地裁と高裁、どっちがリベラル?

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225逆転 無罪判決の事例 (1)
判示事項:いわゆる 元警察官に対する 逆転無罪判決の事例

判決要旨:(一)いわゆる、自称.被害者による被害申告には不審な点が多々見受けられる。
     (二)被害者の供述を裏付ける,知人男性と、被害者の間には多額の利益供与
        がされている事実が判明し、これは、供述の信用性を減殺する事情といえる。
     (三)その他、特に 被告人の 否認供述を排斥するだけの 合理的根拠もない以上、
        本件公訴事実については 犯罪の証明 は なく、
        1審判決は 刑事訴訟法382条等により 破棄を免れない。(自判.無罪)

事件番号:平成17年(う)第764号(http://courtdomino2.courts.go.jp/kshanrei.nsf/$help
被告人:再.保釈中

被告人に対する 強要(http://www.houko.com/00/01/M40/045.HTM#223)被告事件につき、
大阪地方裁判所が、平成17年*月*日に言い渡した
判決に対して、《被告人から》控訴の申し立てがあつたから、当裁判所は、
次のとおり判決する。
                  主 文
                原判決を 破棄する
                被告人は、無罪

                 理 由(要旨)
序論.
  本件 控訴の趣意は、弁護人連名作成の 控訴趣意書に、これに対する答弁は、大阪高等検察庁
検察官P1作成の 答弁書に記載されたとおりであるから、これらを援用して、説明に代える。
226逆転 無罪判決の事例 (2):2005/11/29(火) 23:45:55 ID:5IVM8g8K
第一.控訴趣意(http://www.houko.com/00/01/S23/131B.HTM#376

       論旨は、要するに、「原判決は、被告人が 自称被害者のNに対して、大阪府吹田市江坂のPホテル
***号室において、『俺は、元刑事や!』『社長はな、ホントは、オマエに消えてほしいんや』等と言って害悪を
告知し、もって、私製の供述書に署名押印させた 旨の事実を[認定]して,
被告人を有罪とし、懲役一年二ヶ月の実刑に処したが、

真実は、Nを脅迫したことはなく、あくまでも正当な業務活動の一環として、事情聴取・供述書作成
をしたに過ぎないのであるから 【被告人は, 無罪】であるのに、これらを認めず、

自称被害者のNの捜査供述・公判供述の信用性を認めた 【原判決】には、判決に影響を及ぼすことの
明らかな 事実誤認 がある」 というのである。
                      第2.当裁判所の検討
(0)総論
    そこで、記録を調査し、当審での事実取調の結果 を併せて、以下、順次、検討を加えるが、
    被害者と称するNの捜査供述・公判供述はいずれも信用できず、後に詳述する理由により、
本件公訴事実を裏付けるべき証拠は何ら存在しないのであるから、原判決は 破棄を免れない。
所論に鑑み、補足説明を加えてゆく
227逆転 無罪判決の事例 (3):2005/11/29(火) 23:46:31 ID:5IVM8g8K
(1)被害者Nの供述概要
            Nは、捜査・公判を通じて、以下のような事情を述べた。
「自分は、税理士であるが,
F社との間で業務提携をしていたところ、2002年10月21日、F社の幹部から録音テープを
示されて詰問されたので、その件については 釈明をした。

 そして、F社の幹部は、危機管理会社S社の中間管理職である[ 本件 被告人 ]らを Pホテル
の客室に呼び出し、わたしと面談させた。
 わたしは、官名詐称 をしていた件については 率直に 事実関係を認めて、F社への謝罪の意思を
表明した。
 しかし、[被告人は]わたしに対して、『まだ、仕事は終わっていない』などとして
 ……(中略)……のような 脅迫を加えてきた。
 怖くなったので、しぶしぶ、 [被告人が指摘するとおりの事実関係]も ,認めた。
 すると被告人は、ノート型コンピュータとプリンターを用いて、4〜5枚の用紙を印刷し、
 それをボソボソした聞き取りにくい声で朗読した。
契印も、署名も、自分が、被告人の指示通りに、行った。
 そしてその後、10月30日になって、新たに、嘆願書と反省文を書くことになり、
 被告人からは、この日、印鑑を取り上げられてしまった。」
228逆転 無罪判決の事例 (3):2005/12/02(金) 23:47:20 ID:rXdJ5bNh
(2)被告人の捜査・公判における供述概要

