問題の「個人情報保護法案」

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1
「個人情報保護法案」は、あいまいな定義が故意にはさんであり、
言論統制にもなると言われていますが、法律の専門家から見て、
この法案はどうなんでしょう?
2:2001/06/08(金) 20:53
たとえば、何が「報道」かそうでないかは
主務大臣が決める、とこの法案を作成した
人間が公言しているわけです。
無論書かれたりした内容が「報道ではない」
と主務大臣が言えば、犯罪者になるわけで
す。・・・
3:2001/06/08(金) 20:53
個人情報保護法案の全文
http://ns0.jbpa.or.jp/kojinjoho-hogohouan.htm
4:2001/06/08(金) 20:55
5無責任な名無しさん:2001/06/08(金) 21:20
違法サイト管理者戦々恐々
6:2001/06/09(土) 21:27
やっぱり専門家にも、奇妙奇天烈な法案なんですかね。
7:2001/06/11(月) 00:30
うーん。アドバイスはないですかね。
8無責任な名無しさん:2001/06/11(月) 22:21
関係サイトとざっと見ただけでレスしてごめんね。
それでもこの週末つぶれたわ。
アドバイスじゃないけどこんな感じかな。

民間事業者を漏れなく規制の対象にするというコンセプトなら、
規制の強弱、執行に当たるのが主務大臣か第三者機関かは別にして、
こういう書き方しかないんじゃないの?

(出発点)あらゆる事業者の個人情報の取扱いが対象
>適用を除外すべき一部の個人情報の取扱いを条文に規定する必要
>その対象となる要件を条文に規定
>その要件を満たすかどうか法律の執行機関(主務大臣)が(一次的に)判断
ということでしょ。ヨーロッパ諸国もそうみたいよ。

さらに主務大臣のその判断に不満があれば
>主務大臣の命令(行政処分)に対して行政不服審査
>(最終的には)行政事件訴訟法に基づく取消訴訟
を起こせばいい。ケースによっては国賠請求もできるでしょ。

ところで、佐野真一とかが最近の週刊誌に「取材源を明かさないと即逮捕」
とか書いてるけどずいぶんと世論誘導的だよね。
ニュートラルに条文を読めばそんなことないのにさ。
法律を知らない普通の人が読んだら誤解するよ。
そもそも反対派に行政法系の学者がいないのが痛いね。
反対派学者の田島・桂両巨頭は法律的に立ち入った議論になったら役不足だよ。

この板でやるなら、マスコミ板みたいなんじゃなくて
もっと法律的に精緻な議論してくれや。

適用除外に当たるかどうか行政機関が判断することをよしとしないなら、
行政命令を介した罰則じゃなくて直罰をつけるしかないでしょ。
9無責任な名無しさん:2001/06/11(月) 22:38
age
10無責任な名無しさん:2001/06/12(火) 00:45
白川勝彦氏が突っ込んでいることはどうなの?
11:2001/06/12(火) 18:52
>関係サイトとざっと見ただけでレスしてごめんね。
>それでもこの週末つぶれたわ。
申し訳ないです。相談料を払わねばならぬかなと思います。
ほんとにありがたいことです。

忌憚のない意見ありがとうございます。とても貴重なもの
であると考えます。
ただ、佐野氏の「世論誘導的」というのは、仮に事実そうで
あったとしても、現時点ではそのくらいの強調は許してもら
わないとと思います。と言いますのは、この法案は毎日新聞
一紙が、ある程度個人的にがんばっている人がいて報じてい
ますが、ほかの新聞・テレビ等はなしのつぶてで、最近やっ
とぼつぼつ朝日などが書くようになったという経緯があり、
一般市民におけるこの法案の認知は、問題点も含めてほとん
ど皆無ではないか、とも思われるからです。まずは、こんな
とんでもない法案が、みなの知らない間に国会を通過しよ
うとしている、ということを是非多くの人たちに知っても
らわねばならぬのです。

>この板でやるなら、マスコミ板みたいなんじゃなくて
>もっと法律的に精緻な議論してくれや。
誰か8さんと対等に議論ができる人があらわれてくれると
いいのですが。

「適用除外」のことですが、この法案はそれで妥協しては
いけないものだとの認識が、反対している人たちの多くに
あります。
12:2001/06/12(火) 19:12
「ニュートラル」という点なのですが、この法案を作成した
人間たちは憲法第九条などをなしくずしにしてきた集団に属
するといっていいと思います。
また、今は総理自ら靖国神社に公式参拝するとか言っていま
す。野党においても「集団的自衛権」は必要で憲法の改正も、
というようなおどろおどろしい状況のなかで、この種の法律
を悪用しようと思えば、その条文のニュートラルさがどれだ
け遵守されるのか危惧がある、とうのも故無しとしません。
憲法第九条にしろ、できた当時、今日のような無様な結果に
なることを誰が予想しえたでしょうか。
僕の個人的な意見では、そういうい「憲法解釈」という抜け
道を、この「個人情報保護法」は最初から盛り込んだもので
はないかという気がします。
のか、
13:2001/06/12(火) 19:14
>のか、
はゴミです。申し訳ありません。
14無責任な名無しさん:2001/06/12(火) 21:06
悪用しようと思えば、できそうな法案ではあるね。
158に近いポジション:2001/06/12(火) 23:40
ヨーロッパ諸国の状況について、今日の毎日メディア面を援用する人が
いると思うので先に言っておきましょうか。

まず、イギリスの件ですが、警察からの情報が出なくなったというのは
民間事業者からの情報提供ではない(イギリスの警察組織に詳しくないが
少なくても国または地方の行政機関における個人情報保護の問題のはず)
ので、民間事業者の義務を規定する今回の法案とは無関係でしょ。
問題にするなら、国または地方公共団体の行政機関の個人情報保護の文脈
じゃないとね。それに、紙面中の地方紙編集者のコメントも「警察が
データ保護法や指針の趣旨を正しく運用しているかメディアは疑問を
抱いている」と言う部分は事実とすれば、保護法や指針の趣旨そのもの
は正しくて、その運用のあり方に疑問を抱いているってことでしょ。

次にドイツだけど、報道機関の特権明記とあるが、データ保護監察官
のコメント中「・・・決めるのは報道機関自身だ」って、そんなわけ
ないでしょ。民間が運用に当たる法律なんていくらなんでも変だよ。
たとえば日本でいう放送法の運用にテレビ局が当たるのかね、ドイツ
だって、法律の一時的な運用解釈に行政機関・司法機関以外の機関が
当たるわけないでしょ。

それから、フランスだけどさ、不正・不法な手段での情報収集の禁止とか
、情報へのアクセス権とかからジャーナリズムは除外されてないよ。
日本の反対派がいうような状況なら大騒ぎにならなくちゃ変だよね。
嘘だと思うなら関係サイトから条文みれると思うよ、仏語しかないだろうけどね。
そういう日本のメディアに都合悪いところは毎日は報道しないから
煽られないようにね。

記事の中で一番痛かったのは大石助教授のコメントかな。
「(ジャーナリズムの特権)その要求は個人情報の取り扱い方法などに
関するジャーナリストの教育・訓練システムの整備が前提となる」
ってとこだよな。そんなシステムが日本のジャーナリズムにあるんかい?
助教授のいう「フランスの例が参考になる」っていう前提が整うのは
この国では何年先かいね。
16無責任な名無しさん:2001/06/13(水) 00:22
>>14
それをいうなら、こんなまわりくどい法律じゃなくて、
税法とか労働法とか今ある法律でマスコミをイビるね。
雑誌をターゲットにするなら、第三種郵便の指定を取り消したって
いいよな。

結局「悪用の可能性論」は三権分立・議会制民主主義を否定してる
だけじゃん?そんなアナーキーな前提はマスコミ板ならともかく
この板じゃ通用しねえぞ。
もっとましな理屈もってこいや、ゴルァ。(ちょっと煽り気味?)
171:2001/06/13(水) 00:39
>>16
国会答弁のほとんどが、質問する側も答える側も、
あらかじめ官僚同士が調整した文書によって行われる
ということをご存知でしょうか?
「三権分立」と言いますが、その実態はほんとにそれが
機能しているとお考えですか?
通用しないとおっしゃいますが、僕があげた憲法9条の
件はどうですか。一事が万事そんな連中だというのも
事実無根どころか、これまでの「実績」なのでは?
18:2001/06/13(水) 00:53
書かれたものなどが「報道」か、それとも中傷か誹謗かは
主務大臣が決めると言いますが、ときの総理について書か
れたスキャンダルを、それは「報道」である、と認めるよ
うな政府でしたか?これまで。
それより、何ゆえに主務大臣が「報道」であるかどうかを
決めるのでありますか。
これは、これまでいろんな国で行われてきた言論の統制そ
のものなのでは?
しかも、この法案では、対象はマスコミのみにとどまり
ません。
そのマスコミを批判する個人にすら適用できるもので
しょう?
19:2001/06/13(水) 00:58
>税法とか労働法とか今ある法律でマスコミをイビるね。
>雑誌をターゲットにするなら、第三種郵便の指定を取り消したって
いいよな。

こんなものでどうやって世論を「納得」させることができ
ますか。それこそ、「弾圧だ」みたいになりませんか。
20無責任な名無しさん:2001/06/13(水) 01:23
>>17
国会答弁のほとんどを質問する側も答える側も、
わたしたちの直接選挙で選ばれてるということをご存知でしょうか。
1さんは憲法9条問題にこだわられますが、この問題への国民の大方の
スタンスは、現在の社民党、共産党への期待及びその議席数と正比例
しているように思いますね。

「一事が万事そんな連中」も現行の三権分立の中にいるわけで、
それをいうなら、この法案の問題をはるかに超えて、
新たな統治機構のあり方の問題として議論しなければ無意味で
ありましょう。

21無責任な名無しさん:2001/06/13(水) 01:33
>>18
>何ゆえに主務大臣が「報道」であるかどうかを
>決めるのでありますか。
法律の執行に一次的に当たるのが行政機関だからでしょう。
積極的に判断するというより、オムニバス方式で立案する以上は
運用上必要最小限度の判断はせざるをえないということでしょうけど。
8さんの書きこみのとおりですね。

>これは、これまでいろんな国で行われてきた言論の統制そ
>のものなのでは?
ヨーロッパ各国も同様の(あるいはより厳しい)法制のようですけど、
毎日の記事でも適用除外の運用をめぐって言論統制が行われている
という報告はありませんでしたね。

EUのサイトからデータプロテクション関係を追って
97年2月の特別委員会勧告を一度御覧くださいな。
(手元にURLがなくてすみませんね。法律時報00年9月にも
関係の特集で触れられていたような記憶が・・・。)
表現の自由と個人情報保護法制のあり方について整理されてますので。
22:2001/06/13(水) 01:38
>この問題への国民の大方のスタンスは、
だからといって、法をなし崩しにしていいという
理由にはならないでしょう。
大方のスタンスと言いますが、「大方」が納得し
ないので「憲法解釈」という逃げ道でこれまで
さんざんやってきたわけでしょう。

>「一事が万事そんな連中」も現行の三権分立の中にいるわけで、
それを追及していくのにも、「言論の自由」はいるというわけです。
23無責任な名無しさん:2001/06/13(水) 02:01
>>20
官僚を選挙で選ぶことは出来ないのでは無いでしょうか。
24:2001/06/13(水) 06:33
>>21
>運用上必要最小限度
というものではなくて「本源的なもの」なのではないでしょうか。
そういうものを決める「権利」や資格は、立法・行政にはないと思われます。
これは無論「報道」をする側が勝手に決められるものという意味ではありません。
平等に全ての人が決めることなのではないでしょうか。しかもとてもむずかしいものだと考えます。
251:2001/06/13(水) 19:40
>>8
6月21日号の「女性セブン」に掲載されている『巨悪を眠らせる「個人情報保護法」を許すな!』に以下のような部分があります。これは8さんが指摘したような問題はないと思いますがどうでしょうか。・・・
《また、それ以前の問題として、本誌は悪徳政治家の情報そのものを入手できなかったはずだ。なぜなら、こうした情報は正義の内部告発に基づくことが多い。悪徳政治家の側近などが、「もう許せない」と、密かにマスメディアに告発。それがきっかけとなって取材が進む。
ところが、と作家の猪瀬直樹氏はいう。
「この法案は取材源を明かにする必要を求めている。これでは不正追及は事実上不可能です」
実際、自分の名前が明らかになってもいい、という勇気がある内部告発者はほとんどいない。情報提供したことがわかってしまうと、告発された側からの精神的圧力、場合によっては生命の危険にまで至る可能性があるからだ。ゆえにマスコミは、取材源を決して明かさないことを第一義としているのだ。それらの情報提供がなくなれば、巨悪は高鼾で眠り続けることになる。》

この記事はとてもよく「個人情報保護法」についてまとめられています。興味のある方は一度読んでみられることをおすすめします。
「個人情報保護法」は、「消費者」の側からいえば、「遺伝子組み換え食品」にとても似ていると思います。
ニュートラルに考えても、何もわざわざ「未知の危険性」を否定できないものを買って食べなければならない理由など何もないのです。
26無責任な名無しさん:2001/06/13(水) 23:07
憲法九条の問題を出すのは止めようよ、気持ちは分かるけど。
問題はこの法案が危険か、そして必要かどうか、でしょう。
27:2001/06/13(水) 23:43
>>26
たしかにそうです。
ただ、この法案が出てくる背景には、産軍複合があると
思うし、また第9条によって、「憲法解釈」というもの
に味をしめて、故意にどうとでもとれるようなふうに法
案を作成したという疑いも無きにしにあらず、とも思っ
てたので・・・
けれど、>>26さんのやり方でも、この法案自体には事足
りるのかもしれません。
28無責任な名無しさん:2001/06/14(木) 00:23
>>25
>この法案は取材源を明かにする必要を求めている。
この必要を求めているのは第何条なのでしょう。
また、その条文をどう解釈しているのでしょうか。
・・・少し気になったので。
291:2001/06/14(木) 01:11
>>28
僕は全くの素人です。間違っていたら、ご教示願えれば幸いに思います。

第二十九条

個人情報取扱事業者は、保有個人データに関し、次の各号に掲げる事項 について、本人の知り得る状態(本人の求めに応じて遅滞なく回答する場合を含む。)に置かなければならない。

第三十条
 個人情報取扱事業者は、本人から、当該本人が識別される保有個人データ の開示(当該本人が識別される保有個人データが存在しないときにその旨を知らせることを含む。以下同じ。)を求められたときは、本人に対し、政令で定める方法によ り、遅滞なく、当該保有個人データを開示しなければならない。ただし、開示するこ とにより次の各号のいずれかに該当する場合は、その全部又は一部を開示しないこと ができる。

[保有個人データに関し]
において、誰から何処から得たデータかわからない、というのは厳密(こういうのだけは)にゆるされていない。というか、「わからないなんてことは有り得ない」わけです。

[本人から、当該本人が識別される保有個人データ の開示を求められたときは]
情報源を教えろと言われたら、
[保有個人データを開示しなければならない。]
示さなければならない。
30:2001/06/14(木) 01:13
[関し]というところが「みそ」なんでしょうか。
3128:2001/06/14(木) 01:36
>>29
お答え、ありがとうございます。
ただ、条文読む限り「取材源を明らかにする」という解釈は難しいような気が・・・
そもそも、2条の定義を素直に文言解釈すれば、雑誌等で言うほど問題がある法律とは考えられない
と思うのですが。立法目的がどこにあるのかは分かりませんが、推測としてプロバイダ(接続業者)や
NTTなどの個人情報を集中的に取り扱う企業に対する規制のような感じがします。
だからというわけではないのですが、報道機関の表現の自由の侵害に繋がるとはあまり思えないのですが。

ちなみに言うと、その判断を下すのが主務大臣(行政庁)であることや、罰則規定なんかは、まぁ
妥当なところだと思います。
32無責任な名無しさん:2001/06/14(木) 03:13
プロバイダやNTTだけが規制されるような条文なら,
なんで雑則に「取材目的はのぞく、宗教活動はのぞく」なんて
ものがあるんでしょうか。
立法者自体が,「除かないと、そういう制御を可能と取れる」って
認めてることになりませんか?
33:2001/06/14(木) 18:59
>条文読む限り「取材源を明らかにする」という解釈は難しいような気が・・・

「関し」という以上、そのようなものは入ると思いますが。

また、何か書かれたようなとき、最初に考えることは、
誰が・・・何処からこれが・・・という思いではないでしょうか。
それを質することができるのであれば、誰でもそうするでしょう。

まぁ、これについては、藤井某たちに確かめればすむことなのでしょう。

>プロバイダ(接続業者)や
>NTTなどの個人情報を集中的に取り扱う企業
条文のどこにそういったものに限定するというようなことが書いて
あるのでしょうか。
それに、「適応除外」に無様に幾つもの業種分野などを並べるより、
もし、上記のようなものに限定するのであれば、「このようなもの
に限定する」みたいな定義をしたほうが早いし、またそれが正道
なのでは?
この法案のやりかたは、あくまで「限定したくない」になっていま
せんか。
3428:2001/06/14(木) 19:34
特定の団体や企業等に限定して、その活動を明確に制限する法律をつくる事は許されません。
オウム立法といわれたあの法律でさえ、オウムという団体を特定した条文はありません。
まぁ、オウムくらいしか適用しようがない法律ですが・・・。

で結局、条文にはそのようなことはかかれていないので、立法者がどのように考えてその法
律をつくったのかを考えたわけです。
その結果、自分的にはそのように感じただけです。だから、実際は違う可能性は十分ありえます。
それでも、自分が読んで感じた限りは、報道機関をその中心的対象としているようには考えられ
ません。
35:2001/06/14(木) 19:38
「限定」と書いたのは「業種」のことです。
3628:2001/06/14(木) 19:52
>プロバイダ(接続業者)や NTTなどの個人情報を集中的に取り扱う企
>業に対する規制
と書いたように、「など」ですから、必ずしも個人情報を集中的に取り扱
う業種は特定できません。そういう意味でも包括的な法律としたのではな
いでしょうか。
37:2001/06/14(木) 19:54
おっと久しぶりに覗いてみたら、ずいぶんと盛況ではないですか。
21さんとか28さんのようにクールに条文解釈される方がいらっしゃって
ようやく法律板らしくなりましたね。
ちょうど今、女性セブンの記事を手に入れたので1さん
ご推薦の記事みてみますわ。
38:2001/06/14(木) 20:03
おっとその前に。
先を越されましたが、21さんが紹介しようとしたのはこれのことでは?
http://europa.eu.int/comm/internal_market/en/media/dataprot/wpdocs/wp1en.htm

確かに結論のところには
Data protection law does in principle apply to the media.
「個人情報保護法は原則としてメディアにも適用される」とあるな。
続きに適用が除外されるべき場合についての記述もあるよ。

ほかにもEUとその加盟国における取り組みがよくわかるのでご参考までに。
http://europa.eu.int/comm/internal_market/en/media/dataprot/index.htm
39:2001/06/14(木) 20:04
そういえば「盗聴法」(立法者は「通信傍受法」と書けと新聞
などに意見し、新聞などはそうしたそう・・・)における
『個人情報保護』というのはどうなっているんでしょうかね。
この「個人情報保護法案」は、官のほうの規制はなく、
民間ばかりを取り締まるものだとの問題もあるようですが。
住基法をきっかけに作られたというのであれば、まず官の
ほうがその対象にならなければならないはずなのですが。
もっと、奇怪なのは、この「個人情報保護法」を「水防法」
を参考にして作成したと藤井某らが言っていることです。
40:2001/06/14(木) 20:12
「藤井某ら」と書くのはよくないですね。
反省します。
41:2001/06/14(木) 20:15
例の「女性セブン」ねぇ・・・
1さんには悪いけど、この板的な評価にはちょっと耐えないのではないかと。

28さんの指摘もそのとおりだと思うし
佐野真一が「行政法だから裁判手続を踏まない」ってコメントしてるよね。
問題になる罰則規定(法案61条)はいわゆる行政刑罰というやつで、
実際に罰を科そうとすると刑訴法の適用があるんですよ。
つまり手続的には刑事事件と全く同じということで、仮に佐野さんの
いうようなことだとしたら、憲法31条違反だよね。佐野さん痛すぎ。
(続)
42:2001/06/14(木) 20:35
続の前に
>>39
言葉は煽りぎみだけどマスコミ板「個人情報保護法、ほんまに継続審議か?」
の38の主張にも一理あるぞ。

「水防法」を参考に、って単に条文上の表現をそろえるための技術的なことでしょうね。

過去レスでみた「第三種郵便(物)」で思い出したんだが、
郵便法23条は
 郵政事業庁長官は、次の条件を具備する定期刊行物につき前項
の許可(注:認可の間違いと思われる。同条2項参照)をする。
三  政治、経済、文化その他公共的な事項を報道し、又は論議する
ことを目的とし、あまねく発売されるものであること。

