さて、当方は、逢坂さんのようにインテリというわけでもないし、速記メモなんて
とても、とても、なので、要点メモ中心に、ざっくばらんに記載することにする。
(ただし、法律の条文やら、公判調書については、逢坂さんに助言を頂いた。)
:::高裁4回目の裁判当日、この日は月曜なので、コウサイとしては臨時開廷。
弁護人が15人近くも集まっているが、特別法廷は使われず、コウサイ3号法廷。
なぜか、法廷にはスーツ姿の若い女性の姿も(この 謎 は、最後の項目で)。
裁判長(以下、会話部分においては、長と略する)は、まず、進行整理として、検察側が請求していた
ツカサ事件(6代目裁判)の判決文の証拠請求を却下すると宣言。これで、コウサイ
段階では、検察側全証拠が却下されたことになった。タマキ検事はすぐサンマルク異議(ケイソ法309条)
を出したが、裁判長はG弁の意見を聴いてすぐ、左右を向き、「理由が,ない」との「最終返答」(final_answer)。
次いで、コウサイが職権で被告人質問を実施すると決定(逢坂さんによると、これは証拠決定と呼ばれる
らしく、コウサイで被告人質問をヤル場合には欠かせないらしい。)。
しかし、被告人は、弁護団のすすめ通り、完全黙秘につき、数分程度で終了。
ここで裁判長が、コウサイでの証拠調べを終える、と宣言した直後、バトルトークがはじまる。
タマキ検事「当方としては,弁論をしたい。」
長「弁論としては、これを許すことにします。」::弁護団がG弁中心に鳩首協議して……
G弁「コウソシンでの弁論は2つだけ。いわゆる刑事訴訟法389条のベンロンと、393条のベンロン。
つまり、(1)趣意書に基づく弁論と、(2)事実調べを踏まえた弁論だけ、認められている。
検事は (1)だと言うが、それは、おかしい。」云々と.
タ検:「いや、(1)(2)両方、と申している。先ほど、裁判所の職権証拠調べがされたので、(2)は可能」
長「コウトウ裁判所としては、(1)(2)両方を含むのだ、と理解しているが。」
G弁「(1)について、というのであれば、新たな主張を展開されるのか?」
タ検「いえ、すでに提出した控訴趣意書の通りである」
G弁「いやいや、職権証拠調べといっても、完全黙秘だったのだ。」
タ検「趣意書を敷衍して、意見を述べることは許されるはず。裁判では、一般的なコトの筈だ。」
G弁「正式に,刑事訴訟法上の異議を申し立てます。コウソシンでのベンロンは、法389条と393条4項
に限定されている。本件はいずれにも当たらない。これをコウサイが認めるというのは法令の
解釈適用を誤ったモノだ。」::ここで裁判長は 3人で別室で合議する、と宣言。(10:22〜10:30 小休止)
再開後の 「長」::異議についての判断だが、 理由なし と裁定する。→書記が忙しそうにメモ
タマキ検事「詳細は提出した書面のとおりです。全証拠を評価すれば、被告が有罪であることは明白だ。」
:;で、これで 終結と思いきや、続々と、ベンロンの中身につき、法律上のモノ言いが付く。::
タニノ弁「検事の弁論には、証拠に基づかない憶測が多々混じっているので異議を申し立てる」ということで、
ツカサ事件と本件を比較して、同弁護士が熱弁を振るわれる。そして、
タニノ弁「だから、これは証拠に反しますワ。ハッキリゆうて。」
長「 え? どこが ですか? 」←oioiとシロウトのトウホウは突っ込み。
;タマキ検事の発言を踏まえて、ふたたび:
タニ弁「コトバの言い換えをされているだけでしょ?検事」
タ検「いえ、言い換えじゃない。」
タニ弁「暴力団関係者がホテルのフロアの殆どを占めていた、とか、姿勢によって、
着衣の上からも拳銃の形はハッキリと見て取れた、という部分ですね」
G弁「さらに、付け加えて、弁論内容に異議を述べるかも、しれません。」
;ここで裁判長が、ふたたび、合議休廷を宣言する;
かなり長い休憩時間。逢坂さんと某階の某所で話し合いをし、レクチャーを受ける。
なんせ、議論が白熱しているということはわかるが、シロウトにとっては、法律技術面は
わからないので。(コウサイは、むつかしいのう、と改めて実感する。)
:11時30分になって、ようやく、法廷再開:
G弁「先ほどのトコロだけでございます。」→休憩前のタニノ弁が指摘された4箇所のみ、異議との事。
長「では、弁論要旨への異議ということで 調書にはまとめておくが、書記官、それで
宜しいですね?」→書記は承知しましたとの返答。
::そして、口頭で3分半、G弁が コウサイ弁論をされて、すべて終了:
裁判長は最後に、被告人に起立を命じ、来る四月二四日月曜日、臨時開廷日の午前10時から
コウサイ3号法廷で判決を言い渡すと宣言し、閉廷した。
控訴審4回公判
事件番号・事件名 平十六(う)836号、銃刀法違反
被告人:1審釈放(1審の保釈条件=ゼロ)
公判日:H18.1.23(月=臨時開廷=)10:00〜10:22,10:30〜10:45,11:30〜11:36
裁判体:コウサイ5部(片岡判事、石川判事、浅見判事)
検事:タマキ検察官 ⇔弁護団;G弁や元判事ら15名
証拠調べ等:カード記載のとおり(実質、全面黙秘 + 「新」証拠全部、却下)
弁論:2つの種類を同時(法廷では30秒程度スピーチ)。
次回期日:第5回=判決宣告=H18.4.2310:00〜 ;;1003ホウテイ
::私見というか、感想::
0)スーツの女性は、S弁護士引率の修習生の方。逢坂さんによると、修習生は、滅多にコウサイ法廷
には来ないということなので、生きた学習になるんだ、ということ(そういうことなのか!)。
1)しかしまあ、バトルトークは白熱したが、開廷時間よりも、休廷時間の方が長いというのも
シロウトには珍妙な印象を受ける。
2)逢坂さんは、「破棄自判は、 ないでしょうねえ。」とポツリと一言。
シロウトのコチラには、サッパリ、その意味はわからなかった。(後日、レクチャー済)
3)あと、準公安事件という性質上、質問のある方は逢坂さんにでも。ただ、マル暴問題に
関心がある、というなら、質問ではなしに、書店などで、「実話ドキュメント」なり、
山口組関係のムック本(竹書房などから出版)を参照すべき。
以上