意外とないよな、他のも混じってるのはあるけど
4 :
1:2009/08/06(木) 11:38:35 ID:???
ソレスタルビーイングとアロウズの戦いも最終局面を迎えようとしていた
しかし圧倒的な物量の前に押されていくソレスタルビーイングの面々
(皆の命が……消えていくッ!)
瞬間、刹那の感情が爆発する
「そんなこと……させるかァーー!」
TRANS−AM BURST
純粋種のイノベイターとして覚醒した刹那の叫びに
00ライザーが真の力を解放する
(変われ刹那、変われなかった俺の変わりに)
刹那の頭にロックオン、ライル・ディランディの言葉が蘇る
「そうだ……未来を作るために、俺達は変わるんだァーー!!」
瞬間
辺りが光に包まれた
数瞬意識が飛び、覚醒した刹那は先ほどまで自分が戦っていた宇宙ではなく
基地のようなところに場所にいることに気づく
「スメラギ!ロックオン!アレルヤ!ティエリア!
ここは……一体どうなった」
ドコーン!
近くで大きな破壊音
「あれは……ガンダムタイプ!?」
刹那が見たのは基地を襲撃する緑と水色、黒の見たことないガンダムだった
うーん、やっぱ俺文才ないなw
機体持ち込みなのか否か、一期からか二期からかでも結構変わるな
一期の刹那はラクスに懐柔されそうだが、二期の刹那は独立勢力を立ち上げそうだ
そもそも太陽炉の無いMSをガンダムと認めるかどうか
種死かよ
とりあえず続けて
糞スレ
終了
ぶっちゃけ刹那がラクスに成り代わるだけだろう
嫁補正ですか?水島補正ですか?
刹那が無双するだけなのか刹那を使ってラクシズを叩きたいのか、はたまた刹那をマンセーしたいのか生温かく見守ってやろうぜ
リボンズだけ種まで戻って色々と裏から手を回してるってのはどうよ?
人類を管理するデスティニープランとか好きそうだし
刹那の思考はザフトや連合よりラクス寄りなんだよなぁ
ズンボリ様と議長がなんか喧嘩してた
太陽炉持ちの機体ってどう考えても種じゃ強すぎるだろ
キラ「そこのガンダム、君は一体何者なんだ!?」
刹那「チョリーッスwwwやっべ、マジヤッベ、お前のガンダムメチャカッコイイみたいな?
俺的には運命とか感じちゃう感じ?www」
刹那さんじゃないっすかwwwチョリーッスwwwww
フリーダムが暴れまわるも
ジンクス出て来たらボコボコにされるキラ
和田に乗り換えるも、動くジンクスを落とせないキラ
全て知ってます的な雰囲気を醸し出すも
ラストまでリボンズにされるがままのラクシズ
何故か連合側でジンクスを率いて戦うキラ
マイスターフルボッコになるも、小物様、ラクスを抹殺して一期終了
第二期ではアロウズに入隊してルイスを寝取るキラ
しかし、ラストはサジルイ復縁でショボーン
ラストでは、マネキンの離反に乗っかってフルバースト
メインストーリーは動かず
正直フルバーストで落とされるほどぬるいパイロットはアロウズにいない気がするんだが
あいつら名無しでもマイスターとそこそこやり合えるんだぞ
ディバインコピー戦なら大活躍できるだろうが
フルバーストするも当たらない
結果、戦場を七色に照らす照明さん係に
お前らの妄想はわかったからそれを文章にしろよ
敵の攻撃を止まって受ける癖のあるキラさん
うっかりGNソードを受けてしまい、盾ごと真っ二つにされちゃうキラさんだ
GNソードってPS装甲に通用するのか?
知ってるかい?
ウィンダムってVPS装甲なんだぜ
>>26 PSは弱点多いし殺リ方によるとしか……
装甲の継ぎ目狙えばアーマーシュナイダーでもでも通るし
ガーベラなら技量次第で普通に両断できるから技量次第で行けるんじゃね?
あと地味に衝撃に弱いからブレイド系で乙りそうだ
29 :
通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 20:05:33 ID:vjpfCScS
そういや00世界のガンダムって
GN粒子の量や濃度で武器の威力から装甲の硬さまで変化するんだよな
>>27 バルカンで落とされるPS装甲MS・・・なんというテキトー設定って感じだったな
盾でビーム受けたら
胴体真ん中から爆発しちゃうウィンダムたんカワイソス
ってゆーか
和田も隠者もVPSなんだよね
書く奴いないのかよ
「この三機、ガンダム……?」
データに無いタイプ。GNドライヴの意匠も外観では確認できない。
何も無い。
そもそもここは何処だ。コロニー内と思われる構造物の内部。襲撃された
基地施設。目の前の3機がやったのだろう。通信回線は繋げそうもない。
と、いうよりも迂闊に素性を晒すわけにもいかなかった。
理屈ではない。根拠もない。しかしこの三機は、このMSは――
「ガンダムではない」
レバーを握り直し、自身を奮い立たせる。
捕まれば探られる。俺も。00ライザーも。ツインドライヴシステムを公に晒すわけにはいかない。
この場は早々に立ち去りたいのが本音だが、相手方はそれを許してはくれないらしい。
「武力を行使している以上、介入対象ではある。ならば――」
自身を納得させるかのように言い聞かせ、00ライザーのGNソードUを抜き放った。
抵抗の意思表示を合図に三機が戦闘機動を始める。緑の機体と青のそれは後方に。
黒い機体は旋回して00ライザーに向かって突進。この対応の早さ。
ある程度の訓練を受けたものであろう事がわかる。
それは刹那も同じ事。左手に忍ばせていたビームダガ―がその表れ。
「!?」
黒い機体のパイロットに回避運動を取らせる猶予など無い。完全に殺りに
いっていた。超人的な反射が機体を反らせたのは僥倖だった。ビームダガ―
は難なくコクピット側面を掻っ攫った。
「このっ……!」
ダガーを命からがら回避した黒い機体のシートでパイロットの少女が虚勢を
貼るとともに、正体不明のMSが「近接武装による射撃」を行った。
その少女、ステラ・ルーシェが瞬きをする感にスティング・オークレー、アウル・ニーダ
の機体は打ち抜かれていた。恐ろしく正確に。彼らの生存は絶望的だった。
なんかめんどくさくなってきた。
Gジェネのせっちゃんマジでツヨスw
射撃以外はガンガン伸びる伸びる
さすが純粋種だなんともないぜ
刹那「教えてやろう、俺はあと二回変身を残してる」
実際まだ劇場版あるしな・・・伸び代はある
むしろブシドーをCE世界に連れて来たほうが良い。
ガンダムばっかりで奴は狂喜乱舞する。
39 :
通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 06:07:44 ID:0tsZAzrC
ブシドーはスカグラ乗っても血反吐はきそうだなw
>>35 刹那以前にダブルオーライザーが凶悪すぎる…
強すぎだろあれ…
あんなんと戦わされてたイノベたちには同情するわ
おおざっぱに
001期MS=種MS
002期MS=種死MSでおk?
ウォーズのムービーの自由正義vsスローネ見ると三馬鹿と同程度っぽいし
そのムービー基準はねーよwww
それじゃ運命が掌ビームでサテライトキャノン止められるじゃねーかw
>>42 でも止めきったところまで描写されてるわけじゃないしな。>運命が掌ビームでサテライトキャノン止める
どう考えてもあの後で押し流されてるだろ…
フラッシュシステムの一斉射撃もシンパルスにあっさりかわされてたし、所詮GジェネにおけるXの扱いはその程度なんだよ
45 :
通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 00:58:13 ID:de4eXmXV
擬似とはいえ、太陽炉積んでるスローネを止めるなら
最低でも自由正義か、セカンドステージは必要だと思う
ってよく考えたら三馬鹿って種割れ自由正義とほぼ互角だったんだよな
クロスオーバーでのデフォルメとしちゃ結構妥当な線じゃね?
ムービー見る限り
機動性 スローネ組>自由正義(ヨハンが自由正義に「その機動性では」と甘く見る発言)
パイロットの腕 キラ≧凸>トリニティ(キラ凸が「そんな腕前で何で向かってくるんだ」と発言)
ムービー見る限りこんな感じだったような・・・キラって動いている相手にもちゃんと戦えたんだなと感心した
ムービーには嫁によって手が加えられてるからあまり参考にならない
嫁にそんな権限あるわけねえだろw
むしろ嫁や監督が関わってないからちゃんと動いてるんじゃね?
Gジェネのパルマ優遇は異常
Pのムービーではダークネスフィンガーと拮抗してたし
>>46 ゲームとアニメは別物ですよw
そもそも
> パイロットの腕 キラ≧凸>トリニティ
からして有り得ないからなw
それとも釣りですか?
ところでキラさん(笑)は
(キラ凸が「そんな腕前で何で向かってくるんだ」と発言)
とか機体性能のお陰でやりたい放題やってただけのゴミのくせになんでこんなデカイ口叩いてんの?
流石にトリニティ以下はなくね?
あいつら腕がいい描写ゼロだぞ
ムービーではこうだった、というのをゲームとアニメは別物だと否定しておきながら
自分はゲームでの発言(「そんな腕前で何で向かってくるんだ」)と
アニメでの描写(機体性能のお陰でやりたい放題やってただけのゴミ)を混同して叩くって支離滅裂すぎね?
機体性能置いといたら、少なくとも腕前は三馬鹿>トリニティだと思う
>>52 ヒント:雑魚の赤福にいいようにやられたキラ
しかも見苦しい言い訳のオマケ付き
>>53 >>46がそもそもおかしいから仕方ないw
>>54 常夏>(越えられない壁)>鳥なのは間違いないな
ストライクフリーダムごと
GNソードで真っ二つな模様
GNソードでストフリ斬れんの?
真っ二つです
GNソードが?
「そんな腕前で何で向かってくるんだ」というキラさんwww
アスランが助けなければ俺のファングの餌食になってたなwww
次男乙
ごひのセリフにあの切り返しをしたときのトレーズ様のエレガントさは異常w
63 :
62:2009/08/21(金) 20:45:20 ID:???
誤爆orz
結局ラクス達も戦争を混乱させてる要因だし
刹那「対象を紛争幇助対象と断定。エクシア、刹那・F・セイエイ目標を駆逐する!」
とかいいつつキラ全軍に襲い掛かるのでは それこそ一期で両軍に攻撃したときみたいな
しかし一人だと活動に限度がな……
ザフト、連合、オーブ、ラクシズ
どこに所属するのも違和感あるなぁ
んでもあの世界、結構色んなヤツがMS持ってるし
ジャンク屋なんてのもいるし、補給には困らない気がする
いっそ独立勢力とかw
そういや、PGのって00単体じゃなくて
ダブルオーライザーなのな。
刹那1人こさせるのには全く魅力を感じないな
そこまで魅力的なキャラでもないし、ただダブルオーライザーがチートなだけの存在
せめて他のキャラや機体も連れてくるか、世界観そのものを融合させるぐらいのことやらないと
69 :
通常の名無しさんの3倍:2009/08/23(日) 07:16:57 ID:QrUx557W
仮にCBの実働部隊が丸ごといたとして
イオリアの計画がない世界で武力介入するかね?
っつーか、CBメンバーがCE世界見たら
どうなるか普通分るだろJK
「この世界民度低過ぎ。紛争根絶無理。帰る。」
ってなるけどな俺ならw
CBみたいなのがそんな上から目線で見てたらムカつくけどな
CBだってどうしようもない連中じゃないか。
ラクシズと比べたってドングリの背比べだ
>.73
本編見てから言え
>>73 片方とてつもなく巨大なドングリっすね( ゚д゚)
ベクトルが違うだけで糞さは似たようなもんだろ
監督・脚本家の能力にとんでもなく差があるがな
何故かこの流れで引っ張りだされる監督・脚本
わかったからいい加減介入させようぜ
とりあえず種死でトランザムバーストなんかされたら気が狂いそうだ
キラやラクスの脳内なんか見せられたら
ひろしみたいに
「なんだ!?この気持ちワリィ感じは!?」ってなるわ
脳内垂れ流しってのもどうかと思うけどな
案外なにも考えてなくて伝わるものも皆無だったりしてw
素人にネクロノミコン読ますような真似をw
キラ「僕は戦争を終わらせたいだけなのになぜ邪魔をする!?」
刹那「貴様は歪んでいる!」
キラ「何!?」
刹那「世界の為といいながら結局は個人の思惑で動いている貴様は・・・貴様らを俺は認めない!」
アスラン「お前こそ、その力をなぜ平和のために使おうとしない!?なぜ争いでしか解決しようとしない!」
刹那「貴様がそれを言うか!」
こんな感じだろうか
ラクシズもCBも全滅でハッピーエンドだな
刹那はひたすら世界の歪み(笑)を繰り返しとけばそれっぽくなるよ
刹那三大ワード
・世界の歪み
・俺がガンダムだ
・お前はガンダムではない
劇場版の新ダブルオー、ファンネル系兵器持ちらしいな
なんかソードみたいな形してるので一応ファングか?
CBとラクシズで戦い合ってどっちも消えてくれたら世界も平和になるな
その場合の平和は議長がレクイエムうちまくって強引に進めたDP世界だけどな
まあラクシズ世界よりかはましか・・・?
自称抑止力な人達に監視されんのもあれだけどな
レクイエム、ネオジェネシスってライザーソードでぶった切れる大きさだっけ?
参考までにライザーソードの長さは10000km
まあ斬れるかどうかは対象の素材にもよるだろうが
もし斬れるならGN粒子巻きながら接近→レンジに入ったらライザーソードで
議長ジブリール涙目な感じが
すくなくとも発射口や中継ステーションは刈れそうだ
97 :
通常の名無しさんの3倍:2009/08/25(火) 21:21:00 ID:wQuWQtc3
ダブルオークアンタか
手が付けられないことになりそうだな
早く誰か書いてよ!
種からガンダム見てなかったんだが今さら00見たらくそ面白かったし
00が面白いと思えたなら何でも楽しめると思う
Vと種死は無理
Vは悲劇とか胸糞悪くなるような陰惨な話でも楽しめるなら大丈夫
今でも一部でカルト的人気保ってるからな
バンダイに「人よりメカ出せ!脚本なんて二の次だ!」と言われてブチギレた御大は、
黒富野に変化して、メカまみれ、キャラ処分に走った結果、途中更迭されたのがV
だがリーンホース特攻はガチ
そんなバンダイに「脚本の重要性を再確認した」と言わしめたのが種
その割には00の脚本って…
>>103 少なくとも種ほど設定がらみの破綻はしてなくね?
また種よりマシか
正直種よりマシなら満足だよ
VとXよりもマシだな
当時からZZはないと思ってました
ZZはブライトさんの不倫物語
110 :
通常の名無しさんの3倍:2009/09/05(土) 21:12:27 ID:ShmwgpLs
誰かSS書いてください><
種よりマシねぇ
同族嫌悪ってやつか?
同族とは言うが全く違う件
CBはテロリストって自覚してる!!ってか?
CBはテロリストだがラクシズはテロリストじゃない
後者には政治思想も究極的な目標もないからな
ありゃ単なる通り魔。
スメラギ曰く二期CBには政治的思想はないらしいけどな
2期CBは元々自分達の行動によって生れた歪みにケリを付ける為の組織だしな。
ラストで「抑止力」としての立ち位置に戻るけど。
抑止力に戻…る……?
見てないなら帰れよ
GNソードがPS装甲に通じるかどうかだけど
GNソードで斬られた部分が赤熱してたり
ビームサーベルと切り結んだりしてるあたり
ビームサーベルの特性も持ってるんじゃないかと思う
そこら辺はGN粒子がなんとかしてくれるだろう。
その為の万能粒子だ。
GNソード系はビームサーベルの特性持ってるって設定なかったか?
高周波振動があるのはとりあえず確実みたいだが
00ライザーのGNソードは刃自身が融解する温度を与えてるとか何とか
実弾無効のPSじゃ防ぎきれんわな
実際、00ライザーが万全な状態で種死世界に現れたら
無双ってレベルで済まない気がする
>>116 自分たちの行動でアロウズが生まれたのに、何で戻るの?
質問の意味が分からん
アロウズが生まれた直接の原因は大使とリボンズの介入だろ?
それを取り除いたから、中断してた仕事を再開するだけじゃないのか
咎を受ける気は無いようだ
ミレイナ「小さいハロさんがいっぱいですぅ」
フェルト「…ハロ…いっぱい…」
録音「ここまでハロを量産するとは、お前さん、どうしょうもない…ハロ馬鹿だな」
戦争根絶を成し遂げてないのにいまさら反省して出頭しろって?
テロリストとして中途半端すぎる
そういやスパロボZSPDでのシンの台詞がタイムリーすぎてワロタ
「再生のための破壊なんて世界には必要ない」
>「その再生を、破壊する」
ってのは、再生の為の破壊じゃなくて
単に歪んだ再生だったから破壊しただけじゃないか?
種世界は破壊のための破壊が必要です
イオリア計画の真の目的を知ってしまったからなあ・・・
やはりここは羽クジラしかないな
羽クジラはCEや西暦を始めとするあらゆる次元世界を回遊する存在で、イオリアはそれを倒す為にCBとガンダムを作ったとか
対話するんじゃなくて倒しに行くのねw
宇宙怪獣みたいな問答無用の殺戮生物の集団にするんじゃなくて、対話可能な存在にした方が00っぽいかな
ただ理解りあうまでにはそれなりの戦いがあるってことで
羽クジラは当初∀で描かれた外宇宙に旅立った者達からのメッセージとテクノロジーだと予想してたわ。
核融合に失敗したくせにそれ以外はやけに高過ぎるテクノロジーを種世界が有してたからなあ・・・
SEED因子は当初羽クジラの遺伝子を組み込んだコーディネィターに宿る能力だったそうだぞ
>>137 なんかFF7のジェノバとセフィロスを思い出すな…
139 :
通常の名無しさんの3倍:2009/09/26(土) 20:23:16 ID:yFyHLn03
保守
羽鯨=ジェノバ
キラ=セフィロス
なんだろう……セフィロスも大概キチガイだけど
これは可哀想な気がするw
このスレまだあったのか
142 :
通常の名無しさんの3倍:2009/10/03(土) 21:57:14 ID:eWdGkwXb
保守
>>140 いやセフィロスはFF7中一番まともだと思うんだが
どんな事情があろうと世界滅ぼして神になろうなんてヤツが
まともなわけはあるめえよ
>>135 対話可能でもあんまり意味ないだろ、問答無用で倒す
間違いなくアリーよりも危険な奴と仲良くなると思うか?
00の生存組
>>130 何それこわい
こいつは正しくない政党だ、政治だって言って武力に訴えるんだ
お前ら間違ってんだよって叫びながらマシンガンでも乱射するのか?
まあ本編でMSとトレミーで戦闘してたが
147 :
通常の名無しさんの3倍:2009/11/18(水) 17:27:56 ID:qVZ8IQna
age
作られた経緯からして真っ当じゃないんだから正しい政治でなくて当たり前だな
リボンズって
テロリストが立て籠り、人質で正規軍が手を出せない時
アルケーを送りこんでテロリストと人質と正規軍を皆殺しにしてたりする(外伝)
本編とはいっても
CBが攻める立場の時はエレベーター破壊阻止や衛星兵器破壊
兵器や破壊・虐殺行為に介入してはいるが…
民間人の犠牲を厭わない作戦をとってた集団が
まだそのやり方を変えてない頃からあいつら民間人殺した(トリニティの事)!許さねえ!
2期になって民間人殺させねえ、俺達が守る
ありえねえな
擁護になってないよ
>>146 武力で成立した独裁圧政は武力で打倒されるもんだぞ?
カタロンを攻撃する事自体は悪じゃないだろ(アロウズ視点の話ね)
結果的に組織の為に動いてる人間だけじゃなくそれ以外の人間も巻き込まれたってだけで
それを悪みたいに語ってる
>>150は論外ね
>>153 カタロンとの交戦に至った過程からして悪だぞ
現在の社会秩序に照らし合わすとパワーバランスによるが国連経由で干渉うけるな
リボンズ(筆頭にそれ絡みの色んな組織とか人達)のいくらなんでもこれはないだろ・・・って悪行って外伝ばっかだよね
本編の1期トレミーを越えようとするかの如く
>>156 軌道エレベーター破壊は?
あれすごい被害出したりエネルギー問題蒸し返したり
せっかく三分割して保ってきたパワーバランスを崩したり
あとメメントモリとか
>>157 本編でもアザディスタンへのアルケー介入も同じらしい
>>149との違いはテロリスト→保守派
冥王星人が居ると聞いて
>民間人の犠牲を厭わない
まずここでダウト
多少時間はかかっても不要な武力介入は避け
犠牲を最小限に抑える努力はしていたのがトレミー側
(ならテロが許されるのかとか言いそうだから先に言っとくが、誰も「いい」とは言ってない)
目的のために出る「必要な犠牲」以上の被害を出しまくるからトリニティにキレた
CBは民間人を殺したくて武力介入するわけじゃない
テロリストなりの矜持に従っている点では一期も二期も一貫してるよ
てかトレミー組は罠と分かってても一般人に被害を出さないために死地に赴くお人好しだぞ?
100人死ぬのは仕方ないが1000人殺すのは許せないって事だよなぁ
ティエリア一般人が何人死のうが構わない
そんな事でCBが止まるものかとか言ってたよね
>>163 死ぬと殺すには大きな隔たりがあるんだぜ?
お前の生活のせいで途上国では何人も死んでるし
左翼っぽいアニメだなぁ
左翼とか意味分からずに使ってる人多いよね
ティエリアはすぐに冷徹キャラから熱血にジョブチェンジしたからな
相手を下げる描写して相対的にこっち上がるって描写しかできないアニメ同士を組ませてどうする
収集つかないぞ
またどっちもどっちか芸が無いなーホント
まさか00が種より上なんて思ってないよな
まさか種が00より上だなんて思ってないよな
>>160 そこら辺がトレミー組の「甘さ」なんだろうな。
目的達成だけならむしろスローネ組の方が正しい。
刹那たちはその甘さを是としてトリニティと敵対する道を選んだけど
世界は両者を区別しない、という点で決して主人公マンセーに終わらず
上手く相対化がなされているのが00のいいところだと思うね。
ラクシズはなんであんなに支持者(しかも狂信者ばっか)がいたのかわからん
一貫した主義主張があるわけでもないのに。
ラクスの声にはコーディネイターを操る力があるそうで
アスハ政権のマスコミ操作は完璧だからな
中身空っぽでも支持者は居るだろ
なんせ元議長の娘というだけで何の実績も存在しない
10代のガキにあれだけの支持者が出る世界だからなw
176 :
通常の名無しさんの3倍:2009/11/29(日) 04:20:41 ID:5pLkSZaP
C.E.最凶最悪の大虐殺者の娘だしな
まあその気になれば軌道上からの爆撃の類(コロニー落としなど)もできただろうから
核攻撃への報復とすれば穏当だともいえるのかもしれないけどね
(犠牲者数は圧倒的に多いけどね)
00西暦世界は死者の数こそ少ないものの
(最も多いのはXで99億人
次はUCで50億人以上おまけにこの後もちょくちょく一千万人単位で増えるのがUCの怖さ)
数百万単位での虐殺が徹底的に隠蔽されててその黒さが恐ろしい
>>173 シン「運命の主人公は俺だ!ラクシズじゃない!!」(ノд<。)゜。
179 :
通常の名無しさんの3倍:2009/12/13(日) 01:38:25 ID:A4cdjMUP
age
一つ疑問だが
ビーム同士が干渉しない種
ビーム同士が干渉する00
この場合どちらの設定が適応されるの?
種のビームが干渉しない設定は
種ビームが熱線砲、サーベルがプラズマ投射だった時の物
確か、ビームは荷電粒子砲、サーベルはミラコロ力場に設定改編された筈だから
今は干渉しない方がおかしい
182 :
通常の名無しさんの3倍:2010/01/09(土) 02:13:25 ID:kSTsPjdP
age
糞すれあげんな
一期のCBの目的(リボンズの)は、CBを共通の敵として統一国家を作ることっだったからな。
それにしても需要無さ過ぎだろ、このスレ
刹那さんの人気っぷりがよく分かる
誰にでも介入を許すザルなC.Eでも刹那だけは弾くのなw
>>178 コウ「大丈夫だシン、お前がDESTINYの主人公でNO1だ!!」
189 :
通常の名無しさんの3倍:2010/03/18(木) 23:28:34 ID:d2lgHJGg
あなたは野菜の王子様ですね
刹那とか速攻落とされて終わり
種世界の奴じゃ無理だな
初期のシンにも落とされそうだな>刹那
シンじゃまず名無しのアロウズ兵に負ける
刹那じゃまず名無しのザクにまける
え、棒立ちのザクでどうやって刹那に勝つんすかw
いい機体もらえないと雑魚だしな>刹那
名無しのアロウズ兵は意外なほど腕利きがそろってるからな
本当に突っ立ってるだけの種世界と比べちゃダメ
刹那じゃまず名無しのザクにまける
刹那もシンも全員クシャトリアに秒殺されるな
名無しのザクってあれだろ
最弱のキラさん相手に25機がかりで全滅させられるというw
トランザムライザー!!
ダメでした!
動かないメメントモリ相手に直撃できない刹那Fセイエイww
半壊した機体でジンクス&アヘッド(しかも名有り)と戦える刹那
レストア&超AI補正でレストアされた一線級機体で棒立ち雑魚につかまるキラ
そのキラ相手に最新鋭機体同士では勝つことが出来ないシン
う〜む、機体性能だよりは誰なのだか
え?ジンクスアヘッドに殺される寸前でしたよねwww
>>201 はい本編見てない宣言〜
エンプラスが割って入った影響で初期軌道ズレてますから
残念!
ヴァーダのバックアップがないと雑魚なイノベカデッサに殺されかけてたな刹那さん・・・
トランザムライザー!!
ダメでした!
動かないメメントモリ相手に直撃できない刹那Fセイエイww
運命でグフにビームライフル壊されるとかいう醜態さらしてる奴も居たね
>>201 本編みてません!!!なんて宣言は必要ないから
(注:本編では二度とも直撃していますが一度目は完全破壊に至らなかっただけ)
トランザムライザー!!
ダメでした!
動かないメメントモリ相手に直撃できない刹那Fセイエイww
サーシャスに2対1で押されっぱなしだった刹那がなんだって?
ついに発狂して繰り言か
あっけないもんだな
シンに撃墜される刹那さん・・・
トランザムライザー!!
ダメでした!
動かないメメントモリ相手に直撃できない刹那Fセイエイww
さーしゃす?
>>210 サーシェスは普通に最強の一角ですが
しかもアルケーとの二度目の対戦では一対一で圧倒してた
ほんと刹那って弱いな・・・
>>210 素00はトランザムも使えない&出力不安定な駄目機体
セラヴィーはサーベルの本数はあっても近接戦は不得手
アルケーは対多数戦闘と白兵戦は本業
まあ途中経過出すんならシンやキラは酷いことになるが
>>218 機体性能に頼らないとやっぱり勝てないんだな
しかしその弱い刹那よりマシなパイロットは種世界にはいませんでしたとさ
刹那はリボンズより雑魚だし00の世界じゃもっと強い奴多いでしょ
シンに撃墜される刹那さん・・・南無・・・
格上の機体相手に勝ってる奴が性能頼りねぇ……
> 刹那はリボンズより雑魚だし
はい監督発言及び本編描写と矛盾
刹那最強00厨を煽るのはたのしいな
シンてキラに一度勝てただけの奴でしょ?
そのキラは一線級機体で棒立ち案山子の雑魚がだるまにできる程度だし
TV版の種世界じゃ強いパイロットなんていないでしょ
種厨の身の程知らずっぷりは楽しいな
刹那とかスタゲのスヴェンにも負けるな・・・
別に誰も刹那最強なんて言ってないじゃん
なんでシン・キラが勝てない=刹那最強になるのかわからんw
確かにスヴェンには勝てないかもな
ああ、素人の非戦闘用MSにボコられた雑魚ね
あれでも種世界じゃ上位なんだろうな
まあ種世界じゃMSを普通に動かして応戦できるだけでも脅威みたいだし
主人公以外は棒立ちが基本だから、そんな世界を尺度にしたのでは
介入してきた外敵(この場合は刹那か?)が棒立ちになると思い込んでも仕方ない
刹那だと種世界のOS動かせないからまずパイロットになれない
動かせないとする根拠が不明、そもそも
種世界のOSを動かす必要があるのか?
え?種世界に介入するんですよね
つまり00の機体持ち込まないと無双できないわけか
雑魚じゃんw
え?基地外の脳内では00の機体って種世界のOSで動いてることになってるの?
00世界の機体持ち込まないと無双できない刹那・・・
で、ナチュラルでも動かせるOSがあるのに
刹那だと動かせないという根拠は?
ちなみに、刹那は大破したエクシアを自力で修復して
4年間運用した経験もあるわけですが
アムロならνガンダム持ち込まずとも無双するイメージ浮かぶのにな
刹那だと全く浮かばんな
自力でMS修復が出来る刹那
MSに整備が必要という概念すら理解できないキラ
そんなキラが凄いといわれる種世界
・・・う〜む
操作そのものは対して変わらんだろうし網膜認証みたいな固体識別もないし
スタートボタンさえわかれば、後はどうにでもなりそうだよなぁ
ああ刹那だとザクに乗れねえか・・・
乗れないというか動かせないだろうな・・・サイの二の舞w
>>243 各種ネタの所為か
ガンダム以外には乗りたがらないイメージは確かにあるな
この場合、対象の刹那はせっちゃんなのかせっさんなのか純粋種なのか
せっちゃんの時点でも
MS操縦やらの技能はCBで仕込まれた後だろうから問題ない気がする
せっさんやら純粋種やらがいったら
種世界ではもはやハンデキャップがいくらあっても足りないレベルだろう
ザクも動かせない刹那じゃなにもできないだろうなあ
CE勢は間違いなくソレスタガンダムを動かせない
これは確定だろうけど、刹那がCE製MSを動かせない根拠には全くならないよなぁ
どんな脳内理論なんだろ?
確かにザクに乗った途端こけそうな感じはあるな刹那
パイロット棒立ち云々言ってる人種関連スレに必ず沸くな
最強議論スレでボコられた種厨がこんなところでせっさんに喧嘩売ってたでござるの巻
種世界MSのOSなんて教練時間さえかければナチュラルだろうと使えるものなんだし
別の世界とはいえ人間が使う以上操縦レイアウトに大きな差は出ないだろう
それでも刹那では使えないとかほざいてる奴は
種の本編すら全く見てないって事なんだろうさ
コケル刹那が容易に想像できてワロタw
そも本編で動かせずにこけてるシーンなど
「キラが改悪したOS」を積んだストライクに乗ったサイ以外は存在しない件について
ザクに乗った刹那「ITEッなんだこのOS」
オクレ「終わりだな弱いの」
ラクシズが刹那を妨害するためにバグだらけのOS入れてればこけるな
普通のナチュ用OSだったら刹那無双しか思い浮かばない
強いて難点を挙げるなら刹那が乗った機体は全てGNドライブ搭載機(=ある程度の慣性制御有り)だってとこだな。
外伝でGN-Xに乗った途端エース級になった奴がいたりとかなり操作性が違うようなので、
一般機に刹那がどれだけ対応できるかは未知数ということになる。
まあそれなら対G能力とかあまり関係ない重武装支援型とかに乗ればいいんだが。
覚醒後なら射撃も十二分にこなせるし。
どっちにしろ劇場版ではフラッグも乗るけどな刹那
262 :
通常の名無しさんの3倍:2010/03/28(日) 01:49:47 ID:kYPIiNZG
種厨の涙目敗走スレ発見
刹那無双になって終わりだろうが
種虐めもほどほどにしとけよ
刹那がCEのMSに乗れないのは
「ガンダム」って名前のMSがないからじゃないのかww
OOライザーの性能なら和田ともまともにやれそうだが…
戦争を止めるって意味なら、種時の3隻連合に付きそうだよな
その流れでラクシズに懐柔されてオーブに行くと予想
00ライザーも名前に「ガンダム」ついてないけどなw
なんか、刹那ははっきりいって強くなりすぎたな
刹那なら反応速度が追いつく機体なら楽に和田潰せる気がする
刹那が強くなりすぎたとかTVと設定と矛盾だらけの公式らしい小説読んで舞い上がってる00おたかよw
小説とTVで差異がでるのはガンダムでは良くあること
小説じゃ主人公死んじゃった場合もあるしなw
アムロさんのことか
カミーユも死んでるし。
一番ひどいのは東方不敗の扱い。
せっさん無双で種厨涙目だなw
しかし待ってほしい
CBの理念の権化みたいな刹那でさえ
たった2年で全人類規模の殲滅戦争が再開される世界では
さすがに匙を投げるのではないだろうか
武力介入始めると間違いなくラクス辺りが自分の手駒にしようと接触図ってくると思う
んで種のタチの悪いところは、結局ラクスの勢力が世界を支配するのが一番早く戦争無くせるってところだ
>>273 それは違う、間違っているぞ。
再構築戦争後の長い平和の後、
大戦にまで発展し最終的に世界を火薬庫状態にしたのは結局のところプラントコーディたちなのだから。
大戦前の世界も00初期程度には緊張を孕んだ世界だったかもしれんが、
それでもザフト及びプラント政府が何よりの火種だった事実は否定しようがない。
うわぁ
ダメな種に刹那さんが介入してあげる?
