379 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/10/08(月) 19:12:08.28 発信元:119.173.75.230
ニジェーリンはアイスクリームパーラーをやっていた
バルバノフが店を開くときちょっとした相談に乗ってくれたこともある
「やぁしばらくじゃないか、バルバノフのとこにも顔を出さないし寂しかったよ! はいお待たせ」
毎日ガッチガチのアイスクリームを砕いて売っている
「相変らず歯が折れそうだ、殴って人を殺せるぞ」
「いい季節だ、すぐ丁度良くなるさ。 ま た 何かあったら言ってくれよ、君の力になりたいしね」
気のいい奴だがガッチガチのホモの噂があった
「チョコレートアイスを掘ってもらったのか?ケツから」
「ついでだよ。イリーナがうるさいから一回とりあえず診てもらってきた」
イリーナは精神科の看護士
あの「事故」から今はドミトリーの酒量と不眠を心配している
男をとっかえひっかえする女だ
一時期はバルバノフとも付き合っていた
「そうか……どうだった?」
380 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/10/08(月) 19:16:06.17 発信元:119.173.75.230
「やっとその気になった? ねぇ、もう少し暖かくなったら一緒にどこか行きましょうか、気分転換するべきよ」
「眠れないのは前からさ、寝付きも寝起きも赤ん坊のときから最悪だったって。飲むのは──まだ寒いからだ」
「暖めあえばいいのに」
束の間イリーナがじっと見つめたが、病棟の患者が騒ぎ出したので去った「薬はあっちよ」
処方箋を出したのはサドンスキーだった
彼もよくバルバノフの店で見掛けることができる
「お大事に」
病院食のスープに毒が入ってるという妄想にとりつかれた患者の声がしていた
離せ!こいつら俺を殺す気なんだ──
「これで俺も薬漬けだよ」
「今日は早めに閉めて一軒いくか」
「お邪魔のようだから先に失敬するぜ兄弟」
──バルバノフがシャッターを下ろすとドミトリーはしばらく立ち尽くした
シャッターの絵はサーシャが描いたものだ
「やっぱり、なんていうか……芸術家だったんだな」
気が付いたバルバノフがしみじみとした
381 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/10/08(月) 19:20:23.25 発信元:119.173.75.230
サーシャは破天荒だった
ほとんど毎日バルバノフの店に入り浸りだったし、キリチェンコとドラッグもやっていた
レズビアンと付き合ったことがあったし、やってみたいことはホモセクシャルとのセックスだと言った具合だ
一方で非常に情緒不安定で気分屋だった
肩凝りと偏頭痛に悩まされ、常に安定剤と睡眠薬を服用した
彼女の死体はドミトリーのアパートの非常階段で雪に埋もれて見つかった
頭をぶつけていたが酒に酔って恋人を驚かそうとやってきて転んだまま凍死したものとされた
ドミトリーは歩き出した
「サドンスキーも絵をやるらしいな」
「待合室のだろ? 売ってくれって人もいるってな。神様は不公平だよ、なんで俺なんかの店にくるか」
最近は来ていない
ドミトリーは思う、サーシャを殺したんだからな、と
バルバノフが続いた
「ときどきヤケクソみたいにデザートを詰め込んだよ、見てられなかった」
サーシャのことだ
知ってたさ兄弟、とドミトリーはまた思った
382 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/10/08(月) 19:21:44.04 発信元:119.173.75.230
子供の頃、彼はアイスクリームを死ぬほど食べてみたいと考えたことがある
「私は実際食べたわ。一箱で具合が悪くなった」そう言って笑うサーシャに惹かれた
夏になったらプールにアイスクリームを張って泳ぎたい──
皆で飲みながら元気に話していた彼女だが店でサドンスキーと出会ってから落ち込むようになった
いつまでも売れない絵を描いていた
だからサドンスキーは確かに責任を感じていた
ドミトリーは立ち止まった
「いいさ、おまえがいなきゃもっと早くダメになってたよ、兄弟」
「……すまない」
バルバノフはサーシャと寝ていた
