月からアクシズの地球降下作戦阻止の為、アーガマが発進した。
大幅なクルーの再編成もなく、従来の住み心地の良さが継続している艦内
だが、一部、微妙に空気が変わる所があった。
「お疲れ、エル」
「よくやってくれた、エル」
小さな戦闘から帰還したエルに労いの言葉がふりかかる。
「ご苦労だったな、エル」
ブライトもエルに対して言葉を掛け
エルは照れくさそうな笑顔をみんなにふり撒いている。
パイロット不足が深刻な状況もあるが、エルをモビルスーツに乗せたのは、正解であった。
ジュドーを筆頭としたシャングリラ・チルドレンはジャンク屋をしていたため、機械に強く
その操縦技術の学習は問題ではなく目を見張る感応能力を見せた。
そして、いざ戦闘に参加させると、チグハグとした動きを見せつつも結果をちゃんと出している。
特にエルはジュドーと言う例外を除けば、かなりのセンスを持っている。
「ちょっと、アンタ、なんでアンタがアタシのゼータを勝手に乗ってんのよ」
戦闘後の和やかな雰囲気の中、ルーが剣幕をまくし立てながら、エルに突っ掛って来た。
「だって、しょうがないでしょ、マーク2が整備中だったんだから」
エルは激昂するルーに対して白々しく答える。
事実はエルの言う通りだったのだが
エルの言葉にはルーへの挑発がたっぷりこめられていた。
「整備中だったから、勝手に乗っていくわけ?」
ルーは鼻息荒く、エルに詰めかかろうとしたが
エルはサッとブライトの後ろに隠れる。
「よせ、ルー。エルをゼータに乗せたのは私の判断だ」
ブライトはルーにそう強く、言い聞かせた。
(またか……)
ブライトはルーとエルの仲の悪さにため息をつかずにはいられなかった。
ルーは志願兵としてアーガマに参加し、その情熱はブライトの知る限りかなりの物
少しオッチョコチョイなところもあるが、冷静に物事を対処する、判断力を持っている。
エルは何かと手に負う、シャングリラ・チルドレンの中にあって
わがままなところはあっても決して素直で人懐っこい明るい女の子だ。
それなのに二人は顔を合わせてはケンカばかりしている。
ジュドーが妹のリィナをアクシズに誘拐され、情緒不安定な今
ブライトの期待は、二人に掛かるのであるが
そんな二人の仲の悪さには本当にため息が出てしまう。
ルーは苦虫を噛み潰したような表情で強烈にエルを睨んではブリッジを後にした。
エルはそんなルーに向かって歯を見せ、ブライトはため息を漏らした。
ルーがエルを嫌いなのは、まず小生意気さが目についた。
志願兵として厳しい訓練に耐えて、アーガマに配属されたのに対して
エルはジュドーのおまけとして入り
モビルスーツに乗って、さも一人前面しているのがともかくムカついた。
「おや、ルーさん」
「あっ、イーノ」
肩を怒らせるルーにイーノが声を掛けた。
エルが大嫌いなルーであるが、イーノはそう嫌いでもない。
シャングリラ・チルドレンの良心とも言うべき存在の
イーノは今時珍しいほど、温厚で素直で優しい性格だった。
「どうしたんですか? 何かあったんですか?、ルーさん」
「ううん、なんでもないわ」
「さっきの戦闘でなにかあったんですか?」
「さっきの戦闘?」
「ほら、さっきゼータで戦ってきたじゃないですか」
イーノは先の戦闘、エルがゼータに乗っていた事を知らなかった。
「いやぁ、凄かったですね、さっきの戦闘、いつもニ三箇所、壊して帰って来るのに、今日はまったく壊れてないって、アスナージさん、涙を流して喜んでいましたよ。ハッハハ……」
イーノは機嫌の悪いルーを和まそうと、気を揉んやった……。
「オッ、オイ、イーノ!」
トーレスは廊下で倒れているイーノを見つけて慌てて駆け寄った。
その廊下の向こうでは更に肩を怒らせているルーが歩いていた。
(許さないわよ、あのズべ!)