ここまでやるかなぁw
寧ろ刹那・F・セイエイはファーストガンダムの宇宙世紀の原点世界とか機動武闘伝GガンダムとかガンダムWとかガンダムXとか∀ガンダムとかガンダムUCとか武者ガンダムとか騎士ガンダムとか三国志ガンダムとかSDガンダムに武力介入で参戦開始しろよ。
VS種・死種だったら刹那・F・セイエイは最終回でラスクと戦います。
刹那・F・セイエイはストライクフリーダムガンダムホーリーディバインセイントに乗って戦います。
ヴェーダなら…ヴェーダならきっと何とかしてくれる(ターミナルとかファクトリーとかを)
刹那無双で種世界を改良
やったね
改良できないだろ、アレは……
それより髭を呼んで全部砂にしてもらった方がいい
種世界でトランザムバーストでもしようものなら
酷い思考が大量に流れてきそうだw
>>280 ブルコス&コーディの選民思想とラクシズとその支持者の電波で気が狂ったりして
糞種を救ってくれ!刹那
スパロボで実現しそうだな
アークエンジェルVSソレスタルビーイング
「何故…この世界はここまで歪みに満ちている!?」
てな感じで全勢力に喧嘩売りそうだな<せっさん
ストライクフリーダムを見て一言
「俺は…ガンダムになりたくないっ!」
いや、フツーに「その機体がガンダムであるものか……!」だろJK
種世界にガンダムって名前のMSは存在しないけどな
ライゴウ? なにそれ?
287 :
通常の名無しさんの3倍:2010/08/07(土) 11:43:17 ID:NifaxhKG
保守
クアンタの強化?トランザムバーストだろうと種死世界の連中とは意思疎通は無理だろうな
刹那強いからなぁ
種世界を改良だ
290 :
通常の名無しさんの3倍:2010/08/20(金) 19:29:10 ID:ZV6LFACk
もうシンとかキラとかが00に介入したほうがいいような気がしてきた
シンは気性はどうあれ軍人だから介入しないよ。介入されたら積極的に自衛するけど
キラが介入してソレスタ辺りに拾われるとして
まぁパイロットの能力の水準は満たしてるからマイスター二軍ぐらいには入れるのか?
ストフリなら最初は他のGNドライブ搭載機以上に無双できるだろうけど、スローネ出てくる前に撃沈されそうな
んでジンクス出てきたら機体の性能頼りじゃ厳しくなってくるだろうね
この辺りでキラ自身が成長しないとダメなんだが
なんかキラって努力値0のままレベル100まで鍛えたポケモンなイメージがある
もちろん雑魚相手に無双できるけど対人だとカス扱いのフルアタだよな
種世界ではトランザムバーストで対話ができてもわかりあえるとは到底思えないな
しかも各国が冷戦状態ではなく戦争状態でまともな政治家がいないという罠だ
それで介入しようというもんならトリニティ並に過激な武力介入になる
00以外の作品のパイロットなんて出てきても
00のキャラには到底敵わないでしょ
種とか話にならないw
せっさん無双を楽しめ
太陽炉あれば何が敵でも楽勝だしな。
劇場版見てると別に00Rやクアンタ持ってこなくても無双できるんじゃないかって思える
っていうかELSの特性まで持ってたらそれこそMSすらいらない
種世界にELS送り込んでやれよ。
メタル化したラクス笑えるwww
同化できるのか?
ELSが嫌がりそう
逆だろラクスがELSを取り込むんだ
そして分裂して数百億のラクスメタルが総攻撃を仕掛けてくる
種世界にELSなんぞ出てきたら
「地球のコミュニケーションって変わってますね^q^」
でカッコつけてフルバーストしてるところにELS侵食
ストフリコピー大量発生してあっという間に戦闘終了
地球もプラントも侵食されて終了だろう
そもそもキラさんお得意の「君は君だ!」→「今だ!」のコンボがそもそも通用しねぇ
というか言葉がつうじねぇ
ELSって触ったらもうアウトなんだっけ?
映画見てないからわかんねー
>>303 そう
ついでに冒頭で刹那がフラッグでジンクス3機を撃墜するシーンあり
とりあえず種世界じゃ刹那が戦わない方法を選ぶことはありえないことは確実
>>303 ミサイルがELS直撃した次の瞬間、起爆するより早くミサイルと同化してた。
つか、あまつさえミサイルそのものに擬態してた。
話し合いは確かに大事だが、この世にはそれがぜんぜん通じないやつがいるのも、
そして一度、骨の髄まで痛い目にあわなきゃ自分の愚かさが分からんやつがいるのも
事実だしな
ほんとラクシズの連中は一度、CBはもちろん、カティやセルゲイといった立派な軍人たち
そしてひろしのような生粋の戦争狂あたりに叩きのめされたほうがいい
種世界に劇場版00の連邦大統領みたいな人がいればな
あの人は本当に立派だ
一方種の政治家といえば、理念の為とか言って国を焼く馬鹿をはじめとしてどいつもこいつも
つーか、劇場版00だと政治家がちゃんと政治家してるよな
マリナですらコロニー公社との押し問答で「職場環境見なくて良いから勤めてる人達と会いたい」って落とし所を提示したりしてるし
まあ、そのせいで危うく事故死として処理されかけたが
>>310 軍備増強派の議員は次期量産機の配備が早まると喜んでたりとかね
しかも表立っては発言してないのがもうね
明らかに同じ増強派と思われる議員とだけヒソヒソ
>>304 おーそうなんや。
フラッグでジンクス3倒したの?フラッグって一期のころのやつかな?
それとも疑似太陽炉ついてんのかな
>>314 ありがとう!
そうなんだ。
刹那腕上がったのかな
316 :
通常の名無しさんの3倍:2010/09/26(日) 23:52:00 ID:s5nkTHqf
クアンタ1機でラクス豚軍団全滅できるな
クアンタは戦う為の機体では無いので遠慮します
>>315 間違いなく腕は上がってるでしょ
ヴェーダの恩恵を受けられない以上
自らの持つ技術のみが頼りだからね
>>315 正直言ってほとんど化け物
CEに置き換えるとビームサーベル持たせたジンでフリーダム三機を瞬殺できるレベルと言えば解りやすいか
つーか一期終盤のあたりで既に「同程度の能力の機体に搭乗したエース」複数と
ヴェーダのバックアップなしでやりあってるレベルだし
二期になると、一期より腕は上がってるのに前半はハンデ戦ばかりで
ハンデがなくなった後半は、革新前で作中最高峰レベルまで上がった上で、さらにイノベイターに革新だからな
>>315 というかGN機に通用する武器を持ってただけ
攻撃が通用するならソレスタガンダムも落ちてる場面なんかいくらでもあったよ
GIN-XVって一期ガンダムよりもかなり強い機体だぞ
腕がいい人が乗ればアヘッドすら瞬殺できる性能だからな<GN-XV
コーラが強いのはちゃんと分かってたが、やはり実際に性能で勝る相手を瞬殺したのを
見たときは惚れ直した
必要ないから特化した性能を持たせてないだけで
最初のジンクスの時点で、一期ガンダムと互角の性能があるからな
ジンクスシリーズはガンダムの面を剥いだガンダムみたいなもんだしな
作中最強クラスのエース部隊だったのも大きいし、
エース部隊も壊滅したとはいえ無敵を誇ったCEがボロボロにされたのには理由がある
それでも生き残るコーラさんマジ異能生存体w
ELSをシリーズ全体で倒すぞって話になったら
「僕も戦います!」と言ったキラに
「いやキミんとこの機体使いもんにならんからええよ。ていうか羽邪魔」
「え・・・」
と言われそう。
>>327 ELSvsシリーズで戦ってるとこに第三軍として乱入して電波流しかけたところで瞬間でELSに取り込まれて
シリーズから何バカやってんだ、何しに来たんだってボロクソに言われるんじゃない?
>>327 ヒイロ「…ゼロの羽根は?」
デュオ「相棒(ヘルカス)の羽根は?」
>>329 ヒイロとデュオはまわりとか見て戦いそうだけど・・・
羽以前にストフリは射界が狭すぎて役にたたんな
>>332 正面に撃てば側面や背面で爆発が起きるから大丈夫
>>332 ミーティア
まあ天帝や伝説の方が砲門数多い上にドラグーンだらけだから役に立つと思うが
正義と運命は…うん、アヘッドのごとくブーメラン投げてればいいよ
まとめにあるアムロ無双みたいなやつでも
なんでもいいから誰かにSS書いてほしいね
刹那に限定するから書けないのかな
書いてくれるだけで大歓迎なんだけど
00系のSSまとめスレみたいな感じでもいいかもね
ここはあえてボンボン版に介入させるんだ
>>334 ミーティアみたいなユニットはデカイ分、どうしても的になっちゃうからな〜
普通の機体相手なら被弾するだけだけど、ELSが相手だと侵食されるからマズイよな。
デカいユニットは、せっさんの得意分野だし
嬉々として解体ショーをやってくれる
ガテラーザの解体ショー見たかったのになぁ
ガデラーザもそう簡単に解体されないだろうし
ガデラーザ対ライザー見たかったな
てかELSが擬態能力あるってのは知ってたんだが調べたら
トランザム相手にも追いつくスピードとか擬態は完璧でそのまま運用できるとかヤバ過ぎるだろ
じゃああの刹那も実は・・・・・・
>>344 劇場版見た後はそんな想像をしたな
刹那の叶わなかった望みを、理解したELSが果たさせてやろうとしたのかもって
刹那にELSの特性が備わってたらCE制服出来そうだな
刹那は征服者ってガラじゃないなぁ
大使ならあるいは、と思ったが
CEはいくら大使でも御免こうむるだろう
刹那1人で種のクルーゼ隊と戦って勝てるか?
武器さえ通用するならジンでも余裕だろ
350 :
通常の名無しさんの3倍:2010/10/16(土) 19:29:15 ID:xc2OU8Ft
>>347 大使とな!
適格者がいるじゃないか
CE世界を私色に染め上げてくれそうな大使がw
ある意味ギルより上手だしな大使は・・・唯一のポカが刹那に敗戦したことくらいだし
大使なら強靭な意志をもって私色に染め上げるだろうな
黒幕がノコノコとMAにのって出てくるなよってんだ、思いのほか操縦技術が高かったのは凄いけどな
トランザムエクシア相手にあれだけ戦えるからな。
ただ大使はラッセに呼びかけて無防備な刹那への不意打ち外してるからな
大使は紳士だから後ろから撃つ様な卑怯な真似をしたくなかったんだよ
だから一発外してみせて戦いが終わって無い事をアピールしたんだよ、きっとw
ELSクアンタがチートすぎる
だからこそ夢があるとも言えるが
刹那もそうだけど、ティエリアも成長したよねぇ、本当に。
1期の初期の頃はヴェーダのプランからちょっとでも外れると即キレてたのに、
1期と2期の間にCB維持の為に奔走してたそうだし(連帯向上の為の制服導入もティエリアか?)
ELSに攻撃できずに当人も戸惑ってる状態の刹那に「なぜ攻撃しなかった?」って聞いた時、
刹那のリアクションでELSに自我が有る事を見抜いたりしてるし。
1期だったら絶対銃抜いてたよねw
立派だなぁ
こんな精神のキャラそういないよ
だからニート種厨は嫉妬するわけよw
360 :
通常の名無しさんの3倍:2010/12/05(日) 16:27:23 ID:eBiT8EjA
そこでちょっと思い出してみてくれ。
刹那やティエリアがそこまで成長した一番の切欠を与えてくれたのは誰だったっけ?
……そう、ニール兄貴だ。ニール兄貴がいたからこそ、あの二人はあそこまで立派になれたんだ。
というわけで、CE世界に行くべきはニール兄貴じゃないかと思う。
丁度ひろしに殺されているおかげで「戦死したと思ったら異世界でした」シチュエーションが使えるし、
種死本編で成長できなかったシンその他の面々もきっと良い感じに成長させてくれると思うんだ。
「シン、お前も変われ……変われなかった俺の代わりに」みたいな感じで。
とりあえずデュナメス持ってくるかどうかは別として、乗るのはガナーザクヲってことで。
>>360 周り全てが狂っている世界にまともな人間をたった一人投入した所で残念ながら…
ただまともな兄貴役はミネルバに必要だったのは確かだ
ハイネの事ですね。
364 :
通常の名無しさんの3倍:2010/12/10(金) 00:59:47 ID:c3bQ1tCr
ハイネか……頼れる兄貴キャラかと思いや、
蓋を開ければただザクとは違う伝々やりたかっただけのキャラだったしなぁ。
おかげでアイツのイメージはジョシュアのそれに近いよ。
まぁ、誰を送るにしても、ディスティニーは太陽炉搭載型にしていいんじゃないかと思う。
あの翼からGN粒子吐き出す様子を想像してみてくれ、OガンのGNフェザーっぽくってなかなか様になると思うんだ。
パワーバランスを左右するようなオーバーテクノロジーはあんま与えたくないなぁ
このテのクロスにありがちな圧倒的戦闘力を持つ無双キャラによる一方的な力関係ってのもどうかと思うが
やっぱ人間関係中心にお互い良い影響を与えて
あの最悪に近い結末を回避するって展開がいいな
ならばメタル刹那だけをミネルバに送り込むのはどうだろう
どん引きだろ
毒をもって毒を制すということでリボンズを
それはそれでありだな
inフリーダムで怒りに燃えた瞳の少年と出会いinカーボンヒューマンでプラントを掌握するまで妄想した
キラかラクスが黄金大使化するストーリーしか思い浮かばないぞ>リボンズ参入
でもってディスティニーがツイン核エンジン搭載機とかになっちゃうんですね、分かります。
リボンズが議長にトンガリコーンを30個くらい持って行って
「これは・・・」と嬉しそうにする議長・・・
多分そのうちの1個をクライン派が持ち逃げするんだろうけどね。
>>373 0ガン対ルナザク(in議長)になりそうな予感
>>374 いや、そこは背中のビーム類と脚の無いデストロイの方が最終決戦っぽいぞ
背中?脚?あんなのは飾りだ
>>362 >ただまともな兄貴役はミネルバに必要だったのは確かだ
コーラさんの出番ですね!
超ポジティヴ思考に感化されて性格が変わって軟派になっちゃうシンちゃんとかw
>>374 なんか中のヒト的に変に意気投合して共闘しそうで怖い
最悪のラスボスコンビ結成!とか
一丁SS書こうかなぁと思ってる者ですが、ここに投下で良いんでしょうか?
>>376のスレや、クロス総合の方が良いですかね。まだ書いてないので投下自体は遅くなると思いますが。
>>378 ここでいいんじゃね? もちろん期待してる
種世界にマネキン准将のような指揮官や劇場版連邦大統領のようなマトモな政治家が居ればと考えた事があったな・・・
>>378 全然OKだぜ! というか、むしろ投稿してください、お願いします!
その方がこのスレも活気づくってものだしね。
それはそうと、前に幻想郷のチラ裏の方でハムが呼び出されている奴見つけたんだ。
1stのせっちゃんとの一騎打ちの後で、フリーダムに心奪われてキラを追っかけ回しつつ、
議長からの贈り物でブシドー化が進んでいくって話だったんだが、途中でストップしててな。
あれの続きまたみたいなぁ。
382 :
381:2010/12/20(月) 17:25:19 ID:???
間違えた、幻想郷じゃなくて理想郷だった。
383 :
>>378:2010/12/20(月) 18:53:08 ID:???
とりあえず序章を書き上げたんで書き込もうと思ったら、大規模規制に引っ掛かってしまいました\(^O^)/
なんで投下は少し先になります。スイマセン。
おk、規制解けるまで保守して待ってる
SS投下で活気付くといいなぁ
過疎ですね・・・。みんな自分みたいに規制されてるんでしょうか。
とりあえず時系列的には種は無印、00は劇場版後です。
386 :
通常の名無しさんの3倍:2010/12/24(金) 11:28:00 ID:aMNAL08G
age
00はSS盛んじゃないからね
俺が盛り上げてやろうってぐらいの気持ちで行こう
>>1 なんでなかったか?
荒れまくるからに決まってんだろ!
CEはグラハムクラスの連中が名無しでもポンポンいる世界だからなぁ
ハムクラスのパイロット?
いるのかそんなの…
釣りだろ、CEの名無し兵は錬度が低いことで有名なんだから
391 :
通常の名無しさんの3倍:2010/12/25(土) 13:34:37 ID:FWaoYXLY
名前有りでもアロウズの名無し程度だろ
いや、それ以下もいそうだが
ELS来襲で有能なパイロットの枯渇した西暦と
MS開発から数年しか経ってないCEとなら
練度的にいい線行くんじゃ?
だが年月が経つにつれイノベイターが増えてくる
50年後には人類の4割がイノベイターだ
ELS戦を生き抜いた剛の者が少数とはいえ残る世界だぞw
それ以前にGND機というだけで圧倒出来るから練度云々以前の話じゃないか?
また、CEエースは西暦の中堅クラス以下だから、トップクラスが一人二人生き残ってたらまるで敵わないぞw
高確率でトップの更に上を行くだろうイノベが順次誕生とかCEにとって悪夢過ぎるwww
CE名前有りがアロウズの名無しとかあまりアロウズをなめないでほしい
精々Wの名有りレベルだろ
ウイングの名有り…
ノインさんとか?
Wの名有りは機体の装甲を硬くするって特殊能力があるからな。
>>399 誰だよ
ヒイロ達とキラ達は戦い方似てるだろ
どっちも動かない敵に止まって撃ってるだけ
アロウズには勝てないよ
アレックスとミューラー知らないとは
W本編見てないな?
見たけど何年か前だからかな
まじでわからん
Wについては見たことないから何とも言えん。
ただ、これだけは言える。
種ポーズでカッコつけたり全く効かない攻撃続けたり止まった敵しか狙い撃てない種死の名有りが
ハムやアロウズの名無しレベル? おいおい、連中はガンダムに乗ってないトリニティよか酷いだろ?
一体どうしたんだ、熱でもあるんじゃないのか?
Wもカッコつけてポーズとってるよ
西暦はナチュvsコーディみたいな争いはないのかな?
イノベイターvs普通の人間とか。イノベイターはそのうち自分もなるかもしれないんだっけ?
純粋種イノベイターと普通の人間の違いは主に
脳量子波が使えること、ナノマシン変異による肉体変化(長寿命化等)
この中で脳量子波は強弱あれど人間ならだれでもあるのがあの世界
そしてアーミア等の例をみるにナノマシンの投与も一般化してきている様子
いつ誰が純粋イノベイターになっても不思議ではない
そうなんですか。
>>404 あったか?種みたいな意味なし決めポーズ
バンクの類は割と多用されていた気はするが
変形とか雑魚敵爆発とかで
>>405 イノベ化は後天的だから争ってられないw
何時自分も後に続くか分かんないから。
>>406 純粋種はナノマシンじゃ無くてGN粒子で細胞変異な。
脳量子波と寿命と若さに加え、身体能力そのものも強化されてる。
多分精神も。
>>409 あれ?GN粒子の影響でナノマシンが変異するって話じゃなかったっけ
肉体強化と老化抑制はそれによる効果だと記憶してたんだけど、勘違いだったかな
>>410 ナノマシン云々はイノベイドの事だな
純粋種のイノベイターは細胞が変質することで肉体強化や長寿命化する
ルイスじゃね?
彼女はリボンズによってナノマシン投与されて、人工イノベイター化第一号になる予定だった。
疑似GN粒子による悪影響はだましだましで、イノベ化さえ成功すれば死んでも構わなかったとか。
で、純正高濃度GN粒子でナノマシン共々変質させられて元気に。
…はっ?!ラッセもイノベ化!?
>>411 ありがとう、どうやらイノベイドの情報と混同してたみたいだ
しかしいつ純粋種に変異するか判らないのはちょっと困りものだな
見た目ロリで中身は数十歳の純粋種とか居たらいろんな意味で超越してる気がする
今までイノベ敵視してたヤツが次の日いきなりイノベに覚醒したらどうすんのとか
全人類の中からだから、家族や友人がイノベ化したからっていきなり憎むことできるの?
とか結構プラスに考えることもできるけどな
この辺がコーディの隔離国家プラントのある種との違いかな
まぁ考察もほどほどにしとこうや
SS投下しづらい雰囲気は作りたくない
「イノベイターなんて化け物だ、皆殺しにしろ!」って言ってる人が
次の日起きたらイノベ化してたとか有り得るからな
合法ロリ・・だと・・・?
空白の50年間に起こった戦争はELSによって家族や友人を失った人々がELSを憎むあまり引き起こしたものだと妄想してみる
>>417 それはありそうだな。
「実は誤解でELSは友好的な知的生命でした」と言われても、それで納得できない人は確実にいるだろう。
あと、「あんな気色の悪いバケモノが友好的なんて信じられない、何かたくらんでるに違いない」なんて、
他者にありもしない悪意を見出してしまう人はいつの世も存在するし。
むしろ今だ止まぬ紛争に、あの力で戦いを止めてくれれば良いのに
と願った人達がELSを利用しようとして大戦になりかけたと思う。
悪意より善意の方が性質が悪い。
自覚の無い善意の押し付けか…どっかで見た事有るような気がするな
ラッセさん最強じゃないかwwww
脳量子波で野郎は精神を強制アッーw
阿部×seedの再来ですね、分かります。
自分も覚醒する可能性があるしルイスのように人工的に能力を付加できるとなれば
イノベイターを敵視する理由が薄くなるんだよね。
むしろイノベイターとして覚醒した者が自分達を特別な存在と見なして「旧人類」は
自分達によって導かれるべきだと革命を起こそうとして戦争になりそう。
そういう一部の選民思想に取り憑かれた奴との戦いが
CBメンバーやビリーとミーナの子なんかが参加したものかもしれんな
イノベイターでも環境が悪けりゃ腐っていくのはデカルトが証明したしな
しかし、本当最初のイノベイターである刹那がイオリアの理想の体現化ってのは出来すぎだなw
コーディネイターもファーストコーディネイター、ジョージ・グレンが最高傑作だったけど
刹那もあそこで生き延びてもCBにスカウトされなきゃ裏街道まっしぐらだし
アリーみたいに傭兵になって戦場に出てGN粒子浴びて覚醒もありえた。
デカルトは変われなかった刹那だとつくづく思うよ。リボンズさんマジ恩人。
恩人ってことなら、基礎教えたりニール殺したりしたアリーさんもパネェす
430 :
通常の名無しさんの3倍:2011/01/08(土) 19:10:31 ID:1ByETpm+
何か大量規制で大変みたいね
>>378はまだ見てるかな?
431 :
通常の名無しさんの3倍:2011/01/13(木) 09:58:32 ID:HcOkilal
第二次スパロボZ どうなるだろう
ソレスタルビーイングとラクシズは一応やること一緒だ
さらにいうならWの5体もエウーゴもおおむね目的は同じだ
これらのガンダム軍団がティターンズをボコボコにするのか?
このスレだと刹那が種キャラを成長させるもしくは倒すことが望まれてるんだろうが、今度のスパロボでは真逆の立場になるだろうな
もうシンもキラもちゃんと成長しちゃってるし、実戦経験でも遥か上になっちゃってるしね
00第一期のマイスターは、「機体はいいけどパイロットが…」の典型だからなあ
この時期の刹那たちが強かったら、原作再現にならないっつーか
能力値事態は並だけど、初期はヴェーダのバックアップがあるので常時「集中」がかかっているとかだな。
なんかアムロやクワトロあたりにもボロ糞言われそうな悪寒
機体が良くてもパイロットがそれではな、みたいな
まぁ、例えそうだとしてもニール兄貴や超兵覚醒アレルヤに関しては
それなりに強い設定になるんじゃないかな。
それに続編ではきっと見違えるくらい
他のマイスターも強くなって、いつだったかハムがせっさんに
射撃も上手くなったって言ったみたいに皆見直してくれるさ。
ぶっちゃけ一期〜二期中盤までCBは叩かれてナンボの存在だ。どんな扱いされても我慢しようぜ。
叩かれるにしても、どのタイミングでZ世界に転移するかも問題だしな。
空気読まずにイオリアさんレコーダー演説かますか、トリニティ介入前後かで
味方側からの扱いも変わるだろうし。
スパロボにOO参戦で一番の問題というか
「来るべき対話」が既に始まっている状態だよな
だからこそイオリア計画を早急に進めるという展開になるかもしれないけどね
種勢だってシンは立派に成長しキラも己の非を認めた・・・
まさか元の木阿弥になることはないだろう(と信じたい)
参戦っつっても今回のZだと多元世界って特殊な状況に放り込まれるからなぁ
本編が開始して少し経った頃にZ世界に統合とか?
テスト
442 :
〉〉378:2011/01/27(木) 16:44:39 ID:???
規制解除されてたみたいなんで投下します。
443 :
〉〉378:2011/01/27(木) 16:45:22 ID:???
00C.E.71 序章
C.E.71―――オーブ資源衛星ヘリオポリス―――
調度品の類が殆ど無い簡素な家に、元気の良いノックが響く。浅黒い肌をしたこの家の主がそれに答え、ドアを開けた。
すると、ノック同様に元気一杯な顔が飛び出してくる。
「おはようございますマジリフさん。牛乳の配達です!」
「トール・ケーニッヒか。今日も良い天気だな」
「何言ってんですか。今日の雨は20時からなんですから、朝は晴れていて当たり前ですよ」
「ん、ああ・・・そうだったな」
この家の主――カマル・マジリフは差し出された牛乳を受け取ると、不思議そうな顔をする少年に曖昧に答えた。
「それより、音痴で困ってる友人がいるんですけど、夕方ここに連れて来ていいですか?」
「・・・別に構わない」
「よっしゃ!じゃあまだ配達残ってるんで失礼します!」
牛乳配達の少年――トール・ケーニッヒはご機嫌な様子で自転車に跨ると、次の配達場所へとペダルを踏み込んだ。
「・・・・・・」
それを見送りながらビンの蓋を開け、ドアを閉めてテレビを点ける。
テレビから聞こえてくるのは、今も続くコーディネーターとナチュラルとの戦争の様子だ。
ヘリオポリス付近の宙域で連合軍と思われる機影が確認されたらしく、オーブの評論家が連合批判を展開している。
それを視界の端に捕えながら牛乳を一気に飲み干した刹那・F・セイエイは、ゆっくりと椅子に腰を下ろすとその評論家を醒めた目で見つめていた。
連合軍がいた?そんなのは当たり前だ。連合軍はこのヘリオポリスで新型のMSを開発しているのだから。
この世界――コズミック・イラに来てから1年。刹那・F・セイエイはカマル・マジリフと偽名を名乗り、
ヘリオポリスで機械の修理を生業としながら、ボランティアとして子供達に歌を教えていた。
「歪み、か・・・」
1年間の情報収集で、C.E.の世界情勢は大方把握していた。コーディネーターとナチュラルとの戦争。
444 :
〉〉378:2011/01/27(木) 16:46:19 ID:???
人種差別による争いは西暦にも多く存在していたし、ELSと共に他の異性体との仲を取り持っていた刹那でも、
世界を二分してのここまで大規模な戦争は初めての経験だった。
―――マリナ、俺はどうすれば良い
刹那は1人、空になったビンを手の中で転がしながら思考の海に身を沈める。
C.E.に来る直前、刹那は絶望の淵にいた。10年以上共に過ごした女性、マリナが亡くなったのだ。享年94歳、老衰だった。
彼女はイノベーターではなかったから、十分天命を全うしたと言える。「現代の聖母」の死に、多くの者が涙を流した。
それだけで、彼女がいままで行ってきた事が報われる様な気がした。しかし、刹那は彼女の死を快く受け止める事が出来なかった。
人は何時か死ぬ。そんな事は十分過ぎる程に理解していた。だが、マリナと過ごした時間が、刹那の心を深く深く沈めていった。
彼女の死を受け入れられなかった訳では無い。只々悲しかったのだ。
その感情があまりに深すぎて、刹那はそれをどうすれば良いか分からなかった。
マリナからは沢山の物を貰った。優しさや、強さ、そして歌も、彼女から貰った物だ。
―――刹那、貴方、良い声を持っているのね。ならこの曲を、私が伴奏するから歌ってくれる?
あの時芽生えた感情。それが愛だったのかも知れない。しかし、それが恋愛なのか、それとも親愛、友愛なのかは刹那には分からなかった。
どちらにせよ、刹那はそれを彼女に伝えなかった。自分は咎人だ。どうしてマリナにそんな事を聞ける?
―――私の事は、気にしないで。刹那は、自分の信じる道を進んで、生きて・・・
死の淵に立っても、彼女が心配するのは他人だった。彼女の遺言通り、刹那は00Qに乗って花畑を離れた。
しかしその後待っていたのは、完全なる孤独だった。
既に人類は、自らの手で争いを止める事が出来る様になっていたし、CBメンバーも既に亡くなってるか、消息不明だった。
ティエリアも外宇宙航行艦スメラギに搭乗し旅立っている。
平和になった世界は、既に刹那という大き過ぎる力を必要としなかったのである。
00Qを破壊し、自らも命を断とうとも考えたが、それはマリナの遺言に反する事になってしまう。
刹那に出来る事はもう、異性体同士の諍いを仲介する事しかなかった。半ば自暴自棄に、座標も碌に設定せずに行った量子ワープ。
その先にあったのが、C.E.、刹那のいた地球に良く似たもう1つの地球だったのだ。
そこにいたのは、やはり西暦の世界にいた人類と同じ人類だった。
今まで異性体といえば、自分とは全く異なる異形の者達だった為、刹那には衝撃的な出来事だった。
しかし、その彼らは刹那が経験した事も無い程の憎しみに狂っていたのだ。この憎しみを止められるのか。刹那には自信が無かった。
人種差別は争いの基本形だし、刹那自身それに苦しめられた時期もあった。しかし、ここまで苛烈な物は初めてなのだ。
西暦で近い物を挙げるとしたら、イノベイターとそうでない者との確執だろう。
しかしこの戦いは、大戦争となる前に有志が立ち上がって仲裁、事無きを得ている。
C.E.で問題なのは、両者を止めようとする勢力があまりに微弱である事、コーディネーターが人工的に生まれる事への嫌悪感、
両者の能力的差が微細である事が挙げられる。特に最後の件は中々難しい問題だ。
能力に微妙な差異しか無い場合、能力が下の者は上の者へ反発するのに加え、
上の者も、それを座視していては己の身が危険だからだ。
能力差が大きい場合は、下の者はそもそも逆らおうとしないし、上の者も些細な事では動じないので争いにはならない。
そこまで回想して、ハッと刹那は我に帰る。テレビは今やニュースから昼ドラに以降し、それも今やクライマックスといえる場面だ。
少々物思いに耽り過ぎた。刹那はヘリオポリスの資材集積区画に隠している00Qの整備に向かおうと腰を上げた。
「・・・なんだ」
微かだが、刹那の脳量子波が何かを感じ取る。
C.E.の人類は脳量子波の質が異なる様で、西暦の人間の様に心を読む事は刹那にも出来ない。
しかし、それでも感じ取れる程の、敵意と呼べる意思を、彼は感じた。
連合軍強襲機動特装艦アークエンジェルが隠された、ヘリオポリスの秘密ドックが爆破されたのは、丁度その時だった。
445 :
〉〉378:2011/01/27(木) 16:53:42 ID:???