「死にたいと言われたことは?」
バルバノフは首を振った
「死にたいと……殺してくれと言うんだ。俺には絵がわからん。彼女に憧れたし嫉妬したが、疲れた」
今度は彼も頷いた
「あいつの絵はそんなに凄いのか? 俺は芸術がわからんよ」
そしてドミトリーが首を振った
「だめだ……やっぱり帰ってアイスクリームを食っちまうよ、まだ大量にあるんだ」
「ああ、それがいい。今日はやめよう」
「それでもバスタブくらいしかいっぱいに出来なかったけど」
最後に呟くのをバルバノフがいぶかしい顔で見送った
短い夏の訪れを前にニジェーリンのアイスクリームパーラーでは大口の清算が済んだ
ドミトリーはその晩、吐くほどアイスクリームを食べ、食べきれない分は熱いシャワーに流した
サーシャは死んだ。アイスクリームに埋もれて死ぬという夢を叶えてもらって
薬で朦朧となりその中を泳ぐ夢を見ながら凍死した
凶器はアイスクリームだった
おわり
383 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/10/18(木) 18:16:51.50 発信元:119.173.75.230
私が訪ねると、シェビーは裏庭で犬と泣いていた
もはやいつものことだった
彼のために、大体がひとりで泣いていた
「いい加減、新しいボーイフレンドでも作って忘れたらいいのに」
ぼやきながら彼女の母親が私を通してくれた
シェビーにはもうしばらくそんな人はいない
昔は別れるたびに、愛犬が最高の彼氏だと言って笑った
だが今はそうではない
彼が本当に大切だったのだろう
来る日も来る日も、目を太陽みたいに真っ赤に腫らし、
涙の雨を降らすので、庭の草は伸び放題にされている
真っ赤な芝刈り機はスクラップにしたそうだ
真っ赤な血溜まりが地面に跡を残していたので、
伸びた草で覆っておきたいらしい
シェビーは裏庭でひとり泣いていた
彼女のために、大腿が吹っ飛んだ犬を抱えて
〜芝刈り機に巻き込まれた犬〜 終わり
384 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/10/18(木) 18:20:20.12 発信元:119.173.75.230
連荘スマソ
昨日のルパン見てプロットだけ思いついた
ある日、ルパンの前に得体の知れない少年が現れる
少年はルパンに世界最高のセキュリティを破ってみないかと持ち掛ける
少し興味を持ち、ルパンは話を聞くが、その場所はなんと名家の子女が集う女学院だった
馬鹿馬鹿しいと去ろうとするルパンに少年はおあつら向きのお宝があると食い下がる
暇な事もあり、渋々話に乗るルパン
絶対に乗らなそうな次元が何故か手を貸すと言い出し
先に潜入していた不二子は若い子に囲まれストレスマッハ
姪っ子が心配でやって来た銭形
いつものように除け者の五右衛門
果たして少年の目的はただの下心なのかそれとも
386 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/11/09(金) 00:00:20.06 発信元:202.229.176.51
同意
「私達はあなたを愛しています。だから好きにやらせて下さい」
造物主「ふざけるな。世界をこんなに滅茶苦茶にしておいて」
「私達はあなたを愛しています」
造物主「お前達には責任感というものは無いのか、何故より良くあろうとしない、何故同じ事を繰り返す」
「私達はあなたを愛しています」
造物主「何かあれば私に縋る。それはいい、だが、ならば何故私の言葉を聞こうとしない、何故己を省みようとしない」
「私達はあなたを愛しています」
造物主「何故なのだ」
「私達はあなたを愛しています」
造物主「……」
「何故あなたは私達の愛を受け入れない、何故私達を否定する」
造物主「お前達を否定した事など…」
「私達から自由を奪おうとする。私達を否定しようとする。私達を殺そうとする。こんなにも愛しているのに」
造物主「……」
「私達を受け入れないのならお前は悪だ」
造物主「お前達は…」
「お前は悪だ お前は悪だ お前は悪だ お前は悪だ お前は悪だ お前は悪だ お前は悪だ お前は悪だ お前は悪だ お前は悪だ……」
造物主「もういい… 好きにしろ…」
「何故造物主は私達を否定したのだ。何故造物主は私達を救おうとしない、何故造物主は何もしようとしない」
