ガンダムSEED 逆襲のシン・アスカ EPISODE XXXII

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1通常の名無しさんの3倍
ガンダムSEED DESTINYで主人公の座を追われたシン=アスカが
今度こそまっとうな主人公として返り咲く!

シン主役の種死アフターについて語り合い、SSを投稿し、職人をGJ!するスレです。

荒らし煽りは徹底スルー、職人さんへの敬意を忘れずに。

前スレ
ガンダムSEED 逆襲のシン・アスカ EPISODE XXXI
http://hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/shar/1244465339/

まとめページ:
ガンダムクロスオーバーSS倉庫
ttp://arte.wikiwiki.jp/

避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/10411/1230163812/l50
2通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 00:32:47 ID:???
222
3999 ◆Op1e.m5muw :2009/07/14(火) 05:46:35 ID:???
新スレ乙であります! 
そして前スレ首領拭いた!では投下します。 
 
 車の中は静かだった。カガリは険しい顔をし押し黙っている。アスランは額の傷から流血している。それにメイリンも傷つけてしまった為、後悔と怒りを浮かべている。
 ラクスは顔を冷やしたた濡れタオルで押さえている。女の子の顔を殴るなんて許せないじゃない?僕はそう思う。
 車はカガリのリムジンでかなりの広さがある、だから僕達は向かい合っている形になる。だけど誰も話そうとしていない。
 みんなシンに怒ってるんだよね…あれ?カガリ何でラクスの所に?傷見てくれるの?
「聞いていいか?ラクス、私はおまえの友人か?」
 何当たり前のこと聞いてるんだろ、親友だから仇取る?それなら僕も参加しよう。…僕、キラ=ヤマトはそう考える。ラクスはゆっくりと頷いた瞬間、カガリはラクスの胸ぐらを掴んだ。
「カガリ何して、ラクスは今傷ついてるんd」
「黙れキラ、本気で殴るぞ?」
 はい、暴力反対。ラクスは腫れた顔のまま頷く。みんな仲良く、
「じゃあさっきのシンの妹、アレはなんだ?お前一体何様だ?」
 ラクスが黙る。アレってマユって子?シンの戦う理由なら無くしたらいいじゃない。うん、マリーみたいだね、僕、ラクスはゆっくり、
「許されたいのです。」
 涙ながら話す、カガリ、ラクスは今泣いているんだ、うん、言おう、
「ラクスは今ないt」
「仲間で争うのはやめろ、カガリ、そんなんじゃいつまで…」
 アスラン、僕の台詞にかぶせないでくれ。
「アスラン、だ・ま・ろ・う・な☆」
 カガリこの上ない笑顔でアスランの首をスリーパーホールドはマズいん、あっアスラン落ちた。
「さて、キラもヤスムカ?」
 カガリが怒りのオーラを見せる。ハイ、ワタシハナニモハナシマセン。
「さて、誰に許されたい?テロしまくった連合へ?それともオーブか?」
「いえ、虐殺したシーゲル=クラインの娘として、全人類にですわ。」
 さすがラクス、罪を背負うなら僕も共に、カガリも賛成するよね。
4999 ◆Op1e.m5muw :2009/07/14(火) 05:47:48 ID:???
「ラクス、お前頭の中大丈夫か?」
 あれ?カガリいつもなら賛成するのにどうしたの?わかったお腹空いてるのかな?
「…正気ではいられませんわ、父は穏健派といわれていますがエイプリルフールクライシスで無関係な人々を殺したのですから…」
「それなら私はの父もオーブを焼いた、今ならあれは失策だとわかる。」
「ではカガリさんは失った人々に何をなさるのですか?失った人口は?」
「人口減少については、今度の閣議で所得に応じて一夫多妻制を導入するつもりだ。」
 カガリそれって浮気okなわけ?カガリGJ!素晴らしきかな一夫多妻制。
「ですが…すぐに開戦前と同じにはならない、だから私は父と同じ、いえ父以上の愚か者になるつもりです。」
「その結果がこの状況だ、クローンで人口を…促成した所で食料はどうする?心情は?シンのように反発するのは目に見えているだろ?」
「はい、ですから私を怨んで、罵っていただいて結構です。ですが父の失政で失ったマンパワーを回復させる、そして開戦前と同じようにしたいのです。」
「今の地球の食料自給率知っているか?65%だつまり35%の人々が常に飢えているんだ、そこにクローンで人が増えてみろ、新たな戦争の火種になるぞ。」
「食料に関してはプラントで遺伝子組み替えの米、小麦が実用化できました。収穫量は従来の倍、成長速度は20%増し、対害虫効果、対病効果も強い品種ですわ。これを無償で提供します。」
「プラントはそれでもいい、だが地球側はMADE IN PLANTのロゴで嫌がる人もいる。」
「何故でしょうか?本来のプラントの役割を果たすだけですわ。」
「ラクス、それを地球の人々が信じられると思うか?テロで政権を奪った我々が…」
「それで裁かれるならかまいませんわ、本来なら私達が生きてる、そのことがイレギュラーなのですから…」
 
第四話〈One Of Thousand 後編〉
 
『プラント、火星両政府は航路妨害をする海賊の殲滅の為、新型機の開発に着手いたしました。』
『地球連合政府はS2インフルエンザが世界的大流行にあたるとして…』
『太平洋でオーブ船籍の武装捕鯨船〈ジェノサイド〉が反捕鯨組織シーシェパードを艦砲射撃で撃沈し、その後ミンク鯨18頭を捕獲解体しました。この行為によりシーシェパード代表のアンドリュー=バルトフェルド氏は 鯨を保護する事は…』
5999 ◆Op1e.m5muw :2009/07/14(火) 05:49:48 ID:???
 シンとキラはパイロットスーツを着て待機室にいた。今回のオペレーション「ハーメルン」は9割終了しているものの、残り1割の為にパイロットは待機していた。
 もっとも今現在この戦艦イズモUには4機のMSしか搭載されていない。むしろ新しい戦術の実証データ収集が主体だ。だからオペレーション「ハーメルン」と同時進行で戦闘も行われる予定だ。
 4機の内ドウジギリは既に実証データ収集を終えている。次にデータ収集するのはキラとシンの乗る機体だろう。
 どんな機体に乗るか、シンも大体のコンセプトは聞いている。シンには高機動近接型を、キラには超高機動の特化型が用意されている。その設計と整備はオーブ技術開発局、元モルゲンレーテ社所属のサイ=アーガイルが行っている。
 サイはシンには親切に対応するが、キラには最低限のやり取りしかしていない。だからかキラのオーダーを聞くとさっさと仕事に戻っていった。
 二人に何があったかシンは聞かない、だからか気まずい空気が流れていた。だが放送で呼び出しを受けると、二人はパイロットルームからMSデッキに入る。
 そこには一機のGタイプの機体があった。
「シン、君のオーダーの機体だ。」
 サイが話しかける。その機体は全身を鏡面加工に、ミサイルの様に尖った胸部にライン状に、サイドアーマーの一部も薄紫に塗装されている、一目でPS装甲を排除しているのがわかる。
 背部バックパックには大型のフレキシブルスラスターが2つ、脚部はそれ自体が超大型の推進機ななっている。
 そして両肩はMS胸部と同じ大きさに見える上、張り出している為、異形のいかつい機体に見える。
「戦闘機動で死ねそうな機体ですね、これ、」
 シンがサイに感想を漏らす。
「脚部の推進機は大きいですね、被弾したらアウトですよ?」
「そう見えるだろうね、装甲はヤタノカガミと一部PS装甲だから安心していいよ、ただこの機体、君のデスティニーやインパルスを参考にしたものだよ、」
「俺の、デスティニーを?何でいまさら?」
「今だから、だよ、シン、今見るとデスティニーは対旧連合の大型MA用に開発された機体だったんだ。だからキラや禿に負けた。それに欠陥だらけだったしね。」
「欠陥ですか?不便感じなかった…」
「パルマフォキーナは?しょっちゅう使った?」
 シンが沈黙する。
「アロンダイトの意味は?重いだろ、あんなの、ライフル付いてるのに大型砲の意味は?使える?本当に?」
 シンは心の中で泣いた。
「その点こいつは両脚部はフリーダムそれぞれ一機分の電磁推進機だし、背部のフレキシブルスラスターはヴァルなんとかって光の翼だ。それだけで超高機動が実現できる。」
「Gでミンチよりヒデェになりません…」
「そこは努力と根性でカバーしろ、後は知らん。胸部と両肩にはそれぞれ核分裂炉ある、そこから胸部陽電子砲に直接エネルギー供給するから軽くローエングリンクラスの火力がある。」
「何に使うんですかそんな火力!」
「左右でパワー供給切り替えれば連射できる、まぁ冷却間に合わないから連射したら、砲身溶けるがそれは仕様だ。」
「無視かい?それに被弾したら即核爆発じゃないですか!」
「だから敵は何もできないんじゃないか、ほらここにでっかく『核爆発注意』って警告マーク入れてるし携行火器はサーペントテールも使ったローエングリンをライフルにしたものを持たせてる。中近接用にはミーティアの大型サーベルがフレキシブルスラスターの根元にある…」
 はっはっはとサイは朗らかに笑った。
「それにだ、インパルス参考にした所は胸部以外は戦況に応じて付け替えることができる点だ、場合によっては両腕をドラグーンにできるからな。」
「…動く大量破壊平気ですね、まぁ使いますけどこの機体の名前、決まってますか?」
「ああ、『インパルス』『デスティニー』から一文字取って俺達は『デンジャラス』(仮)に…」
「ネーミングセンス無しですね…まぁ命令だからありがたく使わせてもらいます。『デンパルス』なんてつけられずによかった。」
 シンが不満ながら承諾する。その後すぐに、サイが今度はキラ用の機体を案内する。
6999 ◆Op1e.m5muw :2009/07/14(火) 05:52:04 ID:???
「さてキラ、これがおまえの要求を満たした機体…その名もクロスアウトフリーダムだ!」
 機体収納用エレベーターから降りた機体にキラは驚愕した。
 それは剥き身だった…装甲全てが剥がされた骨組み剥き出しの機体。頭部すら装甲は無い。
 通気性はバッチリで快適な居住空間を提供してくれるだろう。なんてったってコクピットハッチすら無いからだ。
「ちょっとサイ!これ何だよ!」
「キラお前のオーダーにそって軽量化したんだが、それにお前言ってただろ、被弾しないから装甲限界まで削れって、逆に考えるんだ、被弾しないなら装甲なんていらない、そう考えるんだ。」
「いや、そこじゃないだろ、サイ!」
「なんでだ?被弾しないのに何でクソ重いPS装甲いる?中身はストライクフリーダムなんだが?」
「せめてコクピットハッチくらいくれよ、デブリ当たったらアウトじゃないか!」
「イージスの自爆に耐えたんだ、ビームくらい平気だろ。」
「俺は化け物か!」
「スーパーコーディネーターだし、平気だろ。」
「頼むからハッチ周り位装甲くれ、不安でしょうがない。」
 サイが舌打ちする、そして「しょうがないからセーフティーシャッターで装甲作ってやる、」
 と言った瞬間、非常にも出撃命令が下された。シンは自分に割り当てられたデンジャラス(仮)に向かう。
「キラさんありゃ恨まれてるねぇ、なんてったってクロスアウト(脱衣)の自由ってなぁ…」
 そう呟きデンジャラス(仮)のコクピットに入る。
 コクピット周りは連合制のオーソドックスな配置になっている。OSもキラが昔作ったスパゲッティではなくちゃんとしたものに学習プログラムも入っている。
 中身はシンのクセに対応したものだから、デンジャラス(仮)はすぐにシンの望みどおりに動くだろう。 オペレーターが発射を支持すると共に機体に正式なネーミングが無いことを告げられた。シンは少し考え、カタパルトへ移動する。そして…
「シン=アスカ、バンディット行きます!」
 こうして産みの親が付けたデンジャラス(仮)はバンディットと名付けられ、機体は宇宙に放たれる。そこには無数のビルゲイツが遠くにいるのが見えた。
 シンは早速胸部ローエングリンを放つ。突如生まれた光の奔流が過ぎた後、無数のビルゲイツの一部は消えていた。
「これは戦争なんだよ、あんたたちとの!」
 シンの叫び声がコクピットに響く。シンの守る戦いは今、攻める戦いに転じてしまったのだった。
7999 ◆Op1e.m5muw :2009/07/14(火) 05:58:48 ID:???
今回はここまでです。 
住人に質問です。ミユをMSに乗せるか否か、先着五名様の意見採用させて頂きます。 
8通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 06:30:26 ID:???
>>7
俺は乗せてもいい。
9通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 07:07:06 ID:???
>>7
乗せない方がいいと思います。武力より言葉で戦う存在であって欲しい
10通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 07:42:45 ID:???
乗せなくてもいいかな
11通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 07:59:08 ID:???
乗せない、だがパイスーは着せよう! 
想像してみな、ロリ巨乳がパイスーだぞ!体のラインピッチぴちだぞ、無乳や虚乳や年増じゃない…
12通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 08:32:45 ID:???
つまり「MS・MAには乗らないけど安全のため常に体のラインがヨクワカルパイロットスーツヲ」デスネ
13通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 08:33:02 ID:???
早速の投下乙!
このラクスは、ギアスのルルーシュのように人々の恨みや憎悪を自分一人で受けようという覚悟があったんだな
まぁ、その過程というかやらかしている事がカガリの言う通り何様ってレベルだが


そして、マッドなサイとデンジャラス&クロスアウトに吹いたw
せめて、コクピットはカバー着けようぜ
代わりに、セーフティシャッター外してw


後、ミユがMS操縦ってのは自分も無しがいいかなと
ただ、>>11も言っているようにπスーは是非とも着せてやってくれw

で、デンジャラス内に一緒に乗ったシンに「狭いよ、お兄ちゃn(ry
14通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 10:34:55 ID:???
おまえらやめろよ
そんなのが側にいたら、シンがお嬢様を振り見てくれないじゃn
15通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 10:46:05 ID:???
いや、ここは逆に考えるんだ
二人乗り大型MSに乗って

「お、お兄ちゃん…当たってるよ…」

でファイナルフュージョンだ
…暴走しすぎたお嬢様に踏まれてくる
16通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 11:07:46 ID:???
アバン回想時のキラは当然ながらまだTV版モードだが、
ここからどうやって現在モードにトランスフォームしたかも楽しみ。
あとバルトフェルド…やはり鯨だけでなくシャチの保護にも熱心なのだろうか。
17通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 11:15:32 ID:???
覚悟があれば何してもいいってワケじゃないんだけどなぁ・・・・・
それにそんな米小麦を無料で送られたら農家の皆さん一発失業するって理解してないだろ?
救済とかではなくただの経済侵略だ。
自給率の低下が凄まじいレベルになるぞ、それはデラーズ閣下の目指した血塗られた道よ。

本編と違ってアグレッシヴですけど何か?なカガリがステキです

クロスアウトフリーダム・・・・・・せめてフロントガラスとワイパーくらい付けてあげようよ
気持ちは分かるけどさ。
18通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 11:28:51 ID:???
どちらでも
19通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 13:30:44 ID:???
クロスアウトって、ひょっとしてMGストフリで再現できる?
いやゴイスな無駄遣いだとはわかっちゃいるけど…
20通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 13:51:31 ID:???
クロス!アウッ!
21通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 15:44:19 ID:???
CAST OFF!
22通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 16:06:12 ID:???
ちょっとだけよん
あんたも好きねぇ
23通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 16:07:53 ID:???
>>19
ピカフリのフレーム剥き出し状態みたいだし
MGでも出来るだろ
24通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 17:02:07 ID:???
装甲が完全にないのは可哀想だからせめて
発進→接敵→クロスアウッ(強制)
くらいにしてあげようぜ
25通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 17:08:16 ID:???
>>21
首領「付き合ってやるよ。……10秒間だけな」
26通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 18:16:22 ID:???
インネンノオワリにアフロライドするわけですねわかります
27通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 18:16:53 ID:???
投下乙
オーブは嫌いだがシー・シェパードはもっと嫌いだからジェノサイドよくやった

吉良の迷ゼリフ
「○○は今ないているんだ!」
だからといってテロが肯定されるわけないのにな、これだから嫁は
28通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 18:35:19 ID:???
しかし、このSS本当にまともな奴が居ないなあwwwサイまでマッドになってる
29通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 19:03:52 ID:???
このスレ全体のイメージソングの一つとして、例えば
「北斗の拳2」OPの『TOUGH BOY』なんか似合うんじゃないかね。
30通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 20:54:11 ID:???
「○○は今ないているんだ!」 は刹那の「そうしている間に人は死ぬ」と同じなんだが


31通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 21:12:30 ID:???
そんなことより先に前スレ使い切れと
32通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 21:52:07 ID:???
>>30
シン好きだからここに居るんじゃなく
ラクシズアンチだからここにいる奴もいるから仕方ない
33通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 23:22:48 ID:???
そういや、今回のガンダム国勢調査の結果で吹いた奴は俺以外に何人いるんだろうかw
まさか凸がぶっちぎりの一位だとはw

>>30
言いたいことは分かるんだが、それであの行動ってのはどうかと思うんだ。
戦わない道をロクに探そうともせずに戦闘に介入してくるのはオーブの理念に反していないのかと小一時間(ry
34通常の名無しさんの3倍:2009/07/14(火) 23:42:50 ID:???
http://www.nigauri.sakura.ne.jp/src/up11807.jpg
クロスアウッ!ヒャッハー!!
35通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:00:24 ID:???
>>34
wwwwwww
3619:2009/07/15(水) 00:01:42 ID:???
>>34
再現できるんかいっ!!GJ!!!
誰か倉庫にも保管頼むwww
ところでさすがに頭の外装と靴は外せないの?
37通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:02:12 ID:???
>>34
ヒデエwwwwww
38通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:02:27 ID:???
>>30
全然違うな 刹那は他に選択肢がないからこそ自分に唯一出来る戦う事で戦争根絶を目指した

国家元首の責任から逃げてやるべき事もやらず 安全な所から喚いていただけの奴や場当たり的なテロをやってた奴とは根本的に違うわ
39通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:06:25 ID:???
>>34
何気にハイマットフルバ―スト版じゃねぇかwwwGJwww
40通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:08:25 ID:???
>>34
コレ、前にどっかのスレで見た事あるぞw
41通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:12:04 ID:???
>>34

うわ懐かしい!あの模型サイト復活しないかな。
42通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:21:25 ID:???
>>38
戦う以外の方法を考えもしないって点では同じようなもんだと思うけどね

>>41
あのサイトって種系からOO系に移行した後どうなったんだ?
43通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:27:19 ID:???
>>42
身一つしかない刹那と 金も権力も武力もあるラクシズを一緒にするな
44通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:37:59 ID:???
前スレ978についてだが、本来なら本家ディケイドコンプリートフォームの
初登場もあれくらいのタンカを切るような話であるべきだったと思うんだが…
ま、まさか前スレ978の正体は会川し(ターン
45通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 00:53:55 ID:???
>>40
某画像掲示板で良く貼られてたからな
俺この台消すコラやった事有るぜ.....
46通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 01:17:44 ID:???
>>42
00を馬鹿にするな種厨
47通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 02:35:26 ID:???
どう見ても自演荒らしです本当にすぐ死んでくれ
48通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 04:06:11 ID:???
前スレ見てて思ったんだが、このスレの並行世界のシンを集めたらすごいカオスな事になるんじゃないか?
ついでに技術者も集めて、そして完成する究極のMS……プランZ ん? 何だこんな時間に?
49通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 07:24:23 ID:???
>>34
早くも見れないんだが…
50通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 07:35:42 ID:???
クロスアウトに全てもってかれてデンジャラス涙目。 
一応シンの機体なんだぞと。
クロスアウトじゃなくて流行だからフルフロンタルもありじゃないか?
51通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 08:28:54 ID:???
クロスアウトフリーダム、倉庫に上げときました
52通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 10:47:46 ID:???
よく見たらコクピットカバー無しとかどんだけだよ…
53通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 12:03:22 ID:???
変態仮面というより先行者っぽくね?
54通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 12:05:05 ID:???
キン肉バスター?
55通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 13:02:41 ID:???
投下乙
久し振りに笑ったw
56通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 21:00:26 ID:???
カトキハジメ?
57通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 21:12:54 ID:???
>>54

むしろ、名付けるなら
『お稲荷バスター』かと
58通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 21:40:12 ID:???
たしかまだキラの搭乗・発進シーンは書かれてないよな?
この際パイスーも特製専用ものに…
59通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 22:20:26 ID:???
野郎のパイロットスーツ姿など不要!
耐Gスーツの子孫的なので十分である

逆シン女性陣のピチピチぱっつんぱっつんなパイロットスーツ姿は万難を排してでも脳内HDに最高解像度で焼き付ける必要はあるがな!!

紳士諸君、異論があるなら、私の屍を踏み越えて行きたまえ!
60通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 22:46:40 ID:???
異議有り!
おっぱいはあんな硬い死に装束に押し込められるべき物ではない!
おっぱいは少し緩いくらいの軍服の中にあるのが至上である!
無重力空間での乳揺れは粒子コンピューター一台潰してでも録画する価値があるのだよ。

……後、パイロットスーツは形はどうでも良いが、生き死にに関わる機能はちゃんとした方が良いな。


J「ふむ……書き込むと」
61通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 23:23:22 ID:???
意義有り!!

全ての女性はもっと華麗に!!もっと素肌の美しさを魅せるべきだ!!
パイスーや軍服などに捕らわれぬ露出の多い服装 そうする事によって
芸能界のチャンスなども開けてくる
自らの美しさを曝け出す それが今、求められてるものだ


ハンニャさん「うむ、送信」

62通常の名無しさんの3倍:2009/07/15(水) 23:41:20 ID:???
このスレのヒロイン’sを色々とまとめた方が良さそうだな
もう、どの作品の誰が何をしてどんな「サイズ」かさっぱり整理がつかないわw

でも、まとめた奴は赤い血溜りになr
63通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 01:40:33 ID:???
俺に言えることはただ一つ。
お嬢様は貧乳だ!ということd…
64通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 01:54:18 ID:???
パイロットスーツ・・・π lot スーツ・・・おっぱいがたくさんなスーツ・・・
やべ鼻血出てきた
65MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/07/16(木) 02:29:33 ID:???
うっかり酒飲んだら、眠れなくて筆も進まないから状況整理ついでに競馬予想紙風に書いてみたZE!

本命
コニール:19歳 2年前に赤鬼と名を変えたシンと再会、ガルナハンをシンにとって帰る場所にしようと決意し、それ以来同居中(でも実はシンはいない時の方が多い) 
サイズはミーア以下平均以上シン曰くもう少し大人しい性格なら言うこと無い。 現在はガルナハンでグフクラと共にシンの帰りを待つ。

対抗
ルナマリア:22歳 4年前ろくに挨拶もせずに別れた事をシンの死を聞いて後悔。 シンとレイの意思を受け継ぐ為、ドム三人組に弟子入りする。
現ミネルバMS隊隊長 死を喰らう魔鳥フレスベルクの異名を持つ。 CE77にシンと再会し、色々あって和解する。
サイズは4年前より大きくなりヴィーノ曰く 何かあっても責任とらねえ位の大きさ。 現在敵エースと交戦中にシンが登場。 まるでヒロインみたいな扱いだ。


アビー:20歳 ミネルバII副長。 メイリンの後任で緑の彼女が副長である理由は、皆やりたくなかったから。 つまり貧乏籤である。 
自称大英帝国の末裔のイギリス紅茶狂い。 サイズは並。 果たして本編中でシンとの絡みはあるか!?

大穴
ステラ:享年10代後半 死んだ筈なんだけど……ちょくちょくシンの前に現れるらしい。
果たしてそれは幽霊か、幻覚か。 実体がないのでサイズはない。 見かけは本編準拠 まさかの逆転はあるか!
レイ:?? 

番外
ロンド・ミナ・サハク:2X歳 PMCアメノミハシラCEOってか、オーナー。 シンを赤鬼に仕立て上げた張本人。 
4年前、興味本位でシンを拾ってきて以来、助けた恩を盾に何かと扱き使う。 本人はシンとは利用されつつ、利用される仲とは言うが、実はかなり贔屓している。 
曰く、シンは常に何かのトラブルに巻き込まれて、見てて飽きないから非常に面白い。  
アメノミハシラのPMC化は後の為の手駒集めが目的だったが、最近は人材発掘、人材集めが趣味と化してきている。
サイズ? インパルスエクシードの装甲よりは厚い。

超番外
グフクラッシャー:シンとの付き合いは4年と一番長い。 シンが赤鬼を名乗り続ける限り手放せない機体。
EXでは全身赤のコートを纏ったナイムネ。

インパルスエクシード:一挙一動がシンの為に調整された、ある意味シン専用機。
ちなみに例のあれは嫁宣言では……ないはずである。
EXでは青と白のドレスを着た黒髪の少女(大きい)。


さて……紫蘇ペプシでも飲んで酔いをさまs
66通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 08:25:51 ID:???
まて! コニールのサイズだがミーア以下平均以上って間が広すぎだw
しっかり言ってやるんだ…お嬢様以上ミーア以下と?!
67通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 09:02:30 ID:???
それ当てはまらないキャラがほとんどいな(メメタァ
68通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 09:43:38 ID:???
何かあっても責任とらねえ位の大きさ…

姐御に3000アフロ点、ハイ!パーン!!
69通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 09:52:07 ID:???
エコー7とかはどんなサイズなんだらう・・・・・・・・
ぽよん?ばいん?ちまっ?たゆん?
70通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 11:07:50 ID:???
一連の『おっぱい論議』に関して、エルフ嬢より

「私はまだ先があるから全然気にしてない」

とのコメントを頂きました
おや?Gカイザーが大気圏離脱しましたが、何処へ行くんでしょうか
71通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 13:44:33 ID:???
分かりやすくすると
ヒロイン>=一般女性>男性陣>>>>>>>>>>>>>>>>お嬢様
だろうな
72通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 14:40:45 ID:???
>>69
ふよっ、だな
ミナ様はガギィッン!
73通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 16:02:56 ID:???
みなたまにも負けるお嬢様の洗濯いt(ry
74通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 16:29:20 ID:???
一般の女性:ブラジャー
ミナ様:大胸筋矯正サポーター

「黒酢を飲み続けると胸が柔らかくなる」というあるある大辞典ネタを
真に受けるミナ様に100ペリカ
75通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 16:41:42 ID:???
>>74
やめろ、しなこいのおっさんが上着脱いで行き成りブラが出てくる衝撃画像を思い出したじゃないか
76通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 20:41:53 ID:???
アスランクローンの中で一番の貧乳
ODK NO5が言いたい事があるそうです

「貧乳なめんな!!貧乳はステータスだ!!ない者の戦いを見せてやる
 あと>73は宣戦布告と受け取った」

だそうな
77通常の名無しさんの3倍:2009/07/16(木) 21:38:59 ID:???
ひんぬーとナイチチの間には、プラント外壁よりも分厚い壁がある!

つまり、お嬢様はナイチチだk……
78通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 01:35:29 ID:???
エジプトのホテルのプール恐るべし!!
79通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 01:59:41 ID:???
なんて鉄分臭いスレだ・・・
紫蘇ペプシの酔い覚まし効果は異常、朝が眠たい人にもオススメダヨ!
80通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 05:45:31 ID:???
本当の被害者はシンじゃない
シンに殺された人たちだ
シンさえいなければ良かったんだよww

それなのにお前らときたら逆シンだの女難だのって・・・おかしいだろ
81通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 05:47:11 ID:???
誤爆w
82通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 05:54:23 ID:???
MOR氏のルナマリア(まるでヒロイn)の詳細見て思ったんだが、
『シンとレイの意志を継ぎ〜』
って所だけ注目すると南斗聖拳みたいだと思ってしまった(笑
83通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 11:41:48 ID:???
ジョインジョインフリーダムゥ
84通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 13:07:42 ID:???
ジョインジョインジョイングーン
85通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 13:09:01 ID:???
ジョインジョインジョインジョインプランエー
86通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 14:16:11 ID:???
テーレッテー
ハイマットフルバァースト!

ンギモッチィィィィィィィィ!

キラ「敵は達磨にするもの」
87通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 14:28:26 ID:???
どうして北斗勢がこんなにいるんだ!w
88通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 19:13:58 ID:???
>>86
北斗有情破顔拳を使う和田が目に浮かんだじゃねーかw
バロスwww

シン「南斗獄屠拳!」
89通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 21:03:10 ID:???
>>88
そりゃ別のシンだろwww

ふと過去のSCA氏の64話読んでて思ったんだが・・・
エンブレイスの「まず私を殴り付け、耳元に怒鳴りつけなさい」
と言う台詞から、エンブレイスの隠れたMな気質を想像してしまった・・・
お、俺だけじゃないよね!?
90通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 23:18:06 ID:???
>>89
エンブレイスはMSの名前で作者はGSC氏な。 中身はラクスのエミュレイター。 通称エミュ子。 
ただ、エミュ子はエピソード2を見る限りではどう見てもMじゃないです。
シンがまともに戻ったら、
エミュ子「こんな操縦しかできないのなんてシン・アスカじゃない! 出てって! 顔も見たくない!(超々意訳)」
キラが乗ったら
エミュ子「あんたなんかお呼びじゃないのよ! おととい来なさい! (超々解釈)」
と吐き出されてますから。 ……あ、待てよ、少し強くなったシンの操縦データを見せたら動いたのは
エミュ子「ま、まあまあやるじゃない。 ……ちょっとは認めてあげるわよ、貴方の事」 って事だったのか!
つまりツンデレ? ……面倒臭えシステムだn(蒸発
91通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 23:23:21 ID:???
>>90
確かに面倒くさいw
92通常の名無しさんの3倍:2009/07/17(金) 23:40:12 ID:???
その点お嬢様は素敵だよな、まぁミユにないスレンダーさが魅力だよな、 
送信っと
93通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 00:11:26 ID:???
腹黒貧乳が何を何を言うか笑わせる。 
それに比べてみなさまは心も広く人は誰でも受け入れる懐の深ささがあるです。
「送信でソキウス」
94通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 05:46:24 ID:???
>>89
まあ全人類に喧嘩売って自分を凹らせようとする時点で彼女はかなりのドMですよ
95通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 06:17:42 ID:???
>>90 >>94
つまりエミュ子はツンデレドMということですねわかります
96通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 09:29:28 ID:???
>>90>>94>>95
ツンデレというより、プライドの高いお姫様属性では?

……お姫様で隠れドMなエミュ子たんハアハア
97通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 10:52:50 ID:???
「なんでこう、みなさん胸に関してこだわるんですかね。
最高のコーディネィターでもこんなですよ、こんな。65のA」
「それはもともと男を想定したコーディネィ……げふんげふん。
しかしあっけらかんと言うな。気にしてないのか?」
「全然」
「そうか……」
98通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 14:21:03 ID:???
エミュ子はSとMをかねそなえたハイブリットな子なんだよっ!
99通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 14:24:10 ID:???
ああ、MSなだけに
100通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 15:27:45 ID:???
いつになったらエミュ子の女王デレは見られますか?
101中身:2009/07/18(土) 17:14:21 ID:???
test
102中身:2009/07/18(土) 17:16:07 ID:???
規制解除されたみたいなので投下しますね。
自由の聖剣編の続きです。
103red eyes:2009/07/18(土) 17:17:09 ID:???
自由の聖剣編2


深紅のグフは破壊した。
まだ他のMSが出てくるかもしれないが、先ずはテロリストが持っているのは珍しいあの戦艦を抑える。
そう判断してキラは愛機を疾走させる。
戦艦が正確な砲撃を放ってくるがこのMS、ストライク・フリーダムSOCOM改の機動性を前に通用する訳がない。
キラ・ヤマト大佐専用MS ストライク・フリーダムSOCOM改。
ベースはストライク・フリーダムのままだが、機体各部にハードポイントを設けたことであらゆる作戦に対応する機体である。
現在は継戦能力が高いタイプを装備している。
その姿は初代フリーダムと酷似していて、地上戦用にドラグーンは装備していない。
代わりに砲身を短くした取り回し重視のバラエーナSを4門装備、両肩のみならず脇にも展開するそれは圧倒的な制圧力を有す。
継戦能力の観点からクスフィアスは排除され、半永続的に戦闘能力を維持出来るMSである。
その世界最高峰の性能を誇る天使が、グリッグスのブリッジめがけて空を奔る。
ブリッジにビームライフルを突き付けて降伏させれば、今回の任務である『テロリストの基地と化している町の制圧』の目的8割はクリアだ。
まるで予め予定されていたかの様に弾幕を回避すると、ブリッジにビームライフルを向ける。
後は降伏勧告をするだけ。そう思い通信をオープンチャンネルに切り換えた、その時だった。
『やめろぉー!!』
決死の叫びがコクピットに響くと同時に横殴りの衝撃がキラを襲う。
『よくもルナを!突然何なんだ、あんたはっ!』
体当たりで吹き飛ばされた機体を立て直すと、既に怒気の塊と化した黒いグフが迫ってきていた。


「はあぁぁぁっ!」
裂帛の気合で横に薙いだビームサーベルが虚しく空を斬る。
後退してグフの一太刀を回避したフリーダムもビームサーベルを構えた。
「あんた、キラ・ヤマトだな」
「その声は・・・シン!?」
驚きを隠せない様子のキラ。しかし、次に驚くのはシンの番だった。
「ザフトを辞めたのは知ってたけど、なんでテロリストなんかに!」
今度はフリーダムがグフに斬りかかる。シンは咄嗟にシールドを突き出した。
「な、何言ってんだあんたは!?俺達は唯の傭兵だ!」
ビームサーベルを受けることに成功したシンだが、核動力のフリーダムとバッテリー駆動のグフでは力比べでは圧倒的に不利だ。
シンは機体を捻らせてフリーダムのビームサーベルを受け流す。
しかし、既に下から第2撃目が迫る。
104red eyes:2009/07/18(土) 17:18:15 ID:???
「くっ」
機体を反らせてそれを回避したシンは、左手を突き出し装備されたビームガンを連射した。
すかさずそれをビームシールドで防ぐキラ。
「じゃあテロリストに雇われたの?なんでそんなこと・・・!」
「さっきから何意味分かんない事言ってんだよ!うちも、この町も、SOCOMに狙われる謂れなんかねぇ!」
その言葉に、今まで攻撃の手を緩めなかったキラが突然機体を停止させる。
しかしそれは、戦いの終わりを示す物ではなかった。
「・・・本気で言ってるの、シン」
次にキラの口から発せられた声は地の底から響いてくる様な暗い声。
「当たり前だ。この町はちょっと情勢が不安定な唯の町で、俺達は唯の傭兵団だ」
「・・・そうか、君があくまで舌を切るつもりなら、」
シンは目の前フリーダムが明らかに変わるのを感じた。外見上には何ら変化は無い。
しかし、シンの直感は的中していた。次の瞬間、フリーダムはカメラの残光を残し視界から消える。
「なら君は、僕が討つ!」
「うおっ!?」
突如上空から斬撃がシンを襲う。
紙一重でかわしたそれが、フリーダムの物と知覚する前に、蹴りによってグフは地上へ墜とされた。
地面との衝突に強か腰を打ったシンが見た物は、太陽を背に輝く天使。
その体勢に、シンの背から冷たい物が走る。
「ハイマットフルバースト!?冗談じゃねぇ!」
バーニアが地面に触れている状況で、無理矢理それを叩き起こす。
それと同時に、計7門を誇るフリーダムの火砲が火を噴いた。
「昇れー!!」
地面を削りながらバーニアを噴かすグフを熱線が追う。
しかし、削られた地面が粉塵と化し、グフを覆い隠した。
「どこに?」
体勢を解いたフリーダムが辺りを見渡す。
グフのバーニアの噴射とフルバーストを受け、加えて元々乾ききった地面から発生した土煙は、中々収まろうとしない。
焦れたキラが再びフリーダムにフルバースト体勢をとらせようとした、その時。
「!?」
真横からフリーダムを弾幕が襲う。かわしながら火線の先を目線追うと、そこには先程降伏させ損ねた戦艦、グリッグスがいた。
「僕とシンから離れるのを待ってたのか。近接信管とは味な真似を!」
砲撃のタイミングの良さに、キラは舌を巻く。
今すぐあの戦艦を黙らせたかったが、下からシンが期を狙っているのは火を見るより明らかだ。
少しでも戦艦に気を向ければすかさず攻撃に転じてくる。キラはシンを過小評価していない。
一度は自分を墜としたパイロットだ。故に動けない、敵の艦長もそれを分かっていて撃ってきている。
キラは歯噛みする。今は砲撃を避け続けることしか出来ない。
105red eyes:2009/07/18(土) 17:19:10 ID:???


「チェン、当てようと思うな、動きを封じるんだ。バート、他にもSOCOMがいるかも知れない、索敵を怠るな。マリク、操艦このまま、但し町を射線上に入れるな」
グリッグスのブリッジ、アーサーがブリッジクルー各員に指示を飛ばす。
正面モニターに映る天使は間違い無くキラ・ヤマト大佐専用フリーダム。
SOCOMに所属しているとは聞いていたが、まさか敵になるとは。
「アビー、ルナマリアの安否は?」
「無事です。乗機は戦闘不能。」
報告を聞いてアーサーはホッとする。
未だ戦闘中とはいえ、とりあえず貴重なクルーを失うことは避けられた。
「今だけは彼の不殺戦法に感謝だな。ルナマリアには悪いけど、暫く機体の中で大人しくしていて貰おう」
「艦長、どういうことでしょう?SOCOMが何故ここに?」
モニターの中で踊るフリーダムを注視したまま、比較的暇なマリクが疑問を口にする。
「分からない。この町にはテロリストの基地はおろか、連絡網も無いのは調べ済みだし、自衛団はあるけどMSは保有していない」
SOCOMと傭兵がぶつかることは殆ど無い。
彼らが派遣される地域は、自分の命第一の傭兵が毛嫌いする様な危険区域である。
具体的には、傭兵が相手どるには規模も錬度も高いテロ組織や、政治的な観点から戦うこと自体がタブー視される勢力などだ。
要は生息域が違うのである。
「ラクス・クラインがキラ・ヤマトに汚れ仕事をさせるとも思えないしなぁ。全くどうなってるのか・・・」
アーサーの疑問に答える者はいない。
今は振り下ろされる聖剣をどう掻い潜り生き延びるかが先決だった。


(SEEDか)
土煙の中に身を潜める事に成功したシンは思案する。
急激に動きが良くなったフリーダム、その現象に彼は思い当たる節があった。
SEED、一部の人間が持つ進化の種。
単なる火事場の糞力という学者もいるが、シンにはよく分からない。
分かっていることは、キラ・ヤマトがそれを自由に使えること、発動すると、MS戦において勝敗を決する程の力だということだ。
106red eyes:2009/07/18(土) 17:20:08 ID:???
「機体の性能差に加えてSEEDかよ、参ったな」
シンもSEEDを持っているには持っていたが、発動のさせ方など全く分からない。
このまま町に身を隠してゲリラ戦を仕掛けるのが一番の策だ。
しかし、そんなことは出来ない。任務上は勿論だが、過去のトラウマがシンにその策をとらせなかった。
「でもまだ、策はある」


戦艦からの執拗な攻撃が続く、PS装甲を用いたフリーダムなら近接信管如きでダメージは受けないが、
衝撃は殺すことは出来ない。受け続ければ、パイロットが力尽きる。
そんな、精神を摩耗する機動を繰り返すキラの視界が、ビームサーベル特有のピンク色の光を土煙の中に捉えた。
それは文字通り、暗い道に指す一筋の光だった。
「そこだっ!」
土煙の中に揺らめく光、グフのビームサーベルの光。
恐らく策が無かったのだろうシンの無謀という光に向けて、フリーダムがビームライフルを放った。
放たれたビームは寸分違わず光に向かい、土煙の中に消えた後、着弾を示す爆発を起こした。
標的を仕留めた筈のキラはしかし、それに違和感を覚える。
「おかしい。なんだ?」
爆発が小さい。
万が一を考え、残骸を確認しにフリーダムを未だ収まらぬ土煙の中に侵入させる。
「・・・これは!」
10メートルも視界を確保出来ない土煙の中。
着弾地点にあったのは、過去ビームサーベルの柄だったと思しき白い破片。
グフの黒い破片などどこにも無い。
(これは・・・囮!)
気付いた時には遅かった。
両手に保持していたビームライフルに、後方から二対の鞭が巻きついたと思うと、瞬く間に破壊する。
スレイヤーウィップ、グフ特有の特殊兵装である。
「しまった!」
「うおおおおおっ!」
間髪入れずに、黒いグフがビームサーベルを手に、土煙の中から躍り出る。
107red eyes:2009/07/18(土) 17:20:57 ID:???
そのまま反応が遅れたフリーダムの羽の一枚を斬り落とし、バラエーナSを1門破壊する。
「くそっ!」
「まだまだぁ!」
反す2刀目を振り返り様にビームシールドで受けたキラは、フリーダムにビームサーベルを起動させてグフへ振り下ろす。
すかさずそれをシールドで受けるシン。
土煙が晴れる中、超至近距離でモノアイとツインアイが交差した。
「もう一度言う。この町も、俺達も無実だ。でもこの町は、この地方を支配するのに都合の良い位置と地形をしている。
大方プラントがここを欲しくて、あんたに嘘をついてるんじゃないのか?」
「なっ!?まだそんな、戯言を!」
キラは力任せにグフを吹き飛ばすと、残ったバラエーナSを起動させる。
「僕は力の無い全ての人達の剣だ。テロリストに成り下がった君の言葉に、耳を貸すつもりは無い!」
テロリストの言葉に影響されてはならない。SOCOMの軍規であり、戦場でキラが学んだことだ。
4門の火器が、吹き飛ばされて体勢が崩れたままのグフを狙う。
「この、わからず屋め」
吐き捨てて、グフを立ち直させる。
眼前のフリーダムは再びフルバーストの体勢をとっていた。この距離なら避けられる。
そう確信してグフに回避運動をとらせようとした。
しかしグフの真後ろを映すモニターにあって当たり前の、だが今はあってはならない影が映る。
グフの動きが止まった。
「・・・すまねぇヴィーノ、今度の修理は大掛かりになりそうだ」
そう呟いてシンがグフにとらせた体勢は不自然極まる物だ。
片膝を折り、腕を胸の前に畳む。出来るだけ機体を丸めてシールドを前に突き出す。俗にいう防御姿勢である。
砲門が減っているとはいえ、一斉射で戦艦を轟沈させるフルバーストを、MSが防げる筈も無い。
しかし、退けない、退ける筈が無かった。フリーダムから光の束が放たれる。
「耐えてくれよ、俺のグフ!」
そして黒いグフは、ビームライフルとは比べ物にならない光の放流に飲み込まれた。
108中身:2009/07/18(土) 17:23:11 ID:???
今回はこれで終了です。
次回で決着&自由の聖剣編は終わりになると思います。ではまた!
109通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 20:34:28 ID:???
だ…ダメだこのキラ早く何とかしないと…
苦しい方を選ぶといっても、人の話聞かなさと視野の狭さは悪化すとるw
しかも強さ自体は磨きがかかってて、言わば『最強の無能な働き者』てわけで
ある意味一番タチが悪いケースジャマイカ……
110通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 21:16:50 ID:???
しかしどこで情報がすれ違ったのやら
話し合えよって思った
111通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 21:46:04 ID:???
>>110
話し合いっていうのは、相手の話を“聞く”ことが前提。
112通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 22:21:05 ID:???
しかし自分達は無関係って言うのもテロリストの常套手段だしな
話聞いてる内に同情したらそこを突かれることもあるだろうし
話を聞かないってのも有りかと

まあ知り合いだったら少しぐらい話を聞けよとは思う
113通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 22:28:51 ID:???
それ以前に実際に暴れてるところとか見てないのに速襲うってのは間違ってる
裏付け取れよと…

実際にこんな事やったのが解ったらプラントに対して抗議と破壊したものへの保証とか
後他国にもやった内容が知れ渡って社会的信用を落とす(ここのラクス政権プラントに有るか知らんが)ことになる
114通常の名無しさんの3倍:2009/07/18(土) 22:35:42 ID:???
>>112
シン(達)がテロリストの話を一切聞かず殺すのは全肯定され、ラクシズの場合は
全力で否定される



あいつらの存在自体が間違いな気がするがw
115通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 00:46:51 ID:???
話も聞かずにいきなり攻撃ってのは種死本編からしてそうだし
キラは
116通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 01:45:37 ID:???
何言ってんだ
身内(アスラン)の話はちゃんと聞いてるだろ
聞いてるだけだが
117通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 03:16:04 ID:???


行動するに値する裏付けが付いてくる(後付設定、伏線無き展開、さらには敵キャラが火病る、等)
本編世界と違って、二次創作の世界はそんな上手く進まないのがお約束。

……でも、ラクスやキラ達にはデタラメ(本人達はまじめのつもり)しても大丈夫って経験があるからなぁ。
118通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 10:17:46 ID:???
つーかラクシズにはターミナルという「一族」の情報力取り込んだ最凶の諜報機関あるじゃん
あそこが集められん情報なんて皆無(最新鋭機である運命・伝説のデータやら中立機関であるDSSDのVLやら等)なんだから
せめてそこで裏付けもらってから襲撃しろよと
…ラクス様マンセーな人員ばっかだろうからデータ改ざんなんざ日常茶飯事とは思うがw
119通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 16:02:03 ID:???
>>117
普通は基本的に逆なんだけど、種ってつくづくスゲぇ作品だなぁ
120通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 16:16:50 ID:???
この世の武力は全て自分達だけが保有管理し、
それ以外は全てテロリストと見做し粛正する事で平和の守護者を気取ると。

それなんてパーフェクトピースピープル?
121通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 21:04:31 ID:???
そういえば
『何時だって一握りの天才が世界を動かしてきた』
ってスイカバーされた木星帰りの男が言ってたな。


種風にいうと
『正しく平和を目指せる私達が導けば戦争ばかりの世界を、人々を変えられる』
こんな感じかな?

自覚して見下しているか否かの違いはあるが

どちらも凄い傲慢さだなw

俺個人はラクスがシロッコみたいだったら少し好きになれたかもしれん
122通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 21:08:23 ID:???
つまりグリプス戦役で最後に残っていたのがシロッコだったら種死みたいになるんですね、いやすぎます
123通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 21:20:32 ID:???
いくらシロッコでもラクシズよりましじゃね?
どんな未来描いていたのかは知らないが
124通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 21:23:17 ID:???
影でザフトの補給面を支えるトロッコに乗ったシロッコとか?
125通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 22:04:36 ID:???
モロッコで切ったシロッコとか?
126通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 22:22:16 ID:???
シロッコはシロッコでも車のシロッコ
127通常の名無しさんの3倍:2009/07/19(日) 23:52:43 ID:???
シロッコ「(ドンドンドン!)白子のりください!」
128通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 07:12:25 ID:???
>>123
失敗したポセイダルがシロッコ
マルキオがラクスを制御していたら成功しそうなポセイダル
129通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 09:24:55 ID:???
シロッコの未来構想って、

戦争で地球経済を壊滅→アースノイドを餓死させる→進化したスペースノイドの天下!!

だった気が。まあ、スペースノイドは幸せになれるね。
130通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 09:55:38 ID:???
ナニソレ
ほんとにシロッコ?
131通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 10:05:39 ID:???
>>129
それはジャミトフ
ブレックスは「エリートも庶民も宇宙に行け」
ジャミトフは「エリートは戦争で死ね庶民は宇宙に上がらないと飢えて死ね」

ブレックスの理想は月還都、ジャミトフの理想はマンハンターと形を変えて実現した
132通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 11:30:05 ID:???
>ブレックスの理想は月還都
ディアナの格好をしたブレックスを想像してしまったw
133通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 14:53:58 ID:???
考察サイトのを要約すると

ジャミトフ「ギレンの人減らしは良かったが虐殺者として有名になりすぎた、俺なら巧くやる。とりあえず家族全員と縁を切る!!」

ジャミトフ「デラーズフリートを利用しテロリストとの戦いで死んで貰うために地球在住の金持ちや政治家の優秀な人間をあつめティターンズを結成だ!」

ジャミトフ「正規軍を上回る予算を得た!これで戦いが長引けば勝つる!!」

ウッダー「サイコガンダムに乗ったら勝手に動き始め香港が焼け野原だ…どうしてこうなった…」

ジャマイカン「共和国からジオンの艦を借りてジオン残党になりすましてアポロ作戦をジオン残党のせいにするお」
エウーゴ「通報しますた」

ジャミトフ「虐殺者なんて呼ばれたくない!!」
バスク「コロニーレーザーが無くてはエウーゴに勝てないだろJK」
アクシズ「突撃ー!!」
エウーゴ「メールシュトロームアタァァァック!!」

ジャミトフ「アクシズと同盟をして体制を…」
シロッコ「お前はもう用済みだ!」
ジャミトフ「(´・ω・`)」
134通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 15:25:50 ID:???
>>133
ジャミトフって言動がアレだけど実は結構私心の無い人なんだよな…
少なくとも地球のことを真剣に考えてはいるし。

アレで部下がみんなガディとかベン・ウッダーみたいな人だったらもっとマシだったんだろうが、
実際影響力持ってるのはジャマイカンとかバスクだしな。
135通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 15:52:55 ID:???
…優秀な司令官や指導者が部下に恵まれないのは御大の時代もなのか
136通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 15:53:30 ID:???
メガ様思い出した
部下があのスタスクだし
137通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 16:17:02 ID:???
>>136
何でスタースクリームがデストロン軍団のNo2なのかずっと疑問に思ってたんだが…
戦闘能力的にはブリッツウイングとかデバスターとかメナゾール(コイツら二体は合体戦士だが)とかもっと強いのがいるし、
組織への貢献度も本土防衛をしてるレーザーウェーブやエネルゴンキューブを精製してるサウンドウェーブの方が上だろうし。

まぁ元科学者だからか、一応独力でコンバットロン部隊を造ったりはしてるけど、
アレはデストロン軍団を追放されてた時のことだから関係ないよな?

ぶっちゃけコネかとも思ったんだけど、作中の描写だとどう考えてもコンドル以下の扱いだから謎だ…
138通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 16:23:40 ID:???
>>134
バスクもジャマイカンもあれで無能って訳じゃないらしいしジャミトフに忠実だったからな
やっぱりシロッコを取り立てたのが拙かったんじゃねーの?
139通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 18:52:16 ID:???
>>137
何処かで見たんだが、メガトロンが野心のある奴が好きだからスタスクがNo2らしいぞ。
ウェーブ組は忠誠心はあっても上に行こうとするハングリーさがない。 トリプルチェンジャーは新参者だし、合体兵士は頭が悪い。
結果スタスクが航空参謀に地位にいる……らしい。 まぁ、その野心が暴走した結果がザ・ムービーな訳だが。
後は、実はデストロンではスタスクが一番年上だからじゃねーの? 
スカイファイヤー(バルk)登場回でメガトロンが生まれる前からセイバートロンで科学者やってた事があかされたし。
140通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 19:46:25 ID:???
>ウッダー「サイコガンダムに乗ったら勝手に動き始め香港が焼け野原だ…どうしてこうなった…」
廃ビルの鉄骨の上で体育座りしながら言ってるウッダー想像して吹いた
141通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 22:31:15 ID:???
tes.
142通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 22:38:11 ID:???
Jud.
143360 ◆hQ87KuAhIY :2009/07/20(月) 22:42:22 ID:???
○前回までのあらすじ
デュランダル議長が遺したコロニー《エル・クブレス》に海賊の艦隊が
襲い掛かる。先行したエルフはピンチになってた。

そして、360はテストやらレポートやら金欠やらエンコードやらと戦いつつ、
何とか再開することが出来た。若し待ってた人いたらごめんなさい。
144360 ◆hQ87KuAhIY :2009/07/20(月) 22:43:41 ID:???
「見事なもんだ。《フリーダム》もどきを完封とはな」
「機種は関係ありませんよ、単騎ならアレで嵌め殺せます」
モニターに映る戦闘の様子を見やりながら、《ニブルヘイム》の艦長席に収まる
屈強な大男と、傍らに立つ色眼鏡の青年は感想する。
そこには、陽電子リフレクターの盾を前にして手も足も出なくなっている異形のモビルスーツが
映っていた、背中の羽根状のユニットは伝説の機体《フリーダム》に酷似していて、それは
サイ・アーガイルにとっても、因縁があるモビルスーツだった。
(パイロットも弱くはないが、アイツと比べるのは可哀想か)
きっと、4年前までは生死も苦楽も共にした友人ならば、易々と突破したであろう。だからなのか、
包囲されてまごついている《フリーダム》もどきを見ていると、馬鹿にされたような気分になる。
「遊んでいやがるな…さっさと殺せばいいものを」
「きっと鹵獲する機なんでしょう、お点前は見事でも、所詮は賊か…」
《ユークリッドB(ブラボー)》という連合軍でも最近配備が開始されたばかりの代物が
簡単に横流しされて海賊の手に渡るという事実。今のサイにとっては、とてもとても良い事だった。

「強行偵察をしかけた《コスモバクゥ》より入電!付近のマップと敵戦力のデータですぜ!」
通信を担当するクルーが耳障りなだみ声で連絡する。命知らずの特攻野郎から送られた
データは、目標とするコロニーが実存していることと、付近にいるモビルスーツ母艦は
ナスカ級1隻しか確認できなかったことが記されていた。相手方もモビルスーツを展開
している…
モノクロだが敵影を映したフォトも届いた。機種は《グフ》に《ザク》…ザフトの正規軍らしい
モビルスーツが五機。その中には先日《ニブルヘイム》を捕捉して、少なからざる被害を
与えたダークグリーンの《ダガー》タイプも混ざっていた。
しかし相手の戦力は微弱だ。これならば銀色の腕の少女に頼る事無く、仕事を終わらせられるかも
しれない…
『ねえー、私の出番まだあ?』
ブリッジに響いたのはモビルスーツで出撃しているはずの、銀色の腕の少女からだった。
「待機だ、シルバーハンド。それに戦闘中だ、オープンチャンネルはやめろ」
『だってさあお兄ちゃん、あいつらトロくさいんだもん。私だったら3秒で殺してやれるのに』
綺麗な鈴の音のような、澄んだ少女の声で物騒なことをいう…まるで血に飢えた獣か、殺す
こと壊すことが楽しくて仕方ない犯罪者のような物言いだ。
「人の仕事を取ると恨まれるぞ。いいから大人しくしてろ、シルバーハンド」
『はぁーい…』
不満げな声を出しながらも、とりあえず少女はサイに従ってくれた。そのまま《ニブルヘイム》の
影に身を潜める。
サイが彼女と出会った頃と何も変わらない。
モビルスーツから降りて、何時も自分にくっついていないと不安で溜まらないという顔をする
銀色の腕の少女。
モビルスーツに乗って、殺すことに喜びを感じる《シルバーハンド》の異名を持つパイロット。
どちらが本当の彼女なのか、サイには分からなかった。
145360 ◆hQ87KuAhIY :2009/07/20(月) 22:46:05 ID:???
『メイデイ!誰か救援を頼む!誰かっ…があっ!』
「何処からだ!」
「斥候の《コスモバクゥ》からですっ!」
急に耳に飛び込んだ助けを求める声は斥候役…本来、交戦厳禁な筈なのに、色気を出して食いつかれた
のか?しかし、そうではなかった。
『敵はドラグーンを装備!駄目だ、逃げ切れない…』
「おい!応答しろ!おい!」
恐らく撃墜されたのだろう。しかし《フリーダム》もどきにドラグーンまで持っているとは、やはり
ターゲットは只のコロニーでは無いのだろう。
『私の出番ね!行って来ます!』
「待機だ!何度も言わせるなよ、シルバーハンド…」
サイの静止は最早、ちょっと我侭な女の子とか彼女とかに困らされる男の声にしか聞こえなかった
から、ブリッジクルーの荒くれたちは笑いを抑えたり、派手に笑っていやがるのだ。
「だが、ドラグーンは並のパイロットじゃ対処できないと聞くぞ。あのガキでも危ないんじゃないのか?」
意見を挟んだのは艦長だ。この言葉には『あのガキじゃないと全滅しかねないから、ガキにやらせろ』
というニュアンスが含まれている。
サイも同感だった。そしてこの船のトップは、サイの横にいる筋肉ダルマだ…
「シルバーハンド、行ってこい。今日は遊ぶなよ?」
少女は自分の指示でしか動かない。だからサイは自分の口でいつも、彼女を戦場へと向かわせる。
『分かってますって、それじゃあ、いってきまーす』軽い口調で応じた少女は、《ディザストレイ》を鉄火場へと
奔らせた。
サイにはそのモビルスーツの背中を見つめることしか出来なかった。

『あらあら、大の男がそろって子供に頼りきりとはねえ?情けないんじゃない?』
サイがつけているヘッドセットから女の声が流れる。聞き覚えのあるそれは、自称『オシャレに
うるさい海賊』のものだろう…またハックされたのか?
「何ですか、こっちの事情に口出ししないで下さいよ」
『拗ねないでよ少年。貴方に手助けしてあげようと思ったのよ?』
「…どういうことですか。それと、出し惜しみは無しですよ。裏切りに等しい行為だ」
『もう、真面目ねえ少年。予備兵力は何時でも置いておくものよ。それに、ドラグーンならアタシ達
が何とかしてあげるから』
「はあ、それはすごいですね…」
サイは生返事を返した。ニュートロンジャマーの影響で誘導弾やFCSがアテにならない戦場で、
ドラグーンは正確無比かつ執拗な攻撃を行う存在として君臨している。
対抗策なぞ、海賊風情が持っているわけなど…持っているのか?
『信用してないわね、うちのメカマンは優秀なのよ?というわけでオターク。行ってらっしゃい』
自分でやるんじゃないのかよ、サイはヘッドホンから微かに聞こえる。男の文句というか泣き言
を聞きながら、心の中で悪態を付いた。
話半分だが、ドラグーンを封じられるなら銀色の腕の少女も楽になるだろうし…

146360 ◆hQ87KuAhIY :2009/07/20(月) 22:46:47 ID:???
『エルフ!無事か!』
「アハト!助かったあー…」
陽電子リフレクターに守られた敵群に苦戦を強いられていたエルフは、心強い援軍が来たことに
安堵を覚える。アハトの《Nインパルス》に装備されているドラグーンなら、リフレクターの裏から攻撃
が出来る。
早速と言わんばかりにドラグーンを展開するアハト。自衛用に二基だけ残して、その殆どを繰り出して
攻撃を開始する。
まるで一基ごとに独立した意思を持つように機動する自動砲台は、敵機の死角に滑り込むように
してからビームを放つ。対応できない賊のモビルスーツを、次々と撃破する。
呼応してエルフ機もライフルを撃つ。ドラグーンに翻弄される敵をつるべ落としにすることは容易かった、
だが、一番排除したかった敵は撃破出来なかった。
「アイツ、全面にバリアを張れるのか?」
リフレクターを使う《ユークリッド》は、機体全面の発信機と、後部に展開したガンポッド3機の
発信機を使って、自機を四面体で覆うような防御姿勢をとった。これではドラグーンを
使っても有効打は与えられないだろう。
「ならば接近してっ!」
『駄目だ、一度下がって立て直すぞ、エルフ』
「どうしてさ!」
『ザフトの方も協力してくれる。共同で敵に当たる。それがマスターの指示だ』
「わ、わかった。シン・アスカも出てくれるんだよな?」
『恐らくな』
エルフとアハトの《Nインパルス》は砲撃しながら後退をかける。撃破は狙っていないが
リフレクターを使う敵も、迂闊には追撃しないだろう。

しかし、事態は二人の望むようには進まなかった。

先に違和感を感じたのはアハトだった。背部のコンテナにドラグーンを帰還させようとしても、
上手く行かなかったのだ。
マシントラブルのはずが無い、現にさっきまでは正常に操作できたはずなのに、どうして。
(ドラグーンを無効化する装備が、あるということか?)
確証の得ようも無いが、若しそんな装置があって、今使うのだとしたら…
相手は仕掛けるつもりだ、その予測が当たっていなかったら…
147360 ◆hQ87KuAhIY :2009/07/20(月) 22:49:02 ID:???
「があっ!」
『アハト!』
機体にビリと走る衝撃にアハトは思わず呻く。予測が当たっていなかったら、今頃、首を
刎ねられていただろう。急に接近された敵機は寸前で回避できたが、バックパックを少し抉られてしまった。
強いジャミングが戦域に施されているのか、センサー、レーダーが全く用を成さない。カメラと
自分の眼だけがものを言う状況で、アハトは今しがた、高速で飛び込んできた機影を追う。
スラスター光を美しい尾を引き、ぐるりと大きく回りながら機動する機体は、機影こそ捉えられ
無かったがアハトの脅威に映った。
「エルフ、アイツを近づかせるな!」
『わ、わかった!』
アハトとエルフ、二人の《Nインパルス》は互いの後背を庇うようにして、大きく旋回する機影に
射撃を加える。ドラグーンが使えないとはいえ、核エンジン搭載機2体の繰り出すビームは
濃密だったが、その全てをすり抜けるように回避される。
『くそっ、埒を開けてやる!』
焦りからか、エルフは展開していた砲身を折りたたみ、ビームサーベルを引き抜く。加速では
フリーダムシルエットは負けないはずだと信じて、敵に追いすがろうとするが。

「お馬鹿さん。我慢できずに飛び出して」

《ディザストレイ》を駆る、銀色の腕の少女はフリーダムもどきの挙動を見て、黒い覆面の中で
舌なめずりをする。連携を解いて、単騎になった敵ほど、容易く刈り取れるものは無い。
フリーダムもどきにわざと『追いつかせた』少女は、繰り出される斬撃を手首を受け止めて
防ぐ。パワー負けする前に腹に蹴りを入れて、宙返りをするようにしてフリーダムもどき
から離れる、元気な敵ではなくその奥…プロヴィデンスもどきを目標に定める。
機体を捻りながらライフルの火線を避ける。二基搭載された電磁推進システムのお陰で、
AMBACや姿勢制御スラスターを使わずとも機体を自由に泳がせられることが、銀色の少女の
気に入った点であり、《ディザストレイ》の強みだった。
そして、遂にはプロヴィデンスもどきの懐に飛び込んで…
148360 ◆hQ87KuAhIY :2009/07/20(月) 22:51:18 ID:???
「バイバイ!」
右手につけた《アッシュ》のビームクローで、《プロヴィデンス》もどきの腹を、深く貫いた。

『ぐおおおああああ!』
「アハト!アハトっ!今、助けるから!」
信じられないものを、見ている気分だった。アハトと私、二人揃えばどんなヤツが相手でも
勝てると思っていたのに、それが黒い《アストレイ》…カスタムされた量産型に過ぎないヤツに
こうも簡単に弄ばれて!
『あら?まだ生きてたの?意外とタフなんだね、おにーさん。それともトーゼン?だって、
コクピットはちょっとだけ、外してあげたんだもんね?』
「ぐ…、逃げろ…エルフ…」
アハトの苦悶の声と、アハト機を通じてなのか、知らない少女の声が聞こえる。哂う様な少女の
声が。

「知ってる?アラスカ基地に攻め込んだザフトって、フーセンみたいに膨らんで、弾けて死んじゃったん
だって…こんな風にさあ!」
《ディザストレイ》はクローのブレード部を高熱化させる。ビームを形成してしまえば、中のパイロットは
プラズマで直ぐに焼かれてしまうだろう。銀色の腕の少女にとって、そんな死は『救い』でしかない。
折角、一生で一度の大イベントなのだ…たっぷりと苦しんで、生の最後の一秒まで苦しんで死んで
くれないと。そう、この私みたいに!
『おごっぶぼぼぼ…』意味を成さないアハトの最後の言葉のあとに、
エルフはブクブクという音を、バンと弾ける音を、聞いた気がした…

5秒後、パイロットを失った《Nインパルス》が硬直する。《ディザストレイ》は無造作に機体を蹴り飛ばす、
クローの刃には、焼け焦げた血の跡がベトリとついていた。

「アハト…殺された…お前…おまええ!」
『安心しなよぉ…アンタも同じにしてあげるからさあ!』
仲間の死に怒りを燃やす少女と、死を与えることに何にも勝る愉悦を覚える少女。
二人の機体が、交差した。

(第十三話終わり、次回に続く)
149360 ◆hQ87KuAhIY :2009/07/20(月) 22:52:37 ID:???
今回はここまでです。では失礼しました。
150通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 22:57:22 ID:???
なんだかたまに二次SSで見る生き延びたマユって碌でもない性格したのばっかだね。
151通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 23:08:27 ID:???
>>150
今は亡きマユ生存スレだと結構まともだったけどな。
特にシンが連合側に付いたファントムペイン戦記とか…
152通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 23:11:15 ID:???
なんつうかW-SEEDの印象が強くて……ろくでもないほうがインパクト強くて印象に残るという説も。
153通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 23:19:35 ID:???
>>152
ああ、魔乳と虎がハンバーグにされたアレね…

あのマユは残虐行為とかとは別に、
シンに決して歩み寄ろうとしないからあんまり好きじゃなかったわ。
まぁキチガイに理屈を求めても無駄なんだろうけど。
154通常の名無しさんの3倍:2009/07/20(月) 23:59:36 ID:???
GJ、マユ黒いなぁ・・・シンが知ったら失神しそうだ・・・
エルフは頑張って生き残って欲しいな。
155通常の名無しさんの3倍:2009/07/21(火) 01:24:42 ID:???
GJ!
>ブクブクという音を、バンと弾ける音
どっかで見た事のある描写だとおもったらあれだ、ギアスの輻射波動だ。
もしかして紅蓮弐イメージしてたりします?
156通常の名無しさんの3倍:2009/07/21(火) 03:43:09 ID:???
ぶっ壊れてるマユといえばやはり今は亡きマユ姉スレだろう。
157通常の名無しさんの3倍:2009/07/21(火) 05:36:58 ID:???
歩み寄ろうとするかどうかってのは結構大事なファクターだよね
種死じゃ、ラクシズ連中は誰一人歩み寄ろうとせんかったが
まぁキチガイに理屈を求めても無駄なんだろうけど
158通常の名無しさんの3倍:2009/07/21(火) 09:54:51 ID:???
>>155
つか、原作のサイクロプスからしてモロ北斗神拳だからな
159通常の名無しさんの3倍:2009/07/21(火) 14:21:28 ID:???
>>156
あれは面白かったw
160なんとなく:2009/07/21(火) 23:20:05 ID:???
前回までのあらすじ

もこもこ体操始まるよ



14話

「うぉあああああおおおお!!待て!!コラァ!!」

いきなりで申し訳ないがアスランクローン NO5はガルナハンの街中を絶叫しながら疾走していた
その先には一台のワゴンボックスが

「わぁ、5ねーちゃ凄い 走って追ってきてる」
「すごーい すごーい 5姉さんすごーい」
「おーい 5姉〜」

「なぁ…お前ら 攫われたって解ってるんだろうな?」
「「「うん」」」


ここで時間を巻き戻そう

その日、45、46、47のチビーズ(特にこの3人を合わせてこう言う 48はチビーズと一緒にされると怒る)
を引き連れてナンバー5はガルナハンの街に降り立った
もちろん目的は首領・アスカの『もこもこ体操』に出演する為だ

「じゃあ荷物もホテルに置いたし、体操は明日だからご飯にしようか」
「「「わーい」」」

んで、ご飯を食べていたらいきなりチビーズが攫われた

「いやいや!!さっぱりわからんて!?」
全力疾走しながらナンバー5もそう言っているのでもうちょっと説明

チビーズを攫った謎の集団 それは忘れている人もいるかもしれない
『こんなにかわいいおとこの子が男な訳ないじゃないか計画』の構成員(下っ端)である
ちなみに男 48歳 
161なんとなく:2009/07/21(火) 23:21:09 ID:???
彼の使命は行方不明のシン・アスカを探し出し、仲間に引き入れる事だった
しかし、行方不明の人間を広大な地球圏から一人探し出すのは容易な事ではない
そこで彼はシン・アスカの事を徹底的に調べ上げた
そしてシン・アスカの決定的な弱点を発見してそこをつく事でおびき出そうとしたのである

その弱点とは…シスコン しかもか〜な〜り 重度の
そこで彼は そこら辺から妹っぽい女の子を攫ってシン・アスカをおびき出すと言う
作戦を立てたのだった そしてその犠牲にチビーズは選ばれてしまった!!


