゝ・`)「『生まれた』ぞ」
('、` 川「……えっ?」
(´・_ゝ・`)「ヘリカルが、帰ってきたんだ」
ペニサスは一にも二にもなく階下へと駆け出した。
盛岡は、それに反してゆっくりとした足取りで後に続いた。
(´・_ゝ・`)「再会……いや……出会い、か」
(´・_ゝ・`)「ペニサス、あまり急ぐと怪我をするよ」
「ああ、ヘリカル! ヘリカル!」
やがて、悲鳴にも似た声が響いた。
無理もないか。
自分も娘を抱いて涙を流したではないか。
妻にも当然、喜びを表す権利がある。
なんか心に来る…
支援
しーえ
しえn
しえん
さる凶悪すぎィ!
しーえ
猿殺し
69 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 01:06:04.51 発信元:111.86.147.165
しえん
*(^^)*「あっあぅ」
(;、; 川「本当に、ヘリカルなのね……」
ペニサスは強く、強く、ヘリカルを抱いた。
そして、ヘリカルは離されると、盛岡の方へとゆっくり這い寄った。
盛岡もそれに応じて近付いた。
*(‘‘)*「ううぅ、ああ」
両手を広げてだっこをねだるようにしたヘリカルに盛岡は笑んだ。
(´・_ゝ・`)「ヘリカル」
盛岡は娘を抱き上げて、そして、喉元に食らいつかれた。
よっしゃキター
しえ
73 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 01:08:36.94 発信元:111.86.147.168
waaああ亜
盛岡は倒れ伏しながら考えた。
これは誰の血だ?
(´ _ゝ `)「っ――?」
息が、できなかった。
*(^^)*「うううー」
水っぽい咀嚼音が盛岡の耳元で鳴った。
*(^^)*「あー、うー」
ゆっくりと、ヘリカルが――否、「何か」が――二口目を食んだ。
みちりと音立てて、盛岡のズボンごと太腿の肉が食い千切られた。
――「これ」は、一体、なんだ?
そういえば、犬は。
「これ」に渡した犬は?
盛岡が、ぼやけていく視界の端で、黒い毛に包まれた小さな脚を見た。
あれは?
盛岡が思考を続けられたのは数分もなかった。
「何か」が彼の脳幹まで、噛み砕いたからだった。
やはりの鬱展開
76 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 01:10:24.70 発信元:111.86.147.175
のおおお
ぎゃあああああ
しえ
***
柏木と盛岡が出会ってから数日が経った。
テレビではどの局のニュースはある事件で持ちきりとなる。
『盛岡ヘリカルちゃん殺害の容疑をかけられていた***容疑者が、今朝、死体で発見されました』
『警察が逮捕しようと自宅を訪ねたところで発見されたもようです』
『田中容疑者の身体には無数の歯型があり――』
『ヘリカルちゃん殺害に際して、田中容疑者はポラロイドカメラで遺体の写真を撮影しており――』
「あれ、どう思うよ、シロー」
「十中八九、『なり損ない』の仕業かと」
夕闇の中、ビルに設けられた大型モニターで流れるニュースを眺めながら、コートを着た少年が一人で何かを話していた。
いや、正確には、一人が「コート」と話していた。
少年が缶コーヒーをすする。
愛、ね。
( <●><●>)「それが、不定形で、そして実に不確かな物であることは、わかってます」
少年は呟き、空いた缶をゴミ箱に入れると、軽く膝を曲げ、跳躍した。
その姿は暗い空に溶け込み、そのまま消えた。
「どこに行こうか」
「暖けえとこだな」
しえ
81 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 01:16:17.01 発信元:111.86.147.165
ぞわぞわしちゃう…支援
彼らは、愛というものを本当に知ることがあるのだろうか。
それは、誰にも分からないことであった。
ただ、その街には答えがなかった、それだけである。
***
盛岡宅の二階にある、ヘリカルのものだった部屋には、ペニサスとそれはいた。
薄暗い部屋の中で彼女は片手にシチューの入った深皿を持ち、
もう片方の手で獣を撫でながらうわ言のように「頑張ったね」「偉いね」と呟いていた。
ひたすら彼女は、着飾った少女に語りかけていた。
血塗れの衣服に身を包んだ、そんな少女――の形をしたなにかに。
('、` 川「よくやったね、頑張ったご褒美にシチューを作ったのよ」
('、` 川「偉いね。今度携帯電話、買ってこようね」
('、` 川「美味しい? 良かった」
('、` 川「あら、お肉いらないの? そっか、さっき食べてきたものね」
('、` 川「ほらほら、こぼさないで。そうよ。偉いわね」
*(^^)*「うあ……」
***
盛岡の場合 終
第n話、投下完了。支援助かったよ。ありがとう。
乙!
ペニサスこえぇ……
怖いよ!乙だよ!
次、いかせてください
さあ、お次はどなただい。
俺はもう支援する体勢に移っているんだぜ?
ばっちこい
じゃあ投下してもいいかね
89 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 01:22:37.98 発信元:111.86.147.170
※前回に投下したものを新たに書き直して…結局また止まった物です
短編版とは別の物です
四個目・「おぞましい…でも感じちゃう!ようです」
エログロ要注意
おう、すまん支援
じゃあ起きてからにするわ
しーえ
92 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:26:06.83 発信元:111.86.147.177
※視点・弟
俺達兄弟の種となった偉大なる父親は、それはそれは、頭が良かった。ついでにおかしかった。
母親とは離婚していて、敬愛する彼女は俺達を引き取らなかったのだけれども、それは正しく賢明な判断だと思う。
少なくとも、自宅の地下で俺達に殺される事を回避したのだから。
( ´_ゝ`) よーし、それじゃあサクサク解体するぞ。お兄ちゃん頑張っちゃうぞー!
ぐちゅぐちゅ、ぶちぶち。
粘ついた音を響かせながら兄者は皮膚やら筋肉やらを剥離させていった。
(; ー ) ……
それを手伝うシイちゃんは、今にも失神してしまいそうなのだが、手を休めることはない。
小学生くらいなのに、大したものだ。
(´<_` ) 兄者め、面倒な部位を押し付けやがってからに
( ´_ゝ`) なにを言う。むしろ楽だろう、骨だけで良いんだから
さあ、こい
しえ
95 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:29:18.15 発信元:111.86.147.166
何を言う、人間の骨って何気に頑丈なんだぞ。
大腿骨をそれぞれ三等分するのは、なかなかに骨が折れる。
ごりごり、がりがり、べきっ。
もっと便利な道具を用意すべきだった。
( ´_ゝ`) なあ、チェーンソーじゃ無理かな
(´<_` ) 映画の見すぎだ、兄者
あれは、使った経験の有る者なら分かるだろうが、意外にデリケートなのだ。
木を切る時でさえ時々、刃が引っかかり弾かれて、回転したまま自分めがけて跳ねてくる。
ああいった道具は、用途に合わせて適した物を使用しなければ、自分が危ない。
(´<_` ) まあ…固定式の高速カッターくらいは欲しいところだな、たしかに
( ´_ゝ`) そうだろう、そうだろう。やはり…
(; ‐ ) うぷっ
(´<_`; ) あっ!
( ;´_ゝ`) ああっ!待って!この袋にっ!
相変わらずおぞましいな支援
しえん
描写からやばい
しえん
100 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:32:06.27 発信元:111.86.147.177
間一髪、兄者がシイちゃんの口にビニール袋をあてがったため、吐瀉物による汚れは最小限に留められた。
まあ床は既に血と汚物まみれなので、今更といえばそれまでだが。
( ;σ;) けほっ…うえっ…ぺっ、ぺっ…
( ´_ゝ`) よしよし、もうちょっとだからね、頑張ろうね
(´<_` ) それ三回目だぞ兄者
( ´_ゝ`) だまらっしゃい
ようやく全身の解体を終えた頃、シイちゃんは気を失った。
後始末を終えた俺達は、早速次の作業へ移る。
(´<_` ) さて、やるか
( ´_ゝ`) ああ…まずは、パンツだけを脱がすか
そっちじゃねえ。兄者に拳骨をくれてやる。
( #´_ゝ`) 痛ってえな!ちゃんと足にひっかけとくっての!
(´<_` ) OK、兄者。解体してやる
しえん
しえん
103 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:34:07.15 発信元:111.86.147.167
( ´_ゝ`) まてまて、そんなに怒るなよ、冗談だからさ
(´<_` ) まったく…
俗にネコと呼ばれる工事用一輪車で、肉や内蔵などを運び、狭い鉄格子の中に積んでゆく。
へとへとになりながらも全て運び終えた俺(兄者は残りを処理したら、さっさとシイちゃんを襲いに行った)はつとめて優しく、痩せ細っているシューに声をかける。
(´<_` ) どうだ、食べられそうか?
lw´‐ _‐ノv ……たぶん、いけるんじゃあ、ないかなぁ…
シューは裸だが、姿を変えている(ひょっとしたらこちらがデフォルトなのかもしれない)ので、下半身は蛇のようだった。
鱗に艶がなく、長い黒髪も、鋭い爪も、口に生える牙も、見事な乳房も…精彩を欠いている。
(´<_` ) 無理はしなくて良いからな
lw´‐ _‐ノv うん
しえ
しえん
106 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:37:08.98 発信元:111.86.147.171
ぬちゃり、ずるずると、少しずつ肉塊を口にするシューは、すぐに動きを止めた。
lw´‐ _‐ノv ねえ、疲れる…食べさせて
(´<_` ) まかせろ
俺は、抱き寄せるようにシューの肩を支え、病人に粥を食べさせるかのごとく、口に運んでやった。勃起した。
lw´‐〜‐ノv あむ…ねえ、あとでお風呂に入れてくれない?
(´<_` ) 良いぞ
綺麗なシューが綺麗に平らげた時、兄者が満足気な顔で戻ってきた。
( ´_ゝ`) 弟者ー、石鹸どっかになかったか?切らしてた
(´<_` ) 脱衣所の戸棚の…洗剤と同じ所は?
( ´_ゝ`) 見てみる
(´<_` ) ……
< あったぞー!GJ!
流石だな、俺。
しえ
108 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:41:14.79 発信元:111.86.147.167
俺達の父親は偉大だった。
たとえばマフィアに新しい麻薬を売り込み、稼ぎを得た。
マフィアに疎ましく思われないよう振る舞い、野心を持たずに。
一方で、一般社会では目立たないながらも表向き堅実に生活をし、派手な遊びも控えた。
その見事な立ち振る舞いには素直に感服する。
だから父親を詰ったり、ましてや軽蔑など持っての他だ。
(´<_` ) だから、恨み言を口に出すのは、無しだ。恨むのは、かまわん。だが、出力してはいけない
lw´‐ _‐ノv はい、御主人様
(´<_` ) …ちょっと、今のもう一回
lw´‐ _‐ノv はい、御主人様
(´<_` ) …いい。凄く良いけど…普通に呼んでくれよ
lw´‐ _‐ノv あなた様…
(´<_` ) ………だから、何度も言うが普通によんでくれ
しえ
110 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:43:36.39 発信元:111.86.147.172
lw´‐ _‐ノv 随分、間があいたようだけど?
(´<_` ) 頼むよ、なあ、分かるだろ?収まりがつかないんだ
シューの背中側に座っているとはいえ、風呂場なのでお互い真っ裸なのだから。
タオル?洗濯物が増えるだろう。
lw´‐ _‐ノv 収める気ないでしょう、さっきから
(´<_` ) そんなことはないぞ
lw´‐ _‐ノv なら、密着して私の胸ばかり洗うのやめたら?
(´<_` ) 手が届かないんだよ
lw´‐ _‐ノv それに、腰を動かし過ぎ。前後同時に洗ってる、とか言いそうだけれど…せめて石鹸でお尻をぬるぬるにしてくれない?
(´<_` ) しかたないだろう、さっきから変な呼び方ばかりしやがってからに
lw´‐ _‐ノv いや、せめて反論しようよ
(´<_` ) そういう割には抵抗しませんなー
しえ
支援
113 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:46:03.59 発信元:111.86.147.163
lw´‐ _‐ノv おなか一杯だからねー仕方ないなー
(´<_` ) そっかー仕方ないねー…うっ、ふう…さて、流すぞ
lw´;‐ _‐ノv おい待てよ洗い直せよ、おい
父親は、頭が良いついでに良い趣味をしていた。
人間とは不思議なもので、俺達兄弟は父親のおかしな部分だけを引き継いでいた。
父親は、薄々…いや確実に分かっていたのだろう。
父親は頭が良かった。
だからこそ、あんなにも満足気な、恍惚とした表情で殺されたのだろう。
…ひょっとしたら、父親は頭が良いから、こうなることを計算尽くでシイちゃんを買って、シューを産んだのかもしれない。
lw´‐ _‐ノv そういえばさ、シイちゃんは処女だったの?
(´<_` ) 兄者が確認したよ、処女だった。でも、どうして?
しえしえ
115 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:49:39.19 発信元:111.86.147.170
lw´‐ _‐ノv だって…あの子、ずっと私に話しかけてくれたんだもの。トラウマが、少ないと良いなあって…願ってた
(´<_` ) そうだったのか…てっきり、シューがレズなロリコンかと
lw´#‐ _‐ノv おい屑野郎…
(´<_` ) …
lw´;‐ _‐ノv …ごめん、悪かった、謝るから。だから収めて、興奮しないで
(´<_` ) ごめんな、俺は謝るシューもイケるんだ
lw´;‐ _‐ノv 流石に引くわ
(´<_` ) うっ…ふう、出ようぜ。のぼせちまう
lw´;‐ _‐ノv おい湯船に出されたら身体洗った意味ないだろ、おい
俺達の父親は偉大だった。
そんな父親を、他人の手でも父親自身でも時間でもなく、俺達が殺せた事を誇らしく思う。
そして父親の趣味から2人を奪えた事を嬉しく思う。
とは言っても、父親は監禁するだけで一切手を付けなかったのだ。
やはり、俺達の父親は、偉大な人物だ。改めて思う。
キチガイいいな支援
父親、薄々、頭が、確実に。
支援
118 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:52:08.43 発信元:111.86.147.163
父親はシベリア出身だ。
俺達はヴィップ出身。
紆余曲折を経てヴィップグラードに移り住んだが、父親は酒を飲むと毎回、ヴィップの空気は落ち着かないなどとボヤいていた。
父親は酒にとても弱く、酔うと静かに泣くか温和しく寝る。楽しくなれないなら飲まなければいいのにと、いつも思っていた。
それを口にすると母親は、泣いてしまいたいからお酒を飲むのよ、と言った。…今ならその言葉を、理解できる。
( *´_ゝ`) 凄いな弟者!一面銀世界だ!
(´<_` ) OK兄者、時に落ち着け。シイちゃんの方が大人しいのは、どういう事だ
(*゚ー゚) …すごい
lw´‐ _‐ノv ね、寒そうだね…
(*゚ー゚) でも、綺麗ですよ
lw´‐ _‐ノv …君は本当に…綺麗だね
(*゚ー゚) え?僕なんかよりシューさんの方が綺麗ですよ?
lw´‐ _‐ノv …よしよし
(*^ー^) えへへー
俺達は故郷であるヴィップグラードから、シベリアへと逃げていた。
父親の事が警察にバレるのは、まだかかるだろうが、それ以上に父親の商売相手の方が心配だったから。
( *´_ゝ`) 弟者!町が見えてきたぞ!
(´<_` ) そうだな
119 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 01:53:38.70 発信元:182.250.182.195
謝謝
しえん
121 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 01:55:11.43 発信元:182.250.182.195
イエティ討伐支援
122 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:55:26.33 発信元:111.86.147.175
高速鉄道に乗るのが初めてというわけでもなかろうに、対面に座る兄者ときたらとても大人とは思えないはしゃぎ様で、兄者の隣に座るシイちゃん、それと俺の隣にいるシューを見習って欲しい。2人は初めてなんだぞ?兄者よ。
(´<_` ) まあ、良い景色なのは認めるがな
これがただの旅行ならば、俺も兄者のようにはしゃいだかもしれない。多分。きっと、そうだろう。
( ´_ゝ`) あ、そういえばホテルの予約は本当にいらないのか?
(´<_` ) そう言っていた。まあ、何か手違いがあっても、シベリアは観光に力をいれているらしいからな
( ´_ゝ`) 泊まるところも、朝まで開いている店もあるか
(´<_` ) 父親が、昔から頼れと言っていた知り合いだ。よほどの事がなければ大丈夫だろう
(*゚ー゚) …
lw´‐ _‐ノv …信頼してるんだね
(´<_` ) 勿論だ
( ´_ゝ`) 頼れる父親だったからな
しーえ
124 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:57:52.79 発信元:111.86.147.169
町の外れにある、広大な軍事施設。
連邦政府軍(要スレ民の許可・出典)よりも遙かに古い、シベリア特殊部隊(要スレ民の許可・出典)の拠点。
イ从゚ ー゚ノi、 よく来たな、歓迎しよう
警備兵と共に応接室に入ってきた、司令官である妙齢の彼女は、違和感を覚えるほどの妖艶さと貫禄を備えていた。
あと、その狐耳は何なんだ。
イ从゚ ー゚ノi、 サクヤという。よろしくな、あやつの息子達よ
一通り挨拶を済ませると、サクヤさんは真っ先に父親の事を訊いてきた。
( ´_ゝ`) おそらく、死にました
イ从゚ ー゚ノi、 …そうか
イ从 ー ノi、 儚いのう…あやつは、誰よりも生き続けるような…そんな風に思っておったが…
父親と同じくらいの歳であろう警備兵も、必死に涙を堪えている。
俺はなんだか嬉しくなって、つられてしまいそうになった。
しえ
126 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 01:59:05.81 発信元:123.108.237.120
支援支援
127 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 01:59:58.70 発信元:111.86.147.176
( ;_ゝ;) う…
ちくしょう、人が我慢してるのに、兄者ときたら。泣くな、堪えろよ…俺達、20を過ぎているだろうが…。
イ从゚ ー゚ノi、 …失礼した、お主らも辛かろうに。やはり慣れんな、人の死は…
イ从゚ ー゚ノi、 それで、助けが必要だったの。大丈夫じゃ、手配は済ませてある
(´<_` ) ありがとうございます
イ从゚ ー゚ノi、 なに、あやつとの約束じゃ。守らねば女が廃る…今日は疲れたろう、ホテルに案内させる
( ´_ゝ`) ありがたい
イ从゚ ー゚ノi、 ふふ…何故、ここの施設ではないのか…とでも言いたげじゃな
( ;´_ゝ`) いえ…そんなことは…
イ从゚ ー゚ノi、 すまぬな…ここは度々、テロの標的になる故。それに、もてなすのは慣れておらぬ
真っ昼間からホテル・シベリアのスイートルームでごろごろ出来るとは、夢にも思わなかった。鉄格子の中でごろごろしている夢ならよく見たものだが。
lw´‐ _‐ノv …ねえ、弟者、聞いても良い?
(´<_` ) ん?
ツインベッドルームの、ふっかふかなベッドに座ってパジャマ姿のシューの髪を乾かしていた俺はドライヤーを置き、シューの隣に座り直す。
しえ
129 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 02:02:50.77 発信元:111.86.147.177
lw´‐ _‐ノv 兄者、泣いてたよね
(´<_` ) ああ
lw´‐ _‐ノv 弟者も、泣きそうだったよね
(´<_` ) そうだ
lw´‐ _‐ノv じゃあ何で、お父さんを殺したの?
(´<_` ) 俺は、シューが欲しかった。兄者はシイちゃん。でも父親は、2人を手放すつもりが無かった
lw´‐ _‐ノv …それだけじゃあ、ないんでしょ?
(´<_` ) …昔から、屍体を見るのが好きなんだ。その周りに有る物も含めて、たまらなく魅力を感じる。でも、老衰した屍体は好きじゃない。だからいつか父親が自然死するのが怖かった、大切な人だからこそ…
lw´‐ _‐ノv 自分の手で?
(´<_` ) 勿論、はじめは考えもしなかったさ。けどある日、兄者が言ったんだ
『もし、父親が他人に殺されたら…おまえ、どうする?』
130 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 02:02:50.69 発信元:123.108.239.238
しえぬ
しえ
132 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 02:06:25.28 発信元:111.86.147.178
(´<_` ) 言われるまで考えもしなかったが…当時、既に父親の趣味や副業を兄から聞かされていた俺としては、そうなったら屍体を見つけることすら叶わないのでは、と思ったんだよ
lw´‐ _‐ノv まあ、そうだろうね
(´<_` ) そう…大切だからこそ、自分の手で終わらせたかった。シューとシイちゃんに俺達兄弟が惚れた事で、決意が固まった…要するに、こう言うことだ
lw´‐ _‐ノv ふうん
(´<_` ) 俺も訊くぞ…俺を恨むなら、どうして何も嫌がらないんだ?
lw´‐ _‐ノv ん?…別に恨んでないけど
(´<_` ) やってることは、父親と変わらんのにか
133 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 02:08:56.48 発信元:111.86.147.165
lw´‐ _‐ノv 変わるよ
(´<_` ) 同じさ
lw´‐ _‐ノv 檻から出してくれた
(´<_` ) 奪うためにな
lw´‐ _‐ノv 食べさせてくれた
(´<_` ) 証拠隠滅だな
lw´‐ _‐ノv 身体を洗ってくれた
(´<_` ) 不衛生だからな
134 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 02:10:21.72 発信元:111.86.147.178
lw´‐ _‐ノv もっと前、私に言葉と文字を教えたのは弟者だよ
(´<_` ) 暇だったからな
lw´‐ _‐ノv 花を摘んできてくれたし
(´<_` ) 草むしりのついでだな
lw´‐ _‐ノv 外の事を聞かせてくれた
(´<_` ) 話し相手少ないからな
lw´‐ _‐ノv だから違う、違うよ。弟者は違う
(´<_` ) …いや
135 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 02:11:03.16 発信元:123.108.237.122
支援
136 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 02:13:43.62 発信元:111.86.147.173
lw´‐ _‐ノv 違うの。だって…私に、触れてくれるもの
シューは、長い牙を生やしてみせる。
爪を鋭くしてみせる。
脚に、鱗のようなものを浮き上がらせてみせる。
涙を、流してみせる。
lw´ _ ノv 私は、こんな…なのに
(´<_` ) シュー
俺は、彼女を抱き締めた。
lw´‐ _‐ノv ねえ、弟者…もっとさわってよ。もっともっと、私を肯定して…
(´<_` ) 言われなくたって
俺は、シューの牙だらけの口に、そっと唇で触れた。
137 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 02:16:04.72 発信元:111.86.147.175
※ ↓ 視点・兄者
俺が初めてシイちゃんを見たのは、父親が家の地下1階に運び込んでいる時だった。初めて会話したのは、シューと同じ檻に入れられた後。
会って3時間以内には好きになり、シイちゃんがシューの餌だと聞かされた瞬間、確固たる決意が全身をふるわせた。
幸いにしてシューは弟者の言いつけ(俺が言うように頼んだ)を守り痩せ続け、それを気遣うシイちゃんに性的興奮を覚えながら、がんばって父親が商売相手を自宅に招く日時を手に入れる。
人の屍体は、個人で隠しきるのが難しい。
だから、商売相手の訪れたタイミングで警察にSOSを発し、なすりつけて…俺達は今、ここにいる。ホテル・シベリアのスイートルームは流石一流だけあって、快適性も防音性もばっちりだ。
俺は心置きなくシイちゃんを愛でていた。ちなみにシイちゃん、まだ1〇歳(自称)。犯罪である、よい子のみんなは妄想で我慢しよう!
( *´_ゝ`) 首輪、痛くない?
(*゚ー゚) 大丈夫
( *´_ゝ`) さあ、四つん這いになって、お尻をこっちに向けて
(*゚ー゚) うん…あっ
( *´_ゝ`) んー、この感触は少し痩せすぎだね…
(* ー ) やあ…
138 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 02:17:14.16 発信元:123.108.239.226
わっふる
139 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 02:20:18.99 発信元:111.86.147.166
(* ー ) やあ…
( *´_ゝ`) おっと、パンツが汚れるな。脱がすよ
(* ー ) あう…やだ、ひろげないで…
( *´_ゝ`) しっかりくわえ込んでるのはシイちゃんだろ?ほら抜くよ
(; σ ) んひゃあ!
( *´_ゝ`) いやー昨日からよく頑張ったね。えらいえらい
(* ー ) えへへ…もっと撫でて…
( *´_ゝ`) よしよし
(* ー ) 兄者…兄者は、僕のこと、好きなんでしょ?
( *´_ゝ`) そうだよ
(* ー ) じゃあさ…ご褒美、ちょうだい?
( *´_ゝ`) いいよ、何が良い?
はよ
さるだってよ
投下待ちの者だけど、創作板でスレ立ててURL貼り付けるのってありかな?
どうせ書くつもりの作品だし
いいんでない?
アルファベット書籍化まだ?
144 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 03:00:25.74 発信元:111.86.147.170
(* ー ) あと…
( *´_ゝ`) あと…
( ;´_ゝ`) 痕!?
(;゚ー゚) あり、だめ?
( *´_ゝ`) いいや!全然いい!すごくイイよ!…でも、どうして?痛いのは嫌いじゃないの?
(*゚ー゚) 嫌いだよ。嫌いだけど…
(*゚ー゚) 僕が、兄者のものだっていう、証拠が欲しいんだ。もう誰からも必要とされない僕じゃないんだって、刻みつけて欲しい。僕には、兄者が居るんだって…教えて欲しい
(* ー ) だから…お願いします…僕に、ご褒美…してください…
( * _ゝ ) シイちゃん…
俺は、心にどんなにか深い傷を負っているシイちゃんを、優しく抱き上げてキスをしたあと、膝の上に乗せた。
( *´_ゝ`) おしりぺんぺんって、された事ある?
(*゚ー゚) ないよ…でも想像つく
145 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 03:02:39.85 発信元:206.223.150.45
猿よけ
146 :
エログロ注意:2013/09/15(日) 03:03:17.62 発信元:111.86.147.176
( *´_ゝ`) 多分、それ以上に痛いから
(*゚ー゚) うん…ドキドキする…
( * _ゝ ) いくよ…
(* ー ) はい…
結果。ベッドルームでお漏らししかけた。慌ててトイレに駆け込んで、便座に跨らせて最後に一発叩いたら凄いことになったので、次からは場所を考えようと心に誓った。
まあ、シイちゃんは泣くほど満足したので良しとしよう。
(*゚ー゚) …僕ね、兄者
( ´_ゝ`) うん?
(*゚ー゚) 僕、親の顔をおぼえてるんだ
疲れ切ったシイちゃんに添い寝をしていたら、出会ってから頑なに話そうとしなかった自分の過去を、シイちゃんは語り始めた。
(*゚ー゚) 2人とも、凄く辛そうな表情で、知らないお爺さんに書類を渡して…おっきな鞄を受け取って…僕、売られたんだなって分かったのは、しばらく後でさ。泣きやまない僕を蹴り飛ばしたおじさんが教えてくれた
147 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 03:10:27.68 発信元:206.223.150.45
作者と俺だけしかいない予感
C
猿ったから止めるらしいと創作総合で
猿ったようなので、続きは明日投下するそうです
一旦乙
祭りとは言えシベリアとは思えないスピードで消費されていく
シベリアンなら若干引くレベル
51:名も無きAAのようです 2013/09/15(日) 03:07:59ID:7LZoF3UQO
いい加減潮時だな
だれか図書館につたえてください
またさるったので、ここまでにします
本当にありがとうございました、おやすみなさい
だそうです
グロくて引いた《(;´Д`)》
154 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 08:33:22.59 発信元:1.75.22.117
n話投下しても大丈夫でしょうか?
作者さん続きの投下来ますか?
