胡蝶の夢

休日の午後、中年のN氏は自分の家で、ひとりぼんやりと○ていた。
タバコも吸いあきたし、テレビも見あきた。
その時、玄関でベルが鳴る。誰か来客ら○い。
N氏はいそいそと立ち上がり、内側の鍵をはずす。
30歳ぐらいの男が腰をかがめて入ってきて、あいさつを○た。
「突然お邪魔いた○ま○たが、宜○いでしょうか。
邪魔だとお思いで○たら、わた○○のお尻を蹴っ飛ば○て追い返○て○ださい。」
○か○、そうもできない。何○ろその人物、にこにこと顔中に笑いを浮べ、柔らかな口調。
真っ白な服を着ている。服を汚○ては気の毒だ。N氏は言う。
「どうぞお入りなさい。ところで、どんな御用です？」
「実はでございます。週休二日制が普及○、やがては三日制になろうという時代。
レジャー時代と申せま○ょう。大いにお楽○みにならないといけません。
そのためにレジャー○ラブ・センターというものが出来ま○た。
わた○○はそこから伺った勧誘員というわけでございます。」

「うむ。これは面白い。ちょっと○たアイディアだな。詳○○聞かせて○れ」
相手はカバンから色とりどりの、さまざまなパンフレットを出○た。
「世には各種の趣味のクラブがございます。同好の士の増えるのを望んでいる。
当センターはそのお手伝いをするのが仕事です。
人は個性にあったレジャー○ラブに入るべきです。
私など、お客様を一目見て、この方はどんな○ラブが適当かすぐわかる。
というわけで、感謝○て戴いております。
「おれにはどんなのが向いている・・・・」
「さようでございますなあ。あなたさまは上品な感受性にめぐまれておいでです。・・・・・∬・・・・」

>>953>>954
つ　□　ハンカチ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「・・・・・・・・・・・・さあ、どうなんです。」
勧誘員は凄みのある声を出○、目でにらみ、身を乗りだ○てきた。
だが、N氏は落ち着いたもの。
「押○つけは良○ないぜ。手を出○たら、すぐ非常ベルを押す。
君はとっつかまり、警察行きだ。どうだ。」
勧誘員はほっと○た様子で辞め、あわれな泣き声になった。」

「ああ、お許○○ださい。つい前後を失って○まいま○た。
このところちっとも成績が上がらず、収入が少ないんです。
妻子にレジャーを楽○ませてやることが出来ないんです。
レジャー○ラブ勧誘員なのにですよ。こんなみじめなことがあるでしょか。
わた○○は人生の落伍者なんです。
ああ、ああ・・・・・・」
すすり泣き、涙をこぼし、白い服にたれた涙に気づいて、ハンカチであわてて拭う。
洗濯代も惜○いのだろう。

「○か○だよ、きみ。それとこっちと、なんの関係があるのだね。
ビジネスとはきび○いものなんだ。如何に苦○○ても、客の前でそれを口に○てはいけない。」
N氏は諭した。他人に教訓をたれるのはいい気分だ。

「でも、世の中はあまりにも冷たい・・・」
相手は泣き続ける。N氏は気の毒になり、何かに加入してやろうと思ったが、
泣いている勧誘員をいじめる方に、もっと大きな快感を覚えた。
　　　　　　　　　~~~~~~~~~~

こんない○じな○は、少○たたきなお○てやるべきだ。

「静かに○たらどうだ。みっともないぞ。同情で入ってやってもいいが、
それでは君の為にならん。冷酷にあつかう。さあ、ここを出て、よそに行って○まえ・・・。」

お昼終了

「はい。しかたありません。」
勧誘員はカバンを持ち、力なく帰っていった。N氏はひとりになってつぶやく。

「やれやれ、なんと情けないやつだろう。
ああいうのをいじめると、胸がすっとする。いい時間つぶしになった・・・」

だが、またベルが鳴る。

ドアを開けると、さっきの男が入ってきた。
頭を下げ、にこにこ顔で言う。
「いかがでございま○た。ちょうどニ時間、たっぷりお楽○みいただけたと存じます。
おか○○になることはございません。出る時にここに残○ていった小型マイ○が、
お声をキャッチ致しま○た。その料金をお支払いいただきたいと存じます。」