んで話は最初の全力疾走に戻る

「待てこらああ!!!」
全力疾走しながら街中を駆けるNO5
そして逃げるワゴンボックス

しかし、誘拐犯は大きな間違いを犯していた

それはここが世界有数の(元)テロリストが沢山住んでいる都市『ガルナハン』だと言う事を
そして、世界最大のシン・アスカを信奉する都市だと言う事を


どの街にも戦乱と言うこのご時世には自警団みたいなものが存在する
ここ、ガルナハンにも自警団がある
ただ、住人の気質からかちょっと過激だが…


ガション・・・ガション・・・ガション・・・
「何?・・・う、うわおあああ!?」
奇妙な機械音にNO5が後ろを振り向く するとそこには…
「な・・・なんだぁ!!このMSの大群はぁ!?」
それは異常な光景だったと後に逮捕された誘拐犯は語る
インパルスとディステニィーのカスタムタイプの大群を率いる女
それがたった1台のワゴンボックスを追撃していた
さらに上空にも次々と集結している
162なんとなく:2009/07/21(火) 23:22:46 ID:???
ついに追い詰められたワンボックス
周囲は大量のインパルスとディステニィー
そして、観念して出てきたかのような誘拐犯はその小脇にチビーズを抱え、
その後頭部に小銃を突きつけていた
「お、お前らどけぇ!!こいつらがどうなってもいいのか!!」
「ぐぅうう」

なんとかこのまま逃走成功するかと思ったその矢先、緊張した現場に
場違いなダンスミュージックが流れてきた

〜 エヴィバデ ダンス ナウ 〜

ミュージックと共に何者かが踊りながらMSの大群を割って現れた
それは胸元まで肌けたセクシーなライダースーツを着ていた 
その人物が踊ると次第に周りのMSも同じように踊り始める
それは赤い情熱的な目をしていた
その人物の動きがトレースされる様にMSの大群が一糸乱れぬダンスを披露する

そして、呆気にとられる誘拐犯に向けてその人物が指をさした瞬間、
誘拐犯の持っていた小銃が手から弾けて飛んだ
手を押さえてうずくまる誘拐犯
その脇に転がっていたのは鉄製の義手

その人物はまだあどけなさの残る少女だった


そんな事件のおこっている時、首領は…

「社長、ネットで拾ったんですがちょっとこの曲、聴いてみてください」
アスカ芸能事務所、ここでは将来有望な人材のチェックを怠らない
それは様々な情報源のチェックから始まる
「ハーゲンダッツさん すごいよこのアーティスト」
「私は高めのアイスじゃないですよ まだメジャーデビューしてないらしいですが」
「マーズさん、早速、スカウト行ってきて」
「はい社長 で、この子は何て言う名前なんですか」
「芸名でYU-MAと言う子らしいですよ」

今、シン・アスカの復讐が大きく動き出す…かもしれない?
               
                    続くかもね
163通常の名無しさんの3倍:2009/07/21(火) 23:23:52 ID:???
今回はここまで 謎のロケットパンチ装備の女の子登場

次回は久々にルナが誤射する?
164通常の名無しさんの3倍:2009/07/21(火) 23:45:25 ID:???
久々の首領様だぜヒャッハー!
ってマユまで生きてんのかよwww
ここのマユはセクスィーでソウルフルなレディーなようで一安心w
165通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 00:18:49 ID:???
さすが兄妹と言うべきかw
もう誰が生きてても驚かない
166通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 00:25:51 ID:???
首領が19歳(1話が本編終了後から約3年後なので)だから、
YU-MAは16歳ってことになるな…一体どんなナイスバディになってるんじゃろか?

つーか首領が10代とかありえねぇw
167通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 00:28:49 ID:???
ディステニィーはスルーしといたほうがよかったかな?よかったならすまない
168通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 00:30:19 ID:???
GJ!
おっさん手を出す所が悪すぎだよ……
逆シンスレにおいても手を出しちゃいけない所ベスト5に手を出すなんて……
しかし大量のデスティニーとインパルスとかロケパン装備マユとか……もうやりたい放題だなww
いいぞ! もっとやれ!
169360 ◆hQ87KuAhIY :2009/07/22(水) 00:49:07 ID:???
なんとなく師匠GJっす!
いくら妹でもアスラン顔の妹には反応しなさそうw
170通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 01:26:35 ID:???
>>169を見て
( ゚Д゚)、ペッ<「俺、マユ以外の妹に興味ねーから」
というシンが思いついたが、メイリンに手を出さなかったから案外ありなのか?
171通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 01:32:49 ID:???
GJ!
世界最大のシン・アスカを信奉する都市ガルナハン。
なんだろう…この響きが妙に怖い。
172通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 01:37:57 ID:???
世界最大のシン・アスカ・・・?
173通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 08:19:35 ID:???
>>172を見て、ジュワッ!と言って生身でMSと闘う巨大な首領を思い浮かべたw

そして投下乙です。まさか、マユまで生きているとは!w
てか、兄貴と同じような道辿っているのはやはり兄弟だな

この調子で行くと、首領が覚醒するどころじゃないなw
もっとやれ!w


アレなマユっていうと、おるすばんスレのマユもヤバいよね〜
議長がもはやパシリだし
174通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 08:22:35 ID:???
クレしん、キラ⇔シン、ジオンスレ、アムロスレのマユはまともだな
175通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 09:11:37 ID:???
>>166
シンとマユは原作だと6歳差(マユは享年8歳)
176通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 09:49:16 ID:???
隣りのダイノガイスト様のマユも良いものだw
177通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 10:16:31 ID:???
>>175
マジで!?
ビジュアルはどう見てもロウティーンだったろう!?
178通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 11:01:55 ID:???
>>177
コーディネイターの成人年齢は13歳。
とかいう設定が在るから、8歳くらいになるとみんなマユくらいの大きさになるんだと思う。
つまり、ロリ巨乳が多いわk…
179通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 11:17:41 ID:???
ナチュラルと思われるエルちゃんが享年12歳だったことを考えれば、成長速度の違いがよく分かるな
180通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 11:40:06 ID:???
>>178
では、わたくしは?
181通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 13:28:53 ID:???
実はラクスはナチュラルだったんだよ!!
182通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 13:41:21 ID:???
つまりマユが成長したらミユのようなけしからん体に… 
けしからん! 
ふぅ
183通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 13:48:29 ID:???
>>180
お前、清純さを出す為か知らんが遺伝子レベルで貧乳として操作されてるから……
184通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 13:53:25 ID:???
>>180
プラント自慢の再生医療技術でも、どうにもならないんです…
185ジャスティス!:2009/07/22(水) 14:08:33 ID:???
お嬢様方、自分より下を見て安心はむなしいですよw

適当に書いたので投下。

♪あかいーそうこーうー せいぎのーしーるしー
♪へいわをあいする アースランがー
♪レーッドぐんだん ぶったぎるぞー

 日曜のゴールデンタイム、プラントにおいてここ3ヶ月でお馴染みとなった歌が流れ出す。
『待て! 貴様ら!』
 画面の中、崖の上からアスランが登場。
『これ以上、おまえ達の好きにはさせないぞ、エンプレス=レッドフリッツに暗黒騎士レッドアイ!!』
 ババッとポーズを決め、下にいる男女を指さす。
『来たわね、アスラン。いえ、戦士ジャスティス!』
『今日こそはおまえを倒してやる!』
 ウェストの露出した際どい衣装のルナマリアが歪な錫杖を掲げ、黒ずくめのプレートアーマーを着込んだ男が長剣を振りかざす。
 名前通り、ルナマリアの頭飾りにはピョンと飛び出たアホ毛が揺れ、騎士のフルヘルムに開いた大きめのスリットから赤い瞳が画面越しにも確認できる。
『行くぞ! ジャスティス!!』
 崖上からアスランがジャンプすると赤いMSが現れ、コクピットハッチを開くと彼を中へと吸い込んだ。表面にこれでもかと装飾が施された∞ジャスティスだった。
『暗黒より来たれ! ブラックドゥーム!』
 黒騎士の叫びと共に、真っ黒に塗られて禍々しいシルエットに改造されたデスティニーが現れる。
『くたばれ! ドゥームブレード!』
『ジャスティスシールド!』
 黒いアロンダイトが振られ、ジャスティスがシールドで受け止めてスパークが画面を走った。


 プラント評議会推薦番組「超MS戦士ジャスティス」
「未来の自由と正義、平和は子供達の物ですわ。ですから子供達がそれを自ら望むよう教育できる番組を作りましょう」
 そんなラクス・クライン評議会議長の一声で企画されたこの番組。ZAFTの協力を得ての本格的戦闘シーンと、プラントで知らない者のないアスランの知名度もあり、子供達だけでなくマニアや世のお母様方にも好評だ。
『ジャスティスソード!』
『グワーー!!』
『キャーーー!』
 派手な必殺技で、派手にやられるブラックドゥーム(デスティニー)。子供達に人気のシーンだ。
 そして爆風に捲られないように必死に短いスカートを押さえるエンプレス=レッドフリッツことルナマリア。大きなお友達から絶大な支持を得ているシーンだ。
『今度こそ倒してやるからな!』
『おぼえときなさいよー!』
『何度でも来い! 正義こそ極上だ!!』
 悪役2人の捨てぜりふとアスランの決めぜりふで番組が終わる。放送開始以来、視聴率も上々だ。
186ジャスティス!:2009/07/22(水) 14:09:26 ID:???
「や〜ってらんないわよ!!」
「全くだ!!」
 ここはプラント内のとあるレストラン。それなりの格式があるところである。その中ほどのテーブルに、酔っぱらってくだを巻く一組の男女がいた。
「ぬゎ〜にが、『ジャスティス』よ! 凸っぱげのくせに!」
「ルナの言うとおりだ、正義なんてくそっくらえだ!」
「おぉ〜〜! シン、もっと言っちゃえ〜!」
 テーブルにあるワイン瓶の中身は半分ほどしか減っていないのだが酒に弱いのだろう、2人とも体がグラグラとしている。
「黒騎士がなんだー! 撮影の度にガキに石投げられんだぞー!」
「あんたなんか〜、それぐらいでいいじゃないの〜!。あたしなんか子供に『エロミニスカ』なんて言われてんだから〜!」
 グイとルナがグラスをあおる。
「世のお母様方にはね〜、雑誌であんたの顔見たってファンレター送ってくんのがいんのよ!!」
 いらついたように空になったグラスを放り出し、ワインをラッパ飲みしようと瓶に手を伸ばしたが、シンにかすめ取られた。
「中身知らないからそんなこと言えるんだよ! 『今日も見事な負けっぷり、胸がスッとしました』とか書いてあんののどこがファンレターだ!!」
 ガチャガチャと騒がしい音を立てながらグラスにワインを注ぐシン。テーブルに突っ伏したままうめくルナ。
 常連とはいえ騒がしいこの2人に、レストランの支配人もそろそろ退去願おうとテーブルに向かって歩き出したところで、横から伸ばされた女性の手に止められる。
187ジャスティス!:2009/07/22(水) 14:10:33 ID:???
「そんなに正義ごっこがやりたきゃ、大事な親友とやれば良いんだ!」
「そうだそうだ〜!」
「だいたいラクス・クラインがあんな事言い出さなきゃ──」
「シン・アスカにルナマリア・ホーク」
 横合いからかけられた声に二組の酔眼が向けられる。
「あらあら、こんなに酔っぱらって」
「え、あ、ちょっと!? ロミナさん!」
 ハンカチを取り出してシンの口周りを拭き始めるロミナ・アマルフィ。
「これぐらいでこの様とは情けない」
「あによ〜、アイリーンさんに関係ないでしょ〜」
 ワインを一瞥し、ルナマリアの顔と見比べて首を振るアイリーン・カナーバ。その手にはウォッカとラム酒の瓶が握られている。

 2人は「超MS戦士ジャスティス」の作曲担当と設定担当としてシン、ルナマリアとも面識があった。番組に関わるようになったのは、4人がラクスの意向に迎合したからではない。
 シンとルナはザフトの赤服という立場上嫌々ながら。ロミナとアイリーンはラクス直々の依頼であるに加えて、他のスタッフがあまりにもラクスのイエスマンでありすぎるのを見かねて。

──であったのだが……。

「もう嫌なんですよ、毎週毎週凸に負けて……。オマケにガキンチョには後ろ指さされるんすよ──」
「そうよねぇ、たまに勝ちそうになるとトラブルで負けることになるしねぇ。全身黒ずくめで格好いいのに人気無いのは変だわぁ。せっかくシン君用に作った曲も変な風に使われて──」
「『ミニスカ』とか『アホ毛』とか『女王様』とか別に良いわよ? 見たまんまだし。だけど何でみんな『エロ』を付けるのよ!?」
「……」
 グチグチと不満を口にするシンとルナマリア。
 半ベソのシンをロミナが慰め、イライラとした口調で話すルナの言葉を、アイリーンはウォッカを瓶から直接飲みながら聞き流す。
「ちょっと、アイリーンさん、聞いてんですか〜!?」
 そのアイリーンの態度が気に入らなかったのだろう、ルナマリアがその酔眼で睨みつける。
 ウォッカに続いてラム酒の瓶を傾けたアイリーンが、ルナのあごを掴み唇を奪った。
「――キュゥ」
「ルナ? おい、ルナ! ルナ!」
 アルコール度数の高い酒をチャンポンで流し込まれたルナマリアが目を回してテーブルへと突っ伏す。
 それを見下ろしながら、仁王立ちのアイリーンがシンのあごをクイッと持ち上げた。
「君たちの不満はよくわかった。ザラの馬鹿息子に思い知らせたいか?」
「あ、ああ」
「番組ごとだが良いのか?」
「あんな番組、くそ食らえだ!」
 酔眼のままではあるが、シンがはっきりと言う。
 それを確認してアイリーンがニヤリと笑った。

「ならば――」
188ジャスティス!:2009/07/22(水) 14:11:26 ID:???
 翌日の朝、シンは自室のベッドで目を覚ました。
 昨夜はあれからロミナとアイリーンにしこたま飲まされ、レストランを出るあたりから記憶がない。
「あ……」
 枕元の目覚ましは10時を過ぎている。確か今日の撮影は10時半からだが、隣のコロニーで行うから、急いで行っても間に合うかどうか――。
「やばっ! !!?」
 布団をはねのけベッドから飛び降りた瞬間、二日酔いの頭痛が襲ってくる。
 ちょっとだけ床の上で悶えた後、シンは身支度もそこそこに自宅を飛び出した。遅刻したら主役様にどんな嫌みを言われるか。想像しただけで腹立たしかった。


「……」
 一方、シンが飛び出ていったベッドから緑の髪が出てくる。ロミナ・アマルフィはシーツだけをまとった扇情的な格好でつぶやいた。
「あらぁ、既成事実を作り損ねたわぁ……」
「全くだ。あの程度でつぶれるとは」
 さらにその隣からアイリーン・カナーバも出てくるがこちらも似たような姿だ。
「事実がなくとも朝チュンで何とかなると思ったが……」
「気づかないんじゃねぇ」
189ジャスティス!:2009/07/22(水) 14:13:05 ID:???
 シン達の間でそんなことがあった一月後、アスランは自宅で食事をとろうとしていた。
「はーい、お待たせでーす」
「……」
 彼の前には赤くて白くてトロリとした料理。
 料理を作ったのはメイリン。ドラマ撮影で自炊がままならないアスランのために、かなり前から彼女がアスラン邸に出入りして炊事洗濯をしているのだ。
「残さず食べてくださいね」
「……」
 いつもと変わらぬ満面のメイリンの笑顔に、これもいつもと変わらぬ苦虫を噛み潰したようなアスランの顔。
「いただきまーす」
「なあ、メイリン」
「うん、今日もちゃんとできた」
「なんで麻婆豆腐だけなんだよ?」
「おいしい、おいしい」
「聞けよ! なんで毎日麻婆豆腐しか作らないんだ!?」
「……」
 メイリンの箸が止まる。
「えっと、その……、イソフラボンとカプサイシンが良いって聞いたから……」
「なんにだよ!?」
 アスランの剣幕におびえるメイリン。その視線がちらりとアスランの目からはずれて上へと動く。
「そのー……」
「言うな!! っていうかそんなことを誰にきいたんだ!?」
「それは……」
 戸惑いがちなメイリンをアスランがグッとにらむ。
「……お姉ちゃんとシンがね――」
「シン!? 本当か!?」
 シン・アスカ。かつての部下。先の戦争で自分に負けたパイロット。今はTV番組で自分のやられ役を演じている。
 ということは、自分を恨んでいても不思議はないわけで……。そんな人物が親切にも自分の悩みを解消するためにアドバイスをしてくれた?
 馬鹿な、あいつがそんな人類愛にあふれた性格などしてるはずがない。直情的で単純なシンなら、嫌みの一言や嫌がらせを直接してくるはずだ――。
「その、シンがキラさんから教えてもらったんだって」
 キラ? キラなのか!?
 キラなら自分に嫌がらせをするはずがない。本当に自分のことを考えてのことだろう。
 そうだ、キラの言うことなら信じられる。直接言ってこなかったのも奥ゆかしいキラらしいじゃないか。
 きっとシンと自分の中が良くないことを見越して、これをきっかけに関係改善を願ってのことだろう。ああ、間違いない。

 最高のコーディネイトを施されたアスラン・ザラの致命的な欠点。それは「キラ・ヤマト」の一言でまともな思考を放り出し、都合の良い解釈にねじ曲げることだった。
「ふ、ふふふふ」
「あの……アスランさん?」
「メイリン! おかわりだ! これから毎日3食全部を麻婆豆腐――いや、キラ麻婆と呼ぼう、キラの期待に応えるためにも、俺はキラ麻婆だけを食べる!」
「……はぁ」
 躁鬱病かと思えるアスランの変わりように、今後の付き合いを見直すことをメイリンは内心考えはじめていた。
190通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 14:13:48 ID:???
「シーン21、テイク18……よーい、カット!」
「待て! エンプレス=レッドフリッツ!」
 崖の上に現れ、アスランがポーズをとったところで風が吹き上がる。
「カット! カット! カットォーー!!」
 監督の怒声にスタッフからため息が漏れた。同時にヘアメイクに視線が集まり、彼女が力無く首を振る。
「おい、CG班なんとかならんか!?」
「無理です!」
 悲鳴のような特殊効果スタッフの返事。風を打ち消そうと大型送風機を操作していた大道具係も両手で×をつくった。
「ちきしょう! もうどうしようもねえ!!」
 監督がメガホンを地面にたたきつけるのを、全スタッフがなすすべもなく見守る。そんな中、崖の上ではアスランが両手で頭を押さえたまま呟いていた。
「もう駄目だ。もう駄目だ。もう駄目だ。もう駄目だ……」



「今までご苦労様でした」
 アスランとの会見を終えて、ラクス・クラインが彼の背にそう声をかける。彼はこれから本来のオーブ軍将校としての仕事に専念することになるだろう。
 彼と入れ替わりにシンとルナマリアがプラント評議会議長の執務室へと入ってきた。その二人をラクスが笑顔で迎える。
「お二方、今まで撮影協力ありがとうございました」
「ございました、って……過去形?」
「じゃあ――」
「はい、『超MS戦士ジャスティス』は諸般の事情により打ち切りとなります」
「それってアスランの」
「髪の――ゲフンゲフン、見栄えの問題ですか?」
「そうですわ。さすがに視聴者から無数の問い合わせがありますと局としてもどうしようもないですから」
 ラクスが告げる内容に、赤服の二人は喜びを隠そうとしなかった。
「よっしゃー!!」
「やったねシン!!」
「本当にアイリーンさんの言ったとおりだ!」
「もうこれで明日から『エロ』呼ばわりされないですむわ!」
 歓喜の雄叫びあげる元悪役俳優達を見るラクス。だが、その顔には二人を非難したりたしなめる様子は全く見られない。
 おもむろに机の引き出しから書類の束を引っ張り出す。
「ですが、子供達の未来のためにああいった番組は欠かせません」
 どさりと目の前に積まれた書類の一番上を見て、シンとルナマリアが固まった。
「お二方の見事な悪役っぷり、是非とも次の作品に生かしていただきたいですわ」
「これって……」
「もしかして……また?」
「はい、今度はわたくしが主役ですの。キラにも恋人役を用意してありますわ」


『歌姫戦士 セーラーラクス』の台本を片手に彼女は満面の笑みを浮かべて見せた。

続かないw
191通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 14:16:11 ID:???
肝心のヒーローに人気はあるのだろうか?w
192通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 16:17:38 ID:???
なにげに熟女二人がwww
しかしシンはともかくルナはガチに既成事実食いされたに違いないとハァハァ
193通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 17:05:45 ID:???
魔乳「セーラー戦士と聞いて」
194通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 18:02:41 ID:???
おばさんに用は無(ry
195通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 23:44:58 ID:???
>>194
年mゴホンゴホン! 熟女組がそっちに行ったぞ気をつけr
196通常の名無しさんの3倍:2009/07/22(水) 23:55:50 ID:???
なんという超弩級戦士w

こいつは極上だぜ!
197通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 01:17:51 ID:???
ババァうぜー
198通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 01:22:27 ID:???
シンを捕まえるなら落とし穴がいい
199通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 03:09:15 ID:???
どの作品かは忘れたが、何かあって逃げ出したらすぐにソキウスの張った罠に引っ掛かったシンがいたな。
200通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 08:08:56 ID:???
>>199
赤鬼のみなたま主催ボーナス査定豆撒きのやつかな?

とりあえず、エジプトのホテルで何があったのかをkwsk
201通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 11:26:37 ID:???
>>198
シンプルな罠ほどよくかかる byロケット団
202通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 12:54:35 ID:???
落とし穴の上に金貨ならぬマユの写真をおいておけばいうことなし
203MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/07/23(木) 13:02:25 ID:???
>>200
へへっ、それを聞くのは野暮ってもんですぜ、旦那。
健康で体力持て余してる成人男性、しかも傭兵がホテルでやる事っていったら一つしかないだろ?




筋トレだよ。
……そう言っておかないと、大変な事になr
204通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 14:11:53 ID:???

 そう言えば、昔カップルになったばかりの傭兵と脱走兵が、
ラブホテルにしけこんで一晩中腕相撲していた小説があったな(苦笑)
205通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 15:39:14 ID:???
>>203
ちゃんと鍛えないと鬼に変身出来ないし
鬼になってからサボってるとマカモウになっちゃうからな!
206通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 16:56:58 ID:???
首領「俺はもう・・・アフロの力を制御できない・・・!!!」
207通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 18:45:26 ID:???
首領「……というわけで、これからはモヒカンでいくことにした」
208通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 18:49:42 ID:???
首領が
「汚物は消毒だ〜!!」とかいいつつ
エステや化粧をして女性の顔を美しくしている様が想像できた
209通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 19:04:56 ID:???
首領なら何をしても失敗しなさそうだから不思議だ…。
210通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 19:12:06 ID:???
肩にドラグーンユニットは予想外だったわ
何だよあのゲテモノ
211通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 19:12:22 ID:???
失敗とか成功とかそんなくだらい世界を超越してるのが首領アスカ
212通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 19:24:56 ID:???
首領アスカがプランAに乗り込み最強に見える
213通常の名無しさんの3倍:2009/07/23(木) 20:10:44 ID:???
>>208
銃使いライダーの系譜通り後半へタれ、後にV3になった彼かよwww
214通常の名無しさんの3倍:2009/07/24(金) 15:08:42 ID:???
アルティメットメイクアップだっけ?
懐かしいな
蜻蛉は必殺技の弾速がクソ遅くてクロックアップされたら無力だから可哀想になったぜ....
215通常の名無しさんの3倍:2009/07/24(金) 16:46:10 ID:???
>>214
ライダーシューティングはクロックアップしてから撃てばクロックアップに対応できる設定だぞ。
まあ元々遅いから意味ないんだけど。
216通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 20:21:25 ID:4a13G7Zf
アフロぬるぽ
217通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 20:53:34 ID:???
モヒカン ガッ
218通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 20:54:14 ID:???
アフロガッ!
219通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 21:06:22 ID:???
首領・アフロ ガッ!!!
220通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 21:49:55 ID:???
貧乳 ガッ!!
221通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 22:28:52 ID:???
常闇の中から悪夢を引き連れた虚無(敢えて何かは言わない)の軍団が>>220の元へ向かっていっ(ry
222通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 23:19:34 ID:???
スレ見てると、たった2、3日ほど投下がないだけで
「投下ねぇなぁ……」と思ってしまうあたり、
このスレの職人の数は異常だと思う。


そんな中でみんなお気に入りというか、特に続きを楽しみにしてる作品ってあるか?

223通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 23:24:39 ID:???
首領。
あと、GSCさんの復帰が待ち遠しい。
他の職人の作品も楽しんで見てるし、新職人がくるのも嬉しいけど。
特に誰かと言われたら
224通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 23:27:22 ID:???
選べといわれたらGSC氏とMOR氏,19氏かねぇ
225中身:2009/07/25(土) 23:32:20 ID:???
投下したいと思います。
VSキラ最終編です。
226通常の名無しさんの3倍:2009/07/25(土) 23:33:01 ID:???
ちょっとスレチな内容かもしれないだけどさ、シンが真の意味でSEEDに覚醒するってのはないのかな?
ジオン氏のにも出てたがラクシズ四人のSEED持ちとシンは現状では不完全な存在だと思うんだ。
進化を運命付けられた因子というのがSEEDのくせに解放イメージが種が割れる=種が絶える・進化が止まる
って解釈ができる時点でなんかおかしいし。この場合花が咲くとか、最低でも発芽のイメージでなきゃ合わない。
227red eyes:2009/07/25(土) 23:33:27 ID:???
自由の聖剣編3


「終わった」
地上で放ったフルバーストが再び土煙を巻き上げる。
そのせいでグフの撃破は確認出来ないが、シンは何故かフルバーストを避けようとしなかった。
フルバーストをまともに受けたMSがどうなるかは、キラが一番良く知っている。
コクピットは避けたが、グフの方は間違いなく戦闘不能だろう。
土煙が晴れる。
視界が晴れた中からは、モノアイから灯が失せ、スクラップとなったグフがいる、筈だった。
「ふぅ、ありがとなヴィーノ。こいつのお陰で助かった」
キラの眼前に現れたMSは、スクラップなどではなかった。
左腕が肩ごと無くなり、突き出していたシールドは無残に溶けかけているものの、
以前と同じ体勢でフリーダムを睨みつけるグフがそこにはいた。
ヴィーノ特製の強化シールド。
通常テンペストを収容している部分を丸ごとラミネート装甲にした代物で、ビーム兵器に対して破格の防御力を誇る。
「あんた、自分が力の無い人の味方ってさっき言ったよな。じゃあ・・・なんで、この子が見えなかったんだ?」
シンの言葉にハッとなったキラは、グフの後ろにある影に気付いてカメラをズームさせる。
「そっ、そんな・・・」
そこには少女がいた。
シンのお陰で直撃こそしなかったものの、バラエーナSの高熱に晒された小さい体は全身に火傷を負っていた。
キラが言葉を失っている中、何事か叫びながら1人の男が少女に走り寄ってくる。
この子の父親だろうか。彼がフリーダムの方を見る。
その時キラは確かに見た、男の表情が怒りに震える余裕も無く、深い悲しみと怯えに包まれているのを。
「まさか、本当に・・・」
キラが受け取った任務の内容は、この町はテロリストの基地になっており、建造物、住人に至るまで全てが殲滅目標。
というものだった筈だ。では目の前の光景はなんだ。
少女は勿論のこと、彼女を抱いている男も今までに捕えてきたテロリストとはまるで違う。
唯々絶対的な力の前に恐怖する命、まるで自分が見境の無い殺戮者に、テロリストになった様な・・・
「これでも違うのか。雑草を刈る筈で、少し間違えて一緒に花を刈っても、また植え直せばいいって。あんたはそう言うのか!」
シンが吠える。キラはそれを、どこか遠くで聞いている様な気分だった。
「ちっ違う、僕は・・・、議会が、ラクスがここは平和を脅かす奴らがいる所だからって、だから、僕は、僕は・・・!」
228red eyes:2009/07/25(土) 23:34:16 ID:???
ぐったりとしている少女が、嘗て救えなかった、シャトルと共に消えた少女と重なる。
焦点の合わない目で、彼は何者へも向けられない言葉を紡いだ。
「やっぱり、あんたは自分で戦う相手を見てないんだな。
あんたの自伝、読ませて貰ってずっと疑問に思ってたんだ。
あんたは直接自分に攻撃してくる相手と、他人に敵だと言われた相手しか、撃ったことが無いんだろ?」
言葉を続けながら、グフが軋みを上げながら立ち上がり、フリーダムに向けて歩き始める。
それに反応してフリーダムが脇のバラエーナSを構えた。
装甲は所々溶け、脚が地を踏みしめる度に全身から悲鳴を上げている隻腕の鬼と、
羽は傷付いてはいるものの、本体に目立った傷は無く、武器を鬼に向ける天使。
一見して力関係が明白な2機は、しかしその外見を裏切り、天使が後退を強いられる。
「違う!僕は、僕は自分の意志で引き金を引いてきた。だからこれも、僕が決めた戦いで、この町を滅ぼすのも、僕の意志なんだ!!」
全身を声にして、キラが叫ぶ。それと同時にバラエーナSが火を噴いた。
後2歩も近付けばビームサーベルが届く、所謂至近距離。
回避不可能という字に限りなく近いその光を、グフは胴体を右に逸らすという動きだけでかわした。
「!?」
その無駄の無い動きに、キラの本能が警報を鳴らす。
こんな動きを可能にする方法を、キラは1つしか知らない。
キラやアスラン同様、シンが持っていると噂された力、SEED。
「あぐっ!」
次の瞬間、グフの膝がフリーダムの腹に食い込む。
「結局それが答えなのか、こんの・・・、あんたって人はー!!」
吠えると同時に視界がクリアになり、感情と、戦闘に必要な情報を処理する部分とが分離するのをシンは感じた。
フリーダムの動きが手に取るように分かる。
「おおおおっ!!」
膝蹴りの衝撃から立ち直ろうとするフリーダムに、追撃のシールドを振り下ろす。
大きくくの字に曲がったフリーダムを、今度は回し蹴りで吹き飛ばした。
「うああああっ!」
殴打という原始的な恐怖が生み出す衝撃の連続に、キラは悲鳴を上げる。
しかし、蹴られた衝撃で悪鬼から離れられた。今の奴に射撃武器は無い。
このまま逃げれば・・・
そこまで思考してキラは気付く。モニターの下、自機の腹の部分から悪鬼の右腕へと延びる太い鞭に。
それが急速に巻き取られ始めた。姿勢が崩れたフリーダムは無様にグフの前に引きずられて行く。
229red eyes:2009/07/25(土) 23:35:04 ID:???
その終着駅に待ち構えていたのは真赤に燃える単眼と、振り上げられた鉄拳。
「少しは自分の脳味噌使えよ、このクソスパコディッ!!」
シンの怒りと一体になったグフの鉄拳が吠え、フリーダムの顔面を捉える。
PS装甲によって大破は免れたものの、強烈な衝撃に耐えきれずにメインカメラとツインアイが割れる。
その破片は、天を仰ぎながら殴り飛ばされるフリーダムの軌跡を追い、まるで涙の様でも、鼻血の様でもあった。
しかし経緯は兎も角、今度こそ悪鬼から解放されたフリーダムは、こちらの様子を注視しながらジリジリと後退を始める。
(攻撃は・・・してこないな)
戦闘中の通信でシンには分かっていた。キラ・ヤマトは錯乱している。
そんな状態では戦闘続行は不可能だ。何より、カバーが割れたフリーダムのツインアイは今や恐怖しか映していない。
グフに右腕を降ろさせ、臨戦態勢を解く。
それが合図となったかの様に、手負いの天使はバーニアを吹かして空に帰って行った。
「ふぅ」
体から力を抜く、シンも正直限界であった。正面から受けたフルバーストの衝撃で体中が痛い。
機体も限界だ。先程フリーダムに浴びせた殴打のせいで駆動系が限界だった。
『シン、大丈夫!?』
早速ルナマリアから通信が入る。
モニターに映る彼女の顔は、血相を変えているのに加えて、長時間コクピットで放置されていたせいで汗まみれの酷いものだ。
しかし、自分の顔を確認して、直ぐに緩む表情はやはり愛おしい。
『またキラ・ヤマトに勝っちゃったね、シン。ザフトに目付けられなきゃ良いけど』
「まぁ、なる様になるさ」
ぶっきら棒に答える。先のことは分からない。
しかし全世界最強の聖剣を、1人の犠牲も無く退けられたのは僥倖としか言い様が無い。
何より、前々からキラ本人にぶつけたかった物を色々とぶつけられてシンは満足だった。
『シン・アスカ、ルナマリア・ホーク、聞こえていますか?』
「あっ聞こえています」
『はい、ルナマリア聞こえてます』
モニターに新しい画面が開く。そこにはアビーが何処と無く冷たい表情で映っていた。
230red eyes:2009/07/25(土) 23:35:57 ID:???
『本艦は地形の関係でそちらを回収にいけません。
なので、体が動く様なら自力で本艦まで帰投して下さい。
各MSは後日町に住民の協力を得た上で回収します。
因みに、住民の避難で人員が割かれているので迎えはありません』
『「ええっ〜!」』
2人が叫び終える前にアビーはモニターから消える。
四肢が破壊されたルナマリアのグフは勿論、駆動系を酷使し過ぎたシンのグフも自力でグリッグスに帰投する能力は無い。
即ち、2人に徒歩で帰投しろという意味だ。
オペレーターに安否報告もしないで、恋人同士でだべっていたことに対する罰で、
迎えの車を無しにされたということは2人共知らなかったが。
『はぁ〜、じゃあ向こうでねシン』
「ああ」
ルナマリアとの通信を切ったシンは、コクピットを開きヘルメットを外す。
立ち上がって外を見渡すと、町は既に夜の帳が降りようとしいていた。
この地方は人口が少なく、高い人工物が無い為、星々が何者にも邪魔されずに夜空で輝いている。
その眼下に映える家々。町外れでの戦闘だったこともあり、大きな損害は無い様だ。
「守れたのか、俺は・・・」
ぽつりと確かめる様に呟いたが、直ぐに頭を振る。
脳裏に過るのは全身に火傷を負い、ぐったりとする少女。
「また、守れなかったな俺は・・・」
自嘲的に笑う。未だに誰も守れない自分に、
未だに犠牲が出ないなど、戦闘ではありえないと割り切ることも出来ない自分に。
どちらにせよ、医者でも聖職者でもない自分には、もう少女にしてやれることは無い。
そう思った矢先、視界を通り過ぎる光。主役の筈の星々が、夜空という舞台から退場する光。
「ははっ、俺にもあるな。やれること」
シンは頭を垂れ、両手を合わせて目を瞑る。それは流れ星に願い事をする時のポーズ。
昔父に教えてもらい、妹と一緒に何度もやったポーズであった。


同時刻、美しい星空を頑なに拒む様に頭を垂れる者がいた。
(ラクスが僕を騙した?ラクスが僕を裏切った?)
悪鬼から逃げ果せてから、キラの頭の上でそればかりが回っている。
自動操縦システムに切り替えているのだから、今の時間は星空でも見ながら戦闘の疲れを
癒すのに充てるのが妥当なのだが、今のキラはとてもそんなことをする気分ではなかった。作戦を何度見直しても、非攻撃対象や、武装の制限などの記載は見当たらない。
あるのは殲滅という冷たい2文字。折れそうな程操縦桿をキツく握る手に、既に感覚は無い。
今までも、知らず知らずに無実の人々を手に掛けてきたのではないか、という疑念と恐怖が彼を苛んでいた。
脳裏に浮かぶのは、子供の頃見ていた怪獣映画。建物を、人を踏みつぶしていく怪獣。
あの怪獣が僕で、今踏みつぶしたのはあの少女で・・・。
「うあああああああっ!!!」
両手で頭を抱え、狂った様に叫び出す。叫ばなければ、壊れてしまう。
最愛の人に裏切られ、与り知らぬ所で無実の屍を積み重ねてきた心が、怪獣に踏み潰され、バラバラになってしまう。
会わなければならない。ラクスに、ラクス・クラインに。
聞かなければならない。彼女の真意を。
手負いの天使だけが、主の悲しみを世界に伝えようとするかの様に、駆動音を響かせ星の海を疾駆していった。
231中身:2009/07/25(土) 23:38:55 ID:???
今回はこれで終了です。
また来週辺り投下するので宜しくお願いします。
232通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 00:01:05 ID:???
>>231
乙!
シンもメンタル面になんがあるけど、キラもメンタル弱いからなぁ。
色々あっても逃げず(ヤキン後は除く)に戦った事が逆に仇になっちゃた感じか。
悪女ラクス登場の予感がひしひしと感じるぜ。
233通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 00:05:09 ID:???
久し振りの投下乙
キラも最初は普通の人間だったんだよね。ラクスが次どうでるか
次のクローンを用意しますとか言い出さなきゃいいけどw
234通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 00:06:25 ID:???
中身氏GJ
しかし頑丈だなー黒グフwww
そうか、これが噂の美形装k(アンタッテヒトハー!
235通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 00:09:00 ID:???
コレはラクスを詰問したキラが消され(友愛されました)
236通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 00:53:59 ID:???
キラは自分のトラウマから目を背けているからな
しっかり向き合ったシンとの差が出た感じ
やっぱキラは一回挫折して一人で向き合う必要があると思う。
237通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 01:24:32 ID:???
>>236
ずぇーーーーーーーーーーったいに、ムリ!!!!!!!!!!
悪い事は言わん。ラクソ、アデラン、カゴリetc.もろとも、細胞の一片に至るまで
殺し尽くすべき
238通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 01:29:25 ID:???
だからどうして喰らい付いただけで顔が変形して二度と見れなくなるようになるほどでっかい釣り針をセットするんだ
239通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 02:16:06 ID:???
まあ237は放っておくとして……
正確に言えば目を背けるしかないんだよね、キラの場合は。
そもそもキラのトラウマって元をたどっていくと自分がスーパーコーディネイターだってことなわけで。
それと向き合うとどうしても自分がCEの戦争の全ての元凶だと考えるしかないんだろうな。
クルーゼの言ったように誰もが自分のようになりたいと願う、ある意味コーディネイターを生む温床。
そんなものと向き合っても出せる答えなんて自分の死しかないんだろうし。
だから必死に目を背けて人間の証明を続けてるんだ、と思うんだけどどうだろ?

……書いてて思ったけど、一番人間に絶望してるのはキラなのかもね。
FINAL+でも花を吹き飛ばすことは全く否定できなかったわけだし。
240通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 04:17:10 ID:???
絶望してるっつーか最初から信頼もクソもないって感じだがな
少なくともキラはヤマト夫妻とサイ達カレッジの友人がいるんだぞ
しかもサイとミリィなんか婚約者寝とったり、恋人の敵とお目目ウルウルしてても
仏のごとき寛容心でキラの友人で居続けたってのに
ラウやカナード、劾なんかがその出生故の苦労が早期に出て絶望ってのならわかるが
ヘリオ襲撃までのほほんと友人と親に囲まれて学生やってた奴が絶望なんかするなっつーの
あとみんながキラになりたいってのも設定見る限り怪しいぞ?
体力はナチュ以下学力はOSをスパゲティにするレベル。
GGくらいの人工天才ならいいけどキラレベルじゃだめでしょ
241通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 04:31:44 ID:???
まぁスーパーコーディネイターって
規格通りに作られた人間
の事だからな
その規格が最高値とかの設定ってあったっけ?
242通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 04:46:50 ID:???
キラは設計通りに全ての能力を高くされてるけど、
俗に言う天才には個々の能力で負けてもおかしくないんじゃないの?
最高のコーディネートが最強って事ではないと思ってるんだが…
243通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 07:50:41 ID:???
>>239
>そんなものと向き合っても出せる答えなんて自分の死しかないんだろうし。

それやって、(遺書とか見た)シンがどう思うか見てみたい
244通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 09:49:15 ID:???
>>241
ヒビキ博士の発言とかから考えうる最高のコーディネイトを施したんだろうとは推測できるが・・・
最高のコーディネイト=人間(ナチュラル)の限界以上とは思えんのよね
そうするとコーディネイトを100%発現できるスパコディは最も天才から遠い存在かもしれない
245通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 10:47:51 ID:???
意外と器用貧乏なんだな。スパコディって
246通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 11:31:16 ID:???
遺伝子の良い所だけ掛け合わせてつくられた、キラよりもチートなGGでさえ、オリンピック銀メダルだしな。
アストレイ含めれば、コーディネーターよりも凄いナチュラルも(全体から見れば少ないんだろうが)わりかし居るからな。
結局はナチュラルとコーディネーターの差って、才能と努力次第で結構簡単に埋まるものなんじゃね?
247通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 11:36:17 ID:???
コーディって端的に言うと、才能を持たされて生まれてくるだけだろ?
某自爆大好きっ子みたいに人外判定されてるわけでもないし
同じ道のナチュの天才には努力補正で勝てないし、才能に慢心すれば努力した凡才に負ける
ってくらいだろ、多分。
248通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 12:33:32 ID:???
スターゲイザーではコーディはナチュよりは技術習得が早いらしい
でも早いせいで経験が足りないから
ナチュより技術が薄っぺらい印象があるな
249通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 13:22:15 ID:???
>>224
GSC氏は難しいだろう。エピソード1終わった後で方向性に悩んだみたいだし、新作を幾つか書いてたけど
どれも気に入らなくて止めた感がある。単発でも良いと思うんだけどな
250通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 13:33:22 ID:???
>>249
「シン超ガンバレ」シリーズの続き読みたいなー
ちなみに、キラをのぞく部隊全滅の理由は97%アホ毛の誤射だと思う
ちなみに残り2%がアホ毛以外の誤射で、1%がその他の要因
251通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 14:29:58 ID:???
規制やら病気やらの問題でここしばらく来れず
最近になって戻ってきたら、職人さんが激増してたのとGSC氏がスランプ気味ってのに驚いた

クロスオーバー倉庫に未読のがたくさん溜まってるw 毎度更新してくれてる人、本当にありがとう
さあ一気に読むぞー!ワクワク
252通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 14:40:05 ID:???
>>249
エピソード2・銭ゲバシン・マユ生存・やさぐれシンのどれでもいいから続きが読みたいものだ
個人的にはロミナママンやミナ相手に信じられる仲間達と真っ向勝負開始の一番燃えるところで
止まってるやさぐれシンが気になるんだが
253通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 14:58:11 ID:???
>>222
せっかくだから俺はこの首領アスカを選ぶぜぇ!!
二時創作SS作品であんなに笑ったのは初めてだった。
254通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 15:07:03 ID:???
>>244
そりゃ、確実に発現することを目的とする技術に、最低な状態になる遺伝子とか、
あまりにも普通すぎるような遺伝子を試すようなバカは居ないと思うw

そんな遊びをしていたらスポンサー様が怒るだろうし。
255通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 15:15:25 ID:???
遺伝子なんてただの目安だ、その後の能力なんていくらでも変わる
現在進行形で俺屍プレイ中の俺には分かる…いい素質なのになんでうまく育たないかなぁこの子は!

>>252
マユスレも見てた俺としては、マユ生存のも気になるな
アスランもマユも黒いよー…ヒィィ
256通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 21:07:27 ID:???
このスレのシンたちが一同に会したらどうなるかな
やっぱり傭兵組は仲悪いんだろうか
257通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 21:08:58 ID:???
むしろ殺しにかかりそうなのも何名かいそうな気もする
258通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 21:19:15 ID:???
この野郎!ぶっ殺してやる!
ひゃぁ!自分殺しぃ!
259通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 21:37:41 ID:???
むしろこのスレの開発陣が新型機を共同開発したら…
260通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 21:38:25 ID:???
それぞれが自分の主張を通そうとして先に進まないに100首領
261通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 21:58:57 ID:???
全ての浪漫を強引に盛り込んだ究極のゲテモノが出来るに100ペリカ
262なんとなく:2009/07/26(日) 22:13:20 ID:???
前回までのあらすじ

ロケパン娘ってなんか響きエロくない?


15話

「こ、このデータは本当なのかい?」
「間違いない、確かな情報筋からだ」
ここはプラントの議長室 キラ・ヤマトはディアッカの持ってきた
極秘資料に目を通し驚愕していた

「こんな…こんなことって」
「言いたくは無いがプラント…いや、コーディネーターの出生率の低下の歯止めには」
その言葉にキラは首を横に振る
「いや、言いたい事はわかるし、手段なのも理解出来るけど、駄目だよ」
「やはり…そう思うか」
キラは静かにその持って来た資料を机の上に置いた その表紙には
『アスラン・ザラに関するコーディネート計画の全貌』と書かれていた
263なんとなく:2009/07/26(日) 22:14:59 ID:???
ところはかわってガルナハンの街中 ちょっとしたカフェの中
「へぇ、マユさんはお兄さんを探して歌いながら旅しているんですか」
「ええ、いろんな所で目立てばきっとお兄ちゃんも見てくれるだろうってYU−MAって名前で歌ってます」
前回の最後で出てきた謎のロケパン少女は あのマユ・アスカだった
チビーズを助けてくれたお礼としてNO5にコーヒーをご馳走になっている
「でも、大変なんじゃないんですか?」
「ええ、でもきっとこの街に兄はいる そんな気がするんです」
事実、その通りである 

「マユ…やっと、逢えたね」
「お兄ちゃん」
「マユ」
シンが全裸でマユを抱きしめる そしてうっとりとした表情でその胸にマユは身を委ねる
「もう、離れないよ」
「あっ」
そう言いシンはマユの唇を…


「きゃーきゃー やだー もーお兄ちゃんのH!!」
ドゴーン!!ドゴーン!!ドゴーン!!
「ぎゃにゃあああ!!」
勝手に妄想した挙句 勝手に恥ずかしがってロケットパンチをNO5に
何回も打ち込むマユを見てチビーズは思った
「「「大姉さま(アスラン)みたい」」」
264なんとなく:2009/07/26(日) 22:16:11 ID:???
その頃、似てると言われたアスランは…
「うーん うーん もうキラきゅん食べれない」
お腹を妊婦のようにぽっこりさせて苦しんでいた
「…なぁ、3、大姉さまは何言ってるんだ?」
「さぁ?でも原因はあれじゃないかしら NO4」
NO3の指差す先には大量のお菓子の空箱が
「何々?議長キラさんおまんじゅう?」
プラント議会の収入源の一つである観光お土産である
「ありったけのまんじゅうを買って食べたみたい」
「あほか・・・」
「うへへへ キラきゅんのおまんじゅうをふひひひ・・・」
「「きもっ!!」」

リーン…リーン…
議長室の電話のベルが鳴った アナログ音なのはただの趣味である
リーン…ガチャ…
「はい、プラント議長のキラ…ああ、カガリか」
それはオーブ元首のカガリ・ユラ・アスハからの電話だった
「え?首脳会談?経済面の協力強化の為に?連合の偉いさんが指名?」
ちょっとキラは連合の偉い人と言うのに嫌な響きを覚えた
「スケジュールに必ず入れろ?じゃないと経済制裁するかも?わかったよ…もう…」
電話が終わり、キラは思わずため息をついた
「キラ…災難だな」
「まったくだよ…今度はどんな嫌味を言われるか…はぁ」

その頃、キラ・ヤマトに災難を持って来た張本人 カガリは…
「あの、げん・・いや カガリ…なんで居酒屋で大事な電話してんの?」
「ん?それはだな、こんな所で大事な電話なんかしてると普通思わないだろ?」
「まぁ、確かにね」
普通の居酒屋だったらそうなのだろうが…

「ねぇ、今の聞いた?11ネエさん」
「うん、聞いた 聞いたよ12」
「早速、大姉さまに報告…」
ここは海鮮居酒屋デコ八 アスラン率いるODK48のオーブ拠点だったりして筒抜けだった
265なんとなく:2009/07/26(日) 22:17:18 ID:???
ガルナハンのアスカ芸能事務所 今日は久々にルナマリアも長期の出張から帰ってきていた
「やぁやぁ、ルナマリア君、お疲れ様」
「いやぁ、それ程でも」
流石に火星まで出張と言う事で半年以上の航海は覚悟していたルナマリアだったが…

「俺の前には何人たりとも走らせねぇ!!」

暴走したアーサーさんの神技術によってたった1ヶ月で地球〜火星間を往復してきた
「じゃあ火星のベタ 購入してきたモノを見せてもらおうか」
「はい 社長」
ひじょうにニコニコした首領だがこの後、この笑みは凍りつく事になる
「これです 社長!!」
バッと被せていた白い布をルナマリアが自信満々に剥ぐ
そしてそこに現れた物体にみんなの目が点になった
「これが火星のベタです どうですか社長?」
その問いに首領は答えない 固まったままだ
頭に?と言う疑問符を浮かべるルナマリア
なんとか硬直から回復したメイリンがルナマリアがやっと口を開いた
「お・・・お姉ちゃん それ、火星のベタじゃない」

それは金色の体をしていた
まるいフォルムだった
無人機だった
大体、人間よりも大きいサイズ
何よりも火星産じゃない

「「「「それ、木星ト○ゲ!!」」」」

社員一同の突っ込みにルナマリアは一度間違って購入した木星○カゲを見て…
「てへっ やっちゃた☆」
「「「「やっちゃた☆ じゃねーーー!!」」」」
ルナマリアの減給が決まった瞬間であった

そんな時だった事務所のチャイムを鳴らす音が聞こえてきたのは…

                      次回に続く方向でお願いします
266なんとなく:2009/07/26(日) 22:19:03 ID:???
今回はちょっと短いけどここまで

次回、ついに再開する兄妹と・・・あいつ

 
267通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 22:25:30 ID:???
乙!
しょっぱなから何言ってんですかww
でも……良かった。 マユがまともだ。 ま と も だ。(大切な事なのでry)
268通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 22:36:43 ID:???
GJです。
金色のまるいフォルムのあれがあるってことは黒尽くめのロリコンラーメン屋もいつか出てきてしまうのか?
269通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 22:40:04 ID:???
首領キターー!まずはGJ!

このマユからは、おるすばんスレの臭いがするぜw
搾り取られる前に首領逃げて〜!w

てか、ナデシコ好きには嬉しいが、バッタ拾って来ちゃルナよw
次回もwktkしてお待ちしております
270通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 22:42:17 ID:???
首領キテター。GJ
いつぞやの火星大戦がついに現実にw

このマユが次回どんな反応をするのか……いや、むしろ首領がどう受け止めるかかw
271通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 22:42:42 ID:???
誤:拾って来ちゃルナよ

正:拾って来ちゃダメだろルナよ


慌てて、こんがらがってしまったor2
272通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 23:16:37 ID:KrJvtPT/
種死今見てんだけど、これ主人公アスランでいいじゃんもう。
273通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 23:19:45 ID:???
>>271
スレタイ読んでから言え
274通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 23:29:43 ID:???
>>272
アスラン視点の漫画あるからそれ読めば?

後、スレタイ見直してお帰り下さい
275通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 23:31:03 ID:???

ルナマリアが本格的に駄目な子になってるw
276通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 23:42:35 ID:???
うん、マユまともだね。まともだといったらまともなんだ。
ルナはホントダメだなぁ……次は何を失敗するのか。
>>274
藪蛇かもだがあれはジエッジまで含めるとシンの描写の方が力入ってる気が(ry
277通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 23:48:37 ID:???
YU−MA加入と入れ替わりで厄介払いされて、ODK48の端女に…
278通常の名無しさんの3倍:2009/07/26(日) 23:57:09 ID:KrJvtPT/
>>274
漫画もクソも、アニメの方実際シン殆ど出てこねーじゃんw
279通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 00:11:08 ID:???
知るか、死ね
280通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 00:12:18 ID:???
ageで書くのに釣られるとはな
281通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 00:23:11 ID:???
よーし、パパ空気なんて読まずに投下しちゃうぞ! 
>>256>>259見たら、ふと頭に浮かんだ。 職人さん方ごめんなさい。

「合体変形!」  「核融合!」  「インパルスシステム!」  「プランA(ボソッ」  「最強のMS!」 「で、でかい剣とか……」
「元祖はプラント製だ!」  「ハードは連合製が最高だよ!」 「ジオン最強!」 「技術レベルならオーブだな!」 「いっそ手作り!」
 
某所居酒屋planAfro
今にも掴み合いの喧嘩が起きそうな雰囲気の大広間から少し離れたカウンターに複数の男達がいた。
その男達は僅かな年齢容姿の差異はあれど皆、黒髪赤目で同じ声。

「最近景気はどうよ?」
「ぼちぼちかな? 新型機も配備されそうだし、良い感じだ」
「お前らの所は良いよなぁ。 スポンサーが付いてるんだから。 このご時勢、うちみたいな独立系はつらいよ……」
「ふざけんな! 相棒とスポンサーの間で板挟みになる気持ちが分かってたまるか!」 
「そうだ! 俺なんて何かあると誘拐されるんだぞ! 出先のホテルで悪い事も出来ないんだぞ!」
「そりゃ、悪さするからだろ?」
「嫁のいるお前等に言われたかねえ……。 爆乳の年下と未亡人、戦友のアホ毛と乳繰り合ってるくせに……」
「「はぁ? 何言ってんだ? ムチムチ19歳にフラグ立てたまま、元恋人に手を出す奴に言われたくねえ!」」
(俺はどこの世界でも自分の事については鈍いのか)
カウンターにたつアフロがコップを磨きながら心中で思う。
「オヤジぃ酒追加!」 「全然足らない!」 「いっそ樽で持って来い!」
「嫁? それより娘だろ! うちのステラが可愛くてな……」
「それより妹だ! うちのミユより可愛い妹なんてマユぐらいだ!」
「俺のクローンなんだが、エルフって子が結構……」
「「「既婚者共乙」」」
282通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 00:40:06 ID:???
>>277
よりにもよってYU―MAとは……一文字違えば近親相姦すら可能ななま(肉壊にされました続きは命のいらない方がなんとかして下さい
283通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 01:52:09 ID:???
そして今現在の状況はUMA…(一瞬にして焼かれ、燃え尽きた何かのカスしか残っていない
284通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 02:46:13 ID:???
>>281
GJww
これ見て思ったんだが、このスレのシンってそれぞれどんな特徴あったっけ?
表にしてみたら面白そうww
285通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 08:00:44 ID:???
>>281
マルキオ一党と戦う運命の子供ことジオンの跡取りを忘れて…アレ?チョウナンノデコガナンカアデラン?
286通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 12:01:30 ID:???
>>281
やさぐれシンがいたら、「けっ! どいつもこいつも何うかれてんだか……」と
一人だけすみっこでちびちび飲んでるんだろうなw
287通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 13:55:06 ID:???
wikiの更新速すぎだろwww
288通常の名無しさんの3倍:2009/07/27(月) 17:23:34 ID:???
>なんとなく氏
ちょっとお尋ねしますが、居酒屋から電話かけてたカガリに
同席してたのは誰なんでしょう?
種死アフターでキララクアスの三人以外にタメ口きく相手が思いつかないんですが…
まあここの場合ユウナが生きててもあまり驚きませんが。
289なんとなく:2009/07/27(月) 20:15:40 ID:???
>288のご質問にお答えします

アンサー ため口きいてるのはユウナ 次回でユウナやマユやレイが生きている理由が明らかになるよ
 
290通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 00:04:17 ID:???
なんと…そういやミーアも「首なしパイロットスーツ」などというナニカに
現世に送り返されたとか言ってたな。何か関係あるんだろうか…
291通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 00:24:38 ID:???
首無しパイスーの発言から見るに、嫁補正の修正じゃないか?
あれって多分種で死んだムウだろうし

まぁ、首領世界ならどんな理由で何が起こってももう驚かないw
292通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 00:34:34 ID:Q0C1VE+J
>>291
雷帝と同じ名を持つリアル首チョンパな子がデスね
あ、ハサミ持った自称戦場ジャーナリストg(ry
293通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 00:36:52 ID:???
トール…

あれだけ回想シーンに出番あったってのに。
中身グロ画像だったけど。
294通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 07:11:34 ID:???
そろそろ嫁補正に対して努力と根性と執念を超えた怒り以外の
地味な犠牲無くして勝利無しのシンちゃんが見たい。
もちろん、姐御のオパーイに連敗記録更新中の
295通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 07:17:19 ID:???
友人と酒を飲みながらスペディ後のシンの話をしたら盛り上がり酔いつぶれて朝になったら

ターミナル入り

内偵でドリームクラブ的衣装のメイドとしてロゴス残党の屋敷に潜入

と言う怪文書と女装シンとコルネオ(FF7)らしきイラストが残されていた。
296通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 07:30:19 ID:???
>>295
シンの女装か・・・中の人補正で違和感ないなw

そういや、あっちのルナはドリル好きだったから
是非ともプランA改良に意見をもr(ry
297通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 08:13:51 ID:???
ドリル…傭兵氏の白衣が気になってしょうがない
298通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 09:01:00 ID:???
女装して屋敷(邸宅)に潜入する、というとですね……いえ何でもありません。
299通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 09:46:31 ID:???
女装シン「問題ナッシングですわ」
300通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 10:41:40 ID:???
>>295
スクワットをするシンの姿を幻視した
301通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 12:31:32 ID:???
>>299
原典より先に某ツクールRPGを思い出した俺は二次に毒されすぎているようだ
302小話 ◆9NrLsQ6LEU :2009/07/28(火) 13:04:51 ID:???
目覚ましが鳴っている。ベッドの中から手を伸ばして止め、再び眠りにつこうとするシンの耳に、可愛らしい声が飛び込んでくる。
「お兄ちゃん、起きて。学校に遅れちゃうよ」
「う〜ん、マユ〜もうちょっとだけ寝かせて〜」
「駄目だよー、もう朝ご飯食べる時間が無くなるよ〜」
体を揺さぶるマユを無視して寝坊を決め込むシンの耳に新たな声が飛び込んでくる。
「あー、駄目駄目マユちゃん。こうした方が早いって」
声と同時に布団が引っぺがされ、有無を言わさずベッドから蹴りだされるシン、ベッドと壁の間に蹴り落とされて、頭をぶつけたシンが怒鳴る。
「なにしやがるルナ、危うく永眠するとこだったわ!」
「シンが何時までも起きてこないのが悪いんでしょ。さっさと着替えて降りてきてよ、ミユちゃんとマユちゃんはもうテーブルに着いてるんだから」
怒るシンに平然と返すルナマリア。
「ったく、何でルナが朝から家に居るんだよ」
「小母様達から旅行に行くからお願いねって、頼まれたからに決まってるでしょ」
上から見下ろすルナマリアがフンッとばかりに腰に手を当て踏ん反り返るのを、下から見上げるシン。
「ところでルナ、今日は黒か」
?顔を浮かべるルナマリアがシンの視線を追うと、顔を真っ赤にして慌ててミニスカートの裾を押さえる。
「記憶を失えー!!」
「ぎゃあああー!!」
一階に下りて来ていたマユがシンの悲鳴に吃驚して振り返るが、台所からミユが出てきて呆れた口調で洩らす。
「仲良いよね、あいかわらず」
「あれは、仲良いって言うのかな?」
額に汗を浮かべながら答えるマユに、玄関が開いて別の声が掛かる。
「良いと思うよ、ちっちゃい頃から変わんないもの」
「「あ、メイリンお姉ちゃん」」
こちらを振り返りながら綺麗なユニゾンで答えてくる二人に笑顔を向けながら、視線を階段に向けるとルナマリアがドスドスと足音を立てながら降りてくる所だった。

その後は慌しい朝食風景が過ぎ去り、5人で登校となったが、朝の事を根に持ったのか学園に着くまでシンはブツブツと文句を言っていた。
「じゃあお兄ちゃん、マユ達は行くね」
マユとミユは中等部の生徒なので校舎は別である、大きく手を振ってから自分の校舎へ向かって走り出す二人を見送るシン達。
「相変わらず、仲良いよね。シン君達」
「あっフレイ先輩」
声を掛けてきたのは赤毛の美少女だ、3年生であるフレイ・アルスターである。ちなみに彼女は昨年の生徒会長であり、今でも学園生徒から大公妃殿下と呼ばれて慕われている。
「じゃあ教室に遅れないようにね」
さわやかな微笑とともに去っていくフレイ。
「は〜、素敵よね大公様。憧れるわー」
「はっ、無理無理ルナじゃ、あの色気は出ないって」
再び喧嘩を始める二人にメイリンは先に行くことを告げて1年の教室へ歩いていった。
303小話 ◆9NrLsQ6LEU :2009/07/28(火) 13:05:42 ID:???
シン達が2年の教室に着くとステラ・ルーシェが眠そうにしていた。
「お早うステラ、なんだか眠そうだな」
「うぇ〜い、ステラ眠い。昨夜遅くまでアウル達が寝かせてくれなかった」
「ブフーっ!!」
ステラの告白に隣の席にいたアウル・ニーダが飲んでいた三角パックを盛大に吹いた。
「この馬鹿、何言ってんだよ。昨夜はあれだろ、バスカッてたんだろが!」
ステラ、アウルと3年のスティング・オークレーはバスカッシュ(MSを使ったバスケ)でファントムペインという名前のチームを組んでいる。慌てるアウルにステラは面倒くさそうに答える。
「アウル五月蝿い〜」
「お前が主語抜いて喋るからだろうがー!」
血管が切れそうな勢いで怒鳴るアウルにシンは呆れる。
「確かに朝から五月蝿いよな」
「んだよ、シンまで。あ、言っとくけどな、来週の試合は俺らが勝たせてもらうからよ」
「ほう、俺達ミネルバに勝てると思っているのか」
アウルの言葉に答えるのは今教室に入ってきたレイ・ザ・バレルである。シン、レイ、ルナマリアの3人もミネルバというチームを組んでいるのだ。
そんな話をしていると担任であるロミナ・アマルフィが教室に入ってきた。
「は〜い、みんな〜席について下さい」
ロミナが言うが教室は騒がしいままだ、何度か声を上げるが収まらない。
「みんな〜席に着かないと、『ピー』を『バキュン』して『ドドド』に『バゴーン』しちゃいますよ〜」
放送禁止用語連発でおっとりと言うロミナだが、そのにこやかな微笑みの中で目だけが笑っていない。一斉に静まり返る教室にロミナの声だけが木霊する。
「じゃあ転校生を紹介しま〜す」
教室に入ってきたのは黒髪、赤目の美少女である。
「名前はエルフです、ちなみにそこのシン・アスカとは従兄弟なんでよろしく!」
「げっ、エルフ!」
これはルナである、なぜか二人は反発する。同属嫌悪と言う奴だろうか。