とあって、この法案で問題になっているのと同じように
「報道目的」であることが認可の要件になってるよ。
実際に女性セブンとか噂の真相も第三種郵便物の指定を受けてるから
これに当てはまってるという運用がされてるってことだな。

つまり、この種の規定は行政側にとっては、対象を「外形的」に判断して
運用せざるをえないはずで、逐一内容をチェックして「これは
誹謗中傷だから「報道」ではない」なんて反対派の人たちがいうような
運用ができるわけないよ。
実際にそんなことしたら、訴えられて確実に負けちゃうでしょ。
・・・1さんのような懸念は解消しないでしょうけどね。
43:2001/06/14(木) 20:49
41の続
「将来的には個人情報保護団体が違反勧告を出して従わないと警察が介入」
って、なんで任意の申請で認定を受ける団体がそんな勧告を出せるわけ?
法的効力に関係なく自分たちが勝手に「勧告」出すのはありかもしれないけど
そんなもの主務大臣による命令とか、ましてや61条の前提になるわけないでしょ。

出版社やフリ-ジャーナリストが「報道機関」に含まれるというのは
この間、新聞に報道されてたよ。質問主意書への答弁らしいけど、そうだとしたら
閣議決定事項のはずだから充分に後の内閣も拘束されるでしょ。

ほかにもいろいろ誤解めいたところがあるけどさ。もういいんじゃない。
それくらいのものですから、法律的な観点からはあんまり宣言するのもどうかと・・・。
おっと、最後にもう一つだけ。
主婦がはじめたネットビジネスも対象になる可能性がある、っていうんだけど
主婦だろうが大企業だろうがビジネスとして大量の個人情報を取り扱うなら
法律の対象にすべきなんじゃないの。ネット上を大量に流れる可能性のある
個人情報の不適切な取り扱いで生じるかもしれない権利侵害に、それを誰が
取り扱ってるかなんて関係ないもんね。
44無責任な名無しさん:2001/06/14(木) 20:53
むむー。嵐のような8さんのカキコですね。
で、そうなると8さんは法案に賛成なんですか。
45:2001/06/14(木) 21:01
態度表明しないとマスコミ板じゃ叩かれるみたいだけど
いいじゃないの、法律板なんだから法律的におもろい議論になればさ。
(でも、成立するとちょっとは「メシの種」が増えるかも)

じゃ、法律的に新しい論点が提示されるまでしばしROMってるわ。
46無責任な名無しさん:2001/06/14(木) 21:07
名スレの予感あげ
47:2001/06/14(木) 21:32
8さんへ
ありがとうございます。いろいろ勉強になります。
法案自体のこともですけど、他にもいろいろと。

この法案が8さんや28さんのお考えになるような
ものであったとしたら、僕はほっと安堵できます。
ただ、これまでの、この法案の立法者と、反対する
人たちの折衝などの流れなどを考えると、やはり釈
然としないものも残ります。
法律に関してはど素人で、自分で判断できないとこ
ろがつらいです。
また少し考えてみます。

ところで、実は「問題」になっているのはこの法案
だけではなく、先にあげた「盗聴法」「住基法」、
そしてこれから登場する「人権救済機構設置法」と
「青少年有害情報規正法」など、矢継ぎ早に気の抜
けない性質のものが続きます。
森毅氏は「政府が国民を騙すというのは、論理学の
初歩だ」と書いていましたが、この「個保法」とは
関係なく僕は現政府を信用していないので、いやが
うえにも慎重にならざるをえません。
481:2001/06/14(木) 22:45
白川勝彦氏のHPの
「コンピュータ管理法は、時代錯誤」
http://www.liberty-hope.net/spch/index.html
からの抜粋。
-----------------------------------------------
個人情報保護法というもっともらしい名前の法律ですが、この法律が実際に果たす役割は、言論統制法であることは疑いのない事実です。これは、避けることはできないでしょう。それは、この法律の規制の仕方があまりにも包括的であり、杜撰(ずさん)だからです。いやしくも言論・表現の自由に関連する法律なのですから、しかも刑罰も課せられるのですから、もっと構成要件がしっかりしたものでなければなりません。

しかし、この法律の問題点は、この世の中のコンピュータをすべて官僚の規制のもとにおく法律であるという点です。
----------------------------------------------
こういう全体像の観点からは、どうなのでしょうか?
49無責任な名無しさん:2001/06/14(木) 22:45
じゃあ、2ちゃんねるはこの法律にひっかからないの?
50無責任な名無しさん:2001/06/14(木) 22:45
人を中傷することを辞めさせるのは言論統制とは言わない
51:2001/06/14(木) 22:58
それから、マスコミ板「個人情報保護法、ほんまに継続審議か?」
の38の件ですが、たしかに厳しい罰則を設けた法があるようですが、
この「個保法」のように、「個人」側の権利や請求権などはまるでな
いものなのでは?
やはり、官の方も「個人情報」に特化した同等のものか、もしくは
同等以上に「個人」のほうのコントロール権を認めるものを制定す
る必要があるのではないでしょうか。
521:2001/06/14(木) 23:50
また一つ、僕から見れば関連したようなことが起こっています。
「土地収用法」の改正案で、これが可決されると、「一坪地主」
による公共事業の反対運動ができなくなります。この改正案に
野党の民主党が一部修正で賛成へまわった由。
531:2001/06/15(金) 19:04
白川勝彦氏はご存知のように、国会議員でしたが弁護士でもあります。
また現職議員の福島瑞穂さんも弁護士ですが、「個保法」については
以下のように述べています。

「個人情報の保護に関する法律案」への対応について
http://www.mizuhoto.org/seisaku/kojinjouhou.html

今回改めておふた方のプロフィールを拝見したら、おふた方とも
東大ほうがく部とあったので意外でした(なんと失礼な!)。
どうせ読んでないだろう。わはは。
しかし、そうであったら法務省あたりに勤めていた可能性もあった
わけで、つくづく惜しいと思ったのであります。
54無責任な名無しさん:2001/06/15(金) 19:30
個人情報保護法、ほんまに継続審議か?
http://natto.2ch.net/test/read.cgi?bbs=mass&key=991654460

見に行くのが面倒だったので直リンク。
55:2001/06/15(金) 19:39
↑?
56:2001/06/15(金) 19:53
この法案はいろいろ面白そうなんで、このところ本業をほったらかして
色々調べてみたよ。

1さんが社民党支持だったらすまないと思うけど、
99年に成立した「住基法」って、そもそも自社さ連立が提出した法案
だったはずだぞ。

成立時には野党に下ってたけど、国会では「「民間を」対象にした包括的な
個人情報保護法をつくれ!!」と主張しているよ。
衆・参議院HPで当時の議事録(衆議院が99年6月、参議院が8月あたり。
本会議採決のときの各党討論がわかりやすい。)みてね。

そう考えると、福島部会長のコメントって公党としての一貫性を欠くよな。
そもそも「自己情報コントロール権」って耳障りはいいけど、その内包外延を
めぐって多々議論があって、実定法の基礎に採用できるほど確たる学説
でもないよ。
57:2001/06/15(金) 20:11
>99年に成立した「住基法」って、そもそも自社さ連立が提出した法案
>だったはずだぞ。
そうなんですか。あの時期社会党は取り返しのつかぬことを
いくつもやってますね。
あ、僕は今のとこ支持政党というものはありません。

>そう考えると、福島部会長のコメントって公党としての一貫性を欠くよな。
上の通りだとすると、たしかに。
しかし、8さんてただ者ではないですね。

ところで「自己情報コントロール権」ですが、
実際に今回の「個保法」に盛り込まれた「個人」側
の種々の権利だけでも、官の持つ個人データの取り
扱いに適用されれば、相当・・・・
「内包外延」。たしかに、たとえば極端に言って、
自由にコントロールしていいとなると、データの
信憑性にすら関わってくることになるかもしれな
いし、理念的なものから実際上の運営の仕方まで、
一筋縄ではいかないものなのかもしれません。
58:2001/06/15(金) 20:14
白川さんがコンピュータ管理法だってコメントしてるけど、
行政法的な考え方からいうとさ、個人の行う活動であってもそれが一定の
社会性を帯び、第三者の権利利益を侵害するおそれがあって、その除去が
社会的な要請となるほどに高まれば、行政規制の対象となってもおかしくない
んだよ。

例えば、個人が公道を歩いたり、自転車や自動車を運転すると道路交通法とか
道路運送車両法とかで行政規制の対象になるわけだよね。道交法なんか
できる前には自由にそういうことができたんだけど、規制することの社会的な
利益が自由を維持することを上回ると判断されたわけですね。
(そのときに「移動の自由」を制約するもんだって反対した人がいたかどうか
そこまではわかりませんが)

IT社会でネットにつながれたコンピュータなら、個人情報を大量に蓄積・
流通させることができて、それが社会的に不適切と評価されるような使われ方も
実際される(顧客情報の大量漏洩とか)わけだから、そういうものを対象
に規制をかけるという一定の合理性はあると思うよ。

まぁ、ちょっと強引だけど、コンピュータを自動車に例えればこの法案は
IT社会における道交法みたいなもんだとも考えられるよ。

道交法も自分の敷地で運転する場合は関係ないように、そういう純粋な自己
利用まで規制対象とする合理性はもちろんないわけで、だから、この法案
でも「事業の用に供する」主体が対象になっているのでしょうね。

そうそう白川さんの個人情報だろうけど、1975年には政治活動を始めてる
みたいだから、実際の弁護士としての活動歴ってどれくらいなんだろうか?
普通は議員活動しながら弁護活動なんてとてもできないと思うけど。
59:2001/06/15(金) 20:25
>>57
行政機関について考えるときには、公務員法とか他の関係法律の存在も
あわせて考えるべきなんだけど、88年に作られた法律は今回の法案が
個人情報の本人について認めている権利はほとんど満たしてるんだよ。

総務省が法令検索サービスを提供しているから、条文にあたってね。
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi
法令名中の用語に「行政機関の保有する電子計算機処理に係る
個人情報の保護に関する法律」(一部分でも可)を入力すればOK

若干足りないと思うのは訂正が権利じゃないこととか、開示対象から
医療・教育情報が除外されていることなんだろうけど、そこはきっと
この法案がとおれば見直さざるえないだろうね。
実際に総務省も研究会作って議論しているよ。ここみてね。
http://www.soumu.go.jp/gyoukan/kanri/kanri_f.htm
60:2001/06/15(金) 20:25
あんまりお時間をとらせても申し訳ないので、
(相談料を払っていたら、もっと相手になって
いただきたいところなのですが)「個保法」に
反対する人たちに、もっとちゃんとした条文解
釈のテキストなどを作ってもらうなりして、
法律的にもちゃんと意見が主張できるようにな
るまで、しばし質問は控えようかと考えます。
でも、いままででも、ほんとに新鮮な、とても
よい勉強になりました。感謝します。
61:2001/06/15(金) 20:26
>>60
>>57までのときに書きました。
62:2001/06/15(金) 20:39
>>60
別にいいんですよ。自分も楽しいからやってるだけで。

でも、確かにマスコミ板なんかでやってるような「ウヨ」「サヨ」
「反対しろ」「潰せ」なんて声をいくら挙げてみても、政府には
全然相手にされないと思うよ。

1さんは反対派(という言葉はよくないかな)まぁ、反対している人たち
の中では(珍しく?)法律的に道筋を理解されてようとしてますよね。
この後もときどきこのスレ見てますから、何か力になれることがあれば
書き込んどいてください。

最後に余計なことかもしれませんが、政府のいうことを簡単に信じない姿勢
は重要ですが、同じようにジャーナリズムのいってることも本当なのか
疑ってみた方がいいと思いますよ。外国のサイトに当たるのは骨が折れるけど
自分で事実と知識を積み重ねた上で、本当に自分が立つべきポジションが
どこなのか見極められたらいかがでしょう。
(佐野さんの記事とか、白川さんとか福島さんのコメントとか、名前のある
人が言ってることも裏とって見ると結構いいかげんなこともあるから、
あんまり寄りかからない方がいいですよ。もちろん、正鵠を射てることも
あると思いますが。)

さぁて、本業に復帰するかな。
63:2001/06/15(金) 20:57
8さんへ
ありがとうございます。
今回のことは何にもかえがたい学習になりました。

最後に一つだけ、素人からみたこの法案のおかしなところを書いておきます。
「情報」というのはだいたい、「インフォメーション」と「インテリジェンス」というものにわけることができると思います。
前者は、ただデータを並べただけのものです。後者は、そのデータを、ある既存の問題なり、仮定なりで、知覚、判断、推論、批判したもの、といえます。
ジャーナリズムというのは、後者に入ります(日本の現状の多くの「ジャーナリズム」がそれとはほどとおいということは今は問題にしません)。しかし、普通「個人データ」というと、前者の域を出ないと考えられます。
この法案のおかしなところは、その前者の域を出ない問題を、後者にまで「拡大」させ、管理しようとするところにあります。
無論後者は、前者のデータなどがなければそもそも成り立ちません。しかし、そのデータ群は、いったん後者と成ったら、もう既に別物と言えると思います。何故なら、そこでのデータの利用目的は純粋に「批判」に供するもので、それは広い意味で、「公益」「普遍性」であり、人として誰もがそれを共有し、また責任を持ち、義務を課されているものだと思うからです。
64無責任な名無しさん:2001/06/15(金) 21:00
良スレですね。
65無責任な名無しさん:2001/06/15(金) 22:51
すごいまともな板だな。
66無責任な名無しさん:2001/06/16(土) 03:22
>>56
その頃の社会党(社民党?)って、今は半分以上
民主党に居ませんかね?

だとすれば、社民党は自社さ政権の時の自民へのすりよりの反省から
社会党にゆり戻したような党だから、主張が違うのはある意味当然かも。

>>52
菅さんの日記にコメントがあります。読んでおいたほうが良いかも。
67:2001/06/16(土) 11:00
管氏の日記から
>特に都市は本来公共的空間で、土地利用のあり方は
>自治体の議会などで基本的に決めるべきと考えている。
>10数年前ドイツに都市計画の視察に行き、
>計画的なきれいな街造りを見てこの考えを一層強くした。
こういうような計画の場合誰も「一坪地主」になって反対
しないと思うんですがね。
そうでない場合が日本は多い。まず公共事業側の意識改革
をやってから、というのが順序ではないでしょうか。

>主張が違うのはある意味当然かも。
ただ、8さんの言っていることは公党としてのアイデンティ
ティで、公党として意見が変わったのであれば、そのときは
まずそのことを明示しなければいけないということなのでは
と思います。

社会党が与党になった時期、僕はテレビを見ていて驚いた
ことがありました。
社会党の議員が税金の使途問題で「税金の9割は企業が納
めているのですから・・・」とやっていたからです。故に
「個人」より優遇されて当然ではないか、という論旨です。
『だから何なのか。その企業を構成しているのは個人
で、もし企業がそんな税金を払わないで済むのだった
らその分給料がふえるだろう!』と僕などは思いました。
ともかく、それまでの社会党が言うような台詞ではな
かったのはたしかで、僕は与党入りしただけでこうも
変わるものかと驚かざるをえなかったのです。
その議員は今は民主党にいます。
681:2001/06/16(土) 11:11
管氏の日記から
-------------------------------------------------
■小泉ジレンマ
  Date: 2001-06-12 (Tue)
自民党が参院選で勝つと守旧派が生き返り、小泉改革はとん挫する。民主党がしっかりしていてこそ「聖域なき改革」は進む。この力学がどこまで国民に理解されるかそれが問題。この小泉ジレンマを解決するには自民党が割れるしかない。民主党はばたばたせず一致団結していること。それだけだ。
---------------------------------------------------
■ 出馬要請
  Date: 2001-06-11 (Mon)
今日も朝から都議選遊説に参加。やや疲れ気味。
 今日発売の週刊現代に大橋巨泉さんへの出馬要請の件が特集され、あちこちから取材が入る。まだまだ難しい段階。
---------------------------------------------------

管氏の言っていることはおかしくないか。
大橋巨泉は「小泉フィーバー」に見られるような「付和雷同」に
危機を感じて立候補の問題を考えていたはずだ。
管氏からの出馬要請も、そういうものと彼は捉えているはずだ。
69無責任な名無しさん:2001/06/16(土) 15:03
>>68
っと、ここで続けるのもどうかと思います。せっかく
の良スレなのに。
彼に関してはいくらでもスレッドあるかと。
70:2001/06/16(土) 17:00
>彼に関してはいくらでもスレッドあるかと。
たしかに。

>良スレ
これは疑問です。
これまでをまとめると、いい加減な奴に(「1」のこと)、超優秀な法学者さんが
意見した、というもの、ということになると思います。
「他山の石」にしてもらいたいと思います。
71無責任な名無しさん:2001/06/16(土) 22:25
法案的には妥当のものと説明してもらったのに、何処か不安が残るのは何故だろう。
俺が無知なだけなんかな。
721:2001/06/17(日) 04:46
>>71
まだすべてを妥当だとされているのではないと思います。
731:2001/06/17(日) 05:57
誤解のないように、少し補足しておきたいと思います。
8さんにしても28さんにしても、この法案自体が妥当かどうかの判断ははっきりとはされていないと思います。
このスレで取り上げられた条文にあたる部分のことしか判断はされていないと思います。
また、
>つまり、この種の規定は行政側にとっては、対象を「外形的」に判断して
>運用せざるをえないはずで、逐一内容をチェックして「これは
>誹謗中傷だから「報道」ではない」なんて反対派の人たちがいうような
>運用ができるわけないよ。
>実際にそんなことしたら、訴えられて確実に負けちゃうでしょ。
>・・・1さんのような懸念は解消しないでしょうけどね。
というようなものもあり、部分的なものにおいても、実際の運用上(条文の法律的解釈以外に、実際に施行された場合の現実上の問題)において「全て妥当」だともされていないと思います。

この法案に反対の方、あるいは不安をいだいておられる方で、条文を法律的に詳しく問題にできる方の登場を期待します。
74:2001/06/17(日) 15:56
↑僕がそうなるのは百年くらいかかりそう。
75無責任な名無しさん:2001/06/18(月) 00:11
御意。
76無責任な名無しさん:2001/06/18(月) 01:20
>>8
>適用除外に当たるかどうか行政機関が判断することをよしとしないなら、
>行政命令を介した罰則じゃなくて直罰をつけるしかないでしょ。
今更なんだけど、直罰って何でしょう?
何となくわかったような気がして読み飛ばしちゃってましたが
その場合のメリットとデメリットは?
77無責任な名無しさん:2001/06/18(月) 21:09
この場合の罰則って、罰金30万か懲役六ヶ月以下じゃないの?
78無責任な名無しさん:2001/06/18(月) 23:43
1さんは謙遜してますが、良スレと思っている人が少なくないと思います。
若干でもみなさんの参考になればと思って。

>>76
8さんからもっと適切な解説があるかもしれませんが、
思うに、「直罰」とは、条文に規定されている行為規範に違反したことをもって
直ちに(主務大臣等の勧告・命令とかなしに)罰則の適用になるような構成のことですよ。

第○条の規定に違反して××した者は、六月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処す

みたいな規定が典型だと思います。

行政機関が罰則の適用までに関与しない(もちろん刑事手続にかかる警察・
検察関係の事務は必要です)ので、行政規制としてのコストが小さいこと
がメリットの一つでしょうね。

デメリットとしては、この法案のように個人情報情報の質とか権利利益侵害がどの
ように生ずるかを一切捨象しているような規定にはなじまないということですかね。
差別につながるような個人情報とか、知られたくない病歴のような個人情報を
第三者に無断で提供した場合と、住所・電話番号のような半公知のような個人情報
をそのように取り扱った場合で、同じような罰則がかかるというのも無茶でしょう?
79:2001/06/19(火) 19:16
まず、
----------------------------------------------------
「共同アピール」で、「個人情報保護法」の条文の解説を
書く、ということはできないでしょうか?
人にこの法案の問題点を説明するときにも、具体的に説明
できてよいし、反対する人みんなが持っていなければなら
ない知識だと思うのですが。
----------------------------------------------------