「造物主は私達に嫉妬したのだ」
「造物主は私達を憎んだのだ」
「造物主は傲ったのだ」
「造物主は責務を放棄したのだ」
「やはり造物主は悪だったのだ」
土地に居着けば土着神 彷徨ようならば迷い神 恵み与えるならば豊穣神 荒ぶるならば祟り神
都内 さる深夜のコンビニにて
「こないださぁ、2chのオカ板巡回してたらひっさしぶりにシャグマの奴の名前見たよ」
「マジ!? あいつ今何やってんの!?」
「まだ地元で荒ぶってるらしいよ。色々逆効果になっちゃってるらしいけど」
「マジかよ、まだあんなとこで粘ってんのかよ、てか逆効果って?」
「この御時世 変に荒ぶったって人が寄っつかなるだけだよ。逆にヤクザやら大陸人が流れこんじゃって大変らしいよ」
「けっ、神無人が」
「神は憎まず戒めるもの、そういう事言うもんじゃないよ」
「流れ神に言われてもな」
「あんたもそうでしょ」
「何にせよ、こんなんばっかりだよ。信仰されなくなって消えるならまだしも、妙な噂流されて下手な妖怪よりたちの悪いもんなっちまう奴が増えやがった、なんだよ人身御供って、人食う趣味ねーし」
「ネットが出来てから特にねぇ、下手すりゃ何にも無い所に噂が固まって生えてきたりするし」
「ネットと言えばカザンの奴は上手くやったよな。洒落怖で自分の話流して上手い具合に釣れて疑似的に信仰を手に入れられたじゃん」「あー、それなんだけど、この間久しぶりにカザン見たんだけどさぁ」
「マジ!? どうだった?!」
「それがさぁ、なんかボーっとしちゃってて、何か話かけてもうわごとばっかりだし」
「マジぃ…」「噂が一人歩きし過ぎちゃってるからだろうね。核がブレまくっちゃってんだよ」
「あー、俺も真似してみようかなと思ったんだけどなぁ〜」
「あんたの文才じゃ無理だよ」
「うるせえよ、あ〜あ、地元にアホしかいなくなって思い切って独立してみたけど、いまだ祠一つ建てられないってどうなんだろうなぁ〜」
「みんな大体そうだよ。下手打ちゃカルト扱いされてボン、忌み神の仲間入りだよ」「いっそ降りて潜るか」
「さっき人食いの趣味無いって言ったじゃん。行方不明が多いって言っても騒ぐ奴は騒ぐし、嫌だよ知り合いに迷い神がいるって」
「迷いはしねぇよ、まぁちょっと畏れ集めに ってそろそろ終わりだよ」
「ほんとだ。帰りどうする?」
「鹿島さんとこ行こうかな。お前は」「じゃあ自分も」「あ〜、バイト増やそっかな」
少し前にある男が居たんだ。普通に愛する妻が居て、娘が居て、何不自由ない幸せな生活を送る、そんな男だ。しかし男は神話生物が絡む事件に巻き込まれちまったんだ。
男は目の前で妻と娘を化け物に食い殺されたんだと、
そして男は復讐に「狂った」ここまではよくある話さ、だけど少し違ったのは男はある特殊な職業に就いていた。
銃器開発メーカーの社長さ、男は私財と社内権力の限りを尽くしてある物を作らせた。
銃器メーカーの社長が作らせるもんなんざ決まってるだろ?どんな化け物も、神話生物を確実に殺せる銃だよ、こうして出来上がったのがこれさ、
くくく、すげえだろ?まるで鉄パイプに無理やり銃床くっつけたようなフォルム たまんないねぇ、そして弾がこれだ。
へへっ、こいつぁさながら岩に打ち込む鉄杭って所か?例えんなら、奴らを効率よく殺す方法なんざいくらでもあんのにあくまで銃にこだわったのは例え狂ってたとしても、鉄砲作る会社の社長の意地だったのかもな。
結局その社長はこれを奴らにぶち込む前に酒の飲み過ぎで脳溢血でくたばっちまい、会社も倒産、こいつは裏に流されて、俺んところに来たってこった。
威力は、言うまでもないな。使い手の安全なんざこれっぽっちも考えてねぇ、ひたすら威力だけを追求したんだ。鯨はおろかブラキオサウルスだって殺れるさ、
その代わり迂闊に使やぁ「飛ぶ」ぜ? 色々とな、なんでそんなもんあんたに見せたか判るか? あんたの目が気に入ったのさ、
奴らを殺したい、それも実感をもって、徹底的に殺し尽くしたいっ!!って言う感じがジンジンするのよ、その為ならてめえの身なんざどうだっていいって言う感じもな。
だからこいつぁ持ってきな。金なんざ要らねぇ、心付けだ。あんたならこいつを使いこなせそうな気がするぜ、その代わりよぉ、そいつで奴らを殺ったならその様を詳しく聞かせてくんねぇかな。
あいつらがぐちゃぐちゃに吹き飛ぶ様をさぁ!!!!俺の妹を犯し殺したあいつらが無様にくたばる所をさぁ!!!