お昼休みに学食でシン、レイ、ルナそれにエルフを交えて昼食を取っていると生徒会室からシンを呼び出す放送が流れた。
「ちわーす、シン・アスカお呼びによって参上しましたー」
「遅いですわ!」
生徒会室の正面に陣取った金髪の女の子が、生徒会長である2年生のアズラエル女史である、通称はお嬢。それもそのはず彼女は正真正銘、財閥のお嬢様である。
「私が呼んだら3秒以内に前に来るのは当然でしょう」
「無茶言うな、ところで何か用か」
もっともシンにとってはアズラエルの名前も威力を現さないのだが
「べっ別に用という訳では無いのですけど、えっと。そう、シン彼方また隣の学校の生徒と揉め事を起こしたそうですわね。
それを注意しようと思ったのです。けっして彼方が怪我でもしていないか心配した訳では有りません。ええ、有りませんとも」
心配してんだか、してないんだか良く分からないお説教でこの日の昼休みは潰れた。
ちなみにお嬢様には禁句がある。けっして絶壁とかまな板とかペッタンコとかエグレとか言ってはいけない。

放課後、帰宅しようとしたシンの後ろから肩を掴む男が居た、振り返ると3年のハイネ・ヴェステンフルスである。
「ようシン、丁度いいとこで会った。今日は顔出してけよ」
ハイネは軽音部の部長である、殆んど拉致同然に引っ張っていかれた音楽準備室には軽音部の部員であるコニール・アルメタとミーア・キャンベル
そしてなぜか新聞部の突撃記者と異名を取るしっぽ(ポニーテールで取材に走り回る姿からつけられたあだ名)が居た。
「あれーシンじゃないっすか? シンも軽音部でしたっけ?」
「違うよ、なんか知らないけどハイネが俺にベースやれって五月蝿いんだ」
「シンのベースならあたしらも演奏やりやすいからさ、偶に助っ人で頼むんだ」
ふーんとしっぽが何かニヤニヤしながらコニールを見る。
「何だよ」
「何でもないっすよ」
304小話 ◆9NrLsQ6LEU :2009/07/28(火) 13:06:35 ID:???
文化祭での協力を約束して帰路に着いたシンが校舎を出ようとした所でまた声が掛かる。
「あー! 丁度いい所にシン坊がいた」
「げっ! リーカ姉さん」
リーカ・シェダーはいわゆる近所のガキ大将だった人物である、それが今年、保険医として赴任してきたのだ。
「お願いシン坊、手伝って、ねっ」
ウインクしながらお願いとか言っているものの、命令みたいな物である。なにしろ断れば後が怖い、シンは荷物運びの手伝いをする事になった。
「なんで、あんな大量に荷物があるんだよ」
「いーじゃない、シン坊体力あるんだから。有り余って無駄弾に使うところを有効利用してあげたんだから、感謝しなさい」
「無駄弾ってなんだー!?」
「女の口から言わせる気? あ、それともそっちの方が好みとか」
カラカラと笑うリーカに、せめて家まで車で送っていけと言うが教師が一生徒を贔屓は出来ないと断られた、じゃあその一生徒をこき使うのは良いのかと反論するが口で勝てる訳無いのである。
リーカはこれから政経教師のアイリーン・カナーバと呑みに行くとシンを置いて帰ってしまった。
ようやっと家路に着くシンの携帯電話に着信があり、メールを読むとマユからであった。
『帰りに牛乳買ってきて』
絵文字もデコメも無い必要最低限の文章に軽く落ち込むシンだが、さらに着信がある。今度はミユからだ。
『ついでにアイスも』
さらに落ち込むシン、いや『お願い』とか『ハート』が付いてれば俄然やる気も上がるのに、反抗期かな、とかどうでも良い事を考えつつ買出しにいくシン。
すっかり妹達のパシリである、これで他の生徒からは一目置かれているとは思えない。
その後も栗色の髪をした少女のパスケースを拾ったり、(クレハと書いてある)
黒髪のちっちゃい子が迷子になっていたので手を引いていると190cmを超える女の人にアイアンクローで持ち上げられたりとかしながら漸く家にたどり着く。
「ただいま〜」
「お帰りなさい、お兄ちゃん」
「今、ルナお姉ちゃんが、シチュー作ってくれてるよ」
迎えてくれる家族の声がとても温かかった。んが!
「ちょっと何でカレー粉入れようとするの! 今日はシチューだって言ったでしょ!」
「うっさいな! あたしはカレーのが好きなの!」
「も〜どっちでも良いよ〜」
台所から聞こえてくるルナ、エルフ、メイリンの声に涙が出てくるシンだった。彼の一日はまだ終らない。

ちなみに
キラ、成績優秀だが引きこもり「学校行きたくない、行かせないで」
ラクス、生徒会長選挙で敗北、捲土重来を期すでもあんた3年ですよ「私は学園のもの、学園は私のもの」
凸、キラの引きこもりを何とかしようと説得するが、逆に説得されたりする。「キラー!」
カガリ、風紀委員長「喧嘩するな、我が校の理念を忘れたか!」とか言うが一番喧嘩っ早いのは彼女だ
ドム三人衆、今時、長ランと長いスカート装備のダブりの不良「ジェットストリームアターック!」
デュランダル、理事長。タリア、校長。アーサー、学年主任
アビー、放送部2年(メイリンは放送部の1年)ヨウラン、ヴィーノ、機械科2年
305小話 ◆9NrLsQ6LEU :2009/07/28(火) 13:11:09 ID:???
ども小話です
お久しぶりの方ご無沙汰しております、初めての方こんにちは
続きは無い一発物でございます
なんとなく逆シンのキャラ総出で、ギャルゲ調の話を考えたらこうなりました
でもエミュ子始め出せなかった人が沢山いますね
書きたくなって書いたから、誰かに読んでもらいたいので投下しました
今は反省しております、ご免なさい。でも後悔はしていない
そして職人各氏に多大なる感謝と心からの謝辞を送ります
ではまた何時か

《あんな、発言を見逃すとでも》
へ? あ、あなたさまはー! お、おゆるs………(返事が無い只の屍のようだ)
306通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 14:12:04 ID:???
GJ!往年の名スレ
「新キャラ(種死初出、の意)だけでDESTINY学園開校」
を思い出したよ。
ガガガの方もいつも楽しみにしてるけど、こっちも機が熟したらまた続きを…
307通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 14:26:29 ID:???
投下乙
しかしできれば、最初の黒ロミナママンの話の続きが見たいです
欝でサスペンスな話好きなもんで
308通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 15:15:41 ID:???
エミュ:永遠の生徒会長を目論んだラクスがキラや下僕に開発させたアンドロイド
 豊富な内蔵火器を持ち気にくわないと主だろうとビーム兵器で焦がしてしまう
309通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 15:35:38 ID:???
>>305
ハ行には特別に「盲腸」「ボクシング部」の属性付加で青春マエストロ風のキャラになる権利をあげる
310通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 15:45:46 ID:???
>>309
タッチかよ!
311通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 16:33:12 ID:???
エミュ子はアンバサのあきカンでグフクラッシャーはトマトジュースのあきカンだと思う
312通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 16:52:41 ID:???
つまりシンがオーナーになると。
…待て、このスレのシンが搭乗した機体全部か!?
下手すりゃシンたちが顔合わせたとき以上の惨事になりかねんぞ
313通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 17:15:01 ID:???
キラ「まあみんな最後は僕のものなんだけどねw」
314通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 17:23:59 ID:???
エミュ子から弾き出されて犬神家なGSC氏第二部Ver.乙w
315通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 17:26:43 ID:???
>>313
凸と電波ピンクやるから、安心してNEET生活に戻れ
316通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 17:31:33 ID:???
練乳コーヒー(金)の天はある
317通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 17:35:07 ID:???
>>313
むしろ全力で殺しにかかるのが大半かと
あ、言ってるうちになんかフル武装で・・・
318通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 17:45:23 ID:???
キラのは球団応援仕様缶のホームランフリーダムだな
319通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 17:50:47 ID:???
>>316
練乳はあまちゅでリアルゴールドが天だろ
320通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 18:41:44 ID:???
みなたま「ソキウス〜、(かき氷に)練乳もう少しかけて〜」

練乳と言えば!た、他意はないぞ?
321通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 19:17:04 ID:???
どぴゅどぴゅぴゅ
322通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 20:53:29 ID:???
ニコニコ動画にある「永遠の孤独」聞いてたら、なんだかマジでこのスレのシンのテーマみたいだ思った。
つーわけで、なんか逆シンスレのテーマソングになりそうなものはある?
323通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 21:44:30 ID:???
>>322
doaの英雄かな。
歯を食いしばって思い切り守り抜け
転んでも良いよ、また立ち上がれば良い。 ただそれだけ出来れば英雄さ。
辺りがすげぇ好きだ。

後、逆シンスレとしては
男なら誰かの為に強くなれ
女もそうさ。 見てるだけじゃはじまらない
辺りも……ほら、誰とは言わないけど該当者がたくs
324通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 21:54:29 ID:???
ウルトラマンネクサスのオープニングのあれか。
確かに合ってるな。
325通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 21:56:33 ID:???
アレは良い曲だ。だが、このスレに見てるだけで済ます女史はおるまいてw

後は、魂狩が運命Uにしっくりくるね、的な話題もだいぶ昔にあったな
326通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 21:57:20 ID:???
一作品だけ『もってけセーラー服』だろうが『ナイトオブファイヤー』だろうがソウルの『奇妙な果実』だろうが
サブちゃんの『祭り』だろうがどっかの原住民の謎音楽だろうがなんでも合いそうなのがあるんだが…どうすればいい?
どの作品とは言わないが…
327通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 22:11:10 ID:???
北斗の拳2の主題歌だった『TOUGH BOY』に一票。
328通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 23:04:14 ID:???
仮面ライダーBLACKRXの運命の戦士もなかなかいいぜ
あとJAMproject枠で牙狼〜sever in the darkや守護神〜the Guardianなんかもおすすめ
329通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 23:11:56 ID:???
小話氏GJ
でも・・・エルフは年下だからいいのに!年下だからいいのに!(血涙)
330通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 23:12:22 ID:???
truth
未来への咆哮
あと一部のネタは、勝手にしやがれ
331通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 23:17:43 ID:???
>>330
争奪戦が起こる度にBGMに勝手にしやがれなんか流したらシンが大変な事に…
332通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 23:19:48 ID:???
個人的には英雄よりも青い果実の方が
333通常の名無しさんの3倍:2009/07/28(火) 23:54:20 ID:???
Primal Innocence(シンのキャラソン)を忘れちゃダメだろ。さすがに合うね!
あとはすばらしき新世界(ナムカプOP)とか、戦友よ(ディスガイア挿入歌)とか
動画しか見たことないから曲名は知らんが、シンアスカ・主役って何だの曲も(動画さえ見なけりゃ)いいと思う。

あと超頑張れの銭ゲバシンにはジンギスカン(日本語版)、
首領アスカにはWhite Tiger(ディスガイア2・アクターレのテーマ)の「アクターレ」を「シン(首領)アスカ」にしたので是非。
334通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 00:23:55 ID:???
電王のaction-zeroも中々いい感じかと。あと人数足りないけど誰がためにも割と合うような。

しかしまあ、ホント今時珍しいよな、ここまでヒーローソングが似合うキャラってのもw
キャラソンもヒーローソング以外の何物でもなかったもんなぁ・・・他のキャラソンはオサレだったりポエミィだったりすると言うのにw

>>322
なんか、「素晴らしいよシン最高だよシンは、こんな、こんな………思いっきり闘ってみたかったんだよ僕はぁ、こぉんな風にさぁ!」
と全力の☆ボイスかつすごくいい笑顔でシンところころしあうキラを想像したんだがw
335通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 00:30:47 ID:???
ブラスレイターの後期OP、unripe hero(栗の子)とか
テッカマンブレードのマスカレードとかも良いぞ?

GSCならレスキューフォースのSTORYやThe Life(共にcamino)なんかが合うと思う
336通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 01:03:58 ID:???
つ「魂の慟哭」
ゲームは……まあ微妙な出来で、しかも主人公の中の人が同じだとか、色んな意味で呪われてるシロモノだけどさ
でもBGMだけは最高だと思うんだよマジで
337通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 01:40:22 ID:???
>>336
ストーリー以外は最高な作品だと思うなロスチャは
ぶちゃけおまけのドラマCDのほうが面白いし
338通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 01:48:33 ID:???
なんとなく氏のシンはマツケンサンバ
異論は認めない
339通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 02:22:46 ID:???
>>338
マツケンサンバではなくムラケンサンバだな
340通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 10:06:28 ID:???
「未来への咆哮」は駄目ディスカー

・・・・・・・・・・ラクスやキラがBETAのごとく何千何万と湧き出る様を
想像してしまった・・・・・・・・・
341通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 12:34:29 ID:???
なるけみちこ、麻生かほり コンビの Resistance Line
342通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 14:16:51 ID:???
>>337
CMムービーで
「今ならろすちゃにLOST CHILDの本編がついてくる」
って冗談ぽく言ってたのが本当になってたもんな。
ちなみに格ゲープロジェクトケルベルスが展開中です。
公式ページもあるので一度見てね。
343通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 19:32:31 ID:???
>>322
シン・アスカMAD 「永遠の孤独」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3363321

本当にあったしwwwwwwwwww
344通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 19:54:11 ID:???
ホントにあったのかよwww

妹殺しとステラ殺し(も同然の奴)が子安繋がりだな
345通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 20:17:05 ID:???
しかしスパロボで絡んだのはシスコン子安ではなかったか
346傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 21:27:53 ID:???
オーブ首長国連邦改め、正統オーブ国首都、ニューウズミ。
形骸化した首長制からアスハによる専制性への移行に伴い、遷都された都市。
プラントとの綿密な、見ようによっては癒着とも言える連携の結果、都市の三割を占める巨大な基地にタケミナカタ級陸艦五隻、
配備された総機動兵器数三万超と、過剰なまでの防衛戦力を抱えた都市でもある。。
その煌びやかな市街の中央に位置する余りにも豪華な政庁の最上階の執務室で、落ち着き無くディスプレイと向き合っている女。
正統オーブ終身代表、カガリ・ユラ・アスハ。
歴代オーブ頭首の中でも、国民支持率99.89パーセントを誇る最高の君主である、とオーブ、プラントの教科書に記されている彼女は今、ディスプレイに表示された
数値と呻きを上げながら戦っていた。
「……なんで毎回あいつ等はこんな事をするんだ……私たちは何もしていないのに……」
ぶつぶつと呟きながら彼女が眺める数字―オーブの真っ赤に染まった経済状況。
クライン政権下のプラントによる第二次Nジャマー投下より数日後、突如として地球連合から通達された経済封鎖が原因だった。
少なくとも彼女の記憶では、プラントはともかく自分達は地球の諸国家に対し何もしていない、となっている。
投下後、被害が出始めた辺りでの自分の発言の内容は、彼女の脳内から綺麗さっぱり消え去っていた。
と、自動ドアとなっている執務室の扉が開き、廊下から侍女が書簡を携えて執務室へと入ってきた。
「カガリ様。アスラン様の意識が回復されたと、プラントから連絡が入りました」
「何!? 本当だな!」
侍女の言葉から半秒も置かずに叫ぶカガリ。
執務と相対していたときの倦怠感はまとめて吹き飛び、尻尾が付いていればぶんぶんと振っているだろう程に満面の笑みを浮かべている。
そのまま椅子から立ち上がり、あっと言う間に執務室から飛び出していく。
後ろで溜息をついている侍女には気がつくはずも無く、
数字の他に陳情や要望などが表示されていたディスプレイの電源は、とうに落とされていた。
347傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 21:28:54 ID:???
「艦長、あと150でアルテミスとの安全交信可能域に入ります。指示を」
絶え間なく更新される画面を眺め、手を動かしていたオペーレーターが椅子から半身を乗り出して言った。
プラント領空離脱より既に十四時間が経過しているが、交代制ゆえかその顔に疲れは見られない。
「そうか……よし、可能域に入り次第通信を開いてくれ。閣下に報告を行う」
そう指示し、制帽を被りなおすケーニヒの顔と声にも疲れは見られなかった。
横に立つ大尉も微動だにしない。
ただ毅然と前方を睨みつけけながら、口を開く。
「艦長、報告が終り次第休憩なされてはいかがですか?」
「大丈夫だ、大尉。私を誰だと思っている? この艦の艦長の私が職務を放り出して眠る訳には行かないだろう?」
むしろ君こそ休んだらどうだ? と続けるケーニヒ。
「いえ、私もこの艦の副長でありますので。艦長がお休みにならない以上、部下の私が休む訳には参りません」
きっぱりと言い、前を向く大尉。
こっそりと聞いていた砲手が、この艦に配属されて以来何度と無く見てきたやりとりに呆れたように溜息をついた。
「艦長、交信可能域に入りました。回線を開きます」
やり取りを聞いていなかったのか、オペレーターが冷静な声で言う。
ケーニヒの頷きの直後、ケーニヒの手元のディスプレイにウィンドウが開く。
『おお、十日と二十一時間ぶりだな、中佐』
映像が安定したウィンドウに現れた男が、労う様に喋りだす。
「ええ、御久しぶりというべきでしょうか、ガルシア閣下」
『やめてくれ。閣下と呼ばれるほど私は偉くない』
生真面目に言うケーニヒに、口の端に苦笑を滲ませるガルシア。
笑みとともに、目の下に焼き付いた隈が歪む。
『冗談はここまでにしよう。中佐、例のものは回収できたのかね?』
「ええ、KYゲノムユニットは回収できましたし、不可能と判断した物は抹消しました」
『それは結構。本国も大喜びだろう……もう一つだが、レッドアイの任務はどうかね?』
348傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 21:30:49 ID:???
「そちらについても上々です。詳しくは帰還時に報告しますが……矢張り上層部の読みが当たりました」
無感情のまま、事実を事実として伝えるケーニヒ。
その内容にガルシアの眉が歪む。
良いとは言えない顔色が更に暗くなった。
『よし、よくわかった……交信域に入ったと言うことは、あと一時間ほどだな? エスコートを出しておいた。そろそろ着くだろう……
本当にご苦労だった、終わり次第ゆっくりと休養したまえ』
「お気遣い感謝します、閣下……また痩せましたな。流石に睡眠二時間半はどうかと」
『やるべきことは山ほどある。おちおち寝ていられんさ』
ガルシアとケーニヒが全く同質の笑みを浮かべ、ウィンドウが閉じる。
その笑みを消したケーニヒが椅子から立ち上がり、指示を飛ばす。
「あと少しとは言え、帰還するまでが任務だ。最後まで気を抜かずに行くぞ」
艦橋に響いた声に、各部署から返礼が続く。
いつの間にか、デメテルの左右を固めるようにMSより一回りほど大きい流線型の影が二つ現れていた。
349傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 21:31:55 ID:???
所変わってデメテル内、ミーティングルーム。
壁に設置されたスクリーンに依頼の詳細が次々と表示されている。
「……以上のように、今回の任務では専用の機体が用意されているとの事です」
一通りの説明を終え、アビーが息を吐く。
「成る程な……じゃあ弾薬費とかもあっち持ちってことか」
スクリーンの正面で食い入るように眺めていたシンが安堵したように呟く。
「そうなりますね。但し幾つか条件があるようで……」
「条件?」
「ええ、現在の段階で提示されているものでは専用服の着用、騎士長の指揮下につくこと……あと、パイロットはシン一人だけだそうです」
「待て、最初のと二番目はわかるけど俺一人ってどういうことだ?」
条件に驚いたシンが頭の上に疑問符を浮かべて言う。
それに合わせる様に、シンの隣に座っていた壮年の男が口を開いた。
「おいおい、じゃあ俺の出番無しか?」
「……ファッターフ、自重して下さい。貴方の砲撃は確かに百発百中ですがそれだけ弾薬費も増えるんです」
それに今回は護衛です。砲撃援護は余り必要ではないかと、と締めたアビーにファッターフが口を噤んだ。
隆々とした肩が下がり、浅黒い肌に浮かび上がった隈が更に深くなったように見える。
「貴方とコニール、それにシェフィールドで合流する予定の何人かは市民の整理等にあたることになりますね」
「……まあ、さっき山ほど撃てたからいいけどな」
さっき―メンデル襲撃。
目標の奪取の為のモビルスーツによる援護砲撃を担当していた男は、そう言って笑った。
その為にメンデル周辺で二日ほど不眠不休で待機していた為にできた隈が、吊り上った表情筋と共に歪む。

「……お取り込み中失礼します。レッドアイ、艦長からの連絡です」
ファッターフの笑い声に紛れてシンの背後に現れていた女性仕官が、音も無くシンの肩を叩いた。
ぎょっと後ろを振り向いたシンの表情―仕事のときの仏頂面ではなく、実年齢よりもいささか幼い―に、女性仕官の顔が少しばかり綻んだ。
「レッドアイ、貴方方とジュール氏たちはアルテミス到着後、残念ながらすぐに乗り換えてアメノミハシラに向かうことになります」
―アルテミスにももうじき到着しますので。移動の準備をお願いします―その綻んだ顔のまま、ケーニヒからの支持を告げる女性仕官。

350傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 21:33:23 ID:???

光波防御帯を展開したアルテミスから少し離れた場所に、機体の具合を確かめるように各部のスラスターをふかすモビルスーツ達の姿があった。
ジンにザクファントム、ムラサメなど、所属する勢力はてんでバラバラだったが、一様に白く塗装されている。
周囲には同じように白い塗装が施されていただろう残骸が漂っていた。
カメラガードに罅が入ったゲイツRの頭部が、ふよふよと流れていく。
その頭部が無傷のムラサメに接触した瞬間、宇宙空間に光がはしった。
光―スラスター光。
白いモビルスーツ達とは別の方向から現れたそれは、有機的な軌跡を描きながらモビルスーツ達に迫る。
それを認識し、計五機の白いモビルスーツ達は一斉に動く。
連携が充分にとれた回避運動。
まるでプログラムされたような―実際、モビルスーツ達のコクピットに人影はない。
自動操縦のままに回避を行うモビルスーツの一機――ジンハイマニューバに狙いを定めたのか、青白い尾を曳きながらそれは肉薄した。
青く塗装された流線型の樽に砲身を取り付けたようなそれ――ガンバレルの砲口が火を噴く。
だが、正確な射撃故予測していたのか、AMBACを用いて回避するジンハイマニューバ。
が、足を振り回して自分の機動を変化させたジンハイマニューバが元の機動に戻ろうとした瞬間、背後からの閃光がその胸部を貫く。
最初に現れたものとは別のガンバレルが、真後ろの空間に浮かんでいた。
一瞬後に爆散したジンハイマニューバを見ながら、未だ健在の機体たちがそれに的を定めて一斉に己が持つ武装のトリガーを引く。
一見適当に、だが乱戦においては最も適した形で撃ち出されたそれらが、青いガンバレルに迫る。
しかしガンバレルは見切ったかのような動きでそれを全て躱し最初のガンバレルと合流、更に四基のガンバレルが現れ、お返しとばかりに一斉掃射。
回避が間に合わなかった二機が直撃を食らって爆散する。
残る機体たちがその閃光に反応した瞬間、ガンバレルが出現した方角に向かって戻りだす。
それらと逆に猛進してきた濃紺と鈍色で構成されたモビルスーツのバックパックのメインスラスター左右に配置されたアームへと接続する。
具合を確かめるようにアームが上下左右に動作し、コクピット内部のディスプレイが緑色に点灯した。
それを見ていたパイロットの両手が動き、コンソールを操作し出す。
連動して機体の頭部カメラアイの上下装甲が口を開くように展開し、宇宙空間を映したような虚ろな黒が露になった。
――その黒を、真紅の光が駆け抜ける。

地球連合機らしいシルエットの濃紺と鈍色の機体――先行試作型ハンドレッドダガー。
ストライクをより厳つくしたイメージの機体フレームを持つ地球連合軍の次期量産機。
タルタロス・ユニオンの一つとして軍事企業各社の提携により生み出された、同プロジェクトのフラッグシップ的な機体。
ストライクや従来のダガータイプと同じくストライカーシステムを採用し、汎用性を高めている。
各ストライカーパックも再設計が施され、性能を高めた物を使っていた。
他にも、イーゲルシュテルンの貫通力向上やビームライフルへのグレネードランチャーの標準装備など火力の向上が図られ、センサー類も
新技術であるIDEシステムと信頼性の高い従来のものとの併用により強化されている。
351傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 21:34:33 ID:???

「――次だ」
パイロットの低い呟きと共に左腰部から跳ね上がった円筒を左手が受け止め、円筒の先端部から閃光が溢れ出す。
マニュアルどおりに後退しながらM1Aアストレイから流用されたロングレンジビームライフルを連射するムラサメを目標に定め、機体が一気に加速した。
狙いを逸らさずに撃ち続けられる閃光を最低限の動作で回避しながら、距離を詰める。
至近を掠めたビームの粒子が装甲に当たって焦げるような音を立てた。

「これで、四つ目」
フォームも何も無く振りぬかれた刃がまずロングレンジビームライフルの銃身を切断し、更に返す刃でコクピットハッチを貫く。
機能を停止したムラサメのシールドを引き剥がし、援護に回っていた残る一機に向かって投げつけた。
その機体―ブレイズザクファントムは上方へとスラスターをふかし回避する。
「残念だが……無駄だな」
だが、それと同時にハンドレッドダガーのビームライフルが放たれ、投げつけたシールドに反射、
ブレイズザクファントムを股から脳天まで貫き爆発させる。
巻き起こった爆光が、ハンドレッドダガーの左肩に刻印された月に吼える獣を照らし出した。

レーダーに表示されていた敵影の消失を確認し、パイロットの男が息を吐き出しながら通信回線を開いた。
「オペレーター、これで終わりか?」
『はい、機体試験レベルA-09は以上で終了です。シュバリエ少佐、ハンドレッドダガーは如何ですか?』
「悪くないな。むしろ良好と言っていい。これが次期量産機か……」
『ええ、コンペは圧勝でしたし上層部からの評判も上々ですので。タルタロス・ユニオンで開発された他の機体も概ねそのようですよ?』 
「ほお、そいつは凄いな……ん?」
誇らしげに言うオペレーターに頷き返しながら、モーガンは正面を向いた。
何かが近付いてくると、彼の感覚が告げていた。
「……そろそろ次のレベルの開始時間か?」
『あ、そうですね。次が最終レベルとなります……少佐、次の相手は手強いですよ?』
にまりと猫のように意味深な笑みを浮かべるオペレーターに適当な返事をしつつ、休止させていたハンドレッドダガーの戦闘システムを立ち上げていくモーガン。
大型機を示すアイコンが、レーダーサイトに躍る。

「……おいおい、味方の最新鋭機か?」
やがて姿を現したその敵の姿に、思わず驚愕の声を漏らすモーガン。
嘗てのユークリッドのサイズを半分にした上でより鋭角にした機体がモニターに映し出されていた。
それを聞いたオペレーターが奇妙なほどに楽しげに答える。

『冗談でも何でもありません。最終レベル、S-00の敵機はそのモビルアーマー……デザルグです!』
その声に答えるように、デザルグの砲門が閃いた。
352傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 21:36:27 ID:???
本編は以上です
ついでにもう一つ、以前の擬人化ネタの際乗り遅れた物を

ちゃぷん。
水の音に眼を開けると、シン・アスカは水の上に立っていた。
水平線は遥か彼方に霞み、下を見ると大分下のほうに水底が見える。
まるで不可視の板の上に立っているよう。

――貴様らには水底がお似合いだ。
不意に浮かんだそんな言葉を掻き消して、空を(こんなところに空があるのかどうか怪しいが)見上げる。
自分は何処にいるのだろう。そんなことを考えながら。

「レッドアイ」
急転直下。
真後ろから聞こえたハスキーな声に、灰色の空を見上げていたシンは即座に臨戦態勢をとった。
傭兵ともあろうものが何の気配も察せずみすみす背後を取られるとは情けない。
そんなことを脳裏に過ぎらせつつ、袖口に携帯しているナイフを手首を動かし引き抜く。
いや、引き抜こうとした。
「……っ!」
普段なら訓練された犬さながらに掌に収まるスローイングナイフの重みは全く感じられず、手馴れた手首の動きも空しく終る。
スローイングナイフが無い。いや、それどころか服は愚かインナーにまで仕込んである武器の重みが全て消えている。
シンの顔から血の気が引き、同時にその脳裏で「武器を用いる」という選択肢が消えた。
その間にも、ちゃぷり、ちゃぷりと足音が近付いてくる。
シンの後方三メートルほどの距離で、それは足を止めた。
間合いは十分だろう。シンがそう判断し身構える。
「レッドアイ? 聞こえていますか――!?」
それが再びハスキーな声で言葉を紡ぎだした瞬間、シンは後ろを向いてそれに襲い掛かった。
油断していたのか、それは飛び掛ってきたシンを避けようともせず、そのまま押し倒される。
一気にマウントポジションに持ち込んだシンが、その喉元を押さえようと手を伸ばす。
だが。
「レッドアイ……積極的なのは良いですが、私にも心の準備がいるんです!」
それ―濃紺の髪を無造作に流し、理想的と言える豊満な肢体に漆黒のゴシックロリータを纏った紫紺の目の少女―が細い足をばたつかせ、
偶然にもその殺人ブーツの爪先が、シンの下半身のある一点に突き刺さる。
どすとキン、という不協和音があたりに響いた。
―何処かで俺ではない俺が手を振っている。そんな感覚を刹那覚え、圧倒的な痛みに押し流されシンは意識を失った。



353通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 21:37:35 ID:???
――貴様らには水底がお似合いだ。
  
   ヽm-◇-mノ    
  (( ノ \/ ヽ ))  
      <∨>

まあつまり乙と言うこと、スミカ(ry
354傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 21:37:34 ID:???
「何やってるんですかネロ。私たちが出てくる前に気絶させるって……」
「だからこれは事故だと何回言えばわかるんですか。この年増」
「年増はパイロットの話であって……」
「しっかりして」
―先ほどのハスキーボイス以外に2つほど声が増えている。
妙齢の声と薄ぼんやりな感じの。
そんな風に感じながら、シンは再び瞼を開いた。
「あ、おきた」
と、覗き込むようになっていたハーフリムの眼鏡をかけた無表情な顔と目が合う。
瞬間なぜか股間に鈍痛がはしり、両腕の筋力だけでその少女から後ずさるシン。
「な、なんなんだよあんた達!」
心のままに口を開くと、ここ二、三年ほど出していない焦りきった声が迸った。
「シン、私のことわすれたの?」
青い髪をショートにし、歳相応の平均的な身体に髪と対照的な赤いカーディガンを羽織った無表情な眼鏡少女は言った。
水色の瞳と頭上に疑問符が浮かんでいる。
「忘れたというよりも……悲しいですけど貴女とレッドアイの縁は深い物ではなかったということかもですね」
三人の中では最も小柄で色々と薄っぺらい身体に黒く染めた連合の制服を着た少女が、その黒い瞳に自信と断定を滲ませながら言い切る。
黒いツインテールが頭の動きにあわせて揺れる。
「……それを言うならあなたはそもそもシンに会っていないのでは?」
ゴスロリ少女が咎める様に呟いた。
「気にすることでは無いです。これからがありますから」
「あなたは私の未完成版でしょうに。いずれシンに会うのは私だけです」
「へえ、でも貴女が完成しなかったら私があなたのポジションに……」
「いや、そもそも三人とも知らないんだが……」
言い合いを始めた二人―よく見たらそっくりだ―にシンが口を挟むが、聞く耳をもっていない。
「そもそもあなたにはもうパイロットが居るじゃないですか。年増同士お似合いだと思いますよ?」
「あ、あれは緊急だから仕方が無いんです! 私は年増なんかじゃ!」
白熱し始めた言い争いを横目に、シンがゆっくりと後ろに下がる。
逃げようとしているのだが、その足を何かが鷲掴み阻害する。

「ねえ、シン……わたしのこと、わたしとの三年間のこと、本当にわすれちゃったの?」
力なく項垂れながらも、シンの足をがっしりと掴んだ眼鏡少女。
俯いている為顔は見えないが、それが逆に恐怖を煽る。
「だったら……だったら……他の人に渡すくらいだったら……」
「三年間……完成……まさか……」
「シンをころしてわたしも……!」
「待ちなさいウィンダム!」
「殺してもなんにもなりません!」
物騒なことを言い始めた眼鏡少女を、後ろから言い争っていた少女二人が押さえ込む。
それと同時にシンが何かに気がついたように顔を上げる。
「あんたち、まさか――」
その言葉を言い切る寸前、シンの視界は何かに覆われ、真っ白く染まった。

「……シン、シーン?」
赤い目を見開いたまま呆然としているシンの顔をはたくコニール。
それでようやっと気がついたのか、シンの目に生気が戻る。
シンとコニールの前では、アビーが依頼の詳細な説明を始めようとしていた。
355傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 21:39:53 ID:???
今度こそ以上です
一月近く間を空けてすみません

…何故か前回以上に命の危険を感じるので逃げさs
356通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 22:26:34 ID:???
   キ
   タ
    ァ
     ァ
     ァ
      ァ
     ァ
     ァ
    ァ
   ァ
   ァ
    ァ
    ァ
 ヽ\  //
   ∧∧ 。
  ゚ (゚∀゚)っ ゚
   (っノ
    `J
357通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 23:00:20 ID:???
>>355
逃がさん!そして全力でGJだ!

バカガリはどこまでいってもバカガリか・・・
てか、ニューウズミとかやる事なす事最低すぎるw

さて、ロミナママンにシンが全力ハグされて窒息するn(ry
358傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/07/29(水) 23:08:06 ID:???
すみません一つ抜けてました
>>348>>349の間に以下が入ります

『メンデル襲撃事件の続報です。ブルーコスモス系テロリストと思われる武装集団による攻撃を受けたメンデル4では未だ混乱が続いており、
被害の実態は未だに不明のままで――』
『犠牲者の総数は数百人とのことです。なお、地球権守護騎士団の発表によると今回の襲撃を行ったと思われる部隊は連合のものと思われ、
プラント中央議事会ならびに守護騎士団では正式な抗議を――』
『キラ様が生誕なされた地への不埒な行為に「歌姫の騎士団」名誉顧問兼ザフト副司令―ザザッ―氏は「大変遺憾である」とのコメントを発表されています。
また、今回の襲撃とほぼ同時に発生した幾つかの事件の関連性について――』
『ですからね、報復をとっとと行うべきでしょう!? 連中はほっとけばどんどん増長する! またユニウスみたいになるぞ!
実際アレの精製も調整もとっくに終ってるんだから――』
アメノミハシラ、中央ブロック。
その執務室のモニターにプラントの公共放送を傍受したものが映し出されている。
大同小異な内容を繰り返し、時折ノイズが走るそれをミハシラ製の栄養ドリンクを片手に睨みつける麗人が一人。
端正な顔に冷笑を浮かべ、強靭にして豊満な身体を漆黒のスーツで押さえつけた女。
「大慌てだな……余程驚いたと見える」
空いている方の手で長く黒い髪を整え、口元を歪める。
両脇に立つ無表情な男達が無言で頷いた。
と、モニターの片隅に新しくウィンドウが開き、妙齢の女性が映し出された。
『ミナ様。アルテミスより連絡が入りました』
「……マリーン・A。予定通りということか?」
『はい。現在のままいけばレッドアイの到着は三時間後ということです』
その金髪の女性の言葉にゆっくりと頷くミナ。
紫のルージュで彩られた唇が幾らか和らぐ。
「そうか。整備班に急ぐように言っておけ」
『かしこまりました。降下用機は如何致しますか?』
「それも予定通りにだ。例の物も忘れるな」
『了解しました……ミナ様、申し訳ありませんが質問させていただいて宜しいでしょうか?』
「……構わん。何だ?」
『任務中で無いのに何故コードネームで呼ぶのですか?』
張り付いた表情を僅かに曇らせたマリーン。
再び冷たい笑みを浮かべたミナが口を開く。
「三人もいてわかり難いのでな。あと二人の仕事は順調か?」
『はい。Mはタルタロスに派遣されていますし、Jは例のジャンク屋と火星に』
再びそうかとミナが言い、ではとマリーンが表示されたウィンドウを閉じる。
執務室の中に、プラント公共放送の騒音が戻ってきた。

重ね重ねご迷惑をおかけしました
359通常の名無しさんの3倍:2009/07/29(水) 23:26:51 ID:???


> 地球権守護騎士団の
「圏」だよね
360通常の名無しさんの3倍:2009/07/30(木) 00:30:48 ID:???
乙! の現実って奴を教えてやる。
しかし、逆シンでは金的はアスカのお家芸だなww 
マリーンでA、M、Jはあの3人ですね
とりあえず現実でも夢でもリア充なシンはもげr
361通常の名無しさんの3倍:2009/07/30(木) 01:22:27 ID:???
リア充と聞いて…
最終決戦〜握手後ひきこもりネトゲ廃人になり、ゲーム内でキラやアスランのキャラに粘着PKしたり
ラクス主催のBBSを荒らしまくったり、カガリのブログはシンが手を下すまでもなく炎上してたり

そんなシンアスカの逆襲を想像した。嫌だ。
362通常の名無しさんの3倍:2009/07/30(木) 06:52:50 ID:???
必要なのはロープと金盥と「引っぱると幸せになれるよ!」と言う貼り紙だけだ
363通常の名無しさんの3倍:2009/07/30(木) 12:50:14 ID:???
>強靭にして『豊満』な身体
またまたご冗談(ry
364通常の名無しさんの3倍:2009/07/30(木) 17:32:42 ID:???
>>363
「豊か」で「満ちて」はいるだろう。主にガチムチ的な意味で
365通常の名無しさんの3倍:2009/07/30(木) 23:56:52 ID:???
>>362
そして上から金盥が落ちてくると見せかけて、ロープを引くと穴が開いて穴の底で針山に串刺しになるんだな。
なんと恐ろしい使用か……。
366通常の名無しさんの3倍:2009/07/30(木) 23:59:22 ID:???
ところで…凸の意識回復に嬉々として仕事放り出す傭兵氏んとこのカガリだが
今の凸が大火傷治療のため全身の体毛剃り落とされてる…それどころか
ひょっとしてよもや永久脱毛!?な状況である事は知っているんだろうか…
367通常の名無しさんの3倍:2009/07/31(金) 08:46:47 ID:???
>>366
見ても、
バカガリ「何だ、大して変わらないじゃないか!」
と、止めさしそうだなw
368通常の名無しさんの3倍:2009/07/31(金) 18:36:31 ID:???
>>367
せめて、
「何だ、それ位とっくの昔から覚悟してたさ!」
って言ってくれるよ、アスラン大好きなカガリ様なんだから!
369アレックス・ディノ:2009/07/31(金) 18:55:29 ID:???
           ___
         /:.:. : : : : :`:ヽ、
         /. .       :.:.:.::.ヽ
        i:.   -  - - :.:.:.:.:.i
       _|_,,,,,,,__ i  _,,,,,,,,,,__;,;,;|
      r|;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;}-、
      l ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;へ;;;;;;;;;;;;;;;;;;,イTi}
      i ({:.`゙''ー-/:  :ヽ-- ''".::} リ!
       ヽヘ、:.  (,,,_. _,,,)  "ノ::レ'
        i:.:ヽ  _.~_  ,..':::::::|
        ヽ.::. -<ー=ーゝ-::::::::ノ
         ヽ、.:: `ー ' :.ノ;;;'::ハ
           |ヽ__ノ;;;/: . \_
         ,イ\_,,.-‐''"/: .: .: .ノ \__
      _,,./ ノ /i   /: .: .: . ./ : .: .: . \_
   /i: ./ /ノ/o し/: .: .: .: . /: .: .: .: .: .: .: .\
  /: . i: .> : . | /  /: .: .: . _/: ./: . : . : ._,,.-‐'ヽ
  /: .: ./: .: .: .|/  /: .: .: .: . \: .: .: .: . : ./: .: . : .: . }
370通常の名無しさんの3倍:2009/07/31(金) 19:41:12 ID:???
ブルース・ウィリスさんですか、こんにちは
371通常の名無しさんの3倍:2009/07/31(金) 21:13:52 ID:???
>総機動兵器数三万超

www
372通常の名無しさんの3倍:2009/07/31(金) 22:20:46 ID:???
そんな数があっても高性能な新型量産機+新型モビルアーマー配備の連合相手じゃ負け確定な気がするw
つか三万のうち何割がまともに戦えるんだろうな?
なんか描写とか前に投下された短編見る限り練度下がり切ってるだろうし・・・

>溜息をついた侍女
あれ、反乱フラグ?
373通常の名無しさんの3倍:2009/07/31(金) 22:24:27 ID:???
ハンドレッドダガーて百式頭なゴツいストライクって感じかな?
IDEシステムでググッたら百式がでたし。
>実際アレの精製も調整もとっくに終ってるんだから
アレってなんだろ?
まあ碌なモンじゃ無さそうだけど。
374通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 03:39:03 ID:???
seed revival 最近見つけたんだが
かなり面白いな、サイトも充実してたし
完結できてないのが惜しい
375通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 06:48:05 ID:???
リバは船頭が多すぎた。失敗とは言わんが最初から完結できない運命だったよ
376通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 06:57:23 ID:???
ここの職人の方々にはぜひ簡潔まで行って貰いたいなぁ…さて、revivalの話になってるところでハンドレッドブリッツ娘は
貰っていきますね
377通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 07:26:04 ID:???
砕かれた世界の二回目のウォーズブレイクはランスローとクラウダ部隊か…
しかも一回のファントムペインを出すにはアスランでサトー撃破か…
378通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 07:29:15 ID:???
>>377
∀でコレン倒したらマシュマー隊よりはマシ

なんでそんな仕様にするのかわからんよ全く
379通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 07:40:43 ID:???
>>372
機動兵器三万に対し将兵整備士は二千しか居ない悪夢
380通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 08:06:45 ID:???
>>376
よかろう。
ならば俺はグフクラ子をいただいていく。
素直クールハアハア……ん? 黒いデスティニーだと!
畜生! 隠れMツンデレAIめ! そんなニッチな属性にまk
381通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 15:41:09 ID:???
>>380
自分よりデカい犬にまたがったグフクラ子はこちらがいただいて行きます
382通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 16:18:09 ID:???
インパルスのパイロットに選ばれる前のシン、
そして負けてザフトに戻り傷心のシンを支えたであろうゲイツRたんはもらいますね
383通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 17:00:43 ID:???
チハタンかと思ったらガチムキなジン子
384通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 17:22:58 ID:???
おーい衛生兵、この貫手で穴だらけのとか焼け焦げてズタズタとかの奴をを片付けておいてくれ
・・・さて、俺は病んでしまったウィンダム子を癒しに行こうか・・・待て話せばわk
385通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 17:32:07 ID:???
隠れマゾヒストのツンデレ
素直クールなつるぺた娘
無機質ナイスバディ
豊満うっかりゴスロリ娘
ツインテール軍服薄ぺら年増
ヤンデレ眼鏡の薄ぼんやり
ちょっとしたギャルゲー並みだなw

・・・やっぱりシンを殺ってくるわ
誰か付き合う奴はいるか?
386通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 17:36:44 ID:???
それが>>385を見た最後の姿だった。
387中身:2009/08/01(土) 21:21:04 ID:???
投下します。
今回は切りが悪かったので長めです。
388red eyes:2009/08/01(土) 21:23:35 ID:???
獅子と蝙蝠編


フリーダムを駆るキラ・ヤマトの襲撃により、搭載MSを2機共戦闘不能にされたレッドアイズは、現在海上を進んでいた。
戦力の消失を受け、町の警護依頼は契約期限を待たずに解消されていた。
しかし、SOCOMという強力な勢力からの攻撃や、住人の避難を最優先したレッドアイズへの評価は高かった様で、依頼料は全額支払われている。
特に、対フリーダム戦での唯一の負傷者である少女が、グリッグスの医療設備と優秀な船医によって一命を取り留めたのが大きい様だ。
その医務室から、赤い制服に身を包んだ長身の男が出てくる。
「ようシン、怪我はもう大丈夫なのか?」
飲み物、おそらくコーラを持ったオレンジ色のメッシュが特徴の青年、ヴィーノが廊下の向こうから長身の男、シンに声をかけた。
「ああ、大分良くなったよ。MS搭乗許可も下りたし」
シンはキラとの激戦で負傷を負っていた。
具体的には、フリーダムのフルバーストをまともに受けた衝撃でアバラ骨にヒビが入り、
その後の肉弾戦による無理な機動で完全に折れた形である。
「搭乗許可が下りたって言ったって、肝心のMSがぶっ壊れてちゃ意味無いじゃん。お陰で俺達整備班は暇で暇で・・・」
「まぁ良いじゃないか。今度の依頼でMSが貰えるみたいだし」
げんなりした様子のヴィーノに、あっけらかんと答えるシン。
「・・・お前、ホントに今回の依頼受けるのか?」
急に真剣な顔になったヴィーノが、シンを睨む様に問い質した。
「艦長がもう決めた事だし、MSを前金に、成功報酬に戦艦買えるぐらいの大金が手に入る依頼だぞ。俺に断る道理は無い」
「そういう問題じゃない。お前は、あそこで家族を・・・」
「それは言わない約束だろ。それに、俺の心の整理はもうついてる」
すまない。と頭を下げる友人に、言葉を続ける。
「それに、確かめたいんだ。あの猪みたいな女が、どんな為政者になっているか。直に会ってな」
「確かかなり評判良いんだよな、あの人」
メサイア戦役後、オーブは3つの要素を支柱に掲げた政策を採っていた。
2度の国内戦の復興と戦力の増強、それに外交に力を入れたのだ。
復興の方面は、オーブは民間企業が優秀だったので、最低限の支援をして余計なお節介を控えれば経済は自然と上向きになる。
389red eyes:2009/08/01(土) 21:24:40 ID:???
これは、ナチュラルとコーディネーターを平等に扱う社会が生み出した思考の柔軟性の勝利だった。
この思考の柔軟性を武器に、オーブの企業は殆ど例外無く世界一の座を欲しいままにしている。
外交に関しては、自国が所詮は小さな島の集合しただけの小国という観点から、非常に重要視されていた。
特に連合とは細心の注意を払った外交をしていた。
ここでも、人種を差別しない中立という国柄から、自然と集まってくる情報が武器として機能していた。
軍は2度も自国を焼いた反省を生かして、戦闘の際には兎に角的を陸地に近付かせない事を第一に編成されなおされている。
特記すべきは生活区域となる島々を囲む様に建造された小さな人工無人島である。
6あるその全てが、大中小の砲で武装し、まるで針鼠を思わせる武装の塊である。
1つの島で、海空の大規模の艦隊を殲滅出来るだけの火力を誇るそれは、神話の守護神である『ハニヤス』の名を与えられていた。
全てのハニヤスがオノゴロ島から一括制御され、世界最強の防衛兵器の名を欲しいままにしている。
それが現在レッドアイズが向かっている目的地、オーブ連合首長国の現状であった。
「でもさ、いくらMSは向こうで直ぐ貰えるって言っても、それまで艦載機が0ってのは心配だなぁ」
「もうオーブの領海内なんだから大丈夫だろ。オーブパトロールもいることだしな」
オーブパトロールとは、ムラサメで編成された部隊で、
有事の際には領海内ならどこでも3分以内で駆けつけてくれる、ハニヤスよりも小回りが利く戦闘単位だ。
この完璧な領海管理システムが、他国との貿易を円滑にしている一因であり、個人で護衛を雇えない様な商人には正に守護神である。
『間もなくオーブ本島、ヤラファス島に到着します。繰り返します・・・』
「そういやお前さ、アビーとはどうなんだよ?もうヤったのか?」
「ぶっ!?」
艦内放送からアビーの声を聞いたシンは、思い出したかの様にヴィーノに問いかける。問いかけられた本人はコーラを盛大に吹き出す。
「なっ、何だよ急に!・・・お前と違って部署が違うから、あんまり一緒の時間作れないんだよ」
「え、お前まさかまだチェr、グフッ!・・・何なら年上の彼女持ちとして先輩な俺が、甘え方を伝授してやろうか」
ブロックワードを口走ろうとしたシンに、強裂な肘打ちをお見舞いするヴィーノ。
390red eyes:2009/08/01(土) 21:25:25 ID:???
ヴィーノとアビーは傭兵に成り立ての頃に付き合い始めたらしい。
油塗れになりながらMSと格闘していた整備長に、埃1つ無いデスクでしか仕事をした事の無い通信士が惚れた、という形らしい。
しかし、勤務場所がブリッジとハンガーという限りなく遠く離れている部署という事に加え、両人共に奥手な事が関係の進展を阻害していた。
「遠慮しとくよ、アビーとルナじゃ性格が違い過ぎるし。良いよなぁお前は、四六時中彼女とベッタリでさ」
これ見よがしに溜息を吐く。
この様に、シンはヴィーノに、ルナマリナはアビーに、それぞれ発破をかけているのだが全くもって効果が無い。
「良い事ばっかりでもないぞ。見なきゃ良かったモンまで見る羽目になるし。
例えば、普段見えないからって足の爪手入れしてなかったり、後あいつ!たまに同じストッキング何日か代えない事もあるんだぜ」
「・・・お前それ他の奴に言うなよ、半殺しにされたかったら別だけどさ。いや、されろ、されてしまえ」
恨めしそうな顔で睨まれるが、何故睨まれるのか全くもって理解出来ないシンであった。


オーブ連合首長国、その行政府の廊下を歩く1人の女性がいた。
華奢で小柄な体躯に、肩まで伸びた眩い金髪、オレンジ色の瞳のその顔はまだ若い。
その彼女に、後ろで髪を無造作に纏めた頭に、色黒で屈強な体を窮屈そうに軍服に押し込めた長身の男が話かけた。
「カガリ、例の傭兵団が港に到着した」
「わかった。私は執務室で待つ、責任者と・・・シン・アスカとルナマリア・ホークもこちらに来る様に連絡してくれ。
くれぐれも丁重に頼むぞキサカ」
「わかった」
それだけ言うと色黒の軍人、レドニル・キサカは足早にその場を去って行く。
「シン・・・かれこれ5年ぶりか」
窓から差し込む太陽の光に目を細めながら、オーブ連邦首長国首長カガリ・ユラ・アスハは呟いた。


ヤラファス島に到着したレッドアイズは、オーブ側から呼び出されたアーサー、シン、ルナマリアを除き、上陸許可が下りていた。
「俺が観光スポット選んどいてやったのに、なんで俺は一緒に行けないんだよ全く」
391red eyes:2009/08/01(土) 21:26:13 ID:???
「私も行けなかったんだから良いじゃない。艦長の護衛も欲しかった事だし」
「そんな事してたのかい?これ仕事なんだよ、仕事」
呼び出された3人は車上の人となっていた。迎えに来たのはボディーは黒塗り、座席は革張りの高級車だ。
シンはオーブ出身という事で、若いクルーが上陸した際の観光計画企画部長に任命されていた。
治安の良い国での仕事など滅多に無いので、クルー全体が浮かれてるのも無理の無い事であった。
「でも、私達いなくて大丈夫かしら。アビー引っ込み思案だから心配よ」
「まぁそこはヴィーノがどれだけ漢を見せられるかだな。俺達が心配しても仕方無いさ」
今頃手筈通り、ヴィーノがアビーを誘っている筈である。
どんな店に誘えば良いか、服装は、どう攻めれば良いか、シン・アスカが待てる全ての技術はレクチャー済みだ。
初めにヴィーノに店などを選ばせたが、その選択は全くこれだからチェr、とシンを呆れさせるに十分だった。
だからと特別大人っぽい店を選んでやったのだ。
「えっ、それってどういう「到着しました」
アーサーが艦内の恋愛模様を調査しようとした瞬間、今まで黙々と運転に集中していたキサカ中将と自己紹介した男が、言葉を遮る。
行政府の前で、降りろと言わんばかりに車が停止する。
「行政府の中は静粛な場です。くれぐれも大きな声で先程の様な下世話な話をするのは慎んで下さい」
車を降りながら冷たい言葉を投げつけるキサカ、丁寧なのは言葉使いだけかい、と心の中で愚痴りながらシン達は彼の後に続く。
行政府の中は高級なだけでは無い調度品が等間隔で飾られ、全体的にシックに纏められていた。
廊下一本取っても威厳を感じさせる作りで、とても私語が出来る空間ではなかった。
唯一アーサーだけは趣味が合う様で、調度品をキョロキョロ見渡しながら楽しげに歩いている。
「着きました、ここが首長の執務室です」
迷路の様に入り組んだ廊下を右に左に曲がり、時には階段を上って着いた一室。
どっしりとした木製の扉の横には首長執務室と書かれている。
「粗相の無い様に頼むよ」
アーサーが小声でシンに耳打ちする。シンがカガリを嫌っているのは周知の事実だったからである。
相手は一国の長なのだ、怒らせたらどうなるか分からない。
392red eyes:2009/08/01(土) 21:26:55 ID:???
「分かってますよ。俺だってもうそこまでガキじゃないつもりです」
小声で返事をするものの、もしカガリ・ユラ・アスハが以前の馬鹿女から変わってなかったら、
自分でも何をするか分からない自信がシンにはあった
「首長、客人をお連れしました」
「通してくれ」
ノックをして要件を言うと、部屋から返事が返ってくる。
その声にハッ、と短く答えたキサカが扉を開けた。
「へっ?」
扉を開けて先ず目に入ったのは書類の山。その部屋は紙と木の王国だった。
扉から見て左右の壁とその間に4つ、高い天井にしっかりはまる高さの、歴史を感じさせる本棚がそびえ立っている。
その中にはびっしりと分厚い本が敷き詰められ、軽い図書館といえる空間を形成している。
その光景に誰とも無く気の抜けた声が出た。
3人が部屋に入ると頭を下げながら、キサカが扉を閉めて出て行く。
「今直ぐ終わるからそこに座っていてくれ」
部屋の奥、後ろの窓からに日光を浴びた、木彫りの彫刻が美しい机の上の書類が喋っている。
用意されていた椅子に3人が腰掛けると同時に書類の山の頂に、新たな書類が1枚が追加される。
「んっ、くっ」
掛声とも呻きとも取れない声と共にその山が横にずれた。するとそこから、オレンジ色の瞳が現れる。
「すまない、仕事がもう直ぐ終わりそうだったから片付けてたんだ。申し遅れたな。
カガリ・ユラ・アスハ、この国の首長をやっている」
「レッドアイズ傭兵団、アーサー・トラインです」
「同じく、シン・アスカです」
「ルナマリア・ホークです」
ザフト時代の癖が抜けきっていない3人は、敬礼をして名乗った。
偉い人物と認識した相手には敬礼してしまうのが軍人の習性である。
少なくとも、目の前で手を組み軽く微笑んでいる女性、
カガリ・ユラ・アスハはそれが必要だと判断するには十分な雰囲気を漂わせていた。
「単なる依頼の確認なんだ。そんなに畏まらないでくれ」
「はぁ」
カガリに敬礼を辞める様に促されて、アーサーが気の抜けた声を出す。
表面上の少し抜けた態度は昔と変わらず、シン達からは舐められるからもっとシャキッとしてくれと言われているものの、
これが生来の性分なのだから仕方無い。
393red eyes:2009/08/01(土) 21:27:45 ID:???
「依頼内容は、3日後に控える復興記念日の演説護衛だ。これは以前通信で伝えたな。
わざわざ3人をここに呼んだのは通信では伝えられない事があったからなんだ」
「傍受されると危険な情報という事ですか?」
シンが問うと、カガリは頷いて言葉を続ける。
「実は、オーブ軍MS隊総指令官であるアスラン・ザラ少将が、1ヵ月程前から行方不明なんだ」
「はぁ!?」
彼女から伝えられた衝撃の情報に真っ先に反応したのはシンだった。
アスラン・ザラは、メサイア戦後、ザフト、連合、オーブと、
この世界の三大勢力全てと交戦経験がある軍人としてオーブの国防戦略に大きく貢献していた。
その卓越したMS戦闘能力と、指揮能力、MS用兵能力からオーブ軍の全MSを指揮する重要ポストに就いていた。
オーブ軍艦隊総指令官『オーブの黒き巨象』レドニル・キサカ中将と並んで、オーブ左右の盾と言われる。
オーブ国防の柱であるハニヤスも、彼が監修した事で世界のどの勢力にも対応可能な柔軟性を会得していた。
「拉致でもされたんですか、あの人はっ!」
椅子を蹴り、勢い良く立ち上がるシン。その反応に、思わず溜息を吐いたのはルナマリアだ。
近頃はラクスやキラ、カガリの名にもそれ程反応しなくなったシンだが、アスランに関しては未だに異常なまでの反応を示す。
「いや、そういった痕跡は無かった。多分・・・、自分の意思で身を暗ませたのだと思う」
「どういう事です?」
アーサーが尋ねる。メサイア戦で乗艦を沈めた相手、アスランの戦闘能力は痛感している。
彼の頭の中には、既にアスランが敵となった場合のシミレーションが何通りも駆け巡っていた。
「少将は生身での戦闘能力にも優れている。も連合やザフトでも、
余程本気を出さなければ、痕跡を残さず少将を拉致、もしくは殺害をするのは無理だろう。彼の経歴を考えると、死んだか分からない殺し方はしない。観衆の面前の前での殺害か、公開処刑かする筈だ。攫われたにしろ、我が国にそれらしい犯行声明も要求も無い。それに・・・」
「それに?」
「いや、何でも無い。・・・ルナマリア、アーサー司令、シンと個人的に話したい事がある。悪いが席を外してくれるか?」
394red eyes:2009/08/01(土) 21:28:28 ID:???
カガリはシンに一瞬視線を向けてから、他の2人に視線を移す。
「別に構いませんよ。ウチのシンで良ければいくらでもお貸しします」
「えっ、かっ艦長!?」
ルナマリアが大丈夫?とシンに顔を向ける。シンは大丈夫だ、と表情で示すが、
カガリとの関係を知っているルナマリアは気が気ではなかった。
アーサーが、ルナマリアの腕を掴んで共に部屋を出る。
「艦長、どういうつもりですか!?」
扉を閉めて廊下に出た途端、ルナマリアがアーサーに詰め寄った。
「大丈夫さ、シンももう大人だ。それに、こんな事で問題を起こす様ならこの依頼でシンは使い物にならない。
逆に言えば、シンが大丈夫だと判断しなかったらこんな依頼受けないよ」
「は、はぁ」
そう言うと、廊下に置いてある待ち合い用の椅子に腰を下ろす。
シンの事情を知っているのは、何もルナマリアだけではない。
アーサーもまた、シンと友愛を深め、右腕として信頼していた。
(ここが正念場ね、シン・・・)
扉を透視したい気分に駆られたながら、ルナマリアは何も語らない扉を見続けていた。


「早速だがシン、お前に聞きたい事がある」
「なんです?」
2人が出ていき、扉が閉まった事を確認すると、カガリは空席になった2つの席に挟まれて座る青年を見る。
先程までの余裕のある為政者のそれでは無く、シンが昔見た、挑戦的で、それでいて真剣な眼差しで彼女は問う。
「お前は私を・・・、カガリ・ユラ・アスハをまだ恨んでいるか?」
予想外の問にシンの体がピクリと反応した。
カガリと視線を合わせるが、彼女の視線は揺るがない。
これでは嘘ではぐらかす訳にもいかない。
「・・・・・・当然でしょう、俺は忘れませんよ。多分ずっと」
隠しようの無いシン・アスカの本音。肉親を失った悲しみを、怒りを、どうしたら忘れられるというのだろう。
「本当に済まなかった。あれはアスハの、私の罪だ」
謝罪の言葉と共に頭を下げるカガリに、少しの驚きと当然だという思いが入り混じる。
しかし、次の彼女の言葉は、シンの心に混乱という新しい感情を発生させるのに十分だった。
395通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 21:48:27 ID:???
支援
396中身:2009/08/01(土) 22:00:28 ID:???
携帯からスイマセン。連投規制に引っかかってりまいましたorz
続き投下したい場合はどのくらい待てば良いんですかね?
397red eyes:2009/08/01(土) 22:01:10 ID:???
「でも・・・不謹慎だがそれを聞けて安心したよ」
「・・・どういう意味ですか?」
「いや、もしお前が、私から全く興味を無くしていたらどうしようと、内心怖かったんだ」
好きの逆は嫌いではない。カガリにとって、無関心になられるのが一番堪えるのだろう。
息を吐いて、彼女は安心した様に顔を緩める。
「お前の様な、国のエゴで犠牲になる人を無くしたい。父上の理想の、その上に行きたい。
まぁそのせいで、アスランと喧嘩したんだけどな」
自分にそんな心の内を話されても困る、と思っていたシンの耳が、またあの禿の名前を捉える。
「喧嘩した?どういう意味です?」
「私は今まで基本的には父上の方針の上で、官僚達の手を借りて政治を進めていたにすぎないんだ。
それで、今度の復興記念日の演説でそこからの脱却を国民に話すつもりなんだ」
カガリはシンの背中に広がる本の森を見つめる。父をより上へ、一人前の為政者になりたくて。
政治学、経済学、帝王学、国立図書館にある本は粗方読んだ。そして見つけてしまった、尊敬する父の否定という答え。
「それを話したら、怒ってしまってな、あいつ。本気で政治に一生を捧げる気なのか!?って」
「それが、身を暗ませた理由って事ですか?」
シンの言葉に、カガリはゆっくり頷いた。
「アイツあんまり人と接するのが得意じゃないだろ?でもカリスマ性とか、MSの操縦とか、
大体の事を人前以上に出来て、頭も良くて。それでいて普段優柔不断で優しいから、
いざ決意した時に極端な事に走っちゃうんだよアイツ」
確かにシンにも思い当たる節があった。自分達を裏切った時も、
周りに全く相談せずに脱走という極端な行動に出たのだ。一言で言えば傍迷惑な男である。
「はぁ〜〜〜〜」
「どうしたんだシン?」
盛大な溜息に不思議そうな顔を向けるカガリ。
「いえ、こんな自分を理解してくれる彼女がいて、尚且つメイリンを振っておいて
どっか行っちまうなんて、ホントどうしようもない馬鹿野郎ですね」
「ああ、ホントに馬鹿野郎だな」
何年も前にメイリンはアスランにフられていた。付き合いだしてから互いに気が合わない事が分かったらしい。
確かに、買い物などに何時間も時間が掛って、あれこれ好みを聞いてくるメイリンと、
基本寡黙で無愛想なアスランでは何かと気が合わないのも分かる。
非常時にくっ付いたカップルというのは長続きしないものだ。
それでカガリと縁りを戻したらしい。聞いた話では、復縁するのにアスランは相当苦労したという。
因みに振られたメイリンは、今はプラントで新しい男と付き合っているらしい。やっぱり女は強い。
「私も悪いんだけどな。メサイアの後からこっち、私は首長として、
アイツはザフトにいったキラの分まで軍の仕事を引き受けて、碌に会える時間も無かったから・・・、
いつの間にか分からなくなってたんだよな、アイツの事」
そう言って、背後にある窓から見える空に視線を向ける。
その小さい肩に、計り知れない重荷が圧し掛かっているのがシンには分かった。
「大丈夫ですよ。何となくですけど・・・って、憎んでる相手を励ますっておかしいでしょ!?」
「ははっ、そうだな。ルナマリアを大事にしているお前に言われると安心するよ」
「・・・・・・」
「私の愚痴に付き合わせて悪かった。そろそろ前金代わりのMSを見にいこうか」
初めてミネルバで話した時とは別人に見える程、為政者として成長したカガリに口では勝てない。
終始彼女のペースの状態に、いつも10歳の離れた上司兼友人に口で言い負かされる自分が思い浮かぶシンであった。
398中身:2009/08/01(土) 22:04:14 ID:???
これで今回は終了です。
非常に中途半端な所で規制に引っ掛かって、
皆さんに恥ずかしい所見せてしまいました。
399通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 22:08:40 ID:???
GJです!
前金代わりのMSは何なんでしょうかね。
MSの乗り換えパターン(オリジナル含めて)が多彩なのも、この板の魅力だと思う。
400通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 22:58:58 ID:???
このスレのシンはほぼ確実に逆境から始まるからな
その分「むせる」成分も大目になるね
401通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 23:34:03 ID:???
ゲイツR、ダガーL、ウィンダム、グフ…
原作では棒立ちな量産機も輝いてるよね。

セイバーALTがかっこよくてなぁ…
ジュール隊IFでのレイ&セイバーの活躍もあって、すっかりセイバー好きになっちゃったよ
402通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 23:39:22 ID:???
また凸が脱走したぞーー!