この時、ルーの中で何かが変わった…………。
エルは上機嫌でシャワーを浴び終えて、オレンジジュースを飲んだ。
今日、戦闘で活躍出来て周囲から褒められた事も素直に嬉しかったが
それよりも、ルーの鼻をあかせたの事が何よりも痛快だった。
ルーがエルを嫌うのと同様に、エルもルーが嫌いである。
ルーは年上だとか、エゥーゴの正規要員だとかを盾に
色々と仕切りたがり、その癖に自分達と比べてたいした事がない。
また無茶無謀の浅はかな作戦を立てては、それに抗議を立てるとヒステリックに怒鳴り散らす。
ジュドーやビーチャは、それもルーのキャラクターとして認めているが
エルだけはルーを同じ女として認めるわけにはいかなかった。
エルは上機嫌の機嫌に任せて、鼻歌でも歌いたい気分になった。
本当に歌ってみようかなと思った、その時
扉のインターホンが反応した。
エルは誰が訪ねに来たのかと確かめると、それはさきほどまで鼻で笑っていたルーであった。
「エル、居るからしら?」
「ルー!」
エルはルーが自分の部屋に来た事に驚きながらも息を飲み
気持ちを整え、扉のロックを外した。
「あっ、居たんだ」
ルーはエルに対して、笑顔を見せては部屋に入る。
「なんの用?」
エルは怪訝な視線でジッとルーを捕らえながら聞いた。
ルーはベッドの上に腰を降ろし、フゥと一息ついては表情を整えて、エルと視線を合わせた。
「さっきの事で、謝りたかったの」
「えっ!?」
エルは意を翻したルーの言葉にサッと警戒心が沸き起こるが、ルーは素早く言葉を繋げた。
「さっきは大人気がないと言うか、ちょっと感情的になっていたいのよ。でも結果はちゃんと果たしているのに、その事を無視してエルに当たった事は本当に悪い事だと思っているわ」
ルーは真面目な表情でそう語りかけると、エルの警戒心は止まった。
元々、考えるのはそんなに得意ではないエルは
人の話を聞きながら、同時進行に考える事は苦手であり
エルはしおらしいルーに神経を奪われた。
「戦争なんだから、つまらない事にこだわっていたら、命、落としちゃうよね。私が悪かったわ、ごめんなさい、エル」
ルーがそう言って、真剣に頭を下げて謝ってくる事にエルは慌ててルーに近寄る。
「私の事、許してくれる? エル」
ルーんも懇願にエルは少し戸惑ったが、やがて、その戸惑いを振り払い
ニッコリと爽やかな笑顔をルーに見せた。
「いいよ、これからは仲良くしよ、ルー」
さばけた性格のエルは、今までの気持ちを綺麗さっぱり拭いさり
ルーに向かって明るく言った。
ルーもエルに対してこれ以上ないと言った笑顔をエルに見せる。
エルはベッドの上にあぐらをかいて座り、リラックスした雰囲気でルーに話しかける。
「私もちょっと意地が悪かったと言うか、なんと言うか、結構、自分の嫌なところをルーにぶつけていたんだと思うわ。私の方こそ謝るね。ゴメン」
「ううん、そんな事ないわよ」
ルーはそう答えつつも、心の中では怪気炎の炎が上がっていた。
「ねぇ、エル」
「なに?」
「仲直りしたのはいいんだけど、もっとエルの事、理解したいなぁって、私、思っているの?」
「理解?」
「うん、これからも一緒に戦っていくわけだし、コミュニケーションと言うか、その
……」
「うん、分かった。これから友達でいこう」
エルはそう言って、何も疑わずルーに手を差し出し
握手を求めると、ルーはそんなエルの握手に答えた。
「ねぇ、エル」
「なに?」
ルーはまたエルに問い掛けた瞬間だった。
ルーは素早く握手をしている手に力を込めて身を乗り出してはエルの唇を強引に奪った。
「ウッ、ウッウウー……」
突然の出来事にエルは何をされたのか、理解出来ずにいたが、ルーはそのままエルを押し倒した。