390 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/12/08(土) 13:28:13.90 発信元:126.213.22.189
「そうだよ」
こいつは言う
「悲しいね…一つの種族が終ると言うのは」
『…終らせたのはお前だろう』
そうこいつなのだ
一つの種族が最近絶滅した
奴ら…確か自分たちの事を人間と言っていたな
人間からすればそれはかなり昔の事だろう
「そうだね…まあ暫く遊んでた種族が消えるのはね…」
『残ったあれはどうするつもりだ?』
「暫く放っておくよ人間と同じレベルに成ったら…」
そう言ってナイアルラトホテップは何処かに行った
やっぱナイ様かっけーなー
調子乗ってる聖人英雄を弄んで欲しい
392 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/12/19(水) 23:52:20.73 発信元:126.213.12.225
昔から色んな物を視る
幽霊とか妖怪とか
何でか解らないけど
取り敢えず今大事なのは
前のこいつ
凄く邪魔だ
今日は急が無ければ成らないのに
でかくて道を塞いでて壁みたいで
ぬりかべ…かな?
壁みたいな塗り壁は水木しげるが最初らしい
そんな事は如何でも良い
しかし本当に困った
時計を視るとあと15分
回り道でもするか
……しつこいなコイツ
別の道にも現れるとは…
退治とかは好きじゃ無いのだが仕様が無い
塗り壁退治には杖で下を払う…
払うと塗り壁は絶叫して消えていった
良かったこれで行ける
時計を視ると10分前だ
ヤバイ急がなきゃ
すると目の前にまた塗り壁が現れた
多分さっきのとは違う奴だと思うけど…
私は容赦なく杖で払った
(了)
─★☆ 第 3 回 ☆★─
。 ○ o ○ / ィ ○ o ○
o /ニニニ)⌒ヽ o
o ( ^ω^)〜♪ oMerry Christmas♪o 。
http://www.youtube.com/watch?v=MBagqdscIdQ ○ 。 ○ /○ ○) /|,. o O o
。 o o ∠∠______∠_/ / ○
o .|/ |_/ ○ 。 o O 。
o O / ̄ ̄ ̄/ ̄ o 愛を届けるおー!! 。
。 ノ / o O
o o y y_ノ) y y__ノ) 。 o ○
o (゚Д゚ ) (゚Д゚ ) つ o ° o 。
シ ベ リ ア 超 速 報 X’m a s P a r t y 2012
★☆独りじゃない!!みんなで遊ぼうクリスマス☆★
★☆ 会 場 ☆★
シベリアイベント広場6
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1346416449/ ※スレ移転に注意
☆開催予定日時☆
12/23(日) 20:00 〜 12/25(火) 深夜24:00
(※時間帯により飲食店舗の担当不在や対応が遅れる場合があります)
☆イベント概要☆
☆シベリア超速報名物バーチャルタウン“なりきり店舗”クリスマス屋台出店!! カラオケ大会などその他企画!!屋台出店大歓迎です!!
★☆規制、観光、住人、コテ、名無し──どなた様でも大歓迎!!☆★
☆★企画、出店大歓迎!!自由に飛び入りでシベリアのクリスマスを一緒に盛りあげ遊びましょう!★☆
☆★質問やお問い合わせに出店はお気軽に↓↓まで★☆
シベリア商工会議所 2号棟
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1281595803/
「銃ってのはやっぱスピードでしょ、こいつはトップブレイク(中折れ式)で弾は小さいけど丹っ念っに呪紋を彫り込んであるからどんな奴も速射で粉砕だぜ」
「何言ってんだよ、チャカはパワーだろが、この65口径にかなう奴ぁいねーよ」
「それ三発しか入んないだろ、しかもソリッドタイプ(固定式)だから排莢すんのも手間だし」
「その理論なら自分のが一番なんじゃ…(60口径自動拳銃)」
『黙れブルジョア』
「…」
アイマスSS書いたんだけどアイフォンで書き込めない
なんとか調べてシベリアまで来たけど
これからどうすれば良いかな?
iPhoneでも、忍法帖が作成されれば書けるようになるんじゃないかな
Lv1だから量は書けないけど…
iPhoneアプリで専ブラ使った方が分かり易いかも?
