ローは受験対策に偏重しない配慮が必要@文科省 

このエントリーをはてなブックマークに追加
53氏名黙秘
法曹養成を目的として平成16年4月に各地に開校した法科大学院(ロースクール)が、
まもなく開校1年を迎える。その現状を関西のある私立法科大学院を取材した。
授業は1日2時限程度。使うテキストは指定されていないが、教授が作成したオリジナ
ルのレジュメを基本とした授業を行う。
学生は、そのレジュメの隅々まで予習し、1回の授業のために関係のある判例その他
の膨大な資料を読むため、1つの授業につき平均5時間程度の予習を行うという。
「毎日へとへとです」と学生は口をそろえて言う。では肝心の法曹養成はうまくいっ
ているのであろうか。
取材した私立法科大学院の学生にインタビューしたところ、以下の答えが返ってきた。
「高額な学費に役に立たない授業、無駄な予習に追われ学習ではなく作業で終わる毎日。
肝心の新司法試験は現行の6科目でも大変なのに更に8科目へと科目数増加で負担が
急増している。にもかかわらず、受験直前の3年次には新司法試験と無関係の科目ばか
り履修しなければならない。法科大学院を卒業しないと新司法試験は受験できないため、
面倒だがやるしかない。その分新司法試験対策ができなくなる。はっきりいって法科大
学院の授業は新司法試験にとって有害でありこそすれ有益でない」(23歳・2年コース男)
「試験対策には広い範囲を網羅的に浅く勉強する必要があるが、学校では狭い範囲を深く
掘り下げる勉強をさせられる。だから授業の予復習による疲労は徒労感でしかなく、ムダ
が多すぎるように思う(30歳・3年コース男)
54氏名黙秘:2005/03/26(土) 09:27:50 ID:???
「新司法試験は、卒業後に行われる。したがって社会に放り出されて全員が無職という
非常に社会的に見て不安定な状態で受験しなければならない。在学中にかかる高い学費
と、卒業してもかさむ予備校代と生活費。しかし収入がない。試験をもう少し早くでき
なかったのだろうか。制度設計が杜撰すぎる」(36歳・3年コース男)
「先生は自分の担当科目だけをやればいいのかもしれず、だから膨大な資料を読ませる
のだろうが、こちらは全部で8科目を満遍なくやらないと新司法試験に合格できない。
そのことが、大学教授でしかない先生には理解できていない」(24歳・3年コース女)
この現実を見せ付けられて、平成16年に行われた法科大学院試験の前哨試験である適
性試験出願者数(法科大学院志願者数)は40%減少した。ところが合格者は平成15年の
第1回目よりも増えている。合格基準が大幅に甘くなっているのである。
もともと法科大学院は、開校後右肩上がりで学生が増えることを前提に、多大な設備投
資をしている。したがって一定数の学生を確保しなければならないため、合格基準を甘
くしてでも入学者を確保したい、というのが本音であろう。

「もはや法科大学院制度は崩壊している。大学にキャスティングボードを握らせたの
が失敗だった」と、法科大学院設立にかかわったある現職の大臣は明言している。