このような問いに対し、

『そんなぁ、大変だよ〜などとは言いません。実は、バスターズ
で小冊子を作ろうという話が出ています。夏に作ります』

という返答をいただいたようです。
廃案にしたいとがんばっている人は、感謝しましょう。

>>78さん、ありがとうございます。

>>76さんではなく、ほんとは僕が問い返すべき事項だったのですが、
いきなり専門用語を見て、あたふたとしてしまい、できませんでした。

>1さんは謙遜してますが、
8さんが人間的にできているお方なので、そのよい受け答えのお陰で、
僕が少しまともに見えた、というのが真相ではないかと思います。
80:2001/06/19(火) 19:23
ちなみに「バスターズ」とは次のようなあやしげな・・・
いえ、ありがたい方々ですよ。

http://www.zorro-me.com/2001-5/010530.htm
http://www.zorro-me.com/2001-6/010601.htm
81無責任な名無しさん:2001/06/19(火) 21:52
あやしくてもこの際いいや。
82無責任な名無しさん:2001/06/19(火) 22:13
すいません。教えて君でごめんなさい
メールマガジン等で未だにCCで送信されてきて
みんなの名前とメアドがばっちり残ってる場合
どうなるんでしょうか?
罰則とかあるんですか?
誰か詳しい方教えてください・・・
83無責任な名無しさん:2001/06/19(火) 22:25
>>82
発信者に注意を促すしかない
84:2001/06/19(火) 23:27
別にメールアドレスをためこんでいても、
あるいは、ためこめさせられていても。
法案の事業者にはされても、それだけでは問題はないかと・・・
たとえば、どこかの白川さんみたいに、あるいは「バスターズ」
みたいに、おかみににらまれたらまずいというわけで・・・
こんなことやってる僕なんぞは自分のメールアドレスだけでも、おんぼろpc持ってかれそう・・・

以上、まともに信用しないでね・・・
85:2001/06/20(水) 06:54
>>84
>自分のメールアドレスだけでも
この部分は冗談でしたが、やはりこういう冗談はよくないですね。
申し訳ありません。気を付けます。

実際には数千?
861:2001/06/20(水) 18:57
もう一度立場の相違には関係のない範囲内で答えておきたいと思います。
個人データが一万件くらいあれば、晴れて法案の言う「個人情報取扱事業者」になるようです。もっと、少なくても「なれる」という説もありますが。
ともあれ、ご心配されているような、「その個人データを持っていただけで罪に問われる」などということは勿論ありません。

法案の基本原則は
@利用目的による制限
A適正な取得
B正確性の確保
C安全性の確保
D透明性の確保
の五点からなり、また、義務としては
●本人の同意なしでの第三者への提供の原則禁止
●本人の求めに応じたデータの開示、訂正、利用停止
などが盛り込まれているようです。
これらに反した場合、または拒否した場合、懲役6ヶ月以下、もしくは罰金30万円以下の罰則を受けなければなりません。以上です。

ところで、これは誰かに問う、ということではなく、感想として書くのですが、
A適正な取得
D透明性の確保
●本人の同意なしでの第三者への提供の原則禁止
などは、やはり、「情報源の開示要求」にもなるという気がします。
87:2001/06/20(水) 19:16
お知らせ。
---------------------------------------
6月19日(昨夜)/ バスターズinロフトプラスワン 満員御礼! 
http://www.zorro-me.com/2001-6/010619.htm

9.2日比谷野音大集会へ! by 國貞陽一

個人情報保護法拒否!共同アピールの会事務局の國貞です。
本日、ロフトプラスワンの個人情報保護法粉砕の集会に
行って来ました。かなり有意義な集会だったのではないでしょうか?
吉田司さんから、今日を境に運動の水路を別の方向に
持っていかなければならないとの提起がありました。
それは業界的なレベルではなく、国民的な運動として
この流れを組織しなければならないということです。
実は宮崎学さんが9月2日(日)に日比谷野音を
押さえているとのこと。これ幸いと、これを個人情報保護法
粉砕の大集会にすることを急遽決めました。
個人的には忌野清志郎さんなどに是非参加していただきたく
思います。大日本テロルも出る? 一応僕ルートで
ソウルフラワーユニオン、平安隆などを口説きます。
小泉政権との(それは自民党政権との)一騎撃ちを
すべく、これを国民戦線的な大集会にしようと
まとまりました。みなさん、今から手帳の9月2日に
丸印を付けてください。いよいよ、今秋は民主主義のための
大転換期に入るということです。1人100人組織してください。
みなさん、よろしくお願いします。
----------------------------------------------
8878:2001/06/20(水) 23:39
>>86
揚げ足とりのつもりはないので、気を悪くしないでくださいね。

>個人データが一万件くらいあれば、晴れて法案の言う「個人情報取扱事業者」に
>なるようです。
保有しているだけでは「個人情報取扱事業者」にはなりません。
その個人情報データベースを「事業の用に供」することが条件になります。(法案第2条第3項)
ここでいう「事業」とは営利・非営利は問わないと解されますが、個人が全く私的な
(58で触れられている意味での「社会性を帯びない」ような)活動に用いている場合は当たらないはずです。

>これらに反した場合、または拒否した場合、懲役6ヶ月以下、もしくは罰金30万円
>以下の罰則を受けなければなりません。
78で触れたとおりこの法律では直罰を置いていませんから、義務規定に違反しただけで
罰則が適用されることはありません。一部の義務規定が守られていない場合に
主務大臣がまず勧告を発し、その勧告が守られない場合に命令を出し、更にその命令にも
従わない場合に初めてこの罰則が適用されることとなります(第39条・61条)

「〜のようです」と書くと、条文に当たっていない推測のように読めますよ。
条文の読み方がわからないときには、ここで聞いてみたらどうでしょうか。
891:2001/06/21(木) 00:11
ご指摘ありがとうございます。
前者の「事業者」については、以下のものを参考にしました。
また、後者の「勧告」と「命令」というのは、素人はどうも省略してしまうようです(つまり、書くことによっての違いがあまりわからない)。
>「〜のようです」と書くと、条文に当たっていない推測のように読めますよ。
これはその通りかもしれません。以後、心します。

個人情報保護法案 vs 総務省官僚藤井氏 
http://www.zorro-me.com/2001-5/rainas-report.html

藤井照夫氏(内閣官房 個人情報保護担当室室長)
保坂展人氏(衆議院議員 社民党)
白川勝彦氏(前衆議院議員 元国家公安委員長)
松本善明氏(衆議院議員 共産党)

-----------------------------------------------------------
白川 「うーん、だから、この個人情報取扱事業者というものは、何かをした場合にはじめて業者になるんですか?それとも、わたしらみたいにね、十何万件の個人データを持っている者は『業者』なんですか『業者』でないんですか、どっちですか?」

松本 「それは全部業者になるんでしょ?」

藤井 「ええ、管理的にはもう業者になっておられるんですが――」

白川 「わたしは『業者』なんて思ってませんよ、ある日突然、なに大臣か知らないけれどあんたあれしなさいこれしなさいって・・」

松本 「全ての顧客情報みんな持ってますからね。だからそれは全部対象になるでしょ?」

藤井 「事業の用に供しておられれば、それはやっぱり(個人情報取扱)事業者です」

松本 「『俺も対象か?』とびっくりするひといっぱい出てくるよ。これはちょっとやっぱりね、・・かなり欠陥あるねぇ」

保坂 「会員制の環境保護団体とかの、例えば5000人とか6000人の会員読者リスト、それを管理していればやっぱり業者になるわけね?」

藤井 「なります」

保坂 「ほらぁ・・それは大変だぁ」

藤井 「申し上げたいのは、ほんとインターネット社会ですから――」

白川 「インターネットとデータベース、関係ないでしょ」

藤井 「電子情報というのはネットワーク通じて大量にあっちこっち転々とすぐしちゃうということです。ですから、あるところを除くという考え方、それ出来ると思いますけど、その除く基準というのがまた逆に難しくなってきます。どういったものを除くかというなのは、相当あのー、これはもう全体網羅的に調べられるあれになってないですから」
-----------------------------------------------------------------
90:2001/06/21(木) 00:34
法律ってむずかしいですね。
これからも、お時間があればご指摘宜しくお願いします。
911:2001/06/21(木) 20:14
2001年6月20日毎日新聞
継続審議受け第2次アピール 個人情報保護法案で、作家ら
http://www.mainichi.co.jp/digital/netfile/archive/200106/20-1.html
のなかに、次の一文があるのですが、これに対してご意見のある方はいらっしゃらないでしょうか。
--------------------------------------------
吉田氏は「政府案は、商売目的であろうとなかろうとすべての国民が主務大臣の監督下に置かれる危険性がある」とし、消費者運動を例に挙げ、「不買運動参加者の名簿の取り扱いが不適切なことを口実に警察に押収されかねない。法案は、政府による個人情報強奪法だ」と指摘した。
--------------------------------------------
92無責任な名無しさん:2001/06/21(木) 22:08
議員・選挙板のこの法案関連の板、消えてるよー。
どこいったんだー。
93:2001/06/21(木) 22:35
>>78さんへ
『この法律において「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいう』
と条文にあるのに、>>89の藤井とかいうおじさんは何言っとるんか?条文を知らぬ「広報」の人間ではないのか???
とお思いになられるかもしれませんが、この「藤井おじさん」はこの法案の作成に一番深く関わった人間なのです。
僕は今のところ、次のURLにある見解が、一番この法案の目的とするところに近いだろうという気がしています。
バスターズシンポジウム@新宿ロフト+1
白川代表のスピーチ
http://www.liberty-hope.net/column/loftps1_1.html
この白川氏は元弁護士だし、立法府の政府与党にいて、そのなかで国家公安委員長までやった人間であるので、政府の「やり口」をよく知り、またわきまえている人と言っていいのではないかと思います。
9478:2001/06/21(木) 23:26
>>93
その場の流れがよくわかりませんので、何とも言えませんが、
「事業の用に供しておられれば、それはやっぱり(個人情報取扱)事業者です」
というところがポイントで、これが「藤井おじさん」の発言の前提になっている
のではないですか。

保坂さんが環境保護団体の会員名簿の例を出していますが、5、6千もの大量の
個人情報を(環境保護活動という、営利ではないかもしれないが)事業目的に使って
いれば、この法案の個人情報取扱事業者として法律の適用対象にするというのは、
法目的に照らせばむしろ当然なのではないかと思います。

というのは、個人情報が不適切に取り扱われた結果、個人の権利利益が侵害される場合
元もとの取り扱いが営利目的かどうかということは、権利利益を侵害された個人の側から
みて無関係だからです。

9578:2001/06/21(木) 23:30
>>91
消費者運動の例は、不買運動参加者の名簿を消費者団体が使っている場合ということですか?
そうだとすると、大量に蓄積されたそんなデータが本人の知らないうちにあちこち出回って
しまってはマズいのではないですか。
元もとの取り扱いが商売目的かどうかと、その個人情報の不適切な取り扱いで権利利益が侵害される
危険性は直接関係ないはずだからです。

反対派の皆さんは「不適切な取り扱いをしていると即、警察がパソコンを押収」というようなこと
おっしゃいますが、罰則が適用されるまでに、主務大臣から勧告があり
それに従わない場合に命令が出され、それにも従わない時に初めて、主務大臣が警察・検察に告発する
ことになるはずです。さらに、実際の運用としては、勧告が出されるの前に、報告の徴収とか助言もある
はずですから、仮に自分が個人情報取扱事業者であることを知らなくても、いきなり警察が・・・なんて
ことはありえないと思います。

何段階も主務大臣の勧告や命令を無視して、いいかげんな取り扱いを続ける個人情報取扱事業者には
それなりの制裁があって当然と思いますがどうでしょう。
もちろん、主務大臣の命令に不服があれば、行政不服審査とか行政事件訴訟で救済を求めることが
できるわけですから。

8さんの意見も聞いてみたいところです。
961:2001/06/22(金) 00:25
>>94
藤井さんの「事業の用に供しておられれば」というのは、「どういったものを除くかというなのは、相当あのー、これはもう全体網羅的に調べられるあれになってないですから」というくらいの意味でしか使ってないように思います。
だから逆に、
「事業の用に供しておられれば、それはやっぱり(個人情報取扱)事業者です」
というのは、紋切り型の建前の言い方に過ぎないものだという感じです。
でないと、

藤井 「電子情報というのはネットワーク通じて大量にあっちこっち転々とすぐしちゃうということです。ですから、あるところを除くという考え方、それ出来ると思いますけど、その除く基準というのがまた逆に難しくなってきます。どういったものを除くかというなのは、相当あのー、これはもう全体網羅的に調べられるあれになってないですから」

というものが説明不能なものになるような気がします。
971:2001/06/22(金) 00:32
>>95
>元もとの取り扱いが商売目的かどうかと、
>その個人情報の不適切な取り扱いで権利利益が侵害される
>危険性は直接関係ないはずだからです。
これはその通りだと考えます。

問題は

>そうだとすると、大量に蓄積されたそんなデータが
>本人の知らないうちにあちこち出回って
>しまってはマズいのではないですか。

という場合に押収などをされるのはいいのですが

「不買運動参加者の名簿の取り扱いが不適切なことを口実に」

ということが可能である法案ではないかということなのです。
98:2001/06/22(金) 00:45
>不適切な
が、本当に事実であるか否かがはっきりする前に礼状がとれるという意味です。
白川氏によると、そのような礼状は簡単に出すそうです。
99:2001/06/22(金) 06:54
>個人情報が不適切に取り扱われた結果、
>個人の権利利益が侵害される場合
>元もとの取り扱いが営利目的かどうかということは、
>権利利益を侵害された個人の側からみて無関係だからです。

>元もとの取り扱いが商売目的かどうかと、
>その個人情報の不適切な取り扱いで権利利益が侵害される
>危険性は直接関係ないはずだからです。

この意味からいけば、個人にとっては自分のその個人データを持ってる相手が、10万人分の個人データを持っていようが、あるいは一人分しか持っていなかろうが関係ないということになりますよね。つまり、あらゆるパソコンがこの法案の「事業者」の対象になる可能性があるということになります。
1008:2001/06/22(金) 20:36
おおっと、1週間あけてみたらまた盛り上がりつつあるではないか。
といっても、横道にそれかかった部分以外は1さんと78さんの交換日記のようだが。

とりあえず記念の100番ゲットということで。
1018:2001/06/22(金) 20:49
>>95
せっかくのご指名だけど同じ感想かな。
まぁ若干細かいことをいうと、主務大臣の命令が守られないときには
主務大臣が告発しなくても、検察官が自ら捜査できるはず(刑訴法191条)
もっとも、そんな事件は普通は担当する行政庁から告発がなければ
捜査なんか乗り出さないでしょ。検察にはそれほど人あまってないよ。

>>96
>藤井 「電子情報というのはネットワーク通じて大量にあっちこっち転々
>とすぐしちゃうということです。ですから・・・
藤井さんのこのくだりは難解だな、ナンカイ読んでも意味わからん(w

>というものが説明不能なものになるような気がします
ということは1さんには説明可能な解釈があるってこと!?すごい。
どんなふうに理解すればいいんかね。
1028:2001/06/22(金) 21:11
>>98
>>不適切な
>が、本当に事実であるか否かがはっきりする前に礼状がとれるという意味です。
>白川氏によると、そのような礼状は簡単に出すそうです。
刑事事件一般について、差押・捜索が行われるのは事実を明らかにするため
だから、事実であるか否かがはっきりする前に令状が出るというのは当たり前。
事実であることが差押・捜索するまでもなく明らかなら、そんなことせずに
公訴を提起するだけ。

それに、本件についていえば、この場合に刑事罰の対象になる行為は
不適切に取り扱ったことではなく、主務大臣の命令に従わなかったこと
だから、「不適切なことを口実に」差押えすることは不可。

差押令状には「罪名」を記載することになっており(刑訴法219条)
やるとすれば「不適切なことを口実に」命令を出したが、それが守られない
という39条違反となるはず。
しかし、本当に「口実」なら主務大臣から命令が出た時点で取消訴訟と国賠請求を
同時に起こせばいいんじゃないか。間違いなく勝てると思うぞ。
1038:2001/06/22(金) 21:31
たまにはこちらから質問させてもらうが、反対している人たちは
以下についてどう考えているんだろうか?
もちろん意見が一致してないかもしれんが、1さんの考えはどうかな?

1 そもそも民間における個人情報保護法の対象範囲はどうあるべきか
ア)個人情報保護が特に必要な分野(例えば金融分野)ごとに法律を
作るべき
イ)全業者対象に最低限の共通ルールを作って、必要な分野はさらに
厳しい法律を作るべき

2 1の答えがア)の場合、個別に作る法律から漏れる分野では
どのように実効ある個人情報保護を図るのか

3 欧州諸国ですべての事業者を対象に個人情報保護法を制定している
(1アの方式)という事実を、欧州諸国で言論・表現の自由が侵されて
いると認識するか。そのように認識する場合、その根拠。

4 3の答えがノーの場合、同様の構造の法体系を日本で採用すると
言論・表現の自由が侵害されるとする日本独自の理由は何か。

腑に落ちる説明があれば、今後、日和見はやめてみなさんの理論武装に
協力しようかな。

一人でたくさん書き込んでスマン。何日かしたら答えを見に来るわ。
104無責任な名無しさん:2001/06/22(金) 21:32
この先どうなるのでしょうか、ハラハラ
1051:2001/06/22(金) 21:33
>>101
単純に、普通に考える「事業者」という語の範囲には収まらない説明であるということです。
僕は単純な人間なもので・・・

個人情報を管理している者が、営利非営利というのは、「権利利益を侵害された個人の側からみて無関係」だとすれば・・・・

『 この法律において「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいう。ただし、次に掲げる者を除く』
として、
国の機関、地方公共団体、独立行政法人、特殊法人、そして「その取り扱う個人情報の量及び利用方法からみて個人の権利利益を害するおそれが少ないものとして政令で定める者」(これは相当おかしな一文ですね)、などを法案の条文は挙げているけど、上の理由からいけば、これらのものは何故「除く」ことができるのか。
また、この他にも、何故「適用除外」にできるものが存在しうるのか。
これらはとても不思議だし、理屈にあいません。
僕は78さんが書いておられること自体を「矛盾している」と言っているのではなく、逆に法案自体のほうが矛盾したものだと言っているのです。

ともあれ、「共同アピール」などが主張していることの一つは、次のように言えば少し分かり易いでしょうか。

裁判があって、弁護士さんは訴訟の相手方のデータを収集します。また、法廷における戦略の方針とか、論点とか、いろいろ考え、それらを一応まとめて文書にしているとします。そこへ、相手側から、「自分の個人情報の扱い方が不適切な疑いがある」と『個人情報保護法』を持ち出されてきて言ってこられたらどうなるでしょうか。
おそらく、弁護士さんたちの場合は、こういう場合でも何かに守られる----開示要求や訂正要求に応じなくて法律的によい、というような----法律があると思いますが(なければ、裁判などできませんよね)、たとえば「調査報道」において、この法案を持ち出されるということは、その相手方の要求を拒むことができるものが何もない、「調査報道」自体がそこでは成立しなくなるということと同義で、この例でいえば、裁判がそもそも成立しないというのととてもよく似ているような気がします。
106:2001/06/22(金) 21:36
>>105
書き込みが>>101までの時点までで書いたものなので、その後のものについては改めて。
1071:2001/06/22(金) 21:42
>>103
>しかし、本当に「口実」なら主務大臣から命令が出た時点で
>取消訴訟と国賠請求を同時に起こせばいいんじゃないか。
>間違いなく勝てると思うぞ。
けれど、パソコンは押収された後でしょう?
それでは相手は目的を達したことになると思うのですが。

>>104はちょっと考えさせて下さい。
108:2001/06/22(金) 21:48
>>107
ちょっといい加減で迂闊だったかも。
命令と同時に「取消訴訟と国賠請求」を起こせば、
法律的に令状は出せない、ということだったのかな。
1098:2001/06/22(金) 21:51
>>105
>弁護士さんたちの場合は、こういう場合でも何かに守られる----開示要求や
>訂正要求に応じなくて法律的によい、というような----法律があると思います
開示の場合は法案30条1項2号で開示不要と思われるし、
訂正の場合は「内容が真実でないという理由」による求めであり、
調査結果に基づいて訂正、しかも利用目的の範囲で、すればよい(31条)
のだから、それくらい訂正してやって何か困るの?
逆にそんな不正確な情報をもとにして訴訟進める方がお互いのためにならんよ。

「報道目的」ならもともと義務規定は適用除外だから、相手方の求めに応じる義務なし。
「報道機関」(報道を行う出版社、フリージャーナリストは含まれる)に
あたらないような主体の場合であっても、開示することで「業務の適正な
実施に著しい支障を及ぼすおそれがある」なら、上の弁護士の例と同様に
、30条1項2号を主張して開示を拒めると思うぞ。
110:2001/06/22(金) 21:57
法案の廃案をめざしている方々、8さんの>>103に答えるようにお願いします。
1118:2001/06/22(金) 22:06
>>105
>上の理由からいけば、これらのものは何故「除く」ことができるのか。
>また、この他にも、何故「適用除外」にできるものが存在しうるのか。
>これらはとても不思議だし、理屈にあいません。
国の機関から特殊法人までのグループは、基本原則の下に置いた上で、
具体的な義務規定は別の法律や条例に定められるから除外しているんだと
思うぞ。例えば、63年の法律が第4章と第5章の間にまるまる入っている
と仮定すれば、第5章の対象事業者から国の行政機関が除外されていても
問題ないわな。

