【梅田】阪急・阪神・大丸・三越伊勢丹6【百貨店】

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305おかいものさん
阪急梅田本店、ブランド・固定客で底力(商都・キタ決戦3カ月)
2011/8/20 6:00
 阪急梅田本店の5月以降の売上高は前年比4〜6%台の減収が続く。だが内山啓治本店長は「ほっとした」と漏らす。
当初想定の8%減より小幅にとどまっているためだ。増床工事の遅れによる手狭な売り場、そして三越伊勢丹という競合店の出現。
「二重苦」にもかかわらず、関西1番店の底力を見せつけている。

■高級品ずらり

高級ブランドを集めた6階の特選品売り場には、意外な風景が広がる。中央通路の左右には斜めに配した壁を隔てて、数多くのブランドがぎっしりと並ぶ。
通路を歩けばブランドが次々と目に入ってくる。
百貨店の特選品売り場は独立型のブランド店で埋め尽くされることが多い。異例の開放型は、狭いスペースに多くのブランドを詰め込む苦肉の策だ。
一方で独立型のブランド店にとっつきにくさを感じる若い人を取り込む武器にもなる。
同売り場のブランド総数は他店を圧倒する約50に達する。「顧客には、阪急に行けばどんなブランドも見つかるのは当然という期待がある」。
売り場担当の高橋正明部長は富裕層のニーズに応えつつ、新たな顧客の掘り起こしを狙う。
増床工事中の阪急は「梅田最小店」だ。特に稼ぎ頭の婦人服や高級ブランドを扱う本館は2009年から、着工前の半分以下の売り場面積2万7000平方メートルで営業する。
レストラン街すらない。「狭いなりに売り場を磨き、得意客は逃さない」と内山本店長は話す。
三越伊勢丹など競合店が開業した5月以降、店全体の来店客数は2ケタ近い減少が続く。それでも牙城の高額品は揺るがない。
宝飾・時計を含む特選品の売上高は5〜7月にも前年を7%上回った。層の厚い固定客とブランドの品ぞろえが阪急の強みだ。
阪急阪神が梅田で運営するもう一つの百貨店、阪神梅田本店も食料品を武器に健闘している。
「うちは客数ありき。新しくできた店に一方的に客を奪われるわけにいかない」。安川茂本店長は力を込める。