●36歳、受験界の歴史を語るベテですが、何か?

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95235歳独身 ◆rC3OxWVw


【基本書中心主義について―16―】

 生きていくうえで最も重要なのは「勘」ではないだろうか
と最近思うのだが、その時のぼくの勘は果たして正しかった
のだろうか。
 
 「伊藤先生の講義にしよう!!」
 一度も会ったことがないのに、すでに心は決まってしまった。
「一番人気は伊藤先生」と教えてくれた受付の女の子に深々と
頭を下げて感謝した。

 2日後、ぼくは伊藤真の無料ガイダンスに出席した。
岩崎先生のガイダンスの時も満員だったが、今回はそれ以上だ。
 「そこ、詰めてくださーい!!」レック社員の声が会場に響く。
3人掛けの机に3人。
隣の人と肩が触れるぐらいギュウギュウ詰めだ。

 岩崎先生の時と比べると、出席者の目つきが真剣に見える。
会場担当者の数も多い。
「やはり、大御所なんだろう」期待は膨らんだ。
 そして、会場がシーンとなった。ついに現れた!!
 
(続く)
953氏名黙秘:02/03/22 11:36 ID:???
ほう
954氏名黙秘:02/03/22 11:37 ID:???
円取りします
955氏名黙秘:02/03/22 11:39 ID:???
待っていたヨーン!
956氏名黙秘:02/03/22 11:41 ID:???
11:41
95735歳独身 ◆rC3OxWVw :02/03/22 11:46 ID:PqeuAGNu
【基本書中心主義について―17―】

 「みなさん!こんにちは!!」

 スラッとした体格と爽やかな笑顔。そして何よりも声がイイ!!
マイクがいらないぐらい、教室全体に響きわたる声。
 その明快な語りは、とにかく説得力があるとしか言いようがない。

 周りの学生たちも身を乗り出して聴いている。
まるで、吸い込まれるようだ。すごい!すごい、すごいっ!!
ぼくは一瞬で彼のトリコになってしまった。
 迷いはすべて吹き飛んだ。
新興宗教にハマル瞬間というのは、こういうものかもしれない。
 
 伊藤真がマイクを持ってから、まだ10分ぐらいだろうか、
ぼくは話の終わりを待たずに教室を出た。
 ダッシュだ!!
 
 「まだ間に合うだろうか?定員になっていないだろうか?」
 ハラハラしながら5階から2階への階段を一気に駆け下りた。
そして、即行で申し込んだ。

 予感は的中した、やはりすごい講師だ!(と思った)
 「伊藤先生は、ぼくの人生を変えてくれました」
合格体験記にはそう書こうと誓った。
 
 そのとおり、本当に人生を変えてくれたのだ。

(続く)
958氏名黙秘:02/03/22 12:00 ID:1MiwMGou
>>957 風俗行くお金ないの?
959イラ坊:02/03/22 12:02 ID:5Cd3jGMZ
はやく続きをっ
960氏名黙秘:02/03/22 12:20 ID:6iJ0nSBm
>>958

もうネタはいいって。
96135歳独身 ◆rC3OxWVw :02/03/22 12:24 ID:PqeuAGNu
【基本書中心主義について―18―】

 「みなさんは、そこに座っているだけでいいんです!」
伊藤真は口癖のように言っていた。

 予習は効率が悪いから不要と言った。
講義ではよく、「ここは出ません!」と言い切った。
 まるで、自分が試験問題を作っているかのようだった。

 論点については格付けをした。
「これはAランク… いや、うーんと…Bプラスぐらいかな…」
いま思えば「おいおい」という感じだが、当時はそう思わない。
 消しゴムで消す音が教室中に響きわたった。

 伊藤真の講義を聴いて、言われたとうりにしていれば受かる。
彼の言うことすべてが合格のための「法」だった。
 だから、彼の一言を聴き逃すことは許されなかった。
ぼくは、クラスリーダーに見つからないようにカセットに録音した。

 自宅に帰って板書を書き直し、不明なところはテープで補充。
「ここは、ブロックです!」と言われたところは「ブロック化」した。
 C型答練に合わせて暗記した。いつも25−28点だった。

 こうして、ぼくのレック1年目はあっという間に過ぎた。

(続く)