ここまで待ったのに反応ないならいいんじゃないかな
156 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 09:05:24.23 発信元:1.75.243.177
それでは投下させてもらいます。
( ^ω^)は火を使うようです。
157 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 09:07:42.70 発信元:1.75.243.177
0.影 −発端−
鬱蒼と茂る木々。
普段なら隙間から落ちてくる日の光がかろうじて足元を照らしてくれるが、赤く染まり始めたそれは足元を危うくさせていた。
「はっ……はっ」
そんな森の中、道なき道を走る一人の少女。
ブレザーの制服はみだれ、茶色の革靴は土で汚れている。
「くっ」
下唇を噛んで眉間に皺を寄せながら小脇に抱えた鞄から白い紙を取り出し、振り向きざまに上方に向かって投げる。千円札程度の大きさのそれはただの紙とは思えない速さで飛び、浮かぶ黒い塊に当たった。
『キーーー!』
当たった瞬間にバレーボール大の黒い塊は水に包まれ、動きを止めた。同時に響くガラスを釘で引っ掻くような音。しかしすぐに水を滴らせながら動き始めており、少女は振り向きもせず駆け出した。
「水も駄目。やっぱ火じゃなきゃ駄目か」
走る少女を同じ速さで追う黒い塊。
「もう、どうしろっていうのよ。…これは私じゃ使えないし」
鞄を抱えた左腕。その握られたこぶしをチラッと見てからまた前を見る。
「あー、もう!もうちょっと、距離をあければ書けるのに」
再び鞄から紙を取り出し、胸ポケットからペンを取る。
『キーーー!』
突然視界が開け、目の前に広がる街並み。そして声と同時に足元の土が吹き飛ぶ。
「きゃっ」
158 :
( ^ω^)は火を使うようです。:2013/09/15(日) 09:10:04.18 発信元:1.75.243.177
衝撃波で転ぶと、倒れたすぐ目の前に現れる鉄の柵。
そして、光を反射させながら放物線を描いて柵の向こうへ落ちていく『物』。
「えっ?」
山を切り崩して道路を作ったためにできた崖。十メートル程コンクリートの山肌の先、アスファルトの道路へとそれは落ちていった。
「ダメ!」
柵の間から腕を伸ばすが届くはずもなく、むなしく空を掴むだけ。
「あーっ!もう!」
立ち上がりながら左手で鞄を拾って右手に持った紙とペンをジャケットのポケットに突っ込むと、後方に浮かぶ黒い塊を睨んだ。しかしすぐ視線を動かして柵に目をやると、再度鞄から紙を取り出しながら胸ほどの高さまである柵を乗り越え、空へと身を投げた。
159 :
( ^ω^)は火を使うようです。:2013/09/15(日) 09:14:37.33 発信元:1.75.243.177
1.火 −本能−
夕日は空を赤く染め、道路には長い影が伸びている。
片側一車線ずつの道路。大きなカーブを描くその道は高台にある学校への一本道のため、朝晩に職員の車が通る以外はほとんど大きな歩道と化していた。
帰宅部の者が帰る時間としては遅く、部活動をやっている者にとっては早いこの時間、周囲を見回しても歩いているのは三人の少年だけだった。
「これで冬休みを満喫できるお!」
一番前を歩いていた中肉と呼ぶには少し丸い体格の少年が、片手に鞄を持ったまま伸びをする。
「今年の学校もあと四日間か。冬休みはどうする?二人とも」
一番背の高い少年が、穏やかな口調で会話にならない会話をした。首元までちゃんと締めたネクタイが、生真面目さを現している。
「いつもと一緒でいいんじゃね?クリスマスは飯食って、大晦日は年越しで初詣」
一番細い少年が、けだるそうに口を開く。着崩したブレザーが、やる気のなさを醸し出している。
「二人とも、ぼくの話はスルーかお?」
最初の少年が立ち止まり、振り返った。
「頬を膨らませるな、気持ち悪い。それをやっていいのは可愛い女の子だけだ」
「テストの後のお決まりごとだからね。今更って感じかな」
と、同時に浴びせられる言葉。細身の少年は三白眼の眼をさらに険しくして人差し指をさし、もう一人は笑顔を見せながらずれた眼鏡を直す。
「で、ブーンは?」
「お?」
「冬休みだよ。今年はどうする?」
「今年は……」
優しい笑顔と呆れた顔を見た後、ニヤッと笑う。
「今日、ぼくんちで計画を立てるお!」
「え?」
「は?」
160 :
( ^ω^)は火を使うようです。:2013/09/15(日) 09:17:04.54 発信元:1.75.243.177
「先に行って用意してるからショボンとドクオも早く来るお!」
驚いた顔をした二人にもう一度笑いかけてから歩いていた方向を向き、
「ブーーーーーン!」
と、叫びながら両手を広げて駆けていく。
「え、ブーン?」
「ちょ、おま!」
「家で待ってるおーーー!」
カーブを曲がり、既に見えなくなった彼を呆然と見送る二人。
「あいつはまったく」
「どうする?ドクオ」
「いくしかないんじゃね」
「走る?」
「歩きでいいんじゃね」
そういいながら呟きながら歩き始める二人。
「まったくしょうがないな、あいつは」
「嬉しいのは分かるけどね。ちょっとはしゃぎ過ぎかな」
「補習がなければ、家にいられるからな」
「もう、半年たったんだね」
「ああ」
「今年は、全部ブーンの家かな」
「おばさんも来てくれれば、おまえんちでもいいんじゃね」
「ドクオの家の道場でも良いと思うけど?充分広いでしょ」
「うちの親父がクリスマスやると思うか?正月の寒稽古なら招待するけどよ」
「あれは止めておくよ」
「遠慮するなって」
「いやいや。僕は家で本でも読んでいるから」
「親父に伝えておくよ。ショボンが『久し振りに寒稽古に出ようかな』って言ってたって」
「本気で怒るよ」
161 :
( ^ω^)は火を使うようです。:2013/09/15(日) 09:19:28.52 発信元:1.75.243.177
「親父もお袋も喜ぶのに。たまには顔見せてやってくれよ」
「稽古無しで良いならいつでも行くけどね。あれは本気で許して」
「つれないな」
「いや、本気であれは」
まっすぐ前を向いて歩いていた二人が立ち止まり、お互いを見て苦笑しあう。
「オレは物心ついたころから頃からずっとだぜ」
「ご愁傷様です」
「助けてくれよ」
再び歩き始める二人。
「あーあ」
「ま、体もなまったしね。寒稽古が終わったくらいに顔出すよ」
「ん、頼む」
「さて、そろそろ本気で行かないとブーンが怒るね」
「ちょっと急ぐか」
「うん」
夕焼けが、二人の頬を紅く染めていた。
「ブーーーーン!」
緩やかなカーブを道なりに走るブーン。
両手を大きく広げ、左手に持った鞄を揺らしながら駆け抜けていく。
その額に当たる、小さな赤い光。
「お?」
顔をしかめて立ち止まる。
「なんか当たったお」
それほど痛くはなかったが額に手を当てながら周囲を見回すと、少し先にほんのりと赤く光る物があった。
「お?」
162 :
( ^ω^)は火を使うようです。:2013/09/15(日) 09:22:30.95 発信元:1.75.243.177
近寄り、しゃがみ、拾う。
「おお?」
それは、指輪だった。
一センチ程の幅で銀色のそれには所々に小さな赤い石がちりばめられ、全面に紋様が彫られていた。
そして、石だけでなく全体から、赤い光を放っていた。
「なんだお?」
「どいて!」
「お?」
自分の右掌の中のそれを見て小首をかしげた瞬間、突風が吹き、女の子の叫び声が響く。
吹き荒れる風に眼を細めながら後ろを振り向くが、誰もいない。
「お?」
「退けって言ってるでしょ!」
声のした方向、上を向くと、目の前に膝小僧があった。
「ひでぶ!」
「何で退かないのよ!バカ!」
「み、水色」
「水色?このバカ!スケベ!」
「あうっ!」
仰向けに倒れたブーンの上に女子高生が馬乗りになっていた。
「な、何で上から」
「え、あ」
慌てて横に移動する少女。そしてみだれた制服を直しながら呼吸を整えている。その隙に上半身を上げるブーン。
「ご、ごめんなさい」
163 :
( ^ω^)は火を使うようです。:2013/09/15(日) 09:25:18.80 発信元:1.75.243.177
「いや。っていうか、何で上から…。あれ?伏木さん…だお」
「な、内藤君!」
「伏木さん?今、上から」
「ごめんね内藤君。ぶつかっちゃって。急いでたから走ってたんだけど、止まれなくって。ぶつかっちゃった」
「いや、上から」
「大丈夫?内藤君?ぶつかった拍子に頭打ってない?」
「え、でも」
「そんなに強くぶつかっちゃったかな?記憶間違いしちゃうくらいに。ごめんね、内藤君。病院行かなきゃ」
「い、いや、大丈夫だお」
「でも」
「大丈夫、大丈夫。ちょっと思い違いをしただけだお」
「そう?良かった」
笑顔で手を差し伸べる伏木。ブーンは一瞬不思議に思ったが、すぐに手を振りながら立ち上がった。
「一人で立てるお。もう大丈夫だお」
「ごめんね」
その前にしゃがみ、ブーンのズボンについた砂埃を払う。
「い、いいお!そんなことしなくて!」
「え、でも」
慌てて後ずさりしながら自分で砂埃を払う。
「これでもう大丈夫だお」
そう言って笑うブーンにつられて伏木も笑顔を見せる。しかし、すぐに視線を下に向けた。
「内藤君」
「もう大丈夫だお」
「あ、うん。あの、ね。この辺りに指輪が落ちてなかったかな?」
「お?」
「それを探して走ってきたんだけど」
「これのことかお?」
164 :
( ^ω^)は火を使うようです。:2013/09/15(日) 09:27:10.60 発信元:1.75.243.177
手に握ったままだった物を思い出し、握ったまま胸の高さまで手を上げた時、足下のアスファルトが砕けた。
「おお!」
「もう!空気読みなさい!」
下を見るブーンと上を見る伏木。
思わずしゃがみこむブーンを庇う様に空に浮かぶ黒い塊の前に立ち、胸ポケットから一枚の紙を取り出して投げ付けた。
それは塊に当たると旋風と化し、塊を飛散させる。
「内藤君!指輪は!」
「お、お、お」
しゃがんだまま一部始終を見たブーンは腰を抜かしながらも右手を差し出す。
「そう、それよ!ありが…とう……。光ってる。まさか」
ブーンの右手を両手で包むように持ち、指輪を見る。
そして大きく目を開いて、内藤を見た。
「内藤君……。あなた」
再び砕け散るアスファルト。
振り向いた伏木と内藤の目に映る黒い塊。
「再生が早い!」
「な、なんだお!あれはなんだお!」
「内藤君!」
「お?」
掌から指輪を取った伏木が内藤を見ている。
淡い茶色の瞳が、じっと。
「ふ、伏木さん?」
「今だけで良いから力を貸して」
「お?」
「お願い!早くこれを嵌めて!」
165 :
( ^ω^)は火を使うようです。:2013/09/15(日) 09:30:17.45 発信元:1.75.243.177
改めて指輪を内藤に渡し、再び振り向く。
同時に投げられる白い紙。今度は土でできた槍と化して塊を飛散させる。
しかし飛び散った黒い欠片はすぐに集まり始めた。
「え?」
「いいから早く嵌めなさい!」
「は、はいだお!」
勢いに押されて右手の人差し指に指輪を嵌めた。
「はめたお!」
「よし!」
倒れこんだ内藤の右側に座り、彼の右腕を持つ。
「掌をあいつに向けて!」
「はいだお!」
右腕をピンと伸ばし、指を空に向けて掌をまとまりつつある塊に向ける。それに添えられる伏木の両手。
「叫んで!」
「はい!!」
「『炎』!」
「お!」
「早く!」
「いや、それはあまりに中二病的な」
「早くしなさい!」
「はい!」
驚いたように隣にいる伏木を見るが、真剣な眼差しの彼女に押され、再度塊を見て叫んだ。
「『炎』!!」
掌から噴出す紅蓮の炎。
太い丸太ほどあるそれは黒い塊を包み込み、消した。
「う……そ」
それはこっちのセリフだと思いながら隣を見るブーン。
そこには指示を出したはずの彼女の呆然とした顔があった。
166 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 09:35:04.42 発信元:49.96.7.250
さるさん
お尻が真っ赤っか
猿はいつ寝てやがるんだ
支援
170 :
( ^ω^)は火を使うようです。:2013/09/15(日) 10:09:51.67 発信元:1.75.243.129
「こんな……こんなすごい炎が出るなんて」
「伏木さん、これはいったい」
ブーンの言葉に我に返り、慌てて手を離して立ち上がる。
「あ、ありがとう内藤君」
「今のはいったいなんだお?」
「今のは……」
視線をはずし、口篭る伏木。一度チラッとブーンを見るが、再び視線を外す。
「伏木さん」
「内藤君には、関係ないことよ」
「か、関係ないって」
「ありがとう。そして、ごめんね」
近寄り、しゃがみこみ、ポケットから出した何も書いていない白い紙を内藤の額に当てる。
「伏木さん?」
「ほんとにありがとう。でも、ごめんなさい。遅いかもしれないけど、巻き込むわけにはいかないの」
ペンをその紙に当てようとしたその時、横から伸びて聞いた手に両手を掴まれる。そして首筋にひんやりとした物が当てられた。
「え?」
「……」
「ブーンに何をするつもりかな?返答によってはぶち殺すよ」
「ドクオ!ショボン!」
ドクオはペンを持つ手の手首を掴み動きを止め、ショボンは紙を持つ手の手首を掴みながら伏木の首筋にボールペンの先を当てている。
「そいつ、マジだから動かないほうが良いぜ」
「うん、そうだね。とりあえず手に持つ物を放そうか。話はそれからだね」
眼球だけで自分の動きを封じている二人を見る少女。
二人とも表情は冷たく、視線だけで心が竦む。
「もう少し力を緩めてくれないと、動かせないわ」
「そこまで強く押さえていないよ。第一、ブーンの額に当てている手はほんの少し上に上げれば良いし、ペンは人差し指の力を抜くだけで良いでしょ」
冷たいショボンの声。
「あいにくと、本当に怯えているのか何か策のためにオレ達の力を緩めたいのか、どちらなのか分からないんでね」
「それでも出来ないって言うなら、意識を失うことになる」
ショボンの言葉を受けて、ドクオの空いた拳が握られる。
「二人とももういいお!」
「駄目だよ、ブーン」
「あんな火だとか槍を操るようなやつだ、何をするか分からない」
「一見した所この紙が媒体みたいだけど、実は違うってこともあるからね」
「あの火はぼくの手から出たんだお!」
「お前はそんな事出来ないだろ」
「でも出来たんだお!」
「おそらくそれも、この女の力によってでしょ」
ブーンと会話しながらも二人もしくはどちらか片方は常に伏木を見ている。その視線の先で、大きくため息をついた。
「貴方達も、見ていたのね」
「びっくりしたよ」
「伏木さんは悪い人じゃないお!」
「はぁ」
「お人よしだね。ブーンは」
「分かったわ」
紙がひらひらと舞い、ペンが下に落ちた。
「どちらにせよ、説明しなければいけないみたい。けれど…」
「伏木さん」
「……」
「『けれど』?」
「後悔するのは聞いた貴方達よ」
木製のテーブルと椅子。
一つ一つの卓はほとんどが四名用で、テーブルとテーブルの間は十分な距離があけられており、決して小さくはない店内だが一度に入る客はそれほど多くはないのが伺える。
「この店、初めて入ったお」
その一番奥。周囲を観葉植物と木の柵で囲まれた席に、四人はいた。
半個室になっているその席は正方形のテーブルを囲むように三つの二人掛けのソファーが置かれ、一番奥のソファーに伏木、右側のソファーにドクオ、左側にショボンとブーンが座っている。
「美味しいけど、ちょっと高いからね。僕も一人になりたいときに入るくらいだよ」
「ぼくは水で良いお」
メニューを見ていたブーンだったが、値段を見て顔を青くし、静かにテーブルに置いた。
「今日は僕がだすから好きなの頼みなよ。せっかくだしさ。ブーンはコーヒー苦手だから紅茶とかどう?それにここ、ケーキも美味しいよ」
「駄目だお!」
「ここに誘ったのは僕だからさ。あまり人に聞かれたくない話みたいだから、人の少ない店の方が良いからね。僕たちが入れる店で人が少ないところって、近場だとここしかなかったから」
ブーンに笑顔で話しかけながらメニューをもう一度渡し、『それに…』と言いながら冷たい目線で伏木を見る。
「あんまり、家を知られたくないからさ」
「それ、どういう意味」
「分からないかな?」
伏木の鞄はショボンが持ち、自己申告によって制服のポケットから差し出された数枚の紙はドクオが持っていた。
「でもやっぱり悪いお」
「オレはコーヒーと苺ののモンブラン。ショボン。勿論オレにも奢ってくれるんだろ?ブーン、早く選べ」
「ドクオも実は甘党だよね。コーヒー、豆は?」
「ワカンネ。酸味が弱いやつにしてくれ」
「了解。ほら、君も選んで良いよ。奢ってあげるから」
投げるようにメニューを伏木の前に置く。
「私はいらない」
「もし僕達に信用してもらいたいのなら、注文することだね」
自分の感情を隠そうとしないショボンの声。
173 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 10:19:59.36 発信元:1.75.243.129
さるさん回避
「出されたものを疑わずに食べるのは、出した相手を信用するという目に見える行為であると同時に、だから自分も信じてほしいという目に見えない思いの行為でもある……と、僕は思う」
ショボンを睨みつける伏木。
しかし彼はそれを鼻で笑って撥ね返す。
「分かったわ」
忌々しげに息を吐き、メニューを取って捲りはじめた。
「ブーン、決まった?」
「本当に良いのかお?」
「良いよ。実を言うとねこの店は知り合いの店なんだ。だから安くしてもらえるから、本当に気にしないで良いよ」
「うぅ…」
「決まったわ」
憮然とした表情でショボンを見る。
「なに?」
「この一番上に書いてあるダージリン・ゴバルダラ・セカンドフラッシュってやつ。それと苺の生クリームとカスタードのタルト。バニラアイスも添えて」
「……遠慮もなく一番高いものを頼むね」
「あ、それウマそう。オレもそれにしよっかな」
「ドクオ…」
「少しあげるから、あんたのモンブランも一口よこしなさい」
「……OK」
「ブーンも、僕にはこれくらい厚顔無恥になってくれて良いんだよ」
呆れたように伏木を見た後、ブーンに笑いかける。
それを見て、ブーンも笑顔を見せてメニューを見直した。
・・・・・・・・・・・・・
「それを、信じろってのか?」
「信じなくても良いわ。でも、真実よ」
伏木から語られた内容に呆れ顔の三人。
「いくらなんでも、酔狂だね」
「でも、ブーンの手から火が出たのは本当だお」
ブーンの指にはめられた指輪をじっと見る三人。伏木はティーカップに口をつけている。
「整理させてもらって良いかな?」
「どうぞ」
ショボンの声に導かれて白磁のカップがソーサーの上に戻され、挑戦的な目が彼を射抜く。
しかし彼は臆することなく見返し、ずれた眼鏡を直した。
「君『伏木奈子』は、別の世界からやってきた」
「『常世』よ。こちらの世界は『現世』と私達は呼んでいる」
「君の住むその世界『とこよ』はこの世界『げんせ』と密接に繋がっていて、どちらかの世界に大きな衝撃が起こると、もう片方にも何らかの影響が現れる」
「近頃の自然破壊はこちらにも大打撃よ。向こうでフォローしているからこっちも何とかなっているんだから、感謝してほしいわ」
「けれど、その『常世』にも危機が訪れた」
「均衡が崩れたのよ。世界を、暗闇が覆い始めたの」
「それを戻すために、こっちに封印していた指輪を取りに来た」
「……」
「おい、まだ隠していることがあるのか?」
「私にも、分からないの」
「わからない?」
「指輪が全部そろえば本当に均衡を戻すことが出来るのかどうかが」
「はあ?」
「でも、それ以外に方法が見当たらない。だから取りに来たの」
「ってことは、指輪が全部そろっても戻らないかもしれないってことか?」
「……」
「指輪が揃ったら何をするの?どこかに奉納するとか?」
「……」
「それも分かってないんだ」
「はっ。なんだそりゃ」
「仕方ないじゃない!他に道は見当たらなかったのよ!」
二人の問いに対して不貞腐れた様に下を見ていた伏木だったが、顔をあげてきつい瞳で二人を見回し、けれど悲痛な面持ちで声を荒げる。
今までは淡々とした口調だったが、感情が表に出ていた。
やれやれといった風情で肩をすくめるドクオ。
「なんで、自分で使わなかったんだお?」
ずっと自分の指にはまった指輪を見ていたブーンが口を開き、伏木を見た。
三人のきつい視線ではなく、やわらかい優しい瞳に見つめられ、視線をそらして俯く。
「この指輪を、なんで自分で使わなかったんだお?」
「そうだね。自分で使っていれば、こんな事にもならなかった」
「そりゃそうだ」
「なんでだお?」
「…私は、使えないの」
「使えない?」
「その指輪は『火』の指輪。私には使えない力だから使えなかったの。そうしたら内藤君が使える素質を見せて、思わず……」
「指輪は全部で幾つあるの?」
「……六つ」
「全部こっちにあるのか?」
黙って首を振り、顔を上げる。
「五つ。こちらには五つ封印されているはずよ」
「それを集めている最中ってことだね」
「ええ」
「じゃあ、手伝うお」
「え?」
「は?」
「ちょ、ブーン?」
ニコニコと笑うブーンを見る三人。揃って口をあけている。
「何を言っているの?あなた」
「もうちょっと考えて口を開け」
「いやいやいやいや。ブーン、自分が何を言っているか分かってる?いや、分かってないよね?」
「ぼくも、手伝うお。指輪を探すのを」
変わらずニコニコとするブーンに肩を落としてうなだれる三人。しかしすぐに気を持ち直し、ブーンに詰め寄った。
「気安く言わないで。また襲われるのよ、絶対に。そんな危険に遭わせるわけにはいかないの。巻き込んだことには心から謝るわ。許してほしいなんて言えないのも分かってる」
「オレ達が出来ることなんてないだろ」
「そうだよ、ブーン。そんな危険なこと出来ないよ。指輪を返して、僕らは忘れよう」
「そう、それが一番よ」
「とりあえずもう一度よく考えろ」
「考えることなんてないよ。ほら、指輪を早く外して」
「そうそう、あんた良いこと言うわね。ほら、早く外して」
「ブーン!」
畳み掛けるように喋りだし自分に詰め寄る三人に笑い出すブーン。
「ブーン?」
「な、なによ」
「なに笑ってんだ?」
「息ぴったり合って、みんな仲良しだお」
sage
しえん
腹を抱えるブーン。
三人は顔を見合わし、ばつが悪そうに立ち上がりかけた腰を下ろして椅子に落ち着いた。
「と、とにかくブーン」
「手伝うのは決定事項だお」
それでも食い下がろうとするショボンの声に重なるように口を開くブーン。
相変わらずニコニコとしているが、決意が感じられる。
「ブーン」
「なんでだ?」
「どうして?そんなに」
「外れないんだお」
「へ?」
「は?」
「あっ」
「指輪が外れないんだお。さっきからやってるんだけど、なぜか抜けないんだお。普通にしてるとはめてるのも忘れるくらいゆるいし軽いのに、抜こうとするときつくしまって重くなるんだお。だから、手伝うお」
指輪をはめた右手をひらひらとさせるブーン。
それを見つめる三人。
「そんな……。まさか、『貫く者』だったなんて」
「おい、外せないのか?これは」
「指輪を使うことが出来るだけの人なら、すぐ抜けるはずなの。まるで指輪が自分から指から外れるようにね」
じっと『火の指輪』の嵌められたブーンの手を見る伏木。
「でも、これは指輪が自分を使うものだと認めてしまった。内藤君を、自分を使う者だと選んでしまった。だから内藤君以上にその指輪を使うのがふさわしい人が現れるか、なにか外れなければいけない状況にならなければ外れない……多分」
「マジかよ」
ブーンの手を掴んで指輪を抜こうとするショボン。
ブーンの顔が苦痛でゆがむ。
さるか?
あと30分待っても戻って来なかったらn話を投下したいがよろしいか
「ショボン!痛いお!」
「駄目だ。本当に抜けない。一見緩々しているのに、抜こうとすると動かない」
再び、 呆然とする三人。
ニコニコと笑っているブーンを見て、揃ってため息をつく。
「ごめんなさい」
「伏木さんのせいじゃないお。あのままだったらあの黒いやつに殺されていたかもしれないんだおね?」
「それはそうだけど……」
しおらしく視線を落とす伏木。それを見たショボンとドクオが再びため息をつく。
「しょうがない…か」
「だな」
「僕らも付き合うよ」
「だめだお!」
「なに言ってるの!」
今度は伏木とブーンが息を合わせる番だった。
「危険だお!」
「遊びじゃないのよ!」
「ブーンがやるのに、僕らがやらないわけないだろ?」
「オレ達がただ傍観しているとでも思ったのか?」
焦ったように問いかける二人に、普通な顔をして逆に問いかける二人。
そして心底不思議そうにブーンを見る。
「二人とも……」
「駄目よ」
泣きそうな顔のブーンに笑いかける二人。けれどそれを破る声があった。
「君に決定権はないんだけどね。言いたいことがあるのなら、聞くだけは聞いてあげるよ」
「遊びじゃないの。彼を……内藤君を巻き込んでしまったことさえしてはいけないことなのに、あなた達まで命の危険にさらすわけにはいかないのよ」
呆れたように自分を見るショボンの視線にひるむことなく、三人を順に見ていく伏木。
「内藤君」
そしてブーンの前で視線を止める。
さるも不眠不休で大変だな
支援
戻ってきたか じゃあ投下終わるまで待つ支援
「巻き込んでしまってごめんなさい。そして、ありがとう。こんな突拍子もない話を信じてくれて。その上力を貸してくれるなんて……」
視線を伏せ、自分に語りかけるように口を開く。
「でも、その心だけで充分。その指輪は他の三つを探すまでの間あずかってもらうことにはなってしまうけど、手伝ってくれることはないの。出来るだけ早く外す術を探すから、申し訳ないけれどそれまであずかっていてくれるかな」
「伏木さん!」
「それで、充分だから。本当にありがとう」
じっとブーンを見る伏木。その視線を受けながら悲しそうに顔をゆがめるブーン。
「なるほどね。だからなのかな」
やわらかい笑顔でブーンの申し出を拒絶した伏木。
沈黙したブーンを見ていたショボンだったが、睨む様に伏木を一瞥してから口を開いた。
「……なに」
その視線に真っ向から立ち向かう伏木。
「いや、実はさっきからなんとなく予感を感じていたんだ」
「はあ?」
「本能……とでも言うのかな」
「…何を言っているの?」
「偶然じゃなく、必然」
「ちょっと!」
「結構嘘が付けない人みたいだね。君は」
「何なの?いったい」
「今君は、『ほかのみっつをさがすまでのあいだ』と、言った」
「それがなに?」
「探す指輪は全部で五つなのに、これから探すのは『三つ』なんだよね」
「だからそれがなんだって言うのよ!」
「うん。普通なら残りが三つってことは、もう二つ見つけてるってことで、ブーンが持っている指輪の他にもう一つ見付けてるんだなってだけの話なんだけど」
怪訝そうに眉間にしわを寄せる伏木。
それを不思議そうに見るブーンとドクオ。
「その通りよ。それがどうしたって言うの」
「うん。普通なら特に問題ない話だよね」
大きく息を吐きながら、頭をかくショボン。
「それ、見せてもらえるかな」
「なんでよ」
「何故?見せるくらい良いよね」
「駄目よ。ここにはないから。見せたくても見せられないの」
「嘘だね」
「どうして嘘をつく必要があるのよ!」
「君が一番よく知っていると思うけど?」
「どういう意味!」
声を荒げる伏木。冷静なショボンと、なにが起こっているのかわからずにキョロキョロと二人を見るブーン。ドクオは残ったコーヒーをすすりながらそんな三人を見ている。
「うちの高校は私立で、入るには試験はもちろんだけど、ちゃんとした身元が必要なんだ」
いきなり話を変えるショボン。
拍子抜けして、今にも立ち上がろうとした伏木が腰を沈める。
「でも、君はこの世界には戸籍とかないよね?誰かが手引きしてくれたのかな?その人に、迷惑がかからなければいいけどね」
にっこりと微笑むショボンを見て、ため息をつくドクオ。残りの二人は大きく目を見開いて口もぽかんと開けた。
「もちろん、今手元にある指輪を僕に見せてくれたら、そんなことはおきないと思うけどね。あと、これ以降もこの事を持ち出したりしないよ」
「そんなの信用できるわけ」
「してもらうしかないね。こればっかりは。でも良く考えてみて。鞄は僕の手元にあるのに勝手に調べる様なことをしていないってことを」
忌々しげにショボンを見る伏木。ショボンを諌めようとしたブーンはドクオに何かをささやかれて動きを止めていた。
「ブーンの前で、嘘はつかないよ。ブーンに嫌われたら、僕は生きていけないから」
にっこりと微笑むショボン。
眉をひそめて心配そうに自分を見るブーンに笑いかけ、冷静に自分を見るドクオにはブーンには見えない位置の口角を上げて笑みを見せる。
「分かった。でも、約束は絶対よ。鞄、返して」
ひとつ息をついた伏木が片手をショボンに差し出した。
しえ
189 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 11:32:06.07 発信元:153.186.79.252
しえりーぬ
しえん
四人の目の前に置かれた茶色の皮で出来た小さな巾着袋。
その上に置かれた、一つの指輪。
中心の石は陰陽の印の様に透明な水色の石と濁った水色の石が組み合わさり、それを細い銀の線が紋様のようなデザインを組みながら幾つも重なって指輪と成した物だった。
そして、淡い光を放っていた。
「へー、綺麗なもんだな。これは何の力を持ってるんだ?」
「水の……指輪……なんで、輝きを……」
「水かお。綺麗だお」
その美しさに見惚れるドクオとブーン。
伏木は今日何度目かの目を大きく見開いた顔をして、ゆっくりと視線を指輪からショボンへ移動させる。
「まさか」
「多分、その『まさか』なんだと思うよ」
おもむろに右手で指輪を持ち、当たり前のように左手の中指にはめるショボン。
「おい、ショボン」
ドクオの止める声もブーンと伏木が立ったのも間に合わず、それは一度強く、けれど優しく光り輝いた後ショボンの左手中指に納まっていた。
「僕は、水の指輪の適合者。水の力を使い、知識を持つ者。そして、指輪に選ばれし『守りし者』ってことみたいだよ。伏木さん」
しえん
次回
「3.水 −知識−」
というか正式版は、現行が終わり次第きっといつかどこかで。
王道中二病な属性バトル物を目指してたぶんどこかで投下。
支援ありがとございました。
では次の方どうぞ。
乙
乙、AA無しとは珍しい
投下したいが他に名乗り出る者はおらぬか
かまわん やれ
1.
西暦2099年。
激化する一方のサイボーグによる犯罪を抑止するため、国連人権委員会によって新たな法が成立。
世に悪名高い、通称サイボーグ狩り法≠ナある。
それは人体の50%以上を機械化した人間には人権が適用されないというものであった。
***
西ヨーロッパのどこかにある国。
amazonのダンボール箱や菓子の袋が散乱する薄汚いワンルームで、一人の女がパソコンと向かい合っていた。
川 ゚ -゚)「……」
川 ゚ -゚)見捨てられた天国のようです
#1 アウトカースト
2.
パンツ一枚で上はタンクトップだけというだらしない格好で、テーブルに方足をかけて座っている。
寝起きの髪はバサバサで、洗ってない犬みたいだ。
実際、彼女はそれに近い臭いを漂わせていた。
三次元ウィンドウ上に再生されているのは動画投稿サイトの日本産アニメだ。
::川 ゚ w゚)::「ブフッ……ブフフッ、ブッ……」
気色の悪い笑い声を漏らす。
::川 ゚ w゚)::「ご先祖様の墓の前で全裸になった主人公が申し訳ない申し訳ない≠ニ言いながら
墓石に局部をすりつけるシーン……ここのことか!」
ウィンドウをタッチし、いったん動画を停止させる。
ちょんちょんと指で操作して日本の某巨大掲示板を開いた。
ウィンドウの下の部分に触れ、引っ張り出すようにしてキーボードを表示させる。
川 ゚ー゚)「今そのシーン見たわ クソワラタwwwww≠ニ……」
支援
しえん
3.
書き込み、投稿……というところで、いきなり部屋のドアが開いた。
何の遠慮もなしに二人の少年が飛び込んで来る。
( ´_ゝ`)「クーさん、事件です!」
(´<_` )「店で客が無体をなさっておいでです!」
川;゚ -゚)「ぶひいいいい!!」
泡を食ったクーは放り出してあるジーパンを拾い上げようとした。
バランスを崩してそのまま椅子から転げ落ち、後頭部をダンボール箱に強打する。
川#゚ -゚)「あぶし! バ、バカ、いきなり入ってくるなっていつも言ってるだろ!!」
それでも何とかそのへんのダンボール箱で股間を隠しつつ、乳首が見えないようにシャツの胸元を押さえた。
女のプライドの最後のひとかけらを守るために。
二人はそっくりな顔を呆れさせ、クーを見下ろした。
( ´_ゝ`)「携帯を鳴らしてもお出になられないので」
203 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 11:55:59.03 発信元:1.75.7.40
しえん
4.
川 ゚ -゚)「休日は切ってんだよ」
(´<_` )「どうかお急ぎください、ショボンくんが殺されてしまいます」
川 ゚ -゚)「ショボンが? わかった」
彼らが引っ込むと、いそいそと準備を始めた。
放置してあったジーンズを拾い上げ、臭いを嗅ぐ。
川;゚ -゚)「あー、そういえばコーラこぼしてこれで拭いたな。
なんかまともな服なかったっけ」
ばたばたとあちこちを探るが、ろくな服がない。
川 ゚ -゚)「ここんとこ洗濯してなかったなあ。ん?」
捨てる予定の服を詰め込んでおいたダンボールを開くと、超ミニのナース服が出てきた。
前に人にもらうんだか何だかしたやつだ。
体にぴっちりしたコスプレ仕様で、腹回りと二の腕が通るかどうかちょっと不安だった。
しえん
しえん
5.
川;゚ -゚)「……こ、これでいっか」
無理すると何とか着れたが、背中のジッパーがはじけ飛ぶ寸前だ。
洗面所で髪に水をぶっかけて寝かしつけ、部屋を出る。
が、忘れ物に気付いてすぐに戻ってきた。
川 ゚ -゚)「おっとっと。えーと、どこ置いたっけな」
またあちこちの山を掘り起こし、ひっくり返す。
階下で兄弟のいらだたしげな声がした。
( ´_ゝ`)「非常に時間をかけておいでの模様!」
(´<_` )「改めて勧告いたします、お急ぎを!」
川;゚ -゚)「待ってろって! ああくそ、どこやったっけ」
結局見つからなかった。
キッチンに行き、山積みになっている洗い物の中からフライパンを取り出すと、それを手に部屋を出た。
sie
しえん
しえん
6.
21世紀初頭に作られたオンボロのワンルームマンションの二階から一階に駆け下りる。
途中、洗濯物を満載した籠を抱えた青年とすれ違った。
/ ゚、。 /「こらクー、今日こそ君の部屋も掃除するよ! いいね?」
川 ゚ -゚)「あっ、うん! その話は帰ってから!」
地階に下りた。
電動アシスト付き自転車にまたがった流石兄弟が、クーのナース姿を見て呆気に取られた。
( ´_ゝ`)「その格好は?」
川 ゚ -゚)「イメチェン」
(´<_` )「……そのフライパンのように見えるものは?」
川 ゚ -゚)「フライパン」
(;´_ゝ`)「商売道具はどちらに?」
川 ゚ -゚)「どっか行っちゃったんだよ。
ああそうだ、すまないけど探しといてくんない、部屋のどっかにあるからさ」
しえん
7.
( ´_ゝ`)「え?」
川 ゚ -゚)「見つかったら持ってきて、頼むよ。ふたりならすぐに見つかると思うし」
(´<_` )「わたしはあなたのだらしなさに呆れます」
川 ゚ -゚)「すまんこ、すまんこ」
( ´_ゝ`)(´<_` )「どうかお急ぎを!」
自分の電動一輪バイクに飛び乗ると、アクセルを踏み込んだ。
このあたりの町並みは何世紀も前からあまり変わっていない。
レンガで舗装された道路を挟んで向かいが川、反対側に石作りの集合住宅が並んでいる。
あまりタチのいい界隈ではなく、雑然とした雰囲気だ。
彼女はその中を駆け抜けて行った。
すぐにショーウィンドウが並ぶ通りに入った。
通りに面した壁に、窓辺がいくつも並んでいる。
( ^ω^)「あ、クーちゃん! やっと来てくれたお、こっちだお!」
しえん
しえん
しえん
8.
川 ゚ -゚)「内藤さん」
建物の前にいた太めの男が手を振った。
ハニービー・コンボ(蜜蜂の巣)≠ニいう看板が下りている。
クーはバイクから飛び降りた。
川 ゚ -゚)「どこだ?」
( ^ω^)「奥ですお、男が二人、ショボンくんを連れて裏口から出て行ったお。
モララーくんがあとを追ったけど……」
川;゚ -゚)「あいつ口先ほど喧嘩強くないからな。よっしゃ、任せとけ」
彼をそこで待たせ、奥に走った。
ショーウィンドウは後ろの小部屋と一枚のドアで繋がっている。
ベッドと小さな棚があるだけの部屋で、いやらしいピンク色の照明が落ちている。
その前を駆け抜け、裏口のドアをくぐった。
しえん
9.
路地に出ると、行き止まりのほうからから怒鳴り声がしている。
(;・∀・)「やめろ、ショボンに触るんじゃねえ!」
( `ハ´)「うっさい奴アル、大人しくしてろアル」
肩まで伸ばした金髪の少年が、大柄の男に羽交い絞めにされている。
顔に殴られた跡があり、口元から血を流していた。
<ヽ`∀´>「しゃぶるニダ、この淫売! それがお前の唯一の能だニダー!」
(´;ω;`)「むぐー! むぐー!」
その向こうでは別の男が褐色の肌をした少年を押さえつけていた。
一人が腕を後ろにねじ上げてひざまずかせ、もう一人が少年の頭を掴んで顔を股間に押し付けている。
服を引きちぎられた少年は、いきり立った肉棒から必死に顔をそらしていた。
( ;∀;)「ぶっ殺すぞてめー! 離せちっくしょう!」
( `ハ´)「早くしろアル、順番待ちなんかしてらんないアル」
10.
<ヽ`∀´>「そいつにでも突っ込んでろニダー」
クーはフライパンを構え、男たちの背後に声をかけた。
川 ゚ -゚)「おい、お前ら。そいつらを放せ」
( ・∀・)「クー! 遅いぞ」
<ヽ`∀´>「ニダッ?! 女?」
川 ゚ -゚)「悪いか」
( `ハ´)「自分の脳ミソでも治してろアル、看護婦さん」
川 ゚ -゚)「放せって言ってるんだ」
クーは慎重に相手に近付いた。
金髪の少年を抑えていた男が素早くベルトから警棒を抜き、振りかぶった。
クーはそれをフライパンの面で防ぎ、返す刀で素早く顔面に一撃を入れた。
カン!
しえ
しえん
11.
( ゚パ)「ブフォ!?」
鼻血が噴き出す。
男は顔を押さえながら、めくらめっぽう警棒を振り回した。
身を振り、あるいはのけぞってかわすと、今度は往復で両方のこめかみに一発ずつ入れた。
カン! カン!
( ゚パ)「あっ! だっ!」
よろめいたところで、すかさず相手の膝に渾身の一撃を入れる。
ひざまずいたところで、野球のバットのようにフライパンを振るった。
丸い鉄板が相手の顔の形に凹むくらいの力を込めて。
川 ゚ -゚)「そぉおい!」
( ゚パ)「はっぶし!!」
スカン!
しえん
12.
ぶっ倒れたところでもう一人が少年を放り出し、ズボンを引き上げながらこっちに向かってきた。
川 ゚ -゚)「モララー、動けるか?」
( ・∀・)「遅せえんだバカ! ショボン!」
モララーと呼ばれた少年が、ショボンを抱き上げようとした。
( ・∀・)「ほら、こっちだ」
(´・ω・`)「待って! ペンダントが……」
( ・∀・)「後にしろって!」
<ヽ`∀´>「ドクトォオ!!」
男の右の手首から先がジッポライターの蓋みたいに百八十度曲がり、腕に収納されていたナイフが飛び出した。
たちまち超高温になった刀身が白熱する。
川 ゚ -゚)「!!」
13.
男が腕を振るった瞬間、フライパンが真っ二つになった
上半分がずれ、一筋の白煙を上げて地面に落ちる。
川 ゚ -゚)「ヒートナイフか。カタギじゃないな、お前」
<ヽ`∀´>「うっさい、死ねニダ!」
ナイフを振り回しながら男が迫ってくる。
クーはフットワークを利かせながら後退していった。
切っ先がかすめた建物の壁が溶融し、真っ黒に焦げた傷跡を作る。
川;゚ -゚)「おっと、と、と」
( ´_ゝ`)「クーさん!」
(´<_` )「これを!」
路地の入り口で声がした。
二人が持ってきた二振りの小太刀をクーに投げ渡す、が……
支援
しえん
14.
( ´_ゝ`)(´<_` )「あ」
川 ゚ -゚)「あ、バカ、力入れすぎ……」
男の頭上を通り越す軌道だ。
<ヽ`∀´>「ホルホル、マヌケ! 死……」
男が突進をかけようとナイフを振り上げる。
すかさず後ろに回り込んだモララーが、半分になったフライパンを男の尻の割れ目に突っ込んだ。
( ・∀・)「オラア!」
ズン!
<ヽ゚A゚>「日韓スワップッ?!」
クーは地を蹴って宙に跳ね、更に壁を蹴って二段ジャンプで男を飛び越えながら、空中で刀を受け取った。
グリップを握ると同時にコンピューターが指紋から持ち主を認識し、刀身を白熱させる。
しえん
15.
目もくらむような速度で銀の筋が駆け巡った。
川 ゚ -゚)
クーの着地と同時に、男の目の前に何かがどさりと地面に落ちた。
機械化された男の腕だった。ナイフの刀身、腕の部分と、三等分されている。
<ヽ;`∀´>(バカな、着地するまでの一瞬でニカ……?)
呆然と振り返った男の顎を、クーは後ろ蹴りで蹴り上げた。
<ヽ`∀´>「ごふっ?!」
地面にしりもちをつく。正確には、地面に落ちてまだ熱を持っているナイフの上に。
ジュッ!
むき出しにしていたケツが燃え上がり、男は転げ回った。
<ヽ;∀;>「ほぎゃあああ!」
16.
( ´_ゝ`)「ざまを見ろでございます!」
(´<_` )「アハハ、あのお顔をご覧ください」
路地の前に集まっていた少年たちが歓声を上げる。
ふと、自転車に乗った警官が通りかかった。騒ぎに足を止め、こちらを見ている。
(,,゚Д゚)
<ヽ;∀;>「あ、お巡りさん! 助けてニダー!」
男は焼けたケツを抱えて助けを求めた。
しかし警官はそ知らぬ顔で行ってしまった。
(,,゚Д゚)「異常なし、と」
<ヽ゚∀゚>「えええええ!? ちょ、ちょっとおおおお!!」
クーは刀を肩に担ぎ、男を見下ろした。
支援
17.
川 ゚ -゚)「ウチには金輪際出入り禁止だ。わかったな」
<ヽ`∀´>「ニ、ニダ……」
遅れてやってきた別の男たちが、その男たちを引きずり出した。
組合の用心棒だ。
( ´∀`)「どれどれ、と」
一人が男らにハンドスキャナをかざす。
スキャンが済むと、彼らの肉体の機械化率が表示された。
( ´∀`)「54%と66%。オーバーフィフティ。バラしてパーツ屋に売るモナ」
('A`)「まあ、今夜の飲み代くらいにはなるな」
(;`ハ´)「あわわアル」
<ヽ;∀;>「ひいい、許してニダー!」
( ´∀`)「安心するモナ、殺しはしないモナ。脳ミソだけは残してやるモナ」
脳みそだけあっても……
ちょくちょく小ネタがおもろい
しえ
しえ
18.
***
この地区はフォーセイクン・ヘヴン(見捨てられた天国=jと呼ばれる風俗地帯である。
その端っこのほうにクーたちのいる男娼専門の通りがある。
普段はショーウィンドウの中に商品である彼らが並び、客を引いている。
気に入った娼婦または男娼がいれば客は建物に入り、受付に言って奥の部屋に通されるというシステムだ。
ショボンがさっきから地面を這い回っている。
(;´・ω・)「ペンダントが……」
川 ゚ -゚)「ん、これのこと?」
満月を模した銀のペンダントがクーの足元に落ちている。
拾って渡してやると、彼は大事そうに手の中に握りこんでため息をついた。
(´・ω・`)「ありがとう、クーさん」
川 ゚ -゚)「いいってことよ」
しえ
19.
( ・∀・)「ああ、ひどいな。大丈夫か」
(´・ω・`)「うん」
モララーが地面にへたり込んでいるショボンの鼻血を手で拭ってやった。
(´・ω・`)「僕よりモララーくんが」
( ・∀・)「俺は平気だよ。ごめんな、何にもできなくて」
川 ゚ -゚)「ツイてなかったな」
クーは彼の上着を拾って差し出した。
川 ゚ -゚)「ほら、隠せ。丸出しはまずい」
彼は眼を真っ赤に腫らしながらも微笑み、股間を隠した。
(´・ω・`)「あ、ごめんなさい」
川 ゚ー゚)「そんな顔されると両刀に目覚めちゃうぞ」
しえ
20.
双子の兄弟と内藤がやってきた。
川 ゚ -゚)「刀、どこにあった?」
( ´_ゝ`)「パンツの山の中ですが」
川;゚ -゚)「人のパンツの山に手を突っ込むんじゃない!」
( ^ω^)「やれやれ、とんだ災難だったお」
川 ゚ -゚)「さっきの野郎は? 客?」
(´・ω・`)「そうです。店の外で会えって前からしつこくて」
( ・∀・)「二度と来ねえさ。ほら」
モララーがショボンを抱き上げた。
(´・ω・`)「自分で歩けるよ」
( ・∀・)「いいって」
( ´_ゝ`)「モララーくん格好良い!!」
(´<_` )「抱いて差し上げてもようございますよ?」
しえ
21.
(;・∀・)「うっせえよ! お前ら真っ先に逃げ出しやがって!」
川 ゚ -゚)「はいはい、元気な人はお仕事に戻ってね。ショボンは休ませてあげないと」
( ^ω^)「うん、そうだお。僕が送っていくお」
(´・ω・`)「平気です」
( ・∀・)「意地張るなよ。そんな顔で客を取れないだろ?」
モララーに乱暴に頭を撫でられると、ショボンは内藤に連れられてしぶしぶ建物を出た。
振り返り、二人にぺこりと頭を下げる。アジア系の流儀に乗っ取ったつもりらしい。
クーは笑って手を振り、見送った。
川 ゚ -゚)「お前もだろ」
クーはモララーのほうを見た。
鼻血を手で拭っている。
( ・∀・)「屁でもねーよ」
しえ
22.
( ^ω^)「……ところでクーちゃん、その格好は?」
川 ゚ -゚)「まともな服が他になくってさ……あっ」
背のジッパーのあたりでビリ、という嫌な音がした。
後ろに目をやると、案の定縫い目が避けている。
川;゚ -゚)「あーっ! やだ、もう!」
一同から笑い声が漏れた。
***
一同が仕事に戻ると、遅れてハニービー・コンボのオーナー、荒巻スカルチノフがやってきた。
/ ,' 3「ひと悶着あったようだな」
川 ゚ -゚)「あ、オーナー。もう片付けたよ」
/ ,' 3「話は内藤に聞いた。ご苦労。ショボンは?」
しえ
23.
川 ゚ -゚)「大したことなかったみたい。一応帰らせたけど」
キザっぽいスーツに帽子、毛皮つきコート、手には高そうな指輪がじゃらじゃら。
成金ルック、としか言いようがないセンスだ。
さっきの警官と、トレンチコート姿の刑事をともなっている。
(,,゚Д゚)
ミ,,゚Д゚彡「ふむ、何も問題なしですな」
/ ,' 3「その通りですとも、刑事さん」
ミ,,゚Д゚彡「はっはっは、平和が一番」
/ ,' 3「はっはっは」
わざとらしい作り笑いを交わし、二人は握手した。
荒巻の手の中にあった札束が一巻き、刑事の手の中に移った。
刑事はそれをポケットに入れ、何事もなかったように去っていった。
しえん
支援
しえ
24.
***
夕食時に来てくれと連絡があったので、クーはショボンの家に向かった。
フォーセイクン・ヘヴン外周部にある、クーが住んでいるのと同じボロアパートだ。
ハニービーズ・コンボに勤める従業員は、ほぼ全員がここで部屋をシェアして暮らしている。
チャイムを押すと、ドアが開いた。
( ´_ゝ`)「いらっしゃいませ」
(´<_` )「お待ちしておりましたよ」
アジアンビューティーのコンビ、流石兄弟。中国系。双子の16歳。
客と彼ら二人の3Pが好評につき、ハニービー・コンボで一番の高給取り。
手足の長いすらりとした細身に糸目がチャームポイント。
二人はお互いが残像のようにぴったり揃ってうやうやしく頭を下げ、両側からクーの手を取った。
川 ゚ー゚)「え、なになに? 高級レストランごっこ?」
しえ
25.