そこでようやく自分は、ルーに強引にキスされた事を認識したエルはルーの唇に甘酸っぱいルージュの匂いを感じた。
「フフッ」
ルーは一度、エルから唇を離し、呆然としているエルに向かっては妖しく笑いかけては大きく息を吸いこんでは、再び唇を合わせる。
そしてエルの顎を両手で押さえ、無理矢理にエルの口を開かせると、舌を忍ばせた。
ルーの舌はエルの舌をとらえ、ねっとり絡み合わせてはくすぐる様に動かし、また唾液を送り込んだ。
「ウウッ」
エルの声が漏れ喉が震えた。
ルーはエルが自分の唾液を飲んだ事を確認すると唇を離し、満足げに
うっすらと紅潮したエルの表情を見下ろす。
「どう、エル?」
ルーがそう問いかけると、エルは意識を取り戻し、更に赤くなっていく自分の顔を背けた。
ルーからキスをされた事が鮮明にエルの脳裏に蘇り、混乱が渦を巻いた。
「おっ、女同士で……」
「関係ないわよ、だって親友でしょ、私達」
ルーはそう言って舌を出してエルの頬を舐めた。
エルはくすぐったさのあまり全身を震わせた。
「こっ、こんなの、変だよ!」
エルはルーの態度に自分が背徳的な状況に立たされている事を理解するのであるが
ルーはそんなエルの心境にはお構いなしに
エルが唯一その身に纏っていたバスローブの下に手を忍ばせる。
「可愛い、エル」
ルーはそうエルに妖しくささやきかけ、エルの胸をまさぐった。
「ああっ!」
エルは体に微弱電流が走るのを感じながらも理性が激しく警鐘を鳴らした。
「やっぱりダメ!」
エルは両手で自分に覆い被さるルーを撥ね退けようとしたが
その手はガッシリとルーに掴まれた。
「私はね、エルの事をもっと知りたいし、エルにも私の事を知ってもらいたいの」
ルーはそうエルにささやきかけつつ、上半身を起こしてエルのお腹の上に重心をかける。
そして掴んでいたエルの両手を左手で胸を使って押さえつけ
エルのバスローブから腰紐を抜き取ると片方の手を強く縛り、もう片方の手も縛った。
驚くほどのなれた手つきでエルの両手首を縛ったルーはそのままベッドの上方の、固定されたスタンドライトに縛りつけた。
「ちょっとまっていてね」
ルーはそう楽しげにエルに言ってはエルから離れバスルームに向かった。
エルは呆然とそんなルーを見つめつつ、自分が手首の自由を奪われ、ベッドから離れられない状況を悟った。
「やっ、やだ」
一人にされた事に、エルは急激に不安が襲いかかってきた。
ルーにキスをされてショックを受け、
今、自分が何をされているのか、その場の認識が遅れがちになっていた。
そして気がつけば、こうして縛られている状況にエルは急激に不安を覚えた。
「お待たせ、エル」
ルーがバスルームから戻ってきた。手にはお湯くみを持ち、エルに向けて妖しく目を光らせ、エルは身を硬くした。
ルーは腰紐が抜けたエルのバスローブを大きく広げ、エルの裸身を晒した。
少女らしい真っ白な肌、十四歳にしては順調に膨らんだ胸は綺麗なお碗型で先端にはピンクの頂きがピンと立っていた。
なだらかに流れる腰のラインは大人の成熟への予感を溢れさせ、下腹部の飾りはごく控えめな物だった。
「綺麗よ、エル」
ルーがうっとりとした調子でささやきかけると、エルは照れて顔を照らす。
「てっ、手をほどいてぇ……」
精一杯にエルは言い返しては見る物の、その言葉には力がなく、弱く細い声だった。
「ほら、行くわよ」
ルーはエルのヘソに向けてお湯くみの中の液体を垂らした。
エルは一瞬、水を掛けられると思っていたが、それは粘り気がありゆっくりと落ちていく。
ローションであった。
「キャッ!」
エルはローションを掛けられたことに驚きの声をあげるが
ルーは構わずエルの体にローションを垂らした。
「ここは念入りに」
「えっ!?」
