グレートメカニック8月号SEEDDESTINYメカニック特集番外編「地球連合軍 後編」
■地球連合軍の戦時体制への移行
まず、ヤキン・ドゥーエ戦役が勃発してから、ユニウス戦争が終結するまでの地球連合宇宙艦隊の行動を見てみると、
月面における軍事作戦に特に戦力を集中させているのが分かる。
また、地球全土が戦時体制に移行した直後の地球軍の装備の生産状況では、メビウスシリーズと宇宙艦の建造が総生産数の65%を占める。
開戦前の地球連合宇宙艦隊はドレイク級駆逐艦450隻、ネルソン級戦艦95隻、アガメムノン級戦闘空母27隻、メビウス5400機という状況であったが、
開戦からわずか一か月後のグリマルディ戦線の時期においては、ドレイク級駆逐艦1117隻、ネルソン級戦艦214隻、アガメムノン級戦闘空母37隻、メビウス7200機と
大幅に増強が成されている。
特にヤキン・ドゥーエ戦役の開戦によって通商破壊戦を重視していた連合宇宙軍部の「水雷デストロイヤー艦隊構想」に基づいて、ドレイク級は集中的に建造された。
この時点で地球連合宇宙艦隊は主力機動艦隊を10個、水雷デストロイヤー艦隊を30個、その他各サイドの防衛艦隊が30個という規模であり、これはザフト宇宙艦隊の12倍の物量である。
軍事予算への投入総額は戦時体制に移行した直後に円換算で915兆円が計上されている。
この数字からも、いかに地球連合の地力が凄まじいかが分かる。
■地球連合主力宇宙艦隊の軍事行動
第1機動艦隊:開戦後のグリマルディ戦線東部方面において、包囲されている第2艦隊を救出に成功。
新型MAのメビウスによる一撃離脱戦術によって、グリマルディ戦線東部のザフト軍を壊滅させる。
以後、月面の連合宇宙軍基地を17回にも及ぶザフト軍の攻撃から守り抜いた。
旗艦はアガメムノン級ネームシップ「アガメムノン」。指揮官ダグラス・ベイダー大将。
第2機動艦隊:開戦後のグリマルディ戦線西部方面に侵攻してくるザフト軍を迎撃。
新型のメビウスは第1機動艦隊と地球周辺のコロニー防衛隊に優先的に配備されていたため、
旧型のミストラルで対応せざるをえなかったものの、無理にザフトのMSにドッグファイトを挑まさず、
密集体系で艦船に隣接させて機関砲による集中攻撃を展開、これによって艦隊の強力な対空防御と相まって凄まじい弾幕を生み出し、
ザフト軍のMSの機動力を完全に封殺する事に成功。直後に駆け付けた第1機動艦隊と共にグリマルディ戦線を生還。
旗艦「アレクサンドリア」。指揮官マイケル・F・カーター中将。
第3機動艦隊:グリマルディ戦線西部方面にてザフト軍と交戦。メビウスが未だに配備されていなかったものの。
艦隊をドレイク級からなる高速艦隊とネルソン級、アガメムノン級からなる重機動艦隊に分かれさせ、
重機動艦隊による連続砲撃をザフト軍の正面より行い、ザフト軍の意識を重機動艦隊に集中させる事に成功する。
その間、高速艦隊がアステロイドベルト帯を隠れながら、ザフト軍の背後より急襲、魚雷の全力投射でザフト軍は大打撃を被る。
第1機動艦隊と第2機動艦隊のグリマルディから撤退させるため、自ら囮となって踏みとどまり、最後は司令自らがサイクロプスの自爆システムを作動。
ザフト軍の月面艦隊の大半を巻き込んで全滅した。
旗艦「アドミラル・クズネツォフ」。指揮官マキシム・ゼーノフ中将。
第4機動艦隊:地球低軌道上で第8機動艦隊とローテーションを組み、哨戒任務に当る。
アラスカ攻防戦の直後にグリーンランドに連合軍総司令部が移ったため、
グリーンランドへのザフト軍の降下を抑止するための常駐艦隊として戦力が増強された。
ザフト軍はグリーンランド基地への降下を目的とする地球低軌道制圧艦隊と降下部隊による侵攻を開始。
第4艦隊は左右両面からドレイク級の魚雷と対空誘導弾による飽和攻撃を行いザフト軍の足を止めつつ、
ネルソン級、アガメムノン級が正面から一斉掃射を行う「ネオ・クロスファイア戦術」を展開し、
ザフトの制圧艦隊と降下部隊を殲滅した。
旗艦「クイーン・エリザベス」。指揮官イレーナ・ツェレンコワ少将。