新機動炭酸コーラサワーW 模擬戦4戦目

このエントリーをはてなブックマークに追加
1通常の名無しさんの3倍
このスレは我らがパトリック・コーラサワー他00の面々とWの皆さんの
日常を描いた心温まるスレです。

前スレが三ヶ月ルールによりdatの海に葬り去られても
俺は死なない!!

<<前スレ>>
新機動炭酸コーラサワーW 模擬戦3戦目
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1210763914/

新機動炭酸コーラサワーW 模擬戦2戦目
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1204543589/

<<前々スレ>>
コーラーサワー主人公でW作り直そうぜ
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1191923320/
2通常の名無しさんの3倍:2008/08/12(火) 22:01:03 ID:???
主な登場人物

*プリベンターと、その関係者*
(日々、世界平和の為に戦ったり、戦わなかったりする)

パトリック・コーラサワー
 主人公。コードネームはプリベンター・バカ。
 プリベンターが誇る変態一号。
 何か行動を起こすたびに問題が発生するスペシャルバカ。
 元AEUの少尉らしいが退役した理由は不明。
 何が起きても生還率100%。
 今日もわが道を突き進む。

グラハム・エーカー
 コードネームはプリベンター・アホ。
 プリベンターの変態二号。
 独特の美意識を持ち、発せられる言葉はグラハム語と称される。
 ガンダムラブでプリベンターにきたらしいが詳細は不明。
 五飛の師匠(ガンプラの)

アラスカ野ジョシュア
 コードネームはプリベンター・マヌケ。
 プリベンターの変態三号。
 グラハムによってむりやり加入させられたかわいそうな人。
 あげくコーラさんによって呼称が「アラスカ野」になってしまった。
 すげえヘタレ。
 3馬鹿の中では意外とまとも。

ヒイロ・ユイ
 コードネームはプリベンター・ウイング。
 Wの主人公だがここでは影が薄い。
 MS(ミカンスーツ)の操縦から家事全般まで何でもこなす。
 リリーナの漫才がトラウマとなる。

デュオ・マックスウェル
 コードネームはプリベンター・デス。
 お調子者。
 立場上自然とつっこみ役になる(というか唯一の突っ込みキャラ)。
 喋る回数はコーラさんに次いで多い。

トロワ・バートン
 コードネームはプリベンター・ウエポン。
 口数は少ないがやるときはやる男。
 『しまっちゃうおじさん』を恐れる、妄想少年。
3通常の名無しさんの3倍:2008/08/12(火) 22:01:51 ID:???
カトル・ラバーバ・ウイナー
 コードネームはプリベンター・サンド。
 プリベンターの良心。
の筈だが意外と黒い。一度キレると誰も止められない。

張五飛
 コードネームはプリベンター・ドラゴン。
 得意技はコーラサワーいじり。
 強引すぎる手段で事件を解決しようとする。
グラハムの策略によってガンプラ作りにはまる。


サリィ・ポォ
 コードネームはプリベンター・ウォーター。
 プリベンターの現場部隊のまとめ役。
 コーラさんの暴走に頭を痛める毎日。

ヒルデ・シュバイカー
 コードネームはまだない。
 キレたら怖い。
 得意技はフライパン投げ。

レディ・アン
 コードネームはプリベンター・ゴールド。
 プリベンターのリーダー。
 本編にはあまり登場しないが、コーラさんやグラハムの加入を認めるある意味心のデッカイ人。

シーリン・バフティヤール
 コードネームはまだない。
 皮肉屋メガネ。
 レディ・アンの秘書みたいなことをしているらしい。

ビリー・カタギリ
みかんエンジンを発明した天才科学者。
喋りだすととまらない。
プリベンターに自身の開発した発明品を提供してくれる。
グラハムの一応友人。

マリナ・イスマイール
プリベンターのスポンサーその1。
この世界ではプチセレブ。
重度のショタコン。
20歳以上の男には容赦無くスタンガン攻撃を食らわせる
4通常の名無しさんの3倍:2008/08/12(火) 22:02:46 ID:???
ドロシー・カタロニア
 プリベンターのスポンサーその2。
 自身の屋敷の庭にはイカしたセンスの像が沢山立ち並んでいる。
 本編と同じく、気分屋と見せかけて意外と色々考えているお嬢様。


リリーナ・ドーリアン
 外務次官。
 ドロシーとお笑いコンビ『リドリロ』を結成。
 夢はM●1グランプリ優勝。
 ヒイロの恋人。


*マイスター運送*
(『24時間何処でも何でも運びます』がモットーの民間企業)

刹那・F・セイエイ
 マイスター運送の配送係。
 無愛想。
 ハローキ●ィちゃんマニア。

アレルヤ・ハプティズム
 マイスター運送の配送係。
 客に愛想の悪い刹那をたしなめた。

ロックオン・ストラトス
 マイスター運送の配達係。
 事実上マイスター運送のまとめ役。
 問題児が多く気苦労が絶えない。
    
ティエリア・アーデ
 マイスター運送の配送係。
 愛銃(水鉄砲)『ヴァーチェ』を携帯している。
 絶望するのが日課。

リヒテンダール・ツエーリ
 マイスター運送の配送係。
 陽気な性格。
 同僚のクリスティナ・シエラに片思い中。
 デュオと仲が良い。
   
スメラギ・李・ノリエガ
 ビリーの同窓(ビリーには九条君と呼ばれている)。
 一升瓶を持った酔っ払い。
5通常の名無しさんの3倍:2008/08/12(火) 22:03:54 ID:???
*人類革新重工*
(『揺り籠から墓場まで』が社訓。ここ数年、日の出の勢いで伸長を遂げている気鋭の企業)

セルゲイ・スミルノフ
 人類革新重工の商品開発部部長。
 心の俳句を詠む。
 俳句を詠む前は必ずブツブツと呟く。

ソーマ・ピーリス
 セルゲイの秘書。
 現在「バケラッタ」という言葉にこだわっている。
 コーラサワーと奇妙な友情が芽生える。

ミン
 人類革新重工の商品開発部係長。
 中間管理職。
 このスレでは数少ない普通の人。

*その他、頻繁に登場する人々*

カティ・マネキン
 元AEU大佐。
 現在は歌手デビューし、世界の歌姫として各地を飛び回っている。
 なんだかんだでコーラサワーの事が好き(?)

アリー・アル・サーシェス
 別名ゲイリー・ビアッジ、またはひろし。
 PMCのちょっかいかけ担当。
 世界が平和になって仕事がなくなったのでプリベンターを逆恨みしているが、  いつもやられている。
 武器はソッコ君もびっくりの異臭靴下と健康にいいアグリッサ。

トリニティズ
 トリニティ運送に勤める三人兄妹。
 ヨハンは腹黒、ミハエルは客にけんかをうる問題児、ネーナは天然。

コーラサワーの女たち
 何人いるかわからないコーラさんの愛人。
 コーラさんいわく、プリベンターに入ってからはそっち方面は自重しているらしい。

看護婦
 新人ながらコーラ番にされてしまったかわいそうなナース。
 コーラさんが入院するたびにさんざんな目にあっている。
6通常の名無しさんの3倍:2008/08/12(火) 22:04:29 ID:???
ラッセ・アイオン
 マイスター運送の配送係。
 このスレにおいては完全なるノンケ。
 ホモネタを振られると本気で泣く。

マリーメイア・クシュリナーダ(バートン)
 レディ・アンと共に暮らす幼女。
 年齢の割りに大人びておりクールな性格。
 コーラサワーに懐いている。
7通常の名無しさんの3倍:2008/08/12(火) 22:31:34 ID:???
ターゲット確認。>>1乙を開始する
8通常の名無しさんの3倍:2008/08/12(火) 23:19:06 ID:???
>>1

しかし90日ルールは厄介だな
9通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 00:49:27 ID:???
>>1
カニ食べたくなってきた
10通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 09:22:53 ID:???
みんな元気か
11通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 10:25:23 ID:???
>>1はスペシャルで、2000回で、乙なんだよぉぉぉぉぉ!
12通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 12:02:51 ID:???
>>1乙カレー
13通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 20:46:59 ID:???
前スレ落ちたので初代からのスレですがラプラスでzip圧縮したものを
ranobeのUPTESTに置いときます、up26752.zipのcola.zipというやつです
解凍パスはまんまcolaです
14通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 21:21:37 ID:???
>>13
dクス。
15通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 01:11:20 ID:???
初代スレの>>269
コーラさんの最終回完璧にあてやっがた
この人何?
預言者?神様?
16通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 03:41:10 ID:???
>>15
たぶん、業界の人
17通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 11:48:51 ID:???
運命の人
18通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 15:28:11 ID:???
紫のバラの人
19通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 15:29:02 ID:???
マシュマーは赤い薔薇だっけ
20通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 22:11:51 ID:???
薔薇薔薇殺人事件
21通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 22:54:14 ID:???
>>20
妙に上手い事言うな。
22通常の名無しさんの3倍:2008/08/15(金) 00:08:52 ID:???
大佐はコーラさんのファム・ファタール
23通常の名無しさんの3倍:2008/08/15(金) 00:35:00 ID:???
ファムファタールといえばブライアン・デ・パルマの映画
未見だがえらく評判悪いそうで
24通常の名無しさんの3倍:2008/08/15(金) 02:12:31 ID:???
ファム・ファタール=運命の女
赤い糸的な意味のほか、良くない運命に導く悪女の意味もアリ
25通常の名無しさんの3倍:2008/08/15(金) 09:21:42 ID:???
二期の情報もぼちぼち来てるな
26通常の名無しさんの3倍:2008/08/15(金) 23:28:15 ID:???
>>24
1期のコーラの生還率を見る限り、後者の意味ではあり得なそうだな。
…2期で後者の意味になっちまったら俺、もう00を見たくなくなるかもしれない…ので。ならない事を祈りたい。
27名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/16(土) 02:02:28 ID:???
 プリベンターは極東の島国のとある海辺にやってきている。
何故か、それはえーとえーと、新スレなので一応説明しておこうかと思ったけど面倒臭いのでやめておく。
ぶっちゃけくどいし今更だし。
「さて、それではカタをつけるとしますかね」
「相手が生き物でないという可能性が出た以上、多少強引でも仕方ありませんね」
 デュオ・マックスウェルとカトル・ラバーバ・ウィナーは砂浜で、足元に打ち寄せる波を見やりつつ言葉を交わした。
昨晩の夕食時、コーラサワーがポツリと呟いた一言がきっかけとなり、手探り状態を脱することが出来た。
巨大カツオノエボシの直接的被害に遭った人間がいないという事実、
これはすなわち、巨大カツオノエボシがその大きさに見合った触手を持っていない可能性があるということ。
さらに推測すると、つまりは巨大カツオノエボシは本当は「カツオノエボシではない」ことになる。
「二人とも、海の具合はどう?」
「いい感じに穏やかだな。で、そっちは?」
「シーリンを通じてレディに連絡が取れたわ、すぐに手配するって」
 プリベンターの現場のリーダー、サリィ・ポォは昨晩決断した。
巨大カツオノエボシが偽物であるという疑惑が浮かんだ以上、より突っ込んで解明を行わねばならないと判断したのだ。
カツオノエボシが出るまで待ってそこを押さえるというモグラ叩き作戦を捨て、
周辺海域を押さえて海中を虱潰しに当たっていく絨毯爆撃作戦に変更したわけだ。
「海洋警備隊を動かしたんですか?」
「さすがに私たちだけじゃ数が足りないからね」
 海洋警備隊とは、まぁ海の警察と思ってもらって差し支えない。
潜水艦を含む専用の船舶と装備を持ち、「軍隊」が無くなった現在の世界に置いて「戦力」的に見れば単純に最強組織であろう。
「MS(ミカンスーツ)は?」
「五飛に頼んでこっちに人数分持ってきてもらうことにしたわ」
「水中用に整備は出来てるんですか?」
「カタギリ博士によるとバックパックを交換するだけで全環境に対応出来るそうだから問題ないでしょう」
 世紀の天才ビリー・カタギリによるMS(ミカンスーツ)はミカンエンジンで動く超スグレモノ。
宇宙でも空でも地上でも水中でもフルに対応出来ちゃうトンデモな代物なのだ。
正直、武器は捨てたとか何とか言ってもこういったモノがあるかないかでやり方は全く違ってくる。
何しろプリベンターには世界中でもトップレベルの「MS(これはモビルスーツ)乗り」が集っているわけだし。
「時間的に見て遅くとも今日の三時ころまでにはこちらに着くと思うわ」
「よっしゃ!」
 パン、とデュオは掌を音高く叩き合わせた。
顔には気合いが満ちている。
何だかんだで方針が決まって動くとなれば、自然と活力が湧いてくるのが人というものである。
「五飛も加わるんですね、サリィさん」
「そうよ」
「一人使い物にならないからな」
 デュオが言う一人とは、アラスカ野ことジョシュア・エドワーズさんのこと。
ここに来るなり調子こいて海中に突撃したはいいが、
共に行ったグラハムのペースについていけずに体力を使い果たしリタイアしてしまったのだ。
まったくもってデュオの言う通り使い物にならんヤツであることよ。
28名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/16(土) 02:03:19 ID:???
「彼は?」
「あのバカならまだ寝てるぜ」
 バカ、それすなわちパトリック・コーラサワーさん。
昨日夕食で腹いっぱいカニを食べたコーラさんは今、現地本部(旅館の一室)で高イビキをかいている最中。
今は午前の十時過ぎなので完全なる朝寝坊なのだが、起こしてもうるさいだけなのでサリィはほったらかしにしている。
世界平和を守る隠密同心とは思えぬルーズさと突っ込むなかれ、普通の出勤とはわけが違う。
事件現地に出張ったなら出張ったなりに扱いを変えないとやってられないんだから。
まぁコーラさんは朝はむしろ早い方なので、今回に限って言えば朝寝は彼の怠慢ではある。
「もう一人のバカはあそこ」
「え?」
 サリィはデュオの指差した方を見た。
海岸の奥、岬状にちょっと出っ張った岩地がある。
「トレーニングだとか何とか言ってあそこら辺を走ってる……と思う」
「……元気ね」
「血の気が多いとかいうレベルじゃないですね」
「だからバカなんだよ」
 もう一人のバカ、はいご存じエーカーさんちのグラハム君である。
体の頑丈さならコーラサワーに一歩劣っているかもしれないが、単純な体力ならグラハムの方が断然上であろう。
沖合まで泳いでピンピンしているのだからなまじのパワーではない、さしゅがアスラ、おっと失礼さすが阿修羅。
「こっち管轄の海洋警備隊責任者のそろそろ来るわ、旅館に戻って具体的な作戦を練りましょう」
「りょーかい」
 三人は旅館へと足を向けた。
さぁ、巨大カツオノエボシ退治はいよいよスタートラインで発走前。
少年マンガ的にここでタコ次回もとい以下次回、あしからず。

 で、肝心のコーラサワーさんは。
「ムニャムニャ大佐ぁあ、もう食べれませんん……」
 朝寝で夢の中なのだった。
はよ起きろバーロー。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――