二人に伴われてリビングへ向かう。
テーブルでは顔に絆創膏を貼ったショボンが待っていた。
この茶番でドジを踏むまいと強張った笑みを浮かべ、一生懸命背筋を伸ばしている。
(´・ω・`)「いらっしゃいませ」
カフェオレ色の肌をした中東出身。13歳。
いつも困ったような顔をしており、どこか子犬を思わせる雰囲気だ。
この業界に入って日が浅く、コミュニティの末っ子のような扱いを受けている。
彼が椅子を引き、クーを座らせた。
( ´_ゝ`)「どうぞお座りを」
(´<_` )「お足元にお気をつけて」
流石兄弟が同時にかしづいてクーの手の甲にキスし、離れる。
一糸乱れぬ、ぴったりそろった動きだ。
しえん
支援
26.
川*゚ー゚)「アハハ、すっごい! お姫様みたい!」
モララーが微笑みかけ、グラスにワインを注いだ。
( ・∀・)「そこのコンビニで買った最高級品ですよ」
金髪碧眼の北欧系美少年がモララー。15歳。
シルクのようにつややかなキメの細かい肌をしていて、背まで伸ばしたサラサラ&キラキラの髪をなびかせている。
この中では唯一の純粋な異性愛者で、女の客しか取らない。
危なっかしい手つきで、グラスの口からワインがあふれている。
( ・∀・)「おっ……と、と。セーフ!」
川;゚ -゚)「いやこぼれてる、こぼれてるって!」
(#・∀・)「うるせーな、気にするな!」
奥のキッチンから、エプロンをつけた青年が大皿を手にやってきた。
テーブルに置くと眼鏡を外して曇りをふき取り、うれしそうに顔をほころばせる。
しえ
27.
/ ゚、。 /「んー、すっごいご馳走! こんなの久しぶり」
通称ママ=Aダイオード。地元出身の白人、26歳、既婚者(この国では同姓婚が認められている)。
寿退社した男娼で、とある男の奥さん≠フ傍ら、パートタイマーで少年たちの世話をしている。
家事万能、世話焼き、キレイ好きの良妻賢母。
川 ゚ -゚)「誰かの誕生日とか?」
全員が食卓についたとき、クーは聞いてみた。
/ ゚、。 /「いや、いつもクーにはお世話になってるから」
(´・ω・`)「今日は本当にありがとう」
川*゚ -゚)「気にすんなよ、お互いに仕事だしさー」
( ・∀・)「照れるなって」
( ´_ゝ`)「早く食べましょう」
(´<_` )「非常に空腹です」
しえ
しえしえ
うどん二つ
ひとつで十分ですよ ひとつで十分ですよ
ほしゅ
28.
ダイオードが大皿のチキンを切り分けた。
腹にライスや野菜を詰め込んで丸焼きにした料理で、普段ジャンクフードばかり食っているクーには舌が溶けるようだった。
下品な仕草でガツガツと口に詰め込む。
川*゚ -゚)「うんまい! うんまい!」
/ ゚、。 /「もうちょっと品良く食べてくれよ」
クー、日本人、女。19歳。
ハニービー・コンボの雇われ用心棒。
腕がめっぽう立つこと、そして生粋の同性愛者であることがオーナーに気に入られて去年採用された。
前任者が男娼の一人と駆け落ちして失踪したためである。
***
ハニービー・コンボに在籍する十人ばかりの少年は全員が50%以上機械化したサイボーグである。
たいていは貧困や麻薬欲しさに臓器を売り、ずるずるとデッドラインを越えてしまうというパターンだ。
しえ
29.
それでもきちんとした手続きをすれば人権は守られるのだが、彼らは最低限の教育を受けていない、正規の医者にかかる金がない、
保険に入っていないなどの理由でそれが出来ない。
彼らのような存在はオーバーフィフティ(50%以上=jと呼ばれている。
フォーセイクン・ヘヴンは組合が政治家や警察機関に金あるいは娼婦・男娼を惜しみなく提供するかわりに、不可侵条約を結んでいる。
アウトカースト
これが不可触民である彼らを守る、独自にして唯一の法だ。
***
腹も膨れ、そろそろ眠くなってきたころ。
テレビを見ながらうたた寝をしていたクーは、ふとショボンの姿がないことに気付いた。
川 ゚ -゚)「ん?」
(´・ω・`)
ベランダに出て、川の向こう、フォーセイクン・ヘヴンの外を見ている。
金がなくてもサイボーグになれるのな
30.
路肩にパトカーが停まっていた。
二人の警官が後ろ手に手錠をかけられた誰かを引きずり下ろした。
遠目にもまだ少年だとわかる。片方の警官が手錠を外し、彼を川のふちに立たせた。
もう一人が頭に拳銃を突きつける。
川 ゚ -゚)
甲高い銃声。重いものが川に落ちる音。
ベランダの手すりに手をかけていたショボンが顔を伏せた。
(´・ω・`)
オーバーフィフティは逮捕されればどんな些細な理由でも(理由がなくても)その場で処刑される。
裁判を受ける権利がないからだ。
ショボンが手すりに背を預け、ベランダに座り込んだ。
クーはその隣に行き、一緒に座った。
とりあえずここまで。支援サンクス!
二話半出来てるけど完成は未定。
乙ー
薄暗い世界観と優しげな人物関係がいいな
乙!!! 世界観が面白いし、キャラもいいね
オテュ
おつおつ!
あ、次いってもいいかね
あと10分待って誰もいなさそうなら行きます
>>275 乙!
まだ読めてないから後で行ってくるぜ
かむかむ
( ;∀;) グスグス
(,,゚−゚)
( ;∀;) グスグス
(,,゚−゚)
( ;∀;) ウワァァァァ
(,,゚−゚)「…モララー。うるさいよ、虐殺するよ?」
( う∀;)「そ、それはかんべん…だからな」グスグス
ぎゃしゃは呆れた顔をしつつ、割とスプラッタなことをさらりと言った。こいつの口癖みたいなものなのだが。
ダラダラ流れる涙を必死に拭う。しかし終わりが見えない。後から後から流れてくる。
涙っていうのはそういうものだ。意図的に流したり流さなかったりなんて、役者がやることだ。普通は勝手に流れてる。
( う∀;)「でもさぁぁ、今回のはお前だって酷いと思ったろ? すっごい猟奇的な殺人だったしさ」
(,,゚−゚)「…別に。き、君もいつかはああいうふうにしてやるのさ」
( う∀;)「隣で涙目になってたくせに何を」
(,,゚−゚)「大泣きする君よりマシだろ」
.
支援
ぎゃしゃがちょっとだけ、その中性的な顔を歪めたのが見えた。今回の「仕事」を思い出したんだろう。
あれは酷かった。最後に小さな女の子の命を刈り取ったときは胸が張り裂けそうになった。
来世こそは幸せになってくれるといいんだけど。
ああ、思い出したらまた泣けてきた。
(,,゚−゚)「全く鬱陶しいよ、君」
( ・∀∩)「普段から鬱陶しい奴が何を…」
(,,゚−゚)「僕のどこが鬱陶しいって言うんだい」
( ・∀∩)「虐殺虐殺、懲りずに言うあたり」
(,,゚−゚)「君が虐殺されれば全て終わる話さ」
ぎゃしゃは黒い羽を瞬かせ少しだけ浮かんで、僕の頬をつねった。ちぎれないかな、とか言っている。
力加減は一生かかったってちぎれそうにないけれど、
( ・∀・)「普通に痛い」
(,,゚−゚)「虐殺は痛いものだよ」
( ・∀・)「これ虐殺って言わない」
(,,゚−゚)「うるさいな」
手に力が篭った。痛い痛い痛い。
( ・∀・)「やったなっ」
(;゚−゚)「いひゃっ!」
仕返しとして両頬ををつねり返す。くそ、案外伸びるなこいつ。
つねった拍子にぎゃしゃの手は滑り落ちた。こうなればこっちのもんだ。
(;゚−゚)「ひゃにするんひゃい!」
( ・∀・)「そりゃ元々こっちの台詞だ馬鹿」
ぎゃしゃがもがく。それ余計に痛くなると思うんだけど。
(;゚−゚)「はなしぇ…っ!」
やっと僕の手から逃れたぎゃしゃは、直後、反動で地面に強かに腰をぶつけることになった。その背中の羽は紛い物なのか。
あと、こういうつねられてる状況から無理やり逃げるときって、逃れる瞬間が一番痛いよね。
ぎゃしゃも例にもれなかったようで、右手で片頬を押さえてちょっと悶えている。
その姿は間抜けも間抜けだった。少しは反省したらいい。
(∩;゚−゚)「全く、なんてことするんだい。僕の体に更に不都合が起きたら、困るのは君なんだよ?」
( ・∀・)「その台詞、そっくりそのままお前に返すよ」
恨めしげに睨むぎゃしゃに表情を変えずに返す。元凶はお前だ。
( ・∀・)「ほらさっさと立て、宿舎に戻るぞ」
(∩゚−゚)「今日はもう仕事無いんだっけ」
( ・∀・)「元々今日は休みだ。お前がしくじったから今朝までかかっちまっただけで」
そうだったね、とばつの悪そうな顔。
( ・∀・)「別に責める気はないよ。責めるべきは神様だろ」
(,,゚−゚)「神様を責めるなんて僕にはできないからね。
主は絶対なのさ。僕が不良品なのは自然の摂理で…」
( ・∀・)「はいはい、この話題にした僕がバカだった。聞きあきたよ。
さぁ早く帰らないと、そろそろあいつらが起きてきちまう…」
「お、モララー。おはよう」
(;・∀・)「うわ…」
言わんこっちゃない。
背後から聞こえて来た声に、軋む首でぎぎぎ、と振り返る。
支援
(,,゚Д゚)「よう」
( ・∀・)「お…おはよ、ギコ」
(*゚ー゚)「不良品と感動屋さんじゃないの」
( ・∀・)「あ、Cもおはよう」
(*゚ー゚)「えぇ、おはよう」
振り返ったその先に、ぎゃしゃ同様黒い羽で浮いてにまにま笑っている美女と、がっしりした男がいた。
ギコとCだ。ギコは同僚で、Cはギコのパートナーの死神。
よりによって現在のNo.1だ。
…嫌なやつらに出くわした。
(,,゚Д゚)「調子はどうだ?」
これまた嫌な質問だ。言わなくても解るだろうに。
( ・∀・)「…いやぁ、まずまずってとこかな」
(,,゚Д゚)「そいつぁよかったなぁ」
(*゚ー゚)「ほんと。不良品を連れてまずまず、なんてね。さすが優等生様ね」
中指を立てそうになるのを抑えてぎゃしゃを伺う。
俯いて頬ばかりを、さすっている。
赤みはもうほとんど無いから、多分黙っている理由が欲しいだけなんだろう。
だというのに、Cは嫌がらせのようにぎゃしゃに近づいた。
(*゚ー゚)「ねぇ、不良品。調子はどう?」
(∩゚−゚)「…ちょうし」
(*゚ー゚)「耳まで故障したの? おうむ返ししないでくれる?」
(∩゚−゚)「……」
(*゚ー゚)「あぁ、聞くまでもなかったかしら。不良品が調子良かったら、それは不良品じゃないものね。ごめんなさい」
にまにま、にまにま。
死神特有の表情を張り付けて、ぎゃしゃをけなすC。
ぎゃしゃはその間もずっと頬をさすっていた。
支援
さるは挨拶
支援
あ
292 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 16:05:38.22 発信元:110.67.103.208
shien
マンキィーっ
294 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 16:15:47.89 発信元:182.250.165.125
81:名も無きAAのようです 2013/09/15(日) 16:02:38ID:KbfJ2w.c0
連投すまん
かなり時間すぎたしいるなら誰か先いってくれってシベリアに配達してくれませんか
81 名前:名も無きAAのようです [sage] :2013/09/15(日) 16:02:38
連投すまん
かなり時間すぎたしいるなら誰か先いってくれってシベリアに配達してくれませんか
まだかかりそうならn話数レスをさらっと投下してもおk?
仕方ない、いいんでねぇの?
ぱちり、と火が音を立てる。
この辺りは魔物が出るため、火を絶やすことはできない。
兄者は火の番をしながら、ぼんやりとしていた。
(メ^ω^)「兄者……。
ちょっと、いいかお?」
静寂を壊さぬよう、そっと声をかけてきたのはブーンだ。
ツンに手当てをしてもらった頬が、まだ痛々しい。
( ´_ゝ`)「ん?」
極力、優しい声になるように気をつける。
おそらくブーンは、今日のことを気にしているに違いない。
兄者としては、実際に怪我をしたのはブーン自身であるし、
何よりも彼は冒険者として初心者未満なのだから、隙ができてしまったことに怒りさえ覚えない。
どちらかといえば、もっと己がしっかりしていれば良かった、と思う。
(メ^ω^)「その……。
本当に、ごめん、だお」
( ´_ゝ`)「もういいって。
オレは怪我してないし、魔物を倒して毛皮だって手に入ったわけだしな」
からからと兄者は笑う。
始めから商品になる魔物を探すために行動していたのだ。
あちらからやってきてくれたのはむしろ好都合だとも言える。
話が掴めんと思ったらn話か、ささああああわわわ
(メ^ω^)「あと、もう一つ、聞いてもらってもいいかお?」
顔を俯けながら、ブーンは小さく問いかけた。
無論、兄者の答えは決まっている。
( ´_ゝ`)「あぁ。聞かせてくれ」
兄者は予感していた。
きっと、ブーンは昨日から様子がおかしかった理由を教えてくれるのだろう。
そのせいで魔物に襲われる隙を作ってしまったから。
気にせずとも、対価を支払わずとも良い。そんな風に言ってやる選択肢も兄者にはあった。
だが、兄者はそれを選ばない。
元々、気になってはいたことも理由の一つだ。
しかし、何よりも大きな理由は、ブーン自身が誰かに話して、気持ちの整理をつけたがっているのだと感じたから。
(メ^ω^)「……昨日、魔族や魔物の見世物があったお?」
つい昨日のことだ。記憶にないはずがない。
兄者は黙って頷いた。
(メ^ω^)「ボク、あんなの、始めて見たお」
( ´_ゝ`)「ずっと村で暮らしてたって言ってたもんな」
301 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 16:36:39.25 発信元:110.67.103.208
期待
302 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 16:36:43.11 発信元:182.250.160.161
◉
(メ ω )「魔族や魔物は悪いモノって、習ってたし、思ってたお。
でも、ボクは、昨日のアレを見て、まだそんな風には考えられないんだお」
目を閉じれば、あの光景が目に浮かぶ。
所狭しと詰め込まれた魔物と魔族。
中には、攻撃性があるとは思えないようなモノもいた。
魔族など、声をあげて泣いていたではないか。
幼い姿をしたモノが、母を求めて叫んでいた。
(メ;ω;)「ボクは何も知らなかったお」
顔をあげたブーンの目からは、とめどなく涙が溢れていた。
傷に染みるのか、時折、顔を歪める。
(メ;ω;)「世界のことも、魔族のことも、何も知らなかったんだお」
世界が清らかなものだとは思っていなかった。
友人に裏切られたとき、醜い世界を見た。
だが、そんなものは、世界の一角でしかなかったのだ。
(メ;ω;)「魔族や魔物は悪いヤツだお。
そう思うはずなのに……。ボクは……」
偽善だ、とブーンは理解していた。
あの魔族達を放置すれば、他の誰かが傷ついていたかもしれない。
人が世界の中で生きるには、あれしか方法がないのかもしれない。
それでも、ブーンは目の前の残酷さを受け入れられなかった。
304 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 16:37:58.66 発信元:182.250.160.161
●
シベリアンモンキーによる被害がヤバイな
どうにか抜け道は無いものか
(メ;ω;)「もう、何もわからないお」
わずかな時間で、たくさんのことがあった。
楽しいことよりも、悲しいことの方が多かった気がする。
ブーンは小さく嗚咽をもらす。
いい歳をして、と思わないでもないが、流れるときは流れるのだ。
今は、眠っているはずのツンや弟者の邪魔にならぬよう、静かにしているしかない。
( ´_ゝ`)「お前は、優しい人間だよ」
くしゃり、と兄者がブーンの頭を撫でる。
(メ;ω;)「お……」
長い間、旅を続け、剣を振るってきたらしい兄者の手は大きく硬い。
それが心地よく感じてしまうのは、ブーンにない強さの現れだからだろうか。
( ´_ゝ`)「優しさは大事だ。
伝説の勇者だって、世界のヒーローだって、根っこには優しさがあるんだ。
だから、お前はすごいヤツだよ」
そう言った兄者の顔は、勇者についてブーンと語り合ったときと同じ顔をしていた。
( ^ω^)ニートでいたかったようです
約八日目におこるかもしれない出来事 おわり
突貫だったからこれだけ
308 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 16:41:32.25 発信元:182.250.160.161
これ絶対スレ立てしてくれよ、乙乙
310 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 16:47:48.73 発信元:110.67.103.208
乙!!
311 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 16:51:27.63 発信元:110.67.103.208
誰も居ないなら17時頃投下したい
313 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 16:56:39.36 発信元:110.67.103.208
この、志辺(しべ)というのどかな村は、毎年こんな夏になると
鮎を食べに県外から客がやって来る。李亜橋(りあばし)の近くで
村人に「やなはどこですか」と尋ねたら、誰もが笑顔で答えてくれるだろう。
現代らしい風景がなにひとつ見当たらない、自然にみちた村。
青々とした空や積乱雲が、どこまでも似合っている。
( ^ω^) 〜♪
さて今、鼻歌まじりの小太り青年が李亜橋を渡って
やな近くの雑貨屋へ向かっている。照りつける陽光に似合わない
肌の白さ。一目で分かる要領の悪さ、そうして根性の無さ。
彼こそが本編の主人公、内藤ホライゾンという名の、志辺の
村人であった。二十二歳にもなって職についた試しがない。
ご覧の通りのぷーたろう、いや、ニートである。
314 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 16:57:06.96 発信元:182.250.160.161
サル射殺支援
しえ
しえーん
317 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 16:59:26.69 発信元:110.67.103.208
いい気分で雑貨屋に入り、顔なじみの店主を見つけると
握っていた五百円玉を渡し、
( ^ω^)「いつものくれお!」
(゚、゚トソン「はい、はい、ちょっと待ってね」
すこし経つと、トソンおばあちゃんはイチゴシロップが
たんまりかかったかき氷を持ってきた。瑞々しいメロンの切り身が
刺さってい、頂きには練乳が乗っかったそのかき氷を、
( ^ω^)「はふっ! はむ、はむ!!」
スプーンでぐちゃぐちゃにかき混ぜつつ一心不乱に貪った。
(|| ゚ω゚)「
くぉー!」キーン
(;^ω^)「はむ! はっふぅん!!」
(^、^トソン
( ^ω^)「ごっそさぁんだお!!」 カラーン!
五分足らずでそれを平らげると、メロンをしゃぶりしゃぶり、
皮にこびりついた甘味を余すところなく貪りはじめた。
318 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:02:13.81 発信元:110.67.103.208
それにも飽きると、内藤はトソンに食器を下げさせ、
風鈴の音を聞いて涼みだした。
( ^ω^)〜♪
しかし読者諸君もご存知の通り、彼は生粋のニートで、
かき氷代も親からせしめるくらいなモノだから、風鈴の音で
わびさびを感じるほどの上等な立場でもなかった。
しかしこの間抜け面は我々の常識など知らん顔で、お次は
三ツ矢サイダーを飲みだした。トソンおばあちゃんが戻ってきたときには、
( ^ω^)+ 「夏って……いいもんだお」
なんて吐かす。
(^、^トソン「いや、ほんにだねえ」
( ^ω^)「これで台風が来なかったらいいんだけどNE」
319 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 17:03:38.57 発信元:182.250.160.161
援護
◎◎
321 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:06:47.22 発信元:110.67.103.208
内藤とトソンが他愛のない世間話をしているが、いうまでもなく、
トソンは内藤が職についていないことを知っている。志辺は
小さい村なのだから、内藤家の長男の動向なんて、あっというまに
知れ渡る。若者の少ない村だから尚更だった。
にも関わらず、トソンは内藤に「働け」とけしかけることもせず
(もともとそんな性格ではないのだが)、他の村民も、そういうことは
いわない。
という実情には、ひとつの理由があった。
( ^ω^)「おばあちゃん、知ってるかお?」
(゚、゚トソン「んー?」
( ^ω^)+「――英語がどうしてあんなにややこしいかってことお」
英語。内藤は英語勉強の大義名分を持って、
自身の無職を正当化していた。
(゚、゚トソン「んー、わっかんないねえ」
( ^ω^)「実はね、英語はNE……」
・・ ・・
・・ ・・・
・・ ・・・・
しえん
323 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 17:07:44.28 発信元:182.250.160.161
支援
324 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:10:57.17 発信元:110.67.103.208
内藤は生まれつきの怠け者だった。学生時代はテスト勉強も
ろくにせず、赤点をぎりぎり回避しきれない毎日に、
部活も入部二日で幽霊部員になるような奴だった。
そんな彼だが、英語の成績だけは不思議と良かった。
唯一興味のもてた教科だったからなのか、たまたま成績が
良かったから興味を持ったのか、どちらかは不明だが、
ともかく英語の成績だけは、わるくなかった。
高校卒業後、彼はすっぽりと収まるようにニートになった。
幼馴染で同級生の都出玲子には、呆れ顔で、
ξ゚听)ξ「あんたって、どうしようもないわね……」
( ^ω^)〜♪
内藤は部屋にこもって、アニメを観たりネットに張り付いたりと、
典型みたいな生活を続けている。英語も勉強しないことはないのだが、
だいたいは知的好奇心をちょっとくすぐるような、他愛のない
英語のトリビアみたいなものをかき集めているだけだった。
勉強者なのにニートと表記される理由はそれで、彼の生活の
殆どは、勉学と関係ないものだからである。
325 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:15:05.49 発信元:110.67.103.208
内藤は、あるいは人を騙す才能があるのかも知れない。
最初は「働け」とけしかける大人たちも大勢いたが、
彼はそのたびに、
( ^ω^)「なんでgoの過去形がwentなのかというとNE……」
と、付け焼刃の英語知識をこれみよがしに披露しはじめるのだ。
彼の語り口はきみょうに知的で、大人たちがぽかんとするなか、
( ^ω^)「僕は英語を勉強してるんだお。
英語は難しいんだお?
みんな知ってる通り、とっても大変だお。
僕は今、頑張ってるんだお〜?」
いつしか、内藤を責める者は少なくなった。もともと
人あたりのいい奴だったから、生まれつきご老人方には好評だったが、
ともあれ彼は怠ける大義名分を得たのであった。……
出たよwent
327 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 17:18:49.51 発信元:182.250.160.161
違う動詞の派生形なんだっけ
328 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:20:33.48 発信元:110.67.103.208
時は過ぎて、夕方。トソンおばあちゃんのところから一旦帰って
内藤はアニメを暫らく鑑賞したのち、日課の散歩をしていた。
李亜橋の上から、夕日に照らされた川を眺めている。
鮎がどこかで跳ねていないかな。ああ、水が綺麗だ。
そんなことを内藤は考えていたに違いない。
しかし、その思考は、向かいからやって来る知人に阻まれた。
ξ゚听)ξ「なにを見てんのよ」
( ^ω^)「おっお。ツンかお」
さきの文でちらりと紹介したが、彼女は都出玲子という
内藤の幼馴染で、今は村役場に勤めている。内藤とは
産湯に浸かった頃からの仲だったが、成長するにつれて
彼のどうしようもなく怠けた性分に嫌気が差したのか、
さいきんはめっきり顔を合わせない。これは久しぶりの再開だったが、
玲子は挨拶も抜きで、
ξ゚听)ξ「あんた、まだニートなんてしてるの?」
(;^ω^)「む! 僕は勉強中だからニートじゃないお!」
ξ゚听)ξ「はい、はい」
そして彼女は、内藤の実態を知るほぼ唯一の村民であった。
329 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:24:39.51 発信元:110.67.103.208
ξ--)ξ「おばさんがどんな思いであなたにご飯食べさせてるか……」
(;^ω^)「な! 人の台所事情に首を突っ込むなお!」
ξ゚听)ξ「そんな仕事ナシのあなたに朗報があるの」
妙にくたびれた眼差しで、玲子は続けて、
ξ゚听)ξ「英語通のアナタなら、サスガって映画監督知ってる?」
( ^ω^)「? 知らんお」
ξ゚听)ξ「兄弟で監督してる、アメリカ人……。そんなに有名じゃないけどね、
独特の作風で、少数派のファンが根付きはじめてる……
アタシも、そんな一人」
( ^ω^)「へー、代表作はなんだお?」
ξ゚听)ξ「それになりうるモノが、ここで撮られる、」
ξ゚听)ξ「……かも知れない」
( ^ω^)「ふーん……え!? ここ? 志辺で?!」
しえん
玲子によると、そのサスガ兄弟の新作映画が、日本の田舎を
舞台にしたものらしい。そのロケ地の候補として、志辺が選ばれたのだそうだ。
ξ゚听)ξ「役場の企画係として、なんとしてもここでロケしてほしいの。
……ファンとしてもね」
( ^ω^)「そりゃ、凄い話だお」
ξ゚听)ξ「で、まずは視察に映画のディレクターさんが数人来て、
いろいろ見て回るんだって。絶対に誘致したいの」
( ^ω^)「がんばってくれお」
ξ゚听)ξ「でも、役場に英語出来る人はいないの。私も
参考書の英文くらいしかわからないしね」
( ^ω^)「はっはっは。勉強してないからそうなる」
ξ゚听)ξ イラッ
( ^ω^)「でも、通訳が居るんじゃないかお?」
ξ゚听)ξ「今回の視察には居ないそうなのよ。それに、
あっちに日本語出来る人は居ない。
映画のアドバイザーを、ロケ地で選ぶらしくて」
332 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 17:31:59.46 発信元:182.250.160.161
支援
ξ゚听)ξ「で、役場の会議で、じゃあ英語出来る人に任せようって」
( ^ω^)「おっお。英語の猛特訓でもするのかお〜?」
ξ゚听)ξ「……ハァ」
溜息。
ξ゚听)ξ「何を言ってるの?」
( ^ω^)「お?」
ξ゚听)ξ「私が何言いたいか分かってないでしょ?」
( ^ω^)?
ξ゚听)ξ「仕事ナシのあなたに、視察団の通訳という大役を
任せるということで、話がまとまったの……」
(;^ω^)「え、ええええ〜〜〜!!!??」
334 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 17:33:00.66 発信元:182.250.160.161
ふむ、面白そうな流れに
335 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:36:04.82 発信元:110.67.103.208
(;^ω^)「そんなこと言われても困るお! つーか忙しいし!」
ξ;゚听)ξ「暇人なのはとっくにご存知よ!! 私だって反対したわ!
でもね、でもね、みんなアナタを高く買っちゃってるの!」
(;^ω^)「うっそーん……」
・・ ・・・・・
・・ ・・・・
・・ ・・・
――役場。会議中。
ξ;゚听)ξ「私は反対です! はっきり言って、アイツに
そんな大役務まるわけありません! 無理です!」
('A`)「おいおい、幼馴染を過小評価しちゃ〜イカン! イカンよ!」
( ´∀`)「欝田課長の言う通りだモナ、津田くん」
( ´∀`)「あの子の英語力は素晴らしいモナ。きっと、
最高の仕事をしてくれるはずだモナ」
('A`)「うん、その通り。ンあの子は〜〜〜スゴイ!!」
ξ;゚听)ξ「……私は、そうとは思えません」
336 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:41:25.91 発信元:110.67.103.208
ξ゚听)ξ「皆さんは、実際に内藤ホライゾンが英語を
喋ってるのを聞いたことがありますか? 英語を
聞き取る様子を見たことは? ありませんよね?」
ξ゚听)ξ「……ただの引きこもりに、通訳は任せられませんよ」
(´・ω・`)「私も、津田さんに賛成です。イヤ、内藤くんを疑うわけじゃ
ありませんが、普通に通訳を雇うのが安牌でしょう」
しかし、会議はその方向へ進まなかった。
('A`)「わかってない! アーわかってない! 君たちは!」
('A`)「いいかね!? 視察団に、我々が伝えることはだね、
この志辺村がどんだけいい場所かってことなんだよ!
適当に雇った通訳ナンゾに、出来るもんかそんなこと!」
( ´∀`)「村のよさを知る者にしか、任せられないモナァ!」
ξ;゚听)ξ「私達の熱意を翻訳してもらうだけですよ!」
('A`)「いーや、魂がこもらん! ン〜魂が!!」
ξ;゚听)ξ「(なんじゃそらァー!?)」
しえ
338 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 17:49:51.93 発信元:182.250.160.161
さえん
339 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 17:51:12.63 発信元:182.250.160.161
しかし、もう少しテンポ上げても良いんでねぇの?
三分おきに投下したけど余裕で二回猿ったからなぁ…
支援
とりあえず他スレに書き込むことだな
支援
88:名も無きAAのようです 2013/09/15(日) 17:52:07ID:Rt38hhh20
シベリアでさるに遭いました.....配達お願いします
良くなかったみたいね。ごめん
00分で解除されないかね
344 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:55:32.88 発信元:110.67.103.208
・・ ・・・
・・ ・・・・
・・ ・・・・・
場面は戻って、
ξ゚听)ξ「……明日には、正式にアンタへ依頼が来ると思う」
ξ゚听)ξ「視察団のための通訳、案内役をね」
(;゚ω゚)「無理無理無理! 絶対にお断りだお!!」
ξ゚听)ξ「断れる立場なの? おばさんがそれを許すと思う?」
(;゚ω゚)「………」
たしかに、これを断れば、内藤の大義名分が崩れてしまう。
そうなれば内藤はこの優雅な生活とオサラバしなければならない。
ξ゚听)ξ「……アンタには、どうしてもやってもらなきゃいけない。
サスガ監督の映画が此処で撮られるんだもの。
なにがあっても成功させたいの」
ξ゚听)ξ「私も出来る限りはサポートするわ。勉強もする。
とりあえず、視察さえやり遂げればいいの。
ロケ地が決まれば、サスガ側が通訳を雇うだろうし」
ξ゚听)ξ「だから……頑張りま・しょ」
345 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 17:56:09.82 発信元:182.250.160.161
支援支援
しえん
347 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 17:59:50.96 発信元:110.67.103.208
(;゚ω゚)「……ふ……ふ……」
ξ゚听)ξ「え?」
(;゚ω゚)「ふぁーっく! ふぁーーっく! ふぁああああっく!!」
ξ;゚听)ξ「あ、コラまちなさい!!!」
夕日に向かって駆け出す内藤。しかしあっけなく、
玲子に取り押さえられてしまうのだった。……
さっそくその夜から、英語の猛特訓が始まった。
内藤の部屋で、サスガ兄弟の過去作品を英字幕のみで見続ける。
視察団がやって来るのは一ヶ月後。それまでに、ある程度は
こなせるようになる必要がある。
ξ゚听)ξ「この"mind riding bitch" って、どういう意味?」
(;^ω^)「b, bitchは売女で、mind+ingは……」
ξ;゚听)ξ「この場面でなんでビッチを使うの……? わけわかんない」
支援
349 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 18:01:42.19 発信元:110.67.103.208
ξ;゚听)ξ「また出た! なにこれ! "I seen you was from..."って」
ξ;゚听)ξ「学校英語じゃ許されないでしょこんな文!!」
(;^ω^)「ス、スラングだおきっと……」
ξ゚听)ξ「……わかる? スラング」
(;^ω^)「……fuck」ボソッ
ξ#゚听)ξ イラ
( ^ω^)「つか、この映画むちゃオモロイおー」
ξ*゚听)ξ「で、でしょ!? 私も最高傑作だと思うのよね!
サスガ兄弟の乾いた作風が全面に出ててさ……
ξ゚听)ξ「って……
ξ#゚听)ξ「なに日本語字幕に変えてんのー!!!」
350 :
(;^ω^) ふぁっくど・あっぷ! のようです:2013/09/15(日) 18:04:21.91 発信元:110.67.103.208
・・ ・・
・・ ・・・
・・ ・・・・
英語教本を買いあさり、リスニングを映画で補う。
しかし肝心のスピーキングがどうしようもない。
ξ゚听)ξ「My name is Reiko Tsude'... ...」
(;^ω^)「OH! yeah yeah yeah!」
ξ;゚听)ξ「P,please call me ツ、ツ、ツン……」
役場のお偉いさんは通訳の全てをこの二人に押し付けた。
助けは求められない。こんな調子で、果たしてどうにかなるのか。
運命の日は、ついに一週間まで迫った。
(第一話 終)
351 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 18:04:42.83 発信元:182.250.160.161
映画の英語は本当に良い資料だよな。学校でゴリゴリ聞き込んだ覚えが
おつ
353 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 18:06:14.47 発信元:122.210.56.180
次投下しますー
354 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 18:06:44.05 発信元:110.67.103.208
投下終了、第二話は現行が終わり次第だから何年後になるかな。
さるになったりとご迷惑おかけしました。支援ありがとうございます。
>>351 フリーキーフライデーとか観させられた覚えが・・w
( ・∀・)「……あ」
体育大学に通う僕は、毎朝駅から三十分かかる大学までの道程を走って行く。
桜が散り始めた四月半ば、僕が大学までの道程で見かけたのは。
( ・∀・)「あ、おはよう」
右肩に1mは軽く超えている、長方形の黒いバッグ――カンバスか何かだろうか――を提げて、左手に小さめのキャリーバッグをころころと引いている彼女の姿だった。
ζ(゚ー゚*ζ「おはよう」
確かこの頃僕は二年に上がったばかりで、彼女もそうだっただろう。
だが彼女は短期大学だったので、同じ二年に上がっても彼女は最後の一年が始まるところだった。
僕は僅かに滲み始めていた汗を拭いて、彼女の隣に並んだ。
( ・∀・)「どっちか持つよ」
支援!
ζ(゚ー゚*ζ「ランニングは?」
( ・∀・)「大荷物の君を放って行けるか」
彼女は僕の言葉に小さく肩を竦めると、「しょうがないなあ」と笑ってキャリーバッグを突き出した。
淡いベージュの生地に小花柄のキャリーバッグは、僕が引くにはどう見ても似合わなかったけれど、彼女が差し出してきたのはそちらだったので、大人しく持ち手を受け取った。
彼女の美術大学は、僕の通う大学の一歩手前にある。
僕の体育大学はそこそこ名が知れていて、だからこそ人数も多く、バスも増便されている。
だけれど、彼女はこの荷物を見てバスに乗るのは遠慮したらしかった。
ζ(゚ー゚*ζ「邪魔になるしね。それに、」
隣で並んで話していた彼女はそう言葉を切って、不意に立ち止まった。
不審に思った僕は「どうしたの」と言いながら後ろを振り向いて、
――カシャ。
その機械音に、しまったと思った。
謝謝
支援
360 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 18:10:27.60 発信元:182.250.160.161
サル除け
ζ(^ー^*ζ「引っかかったー」
( ・∀・)「……今度は何に使う気なの」
彼女の手の中には、白く可愛らしいデジタルカメラが収まっている。
度々こういった不意打ちによって、僕の姿は彼女のカメラに収められてしまっている。
そしてそれを何に使うのかと言えば、専ら彼女の描く風景画の一部なのだ。
ζ(゚ー゚*ζ「ほら、いい感じだよ。見る?」
彼女がはい、と差し出してきたカメラのディスプレイを見せてもらう。
花弁が散る桜並木の中で、キャリーバッグを引いた僕がちょうど振り返ったところだった。
改めて僕とキャリーバッグの不釣り合いさを見せつけられて「うっ」と言葉に詰まる。
ζ(゚ー゚*ζ「君とさ、誰だっけ。いっつも一緒にいるお友達」
( ・∀・)「……ギコ?」
ζ(゚ー゚*ζ「そう、ギコくん。君達、うちの大学でなんて呼ばれてるか知ってる?」
( ・∀・)「知りたくもないなあ」
ζ(゚ー゚*ζ「勉強道具」
こちらの言葉を全く聞かず放たれたその言葉の酷さに、僕は思わず顔を歪めてしまった。
ζ(゚ー゚*ζ「君は、顔のパーツがとてもシンプルなのに華があって顔が整ってる。
ギコくんは、どこか野性味溢れてるように見えるのに、ふとした瞬間すごく儚く見える。
君達のそういうところがさ、私達美大生はどれだけ再現できるかって良い材料なんだよね」
( ・∀・)「すごく聞きたくなかった」
彼女は悪戯っぽく笑って、カメラを握った。
ランニングの最中にやけに視線を感じていると思ったのは、どうやら筋肉の未完成さを笑われているわけではなかったらしい。
カメラの電源を落として、彼女は右肩のバッグを抱え直すと「行くよ!」と早歩きで僕を後ろから抜き去って行った。
その華奢な後ろ姿を見ながら、僕は「そういえば」と口を開いた。
363 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 18:12:50.22 発信元:182.250.160.161
サル避け
364 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 18:13:30.46 発信元:182.250.160.161
支援
ふいんきいいね
支援
( ・∀・)「僕達がそうやってモデルに使われてるってことは分かったけどさ」
ζ(゚ー゚*ζ「うん」
( ・∀・)「誰が一番上手いの?」
ζ(゚ー゚*ζ「そんなの」
彼女は振り返って、当然だろうという風に笑って言った。
―
( ,,゚Д゚)「うちの班、新人が来るらしいぞ」
( ・∀・)「そうなの?」
朝礼、社長のありがたいお言葉を頂いている最中に、ギコはデスクを挟んだ向こうから僕にそう話しかけてきた。
すぐさま隣にいた上司のクーさんに睨まれて、僕は前に向き直ると背筋を伸ばす。
ギコの小さな笑い声が聞こえたが、それもすぐに止まった。大方クーさんに同じことをされたのだろう。
噂をすればなんとやら、朝礼を終えると社長は新入社員を集めて班の振り分けを始めていた。
真新しいスーツで、背筋を緊張で伸ばしているところが見ていて微笑ましい。
しえん
しえしえ
「クー」と社長に呼ばれて、クーさんは班長として新人を迎えに行った。
朝礼も終わったので早々に席に着き、今日こなす分の仕事を把握しようと机に向かった。
だが、すぐさまクーさんの声で椅子をぐるりを回転させることになった。
クーさんに連れられてきたのは、小柄な可愛らしい女性だった。
川 ゚ -゚)「今日からうちの班に配属された、しぃだ。仲良くしてやれ」
( ,,゚Д゚)「俺ギコっていいます。よろしくー」
( ・∀・)「あ、僕はモララーって」
(;゚ー゚)「えっ嘘、」
瞠目して、新人さんはそう言った。僕とギコは揃って首を傾げる。
だが、その理由はすぐに分かった。
371 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 18:31:53.13 発信元:182.250.160.161
しえ
(*゚ー゚)「本物の勉強道具さん達……!」
ああきっと今僕は俗に言う遠い目になってるんだろうな、と思った。
―
ζ(゚ー゚*ζ「そんなの、私が一番に決まってるでしょ。君の彼女で、彼氏である君の友達なんだから」
(*-∀-)「……君は、急に恥ずかしいこと言うよね」
( ・∀・)最期はひまわり畑だったようです・6話 終わり
序章祭りにもいましたがこっちでも参加
リア充爆発しろ
現行になる予定は無い
支援ありがとうございました!
