数日前この地に着き、ついにこれを書いている。
事情により仕事を辞め、期間限定の旅に出た自分は
当て所もなく彷徨ううち、ある伝説を思い出した。
…「2ch」の国 …
多くが知っているのに。口にするのを憚る場所で
恐ろしい、また夢のような伝説を幾つも聞いた。
検索で何度も通り過ぎたことがあった。
だが、内部に足を進め、口をきいた事は一度も無かった。
スレ立てなんてとんでもなかった。
…今度は、自分から向かってみようか?
…内情を知らないのに?殺されるかも知れないのに。
思い巡らしながら、足は勝手に国境を越えていた。
2 :
1:2006/01/02(月) 17:01:31 発信元:219.197.208.135
短い期間に、様々な自治区を通り過ぎた。
言葉ではまとめようのない日々だった。
凄惨な内戦が繰り返されている場所。他サイトへテロ、その準備。
政府との対決・・・
善悪、美醜、賢愚あらゆるものが混沌としていた。
ここは、自分がいてはいけない場所かも知れない。
…出て行こう。そう決意し、外に向かって歩き出した。
その時、一軒の店を見つけた。
3 :
1:2006/01/02(月) 17:18:38 発信元:219.197.208.135
店の窓から見た光景に、緊張が解れた。
皆それぞれの思いを語り、飲み、マスターは気さくに
かつ思いやりのある言葉を一人一人にかけていた。
店の入り口に回り、店名を見ると
「ここはバーボンハウス 7軒目」
と同時に、頭の中に謎の声が響いた。
驚きながらも、静かに耳を傾ける…
「今、ここにマスターはいない。お前が見たのは過去の幻だ。
この国は魅力的だが確かに厳しい。精神的に成長したらまた来な。
バーボンハウスは他にもある筈だ。去る前に探してみるといい。」
…軽い失望と僅かな希望を覚えながら、検索をかける…。
4 :
1:2006/01/02(月) 17:39:50 発信元:219.197.208.135
「バーボン渋澤 シベリア支店2号店」
…シベリア。そんな場所が、2ch国にあったのか。
でも名前からして国境に近そうだ。調度(・∀・)イイ!!、ここへ寄ろう。
店の扉は閉ざされていた。マスターは帰省してしまったいた。
窓からは、やはり、心和む過去の幻が見えていた。
店に入れなかったのに、何故か静かに微笑んでいた。
去ろうとしたその時、足元に何か落ちているのがわかった。
半ば雪に埋もれたそれは、一冊の絵本だった。
「シベリアAA物語 〜シベリア開拓と、その後のお話〜」
凍える様な寒さも忘れ、何故かその場でページをめくる…
5 :
1:2006/01/02(月) 17:56:38 発信元:219.197.208.135
前レスで誤植した事は綺麗に忘れる事にする。
その絵本は、可愛いAAキャラとは裏腹に、シベリアの厳しい
過去について語っていた。その他のことについても。
…これは、現実の物語なんだ…
絵本の中でも、それを示唆したエピソードがあった。
ここはもう国境近く。出て行くのはすぐに出来る。
もう少し、シベリアを知りたい。シベリアを旅したい。
そう振り向いた自分の目に、看板が見えた。
「ようこそ、最果ての地へ」
6 :
1:2006/01/02(月) 18:11:36 発信元:219.197.208.135
まず足を向けたのは観光案内所だった。
この国の施設について、わかりやすい説明がある。
気になった施設のログを、ざっと読む。
…素直に面白いなあ。暖かいけれど、この国特有の辛レスもあり
ブリザードにやられながらも、復興させる強さがあり…
ここに、しばらく住もう。そして見聞きした事を、記録を残そう。
7 :
1:2006/01/02(月) 18:18:13 発信元:219.197.208.135
こういうスレは削除対象かもしれない。
ブリザードに埋もれるかもしれない。
誰にも省みられず、雪深く埋もれて永久凍土へ逝くかもしれない。
でも、自分と同じような立場の旅人がいるかも知れない。
もしもこれが目に留まれば、役に立つかもしれない。
他の旅人も、住人の方々も、シベリア板について見たこと感じたことを
ここに書き残してくれるかもしれない。
どういう結果に終わろうと、それはシベリアの意思。
旅人は従うのみ。
さて、移住許可はどうなっただろう…?
ホテルの前に立ち尽くして疲れちゃったよ。
後で確かめたら、また記録をつけよう。
9 :
1=シベリアの旅人:2006/01/02(月) 20:31:48 発信元:219.197.208.135
許可局に行く途中、
>>8さんが話しかけ、アドバイスをくれた。
ありがとうございます。既に申請はしていたので、見に行くと
許可が出ていた!しかも、住む場所や職についても丁寧にレス頂いている。
(つД`)・゜・状態になりつつ感謝の言葉を残す。
早速住む場所を見つけなきゃ。
職も見つかると(・∀・)イイ!!な。T/Cも、そのうち無くなるだろうから。
…というより、このスレを借りて住んでるんだっけ。
晴れて許可も出たし、これから、色んなスレを訪ね、記録しよう。
昨日貰った、【訪問記念カード】を眺めてみる。
ショボーンビッチの絵だ。1.01なんていい記念になるなあ。
「居ツキビッチ」てのはこの土地風の渾名かな?
一緒に貰った「ヲッカ」の味がまだ残ってる。ウホッ!強い酒…と思ったけど
体が温まるよ。シベリアの生活に欠かせないんだろうな。
さて、何処へ行こう。
11 :
1=シベリアの旅人:2006/01/02(月) 20:59:19 発信元:219.197.208.135
>>10 295じゃない、1だ。予言してどうする。
うんざりする程初心者だよ(´Д`;)
12 :
シベリアの旅人:2006/01/03(火) 05:11:12 発信元:219.197.208.135
まずは防寒具を買わないとな、ここはブリザードが吹く程の地だし
普通の冬着じゃとてもしのげない。
と思ってお土産屋に行ったけど、お店の人がいなかった
うう、寒いけどこんな真夜中じゃいなくて当然か
お金と伝言だけ置いてくことにする。
店を出て歩いてると、バーボン渋沢に明かりが!
もしかして営業中かな?そうだと嬉しいけど
とりあえず入ってみよう…
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃熱烈歓迎!ようこそシベリアへ!!.┃
┗┳━━━━━━━━━━━━━┳┛
┃ ┃
=@ ┃ ,,,,,,,,, ┃
(Δ凵@┃ [QED] ┃ ,,,,;;;;;o.
./ V フっ┃ ヽ('∀`)/ ┃ (・ワ・ q;
` u-u .┃ ( ) ┃c〈 y `
| |  ̄ ̄
__________∧_________
ようこそいらっしゃいました!
まずはこちらにどうぞ↓
シベリア観光案内所
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1117054669/ ここに紹介されているスレだけでなく、シベリアには
面白いところかたくさんあるので、楽しんでいってくださいね!
あ、ブリザードと糞スレにはお気を付けて。
いいねこの物語チックな語り
俺も放浪の身だけどよろしくね
15 :
シベリアの旅人:2006/01/03(火) 13:32:48 発信元:219.197.208.135
お店もバーも開いてるかわからないので 一旦外に出ると
横断幕を持った住民
>>13の方が!!わぁ、すごい嬉しいサプライズだ
観光案内所の場所を教えてくれた。ありがとうございます
案内所は
>>6で訪れてるけど、これからもちょくちょく
お世話になりにいきます。
そばにいた人
>>14が挨拶してくれる。この人も旅をしてるらしい
何処から来たんだろう、なんて思いが湧いた
旅人同士声を掛け合うっていい気分だな。
やあ、何時までも根無し草じゃ大変だろう?
君の家を用意しといたから使ってね!
。 ο 彡 ,.。 ο
。・ 。 ο ,.。 ο 彡
彡 。・ /|\ ,.。 ο
/ | \ 。・゚・ 。・゚・。・゚・
。・ 彡 / /| | \
/ / | | \ 。 ο 彡
'゚ ''゚;:;:'";:  ̄──_|_─´ ̄ '"'';"'' :"' '゚ ''゚;:;:'";:
>>16 ヒドスw
まあホテルとかもあるから気楽に利用してくれ
ん?スレアド?自分で探すのだよ
この家だって充分夜露は凌げるもん!
。 ο 彡 ,.。 ο
。・ 。 ο ,.。 ο 彡
彡 。・ /|\ ,.。 ο
。 ,.:--:、/ | \ 。・゚・ 。・゚・。・゚・
゚・ 彡 ミ;;::;,,;:ミ/| | \
・ ⊂(・∀・;)| | \ 。 ο 彡
'゚ ''゚;:;:'";:  ̄──_|_─´ ̄ '"'';"'' :"' '゚ ''゚;:;:'";:
19 :
シベリアの旅人:2006/01/03(火) 16:06:13 発信元:219.197.208.135
渋澤のマスターが起きてきて、熱いホット・バタード・ラムを
作ってくれた(これ大好き!)
ほてった顔で外に出ると、
>>16さんが、「テント用意した」って。
ホテルのフロントで立ち尽くしてる姿(
>>7)を見て
持って来てくれたのかも。有難いな。
そんな訳で
>>17さん、ホテルの場所は確認してます、助言ありがとう!
旅に疲れたら使わせてもらいますね(お金あれば)
20 :
シベリアの旅人:2006/01/03(火) 16:19:52 発信元:219.197.208.135
早速中に入ると、毛皮の帽子があった。ヤタ!これ、欲しかったんだ。
嬉々としてかぶりつつ、居心地を確かめる…
>>18 …確かに夜露は凌げるな。充分すぎるよ!
・∀・;)←でもこの汗が本音語ってるよね。うん、寒いんだ。すまない。
でもこれは、移動時に持ち運べる様にっていう気遣いだと思う。
出先で何日も待機しなきゃなんない時も、テントがあれば無問題だからね。
御土産屋、店員さんいないみたいだし、他スレを見てこようかな。
21 :
シベリアの旅人:2006/01/03(火) 17:36:38 発信元:219.197.208.135
そういえば、役場に行ってない。
許可局の人はああいってたけど、一度自分で
訪ねてみた方がいいだろう。…ついでに、自警団にも挨拶しようか。
役場には緊張した空気が流れていた。どうやら、重要な会議が
行なわれているらしい。邪魔したら大変だ。
局員さんの言った通り、今は、ここに入る時じゃない。
自警団の派出所らしき建物も見つけたが、ブリザードを受けた直後らしく
緊急会議をしているようだった。
そのわりに、ふいんき(←何故かry)は和ましそうだ。
一言挨拶して、そっと立ち去ることにした。
22 :
シベリアの旅人:2006/01/04(水) 14:48:17 発信元:219.197.208.135
今日も冷えるので、CAFEBERツンドラに寄ってく。
お勧めを注文。何が来るかとワクテカする。
その後AA美術館へ。
にしてもこの地は最果て、極北、流刑地なんて言われてるわりに
文化施設が充実していて素晴らしい。
牢獄まであるのは流石。
AAはどれも(・∀・)イイ!!
一番を決めようとオモタけど絞りきれないな。気になったのは、↓↓↓
23 :
旅人:2006/01/04(水) 15:00:54 発信元:219.197.208.135
,.:-一;:、
ミ;;:;,. _,.;:゙ミ
,r( ´・ω・)
ツィー=ニ彡
( i i ←自分?
)人 .|
/ノヽ\ヽ|
i;;∪∪;;`i.ノ
,,,,,,,,,,,ハッハッハ
[,|,,,★,,|] (;,. ,,,,,,,,,,,,
::::::: .;;'"ミ ´∀`彡 (;;; ノ [,|,,,★,,|]
:..... ;;'' ミ つ目::,,,、 (; 从从ソ、 ミ・∀・ 彡
""""`"";:" .(;; ヽ"ヽヽ ~~" 从炎从 ''目⊂゙ .:;;| ゙゙~~~"""`~"
.;'' "'(,,,,,_)_) /ノホ爻爻ハゞ ((_.:;;;ノ〜
歓迎してくれる人達はキャンプもするんですね
その節はお世話になりました
他、水中にいたりサーフィンしてたり多芸ですね
24 :
シベリア紀行:2006/01/05(木) 23:09:05 発信元:219.197.208.135
HNやめ〜&改めてスレの意向表明
立てた本人の旅行記になっちゃってますが、本当は
>>7 4−7行目の通り、板内を旅する方達と住人さんの
「シベリア内についての情報交換&ちょっとした雑談の場(例
>>13-19)」
に利用して頂ければ一番望ましいです。
スレ放置にならない様、今後も紀行文は書いていきます。
シベリアにいる方の参考になれば幸いです。
※これ以降自分が書く文章で、シベリア板に実在するスレ名が出るときは
【 】で括ります(リンクは張りません。迷うのも旅の楽しみ。)
25 :
シベリア紀行:2006/01/05(木) 23:10:43 発信元:219.197.208.135
…とか大仰に書いてみた所で、誰にも読まれないってのがまた何ともww
シベリアは人がいません
>>25 読んでますよ〜。これからの展開、楽しみにしてます。
28 :
シベリア紀行:2006/01/05(木) 23:20:49 発信元:219.197.208.135
うはwwwレスキタwwww
…
>>26 確かに、他の板に比べればそのようですね。
でも自分も何故か迷い込んだ一人だし、まあ良いのでは。
QEDさんも今覗いて下さってる事ですしw
ただ沈降速度は結構早いように感じますね。
dat落ちもそう遠い事じゃない?ですかね…
29 :
シベリア紀行:2006/01/05(木) 23:38:25 発信元:219.197.208.135
【CAFEBARツンドラ】は、バイト君が店番をしていた。
アツアツのドリップ珈琲を淹れてくれた。寒い中、お店に飛び込んで
熱いコーヒーを飲む幸せって、あるね。
外に出て、
>>25さんと立ち話。この紀行文を読んでくれてるらしい。
実に嬉しいです。感謝!
(ちなみに、ここに書いてある通りにスレを訪ねてます。)
次は、ツンドラのお客さんが教えてくれたレンタルショップへ向かう。
30 :
シベリア紀行:2006/01/05(木) 23:51:13 発信元:219.197.208.135
レンタル店を調べたところ、そっくりな名前の店が2つあるらしい。
今回行ったのは、CDを扱う【YUTAYA シベリア店】の方。
一緒にお目当てを探してくれたり、助言をした客には無料券を渡すなど
なかなかのサービス。自分はオススメのクラシックを希望しときますた。
31 :
シベリア紀行:2006/01/06(金) 00:04:35 発信元:219.197.208.135
↑↑↑のもう一つの方は、書籍を扱う【TSUTAYA シベリア店】。
スレ内で改名して、北光堂書店になったらしい。
ここの店主は、なんと初代将軍様!!!
畏れ多い本ばかりかと思いきや、小コミや「原色カメムシ図鑑」
なんてのを置いている。
シベリアには幕府があるって噂だが、何か関係があるんだろうか。
32 :
シベリア紀行:2006/01/06(金) 00:41:21 発信元:219.197.208.135
【シベリア幕府 2代目将軍「勘定奉行」】
やはりあったのか。ここは一応、挨拶すべきだろうか。
しかし幕府というのは、外来者に厳しいのが普通。どうする…
とりあえず物陰から覗いてみる。…ほう、ルーマニア人の奉行がいる。
おお、やはり本屋=ここの初代奉行か。漫画の話が弾んでいる
…いい雰囲気のようだ。だが、そのコテハンの多さにびびった自分は
そっと退散してしまった。
33 :
謝罪文:2006/01/06(金) 00:48:22 発信元:219.197.208.135
34 :
ちべ ◆rbSKV0f/ok :2006/01/06(金) 01:11:33 発信元:220.146.49.216
>>1へ
スレを維持するのはとても大変と思ふ。
あまり急がずにね。続かなくなってしまうよ。
いろんな訪問者が来るしね。
俺みたいな。(笑うな其処の中の人!)
2、3日誰も来なくても泣かないw
色々なスレを訪れて自分を見つけて下さい。
私は泊り勤務が多いので、責任が果たせない。
迷惑を掛けそうなので、放棄しています。
だからこそ貴方にはがんばって欲しい。
偉そうな長文スマソ。えーいageてしまえ!
35 :
シベリア紀行:2006/01/07(土) 02:04:42 発信元:219.197.208.135
【チュン…チュンチュン…】小鳥の声で目が覚めた。今日も寒い。おや?
