科学的理解
OCD患者の脳の活動を研究した際に、PETスキャンという方法で脳のエネルギー活動が撮影されました。
それによれば、脳の前頭葉の下側のエネルギー活動が常に高いことがはっきりとしめされました
強迫観念の主犯は脳の機能不全であることを理解するために、まず、強迫観念のかたちと内容の違いを理解しなければなりません。
OCDの症状には種類があります。何回も鍵を確かめる、手を洗わずにはいられない、
人を傷つけるような気がして恐ろしいなど。
鍵を確かめずにはいられない患者がいます。表面的には鍵がかかっているかどうかということが問題におもえますが、
本当の問題は、「鍵がかかっていない」という不安をどうしても振り払えないことなのです。
今日、フロイト派の精神科医の大半は、こうした症状の心理的内容、どんな内的葛藤があってある人は不潔をおそれ、
ある人は人を傷つけるのをおそれるのか、ということを理解しても、ほとんど症状を軽減させられないことを認めています。
なぜかといえば、OCDの問題の確信はかたちに、不安が繰り返し襲ってきて消えないという事実にあるからです。犯人は脳の神経的アンバランスなのです。
OCDの性格を理解すれば、行動療法を前よりも実行しやすいのです。「わたしではない、OCDがさせるのだ」とわかっているだけでストレスが減り、
回復への努力もできるようになります。