投下終了。
とりあえずお試しという事で導入部分です。
時系列は、00:劇場版終了後 種:無印開始時です。
因みにこの刹那はメタルではありません。設定的に公式でもよく分からない物なので。
そうすると「ただのイノベじゃ刹那の外見年齢40くらいじゃん!」って事になりますが、そこはご容赦下さい。
出来るだけ頑張りますが、投下は相当不定期になるかもしれません。その点もご容赦下さい。
446 :
通常の名無しさんの3倍:2011/01/27(木) 17:16:28 ID:2eQm9cDz
乙!先の気になる導入部分でした
投下は自分のペースでいいけど、できるだけ完結する方向で続けて欲しいな
応援してるよ
ついに世界を渡るか、まさに量子……
好きにやってくれたらいいと思う
新作きたー
つづきが楽しみだ!
劇場版後10年間で人として生きるための「顔」を手に入れるために「進化」したでOK
感情がMAXまで高まると本来のメタル刹那に戻ってしまったりとかでもいいんじゃない?
乙!!
いい始まり方です
これは期待!
この世界でもGN粒子バラまくとイノベイターが発生するのだろうか?
乙
まぁ人間相手ならメタル刹那のままだと警戒されるしなw
453 :
通常の名無しさんの3倍:2011/01/28(金) 17:05:29 ID:5lO5iQg5
乙!!
劇場版後かぁーーーー
クアンタ盗まれないよう気をつけてくれ刹那!
エクシアからして網膜認証付いてるしクアンタはイノベイターの刹那専用
劇場版後ならELSと融合進化してるからMSであると同時に生きてるようなもん
何考えてるんだか理解できない電波や国を背負うだけの能力が無いバカ
ついでにニートと凸が何をしてもクアンタをどうこうするなんて不可能
最悪飛んできてもらう必要がありそうだな
>>455 刹那が指パッチンして「出ろー!ダブルオークアンタぁー!!」
ですね、わかります
どこのイザ…もといドモンだ
エクシアの時点で自動呼出し機能はあったっぽい(2nd一話)し
緊急時ならマジでやりかねんぞwww
刹那とクアンタ無双が見れるかな
でも戦って欲しくないという気も
まあ話し合いで穏便に終われるならそれに越したことはないってだけで
必要なら戦うこと自体は否定してないけどね
むしろ絶対に戦わせないという縛りがあったほうが面白くなりそうだ
どんどん無双して種を蹂躙&改心させてほしい
妖精ティエリアも一緒にいることになってるの?
>>463 いや、ティエリアはスメラギに乗って外宇宙に出たから…
とはいえ、クアンタ(に搭載しているターミナルユニット)にアクセスして刹那と話すって可能性もないわけじゃないと思う
脳量子波通信がどこまで可能かによるな
宇宙あちこちに散らばってるELSが互いに連絡取り合ってるのならELS経由で
かなりの距離で通信できそうだけど
466 :
通常の名無しさんの3倍:2011/01/31(月) 19:51:00 ID:ufWNuf9N
>>464 あれっ、同型のイノベイドだったような気が・・・違ったっけ?
>>466 たしか小説版でも特に語られてはいなかったから、解釈は自由で良いんじゃね?
SETUNAが他世界に転移して蹂躙する最低物か
最近、チョロチョロ増えてきてんだよな
U-1やスパシンから始まる系譜に新たな名を刻めるかどうか
理想郷ですらほとんど見ねーわw>00のSS
小説家になろうではそこそこ見掛けるな
ただ
>>468みたいなのばっかりで、00の話自体を扱ったものは全然見掛けないが
余所に行ったらキラ並の珍入者じゃないか。仕方ない
キラやラクスが負けたり批判されたりしないか
監視しにきたニダ!
ぶっちゃけ種の戦争を終らせるのなんて手段を問わなければライザーソードで
プラント両断するだけの簡単なお仕事だしなwww
つーか刹那はプラントのアホ共が地球にNジャマー大量にぶち込んで10億人もの人間を
軍人・民間人・老若男女・ナチュコーディー問わず抹殺したと分かったらキレそうなもんだが
世界を完膚なきまでに滅ぼして世の中から争いが無くなりました
そんなブラックジョークは世にいくらでもあるさ
別にOO西暦のように改革を起こさなければ人類滅亡だったというワケでもないから
刹那が「この世界の住人にまかせよう」とCEから逃げ出しても誰も責めない、つーか責められない
なまじ身近で付き合った人が至極真っ当でなんとか助けてやりたいと思ってしまったのがケチの付き始めになりそうだ
>>473 仮に種世界にヴェーダがあったら実行者・発案者へ速効制裁かけるレベルだしな
コーディっつかプラント滅ぼすべしってマジでヴェーダが判断しかねん
ヴェーダって大鉄人17のブレインみたいな存在だからな
マジで恐ろしいぜ
ミッションはプラントの破壊ととプラントの重要責任者抹殺、MSも含む兵器の殲滅だな
それじゃやってることラクシズと変わんねえじゃん
違うだろ…むしろこんな感じでは?
刹那「支配しようと言うのかっ!」 ラクス「正しく導くと言いました!」
早い話がピンクって勝った大使なんだよねw
映画みてないからクアンタの能力が
いまいちわかんないんだけど。
対話専用のガンダムみたいだし。
うん
太さ36kmのビーム出したり月とほぼ同サイズのELSの中枢から30秒位で出てきたりしてたよ(棒
せっさんがどう絡むか気になるわー。
話に準拠してXスレのアムロにするのかそれともオリジナル強めか。
何にしろ批判やアンチが沸くだろうけど、書ききってほしいね。
>>478 トレミー組は人類の危機的状況には一目散に駆けつけて対処するけどラクシズは
自分達に被害がなけりゃとんだけ死のうとかまわない連中だろ。
ユニウス7落下にも一切動かず、レクイエムでプラントに多大な被害(ジブが逃げ切れたのはラクシズのせい)でたのに
月でのんきにショッピング。
テロ行為してんのはどっちも同じだけどそれに対する思いが半端なんだよラクシズは。
ジブっつーかロゴスに対して何にも動いてなかったよなラクシズ
>>479 機密情報を公開して3勢力をまとめた大使に失礼。
むしろ情報の独占という部分では勝ったリボンズと言いたいけど、
彼は9割の人間に平和と繁栄を与え、大鉈を振るうことで結果的に
残りの1割も恩恵を受けられるようにしたわけだからなぁ。
本来、コーディネーターはイノベイドのように人類の進化を促す存在だったのに自分達が進化した至上の存在だと勘違いしちゃったんだよな
やりかたはあれだけどリボンズも人類の変革を促すために行動していたようだし
個人的にティエリアの「僕たちイノベイドは、人類と共に〜」って台詞が好きだ
リボンズの「僕の有用性は〜」とか「そうでなければ僕が造られた意味がない」もいいな
短い科白からどんなキャラかってのが伝わってくる
>>486 自分は逆にその台詞は嫌いだ。
他のイノベイドは計画通りに動かされてるままだから
ヴェーダを掌握した者の驕りでしかない。
>>484 ラクシズが連合に対して武力介入しない理由について考えてみたが
ロゴスの全貌が判らんから何とも言えんが
ロゴスがザフト設立にも関与してる可能性があるからな
下足すりゃオーブもロゴスが創った国である可能性もあるわけだし
議長は、ロゴスを自身の権威付けの為の下敷きとして利用したわけだが
連合があっさりソレに乗ったのは、ロゴスを予てより切り捨てるつもりだった訳で
考えてみればムルタも同じこと考えていたのかな・・・
彼が嫌っていたのがプラントとオーブであって、コーディそのものを嫌っていたわけではないし
そういう意味では種と種死の間でラクシズと連合の間で何かあったのかね
種のラストシーンでは連合艦隊にAAが拿捕された可能性を示唆してるが・・・
そういえば種の本編、外伝に登場する人物で、
具体的にコーディを絶滅させるべく具体的な計画を以ってかつ実行したのは
シーゲル・クライン以外にいない
ブルコス盟主の御両人にいたっては、ジブリですら手段以上のものはなかったしな・・・
>>485 ムルタを2で割ると大使と留美になるんだよね何故か
因みに、ジブリを2で割るとグットマンとずんぼりになるという・・・・・・・・
>>489 ラクシズのスポンサーっぽい連中が裏で手を引いてたりするのかなぁ
いちおう、ファクトリーという組織があるが、その内実はジャンク屋組合とオーブより離反したサハク派
種死開始時点で、ラクスとキラ及びAA隊はマルキオ導師の元で隠遁してた
マルキオ導師は、種でプラントとの和平交渉において交渉役に抜擢され
かつ、シーゲル存命時ではプラントへの渡航は顔パスでラクスの所に赴いているなど
シーゲル時代のプラントから信頼されていた人物
連合内においてもロゴスですら手を出せないVIP中のVIP
ジャンク屋組合の独立性はこの人物によって確立した
故に、連合はジャンク屋組合には手を出さない、マドライバーが全て喪失していた時ですら、メガフロートに侵攻しなかった
また、中立都市であるコペルニクスシティの地下にイズモ級の生産ドックも恐らくマルキオ尽力
マルキオを通じて連合の支援を受けていた可能性はあるな、なくても黙認を取り付けていたのは状況証拠的に明らか
公式っぽいがゆん漫画じゃ
リボンズはイオリアの子を自称してそれに誇りを持ってたから
イオリアの望んだ一番先を行く子供である刹那に嫉妬や
自分は人類を進化させる為の道具でしかないんじゃないかってことへの焦りを感じてたな
水島や黒田の言うリボンズ像とは大分違うけどw
493 :
通常の名無しさんの3倍:2011/02/03(木) 00:54:04 ID:Zq16poA7
これの見た目がヒリングだったら完全な萌キャラなんだが
野望の根っこにある感情はきわめて人間的なんだよね>リボンズ
人間VS人間というガンダムのお約束から外れたように見える00だが
よく見ると2期も劇場版も戦ってるのは「人間的非人間」だったりする。
リボンズの生涯
イオリア計画最初期に製造→普通に計画を実行→こんな人間達と共存する価値はあるのか?
→0ガン搭乗の際に刹那と会う→僕が人類を導いて=管理してやる→捨て駒の実働部隊?そんなモン人間で十分
→本来イノベイトで構成される筈の実働部隊が人間中心の物に
→イノベイト自体がイノベイター誕生の為の道具!?なら僕がイノベイターになってやる
→ウ゛ェーダを騙したり説得しながら自身のイノベイトとしてのリミッターを少しずつ外していく
→イノベイター刹那登場→お前がイノベイターだったら僕の価値が無くなる!
496 :
通常の名無しさんの3倍:2011/02/03(木) 18:11:20 ID:4U1Ay/D/
なんかお兄ちゃんとイチャつく姉に嫉妬してる妹にしか見えない
お兄ちゃん(イオリア計画)、姉(せっさん)、妹(ボンズリ)みたいな
CV古谷
計画達成の為の道具に過ぎない人造人間なのに無駄に人間臭い所が面白いんだよなw
499 :
>>378:2011/02/05(土) 01:37:33 ID:???
lω・`)<今頃みんなはGジェネワールドのPV2を見てる筈・・・投下するなら今の内。
500 :
>>378:2011/02/05(土) 01:38:31 ID:???
異変を感じ取った刹那が外に飛び出すのと、ヘリオポリスに爆発の閃光が走ったのはほぼ同時だった。
「あれは、確か連合軍の秘密工廠がある・・・!」
ヘリオポリスの内外の構造は既に熟知している。
爆発による振動を体で感じながらも、刹那は家の前に止めてあるバイクに飛び乗った。
エンジンを掛け、思い切りアクセルを踏み込む。バイクは全速力で爆発地点へと走りだした。
爆発のあった辺りは、郊外ではあっても民間人が少なからず住居を構えている。
テロかとも考えたが、連合軍の存在と、刹那の脳量子波がそれを否定した。
「平然と民間人を巻き込むなど・・・」
爆発地点から少しでも遠くへ逃げようと逃げる人々を避けながらバイクを走らせる事3分。
未だに黒煙を上げる爆発地点、そこから最も近い橋の上で刹那はバイクを止める。
「やはりザフト軍か」
角度の問題で良く見えないが、下では連合軍兵士と、パイロットスーツに身を包んだザフト軍兵士が銃撃戦を展開していた。
数はザフト軍の方が少数だったが、MSジンが援護に入っているのに加え、
連合軍はどうやら物資の運用中であったらしく、戦っているのは整備兵ばかりで苦戦している様だ。
刹那が状況を分析していると、視界の端に少年と少女を捉えた。
「くっ、まだ民間人がいたのか!?」
刹那はバイクから降りると、上着の下に隠していた拳銃を引き抜いた。手すりを乗り越え、下の階にいた民間人の元に向かう。
「おい、そこの2人!」
「わっ!?」
急に降りてきた刹那に、黒い服の少年は驚きながらも少女を庇う素振りを見せる。
「危害は加えない。俺は修理工のカマル・マジリフだ」
「カマル・・・。じゃあトールが言っていた歌の先生?」
「そうなるな。それより、ここで何をしている」
「そっ、それは・・・」
良く見ると、少女の方は橋の下を見て泣いている。それに釣られて橋の下を見た刹那も目を見開く。
MSが5機、銃撃戦の最中静かに横たわっていた。
「これが、連合の新型・・・」
西暦の物とは大分異なるものの、そのMSの頭部はV字アンテナにデュアルアイの、刹那の見知ったガンダムその物だ。
「兎に角その子を立たせろ。ここは危険だ」
「はっ、はい!」
少年が手を差し伸べると、少女は弱々しくもその手を握り立ち上がる。
「向こうにシェルターがある。そこまで走れるな」
「あっ当たり前だ!」
「よし、なら俺の合図で走れ」
先程まで泣いていた少女が、威勢良く答える。この非常下でここまでしっかり声が出るなら大丈夫だと刹那は判断する。
眼下の銃撃戦を注視し、合図のタイミングを計った。
戦場を走り抜けるのに一番安全なタイミングは、より多くの兵士がマガジンを交換する瞬間だ。
単純に飛び交う弾が少なくなるし、兵士の注意が銃に向く。
「今だ!」
眼下の兵士の三分の一がリロードを開始した絶妙なタイミングで、刹那が合図と共に2人の背中を押した。
駆け出す2人の後を刹那も銃を構えながら走る。
走る3人に気付いて腰のサイドアームを抜くザフト兵もいたが、刹那に肩を撃ち抜かれる。
「走れ走れ!」
501 :
>>378:2011/02/05(土) 01:39:34 ID:???
刹那が発砲した事に驚いて足が止まる2人を大声で急かす。
弾かれた様に再度走りだした2人が、無事シェルターの入り口に到着した。続いて刹那もそこに滑り込む。
「怪我は無いか?」
「はい」
「はぁ、はぁ・・・何とか」
2人の無事を確かめると、刹那はシェルターの端末をタッチする。
「登録番号CB57342、カマル・マジリフだ。俺を含めて3人の民間人がいる。シェルターに空きはあるか」
『・・・・・確認した。ただ・・・済まない、このシェルターには無理をしても後1人分しか空きが無いんだ』
中年男性の声が、申し訳無さそうに答える。一拍遅れて、シェルターに繋がるエレベーターのドアが開く。
「了解した」
答えるが早いか、刹那は少女の腕を掴んで強引にエレベーターに押し込んだ。
「なっ、何を!?」
少女が抗議の声を上げるが、それを無視してドアを閉める。
「・・・これで良いんだな」
「はい」
シェルターに降りていくエレベーターを見送る強い眼差しの少年が頷く。
刹那の脳量子派は、シェルターに1人しか入れないと知らされた瞬間の、少年の決意に満ちた感情を見逃さなかった。
それに、この非常事態の最中で息一つ乱さない彼ならば残されたとしても何とかなるだろう。
シェルターに送った少女は、性格を考えると進んでシェルターに入ろうとはしなかった事は想像に難くない。
時間を掛ければ、それだけ危険が迫ってくる。
「キラ・ヤマトです」
「ん?」
「僕の名前です。名乗ってなかったですよね」
「ああ、・・・キラ、向こうにもう1つシェルターがあった筈だ。そこに行くぞ」
「分かりました」
緊張した面持ちでキラは頷く。
刹那の指す方向、ここから一番近い場所にあるシェルターに行くには、再び銃口の前に身を晒さなければならない。
しかし、キラは緊張していても恐怖から来る逡巡は見受けられない。腹を括ったのかもしれない。
(トール・ケーニッヒの友人キラ・ヤマトか・・・中々度胸があるな)
2人がタイミングを見計らって走り出そうとした、その時だった。
「そこの2人、何をしている!」
銃撃戦の最中でも耳に届く程良く通った声で、連合軍の女性が声を掛けてきたのだ。
「僕達はヘリオポリスの民間人です!」
「シェルターには!?」
「向こうのシェルターに行きます!」
「あそこにはもうドアしか無い!」
声の通り方からして士官だろう連合軍の女性は、MS移動用ハンガーに身を隠したまま、衝撃の一言をキラに告げる。
もしそこにキラの友達がいたら?家族がいたら?彼女はオーブの軍人では無いし、
この非常事態であるのだから仕方ない事だったが、配慮の足りない、キラが動揺するには十分な言葉だ。
「キラ・・・」
刹那は銃を油断無く構えながらも、キラが動揺に囚われてしまわない様に話しかける。
「だ・・・大丈夫です。みんな生きてる・・・大丈夫です」
自分に言い聞かせる様に、キラは深呼吸をする。しかし、彼らに落ち着きを取り戻す時間は与えられない。
502 :
>>378:2011/02/05(土) 01:40:18 ID:???
刹那達から遠い方のMS移動用ハンガーから順に、ガンダムが起動、立ち上がったのだ。
「そんなっ・・・!」
女性士官が息を呑む中、青色、迷彩色、黒色のガンダム3機が双眸を光らせ動き出す。
それに反応して、装甲車などの歩兵に脅威になる標的を片付けていたジンが、刹那達の方に向き直る。
「跳ぶぞっ!」
「わっ!?」
銃口をこちらに向けたジンに、刹那はキラも突き落す形で橋から飛び降りた。
次の瞬間、彼らがいた橋は戦車砲並みの弾丸で木端微塵になる。
「大丈夫っ!?」
着地した刹那達に、女性士官が咄嗟に声を上げる。
「ああ、問題無い」
「たっ助かりました」
「・・・なんとも無いのか?」
五点接地着地法を用いて着地時の衝撃を逃がした刹那は、普通に飛び降りて平気な顔をしているキラを怪訝そうに見る。
橋からここまで5、6メートルの落差がある。死ぬぐらいなら足の骨折の方がマシだろうくらいのつもりで落としたのに、
この線の細い少年は驚いたくらいで無傷だ。明らかに普通の人間の強度ではない。
「・・・・・・」
「早くこちらへ!」
女性士官の叫びにハッとなった刹那は、キラを促しながら女性士官が隠れるハンガーまで移動する。
「緊急時だから挨拶は抜きよ。色黒の方の貴方、訓練を受けている様だから協力して」
「どうするつもりだ」
民間人に協力を仰ぐとは何事かと考えるも、彼女の感情の必死さを察した刹那は素直に応答する。
「このMSだけでも、渡す訳にはいかないわ。最終手段だけど・・・私がコクピットに乗り込んでこれを操縦します。
貴方には、私が乗り込むまでの援護射撃をお願いしたいの。奴らの狙いはこのMSだから、
起動させた隙に貴方達は逃げられる。悪い話では無い筈よ」
「・・・了解した」
無茶のある話ではあったが、余程このMSに愛着があるのだろう。彼女の瞳にも脳量子派にも、迷いは無かった。
「あの、僕は・・・?」
「君はここに隠れていて、このMSが起動したら・・・」
503 :
>>378:2011/02/05(土) 01:42:16 ID:???
「合図を送る。俺と同じ方向に走れ。連中がMSに気を取られている内にこの場を離れてシェルターに向かう」
「分かりました。カマルさん、気を付けて」
女性士官の説明を引き継いだ刹那が、キラに力強く頷いてみせる。
刹那としては、争いの当事者の片方に肩入れするのは避けたかった。
しかし、中立のコロニーでMSを開発していた連合と、それを巻き込む形で攻撃したザフトでは後者の方が非が大きい。
何より、今は民間人の犠牲を減らすのが優先事項である。その為には、ザフトが撃退するのが手っ取り早かった。
「援護、お願いします」
「了解した」
女性士官がハンガーに取り付けられた梯子を使って、横たわったMSの上に登りはじめた。
刹那は反対側にある梯子を体が露出しない程度に登り、銃を構えて彼女の周辺を警戒する。
その2人を、キラがハラハラしながら見上げている。
「もう少し・・・」
「待て!」
女性士官が梯子から顔を出そうとした瞬間、刹那がそれを鋭く制止した。
何事かと女性士官が刹那を見たと同時に、爆発的な暴風が女性士官の真上を通過。
遅れて先程起動した3機のガンダムがコロニーの空を飛翔する。
刹那が制止しなければ、女性士官は暴風に煽られて梯子から落ちていただろう。
「助かったわ」
「ジンもさっき程こちらに注意を向けていない、急げ」
まだ生きている装甲車がいたのか、ジンはこちらから視点を外していた。コクピットに乗り込むなら今しか無い。
今度こそ、女性士官は横たわるMSの上部、正面装甲の上に身を乗り出す。刹那も上半身を露出させ、油断無く銃を構える。
女性士官は整備士官らしく、MSの上を難無く移動する。ザフト兵が姿を見せる事も無く、女性士官はコクピットまで辿り着いた。
しかし、彼女がコクピットを開こうと端末を開いたと同時に、刹那達のいた場所と反対側、
MSの足の方からラウンドムーバーを装備したザフト兵が飛び上がってきた。
赤いパイロットスーツのザフト兵は直ぐ様小銃を構え、端末を操作しようとする女性士官に狙いを定める。
「くっ!」
突然飛び上がってきたザフト兵に、刹那の反応が一瞬遅れる。それがザフト兵の生死を分けた。
初め肩を狙おうとした刹那はしかし、ザフト兵の引き金に掛かっている指に力が入っている事を知る。
その状態では、仮に肩を撃ったとしても銃口が逸れる前に銃弾が発射されてしまう。
一瞬の逡巡の末、刹那の放った銃弾はザフト兵の額を貫いた。
空中で大きく反れた死体は、力の入ったまま引き金を引き絞り、上空に無数の弾丸をばら撒いた。
504 :
>>378:2011/02/05(土) 01:49:15 ID:???
投下終了です。
種初期の記憶が曖昧な為、話の順序が軽くおかしいかも知れません。
最初の投下を思ったより多くの方々が読んでくれた様で感謝です。
先に言っておきますと、自分の主義としては作品にあまり上下を付けるのは好きで無いので、
00>種とする気はありません。それを期待していた方はスイマセン。
ではおやすみなさい。
こんな深夜にお疲れ、今回も楽しませてもらったよ
人の意見を聞きすぎて自分のやりたい事を捻じ曲げて駄目になった作者は何人もいるからな
自分のやりたいようにやればいいさ、少なくとも俺は
>>378の価値観で描いたSSが読みたい
読者の意見や感想はあくまで参考ぐらいに聞いとけ
GジェネのPV2はもう公開してたのか、ちょっと見てくるか
この世界で刹那はコーディからはナチュ扱い、ナチュからはコーディ扱い
さもなくば化け物扱いと三重苦か
そしてラスティ、安らかに眠れ
>>504 果たして彼がC.Eで刹那・F・セイエイと名乗る日は来るのか……?
乙でした!
ラスティだったのか、アスランだったのか…
アスランなら面白くなりそうだ
新型機強奪作戦成功
まともならさっさと引く指示を下すはずですが
果たしてどうなるやら
この時点の刹那には悪いけど鉄火場修羅場は似合いますね
次回楽しみにしています
>>507 ELSとの融合はともかくイノベイターに対しては盟主王辺りは一定の理解してくれると思う。
コーディのように先天的な改造での才でなく、後天的な潜在能力の覚醒にすぎないわけだし
OO世界のように旧人類との対立こそあろうがブルコス的には拒絶するどころか
自然な人類のある種見本のような存在だろう。
逆にプロパガンダへの利用くらいは考えそうだ
人工進化に対するアンチテーゼとしての自然進化ってことで
コーディに生まれなかったら絶対になれないのと
もしかしたら明日にでも自分がなるかもしれないイノベイターの違いだな
まぁそんな簡単に人間割り切れるのかどうかは別だが
現在は素質がなくとも将来的になる可能性があるしね
クラウスなんかELS襲来時に隔離されてない=その時点ではイノベイターになる素質がなかった
でもその後50年の間でイノベイターになったわけだし
ほんといつ・だれがなってもおかしくない
元々リボンズがナノマシン使って人工的にイノベイター作ろうとしてたしなー。
ルイスに素質が有って、それを伸ばそうとしていたとか言われると辛いがw
某SSでデカルトが種世界に来たようです
>>516 いいからURLはれよ
たしかに盟主王に対して対話の余地があるな
変わることができる事を納得してもらえばエクステンデッド計画をする必要もなくなる
はぁ?外部じゃねえか宣伝マン
外部なら外部と先に言うべきだった気がしないでもないが
それはそうとして
>>518のツンデレぶりに萌えたw
そういえばクアンタにELSくっついてるの?
勝手に花柄になったしそりゃあ融合してるだろう。
他のSETUNA無双SSだと「ELSは迷惑だから元の世界に置いてきた(キリッ」ってのばかりだな
00のssなんてそんなになくね。しかも映画含めたssなんてないだろ。
劇場版クロスなんて某所のマヴラブクロスくらいしか知らないな。
ELS(クアンタ及びメタルせっさんの一部として)も手乗りティエリアもついて来てたが。
種SS監視者さんがここのSSの内容を牽制しに来ているんだね、乙!
age
528 :
>>378:2011/02/12(土) 01:07:48 ID:???
投下しようと思ったら規制されていました。
聞いた話だと、OCN全規制の大規模無差別規制だそうで・・・。
なので暫く投下出来無くなる可能性があります。御容赦下さい。
>>528 待ってろ! いま避難所にスレ立ててきてやるから!!
乙
533 :
>>378:2011/02/12(土) 15:09:48 ID:???
>>580乙です。早速投下させて貰いました。
どなたか代理投下お願いします。
534 :
代理:2011/02/12(土) 20:57:26 ID:???
「ラスティっ!!」
虚しく響く銃声と共に、絶叫が響いたのはその時だった。
刹那に撃たれたザフト兵と同じく、赤いパイロットスーツに身を包んだザフト兵が先程とは別方向から飛び上がってくる。
先程とは違い素早くサイティングした刹那だったが、彼の位置からではザフト兵との射線上に女性士官が被ってしまう。
「右に飛べ!」
「えっ!?」
ザフト兵が女性士官目掛けて小銃を連射する。戦友を失った怒りからか、狙いは碌に合わせられていない。
しかし、咄嗟の事に動きが鈍った女性士官を捉えるには十分だった。
「あうっ!!」
連射された銃弾の一発が女性士官の肩を貫通した。
マガジンが空になった小銃を投げ捨て、胸のナイフを抜いたザフト兵が、倒れる彼女に更なる追撃を加える為に走り寄る。
「やめろ―――っ!!!」
怒号が響く。女性士官の危機にいち早く対応したのは、援護に付いていた刹那ではなく、先程までハンガーの影に隠れていたキラだった。
彼はハンガーに文字通り跳び乗ると、そのままの勢いで女性士官に襲い掛かるザフト兵に蹴りを見舞う。
ザフト兵は一歩下がりナイフを構え直す。しかし、直ぐにナイフを下してしまう。
「キラっ?」
「何っ!?」
刹那はキラの身体能力に改めて驚かされる。しかし、蹴りを辛うじて受け流したザフト兵はそれ以上の衝撃を受けていた。
「キラ・・・なのか」
「・・・アスランっ!?」
キラも目を見開き、驚きの表情を作る。
「キラ、離れろ!」
動きを止めるザフト兵の足元に、刹那は数発の銃弾を撃ち込む。
ザフト兵はそれに素早く反応、ラウンドムーバーを使って後退した。
「キラ、頃合いだ。シェルターに向かうぞ」
「待って下さい!この人、怪我してて・・・」
銃のマガジンを交換しながら刹那がキラに後退を促すが、彼は肩に被弾した女性士官を気遣っている様だ。
「だが・・・」
彼女は置いて行くしかないと続けようとした刹那の台詞を轟音が遮る。
刹那達がいるハンガーの直ぐ手前にあるハンガーから、赤いガンダムが立ち上がったのだ。
あのMSが飛び立てば、先程と同じ爆風が発生、刹那達を吹き飛ばしてしまうだろう。
「キラ、早くしろ!」
語気を強める刹那だったが、キラはそれに首を振り、女性士官を担いでコクピットに乗り込む。
間髪入れずに赤いMSが飛翔、爆風がハンガー上を襲う。
「くっ」
上半身を引込めて爆風をやり過ごした刹那は、そのまま梯子から離れ、地面に着地した。
「無茶な事は止めろキラ・ヤマト・・・」
無駄だと分かっていても、刹那の口からはキラを心配する声が漏れる。双眸をギラリと光らせ、灰色のガンダムが立ち上がった。
目の前には先程のジンがマシンガンを構えて待ち構えている。
「駄目か」
諦めを含んだ台詞は、しかし白く変色したガンダムに打ち破られる。
斉射された弾丸を、白いガンダムは腕を顔の前でクロスさせて防御する。容赦無い弾丸の嵐が白いガンダムを襲った。
回避は一切無し、外し様の無い距離からの斉射はしかし、白いガンダムに傷一つ付けられなかった。
ガンダムに採用された特殊装甲、PS装甲が展開されたのだ。
その結果に一瞬たじろいだジンに、白いガンダムはそのままの体勢で体当たりを掛ける。
まともな回避行動も出来ず、ジンはそのまま連れ去られていった。
535 :
代理:2011/02/12(土) 20:58:43 ID:???
「・・・・・・」
「うっ・・・うう・・・」
「んっ?」
静かな焦りの眼差しでそれを見送った刹那が、物資に隠れて震えている連合兵を捉える。
「・・・おい」
「ひっ!かっ勘弁してくれ!ザフトの化け物共に、生身の白兵戦で勝てる訳ないだろ!!」
腕を掴んで立ち上がらせた連合兵はすっかり怯えた様子で刹那の事を碌に見ようとしない。
「そんな事は聞いていない。余っているMSはあるか?」
「あっある訳無いだろう!?新型は全部連中が持ってちまったよ!」
「・・・MSの動作確認やなにやらで使われた物で良い」
「・・・確かこの奥のMSドックに実験用のジンが・・・」
「助かる」
それだけ聞いて刹那は連合兵に示された方向に走っていく。
「まっ待てよ!ジンって言っても、装甲も碌に付いてない実験用だぞ!」
連合兵の叫びも聞かず、刹那は一直線にMSドックに向かう。
クアンタを出す事も出来たが、あれを出してはザフト軍にも連合軍にも更なる混乱を与える事になってしまう。
何故自分は、さっきのザフト兵を撃たなかったのか。走りながら刹那は自問自答する。
動きの止まっていたあの状態なら、容易く当てられた筈だ。しかしそれは出来なかった。理由は分かっている。
刹那の脳量子派が、キラとザフト兵の戸惑いを感じ取ったのだ。戦場では滅多にお目にかかる事の無い類の、結びつきが生む代物だ。
それを断ち切ってはならないと感じた刹那は、ザフト兵に銃弾を命中させる事が出来なかったのだ。
「ここか・・・」
自問自答している間に刹那が辿り着いたのは、ザフト軍が仕掛けた爆弾によって荒れ果てたMSドックだった。
至る所に吹き飛んだ内装と残っていた物言わぬ整備兵が転がっている。その隅に、燻る炎に照らされたMSが静かに佇んでいる。
装甲の類は殆どが取り払われ、象徴とも言えるモノアイは遮光性のバイザーによって見えないものの、その姿は間違い無くMSジンであった。
「動くか?」
刹那は白く塗装されたジンに素早く乗り込むと、次々と計器をチェックしていく。
メイン動力のスイッチをONにすると、低い振動音がコクピット内を揺らした。
「行けるな」
コクピットハッチを閉じると、ジンのオレンジ色のバイザーが光った。
刹那は手短な鉄筋を2本、ジンに握らせると、スロットルを押し込んでキラ達の元に向かった。
「滅茶苦茶だ!こんなOSで、これだけの機体を動かそうなんて!」
白いガンダムのコクピット内でキラが声を荒げた。
白いガンダムのあまりに酷い動きにOSを覗いてみたのは良いが、動作ルーチンからして出鱈目である。
「まだ開発途中なのよ。仕方ないでしょ!」
負けじと女性士官も言い返す。OSが滅茶苦茶なのは当たり前だ。
鹵獲したジンからコーディネーター用のOSをコピー、
それを模倣しながら何とかナチュラルでも扱える様にと、色々と弄っている途中であったのだから。
しかしモニターに映るジンはそんな事情を汲み取ってくれる訳も無く、手にした重斬刀で容赦無い突きを繰り出してくる。
「この!」
ジンの突きに合わせてキラが機体を操作、白いガンダムは屈む事で重斬刀の一撃を回避する。
そのままレバーを押し込んで、ジンに体当たりをお見舞いする。ジンは大きく吹き飛ばされ、ビルにぶつかり尻餅をついた。
536 :
代理:2011/02/12(土) 20:59:48 ID:???