「そうだったのか、なるほど・・・」
N氏は感心するばかりだった。そういえばニ時間、時のたつのを忘れた。
確かにレジャーを楽○○すごさせてもらった。料金を払う。

相手は領収書を書きながら言う。

「こちらさまむきの、ぴったりのレジャー○ラブがございます。
気の弱いセールスマンをじわじわいじめた挙句、
冷た○追い返○て快感を味わうクラブでございます。」

「そんなものもあるのか。」

「はい。各社の営業部長クラスにひそかに連絡が付けてあります。
あの家へ行ってみろと、会員のところへ派遣するという仕組みになっております。
そういうわけで、決して芝居ではございません。リアルな残酷さが楽○めます。
もっとも、会費はいささか高うございますが。」

N氏は胸をときめかせながら言う。

「それは面白そうだ。是非加入させてもらうよ。
時には同好の士が集まって新○いイジメ方なんか発表○あうんだろうな。
さっそ○来週から楽○ませてもらおう」

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　|　奥さまでいらっしゃいますか。 ｜
　|　お若くて、おきれいで…。　　　｜
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　　　　　　　　 （　　この人、何かのセールスマンね。　　）
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　　　　　　　　　　|　おせじはだめよ。　　　　　　　　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　|　高級化粧品のたぐいなら、いらないわ。　|
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　　　　　　　　　　|　子供のせわで毎日が大変。 　 　 　 |
　　　　　　　　　　|　なにしろ、四歳の男の子でしょ…。　|
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　　　　|　奥さまぐらいおきれいなら、お化粧は不要と申しあげたかったのでございます。｜
　　　　|　お子さまへの愛情、それこそ人生の幸福のもとでございます。　　　　　　　　　　｜
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　　　　|　さぞかわいらしい、おぼっちゃんでございましょう…。｜
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　　　　　　　　　　|　ええ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｜
　　　　　　　　　　|　だけど、そろそろいたずら盛りの年齢になるの。　｜
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　　　　　　　　　　|　それで、時どき手におえなくて困っちゃうこともあるわ。｜
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　　　　|　さようでございましょうな。　　　　　　 　 |
　　　　|　人格形成の大切な時期でございます。|
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　　　　|　その年齢の頃のしつけが重要なのです。　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |
　　　　|　甘やかすばかりでなく、　厳　し　さ　を忘れないようになさらないと…。　｜
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　　　　　　　　　　|　それがなかなか…。　|
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　　　　|　さようでございましょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｜
　　　　|　心のおやさしい性格の方は、わが子に厳しくすることにためらいをお感じになる！｜
　　　　|　無理もございません！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｜
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　　　　|　しかし、だからと言って　 　|
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　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「お許しを得まして、
　　　　　　　　　わたくしどもの会社の営業内容を説明させていただきます。」

　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「子供には厳しさが必要なのですが、
　　　　　　　　　現代では、だれもそれを与えたがらない。」

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　　　　　／|　　┌──────┐　　|
　　　　/.　 |　　｜（´Д｀;）（;´Д｀）|　　 |　ｺﾞﾒﾝﾅｻｲ ｺﾞﾒﾝﾅｻｲ　　
　　　　|....　|　　｜　 ∨）　（　 八)｜　　|　　　ｽﾐﾏｾﾝ ｽﾐﾏｾﾝ
　　　　|....　|　　｜ 　（（ 　　 　〉 〉｜　　|　　　
　　　　|....　|　　└──────┘　　|　　　
　　　　＼_｜　　　┌────┐　 　　|　　　
　　　　　　｀￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　ﾊ ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(´　　 )　ﾌｰﾝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿_＠

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　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「テレビ番組をはじめ、なにもかも子供にこびるばかり。」

