「しっかり、運ばんか!」
普段、温厚な技師ロメロ爺さんがクロノクルのへっぴり腰にしびれを切らして怒鳴りつけた。
(くっ、リガミリティアめ……)
クロノクルは内心毒づくも表情を取り繕い「すいません」と情けない顔で謝った。
クロノクルの潜入任務はまだ続いていた。
当初の潜入任務はリガ・ミリティアの内情調査であるが今は違う。
昨夜の饗宴でウッソに撮られたビデオテープを奪う事である。
もしそのビデオが公の物となれば、まさにとんでもない事
女王の弟どころか女王様の淫乱ブタ奴隷と呼ばれかねない代物である。
その為に、まだ痛々しい腰にムチを打ち、慣れない整備仕事をこなしていた。
(確か、ウッソと言う少年が撮影していたな)
クロノクルは休憩時間の合間を盗んで、ウッソを探した。
しかし、そんな挙動不審のクロノクルの背後に人影が走った。
「どうしたの?」
「あっ!」
クロノクルは突然、背後から抱きしめられた。
背中にあたる柔らかな感触に女だと感じながら振り向くと
シュラク隊のマヘリアがクロノクルを背後から抱きしめていた。
「いや、ちょっと……」
「怪しいわね」
マヘリアの鋭い言葉にクロノクルの緊張の糸は一気に張りつめた
が、次の瞬間に出た言葉はとても情けないものだった。
「ああ、あっ!」
マヘリアはクロノクルのズボンの中に手を忍ばせては、クロノクルのペニスを露出させては握り絞めた。
「昨夜の事が忘れられないのね」
マヘリアは楽しげに言ってはクロノクルの首筋を舐め、ペニスをしごいた。
「マヘリアさん」
「あら、シャクティ」
「キャップ帽被った整備のお兄さん、知りませんか?」
「うーん、知らないわよ」
「ロメロさんが凄い剣幕で怒っていたわ」
「ふーん」
「ところで何か、変な匂いしませんか?」
「そうかしら?」
「何か気味が悪いわ」
シャクティは足早に、ハンカチで右手を拭くマヘリアから別れた。
「昨夜、あれだけ出したのにまだ出たわ」
マヘリアがつぶやく方向の、草の茂みの奥ではクロノクルが倒れていた。
「まったくこの腰抜けが! これぐらいの物も持てんのか?」
さらに腰の角度が低くなったクロノクルに対して
メカニックチーフのロメロ爺さんの怒りは爆発した。
そしてクロノクルを呼びつけ整備技師の魂を叩きこもうとマンツーマンの説教を始めた。
ロメロ爺さんの説教は一年戦争から現在にいたるまでの、整備士としての自らの体験談がふんだんに盛り込まれ
途中、何度も話題はループしながらも終わった頃には夜になっていた。
ようやく解放されたクロノクルは食事もとらず、すぐさまビデオテープを探した。
すると、そんなクロノクルの前にマヘリアが姿を現した。
「どうしたのよ?」
「えっと……」
マヘリアを前にクロノクルはたじろいだ。
だが、よく考えれば自分は怪しいのか?
いや、昨夜の自分の痴態が収められたビデオテープを返してくれというのは別におかしくない。
むしろ、当事者であるマヘリアはそのビデオテープの所在について知っているのではないか?