1さんの99への回答にもなると思うが、「その取り扱う個人情報の量及び
利用方法からみて個人の権利利益を害するおそれが少ないものとして政令
で定める者」は、この法案が「高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の
利用が著しく拡大している」という第1条の目的に照らして、そこまで対象
にする必要がないから除外されてると思うな。
仮に法目的が純粋に「プライバシー保護」をうたっていれば、
1件の個人情報だって対象にすべきで、1さんのご指摘はごもっともだよ。

報道などの4分野について適用除外があるのは、憲法上保障された自由と
特に慎重に調整を図る必要があるだろうから(義務規定は行政による関与
が予定されているし)で、別に不思議じゃないけど。
1128:2001/06/22(金) 22:11
>8さんの>>103に答えるようにお願いします。
おいおい、まず1さんの考えを書かなくちゃ。
その上で他の人にもお知恵をもらったらどうよ。

78さんの分まで書き込んじゃったかな。
78さんスマン、あとは頼む。明日早いんでもう寝るわ。
113あぼーん:あぼーん
あぼーん
114無責任な名無しさん:2001/06/22(金) 22:37
おらよっと
115無責任な名無しさん:2001/06/22(金) 22:46
欧州諸国の法律見たいけど、外国語なんだろうなあ。
116無責任な名無しさん:2001/06/22(金) 22:46
いい仕事してますね
117:2001/06/22(金) 22:46


1については(イ)。
「最低限の共通ルール」と、「必要な分野」の「厳しい法律」のそれぞれの要素については今ここに列挙するほど素養もないし、その時間も僕には足りないのだけど。
思うところ、「厳しい法律」の要素より「最低限の共通ルール」の要素の方が決めるのは難しいね。僕だったらまず、多くの分野で公開アンケートをとって、それから各分野の代表などを募って話し合っていく、という方法をまずとる。
というのは、各分野においての特殊な事情から派生する問題などは、その分野にいて現に活動している人ではないとわからないようなものも多くあると思うから。また、日進月歩で新しい事業内容や項目、またシステムが加わっていく現代では、最新のその状況に詳しい人でないと、これからの大事な「見通し」という点において、見落としが多く発生する危険がある。
今回のこの法案は以上のような意味からいうと、やり方が完全に逆であったと言える。

3と4については、僕はその現状については無教養に等しい者なので、感想程度にとどめておくことをお許し下さい。誰か他の者がちゃんと答えることを期待しています。

この問題は歴史や文化論になってくると思います。
少し前に、他の掲示板で、ドイツは「情報公開」の手本みたいな国だと言われているけど「情報公開法」というちゃんとした法律はない、という話が出ました。
これなどは示唆にとんでいるものだという気がします。
欧米では、ジャーナリストは一般の人から特権階級扱いのようにされているようです。
これは、ジャーナリズムが世の中にとって大切なものであるということを、多くの人が認識しているからのようです。
日本はとてもそんな状況にはありません。つまり、欧米では、ジャーナリズムなのだからこういうことで「個人情報保護法」を使っても誰も賛同、もしくは納得してくれないだろうというある一定の見識、もしくは「そんなことをするのは恥ずかしい」というようなコンセンサスがあるような気がします。ですから、たとえ法律的には可能な訴えだったとしても、その後の裁判などで(裁判というのは、その時々の世の中のコンセンサスで動いていると思いますので)勝てる程合いも薄く、従って最初からやらないということがあるかと思われます。
日本の場合は、法律的に訴えが可能であったなら、あとそれを留め得る世の中のコンセンサスはほとんどないような気がします。
実際、日本のマスコミは、そのようなコンセンサスを生むのに自ら励んできたとも言えなくもありません。
・・・・・・
とはいえ、事情はそうであったとしても、僕はジャーナリズムの基礎だけは、その権限だけは純粋に残しておかねばならぬものだと思います。日本では総体的に見れば上記のような有様であったとしても、ごく一部のジャーナリスト-----真にジャーナリストと呼ぶべき人たちも確実に存在し、めだたくてもこれまで社会はその恩恵にあずかってきたと思うし、またこれからもそのような人たちが現われてくるときのためにも、それは絶対に必要なものであり、残しておかねばならないものだと思うからです。
このようなことを否定するのは、全体主義的になっているからなのではないか、と思えます。

>>112
おきびしいことを・・・。
1181:2001/06/22(金) 23:35
VIDEONEWS.COM
http://www.videonews.com/
上記URLの三浦和義氏の「メディアに自浄能力無し」はとても勉強になります。
弁護士さんにも興味深い内容ではないでしょうか。
もっとも、彼は500件の「本人訴訟」の鉄人なので、こんな人がふえたら商売あがったりでしょうが。

このコーナーも必見です。
神保哲生・宮台真司のトーク・オン・デマンド
http://www.videonews.com/top/marugeki.html
ちなみに、このVIDEONEWS.COMは「個人情報保護法」が通ったら、真っ先にやられるだろうページだろうと、やっておられる神保さんは言っておられます。
119無責任な名無しさん:2001/06/23(土) 03:43

しかし言論統制というものは
国家の支配があるかぎり
避けられないものだろうと思います
120 :2001/06/23(土) 09:02
>>119
それに抵抗するのが民衆ってもんだろうが。
日本にはその文化がないだけ。
がんばれ若者よ。
121無責任な名無しさん:2001/06/23(土) 09:50
そういうこと。角川文庫の最後の方の言葉でも読みましょう。
122無責任な名無しさん:2001/06/23(土) 11:10
でもマスコミの人権侵害も不愉快です
12323:2001/06/23(土) 18:02
23=76です。76だと78さんとかぶりそうなので23を名乗ります。
私は法律は素人ですが、ネットワーク分野には詳しいつもりの技術者です。

>>103
気持ち的には、>>117とほぼ同等です。
3はノー。
4は、
敗戦して外圧で民主主義を獲得した日本のジャーナリズムと、
市民革命を経て民主主義を自力で獲得した欧州のジャーナリズムを
直接比べるのは無理なんじゃないでしょうか。

1は、
イ)ではないでしょうか。
その上で、除外対象分野を作るのではなく、著作権のような感じで
罰則を設け(直罰でもいいような気もします)、自分が収集した個人
情報を他者に漏らすことは犯罪ですよと啓蒙していけばいいんじゃ
ないでしょうか。
その上で、個人情報を他社に漏らして利益を上げた業者が多く
発生する分野では、より厳しい罰則を設ければ良いのではないかなと。

実は、とあるタウン誌がN○Tから4万人分の顧客名簿を受け取って
DMを作成していたことが客からの苦情で発覚してDMを回収した
なんて事をつい先日聞きました。
こういう馬鹿を取り締まるためにも絶対に保護法は必要ですが、
まずは最低限度のルールを定め、それを適用していけば、自然と
悪意の無い漏洩の件数は減っていくのでは無いでしょうか。
1241:2001/06/23(土) 20:36
また話しがいらぬ方に行ってしまってはいけないので余談程度にすませますが・・・

終戦時においては、
「世界の新聞の例で見ると、ヒトラー支配下のヴィシー政府のもとでやってきた、フランスの新聞は解放後ぜんぶ潰され、ル・タンに代わってル・モンドが生まれ、ドイツではフランクフルター・ツァイトゥングが潰されて、フランクフルター・アルゲマイネが生まれたわけです。しかし、日本ではそれがなくて、朝日も毎日も読売もそのまま残された。戦時中、あれほど軍部に協力した日本の新聞が、なぜ潰されなかったのか、その理由はよくわかりません。・・・」(朝日と読売の火ダルマ時代・藤原肇著)
という事情があるのですが、GHQの民生部などからは「こんなチャンスを君たちは逃すのか」という嘆声もあったようです。
このケージス率いる民生局は
[占領の初期、GHQの民生局に働いていた要員の多くは、進歩的な考えの持主が多かった。
彼らは日本の民主化に当って、本国では実施出来ないような理想的な政策を日本で試験的に実施しようと考えていた。ケージスが云うように、日本を自分の理想の実験地にしたかったのである。](日本の黒い霧・松本清張著)というようなところだったのですが、GHQの中で対立していたウィロビー率いるG2が裏で画策したといわれる「昭和電工事件」で本国に送還されることとなり、最終的に、アメリカが掲げた戦争責任者の「追放」も有名無実に終わり、その代わりに「レッド・パージ」という嵐が吹き荒れ様々な悲劇をも生むことになっていきました。
[GHQが、日本の戦争犯罪者を免責したことについては、本書の第一章にふれたが、次のことを思い起こしていただきたい。
五四年三月二日、中曽根康弘によって、日本の国会に初めて原子力予算が上程され、その年に正力松太郎が、一年後に安部英の養父・高橋雄サイが、それぞれ読売新聞社に復帰できたのは、占領軍のアメリカがアジアの中心的基地として沖縄を確保し、日本人を軍事的に利用するためであった](腐食の連鎖・広瀬隆著)
正力松太郎は内務省にいて、思想犯罪を取り締まる目的の直轄の特別高等警察という特殊機関(いわゆる特高)を指揮していた人間で、高橋雄サイというのは戦前の内務省で警保局警務課長をつとめていた、というような按配です。・・・・

僕も今回改めて、日本では市民が自ら「自由」を獲得した闘いはあったのだろうかと考えてみて、板垣退助の「なげかれることはない。板垣が死んでも、自由はほろびませぬぞ」くらいしか思いうかばず、ほとんどなかったのではないかと再認識していた次第なのです。
1251:2001/06/23(土) 20:54
>>124
>ほとんどなかったのではないか
正確には大きな運動になる前につぶされていたということです。
126:2001/06/23(土) 22:57
>>122
マスコミのそのようなものに対して「個人情報保護」の見地で論ずるのは違うのではないかと思います。
多くの場合、「個人情報」の「保護」について問題があるというより、「個人情報」の「乱使用」、情報そのものの扱い方に問題があると思うのです。
無論「個人情報」を取り扱わせないという「保護」によっても防げるかもしれませんが、それは本来の問題とは別の次元だと思うのです。
個人的な意見では、対外的には「名誉毀損」の罰則をもっと重くするとか、そいういう方向でやるべきものではないかと思います。
127:2001/06/23(土) 23:12
藤井 「電子情報というのはネットワーク通じて大量にあっちこっち転々とすぐしちゃうということです。ですから、あるところを除くという考え方、それ出来ると思いますけど、その除く基準というのがまた逆に難しくなってきます。どういったものを除くかというなのは、相当あのー、これはもう全体網羅的に調べられるあれになってないですから」

の意味で、「情報がひろがる」ということと、その情報を使用する----よい意味でにしろ、悪い意味でにしろ------仕方、というのは別のものだと思うのです(たとえば、良いように使われたのなら「漏洩」してもよいのか、というと、それは「保護」の見地からいくとだめ、ということになるのが「保護」の基本理念だと思うのです。これからいくと、使われ方を云々するのは「保護」の見地からいけば僭越、越権となるものではないかと思います)。
この法案のいやらしいところは「保護」にその両方を盛り込んでいるところです。
1281:2001/06/24(日) 01:22
それと、>>127の前提として、「個人情報データ」というのを、見方によってかわるような不確定要素などがあるものなどは完全に省き、名前とか住所、電話番号、家族構成、血液型、勤め先名、など、そういう客観的に「固定」できるものに限るべきではないでしょうか。これらは逐一「網羅」可能ですよね。
「個人情報の保護」という観点からみれば、それだけでほとんどの分野の問題はカバーできるのではないでしょうか。

ところで、>>109
>「報道機関」(報道を行う出版社、フリージャーナリストは
>含まれる)にあたらないような主体の場合であっても、
>開示することで「業務の適正な実施に著しい支障を及ぼす
>おそれがある」なら、
ということなのですが、「業務の適正な実施」というのはやはり主務大臣とかが決めるのですよね。
たしかに弁護士活動の場合はあまりまぎれがないと思うのですが、たとえば「本」という場合、様々なカテゴリーがあって、それぞれにとても「業務の適正な実施」の判断がすんなり容認されるとは思えない部分があると思うのです。特に、批判的なものであれば、相手が中傷文に過ぎないと主張すれば、それこそ大変な係争になると思うのです。しかも、まだ出版する前、あるいは記事として発表する前の、また調査執筆中ということであれば、その後「取材」にも多大に影響するだろうし、そもそも「証拠隠滅工作」のようなものが事前に相手にできる時間のようなものも与えてしまうということにもなりかねません。
「報道を行う出版社」というのも、何が「報道」かというのは主務大臣が決めるのであって、外形的に「報道」ともくされているところであっても、やはり当該の「記事」などが「報道」となる確証はないわけです(これは蒸し返しになるのでこれ以上ここでは問題にしませんが)。それから「フリージャーナリスト」の定義もないですよね。たとえば、極端な話ですが、始めてルポを書く者はどうなるんでしょうか。
つまり、「報道」の扱われ方が代表しているように、全ては最後は決定権が「主務大臣」というものにあって、これは[報道]というものの性格を考えると、やはりとても危険なものだと思うのです。
さらに、個人が何かを批判する、ということが全くできなくなる、ということもあります。
また、この法案に賛成する人々はマスコミと政府というのを対立軸として捉えているようですが、それこそマスコミにばかされているのであって、実際は連中は対立軸なんてものではありません。
それで、たとえば、個人が或マスコミに対する行為について批判をする、といった場合、この「個人情報保護法」で違憲にされるということが出てくるかと思います。
1291:2001/06/24(日) 04:31
----------------------------------------------
「思想の自由----自分の意見を自由にまとめたり、その意見を公表しようと決断するまでは秘密にしておく権利----がなければ、人格も個性もありえない。

コミュニケーションのプライバシーが守られなければ、政治も成り立たないし、他人と本当の意味で絆を結ぶことさえできない。自分が発した一言一言が盗聴され、録音されているかもしれないと思ったら、お互いに本音で話し合えるわけがない。自我の成長にプライバシーがかかせないように、他人といつまでも褪せない本当の絆を結ぶときも、やはりプライバシーが欠かせない。
----------------------------------------------
   「暴走するプライバシー」Simson Garfinkel著より。

前者は「個人情報保護法」が蹂躙し、後者は既に法律となってしまった「盗聴法」が蹂躙することが決まっている。
そもそも「個人情報保護法」は「盗聴法」において、個人のプライバシーの保護をどうするか、というところから法制化が議論されたものだとも言われているけど、そんな項目は「個人情報保護法」にはまったくないし、既存の公務員の「守秘義務」などで解決がつく問題でもないことも明らかです。

「個人情報」を「保護」するという名目のもとで、逆に大事な個人のプライバシーをないがしろにしようと画策している、というようなことに対する想像力をもっと持ってもらいたいと思います。こっちも大事な、「個人情報保護」はもっと別なやり方、方法で行うことができるはずだ、ということです。またそれは、今回のこの法案のように、突然、だしぬけに虚をつくような形で出すものではなく、あらゆる分野で活動している市民をも交えた、開かれた環境、またプロセスで行うべきものなのだ、ということなのです。プライバシーというのはそれほど大事なことなのだ、ということなのです。
130無責任な名無しさん:2001/06/24(日) 19:15
一人一人が自覚的に生きれば、もっといい世の中になるはずなのに。
法律板にふさわしくないのは承知で、書いてみたくなってしまった、こんなこと。
1311:2001/06/24(日) 20:30
概観的なものですが・・・参考まで。
アメリカはセクトラル方式(1・ア)を採っていますが、それは各分野によって「情報の自由な流れをさまたげない」という「必須な命題」(憲法にもうたわれている)と「プライバシー保護」というこれも大事なものをうまくバランスさせるのに、それぞれやり方が異なるという認識からで、さらにまた民間においては「効果的な自主規制」(無論ひどいものについては制裁を加える)が実施においての基本であるということです。
ヨーロッパ(EU)は、アメリカが「確かさに欠ける」と言っている包括的なオニムバス方式(1・イ)を採用し、全ての業界セクター(公的部門、民間部門の双方)に例外なく適用され(最低限の共通ルール)、その上で必要な分野には比較的に規制が強いセクトラル・アプローチを行っているということです。
ただ、ジャーナリズムに関してのデータを云々と問題にしているのは、どうも日本だけのような気が・・・
また、アメリカの研究者が日本において「個人情報保護」のアンケート調査をした際にも(自国のアメリカでやった調査と70%同じもの)、「ジャーナリズム」という語など全くでてきません。大体アンケートの調査対象を「コンシューマ」と一貫して呼称しているのですから。(ちなみに、「企業」に対する信頼感は日本では1/3。アメリカでは2/3。またアメリカの場合、「個人情報」においての「センシティブ」な分野を「金融」「医療」と答えています)
もし、日本の「個人情報保護法」がジャーナリズムも含めた言論の自由に関わることを規制する意図も持っていたとしたら、とんでもない背信ですね。日本にたいしても、また世界にたいしてもです。

僕の基本的な立場は、そのような疑いが少しでもあるようなら、条文自体からして分かりにくいと言われている法案はその意味でも絶対廃案にして、もう一度新たに起草すべき、というものです。
132無責任な名無しさん:2001/06/25(月) 20:27
>>123
>敗戦して外圧で民主主義を獲得した日本のジャーナリズムと、
>市民革命を経て民主主義を自力で獲得した欧州のジャーナリズムを
>直接比べるのは無理なんじゃないでしょうか。
それなら、欧州のジャーナリズムの方が国家権力に対して鋭敏なはずだから、
欧州で8さんのいうような法体系はとられていないように思うのですが。
それに、英仏はともかく、ドイツ、イタリア、スペインなどは、日本と同様に
敗戦を契機に民主主義を手に入れたはずで、日本のジャーナリズムだけの固有の
事情かどうかもやや疑問です。

ほかの掲示板で見た気がするのですが、最低限のルールであっても包括的に
法律を作りにいくと、そこから除外する対象を法律の中に規定せざるをえず、
問題にされている法案と同じような構造になると思うのですがどうでしょうか。
もちろん、除外対象であるかどうかの判断を第三者機関にするという工夫は
ありえますが。
133無責任な名無しさん:2001/06/25(月) 20:37
>1さん
社会世評板とかWEB現代BBSでも議論を広げられている姿勢に頭が
下がります。一部の心無い反対論者から辛らつな言葉もあるようですが、
めげずにがんばってください。

私からみても、あの人が主張するように、公的分野での罰則強化とマスコミ
の適用除外の問題がなぜセットが語られるのか理解できません。
反対運動の戦略なのかもしれませんが、公的分野で罰則があろうとなかろうと
表現の自由という憲法上の価値はそんなつまらないことと引き換えになる
はずもないからです。

こういう形で法案の問題点を論理的に明らかにして、反対運動を盛り上げる
ことができれば、これこそIT社会にふさわしい新しい市民運動の姿といえる
のではないでしょうか。

今までロムってましたが、社会世評板とかWEB現代BBSでのやりとりをみて
頭にきてつい書き込んでしまいました。
134:2001/06/25(月) 21:16
>133さん
ありがとうございます。

>反対運動の戦略なのかもしれませんが、
>公的分野で罰則があろうとなかろうと表現の自由という
>憲法上の価値はそんなつまらないことと引き換えになる
>はずもないからです。
まったくその通りだと思います。
またもし、戦略なのだとしたら、公的分野の罰則を設けてやったのだからこれでいいだろうということにもなってしまいかねませんしね。

法案に反対するときには、これはもう条文になって出ているのですから、理念的な、あるいは総体的なことを言う前に、まず条文の否定すべき個所などを条文を作成した相手に合理的に説明する必要があります。理念的なことを問題にして、新たにその上で条文を作り直させるのは、その後のことです。
そのためにはまず、この法案の条文を、意味も含めて知悉することが必要なので、少しでもそういうことをわかっておきたい思い、こっちにスレッドをたてました。
けれど、むずかしいです。
言葉には、分野によって勘所というか、受け取り方に違いがあります。たとえば、「一部の反対論者」が言っている「白痴」というのは、科学用語と文学用語、あるいは日常語とでだいぶ違ってきます。日常語で僕は「白痴」になるとしても、文学用語や科学用語では僕は違います。・・・・
それで、法律用語というものにも、そのような違いがあると思うのですが、未だそれさえつかめていません。
それより、僕はまだ全然勉強不足です。
もしかたら・・・・と思うのですが、この法案に対する闘いは、日本で戦後始めての「自由」を獲得する「市民」としての戦いなのではないかという気もします。
135無責任な名無しさん:2001/06/25(月) 21:36
1さんにこの言葉を贈ります。戦後、歌人の折口信夫が死ぬ前に言い残した言葉です。

