今の司法試験に比べると飛躍的に増えるわけですが、しかし改革審議会の意見書は、7、8割は合格できる
ような教育を目指す、このように言っていますから、大学側あるいは学生の受けた衝撃は大変大きかった
わけです。果たして今の教育で質の高い法律家ができるのか、こうした意見もあります。確かに保障は
ありませんが、私が実際に授業を見て、教授あるいは学生たちと語り合ったところでは、大変熱のこもった
教育が行われている、これは間違いないところです。医者や技術者、サラリーマンなどの社会人も、
人生を賭けて入学しています。寝る時間を惜しんで勉強している。出産のため授業を休んだのは一週間だけ
という女性もいたと言います。合格者を絞ると、法科大学院の授業は予備校と同じようになってしまうのでは
ないか、そして、社会人は敬遠して来なくなってしまう、そうした懸念がされるところです。