 コンバンハ。
あれ、何時の間にオリンピック始まったんであれれサヨウナラ。
29通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 08:31:06 ID:???
>>土曜日氏
GJ&乙です!
っていうか、文章なのに噛んでどうするんすかw>さしゅがアスラ
30通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 00:37:51 ID:???
ううん
31通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 00:06:17 ID:???
イラスト神降臨祈願
32通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 11:04:26 ID:???
奴との対決は持ち越しかー。続き機体おっと期待してます!
ところで3馬鹿は何しにここ来たんだ、カニ食うためだけかwww
33通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 17:19:48 ID:???
ここのほのぼのぶりを思うと二期が少し怖いな
黒田・水島だから皆がハッピーにはならんと思うが、
願わくば四年後のコーラさんたちがこのスレで無事ハチャメチャれますように‥‥
34通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 18:36:43 ID:???
>>33
わたしも願わずにはいられないなぁ、ガンダム!
…ハム風に言いたかっただけさ、吊って来る…
35通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 14:23:18 ID:???
ネ申待ち
36通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 12:14:01 ID:???
二期でコーラさんはアロウズなのか?
37通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 17:00:55 ID:???
いいえワロウズです
38通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 19:35:34 ID:???
>>37
妙に上手い事を言うなw
39通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 11:12:03 ID:???
エロースなら納得いくんだが
40通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 15:45:23 ID:???
まさかのアホウズ
41通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 10:26:53 ID:???
二期は退場劇が続きそうで怖い
42通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 13:43:14 ID:???
アロウズエッサイム
43通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 15:54:22 ID:???
HGデモカラーイナクトに対応するサイズのゴッドマンのフィギュアってないかなあ…
44通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 16:52:52 ID:???
ゴッドマンって何だっけ
レッドマンやグリーンマンみたいなやつだっけ
45通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 00:49:25 ID:???
>>41
正直、一期からの残留組は生存を期待してない
コーラさんも下手に出番が増えたら今度こそ危ない気がしてならない
46通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 07:57:00 ID:???
死なないというイメージが強い分あっさり始末されてもおかしくない
おかしくないができればきのこってほしい
47通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 13:34:35 ID:???
一期のあれもフェイントだと思わなかった。らしい最後だと
二回目はなさそうだから二期は普通に無事だといい
48通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 19:24:20 ID:???
ハムは刹那
アリーは刹那と新録音
ソーマはアレルヤ
セルゲイもアレルヤ
アンドレイも多分アレルヤ
ビリーはスメラギ
リジェネはティエリア?
ズンボリもティエリア?刹那?
ネーナは刹那
沙慈はルイスまたは刹那


コーラさん絡む相手いない…強いて言えば大佐だが大佐は敵じゃない…
49通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 20:25:55 ID:???
>>48
総合軍になったから、ちょっとだろうけど、ハムやソーマやセルゲイと絡むかも。
…あくまでもこれは予想の範疇だが。
50名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/23(土) 23:00:13 ID:???
 極東の某島国の某海辺で発生した巨大カツオノエボシ襲来事件。
何やかやでそれの解決に駆り出されたプリベンターであったが、
当初は皆目見当がつかなかったこの事件もとうとう大きな進展を見せた。
コーラサワーの何気ない発言にヒントを得たサリィ・ポォが物量による絨毯爆撃作戦に打って出たのだ。
海洋警備隊と連携を取り、周辺海域を徹底的に捜索、そしてその結果。
「ボスゥー! こちらの位置を完全に探知されましたああ!」
「ざけんじゃねーぞチキショー! まだ稼ぎ足りねーってのによおお!」
 複数の潜水艦による絨毯爆撃式捜査開始から二日、とうとう『謎の巨大カツオノエボシ』の捕捉に成功したのだった。

「くそったれめ、まさかこんなに早く感づかれるとはな!」
「ボス、どうします?」
「どうしますもクソもねーだろ、沖に向かって一直線全速力だ! 逃げきるぞ!」
 今回の騒動の主犯、アリー・アル・サーシェスは艦長卓の上のウイスキー瓶を裏拳で張り飛ばした。
哀れなウイスキー瓶は床とダイビングキスをかまし、ガチャンという音とともに割れ散った。
わずかに残っていた中身が周りの床に跳ね、濡らしていく。
「あと最低でも一か月はここで荒稼ぎするつもりだったのによォ、クソッ!」
 苛立つアリー。
当初の予定まで計画を進められなかったことに対する怒りももちろんあるが、さらにもう一つご立腹の理由が存在する。
まぁそれはまた後程説明しよう。
「ここで捕まるわけにいかねーってんだ! まだ改造費のローンを全額返してねーんだよ!」
 アリー、貧乏臭さが板についてていと悲し。
まぁ部下を率いている以上彼らの給料まで面倒みなきゃならんわけで、
プリベンターの下っ端メンバーとして好き放題やってるコーラさんとは立場が違う。
サラリーマンとはまた異なる悲哀が彼の背中にはあるのだ。
「どうだ!? 振り切れそうか?」
「ギリギリです、ボス!」
「ギリでも何でも逃げきりゃこっちの勝ちだ、フルパワーでカっとばせバースだ!」
「了解です!」
 自然保護と漁獲量安定の為に規定以上の商業的漁業が禁止されている現在、天然の魚介類の価値は常に一定で変動がない。
これにアリーが目をつけ、考えだしたのが堂々と密漁するという作戦だった。
巨大カツオノエボシ(偽装潜水艦)で海水浴客や漁船を驚かして海辺から駆逐し、
無人となった周辺の海で海産物を乱獲、それを裏のルートで売る。
実際ここまでは上手く事が運んでいたものの、さてさて悪事は続かぬものか。
いずれはバレるとアリーも思っていたが、まさかこんなに早くとは彼も予想はしていなかった。
これはアリーがマヌケというよりも、
目撃者はたくさんいるが刺された者がいないという『おかしな点』に気づいたコーラさんを褒めるべきであろう。
まぁ気づいたって言ってもコーラさんは思ったことを素直に口に出しただけだが。
51名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/23(土) 23:01:43 ID:???
「いいか、あと三十分で安全圏まで行け」
「さ、三十分ですか? キツイですよボス!」
「うるせぇ、行けったら行け!」
「は、はいぃ」
「あと三十分で『冬のドナタ』が始まっちまうんだよぉおぉ!」
 はい、これが彼がイラついているもう一つの理由である。
そいで、冬のドナタとは何か。
答は簡単、今全世界の奥さま方の間で流行っている極東某国の連続ドラマのこと。
あまりにベタな設定とあまりにベタな恋愛劇っぷりが受け、『冬ドナ旋風』を巻き起こしているのだ。
「今日はお前、チュルさんの正体がマジンにバレる回なんだぞ!」
 チュルさんとはこのドラマの主人公で、天才的なラーメン作りの腕を持っている男。
本当の名前はナニヨンというが、とある事故で記憶喪失になっており本名を含め過去のことは何も覚えていない。
そしてマジンとはそんな彼を愛する女性で、狙った獲物は逃がさないことから『魔神』と呼ばれるヒロインである。
この二人が冬のツンドラ地帯で織りなすつかず離れずの恋愛がドラマの主軸となっている。
「マジンが聞くんだよ、『あなたドナタ? まさかナニヨン? 何なのよん?』ってな!」
 冬ドナ、まったくバカバカしいが逆にこのバカバカしさがヒットの要因かもしれない。
何しろ悪さ大好きな傭兵の心すら掴んじゃうんだから。
なお、冬ドナは『春夏秋冬シリーズ』の中の一作で、他に『秋のどうするわ』『夏の氷』『春のワルいやつ』がある。
「これを見逃したら一生後悔もんなんだよぉ!」
 録画しとけ、というツッコミはさすがに部下の誰も口にしない。
多分ナマ派なんでしょうアリーは、色々と。
「後方の潜水艦、形状からして海洋警備隊のRX−伊78型とMS−伊06型です!」
「白いヤツと海猿か、フン、いっちょまえに脚の速いフネを出してきやがったとはな」
 RX−伊78型は通称『白いヤツ』といい、その呼び名の通り船体が真白に塗られている。
最新鋭技術が投入されており、速力をはじめ全ての機能が従来のものより数段優れている海洋警備隊の主力潜水艦である。
MS−伊06型は通称『海猿』、その格好がどことなくゴリラを連想させるゴツさなのでそう呼ばれている。
RX−伊78型の一代前のトップ艦で、新鋭の伊78型が配備された今でもその脚の速さを買われて使われ続けている。
ちなみにこのもう一つ前の主力艦はMS−伊05型で、こちらは『猿』、もしくは『旧猿』が通り名になっている。
『海猿』が登場した時、よく比較されて「猿とは違うのだよ猿とは!」と言われたりしていた。
海猿も旧猿も緑がベースカラーだが、赤く塗ったからと言って三倍速く動けるわけではないのであしからず。
「海猿は問題ねぇが……白いヤツはいくついる?」
「二隻です!」
「なら回り込まれない限り大丈夫だな?」
「最高速力なら僅かにこっちが上です!」
「よし! 深度に気をつけて全力で突破だ!」
「おっす!」
「へっ! 俺を捕まえたけりゃあと十隻は用意するこったな!」
 逃げきれる確信を得て、アリー思わず悪い笑いを漏らす。
が、これは彼にしては早すぎる勝利宣言だった。
『冬ドナ』見たさにやや思考が鈍っていたのかもしれない。
後ろに気を取られるあまり、前方に対する注意が甘くなっていたことに彼は気づかなかった。
そう、『白いヤツ』も『海猿』もただ追いかけているだけではなかったのだ、彼の乗る巨大カツオノエボシ潜水艦を。
追いかけているのではなく、追いこんでいたのだ、ある方向へと。
そしてその先には……。
52名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/23(土) 23:03:15 ID:???
「デュオ! カトル! 五飛! 準備はいい?」
「いつでもオッケーだぜ」
「問題ありません」
「やっと出番だな」
 ガンダムパイロットが海洋警備隊巡視艇の上で出撃を今や遅しと待ち構えていた。
水中仕様になったMS(ミカンスーツ)に乗って。
「凄いスピードでこちらに向かってきているわ、手筈通りに進めるわよ!」
 巨大カツオノエボシが近づいてきたら、その進行方向に対して巡視船が動き、海中用のネット弾を海底方面に撃ち込む。
それにかかれば一発捕獲、かからずとも巨大カツオノエボシが速度を落としたり舵を変えたりしている間にMS(ミカンスーツ)が直接接近して押さえる。
それでも逃げたとしても、後方から追い込んでいる海洋警備隊潜水艦部隊が逃げ場のないように周辺海域を確保する。
またまたさらに突破されても、巡視艇とMS(ミカンスーツ)が先へ先へと回り込む。
これの繰り返しで確実に巨大カツオノエボシを捕える、というのがサリィの立てた作戦だった。
「海洋警備隊の潜水艦のスピードに負けない速さ、この時点でもう相手は“イキモノ”じゃないわ」
「容赦しなくていいってことだな」
 パシン、とデュオは手を打ち合わせた。
活劇が近づいているのだ、自然と気持ちも高まってくるというものだ。
「ところでサリィさん」
「なあに、カトル?」
「あの二人、本当にいいんですか?」
 カトルのいうあの二人とは誰か。
説明すんのもバカらしいが、はい皆さんご存じのあの二人のことである。
「いいのよ」
「はあ……」
「嘘も方便よ」
 今回の作戦、我らがパトリック・コーラサワーとグラハム・エーカーの両名が加わっていない。
いや、正確に言うと加わっているが加わっていない。
それはつまり。
53名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/23(土) 23:05:37 ID:???
「はーっはっはっは! さぁ来い巨大カツレツエボリューション! このスペシャル様がぎったんぎったんにしてやらぁ!」
「天上天下色即是空、グラハム・エーカーが毘沙門天の如き苛烈さで仕留めてやろう!」
 『空中仕様』のMS(ミカンスーツ)に乗って、巡視艇の格納庫で二人は待機していた。
サリィは作戦について二人にこう説明した。
もしかしたら巨大クラゲは空を飛ぶかもしれない、そうなったら切り札の貴方達の出番よ、と。
「空でクラゲ退治か、データ取ったら今度模擬戦プログラムに追加しとこう」
「まずは上段から斬りつけるのがいいか、それとも牽制のために左右に回り込むか、ううむ」
 サリィ、身内の邪魔者排除に大嘘コキコキ。
普通に考えたら相手が本物のクラゲであってもそうでなくても、トビウオじゃないんだから海から空に飛翔するわけない。
そして切り札という言葉に騙されて、両人とも巨大カツオノエボシが海から飛び出てくることを全然疑ってはいないです。
ここまでストレートにバカだともの凄く気持ちがいいが、さすがにもうちょっと疑問に思えよなとデュオでなくとも突っ込みたくなりますな。
ほんとにバカって格好いいや。

「あと十五分で冬ドナが始まっちまう! 急げ!」
「あと十五分足らずで接触よ! 各自出撃準備!」
「来やがれ巨大カッパイボジ! 模擬戦二千回負けなし! スペシャルの! パトリック・コーラサワーが待ってるぜぇ!」
 巨大カツオノエボシ騒動は、ついに決着の時を迎えるのであった。
それぞれの思惑をぐっちょんぐっちょんに絡めて。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――




 コンバンハ。
次回について一言、「そ、空を飛んだ―!?」でサヨウナラ。
54通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 23:58:44 ID:???
ちょ、土曜日氏。先が気になるっ!GJ!
なんてイキイキしてるんだろう、みんな…w
55通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 00:00:34 ID:???
グラハムがすっかりサムラーイになってしまってwwwww
56通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 17:31:26 ID:???
GJ!次が楽しみだwww
なんかアリー達がドロンボー一味みたいで憎めないです!
57通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 18:15:07 ID:???
最近模倣氏バージョンのグラハムが夢に出てきた
俺は疲れてるのかと思った
58通常の名無しさんの3倍:2008/08/26(火) 15:45:55 ID:???
模倣氏の破壊力は異常
59通常の名無しさんの3倍:2008/08/27(水) 16:58:15 ID:???
今までで一番腹筋崩壊したエピは何だ?
俺は模倣氏の変態仮面と土曜日の人のロケットマン
60通常の名無しさんの3倍:2008/08/27(水) 17:10:36 ID:???
ロケットマンは今思い出しても吹くwww
あの文字の 放 れ  っ     ぷ        り              が
61通常の名無しさんの3倍:2008/08/27(水) 19:47:34 ID:???
ロケットマンは俺も笑い死にかけた
腹筋崩壊とは違うけど模倣氏のStarDustネタはなんか好き
62通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 00:31:24 ID:???
ところで二期が始まったらここも二期バージョンになるのかね
63通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 00:37:27 ID:???
1 現状維持
2 Wキャラは現状維持、00キャラは2期設定
3 00キャラは2期設定、Wキャラもそれに合わせて設定年齢に加算
64通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 03:04:48 ID:???
問題は4年後のコーラさんの性格が変わっているかどうかだ(まあほぼ100%変わっていないだろうが)

外見は全く変わっていなかったな
65通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 15:43:53 ID:???
いつまでも若々しいコーラさんか
66通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 17:09:55 ID:???
知ってるか?
コーラさんは実は周りから常に若さを吸い取って自分の物にしてるんだぜ。
現在プリベンターで少年たちに囲まれたコーラさんはそりゃもうピッチピチに…




トロワとか五飛とか年齢の割りに老成してるのはそういうことだと思うんだ。
67通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 17:17:04 ID:???
なんか創作板ができたんだって?
68通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 20:28:59 ID:???
>>66
そんなわけないと解ってはいるが、一瞬納得しかけたw
69通常の名無しさんの3倍:2008/08/29(金) 11:13:24 ID:???
外見はとにかく若くてハンサムだからな
中身は…
70通常の名無しさんの3倍:2008/08/29(金) 16:59:02 ID:???
水曜の人と不定期の人は元気かな
71通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 11:10:09 ID:???
コーラサワーやか
72通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 11:20:16 ID:???
くっそ、こんな下らんギャグで噴出すとは
73通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 17:03:12 ID:???
もっと職人降臨キボンヌ
74通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 18:26:57 ID:???
>>73
自分で書いてみるってのも……ありなんだぜ?
75名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/31(日) 00:03:03 ID:???
「全く信じられないぜ、潜水艦が空を飛ぶなんてな」
               ―――海洋警備隊・巡視船『レッド・ズゴック』航海士A

「水しぶきの向こう側に太陽が見えた。一瞬美しいと思ってしまった自分が許せない」
               ―――海洋警備隊・巡視船『ざんじまる』航海士B

「ワオ! 気づいたら目の前から追っていた潜水艦が消えたんだ! 思わず叫んじまったぜ!」
               ―――海洋警備隊・潜水艦『G−3』船長C

「Nice Boat」
               ―――海洋警備隊・潜水艦『ファイアクラッカー』機関士D

「BoatじゃなくてSubmarineだろボケ」
               ―――海洋警備隊・潜水艦『ファイアクラッカー』機関士E

「ちょwwwww敵潜水艦テラチートwwwwwwwwアリエナスwwwwwww」
               ―――海洋警備隊・潜水艦『くくるすうどん』操舵士F

「うそ……だろ……?」
               ―――海洋警備隊・潜水艦『くくるすうどん』

「バカな、と思ったね。いや正確には……バカだな、だな」
               ―――プリベンター・某その1

「呆れて何を言えばいいのかわからないわ」
               ―――プリベンター・某その2

「イィィィィィィィィィィィヤッフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウ!」
               ―――プリベンター・某その3


