79 :
黒林:
「アムロ・レイ…、よもやこの世界にまで着ていようとはな。」
「連邦の白い悪魔め、貴様のせいでドズル閣下は!」
「それはそうと、さっきからこそこそしている鼠はどうする?」
アスランの心拍数が急に高くなり、心臓がバクバクと脈をうち始める。
「出てきたまえ」
派手な金髪が大きな声で命令するとアスランは物陰から出て手を上げ三人の前に立った。
「さっきはガンダムといったな。貴官らの官姓名を聞かせてくれ」
三人の銃口が向けられてもアスランは動じることなく強気な質問を投げかける
「それを聞くということはそちらも”あちら側”から来た人間ということかな?」
この堂々とした物言いと全てを見透かしたような目…
アスランは派手な赤い男からはデュランダル議長に近い何かを感じた。
「先に質問をしているのはこちらだ!」
「強気な男だな、いいだろう。
私はネオ・ジオンの総帥シャア・アズナブル」
「ジオン軍キマイラ隊隊長ジョニー・ライデンだ」
「アナベル・ガトー少佐だ。」
「ちょっと待ってくれ!ジオン?ネオ・ジオン?それは地球連合軍の部隊名か何かか?」
「地球連合軍?地球連邦軍ではなくてか?」
「は?」
「落ち着くんだ二人共、我々三人も世界は同じでも違う年代から飛ばされてきたわけだ。
この彼が我々三人より遥かずっと未来、過去の時代から来たということもありえるだろう
最も、ガンダムという名前を知っている以上過去から来たということはないだろうがな。」
シャアと名乗る男の言葉にジョニーは納得した。
「俺はアスラン・ザラ。ザフトのミネルバ所属であったが、わけあって艦とは敵対しているから所属はない。
「守るべき自分の戦艦から離れ刃を向けるとは…なんという卑劣な」
「ガトー少佐ぁあんただって母艦をほったらかして脱出したじゃねぇかよ
俺は最後まで戦ったけどな」
「ええい黙れキシリアの犬が!」
「アスラン君、我々は君を歓迎しよう。」
「こちらはついこの間この世界に来たばかりで情報が不足しているので助かります。」
シャアとアスランは握手を交わした。
「きゃー!」
近くでメイリンの声が響く。
アスランは急いで飛び出しメイリンの元へと走った。