「代わって下さい」
「っ!でも・・・」
「早く!」
ジンが体勢を立て直す間に、キラは操縦席に半ば強引に奪った。
備え付けのキーボードを引き出したかと思うと、凄まじいスピードキータイピングを始める。
(この子・・・!)
「キャリブレーション取りつつ、ゼロ・モーメント・ポイント及びCPGを再設定・・・、チッ!
なら擬似皮質の分子イオンに制御モジュールを直結! ニューラルリンゲージ・ネットワーク、再構築・・・えぇい!
メタ運動関数!コリオリ偏差修正!運動ルーチン接続! システム、オンライン!ブーストラップ起動!」
キラの凄まじい早口と共に、白いガンダムが生まれ変わっていく。その手際に、本職の筈の女性士官も目を剥いた。
その間に体勢を立て直したジンがマシンガンを構え、白いガンダムに斉射する。
しかし、今まで回避運動はおろか、防御体勢を取るのが精一杯だった筈の白いガンダムは、まるで別人の様なステップでそれを回避した。
「これなら・・・!」
アスリートの如く動く白いガンダムにキラが希望を見出す。自分が、ヘリオポリスを守るのだ。
「武器は、イーゲルシュテルンとアーマーシュナイダー・・・これだけか!」
回避運動を取りながら、頭部をジンに向けた白いガンダムがイーゲルシュテルンを斉射する。
少しは怯むと思ったが、ジンはイーゲルシュテルンの銃口の大きさから、MSには通用しない代物だと読んだ様で、
モノアイを左腕で庇いながら怯まずマシンガンを斉射し続ける。しかもその射撃は、既にキラの回避操作を読んでいた。
走り回る白いガンダムに、吸い込まれるように弾丸の嵐が殺到する。
「うあ、くそっ!」
如何にPS装甲と言えども、受けた実弾の衝撃までは殺せない。
激しくコクピットをシェイクされたキラは、堪らず機体を建物の影に隠した。
「初めて体感する筈の速さなのに、この対応の早さ、間違い無くエースだわ。ここは一旦後退して・・・」
「駄目です!ここにはまだ、沢山の人がいるんだ!」
「でも・・・」
女性士官とキラが問答している間も、ジンが近付いてくる様子は無い。接近戦ではPS装甲と運動性という絶対的な差があるからだ。
しかしキラもずっと建物の影に隠れている訳にもいかない。焦っている間に、緊迫した2機の間に大きな声が響いた。
『聞こえるか、連合のパイロット!貴様がそこから出てこないなら、こちらにも考えがあるぞ!』
ジンの外部スピーカーからの音声だ。女性士官がエースと称した、若い青年の声である。
その声に、キラは白いガンダムに建物の影からジンを覗く様操作する。
すると、地面にマシンガンの銃口を向けたジンがモニターに映る。ジンのパイロットは更に続けた。
『所謂人質って奴だ。まぁお前らにオーブの民間人が人質の価値があるかは疑問だが』
「何だって!」
その言葉に、キラは急いで銃口の先を拡大する。
「・・・そんなっ!!」
「あれは・・・」
拡大した映像に映った事態に、キラは驚愕し、女性士官は冷静に受け止める。マシンガンの銃口の先には、逃げ遅れた民間人がいた。
「サイ、ミリアリア、トール・・・なんで」
「・・・お友達?」
しかもそれは、キラが通うガレッジのクラスメイトだった。流石の女性士官も、キラを気遣う様に視線を向ける。
『こいつらを殺したく無かったら、大人しくその機体を明け渡せ。さもないと・・・』
ダァンッ!!
マシンガンが火を吹く。発射された弾丸がサイ達の真横に着弾し、派手な土煙が上がる。
『次は当てるぜ』
ジンのモノアイが威嚇する様に光る。サイ達は無傷なものの、恐怖のあまり身動きが取れない様だ。
「・・・投降するしか・・・」
「駄目よ!これは連合軍の新兵器、最後の希望なのよ!」
537 :
代理:2011/02/12(土) 21:00:57 ID:???
キラの弱気な言葉に、女性士官は声を荒げる。
「それが、何だって言うんですか!こうなったのは貴方達のせいもあるでしょう!?・・・戦争なんか外で勝手にやってればいいんですよ!」
「・・・っ!」
キラの正論に、女性士官は言葉に詰まった。中立国で兵器を開発するのは違法行為だ。
例え国同士の間で取引が成立していても、一介の民間人にとってはそれが変わる事の無い正論である。
しかし、正論が通らない状況などいくらでもある。今もその状況なのだ。女性士官は心を鬼にする。
「じゃあ、この機体が奪われた結果出る死者に、君はどう顔向けするのかしら!?御免なさいでは済まないのよ!」
「うっ、・・・僕は・・・」
年端も行かない少年に、無茶な事を言っているのは分かっていた。
しかし、最後の一機であるこの機体を奪われるのだけは、どうしても避けなければならない。
罪悪感に駆られながらも、女性士官は黙ってしまったキラに、更に続ける。
「ザフトが力を増せば、地球は増々奴らの占領下になって行くでしょうね。オーブ本国も、どうなるか分からないわよ」
「でも・・・友達が・・・」
大人の理不尽な理論に、キラはレバーを握り締めるばかりで言い返す事が出来ない。そうしている間にも、時間は刻々と過ぎていく。
『・・・・・・良く分かったよ。やっぱりお前らに、オーブ国民は人質の価値が無いって事に』
「あっ!」
ジンが大袈裟に腕を振り被り、マシンガンを構え直す。銃口の先には、恐怖に顔を引き攣らせたサイ達がいる。
『恨むなら、白状なあいつらを恨みな』
「やめろぉっ!!」
キラの絶叫と共に白いガンダムが建物から飛び出す。しかし、ジンは既に射撃体勢にあり、この距離からでは間に合わない。
女性士官が罪悪感からか、モニターから目を逸らした。
引き金が引かれ、弾丸が生身の人体を粉砕する、そう思われた、その時だった。
上空から雷の様に降ってきた鉄筋が、ジンの右手を砕き、マシンガンを地面に叩き落としたのだ。
『何っ!?』
「うおおおおおおおおおっ!!」
予想外の事態に、ジンの動きが一瞬止まる。
その隙に、走り出していた白いガンダムが、アーマーシュナイダーを引き抜きジンに肉薄した。
『ちぃっ!』
ジンが残った左手で負けじと重斬刀を振るう。動揺したとはいえ、実戦経験を積んだエースパイロットである。
素人のキラが操るアーマーシュナイダーより先に、重斬刀が白い機体を捉える、その筈だった。
しかし、振るおうとした重斬刀は、白いガンダムを捉える前に、左腕の肘から先ごとごっそり無くなっていた。
『なっ!?』
ジンのパイロットの表情が凍り付く。
先程の鉄筋と同様に落下してきた白いジンが、交差際に手にした鉄筋を一閃、一瞬でジンの左腕を斬り落としたのだ。
『今だキラ!』
「わああああっ!」
無防備になったジンに、アーマーシュナイダーが突き刺さる。2本目が首に突き刺さった所で、ジンは完全に停止した。
それから一拍置いて、コクピットから緑のパイロットスーツがラウンドムーバ―で脱出する。
「!?ジンから離れて!」
「えっ!?」
「早くっ!!」
それに気付いた女性士官が咄嗟に叫ぶ。しかし時既に遅く、ジンの自爆システムが作動。
ヘリオポリスに、一際大きな爆発が上がった。
538 :
代理:2011/02/12(土) 21:03:20 ID:???
投下終了です。
クアンタにELSが付いてるかどうかは、実はまだ迷っていて決めていません。
なので、楽しみに(?)待っていて下さい。
早く規制が終わると良いのですが。
何方か本スレに代理投下お願いします。
これにて代理終了。
流石刹那、作業用同然の実験機で互角以上に渡り合うとは。
乙!待ってたよ
刹那はクアンタどうするのかな
来い!ガンダームになるのか今から楽しみだわ
鉄筋万能説浮上w
作者、代理ともに乙でした
お疲れ様。
クアンタはこのままヘリオポリスが崩壊したときに
どっかに持っていかないといけないね。
クアンタがELS化しているなら、刹那もメタルじゃね?
遺伝子操作したってだけで殲滅戦争始める種世界で受け入れられるわけがねーw
おつかれ!
次も期待している。
>>542 刹那と融合しているELSは刹那によって休眠状態にしてるんじゃないの?
イノベイターとしての力を完全に発揮したらELSが目覚めて身体が金属化するとか
クアンタ放置してたらジャンク屋という火事場泥棒にゲッチュ〜される恐れがあるから
まあ、ELSいればある意味オートでせっさんの後追いかけることできるんじゃね?
クアンタエルス「刹那待って〜〜!」
エルスクアンタ「じぃじまって〜〜〜」
エルスの方が年寄りだろ…って全にして一なエルスに年齢という概念なさそうかな
クアンタエルス「にぃに〜〜〜(cv:くぎゅ)」
>>550 ビリー「オ゛オ゛オ゛オ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛」
エルスクアンタ「待ちたまえ少年〜〜ん!」
>>552 ビリー「ォ゛ォ゛…ハッ!あれは…まさかグラハムの意識体がELSを通じてあのガンダムに?!」
刹那「こっち来るな!」
ELSグラハム怖すぎるw
グラハムELS「私は君を求める!果てしないほどに!!」
メタルせっさんでも「俺に触れるな!」って言うレベルだなw
ロックオン兄貴を呼んでこなければ大変なことに……
>>556 ニール「どうやって狙い撃てばいいんだよ」
保守
テスト
561 :
>>378:2011/02/19(土) 13:37:11 ID:???
規制が解除された様なので投下します。
今回は引きの関係上尺が短いです。
562 :
>>378:2011/02/19(土) 13:38:03 ID:???
「君、大丈夫!?」
「う・・・ん、何とか」
キラは頭を軽く振って爆発で曇った意識を晴らす。
ジンの自爆によってコクピットが激しく揺さ振られたものの、キラにも女性士官にも目立った傷は無かった。
「・・・みんなは!?」
晴れた意識の中に生身だったサイ達の姿が蘇る。
モニターで彼らがいた場所を見ると、代わりに、損傷した白いジンが片膝を着いていた。
『心配するな。彼らは無事だ』
「カマルさん!」
「何故ジンに・・・」
白いジンから通信が入り、モニターに刹那の顔が表示される。一拍置いて立ち上がった白いジンの影からサイ達が顔を出した。
咄嗟に刹那が爆風から盾になったお蔭で、擦過傷などはある様だったが、大きな怪我はしていない様だ。
「良かった・・・」
ホッと気を抜いたキラは、しかし突然響いた電子音に背中がピンッと張る。見ると、モニターの1つが点滅していた。
「もうバッテリーが保たないわね。・・・あそこにある緑色のトレラーの所まで行ってくれる?そこで一息つきましょう」
「分かりました。・・・カマルさん!」
「うっ、痛ぅ・・・」
撃たれた肩を庇いながら、トールに付き添われて女性士官が白いガンダムから降りてくる。「大丈夫ですか?」
「ええ、有難う」
女性士官はトールに礼を言うと、運搬する筈だった資材に腰を下ろす。
「自己紹介がまだだったわね。私はマリュー・ラミアス、連合軍技術大尉です」
「・・・マリューさん、あれは何なんですか?」
連合軍のIDを見せながら自己紹介するマリューに、サイが怪訝そうに質問する。
あれとは、緑色のトレーラーからバッテリーパックを取り出そうとしている白いガンダムの事だ。
「・・・貴方達には悪いけど、それには答えられません。巻き込んでしまった事については謝罪します」
「・・・あの」
「はい?」
頭を下げるマリューに、カズイが懸念を口にする。
「あのMSって、俗に言う新兵器って奴ですよね。もしかして、見ちゃった僕達は・・・」
カズイの言葉に周りの仲間は不安そうな顔になる。言葉の意味を悟ったマリューが溜息を吐いた。
「そうしたいのは山々ですが・・・、まだシェルターに入っていない民間人を含めたら、
目撃者の数は見当も付かないわ。ですから、今すぐどうという事はありません」
「やった!」
「良かった・・・」
ミリアリアやトールが安堵の表情を浮かべた。
「但し、ヘリオポリスの生存者は後々軽い尋問と誓約書を書く事になるでしょうね」
「そ、そんな・・・」
マリューの言葉にカズイは顔を青くする。
『・・・脅かしても仕方ないだろう。マリュー・ラミアス』
「貴方はそれだけでは済みませんよカマルさん。ジンを操縦出来る理由、しっかり聞かせてもらいます」
辺りを警戒している白いジンが、モノアイだけをマリュー達に向ける。刹那の声が外部スピーカーから発せられる。
現在刹那のジンには、先程撃破したジンの重斬刀とマシンガンを装備していた。
563 :
>>378:2011/02/19(土) 13:40:01 ID:???
マリューが言っている事は、あくまで『目撃しただけ』の人間の話だ。直接新兵器を操縦したキラや、
登録ではナチュラルとなっているのにジンを操縦している刹那はもっと慎重且つ重い対応を取らざるを得ない。
流石のマリューも、サイ達の前でキラの処遇については触れなかった。
『マリューさーん、トレーラー開きましたけど、どれを装備すれば良いんですかー!?』
刹那のジンとは別の方向から、外部スピーカーを使ったキラの声が響いてくる。
サイ達が振り向くと、そこには宝箱に頭から突っ込んだ様な状態の白いガンダムがいた。
「その機体の背中と接続出来る小さい箱型の物があるでしょう?・・・そう、それよ。OSの指示通りに接続して!」
マリューの指示に、白いガンダムは緑色の箱を掴むと、ゆっくりと背中に接続した。
「OKよ!後は・・・」
彼女が次の指示を出そうとした瞬間、ヘリオポリスの地面に新たな爆炎が上がった。
濛々と広がる煙の中からMAとMSが飛び出してくる。
「あれはメビウス0!?」
『追われているな。追っている方はシグーか』
刹那は飛び出してきた2機をモニターに拡大表示する。メビウス0は殆どの装備を失って手負いの状態だった。
撃墜されるのも時間の問題だ。しかし、追っていたシグーはメビウス0への興味を失っていた様だ。
白いガンダムを視認するや、方向転換して刹那達の方へ向かってくる。
『こちらに来るぞ』
「貴方達は逃げなさい!近くにシェルターがあるわ。キラ君、PS装甲展開!」
マリューが鋭い指示を飛ばす。サイ達は言われた通りシェルターに走って行く。
一直線に向かってくるシグーに向けて、刹那のジンがマシンガンをセミオートで撃った。
換えのマガジンの無いマシンガンでは弾数が心許無い。
シグーはそれを急制動を掛けて躱すと、刹那のジンには構わず白いガンダムにマシンガンを斉射した。
「ああっ!」
まともに銃弾を浴びた白いガンダムを土煙が覆う。しかし何とかPS装甲の展開が間に合った様で、土煙の中から無傷の機体が立ち上がった。
「キラ君、トレーラーに入ってる装備を付けて!カマルさんはその間の援護を!」
『了解した』
再度向かってくるシグーに、弾丸を放つ。シグーはそれを躱そうとするが、肩に被弾する。先程の動きで軌道を読んだ刹那の予測射撃だ。
この世界のMSは西暦のMSより時代が浅い為、回避機動も西暦と比べてパターンが限られている。
「浅いか」
外部スピーカーを切った刹那が冷静に敵を分析する。このマシンガンの威力では駆動系にでも当てない限り単発では効果が薄い。
更に、先程肩に当たった弾丸は、本来メインスラスターを狙った物だった。完全に動きを読んだ一撃だった筈である。
つまり、シグーのパイロットが肩の装甲で弾丸を防いだのだ。
「キラ、落ち着いて動け、俺が援護する」
『は、はい』
白いガンダムへ回線を開き、焦って間誤付いているキラを落ち着かせる。
OSの指示通り装備すれば良いとは言え、空からの攻撃というのは人の恐怖を増幅させ、混乱させる。
刹那はシグーのパイロットをエースパイロットと断定し、撃墜では無く牽制に目的を切り換えて射撃を続行する。
弾を無駄にしない様に、シグーが攻撃に移ろうとした時だけ牽制射を浴びせた。
『マリューさん、カマルさん、準備出来ました!』
キラの通信に、モノアイだけ動かして白いガンダムを見る。
564 :
>>378:2011/02/19(土) 13:40:56 ID:???
トレーラーから取り出した装備だろう長大な火砲を脇に抱える白いガンダムが映る。
『エネルギーは最少に絞って、でないと・・・』
『このぉ!』
焦りからか、キラはマリューの話を聞く前に引き金を引いた。長大な砲塔から発射されたのは、MS1機を包んで余りある太さの光だった。
しかし、所詮は素人の照準である。あっさりとシグーに躱されてしまう。
『ああっ!?』
キラの叫びは、射撃がシグーに当たらなかった事に対してでは無い。躱された灼熱の光芒が、ヘリオポリスの外壁を焼き、貫いたのだ。
『穴が・・・』
人工の大地に穿たれた穴は、周囲の空気と一緒に様々な物体を呑み込んでいく、差し詰めブラックホールだ。
『ああ・・・ああ・・・』
自らが仕出かした行為に頭が付いて行かないのか、白いガンダムの動きが止まる。その間に、シグーが再度接近してくる。
「キラ・ヤマト!今は生き残る事を考えるんだ。後悔は死んでは出来ない」
『カマル・・さん・・・』
刹那が叱咤するが、震えた声のキラは反応が鈍い。
「くっ!」
刹那が牽制射を放とうと機体を操作するも、弾が発射されない。
「弾切れか!」
ジンに重斬刀を引き抜かせる。シグーが接近戦を挑んでくれるかは怪しかったが、無いよりはマシだ。
射撃体勢に入るシグーに、重斬刀を盾の様にして構えるジン。シグーがジンに照準を合わせた、その時だった。
人工の大地が、今度は内側へと爆発する。巨大な爆発は、今までの物とは桁違いだ。
『今度は何っ!?』
トレーラーの中からノーマルスーツを引っ張り出していたマリューが悲鳴を上げる。
彼女以外のその場にいた全員がも呆気に取られた。そんな一向の前に姿を現したのは巨大な白い戦艦だった。
『アークエンジェル!?』
爆炎の中から悠然と姿を現した巨体は、直ぐ様機関砲――イーゲルシュテルンを展開、シグーに弾丸の嵐をお見舞いする。
シグーは形勢が不利だと判断したのか、あっさりと撤退した。
「コロニーの中に・・・戦艦?」
刹那はただ、この異常な状況に巻き込まれていく自分を感じていた。これが、対話の始まりであるとも知らずに。
565 :
>>378:2011/02/19(土) 13:42:43 ID:???
これにて投下終了です。
なんかもうヘリオポリス内での出来事の順序がこんがらがっております。
生暖かい目で読んでもらえると幸いです。
乙です!
リアルタイムキター!
というかリアルタイムでの遭遇が多いような気がするぜ
んでもやっぱ記憶が曖昧なら調べるか、曖昧な部分だけでもちゃんと見直した方がいいと思うんだぜ
次回も楽しみにしてる
>>565 投稿乙!好きな様に創ればいいさ
いるはずも無いから人間は刹那だけとはかぎらないから
どんなパラドックスがおきても不思議じゃないんだぜ
乙です!ちょう乙です!
全裸待機してた甲斐があった
569 :
567:2011/02/19(土) 14:07:39 ID:???
いるはずも無い「から」ってなんだよw orz
対話の始まりということは
やはりクアンタの出番か?
乙なんだぜ
クルーゼさんやるのう
572 :
通常の名無しさんの3倍:2011/02/19(土) 16:13:45 ID:P74YZ6C7
刹那のジンか・・・
イラストとかあったら作ってみたいな
クアンタ出したら連邦・ザフト・オーブの全軍相手でも楽勝だろうから扱い難しいだろうな
いっそ、クアンタ盗まれるとか
生体認証つきだから滷獲しても使えないけどパワーバランス的にはありかもしれん
乙です。
>これが、対話の始まりであるとも知らずに。
対話…?種で聞くとどうにも違和感がある気がするのは何故だろう。
>>573 ELS融合してるから普通の人間に動かせるか怪しいし、
そもそもソレビのガンダムはかなり高度なセキュリティがあった筈だが…
投下乙です。
「対話」いいですね。種シリーズに足りない要素のひとつ、敵味方含めての
対話。主張をブツけあうだけの「対立」から、心を開いての対話。
GN粒子を地球規模で散布しまくって下され。
>>575 太陽炉周りはそうだけど構造材質やフレーム、武装なんかは解体すればある程度参考になる。
忘れちゃいかんのはこの当時CEのMSは開発から十年も経ってないノウハウの浅い分野ってことだ。
ワンオフ機とはいえOガンダムから数えて約20年、アンフとかも考えれば30年近い技術蓄積の先にできた
クアンタはまさにお宝でしょう。
太陽炉だけ取り外して天帝あたりに載せれば、かなりの強敵になりそうだな
関俊ボイスの「ファング!」は聞いてみたいかも
Gジェネで出来るかな?
>>577 解体すればって……ELS付きなんだから下手したら自立行動しかねんぞ。
>>579 ファンネルならあったな
ファングはわからん
ファングもあったとおもうよぉ
クアンタって材質ELS製だよなあ
参考になるのか?
鹵獲しようとしても勝手に逃げて刹那のところに行くのでは、クアンタは。
クアンタが刹那の子供に思えてきた。しかも幼女
00の世界と違ってろくな政治家がいないCEの世界で
刹那がどうゆうふうに対話していくのか期待。
でもやっぱりこうかな。
「これが来たるべき対話のはじまりだー!」
クアンタシステムフルバーストで発動。
世界中にGN粒子の雨を降らして
全員まとめてイノベイターに変革して
対話する。
CE世界の人間はイノベ因子持ってないだろ
脳量子波もないだろうから、GN粒子ばら蒔いても意識共有できないんじゃね?
同じホモ・サピエンスだから持っていてもおかしくはないような?
ちなみにホモ・サピエンスってのは現代人類の学名の事。
種にはホモ・サピエンスが生き残っているとは思えないが
カエルしかいないもんな
ていうか最初に人体の構造が違うって説明入ってないか?
だから脳量子波が読めないみたいな
そもそも地球圏が纏まっていないのがまずいな。
2ndシーズンラストである程度世界が纏まり、政府の政策も宥和を基本としたOOと違い
オーブ・プラント・連合とその他がバラバラに存在して纏まらず、各勢力も一枚岩ではない
混沌としたCEではイノベは現れると危険。
どっか一勢力が一人でも保持すれば外交面や軍事面のバランスが崩れる恐れがある
対話の難易度高すぎだろこの世界…
無理して勝利条件を高くする必要はない
主人公であるキラ・ヤマトが一人よがりな対応を改め人の価値が力の有無だけでないことを理解するだけでいいだろ
まずは個人レベルでの融和を、それができたなら何十年何百年かけてもいいから未来を作る
そーいや平和のためではないが一つの目的のために協力し、努力してきたのがスターゲイザーのセレーネなんだよね
一方もう一人の主人公スゥエンも洗脳によってコーディを憎む中、昔抱いていた夢を忘れず夜空に光る星の海を見ていた
もし刹那が彼らと会うことになったらその反応はとても楽しいものになるだろうな
>まずは個人レベルでの融和を、それができたなら何十年何百年かけてもいいから未来を作る
ガンダム無双2でウッソがシャア相手に熱弁ぶちかましたのをちょっと思い出した
CE世界の元凶はラクス・クラインだから、あれをどうにか出来れば…
598 :
通常の名無しさんの3倍:2011/02/22(火) 21:06:22.80 ID:PEWcZMYs
>CE世界の元凶はラクス・クラインだから、あれをどうにか出来れば…
対話もクソもなく、いきなり武力行使してくるからな…
共に歩むつもりは、わかりあうつもりはないのか!
>>597 それこそクアンタムバーストで本心暴露しちまえばよくね?>ラクス
リボンズと違って手足になる人間が居ないと出来ることが大幅に限られるだけに有効だと思うが。
現時点ではラクス何もしてないしこれからどうなるのかわからん
もしかしたら綺麗なラクスになるかもよ
まぁ深く話し合ってネタ潰しになると困るからやめよう
そーいや、劇場版の量子ワープの時、クアンタの武装を全部放棄してたけど
ちゃんとエルスが再生してくれたのかしら?
せっさん!
種世界を浄化して導いてくれ!
>>603 リボンズ様に頼め、綺麗にやってくれるさ
リボンズとデュランダルが出会ったら…
デュランダルの作ろうとしたものは管理社会の究極系だ
リボンズならあんがい「悪くないね」と言うかもしれないぞ
自分が管理すること前提だろうけどなw
人工的に生まれて、世界や運命に抗う者同士、案外共感が生まれるかも知れない
>>608 運命プランはその時々で内容がマチマチだからなあ
本編…ラクシズ曰く人の自由を奪う法案
負債…ただのハローワーク
スパロボ…シロッコクローン製造だったり外宇宙の脅威に備える計画だったり
クアンタがエルスの母星に量子ワープして
どれくらいでついたんだろうか?
半日よりは短いような?
何となくだが
量子ワープって一瞬じゃないの?
クアンタがエルスの母星にいたという可能性を選択してるんでしょ
おそらく一瞬だったかと
半日もかかっていたら宇宙遊泳していた不死身のコーラサワーも命を落としていたと思う
エルスの母星てたぶんかなり遠くにあると思うけど
それを一瞬で着くなんて。
けどそうするとエルスとの対話に50年ちかく
かかったのはなんで?
>>616 せっさんとクアンタのぶらり外宇宙漫遊記
もはや酸素も栄養も必要ないんだよなせっさん
GNドライヴからエネルギー補給してたんだろうか・・・
>>462 そんなのが面白いのは、小学生くらいだろ。
>>618 でも一応内臓の機能とかは変わってないから「あー、ホットドッグ食いてー」ぐらいは思ってそう
刹那って好き嫌いあるのかな?レーションばっか食ってそうなイメージだがw
>>616 小説版だといったん木星のワームホール経由して向かってた。
もうそろそろ投下されるかな。
>>622 でも尺が足りないから直接母星に向かったんじゃないの?
ってかそんな手間掛かってたら皆危なかったんじゃないの?
>>624 その場に居たELSたちとはすでに話しついてただろ。
量子ジャンプしたのは他の星に行った連中が同じ過ちを犯さないように
本体へも伝えに行ったんじゃないの?
クアンタムバースト終わった時点ではELSの侵食続いていたが
止まったのはジャンプした後でしょう
超大型ELSから小ELSへの情報伝達に時間差があったって事でしょう
ジャンプ直後に∞形に大量のGN粒子を散布していったから
それを利用して末端ELSまで一気に情報を伝達したのかもしれない
量子通信だろうから一切のラグなしで通信がすっ飛んでいくから
大型→中型にラグなしで送る→多少の情報処理で小型全部に通信って流れかと
それか同時に起ったことを同じ画面で流すのは無理があるので分別して流したってことだと思う
629 :
>>378:2011/02/27(日) 22:24:49.52 ID:???
このスレも何だかんだ盛り上がって来て何よりです。
では投下します。
来たか?C
631 :
>>378:2011/02/27(日) 22:26:09.34 ID:???
「正規クルーは殆どが死傷・・・」
「その通りですラミアス技術大尉」
刹那達はアークエンジェルに回収され、現在同ハンガーにいた。
目の前ではマリューと、艦長代理を務めるナタル・バジルール少尉が状況把握に努めている。
この場には彼女達の他に、生き残ったクルー数名と、刹那、キラが同席していた。
メビウス0のパイロットは機体の損傷が激しいせいか、まだメカニック達と格闘していた。
「この後どうなるんでしょう・・・」
「・・・向こうに残っている戦力に依るだろうが、戦闘になる事は間違い無いだろう。だが、お前が心配する事じゃない。大人達が何とかする」
不安げなキラを励ます。こちらの戦力が不足している以上、
否応無くキラも戦闘に参加する事になるかも知れないが、それでも励ますのが、大人の責任という物だ。
「そうそう、心配するな坊主!」
「貴方は?」
軽いノリで現れたのは、紫色のパイロットスーツに身を包む青年だ。
「お会い出来て光栄です。『エンディミオンの鷹』殿」
「ええっ!?あの・・・?」
「その呼び方止めてくれないか。民間人もいるし、ちゃんと名前と階級があるんだからさ」
ナタルの言葉に、青年は軽く肩を竦める。その異名を聞いたキラが目を見開いた。
「あら、俺も有名になったもんだなぁ。こんな坊主も知ってんだから」
「当然ですよ、ムウ・ラ・フラガ大尉。連合軍期待の星ですから」
ムウ・ラ・フラガ大尉こと、『エンディミオンの鷹』の名前は連合のトップエースとして華々しく報道されていた。
それこそ、中立国にいるキラが知っている程である。
「まぁ、輸送艦を落とされ部下を失い、揚句ボロボロの機体から降りてきて登場ってのは締まらないがな」
「それは・・・」
「あんたんとこの機体に乗る筈だった連中・・・守れなくて済まなかった」
ムウが護衛に付いていた輸送艦には新型のガンダムに乗る筈だった5人のパイロット候補生が乗っていた。
ムウは先程の軽い雰囲気から一転、真面目な表情でマリューに頭を下げる。
「・・・・で、さっきあのジンに乗ってたパイロットって、あんたか」
「そうだ」
ムウの質問に刹那は素直に答える。
「ふぅん・・・、浅黒い肌に堀の深い顔、典型的な中東系だな。コーディじゃねぇ」
ムウは刹那の顔を無遠慮に眺めると、腕を組んで1人頷く。
「じゃあ新型に乗ってたのは誰だ?あんたじゃ無いよな?」
白いガンダムのパイロットを探し、再びマリューに顔を向けるが、肩を負傷している彼女が真っ当な操縦が出来るとは思えない。
「・・・もしかして、この坊主が?」
「あ、えっと・・・」
「そうだ。この子が、ヘリオポリスを守ろうとしてやった事だ」
戸惑うキラの背を刹那が押す。
「経緯はどうあれ、お前はヘリオポリスを守ろうとしたんだ。普通に出来る事では無い。堂々としていろ」
「へぇー」
刹那の話を聞いて、ムウが刹那にやったのと同様にキラの顔を覗き込む。一瞬だけ真剣な表情になるが、
「イケメンだなぁ」
若干引き気味のキラをそう評しただけで元の軽い表情に戻った。
632 :
>>378:2011/02/27(日) 22:27:24.29 ID:???