テントの入口に手紙が落ちている。
見ると、
>>34住人さんからのアドバイスだった。
ご自身の仕事が大変そうなのに励まして頂いた(つД`)・゜・カンシャ
いい気分で外に出る。
36 :
シベリア紀行:2006/01/07(土) 02:13:30 発信元:219.197.208.135
朝食は【シベリアパン屋ハッワー】で買った
パネトーネ(イタリアの伝統的な菓子パン、元はクリスマス用)。
店主のママンはなかなかの美人。
広告を出さない静かな経営方針らしく、スレ伸びはゆるやか。
何故かパピコも売っている。なつかしい。
37 :
シベリア紀行:2006/01/07(土) 02:19:19 発信元:219.197.208.135
街外れをぶらぶら歩きながら、一軒の家の横をさらっと通り過ぎる。
・・・ !? ・・・ 今、窓から見えたのは誰 ・・・
中の人に見覚えがあった。玄関に回って表札を見る。
【もらい物でショボーンが生活するスレU】
38 :
シベリア紀行:2006/01/07(土) 02:27:24 発信元:219.197.208.135
あのショボーンビッチじゃないか!
会いたかった!挨拶がてら話でも出来ないかなあと、もう一度窓を覗く。
意外と大家族だったんだな。アザラシまで同居してる。
暮らしぶりもなかなかみたいだ。
・・・しかし、何か様子がおかしい。
39 :
シベリア紀行:2006/01/07(土) 02:43:53 発信元:219.197.208.135
全員目がロンパリ。VIP語でうわごと言ってるし。
幻覚にでもうなされているようだ。
何より部屋が大雪で埋まってるんだけど。凍死しちゃうじゃないか!
ヤヴァそうな状態に追討ちをかけるが如く
謎の集団が現れて、家中のものを引っ掻き回し始めた。
その後何故か、住人にビンタをかましだす。ちょwwおまwwww
目を覚まさせるつもりかも知れないが、これは ひどい。
自分は、全力で街に引き返した。
40 :
シベリア紀行:2006/01/07(土) 02:53:26 発信元:219.197.208.135
銭湯の看板が見えてきた【⊂⊃ /~~\ ⊂⊃ 】。
番台に早口で事情を説明し、ボイラー室から火炎放射器を持ち出す。
再び全力で走り、ショボーン家に着くと
火炎放射器を一気にぶっ放した。
41 :
シベリア紀行:2006/01/07(土) 03:06:43 発信元:219.197.208.135
やってしまった。
大雪は溶けた。謎の集団も消えた。一家も無事だった。
だが、彼の家と財産(の一部)もまた、焼けてしまっていた。
火力調節を誤ったのだ。
申し訳ないことになった・・・
幸い、住人の方々がすぐ気づいて、一家に家と物資を提供していた。
自分はせめてもの謝罪として、あるアイテムを渡した。役に立ちます様に。
ワロスw
雪を消すの忘れてたww
43 :
シベリア紀行:2006/01/09(月) 00:05:07 発信元:219.197.208.135
ショボーン一家の中の人
>>42が笑っている
すっかり元気になっているようだ。良かった。
昨日に引続き街外れを散歩。
開拓地らしく、幾つもの発展中スレ、或いは建ったものの
住人が逃げたらしい空家スレが散在している。
44 :
シベリア紀行:2006/01/09(月) 00:36:30 発信元:219.197.208.135
この国では、建物の外見=現在の中身 ではないのが茶飯事
開拓地も例外ではない。
【aaaaaaaaaaaa 】なんて、見るからに建て逃げスレタイ(実際そうだが)
しかし、後から流石一族が住み着いて、マターリと開拓しているのだ。
OK、良スレゲット。
45 :
シベリア紀行:2006/01/09(月) 00:56:34 発信元:219.197.208.135
もう少し散策するつもりだったが、体調が良くない。
…インフルエンザが伝染ったかな?
とりあえず街に戻ろう。
栄養を摂る為、夕食は豪華にいくことにする。
【シベリア飯店】名物、アザラシ丼だ。旨い!テーレッテ(ry
ここの料理は全て、”カメラ目線”。ツラス(つД`)・゜・
でも完食(´・ω・`)
46 :
シベリア紀行:2006/01/09(月) 01:08:15 発信元:219.197.208.135
帰りに【シベリアの氷売り】へ寄り、氷嚢用に氷を買う。
[氷]はシベリアの特産品。ひとくち舐めてみる。さすが、キメまろやか。
できれば病院へ行きたいのだが・・・
47 :
シベリア紀行:2006/01/09(月) 01:35:24 発信元:219.197.208.135
こういう時は観光案内所。わたしのまちの便利帳。
うーん、2件しかない。診療施設問題は、本当に過疎地域の課題だな。
一つは【シベリア診察室】
残念、性病科と嗜癖問題カウンセリングのみだ。
もう一つはある程度大きそうだが… 【ここだけ精神病院】
今はまだ、世話になる気は無い。
この国の需要からすれば、正しい供給なんだが…。
もう寝るぽ。
48 :
シベリア紀行:2006/01/09(月) 01:51:27 発信元:219.197.208.135
.『 ̄|
八 | 旦
(_)⊥
.. (´-ω-`;)
l⌒O⌒⌒⌒O⌒l
| □囗□囗□ |
| 囗□囗□囗 |
| □囗□囗□ |
| 囗□囗□囗 |
あったかくして 早く治さなきゃ
内藤ホライゾン救護班が来てくれればなぁ・・・
うーむ、確かに、普通の
医療施設がないんだよね。
誰か病人が出たら
隣国(?)まで行かないとない。
そういえば、警察署もないな。
昔はあったんだけど。
警察署は海を渡った先にありますね
遠い…
,,,,,,,,,,,,,,
[,|,,,+,,|]
⊂二(^ω^ )二★二⊃ 救護するおブーン
\ │ |_
ヽ │ | + |
( <\ヽ  ̄ ̄
レ レ゛ 三
52 :
シベリア紀行:2006/01/10(火) 00:42:45 発信元:219.197.208.135
.『 ̄|
八 | 旦
(_)⊥
.. (´-ω-`) ホッ…
l⌒O⌒⌒⌒O⌒l
| □囗□囗□ |
| 囗□囗□囗 |
| □囗□囗□ |
| 囗□囗□囗 |
>>49>>50の二人が様子を見に来てくれた!
施設事情についてしばしおしゃべりする。
海渡るって…サーバまたぐって事か??何にしても遠いね(^^;)
必要が無いから無くなったならいい事(?)だが。
誰かが知らせてくれたのか、本当に
>>51が来てくれた。
この速さはさすが、空は飛べるよブーンだからだろう。頼もしい。
大分良くなった。明日は起きれそうだ。
僕はAAを使えないから、文字レスでお見舞いするお★
つ 【日本の風邪にはルルが効く】
54 :
シベリア紀行:2006/01/10(火) 23:35:41 発信元:219.197.208.135
すっかり良くなった。
インフルエンザではなく、風邪だったらしい。
街のカフェでお茶を飲みつつ、
>>53とそんな話をすると
異国の風邪グスリをくれた。シベリアの風邪にも効くのだろうか。
今度のときのために、大事にしまっておく。
さて、そろそろ交通機関を探してみよう
病み上がりだし、乗り物でのんびり行くのも悪くない。
55 :
シベリア紀行:2006/01/10(火) 23:43:08 発信元:219.197.208.135
【シベリア中央駅】は、多分この地最大の駅だ。
見学がてら行き先を探そう。
…と、思ったのだが、実はここ、大陸横断鉄道の駅だった。
他板逝き列車が待機している。まだ乗るのはやめとこう。
別の駅を探す。
56 :
シベリア紀行:2006/01/11(水) 15:54:45 発信元:219.197.208.135
濃厚なカフェオレを飲みつつふらふら。
もちろん【コーヒーを飲んだらageるスレ】を忘れずに。
(余談だが、自分は一日に4〜5杯当然のように飲むので
忠実にやってるとスレが上がりっぱなしになる)
そのうち、先のほう駅らしき建物が見えて来た。
57 :
シベリア紀行:2006/01/11(水) 16:05:51 発信元:219.197.208.135
なつかしのTV番組のようだが
多分構内放送の音だろう【ピンポンパン〜 シベリア〜シベリア〜】
列車の行き先もシベリア板内スレだし… え?
つまり、それって
こ の ス レ と ほ ぼ 趣 旨 か ぶ っ て る じ ゃ ん
てか向こうが本家だし。
ああーそりゃあるよなー重複やっちゃってますわ自分
まさしく同じ事考えてたんですよここで。
58 :
シベリア紀行:2006/01/11(水) 16:15:48 発信元:219.197.208.135
やや違う所といえば、書式が主体か客体かだけど
ここもいずれ客体にもっていこうと考えてたのですよ
なんで主体で初めたかといえば
過疎地域ではある程度引っ張りがないとつらいだろうとかね、色々
以下(ry
偉大な先達に頭を下げ、ここはここでやっちゃおうと決意したのでした。
そういえば
そんなスレもあったな。
いろんな人がいなくなって、長い間書き込む人はいなかったけれど・・・
まだ列車は動くのかな?
60 :
3号 ◆3zNBOPkseQ :2006/01/12(木) 23:20:52 発信元:221.185.216.245
61 :
シベリア紀行:2006/01/13(金) 12:48:37 発信元:219.197.208.143
ゲェーーーーッ!!ついにマフィア
>>60が接触してきた!!!
流石世界的な組織、シベリアも例外ではなかった。
ギャンブル場を教えてくれた。通行料落としていけやという事だろうか。
ついでに命も落としていけやと【ロシアンルーレット 3順目】に
連れて行かれたが さらっと断る。
62 :
いやあ名無しってほんとに旅人なのかも:2006/01/13(金) 13:38:02 発信元:219.197.208.143
そのかわり【ぬるぽを1時間以内にガッ!4@シベリア 】で遊ぶことにした。
しかしこれ、過疎板では神続出なのでは…?
1のルールを読む限り深夜休戦も無いし(まあ、これは言わずもがなだろうが。)
それとも、「いかに放置されずにガッしてもらえるか」という賭けなんだろうか。
マフィアに”幸せに過ごしたいなら”と言われるとかなり怖い。
なら行くしかない【シベリア神宮 FOX★稲荷】だが、
実はあるお祈りのために、参詣をガマンしてる所なのです。
後で必ず参ることになるでしょう。
〜ここからチラシの裏〜
こんにちわ。今日見つけました。IP違いますが某店主です。
とても面白いです。これからも頑張って下さい。
〜ここまでチラシの裏〜
どうも、
>>1さん
シベリア中央駅の駅員です。
駅ではお客さん以外に旅人さんたちのために、
待合室が開放してあります。
寒さの厳しいときなど、ストーブのきいた待合室でどうぞ。
一声かけてくれれば、甘酒出しますよ(´・ω・`)
66 :
シベリア紀行:2006/01/13(金) 20:04:47 発信元:219.197.208.143
道端にチラシが落ちている。
旅人の常で、目に入るものは何でも拾って調べてみる。
どこかの店の宣伝らしい。裏に走り書き
>>64がしてあった。
ありがとうございます。色んな店に世話になってるので…何処だろう。
未だ店員さん待ちをしてる店もあるんですよ、実は。
67 :
シベリア紀行:2006/01/13(金) 20:08:23 発信元:219.197.208.143
再びシベリア中央駅の前を通ると、駅員さん
>>65に声をかけられた。
なるほど、それは吉報。
早速立ち寄らせてもらおう。
一息つきながら、明日の予定をぼんやり考える・・・。
68 :
3号 ◆3zNBOPkseQ :2006/01/14(土) 21:52:14 発信元:58.88.83.83 BE:849650099-
69 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2006/01/14(土) 22:18:47 発信元:210.136.161.140
同じく流浪の民ですが応援してますよ
70 :
45:2006/01/15(日) 18:18:19 発信元:219.11.220.133
ヒント:□
71 :
シベリア紀行:2006/01/16(月) 16:34:18 発信元:219.197.208.143
今日も旅は続く。
>>60のマフィアはバイトを紹介していった。
少々不安だが、この潜水艦
>>68は観光案内所でも案内されている位だ。
そうそう怪しいものでは無いだろう。
そろそろ[T/C]の残りも心もとないし、何よりシベリア最深部に興味がある。
飛び込んでみよう。
放射能漏れがなければいいが。
72 :
シベリア紀行:2006/01/16(月) 16:42:25 発信元:219.197.208.143
道の途中、一人の旅人とすれ違い
>>69、軽く会釈を交わす。
放浪の者同士が長く話し込むことはあまりない。
ただ静かに挨拶を交わすことが
相手に対する最大の敬意になる事があるのを知っていた。
皆様々な事情、過去を背負って彷徨うのだから。
73 :
シベリア紀行:2006/01/16(月) 16:51:15 発信元:219.197.208.143
建物の壁に謎のメッセージ
>>70が書かれていた。
45→シベリア飯店→□→スクウェア???
∴シベリア飯店店員=スクウェア社員(違う)
先生、解読できません。
>>70さんスマソ。
心配する必要はなかった。
潜水艦【イエローサブマリン@シベリア】は、純粋に学術的な目的で
マターリ潜行を続けている老舗スレのようだった。平和だ。
こういうスレは、覗いた者の心を穏やかにする効果を持っていると思う。
たまに浮上させられているようだが、それはまあ、定期点検とかだ。きっと。
75 :
3号 ◆3zNBOPkseQ :2006/01/16(月) 21:43:38 発信元:58.88.83.215 BE:83916342-
いつも楽しみにしてます。
マターリ進めていって下さいね。 つ【みかん】
>>75初給料が出た。これで当分困らないだろう。
初仕事後何故か揚げられているスレをみて、やや落ち込んでいると
主任(?)が食事をおごると声をかけてくれた。
細々とやっている屋台だが、なかなか旨いという。
自分達は、【天国ラーメン シベリア支店】へ向かった。
本当に屋台だった。席は2つしかない。
文字AAの親父がスープの様子を見ていた。
この気候で屋台が出来るとは信じ難い。座って注文を待つ間、顔も凍えそうだ。
ラーメンが来た。
湯気に顔を当て、深い溜息をついた。鼻がグズグズする。
それまで黙っていた親父が、一言言った。
主任は、一言答えた。
自分も一言、呟いた。
80 :
シベリア紀行:2006/01/18(水) 18:58:02 発信元:219.197.208.143
・・・自分達が席を立つのと入れ替わるように
>>77が屋台を覗きこんだ。
差し入れだろうか、親父にみかんを一つ、手渡した。
自分達にも、一つづつみかんを渡し、言った。
「マターリ進め」
自分は、いつもの様に、静かに会釈した。
2人は歩き出した。
後ろで、また、親父が一言言うのが聞こえた。
「・・・温まるぞ。」
シベリアの夜が更けていった。
81 :
シベリア紀行:2006/01/25(水) 00:28:01 発信元:219.197.208.201
朝、観光案内所でニュースを見る。
【シベリアで氷点下58度 記録的寒波、死者も 】
・・・か。
寒いとかいうレベルじゃないな・・・
82 :
シベリア紀行:2006/01/25(水) 00:48:16 発信元:219.197.208.201
こんな寒いときは鍋が食べたくなるものだ。
特に多くの人が材料を持ち寄り、大鍋で作る”○○煮会”なんて最高だ。
参加したことは無いけど、素晴らしく旨そうに見える。
実際、煮物はある程度量を作ったほうが美味しく仕上がる。
そういえば、ここシベリアでも・・・
83 :
シベリア紀行:2006/01/25(水) 00:55:22 発信元:219.197.208.201
やってるやってる。お城の前の広場で、
【【さいはてでも】モララーが夜食を作るスレ【がんがる】@シベリア 3】を。
長いこと続いている伝統行事らしい。
存在自体はずいぶん前から知っていたが、参加するのをためらっていたのだ。
何故なら
食 べ 頃 が 来 そ う だったから
だが良く見たら、もう少し余裕がありそうなので
自分もささやかな食材を放りこんできた。
また暫くしたら見に行こう。犠牲者を。
84 :
シベリア紀行:2006/01/25(水) 01:22:21 発信元:219.197.208.201
そういえば
>>75で給料を貰ったのだが
何故か[T/C]で支給されていた。
旅の便宜を考えてくれた上での措置だろうが、そろそろこの国のお金で
生活してみたい。
両替をしようと銀行を探してみたが・・・無い??
造幣局すらない気がするのは気のせいだろうか。
仕方ないので、観光案内所で両替してもらった事にする。
85 :
シベリア紀行:2006/01/25(水) 01:32:50 発信元:219.197.208.201
この国の通貨は、数種類あるようだが
とりあえず一番流通していそうな「カペイカ」に替えてもらった。
年の為[T/C]もすこし残す。
さて、今日の食事は【★喫茶ツンデレ★2軒目】で。
ツンデレなウェイトレスさんが名物(?)のこの店。
しかしウェイトレスって言葉は、最近耳にしなくなりましたね〜
お任せで注文してみる。何が来るだろうか?