被告人は、捜査・公判を通じて、概ね、以下のような供述をし、<一貫して>
公訴事実を <否認> している。

「平成14年10月24日は、Pホテルへ行った。自分が部屋に入った時点では、
Nは、肩を落としていて、何も発言をしなかった。F社へ迷惑をかけた件を
反省している様子であった。
そして、元刑事という身分を明かした上で 事情聴取をしたのであるが、
F社の取締役からは、聴取内容を書面化してほしい、という要望があった。
そして、書面化に際しては、Nの方から 供述書の内容に異論が唱えられることはなかった。」

(3)N’’の供述

なお、被告人の部下であったN’’は 原審公判において、被害者Nと概ね符合する供述をし、
N’’自身の目の前で、 強要行為 が行われていたと証言した。

【要旨第1】 ただ、N’’の原審公判供述に対しては、
(1)被害者Nからの,多額の利益供与がされた事実があり、
(2)NとN’’が、互いに、口裏あわせをした痕跡も、証拠上、明らかであり、(これは 後述する。)
(3)本件に関連して、N・N’’とF社の間で 民事訴訟に発展していること

___これらの事情に照らして、慎重に、その信用性を吟味してゆく必要がある。
   そこで 当裁判所は、まず、 <前提となるべき事実> を【客観的な,証拠】によって
   <認定>したうえで, 次いで、それぞれの 供述の信用性を検討する ことにする
229逆転 無罪判決の事例 (4):2005/12/02(金) 23:48:13 ID:rXdJ5bNh

(前提となる事実)
1)      F社は、証人Mが代表取締役を務める会社であり、
S社は、危機管理サポートなどを業務とする民間企業であり、被告人は同社の従業員
として 課長補佐のポストに就いていた。(控訴審判決の時点では 退職済)。
そして、自称.被害者Nは、税理士であり、同時に社労士の資格を有しており、http://www.kinzei.or.jp/
事件当時は、F社の提携税理士として、F社の業務を 補助する立場にあった。

2)       ところで、平成14年秋ころ、F社に対して、
「東京国税局 管理官の ショウジ」と名乗る人物から電話がかかってきたが、http://www.tokyo.nta.go.jp/
その際の声質がNと酷似していたことから
専門家に 声紋分析 を嘱託したところ、http://www.nrips.go.jp/org/fourth/info3/index.html
その回答結果は、ショウジなる人物の声は、Nの声紋と一致した。

3) このため、F社側では、Nに対して この件についての説明を求めたが、
 Nは、 官名詐称 の事実こそは認めたものの、その動機については
 「…ワケありなので…」などと回答するに止まった。
 そのため、F社側では、暴力団組織(ttp://human5.2ch.net/4649/)の関与を疑い、
 S社に Nの身辺調査を依頼したが、
 暴力団関係者との接触の事実を 回答期限内までには つかむことができなかった。
 この結果を踏まえて、社長のMらは、Nに対する 本格的な,事情聴取 を決断した。
230無責任な名無しさん:2005/12/04(日) 00:28:04 ID:jpL3DUy1
真実は不滅『住友海上保険株式会社を暴く!』
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http://page.freett.com/shinjitsu111/index.html
231逆転 無罪判決の事例 (6):2005/12/05(月) 23:49:32 ID:W4Wf7ds3
( 実質的争点 )
 本件においては、
@供述書を 任意に作成したことの「有」「無」についても
利害関係者間において、食い違いが 生じていて、まさに本件公訴事実の 「成」「否」
に大きく影響するほか、
ANがその後、被告人を 脅迫罪で大阪府警察キタ方面吹田警察署へ刑事告訴したことを契機とし、
 N・N’’らと F社との間で民事訴訟が提起されるなどし、
このことも、NやN’らの 原審公判供述の信用性に関わる問題となる。

{なお、NとN’’はいずれも、業務妨害罪で大阪地検により公訴提起がされ、(N’’に
ついては 同.幇助の訴因)有罪判決がすでに確定している。}
  なお、供述書原本としては、原審段階でも 10月25日付・26,28,29日付が 法廷に顕出済
であるけれども、Nによる刑事告訴を受けて強制捜査を実施した大阪府警察本部は,
2002年秋の時点で,S社から,いわゆる <押印のない,供述書>をも 発見・押収している。
 (客観的証拠の検討)
          1.供述書じたいの検討