「こんどの戦に敗れたことはいうまでもなく大きな不幸だった。だが、その後に棚から落ちてきたもののようにして偶然に日本人が手に得た自由は、それなりに尊い
ものだ。しかし、それは日本人が苦労して得たものでないだけに根の浅いものだ。うっかりしていると、また、不幸な時代がそばまで来ていたというようなことになる
かもしれない」

折口氏が指摘したような時代が、今まさに来ていると思います。
戦いましょうなっと。
136:2001/06/25(月) 21:51
>>135
ほんとによい言葉です。ありがとうございます。
当時の人はわかっていたのですね。

そういえば、漱石が、日本における「西洋文明」化について
似たような意味----百年かかって向こうの人が感得したもの
を、一年や十年で感得できるものか。----うわっつらなもの
にならざるをえない----というようなことを言っていました。

折口信夫氏に興味が出てきました。今度いろいろ読んでみます。
1371:2001/06/25(月) 22:25
参考まで、当時の人、当時を体験した人の書いたもので似たようなものを少し写しておきます。

『「大体私は[日共のシンパでもない保守派の人]といわれている。また、戦争のなかに育ち、戦争とともに成長し、青春を戦争に埋めながら、屈辱的ともいえる思いを胸に秘めて生きてきた[戦中派]の私の人生を賭けた信条の一つにほかならない。」
「ふだんは何とも思わない空気のような自由も、これが何らかの人為的圧力−−−権力にせよ、組織的暴力にせよ、金力にせよ−−−によっておびやかされたとき、人はあらためて自由が[自然]でないことを知る。そして自由がなくても、人間生存の意味がないことを確認し、これを守ろうとして[自由の敵]との闘いをはじめる。その時はじめて[権利]としての自由の尊厳にふれるのであろう。」
「民主主義が、国民の主権をたてまえとしているように、マスコミは世論を無視してはなりたたない。たとえ小数、極端にいえば一人の権利のためにも、[正義の味方]でなくなったとき、それはもはや[特定圧力集団]の間接的手先に堕落したという民衆の抗議をうけても仕方がないということである。
私はいまさらのように、戦後二十五年にして日本の国民のなかに定着しつつある権利としての自由意識が、アメリカ占領軍のプレゼントでもなければ、空気のような[自然]でもなく、自らの闘いによって守らねばならない[生きがいの指標]となっていることを、ここに確認する思いである。
こういう民の声を前にして、日本の政治家はいうにおよばず、言論を業とするものは、特にエリを正して自省しなくてはなるまい」』

『 回顧と題して、過去をなぞってきているが、話題は、どうも昭和30年代に集中することになる。
我々世代にとって、20年代は戦後の廃墟の中であっても、厚い雲にぽっかりあいた、青空を見上げるような新時代への希望があった。
アメリカに与えられたものだったかどうか、また民主主義、自由主義と、呼び名などはどうでもよい。日本は変わる、という希望だった。
漠然としてはいたが、これは「自由、民主」を支えるフェア、公正の観念が、日本社会に定着するのではないかという期待、精神構造の変化への、期待のようなものだったのではなかろうか。
閉塞的社会から、溌剌としたオープンな社会に変わるという期待でもあり、確かにその芽はあったと思う。
30年代は、これが変質する経過だったような気がする。いま、当時が、閉塞的「秩序」に回帰する動きが、強くなった時代だったように感じているわけだ。
当時、左翼陣営は「反動」と呼んだが、これとは違った意味でまさに「反動」だった。
モラル・ハザードというか、企業社会には、倫理感の欠如を示す事例が頻発する。その典型例を、証券界にみることができる。
株式市場は、言うまでもなく資本主義の代表だ。その意味で、この時代の証券界は、当時の企業社会を象徴的に示しているとも考えている。
そして、つい3、4年前に起こった、バブル経済崩壊と共に明らかにされた「飛ばし」や「損失補填」を始めとする証券不祥事に、形態、規模こそ違うが類似点が多いことに、改めて驚いたのを覚えている』(注・30年代は、丁度、戦犯だった者たちや、そうではなくてもそれに準ずるような者たちだった人間たちが、アメリカの日本における政策の変更で、「完全に蘇生し、政界、財界、官界、あらゆる所で安楽に活動を」始めた時期と重なるようです。「1」)
1381:2001/06/25(月) 22:26
あと、「自由」に関する二、三の言葉。

『一九七五年の三極委員会報告によると、アメリカは「過剰な民主主義」に蝕まれているが、こうしたときに「必要なのは、民主主義をもっと適度に享受すること」で、そうすれば「国民を統治しやすくなる」という。三極委員会の共同設立者ブレジンスキーは、「高度に発展した社会」では特に、「新たな社会管理手段」考案のための「人類の進歩と行動管理」研究が必要だとしている』超陰謀「60の真実」/ジョナサン・バンキン著

日米欧三極委員会というのはロックフェラーのものであり、日本では、年間五兆円にも達『ずいぶん前から、アメリカは変質してしまっている。かつて世界中に流布された「自由の国」の伝説は、国民一人一人に割り当てた背番号を支配の道具にできる一握りの権力者と大企業の幹部だけが、特権的に受け継いでいるにすぎない』プライバシークライシス/斎藤貴男著

『日本国憲法 第十一条 基本的人権 第十九条 思想及び良心の自由 第二十条 信教の自由 第二十一条 集会、結社、言論の自由』

『完璧な官僚支配が成立しているという点では、日本はフランスを追いこして、ソ連に次ぐ世界第二位の官僚国家であり、全体主義者が自由を旗じるしにしていることで、辛うじて自由が残存する、実に皮肉に満ちたソフトなファシスト国家になっていると言っていい』無謀な挑戦/藤原肇著
139:2001/06/25(月) 22:32
>>138
>日米欧三極委員会というのはロックフェラーのものであり、日本では、年間五兆円にも達

これはゴミです。申し訳ありません。
140無責任な名無しさん:2001/06/26(火) 19:57
????
141:2001/06/26(火) 22:15
(配慮義務)
第四十条 主務大臣は、前三条の規定により個人情報取扱事業者に対し報告の徴収、助言、勧告又は命令を行う場合において、表現の自由、学問の自由、信教の自由及び政治活動の自由を妨げることがないよう配慮しなければならない。

これ憲法的にはどうなのでしょうか?それぞれ別の憲法で規定されているものですよね。
それにたとえば、「表現の自由を妨げることがないよう配慮しなければならない」ということは、この法案によって「妨げることがあるかもしれない」ということと同じことですよね。
でなければ、書く必要はないのですから。
でも、このことをこの法案の条文に書かなければ、もし「表現の自由を妨げる」ことがあったら憲法第21条に違反しますよね。
それが、わざわざこの「表現の自由を妨げることがないよう配慮しなければならない」を入れることによって、「結果的」には許されるというような面妖なことになっていないですか?
142無責任な名無しさん:2001/06/26(火) 22:17
うん、面妖だ。めぇめぇ。
143無責任な名無しさん:2001/06/26(火) 23:00
>>141
憲法違反の状態を法律で許容できるわけないから、「「結果的」に許される」ことには
ならないでしょう。
他にも似たような条文を見たことのあるような・・・あったよ。
ある意味、今回の法案みたいに憲法上の自由との調整が問題になるときに
置かれる「おまじない」みたいなもんなのかなぁ。

屋外広告物法
(適用上の注意)
第十五条  この法律及びこの法律の規定に基づく条例の適用にあたつては、
国民の政治活動の自由その他国民の基本的人権を不当に侵害しないように
留意しなければならない。
144:2001/06/26(火) 23:30
>>143
ありがとうございます。
う〜んそうですか。

(弁護士さんってすごいっすね!)<独り言。

>不当に侵害しないように留意しなければならない。
守られているんでしょうか?
145:2001/06/26(火) 23:35
つまり、
「表現の自由を妨げることがないよう配慮しなければならない」とあるのだから、私(主務大臣)はその通りやっています!
という台詞で終わりになるようなことは・・・
146:2001/06/27(水) 00:01
反対派のみなさん、
>>143

屋外広告物法
(適用上の注意)
第十五条  この法律及びこの法律の規定に基づく条例の適用にあたつては、
国民の政治活動の自由その他国民の基本的人権を不当に侵害しないように
留意しなければならない。

はメモをしておいたほうがよいかも。
>>143さん、かさねてありがとうを言います。
147無責任な名無しさん:2001/06/27(水) 06:30
はいはい、メモしときますねー。
1481:2001/06/27(水) 22:11
■総務省見解を質す■
http://www.toppa.net/content_b/index.html
1491:2001/06/27(水) 23:56
我々は皆、ハイテク犯罪者
フィリップ・ユアエユク(Philippe Uaeuq)
http://www.netlaputa.ne.jp/~kagumi/0106.html
150:2001/06/28(木) 20:18
【転載】

268 夏休みの宿題として
=> 投稿者/ 黒頭巾 -(2001/06/27(Wed) 22:49:28)

 先日、今回の「個人情報保護法案」の出発点となった「個人情報
保護検討部会(堀部部会)」の関係者の方から話を聞く機会があり
ました。

 その話によると、検討部会では「21世紀にむけたネットワーク
社会に必要となる、個人情報の保護、個人の尊厳を保障する」とい
う趣旨で審議され、当初の骨子では「基本法」「個別法」「自主規
制」を3本の柱とすることや、また「罰則についてはむやみに導入
しないほうがよい」とも提言されていました。

 ところが、堀部部会のメンバーから誰も引き継がれずに新たに設
けられた、専門部会の「個人情報保護法制化専門委員会(園田部
会)」をへて出てきた法案は、基本となる包括部分のみで報道も含
めて広く全体に網をかける形式のものであり、しかも懲役を含む罰
則まではいるという、初期の議論とは全く異なった方向性のものに
なっているそうです。そこから考えられるのは、

1、指摘され続けてきた通り、特に森内閣時代の自民党がマスコミ
報道を敵視し、押さえ込みをねらってきたこと。

の他に、桂敬一氏と吉永みち子さんのトークセッションでの議論に
わかりやすく出てきましたけれども、

2、政府が国策として進めている「IT戦略会議」とのからみがあ
ったのではないか。今後一大マーケットとなるネットワーク情報分
野において、業界をしばるような個別法での規制を含む個人情報保
護法制ができれば、業界の利益は大きく制限されかねず、国として
は好ましくないだろう。

 ということです。他にも、今回の法案の裏にあるいろいろなこと
を検証しながら、秋の陣にそなえたいものです。
1511:2001/06/28(木) 21:44
NewsWeek 2001/5/16
個人情報保護法案は危険すぎる
http://www6.plala.or.jp/X-MATRIX/hogohou/newsw.html
152無責任な名無しさん:2001/06/28(木) 22:07
153無責任な名無しさん:2001/06/28(木) 23:00
>>151
この記者、日本語で法案読んだのかな?
憶測でも書ける内容ばっかりで、実質的なサジェスチョンはゼロ。
>草案にあった最もひどい行きすぎの一部は削除された。
って何のことよ。

そんな記事より今月号の「法学教室」(有斐閣)で特集組まれてるから
この板らしくそっちを読んだ方が勉強になる。
宇賀克也、藤原静雄とか気鋭の行政法学者が論文書いてるよ。

1さん、がんばって!!
154:2001/06/28(木) 23:11
>>153
>今月号の「法学教室」(有斐閣)で特集組まれてるから
世の中のどんなスクープ記事より貴重な情報です!
ありがとうございます!>153さん


155:2001/06/29(金) 20:32
>>153さん

教えていただいた「法学教室」2001・7月号を購入しました。ほんとにありがとうございます。(こういう「2ちゃんねる」のためにもがんばろうと思うぞ!とひそかに考えている次第です)

ついでに、「ジュリスト」2000・12・1号が『個人情報保護法制化に向けて』という特集を組んでいたのでこれも購入しました。
また、古い友人に「お前と付き合っていることが会社にわかるとマズい」と言われて友人を失うこともあるという佐高信著の「日本国憲法の逆襲」というのも。
本屋の棚を見上げながら、ふと本屋で関連した書物を探すのをすっかり忘れていたな、と自分で不思議な感がし、インターネット・シンドロームだろうか、などと考えてみました。それで、またふと、この「個人情報保護法案」関連の記事を最近の雑誌などから探すのはとてもむずかしいことだと思い出し、別にシンドロームでもないか、と考えなおしました。
この法案は多くの出版社も反対声明に名をつらねているのに、何故かどこも記事にしたがらないのです。もし、それらの出版社が一斉に反対キャンペーン記事を繰り広げていたら、既にこの法案は廃案となっていただろうに、と思われるのにです。まさに辺見庸が言う「ヌエ」的な法案です。
講談社がこれまで一番がんばってきたのですが、下記の会見に出席した週刊現代の編集長は2週前から編集長を交代させられ、以後週刊現代はまったくこの法案にふれないどころか、「ジャーナリズムの現場」という、この法案や、またそれに類した出来事を扱ってきた連載記事も先週で休載になりました。

5.10 衆院議院会館 バトルトーク
 個人情報保護法案
この人物が立案者の国家官僚・藤井氏である
http://www.zorro-me.com/2001-5/010511.html

また下記1)の会見に出たり、下記2)Web現代でこの法案を批判する記事特集をやっていた元木昌彦氏(講談社企画室長 Web現代編集長)6月1日付けでほかに飛ばされています。Web現代のこの特集記事はもう新しいのが出てこない?

1)
個人情報保護法案 vs 総務省官僚藤井氏
http://www.zorro-me.com/2001-5/rainas-report.html

2)
「個人情報保護法」第8回 2001・6・6
小泉首相が重大発言
http://kodansha.cplaza.ne.jp/broadcast/special/2001_06_06_4/index.html
156無責任な名無しさん:2001/06/29(金) 23:18
>>155
で、どうなんですか。特集の感想は?
場合によっては、私も書店に走らねばなりますまい。
157:2001/06/30(土) 00:04
>>156
是非走って下さいまし。
「法学教室2001・7」=法案を扱っているページ数33。
やはりこの法案の情報が今現在限られているという意味でも、また専門家の見方という見地からも読んでおいたほうがよいと思います。
「法学教室」のほうは、藤井くんと小川くん(登美夫)が、それぞれ、「国の行政機関、独立行政法人等の個人情報保護」、「地方公共団体の個人情報保護」と題して一席ぶっていますが、こんなものは読まないで宜しいと思います。
大事なことは、今回のこの「個人情報保護法」は確実に廃案にすること。それだけだと思います。

「ジュリスト2000・12・1 No.1190」のほうも必読かと。
こちらは112ページ。
紀伊国屋と丸善がバックナンバーを扱っているかと。詳しくは下記。
158下記:2001/06/30(土) 00:06
159:2001/06/30(土) 00:58
----------------------------------------------
3 この法律において「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいう。ただし、次に掲げる者を除く。
一 国の機関
二 地方公共団体
三 独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)のうち別に法律で定めるもの
四 特殊法人(法律により直接に設立された法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人であって、総務省設置法(平成十一年法律第九十一号)第四条第十五号の規定の適用を受けるものをいう。以下同じ。)のうち別に法律で定めるもの
------------------------------------------------

NHKはこのなかにはいるのでしょうか。もしはいるとしたら、この法案が通っていたとしたらものすごい権益を得ていたことになります。
実はこの法案をずっと手がけてきた堀部政男氏は昨年からNHKの経営委員会の委員に抜擢されているのです。


こんなことを言っているところもあるにはあるんですが・・・・・

http://www.google.com/search?q=cache:Lp-_b_Skt_0:village.infoweb.ne.jp/~fvgh5740
160:2001/06/30(土) 03:01
>>156さん
「ジュリスト2000・12・1 No.1190」の
『個人情報保護基本法とプライヴァシーの権利』松井茂記(稿)
が、廃案派の言いたいことを、的確にまた分かり易く挙げているように思われます。
といって、決してメディアの肩を持つという雰囲気でなく、中立的な立場から述べているように僕には思えます。
へんなかけひきのような匂いがない、と言ったらいいのでしょうか。
161無責任な名無しさん:2001/07/01(日) 22:25
 友達に聞いたんだが、土曜日(30日)の朝、日テレで20分くらい個人情報保護法案取り上げて
たらしいね。テレビ欄みると8時からやってる「ウェイクアップ」のことらしい。
 みた人がいたら内容レポート&感想きぼんぬ。
162:2001/07/02(月) 20:47
メディア規制の新たな手法 水島朝穂 2001年5月21日

市民運動の人々に会うと、「マスコミの連中は…」とか、「ここのマスコミは私たちの運動のことを全然書かない」といった言葉を聞く。そういう時、私はこう言うことにしている。
「皆さんは、○○新聞○○支局の○○という記者、あるいは○○放送報道部の○○記者と向き合っているのです。だから、その記者さんに色々と教えてあげてください」と。
全国紙の一年生記者は地方支局から記者人生を始めるのが常である。だから私は、取材に来る記者に、「最初はどこの支局でしたか」と聞くことにしている。彼らの顔が一瞬なごむ。駆け出し時代のほろ苦い思い出がよみがえるのだろう。
本題をはずれて、地方支局時代の話で盛り上がったこともある。事件現場を走り回る若い記者たち。彼らは支局長やデスクに怒鳴られ、悩みながら取材し、書いている。だから、「マスコミが書かない」のではなく、たまたまその記者のアンテナに引っ掛からず、記事にならなかったということもあり得る。だから、時間をかけて、誠実に記者と付き合えば、その記者の理性と感性に必ず届く。だから、「マスコミは…」なんて言わないで、お互いによい関係をつくることが大切なのだ。
地方の場合、政治も経済も文化も「見渡せる」圏内にある。報道側も絶対数が少ないから、両者の関係に馴れ合いが生ずる余地もある。だから、緊張感を持続しながら付き合うことが大切になる。私も地方に13年暮らしたので、地方紙とそうした関係を作ってきたし、いまも続いている。全国紙の場合も同様である。専門家としてコメントしたりレクチャーする機会も多いが、時間を取られるわりに、結果は地味である。某全国紙の場合、長時間の取材を受け、コメントのゲラのやりとりを二度までやったが、突発事件による紙面調整でボツになったこともある。これで怒っていては、記者とは付き合えない。休みもなく、恒常的緊張状態にある彼らの悩みも深刻である。
リストラの嵐はメディアの現場でも吹き荒れている。記事を書く記者が、割り付け・編集作業をするシステムも導入されつつある。記者自身が過労死寸前で過労死問題を取材するなんてことも、冗談ではなく現実の問題である。他社との「特ダネ合戦」(特オチへの恐怖)。いきおい、事件取材の現場も荒れてくる。その結果、犯罪の当事者や家族に対する「過剰取材」の問題が起きてくる。そうしたなか、5月25日、人権擁護推進審議会の答申が出される。これに先立ち、12日付『朝日新聞』や15日付『毎日新聞』が内容を事前入手して報じた。それによると、犯罪被害者などへの「過剰取材」や、報道によるプライバシー侵害などを「積極的救済」の対象にするという。
新設される人権救済機関には、質問調査権(不協力には過料・罰金も)や文書提出命令権、立入調査権などの実効的な調査権限が与えられ、調査過程の公表等を通じて事実関係の解明や被害者の「積極的救済」がはかられるそうだ。人権救済機関は、独立性の高い行政委員会として、法務省からは切り離されるともいう。だが、何をもって「過剰取材」というのか。「過剰」の判断を行政機関に委ねるのは危ない。報道の自由は実にデリケートである。昨年、日弁連も人権機関の設立を提言したが、報道被害の救済については、あくまでもメディア側の自主的な取り組みを基本に、慎重な検討が必要だろう。いま、DV(Domestic Violence)、ストーカー、児童虐待など、私人間の関係について公権力の介入を呼び込む立法が目白押しである。今回の答申も「人権擁護推進」が旗印だ。誰も反対できない、美しい言葉。「個人情報保護法」や「青少年社会環境基本法」にも、立派な大義名分がある。だが、これらは公権力による新手のメディア規制としての側面をもつ。心してかからないと危ない。
マスメディアの現場で働く人々は、自らの仕事の意味と方法を真摯に問い直しながら、権力に隙を与えないよう、十分な配慮をしていく必要があるだろう。昨年8月、日本ジャーナリスト会議のJCJ賞の授賞式で記念講演をやったが、そのむすびで、市民が「情報失調」(どうでもよい「情報」に振り回され、国政に関する重要情報を得られない状態)に陥らないようにするため、いまジャーナリストには何が必要か、と問いかけた。市民にも、マスメディアに働く人々を「敵」にすることなく、問題解決のために手を携えていく姿勢が求められている。
1631:2001/07/03(火) 21:13
8さん、お元気ですか。
2ちゃんねるの「個人情報保護法」の各スレッドに対するアクセスが減り、軒並み各スレッドが倉庫入りになっていっています。
一時は十数個あったのに、僕が知る限り、残っているのはこのスレッドをいれてあと4つです。そのうちの二つは僕がたてたもので、毎日のようにくだらないことを(このスレッドも少し読み返して、途中で自分が書いたものがあまりにひどいので、読み返すのをやめてしまったのだった)自分で書いているのでこれは残っていて当然です・・・・