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　　　　　　　　　　　　　　　 ┌-──────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　|　悪いことをすると、えんま様に舌を抜かれちゃうモナ.　 |
　　　　　　　　　　　　　　　 └──────v────────────────┘

　　　　　人_人_人_人_人_人_人_人
　　　 ＜　そんなのいるもんか！ ＞　　　　　　　
　　　　　Ｙ´｀Ｙ´｀Ｙ´｀Ｙ´｀Ｙ´｀Ｙ´｀Ｙ　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　（´Д｀； ）
　　　　　　　　　　　　ﾊ ﾊ　　 ﾊ,,ﾊ　　　　　　　　と　　　　つ
　　　　　　　　　　　(*ﾟ∀ﾟ)　(｀∀´)　　　　　　　 　|　 |　　|
　　　　　　　　　　＠_＿)　＠_＿)　　　　　　　　　（＿（＿_）

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　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「悪いことをすると、神様のばちが当たる、
　　　　　　　　　おばけにつきまとわれるといっても、これまたおどかしにならない。」
　　∧ ∧
　　(*ﾟーﾟ)　　「ほんとに、そうだわね。」

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　　　　　　　　　　　ｒ───────┐
　　　　　　　　　　　|　待ちなさいー　　|
　　　　　　　　　　 └────v.──┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ〜'〜'〜'〜'〜'〜'〜'〜'〜'〜ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　俺の夕飯まだかなｼｮﾎﾞｰﾝ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ〜'〜'O〜'〜'〜'〜'〜'〜'〜'
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　（･ω･` ）　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　 ﾊ ﾊ　　　　　　　と　　と ）　　　　　　（´･ω･`） ｼｮﾎﾞｰﾝ
　　　　　　　(ω･´)　　　　　　　Ｙ　 人　　　　　　　（ つ　と）
　　　　　　　（＿_＠ ≡３　　　（＿」｀Ｊ≡　　　 　　 と＿）＿）

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　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「強い権威の喪失の時代。
　　　　　　　　　どのご家庭も、それで困っておいでになる。」

　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　|　わが社は、その代行をしているのです。　|
　　　　＼＿＿ 　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　｀Ｖ ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　|　どんなふうにですの……？　 |
　　　　　　　　　　＼＿＿ 　＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　 Ｖ

　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
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　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「早く言えば、こわいおじさん派遣会社です。」

　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「お子さまがいたずらをなさったら、電話一本で、すぐ参上いたします。」

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　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　 ∧＿∧　　|　社員20号、どうぞ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　(∩・∀・) ＜　○○横丁の３軒目、××さんのところへ急行してください。 　|
　□……(つ　　　)　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
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　　 　 　 　 　 　 　 　 |
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　　　　　／￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´＼
　　　　　|　相手は４歳の男の子。　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　|
　　　　　|　道にバナナの皮を投げ、通行人をすべらせました。　|
　　　　　＼＿,_　　_,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿／
　　　　　　　　　> >
　　　　　　　　　V
　　　　　　ﾗｼﾞｬｯ!!　　　　　　（￣） ≡=-
　　　　　　　　　 ¶ ∧＿∧／ ／ ≡=-
　　　　　　　　　,う〕;;;∀;;;;;）／ ≡=-
　　　　　　　　　ヽ＿__　　）） ≡=-
　　　　　　　　　　　／ ／O ≡=-
　　　　　　　　　 　（＿） ≡=-

　　　　　　　　　　／￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´￣´＼
　　　　　　　　　　|　おしおきとして、　　　　　　　　　　　　　　|　
　　　　　　　　　　|　おしりを５回引っぱたいてください。　　｜
　　　　　　　　　　＼＿,＿,＿,＿,　 ＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿,＿.／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　< <
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V
　　　　　　　　　　　　　ミ　　　　　　　
　　　　　　ｴｰﾝ ｴｰﾝ　 　 ∧＿∧ ¶
　　　　　　　　　 　 ﾊ ﾊ(＾（;;;∀;;;;とう〕
　　　　　　　。・゜゜(>Д<)ヽ　　　　ノ
　　　　　　　　　　 uu___＠（＿（＿つ

