新☆基本書スレッド 2010 第02版【第174刷】
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氏名黙秘:
高橋則夫『刑法総論』(成文堂)について、ざっと見た概観をば。
・違法論・・行為無価値二元論
・因果関係・・客観的帰属論
・錯誤論・・法定的符合説+数故意説
(具体的符合説が、社会的法益については抽象的故意を認めることの
不整合を批判しているところは鋭い。)
・不作為犯論・・客観的帰属論で処理。
・誤想防衛・・責任要素としての故意阻却。
・偶然防衛・・制裁規範(結果無価値)は既遂犯処罰を許さない→未遂犯の限度で可罰。
・過失犯論・・新過失論、過失については統一的正犯概念が妥当。
・未遂犯・・実行の着手は折衷説。ただし制裁規範として未遂結果惹起をもって可罰。
・不能犯論・・修正された客観的危険説。
・共犯論・・共謀共同正犯肯定。承継的共同正犯全面否定+承継的幇助肯定。
・原自行為・・例外モデル