「この色黒の言う通りだ。お前はその場で出来うる以上の事をしたんだ。それはデッカイ事さ。人間としても、男としてもな」
そう言ってキラの肩をポンポンと叩く。刹那もムウも、言外にヘリオポリスに穴を空けた事を気にし過ぎるなと言っていた。
「無駄話はそこまでにして下さいフラガ大尉。今は、この現状からの脱出は急務です」
「無駄話って・・・。あのなぁ少尉、これは命を賭ける男同士の大事なコミュニケーションなの。女同士でもやるでしょ?」
「・・・分かりました。パイロットに志願して下さる民間人の2人は、直ぐに出撃出来る様にここで待機。
フラガ大尉は乗機の修理に時間が掛かるでしょうから、そのコミュニケーションとやらが終わり次第、外の敵戦力を報告して下さい。
ラミアス大尉はメビウス0の修理とジンの装甲取り付けをお願いします。私はブリッジに戻りますので」
ナタルは恐ろしい早口で言いたい事を言い終えると、唖然とする一同に背を向けてハンガーから出て行った。
「フラガ大尉、困ります。あまり彼女をからかわないで下さい」
「悪い悪い。あんまり肩肘張ってるもんだからつい、な」
「仕方有りません。艦長候補生の生存者は彼女しかいないですし、この状況では・・・」
「そうだよなぁ・・・」
「あのぉ・・・」
軍人同士の内輪話の最中に、キラがオズオズと割って入った。
「なんだ坊主」
「僕・・・パイロットに志願なんてしてません」
「ああ・・・それは・・・」
マリューが言い淀む。そこに黙っていた刹那が割り込んだ。
「現状、敵の規模が定かで無い以上、戦力は多い方が良い。あの新型の操縦は、お前にしか出来ない事だ」
現状、MSに乗れる人間は刹那とキラしかいない。ジンに乗せるくらいなら、新型に乗っている方がキラも安全だろう。
何より、これはこの世界の大きな流れであると刹那は感じていた。その流れを大きく変える様な事は、刹那としても本意では無い。
「酷な話かもしれないが、緊急事態で志願した民間人を登用ってしなきゃ、君は重犯罪者になっちまうからな」
「でも!」
理不尽な話に、キラは思わず声を荒げた。
「心配すんな。俺とこの色黒が、死んでも君を守るからな」
ムウの言葉に刹那も頷く。
「あっ、それと」
刹那とキラの首を両腕で引き寄せてムウが小声で呟く。
「君、コーディネーターだろ?」
「なっなんでそれを!?」
急な大声に、マリューが何事かと振り向くが、ムウが「心配無いから整備お願い」と言って追及される前に終わらせる。
「・・・なんでそれを知ってるんですか」
改めて小声で聞き直すキラにムウがニヤリと笑う。
「いやぁ、こんなイケメンがナチュラルな訳無いと思ってな。カマ掛けたんだよ」
「ずっずるい・・・」
「あんたは別にブルコスじゃないよな」
キラとは逆の腕に捕まえている仏頂面の方を向いてムウが尋ねる。
「ああ、ブルーコスモスならオーブには住まないだろう?」
「はは、そりゃそうだ」
オーブは中立であり、多くのコーディネーターが住んでいる。刹那の答えに満足したのか、再びキラの方に顔を向けた。
「という訳で、パイロット連中でお前を差別する奴はいない。
でも、他の連中には言わない方が良いな。悲しいけど、この戦争ってそういう戦争だからよ」
633 :
>>378:2011/02/27(日) 22:28:28.59 ID:???
「分かってます。オーブにもそういう差別はありましたし・・・」
「そうか・・・。でも、良いじゃない。こうやって、ナチュラルとコーディネーターが一緒に戦うってのもさ」
そう笑うと、2人の首を捕まえていた腕をぱっと放した。
「多分俺の機体は次の出撃には間に合わない。だからな坊主、いやキラだったか。腹括れよ!」
「は、はい・・・」
自分の胸をトントンと叩いて、ムウがハンガーを出ていく。ナタルに敵戦力の概要を説明にいったのだろう。
「・・・理不尽な事、不条理な事は人生に珍しい出来事じゃない。問題は、それに屈せず、どう乗り越えるかだ」
「カマルさん・・・」
「あのムウ・ラ・フラガという男も悪い男では無い様だ。俺が全力で援護する。お前は自分が死なない事だけを考えろ」
未だに納得していないだろうキラに、刹那が諭す。この少年は死なせてはならない。刹那の脳量子波がそう訴えてくる。
「カマルさん!ジンの事で少々お話があります。こちらに来て下さい」
刹那のジンの前で、部下の整備士達に囲まれながらマリューが大声で呼ぶ。
刹那はそれに手を挙げて応えると、キラにもう一度声を掛けた。
「自分の中の神に従え。それが、最良の道だ」
「ぼっ僕無宗教ですけど・・・」
「その内分かる。心に留めておけ」
キラは良く分かっていない様だったが、そこから先は自分で理解するしかない。刹那はマリュー達のいるジンのハンガーに向かった。
「武装の話か?」
「装甲の話もです」
ジンの元に着いた刹那が本題を切り出す。改めて見ると、装甲も武装も無いジンはかなり心許無く見える。
「この艦は、新型の運用を前提にしているので、ジンで扱える武装が限られているんです。装甲の方は、何とかなりますが・・・」
「・・・・・・」
手渡されたジンでも使用出来る武装の一覧を見る。基本的に射撃武器は使用出来ない様だ。
新型の武装がビーム中心なのを考えれば仕方ないだろう。
「装甲は最低限でいい。武装は重斬刀と・・・、この新型の装備にある大型実体剣は使えるか?」
「使用するだけなら問題ありません。・・・でもビーム刃はジンでは起動させられませんし、馬力も・・・」
「問題無い。後、ミストラルのワイヤーはあるか?あれを・・・」
キラは手に持っている新型の武装に目を通しながら、遠目でマリューと刹那が話しているのをボーっと眺めていた。
機械工、歌の先生というには、ジンの整備に口を出している刹那の姿は様になり過ぎている。
アクション映画などに出てくる、本当は凄腕の戦闘員なのに普段は昼行燈で、
いざとなるとカッコいいキャラのようだなぁとキラは考える。
「カマルさんって・・・一体何者なんだろう。トールなら知ってるかな」
無事シェルターに逃げ果せただろう友人を思い出す。トールが刹那に言っていた、歌の下手な友人とはキラの事であった。
この一連の異常事態が終わって、オーブ本国で彼から歌を教わる事はあるのかとキラは思う。戦争とは遠く離れた、平和な世界で―――
キラの思考を停止させたのは、激しい警告音だった。
『ザフト軍ジン接近!パイロットは順次出撃せよ!』
緊急事態を示すナタルからの通信が艦内に響く。同時に、キラの心臓も大きく跳ねた。
ナタルが言っているパイロットには、自分も含まれているのだ。
634 :
>>378:2011/02/27(日) 22:29:50.45 ID:???
「おい坊主!ぼさっとすんなストライクに乗れ!」
「ストライク?」
固まっていたキラに声を掛けたのは、ストライクの整備を担当していたコジロー・マードック曹長である。キラは聴き慣れない名称に首を傾げた。
「お前が乗ってた新型の名前だよ!今更機密云々なんて関係ねぇ!早く乗れ!」
「はっはい!」
尻を叩かれ、新型―――ストライクの下に急ぐ。近付けば近付く程、灰色の巨人がこちらを威圧する様に大きくなる。
「今から僕は、これで何をするの?」
デッキに登りながら、傍から見れば奇妙な言葉が吐き出される。実際、キラには実感が湧かない。
さっきは無我夢中で、初めから乗るつもりも無かった。だが今は違う。自分の意思でストライクに乗り込むのだ。
そこに発生する大きな差異に、キラは自分の体が重くなるのを感じた。
「ほら、気を付けろよ」
「あっ有難う御座います」
デッキの上で待っていた整備士にパイロットスーツを手渡される。素早く上着を脱ぎ、
ツナギになっているパイロットスーツに袖を通してヘルメットを被った。これで、正真正銘のパイロット、戦争の一部だ。
『キラ君、装備はどうする?』
「あ・・・えっと」
コクピットに乗り込むと、マリューから通信が入った。装備とはストライカーパックの事だ。
用意されている3種のそれは既にキラの頭に入っていたものの、自分がどれを装備すれば良いのか見当も付かない。
『キラは実戦も初めて同然だ。・・・アグニ以外のランチャーパックに、エールのビームライフルとシールドが適切だろう』
答えに窮しているキラに、刹那が助け舟を出した。彼が提案したのは、バッテリーの保ちが良く、
実弾兵器も充実しているランチャーパックから、MS相手には不必要なアグニを取り外した物だった。
新兵に有りがちな無駄撃ちによるバッテリー切れと、誤射による被害を同時に防ぐ事が出来る。
『・・・それで良い?キラ君』
「あっはい、お願いします」
良く分からないまま答えたキラが、事前に聞いていた通りストライクをカタパルトに移動させる。
するとカタパルト側面と上部が開き、中から武装が迫り出してきた。
『出撃したら直ぐに甲板に陣取れ。
PS装甲にABC(アンチビームコーティング)シールドを装備したMSが、ビームを連射してくる。それだけで相手は怯む筈だ』
「カマルさんは?」
後ろに控える刹那のジンは、腰に重斬刀を提げ、両手でシュベルトゲベールを保持している。
関節の動きを阻害しない最低限の装甲に、左肩にはストライクのシールドが取り付けられていた。
『俺は格闘戦で確実に敵を仕留める。お前は撃ちまくってるだけでも良い』
まるで何十年も戦場にいるかの様な刹那の落ち着いた物言いに、キラは頼もしさを覚える。
見た目は二十代だが、もしかしたらもっと年上なのかもしれない。
『システムオールグリーン、ストライク発進どうぞ』
ブリッジから発進命令が下った。
『戦場では何時でも俺がいる。お前は1人じゃない、忘れるな』
「はい。ストライク、キラ・ヤマト、行きます!」
カタパルトから火花が奔り、ストライクが勢い良く艦外へ射出される。初めて経験するGに、軽く呻き声が漏れるた。
続いて白いジンがカタパルトに足を固定した。
『システムオールグリーン、ジン・マジリフ機、発進どうぞ』
ブリッジから発進命令が下る。ジンのコクピットに映る光景が、トレミー2改から00Qで出撃した時の光景とダブる。
まさか、またこうして戦艦から発進する日が来るとは思わなかった。刹那は皮肉そうな笑みを浮かべる。
「了解。ジン、カマル・マジリフ、出る!」
久しく発していなかった言葉と同時に、一つ目の巨人が戦場に飛び立った。
635 :
>>378:2011/02/27(日) 22:31:53.09 ID:???
今回の投下はこれで終了です。
Gジェネやり過ぎてSSの方が進まない・・・。
出来うる限り平常運転で頑張りますはい。
乙!Gジェネで戦闘シーンの補完するってことですねw
乙!待ちわびたぞ378!!
スゲエ! きれいな種だ!!
なんという近接仕様のジン、思わずプラモで再現してしまいそうなゲテモノMSの誕生だ
刹那ことマジリフ先生の武器チョイスは絶妙だな
AAにはスモークが実装しているはずなので劇場版のジンクス三機撃破を再現可能だし
キラの武装も「外れた!でもミサイルはコロニーを傷つける前に信管機動」とリスクを最小限に抑えている
ビームライフルの類もコロニーを傷つけかねない
何よりキラに対する大人達のフォローが厚いのが最高なんだけどね
旧エヴァ版ゲンドウ→新劇場版ゲンドウ ぐらいの差ではあるんだが
地味に気遣いできる男になってるムウがいい味出してるな。
投下乙です。
ストライカーの選び方がうますぎる
ヘリオポリスが崩壊する前にクアンタは回収すんのかな?
ジンがビーム兵器使えないってところがポイントだね。
ビーム兵器あると、クルーゼ隊早期に全滅しそうだし
いくら刹那でもジンでなおかつしょぼい装備じゃ
クルーゼ隊相手ではきついんじゃないか?
本編終了後の刹那なら丁度いいハンデになるんでは……
クアンタというバランスブレイカーを敢えて隠してるわけだし
>>641 それは是非みてみたいがキラからしたらスモークたいてるとこにビーム乱射するのこわいよな……
まあせっさん避けてくれそうだけど
相変わらずの近接戦の鬼仕様なせっさんだけど
ここでならアグニでスナイピングもやってのけそうだな。
あれ何気にバスターの連結砲と同じくサブジェネレータ内臓だから威力絞れば
ジンで単独運用可能という。
刹那がいれば、キラも増長して「やめてよね…」とかやることはなくなるだろうし
良主人公?になりそうだな
左肩にストライクの盾付けてるのってクアンタのオマージュかな?
>>649 「やめてよね」しても、ちゃんとマジさんが修正してくれて、キレイなキラのままでいられそうかも
他のクロス系でもアムロなりが修正してるんだよな
つまり、負債がいなきゃキレイなキラでいられるんだよ…
653 :
通常の名無しさんの3倍:2011/03/01(火) 11:43:12.70 ID:tPwxQcCM
そーいや、種、種死の劇中でキラが殴られた事ってあったっけ?
>>653 ラクス返還の件で監獄入りしたぐらいじゃないか?
種、種死はまともな大人がいないからね
いや、まともな大人を描けないのかwまともじゃないからw
>>651 修正にしても、刹那から手を上げるところがイメージできない俺
本編だとむしろ黙して殴られる役に回ることが多かったんで……
そーいや、刹那が劇場版後という事は…
ただのパンチも必殺メタルナックルに!?
>>656 強度は人間と変わらないらしい
つまり、やわらかメタルナックル
刹那だったら修正じゃなくて説教から入るような気がする
なんにせよ続きがwktk
クアンタってヘリオポリスに置いてあるんでしょ?
大丈夫なの?
「セツナ〜〜〜マッテヨ〜〜〜〜」
って来るのかな?
クアンタはきっと、メタル分が気を利かせて、違うものに擬態してるんじゃ…
コロニーでは、そこらへんの機械っぽく、宇宙ではデブリ。
地上では大型トラック(コン○イじゃないよ)とか。
忘れがちだけどGNドライヴ搭載機にはステルス機能あるしな
刹那の家そのものや家財一式がクアンタの擬態だったりして
>>661 待て、それは後からやってくる外伝組フラグだ
エクシアR2でさえ、オートで刹那の指定した場所に無人で移動してったくらいだし、
無人の素のクアンタでもある程度はオートで動けそう
それがクアンタELSともなれば、もう無人でも自由に動かせそう
劇場版ラストで花畑に変化する所をみても
クアンタELSって既に刹那の一部というか常にリンクしている気がするんだが
>>666 刹那はELSと融合している
後は分かるな?
脳量子波で遠隔操縦はできるんじゃないか?
>>667 俺がガンダムですねわかります
>>662 ステルスというかGN粒子によるジャミングと光学迷彩じゃなかったっけ?
Wみたいに装甲にステルス機能がついてるわけじゃなかったはず
実は刹那自体“が”ガンダムという罠か
落とされたジンの爆発の向こうからデュアルアイが光るわけだな
こういうのもアリじゃないか?
乗機が撃墜される→変身・巨大化してクアンタに。
全てが終わった後無傷の刹那が「おーい」と駆けてくる。とw
>>672 それは「ガンダムファイトに刹那が参加するようです」で考えていたネタだ
必殺技はGN光線に八つ裂きソードですね
○ットンは誰だ?
>>675 黒いし口元光ってるからマスラオかGNフラッグ?
ブシドー怪獣ハムットン
Gジェネ最新作のクアンタの能力はどれくらい?
>>678 基本スペックはトランザムライザー>クアンタ>00R(決戦仕様)
で当初はクアンタガッカリ性能とか言われてたけど
ある程度強くなってくると戦艦から出して即効使えるLOCK武器や
MP気にしなくて使える長射程のソードビット、高めの攻撃力と
最近は評価が逆転しがち
クアンタのフルバーストバスターライフルは
どう考えてもMAP兵器レベル。
せっさんとクアンタの能力をフル活用すればジェネシスやレクイエムを狙撃できるんじゃなかろうか
682 :
>>378:2011/03/06(日) 15:57:15.46 ID:???
キリ良い所まで書き上がったので投下します。
683 :
>>378:2011/03/06(日) 15:58:29.80 ID:???
『危ないカマルさん!』
アークエンジェルから飛び出すや否や、キラからの警告と共に凶暴な光柱が白いジンに襲い掛かった。
刹那はその事態を予想していたかの様に、ジンの半身を捻って左肩のシールドを用いてそれを防ぐ。
『対空監視が甘いぞ!カマル機、損傷は?』
「問題無い」
既に敵が展開している中での出撃の場合、最初に出撃する機体より後続の機体の方が狙われ易い。
キラを先に出撃させたのもそれを危惧しての事だったが、用心しておいて正解だった様だ。
『パイロット各位へ。敵部隊の編成はジンが3機、それと・・・X303、イージス!』
「もう実戦に投入するのか!?」
ナタルの苦虫を噛み潰した様な声と同時に、奪取された赤いガンダムがモニターに映る。
『あれは、アスランの!?』
刹那に言われた通り甲板に陣取った筈のストライクがバーニアを吹かして甲板を離れと、そのまま敵部隊の方に向かっていく。
「キラ、どうした!」
突然の行動に、刹那はジンをストライクの前に出る様に動かす。
「何をしている、死にたいのか!?」
『あれには・・・イージスにはアスランが・・・!』
ストライクの前にジンを回り込ませて問い詰める。しかし返ってきたのは全く要領を得ない答えだ。
ナイフを抜いた赤服のザフト兵の事を言っているのは何となく分かったが、今はそんな事を気にしている暇は無い。
敵部隊の先頭、先程刹那に向けてビームを放ったジンが、重斬刀を抜いて急加速を掛けた。
「ちっ!」
『うああっ!?』
刹那はジンにストライクを蹴飛ばさせる。そのまま振り向き様に、急迫してくるジンの重斬刀をシュベルトゲベールで受け止める。
『さっきのビームを防いだ反応といい、今の切り替えしといい、やっぱり只者じゃないなてめぇ!』
「貴様は!」
接触回線から聞こえてきたのは、サイ達を人質にしていたジンのパイロットの声だった。
他のジンよりずんぐりとした体格のジンのモノアイが怪しく光る。
『そうだ!てめぇに鉄筋なんてふざけた物で茶々入れられた男だ!絶対に許さないぜ。回線、5・8・2だ!』
684 :
>>378:2011/03/06(日) 15:59:40.80 ID:???
吠えるジンのパイロットに言われた通り、指定された通信回線を開ける。
すると、ジンのパイロットの声が通常回線からクリアに聞こえてきた。
『だが今度はそうはいかない。このミゲル・アイマンが、ジンAS(アサルトシュラウド)でズタズタにしてやる!』
「くっ!」
ジンAS。ジンの強化装備であるそれは、肩にガトリング砲、腕部にグレネイドランチャー、脚部にミサイルを装備。
更に装甲を強化し、増えた重量分に勝る推力を得た機体である。ミゲルは、それにバルルス改 特火重粒子砲を装備させていた。
鍔迫り合いの恰好のまま、ジンASの肩に装備されたガトリング砲が火を吹く。
刹那はそれを紙一重で躱したものの、その隙に2機のジンの侵攻を許してしまう。
「しまった!」
直ぐ様追おうとするがジンASからの砲撃に阻まれてしまう。
『てめぇの相手はこの黄昏の魔弾だよ!』
「貴様に構っている暇は、無い!」
再び振り下ろされる重斬刀をシュベルトゲベールの腹で逸らす。
空かさず腰に下げた重斬刀を左手で抜くと、思い切り振り下ろしたせいで体勢が崩れたジンASの脚部を横薙ぎに切断した。
そこに更に蹴りを入れて、ジンASを大きく吹き飛ばす。
『なにぃっ!?』
その反動を利用して、アークエンジェルに肉薄しようとするジン2機に急迫。
反応が遅れた1機の腹にシュベルトゲベールを突き刺した。
『このぉ!』
ジンの背中からシュベルトゲベールを引き抜く。その間に足を失って落下するジンASから、無数の弾丸、榴弾、ビームが発射される。
機体を損傷しても照準が狂わないのは流石という所か。
ジンの機動性では後方からのそれは流石に回避し切れず、左肩のシールドで防ぐが、弾幕の威力に耐えられずシールドが破壊された。
「くっ!」
シールドが破壊された衝撃で、大きく機体が傾ぐ。
その隙を見逃さなかったもう1機のジンが、巨大なミサイルが懸架された右手を刹那のジンに向けた。
防ぐ事も避ける事も出来ないタイミング。しかし、それは下方からのビームによって防がれた。
予想外の砲撃に、ミサイル付きのジンは大きく後退する。
「キラか!」
685 :
>>378:2011/03/06(日) 16:00:51.70 ID:???
『さっきはすいませんでした!援護します』
刹那がやられそうになったのを見て正気を取り戻したのか、キラからの援護射撃が開始される。
ランチャーパックのガンランチャーと、ビームライフルからの弾幕の厚さに、ミサイル付きのジンは更に後退を余儀なくされた。
その代わりに、今まで目立った動きを見せなかったイージスが前進してくる。
『イージスは僕に任せて下さい!カマルさんはジンを!』
「・・・大丈夫なのか?」
『確かめたい事があるんです』
刹那の問いに、今度はしっかりと答えるキラ。明確な意思が、脳量子波を介して刹那に届いた。
「・・・分かった。これを持って行け!」
『有難う御座います!』
承諾すると同時に、ストライクに向かってシュベルトゲベールを投げる。
ガンダムとの1対1において、格闘武器がアーマーシュナイダーだけでは心許無い。
ストライクはそれを受け取ると同時にイージスに向かってバーニアを吹かした。刹那もミサイル付きのジンのいる方に向かう。
『マジリフ機、そのジンはD型装備だ。本来要塞攻略の為の装備が、
民間用の脆いコロニー内で威力を発揮したら取り返しの付かない事になる。留意しろ』
「流れ弾など・・・させるものか!」
ナタルからの情報に耳を傾けながら、後退するD型装備のジンを猛追する。バーニアの出力では、実験用ジンはザフトのジンに劣る。
しかしジグザグに逃げるジンを、より無駄の無いコースで追う事で刹那は距離を詰めていく。
D型装備のジンは、脚部に装備されたミサイルを苦し紛れに乱射するが、それは例外無く重斬刀で斬られ、役目を果たさず爆発した。
付近で咲く爆炎に照らされて、白いジンのモノアイがまるで人間の目の様に、D型装備のジンを射る。
2機のジンがヘリオポリスのメインシャフトに近付いていく。
すると、D型装備のジンは有ろう事か、左腕部に懸架した大型ミサイルをメインシャフトに向けたのだ。
メインシャフトの崩壊に乗じて逃げようと考えたのだろう。しかしそれは、刹那の怒りを買う結果となる。
「そんな事・・・させるかっ!」
刹那のジンが、メインシャフトに向けられた大型ミサイル目掛けて重斬刀を投げる。
それをあざ笑うかの様に回避するD型装備のジン。目標を見失った重斬刀はそのまま失速し、地表へと向かうかに見えた。
686 :
>>378:2011/03/06(日) 16:01:46.37 ID:???
しかし、その重斬刀はまだ死んではいなかった。
刹那がジンの腕を巧みに操作すると、重斬刀はまるで生き物の如く、勢い良く標的のミサイルに斬りかかったのだ。
油断していたD型装備のジンは、ミサイルごと腕を斬り落とされ、更に斬られた大型ミサイルの爆風を至近距離から浴びる羽目になった。
何故避けた筈の重斬刀に斬られたのか。激しい爆風に煽られながら、ザフトのパイロットは確かに見た。
投げられた筈の重斬刀が、白いジンの手元に戻っていくのを。
もし彼がもっと近くでそれを見ていれば、腕と重斬刀を繋ぐワイヤーの存在に気付いただろう。
ミストラルに装備されていたワイヤーを使って巻き戻された重斬刀を受け止めるや否や、白いジンが急加速を掛けて突撃してくる。
残った右腕の大型ミサイルを向けるが、白いジンは既に向けた腕の内側に潜り込んでいた。
モニター一杯に、怒りの形相をしたモノアイが光る。白いジンは残った腕を掴むと、片腕を失った胴体を思い切り蹴った。
反動で腕がもぎ取られる。遂に両腕を失ったジンに、しかし白いジンは容赦しない。
もぎ取った腕を投げ捨てると、今度はジンの頭を掴み、重斬刀で腰からジンを真っ二つに切断した。
巨大な刃物が、コクピットの真下を通過する。パイロットは恐怖のあまり、ジンの自爆装置も作動させずにハッチを開いて脱出した。
躊躇無く飛び降りたザフトのパイロットは、直ぐにラウンドムーバーを展開させるとそのまま一目散に飛んでいく。
刹那はその背中を追わず、上半身だけとなったジンの残骸を投げ捨てるとアークエンジェルに通信を入れた。
「D型装備のジンは片付けた。ストライクはどうなっている」
『・・・・・・ご・・ろうだっ・・・・キ・・・・・イー・・交・・・・』
刹那の通信に、少し間を置いてから不鮮明な返答が返ってきた。
現在ヘリオポリスは、ザフトによって広く撒かれたNジャマーによるジャミングが発生していた。
この通信の不明瞭さは、D型装備のジンを追いかけてアークエンジェルとの距離が離れてしまった為だ。
「Nジャマーによる通信不良だ。そちらとの距離を詰める」
『なっ・・・っ!?・・・・・カマ・・ラ・・・退・・ろ!・・・・ト艦・・・・・・砲・・だ!』
突然通信の声色に緊張が走る。ヘリオポリス全体に激震が走ったのは、その直ぐ後の事だった。
687 :
>>378:2011/03/06(日) 16:06:19.13 ID:???
ちょっと短いですが投下終了です。
乙です。
投げた実体剣をワイヤーで操って攻撃とは…何というテッカマン。
キター!
乙です!ちょう乙です!
更新乙!
結局ヘリオポリスは崩壊するのか。
偶然によるミサイルの直撃と分かっててやったっぽい艦砲射撃の違いはあるが。
極力殺さないようにしてるっぽいはELSとの対話を経た結果なんだろうな。
もともと刹那はそんなに殺そうとはしないよ
刹那は生きるために戦っているのであって殺す為じゃないからな
更新乙!
この世界で刹那はアウトサイダー(来訪者)だからな
他のSEED系クロスオーバー作品でも世界への関係の持ち方に苦悩するシーンは多い
それが人並み外れている力を持つならなおさらだ(野心のあるキャラならある意味痛快に活動するが)
それにしても三機のジンが瞬く間に大破、それも全て剣で・・・
AAブリッジも震えているだろうがそれは初陣による武者震いか、それとも刹那の駆るロートル・ジンの恐るべき手際か
投下乙です。ザフトのパイロット御愁傷様としか言い様がない……
投下お疲れ。
質問なんだけど劇場版後の刹那のパイロット能力は
もしかして歴代のキャラのなかでも最強クラス?
そのこと出すと荒れるが
懐古補正がなければアムロとやりあえるレベル
ガンダムパイロット随一のキャリア、人間の限界を超えた反応速度、身体能力等
客観的な指標で見れば、ガンダムファイター以外ではトップでしょう
アムロが勝つか刹那が勝つか・・・
身体能力なら刹那で戦闘経験ならアムロが上だと思うが・・・
パイロットの腕として見る場合は、また色々議論の余地はあるんだろうけど
身体能力って面では、さすがの純粋種も、ガンダムファイターだけじゃなくW勢にも負ける気はするなぁw
細胞がすでに人間の物とは違うレベルの化け物に身体能力でどう勝てと・・・
ちなみに戦闘経験は刹那のが上だよ
刹那の方が長い間戦ってる
少年兵時代を入れればなおさら
>>700 ガンダムファイターもW連中も、人間レベルと言って良いか激しく疑問なんだが……
少なくともヒイロはOZに捕まったとき、能力値測定でコンピュータに「コイツ人間じゃねーよ」って言われた
せんせー、コクピットをビームサーベルで貫かれて片腕吹っ飛んでそのまま大気圏突入した事があるパン屋の若旦那は人間ですか?
筋力だけ見るなら
ガンダムファイター⇒MSの装甲を素手で破壊するレベル
ヒイロ⇒全力を出せば鉄格子を曲げて脱獄するレベル
イノベイターの身体能力を明確にされたのは身体能力は高いのだろうが寿命二倍という斜め上を行っているからな
(さらに刹那の場合「食事不要・呼吸不要・50年たっても完全に変わらないレベルの寿命・もしかしたら睡眠不要かもしれない」とさらに上へ)
一応だがトップレベルのコーディネーターであるアスランが大道芸人で通用するレベルのアクロバットを披露したこともある
>>705 >>アスランが大道芸人で通用するレベルのアクロバット
その程度トロワが生身どころかMSでやってるじゃん。
ある意味ガンダムファイターよりすごいぞあれは。
トロワの場合人間かどうか疑うレベルのアクロバットを披露してくれたじゃないか
程度の差こそあれ、ガンダムタイプに乗ってるやつにはチートなのが多いなww
ヘビーアームズだけモビルトレースシステムで良いよ
なんか久々にパイロット最強ランクのところに行ったら
刹那が外されてて???ってなった。
>>710 刹那はパイロットじゃなくガンダムだから。
>>710 アムロと刹那の比較で荒れまくって煽りあいにしかならなくなったから
IDの出るVIP+に移った
まぁあれはどう見ても00アンチ種厨の自演だがな。
00厨ってそんなに多くないし、キチガイ度も低めだし、あんな荒れかたしないよ普通。
そもそも強さ議論がキチガイの所業だからどうでもいい話
設定も演出も世界観も違う他作品同士で明確な優劣なんて決められるはずがない
そんなことで互いに延々と罵りあうとか正気を疑う
自分達のスレに引きこもってやってる分にはまだいいが、連中なにかにつけて他所で暴れまくるからな、今みたいに
特に二次創作なんて作者の胸先三寸でパワーバランスなんていくらでも変化するのに、そんなところでおっ始められてもね
こういうのは参考媒体にもよるしな
例えばキラinストライクルージュで赤服25機とやりあったシーン。
アニメのみだと型遅れの機体で頑張ったが性能差で負けました、とも解釈可能だが
外伝描写を入れると素人が歴戦の傭兵に勝てるほどの補正掛けるAI積み、機体性能も互角かそれ以上
だったのにボロ負けするキラ弱いぞ、となる。
まあ強さ議論スレのランキングを絶対的な基準と勘違いして外に持ち出しさえしなけりゃいいんだけどね
まぁこのスレの作者氏のSSの現状では歴戦の戦士刹那とド素人のキラという実力が明らかになる設定だからな
むしろ、実力がよくわからん死種のキラの強さ設定の方が難しいかもしれん
>>715 TV版だけでも25機がかりでMS一機が護衛に付いただけの戦艦一隻落とせなかった雑魚達に
一機も落とせず達磨になってる時点でお察し下さいだろ
>>717 そりゃまだ戦闘2回目のキラと60年くらいMS乗ってる刹那比べちゃダメだろww
劇場版完結後の刹那は他のどのガンダム世界に放り込んでもMS操縦歴はトップクラスだろうな
張り合えるのは、黒歴史の生き証人のコレンかジュ…グレイ・ストーク位だろ
>>718 ラー・カイラムみたいにギラドーガに取り付かれても徹底的に抵抗してる描写があればわからないでもないがロクな抵抗できてないもんな>エターナルは(笑)
>>720 あとは、黒本のウモンの爺様あたりくらいかな
>>718 ナタルさんなら落とせそうな気がするが・・・(無印でのアークエンジェル対ドミニオン戦を見て)
>>718 あれってラクスの自作自演説もあるしな…
なんでも母艦であるナスカ級の最大艦載数と出ているMSの数が合わないんだと。
じゃあ足りない分どっから出てきたかというとエターナルしかないわけだ(笑)
地震キター!
作者は大丈夫だろうか。
たかが余震でガタガタ言うな
心配は津波だろ
どっちも死ねるがな
>>724 画像を確認できないが…。
ウィキペディアによればナスカ級の艦載MSは6機。ザフト艦艇全てが
ナスカ級だとしたら25機繰り出すには6隻必要になるのか。
(6隻いれば30機の筈だが、5機はキラが来る前に落ちたかもしれないし)
さて、どこかで艦艇を数えられるかな…
わかった!
残りの機体は見えない所でブースターを使ってたんだよ!
なんのブースター?って聞かれても困るけど…
>>728 定数で6機なだけで無理すれば10機まで詰めるそうだよ。
運用に支障をきたすそうだけど。
ドミニオンも同じ理由でダガーを定数以上積んでたし。
ソースは不明だがな。
ワイヤーか何かで引っ張って来たんだよ
作者の更新が遅いな。
なにかあったのかな。
>>653 すごい亀だけど砂漠編でカガリに裏拳やられてた気がする
>>731 ワイヤーと言えばここの刹那が使ったワイヤー重斬刀、あれ007剣のGNソード2ショートのオマージュかな?
735 :
>>378:2011/03/14(月) 01:50:47.77 ID:???
心配させてしまった様で申し訳有りません。
自分は首都圏住まいなので被災しませんでした。
では投下します。
736 :
>>378:2011/03/14(月) 01:51:25.18 ID:???