>>396 レスありがとう
徹夜のテンションでアイドル13人分書いたから
かなりの量になってしまうんだ…
調べたらシベリア郵便局とかの代行さんが有るらしいから
そこも詳しく見てみるよ
修行中でリンク貼れず…
どうしよ…
「ナイよ」
稀に、本当にごく稀に、彼の神性は、盲目白痴の神は従者たる無貌なる者に声を掛ける事がある。
「何でございましょう」
ナイアルラトテップは何時もの「お伺い」をしてこの場を去ろうとした時、主たるアザートースがその背に声を掛けたのだ。
その言葉にナイアルラトテップは感情を感じさせない平坦な、事務的な言葉で返答する。
「…我は何時も思うのだ」
アザートースは知性を奪われ白痴である。と言われている。
しかし、その言葉には深い知性と威厳を確か感じさせる。思わず平伏したくなる程に、だが万物の嘲笑者は変わらず主に対して冷めた眼差しを向けるのみ
「我々の存在に意味があるのかと」
ナイアルラトテップは思わず鼻で笑いそうになるのをこらえる。
努めて平静に、恭しく応える
「申し訳ありませんアザートース様、自分のような卑小な者には、そのような深慮な問いには答えられません」
どこか慇懃無礼に、気取った雰囲気で返答するナイアルラトテップ
気がつくと周囲のフルート吹き達はその手を止めて固唾を呑んで見守っている。
「…我々は自分が信じたように生きて来た。」
嘆息のような間
「己の意志、己の考えのままに進んで来た。例え奴らと敵対しようと」
ナイアルラトテップは黙って聞いている。
アザートースに瞳があったのなら彼を見つめているのだろうか
「そして我々は敗北した。悔いは無いと言えば嘘になるが、己で決めた道だ。振り向こうとは思わない」
何か、何かとてつもない事が起きている。この話は聞いてはいけないものだ。
フルート吹き達は戦慄する。
しかしもとより耳など無い彼らに主の声を遮る手段等無い
そんな戦々兢々とした空気の中ですらナイアルラトテップは表情一つ変えない、
しばし沈黙が降りる。それは慣れ親しんだ永劫の如く、
しかしそれは容赦無く場を圧し包んでいく
「だが」
無窮の神は再び声を出す
「だがしかしだ」
その言葉はまるで答えを求める若い僧侶のように
「もしそれは我々の意志ではなく、何か…何か別の存在の意志によって動かされ、もたらされた結果だとしたなら」
混乱 困惑 そんなものにその空間は支配される。
それでもアザートースは容赦無く言葉を紡ぐ
「我々という存在は所詮、『彼の者』が戯れに作り出したものだとしたなら」
沈黙
「我々は一体なんなのだろうな…」
「アザートース様」
最後の言葉を遮るように、ナイアルラトテップは言った。
「もうよろしいでしょうか」
「…ああ、そうだな」
ほんの少しの嘆息と共にアザートースは呟くと場は再び静寂に支配される。そして幾ばくか
「笛」
唐突にナイアルラトテップは言葉を放つ
「吹いた方がいいですよ?」
それを聞いたフルート吹き達は慌てて何時もの狂った音色を吹き鳴らし始める。
まるで今あった事を掻き消すかのように
ナイアルラトテップはそれを見届けると静かにその場を去った
老害の愚痴を聴かされるのは「何時も」気分が悪い、まるで自分が最大の被害者のように振る舞う様が腹立たしい、
「我々」等と一緒くたに括られるのが腹立たしい
何より自分の今の「有り方」が腹立たしい
知っている。そんな事は最初から知っている。
「アレ」の前では如何に旧支配者等と粋がろうが余りに無力である事を
所詮この世は「アレ」の戯れに過ぎない事も
そして「アレ」の上に更なる存在がある事も、そして「ソレ」はこんな卑小な自分達を等しく愛している事も!!
そう、所詮この世は「造物主」と「始原」の下らない親子喧嘩の舞台でしかない事も!!