総員ピンセットを持てい!
一本ずつ引き抜いてくれるわ!!
403通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 23:40:36 ID:???
>400
そんじゃあ逆境から始まらないのは
「むせる」成分が少なめになるのだろうか?
404通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 23:46:08 ID:???
乙! 
何やってんだアスラン……
しかしオーブってことは新型はアストレイ系列かな? 

>>402
そんな手間を掛ける必要はない。
これで十分だ。 つ強力ガムテープ
405通常の名無しさんの3倍:2009/08/01(土) 23:53:48 ID:???
中身氏乙
続きが気になる話ですね、カガリはどの作品でも綺麗になるな
406通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 00:02:07 ID:???
綺麗に成長してるらしきカガリは「獅子」、これはいいとして、
踊らされてる哀れな人間凶器?のキラでさえ皮肉交じりとはいえ
「自由の聖剣」と呼ばれているのにストレートに「蝙蝠」な凸……
407通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 02:29:30 ID:???
>「それを話したら、怒ってしまってな、あいつ。
> 本気で政治に一生を捧げる気なのか!?って」

つかこれで怒って雲隠れする理由が心底ワケワカラメw
ラクス王朝に都合のいい「オーブの(厳密にはウズミの)理念」から
外れるのがそんなに困るというのだろうか。
408通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 05:12:27 ID:???
他3人は比較的まとも(善悪ぬきで)だがアスランは「政治で世の中が良くなるはず無いだろ!!」と言うのは見た光景
409通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 08:44:18 ID:???
GJです。
アスランというキャラは、もう言ってることとやってることが矛盾している最低男になり果ててしまった。
声優の石田氏も「アスランはあまりにもダメすぎて演じきれない……」と愚痴をこぼすありさまだった。
だから二次創作ではボロがどんどん出てくるし、
二次創作作家にとってもキャラクター自体が完全に崩壊しているから扱いにくいことこの上ないキャラでもある。
GSC氏ではほとんど別キャラになってるし、ジオンの光芒ではいきなり退場しましたし。

こういうのを見ると、キラやアスランのいいところを次々と改悪していって、
負債はいったい何がしたかったんだろうかとつくづく思う。


410なんとなく:2009/08/02(日) 08:57:34 ID:???
アスランはどこの世界でもエキセントリックですね

前回までのあらすじ

生き物(?)にクーリングオフって効くのかな?あとカガリが出た



16話


「いやぁ、本当にすみません わざわざ出向いてもらって」
ここはガルナハンのアスカ芸能事務所・・・の応接間
首領・アスカはここである人物を迎えていた

「ねぇ、ハーケンクロイツさん」
「ちょっと洒落にならない呼び方しないでください メイリンさん」
「今、応接間にお茶置きにいってきたんだけど あの人誰?」
メイリンの指差す先には白い制服の男が一人、
「ああ、木星の偉い人で社長の同士だとか 木○蜥蜴をわざわざ引き取りに来てくれたそうで」
「同士?」

メイリンが応接間を見るとお互いに笑いながら握手をする二人の姿が
仲がいいなとメイリンは思い仕事に戻った・・・のだがその後、応接間から
「マユーー」とか「ユキナー」とか「ブリッジー」とか聞こえてきたとかきていないとか


さて、ところは代わってオーブの居酒屋『デコ八』 ここでも密談を交わす同好の士の人影があった
「やぁ、ユウナさん」
「どうも、キラ議長」
店の一番奥の座敷で二人の政治家が密談を交わす・・・ようにはちょっと見えない
まるで普通に再開を喜ぶ友人のようだ

ちなみにこのお店、アスランクローン ODK48の情報収集拠点なのだが・・・
「ねぇ、12」
「何?11」
「あの奥のお客様ってキラ・ヤマトじゃない?」
「まさか、仮にも一国の代表がいる訳ないじゃない」
「でも、カガリ・ユラ・アスハはいたよ?」
「だってあれは細胞単位で頭から全部筋肉だもん」
「そっかぁ」
「そうだよ」
「「さぁ仕事、仕事!!」」
と、こんな感じで見逃してたりする
411なんとなく:2009/08/02(日) 08:59:01 ID:???
「いやぁ、しかし君に教えてもらった『雷神印のセーフティシャッター』これは凄いね」
そう言ってユウナが胸元から取り出したのは…
雷様の絵の書かれた『せえふてぇしゃったぁ』と書かれたお札だった
「君にこれを教えて貰ってなかったらあの艦隊戦で僕は死んでいたよ」
「ははは、いいでしょ、それ」
その後、奥の座敷から大声で「「貧乳万歳!!貧乳万歳!!」」と言うシュプレヒコールが聞こえたとか
「だってきょぬーに関わっても無理やり、MSパイロットにされたり、復習の道具にされたり碌な事なかったじゃん」
言っておくが貧乳に関わった時も碌な事にはなってないと思う


さて、碌でも無いと言えばその筆頭、アスラン・ザラは今、オーブ目指してイージスで大気圏突入していた
「うひゃひゃひゃ!!キラァーーー待っててねぇーー」

もうフジビタイ艦内は大騒ぎである
「ちょ!!イージスって大気圏突入機能あったっけ?」
「知らないわよ!!10!!フジビタイの大気圏内航行ユニットは?」
「後、2時間ちょうだい!!5ネエさんがいないから遅れてるよ」
「えー 1時間では出来ない?」
「だったら3ネエさんこっちに人手を回して!!」

「キィラァーーキラアアン ハァアアアン!!」
着実に厄崔は近づいているようだ
412なんとなく:2009/08/02(日) 09:00:20 ID:???
場所は戻ってガルナハンここでは今、運命の出会いがまさに訪れようとしていた
首領・アスカの『もこもこ体操』の付き添いで来ていたNO5が不慮の事故(照れ隠しの暴力とも言う)に
ダウンしたのでお詫びとしてチビーズの付き添いにマユが来ていた
そして、運命の収録が始まった

「さぁ!!みんな!!もこもこ体操はじま・・・る・・・」
いつもと違う首領の様子に思わずスタジオに異様な空気が流れる
そして首領は客席にいたマユを近づいて、サングラスを取った
その時、マユもその首領の赤い目に驚愕する
そして先に言葉を発したのはマユだった
「お・・・お兄ちゃん?」
その言葉に辺りがざわめく
「マユ・・・マユなのか・・・本当に・・・」
お互いに見つめあう、ついに出会った兄妹 そして・・・
413なんとなく:2009/08/02(日) 09:01:29 ID:???
「お兄ちゃん!!本物なら答えて!!」
マユが首領に向けて常人ではありえない程のスピードのストレートを繰り出す
「応!!」
そのストレートを軽くいなしてみせる首領
「流派・東方あたりでは無敗?はぁ!!」
鋭い回し蹴りが首領を襲う
「王者の風邪かな?」
首領は回し蹴りを足で絡めとり、勢いを利用してマユを転倒させようとした
「全身!!」
首領のいなしを見事に受けきりマユは一旦距離を離す
「痙攣!!」
首領も一旦その場を下がる そして構えてマユに飛び掛る
「天パー」
マユも応戦せんと飛び込む
「ア○ロ」
お互いの拳が重なり合い衝撃波を生む
「「見よ!!東方あたりが燃えている!!」」
そして全てが終わった後には、
「マユ、生きていてよかった 本当によかった」
「うん、セーフティシャッター持ってたから」
「そうか、本当によかった」
再開を喜ぶ兄妹と・・・
「ねえ、46だいじょうぶ?」
「あー私は平気 でもさぁ・・・」
「スタジオ破壊されちゃったね」
衝撃波で吹き飛ばされたチビーズと半壊したスタジオだった


                        続くかも


おまけ

「はーい みなさん がんばって念を込めて下さいね」
首なしパイロットスーツの男がパンパンと手を叩きながら工場を回る
ここはとっても便利なセーフティシャッターの工場
みんなが黙々と木を切ったり、形を整えたり、
手を出来上がった製品にかざして念を送ったり
普通の工場だけど一つ、違う点が…
工場の従業員全員が足がなかったりしたりする
「はい、皆さんの頑張りで売り上げも好調ですよーがんばって下さいね」

セーフティシャッターはこうやって作られて手元に届くのである
   
                         今度こそ続くよ
414なんとなく:2009/08/02(日) 09:03:39 ID:???
今回はここまで 今回のゲストは白鳥さん(兄)
次回はアスランのオーブ侵攻編 でもその前にちょっと別の短編をするかも
415通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 09:13:37 ID:???


同士とか、同志ってどっちがどっちか、わからなくなることね?

ともかくこのマユ、まちがいなく首領の妹だなw
416通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 09:27:45 ID:???
あるぇ〜〜〜?
首領あんたらいったいどこ向かってるんだよ?
流派東方あたりってなんですかw どんだけ万能なのセーフティシャッター?
417通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 09:30:23 ID:???


マユはマユでもシン・アスカじゃなくて首領・アスカの妹かw
418通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 09:32:28 ID:???
GJ
相変わらず酷いwww無論良い意味で
419通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 10:06:12 ID:???
GJ、さすがセーフティシャッターだ何ともないぜ!
冥界印ならそら死なないわ、妙に納得。

>>409
キラもアスランも、原作に忠実に描こうとするとわけわかんなくなるだろうな
前者は「力はあるけど周りが見えない、送られてきた情報を100%信じちゃうお人好し」程度だからまだいいが
後者は「主語が抜けてるようなイマイチよくわからないことを喚きたてつつ勝ち馬狙って寝返る」キャラだからなぁ…
ジエッジの、不器用なだけで真っすぐな、綺麗なアスランだったら何の問題もないんだがそれじゃ敵役にさせにくいし。
420通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 10:06:15 ID:???
首領キターー!GJだぜ!w

ついにマユと再開したか。いい話だな〜!w
てか、九十九何してるのさw
421通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 10:26:35 ID:???
雷神といえば北欧神話のTHOR、
ふりがなは本来はソーだが日本では訛った読みの方が定着してる、
つまりト…
しかし、ガチにあの世に逝ってる人もちゃんといるのな…
422通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 12:51:35 ID:???
てか、トールが風車男に〜
423通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 14:04:27 ID:???
セーフティシャッター作りに精励して、生命の珠を四個分稼ぎ出せば
現世に甦ることができるんだろう。
424通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 17:43:50 ID:???
このスレとまとめを見ていたら、自分も書きたくなってしまったのですが、投下してもよろしいでしょうか?
425通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 17:48:41 ID:???
さあ来い
426通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 17:55:12 ID:???
>>424
投下は構わんがその前に
・今まで何かの作品を書いた事があるか?
・その作品を誰かに見せて批評された事はあるか?

全く経験無しだとオナヌー作品投下⇒フルボッコのコンボで再起不能になるぞ
以前厨二臭い作品投下して即効叩かれた奴居るから
427424:2009/08/02(日) 18:07:29 ID:???
>>426
部活動でオリジナルのファンタジー小説を書いていました。種は無印、種死共に見ていますが、何度も見返してはいません。
知り合いの部員が、ギャグと戦闘シーンは気に入ったと言っていました。中二臭い……は解らないのですが、本編終了後から
10年が経った話なので、確かに原作と乖離し過ぎかも……けれど量は3レス分なので、それほどご迷惑はかからないと
思われます。とにかく、ちょっと読んで頂きたいと思って。駄目でしょうか?
428通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 18:14:04 ID:???
ま、オナヌー作品でもいいんじゃないの?
そんなの自分じゃ分からんだろうし、極端にいえば二次創作そのものがオナニー行為だし
オリキャラ大活躍!ラクシズ倒して大勝利!シン空気!みたいな極端なものでなければ問題はないかと

つーかこういうスレ自体、各々が好き勝手に妄想を書き立てる場だと言えるしな
とにかく俺は読みたいので投下GOGO
429通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 18:16:56 ID:???
>>428に同意。
新職人の登場歓迎する

あ、コテハンとかってわかる?
430424:2009/08/02(日) 18:25:34 ID:???
有難うございます。
>>429
いえ、ちょっと解らないです。なんとなく、さんとかでしょうか?
431429 ◆dO4LFTrgcu0O :2009/08/02(日) 18:34:59 ID:???
>>430
そうそれ。
じゃあ説明を。
今上の名前欄に表示されてるのがコテハン。
書き込むってボタンの横にある名前欄にハンドルネームを入力した後に半角で#を打ち込んでから好きな言葉を入れて「書き込む」ボタン。
そうすると名前の後に◆huihjohnoとかってのに変換されて出てくる。
なりすましの防止とかにどうぞ
432A.M.:2009/08/02(日) 18:35:03 ID:???
個人名、のようなものらしいのでつけてみました。では投下させて頂きます。



 宇宙空間に生まれた青白い光が、音も無く大破した地球連合軍の戦艦を飲み込んでいく。
フォースシルエットを装備したインパルスもまた光の中へと消えていき、手足をもがれ推
進機関を破壊されたダガーLやウィンダムも何機か巻き込まれた。
「シン……!」
 それを見下ろすのは、キラ・ヤマトが乗るストライクフリーダムだった。青と白、そし
て金で彩られた機体を、アスラン・ザラのインフィニットジャスティスが押し留める。
「駄目だ、キラ!」
「でも!」
「シンは俺達を逃がす為に、敵を最後まで引き付けてくれた。その意志を無駄にするな!」
「……わかったよ、アスラン」
 姿勢を戻したストライクフリーダムとインフィニットジャスティスが、寄り添うように
して光を見つめる。消える気配のないそれに背中を向け、後方のエターナルへと帰還して
いった。連合軍の開発した新型兵器による超小型の太陽が、周囲の残骸を取り込んで燃え
続ける。


 メサイア戦から半年後、ザフトに戻ったシン・アスカは哨戒任務中、連合軍機を使う正
体不明の敵と交戦に入った。同じく付近を航行していたエターナルへと突貫しようとした
戦艦を寸でのところで阻止し、積み込まれていた兵器の誤作動に巻き込まれ、戦死扱いと
なった。プラント最高議長ラクス・クラインによってギルバート・デュランダルの呪縛か
ら解き放たれ、平和の守り手となった少年の死をザフト広報部は大いに喧伝し、身一つで
戦災孤児からザフトレッド、果ては特務隊『フェイス』までのし上がった彼の偉業を大い
に称え、ザフト兵のリクルートに活用した。
 歌姫の騎士団、あるいはラクスの物、ラクス一味、もしくはラクスという名前に枢軸と
いう意味の単語を合成させて『ラクシズ』とも呼称された彼らは、機体の名前通り自由、
正義を永遠に撒き散らすと思われたが……その終焉は5年後にあっさりと訪れた。
 プラントの崩壊、特にクライン政権の崩壊については諸説唱えられてはいるが、最も有
力なのはラクス・クラインの賞味期限切れである。もともとシーゲル・クラインの息女で
アイドルでもあるという売り込み方でヒットした彼女なので、熱くなるのも冷めるのも早
いタイプの商品だった。加えて、戦後や戦間期に新曲を連発したりツアーを企画したりと
いったアイドル活動ではなく、為政者ごっこに勤しんでしまったのも失敗だった。
 ファンクラブのBBSに投じられたちっぽけな書き込みがあっという間に伝染し、加速
度的にプラントの人々はラクスに飽き、彼女の造られたカリスマ性はほとんど一瞬で消し
飛んだ。この点については彼女でなく、彼女を支える周囲の人間やブレーン、スタッフの
方に非があると言えよう。
433A.M. ◆W9ZcOhM8zg :2009/08/02(日) 18:36:13 ID:???
 ブルーコスモス主義のテロリスト達が、コーディネーターに植え付けられたラクスへの
洗脳遺伝子を治療してしまうウイルス兵器を散布したからだという説もあるが、これはど
ちらかというとTVのワイドショーで取り沙汰される類の『真相』である。
 ラクスに乗っ取られたプラント、ザフトもまた同様に崩れ去った。そもそもの起こりか
らして民兵組織なので、トップの求心力など無きに等しい。内部抗争を繰り返して空中分
解したコーディネーター達を傍観していた地球の人々は、人類共通の敵が無くなった事で、
本業に戻る事が出来た。つまり……誰が人間世界のボスかを決める作業に戻った。
 大西洋連合とユーラシア連邦が相次いで脱退を表明した地球連合は、当然ながら形骸化
した。オーブが理事国にという話もあったが、丁度その時カガリ・ユラ・アスハ代表が官
邸前で自爆テロに巻き込まれた事で流れた。彼女は現在、テレビなどモニターを介してし
か他人と接触しない。ほどなくして、地球連合という地球国家の統合体は消滅した。
 CE95年、シン・アスカが機動要塞メサイアで敗れてから11年後。ふたつの大国が
睨み合い、その国力を背景に紛争を繰り返す地球圏で、物語がふたたび始まる。

 大規模地熱プラントを持つガルナハンは、地球連合消滅後に大西洋連合とユーラシア連
邦の力が激突した最初の地だった。どの勢力も現地住民の保護という大義名分の下に苛烈
な戦闘を繰り広げ、勝者は自らの行為を解放と称して街を支配した。カメラが映す市民達
も笑顔を絶やさない。
 今、この街を実質的に支配しているのはユーラシア連邦だった。銃身下に擲弾発射筒を
持つヘビーライフルを装備したウィンダムの後継機『ヴラーディ』が、十字型のメインカ
メラをディスク型のUAVが浮かぶ夜空へと向ける。その足元では、街の街灯が煌々と灯
っていた。
ユーラシア連邦軍への入隊を求めるポスターがあちこちに貼られてはいるが、路地裏の
壁には所々地球連合軍への志願を求めるポスターも混じっている。多くが剥がされては貼
り直され、あるいは別のポスターの上から貼られていた。敵方の掲示物をまとめて焼き払
おうと試みたのか、黒こげになったアパートの壁が放置されている。その路地の奥にある
酒場で、ちょっとした騒ぎが持ち上がった。
 酒場でビールの入ったジョッキを運んでいた少女がうっかりトレイを落とし、兵士のズ
ボンを濡らしてしまったのが始まりだった。必死に頭を下げて謝る少女に笑って手を振っ
た兵士が、せっかくだからゲームをしようと言って……骨董市で購入したリボルバー銃を
おもむろに持ち出したのだ。弾を1発だけそれに込め、慣れた手つきでシリンダーを回す。
「頭に当ててそこを引くだけで良い。全部チャラだ……その可愛い口で咥えても良い」
 熊と殴り合えそうな体格の男が、薄気味悪いほど優しげな笑みを浮かべて少女を見る。
幼いとはいえ銃の仕組みは理解している彼女は、かちかちと歯を鳴らし大きく目を見開き、
持たされた銃口を食い入るように覗き込んでいた。
 周囲を見回して助けを求めることはしない。理解しているからだ。
434A.M. ◆W9ZcOhM8zg :2009/08/02(日) 18:36:59 ID:???
 誰も助けてはくれないと。そんな余裕など、誰にもありはしないと。兵士の仲間と、彼
らの使い走りになる事を選んだ街の住民達が薄笑いを浮かべて見物している。他の客や
バーテンダーは、視線を下にやって事が過ぎ去るのを待っていた。このゲームは、ここで
何度も行われていた。大抵は誰も傷つかず、犠牲者の心に消えない恐怖を刻みつけるだけ
で終わる。今回もそうだ。皆が祈るように信じていた。立ち上がった1人の女以外は。
「アタシがやる」
「お前に用は無い、コニール」
「……この子はアタシが面倒見てんだ。この子の不始末はアタシの不始末、だろ?」
 少女の手から銃を取り上げようとした寸前、兵士に先を越されたコニール・アルメタは、
唇を小さく噛んだ。髪を後ろにつめて作業用のマスクを首からさげた彼女を舐めるように
眺め回し、兵士はそらとぼけたように続ける。
「ふーん、謝ってくれるならそれでも良いが。別のやり方が良いね。わかるだろう?」
 予想通りの要求に、コニールはぐっと唇を結んで兵士を睨む。2年前に此処を支配して
いた大西洋連合軍の兵士達に、取調という名の口にするのもおぞましい行為を強要された
事を思い出した。未遂に終わったのだが、それはその夜に戦闘が起きて収容所が破壊され
たからだ。泣き出す少女の頭を抱いた後、ゆっくりと息を吐いた。
「良いよ。どこへでも連れていきな」
「何言ってんだ? 今すぐ、この場でに決まってるだろ……早くしろ」
 間髪入れずに命令され、コニールは歯を食いしばる。頭の後ろに手を回してバンドを
解き、ばさりと髪が広がった。ジャケットの首元のホックを外す。
「な、言ったろ? 髪を下ろした方が美人に見え……」
 兵士の言葉は爆音で掻き消された。酒場の屋根が目に見えない力で剥ぎ取られ、立って
いたコニールが床に投げ出された。仰向けになった彼女の目に、赤紫に光る巨大な翼が一
瞬だけ映る。転倒したヴラーディからヘビーライフルを奪ったモビルスーツが、それで
監視塔を殴り付けて叩き壊した。擲弾筒に装填されていた榴弾が炸裂して、辺りを昼間の
ように照らす。暗い彼方から街へと砲弾が降り注ぎ、補給物資を積んでいたトラックや
発電機を破壊して夜の街を火の海とし、機体が炎に照らし出された。
 戦闘用のMSとしてはシンプルで、背部の飛行ユニットも盾も持っていない。赤錆色と
灰色、深い青色で塗装され、カメラアイはまるで人間のようなデュアルタイプ。緑色の光
が、左右の頬に刻まれた涙のような赤い溝に滲む。
「……畜生、畜生め! デスティニーだ! 逃げられる奴は逃げろ!」
 ゲームを愉しんでいた兵士の悲鳴を尻目に、コニールは少女をきつく抱きしめる。
「シン・アスカだ! 皆殺しにされるぞ!」
 断たれた高圧線のような音が響いて、再び巨大な翼が一瞬だけ見えた。同じ色の光を纏
った両拳を打ち合わせ、デスティニーが猛然と加速する。立ち塞がる敵機がライフルを向
けるより速くその腹に右拳を叩き込み、その機体ごと基地の正面ゲートに突っ込んだ。
435A.M. ◆W9ZcOhM8zg :2009/08/02(日) 18:38:15 ID:???
途中からですが、ハンドルの体裁を整えました。そして投下終わりました。どうも有難うございました。
今後も逆襲という言葉に合わせた雰囲気を出していければと思います。よろしくお願いします。
436429 ◆dO4LFTrgcu0O :2009/08/02(日) 18:38:33 ID:???
追記。
書き込んだ後の名前欄に表示されてるのをコピペしても◆が◇ってなるから、
#の後ろの文字列は暗記したりメモ帳に記載しといた方が良いよ
437429:2009/08/02(日) 18:44:06 ID:???
>>435
GJ!
描写上手いね…ここでやってる身だけど羨ましい…
次回も期待

では名無しに戻ります
438通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 18:59:28 ID:???
GJ!
シンは何をしてたのか、そしてデスティニーは何か改修されてたりするのか
次回を楽しみにしてます。

10年後ってことはコニールも20代半ばのお姉さん…うん、イイね
ポニテ大好きな俺としてはエロ連合兵を世界の歪みに認定したいところだ
439通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 19:03:21 ID:???
>>435
ラクシズは世界を火薬庫にしたようなものとよく言われるけど
その状態のまま没落して取り残された無法時代ですか…続きが楽しみです。
追って倉庫にも保管させていただきたく思いますが、
メインタイトルは既にお決めでしょうか?
440A.M. ◆W9ZcOhM8zg :2009/08/02(日) 19:10:31 ID:???
>>439
有難うございます。今のところAftermath(戦争、災害の余波・結果)という単語しか頭に浮かんでいないので、
「Gundam Seed Aftermath」でいかがでしょうか。字数等の問題ありましたらお教え下さい。
441通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 19:44:51 ID:???
あれ、ちょい待ち。10年後ってんならCE95はおかしくねえか?
種運命はCE73の話だろ?

それだとコニールがロミナママンレベルの色k(ランサーダート
442A.M. ◆W9ZcOhM8zg :2009/08/02(日) 19:50:28 ID:???
すみません。作中だと11年後、にしています。SEEDの2年後だから73のはずですが、どうやら作中で年が
変わったようで…それともwikiが間違っているんでしょうか。
443439:2009/08/02(日) 19:52:21 ID:???
>>440
了解いたしました。
字数制限とか問題はないと思いますので、手が空き次第取り掛からせていただきます。
>>441
メサイア以降ラクシズに仕えた期間が約一年強ってことでは。
444通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 20:06:00 ID:???
いやいや、メサイア戦から11年後ってことは、CE84だろう
実際は11年数か月→分かりやすさ重視で11年後と表記、年が変わったとしても85…

95じゃ20年後やがなwって話でしょ。…お茶目なミスだと思うけど。
445A.M. ◆W9ZcOhM8zg :2009/08/02(日) 20:08:44 ID:???
あ…!失礼しました。何でここに気付かなかったのか…85です。申し訳ない orz
446通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 20:40:54 ID:???
これはまた期待度の高い人が加わったものだ
奪ったライフルでブン殴るとか、光る拳を打ち合わせるとか、これまでになく荒っぽいデスティニーの活躍が楽しみ
447通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 22:39:11 ID:???
また新人か! GJ!!
これで何人だっけ? 12人くらいになった気がする。
間違いなく職人の数と出来では新シャア板トップだと思う。
この数だと雑誌でも刊行できるんじゃね?



448通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 22:39:28 ID:???
これは良い新たなる書き手さんだ。まずは初投下にGJ

文章読みやすくて、世界観の説明も丁寧でいいね〜
闇夜の中、炎に照らされるデスティニーか・・・ヤバい、似合い過ぎるw


それにしても、ピンクの賞味期限切れって設定は新しいなw
対外、今までのラクシズは何かあったら即フルバ!ってのが多かったから、
逆にどんな展開になっていくのか予測付かなくて、これからが楽しみですぜ


次回投下もwktkしながらお待ちしております〜
449通常の名無しさんの3倍:2009/08/02(日) 23:04:12 ID:???
ドキドキする内容だけど、気持ち句読点が多いような気がする
450MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/02(日) 23:51:00 ID:???
またしても新しい書き手さんが登場ですか!
特にシンネタが発表された訳でもないのに、次々に新しい職人さんが生まれるここのスレはいい意味で異常だと思います!
さて、19話が仕上がりましたので投下させていただきます。




機動戦士ガンダムSEED
逆襲のシン・アスカ Mercenary Of Red
request19

『まだ、まだ戦争がし足りないのか! 貴様らは!』
戦場全てに響き渡るシンの叫びに、全てがまるで凍り付いたように動きを止めた。

「インパルス……まさか、ミネルバの鬼神だとでも言うの?」
白い105ダガー、その片割れ若い女性の声でラプター2は静寂の中、誰にでもなく問いかけた。
「……ラプター2、フレスベルクは後だ。 先に鬼神モドキを潰す」
長年連れ添った公私共の相棒の声に、正気を取り戻したのか、ラプター1は淡々と告げる。
「モドキ? 本物だったら?」
「本物かどうかは、交戦して確かめる……どちらにせよ、潰す」 
ラプター2の疑わしげな声を断ずるかのように、ラプター1は力強く言い切った。
「フフフ、貴方らしいわね。 分かった、付き合うわよ……最後までね」
「すまない。 苦労させるな」
はっきりとした態度のラプター1に微笑み、そして答える。

「少佐殿、お行きください! そして我らが仇敵、あの鬼神に報いを!」
「分かった。 ここは任せる」
「後は頼むわね」
NダガーNに乗る、ヤキン・ドゥーエ以来の部下の叫びに頷くと、2機の105ダガーはガルバルディαの包囲から離脱して行く。
「退いていく?……あー、なるほど。 シン狙いって訳ね……」
離脱して行く105を横目に見ながら、ルナマリアは一人呟く。
「フレスベルク、その命ここで奪わせてもらう!」
「……ふーん、私じゃ歯牙にも掛からないって? 舐められた物ね。 だったら思い知らせてやろうじゃない!」
NダガーNのパイロットの声に耳を貸す事も無く、口元を吊り上げルナマリアは笑った
「交戦している相手に背を向けるとは……舐めるにも程があんのよ」
NダガーNが戦闘態勢に入った瞬間、シールド裏に仕込んだビームダガーを投擲、NダガーNの右肩を斬り飛ばす。 
その瞬間、一瞬体勢が崩れた隙を突き、シールドを構えトライフォースの最大出力で突撃する。
「馬鹿め、PS装甲相手にそんな物が……」
瞬時にして距離を詰めたガルバルディを馬鹿にしながらN、ダガーNのパイロットは見た。
菱形のシールド表面が青白く光輝いているのを、そしてそれが最後に見た光景。
青白く輝く菱形のシールドはNダガーNのコックピットに深々と突き刺さっていた。
「なんだ、ゴリ……コホン局長、試作型って言ってたけど使えるじゃない」
シールドを引き抜きながら先程とは一転し、上機嫌でルナマリアは鼻を鳴らす。
451MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/02(日) 23:52:20 ID:???

ルナマリア機が装備していた菱形のシールドは局長が試作装備として製作したビームコーティングシールド略してBCS。
実体シールド表面に、微弱なビームを纏わせる事により、実体シールドの利点とビームシールドの利点を持つシールドである。
実体弾にもビームにも有効で、シールド自体にバッテリーが仕込まれており、本体の稼働時間にも影響を及ぼさない。
また対PS装甲用にビームカッター、ビームガン代わりにもなる。……分かりやすく言えばザフトの大好きな武装複合シールドの発展型である。

「さあ、次は誰が相手をしてくれるのかしら?」
残った二機のNダガーNへと視線を向けるガルバルディα。
NダガーNは警戒を強めたのか、容易には仕掛けようとはしない。
「来ないならいいわ。 今度も此方から仕掛ける」
再び口元を吊り上げルナマリアは笑う。
それは笑みのかつての意味、獣の牙を剥いた動作。 つまり狩りの始まりを意味していた。


『さて、派手に大見得を切ったは良いが、これからどうするんだ?』
「あらゆる局面において単機での局地制圧を実現する究極の万能機……その真価を見せて貰う」
戦場のど真ん中へと高速で移動するインパルスエクシードの中でRBとシンは会話を交わしていた。
その様子は何処か余裕すら感じさせる。
『……とは言っても、シルエットは一つ。 ドラグーンも無い、シルエット自体も未完成では、良い所15%が精々だかな』
「2割行かないのかよ。 だが十分だ、RB。 今装備している対艦刀は何故対艦刀と呼ばれてると思ってるんだ?」
嫌味にも聞こえるRBの言葉に、シンは表情を一瞬歪ませると、不敵な笑みを顔に浮べる。
『ああ、成る程……戦術的にも悪くない判断だ。 だが、先にミネルバを救援すべきだろうな』
「分かってる。 ミネルバは今度こそ俺が守る」
RBからの言葉に頷くと、シンは両手を痛いほど握り締めた。
あの月での最終決戦でシンとレイが離れた為にミネルバがAAに沈められたことはシンにとっても軽いトラウマとなっていた。
『ああ、そうだな。 今度こそ、な』
RBの言葉に僅かな疑問を抱いたシンだったが、今は他にすべきことがあると心の片隅へと押し込んだ。
452MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/02(日) 23:53:42 ID:???


無数の敵機がミネルバを取り囲むように飛び回る。
それはまるで巨象に纏わり付く蜂の群れのようだ。
「対空砲火急げ! 左舷弾幕薄いよ!」
蜂であればどれほど良かったかと内心思っているアーサーの悲痛とも言える叫びがミネルバIIブリッジに響く。
「対空砲座1、6、8番沈黙 防空性能5%低下!」
チェンの報告と共にミネルバが放っていた火線の内の数条が消え去り、変わりに閃光がミネルバに向け放たれる。
「アビー君、MS隊は!?」
「ホーク隊、シェーダ隊共に包囲から抜け出せません! 直援機は深追いする必要はありません。増援の到着まで撹乱を……」
「くっ! 推進部周辺に被弾!」
アーサーの問いに答え、管制を行っていたアビーの言葉は艦全体を揺らす衝撃と、バートの被害報告に遮られる。
「足回りを潰しに来たか……」 
「くっ、直援の三機では手が回り切らない」
アーサーとアビーが衝撃から立ち直り、同時に呟いた瞬間。
「ミィィィネルバァァァ! 友の仇ィイ! 沈めえッ!」
ミラージュコロイドを使い濃密な対空砲火と直援機の防御網を掻い潜り、ブリッジの目の前でNダガーNが大上段に対装甲ブレードを振りかざす。
ブリッジにいた全員が声も発することが出来ずに、死を覚悟した。
「そうは……行くかよ!」
全周囲に響き渡る男の声が無線機から流れ出る。
思わず体、思考すら硬直したオペレーターは確かに見た。 白い四肢に赤い胴を持つ彼女達の世代にとっての伝説を。
「こちらシン・アスカ。 インパルスエクシード、ミネルバの援護に入る」
『シン、そのまま膝を叩き込め』
シンはRBの指示に従い、インパルスエクシードは加速したまま、NダガーNの脇腹に膝蹴りを叩き込む。
NダガーNが吹き飛び、体勢の崩れた瞬間、エクシードの膝裏が展開し、PSした鋼色の杭がコックピットを貫いた。
「シン・アスカ! 本当に生きていたのか!?」
その光景に周辺をバラバラに飛び回っていたMS群の内、対艦装備型は後方へと退き始め、それ以外の数機が部隊を形成する。
「鬼神が何だ! 俺がやってやる!」
だが、それを無視して単機で仕掛けるエールウインダムがライフルを乱射しながら突撃。
「無茶無理無謀。 勇気の意味を間違えて単機で仕掛けるなんて嘗められたものだな……もう勝ったつもりか?」
『よろしい。 ならば……教育してやるとしよう』
「勿論、そのつもりだ」
そう言うと共に飛来するビームを機体を右回りに側転させる事で避ける。
次の瞬間、インパルスの足元が輝き、4つの閃光が放たれた。
稲妻の刃の名通り、青白く複雑な軌道を描いた4つの閃光がウィンダムに襲う。
不意を付かれ、4本のライトニングエッジに四肢を絶たれたウィンダム。
通常の体勢へと戻りながらライトニングエッジを踵で受け止めたインパルスエクシードは休む間も与えず、胸部機関砲を発射。
PS装甲を持たないウインダムはコックピットを含む各所に大穴が開き、その役目を終えた。

ライトニングエッジは従来型のビームブーメランが掴み、狙い、投擲するという3モーション必要としたのに対し。
肩や腰から踵部分に装備位置を変え、掴むという動作を省略。
戦闘機動や回避機動の一部に投擲する動作を組み込むことにより隙を少なくすることに成功したインパルスエクシードの中距離兵装である。
453MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/02(日) 23:55:07 ID:???

『4時方向新手だ。数は6』
シンはRBの警告に反応し、振り向き様に肩の増加装甲に装備されたアンカーを射出。
先頭を進んでいたダークダガーLがアンカーに捕まりインパルスエクシードの方へと引き寄せられる。
味方機に当たるのを恐れた敵機を後目に、シンはダークダガーLの位置を調整すると前方にロンゴミアントを突き出すように構えた。
アンカーの勢いと、ロンゴミアントの硬度を合わせた運動エネルギーは装甲を貫き、刃はダガーLのコックピットへと突き刺さった
「おのれシン・アスカ!」
無残な味方機の亡骸に激昂した5機は烈火の如き勢いでシンへと襲い掛かる。
シンは直撃のみをカタールで弾き、最小限の動作で敵弾を回避するとロンゴミアントを引き抜き、機体を蹴り飛ばした。
「RB散弾を3発装填頼む、後はスラッグを!」
『了解だ』
インパルスが蹴り飛ばした機体を思わず受け止めた敵機にシンは肩アーマーの砲口を向ける。
ショットシェルに数十発近くの対艦船用大型ベアリングを仕込まれた弾丸が放たれた。
大気圏内では重力などの影響により、遠距離では威力の落ちる散弾も空間戦では慣性の法則により速度を落とさず運動エネルギーが直接叩き込める。
対艦船用大型ベアリングは物理的衝撃に無類の強さを誇るPS装甲でさえ、直撃を受ければ只では済まず装甲の隙間や関節部に当たれば致命的なダメージを受ける代物だ。
そのベアリングが百発近くばら撒かれた。
特殊合金球の嵐が一瞬の内に6機の内4機。 過半数が戦闘不能に陥る。
その様子に慌てて距離を取ろうとするダガーLとウインダム。
だが、それを易々と見逃す程シン・アスカは甘い男ではなかった。
片一方の敵機へと突撃すると、もうウインダムに向け手に持ったロンゴミアントを投擲。
直撃を受けたウインダムは文字通りの串刺しになり、後方へと吹き飛んで行く。
「さぁ、あんたで最後だ。 降伏するならよし。 しないなら……」
最後に残ったダガーLはヤケになったのか、ビームサーベルを構え突撃。
『愚かだな』
インパルスは左手のロンゴミアントを収納すると、腰後ろに懸架しているビームランサーを両手で掴んだ。
右手を前に、左手を後ろで支えるように腰だめに構えると背部のスラスターを最大出力で突撃。
ダガーLはシールドを構えるも、大出力ビームの大刃にシールドごと切断され、腰から上下に分かたれた機体は宇宙をさ迷う。
『ロンゴミアントを回収するぞ』
アンカーを打ち出し、ウインダムに突き刺さったロンゴミアントを回収すると同時に、ダガーLは大爆発を起こし宇宙の藻屑へと変わった。
『周囲に反応なし、1段落ついたな』
RBの声にセンサーをチェックすると、確かに反応はない。
残りの対艦装備の機体は一時退いたらしい。 周辺を目視で確認しながらブリッジへと近づく。
454MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/02(日) 23:56:19 ID:???
「RB、念のため周辺警戒を頼む」
戦闘で昂ぶった精神を落ち着かせるために、大きく深呼吸をするとシンはコンソールを軽く叩いた。
『ああ、任せておけ』
「ミネルバ聞こえるか? 無事だったら返事を……」
「馬鹿野郎! 遅いんだよこのラキスケ! 何で生きてるなら連絡もよこさないんだよ!」
シンのミネルバへの通信はヴィーノの怒鳴り声で遮られた。
どうやらわざわざ文句を言う為に格納庫からブリッジに上がって来たらしい。
「ヴィーノか?」
「よくもまぁ、今更顔を出せたものですね。 ……と言いたい所ですが、お帰りなさいシン。」
ヴィーノに続いて聞こえたのは若干の嫌味と、多分の友愛を含んだアビーの言葉。
その後方からもざわめきと共にシンの帰還を喜ぶ旧ミネルバクルーの声が聞こえた。
「シン、聞こえるかい? あー、言いたい事は全部言われちゃったな。 まぁ、兎に角、生きていてくれて良かったよ」
「副長……いえ、今は艦長でしたか」
最後に聞こえたのは元副長アーサーの声。
「ははっ。未だに僕も艦長と呼ばれるのは慣れないよ。  シン。 ここはもう大丈夫だ。 だから、君は君の仕事をするんだ」
シンの言葉に照れ笑いを浮かべ頬をかくと、アーサーは真剣な顔つきで言った。
「……はい! 行くぞRB」
『了解だ。 ドライバー』
アーサーの言葉に、シンは力強く頷くと機体を虚空へと反転させた。

「邪魔をするなぁ!」
敵艦隊を目指す進路に立ちはだかるユークリッドをロンゴミアントの一薙ぎで両断すると、残骸を踏み越え、インパルスは更に加速する。
『前方距離600。 数3全機MAだ』
「糞ッ、数ばかり……!」
『いっその事、迂回したらどうだ?』
舌打ちするシンにRBは提言する。
先程から敵はMSを下げ、MAを前面に押し出すようになってきていた。
それがシン、インパルスエクシードを脅威と感じての事であるのは間違いなく、シンもMA相手では多少ではあるが梃子摺り始めていた。
「駄目だ……ここで迂回するとミネルバに敵が殺到する」
『ルナマリア達がいるならともかく、シェーダ隊の3機では役不足か』
シェーダ隊の名誉の為、明記するがルナマリア達とシェーダ隊に大きな実力差はない。
練度や連携は各国全軍を比較対象にしても上位に位置する。
なら、何故役不足なのか。
それは単純にミネルバとの意思疎通の問題である。
艦載機隊であり、ホームとも言え、阿吽の呼吸で動けるホーク隊と基地所属で、仮住まいどころか軒先を借りている状態のシェーダ隊。
この二つの部隊では重ねて来た信頼、何処まで任せて良いのかという微妙な感覚が違うのだ。
ホーク隊は指示が無くとも、阿吽の呼吸で穴を見つけ、動けるがシェーダ隊ではそうはいかない。
シェーダ隊では守りきれないが、シンがあの場にいたのでは戦局の打開は出来ない。
ホーク隊、シェーダ隊本隊は、遥か前方で敵に囲まれ、合流も出来ない。
「八方塞がりかよ。 こうなったら、いっその事心中覚悟で突っ込むか?」
『落ち着けドライバー、後方に反応、かなり早いぞ』
物騒極まりない事を呟くシンを静止しながら、RBのインパルスエクシードのセンサーはアーモリー1方向から接近する機影を捉えていた。
455MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/02(日) 23:57:30 ID:???

漆黒の宇宙を裂くかの様に進む機影、灰色の三機。 オーブ軍所属の可変MSムラマサが横一直線に並んでいた。 
「いいんですか、隊長勝手に出てきちゃって」
左側に位置するムラマサに乗るワダが真ん中の隊長機オシダリ機へと問い掛けた。
「勝手じゃない……権限は移譲したし、許可もとった」
「どうなっても知りませんよ」
何かを思い詰めたような様子で言葉少なくオシダリは答え、その様子にワダとヤマダは溜息をつく。
オシダリの状況はかなり良くない。 あの銀行強盗事件とはまた違うベクトルで追い詰められている。
多少チンピラじみてはいるが、オシダリは基本的には善良(まぁ、戦闘に巻き込まれた親子に対し、見て見ぬ振りが出来ない位には)な普通の人間である。
ただし、精神的に打たれ弱く、追い詰められると何をしでかすか分からないところがあった。
その結果が例の事件であり、二人はまた自棄になったんじゃないかと気が気ではなかった。
「そもそも、付いて来い。とは言って無いがな」
「またまたつれないなぁ。 一緒に悪さした仲じゃないですか」
悲痛な様子のオシダリを気遣ってか、若干おどけてヤマダは言った。
「でも理由位聞かせてもらいたいですね」
ワダはヤマダとは違い感情を控えめに、静かに問う。
「そうだな。 自分勝手で偽善的な罪滅ぼしみたいなもんさ」
悲痛とも言える声を隠そうともせずにオシダリは言い切る
国を守らなければいけなかった軍人が、一人の少年の家族さえ守れなかった罪。
軍人として命令に従って、一人の青年の未来を消してしまった罪。
それらの罪は自身の死を持ってしても償いきれないだろう。
だが、アーモリー1でシン・アスカが生きていると一人で出撃したと聞いたとき自然に体が動いていた。
そんな事をしても間違い無くシン・アスカは許してはくれまい。
殺されるかもしれないがそれも良い。 ……自分のような小悪党には相応しい最後だ。
そしてもう一つ。 死ぬ前に、一人のパイロットとして、あの時の青年が、あの愚直なまでの蛮刀がどうなったか見てみたかった。
「全くつくづく救いがたいな」
自嘲しながらふと横を見ると、黒いウィンダムが三機、いつの間にか併走していた。
「オーブ軍機、同行させて頂く。 拒否しても、無理にでも付いて行くがな」
「む、連合軍にオーブ軍か。 丁度いい同行させてもらおう」
通信と共に赤いリフターを背負った近接仕様Gタイプ、青い重防御Gタイプ、マサムネとは違う白い可変タイプの機体の統一感の無い三機が後方より接近する。
その三機こそPMCアメノミハシラのトップエース、エドのカラミティ改“スサノオ” ジェーンのフォビドゥン改“ツクヨミ” ジャンのヤタガラス重装高火力型。

始めの通信以降、暫くの間、不思議な沈黙が続いた
出逢う場所が違えば、戦闘になっていたかも知れない面子が揃っている
ただその場に言葉など必要ないようにも思えた。
何の意図があり腹に何を抱え込んで何を考えているかは分からない。
だが、目的は同じである事は会話を交わさずとも分かった。 今はそれだけで十分だった

「これは、簡単に死ねそうには無いですね」
「ああ、全くその通りだな」
此方を見透かしたような皮肉な笑みと共に嫌味を送ってくる部下二人に、オシダリは同じように出来る限りの嫌な顔をしてやった。
456MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/02(日) 23:58:14 ID:???

「機影接近! 数9! 」
「シグナル確認、急いで!」
9機の機影はミネルバでも捉えられていた。
焦りを感じさせるオペレーターの声に、アビーの叱責が飛ぶ。
「……識別信号確認。  連合軍とオーブ、PMCアメノミハシラ。 味方です!」
オペレーターの嬉しそうな声がブリッジに響き、艦内の空気が変わる。
「ザフト、きこえるか! オーブ残存艦隊所属タキト・ハヤ・オシダリ以下二名! 加勢する!」
「こちら大西洋連邦宇宙軍所属特務中隊オーバーウイング。 コールネーム、フラッグリーダー以下フラッグ2、3これより援護に入る!」
「アメノミハシラ所属ジャン・キャリー、ジャック・リッパー、エイハブ・モビーディック これより貴艦の護衛任務に就く」
陣営の違う三隊から通信にミネルバだけではなく、全体の士気が戻り始める。
「エ……リッパーさん、エイハブさん、ジャンさん!」
「母艦と退路は任せろシン!」 「まぁ、任せておきなさい」 「大船に乗った気でいたまえ」
アメノミハシラ陣営、その中でも最も信頼する三人の、三者三様の反応にシンの顔に気合が戻る。
「こちら、ミネルバ艦長アーサー・トライン。 貴隊らのご助力に感謝します」
「プラントとオーブが同盟関係にある以上当然の事」
「国家間の盟約により動いているまで。 気遣い遠慮一切無用です」
「そういう契約ですからね……それよりも管制をお願いします」
流石ベテラン揃いと言うべきか、9機は要請を受ける前にミネルバの狙われやすい位置に移動していた。
「後顧の憂いは絶てたな』
「RB正面から一気にぶち破るぞ!」
『ああ、派手にやろう』
RBの同意を合図としたかのようにインパルスの背部に火が入り敵艦隊へと向け突貫する
「馬鹿な単騎で斬り込みだと!?」
後ろを気にする必要なくなったシンとインパルスエクシードはまさに暴風が如き勢いで戦線を蹂躙する。
「戦線が、戦線がもたない!」
立ちはだかるMAを斬り捨て、MSを薙払うその様は正に鬼神のようだった。
『ドライバー、味方だ……どうも囲まれているようだな』
「トライガルバルディα……ルナか!」
見覚えのある機影にシンは声を上げる。
『どうする』
「当然助ける。……行き掛けの駄賃だ」
457MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/02(日) 23:59:09 ID:???
両手にバズーカとライフルを構えたガルバルディが回避運動に緩急をつけ、ジグザグに動く。
ルナマリア機の周囲を取り囲むのは、ユークリッドが二機にゲルズ・ゲー。
増設されたビーム砲による弾幕で、迂闊に近づけば蜂の巣にされかねない。
「もう、本当にもう鬱陶しいわね!」
不満げに叫びながらルナマリアは、自身を狙うビームカノンの弾幕を避ける。
トライフォースシルエットはクロスフォースシルエットの量産型だが、基本的にその能力はほぼ同一だ。
だが、量産に伴い安定性と扱いやすさを重視した為、最大出力推力など一部の性能では劣っている。
しかし、中速域での機動性、速度維持性能などではむしろトライフォースの方が上であり、ルナマリアはその特性を生かし豪雨の様な弾幕かを潜り抜けていた。
「このままじゃ埒が開かないし……やってみますか」
一旦ライフルをしまい、バズーカの弾倉を散弾へと取替え、装填すると目眩まし代わりに乱射する。
陽電子リフレクターでは実弾を防ぎきれない為か三機は散開。
回避に専念するためか、一瞬弾幕が途切れ、生まれた僅かな隙に一機のユークリッドの懐へと飛び込む。
バズーカを投げ捨てるとサーベルを抜き、コックピットへを突き入れた。
動きの止まったユークリッドを蹴り上げ、次のMAへと向かおうとした刹那、現れたゲルズ・ゲーのクローに拘束された。
「あっ、ちょっとヤバいかも……」
どこか他人事のようなあまり危機感を感じさせないルナマリアの声。
そんなルナマリアの内心などお構いなしに、ゲルズ・ゲーの砲口にエネルギーが収束し始める。
だが、ルナマリアがビームに貫かれる事はなかった。
「何やってんだよ、ルナ」
飛来した4基のビームブーメランによって、ゲルズ・ゲーのクローが切断されたからだ。
拘束が解かれた途端にガルバルディは瞬時に距離を放し、ゲルズ・ゲーにはインパルスエクシードの胸部機関砲が叩き込まれ爆散する。
周囲を見渡すと最後のユークリッドも対艦刀により17分割されていた。
「シン!……べっ、別に助けてなんて言ってないんだから!」
戦友の登場に嬉しそうに声を上げるルナマリアだが、次の瞬間照れ隠しからか強気な態度をとる。
「……デレツン?」
『それはただの嫌な女じゃないか?』
「なに馬鹿な話してるのよ。艦を堕としに行くんでしょ……援護位するわよ」
気の抜けた会話を交わすシンとRBに呆れ気味にルナマリアは言い放つとサイドアーマーのライフルを両手で掴んだ。
「悪い、頼んだ」
そう言いながらシンはインパルスを振り向かせ、機体を再び加速させる。
シンが先頭に立ち、ルナマリアが後に続く。
(懐かしいな)
何年かぶりのフォーメーションにシンは思わず表情を緩めた。
それは、旧ミネルバで戦争勃発以前に幾度となく繰り返し訓練した強襲フォーメーション。
ゲイル、ショーンがミネルバを守り、シンがフォワード、ルナマリアがバックス、そしてレイが中央で前衛の指揮をとる。
インパルスが斬り込み、赤いルナマリア機が援護する。 
かつてと酷似した状況にルナマリアもシンも同じ事を考えていた。
過ぎ去った過去と喪われた命。 それらは決して戻る事はない。
だから彼は彼女はいなくなった人間の想いを背負い、この場に立っている。
それは二人に過去を思い出させるには充分で、年月を経たとは言え二人の信頼に言葉はいらなかった。
458MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/02(日) 23:59:49 ID:???

二機は最大出力でそらを駆ける。
インパルスエクシードの装備するアシュラソードシルエットは直線速度と瞬間加速性能に置いては、通常時のクロスフォースをも上回る。
アシュラソードとトライフォース。 
最大速度で突貫する二機に追い付ける機体は全軍を見ても数少ない。 
そして、敵艦隊までの直線進路に、二機の行く手を阻む機体はもはや存在しなかった。
『敵艦隊の艦影を確認』
艦影をセンサー確認したRBが警戒音を発する。
「シン、私が正面から仕掛けて囮になるわ。 上手くやってよね」
ルナマリアはシンへと通信を入れ、冗談交じりにウィンクをしてみせるとトライガルバルディαが戦列から離れる。
「任せろ。 ここまで来れば……いける!」
シンはインパルスを迂回させ、敵艦隊後方を目指すと口の中で呟いた。
「ん? あれはシンとルナマリアね。……ガストここは一時任せる。 プルデンシオ、デューク、インパルスを援護する目標敵艦隊中央へ向け30秒間の支援砲撃行くわよ」
敵艦隊近辺にて戦闘を行っていたリーカはインパルスとガルバルディを視認すると部隊の指揮を部下に任せると、合流していた二人と共にシンの支援に入る。
「了解。 ここにいない隊長の分まできっちり援護します」
「覚悟しな、俺はきちっと当てっぜ」
ザクR2FWとスラッシュ、ブラストガルバルディβの砲撃がドレイク級、ガティ・ルー級を襲う。
「砲撃、味方がいるの?」
艦隊正面で囮となり、対空火器を潰していたルナマリアが飛来するミサイル、ビームに驚きの声をあげる。
「何だ、砲撃?……リーカさんか! ありがたい」
インパルスエクシードが二本の対艦刀をゆっくりと重ね合わせる。
シンはコックピットの中で過去を思い起こしていた。
459MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/03(月) 00:00:53 ID:???
─────────────────────────────────────────────────────────
4年(正確には3年半)前
PMCアメノミハシラ 南アメリカ支部シミュレーター室

シュミレーターの画面上に映るは二機。 ソードカラミティ。
区別の為か、片方は赤、もう一機は緑と赤の一号機のカラーだ。
一号機は正眼にシュベルトゲーゲルを構え、もう一機は両手をたらりと下に降ろしている。
痺れを切らしたのか、一号機が正眼に構えた対艦刀を振り上げ、一気に踏み込む。
理想的な間合い、踏み込み、振り下ろし。 
全てを断ち切る筈だったその一撃は、三号機に紙一重で避けられる。
僅かな隙を見切った三号機は体勢を崩したまま対艦刀を重ね合わせ、袈裟懸けに一号機を切り裂いた。

「っ!」
敗北を告げるブザーに、シミュレイターに座るシンは舌打ちをする。
「まだまだだな。 それで俺に勝つなんて50年は早いぜ」
上機嫌に鼻を鳴らしエドはシンに通信を入れた。
「まだ、もう一回!」
食いつくように画面のエドに迫るシン。
「止めときなさい……今のあなたじゃ、何回やっても同じよ」
だが、そんなシンの血気は開いた、薄暗いシュミレイターの外、室内の明かりによって覚まされる。
「……そんなやってみなくちゃ分かりませんよ」
眩しそうに目を細めると、シンは不満げな顔でジェーンを睨むように見ると呟く。
「分かるんだよ」
「えっ」
シンが声の方へと向くと、エドがシミュレイターから降り、シンへと近づいてくる所だった。
「……どういうことです? やらなくても分かるって?」
今一納得のいかないシンは不満げな表情を隠そうともせずエドに噛み付いた。
「まあ落ち着けよシン。 お前、死ぬのが怖くないだろ?」
「ええ、あんまり何度も死に掛けてますから。 慣れましたよ」
シンを片手で制すると、エドは問い掛けた。
「やっぱりな。 それじゃあ俺には勝てないぜ」
「どういう事なんですか?」
納得したエドの様子に、未だ納得のいかないシンは更に詰め寄る。
「だから落ち着きなさい。 今のあなたは機械と同じってことよ」
そんなシンを見かねたのか、ジェーンはエドの言葉に補足を加えた。
「なぁシン……例えば人と機械が同じ条件で戦ったらどっちが勝つと思う?」
「機械じゃないですか? 正確です」
エドの問いにシンは答える。
「んー、俺の師匠、教官は違うこと言ってたぜ」
エドはシンを諭すように教官、モーガン・シュバリエの言葉を伝える。
460MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/03(月) 00:02:10 ID:???

『人と機械、同じ条件で戦ったらどっちが勝つかだと?』
『考えるまでもない、人だ』
『確かに機械は正確だ。 しかし機械は恐怖、死を恐れる心がない』
『貴様は恐怖を捨てろと教わったかもしれんがな』
『恐怖が無い奴は平気で自身の身を晒す……死が、傷付く事が怖くないからだ』
『我が身を省みない攻撃は一見脅威に思える。 だがな……それは逆に言えば隙だらけと言うことだ』
『だから人は機械なんぞには負けんよ』

「シン、貴方は死を恐れすぎているのよ。 だから敵より先に敵を倒そうとする……その焦りが隙になるの」
モーガン、エドの言葉を、ジェーンは弟に話すようにシンへと伝える。
「いいかシン。 死を恐れるな、恐怖を飼いならせ」
「恐怖を、飼いならす。 ……恐れを自分の物にする?」
エドの言葉を、シンは自分なりに咀嚼しながら、呟く。
「そうだ。 それを言葉ではなく心で理解した時、お前はもっと強くなれる」
「……心で。 なんとなく分かります」
「それからもう一つ。 対艦刀を振る時は恐れず、迷わず、躊躇わず一気に振り下ろせ」
「今言った事を守ってりゃ……そうだな、俺の次位には対艦刀を上手く扱えるようになるぜ」
シンがおぼろげでも理解した事に安心したのか、先程とは違い、満面の笑顔でサムズアップして見せた。
「……全く、人の受け売りの癖に偉そうに」
呆れたような顔でエドを見ながら、ジェーンは苦笑する。
「いえ、ありがとうございました」
礼を言いながらシンは自分に足りなかった何かを掴んだような気がしていた。

モーガン、エド、シン。 無慈悲な戦いの中、それに抗する為、培われた強き心は確かに次へと受け継がれる。
─────────────────────────────────────────────────────────
461MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/03(月) 00:03:07 ID:???

重ね合わせた対艦刀を下段に構え、インパルスエクシードは宇宙を駆ける。
その心は恐れを制し、迷いなど存在せず、一切の躊躇いも無い。
「RB、回避運動は任せる!」
『任せろドライバー、お前は斬る事だけに集中しろ』
シンの目に映るものは只一つ、一心にガティ・ルーを目指す。
「あれは、インパルス! 鬼神が来るぞ!」
「対空防御! 奴を近づけさせるな!」
「今更気付いても、もう遅いわ。 シンを近づけさせた時点でアンタ達は詰んでいるのよ」
インパルスエクシードの接近に慌てふためくガティ・ルー級に、距離をとったルナマリアは皮肉な笑みを浮かべる。
「デューク、アスカさんが行った。 ここは退こう」
「待て。 ……まさか、あの体勢は!」
援護を続けていたプルデンシオとデュークはその技を確かに見た。
「これが! 切り裂きエド直伝の……対艦刀だッ!」
裂帛の気合いと共に振るわれた一撃は、艦尾から動力部へと繋がり致命傷を与えると、艦首まで一直線に斬り裂いた。
動力から弾薬に引火し、応急措置すらままならぬまま横一文字に裂かれた部分から真っ二つに爆ぜる。
艦に残っていた酸素が真空の宇宙に真っ赤な炎を吹き上げる。
その勢いを殺さぬまま、次の目標へとインパルスは跳ぶ、それは黒海クレタ沖海戦八艘飛びの再来。

「すげぇ……あれが、シン・アスカ。 ミネルバの鬼神か」
「よりにもよって、とんでもない奴の殺害に手を貸してたんですね。俺ら」
ワダとヤマダの声を聞きながら、オシダリはかつての無骨な蛮刀が実戦によって研き上げられ、強靭かつ鋭利な業物へと変わったのだと悟っていた。

「まるで、黒海クレタ沖海戦を見ているようですね、大尉」
「ああ、あの姿を見ているとファントムペイン指揮下のウインダム30機を単機で落としたと言うのも、納得できるな」
「ミネルバの鬼神、中隊潰しのシン・アスカ。 月非は経てども未だ衰えずか……心惹かれるな」
黒く塗装されたウィンダムを駆るフラッグリーダー、大尉は部下の言葉に頷きながらも、不穏極まる台詞を吐いていた。

「あんの野郎ぉ……名前出すな! ってあれほど念押ししたのによ……」
一方名前を使われたエドは、不満そうにブツブツと呟く。
本人も先程まで忘れかけていたが、一応脱走兵として、指名手配されている身である。
「あら、照れてるの?」
「弟子が活躍してるからって妬くものじゃないぞ」
そんな様子を見て、ジェーンとジャンはエドを楽しそうにからかう。
「それはねーよ。 それよりもお客さんが来るぜ」
口では何か言ってもエドもまた嬉しそうな表情を浮かべていた。
462MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/03(月) 00:04:08 ID:???

「これで全部か?」
ガティ・ルー、ドレイク、アガメノン合わせて八隻を切り伏せたシンは肩で息をしながら、周囲を見渡す。
『ステルスで隠れていた増援の艦隊は今ので全部だ。 まだMS、MAは残っているがな』
「よし、次はMAから潰して……」
RBからのの報告に頷くと、シンは機体を反転させようとした。
「……母艦が潰されたか! ラプター2螺旋で仕掛ける」
「ええ、いつでもいいわ」
インパルスエクシードの通信機が敵方の通信を捉えた瞬間、センサーが新たな敵の出現を告げる。
『機種判別。 エール装備の105ダガーだ。 だがこの速度……相当カスタムされているな』
「いずれにせよ、邪魔をするなら叩き伏せる!」
RBの言葉を受け、挨拶代わりの散弾を撃ち放つ。
「そんなものでは止まらんよ」
放射線状に広がった散弾を軽々と避けると、2機の白い105は大きく円を描きながら時間差でライフルを連射。
シンはビームを避けつつ、ライトニングエッジを投擲するも、シールドに阻まれ直撃には至らない。
「手強い……! やはりエースか!」
ライトニングエッジをシールドで受けた為、一瞬速度が鈍った隙を突きロンゴミアントで切り込むも、紙一重で避けられてしまう。
「無駄だ! その対艦刀の距離は見切っている!」
ラプター1はシンを挑発し、ライフルを撃つ。
それに対しシンも胸部機関砲により反撃するが、すぐさま射線軸上より退避され、空振りに終る。
「遠距離が攻撃可能な兵装も、正面しか使えないんじゃ意味がないわね」
ラプター2は一定の距離を保ったまま、ライフルによる牽制を行う。
円を描くように位置を常に変え、ラプター2が牽制し、その隙を狙いラプター1が攻撃する。
それが、元大西洋連邦軍所属のエースチーム番の猛禽のフォーメション螺旋である。
エド達、フラッグL、オシダリはミネルバを狙い飛来する敵機を捌くので手一杯。
リーカ達と合流したルナマリアも母艦を失い、決死の攻勢を仕掛ける敵と交戦しており、シンの援護には行けそうも無かった。
463MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/03(月) 00:05:14 ID:???

(何故だ? 何故シンはSEEDを使わない?)
RBはシンの苦戦を目にし、疑問を抱いていた。
SEED。 発動させる事により反射神経、反応速度、戦闘能力が向上する覚醒状態である。
先程から一瞬、シンの瞳から光が消え去りかけるが、歯を軋むほど食い縛ることで元に戻る。 
それを幾度も繰り返していた。
「……邪魔だ」
『シン?』
「俺は……傭兵で、只の人間だ。 俺は自分の生き方で得た、人から教わった、自分の力だけで戦う……だから! 俺の邪魔をするな、SEEDッ!」
アームレストに拳を叩きつけ、シンは叫ぶ。
赤鬼を名乗ってからの4年間、シンは一度もSEEDを発動させていなかった。
シンがSEEDについて詳しく知ったのはメサイア戦後、キラに聞いてからだ。
シンにとってSEEDはきわめて不安定で、だが断ち切りがたい蜜のような甘さを持つ物だった。
しかし、常に頭の片隅でそんな物に頼っていたからアスランとの対決に破れたのではないか。と言う疑念があった。
いざとなればあの力が発動する。 心のどこかにそんな甘えがあったのではないか。
そしてシンはあの時の戒めとして、SEEDを封印した。
傭兵になってからは更にその思いは強まった。 
様々な人との出会いがシンを成長させ、シンを強くし、ここまで歩ませてきた。
だからシンは誓った。 もう二度とSEEDは使わない。 今までの生き方で得た己の力のみで最後まで戦い抜くと。
『(そうか。 シン、お前は……)ドライバー、まだ手はある。 ロンゴミアントの真の姿を見せてやれ』
シンの姿に思うところがあったのか、沈黙を保っていたRBは突如として口を開く。
「マニュアルは読んだが……いけるのか?」
『無論だ。 パワーシリンダーmk4、リミッター解除。 ロンゴミアント接続開始』
RBの無機質にも聞こえる声と共に、インパルスは両手に手にしていたロンゴミアントを横に合体させる。
片刃であったものが幅広の両刃対艦刀へと変わり、右手で振り下ろす。
更に左手を後背部へと回しビームランスを手に取る。 それに伴い腕部の各装甲が展開し、一回りほど大きくなる。
右手に持った対艦刀の端の部分と左手のビームランスの発生器が接続され、対艦刀は長刃幅広の槍へと姿を変えた。
インパルスエクシードは槍となったロンゴミアントをぐるりと頭頂部で数回回転させると袈裟懸けに振り下ろす。
『パワーシリンダー正常稼動。 結合式レーザー“対艦槍”ロンゴミアント接続完了。 各システムオールグリーン』

結合式レーザー“対艦槍” ロンゴミアント
通常時はサイドアーマー側面に接続された二本の短いレーザー斬機刀だが、腰部のビームスピアと接続する事によって完成するMAの野心作。
MMIの傑作レーザー対艦刀エクスカリバーによって近接兵装のシェアを奪われたMAが重斬刀の老舗の誇りと意地を懸けて製作した。
局長の依頼により実戦に耐えうる切れ味と強靱さをコンセプトとして、レアメタルを惜しみなく使い、太く厚く短く設計されている。
射程圏の短さは問題であったが、二本の斬機刀と柄を接続し、槍とする事で強靱さと射程の長さを両立している。
ちなみにロンゴミアントとは、かのアーサー王が用いた長刃の聖槍の名であり、エクスカリバーを作ったMMIへの当て付けであろう事は容易に想像できる。
464MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/03(月) 00:06:12 ID:???