「あの……」
クロノクルはビデオテープの所在をマヘリアに尋ねた。
「ああ、あれね」
「かっ、返してくれ、あれは……」
クロノクルは、普段の冷静をまったく感じさせる事なく、必死にマヘリアに懇願した。
そしてそんなクロノクルにマヘリアはなんとも不吉さを漂わせる楽しげな笑みを送った
クロノクルは再び昨夜の狂った饗宴が開かれたシュラク隊の部屋に向かった。
話によると、ビデオテープはシュラク隊、リーダー、ジュンコが持っていて
相談次第で返してもいいと言う話しで落ち着いた。
クロノクルはその話しに対して、拳銃を用意した。
相談次第がどんなものであれ、万が一、返してくれなかった場合には
強行手段をとるつもりだ。本当は使いたくないのであるが……
クロノクルはそう迷いながらシュラク隊の部屋に訪れた。
「えっ!?」
部屋に入ったクロノクルが見たものは、全員が下着姿のシュラク隊の面々であり
部屋の真ん中にはジュンコがイスに座っている。
(これはなんとも……)
クロノクルはさきほどの迷いはどこへやら
すぐさま下着姿のシュラク隊員に目を奪われ圧倒された。
ストライプ系のブラジャーとパンティーのヘレン
定番系の黒で決めたのコニー
薄いピンクのTバックヒモパンのペギー
上と下、ともにワインレッドのエスニック模様のマヘリア
そして白の総レーススケスケにガーターベルト装備のジュンコ
クロノクルの視線は、それぞれ鮮やかな下着姿のシュラク隊員の光景にふらふらとしていた。
「ビデオテープを返して欲しいって?」
「あっ! そうだ!」
当初の目的を思い出せれたクロノクルは襟を正してジュンコに答えた。
「べつにいいじゃない。昨夜、あれだけ気持ち良かったんだから、細かい事は気にしなさんなって」
「そっ、そんな事ではない!」
明るく笑い飛ばすジュンコに、細かい事ではまったく済まされないクロノクルは激しく言い返した。
さすがに、その様子にジュンコはクロノクルの様子が真剣であるのを感じとっては表情を整え直した。
「そうだね。じゃあ、こうしようじゃないか」
ジュンコはクロノクルから目を離しシュラク隊、メンバー達を見まわした。
「昨日、あれだけ気持ちイイ思いをしたんだから、お返しするのはどう?」
「お返し?」
「そう。と言っても、アンタが早漏なのは昨日で実証済みだから、この中で一人でもイカせられれば、OKと言う事にしましょう」
「なっ!」
クロノクルは再び昨夜の狂った饗宴が行われるのに眩暈を覚えた。
しかし、条件は絶対に無理と言うほどでもない。
「それじゃ〜、どうぞ〜」
ジュンコがまったく余裕の声音でもって開始を合図する。
シュラク隊は動かない。みんなクロノクルに対して余裕の笑みを浮かべている。
(なんと言う、だらしない女達なんだ……)
クロノクルはこうもあけっぴろげな女達を前に嫌悪の憎を募らせるが
ここまで来て引き下がるほど女々しくもない。
クロノクルは服を全部、脱ぎ捨てては、とりあえず自分から一番近かった、コニーへ向かった。
(見ていろよ!)
クロノクルは自らを奮い立たせてはコニーに向かって行ったが
コニーは身を乗り出しクロノクルのペニスを口に含んだ。
コニーの頭が正確に三回半前後し、クロノクルは震えた。
コニーはクロノクルのペニスから唇を離しては、喉を鳴らして飲みこんだ。
「お粗末でした」
コニーのコメントにシュラクメンバー全員は腹を抱えて笑った。
笑われたクロノクルは自らの早漏ぶりに顔を真っ赤にさせては部屋を見まわした。
(なっ、なにがおかしい…………チクショウ!)
クロノクルは涙が漏れそうになりながら、あたりを見まわすと一番
大きな声で笑っていたヘレンが目に入った。
(メチャクチャに犯してやる!)
クロノクルはそう激しく思いたっては乱暴にヘレンの上に覆い被さり
下着をむしりとった。
「きゃっ!」
さすがにヘレンも、そんなクロノクルにの行動に驚いて声を出した。
(ふふっ、もっとわめけ!)
クロノクルはさきほどまで自分をバカにしていた笑いが被虐の悲鳴に変わり
気分を良くしつつヘレンのアソコにペニスをあてがった。だが!
「乱暴はいけないわね、そういった、悪い子にはお仕置きが必要ね」
いつのまにかジュンコがクロノクルの背後に立ち
クロノクルのアヌスに昨夜のディルドーをあてがっていた。
部屋にクロノクルの被虐の悲鳴が響き渡り、クロノクル自身がメチャクチャに犯された。
(もう、だめだ……)
クロノクルはうつ伏せになり、ペニスのジンジンする痛みに耐えた。
「ギブアップ?」
クロノクルとは対照的にジュンコはスッキリとした表情でクロノクルに聞く。
(クソッ、こうなったら……)
クロノクルはこの部屋に来るまでずっと悩んでいた。
脱ぎ捨てた服の内ポケットにある拳銃の事が脳裏に浮かび上がった。
「まだやれるわ」
ふとクロノクルのかわりにマヘリアが答えた。
(えっ!?)