もう、どうでもいい、全て下らない幻想だ。
なら忘れよう、この耳に届く「造物主」の誘いも「始原」の囁きも
全て忘れて遊ぼう、この下らなく、忌々しい世界で踊り続けよう
世界が「創り変えられる」その日まで
ナイアルラトテップは心の中で毒づきながら闇の中を進んでいた
何処までも深く、深くに向かって
>>397 徹夜の勢いとはいえ13人分とはすごいな
>>398 ああ、そうか今更思い付いた
短縮URLは貼れなくなったらしいですよ
もう解決してるか…
SSじゃないレス、スマソ
>>403 398でしたが忍法帳もレベルUPして
シベリアンとしてフラフラしてます。
代行も長過ぎて諦めたので
pixiv登録して
ぼちぼち書いてます。
この最果ての地での貴方の暖かさは忘れません。
ジオン高校に入学したヅダはエースプレイヤーになる野心を持ってアメフト部に入部する
そこでヅダは頭抜けたスピードを武器に一躍脚光を浴びる事になる
しかし後からスカウトされる形で入部して来たシャアザクはスピードこそヅダに劣るものの
あらゆる面で活躍出来る才能を発揮
ラン(走り)しか取り柄の無いヅダはあっという間にエース候補から脱落してしまう
しかしヅダは腐らずチャンスを待って自らの走りに磨きを掛けていく
チームメイトからも「あいつはもうダメだ」と陰口を叩かれながらも必死に努力するヅダ、気合いを見せつける為に頭に角を付けたりもする
その様を静かに見守るシャアザク
しかし事態は一変する。ライバル校である連邦学園のアメフト部にガンダムが入部したのだ
ガンダムがその圧倒的な力を見せつける映像に部内には絶望感が漂う
しかしヅダは「自分なら勝てる」と決意する
ついに試合の日、やはり予想通り凄まじい力で連邦学園は圧倒
シャアザクの懸命のプレイで何とか食らいつく事は出来てるものの敗北は決定事項となった時、敵チームの強引なプレイによってシャアザクが怪我をしてしまう
代わりに白羽の矢が立ったのはヅダだった
諦めムードのチームを余所にヅダは闘志を燃やす
何度倒されようとも屈しないヅダの姿に味方は奮起、少しずつながらも雰囲気を押し返して行く
ついにガンダムと一騎打ちとなったヅダは己の全て掛ける渾身の走りでついにガンダムを抜き去り勝利する
しかしその時、今までの無理が爆発、膝が壊れ、ゴール手前で倒れてしまう
そして無情にも試合終了のホイッスルが鳴り響いた
ヅダの足は走るどころか歩く事すらまともに出来ない状態だった
病院のベッドの上で絶望に暮れるヅダ
無為に時が過ぎ、冬になった頃医者がヅダにアメフトの試合を見る事を勧める
嫌がるヅダに医者は強引にテレビを見せると何とそこには大会の決勝まで進んだジオン高校の姿があった
そして相手は因縁の連邦学園
驚くヅダは更に驚愕する事になる
シャアザクの頭にあの試合で怪我をした際折れてしまった角が付いていた
ヅダは自分の思いをチームメイト達が受け継いでくれている事を確認し、涙を流しながら決戦に向かうチームメイト達をテレビの向こうから見送った (終)
バタン!
ノ ` ゝ
) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ llヽ
⌒ | ┏───┓ ‖|
| │S S 本│,‖|
| ┗───┛ ‖| さて次回はどのような物語が紡がれるのでしょうか
| ‖| 次回をお楽しみに
| ‖|
| ‖|
|______‖|
) ≡≡≡≡≡≡)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
408 :
それ:2013/02/15(金) 23:00:25.87 発信元:126.212.145.55
そこに居た
あれが居た
『そうか…気付いたんだな』
『終ったのか…長かった』
『色々有ったな…』
『あの時封じてから』
『十垓年?二十垓年?』
『あれから大分変わった』
『俺は永遠を生き』
『世界は変わり』
『俺を覗く皆んなが死んでいった』
『こいつが出て来てこれから先どんな世界になるだろう』
『絶望と悲しみに満ちた世界か?』
『変わる事は無いのか?』
『…わからない』
『まぁ俺がこの先を視る事は出来ないが』
『身勝手な物だ』
『死を望んでいたと言うのに』
『もう世界等知りたく無かったと言うのに』
『いざその時が来れば』
『生きたいと思う』
『やはり俺も生き物と言う事か?』
『いや…』
『考えるのはもうよそう』
『もう終わりのようだから…な…』
それは蠢く触手で引き寄せ
巨大な口を開け
そして
「テセウスの船」という話がある
部品を全て取り替えた船はオリジナルかというものだ
「我思う故に我あり」という言葉がある
自我を持つ以上、どう足掻いても自分は自分であるという事だ
俺はじっと手を見る。この人工皮膚の下には手の形をした機械が詰まってる。手だけじゃない、足も、胴体も、内臓も、骨も、全て機械、人工物で出来ている。
仕方なかった。生きる為に、戦う為にはそうするしかなかった。
生身の部分を壊しては機械と取り替えて、遂には脳を人の形をした機械にぶち込んだ。