86 :
シベリア紀行:2006/01/25(水) 01:58:35 発信元:219.197.208.201
深夜にふと、外で考え事をしたくなる時がある。
別になんて事ない、単なる深夜営業のファミレスでいい。
というかそれしか近くにない。
特に何かあるわけでもないのだが、通いなれた店などは
時に家より落ち着くことがあったりする。
そして、ここシベリアで行きたくなるのは、やはりあの店。
今日は少し、マスターと話をしてみようか・・・
やぁ。
最近見なかったけどどうしたの?
冬眠してたの?
あ、もしかしてブリザードに埋もれてたのかな?
88 :
シベリア紀行:2006/01/26(木) 09:50:29 発信元:219.197.208.201
チュン・・・チュンチュン・・・
半分【まどろみながら】店を出る。どうやら眠ってしまったようだ。
赤い目の自分に、苦笑交じりに声を掛ける人がいる。
みると
>>87だ。見知っているような気がする。
モララーの夜食を味見して3日寝込んだと言い訳をしてみる。
実際はつれづれとスレを眺めてました。
89 :
シベリア紀行:2006/01/26(木) 11:00:54 発信元:219.197.208.201
眠りが浅かったせいか、昨日は随分長い夢を見た。
…あのショボーンビッチとナターシャが、危険な目に逢っている
何者かに襲われて?いや、あれは木霊の群れ!?
そこにもののけ姫が飛び込んできて、大きな地震が起こった
慌てふためいた自分は、周りの全てをガッ!して回る…
夢らしく展開は滅茶苦茶だが、妙にリアリティのある夢だったな。
90 :
シベリア紀行:2006/01/28(土) 16:46:52 発信元:219.197.208.201
>>85の店でタダ券を貰った。
残念ながら現在、ツンデレ店員さんはいないみたいだが
店番店員さんが注文をとりに来た。【おまえら!好きなご飯のおかずなによ?】
注文を言っときました。
次点はサンマかな、やっぱり。
91 :
シベリア紀行:2006/01/28(土) 16:53:57 発信元:219.197.208.201
(
>>89夢の続き、【シベリアAA物語】)
バカニュー君がどんどん可愛く見えて来るんだよ・・・
○○男なのに・・・ ヤバス
92 :
シベリア紀行:2006/01/30(月) 09:37:31 発信元:219.197.208.201
道の向こうから一台の車がやってきた。
特徴のある色で塗られた奴で、様々な自治区で見かけるものだ。
何の団体だろうか?すれ違う時側面を見てみた。
【UD】極寒の地で癌・白血病分析 Part3@シベリア板【Team 2ch】
地道な活動が一人を救う。
一人を救うものが世界を救う。
93 :
シベリア紀行:2006/01/30(月) 10:00:04 発信元:219.197.208.201
【餃子の王将シベリア店】で水餃子をつまんだ後、
郊外へむかう。
閑静な場所に建つ【シベリア絵画教室】で芸術にふれてみよう。
クリスマス&初詣宣伝ポスター素敵すぎです。
自分もお絵かき挑戦してみたが…(・∀・)カエレ!ってなレベルなんでうpせず。
94 :
シベリア紀行:2006/01/30(月) 10:16:07 発信元:219.197.208.201
( ・∀・)< バイト中〜
ノリ川リし
昔、「きれいな貝」と間違えて
カツオノエボシを素手つかみしたことは内緒。
触手掴んだ訳じゃないので助かったけど、超びびりますた。
95 :
シベリア紀行:2006/01/30(月) 11:02:14 発信元:219.197.208.201
折角高尚な文化に触れたのだから、その気分のまま夜中まで行こう(朝だけど)。
金も多少余裕のある今なら
紳士淑女の社交場、酒を飲みジャズを聴きながら、昔を懐かしむ
【シベリアン・クラブ】の扉をくぐれる。
・・・と思ったが
会員同伴でなくてもくぐれるんだろうか。
くぐっちゃったけど。
96 :
シベリア紀行:2006/02/04(土) 00:45:06 発信元:219.197.208.201
ああ・・・【雪原】が見える・・・
だめだ、まだ早い
今週は疲れすぎです。
97 :
シベリア紀行:2006/02/06(月) 00:05:46 発信元:219.197.208.201
そろそろ慣れてきた弊害で、ストーリーもなくフラフラしている今日この頃。
夕食はゆでた鶏肉と炒めた野菜をどんぶり飯にのせ
鶏の煮汁を出汁に仕立ててお茶漬けにした鶏湯飯。
マジ旨いですよ!
【メシ食って旨かったらここに書け 第2膳】にもちろん投稿。
98 :
シベリア紀行:2006/02/06(月) 00:10:03 発信元:219.197.208.201
生活に余裕が出てくると色々挑戦したくなるもの。
中の人も夢中なスポーツクラブを探して・・・
ん?【シベリアスポーツサロン】・・・でも、ここは純粋に
プロスポーツについて話し合うサロンらしい。
ま、【そんなことより泳ごうぜ!】
いや実際は殆どプール行かないけど。寒いし。
99 :
シベリア紀行:2006/02/06(月) 00:20:26 発信元:219.197.208.201
さらに芸術に触れてみようと、
【シベリア工芸展 3展目】へ行って見たが・・・
作品は素晴らしいです。
AAは可愛いです。
スレの雰囲気はやや微妙です…か?
100 :
シベリア紀行:2006/02/06(月) 00:28:46 発信元:219.197.208.201
芸術に触れたなら学問にも触れよう。
【難しい漢字の読み方を答えるスレ part3】
出題しときますた。軟いのを。
こういうのって結構ハマりますね。
101 :
シベリア紀行:2006/02/06(月) 00:38:12 発信元:219.197.208.201
日本は少子化傾向とはいえ
全世界的には人口増加の一途をたどる今日
ここ最果ての地も開発の手は逃れられない。
駅から3分の好立地には【シベリア今北マンション】が。
例のホットなアレ
ではないようだ。
面白くなりそうなマンションです。早速某兄弟が入居してますし。
旅をしてる以上入居できないのが残念です。
102 :
シベリア紀行:2006/02/06(月) 00:41:43 発信元:219.197.208.201
ところで
【ここだけ精神病院】のすぐ後ろに
【今日も発狂】した奴がいるのは
逃げたって事ですかね。
103 :
シベリア紀行:2006/02/06(月) 00:57:10 発信元:219.197.208.201
( )
( )
( ) ( )
∧=∧
(・ω・`∩ 100res over
| ̄U ̄ ̄ ̄.| tea break...
| ┼─┼ .|
| /\ .|
| / ホ \|
\____/
└─┘
面白いなぁ、このスレ。
お茶してるみたいだし差し入れ置いとくよ。
つ【あんまり甘くない羊羹】
>>99 スレのふいんき(何故かへん(ryに負けたらダメかなと思ってる。
私もいつも楽しませてもらってます!
つ【どらやき】
106 :
シベリア紀行:2006/02/09(木) 00:27:58 発信元:219.197.208.201
∧_∧ ∧∧
( ´∀`)∬ ∬ (゚Д゚)
(__ ⊃目 目⊂ ノ
し__)┳━┳ (_っ
>>104 と
>>105 が
お茶請けを持って遊びに来てくれた。
自宅代わりのテントじゃなんなので
【ホテル シベリア】のラウンジでお茶することに。
”甘さ”にたいするこだわりって人それぞれあると思いますが
あんまり甘くないのに味が深い菓子にあたった時は感動するですね。
しかし、時に痺れる程甘い物を食したくなる時もありますな。
凄く渋いお茶と一緒に。
107 :
シベリア紀行:2006/02/09(木) 00:32:21 発信元:219.197.208.201
お茶ですっかり和んでしまった。
お陰で
>>100の出題をスルーされそうな空しさも吹き飛んだ。
スレ(ry に負けず逆らわずいこうと思ってる。
108 :
シベリア紀行:2006/02/13(月) 02:30:42 発信元:219.197.208.201
うっかりしてると見逃しそうなあなたの街の名所
【記念樹】
意外なものが記念されてるかも
109 :
シベリア紀行:2006/02/13(月) 02:50:58 発信元:219.197.208.201
ブームはすたれることはあっても
決して無くならない職業をご存知だろうか?
「占い」ですよ。
時代、場所変われども、これに準ずるものが必ずある。
さてここ【シベリア占い所】の評判はいかに?
110 :
シベリア紀行:2006/02/13(月) 02:55:05 発信元:219.197.208.201
廃れた外見だが、ここは占い所
雰囲気作りに一役買っていてまたよし。
それだけでなく
占い師までいる気配が無いしw
いつ会えるかわからない所もまた雰囲気、だろうか。
111 :
シベリア紀行:2006/02/13(月) 03:06:12 発信元:219.197.208.201
…しばらくマターリと待ってみるが、店主は帰って来そうもなかった。
適当に部屋を見渡してみる。
簡素なテーブルの上に、使い込まれたタロットカードがあった。
どうやら店主は、ヨーロピアンな占いの代名詞、タロット使いらしい。
棚には何かの石やら、聖水の入ったビンやらの
マジックアイテムが雑に置いてある。
雑貨屋なんかもそうだが、普段用が無い品物が置いてある店を
適当に冷やかすのは結構楽しい。
おそらくちょっとした夢をみるようなものなのだろう。
112 :
シベリア紀行:2006/02/13(月) 03:14:41 発信元:219.197.208.201
色々漁っていたら、つんであったチラシの山を落として
バラ巻いてしまった。
まとめながら、適当に目を通していく。
以前チラシなぞ一見もせずに捨てていたが、たまに見てみると
意外な情報があったりするものだ。
内容は・・・
113 :
シベリア紀行:2006/02/13(月) 03:26:09 発信元:219.197.208.201
・・・最果ての地にそびえ立つ雄大なシベリア山を探検してみないか!
【シベリア山キャンプ場】
・・・雑誌やTVにで紹介されまくりんぐな
エセ秘境とは訳が違います!こここそ本命!!
【秘境in秘境】
旅行会社のチラシだろうか。
・・・国際化社会到来!いまや、一家に一台「翻訳機」の時代ですよ
【言葉遊び】翻訳機を使って遊んでみやう!】
これがハマル!ハマルのよ!!(使用者談)
いや、時々本当ににツボなネタが転がってるから困る
114 :
シベリア紀行:2006/02/13(月) 03:30:50 発信元:219.197.208.201
例(古いけど):
神いわゆる → ゴッド
_ ∩
( ゚∀゚)彡 ゴッド!ゴッド!
⊂彡
115 :
シベリア紀行:2006/02/13(月) 03:41:57 発信元:219.197.208.201
くだらない事を思い出しながらニヤニヤ(・∀・)してると
客がやってきた。
店主不在を伝え、ついでに少し話し込んだ。
「自分【今北産業株式会社 シベリア支社】の営業なんすよ」
「最近スレがはやらなくて頭抱えてたんですが、ここにきて進展するかもなんすよ
今北バイオテクノロジー部門、着ると暖かいシャツを開発しましてね
で、その先行きなんぞを見てもらおうかと、気休めにね」
116 :
シベリア紀行:2006/02/13(月) 03:48:46 発信元:219.197.208.201
・・・・・・・・
流れ者には流れ者の、社会人には社会人の悩みがあるものだ
だが、誰でも
【今日も一日がんばった】
と言うことが許される
なぜなら
【シベリアは君を応援する】から。
117 :
シベリア紀行:2006/02/21(火) 09:13:16 発信元:219.197.208.201
一週間以上経ってる
ちょいと寝すぎたかwwwww。
マジレスするとやや忙しいです(つД`)・゜・
118 :
シベリア紀行:2006/02/21(火) 09:28:01 発信元:219.197.208.201
揚がってるよ!!
なんてこった
久々と思ったらつい自爆、まったく参るね(´・ω・`)
>>117 お忙しいようですね。あまり無理しないで下さいな。
つ【ウオツカ】
120 :
夢のシベリア紀行:2006/02/25(土) 02:26:23 発信元:219.197.208.201
>>119 久しぶりに、シベリア特産のヲッカかい?
ちょうど濃い目の紅茶がはいったところだよ。
お茶に酒をたらすってのは結構ナイスな取り合わせだって
知ってたかい?
121 :
夢のシベリア紀行:2006/02/25(土) 02:37:19 発信元:219.197.208.201
シベリアも、しばらく寒さが続きそう…
シベリアのみなさん一緒にお茶を!
上等のヲッカ入り、アルコールに弱い方はプレーン紅茶のままでドゾー
ロシアンティーにしたいなら、もちろんジャムありますとも
いちご、オレンジ、バラの花びら、何でもお好みで。
旦 旦 旦 旦 旦 旦. ∧_∧
旦 旦 旦 旦 旦 旦 (´・ω・`)
旦 旦 旦 旦 旦 旦. (o旦o )
旦 旦 旦 旦 旦 旦. `u―u'
来週から、まぁだまだ逝くよぉー!!
じゃあ、小腹が減ったので薔薇のお茶漬け頂きますね。
1000迄頑張ってね〜
123 :
3号 ◆2GETuz2yFw :2006/02/25(土) 22:38:04 発信元:221.185.213.63
124 :
夢のシベリア紀行:2006/02/27(月) 03:15:31 発信元:219.197.208.201
かつて無人だった【シベリア占い所】を覗いてみたら
店主はとっくに帰還していて、テーブルの上には
自分の依頼した占いの結果があった。
さて
125 :
夢のシベリア紀行:2006/02/27(月) 03:18:42 発信元:219.197.208.201
この占い結果、ちょっと凄。
なにかの宿命か?最終判断に「世界」をだされるなんて。
コレは本当に…
”スレを「世界」のカードの意に沿うよう終わらせろ”
という呼びかけなのだろうか?
そして、時は…動き出す…
126 :
夢のシベリア紀行:2006/02/27(月) 03:20:58 発信元:219.197.208.201
>>122がサラサラッと掻きこんでいった。
ご飯とロースぺタルってどうなんですか?
珍味ですか?
127 :
夢のシベリア紀行:2006/02/27(月) 03:23:29 発信元:219.197.208.201
>>いい意味でシベリアに慣れた自分が
気だるそうに散歩していると
いつかの男
>>123が声を掛けてきた。
さすがマフィア、名前は常に変えているらしい。
しかし自分からマフィア宣言してるんですが。その辺りは。
128 :
夢のシベリア紀行:2006/02/27(月) 03:28:03 発信元:219.197.208.201
二人そろってダルそうに
【シベリア古本屋 壷中庵】へ向かう。
古本屋巡りにはやる気のなさそうな歩き方が似合うのだ。
隠れ家的雰囲気を漂わす小さな店のドアをくぐる。
129 :
夢のシベリア紀行:2006/02/27(月) 03:32:21 発信元:219.197.208.201
意外だった。
そこに集められていたのは、本ばかりでなく動画。
Flash だったのだ。
8頭身+>>1さんのトランス系フラッシュ(お勧め)や
2chキャラ+SFのシリアス作品(こりゃ超有名品ですな)等
良作品が並べられている。
しばらく、我を忘れて漁る。この時間が楽しいんだこれが。
そして…
ここで、このスレの行方を決定する、あるものと出会ってしまう。
んお?!
何か悟ったのかな、旅人さん。
あ、紅茶いただくね。オレンジジャムを入れて、と。
シベリアで得ることは多いと思うよ、うん。
紅茶(゚Д゚)ウマー
132 :
3号 ◆2GETuz2yFw :2006/02/27(月) 17:17:30 発信元:219.160.37.156
〜チラシの裏〜
シベリア内のあるクソスレで、不覚にもワロてしまった
ヒント:○ニ○でやれ
いや、許容したくありませんよ。
何というか、カウンター喰らったというかそんな感じで。不覚なんで。
134 :
◆Q.E.D/wzXY :2006/02/27(月) 21:02:45 発信元:58.90.78.80 BE:214883036-
>>134がオレンジのロシアンティーを手に聞いてきた。
残念ながらそこではないようだ。
もっと下品なの。もっとね。
古本屋にて、客がFlashを囲み盛り上がっているその時
自分は、カウンターの前に積み上げられている
本の山の一番上をじっと見ていた。
そこに、一冊の厚い本があった。
特にどこか変わっている訳ではない。普通の本の形をした本だ。
だが自分は、何故かこの本から注意をそらせなかった。
白い装丁の本で、なにかかすりのような模様が全体に入っている。
表紙の真ん中には、壷の絵が浮かび上がっている。
奇妙な事に、その壷の絵は、まるで脈でも打っているかのように
規則的に震えているように見えた。
そのとき店主が、憑かれたように本を見つめる自分に気がついて、言った。
「何かお買いですかね。」
「…これ、貰いますね。」
自分は本を指差し、言った。いくらですか、と聞いたのではなかった。
これは自分が買う。とっくにそのつもりだったからだ。
「・・・・?」
店主は訝しげに本を見た。
「いつ仕入れた、そんなの・・・
その本、そこにあったのか?」
もどかしかった。
とにかく、この本が気になった。
「幾らでも払いますよ。幾らにしますか。」
「・・・○○○カペイカ」
店主は適当に、このサイズの古本の平均売値を言った。
代金を払い、急いで本を胸に抱えると
言い知れぬ予感と悪寒の両方に襲われた・・・・・。
店を出て、シベリアの外気にあてられると
目覚めたように我に返った。
ふと胸に抱えた本を見る。
なんで、こんなものを買っているのか?