おつ!
おつでした!
次誰かいるかな?
やべっ続き投下しようとしたけど来客だ
すまん他行ってくれ
行きたいけど一話とn話と最終話あるから暇な時にスレ立ててやるわwwwww
378 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:01:34.74 発信元:123.108.237.117
投下する
支援用意
380 :
lw´‐ _‐ノv名探偵シュールのAA館殺人事件のようです:2013/09/15(日) 19:02:53.98 発信元:123.108.239.230
第n話『真相』
川;゚ -゚)「どういうことだ……? 真犯人が分かったとは……」
(;^ω^)「あれはドクオが犯人ってことで決まった筈だお!」
('A`)「そうだそうだ!」
ξ;゚听)ξ「どうなってるの……!?」
(;・∀・)「もう──わけが分からねえよ……!!」
(;*゚ー゚)「もう嫌あっ!! 誰を信じればいいのよ!!」
(#,゚Д゚)「探偵さんよお……! テキトー言ってんだったら許さねえぞ!!」
381 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:05:09.47 発信元:182.250.189.218
支援
382 :
lw´‐ _‐ノv名探偵シュールのAA館殺人事件のようです:2013/09/15(日) 19:05:16.55 発信元:123.108.237.113
lw´‐ _‐ノv「みんな落ち着いて……私達は、巧妙なトリックに騙されていたんだ」
川;゚ -゚)「トリックなら、お前が全て解き明かしてみせたじゃないか」
(#,゚Д゚)「あの科学的検証まで完璧にこなしてみせたトリックより、さらに巧妙なトリックがあったってのか!? あの……なんか色々すごいやつより!」
lw´‐ _‐ノv「そう……全てが仕組まれたものだったんだ……」
383 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:05:44.62 発信元:182.250.189.218
支援
384 :
lw´‐ _‐ノv名探偵シュールのAA館殺人事件のようです:2013/09/15(日) 19:06:20.93 発信元:123.108.237.113
lw´‐ _‐ノv「たとえばクー姉の、消えたパンツ……」
(;・∀・)「あれはドクオが盗んでトーストに被せて食べたってことで解決したじゃないか!」
('A`)「事実、俺の口の中にはトーストの欠片とクーのパンツの繊維が残っていたんだぜ?」
lw´‐ _‐ノv「それもトリック……後できちんと説明してごらんにいれましょう……」
385 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:07:18.52 発信元:182.250.189.218
支え……え、何その怪事件
386 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:07:52.40 発信元:182.250.189.218
サル除け先導
387 :
lw´‐ _‐ノv名探偵シュールのAA館殺人事件のようです:2013/09/15(日) 19:08:12.69 発信元:123.108.239.231
(;^ω^)「じゃあ──まさか、動物がいない筈のこの館で、備蓄のドッグフード缶2万個が全て空になっていたのも?」
(;*゚ー゚)「あれもSMクラブに通う内に犬としての人格を生み出してしまったドクオ君が食べたものだったんでしょう!?」
('A`)「事実、現場には俺のハンカチと靴下と上着とズボンとパンツが落ちていたんだぜ?」
lw´‐ _‐ノv「それもトリック……後できちんと説明してごらんにいれましょう……」
388 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:10:03.63 発信元:182.250.189.218
◉
389 :
lw´‐ _‐ノv名探偵シュールのAA館殺人事件のようです:2013/09/15(日) 19:10:10.11 発信元:123.108.239.227
ξ;゚听)ξ「じゃあワインボトルは!?」
(;,゚Д゚)「ボトルの口の部分に異臭を放つ茶色いものが付着していたことから、ドクオがアナニーに興じていたんだとお前が言ったんじゃねえか!」
('A`)「事実、俺のアナルは開発されきっているぜ?」
lw´‐ _‐ノv「それもトリック……後できちんと説明してごらんにいれましょう……」
◉
391 :
lw´‐ _‐ノv名探偵シュールのAA館殺人事件のようです:2013/09/15(日) 19:12:13.17 発信元:123.108.237.113
川;゚ -゚)「まさか──モナーさんが殺されたのも……!?」
(;^ω^)「ここまで来たらもう色々やらかしてるドクオが怪しすぎるってことでドクオが犯人の方向で満場一致だったじゃないかお!」
('A`)「事実、俺も何となくそんな気がしてきたから自供したぜ?」
lw´‐ _‐ノv「それもトリック……後できちんと説明してごらんにいれましょう……」
392 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:13:01.91 発信元:182.250.189.218
既に破綻してるじゃねえかw
393 :
lw´‐ _‐ノv名探偵シュールのAA館殺人事件のようです:2013/09/15(日) 19:14:14.67 発信元:123.108.237.117
ξ;゚听)ξ「パンツの切れ端と空のドッグフードとワインボトルをああしてこうして何かやったら凄い殺人マシーンが完成したことはどうなるの!?」
('A`)「事実、俺もあれは軽く引いたぜ……?」
lw´‐ _‐ノv「それもトリック……後できちんと説明してごらんにいれましょう……」
(;*゚ー゚)「深夜に私が目を覚ましたらドクオ君が私のベッドに潜り込んでいたことは!?」
('A`)「事実、俺はギコにバレて半殺しにされたぜ?」
lw´‐ _‐ノv「それは知らん……」
◉◉
395 :
lw´‐ _‐ノv名探偵シュールのAA館殺人事件のようです:2013/09/15(日) 19:16:32.82 発信元:123.108.239.235
川;゚ -゚)「頭がおかしくなりそうだ……! シュー、早く解決してくれ!」
lw´‐ _‐ノv「勿論……」コクリ
(;´∀`)「一体誰が犯人なんだモナ……!?」
lw´‐ _‐ノv「パンツを盗み、ドッグフードを貪り、ボトルオナニーを楽しみ、ついでにモナーさんを殺した真犯人は──」
川;゚ -゚)(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;'A`)(;・∀・)(;*゚ー゚)(;,゚Д゚)(;´∀`) ゴクリ……
396 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:17:41.03 発信元:182.250.189.218
_,
397 :
lw´‐ _‐ノv名探偵シュールのAA館殺人事件のようです:2013/09/15(日) 19:18:18.20 発信元:123.108.237.116
lw´‐ _‐ノv9m「──あなただ!!」
川;゚ -゚)(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;'A`)(;・∀・)(;*゚ー゚)(;,゚Д゚)(;´∀`) 「!!!!!」
果たして真犯人とは!?
次回、シュールの名推理が冴え渡る!!
第n+1話『やっぱりドクオが怪しい』 お楽しみに!
To be continued...
398 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:19:49.53 発信元:123.108.237.138
お次の方どうぞー
乙wwwww
あっじゃあ、次行きますね
401 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:22:18.03 発信元:182.250.189.218
支援
ギコはというと、当然Cを止めるはずもなくそれを傍観していた。少し楽しそうですらある。
クソッタレめ。
内心で罵声を吐く。
ギコはそんな僕に、ひどく哀れむような視線を寄越してきた。
(,,゚Д゚)「可哀想になぁ、モララー。不良品なんかと組んだばっかりに」
( ・∀・)「…不良品じゃないよ。ぎゃしゃっていうんだ」
(*゚ー゚)「死神に名前なんかつけちゃって。変なの」
(∩゚−゚)「……」
(*゚ー゚)「あんたさっきから何も言わないわね。不良品だからしょうがないのかしら?
全く面汚しよ。あーあ、まったく…」
(*゚ー゚)「さっさと処分されたらいいのになぁ」
ぞっとするくらい生気のない笑顔だった。
ギコも同じ顔だ。僕らをバカにした笑顔。未だに慣れるものじゃない。
僕は、こういう笑顔ができる奴こそ不良品だと思うんだけどな。
403 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/15(日) 19:25:22.63 発信元:182.250.189.218
お帰り支援
( ・∀・)「…ぎゃしゃ、帰ろっか」
(∩゚−゚)「…ん」
冷たい視線が背中に突き刺さる。
宿舎につくまで、ぎゃしゃはずっと頬をさすっていた。
.
―――さかのぼること数ヶ月。
僕は「仕事」の研修期間で、一番いい成績を修めていた。
つまるところエリート街道まっしぐら。来世は人間になれること請け合いだ。
僕がいるのはいわゆる「あの世」。
僕はそこで仕事をすることになっている。魂を導いたり、管理したりするのが主な仕事。
支援
この仕事をきちんとこなすと、来世で人間になれるのだ。
(たぶん望めば鳥にもウジ虫にもなれるだろうが、基本みんな人間になりたい。僕だってそうだ)
僕みたいなのは、例えばギコみたいに他にもいる。
ここにいるだけでも数えきれないほどいる。あの世にある会社のようなものだ。
ここ以外にもあるらしいから、そういう仕事をしてるやつは相当いるんだろう。
大体の仕事の流れは、あと数日くらいで死にそうな奴のところへ行き、死神がしかるべきときに刈り取り、僕らが導き管理をする。
だから僕とぎゃしゃ、ギコとCのように、僕らは特定の死神とパートナーを組んで、各々仕事をしていくことになるわけだ。
…そう、ぎゃしゃ。
なんで優等生たる僕が不良品と言われるぎゃしゃと組むことになったのか。
今度はそれを語っていこう。
研修期間も終わりがけ、とうとう仕事をする一週間前になった。パートナーの死神を決める、大事な期間はそこで始まる。
そこで颯爽と現れたのが、奴。ぎゃしゃだ。
第一声はあの言葉。
(,,゚−゚)『虐殺するよ!』
死神に不良品が出たという話は聞いていた。すごく珍しいことだったから、噂が出回っていたんだ。
だって死神は神様が作るもの。そうそう滅多なことはないのだ。
どこら辺が欠陥なのか、僕が聞いた話はこうだ。
まず、見た目に少し欠陥がある。
目の色がそれぞれ違ったり、普通の死神より幼かったり(普通20〜30代の見た目だが、ぎゃしゃはどう見ても10代だ)。
それだけならまだ良い。問題は、見た目以外のところにある。
死神なのに鎌がうまく扱えないところと、笑えないところ。
これがぎゃしゃの、死神としての決定的な欠陥だという。
ウキャキャ ホッホッ キー
前者はともかく後者はちょっと疑問に思うだろうが、これは大変なことなんだ。
死神といえば、表情のデフォルトは笑顔だ。人間が通常時に無表情であるように。
何でなのかは知らない。ただそういうものなんだ。人間だってそうだろう?
しかしぎゃしゃは笑顔を作れない。どんなに楽しくても嬉しくても、そう感じるだけで笑顔にはなれない。
人間で例えれば、常に笑ったり泣いたり怒ったりしているような表情ばかり浮かべて、無表情になれない人だってことだ。
変だろ? 差別されるには…正直、充分すぎる。
さて、話を元に戻そう。
とにかくぎゃしゃはそれ以来「虐殺」しに来るようになった。
でもそれは、冒頭のやり取りのようにちょっと的外れなもので、当時の僕はとにかく意味が話からなった。
あとでこいつがただの世間知らずでおまけに馬鹿と知るまでは。
(;・∀・)『あのさぁ、ほんとお前何なの!?』
(,,゚−゚)『何って、ただの不良品さ。それと、モララー。君を虐殺する者だよ』
(;・∀・)『僕に何か恨みでもあるの?』
(,,゚−゚)『特に無いね。そんなことより虐殺だよ、モララー。こっちへおいでよ』
(;・∀・)『嫌だよ! そこ落とし穴あるだろ!』
(;゚−゚)『ええっ、なんでわかったんだい!?』
(;・∀・)『地面に意味ありげに新聞紙と紙が置いてあれば誰だって気づくよ!
せめて落ち葉とか土で隠せよ!』
…さて、もう後はだいたい予想がつくだろう。
こいつにかまけていたせいで、気づけばこいつ以外の死神はいなかった。
のちにぎゃしゃは言っていた。
「モララーをやっつければ、処分されない」と誰かから聞いたのだと。
単純なこいつは、それを何の疑いもなしに信じてしまったのだ。
しえ
さるしね
多分、優等生だった僕を蹴落とすためだろう。
例えこうして「やっつける」ことができなくても、ぎゃしゃという不良品と組ませることができる。
組んだパートナーはそうそう変えることはできない。
なんだっけ。
死神と組むと魂が大いなる神により見えない鎖で繋がれ…うんぬん、とか、なんか研修中に聞いた気がする。
まったく、また神か。
今思えば、不良品がすぐに処分されなかったのもおかしい。
クソッタレの研修仲間に情報操作でもされていたんだろうか?
しかも、ぎゃしゃはそいつが誰だかわからないらしい。姿はよく見えなかったし、声はくぐもっていたとかで。
嫌なことは連鎖するとは言うが、こうも積み重なるものなのか。
(#・∀・)『クソッ最悪の気分だ…!』
(,,゚−゚)『僕は結局処分されないっぽいし結構気分いいな』
(#・∀・)『やかましい』
(,,゚−゚)『でも油断は禁物だよね』
( ・∀・)『…え?』
しえ
イエティ
(,,゚−゚)『この期間だけ続けてれば処分されないなんて誰も言ってないしね』
( ・∀・)『……つまり?』
(,,゚−゚)『つまり、これからも虐殺するよ。よろしくね、モララー』
頭痛の種が増えた。
嫌なことは連鎖するとは言うが、こうも積み重なるものなのか全く。
額を押さえる。
もうすべてを受け入れるしかない。
すべてを受け入れて、それで、こんなことで僕を蹴落としたと思ってるやつらに一泡吹かせなきゃ気が済まない。
半分投げやりになりながら、僕は叩きつけるように言った。
(#・∀・)『おい、お前呼び名は何て言うんだ!!』
(;゚−゚)『え、なんだいいきなり』
(#・∀・)『俺と組むんだろ! ああ、いいよ、組んでやるよ!
パートナーたるもの、いつまでもお前とか不良品とか呼ぶわけにはいかねぇだろうが、教えろよ!』
(;゚−゚)『う、うん…でも、僕無いんだよ』
(#・∀・)『無い?』
しえ
(,,゚−゚)『うん、管理ナンバーも何にも。…だって神様の不良品につける呼び名なんか、たとえ事務的でも無いよ』
そこまで差別されていたとは。
滅多に無いだけに余計、という部分があるのだろう。神様が聞いて呆れる。
( ・∀・)『…仕方ないな。ニックネームでもつけてやるか』
(;゚−゚)『死神にニックネーム? 名前を与えるってこと?』
( ・∀・)『なんだよ、いいだろ』
(,,゚−゚)『いいけど、変じゃないかな』
( ‐∀‐)『お前は元々変だろ。じゃあ…ぎゃしゃ。ぎゃしゃとかどうだ』
(,,゚−゚)『ぎゃしゃ…』
( ・∀・)『虐殺するとかいけしゃあしゃあと言う奴、の略だ』
(,,゚−゚)『君センス無いね』
( ・∀・)『やかましい』
かくして、「ぎゃしゃ」になった死神と元優等生はでこぼこのコンビを組んだのだ。
シエ
しええ
―――そして時は流れ現在。
(#・∀・)「くっそあいつら腹立つよなぁ…絶対目にものみせてやる…」ブツブツ
(,,゚−゚)「そんなことよりお茶飲まないかいモララー」
( ・∀・)「ん、ありがとう。たまには気が利くじゃねーk」
(,,*゚−゚)「かかったねモララー! それは毒が入ってるんだよ!」
( ・∀・)「…言っとくけどどくだみは毒じゃないからな」
(,,゚−゚)「えっ」
宿舎にやっと戻って休んでいた僕らに、緊急の仕事が入るまで、あと数分。
(続かない)
よし、猿回避できた!支援ありがとうでした!
タイトルは元ネタラノベ祭のNo.40さんに従って仮に「死、のようです」としておきます
でもラノベ祭は確かタイトル改変ありの筈だから使ってくれるなら変えてもいいと思う
乙!!!
( ´_ゝ`)「……あの」
J('ー`)し「あら、何かしら」
( ´_ゝ`)「あの…洗剤の使用は…できれば器で水を掬ってその中ででお願いします。
川の中で洗われると…川が汚れて…ここで料理の水も用意するので」
J('ー`;)し「ああ!ごめんなさい!ごめんなさいね、私、おばかで…」
( ´_ゝ`)「いえ、では次からよろしくお願いします」
スラムの奥さんが川から去る。
( ´_ゝ`)「もう誰もいないよな…」
兄者は両手を合わせて、川を綺麗にした。
おわ、しえ
(=゚ω゚)ノ「ぁ、ぉばちゃん、こんにちは!」
J('ー`)し「あら、ぃょぅちゃん!今日も鮮やかな色の服ね!」
(=゚ω゚)ノ「ぉばちゃん、でも僕はぉばちゃんみたぃな白い服憧れちゃぅなぁ」
J('ー`)し「ぁら、どぅして?」
(=゚ω゚)ノ「実はこの服、油汚れが落ちなぃ時洗剤を節約して上から濃ぃペンキ塗ってるだけだょぅ」
J('ー`;)し「ぁ、ぁぁ…」
猿しね
( ´_ゝ`)「ふー、よし、お洗濯頑張ったしちょっと休憩っと」
o川*゚ー゚)o「おっかえりー!ねー!団長ー!本読んでー!」
“l从・∀・ノ!リ人「おっきい兄者ー!ご本読んでほしいのじゃー!」”
( ´_ゝ`)「…うん、いいよ」
( ´_ゝ`)o0(今頃どうしてるのかな)
しえ
l从・∀・#ノ!リ人「嫌なのじゃ!!」
(;‘_L’)「い、イモーネ様…その語尾をお正しください!」
l从・∀・#ノ!リ人「妹者なのじゃ!!イモーネなんて芋みたいで嫌なのじゃ!!」
(;‘_L’)「妹者も十分芋みたいですから!!」
l从;∀;ノ!リ人「えーん!フィレが悪口言ったのじゃ!!」
(;‘_L’)「あーもうややこしい!」
西の国の城に住むようになった妹者は肩までだった髪が腰まで伸び、顔は少し大人びてきましたが、今もかつての面影がありました。
l从・∀・#ノ!リ人「妹者は結婚なんてしないのじゃ!!」
(;‘_L’)「まだ婚約もしてないのです…お見合いってだけですよ…」
l从・∀・*ノ!リ人「あ!もしかして結婚したら結婚式におっきい兄者とちっちゃい兄者を呼んで二人に会えるのじゃ?」
(;‘_L’)「あ…残念ながら…猫田夫妻に伺った所二人はすでに独立し家を出ていて…連絡がつかないと…」
l从・∀・#ノ!リ人「じゃあ尚更嫌なのじゃ!!!」
(;‘_L’)「あ!!もういらっしゃいましたから!!」
ょぅι″ょ フヒヒ しえん
('A`)「父のドクオです」
|゚ノ ^∀^)「母のレモナです」
( ´∀`)「……」
|゚ノ ^∀^)「あいさつなさい」
( ´∀`)「モナーです…モナ」
l从・∀・ノ!リ人o0(お母さんと男の子は兄者達と同じお耳を持ってるのじゃ…)
(‘_L’)「では、後はお若い二人だけで…」
大人たちは退場しました。
l从・∀・ノ!リ人「…兄者と弟者を知ってるのじゃ?」
(;´∀`)「あ…知らないモナ」
l从・∀・ノ!リ人「…妹者のお兄ちゃんなのじゃ、君と同じお耳を持ってるのじゃ。見つけたら教えて欲しいのじゃ」
( ´∀`)「あ…うん、わかったモナ…」
モナーははずかしそうに耳を隠します。
l从・∀・ノ!リ人「隠さなくていいのじゃ。兄者達と同じ耳、好きなのじゃ」
( ´∀`)「も、モナー…」
逮捕間近か
l从・∀・ノ!リ人「お城は窮屈なのじゃ、外に行くのじゃ」
(;´∀`)「こ、こんなに広いのに?!」
l从・∀・ノ!リ人「妹者は原っぱに生きてたのじゃ。こんな狭い所じゃ調子がでないのじゃ」
二人は外へ出て、お城の庭を巡ります。
l从・∀・ノ!リ人「あ!!」
妹者は茂みの方へ行きます。
l从^∀^ノ!リ人「見るのじゃ!可愛いのじゃ!」
(;´∀`)「も、モナー?」
妹者がモナーの手に置いたそれは、
丸々と太った芋虫でした。
( ´∀`)
( iii´д`)「ぎゃあああ!!」
モナーは思わず芋虫を投げ出しました。
Σl从・∀・#ノ!リ人「あー!可哀想なのじゃ!!」
( ;´∀`)「ご、ごめんモナ…」
しえん
(‘_L’)「では姫様、このお見合い、お引き受けますか?」
l从・∀・ノ!リ人「…んー…ごめんなさいなのじゃ、楽しかったけど、妹者はまだ結婚なんて考えてないのじゃ」
( A )「そ、うですか…」
|゚ノ ^∀^;)「……」
( ´∀`)?「?」
('A`#)「畜生!折角わざわざ好きでもない耳有りの売女買ったのに!」
|゚ノ #)∀(#)「うっ…う…」
('A`#)「てめぇのガキが!耳有り好きのキチガイ姫の好みにならなかったばっかりに!」
|゚ノ #)∀メ)「や、やめ…」
('A`#)「没落しかけた我が一族の!復興の夢が絶たれたじゃねぇか!!」
(;´∀`)「パパ!ママを苛めちゃダメモナ!」
('A`#)「うるせえ!お前は俺の子供なんかじゃねぇ!
どうせどっかの耳有り好きの変態のガキだ!今頃スラムの風俗巡ってるだろうよ!探して来いよ!」
( ´∀(#)「うっ…痛いモナ…」
('A`#)「出てけ!お前らなんて!この役立たず!」
|゚ノ ∀ )「……」
(;´∀`)「ママ…元気を出すモナ…」
モナーがレモナの手を握りました。
しかしレモナはその手を叩き落としました。
|゚ノ ∀ #)「お前のせいだ」
( ´∀`)「も…な…?」
|゚ノ ゚∀ ゚#)「お前が虫なんかにビビってるからだ!!
|゚ノ ゚∀ ゚#)「お前なんて…お前なんて…」
レモナはモナーの首に手をかけました。
( ∀ )「モ…ナ…」
その手には普段では信じられないほどの力がかかりました。
瞬間、何者かがモナーの体を母から引き剥がしました。
|゚ノ ゚∀ ゚#)「何者だ!!返せ!そいつは殺さなきゃ気が済まない!!!」
「何者か、ねぇ…」
( ´_ゝ`)「しいて言うなら、兄者って感じですかね…」
兄者は首を締められ、気絶したモナーを抱きながら答えました。
( ´_ゝ`)「えー、あなた、お金に困ってます?」
|゚ノ ゚∀ ゚#)「そうだ!お前が今抱きかかえているガキのせいでな!」
( ´_ゝ`)「…僕、サーカス団やってるんですけど、この子スカウトさせてくださいな」
|゚ノ ^∀^#)「は?」
( ´_ゝ`)「ヘッドハンティング料です。これでこの子うちで住み込みで仕事してもらってもいいですか?
乱暴はしません。責任を持って芸、学力、道徳を学ばせ、衣食住を最低限確保します」
兄者は金貨の入った袋をレモナに渡す。
|゚ノ ^∀^)「ふん、いいわよ」
( ´_ゝ`)「ありがとうございました」
スィエン
( -∀-)
( ´∀`)「モ…ナ…」
o川*゚ー゚)o「あ!アーニー!起きたよ!」
( ´_ゝ`)「お、おはよう、モナー君」
( ´∀`)「モナ…ママは?」
( ´_ゝ`)「君は俺が預かることになったんだ」
( 。´∀`)「モナ…ママは僕を捨てたモナ?僕が虫なんかに驚いたから…」
( ´_ゝ`)「違うよ、預かっただけ」
( ´∀`)「本当モナ?」
( ´_ゝ`)「じゃあお母さんを見てこようか」
兄者はこの時こっそり両手を合わせました。
|゚ノ ^∀^)「はい、靴磨きました」
( ´∀`)「…ママ」
( ´_ゝ`)「…見慣れないママだろ?」
二人はさっきまでの着飾ったドレスではなくボロボロの服を着て、路上で淋しく靴磨きをしているレモナを影から見てました。
( ´_ゝ`)「今、靴磨きしてお金もらったろ?あの調子なら20人磨いてようやく一回分のご飯を食べれるんだよ」
(;´∀`)「そ、そんなに…」
( ´_ゝ`)「こんな調子じゃ君のご飯も用意できないって思ってママは僕に君を預けたんだよ」
( ´∀`)「わかったモナ。ママは僕の為に僕をあなたに預けたモナ」
( ´_ゝ`)「……行こうか」
モナーが納得したので二人はテントに戻ることになりました。
|゚ノ ^∀^)「…あれ、私なんでこんなところで靴磨きなんて…」
|゚ノ ^∀^)「帰ろうっと、折角金も手に入ったし」
うおおn話きてたのか
支援
レモナ屑過ぎスクエナイ
( ´_ゝ`)「点呼!」
o川*゚ー゚)o「1」
(#゚;;-゚)「2!」
⌒*リ´・-・リ「3!」
(=゚ω゚)ノ「4!」
( ><)「5!」
( ´∀`)「6!」
( ´_ゝ`)「よし!おやすみ!!」
明かりを消して、兄者の寝息が聞こえた頃、子供達はヒソヒソ会話を始めました。
o川*゚ー゚)o「モナ君、起きてる?」
( ´∀`)「モナ?」
キュートは小さな声で尋ねました。
(#゚;;-゚)「モナ君が来たお祝いに星空を見に行こうよ」
(;´∀`)「モナ…団長さんが起きたら…」
( ><)「大丈夫なんです!アーニーさんは寝坊助なので滅多におきないんです!」
( ´∀`)「モナー…!」
(#゚;;-゚)「綺麗でしょ?」
(=゚ω゚)ノ「モナー君のぉかげで女の子と男の子が3人と3人になったょぅ」
( ><)「これで喧嘩してもおあいこなんです!」
⌒*リ´う-・リ「ん…私眠たくなっちゃったなぁ…」
o川*うー゚)o「ん…戻ろうか?」
( う∀`)「モナ…でも綺麗だからもうちょっ…」
( ´_ゝ`)「寝坊助はどっちだよってな」
陰でコッソリ聞いていた兄者がその後子ども達を回収したのを子ども達は誰も気づきませんでした。
( ´_ゝ`)マジカルサーカス団のようです
おわり
猿に注意
―シベリアンモンキーセンター
おつおつ
おつー
続き書こうな?
ヤッチマイナー
さて、0時を過ぎたのでこれでn話投下も終了です
これにて長編序章祭2は閉会となります
参加された皆さん、本当にお疲れ様でした!
投下はこれにて終了ですが、
>>24にもあるように投下作品の感想ラジオが明日20時より開始となります
ラジオのURLは開始前にしたらば内の専用スレに貼り付ける予定です
是非ともご参加ください!
お疲れさんでした
以降通常営業にもどります
お疲れ様でしたー
n話投下に間に合わなかったのだけは心残りだけど……
楽しかったよ!
乙かれっしたー!
おつっした!ゆっくり読まさせてもらいます〜
お疲れさまでした!
おつー!
みんな乙!
いやぁさるは強敵でしたね、、、
いやあ、ほんにのう
まあおかげでシベリアイエティとの戦いという題材を手に入れたが
…あれ?どうなってる、祭りが終わったばかりなのに序章ができたぞ…
来週序章祭り3開催の流れ?
やめてください しんでしまいます
いや、マジであったら睡眠時間削って参加しちまいそうだから
リアルに死ぬわ
ただでさえこの一週間睡眠時間削ってたのに死んじゃう
シベリアっぽい設定を思い付くも文章に起こす気力がない
Brat Brat2 (共にロシア映画)を視聴中
Brat2の最初の方はGTAWの冒頭マンマの世界
ニューヨークのロシア人街
長編序章祭2の全作品感想ラジオ、開始です
したらばは
>>24、放送のURLはしたらば内の当該スレの
>>1にて
ほほう
物騒だがどこかユーモラスな感じだな
出自はなかなかにシリアスなのにw
シリアスはどっくんにはちょっと荷が重いんだと思います!
474 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/09/18(水) 02:51:24.34 発信元:220.100.192.64
ニートでいたかったようです と ふぁっくど・あっぷのようですが読みたいな俺は
ニートのほうはスレ立てするんだろうか、しないなら誰か拾わねぇかなぁ
VIP総合誤爆
ブーン系作者ごとの「後ろで爆発が起きて振り返る」文章って作れるんだろうか
それぞれの作者で特徴が判らんから断念したんだが
戦隊ものかとおもったけど採石場で撮ったオープニングとも違うし
刑事ものとかアクションもので背後で車が爆発も違うし
なんだろミステリーとかかしら
爆発だけなら偽りとかあったな
投下するでおま
482 :
家族:2013/09/23(月) 19:58:47.54 発信元:111.86.147.172
人の心というものは、全くもって不確かだ。
進化の過程で「人間らしい精神」などという面倒な思考回路を構築して以来、人類はすべからく自らに悩まされている。
必要だったから、そなわったのだろうが如何せん改良される速度が遅すぎる。
…いんや、それは傲慢か。種族全体の、何十億分の1個体がそんな文句を言うのは。
しかし、どの個体も意見を言わねば何も始まらん。言ったところで変わるかどうかも分からんが。
さて、では、要するに俺が言いたい文句とは、具体的には何だろうか?遅いとは、どういうことか?
それが俺にも解らない。判然としない、漠然とした悩みなのである。
そんな、哲学者からも精神医学者からも笑われてしまいそうな思いに急かされて。
俺は、列車へ飛び込む覚悟を決めた。
自分でも、呆れてしまう。
483 :
家族:2013/09/23(月) 20:02:12.93 発信元:111.86.147.171
***
私は何をしたいのだろう?
寒さ故に人の疎らなシベリア鉄道の駅で、手足を凍えさせながらベンチを暖め続けて早1時間。
あれだけ覚悟を決めて家を出て、後は線路に飛び降りるだけだというのに、何本列車を見送ったのだろう?
死にたく無いのだろうか、私は…いいや、そんな事は無い。
何度も何度も思ってきた事だもの。
手首なんて甘い箇所ではなく、首にナイフ…は、刺せなかった。
学校の屋上…は、侵入できなかった。
前者は母に、後者は鍵に阻まれた。
しかし今ならどうだ、大学生となり家族は警戒をゆるめ、大勢を迷惑な自殺に巻き込む事も、気にならなくなった。
私は、敢えてこの方法を選ぶ。
平和なシベリア鉄道で飛び込み自殺なんて、間違いなくニュースで取り上げられるだろう、と考えたから。
そう、私の自殺は、なるべく多くのシベリア民に知られなくてはならないのだ。
何故か?私が自殺したくなった原因である、小さい兄者…現在は縁を切ってはいるが…に、知らせたいからなのだ。
後悔させてやりたかった。
484 :
家族:2013/09/23(月) 20:07:20.04 発信元:111.86.147.166
***
変態なる紳士諸君、突然だが諸君は妹属性に萌えるだろうか?きっと多くが頷くだろう。
しかし現実に妹が居る場合、否定する人数の方が多いはずだ。それはそうだろう、二次元の妹は夢の塊だ。
理想と言っても良い。つまり現実的でない。当然だな、でなければ生まれてくる子供の遺伝子が危ない。
しかし…しかしだ、何事にも例外は存在し、どんな可能性も完璧にゼロとは言い難い。
現実に妹が居ながら妹属性に萌えるオニイチャン達は確実に存在するのだし、現実の妹の下着を漁る輩も存在している以上、俺のような少数派が居ても、なんら可笑しくは無いのである。
まあ…早い話、俺は妹に手を出した。
当然の如く通報されて人生終了、家族は赤の他人となり、ただでさえ暗かった先行きは真っ暗闇となり、出所してからも随分と無味乾燥な日々を過ごしていた。
しかしながらそれも罰のひとつであり、むしろ軽い方だ。
軽かった、あまりにも、軽すぎた。
あんなことをしでかした頭の軽さも、俺に与えられた罰も、軽すぎて嫌気が差す。
俺が死んだところで、今更なのだが、死なないよりはマシだろう。
幸いにして友人など、もう居ない。
家族もない。
…そういえば、こんな状態の俺が飛び込んだら、賠償請求はされるのだろうか?
まさか元家族へと行くのだろうか?
まあ…逝った後の事など至極どうでもいいのだが。
485 :
家族:2013/09/23(月) 20:13:12.51 発信元:111.86.147.170
***
私は、彼を恨んでいる。それ以上に当時の私が憎い。
浅はかだったのだ、いくら彼…小さい兄者を慕っていたとはいえ…大して考えもせずに、彼を刺激してしまった、受け入れてしまった。
最初は、嫌じゃなかった、知らなすぎたから。でも彼が事を中断した時、私は過呼吸に陥っていた。
救急車で運ばれ、病室で私と彼を除いた家族全員が、彼に何があったのか問いただすと。彼は愚かにも、正直に、告白してしまった。
黙っていればよかったのに…黙っていて欲しかったのに。だのに彼は良心の呵責に耐えかねたのか、想像力が足らなかったのか、私達にとって最悪の選択をしてしまったのだ。
ごまかすという手段は取れなくなり、当時の私では幼さ故に彼を擁護できず、しかも彼は私が初潮前のため避妊具を用いなかった。
検査の結果など分かり切った事であり、現代の医療技術を私は忌々しく感じ、同時に彼を憎んだ。
私を信じてくれず、私に恥をかかせ、私の元から居なくなり、私がいじめられる原因となったのだから。
約束したのに、二人だけの秘密だと。約束したのに、優しくすると。約束したのに、ずっと一緒だと。約束したのに、約束したのに約束したのに…。
私達一家は、裕福とは言えない経済状況ではあったがやむなく引っ越し、だが一度引っ越した程度で大した効果も無く。
噂好きの多いヴィップグラードに居ることはできなくなり、シベリアへと移住せざるを得なかった。
486 :
家族:2013/09/23(月) 20:21:34.95 発信元:111.86.147.176
***
シベリアは過去を詮索せず、道を踏み外した者にも、おとなしくしているかぎりは優しい。
土地柄なのか、苦難の歴史を歩んできたからなのかは知らないがとにかく都合は良かった。
ヴィップグラードに比べればあまりに緩やかな時間を過ごし…とは言え祭事などでは良い勢いなのだが…ふと寂しくなるほどの過疎を味わい、しかしバカ騒ぎするマナーの悪い観光客に混じる気は起きず。
とうとう、シベリアに馴染んでしまった。元家族に対して、これではあんまりだ。聞けば彼らもヴィップグラードに居られなくなったと言う。
俺が深夜にカフェやBARで舌鼓を打ち、マスターや常連客と語らっている時も、元家族は想像もできない苦労をしているのだろう。
そういった、罪悪感の花がひとつひとつ咲き乱れ、いよいよもって俺の脳内を埋め尽くした日に、ようやく決意が固まり。
今更すぎる話ではあるが、こうして駅へと、やってきた。どうせなら元家族にも知らせたいからだ。
普段平穏なシベリア鉄道での飛び込み自殺なら、ローカルテレビやラジオ程度かもしれないが、一応ニュースにはなるだろう。
…つくづく、どうしようもない思考だなと思う。
俺が妹に手を出した時も…人生の、まさに岐路に立った時だ。どうして俺は冷静に先を見通した判断ができなかったのだろう?
なぜ、たったひとつ「妹が受け入れてくれる」という1点にのみ、目が行って。残りすべてのリスクを無視したのか?
人間、恋愛感情から身を滅ぼした事例は多い、それなのに、俺はそこから何も学ばなかった。
どうしてこうも、愚かしいのだろう。
487 :
家族:2013/09/23(月) 20:25:30.68 発信元:111.86.147.168
***
確かに当時の私は幼かったし、知識も乏しく思慮は浅い。
それらを考慮しても、彼と結ばれたかったのは間違いなく心の底から願った事。
なのに今の私は、それを悔いている。
私は、自分も嫌いだ。
どんなに堅く誓っても、状況次第でコロコロと二転三転してしまう自分の心が信用ならない。
自白してしまった彼の気持ちは、理解できる。
しかしなればこそ、そんな脆い心持ちで私と繋がった彼も嫌いだ。
私は彼を信じ黙っていたというのに、先に喋るだなんて!
…そんな風に、小さい兄者への怒りを身勝手に募らせる自分が酷く滑稽に思えて、けれども彼を赦すことができなくて。
こんな醜い自分なんて、消してしまおうと、決意したのに。
私は未だに生きている。
情けない話だが、やっぱり死ぬのは怖かった。
488 :
家族:2013/09/23(月) 20:30:40.54 発信元:111.86.147.168
***
駅の時計を見た。
俺が改札を抜けて、10分。
次の列車がそろそろ来るはずだ。
ブリザードなどによる遅延の情報は無い、運行は順調な様子。
流石はシベリア鉄道、雪にも夏の暑さにも負けず働いている職員には頭が下がる。
なら、この身で車両を汚すなよ、とでも罵られそうだ。
が、残念ながら俺は死にたい。
489 :
家族:2013/09/23(月) 20:34:07.64 発信元:111.86.147.173
***
ホームの時計を見た。
私が改札をくぐってから1時間と10分、もう随分と長い間座っている。
虚しさを感じると同時、同じホームに他の人が居たことに初めて気付き、申し訳なくなってしまう。
私はあの見知らぬ誰かに迷惑を…んん?
あの横顔…おかしいな、これはおかしい。
見知らぬ誰かは見知らぬ誰かじゃなかった、これはおかしい。
あれは、あの人は。
530 名も無きAAのようです[] 2013/09/23(月) 20:43:22 ID:rV5.RJ.6O
投下中に失礼しますどなたかシベリア図書館の方に今日は以上また今度投下。と書き込んでいただけませんか?
