【鬱】村上春樹的司法試験4【氏】

213氏名黙秘
「ねえ、あそこの受験回数二十回のおじさん、問題解きながら、私の脚をさっき
からちらちら見てるのよ」と緑は楽しそうに言った。
「そりゃ見るさ。そんなスカートはいてりゃみんな見るさ」
「でもいいじゃない。どうせ出来てないみたいだし、たまには若い女の子の脚見
るのもいいものよ。興奮して点数よくなるんじゃないかしら」
「鑑賞に耐えられる脚ならね」と僕は言った。
 緑はしばらくまっすぐ立ちのぼる煙草の煙を眺めていた。