「これは・・・外からの砲撃か!」
激しい揺れと共に、不気味な金属音が刹那を包む。ハッとしてジンの視点を動かすと、
アグニが穿った穴の周りからひび割れが始まり、段々と人工の大地を侵食していくのがモニターに映る。
「このままでは・・・キラはどうなっているんだ」
シェルターに逃げ込んだ人々の物だろう。夥しい量の不安が、強い感情の波動となって刹那の脳量子波を乱す。この状態ではキラの安否を確かめる事も出来ない。
通信も、既に使い物にならなくなっていた。今は目視で安否が確認出来るアークエンジェルに戻るしか無いだろう。
「無力だな・・・俺も」
嘗て進化した人類、変革した人と呼ばれたイノベイター。その第1号となった刹那も、この状況では形無しである。
「ここも、危ないか」
人工の大地を侵食していたひび割れは、既にヘリオポリスを一周してしまっていた。メインシャフトも軋み、悲鳴を上げている。
これではそう長くは保たない。刹那はジンをアークエンジェルへと加速させる。
「外部からの干渉だとすると、・・・ザフト艦からの砲撃か。戻っていろよキラ・・・」
祈る様な気持ちで、刹那は崩壊していく大地の上を奔った。
ザフト軍ナスカ級高速戦闘艦ヴェサリウス――
ヘリオポリスを外から一望出来る位置にいるこの艦の副長席に、仏頂面をしたフレデリック・アデスが座っていた。
「不満な様だなアデス」
「・・・いえ」
隣の艦長席に座る仮面の男が、その様子を面白そうに眺める。
「嘘をつくな。私と違って、君は実直な軍人だ。中立国のコロニーを破壊するのに抵抗があるのは分かる」
数分前、ヴェサリウスの主砲による砲撃で、ヘリオポリスは順調に崩壊への一途を辿っている。
バラバラになるまでそう時間は掛からないだろう。
「私は、連合に与した国家のコロニーへの攻撃など気にしてはいません。
ただ、あの中にはまだ隊員が残っているのです。しかも、ザラ国防委員長のご子息も・・・」
「時間が来れば攻撃を開始すると知った上で、彼らは出撃したのだ。
アスラン・ザラもな。・・・それに、この隊に味方の弾に当たる様な間抜けは居ないさ」
「だと良いのですが・・・」
心配そう気にモニターを見やるアデスを視界の端に置き、クルーゼは周りに分からない程度に溜息を吐く。
アデスは良い軍人だ。叩き上げで機転が利き、操艦の腕も良い。極端な思想に偏っていないのも長所だろう。
だが若い隊員に対して必要以上に心配性なのが玉に傷である。と仮面の男――ラウル・クルーゼはアデスを評価していた。
戦場に出ればパイロットなど、1番死にやすい人種だ。それが特殊部隊となれば尚更である。
同じパイロットであるクルーゼにとって、それは最も近くに接してきた真理である。
だがアデスは、根っからの艦乗りだからだろう。親と子程の年の差があるパイロット達に深入りし過ぎている嫌いがあった。
プラント最高評議会の議員子息が多くいるパイロット達も、そんな彼に心を許している様だ。
そういった接し方の苦手なクルーゼにとって、それは隊の連携を強める良い材料でもあるのだが。
「ヘリオポリスが崩壊したら敵艦の索敵に全力を注ぐ。各艦は索敵を怠るなよ」
「はっ!」
気持ちの良い敬礼をすると、先程の憂い顔が嘘の様にアデスはテキパキとブリッジクルーに指示を出していく。
やはり自分は艦よりMSが合っている様だ。大人数で運用する戦艦に身を置いていると、強くそう感じる。
737 :
>>378:2011/03/14(月) 01:52:22.41 ID:???
孤独な鉄の箱の中で、戦士として宇宙(そら)を駆ける。
そう、先程シグーで交戦した、白いジンのパイロットもそういう人間なのだろう。ムウ・ラ・フラガも中々良い戦友を持ったと見える。
「これも定めか・・・」
「何か?」
肘掛けに預けた腕に頬を当て、クルーゼは低く笑う。
それに怪訝そうに反応したアデスに、「何でも無い」と職務に戻らせると、再びモニターに映し出されるヘリオポリスに視点を戻した。
自分の第6感とも言うべき「感覚」に、ムウ・ラ・フラガ以外にも触れてくる者がいるとは。
予想外の出来事に、クルーゼは再度低く笑うのだった。
激震が続くヘリオポリス内部、その渦中に存在するアークエンジェルでは、激震に負けないくらい忙しい部署があった。
『間も無くマジリフ機が着艦するわ!そこ、資材が邪魔だわ!早く撤去して!』
既に刹那から帰艦の通信が入っており、機体を損傷しているらしい。満足な着艦が望めない可能性もある。
どんな着艦でも事故が起きない様、ハンガーでは、激震によって散乱した資材やら工具やらの撤去作業に追われていた。
整備長であるマリューは、広いハンガーにも聞こえる様に、司令室からスピーカーを通して指示を出している。
その隣では、報告を終えて暇になったムウが、パイプ椅子の腰掛に腕を回し、飲料水の入ったチューブ片手にマリューを見学していた。
「いやー頑張るねぇ、ラミアス技術大尉殿」
「・・・貴方は平和そうで何よりです、エンデュミオンの鷹殿」
「あっ、そういう冷たい返し方する」
「大尉は今がどういう時か・・・、そこ!ぼやっとしていると引かれるぞ!』
ムウの態度に多少辟易としながら、動きの鈍い整備士達に喝を入れる。
ここにいる整備士達は実戦経験に乏しく、こういった修羅場での動きが鈍い。
それを纏め上げなければならないのだから、かなりの大仕事である。
「いやぁ、あの色黒がジンを3機も落としたそうじゃない。頼りになる味方が出来たんだから、もっと肩の力抜けよ」
「それはそうですけど・・・民間人ですよ?怪しすぎます。あっ」
ムウとマリューが話していると、開いたハッチから白いジンが飛び込んできた。左肩を損傷してバランスを失っている。
しかしそんな不安材料を物ともせず、衝突防止用のワイヤー手前で見事に着地すると、コクピットが開いて刹那が降りてきた。
昇降機も使わず、装甲を伝って素早く降りてくる様は、マリューの言う通り民間人というには怪し過ぎた。
「キラから連絡は」
「Nジャマーが濃すぎて、まだ何も・・・」
「そうか・・・」
整備士から飲料水が入ったチューブを受け取ると、刹那は一目散に司令室へ走ってきた。キラの事を余程心配している様だ。
マリューから報告を聞くと、開いたままのハッチを見つめた。
「また何時戦闘になるか分からない。ジンの整備を頼む」
「少し休んだ方が・・・」
頭を動かさずそれだけ言うと、マリューの話も聞かず、刹那は直ぐに司令室から出て行ってしまった。そのままジンの下へ向かう。
「俺は信頼出来ると思うけどねぇ。過去になんかあったか知らないが、ありゃ人を騙すのは苦手そうだ」
738 :
>>378:2011/03/14(月) 01:53:36.63 ID:???
「まだそう判断するには早過ぎます」
ムウの言葉に、マリューは油断の無い言葉を返す。明確な理由も無しに見ず知らずの人間を信頼するというのは危険な事だ。
そもそもマリューは、過去の体験からパイロットという人種を信頼し切れない所があった。
「でもよ。あれだけ戦果を上げたってのに、顔色一つ変えずに僚機の心配をしてるんだ。
少なくとも、パイロットから見れば信頼出来ると思うよ」
パイロットからみれば、と言われてしまうと、整備士であるマリューには返す言葉が無くなってしまう。
「彼は信頼出来る・・・男の感ですか?」
「そっ、俺は人より少しばかり感が良いんでね」
自分の頭を指でトントンと叩いて、子供の様に笑う。
人が真剣に話しているというのに、ヘラヘラしているムウに愛想を尽かしたのか、マリューは司令室を出てジンの所へと向かった。
戦闘が何時また始まるのか分からないという刹那の言は正しいのだ。
今は整備士として最善を尽くす事が、マリューに出来る唯一の事であった。
「はぁ、真面目だなぁ。まぁ新装甲の開発主任なんだから、当然っちゃ当然か」
飲み終わったチューブを手で弄りながら目線をデスクの上に下すと、乱雑に置かれた書類の中の1つに目が留まる。
「・・・坊主と色黒の調査書か」
そこにはキラと刹那の顔写真と、急いで用意したからだろう、簡単な経歴が記されていた。
マリューとナタルが書いたと思われる走り書きのメモも所々に見られる。
「両者はコーディネーターの可能性有り。特にカマル・マジリフ氏は高度な戦闘訓練を受けた可能性が高く注意されたし、か」
目に留まったメモを読んで、若干重い気分になった。文字にも性格が出る。
マリューは技術者らしく書類の中の至る所に、行など無視してメモを書いている。
この行にしっかり収められた、お行儀の良い文字はナタルの物だろう。
「はぁ、酷い事書くねぇ。コーディネーターでも連合で戦ってる奴は五万といるだろうに。まぁ疑うのも分かるけどさ」
これを書いたのがマリューでなくて良かった。2人の疑いの中身には違いがある。
刹那とキラに対して、ナタルは人種差別からくる疑いで、マリューは人として疑いを持っているという違いだ。
悪意が先行しがちになる前者を機体整備担当者が持っていては、戦闘に直接影響が出る可能性もある。
連合のコーディネーターが乗るジンが、不慮の事故で爆発、なんてのは良く聞く話。
何にしろ、正真正銘コーディネーターであるキラがこの艦でやって行く為には、
コーディネーター嫌いが多い中で信頼を勝ち取らねばならないだろう。その為にも・・・
「早く帰って来い、坊主」
誰にともなく呟いてハンガーを見渡すと、何やら外が騒がしい。
先程とは気配の異なる騒がしさだ。急いで司令部を出て、顔を青くしている整備士を捕まえる。
「何があった!?」
「それが・・・」
整備士の言葉に、ムウは目を見開く。ヘリオポリスのメインシャフトが折れたのだ。
739 :
>>378:2011/03/14(月) 01:54:37.26 ID:???
予想はしていたものの、こうも早く崩壊するとは。
崩壊する外壁からの圧力に耐え切れず、大きく九の字に折れ曲がったメインシャフトを見てナタルが唇を噛んだ。
「凄い音ですよ。早く脱出しないと」
ナタルの考えていた事を口にしたのは、同じ正規クルーの生き残りで、CIC電子戦を担当するダリダ・ローラハ・チャンドラII世だ。
「そうです。さっきやった様に、ローエングリンで外壁を吹き飛ばして・・・」
操舵手であるアーノルド・ノイマンも顔を真っ青にしている。確かに、アークエンジェルに装備された破城砲、
ローエングリンでヘリオポリスの外壁を吹き飛ばせば、崩壊し切る前に脱出出来るだろう。しかし、本当にそうして良い物だろうか。
これの崩壊が敵艦からの砲撃に依るものだとすると、当然狙いがある筈だ。
加速度的に崩壊していくヘリオポリスの中で、ナタルは1人、敵の思考を読む事に没頭する。
巨大な戦艦であるアークエンジェルと言えども、ヘリオポリスの中にいては正確な位置は外からでは分からない。
あまり長居してはオーブに事を勘付かれる可能性もある。ならばどうするか。ナタルはハッとして顔を上げる。
「確か有線式の観測ポッドがあったな」
「は?はい、確かに装備にはありますが・・・」
ナタルの突然の問いに、副操舵手からCICに異動したジャッキー・トノムラが答える。
観測ポッドとは、有視界戦闘が主となった戦場で情報収集の為に作られた遠隔操作出来る小型カメラである。
「よし」
頷いたナタルが、自分の中の推測から練った作戦の実行準備に入る。相手は中立のコロニーに仕掛けてくる特殊部隊である。
尋常でない敵だ。彼らを撒くにはそれなりの工夫が必要だろう。ナタル・バジルール少尉、艦長としての初仕事が始まろうとしていた。
740 :
>>378:2011/03/14(月) 02:01:53.22 ID:???
投下終了です。
初めに書いた通り、自分は被災していません。
ただ仙台住まいの祖父祖母が被災した様で、もしかしたら復旧作業の手伝いに行くかもしれません。
そうした場合、更新が滞る事になります。ご了承下さい。
新幹線が何時復旧するか分からない&車にガソリン入れてなかったせいで何時行けるか分からないんですけれども。
なので普段通り更新するかもしれません。
どちらにせよ、皆さんも余震に気を付けて、体調管理を忘れずに。ではでは
キター、投下お疲れです!
とりあえずは無事で何より
こういう事態ですからしばらくは投下よりも身の回りのこと優先にして下さい
できればたまに一言生存報告とかしてもらえるとありがたいです。
無事でよかった
自分は仕事行こうとしたら電車と待ってて帰ってきました
もうすぐ計画停電です
大げさな言い方かもしれませんが
作者氏の作品を読むことで多少なりとも不安を紛らわせることができる人もいるかと思います
でも、復旧作業に行くというのなら気をつけてくださいね
投下お疲れ様
刹那の正体もいつかバレてしまうのか?
乙です。
なんかさっき三号炉爆発って出てたけど大丈夫だろうか。
めっさキノコ雲出てたけど…
異世界からの介入者とは言え
ジョージ・グレンが予見した進化した人類のサンプルみたいなもんだからなぁ
実はもう一歩先に行ってるが
ある意味じゃコーディネイターとイノベイドは似てるのかもしれない
刹那が人を騙すシーン・・・
サジとの時はうっかりコードネームで自己紹介
マリナの時は偽名を使うことを学んだかと思えばコードネームどころかガンダムマイスターであることすらカミングアウト
グラハムの時は更に学んで演技派刹っちゃんをやってのけたがカマかけられあっという間に狼狽
全部少年期の失敗だが結論としては「刹那はウソが下手」
ちょりーす!
作者さん乙です
体には気をつけて下さい
>>747 擬似人格タイプR-35を以てしてもハムにはばれたからな…
ハムの洞察力が高いのか、刹那の人を騙す能力が欠けているのか…
どっちだ?
ビリーは引っ掛かってたから一般人には通用するレベル
グラハムは洞察力が鋭い描写が多いから、かなり高い方だとと思う
むしろあの変態を騙せる奴がいるのかっていう
ハム…心眼は鍛えている
熊…君は戦う者の目をしていない
ひろしやバーローも多分上の二人みたいにすぐ見抜けると思う
コーラは…『何か胡散臭ぇんだよなぁ〜』みたいな野性の感はあると思う
00、上記4人を騙すとなるとおそらく無理ゲー(コーラ除く)
種は、クルーゼが難問か
まあでもアレは他人を信用してないタイプだから騙す以前の問題
反抗すれば即疑惑だが従順らしく振舞っておけば、ラクス辺りはいけるか
大天使は判断に迷うところ(特にナタルが)
ひろし「シーゲル・クライン?あぁ、奴さん死んだよ…」
ラクス「え?」
ひろし「俺が殺した」
虎「ダコスタ!!」
ひろしだったらこんな展開もありそうだな
虎も胡散臭いんだよな。
嫁さん?と多数の部下をキラに殺されたはずなのにそんな態度微塵も見せないし。
まあ元々平気で部下を使い捨てにするような奴だから気にならないのかもしれないが
そもそも脳量子波持ちは相手の表層意識を読めるという罠
>>755 ヒント:カーボンヒューマン
てか最早ライブラリアン=ターミナルの下部組織って図は公式だろう
各勢力の機密情報をパクリまくってこしらえたインジャのデータを使っている時点で。
まあ外伝は外伝で、正直アレな出来ではあるんだが……
>>758 でもカーボンヒューマンは色んな矛盾を解決出来ちゃうんだよなあ
普通こんな設定でてきたら総スカンくらいかねないんだけどw
「種死の外伝だから」で許されてる感はある。言っちゃあなんだが、実際00外伝は評判良くないしな。
アストレイも、後になればなるほど内容についての話は聞かなくなっていって、残ったのはそういったネタ部分ばかりになっちゃったし。
種外伝はデスティニーアストレイまでは楽しめた。デルタで引っ掛かりを感じ、アストレイズでだんだん辛くなり、バーサスでスコップが砕けて読むのをやめた。
00外伝もFの前半は見て後半(874が出た辺り)からは斜め読み、Iやそれ以降のコミック外伝も一回目を通すだけ
ときた作画は好きだけどもう男の娘や猫耳幼女とかフォンマンセーとか臭いがきつくて仕方ない
それ以外の媒体のは面白いのも沢山あるからちゃんと読んでる。(ジンクス4や第2世代ガンダム、MSVの話とか)
そういやジンクス4ってELS戦後コアファイター搭載でさらにすごい量産機になってんだよな。
その上ジンクス5まで計画されてるらしいしどこまで強くする気だ…
空白の50年間に大戦寸前までいってるから軍事技術は間違いなく進歩していたろうな
イノベイターやELSを組み込んだ結果、軍事民間問わずテクノロジーが向上しているだろうな
極めつけは外宇宙探査船というとこだろう
>>764 50年後には作業用MS、サキブレが純正太陽炉搭載して単機で量子ワープ出来るしな
50年の間の話でジンクス5出してくんねぇ2なぁ…
型落ち機に蹂躙されるジンクス5なんて見たくないです
>>766 いや、もちろん千葉外伝ではなくスタゲ的なスピンオフ作品で。
丁度クラウスとシーリンの息子やビリーとミーナの子どもが戦ったってあるんだしその辺りの話で
ただそうするとF91のジェガンみたいにやられ役になっていて、ジンクス6や7なんてのが出てきそうだけど…
ジンクスWの主導者が反イノベイター主義者らしいから、
もしかしたアヘッドの様に反イノベイター主義の象徴としてジンクスの系譜が途切れるかも。
反イノベ勢の象徴的機体になるならともかく穏健派も使用するなら大丈夫でしょ
ジンクスVだってアロウズにも使われてたけど途切れてない。途切れたのは
アロウズ専用機だったアヘッドだけだし。
いや、そもそもジンクス自体が
一期…CB殲滅、連邦発足のフラッグシップ
二期…クーデター派の主力
映画…ELS戦での主力
な訳だしアロウズ専用であり新参のアヘッドよりも古参だからたかが一度の大戦で系譜が途切れる事は無いだろう
それに軍の主力として配備されてるならZのジム2みたいに両勢力で運用されていてもおかしくない
ジンクス系好きなんで、また色違い同型機バトルが見られたら胸熱ですけどね
>>378は地の文と会話文の間を一行空けると見やすくなると思うんだ
773 :
>>378:2011/03/20(日) 22:23:03.69 ID:???
キリの良い所まで書き上がったので投下しますね。
774 :
>>378:2011/03/20(日) 22:24:34.07 ID:???
「こっこんな・・・!?」
ナタルが作戦を考えていた頃、キラは宇宙空間に投げ出されていた。
やはり親友であったアスランが乗っていたイージスと戦闘中、アグニで穿たれた穴が崩壊により広がり、
そこからイージス共々吸い出されたのだ。ストライクの周りは、既にヘリオポリスから出たデブリで辺りは埋め尽くされている。
イージスもそのデブリ達に紛れて何処へいったかも分からない。
眼下ではヘリオポリスが更に崩壊を早めており、そこから飛んでくる大小様々なデブリがストライクにぶつかってくる。
ストライクがPS装甲を持っていなければ、今頃キラもこのデブリの一部になっていただろう。
「通信も繋がらないし、どうすれば・・・」
時折計器を弄るが、通信機は云とも寸とも言わない。崩壊していく故郷を前に、成す術が無い自分に、アスランの言葉が蘇る。
(『状況も分からぬナチュラルが、こんな物を作るから・・・!』)
アスランも、元々は戦争を嫌っていた筈だ。それがあんな風に変わっていたのは、正直ショックだった。
だが、コロニーごと母を殺された事で、彼は変わったのは事実だった。
「復讐・・・か」
変わってしまった、今は敵になってしまった親友に、自分は何が出来るのか。
(『お前だってコーディネーターじゃないか!』)
アスランの言葉が胸に突き刺さる。人種という区切り、それは個人の良心を殺してしまう恐ろしい区切りだった。
確かに、自分はコーディネーターだ。中立でないなら、連合にいるよりザフトにいる方が自然なのだろう。
でも、自分の故郷を壊したザフトに行くなんて考えられない。だからといって、連合に与し続ける事など、到底出来ると思わない。
キラは既に、自分がスンナリと元のオーブでの平穏な暮らしに戻れるとは思っていなかった。
軍の新型兵器を駆り、同じく新型の戦艦に乗って安全な所まで逃げるのだ。
安全な所というなら、それ相応の設備がある連合の基地に入る可能性が高い。
そこで少しでも検査されてしまえば、自分がコーディネーターだと直ぐに分かってしまうだろう。
「僕は・・・どうしたら・・・」
堪らず頭を抱える。世界を二分する戦争の両軍に挟まれ、その片方には親友もいるのだ。
今まで平穏な日常に身を置いていた16歳の少年には、あまりに酷な問題であった。
(「自分の中の神に従え」)
不意に、刹那の言葉が脳裏に過る。あの言葉の意味は今でも分からない。しかし、キラは自身の心が落ち着いていくのを感じた。
「そうだ、ここでこうしていても始まらない!」
声を張り上げて、自分に喝を入れる。同時に顔を叩くつもりで振った掌がヘルメットに当たり、ジーンとした痛みが体に走った。
「兎に角、アークエンジェルを見つけないと。この通信不全は、確かNジャマーのせいだから、距離を詰められれば」
刹那への援護、イージスとの戦闘で、ストライクのバッテリーは底を尽き掛けていた。
また敵に見つかった場合、保ってくれるとは限らない。キラはデブリで出来たジャングルを慎重に進み始めた。
775 :
>>378:2011/03/20(日) 22:25:49.22 ID:???
「崩壊、収まりました」
「エンジンは切ってあるな」
「はい。メインエンジン出力0」
完全にデブリの密集地帯と化したヘリオポリスの、その中心に白い船体はピクリとも動く事無く鎮座していた。
ブリッジでは、ナタルが作戦の最終確認を行っている。
「よし・・・観測ポッド射出」
遠目ではデブリに隠れ、全く居場所の分からないアークエンジェルから、
メビウス0のガンバレルの、半分程の大きさの観測ポットが射出される。
多少の熱量は持っている観測ポッドだが、辺りには熱量を持ったデブリも多く、それに紛れる事で発見される事は無い筈だ。
「操作に気を付けろ。それが壊れたら、換えは無いぞ」
「任せて下さい。アークエンジェルと比べたら、子供の遊びですよ」
ナタルの言に、ノイマンが意気揚々に答える。
少しでも航宙機器の操作に慣れた者をという事で、操舵手のノイマンが観測ポッドの操作に当たっていた。
CICのチャンドラが、出来るだけ辺りの航路をナビゲートしている。
「ヘリオポリスの崩壊、収まりました」
「監視班、ここからが本番だ!ガモフにも徹底しろ」
アデスがクルーに檄を飛ばす。如何に新型艦と言えど、デブリに呑まれては身動きが取れなくなる。
こちらは、慌ててデブリの中から這い出てた所を叩けば良いだけの事なのだ。さてどう来るか、クルーゼはニヤリと笑う。
自分の第6感に触れてくる者が2人も乗っている艦だ。何かしてくる。クルーゼはそれを期待、いや確信していた。
「反応、依然ありません」
「もっと良く探せ!熱量を持ったデブリに紛れていても、あれだけ大きい戦艦だ。動きがあれば必ずこちらからも確認出来る筈だ」
デブリの海に動きは無い。ガモフからも同様の報告が上がった。ヘリオポリス崩壊から5分が経過する。
「まさか、逃げ出す事も出来ずデブリに埋もれたのかも・・・」
「有り得るな。戦艦のドッグは爆破したんだ。
クルーの殆どを失っている可能性があるあの艦が、正常な判断が出来なかった可能性もある」
オペレーターの言に、アデスも頷く。正規クルーを大勢失い、連携が取れないならアデスの考えも的外れでは無い。
それだけ、統制の取れていない艦とは脆い物だ。
動きが無いまま更に5分が経過し、遂にアデスがデブリの海に近付く様、艦に指示を出す。
その時だ、デブリの海に、一瞬眩い光が走ったのは。
「回避機動、D372!」
逸早くその光の正体に気付いたクルーゼが命令を出す。特殊部隊に所属する優秀なクルー達は、突然の命令にも迅速に反応した。
しかし、彼らの迅速は、光を回避するには少しばかり遅かった。
光速で伸びる光が、クルーゼの右半身を凶暴に照らしながら通過する。振動は無い。
「被害を報告せよ!ダメージコントロール!」
最初に声を上げたのはアデスだった。クルーの報告に、クルーゼは内心、今までで1番深い笑みを浮かべた。ガモフが左舷を被弾したのだ。
「命中!敵ローラシア級被弾!」
「180度回頭!最大戦速でこの宙域より離脱する!イーゲルシュテルン起動、出来るだけデブリを砕け!」
「少し痛いが、我慢しろよ!」
ローエングリンが命中した。直撃すれば1撃で撃沈可能だったが、直前に回避機動を取られた事でそれは叶わなかった。
しかし贅沢は言わない。チャンドラの報告が終わる前に、次の命令を出す。
命令を受けたノイマンがハンドルを大きく切ると、アークエンジェルが辺りのデブリを弾き飛ばしながら強引に回頭を始めた。
ktkr
777 :
>>378:2011/03/20(日) 22:27:03.72 ID:???
「ストライクは?」
「たった今マジリフ機が発見、回収した模様。ただ・・・」
トノムラが答えるが歯切れが悪い。
「どうした。報告は明解にせよ」
「どうやらヘリオポリスの避難艇を抱えていた様で」
デブリの当たる衝撃が船体を揺らす中、ナタルは顔を歪める。
事が万事上手く行くとは限らない、今はストライクを回収出来ただけ良かったと思う他無いだろう。
アークエンジェルは、イーゲルシュテルンが放つ曳光弾に彩られながらデブリの海を突破した。
耳を突く警告音に包まれた艦内で、アデスは奥歯を噛みしめる。まんまとやられた。敵はただの腑抜けではなかったのだ。
「アラームを切れ!我が艦が被弾した訳では無い」
ガモフが被弾した。致命傷では無かったものの、ヴェサリウスに付いて行くには暫く時間が掛かる。
「やられたな」
1人冷静に艦長席に座るクルーゼが口を開く。
「まさか、連合の艦がデブリを物ともしない砲撃能力と航行能力を持っていたとはな。それにあの船速・・・」
そう、驚くべきは脚付きの性能だ。大小含めたデブリを消し飛ばし、尚照準を狂わせずに戦艦に打撃を与えた砲撃。
辺りのデブリを強引に弾き飛ばす装甲と馬力。凄まじい速さの旋回能力と船速。どれもザフトの常識を超えている。
「MSのみが脅威だと考えていたが、あれは看過出来る物では無いぞ」
「はい、あれが量産されれば、我が軍の艦隊は確実に大打撃を蒙ります」
認識を共有した所で、クルーゼが部隊の状態を考え命令を出す。
「ヴェサリウスは脚付き追撃に移る。ガモフは船体を修復次第合流せよ」
「はっ!」
「後・・・ヘリオポリス跡から、アスラン・ザラ、他2名から連絡が入っている。ガモフが拾ってやれ」
命令を聞いたアデスが、各部署に指示を出して行く。
クルーゼがモニターを見やると、拡大表示された脚付きの後ろ姿が映っていた。彼の第6感が、長い付き合いになりそうだと囁いた。
ヘリオポリス跡を脱出して数分、アークエンジェルのハンガーは大騒ぎになっていた。ナタルの作戦で船体が回頭する直前、
もう間に合わないというタイミングで探索に出ていた刹那のジンがストライクを引っ張ってきたからだ。
刹那は、旋回を始めたハッチにストライクを半ば投げ込む様に着艦させて、自身は甲板にしがみ付いた。
甲板上ではデブリの雨をまともに受ける。しまったハッチを見つめながら、マリューは諦めに近い表情を浮かべた。
しかし刹那のジンは、デブリの海を脱出した所で開いたハッチの中にしっかりと入ってきた。
ただ機体の損傷は酷い物だった。弾丸の様に降り注ぐデブリの雨を受けたのだ。
致命的な損傷こそ回避していたものの、装甲は穴だらけであった。
腕は殆どムレームが剥き出しの状態で、辛うじて胴体にぶら下がっているという感じだ。
何はともあれ、劇的な救出劇を演じて見せた刹那は整備士達に歓声を持って迎えられた。
「カマルさん、スイマセンでした・・・僕は」
「いいんだ。戦場での判断ミスは誰でもする。特に人間性を刺激される様な出来事が起きるとな」
778 :
>>378:2011/03/20(日) 22:28:14.52 ID:???
機体から降りてきた刹那に、先にストライクから降りていたキラが、飲料チューブを持って駆け寄る。
どうやらアスランの事で錯乱してしまった自分を悔いている様だ。
新兵が戦場に出て、敵に旧友がいたのだ。錯乱しない方がどうかしている。
「それより、あれはどうしたんだ」
刹那がいうあれとは、ストライクが抱えていた筒状の物体だ。トノムラがナタルに報告した避難艇であった。
刹那がストライクを発見した時には既に抱えていた物だ。
「・・・スラスターが壊れていて、それで」
「お前は軍人じゃないんだ。人間として、正しいと思った事をやったならそれでいい」
オドオドしながら言うキラの肩を叩いて、刹那はマリューの所へ向かう。後ろでは、避難艇から民間人が降り始めようとしていた。
「随分壊してしまった。すまない」
「構いません。一番大切な、パイロットがこうして無事なんですから」
情に厚いのだろう。少し涙声のマリューが目を擦る。
「やぁお疲れさん。大活躍だったじゃんかMr.色黒」
辺りの整備士達をかき分け、ムウも刹那を迎える。
「まぁこの機体の様子じゃ、当分俺と同じスクラップ仲間だな」
「あら、ジンはメビウス0と違って互換性が高い装備が多いから、修理に時間は掛かりませんよ」
相変わらずヘラヘラしているムウに、マリューが冷たく言う。
実験用に武装以外の予備パーツを積んでいたジンと違って、メビウス0はほぼムウの専用機である。
一から組み立てねばならない武装もある為、修理に時間が掛かるのだ。
「キラ!?」
ハンガーに一際大きな声が響く。声の方向を見ると、キラが見覚えのある人物達に囲まれていた。
良く見れば、それはシェルターに逃げ込んでいたサイ達であった。キラが回収した避難艇に乗っていたのである。
「あの子達・・・」
マリューが心配そうに彼らを見やる。これ以上自分達連合と、彼ら子供達は関わるべきでは無い、というのがマリューの本音だった。
「取り敢えずザフト艦とは距離を取れたと思ったら・・・一難去ってまた一難だな。艦長の頭を抱えている姿が目に浮かぶよ」
ムウの言に刹那も内心で合意する。軍艦にとって、民間人はイレギュラーな存在である。
1人や2人なら兎も角、避難艇には百名を越える民間人が乗船していた。
これをどう扱うのかは、あの堅物そうな艦長に任せるしかないだろう。
『第一種警戒態勢を解除。以後は第二種警戒態勢に移行。士官、民間人パイロットはブリッジに至急集合されたし。繰り返す・・・』
トノムラの声がハンガーに響き渡る。どうやら一時的でもザフト艦を引き離した様だ。
「ブリッジに集合、つまり作戦会議か」
ムウは天を仰いで呟くと、登場した時と同じ様に整備士達を掻き分けてキラがいる場所へ向かう。
「友達と再会出来た所を可哀相だけど、彼もパイロットだものね・・・」
キラ達が互いの無事を確かめ合っている所に顔を出す。キラ以外の者は連合の制服を着たムウに明ら様な警戒心を示す。
「そう怖がんないでくれよ。・・・キラ、悪いがブリッジに付いて来てくれるか?」
ばつが悪そうに頭を掻いてから、キラを呼ぶ。ブリッジという言葉に敏感に反応したのはサイだった。
「ブリッジって・・・キラは民間人ですよ?なんでそんな」
「あー・・・それはなぁ・・・」
「それは、キラ自身が選んだ道だからだ」
言い淀むムウに後ろから援護射撃が入った。色黒の青年が前に出る。
779 :
>>378:2011/03/20(日) 22:29:20.61 ID:???