うわあああリアルタイム遭遇逃したああ
続き来てほしいけど望み薄いと思ってたから嬉しいよ、乙
また今度、そう言いつつも、今日投下
します。
>>489 の続きを。
493 :
家族:2013/09/24(火) 18:10:04.42 発信元:111.86.147.173
***
線路を目で追ってゆくと、駅の寂しさを引き立たせる雪の積もった平原、更に行けば針葉樹林がいっぱいに広がり、線路も地平線も隠れてしまっている。
しかし、シベリア帽の耳当て越しに、冷徹な空気を伝わって、列車の駆ける音が聞こえてきた。
いよいよだが、俺は怪しまれないよう慌てずに、極普通に安全な場所で待機する。
列車の顔が御目見得だ、心臓が飛び出してしまいそうなほどに激しく脈打つ。
止まる前にせめてもと、悪足掻きをしているかのように感じた。
ホームに列車の進入がアナウンスされる。
職員の声と警告音が体に伝わり、ぞわり震える。
あの日、妹と繋がる直前と良く似た高揚感が沸き上がる。
無意識に目頭が熱くなり。
俺は足を踏み出した。
1、2、3、あと一歩で転落だ。
列車はホームに進入を始めた。
運転手と目があった、驚愕に目を見開いている。
悪いが停まり切れまい。
俺は、最期の一歩を、力強く前へ。
494 :
家族:2013/09/24(火) 18:14:36.55 発信元:111.86.147.173
***
妹者の携帯を経由してシベリア鉄道職員から連絡を受けた俺は、駅へと走っていた。
道には雪が積もっている所為で三回も転んでしまったが、妹者のためだ、かまわず走る。
凍てつく大気に肺は痛み出し、電話越しに聞いた妹者の泣き声で胸が痛み続けている。
気が付けば涙が溢れていた。
路地を駆け抜け、相変わらず静かな駅前にたどり着き、いよいよもって脚が止まってしまった。
雪掻きのしてあるアスファルトに両膝をつき、次いで両手もついて、吐き気を堪え息を整える。
手が真っ赤だ、あまり防寒具を着けずに出てきてしまった。
今は良いが冷えるから後が怖い、いや良くない、今も凄く、とっても気分が悪い。
しかし行かねば。
手近なガードレールを薄く積もった雪ごと掴み、激しく無様に咳きして垂れた涎とついでに鼻水を袖で拭い、とにかく駅構内へ。
と、丁度良いタイミングで、駅員さんが歩み寄ってきた。
押し倒しかねない勢いでつかみかかり事情を話すと、職員用の通路へと案内され…固まってしまった。
なぜ、どうして?
妹者は、分かる、妹者だから。
俺が迎えにきたから、居るのは当然、必然だ。
だがコイツは違う、コイツは他人だ、俺とはもう関係のない人物だ、なのに。
なのに…どうして弟者が此処に居る?
495 :
家族:2013/09/24(火) 18:22:49.66 発信元:111.86.147.174
***
覚悟はしていた。
しかしそれは飛び込み自殺に対する覚悟であって、今や他人となった兄弟と対面する覚悟はしていない。
だというのに、妹者は俺を引き倒し未遂に終わらせ、ろくに言葉も交わさず泣きわめいて縋りついて、片時も離れようとしない。
それだけでも俺としては逃げ出したいのに、ふりほどくことは胸の奥底ではばかられ、流されるまま駅員に見張られていたら連絡を受けたらしい兄者が俺と妹を見るやいなや、殴られるかと思うほどの勢いで妹を引きはがしにかかる。
そりゃあそうだと納得した。
家族を滅茶苦茶にした元凶に、妹がしがみついて離れないのだ。
兄は困惑と怒りを交えた怒声を妹に浴びせる。
ああ、立場が同じならば誰だってそうする、俺だってそうするだろう、下手したら殺しかねない。
兄者は離れようとしない妹の心情が、理解できないのを悲しんでいるようだ。
今にも泣き出しそうな表情で、今度は俺の胸ぐらをつかんだ。
兄者よ、俺になぜだと問うても返せんぞ、その解は俺の方こそ聞きたいのだから。
しえ
497 :
家族:2013/09/24(火) 18:26:41.07 発信元:111.86.147.170
***
大きい兄者に怒鳴りつけられながら、私自身、答えを探していた。
あの時私は夢中で動いていて、散々胸中で罵っていた彼を助けた。
どころかみっともなく泣きすがってるなんて、どう考えてもおかしい。
だけど彼が死ぬのは嫌なのだ。
私は先程まで、死、という事象の客観的な捉え方ができてなかった気がする。
諦念の行き着く果てにある、きっとそんな程度に考えて、まっすぐに見つめることができてなかった。
何度も考えて、何度もやりかけた。
けど、そういえば、私は実際に自殺する人を、他人として、眺めた経験は無かった。
嫌だ嫌だ、思い出したくもない光景だ。
私の知っている人間が、私が心許した人間が、私が憎んだ人間が、私が……ずっと、会いたかった人間が、あんなにも儚く悲痛に消えてしまうだなんて。
私は、家族に何度も、あんな場面を直視させていたのだ。
申し訳なさで胸がつまり、それが嗚咽となって吐き出され、より深く、強く、大きい兄者の手をどかすように彼の胸元へ顔を埋めてしまう。
ますます大きい兄者は狼狽えて、彼はついに力無く、私の両肩に手を置いた。
498 :
家族:2013/09/24(火) 18:30:04.07 発信元:111.86.147.171
***
意味が分からない。
まるで俺が悪者みたいだ。
妹者はいよいよ弟者に全身をゆだね、俺の両手は自分でも驚くほどにあっけなく、弟者から離れた。
どういうことだ…2人はアレか、密かに通じ合っていたのか?
憎んではいなかったのか?
そんなら、じゃあ、なんで幾度か自殺をはかった?
わからない、分からない、解らない。
女心は変わりやすいとは言っても、これはいくら何でもおかしいだろう、まったく筋が通らない。
矛盾している、あの呆けた顔で妹者の肩を抱く弟者、何故だ、おまえが死ぬのは我々家族にとってのメリットだ、むしろ死んだら少し見直すぞ。
だというに何故、おまえは妹者に触れているんだ。
頭が痛い、目が眩む。
脚の力が抜けてしまった俺を支えてくれたのは、ここの駅長だった。
しょぼくれた顔をした彼は、いい加減仕事の邪魔だったのだろう、俺たちを諭すようになだめる。
列車は急制動をかけたけれども、幸いにしてケガ人はおらず、大目に見るからと。
簡易な処理をさせ、駅からやんわりと追い出した。
冷静に考えてみれば全くいい迷惑で、通報もされずにすんだのだからあの駅長には頭が上がらないな。
499 :
家族:2013/09/24(火) 18:33:05.33 発信元:111.86.147.163
今日は以上
また今度
ありがとうございました
どうしてまた……またギリギリ遭遇できないんだ
なんにせよ乙、愛憎入り混じって胃が痛い
おつ!
ドクオの首から下だけがドラゴンアッシュ感すごい
野菜生活吹いた
もうこれシベリアというよりアメリカじゃね
下手すれば日本じゃね?
年代ごとにヒプホプの人描いてみたんよ
ショボンは70〜80年後半(上下トラックスーツにすればよかった)
真ん中二人は80〜90年代前半のメキシコ系
ブーンは90年後半〜最近
あ、なる。
(~)
γ´⌒`ヽ
{i:i:i:i:i:i:i:i:}
( ´・ω・) 保守
/  ̄::ヽ ( っ¶っ¶ _ ,r─- 、
/ ̄\, -''" ::::::::::::::::::ヽ/ ̄ }
ヽ、_/ :::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ノ
/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ゴォー
( . .:.::;;;.| ::::::●::,::-‐-、::●:::::::|
).:.:;;.;;;.:ヽ、 :::::::(__Å__):::::::::::/ ズシーンズシーン
ノ. ..:;;.;.ノ `ァ 、__\\. ,,/
( ,.‐''~ ワー {:::::' ̄:::::::::::}\\::人 ゴー
(..::;ノ )ノ__. _ ヽ_::)r ´|`( ノ\\} 丿ヽ丿ヽノヽ
)ノ__ '|ロロ|/ \ .___. |ロロ|/ \ヽ.\ノヽノヽノヽ )ノ
_|田|_|ロロ|_| ロロ|_|田|.|ロロ|_| ロロ|_(.:;;.;;丶 丿ソ 从
ロシアでいい感じのラジオ局ないかな……
旧東側のクルマいいなぁ ウサビッチとかいう糞アニメがやたらヒットしてムカつくけど
ムジカ・シベリアが健在なら質問できるんだがなあ…
こことのコラボ企画、参加すれば良かったと今更悔やむ
512 :
家族:2013/09/29(日) 08:04:53.53 発信元:111.86.147.166
***
素直にありがたいと思った。
あの穏和な駅長が内心どんな罵詈雑言を並べていたとて、混乱していた場を流した事は事実で、兄者も妹者も一応は落ち着いた様子。
ただし、好転してなどいないのも、また事実。
どうしたらいいのか分からず、とりあえず当て所なく駅前を、俺たち3人で歩いていた。
擦れ違う通行人からすれば、怪しいことこの上ないのだろう、露骨では無いけれども視線を感じる。
無理もない、先頭を行く憔悴した男、続く呆けた男、その片腕を抱える泣きはらした女…痴情のもつれか、家族の修羅場か。
はたまた、悲惨な事が起きたのか。
人の不幸に涎をたらす類の人間ならばすぐにナイフとフォークを入れたくなるであろう、この3人。
…その元凶たる自分は、どうすれば、良いのだろうか。
513 :
家族:2013/09/29(日) 08:08:08.99 発信元:111.86.147.168
***
3人で街を歩くのって、いったい何年ぶりなのかしら?
私は雪の掻かれた煉瓦の舗装に眼を落としたまま、よたよたと足を運び、同時にぼんやりと思い返していた。
彼が…小さい兄者が、まだ普通に兄妹だった頃。
私が小学生になる前、思えば兄2人だけで、しょっちゅう出掛けていた気がする。
私はそれが寂しくて、泣き出して、兄2人が母親に怒鳴られていたのを思い出す。
そうだ私が小学校に上がってからだ、小さい兄者が私にかまってくれるようになったのは。
当時高学年だった大きい兄者は外遊びやスポーツに夢中で、小さい兄者は本を読んだり勉強したりするのが好きだった。
大きい兄者は前ばかりを見ていたのだけれど、小さい兄者は私の方も見てくれていた。
514 :
家族:2013/09/29(日) 08:11:40.67 発信元:111.86.147.176
確かそれで、懐き方が偏っていったのだ。
図書館に行った日、私では届かない本は小さい兄者が取ってくれた。
公園に行った日、遊具に登ったは良いけど怖くなって泣きそうだった私を、小さい兄者は肩に乗せてくれた。
長期休みの宿題も手伝ってくれたし、失敗して叱られたら慰めてくれたし、頑張ったら人一倍褒めてくれた。
家族で見た映画の怖いシーンが頭にこびりつき、眠れなかった夜は、私を優しく包んでくれた。
…両親の仲が、冷めていた時期に。
人見知りが激しく友達の少なかった私にとって、家族の誰よりも優しかった小さい兄者は、ひとつの救いだったのだ。
…兄妹愛と、人は言う。
兄として好きだという感覚はきっと、兄や姉を持つ者にしか理解できないだろう。
好きと言うには苦しくなくて、愛しいと言うには何処か軽やか。
当たり前のように芽吹き、しかしあくまでブレーキのかかるソレ。
…でも私は少し、ほんの少しだけ、制動距離が長かった、止まり切れなかった。
515 :
家族:2013/09/29(日) 08:15:23.85 発信元:111.86.147.172
何事にも例外は存在し、どんな可能性も完璧にゼロとは言い難い。
私のような異常者が発生するのはおかしい事じゃない、時代が違えば近親婚などありがちなのだ。
結局のところ、堕ち所が悪かったらしい…散々悩んだ末の答えにしては随分と呆気ないものの、私の心はストン、と納得した。
多分、理屈は関係無かったのだろう。
今まで私は無理して哲学的な自問自答を繰り返してばかりしていた。
けど私みたいな平凡な人間がそんなこと繰り返したって悟りを開けるはずもなく、考えきれないまま死ぬという選択をしていたのだ。
…今までの日々、今までの悩みを無駄だと感じるわけじゃない。
あの日あの時は、その時考えつく限りの答えだった。
でも本当の本質は複雑な理屈じゃなかったというだけ、私はただ、愛し合う事が過ちとされ小さい兄者と一緒には居られないという事実に、拗ねていたんだ。
516 :
家族:2013/09/29(日) 08:18:47.64 発信元:111.86.147.167
…無意識のうちに力を強く込めていて、小さい兄者を掴んだ手が、痺れ始める。
また泣き出してしまいそうな気がして、そしたらまた2人を困らせてしまうから、私はお花を摘みに行くと言って近くのコンビニへと急いだ。
生返事な2人に背を向けた瞬間、視界が滲む。
ごめんね、お兄ちゃん、再会出来てはっきりと分かりました、素直に認めます、私は未だに…。
今でも、あなたが好きです。
皆が他人へと囁くように、兄妹である貴方に、伝えたくてたまらない。
517 :
家族:2013/09/29(日) 08:21:03.31 発信元:111.86.147.167
こんかい は いじょう です。
また こんど とうか します。
朝から鬱だ…乙
乙。ままならんなぁ
521 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/10/04(金) 00:56:57.74 発信元:206.223.150.45
創作総合より配達
(鯖不調のせいでシベリアもほのぼのも書き込めんのか……
誰かシベリア総合のイラストに以下の文章を届けてはくれまいか)
おお、カッコいいな!
タバコの似合うヒッキーって珍しい!
乙乙!
どなたか優しい人おとじゃの笑い顔のAAください
きちがいっぽいやつがいいです
後おっぱいもませてください
(^<_^ )
ありがと
お礼に俺のきんたまもんでいいですよ
想像以上にマジキチだった
(◠<‿◠ )
,,,,,,,,,
[|,,★,|]
(´・ω・`) 暖房器具の保守点検に来ました
530 :
家族:2013/10/13(日) 20:52:53.35 発信元:111.86.147.171
***
不意に、妹者が俺の腕から放れ、トイレへ行くためコンビニへと向かった。
古びて、薄汚れた商店の合間に建つ嫌味なほど真新しいコンビニは、以前通った時には無かったものだ。
人気が無くなり、煉瓦敷きに草臥れたベンチの点在するこの道には、どうにも似合わない気がして、少し残念に思う。
しかし感傷では社会が成り立たない。
妹者を待つ間、兄者と座ることにしたベンチでさえも、利便性を求めて設置され、やがて風景の一部となっただけのこと。
…俺と妹者も、上手くやっていれば、こんな風にいつかはとけ込めたのだろうか?ひっそりと2人で暮らし、血縁者としてではなく、一組の男女として…好きだと、言えたのだろうか?今更では、あるのだが。
531 :
家族:2013/10/13(日) 20:57:17.19 発信元:111.86.147.176
***
弟者と同じベンチに腰掛け、妹者を待つ。もはや、殴る気も失せていた。
思考が弛緩している。
汗がひいて、凄く寒い。ぞわりと震えた。手足も冷たく、耳は痛み、鼻水が出てくる。
…ふと、弟者がマフラーを外し、俺に投げつける。
弟者は、ぼそぼそと、着けるよう促す。
いらない、と言ったら、奴自身のシベリア帽を指でトントンと付きながら、俺もいらない、と言いやがった。
イラッとして投げ帰そうとした瞬間に、再び全身が震える。
俺は素直に頂戴することにした。
…後でゴミ箱に捨ててやる。
532 :
家族:2013/10/13(日) 21:01:31.07 発信元:111.86.147.173
***
きっと、別れ際にでも目の前で捨てられるのだろう。
兄者は俺のマフラーを着けてはくれたが、きっとそうするはずだ。
…今では、他人同士であるというのに、兄者の考える事が解れば良いのになんて思う。
まだ兄弟だった幼い頃、俺は兄者の背中ばかりを見ていて、憧れて、真似をして、けれどもフィクションやテレビの中に出てくるような兄弟みたくお互いの思考を読む事が、ついぞ出来なくて。
それが悔しくて拗ねていたのかもしれない。
気が付けば妹者に対して兄貴面をし、常に上から目線の傲慢な兄だったろう。
そんなんだから…俺は、未だに妹者に懐かれた理由が、分からないのだ。
好きになることは、俺がそうだから理解できる。
しかし好かれた理由が不明だ。
533 :
家族:2013/10/13(日) 21:03:43.03 発信元:111.86.147.171
兄妹だから、家族だから?
便利な言葉ではあるが本来、兄妹愛、家族愛なるものはもっと乾いていて
…しかし、植木鉢にこびり付いた根のような繋がりを保ち。
お互いに違う花を咲かせて尚、非常時には養分を共用するような、そんな程度であるはずだ。
俺のような不出来な兄に懐いたのは、子供だったから?
でも先刻、妹者は俺を生かし、あまつさえすがりついていた。
…俺は、では俺は、他人となって以来の彼女にどう思われていたのだろう?
惰性で巡らせていた思索は確かな衝動となり、殴られるのを覚悟で兄者に訊いてみた。
534 :
家族:2013/10/13(日) 21:09:39.69 発信元:111.86.147.176
***
弟者がまた口を開いたと思ったら、随分と馬鹿な質問をされた。
舐めてんのかコイツ、煽ってるのか?…しかし、まあ、俺自身分からなくなってしまった事ではある。
妹者は弟者を怨んでいると思っていた。
あの日、病院で何事か問いただした際に、妹者は弟者を庇わなかったのだし、警察へ弟者を引き渡す時だって、ただ黙して見送るだけだった。
とても未練があったとは考えられない。
しかし実際はどうだろう、妹者は弟者の自殺を止めたと言うではないか。
その行動は、なにゆえか?
…情、とは便利な言葉であり、それだけで片づく気もするのだが、それではいけないのだろう。
こういう時は互いに考えが読める程に仲の良い兄弟が羨ましい。
そしたら…俺がもっと早い段階で弟者の異常性に気付けて…詮無きことか。
535 :
家族:2013/10/13(日) 21:14:50.27 発信元:111.86.147.170
***
黙りこくってしまった、これは予想外だ。
てっきり兄者の拳骨が飛んでくるものとばかり思っていたのだが…やはり、他人の考えなど解るものではないな。
…兄者は今なにかを考えている、ということはだ、会話する気が無いか、兄者自身判らないのか。
複雑であるのは確かだろう、理由はどうあれ一時懐き、倫理を越えた仲であったのだから。
536 :
家族:2013/10/13(日) 21:17:59.84 発信元:111.86.147.170
***
結局、考え倦ねた俺は簡素に、知らない、と言って。
弟者も簡素に、そうか、とだけ。
それで終わった…のだけれど、奴はどこか予想していたかのような声色だったので、俺は何だか癪に障って。
なるたけ不機嫌そうに、お前はどうだったのかと問いかけた。
537 :
家族:2013/10/13(日) 21:24:19.96 発信元:111.86.147.167
***
ハッとした。
頭が一瞬間、真っ白になり、兄者の言葉が、ぐわんぐわん鳴り響く。
そうだ、俺は今まで、妹者の事をどう思っていた?
…兄者よ、悪いがその答えは、はっきりとしていないのだ。
深く考えるのを、避けていたから。
…かつて俺は妹者が好きだった。
しかし後に犯した過ち故に、妹者を好きだとか、大切だとか宣う事は許されないのだと考えた。
彼女は他人で、俺はもう二度と関わってはいけないのだと、心に刻みつけた。
だから、俺は努めて妹者に申し訳なく思うと同時、彼女と楽しく過ごした日々を想い出さぬよう、あの日の苦しむ姿を幾度となく思い返してきた。
…要するに、好きとか嫌いだとかいうどころでは無かったのだ。
そこのところを兄者に伝えたら。
シベリア帽が脱げ落ちてしまうほどの、拳骨が飛んできた。
…いったい、何年振りなのだろうか、兄者に殴られたのは。
ひび割れの目立つ煉瓦に倒れ伏しながら、そんなくだらない発想が出てきたことに自然と笑みがこぼれ、それを見た兄者は更に激昂して蹴りをくれた。
そりゃ、なにがおかしいのかと、怒るだろうな。
538 :
家族:2013/10/13(日) 21:28:18.76 発信元:111.86.147.169
兄者がもう一撃加えようとしたところで、妹者が後ろから羽交い締めにして止めた。
叫びかけた兄者は、急に力が抜けたように、妹者ごとへたり込む。
彼は今にも泣いてしまいそうなほど震える声で、どうして、一言呟く。
なんだか胸が締め付けられた、気付けば口を開いていた。
謝罪と、さらに抉った本音を…そう、先程の考えも真実であるが、もっと本質的な部分を云うのならば、怖かったのだ。
妹者と交わした睦言など想い出そうものなら罪悪感で吐き気がする。
楽しい思い出を思い出そうとすると、いつもこうなのだ、現在の俺にとってあの頃はまるで別世界。
連続しているはずなのに、信じ難い無垢な世界。
忘れてはいけないが忘れたくもあるという事から、逃げているのだ。
583 名も無きAAのようです[] 2013/10/13(日) 22:04:00 ID:gc5f4lPgO
すみません誰かシベリアの方に猿、また今度。と書いてきてください
ファッキンシッ マザファカモンキー
ばとんたっちのリンクで、シベリアに最強の猿がいるって噂を聞いたけど、どんなの?
見てのとおりさ
>>541 つい最近の序章祭とn話投下祭りでも見ればわかるよ
>>544こえーよ!的確だけどこえーよ!
投下します
>>538 の続きです。順調にいけば最後の投下になります
546 :
家族:2013/10/16(水) 20:11:30.11 発信元:111.86.147.171
***
ふざけた事を、抜かすんじゃない…声にしようとしたが、嗚咽に邪魔され失敗した。
喉を叩いて無理矢理落ち着けた気になってから、ふざけるんじゃないと改めて叫んだ。
びくりと肩が跳ねた弟者は、それでも俺の目を見ない。
妹者は、俺をなだめようと言葉をかけるが、俺の心臓は治まらない。
俺は、弟者に、理不尽な怒りを抱いていた。
それをぶつけてしまわなければ、理性など取り戻せない、たとえ妹者に諭されてもだ。
俺と同じように、冷たくて何故か湿り気のある煉瓦の上にへたり込んだ弟者へ、這い蹲るように接近し両肩を掴み、告げる。
どうして、妹者への想いを、投げ出してしまったのかと。
なぜに貫き通そうとしないのかと。
弟者はそんな程度しか妹者を好きでなかったのかと。
547 :
家族:2013/10/16(水) 20:16:37.38 発信元:111.86.147.168
俺がおかしな怒りを吐き出すと、奴はいよいよ目を合わせ、疑念を宿した。
そう、俺は、弟者が妹者を今でも好いていると言わなかった事に怒っているのだ。
なにせ、なにせ今だからこそ…度重なる事態に思考の箍が外れてしまい、奇妙な勢いに心が突き動かされている今になってようやく弟者に告げるのだが。
俺も、妹者に恋をしていた。
しかし俺は自制し、妹者を遠ざけ、弟者に懐いていくさまを安心と嫉妬心入り交じった醜い眼で見守っていたのだ。
自らの異常性を克服したのだ、俺は、弟者と違って。
…所詮は、子供の恋愛、乗り越えてしまえばさして傷にもならなかった。
…いやむしろ誇らしくもあったし、何よりも幸せそうな2人を見守ることは俺自身の安寧ですらあった。
未熟で不出来な兄として最も自己陶酔できる行動として、みみっちい自己犠牲を貫いたのだ。
…だが妹者が大切な事に変わりは無い、今度は弟者の方が兄としても慕われている事に対してすら、俺は嫉妬した。
しかし、しかしだ、それでもだ。俺は耐え抜いたのだ!
妹者の為を想い、弟者の気持ちを重んじて、俺の兄としての浅はかな欲望と戦い勝つことができたのだ、なのに…。
548 :
家族:2013/10/16(水) 20:19:39.23 発信元:111.86.147.168
弟者は、妹者を思うことすらも、止めてしまった。
死ぬまで好きでいようとせずに忘れた状態で生きることを辞めようとした。
弟者は、愛情に死ぬのではなく、ただ自らの過ちを悔いて死のうとしたのだ。
最期まで妹者を想いながら死ぬのは赦そう、罪滅ぼしと認めよう。
だが、こんな空っぽな心持ちでは、俺の、幼き日々に殺してきた熱情が、浮かばれないではないか。
…弟者は、唖然として、俺の眼を見つめながら涙を流した。
妹者が複雑な面持ちで、俺の頬に袖を当てる。
俺は泣いていた。
549 :
家族:2013/10/16(水) 20:23:48.76 発信元:111.86.147.175
***
俺も泣いていた、兄者も妹者も泣いていた。
何も言えずに、ただ2人を見つめていたら、妹者が俺の頬も拭ってくれる。
その時一瞬間だけふれた指先は、暖炉のような熱っぽさがあって…そういえばこれが彼女の温もりだったな、なんて他愛もない感想が頭に浮かび妹者の手に見とれてしまう。
やがて手を引っ込めた妹者と、ようやくしっかり顔を合わせて俺は、ごめん、一言。
妹者は、はにかむような表情で首を振り、こちらこそ、と返した。
それに対し問いかける前に、俺と兄者は妹者に優しく抱かれた。
何度も何度も、俺と兄者は謝られて、2人して何を謝るのかと訊ねたところ。
妹者は、自分さえ居なければ…などとふざけた返答を寄越し、俺と兄者に、同時に頭を小突かれる。
そりゃあそうだ、当時の俺たちにとって妹者の存在は大きな支えであったのだ。
親の仲は冷め、だからこそ俺たち兄弟は妹が居るという拠り所に…妹者の為にも家族であらねばならないという使命感を抱いていた。
だから妹者が居なければ、俺たち家族はもっと早い段階で、バラバラな他人同士となっていただろう。
550 :
家族:2013/10/16(水) 20:27:24.99 発信元:111.86.147.170
…それを聞いた妹者は涙を流し、それぞれ左右、俺と兄者が拭いてやる。
不意に、兄者と目が合った。
穏やかだ、殺意など微塵も感じない。
それを指摘すると兄者は…例えるのならば、出来の悪い弟を諭すかのように…言うのだった。
弟者すなわち俺は、死んでいるのだと。
なんのことだか理解できず次の言葉を待つと、兄者は継いだ。
兄者の知っていた俺は、中身が妹者の事で一杯だったが、今の俺は空っぽだ。
そんな奴は、弟者ではない、兄者の知る弟者は既に居らず、今眼前にて醜態をさらす奴なんざ、兄者の知らない他人なのだ。
そのような事を言われたは良いが、どうしたものかと疲れに弛んだ頭を働かせていると、兄者がスックと立ち上がり、俺を見下ろす。
そして更に継ぐ、だからオマエのことなど知らん…赤の他人の生き死にや、恋煩いなど知ったことかと言い捨てて、俺は思わず問うた。
では俺は、生きていて良いのか?
鼻で笑われた。
そして兄者は妹者を促す、妹者はまだ御礼をされていないし助けた縁があるのだから、後日連絡をとれるようにしておけよ…と。
551 :
家族:2013/10/16(水) 20:34:09.66 発信元:111.86.147.167
目を見開いて驚く妹者に、兄者は、俺は母者へ連絡するから早くしろ、再度促す。
妹者は感極まったのか兄者へ抱きつくと、俺の方を向き直り膝をついて、約束を求めてきた。
必ずまた会うからと…近い内にきちんとお話しましょうね、と、俺の手を握り。
そういわれても咄嗟に力強い返事などできるはずもなく生返事をしたら、何がうけたのか小さく笑われて、それでも妹者は俺に連絡先を教え、俺も住所を教えた。
家を引き払うことは面倒だからしなかったのだが、いまのところは結果オーライのようだ。
しかし俺は今現在、職を棄てて来ているわけで…などと暗い考えが過ぎった途端、兄者から携帯電話を寄越された。
まさかと思い手を震わせながら耳に当てると…年輩の女性に、名を呼ばれた。
552 :
家族:2013/10/16(水) 20:37:40.36 発信元:111.86.147.171
俺は、何も言えなかった、声にもならない音すら発せられずにいた。
3回呼ばれても返事をしない俺に痺れを切らしたのか、俺は…バカ息子…そう呼ばれて、切られてしまった。
ああ…嗚呼、先行きが暗いことなど、もうどうでも良い。
母者が。
俺を、俺の事をバカ息子だと、馬鹿な、息子だと、俺の名を3度呼び、俺を1度、自分の、子供だと、言ってくれたのだ。
通話は切られてしまった…関係ない。
向こうは会う気が無いだろう…構わない。
俺には充分すぎる声だった。
…惚けている俺の手から、そっと携帯電話を回収した兄者は、身を屈め俺の頬を軽く叩くと、何も言わず踵を返して歩き始めた。
妹者は、俺の頬にそっと口付けをし、またね、と言って兄者の背を追った。
俺の視界から消えてしまうまで、兄者はマフラーを外さなかった。
553 :
家族:2013/10/16(水) 20:42:05.93 発信元:111.86.147.173
……。
鋭い冷たさが鼻に乗る、見上げれば曇天は雪を降ろし始めていて、煉瓦敷きの通りどころか町を覆ってしまうつもりらしい。
…以前の俺ならば、このまま雪に埋もれて終うのも良いだろうと考えた、しかし今の俺は違う。
兄者曰く俺は空っぽらしい、それはもう空蝉が如く中身が無いのだろう。
脱け殻にも雪は降るし、埋もれてしまえば中に雪でも詰まろう、恥ずかしい姿も隠せるだろう。
でも春が来れば雪は溶け、埋もれていた物は日の下に晒される。
それじゃあダメなのだ…俺はこれから自分の中に、もっと堅くて、熱くて、形が残る物を詰めなくてはならない。
空蝉は中身が無くとも成長して飛び出した証であり、俺は何の証にもなっていないただの殻で、だから鋳型とは行かないまでもせめて、何かで満たさなくては成らない気がする。
…自分でも何が何だか分からないが、そう感じた。
だから俺は立ち上がるのだ、足下を見るのは滑らないために、歩くのは生きるために。
554 :
家族:2013/10/16(水) 20:47:04.43 発信元:111.86.147.178
555 :
代行:2013/10/16(水) 20:53:09.44 発信元:182.249.242.163
702 名も無きAAのようです 2013/10/16(水) 20:51:25 ID:Wb2zUThAO
すみませんどなたかシベリアへ下記の文を配達してください↓
ヒトいNEEEEEE!!!
投下は以上です
だれか完結記念カードの発行をお願いします
連載完結乙!
こちら連載完結カードをとなります(URLつきだと書き込めないためまとめは省略)
タイトル:家族も所詮は他人のようです
作者:111.86.147.178氏
完結日:家族も所詮は他人のようです
ジャンル:人間ドラマ
708 名も無きAAのようです 2013/10/16(水) 21:37:44 ID:Wb2zUThAO
すみませんまたシベリアへ配達お願いします
>>556 ありがとうございますイイイィィヤッホオオオォォォォォォォウウウウウッッッ!!!!
これがシベリアの労働風景か……!!
いつもGJです!
おお、あなたの絵雰囲気出てて好きなんだよ
読書の秋 ブーン系の秋
UAVを主題に短編書いたけど携帯じゃダメだこりゃ
ひさしぶりに来たんだけどさ、避難場とかどうなってんの?ひといる気配しないんだけど…
避難所(小説板に名前変更)はスレ立て上限に達したので、今はブーン系創作板に移住してる
>>563 AAがまともに表示できないわ
途中までやって消去したった
>>567 そいつはドンマイ…気持ちは分かるよ
俺もガラケーだから、高確率でズレる数行単位の小さなAAしか使えないんだよなあ…
('A`) ……
('A`) …書架の補修、業者に頼むか自分ですべきか…?
目隠れてるのに誰だか分かるなwww
誰かシベリア警察24時書いてくれ
旧式戦車カコイイ!GJ!
相変わらず戦争モノ描くの上手くて尊敬する
戦……車……?
知らない人からしたら、装甲車も自走砲も戦車に見えるからな、仕方ない
ブリザードの辛い季節
<<578 (^ω^ )ん…
( ^ω^)そうか、もうそんな時期かお
(-@∀@) ブリザードは嫌いです、通勤に支障がでますからね
('A`) ん?ああっ!そうか、なんでこんな簡単な事に気がつかなかったんだ!?
ハハ ロ -ロ)ハ どうしたんで ('A`) ブリザードで外出できなくなれば、一日中家でウォッカ飲み放題じゃねえか!!
ξ゚听)ξ …ハア…
( *^ω^) イヤッホオオオオウ!!そうかッッ!!その手があったか……ッッッ!!
(*@∀@) ふふふふふふ…漲ってきましたよぉ!!
('∀`) 酒盛りじゃああああああ!!
ハハ;ロ -ロ)ハ えっ、ちょ…ええ?
ξ゚听)ξ …まあ、気象観測所によると明日は雲一つ無い快晴だけどね
( ∀ ) ( A ) ( ω ) ……そんな悲しいこと言うなお…
ハハ;ロ -ロ)ハ あの、えっと…
ξ゚ー゚)ξ 安心なさい、ハローさん。何だかんだ言っても、こいつらは仕事さぼったりしないわ
だってみんな、ウォッカと同じくらいブーン系が好きなんだから
('A`) …いや俺はどっちかっつーと
ξ#゚听)ξつ<;A;) ひぎぃ!痛い痛いごめんなさい!
こんな午後
('A`) ん?ああっ!そうか、なんでこんな簡単な事に気がつかなかったんだ!?
('A`) 外出していても一日中外でウォッカ飲み放題じゃねえか!!
( ФωФ) うひー寒い…シベリアはどうしてこうも寒いのであるか…
(*゚ー゚) やーい、さむがりさむが ξ><)ξ くちゅん!
(*゚ー゚) …あり?
( ФωФ) よしよし、鼻をふかんと…早く帰らねば底冷えして風邪をひいてしまうな
ξ゚听)ξ …あ、あのねロマ
( ФωФ) なんであるか
ξ゚听)ξ …その…心がつめたいひとって、手もつめたいんだって
( ФωФ) 間違っておるぞ、手が冷たいのは心が暖かいからだ。どれ、手をつなぐとするか
ξ*゚听)ξ うん!
( ФωФ) ほれ、シイも繋ぐぞ
(*^ー^) …うん。しかたないなーロリコン
ξ゚听)ξ あれ?ねえねえ、みてみて!あの人すごいよ!こんなに寒いのに顔真っ赤で裸だよ!?
(*゚ー゚) ほんとだー!お酒の瓶とお盆持って変な踊りしてるー!!
( ;ФωФ) なにっ!?コラッ見ちゃいけません!!
かわいいな
変態だー!!
584 :
ちょい投下:2013/11/20(水) 21:32:03.02 発信元:111.86.147.175
('A`) いやあ参った、気が付いたら逮捕だもんなあ…一瞬で酔いが醒めたわ
ξ#゚听)ξ バッカじゃないの!?バッカじゃないの!?
(-@∀@) しかも新聞に載っちゃいましたからねえ…修正済みとはいえ写真付きで
( ^ω^) っていうか裸一貫で映画張りの逃走劇演じてんじゃねーお。なんだお、一度かけられた手錠を破壊って…最初に手錠かけられた時点で大人しくしとけお
('A`) いや、なんつーの?昔を思い出しちまったっつーの?
ξ#゚听)ξ うぜぇ…
< ワーオチツケ、ツン!ハヤマルナオ!
ハハ ロ -ロ)ハ …
ハハ*ロ -ロ)ハ この写真、アサピーさんだったらなあ…
(-@∀@) …えっ?
ハハ;ロ -ロ)ハ はっ!?いたんですか?
< ギャー!イスハヤメロー!
(-@∀@) 私が捕まれば良かったって事ですか?
ハハ;ロ -ロ)ハ 違いマス!
< ツーン!ドクオシンジャウ!
(-@∀@) 私が裸になれば良かったって事ですか?
ハハ;ロ -ロ)ハ あっ、そ、そそそそんなわっけないじゃないですかーっ!?
(-@∀@) …ハローさん?怒りませんから正直に言ってください。それとも貴方の抱く私のイメージは、時も場も弁えず裸になるような破廉恥なものなんですか?
ハハ;ロ -ロ)ハ やっ、あっ…ちがいます、そんなイメージじゃなくて、その…
< ツン、マッテ、ソレダケハ…アッー!
ハハ;ロ -ロ)ハ ちょっとだけ…見てみたいなーって…すみません…
(-@∀@) …ふむ
ハハ;ロ -ロ)ハ …ごめんなさい…あの…嫌わないで…
< ツーン!オトコノコニ、ソレハダメダオ!
(-@∀@) いやいや…えーっと…あの、ハローさん
ハハ;ロ -ロ)ハ ひゃいっ!?なんでしょうっ!?
(-@∀@) 今週の夜、どこか空いていますか?
ハハ;ロ -ロ)ハ え?あ、明後日なら…
(-@∀@) では明後日の夜にでも、家に来ませんか?最近、狭いながらもサウナを作りましてね…どうでしょう?
ハハ ロ -ロ)ハ …
ハハ*ロ -ロ)ハ …あっ
ハハ*ロ -ロ)ハ はい…是非…
(゚A゚) くぉらっ!そこなふたりぃ!!
ハハ;ロ -ロ)ハ きゃあっ!?
(;A;) アサピーおまえ、俺がなぶられてるのを余所に…
(;@∀@) あ…聞こえてたんですか
(゚A゚) テメーは俺を怒らせた…
オラァ!
( #^ω^)
と彡☆'A`) アウッ
( #^ω^) それはこっちの台詞だバカヤロウ!公共の場で脱ぐのは祭りだけにしとけよコノヤロウ!
(;A;) すんませんしたっ!
ξ*゚ー゚)ξ あらあら、アサピーさんも大胆ね…うふふ…
―――ブーン系小説シベリア図書館は今日も平和です―――
乙爆発しろ
乙!アサピー死ねっ!
乙
リア充の背後でおこなわれるツンさんのえげつない行為にふいたwww
いや祭りでも脱ぐなよwww
え、お前祭りのときに脱がないの?
目伏せしてても誰だかバレバレな不思議!
GJ!!
相変わらずのクオリティや
細かいところまで描かれてるなぁ
かっけぇwwwwGJ!!
しっかりパーツに歯車あんのなw
歯車王かっけえな
象印のポットみたいだ
果たして象印のポットは褒め言葉に値するのか
すまん、象印というよりはタイガーだな
果たしてそういう問題なのだろうか
影の付け方が好きだ
タイガー吹いた
歯車王かっこいいなぁぁぁぁ
象印もタイガーも昔からデザインがクソカッケェんやで
魔法瓶とか紛争地帯に欠かせないし
昔のガス式炊飯器に見えんこともない
すごいカッコイイけどハンバーグロボに見えたのは俺だけじゃないはず
おDieください
>>607 二連熱湯解放口式歩兵携行型汎用光属性魔法瓶「ティーガー」
>>607 コードネーム“elephant mark”の死亡
>>607 任務失敗は、ハンバーグになることを意味する
618 :
207:2013/11/24(日) 02:27:03.79 発信元:126.253.228.167
今正にこっちみんなの顔して画面見つめてる
しかも一応お題に関連性がありそうな微妙な配慮がムカつく
分かったよ一週間以内に仕上げてくるからちゃんと覚えてろよ包茎おちんちん野郎共
607じゃねーか死ね
あと一日……
ごめんリアルがごったごたしててまだ投下出来るほどにも書き溜めてない
12月は忙しいからね、仕方ないね
今日はブーン系のアイドルことわたキューちゃんの誕生日ですよ!