マヘリアはクロノクルを仰向けに寝かせてはブラジャーを外した。
「まだ、私達が残っているわよ」
ペギーもマヘリアと同じくブラジャーを外した。
ペギーとマヘリアの二人は、このシュラク隊の中で特に目を見張るほど
豊かな白い乳房をしていた。
「おっ、おい、ちょっと待ってくれ、今は、あっああ!」
休憩を申し込もうとしたクロノクルに、マヘリアとペギーは、クロノクルの乳首を片方ずつ吸いあった。
クロノクルはたまらず喘いだ。
ペギーとマヘリアの二人はそのままクロノクルの全身の思い思いの場所を舐め
やがて下へと降りていっては、クロノクルの萎えきったペニスを同時に舐め合う
クロノクルのペニスは今まで目を見張るほどの回復力を誇っていたが(早漏でもあるが)さすがに連日の酷使もあって勃ちが悪かった。
ペギーはそんなクロノクルのペニスを胸で挟んだ。
「うっ!」
あまりにも甘美で柔らかな感覚にクロノクルは喘いだ。
感じるたびにペニスに痛みが伴ったが、さらに感じさせようとマヘリアも自分の胸でクロノクルのペニスを包む。
マヘリアとペギーの二人がかりのパイズリにクロノクルは悶絶し、さらに二人の胸の間より出た肉傘をマヘリアとペギーの二人は争うように舐め合った。
「あっ、あああ!」
クロノクルはとてつもない快感と脳裏に激しい頭痛を帯びながら射精し、二人の顔に熱流をほとばしらせた。
マヘリアとペギーは顔に飛び散ったクロノクルの精液を舐め合い綺麗にし合った後は、口に溜めた精液を弄ぶようにキスして口移ししあった。
(もっ、もう、ダメだ……)
クロノクルは真剣に打ち止めになった自分を感じた。
だが、ペギーとマヘリアの二人はまだまだやる気充分であった。
「フフッ」
ペギーはふとクロノクルに右手の人差し指で唇をなぞる。
ペギーの右手は薄い透明のゴム手袋をはめられていてペギーはじつに嬉しそうに(スケベそうに)クロノクルに微笑んでいる。
「ちょっ、ちょっと、やめてくくっ!……」
クロノクルは昨夜の出来事が明確に蘇り、悲鳴をあげた。
ペギーの前立腺マッサージにより再びクロノクルが蘇った。
ペギーは手袋を脱ぎ、さっそくクロノクルの上に跨った。
「アッ!」
先を越されたマヘリアは羨ましげにペギーを見つめつつ、すぐに気を取り直し
クロノクルにディープキスをする。
「ハァハァ……」
ペギーが喘いだ。さすがのクロノクルもここまで出し尽くせば長持ちする様になっていた。
クロノクルは頭痛と快感が交互に押し寄せ、意識が朦朧とする中、ふと耳元で
「頑張って」
と聞こえた。
(空耳?)
クロノクルがそう疑問に思っているとマヘリアがクロノクルの唇から離れ
クロノクルの頭を跨いだ。
「舐めて」
マヘリアは熱っぽくクロノクルに言い。
クロノクルは促されるままマヘリアのアソコを舐めた。
マヘリアはクロノクルにクンニリングスされながら、騎乗位で腰を振り続ける
ペギーの自分に負けない豊満な胸に手を当ててディープキスをしては
ペギーもマヘリアの大きな胸に手を当て、互いの乳房を乳繰り合った。
「今度は長くもっているわね」
ジュンコと、残りシュラク隊メンバーはクロノクルとマヘリアとペギーの絡みを見入っていた。
「あああん!」
ペギーがマヘリアから唇を外し、大きな声を漏らした。
クロノクルはマヘリアに跨がれて、ペギーの顔は見えなかったが、その声に大きく自信付けられた。
(いっ、いける!)