      ◆     ◆


 極東の某島国の某海辺で発生した巨大カツオノエボシ騒動。
駆り出されたプリベンターも事件解決の糸口を見つけることが出来ず、捜査は難航するかに見えた。
が、プリベンターの一員であるパトリック・コーラサワーの何気ない一言が事態を打開した。
コーラサワー曰く、「巨大カツオノエボシを見た者はいても刺された者はいない」 と。
盲点と言うにはあまりに当たり前過ぎるこの事実を前に、プリベンターの現場指揮官であるサリィ・ポォは決断した。
海洋警備隊と共同で周辺海域を絨毯爆撃式に捜索、発見次第物量で追いこむやり方に打って出たのだ。
所謂『群狼戦術』、それの孫の孫とでも言うべき作戦だが、彼女は正しく報われた。
そう、僅か二日というスピードで見事『対象』を補足することに成功したのであった。
べけべんべん。
76名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/31(日) 00:05:49 ID:???
「ぬ、ああああぎっちょん! 冬ドナが始まっちまうううう!」
 偽装潜水艦『カツオノエボシ一号』(仮称)の中で、
靴下オヤジことアリー・アル・サーシェスは自身のボサボサの頭を掻き毟っていた。
冬ドナが何であるかは前回説明してしまったのでここで行数稼げない、じゃなくて説明したので今回は割愛する。
まぁ手短に言うと現在世界中で奥様方の心を捕えている恋愛ドラマである。
アリーは実はこのドラマの大ファンで、毎回欠かさずチェックしているというわけだ。
ホントに悪人なのかね、この人。
「ボスゥゥ、し、進路が次々塞がれていきます!」
「ワイヤーネットなんぞ無理矢理突き破れ!」
「む、無理っす! 特殊鋼で編まれたネットですよ!? 全力で突っ込んだらタダじゃすみません!」
「バカタレェ! やれると思ったらやれる! 諦めたらそこで終了だろーが!」
 どこのバスケットボール監督だ。
ホントーに悪人なのか、コイツは。

 さて、そんなアリーとその愉快な部下たちを追いかけ回すのは我らがプリベンターである。
現場リーダーのサリィと現在海中でカツオノエボシを小突きまわしている三人は、ほぼ勝利を確信していた。
若干手間取っているとは言え、確実に標的を追い詰めていっている。
MS(ミカンスーツね)による直接捕獲が出来なくとも、
いずれ連携している海洋警備隊の巡視艇と潜水艦とで完全に袋小路(海の中で変な表現ではあるが)に追い込めるはずだった。
「五飛! どうだ!?」
「うむ、スクリューを狙おうと思ったが、角度が合わず上手くいかなかった」
「デュオ、五飛! 一度上がって来いとサリィさんから通信です」
「よっしゃ、結構イジメてやったからな、それなりにダメージを与えたはずだぜ」
「カトル、海洋警備隊の潜水艦はちゃんと先回りをしているか?」
「ええ、僕たちが時間稼ぎをしている間に」
「時間稼ぎやってるわけじゃないんだけどな。まぁ次で決着をつけてやるさ!」
 MS(ミカンスーツ。そろそろこのカッコ外したい)はリーオーのだいたい半分位の『強さ』である。
パワーアやスピードの他、全てのアビリティがオール50となっている。
開発者のビリー・カタギリ曰く、ミカンエンジンはまだまだ発展途上とのことなので、
MS(ミカンスーツでーす)はいずれより強力なモノに生まれ変わるかもしれない。
まぁプリベンターの立場もあるので、あんまり『破壊兵器的』な強さになってもマズイだろうが。
「こりゃあいつらの出番は無いかな?」
「今頃、コクピットの中で怒ってるかもしれませんね」
「ふん、それでいい。今回ばかりは人間核弾頭を使う場面もないだろうからな」
 巨大カツオノエボシ、結構ここまで健闘していた。
アーム(魚や貝を取るための物)を振りまわしたりタコスミ弾(水中煙幕)をばらまいたりして抵抗して、
MS(ミカンスーツ)を振りはらい、ワイヤーネットも何とかくぐり抜けている。
だが三人が乗っているのがもしそれぞれのガンダムであったなら、
間違いなく今頃は海のモズク、じゃねえや藻屑になっていたであろう。
「ぬおおおお、また取り逃がしたのか? 何やってんだあの三人はよお!」
 で、カトルに指摘された通り、パトリック・コーラサワーはMS(ミカンスーツ)のコクピット内でぎゃあぎゃあ吠えていた。
モニターを通じて外の状況が彼の目と耳に入ってくるのだが、
ジブンスキーなコーラさんにとってはそりゃもうストレスが溜まるわけで。
77名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/31(日) 00:11:48 ID:???
「俺ならシュパーッとズバーッとゲルググーッと崖の上のポニョーッと倒してるぜ!」
 ストレス溜まり過ぎてどうやら少し思考回路がおかしくなっている様子。
なお、隣で控えているグラハムはさっきから完全沈黙中である。
どうやら頭の中でイメージバトルしているようで、こちらはこちらで出撃機会があることを全く疑っていないらしい。
バカってやっぱり素敵だね。
「もういい! 空中仕様でも関係ねえ! 今すぐ出る出る出てやる!」
 コーラサワーとグラハムが乗っているMS(ミカンスーツ)はデュオたちのとは違って羽つき、つまり空中仕様になっている。
もし敵が海から飛び出したら貴方たちがトドメをさしてね、とサリィがそうしちゃったのだ。
ぶっちゃけ大ウソ、二人に邪魔されたくないからそう言ったわけだが、
何だか「宝くじの一等が当たったら結婚しようね!」みたいな無茶言い詐欺にもちょっと似ている。
まぁ現場の指揮官としてはやむを得ない、つーか当然の判断ではあった。
コーラサワーとグラハムを使って事件を解決出来ないこともないし、
二人のバカ力(バカパワーと読む。腕力的な意味ではない)が希に有効なのも確かっちゃ確かではあるものの、
二人を使うとたいてい碌でもないオマケがついてくるのだから。
犯人より二人による被害額が大きいとか、プリベンターの評判を下げるとか。
「おいデコねーちゃん! 聞こえてるなら今すぐハッチを開け! 俺を出せー!」
 年下に向かってねーちゃん呼ばわりもないが、
いい加減コーラさんにはそれぞれに名前を呼んでもらいたい。
今のところ張五飛以外は彼が勝手につけたあだ名で呼んでるので。
「俺は! エースで! スペシャルで! 模擬戦で! 二千回なんだよぉぉー!」
 ああうるさい。
スピーカーの壊れた選挙カーみたいにうるさい。
無論、サリィはハナッからコーラサワーを出撃させるつもりはゼロシステム。
幸いにもコーラサワーは腹がたったからと言って暴力を振るう人間ではないので、
事件が解決したらデュオ辺りに愚痴の相手をさせときゃいいと彼女は思っている。
「聞こえてるか、デコねーちゃーん!」
「……聞こえてるわよ」
 コーラサワーからの音声は繋いであるが、サリィからコーラサワーへの音声はカットしてある。
本当ならコーラサワーからの音声もカットしたいのだが、
そうすると様子がわかりにくくなってしまうので仕方なしに繋いであるのだ。
「出せコラー! バーロー!」
「音量絞っておいて正解だったわね、ふぅ」
 コーラサワーの怒鳴り声を聞きつつ、サリィはデュオ、カトル、五飛の三人に指示を出した。
簡易チェックがすんだらすぐに出撃するように、と。
鬼ごっこは終幕手前、あと少しで巨大カツオノエボシを捕えて正体を暴くことが出来る。
もう海の中に逃げ場はない、後は本当に空を飛ばない限り向こうに脱出の手立てはない。
そう、空を飛ばなければ。


「あ、あ、ああああああっ! ふ、冬ドナの放送時間が始まっちまったあああ!」
 巨大カツオノエボシ一号(仮称)の艦長卓に、アリー・アル・サーシェスは額をガンガンと打ちつけた。
海洋警備隊の巡視艇と潜水艦、そしてプリベンターのMS(ミカンスーツ)から必死に逃げているうちに時が過ぎ、
初回からナマで見続けてきた『冬のドナタ』、その放送にとうとう間に合わなかったのだ。
78名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/31(日) 00:13:52 ID:???
「ボ、ボス! も、もう無理です! 進路がありません!」
「……下は、海底方面はどうなんだ」
「ここいらの海底は地形がなだらかではないので、海底スレスレを全力潜航は出来ません!」
「……ならよ」
「え?」
「なら、上だ」
「ええ?」
 その場にいたアリーの部下は全員息を飲んだ。
ボスの目が完全に据わっていたからだ。
このような表情になる時はいったいどのような精神状態であるか、彼らはもちろん熟知していた。
「ボ、ボスが」
「キレた……!」
 そう、つまりはプッツン。
「上へ行け、浮上だ」
「そ、それはもしかして」
「やめて下さいボス! あれは不完全です、船が持ちません!」
「使ったが最後、バラバラになるかもしれないんですよ!」
「うるせえー!」
 部下たちの制止を怒声でふっ飛ばすと、アリーは艦長卓の隅にある一つのボタンへと手を伸ばした。
プラスチック製の防護カバーがかけられているそのボタンは赤色で、
見るからに「これ、触っちゃなんねえだ」といった雰囲気のものである。
「ぼ、ボスウゥゥゥウ!」
「やかましい! こうなったらせめて、放送時間中に突破してやるんだよぉお!」
 アリーは右の拳を握りしめた。
そして、思いっきりそれをカバーの上から赤いボタンに叩きつけた―――


「さぁ、行くわよみんな。これでケリをつけましょ」
 海の上、サリィ・ポォは三人の少年に出撃を命じた。
勝利の二文字はもう手の届くところにあった。
包囲は万全、最早完全に巨大偽クラゲに逃げ道は無い。
「サリィさん!?」
「どうしたの、カトル!」
「探知反応に異常あり! 下からカツオノエボシが……何か、凄い勢いで浮上してきてますよ!」
「何ですって!?」
 敵の退路は絶った。
絶ったはずだった。
「このままじゃ、海面を突っ切る!」
 嘘から出た真か、彼女は見ることになる。
空を飛ぶ巨大カツオノエボシを。
潜水艦を。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心のエボシは続く―――


 コンバンハ。
終わらなかったまた次回サヨウナラ。
79名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/08/31(日) 00:16:05 ID:???
>>75の訂正

>「うそ……だろ……?」
>               ―――海洋警備隊・潜水艦『くくるすうどん』

これを

「うそ……だろ……?」
               ―――海洋警備隊・潜水艦『くくるすうどん』通信士G
80通常の名無しさんの3倍:2008/08/31(日) 00:16:18 ID:???
きたあああああwwwwwwwwwww
nice boatに吹いた
が、コーラさんその元ネタの主人公みたいになっちゃだめだぞ。
81通常の名無しさんの3倍:2008/08/31(日) 09:31:22 ID:???
>>土曜日氏
GJです!
節々にあるシャレに不覚にも吹いたw
82通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 01:08:34 ID:???
空飛ぶ潜水艦www
アニメ版武装錬金を思い出したwwwww
83模倣の人:2008/09/01(月) 01:20:01 ID:???
「おい、なんだあれは」
「俺に訊かれても困る」
 五飛がジョシュアを捕まえ、小声で問う。二人の視線の先には、仮面を被った金髪の男。
 言わずもがなあの男、背中越しに乙女座センチメンタルことグラハム・エーカー。
 であるが、今日の彼はそれだけに留まらなかった。
 酷く鮮やかな色彩の陣羽織に、腰には一振りの刀。アメリカ人とは思えぬというか、勘違いした外国人というか、
とにかくトンチキというより他ない出で立ちで構えるエセ侍もといハムライの姿があるのだった。
「隊長のあの格好はなんなんだ。JAPANカブレ? SAMURAIハラキーリ?」
「違う。あれは単に変質者というんだ」
 日系人のヒイロがすぐさま否定した。あんな奇妙な格好の侍など歴史上のどんな文献を漁ろうとも存在しないのである。
 無言でありながら妙な威圧感を漂わせるグラハムを、プリベンターの仲間たちは遠巻きに眺めるばかり。
 そんな折、来訪者を告げる呼び鈴が鳴り響いた。
「ちょりーっす、トリニティ運送っす」
「お届け物でぇーっす」
 青い髪のちゃらちゃらした雰囲気の青年と、無駄にハイテンションの赤毛の少女が大きな箱を台車に載せて玄関に立っていた。
「なあ、ここがプリベンター本部でいいんだろ?」
「いかにもそのとおりだが、何か」
 社会人とも思えぬ青髪の青年の口振りに眉を顰めつつ五飛が応対に出ると、赤毛の少女が横から口を添える。
「あのねあのね、送り先がここだったからとりあえず持ってきたんだけど、荷主が未記入で不明なのよねー」
「なんだと?」
「こんな荷物受け取った記憶も記録もないんだけどぉ、いつの間にかコンテナの中に紛れてたの」
 五飛は改めて眼前の箱を観察した。約一メートル四方の、身を屈めれば人ひとりは余裕で納まりそうな大きな段ボール。
 どこからどう見ても胡散臭いことこの上ない。
「んで、どうするよ。受け取んの、受け取んねえの?」
「少し待ってもらおう。上の判断を仰いで……」
「待ちたまへ!」
 青髪と五飛の会話に変態仮面ハムライ・エーカーが割り込んだ。腰溜めに構え、刀の柄に手をやる。
「おい、何を」
「キィエエエエエエエエエエイ!」
 甲高い奇声を発しながら目にも止まらぬ早業で抜刀し、眼前の段ボール箱を縦横無尽に切り裂いた。
 ただしバラバラに切り捨てたのは外箱のみ。内部には一切の傷をつけずにいるのが、ハムライの腕が卓越していることを証明している。
 が、今回ばかりは中身を切り伏せなかったことが裏目に出た。
 箱の中に入っていたのは一人の青年だった。中身が人であろうことは想像の範疇だったが、そこからの行動はろくでもないことだった。
「おっと、動いてはいかんよ。私のアルヴァアロン・プチが火を吹くぞ」
 見るからに成金趣味な金メッキの拳銃を構え、その男は不適な笑みを浮かべた。
 ……本来なら、ここで少なくとも一瞬は場が硬直するはずだった。
 プリベンターに名を連ねる彼らは揃って歴戦の勇士、たかが銃を向けられたところで怯みはしないが、
迂闊に動けば事態はどう転ぶかわからない。下手をすれば運送屋の二人が人質に取られる可能性もある。
 金ぴか銃を構えたその不審者をどう捕らえるか、それを判断するための間がわずかながらも必要なはずだったのだ。
 が、そうそう上手く事が運ばないのが世の常である。
 ある意味運が悪すぎるほどに丁度良いタイミングで、偶然ながらもその場に介入して来た者たちがいたのだ。
84模倣の人:2008/09/01(月) 01:21:20 ID:???
「ちわー、マイスター運送で……」
 体格のいい生真面目そうな男と、ひょうきんな表情を浮かべた男。
 ラッセ・アイオンとリヒテンダール・ツエーリ。プリベンター馴染みの配送業者、マイスター運送の配送係であった。
 ラッセは入り口を潜るなり視界に飛び込んだ光景を見て瞠目した。そこからの彼の思考回路はこうなる。
 銃を構える不審者、銃を向けられ動けない少年たち → 大人が子供を虐げている → 強者と弱者 → 弱者を守るのが俺の役目。
 成金男を排除すべき敵と認識したラッセは、一呼吸もおかずに距離を詰め、そして。
「悪を倒せと人が呼ぶ。寒い国の力を借りて、いま必殺の!  ス ー パ ー ウ リ ア ッ 上 ! 」
 鍛え抜かれた上腕二等筋を相手の喉下に全力で叩きこんだ。
「ぬうっ、あの技は!」
「知っているのかリヒティ!?」
「うむ、あれが世に聞く『ザンギュラのスーパーウリアッ上』! 一見ただのラリアットのようだが、前後の力の流れだけでなく
上昇方向にも力を加えることで威力を倍増させるという究極奥義である!」
「ざ、『ザンギュラ』じゃとー!?」
「デュオ、リヒティ。二人ともキャラが変わっているぞ」
 トロワの指摘で我に帰った二人は、気恥ずかしそうに頬を掻いた。