よりによってこんな分厚い本を。読む暇なんかありゃしないだろう?
しかし、何故か買ってしまったのだ。頭が混乱してくる。
やれやれ、何をやってんだか。
そうだ、
>>132が事務所に誘ってくれていたな。一杯貰って落ち着こう。
マフィアとは思えない程ほのぼのした事務所で
2月もののヲッカをごちそうになる。
ふう!
密造でも、シベリアのヲッカはさすがだ。
落ち着いた気分で事務所を出る。
・・・そういえば、さっき気の迷いで買った奴、なんの本だ?
帰りの道すがら、改めて表紙を見る。
壷の絵の上に、題名が書いてある。
さっきは何故気づかなかったかな?
そして、題名を見た。
「果てしない”ある国”の物語」
表紙をめくる。
目次はなかった。前書きも無かった。
そのかわり、最初にこんな文章が書かれていた。
”M・エンデ著 「はてしない物語」よりインスパイア
とはいっても、これは著作を傷つける目的で書かれるのではなく
リスペクトの為に捧げられるものです。原著は非常な名作です。”
先が長そうな本だが、とりあえず手をつけてみるか。
別に一気によまなきゃいけない訳ではない。
次のページをめくる…
(IP違うけど中の人は同じです)
『…シベリアの森の中に、テントを張ってひっそり暮らす
ある隠者がいた。
いつもと同じ夜だった。ひとつ違ったのは、滅多に訪れる者のいないこの森に
次々とお客が現れたことだった。
彼らは皆、道に迷ったのだった。
焚き火の光を見て引き寄せられてきたのだ。
そのうち一人は猫のようであり、一人は手足のない顔だけの生物のようであり
一人は空からビダァァン!と降って来るなり眠ってしまった。
この3つの生き物は、広大なこの国の
全く違う地方からやってきたのだが
目指している場所は全く同じだった。
「すみません、」猫が隠者に尋ねた。
「運営城に行くにはこの方向でいいんでしょうか?」
隠者「ここはetc3鯖地方だよ。ずいぶん方向を間違えたようだね。
それにしても運営城へ向かうとは何事だい。
まさか”ひろゆ君”にお会いしに行くとでも?」
3者は驚き、顔を見合わせた。そして同時に言った。
「そのとおりです。私はひろゆ君に、至急のお願いがあって遣わされた
板の代表なのです。では、他の皆さんも、何か大事なお願いを持っている
ということですね。」
荒巻「kwsk」
猫「それでは私からお話します。」
「私の住んでいる地方に、異変が起こり始めたのです。
ひどい嵐が吹き荒れたり、板違いスレが乱立したり、連続コピペレスが続いたり、
今まで元気だったスレが突然消えたりと。
これが続けばいずれ板ごと滅びてしまうでしょう。
今まで何度か運営城へ願書を送っているのですが、全くお答えがないのです。
そこで、直接ひろゆ君の所へ使者を送り、お知恵にあずからせて頂こうと
いう事になったのです。」
顔だけ「(・∀・)オナジ!」
荒巻「禿同」
隠者「それでは、」
「2ch全土に危機が迫っているということなのだね?」
「それならここにいる場合じゃない、一刻も早く運営城を目指しなさい。
ほら、あの上に飛んでいるのははぐれたお仲間の一人じゃないのかい?
彼が飛んで連れて行ってくれるなら助かるだろう。」
丁度上空から内藤が焚き火目指して降りてきた。
彼は荒巻に同行していたのだが、はずみで落としてしまい
森の上から探していたのだ。
「知り合いが近くの板にいるお」彼が行った。「頼んで、みんなをつれてってもらうお」
内藤の協力で、皆無事に森を抜けることができた。
隠者は遠くなる彼らを見送りながら、小さく呟いた。
「私の故郷・・・ν速はどうなっているのだろうか・・・」
軽い眩暈を覚え、一旦本を閉じた。
この物語、偶然にもシベリアが出てきたな。
それで引き付けられたのだろうか?
何か、妙に親しみがある気がする。
・・・まあ、特に悩むことじゃないか。
折角買った本だ、もう少し読もう。
154 :
シベリア紀行:向こう側:2006/03/09(木) 00:58:12 発信元:221.188.46.132
『運営城とは、この国を治めるひろゆ君の御座所で
君を補佐し様々な仕事をする臣下たちも、ここに住んでいた。
この国に住むほとんどの住人は、ひろゆ君御自身はもちろん、この城を見たこともなかった。
シベリアの森を発った彼らは、ようやく到着した。
出迎えの人間がすぐさま対応してきたのに驚きながら、君へ謁見したい旨を伝えると、
役人「申し訳ありませんが、それができないのです。
全国からお集まり頂いた使者の方々も同じなのです。
これから、★様がその訳をご説明になります。
皆大広間に集まって頂いております。どうぞそちらへ。」
大広間に着くと、はちきれんばかりに使者たちが集っていた。
皆AAであったが、その姿形は様々で、中には表現しきれないほど奇妙なもの、
驚くほど芸術的な者達もいた。
その時、奥の扉が開き、皆がいっせいにそちらを見た。
その額には★と●のしるしが輝いており、彼がひろゆ君の側近の中でも
特に選ばれた高位の者であることを示していた。
「皆さん、落ち着いて聞いて下さい。
君がお会いできない理由をお話します」
一同は静まった。
「君は・・・お眠りなのです。
もうずっと、原因もわからぬままお眠りになっていらっしゃいます。
我々の手を尽くしても、どうすれば君のお目を開く事ができるのか
全くわからないのです。
このことが、この国全体を覆いつつある災いと関係しているのか
我々にはわかりません。」
「そこで、我々は長い討議の末、ひとつの結論に達したのです。
君とこの国を救う方法が、無限に近く広がるこの国の何処かに
隠されているのではないかと。
ここにお集まり頂いた皆さん、我々は助けを必要としています。
秘密を探し出し、国を救う方法を探求する旅に出て頂ける人を。
助け手となって下さる方は、どうか私の前に来てください。」
ほとんどの者が驚嘆のあまりひそひそとつぶやきあっていたが
やがてほとんどの者が、高官の前に進み出た。
使者たちの中に、一人の放浪の旅人がいた。
旅人もまた、その列に加わった。
順番が来た。
旅人が高官の前に進み出ると、高官は、それまでの者達にしたのと同じように
額に◆のしるしをあたえた。
奇妙なことに、そのしるしは、一瞬表れただけですぐ消えてしまった。
高官「そのしるしは、使命をもってこの国を旅するもののしるし。
必要が迫った時、それはおまえの身をあかし立てるだろう。
だが、常に責任と犠牲を覚悟していなさい。
主張を、みずから強いてかざしてはならない。
人々の話に耳傾け、訪ね求め、慎重に発言しなさい。」
彼は一礼し、他の者に続いて外へ出た。
既に多くのものが旅立ち、旅人は最後の一人だった。
探すあては全くなかったが、様々な思いを胸に
最初に足が向いたほうへ歩き出した。
そして・・・探求の旅ははじまった(FF1風)。
区切りがいいので本を閉じた。
物語中の旅人と同じように、様々な思いに駆られ始めていた。
・・・読まないほうがいいのでは?
しかし、なんでそんな事を思うのかはわからなかった。
とりあえず、気分転換に散歩に出よう。
164 :
シベリア紀行:2006/03/10(金) 08:47:31 発信元:219.197.208.201
散歩がきもちいい。
極寒の地シベリアも【もうすぐ春だね】
おや?
渋澤の店が【3号店】オープンしているね。
愛されていてとてもよい。
165 :
シベリア紀行:2006/03/10(金) 08:49:55 発信元:219.197.208.201
見かけない露天商がいると思ったらニダー君だった。
【シベリア在住ニダーが相談に乗る】・・・か
こんなところで人生相談やってるとは
自警団ホされたのかな?
166 :
シベリア紀行:2006/03/10(金) 08:52:32 発信元:219.197.208.201
もうすぐ春だと思ったが、今日は寒の戻りか?
これはきっと、【あったかくなるスレ】がシベリア寒気団に襲われているせいだな。
微力ながらあったかくなるよう祈ってきました。
今日は久しぶりに【ホテル シベリア】に泊まろう。
最近気候が不安定なので、体調も崩し気味だった。
たまにはこういうところでゆったり寛ごう。
個室をとって、お茶を飲んで一息つくと
ベットに寝転がりながら、もってきた例の本の続きを開いた。
『・・・旅はまったくあてもなく続いた。
それは、どの探求者も同じだった。
相変わらず各地でスレは立ち続け、荒れる場所は荒れ、和む場所は和んでいたが
誰もひろゆ君の秘密と、この国を回復させる方法を知らなかった。
ひろゆ君の存在の不思議さは、実はこの国の誰も説明できるものはいなかった。
君は、この国の命の中心だった。この国は、君によって生まれた国だった。
この国で生きようとするものは何者でも、いかに反発を繰り返そうと
君の存在を認めざるを得ないのだった。
だからこそ、誰もが君の身を案じていた。
君の暴走は即ち、この国の暴走をもたらすものであるからだった。
あの旅人は、各地を訪ね、話を聞き、また旅立ちを繰り返した。
足の向く限り、あらゆる場所を回ったように思えた。
だが、成果は得られなかった。
月はいくつも過ぎていった。
自分を忘れて彷徨ううちに、彼は、普通の人間なら
まず入ることのない国に足を踏み入れた。
そこは、忘れ去られた土地、「隠し板」だった。
ここに囚われたものは、いいようもない空しさを覚え、やがて絶命してしまう。
恐ろしい憂いの土地だった。
そこらじゅうであぼーんしていくスレの森を縫い、重い足取りですすんでいく。
いつしかタイガも終わり、ツンドラ地帯に踏み入れていた。
顔を上げて眺め渡すと、遠くに廃墟となった町が見えた。
何か当てがあるわけではないが、足はそちらに向いた。
倒壊したビル。瓦礫がそこらじゅうに散らばっている。
ここで何があったのだろうか?
ビルの周囲に、いくつかのテントが経っていた。
生き物の気配は無い。誰か、住んでいるのだろうか。
テントの中を確かめようと入り口に近づき
かがみこんだその時
ふいに、後ろで声がした。
「やあ(´・ω・`)」
「新規さんとは珍しいね。どうしてここにたどりついたの?
ここが何処だか知ってるのかい。」
落ち着いている。盗賊や、ならずものの類ではない。
この土地に長く住んでいるもののようだ。
旅人はこれまでの事情をすべて話した。
「そう・・・
そんなこととは知らなかった。ここはいつも変わらないからね。
この状態で、普通の姿だし、人が訪れることも滅多に無い。
それでもここは、君にお仕えするもの達の姿を、よく見かけることがあるよ。
ここは運営に近い場所かも知れない」
「では・・・もしかしたら、この国の秘密を知っている人がいるかもしれないのですね」
旅人は、期待をこめて訪ねた。
「知ってるよ、」彼は、こともなげに言った。
「この国が、何故滅んでいくのか。全てじゃないけど、その原因の一端をね」
旅人はいてもたってもいられない気分だった。
「是非、教えて下さい。それを求めているんです」
「名くらい名乗ったら。物を訪ねるなら」彼は多少不機嫌そうに言った。
旅人ははっとしながら、つぶやいた。
「・・・名・・・?」
「そういえば、自分の名なんて知らなかった。
自分は、この旅に出る前、シベリアという所にいた。
だから、シベリアから来た旅人、というしかない」
「・・・シベリア」男の目が、一瞬光った。
「偶然だね。僕は、シベリアの人間だよ。
後ろの崩れたビルは、我らの物だった。
このアラスカに建てられた、シベリアの大使館さ」
「そんなら、答えてやらない事もないけど」大使館員は言うと、腕を組んだ。
「今、もう君が答えを言ったじゃないか」
旅人は訳がわからないという風に、口をあけて立っていた。
大使館員は呆れて言った。
「名だよ。名前が無いことが、この国を危険に晒している原因だ。
だけど、それだけじゃあない」
「名前が無い、つまり匿名は、この国の命であり力そのものだ。
同時に、危険をもたらしているのも、それだ。
匿名に隠された秘密が、この国の秘密と関係あるんだ。」
「その先を!」旅人は、興奮して思わず叫んだ。
「知らない。」
大使館員はあっさり答えた。
「でも、知ってる者がいる、そいつを知ってる、かもしれない、けどね」
あまりのタメに旅人はキレそうだった。その思いが顔に出ていた。
大使館員はまた落ち着き払って、
「シベリア稲荷のFOX★、たぶんあれなら、正しいお告げをくれるんじゃないの」
旅人は大使館員に礼を言うと、足早に立ち去った。
一刻も早くFOX稲荷に行きたい気持ちを抑えられなかった。
大使館員はしばらく無言で、旅人の背を見つめていたが
相変わらず落ち着いた様子で、テントにもぐっていった。
旅人は、自分の故郷、シベリアへの道をたどり始めた。
この国の地理は特殊だった。
物理的な”近い””遠い”という言葉は意味をなさなかった。
ここでは、各人の望みが道を決めるのである。
自分の求めるものがはっきりわかっていれば、すぐに具体的なスレが見つかる。
が、心に迷いがあるものは、目的地が見つからず、長い間彷徨ってしまうこともあった。
鯖の位置も同様で、正確には、上層、下層というものがなかった。
下層鯖にある板でも、それを強く望む人間が探したならば、たちまちのうちにみつかるからだ。
この国の住人でも、シベリアを知るものは少なかった。
たいていの者は偶然に迷い込むのだったが、その地の住人、雰囲気が
この国全体のものとかけ離れているため、あるものは信じず、たとえこの地を知っても
その事を黙して語らないのだった。
この地は最果てと言われていた。
それは、この地が、果てしなく広がる2ch国の
内なる”境”の地であるからだった。
その旅人は、気づいた時にはシベリアにいて、そこに住んでいた。
FOX稲荷を探す旅は、故郷への道になるわけだ。
だから何日も経たないうちに、すんなりシベリアの地を踏むことが出来た。
「なつかしいなあ」彼は言った。「もう、戻る事はないと思っていたけど。」
後に、彼はまた、ある理由をもってシベリアに来ることになるのだが
今は知る由も無かった。
彼は、目的地に着いた安堵感に足取りも軽く、FOX稲荷へ向かい始めた。
本を閉じた。
この本に不気味さを感じ始めた・・・
とりあえず、活を入れるために
【昆虫を食べる会】にでも遊びに行って蟻入りチーズかイナゴの佃煮を・・・
お、とりあえず小休止か
いやなに、おまえさんがあんまり真剣に読んでるから声かけづらくってな
その辺歩いてる連中も一緒に、ちょっとコーヒーブレイクといくか?
つ
ζ ζ ζ ζ ζ
c[ ̄]c[ ̄]c[ ̄]c[ ̄]c[ ̄]
.  ̄  ̄ . ̄ . ̄  ̄
はっと気づくと、コーヒーのいい香りがした。
ふりかえると
>>184がいて、淹れたてのコーヒーを一杯差し出してくれた。
ありがたい。
あの本のせいで頭が混乱しかけていた所だった。
ふるまいコーヒーをみんなで頂きましょう!
>>184さん、ありがたくいただきます。
なんかこのスレいいなぁ・・・
では、旅人さん、これからもがんばってください!