供述書について、<原判決は> 「…供述書には、何らかの 日付操作 がされた可能性が高い。…」
と判示しており、その根拠として、
@筆跡鑑定の結果・Aコピー機の使用状況・B契印の押印状況
C被告人の 否認供述と、<押印なき,供述書>を対比すると矛盾が生じること
___などを挙げている。(そして、それゆえ、被告人の否認供述を信用できないともする。)



232無責任な名無しさん:2005/12/06(火) 23:58:26 ID:N8IEbqrD
今年二件の控訴審で実質逆転勝利したよ。
一審の地裁では明らかにおかしな判決であったけど
高裁ではコチラの主張が認められて良かった良かった!
233無責任な名無しさん:2005/12/07(水) 23:11:50 ID:LqDU3Ux3
おめでとう。
234逆転 無罪判決の事例 (7):2005/12/11(日) 00:04:46 ID:w6fxZ04a
しかしながら、〈原判決が〉指摘する点は、当裁判所において、これをたやすく首肯することはできない。
すなわち、
@についてみるに、被害者たるNは、コレについては曖昧な公判供述をするが、
原審検察官証拠請求番号.甲197号の鑑定受託書面においても、これらの供述書の筆跡は、
Nと同一人の確率が極めて高い、としている。
                 Aについても、
Sへの当審での証人尋問結果、および[ 当審での,検証調書 ]および鑑定書に
よると、これらの供述書には たまたま、契印が写らなかったものと認められるから、
〈原判決が〉指摘するような 何らかの作為 を 疑わせる事情は 見出せない。
                Bについては、
この点、そもそも、契印じたいがそもそもズレているし、経験則上、
 同一人によって作成された,連続した書面であっても、契印の位置や濃度が異なることは
よく見受けられることであり、(このことは 原審検察官証拠請求番号 乙10号証の 〈否認
調書〉によっても より明白である。)
とりたてて不自然なこととはいえない。
 さらに、この点に関連して 検察官は〈当〉審において、
「10月26日の契印は、別人により為されたものと考えるのが相当」などと 主 張 するが、
上記で述べたように、そもそも、
経験則上、
 同一人によって作成された,連続した書面であっても、契印の位置や濃度が異なることは
よく見受けられることであり、さらに、原審.検乙10号の司法警察員面前調書(http://www.houko.com/00/01/S23/131A.HTM#321
などに照らしても、

本件供述書が作成されるに際して、作為を疑わしめるような事情があったとは、到底、
認められない。
235逆転 無罪判決の事例 (8):2005/12/11(日) 00:06:15 ID:w6fxZ04a
また、Cについても、被害者( と称する )Nによる署名押印を巡って、これが改ざんに
つながるような[ 客観的証拠 ]は、まったく認められない。

【要旨第1】そうすると、 これらの供述書 はN自身が真正に作成されたものと認められ、
      <原判決の>判断は 誤 り であるというほかは、ない。

        
次いで、これら供述書の 連続性 につき、検討を加える。
これらの
供述書には、「…わたしが F社に 1億2千万円もの損害を与えました…」などと記載され、
「…わたしは、恩を仇で返すような事を、してしまいました。…」とも記載があり、
           供述書4通には 連続性 が認められる。
しかも、この署名は、
・N自身によることが認められるし、これに加えて、
・供述書の改ざんを疑わせるような事情も見当たらないことなどをも考慮すれば、
        Nが署名押印したのは4通の供述書のみであり、
        これ以外に 未発見の供述書(>>227)が存したとは考えがたい。

【要旨第1の2】そうすると、結局、被害者と 称するNの供述には、[客観的証拠]と
        整合 しない ことになり、その供述の信頼性を 減殺することになる。

          次いで、録音テープについて、検討を加える。
236逆転 無罪判決の事例 (9):2005/12/11(日) 23:58:21 ID:w6fxZ04a

なお、F社側によって録音され、原審で取調べ済の 録音テープ によれば、
「…結局、最後には社長の前で話をするしか、ねえぞ。…」というヤリ取りもあり
「どうもありがとうございました」という Nの発言で,録音は終了している。

そして、録音テープを検討しても、N自身による、F社からの金銭 騙 取 の件については
・質疑すら、されておらず、
・Nは、本件の背景についても、自分1人で絵を描いた点は認めた___ことが明らかである。

