376 :
無責任な名無しさん:
和歌山毒物カレー事件の林真須美被告の二審判決が、いよいよ27日(火)に迫ってきました。彼女の無罪を祈るばかりです。
私も裁判官も、被害者も、誰も神様ではないのだから、林被告が無実であるかどうかはわかりません。神でない人間が判断できるのは、証拠上、有罪であるかどうかということだけ。
それなのに、裁判ではしばしば、被告人側が自らの無実を証明できなければ、結果的に有罪と判断されてしまうことがあります。「状況証拠を総合的に判断すると、犯人は被告人以外にありえない」などとする判断は、まさに無罪立証を求める論理でしかありません。
しかし、裁判は本来、無実かどうかを判断する場ではなく、有罪かどうかをを判断する場であって、有罪の証拠がなければ、たとえ無実でなくても、被告人は自動的に無罪となるべき、といえます。
欧米の裁判では、被告人が有罪でない時は、not guiltyと宣告され、innocentとは宣告されないことを、私たちは再確認しなければなりません。
無罪とは有罪でないことであって、無実を意味するものではないのに、日本の裁判所は無実でなければ無罪を宣告しない傾向が強く、林被告の判決は楽観を許しませんが、この状況は本当に公正といえるのでしょうか。
(以下続く)
377 :
無責任な名無しさん:2005/06/28(火) 04:09:38 ID:1Fx3WU8e
(続き)
林被告は確かに“怪しい"ですが、ただそれだけ。それ以上の証拠は何もありません。
そもそも、林被告が怪しいとされたのも、メディアの集団的過熱取材(メディアスクラム)によるもので、林被告に焦点があてられる以前にも“怪しい"と判断される人物は複数存在しました。
一時的に犯人と疑われた人物の経営する某お好み焼き店は、閉鎖の一歩手前まで追い込まれたこともありましたが、もし林被告がいなかったら、このお好み焼き店の店主が犯人にでっち上げられていたかもしれません。
保険金詐欺事件という別件を持つ林被告は、メディアにとってはまさに“棚からぼた餅"的な存在でした。そういった意味で、本事件は無罪が確定したあのロス疑惑同様、メディア主導による冤罪といえます。
(以下続く)
378 :
無責任な名無しさん:2005/06/28(火) 04:14:22 ID:1Fx3WU8e
(続き)
検察側は、ひ素は特殊な薬剤で林被告以外に事件現場周辺でこれを所持する者はなく、近所の人間に悪口を言われて激高した林被告が発作的に犯行に及んだ、などという構図を描いているようですが、
そもそもひ素というものは以前は農薬として広く使われたものであり、それほど特殊なものではありません。
事件で検出されたひ素と林被告が詐欺事件で使用したひ素についても、製造工場や製造時期によっては、鑑定で同種とされても不思議ではありませんし、
検察側が描くように近隣トラブルが事件の遠因なら、林被告が祭りに参加するというのも不自然なことでしょう。
捜査機関は、林被告を犯人と決め付けずに、あらゆる可能性を本当に捜査し尽くしたのでしょうか。
被害者の中に自殺志願者が存在した可能性や、通り魔的な愉快犯の可能性なども決して低くはないと思います。
もし、林被告が有罪になるのなら、それは私たち誰もが、確実な証拠がなくてもいったん疑われたら、無実を立証できない限り犯人にされてしまう可能性がある、ということと同じです。
林被告の無罪を、強く祈りたいと思います。
(終わり)