 で。
「貴様は一体何が目的だったんだ」
 後ろ手に拘束された成金男を見下ろして五飛が問う。この男には見覚えがあった。自分の記憶に間違いがなければ、確かこいつは――
「ふっ、君たちを試したのだよ」
「何だと?」
「詳しくはわたくしがご説明致しますわ!」
 不意にどこかから、若い女の声が響いた。だがそれらしい人影は周囲にない。
 すると、デュオがある一点を凝視して、リヒティに訊ねかけた。
「……なあ、そこにある箱はなんだ?」
 彼が示すのは、ラッセとリヒティが台車に乗せて運んできた、約一メートル四方の段ボール箱。
 サイズは成金男が入っていたのとほぼ変わらず。その箱がガタガタと揺れている。
「いやー、送り先は間違いなくここなんだけど、荷主不明だから運ぶべきか否かで迷ってたんすよ」
「こんな荷物は受け取った記憶も記録もないんだが、またあんたらの悪戯の可能性もあるかと思ってとりあえず持ってきた」
「くだらん、そんな悪戯などするわけが……」
「実際しただろうあんた。前科があるのを忘れたか」
「……ああ、本気で忘れていた」
 前科というのは、コーラサワーを段ボール箱に詰めて適当に放流した過去のことである。
 当時散々振り回されたラッセは未だにそのことを根に持っていた。
 ともあれ、今はこの箱を開けなければ話が進まない。受領書に押印してから再びハムライに段ボール箱を切り裂かせると、
中から現れたのは中華服の青年とチャイナドレスを身に纏った可憐な少女であった。
「ご無沙汰ね張五飛」
「王留美?」
 プリベンター第三のスポンサーとして名を上げた資産家の令嬢、王留美とその付き人の紅龍である。
 そして後ろ手に縛られている男の名はアレハンドロ・コーナー。世界政府においても相当の発言力を持つ有力者の一人だ。
 そんな大層な連中が何故奇妙な登場の仕方をするのかといえば。
「あら、だって箱から出てきたら皆さん驚いてくれるかと思って」
「驚く以前に呆れる」
「面白かったでしょ?」
「いや全く」
「もう、相変わらず付き合い悪いのね。まあ構いませんわ、そんな堅いところもあなたの魅力なのでしょうし」
 留美は悪戯っぽく微笑んだ。並みの男ならばその笑顔だけでとろけてしまいそうな魅力的な微笑みだったが、何分回りにいるのは
一筋縄ではいかない連中ばかりの上、段ボールの中からという非常にシュールなシチュエーションが彼女の武器を完全に中和させていた。
85模倣の人:2008/09/01(月) 01:22:58 ID:???
 軽く咳払いをして、話を本筋へと戻す。
「で、お前たちは一体何が目的でここへ来た」
「あなた方を試しに」
「なんだと?」
「あなた方が本当に世界を変革させるに相応しい力を持っているのか否か、それを確かめに参りましたの。
結果次第でプリベンターへの資金援助を継続するか取りやめるか決めさせて頂こうかと」
 涼しい顔で説明する王留美。だが、そこへ恐る恐るカトルが口を差し挟んだ。
「あのー、勘違いされているようなんで言わせて頂きますけど」
「何かしら。手短に頼みますわカトル・ラバーバ・ウィナー」
「僕たち、世界の変革なんて考えてませんから。むしろ今の平和を維持するための組織ですからねプリベンターは」
「……」
「このタイミングで変革なんて唱えたらそれこそクーデターになりかねませんし」
「……」
 留美はまず紅龍と顔を見合わせ、次いでアレハンドロと視線を交し合った。
 ふぅ、とひとまず溜息をつき。
「それでは御機嫌よう」
「いずれまた会おう、プリベンター諸君!」
 留美とアレハンドロは紅龍に両脇で抱えられ、捨て台詞を残してそそくさと建物から飛び出して行ったのだった。
 嵐が過ぎ去った本部では、プリベンター隊員も二つの運送屋もただただ唖然と立ち尽くすばかり。
「……人に手間かけさせるだけかけさせてさ、さっさと逃げちゃうなんて。なんだったのよあれ」
 赤毛が不満そうに唇を尖らせた。
「まあ、いいだろう。仕事に戻るぞ」
 五飛が手を上げると、立ち尽くしていた連中も我に帰ってそれぞれの持ち場に戻っていく。
「ああもう、室内で篝火焚くなよハム公!」
「ところで五飛、コーラサワーさんは?」
「俺に訊くな。ジョシュア、お前は何か聞いているか」
「俺に訊かれても困る。けど大方仕事サボって女といちゃついてんじゃ……」
 そのとき急に、表から甲高いタイヤのスリップ音と鈍い衝突音が窓を揺るがせた。
 何事かと全員が立ち上がり窓辺に駆け寄る。外に目をやれば、
「アッー!? 急に飛び出してくんなよあんたら、危ねえだろうが!」
 新橋色のスポーツカーから降りて文句を口にするコーラサワーと、車体の前方で地面に伏す王留美ら三人の姿があった。
 様子から見て、本部を飛び出して行った三人がタイミングよく戻ってきたコーラサワーの車に撥ね飛ばされたのだろう。
「……とりあえず、オチがついたってことでいいんですかね」
「おいおい、そんなことより放っといていいのかよ?」
「死なれちゃ困るから救急車の手配はしときましょ。けど後は知らないわ、もう勝手にして」
 疲れたように額を押さえるサリィの言葉に、仲間たちは頷いて、何事もなかったかのように日常に戻っていった。
 触らぬ神に祟りなし、である。



イレブンソウル第二部開始が一年後って長いよ! 待ちきれないよ! と独り言。
ご無沙汰してました皆様ご機嫌麗しゅう。某所でレトロゲーム実況プレイ動画見てたらすっかりン週間経ってました申し訳ない。
やっぱり千年紀の終りには最高でry
二期のコーラさんの情報が全く降りてこないのでフラストレーション溜まりまくりのモチベーションだだ下がりの日々。
早いところ燃料の投下が欲しいですね。それではまた。
86通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 01:36:55 ID:???
>>模倣氏
GJです!
カトルのもっともな意見を聞いて去っていった留美たち…本当に何がしたかったのw
87通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 02:10:51 ID:???
模倣神キタ━━━━━━━!!!
GJ!

二期についてはこれからでしょうな、情報が落ちてくるのは
二期コーラやハムをどう活かしたSSを投下してくださるか今から楽しみです
88通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 02:17:13 ID:???
土曜職人さん>>ついに秘密のポチッとなボタン押したぁぁぁすごく続き楽しみです。
模倣の人>>どんな文献漁ってもハムライみたいなヤツはいない、たんなる変質者って…一般的な意見に腹筋壊れたwwwww変態だろうと付いていくので暴走させてください。
89通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 11:59:14 ID:???
これでハムが二期ハムになったか!
90通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 16:55:14 ID:???
土曜日氏も模倣氏も相変わらず切れがすごい。
よくネタが続くなと感心する今日この頃。
自分にとっては、最初に五飛とサリィがコーラとであったときのシーンと
コーラとモラリアの園児たちの騒動のシーンでひっくり返りましたW。

91通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 17:06:56 ID:???
グラハムは二期のビジュアルがわかる(例のお面陣羽織)けど、
コーラさんはまだ一期ラストの連邦軍の制服姿だけなんだよな
さて、どう変わっているかまたは変わっていないか楽しみだ
92通常の名無しさんの3倍:2008/09/02(火) 17:22:03 ID:???
模倣氏のグラハムが強烈すぎて二期の彼を平常な心で見ることができるか不安なんだぜw
93通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 09:30:57 ID:???
コーラ困った
94通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 09:33:23 ID:???
>>93
【審議中】
      _,,..,,,,_   _,,..,,,,_
   _,,..,,,_/ ・ω・ヽ/・ω・ ヽ,..,,,,_
  ./ ・ω_,,..,,,,_  l _,,..,,,,_/ω・ ヽ
 |   /   ・ヽ /・   ヽ    l
  `'ー--l      ll      l---‐´
     `'ー---‐´`'ー---‐´


95通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 10:05:45 ID:???
スタコーラサッサ
96通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 12:07:24 ID:???
まだか
97通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 16:57:28 ID:kf7hzNDf
待つんだ
98通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 16:58:26 ID:???
ほあっ、さげ忘れた・・・!
お詫びにタクラマカンでさまよってくる
99通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 19:35:29 ID:???
>>94
かわいいwwwwwwwwwwwww
100通常の名無しさんの3倍:2008/09/06(土) 07:10:57 ID:???
オイこそが100ヘトー
101通常の名無しさんの3倍:2008/09/06(土) 17:25:22 ID:???
ここも阿修羅さんは二期バージョンに無事進化?できたみたいだが、
さてコーラさんの二期情報はいつ頃くるかねえ・・・
102名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/06(土) 22:28:36 ID:???
「おほ、来たぁあぁああぁ!」
 アラームが鳴り響くコクピットにて、コーラサワーは喜色満面で吠えた。
今、彼の真正面のモニターには映っている。
海面より飛び出した、巨大カツオノエボシが―――

 極東某国の某海辺を騒がせた巨大クラゲ出現事件はついに佳境を迎えていた。
事の経緯は省略させてもらうが(何か毎回これ言ってるな)、
とにもかくにも最終局面に突入という次第である。
「来たか! 世間を騒がす極悪クラゲ! このグラハム・エーカーがっ!」
 ガション、とグラハムの乗るMS(ミカンスーツ)が半歩前に身を乗り出した。
そして。
「そっ首討ち落としてくれよう! はあっ!」
 ガジャラゴン、という派手な音とともに、
コーラサワーとグラハムのMS(ミカンスーツ)の目の前に青い海原と空が現れた。
グラハムが気合い一閃、電磁警棒でハンガーのシャッターを×の字に斬り裂いたのだ。
刃の無い電磁警棒でどうやってやったんだ、というツッコミはもうこの際まったくの無意味であろう。
グラハム・エーカーに常識の二文字は通用しない。
逆に非常識の三文字が大手を振って指先の毛細血管に至るまで流れている男である。
「今の私は一休禅師すら凌駕する存在だああっ!」
 それ何て吉四六さんですか隊長。
新衛門さんも多分金閣寺の陰で泣いてますよ。
「あっ! 待てナルハム野郎! 一番槍は俺だぞこらあ!」
 カタパルト無しで空に舞い上がるMS(ミカンスーツだってヴぁ)・グラハム機。
その勢いたるや火中に放り込まれた栗の如き爆ぜ具合である。
さすがは世間の無理を己の道理で押し通すお方だこと。
まさしく歩くゼノンのパラドックス。
しかし、一番槍という言葉を使う辺りなかなかコーラさんも古風なもんであるな。
「巨大バカクラゲを倒すのは俺だああああ!」
 グラハムに次いでコーラさんも自身のMS(ミカンスーツ)を大空に飛翔させる。
グラハムの機体とほぼ同じくらいの勢いで、やはりバカ具合はいい感じにタメなんであろう。
例えていうならマラドーナとペレのツートップ、
もしくはミハエル・シューマッハとアイルトン・セナのフロントロー、
はたまたゴジラとキングコングの間に熱海城ってなもんかいや違うか。

「はーっはっはっは! 簡単に捕まるアリー様じゃねえよ!」
 さて、肝心の巨大カツオノエボシである。
『冬ドナ』の放送時間に間に合わなかった怒りにかられ、
とうとうアリー・アル・サーシェスは禁断の赤ボタンを全国二千万人の女子高生にポチッとな。
かくて偽装潜水艦カツオノエボシ一号は暗き海の底より緊急浮上、
大きな水柱を立てて宙に跳び上がり、サリィ・ポォがこいた嘘がホントになってしまった。
嘘をつく時は計画的にはいはいアコムアコム。
103名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/06(土) 22:32:48 ID:???
「オールチェック! とっととしろ!」
「か……各部、以上なし!」
「ほら見ろ、成せば成るだろーが! ナセルはアラブの大統領!」
 アリー古い。
お前いくつだよまったく。
「偽装カバーのロック解除! ドーム部分解放! バルーンにエアー注入開始!」
「機関室! 三十秒で姿勢を整えろ! スクリュー及び後部コンテナ破棄! サブエンジン点火準備も急げや!」
 きびきびとした部下の報告、そしてアリーの指示。
やはりこの辺りは追い詰められつつも、場慣れした者の強みであろうか。
「ボ、ボス!」
「何だ! 戦闘機かヘリでも来やがったか?」
「い……いいえ、こ、これはさっきのプリベンターの!?」
「何だとぅ!?」
 アリーは驚愕に瞳を開いて、モニターを見た。
そこには、こちらに一直線に飛んでくる背中に鋼の翼を背負った二機のMS(ミカンスーツ)が映し出されている。
「ほうほほう、空に飛び出ることまで見越してやがったとは、やるじゃねーかあプリベンターよぉ!」
 アリー、完全なる誤解。
サリィはそこまで孔明してません。
「イイィィィヤッホォォォォゥ! 来たぜ来たぜ、このスペシャル様の見せ場がよーぅ!」
「空を飛ぶクラゲとは実に奇怪だな! だがこのグラハム・エーカーは恐れはせん!」
 コーラさんとグラハム、無駄にアツい二人である。
正確に言うとグラハムはアツっ苦しくてコーラさんはアツかましい。
「手加減なんかしてやらねえぜ、ギッタギッタンだこの野郎!」
「真正面! カラタケワリだ化け物クラゲ!」
 ここでカッコよくUNION辺りがバックに流れればなかなかにイカスのだろう。
が、そんなご立派な曲なんざこの二人にはもったいない。
円広志の夢想花でよかろうて、とんでとんでとんでとんでとんで。
104名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/06(土) 22:35:31 ID:???
「バァカが! まともにやりあうかってんだよぉ! 煙幕かませ!」
 そしてそんな二人に対して、アリーは徹底して逃走を選択。
自分がこしらえただけに、この偽装潜水艦(もはや潜水艦ではなくなってるが)が戦闘用ではないのをよく知っている。
戦う時はちゃんと戦う準備をしてからやる、そうでないときはプライドもクソも犬に喰わせて身の安全を図る。
さすがはかつて一流の傭兵としてならしただけのことはある。
痩せても枯れてもプロはプロ、というやつである。
「ぬっ、スモークか! 何と卑怯な!」
「逃げようったってそうはいくかよ、視界不良だろうが何だろうがちゃんと模擬戦で対処済みなんだよ!」
 で、元プロ軍人で現プロの平和維持活動従事者のこちら二人はとことんマイペース。
まぁ無理に解釈すると自分に素直という点では確実にプロ級ではある。
「そう誤魔化せねえのも十分承知だ! エンジンに火が点いたら一気に突破するぞ! それまで高度維持しとけ!」
「神眼! 開眼! 一刀両断! 爆砕! 玉砕! 大喝采! グラハム・エーカー参るううぅぅぅうう!」
「スペシャルエースのこの俺から逃げようったってそうはイカねえスルメえアタリメえだバーロー!」
 パトリック・コーラサワー、グラハム・エーカー、アリー・アル・サーシェス。
バカの極北、こちらの世界の全く褒められない“羞恥心”な三人の決着は……。
「ところがぎっちょんなんだよぉおおお!」
「今の私は聖徳太子すら凌駕する存在だああ!」
「イ―――ヤッホ―――――――――――――イ!」
 勝てば天国負ければ地獄!
知力体力時の運!
早く来い来い木曜、じゃない土曜日!
史上最大アメリカ横断ウルトラクイ、じゃないまた来週のこの時間にお会いしましょう!