ルーはエルの恥丘に向けて集中的にローションを垂らした。
「イッ、イヤッ!」
エルは初めて感じるローションのヌルヌル感に声を出すが
それは仕掛けるルーからすればとても気持ちの良い声だった。
「どう、エル?」
感想を聞くルーに対してエルは目をつむり口を閉じては
初めて体験するローションの感覚に堪えていた。
「もっと気持ち良くしてあげるね」
ルーはそう言って自ら着ていた服をすべて脱ぎ捨て全裸になった。
ルーはエルとは違って、さすが年上とも言うべき発育度合いを見せていた。
胸は釣鐘状でふっくらと盛り上がっては張りもある。腰のくびれもルーよりも深くて長い。
ルーはローションで濡れててかるエルの体に自分の体を重ねる。
ローションは少し冷たかったが、ルーは体を擦り合わせる事で暖めた。
「あぁぁ……」
エルはローションのヌルヌル感が、ルーの妖しく裸身を絡め、くねらせる行為により心地よく感じるようになっていった。
「気持ちいいでしょ?」
「……うっ……うん」
ルーは小気味良くそう聞いた時、エルは無意識のうちにルーに答えていた。
「もっとして欲しい?」
ルーが甘味の掛かった声で聞くとエルは顔を赤くした。
ルーの言葉がとても誘惑じみた声に聞こえ、そんな自分に困惑していたからだ。
ルーはエルの胸と自分の胸をピッタリとあわせ二人の乳房が重なりあった。
「エルのオッパイ、気持ちいいわ」
ルーは胸をよじるようにして、自らの乳房をさらに強く擦り合わせ、先端の蕾が触れ合う。
そして羞恥に顔を染めているエルに顔を近づけて再びささやいた。
「欲しいの?」
エルはそのルーの言葉に警戒しつつも、なぜかその声がとても甘く聞こえた。
エルは必死で首を横に振り、断ってはみせるが、ルーは無視する。
「ちゃんと言ってくれなきゃ、分からないわよ」
ルーはそう言って、エルの恥丘に手を伸ばしクリトリスを刺激する。
「ウッ、ウーン……」
エルは全身をくねらせ必死で我慢した。
「しようよ、エル、ねぇ」
ルーはせがむようにエルにささやきかけた。
「おっ、女同士なんだから……へッ、変だよ、そんなの……」
エルはなんとかそう答えるが、言葉に力はまったく感じられなかった。
「いいじゃない」
ルーはすぐに答えてエルの頬にキスの雨を降らせる。
「ダッ、ダメだよ……」
エルが必死に理性を振り絞って答えた、その瞬間!
ルーの指が突然、エルの中に侵入した。
「イッ、痛い……」
異物の侵入に痛みを訴えるエル。
しかし、その痛みは同時に甘い快感が含まれていた。
「指は二本が限界ってとこね」
ルーはそう言いつつエルの花芯に忍ばせた指を更に奥深くへと侵入させる。
「ウッ、ウウッ」
ルーはエルの中に入れた指を出し入れし
時にはひねりをくわえ中でチョキをしたり、指を折り曲げたりと様々なパターンを持ってエルの中を刺激した。
エルは自分の中に侵入したルーの指の感触にうめき、腰が小刻みにわなないていた。
「ぬっ、抜いてぇ……」
今まで、なんとか反発していたエルの声に甘い情感がこもり始めた。
エルの体が朱に染まっていく。
下腹に宿った熱塊がどんどん膨らみ、体全体をとても熱くしていく。
「感じる、エル?」
ルーは優しく聞いた。
「かっ……」
エルはそんなルーに思わず答えようとして言葉を飲みこんだ。
「まだ足りない?」
ルーはもう片方の手でエルの胸に手を当てる。
平坦になっていたエルの乳房の乳肉を集めるように揉みあげては
くびり出されたピンクの頂きを音を立てて吸った。
「アアッ!」
エルはそのルーの愛撫にたまらず声を出した。
ルーと仲直りが出来たのは本当に良かったと思う。
だが、その直後に、この倒錯的な痴戯。
ルーがそう言った事を望んだのは分かったとして、自分はどうすればいいのか?