「行くぞ!」
対艦槍と姿を変えたロンゴミアントを掲げ、インパルスはラプター2が駆る105へと突撃する。
「これは……槍? 射程は延びてもその大振りじゃ!」
驚きを隠せないラプター2だが、長さから来る大降りに難なく回避。
反撃に移ろうとした瞬間、インパルスエクシードは左膝を曲げ、こちらへと向けている事に気付く。
『ベルゼルガ射出』
次の瞬間、高速で飛来する鋼色の杭が、105の下半身を吹き飛ばした。
「しまった!」
「ラプター2!」
上下に分たれた機体を制御し、後退しようとするラプター2。 それを援護しようとラプター1も急ぎ駆け寄る。
「悪いな……譲れないんだよ」
シンのゾッとするほど冷たい声が宇宙に響き、ロンゴミアントの刃先がコックピットを穿った。
「ラプター1、いえ・・・・ごめんなさい。 先に……行くわ」
遺言のような最期の言葉が、ラプター1の通信機から聞え、何も聞えなくなった。
「・・・・!!!! よくも! よくもラプター2を! 貴様の命で償わせる!」
ラプター1は公私とものパートナーの喪失に、彼女、ラプター2の名を叫ぶと激昂しながらサーベルを引き抜く。
その動きに先程までの緻密さは無い。 感情を剥き出しにした決死の攻撃。
インパルスがラプター2の105から刃を引き抜いている隙に、懐まで飛び込む。
だが、確実にコックピットを貫く筈だったサーベル、いや腕自体が消え去っていた。
目前に迫るは対艦槍の白刃。 その場に至ったラプター1は対艦槍の速度を読み間違えていた事に気付いてしまった。
「熱くなった時点でアンタの負けだ」
ロンゴミアントのレーザーが105の装甲を溶断し、パイロットに致命傷を与える。

インパルスエクシードは大型対艦刀、大型火器の装備を想定し、ジャン・キャリー協力の下、小型軽量化されたパワーシリンダーを装備していた。
パワーシリンダーの採用は大型の装備の使用が可能になった以外にも、思わぬ副産物をもたらしていた。
即ち、有り余るパワーを生かした近接兵装の振りの高速化である。
   
「き、貴様は! 貴様は一体!?」
ラプター1は目を剥き、インパルスエクシードへと叫ぶ。
「通りすがりの、死に損ないの傭兵だ。 名前なんて名乗る必要もない」
シンは叫びに答えることなくロンゴミアントを後背部へとしまう。
「……無念」
推進剤に引火したのか、怨の叫びと共に105は爆散した。
「シン、聞えますか? 敵部隊が撤退して行きます。シェーダ隊と合流し残った敵を叩いてください」
「よし、後は残敵を掃討すれば……」
アビからの通信に周囲を見渡すと、シンによって増援艦隊とエースが撃破された事が響いたのか、確かに敵は攻勢から撤退へと行動を変え始めていた。
『待って! まだ何か来る……あれは!』
「またか、戦力の逐次投入は馬鹿のする……何?」
インパルスエクシードのセンサーがまたしても高速で接近する機影を捉えた。
「あれはR2S……ザクスピード!」
リーカはその機影に見覚えがあった。
自身の操るザクR2FWと同じく元ハインライン設計局による特別なカスタマイズを施された機体。
高速化のため装甲を限界まで削り落とし、フレームすら剥き出しになった、鳥の頭蓋骨のような頭部を持つダークブルーの超高速機動特別仕様機。
名を、R2Sザクスピード。
「撤退の為……時間稼ぎに付き合ってもらうぞ。 ザフト!」
ザクスピードから聞こえた声は、シンがプロトガルバルディを駆った際、ドラッツェに乗っていた手強いパイロット、ファントムの物だった。
465MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/03(月) 00:10:35 ID:???
今回は以上です。
いつもにも増して長いです。  絶対Gジェネに出れないMS第一位ザクスピードです。 変形します。 
ムンクラと並んで黒歴史確定ですがゲテモノMS好きには堪りません。
ご感想、ご批評等何かありましたらお願いします。
466通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 00:13:54 ID:???
>>465
GJと言わざるをえない

467通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 00:17:27 ID:???
おつん

昔々ザクスピードというF1チームがありまして(ry
468通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 00:21:30 ID:???
GJ!八面六臂の大活躍に胸が躍ったw

敢えて対艦刀に槍の名を付けてたのはそう言うことだったのね
あと、地味に通りすがりだの17分割だのとネタがw
469通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 00:27:56 ID:???
MOR氏GJ!!バカな、一日で4作品も投下があるだと!?新シャア板の逆シンスレは化け物か!?

しかし少し気になったところを一つ。>>460からなんですが、

『人と機械、同じ条件で戦ったらどっちが勝つかだと?』
『考えるまでもない、人だ』
『確かに機械は正確だ。 しかし機械は恐怖、死を恐れる心がない』

以前からの話でもあったのですがこれは一段落ごとに 『』 がついていますよね?
話の筋的に考えておそらくこのセリフは一人で喋っているものなのだと思いますが、
これだと『』の数だけ複数の人物がしゃべっているように見えます。
ですから

『人と機械、同じ条件で戦ったらどっちが勝つかだと?
 考えるまでもない、人だ。
 確かに機械は正確だ。しかし機械は恐怖、死を恐れる心がない』

のほうが正しいと思われますが、どうなんでしょうか?
もしなにかしらの狙いがあってわざとそうしていたり、もしかしたらこういう作法も実はあるのでしたらすいません。
几帳面な通りすがりのおせっかいでした。
470通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 00:36:27 ID:???
GJと言わざるをえない!
あれか?MOR氏はエースコンバットとかジョジョとか好きなんすか?
なんか居酒屋で語り合いたいくらい、俺好みのネタだらけだったゼ。

寝るつもりだったのにMOR氏のせいでエスコンZEROのサントラ聞きながらジョジョ読みたくなっちまったよww
471MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/03(月) 00:57:47 ID:???
>>469
ご指摘ありがとうございます。
確かにそちらのほうが良いですね。 特に何も考えないでやってましたので、次から気をつけます。

>>470
はい、大好物です。 
しかし、さり気無く混ぜといたACE、ジョジョに気付かれるとは……

472通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 01:04:49 ID:???
部活動と聞いてうわぁ・・・と思ったけど、良い意味で裏切られました。
姿勢を正して拝読します。
473通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 01:06:09 ID:???
って、もう次が来てる!なんだ今夜は!
474通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 01:51:34 ID:???
つか、鬼神の時点でピンと来たね、ピンとw
475通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 03:38:13 ID:???
やっと読み終わった…
日曜だからって更新多すぎwww

あとMOR氏に質問
シンが乗ってたソードカラミティを1号機って書いたのはわざとですか?
デストレイ一巻だと初号機と呼ばれてたので、ちょっと気になりました
476通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 03:55:37 ID:???
>本物かどうかは、交戦して確かめる
ベルカ人の悪い癖ですね、分かります。モデルはゲルプ隊かな。番だし。
しかし十七分割といい、さりげなくネタ仕込んでくるなwww
477通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 09:06:17 ID:???
赤鬼キター!
シンとRBのコンビいいね〜

色々とネタも盛り込まれていて、それが分かるとニヤニヤしてしまうw
てか、RBがヴィットマンに〜


これで仕事頑張れるわ〜
478通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 10:25:50 ID:???
更新乙!!
何気に乙女座の方がいる?
479通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 10:28:31 ID:???
>インパルスが蹴り飛ばした機体を思わず受け止めた敵機にシンは肩アーマーの砲口を向ける。
>ショットシェルに数十発近くの対艦船用大型ベアリングを仕込まれた弾丸が放たれた。

肩アーマーからの大量のベアリング弾……古鉄?
480通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 12:57:04 ID:???
>>471
すっげーGJなんですが誤字指摘。
リーカさんの苗字って「シェダー」じゃありませんでした?
あとガーティ・ルーが「ガティ・ルー」になってました。
毎度楽しみにしてますんで頑張ってください!
481通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 14:07:23 ID:???
種割れを拒絶するシンって斬新だな
少なくとも俺が知る限りで、種割れを否定して封印したシンは初めてのケースだ

>>480
マジかよw
この作者、最初からシェーダって書いてんだぞw
482通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 19:43:50 ID:???
>>481
前々から指摘しようとは思ってたんだが規制でずっと書き込めなかったんだ。
483MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/03(月) 21:55:13 ID:???
 ∧||∧
(  ⌒ ヽ
 ∪  ノ
  ∪∪


>>475>>480ご指摘ありがとうございます。 素で間違えてました……
己を鍛えなおす為、暫く地下(レイヤード)に潜ってきます……
484通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 22:05:37 ID:???
>地下(レイヤード)
AC3のことかー!
やっぱり傭兵ネタの原点はそこか。

シンとジナイーダがバトルしたらどっちが勝つかな?
485通常の名無しさんの3倍:2009/08/03(月) 22:27:19 ID:???
シン対エース

エースがエリアオーバーかますという構図が容易に想像できてしまった…
486通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 02:02:17 ID:???
>>484
お嬢様とマナイータ。 二人の貧乳力(ひんにゅうちから)は互角。
だが、アズ子がムネナイーダに並ぶためには、胸以外に一つ欠けている物がある。
スレ住人の妄想を最大限に引き出すためのネタだ。
……勝てるかどうかは、職人次第だ。


窓に! 窓に! ひっ、光が逆流する!
487通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 02:04:59 ID:???
>>486
欠けてる物…女らしさだな
488通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 02:06:29 ID:???
>>487にエーレンベルグが照射されたようです
489通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 04:43:53 ID:???
>>487
それを言ったらこのスレのヒロインのほぼ全員に当てはまるじゃないかw
擬人化したMSの一部くらいしk
490通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 06:28:02 ID:???
>>486
せめて憐乳って呼んでおけば命だけは助か・・・
491通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 08:45:31 ID:???
>>486
ロイドのじいさん乙
492通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 17:16:51 ID:???
思ったんだけど各作品のMSが擬人化したらどんな感じかね?
特に気になるのが量産機なんだけどさ…とりあえずベイオウルフは犬耳
異論は認める
493通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 18:39:49 ID:???
セイバーALTは間違いなくクーデレ。
異論は認める。


494通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 19:32:35 ID:???
>>481
種割れしたキャラの末路みるになんか副作用あるっぽいしな。それに気付いたってとこかもね。
例えば
・キラ→感情・意思の希薄化、生体CPU化する
・ラクス→覇王化(笑) 被害妄想の極端化
・カガリ→無自覚の傲慢さ、鳥頭化
・凸→超自己保身主義
一部被ってるけどこんな感じ。
元々そういう性格のやつもいるけど種割れしだしてから特に顕著になったと思う。
495通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 19:50:10 ID:???
てか火事場の馬鹿力なんだろ?SEEDって
つまり発動するたびにエンドルフィンやらなんやらどっばどばなわけだ
発動し続けると脳に異常をきたすとか廃人コースとかってのはマジにあり得るかもしれん
496通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 20:42:53 ID:???
>>494
それで言うとシンが種割れしすぎた場合は短気になるのかな
カガリと同じ感じの副作用か?

何にせよチートに頼るのはよくないって事だな
497通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 20:54:19 ID:???
シンの場合は過去のトラウマの記憶に一層苛まれるようになり、終いには幻覚まで見え始めてた
498通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 20:54:49 ID:???
丸で麻薬だな
499通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 21:15:31 ID:???
首領「チートに頼るのは良くないと聞いたのでこれからは丁髷でいこうとおもうんだ」

ハニカム構造さん「社長はそう言う問題じゃないと思います」
500通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 21:47:04 ID:???
>>494>>496
その設定だと、GSCTの最後でシンがなった、人を機能でしか認識できなくなるってのが説明つくね
501通常の名無しさんの3倍:2009/08/04(火) 21:48:04 ID:???
>>496-498
それでも……「オーブは討たれなかった」or「一緒に戦おう」が最後の一押となり、
常時種割れか、その進化or悪化形態である「芽吹くor花開く」が常時状態になって
ラクシズ皆殺し&オーブ滅亡を目指すシンが見てみたい気ガス
502通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 00:08:22 ID:???
目の焦点が合わなくなるっていう演出も、なんか脳味噌に負荷がかかってそうな感じだしな。
人間的としての理性が消えて、どんどん獣に近づいていっているのかもしれない。ある意味で
進化だな。人間の抱える葛藤が無くなるんだから。
503通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 00:31:52 ID:???
504通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 01:43:41 ID:???
>>502
真キラ「つまり僕だね」
505通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 02:02:15 ID:???
ある小説の「幸せになるのなんて簡単だよ。人間をやめてしまえばいいんだ」って台詞思い出した…
506通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 03:22:41 ID:???
僕は人間をやめるよサイィィィィィ!!!
507通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 03:22:44 ID:???
>>492
量産機……

ジオンのZAFT系(ムチムチグラマー)と連合系(スレンダー)とか?
仲が悪そうで良い。
508通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 03:34:02 ID:???
>>506
ジャン「化物を打ち倒すのは何時だって人間だ。 小僧……本物の吸血鬼の戦い方を教えてやろう」
509通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 06:12:03 ID:???
SS内で置いた覚えの無い段ボールを見かけたらアズニャンの愛称を奪われたアズ子安が隠れている可能性がある。
510通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 06:37:55 ID:???
>>507
なんでか知らんけどハンドレッドダガーは連合系でも結構大きめな気がする
「ストライクのフレームをごつくした」だし

なんかダガー系のはみんな眼鏡掛けてるイメージが・・・
511通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 07:39:42 ID:???
>>509
アズ子安「そんなにエミュ子が好きかァァァァアァ!!」
というのを想像して吹いた
512通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 07:41:17 ID:???
独断とヘンケンでGジェネ的能力をつけてみた。





【コニール】
ムードメーカー
気合
戦場の女神
必殺
見切り

【エコー7】
慈愛
射手
真面目
スナイパー
空間認識能力

【50人・艦長】
集中力
操艦センス
器用
空中戦闘適応
幸運

【アルテイシア大公】
慎重
統率力
真面目
戦場の女神
練達

【アズラエルお嬢様】
威圧
必殺
統率力
狡猾
恐怖
513通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 08:37:06 ID:???
>>512
一人だけ明らかにヒロインらしからぬアビリティばかりが並んでる人がいる件について
514通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 08:44:39 ID:???
>>512
お嬢様がーー!
正真正銘の御大将にーーー!!
515通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 08:59:20 ID:???
金持ちのお嬢様なのにレディースでお嬢様笑いがアイーンになるキリシマ嬢より少し上か
516通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 09:07:27 ID:???
>>510
デナン系MS 「「「「呼んだ?」」」」
517通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 09:10:32 ID:???
>>512
なんという御大嬢……
518通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 09:47:33 ID:???
というか最近のGジェネってスキルなんてあるのか。
一瞬FEのほうかと思ったぞ。必殺とか見切りとか
519通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 10:13:35 ID:???
>>512を元に、Gジェネは知らないけど簡易キャラ紹介を書いてみた。


【コニール】
 数値的に突出した物はないが「ムードメーカー」「戦場の女神」を活かす為、常に戦場に
出しておきたい。「必殺」「気合」を持っているので、ザムザザーやデストロイなど高火力
を持つMA系機体に乗せても良い。

【エコー7】
 元から高い命中精度と射撃能力に、「射手」「スナイパー」補正が加わって武器の射程も
伸びるので、長距離射撃機体とは相性抜群。敵を遠距離から一方的に攻撃できる半面、弾
不足に悩まされがち。「空間認識能力」を持つので、実はドラグーン系の武装を扱える。

【50人・艦長】
 初見プレイヤーにトラウマを刻みつけるだろうセクメトの艦長。高い攻撃力、回避能力、
ダメージ軽減補正を持ち、「幸運」がそれに拍車をかける。ラストステージを除き、彼らは
登場から一定ターンで撤退するのでとにかく耐えよう。

【アルテイシア大公】
 戦艦の艦長にうってつけの能力を持ち、数値の面でも申し分ない。「慎重」「練達」はユ
ニットのサバイバビリティを向上させ、「統率力」は周囲のユニットを強化する。50人・
艦長に対抗できる数少ないキャラクターなので、戦艦は良い物を手に入れておきたい。

【アズラエルお嬢様】
 素人という設定通り能力値は低いが、特筆すべきはその豪華なアビリティ。「威圧」「恐
怖」で周辺敵ユニットの回避能力と防御能力を下げ、「必殺」「狡猾」でクリティカル率と
クリティカル時のダメージを跳ね上げる。「統率力」もあるので、小隊長に最適。
520通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 10:28:44 ID:???
>>518
ウォーズからじゃないの?
魂にはなかったはずだし
521ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 11:53:34 ID:???
規制が解けたので、直に投下します。

闇の中に少女は立っていた。
彼女のまわりには見覚えのない果てなき草原が広がっている。
ぼんやりと視線をあげると、雲ひとつない空に瞬く無数の星たちが、少女を見下ろしていた。
そのやさしい輝きは、手を伸ばせば掴めるのではないかという錯覚を覚えるほどであった。
“あそこに、行きたいな……”
夜空を見上げた瞬間から、少女はそう心から願っていた。
すると、少女の眼前で光の粒が弾けた。ぽつんと現れた球状の光が強さを増していく。
そしてその光の球は4足歩行動物の形をなしていき、現れたのは――
“……ライオン?”
それは闇を払うかのように白く輝く体毛をもったライオンだった。体長は通常の数倍はあるだろうか。
風の匂いをかぎ分けるかのようにライオンはあたりを見回す。
やがて、少女の脇に巨体をすり寄せた。そのままおとなしく地面に伏せる。
“乗れ、っていってるの?”
獣はグルル、と低く唸って応じる。わけのわからないまま少女は獣の背にまたがった。
その白色の毛皮は誰かにおぶられているかのような心地よい手触りだった。
幅広の四肢が大地を蹴った。その巨体から到底信じられぬほどにライオンは草原を駆けた。
少女はその打ちつけるような風圧に目をつぶり、――まっすぐ見開いた。
“――飛ぼう”
少女がそう言うと、ライオンの背中、前脚の上あたりから光の翼が生えていた。
純白の翼は、いかにも風をよく捉えそうだった
“――お願い、飛んで!”
刹那、風をはらんだ真っ白な翼が左右に広がり、少女を乗せたライオンは跳躍した。
羽ばたきも要らず、翼の生み出す揚力が少女を乗せた獣の巨体をぐいぐいと持ちあげる。
重力の束縛を振り切ることがこんなに嬉しいことだとは彼女は想像もしていなかった。
今なら、探しに行ける。ずっとずっと、欲しかった物を。
みるみるうちに満点の星空が近づいてくると、少女はもう一度手を伸ばす。
何度も気流の乱れにあっても少女はライオンの背にしがみつき、探し続けた
“どこかに……この星空のどこかに……”
522ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 11:54:29 ID:???
〜ライオン少女は星を目指す〜

第六話 「世界の歴史と落ちてくる"運命"」


時は、コズミック・イラ 93年――

「――ホーク君」
闇の中で、冷たく乾いた声がした。
「ライオン、が……」
「起きなさい、ホーク君」
さらに声が大きくなったその呼びかけに、
「ぐぅ……」
怠惰で、散漫で、とても知的とは言えない反応をして、
「起きろといっとるんだ! ステラ・ホーク君!」
真昼間の教室に、雷が炸裂した。
「は、はいっ!! 起きてますっ! って、あ――」
叫びとともに少女が机と椅子を蹴飛ばすようにして立ちあがった。
布の筆箱が床に落ち、机の上からルーズリーフが数枚床に散る。
だがその直後、少女は勢いのあまり椅子ごと後ろに倒れてしまう。
「あいた――――っ!」
床に頭をぶつけ、大きな衝撃音のあと、今度こそ本物の悲鳴が上がる。かん高い女声。
直後、注視の静けさが少女に向いた。教室のいたるところから忍び笑いが漏れる。

「ようやく起きたか」
「あいたたたた……! 今"ドゴッ"っていった! 頭が床で"ドゴッ"って!」
「今は近代史の授業中だ。キミのお昼寝の時間ではない」
「あ……! たんこぶになってますよ! ほら、頭の後ろ!」
「ホーク君。まだ、授業中なんだがね……?」
涙目で後頭部を指差す少女を無視し、歴史の教師は不機嫌そうに咳払いをした。
ホークと呼ばれた少女はちらりと時計を見ると首をかしげ
「あれ? まだ授業中なんです……か?」
「……もういい、ホーク君。早く保健室に行ってきなさい。キミは重症だ」

523ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 11:55:31 ID:???
教室中にざわめきが広がる。
『せんせー、ステラは手術で頭の中身を取り変えてきてもらったら?』
『いや街はずれのモルゲンレーテのドックでゆるんだ頭のネジでも締め直してもらえ』
『それ以前に、あのバカはもう手遅れの様な気が……』
『だがそれがいい!』

「ええい、私語はやめなさい――」
「先生」

……フッ――

その声だけで、教室のざわめきが、ピタリとやんだ。
張り詰めた空気の中、まるでその人物に脅えているかのように皆が皆、声のしたほうを向く。
すると、大柄な金髪の少年が手をあげていた。
「ど、どうしまし――いや、どうしたのかね、フ、フラガ君?」
「ケガしてるようなので、ステラを保健室に送っていってもいいですか? 
 一応、頭のケガなので気をつけないに越したことはないかと」
「あ、俺も俺も!」
隣に座っていた同じく金髪の少年が、元気よく手をあげる。
「ど、どうぞ……?」
教師のその目は、あきらかに怯えの色を含んでいた。
「わかりました。行くぞ、アウル、ステラ」
「「やった、サボれる!」」
小柄な少年と少女の歓喜が重なった。
「バーカ。お前らんなこといちいち言うんじゃねぇ!」

524ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 11:58:13 ID:???
教室から三人が出て行くと、張り詰めていた空間は、まるで生き返ったようにざわめきだした。
静寂から一転、喧騒へと変わった生徒たちを、教師は無理やりゴホンと咳払いをして沈める。
「え〜、では先ほどの続きだ。コズミック・イラ72年――先生がまだ子供のころだな――から、世界は戦火に包まれていた。
 そしてその前半期のヤキンドゥーエ戦役、ユニウス戦役を引き起こしたと言われるのが、『ラウ・ル・クルーゼ』と
 『ギルバート・デュランダル』だ。この二人はそれぞれ"フリーダム"・"ジャスティス"の強奪、NJCの流出、
 デストロイやレクイエムによる大量虐殺にかかわっていた戦争犯罪者だ。
 この両名の世界を滅亡させるという野望は、ともにラクス様によって討ち砕かれたはずだった」
そこで教師は黒板に向き直り、チョークをつき立てた。
「しかし、コズミック・イラ75年。事故に装い当時オーブの代表首長だったアスハ氏を殺害し、
あろうことか突如現れたアスハ氏の偽者を擁立し、引き連れたテロ組織とともに世界を再び戦火に巻き込んだ世界最悪のテロリストがいた。
ラウ・ル・クルーゼの意志を継ぎ、デュランダル派の懐刀ともいわれ、キラ様すらもその手に掛けようとしたその男の名は――」
一通り板書を書き終えた黒板の最後にはこう書かれていた。

『シン・アスカ』と。

================================

525ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 12:00:29 ID:???
================================

ハイスクールの屋上。それは、小うるさい教師の目の届かないある種の聖域である。
空は青く、強い日差しが屋上を真っ白に染め上げている。
その屋上の一角に二人の男子がいた。
「うあ――、だりー」
一人はロン毛の金髪の少年。こちらは暇そうに手にしたバスケットボールを指先で器用に回転させている。
「アウルは最初っから寝てただろ。ステラもだ。そんなことばっかりしてるからテスト前が大変なんだろうが」
「あのセンセーいちいち話が長いんだよ。あんなの生徒に眠れ〜って言ってるようなもんだ、なぁスティング」
もう一人は短く金髪を刈り上げた少年。屋上のフェンスにもたれかかり、
手に持つノートパソコンのキーボードをカタカタと打ち込んでいる。アウルと呼んだ少年の話など聞いていない様子であった。
特に特徴的だったのは、この二人の顔が瓜二つであることだった。
ともに鉄紺色の瞳で、髪の色も同じく金髪なのでひと目見ただけでは見分けるのは難しい。

「じゃあここで一人こそこそパソコンいじってるお前はどうなんだよ?」
「学年トップの俺と万年最下位のお前ら二人を比べるんじゃねぇ」
その言葉にアウルは「うぐっ……」と口を紡ぐ。それから何かに気付いたように、
「あれ? そういえばステラは?」
スティングは無言でアウルの背後を指差す。アウルはそちらに目をやる。
女の子が一人、少し離れた給水塔の上で座り込んで雲ひとつない空を見上げていた。
やわらかそうな金髪と首に巻いたスカーフが風にあおられ、はためく。
すんなりした手を天にかざし、少女は楽しそうに笑っている。
ぷっくりとふくらんだ後頭部の大きな絆創膏がなければ、誰もが見入っていた光景であっただろう。
時折痛そうに涙目で後頭部をさすりながら、少女はただ空を見ていた。

526ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 12:02:58 ID:???
「なぁ。いつものことだけど、何してんの? アレ」
「さぁな、いかにも悩みがありませ〜んって顔しやがって。世界はこんなんだってのによ」
アウルがスティングのノートパソコンを覗きこむ。ネットのニュースサイトの一面に緊急速報と大きく書かれていた。
「おいおい、ガルナハンで大規模な反乱だって? またレジスタンスか? 二日前は東アジアじゃなかったか?」
「違う。東アジアとアフリカとスエズだ」
「あ〜、やだやだ。どうしてこんな物騒な世の中なんだろ。こんなのばっかで親父はいったい何してんだ」
「大統領っていっても宇宙の連中に媚びて手に入れた権力だろ? だから地球の情勢も自分の息子もどうでもいいんだよ、あの野郎は」
『突然ですが、再び臨時ニュースです』
開いていたニュースサイトが緊急速報の文字で埋め尽くされた。
『さきほど、月面のコペルニクス市近辺の査察軍基地で、謎の爆発が確認されました。
 目撃者からの情報によるとモビルスーツらしき姿も確認され、プラント側はその一切の関与を否定――』

======================
527ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 12:04:23 ID:???
警報が、鳴り響いていた。
不吉なサイレンの音が鳴りやまないまま、研究所の警備兵達は緊迫した表情で慌ただしく動き始めていた。
『出撃の許可は出ていない! ディルヴィング、武装を解除しただちに投降――』
そのとき、一棟のハンガーから、巨大な扉を貫いて数条のビームが放たれた。爆風で扉は吹き飛び、そのままビームは三棟ほど建物を貫通する。
『ディルヴィング! ただちに……!』
「黙れ」
ハンガーを離脱した彼は突如管制塔に向き直り、腰部にマウントしていたビームライフルを無造作に放つ。
すると、放たれた数条のビームが管制塔に向けて殺到した。
管制塔が爆発し、先ほどから機体制御システムに何度も送られていた停止命令は、そこでようやくぷつりと途切れた。
邪魔な足元の装甲車を蹴飛ばし、"彼"は背部に備えた飛行ユニットを展開。
20m前後の巨体を浮き上がらせ、研究所に設置された固定砲台散発的な機銃弾をすり抜ける様に飛行し、施設中央部へ。
研究所のセキュリティシステム再び敷地内に降り立った『彼』は、そこでいったん彼は突然向きをかえ、戦闘機動に移った。背後から三機のMSがこちらを追ってきている。

「……すべて破壊したつもりだったが」
背部のウイングユニットが爆発的な光輝を放つ。彼は数瞬で迎撃に出た敵MSに詰め寄り、背部からパージした対艦刀で瞬く間に撃墜する。
戦闘用AIしか搭載していない無機物の塊など、彼の敵ではなかった。手甲部にあるビームシールドを使うまでもない。
今の三機でおそらく基地内に残された警護の部隊はすべて片づけたはずだ。
施設中枢を破壊し終え、もはやその敷地のほとんどが廃墟と化した基地内を、彼は再び飛行し始めた。
研究員の姿も、ほかのMSの抵抗もない。すべて自分が殺害した。もはやこの施設に残されているのは無数の死体とMSの残骸だけだ。
しかしいくら憎かった研究員たちを殺しても、けっして心から湧き上がる憎悪が晴れることはなかった。
そのとき、
「悪魔め……バケモノめ!!」
声の後に、頭部の装甲――人間の体の部位で言うとこめかみの位置で銃弾がむなしく弾けた。
足元を見ると、かろうじて生き残っていた研究員の一人が、手にした拳銃で狂ったように何度も発砲していた。
――悪魔。
その単語に突然、視覚センサーが捉える光景が、振動が、音が、すべてが一時に止んだような気がした。

528ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 12:05:27 ID:???
それは、まさに悪魔の所業であった。
『研究は成功だ! プロジェクトは最終段階を迎えた!』
『とうとう我々コーディネイターは、魂すらもデータ化し操作することが可能となった。我らは神の領域に踏み込んだのだ』
『ならば世界に知らしめるためにも、この技術を応用して世界最強の兵器を造ろうではないか』
『では工廠が造り上げた最新鋭の機体に、最強最高のパイロットが必要だ』
『そうだ。偶然、本国のラボに"彼"が安置されている。それを使おう』
『それはいい。さっそく実行しよう』

そうして、彼は再び生まれ堕ちてきた。

巨人はおずおずと自身の手を持ちあげ、それを眺めた。
巨大な手。鋼鉄の手。カギ爪の様な鋭くとがった指先。
全身を紅い装甲で包まれた背中に大きなな翼を持つモビルスーツ。それが今の自分の容姿だ。
「あ……」
もうすでに、彼に声を発することのできる口はない。その無機質な合成声は機体に備えられた音声出力機によるものだ。
その残酷な事実に、身を引き裂かれるような絶望と怒りがわき上がってきた。
人間ではなく、鋼鉄の巨人と化した彼は、叫び出したくなる衝動に駆られた。
「悪魔、だと……。よくも、俺を、こんな……!」
その巨大な拳に力がこもり、ぎりぎりと金属がきしむ音がした。
「なぜだ、なぜ停止命令を受け付けないんだ。まさかプロテクトを自力で解除したのか、ありえない」
主任研究員である彼は、白い制服に血をにじませ、呼吸を荒げていた。そしてとうとう拳銃が弾切れを起こすと、力なく地面に崩れ落ちる。
「……もう、お前たちに俺を制御することはできない」
足もとで無駄な抵抗を続けるちっぽけな人間に対して、ディルヴィングは頭部機関砲の照準を固定した。
「お前がいくら強いといえど……一人で何をするつもりだ」
「なぎ払う。俺が、すべて」
そのうなるような電子音には、確かな憎悪が宿っていた。頭部のカメラアイは、まるで怒りの業火のような紅い光を放っていた。

529ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 12:07:27 ID:???
「戦いだけを強要され、破壊の限りを尽くして、敗北すれば死ぬ。それが俺の存在意義だ。それが、俺がこの世に生まれた意味だ」
その無機質なはずの合成音は、聞く者を震え上がらせるに十分なほどの怒りが宿っていた。
「俺は、悪魔だ。破壊を振りまくために生み出された機械仕掛けの悪魔だ。お前たちがそう望み、そう造ったんだ。
俺にはもう以前の記憶もない。だからお前たちの偉大な理想など知らない。お前たちの思惑などどうでもいい」
もう、話すことはなかった。
彼の怒りにこたえるかのように、ディルヴィングの血で染まったように赤いカメラアイが数度明滅する。
「ま、待ってくれディルヴィング……。いや、お前は――!!」
喘鳴を発しながら命乞いを吐く研究員に向かい、ディルヴィングは自身の巨大な足を踏み下ろした。
その身に猛る怒りのままに、何度も何度も踏みつけた。足をひねり、肉を引き裂き、すり潰し、そのあとビームで焼き払った。

――お前たちが! お前たちが! お前たちが! お前たちこそが、本当の悪魔だ! 弱者を無碍にし、命を弄ぶ最低の悪魔だ!
「こんなやつに……こんなやつに……!」
しかし、彼の気分が晴れることはなかった。

――ウォォ……オオ……ァァァァアァ………!

530ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 12:08:48 ID:???
フェイズシフトの鎧に包まれた巨人は、獣のように天に向かって吠えた。
それは神話の中でのみ存在する凶暴な巨獣でさえもかくやと言わんばかりの声量。
世界のすべてを嘆くような、己の運命を悲しむような、何もかもを呪いつくすような、苦悶の叫びであった。
激情はあっという間に膨れ上がり、わけもなく暴れ狂いたい衝動へとどんどん高まっていった。
そのとき、研究所の中心から大きな爆発が巻き起こった。おそらく地下格納庫に貯蔵してあった弾薬に火災が引火したのだろう。
刹那、虚無すらも焼き尽くすような灼熱の爆炎がディルヴィングを呑みこんだ。
その炎が自分を消し去ろうとするのを感じながら、世界が自分に問いを投げかけている気がした。
――お前は、お前という存在は、なぜもう一度生まれ堕ちてきた? 
それがきっかけだった。
「……ステラ――」
それは、誰の名前だったのだろう? いや、それ以前にそれは人の名前なのだろうか?
ディルヴィングは、爆炎に焼き尽くされる前に飛び上っていた。手に持つ大剣で自己修復ガラスをたたき割り、凍てつく真空の海へ飛び出す。
それは何も残らない虚無、何十年も耐えに耐えてきた挙げ句、手に入れた最期の、希望。
なくしてしまった記憶の、最期のひとかけら。
「ステラ、ステラ!」
それが何の名前かもわからないまま、何かに突き動かされるように、衝動的にディルフィングは背部の飛行ユニットを展開した。
数瞬で真紅の光の翼が顕現し、爆発的な推進力が生まれる。その向かう先は、眼前に広がる青い惑星――地球。
「ステラァァァァ!!」
悪魔が飛翔したあとには、星辰の輝きだけが瞬いていた。

531ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 12:09:52 ID:???
========================

――とある山中。

一人の少年が、モニターに向かって何かをしゃべっていた。長い黒髪に中性的な顔立ち。
「ルナマリアさん、話ってなんですか?」
『ええ、ちょっとアンタに頼みたい仕事があるのよ、アレックス』
その彼の声は、たよりなさと頼もしさがところどころ入り混じったような口調だった。
「また行方不明の猫探しとか、MSでジャンク屋の手伝いとかは勘弁してくださいよ、俺はあくまで傭兵なんですから」
『だ、大丈夫よ。今度はちょっと護衛を頼みたいだけだから。こんなこと言うのもなんだけど、かなり可愛い女の子よ』
「本当ですか? また3体くらいとか言っておいて、実は15体いたゲリラのMSに追いまわされるような真似はもうごめんですよ、俺は」
『……この私が信じられないの? 安心しなさい、これは私の一個人の依頼だから危険はないわ…………たぶん』
「え? 今なんか"たぶん"って聞こえましたよ? たぶん!?」
『いや、ちょっとその子頭のネジが5,6本飛んじゃってるような子だから……。誰に似たのかしら? 
 ともかく、詳しいことはディオキアの街で話すわ。じゃあお願いね! アンタならあの子相手でも大丈夫よ…………きっと』
「きっと!? きっと、ってなんですか!? 叔母さん!? ルナ叔母さん!?」

モニターが何も言わなくなってから、彼は一息つくと身支度を整え始めた。
「やれやれ、今度はディオキアか……。懐かしいな」
腰のレバーを引き下ろし、コンソールを操作するとモニターの明かりしかなかった空間に光が灯る。
照らされた空間には所狭しとレバーやスイッチが並び、モニターにはOSの起動画面が羅列されている。
ここは、彼の所持するMSのコックピットだった。
しかしコントロールスティックを握り発進しようとしたそのとき、けたたましくエマージェンシーコールが鳴り響いた。
メインカメラを起動させ目をやると、真昼間の空に一筋の流星が尾を引いている。
「…………?」
それが世界に大きな変化をもたらす楔となるとは、当時の彼にはまだ知る由がなかった。

532ライオン:2009/08/05(水) 12:17:40 ID:???
さるさんです。しばらくおまちください
533ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 13:00:01 ID:???
========================

――査察軍駐留地 士官用個室

「おい、レティ。レティシア! また起こったらしいぞ、反乱が!」
部屋に一人の女性が飛び込んでくる。二十歳前後の若い女だ。赤い軍服に身を包み、長い銀髪を肩に流している。
「……今度は。どこ?」
そう答えたのはベッドで横になっていた茶髪の女性だった。銀髪の女性と同じく赤い軍服。年齢もあまり変わらないだろう。
「ガルナハンだ! ずいぶんと大規模な反乱になってるらしく、現地の腰ぬけジジイどもも手に負いきれないという話だ」
「……やっぱり。そろそろと、思ってた。それよりも、ミレイユ。言葉づかいが……」
茶髪の女性士官がむくりと体を起こす。

「気にするな、個性だ。それに、衛星軌道上に現れた謎の機動兵器のことも気になる。"ウィード"の新兵器かもわからん」
「……? あれは、ただのデブリって。聞いたけど?」
「バカ者。いちいち大気圏突入コースをたどりながら減速するデブリがあるか。
 あんな言い訳、ただ観測班が目標を見失った不手際を隠ぺいしたいだけだ。
 お前にもこれがデブリに見えるなら、腕のいい眼科を紹介してやろう」
そう言って、銀髪の士官は一枚の写真を投げてよこす。茶髪の女性はそれを見て、
「……グレイト」
一言、特徴的な感嘆を漏らした。
そこには、赤熱しながら大きな翼を広げる一機の紅のMSが写っていた。

========================

「へぇ、これが地球か。初めて見るが実に美しいものだな、ギュスターヴ」
軌道上を航行中のプラント査察軍専用シャトルの窓から地球を見ていた少年が、何の感慨もなさそうにつぶやく。
頬杖をつきながら見下ろす眼下には、青く輝く美しい惑星が広がっている。
「はい、ルキ様。かつて愚かなナチュラルどもはこの美しい地球を舞台に争いを繰り返し、地球の環境を瞬く間に破壊したといわれます。
 もしキラ様とラクス様が争いをいさめていなければ、地球人類は間違いなく滅亡していました」
隣に立つ白い軍服に身を包んだ男が何の感情もこもらない声で淡々と説明を行う。
その男の並はずれた美貌は、鋼の清廉さと無機質さを連想させるに値する。
「どうでもいい。ぼくはそんなものに興味はない。ぼくが、本当に欲しいのは――」
少年は、開いた口をそこでピタリと止めた。そのまま雑念を振り払うかのように軽く首を振る。
そんな様子を見かねた白服の軍人は、諭すように語りかける。

534ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 13:00:48 ID:???
「もうすぐ査察軍による地球の大規模な浄化が行われます。それによって地球に巣くうダニを駆除し、
 ルキさまがすべての人類の上に立つ準備が進められることでしょう。
 ともすれば、この美しい地球はあのお方の意志を継ぐ者、すなわちルキ様が統治していくべきかと。
 何かお望みがございましたら、何なりとお申し付けください」
「じゃあ地球に降りたら少し運動がしたいな。フリーダムは積んであるんだろう?」
「は。それはもちろん……」

『ルキ様、ギュスターヴ様、そろそろ地球への降下を開始しますので、お席の方に――』
天井のスピーカーから機長の声が聞こえる。その一言一言を発するのに、かなり緊張している様子だった。
「だったらいい。さがってもいいぞ、ギュスターヴ」
「はっ。すべては、ラクス様の意志の元に――」
敬礼のあと一礼し、男は静かに客室を辞した。それ自体は少年にとっては何の感想をも抱くことのない一連の動作であった。
しかし、少年は知らなかった。
廊下を歩き船内の誰もいないところでギュスターヴはひた、と歩みを止め、
「そうだとも。せいぜい役に立ってもらうぞ、ルキ・ヤマト……」
冷淡な笑みを浮かべていたのであった。

========================




時は、CE93年――
世界は、永遠の自由と正義に満ち溢れていた。



535ライオン ◆uJZ2gmFhAs :2009/08/05(水) 13:03:51 ID:???
以上です。
本当はいきなり未来編で事件に巻き込む構成だったのですが、
それでは混乱が起こるかと思いワンクッション挟む事にしました。


感想、矛盾点の指摘をお願いします。
536通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 14:22:14 ID:???
ライオン氏キター!

シンが、まるで劇ナデのアキトのような扱いで・・・
ラクシズ酷ぇってレベルじゃないぜ


そして、キラとピンク?の子供も登場か
不遜な態度がまさにだなw



とりあえず、振り回されるであろうアレックス頑張れ〜
537通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 15:57:58 ID:???
♪生き残りたい 生き残りたい まだ生きてたくなるー

と、いふわけでライオン氏乙です
しかし「退場」してなかったらドえらい騒ぎになってただろうな、教室

>>512
じゃあわたしは精神コマンドを
【コニール】
信頼    気合
偵察    根性
鉄壁    友情  
見切り

【エコー7】
偵察    信頼
射手    熱血
狙撃    加速

【50人・艦長】
鉄壁    激励
集中    気合
幸運    魂

【ルナマリア】
必中    集中
ひらめき  気合
信頼    愛
  
【アズラエルお嬢様】
熱血    気合
ド根性   絶壁もとい鉄壁
奇跡    激怒


いつ頃の精神コマンドなのか、とかは言いっこなし
「激怒」なんて最近の人はしらんだろーなー
538通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 17:24:52 ID:???
投下乙!
シンはMS化してるのか……そして結局ジュール家の跡取りは女性になったのね。ディアッカの子供も女性で、ライオン氏のSSは女性が強そうな世界だな……
539通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 18:02:45 ID:???
>>537
戦慄をわす
540通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 18:08:46 ID:???
>>539
そういえば威圧も忘れてるな

訂正
【コニール】
信頼    気合
偵察    根性
鉄壁    友情  
見切り

【エコー7】
偵察    信頼
かく乱   熱血
狙撃    加速

【50人・艦長】
鉄壁    激励
集中    気合
幸運    魂

【ルナマリア】
必中    かく乱
ひらめき  気合
信頼    愛
  
【アズラエルお嬢様】
威圧    気合
ド根性   絶壁もとい鉄壁
戦慄    激怒
541通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 18:40:03 ID:???
はて、キラとラクスには子どもができないからギュスターヴを引き取ったんじゃ…
出生率向上のための技術革新でもあったんだろうが、シンのMS化?といい
CEの生命工学の慢性モラルハザードはさらに悪化してると見えるだけに
ルキ誕生までにはおそらく相当な無茶と死屍累々万骨枯るの図が…?
542通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 19:09:26 ID:???
>>540
ルナの必中の消費ポイントは恐らく割高
543通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 19:17:14 ID:???
>>542
必中も愛もない作品もあるな…ここだとw
544通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 19:24:53 ID:???
>>542
お嬢様の威圧は10くらいで出来る予感
戦慄が10で使えるのは黒(r
545通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 22:14:03 ID:???
>>542
スクコマ2:格闘>射撃の能力値
Z:最初から必中使えるものの消費30、スーパー系主人公キャラよりも消費SPが多い
K:愛の後に必中
今後ルナマリアはどこへ向かっていくんだろう…
546通常の名無しさんの3倍:2009/08/05(水) 22:25:11 ID:???
>>545
嫌がらせで、どっちも覚えない(一応集中が付くが……命中初期値が全キャラ最低)
尚、ステラが愛or絆を最後に覚える
547通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 00:03:32 ID:???
手加減しなきゃならない時にクリティカル、コックピット直撃を出すのがルナ
548通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 00:14:51 ID:???
ルナマリアに圧倒されるアスランとキラ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4937806

呪縛
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1090343
549通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 00:16:50 ID:???
キャシャーン・シンのルナはかなりの外道
550通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 02:22:39 ID:???
>>549
何かと思や「『キャシャーンSIN』の上月ルナ」の事か。
ライオン氏のを読んだばかりな事もあって
「たしかにTVシンの不幸度はタツノコシリアスものの主役並みだが
 『シンが新造人間になったら』なんてSSもあったっけ?」と
悩み探した丸二時間を返せw¥
551通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 09:10:30 ID:???
HGのものが手に入ったので、デスティニー2を作っているんだが、元と予想以上に違っていてフイタ。
もう少し進んだら画像公開したいんだが、その時、皆の意見をもらえるだろうか?
552通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 10:00:41 ID:???
OK

しかしデスティニーUは大人気だな。

制作されたのはこれでいったい何体目なんだろうか?
553通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 10:50:20 ID:???
>>552
しかしながらプランAとGカイザーにツェドに挑んだ香具師は死屍累々血海屍山
554通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 11:09:12 ID:???
>>553
Gカイザーはまだ作ってるよ!
時間が全然取れないだけで…
555通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 11:09:30 ID:???
プランAはまだまだ発展途上だー!

お、お嬢様。Gカイザー起動させてこちらを威圧するのは御止め下s(ry
556通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 11:21:31 ID:???
俺もデスティニーU作ってたけど忙しいやら引っ越しやらで放置してるわ・・・
557通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 14:07:19 ID:???
>>540
ルナマリア「気合」外して「狙撃」つけるのはどないや?

おいら頭部が両手両足バクウの頭なインパルス作ろうと思ったのだがバクウ五機
買わなきゃいけない上太陽に戦い挑んで負けそうなので止めた
558通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 16:41:47 ID:???
>>465
>絶対Gジェネに出れないMS第一位ザクスピードです。変形します。
旦那〜ザクスピードならFあたりに出てたぜ
559通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 18:24:17 ID:???
Gカイザー登場シーンが、どうしても火星大王の姿で脳内再生される俺は
異端ですかそうですか。
560通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 18:31:05 ID:???
                 ,x==一        
                /   _ ... --―ー‐- 、._
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              {! | :l | N ,ヽ::::L  ', リイ::::::',ノ::::ノ:;イ
                | :lヘl∧ヘヽヽ、),,, ̄ ノ从::i:::::::/(
.                 ヽリヽハヽソ、 ノ ,- 、,ー-、ソ从ヽ `    _
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    { u      `、` - ィ{ ´  u  丶l    l       \              ` ‐、      ヽ
     '、                    l    l         ヽ                   ヽ.      ',
561通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 18:39:54 ID:???
職人に乙もしないでGジェネやら何やらの話してる奴ってなんなの?
562通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 18:41:30 ID:???
まったくだ
563通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 18:46:15 ID:???
最近そういうの多いよな
564通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 18:47:50 ID:???
ごめんね、お兄さん運命2改造折れてごめんね
背骨と共に折れた orz
565通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 18:49:17 ID:???
やり直し?
566通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 19:01:23 ID:???
部品注文かパルマと光の翼エフェクト目当てにEBM買うかだな
エフェクト無いと少々見栄えが悪い
567通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 19:09:12 ID:???
>>535

シン「俺がガンダムだ」

という幻聴が聞こえた。



エミュ子さんがアップを始めたようです
568通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 20:08:23 ID:???
>>559
真ゲッターロボとコンタクトしていろいろ狂化もとい強化して
常時グルグル眼となったお嬢様ですねわかりmぎ ゃ ん
569通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 20:11:56 ID:???
しかし本当に真っ当なヒロインがいないなw
虚乳破壊者に筋肉巨人、年増にと…物騒
シンとフラグ立つ訳がn
570通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 20:25:49 ID:???
ふと思ったが、
GSC氏のエミュ子in運命Uとライオン氏のディルヴィングとは
ほぼ条件も対等で案外うまくやれるんじゃなかろうか…
571通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 20:35:18 ID:???
>>566
HGでも食玩の翼を移植すると相当見栄えがよくなるでよ
あとHGならガラッゾの指サーベルの流用も視野に入れられる
572通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 20:36:28 ID:???
>>571
MG何じゃよ、すまんな!
正直良くこんな苦行を思い付いたわ俺
573通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 21:35:59 ID:???
>>570
「ククッ、これでシンもおr……私やエミュ子と同じステージに立ったか。
後はあのツンデレ隠れM女さえ片付ければ……」
「五月蝿いから少し黙ってろ。 おしゃべりAI」
574通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 21:48:09 ID:???
>>572
MGで挑戦している人がいるとは……。
でも完成したときの感動は凄いだろうなぁ。
とにかく、見切り発車だと確実に詰まることを現在体感中。
575通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 21:50:38 ID:???
>>574
腕のフィンは1/100DXの基部構造にすれば一応出来るんだが保持がのう…
後足のカッター、後はめ構造思い付かん俺粗製
576通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 22:01:20 ID:???
>>575
初期形態か最終系かによっても変わってくると思う。
パカパカ開く構造は、差し替えか割り切ってどちらかのにしてみるってのはどうだろうか。
577通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 23:10:59 ID:???
初期、最終で思い出したが、アサルトだっけ?GGGG風のごついのもあったよな
578通常の名無しさんの3倍:2009/08/06(木) 23:53:42 ID:???
アサルトは……それこそプラ板様のお力を借りんことには(ぇ。
別サイズのパーツを芯には使えるだろうけども、お手軽とは言えないだろうし、そもそも重量とかガガガガ。
579通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 00:00:19 ID:???
Gカイザーはほぼプラ板とパテで工作ですよ、ええ
元キットなんか芯にしかなってない

ウェーブとかブキヤのカスタムキット使って関節の補強はしてるがやっぱり重くなる
580通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 01:04:01 ID:???
>>560を見て思ったんだけど、シンがもてる作品は多くても女性をリードしてる作品ってあんまりないな
金的食らったあと女性恐怖症になったり、恋人がいても尻にひかれたりベッドじゃ劣勢とかで
複数相手にするようなオフェンシブなシンはいないのだろうか

首領はあれ、住んでる世界が違うから
581通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 01:19:26 ID:???
シンは育ちの所為か、思春期の癖にあまり異性関係に積極的じゃないからな……
14のときに家族の惨殺死体を目撃して、プラントに渡り、普通の同年代が甘酸っぱい恋をしている間、
努力を重ねる事で赤服になってその後すぐにインパルスのテストパイロットに任命され、ミネルバに配備された後は激戦に次ぐ激戦。
結果的にザフトのトップエース。 もてない事は無いと思うし、嫁の女の子に縋ってばかり発言からも興味が無いわけじゃいと思うんだが……
やっぱりあれか? 目つきが悪いのと、初期の俺に関わるなオーラがいけないのか?
582通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 01:40:21 ID:???
アスラン脱走撃墜後のルナとのつきあいも衝動的あるいは
傷の舐めあい的な面が強いからな…
(あくまでTV限定の話、そのまま本当にくっつくに至る過程を描いたSSはまた別)
そこから醒めてしまうと、自分が不幸を呼ぶのかもしれないと
性別問わず深い人付き合い自体を避けるようになっていったかもね。
583通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 01:50:48 ID:???
>>581
嫁の妄言は本編にそんな描写が欠片も無いから 単に何が何でもシンを貶めたかったんだろう
縋ってるのはどう見てもキラや凸だし

後SSで女子キャラ主導になるのは、書き手がオタだからマトモな女性を書けないというのが大きいと思う。
萌え漫画の作者とかそんなのばっかだし
584通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 02:12:28 ID:???
アズラエル娘は ここの住人の分身ってか代弁者みたいな所はあると思う
シンに対する感情とか
585通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 02:23:14 ID:???
シンは周りには本質を理解されず
重荷だけをひたすら背負わされて来たけど
それでも戦争を無くしたい 力の無い人達を守りたいと
戦い続ける姿が魅力的であった
586通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 02:32:58 ID:???
シンの救われなさ・報われなさはまさに昭和のヒーローって感じだからな…

ガンダムの主役としては不幸な部類に入るあのコウ・ウラキだって待っていてくれる人が居たってのに、シンには何もない。
家族も親友も既に亡く、恋人すら原作終了後はあやしいもんだし。
587通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 02:33:28 ID:???
>>581
トラウマのおかげで精神的に第二次性徴期とか反抗期なんかを迎えてなかったりするのかもね
幼少時代に両親亡くしたりするとそんな感じになるって話を聞いたこともあるし
ただシンの場合生きるために大人にならざるを得なかったんで歪な成長をしてるのかと
588通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 02:44:47 ID:???
>>586
待ってる家族も恋人もいないのはシンと刹那くらいだな
大切な人とはまた違うけど刹那にはマリナ(平和への希望)がいるだけマシ・・・か?
まあ何もかもを失い続けて得た物はない主人公なんてガンダム以外でも異例だからだけど
589通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 03:14:58 ID:???
>>588
高山版最終巻のシンへの巻末コメントが泣けたな。
『お疲れさん。 今はゆっくりお休み。 人生は意外に長いもんだよ』だぜ?
ラストの生きているかぎり明日はやってくる。 ってステラの霊と会いシンが生きる希望を得たのと、
ガンダムエースにのってた戦後は消息不明って情報と相まってかなり涙腺にきたな。
高山版でシンが好きになったんで、高山版が無ければこのスレに出会うことも無かったと思うとなんだか感慨深いぜ。
590通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 03:26:33 ID:???
刹那にはガンダムが2人もいるし
あれ幸せの真っ只中だろ
591通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 03:29:42 ID:???
>>588
そういやマクロスZEROのシンも失ってばっかだったね・・・
最後は星の海でサラに会えたと信じたいところだが。
592通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 03:55:51 ID:???
>>591
ふと思ったが、中の人同じだな。
593通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 09:35:00 ID:???
パルマ一撃でムサイを沈め単騎でクルーゼ隊を壊滅させられるまでなり強化完了
と思ったが運命がベーシックだから基礎ステータスが低いと判明しシンがL50になったら鋳つぶして運命さ買って育てる為に
またドレン道場でワカメ女が乗ってる脳内設定のミーアザクのMAP兵器でテンション上がったシンがアロンダイトを振り回す作業の始まりだお
594通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 09:38:04 ID:???
>>593
…エロい事を考えた俺は完全にヤンデル
595通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 09:50:13 ID:???
>>593
アイナ・ブリッジ大佐がお怒りです
あなたのPS3はフリーズします
596通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 09:53:28 ID:???
砂漠の王国の傭兵エースといい
南斗殉星孤鷲拳伝承者といい
レベル3改造兵士の仮面ライダー12号といい
ダイナマイトでダイナミックで大好きなウルトラマンといい
戦士・英雄としての意義はともかく個人としては報われないのが多いよなorz
597通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 10:06:17 ID:???
三番目の選ばれた子供もだな
白騎士でアメフトやってるのは「正面から渡り合えるライバル」見出せて幸せっぽいけど
598通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 13:23:54 ID:???
>>542
「X−SEED」ではルナマリアはアスラン相手に「必中」使用して
見事に「命中」している
いや「命中」させたのか?
599通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 15:47:40 ID:???
それをいうならアスランに「感応」じゃないか?
600通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 16:31:26 ID:???
「ルナマリア・ホーク、アークエンジェル潜入任務より帰還いたしました」
「ご苦労、無事で何よりだ、で、成果はどうかね?」
「アスラン・ザラの子どもを一人、確保してまいりました」
「ほうそれはお手柄だ、彼の子なら何かと知っていよう、早速尋問を…」
「恐れながらそれは不可能かと存じます」
「どういう事かね、というか当の本人はどこにいるのだ?」
「実はまだ私のお腹に宿ったばかりでして…///」

こうですか、わかりません
601通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 18:17:10 ID:???
>>596
今年末の映画を楽しみにするがいい
602通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 22:25:48 ID:???
Gジェネウォーズ、ガルナハんのムービーがやばい
あの絶望感の中シンが来たときはテンション上がったわ
603通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 22:48:07 ID:???
>>598
あのスレの宗男の死に方だけはガチ
そしてガキ孕んだルナマリアが最終的に全種メンツの中で最も勝ち組に見えるから不思議だった
604通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 22:51:12 ID:???
もっとGジェネの話しようぜ
605通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 23:09:47 ID:???
>>603
ラクシズ一派は処罰されたって話だから、逆に(下手すると胎児もろもと)銃殺刑でも
おかしくないと思った
脱走プラス反逆行為って、ザフトやめても消えないでしょ
606通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 23:27:48 ID:???
>>604
シンが強すぎてやばい
序盤のソードインパベーシック無双→インパ無双→運命無双で
他全員がレベル一桁な中、一人だけ19とか行ってるよ…
607通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 23:32:26 ID:???
>>605
地下に潜伏してテロに走るんならともかく、あの状態ならさほど厳刑はないでしょ。
結果的に生き残り中最大の大物になった虎の扱いも苦慮してるのに、それ以下の
構成員や一時的な加担者まで全部死刑にしてたんじゃ社会の安定は逆に遠のきかねない。
つうか何か臭いよ。
608通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 23:43:31 ID:???
>>604
Gジェネの話がしたいなら別のスレに行ったほうがいいんじゃないでしょうか?
ただでさえGJの声が少なくなってきているのに、正直困ります。

609通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 23:44:57 ID:???
>>604
シンと運命強すぎワラタ
敵陣に単機で突撃かけて戦艦破壊し尽くしてから帰ってこれる
スキルでテンション上がりやすいのに運命乗って超強気になるとハイパーモードになって火力が上がる
610通常の名無しさんの3倍:2009/08/07(金) 23:45:38 ID:???
>>607
赤服に選ばれたにも関わらず、何の役にも立たないどころか、味方(ハイネ)に長期離脱の重傷を負わせ、
スパイというのも憚れるゲス凸に肩入れしたあげく脱走。一時的にも国家転覆のきっかけを作った、
あそこのルナマリアと、蟷螂の鎌だったにせよ、ラクシズの暴走をなんとかしようとしていた虎さんと
一緒にするなよ
軽い刑罰の方が社会問題になるよ
611通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 00:55:20 ID:???
>>608
自分の好きな作品の作者に、他の人ももっと感謝の念をという気持ちはわからんでもないが
あんまり強く言われると逆にそんな気がなくなる
まあGジェネの話は確かにスレ違いだけど
612通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 00:58:12 ID:???
流れ換気扇するが
運命改造の構想で、運命に分身、ミラコロ、ゲシュマイのどれかの機能を付けようか考えてるんだが
シンにはどれが似合うだろうか、これ以外にも機能案があるなら言って欲しい
613通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:14:38 ID:???
リミッター解除
兵装か機体かはそちらに任せる
614通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:19:53 ID:???
>>612
特殊AIだな
615通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:25:40 ID:???
よし、変形合体だ
616615:2009/08/08(土) 01:27:33 ID:???
って、インパルスともろかぶりじゃんか。
617通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:32:16 ID:???
>>612
股間の隠し武器
618通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:37:56 ID:???
>>617
股間のブツがオーラキャノンかシュベルトゲベールかによって大分変わってくるな…
619通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:43:48 ID:???
ガンダム同士の合体というガンダム史上類を見ない機能はどうだろう
620通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:51:38 ID:???
先生!最初からガンダムが合体してたピザはどうなりますか!?
一応セラヴィーとセラフィムは独立してるし・・・
621通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:54:32 ID:???
>>619
巨大アダムスキーインパルスザクの中プランA更にその中に運命なんてどうでしょうか?
622通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:56:56 ID:???
>>619
巨大アダムスキーインパルスザクの中にプランA
更にその中に運命U
さらに更にその中にパワードスーツなんてどうでしょうか?
623通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 01:58:23 ID:???
通称マトリョーシカデスティニーですねわかります
624通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 02:01:31 ID:???
中に入れるのは合体じゃない気が・・・
ここはプランAとプランBによるシンメトリカルドッキングをだな
625612:2009/08/08(土) 02:01:34 ID:???
分身かミラコロかゲシュマイのどれが似合うか先に答えてほしかったが・・・!
MAの中にMSっていいかも!と思ったが微妙に小物様と被るか・・・?
626通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 02:24:46 ID:???
こう考えるんだ。デンドロビウムの中にステイメンがいた。コウ思えばいいんだ。
627通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 08:41:25 ID:???
突撃よくするしゲシュマイかな
628通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 09:51:07 ID:???
味方の楯になるってシーンや適度にピンチを演出したいならゲシュ(実体弾剃らせない為)
スタッパーみたいな静かな戦闘描写と補足されたり機体トラブルで蝶ピンチならミラコロ
VL分身はその形式上後方にしか出せないのがネックなんだよな……


>>626
幻の撃墜王ウラキ中尉乙

手足パワーシリンダーにしてABCコートしたシールド材で作った外部装甲纏って地面蹴り割りながら轢き逃げで蹂躙し
限界が来た外装パージとか考えてた事も有る……
ブレイクブレイドの読み過ぎか
629通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 15:26:38 ID:???
保管庫を改めて見直して見たんだが、おなじデスティニーやインパルスの後継機でも職人さんごとに個性があって驚いた

ところで、このスレに出て来たMSで一番気に入っているMSってなに?
俺はインパルスザク。 ホームランフリーダムと合わせてインパクトがでか過ぎたw
630通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 15:26:38 ID:???
プリテンダー!

遠隔操作、Wウリアッ上or巨大化、超魂パッワー
巨大化すれば一応バーストサイズもアップしますよお嬢様.
631通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 15:54:58 ID:???
>>630
プリテンダーは後半影が薄くなるし、ゴッドマスターは続編で死んで続編主人公の強化パーツになるから却下だ。
後、>>629と結婚オメw
632通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 17:53:41 ID:???
>>629
ロミナママン効果でハンドレッドブリッツと、
まだ本体はチラッとしか出てきて無いけどハンドレッドダガー
零式×ストライクの直系っぽいところが

…悪い、劇場版で貫手に惚れた口なんだ
633通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 18:07:03 ID:???
研究員「アジャイルを解体して話に聞いたプランAを性能は二の次で皮と能力だけ再現してみるお」
634通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 18:43:27 ID:???
>>630->>631
ば、バカ、そのお嬢様へのプリテンダープレゼン用サンプル映像は
「MASTERFORCE」じゃなくて「REVENGE OF THE FALLEN」……
635通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 19:30:07 ID:???

つ五体合体DXディステニーロボ
636通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 19:37:37 ID:???
>>635
操縦者は熱血漢のシン、皮肉屋のスティング、お調子者のアウル、紅一点のステラ、どっちつかずのアスランですね、分かります。
637通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 19:44:45 ID:???
>>636 ただしシンは足の部分でミサイル発射係をする。
638通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 19:52:02 ID:???
>>637
グラヴィオンか?