今のところ、
「ジュリスト2000・12・1 No.1190」の
『個人情報保護基本法とプライヴァシーの権利』松井茂記(稿)
がこの法案におけるベストの認識であろうと考えています。

------------------------------------------------

ここまで辿りつくのに、このスレッドがなかったらとても大回りをしただろうし、もしくは、辿りつきもしなかっただろうと思っています。
アドバイスやヒントを与えて下さった皆さん、ほんとうにありがとうございます。あらためてお礼を申し上げます。


さて、嵐の前の静けさでしょうか。
そうであることを祈ります。

我々は皆、ハイテク犯罪者
フィリップ・ユアエユク(Philippe Uaeuq)
http://www.netlaputa.ne.jp/~kagumi/0106.html
をみてもわかるように、「この闘い」は、もう日本だけのものではないようです。
今はこれくらいのことしか言えません。
1648:2001/07/04(水) 21:12
>>168
1さん、がんばってますね。
書き込みは久しぶりだけど、ちゃんと見守ってますよ。
関連のスレが続々倉庫入りというのは寂しい限りですな。
どうしてマスコミ関係の人たちはこう熱しやすく冷めやすいのか?
臨時国会で法案審議するころに再点火しても手遅れにならなきゃいいけどな。
1658:2001/07/04(水) 21:21
そうそうご推薦の松井論文だけど、この法案(論文では大綱として論じられて
るけど)が真正面からプライバシーを保護しようとするものではない--むろん
個人情報の取り扱いを規制することで結果的にいわゆるプライバシーが保護さ
れることはあるとしても--という点で、政府法案の意図とはちょっと議論
の前提が違っているように思うね。

ちなみに、真正面からプライバシーを保護しようという法律なら、まず「プライバシー」
が何なのか、その内包外延を画定する必要があるんだが、そんなことはこの先百年議論
してみたところで意見の一致をみないと思うよ。

それに個人情報の利用の実態をよくご存知じゃないのだろうが、議論が観念的
すぎないか?「プライバシー情報」(固有情報)とそれ以外の「周辺情報」で
必要な保護の程度が異なる、との御主張だけど、社会的に利用されることが前提
となっているような周辺情報(住所、氏名、電話番号)だって、ある人からみれ
ば充分に「プライバシー情報」であることがあるし、それを利用する側とか利用
される場面、他の情報との結合の具合なんかによって、「プライバシー情報」
にも「周辺情報」にもなると考えるのがIT社会での情報利用の実態からみた
妥当な判断だろうな。

例えば、部落差別なんか住所だけでも問題になりうるし、独り暮らしの女性であれば
氏名、年齢、電話番号だけでも知らない他人に知られたくないプライバシー情報でしょ。
つまり、プライバシー情報とか周辺情報とかいってみたところで、そんなものは机の上
の観念的な区別に過ぎないのであって、運用可能な法律や制度の根本におけるわけの
ないシロモノなんだよね。

ヨーロッパでは収集が制限されるセンシティブ情報を法律に規定している例が
あるようだが、そんな規定はIT社会での情報の使われ方に全く気を配っていない
時代遅れの法律だよ。
166:2001/07/04(水) 22:46
僕があまりにいい加減なので愛想をつかされたのかと思っておりました。また、その危惧は濃厚ではありますが・・・。

貴重な御批判ありがとうございます。
それで今日気が付いたのは、8さんは一般的な「個人情報保護」を真正面から問題にされているのに、僕のほうは「思想や表現、言論の自由」からみた『個人情報保護法案』を問題にしている、ということです。
無論問題の仕方が正しいのは8さんのほうです。
これは反対派の多くの人にも言えることかもしれないという気がします。
これではまだ「反対のための反対」のようになってしまう懸念があるかもしれません。

と言いながら、こんな問いの発し方になってしまうのは・・・・
>この法案(論文では大綱として論じられてるけど)が
>真正面からプライバシーを保護しようとするものでは
>ない--むろん個人情報の取り扱いを規制することで結
>果的にいわゆるプライバシーが保護されることはある
>としても--という点で、政府法案の意図とはちょっと
>議論の前提が違っているように思うね。
それならなおさら、多くは「プライバシー」の問題になりそうな、「表現の自由」などの領域に対する法規は、問題がありそうな気がしないでもないのです。

たしかに、「プライバシー」と「パブリック」との境界というのはむずかしいような気がします。またそこにおける「個人情報」の関わりなどはなおさらかもしれません。
僕は前に>>63
>何故なら、そこでのデータの利用目的は純粋に「批判」
>に供するもので、それは広い意味で、「公益」「普遍性」
>であり、人として誰もがそれを共有し、また責任を持ち、
>義務を課されているものだと思うからです。
と書きましたが、たとえば贈収賄を行えば、その当該個人の事件における行動の細部や、また判決が言い渡され有罪となれば、氏名や住所などが公表されるというのは、それがこの社会が守るべき「プライバシー」や「個人情報」ではないからです(現在の考え方では・・・という注釈がいりますが)。それは、誰もがそれと同じことをすれば、同じように公表されるという意味において、「責任と義務」にあたるものだと言えるものです。
ジャーナリズムの場合などは、またもう少し問題がデリケートなものになります。ジャーナリズムの使命(今の多くの人はこんな言葉を使うと笑うかもしれませんが)の一つに、医学でいう予防というものがあります。それは、実際に事件が起きて、またその裁判などが行われる以前、その事件の萌芽のような段階でそれを指摘し、批判し、解決させるというものをも言うのですが、その場合、上のような意味の「プライバシー」や「個人情報」を社会の取り決めよりも前に活字にするということが起こってきます。
また、司法などより先に事件を把握したような場合でもそのようなことが起こってきます。
これを別の側面から見ると、このようなジャーナリズムは、反社会的な行為に対する抑止力として実際に働いています。今のマスコミはタブーだらけで、またほんとのジャーナリズムも少ないとはいえ、やはりそれでもある程度の抑止とはなっています。だからといって、これまでマスコミが批判されてきているようなことをやってもいいというわけではもちろんありません(この問題はまた別の問題です)。
このような、社会におけるジャーナリズムの存在はとても大きなものだと思います。それは守っていかなければならないものだと思うのです。「個人情報保護」という名分で、蹂躙してしまっていいものではありません。そもそも、それがちゃんと機能すれば、その「個人」のためになるものなのですから。しかも、「個人情報」が乱用されたような場合でも、それを問題にし、またその情報を伝えてくれるのも、本来はそのジャーナリズムの仕事の一つでもあるわけですから。
そして、その前に、僕は個人の「言論」や「表現」や「思想」の自由を守りたいと思います。「個人情報保護」というのも、そのなかで、と思います。

ともあれ、もう少しまたこの法案の条文をあたってみます。
法案に反対する以上、どのようにすべきか、というものも必要でしょう。
167:2001/07/05(木) 23:13
訂正です。

>それがこの社会が守るべき

「もうすでにそれがこの社会が守るべき」

>どのようにすべきか

「本来の『個人情報保護』の法律はどのようにすべきか」
168:2001/07/08(日) 05:39
反対派のかた、「こんなことが疑問」というようなものはないでしょうか。
また、アンチ反対派のかた、もしくは中立的な立場で考えたいというかた、
「反対派、あるいは賛成派のこんなところがおかしい」というようなことが
ありましたらご指摘をお願いします。
169無責任な名無しさん:2001/07/08(日) 22:43
>168
1さんには申し訳ありませんが、反対派の主張に疑問を感じています。
詰まるところ反対派の主張は、政府による法律の恣意的な運用ということですね。
反対派は何かというと戦前を想起させるようなことを主張されますが、
戦後50年以上をかけてこの国の社会に築きあげられてきた民主主義と国民世論が
いかに政府に対してコントロールを及ぼし、またそのポテンシャル秘めていると
考えているのでしょうか。
この程度の法案で、たやすく政府の恣意的運用を許すほど私たちの社会は未成熟
なものだったのでしょうか、50年以上かけて国民も国会も司法も何も進歩して
いないのでしょうか。
この国の社会をどう評価するか、という類の論点なのでどちらかに結論が
出るものでもないですが、ここまでの議論の感想まで。
170無責任な名無しさん:2001/07/08(日) 22:43
>>168
 反対派は個人情報保護は必要と認めながら「反対、反対」ばかりで、
どうすれば望ましい法案になるのかについての提言が一切ない。

 盗聴法はそういう捜査手法自体を認めるべきでないという主張だったから
対案の必要はなかったかもしれないが、今度は個人情報保護は必要と認めている
のだから、世論の理解を得るためには具体的な対案が示される必要がある。

 以前の書きこみで8さんが反対派に謎かけしてたが、
民間分野すべてにかかる法律が必要というなら、除外対象をどのように規定して
いけばよいと思うのか、そうしたときに脱法行為をたやすく許すようなことに
ならないか(例えば、「表現の自由」とか「報道」であることを主張すれば、
誰でも法律の規定が除外されてしまうなど)などについて反対派の主張を
明らかにすべき。

 臨時国会まで時間がありそうだから、中間派にわかるように教えてくれ。
171:2001/07/09(月) 21:54
>>169さん
全然申し訳ないことないです。
当たり前な質問です。議論というのはこういうところからはじまるのだと思います。
でも、反対派の、こういう疑問に対するちゃんとした説明はまだ僕も見たことがないです。
自分で書こうと思っても、けっこう大変な問題で、普通は本が2冊くらいできてもいいようなものであることはたしかで・・・・しかし僕の場合、根が単純で、またボキャブラリも完全に不足----欠けている?----しているので、手短に書いてはみます。

まず最近の、政府がやることに対しての、世の中の無頓着さには驚かざるをえないものがあります。盗聴法、日米新ガイドライン、住民基本台帳法改正、「ゆとり教育」法、原発推進法など、市民の間ではそれらしい論議もないまま国会を通過してしまいました。これらの一つ一つは、とんでもない問題をはらんだものであるにかかわずです。
たとえば、盗聴法・・・・
『(米紙特派員 ベンジャミン・クロフォード記)日本の警察が、何百戸という規模の個人宅に自由にふみ込んで、没収したプライベートな記録を、いやがらせに使ったり、嘘の供述調書を作ったりすることによって、無実のものを何年も苦しめたあげく、裁判所がその無実を認めた時でさえ、なお、いやがらせ策戦が続くという現実があるにもかかわらず、評論家たちは絵に描いたようなことしかなぜ言わないのだろうか。』[続−留置場 女たちの告発/手塚千砂子著]
こんなものは盗聴法の問題のひとつにすぎません。
また、日米新ガイドライン・・・・
『自分自身は手を貸さなかった(自分の手は汚れていない)からといって、戦後の日本がアメリカの戦争に国として協力した事実を無視することができるのだろうか。私がよく例に出すことだが、アメリカのB−52が枯れ葉作戦を行うために日本の基地を飛び立つことを私たちが阻止し得ていたなら、ベトチャン、ドクチャンに代表されるヴェトナムの子供たちの大量な不幸を起こさせずに済んだはずなのだ。新ガイドラインに対する国民的反応が今ひとつ盛り上がりに欠ける状況を見るとき、私は、ヴェトナム戦争当時の「自分自身に累が及ばなければ目をつぶる」という自己保身的発想が、今日なお多くの日本人の自覚を妨げていることを感じてならない。
 しかし、新ガイドラインが動き出し、本格的な戦争をアメリカが引き起こすようなことになれば、既に述べたとおり、全土が基地化し、国民は総動員されることになる運命が待ち受けているのである。その時になって「私は知らなかった」ではすまされないのだ。アメリカに全面協力する日本(私たち国民を含む)に対して、侵略、干渉の対象になる国々及びその国民は、「前の戦争の反省もしない日本がまたもや牙をむきだして襲いかかってきた」と受け止め、そんな日本を絶対に許すことはできない、と思うのは当然だろう。』[新ガイドラインは何をもたらすか/浅井基文(稿)]
こういう問題もあるが、日本の市民は、有事になり日本が「後方支援」をすれば当然戦略的にも日本自体が砲弾などの熾烈な標的になるということを考えたことがあるのでしょうか。
「ゆとり教育」法・・・
学校の教科の学習量が一番多かった1970年頃と比較すると、現在の量の3割減という来年度からの「ゆとり教育」の学習量は、その約半分!です。アメリカも70年代に学習量を減らし、結果社会がだめになったという反省から以降学習量を増やしているし、またその他の国、先進国なども、学習量を増やそうとしている、という時にです。
この「ゆとり教育」について、三浦朱門・前教課審会長はこう言いました。
「非才、無才には、せめて実直な精神だけを養ってもらえばよい」
つまり、働きバチ兼単なる消費者には、「学」はいらないという支配者層からのお達しなのです。

などなど。・・・・
172:2001/07/09(月) 21:55
戦前を想起させる主張、ということですが、実は森首相の「神の国」発言以前は、体制側の政府等が「回帰」だのどうのとよく言っていました。また、「君が代・日の丸」法や、「勤労奉仕」法など、これで戦前戦中を想起しない人はあまりいないと思われます。
ただ、この「個人情報保護法」の反対者が言う時は、戦前戦中などの例をあげた方が説明が手っ取り早いからだとも思われます。「言論統制」というのを一から説明するのもけっこう大変でしょう。それに、たしかに政府側には、「回帰」願望もあると僕などは思われます。無論「言論統制」といっても、その実施のしかたは今ふうのものになるでしょうが。

『言論の自由が存在すると考えられている社会では、基礎事実が報道されているという神話があり、(中略)こういった種類の苛立ちを感じることで、不必要なストレスを人生に持ち込むのは、愚かなことであり、「あんな不祥事に関りを持たないで、のんびり瞑想して生きていればいいのに」とよく忠告を受ける。しかし、余計な発言をして権力者に怨まれたり、親しい人に生命の安全を危惧させてしまうにしろ、歴史の証言を残して置くことは一種の義務であるし、歴史感覚の疼きがそれをさせるのかも知れない。』[平成幕末のダイアグノシス/藤原肇著]
僕は無頓着さに驚かざるをえない、と書いたのですが、その現象の大半の責任は現在のマスコミ----似非ジャーナリズムにあるといっていいのです。何故なら、彼ら似非ジャーナリズムは、ほんとに大事なことは書かないからです。

『心ある人であればあるほど、「マスコミが正確な報道をしようとしないときに、どうしたら正確な情報を得ることが出来るのだろうか?」という難題の前に立ちすくむことが多いことも、私はよく理解しているつもりだ。この難題を克服することが本当に難しいことも認めざるを得ない。しかし、この難問を克服しない限り、私たちは保守政治及び事実上保守政治を下支えするマスコミの報道姿勢を批判する主体的力を養うことは出来ないことははっきりしているのだ。「学問に王道なし」という。「真実を知る道においても捷径はない」と言わなければならない。私たち国民一人一人が主権者であるという自覚を我がものとし、主権者にふさわしい行動を心がけるという決意を我がものにすれば、この難問にも不退転の気持ちで取り組む意欲がわいてくるのではないだろうか。私はその可能性を信じる。だからこそお招きがあれば、大学の講義に支障が出ない限りどこにでも伺って「辻説法」を続けることを自分の今なし得る最大のことと思い極めている。一人一人が自らのおかれた条件・環境の中で何がなし得るか、何をなすべきかについて、真剣に考えようではないか。』浅井基文。
173:2001/07/09(月) 22:14
>>170さん
法案に反対ならちゃんとした対案を、ということですが、・・・・
これをもし、政府側が言うなら、競馬において、八百長レースをやった騎士たちが、観客に向かって、馬に乗れないのならつべこべ言うな、というのに似ています。
しかし、実際のところ、対案を出したほうが今回の法案のマガイもののひどさがより鮮明にもなると思われるので出来ればそれは今後のためにもやった方がいいと思われます。
ただ、法律立案のプロがやっても何年もかかるものを、畑違いの人間たちがそう簡単には作れないでしょう。
もうすぐ反対派(廃案派)の「共同アピール」から小冊子がでるのですが、そこで何かふれるかもしれません。
アメリカでは、権力の第4にくるのがシンクタンクなのだそうです。日本でも、そういう集団ができて、霞ヶ関の行政などに対しても正面から対抗できるようにならないと、と思います。
現在の日本は、多くは、テレビや新聞などで、御用学者が出演しておしまい、ですからね。
174170:2001/07/09(月) 23:30
>>173
 「競馬において、八百長レースをやった騎士たちが、観客に向かって、
馬に乗れないのならつべこべ言うな、というのに似ています。」
という例えはよくわからないが、その例に乗って言うなら、
八百長レースを見せ付けられた観客が、「八百長だ。だが、競馬はフェアに
続けろ」という一部の熱心なファンに対して「それなら、どうすれば八百長
がないように競馬を続けられるのか具体策を示してくれ」と言っている
ようなもんだろ。

 競馬はいらん、と言うならともかく「競馬を続けろ」と言う以上は、
条文のようなもんでなくても大枠としての解決策を示す責任はあると思う
がどうよ。

 1さんは著名人のコメントの引用がお好きなようだが、自分で紡ぎだした
言葉じゃないと中間派から推進派に近い近い人たちの心に響かんよ。悪いけど。
175:2001/07/10(火) 00:25
「競馬」の例は、法案を作成した政府が言った場合のことです。170さんが言った場合のことではないので・・・。<念のため

>解決策を示す責任は
理論的には「責任」はないと思います。
たとえば、コンピューターでも何でもいいけど、
「この製品には欠陥がある」とクレームをつけたら、
その解決策はこちらが講じなければならない、
というようなことがないのと同じです。
しかし、考えなければならないことであるのはたしかです。

>1さんは著名人のコメントの引用がお好きなようだが、
ぴったりした、いい言葉だと、つい紹介をしたくなるので。でも、自分ではきちんとうまくまとめられない、ということもたしかにあります。
1761:2001/07/10(火) 21:05
170さんがそう思っておられないのなら、意味のないことなのですが、この法案において、政府が故意に言論封殺をもくろんだとしたら(この可能性は極めて高い)、対案がどうのという問題ではないと考えます。
また、この法案のみを問題にしても仕方のないことです。
最近は政府は報道監視委員会を作ろうとか露骨に言っておりますが、次のような事実もあることをどうお考えになられるでしょうか。
僕は、法律的に「個人情報保護法」などを作った官僚を訴えられないか、とさえ考えることがあります。
国が経済的にも破綻の危険性があるというときであるにもかかわらず、いや、そのようなときではなかったとしても、言論封殺などをもくろんでいる官僚というのは「破壊分子」そのものなのでは。
『[大衆・市民運動関係]では、「市民オンブズマンの行政に対する告発運動の取り組みの実態把握」「産直運動、食品の安全行政の充実強化を求める運動、大気汚染・リゾート開発・ゴミ問題への取組」・・・・(中略)・・・・
中でも、近年活動を活発化させている市民オンブズマンに対しては「運動の矛先を我が国の治安部門に及ぼそうとしていること、情報の全面公開を柱とした[情報公開法]の実現を目指していることを考え合せると、運動は今後、加速度的に、’権力中枢’へと矛先を向けていくものと思われる」と決めつけ、調査の必要性を強硬に主張。市民団体側から抗議を受けた場合には「日共や過激派等の調査に関連づけて説明できるよう訓練させている」とまで記されている。』[日本の公安警察/青木理著]
1771:2001/07/10(火) 22:53
170さんの望んでおられるものと違うかもしれませんが、
>例えば、「表現の自由」とか「報道」であることを
>主張すれば、誰でも法律の規定が除外されてしまうなど
などのような、「個人情報保護」と「マスコミ」についての僕なり感想を述べておきます。
結論からいきますと、マスコミの記事や番組において「個人情報保護」を云々するのは、「個人情報保護法」の主旨からすると正当ではないものという気がします。マスコミにおいての顧客情報に対するものなら言うまでもないことですが正当でしょう。
これは、記事や番組を特権的な超法規的なものとしているのではありません。あくまで「個人情報保護法」の主旨には合わないということです。
従って、「個人情報保護法」では規制はしてはならないと思います。
では、広く「報道被害」はどうすればいいのか、ということになりますが、これは前にも書きましましたが、「名誉毀損」など他のもので対処すべきだと思います。
対マスコミにおいての「名誉毀損」訴訟は、勝訴しても損害賠償は、マスコミが当該の記事などで得た収入などからいくと極めて不釣合いな「痛くも痒くもない」小額なもので、またそれ故に、記事などの責任担当者などの組織における懲罰もほとんどなく、出世などにもひびかないという現状をかんがみれば、現行のそれは欠陥のあるものだと断じざるをえません。ちなみに、アメリカなどは、損害賠償額が当該記事などの収入額と釣り合うような形になっているということです。付言すれば、アメリカは「個人情報保護法」で記事や番組などはその対象にはしていません。
今度出てくる「人権救済機構設置法」においても、言論などの関係においては「個人情報保護法」と同じような、あるいはもっと紛らわしく込み入った形でその規制が問題にされるようです。
報道被害というのは、「個人情報保護」の問題というより、「人権」の方の問題といった方がいいとは思いますが、これもまた「人権」とは何かを考えると(理由は>>166です)、やはり僕には主旨が違うのではないかと思えます。
一番いいのは、対マスコミ独自の単独の救済法規を考えることかもしれませんが、はたして日本の政府や、またマスコミ自身においても、「ジャーナリズム」についての、そのような法規を実際に案出できるほどの認識があるのかどうか、はなはだ僕には疑問に思われるのです。
178170:2001/07/11(水) 00:30
>>175
>理論的には「責任」はないと思います。
>たとえば、コンピューターでも何でもいいけど、「この製品には欠陥がある」
>とクレームをつけたら、その解決策はこちらが講じなければならない、
>というようなことがないのと同じです。
 例えば話は嫌いじゃないから付き合っちまうけど、メーカーだって「欠陥がある」
といわれるだけじゃどうしようもないわけで、「こういうふうに動作すべきなのに、
実際にはこうなってしまう」とか説明する義務、それを「責任」というか別にして、
がサービスを受けようとするユーザー側にあるはず。
 法案として、パソコンのソフトでいえばプログラムはすべて公開されている
わけだから、自分でプログラムを書けないなら「こういう機能が組み込まれるべき
だ」と主張するのがスジだろ。
 それを一部のマニアが「暴走する可能性がある」って騒ぐだけだから、そう思って
ない一般ユーザーの幅広い支持が得られないんじゃないか。