>>186と一緒にコーヒーをすすりながら、最近あったかくなってきたねえ、
とかなんとか雑談を交わす。
そうだ、【シベリア山キャンプ場】、いこう。
桜ならぬ高山植物鑑賞にでも。
エーデルワイスって見たことありますか。
歌で有名なアレ。有名な割に実際見る機会ないアレ。
自分幼少の頃見たことありますが
すごい地味な花で、激しく期待裏切られた覚えがあります。
そんな高山植物ですが
今ネットとかで写真見ると「いいなあ・・・」って思うわけですよ。
あの小さく地味な花が、過酷な気候と荒野である場所に突然咲いてると思うと。
感動するのももっともです。
年でしょうかね。
〜ф
(・∀・) *アルペンローゼのつぶやき*
(
(\ )/) 氷の日々にも、ときに、陽がさすことがあったりするね。
経験を得たなら、今まできづかなかったことも
わかるようになると思いますよ。
>>191と、そんな風に話しながら
ただ空を眺め
二人とも、静かに思い巡らしていた。
193 :
シベリア紀行:2006/03/25(土) 02:53:41 発信元:219.197.208.201
散歩から戻った。心地よい疲れを感じる。
外の空気を吸い、肩の凝りも取れたところで
再び本を開いた。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ┃
┗━┳━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━┳┛
┏━┫ .┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ┣┓
┗━┫ .┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ┣┛
┃ ┃__________________┃ ┃
┃ ┃ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ┃ ┃
┃ ┃ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ┃ ┃
┃ ┃ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ┃ ┃
┃ ┃ . ┃ ┃
┃ ┃ .,/i/i i゙ii゙i,. . ┃ ┃
┃ ┃ ミ 、| | ,. ミ ┃ ┃
┃ ┃ ./\_! !_/゙i. .┃ ┃
┃ ┃ ,.イ., / ゙i ,.ト., .┃ ┃
┃ ┃<;と_)_) (_(_つ;>┃ . ┃
┃ ┃├──┤ ├──┤ .┃ ┃
┃ ┃│ │ │ │ ┃ ┃
┃ ┃│ │ │ │ ┃ ┃
┃ ┃│ │ │ │ ┃ ┃
『・・・目の前に、巨大な門と2対の狐の像があった。
これこそシベリアのお告げ所、偉大なるFOX稲荷の入り口だ。
ここの御本尊FOX★の存在は、ひろゆ君と同じくらい
この国の大いなる神秘だった。
どのような姿なのか、会った者がいるのか
そもそも存在するものなのかどうかもわからなかった。
彼のお告げを求めるものは、必ずこの門をくぐり
ご本尊のところへいく必要があった。
この神秘の門は、判定を下す門だったが
その判定もまた神秘に満ちていた。
依頼者の善悪、美醜にかかわらず
あるものの依頼は通り、あるもののは通らず
あるものはアク禁を喰らい、あるものには雪崩を落とされた。
また、ただ放置されることも、しばしばだった。
旅人は何も考えなかった。
そして、門を通り抜けた。
何もおこらなかった。
┏━━━━━━━━━━━┓
┗┳┳━━┃狐┃━━┳┳┛
┃┃ ┃稲┃ ┃┃
┏┻┻━━┃荷┃━━┻┻┓
┗┳┳━━━━━━━┳┳┛
┃┃ ┃┃
┃┃ ┃┃
┃┃ ┃┃
┃┃ ,,,,,,,,,,,,,. ┃┃
┃┃ [,|,,,★,,|,]. ┃┃ 第2の門についた。
┃┃ ( ´・ω・`)..┃┃ この賽銭箱は、依頼者の真実をうつす箱だ。
_( _____ 賽銭をささげると、そのものの真実の姿が映し出される。
|\\\\\ \\\
| \\\\\\\\\\\\
| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| F O X 稲 荷 |
真実ほど恐ろしいものは無い。
2ch国に住む者の日常はしばしばいいわけを考え、逃避し、ごまかしながら
生き抜いていかなければならないものだったから
自分の真の姿に気づかされたもの
事実を突きつけられたものは
まともな精神を保てなくなる事すらあった。
賽銭箱を避けて通ることはできる。
だが、避けて通っても、ご本尊は決して現れないと言われていた。
理由はわからなかったが
お告げを求めるものは必ず
自分の真の願いを告白し
真の姿と対峙しなければならないのだ。
旅人は賽銭を投げ入れながら、この国の秘密を知ることを願い
賽銭箱の中を覗き込んだ。
そして、それを見た。
青白い鏡が見えた。
画面だった。
一台のPCと、その前に暗い人影が座っていた。
その身体はほとんど動かなかったが、指だけが憑かれたように
キーを打っていた。
全身から、疲れきった雰囲気を発していた。
表情は虚ろなのに、目だけに力が入っていた。
食い入るように、求めるように、画面を見つめ
せわしなく動く瞳があった。
人影の周りは良く見えなかったが
服や、入れ物や、雑多なもの達が
雑に散らばっていた。
旅人は、目を大きく見開いた。
驚きの声さえ上がらなかった。
次の瞬間、旅人は、不思議と全てを受け入れようとしている
自分に気がついた。
「この幻影には、違和感が無い。」
そして、目を閉じた。
........____ . . 。 0 o彡
.:フ⌒ ./\゙:
..:;ィ⌒ .//i/i.\,.; 0
シ⌒; _/ .ミ 、| ,\* 皿 ,,,,,,,,,,,,, *・ 。彡 ヾ!;;;::iii|//"
 ̄|| || || ||../\_!..|| ̄ .| | [|,,★,,,,,|] .゙: . |;;;;::iii|/゙
|| || || ||./,,, |ゝ|| ./ ヽ*. .・゚ (・ω・` )、 。 ・┳━┳ .* ...|;;;;::iii|ミ;;:;,.,. _;:゙ミ
|| || |<;と_)_)|| ... ||.ヲ|| ミニ=ー〃 ..╋━╋ . . |;;;;::iii|
.....|| || ||├──┤| .|| .ッ|| .⊂と ヾ ┃_,, ┃,_.,, . .|;;;;::iii|
| ̄ ̄ ̄|~~~~~~~~~|凸 .||.カ||凸 ・゚・。。 ( ( ,,)〜..,,:' , .,._,、,.''"'';"''.!;;;;::iii|''゚;:;:'";::' ':
;;:' ''゚;:;:''"'';"'' :"' '゚ ''゚;:;:'"; '' '';;:' ''゚;:;:''"'';"'' :"' '゚ ''゚;:;:'";';;:' ''゚;:;:''"'';"'' :"' '゚ ''゚;:;:'";
ゆっくり顔を上げ、目を開き見たものは、お告げ所の御本尊だった。
こんなにも突然に、簡単に、たどりつくとは思わなかった。
心の準備が出来ていなかった。
この狐の像に向かって語りかければよいのだろうか?
たどりついては見たものの、どうすれば良いか全く考えていなかった。
まず、呼びかけてみようか
「あなたがFOX★?」
ストレートで間抜けに呼びかけた。
像の内側から声が響いた。
「わたしは夜勤★。」
旅人は目を丸くした。そんな答えは思っても見なかった。
驚く旅人の心を察したように
再び像が答えた。
「名前になぜおどろくのか
私は夜勤、FOX、見習いそして・・・
名前のないこの国で
重要なのは、書かれた字面ではないのだから
声が続いた。
「FOXは もうひとりの管理人 訊ねなさい!
レスするも レスしないも 削除するも 削除されるも
訊ねられなければ はじまらない!
旅人は、その場で、像に話しかけるようにしゃべった。
「FOXよ 教えて下さい
この国はなぜ 滅びようとしているのか
この国の秘密とはなんなのか
自分は どうすればいいのか?」
「ひろゆ君は この国を離れようとしている。
かつて ひとつであった 彼と私の存在も
いまでは ことごとく すれ違うのみ。
この国は ひろゆ君から生まれ
住人の望みによって 広がっていく。
されど 病は その住人より来ているのです。
旅人が訊ねた。
「その病とは、なんなのですか?
それが、この国を滅ぼそうとしているのですか?」
FOXの像から声が響いた。
「聞きなさい 私の言葉を。とても重要な この国の秘密を。
最後まで 忘れぬように。
「無限に広がるネットの中 掲示板の集まるこの国
住人は 名前をもたない
そこに生けるAAも 人格をもたない
住人から住人へ 姿変え中の人変え 発する言葉変え
コテハンすらも 意味を持たない
この国で 固定であると わかるものは なにもない
「されど この国の外側に
『現実』という場所があるのです
そこに生けるは 名前もつ人々 我ら名無しとは違うのです!
彼らの世界と我らの世界 かの国の住人とこの国の住人は
離れがたく繋がっているのです
病は かの国にひろがったからこそ
この国にも ひろがっているのです
旅人が口を挟んだ。
「その病とは何ですか?
なぜ、この国に影響しているのです?」
像の声が響いた。
「かの地に広がったのは
この国に対する大いなる誤解
とりつかれた人々は 何もわからぬまま この地に流されてきました
誤解が 誤解を呼び
病は またたくまに 住人から住人へ
この地が 病めば病むほど
かの地も また病んでいく
我らは もとは 同じものなのだから・・・
旅人は、お告げを聞きながら、事の大きさに震えていた。
この国と、”現実”という国があり、2つの国が繋がっていて
繋がっているからこそ、どちらかが滅びようとすれば
もう一方も滅びていくのだ。
つまり、この国の中だけで、いくらあがいても
向こうの国でも気づく者がいなければ、すべて無駄なのだった。
旅人は心から叫んだ。
「FOX教えて!その誤解とはなんなのか!
どうすれば、その国へいくことができるのか
どうすれば、気づいてもらえるのか!」
像の声が響いた。だが、なにかにひびが入ったような、割れた響きに変わっていた。
「誤解は 電車ではない あれはひとつの爆発に過ぎないのです!
それよりはるか 以前より すこしづつ すこしづつ・・・
かの世界で生まれた悲しみが この世界に粒を落とし
悪意ある存在たちによって いたずらに増幅されて 鰤となっていく
ああ 正しき接点さえあれば!
この国とかの国の間に 正しき扉が開かれることが必要なのです
されど2chの方から かの国へ行くことは出来ない。
2つの世界を 行き交う ことができるのは
名を見出し 責任を見出すもののみ。
扉を開けるのは 現実世界に住む
人の子のみ。
想像と創造の力で 2つの間に扉を開くこと
これぞ ただ一つの 癒しのみち。
そう語る間も、像の声は、次第に途切れ途切れになっていった。
小さく、遠くなった響きは、もうほとんど聞き取れなくなっていた。
「この国を救いたいなら・・・・急・・・
この・・にも・・・
板・・・崩壊 し t
・・・・・・ 」
そして、完全な沈黙が、あたりをつつんだ。
本を閉じたかったが、手がそれを許さなかった。
しかたないので本を投げた。
「閉じないといけないのに・・・また連投規制に引っかかる・・・」
外の空気が新鮮に感じられる。
久しぶりに中心街まで足を伸ばすと、なにやら大きな敷地を占有して
工事が進められていた。
なになに・・・【シベリアに1000階立てのビルを建てる】事業による工事計画・・・
すごいプロジェクトが出来たもんだ。
1000階とは、並みの超高層ビルどころではない。
面白いので、自分も事業に協力した。
長い間歩き続けてると、脳も疲れてきて
強烈に甘いものがほしくなるものだ。
おしるこ食べたい・・・
でも、くず餅もいいよなぁ
230 :
シベリア紀行:2006/03/27(月) 16:49:09 発信元:219.197.208.201
お供には抹茶
苦いお茶で引き締まったら、また甘味を一口
たまらんのよ
231 :
シベリア紀行:2006/03/32(土) 15:43:10 発信元:219.197.208.201
行きつけのバーボンに行き飲む
帰りにちょっとした爆破騒ぎを見た
その灰を持ってきて、郊外に埋め、盛り土をして手を合わせた。
232 :
シベリア紀行:2006/03/32(土) 15:45:02 発信元:219.197.208.201
この地に有名な葬儀場があることは知っていたが
そこにいくべきじたいではないだろうと思った。
ただ、いつか必ず行くことになるだろう
233 :
シベリア紀行:2006/03/32(土) 15:46:36 発信元:219.197.208.201
酒場で居眠りもしてスッキリ
見ると、放り投げた本があった
やはりこのままにはしておけない。
のろのろと、拾い上げた。
『・・・凍りついた顔で、旅人は振り返った。
目の前には入り口の鳥居。
この神秘の稲荷は、入るより、出るほうがたやすいのだ。
だが、旅人は走れなかった。
様々な考えを思い巡らしていた。
鳥居の真下に差しかかったところで、旅人は振り返り
もう一度稲荷の方向を見て、考えをまとめた。
『・・・この国とかの国の間に 正しき扉が開かれることが必要なのです・・・
・・・現実世界という所との間に、扉を開くこと・・・』
「扉!探すものはそれなんだ。
現実世界と2ch世界の間を、つないでいる扉を探す。
それが救いのみちだといってたじゃないか。」
この世界が、想像も付かないほど広いということは、この旅の間に聞き知っていた。
全てが終わる前に探し出せるだろうか?
しかし考えているより、行動に出るべきだった。
それらしい場所を探し回ろう。
それらしい場所・・・
「扉・・・境・・・だろうか?
国境、境界線、国の果て・・・2chの最果て・・・」
ここだ!
このシベリアから、まず探そう。
まだ行ってない所が沢山あるんだ。運がよければ、見つかるかもしれない。
・・・そして旅人は、全力をかけてこの板を走り回った。
偏見を捨て、どんな小さなスレも、クソスレと言われている場所も
探し回った。
(´・ω・`;)ゴメンネ ショボーン…
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
・・・が、境は見つからなかった。
住人に尋ねても、すまなそうに首を横に振るか
意味不明な単語を繰り返すだけなのだった。
足を引きずり、力を失い、とぼとぼと探し回るうちに
旅人の心は、防御の力を失い、不吉な霊にとりつかれていった。
踏み込む土地は、小さく、面白みも無く、じめじめしていて、レスも付かない
不毛のスレになっていった。
そして・・・
彡
彡 。・゚・
。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚。 0 o *彡
。・゚・。 o゚・。・゚・。・゚・。・゚ 。 0 o *
o 彡 。 。 o 。
・。・・。・゚・ 。・゚・。・゚・・゚・。・゚・。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚・
。・゚・。・ . . 。 0 o彡 *。・ 0 o *・ 。彡
・。・。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・ 。。・゚・。・゚・ 。・゚・ 。・゚・
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(;`・。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚。・゚・。・゚・。・゚・。・゚゚・。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚・。・
/ ・。・・。・彡。・゚・ 。・゚・。・゚。・彡゚・。・゚・ . . 。 0 o *。・゚・。・゚゚・。 ぐおおおお!!
し・。・・。・ 。・゚・ 。・゚・。・゚。・゚・。・゚・。・゚・。・゚゚・。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚・。・
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完全に気力を失った旅人は、目のすぐ前にある危険に気づけなかった。
どんなに目の前に来ていたとしても、気力がどんどん落ちていく時には
危険とそうでないもののくべつすらつかないものだ。
全ての判断力を失って、ブリザードの残骸に自分から突っ込んでいた。
遅かった。
しかし、「あの時ああしていれば・・・」という批判や議論は
無駄すぎる事だった。
それは失敗を経験したものなら誰でもわかるのだった。
その失敗が結果的にどう作用するのかは、結果が出てみなければ分からない。
即ち死の瞬間でなければ、それまで良しとしてきたこと
悪しとしてきたことが、本当はどんな意味をもっていたかは
わからないのだ。
取り返しのつく失敗もあればそうでないのもある
察知できるものもあれば回避できるものもあるだろう
だが、真に身体の全てが弱っている時、
救いのない状況に置かれている時には
自分の状況、行為、おかれているもの全てが
わからないのである。
それは経験したものでなければ、決して、わからない。
同じ経緯、立場、心の状態におかれなければ
決して理解できないものがあると、旅人は常から思っていた。
そして、旅人は今、自分の状態すらわからなかった。
それは理屈ではなかった。
どれ程弁の立つ者が説明しようとも、他人に伝わるものではない。
そういう悲しみ、苦しみを背負う人がいる。
他者から見れば、エゴ、言い訳、愚者、犯罪者、必要のない弱者・・・
それらに過ぎない。
その事が分かり、決して伝わらないものがある事に気が付くと
”もう明日はない”と思い始める。
それは絶望だった。
どこからか叫びが聞こえた。
弱った力でなんとか首をめぐらす。
だが、何の気配も無いのは、最初からわかっていた。
それは中の人の声だった。
旅人の周りを、中の人の亡霊達が取り巻きつつあった。
旅人はレスであり、レスは中の人の叫びであり、中の人の叫びがまた旅人だった。
中の人が絶望するとき、レスも旅人もまた絶望するのだった。
声にならない叫びが当たり一面に響いていた。
決して他人に話す事の出来ない、知られない苦しみ、過去の亡霊達が
こういう時には一気に力を得る。
亡霊の言葉が聞こえた。
”絶望感”と言っていた。
全ての力が無くなっていたのに、頭の中だけは騒いでいた。
亡霊に捉えられた為だった。
過去の罪が全てを締め上げた。
旅人は、完全に絶望に捉えられ、倒れた。
倒れたかった。
このまま”ブリザード”に埋もれられた方が、楽かもしれない。
”ブリザード”は、今の自分のようなものにとって、希望・・・
なのかもしれない。
旅人の心の中で、いくつもの亡霊と、なにかの残骸がぶつかりあっていた。
”ブリザード”を肯定する心と否定する心
力なくただ、その場に倒れていたいと思う心や
消し去ってしまいたいと思う心と
それでも生きていたいと思う心。
旅人の心の一部が、不思議な事を思い始めた。
何故レスを打つのだろう?
