合格者/脱落者歓迎★サスとインフォスと私〜伊藤塾生同窓会

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505氏名黙秘
本を読んだので感想を書いておく。

■第1章 いちばん大切なこと(「大量の問題をこなす」のは最悪の勉強法
「全体像」を把握するために、まず目次をコピーするほか)
□「大量の問題をこなす」のは最悪の勉強法
といっているが、彼は中学時代、背丈にものぼるほどの問題集をひたすら説きまくる
「大量の問題をこなす」という方法により勉強が出来るようになった。
そしてその方法で東大文一に合格した。
ところが、大学時代司法試験にはその方法では通用しなかったので、
「大量の問題をこなす」のは最悪の勉強法といっているのだ。
しかし、単純にそういうことにはならないと思う。
彼が言いたいのは、大量の問題をこなすのは、既知の問題に対処が出来るだけで、
未知の問題には対処できないということだ。
しかし、日本一難しい試験といわれる司法試験でさえ、
司法試験史上誰も考えたことのないような未知の問題なんていうものはまず出ない。
出たとしても既知の問題の応用だ。まして大学受験程度の問題はほとんどが既知の問題だ
(つまり、既知の問題解決パターンをあれこれ駆使することによって解けるという意味だ。
誰も考えたことのない理論を導き出してそれを元に解く問題なんてものは絶対に出ない。)
よって、第一章の”「大量の問題をこなす」のは最悪の勉強法”というのは、妥当でない。

□目次をコピーする
というのは参考になる。木を見て森を見ず状態に陥らないように目次をコピーして
常にそれを参照しながら勉強しろということだ。ただ、これは伊藤真の特許ではなく、
ほかの本にも書かれていることである。
506氏名黙秘:2006/05/03(水) 19:19:51 ID:???

■第2章 勉強のコツをマスターする(イチローが素振りにこだわるのはなぜか?
自分で自分に講義する「セルフレクチャー」の効用ほか)

□「イチローが素振りにこだわるのはなぜか」
という部分は、要するに、反復練習をしろということだ。
そのあとに、脳を錯覚させるまで繰り返し反復しろといっている。
しかしそれはどの勉強法論にも書いてあることだ。

□自分で自分に講義する「セルフレクチャー」の効用
勉強は常に自分に質問を投げかけてそれに一言で答えられるようにすべきということだ。

■第3章 挫折しそうになったときの対処法
(スランプになったら、おめでとう不安要因はすべて紙に書き出してみるほか)
心理学系の本を読んだほうがまだ参考になる。彼は特に自己暗示を強調している。
しかしそれも具体的方法にまで食い込んでいないのであまり参考にならない。
つまるところ彼の体験談から自己暗示によって困難は越えていけるといいたいようだ。
しかし、勉強不能のページのような症状の人には全く参考にならないだろう。
唯一伊藤真の言っている、不安要因を紙に書き出すということくらいが参考になる程度だ。
507氏名黙秘:2006/05/03(水) 19:20:32 ID:???

■第4章 勉強すればするほど人は磨かれる
(「小さな成功体験」があったから今がある中学三年の独り暮らしで見えてきたことほか)
伊藤真の少年時代の体験談が書かれている。伊藤真に興味がある人は読んで面白いが、
そうでない人はとりわけ参考になるほどのものではない。
ちなみに、彼の成功体験は、自転車乗りコンテストとトランペットだそうだ。

□量を積み重ねると、問題の「型」が見えてくる
第一章で「大量の問題をこなす」のは最悪の勉強法といっているが、
ここでは大量の問題をこなす事を奨励している。一見すると矛盾している。
ただ、それは未知の問題には対処できないということに過ぎない。
結局のところ日本一難しい試験といわれる司法試験でさえ、
司法試験史上誰も考えたことのないような未知の問題なんていうものはまず出ない。
出たとしても既知の問題の応用だ。まして大学受験程度の問題はほとんどが既知の問題だ
(つまり、既知の問題解決パターンをあれこれ駆使することによって解けるという意味だ。
誰も考えたことのない理論を導き出してそれを元に解く問題なんてものは絶対に出ない)
よって、第1章と第4章で矛盾している
”「大量の問題をこなす」のは最悪の勉強法”というのは、妥当でない。

□「一言でいえない」のはわかってない証拠
常に勉強するときには、「要するにどういうこと?」ということを考えながら
一言で言えるようにしろということだ。これも別に彼の専売特許ではない。
■第5章 夢をかなえる思考術(人生最大の悩みをどう乗り越えたか夢をかなえるには「大きな力」の助けが必要ほか)
第5章は彼の成功談のみ。参考になるところなし。


以上より、この本は買うほどのものではない。
ほとんど参考になるところもない。
買うほどのものではないというよりむしろ買うべきではない。
おそらくAmazonのレビューは工作員だろう。