司法試験に役立つニュース全集11

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463氏名黙秘
起訴罪名否定、猶予判決 裁判員裁判で初、放火事件
2009年10月8日 22:33 カテゴリー:社会
 放火事件を審理した裁判員裁判で、横浜地裁(川口政明裁判長)は8日、起訴罪名の現住建造物等放火罪の成立を認めず、
建造物等以外放火罪に当たるとして無職大場達也被告(21)に懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。
裁判員裁判の判決で起訴罪名が認められなかったのは初めて。

 裁判員5人と補充裁判員1人が判決後、記者会見。
「自分が思っていた結果だった」との発言について、地裁は「守秘義務違反に当たる」として報道自粛を求めた。

 審理したのは、ビニール傘に付けた火が広がり、被告が勤務していた会社の寮の一部が燃えた事件。
判決は「被告に延焼の認識があったとする検察側の立証は、あと一歩足りない」と判断。「寮に燃え移るとは思ってはいなかった」と「未必の故意」を否定した弁護側主張を認めた。

 また判決は、燃え移ると思って火を付けたと認めた捜査段階の被告の調書を「客観的な状況と整合せず、被告の迎合的な性格にも照らすと証明力は低い」と認定。
動機については「会社への逆恨みで火を付け極めて身勝手」と指摘した。

 判決後、川口裁判長は「裁判員と話し合い、更生を願ってあなたに期待を込めた」と諭した。
ttp://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/127056