まぁ本当の所はアスランがメインパイロット、シンは腕部分でロケットパンチされるとかの方がそれっぽい気がする。
原作でもガルナハンで鉄砲玉やらされてたし…
639通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 20:08:14 ID:???
…何故かは知らんがデスロボ叩き潰して腕だけ回収してくGカイザーが浮かんだ
640通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 20:09:29 ID:???
コクピット部分が執拗に破壊されてたという…
641通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 20:33:22 ID:???
そんなに凸が嫌いなのかあんたたちは
642通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 20:54:45 ID:???
>>641
そう、その通り!
643通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 20:55:21 ID:???
>>641
凸がドMに思えてきてしまったわけで
644通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 21:21:31 ID:???
ドMをドムと読んだしまったんだぜ
645通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 21:44:07 ID:???
>>641
俺は凸は嫌いだが、アスランはそうでもない。
実際、かませに良し、ライバルに良し、ラスボスに良し、改変して仲間、先輩に良しと使い勝手良いし。
私見だが、虎や宗男辺りはすげぇ動かしにくい。
646通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 22:18:42 ID:???
よそを見たら盟主王も動かしやすいがジブニャンは動かしずらい感じだ

そういう所も遺伝した訳ですねお嬢様達は
647通常の名無しさんの3倍:2009/08/08(土) 22:32:29 ID:???
>>629
プランAはご神体なので除くとして、俺も平和の歌のMSは好きだな。アダムスキーやらデイリシルエットやら
格好いいMSは沢山あるけど、あのシリーズのMSは斜め上を逝っていて素敵だったわww

そして、クロスアウトを駆りながら本当に死に物狂いで頑張るヒビキ一佐も見てみたいな〜。男の恨み辛みは怖いわ〜w




首領は・・・あのアフロがある意味で最強のMSなんz(ry
648通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 01:26:09 ID:???
アズさんは商売人だから動かせるけどジブさんはコーディ皆殺ししか頭に無いからなぁ
649通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 01:33:55 ID:???
アズさんジブさんと聞いても、男の方だか女の方だかわからなくなってしまったのは俺だけだろうか
650中身:2009/08/09(日) 02:12:27 ID:???
Gジェネやってたらこんな時間になってしまいましたw
皆さんはもう買いましたか?シン君がやたら強いんでお勧めですよ。
では投下します。
651red eyes:2009/08/09(日) 02:13:23 ID:???
シン達一行は2度車上の人となっていた。さっきと違う所と言えば、助手席にカガリが乗っている事だ。
「どんなMSなんです、私達が乗る機体って?」
「ザフトとオーブの技術が融合したワンオフ機だ。期待して良いぞ」
ルナマリアの問に、バックミラー越しに微笑みながらカガリが答えた。
全く新しいMSの開発が殆ど無くなって久しい昨今に、傭兵の為にワンオフ機を開発するなんて、俄かには信じ難い話だ。
「そろそろ到着です」
ヤラファス島とオノゴロ島を繋ぐ橋を渡ってから数分、オーブが世界に誇る軍事会社、モルゲンレーテの本社が見えてきた。
「あれ?あれって・・・」
建物に近付くと、見覚えのあるオレンジのメッシュが入った頭を揺らす人物が1人。
「おお〜い、おお〜い、シーン!」
「ヴィーノじゃん。どうしたんだお前?」
車から降りたシン達にヴィーノが駆け寄る。なんだかやたらテンションが高い。
「僕が呼んだんだよ。機体を見るんなら彼にも見てもらう必要があると思ってね」
後ろからアーサーが顔を出す。しかしヴィーノは艦長の存在も意に介さぬ様で、シンにハイテンションな視線を向けてくる。
その視線が何を求めているかは明白で。
「アビーとはどうだったの、上手くいった?」
シンの横から顔を出したルナマリアが、求められていた言葉を発する。
しかし、ヴィーノからの答えは2人の予想の斜め上を行く物だった。
「ばっちりだよ!なんてったって、手繋いじゃったんだぜ!しかも指絡ませる奴、町中で!!」
「「えっ・・・・・・・」」
カップルとして先輩の2人が固まる。
ヴィーノとアビーがデートも碌にした事が無いのは知っていたが、まさか手を繋いだだけでこうなるとは。
「これだからチェr、もがっ!?」
「どうかしたのか?」
「なっ何でも無いです。私早く自分の機体見たいんで、早く行きましょう!」
一歩遅れて車から降りてきたカガリが、状況を理解出来ずに不思議な顔をする。
咄嗟にシンの口を塞いだルナマリアがそれに答える。口元が歪な笑顔で引き攣っていた。

本社の中に入った一向の前には、黒髪を長く伸ばした男がいた。
「・・・・・・」
黙ったまま突っ立ている男は、一言で言えばモヤシだった。モヤシが黒い傘を被っている。ヒョロリと長い色白の体に、前髪まで伸ばしっぱなしの頭、頬がこけた顔をのせている。表情は前髪のせいで隠れていて確認出来ない。
「おい」
「・・・・・・」
「おい!」
「ボエァッ!?」
「「「!?」」」
呼びかけても反応しない男にカガリが蹴りを入れると、奇声と共にビクリと体を跳ね上げた。
シン達もその奇声に体を半歩下げる。
「お前、また立ったまま寝てただろ」
652red eyes:2009/08/09(日) 02:14:13 ID:???
「スイマセン。1時間前からこうして待ってたら眠くなってしまって」
奇声を発した口からは、意外とまともな声が返ってきた。
「紹介しよう。MS開発部特殊兵装課課長のジョンだ」
「えっ、グレンってあのファーストコーディネーターの?」
「ゴホンッ、ジョン・ソープです。宜しく」
そう言ってジョンがシン達に名刺を差し出す。意外と若い声に驚きながら、名刺を受取る。
そこにはジョン・ソープとだけ記されている。
「ソープって、面白い名前ですね」
「よく言われます。私はイギリス系の出身です。名前もイギリスの名前を受け継いでいるんですよ。」
正直な感想を漏らすシンに、ジョンは苦笑いしながら答える。
「案内します。同じ景色ばかりなので迷わない様に付いて来て下さい」
寝むそうな声と共に歩き出すひょろ長い背中に付いて行く。
先程まで一緒だったキサカよりも長身な彼は、天井に吊るされた標識を器用に避けながら進んでいった。
「早速ですが実物を見てもらいます。驚きますよ」
ジョンの言葉と共に、到着した真っ暗な部屋に光が生まれる。そこに立っていたのは、2機の重騎兵だった。
「これって・・・」
シンが生唾を飲み込む。それも当然だろう。彼の目の前には昔共に戦場を駆けた戦友、デスティニーとインパルスがいた。
「デスティニー《ウォルフガング》と、インパルス《レイヴン》です」
シンの反応に満足気な顔で、ジョンが機体の紹介に入る。
表情は前髪で隠れて見えないものの、声の波長には先程の寝むそうな声の断片も残っていない。
「月面でスクラップになってた物を修理、改修した機体です。機体自体には大きな変更点は無いですが、
インパルスの方は核動力にするにあたって合体システムがオミットされています」
実際、2機共基本的な姿には依然と殆ど違いは見られない。
デスティニーは、代名詞である光の翼を発生させるユニットが全体的に小型になっており、
以前の曲線を多用した生物的な物から、直線的で機械的なフォルムになっている。
背中の対艦刀は取り外され、2門の長距離砲になっていた。
インパルスは、なにもシルエットを装備していない時に1番近い。
背中のバーニアはフォースシルエットから羽を無くした形に似ている。
ただし各バーニアが巨大化しており、以前より大きな推力が期待出来た。
両手にはビームライフルの代わりに、ハンドガードの様な形をしたハンドガンが装備されている。
「デスティニーはミラージュコロイドの性能を上げてあります。普通のパイロットじゃ射撃を当てるのはほぼ不可能ですね」
そう言うと小型モニターを取り出す。その中には別機体のコクピットから見たデスティニーが映っている。
「・・・なんかスゲーぶれてますね」
シンの素直な意見にジョンが嬉しそうに頷いた。画面上では、光の翼を広げたデスティニーはの姿が大きくぶれており、標準が全く追いついていない。
「その通り。この機体が最大出力で動き回った場合、敵機はこの機体が3秒前にいた場所に標準を合わせてしまう。
要は完璧なマニュアル操作で狙わなければデスティニーに射撃は当たらないという事です」
OSの恩恵が強いこの時代に、完全なマニュアル操作で射撃を敢行する者は、一部を除いて殆どいない。即ち、このデスティニーに射撃を当てられる者は殆どいないという事だ。
「でも一部のパイロットは当ててくるでしょうね。例えば、キラ・ヤマトとか」
「アスランにも多分効かないですね」
キラやアスランなどの一部のエースパイロットは、敵機の任意の部分だけを撃ち抜く技術を持っている。
653red eyes:2009/08/09(日) 02:17:05 ID:???
要は完璧なマニュアル操作で狙わなければデスティニーに射撃は当たらないという事です」
OSの恩恵が強いこの時代に、完全なマニュアル操作で射撃を敢行する者は、一部を除いて殆どいない。即ち、このデスティニーに射撃を当てられる者は殆どいないという事だ。
「でも一部のパイロットは当ててくるでしょうね。例えば、キラ・ヤマトとか」
「アスランにも多分効かないですね」
キラやアスランなどの一部のエースパイロットは、敵機の任意の部分だけを撃ち抜く技術を持っている。
それは瞬時にマニュアル操作を行って標準をずらす事が出来るという事で、
その技術を用いられた場合、回避行動を取らなければ射撃に捉えられてしまうだろう。
「PS装甲は排除しました。君の腕があれば大丈夫でしょう。その代わり、機体の大幅に軽量化、エネルギーを他に回す事で基本的な性能と兵装全ての威力が大幅に上がっています」
本来、キラ・ヤマトもアスラン・ザラもPS装甲を必要としていないのだが、彼らの場合は立場が立場な為、万が一を考えて周りが使用させている。
「構わないです。PS装甲無いのにはもう慣れてますんで」
シンも軽く答える。長年グフに乗っていた為、PS装甲にはあまり関心が無かった。
「そういえば格闘武器は無いんですか?見当たりませんけど」
パルマフィオキーナや、肩のブーメランが顕在なのは分かっていたが、対艦刀を好んで使用していたシンにはどこか物足りない。
「ふふふふふっ、よくぞ聞いてくれました」
ジョンが低い笑い声を上げながら指をパチンと鳴らした。
すると台車に固定された、黒い剣の柄の様な物が運ばれてくる。
普通のビームサーベルの柄より幾分か大きく、角ばっていている。一言で言えばゴツイ。
「さあここでは危険だから見物室に移動しましょう」
そういうと、兵器の起動実験に使用する強化ガラス張りの部屋に移る。失明防止用のサングラスが配られた。
「よし、起動開始」
『了解、起動開始!』
研究員の声と共に、黒い柄からピンク色の光の剣が伸びる。
その刀身はビームサーベルと呼ぶには長く太く、より実際の剣に近い形をしている。
だが、その特徴を全く感じさせない様な特徴がこの武器にはあった。音である。
「なっ何ですか、この音!」
狼の咆哮の様な、爆音と言って差し支えない駆動音が見物室に響く。
ジョン以外が例外無く耳を塞ぐ状況で、起動音に負けじとシンが大きな声を上げる。
「このビームソード、ドラゴンキラーはですね、ビームサーベル4本分の出力を使用してます。だから駆動音も激しい。
他の兵装も、限界ギリギリまで出力を上げた結果、似たような音が響きます。
この駆動音が機体名、《ウォルフガング》、疾る狼の名の由来なんですよ」
白衣のポケットに手を突っ込みながら、うっとりした風にジョンが言葉を続ける。
「前のアロンダイトは折れやすかったでしょう。重かったし。
これなら、収納時に嵩張らないし、ビームコーティングされた程度のシールドなら真っ二つに出来る」
ジョンが「電源落とせ」と言うと、猛々しい光が消える。全員がサングラスを外すと、彼はシンの方に顔を向けた。
「本当はもっと凄い機能があるんだけど、ハンガーが壊れちゃうんで今はお預けです。さて、次はインパルスですが」
話がインパルスに移る。
「両手のビームガンは単銃身ですが、高い威力と精度、連射力を持っています。後、銃口はビームサーベルを発振させる事も出来るから、瞬時に格闘戦に持って行けますよ。純粋な格闘武器としては、ビームサイズ、ビームガンを保持したまま振り回せます」
ルナマリアに合わせて調整したであろう機体は、近接特化型のパワーファイターとして設計されている様だ。
しかし、何か足りない物を感じてルナマリアがおずおずと手を上げる。
「質問ですか?」
「身を守る物が無いみたいですけど・・・」
「ふふふふふっ、よくぞ聞いてくれました」
先程と同じ反応をするジョン。どうやら新兵器を紹介する時の決まり文句らしい。
「戦闘データを見せてもらっいましたが、
君はシン君やキラ・ヤマト、アスラン・ザラの様なトップエースと比べると戦闘能力全般で劣るみたいですね」
「うっ・・・」
確かに彼らに比べると自分が弱い事は自覚していた。
射撃は勿論だが、攻撃している最中はどうしても視界が狭くなって、防御や回避が疎かになる事が多かった。
654red eyes:2009/08/09(日) 02:17:53 ID:???
それでも、そこらのMSパイロットとは比べ物にならない技量を持っているのだが。
「そんな貴女の為に開発したのが多機能新型兵装バレット・ドラグーン。アカツキのドラグーンの発展型です。
インパルスに搭載されたAIによって、計8基のドラグーンが敵の攻撃に反応して連携、防御を行います。」
インパルスの周りの、台形を2つ繋げた、菱形に似た形の板を指差しながら説明する。
「すっ凄い・・・」
オーブの技術が世界トップレベルなのは知っていたが、まさかドラグーンをAI制御するまでになっていたとは。
「ただし、あまり過信はしないで下さい。PS装甲にビームシールドを搭載したバレット・ドラグーンは確かに鉄壁ですが、AIの防御制御は絶対ではありません。注意して下さい」
要は頼り切るなという事らしい。一応手動操作も出来る様で、ゆっくりでも自分で動かせる様になった方が良さそうだ。
「バレット・ドラグーンは、通常のドラグーンの倍の大きさがあります。
ただその代わり、大出力バーニアを積んでいて、大気圏でも運用出来ます」
喋りっぱなしの為に疲れたのか咳払いをして間を作る。
「これで機体説明は以上です。復興記念日まで日が無いので馴らしは出来ませんが、
まぁ操縦系は全く変わらないので大丈夫でしょう」
「「ええっ!!」」
サラッと重大発言をするジョンに当のパイロット2人が詰め寄る。
「仕方無いよ。グリックスのエンジントラブルで遅れたのはウチなんだから」
「戦艦への運搬に、当日の配備に・・・確かに馴らしの時間は無いな」
グリッグスはスケイルモーターで動いている為、水上も移動出来る。
しかし、本業は地上運用なので水上移動時たまに故障していた。
アーサーが理由を説明する横で、カガリが指を折りながら当日までにかかる行程を計算する。
「まぁまぁ、お前らの好みは俺が良く知ってるからさ。当日までに良い感じに調整してやるから」
シンの肩を叩きながら心配するなという様にヴィーノが言う。
ザフトを離れて以来ずっと機体を任せてある男として、彼の言葉にシンは心底安心する。
「分かりました。初めてデスティニーに乗った時も、どっかの裏切り者のせいでぶっつけ本番だったんで今回も何とかしますよ」
言葉の後半はカガリの方を向いて皮肉っぽく言ってみたが、クスクス笑ってる彼女を見る限り見透かされた様だ。
「ではこれで今日の所は解散だ。因みに、ルナマリアは今晩ウチに泊まる事になってるからな」
「えっ、それってどういう・・・」
「さっき約束したのよ。因みに、男子禁制だから」
べーっと舌を出しながらカガリの方に歩いてゆくルナマリア。こう見えて、カガリとルナマリアは仲が良い。
アスランがメイリンと付き合っている間に、シンが知らぬ間に、いつの間にか仲良くなっていた。
アスランを捨てた者同士通じる物があったのか。女同士の関係というのは男には分からない物だ。
「たまには男だけで過ごす夜というのも乙な物だぞシン君」
「今晩はMSの調整付き合えよ」
手を伸ばしかけた状態で固まっているシンに、ニヤけた男2人が肩を叩く。
「デスティニーとインパルスは今日中にはそちらの戦艦に運搬出来ると思います。深夜になるかもしれませんが」
ジョンの報告が、今日は女じゃなくてMS弄ってろという残酷な物に聞こえたシンだった。
655red eyes:2009/08/09(日) 02:18:58 ID:???


「ルナの奴大丈夫かな」
「なんで?」
「なんでって・・・そりゃアスハだからに決まってんだろ」
油臭いハンガーに男2人の声が響く。思いの外早く運搬されてきたデスティニーは、既に整備班によって弄繰り回されていた。
「たく、お前は心配し過ぎだよ。ルナマリアだってもうガキじゃないんだから、よっと。どうだ?」
「ああ、良い感じだ。このぐらい反応が敏感な方がやりやすい」
ヴィーノが調整したOSを、シンがコクピットで確認する。
他のメカニック達はインパルスの点検の方に回している。微調整はパイロットとメカニック、1対1の勝負である。
「なぁ、ホントに動かせないのか?一度自由に動かしてみないと、メカニックとしてこの機体の事保障出来ないぜ」
「艦長も言ってただろ?オーブってのは敏感な国で、突然見知らぬガンダムタイプが空飛んでたら大騒ぎになるって」
実際の所、明後日に控えた復興記念日の為の警備が厳しくなっており、
まだオーブ全軍にデータが送られていないデスティニーが空を飛び回ると、いらぬ混乱が起きるとのキサカの判断だった。
「俺も聞いたよそれは・・・。話戻すけどさ、シンはルナマリアに対して過保護過ぎないか?」
「そうかなぁ・・・。本当に過保護だったら一緒に戦場になんて出ないぜ。
ってか、お前はアビーにもっと構ってやれよ。下手すると振られるぞ」
「良いんだよ。今日は2人きりでいられたし、これからさ」
話をはぐらかされたが、昔からヴィーノには分かっていた。シンは守る事に固執している。
昔失ったという妹や、ミネルバクルーの大半を敵に回しても必死になって守ろうとした、守れなかった少女。
失い続けて、今度こそ、今度こそはと選んだ守る対象がルナマリアだったのだ。
それも、「結果的に守れた」では駄目なのだ、「自分の手で守る」事が出来なければシンは自分を許せない。
この前のキラ・ヤマトとの戦闘の後も、尋常で無い感じでルナマリアに土下座していた。それが、ルナマリアが戦場に出る事を許している彼の深層心理だ。守っているという実感を得る為に、常に守る対象を危険に晒す。
無自覚だろうが、シンは大分歪んでいた。ルナマリアも守られる様な玉では無いと思うのだが、
彼女は彼女でシンのそういった精神的外傷を理解していて、敢えて何も言わない。
今の関係が壊れるのが怖いのかも知れない。見た目以上に案外難儀な2人である。
「ヴィーノ、重心をもうちょっと前に設定し直してくれ。ヴィーノ?どうした?」
「んっ、ああゴメン、少し待っててくれ」
人の心も、このMSの様に簡単に調整出来たらどれだけ楽だろうかと思うヴィーノだった。


「デスティニーとインパルス、まさかオーブが月面から回収してると思わなかったわ。
それに改修までしてくれて。どんなウラがあるのかしら?」
「前者は、デュランダル派の象徴だからと、プラントの連中が回収したがらなかったんだ。
で、オーブが回収した。ラクスやキラは知らない様だが」
満点の星空を臨む露天風呂に、2人の女性の声が響く。
ここはカガリの数少ないプライベート空間、アスハ邸の中でも最も景色の良い場所だった。
「後者は?」
「ジョンという研究者がいただろう?アイツは優秀なんだが、普通のMSに興味が無くてな。
でも、戦後オーブ軍は防衛に特化して、突飛なコストの高い特殊兵装がいらなくなった。
開発もせずに腐っていたアイツに、暫く経って連合から誘いがあった。アイツも満更じゃなくてな。
だが優秀な人材を手放す訳にもいかない。そこで、デスティニーとインパルスを与えて、好き勝手やらせたんだ。
案の定、ジョンはオーブに残ってくれた、という訳だ」
656red eyes:2009/08/09(日) 02:19:43 ID:???
デスティニーもインパルスも、元になる機体が健在だった為実はそれ程予算はかかっていない。
インパルスの核動力化には幾分かかかったが、それで優秀な研究員と機密を連合に奪われるのを防げるのだから妥当なものであった。
「成程、難しい話は分からないけど、まぁ有難く使わせてもらうわ。・・・なに?」
両肘を石に預け、踏ん反り返る姿勢で星を眺めながら話していたルナマリアが、カガリの異様な視線に気付く。
「いっいや、その・・・羨ましい体型だなぁと思って」
「カガリも十分良い体型だと思うけど。それに、こんな体抱きたいなんて奴はどっかのガキぐらいよ」
ルナマリアは俗に言うボンキュボンな体型で、男なら誰もが振り向く様な美人である。しかしその肌は既に、多くの戦いの記憶が刻みつけられていた。
対するカガリは趣味の筋トレで鍛えている為、所謂スレンダー体型である。
「私も、もう少し胸があればなぁ・・・」
胸を擦りながら、物憂げな表情をするカガリ。
「アスランの事考えてるでしょ」
「!?」
悪戯っぽい笑顔で、顔を覗き込んできたルナマリアにビクッとなる。
「シンに聞いたけど、大丈夫よ。アスランは帰ってくるわ」
「・・・私が悪いんだ。本格的に政治の舞台に立つ事になれば、アイツと一緒にはなれない。
勿論、子供も産めない。コーディネーターはそこら辺気にするんだろ?」
「んー・・・、まぁ私達は出生率低いから、本能的に気にする人は気にするかなぁ」
シンには出来ない、女相手にしか出来ない愚痴とも取れる言葉がカガリの口から零れる。
年齢ではルナマリアの方が下ではあったが、男と女の問題に関しては圧倒的に経験値で負けている。
アスランとはキスまでしかしていない。
「それに、そんな事で逃げちゃう様な男なら一緒になったって上手く行く訳無いわ。別れて正解よ」
「・・・・・・」
見るからに落ち込んでいくカガリに、言い過ぎたかなと思いながら更に言葉を重ねる。
「さっきも言ったけど、帰ってくるわよアスランは」
「・・・気休めならいらないぞ」
「失礼ね、これは実体験よ実体験」
「実体験?」
恋愛の先輩に教えを乞う視線がルナマリアに向けられる。
「女に本気で惚れた男ってのは、こっちから振らない限り離れないモンよ。
アスランって凄いモテルけど、どう見たって惚れやすい奴には見えないわ。
ラクス・クラインとも許婚以上ではなかったらしいし」
「・・・だから?」
「だから、本気で惚れた女はカガリが初めてじゃない?って事。告白だってなんだってアスランの方からなんでしょ?」
「まぁ・・・」
「なんだかんだ言って、結局は女の所に戻ってくるモンよ。男ってのは」
落ち込んでいたと思ったら、今度は真赤になるカガリ。天下の獅子の子もこれでは唯の女である。
「さっ、これ以上はのぼせるわ。あがりましょ」
「あっああ、そうだな」
ザバッと立ち上がったルナマリアに続くカガリ。タオルを肩に掛けて歩く姿がなんとも男前である。
「あっ、そういえば実体験って?」
「ああ、シンと喧嘩する時の話よ。喧嘩すると、私がアイツの部屋を乗っ取って、籠城する訳。
で、1日2日経つと必ずシンの方から謝りに来るのよ、情けない顔で。一度アスランに試してみたら良いわ」
クスクス笑いながら体を拭くルナマリア。
シンは自分に惚れていると自信満々なルナマリアに、自分にはちょっと無理そうだと思うカガリであった。
657中身:2009/08/09(日) 02:25:38 ID:???
まず、新機体が「むせる」様な機体でない事をお詫びします。
というかもろ中n(ry
という事で今回はこれで終了です。次回から戦闘に入れる・・・かな?
658通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 02:27:40 ID:???
どうしてこのスレの研究員は変態しかいねえんだよwww乙www
659通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 07:04:46 ID:???
研究員だからだろ
660通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 10:18:59 ID:???
中身氏GJ。デスティニーのレストアは何度か見たけど、インパルスも一緒ってのは何かいいですねw




己の欲望全開で魔改造しまくるような変態でない研究員なぞいるかーー!!??(チガ
661通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 11:24:53 ID:???
>>657
ルナはフォローしてたけど、凸がカガリのとこに戻ってくることはないと思う
凸は男じゃないから。つか、キラとダブらせていただけから
もし、キラの性異相クローンいれば“それ”とよろしくやってるイメージだ
662通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 12:18:17 ID:???
もしも最初期に撃墜拘束されてなかったら、ジオン版の凸は
クレハへのストーカーになっていた可能性が高いわけか。
まあ本人に加えてシンレイ合わせてタコ殴りの返り討ちに変わりはないだろうが。
663通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 14:30:04 ID:???
GJ!
ルナマリアとカガリの組み合わせがすごい新鮮でいいな。
カガリがまともな分凸が駄目人間だがw

>>658>>660
プランA、Gカイザーの元祖研究員、デスティニーセカンドの女研究員、インパルスエクシードの局長
ファイヤーライオンソード、無限砲のリュウタ・シモンズ、平和の歌の議長、アヌビスレプリカの白衣の男。
ベイオウルフ、ガルバルディ、グロリアス、ネロブリッツIIIと
どいつもこいつも普通の機体もつくれるのに、わざわざ横領だの隠匿だのしてまで趣味欲望丸出しの機体をつくる筋金入りのマッドだからなw
664通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 15:11:01 ID:???
中身氏GJです。
俺的にはシンちゃんが歪な人格なのは納得できるし、結構好きです。

中身氏版運命の他の機能はヴォルフガングって名前的に
カ●ザーウェー●に20ガバス
やはりシンには歪さを受け入れてくれる度量がある年上の女がいいのかねぇ…
665通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 17:08:43 ID:???
で、ルナとカガリの団欒イラスト化はまだかね?
666通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 17:42:22 ID:???
団欒じゃなくて風呂イベントグラと正直に言ったらどうかね?
そういやカガリも結構な巨乳だったような・・・B87だっけ?
667通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 18:05:15 ID:???
筋肉でアンダーが75以上だったりすんじゃね?
668通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 18:43:31 ID:???
種キャラってスリーサイズ設定されてたっけ?
669通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 21:22:51 ID:???
姐御は社会適応力0のシンをビシビシ調教してると思うんだ・・・
ロケットオパーイで。

カガリは貧じゃないよね、周りがデカイダケデ、個人的に野性児の
イメージがあってボクサー的な筋肉の上に饅頭型、太腿ムッチリ。
670通常の名無しさんの3倍:2009/08/09(日) 23:51:22 ID:???
>>664
緑髪のママン「私の出番ね!」

そしてサイズ談義の方々へ警告! 警告!
Gカイザーが発進位置へ!!

あ、個人的にはカガリは長距離アスリート体型のしなやか筋肉質スレンダーを希望
キュッと締まったウェストに片手サイz
671通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 07:38:22 ID:???
中身氏gjです。

やっぱり、シンにはマッドな研究員お手製のものがないとWWW
672通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 08:45:23 ID:???
>>663
まあ打破すべきストライクフリーダムが、全ての性能でフリーダムを上回っていると考えて
火力、防御力、汎用性、機動性、稼働時間はおろか超長距離航行能力(へた撃つと惑星間航行すら可能?) まで
特上な上完璧にバランスの取れた「ぼくのかんがえたさいきょうのがんだむ」レベルだからな
どこかではっちゃけた、どこかが尖ったアレな機体を作らねばならないからでない?
その機体およびこのスレ自体がそういった「特殊能力:無敵」装備なキラ・ヤマトを否定するために作られるようなものだから
似たようなチート機体をシンに用意する事は出来ない
作るものがアレならば作る人もアレなのはしょうがない
673通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 09:07:24 ID:???
>>672
ストフリは防御だけはVPS装甲だけど紙装甲に近いよ。
運命の同じ稼動装甲だけど、運命のように防御力を上げつつ稼動の邪魔にならないような常識的なものと違って、
当たらないんなら装甲なんかいらないよねって馬鹿みたいな稼動装甲だし
674通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 09:43:08 ID:???
でも実際の所、平成ガンダム作品で考えるとストフリでさえ雑魚だからな^^;

てか他作品の、主人公やメインキャラ自体が凄いとか、機体が異常なだけかも知れんけどさ…
Xの餌とか一部は除くけどなwww
675通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 10:57:00 ID:???
>>674
それはひとえに「核融合の開発に失敗」という設定が原因
なんでわざわざンな設定というかンな縛りをしたのでしょう

そしてストフリの「謎の新技術によるこれまでの三倍の出力をもつ謎の新型エンジン」
って何なんでしょう。
676通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 11:28:15 ID:???
>>674
おま、餌なめんなよ?
数少ない空戦戦力でバスターライフルは豆鉄砲だがバーストのノーズキヤノンの威力高いし
何より餌はキックの鬼なんだぞ

……すかいらいだー?
677通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 11:29:15 ID:???
不殺で苦しんだ人たちの怨念を吸収してエネルギーに変えてるんじゃない?
678通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 11:46:30 ID:???
「謎の新技術による」「謎の新型エンジン」w

確かキラって、ストフリ乗ってからの被弾ゼロとかいうふざけた戦果持ってるんだっけ?
機体といい、キャラといいまさに厨二病の産物だw
負債じゃなきゃ、ガンダムでそんな話まず作らないよな、常識的に
679通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 12:14:23 ID:???
まあクロスアウトフリーダム最強ってのに異存はないな貴様等
680通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 12:17:25 ID:???
>>678
赤雑魚とかに縛られたりしてるけど自称被弾ゼロ
681通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 12:18:09 ID:???
MSとかそういう枠を乗り越えて、最強という称号はただ首領のみにふさわしい
682通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 12:27:06 ID:???
まじで!?
おれ、首領は今まで最萌だとばかり・・・
683通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 12:56:40 ID:???
>「謎の新技術による」「謎の新型エンジン」w
素直に核融合炉の開発に成功という設定にすればいいんじゃね?と思ったのはおれだけだろうか……
684通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 13:04:37 ID:???
>>683
開発費用が「アイドル歌手のCD売り上げ」なので流石に無理だったのでは・・・・・
・・・・・・「謎の新技術」のほうが余程アレじゃん!
685通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 13:11:26 ID:???
>>683
現実にも理論的には存在する核融合炉より
光子力エンジンやゲッター炉心のようなオーバーテクっぽい方が
カッコイイと思ったんでしょ。
もっとも個人的に最強の動力源は、出来損ないの試作品を肉色の超越機械神に
進化せしめたいい男だと信じて疑わないが。
686通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 14:00:29 ID:???
>>678
ここの住人が厨ニ云々で他人を馬鹿にしますか…
高ニのすくつのようなもんだし仕方ないか
687通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 14:06:48 ID:???
ところで聞きたいんだが、核融合炉と核分裂炉って
原理云々は置いといて出力とかコストの面からみてどう違うんだ?
てかフリーダムなんて化け物MSをホイホイ作れるくせに
プラントはなんで核融合炉が開発できなかったんだ?
SEEDは設定が穴だらけだからこういう面で困る。
688通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 14:12:45 ID:???
厨二要素は適度に使えばいいスパイスだが、使いすぎるとただ辛いだけ
他の味なんか何にもしない糞不味い料理になる
何事も程々に
689通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 14:37:40 ID:???
>>687
専門ではないから詳しくは知らないが
核融合の方が安全性、出力共に上の筈だ。
現実でも未だ実用化に至って無い。
後、兵器であるフリーダムと核融合は使われてる技術の分野がまったく違うので比べる対象にはならんと思うぞ。

しかし、俺の勘違いかも知れんが、CEは宇宙艦船の動力部はレーザー核融合じゃなかったか?
小型化が難しい……みたいな設定だった気がしたが


>>686>>688
厨二どころか小n

690通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 14:44:17 ID:???
>>687
核融合の小型化に失敗、という状況で核融合炉自体は開発に成功してる・・・・
はずなのだがそれなら「エイプリルフールクライシス」は起きんはずだしなぁ

ぶっちゃけるとMS搭載サイズの核分裂炉は・・・・・・・
GMコマンド程度の出力がやっとのはず
よく種厨が「宇宙世紀のMSとストフリどっちがつよいか」なんて話題に出すけど
贔屓目に見てゲタ履かせて、フリーダムはマラサイかバーザムあたりと同出力
「新技術を用いて出力三倍」(脚本家による公式設定)なストフリは判らんがな
691通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 15:05:15 ID:???
そこらへんはなぁ嫁が馬鹿だから出力4倍なら4倍強いんじゃねって馬鹿発想からだろうしね。
実際出力上がったからって強さにつながるってわけでもないのにな
692通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 15:12:36 ID:???
出せる力が4倍ならたしかに凄いけどさぁ
でもそのエネルギーを装甲の隙間から漏れ出してるようじゃとても意味があるとは思えない

強さ上げたければ武器の威力を上げればいいのに
不殺とはかみ合いませんが
693通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 15:15:30 ID:???
いや、確か核融合事態失敗してた筈
じゃないと地熱発電で影響受けなかったAUBEが余剰電力売って荒稼ぎなんて設定出きないし……
694通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 15:15:37 ID:???
いや、核融合は小型化に失敗じゃなくて電力の取り出しに失敗
よくAAの動力は〜って言われるがジェネレータじゃなくてスラスター
UCでコロニーやらアクシズやらの移動に使われてた核パルスエンジンと同じく基部で核爆発起こしてるだけ

これはこれでNJあっても核ミサイル使えるんじゃね?って問題はあるがw
695通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 15:29:57 ID:???
エースコンバットの80発積める弾倉みたいなものですね>謎の技術
ストフリの紙装甲は確かに「当たらなければどうということはない」なんだが、
実際に被弾ゼロか。某赤い彗星もビックリだ。AC6のリボン付きと黄色を思い出す
696通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 15:59:37 ID:???
つか紙装甲つったってVPSに前面を完璧にカバーするビームシールドがあるなら、実質弱点と呼べないんじゃないか
オリ主人公最強物二次創作で、オリ主人公に設定だけで実際に作中では機能してない弱点を批判逸らしのポーズでだけ付けてみるのと似てる
697通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 16:05:22 ID:???
ビームシールド発生器がシールドノ外側に出っ張ってるレイアウトなら、そこがやられれば
シールドは破壊されるし、単純に威力によって押し負ける可能性もある。F91でダギ・イルスの
拡散ビーム砲がビームシールド張ったベルガ・ダラスを落としてるように。
まぁCEとUCはビームの原理からして違うようだし、諸々弱点があったとしても、
「負債の祝福」という超絶絶対不思議パワーがそれを補って余りあるという・・・
698通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 16:12:18 ID:???
ビームはVLの前では無力どころか自殺行為です
高い判断力()を持つキラさんには使えないみたいですが
699通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 16:17:25 ID:???
ストフリで思い出したんだが、このスレで大分前に一見無敵に見えるストフリは相性の問題でスーパーハイペリオンに勝てないって話があったな。
対フルバに拡散波動砲陣形が有効だとか。
……デスティニーIIも実はハイペリオンが天敵で研究員がやたら敵視してたなw
700通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 16:47:18 ID:???
スーパーハイペリオン単機突破出来る種機体なんて赤青金枠と隠者とかで凄い少ないぞ
701傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/08/10(月) 18:25:34 ID:???
前に見た「SEEDが弾けるのでは無い場合」と言うものを書いてみました。
……すみません、本編の筆が進まない言い訳です。
次から投下します。
702傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/08/10(月) 18:27:08 ID:???
「……レイ、議長、コニール、アビー、アマルフィさん、ヴィーノ、ヨウラン、ファッターフ、ケーニヒ中佐、陛下……もうすぐだから……」
乾いた血液のような褐色と、深遠じみた漆黒で彩られた機体のコクピットで、黒いパイロットスーツの男が呟く。
淡々とした口調で呟かれる言葉は何れも果てなく虚ろで、同時に地獄の業火の如き憤怒を湛えている。
所々に焼け焦げや亀裂が走ったヘルメットとパイロットスーツに覆われた膚にも、深い傷跡が幾重にも刻まれていた。
特に酷いのはその顔だろう。
新雪の如き純白の膚の右半分には頬の下から額まで達する無惨な裂傷が走り、その右目を完全に潰している。
だがそれ以上に深い傷跡が、シンの擦り切れた精神には刻まれていた。

ヴン、と音を立て男の正面のモニターに光が灯り、暗黒の宇宙に浮かぶ砂時計――プラントが映し出された。
『レ、ドアイ、間も無く―ザッ―作戦開、始時こ―ザザッ―です』
男の右側に置かれたアタッシュケースのような箱から、機械的な声が発せられる。
形見の携帯電話のメモリーを核に寄せ集めの部品で構成された戦闘用サポートAI故か、その音声はノイズが混じり、本来の少女の声を異常なまでに歪にしていた。
「……ああ、判ってるさ、マユ」
胡乱な言葉とともに見開かれた鮮紅の左目からは光が失せ、代わりに異様なほどの悪意と殺意で満たされていた。
まるで正気を失ったかのように焦点が合わない見開かれた瞳。
それが示すもの――即ち、SEEDの暴走。
いや、正確には完全な覚醒と言うべきだろうか。

あの日、男が培ってきた全てがプラントによって灰燼に帰し、目の前で掛け替えの無いモノを根こそぎ奪われたその瞬間、男の脳裏に種が浮かび上がった。
丁度目の前で飛沫を上げている鮮血で染め上げたような、真紅の種子が。
常ならば、その種子は弾けて消える。
それは男が初めてSEEDを発言させた時からの常識。
だが。
――その血色の種子は、男の憎悪と絶望に根を張るように芽吹き、蔓を伸ばす。
703傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/08/10(月) 18:28:09 ID:???
ドクン、と鼓動が響く。
全身に灼熱の炎が灯る。
男の視界が赤く染まり、意識が反転する。
――男が意識を取り戻したとき、辺りは元以上の赤に染まっていた。
男の全てを奪いに来た者達を屠った腕から、鮮血が滴る。
「――シン――」
その両腕に抱き上げられた血塗れの女の肢体から、ゆっくりと力が抜けていった。
力ない言葉と共に、生気が失われたように。
「――ッ!!」
赤い目の男――シンの嘆きと怒りに満ちた絶叫が、辺りに響き渡る爆音に掻き消された。

『レッドアイ。作戦開し、時―ザッ―です。地きゅ―ザッ―連合軍、存部隊と共に敵本拠地を殲滅して―ザッ―さい』
妹の声を模した機械の言葉に、シンの意識が回想から戻った。
モニターの右下に表示されたレーダーに移動を開始した地球連合軍残存部隊を示す光点が光る。
全人口の八割強を失ったにも関わらず、数は多い。
「……ああ、行くぞ……絶対に、一人残らず……」
先ほどの暗鬱な雰囲気が一転し、シンの隻眼に暗い喜びがあふれ出す。
最後の呟きは擦れて音とならなかったが、その声には根深い憎悪が込められていた。
その憎悪に答えるように、漆黒の機体が咆哮する。
ロミナ・アマルフィや白衣の男の命と引き換えに完成した悪魔の如きシルエットの機体が。
704傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/08/10(月) 18:29:48 ID:???

「まずは……お前からだ!」
あの傭兵部隊で唯一生き残ったシンと同じく、壊滅したタルタロスコーポレーションの最後の機体が獰猛lに吼え、一気に加速する。
やがて次々と姿を現すザフトのモビルスーツの一機が、シンの叫びとともにトリケロスUから伸びた対装甲ブレードで両断されて火花を散らし、パイロットの断末魔と共に爆散した。
その光を通り抜けるシンの瞳は、ただ一点――キラの新型フリーダムだけを睨んでいる。
戦場を睥睨するように翼を広げていたそれに急接近しながら、シンの唇から言葉が迸った。
「お前だけは、お前だけは刺し違えてでもッ!」
『な……君は、何で!?』
それに応ずるように驚愕の声を漏らしたキラのフリーダムのビームライフルを叩き落し、悪魔じみた機体のコクピットでシンが呟く。
「俺には、ニ度と奪われたくないものがあった。それを根こそぎ奪ったお前も、プラントも――絶対に許さない」
『そんな! 僕もラクスも、何も奪ってなんか――』
返答は必要無いとばかりに振りぬかれた刃が、フリーダムの左腕のビームシールドの基部を切断した。
切断面が火を噴き、発生した電磁波がレーダーをかき乱す。

「全部、終わりにしてやる――今日、此処でぇッ!」
シンが吼え、悪魔じみた機体――より鋭角的になり、凶暴性を増したネロブリッツVの改修機がそれに応えた。

705傭兵 ◆DuQtLLsCQSoy :2009/08/10(月) 18:31:42 ID:???
以上です。
本編のif物でした。
…すみません、次のはもう少し掛かりそうです
706通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 18:47:42 ID:???
傭兵氏GJ!
SEEDは設定に謎の部分が多くて面白い要素だよなぁ…

>>700
耐ビームコーティング・ラミネート装甲の実体剣
あるいは同じ光波防御帯でなら破れるんだよな。
多分エクスカリバーとかの対艦刀でも破れるんじゃないかな?
ストフリの高出力ライフルには耐えられずとも、さすがに何かしらのコーティングはされてるだろうし…
むしろされてなかったとしたら種世界の研究員は能無しだ。
あとザフトお得意サーベル盾。あれを無理矢理ぶちこんでからビーム発生させればOK。
707通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 20:21:01 ID:???
あるいはツインバスターやサテキャクラスのビームなら力技で破れるかもな。
708通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 20:42:56 ID:???
手っ取り早く核撃っちゃえば良いんじゃねぇの!?
709通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 22:17:59 ID:???
>>708
ブルーコスモスじゃないんだからw

>>705
果てしなくダークなキャラはシンに似合いますね〜、GJ
しかし、マユの音声なサポートAIとかぶっ壊れ杉で恐ス。だがそれがいi(ry
710通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 22:44:04 ID:???
>>700
一応何気にカイト専用アサルトジンでも破れる
あれ先にABCアーマーシュナイダーがついた実弾ビーム両方撃てる拳銃持ってるので
銃の先端を強引にAL内にねじ込む→先端からビーム連射
のコンボが可能だし
711通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 23:08:08 ID:???
>>708
あの世界ではブルコスの特許専売だからダメだろ。
百歩譲っても連合。


宇宙空間での核は、色々と土木関係で小惑星ぶっ壊したり便利な
威力のでかい爆弾なんだろうけど、CE世界じゃそうもいかないだろうな。
712通常の名無しさんの3倍:2009/08/10(月) 23:48:07 ID:???
核ねぇ…


CE7X年、世界は核の炎に包まれた!
地は裂け、海は枯れ、あらゆる生命体が絶滅したかに見えた!
だが…人類は死滅していなかった!

世紀末救世主伝説 ザフトの拳
デデデテテテーン テテテテテテテテテテン
713通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 01:11:50 ID:???
このふざけた時代へようこそ
714通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 01:35:06 ID:???
TOUGH BOYの歌詞は実際逆シンに合致する部分がかなりあるんだよ。

♪マトモな奴ほどFeel so bad  正気でいられるなんて運がイイぜYou とか
♪Keep you Burning駆け抜けて この腐敗と自由と暴力の真っ只中 とか
舞台がCE80年台になることも多いから♪Fighting in 80'sも有効だし。
715通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 01:47:55 ID:???
生身戦闘ならアスラン・カガリ・マリューが三強過ぎる…
716通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 01:49:22 ID:???
ラクス「北●琉拳死環白!
   …さあこれでシンさんは全ての記憶と情愛を失いました。そして
   次に目覚めた時最初に目にした女性に生涯全ての愛を捧げるでしょう
   たとえそれがいかなる絶壁盆地や鋼鉄筋肉、肉体無きでAIあろうともです。
   ウフフさあお行きなさい、そしてアレなヒロインを愛するがいいですわ!」
717通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 01:51:41 ID:???
>>715
設定上ではシンも相当強いんじゃなかったっけ?

>>716
新世紀創造主自重w
718通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 02:38:31 ID:???
>中身氏
>>652での
>「紹介しよう。MS開発部特殊兵装課課長のジョンだ」
>「えっ、グレンってあのファーストコーディネーターの?」
>「ゴホンッ、ジョン・ソープです。宜しく」

…なんか会話が噛み合っていないように見えるんですが…?
719中身:2009/08/11(火) 02:53:23 ID:???
>>718
御指摘有難う御座います。最初はグレンって名前だったんです。ウチの研究員は。
それを途中でジョン・ソープにしたもんで、直し漏れがあったみたいですね。申し訳ないです。

後、描写不足で想像しにくいかもしれませんが、
《ヴォルフガング》の新しい光の羽は、ジェフティの羽を想像してもらうと助かります。
720通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 03:29:57 ID:???
ありがとうございます、すると正しくは

>「紹介しよう。MS開発部特殊兵装課課長のジョンだ」
>「ジョン・ソープです。宜しく」

こうなりますでしょうか?
721通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 07:51:11 ID:???
>>717
劇中描写だけでも、ブチ切れた凸の拳喰らってもノーダメージでピンピンしてるし、射撃の腕も実は凸と大差が無い
これに設定だとナイフ戦技の達人というのが加わる
722中身:2009/08/11(火) 09:59:32 ID:???
>>720
おkです。コレからは気を付けますね。
723通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 10:25:34 ID:???
>>721
後ステラ返すとき コーディ兵を肘一発で昏倒させてる
724通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 12:47:40 ID:???
>>716
それだと、ミーアが世紀末覇王になってしまうのですが・・・・・・・
725通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 13:07:14 ID:???
>>724
それはそれで見てみたい(我が生涯に一片の悔い無し的な意味で)
726通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 13:25:17 ID:???
・・・・・・・・・・・ユリア役はアスラン?
シンはシンとユリアとリンとルイとレイを兼役ね。
ケンちゃんは誰がいいかな?
727通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 13:28:19 ID:???
シンがMSでガン=カタをやるのを幻視した。
728通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 13:29:38 ID:???
>>716
何故だろう、南斗聖剣伝承者のミナ(シン)とか
腹違いの妹のルナマリア(ジュウザ)とか世紀末覇王のロミナママン(ラオウ)とか
胸に七つのちくび…もとい傷がついたアズ娘(ケン)とかが脳裏に浮かんでくるんだがwww
729通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 13:30:38 ID:???
聖剣じゃなくて聖拳だな orz
シンはヒロインだからユリアでおkw
730通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 16:28:44 ID:???
ちょっと原絵で想像してみたがミナ様だけガチで違和感無さ過ぎるw
普通に北斗キャラと殺し合いできそう
731通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 17:08:43 ID:???
そりゃ、原作で暗殺特化型と明言されてるし。
低重力下とはいえガタイの良い180cmの傭兵を片手で持ち上げ、ガチ戦闘型の劾を殺しかけてるしな。
違和感ある方が不しz(ゴキッ
732通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 17:23:13 ID:???
「あれ?   様が着用されてる悪趣味なヘルメットって」
「あぁ、急に開発中の新型リンクスーツを着用させろって怒鳴りこまれてな」
「あー!これ格闘技データをパイロットに強制リンクさせた挙句に
 他種混合プログラムにバグがあって廃棄処分になった奴じゃないですか」
「心配無い、こんなこともあろうかと(無断で)改良(未完成)しておいたからな(キリッ)」
「あのー、機体に外付けしてある銃器と追加パックは確か地上戦闘想定外の
 ブツデシタヨネって、うわっ!もう発進態勢」


「フッフッフッ、勝てばいい、勝利こそ全てですわ!」
733通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 18:48:54 ID:???
このスレの研究員に
ヅダを渡して「改造してください」とか言うとどうなるんだろう
VL付けて更に速度を増すようにするのか
それとも空中分解しないようにするのか
最高速を跳ね上げるけどリミッター付けるのか

何だかすごいパイロット殺しの機体に仕上がりそう
734通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 19:33:57 ID:???
>>733
「提供されたヅダを基にした、凸さん専用特攻機ヅラが完成しましたよ♪」
735通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 20:47:48 ID:???
>>733
アイレーザー発射可能なオニギリ頭で股間にヒートホークを咥えたバクゥヘッド、背中に超加速スラスターとストライカーパック、
右手に炎の獅子剣(レプリカ)、左手にドリル、両手首に伸縮機能とロケットパンチ、両脚にビームクロー(ry

結論:混沌の権化に
736通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 21:31:07 ID:???
起動したと同時にバラバラになるとかありそう
737通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 21:35:03 ID:???
逆転の発想で最初からバラバラというのはどうだろう
∀のお兄さん的な感じで
738通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 21:49:13 ID:???
おいおい、分離合体はGカイザーの十八番だろ…

アズ子安的に。
739通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 22:46:19 ID:???
アズ子安「雑魚は良い!ラクス・クラインという偶像、即ちアイドル一人討てば済む事だ!」
740通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 22:48:42 ID:???
どこのスパロボZだwww
741通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 23:09:52 ID:???
シン「シン・アスカ、ただいま…」
エコー7「しー」
シン「って、え?」
ソキウス「ただいまミナ様は夏休みの学校のプール授業(息継ぎの練習)でお疲れ
     になりお昼寝中でソキウス」
エコー7「ようやくコツがつかめてきたようです」
シン「(平和だなぁ)」
742通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 23:16:22 ID:???
>>739
アズ子安「貴様、D-TEC社の社員になるか?」
アズ子安「おぬしの生体反応のデータ(主に胸囲とか)を取りつつ、神の世界への引導を渡してやる!」

まさに絶好調w
743通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 23:43:16 ID:???
>>741
よし!こっそりと記念撮影を!!
744通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 23:45:13 ID:???
>>739 >>742
あまりにも違和感無さ杉だろ!w
お嬢様がアレにしか見えなくなってk(ry
745なんとなく:2009/08/11(火) 23:52:56 ID:???
しかし 私は投下する



前回までのあらすじ

ついに兄妹が再開 あとセーフティシャッターは売れ行き好調


17話

「と、言う訳でだ、今日からうちの事務所に所属するYU−MAこと、マユ・アスカだ」
ここはガルナハンのアスカ芸能事務所 ついに再開した兄と妹
さらに兄は芸能事務所の社長で妹はフリーのシンガーソングミュージシャン
事務所入りはそりゃあもう ぽんぽんぽーんと階段を上るがごとくだった

「きぃーあの小娘めぇ・・・私のスターの座を奪うつもりね」
まぁ、順調な新人ははそうじゃない先輩ののねたみを買う訳で
物陰からマユを見つめてハンカチ咥えて キーーー ってやってる怪しい影が一人
「何やってんの?お姉ちゃん 仕事無いんだったら買出ししてよ」
その横ではメイリンが今日も一生懸命 経理に勤しんでおりました


その頃、オーブ近海では・・・
「うひゃひゅひゃはははは キィーーーラァーー」
バシャバシャバシャバシャ・・・
大気圏を無事に突破したアスランのイージスがオーブに向けて全速全身していた
バシャバシャバシャバシャ・・・
MA形態で逆さまになり4本の爪を蜘蛛の足の如く動かして水面を走ると言う
明らかに物理法則を無視した動きで・・・
「うはああああ きぃーーらあーーきゅーーん ハァハァ」
746通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 23:53:21 ID:???
>>735
アビーレーザーかと
747なんとなく:2009/08/11(火) 23:54:33 ID:???
舞台は再びガルナハン
「ちぃよぉーっといいかしら 新人さん?」
「はい?なんですかルナマリアさん」
マユの前に仁王立ちで現れたルナマリア 何故か女教師風の服装と三角メガネをしているが
「あなた・・・アイドルの鉄則はご存知なのかしら?」
「・・いいえ」
どうやらアイドルとしての格を教えて自分が上の存在だと教え込みたいらしい
「ふふん じゃあ先輩でスーパーアイドルの私が教えてあげましょう」
「はぁ・・・」
そんな様子を脇で見ていた人たちは
「お姉ちゃん アイドルだったっけ?」
「あー マネージメントでは一応お笑いタレントの括りだったような」
「え、パシリでしょ?」
「まぁ、面白そうだからもう少し様子みようか なぁ、ハイジ」
「ペーターって 私はアルプスの少女じゃないですよ 姉さん」
「俺の妹 いじめないで欲しいんだが」
と、様々な反応だった
そんな時ルナマリアが爆弾発言を発する
「そう言えばマユ・アスカってシンの妹と同じ名前だっけ でもシンの妹と同じ名前でも容赦しないわよー」
「え、シン・アスカは私の兄ですが」
「はぁ?あなた社長の妹よね」
「ええ、そうですよ」
「じゃあ別人じゃん」
「え・・・ええーー」
この発言にオフィス内がざわつく
748なんとなく:2009/08/11(火) 23:55:40 ID:???
「え、ええ!?もしかして気がついてない!?」
「いやいやいやいや!!気がつくだろ普通」
「お姉ちゃん・・・酸素欠乏症に・・・」
「メイリンあきらめるな!!お手製の回路をとりつければなんとかなる」
そんなざわめきの中 首領がルナマリアに近づいた
「ルナマリア君」
「はい なんでしょうか社長」
ルナマリアの前に進み出た首領はおもむろにアフロをゆっくりと持ち上げて外した
「!!シン!!今までどこに!?」
アフロをかぶった
「あ、あら?シンいなくなった 社長今、ここにシンいませんでした」
アフロを外した
「シン!!探したんだから!!」
かぶった
「あれ?シンまたいなくなった」
はずした
「シン!!」
かぶった
「首領」
はずした
「シン!!」
かぶった
「首領」
はずし・・・
「「「「「「いいかげんにしろーーー!!」」」」」

さてさて、その頃、オーブ近海では・・・
「おらおらおらおらおら!!」
「みぎゃああああ!!」
イージスがぼっこぼこにされていた
背中に光の輪を持つガンダム・・・スターゲイザーによって
ぷかぷかとイージスが浮く 命からがら這い出てきたアスランが見たのは
スターゲイザーの手のひらに仁王立ちするロミナさんだった
「ひぃ!!ロミナさん」
「自重しろって言ってたましたよねぇ」
アスランを海から拾い上げるとロミナはすぐさまアスランをよつばいにして踏みつけた
「まぁ、いいでしょ 今日はおめでたい日です」
「は、はぁ」
「ついに完成したのですよ あなたの49人目の妹が」
「は・・・はぁあああ!?」
こうしてアスランは連れ戻されなんとかキラの貞操は守られた
しかしこの49人目がとんでもない未曾有の大事件を引き起こす事を
知っているのはロミナと・・・
『フフフ・・・世界中男の娘化計画は順調だな』
スターゲイザーだけだった

                     続くよ
749なんとなく:2009/08/11(火) 23:58:34 ID:???
今回はここまで ちょっと短いかな

アズラエルが作っていたのはクローン49番

でもちょっとこれまでのクローンとは違うみたい
そしてもうちょっとでクライマックス

次回はついにプラントがアスランの手に落ちる?
その時、シンが取った行動とは・・・
750通常の名無しさんの3倍:2009/08/11(火) 23:58:50 ID:???
乙、凸が最高にきもいwww
もうルナ解雇した方が(ry
751通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 00:08:22 ID:???
スターゲイザー・・・すっかり自我をもっちゃって・・・
752通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 00:40:25 ID:???
ロミナママンはわかるとして、スターゲイザーがどこでこういう嗜好に
はまったのかが謎だ。開発される間からソルにハァハァしてたのか、
それともセレーネが腐女子だったのか…
ところで、前回と今回の間に何か別の短編やるかもとか仰ってませんでしたか。
753通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 00:53:33 ID:???
イージス自重wwwゲルズゲーじゃないんだからwww
凸とルナの頭はどーなってんだ…
754なんとなく:2009/08/12(水) 06:15:25 ID:???
>752

お盆休みに纏め上げるつもりなのです あと1日で入るのでお待ちくだされ
755通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 06:45:29 ID:???
ルナと首領のコントに吹いた。

馬鹿しかいねえよあの事務所wwwwwwwwwwwwww
756通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 08:00:50 ID:???
>>754
GJ!
757通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 08:05:26 ID:???
他MS娘「「なにこのキモいOS」」
758通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 08:30:12 ID:???
相変わらずの混沌としたネタ、GJです!w

ルナのアホ毛は髪の毛で人を判断しt(ry
759通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 14:35:21 ID:???
だいぜうぶ
酸素欠乏症にかかったのなら「人類管理システム」を作り上げ世界を平和に導くはずだ
(わからん人は『アクシズの脅威』をプレイすべし)

あれ?それなんてエンブレイス?
760通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 15:26:19 ID:???
エンブレイスがエンクレイブに見えた俺の脳は放射能に汚染されている……
761通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 15:53:18 ID:???
でも本編終了してからはあの世界と同じになる可能性もあるんだよな
核はNJCがあるんだし
そしてラクシズがエンクレイブのごとく地上の制圧に・・・
762999 ◆zjcEpZB5O. :2009/08/12(水) 19:53:11 ID:???
「なん…だと、」
 カガリがショックを受けている、実は僕もだ。ラクスは『私達』と言った…それはつまり僕達も死ぬべきだったってことに?
 やめてよね、本気でラクスの考えが理解できないよ、それって心中じゃない?
「本来ならアークエンジェルやターミナルは地球、プラントに負けるべきでした。ディスティニープランは草稿段階で『ハローワークプロジェクト』、略してハロプ…」
「どういうことだよ、ラクス、僕達に死ねってことなの!」
「DA・MA・REキラ、話を聞かせてくれないかNA?」
 ハイデシャバッテスイマセン…
「つまりディスティニープランでは一人に対し、いくつかの推奨される職を紹介、その上でそれ以外の仕事は努力して、といったプランでした。」
 それってただの職業斡旋?デュランダル議長テラムダ死にwwwニートサイコー!
「元々、デュランダル議長も職業は遺伝子で決められないも、と考えていたようです、事実仕事は繰り返しによって作られるものですしね。」
 え?それじゃコーディネーターの遺伝子至上主義って意味ないの?
「熟練工と呼ばれる人達は…代々継いでいる場合もありますが繰り返し一つのことをやり続ける意志、そして努力を怠りません。だから素晴らしい物ができあがるのです。」
「成る程、努力に勝る…ってやつだな、遺伝子至上主義に凝り固まった今の世界には必要な考えだ。」
 じゃあ、僕の存在意義って何?ユーレン=ヒビキのやったことは無意味なの?
「それに…コーディネーター第三世代では子供はほぼできない、これは皆さんご存知ですよね?」
 うん、だからプラントでは婚姻統制したんだよね?
「ああ、だからラクスはアスランと婚約していたんだよな?」
 カガリの言葉にラクスが頷く。でも、今は僕とラブラブだしね♪
「はい、ですが将来、コーディネーターは必ず滅ぶ運命ですわ、ですから本来なら地球はコーディネーターを放置すれば良かったんです。」
 じゃああの戦争は何だったのさ?死んだ人達は無駄死になの?
「そうだろうな、緩やかにコーディネーターを滅ぼせば良かったな、だが今は違うお前らの言う未来とやらをどうするか、だ。」
 うん、カガリ良いこと言った、後で角砂糖三個あげよう。
「コーディネーターは所詮人類です、だからナチュラルに吸収されてもよろしいのではないでしょうか?」
 ラクス何言ってるんだよ、それじや全てのコーディネーター敵になる、味方いなくなるじゃない。止めてよね、せっかくザフトの白服とオーブの准将の地位+一夫多妻制でセレブなハーレムルート♪って考えてたんだから。
763999 ◆zjcEpZB5O. :2009/08/12(水) 19:54:29 ID:???
「それだけの覚悟あるなら何故もっとテロじゃない方法探せなかったんだ?」
「…私の声はコーディネーターを洗脳してしまいます。そうなるよう私は創られました。ちょうど女王蜂のようにです。」
「だからコーディネーターはお前の〈言葉〉に従うんだな。」
「はい、ですが全てのコーディネーターがそうだとは限りません、元ミネルバの隊員は基本的に私には従わない者で構成されていました。」
「メーイーリーン!」
「あっアスラン、大丈夫?」
「アスラン、復活したならお前は今すぐメイリンの所へ行ってこい、」
 カガリ、車まだ止まってないのにアスラン蹴り落…あっ何事も無く立った、まぁアスランなら大丈夫だよね。
「さて、アスランも言ってたがメイリンの場合は?」
「直接私の〈言葉〉である意味洗脳したようなものです。カガリさん、キラ、人は何故コーディネーターを造ったか…本当にお分かりなのですか?」
 それって、クルーゼの言った人の夢だから?一瞬の沈黙をラクスは分からないと考えたのか、
「コーディネーターは…ナチュラルを、地球を守る為の存在なのです。」
 
第五話〈戦場の掟〉
 
『デトロイトの連続失踪事件の続報です、依然として行方不明者の所在は分からず、市民生活に不安が広がっています。一方でデトロイト市警察は外出禁止令を発令、市民の間には缶詰めが売れ、特にヤギ肉…』
『プラント政府はアメノミハシラの強硬な武力保持姿勢に対し、警告の為、アメノミハシラ所属艦を臨検し、MSのパーツを押収しました。これに対しアメノミハシラはただ一言遺憾の意を…』
『やぁ、カナードお兄さんだよ、今日もみんなで〈うんちっち体操〉はっじまっるよ〜♪そ〜れ、み〜んなっでうんちっち♪ふんば〜』
764999 ◆zjcEpZB5O. :2009/08/12(水) 19:55:56 ID:???
 デンジャラス改めバンデッツは恐ろしい機動で敵ビルゲイツを落していく、三門の陽電子砲は順番に使われ、光の濁流が生まれる度幾つもの光が生まれ、命が消えていく。
 かつて、力が無いことを悔やんだ自分なら忌むべき行為だ。
 だが今は「互いに軍人」である為、互いの護るべきモノの為戦っている。そう考える。だから…軍人なら、戦場なら命をかけてしかるべきだろう。
 バンデッツの胸部陽電子砲は出力によっては拡散させることも可能だった。だから冷却しながら放つ。ビルゲイツはプラントから次々と現れ増えることはあっても減ることはない。
 バンデッツが左の陽電子砲を放つ、だがそれは光波防御体付きのミーティアを装備したビルゲイツに阻まれる。メサイア以降に開発されたミーティアシリーズ、Vista対応「エンタープライズ」だ。
 エンタープライズはミーティアのビームサーベルを光波防御体にしたもので、主にプラント等の拠点防衛用に使われている。
 それらが次々と光波防御体を展開、隙間から僚機がバンデッツに向けビームを次々放つ。エンタープライズもまたミサイルを全弾発射する。
 それらを全て避けるバンデッツ、急加速はシンに負担を強いるが撃墜されるよりははるかにマシだ。敵のFCSはバンデッツの速度に追い付けていない。経験と練度の差でシンはすぐに理解する。
 ミサイルも近接芯管が作動し爆発するが爆発した先にバンデッツはいない。ただ無意味にデブリを増やしただけだった。
 そしてシンはもう一つの事に気付いた。そして『そのプラン』を実行した。バンデッツは全ての推進機を使い進む。
 この極地戦で生き残ったザフト兵は後に「早すぎてFCSが追い付かない、熟練パイロットはマニュアルにしてたみたいですが当たらないんです。弾幕が…」と振り替える。
 でたらめな、だが確実な回避にザフトは無駄弾を撃ち続ける。だがそれがある瞬間止まった。ザフト側がいくら射撃しようにも機体が受け付けないのだ。
765999 ◆zjcEpZB5O. :2009/08/12(水) 19:57:06 ID:???
 バンデッツの砲撃に旋回しきれなかった不幸なエンタープライズ装備のビルゲイツと、その周りのさらに不幸なビルゲイツは為す術も無くガスに変換される。
「何でOSに異常無いのにあのデカブツ撃てないんだよォォォ!」
 パイロットの一人が叫んだ瞬間アラートが鳴り逃げる。こちらも撃ち返そうとするがやはりFCSはセーフティーになっている。
 その内、ザフト兵は堪え切れなくなりVistaエンタープライズの光波防御体を先頭にバンデッツを囲みはじめた。だが相変わらず射撃はできずビルゲイツはそれぞれの近接格闘武装を出す。
 だがバンデッツ内のシンは不敵に笑う。自棄になった訳ではなく自信の現れだった。
 
 イズモUの中でミユは横になっていた。日頃重い、走るたびに揺れて痛い胸の重みが無く、サイズを探すのが難しいブラ(あってもデザインが可愛くなかったり、恥ずかしいデザインだったりする)の締め付けも無く快適だった。
 圧縮シャワーを浴び、素肌に兄の大きな白いワイシャツだけ、といった格好で宇宙用ベット(無論シンの)で休んでいたところ、突然警報が鳴り、全ての乗組員に宇宙服の着用が義務付けられる。
 ミユは下着を素早く付け、支給された宇宙服を着ようとした…着れない。
 年不相応に育ちすぎた立派な胸が邪魔で入らないのだ。ミユは仕方なく、赤い女性用パイロットスーツ(通常の3倍のバストサイズ)を着る。この時代のパイロットスーツはスーツ内に冷却、抗放射線ジェルが内臓されている。
 そして背中にはランドセルのような生命維持装置がある。そこで熱や衝撃に対応するが余分なジェルは流さないので着用した後はボディラインが丸わかりになる。
 そう、ミユにとっては「裸より恥ずかしい」格好だ。長い髪がを邪魔にならないようツインテールに纏める。
 ミユは兄を想う、ただ無事に帰ってきて「ただいま」と言って自分を抱き締めてもらいたい。
 それだけだった…
766999 ◆zjcEpZB5O. :2009/08/12(水) 19:57:53 ID:???
 ビルゲイツ・エンタープライズ装備がまた一機吹き飛ぶ。バンデッツに近接戦闘を仕掛けた機体は軒並み切り伏せられる。
 デスティニーに乗っていた時も加速しアロンダイトで切り伏せているイメージが強いが、基本的にシンは砲撃よりも近接戦闘、それもアスランのような近接格闘よりも若干遠い間合いを得意としている。だがそれ以外が得意ではない、といったことではない。
 事実バンデッツは多数のビルゲイツを撃墜している。シンは今のザフトは弱いと素直に感じる。
 連携の大切さ、数を減らす為の作成、指揮能力、全てがお粗末だ。だからシンは数を減らす為、明らかに迂濶な、自身過剰な奴から潰す。
 だが包囲網は確実に狭まってきた…
 
 キラ=ヒビキは苛立ちを隠せなかった。目の前でシンが窮地に陥っている。
 サイを含め整備員は頑張っているが今のフリーダムはコクピットハッチを取り付け、一部にしか装甲を身に付けていない。
 キラは歯ぎしりをすると整備員を押し退け、コクピットに座る。
「キラ、まだ作業は終わってないぞ。」
「サイ、お前が装甲無くなっても大丈夫って言ったのを信じなかったのは俺が悪かった。だからもういい。」
「キラお前…」
「それから…サイ、すまなかった、フレイのこと…ずっと謝れなかった…」
「…帰って来たら殴らせろ、それでチャラにしてやる。だから死ぬなよ。」
 サイが離れる。キラはコクピットハッチを閉じ、機体をカタパルトへ移す。モニターではサイが敬礼している。
「キラ=ヒビキ、クロスアウトフリーダム、出る!」
 遥か向こうに戦火が見える。キラが意識を集中させる、瞳の中で種が弾ける。
 だが心は高揚し獰猛な笑みを浮かべる。
「ククククク、ハッハー!」
 クロスアウトの両手に保持しているライフルが火を放つ。それは寸分違わず正確にビルゲイツを2機、コクピットに穴を空ける。
 キラがクロスアウトの推進機を最大にし最高速度にする。暴力的なGがキラを潰し視界が黒く染まるがキラは笑っていた。
 旧ストライクフリーダムに乗っていた頃ならすぐに音を上げていただろう。
 だが今は違う、確固たる意志と目的、その先にある具体的な未来が見える。だからキラは死ねない。それは今は親友たるシンにも言えた。
「墜ちろォォ!」
 クロスアウトがフォースシルエット装備のビルゲイツ、その四肢と推進機を一瞬で切り裂く。
 そして達磨になったビルゲイツを盾に次の獲物に襲い掛かる。僚機を撃つのをためらったその獲物は盾にされた僚機と同じ運命をたどる。
 胸部と股間にのみ装甲を施されたクロスアウトが今蹂躙を始めた。
 
767通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 20:09:02 ID:???
ん、さるさん?
768通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 20:30:01 ID:???
ぞうさん
769999 ◆zjcEpZB5O. :2009/08/12(水) 20:37:08 ID:???
今回はここまでです。
770通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 23:03:14 ID:???
>>769
バンデッツに続きクロスアウトもキターー!!GJです!
てか、クロスアウトを戦場で見た相手は激しく判断に困るよなw

さらには俺らが言っていたミユのパイスーまで・・・ありがたやありがたやorz
い、今の俺ならお嬢様が俎板だって事を存分に言いふr(ry
771通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 23:07:33 ID:???
999氏乙です
クロスアウトの股間装甲てあれか、チン○ケースかw
772通常の名無しさんの3倍:2009/08/12(水) 23:50:37 ID:???