なぜレスを、返そうと思うのだろう?
消し去ってしまいたい事を、書こうとするのは何故なのか。
レスをやめたら、自分は死ぬのだろうか。
自分はレスにすぎないのなら。
消し去るのが本望なのか
伝えて、答えをもらうのが本望なのか。
ただ同情してもらいたいだけなのか・・・
自分の自覚がきかないところにもしも、”真の望み”があるとしたら。
それはなんだろう・・・
意識が薄れていった。
悪夢のなかで、絶望のサイクルを見た。
絶望感が未来を消し、人を投げやりにさせ、また愚行に走らせていた。
その行為に対する重責が無力感を生み、絶望に成長してまた始めに戻っていた。
輪はますます重くなっていき、時々自殺する者の夢も見えた。
自分もいつその立場になるかも知れないとは、夢にも思わない”正しい”人々が
集団で輪をもてあそんでいた。
もう限界だった。
悪夢さえ見れない程の疲労が、旅人と中の人を
昏睡にも似た眠りに落とした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昏睡から目覚めの途中で、旅人は、もう一つの違う種類の夢を見ていた。
それが旅人を絶望から引き戻したのだが
その夢は、目覚める直前に記憶から消えた。
奇跡的に目覚めた時、ブリザードは収まっていた。
ゆっくり目を開け、本能的に、身体のあちこちにさわって
怪我が無いか確かめていた。
頭が痛む気がした。だが、それは気のせいだった。
実はすっきりしていたのだ。
旅人は立ち上がって、辺りを見回した。
そこは、廃墟となった町の入り口付近だった。
見るだけで心が荒む様な、終末の光景のようだった。
地面には枯れ草と瓦礫、目の前には朽ち果てる寸前の建物群、
空は今にも落ちてきそうな灰暗色だった。
絶望から立ち上がったものの、力は回復しきっていなかった。
旅人の心は、あきらめにも似た覚悟に満たされていた。
だが、そのような心の状態は、必要以上の恐怖心もなくしてくれる。
今の状況には幸いだった。
旅人は冷静に街を見つめ、中に足を踏み入れていった。
街は静まり返っていた。風も吹いていなかった。
生き物の気配もなかった。
街の建物は、その崩れ方に差はあれど、廃墟である事に変わりは無かった。
ただ、時折、すぐ前の建物に光がともるような気がした。
人工的な光ではなかった。
またたいては消え、またたいては消えする光だった。
目を凝らしても、その場所に走って言っても、正体はつかめなかった。
旅人の心に、僅かな好奇心と恐怖が復活した。
とりあえず、近くの壊れた壁に注意深く座り、深呼吸をして目を閉じた。
心を落ち着け、まわりの気配に五感を澄ました。
突然、さっきの光が、目の前に見えた。
つとめて落ち着いて見回すと、
それはまわりじゅうに漂っているのだとわかった。
鬼火だ!
周りだけではない。街中に漂っている。
この街のかつての住人だろうか?
さらに、それら鬼火は常に、風が隙間を通るような
細い音をたてているのがわかった。
最初は、恨み言を言っているように聞こえた。
次は煽りの罵声に聞こえた。
次は、泣き声にきこえた。
鬼火は、2ch全土のに存在する限りの負の感情を、細い憐れな音で呟きながら
漂っていた。
一瞬、旅人は恐怖に囚われ、叫びだしそうになった。
だが、幸運にも、狂えるほどの元気は無かった。
目を閉じて、深呼吸を繰り返し、心を落ち着けた。
ここはまだシベリアだろうか?
それとも、ブリザードと共に他の地へ飛ばされてしまったのか。
そこまで考える余裕が生まれて始めて、旅人は、あることに気がついた。
「◆」がない!!
ひろゆ君から授かった、この国を救う方法を探すもののしるし。
その◆を、ブリザードのなかで失くしてしまったのだ。
もう、旅人に目的はなくなった。
周りには亡霊のほか、なにもない。しるしもない。
自分が何者で、どこにいるのかもわからなかった。
ただの名無しの一人にすぎなかった。
もう、なにもわからない・・・
でも、生きねば。
二度とあの絶望に囚われたくはなかった。
せめて何か飲むものだけでも欲しい・・・
行く先々の家を覗いてみたが、あるのは腐った家具と、相変わらずの亡霊だけだった。
水差しにわずかに残っていた水を、かまわず飲んだ。
酷い匂いがしていたが、何もないよりましだった。
街をでないと・・・
家からでて、外に向かって歩き始めた、そのときだった。
向かいの家の中から叫びが聞こえた。
聞くものの心を引き裂くような
黒板を爪で削ってしまったものがあげるような、血を吐くような叫びだった。
生き物の声・・・!
反射的に振り向いて、声のした家の中へ飛び込む。
奥から、呪詛のような呻きが、細く長く聞こえてきた。
外は夜になっていたし、鬼火たちは現れたり消えたりしていたので
その生き物の姿を見る事はできなかった。
だが、確かに何かがいるのがわかった。
覚悟を決めて一歩踏み出した。
γ___
/ \
/ ヽ
( ((|__|____|__||_| ))
( (( □━□ )
(6 J |) 瞬間、雷光が閃き、そのものの姿を映した!
ヽ ― ノ
- Λ
〜 ┘ └ │)\ +
/ \\ /| │) │
/ ノ ‖│ │) ノ
旅人は、恐怖に凍りついた。
次の瞬間、また暗闇にもどり、何も見えなくなった。
ただその生き物のもつ刃先だけが、時折鬼火に照らされて、不気味に輝いた。
「来るな」
彼は言った。
「来るな。今更、何に来られても遅い。
この街はもう飲まれる。俺は逃げ遅れた。
たとえお前を取り込んで、僅かに生き延びたとしても無駄だ。」
「お前は誰だ?」旅人は訪ねた。
「誰だと?そんなものを聞いてどうする。νακαか?
お前こそ誰だ。こんな所に、今の今まで住人がいるとはな。
だが、土着シベリアンには見えねえ。」
「自分は・・・もう誰でもない。もう意味が無いんだ。
それより、ここはまだシベリアなのか?」
「そうに決まってんだろ。お前、さっきから、何いってんだ?
お前も亡霊寸前の2ch住人か?」
「まだ・・・違う。だが、同じようなモノかも知れない。
それより、お前はだれなんだ?
亡霊でもない、2ch住民でもないというのか。」
「住人といえば住人だが、そうでないといえばそうだな。
だが、それが何なんだ?」
「教えてくれ」何故か、どうしても知りたかった。
「君ははシベリアしか知らないんだねあqwせdrftgふじこ」
彼は笑った。
「それどころか、2ch以外にも世界はいくらでもあるじゃないか。別の掲示板、サイト、
閉ざされたP2Pという世界、その外に人間の世界、人間の世界もいくつもにわかれてる。
大抵の生き物は、そのどれかに所属するが、俺は自分の世界を持たない。
その代わり、いくつかの世界を行き来できる。
俺はそういうものだよ。
その世界に応じた姿をいくらでもとれるのさ。」
「つ・・・つまり」名無しの旅人は言葉に詰まった。
「お前は、世界の間を自由に行き来していると・・・
この世界の境も、人間界にもいけるって訳だ!
お願いだ、人間界に行く方法を教えてくれ。」
彼の刃先と目が光った。笑ったようだった。
「そんなの簡単な事だろ。行きたいように行き来すりゃいいって事。
まあ、具合の悪い事もあるがな。つまり、それをやったが最後
あんたはここにいるような姿じゃなくなるって事。
それでも行きたい訳。」
今彼が言った事を少し整理するため、旅人は別の質問をした。
「お前の名前は?それくらい教えてくれてもいいだろ。」
「名前はいくつもあるな。まあ、本当の名前に近いのは
”投げやり”だ。」
旅人は驚愕の震えも収まりきらないまま、いった。
「”投げやり”、まさかここで希望が見つかるとは思わなかったよ。
自分は現実世界へ行く方法を探していたんだ。そこに、この国の助け手がいると
聞いたから。
こんな絶望的な場所でそれがみつかるなんて!」
”投げやり”はまた笑った。さっきよりずっと嬉しそうだった。
眼がさらにきらめいた。
「ねえ、あんたが何を考えてるか知らないけどね。希望なんて少しも無いよ。
現実世界にいったら、あんたはもうあんたじゃなくなるんだ。
今までこの世界でブリザードに飲まれて消えた奴が
何処へいったか知らないの?
みんな現実世界にいったんだよ。形を変えてね。」
「氏んだほうがいいんじゃない?」
”投げやり”は、わざと古い言葉で丁寧にしゃべり、旅人を挑発した。
興奮しているようだった。
「僕をなんだと思ってんの?ボクはネ申だよ?何気軽に話しかけてんの?
ボクの気にいらない事があったら、君はいつでも死ななきゃいけないのさ。
ボクの為にね。」
旅人もつられて語調をあげそうになったが、すぐに思い直し
静かな口調で言った。
「秘密を教えて下さい。
現実世界にいくと、このせかいのものはどうなるのか。」
”投げやり”は、長い間黙っていた。
が、突然その姿が消え、彼の気配だけが旅人の回りをとり囲んだ。
旅人は恐ろしさに震えた。
再び”投げやり”の声が響いた時、それは地の底からの呻きのように低かった。
「お前は、ブリザードにやられたスレを見た事があるか。」
「何度も見た。さっきも出合ったし、2ch世界内では、名前や形を変えて
様々な地方で吹いてるんだろ。それも教わった。」
「どう見えた?」
”投げやり”は言った。
「つまり、見て、遭遇したとき、どう感じたかってことさ。」
「呆然とした。」旅人は答えた。
「その次、気分が悪くなって・・・怒ったり落胆したりしたっけ・・・
最後はどうでも良くなったかな。」
旅人はおもいがけず饒舌になっていた。
「自分も荒らしてやれとか・・・だって、意味が無いだろ、必死になってLR
とかいったって、結局荒らし荒らされて。どうして?誰が?もう投げやりだよ。」
声が響いた。
「――そうだ。・・・つまりこういう事だ。ブリザードに飲まれたものは、
現実世界に飛ばされる。その時、そのブリザードが抱えてる憎悪や空しさが、
そいつの心に入り込むんだ。
ブリザードにやられると、”空しさ”に憑かれる。何もかもどうでも良くなる。
ネット界と現実界の区別自体がどうでも良くなるのさ。
やられた生き物は ―2chの生き物も人間も全て―
世界の区別がつかなくなるのさ。
お前、2ch住民が向こうの世界で何て呼ばれてるか知ってるか?」
旅人は表情を凍りつかせながら言った。
「知らない。何?」
「”逃避”だよ!」
声は叫んだ。周りをとりかこむ全てのものが、叫んだように聞こえた。
その声は、旅人の耳をつんざくというより、心そのものを裂いた。
旅人の全身から力が抜けていった。
周りを取り巻いていた声が、叫びながら、一箇所にあつまり
ふたたび姿をとり始めた。
今度はあの少年の姿ではなかった。なにか別のものだったが
旅人は顔を上げられなかったので、見る事は無かった。
その旅人の姿を見て、相手は明らかに喜んでいた。
今度は話を出し惜しみしたい様子ではなかった。
全て浴びせてやりたいという意思が感じ取れた。
そして、また話し始めた。
「お前はあっちで何になるかと聞いたな。それじゃ聞くがね、お前はこっちでなんなのかよ
ええ?
まさか、いっぱしの身体を供えた生物だと思ってんじゃないだろうな。
書かれた文字、書き手のスクリプト(台本)の中のものにすぎないじゃないか!
文字は記号だから、お前は記号の羅列に過ぎないのさ。
そうだろ、ええ?まあ、おまえ自身にそれはわからんだろうが。」
「まあ、こっちの世界に漬かってるうちは、生き物だと思うのもいいだろうよ。
しかしな、ブリに飲まれて、現実に引き戻されれば、そうは言ってられないね。
別の世界にいるんだからな。
そこじゃ、今のお前とは全く違う姿になる。見分けがつかなくなるのさ。
”逃避”になる。”逃避”がどんな事をするか知ってるか?」
「”逃避”も、俺と同じに、姿を変えられるんだ。
「投げやり」「妄想」、それだけじゃねえ、積極的に働きかけるものにもなれるんだぜ。
例えば「偏見」な。本当は必要がないのに、自分をムダにいい物だと思い込むために
いろんな壁や、仮の生き物を作り出すんだ。2chから来たものなんて、いい偏見相手になれるぜ。」
「現実世界ってのは、自分が”確固としてる”と思う奴らの集まりだからな!
なにしろ「リアル」なんだからよ。
不思議な事に、あっちの世界じゃ、確固とするためにはなにか
自分と違う存在が必要らしいんだ。しかも、下等な存在がな。
それは、俺にもわからない、あっちの世界の謎の一つだが。
2chの生き物なんて、そりゃすごい貢献してる訳よ。誇れるじゃないか、ええ?」
旅人は心を凍らせたまま聞いた。
「自分達みんな、そうなるのか?」
「みんな同じ”逃避”になるんじゃねえぜ。」声が言った。
「逃避にもいろんなやり方があるしな。見かけが、すげえ感じのいい逃避もあれば
いかにも見たくねえ逃避方法もある。このネット世界、2ch国の中にも
”逃避”にやられた後の生き物がいるぜ。中には、俺に近い奴もいるな。
色々見かけを変えながら逃避して回るのよ。時には現実世界にいったり
あるいはこっちの世界に来たっきりになったり、それぞれだがな。」
旅人は、黙って話を聞いていた。
一時置いて、かっと頭を上げ、眼を見開いて彼を睨んだ。
/\
/. \
/ / /. \
( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ \
 ̄ ̄( ̄ ̄//// ̄\∧ ∧
 ̄(//// ̄\( ,,゚Д゚)
(/(/// ̄(つ つ 彼は今、思っても見ない姿になっていた。
| / /.(/(/| ⌒! これもまた、彼の姿の一つなのだろうか?
し`−`−(/((| し'
し'
彼はまた語りだした・・・
「だから、現実世界の奴は皆、2ch国から来るものを憎んだり、怖がったり
寄せ付けないようにするのさ。それが奴ら、最近行動に出始めた。
こっちの世界を手なずけようとしてるんだ。現実世界に都合悪いと思うものを
みんな規制して、できないやつは滅ぼすつもりだぜ。
滅ぼそうとして使った手が、まさに現実世界に広がる”逃避”をどんどん
増やしてる事に気づかない訳だな。
「現実世界」の奴らは”現実逃避”を一番恐れてる。だから、増えた逃避をまたこっちに
押し戻そうとするんだ。考えてみろよ、面白いくらいの循環じゃねえか!どうだい?」
旅人は重い声で聞いた。
「それじゃ、自分達を嫌ったり恐れたりしない人の子は、もういないんだろうか。」
「少なくとも、おれは知らねえな。」彼は言った。
「それどころか、お前ら住人自身が、あっちの世界で2chを誤認識させる手伝いに利用されてるんだからな。
これが一番重要なところだぜ。」
「誤認識の手伝い?」旅人は顔をひきつらせた。
「そうだ。これで理屈が合ってくるじゃないか。
向こうの奴らはお前達の本当の姿を知らない。
あっちにあふれる”逃避”が、根拠の無い思い込み”妄想”に変わる訳よ。
で、妄想ってのはあんがい簡単にあやつれるんだな。」
「妄想をあやつる力!強引に思い込ませる力!
