愛憎カップル♥ハマーン&シャア

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707通常の名無しさんの3倍
とあるバーのカウンターにて・・・。

(カランカラン・・・)
マスター「・・・いらっしゃいませ。」
ナナイ「ああ、来たわね。こっちよハマーン。」
ハマーン「・・・わざわざ呼び出して、何を企んでいる?」
ナナイ「あら御挨拶ね、元クラスメイトが久し振りに会いに来たっていうのに。」
ハマーン「戯言はいい。早く用件を言え。」
ナナイ「うふふ、その素っ気無い物の言い方、ハイスクールの時から変わってないわね。安心して、本当に仕事の都合で近くに寄っただけだから。さあ座って座って。マスター、この人にも私と同じ物をお願いね。」
マスター「・・・(コトッ。無愛想にマティーニを置くマスター)」
ハマーン「ふん、貴様のその強引な性格も変わってないな。」

1時間後・・・。

ハマーン「・・・という訳なのだ!全くあの男ときたら・・・(手に取った空のグラスに目をやるハマーン)んー、マスター、ギムレットをお願いする。」
ナナイ「全く・・・、もうやめたら?あなたそんなに強い方じゃなかったでしょ?」
ハマーン「五月蝿い!貴様の指図など受けん!これが呑まずにいられるものか!」
ナナイ「・・・私ね、昨日、大佐と寝たわ。」
ハマーン「!!(パリーン!グラスを握りつぶすハマーン)」
マスター「・・・(黙って代わりを出す)」
ナナイ「嘘よ。だってこっちに来たのは今日の昼過ぎだもの。」
ハマーン「貴様、言っていい冗談と悪い冗談というものがある!」
ナナイ「・・・ずるいわよね、あなた。口では何とも思ってないそぶりを見せておいて、その癖、独占欲だけは人一倍。」
ハマーン「・・・。」
ナナイ「昔からそう。本当、素直じゃないのよね。」
ハマーン「・・・。」
ナナイ「・・・何とか言いなさいよ。それとも図星付かれて何も言えなくなったの?はん、かつての摂政ハマーン・カーンともあろう女が、とんだお笑い種ね。」
ハマーン「・・・ナナイ、貴様の言うとおりだ。あのシャアが私を選んでくれて、本当は嬉しい筈なのに・・・怖いのだ。私だってシャアを愛している筈なのに、いつ私の元から離れてしまうのか、そんな事ばかり考えてしまう。もしそんな日が来た時に彼を愛していたら、私は・・・それならばいっそ・・・。」
ナナイ「冗談じゃないわ!」
ハマーン「・・・!」
ナナイ「馬鹿に・・・馬鹿にしないでよ!大佐がそんないい加減な男だったら、私だって好きになって無かったわ!大体あなた、大佐の愛を一身に受けてるのよ?もっと堂々としなさいよ!大手を振って惚気(のろけ)なさいよ!彼に愛されてることに誇りを持ちなさいよ!」
ハマーン「ナナイ・・・。」
ナナイ「・・・あ〜あ、言いたい事言ったら、何だかスッキリしちゃったわ。マスター、ご馳走さま。それじゃあねハマーン、大佐・・・いえ、旦那様によろしくね。」
(カランカラーン・・・)
ハマーン「ナナイ・・・すまなかったな・・・。」

午前1時、自宅に帰ってきたハマーン・・・。
ハマーン「!・・・起きていたのか。先に寝ててくれと言っておいた筈だが?」
シャア「ん、ああ、たまたま観たい映画がTVでやっていたのでな。」
ハマーン「(教育テレビのイタリア語講座ではないか・・・ふっ)シャア・・・。(ぎゅっ。椅子に座るシャアを背中から抱きしめる)」
シャア「なっ、どうしたのだハマーン?」
ハマーン「すまないシャア、もう少し、このままで・・・。」