ネタ機体のクロスアウトがすべて持って行ってしまった感があるぜ
773通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 06:28:22 ID:???
ミユかわいいよ… 
真面目な話新主人公のピンチに駆け付ける旧主人公とか熱いものがある。 
乗ってる機体はネタだがな… 
あとキラはサイに本編で謝ってなかったよな?
774通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 10:32:45 ID:???
サイがキラに謝ってたよ確か
775通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 17:28:55 ID:???
アイリス、ネタ的に人気ないな
書き込まれるのはほぼお嬢様だし
776通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 17:51:30 ID:???
>>716
むしろ我々の業界ではご褒美だったと言う
ラクス「(・3・)アルェー」
777通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 18:40:21 ID:???
>>775
そりゃ数少ないまともなヒロインですk
778通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 18:49:41 ID:???
まともとは空気の代名詞である・・・か
779通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 20:40:51 ID:???
ステラ(娘)は俺の嫁するならイマノウチ
780通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 22:08:28 ID:???
>>774
マジで?てか、サイが謝る理由って何だろ?
781通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 22:18:25 ID:???
本当にクロスアウトが全て持ってったなw 乙です
股間に大剣、巨砲、装甲…どれがいいだろうなぁ

>>775
普通に大好きではあるが俺はエコー7一筋ですから!
782通常の名無しさんの3倍:2009/08/13(木) 23:25:04 ID:???
>>780
脇役でナチュで、彼の存在が悪と定義されているからだろ。
783通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 00:11:24 ID:???
>>769
GJでした。
ところで、こちらは今まで前後編で投下されてましたが
今回の第五話は分割なしで次回は第六話という事になりますか?
倉庫収納時の表示の事もあり、ご一報いただければと。
784なんとなく:2009/08/14(金) 01:27:37 ID:???
ふぃー やると言った短編の半分ほどが出来たです
これから張ります
でもキワモノ注意かも
785なんとなく:2009/08/14(金) 01:29:00 ID:???
オーブ近海

「目標発見…これより作戦を遂行します」
その日、オーブ近海で繰り返し海賊行為を行っていた犯罪者グループが壊滅した
二度と再生する事ないまでに完全な破壊をもって…
作戦に従事したのは小型戦艦一隻にたった一機のMS、そしてたった一人のパイロットだった

「アスカ少尉 作戦成功です 帰還して下さい」
「アスカ少尉 作戦を遂行完了、帰還します」


逆襲のシン・アスカ 〜Blood of ASKA〜
    第1章 バンシー(少女霊)

オーブ、オノゴロ諸島のある島
ここにはオーブの軍の暗部を司る部隊が駐屯していた
通称・マーダーズ

オーブ元首カガリ・ユラ・アスハする知らない所で
公式には発表出来ないような汚れ仕事を一手に引き受ける非合法部隊
その部隊にはたった一機のMSとそれを運用する為だけの戦艦が一隻
MSハンガーにその部隊唯一のMSがゆっくりとその身を入れる
M1アストレイをベースに改造を施された機体
白かった部分の装甲は黒に変更され、背中には巨大な羽を思わせるバックパックを装備し
腰部の装甲はバーニアなどを追加され、まるでスカートを履いているかのような様相を呈している
肩部の装甲も大きく形状が変わり、丸みと曲線が強調され、一見するとまるで昔話の妖精の様な
姿をしているのだが、頭部の姿がまるで口が開き叫んでいる様に見え、存在全てを禍々しく変化させていた

アストレイバンシー

それがこの機体に与えられた名前だった
786なんとなく:2009/08/14(金) 01:30:03 ID:???
アストレイバンシーのハッチが開く
「少尉 お疲れ様です」
整備兵がパイロットの手を引いてメンテナンスカーのタラップに乗せる
「ミラージュコロイドの継続時間をもう少し長めに出来る?」
「やってみます」
そう整備兵に言いつけパイロットはブリッジに向かう
その間、すれ違う人々に敬礼を送られるパイロット
やがて、ブリッジに到着したパイロットはパイロットスーツだが
襟を正すしぐさをするとブリッジに入っていった

「マユ・アスカ少尉 報告します」
「うむ」
アストレイバンシーのパイロット、マユ・アスカは戦果の報告を艦長に済ませると自室に戻った
彼女が自室に戻ると必ず、する事がいくつかある
「お兄ちゃん ただいま」
マユは語りかける 雑誌の切り抜きが飾られている額縁に
その雑誌の切り抜きには確かに小さくだがシン・アスカが写っていた
そして、シャワーを浴びる為にMS操縦専用の右手の義手を外して防水使用の生活用に変える
シャワーを浴び、また義手を外し、そのままの姿で自分を姿見で見つめる
下半身から上に上がる様に傷が多くなっていく その殆どがあの時 巻き込まれたあの日についた傷
そして、無くした右手、更に上に視線が上がる
まだあどけなさの残る少女の目にはまるで虫の目のような複眼式のグラスが取り付けられていた
787なんとなく:2009/08/14(金) 01:31:06 ID:???
あの日、自分の体で無くしたのは右手と閃光で焼かれた両目 
失った視力を補う為にこのグラスを装着する以外の方法が無かった
あの日、家族で失ったのは父と母、生き別れになった兄は理不尽な戦争に敗れ、今は行方もわからない
すでにシン・アスカが戦争後に失踪して5年たっていた
マユが兄の生存を知ったのは戦後の事だった

「お兄ちゃん…どこにいるの?何しているの?ネェ…マユは…今日も悪い子だったよ」
まるで懺悔をしているかの様にマユは暗い部屋で呟いていた



「サァ…時間だ、始めよう」
夜時間の暗くなったプラントの一角で一人の男が呟いた
「結局、テロリストは駆逐されるのが筋と言う事なんだろうな」
目元をマスクで隠した黒髪の男はさっと手を振り合図を送る
その合図の何十名もの男たちがある場所を包囲した
その場所はプラント評議会
血に彩られたC・Eの歴史がまた一つ

    
     第2章 レイ・デュランダルに続く
788なんとなく:2009/08/14(金) 01:32:09 ID:???
銃声、怒号、悲鳴、嗚咽、懇願、そして…銃声
たった数分でプラント評議会は謎の集団に蹂躙された
数多の議員の血で会議場が血の海に変わる
「あ…貴方は!!」
プラント最高議長として君臨していたラクス・クラインは恐怖していた
目の前には仮面こそ被っているものの知った顔がいた
「私ですか?私はレイ・デュランダル」

    逆襲のシン・アスカ 〜Blood of ASKA〜
 第2章 レイ・デュランダル(受け継がれた名と怒り)

「いえ、あな…」
鈍い発砲音と何かが弾ける音、そして声にならない悲鳴 言葉は続かなかった
「黙れ、俺は地獄からお前らを断罪しに来た」
男、レイ・デュランダルと名乗った男はラクス・クラインを冷たい目で見下した
「くっ!!離せ!!君たちは何をしているのかわかっているのか?」
両腕を抱えられて議会場に男が連れてこられる
キラ・ヤマト、聖剣や、歌姫の騎士などと呼ばれたプラントの英雄の一人
今はプラントの軍部、ザフトの代表長官を務めていた しかし、その影は今は微塵も無い
相当な暴行を受けたのだろう 顔は腫れ、服は所々破けており
逃走できぬように足と手を縛られ自分では身動き出来ない状態だ
そして、そのキラ・ヤマトを抱えてつれて来たのはザフトの制服に身を包んだ兵士
「君たちなぜこんな事を…!!」
その問いにレイ・デュランダルは言葉では答えずキラの腹を全力で蹴る事で答えた
「ぐふぇほ…げぇほ…ラグズ!?」
蹴り飛ばされて悶絶して、のた打ち回ってキラが見たもの
それは血の海に沈んで肌が白くなり、それでも胸から流れる血は赤いラクス・クライン
「ラクス!?ラクス!!なんで!?」
「それは…お前たちが略奪者だからだ」
「な、何を馬鹿な事を言っているんだ!!僕たちは略奪なんかしていない!!」
「馬鹿はお前だ!!」
力任せにキラの腹部に蹴りがめり込む たまらずキラがその身を縮める
「お前ほど…お前ほどの略奪者がいるか!!」
更にその蹴りをキラに向け、殺意丸出しでレイ・デュランダルは蹴り込む
「お前らに家族を奪われた!!仲間を奪われた!!平和も!!希望も!!そして…俺は全てを奪われた!!」
キラの首を掴んでその顔をマスクの下からでもわかる怒りの形相でレイ・デュランダルは睨む
「そうだ、全てだ、誇りも何もかも全てをお前は俺から…いや、俺だけじゃない沢山の人から奪ったんだ」
そして、キラは気がついた この男の正体に
「き、君は…シン・アスカ…」
「………」
レイ・デュランダルと自分を呼んだ男、シン・アスカはただ無言でその問いに答えた
789なんとなく:2009/08/14(金) 01:33:15 ID:???
「連れて行け」
キラを兵士に牢獄に監禁するように支持をし、シン・アスカは議会場の議長席に向かう
「議長…レイ… 俺はやっぱりあいつらを許せなかったよ」
議長席の前に立ちシンはそこに立ててあったラクス・クラインの表を乱暴に外す
「仕方ありません…彼女たちはやりすぎたのです」
「…ロミナさん」
いつの間に立っていたのだろう 長身の女性がシンの肩をそっと抱いていた
「彼女たちは民衆が苦しむ事しか出来なかった そのツケなのです」

ラクス・クラインが最高議長に、キラ・ヤマトがザフトの代表長官となり5年
プラントの経済、治安、生活は坂道を転がり落ちるように酷くなっていった
ラクス・クラインには政治能力は皆無だった そしてラクスは政治関係を他人にほおり投げる
政治を任された人々、俗に言うクライン一派の腐敗した専制政治により一部の者にしか富が行かなくなり民衆はあえぎ苦しんだ
追い討ちをかける様にプラントに対して各国が経済制裁を加え、数多の企業が倒産、もしくはプラントから撤退する
これは各地域に平和の使者と言う名目でプラントの軍隊をかってに派遣した事に対する報復行為であった
この事により、大量の失業者が生まれ、加速的に治安が悪くなり、
そこそこの裕福な者はプラントを見限り逃げ出し、貧しい者は更に追い討ちをかけられた
各地派遣で人員が足りなくなったザフトへの徴収である
各地で抗議行動が起こるがそれすらもキラ・ヤマト率いるザフトに沈黙させられた
次第に自然と民衆の心はラクス・クラインへの怒りへと向いていった
そして、今宵、ついに血の粛清が始まったのだった
その首謀者であり、実行者 シン・アスカ
ギルバート・デュランダルの計画とは言え、英雄と呼ばれた男
キラ・ヤマトを撃墜した事もある英傑
そして、自分たちの悲しみが理解出来る男
そこに人が集まってきたのは当然の流れだったのかも知れない


粛清の次の日、彼は全世界に向けて演説を発信した

「全世界のみなさん、この度、私、レイ・デュランダルはプラントの現在の現状に心痛め、
 この元凶たる、ラクス・クライン、キラ・ヤマトの両名 並びにそれに追従して甘い汁を啜る
 害獣共を駆逐いたしました そして、ここに宣言いたします
 先の5年前の戦争、その中で先に上がった両名と共にテロ行為に加担したオーブ代表カガリ・ユラ・アスハ
 並びにオーブに潜伏中のアスラン・ザラの引渡しをオーブ政府に要求します。
 尚、これが受けいられない場合は我々にはオーブを攻める事も視野に入れております」


           第3章 オーブ侵攻に続く
790なんとなく:2009/08/14(金) 01:36:59 ID:???
とりあえず 今回はここまで

かなりダークな方向だと書いてて思った
いつもはあんな調子なもんだから変な事もネタやスルーなんかも出来るけど
今回は何か変な部分が無いか心配
791通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 01:49:49 ID:???
こっ…これは!
てっきり首領の外伝とばかり思い込んでたら打って変わった
シリアス復讐劇でしかも初っ端からラクス抹殺成功とは。
演説を聴くとキラもすでに…?
残りがアスカガだけじゃ正直役者不足の感もあるが
今までの二次創作で示唆された事は多かったけど実現にはなかなか至らなかった
(なぜかその手のは中断が多い)兄妹対決ということになるのかな…
792通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 02:05:43 ID:???
こんなにシリアスなのになんとなく氏は
>でもキワモノ注意かも
と言う
僕には氏のキワモノ基準がわからないよ!w
793通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 02:31:25 ID:???
先日の傭兵氏のといいなんとなく氏のといい、ダークなシンってのもいいですね。
後編お待ちします
794通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 08:12:35 ID:???
あっさりマユがアスカガの首を土産にシンと再会。以後、新運命計画による平和な世界で
キャキャッウフフに1票

あと、シンの名で人集まったんなら、全世界への演説で偽名使う必要なくね?
795通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 08:35:13 ID:???
>>なんとなく氏
まずはGJ!首領とは全く違う雰囲気でびっくりしたけど、
ダーティーヒーローなシンが格好良いな〜

速攻血達磨完了なピンクと二ートはいいとして、凸とバカガリがどうでるか・・・

放送を見たであろうマユよ、頑張れ!



そして、首領の方もマタ〜リ楽しみにしてますぜ
796999 ◆zjcEpZB5O. :2009/08/14(金) 10:12:26 ID:???
なんとなく氏 
サイコーです。ダーティな感じがたまらないっす。 


今回前編を入れるの忘れてました。ですので次は六話として頂ければと思い、謝罪を込めて… 


お嬢様の虚乳!ミナ様の筋肉だるま!ロミナの年増!マユは私がもらう!
797通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 11:17:02 ID:???
ご返事ありがとうございます、さっそく収納しますた。ところで……



逃げるな!生きることが戦いだ!!

…あ、手遅れ……
798360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/14(金) 13:01:35 ID:???
○前回までのあらすじ
マユじゃないってば、銀色の腕の少女だってば。

では本編です。
799360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/14(金) 13:03:01 ID:???
「数が多すぎるんだよ、貴様らあ!」
群れを成してコロニー《エル・クブレス》に接近する賊のモビルスーツ、モビルアーマーに対し、
最大加速で《グフアサルト》を吶喊させたイザークは、全身に装備されたミサイルランチャーを
展開、即座に全弾発射する。
88基のミサイルは小型弾頭ながらモビルスーツに対しても十分な攻撃力を持つ。まともに弾幕に
突っ込んでしまったモビルスーツは胴体に直撃を受け、四肢を喪失し、戦闘不能に追い込まれる。
しかし、撃退できたのは全体の2割弱に過ぎない…友軍機の残骸を避けながら依然20を超える
賊の機体群は、各個に散開しつつ接近する。
(向こうには砲撃機は無いようだ、ならば守り様もある)
敵機の動きを見てイザークは判断する。しかし、恒常的に1対多を仕掛けられることは変わらない。
賊のうちの4機がイザークをなぶり殺しにせんと、
大きく広がりながら包囲しようと展開した。対するイザークは両腕に取り付けられた
連装ビームガンで牽制しつつ、少しずつ後退をかける。
「シン!狩り取れ!」
「了解!」
大きく展開した敵機にシンの《ダガーU》が急接近する。援護を得られない距離にいた哀れな
賊の《ウィンダム》は、複合兵装ボックス《トイカゴ》から伸びた巨大なビーム刃によって、
真っ二つにされてしまった。
「手加減なんてしないからな!アンタら!」
トイカゴを構えなおしたシンの《ダガーU》は今度は実体弾を発砲する。対MS用の散弾をまともに
浴びた《ストライクダガー》が両足をスポンジにされ、機動力を殺がれたところを《グフアサルト》の
レールガンで撃ち抜かれ、爆散する。
瞬く間に2機殺られた賊は同様したのか、包囲を解いて後退をかける。シンもイザークも対MS戦経験
が豊富なベテランだ、生半可な腕では太刀打ちはできまい。
なれば、無理に相手をすることは無いのだ。猛者だとしてもたった二機ではカバーしきれまいと
いわんばかりに、広く展開した賊どもが二人を避けてコロニーにタッチダウンをかけようとする。
そんな不埒者に対して、遠距離から高出力ビームが放たれる。後方に配置したナスカ級《ボルテール》と
ジュール隊の《ガナー・ザク》、それとシンの部下の新兵が乗る《ゲイツR》が砲撃を繰り返し、賊を遠ざけようと
する。母艦からエネルギーケーブルを延ばしたオルトロスは不恰好ではあるが、単騎では不可能な連射を
可能とする。
800360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/14(金) 13:04:30 ID:???
「よし!そのまま接近させなければいい!」
数では圧倒的に劣るが、事前に用意していた重火器が役に立ってくれた。デブリ等の遮蔽物が存在しない
宙域であることも助かった。寸断されることなく続く砲撃は賊の足止めに十分な威力を発揮した。
こうなれば取れる手段はそう多くない。砲兵どうしで殴りあうには向こうも母艦を前に出すしかない、
数に任せて押し切る方法にしても、我が身がかわいい賊や傭兵には採り難いはずだ。
賊は別の方法を選んだ。防御力の高い機種でラインを押し上げるのだ。
「S12エリアから3機突入します。機種は《ユークリッド》と推定!」
前線と《ボルテール》の間を泳ぎ、前線観測を担当しているシホの《スカイアイ・ザク》から報告が入る、
複合センサーパックの修理は完全ではなかったが、彼女の機体の目と指向性ジャミングが無ければ数の差を補って
戦えない。見た目以上に危険な任務をシホは粛々とこなしていた。
「シンは《ユークリッド》を潰せ。俺は戦線を維持する」
「了解…スカイアイ、エルフは捕捉できないのか?」
「強力な量子ジャミングがかけられていて、把握には時間がかかります…」
「シン、心配するのは早いぞ」
「分かってますよジュールさん!先ずは数を減らさないと、こっちが喰われる」
苛立った声をあげながらも、シンは機体を堅牢なモビルアーマーへと向かわせる。
「無事でいてくれ、エルフ…」

「来たなあ、緑のダガータイプ!」
「知っているぞ?最近賊やテロ屋を喰いまくってるエースの噂は」
「だがしかし!その栄光も今日までだ!」

『そう!我等白星三兄弟の手によって!』

わざわざ、馬鹿丁寧に名乗りをあげる3機の《ユークリッド》に向けて、シンはトイカゴの砲身を展開する。
長方形が横軸で二つに割れて、銃身代りになる1対のレールを展開、レールの間にピンク色のビームが
チャージされる。
《ユークリッド》各機は前面にリフレクターガンポッドを展開、射線を遮るようにリフレクターの壁を幾重にも重ねる。
戦艦に搭載される陽電子砲すら弾くリフレクターだ、ダガー程度の火力で貫けるはずが無いと確信して、
白星三兄弟を名乗った傭兵達はダガーの砲撃に備えた。
801360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/14(金) 13:07:15 ID:???
「枯れた技術に頼りすぎて!」
シンは照準を《ユークリッド》の真芯…一番リフレクターが厚いところを狙って、トリガーを引く。
トイカゴから放たれたビームは砲身に不釣り合いなほどに細く、カービン程度の火力にしか見えないものだった。
それは違う、ビームのエネルギー減衰を限りなく抑え、ギリギリまで濃縮された結果が、細いビームなのだ。
細身に大出力を孕んだビームは易々とリフレクターを貫き、《ユークリッド》のコクピットを捕らえ、一瞬にして
パイロットをチリ未満の分子レベルまで焼き切る。機体本体も熱に耐えられずに、赤黒いマグマのように変形
した後、すぐに絶対零度の宇宙に冷やされ醜い鉄塊のドーナツと化す。
「な、何だいまのビームは…」
「リフレクターが効かないだと!?反則だぞ!ザフトめ!」
悲鳴を上げることも許されずに絶命した末弟に代わり、残り二人が驚愕する。
「リフェーザーガン、本物の粒子ビームの味はどうだ!」
シンも初めて発砲した武器だったが予想以上の威力に少し舞い上がってしまったのかもしれない。
散開、回避行動を取る《ユークリッド》に第二射を放つ。芯は外したが機体底部を茹でたジャガイモよりも簡単に
貫通された《ユークリッド》はプロペラントを誘爆させて、吹き飛んでしまう。
「兄者!俺はもうだめだ、脱出する!」
「ええい不甲斐ない!こうなったら最後の手段だ!」
残された長兄はガンポッドのリフレクターを槍状に展開して、シンの《ダガーU》に突進させる。
本来防御に用いるリフレクターを攻撃に展化する、正に最後の手段だったがシンは機体をひねらせ、時に大きく
動いて、《ユークリッド》本体からの砲撃も含めてすべて避けきる。
「何故だ!何故当たらん!」
「オートコントロールに捕まってたまるかよ!」
そして難なくモビルアーマーの底部に潜り込んだダークグリーンの《ダガーU》は左腕一本で持った斬艦刀を
掲げ、底面を引き裂く。
「馬鹿な…我等三兄弟が敗れるなど…」
らしいセリフを吐きながら散った《ユークリッド》を見ながらシンは呟く、
「あの馬鹿共、一体何なんだ…」と。


「アハッ、もうお仕舞いなの?フリーダムの偽者さん」
「お前は!お前だけはアタシが倒す!うおおお!」
仲間の死に怒りを燃やすエルフは、機体が背負うフリーダムシルエット…ウィングと各種火砲の複合パックを大きく展開する。
「モビルスーツ一機ごとき!」
FCSに頼っても掠りもしない。エルフは相手の回避運動を予測して、逃げ場を無くすほどの砲撃を繰り返す。
核エンジン搭載機にのみ許される出鱈目な火力を、しかし《ディザストレイ》は全てを紙一重で避ける。
銀色の腕の少女の技量に、アストレイシリーズ特有の軽さを生かしたAMBAC、加えて電磁推進装置のサポートも受けて、
《ディザストレイ》は黒い機体を自由に泳がせた。まるで、人がそらをとぶ能力を持っていたなら、こんな風に飛ぶのだと
言わんばかりに。
802360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/14(金) 13:09:00 ID:???
火力で圧倒的に勝る《Nインパルス》が完全に翻弄されていた。自分の腕が悪いからか?
エルフはついさっきまで持っていたモビルスーツ操縦への自信を失いかけていた。
(もう4度も外した!アタシは何て情けないんだ、アハトの仇も討てずに!)
自責するエルフの耳朶をアラートが打つ。回避運動を取っていた《ディザストレイ》が反転し…
「正面から!?舐めるなあ!」
あえて真っ向から突進する《ディザストレイ》に、エルフはライフルを向ける。
殆ど間を置かない三連射を、銀色の腕の少女は機体を少し捻るだけで回避してしまった。
「懐に入るなら!」エルフはあえて自分から前に出た。ライフルの銃口をつぶさんばかりに突きつけて、
至近距離からライフルを叩き込もうとしたが、
「見えてるってば!」
突きつけられる銃口の軌道まで見えているかのように、《ディザストレイ》はライフルを左腕で
掴む、間髪おかずに右手のビームクローで両断する。
「そっちは囮だ!」
失った武器には構わずにエルフは背部の砲を正面に向ける。至近距離で撃てば自機にも被害が
でるが構っていられない。肉を切らせてでも、仕留めなければ!
1対ずつのプラズマ砲とレール砲から、必殺の一撃が放たれる。
「読めてるんだよ!フリーダム!」
《ディザストレイ》は必死の策すら読みきって、機体を急に下に「落とす」。
《Nインパルス》の相対的下の位置に潜りプラズマ砲を避けて、レール砲は両肩の装甲に
掠らせる。バク転をするように機体をロールさせて、テールスタビライザーに仕込んだ小型の
ビームガンをアイドリング状態のプラズマ砲に向けて発砲する。
ピンホール程度の傷でもそれは誘爆を引き起こし、フリーダムシルエットの上半分を
ごそりともぎ取った。
「きゃああああ!」背中から急に衝撃を受け、エルフは悲鳴を上げる。
耐性を崩してしまった。そのチャンスを見逃す銀色の腕の少女ではなく、右手のビームクロウと、
左腰に下げていたビームライフルで《Nインパルス》の両手を同時に潰す。
「あーあ、強そうな機体に乗ってたから、楽しみだったのに」
「う、ああ…」
エルフは呻きながら、後部カメラに映る、背中にライフルを突きつける《ディザストレイ》を見やる
しかなかった…

「期待はずれだったし、死んでいいよ。バイバイ」
ビームが放たれる寸前。細い光が《ディザストレイ》のライフルを貫く。
バターのように溶けるライフルからとっさに手を離し、《Nインパルス》から機体を
離させた銀色の腕の少女は、止めを邪魔した奴の姿をを、ツインアイの最大望遠で捕らえる。
「またアンタはヒーローごっこをするんだねえ…緑のダガー!」

「エルフ!生きてるか!生きてたら離脱しろ!」
「えっ…シン?シン・アスカなのか?」
「コイツは俺が討つ!早く離脱して、《エル・クブレス》まで逃げろ!」

砲身を展開したままのトイカゴを携えて乱入するシンの《ダガーU》
遠距離用の火器を失い逃げ惑う事を余儀なくされる《ディザストレイ》
狩るものと狩られるものの境界は、目まぐるしく変わっていく…

(第14話終わり。次回、最終回)
803360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/14(金) 13:18:24 ID:???
今回はここまでです。
802の「止めを邪魔した奴の姿をを、」は脳内で「を」を一個にしてくだせい。
誤字すみません。他にありませんように。

今日まで島流しだったので、さっきまとめて読みました。なんとなく師匠、185様、中身様、
281様、小話様、傭兵様、A.M.様、MOR様、ライオン様、999様。GJです!

ところで、勝手に呼んでいましたがなんとなく「師匠」とお呼びしても宜しいでしょうか…
804通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 17:22:12 ID:???
GJ!
てか最終回!?
もう終わってしまうのは残念ですが楽しみにしてますよ!
805通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 17:41:46 ID:???
360氏GJです
次が最終回ですか。銀色の腕の少女をどう回収するのか気になります
でも寂しくなりますね。物語が完結できるのは嬉しくもあるのですが
806通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 19:00:55 ID:???
んなばかな、いくら何でもあと一回で全部ケリが着くとは思えない。
最終回なのはあくまでも「龍宮の守人編」であって
「SEED DESTINY AFTER」自体は新章スタート…って事じゃないんですか。
807通常の名無しさんの3倍:2009/08/14(金) 20:31:35 ID:???
なんとなく氏すげぇ、首領の後もつづけてくれ!いやください。 
360氏まだ続くんですよね? 
999氏昔のキラがどうしようもないな、デュランダル哀れ…
808なんとなく:2009/08/14(金) 23:56:09 ID:???
>360氏へ

私、そんな立派なものじゃないです
いや、もう、なんなら呼び捨てでも構いません
809通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 16:58:08 ID:???
お嬢様の嘘乳と言って三時間生存したらヒロインの誰かをお持ち帰り
810通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 17:07:33 ID:???
>>809
ムチャシヤガッテ…
811通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 17:07:51 ID:???
809が黒こげで見えない
812通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 17:21:12 ID:???
>>809
匿名希望の某女性「我、虚胸ノ波動ニ目覚メシ者也    滅殺!!」
813中身:2009/08/15(土) 19:12:02 ID:???
360氏GJです。
何とか戦闘に入れたので、こちらも投下しますね。
814red eyes:2009/08/15(土) 19:13:36 ID:???
復興記念日、港に浮かぶグリッグスを眩い朝日が照らす。
式典警備に組み込まれたレッドアイズは、ヤラファス島の軍港、式典会場の小高い丘から見下ろせる位置に配備されていた。
周りにもオーブ軍が展開していて、物々しい雰囲気を辺りに漂わせていた。
「艦長〜、なんでこんな位置の配備なんですかぁ?」
既に新たな愛機に搭乗し、グリッグス甲板上で待機しているルナマリアが愚痴を零す。
両肩と両胸、後部スカートと両膝にそれぞれ2枚ずつ菱形の大型ドラグーンが装備されたインパルスは、
その全身を覆う様に装備されたドラグーンと黒い機体色が相まって、正に《レイヴン》と呼ぶに相応しい機体になる、筈だった。
しかし、前日にハンガーで行った調整の際、黒い機体色が気に入らなかったルナマリアの意向で、
ドラグーンのPS装甲共々機体色は彼女のパーソナルカラーである深紅に変えられていた。
格闘武器のビームサイズも、ビーム発振装置を増設。
ビームハルバードと呼べる代物になっていた。これはたった1日で武器を改良したヴィーノを褒めるべきだろう。
『これでも十分良い配置位置だと思うよ』
『どういう事です?』
モニターに映る司令官が宥める様に話す。
それに、PS装甲が排除された灰色のデスティニー《ウォルフガング》に搭乗し、ルナマリアとは反対側の甲板上に待機しているシンが反応する。
『ここは警備の中でも特に重要な、式典の直接防衛戦力を配置する位置だ。しかも式典会場が直接見える特別席。
本来なら正式なオーブの精鋭部隊が配備される所だ。軍からも結構反発があったろうに、カガリ首長が頑張ってくれたんだろうね。その証拠にほら』
言葉と同時に、グリッグスを中心とした警備の配備図がモニターに表示される。
「やだ何これ、オーブ軍に囲まれてるじゃない」
配備図には島を囲む様に防衛戦力が配備されているのだが、その赤い点がグリッグスの周りだけコブの様に、不自然に盛り上がっている。
『軍は僕達を信用してないみたいだね。』
『下手な事したら蜂の巣にするぞって事ですか』
不機嫌そうに吐き捨てるシン。ルナマリアがインパルスの頭を動かし辺りを見渡してみると、こちらを油断無く監視するムラサメが映る。
軍の面子という奴だろうか。面倒くさいなとルナマリアは溜息を吐いた。


「もうそろそろですな、少将」
グリッグスのいるヤラファス島から、遠く離れた沖に位置する場所に配備されている艦隊。
その中の中心に浮かぶ空母『カミカゼ』のブリッジで、小太りの男が隣に座る男に話しかける。
「私はもう少将ではありません。唯の反乱分子ですよ」
「ははっ、謙遜を。今日という日が終わる頃には、アスハの犬である『黒き巨象』を蹴落としてオーブ軍総指令になる男が」
「悪しき世襲制度を無くし、形骸化している議会を立て直す・・・。あなたの高い志に感服し、お手伝いしているだけです。そんな野心は、私にはありませんよ」
小太りの男、下級氏族の中ではトップに立つ家の族長に、紺色の髪をオールバックに纏めた男は仮初の言葉を続ける。
「今日という日は、国民の手に政治を取り戻した日として後世まで語り継がれる事でしょう。あなたは英雄だ」
「はははっ、そう煽てるな!」
心底嬉しそうに脂肪を揺らす男を、隣に座る男、アスラン・ザラは内心で嘲笑った。
815red eyes:2009/08/15(土) 19:14:19 ID:???


まだ式典前だというのに、会場には既に人の海が出来ている。
式典会場、その裏の建物に用意された休憩室で、カガリはカメラの映像を見る。
この人々は、オーブの人々は、今日自分が宣言する事を許してくれるだろうか。不安が募る。
「カガリ、そろそろ時間だ。準備を」
ノックの後、キサカが部屋に入ってきて、時間がきた事を告げた。
「ああ、分かった」
原稿を持って立ち上がる。見るつもりは無い。不安で不安で、昨日までには全て暗記出来る程読み込んでしまった。
「シンも見ているんだ。意地を見せてこい、カガリ・ユラ・アスハ」
きっと、シン・アスカがいなければここまで来れなかった。
自分の罪が具現化したような存在である彼に、いつも尻を叩かれた。そんな彼に、情けない姿を見せる訳にはいかない。
頬を叩く。ここまで来たら、自分の意思を伝えるのみである。大きく深呼吸すると、首長、カガリ・ユラ・アスハは休憩室の扉を開いた。


『今日という日を迎えられたのを、私は誇りに思う。2度の戦争で失われた・・・』
「始まった!」
『総員警戒態勢!』
デスティニーのモニターに映されていたテレビの中で、カガリ・ユラ・アスハが演説を始める。
周りのオーブ軍に緊張が走る。レッドアイズも例外では無い。
「本当に来るのか、アスラン・・・」
何があっても即対応が出来る様に、デスティニーに臨戦態勢を取らせると、シンはモニターを睨みながら呟く。
もし本当にあの人が出でくるのなら、自分が決着を付ける。そう決めていた。


『私1人ではここまで来れなかった。オーブという国の人々1人1人が・・・』
「始まりましたな」
カミカゼのブリッジのスクリーン、そこに映るオーブの長を、忌々しそうに睨みながら小太りな族長が呟く。
「はい・・・、総員攻撃準備。私が指示するまで勝手に撃つなよ」
アスランは、スクリーンに映るカガリを冷たい視線で見つめながら、部下に指示を出し、席を立った。
「君も出るのか?」
「ええ、警備の中には、どうやら私でなければ止められない者がいる様なので」
「そうか久々に見れるな『血染めの騎士』が」
ブリッジから出ようとするアスランを、舐め回す様な視線が追う。
アスランはその視線に寒気を感じ、逃げる様にハンガーに向かった。


「多くの犠牲と、多くの努力の結果として今のオーブがある。それを私は忘れない。皆も忘れないで欲しい。これからも、オーブの一層の発展を願っている」
演説が終わると、一斉に人々の拍手が巻き起こる。復興記念日式典で言うべき事は終わった。
ここから先は、カガリ・ユラ・アスハとしての宣言だ。長い拍手の音が途切れるのを待って、口を開く。
「カガリ・ユラ・アスハから、この場を借りて皆に聞いて欲しい事がある」
会場全体に響き渡る声で叫ぶ。返ってきたのは、会場全体を覆う、耳が痛くなる様な沈黙。ゴクリと唾を飲み込んで、一拍置いてから再び口を開いた。
816red eyes:2009/08/15(土) 19:15:03 ID:???
「私は今まで、オーブの獅子ウズミ・ナラ・アスハの娘、いわば獅子の子として首長の立場に立ち、政治を取り行ってきた」
一為政者としてではなく、あくまでウズミの後継者として世の中から見られてきた自分。
「事実、父上の遺志を継ぐ形で、今までの父上の政治路線を継続してきた」
ウズミの威光のせいもあり、カガリ・ユラ・アスハを、カガリ個人として観る人間はけして多くなかった。
そのせいで、歯痒い思いも幾度となく味わったが、同時に守られる事も多々あった。
「だが、時代は常に流動している。再び来ているんだ。父上の、ウズミ・ナラ・アスハのやり方では余計な軋轢が生まれ、悲劇を繰り返してしまう時代が」
先の2度に渡る戦いも、既にウズミのやり方では世界で通じないという事を示していた。
起こってしまった事は変えられない。犠牲という名の数字は、書き換える事が出来ない。
ならば、そこから学んで、次に生かすしか無いのだ。だから、もう終わりにしなければならない、父に守られる事を。
抜け出さなければならない、父の腕の中から。
「だから私がこれから先執り行う政治は、ウズミ・ナラ・アスハとは全く関係無い。カガリ・ユラ・アスハが決断し、責任を取る政治だ」
一国の長として当たり前の事が出来ていなかった自分を、恥じる気持ちはある。しかし後悔している時間は無い。
転んで出来た傷を擦る時間があるなら、立ち上がって一歩でも前へ。
「皆には見届けて欲しい、私が行う行為を。そして間違っていたら叱って欲しい。場合によっては引き摺り下ろしてくれ。
アスハだ氏族だなどは関係無い。その者が一国の長として相応しい存在かどうかが全てだ」
そう言いきってから、大きく息を吸う。そして意思表明をこう締めた。
「だが、私は引き摺り下ろされるつもりは無い。自分がこれからしていく行為が、皆に認めてもらう自信があるからだ。・・・だから皆、私に付いて来てくれ!」
啖呵を切ったとも言える、大凡政治家らしくない演説が終わると同時に、会場全体が大歓声に包まれる。
その歓声を聞いたカガリは、内心ホッとしながら壇上を降りた。


カガリ・ユラ・アスハの演説は、概ね好意的に国民に受け止められた。
政治はアスハに任せておけば良いという、ある意味政治への興味が薄かったオーブ国民にとって、彼女の演説は良い意味で衝撃的だったのである。
自分達が為政者を監視するという、未知で好奇心を煽る権利を与えられたオーブ国民の気分が悪い筈もない。
しかし中には彼女を歓迎しない者がいるのも事実だった。


『・・・私に付いて来てくれ!』
MSのモニターに、カガリの顔が大きく映る。モニターの中の彼女は、大きな歓声に包まれている。しかし・・・。
「君には無理だ、カガリ。今は期待を胸に歓迎されている様だが、いずれ君はその重圧に耐えられなくなって、その歓声に殺される」
モニターに映るカガリを見つめながら、アスラン・ザラはコクピットで一人呟く。その横に表示されていたタイマーが、運命の時を告げた。
「総員、作戦開始。全機出撃、潜伏させている部隊にも伝えろ」
そう言って自分もヘルメットを被る。キラ達と戦場を駆けていた頃より随分と汚れたヘルメットが、否応無く時の流れを感じさせる。
『Iジャスティス出ます!Iジャスティス発進!!』
オペレーターが声を張り上げる。
彼はアスランと組むのが初めてな事もあり、緊張と興奮が入り混じって不必要に声が力んでいた。
自分と同じぐらいの年齢の筈だが、長い事多くの思惑の中にいた自分より大分若さを感じる。
そんな自分の思考に苦笑いしながら、甲板に固定されたIジャスティスの全バーニアを一気に吹かし、アスラン・ザラは出撃した。
817red eyes:2009/08/15(土) 19:15:47 ID:???


『・・・私に付いて来てくれ!』
時を同じくレッドアイズの面々もカガリの演説に耳を傾けていた。無論、周りの警戒は怠らないが。
『凄いじゃないカガリ、普通あそこまで言い切れないわ。期待出来そうじゃない』
「まぁな。でも、この演説の評価はアイツのこれからの行動に懸ってるからな。これからだこれから」
デスティニーのモニターに映るルナマリアが、友人の雄姿に称賛を贈る。対するシンは演説よりも気になる事があった。
(来ないのか、アスラン・・・?)
演説が終わったというのに、騒ぎの1つも起きない。
もし、本当にアスランが何かするつもりなら、彼の期を読む能力がこの期を逃しはしないだろう。
本当に何者かに連れ去られただけかもしれないが、そんな無様な真似をするアスランをシンは想像出来ない。
そこまで思考した所で、ある異変に気付く。
「なぁルナ、なんだか周りの連中が殺気立ってないか?」
演説の間もこちらをチラチラ監視していた周りの部隊に、今は明確な殺気を感じる。
『そうかなぁ・・・って、えっ!?』
ルナマリアが返事を返そうとした瞬間、コクピットに無数のロックオンアラートが鳴り響く。
「ちっ!」
シンは軽く舌打ちして、デスティニーに戦闘機動を取らせ様としたが、それより早く取り囲むムラサメの1機、恐らく隊長である機体から警告がくる。
『君が動くのは良いが、その間にその旧式の母艦には沈んでもらう事になるぞ。それが嫌なら大人しくしていろ』
『ごめんねシン君。もう艦全体ロックオンされちゃった』
アーサーから緊張感の無い通信が入る。
確かに、シンのデスティニー、ルナマリアのインパルスは包囲から抜けられるかもしれない。
しかし、海上では足の遅い旧式艦グリッグスでは第一撃目で撃沈されるだろう。
「・・・アンタ等は一体何なんだ」
『我々はオーブ解放戦線。腐った世襲制に沈もうとしている祖国を、アスハから救う為に結成された義勇軍よ』
シンの問に、隊長らしき男は誇らしげに答える。
レーダーを見ると、どうやらどこもこのオーブ解放戦線の蜂起にあってるらしい。
これでは周りのオーブ軍からの救援は期待出来ない。
『シン・・・』
ルナマリアがシンに通信を入れると、威嚇する様にムラサメが一斉に銃口をこちらに向け直す。
『通信は傍受している。下手な真似はしない事だ』
その言葉にルナマリアは口を噤む。そこに、アーサーが割り込んできた。
『ぼっ僕達はどうなるんですか!?唯の傭兵なんだから・・・』
『分かっている。事が済むまで大人しくしていれば無傷で帰す事を約束しよう』
情けない事極まりない艦長の醜態に、男は軽蔑の眼差しで答える。
しかし、そのやり取りをモニターで見ていたシンとルナマリアは、アーサーのある合図に気付いていた。
『さて、ではまずMSの武装解除だ。フンッ、シン・アスカもこれでは形無しだな』
優越感に浸った声に歯噛みする。モニターには未だにアーサーの青褪めた表情が映っている。
(まだか・・・)
818red eyes:2009/08/15(土) 19:16:40 ID:???
艦長からの合図が、まだ無い。
もしかして本当にビビってるんだろうかと思いながら、シンとルナマリアが機体に片膝を着かせる。
と、同時にモニターに映るアーサーが今まで開いていた軍服の襟を閉じた。
((来た!!))
その瞬間グリッグスのスモーク・ディスチャージャーが一斉に発煙弾を吐きだした。
吐き出された発煙弾は瞬く間に煙幕を形成し、グリッグスとデスティニー、インパルスを覆い隠した。
「なっ、悪足掻きを!かまわん、蜂の巣にしてやれ!」
隊長機が自分以外の8機いるムラサメ全機に射撃を指示する。隊長が命令を出すのに1秒、他のムラサメがそれに反応するのに1秒。
軍としては中々訓練された動きは、しかしレッドアイズ相手には致命的に遅すぎた。
ビームライフルを構えて一斉射を叩きこもうとした瞬間、煙幕の中から突如紅い物体がムラサメ目掛けて突進してくる。
煙幕を中心に円を描く様に飛ばされて来たのは計8つのバレット・ドラグーン。
9機いたムラサメは突然の事にも動じずそれらを回避、再度ビームライフルを構え直す。
しかし、その中の1機が見たのは煙幕では無くモニター一杯に広がる紅。
『うっうあぁっ―――!!』
ドラグーンで陣形が崩れた一瞬の間に、最も動きの鈍いムラサメ目掛けて突進するインパルス《レイヴン》。
天高く構えられたビームハルバードを、寸分違わずムラサメの脳天目掛け振り下ろす。成す術も無く真っ二つにされるムラサメ。
「くっ全機、あの紅いのに攻撃を集中しろ!」
ようやく事態を理解した隊長が指示を飛ばすと、インパルスの背中目掛けて光の束が殺到する。
しかしその光は標的に届く前にかき消える。無防備に見えた主を守ったのは先程ムラサメ達が回避したバレット・ドラグーン。
今は一基ずつがビームシールドを張り、インパルスとムラサメの間に壁を作っている。
「地上でドラグーンだと!?」
『たっ、隊・・・ザザッ』
『助けガガガッ!』
『ギャアァッ!!』
地上でドラグーンが起動している事に驚いた隊長は、もう一機いる敵機の存在を失念していた。
不自然に途切れる部下の断末魔と大きな爆発音、それに狼の咆哮の様な低い駆動音。
煙幕が途切れた中から、その咆哮の主は現れた。
右手には通常のビームサーベルより幾分太い光刃に、左手に破壊したムラサメの頭部を持ち、背中から蒼白い羽を生やした灰色の機体。
「シン・アスカ・・・」
先程優越感たっぷりで呼んだ筈の名を、今度は畏怖の音で発する。
瞬く間に部隊の半数を失った隊長は、しかし戦意を失ってはなかった。
「・・・4、5番機は紅いのをやれ。2番機は私と共に正面の敵をやる。9番機はその間に戦艦のブリッジを吹き飛ばせ。いけっ!」
掛声と同時に、残ったムラサメが3手に分かれる。相手はメサイアの鬼神、恐らく自分は死ぬだろう。
しかし、この敵機を残しては作戦に支障が出る。なんとしてもここで止めなくてはならない。
819red eyes:2009/08/15(土) 19:17:41 ID:???
ビームサーベルを抜き放ち、左右に分かれて灰色のガンダムに突撃する。勝機はあった。
デスティニーの武装は、どれも一度手に持って引き金を引く必要がある。
2機で僅かな間でも両手を塞ぐ事が出来れば、その間に9番機が敵戦艦を殺れる。肉を切らせて骨を断つ。
如何にシン・アスカといえど、所詮は1パイロットに過ぎない。
母艦を消失すれば撤退、若しくは精神的ダメージを与えられる筈である。そこにザラ少将のIジャスティスが止めを刺せば良い。
「我らが意地を見よ!!」
渾身のビームサーベルは、デスティニーのドラゴンキラーに難なく阻まれる。
左から仕掛けた2番機もビームシールドで受け止められた。左右からの斬撃を苦も無く止める技量には感服するが、しかし。
眼下には敵戦艦の砲火を掻い潜り、ブリッジを標準に収めようとする9番機が見える。
我々をどれだけ早く退けようと、デスティニーが武器に手を掛ける前に戦艦は沈む。
そうすれば、アスハの弱腰の軍事政策を変える革命の、確かな礎になろう。
『・・・悪いけど、もうあんたらが知ってるデスティニーじゃないんだ』
接触回線から、静かな男の声が響く。母艦の危機だというのに、何故この男はこんなに冷静なのか。
その答えは、直ぐに眼前に示された。シンの言葉と同時に、背中に背負った2門の長距離砲が展開される。
モニターから見えるそれは、嘗て見たアカツキのオオワシ装備の長距離砲に酷似していた。
「まっまさか!?」
隊長が気付いた時には遅すぎた。両の手を塞いだまま、以前のデスティニーが装備していた物の、
ゆうに数倍はあろう太さの火線が凄まじい咆哮を上げながら9番機に向かう。
「避けろっ―――!!」
有らん限りの声で叫ぶ。しかし皮肉にも、その叫びに動きが止まった9番機を光の放流が貫いた。
「おっおのれ・・・」
視点をデスティニーに戻す。そこには片手間と言わんばかりに、2番機のコクピットをパルマフィオキーナが貫いていた。
別段驚きは無かった。相手はあの鬼神なのだ、接近戦ではムラサメ30機でも敵わないだろう。
その鬼神は、主を失い、だらんと項垂れる2番機を無造作に捨て、こちらを向く。確かに、敵わない。
しかし一矢報いる事は出来る。鍔迫り合いをしながら、ムラサメの腰に装備されたミサイルポットを開く。
このデスティニーは見た所、非PS装甲だ。至近距離のミサイル攻撃ならば、ダメージを与えられる筈である。
「これで、最後だっ!」
トリガーを引こうとする。しかしそれより速く、デスティニーの左手がムラサメの腰に向けられた。
『させねぇよ』
先程と同様に、静かな声が鼓膜を揺らす。モニターから見えるデスティニーの掌が淡く輝きだした。
『なんでこんな事をする。今の所、アスハの政策でオーブは良い方向に向かってる。どこが不満なんだ?』
死を覚悟した隊長だが、どうやら直ぐに撃つ気は無いらしく、シン・アスカが話しかけてくる。
「・・・メサイア戦役後、オーブはプラントと共に世界を1つにする必要があったのだ。
それをあの女は、本国以外の軍の撤収と海外派遣の禁止などというふざけた宣言をしたのだ!」
カガリ・ユラ・アスハによるオーブ軍の権限縮小は、世界に少なからず衝撃を与えた。
当初世界は、オーブがプラントと組んで世界征服紛いな事をするとの噂があったからである。
しかし実際は、オーブの宣言をプラント、ラクス・クライン最高評議会議長が快く受け入れ、
以後の国際社会に危険と思われるテロリスト及び武装組織の掃討はプラントが独自に行っている。
「我々はあのメサイアで、多くの犠牲を払って世界の敵を討ったのだ!ならば世界はオーブが管理するのが道理。
何故自国に引き籠って、他国の顔を窺わなくはならない!」
820red eyes:2009/08/15(土) 19:18:27 ID:???
世界を恫喝したデュアンダルを討ったのは自分達だ。矢面に立って多大な犠牲を払った自分達に、他国から何の見返りも何も無いのはおかしい。
勲章と報奨金など、この憤りを打ち消すには貧弱に過ぎた。
『・・・馬鹿だなアンタ』
一度に鬱憤を晴らして血が上った頭に、絶対零度の男の声が流れ込んでくる。心の底から相手を侮蔑し、憤りが滲み出た言葉。
搭乗者の意思を代弁するかの様に、デスティニーのツインアイが蒼く輝き、外部からは、脅す様な狼の低い唸り声が響く。
『なんで他国の顔を窺わなくちゃならないか?そんなもん、あの戦争がアンタ等の勝手でやっただけだからに決まってんだろ?
あの女がそれを分かってるから、情勢は安定してる。それをなんだ、オーブが世界を管理する?
・・・こんな奴らのせいで、父さんや母さんは・・・マユもっ・・・!』
声に含まれる怒気の度合が強まる。しかし最早そんな事は隊長には関係無かった。ここまで来て生き残れると思ってはいない。
だが1人では死なない、コイツを、シン・アスカも道連れだ。
キーを引き出し、自爆用のパスワードを入力する。アラートと共にタイマーが動き出す。
「貴様も、地獄まで付き合って貰うぞ!」
ムラサメをデスティニーに抱き付かせる。これで終わりだ。自分も戦友達の元へ行ける。
『なんだ、アンタ死にたいのか?』
死を受け入れた頭に、嘲笑する声が響く。その瞬間、ムラサメを激震が襲った。
デスティニーがムラサメの左腕を引き千切り、狼の爪がムラサメの下半身を吹き飛ばしたのだ。
「無念―――・・・!」
デスティニーから離れ、バーニアを失ったムラサメが海に落ちていく。後は海中で自らの爆発で消える他に道は無い。
しかしシンの怒りは、そんな生易しい自決を許しはしなかった。ムラサメが海中へ落ちて行くよりも速く、デスティニーが迫る。
『だったら1人で死ねよ』
コクピットをデスティニーのドラゴンキラーが貫く。
体が融解するその刹那、隊長は人間の声とは思えない冷酷な声を聞いた気がした。
デスティニーとムラサメは、その勢いのまま海中に突っ込み、一拍置いて爆発による大きな水柱を上げる。
「シンっ!」
2機のムラサメを撃破したルナマリアが、その水柱を見て思わず声を上げた。水柱が収まる。
そこには、ルナマリアの心配を余所に海水塗れのデスティニーがいた。
「あんまり無茶しないでよシン!」
内心ホッとしながら、無茶が過ぎる恋人に声を荒げる。
『ごめん。つい、カッとなった』
子供の様な詫びを入れながら、デスティニーが上昇してくる。間近で見ると、所々爆発による細かい傷が付いていた。
821中身:2009/08/15(土) 19:23:08 ID:???
今回はこれで終了です。
この先長々と戦闘が続きますが、飽きずに読んでもらえると嬉しいです。では。
822通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 19:41:35 ID:???
>>821
GJ!
823通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 20:00:21 ID:???
>>809!生きてるか!生きてたら離脱しろ!
824通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 20:14:14 ID:???
GJ しかし凸の目的はなんなんだ?
進んで戦争したがるタイプでもなかろうに
挫折の果てに壊れた?
825通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 20:23:36 ID:???
>>821
容赦のないシンキターー!!GJです
それにしても、こういうダークな雰囲気ってシンにはやっぱ似合うな〜
自爆も許さずコクピット直撃なんて、そんじょそこらの奴には出来ないぜ!w

さて、凸がどう邪魔しに来るか。次回も楽しみにしていますわ


>>809
馬鹿だな、お嬢様のは嘘乳なんかじゃないってのに・・・単なるパッd(ry
826通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 21:49:00 ID:???
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵。∴∵
∴∵∴∵:。∴∵∴∵∴: --─- ∴∵∴∵∴∵∴∵
∴∵゜∴∵∴∵∴∵  (__ )(__ )  ∵。∴∵∴∵ ゜
∴∵∴∵∴:∵∴∵_ i/ = =ヽi ∴∵∴∵。∴∵∴
∴∵☆彡∴∵∵ //[||    」   ||] >>809∵∴∵:∴∵
∴∵∴∵∴∵ / ヘ | |  ___,ヽ | | ∴:∵∴∵∴∵:∴∵
∴゚∴∵∴∵ /ヽ ノ    ヽ__./  ∴∵∴∵:∴∵∴∵
∴∵∴∵  く  /     三三三∠⌒> ∴:∵∴∵:∴∵
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∵∴∵∴∵
   ∧∧   ∧∧  ∧∧   ∧∧
  (   )ゝ (   )ゝ(   )ゝ(   )ゝ 無茶しやがって・・・
   i⌒ /   i⌒ /  i⌒ /   i⌒ /
   三  |  三  |  三  |  三  |
   ∪ ∪  ∪ ∪ ∪ ∪  ∪ ∪
  三三   三三  三三  三三
827通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 23:09:36 ID:???
>>824
愛するキラきゅんのためなら(と、ピンクに言われたら)、
戦争でも何でもやっちゃいます
828通常の名無しさんの3倍:2009/08/15(土) 23:37:46 ID:???
お嬢様がサンレッドだとしたらシンはウサコック
829なんとなく:2009/08/16(日) 00:00:50 ID:???
他の作者さんの真面目な話のSSはやっぱり面白い
足元にも及ばないです

少しでも近づく為に短編の後編をこれから投下します

830なんとなく:2009/08/16(日) 00:01:53 ID:???
「オーブからの返答は?」
「はい、相変わらず要求は受け付けないの一点張りです」
議長席の机に腰掛け気だるい顔でシンはその報告を聞く

「オーブに侵攻する 用意してくれ それと…アレは出来たかい?」
「はい、ただちに準備します すでに旗艦に配属済みです」

      逆襲のシン・アスカ 〜Blood of ASKA〜
        第3章 オーブ侵攻(運命の魔王)


オーブ官邸では幾人もの怒号が飛び交っていた
先のプラントから全世界に向けて発信された演説、その対応で意見は真っ二つに分かれていた
一つは要求は全て受け付けないと言うモノ
一つはオーブの軍事顧問としてオーブ国防軍に在籍しているアスラン・ザラだけでも引渡し
事態の打開を図ろうと言うもの
会議は混迷を極めたが、カガリ・ユラ・アスハの怒号でその意味を無くす
「オーブは何者にも屈さない!!」
まだ、年端もいかぬオーブの元首の一喝 そしてそれだけで萎縮する大人たち
いまだにオーブは幻の獅子の姿を崇拝していた

同時刻、オノゴロ諸島
非合法部隊マーダーズの駐屯する基地
マユ・アスカはその基地の食堂で全世界に配信された演説を聞いていた
画面に映るレイ・デュランダルと名乗る男、その男にマユの目は釘づけになった
目元を覆うマスクこそしているものの今まで探していた兄の姿がそこにはいた
兄は画面越しにオーブ代表のカガリ・ユラ・アスハを、アスラン・ザラを糾弾する
その内容はマユにはどうでもよかった
兄がいる
お兄ちゃんが生きている
お兄ちゃんがオーブに来る
お兄ちゃんがオーブをまた焦土に変えにくる
ああ、なんて…かわいそうな目をしているの

私があの時、手がちぎれてずっとお兄ちゃんと手を繋げれてなかったばっかりに

大丈夫、今度はマユがしっかりとお兄ちゃんの手を握ってあげる
ずっとずっとずっとずっと………
ずっと…


死ぬほど握ってあげるから
その日、非合法部隊マーダーズは誰もが知らぬ所で壊滅した
831なんとなく:2009/08/16(日) 00:03:09 ID:???
「これが俺の新しい機体か」
MSハンガーでシンはその機体を見上げていた
「はい、シン・アスカ専用に…」
開発者であろう白衣の男の口をシンが腕をあげ遮る
「シン・アスカはあの戦争の後、死んだ…いや、殺されたんだ あいつらに誇りまで奪われて…
 俺は今はレイ・デュランダルだ」 
白衣の男は気まずそうに咳払いをすると先ほどの説明を再び再開した
「ん…失礼しました では、レイ・デュランダル専用に開発されたのがこちらです」

機体の装甲の大半は黒曜石を思わせる黒色で染め上げられ
いたる所が鋭くとがり、間接部などの駆動系には真っ赤の血を連想させるような赤が配置されている
背中のバックパック部分にはまるで蝙蝠のような羽がついており、
ブレードアンテナも大きく4つに分かれ まるで神話などに出てくる悪魔の様な姿をしていた

白衣の男の説明は続く
「この機体は背中に無人の小型MAを搭載する事で莫大な推進力と起動時間の延長を図っています」
さらに武装へと説明は続く
「多目的使用 斬艦刀 バアル2本がこの機体の唯一の外部兵装です」
二人の視線の先にはたしかに2対の巨大な剣が鎮座していた
「これは刀身の内部にビームライフルを仕込み、用途によっては組み合わせ巨大な一本の大剣として
 使用したり、ブーメランのように飛ばすという事も出来ます」
次に内臓兵器について話し始めた
「パルマフォキーナの発展系として相手の装甲を爪で切り裂く デーモンクロウを装備しています 
 この武装は切り替えで威力は落ちますが内臓式のビームスプレーガンとしても使用できます
 さらに、胸部にカモフラージュしたビームサーベル内臓の隠し腕と一発きりですが実弾のミサイルを腰部の背後に…」
そこまで言って白衣の男はシンの方を見た
「本当にご自身が出撃するのですか?」
「ああ、そのつもりだ 俺なりの清算だよ」
シンの決意とも強迫観念とも思えるような気迫に男は寒気を覚えた
「私たち開発陣はこの機体を ディステニー2号機 もしくは…」
シンは黙ってその機体を見上げていた
「見た目から魔王(ルシファー)と呼んでいます」


プラントの演説から数日後、オーブへ向けて新生ザフトの侵攻が始まった
ザフトを率いるのはレイ・デュランダルこと、シン・アスカ
迎え撃つオーブ国防軍の船団の中には旗艦にカガリ・ユラ・アスハ
そしてジャスティスガンダムを駆るアスラン・ザラの姿

両者が対峙する海域から少し離れた場所にマユの乗るアストレイバンシーがいた
「うふふふ…あははは…お兄ちゃんはマユじゃないと駄目なんだよね」

         第4章 断罪に続く
832なんとなく:2009/08/16(日) 00:04:11 ID:???
オーブ近海 そこが両軍が交錯する戦場となった
「ルシファー レイ・デュランダル 出る」
漆黒の悪魔が出撃する 死を運ぶ軍勢と共に

「ジャスティス アスラン・ザラ出るぞ!!」
迎え撃つべくジャスティスが軍を率いて出撃する
「シン!!今頃になって何故?」
アスランの胸中は怒り、復讐、疑問で渦巻いていた

      逆襲のシン・アスカ 〜Blood of ASKA〜
        第4章 断罪 (ジャッジメント)

戦闘が始まった 数々の場所で煌く命の断末魔 魂の咆哮、
そして母なる海へと落ちて眠る
ジャスティスに向かって異形のMSが急接近してくる
遮らんとしたMSを強引なまでの力でねじ伏せ、蹂躙しつくし、破壊し、命を奪いながら
「見つけたぞぉー!!アスラン・ザラ!!」
「きぃさぁまぁーーー!!」
そして交錯する刃、迸る閃光 2体の聖と悪を司る巨人が交錯するたびに戦火は激しさを増す

「カガリ代表 ここは危険です 後退して下さい」
カガリの乗る戦闘艇が身を案じて下がろうとするが
「ここでいい 私は信じている」
カガリの頑なな意思に身動きがとれずにいた それが命取りになる事をクルーの誰もが理解していながら

「シン!!お前にはいったはずだ!!戦争は英雄ごっこじゃないと!!」
アスランのジャスティスが急激に機動性を増してルシファーを強襲する
SEEDの弾けだ
「誰が英雄になりたいって?俺は…俺は人殺しだよ!!」
シンの乗るルシファーも格段に動きが良くなる
しかし、シンの脳内ではSEEDは弾ける事は無く
どろりと腐り、恨みや怒りなどの激しい負の感情の汚水が溢れるモノだった
「うぉおおお!!」
「おりゃああ!!」
それは瞬間的な出来事だった ジャスティスの胸をルシファーの剣バアルが貫いていた
「とどめぇ!!」
バアルに内臓されているビームライフルがジャスティスの内部で発砲される
ジャスティスが一瞬膨れ上がったかと思うと大爆発を起こした
その爆発の爆炎の中に揺らぐ魔王のシルエット
その姿に多くのパイロットや兵士は本能的に恐怖した
833なんとなく:2009/08/16(日) 00:05:19 ID:???
「後は…一人!!」
魔王が最後の標的に向けて視線を向けた
「て…撤退しろ!!」
艦長が慌てて避難の指示を出すが時はすでに遅かった
旗艦を死守せんと魔王の目の前に立ちはだかったモノは巨大な剣で切り裂かれ
爪で引きちぎられ その命を海に散らした
そして、旗艦のブリッジにルシファーの爪が食い込む
「恨むなら自分を恨め カガリ・ユラ・アスハ」
ブリッジにビームスプレーガンが炸裂して跡形も無く破壊される
そこに魔王はさらに追い討ちをかけるかの如く腰部のミサイルを発射した
旗艦が沈む、その光景を見たオーブの軍勢にはもう戦う気力は残されていなかった

「これで終わるのか…」
ルシファーのコクピットでシンが呟いた
ピー・ピー・ピー…
その言葉を否定するように警告音アラートが鳴り響く
「何!?」
気がつくとルシファーの左手が切り落とされていた
そして目の前に突如として一体のMSが出現した
「ミラージュコロイド!!」
シンが叫ぶ その視線の先にいるのはなんとも不気味なアストレイの改修機・アストレイバンシーがいた
回線が繋がれる
「お兄ちゃん みぃつけたぁ」
シンは驚愕する 死んだとばかり思っていた妹が今、目の前に
「知ってる?悪い事するとそれが自分に返ってくるんだって」
そう言い、マユの駆る機体 アストレイバンシーはルシファーに肉薄した

バンシーの兵装はそう多くない
ビームガンにMS用ダガーが4本 そして…
その両手にMS用ダガーを手にし、それをルシファーに突き立てるバンシー
そして今までマスクに覆われていた顔面部の粒子砲が姿を現した
これがアストレイバンシーの名前の由来 バンシークライと呼ばれる兵装である
だが、ルシファーも隠し腕のビームサーベルをバンシーの体に突き刺していた
「ごふぉ…ねえ、お兄ちゃん 今度は平和な時代でまた兄弟になれるよね?」
「ああ、そうだな」
バンシークライが発射される ほぼ0距離からの発射
二つのMSの爆発が合わさり巨大な炎となって空と海を焦がした
834なんとなく:2009/08/16(日) 00:06:40 ID:???
             〜エピローグ〜
指導者を失った事でオーブは混迷するかの様に人々は噂したが
そのような事はまったく無く 今でも氏族が権力争いに勤しんでいる

プラントはロミナ・アマルフイが経済の建て直しを率先して行っている

新生ザフトのオーブ侵攻戦は『英雄の全て消えた日』として語られている

「お、なんだ今日も三人で買い物か?」
「ええ」
ガルナハンの街中 やっと復興の兆しの見えてきた商店街
一組の親子が買い物をしていた 子供は男の子と女の子の双子だった
「…やっとこの街にも平和が来たな」
「あの日の事が嘘みたいだ」
そう、商店のマスターに話しかけられて母親は数年前の事をまざまざと思い出していた
必要なものを買い家路につく親子 
「帰るよ… …」
「「はーい」」
呼ばれた子供たちの髪は黒く…目は赤かった…

         逆襲のシン・アスカ 〜Blood of ASKA〜
                    -終-
835なんとなく:2009/08/16(日) 00:10:19 ID:???
…終わった シリアスを続けれる人は凄い
途中 どれだけふざけた方向にもっていきたくなっただろう

だいぶ消化不良な感もするけどそこは皆さんの想像で一つお願いします
何せ短編と言う扱いなもので

これで心おきなく馬鹿ができるぞーー
836通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 00:18:42 ID:???
ちょっと聞きたいんだがこのスレの皆は対艦刀についてどう思う?
他スレでたびたび言われるけど本編のあの糸ノコは意味がないという意見が結構多い
理由としてはビームサーベルと競り負ける、なら普通にサーベル持ったほうがいいだろってのがな
んでもって他作品を見るにだ、

・タクティカルアームズ(特殊素材の実剣)
・GNソードUorV(実剣とビーム刃を併せ持つ)
・ムラマサブラスター(ビーム刃)

の三タイプの斬艦刀に準ずるだろうシロモノがあるが皆はどんなタイプが好き?
べつに本編の糸ノコ好きでもOKだけど
837通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 00:36:41 ID:???
ムラサメブラスターは対艦刀と変わりないだろ
対艦刀がビームサーベルと競り負けるのはビームサーベル同士は干渉しないって種の設定が悪い
まぁだったらなんで対艦刀なんてムダなもん設定したのかって話になる訳だが
838通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 00:50:51 ID:???
個人的にガーベラストレートの潔さは素晴らしいと思う。
839通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 01:27:56 ID:???
なんとなく氏、乙! ヤンデレ妹っていいよね!