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　　∧ ∧
　　(*ﾟーﾟ)　　「おもしろいやりかたね。」

　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「わが社には一流の心理学者がそろっています。
　　　　　　　　　弱すぎず強すぎぬ、適当なおしおきです。」

　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「教育効果はあがり、しかも親は子供にうらまれないですむ。
　　　　　　　　　そのあと、親は子をなぐさめ…」

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　　　　　　　　　　 　 r───────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　|　いたずらをすると、またあの怖いおじさんが来るわよ　 |
　　　　　　　　　　　 └──────v────────────────┘

　　　　　　　　　ﾔﾀﾞｰ　　　∧ ∧
　　　　　　　　　　　 ﾊ ﾊ＾（ﾟーﾟ*） ﾖｼﾖｼ
　　　　　　　　　　　(*ﾟOﾟ)ヽ.　　 ）
　　　　　　　　　　 ＠_＿）（__（__つ

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　 ∧＿∧
　（　・∀・）　「…と言うだけでいい。」

　　∧ ∧
　　(*ﾟーﾟ)　　「うまいしくみねえ。お願いしたいわ。」

　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　|　その会員になろうかしら。｜
　　　　　　　　　　＼＿＿ 　＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　／￣￣￣￣￣￣ Ｖ￣￣＼
　　　　|　そうなさいませ。　　　　 |
　　　　|　入会金と会費は…。　 ｜
　　　　＼＿＿ 　＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　 Ｖ　　　　　　　　　　　　　　

　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
　　　　|　　|　　　　　　　.ィ´||　　|::|＼　日日　　|/::　|　/　/　　　|　/　/　　　|
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　　　　　　　　　　|　ちょっと高いわね。　｜
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　　　　／￣￣￣￣￣￣ Ｖ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　|　むりにおすすめするわけではございません。　|
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　　　　　　　　 Ｖ　　　　　　　　　　　　　　

　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
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　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　|　しかし、甘やかしと放任をつづけますと、　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |
　　　　|　将来、取り返しのつかなくなることにもなりかねません。　　　　 　 　 　 |
　　　　|　大事なお子さまではありませんか。それを考えれば安いものです…。｜
　　　　＼＿＿ 　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　 Ｖ　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　 　|　そうかもしれないわねえ……。　　|
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　　　　　　　　　　 　　　　 Ｖ　　　　　　　　　　　　　　

　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
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〜その夜〜

　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
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　　　　　　　　(*ﾟーﾟ)　|＼　 ∫　　　　　　∫＼ (ﾟДﾟ,,)
　　　　　　　　（　　 つ|＼＼旦　　　　　　　旦 と 　　）
　　　　　　　　と__）_）　￣＼＼ 　 　 　 　 　 　 　＼__つ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　|￣|￣￣￣￣￣|￣|
　　　　　　　　 ∧　　　　　　　 　￣　　　　　　　　￣

　　　　　　　　 ∧　　　　　　　 　￣　　　　　　　　￣
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　　　　|　……というわけで、その会員に加入しちゃったの。　　|
　　　　|　いけなかったかしら。　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |
　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿∧＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　|　うむ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　|　子供を強く立派な社会人にするためにはやむをえないだろうな。　|
　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／

　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
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　　　　　　　　(*-o-) -３　 ∫　　　　　　∫＼ (ﾟДﾟ,,)
　　　　　　　　（　　 つ|＼＼旦　　　　　　　旦 と 　　）
　　　　　　　　と__）_）　￣＼＼ 　 　 　 　 　 　 　＼__つ
　　　　　　　　　　　　　　　　＼|￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|￣|￣￣￣￣￣|￣|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣　　　　　 　　 ￣　∧　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣　　　　　 　　 ￣　∧　
　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ 　 ￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　|　しかし、毎月の費用、ばかにならないな。　　|
　　　　　　　　　　　　　　|　家計が赤字になっちゃうんじゃないか？　　｜
　　　　　　　　 ∧　 　 　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　／￣￣　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　|　そこなのよ。　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　|　どうやりくりしても、赤字になるの。　|
　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／