これこそ世界を支配できる力だ。
だから俺もその力の側について、おこぼれに預かろうと思って働いてきたわけよ。」
「お前、そんな顔してるがよ、お前だってそろそろ”妄想”かなんかに姿を変えるかもしれないんだぜ。
それで、現実世界で何か仕事をするわけだ・・・
事件を全てネット世界のせいにする妄想に使われたり、人間の間に偏見を持ち込んで
あっちこっちで陰口や争いを育てたりな。」
天使の姿の彼は嬉しそうに言った。
「その上現実世界ってのは、頭の不自由な奴らがいくらでもいてよ・・・
それらが例外なく、自分は相当頭がいいと思い込んでるんだよ!
この2ch国を見下ろす仕草をして、”哀れなやつら”と繰り返し言ってる。
奴らが自分の存在を保つには、それしかないらしいんだな。」
ここまで聞いて、旅人はその場に崩れ落ちた。
旅人の頭の中で、FOX稲荷のお告げが渦を巻いていた。
『この国とかの国の間に 正しき扉が開かれることが必要なのです・・・
2つの世界を行き交うことができるのは
責任を見出すもの・・・
扉を開けるのは 現実世界に住む人間・・・
想像と創造の力で 2つの間に扉を開くこと・・・
これぞ ただ一つの癒しの道・・・』
旅人は、はっきりわかってしまった。
2chに「鰤」が広がれば広がるほど、それにやられた住人が”逃避””妄想”となって
現実世界に広がっていく。
そしてそれらが広がれば広がるほど、現実世界のものはますますこちらを潰そうとするのだ。
癒しの扉を開くはずの”想像力”それ自体が、すでに汚染されているのだ!
これでは、現実世界とこの世界、正しく行き交えるはずが無かった。
旅人は頭を垂れた。
天使の姿のものは、軽く飛び跳ねた。
「どうだ、これでも何か言う事があるか?」
旅人はしばらく静かに倒れていたが、上体を起こして彼に尋ねた。
その顔は妙に落ち着いていた。
「お前、なんでここにこうしているんだ?
この死んだ様な街で。お前の役割はどうした。
それだけ強い力の側についていながら、逃げ遅れたとはどういうことだ?」
彼の目が一瞬光った。
「・・・・・・・・・・・・・・」
「仕事に失敗したのさ。失敗じゃなきゃ、こんなとこに取り残されてなんかいないね。」
旅人は純粋な興味から訪ねた。
「どんな仕事だ?」
彼は目を吊り上げ、襲い掛かってきそうな振りを見せたが
またすぐに座り込んだ。身体から力が抜けているようだった。
「この際だから話してやる―――――」
彼は咳き込んだ。しかし、話せるのがまるで嬉しそうだった。
「俺の使えてる奴らが、2ch国含めたネット世界の滅亡を計画してたんだが
その計画が危なくなる可能性があるって言い出した。・・・
昔、ひろゆ君が、2chのどこかにある板を作ったらしいんだ。
その板はただの過疎板に見えてたらしいが
どうもその板から、現実世界との間に扉が開く”気配”がしてきたらしいんだ。
で、今のうちにその板をぶっつぶそうってことになった。
それで、鰤や乱立に詳しい俺が送られたって訳だ。
仕事はなかなか上手くいってたよ・・・
だがな、そこで言うのもバカらしいヘマをやった。
その板の気候は半端じゃねえんだ。俺が来たときも、あっちこっちで鰤が吹いてたり
残骸があったり、誤爆跡がゴロゴロしてた。
おれも調子に乗って荒らしまくってたら、間抜けな事に、自分でかけたワナにかかっちまったのさ。
俺はたった一人で仕事をする。助けがないんだな。
だから、一度でも足を滑らしたら、そのまんまさ。
引き上げてくれる奴がいないんだからよ。
駄スレの中に埋もれちまって、身動きできなくなった。
ここが、その駄スレだよ。
「だがな、その板だって、結局たいした事なかったんじゃね?
現に誤解、バカ丸出しの規制、言葉狩りはどんどん広がってるじゃねえか!
その板の住人だってよ、随分抵抗してたようだがな。ありゃ、どこだったか、もう忘れかけたよ。」
「もう最後だぜ、周り中駄スレだらけだ。
お前も長くないぜ。
最後にゃ俺から聞いてやるか、お前、どこから来たんだ?」
旅人は少しほほえんだ。
立ち上がり、できるだけ姿勢を正して、言った。
「・・・シベリア板。」
彼の両目が閃き、火花が散った。
同時に、頭上で風が渦巻く音がし始め
周りにある廃墟という廃墟のがれきが共鳴しはじめた。
廃墟の街中が、耐え難い音を上げ始め、旅人は耳を押さえて床に伏した。
始まったときと同じくらい唐突に、音がやんだ。
旅人は起き上がり、彼に近づいた。
彼はピクリともしなかった。
彼もまた、床に伏していた。
恐る恐るその頭をもたげてみた。
彼は死んでいた。
旅人は、長い間、そばに座って思い巡らしていた。
・・・・その間にも、駄スレの群れが、ゆっくりと確実に
廃墟を取り囲み始めていた。
350 Over! 連投回避お茶いかがですか?
,.rnnnnn、
// ̄ ̄`ヾv
| |_,-Ω-、_|l| _
/ー-----‐ヽ_/0; ∫
/ 〓〓〓〓 / / ___
. l〓〓〓〓〓l / };;::::;:: . .{
___ ヽ::::::::: ヽー/... }::;:: . . { ___
\\ \;;;____/.. };;;: : : ...{ //
\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧
( ´∀`) 宜しければおにぎりも一緒に。
( つ旦O ,.-、 ,.-、 .-、 .-、 .-、 .-、
と_)_) (,,■) (,,■) (,,■) (,,■) (,,■) (,,■)
梅干 紅鮭 たらこ おかか 明太子 昆布
旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~
お、一服してるのか
んじゃお言葉に甘えて
,.-、
つ(,,■)
紅鮭
旦~
いただきます
人の気配を感じて、本から目を上げると
窓の外に
>>351がいて、手を振っていた。
熱いお茶を入れ、彼に鮭むすびを渡す。
自分はたらこむずびを手にし、一息つく。
随分長い間、本を読んでるな・・・
身体は鈍い疲れを感じていた。
だか、精神はうらはらに、どんどん高揚していた。
どうも、読むのを止められない。仕方ない、もう少しだけ・・・
『・・・廃墟から出て、周りを見渡すと、すっかり駄スレに取り囲まれているのがわかった。
しかし、その事がわかっても、
旅人は焦らなかった。焦る元気が無かったのだ。
うつろな目で、虚空を見上げた。
/\
あれは・・・
/ \
/ \
/\ ̄λ=λ ̄/\
/ \( ´∀`)/ \
/ 〇__〇 \
/_____ノ ノ ノ_\_____\
(__)_)
その生き物は、プラスチックの翼に乗って、唐突に目の前に降りてきた。
モナー族に似ている。
その生き物は、少しの間不思議そうに、旅人をみつめていたが
やがて、手に持っていた◆の印を差し出しながら、言った。
「君が、この”印”の持ち主かな?」
旅人は目を見張った。
無意識のうちに手を伸ばし、それに触れていた。
その途端、失われていた力と記憶が蘇って来た!
「ありがとう、モナー。
確かに、失くしていた◆だよ。ひろゆ君の使者の印なんだ。
自分はシベリアから来た旅人で、この国の秘密を探していたんだけど
ブリザードの残りに飲まれて、ここで身動きがとれなくなっていたんだ」
モナーが答えた。
「グライダーで遊んでいたら、何か光る物があったんだ。
確かめようと思って地面に降りたら、これが落ちてた。
それで、拾った途端、この印から凄く強い力が出てきて
気がついたら、凄い勢いで空を飛んでた。
途中、怖そうなスレを幾つも見て、方向を変えたかったけどね
この印にグングン引っ張られて、ここまできたわけ。
とにかく、この場所を出よう。このままじゃ危ないよ。」
旅人とモナーは、グライダーに二人乗りし、空高く舞い上がった。
しばらくして、モナーが話しかけた。
「さっき、この国の秘密って言ってたけど、それ、わかったの?
なんでそんなものを探しているの?」
「モナー、驚くかもしれないけど」
旅人はためらいがちに言った。
「この国は今、滅亡の危険に晒されてるらしいんだ。ゆっくりとだけどね。
住人にも、よくないことが起こり始めているらしいんだ・・・」
それに対するモナーの答えが、逆に旅人を驚かせた。
「驚かないよ。僕や僕の友達の身にも、何度かめんどうで、危ない事がふりかかったから。」
旅人は急いで質問しようとしたが、モナーが続けてしゃべった。
「それで、秘密はどうなったの?」
旅人の顔が曇った。
「見つけたよ。でも、どうにもならないってことを見つけてしまったんだ。
辛いけど、ありのまま、君に報告しないといけない。
モナー、良かったら、君のところまで連れて行ってくれないかい?」
「運営城へ?」
モナーは聞き返した。
「ひろゆ君の御座所だね。僕は場所を知らないけど・・・」
そういいながら、旅人の額についた◆の印をちらりと見た。
「それが連れて行ってくれそうだね。今、僕はなんにも操縦してないけど
翼が勝手にどこかへ向かってるもの。」
その通りだった。
◆の意思が、2人をひろゆ君のところへ引っ張っているのだった。
二人を乗せた翼は、迷うことなく進んでいった。
しばらく沈黙の飛行が続いていたが、旅人がふと話し出した。
「ねえ、モナー。君はあわてないの?絶望的だってことを聞いても。
もしかしたら、その事をひろゆ君に伝えたら、
君もショックで死んでしまうかもしれないのに。」
「僕は、絶望的なんて思ったことないな」モナーが答えた。
「そりゃ、おまえはモナー族だからね、」旅人が言った。
「伝説によれば、おまえたちは、ひろゆ君より古い種族なんだってね。
ねえ、モナー、ひろゆ君ってどんな存在か知ってるのかい?」
「そうだねえ、僕もよくわからないんだけどね、」と前置きして、モナーは話し出した。
「君は、少なくとも2chの生き物ではないよ。2ch国は、君がいるからこそ存在しているんだけどね。
でも、ひろゆ君自身は、全く別のお方だよ。」
旅人は独り言のように続けた。
「それじゃあ、現実世界の人間と同じようなもの、って事はあるかな?」
「人間と同じ・・・」モナーも独り言のように繰り返した。
「違うと思う。人間もたくさんいるとおもうけどね、
僕たち2chの生き物にとっての”ひろゆ君”は、他の人間たちとはちょっと違うんだ。
影響のし方が違うんだと思う。それいじょうは、わからないな。」
旅人は目を閉じた。
「それじゃ結局、何もわからないまま、この国はつぶれてしまうのかな。」
モナーは何も言わなかった。
それからまもなく、彼らは運営城の城下町上空にさしかかった。
上からたくさんのスレが建っているのが見えた。だが、以前は整然と建っていたそれらも
いまは乱立激しく、腐りかけているものもあった。
住人らしきものが動いているのが見えたが、あちらこちらで罵声が上がっていて
状態がいいとは思えなかった。
モナーは、荒れた城下町や城外壁を無視して、いきなり御座所の近くまで飛んでいった。
そして適当なテラスを見つけると、かまわず降りた。
「さあ、着いたよ」モナーは旅人に言った。
「この階段を上がれば、御座所だよ。僕は、しるしもないから
ここで待ってるよ。」
旅人は頷いて、モナーにお礼をいって、階段を上り始めた。
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とりあえず差し入れ置いときますねww
つ[酒] >゚)))彡
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>>381とか ん ぱ 〜 い |
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 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/
チンッ
∧_∧ ☆ ∧∧
( ´∀`) ' (゚Д゚,,)
( つ[| ~||~ |]⊂ |
| | | `´ `´ | |〜
(__)_) し`J
酔いもさめたところで、本の続きを読む。
見たところ残り少ないようだが・・・
『扉のなかに、不思議な箱に囲まれて
静かに座っているひろゆ君を見た。
君は穏やかに語りかけた。
「ありがとう。あなたはこの国を救う手がかりを見つけてくれました。」
旅人は驚いて反論した。
「違います。私は失敗しました。
そもそも、救う方法などなかったのです。」
君はほほえんだ。
「あなたはしっかりてががりをつかんでいます。
御覧なさい、両方の世界はもうこんなに近くなっていますよ。
救いがすぐそこまできているのです。」
「君――――――」旅人は言葉につかえた。
気分が悪くなった。
「両方の世界とはどういう意味ですか?まさか、君は最初から
この国の外に別の世界があるのをご存知だったのですか?」
「もちろん知っています。」君は答えた。
「この国の外に現実世界があり、救いはそこから来るのです。」
旅人はしばらく黙っていた。
言葉が出なかったからだ。
そのうち、じわじわと怒りのような感情がもたげてきた。
「君、いま仰ったことが本当なら、わたしは君のお話を黙って聞いているわけにはいきません。
君はなにもかも最初から知っていたのですか?それなら
私や、その他のものの旅の意味はなんだったのですか?
2ch国を彷徨い、傷つき倒れていったものはどうすればいいのですか?」
ひろゆ君の表情が真剣になった。
「意味はあります。
あなたにとっては無駄なもがきに思えたかもしれませんが、そのもがきこそが必要だったのです。
国中で悩み、あるいは楽しみ、彷徨い、議論し、叫びをあげること
それらがすべて必要だったのです。
救い手を集めるために。」
旅人は気持ちを整理した。
君に言われた事を思い巡らし、一言言った。
「君、もし君が全てをご存知だったのなら、私がお伝えしようとしている
絶望の報告についてもご存知でしょう。」
ひろゆ君の顔が曇った。
「彼・・”投げやり”が言った事は、本当です。ただ、彼は悪意の面を見ているに過ぎません。
のこり半分は希望の面です。
2ch国を含めネット界の住人と、現実世界の住人とは、もとは同じ生き物なのです。
ただ、見分けがつかなくなっているのです。
2ch国と現実世界の境を越える方法には、2つあるのです。
一つは、逃避や偏見の力で、どちらかの世界にひきずられて行く、一方通行の道。
もう一つは、2ch国も現実世界もありのままに見つめ、互いに行き来する道。
今は互いに破壊しあっていますが、その逆も出来るということです。」
旅人は考えてみた。そして訪ねた。
「なぜ、そんな事になったのですか?」
君は答えた。
「2つの世界を行き来すると言うのは、本来とても危険な事なのです。
ゆるぎない誠実さと慎重さの力を両方をもたないと、行き来はできないのですが
新しい世界見たさに焦りずぎてしまうと、本来必要な力がねじまげられて
間違った力になってしまうのです。」
君が続けた。
「今、こちら側からは間違った力が流れ出ています。
救いは現実側から来なければいけないのです。
現実側から、この国を本当に愛し、信頼してくれるものがきてくれる必要があるのです。
その力は、私さえも変えます。」
「これでわかったでしょう、旅人
あなた達がレスのやりとりをする事、それ自体が必要な事だったのです。
レスのやりとりこそがかの世界への叫び。求める声。
この国の命そのものです。」
旅人はぼんやり聞いていた。
とほうもない話に聞こえたが、なにやら大事な事を言っているのはわかった。
「それで、その、むこうの世界の人は聞いてくれたのでしょうか?
わたしたちの叫びを。」
「確かに聞こえています。」
君は言った。
「では、なぜきてくれないのでしょうか?」旅人がまた訪ねた。
「もうそこまで来ていますよ。」君がまた答えた。
沈黙が流れた。
「もしかして、自分が呼ばれていることに、気づいていないのかも?」
旅人が独り言を言った。
君がそれに答えた。
「全て聞こえていますし、見えています。もう気づきかけてもいます。
あとほんの少しの時間が必要です。
連投はできないのですから。」
再び、長い沈黙が流れた。
お疲れ様です。ちょっと紅茶でも飲んで一息ついて下さいな。
つl_l.
410 :
おドジなラー ◆RWwNEVt54c :2006/06/06(火) 05:08:35 発信元:61.205.51.206
つl_l☆l_l⊂
「かといってかようなすばらしい場をこのまま沈めてしまってよろしいものでしょうか?」
大丈夫、きっとそのうち帰ってきますよ。
旅人さんどこ行ったんだろう…
彼は…旅に出かけたよ
当てのない旅へ…
旅人……
旅人さんはまた旅に行ってしまったのでしょうか?