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの羞恥心の旅は続く―――



 コンバンハ。
まだ終わら(れ)ないよサヨウナラ。
105通常の名無しさんの3倍:2008/09/06(土) 22:37:44 ID:???
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
なんという羞恥心wwwwwwwwwwwwww
106通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 00:33:28 ID:???
羞恥心ってw
もう、色々ネタがてんこ盛りで今回もお腹いっぱいですwwww
107通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 08:45:38 ID:???
ハムwwwwもう何処から突っ込みをいれていいのかわからないぐらい日本かぶれキャラになっとるwww違和感ないwww
羞恥心対決が楽しみですGJ!
108通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 10:51:42 ID:???
もうwwwグラハムがwwwww
しかし本編を省みてもそんなにキャラとしてブレてない気がするのは錯覚か?
とにかくGJ! 三馬鹿はどこへ行くんだ
109通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 11:54:52 ID:???
彼岸へ
110通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 13:47:29 ID:???
ちょwwwバレスレにハム画像きたけどまんま武士ww
111通常の名無しさんの3倍:2008/09/09(火) 22:33:13 ID:???
殿様!
112通常の名無しさんの3倍:2008/09/10(水) 10:12:44 ID:???
誕生日だからってハムスレ盛り上がりすぎだw
113通常の名無しさんの3倍:2008/09/10(水) 22:53:28 ID:???
しかし全くコーラさんの情報が出てこないのはなんなのか
114通常の名無しさんの3倍:2008/09/11(木) 10:27:00 ID:???
今のコーラさんは待ちガイルなのさ
時期が飛んでくるのを待ってるんだよ
115通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 15:35:56 ID:???
過疎
116名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/13(土) 15:11:33 ID:???
 昔々、あるところに一人の男がいました。
彼は常々疑問に思っていることがあり、意を決して天界に行き神様に聞ききました。
「神様、『バカは死ななきゃ治らない』という言葉があります」
「うむ、あるのう」
「本当なのですか? それは」
「うーむ、本当と言うか、後天的努力でどうにもならんもんは生れ変わりでもせん限りは無理じゃの」
「そうですか……」
 男はうなだれました。
実は彼は学校の勉強があまり出来ず、社会に出ても要領が悪くて周りからバカだバカだと言われていたのです。
「でも神様、死んでしまったら治ったかどうかわかりませんよね」
「そうじゃの」
「僕はバカだとみんなから言われます。自分でもそうだと思います」
「うむ」
「僕はどうすればいいのでしょうか……」
 ポロポロと男の目からは大粒の涙がこぼれます。
今までよっぽどバカにされてきたのでしょう、悔しいのでしょう。
「のうお前」
「はい……」
「勉強が苦手、人と付き合うのが苦手、仕事が上手く出来ない」
「……」
「そんなの、お前以外に世界にゴマンとおるわ。ワシがそう作ったんじゃからの」
「はあ」
 神様、堂々と差別社会設立宣言。
おかしいなあ、神様ってのはどんな宗教でも平等を訴えるもんなのになあ。
「じゃが、お前のバカはお前にしか出来ん。それはどんな天才も真似出来ん」
「え?」
「ワシはそれぞれの生き物の能力に差をつけた。考えてもみい、すべてが同じなんて気色悪いじゃろ」
 白一色、黒一色の世界。
皆が同じ考えで同じ幸せに同じように笑っている世界。
見方によってはとても素晴らしいようにも思えます。
ですが、神様はそうではないと言います。
「お前、花は好きか?」
「え、は、はい、とてもキレイですよね、いろんな形や色があって」
「じゃろう。たくさんの種類があるから、楽しい、キレイ、おもしろいという感情が湧いてくるんじゃ」
「……」
「そしてお前は、世界に一人だけのお前、ひとつだけの花じゃ」
117名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/13(土) 15:13:42 ID:???
 何だか槇原敬之呼んで来いと言いたくなるような台詞ですが、さすが神様、いいこと言うときは言います。
「バカで結構、一所懸命やってりゃそのうち何とかなる。最初にも言ったが、後天的努力次第で結構どうにかなるなる」
 前言撤回、世界を作った存在の言葉とは思えません。
何かの居直りですかこれは。
「それにのう、わしはどんな人間にも生き物にも、最低一つは輝く何かを持てるように作っておるよ」
「え?」
「それじゃの、昼寝の時間じゃからワシ帰るわ」
「え、ちょ、神様!? ぼ、僕の輝きって、何ですか!」
「自分で探せー、じゃあの」
 そして神様は男の前から消えました。
男はしばし、呆然とそこにたたずんでいました。
が、数分経った後、男はくるりと振り向いて歩き始めました。
その顔は、バカだバカだと皆から蔑まれて落ち込んでいた男のものとは思えないくらいに晴れやかで、輝いています。
「バカでもいい、それがどうした」
 口調も何かハッキリ、強いものになっています。
「誰も真似出来ない、僕だけの花をいつか―――咲かせてやるんだ」


 以上、長い前置き終了。
で、この前置きが本編に深く関わってくるかと言うと。
「イ――――――ヤッフ――――――! 覚悟しやがれ空飛ぶカツオワカメタラ!」
「林彪等社会陳列罪全! 間違ってるけど私は気にしない! 気にしないぞこのグラハム・エーカーは!」
「いいか、逃げるったってムヤミヤタラじゃねーぞ! 突破したはいいが気づいたら燃料ゼロで大海原ってのはナシだからな!」
 うん、あんまり関係ないかも。
だってこの三人、自分がバカだって自覚してないし。
どこかの誰かが言いました、気付いてないバカは最強だ、と。
後悔と反省は人生における最大の成長要素だが、
そもそも天然おバカは挫折を挫折と思わない、負けを負けと認めない。
せいぜい石に躓いてこりゃ不運程度の認識で、そんなんだからずっと右肩上がりで成長していくとか何とか。
お前それホントかよ眉唾じゃねーのとは思う、正直自分も思う。
だが、世界で活躍しているスポーツマンや芸術家の何人かを見ていると、いや、成る程有り得るなとも思う。
「ボス!」
「何だ! ブーストの準備は終わってんだろうな!」
「そ、それは問題ありませんけど、ですが」
「ですが何だ! 手短かに簡潔に四百字詰め原稿用紙の四分の一程度で収まるように報告しやがれ!」
 さて、まず語るは怪物カツオノエボシ事件の主犯、アリー・アル・サーシェスの現状について。
海産物乱獲作戦をプリベンターに邪魔され、トンズラこくもサリィの先回り作戦に思うにいかず、
とうとう使ったら危険よ保証なしよの空中浮遊機能を使ってしまったところまでは前回までに述べた。
で、つまりはこれからである。
さっきアリーが自ら言っていたが、この最終手段を使って逃げるのにも限界がある。
仮にプリベンターを振りきっても、突破した先が大海のど真ん中ではアウトなのだ。
燃料切れで落下、潜水機能を浮上時に強制排除しているため沈没するしかなく、哀れ海の藻屑になるしかない。
行きつく先は陸地か、それとも海岸の近海が最も望ましい、っつーかそれしか無事にドロン出来る術がない。
118名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/13(土) 15:15:31 ID:???
「おっ、何か動きが止まってるぞ!」
「よし、討ち取るなら今ということだ。私は真正面から行く、右に回って援護してもらいたい!」
「な、俺に命令すんな! アイツは俺が落とすんだよ、このスペシャルエースが!」
「所属が違ったとはいえ、軍人時代は私の方が階級が上だった!」
「今更関係ねーだろ! お前、自分に都合のいいように会話を捻じ曲げる癖はやめろ! それに歳なら俺のが上だぞ!」
「一歳二歳はたいして違わない!」
 ああうるさい。
サリィの厄介払い的配慮がまさかまさかのモノホン滑り止めになったわけだが、
やっぱりこの二人が最終防衛ラインに立っているのはあまりに不安である。
「ボスゥ! ベストルート出ました! あの、その」
「とっとと言え! 口籠んじゃねえ!」
「あ、あのプリベンターのMS(これはモビルスーツ)が塞いでるんです!」
「何だとぉ! まさかそこまで読んでやがったってのかぁぎっちょーん!」
 で、またまたアリー、サリィを過大評価。
まぁ事態の素っ転びで捨て戦力に活躍されても、全然サリィとしては嬉しくないでしょうが。
「……・よっしゃ、海腹川背、じゃねえ背に腹はかえられねえ。強行突破だ!」
「りょ、了解!」
「ブースト充填終了後、フルで突っ切る! 撃たれようが切られようが気にするな!」
 こういう腹の括り方はさすがは腕っこきの傭兵である。
正味、もたもたしていたら海に置き去りにしてきたプリベンターと海洋警備隊に追いつかれてしまう。
「カウント! 十秒前から始めろ! 椅子に座ってねえやつは手近な何かにしっかり捕まっとけ!」
 天才は天才を知る、ならばバカもバカを知る。
今や偽装をほとんど剥ぎ落とした元巨大カツオノエボシの雰囲気の変化を、コーラサワーとグラハムも敏感に感じ取るのだった。
天才とバカは紙一重という言葉があるが、実際常人には無い事態変化を嗅ぎ分ける力をバカは持っているのだ。
今にして思うが、バカってのは皮肉込みで褒め言葉として使われるが、皮肉無しでもおそらくそうなんであろう。
誰にも真似できない、まさに世界にひとつだけの輝ける鼻、じゃねー花なのだ。
「む、何かヘンだぞあいつ」
「どうやら観念したようだな! 潔し、なればこそこのグラハム・エーカー! 手を抜かず真っ向から斬り捨ててくれる!」
「バーロー、だからあいつをやるのはこのパトリック・コーラサワーだって言ってんだろうが!」
 まったく、ここに及んで協力する気はまったくナッシング。
オレガ星人もここまでくるとホント天晴れですな。
「5、4、3、2……」
「むっ、来るぞ!」
「おおっ!?」
 ゼロ。
空飛ぶ偽装クラゲが、空気を揺るがして思い切り跳ねた。
コーラさんとグラハムの乗るMS(ミカンスーツ)目がけて。
「ほるああああ、いっけえええええぎっちょおおおおおおおおおおん!」
「敵! 即! 斬! たあああああああああっ!」
「い、いやっほ―――――――――――――――――――お! おおおお!?」
 アリー・アル・サーシェス、グラハム・エーカー、そして我らがパトリック・コーラサワーさん。
それぞれ世界の中で彼らだけが持つバカでとかちつくちて、じゃない花を咲かせまくっている。
それは誰も欲しがらない花かもしれない。
だが、同時に誰にも真似出来ない咲き方をする花である。
周囲に疎まれることがあっても、彼らが咲かせたからこそ救われたモノだって必ずあるはずだ。
彼らがいいと思って咲かせているなら、それでいい。
「おおお、何じゃこりゃあああ―――!?」
 て、ところで次回へさらば。
119名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/13(土) 15:16:28 ID:???
 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心のロマンス飛行は続く―――
 



 コンニチハ。
また終わらなかったですが、次回は本当に後始末話でカツオノエボシ編終了サヨウナラ。 
120通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 19:44:17 ID:???
もうWキャラ介入の余地がないというかほしくないバカワールドwwwwwwwwwwwww
121通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 22:02:49 ID:???
続きは来週…ってかなり楽しみじゃないかぁぁぁ!!今、腹筋が期待に震えている。
毎週律儀に投下してくれる土曜職人さんにGJ!いや、敬礼!
122通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 22:57:38 ID:???
バカ最高ぉぉぉぉおおぉおぉおおお!!来週楽しみッス!!
123通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 17:45:08 ID:???
前向きなバカは後ろ向きな天才よりかっこいい
まぁコーラさんもグラハムもアリーも実力はあるから単純にバカじゃないが
124通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 17:57:55 ID:???
あれ、カテキンさんアロウズにいますやん
どうすんでっかコーラさん
125通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 19:50:50 ID:???
問題ない、ここのカテキンさんは歌姫だ。
126通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 11:02:14 ID:???
ソレスタ→マイスター、トレミー組、沙慈?
アロウズ→ハム仮面、ルイス、アンドレイ、リジェネ、マネキン
カタロン→シーリン?アリー?
正規軍→コーラ、セルゲイ、ソーマ
イノベタ→ずんぼり
その他→マリナ

こんな感じか?
127通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 17:23:30 ID:???
過疎
128名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/17(水) 23:43:05 ID:???
土曜日です。
明日から一週間程出張につき20日(土)に投下出来ないため、今しておきます。
一応週一を基本としてますゆえ。
ええ、言いたいことは日曜祝日跨いで出張させるなと(ry
129名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/17(水) 23:46:07 ID:???
『こちら巡視艇いばらのその、異常ありません』
『哨戒機ギ・レンGP01とGP02より連絡、漂流物を複数発見も対象に該当せず』
『無人探査潜水艇ビットA1号からY4号まで、反応なし』
「……了解、引き続き捜索をお願いします。ええ、とにかく今日いっぱいはね」
 サリィ・ポォは大きく溜め息をついた。
先程から入る報告は全て空振りばかり、一向に期待させるような内容のものはない。
溜め息ひとつで幸せひとつ逃げていくと言うが、プリベンターが新生してから果たして何度溜め息を漏らしたことか。
自分の幸せはおそらくノシイカよりも薄くなってしまってるに違いない―――と三十路前にして彼女は思うのだった。
「ダメですか?」
「ええ」
 サリィの側に一人の少年が尋ねがてら寄ってきた。
カトル・ラバーバ・ウィナー、まだ十代の半ば過ぎではあるが、
世界でも指折りの名家であるウィナー一族の当主代理を勤める人間だ。
紆余曲折を経て、今はこうしてプリベンターで他のガンダムパイロットたちと働いている。
ウィナー家では立場上人を使う地位にいるので、プリベンターでも現場指揮官であるサリィのサポートをすることが多い。
無論、パイロットとしての腕も一流で、今回の事件においてもおおいに活躍している。
「五飛とデュオがMS(ミカンスーツ)でまた出ると言ってますけど」
「……行かせて。ただし、地域標準時であと一時間後にはここに戻ってくるように」
「わかりました」
 カトルは頷くと、張五飛とデュオ・マックスウェルの二人にサリィの指示を伝えに身を返した。
「あの二人も落ち着かないようね」
 無理もないけど、と続けてサリィはまた溜め息をついた。
今回の巨大カツオノエボシ事件、その正体を暴いたし、これ以上の跳梁も防ぐことが出来た。
だが、肝心の犯人を捕まえることが出来ていない。
それを成しえてようやく「解決」の判子を押せるのだが、さて。
「どうかしらね……」
 サリィの頭上を、二機のMS(ミカンスーツ)がそれぞれ逆の方向に分かれて飛翔していく。
どちらが五飛でどちらがデュオかサリィからは判別つかなかったが、犯人かそれに繋がるものを見つけてきてくれたらありがたいところである。
「ふぅ」
 五飛とデュオの目を疑ってはいない。
MS(ミカンスーツ)に搭載してあるレーダー類は技術の粋を集めた一級品でもある。
だが、実のところサリィはあまり期待はしていなかった。
もちろん、願望はあったが。
「二十四時間、か……」
 サリィは腕時計を見た。
二十世紀にスイスのメーカーで作られた手巻き式の物で、芸術的価値はともかくそれなりに高価な腕時計だ。
その針は、午後三時を少し回った辺りをさしているところで、
つまりは昨日の海上での大立ち回りからあともう少しで一日経つ計算になるのだった。
130名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/17(水) 23:49:04 ID:???
  ◆  ◆  ◆