このように、供述書の内容と、テープの内容には 齟齬 があることは否定できない。
                しかしながら、
(1)F社のm社長は、捜査・公判を通じて一貫して、「暴力団が背後にあることを危惧した」
 と述べていること
(2)N自身は、背後関係(>>229)は否定し、謝罪した
  ことが、録音テープから明らかであること

これら2点に照らせば、その日は、コレだけのヤリ取りで、Nからの事情聴取が打ち切られた
としても、格別、不自然な点はない。

そうすると、録音テープを巡る件は、Nの捜査・公判供述の信用性を高めるものとは、到底、
認められない。
237逆転 無罪判決の事例 (10):2005/12/11(日) 23:58:57 ID:w6fxZ04a
さらに考察を加えると、
(1)Nは官命詐称をしていたほか、本件不正行為が発覚すれば、税理士免許を剥奪されること
(2)Nは、録音テープが取られた時点においては、F社との良好な関係を維持しようと
 努めていたこと
これら2点の事情に照らせば、録音テープのような 展開 が生じたとしても、何ら、不自然な点はない。

           次いで、F社のm社長、k取締役の供述の信用性を検討する。

1)m供述の概要(原審公判)
 「Nは、我々との会話の中で、あたかも、ヤクザがバックにいるかのようなことを示唆したので、
  被告人の所属するS社に、当社は 対策を依頼することになった。」と述べるほか、
・ ホテル内での状況や、ホテルにおける時間経過について、概ね、被告人と一致する供述
  をしている。
2)k供述の概要(原審公判)
 「Nは、『女にはヤクザがついていた』という一方で、『m社長には,日本一の社長に
なってください、という気持ちです』とも言っていた」などと述べるほか、
・ ホテル内での状況や、ホテルにおける時間経過について、概ね、被告人と一致する供述
  をしている。
3)検討
    そこで検討をするが、
・両名は、被告人と 本件に関連して <利害が共通>しているうえに、
・F社とNらの間では 民事訴訟が 現在も係争中であり、
・捜査段階と原審段階では、その供述が 微妙に変遷しているのであり、
       その供述の信用性については、以下に述べるように、さらに考察を要するところである。

238逆転 無罪判決の事例(11):2005/12/14(水) 23:33:42 ID:OkKNHPVF

なお、録音テープを詳細に検討すると、いわゆる 空白の40分の時間が存在することが明らか
であるが、コレと、会議室のカギの返却状況(これは、ホテル側の 機械的記録 により一見明白
である)を対比すれば、Nに対して、m社長・k取締役サイドからの 再度の事情聴取 が
されていた公算が大きい。
 さらに、m社長とk取締役の 供述変遷 についても検討を加える。

2人は、原審公判廷においては、「捜査段階では、時間経過について、45分から60分くらい
と述べていたけれども、コレは、2人でイロイロと話し合った見解を、そのまま捜査段階では
述べてしまっただのだ。実際の時間経過は、この法廷で述べたほうが正確だと思う。」旨を述べた。
               そこで,この点を検討するが、
1)ホテルの利用時間の点については、そもそも、事件当初は、コレが被告人を利する結果になるとは、
 m,kの両名にとっては わからなかった出来事であり、
2)捜査供述{いわゆる,参考人調書(http://www.houko.com/00/01/S23/131A.HTM#321)}も、事件から
 一年を経過した「後」で 録取 されたこと
___などに照らせば、m,kの 公判供述は、一概に、これを排斥することはできない。

(なお、N自身は、捜査段階では、被告人から 解放されてホテル会議室を出たのは正午過ぎだった、
と述べていた。)
        次いで、NとN’’の口裏あわせ、および利益供与について..
239逆転 無罪判決の事例(12):2005/12/14(水) 23:34:40 ID:OkKNHPVF
*(1)NおよびN’’の供述変遷
        Nは、事件当日の録音テープの存在が明らかになるや、それまでの供述を一変させ,
供述は変遷している。(これは、N’’にも 共通 する 事象 である。)
                 この点、Nは、原審公判廷において、
「正直にしゃべれば、自分自身の不正行為に関して、逮捕されるだろうと思ったから」と述べる。
                     しかしながら、
・Nは、捜査段階から一貫して、官名詐称の事実は認めていたし、
・m社長やk取締役らによる事情聴取に際しても、詳細な事実関係は一切、
 明らかにしようとはしていなかったのである。 N’’においては、原審公判廷で、
「そのときのことは、覚えてなかった。」と述べている。