確かに俺は強くなった。徹鋼砲弾すら傷一つつかない金属の体、コンクリートを軽く砕く拳と人工筋肉、欲しい情報は即座にダウンロードされる。
この上なく便利な体だ。細かい機能を挙げたら切りがない、
皆が俺を羨ましがる。すげーな。つえーな。便利だな。
だけど、俺は素直に胸を張れなかった。何か、本当に何か大切なものを失った。
そんな餓鬼っぽい感傷が俺の心を冷やす、熱いも寒いも痛いも問題なく感じる。正常に「起動」している。
なのに、なのになぜかその感覚が酷く「遠く」に感じられる。酷く作り物のように感じられる。
考え過ぎと思っても止められない、
そんな事を毎度考えてるから俺はとんでもないヘマをやらかしちまった
俺は追跡中のホシの罠に掛かり、悪質なクラッキングウイルスを入れられちまった。ウイルスは電子のレベルを超えて生身に影響を及ぼす「魔」に属する代物だった。
そいつは俺の最後に残った「生身」である脳を浸食しようとしていた。
不味い 時間が無い 早く処置しないと
医療部の連中は焦っていたが、俺は何故か酷く穏やかな気持ちになっていた。
「人として死ねる」
そんな妄想が俺を安心させていた。だが医療部にいた同期がこう言った
このままだとお前の記憶は全て消去される そうなればお前は廃人になる
それを回避するには脳を機械化するしかない
俺はそいつの話を聞いた時、怖くなった。
記憶が無くなる。その事が怖かった。
そうなれば俺は本当に…
俺は脳髄の機械化を承諾した
そして俺は全て機械となった
俺はじっと手を見る。脳髄の機械化は完璧に、いやそれ以上の適合性を持って成功した。
と医療部の担当が興奮しながら語っていた。そいつの話によれば元々俺の体は「機械」との適合性が高かったらしいが、これほど安定して適合するとは思わなかったと言う
唾を飛ばしてくっちゃべる担当の話を俺はどこか遠くから聞いていた。
手術を受ける前と今とでまったく変わらない、それどころか前より「世界」を更に広く感じられる気がする。
なのに、なのに俺は、喪失感みたいなものを感じていた。贅沢過ぎる。
こうやって生きて、何の問題も無く動ける事に感謝しなくちゃいけない、なのに、なのに俺は、
俺はじっと手を見る。周りには色んな奴がいる。魔術師じみたハッカー、ハンドガンだけで軍隊と戦り合える銃使い、戦車すら真っ二つにする剣客、中には獣に変身する奴やマジモンの超能力者までいやがる。
混沌の坩堝、だがそんな中にあって「生身」じゃないのは俺だけだ。
よく行く飲み屋のオッサンは元傭兵で、俺と似たようなもんで、体の至る所を義体化して生き延びてきた古兵だ。数少ない生身である「舌」噛んで生きている事を確認するとしょっちゅう話している。
この事を話すと「じきに慣れるさ」と渋く語っていたが、
脳までやっちまった事を聞いた途端顔色変えて「そこまでやるのか? 大丈夫なのか?」と聞いてきた。わかんねーと答えた。俺にはもう生の舌なんて無い
俺はじっと手を見る。たまに俺は思う、同僚の中にはアンドロイドもいる。限り無く人間に近いロボット、だが人ではない、だけどそいつはその事に誇りを持っている。人に作られ人に奉ずる事に喜びを持っている。あまりに「人間的」だ。
だから思ってしまう、
もしかしたら、俺は、そいつと同じ、
作られたモノ
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│┃仲良く読書 Short Stories ..┃ │
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世界5分前説という話がある。世界は5分前に作られ、記憶は全て作られたものだという話、
もしかしたら俺は元々アンドロイドか何かなのかもしれない、
馬鹿げている。そんな事して何の意味がある。作るんだったらもっとマシな奴を作るだろう、記憶も何もかも捏造して何の得がある。
だけど、だけど俺はその「考え」が止められない、
俺は人間なのか 機械なのか
俺が考えてる事はただの機械信号なのか
俺は「此処に居るのか」
「テセウスの船」は自分自身なのか
思えば己は確たるものになるのか
答えは見つからない
415 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/03/01(金) 11:05:55.14 発信元:106.175.26.107
柱の男ととあるのクロスSS書きたいんですけどよいですか?
単発スレを立ててしまって
>>415 ここを管理している人間では有りませんが
シベリアのLRに引っかからない内容なら
SSを投下することに問題はないと思いますが
ご質問の意味がSSのために単発スレを立てるということでしたら
単発スレを立てることはLRに違反になります
418 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/03/02(土) 00:44:03.49 発信元:121.106.98.203
これは投下してもいいのかな?