 昨日の今頃、海の上の空では三人のバカによる活劇が繰り広げられていた。
いや、繰り広げる程長々とだったわけではないが、まぁそう表現しても差し支えなかろう。
それだけの濃さは十分にあっただろうから。
 サリィ・ポォの重厚な袋小路作戦によって、偽装潜水艦巨大カツオノエボシ号は確実に逃げ道を塞がれていた。
カツオノエボシ号(以後これで統一)を駆るやんちゃ悪人アリー・アル・サーシェスは追い詰められたことを知り、一つの賭けに出た。
実装していつつテストしていなかった飛空機能を使い、海の中から空へと脱出を図ったのだ。
賭けというより半ば暴挙の類ではあったが、『冬ドナ』を見逃したという怒りが彼の背中を押した一因であるのは否めない。
 さて、海洋警備隊と連携したサリィの追い込み作戦は見事ではあったが、あくまで海の中限定でのもの。
対象が巨大カツオノエボシに化けた人工の何かであると目算をつけ(ちなみにこれはコーラさんの何気ない一言がきっかけ)、
偽装した潜水艦か深海艇であると仮定して立案したまでは見事であったものの、
まさか対象がお空にダイブするとはサリィはさすがに思ってはいなかった。
これはサリィがミスったと言うより、アリーがカツオノエボシ号につけた飛空機能が本来バカげたものであると言うべきであろう。
そしてサリィが予備戦力(と、言うより嘘ついて厄介払い)として置いておいた飛行仕様のMS(ミカンスーツ)、
コーラサワー機とグラハム機が出撃、空飛ぶカツオノエボシ号の行く手をカットすることに成功したのだから、
まったく人生というやつはどこでどう転んでひっくり返るかわかったものではない。
 ……結果、カツオノエボシ号は大破した。
視界を遮る煙幕とレーダー類を乱す撹乱幕をばら撒きつつ、カツオノエボシ号はアリーの命令一下、
フルパワーのブーストで強引な突破を試みたのだが(最も陸地に近い逃走路が二機の向こう側だった)、
心眼剣の極意をマスターしたグラハムによって艦体下部を割られ、
さらに艦体上部をコーラサワーの必殺タックルによって壊されてボッカーンとあいなってしまったのだ。
カツオノボエシ号、哀れ縦に真っ二つとなり、強制排出された中央部だけが空の彼方にバイバイキーンとなった次第だ。
なお、グラハムがいつ心眼剣を習得したのか、
電磁警棒でどうやって強固なカツオノエボシ号を切り裂いたのかについては、つっこんではいけない。
また、本当にコーラサワーはタックルをかましたのかについても問い詰めてはいけない。
前回までを読んでこられた諸兄にはわかるであろう、だいたいどういうことかは。

  ◆  ◆  ◆

「伝えてきました」
「ご苦労様」
 カトルが戻ってきた。
その両手には、コーヒーの入った紙コップが握られている。
「どうぞ」
「ありがと」
 差し出された紙コップを受け取ると、サリィはそっと湯気を放つ漆黒の液体を喉へと流し込んだ。
熱さが舌から食道、そして胃へと伝わっていくのがわかり、何となく落ち着いた気持ちに彼女はなった。
「ヒルデが淹れてくれたの?」
「ええ」
 カトルの言葉に、サリィは肩を少しだけすくめて笑った。
わざわざ自前で水着を持ってきて結局それを披露する機会に恵まれなかったヒルデの胸中を思いやれば、可哀相でもあり微笑ましくもある。
「……彼らは、どうしてるの?」
 コーヒーを半分程飲み終えると、サリィはカトルに尋ねた。
彼ら、というのは最早多くの説明を必要とするまい、今回の事件の“最殊勲者”たちのことである。
131名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/17(水) 23:53:19 ID:???
「エーカーさんはジョギングに行きました」
「そう、元気なことね」
「一日一度は走らないと隊長が悪い、じゃない体調が悪くなるんだとか」
 MS(どっちでも可)を操縦する技術に関しては、グラハム・エーカーという男はガンダムパイロットとほぼ同等であろう。
伊達にユニオンの精鋭部隊MSWADで部隊指揮を勤めていたわけではない。
が、彼の場合とにかく性格に問題があるというか、強度のマイペース人間であり、
自己の興味外のことについてはとんと関与しないタチなのだった。
今回も「敵を倒した」という事実に満足し、昨日の件以降まったく捜査にタッチしていない。
「コーラサワーさんは……」
「?」
「ええと、素直に寝てると思います、はい」
 カツオノエボシ号を破壊出来たのは、正確に言えばグラハムのみ手柄ではなく、コーラサワーとの共同のものになる。
グラハムは確かに大きなダメージをカツオノエボシ号に与えたが、それだけではおそらく突破を許していたであろう。
グラハムの真・両断剣(グラハムが適当に命名。多分後で変更されるに三千点)の直後に、
コーラサワーのMS(ミカンスーツ)がカツオノエボシ号の上部に激突、それがカツオノエボシ号にとって致命傷となったのだ。
「しかし、打撲程度で済んだのが不思議ね」
「ええ、まあ」
 ブーストかけて突っ込んでくる、自身より遥かに質量の大きい金属の塊をぶつかったのだ。
どれだけMS(ミカンスーツ)の対ショック機能が優れていたとしても、搭乗者が無事にすむわけがない。
そう、すむわけがないのだが。
「何だかさっきから口調が曖昧ね、カトル」
「……そんなことないですよ」
 サリィのツッコミに、カトルは笑顔で答える。
が、両の眉が若干ハの字型に下がっているところに、彼の気持ちが垣間見える。
「ならいいけど」
「ははは……」
 実はカトル、嘘をついている。
嘘をついているというか、サリィに報告していないことがある。
パトリック・コーラサワーのことについて。
 我らが英雄(ひでおじゃないよえいゆうだよ)パトリック・コーラサワーは、
カツオノエボシ号を退治した後、機体もろとも真下の海に落下した。
後方から追いついたデュオとカトルのMS(ミカンスーツ)によってすぐさま救助され、ただちに陸の病院へと送られた。
なお、五飛がコーラサワーの救助に関わらなかったのは、煙幕の向こうに消えたカツオノエボシ号の本体を追ったためで、
決してコーラさんが嫌いだったからではない。
そこんとこよろしく。
 で、重態かもしくは危篤状態に陥っているのではと思われたコーラさんだが、
何のことはありゃせん、いつもの不死身性を発揮して全身にいくつかの打撲傷を負ったのみ。
医師も首を270度くらい回って傾げる神秘のコーラパワー、もうあとちょっとで人外の域と言ってもまったく過言ではないであろう。
そいで無事を確認した後、デュオは捜査に戻り、サリィが現地本部(あの旅館ね)に戻ってくるまでカトルが付き添うことになったわけだが、
さてさて、カトルがついっと席を外した数分の間にコーラさん、検温に来た看護婦を捕まえてたり。
カトルが戻ってきた時には普通にコーラさんと看護婦は談笑しているだけだったが、
看護婦のうなじがやや汗で濡れていたのと、ナース服の裾が乱れ気味だったことを一応付記しておく。
132名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/17(水) 23:55:37 ID:???
「しかも一人だけじゃないし……」
「何か言った? カトル」
「いいえ、別に何も」
 サリィが帰ってくるまでの数時間、カトルが連絡や何やかやで席を外す度に次々と色んな看護婦と“仲良く”なっていくコーラさん。
さすがに病室の空気が桃色になってきたので、嫌が応でもカトルも気付くってなわけで。
「やれやれ」
 カトルもひとつ、溜め息をついた。
グラハムとコーラサワーが悪い人だとは、彼は思わない。
ただ、個性的な人だとは思う。
それも極端に個性的な。
「タイムアップ……。捜査権を海洋警備隊に委譲、一時撤収……ね」
 サリィの声に、カトルは思わず彼女の腕時計を覗き込んだ。
針は四時半、昨日巨大カツオノエボシがコーラサワーとグラハムによって討ち取られてから丸一日経ったことを示していた。

   ◆   ◆   ◆

「ボスゥー、ここ何処何ですか?」
「知らん」
「ボスゥー、お腹空きましたあ」
「知らん」
「ボスゥー、クイズVガンダムヘキサゴンが始まる時間ですう」
「知らんつーとるだろうが!」
 さて。
偽装潜水艦カツオノエボシ号の主にして、今回の事件の主犯アリー・アル・サーシェスは。
「でも全員無事でよかったです」
「機関部も含めて操艦施設を本体中央に集めておいて正解だったわけですね」
「まあ、資金がなかったから窮屈に収めただけなんスけど」
「怪我の功名だよなー」
「お前ら、黙って歩け!」
 御覧の通り部下ともども無事であった。
憎まれっ子世になんとやら。
「いいか、人と出会ったらまず笑顔だ、そして手を振ってニイハオと言え」
「何でですかボス」
「多分、ここが中華域のどっかだと思うからだよ」
 怪我の功名かそれともはたまた単なる偶然か。
船体上下部を切られて中央部だけになったことで軽くなり、
ブーストによる勢いがさらについて本来飛ぶ距離よりも遥か遠くにバイバイキーンしてしまったのだった。
逆側から力がかかってんだから勢いは減るだろ物理的におかしいんじゃ、などと言わないはい絶対言わないヘキサゴン。
「ボスゥー、暗くて何も見えませんよお」
「愚痴るんじゃねーって何度も言ってるだろ! 黙って進め! 道は切り拓いて作るもんだ!」
 闇に覆われた密林の中、とぼけた悪人ご一行様は進む。
明日に向かってエンヤコラと。
133名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/17(水) 23:56:29 ID:???
   ◆   ◆   ◆

「うむっ! 仕事を終えた後のランニングは一際気持ちがいいというものだ! 快い哉!」
 グラハム・エーカー。
「おらおら、泣きごと言ってねえでひたすら歩けぎっちょおおん!」
 アリー・アル・サーシェス。
「イヤッフー! こんなに手厚い看護受けたら色々回復しちまうぜー!」
 パトリック・コーラサワー。
三人の本当の決着はまだまだ先になりそうである。




 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――




 変則でコンバンハ。
そろそろコーラさんたち00キャラを四年歳を取らせにゃならんところですがさてどうしたサヨウナラ。
134通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 23:58:52 ID:???
リアルタイム遭遇ktkr
コーラさんwwwwwフランス野郎自重wwwwwwwwwwwwww
135通常の名無しさんの3倍:2008/09/18(木) 12:30:22 ID:???
桃色空気wwwwww
どんだけ伊達男なんだよコーラさんwwwwww
GJ! 出張お疲れ様です!
136通常の名無しさんの3倍:2008/09/18(木) 12:41:39 ID:???
色々回復の具体的内容が知りたいです!
137通常の名無しさんの3倍:2008/09/18(木) 14:53:36 ID:???
そりゃこう、ムクムクーッと
138通常の名無しさんの3倍:2008/09/18(木) 15:02:27 ID:???
コーラさんのエッフェル塔が復興ということですね。
139通常の名無しさんの3倍:2008/09/18(木) 17:59:22 ID:???
>>138誰がうまいこと言えとwwww

土曜職人さん、毎回ありがとうございます。2部が始まっても年令設定はこのままでいいと思います。
140通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 09:16:39 ID:???
しかし模倣氏バージョンのハムはもう仮面なんだろ
二期は新キャラも出てくるし、なんかいい方法はないものか
141通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 17:31:17 ID:???
そうか新キャラ出てくるんだよな
そいつらがこのスレに参加するかどうかは職人しだいだが、
整合性のためにコーラさんたちにスムーズに四年お年を召してもらえる方法は


あるわけないよな簡単には
142通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 19:58:47 ID:???
玉手箱爆弾……とか?
143通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 22:23:30 ID:???
一期から登場しているキャラの中には死亡している者もいる
彼らまで加齢させる位なら、一期からのキャラは据え置きのままで良いかと
二期の新キャラとの年齢差なんぞ関係無いし
144通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 00:40:12 ID:???
コーラさんがいきなり老けてもプリベンターの面々は気にしない気がする
デュオだけがツッコミを入れて
145通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 00:42:23 ID:???
むしろ老けない。
146通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 01:49:00 ID:???
コーラさんはイイ男だから老けません。
147通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 10:43:41 ID:???
148通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 11:59:47 ID:???
>>147 スレまとめあったのか! 過去の話読みたかったので超助かります。乙!
149通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 19:47:38 ID:???
しかもネタ解説ありとは
しかし初期は情報が少なかったためか若干性格がうるさく形容されてたんだな
150通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 23:52:16 ID:???
>>147
編集してくれた人GJ


しかし新機動炭酸コーラサワーWで定着したなあ
候補から独断で選んだんだけど、苦情無くて安心してる
どうでもいいけど2以降、立てたの全部俺。なんかタイミングでそうなってる
流石に次はないだろうなあ
151通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 03:00:27 ID:???
よし、次回も君だ!
152通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 09:43:08 ID:???
まとめwikiからきますた
このスレ最高!!w
153通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 22:23:45 ID:???
まとめ人には礼を言わざるを得ないなガンダムゥ!
154通常の名無しさんの3倍:2008/09/22(月) 17:04:18 ID:???
イヤッフ!
155通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 22:37:19 ID:???
ロケット点火!には吹かざるをえない
156通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 12:17:12 ID:???
ファイヤー!
157通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 17:08:04 ID:???
たった時は絶対短命スレだと思ってたのに
コーラサワーのキャラ性でまさかの健闘っぷりだな

二期でもがんばれコーラ
158不定期じゃけん:2008/09/25(木) 18:09:35 ID:???
 ヒルデ・シュバイカー 、デュオと共にプリベンター入りしたときはノーマル
だったはずだったが、今ではキレルと最も凶暴な人間と化する。
 なにせ、フライパンを投げてあの不死身といわれるコーラサワーを気絶させるくらいだから、
その腕っ節のほどが知れよう。
 しかし、その後もなぜかコーラサワーはヒルデを切れさせることが多い。
 もしかして、恋?。 なんて二昔前の恋愛小説じゃあるまいし、そんなことはない。
 単にコーラがKYなだけであるのと、タイミングが悪いというのが実情であろう。
 この日も、月よりのお客さんが来ていた為、機嫌が悪いヒルデにコーラサワーは「おはよう、
ヒルデ、今日もおでこが一層光っているじゃないか。」とやったもんだから、さあ大変。
 「ぅおんどれに言われる筋合いはないわーーーーー!!!!!!!。」とどこの筋のものかと
言うせりふと共にドカチンハンマーでコーラをふっとばした。
 ドッゴーーーーン!!!!。
 ガンダニウム合金で補強された壁にコーラはしたたかに叩きつけられた。
 カシャッ
 「180km/hか。 ヒルデ、ヘッドスピードが又あがったな。」デュオがスピードガンの計時を見る。
 「しかし、生身の人間をそのスピードで吹っ飛ばすヒルデもすごいが、ああやって吹っ飛ばされても、
 無傷でいるコーラサワーも大したものだな。」と、五飛。
 他のメンバーもコーラのことは全く心配していない。 むしろ、壁の損傷度合いのほうを心配しているくらいだ。
 「いててて・・・・。ちょっとからかったくらいで、ハンマーで吹っ飛ばすなよ。 お前らも、解説者みたいなこといってないで、
 ちっとは俺のこと気遣えよ!!。」コーラは自らの失言を省みず吼えているが、サリィは「今のはあなたが悪いわよ。 ヒルデが一番
 気にしていることいっちゃったんだから。 もう少し、発言には気をつけたほうがいいわよ。」と窘められた。
 さて、退庁時刻になって、家路を急ぐヒルデ。
 コーラを吹っ飛ばしたおかげで、少し機嫌が直ったか、「夕食の用意しなくちゃ。 スーパーによって、あれとこれと・・・。」
と算段して退庁。
 さて、コーラはというと、相も変わらず食い物と女に目を奪われながら、「うーむ、今日の夕食は何にしよう。 例の焼き鳥屋にするか、それとも、
新規開拓するか。」と考えながら退庁。
 この様子じゃ、またヒルデに今度は鉄球で吹っ飛ばされそうである。
 それでも、無傷でいられるのがコーラのコーラたる所以だが。
 さて、二人のあしたはどっちだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
どうも、お久しぶりです。 不定期です。 ねたが出なくて、土曜日氏の世界を
拝借いたしました。 もう少したつと二期が始まるので、コーラ氏の活躍を祈念
いたします。 模倣氏も相変わらず切れの鋭さはさすがだと思います。
 それではまた。

