司法浪人生と風俗嬢の異同について説明した上で、現行法上両者に
どのような保護が与えられているか論ぜよ。
【参考答案構成】
一司法浪人生と風俗嬢の異同について
1定義
司法浪人生とは、司法試験を受験するために定職に就かず
勉強する者をいう。
風俗嬢とは、金銭を得るために、男性の性欲処理を行う者を
いう。
2共通点について
(1)客観的共通点
(@)社会的評価→低い。又は社会においてその職業が正当なものと
認められない。
(A)将来の展望→ない。過去をロンダしなければ別の職種に移り難い
点で共通する。
(B)かつて司法浪人生・風俗嬢であった者が、その後どのような人生を
歩むか不明である点。
(2)主観的共通点
(@)甘い現状認識
(A)明確な根拠に基づかない将来の希望
3相違点について
(1)資金面
司法浪人生は日々の生活に事欠く。これに対し風俗嬢は
潤沢な資金を有するのが通常である。
(2)異性交遊面
多くの司法浪人生は自ら性欲処理を営む。これに対し風俗嬢は
異性との出会い及び交流の機会を多く有する。
(3)やめるきっかけ
司法浪人生には年齢制限が無い。従って、いつでもやめれる半面
誰でも、いつまでもという事態に陥りがちである。風俗嬢においては
需要と供給のバランスから一定年齢に達した後はやめざるを得ないのが
現状である。
(4)やめた後
(@)両者共に「やるんじゃなかった」という点で共通する。しかし、
以下のような重要な違いがある。
(A)@司法浪人生がやめた後には、がらくたな知識及び一般社会では
価値の認められない基本書・予備校本しか残らない。これに対し
風俗嬢がやめた後には多額の資金が残るのが通常である。
A風俗嬢は、過去を隠し家庭に入ることも可能であるが、司法浪人
特に男性の場合はDQN企業に入社し、こき使われる他はない。
4両者は以上のような共通点相違点を有する。司法浪人生は合格による
一発逆転が可能であるが、その可能性が著しく低いことに鑑みれば
資金面・異性交遊面・やめた後の財産状況の点から、風俗嬢の方が
有利であるといえるのではないか。
二現行法上両者に与えられる保護について
ない。
以上