自演乙
仕方ねえなペロペロしといてやるよ
したらばの調整はまだ終わらんのか
2ch→PC、iPhone回線規制
したらば→iPhoneエラーで書き込み不能
PCあるから完全封殺ではないがiPhoneだけの住人は完全に詰んでるんじゃないかコレ
したらば投下出来なくてiPhone作者涙目wwwwwww
わたしです
スレ立ては知らんがとりあえず書き込みはできるぞしたらば
館長さんも忙しそうだね。
年末だしな
閉架図書の手入れとかもあるだろうし
館長の処女作、どうすんだろ…
('∀`)「これスゲー!」
(*^ω^)「おっおっお!そうかお!?」
(´・ω・)「何騒いでんの?」
('∀`)「おー、これ見ろよー!」
(´・ω・)「布……?いや、なんか書いてあるね」
( ^ω^)「布ではなくて、紙っていうんだお!木で出来てるんだお!
察しの通りだけど、これには文字が書けるんだお!
大きさもいろいろ作れるし、竹に書くよりもかさばらないんだお!」
('∀`)「これがあればもう竹簡なんていらなくなっちまうな!」
(#´・ω・)「はあー!?おめえらバッカじゃねえの!
こんなペラいもんに書いたらすぐ破れて読めなくなっちまうよ!」
(;^ω^)「……!?」
(#´・ω・)「俺は断然竹簡だね!これからも竹に文字を書くわ!」
('A`;)「……」
(#´゚ω゚)「そんな布より脆い紙切れの時代なんかコネーよ!!」スタスタ
(;^ω^)「……」
('A`)「気にすんなよブーン。これからの時代はこの紙が作り、そして保存していくんだ」
(;^ω^)「うん……」
―――そして、数千年後
(#´゚ω゚)「はあー!?電子書籍の時代なんてコネーよ!俺はこれからも普通の本で読むからな!」
('A`;)(;^ω^)「……」
実際定着は目の前だよな電子書籍
ページをめくる感じとかあとどんぐらいあるのか何となく分かるのがいいってのを最近のは分かってない
ブーン系読んでる俺が言えたことではないがな!
本棚にぎっしり本が詰まってることの充足感とかな……
でも電子書籍にもメリットはいっぱいある。エロ本が場所とらない。エロ本の隠し場所に困らない。外でも堂々とエロ本が読める
エロス方面のメリットばかりじゃねーか!ありがたいよ!
もっと言うとだな。紙の書籍は少し油断するとすぐに虫が湧く
湧いたことねぇ
.
( ゚ω゚)「くくく……」
( ゚ω゚)「シベリア図書館の書架にエロ本を仕掛けた……」
( ゚ω゚)「解除してほしくばシベリア公共掲示板にキューちゃんのおっぱいAAを貼れ!今すぐにだ!」
(;-@∀@)「ぐくっ……なんて卑怯なヤツだ!このままでは憲兵の検閲に引っ掛かって図書館が取り潰しになってしまう!」
( ゚ω゚)「この広大なシベリア図書館から数冊のエロ本を探し出すのは不可能……!!さぁ、我々の要求を呑むのだ……!!」
(-@∀@)「あ、そういえばシベリア図書館って去年から全書籍を電子化してたっけ」
(;゚ω゚)「なんだと……!?」
(-@∀@)「検索かけたらAー51の書架に登録不申請の書籍が見つかったようですね」
(;゚ω゚)「まさか!!」
o川*゚ー゚)o「アサピー館長〜、Aー51で不審な書籍みつけました〜☆」
(;゚ω゚)「や、やられたぜ……さすがはシベリア図書館……」ガクッ
なんだこれ
知らんがなww
不審な書籍は重要な証拠として俺が預かろう
図書館は今日も平和だな
( ゚ω゚)「くくく……またもシベリア図書館の書架にエロ本を仕掛けた……」
(;-@∀@)「またか?でもシベリア図書館は全書籍を電子化しているはずだが……」
( ゚ω゚)「今度は違う!そっちがデータならこっちもデータ!」
( ゚ω゚)「エロ本はコンピュータウイルスの形式でバラ撒いた……!」
(;-@∀@)「ぐくっ……なんて卑怯なヤツだ!」
( ゚ω゚)「この広大なシベリア図書館で増殖する数々のエロ本を削除し切るのは不可能……!!」
(;-@∀@)「このままでは憲兵の検閲に引っ掛かって図書館が取り潰しになってしまう!」
( ゚ω゚)「解除してほしくばシベリア公共掲示板にキューちゃんのおっぱいAAを貼れ!今すぐにだ!」
o川*゚ー゚)o「アサピー館長〜、なんだかしたらばの方で卑猥な作品が多数投下されてたらしいですよ〜?」
(;゚ω゚)「なんだと……!?」
(-@∀@)「ふむ。検索をかけたら、どうやら貴方は誤爆していたようですね」
o川*゚ー゚)o「投下した人は無事したらばを規制されたみたいです〜☆」
(;゚ω゚)「や、やられたぜ……さすがはシベリア図書館……」ガクッ
(-@∀@)「シベリアには規制はないからまたこっちに投下するといいさ」
(;´ω`)「……ありがとう」
いつの間にかシリーズ化してるwwww
くそう、なんてひれつなんだ!
つぎはいったい、なにをしてくるんだー!
わくわくしてきたぞ!
( ゚ω゚) 「くくく……二度あることは三度ある。今一度シベリア図書館の書架にエロ本を仕掛けた……」
(-@∀@)「またあんたですか」
( ゚ω゚)「もーこーなったら手段とか選ばんもんね!質より量の物量作戦じゃ!」
(;-@∀@)「な、何ィ!?トラックの荷台にエロ本が山積みになっているだと!?」
( ゚ω゚)「さしものシベリア図書館もこの大量のエロ本を処分するのは不可能なはず……」
( ゚ω゚)「解除してほしくばシベリア公共掲示板に(ry」
(;-@∀@)「ぐくっ……なんて卑怯なヤツだ!このままでは(ry」
( ゚ω゚)「さぁ、今度こそ我々の要求を呑むのだ……シベリア図書館長よ!!」
o川*゚ー゚)o白「あ、もしもし〜。シベリア自警団ですか〜?今シベリア図書館の前で変な男がゴミを不法投棄しようとしてるの。早く来て〜☆」
(;゚ω゚)「なっ……通報だと!?」
(-@∀@)「そりゃ三度も来れば通報されるわ」
o川*゚ー゚)o「館長〜。近くを巡回中の自警団が三分以内に来るそうで〜す☆」
(;゚ω゚)「行動が迅速!!」
(-@∀@)「あ、帰るならエロ本持って帰ってくださいね?」
(;゚ω゚)「くっ……クソ……さすがはシベリア自警団だぜ……!!」ガクッ
こうして、ブーン系小説シベリア図書館の平和は守られたのであった。
しかし!彼等の戦いはこれからも続く!
頑張れシベリア自警団!負けるな館長!彼が諦めるその日まで!!
…ところで、そのトラックに積んである本、頂けませんかね?一冊!一冊で良いから!!
このシベリア自警団から漂うRX並みの安心感
(;-@∀@)「クレーマーだって?」
o川*゚ー゚)o「そうなんです〜!受付が困ってるんです〜!」
(-■ω■)「なんでシベリア図書館にはエロ本がないんだ!」
o川*゚ー゚)o「あの人です〜」
(;-@∀@)「……」
(-■ω■)「もっと幅広く本を置くべきじゃないのか!?キューちゃんのおっぱいAA集とかさあ!!」
┌■-■
∩ バッ
(-@∀@)
( ゚ω゚)「あっ」
(-@∀@)「やはり貴方でしたか……」
■-■と
o川*゚ー゚)o「あー!あんたはいつかのエロ本男!」
(;゚ω゚)「お、俺の完璧な変装が何故……」
(;-@∀@)「変装って……」
o川*゚ー゚)o「それは私から説明してあげるわ!」
o川*゚ー゚)o「シベリア図書館館長たるもの、本の背表紙でも何の本だかわかるのは当たり前……」
o川*゚ー゚)o「サングラスで変装しても後ろ姿だけで正体がわかるのよ!」
(;゚ω゚)「そ、そうだったのか……」
(;-@∀@)「いや、単にバレバレだったから……」
(;゚ω゚)「くっそぉー!出直しだぁーっ!!」
(;-@∀@)「あっ、もうエロ本がらみはよしてくださいねー!」
o川*゚ー゚)o「これにて一件落着ぅ〜☆」
ブーンさん何してんすかwwww
終わらないで
.
( ゚ω゚)孤高のシベリアン・エロテロリストのようです
近日公開未定!!
654 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/12/29(日) 10:16:18.67 発信元:220.100.206.229
(゚ω゚)
/( )\ エロテロリスト
∧ω∧ ナイトウ・オブ・ジョイトイ
>>654 | │ 〈 !
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
/⌒!| =彳o。ト ̄ヽ '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ !
! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l |
_______∧,、_| | /ヽ! | |ヽ i !_ ______
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'`'` ̄ ヽ { | ! |ノ /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ | _ ,、 ! , ′
\ ! '-゙ ‐ ゙ レ'
`! /
ヽ ゙  ̄  ̄ ` / |
|\ ー ─‐ , ′ !
でも正直キューちゃんのおっぱいが見たかったのも事実
投下しま
***
爪'ー`) よお、独り酒か?
シベリアにはBARが多々あって、その内の一軒のカウンターで官製ウォッカを楽しんでいたドクオは、かつての同僚に声をかけられた途端に興醒めしてしまった。
爪'ー`) ケケッ、露骨に嫌そうな顔しやがんなあ…
ドクオの態度を気にすることもなく、引き締まった長躯を流れるように隣席へと収めたフォックスは、官製ウォッカ『革命』を注文する。
('A`) なんで俺と同じ安酒なんだよ。いつも高いのばかりだったろ
受け取ったグラスを勝手にぶつけて乾杯したフォックスは、機嫌の悪さを肴にしているかのようだ。
爪'ー`) あの頃は、若かったからな
('A`) まだまだ若いじゃねーか
爪'ー`) 未熟って意味さ
('A`) 解ってるし、未だに未熟だろ、なに懐かしんでるんだよ
落ち着き、洒落た雰囲気を崩す不協和音。
支援ですぞ
しえ
しかし店内で唯一フォックスだけは、心底楽しげな表情をしている。
爪'ー`) なあ、なあ。オマエ、今の仕事は上手くいってんのかよ?
('A`) いってるさ。なにせお前が居ないからな
爪'ー`) ヒヒッ…そうかい、そうかい。良かったぜ
我慢の限界が近付いていたドクオは、一気にグラスを仰ぐとフォックスを睨む。
('A`) なんなんだ、なんの用だよ。いい加減にしやがれ
マスターや他の客が、さり気なく警戒の眼差しを向けているのも厭わず、今にも殴りかかりそうなドクオに、フォックスも真剣な眼差しを向ける。
爪'ー`) 頼みがある
('A`) おう、なんだよ言ってみろ
爪'ー`) オレの、受取人になってくれ
ドクオは、その一言で冷静さを取り戻した。握り締めていた拳から力が抜ける。
('A`) …お前の受取人は、親御さんだったはずだ
爪'ー`) 死んだよ。だから、オマエに頼みたい
言葉が見つからないまま、フォックスの眼を見つめていたドクオ。二人の剣呑さが薄れ、どうにか殴り合いは避けられそうだなと、感情の機微に鋭いマスターは安堵した。
爪'ー`) 頼むよ、ドクオ。今度の大仕事の前に、何としてでも成って欲しいんだ
('A`) …何でだよ。何で、俺なんだよ。お前はモテたし、友人だって山ほど居たろう。何で俺だよ
爪'ー`) 他のみんなと同じさ。尊敬しているからだ
('A`) うるせえ、軽口叩きやがって
爪'ー`) 本当だよドクオ…本当なんだ
('A`) …その大仕事ってのは、厳しいのか
爪'ー`) 知らない土地で、とある豪邸をド派手に改修工事さ。近隣住民は猛反発、裁判も辞さない。
おまけに、悪戯好きな子供が毎日ボール遊びをしているのに、ガードマンも交通整理も無しだ
しーえ
シエンタ
('A`) それは…厳しいな
爪'ー`) ああ、厳しい。上司は、残業してでもノルマは達成しろ、と言う。でも部下に子持ちがいてな…定時には、あがらせてやりたいんだが…無理かもしれない
('A`) 無理かも、だと?お前、変わったな。前はそんな事言わなかったのに
爪'ー`) そうとも。オレは部下に指示する立場になってようやく…同期のくせにオレや他のみんなを引っ張らなくちゃいけなかった、オマエの苦労を知れたんだ
爪'ー`) 言ったろ?今更だが、尊敬しているんだよ、ドクオ。だから赦してくれ、確かにオマエが辞めた時、オレは馬鹿にした。
見下した。けれども今なら、賢明な判断だと思うんだ
爪'ー`) だから頼む、御願いだよドクオ…嫌われてるのは知ってる、けどオマエしか居ないんだ。
受け取ってくれるだけで良いからさ……たのむよ
('A`) ケッ……わーったよ、まったくムシのいい野郎だな
爪*'ー`) ホントか?良いのか!?ありがとうドクオ、今夜は奢るぜ何でも注文してくれよな!!
結局、ドクオとフォックスは朝まで飲み明かしたのだった。
BARを出てすぐにフォックスと別れ、独り歩いていたドクオは道中、うっかり寝てしまいそうになった。
シャッターが下りた花屋の前に座り込み、今にも鼾をかきそうなドクオを起こしたのは、平凡な顔立ちの若い姉弟。
川*` ゥ´) ちょいとアンタ
(゙A゙) …んがっ?
(`ェ´) おーい、おきろってばホラ!
('A`) お、おう…あれ?もう朝か?っていうか何処だココ?
川*` ゥ´) アタシらの職場の前だよ、あの看板が見えないかい?
姉、ヒールが指さしたのは花屋を示す看板。
(`ェ´) ちなみにホテルシベリアのすぐそばだよ
弟、ユウヤが差し示した先には、まだ新しく立派なホテル。昇り始めた日に照らされて、純白の外壁は橙色に染められている。
('A`;) お、おお…こんなとこまで来ちまったか
驚いているうち、眼前の通りも蒼暗い陰から陽光の色へと移ろい、モノトーンの町並みと薄く積もっている雪は早朝の清々しさに包まれた。
川*` ゥ´) まったく、シベリアは寒いから酒飲むのも良いけどさ、外で寝たら死んじまうよ
雪を頂いた建物の合間に見える、遙か地平線からの日の出に目を細めながら、ドクオは己のうかつさを自覚して完全に目が覚めた。
('A`) いやあ…すまない、起こしてくれてありがとう
(`ェ´) 立てるか?
('A`) 大丈夫だ、すぐにどくよ
姉弟は花屋が職場と言った。ならば店の前に酔っ払いなどいては邪魔だろう、ドクオは急いで立ち上がると、残雪の多い店の前の歩道に…車道ギリギリまで下がる。
('A`) すまなかったな
(`ェ´) まあ、生きてて何よりだよ。最初は凍死してんのかと思ったからね
川*` ゥ´) …ねえ、アンタさ
('A`) うん?
川*` ゥ´) 本当に、気を付けなさいよ?人間なんてあっさり死んじゃうんだ…アンタが死んだら、悲しむ人がいるでしょう
('A`) …まあな
ありきたりな台詞。しかしだからこそ、心の芯に重苦しく響いた。
姉弟は開店準備に取りかかり、ドクオは二人に感謝を述べて店を後にする。
('A`) さてなあ…まあ財布もあるし帰れるか
所々に張った氷や固い雪の塊を踏みそうになり、何度もヒヤリとしながら最寄りのバス停を目指す。
急ぎはしていない、今日はドクオの職場であるブーン系小説シベリア図書館が休みなのだ。
しえ
('A`) やれやれ
長いこと待ってようやく乗れたバスに揺られながら、遠目にちらりと見えた小高い丘。
郊外にある緑豊かな霊園には、かつてドクオの同僚だった者が何人も眠っている。
フォックスは、果たしてシベリアの地に骨を埋めることができるのだろうか?
ドクオは、心ではきっとできると思いながら、頭では死体の回収すら困難になるだろうと考えていた。
('A`) …不正規の作戦って、どうしてこうも難しいんだろうなあ…
シベリア特殊部隊として携わった戦闘を思い返しながら、ドクオは盛大に溜息を吐く。
やがてドクオは考えるのを止めて、うたた寝を始めた。うたた寝のできる幸せをかみしめながら。
ふむ
595 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/12/30(月) 23:03:47 ID:DmLjcSiYO
すみませんシベリア図書館に去るが解除されないので日付変わってから投下すると伝えてください
605 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/12/31(火) 00:08:37 ID:XL3yZ7cMO
だめだ書き込めない
シベリア図書館に、「 (´・ω・`)時を忘れて覗き見るようですζ(゚ー゚*ζ 」の投下は中止します、来年に続きを投下します、と伝えてください
シリアスなのにピャー子のせいで……
百歩譲ってピャー子はいいとしても兄弟で上下に並ぶとさしもの俺も笑う
今年もよろしく
今年も図書館にはお世話になりそうです
***
数日後、ドクオは違う店で同僚アサピーと飲んでいた。
(-@∀@) 私達にとっての、メタな存在って、何なのでしょうかね
('A`) 神様じゃないか?随分と昔から高次の存在だろう
(-@∀@) しかし私は宗教を信仰してはいません。それに、神様という概念そのものは人間が創り出したものでは、ありませんか
('A`) そういう事か…それなら、自分自身がそうなんじゃないか?言うなれば、魂ってやつだ
(-@∀@) 魂、ですか
('A`) 俺は、魂、あるいはそれに酷似しているものが存在すると思っている…
おいそんな目で見るなよ、良いだろ?どうせ酒飲みながら交わすような、議論にもなっていない雑談だ
(-@∀@) いえ、別に否定するつもりは無いのですが、なにせ、昔からの疑問なものですから
('A`) 魂の存在が?
(-@∀@) ええ…私達に魂が宿っていると言うのならば、それは何処にあるのか。人間という動物は、肉体を失っても、魂さえあれば人間と呼べるのか
('A`) ああ…俺も昔考えたことがある。結論なんて出せなかったがな
(-@∀@) ドクオさんは、何が切っ掛けで?
('A`) 前の職場でな、人が粉微塵になったのを見て、同僚が言ったんだ
『 奴の魂もバラバラになっちまったかな 霧になって空気に混じったり土に染み込んだのかな 』
('A`) 俺は思ったんだ…吹き飛んだ奴は、死んだら自分の魂は天に召されると信じていた…
けれど、こんなに細かくなっちまったら、魂を回収するのは大変だろうな、と。思ったんだ
(-@∀@)確かに…しかしそれでも、魂については信じるのですか
('A`) いや、とは言え巷で言われているような神秘的可能性には懐疑的なんだが…
精神の原型となる何かしらを、進化の過程で獲得していると思う
(-@∀@) 人間という動物の持つ機能として存在する、自我よりも根幹的な部分が魂であると?
('A`) そんな感じだ。生き延びるために、受動的な経験則だけでなく、能動的で本能とも違う、自らの肉体すらも疑い、我が成果のみを追求するような自我でもない何かがあるように思う。
意志を発生させる因子は遺伝子に組み込まれているのだろうけど、魂があるとしたら、そういった生臭い物だと考えているんだ。SF作家が鼻で笑うネタだな
(-@∀@) そう言わずに…ああ、その話を聞いていて思いついたのですが…次元を超越した人間は、死ぬのではないでしょうか?
('A`) どうして
(-@∀@) もしも本当に、魂と呼ばれる肉体とは別系統のシステムが搭載されているとし、死んだ者の魂が召される天の国があったとしても
…人類は宇宙に飛び出して尚、未だに観測できていない。死ぬ以外には、せいぜい特殊な修行を経て極一部の者しかたどり着けないとされている場所
…ひょっとしたらそれは別の次元にあるからなのかもしれない。いつか科学の発達によって、生きた人間が次元を超越する仕組みが発明されれば
…それを使い、別次元に在る天の国へ進入する。言い換えれば、生きたまま死ぬことができるかもしれない。
…これも、どこかで聞いたような話なのですが
('A`) 『人間の無意識下に存在する内面世界』とかって言わないあたりが存外ロマンチストだな。
次元が違うから魂という曖昧な認識が、摩訶不思議で神秘的なメタファーとして在り続ける事ができるわけだ
(-@∀@) そうですね。子供扱いされそうな考えですよ、こんな場でなければ口にする気にもならない
('A`) なに、考えることは皆同じさ。でも生きたまま死んだら…何的ゾンビになるんだろう?哲学的ゾンビとは違う気がする
(-@∀@) はて…でも哲学はやだな。抽象的すぎて好きになれない
('A`) 学んだ訳でないから何とも言えんが、確かにそんなイメージがあるもんな。アサピーさんは、ハッキリとした事が好きなんだっけ
(-@∀@) ええ…それでも、時折…曖昧なものに、逃げたくなりますがね。甘いものです
('A`) いいじゃないか、辛いだけなら地獄と変わらん。この世は確かにろくでもない、だが地獄でもない。人間なんて所詮は脆弱な獣だ、逃げてあたりまえさ
(-@∀@) …そうですね
('∀`) まっ、かく言う俺も逃げたクチでな
***
ξ゚听)ξ 最近あちこち飲み歩いてるそうね
('A`) まあね
開館準備が一通り済んだ早朝、給湯室で皆のお茶を用意していたドクオに、運ぶのを手伝おうとやってきたツンが話しかけてきた。
('A`) このあいだ、BARで昔の知り合いに出会した。その店は気に入っていたんだが、出会した知り合いが嫌な奴でな、避けようと余所をあたってた
ξ゚听)ξ はい、砂糖壺
('A`) おっ、ありがとう
ξ゚听)ξ アサピーさんが心配してたわよ
('A`) どうして
ξ゚听)ξ 貴方、良くない酔い方してたから、反動でまた新聞沙汰になってしまわないか…って
('A`) 飲み過ぎて外で脱いだのは反省してるさ…でも、悪酔いはしてないはずなんだが…
ξ゚听)ξ 自覚できないから悪酔いなんじゃないのかしら?あと、それ私も運ぶわ
('A`) 頼む…うーん、酔い方ね…
ξ゚听)ξ …どんどん、悲しそうになっていったそうよ…その知り合いと、関係あるんじゃないの?
ツンと二人で塵ひとつ無い廊下を歩きながら、ドクオは酔っていた自分を、なんとかして思いだそうとしていた。
…その時である。
ξ;゚听)ξ ドクオッ!!
唐突に、倒れてしまった。
しばらくして目を覚ました時は、既に休憩室のベッドだった。
('A`) …知らない天井…ではないが…
('A`) …なんだろう、貧血か?
ξ゚听)ξ ウォッカの浴びすぎじゃないかしら
('A`;) おっと、居たのかよ
ξ゚听)ξ 一応ね
('A`) まいったな。そういえばツンさん、紅茶かからなかった?
ξ゚听)ξ 安心して。濡れたのは床だけよ
('A`) そっか…いや申し訳ない
ξ゚听)ξ 体調不良ならしかたないじゃない
('A`) …貧血は甘えとか言われるかと思ったよ
ξ゚听)ξ 言わないわよ、そんなヒドいこと…ちょっと、いいから寝てなさい
('A`) しかし…
起きあがろうとするドクオを、押し倒すかのように、ツンはベッドに押し付けて布団を掛け直した。
ξ゚ー゚)ξ ドクオさん、あなた、疲れているのよ。館長も言ってたから…ね?
('A`*) …おう
微かに香る優しい香水と、近くで見るにはあまりに綺麗な瞳。
ドクオは何も言えなくなり、気恥ずかしさと幾らかの劣等感を持て余しながらも、無理矢理眠ることにした。
なかなか寝付けはしないだろうと考えていたが、眼を瞑ってしまえば一瞬であった。そしてそのまま夕暮れ時まで、眠ることになる。
(-A-)
合間にドクオは夢を視た。昔の、フォックスを嫌い始めた切っ掛けだ。
その日はシベリアでも指折り数えで寒い日で、しんしん雪が降り積もっていた。
しえる
『相手はガキだぞ』
フォックスは叫んだ。
『仲間を殺す気か』
ドクオは呟く。
足下には、右手を失い頭に深紅の花を咲かせ、どす黒い蜜を流す少女。
身体に巻き付けた高性能爆薬がどこまでも似合わない、華奢な体つきだ。
『オレは手を撃った、起爆スイッチを』
薄暗い廃屋には麻薬カルテルの幹部と、彼の愛人である少女の死体。それに密売ルートを追ってたどり着いたドクオとフォックス。他の隊員は外で見張りについている。
『外れたかも知れない』
フォックスの弾頭は。
『当てたじゃないか、オレは』
起爆スイッチが握られた手に。
『今回は、な。だから、即死させろと教わったはずだ』
もし爆発していたら、ドクオたちはおろか廃屋外の仲間も吹き飛ぶ。
シエンタ
729 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/01/01(水) 14:40:07 ID:a76ltkSAO
どなたかシベリア図書館に猿ったことを伝えてください
新年頭から凶暴なシベリアンモンキーの犠牲者が……
もう投下できるだろう
『俺は、心中するつもりの奴と愛人を同時に撃つと説明した、そうだな』
フォックスは力無く頷く。
『俺は奴を射殺した。しかし彼女は手を飛ばされた』
ドクオは、見開かれたままの少女の瞼を閉じてやった。左側しか残っていなかったが。
『しかし、この子は』
『彼女は、共に死のうとしていた。俺たちをも巻き込んで。幼い頃に買い取られた彼女が、今までにどんな経験をしてきたのかは知らない、想像したくもない。しかし彼女は』
ドクオは、脇に転がる幹部の死体を見ながら言う。
『彼女は最期まで、奴との繋がりを求めた。自ら左手を繋ぎ指輪を触れ合わせ唇を重ねた。
それが本心かは知らない、奴の命令だったのかもしれない、惰性なのかもしれない。
ひょっとしたら奴が逃げようとしたのを彼女が捕まえたのかもしれない。だが少なくとも、彼女は奴の死ぬ様を、見てしまった』
ドラマチックな話だと、他人事のようにドクオは薄笑う。
『だから俺は、同時に撃つと言ったんだ』
その夜から、ドクオはフォックスを毛嫌いするようになった。
さるよけしえん
***
ドクオは夕方に目が覚めた。罪悪感が彼を襲う。
( ^ω^) おっ、もう良いのかお?
('A`) はい。申し訳ありません、今からでも…
( ^ω^) なーに言ってんだお。快復して何より、今日はもうあがって休むよろし
('A`) …はい
図書館を出るまでに、皆から声をかけられた。
('A`) …
ξ゚听)ξ あら、もう大丈夫なの?
('A`) うん
ξ゚听)ξ 気を付けてね。お疲れさま
('A`) ああ、お疲れさま
('A`) …
(-@∀@) おや、今日は大変でしたね
('A`) 自分でも吃驚だよ
(-@∀@) 無理なさらないでくださいね。お疲れさまでした
('A`) そちらこそ、お疲れさま
('A`) …
ハハ ロ -ロ)ハ あっ、お疲れさまです。もう大丈夫なんですか?念のためにも病院行ってくださいね?
('A`) ありがとう、ただの貧血だよ。お疲れさま
ハハ ロ -ロ)ハ 御気を付けて〜
('A`) …
日が落ちたばかりの、物悲しい宵闇にドクオの溜息も吸い込まれる。
空腹とあいまって孤独感に苛まれたドクオは、酒を飲む気にも成れずに、まっすぐ家を目指した。
('A`) …はぁ…
なんてことはない、倒れたから早退、当たり前のこと。
だが帰り際に皆から言われた言葉が、なんだか自分を責めていたように思えてしまう。
これではまるで、噂に聞く日本の会社員みたいな思考だと、自嘲した。
('A`) …ツンの言うとおりだな、疲れが溜まっているのか…
寒風に負けてしまいそうな、弱々しい足取りで住んでいるアパート前までたどり着いたドクオ。
そんな彼に、背後から忍び寄る人影。
('A`) …
ドクオが気配を察知し振り返ろうとした瞬間、人影は素早く飛びかかり、拘束しようと両腕を伸ばした。
支援
从 ゚∀从 あっ
だが、ドクオが急にしゃがんだ為に空を掴み、逆にドクオの肘が鳩尾の辺りに食い込む。
从;゚∀从 う゛べっ!
直後、ドクオは立ち上がりつつ腕と脚を絡ませて押し倒し、服の下に隠していたナガン・リボルバーを突きつける。
回転式弾倉を持つソ連時代の拳銃は充分に手入れが施されており、握るドクオも隙などない。
从;゚∀从 まって!撃たないで!!
山にでも行くかのように武骨な服装をし、片目を銀髪で隠した若い女性は、心底焦った様子で懇願した。
('A`) …ハイン、どういう事だ?
冷静な声色で、かつての後輩を睨むドクオも実は相応に動揺していたが、表情のひとつも変わらない。
しえ
从;゚∀从 驚かそうと思ったんすよ!久々で、いきなりだから、どう話しかけたら良いのか分かんなかったし…すんません
('A`) なぜ話しかける、任務か?
从;゚∀从 や、ちがいます…自分、シベ特は辞めたんで…
('A`) 俺に危害を加えるつもりは無いんだな?
从;゚∀从 無い無い無い無い!!
('A`;) まったく…
ドクオはハインを解放すると、拳銃を服の下のホルスターへと戻した。
从;゚∀从 やー、すんません。先輩、なんかボーッとしてたから、いけるかなって…
('A`) あんな雑な動きでいけるか、バカ…まあ、それはともかく…辞めたって言ったな
从 ゚∀从 あ、そうなんす。だから、その…
从* ∀从 先輩の家に…泊めて貰えないかなーって…
('A`;) …んあ?
いまいち理解できず、ひとまず自室に上げたドクオであった。
从*゚∀从 ウラー!ガサ入れじゃーい!
('A`#) テメエやめろクソアマ!
从*゚∀从 うっわ部屋きったね!超きたねえ!!うひゃひゃひゃひゃ!!
('A`#) どう見ても普通に綺麗だろうがっ!待てこら!
从*^∀从 きゃっ!
('A`#) 捕まえたぞこのっ!静かにしろ!
从*゚∀从 きゃーいやー!らめええええアタシこんな汚い部屋で押し倒されて汚されちゃうのおおおお!!
('A`#) 黙れコラ!通報されるだろうがコラ!本当に素面かよテメエ!
从*゚∀从 んほおおお…ん?
从 ゚∀从 先輩、あれ何すか?
('A`;) 急に戻りやがる…話したことなかったっけ?
廊下に押し付けられているハインの視線は、閉め忘れた扉へと向けられている。
小部屋に並べられた幾つかの写真と、文具や櫛、膨れた鞄や薄汚れた衣類などの荷物に興味が湧いたのだ。
('A`) …入れ、すぐわかる
从 ゚∀从 はーい…
从;゚∀从 えっ…これ…
ドクオの後についていき、それが何か理解したハインは、無意識に敬礼していた。
('A`) まったく、どうしてこいつら、俺を選んだのかね
从 ゚∀从 これ…遺品ですか…
人物こそ違えども、写真には軍服に身を包んだ男性が同じように写っている。
しかし、どの男も、今は居ない。
从 ゚∀从 どうして?
('A`) なぜか知らんがこいつら、俺を死後の受取人に指名しやがってな
从 ゚∀从 家族へは…
('A`) シベリアだからな…流れ者も少なくない
从 ゚∀从 そうっすよね…
('A`) 妙な話だよな。こいつら、別に故郷があるってのに、わざわざシベリアなんて最果ての地の為に、死にやがる
しえんぬ
706 :
代理:2014/01/02(木) 23:04:12.77 発信元:180.196.136.5
809 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/01/02(木) 23:02:21 ID:TJdTpR9AO
シベリア図書館に猿報告お願いします
投下再開しますねー
('A`) 皮肉だよな、昔の俺やハインやこいつらみたいな連中は。誰かの安寧の為にと、自分達の安寧を捧げて
…知らない人を守るために知らない人を殺すんだ。平和のために殺し合うんだ。気持ちの悪い真実だよ
从 ゚∀从 …そんな言い方、あんまりっすよ…
('A`) 赦せ、そういう気分なんだ
从 ゚∀从 そっすか…自分で良ければ慰めますよ?
('A`) いらん、もう寝ろ
从 ゚∀从 相変わらずヘタレっすなー。そうだ、じゃあダブルベッド買いましょうよ!
('A`) いったい何日泊まる気だよ…
从 ゚∀从 え?年単位でしばらくですけど
('A`;) えっ?
从 ゚∀从 だってー何かあったら寝床くらい貸してやるって昔言ってたじゃないっすかー!
('A`;) いや、そうだけど!
从 ゚∀从 日数決めなかったのは先輩っすよ。どうせ女は居ないっすよね。
あ、お金は自分も出しますから。片目潰れたんで辞めるとき沢山貰えたんすよ
('A`;) ああ、うん…えっ?
从 ^∀从 まっ、よろしくおねがいします
('A`;) お、おう
ドクオは考えるのを辞めた。心境を深く訊ねるのが、なんとなく怖くなったのだ。
そのほうがハインも都合が良いようで自ら語った理由も、就寝前に、寂しかった、と一言。
***
ハインが転がり込んできて、二日が過ぎた夜。
この日はシベリアでもとびきり寒く、音もなく落ちてくる雪の粒はとても大きい。
皆が脇目もふらずに家路を急ぐ中で、ドクオは一人、随分遠回りな寄り道をしていた。
川*` ゥ´) いらっしゃーい…おや、アンタか
('A`) あの時は御世話になりましたよ
川*` ゥ´) 良いさ。それよりどうしたんだい?
('A`) 花が欲しい。造花でも構わないが、白い百合の花を
川*` ゥ´) …あるとも。生花でね。供えるんなら花束にするから少し待ってな
('A`) いや、一輪で良いんだ。満開の奴が良い
花屋の女性はどこか哀しげに、慎重に花を選ぶと、ガラス細工でも扱うかのような丁寧さでもって新雪にも負けない白を包装して、ドクオに手渡した。僅かな硬貨と引き替えに。
('A`) ありがとう
川*` ゥ´) 商売さね。こちらこそ、ありがとうございました
今度こそ、ドクオは家路を急ぐ。花を庇って歩きながら。
いままでなら、ただ寂しいだけだったが、家には騒がしい居候がいる。いつもなら雪だろうと飲みに寄るが、いまは酒が無くとも暖かい。
しかし、昼頃自宅に届いたとハインから連絡のあった荷物が、ドクオを哀しくさせていた。
从 ゚∀从 おかえりなさーい
('A`) ただいま…なんでエプロンしてんだよ
从 ゚∀从 雰囲気って大事じゃないっすか
('A`) ああそうだな不覚にもドキッとした自分に苛つくよコンチクショウ
从 ^∀从 へっへっへっ
帰るなり、ドクオは喪服に着替え遺品を集めてある部屋へと入る。ハインも喪服の上に着けていたエプロンをとき、続く。
そして、部屋の中央、届いた時の状態で置かれている小包を丁寧に紐解いた。
从 ゚∀从 意外と少ないんすね
('A`) 私物だけだからな。配偶者でも血縁者でもないんだ、こっちに全部まわってはこないさ
しかし必ず一枚は、遺影が入っているので、それだけを立て掛けると他はしまい直した。
从 ゚∀从 これでよーし
部屋の片隅に、新たな遺品が加わり。
('A`) …
中央に、新たな遺影が置かれ。それらの前に、一輪の百合が供えられた。
('A`) まったく、フォックス。オマエは本当に、嫌な奴だったよ
从 ゚∀从 …
('A`) でも、オマエはすごく人間らしい考え方をすることができた。すごくまっすぐだった…俺は、それが羨ましかった
独り言を言い終えると、ドクオはリビングへと戻りソファーに腰を下ろす。ハインもついて行き、隣に座った。
从 ゚∀从 …酒でも飲みます?
('A`) …なあ、ハイン。教えてくれないか?なんで俺なんだ?
从 ゚∀从 え?
('A`) 俺は他人なんだ。なのに奴らは俺に荷物を送りつける。遺影を飾らせる。俺はひどく迷惑なんだ
('A`) 奴らの荷物が増えるたび、俺は感傷的にさせられる。もう忘れた仕事を思い出しちまう。
人間は忘れられるから強いんだ、なのに奴らの所為で弱くなる…辛くなる
ドクオの声は、徐々に熱を帯びてゆく。
('A`) 仲の良かった彼奴は、今も元気だろうか?生きていれば良いな…そう思う事すらできなくなる。
彼奴はもう居ない、その証拠だけを突きつけられて、人の死が怖くて辞めたのに、思い出しちまって、でも荷物が在るから忘れられなくて
('A`) …それでも、頼まれたら断れなかった。部屋に在る半分は辞める前からの約束だったし…
誰かにちゃんと受け取って欲しい気持ちは良く分かるから
从 ゚∀从 先輩
('A`) なあ、教えてくれよ、なんで…俺なんだ
ハインはドクオの手を優しく握った。小刻みな震えは暖かさに包まれると、ぱたりとやんだ。
从 ゚∀从 先輩は、優しいんです、すごく
('A`) そんなことは、無い
从 ゚∀从 ありますよ。でなきゃ、自分みたいなの泊めてくれないですよ
祈るようにドクオの手を胸元に運んだハインは、母親が子供を励ますように優しく語りかける。
从 ゚∀从 先輩は、最期まで付き合ってくれそうな感じがあるんすよ。
勝手な思いこみですけど、みんな先輩に助けられて、先輩がたくさん頑張ってるのも知ってて、みんな先輩を尊敬していましたよ
支援
('A`) …上辺だけだろ
从 ^∀从 本心ですよ。自分が保証します
('A`) お前は俺が死んだらどうするつもりだったんだよ
从 ゚∀从 フォックス先輩が言ってたんすよ、ドクオ先輩は主人公タイプだから死なないって
('A`) なんだ、そりゃ
从 ゚∀从 物事を俯瞰視点で見て的確に判断できるから死なずにすむだろう、羨ましい…
て言ってました。自分もよく解んないっすけど
('A`) 羨ましいのはコッチだってのに
从 ゚∀从 …ああ、さっきの、ですか
('A`) そう。フォックスはな、物凄く真っ直ぐな、人間らしい判断ができたんだ。
俺なんかよりも遙かに優しくて、涙もろくて、積極的に手助けして…よっぽど、良い人間だった
('A`) だから俺は嫌いになった。真っ直ぐすぎて、知らぬ間に他人の足を引っ張るフォックスに…
善意を疎ましく思う俺の感覚を、蔑まれている気がしてな
支援
('A`) ハイン、知っているだろう、本当に皆をまとめていたのはフォックスだ。皆から慕われていたのはフォックスだ。
慕われるに値する人間、まさに主人公だった
从 ゚∀从 でも…死んじゃいましたよ
('A`) …主人公が途中で死ぬ話は、偶にある
从 ゚∀从 そしたら、他の登場人物が主人公になるじゃないっすか。
群像劇なら尚更っすよ…先輩、いい加減、胸張りましょうよ
('A`) うるさい、生来なんだ
从 ゚∀从 聞きましたよ先輩、あの図書館が廃墟になった時、最後まで残っていたのは先輩だったんすよね
('A`) 俺は何もしていない
从 ゚∀从 先輩、物語の主人公は、存在することにこそ真価が有るんすよ?