「カマルさん!?」
「彼はストライクのパイロットで、イージスと交戦した唯一の人間でもある。これからの戦いに必要になる」
トールが刹那の偽名を呼ぶ。刹那はそれに視線を向けて応えると、真剣な表情で彼らに語りかけた。
ムウが冷や冷やしながらこちらを見ているが、敢えて無視する。
「選んだって・・・アンタ達が強要したんじゃ無いのか?」
刹那を知らないサイが、疑う様に刹那とムウを睨み付ける。
「確かに、状況がそういう方向にキラを誘導した部分がある事は事実だ。だが、最終的には彼が決めた事だ」
「そんな屁理屈っ!」
「止めろよサイ」
「でも!」
食って掛かるサイをトールが止めるが、彼は納得しない。当然だ。刹那が何を言った所で、それは大人の理屈にしかならない。
「キラは・・・」
「えっ?」
「キラはどうなの?」
今まで黙っていたミリアリアが、心配そうにキラに問いかける。その目は、刹那の言葉を否定して欲しいという目だった。
「僕は・・・」
下を向き、言い淀む。こうなる事は、予測出来た事だ。助けた人々の中に知り合いがいるなんて事は。
軍艦に連れて来たのがキラな以上、理不尽でも何でも、そこには責任が生じる。彼らを守る責任だ。
「・・・・・・」
「どうなのよキラ・・・!」
黙ってしまったキラに焦れたフレイ・アルスターが言い寄るが、刹那がそれを手で制した。
これはキラ自身で答えを出さないといけない。更に時間が経過する。
ムウが、心臓が止まるんじゃないかと思う程の時間が経過したその時、キラが口を開いた。
「僕は・・・、僕はみんなを守る。僕に、その力があるんなら」
「・・・本当に、それは本心で言ってるのか?」
睨むサイに、キラは黙って頷いた。
「なら、俺に口出し出来る事じゃないな」
意外にあっさりサイ引き下がると、それだけで全体の空気が軟化した。どうやらこのグループのリーダーは彼の様だ。
「よし、じゃあブリッジに行くか。君達は係りの連中に従ってくれよ」
心臓が動き出したムウが、ホッとした様子でキラをブリッジへと促す。刹那もそれに続こうとするが、トールに呼び止められた。
「あの・・・キラの事、宜しくお願いします」
「ああ、絶対に死なせない」
短い、しかしキッパリした物言いにトールは安心した顔をすると、頭を下げてミリアリアの所に戻って行った。
780 :
>>378:2011/03/20(日) 22:34:59.43 ID:???
投下終了です。
長編SSは何度か書かせて頂いているのですが、
>>772氏の指摘は初めて頂きました。
今回は今までのまま書きましたが、どうなんでしょう?
個人的には文章がダラダラとしてしまう気がしていたのですが、読み難いという方が多ければ
これからは空けようと思います。
自分は今のままでも良いと思う
書き手さんがしたくないならしなくていいんじゃないかな
378氏、お疲れ様!
楽しませてもらいました
文章の書き方は今のままでいいですよ
乙乙。文章うまいと思ったらやっぱり書き慣れてるんだな。毎週日曜日が待ち遠しいんだぜ…… <br> 文章そのままでも大丈夫だと思いますよ。
乙であります!!
投稿お疲れ様であります
別に読み難いということはありませんが空けて書き辛くなければ空けていいと思います
主様の書きやすさ優先で
786 :
通常の名無しさんの3倍:2011/03/25(金) 17:23:11.86 ID:6BfYE4Uw
毎度投稿乙
別に読み辛いと自分は感じたことは無いんで、そこは作者さんのお好きなように
なさればよいと思いますよ。
ついでにage
よく考えたらこの時点の刹那は、いい年した中年のおっさんなんだなあ
40半ばぐらい?
>>787 劇場版ラスト後だから実年齢としては少なくとも70を超えていたはず。
見た目の方はELSとの融合もあってか20代前半のままっぽいけど。
刹那23歳の時、クアンタでELSの母星へ量子ワープ
50年後帰還、刹那73歳
帰還後13年間マリナと生活、刹那86歳
(マリナ劇場版終了時81歳→享年94歳)
再び量子ワープ、CE世界に到達
ヘリオポリスに潜伏して1年、SS開始時、刹那87歳
じじい主役だと……
791 :
通常の名無しさんの3倍:2011/03/26(土) 15:38:11.10 ID:NDVtdsKy
保守
>>746 別にコードネームだからばれてもいいんじゃないの?
マリナのときは流石に怪しまれるから別の名前を使ったと思ってたんだが
70才以上のMS乗りというとVガンの爺さんとジュd…木星爺さんくらいか
あとはクロボンのウモン爺さんと…鋼鉄の七人のスズキさんは幾つだったっけ?>70歳以上
378氏の刹那の見た目年齢は23歳という設定でいいはずだ
どーしてかは俺たちの脳内補填となる
(深く突っ込むなってことだよ、いわせんなよ恥ずかしい)
まあ元はELSと合体した後の金属刹那だし、
そうでなくてもイノベイダーは
寿命が常人より半端なく長い
見た目は劇場版当時の年齢でいいと思う
50年はあくまで地球時間の話で、ウラシマ効果を考えると刹那が体験した実時間はそんなに長くないかもな。
>>797 時間の感覚がELSと同じになってたらそうなるかもね
どんくらいの感覚だろ?さっぱりワカラン
しかし崩壊したヘリオポリスの中にいるクアンタはどうなるんだろう
せっさんの指パッチンでどこからともなく現れそうだが
実はアークエンジェルの中に居ます、とか?
(アークエンジェルに融合して隠れてる等等)
>>798 たぶん1年もたってないと思う。
一瞬でELSの母星についてそのあと数ヶ月ELSと対話して
最後はELSと融合して終了。
そして量子ワープで地球に帰ったら地球時間では
もう50年たっていて呆然。
みんなはほとんど死んでいてしまって
マリナもおばあちゃんになってしまった。
>>801 刹那はELSとの対話後、他の異星人とELSとの橋渡ししながら宇宙を点々としていたんだろう
刹那にとっても、自身が言っているように長い旅だったと思うぞ
電撃ホビージャパン?だったかでELSクアンタのイメージ画見たけどC.E.の人が見たらなんじゃこりゃあって思うだろうな
早く決定稿が見たい
パっと見クアンタをもっとガ系の有機的フォルムにして背中にキングゲイナーの
髪の毛生やしたように見えたなアレw
>>803 それ今月号?興味あるから久しぶりに買ってみようかな
刹那とティエリアの宇宙漂流記も気になるな
>>805そうだよ昨日発売したてのほやほやだよ
触手先端が赤くてびっくりしたな……刹那機は青と白ってイメージだったし
>>806 某所のSSでは
メタトロンを取り込み、テックシステムを学び寄生された宇宙の騎士たちを救い、
独立戦闘支援ユニットとアンドロイド美女を仲間として迎え、兄や父親のような気分を味わう刹那とティエリアがいたな…
何か宇宙怪獣と戦っても問題ない安定感を得てもう何も怖くない状態だったw
>>808 ZOEにテッカマンブレードにエグゼリカか
胸が熱くなるな
クアンタエルスVS邪神モッコス
そういやサキブレの設定も載ってたな
単独ワープで既に他の宇宙人と接触済みだとか
814 :
>>378:2011/03/27(日) 23:06:52.34 ID:???
投下します。
皆様のお言葉に甘えて、
>>772氏には申し訳有りませんが書き方は変えずに行きたいと思います。
815 :
>>378:2011/03/27(日) 23:07:56.48 ID:???
「本当は、分からないです。戦う理由とか。自分で決めた事なのかどうなのかも・・・」
刹那、ムウ、マリューとブリッジへ向かう道を歩いている最中にキラが呟く。先程の事をずっと考えている様だ。
「まぁそんなもんさ。宇宙人を追い出すんだ!って意気込んでた奴が、
いざ敵を撃つとビビっちまって、そのまま軍止めちまったりもするしな。
戦う理由なんてそんな簡単に見つけて良い物でも、決めて良いもんでも無いのさ」
「ブルーコスモスが反コーディネーター思想を刷り込んだ子供を兵士にしている、なんて話もあるし、何が本当なんでしょうね」
「そ、そうなんですか・・・」
あまり聞きたくなかった話に、キラは複雑な表情で軍人2人を見る。そこに刹那が助け舟を出した。
「俺達はザフトを潰したい訳でも、ましてやコーディネーターを恨んでいる訳でも無い。生きる為に戦っているんだ。それを、忘れるな」
「そうそう、蒼き清浄なる云々言って戦ってる奴らに比べたら、生きる為、友達を守る為って理由で戦っている坊主の方がずっとまともだぜ」
刹那に便乗した形でムウも付け足す。それでも、キラは曖昧に頷いただけで表情は晴れなかった。
「キラ君、医務室に行く?貴方は軍人では無いんだから、無理にブリッジに行く事無いのよ?」
マリューが心配して提案するが、キラはそれには首を横に振って明確な意思を示した。
「ブリッジに行けば、今の状況が分かりますから。何も知らないのは・・・嫌なんです」
そう言った目には、現実と向き合う決意が秘められていた。
「心配すんな!お前は、間違い無く自分の意思で戦っているよ。俺が保障するぜ」
「それも感、ですか?」
「いんや、これは確信だ」
根拠の無いムウの言葉に、マリューが怪訝そうに問う。それに対し、ムウは得意げに自分の胸を親指で指して答えた。
片手で頭を抱えて溜息を吐くマリューが、少し老けて見えた。
「おっ、艦長殿の城に着いたぞ。お喋りはお終いだ」
話している間にブリッジのドアに辿り着いた一向。その中で1番喋っていたであろうムウがワザとらしく襟を整え、周りに注意する。マリューは最早呆れ果てている様で、突っ込みは無い。
刹那が前に出るとプシューという音を立ててドアが開いた。
「遅いですよ」
開口1番に出た言葉にキラは多少面食らう。ムウとマリューはその言葉を予想していたかの言葉を返す。
「無茶言うなよ。ハンガーが民間人でごった返してるんだから」
「彼らの事、どうするつもりなの?」
「民間人には疲弊している者も多いと聞いています。暫くは住居ブロックで大人しくして貰うしか無いでしょう」
今更ヘリオポリス跡に戻る訳にもいかない。
皮肉にも、ザフト軍の破壊工作によって減った正規クルーの分、住居ブロックには空きがある状態だった。
「今は兎に角、ザフトから逃げる事が先決です。フラガ大尉の報告ではジンはもうそれ程残っていない筈だったのですが、
イージスが投入された所を見るに、他のGも投入されると考えて間違いないと思われます」
ナタルはブリッジに備え付けられた戦術マップの周りを歩きながら続ける。
「・・・キラ・ヤマト、イージスとの戦闘を経験しているのは君だけだ。奴らはどれくらいあれを使い慣らしていた?」
「えっ、それは・・・」
ナタルからの突然の問いに、キラは緊張した様子で言い淀む。そこにマリューから援護射撃が入った。
816 :
>>378:2011/03/27(日) 23:08:58.55 ID:???
「艦長、キラ君は軍人では無いのだから、イージスの詳しい性能は分かってないわ」
「ああ、・・・ではイージスはどういった武器を使っていた?」
「えっと・・・ビームライフルと、腕からビームサーベルを出していました」
「形が変わったりはしていなかったか?」
「はい」
キラの話を聞いたナタルが、唇に指を付けて考え込む素振りを見せる。そこに刹那が割って入った。
「まだ敵が新型の装備を熟知していないと断定するのは危険だ。次に戦闘が起こったら全ての装備を使ってくるかもしれない」
今この瞬間も、ザフトは新型の解析を続けているだろう。先程使ってこなかったからと言って、次に使ってこないとは限らないのだ。
「そこで頼みがある」
「なんだ」
このタイミングでの頼みに、内容をある程度予想出来たナタルは厳しい表情で刹那を見た。
「新型の性能、装備、どういった運用が想定されているか、それを纏めたデータをパイロット全員に閲覧させて欲しい」
「そんな事は出来ない」
予想通りの頼みに、ナタルは即答で首を横に振った。
「フラガ大尉は良いとして、君達民間人にはまだ密偵の可能性が残っている」
「ナタル!」
あまりにも直接的な物言いに、マリューが声を荒げる。ムウも溜息を吐いた。
「コソコソ疑うのは私の本分では有りません。確かに、彼らはジンを退け、脱出に貢献したと言えるでしょう。
しかし、だからと言って全てを明かせる訳では有りません」
ナタルの意見は正論だった。例え密偵では無く、唯の民間人だったとしても新型の精密なデータを見せる理由にはならない。
しかし刹那表情を変える事無く続けた。
「命に関わる事だ。彼我戦力は歴然、これ以上戦闘ユニットが減れば、間違い無くこの艦は落ちる」
刹那の予言染みた言葉にナタルは若干不機嫌そうに眉を顰める。そんな事は言われなくとも分かっているという目だ。
「要するにMr.色黒は、唯でさえ少ない戦闘ユニットを疑って運用すれば全滅は確実、って言いたいんじゃない?」
険悪な雰囲気が漂い始める両者に、ムウが割って入る。キラもマリューも、彼の補足で漸く刹那の言葉の真意が分かった様だ。
元々多くを説明しない性分の刹那である、老熟の域に至ってもその癖は抜けていなかった。
「・・・話は分かる。しかし、ならそちらも我々の信頼に値する何かを示す必要があるのではないか?」
「ぼっ僕は・・・」
「君はいい」
裏切るなんてしない、と続けようとしたキラの発言は、ナタルにピシャリと遮られる。
キラ・ヤマトには友人がいる。気持ちの良いやり方では無いが、いざとなれば彼らを人質にすれば良いのだ。問題は・・・
「カマル・マジリフ、貴方は何か、を示す事は出来ますか?」
ナタルの真剣な眼差しが刹那に突き刺さる。その目には、軍人としての矜持が感じられた。
「無い」
呆気無い刹那の答えに、ナタル以外の全員が拍子抜けした。ナタルは表情を全く動かさない。
「なら・・・」
「だが、」
刹那が続ける言葉が、ナタルを遮った。
「トール・ケーニッヒに、キラの友人に約束した。必ず死なせないと」
「大した間柄でも無い相手との間の口約束で、貴方を信頼しろと?」
「俺は、誰も裏切らない。もし裏切ったとしても、この世界に帰る場所など無いからだ」
今度は、刹那の赤銅色の眼差しがナタルに突き刺さる。
ハッキリと言い放った言葉に含まれた微かな哀愁は、誰にも気付かれる事無く霧散した。
無言の空間でナタルと刹那の睨み合いが暫く続く。
817 :
>>378:2011/03/27(日) 23:09:54.96 ID:???
無言の空間でナタルと刹那の睨み合いが暫く続く。
「・・・いいでしょう。奪取されたGの詳細データは、ラミアス大尉から受け取って下さい」
「おおっ!」
「では、直ぐにでも」
先に折れたのはナタルの方だった。ムウとマリューが喜びの表情を作る。
「有難う」
出された許可に、刹那は微笑んで礼を言った。そのあまりにも自然な表情に、やはりナタル以外の全員が目を丸くした。
「かっ、勘違いするな。信義や約束を理由として持ち出す様な古風な男が、密偵である確率は低い、と考えた結論だ」
赤面しながら視線を泳がせるナタルが、負けず嫌いな言葉を重ねる。
「但し、怪しい行動を取った、又は痕跡があった場合相応の対応を取るのでそのともりで」
「分かっている」
頷く刹那に満足したのか、ナタルは端末を操作して主モニター上部にある副モニターに航宙地図を映す。
「コホンッ・・・では、本題に入りましょう。我々が取るべきルートですが、今の所2つ存在します」
更に端末を操作すると、赤く点滅するアークエンジェルの座標から2本の矢印が伸びた。
「地球へ一直線に向かうコースと、アルテミスを経由して地球に向かうルートです」
「でも・・・」
「はい。当艦は物資を十分に積み込む余裕の無かったのに加え、民間人を多数保護しているので物資、主に食料が足りません」
「地球へ直行、って訳には行かないって事か」
マリューの懸念にナタルが頷き、ムウが結論を述べた。
「・・・しかしアルテミスは安全とは言い難いのではないか?」
「えっ、連合軍の基地なんですよね?」
刹那の問いに、キラが首を傾げる。
「ああ、色黒の誰かさんとは違って、民間人の貴方には縁遠い話ね。連合には複数の国家が所属しているわ。
で、アークエンジェルは大西洋連合の主導で開発されたの」
「そしてアルテミスはユーラシア連合の基地だ」
マリューとムウが説明するが、キラは増々首を傾げる。
「つまり、連合とて一枚岩では無い。大西洋連合主導のアークエンジェルに対し、
ユーラシア連合所属のアルテミスが不愉快な行動を起こす可能性があるという事だ」
「この艦には船籍番号が無いしなぁ。こそこそ隠れている様な連中が、何もしてこないなんて考えられん」
「警戒が必要という事だ。特に俺と、お前は」
補足で説明を加えるナタルに同意するムウ。刹那がキラに対しても警告する。
「だが、他に手は有りません。これ程頑強な基地も他に有りませんから」
選択肢は無く、ユーラシア連合アルテミス基地へ向かう事を決定。その場は解散となった。
最大戦速でアークエンジェルを追撃するヴェサリウス、そのブリッジでパイロットへのミーティングが行われていた。
「どうだ?このデータを見た率直な意見を聞きたい」
「フン、脚付きだろうと腕付きだろうと、連合如きの戦艦がMSを落とせる訳が無い」
「そうそう、それに何だよこれ?この新型、てんで成っちゃいない。まぁ、それを仕留められないアスランもアスランだけど」
「本人が居ないからって・・・言い過ぎですよ」
ガモフが回収した、アスランが持ち帰ったデータを見ているのはザフト軍MSパイロットである
イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン、ニコル・アマルフィである。
それぞれ連合軍新型MS、ディエル、バスター、ブリッツを奪取した者達だ。
「しかし、この機体はどう思うかな?」
クルーゼが端末を操作すると、画面に白いジンが映し出される。
818 :
>>378:2011/03/27(日) 23:11:05.52 ID:???
クルーゼが端末を操作すると、画面に白いジンが映し出される。
白いジンは出撃直後の攻撃に反応、直ぐ様ミゲルのジンASを撃破し、瞬く間にマシューのジンを落としている。
映像には無いものの、この後オロールのジンを追撃、撃破したのもこのジンであるらしい。3機のジンを接近戦のみで撃破した事も脅威だが、
それ以上にあの黄昏の魔弾ことミゲル・アイマンが瞬殺された事が3人にはショックだった。
彼は部隊内でもクルーゼに次ぐ腕を持つパイロットであり、模擬戦でも3人とアスランを加えてやっと勝てる程の技量を持っている。
「この機体・・・いや、パイロットに勝てると思うかね?」
クルーゼの問いに、3人の若者は先程とは一転押し黙ってしまう。当然だろう。こんな一方的な戦闘は士官学校でも見た事が無いのだ。
しかし、暫く経った後にニコルが黙って挙手をした。
「何かなニコル」
ニコルは部隊最年少の隊員である。若いというより幼い、あどけなさが残る15歳の少年は部隊内からは弟分として可愛がられている。
しかしいざ戦闘になれば、他のパイロットには無い冷静な視点で戦場を見渡す事の出来る優秀なパイロットでもあった。
「アークエンジェルがアルテミスに進路を取ると聞きましたが、それは確かですか?」
「ああ、地球への航路を途中で大きく変えている、間違いない」
アデスの答えに大きく頷くと、ニコルは真剣な表情でクルーゼに向けて口を開いた。
「アークエンジェルがアルテミスに到達するまでに、少なくとも2回は戦闘の機会があると考えます」
「その根拠は?」
「1つは、アルテミスへの航路変更で大きくコースを変更しているので、ヴェサリウスならそのロス分で追い付く事が出来る筈です。
2つには、あの様なエンジンを痛める発進を行ったんです、アルテミスまで最大戦速が持つとは思えません。
どこかで休ませねばならない筈です」
「結構だ。考えを聞こう」
クルーゼの問いにスラスラと答えるニコルに、2人の同僚は目を丸くしている。
不逞の兄が、出来の良い弟を見る目であるとアデスは内心で思う。
「はい。このジンはアークエンジェル最大の戦力であると考えます。
ですので、初めの1回をこのジンに攻撃を集中、撃破に使うのが戦術的には正しいと・・・」
「ふざけるな!」
819 :
>>378:2011/03/27(日) 23:11:55.99 ID:???
少年の声が画面を思い切り叩いた大きい音にかき消される。その音の大きさに、他のブリッジクルーも思わず振り返る。
「貴様!裏切り者が乗るジンを、新型に乗った俺達が、その上3人がかりか?腰抜けめ!」
「イザーク!」
拳を画面に叩き付けたイザークが、そのままブリッジを出て行ってしまう。アデスが呼び止めるものの聞く耳持たずだ。
「ああ、俺が行きますよ。アイツ、今気が立ってるもんで」
左手で頭を掻きながら溜息を吐く色黒の少年が、イザークの後を追おうとして足を止めた。
「・・・まぁ確かに、合理的だよ、ニコルの案は。でも、確かにイザークの言う事も分かるぜ。
たかが裏切り者1人に、俺達赤服が3人がかり・・・プライド無いのかよ、お前には」
「っ・・・」
皮肉屋なディアッカに釘を刺される。ニコルにもプライドが無い訳では無い。
しかし、仲間を多く失い、先輩の顔に泥を塗った今回の敵には絶対に負ける訳にはいかないのだ。
「困ったものだな、イザークの癇癪も」
「全くです。若いっていうのも考えものですよ。アスランがいれば・・・」
アスランはイザークの扱いに慣れている。彼がいれば、イザークはまだこの場に留まっていただろう。
「まぁいい。ニコル、君の意見は参考にさせてもらう。次の出撃、抜かるなよ」
「はい」
力無く答え、ブリッジから退場していくニコルを見送るとアデスが心配そうに口を開いた。
「次の戦闘はアスランもミゲルも欠けた戦闘になるでしょう。あの3人で、大丈夫でしょうか?」
「ミゲルはあのジンに強い執着心を抱いている様だ。アスランも、あの白い新型に対して躊躇があるらしいからな。
初戦は不安定要素を排除したものだと考えれば良い。それでも死ぬ様なら、それまでの者達という事だ」
パイロット達には開示しなかったが、クルーゼに届いた戦闘データには音声も含まれている。
戦場では、強すぎる感情は物事を良い方向に運ぶ事など万に一つ無い。
「彼らがどれだけ早く出撃出来るかは、ヴェサリウスを操艦する貴様に掛かっている。任せたぞ」
「はっ!」
アデスの敬礼に、ブリッジクルーの士気が上がるのが伝わってくる。これなら予想より早く交戦距離まで追い付けるだろう。
クルーゼはニヤリと笑うと、ニコルと同じ様にブリッジから退場していった。
キター!
前回に引き続き今回も投下中に遭遇できるとはついてるな
821 :
>>378:2011/03/27(日) 23:15:00.17 ID:???
投下終了です。
今回はイザーク達が見ている映像以外MSが出てこないという、なんともお粗末な回になった事をお詫び致します。
毎週戦闘シーンを入れなければならないガンダムシリーズは本当に凄いと改めて実感した次第で御座います。
ではでは。
乙
今回も面白かったよ
欲を言えばもうちょい量が欲しいけど投下主のモチベが一番大事だし抑えておく
乙です!
キラは相変わらず口下手だなぁw
言いたいこと「戦闘は俺に任せてお前はルイスの説得をしろ」
言ったこと「戦え!」
だしw
>>822 確かにちょっと少ないかもしれないけど
上で言われてるとおり改行が少ないから
実際のレス数ほど文章量が少ないわけではないと思う
投下ペースも早めだし
この辺は作者さんの裁量に任せよう
おっと
×キラ
○刹那
投下乙
ミゲルが生きてることがどのように作用するのか気になるぜ
ところでクアンタは付いてきているのか?w
言われてみれば確かにそうだね
あのレスで不快に思ったらごめんね作者さん
あと読んでて楽しいからあっという間に感じるのかもしれない
827 :
826:2011/03/28(月) 00:11:47.39 ID:???
改造フラッグVSジンクス3がジンVS新型になるとしたら胸熱
378さん投下乙です
投下乙であります
行間開けないとイッキ読みできて良いです(スクロールorページダウン回数が少ないw)
>>825 量子ワープできるから、かなり遠くに置いてあったり…イヤ、楽しみに待ちましょう
乙なんだぜ
クアンタがいたとしてもELSクアンタの武装解除状態のままだろうから
バランスブレイカーにはならなそうだな
触手攻撃とかやりそうではあるがw
ELSの特性があるから一瞬で武装を構成できると思うが
833 :
831:2011/03/28(月) 10:21:31.82 ID:???
>>832 頭の中から擬態能力が抜けてたわ
一応50年後のELSだからその時代の火器に擬態できるんだろうなぁ・・・
万一せっさんが切れたら恐ろしいことになる
クアンタELSはガンダムよりガ系のようなフォルムになってたな
しかし、ELS以外にも異星の生命体と融合してるらしいから西暦でも十分オーパーツ扱いになりそうだ
>>831 触手と聞いて真っ先にラフレシアを思いついた。
ニコニコで君を見つめてを聞いていたからだ…
映画ラストで羽生えたと思ったら触手だったでござる
あれが独立駆動したらかなり怖いわー
乙です
刹那のジンはいつかカスタマイズされるのかなぁ
ジンでは刹那の足引っ張りまくるだろうし、カスタムにも限度があるだろうな
>>834 ELSクアンタってELS母星を救えるぐらいの能力を星界渡り歩いて手に入れて来てるんだよな。
ELS母星を牽引できる程の能力か、
恒星を如何こう出来る能力か。
量子ジャンプのゲートを自在に開けられるとか……?
まあ公式には性能について言及されてないし、しなくていいと思うけどね
あれに細かい設定付けるのは野暮もいいとこだ
ELSクアンタに設定付けたら頭痛くする連中出るだろうしそもそも別に設定は必要ないからな
>>834 そしてその星にサキガケやスメラギがたどり着いてせっさんが宇宙の都市伝説に……
>>842 サキガケの時点で都市伝説というか怪談だよ……
半世紀前のMSがサムライの妄念だか執念だか何処に居るんだ少年だかで動くんだ
サキブレならともかく
嘘をつくことができない男が漏らす
「俺は、誰も裏切らない。もし裏切ったとしても、この世界に帰る場所など無いからだ」
という台詞から伺えるソレは「孤独」の一言に尽きるな
本編の種をみてるからこそ語れる不満の一つである「登場人物の活躍の偏り」
ニコルちゃんの合理的戦術にはニヤニヤせざるえない、彼は無用のリスクを避け、または潰してチームを補佐できる優秀な子だ
情報不足の中見落としている点があるとすれば修理完了によるメビウスゼロの戦線復帰
そして読めるワケもない最強のワイルドカード、クアンタの存在か
無用の混乱をさけるためクアンタによる武力介入は避けた刹那だがGN粒子をばらまきレーダーを無力化するくらいならやりそうだしな
ミサイルやらを迎撃するコンセプトのビームガンでさえゲロビになる
そんなクアンタさんがCEで猛威を奮うのは恐ろしすぎるな
まーだからこそ安易に力を振るおうとはしないだろうな。
このせっさんはいわばヴェーダみたいなもんなんだ。本気で力を出せば全て解決するが
それでは当人達は何にも成長しない。
クアンタELSは確かに無敵と言っていい存在だが、
そもそもクアンタは戦闘兵器である以前に対話を為す為のガンダムで、
ELSは強大な戦闘能力を持つ存在である以前にこの世界においては刹那にとってほぼ唯一の同胞だからな…
それこそよっぽどのことがなけりゃ全力どころか戦闘を行うかも怪しいところだろう。
ただ、最新話で生きるために戦うと刹那は明言しているわけで、
理不尽な人死にを減らすためにこっそり参戦する可能性はあるかも…
核ミサイル迎撃やジェネシス破壊作戦には参戦すると思う
オーブ防衛戦?
知らん、まぁヘリオポリス組がピンチなら手を貸すんじゃねーの?そしてシンはフラグ回避と
なにより宗教にはまった直後のキラきゅんをどうにかしてくれないと熟成してアレになるぞ
頼むぜせっさん
精神的にアレな時期ってもあったけど、基本的に流されやすい人間だからな>キラ
俺が導いてやんぜ的なものじゃなく、もうちょい自立促してやりたい
ナタルさん、せっさんに惚れて生存フラグ立たないかしら?
…まぁ、同時に失恋フラグ以外の何物でもないけれど
外見20歳前半で実年齢は80歳越えか
お水もびっくりな年齢のさば読みっぷりだな
新ジャンル・ロリババァならぬショタ(って年でもないがw)ジジイだな。
似たようなのだと原作ラインバレルの宗美爺ちゃん辺りか。
一期せっちゃんならまだしも、劇場版せっさんがショタはないだろw
あと、フレイ関連イベントにどう関わるか気になる
その考えが世界を歪ませるやらお前は変われやら言われてキョトンとするのが目に浮かぶな
仙人になったせっさんならバッドエンド回避してくれるよきっと
とりあえず...ラクスさえどうにかしてくれるなら俺は笑顔だ
刹那は女性からの想いだけは気づかないよな
発情しまくりのこの世界でもその鈍さは変わらずだろうな
まあ久米仙人のように、太腿見て雲から滑り落ちるのもありますが
プロヴィデンスあたりに対して、貴様はガンダムではない!が炸裂しそうだな
>>850 > オーブ防衛戦?
> 知らん、まぁヘリオポリス組がピンチなら手を貸すんじゃねーの?そしてシンはフラグ回避と
防衛線はどうかわからんけど、その先VSデストロイ戦でシンとキラの思いを仲介してステラ救出支援とかやると
凄い事になるかもな
まずはキラのカーボンヒューマン化回避が先だ
>>861 プロヴィデンスのドラグーンをダガー投げで迎撃して欲しいな
>>864 …そこらのストライクダガーの首根っこを掴んで投げつける図が
何故か浮かんでしまった…
あーダガー投げみたいな
イノベになっても命中率ダガー>>銃だったりするんだろうか
>>866 ダガーの命中率はほぼ100パーセントだぞ
ソードビットも投擲使用を前提に造られているはず
しかし「俺たちのやってる事は本当に正しいのか?」という感情が少なからずあっただろうアロウズの連中とは違い
ザフトも連合も上司パイロット共々
「滅びろ旧人類!」「蒼き清浄なる世界のために!」
な連中が多いCE世界で対話が成り立つのやら……
>>867 そう考えるとソードビットって恐ろしいな
非イノベのせっちゃん時代でもすべて直撃コースでブン投げてたダガーを脳波コントロールで飛ばすとかもうね
高濃度GN粒子による意識共有空間は自分と関係があるもの同士にしか対話を起こしてないから名無し相手ではわからんな
名前有りキャラでたとえばヅラとキラ、チャーハンとイザークぐらいなら対話を成立させてくれるんじゃね
ビット投擲できるのかwww脳量子波でコントロールできるって解ってても投げてるとこカッコいいから見てみたいな
機体が強くなると腕もなまるからな
今までと同じ使い方に保険をかける程度の脳量子波と考えてる
一概にそうとも言えないけどね
できることが増える分、機能を使いこなすためには、より高度な技術が必要になったりもするし
そう...それは初めてジオングに乗ったシャアが雑魚かったのと同じ…!!
シャアさんディスってんのかこら
相手が悪かっただけだ
あれってOOで例えるならアストレアタイプFでアヘッド上位機と戦ったようなもんか?