>>176
>最近は政府は報道監視委員会を作ろうとか露骨に言っております
 へー、初耳だな。どこで?そんな勇気のある役所があったのか。
 自民党あたりの議論としてなら聞いたことあるけどなぁ。

>>177
>マスコミの記事や番組において「個人情報保護」を云々するのは
 もともとこの法案はそんなことを積極的に云々してないって。
8さんはじめ何人かが既に指摘してるけど、全事業者を対象に法律を作るアプローチ
だから、結果的にそうならざるをえないだけだろ。
 この手のアプローチをとるEUがそこで苦労したわけだが、21さんが紹介していた
(8さんが38でリンクまで張ってくれた)レポート読んでみた?
 ジャーナリズムに関して適用を除外すべき場合は厳しく限定されていて、日本の
法案は遠慮しすぎにさえ思えるぞ。

 議論の出発点として、民間分野における個人情報保護のために、今回の法案のように
包括的な法律をつくるのか、個別法だけで対処していくのかをまずはっきりさせて、
前者ならEUを、後者なら米国を踏まえて議論していかないと混乱に拍車がかかるだけ。
前者を指向しながら、米国の例を持ち出しても意味がない。
 1さんは117で103への回答として、全事業者を対象にした最低限度の共通ルールが
必要というスタンス(つまりEU型アプローチ)を示しているのに、EUのことに
全く触れずにアメリカの例ばかり持ち出すのは何故?

 ロムっているはずの8さんの参加を求めたい。問題意識は共有できると思うのだが。
1791:2001/07/11(水) 00:55
>へー、初耳だな。どこで?そんな勇気のある役所があったのか。
>自民党あたりの議論としてなら聞いたことあるけどなぁ。
これは明日あたりもう一度調べてお答えします。現在小生アルコールが入っておりますんで。申し訳ないです。

>もともとこの法案はそんなことを積極的に云々してないって。
>8さんはじめ何人かが既に指摘してるけど、全事業者を対象に
>法律を作るアプローチだから、結果的にそうならざるをえないだけだろ。
僕はこの法案と「マスコミ」の問題をどうするのか、と問われたのか思ったので書いたのですが・・・。

>ジャーナリズムに関して適用を除外すべき場合は厳しく限定されていて、
>日本の法案は遠慮しすぎにさえ思えるぞ。
そうでしょうか?
これも前に書いてますが、日本の場合、最終的にはすべて「主務大臣」とやらの一存で「報道」であるかないかまで決めることが可能になっているでしょう。
また、日本の場合「報道機関」が適用除外になっていますが、イギリスなどは「ジャ−ナリズム目的、芸術目的または文学目的のために処理される個人データ」となっています。ドイツの場合、「報道関係もしくは映画関係の事業者または放送関係の事業者が、そのジャーナリスティックな編集目的で個人データを処理または利用する場合」。
フランス。「表現の自由を制約する効果をもたらす場合には、出版または報道機関が処理する個人データに対して」。

それにEUの場合は「主務大臣」などといった政府の役人一人が統治するなんてことはしていません。いずれも多人数の監督機関がその役を負っています。
180:2001/07/11(水) 01:06
諸国のシステムは参考にはなっても、絶対とか、雛型にすべきとか、そのような型としてあるのではないのは言うまでもありません。
最低限の要素として「顧客情報」としても、何ら不都合はないのでは。
181らりぱら:2001/07/11(水) 01:17
182:2001/07/11(水) 03:59
「報道監視委員会」の件ですが、
名称が正確ではありませんでした。申し訳ありません。
正確には「報道番組検証委員会」です。
183:2001/07/11(水) 04:01
以下転載です。

「(メディアに)圧力を加えることではないか」。民放の記者が気色ばんだ。
 4月6日午前、自民党が、テレビの政治報道の公正さを監視するために「報道番組検証委員会」を設置したと発表した。
 新聞記者が聞いた。「(間近に迫る)総裁選や参院選を意識したことか」。党内で報道機関への対応を担当する北村直人副幹事長は「それはあるが、それだけではない」と答えた。
 唐突な動きではない。与党・自民党はメディア規制強化に向け「公正、公平」をたてに次々と揺さぶりをかけている。番組検証委は、主なものを数え上げただけでも8番目の組織になる。
 今年2月、古賀誠幹事長の下に「放送活性化検討委員会」が発足した。設立趣旨は「放送の公平中立性を守る」。非公開で議論の中身はほとんど表に出ない。だが、取材するほどに詳細が分かってきた。
 例えば3月28日夕、党本部で開かれた7回目の会合。議題は「政治と報道」だった。複数の関係者によると、委員長の熊代昭彦副幹事長や尾身幸次幹事長代理ら議員6人のほか衆院法制局、放送行政を旧郵政省から引き継いだ総務省の幹部、党の顧問弁護士らが集まった。
 講師役の大学教授が「選挙報道は慎重にしなければ。最小限の法規制が必要ではないか」と語り、議員らは勢いづいた。
 熊代氏「放送法では政治的公平などが定められているのに罰則がない。(委員会では)法改正して違反した番組を止めようと(我々は)議論している」
 尾身氏「出演者が『自民党はダサイ』と悪口を言う番組があり、支持率を低下させている」
 最後は「5つ(の民放キー局)のうち1つなくなっても、どうということはない」という声まで出た。
 それ以前の会合でも「食中毒を出せば業務停止。問題報道も罰則が必要だ」との主張が繰り返された。
 総務会でも2月13日、古賀幹事長、荒井広幸総務部会長、亀井久興政調会長代理らが、総務省の幹部から放送法の運用について聞いた。同法は、放送事業者に放送免許を与える際、公共の電波を利用することを理由に中立性や安定経営などの義務を定めている。

 古賀氏「放送法に違反した時はどうするのか」
 総務省「放送法では自主規律が基本です」
 亀井氏「違反を積み重ねた時、免許を取り上げられないか。過去の例は」
 総務省「行政指導で対応してきた。でも、電波法第76条により(運用停止を命じるなど)制限することはできる」

 この後も亀井氏が「放送法を改正すべきだ。放送免許の与えっぱなしはおかしい」などと述べたという。

   □   □

 自民党がメディア規制を本格的に検討し始めたのは、98年夏の参院選で大敗し、「メディアにたたかれたのが原因だ」と党内の声が高まったのがきっかけだった。
 翌99年3月には「報道と人権等のあり方に関する検討会」が発足。幹事長や政務調査会の下に選挙報道、人権などの名目でメディア規制を念頭に置いた組織が続々と生まれた。
 メディアを敵視する政治家は以前からいた。今の状況は少し違う。放送行政になじみが薄かった議員らから過激で押しの強い主張が出てくる。そのすそ野は、じわりと広がっている――放送問題に長年通じてきた議員や総務省幹部の一部は、変化を感じ取っている。 放送行政に詳しいベテラン議員の1人は、タカ派と言われながらも法規制には慎重だ。 「偏向報道か否かの認定は難しい。明確な法律違反でもないと政治はメディアを攻められない。気にくわない報道をいちいち『公正じゃない』と言ったら言論弾圧、憲法違反だって言われちゃうよ」と極端な規制論が党の大勢を占めているわけではないと語る。
 しかし、ある総務省幹部の心の中では戸惑いが膨らんでいる。「ヒアリングのたびに免許取り上げや電波停止の議論になる。ひょっとするとおかしなことにもなりかねない。自民党がかつてない逆風にさらされていることに関係しているのかもしれない」
 別の総務省幹部は「議員立法で法が改正されてしまえば、どんな法律でも我々は従わざるを得ない」と言った。
184:2001/07/11(水) 04:02
続、転載です。

   □   □

 放送界も一段と厳しくなった締め付けを感じている。3月9日朝、日本民間放送連盟(民放連)の幹部が自民党総務部会・正副部会長会議に呼ばれた。放送側が自主的に設けた苦情処理機関の活動を報告する予定だったが、いきなり過去の所沢ダイオキシン報道や3月5日の内閣不信任決議案採決報道などがやり玉に挙がった。
 「ニュースステーションの久米宏キャスターらは、森首相を批判しながら反対票を入れた議員について『二枚舌、うそつき、詐欺行為』と表現した」と議員の1人は語気を強めた。2日前に自民党はテレビ朝日に抗議文を出していた。
 民放連の幹部の1人は「放送関係者との集まりのたびに何でも公正報道問題と結びつけてくる。民放つぶしだ」ともらした。

   □   □

 放送法改正は、今のところ自民党の総意とはいえない。議員立法の動きのかなめである部会に諮られているわけでもない。
 ただ最近、「5月15日が節目になる」との見方が一部有力議員や放送界の間に出てきた。所沢ダイオキシン報道に関する民事訴訟の地裁判決が言い渡される予定だ。報道が「誤報」と認定された場合、自民党が番組への罰則規定を設ける法改正への動きを強めるのではないかという。
 郵政族の有力議員も、こう認める。
 「判決次第では、放送免許取り上げはともかく、電波使用許可免許の更新期間を短くするなどの動きはあり得るだろう」
185:2001/07/11(水) 04:11
170さん
>「こういうふうに動作すべきなのに、
>実際にはこうなってしまう」説明する義務、
>それを「責任」というか別にして、
>がサービスを受けようとするユーザー側にあるはず。

『こういうふうに動作』する、というのは普通添え付けの取説扱い説明書などに書いてあることでしょう。
その製品を作ってもいない人がそういう製品の本来の動作などをどうやって知るのですか?

「バグは仕様です」なんてのはありますが。
186:2001/07/11(水) 04:15
訂正です。

>実際にはこうなってしまう」説明する義務

>実際にはこうなってしまう」とか説明する義務、
187:2001/07/11(水) 20:36
>>185は、もしかしたらわけのわからないものかもしれません・・・

>>178
>法案として、パソコンのソフトでいえばプログラムは
>すべて公開されているわけだから、自分でプログラムを
>書けないなら「こういう機能が組み込まれるべきだ」と
>主張するのがスジだろ。
>それを一部のマニアが「暴走する可能性がある」って
>騒ぐだけだから、そう思ってない一般ユーザーの幅広い
>支持が得られないんじゃないか。

「共同アピール」の判断は、今の法案では「たたき台」にもならないし、故に一部修正などで解決ができるものではない、です。
先に書きましたが、もうすぐ法案のそういう条文にもふれた小冊子がその「共同アピール」から出るので、この件に関してはそれまで少しお待ち下さい。

あんまり「1」ばかり書いてたら、他に何か書きたい人がいても書きにくいということがあるかもしれないので、このあと170さんのご質問がなければ、「1」はしばらく休場します。
ほんとは映画を観る時間を取り戻したかったりするだけかもしれませんが (^^;
では。
188170:2001/07/11(水) 23:54
>>179
>EUの場合は「主務大臣」などといった政府の役人一人が統治するなんて
>ことはしていません。いずれも多人数の監督機関がその役を負っています。
 今回の法案でいう「主務大臣」は、議院内閣制の下の国務大臣のはずだから
「役人」じゃないでしょ。
 EU諸国でみられるデータ保護コミッショナーは行政機関に属する独任官
つまり一人で権限を行使できる機関だよ。多数いるように思っているのは
コミッショナーを支えるための事務方。
 合議制の監督機関の例はフランス(CNIL)だが、フランスでは
ジャーナリズム目的の処理であっても、個人データへのアクセス権に関する
規定から規定上除外されていないはず。

>>183,184
 俗に「政府・与党」とかいわれるけど、与党と政府は別ってこと
わかってるよね?転載みても、政府がそんな機関を創ろうとしてる
ってわけじゃない、むしろ政府は及び腰、ってとこじゃん。
189170:2001/07/11(水) 23:58
>>187
>今の法案では「たたき台」にもならないし、故に一部修正などで解決
>ができるものではない、
 それならなおさら、共同アピールが考える、あるべき個人情報保護法
(公的分野だけじゃなく民間分野についても)その見取り図だけでも示
してくれよ。

 なんで「反対」から先の姿を問うて政府案との優劣を世論に問わない
だ?反対派だって「個人情報保護は必要だ」っていうんだろうが!
 そういう反対派の姿勢に疑問を感じて距離を置いてる、例によって
マスコミの業界エゴかと思っている、人間が俺の周りにいっぱいいる
んだぞ。そういう人たちを巻き込めないよ、反対派の今のやり方ではな。

 院の方が忙しいもんで俺も暫し休場するわ。どっちでもいい法案だけど
ちょっと土地勘のある話題だったもんで、覗いてたらはまっちまったい。

 こういう良スレが倉庫にいかなきゃいいけどな。1さんの今後の健闘を祈る!
190:2001/07/12(木) 20:27
170さん

貴重なご指摘ありがとうございます。
1911:2001/07/13(金) 23:07
170さんのいろいろなご指摘で考えたのですが、
「言論統制だ」と、それだけで反対運動をやるより、この法案は他の分野での本来の「個人情報保護」の見地からいっても問題があると思えるような法案でもあるので(これは、当然ながら、法案を「言論統制」のほうにもっていくために、おかしな作りのものにしてしまっているということ)、やはり総体的に対峙モデルを示して廃案を提起したほうが人々に対しても説得力があるかもしれません。
「言論統制」という問題は、この際きっちり追及しなけければならないものであるにはしても。

しかし、日本には先に書いた、霞ヶ関と対峙可能なNPO的シンクタンクが必要ですね。
神保哲夫氏と宮台真司氏がそのことで言っていたことですが、現在の政党助成金をそのNPOシンクタンクの設立運営に使うのはどうか、という意見は、本気で市民には考えてもらいたいことだと考えます。
192:2001/07/13(金) 23:19
そいえば、自民党はNPO法のとき、政府の意に添おうとしないものはNPO団体として認めない、とういうような条項を入れようとして、反対にあってボツにされた経緯があったのだそうです。
考えられない一幕です。
1931:2001/07/13(金) 23:43
キャリア官僚1年生が省庁を超えたネットワーク作り
http://www.asahi.com/national/update/0713/007.html

たしかに、数年前にサンデープロジェクトで見た、新人官僚百人の面々にはそれぞれにそれなりの気概が感じられたのは事実。その彼らが何故霞ヶ関に入って幾年もすると・・・という不可解さに、霞ヶ関の問題の根の深さを感じもした。

Government21
http://www.government21.com/
うまくいくか?
「個人情報保護法」でこのWeb自体がぽしゃらなければいいが?
194無責任な名無しさん:2001/07/16(月) 02:48
ようやく全部読み終わりました。
そこで1さんに質問があります。
>>179
>日本の場合、最終的にはすべて「主務大臣」とやらの一存で
>「報道」であるかないかまで決めることが可能になっているでしょう。
とありますが、具体的に条文のどこから読み取ることができるのでしょうか?
条文以外かもしれませんが、その根拠を示してください。
私の知りうる限りでは報道機関等は適用除外になっていると存じております。
しかし、もし1さんの指摘するとおりであれば、問題なのではと危機感を抱いたので。
不勉強な私に御教示ください。
1951:2001/07/16(月) 20:58
以下のURLを参考にして下さい。
直接、この法案を作成した人間に問いただしています。
「個人情報保護法」第5回 2001・5・16
立法立案者を公開討論会で追及
http://kodansha.cplaza.ne.jp/broadcast/special/2001_05_16_2/index.html
松本代議士「いやいや、法律上は主務大臣でしょ」
藤井室長「どっかの主務大臣が手をあげるということはないので、主務大臣がいない場合は41条の但し書きで、内閣総理大臣が指定することになってますので、そこでの判断になります」
-----------------------------------------------------------
第四十一条 この節の規定における主務大臣は、次のとおりとする。ただし、内閣総理大臣は、この節の規
 定の円滑な実施のため必要があると認める場合は、個人情報取扱事業者が行う個人情報の取扱いのうち特
 定のものについて、特定の大臣又は国家公安委員会(以下「大臣等」という。)を主務大臣に指定するこ
 とができる。
 一 個人情報取扱事業者が行う個人情報の取扱いのうち雇用管理に関するものについては、厚生労働大臣(船員の雇用管理に関するものについては、国土交通大臣)及び当該個人情報取扱事業者が行う事業を所管する大臣等
 二 個人情報取扱事業者が行う個人情報の取扱いのうち前号に掲げるもの以外のものについては、当該個人情報取扱事業者が行う事業を所管する大臣等
2 内閣総理大臣は、前項ただし書の規定により主務大臣を指定したときは、その旨を公示しなければならない。
3 各主務大臣は、この節の規定の施行に当たっては、相互に緊密に連絡し、及び協力しなければならない。
--------------------------------------------------------
藤井君はあんなことを言ってますけど、「報道」であるかないかを決めるのは、結局は「主務大臣」という呼び名になるわけです。
1961:2001/07/16(月) 20:59
ところで、「報道」であるかないかを誰が決めるのかが問題になるのは条文の55条故です。
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 第五十五条 個人情報取扱事業者のうち次の各号に掲げる者については、前章の規定は適用しない。ただし、次の各号に掲げる者が、専ら当該各号に掲げる目的以外の目的で個人情報を取り扱う場合は、この限りでない。
 一 放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関 報道の用に供する目的
 二 大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体又はそれらに属する者 学術研究の用に供する
  目的
 三 宗教団体 宗教活動(これに付随する活動を含む。)の用に供する目的
 四 政治団体 政治活動(これに付随する活動を含む。)の用に供する目的
---------------------------------------------------------
『専ら当該各号に掲げる目的以外の目的で個人情報を取り扱う場合は、この限りでない。』が、『報道の用に供する目的』のことを言ってもいるからです。
そして、この「報道」というのはこの法案の中のどこにも定義されていない。
「報道」であるかないかを誰が決めるのかも、法案のどこにも明示されていません。だから、上のURLのような言い合いにもなるのです。
何が「報道」であるか、あるいは「報道」ではないか、などそう簡単に決めることができるものなどではないと僕などは思いますが(殊に、政府の連中にそれが「わかる」というのがそもそも現実的ではないと思われたりしてしまいますが)、この法案の更に「ぬえ的」なところは、そもそも「放送機関」「報道機関」の定義さえないということです。
たとえば、BBCやCNN、ニューヨークタイムズなどはこの「報道機関」に入ると思いますか?日本で活動する以上、この法律の対象になるそうですが。
また、日本のケーブルテレビなどは?また、Webでニュースなどを発信しているところは?週刊誌は?・・・
もっと、驚くのは、「個人情報取扱事業者」自体の定義が曖昧で誰が何処がその対象になるのかがはっきりしないということです。
罰則に懲役まである法律であることを考えると、これらは驚くべきことと言わなければならないのです。
1971:2001/07/16(月) 21:09
参考までに書いておくと、藤井君の考える「報道」とは、
「報道というのは何かというと、事実を事実として提供することを業としている―」
ことなのだそうです。
うーん、簡単ですね、としか言えない (^^;

個人情報保護法案 vs 総務省官僚藤井氏 
http://www.zorro-me.com/2001-5/rainas-report.html
198:2001/07/16(月) 21:23
あ、そうそう、「週刊現代」の『ジャーナリズムの現場から』が復活したようです。
これまでと同じような問題意識でやっている様子です。
「様子です」というのは、僕は内容を読んでいないからで、それというのも、僕はもともと週刊誌は年に4、5冊購入するくらいで普段はほとんど読まない、という「以前」の自分に戻ったまでのことで・・・
ただ、インデックスだけはだいたいいつもチェックはしています。
199:2001/07/16(月) 21:47
>もっと、驚くのは、「個人情報取扱事業者」自体の定義が曖昧で
>誰が何処がその対象になるのかがはっきりしないということです。

これも前にあげましたが、参考に。
http://www.liberty-hope.net/column/loftps1_1.html
2001:2001/07/16(月) 23:12
「宮崎学氏 小泉人気に5分で退散」 2001/7/15
http://toppa.org/2001-7/010716.html
201194:2001/07/17(火) 04:21
1さん、情報提供どうもありがとうございました。
その後ジュリスト・法学教室・法案の条文などをじっくり吟味しました。

個人的な感想としては、法律(案)はよくできているなと…。
確かに、55条の適用除外の書き方や主務大臣の関与など、解釈によっては、
行政の恣意的な運用も可能なもののようにも読めます。
けれども、業界毎の自主規制をメインに捉えたものとして制度設計がなされており、
表現の自由等にも40条で配慮義務がおかれるなど、
マスメディア等に最大限の配慮がなされていると私は思います。
法律の欠陥ではなく、運用の問題なのではないでしょうか?
また立法としても、新しいテーマであり、
試行錯誤の段階にあるのではないでしょうか?

