地裁と高裁、どっちがリベラル?

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204刑事量刑
判示事項:ピストルが使用された 強盗殺人 事件への「幇助」行為につき、
     被告人の犯情は ( 判文.参照のこと )きわめて重大であるとして
     第1審判決の科刑が、控訴審でも、維持された事例

判決要旨:実行正犯による,本件犯行「結果」の重大性や、被告人の事件へのかかわりなどを
     総合的に考慮すると、被告人の刑事責任は重大であり、
原審判決は,刑期の点を含めて、やむを得ないのであって、これが重過ぎて不当であるなどとは
いえない。

事件番号:平成17年( う )第459号
被告人:勾留中

被告人に対する 強盗殺人「ほう助」,銃砲刀剣類所持等取締法違反「幇助」
各被告事件につき、大阪地方裁判所(旧.刑事2部 合議*係り)が言い渡した判決に,
被告人から控訴の申し立てがあつたから、当裁判所は、次の通り判決する。
                 主 文
本件 控訴 を 棄却 する。
当審での 未決勾留日数中60日を、 原判決の刑 に算入する。

                理 由(要 旨)
序論.
   本件 控訴の趣意は、弁護人ヤマトカツヒロ作成の【控訴趣意書】に、
これに対する答弁は 大阪高等検察庁検察官P5作成の 答弁書 に
それぞれ記載されたとおりであるから、これらを引用する。
205刑事量刑:2005/08/20(土) 12:43:31 ID:XVzPelqm
                   第2.検討
そこで検討するに、
本件は、そもそも、被害者に雇用されていた実行正犯A(引用者注:現在、第1審で、公判中)が
被害者への恨みを晴らしてなおかつ金品を強取しようと企て、
拳銃をAが発砲して 被害者殺害 と金品強取の目的を遂げ、
被告人がこれらを 幇助した、という事案である。

被告人自身も、実弟が強盗事件を引き起こして逮捕されたのは、被害者のせいであるとして
恨みを募らせていたという事情があるにせよ、
もとより、人命を奪うような正当な理由とはなりえないのは、当然のことである。

本件において被告人が関与した役割は重大であり、
なおかつ、事件後、被告人ら「幇助犯」も含めて、
実行者Aから金員分配がされた事実も,軽視できないものがあるといわなくてはならない。

(とりわけ、共犯者Jの供述に照らすと、被告人において果たした役割は、まさに、
実行正犯に匹敵するといっても過言ではない。)
 犯情はきわめて悪質であり、被告人の刑事責任は重大である。
そうすると、
(1)捜査段階から一貫して犯行を認めていること
(2)反省の態度
(3)これまでに前科前歴が一切ないこと___等の事情を充分に考慮しても

原判決の刑はやむをえないのであって、これが
「重すぎて不当である」等とは到底、いえない。
               論旨は,理由がない
206刑事量刑:2005/08/20(土) 12:46:25 ID:XVzPelqm
第3.結語
    よって、刑事訴訟法396条により、本件控訴を棄却することとし、
当審における未決勾留日数の算入につき、刑法21条を、
訴訟費用を被告人に負担「させない」ことにつき、
刑事訴訟法181条1項但し書きを、それぞれ適用して
主文のとおり判決する。
                      2005年6月7日
           大阪高等裁判所 第5刑事部
http://courtdomino2.courts.go.jp/K_home.nsf/CoverView/HP_K_Osaka?OpenDocument
                           裁判長 裁判官 片岡博
                         右陪席 裁判官 石川 恭司
                        左陪席 裁判官 浅見 健次郎

控訴趣意:量刑不当
弁護人:ヤマトカツヒロ弁護士
原審の結果:懲役10年
備考:なお、分離公判中の実行正犯2名については、まだ、現時点では
   第1審の証拠調べが継続中、ということである。