 
159通常の名無しさんの3倍:2008/09/25(木) 18:45:42 ID:???
Wの最萌えキャラがヒルデ、00の最燃えキャラがコーラの俺歓喜。
コーラさん、ヒルデよりは出番あるよな?
160通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 10:27:07 ID:???
お久し乙
161通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 17:54:50 ID:???
ケータイ小説の大賞作品とかいうのを読んでみたが、
ここのスレの職人のほうが文才は間違いなくあるだろ

いや、ケータイというスタイルでああいうのを書くのも才能だとは思うけど、
「小説」なのかあれは?
162通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 20:05:51 ID:???
不定期さんおひさ!
ヒルデかわいいよヒルデ
163通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 20:15:53 ID:???
ミスター・ブシドー…
模倣氏もまた預言者であったか…
164通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 20:16:46 ID:???
このスレマジ予言書。
165名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/27(土) 02:10:13 ID:???
「ふはああ、ヒマだな」
「しみじみ言うな」
 カツオノエボシ事件から一週間。
プリベンターは暇になっていた、また。

「オデコの姉ちゃんはどうした」
「レディ・アンやシーリンと一緒に安全保障会議を……」
「会議を?」
「開くための準備の会議だ」
「ややこしーもんだ」
「お前の頭ならそう感じるかもな」
 で、パトリック・コーラサワーとデュオ・マックスウェル。
本部に残ってるのはやっぱりこの二人なのだった。
「前髪は?」
「サーカスの皆に会いに行った」
「坊ちゃんは?」
「ウィナー家の方に用事があるのでそっち」
「ちんちくりんは?」
「さあね、多分リリーナにでも会いに行ってるんじゃないの」
「五飛は?」
「会議の会議についていってる。護衛だな」
「ヒマな連中だな、皆」
「トンチンカン過ぎるぞお前」
 プリベンターのメンバーだって人間である。
四六時中働いているってわけにもいかない。
例のクラゲ事件が片付いたこともあるし、各々自分たちの時間を過ごしたって悪くはない。
まぁプリベンターをまとめる立場のレディ・アンやサリィ、そしてお付きの五飛はお仕事なわけだが、
これは立場の問題でしょうがないってやつである。
「ナルハム野郎はどうした?」
「骨董店に注文した品を取りに行くとか言ってたな」
「何だそりゃ」
「知るかよ、多分趣味のモンだろ」
 正解。
何を買ったかは後々のお楽しみ。
まあ皆さんの予想の範疇内とだけは言っておく。
「アラスカ野は?」
「帰郷中。鮭を釣りに行くんだとさ」
「河に落ちて溺死しなきゃいいがな」
「セーヌ川で泳いだ奴に言われたらおしまいだな」
 ま、そんなわけでプリベンター本部にはこの二人、という次第である。
いやまあ、やっぱり誰か詰めてないといけないので、そーなるとこの二人が自然と置いてかれるっつーか。
ちなみにヒルデは現在お買い物中也。
日雑と非常食を買い出しにちょこっとスーパーへ行っている。
世界の平和を守る隠密組織にしてはメンバー自ら出向かねばならない辺り、なかなか寂しいものがあると言える。
もともとレディ・アンが新政府にねじ込んで作った組織だしね、プリベンター。
166名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/27(土) 02:12:20 ID:???
「はあああ、ヒマだなほんと」
「テレビでも見てろよ」
「見るような番組ねーんだよ」
「ならデートでもして来い、相手はぞろぞろいるんだろ」
「いいのか? 多分明日まで帰ってこないけど」
「前言撤回、ここでゴロゴロしてろ」
 まったく、歳が十以上離れている者同士の会話と思えないが、
さてこれはコーラサワーの精神年齢が低いのか、それともデュオの精神年齢が大人なのか。
どっちもじゃね、って感じもまぁしないでもないが。
「事件でも起こらねーかな」
「物騒なこと言うな」
 火消しのプリベンター、そのお仕事は世界平和の維持。
紛争の火種を事前に消し、また起こってしまった事件は速やかに穏やかに解決する。
つまりは忙しくない程世界は平穏なわけで、ヒマな方がいいっちゃいい。
「ヒマヒマ言うなら本でも読めよ」
「なら買ってきてくれ、キレイなねーちゃんのグラビア雑誌」
「全力で拒否する」
「わがままな奴だな」
「どっちがだよ」
 ほとんど漫才、コーラサワーとデュオの会話。
もっともコーラサワーはボケてる自覚がないが。
「じゃあゲームでもやれよ」
「簡単過ぎんだよ」
「ほお、えらい自信だな」
「スペシャルで模擬戦二千回不敗のエース様だぞ、オモチャが相手になるか」
「どんな理屈だよ」
「正直、ゲームなんざガキの頃に卒業したんだよ」
 この時代、主流となっているゲーム機は二つある。
○ニーが開発しているプレイ○テーション256、通称ニゴロ。
そしてセ○が開発している○ガマーク1919、通称イクイク。
そう、この時代にもセ○は潰れず存続しているのだ。
しかもハード業界にリターンしてきている、涙せよ○ガマニア、自虐の歴史に終止符だ。
「ほお、子供の頃に……ね」
 デュオの口調が少し変わる。
ガンダムパイロットだった彼は、そういった遊びをほとんど経験してきていない。
羨望とはさすがに言い過ぎだが、相手がコーラサワーといえども「普通の」少年時代を送っていたことに若干の羨みがあっても仕方がない。
「どんなゲームをしていたんだ?」
「あん、そうだな……結構普通だぞ」
「普通?」
「ああ、アダルトゲームは12歳までやらなかった」
「はいはい違反違反」
 世に悪人の種が尽きないのと同様、下方面に訴えかける類のモノも絶えることはない。
人間が人間である限り絶対に。
「有名なタイトルったら、うーん、『ドンゴラクエスト』とか『サイナラファンタジー』とかな」
 両者とも世界的に有名なタイトルである。
300年以上の歴史を持つ有名なゲームだ。
167名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/09/27(土) 02:16:10 ID:???
「あと、『ボケモン』」
 ポケモンではない、ボケモンであるのであしからず。
30過ぎて親のスネをかじっている主人公が家から「このボケモンがぁ!」と叩きだされ、職をゲットするために世界を旅するゲームである。
「他には『モリハン』」
 モンハンではない、モリハンなのであしからず。
伝説の大盛り飯を探して世界を旅するゲームである。
「『その日暮らしが泣く頃に』とか『世界中の迷宮』とか『残酷無情』とか」
 その日暮らしが泣く頃にとは、文字通りその日暮らしを送っている男が事件に巻き込まれるアドベンチャーゲームである。
選択肢がまったくなく、ただひたすらやりきれないストーリーを追うだけの内容で、そのシビアな展開が世のゲーマーの血涙を絞った。
 世界中の迷宮とは、文字通り世界中にある迷宮をことごとく探索しつくすゲームである。
オールクリアするのには十年かかると言われ、作った方もクリアした方も暇人として後世に名を残さざるを得ない一品だ。
 残酷無情とは、文字通り残酷で無情なゲームである。
武器も持たずに戦場をひたすら逃げ回る内容で、攻撃手段がまったくないのでストレスゲームとして名高い。
ああ石を投げないでもらいたい、書いててバカだと自分でも思うので。
「あとネトゲーもやったな、『売るヒマオンライン』」
「ほほう」
「やあ今ヒマしてる? 俺と遊ばない? ちょっとホテルまでのミッションこなそうよ! ってな」
「そりゃ出会い系だろ!」
 売るヒマオンラインとは、ええと解説不要。
しても意味ない。
「まったく……豊かな少年時代だな」
「そう誉めるなよ」
「誉めてない! 皮肉ってんだよ!」
  カツオノエボシ事件から一週間。
プリベンターは暇になっていた、ホント暇に。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅はもうすぐ二期―――




 コンバンハ。
まとめありがとうございます、気付いたら二期まであと少しですねサヨウナラ。
168通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 11:15:30 ID:???
土曜氏GJ
169通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 16:20:39 ID:???
浮上
170通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 16:24:45 ID:???
コーラさん、様々な意味で模擬戦経験豊富だったんですねwwww
171通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 18:43:10 ID:???
>涙せよ○ガマニア
ちょっと300年後逝ってくるノシ
172通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 19:24:12 ID:???
俺も300年後に逝ってくるわ
相変わらずの高クオリティGJ
173模倣の人:2008/09/27(土) 21:54:21 ID:???
 ジョシュア・エドワーズは深刻に悩んでいた。
「サリィ、頼みがある」
「どうしたの?」
「席替えさせてくれ」
 そう、悩みとは座席の位置についてである。
 現在のジョシュアの座席は窓際にある。
 窓際といえば退職が近いあるいは閑職にある者を皮肉るときによく使われる言葉だが、それを差し引いても
実際問題窓ガラスというのは、夏は熱を容赦なく透過し冬は冷気を極悪なまでに浸透させるという凶悪な武器である。
そのため、建物の構造次第では窓側は劣悪な環境となりやすいため、あまり好まれる場所ではない。
 だがもちろん、ジョシュアはその程度で深刻に悩んでいるわけではなかった。
 問題は、彼の両隣。
「もうあいつらに挟まれるのは勘弁願いたい!」
 右を向けば無駄に騒がしい山羊座ハイテンション、パトリック・コーラサワー。
 左を向けば胡散臭い仮面の乙女座センチメンタル、グラハム・エーカー。
 彼らとジョシュアは、三人で肩を並べる位置関係にあるのだった。
 ジョシュアも含めて三バカと呼ばれていようと、あの二人に比べればジョシュアはまだ控えめなほうである。
 逆を言えば、ジョシュア程度のバカっぷりではあの二人には到底太刀打ちできないとも言える。
 日々肩を並べて仕事をするうちに、ジョシュアの神経はかなり磨り減っていたのであった。
「貴方の気持ちもわかるんだけど……」
 サリィが言葉を濁す。
「わかるけど、なんだ?」
「言って欲しいのか?」
 五飛が後を引き継いで意地の悪い視線を向けてくる。それだけで何となく理由を察したジョシュアは頭を振った、が。
「そんなに聞きたくば聞かせてやる。いつの世も平和に犠牲はつきものだ」
「俺は人身御供かよ! わかってたけど、わかっちゃいたけど……!」
 要は、誰か一人はどうしても割りを食わねばならないが、誰もその位置にはつきたくないのである。
「不公平だ。不平等だ。俺ばかりこんな目に遭う道理はないはずだ、ちったぁお前らもこの苦しみを味わえ!」
「こら、髪の毛引っ張るな離せ馬鹿者!」
 五飛の髪を毛根から引き抜く勢いで掴みかかったジョシュアの肩を、誰かがぽんと叩いた。
 振り向けば、トロワが憐れみを湛えた目で優しく諭すように言う。
「人は死以外に平等などないのだ、これも運命だと思って諦めろ」
「いーやーだー、嫌だ嫌だ受け入れられるか、そんな運命なんて絶対に抗ってやる!」
「だからやめろ髪を引っ張るなと言っている!」
「いい加減にしなさい!」
 サリィが机を拳で叩くと、その迫力に気圧されてジョシュアも五飛もぴたりと動きを止めた。ちなみにトロワは
そ知らぬ顔でちゃっかり自席に戻っている。
 額を手で押さえながら、サリィが言葉を搾り出す。
「前々から私もこのままじゃいけないと思ってたのよ。ジョシュアにばかり負担をかけさせちゃ可哀想だしね」
「さっすが、話がわかるな!」
「サリィ、どうするつもりだ?」
 喜びを全身で表すジョシュアと、苦い顔をする五飛。
 サリィは力強く顔を上げ、決然とした目で言った。
「ここは誰もが平等に運を試される、くじ引きにしましょう」
174模倣の人:2008/09/27(土) 21:55:13 ID:???
 そして、サリィの手に握られているのは空き缶に入れられた人数分の割り箸である。
 プリベンターの面々は円陣を組んで、皆一様に緊張を露わにしている。
「今から皆にこのくじを引いてもらって、引いた数字に対応した席に移動してもらいます。苦情は一切受け付けないわ、いいわね?」
 サリィがその場にいる全員の顔を一瞥する。彼らは強張った表情で頷いた。
 ちなみに、問題となるコーラサワーとグラハムの姿はここにはない。
 現在二人はビリーと人類革新重工との間で進められているプロジェクトに、テストパイロットとして出向していた。
 だからこそチャンスは今しかないのだ。いわば鬼の居ぬ間に洗濯、である。
 皆が一斉に手を伸ばし、割り箸に指が触れかかった、その時。
 サリィとヒルデを除いた全員が勢いよく窓の外を振り返った。
 優秀なパイロットであったからこそ感知できる、微妙な空気の変化。間違いない、彼方から何かが迫っている証拠だ。
「全員伏せろ!」
 誰が叫んだか、鋭い指示が飛ぶ。全員がほぼ同じタイミングで壁際に寄り、頭を抱えて床に伏せた。
 数拍の間を置いて、窓ガラスが凄まじい勢いで振動し始める。
 ふっと室内に影が差した。と思った瞬間、窓を蹴破り巨大な質量が転がり込んでくる。
「なんじゃこりゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
 飛び込んできたのは一機のミカンスーツだった。現役機ではない、新型と思しき機体。
 コックピットハッチから飛び出してきたのは、言うまでもなくあの男、パトリック・コーラサワー。
 蛙のように床に叩きつけられて、びくともしなくなる。
 煙が引くのを待ってから、伏せていた面々がゆっくりと起き上がった。
「皆、無事?」
 すぐさまサリィが点呼する。破片による擦り傷や打撲などは否めなかったが、幸い皆軽傷で済んだようだ。
「おいおいおい、一体何事だよ」
「飛び込んできたのって、コーラサワーさん……ですよね? 大丈夫でしょうか」
「奴のことだから心配はいらないと思うが……」
 いつも何があっても無傷を誇る彼のことである。この程度の事故ではどうということもないだろう。
 そう思いつつも念のため、ヒイロが床で潰れているコーラサワーの元へ歩み寄り、身体を反転させた。
「あ」
「うっそ」
 誰もが目を疑った。
 彼が被っていたヘルメットが、夥しいほどの血で濡れていたのである。
「ひ、ヒルデ、すぐに救急車手配して!」
「りょ、了解!」
 事実を飲み込むと、本部内は俄かに慌しくなったのだった。
175模倣の人:2008/09/27(土) 21:56:14 ID:???
 かくして、パトリック・コーラサワーは病院へと運ばれたのであった。が。
「よかったですね、何事もなくて。さすがはコーラサワーさんといったところかな」
「いっぺんくらい本気で重傷負ってみるべきかもしんねえけどな、あいつの場合」
 壊滅状態の本部内を片付けながら、カトルとデュオが笑い声を上げた。
 ヘルメットを濡らしていた血液は間違いなくコーラサワー本人のものであった。しかしその正体は、鼻をぶつけたときに
粘膜を傷つけて出た鼻血だったのである。
 鼻を強打はしたが骨折もなく、実質無傷であったといって良い。
 何故あんな事故が起こったかといえば、ビリーと人類革新重工が共同開発中の新型ミカンスーツのテスト中、姿勢制御装置が
故障したために起きた災難なのであった。
 コーラサワーはどうにか演習場へ戻ろうと騙し騙し操縦していたのだが、結局機体の制御は彼の手を離れ、運悪く
プリベンター本部へと飛び込んでしまったのである。
 それだけの事故でありながら、爆破も何もなくただ室内がめちゃくちゃになっただけで済んだのだから、
悪運が強かったと言っていいだろう。
「で、だ」
 ちりとりに瓦礫を払い寄せながら、ジョシュアが呟く。
「席替えの件はどうなるんだ?」
「それなのよねぇ……」
 サリィが頭を抱え込んだ。
 何しろこの事故のせいで、机自体が損傷してしまったのだ。新たに買い直せばいいとして、配置をどうするか。
「新しい机が来る頃には、二人とも出向解除で戻ってくるはずなのよね。事後承諾、という手段は使えなくなったわ」
「そんなあ!」
「いずれまた考えるから、今回は運が悪かったと思って諦めて頂戴」
「そんな、またあの地獄の日々が続くのか……ううっ」
 ジョシュアは肩を落とし、袖で涙を無造作に拭うのであった。
 彼が二人に挟まれる苦痛から開放される日がくるかどうか、それは運命の女神のみぞ知るところである。
176模倣の人:2008/09/27(土) 21:56:43 ID:???
アタシ
模倣の人
歳?
秘密
まぁ今年で+1
スレ住人?
まぁ
当たり前に
いる
てか
いない訳ないじゃん
みたいな
コーラは
最高
てか
アタシが萌えて
萌えまくってる
みたいな


これで賞金200万円か……その金こっちによこせ、有効に使ってやっから。

気を取り直して皆様ご機嫌麗しゅう、模倣の人@絶賛ミッラミラ中です。
Moiraに燃えて萌えまくってライブで黄土色の悲鳴を上げてきました。
カティ大佐のライブでコーラさんが盛り上がる気持ちがよーくわかります。やはり生音はいい……。
同じ爽やかという形容詞で表現されるはずなのにどうしてコーラさんとレオンはベクトルが全く違うんだろうなぁ。
以上一部の人しかわからないネタでした。
コーラさんの二期情報が出ないのはとてつもない重要な秘密を握っているからだと脳内変換することにしました。
次は二期が始まってからですかね。どうなるのか楽しみです。
それでは、我等【炭酸に連なる者】皆生きてまた逢おうぞ!

