☆三島由紀夫の主義・主張★

このエントリーをはてなブックマークに追加
111ナナシズム
【本文】↓
国民精神といふものは、歴史と伝統と文化との誇りから自然に生まれてくるものである。外国から押しつけられた教育で、
国民の誇りをなくすやうな方向へ日本を持つて行きながら、さうして国民精神を自ら崩壊させる方向へ持つて
行きながら、何をもつてさういふものを基盤にした防衛といふものが成り立ちうるか。
それで、私はまたしても憲法の問題に戻つてくるんです。私共のやうな人間が絶えず憲法を改正しろと言つて
ゐなければ、もう憲法改正の気運は永久にどつかへ消えてしまふでありませう。私はあの敗戦憲法を敗戦の日本に残した、
この傷跡をですね、なんとかして改善しなけりやならんといふことを永年考へてきたんです。しかし、我々が
いくら言つてもダメだといふやうな悲しい事態になつたのに、国民はそれについて憲法改正できないといふことは、
何を意味するんだといふことを考へないできたんです。

三島由紀夫
「我が国の自主防衛について」より