419 :
男「しっかし暇だな」:2013/03/02(土) 00:59:49.96 発信元:121.106.98.203
男「毎日毎日、学校行って、飯食って、歯ぁ磨いて、寝るだけ」
男「なんかおもしれー事件の一つや二つ、起こったりしねーかなぁ…」
当然、俺の日常が突然"非"日常になるわけがなく、ただ毎日を過ごしていた
男「…」
男「なんでこーなっちまったんだろーな…」
420 :
男「しっかし暇だな」:2013/03/02(土) 01:08:28.70 発信元:121.106.98.203
中学の三年間、先生や両親に言われ続けた「今勉強しないと苦労する」
をしっかりと聞いておけばよかった…
なんて思うのは、きっと今後悔しているからそう思えるわけで、
きっと、タイムマシンを使って、あの時のただ怠慢とマンネリに包まれ
ダラダラ過ごしていた俺の横っ面をひっぱたき、こんこんと説教をかました所で
で、きっと俺は勉強や部活をやることはないだろう
それでも、後悔せざるを得ない状況に陥っている
きっと、社会に出れば、「そんなことで悩んでられるお前は幸せだ」
なんて言われるに決まってるが、それでも悔やみきれない
こんなんどうでしょうか?
421 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2013/03/02(土) 04:29:51.03 発信元:106.158.105.29
>>420 そこからどうなるのか知りたいけど
第一印象、有りがちと言われかねない序盤のように感じた
422 :
上条の奇妙な冒険:2013/03/02(土) 18:38:17.74 発信元:106.175.26.107
「学園都市」そこは、総人口230万人の8割を学生が占める超巨大都市。
そこでは学生全員を対象にした超能力開発実験が行われており、全ての学生はレベル0(無能力者)からレベル5(超能力者)の6段階に分けられ、様々な能力を開花させている。
「柱の男」それは2000年周期で眠りにつく謎の生物「闇の一族」のこと。
人間が歴史を持つ遥か前に進化の過程の中で地球に出現し、かつて神や悪魔などと原始の人間たちに認識されていた存在。
これは「柱の男」と呼ばれる生物がとあるの世界で復活したらの話しです。
423 :
上条の奇妙な冒険:2013/03/02(土) 19:12:57.21 発信元:106.175.26.107
ー学園都市内のどこかー
日は沈み、辺りは夜空に浮かぶ満月と蛍光灯の薄暗い光により、明るさが保たれている裏路地に怪しい影が3つあった。
カーズ「…ここが学園都市か」
怪しげに口を開いたのは柱の男のリーダーにして石化面を作った男、その名はカーズ。
すると、カーズの隣にいた石化面を持つ男が口を開いた。
エシディシ「カーズよ、本当に赤石がここにあるんだなァ?……この石化面に赤石をはめれば、石化面は完成する」
この男の名はエシディシ。
カーズがこの計画を始めたときからついて来た、いわばカーズの相棒とも言える存在。
ワムウ「カーズ様、エシディシ様…見た限り、この辺りにはあまり人間がいないようですな」
最後に口を開いたのは柱の男の中でも若造でありながら、カーズやエシディシに戦闘の天才とまで言わしめる俺のワムウ。
この三人がここに来たのは、他でもないエイジャの赤石を探すためである。
だがこの三人が探しているのは、ただの赤石ではなく、一点の曇りもないスーパーエイジャ。
当然見つけるのは困難である。
だからこそ、ありとあらゆる技術が進歩している学園都市に来たのである。
こんなかんじでどうでしょうか?
20日投下などで指摘などしていただければうれしいです。
424 :
上条の奇妙な冒険:2013/03/02(土) 19:15:45.46 発信元:106.175.26.107
425 :
上条の奇妙な冒険:2013/03/02(土) 19:16:53.44 発信元:106.175.26.107
>>423 20日ではなく初です。
度々すいません
保守させてもらいますよ・・・
最近は規制民が立てる単発糞スレのせいで圧縮が早くて敵わんですなあ
圧縮チェッカで適度に圧縮に対するスレの危険度をチェックすることをオススメします・・・
首を長くして松
1つの村が有った
特に大きな事件もなく
とても平和な村だった
ある時1人少年が悪夢を見る
その悪夢を見た少年は狂ってしまった
次の日
2人が悪夢を見る
少し有名な芸術家と内気な少女だった
やはりその2人も狂ってしまった
それから沢山の人が悪夢を見て
沢山の人が狂っていった
正気を保っている者はもう残り少なく成って行った
残った正気の人間は15人
子供5人大人10人だった
5人の子供は悪夢を見る
まるでギリシャ彫刻の様に美しい男性が歩み寄って来る夢を
その時髭を蓄えた老人が突然現れた
老人は大きな杖で男性を強く打った
すると男性の姿は見る見る崩れていき
醜い蛞蝓の様な化物へ変わった
化物は形容しがたい叫びを上げ老人に襲いかかった
老人は杖を化物に突き刺した
化物は醜き叫びを上げ
どろどろと溶けて行った
その日から悪夢を見る者は居なく成った