だから先輩、自分やフォックス先輩たちの登場する物語の主人公で居てくださいよ
('A`) …まったく、お前が何を言いたいのか全く分からん
しえる
893 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/01/03(金) 20:40:58 ID:IfDmRw6QO
すみません、シベリア図書館に猿報告をお願いします
猿っぽ
オウフ…
722 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/01/03(金) 23:04:12.66 発信元:206.223.150.45
いいところで、猿のバカヤロー!
しえん
再開しまうま
从;゚∀从 いや〜…ははは
('A`) だけど、まあ…ありがとな。慰めて貰ったことだし、もうしばらくは都合の良い男で居てやるよ
从;゚∀从 言い方が…いや事実そういう事なんすけど違うって言うか…
从*゚∀从 先輩?
ドクオが、おそるおそるハインに縋りつく。
いつでも抵抗できるような微弱な力加減、しかしハインがふりほどく事はなく、ドクオは幼子の様に頭を撫でられた。
***
良く晴れた冬の日、ブーン系小説シベリア図書館の館長であるブーンは館内のトイレ掃除を終えると、利用者に混じって書架を物色する。
( ^ω^) まったく、いつまで浣腸ネタを引っ張られなくちゃいけないんだお…
ぼやきながら手に取ったのは、大好きなクッソスレ集であった。
( ^ω^) …
書架から読書スペースへ向かう際、整然と並ぶ机と椅子を一望して、思わず足が止まる。
利用者が少ないのだ、図書館の広さがそれを際だたせている。
元々、過疎っぷりに定評のあるシベリアにおいては普段ならば気にも留めないほどに当たり前なのだが、それにしても年々減っている気がしてしまったのだ。
('A`) 館長、どうしたの?
( ^ω^) ドクオ…いや、別に
('A`) あー、ちょっと寂しいかもな
( ^ω^) 心読むなキメエ
('A`) 図星かよ…館長は、どう思うよ?このまま利用者が減り続けたら、どうなると思う?
( ^ω^) 変わらんお。過疎だろうと、ここは無くならないお
('A`) 自信たっぷりだな
( ^ω^) 前に決めた事だお。人が居なくなっても物語は残るお。ドクオ
('A`) なに?
( ^ω^) もしまた、あの頃みたいになったら、今度は僕も残るから
('A`) それはダメだろ。館長は全体の指揮をとる立場なんだから
( ^ω^) でも…まあ、これからも続いていけば良いだけだおね
('A`) そうそう
( ^ω^) ドクオは、どう思うんだお?いつかは…という可能性について
('A`) 太く短くよりも、細く長く続いて欲しいな、俺は
( ^ω^) ほう
('A`) 確かに、印象は薄いと思う。新作も余所に比べれば随分少ないしな…けどさ
('A`) 誰かが、ふとした拍子に思い返してくれればそれで良いんじゃないかな
ドクオは、感想祭に来ていた少年を思い出していた。
( ^ω^) そうだおね…ねえドクオ、僕は幼い頃、忘れることが怖かったお。
僕の存在の何もかもが何時消えてしまうのかと怯えていたお。人間は儚い、すぐ死ぬし、すぐ忘れる。
でも成長するにつれ、過去の自分に関する記憶ですら全て覚えていたら感傷で死んでしまうし、全ての他人の記憶を相互に保持したら自分という存在が消えてしまう、だからこそこれしかない…
いや、これで良いと思うようになったお
('A`) 厨二乙
( ^ω^) うるせー
しえ
('A`) けど分かるよ、俺も似たような事考えてた
( ^ω^) そうだお?
('A`) たとえば、少年が大人に成って此処を通りかかった時に
『嗚呼そういえば祭りの時に職員が半裸だったな。俺は行くのを止めたけど、彼らは今も脱ぐのかな』
って思い出す程度の淡さで充分かなって…確かに、全部忘れられてしまうのは怖いけどさ
( ^ω^) だからこそ、みんな物語を書くのかもしれないおね。
自分を覚えていて欲しい、知って貰いたい、共感して欲しい…
といった欲求の妥協点として、何の気なしに手に取れて何処までも自由な物語を
('A`) 他人にとって俺の人生は所詮、千年どころか死後数年で跡形も無くなる代物だろうけど…
『ひょっとしたら覗き見好きな誰かさんが、今までとこれからの全てを、覚えていてくれるかもしれない』
…そう考えると怖さが薄れるよ
( ^ω^) ドクオは無神論者だったと思ってたお
('A`) 信仰してない、でも便利なのは認めるよ。結局神様って、無いものを曖昧なものに高めて、感情をぶつけたり整理するために生まれたんじゃないかな。こんな風にさ
そう言ってドクオは天を指さし、つられて館長も仰ぎ見る。なるほど、館長は呟いた。
('A`) ほら、見てるか?見てんだろ?
mg('A`) おまえだよ、オマエ
('∀`) …なんてな
( ^ω^) ―――こうしてまたひとつ、ドクオの新たな黒歴史が誕生した―――
('A`)
:・(∩A∩)・:
( ;^ω^) ちょっ、ゴメン泣くなドクオォーーー!!
732 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/01/04(土) 14:04:43.40 発信元:118.7.153.234
支援す
***
(´・ω・`) 「…ふう」
ζ(゚ー゚*ζ 「あら、館長、倉庫で読書ですか?」
(´・ω・`) 「うん、ちょっとね」
ζ(゚ー゚*ζ 「その厚い本、表紙に何も記されていないのですね。いったい、どのような内容なのですか?」
(´・ω・`) 「ふふふ…超絶おもしろい大スペクタル超長編サクセスストーリーさ!」
ζ(゚ー゚*ζ 「そこまで仰られると一周まわって全米も無視しそうです」
(´・ω・`) 「ごめん」
ζ(゚ー゚*ζ 「けれども現に、真面目な館長が倉庫で夢中になってしまわれたのですから、とっても楽しいのでしょうね。私にも読ませて頂けませんか?」
(´-ω-`) 「うん、良いよ。だけどまだ僕が読んでる途中だから、いつか読み終わったら…そうだな」
(´^ω^`) 「結末を教えながら手渡してやるよ!!」
ζ(゚ー゚;ζ 「ゲスいっ!!」
***
終
去年の投下納めのつもりが…どうしてこうなった
(´・ω・`)時を忘れて覗き見るようですζ(゚ー゚*ζ
以上で終わりです、ありがとうございました。
乙!連載追うような気分で楽しませてもらったよ
しかしシベリアのさるは強いな…
激しく乙
すっごいダークな作品を作りたいな〜とふと思ったけど全然案が浮かばない、なんかそんな感じのお題誰か出してくださいオナシャス!
>>738-739 うん…ちょっとそういう…身体欠損とか、ゴアいのとかはやりたくないんだ。
もっとこう、ドロドロとした、陰鬱で救いようのないようなお題にして欲しいなあ…なんて
取りあえずもらったお題と自分で考えてたのを組み合わせて書いてみるか〜…
お題ありがとう
.
シベリア公園の片隅には、一本の枯れ果てた桜の木があります。
春になろうと新芽も萌えず、葉もみすぼらしく朽ち落ちた、生命感とは程遠い容貌のいかにもシベリアらしい老木です。
ですが、その木の前でとある名前を呼んだなら……ちょっと冴えない顔をした桜の精が、顔を覗かせるかもしれません。
(゚A゚* )「ドクオー様ー!!あーそーぼーっ!!」
('A`)『はーいーよーっとクラァ。よっこらセックス・ピストルズっとぉ』
('A`)シベリア独桜樹(どくおうじゅ)奇譚のようです
今春連載開始するかも。
.
wktkせざるを得ない
春よッッ!! 来いッッッ!!! 早く来いッッッッ!!!!
お題誰か一つだけくれ
お、おう
ありがとう
一瞬で縛りが難化した瞬間を目撃してしまった
深夜テンションである
正直反省している
このお題なら割と無理矢理使えんじゃないか
なんかお題ください
来月には四周年か
なんと、もうそんなになるのか
早いねー。規制されてここに来はじめてからもうそんなになるんかー
記念にお題一つおくんなまし
あ、出来ればあんまり難しくないお題で頼んます
把握把握
765 :
!nanja:2014/01/14(火) 07:46:22.69 発信元:27.127.168.100
あ
そろそろ記念祭の話をはじめるべきなのかな?
まだ早いかな?
記念祭って何やるの?
去年みたく感想絵祭りとか
ブーン誕生の日にブーン系の投下でVIPを落とすって?
それはブーン誕生祭で別の話
絵感想去年すごい盛り上がって楽しかったしいいな
年末の感想絵祭りは十分絵祭りがお流れになってなんか締まらなかったからね
ここで一発感想絵祭りやるのはいいと思うよ
ここ数ヵ月の間、何回か感想絵祭りは開かれてるんだけど、
どれもあまり盛り上がらずに終わってしまってるんだよね
感想絵祭りは頻繁にやるより、ちょっと長めに間をあけてやった方が盛り上がるんじゃないか
(感想書く側にも、書き溜めならぬ読み溜めができるから)
どの感想祭りでもなるべく感想書くようにしてたけど、年末の祭でネタが尽きてしまった俺のような人もいるかもしれない
だから今回はお休みの方向でいいんじゃないかと思う
あくまで個人の意見だけど
確かに最近は祭りが多いし、
>>772の意見も良く分かるけど、あくまで目的はココが継続していることの記念であって
過去にも投下祭りだった年はあるし、要するに祝えれば何でも良い
ただ、どうせなら祭りにした方が盛り上がるかなってだけ
じゃあ記念祭は感想祭以外でって方針かな
以前の投下祭ってどんなものだったんだ?
さんきゅー。なるほど特に縛りとかはない感じなのか
感想かー今の時点で作品絵が四枚使える
('A`)「シベリア図書館四周年記念に全裸になります!!」
川 ゚ -゚)「ならんでいい」
('A`)「なんで!? ちんちんも出せない祭りなんて祭りと呼べるの!?」
川 ゚ -゚)「馬鹿者。お前のちんこは私だけの物だろう。言わせんな恥ずかしい」
(*'A`)「クー……」キュンッ
川*゚ -゚)「全く……」
( ^ω^)「え、何この茶番?」
祝 ブーン系小説シベリア図書館四周年記念 全裸祭り
〜みんなで恥部を晒そうぜ!〜
どういうことなの
恥部、つまりは恥ずかしいところ
自分のブーン系黒歴史でも晒せば全裸並みに恥ずかしいんじゃないだろうか
とある小説に、こんな台詞がある
『僕が全裸で書いた僕の全裸を是非、きみにも全裸で鑑賞してほしい』
そういえば今年は、マタンキエフ君が自作品の感想を貰って脱衣デビューするようだしな
>>780 そうか、あれから一年だから今年は全裸デビューなんだな…wwww
今回は自信があるようですだっけ
うろ覚えだわすまんこ
>>782 懐かしいな。そっちのマタンキエフ青年は着たままだったはず
脱ぐのは三周年祭の印象記の方だな
4日ほどで感想も投下も同時に行って良いカオスな祭りはどうだろう
カオス過ぎるwww
内容はともかく、いつやるのが良いかな
誕生日前後一日の間ぐらいが丁度いいかね
じゃあその時まで全裸待機しとくわ
つまりオッサン達が全裸を晒し合う祭というわけだな
789 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/01/19(日) 09:37:25.11 発信元:126.36.92.46
ホモ作品だけになる予感
つまり俺の出番ってわけか
シベリアは寒いからホモが沸くのも仕方ない
寒さとホモの関係がイマイチ見出せないんですが
暖まりたいんだよ!!
ヲッカを飲むのは一時の過ちを誘発させるため…?
昔からとっても仲の良い僕っ娘で後輩で男の娘なハインとある日うっかり酒の勢いで互いを暖め合っちゃって気まずくなったんだけど
今までの関係が心地良すぎてこのまま疎遠になるのは絶対に嫌だと悩んだ末に決意したハインがもじもじしながらも傍に居て欲しいと懇願して
予想以上にあっさりと仲直りできた嬉しさのあまり抱きついちゃって恥じらうんだけど結局済し崩し的に爛れた関係になっちゃうって話とか
凄く素敵だと思います
いつの間にかに今年の記念祭はガチムチ、男の娘、なんでもアリの男同士祭になったのか
男尻(だんじり)祭か……
なにここ男臭い
ボクっ娘で男の娘って両立しなくね……?
>>800 まずはソフトに、プラナス・ガールでも読んでみようか
僕っ子で男の娘なら両立するのでは
こんな可愛いハインが女の子な訳がない
……そういえば去年夏のVIP総合に貼られた↓のAAはいろんな意味で衝撃的だったなぁ
从 ゚∀从
/ \
レ"\彡∩ミ
⊂::⊃
ミ∪
こんな時間にこのAAを探すためだけに小一時間費やした自分をぶん殴りたいわ
ふぅ…
確か元々の性別は男だったんだっけ?
ハインちゃんが可愛い作品が読みたい
そもそもハインリッヒってのが男性名じゃなかったっけ
ドイツ語圏の男性名
じゃあシベリアの敵じゃねえか
恋した僕っ子男の娘は敵国のスパイで…!?
母国と恋人の間で揺れるオトコゴコロが出す答えとはーー!!
从 ゚∀从俺と僕っ子ハインリッヒのようです
シチュエーションが飽和状態
ボクっ子である必然性が感じられないのはイマイチだな
スパイとして敵性言語を覚えたものの、一人称の使い分けが出来なくて自分のことをボクとしか呼べない男の娘スパイとか
詰め込みすぎワロタ
そして敵を油断させる為の男の娘
そこに加わる「やりたくてやってるわけじゃないよ!」という恥じらい要素
ガンアクションも入れてみよう
スパイ→拷問の訓練→嫌がり反論するハイン→ハソ #゚ー゚リ 「刃向かうとは良い度胸だな。気に入った、家に来て私をファックして良いぞ!」→腹パン→ハソ#゚−゚リ 「二度と泣いたり笑ったりできなくしてやる!」→訓練という名の調教→想像を絶する快楽地獄、そしてアヘ顔へ…。
なぜそこでなち
後々なちが帰還命令を出すも主役への思いと覆せないなち教官からのトラウマに板挟みになるハインリッヒの心の迷いも見所
そこまで設定固めてんならお前らもう書いちゃえよwwwww
書く→賢者タイム→削除
いわせんな恥ずかしい
そんな時こそスレ立ててながら
それじゃあシベリアで書けないじゃないですかーやだー
小説2で書けばいいんじゃないかな
作品を探してる
ブーンに町単位の友達がいてショボン(シャキン?)が厨二病の天使って設定しか覚えてないんだが誰か分かる?
>>823 あれか、ドクオを看取ったシュールがマグロって叫ぶやつか?
すまんわからん
残念だが現実問題、創作板の総合で訊いた方が早いかも
こっちはあんま人いないしね
>>823 lw´‐ _‐ノv転校生が掻き乱すようですかな?
違ってたらすまない
>>826これだ!ありがとう!
数年ぶりにブーン系読みたくなって来たんだが
今はvipじゃなくて創作板がメインなんだな
色々変わってて訳わからん
今更だが祭り開始の音頭を執る人は居るのだろうか
やっぱそこは言い出しっぺの法則を適用したい
ヒント:仕事
まじでだれも
わかったよ寝付けないから開幕宣言やるよ
832 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/04(火) 00:31:27.66 発信元:111.86.147.166
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[|,,★,,,|,]
(´<_` ) あー、みんなおはよう。俺はこれ終わったら寝るけど
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) まずは、四周年おめでとう
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[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) しかし!しかしだ!
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) 俺は今、非常に残念でならない!
833 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/04(火) 00:35:58.24 発信元:111.86.147.177
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[|,,★,,,|,]
(´<_` ) 諸君、俺はブーン系が好きだ
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) 諸君、俺はシベリアが好きだ
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) 諸君、俺はブーン系小説シベリア図書館が大好きだ
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) 故に、このぐだぐたっぷりが残念だよ…悪いとは言わない、確かに祭りが多すぎた、でもな
834 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/04(火) 00:41:43.35 発信元:111.86.147.178
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[|,,★,,,|,]
(´<_` ) 節目なんだ、ほんのちょっとだけ、特別なんだ
※あくまでも個人的な意見です
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) 祭りをやるのも大事だが、それ以上に…
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) 「色々あったけど、今日も此処は残っています」
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) 「まとめやしたらばですら無くなる事があるけれど、此処にくれば変わらず馬鹿話できますよ」
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) …そんな感じの意味があると思う
※あくまで個人的感性です
835 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/04(火) 00:46:27.16 発信元:111.86.147.167
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) …まあ、その、なんだ。創作板の某カフェで『マッパ先輩』と渾名されたこともある俺だけど、そろそろ恥ずかしくなってきた
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) しかし!だからこそ!俺は脱ぐ!だから諸君も脱げ!
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) あ、女性は脱がなくても大丈夫ですよ
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) 自分の妄想を、オナニーを見せ合いっこしてるんだから、祭りの時ならなおのこと、恥ずかしがることはない!
うおおお!!ありがとよ!
支援!!
837 :
旧海岸通り:2014/02/04(火) 00:49:18.84 発信元:126.91.126.206
838 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/04(火) 00:49:57.69 発信元:111.86.147.171
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) 恥を捨てろ!羞恥に悶えよ!一歩を踏み出せ!
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[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) すべてを脱ぎ捨て心をぶつけろ!
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) さらせ!『人は獣 牙も毒も棘もなく』
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) 『ただ 痛むための 涙だけを持って生まれた 裸すぎる獣』なのだ!
熱いな支援
僕は女性も脱ぎたかったら脱いでいいと思います!!
840 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/04(火) 00:55:02.70 発信元:111.86.147.163
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[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) 今年の記念祭はタイトルからして全裸!俺も恥部をさらす!だから諸君も見せろ!勿論強制はしない!義務ではない、趣味だ!さあ集え変態ども!
祝 ブーン系小説シベリア図書館四周年記念 全裸祭り
〜みんなで恥部を晒そうぜ!〜
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_`# ) 開催だ!!
,,,,,,,,,,,,
[|,,★,,,|,]
(´<_` ) うっ…ふう。おやすみー。
※この祭りは4日ほどで投下も感想もホモもなんでもありな祭りなはずです
乙
おやすみ
847 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/04(火) 12:02:36.91 発信元:111.86.147.174
トップバッター乙!帰ったら速攻投下するぜ!
シベリア図書館も設立から4年になるのか
ここに育ててもらったようなもんだから感慨深いものがあるわ
投下するけど、他にも短編なり感想なりを投下したい人は俺にかまわず同時進行で投下してくださいね
「 マリオネットの手織り文のようです 」
***
ブーン系小説シベリア図書館の、祭りの為に開放されているスペースは冬だというのに熱気満ち溢れていて、男性職員はおろか館長すらもウォッカを煽り服を脱いでいる。
そういった喧噪を、さほど広くない第三資料室の窓から眺めているのは、研修を終えて間もない新人司書。
私は彼女に気付かれぬよう、こっそりと歩いた。
(-@∀@) ハローさん
ハハ;ロ -ロ)ハ ぴっ!
(-@∀@) …すみません。しかし可愛い反応ですね
ぴっ!
支援
ハハ;ロ -ロ)ハ びっくりしましたよ、アサピーさん
(-@∀@)すみません、つい…それにしても
私は彼女が見ていた方の窓辺に立ち、階下を見下ろした。
祭り会場である、広く吹き抜けになっている閲覧室が、二階にある此の部屋から見えるのだ。
(-@∀@) 参加しないのですか?許可されているのに
彼女は質問から逃げるように、私が立っているのとは反対側にある、シベリアの街並みが見える窓に視線をやった。
静かに雪の降る外側の窓とは対照的に、館内側の窓からはかすかに人々の声が聞こえてくる。
ハハ ロ -ロ)ハ ちょっと苦手なんです、ああいった場は
(-@∀@) ふむ…そうでしたか
彼女は白い雪と灰色の空から、手元にある白い紙と黒色の文字へと視線を戻す。
(-@∀@) それは…保管庫の資料ですね
ハハ ロ -ロ)ハ はい。館内の資料との食い違いがあったので、調べていたところです
彼女の背後はカラフルにファイルされた資料でびっしりと埋め尽くされているが、その中の何冊分かは抜き出され彼女の手元にあるのだった。
(-@∀@) 熱心ですね
ハハ ロ -ロ)ハ そ、そうでしょうか
(-@∀@) ええ、そうですよ。私は純粋に貴女を誉めています
ハハ*ロ -ロ)ハ アサピーさん…
一瞬間、微笑んだ彼女はすぐに俯いてしまった。
一体どうしたのだろうか?私は心配になる。
ハハ ロ -ロ)ハ …でも私、記録を読むことしか、できません
(-@∀@) ……ん?
私は思わず首を傾げた。
(-@∀@) いけない事みたいに言いましたが…それが、どうかしたんですか?
ハハ;ロ -ロ)ハ や、その、なんていうか…
(-@∀@) 職員として使命感にでも駆られているので?
ハハ ロ -ロ)ハ …だって、私がブーン系を書きたくなっても、動機がちやほやされたいからで、文章だってどこかで読んだような部分ばかりだし…
(-@∀@) もう一度言いますが、それのどこがいけないのですか?
ハハ;ロ -ロ)ハ えっ…
(-@∀@) もっと視野を広げてみましょう。
他人に自身の存在を認められたいから人はコミュニケーションをとるし、人間の思考は主に他人や先祖のパクリです。
だから、それは当然なのですよ
ハハ ロ -ロ)ハ 広げすぎじゃありませんか?
(-@∀@) だまらっしゃい。そもそも、あそこで騒いでいる連中は…
私は祭りの会場をみやる。目を放した隙に裸の人が増えていた。とはいえ、例年と比べれば少ないが、数は重要ではない。
聞けば都合が悪いため、しかたなく自宅で全裸になり気分だけでも味わう猛者もいるらしい。
(-@∀@) あなたの言った事が当てはまったとして、多分、気にもしませんよ。見れば分かります
ハハ ロ -ロ)ハ そうでしょうか…
彼女は引き寄せられるように窓を開け、身を乗り出し。
ハハ*ロ -ロ)ハ ……すごい……
襲いかかる絶叫、歓声、嬌声、慟哭、悲鳴に体を震わせた。
***
(*'∀`) おい少年!俺ぁ、お前の作品読んだぜ!めっちゃ面白かったぞ!
(・∀・*) 本当!?ありが…
(・A・ )
(*'∀`) おうとも!ハラショー!
(*'∀`) ハアハア n
⌒`γ´⌒`ヽ( E)
( .人 .人 γ ノ
ミ(こノこノ `ー´
)にノこ(
【(*‘ω‘ *) ビンビンだっぽ】
(・∀・;) ひっ…ぎゃああああーーーっ!!
***
ハハ ロ -ロ)ハ …
(-@∀@) …
彼女は、そっと窓を閉じた。
857 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/04(火) 18:34:10.71 発信元:180.196.135.73
AAふいたwww
ハハ ロ -ロ)ハ …そうですね、確かに
(-@∀@) そうでしょう、そうでしょう
ハハ ロ -ロ)ハ でも、もし誰にも読まれなかったら…
(-@∀@) ありえません。私が必ず読みますからね
ハハ*ロ -ロ)ハ アサピーさん……でも
(-@∀@) まだ何か?
ハハ ロ -ロ)ハ ええ…まだちょっと、勇気が、足りません。あとほんの一握りが、足りないんです
ハハ*ロ -ロ)ハ だから、アサピーさん
彼女は、おそるおそる、右手を差し伸べる。耳まで真っ赤になりながら。
嗚呼、まったくこの眼鏡っ娘ときたら、時折こんなにも可愛い仕草を見せるのだ。まったく実にけしからん。
ハハ*ロ -ロ)ハ ちょっとだけ…私に、分けてくれませんか?
(-@∀@) ハローさん…
(*@∀@) 私でよければ、喜んで。いくらでも
アサピー爆発しえ
彼女の手を取り、歩き出す。
ああいう場は苦手、と彼女は言ったが、それは「どう振る舞えば良いのか」や「誰とどの程度絡むべきなのか」など分からない事だらけ故の躊躇いもあってのことだろう。
誰かが一緒なら大丈夫なはずだ。祭りが盛り上がるのと同じ事。
それにたとえ独りであっても、一度踏み出してしまえば、案外平気なものである。
ハハ*ロ -ロ)ハ ところで、アサピーさん。ずっと気になっていたんですけどね…
(-@∀@) はい、何でしょう
ハハ*ロ -ロ)ハ 裸で、寒くないんですか?
(-@∀@) え?…あっ
(@∀@-)
(-@∀@)
(@∀@)
まったく…やれやれだ。
ハハ*ロ -ロ)ハ ほら、呆けてないで行きますよ―
私はハローに引っ張られていくアサピーを見送りながら、盛大に溜息を吐いた。
…さて。
2人が退室したので、もう座ったりしても私の存在は露呈しないだろう。
私は今、空気のように透明となっている。
だから接触したり物を動かすなどの目立つ行動を控えれば図書館の誰にも、私を知られることはない。
…ああ、服を着ていたら怪奇現象に見えてしまうので当然、全裸である。
2人が部屋を出た今なら誰も居ないのでパイプ椅子を出し、派手に音を立て座り窓に頭を預けた。
町並みの見える反対側の窓は相変わらず寒そうだが、こちらはガラス越しにでも熱気が伝わってくる。
支援支援
語り合う彼等のそれが、心地良い。
私も、言葉を語り、語らせることが好きだからだ。
私の言葉は、とても微弱な力でしかない、分かっていても出力するのは何故か?
私は『言葉使い師』に憧れているからだ。
神林長平先生のSF小説から上辺だけを拝借した言葉である。
幼い頃から本好きな私は十代前半で比較的新しいジャンルに出逢い、数多の名作と同じように心を弄ばれた。
キチンとした文章だけでなく簡素な言葉の羅列にも、多感な私の感情は、劇の人形の如く思うがままに持ち上げたりパッと落とされたり突き動かされたりした。
やがて操られるうちにこのジャンルならば、どうしようもない貧相な人生の中で芽生える感傷や激情を、無学な私でも言葉を用いて発散できる事に気が付いた。
今まで暗喩的風景画でしか表現できなかった事、自分の世界を他者に肯定されたいという欲求
…そして、私の感情を操り日々を彩ってくれる言葉使い師達に、恩返しをしたいという思いがあって、私は恥ずかしながらも出力する。
まあ現実は難しい、では何もできないのか?
そんな事は無い、出来ることは幾つもある
…だから私は窓を開けて。
支援だ
***
(;*゜ω゜) うっひょおおおたまんねえええ…ん?
( ;^ω^) なんか当たったお…紙飛行機?なんか書いてあるし…って言うか、どっから?
***
そして私は文を折り窓から飛ばす。
同じように言葉を使い、私の夢想以上に私を踊らせてくれた者へ
…あなたの紡いだ言葉に胸を踊らされ、感情を操られたのだと知らせるために次々投下する。
私以外も踊らされてしまえと願いを込めて、この人達の世界は、こんなにも楽しいのだと少しでも広がるように。
ふむ
…自分で築いた世界を持て余しつつ、羞恥心故にさらけ出せないでいる、そこの貴方。
別に、私は強いらない。
これはあくまで趣味だから全て、あなたの好きにすればいい。
でも私は、まだ見ぬ貴方に期待をしている。
趣味なのだ、勝手に待つのも自由だろう?気が向いたら、で良い。
あなたの世界で、私を踊らせてはくれまいか。
あなた達は言葉使い師。
どうか私を操ってくれ。
終わり
続きまして
ブーン系小説シベリア図書館の過去短編(第11スレ〜第20スレの2レス以上の短編)感想投下します
他の人は俺にかまわず、好き放題しちゃってね
ξ*゚听)ξ敷衍された定義のようです(^ω^;)
2010/05/24(月)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-329.html ※「敷衍(ふえん)」とは
押し広げること 意味・趣旨をおし広げて説明すること 例などをあげて、くわしく説明すること
亜題(あ題:亜題 中途半端に消化する題。 完璧に使ってはいけない。 )を見事、中途半端に消化している短編。
男性から見た女性の面倒くささを、ひろゆきの唇的な説明で浮き彫りにしている。
嘘を嘘と見抜けるからこそ女性と上手く会話できる紳士諸君が普段言えない胸の内を代弁している。
王道展開のようです
2010/05/24(月)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-330.html 大体20レスな超ハイセンス王道展開短編。
夜更かしして『グレムリン2』を観ちゃう乙女で強肩なデレは、登校中、転校生でイケメンでパンツ覗き魔なドクオとぶつかり、くわえていたパン(一斤)を落としてしまう。
その日から始まる恋物語は京浜東北線のように加速し、僧帽筋ばりの盛り上がりを繰り返し、1/144スケール藁人形プラモを渡された時のような感動的エンディングを迎える。
乙。ほんわかした
感想も期待
精力的すぎてちょっと吹いた
いいぞもっとやれ!
この図書館もいろいろ投下されてるんだなぁ
( ^ω^)ブーンは過去を売るようです (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-349.html 心をざわつかせる淡々とした街の描写から始まる序章。
『 この街で日夜ささやかれる噂の一つに、『運命売り』というものがありました。 』
夜の街が持つ異質で歪な空気と、訓話めいた展開、そして想像を掻き立てられる設定がある。
『 そして巷にはもう一つ噂が、水面下でありながらも確かに存在していたのです。 』
『 その名は、『経歴売り 』
短編としても十分成立している話だ。
( ^ω^) Smiling hero のようです (仮) (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-347.html 味のある設定。
腐敗した警察組織は解体され、『 ヒーロー免許 』なる資格を得ているヒーロー達が治安維持に当たっている世界。
いつも人助けをしているブーンは、友人達からいくら勧められようとも、ろくでもない理由からヒーローに成ろうとしていなかった。その理由とは…。
まあ、なんだ。思春期だしね、仕方ないね。
l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-353.html 人によっては馴れが必要な書き方と展開だが、なかなかどうして癖になりそうでもある。
『 ('A`)「何で上半身と下半身が真っ二つに切断されているのに思考できているんだよおおおおお!」 』
平穏な日常の欠片も感じさせない不安感、背徳感は妖艶かつ甘美である。
『 l从・∀・ノ!リ人「妹者はの、カニバリズムなのじゃ。誰かを殺すことで性的快感を得ることが出来る。 』
苦手な人はとことん苦手だろう、しかしとことんハマる人も少なくないだろうと感じた。
(´・ω・`)自己絶対矛盾は旅するようです/ ゚、。 / (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-354.html 『 これは≪平行空想存在≫を通して、彼女を愛するための旅だったんだ―― 』
同性愛者の「 僕 」は、ぐちゃぐちゃな現実から逃げ出すかのように、旅に出る。
何もかもが不安定な「 僕 」は、現実で何を失い空想で何を得るのか?
そもそもどこから現実でどこまでが空想なのか?
『僕にも人を愛する権利があったんだ。 』
不安感を煽りに煽る序章だ。
ξ゚听)ξあをによし魔界現地妻のようです (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-355.html 『 ( ^ω^)「僕には青森に彼女がいるのですが、どうにも孤独に耐えられそうにありません。
.... なので、津田沼さん。僕の現地妻になってください。お願いします。お人好しですよね?」 』
淡々としていながらむせかえりそうな程に漂う怪奇。明治を感じさせる独特な語り口。
着地点が全く予想できない序章だ。
『( ^ω^)「ここですね。依頼主はここで声を聞いたらしいです。例の、『ぽぽぽ』ですね。 』
(´<_` )託されたようです (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-356.html 『 地中に掘られたドーム状のこの街に いわゆる「空」は存在しない。ゆるいカーブを描く 塗り固められた天井があるだけだ 』
終わりを知らせる一本の電話。
弟者は唐突に、酷な現実を突きつけられ、ささやかな日常は瓦解する。
『そうですね、お願いします。それより兄者はどこにいるんですか? もう少しでそう言いそうになった。』
兄者を良く知る弟者は、彼の行動がなかなか信じられずにいた。そして、投げ掛けられる質問。
『(-@∀@)「君の兄さんは本当に自殺をするような人間だったかい?」 』
丁寧に作り込まれている序章だ。
从 ゚∀从世界の終わりのようです (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-359.html 『 从 ゚∀从「月にいるエイリアンが、あと5年で攻めてくる」 』
周囲を置き去りにして我が道を行く科学者、ハイン。
彼女を慕い、共に歩むは流石兄弟。
彼女のあまりに衝撃的な発表を受けた世界はハインを、蔑視した。
『 世界が滅びるということと同義なのに。 』
『 ( ´_ゝ`)「……でも俺は、ハインを愛しているから」 』
『 ( ´_ゝ`)「世界中があいつの敵になっても、俺だけは味方でいたいんだ」 』
どこまでも真っ直ぐな愛情を描く序章だ。
ミセ*゚ー゚)リ樹海を征く者のようです (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-360.html 『 『樹海の進攻』により、陸地の95%以上が森へと姿を変えた。 旧世界の文明都市はあっさりと樹々に飲まれ、砂漠は草花に覆われ、今や緑の見えない所は海しか無い。 』
絶滅しかけたヒトは、しぶとく生き延びついに反撃を始めた。
冒険者と呼ばれる者達はパーティをくみ、深く険しい樹海へと旅立つのだった。
『 この世界には『精霊』と称される、五種の超自然的な不可視の力がある。 限られた一握りの人々のみがその精霊の力を理解し、利用し、支配できた。 』
ちなみに作者曰く、序章だけでこの投下分の五倍程度有る。
( ^ω^)ブーンは大侠客のようです (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-361.html 『 ―――時は、天正12年 西暦に直すなら1585年。 』
裏の支配者であるヤクザのブーンと。
『 ( ・∀・)「わかんねぇのか!? このお方の袈裟! この金円十字の代門! なによりこの風格を以て!」 』
表の支配者であるドクオ。
『 ( ^ω^)「・・ありがとう、将軍様。」
('A`)「預からねェよ、大親分。」 』
壮絶な過去を持つ2人の野心と復讐心は、遂に真っ向から衝突する。
『 (# ゚ω゚)「お前を・・・この豊臣の幕府を潰す事を、今ここに宣言しておくお!!」 ('∀`)「面白い・・・やってみろよ。」 』
この序章、あまりに壮大なifの歴史だ。
しえしえ
ぼくらの、ようです (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-363.html 書こうとしたけど無理だった。
だってさ、最初アニメ版見て書こうと思って、原作読んだらさ…もう半端じゃないレベルで鬱なんだもん…アニメ版は救いが有ったけどさ…原作はやばい。
主人公達の住んでた地球全体でみれば、そら救われてますよ。
だけど登場人物の少年少女達が、重い重い。
しかも、感動的なエピソードも挟んで、その所為で最終巻がますます切なさマッハで、もうね…でも読んじゃう不思議。
小説版は読んでないけど、無理だよ、俺はこんな漫画を原作にして書けないよ。
ストーリーなぞるだけで辛いわ。
一度操縦したら必ず死ぬロボットで、自分の存在している宇宙をかけて平行世界同士で戦わされて、最終戦の主人公をはじめ各主人公達の境遇や選択が…『 この地球の人間を、全て殺せば良いんです 』…そんな展開むーりぃ。
(´<_` )おぞましい…でも感じちゃう!のようです (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-364.html これは何度か続きを書こうとしてるけど、未だならず。百物語(第2回目)に参加したときに創作板の『 それぞれの恐怖のようです 』スレで、短編版なら投下したけど…長編には成りそうもないや。
三雲岳斗の『 少女ノイズ (文庫)』、入間人間の『 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん (ラノベ)』シリーズ、広江礼威の『 BLACK LAGOON (漫画)』シリーズに影響されてやった。後悔はしていない。
面白そうな感想たくさんだけど長編序章だから本編まで読み出したら止まらなくなりそうで怖い
( ^ω^)と欠落の世界のようです。 (長編序章祭)
2010/05/29(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-367.html 途切れていた意識を取り戻し、目を覚ましたブーン。
彼は西洋風の造りをしている町で、着の身着のまま、立ち尽くす。大切なモノが、欠落したままで…。
プロローグから不安になり、好奇心掻き立てられる。言いようのない雰囲気がまとわりついてくる序章だ。
( ∵)はワルになるようです (長編序章祭)
2010/05/30(日)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-375.html 女子の何気ない会話をこっそり聞いていたビコさん!劇的ビフォーアフターな高校デビューの結果、一気に番長へと登り詰める!その姿は正に登竜!
ビコさんまじパネェっす!寡黙で寝技が得意でナンパだってお手の物!そして迎える、VIP校番長ゼアフォーとのタイマン!
ビコさんまじカッケェっす!