対艦刀か、俺は糸ノコが好きだな。
アンチビームシールドじゃ完全には防ぎ切れない描写はいい、大剣の存在意義を感じる
デストロイのTP装甲も平気で貫く実剣部分の方が強い気もするが…あれは砲口突き刺したんだっけか?
840通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 01:36:36 ID:???
おお! 連続で投下が!
このスレは2週に一回は投下ラッシュが来るな。
良い事なんですが。

中身氏GJ!
歪んでるなぁオーブ軍。
アスランもなんか企んでるし……
そう言えばなんか、オーブ軍に既視感があるとおもったんですが今思い出した。
ZZのジオン残党だ。 

なんとなく氏GJ!
なんて言うか、擦れきった雰囲気のシン
そして二次創作では高確率でヤンデレるマユがいい!
それから、そんなに自分を卑下しないで下さい。
あなたの投下を心待ちにしている人間もいるんですよ。


>>836
駄目かなぁ……対艦刀。
CEの代表的な兵器って感じで好きなんだが。
切り裂きエドのソードカラミティ二刀流や重ね斬りとか、それに対抗するために福田が思い付いたソードインパルスの連結対艦刀とか、すげぇ格好良いんだがなー。
ソースト(一本)→ソーカラ(二本+重ね)→ソーインパ(二本+連結)の流れが、作中の開発経緯と現実のクリエイターが考えた経緯が微妙にリンクしてて面白い。
841通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 02:23:33 ID:???
一番好きなのはGNソードVだなー

何というかあの、がっちりした感じとか
842通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 02:47:01 ID:???
00の実体剣は、どれもちゃんと存在意義があって好き
843通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 02:58:36 ID:???
種も種死も対艦刀は格下相手じゃないと輝いてない気がする

種だと、相打ち直前のストライクで種死だと運命がデストロイ相手した時って感じで
844通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 03:23:51 ID:???
対艦刀はなぁ
アレは本体にビームコーティングとかPS装甲製じゃないザフト製だからダメだと思うんだ、対艦刀ってそもそも連合が開発元だし
ノワールが装備してる、フルフェイズシフトのフラガッハ対艦刀なら、ビームサーベルと切り合っても
確か原理上サーベルごと切りとばせるって聞いた
845通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 03:25:34 ID:???
>>843
悪夢戦の対艦刀はサイコー輝いてたと思うよ
え? ビームが切っ先まで漏れてるって? 気合いさえあればそれくらい容易いって事だろう!
846通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 03:33:34 ID:???
>>845
スタッフの皆さんは当時マジでそんな感じだったそうな>気合があれば容易い
種割れしたシンなら出来る!みたいな感じで
ソースはスパロボK予約特典のブックレット
847通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 05:07:29 ID:???
ビームで鍔迫り合いさえできれば対艦刀は輝ける子
848通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 08:58:06 ID:???
中身氏GJです
戦闘描写がこれから多くなるですか、氏の描く戦闘は面白いので歓迎です
アスランとの戦闘が楽しみです

なんとなく氏GJです
かわいい妹に愛されるってやっぱりええわ
抱きしめたいな


ひろしのツヴァイのバスターソードがアインのビームサーベルを捌きつつ攻撃に移るってのは凄いなと思ったわ
技術もあるだろうけど対艦刀もあれぐらい頑丈じゃないと困ります

849通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 09:49:08 ID:???
>>835
どうせなら尻軽豚姉妹も殺すとこ見たかったかなーとか、どうせなら氏族も平民もみんな
オーブ全否定で完全滅亡がよかったかなーとの思いもありますが、よかったです
850通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 10:23:11 ID:???
>>849
はいはいアンチは巣に帰ろうね
851通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 11:49:35 ID:???
どうもロボット物の実体剣には魅力を感じない少数派の俺が通りますよ
νのビームサーベルが好きです
852通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 13:16:47 ID:???
>>840
>連結対艦刀

活躍しなかったがなw
853通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 13:54:47 ID:???
対艦刀じゃないけどジンの斬機刀の完成度は高いと思う
854通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 15:05:15 ID:???
剣より杭派でございます
855通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 15:12:45 ID:???
飛び出すタイプの実体剣が好きだな
ほら、ゲイツのサーベルの実体剣バージョンみたいな
…そういやそういうのってこのスレのじゃあったっけ?
856通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 16:39:18 ID:???
連結対艦刀で連合・オーブ艦隊斬りまくってたじゃないか
前作主人公機にトドメ刺したのも
インパの対艦刀の一撃だし
857通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 17:26:58 ID:???
>>855
魔王ハドラーですねわかります
ジン・シグーの重斬刀が好きだな。デザインがいい

そういや連結対艦刀にする意味がさっぱり分からんのだが
いやもう昔のゲルググナギナタの時点で疑問だったんだけど、両方に刃をつける意味ってなんぞや
棒術みたいにして戦えってことか…? 種世界じゃ鍔迫り合いできないってのに…
858通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 18:25:24 ID:???
>>857
伊達や酔狂です。格好いいからです。深い意味など全くございません。
ってことでいいんじゃね?
859通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 19:18:06 ID:???
ビームサーベルなんか更に分けわかんねぇ。
2メートルくらいの棒の真ん中もって自分の体に棒を当てないように振り回してみれば
ドンだけ邪魔くさくて太刀筋制限されるか。

テッカマン(ブレード)とかゲルググとかドラグナーとか大好きなんだけどあの形状の武器だけは納得がいかん。
860通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 19:19:20 ID:???
対艦刀にビームライフルを仕込むのはソードカラミティのお家芸
861通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 19:21:10 ID:???
シュベルトゲベール(剣銃)なんだから飛び道具がついてたって良いじゃない、ついてたって良いじゃない
862通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 19:43:52 ID:???
>>857>>858


乱戦時の至近距離格闘戦において、一撃で敵機を撃破出来る事は非常に稀であった。

多くの一般的パイロットの場合、一撃を浴びせた後の反撃を想定しなければならなかったのである。
その為、教導や教本などではシールドによる防御が推奨されているが、これに対して攻撃こそが最大の防御であるとの思想により開発されたのが両刃の近接格闘兵装だった。

片方で一撃を浴びせた後、勢いを生かし反対の刃の二撃目、いわば二の太刀によるトドメを想定した兵装。
だが、扱いの難しさから次第に廃れ、兵器開発史の中に埋もれた時代の徒花であった。


民明書房プラント刊
MS近接格闘兵装開発史より

863通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 21:33:22 ID:???
>>859
簡単にいえば、SEED作った福田監督が両刃の剣が好きで、両刃剣を使った
演出が得意だから。

しかし演出を担当したドラグナーやエクスカイザーを見てもらえばわかるけど、
D−1やダイノガイストの両刃剣の動きはほとんど同じで、SEEDでもほとんど
同じポーズを使い回している。
やっぱり両刃剣なんて本当は馬の上で使うものを白兵戦で使うのは無茶があったか。
864通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 21:50:53 ID:???
本体はPS装甲で、ビームシールドの技術で刃形成すれば完璧。
対艦刀はかなり好きだしシンには似合ってると思う
パワーや重さで押し込むのってかっこいいのに何で鍔迫り合い出来なくしたんだろうか
865通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 22:34:22 ID:???
ラゴゥとかバクゥが一番正しい両刃剣の使い方だろ
866通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 22:42:10 ID:???
そもそもバクゥ型のMSが懐に飛び込まれたら・・・
ナギナタ型の使い方は合ってるんだろうが釈然としないw
867通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 23:09:24 ID:???
>>862
TV版デスサイズの二枚鎌がそんな感じの設定だったかと。
1枚目で装甲を切り裂き、2枚目で中身をぶった切ると。
868通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 23:17:34 ID:???
>>なんとなく氏
普段とはまた違った雰囲気の作品乙です
アスカ姉妹が生まれ変われたら、今度は平和な世界で歌手としてデビューですね!あれ?
869通常の名無しさんの3倍:2009/08/16(日) 23:32:17 ID:???
実際首領の世界はCEの多元宇宙の中での
本来の意味でのバイストン・ウェルなんじゃないかとも思ったり。
870通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 01:29:09 ID:???
最終的にはあんまり気にするなってことで結論付けてもいいような気がするけどなw
大体2期OP(だったはず)でインパルスとフリーダムが鍔迫り合いしてるわけだし。
言っちゃあなんだが、技術革新が起こってコロイド粒子でも鍔迫り合いできるようになったよ! とか、設計者はできないって言ってるけど実際にはできるよ!
っていう設定をでっちあげてもいいと思うんだが………流石にアウトかな?

こういうとき、公式設定がないボトムズが羨ましくなるなぁ………
面白さは設定に勝るって考える俺はおかしいのか?
871通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 01:39:15 ID:???
>>870
>>設定をでっちあげ
問題ないだろ。
このスレに投下されるSSだと、大体技術革新とかの理由で鍔迫り合い可能になってないか?

まぁ、ボトムズは高橋監督が面倒くさいから公式設定ありませんって言ったからなw
ただし……レグジオネイターとテスタロッサ。
てめーらは駄目だ。
872通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 02:17:20 ID:???
つかSSでサーベル同士での鍔迫り合い不可って設定を律儀に守ってるのを見た事が無いのだが
873通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 03:02:55 ID:???
>>870
> っていう設定をでっちあげてもいいと思うんだが………流石にアウトかな?
何か問題でも?

廃止と後付の設定でスパゲッティ状態なのに、
いまさらもう一つ絡み合った程度で、誰か文句言うと思う?
874通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 03:10:23 ID:???
そもそもCEのビームの原理を理解してない俺は隙だらけだった。
Iフィールドによる成型じゃないんだっけ?となるとビームシールドって
意味ないんじゃ・・・反発できないビームを盾にするってどういうことなの・・・

そういやUCのビームシールドは攻撃に利用できたな。F91のあのシーンはかっこよかった
875通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 08:58:54 ID:???
種のビームシールドはビームと言いつつビーム関係ないからなw
正確にはビームっぽいシールドだ
しかも射撃、斬撃の両方に転用できると言う「もうこれがビームでいいんでね?」な惨状
876通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 09:13:38 ID:???
中身氏、なんとなく氏GJ

>>872
GSC氏の作品なら一応そういうシーンがあった
877通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 14:29:01 ID:???
俺の記憶が確かなら種死のビームサーベルはビームでコロイド力場を固定してる事になって
コロイド力場同士は反発するから鍔迫り合い出来るって事になってたと思うがソース忘れたし自信無い

あとビームシールドの攻撃転用と言えば黒本
ビームサインはシールドじゃよー
878通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 18:44:10 ID:???
アンチビームコーティングされた実体剣だとビームサーベルと鍔迫り合いできるのかな?

……そういや前に各作品のシンが顔合わせたらどうなるか(→愚痴言い合い、殺し合い)ってのがあったけど、
各作品のヒロイン同士が顔合わせたらどうなるんだろうか
879通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:06:53 ID:???
>>878
それより敵役会議の方が平和な気がする
880通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:14:54 ID:???
>>878
それ前になかったか? 温泉ネタで
881通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:17:20 ID:???
>>878
まず爆弾の類いが無いかミラコロで偽造したMSは居ないか毒物は無いかと警備兵の胃に穴が空き1日で禿げ上がる
882通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:19:54 ID:???
>>881
じゃあ俺はシャワー室の警備をやる
883通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:21:02 ID:???
恐ろしい死亡フラグを見た
884通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:22:12 ID:???
>>882
よく見ろ、そこは男性陣のだ
・・・ほら、足音が近付いてきたぞ?
885通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:24:22 ID:???
なんというか肉体関係有りの本編ヒロインズと未だに進展なしのアストレイ&オリキャラヒロインズの
二大派閥の抗争になりそうな悪寒w
886通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:28:22 ID:???
>>884
寧ろ女の私には天国ですね
AA艦長、モーガン、ケーニヒ中佐にユルゲンに…おっさん好きな身としてはw
887通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:32:12 ID:???
んー、とりあえずMOR氏のコニールと傭兵氏のコニールは意気投合しそうだな
お互いムチムチだし
888通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:33:58 ID:???
とりあえずお嬢様としっぽは意気投合しそう
お互いペタペタだし
889通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:56:24 ID:???
とりあえずロミナママンとアイリーンは意気投合しそう
お互い年増だし
890通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 19:58:53 ID:???
メッチャ無茶な自爆された後のヤムチャみたいなのが沢山あるのだが…
891通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 20:17:08 ID:???
08SEEDじゃビームサーベルで鍔迫り合いできないから気をつけろとか書いてあったね
>>878
GジェネウォーズじゃGNフィールド纏ってるサーベルと自由のサーベルで鍔迫り合いしてるムービーがですね
892通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 21:22:00 ID:???
俺の記憶が確かなら、アニメでは
インパのライフル→自由がサーベルで切り払い=緑ビームとビームサーベルは干渉する。
運命の名無しビーム→和田の腹ビームで相殺=赤ビーム同士は干渉する。
なのにサーベル同士は干渉しないとか意味わからん、やるなら徹底しろと言いたい。
893通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 21:32:30 ID:???
>>890
じゃあ無事だな。消し炭とか血の染みとかになってないなら。
894通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 21:54:47 ID:???
娘ステラはヒロインなのだろうか? 
いやだってあの保管庫にある支援絵の中にミサイルでも入ってんじゃねぇかってくらいのでかい胸を
あのお嬢様が見たらどうなるかと心配でたまらn
895通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 21:58:37 ID:???
首領の世界のヒロインって誰?

やっぱりコニール?それともマユ?意外とクローンズのチビどもとかか?


まさかアスランじゃないよな

896通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 22:08:06 ID:???
ヒロインといえばさ、傭兵氏のに名前だけ出てきてる女王陛下が気になる
…思わぬダークホースだったりして。騎士にしてまでシンを手元に置こうとするあたり黒っぽいし。
これでもしロリ巨乳だったりしたらお嬢様いよいよ立つ瀬が無くn
897通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 22:49:06 ID:???
>>895
”世界”としてのヒロインは凸だろうなw

首領にとってのヒロインは…まぁ、マユな気がする。
コニールとは同居してるけど、嫁なのか家族なのか微妙なとこだし。
898通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 23:33:23 ID:???
語られる事の少ないヒロイン第一位は水瓶座だろう
899通常の名無しさんの3倍:2009/08/17(月) 23:34:17 ID:???
>>896
先行最終回?でも奪われた仲間の一人として呼んでいるからには
シンにとっては敬意あるいは仲間意識を持つに足る人物なんだろうと思う。
フレイ大公のようにプライベートで恋人になるならともかく、それ以外だと
シンからみた「女指導者」なるもののイメージとはラクスやカガリのそれ、
つまり最悪の一言に尽きると思われるので、(傭兵氏のではママンと直接
 顔合わせてたかどうか、またミナ様がどうしてるかわからんけど)
こんどの女王陛下は人格的にも全く違うタイプと考えられるが果たして?
900通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 00:57:28 ID:???
上で出た対艦刀で思い出したけどビームサーベルも形が二種類あったな
ファーストガンダムから続く柄が丸くて刃がライトセイバー型のタイプ
G・X・OOの一部のように四角い柄で刃が両刃剣型ぽいタイプ(サーベルじゃなくてビームソードにカテゴリされる)
ソード型が好きな自分は少数派かしら?
901通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 01:05:52 ID:???
Xのソード系が好きだな
902通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 01:49:47 ID:???
エピオンのジェネ直結のビームソードが好きだな
903通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 02:13:33 ID:???
中身氏のを旧四バ…もとい四天王の方から状況を再確認してみると、
キラ:厳しい道を選び平和の為に戦い続けてきたはずが、実は不当な弾圧で
   無辜の民の血を流しまくってきたのかもと気付いて錯乱寸前
ラクス:職務に精励してたようだが、キラに正しい情報を与えず
    無用な殺戮をさせていた節がある?なぜ?
    それとも本人からして君側の奸に遮断されているのか?
カガリ:親父の名ではなく自分の責任で地に足のついた政治を目指すが
    反乱発生、民衆はともかく軍の支持がどれだけ残ってるか…
    正直キサカも怪しいと思うぞ
凸:オーブ解放戦線(笑)は所詮ピエロとして利用してるだけっぽいが
  ラクスとつるんでいるかは不明。
  つか位人臣を極めててこの上何が不満だっつうんじゃこのハゲ

こんな所かな?続きを楽しみにしてます。
904通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 09:12:24 ID:???
>>903
凸ピンクは「優秀な自分達が世界を支配すべき」という思想で結ばれ、
「結局二人は一緒になる運命だった」って流れになるのかな
905通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 13:58:07 ID:???
凸はカガリが政治家として独り立ちするのがいやだったんだろ。
恋愛感情(結婚できなくなる)なのか、我侭(自分を見てくれなきゃいやだ)なのかは不明だけど。
で、革命wに負けてお払い箱になったカガリに、慈悲深く手を差し伸べる自分を夢想してるのかなと。

凸は自分の思い通りにならないと、その原因や責任を他人に押し付けて、
自身は「正義と真実の人」ぶるし。

他人に「何故判ってくれない」は連発してたけど、
他人を判ろうとする努力は一切してないからな。

・・・パトリックさん、子育て失敗しましたね。
906通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 18:14:27 ID:???
パトリック自体が問題多すぎな人だから遺伝だろ
907360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/18(火) 18:24:19 ID:???
《パトクロス》の新兵ボーラスは、砲身が焼きついたオルトロスを放棄し、《ゲイツR》の
レールガンとライフルで懸命に敵を遠ざけようとする。
シンが抜けて4機、前線観測役のシホを抜かせばたった3機で戦線を押さえねばならぬのだ。
「解ってたけど、流石にキツイかなー!?」
泣き言の一つも言いたくなる。
「馬鹿者!シン・アスカの部下ならやってみせんか軟弱者ォ!」
イザークも叫びながら、《グフアサルト》のシールドを前面に展開して、賊の砲撃をその身で
受ける。相転移装甲製のシールドはよく持ってくれているが、戦線は次第に圧迫され始めた。

ジュール隊所属の《ザク》が無反動砲の直撃を右肩に受ける。それで武装とバランスを失った
《ザク》に賊が殺到し、袋叩きに合いそうになることを、イザークは見逃せなかった。
磨耗しきった追加装甲、シールド、レールガンをまとめて切り離し、《グフ》本来の身軽な姿を
あらわにさせたイザークが救援に入る。
賊の《M1》の後背を取ったのち、分銅型に改装された電磁ワイヤーを命中させ、《M1》の電装系に
過負荷をかけてシステムダウンさせる。
棒立ちになった《M1》を《グフ》がむんずと捕まえ、上手投げで放り出し僚機の《ジン》にぶつけさせる。
仲良くくっ付いた二機は、《グフ》の連装ビームガンによって蜂の巣にされ、爆発する。

「オレグ!貴様は下がれ!」
「申し訳ありません、隊長…」
意気消沈した様子で帰還する新兵の《ザク》、よくやっていくれたとは思うのだが、
やはり、新兵の質はまだまだ悪いとイザークは思う。プラントを守護
する存在なのだから、気概だけではなく実行を持って、一騎当千とならねばならない…
「隊長!エリアNA4から二機進入!突破されます…」
シホ機からの報告、自機の状態も鑑みて、そろそろ潮時だと結論したイザークは、
(もう少し時間を稼ぎたかったが、仕方ないか。ディアッカなら平気だろう)と意を決した。

「シホ!信号弾を上げろ!突破したのは捨て置く、我々と《ボルテール》は戦線維持しつつ
後退。あとはディアッカ達に任せるぞ」

逆襲のシン・アスカ 龍宮の守人編
第15話(最終回)
908360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/18(火) 18:25:42 ID:???
「へへへ…一時どうなることかと思ったが、手柄は俺達のものだな」
「そうでゲスね!兄貴ぃ。ちょろい仕事で大儲け、タマラネエっす!」
ジュール隊の防衛線を突破した賊の《バビ》二機のパイロットは、今から既に巨額のギャラの
使い道を思い浮かべ、下品な笑みを浮かべる。
別にこの二人の腕がよいわけではない。《Nインパルス》やイザーク達との交戦を避けて、
相手が消耗したところで突破しただけのことだ。ようは危険を他人に押し付け、自分は
甘い汁を吸うという、最低な仕事っぷりを発揮しただけのことだ。
「へっ、今更打ち上げ花火かよ。もう追いつけねえぜ?俺達の《バビ》にはよ」
不恰好なモビルアーマー形態であるが、加速力は本物であり、重火器を多数擁する
《バビ》にとってコロニーの破壊など朝飯前の仕事であった。
「ガラスをぶっ壊して、中のシャフトをやるぞ。そうすりゃスクイーズド効果でコロニーは
勝手にひしゃげるって寸法よ」
「さっすがアニキ!頭いいっす!」
宇宙生活者にとっては常識でしかない知識を披露していい気になる賊は、《エル・クブレス》の
ガラス面(正確にはガラスではないのだが)に取り付き、無造作にガンランチャーを発砲して穴を空ける。
回転しているコロニーから元気よく飛び出してきたのは空気の代わりに水だった。
水しぶきを浴び、浴びたはしから凍りつき《バビ》は氷でメッキされたような姿になる。
「な、なんじゃこりゃ!」
動揺する賊のパイロットは《バビ》の両手の銃を放し、手でモビルスーツに付いた氷を引っぺがそうと
する。しかも空けた穴も氷によってふさがれてしまった。

「くそっ、侵入口を探さねえと…」
離脱しようとした闖入者に向かって、レールガンの高速弾が放たれる。
擬装シートを被って伏せていた《パトクロス》所属の新兵、クィンが乗る《ゲイツR》が
姿を現し、吶喊しながら二機の《バビ》に猛然と攻撃を仕掛けた。
「簡単にコロニーを壊そうとして…許すもんかああ!」
彼女の《ゲイツR》は先の交戦で膝から下を喪失しており、完全な状態ではなかったが、
志願して損傷機で出撃した彼女には関係ないことであった。
「ぎゃあ!話が違いますよアニキいー…ぐぼあ!」
弟分が乗っていたほうの《バビ》がコクピットに直撃を受けて沈黙する。タブン、中の人は
つぶれたハッチとシートでサンドイッチにされたのだろう。
「手前!足無しの分際で!」
胸部ビーム砲を《ゲイツR》に構えたときにはもう遅かった、突進した《ゲイツR》は
シールドの先端についているサーベルを起動、正確に《バビ》の胸を刺し貫いて、
離脱する。暴走したエネルギーを一身に浴びたバビは爆散、宇宙に漂うチリと化した。
「や…やれた。私でも…」
激情から冷めたクィンは、喘ぐように大きく呼吸する。戦闘はこれで5度目だが、単独戦を
挑んだのは初めてだったからか、全身から汗が噴き出している事を感じる。
「《パトクロス》へ打電、コロニーに取り付いた海賊機を二機撃破。引き続き
防空任務に当たります」
クィンの後背には撤収作業を終え前線に立たんとするナスカ級《パトクロス》の姿が見える。
惚けている場合じゃない。アスカ隊長も、ホーク先輩も、それにボーラス君だって戦って
いるんだ。自分だって頑張らないと…
909360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/18(火) 18:27:36 ID:???
「いいよぉ…ゾクゾクきちゃう。やっぱりアンタ楽しいよ!」
3発目のリフェーザーガンの熱線を、黒いアストレイは身を丸くして回避する。
これで三連戦だったが疲れは全く感じない、寧ろ身体全体が高揚感によって再覚醒したような
気分になる。
「緑のダガー、今日こそアンタを殺してあげるからあ!」

「クソっ!バッタかよこいつ!」
シンは次第に焦りを感じ始めた。通常のビームライフルと比べて、弾速が6割増しのリフェーザーガンを
ああも避ける黒い《アストレイ》タイプは、何としても仕留めたいのに。
ライフルを失った黒いアストレイに対し、遠い間合いから狙撃すればこちらは安全に戦えるが、
元気に飛び跳ねる黒い機体を仕留めることが出来ない。
(接近するか?いや、まだリスクを背負う段階じゃない)
4射目のリフェーザー・ビームはわざと外れた位置に打ち込む。
回避行動も取らずに、悠然とこちらに突っ込んできた黒いアストレイを見てシンは内心で
してやったり、と思う。
「ウソっ!きゃあああ!」
シンが狙ったのはこの戦闘で撃破され、残骸と化していた《ウィンダム》のバックパック…プロペラントが
満載されている部位だった。急激な加熱を受けて爆発したプロペラントは、モビルスーツの
残骸を砲弾と変え、《ディザストレイ》に降り注がせる。
素早い相手を仕留めるには点や線ではなく、面で攻撃するのはセオリーだ。
盾も持たない《ディザストレイ》は左腕を盾にして直撃を防いだが、その左腕はズタズタにされてしまう。

(相手もそれなりにベテランだろうが、経験値はこっちが上のはずだ)
シンは判断する。エルフと黒いアストレイの戦闘の様子を見た限り、あのパイロットはかなりのやり手だ、
経験を積めばヤマトさんやアスランに匹敵する戦士になるかも知れないとも思った。
だがその技量は経験ではなく反射神経に支えられている。そう読んだシンは、無理に
相手をすることを諦めた。相手が嫌がる攻撃を、相性の悪い攻撃を繰り返すのだ。
焼きついたレール状の砲身と、使い切ったバッテリーを切り離して《ダガーU》はトイカゴを
改めて構え直し、少しだけ距離を詰めて、散弾を遠間から発砲する。
距離で実体弾の運動エネルギーが減衰しない宇宙空間では、散弾砲は相当危険な武器になる、
軽量と引きかえに軽装甲である《ディザストレイ》は身をよじり逃げ惑うしか選択肢が無い。
910360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/18(火) 18:28:22 ID:???
「あーもう、汚いなあ軍人さんは!」
散弾の雨に追い立てられた銀色の腕の少女は苛立ちを隠さない、やっと楽しめそうな
相手が来たっていうのに、詰まらない戦い方するから!
しかし、無理に突っ込んで蜂の巣にされるのも気に食わない、結局相手の手の内だと
解っていても、距離をあけつつ回避するしかない。
強力なジャミングが掛けられたせいで友軍の様子もわからない、付近には他の敵も味方も
映らず、まるでそこだけ切り取られたような空間。
自分の腕を振るい、強者を打ちのめすには最高のロケーションなのに、付き合いの悪い
緑色のダガータイプが忌々しくて仕方ない。

シンにとっても、楽な戦いでは無かった。早く仕留めて、仲間のカバーに回りたいという焦りと
リスクを避けて時間を稼ぎたいという慎重がせめぎ合う。
(どうする?いっそ接近して勝負をつけるか?)
トイカゴの残弾を確認し、あと3発しかない散弾よりは剣戟で挑むべきかと強気が頭をもたげる、
後背の《ボルテール》や《パトクロス》の様子も、別行動を取っているルナの様子もわからないことが
焦りを呼ぼうとする。
(ダメだ、耐えるんだ、シン・アスカ。作戦を信じて、仲間を信じろ。おせっかいはチームプレイ
じゃないんだ)
何度か任務そっちのけで誰かを助けようとして、色々苦い思いを味わった身としても、ここは自重
すべきだろう。

二人の視界に、《スカイアイ・ザク》から放たれた信号弾の光が入ったのは殆ど同時だった。

青、緑、そして白い光を発する信号弾を、ディアッカ・エルスマンの《ガナー・ザク》とルナマリア・ホーク
の《ダガーU》も捉えていた。
「予定ほど接近できなかったが、イザークが音を上げるか」
二機とも《スペースグゥル》の上で、擬装用のハインドシールドを携えて、相手にバレないように
スラスター出力も絞って、モビルスーツが交戦する宙域を避けて賊の母艦を目指して
接近していたのだった。
「距離はあるが…やってみるさ」
「えええ!?この距離で狙撃なんて!無理ですよ!」

イザークが取った策は、少ない戦力をさらに分ける危険なものだったが、戦闘を長引かせれば
それだけコロニーも隊員も危険に晒される。《パトクロス》を隠して敵に戦力を過小評価させて
敵の目をディアッカ達から離し、母艦を叩き、賊を丸ごと撤退させる。
珍しい策ではない、ディアッカにとっても、自分がルーキーだった頃、足つき…
《アークエンジェル》この手を使われて、《ストライク》と旧式のモビルアーマーしか擁していない船に
まんまと逃げられたのだから…
911360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/18(火) 18:30:13 ID:???
故に、ディアッカとルナマリアの狙撃は失敗が許されない。狙撃は初撃が肝要だ、1発目を外せば
敵に身構えられて、それ以降有効打を与えにくくなるから…しかし、《ダガーU》の最大望遠でも
敵母艦は米粒程度の大きさにしか見えなかった。
「やるんだよ、俺達がしくじればイザーク達も、愛しのシン・アスカだって生き残れない」
「愛しのって、ちょ!そんなんじゃ!」
「よく言うよ、この一年いちゃついてるお前らを見てないザフト兵は、いないと思うぜ?」
「あーもー聞こえませーん!やればいいんでしょ!やりゃあ!」
《ガナー・ザク》も《ダガーU》も、両手に長射程ビーム砲・オルトロスを構える。
長砲身を誇るオルトロスは威力・精度共に申し分無い武器だったが、この距離では
威力も減衰する。船のバイタルパート…ブリッジか、エンジンを直撃させなければ、一撃で
仕留められないだろう。
姿勢をホールドし、モビルスーツの指先で微妙な角度を調整する。
「すー…はー…」
意識して呼吸を整える。ルナマリアは射線と、その先に捉えるべきブリッジを見つめ、集中する。
指先が重い。作戦の成否が私の引き金にかかっている。
その緊張感すら、ルナマリアにとっては意識を研ぎ澄まさせるスパイスになる。
頭の中にはもう、ディアッカも《パトクロス》も、シン・アスカの顔も無い。
あてる。
その一途で必死な思いだけを乗せて、ルナマリアは引き金を引いた。

二人がオルトロスを放ったタイミングは殆ど同時だった。ディアッカが放ったビームは
ナスカ級のブリッジを綺麗に消滅させ、ルナマリアの一撃はサイが乗る《ニブルヘイム》
のエンジンブロックを直撃した…

突然走る爆発の衝撃、予期せぬ方向からの砲撃を受けて、《ニブルヘイム》は阿鼻叫喚の
様相を示した。
「何処だ!何処から撃たれた!」
「023−70からです!、推定距離約500キロ!」
「エンジンブロック大破!隔壁防御間に合いません!各所で火災が発生中!」
「クソッ、何てざまだ!反撃しろ!兎に角撃て!」
バウスラスター(船の側面に取り付けられた回頭に用いるスラスター)で重たい船体を
ヨタヨタと回しているうちに第二射が放りこまれる。今度は別のドレイク級の格納庫を大きく抉り、
オシャレに五月蝿い海賊が乗っている青いナスカ級のリニアカタパルトを消失させる。
(予想していなかったのか!?兵を伏せている可能性も、こんな単純な陽動も、俺は!)
サイ・アーガイルは自分のボンクラっぷりに反吐を吐きたくなった。
しかしこれは、大戦力ながら統率もへったくそも無い海賊と、少数ながら精鋭、かつ指揮官が
思いのままにコマを動かせる正規軍との差が出たということでもある。サイ一人に責が
あるわけではない。
そして海賊は、自分のケツは自分で拭くしかない。
912360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/18(火) 18:33:10 ID:???
青いナスカ級からモビルスーツが一機、発進する。
カタパルトを用いていないにも関わらず、鋭い加速を行う機体は《ジン》の改修機、
《ジン・ハイマニューバ3型》をさらに改造したゲテモノである。
「少年!生きてるかい?」
「エリサ・アサーニャ!?」
青く塗られたジンに乗るのは、口うるさくてちょっかい好きなオシャレ海賊のようだ。しかし
今更出て、何をする気だ?
「狙撃手は私が仕留めるわ、あんた達はさっさと撤収準備なさい。まごついていたら、
帰るところがなくなっちゃうわよ!」
悔しいが彼女の言うとおりだ、そもそも《ニブルヘイム》は航行不可能なほどの損傷を受けた、
船を捨てて逃げるしかない…
「生きてたらあのお嬢ちゃんも連れてきなさい。大人の味を教えてあげるわ」
そういい残して、エリサのジンは加速をかけて、直ぐに肉眼では捉えられない彼方へと向かった。

「総員撤退、総員退艦だ…オラ、お前らもとっとと行け!」
各部署に連絡した後、《ニブルヘイム》のキャプテンは追い出すようにブリッジ要員を避難させる。
サイが「俺達も逃げましょう、キャプテン」と言うと、
「俺はいい、俺の命はこの船、俺の相棒はこの船だけだ」
とクサイ台詞を言うものだから、サイは驚いてしまった。
「…本気ですか?」
「本気も本気よ。最後が負け戦なのは悔しいが、十分生きたさ。お前やガキ見たいなのも見れて、
楽させてもらったし、楽しめたからな…」
いいながらキャプテンは、もう一度艦長席に座り直し、サイに背中を向けて煙草をふかす。
「チョッサー、お前はガキと合流しろ。モビルスーツを使ってもいい、俺の最後の命令だ、従えよ」
「了解、キャプテン…今まで、お世話になりました」
「礼はいいぜ、散々利用したのは俺だしな」
「貴方に拾って貰えなきゃ、二人で野たれ死んでましたから…」
それはサイ・アーガイルの素直な気持ちだった。それだけ伝えてブリッジを出て行くと、すぐさま
扉にロックが掛けられた。
(シルバーハンド…迎えに行かないと)
そしてサイは爆発にゆれる通路を流れる。損傷機でもいいから、モビルスーツがあればいいのだが…

「よくも私の家を傷つけたわね!」
エリサのジン・ハイマニューバ3型カスタム…《エクソダス》と名付けたその機体は、足の代わりに
プロペラントタンクと一体化したブースターを取り付けたキワモノである、その加速力は現用の機体
どれにも勝るものであった。
帰還し、イザーク達の支援に戻ろうとした二機を急襲するエリサ機は、両手持ちの馬上槍に似た武器を
携え、ディアッカの黒い《ガナー・ザク》に突撃する。
「うおわっ!何だ急に、コイツ!」
ディアッカも避けようとはしたが、反応は一寸遅れオルトロスごと右腕を持っていかれた。
《エクソダス》は大きく弧を描きながら、槍に取り付けられたビームガンを浴びせて二機の後退を封じる。
ルナマリアもオルトロスを放つが、全く当たる気配がしない。接近されてしまった以上、多少不利でも
相手の土俵に乗るしかない。《ダガーU》のガナーウィザードを切り離し、サーベルを抜いて接近戦に
備える。
軌道を変え、再加速をかけた《エクソダス》がルナアリア機と交差する。鋼鉄と鋼鉄がぶつかる音がして、
《ダガーU》が派手に後に吹っ飛ばされた。
913360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/18(火) 18:34:21 ID:???
「大丈夫です…ちょっと痺れたけど…いったたた」
シートが食い込む両肩が痛い。コクピットに走る振動で脳が揺れたようにも錯覚したが、とりあえず生きている。
《ダガーU》も腰に大穴を空けられて下半身をダメにされたが、まだ生きている。それにタダでやられた
訳じゃない、相手にも手傷は負わせた。
エリサはサーベルで深く抉られたブースターユニットを切り離し、残ったプロペラントで自爆させると
そのまま二機から離れていってしまった。
「随分あっさりと…どういうつもりだったのよ」
「タブンこれ以上の砲撃を防ぎたかっただけだろ、あんまり俺達にかまってちゃ、逃げることも出来ない
からな」
確かに、ブースターの自爆でオルトロスを巻き込むのも計算ずくだったのかもしれない、
ディアッカの推察に頷きつつ、ルナマリアは自機の下半身を切り離す。心もとない姿だがこのまま戦闘を
継続しなければならない。
「にしても、海賊、傭兵も舐められねえな。イザークとシンの援護に戻るぞ」
そう、まだ戦闘は決着していない。


自分の背後で起きた爆発は、銀色の腕の少女にとって最もショッキングな事象であった。
「お兄ちゃん!?ウソ…だよね…」
一寸、自分が戦闘行為中であることも忘れ、青白い閃光に目を奪われる。
「応答して!《ニブルヘイム》!サイお兄ちゃん!ねえ!」
ジャミングの影響が薄れたのか、なまじ通信が拾えることがいけなかった、助けを求め、逃げまどい、
炎に飲まれて絶叫する海賊達の声が耳に飛び込み、少女の不安を掻き立てる。
シンも、戦闘を忘れたかのように、不用意に後退しようとする黒いアストレイを訝しく思ったが、
(コイツは仕留めないとダメだ。エルフとアハトのためにも)
そう断じて、シンはエールパックの推力を最大にし、黒いアストレイに急接近する。
弾が切れたトイカゴを捨てて、腰の斬艦刀を引き抜いたシンの《ダガーU》は、アストレイのコクピットを
後ろから一刺しにしようとするが、銀色の腕の少女はすんでのところで反応した。身体が勝手に動いた、と
言うべきなのかもしれない。
「…へっ?」
素っ頓狂な声を上げた時には、もう遅い。
《ダガーU》の巨大なだんびらは《ディザストレイ》の左肩を付け根から吹き飛ばす。後ろから突き飛ばされる
衝撃に少女は喘ぐ。
「うっ…げほっ、げほ…」
か細い喘ぎ、弱弱しい堰。今までシンの命を脅かしていた人間とは思えない、儚げな所作。
それをシン・アスカが知覚したわけでは無かったが、先程までの猛々しさが急に無くなった相手を見て、
シンは決意を曲げた。曲げてしまうのが、シンの優しさだった。

『聞こえるか!黒いアストレイのパイロット!』
(なに…?この人がよんでるの…?)
強引に開けられた接触回線から響く男の声を、少女はぼんやりと聞く。
『アンタ達の母艦は撤退を開始した!アンタは見捨てられたんだ!
助かりたかったら武装解除して、俺達に投降しろ!』
(ぼかん…?ふね…お兄ちゃんの船…)
『俺達はザフトパトロールだ、アンタを逮捕しても罪状が確定するまでは死ぬことはない、司法取引にも
応じる!だから…』
「嘘だ!嘘を言うな!」
ワンテンポ遅れて、漸く《ダガーU》のパイロットが言わんとしていることを理解した少女は、強くそれを
否定した。
914360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/18(火) 18:35:11 ID:???
(少女の声、だと?)
シンも応答してくれた少女の声に、驚きを隠せなかった。
アハトを殺し、エルフをボロボロにし、自分も苦戦させたパイロットの声が、少女のものだと?
エルフみたいなのが、海賊にもいるってことなのか…しかし黒いアストレイのパイロットは、
シンの動揺に構わず言葉をつむぐ。
『お兄ちゃんが逃げるわけ無い!私を置いて逃げるわけ、無いじゃない!』
「落ち着けって!現に、アンタ達の船は撤退を始めた!見てみろって!」
《ディザストレイ》のベース機、DSSD仕様のアストレイのカメラは高性能だ。故に、少女は
ダガーのパイロットの言うことが本当だということを、認識する。
ブリッジを喪失した船が、船体をボロボロにされた船が、真っ直ぐ後を向いて宙域を去ろうとしている。
それに追いすがろうと生き残った海賊のモビルスーツがちりじりに逃げていく。誰も、少女のことなど
構っていられぬ、と言わんばかりに…
そして、お兄ちゃんが待っているはずの船、《ニブルヘイム》の姿が何処にも映らない…
「解っただろ!?だから大人しくしてくれこんなトコで、一人で死ぬなんて嫌だろ…」

『アンタ達が…お兄ちゃんをころしたんだ』
急に反転した、少女の声音にシンはそら恐ろしいものを感じる。
『よくも…よくも…サイお兄ちゃんを!』
黒いアストレイはシンの《ダガーU》に振り向く、鋭いターンを見て反射的に、斬艦刀に仕込まれた
ビームガンを放つが腰をかするだけに終わる。
《ディザストレイ》の象徴である《アッシュ》の右手からビーム刃を発振させ、少女は正面から斬りかかる。
シンは対ビームコートされた刀身で受け止めるのが精一杯だった。
そのまま力が均衡して、つばぜり合いの形になる。
『許さない…!絶対に殺してやる!』
声だけ聞いて、少女にどんな事情があったのかなんてわかるほど、シンは神様じゃない。
ただ、自分は《エル・クブレス》やエルフを守るために、少女の大切なものを奪ってしまったという苦味が、
胸に押しかかるだけだった。

(後編につづく)
915360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/18(火) 18:44:58 ID:???
思った以上に長くなってしまったため、前後編に分けました。
次回で、シンと銀色の腕の少女の戦いに決着が付きます。

>なんとなく様
お気に障るようでしたら「師匠」と呼ぶのはやめます。
ただ、なんとなく様のSSは大好きですし、首領の活躍をみて
自分も何か書いてみたい、と思ったので、ちょっと特別に
したかっただけでありました。失礼しました。

>スレの皆様へ
>>806様の言うとおり、『第一部完っ!』となるだけで、龍宮編の続きも
書きたいと思います。
ただ、他の職人様の作品や、スレの皆様のレスを見て思うに、ここで
求められているのはダークな、殺伐とした世界観じゃないかと思い、
自分もそういうのを書いたほうがいいのか、と迷っております。
若し宜しければ、意見を頂きたく存じます。

お目汚し失礼しました。
916通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 19:10:38 ID:???
>>915
360さんへ
確かに「ラクシズ(ルナ含む?)の血溜まりの中、狂笑するシン」てなのも見たいが、
「ラクシズ全滅+デスティニープラン採用され、セイランorサハクの新生オーブで
ヒロインと幸福な家庭を築くシン」てなのも見たいです
917通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 19:14:13 ID:???
>>915
書きたい物を書きたいようにスレに沿った形で書けばいいと思う
シリアスがメインでも小ネタでふざけた話出す作者も多い  と思う
918通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 19:41:33 ID:???
360氏GJ!
シンもルナマリアもイザークもディアッカも本編からちゃんと成長していてなんか嬉しくなった。
後、クィンが初々しくて可愛いです。
でもバビって空間戦に対応してましたっけ? 改良型かな?


ご質問の答えですが、御自身が書いていて、楽しい物が一番良いと思います。
自分で書いていて楽しく無いものなんて苦行でしかないです。
それに、同じ題材でも、書き手さんによって色々な作品があるのがこのスレの魅力だと個人的に思っているので。


>>917
ここの書き手さんはノリが良すぎるしなw
閑話休題みたいな話だとギャグも挟む人もいるし。
シリアス書いてる人も短編書くと、普段溜め込んだ物を爆発させるが如く馬鹿馬鹿しいふざけた(誉め言葉ですよ!)話を投下するしw
919ジャスティス!:2009/08/18(火) 19:47:02 ID:???
360氏GJでした!

ゆがんだシルバーハンドがさらに歪むさま、後編を楽しみにさせていただきます。

求められるモノを考えて書くのも一興。自分の心の赴くままに書くのもまた一興でないかと思います。
ただ、書きたくないモノ書いても面白くないんじゃないかと。

あと首領・アスカを見るに、求められるのはダークとか殺伐としたではなくて、戦ってでも「幸せを掴むシン」のような気もします。
最後に不幸に落とした自分が言うことじゃないかもですがw
920通常の名無しさんの3倍:2009/08/18(火) 21:05:00 ID:???
360氏GJ!
俺はダークなシンも好きなんでこのまま作者様の思う通りに書いて欲しいかなー。
必ずしもラクシズ全滅!ってのはなんか違う気がするし。
そしてまだ続くことがわかったのが一番嬉しいかな
921通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 01:11:55 ID:???
あくまでシンが中心であれば
シリアスものからギャグ・妄想、ハッピーエンドバッドエンド何でもいいんじゃない?
あくまで「シンが主人公の種死アフターを書く・語るスレ」なんだからさ。

極端にいえば、逆襲しようとしたがやっぱり負けましたーラクシズ大勝利!希望の未来へレディーゴーみたいなのも…
…描き方によっては受け入れられるかもだしねぇ
書き手が好きに書いて好きに投下して、気に入った人が好きにGJする、それでいいんじゃないのかな。
922通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 06:29:11 ID:???
>>921
それはない
923通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 08:24:54 ID:???
>>922
いや、待てよ……


シン・アスカは過激な反体制派を纏め上げ世界に宣戦布告した。
奇襲に成功したシンは各国の政治家、軍人を次々と粛清して行く。
緒戦において壊滅したオーブ、プラント連合は地下に潜り、各国とレジスタンスを結成。
そこには敗北し土にまみれどん底を味わった事でまともになった4人もいた。 
ストライクやジンやダガーを僅かに持つにすぎないレジスタンスは機会を窺いアスカ軍本隊への奇襲を決行する。
幹部達が倒れて行く中、最も奥でシンはレジスタンス側エースと対峙する。

「全ては計画通り、悪意を持った者達は倒れ、目的は彼らが果たした。
……残されたのは憎まれ役の幕引きのみ。
俺は人間だ、そして戦士だ。 最後に……俺が戦士として生きた証を遺させてくれ!」

実はシンの目的は世界の革命などではなく過激な反体制派を纏め上げる事で倒すべき相手を一カ所に集め、腐敗した政治家や過激な軍人を一網打尽にする事。
他の人間が世界を変えてくれる事を、暖かくて優しい世界をつくってくれる事を願い、敢えて悪の名を背負ったのだった。

「礼を、言わせてくれ。 これでようやく悪夢を見ずに済む。
父さん、母さん、マユ。 俺も今そっちへ……」

戦後、オーブ郊外に名もない墓があった。
そこに眠るのは暖かく優しい世界を夢見た男。
死を賭した彼の望み通り、世界は平和になった。



と言う、なんか色々ごちゃ混ぜな話ならどうよ?
924通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 09:44:15 ID:???
>>923
逆襲のシンと言うより反逆のシンだな
925通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 11:33:48 ID:???
>>923
てかそれなんてギ○スwwww
926通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 13:11:12 ID:???
>>923

シンレクイエムかよw
927通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 14:07:43 ID:???
>>923
興<……
928通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 14:54:11 ID:???
丁度レクイエムもあるしなw
929通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 16:04:07 ID:???
>>923
生きた証を残す……つまり、自分の子種と言う事ですねハァハァ
私がもら……ではなく!
そんな危険な物は責任ある立場の人間が管理しなければなりませんね!
例えば、大企業の美少女経営者とか!

930通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 17:26:28 ID:???
>>923
俺はこんなのがいい。


絶対悪ラクシズを英雄シン・アスカが命を賭して斃して、数十年後…
散発的な小競り合いはあるものの、世界はようやく平和への歩みを確実にしていた。

復興されたガルナハンの地に、旧オーブ――アスハ否定が高じて、氏族・平民の大半が
オーブの全てを否定した結果、国そのものがなくなった――出身の前地球圏連邦議長が
やってくる。かつての盟友また戦友…あるいは腐れ縁の人物に会うために。

戦場から身を引いて久しいその男は、私財を投じて砂漠や荒れ山に草花を植えていた。
長年の努力で根付いた植物は、草原や花畑とを作り、男の背丈ほどに成長した木々もある。
あと百年もすれば、緑の大地になるだろう。
そんな緑の絨毯の中に、ぽっかりと荒れ地があった。そこは男達がいくら種をまき、水を与えても
草一本生える事はなかった。

「死んでなお、世界に害にしかならない連中だな」
「いや、俺or私はそうは思わない」


最後のセリフ、どっちがシン。前地球圏連邦議長は…想像に任せる。
931通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 18:13:52 ID:???
>>930
うわぁ……
932通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 20:05:51 ID:???
やっぱアフターだからどの作品もオリキャラ多いんだよな
まあオリキャラを介入させるのも作者さんたちの楽しみなんだろうけれども

モブの名前を当たり前のように出されても顔とか想像できないから、素直に楽しめない……
933930:2009/08/19(水) 20:24:28 ID:???
>>931
すまん……訂正
「草原や花畑とを」→「草原や花畑を」
「どっちがシン」→「どっちかがシン」
934通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 20:38:00 ID:???
>>933
いや、うわぁって言われたのはそんなのが理由じゃないだろ

行き過ぎたヘイトは不快感しかのこさんもんだぞ
935通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 20:38:50 ID:???
コレが恥の上塗りという奴か…肝に銘じとくか
936通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 20:44:49 ID:9MiPtmLG
>>932
そこは妄想で補うんだ!
まぁ、真面目な話、オリキャラは書く方も文だけで容姿を表現しなきゃいけないから大変なんだよな……
後は、書き手としては読む人の想像に任せるしかない
937通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 21:04:38 ID:???
>>934
そうか?
本編の続編として見ると「あり」だと思う。
どこが行き過ぎてるんだ、ラクシズが行き過ぎてるってんなら賛成だが。
で、それを削除するのは人類の「自由」だし「正義」の行いだ・・・ということで。
938通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 22:33:18 ID:???
>>937
なりすましは馬鹿には向いてないんだ、やめとけ
939通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 22:56:48 ID:???
メサイア戦から数年、一人ザフトを去って
北欧のはずれの名もない土地にて隠遁生活を送るシン
だがそこにも騎士団の刺客はやってくる
奇襲と追撃のさなか、部隊の長はある不自然さに気付く
シンの棲家にほど近い湖、小さいながら澄み切っている、しかし……
「生命反応が皆無とは…たしかある種の薬物の副作用だったな、
  かつてエクステンデッドの女の死骸を遺棄したと聞いたがここが…」
「違うな…もうエクステンデッドでもパイロットでもない、
  ステラ・ルーシェはもうただの女の子だ…!」
閃く雷鳴と共にいま再起するシン・アスカ
いつの日かステラの魂と共に戦いのない暖かいどこかへたどり着くために…
940通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 22:59:34 ID:???
天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ!
941通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 23:20:28 ID:???
絶対悪なんかにしたらその時点でラクシズではなくなるよな
連中は善だからこそタチが悪いんだ
942930:2009/08/19(水) 23:27:00 ID:???
>>938
937は俺じゃない
その気になれば光芒みたいに位人臣極められるのに、敢えて表向きは死亡扱い、地球再生に
残りの人生捧げている――ある意味世界のために戦い続けるシンをイメージしたかったんだが…
ラクシズを「絶対悪」と言い切ったのがいけなかったんだろうか?
943通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 23:27:48 ID:???
ひょっとしなくてもこれはistdか
944通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 23:33:10 ID:???
あいつら自分達が悪とは自覚してないしなぁ
それが正しいと思って虐殺したりする
奴らの治世が上手く行くわけないし、実際滅びに向かってはいるのだが
945930:2009/08/19(水) 23:36:08 ID:???
>>941
>>944
「絶対悪=後世の人達の評価」ってことで…
946通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 23:37:19 ID:???
シンってそこまで他人本位なキャラじゃないだろ
947通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 23:45:33 ID:???
>>946
復讐オンリーでラクシズぬっ殺しても、それが世のため人のためになれば
(本人が望まなくても)英雄として讃えられる
948通常の名無しさんの3倍:2009/08/19(水) 23:51:09 ID:???
なんか変なのが居つこうとしてないか?夏ってのはわかるけど。
949通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 00:29:47 ID:???
>>944
だから悪じゃないんだって
「一面の」善
それを全方位に押し付けるから歪むし嫌われるんだけど
950通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 00:32:00 ID:???
オーブの女性のバストサイズが大きいのはオーブの民話に影響された少女達が空を飛ぼうと腕をバタバタと振り類い希なる大胸筋を会得しただの巨乳とは違い垂れない美しい巨乳になるのであるがやはり数学の点数は反比例する。

また、オーブの男子も同様に耳で空を飛ぶ為にVHSビデオのシールを耳と鼻に貼り空を飛ぼうとするのも広く世界に知れ渡っている。
951通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 00:35:11 ID:???
>>950
なぜ俺の幼少時代の黒歴史を知ってんだ?
あと次スレを立てろよ!
952360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/20(木) 00:51:58 ID:???
質問に答えてくださった皆様、有難うございます。

「シンが主人公の種死アフターを書く・語るスレ」という基本は厳守して、
自分の書きたいものを書き上げるべく、精進いたします。

何せ、書き始めた理由が「ラクスの唇にクリームをつけてキスをするキラ」
というシーン(なんとなく様作品より抜粋)に不覚にも萌えてしまい、
何とかこの二人を幸せにしてあげられないかな、というこのスレのニーズとは
真逆のものでしたから。
それを踏まえて世界観考えたら、あまあまになってしまったという。
この事は何時か言いたかったので、今言っちゃいます。

次も少し長くなりそうなので、次スレ立ったら投下します。
(まだ完成してませんが)
お目汚し失礼しました。( 0M0)スペース ラナウェーイ
953通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 09:06:19 ID:???
>>949
「純粋悪」じゃね? 出自的にいって
アスラン、カガリは解釈分かれるが
954通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 09:41:02 ID:???
凸とゴリは小物悪党
955通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 10:14:22 ID:???
テロリストって自身の行いを「善」としてやってるよね。
無差別テロやろうが、責任=「悪」は自分達の主張を呑まなかった奴らだと。

自称と民意は違うから、「ラクシズは(押し売り)善だ』も「問答無用武力行使は悪だろ」も、間違いではない。

只、ラクシズ視点で物事を説かれても、アレルギーがでちゃうよ。

>>938
ちなみに、937は俺ね。
ラクシズ視点で930にいちゃもんつけんな、恥ずかしい。
956通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 10:47:21 ID:???
ラクシズはプッチ神父みたいなもんだろ
957通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 11:24:18 ID:???
神父はむしろ議長じゃないか?
両者とも端的に言えば「未来を知ることで人は幸せになれる」だし
958通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 12:02:49 ID:???
>>954
小悪党っつーても、一応の知能はあるもんだろ
それすらないのに、権力だけは桁違いなバカゴリは「世界の害獣」
問答無用でシンに惨殺されるべし
959通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 13:23:56 ID:???
>>938
早く夏休み終わんねーかな…
960通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 13:57:10 ID:???
夏だな、本当
ラクシズアンチしてりゃそれでいいって奴が多すぎないか?
961通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 14:12:42 ID:???
アンチされていればとは思わない
力も頭脳も思想も、存在自体さえ否定されて、流血ドバーで殺されて、
その首を掲げたシンが歓声を受けていれば
962通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 14:18:57 ID:???
違うね、
ラクシズは惨殺、とかそれが正義、とか下品で極端な物言いを
わざと連呼することで二次創作の印象悪化を謀る信者のなりすましだよ。
フレーズも言い回しも馬鹿の一つ覚えでバレバレだから全然なりすませてないけど。
963通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 14:20:00 ID:???
さすがに>>961まで行くとアンチの自演を疑うわ
知ってる相手にゃ甘さが抜けきらないのがシンなのに
>>930程度に抑えときゃいいのに
964通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 14:30:33 ID:???
>>963
知人への甘さを捨て切れなかったこその敗北なら、「オーブは『討たれなかった』」
orファイナルプラスの一件で捨て去ったシンの復讐物(ルナもメイリンも直接殺す
くらいの)があってもいい
965通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 14:48:22 ID:???
逆に「なんでそんなバカなんだ、アンタって人はー!」とカガリにツッコミ入れまくった結果
政治面でオーブが世界を席巻し、気付いたらプラントも地球も実質オーブのものでしたとさENDとか。

クーデター起きて(起こして)キラクス政権崩壊とか、それはそれで復讐の一つの形じゃないのかな。
966通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 15:02:07 ID:???
>>965
ツッコミ入れる許容あるくらいなら、「ミンチよりひでぇや」状態に…いやいや、
自分(あるいは議長やレイ)の理想を実現してくれそうな人に首すげ替えるだろ
967通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 15:04:23 ID:???
死闘の果てに和田のコクピットにパルマぶち込んでくれればそれでいいよ俺
968通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 15:06:09 ID:???
つ 因縁の終わり
969通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 15:19:27 ID:???
知ってると言うかそれが逆シンスレで一番好きな作品
二番目はサスペンス風味の『血溜りの狂笑』というのはかなり好みが偏ってるな俺w
970通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 16:48:36 ID:???
>>968
あれ最初は、なまじTVで勝ったばかりに反乱モグラ叩きの無限ループに
嵌まり込んだラクシズを尻目にちゃっかり幸せになったシンルナの
ほのぼの読切りだったのにねえ。
971通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 16:57:15 ID:???
おまいらのせいで「キャハハウフフな逆シンキャットファイト」が「第一試合:勝者シルバーハンド、20分54秒。エルフ失神KO血まみれのリング」になっちまった。
お嬢様VSミナ様は両方ダークスターカオス(鯖2絵)が闘ってるような絵になるし殺伐とした話はやめろ
972通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 17:02:00 ID:???
>>967
私的には「二度目はない」と、アホ毛もろとも凸殺してくれれば…
973通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 17:02:26 ID:???
前者はともかく後者はそれでも平和な方に思えるのは何でだろう
974通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 17:05:06 ID:???
>>971
ダークスターカオスの正体がミナ・サハクなのはこのスレでは準公式
975通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 17:15:08 ID:???
なあ、お前ら雑談楽しそうだけど次スレ忘れんなよ
俺は携帯だから無理だけど
976通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 17:20:02 ID:???
>>975
漫喫に走らんか!
977通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 17:27:14 ID:???
あーじゃあ俺逝ってきます
978通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 17:31:46 ID:???
979通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 17:39:33 ID:???
>>978
とりあえずお嬢様とミナ様から逃げ切って見せる
980通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 17:41:00 ID:???
>>978
乙じゃないか…
981通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 18:34:00 ID:???
>>978
乙したいな!ガンダム!
982通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 18:34:25 ID:???
>>980! >>978の乙を証明してやる。
良く見ておくんだな!
983360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/20(木) 19:11:34 ID:???
『あーっと決まったああーー!シルバーハンド選手のアイアンクロースラムが炸裂!
あの細身のどこにそんな力が!エルフ選手!後頭部を叩きつけられたあーっ!』
実況アナの喧しい声がホール全体に響き渡る。会場に詰まった一万の観客の声が、悲鳴一色に染まる。
『エルフ選手起き上がれるか!…いや、今レフェリーが手を振った!ドクターストップ!エルフ轟沈だああ!!』
ゴングが鳴り、試合の終了を告げると銀色の手袋で右手を隠した少女は、指先に付いた血をペロリと舐める。
ハイスクールの少女と言われても、まだ納得が出来ぬほどに幼い体躯の中に、言いようの無いほどの残忍さを
孕んだ銀色の腕の少女の姿に、勝者への賛辞は無い。あるのはブーイングの嵐だけだ。

「正規軍なんてこんなものお?これじゃあカオス様もあっさり勝っちゃいそうねえ」
マイクをとった少女は、無様に地に伏せる対戦相手を踏みつけながら、セコンドとして観戦していた
レスラー…銀色の腕の少女と負けず劣らずつるぺたな…もとい、均整のとれたボディの持ち主に向けて、
挑発する。
それを金髪を携えた少女…今日のメインでベルトを奪うために王者、オーブスターカオスと戦うマイティ・アズラエルは
微笑を湛えたままで聞いていた。その表情をチラとみやり、銀色の腕の少女もそら恐ろしいものを感じる。
(あたしなんて、眼中にないってこと?待ってなさい、直ぐにでもアンタの首を、刈り取ってあげるんだから)
「それじゃ、あたしはカオス様の雄姿を特等席で見させてもらうわ、精々無様に負けなさいよ?バイバーイ」

憎たらしい言動を繰り返し、対戦相手を残らず鎮圧する姿を見せ付けるシルバーハンドは瞬く間にヒール軍団
『御柱反乱軍』の切り込み隊長に納まった女だ。デビューわずか3ヶ月にしてリングを荒らしまくったその女に、
旧来のファンは徹底してブーイングを投げかけたが…
「畜生、可愛い顔してぞっとするほど強いじゃんか。可愛いのに…」
「ヴィーノは大事なことをニ回言いました。自重」
「しかもあの子、プライベートだとマネージャーの男にベッタリらしいぜ?何でも一緒の布団じゃないと
寝られないとか、夜9時で眠くなるからどうでしょうを見たことが無いとか…」
「益々許せんな!特にそのマネージャーが」
変な固定ファンも付き始めていた。ちなみに来週、エルフとのデュオでレコーディング。

『次の試合は!エキシビジョンマッチ!我らがオーナー、マスクド・アスカと、他団体エース
アスラン・凸の!己の誇りを賭けた褌コントラデスマッチです!それでは選手入場ー!』

そして今日も、ガルナハン国技館は熱狂に包まれる…
(つづく)
984360 ◆hQ87KuAhIY :2009/08/20(木) 19:17:43 ID:???
>>971
ごめんやっちゃった。鯖大好きだから、筋肉隆々なサハク様(マスクを脱ぐとむっちゃ乙女)
とか思いついたから。ホントごめんなさい。

でも、調教…もとい育成計画より書きやすそうだし、Wrestling M@SSACREとか
書くかも、誰得。
( 0M0)スペース ラナウェーイ
985通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 19:29:27 ID:???
619がフィニッシュムーブのマスクド・アスカ想像余裕でした
986通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 19:41:58 ID:???
>>978
乙&GJ
987通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 19:52:13 ID:???
>>925
ギルス…ギルスの力に目覚めたシンか…
988通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 19:56:41 ID:???
シン「俺は……不死身だ!!」
989MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/20(木) 20:53:40 ID:???
>>973
新スレ乙!
そして>>>>987、ギルスと聞いたなら書かずにはいられない。


激しい戦いがあった為か、焦土と化したオーブに、数機のMSが対峙していた。

一機は赤と青がまだらになった色のザク。その様子は、まさに満身創痍といった状況でウィザードは無くなり、左腕は千切れ、各部がスパークしている。
ザクと正対するのは二機。
頭部を獅子のような形へと換装したアカツキ、猛禽類を思わせる装甲を追加した∞ジャスティス。

獅子アカツキを駆る、マルキオの手でキラを基につくられたクローン、通称KLは焦っていた。
何故、何故、こいつはこうまで我々選ばれた特別な人間Lと対等に戦える?
只の何の特徴もないコーデイネイターが。「貴様はただのコーデイネイターの筈。 それが、何故ここまで戦える……?
貴様は一体、何者だ!?」
額から汗を垂らすと、ザクのパイロット、イライジャへと問い掛ける。
「只の……人間だ!」
イライジャの叫びに、二人のLは僅かにたじろぐ。
啖呵を切ったがイライジャ自身此処まで保った事が信じられなかった。
ただ、一つだけ信じている事はあった。
時間さえ稼げば、劾は、奴は必ず来る。

「たかが無能コーデイネイター、たった一人に何を手こずっているのです!」
彼らLの主、マルキオの一喝に二機は我を取り戻したかの如く攻撃を再開しようとした、その時
「待てっ!」
何者かの叫びに、その場にいた全員が其方に目を奪われた。
「き、貴様は! 貴様は確かに、あの時私の手で!」
驚愕の表情を顔に張り付け、隼ジャスティスに乗るアスランクローンALはその男の顔を見た。
闇のような黒髪、焔を思わせる紅眼、雪のような白い肌。
そんな男は一人しかいない。
「俺は……不死身だ!」
ALの疑問を断ずるように叫ぶとはシン・アスカはエクシードへと乗り込ん



「シン、掃除の邪魔だから自分の部屋で寝てよー」
「ん、なんだ夢かよ……もう一回ねるか」
コニールの声に、カウンターに突っ伏して寝ていた事に気付いたシンは、睡魔に勝てず今一度、夢の世界へと落ちる。
「もう! だから、掃除の邪魔だってば!」
コニールの空しい叫びが、ガルナハンに響いていた。
ガルナハンは今日も平和だ。
990MOR ◆wN/D/TuNEY :2009/08/20(木) 20:59:20 ID:???
規制喰らっててて携帯からなんで、改行変だったらすみません。
リロードしてないんで、間違いなくネタ被りは起きてると思います。
991通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 21:57:17 ID:???
何でここの職人は毎度毎度小ネタに食いつくんだwww
992通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 22:20:52 ID:???
>>992なら更なる新職人降臨
993通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 22:34:05 ID:???
>>993ならシン×コニール公式化
994通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 22:37:54 ID:???
>>994なら実はシンはロミナママンの息子
995通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 22:42:00 ID:???
今こそニコル復活の時!
実はニコルは生きていました!!
996994:2009/08/20(木) 22:48:42 ID:???
更に妄想湧いてきたんで続き

プラントでは調整が上手くいかなかった子供は『素材』として解体されるケースが大半だが
ごく稀に『里子』に出されることがある
そしてその行き先はほぼ、コーディネーターを受け入れる数少ない国家オーブである
その子供の名前はシン・アスカ、調整の失敗ゆえに両親や兄弟とも異なる容姿を持ってしまったがゆえに
数奇な生き方を送る事になった少年である
997通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 23:05:14 ID:???
>>996
つサーカス<調整が上手くいかなかった子供の出荷先
998通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 23:09:39 ID:???
>>996
確かにシンは赤目、白い肌のアルビノっぽい要素があるから調整失敗ってのはアリかもね。
>>1000ならルナマリア大勝利!
希望の未来にレディゴー!
999通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 23:18:29 ID:???
>>1000なら、えーっとお嬢様は巨乳ってことで!
1000通常の名無しさんの3倍:2009/08/20(木) 23:21:31 ID:???
>>1000なら巨乳大勝利
10011001
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