規制中でもマイケルジャクソンを語りたい!★2

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7いやあ名無しってほんとにいいもんですね
別のエンジニアの思い出。

ノートリアスB.I.G.のセッションについて書こう。こんな風だった。マイケルはよくアルバムに参加して
欲しいと色々な人に電話をして頼んでいた。地球上のほとんど誰もがマイケルからの電話だったら応答する
のは面白かった。それはともかく、B.I.G.がやってくるという噂を聞いて、僕はすごく興奮したんだ!
"This Time Around"はほとんど自分がレコーディングしたので、次もレコーディングするのは自分だと知ってたからだ。

それで、ダラスと僕は今か今かとB.I.G.を待っていたんだけど、彼はほぼ時間通りにやってきた。ノートリアスは
ふらりと入ってきた。彼はその頃すごく有名だったので入って来た時、人目を引く格好をしていた。どんな態度で彼が
接してくるか僕は予想もできなかったけど、来てみたらとてもよさそうな人に見えた。すぐに彼は「なあ、ダラス、マイクに
会えるかな?」と口を滑らせた。ダラスは多分会えると思うと答えた。ビギーはマイケルが彼にとってのヒーローなので、
この機会が自分にとってどれほど大きな意味を持つかについてしゃべり続けた。そして、ダラスはラップを先に録音するつもり
だと彼に話した。それでビギーはブースに向かっていき、僕たちはレコーディング開始の準備をした。
8いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2009/11/20(金) 06:54:47 発信元:126.252.54.21
いよいよ僕たちが大きな赤いボタン(ソニー3348機の)を押して、はいスタート!最初のテークで、
ダラスと僕は顔を見合わせた。完璧で間違いがなかったからだ。僕もダラスも感動した。
聞きなおしてみて、ダラスは「ワオ、これで出来上がりだ」みたいな感じだった。思い起こすかぎり
用心のためにもう一テークとったが、多分最初のテークを最終的には使ったような気がする。
それでノートリアスが戻ってきてマイクにすぐ合えるかと聞いてきた。

僕らはマイケルが作業している部屋にビギーが終わったので会いたがっていると伝言した。

セキュリティ上の理由で、マイケル担当の警備員は部屋にいるべきじゃない者がいないかどうか必ず
確かめることになっていた。確認が終わった後(僕と、ビギーとダラスだけだった)、マイケルが
入ってきた。ビギーはほとんど泣きそうになっていた・・・。僕には彼にとってこのときがどんなに
大切だかよくわかった。マイケルはこうした影響を誰にでも及ぼすことが可能だった。たとえ相手が
極めつけのハードコアのラッパーだったとしても!
9いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2009/11/20(金) 06:55:11 発信元:126.252.54.21
ビギーは言葉に詰まりながら控えめにマイケルの音楽が自分の人生においてとても重要な意味が
あることを話した。マイケルはいつものようにとても謙虚で、ビギーがどれだけマイケルの事を
愛しているか語り続けている間ニコニコと微笑んでいた。僕はビギーがただの普通の太った人に
なってしまったのを見てなんだかとても優しい気持ちになった。何だかんだ言っても、僕らは
みんなただの人間なんだ。

マイケルはその後僕たちが完成させたものを聞いてみたいと言った。それで僕たちは録音した
ものをスピーカーから流した。マイケルはものすごく気に入って、ビギーに興奮気味にそう伝えた。
「わー、もう一回聞いてみよう。」僕はマイケルがそう言ったのを覚えている。それで僕らはもう一度
聞いた。マイケルは本当に気に入ってた。そしてビギーにフィラデルフィアからわざわざ
来てくれたことに対して礼を言った。

ビギーはどちらかと言うとおずおずと写真を撮って良いかマイケルにたずねると、
マイケルは了解した。写真を撮影して、僕たちはもう一度聞いてみた。それから、
マイケルはビギーに礼を言った。マイケルはさようならと言いながら彼を見送ろうと部屋の外に出た。
ビギーはそれで完全に動揺してそこで固まってしまった。

このことは本当に素晴らしい思い出としていつまでも忘れないだろう。