その日大天使高校の紅白戦が行われた
ピッチャーは煌、対するバッターは宗男
煌は投球練習もせずに主審にプレイするようにと申告した
宗男は自分の投げる球が全て読まれている
少しでも時間を与えればそれだけ相手に作戦を練る時間を与え不利になる
宗男への対策はとにかく考える時間を与えずテンポよく投げることだ
主審「ストライーク!」
煌の放った速球は音があとからやってくる音速を超えた直球だ
まともなバッターでは捉えることが困難で宗男もわかっていても手が出ない
宗男「ははっいい速球だ」
2球目 バットをかすめるような鈍い音がしボールがキャッチャーの前に転がる
宗男のセーフティバントだ
宗男が猛スピードで1塁めがけて走るがキャッチャーがボールをすぐに拾い宗男に向かってなげつける
ボールは間一髪のところで宗男にぶつかりアウトという審判の声があがる
宗男「いいかお前ら 初級は振るな とにかくあいつに球数を多く投げさせるんだ」
宗男の声がグラウンド内に響き渡るが…
カィン!
煌の投げたボールはミットに収まらずバットにあたり小フライになる
煌はストライクを放らずにバッターボックスに立つバッターが握ったバットにわざとあて
それで1球でアウトをとり相手の戦術を逆手に取り逆に崩しにかかった
3番も同じようにアウトになり攻守交代となる
「1番…ファースト、閼伽井 才」
眼鏡をかけ髪を茶に染めいかにもスポーツマンらしくない外見の選手がバッターボックスに立つ
大天使高校で目立った活躍もなくずっと控え選手で影が薄い彼に油断した控えピッチャー洲角 和は
コースが甘めのカウント稼ぎのシンカーを投げる
「え?」
そのボールを才が真芯でとらえ観客10万人を超える満員の観客スタンドにボールを叩き込む
先頭打者ホームランだ
一斉に観客が湧きあがる
その歓声の中高らかに握りこぶしをあげダイヤモンドを一周する才
何これ全く面白く無いんですけどw
マリュー「ふふ」
才の完璧なホームランを見て女神のように微笑むマリュー
初級を完璧に捉えられ地面に膝を付け愕然とする和
もはや勝負は決したという雰囲気だった
宗男「ピッチャー交代だ 俺が出る
州角、お前は守備につけ」
思わぬ選手交代にグラウンド内がどよめく
宗男にピッチャーの経験はなくその宗男がマウンドに上がったのだから当然か
しかし宗男には抜群のセンスがあり肩も強く送球の精度も高い
もしかしたらピッチャーもできるのではないかという考えはナインにもあった
宗男「うおおおおおおおおおおおおおおおおお」
バッターの手元でボールが右に左に上に下に不規則な変化を続けバットが空を切る
宗男「見たかこの縦横無尽の変化球を これが俺の空間認識能力を駆使したガンバレルボールだ」
やべえ面白い
ガンバレルボールの真相がすごい気になるb
職人さん忙しいだろうから無理せず頑張って
無趣味で楽しいことなんて何もなかった俺だけど
この職人さんのSSで生きる希望が持てた
マジ頑張れ
甲子園編が見たいけどいつになるかな
気長に待ってます!