747 :
35歳独身 ◆rC3OxWVw :
【基本書中心主義について―12―】
司法試験予備校のパンフレット。
ぼくは学食の隅の席に座って、何度も何度も穴があくほど
読み返した。
階段を1段上ったところで転げ落ちるイラスト。
<他校>とか書いてある。
その隣に、階段を2段上ったところで笑っているイラスト。
ガッツポーズで「最終合格!!」とある。レックのことだ。
トップページには笑顔の合格者の写真が2発。
入門講座→択一基礎力完成講座→論文基礎力完成講座
→最終合格!!なんて図がある。
「レックの2年合格システムで受かりました!という体験記。
ぼくでも2年で受かるような気がしてくるから不思議だ。
「そりゃぁ、金さえ出せば合格させてくれるんだろう、当然」
と思った。反町会長の「ご両親へ」を何度も読んで暗記した。
よし、これを言おう!
いつしか、ぼくの頭の中は「司法試験合格作戦」から「親に
いかに金を出させるか作戦」に変わっていた。
(続く)
748 :
35歳独身 ◆rC3OxWVw :02/03/12 12:28 ID:WEWiCRqe
【基本書中心主義について―13―】
基本書学習という「入り口」で挫折したぼくにとって、予備校は
最後の最後の、頼みの綱だった。
本音を言えば使いたくなかった。
「勉強というものは独力でやるもの。金で合格を買うなんて邪道」
という信念(?)というか、クソみたいなプライドがあった。
仕方がない。何も残せないまま大学4年だ。
強がりを言っている場合じゃない。
それは、「自力本願」から「他力本願」への転換だった。
金で司法試験合格を買おう。そう決心した。そして、水道橋のレック
東京本校に向かった。駅を降りて神社の前を通りながら思った。
「仕方がない。2年の辛抱だな」と―。
今思い出だすと、まったくお恥ずかしい。
(続く)