ルーの為を思って受け入れるのか
それとも理性を保って断るのか
その狭間で揺れ動くエルを甘い快楽のさざ波が流していく。
「ほっ、欲しい……」
エルは消え入りそうな声でつぶやいた。
その瞬間、ルーは愛撫を止めハッと顔をあげては満足げな表情でエルを見た。
「うつぶせになって腰をあげて、エル」
ルーはそうエルに指示を出し、一端エルから離れる。
エルは両手を縛られた状態で体をうつぶせにして腰をあげた。
そしてルーに視線を移すと、
ルーは背中を見せ脱ぎ捨てた自分の衣服からゴソゴソと
何かを取り出してはエルに振り向いた、その瞬間、驚愕した。
「えっ!?」
振り向いたルーは股間に黒い物体がはえていた。
それはレズビアン専用の双型ディルドーであった。
「ルー!」
エルはあまりな物を用意してきたルーに驚きのけぞろうとしたが
その前にルーはエルの腰を両手でがっしり捕まえた。
「逃げちゃダメよ、エル」
「イヤッ、イヤ!」
エルは腰を振ってルーを振り払おうとするが
ルーはそんなエルの白くせり上がったお尻に向かって容赦なく平手打ちを打ち据えた。
「痛い!」
エルは悲鳴をあげるが、それでもルーは手を休めず
二度、三度と何度もエルのお尻を打ち据え小気味よい破裂音が部屋に響いた。
「痛い……痛いよ……ルー……」
涙混じりにつぶやくエルの声に嗚咽が交わり始めたところで
ルーはようやく手を止めた。
「ハァハァ……」
ルーは息を荒げ、異様なまでに興奮した視線でエルのお尻を見る。
エルのお尻は真っ赤で、その真っ赤なお尻にルーは両手をあて開く。
そして妖しく開いた花芯にそっと指を当てて軽くなぞった。
「いやらしいわね、叩かれて感じてるじゃない」
ルーは今までの態度から考えられない冷淡な口調でエルに言った。
「ちっ、違う!」
とっさに反論したエルだったが、返ってきたのはさきほどまで響いていた破裂音だった。
「私に口答えするつもり? じゃあ、なんなのよ、これ?」
ルーはヒステリックに言い放ってはエルの顔へ指を差し出す。
エルは目をつぶってルーの指から視線を外すが
ルーはエルの髮を掴んで強引に顔を上げて見させた。
「なによ、これ、はっきりと言いなさいよ、エル」
ルーは執拗にエルを追い詰めた。
突然、人が変わったルーにエルは疑う事もなく、ただ戸惑った。
いつもなら髪を掴まれた時点で暴れていただろうが
さきほど仲直りした事で、ルーの事を友達だと認めていた為にそれが出来なかった。
エルは仲間意識と言うものとても大切にしている少女である。
だが! それがルーの計算の内だったら?……
ルーは最初からエルと仲良くなろうというつもりは最初から無かった。
レズと見せかけて徹底的にエルを嬲るのが本来の目的だった。
そしてルーはエルに仲直りしたと見せかけてはレズに持ちこみ
引くに引けなくなった状況で徹底的にエルを嬲ると決めていた。
ルーにとってはまさに復讐の時が来たと言っていい。
「綺麗にして」
「えっ!?」
「お前の蜜で汚れた私の指を綺麗にして」
冷酷に言い放つルーにエルは首を動かしルーに潤んだ瞳を見せる。
ルーはその瞬間、強烈な被虐心が沸き起こり胸が高鳴った。
(メチャクチャにしてやりたい!)
そう思わずにはいられないほどルーの体は震えた。
「早く!」
ルーがそう強く、言葉のムチを振るうとエルはおずおずと舌を出し、ルーの細く長い指を舐め始めた。
「そう、そう……」
ルーは一心不乱に自分の指を舐めるエルをあやかした。
「よく出来たわね。エル」
ルーはそこで一転して、とてもおだやかな声でエルに言う。
エルにとっては落ちつかずにはいられない優しい声だったが……
「じゃあ、ご褒美に入れてあげるわね」
「あっ!?」
落ちつきが突然、恐怖に変わった。
エルは自分の花芯に硬いゴムの感触が当てられる事を感じ、慌てて腰を逃そうとしたが
一足早くルーはバックの態勢でエルを貫いた。
「ああああっ!」
ほぼ悲鳴であるエルの声が部屋いっぱいに響き渡った。
指二本でキツかったと言うエルの花芯をまったく問題視にしていない
巨大なルーのディルドーは最初の一撃で一気に根元まで達していた。
「大丈夫よ、これぐらい」
ルーは痛ましいほど眉を折り曲げ涙が漏れたエルの表情に
興奮を隠せない表情で言いつつ、ゆっくりと抽送運動を開始した。
エルはルーの挿入に、全身に玉のような汗を浮かべながら
まさに死に物狂いで逃れようと腰を動かす。
「体の力を抜くのよ、エル! 裂けるわよ!」
ルーは腰を逃そうとするエルに脅しを掛けると、エルの腰は止まった。
そしてルーは存分に腰を打ちつける。
「あああ!」
ルーは再びルーにとっては心地良い悦逆の悲鳴を上げた。
(ああ、どうしてこんな事するのよ……)
エルにとってはあまりに巨大な擬似性器を自分の中に入れられた事は苦痛でしかなかった。
さっきまであれほど優しかったルーが人格を豹変させて自分をいたぶっている。
そんなショックがエルの中で広がり悲しみに満ちた時だった。
腰に電流のような物が走った!