*(2)NとN’’による 被害供述(および その裏づけ供述)
 
Nも、N’’も、原審公判廷において、「被告人は、『俺は元警視庁のデカや』と言って、
圧迫を加えてきた」「わたしも、その発言を、目の前で聞いていた。」などと述べた。
       (原判決は、これらの供述は、信頼性が強いと判断している。)
【要旨第2】しかしながら、
      NからN’’に対しては、後述するように、多くの利益供与がされているほか、
2人が口裏あわせをしている事実も、関係証拠上、明白であるから、これらの供述には、
その信用性に 重大な疑問がある、 と言わなくてはならない
240逆転 無罪判決の事例(13):2005/12/17(土) 23:57:06 ID:+LIhqdGT
**(2)具体的な利益供与の存在
           すなわち、Nは、N’’に対して、
@現金500万円を支払い済みであるほか、
A無担保で、金800万円を貸し出しているというのであり、

とりわけ、Aの点につき、原審公判廷で、現金授受の領収書(これは、2人が大阪市中央区
淀屋橋_ _の喫茶店で交わしたもの)を示された際、
「いま現在は、抵当権は抹消している」などと<虚偽の>陳述をしていたのである。
当審における事実調べにより、抵当権が抹消されたことのなかったことは、より明白になっており、
【要旨第2の2】 このように、二人の供述態度は不誠実、かつ不自然であり、利益供与のうえ、
         口裏あわせが行われていたことは、優に、<認定>することができる。
<原判決は>N’’の供述は 高度の信用性 があるなどとしているが、
そのような認定は 誤 り というほか、ない。

(なお、Nは、捜査段階の参考人調書__原審検甲130号__において、N’’とは異なる
供述すら、していた。)

N’’は、Nから多額の利益供与(上記@Aの点を参照)を受けていたほか、
本件に絡んでN’’自身も、様々な 不正行為にかかわり、N’’自身も
刑事訴追されていること(>>231)も併せて検討すれば、
         N’’の供述は、何ら、信用することができない。
241逆転 無罪判決の事例(14):2005/12/17(土) 23:57:48 ID:+LIhqdGT
             ここで、事実認定について総括する。
@供述書の状況についてのN証言は、客観的証拠と矛盾すること
Aその他、関係記録を検討しても、被告人による 強要行為 が 為された証拠は、
 見出せないこと
Bm社長やk取締役の供述を、一概には 排斥できないこと
CNとN’’の供述態度は、きわめて不誠実であること
Dとりわけ、N’’の供述に至っては、 まったくといっていいほど、信用できないこと
【要旨第3】 これら5点に照らせば、本件公訴事実について【犯罪の証明】があるとは、
       到底、いえない。【原判決】は、事実を誤認(http://www.houko.com/00/01/S23/131B.HTM#382
したと認められ、破棄を免れない。
                第三:破棄自判
よって、
刑事訴訟法397条1項(http://www.houko.com/00/01/S23/131B.HTM#397),382条により、
原判決を破棄し、
同法400条但し書き(http://www.houko.com/00/01/S23/131B.HTM#400)に従い、
当審において、さらに判決する。 本件公訴事実の要旨は、
「 被告人は、危機管理を業とするS社の従業員であったが、平成14年10月24日**時**分ころ、
大阪府吹田市江坂*丁目*番*号所在のホテルパークサイド***号室内において、N(税理士。当時32歳)に、
『俺は 元デカや』『ここから落ちて死んでも、自殺だな。』などと申し向けるなどして、あたかも
242逆転 無罪判決の事例(15):2005/12/17(土) 23:59:03 ID:+LIhqdGT

N自身、およびその親族に対して危害が加えられるかのような気勢を示して脅迫し、もって、用意した
供述書に署名押印させ、もって、他人に義務のないことを行わせた」 というものであるが,

すでに  第二.当裁判所の検討 の 項 で説示したように、【犯罪の証明】が【ない】から、
刑事訴訟法404条(http://www.houko.com/00/01/S23/131B.HTM#404),
336条により、【無罪】を言い渡すほか、ない。
よって、主文のとおり 判決する。

                    2005年11月15日.大阪高等裁判所 第1刑事部
                                 裁判長 裁判官 瀧川義道

                                (右陪席)裁判官 竹田 隆

                                (左陪席)裁判官 柴山 智