【清楚な】カガリたんにハァハァすれ360【微笑】

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123通常の名無しさんの3倍
私の名前は、カガリ・ユラ・アスハ。
オーブ連合首長国代表首長であり、アスハ首長家当主でもある。
代表の座についてかれこれ10年以上の月日が流れ、私もすっかりいい歳になってしまった。
29だ。
崖っぷちだ。
最近になってようやく、この歳になってまだ夫どころか恋人の一人もいないというのは、いささか問題があるのではと思い始めてきた。
いや、思わざるを得なくなってきたというのが正しい。
弟のキラは五年も前に最高評議会議長を引退したラクスと結婚しているし(無論、内密にだが)
私にも見合いの話などは出ていたのだが、面倒でことごとく断ってきていた。
それを考え直すことになった切っ掛けは、私の元恋人だったアスランと、その現彼女……いや、今は彼の妻であるメイリンとの電撃結婚だった。
アスランは私と同い年だし、メイリンも二つ下なのだから、結婚するにはいい歳どころか遅いぐらいなのだが。
それでもあれは間違いなく電撃結婚だった。
なぜなら彼らの結婚は、いわゆる『出来婚』だったからだ。
あの朴念仁のアスランが。
あの可愛らしいメイリンと。
よりによって『出来婚』。
電撃としか言いようがない。
二年間も私と付き合っていながら、指一本どころかキスすらろくにしなかったアスランが、まあよくやったものだと
下世話ながらいろいろ想像してしまうのは、仕方のないことだろう、と、思いたい。
アスランの方では、30になる前に結婚をと、元婚約者であるラクスに指導を頼み、プロポーズの練習もしていたようだが
それよりも先にメイリンから「妊娠しました」と報告を受けてしまい、事後承諾のように結婚の申し込みをする羽目になったそうだ。
聞くだけで情けない話だ。
だが、それでも真っ白なウエディングドレスを着たメイリンは可愛らしかったし
その横でつついたら蕩けてしまいそうな笑みを浮かべるアスランが幸せそうだったことにも変わりはない。
問題があるとしたら、私の方なのだ。
実は、今までの結婚話を断る理由として、私は彼女を利用していたのだ。
アスランを預けたものとして、二人がしっかり身を固めるまでは、私も結婚するわけにはいかない。
結婚話を持ってくる輩に対して、そう言って駄々をこね通してきたのである。
その云い訳も、この盛大な結婚式のお陰で使えなくなってしまった。
何より二人の幸せそうな顔を見ていると、こう、結婚も悪くないかなーなどと思うようにすらなってきたのだ。
しかし、ここで私には現実が圧し掛かってくる。
女としては崖っぷちの年齢。
あまりにも長く在籍し過ぎた首相の座。
男勝りを通り越している容姿。
そのせいか、今年に入ってからは周囲のものも見合いのみの字すら出そうとしない。
ヤバイ。
考えれば考えるたびに滝のように流れ落ちる汗を拭いながら、私はこれではいかんと、対抗策を練ることにした。