それはほんの一瞬ほどであったが抽送の痛みをかき消し、ゾクッとした戦慄っがエルの中で突き抜けた。
「あら、もうディルドーの大きさに慣れたみたいね」
ルーは感心したように言ってはエルを煽った。
「やっぱりエルはスケベね」
「ちっ! 違うわよ!」
ルーの言葉に反論するエルだが、すぐに平手打ちがエルのお尻に飛んだ。
「ううっ……」
エルは再び涙が漏れた。
「私が言ってるんだから間違いないわ」
ルーはそう言って抽送パターンを変えた。
ディルドーの根元を余し、エルの浅瀬を掻き回すような抽送運動に変えたのだ。
それはちょうどエルに合った抽送を行ったとも言え、さらにそこから体を密着させてはエルの胸を両手で荒々しく揉みこんだ。
「気持ちいいでしょ? エル」
ルーはエルの耳に息を吹きかけ優しく、蕩けるような調子で言った。
エルの乳首は痛々しいほど立っている
「ちっ、違う……」
エルは目を閉じブルブルと震えながら言葉をつむぐように答えた。
「親友でしょ、私達、隠さなくていいじゃない」
ルーはそう言って右手はエルの胸からクリトリスに移動させ、指先でいじり回した。
「ヒッ!」
元々、胸を触ったり、中に指を入れて自分を慰める事が無かった
エルにとっては唯一の性感とも言える敏感なクリトリスは
ルーの執拗な肉芽責めにあい。体中に快美な電流を走らせた。
「どうなの! 気持ち良くないの。だったら、やめるわよ! やめていいのね!」
「あっ!、やめちゃイヤ!」
エルは思わずそう言った瞬間、自らの言葉にショックを受けた。
視界いっぱいに目を動かせルーを見てみれば、ルーはエルに対して勝ち誇った笑みを浮かべていた。
「やっぱりエルはどうしようもないスケベね、このドスケベ!」
そうルーが宣告した時、エルは自然に涙がこぼれた。
そしてルーはエルから手を離し、再びエルの腰を掴んでは剛直を繰り出し始めた。
再び抽送の痛みがエルの体を突き抜けた。
だが、その痛みの中にも、さきに一瞬だけ感じた電流が伴って流れた。
その痛みとともに流れる電流は次第に大きくなり
痛みを打ち消し、やがて快感そのものに変わろうとしている。
「ああっ……ううぅぅ……はぁん……」
気付いた時にはエルは声を出していた。
「ふふ、感じているわね」
ルーがそう、エルに教えた時、エルは自らの状況に気がついた。
「エル、アンタはとってもスケベな女、ドスケベな女よ、分かった?」
ルーはそうエルに問い詰めた時、エルは必死に否定しようとした。
(ちっ、違う、アタシは……)
だが、いくら理性を必死に振るおうとも
下腹で増幅された疼きにも似た熱い塊は極限にまで膨れ上がり
もうどうする事も出来ず、手遅れの状況にあった……
「そっ……そう……私はルーの言う通り……スケベな……女……」
女同士のやってはならない事をしていると言う気持ち
レズビアンと言う背徳の行為の中、気丈に奮い立たせていた
エルの理性が下腹部に感じる圧迫感から来る未曾有の快感に決壊を起こし
快感はそのまま喉元を通り過ぎか細い声となって漏れた。
「イっていいわよ、エル、イキなさい!」
エルの言葉に恍惚を覚えたルーはとどめとばかりに
自らの大きな胸をゆらし、髮を振り乱し
肌と肌がぶつかり合う音とエルの湿った吐息
ベッドのきしみが響くほど、激しく早いストロークをエルに浴びせた。
「ああっ、イク、イク、イッちゃう……!!!」
エルは喉を引き絞り、しなやかに背中を反らせた。
二人は重なりあうようにベッドにその身を重ねあわせた。
「良かったエル?」
「ハァハァ……」
「今度から二人だけの時に名前を呼ぶ時は様を付けて呼ぶのよ、分かったわね!」
「…………はっ、はい……」
「いい子ね、可愛いわエル」
ルーはエルの頭を撫でながら優しくエルにキスをした。