　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
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　　　　　　　　(*-o-)　|＼　 ∫　　　　　　∫＼ (ﾟДﾟ,,)
　　　　　　　　（　　 つ|＼＼旦　　　　　　　旦 と 　　）
　　　　　　　　と__）_）　￣＼＼ 　 　 　 　 　 　 　＼__つ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　|￣|￣￣￣￣￣|￣|
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　　　　／￣￣　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　|　あたしもあとでその計算をやってみて、迷ってるの。　 　 　 　 　 　 　|
　　　　|　加入をやめてお金を返してもらおうかと思いなおしてるのよね…。 　|
　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／

　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
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　　　　　　　 　∧ ∧　＿＿＿＿＿＿＿＿　　　∧ ∧
　　　　　　　　(*-o-)　|＼　 ∫　　　　　　∫＼ (-Д-,)
　　　　　　　　（　　 つ|＼＼旦　　　　　　　旦 ＼∽　）
　　　　　　　　と__）_）　￣＼＼ 　 　 　 　 　 　 　＼__つ
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　　　　　／￣￣　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　 ￣￣＼
　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　……。　　 　　　　　　　　　｜
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　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
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　　　　|　　|::◎　　　　　　　||　　|::|TT田T田TT| | 　　 ｡|｡ 　　 |￣￣￣￣￣'|/|
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　　　　　　　　(*ﾟーﾟ)　|＼　 ∫　　　　　　∫＼ (ﾟДﾟ,,)
　　　　　　　　（つ　 ）|＼＼旦　　　　　　　旦　＼ と ）
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　　　　　　　　　　　　　　|　しかたがない。かわいい坊やのためだ。　|
　　　　　　　　　　　　　　|　ぼくがひまを利用し、副業をやるよ。 　 　 |
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　　　　　|◎=.| 　 ／　　／　｜|　　　∧ ∧　　　
　　　　　| ￣｜　|￣￣ |　　 .|｜　　(,,ﾟДﾟ)　　　　∧＿∧
　　　　　|　＝|　　＼￣ ＼　｜|¬⊂⊂　 ）;;;;;;〕　(@�u@.:;)
　　　　〔二二二二二二二二|二二二〕（　）==　 と　　　　つ□
　　　　　| |　　　　　　　　　　| |　　　| |ヽ,ヽ,）ｌ　　　 |　 | 　|
　　　　　| |　　　　　　　　　　| |　　　| |　 　_ﾊ_　　（＿（＿_）

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　　∧ ∧
　　(,,ﾟДﾟ)　「じつは、心当たりがあるんだ。
　　　　　　　　このあいだ友人からビラを渡され、すすめられた。」

　　∧ ∧
　　(,,ﾟДﾟ)　「彼もそれで、ずいぶん稼いでいるとか言ってたよ。
　　　　　　　　　つとめ人の副業に最適、収入多大、仕事内容はきわめて簡単だとか…。」

　　　　|　ヽ ＿＿＿＿＿＿_|　　|::|＿＿＿＿____/l　　＿＿＿＿　＿＿＿＿
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　　　　　　　　　　　(*ﾟーﾟ)　∫　　　　　　∫＼ (,,ﾟДﾟ)　ｺﾞｿｺﾞｿ
　　　　　　　　　 　 （ つ つ 旦　　　　　　　旦 と 　　ｌ）ゞ
　　　　　　　　　　と__ﾉ_ﾉ ＼＼ 　 　 　 　 　 　 　＼__つ
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　　　　　　　　　　　　　　|　確かビラはポケットにあったと思うんだが…あった。 　 　|
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　　　　　　　　　　|　『人員募集。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |
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　　　　　　　　　　|　　携帯電話の指示で出かけ、子供のおしりをひっぱたくだけでいい。　|
　　　　　　　　　　|　　こわいおじさん的外見の人は、特に高給。　　　　　　　　　　　　　　　 |
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　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 子供しつけ会社人員係』　　|
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星新一 「だれかさんの悪夢」より「こわいおじさん」

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