私が書き換えるとしたら、第三者機関に運用を行わせるようにします。
まあそれはそれで機関の構成や運用面で様々な問題があるでしょうが。
202:2001/07/17(火) 21:36
>>201
申し訳ないですけど、正直な感想を申しますと、あっけにとられたといったところなのですが------申し訳ないです、ほんとに-------たとえば、次のものはどのようにご解決がついたのでしょうか?
>私の知りうる限りでは報道機関等は適用除外に
>なっていると存じております。
>しかし、もし1さんの指摘するとおりであれば、
>問題なのではと危機感を抱いたので。

>表現の自由等にも40条で配慮義務がおかれるなど、
「表現の自由」というのは別の憲法で、一条を設けて、基本的なものとしてうたわれていることであり、わざわざこのようなところに入れるべきものでしょうか。
「配慮義務」とありますが、僕には「個人の権利利益」のためにときに第二義的なものとなることもあるかも、と暗に言っているようにも思われるのですが。でなければ、わざわざ入れる必要はないかと、言葉とはそういうものだと思われもするのですが。
少なくとも、この法案は、そのようなことをわざわざ入れなければならぬほどに危険なものであることを作成者は知っているということではあるのでしょう。

その他にも、僕が書いた、定義などに関する感想についてのご判断も何もないようでありますし・・・
以上は、個人的な疑問であり、ことさらお答えを要求するものではありません。
ただ、
>個人的な感想としては、法律(案)はよくできているなと…。
だけでは、僕としては判断のしようないのはたしかではあります。
2031:2001/07/17(火) 23:23
あ、そうそう、一つだけ。
>マスメディア等に最大限の配慮がなされていると私は思います。
>法律の欠陥ではなく、運用の問題なのではないでしょうか?
これはおかしいと思います。何故なら、以下の引用にある如く、この法案はそもそもマス・メディアを適用除外にすることすら予定におかず進められてきたものだからです。
2041:2001/07/17(火) 23:24
個人情報保護基本法とプライヴァシーの権利 松井茂記/稿 から抜粋。

 ところが中間報告でも、大網案でも、個人情報保護基本原則をマス・メディアにも適用する立場が取られていた。そのため新聞協会等は、個人情報保護基本法の適用からマス・メディアを除外するよう求めてきた。しかし、新聞協会等からの申出にもかかわらず、大網は、個人情報基本法の適用からマス・メディアを除外することを拒否した。わずかに、説明の中で、大網に定める個人情報保護の基本原則は「公益上必要な活動や正当な事業活動等を制限するものではない」とし、「基本原則実現のための具体的な方法は、取扱者の自主的な取組によるべきものである。この趣旨は、報道分野における取材活動に伴う個人情報の取扱い等に関しても同様である」と述べ、そして個人情報取扱事業者の義務等の諸規定の適用を否定し、基本原則の諸規定に基づき、個人情報が適正に取り扱われるための自主的な取組みを行うよう努力すべきこととしたのみである。
 たしかに、大網が、個人情報取扱事業者に対する法的規制の適用をマス・メディアに否定し、自主的な規制に待つことにしたことは大きな前進だといえる。また、マス・メディアであっても事業者として顧客の個人情報保護の措置はとるべきであるから、マス・メディアを全面的に適用除外とすべき理由はないとの主張にも、理由がないわけではない(30)。しかし、すでに見たように、マス・メディアに法的規制を包括的に適用することは、たとえ取材や表現・報道についての適用除外が認められたとしても、あまりに危険が大きすぎる。アメリカでも、マス・メディアに対する個人情報保護の法的規制は課されてはいない。やはり、マス・メディアによるプライヴァシー情報の取扱いに特に問題があるという立法事実がない以上、マス・メディアは、個人情報保護基本法の適用対象からはずすべきであったように思われる。
205194:2001/07/17(火) 23:47
思った通り、反論が来ましたね。
では、マスメディアの活動を全て報道ということができるのでしょうか?
これは決してマスメディアの報道の質を問題としているのではなく、
マスメディアが例えば、顧客情報または社員情報などを管理しているとし、
その流出に関しても適用が除外されるということは不合理なのではないでしょうか。
「報道の用に供する目的」と線引きするのは当然です。
1さんはこのような事態にも、マスメディアを保護なさるつもりですか?
206:2001/07/17(火) 23:50
運用の仕方如何によっては、「言論統制」も可能な法律というのは、憲法に照らし合わせれば、欠陥そのものなのではないですか?
207:2001/07/18(水) 00:02
>>206は行き違いです。
《ただし、次の各号に掲げる者が、専ら当該各号に掲げる目的以外の目的で個人情報を取り扱う場合は、この限りでない。》
これは、顧客情報などの運営上のものだけでなく、「報道機関」が「報道」のつもりで行う、つまり、番組の内容そのものや、記事の内容そのものもそれに含まれると思います。
208:2001/07/18(水) 00:04
>>207
>番組の内容そのものや、記事の内容そのものも
>それに含まれると思います。
このことは、前に参考としてあげた、藤井氏との問答からもわかることです。
209194:2001/07/18(水) 00:09
>>206
確かに、行政の裁量如何で言論統制も可能な法律は問題でしょう。
しかし現実的に、行政のやることなすこと全てを立法で拘束することは、
不可能です。
ですから私見で、運用を第三者機関に委ねたほうがいいと主張しました。

>>207
もう少し補足して説明してください。
210:2001/07/18(水) 00:23
>確かに、行政の裁量如何で言論統制も可能な法律は問題でしょう。
>行政のやることなすこと全てを立法で拘束することは、 不可能です。
そういう問題ではないのではないですか。
この法案の場合、そのような危険性のないものにしようと思えばできるものなのですから。

>もう少し補足して説明してください。
個人情報の当該個人が、番組や記事などに対して「これは報道ではない」と言ったとき、「報道」かそうでないかを決めるのが主務大臣だということです。
211:2001/07/18(水) 00:29
「これは『報道』ではない。ただの中傷、誹謗にすぎない」
と言ったような場合ですね。
212194:2001/07/18(水) 00:31
>>210
つまるところ、1さんにとって個人情報の保護は不必要なのですか?
205で書いたような事態が起こっても規制できないのか。
規制すべきだろうと私は思います。
そして、その法の運用を第三者機関に委ねるべきだと言っているので、
(つまり報道かどうかは第三者が判断する)その可否はどう考えますか?
213:2001/07/18(水) 00:40
個人情報の保護は必要です。
でも、それを行う法律が「言論統制」などになったら本末転倒です。

>そして、その法の運用を第三者機関に委ねるべきだと言っているので、
>(つまり報道かどうかは第三者が判断する)その可否はどう考えますか?
懐疑的過ぎるかもしれませんが、現実として、今の日本でそのような機関が存在できるかどうかということになると、僕は懐疑的にならざるをえません。
こんなことを言うと議論にならないかもしれないのだけども。
214194:2001/07/18(水) 00:59
>現実として、今の日本でそのような機関が存在できるかどうかということになると、
 僕は懐疑的にならざるをえません。
確かにそのとおりだと思います。
第三者機関は、それはそれでまた問題が出てくるだろうと。
そこで現実的に行政が出てきたのでしょうが、
しかしこれもまた問題がある…。

マスメディアを一般の企業と同列に論じているのも問題ですし、
かといって規制が全面的に適用されないのも問題である。
本来的には自主規制で対応すべき問題なのだと思います。

なかなか一筋縄ではいかない問題ですね。
215:2001/07/18(水) 06:30
僕もそれ以上のことは言えません。

>本来的には自主規制で対応すべき問題なのだと思います。
「個人情報の保護」から、という限定した意味ではないけれど、マスメディアが今のままでは問題であるというのもたしかなことだと思われます。
216:2001/07/18(水) 19:49
個別の個人的な立場などどうでもいいことかもしれませんが、一応僕個人としてのこの法案における立場を明確にしておきますと、現存するマス・メディアのために僕はこの法案に反対しているというよりも、基本的な「ジャーナリズム」というものに対する擁護、また全ての人の「言論、思想、表現の自由」のために反対しています。
たとえば、少し前に、岐阜の御嵩町の町長の襲撃事件の公判がありましたが、その中で、町長宅の盗聴をやったニ集団のうちの一方の集団に属する人間が証言したところによると、「盗聴法」ができる前からこの事件とは関係ないところで警察に頼まれて盗聴作業を5回行った、ということです。彼は相手の刑事の名前さえ公表したそうです。
ところが、この証言に関することは地元のマスコミすら報じなかったということです。
さらに驚かされたのは、この人間は、今でも普段からテレビに出ているのだそうです。「盗聴機」を見つける業者の出演者としてです!マスコミはこの人間が御嵩町町長襲撃事件で明るみに出た一方の盗聴集団の一員、そして裁判にも出廷するということを知っていてです!どうしてこういうことでこそ放送免許が云々されないのか理解できないといったところです。
この御嵩町町長襲撃事件(バットのようなもので頭部を殴打され、頭蓋骨骨折などの重症を負った)で以前僕が驚いたのは、この襲撃事件は「産廃」問題からきているのは誰からみても自明なことであるのに、岐阜県はその後もこの「産廃」施設計画を強引に推進しているということです。こんな事件を生んだ以上、何はともあれこの計画を白紙に戻すのが見識、良識というものではないですか。これでは、裏さえとられなければ襲撃をやった方が勝ち、みたいになってしまう。
それに加えての今回の上にあげた一件です。
まさに2ちゃんねらーがよく使う「マスゴミ」です。
もう、政治も言論もむちゃくちゃです。

しかし、だからこそ(別に平穏無事な世の中であっても、「言論などの自由」といった基本的なことは同じことなのですが)、こんな「言論統制」を生むような法案は絶対通してはならないのです。
むちゃくちゃな政治や言論を、言葉にして批判していくことが大切なのです。
217:2001/07/18(水) 20:40
「個人情報保護法」でなくても、以下のようなことは可能です。
ただし、前にも述べたように、現在の罰則は大マスコミにとっては軽く、問題ありと思われます。

NHKが逆転敗訴、主婦の訴え認め訂正放送命じる 高裁
From ...
2001.07.18
Web posted at: 5:33 PM JST (0833 GMT)
NHKの番組で、離婚の経緯を元夫の一方的な言い分にもとづいて放送されたとして埼玉県内の女性(55)がNHKに約400万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は18日、請求を棄却した一審・東京地裁判決を変更し、130万円の支払いと訂正放送を命じる判決を言い渡した。石井健吾裁判長は女性に対する名誉棄損を認め、NHKが「可能な取材を尽くし、主婦の名誉とプライバシーを侵害しないように注意すべき義務を尽くしたとは言い難い」と述べた。

日本民間放送連盟によると、訂正放送を命じた判決は初めて。

問題の番組は96年6月8日に放送された「生活ほっとモーニング」。「妻からの離縁状・突然の別れに戸惑う夫たち」のタイトルで中高年夫婦の離婚について取りあげ、元夫は顔にぼかしをかけずに「結婚21年目のある朝、妻から突然『離婚して欲しい』と宣言された」と紹介されて番組に出演し、離婚の理由について「当時を振り返っても、本当に分からない」などと発言した。

判決は、番組の内容や離婚に至る経緯について検討。元夫がいうような一方的な離婚ではなかったと判断。番組を放送したのは「女性の名誉とプライバシーを侵害した、違法な行為」と述べた。

そのうえで、名誉回復措置として訂正放送も必要だと認定。NHKに「不十分な取材のために放送内容が誤りとなり、女性のプライバシーを公表し、名誉を傷つけた」とおわびする文章を2回読み上げるよう命じた。
218:2001/07/18(水) 20:41
>>217
現在の罰則=名誉毀損罪の
2191:2001/07/18(水) 21:04
このスレッドの最初のほうで、僕が政府に対して疑念を表明したのに対し、「国民が選んだ人たち」でしょうというような反論がありましたが、この理屈でいけば、マスコミというのも「国民が選んだコンテンツ」と言えないでしょうか。
連中の金科玉条は視聴率や売上部数なのだし、愚劣な番組などにはスポンサー抗議をすればそう長くは続けられないのだから。
ただ、政府を「国民が選んだ」というのは、現在の低い選挙投票率や、野合をしないと与党にいられないという点からいくと、だいぶ問題があるような気が。
220:2001/07/18(水) 21:23
法律家の皆さん、これおかしくないですか?
政府は選挙期間中の政党のWebでの活動を禁止しているんですよ。

<小泉内閣メルマガ>「公選法に抵触せず」 閣議で答弁書決定(毎日新聞)
 政府は17日の閣議で、小泉内閣メールマガジンについて「特定の政党、候補者らを推薦、支持し、またはこれに反対する目的をもって発行するものではなく、公職選挙法との関係で問題を生ずることはない」との答弁書を決定した。自由党の中井沿、塩田晋両衆院議員の質問主意書に答えた。
221:2001/07/18(水) 21:32
「骨太」どころか、法律の抜け道を使うような、女々しい内閣ですね。

うん?!
支持率90%ということは、このスレッドは一挙に支持派が10分の1になるということか。
つまり、僕一人になるということか。わはは・・・。
2221:2001/07/18(水) 21:52
「宮崎学氏 小泉人気に5分で退散」 2001/7/15
http://toppa.org/2001-7/010716.html
から以下抜粋。

 総務省は公職選挙法のムチャクチャな解釈で、インターネットでの選挙運動を認め
ない方針でいます。
 総務省の役人が言っている根拠は、昭和30年だかの判例とか、どういうつながりがあるのかよくわからない特許関係の判例とか、そういうワケのわからないものばかりです。
 でも、公職選挙法で摘発されると、候補者は被選挙権が剥奪され、せっかく当選しても無効になってしまうので、おっかながってホームページを凍結させています。
 しかも、それは自粛なのです。
 今、総務省がホームページの更新をしないように公職選挙法を解釈している。つまり、役人の胸先三寸で、人は縮こまり、自粛しているのです。
 それが、日本のインターネットの一番深い所で起きている事です。
2231:2001/07/18(水) 22:40
旧内務省系人脈の読売が早速おもしろがって「個人情報保護法」の使い方を示してくれているので参考にしていただきたい。

『先日、新党自由と希望( 白川元自治相、宮崎 学氏ら)が
「 創価学会の政治支配と戦う唯一の政党 」という広告を
 朝日、読売に依頼した所、両者から拒否されたあげく、
 読売が理由として「 誹謗・中傷にあたる 」だった。
 それを逆利用した創価学会公明党が、新党を刑事告訴に
 踏み切る。』

「 創価学会の政治支配と戦う唯一の政党 」・・・
これが事実ではないというのなら、世の中で何が事実だというのでしょうか。
その捻じ曲がった「信仰」から、学会員が書いた本があるので、これも参考にしていただきたい。
2241:2001/07/18(水) 22:42
実はこの本は実に手の込んだヨイショ本なのである。僕は31ページまで読み進むまでついにこの本の著者が御用記者なのかどうか判断できないでいた。最初から出て来る、創価学会をろくに批判などしていないマスコミを、さも批判つくしているかのように記す虚偽も創価学会シンパというよりマスコミ界シンパと普通は考えるものだし、次のような「有益」な記述も出てくるのである。

”神崎は現職の検事でありながら、1970年に一大社会問題化した創価学会・公明党の言論出版妨害事件の折、政教分離を宣言した池田大作創価学会(当時)の原稿作りに参画。
さらに同年夏には、山崎正友を中心とした共産党・宮本議長宅盗聴事件の後始末を同僚の福島啓充検事(現学会副会長)とともにモミ消した。
また七二年に創価学会は、大石寺正本堂の教義解釈をめぐって日蓮正宗の一つの信徒組織である妙信講と対立し、再び盗聴を実行するが、その盗聴にも神崎が関与していたという。
「自然友の会」というグループがある。神崎をはじめ検事、判事、司法関係者の隠れ創価学会員の集まりだ。年に数回、池田大作と会食するなどして直接情報交換する。「鳳会」は外務省の職員の会だ。もちろん学会員で、その数は二〇〇とも三〇〇ともいわれている。
池田の海外旅行を下支えし、要人との会見などの根回しをする弁護士グループは「カーネーション・グループ」という名称をもっており、公然ないし秘密裡に創価学会や池田のために働いている。
かつて池田は、創価学会を指して、「内部戦艦、外部豪華客船」と形容した。また、「世間がアッといったときが、広宣流布」とも発言している。要するに本当は池田の天下盗りの「先兵」であるにもかかわらず、外面は一般人を装っている。そうした手駒が天下をとったときに一斉に決起するときが、「広宣流布」だといい、これを「総体革命」と名づけている。”

僕が31ページまで読み進んだのも無理からぬことであろう。つまり、この奴輩は、池田大作以外の者を「批判」することで表面公正を装い、一方でその池田大作を神仏化し、そして結局は創価学会はその池田大作が君臨する集団故神々しいという詐欺を行っているようなのだが、これこそ不祥事があるとその都度池田大作が皆の前でとる態度なのである。
この著者は如何にも自分はその一般人を装っているエリートの一員であり、「力は正義なり」と言いたげだ。
225:2001/07/18(水) 22:49
ちなみに、読売の幹部の中には池田大作に息子の会社まであてがってもらっている人間もいるということを付記しておきたい。
また、僕は今のところ無宗教の人間である。
226:2001/07/18(水) 23:10
そいえば、外務省の機密費問題でも、池田大作の大接待費は表に出てこないですね。

「1」は予定通り < 全然予定通りじゃない!?
しばらく休場します。
227:2001/07/20(金) 23:07
書き忘れましたが、>>224の””で囲まれた引用文を書いたのは、元読売新聞社員です。
228:2001/07/20(金) 23:09
そういえば、藤井君も「インサイダー」観たんですかね。
困ったもんですね。・・・
229:2001/07/26(木) 21:00
うむ。
みんな疑問などはないのでしょうか?

僕などは疑問だらけで、疑問のかたまりが歩いているような有様なんだが・・・

8さんも、せっかく気が向いたら理論武装の助っ人になってあげてもいいと言ってくれたけど、これではねぇ、といったところでしょうか。

「共同アピール」が来月Webを立ちあげてくれるそうです。
それまで、このスレッドが倉庫に行かなきゃいいけど。

ともかく、皆さんありがとうございました。とくに、8さんには大感謝です。
230無責任な名無しさん
参院選民主党比例区は、当落線上の市民派系候補を応援して労組・左翼系候補を落とそう!
☆=当落線上(わずかに有利)、★=当落線上(わずかに不利)

 当落線上の市民派系候補
7 ☆ 幸田シャーミンW 45   新   元ニュースキャスター
http://kaba.2ch.net/test/read.cgi?bbs=giin&key=994149994&ls=50
*コピペして定期上げして下さい。