…ガンダムのボールだとか、大砲しょってるとか、そんなちゃちなモンじゃあ断じてねえ!…もっと恐ろしいイメチェンを味わったぜ…。
『从;'ー'从「大変だよ!ウチの番長のビコくんと、VIP高の番長ゼアフォーがタイマンらしいよ!」 』
『('、`*;川「・・・ビコくんのが・・・ちょっと長い・・・」 』
七不思議は覚えてるなぁ……
怖いの苦手なのに読むんじゃなかった
( ^ω^)めざせ!一流ミミズハンターのようです
2010/05/31(月)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-378.html 『奇跡的に核の汚染を免れた唯一の土地
『シベリア図書館』とその周辺地域が、
その後世界中の生き残った人々を集めて、建設した大都市 『Siberian Library』 』
『の、下。』
壮大なSFかと思ったら河合塾の罠だった。
なんだよ大学行かないのがそんなに悪いかよ畜生。
ていうか序盤の設定どこいったんだよ。
ミスタードリラー進君とか懐かしいよ…。
お題の消化の仕方が良い感じに化学反応起こしちゃっている短編。やられた。
『m9('∀`)9m「いいことだらけの河合塾全国統一模試! さあ、画面の向こうのみんなも今すぐ!」 』
『満員御礼! ミニラノベdeヘタクソ10分絵祭り』のようです:2010/05/31(月)
突発的に決まった祭りの開始前、挨拶で上手いこと言いたい館長の悪足掻きと、なんだかんだ力を貸すツンのデキる女っぷりを描いた2レス短編。
はやる気持ちが伝わってくる。
保管庫でも読める。
ごめん嘘吐いた。『満員御礼! ミニラノベdeヘタクソ10分絵祭り』のようです のまとめは保管庫に無いわ。ごめんね。
(゚、゚トソン彼を撃ち墜とした日、1944のようです。
2010/06/01(火)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-382.html 冷たく広大な大地を舞台に繰り広げられる、ドイツ国防軍とソ連軍の泥沼な戦争の中で出逢った、戦闘機パイロットの悲恋を描いた短編。
地上はパックフロントから空はスプリットSまで、陸・空の専門用語を多用しているため、知らない人にとってはそこが難点との指摘も。
しかしながら物語としてはあっさりと読みやすく、戦術的勝利が戦略的敗北を覆せないことや、時代の流れに飲み込まれる個人の悲哀が何とも言えない読後感を与える。
( ^ω^)みんな開眼してなにかに気付くようです
2010/06/01(火)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-383.html 深夜テンションで書かれたらしい10レスちょいの何がしたいのか良く分からないギャグ短編。
インパクトの強いAA、開眼して気付いた事の微妙さが、絶妙にシュール。
そしてこの短編の最大の魅力は…あれ?俺何て言おうとしたんだっけ…
『 (-_-)「あ、なんかいま一瞬だけ人生が楽しかった」 』
从 ゚∀从 全人類が超能力者になったようです
2010/06/02(水)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-386.html 『 その人類の9/10が自分が超能力者になったことすら気付かず 気付いた人類の4/5が自分はどういう能力者なのかわからず
わかった人類のその半分がその能力の発動仕方がわからず 発動の仕方まで会得できた人類の9割以上があまりに使えない能力だった 』
神になるようですのパロ的な短編。ただし途轍もなく使えない超能力者達が物凄く平和に日々をすごす、ほのぼのとしたお話。
『 「能力解明センター」 』で自分が超能力者であることを知ったハイン。
しかし自分はどんな能力を使えるのか、カッサカサな犬のフンを踏んでしまうまで気付けなかった。
そして気付いたからといって、どうという事は無かった。
不憫な能力者とラストに登場した最強にして最高の能力者との落差が悲惨。グリーンスマイル(笑)
(ヽ´ω`)不幸の手紙のようです
2010/06/02(水)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-387.html 社会現象にもなったチェーンメール、不幸の手紙。
一枚の絵葉書を受け取ったブーンは、被害をこれ以上広げないように、世にも恐ろしい事態をその身で受け止める決意をした…。
ショボンさんマジイケメン。こんな良い男になら…ウホッ。
ちなみにどちらかというと、ほのぼのした話。
見てるぞー
見てるよ
頑張れ
( ^ω^)奇妙な夜道を歩いたようです
2010/06/05(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-396.html 母親と喧嘩したブーンは。
『ξ--)ξ「家に帰りたい?」 』
街灯が点々と照らす夜道で。
『川 ゚ -゚)「独り占めするつもりだったのかい」』
白いワンピースを着た少女と。
『( 'A)「早く喰っちまいてぇなぁ……」 』
奇妙でおぞましい者たちに出会いながらも。
『(*゚ー゚)「うふふ、坊や、またね」 (,,゚Д゚)「また後でな。……会うときにゃあ、お前は左足だけになってるだろうが」 』
母親の居る、自分の家を目指して。
『川 ゚ 々゚)「おねえちゃんが、おね、ねえ、いっ、おねえち、こども、いってた、つ、つん、つん、つれてる、いってた、ごちそう、おいしそう」 』
ツンに、手を引かれながら、ひたすらに。
『( ・∀・)「ふふ、ツン大丈夫? あのとき、体をむしられて、すごく痛そうにしてたからね。 思い出しちゃったのかな?」 』
奇妙な夜道を、歩いてゆくようです。
『( ´∀`)「――さあ、ブーン、帰るモナよ」』
文章ならではの技法を上手く取り入れた、切なくも不気味なホラー短編だ。
今日はもう寝ますね、ありがとうございました
あとはよろしく、また明日
感想とイラスト乙!
自分も何か書くかな
('A`)「シベリア図書館擬人化したらものっそエロいんじゃね!?」
( ^ω^)「いきなり何言ってんだお前」
('A`)「だってさだってさ、創立四周年ってことは四歳の幼女と同義だろ!? んなもん萌えるに決まってんじゃん!!」
( ^ω^)「世が世なら秘密警察に連行されかねないことを堂々と……」
('A`)「ヤッベなんかテンション上がってきた。ちんこ出していい?」ボロン
( ^ω^)「もう出しとる」
('A`)「ハァハァ……シベリア図書館ハラショオォォォォォォォ!!!」シコシコシコシコ
( ^ω^)「もしもし警察ですか、変態を一体捕まえてほしいんですが」
('A`)「……ふぅ。幼女で抜くとかないわ」
( ^ω^)「賢者タイム中に悪いけど、続きは警察でな」
('A`)「そうする」
お前らは興奮しすぎてちんこ出さないようにな!館長との約束だぞ!
ふぅ…
で、擬人化は?
('A`)φ_カキカキ
('A`)よし、シベリア生まれシベリア育ちのシベ=リアちゃん(4)描けたぞ、ブーン
http://i.imgur.com/0GSYcPo.jpg ( ^ω^)シベ*゚ー゚リア('A`)
( ^ω^)ただのしぃ亜種やん…
('A`)しゃらっぷ。黒髪ロングのはにかみ屋さんだ。舐めんな。
( ^ω^)大体こんなのドクオの理想の4歳幼女にすぎないお
( ^ω^)リア幼女は…
( ^ω^)鼻水とヨダレと鼻くそまみれの面でご飯をくちゃくちゃ言わせて食べるわこぼすわ散らかすわ、オムツ外してカーペットの上で用を足すわ、挙句にグチャグチャ言わせて途中まで食ったバナナ要らなーいなんていって寄越すし…恋人はアンパンなんだお
('A`*)スカNTRか…なかなか…
( ^ω^)こりゃダメだ
>>913 よくやった、今晩は冷えるからヲッカをやろう
スピリタスも追加してやろう
917 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/05(水) 02:30:00.81 発信元:206.223.150.45
序章祭懐かしいな、残像、、樹海、殺しあう、大狭客、装術士は覚えてる
完結は残像だけかな、樹海は生確できてるが装術士はどうしてるかな
え樹海ってまだ生きてるの
てっきり旧避難所と一緒に死んだとばかり
おぞましい……はお前かよwww
もちろん覚えてるよ、生存確認できて何よりだ
感想をぽつぽつと
オーラの大海!!スピリチュアリスト美輪明子のようです
創作板に彗星の如く現れて、瞬く間に去っていったクッソスレ
ゆるいAAとしょうもない展開に吹いたww
あとがきや過去ログ依頼まで徹底的にふざけてるのがすごく好印象。このセンスが羨ましい
ギリガラのようです
博士と乗組員を乗せた要人専用艦『ギリガラ』は、アルバトロス連合所属の最大級戦艦『ディック・ベレナ』と遭遇する。
軍がギリガラへと下した命令は、戦艦を落下させずに無力化することだった。
独特な設定と、ギリガラの乗組員たちの掛け合いが楽しいSF。おどろくことに地の文がない。
どこか飄々としたキャラクターたちは、敵も味方も魅力的。スニフィかわいい。
いかれた博士と、クールな艦長の独特な関係もいい。
状況がわからなくなることもあるけど、それを差し引いても楽しい作品。
( )残念ながら、わたしは**は**のようです
とある事件について話をするため、わたしのもとにある人物が訪れる。
わたしは秘密にしてくれと約束すると、事件について語り始める……。
閲覧注意の欝短編。いかれきった登場人物の独白がいろいろとエグくて、読んでて気分が悪くなった。(褒め言葉)
流石一家の扱いが独特で、読んでてかなりびっくりした作品。あわてて何度も読み返したのはいい思い出。
最後まで読んでも、誰も救われないし報われない後味の悪い話。だけど不思議と読み返してしまう。
切ないこぃの物語〜世紀末恋闘伝のよぅです
女子高生デレと彼氏のブーン(イケメン)のラブストーリー☆
圧倒的ギャグ作品。なんどでも言おう、これはギャグだ。
今時☆女子高生の恋の話の皮をかぶりきれてない、ぶっとんだ話。
女子高生口調の地の文と、話の本筋とのギャップがひどすぎる話。まぢだし。
閲覧注意と書かれてるが、そっちの方向でも閲覧注意は全然期待してなかった。というか、誰得だよこれ。
無駄に伏線が用意されていたり、ディアッカが回収されたりとしょうもないところで凝ってるのも好き。
なんだこれ・・・・の破壊力は異常
>>875 このモララーの短編前も読んだけど、よくわからない
誰か解説してくれる人居ないだろうか
序章祭の全感想やろうと思ってたらすでにやられててワロタwww
>>922 同じ作品の感想だろうがいくらでも読みたいんだぜ
投下はよ
>>921 お互いを嫌うが故に名字まで変えていた双子のモララーとシュー
しかしモララーはシューを心の底から憎むことはできずにいた
シューがいじめられ殺害されてから、モララーはシューの幻覚を見ていて、モララーがデレとのデートから帰った際に
出迎えたシューは、殺害された時の姿をした幻覚
シューに対しては生前からか、もしくは殺害された時の裸体を見て、性的興奮を覚えている
シューとのベッドシーンは幻覚(または良く似ているであろう自分自身の顔)を見ながらのオナニー
モララー(生前のシューも?)は極度の人間不信で(シューの死が切っ掛けかもしれない)他者を人間扱いする事はないが、シューだけは自分と同じ人間扱い(人間である自分と双子であるから)
モララーはシューをいじめた女性グループを見つけ出し接触、皆モララーに言い寄ってくる。それを利用してジョルジュへ引き渡す
その過程で、人間として好きになれるか試してみたが、どいつもこいつも醜い雌豚と結論
しかしシューの言葉(生前に言われた記憶ではなく、無意識下で自己防衛のために行われた自分を肯定するための妄想の可能性)を守るために、自分と同じ人間として対等に愛することのできる女性を求める(生き続ける)決意をする
>>921 あれ、ちがうな。しかもモララーとシュー、似てないって言及されてるし
モララーは生き物の殺害に対する躊躇いがない上に自分とシュー意外は人間でない(家畜と同等の動物なので殺したってかまわない)と考える異常者で
故に動物好きのシューはモララーを嫌い、またそれに気付いているのはシューだけだから危険人物として人を殺めないうちに何とかしようと画策していたが
シューが殺され、そのためモララーの枷が外れて、復讐をする場合の方法が自分で解体(殺人)かジョルジュに引き渡しになっている
今まで交際した女性たちが別れを切り出したのは、モララーとシューが双子だと知ったから
「間違えない」とは、情がわいて人間だと勘違いするなと自分に言い聞かせている
…ごめんね俺も混乱してきた
なんじゃかんじゃやってたらボチボチ次スレの季節じゃないか
あれは意外なオチだった……途中から不穏な空気はしてたけど
邪道起承転結のようです
2010/06/13(日)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-415.html 『 ζ(゚ー゚*ζ「いっけなーい、王様とのお約束に遅刻しちゃう!」 』
圧倒的リリック、圧巻のライム!またオマエか、と思わせられたグレートなギャグ短編!
『 私ったら、また「エイリアン3」見ながらジャスティスカイザーのインタビュー記事読んでたら寝坊しちゃった!
私のばかばか! とうへんぼく! 滑らかな健脚を持つ勇者の血筋!! 』
これもう説明も紹介も感想も書けねえよ…なんだよコレ…何なんだよ…深夜テンションどころじゃない、もっと恐ろしい何かを感じるぜ…!
『ζ(////*ζ(って、私のバカ、AIDS×幽霊とかベタな腐女子思考しちゃった!
なんで腐れお股を腐れキュンキュンしなきゃならないのよ!) 』
('A`)ドクオは死んでいるようです
2010/06/16(水)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-427.html 『 Dokuo:僕は僕の世界で生きている。君たちの世界に僕は存在していない。 』
電子の世界で巡り会った四人は、それなりに楽しい時を過ごしてきた。
だが、ある日ドクオの発した言葉で、彼らは現実へと引き戻されてしまう。
言いようが無い余韻の残る、現代社会のありふれた冷徹さを写した作品だ。
ちなみに作者いわく『 ハイロウズの「NO1」「不死身の花」から一部引用・改変させて文中に挿入させています。 』とのこと。
>>925 ありがとう
成る程、「間違えない」はそういうことだったのか
俺もシューがいじめられて死んだのかと思ったけど、そうすると休学の理由がわからなくない?他の所は納得出来るんだが。。。
>>935 いよいよもって父親までもが精神をやられたんじゃないかな
父親には、さぞ辛い日々だったろうと言っているし
大学に行く事自体が復讐のためだったのかも
( ^ω^) 喫茶店にて (仮)
2010/06/18(金)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-431.html 現代的でありながらも古典的郷愁を感じさせる、暖かな作品。
19歳という微妙な年齢特有の万能感や自立心、「 大人 」という存在への憧れめいた行動などを見事に描き出していて、あたかも昔の自分を書かれているかのような気恥ずかしさすら与えられた。
気取っていた主人公の挫折と、改めて実感する「 母親 」の偉大さと、ラストシーンの安堵感とがバランスよく纏まり、まるで現代文の教科書に載っている短編を読んだ後のような
胸の内がすっきりとしているようなモヤモヤと何かがくすぶっているような気持ちを…そう、まさしく余韻を残してくれた。
行間による演出も巧みである。
夏のかげろいのようです
2010/06/19(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-432.html 『 (´・_ゝ・`)「自分の今の心情を俳句にして提出せよ」 』
この宿題に答えた3人が抱える苦悩希望増悪愛情諦観…。
俳句という短い文に込められたあまりに大きな情念を教師として、また人間として真摯に評価するという、ともすればそれだけの話なのに、恐ろしく心を揺さぶり言の葉の可能性を再確認させる。続き下さい。
シベリアの熱い夜のようです
2010/06/19(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-433.html うだるような暑さの夜に繰り広げられる、御題を元にしたとりとめのない会話。まさかのブブゼラにやられた。
『 (;'A`) その気になれば内藤さんならどの女の子もお持ち帰り可能だったと思うんすよ
(;^ω^) ……なにが言いたいんだお
(;'A`) よりによってなんで俺をお持ち帰りしたんすか? 』
※ホモではありません。
ミセ*゚ー゚)リどっちでもよいようです
2010/06/19(土)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-436.html なんなんだよクソがっ!エディタ論争ってなんだよ!自分のPCなんて持ったことねえよ!携帯じゃダメなのかよ!?
小説系の個人携帯サイトに書きためてメモ帳にコピペしてから再度コピペ投下するのが…そんなにいけない事なのかよチクショオオオオオ!!!!
『 (゚、゚トソン「WindowsなんてやめてLinux使えばいいじゃないですかミセリ」
(*゚ー゚)「FreeBSDでしょ?普通」
(゚、゚トソン「普通じゃないですよ」
(*゚ー゚)「あ?」
ミセ*゚ー゚)リ「二人にはついて行けない・・・」 』
―――特別編―――
ムジカ・シベリア:ブーン系コーナー:2010/06/14(月)
『( ^ω^)えーと、では、今回の特集です。
すでにシベリアに居を構えて数カ月が経とうとしている、
「ブーン系小説シベリア図書館」を特集します。』
皆さんは御存知だろうか?
シベリアには様々な文化が芽吹き、花開き、そして乱立する単発スレの合間にポツリポツリ埋もれ逝く事を…。
『ラジオシベリア』スレにて大活躍した名DJが送る、超超超不定期番組『ムジカ・シベリア』。
明るいトークとセンス溢れる選曲で寒さに痺れる赤耳を暖かく、心地良くしてくれた音楽番組が、ブーン系小説シベリア図書館を取り上げてくれた特別企画がこちらだ。
未だに悔やむのは、かつてDJの彼が出した御題に答えられなかった事、そしてスレ落ちに気付かなかった事。
それでも、どうか「ありがとう」と言わせて欲しい。
貴方が今どうしているのかは知らない。
けれど私は忘れない、あの日の素敵な交流を。
ありがとう、貴方の結んだ種は、確かに私の中に根付いている。
なお、他のシベリアスレでもブーン系小説やこの図書館が紹介されたり交流が成されている事についても、深く感謝している。
※保管庫に記録されています
>>936 あ、身内って父親のことか
モーテンでした
夏の蜃気楼、のようです
2010/06/24(木)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-457.html 『 ξ゚听)ξ「ねえブーン、私の絵を描いてくれない?」
遠い日の約束、そのためだけに彼女は来てくれたらしい。
胸が締め付けられそうだった。
その時、僕の中では再び出会えた喜びと、常識の枠を越えた現象への動揺と、
きっと再び来るであろう、別れの悲しみが渦巻いていた。 』
ブーンが絵を描く、その理由。
ツンの深く優しい愛。
ひたすら切なく美しい短編だ。
全シベリアが泣いた。
('、`*川恒温変温ゴミ箱ユニオンのようです/ ゚、。 /
2010/06/27(日)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-462.html 『 /`、。 /「あ、なた、みたいにね」
冷たい肩を抱いてやると、ダイオードはほうっと息をついた。
/`、、 /「あったかく、なりたかったなぁ」
息が詰まった。
不思議と鼻の奥が痛んだが、涙だけはいつまでたっても流れてこなかった。
汚いベッドの上で、半裸の人外が抱きしめあっている。
なんて滑稽なんだろう。 』
すごく…マッドサイエンスです。
退廃的で寂しい雰囲気の、隔離された者と繋がれた者による、虚しいような暖かいような、優しいような冷たいような、不思議な読後感を味わえる短編。
お中元の季節のようです
2010/06/30(水)
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-468.html 御中元は何よりも感謝の気持ちが大切だと私は思います。まあ俺は贈ったことは、ほとんどないけどね!
『 ( ω )~゚ ドサッ
(;'A`)「……気絶しちまった!」
(´゚ω゚`)「フン…豚は脱落か。まあいい、弱者に興味はない」 』
弾切れだわ、おやすみー。
乙
おやすみ
947 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/05(水) 21:42:20.43 発信元:206.223.150.45
読みたくなるような感想文を書いてくれてるな
挙げてあるやつ全作品読むなら毎日睡眠時間削らなきゃな
( ^ω^)男は可愛く美しくのようです
ttp://tanpentokanohokanko.blog118.fc2.com/blog-entry-247.html あるところに女装を極めた漢――女装師たちを養成するための学園があった。
そんな学園に入学した( ・∀・)と( ゚∀゚)。そして、その友人や先輩たちの日常を書いた学園モノ。
( ^ω^)がξ゚听)ξに、('A`)が川 ゚ -゚)にと女装術はとにかく万能。
そんな彼らがきゃっきゃっうふふした日には、喜んでいいのか悲しんでいいのかわけがわからなくなる。
百合なのか、ホモなのか、男の娘なんだかわけがわからないんだけど、読むと妙に癖になる作品。
とにかくみんな楽しそうで、こんな学校あるんだったら一度は行ってみたい思わされる。
( ^ω^)けっせんの時のようです
ttp://boonzone.web.fc2.com/kessen_toki.htm 受験シーズン真っ最中。試験本番で( ・∀・)は長年に渡る宿敵とまみえることになった。
どうみてもクッソスレな設定を真剣にやったギャグ作品。
なんで( ・∀・)がんばっちゃうんだよww どいつもこいつもバカバカしくて、笑える。
( ・∀・)の体がいろんな意味で心配になる話だった。今後の彼の人生に幸あれ
953 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/06(木) 01:48:44.30 発信元:222.0.75.154
(#^ω^)「うおー!熱気連斬!!」
ズバー!
(;ФωФ)「ぐわー!この魔王さまが人間ごときにー!」
バタリ
( ^ω^)「これで世界が平和になったお……」
(;ФωФ)「ふふふ、勇者よよく聞け」
(;ФωФ)「吾輩が倒れてもいずれ第二第三の魔王が現れる」
(;^ω^)「なんだってお!!?」
(;ФωФ)「その時に貴様は生きているかな。ふふふ……」
(#^ω^)「その時はまた正義の意思を継いだ新たな勇者がお前を倒すお!!」
(´・_・`)「でもそれ、根本的な解決になってないよね」
( ^ω^)( ФωФ)「……」
954 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/06(木) 01:53:39.72 発信元:222.0.75.154
_
( ゚∀゚)「デスナックル!」
ドガー!
('A`)「うわああああ!!」
バタリ
_
( ゚∀゚)「この拳を受けて立ち上がったものはいない…… 俺の勝ちだ!!」
( A )「……うっ、ぐぐ」
―――ドクオ!
('A`)「うおお!!」
―――負けるなドクオ!
('A`)「まだ勝負は終わっちゃいないぜ……」
_
( ;゚∀゚)「バカな…… 何故立ち上がれるんだ!!」
('A`)「みんなの思いが…… 俺を立ち上がらせてくれたんだ!」
(´・_・`)「でもそれ、全く具体性を伴ってないよね」
_
( ゚∀゚)('A`)「……」
早速来たなショーン
ワロタ
957 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2014/02/06(木) 02:11:06.39 発信元:222.0.75.154
( ^Д^)「ひゃはは!これで終わりにしてやるぜぇ!!」
(,;゚Д゚)「や、殺られる?!?」
(#^Д^)「死ねぇぇ!!」
(,;-Д-)「くっ……!!」
カッキィーン!
(,;-Д゚)「……!?」
(;^Д^)「き、貴様はっ!」
( ・∀・)「やれやれ。間に合ったか」
(,;゚Д゚)「モララー!!どうして俺を助けた!」
( ・∀・)「勘違いするなよ。こんなところで倒れてもらっちゃ困るってだけだ」
( ・∀・)「何故ならば、お前を倒すのはこの俺だからだ!」
(´・_・`)「でもそれ、根拠に乏しい弁解だよね」
( ・∀・)(,,゚Д゚)( ^Д^)「……」
958 :
旧海岸通り:2014/02/06(木) 02:14:27.07 発信元:126.91.126.206
( ´∀`)「この秘薬を飲めばお前のパワーは100倍に膨れ上がるモナ」
ミ,,゚Д゚彡「スゲェ……」
ノパ听)「これで闇の化身デスゴッドにも勝てるわ!」
( ´∀`)「しかし、力に選ばれなかった者は命を失うモナ!その可能性は99%以上だモナ!!」
ミ,,゚Д゚彡「成功率1%だと!?」
ノパ听)「そんな……」
( ´∀`)「力を得るには代償を伴うモナ…… それでも挑戦するのかね?」
ミ,,゚Д゚彡「ああ、飲むぜ!」
ノパ听)「無茶よ!99%死んでしまうわ!」
ミ,,゚Д゚彡「だが可能性はゼロじゃない…… 俺はそれに賭けるぜ!!」
(´・_・`)「でもそれ、都合よく誤魔化しているにすぎないよね」
( ´∀`)ミ,,゚Д゚彡ノパ听)「……」
ageちゃった。ながらよくない。もうやめよう。
ぶん殴りてぇこいつ
しょーん小練www
なんでもありな祭りの体現者か
88 名も無きAAのようです 2014/02/06(木) 16:20:22 ID:XDMwO4ms0
シベリアが海外規制だとかで書き込めないので、図書館に配達してもらっていいかな
Channelersのようです
続きが来ないかなと待っている作品筆頭。ジャンルは超能力バトル。
確かな筆力とAA作成力に支えられている本作には、魅力的なキャラや
展開が盛り込まれている。バトルものだが肉弾戦一辺倒ではなく、
たとえば現在のポセイドン編は心理戦がメインだったりする。
ところどころ張られた伏線が気になって仕方ない。続き、まだかー!
( ゚∀゚)「コミケ行くぞ」('A`)「えっ…?」
こういう実録系大好きです。友達とアングラなところ(コミケも
いまやメジャーになったらしいが)に行ってバカやったり変な体験したり、
テキストサイト全盛時代にこういうの沢山読んだなあ……と妙に懐かしい気持ちもしたり。
俺もいつかコミケ行ってみたいなと思いました まる
89 名も無きAAのようです 2014/02/06(木) 16:24:04 ID:XDMwO4ms0
それとこのレスの計二つを、どなたかよろしくお願いします
(´・ω・`)は会社をやめる
掛け合いがくせになる作品。ジャンルというか、ストーリーは
タイトルそのまんまであり、ゆとり新入社員と団塊おっさんの
噛み合わない会話がキモ。読み終わって笑い、そのあと
ほんのちょっぴり暗い気持ちになる。短いので未読の人はすぐに読んでほしい。
('A`)シベリアキョセイクラブのようです
久しぶりに読み返したが、やはり面白い。シベリア図書館黎明期の
名作のひとつ。ストーリーを楽しみつつ、挟まれるギャグ展開に
笑い、キャラを愛おしく思える、そんな作品。探偵団ものってさ、
いやあほんとにいいもんですね。
みんな良いよ良いよー!
弾切れかと思ったがまだちょこっとあった
「 派生図書館群像のようです 」
***
ワタクシ、近頃思うのです。空が随分重たいな、と思うのです。
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(´・ω・`) はあ
公園というのは本来明るい笑顔と楽しい声で溢れているべきなのですけれども、こうして灰色の寒空の下コートを着込んで冷たいベンチに座っている私の耳に嬌声は無く、笑顔どころか人が居ないのであります。
公園の敷地を出れば、勿論たくさんの通行人がいらっしゃるのですが、生憎と私の他には誰独りとして公園に足を運ぶ者は居りません。
ですからついつい、溜息をこぼしてしまうのです。
それというのも、原因は、私の膝の上にあるドッシリした灰色の本なのでありまして。
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(´・ω・`) 続き、こないなあ
この地味な割に頑丈なつくりの本は、独りでに頁が増えていくのであります…不思議な事ではありますが、この本は余所世界の極一部を物語として読める、という代物でありまして。
余所の世界を写すが故に、勝手に、頁が増えるようなのであります。
これを見つけ出しました当時の私は、底知れぬ恐怖をも抱きましたが、時が経つにつれスッカリ愛読書となり今では片時たりとも手放すことはありません。
しかしある日を境に、何故やら頁の増加が止まってしまいました。
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[,|,★,|]
(´・ω・`) もう、こないのかな
それで、私は灰色の本と写し出されていた余所の世界について、憂いているのであります。
先に述べましたようにこの本が写し出す、余所の世界にある「 図書館 」の有り様を覗き見て一喜一憂し、またあちらからも、私の職場を同じように覗き、一喜一憂しているはずなのでした。
しかしながら灰色の本の頁が増えないと言うことは、彼方サンに何事かあったのかもしれず、しかし私に知る術は絶無であるという、なんとも歯痒い思いをしておりました。
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[,|,★,|]
(´・ω・`) 寒いなあ
この頃私の思考は悪い方へと、放ったビー玉の如く転がっておりまして、そんな私は思うのです。
こちらの世界にも、何事か起きるのではあるまいか、と心配をしていたのであります。
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[,|,★,|]
(´・ω・`) おっと、こんな時間か
ふと腕時計に目を落としてみれば、お昼休憩が終わろうとしておりました。
早く職場へと戻らねば、同僚たちに叱られてしまうので私は本を鞄にしまい、煉瓦敷きの大通りを駆け抜けました。
***
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[,|,★,|]
(´・ω・`) やれやれ、間に合った
私の職場でありますナルィーシュキン・バロック様式の、随分古く随分と洒落た小さな図書館に職員用の扉から入るやいなや、ニコヤカに待ちかまえていたデレという若い女性職員と、目が合ってしまったのであります。
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ζ(゚ー゚*ζ おかえりなさいませ、館長
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(´・ω・`) うん、ただいま。間に合ったよね?
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ζ(^ー^*ζ ええ、ええ。間に合いましたとも
支援
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(´・ω・`) なのに出迎えかい。一昨日の事は反省していると、言ったじゃないか
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ζ(゚ー゚*ζ ワタクシ、館長の言葉は、ちゃんと信じていますよ。遅刻の心配などしていません。
ただ、今日はお天気が崩れそうなのに、公園までお出かけになりましたので。
何事か思い詰めているんじゃないかしらんと、不安になってしまったんです
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(´・ω・`) 相変わらず勘の良いことで
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ζ(゚ー゚*ζ 悩み事ならばどうか、ワタクシ達に相談してくださいな
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(´・ω・`) そうだね。でもそれは今日の仕事を終えてからにしよう
私が住んでおりますのは北方の静かな国でありまして、住人は穏やかな人が多く、それほど慌てることなく仕事ができるのでありまして。
私と先の女性職員、それに他の同僚たちは緩やかに終業時刻を迎えたのであります。
支援支援
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ζ(゚ー゚*ζ 兄様
血の繋がりなどありません、しかし彼女は仕事中をのぞき、好んでこう呼びます。
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[|,,★,,|,]
ζ(゚ー゚*ζ今夜の晩御飯はミセリちゃんが作るんですよ。早く帰ってあげましょう
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(´・ω・`) そうか、あいつも成長したもんだな
ミセリというのは妹であり、私はデレとミセリと共に暮らしております故、このような会話になるのであります。
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[|,,★,,|,]
ζ(゚ー゚*ζ ふふっ。ワタクシが初めてミセリちゃんとお喋りした夜のこと、良く覚えています
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(´・ω・`) あいつが、まだ中学生の…御盆だったな
あれ?この二人もしかして蜜は哀れの二人か?
この国の良いところの一つは、他国の慣習に寛容であり、民族や宗教などに囚われる事がないという点であります。
今、デレと並んで歩く煉瓦敷きの通りにも、品種改良がなされた桜の木が植わっております。
永久凍土の横たわるこの国には、ありとあらゆる文化が混在しているのであります。
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[|,,★,,|,]
ζ(゚ー゚*ζ ワタクシあの夜、嫉妬したミセリちゃんに本当に刺されてしまうのかと思いましたよ
他人には話したことのない、ミセリとデレと私との思い出話に花を咲かせてはみるものの、私の意識は此方の世界へ向けられてはおりませんでした。
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[|,,★,,|,]
ζ(゚ー゚*ζ 兄様?
デレはそれを目聡く悟ったのであります。
彼女の澄んだ瞳に見つめられて、私はつい、打ち明けたのであります。
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[,|,★,|]
(´・ω・`) 僕、最近思うんだ。この世界は、ある日突然に、消えてしまうんじゃあないのかって。とても不安なんだよ
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[|,,★,,|,]
ζ(゚ー゚*ζ ええ
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(´・ω・`) デレ、これを見てくれ。この本は、異世界の事が書いてある
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[|,,★,,|,]
ζ(゚ー゚*ζ はい
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[,|,★,|]
(´・ω・`) 信じられはしないだろうけど、僕はこの本の頁が独りでに増える度、余所の世界を覗き見る事ができた。平行世界と言っても良い
,,,,,,,,,,,
[|,,★,,|,]
ζ(゚ー゚*ζ そう
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[,|,★,|]
(´・ω・`) 僕はこの本に描かれる世界の人と会うこともできた。余所の世界の取り留めのない日常に触れ続けていた、それは彼方も同じだった
,,,,,,,,,,,
[|,,★,,|,]
ζ(゚ー゚*ζ それで
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[,|,★,|]
(´・ω・`) それが、ここ最近、頁が更新されない。向こうの世界の人と会えない。
物語として書かれる世界を、読むことができなくなった。
その意味…そして、この世界が実は同じ物だとしたら
ふむ
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[|,,★,,|,]
ζ(゚ー゚*ζ 兄様
ここで、デレはいよいよ私の言葉を遮ると、防寒のため重ね着して尚華奢な両腕でもって私を抱き寄せ、赤子をあやすかのように私の背中を、ぽす、ぽすり、叩いたのであります。
,,,,,,,,,,,
[|,,★,,|,]
ζ(^ー^*ζ 一度産まれ落ちたモノは、そう簡単に消えはしませんよ
気恥ずかしさと、情けなさで、あっという間に私の全身はカアッと熱くなってしまいました。
***
それから幾日たった、重苦しい曇天のお昼時でありました。
相変わらず侘びしい公園のベンチに腰掛け、灰色の本を無意味にめくっていたところ、不意に私を呼ぶ声がしたのであります。
ξ゚听)ξ ショボンさん、お久しぶりです
どこか冷たそうな雰囲気を纏った、ツンという名の彼女は。
私が覗いていた世界で、私と同じ立場にある人物なのであります。
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[,|,★,|]
(´・ω・`) 館長さん。お久しぶりです、本当に、久しぶりだ
おお
ξ゚听)ξ そうですね。少し、お時間よろしいですか
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[,|,★,|]
(´・ω・`) 勿論ですとも。さあどうぞ、お掛けになってください
ξ゚听)ξ では失礼。今日は随分と冷えますが、こんな天気に外でお弁当ですか
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(´・ω・`) 本の頁が増えなくなり、そちらの事が気になって、どうにも独りになりたかったんですよ
ξ゚听)ξ そうですか。やはり途絶えていましたか
,,,,,,,,,
[,|,★,|]
(´・ω・`) 何か、あったのですか?
ξ゚听)ξ ええ。潰されました、図書館が
,,,,,,,,,
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(´・ω・`) そ、れは
ξ゚听)ξ 政変で排斥運動が起きたんです。だからもう、その本に私達の事が表されることもないでしょう。それを伝えに来たんです
,,,,,,,,,
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(´・ω・`) そんな、理不尽すぎるじゃあないですか
ξ゚听)ξ 仕方無いんです。きっと私達の事を書いている何かが、そう決めたんでしょう
,,,,,,,,,
[,|,★,|]
(´・ω・`) そんな…そんなこと…
ξ゚听)ξ ショボンさん。わたし、あなたにお願いがあります
しえん
どうなる支援
,,,,,,,,,
[,|,★,|]
(´・ω・`) なんですか、なんでも言ってください
ξ゚听)ξ お願い…書いてください
,,,,,,,,,
[,|,★,|]
(´・ω・`) はい
ξ゚听)ξ あなたの手で書いて、世界を増やしてください。
わたし達や、あなた達の世界が、一方的でないという事を、証明して欲しいんです
,,,,,,,,,
[,|,★,|]
(´・ω・`) 一方的、ですか
ξ゚听)ξ わたし達が、読まれるだけでは無いということ…
それぞれが生きている世界は、無限に広がっているのだと。あなたの手で、どうか
,,,,,,,,,
[,|,★,|]
(´・ω・`) 確認、できないかもしれませんよ。書いただけでは産まれないかもしれない。それでも良いのならば
支援
新スレ立てられるか試してくる
ツン……
ξ゚听)ξ かまいません
ξ^ー^)ξ ありがとう。そして、さよなら、ショボンさん
こうして、彼女に請われた私は稚拙ながらも言葉を捻り出し、記していったのであります。
灰色の本は、気が付けば忽然と姿を消しておりました。
しかしながら、私は覚えております、その形状、配色、重さに至るまで体が記憶しております。
そこで私は、こうして再現をして見たのであります。
もしも、もしもこの本を…いや本というべき形になくとも手に取った方が、一人でも現れることがあれば…その時はどうか、あなたにも筆を取っていただきたい。
世界を描き出すのに必要なのは、一本のペンと、ほんの一握りの勇気だけなのであり。
おもしろいつまらない、上手い下手など、関係は無いのですから。
すまん新スレ立てられなかった
しえ
***
( ^ω^) なんぞこれ
最果ての地に開館したばかりの、ブーン系小説シベリア図書館の館長であるブーンは、倉庫の奥底で見つけた一冊の分厚い本を閉じた。
( ^ω^) どんな壮大なクッソスレかと思ったら…うーん、それにしても、何の本なんだお…蔵書じゃないし
ブーンは、職員のドクオが倉庫へ持ち込み、仕事の片手間に読んでいて、そのまま置き忘れた様子を容易く想像できたのだが、現実彼は真面目であり、そもそも記載されている情報の少なさから正規に出版されたものでは無いだろうと考えた。
( ^ω^) どこが印刷したのかすら書いてないし…
序章だけしか読んでないけど内容も、まあ、アレだし。手作り?案外、ウチの誰かが?
なるほどそう繋がるのか
支援
次スレチャレンジしてくる
独り言を言いながらブーンが、元在った場所に本を戻した直後、彼を呼ぶ怒声が響いた。
(#@∀@) 館長、こんな所で何してたんですか!
(^ω^; ) ビックゥッッ!!いや、ちょっと整理を…
(#@∀@) そんな事言って、またクッソスレ集でも読んでいたんでしょう!?
(^ω^; ) 違う違う、これは…えーっと…
(#@∀@) いいから早く来てください、商工会議所の方がお見えになっているんですよ!
(^ω^; ) あ、そうなの。うん、すぐ行く。走って行く
(-@∀@) 施錠と鍵の返却は私がやっておきますから、服の埃はらってさっさと行ってください
( ^ω^) すまんすまん、それじゃ頼んだお
俺も立てられなかった、誰か頼む
投下中にすまない 支援
(-@∀@) まったく…
溜息を吐くアサピーだったが、その眼鏡越しに見送る館長の背中は、どこの誰よりも頼もしく感じている。
(-@∀@) 頼みますよ、館長
アサピーはブーンに聞こえないように、そっと呟いた。
***
関連(アカラサマーケティング)
・(-@∀@)とある眼鏡の蔵書目録のようです・SF(すこしふしぎ)版
・(´・ω・`)時を忘れて覗き見るようですζ(゚ー゚*ζ
・ζ(゚ー゚*ζ蜜は哀れで甘いようです
・('A`)守るために殺すようです
・他
終わり
やってみる
乙!いいスレの締めくくりだったな!
たてられんかた だれか重複をおそれず たのむ
1001 :
1001:
i・'"'',━' '・"'"''` ━''`'・" ''"・'`',"、''・''"`;, ' 。 ο
ο,.┃ SiberiaRailway. ,. ;: 終着駅についても旅はまだ続く…
┃ ο 。 ゚ ο ┃ ο ο 。
┃o Сибирь ;: o ,.:-一;:、 ,.
┃ ο 。 ο ,. i: 。 ミ;;:;,. _,.;:゙ミ 'ο 。 ゚
┠──────────────‐; , r( ´・ω・) o
┃←1001 o ゚ 。 1→ ;; ツィー=ニ彡' ο
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