●36歳、受験界の歴史を語るベテですが、何か?

このエントリーをはてなブックマークに追加
74735歳独身 ◆rC3OxWVw
【基本書中心主義について―12―】

 司法試験予備校のパンフレット。
ぼくは学食の隅の席に座って、何度も何度も穴があくほど
読み返した。
 
 階段を1段上ったところで転げ落ちるイラスト。
 <他校>とか書いてある。
その隣に、階段を2段上ったところで笑っているイラスト。
ガッツポーズで「最終合格!!」とある。レックのことだ。

 トップページには笑顔の合格者の写真が2発。
 入門講座→択一基礎力完成講座→論文基礎力完成講座
→最終合格!!なんて図がある。
 「レックの2年合格システムで受かりました!という体験記。
ぼくでも2年で受かるような気がしてくるから不思議だ。

 「そりゃぁ、金さえ出せば合格させてくれるんだろう、当然」
と思った。反町会長の「ご両親へ」を何度も読んで暗記した。
 よし、これを言おう!
 いつしか、ぼくの頭の中は「司法試験合格作戦」から「親に
いかに金を出させるか作戦」に変わっていた。
 
(続く) 
74835歳独身 ◆rC3OxWVw :02/03/12 12:28 ID:WEWiCRqe
【基本書中心主義について―13―】

 基本書学習という「入り口」で挫折したぼくにとって、予備校は
最後の最後の、頼みの綱だった。
 本音を言えば使いたくなかった。
 「勉強というものは独力でやるもの。金で合格を買うなんて邪道」
という信念(?)というか、クソみたいなプライドがあった。

 仕方がない。何も残せないまま大学4年だ。
強がりを言っている場合じゃない。
 それは、「自力本願」から「他力本願」への転換だった。

 金で司法試験合格を買おう。そう決心した。そして、水道橋のレック
東京本校に向かった。駅を降りて神社の前を通りながら思った。

 「仕方がない。2年の辛抱だな」と―。
今思い出だすと、まったくお恥ずかしい。

(続く)