いずれ帰ってくると信じて・・・
待ってるよ、ずっと待ってるよ…
ごめんなさい、もしかしたら消えるコトを望んでいるのかもしれないけど……
待っています。あなたの帰りを…
417 :
名も無き旅人:2006/10/19(木) 16:16:47 発信元:219.197.208.201
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ここは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>>417 旅人さんおかえりなさい、待っていましたよ
419 :
名も無き旅人:2006/10/20(金) 08:16:40 発信元:219.197.208.201
何か見える・・・
どこかで、持ち寄り鍋をやっている・・・
もらいもので暮らしている生き物が見える・・・
新しい建物がいくつも・・・
記憶が蘇ったり、薄れたりする・・・ここはどこだろう・・・
420 :
名も無き旅人:2006/10/20(金) 08:19:42 発信元:219.197.208.201
421 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:21:44 発信元:219.197.208.201
「やっと来てくれましたね」
目の前に、暖かい光が灯った。
意識がもどってからさらに一週間近く、悪夢の中を彷徨っていた・・・
そして重たい瞼を開けた。
422 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:26:41 発信元:219.197.208.201
目を開けると一瞬、声を掛け続けてくれていた人々の幻影が見えた。
さらにはっきり目を開けると、幻影は一人の人間の形をとった。
一人の人物が目の前にいた。
小さな姿をしているが、後ろから言葉に出来ないほどの重い気配を感じる。
貌も姿も少年のような彼の、その唇は、素晴らしく豊かだった。
423 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:29:27 発信元:219.197.208.201
「君・・・」
気づいたときにはそう呟いていた。
彼はにっこり微笑んだ。
「君、わたくしは一体、何処にいるのですか?
どうしてしまったのですか?」
君の微笑に不思議に力づけられ、今一番知りたい事が、次々と口から零れた。
424 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:32:13 発信元:219.197.208.201
「わからないのですか?」君の言葉は優しかった。
「もう、あなたは完全に
シベリアを旅する者。
向こう側もこちら側もないのです。
あれ程呼びかけていたのに、こちらへ来た後、すぐに気絶してしまったのですね。
無理も無い事ですが。」
425 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:35:36 発信元:219.197.208.201
「わたしはどうなったのです?」
それが知りたかった。自分でも、今までの状況がわからなかった。
君は静かに答えた。
「貴方は一度逃げたのです。
そして、しばしの引きこもりの後、覚悟を決めて戻ってきた
終着駅に行く覚悟で。そして今、中の人と旅人は融合したのです。
けれど不幸な事に、あなたがここへ来るとき、地雷を踏んだのです。
426 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:38:08 発信元:219.197.208.201
あなたは、引きこもりの間に、抵抗力を失ったのです。
ここシベリアにも、地雷は幾つもあります。
でもあなたは、それを忘れてしまった。無防備にも、地雷を何発もマトモに踏んで
精神をやられてしまったのですよ。
けれども今、あなたは目を開けました。嬉しく思います。」
427 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:40:09 発信元:219.197.208.201
思い出した・・・・!
自分はここへ戻るとき、無防備にも道を逸れたのだ。
この国で下手な好奇心は命取りだと、そんな初歩的な事も忘れて。
そして、逝きかけたのだ・・・信じてはいけないものを、頭から信じて。
428 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:41:32 発信元:219.197.208.201
「君、わたくしはこれからどうすればよいのですか?
そう・・・なぜ、わたくしは此処へ呼ばれたのです?」
429 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:45:30 発信元:219.197.208.201
「あなたが、来る必要があったからです。ここに来る事は、あなたが望んだ事なのです。
あなたはこのスレを放置しては置けなかった。理由は、そのうちわかるでしょう。
あなたは旅をするのです。自分で歩かなければ、判らない事が幾らでもあるのです。
そして、進み続ければ、おのずと道と理由がわかってくるのです。」
430 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:50:54 発信元:219.197.208.201
自分の顔に、はっきり不安の表情が表れるのがわかった。
君はそんな自分を見透かすように、豊かな唇でまた微笑んだ。
「恐れる必要はありません。
あの鳥さえ必要ありません。
このシベリアの地では、皆「静かな鳥」を持っているのです。
スクリプトがそれを物語るでしょう。シベリアを愛し、静かに旅するものはみな
その鳥が見えます。鳥のむこうに、はっきりと「人格」を見ています。
431 :
名も無き旅人:2006/10/30(月) 23:53:36 発信元:219.197.208.201
時が迫っています。折り返しの時が・・・
いきましょう、静かに、けれど確実に。
旅を続けなさい!たゆまず、あせらず、「静かな鳥」を見失わず!」
432 :
旅人:2006/10/30(月) 23:57:34 発信元:219.197.208.201
遠くから響くような君の声が、ふいに消えた。
はっと気づいたとき、君の姿はもうなかった!
ただ、君の最後の言葉だけが・・・「旅を続けなさい」と・・・
それだけが耳に残っていた。
そして我に返った自分の目に、小さな立て札がうつった。
そこにはこう書かれていた。
「ようこそ、最果ての地へ。」
434 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2006/11/20(月) 15:48:18 発信元:125.174.136.216
( ´ω`)/( ´A`) 小説か!
435 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2006/11/23(木) 23:21:08 発信元:58.98.196.233
おお、これはよい旅日記
面白く読ませていただきます
おぉ、いつの間にか復活なされてる。
437 :
旅人:2006/11/24(金) 08:04:57 発信元:219.197.208.201
(動けない・・・・・・・・・人大杉の呪いが・・・・・・・・)
438 :
旅人:2006/11/24(金) 08:06:03 発信元:219.197.208.201
(ささやき・・・いのり・・・えいしょう・・・ねんじろ・・・)
(ささやき・・・いのり・・・えいしょう・・・ねんじろ・・・)
439 :
旅人:2006/11/24(金) 08:08:41 発信元:219.197.208.201
(これで自由だ!)
440 :
旅人:2006/11/24(金) 08:09:41 発信元:219.197.208.201
看板をみつめて、立ち尽くすこと数日間
やっと痺れた手足を動かす事ができた
441 :
旅人:2006/11/24(金) 08:10:36 発信元:219.197.208.201
これからどうすればいいのか?
君の言葉を思い出してみる・・・
442 :
旅人:2006/11/24(金) 08:11:32 発信元:219.197.208.201
”旅を続けなさい!自分で歩きなさい!”
443 :
旅人:2006/11/24(金) 08:12:29 発信元:219.197.208.201
そうだ
・・・それは、自分の好きなようにやれという事なのだろうか?・・・
444 :
旅人:2006/11/24(金) 08:14:49 発信元:219.197.208.201
そして旅人は歩き出した
この時点で、旅人はわかっていなかった
ここ2ch国では一見”自由”が薦められているように見えて
実は”自由”は恐るべき呪いだという事が
まだ途中までしか読んでいませんが言わせてください。
と て も 面 白 い 。
私も流浪の身。旅行記参考にさせていただきます。
446 :
旅人:2006/11/26(日) 19:16:53 発信元:219.197.208.201
>>445の言葉が心に響き、我に返った。
あたたかいものを かんじる。
447 :
旅人:2006/11/26(日) 19:18:00 発信元:219.197.208.201
と思うもつかの間、背後から異様な気配を感じた。
振り返る。誰もいない・・・いないが・・・!?
いや!この気配!
448 :
旅人:2006/11/26(日) 19:19:40 発信元:219.197.208.201
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
”絶望ハンバーグ工場”の、”見えない追手”だ!
自分はバイトだったんだ!もう契約切れだ許してくれ!!
必死に走る・・・
449 :
旅人:2006/11/28(火) 12:43:50 発信元:219.197.208.201
あの店は!?
そうだ、覚えている!この国に呼ばれる前に何度も見たあの店
”バーボン渋澤”だ!
走りこむように店に飛び込む。荒い息は隠せなかった。
450 :
旅人:2006/11/29(水) 01:42:17 発信元:219.197.208.201
_、_
( ,_ノ` ) 店に入った途端、言いようもない気配が辺りを包んだ。
あたたかく、まとわりつくような、懐かしい気配だった。
旅人はマスターに事情を話そうとしたが、舌がもつれてうまく話せてはいなかった。
もっとも、マスターも、話を聞いているというよりは
その表情や心の動きに耳を傾けているようだった。
451 :
旅人:2006/11/29(水) 01:46:57 発信元:219.197.208.201
彼はグラスを一つ差し出した。えもいわれぬ色をした、不思議な飲み物だった。
効果が知りたければ、バーボン渋澤のスレを見るといいだろう。
旅人は一気に飲み干し、挨拶のかわりにマスターと目を合わせた。
挨拶はそれで十分だった。理由はシベリアを旅するうちにわかるだろう。
旅人は、飲み物の効果の消えぬうちに、夜を徹して氷原を駆け抜けていった。行く先もわからぬまま・・・
452 :
俺も旅人:2006/11/30(木) 23:35:34 発信元:221.189.228.192
悲しみの裏側に何があるの
行く当ても無い
白い氷原
(略)
不意に北の空を追うー
伝えーて おくれー 12月の旅人よ いつまでも 待っているとー
453 :
旅人:2006/12/01(金) 00:40:14 発信元:219.197.208.201
遠くから、
>>452のような震えるような歌声が聞こえてきて、足を止めた。
どれだけはしっただろう?追っ手の気配はすでになく
朝焼けが周りをつつんでいた。
ここはどこだろう?
454 :
旅人:2006/12/01(金) 00:45:07 発信元:219.197.208.201
足元に黒っぽい土壌が広がり、ところどころに小川が走っている
周りは一面針葉樹林だ。
ここはシベリアに散発的に見られるタイガだ。随分南の方に来たらしい。
455 :
旅人:2006/12/01(金) 00:45:47 発信元:219.197.208.201
え?タイガ??
456 :
旅人:2006/12/01(金) 00:49:56 発信元:219.197.208.201
∩∧,,∧
ヽ(=゚Д゚) って来ちゃったー!!!
\⊂\
O-、 =)〜
∪
457 :
旅人(の中の人):2006/12/01(金) 00:51:09 発信元:219.197.208.201
(シベリアタイガーの中の方、AAお借りします。無断拝借で済みません・・・)
458 :
旅人:2006/12/19(火) 22:33:18 発信元:219.197.208.201
言葉のない睨みあいが続いた・・・
| 何だと!!許す!
\______ _____________________
|| __ |/
|| ∧,■!!
|| (゚Д゚=) コピペしてこそAA
||__⊂l= =lヽ_______________________
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| |
||三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
460 :
テツヲタニコフ:2007/03/06(火) 17:38:27 発信元:121.92.41.175
旅人さんはどうされたのか・・
462 :
旅人:2007/07/04(水) 14:43:59 発信元:219.197.208.79
「起きなよ」
声がした。
答えたくなかった。氏にかけの、最高に気持ち良い状態。
重力の無い世界を、朦朧とした意識で漂うような
救いようの無い快感に、永遠に溺れていたいからだ。
463 :
旅人:2007/07/04(水) 14:47:20 発信元:219.197.208.79
「sageかただすら忘れちまってるじゃないか。迷惑な奴だ。
このシベリアで腐ろうとしても無駄だ。
この極寒の地シベリアでは簡単に腐れない。消えない。
自分のした事は残される。
自分の始めた過去は、自分で落とさなければならないのだ。」
464 :
旅人:2007/07/04(水) 14:49:27 発信元:219.197.208.79
「発信元を見ろ。IP表示になっているだろう?
ここは真実の姿を映す板なんだ。外見を変えても、中身を変えても・・・」
465 :
旅人:2007/07/04(水) 14:52:13 発信元:219.197.208.79
「ここがシベリアだって?」
「違うだろう。スレが700にも届きそうになってるよ
そんな場所じゃないはずだ・・・そんな・・・」
「気づきたいんだ でも身体が凍えて動かないんだ」
466 :
旅人:2007/07/04(水) 14:55:50 発信元:219.197.208.79
本当に誰の声なんだ?しつこく、心に刺さる呼びかけだ。
「気づきたいなら起きろ。
お前はそのままの姿で残される。自分の中は腐っても、姿はそのまま
凍ったまま衆目にさらされてる。
シベリアの地自体は変わっていく。シベリアは生きているからだ。
緩やかにでも確実に変化している。
(変わらないものもあるが・・・)」
467 :
旅人:2007/07/04(水) 14:58:56 発信元:219.197.208.79
「このままにしてくれ!
やっとここまで意識が戻ってきたんだ。
亡霊のまま板を楽しませてくれよ。責任なんて嫌いだ。
自分の人生に対する責任すら重いんだよ。このまま・・・」
468 :
旅人:2007/07/04(水) 15:00:21 発信元:219.197.208.79
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
469 :
旅人:2007/07/07(土) 20:27:01 発信元:219.197.208.79
・ ・ ・ 現実を直視しろ!! ・ ・ ・
470 :
旅人:2007/07/07(土) 20:30:02 発信元:219.197.208.79
「気がついたか。」
「駄目かと思ったぞ。精神だけじゃなく、肉体まで逝こうとしてたからな。」
471 :
旅人:2007/07/07(土) 20:33:41 発信元:219.197.208.79
体中が痛む。心も痛んでいる。
腫れている眼をゆっくり開けると、シベリアの日光とともに
これまでの記憶が一気に流れ込んできた。
472 :
旅人:2007/07/07(土) 20:39:33 発信元:219.197.208.79
最後の記憶は、、、
不思議な虎と出会って、その眼を覗き込んだ・・・
そうしたら、過去の様々な記憶が頭の中を回り始めて
それから・・・
473 :
旅人:2007/07/07(土) 20:50:12 発信元:219.197.208.79
「逃げたんだよ」
自分の代わりに、虎が答えてくれた。
「俺と出会ったものは、俺の眼をみてるうちに、その人間がたどってきた現実を見るんだ。
お前は過去に耐えられずに逃げた。
逃げて逃げて逃げまくった末に、肉体と精神が乖離しちまって
心身ともに凍死寸前だったのさ。
だが、とりあえず生き返っただろ。今、「生命の水」を振りかけたからな。
474 :
旅人:2007/07/07(土) 20:52:04 発信元:219.197.208.79
生命の水とはなんだろう。
濡れている感じはないが、確かに身体が暖かい。
喉と胸に、ロウソクが灯っているようだ。
じわじわくる。
475 :
旅人:2007/07/07(土) 20:55:48 発信元:219.197.208.79
「そいつの豊かに沸くところがあるんだが、それはお前が見つけることだ。
その水は、シベリアの言葉で”ヲッカ”という。別の世界の言葉では、スピリタスともいうらしい。
だが、その水の本当の名前は、”生命の水”だ。」
476 :
旅人:2007/07/07(土) 21:38:02 発信元:219.197.208.79
「ありがとう。助かった。でも君は何者?」
「お前こそ何者だ、と言いたいところだがな。ここはタイガで、俺はここを守ってる虎だ。スレも持ってる。
俺の所にやってくる者の様々な質問に答える役を担ってる。
ここに辿り着く奴は、来たいと思うんじゃなく、勝手にたどり着いちまうことが多い。
で、そんな奴は、大抵問題を抱えてるんだな。
黒板で答えるときもあるが
俺と睨み合いながら、俺の眼の中に答えを見る奴もいる。
俺は答えを誤魔化さない。だから、答えを知るものにとっては、キツイこともある。
・・・たまに、答えの厳しさに耐えかねて、気絶したり、命を落とす奴もいる・・・
477 :
旅人:2007/07/07(土) 21:43:58 発信元:219.197.208.79
「自分は逃げてきたんです。ハンバーグ工場から」
「そうか。そういう奴は多いな。つまりお前は、仕事から逃げたんだな。」
「仕事って・・・強制労働みたいなものですよ。」
「一旦関わったものから、中途半端に逃げるなって事さ。だから追っ手が来たんだろう。
強制労働だろうと、自分に合わない仕事だろうと、事情があるにせよケジメはつけなきゃならん。
逃げるだけだと、追っ手がくるのさ。追っ手の正体を教えてやろうか?」
478 :
旅人:2007/07/07(土) 21:52:46 発信元:219.197.208.79
虎は、旅人の返事を待たずに話し続けた。
旅人の心を見透かしているようだった。
「実際の追っ手が来る場合もあるがね。大抵は、”後ろめたさ”とか”恐怖心”が実体化したものだな。
まあ、自分で自分を追い詰めてるってこった。仕事を続けられない、人並みに生きられない・・・
そういう後悔が、変にひん曲がって腐って、実態化するんだ」
ぞっとした。
目覚める前に聞いた言葉が蘇って来た。
「・・・自分の過去からは逃げられない 腐っても衆目に晒されてる・・・」
吐き気がした。
479 :
旅人:
「その通りなんです」
抑揚の無い声で、旅人は答えた。
「そんなにはっきり答えてもらって、もう一度潰れそうです。
でも、また死にそうになる前に聞きたいことがあるんです。はっきり知りたいことが。答えてくれますか?」