ガンダム(MC済み)=アストレアタイプF
ゲルググ=ジンクス≒エクシア
アヘッド上位機(サキガケ等)=ジオング
くらいに相当すると考えると
てかシャアって間違いなくエースの分類には入るんだが、エースの中で比べちゃうと正直微妙よね
MS黎明期に大活躍したからって部分が大きい
アムロを一番追い詰めてたのがザクの頃だし、ガンダム以上の性能のゲルググに乗っても「大佐、邪魔です!」と言われ
Ζになるとヘタレ全開で戦果も振るわず
CCAでも消耗したアムロに完敗というか、アクシズ落下阻止の障害扱いで、アムロに「パイロットとして」ライバル視されてたかというと……
>>877 Zは機体が悪いんだよ
キュベレイ>>ジO≧Z>>>百式
いやさすがにそこまで差はねぇよ
いや差があるだろう
ZZを見たら映像的にわかる
ZZの百式はデチューンされています。
つーか、ジュドーの乗った百式のがクワトロのより明らかに強そうだったw
本人の資質は政治家向きなのに、変にパイロットとしての自分とアムロに拘ったり、堪え性がなかったりするから……。
そこらが「迷いを捨てられない」とか「負け行く男」とかの原因。
その辺の連中と比べればパイロットとしても才能があるのは確かなんだけど、
本当の天才の前は当然として、MSが世間に浸透したこともあって、いつの間にかどこか見劣りするようになっちゃった。
シャアは永遠の2番手なんだよなー。
パイロットとしてはアムロに負け、
NTとしてはララァに負け、
政治家としてはギレンに負け、
思想家としては父親に負けた。
だから、第三者から見りゃ超ハイスペックな超人に見えても、
本人はトップとの差が見えすぎてしまう為卑屈になってしまう。
お禿さま曰く、そーゆー迷いやしがらみを全部捨てればアムロに打ち勝つが
捨てられないのがシャアのシャアたる所以とか
>>883 それって何処ぞの紅茶好きなペテン師の後継者と似てるよな。
>>884 逆に言うとそれ捨てちゃったらシャアとしての魅力も半減するような気がする
だって真っ当に政治家やってりゃ、一パイロットにすぎないアムロを倒すなんて簡単だし
色々ぐっと堪えて時間をかければ、連邦を内部から改革することだってできたはず
でも、そういう方策を摂るということができないのがシャア
人並み以上(何事も上の中〜上の上レベル)になんでもできるけど
コンプレックスが強いから、特定分野で特上(天才)の連中と比べちゃって、そいつらに勝てないのが我慢できない
自分で勝手に器用貧乏に陥ってはまたコンプレックスを募らせるというスパイラル
ちょいスレチになってきたかな?
流れぶった切って申し訳ないけど、今後クアンタで戦うことになった時に
戦うための姿という訳でELSさんの力でフルセイバーに形態変化という展開をふと思いついた
フルセイバーは初見では「バランス悪!」だったけど、プラモで遊んでみて初めて魅力がわかった
ああ、これは面白い。そして動けば確実に映えると
ウェポントラックから武器選択して装備→攻撃の図はターンXに通じるものがあって俺も好きだ
出るとしたらクアンタのまま運用するのは問題あり→擬態量産機に装備した形で登場・・・ってなるのかね
フルセイバーってELSを単騎で殲滅できるっていう厨二設定をつけられたあれか
そんなもんつけたらCEフルボッコだろ
殲滅以外の使い方があるかもしれん
大量破壊兵器を邪魔するとか宇宙鯨と対話するとか
ジェネシス破壊ぐらいならOKか?
ジャスティス自爆させないですむな
クアンタを出すならあくまで大量破壊兵器の阻止くらいでいいかもね。
890氏のジェネシス破壊と核攻撃阻止。
人にその力を向けるには余りも強大だし、何より刹那は望まないだろう。
クルーゼに対して刹那はどうするかな?
ガチで人類滅亡を企むだけでなくその野望を実現させにかかっていると知ったら…
殺そうとはしてもクアンタまでは持ち出さないか?
刹那は劇場版冒頭時点の実力を鑑みればジンで核搭載機を撃墜出来るだろうな
クアンタならCE全勢力は対ELS時よりも楽に終わらせるかもしれん
刹那がそれを望むかどうかは別だが
ひろしやリボンズみたいに話し合うつもりなど毛頭無いという相手ならば
迷うことなく叩き潰すと思うが
異世界の歪み相手に本人が直接手を下すかはどうなんだろうね
CE世界そのものの成長を促すように動く気がする
そういう意味ではELSクアンタは力として大きすぎるし
扱いが難しそうだね
考察は楽しいけど、やりすぎると378さんが
書き辛くなるかもしれないから程ほどにしてはどうかな?
>>896 確かにそうだな
しかし、これまでのどの主人公とも違う結末を迎えた刹那が種世界に介入すると聞くと考察したくてたまらん
刹那がクアンタの対話システムを使って
クルーゼやその他CEの世界の人間と対話したら
そのあまりの憎悪や憎しみや救いようのない人間性に
発狂するかもしれん。
ELSは基本的にはいい奴だったから対話に成功したけど。
丁寧な描写且つ、公平な世界観で描いているから
面白くて嫌でも考察したくなっちゃうんだよな
それだけ378氏の書くSSが魅力的なわけで
丁寧な描写且つ、公平な世界観で描いているから
面白くて嫌でも考察したくなっちゃうんだよな
それだけ378氏の書くSSが魅力的なわけで
質量を持った残像ですねわかります
うわぁあ2重投稿になってる。
すまん。
クルーゼ死ぬにしても本編よりかは軟化して死にそうだなぁ
>>903 そのへんは読んでのお楽しみとしておこう
しかし、クアンタ…というかELSって緑刃素材は取り込んでたっけ?
GNソードVはポイして、ソードビットはゲートに使って…
…まぁ、無くても充分強いだろうけど
クアンタ内に設計データがあるかせっさんが緑刃素材の作り方知ってれば復元できるかもね
あと見返してないがソードビットも一緒にワープしてたと思う
ELSと同化後にソードビット含め色々取り込んで進化した姿があの羽みたいな触手なのかもしれないな
緑刃はGNコンデンサーの素材の応用品だし
エルスがクアンタのコンデンサーを分析→緑刃に変化くらいはできるやもしれん
刹那「ビームガンだけで十分だ」
ソードビットはクアンタがゲート通過後、一緒にいったような?
>>909 うん、ついて行ってる
当初は置き去りになる予定だったとBD-liveのスタッフコメンタリーで言ってた
確かBDのコメンタリーで監督か誰かが触手はソートビットが素材になってるって言ってたよ
メタル刹那と聞くとどうにも崖から滑り降りてくる無数の刹那を想像してしまう
>>912 > メタル刹那と聞くとどうにも崖から滑り降りてくる無数の刹那を想像してしまう
無数のと聞くと、ガガに乗った赤髪男しか思いつかないw
外宇宙の旅の途中、サイヤな人達とも理解し合って
ライフル無しでもビームを撃つクアンタと刹那
>>914 すでにGガンダムあたりがやってた気がするんだよな
カメハメ波モドキなら・・・
>>912 キラは俺のものだー!!って叫んで吹っ飛ばされる役はアスランかw
そろそろ投下の予感。
920 :
>>378:2011/04/03(日) 21:35:54.39 ID:???
規制に巻き込まれた様なので、避難所の方に投下しました。
どなたか代理投下お願いします。
921 :
代理:2011/04/03(日) 22:00:02.99 ID:???
アークエンジェルのハンガーの隅、資材が積まれている箇所で、
刹那は1人マリューから貰った新型のデータを眺めていた。
「イージスとディエルはこれといって警戒すべき物は無いな。
注意するべきはバスターの砲撃能力と、ブリッツのミラージュコロイドか」
独り言の様に呟くが、頭にあるのは別の事だった。00Qを置いてきた。
最低限の持ち物は、常に持ち歩いている為、心配いらない。
しかし、00Qは別だ。持ち歩くと言っても、この艦に置く事など出来ない。
刹那はこの世界、C.Eからも争いが無くなって欲しいと願っている。
しかし、それはこの世界の人間の手で行われねばならない事だ。
刹那が00Qを駆って全ての武力を制圧しても、クアンタムバーストを用いて一足飛びに
人々を分かり合わせたとしても、それでは根本的な解決にはならない。
刹那が去った後に必ず元の木阿弥に戻るだけである。ならば、自分は影から支える者でなければならない。
つまり、今刹那にも、この世界にも00Qは必要無いのだ。
現在、00Qはヘリオポリス跡のデブリに光学迷彩を使って身を隠している。
元々高度な自立制御が成されている事に加え、ELSと融合している今となっては攻撃、
量子化、クアンタムバースト以外殆どの行動を刹那無しで行う事が可能だった。
それらの機能を駆使すれば、捕獲されたり、破壊される事は無いだろう。
もし、これ以上この世界の情勢が逼迫したら、その時初めて出番が回ってくる。
しかし刹那自身は、それが必要にならない事を祈っていた。幸い、刹那は平和の芽を見つけていた。
それは、もしかしたらまだ芽では無く種なのかもしれない。
しかしそれが咲く事になれば、きっと平和という花を咲かせてくれるだろう。
『ほら坊主上だ!』
「え、あ、うぁっ!」
ハンガーの直ぐ近くに設置されているシミュレーター室で、キラはもう十数回目のアラームにがっくりと頭を垂れていた。
『・・・筋は良いんだがなぁ』
声が聞こえてから少し、シミュレーターが外から開かれる。
「無理ですよ。いきなりムウさんの相手なんて」
「はぁ?お前はストライク、俺はメビウスだぜ?根性見せろ根性!」
「そう、ですけど・・・うっ、少し休ませて下さい」
「あっおい、またか!?ここで吐くなよ!」
急いでキラをおぶって洗面器に頭ごと突っ込ませる。一拍置いて洗面器に吐瀉物がデロデロと流れていく。
取り敢えずシミュレーターをゲロ塗れにする事を防いだ事に安堵するムウであった。
通常のシミュレーションではこんなに疲弊する事は無いのだが、ストライクにはPS装甲がある。
衝撃はコクピットにしっかり伝わる為、攻撃を受け続ければ通常以上にコクピットは衝撃に晒されるのだ。
加えてムウは、ガンバレルが無くとも四方八方からの一撃離脱が十八番である。
四方八方から揺らされては、キラの症状が悪化するのも無理は無い。
「でもなぁ。渡されたデータ、見たろ?ありゃ化けモンだ。
あれが何機も同時に攻めてくるんだから、こっちもそれなりの・・・ほらよ」
「ありがとうございます」
洗面器の水で口を拭っていたキラは、投げて寄越された飲料チューブを受け取り喉を潤した。
「分かってます。一息入れたら、もう一度お願いします」
「おっ、良い心掛けだなぁ。でも、今日の所はこれくらいにしとこう」
「えっ、なんで」
キラがムウに詰め寄ろうとするが、ムウはそれを人差し指で小突いて迎撃した。
お凸を小突かれたキラはそれだけでよろめき、尻餅を着いてしまった。
「そんな体で、この艦を守れるかよ。パイロットは体が資本!万全の体調を保っておくのも仕事の内さ」
922 :
代理:2011/04/03(日) 22:00:41.14 ID:???
そう言いながら、肩を貸してキラを助け起こす。元々線の細いキラだが、散々吐いたせいで増々軽くなっていた。
「とはいえちょっとやりすぎたな。腹も減ったし、食堂でも行くか」
「え、でも・・・」
「嫌か?」
「いえ・・・」
そもそも、キラがシミュレーターに没頭し始めたのには訳があった。
アークエンジェルでのサイ達との一件から、少々彼らに会い辛くなっているのだ。
だから民間人がいる居住区では無く、専ら彼らが立ち入れない様な、ハンガーがシミュレーション室などにいるのである。
「んー、じゃあ俺が飯貰って来てやるよ。お前はここで体休めてな」
「えっそんな悪いですよ」
キラをベンチに座らせて、気にすんなと言いながらドアを開ける。すると突然、目の前に色黒の仏頂面が現れる。
「うぁっ!?」
「カマルさん」
驚いて後ずさるムウを後目に、刹那がシミュレーション室に入ってきた。手には3人分の食事がトレーに乗っている。
「シミュレーション室が使用中になっていたからな。今この艦で、ここを使うのは俺以外に2人しかいない」
「気が利くなぁMr.色黒!」
言うなり、Mr.色黒こと刹那からさっさとトレーを取り、キラにも渡した。
プラスチック製の蓋を開けると、食欲をそそる匂いが部屋を満たしす。
激しい運動の直後で食欲が減退していたキラも目を輝かせる。
「いやぁ流石最新鋭艦だけあって食堂もビックだからなぁ。他の艦とは比べ物にならない内容だぜこりゃあ」
勿論これは士官用の内容である。本来はもっと質素なのだが、刹那がムウの名前を出して貰ってきた物だ。
キラはフォークを手に取ると早速人口肉にかぶりついた。それに釣られて大人2人も食事を始める。
部屋には暫く食事による咀嚼音だけが響いた。
「・・・そういえばキラ」
「なんですか?」
食事も一段落着いた所で、刹那が思い出したかの様に口を開く。
「あれからトール達に会っていないだろう」
「なっなんでそれを?」
「食堂にいたミリアリア・ハウに聞かれたんだ。心配していたぞ」
キラはそれを聞いてフォークを置き、ばつが悪そうに俯いてしまった。無理も無い。
彼は友人達と自分の間に、日常と非日常という線引きをしてしまったのだ。
彼らを守る為であっても、MSに乗って敵と戦うという非日常を選んだキラにとって、
その線は大きな壁となっているのだ。非日常に身を置く自分が、
日常の中にいる彼らとどう接して良いのか分からないのだろう。
「・・・・・・」
ムウも食事を止め、部屋に沈黙が降りる。どうにもこの2人といるとこんな感じになり易いと刹那は感じていた。
ムウが大人で、キラも少しナイーブなだけな好青年なのだが、
どうにも会話のキャッチボールが上手くいっていない気がする。
やはり会って間も無いとそこは難しい所があるのかもしれない。
人類初のイノベーターであり、ELSと和の対話にも成功した刹那だが、人付き合いは相変わらず苦手であった。
それは自覚がある。寧ろ、昔は空気すら読めない男だった為、場の空気が悪くとも全くそれを苦としなかった。
今はそれなりに空気が読める様になったお蔭で、空気の悪さを肌で感じ取ってしまう分辛い。
923 :
代理:2011/04/03(日) 22:01:10.05 ID:???
(・・・耐えろ。ELSとの対話はもっと時間が掛かった。あれを思い出せばこれくらい)
「何黙ってんだ?お前の問題だぜ?」
もう八十台半ばに差し掛かろうとしている人付き合い初心者が苦悩している中、
二十代半ばにて既に上級者であるムウがキラに問いかける。
「・・・会いたいです。会いたいですけど・・・」
「どんな顔すりゃ良いか分からねぇか」
頷くキラにムウは盛大な溜息を吐いた。
「だが・・・」
「んっ?」
刹那の呟きにムウとキラが顔を上げる。
「だが、会わなければ、話さなければ、何も解らない。何も伝わらない。それで良い関係なのか?彼らとは」
「・・・・・・!」
キラの目が見開かれる。彼らは同じガレッジの、同じ研究室の仲間達だ。蔑ろに出来る間柄では決して無い。
しかし、大切だからこそどう接すれば良いか分からないという気持ちが強いのだ。
「取り敢えず、俺達が言えるのはここまでだ。よし、Mr.色黒一勝負行くか!」
「俺は構わないが」
「えっあの・・・」
「負けた数だけ腕立て100回だからな!」
勝手に話しを進めて、大人2がシミュレーターの中に消える。
無視されたキラは唖然としながらそれを見ていたが、暫く経った後、意を決した様に部屋を出て行った。
『行ったか?』
「ああ、確認した」
キラが出て行った1分後、大人2人が喋り始める。もうキラは居ないというのに、何故かムウは小声だ。
『はぁー、たくよ!最近の若い連中はなってねぇよなぁ。伝えたい事は伝える、聞きたい事は聞く!
そういう事が出来ない奴は、結局後悔する事になるってのによ』
「・・・・・・」
『死んじまったら、何もかも手遅れなのによ・・・』
「そういう状況に彼らを追い込んだのは、お前達が不甲斐無いからじゃないか?」
『うっ』
息巻くムウも、刹那の一言には声を詰まらせた。
その間に、モニターに映るメビウス0をマシンガンで撃墜する。
『あってめぇ!』
「動きを止める方が悪い・・・100回だな」
『やろぅ・・・もう一戦だ!』
直ぐにもう一戦目を始める。先程と同じく、ムウはメビウス0、刹那は標準装備のジンだ。宇宙を模したバーチャル空間に、オレンジ色の機体が浮かび上がる。
『でもよ。・・・あんたなら分かるだろ?あんたなら』
「ああ・・・腕立て100回追加だ」
『うぉ!?』
刹那の脳裏に嘗ての仲間達の顔が浮かんでは消える。
もう少し、後もう少し早く自分がそれに気付けていたのなら、もっと沢山の話が出来たかもしれない。
解り合えたかもしれない。後悔しても、彼らと再び会う事は叶わない。キラには、そうなって欲しくは無かった。
アークエンジェル居住区に設置されている食堂では、不安を紛らわす為に多くの民間人が屯していた。
そこに大急ぎで走って来る少年が1人。
「貴方、ヤマトさんちの!?」
924 :
代理:2011/04/03(日) 22:01:34.07 ID:???
肩で息をする彼が食堂の扉の前に現れると、それに気付いた中年の女性が水を持って駆け寄った。
「貴方連合の軍人さん達と一緒にいたけど、怪我は無い?」
「はぁはぁ・・・、はい大丈夫です」
キラの記憶では、母の井戸端会議仲間だったか。近所に住む彼女が無事でホッとしながら、水を受け取り一気に飲み干す。
カラカラになっていた喉が潤った。アークエンジェルは戦艦の中でも大型に分類される戦艦である。
ハンガーから食堂に辿り着くのも、無重力での移動に慣れないキラには中々の運動である。
「あの、トール達を見ませんでしたか?」
「ああ、あの子達なら少し前にここを出て行ったよ。なんでも、軍人さんに会いに行くとか・・・」
「えっそれじゃあ!?」
「そうだ」
「ナタルさん!?どうしてここに?」
予想外の事態に驚愕するキラに、背後から声が掛かった。振り向いたキラが更に驚愕する。
そこにいたのは、軍人さんこと、ナタル・バジルール少尉だった。
「少し小腹が空いたのでな。・・・ちょっと来い」
無感動にキラの襟を掴むと、引きずる様に食堂の外に連れ込む。
「なっなんですか・・・・あっ」
「君には伝えなければならないと思ってな」
「よっ」
そこにいたのは、連合軍服に身を包んだサイ、トール、ミリアリア、カズィだった。
「彼らには艦の運用を手伝って貰う事になった。正規クルーだけでは負担が酷いのでな」
高いオートメーション化が成されているアークエンジェルは、少人数のクルーだけでも最低限の操艦は可能であった。
しかし、それでは1人が担当する箇所が多く、心身共に負担が大きいのが現状であった。
「流石カトウ教授の教え子なだけある。呑み込みが早くて助かっている」
「でも・・・」
「気にすんなよキラ!今は出来る事をやる時、だろ?」
「友達に守ってもらうだけってのは、気持ち悪いのさ」
「私、キラのオペレーターするのよ」
「みんなやるんならさ。格好悪いじゃないか、僕だけ参加しないのは」
巻き込んでしまった後ろめたさに俯くキラに、友人達が口々に声を掛ける。
彼らは、キラがコーディネーターである事を知っている。
その事で、連合の手伝いをするキラに心労があるだろう事も。この件はそれを慮ったサイが提案した事だった。
これでキラの心労を少しでも解消出来るならと考えたのだ。
「その制服は・・・」
「ああ、私服でブリッジに居られるとクルーの集中が乱れるからな。着て貰っている。・・・・君もだ」
「!・・・・・・」
そう言って、ナタルは手に持っていた連合軍服をキラに差し出す。
キラはそれを手に取る事を戸惑った。これを着て、本当に良いのだろうか。
「キラ・・・」
ミリアリアが心配そうにキラを見る。
「勘違いするな!」
業を煮やしたナタルが指揮官らしい良く通る声を張り上げた。
周りのキラ達は勿論、食堂の民間人達も何事かと出入り口を見る。
「民間人の、しかもオーブ国民である君がこの制服に拒否感を抱くのは分かる。
しかし、これは君の思っている様な、連合に誓いを立てる物では無い。守る覚悟を、自らに誓いを立てる為の物だ」
一転静かな口調で続けた言葉は、信念に支えられた力のある言葉だった。それ以上、彼女は何も言わなかった。
925 :
代理:2011/04/03(日) 22:01:54.17 ID:???
ただ、知性の宿った目でキラを見つめ続ける。キラも沈黙のまま連合軍服を見つめる。暫く無音の時間が続いた。
「・・・分かりました、受け取ります。でも、必ずこれは貴方に返します。何があろうと」
「それで良い」
さしだされた制服を受け取り、ナタルに負けない力強さでキラが宣言した。ナタルは唇の右端を持ち上げて頷く。
サイ達もホッとした様子だ。しかし、一件落着したと思われた場に、けたたましいアラートが鳴り響いた。
続いてチャンドラの声が艦内中に響く。
『ザフト軍ナスカ級補足、第一戦闘配備、全クルーは所定の位置につけ、パイロットは搭乗機で待機、繰り返す・・・』
その放送に逸早く動いたのは軍人であるナタルであった。ほかの少年達は反応が一瞬遅れる。
「何をしている。戦闘は初動で決まる、キラ・ヤマトはストライクに搭乗、急げ!」
「はっはい!」
サイ達がナタルの後に付いてブリッジに向かう。ハンガーは彼らとは反対側の通路で行く事になる。
キラは堪らず振り返って声を上げた。
「絶対、守るから!」
「それは俺達の台詞だぜ!」
トールが手を振りながら答えると、ナタルが「私語は慎め、戦闘配備だ!」と叱られた。
それを笑顔で見届けると、キラも私服の上から制服の上着を羽織ってハンガーに、戦場に向かう。自らに誓った、意思と共に。
926 :
代理:2011/04/03(日) 22:03:05.43 ID:???
投下終了です。
気付いたらまた戦闘が無い回に(゜Д゜)
次回から戦闘なんで許して下さいスイマセン。
改行が少ないという事で、今回少し多めに改行してみました。どうでしょ?
何方か本スレに代理投下お願いします。
以上、代理投下終了しました
乙です!
そして、今こそ擬似人格R-35の出番て感じなデスティニー?
乙です
改行いい感じです
分かり合えても少し遅かった
トレミーの仲間と二度と話せないのはやっぱつらいよな
乙
刹那はもちろん、ムウ、ナタルもちゃんと大人としての言動をしている
話というのはこうあるべきだよなあ
乙
ムウはザフトに救われたな。シミュレート続けていたら腕立て何千回になっていたことかw
乙
せっさん意外とひどいw
ついに900レス代になってしまった、
どこかのまとめに保存しておかないと落ちてしまう
誰か頼む、他力本願ですまないが
投下乙だぜ
相変わらず戦わないことに重みのあるクアンタ、安心すら覚える
378氏も代理氏も乙!
ELSクアンタ決定で今からワクワクですw
クアンタにはティエリアがまだいるのだろうか…
>>935 スメラギに乗船している設定を作者さんが採用しているならもう刹那とELSだけなんじゃないか?
投下乙!
ナタル艦長とキラのやりとりが個人的にとても好き
>>932 ガンダムクロスオーバーSS倉庫ってのがあるから
そこに保存するのがいいのかな?
乙でした
しかし刹那の実年齢を考えたら、キラは孫でもおかしくないんだよなw
乙でした
かつて仲間とちゃんと話し合えなかった事を後悔する
刹那の持つ一抹の寂しさがイイネ
>>937 >ガンダムクロスオーバーSS倉庫ってのがあるから
>そこに保存するのがいいのかな?
そこで頼む
あそこはガンダムSSの集積所みたいなものなので
940 :
通常の名無しさんの3倍:2011/04/04(月) 19:49:47.30 ID:WW+EgcIX
幸福の科学仏法真理転生輪廻救済ガンダムで終了何ですよねー!?♪。
このSSの種キャラなら、真っ当に成長してくれそうな気がする
倉庫には00とSEEDのクロスオーバーが不足してたから胸熱
ISと00のクロスSSではELSの特性を利用してエクシアや00に擬態とかやってたけど
仮にエクシアでもCEにとってはオーバーキルになるのかな
エクシアの実態剣はPS装甲である程度防げるから若干不利かもね
その辺はビームにも耐性のあるGNフィールドを持ってるエクシアにも言えるからどっこいどっこだが
でも1対1なら命中率100%のビームダガーで終わるような気も
あとせっさん、あんたもう疲労とかとは無縁みたいなもんになってんだから手加減してやれよwww
エクシアのブレイドって粉まぶしてるから防げないんじゃないの?
ビームサーベルの特性を併せ持つ実体剣だしな>GNソード系
切断面が赤熱してる描写もあるし、高出力時ならPS装甲でも抜けると思う
ただ、ティエレンの装甲に防がれたりもしてるので
粒子多めに回してないと弾かれるかもね
ビームサーベルの特性を持ってるとはいえ、実体剣だからやっぱり上手く刃筋を立てたりしないと
最大限の効果は出せなかったりするのかもしれない
一方、完全なビームだとそこら辺はあまり気にしなくてもいいかもしれないが、今度はフィールドに弱くなったりする
逆に完全な実体だと、その質量でフィールドは抜けるが、単純な強度や重装甲に弱くなるわけだから
折衷案として実体とビーム両方の特性を持たせた武器をメインウェポンにして
セブンソードにおいて、長所を伸ばし接近戦能力を特化させながらも、あらゆる敵に対応した形として結実したとかでは
遅ればせながら投下乙!
しかし刹那、デュエルはともかくイージスのMA形態による高機動力と最大火力が問題にならないと申すか…
さすが巨大MA解体職人は言うことが違う…!
948 :
937:2011/04/05(火) 01:24:19.27 ID:???
SS倉庫を見たら、4話まで保存されてた
4/2付で既に編集依頼出してた方がいたんだね
次スレはいつ立てるのが良いんだろうか
950くらい?
>>948 CCAアムロin種・種死スレやゼロ魔ルイズ召喚スレあたりだと「
>>950or480KB」
だから
>>950で問題ないと思う。無論、特に不都合な理由がなければだけど。
次からはテンプレも欲しいね
保管庫や避難所のURLとかさ
刹那がムウに過去の女性関係を聞かれ
うっかり正直にマリナの事を話し、死別の理由がマリナの老衰って事で
AAのクルーに熟女好きどころか、とんでもないハード婆専とドン引きされる刹那
そんな夢をマジで見て、自分の爆笑で目が覚めた
>>951 声出して笑ったwww
>>950 テンプレに必要なものって何だろう
とりあえず
・次スレタイミング説明(
>>949に従うなら「
>>950or480KB」 )
・過去スレ一覧
・保管庫URL
・避難所URL
あたり?
その他明記しておく事っていうと、sage進行とか?
378氏乙!
しかし00は劇場版後は様々な作品とクロスオーバー出来る物になったと改めて思った。
>
>>953 些細なことで申し訳ない
「もしも刹那がコスミック・イラに現れたら」
“コズミック・イラ”ではないだろうか?
>>954 確かにクロスさせるための要素は楽だが
せっさんとELSとクアンタの存在が大抵のクロス先における手っ取り早い最適解になっちゃうのは問題だよな
両方の設定を生かすクロスが難しいのは長編がかなり辛い
某所みたくガデラーザあたりをぶちこめるのがバランス的にはいいんだろうが
>>953 乙です
そんな感じですね
あとは
>>955の指摘した誤字を修正すれば、次スレ立てられますね
その手っ取り早い解決策が
「みんな星になってしまえぇーーーーーーー!」というイデオンENDでは余りに救いがないからSEEDクロスオーバーが多いわけで
種死なんてオーブが他の国家を武力制圧というENDだよ、民族浄化?それとも洗脳?おお怖い
>>942 ISってインフィニット・ストラトス?
ぜひ見たい、詳細どうか詳しく
ちなみにIS勢がガンダム世界?、それとも刹那inアイエス世界?
>>960 デカチンのSSは初めてみた
ありがとう
どれも面白いんだが最後のせっさんの話だけ見つからん………
VIPと言えば刹那がC.Eで武力介入宣言したり
スティングやスウェンがCB入りして暴走したりしてたSSあったけど
あれ続きないのかな?
一週間制限引っかかってスレ落ちしたまま見てないけど
ムウと顔見知りになっている刹那がネオの脳量子波を感知したら正体即バレじゃなかろうか?
ムウ(ネオ)だが、あの調子が良いだけのいい加減な性格が
刹那の実直な性格に感化されて、少しはマシにならないだろうか
種死のムウは本当に最低な男だった…
せっさんは超便利な万能ELSや問答無用で相互理解可能なトランザムバーストとか
あとガンダム界でも屈指のリアルで不幸過ぎる生い立ちとか(村から誘拐されて麻薬漬けなどで洗脳、少年兵に仕立て上げられるというのは実は現実でもよくある話だったりする)
劇場版の展開とか
クロスに使うにはすごく便利だよね
しかし便利すぎるというのが欠点になる
>>962 デカルトやアーミアのSSと同じ人が同じシリーズの中で書いてるやつだよ。
誰も建てないので次スレを立てようと思うがどうか?
>>953に加え刹那の絡まないクロスも可とする一文を加える予定。
970だしいいと思うよ
せっさん以外とのクロスも需要あるし
972 :
970:2011/04/06(水) 20:56:52.43 ID:???
マイスターの中では一番ナチュラルに近いロックオンをクルーゼ隊やミネルバに放り込んでみるのもありかもしれないな
コーディの能力の低さや常識の無さに愕然としてやさぐれないかw
機体持ち込みだったらどうなる事やらw
>>969おまけ@ABとかいうのしかなくて本編探してたんだけど見つからなかったんだ……。
976 :
953:2011/04/06(水) 22:05:43.19 ID:???
>>973 ミネルバ組ならテロるAAを全力で狙い打つだろうな
978 :
>>975:2011/04/06(水) 22:23:39.68 ID:???
感想とか確認したらあれだけなんだね……自分の勘違いだったようだ無駄レスすまん
>>969と
>>960ありがとう
979 :
通常の名無しさんの3倍:2011/04/07(木) 00:02:14.74 ID:dtOE+BLB
もしもチャライルがミネルバに所属したら
射撃練習にて
ルナマリア「あーんまた外れた」パンパン
ライル「射撃機乗りのくせにwwww狙い撃ててねーとかwwwwプゲラwwww」
序盤からチャライル全開でウザがられるライルさん
けどそこはロックオンなので徐々に仲間の信頼を獲得、兄貴分になってくれそう
刹那爆死決定wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
982 :
通常の名無しさんの3倍:2011/04/07(木) 08:00:37.89 ID:BaurWAOK
森糞、ラッセ兄貴のIDスレでも暴れてるな・・・
掘られちまえよ・・・
劇場版後の刹那が関わるクロスSSは劇場版ドラえもんな印象。能力制限的な意味で。
色んな意味で次元が違う存在に昇格しちゃったからなぁ
それから、せっさんおめでとう
残り少ないし埋めてしまおうか
通常進行でも378氏が来るまでもたなそうだしな
埋め
ハムさんが無印種のヘリオポリスにいたら…
ガンダムを前に阿修羅すら凌駕して終了
>>987 すまん、ブシドーの方ではなく、ハム→公→カテ公、ということで
『カテジナが居たら』…かと思ってしまったが、実際どうだろうか?
990 :
通常の名無しさんの3倍:2011/04/08(金) 19:53:23.41 ID:P3VkV655
種種死のキャラよりカテジナのほうがまともな神経してる気がする・・・
ところで無双3のラクスさんが男前すぎてやばい
恐ろしい事バンバン言いやがる・・・
>>989 絶滅戦争未遂をしたあの世界では普通の人にカテゴライズされるかもしれんな
自分は「こっちが有利イィィ!!!」のアロウズパイロットが種世界に来たらどうなるかを考えたが、キャラがわからないから話にならんな
>>992 キャラが解らないということは
君が好きに考えていいということじゃあないのかね!
994 :
通常の名無しさんの3倍:2011/04/08(金) 23:15:20.79 ID:8iUte4wX
無双3にて
うろおぼえだが
「戦場にて大事なのはスピードです。敵に包囲される前に行きます(ドヤッ」
とか、
攻撃するたびに
「下がりなさい」とか「道を開けなさい」とか言う
淫邪乗せてたら不思議と凸よりかっこよくなる
シンはシンで高山版のセリフはいてくれる。シンマジ主人公
そろそろ埋めますか
そだな
埋め
埋め
1000ならコズミック・イラ救われる
埋め
1000なら3バカ生存ルート
1001 :
1001:
゚・ *:.。. * ゚
+゚
。 .:゚* + このスレッドは1000を超えました。
゚ 新しいスレッドを立ててくださいです。。。
゚ /ヾー、
r!: : `、ヽ
l:l::..: :.|i: 〉
ヾ;::::..:lシ′ 新シャア専用板@2ちゃんねる
`ー┘
http://toki.2ch.net/shar/