そう思い立ったクロノクルはいてもたってもいられなくなり
マヘリアを押しのけるように上半身を起こしては、自ら上になって最後の攻めに入ろうとした。
押しのけられたマヘリアは放り出された様子で重なり合うクロノクルとペギーを淋しげに見た
その時、ちょうどマヘリアにクロノクルのお尻が目に入った。
クロノクルのお尻はジュンコの肛虐もあって赤かった。
「あっ! あっ!」
上になったクロノクルは自らの抽送に表情を歪ませるペギーの反応に自信を深めた。
(今度こそ、いける!)
そう思った矢先だった。腰に爆発的な快感が走りぬけた。
マヘリアがクロノクルの、ジュンコの肛虐によって傷ついた
アナルをいたわるように舐めていたからだ。
「あっ、ああああ!」
あと一歩のところまで来たクロノクルは、マヘリアの優しいアナル舐めに持続力を奪われペギーの中で果てた。
(もう、終わりだ……)
クロノクルは射精の後の頭痛に耐えながら、自分に残された手段は
シュラク隊を殺してでもビデオテープを奪い返すしかないと思っていた。
「最後は私ね」
マヘリアはようやく自分の番が回って来た事に楽しそうであり
クロノクルのペニスを口に含もうとした。
しかし、クロノクルは無言でそんなマヘリアを払いのける。
マヘリアはあきらめず、クロノクルのペニスを追いかけた。
(なんて淫乱な女だ!)
クロノクルは内心、マヘリアを強く罵った。
「頑張りな、あとはマヘリア一人だけなんだから」
ジュンコがマヘリアを拒絶するクロノクルに声を掛けた。
「フフッ、マヘリアはあんたの事、気に入ったみたいね、同じシスコン同士、いや、マヘリアの場合はブラコンだっけ?」
「姐さん!」
ジュンコの発言にマヘリアは強く反応を示した。
クロノクルは一瞬、なんの事を言っているのかと思えば
マヘリアは恥ずかしげな顔でクロノクルに顔を向ける。
「私には弟がいたのよ」
「弟?」
「うん、とっても可愛がっていた……………………もう、死んじゃったんだけどね」
マヘリアはそこまで言うとニッコリとクロノクルに向かって笑い
クロノクルのペニスを口に含んだ。
(弟が…………)
クロノクルはマヘリアの告白に意識を奪われ、ぼんやりと浸った。
「あんたの姉さんが生きているのなら、マヘリアの分まで大切にしておやり」
ジュンコがしんみりそう締めくくった時
クロノクルは自分の萎えきったペニスを頬張るマヘリアに対して不意に愛着心が沸き起こった。
マヘリアは必死でクロノクルを勃たせようと、額に汗を浮かばせている。
(くっ、これしきの事でぇえ!)
クロノクルは自らに気合を入れ強く自分自身を奮い立たせた。
「あっ!」
突然、クロノクルのペニスが大きくなったのを感じたマヘリアはクロノクルのペニスに唾液の糸を引かせながら顔を上げ、クロノクルを見つめた。
クロノクルさきほどまでの辛い表情が嘘のように
強く引き締まった表情でマヘリアを見つめている。
マヘリアはそんな強く自分を見つめてくるクロノクルに照れて顔を逸らした。
「勘違いしないでよね」
マヘリアはクロノクルと顔を合わせず言った。
「ああ」
クロノクルは静かにうなづきながら、マヘリアの上になり足を大きく開かせては挿入した。
「ああああっ!」
一際情熱的なマヘリアの声が部屋に響き渡った。
「今夜のMVPはマヘリアだね」
ジュンコの言葉にクロノクルとマヘリアを見つめる
シュラク隊のメンバーの誰しもジュンコの言葉に異存はなかった。
ようやくラゲーンが見える位置までやってきたクロノクルの右手には一本のビデオテープがあった。
忌々しい光景が収められたビデオテープであり
取り返した瞬間、すぐに捨てるつもりだったが、なぜかクロノクルはここまで持ち帰ってしまった。
クロノクルは、最後にこのビデオテープをどうするか考えた末、出たのは自嘲めいた笑いであった。
「置いとくか」
クロノクルはビデオテープを捨てる事無く、こんな物でも一つの思い出の形として残しておく事を決めた。