あ、そうだ。
土曜日さん>>166
>○ガマーク1919
感動した! 涙ちょちょ切れるほど感動した!
ドリームキャストでもセガサターンでもメガドライブでもなくセガマークIIIをチョイスする辺りが渋すぎる。
ちょっくら300年後に逝ってくる!
177通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 23:54:29 ID:???
模倣神キタワァ
さっそくケータイネタ!
178通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 11:20:09 ID:???
おお、まだ続いてたのかw
179通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 21:52:14 ID:???
ソーマはアロウズに行く模様
これで新キャラ出ない限り正規軍にはコーラさんとセルゲイ二人…
180通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 22:05:14 ID:???
コーラさんの部下に女の子ばかり新キャラわらわら来たらどうするよ。
181通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 22:40:28 ID:???
それはそれであり>女だらけ
182通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 22:41:40 ID:???
そりゃ本スレのコラナドネタだろ
183通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 23:00:17 ID:???
何それw
中の人的にはハムハーレムな気がするが

アフター1話では草野球でヒイロスペシャルですね
184通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 15:52:18 ID:???
模倣氏GJ&乙!
185通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 17:03:47 ID:???
二期は怖さ半分期待半分だな
まあここはキャラクターがどういう進路を取ろうと関係ないかもしれんがw

願わくば全ての00キャラがここでは楽しくおもしろく生きていけますように
186通常の名無しさんの3倍:2008/10/01(水) 17:22:31 ID:???
セガガガガガガガガ
187通常の名無しさんの3倍:2008/10/02(木) 17:33:02 ID:???
さて、一期→二期の中断期間中にどれだけ予言が貯まったろうかw
188通常の名無しさんの3倍:2008/10/03(金) 01:14:17 ID:???
ガンダムを擁する巨大なテロ組織CBを倒したコーラサワー。
だが、彼を待っていたのは、最も卑劣な報復だった。
CBの残党によって新たな組織『アロウズ』が結成されたのだ。
アロウズはコーラサワーに復讐すべく、大佐を誘拐しててコーラサワーをアジトへ誘き寄せようと企む。

    −2008年のことである−

 トゥルルルル…ガチャ

コーラ「ん、オレだAEUのスペシャルエース。パトリック・コーラサワーだ」
アロウズ「へっへっへっ、コーラサワーさんよぉ、初めてお耳にかかるなぁ。
     おっと切ると後悔するぜ。何せ大佐の命がかかっているからなぁ」
コーラ「何!大佐に何をした!テメエは誰だ!」
アロウズ「まぁあせるな。そこにあるテレビをつけて見ればわかるかもよ?」

(TVをつけると、そこに縛られた大佐が写っていた)

コーラ「…てめえー!!」
アロウズ「アンタはやりすぎた(ホントに)。これからは我がアロウズの
     好きにさせてもらうぜ。もし警察を介入させるのなら大佐の命は(以下略)」

アロウズの思惑通り、アジトへ乗り込むコーラサワー。

コーラ「アロウズめ…!オレがぶっつぶしてやる!」

駄文スマソ。
189通常の名無しさんの3倍:2008/10/03(金) 01:22:51 ID:???
おい、それ本スレで見た気がするwwwww
しかし何度見ても、「アンタはやりすぎた(ホントに)。」は吹くwwww
190通常の名無しさんの3倍:2008/10/03(金) 10:50:20 ID:???
ファイナルファイトwww
191通常の名無しさんの3倍:2008/10/03(金) 19:34:22 ID:???
グラハム=ソドムですねわかります。
192通常の名無しさんの3倍:2008/10/03(金) 20:13:59 ID:???
コーラ側ならガイポジションなのにな、ハム。
193通常の名無しさんの3倍:2008/10/03(金) 20:23:04 ID:???
スーファミ版でハブられるんですね
194通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 07:07:10 ID:???
別バージョンで出るからいいじゃない
ファイナルファイト・ガイ
195通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 12:51:43 ID:???
その後落ちぶれまくるコーディーは誰だよw
196通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 14:28:37 ID:???
ジョ…ゲフンゲフン
197名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/04(土) 23:16:39 ID:???
「というわけで、今後俺は28〜33歳の年齢不詳のスペシャルということで」
「何がというわけで、だ」
「28〜33歳って範囲限定しているならなら年齢不詳とは言いませんよね」
「精神年齢が不詳なんだろう」
「それは間違いなく低いはずだ」
「いくつでもかまわん。どうせ中身は変わってない」

 今日も今日とてプリベンター、仕事がなくてお暇かな。
レディ・アンとサリィ・ポォは特別な仕事で出張中ではあるものの、
巨大カツオノエボシ事件以降、現場組が動かなければならないような出来事はない。
「とにかく、俺はスペシャルだ。28〜33歳のな」
 さて、急に素っ頓狂なことを言い出した我らがパトリック・コーラサワーさんだが、
彼には彼なりの事情があってこのような発言をしているのである。
その事情とは何なのか、これはもう改めて説明の必要もないだろうが、明日から始まる00の二期の設定が四年後だから。
刹那や沙慈はいい具合に成長しているようだが、さてさてコーラさんはと言えばまったく情報が無い。
どうやら愛しのカティ・マネキン大佐をはじめ、ソーマ・ピーリスなどがアロウズに行くことになるようで、
連邦正規軍にセルゲイおじさんと二人取り残された状況……というのが現状CMなどから推測出来るところであろうか。
まぁセルゲイおじさんは息子とソーマ絡みでどう動くかわからんので、
下手するとコーラさん、置いてきぼりとか言ってる場合じゃなくて本当に一人ぼっちのぼっちぼち〜になってしまうかもしれないが、
これをおいしいと見るべきか、それとも一期に比べてさらに出番が減ってしまうと悲観すべきかは判断の難しいところであろうか。
まぁここを見ている方々は前者でしょうな、おそらくは。
ええ、カレーも二日目がおいしいんですよ。
何か違う気もするけど。
「というわけで、私も仮面で陣羽織だ」
「わ! 何だ!?」
 さてここで問題です、この仮面と陣羽織の人物は誰でしょう。
一秒でお答え下さい。
「エーカーさんじゃないですか、何をしているんです?」
 はい、カトル正解。
クセのあるブロンド、やたら特徴のある喋り方、そしてとことんマイペースな態度、
ここまで正体バレバレの要素が揃っていたら疑うもクソもあったものではない。
「この格好をしている時は私はミスター・ブシドーだ、そう呼んでほしい」
「それ、俺達にとって何てバツゲーム?」
「もういっそ剣道スタイルで出てきたらいいのにな」
「それだと完璧超人の某ブドーになってしまうが」
 生き別れの兄弟とかクローンとか、はたまた記憶喪失した本人だとか、
本編でどう転がっていくかは監督と脚本家のお手並み拝見だが、
とりあえずこちらの世界のこの物語ではブシドー=グラハムということでよろしく。
「何でそんな格好しているんだ」
「趣味だ。モノは骨董店に行って購入した、結構な値段だった」
「普通に通販で売ってると思うけどな、パーティグッズとして」
 今日はコーラサワーに対してもグラハムに対しても、いつも以上に突っ込むガンダムパイロットたち。
普段ならデュオ一人がその役割を担っているのだが、今日は雰囲気が違うと悟ったか、五人揃ってツッコミに回っている。
「やあやあ、急に訪問してすまない。失礼する」
「……誰かと思ったら人類革新重工の」
「うむ、セルゲイ・スミルノフだ。久しいなプリベンターの諸君」
 深みのある声、スカーフェイス、そして岩の如き重厚なイメージ。
00に限らず登場キャラクターの年齢が若年に偏ってしまうガンダムシリーズにおいて、彼程の「シブいオヤジ」は稀であろう。
198名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/04(土) 23:21:10 ID:???
「そして隣は……」
「バケラッタ、いや失礼、ソーマ・ピーリスであります。まだマリーではありません」
「え?」
「再度失礼、こちらの都合で」
 セルゲイの背後からひょいと出てきたのは、彼の秘書を務めているバケラッタ娘ことソーマ・ピーリス嬢。
長い銀髪と白い肌がやけに眩しい彼女であるが、身体に流れる血潮は溶岩の如く熱い。
「……おい、銀髪娘」
「何だ、何か用か」
 で、コーラサワーと彼女はどうにも相性が悪い。
コーラサワーが苦手にしている、と言ってもよい。
多くの女性と浮名を流したと言われるコーラサワーだが、やはり根っこの部分で合わない異性もいるのである。
「お前、何か姿が変わってないか」
「成長期だからな」
「最後に会ったのはそんなに前じゃねーと思うんだが……妙に大人びたな」
「気にするな、今の私は18〜23歳だ、そういうことだ」
「……あー、んー? そうか俺と条件が同じだから……えー、あれ?」
 悩むなコーラサワー、それが前期と後期に分かれたアニメの宿命だということを今しがた自分の口からノベンタ元帥、もとい述べたではないか。
前期のキャラで通すか、それとも後期のキャラで通すか。
気にせずやれよやればわかるさアリガトー! で押し通すことが出来ればそれでいいのだが、
何より恐ろしいことに全ての物語には“後付け”というものがあったりするわけで。
こういうのは最初から考えられていた設定であっても、それを公にする時期次第では読者や視聴者に混乱を催させるシロモノなのでタチが悪い。
例えばグラハム・エーカーは孤児であった、とか。
「うむ、ならば私も27〜32歳ということでひとつ頼む」
「エーカーさん、一応貴方は年齢不詳にしておいたほうがいいんじゃないですか?」
 まあ最強の兄貴を倒したラ、オウっと次に待ってたのは生まれ故郷の修羅の国ですがどうですカイオウとか、
鞭と鳥しか攻撃手段が無いと思ってたら実はヘルズ・マジックの使い手だったんディーノ、とか、
本当は兄にアタル人がいたんですが両親の教育方針に反発して家を飛び出していたんでスグル、とかに比べるとマシかもしれないが。
全く、現在絶賛進行中の物語に対してギャグでも何でも迂闊なSSは書けない世の中であることよ。
下手すりゃ万分の一でブシドーがグラハムでない可能性だって……いや、それはないか。
「はははっはは」
「うわ、今度は何だよ」
「ふはははは、何を隠そう」
「尻隠そう」
「違う! アラスカの狂鮭ことジョシュア・エドワーズだ!」
 急にボールが来たので、などとFWにあるまじき発言をしたサッカー選手がいたが、さてアラスカ野ことジョシュア君はどうだろうか。
急に命令違反したので→急にグラスペしたので→急にビームピストル突きつけられて撃たれたので、の三段コンボは多分だがQBKの二枚は上手であろう。
それが自慢になるかどうかはさておき。
「この俺は若々しいままだ! 歳取ってない! 二十代!」
「そりゃ一期の半ばで退場したからな」
「ふん、永遠の若さを手に入れたということだ。うらやましいだろう!」
「全然。もう出番がないってことだしよ」
「ふんが!」
 コーラサワーとデュオがプリベンターにおけるボケとツッコミ漫才のトップランナーなら、
コーラサワーとジョシュアは二番手ということになるだろうか。
ただ、この場合はコーラサワーがツッコミになりジョシュアがボケになる。
もっとも、コーラサワーのツッコミはドツキ漫才のそれであるが。
なお、先程の「尻隠そう」はデュオの言葉であるのであしからず。
タイミングドンピシャで合いの手を放り込む技術を持っているのは、プリベンターでは彼しかいない。
199名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/04(土) 23:23:55 ID:???
「やあやあ、こんにちは。ミカンエンジンMkUの開発が終了してね、ぜひ使って欲しいなあ」
「また来た」
「千客万来ですね」
 ぷよぷよの連鎖のように連なってやってくる客人たち(グラハ……ブシドーとジョシュアはプリベンターのメンバーだが)。
プリベンター本部は政府議事堂の中にあるのだが、世界を裏から守る組織の本部にこうもホイホイ客人を通していいのかどうか。
仮にも世界の中枢であるのだから、チェックは厳しく行って欲しいものである。
ま、宅急便すら通してしまう警備員には何を言っても馬事公苑、もとい馬耳東風かもしれないが。
「おう、ポニテ博士じゃないか」
「お久しぶりだね、おや? グラハムの姿が見えないけど、今日は休みなのかい?」
「え?」
 ポニテ博士ことビリー・カタギリ。
ミカンエンジンの発明者で、科学全般に通じた天才である。
で、その天才さん、仮面の男の目の前で親友の姿探して左右をキョロキョロ。
「いや、いるんだけど」
「え? えーと君はデュオ君だったっけ、どこにグラハムはいるんだい?」
「目の前に」
「んー?」
 ビリー・カタギリ、眼鏡を一度取ってハンカチで拭き、かけなおして目パチ目パチ。
今時どこのマンガでもせんような行為を堂々とやってのけるこの男、やはり只者ではない。
「いないじゃないか」
「えええええええええ」
 ひっくり返った。
仮面の男、ミスター・ブシドーを残して全員ひっくり返った。
ま、そりゃそうである。
どこの世界にブシドー=グラハムを見抜けぬ奴がいるというのか。
「おい、カタギリ」
「えっ?」
「お前がそれ程までに薄情な男だとは思わなかったぞ」
「えええっ?」
「私だ、グラハム・エーカーだ」
「……」
 カタギリ、再度眼鏡を拭き、目パチ目パチ。
「あ、あああああ」
「あああああ、じゃないぞカタギリ!」
「凄い、びっくりしたよ」
「む、そうか? まあ気付いてくれたならそれでいい」
「君、凄くグラハムに似てるね、声まで」
「はあ!?」
「仮面を取ってみてくれないかなあ、もしかしたら顔の方も似てるかも」
「だから本人だと言っとろうがカタギリー!」
 いた、更なる漫才コンビが。
しかも強烈な。
グラハム・エーカーとビリー・カタギリならどうしたってカタギリがツッコミなのに、
何故ブシドーとカタギリになったらブシドーがツッコミになるのか。
ダブルボケ漫才の次は「仮面をつけたら攻守交代漫才」の時代が来るかもしれない。
200名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/04(土) 23:28:08 ID:???
「マイスター運送だ、主はいるか」
「またまた来た、今度は宅配便かよ!」
 呆れ顔になるデュオだが、まあ我慢して欲しい。
一期から二期への四年経過という公式設定を木に竹を接いででもこっちの世界に反映せにゃならんのだ。
「刹那・F・セイエイ、ガンダムだ」
「アレルヤ・ハプティズムです。お届けものです」
「ティエリア・アーデだ、失礼する」
「わあ、ぞろぞろですね」
 カトル、何気に口が悪い。
「何かこいつらも前回会った時に比べて変わったな」
「気にするな、俺はガンダムだ」
「刹那、お客さんに対して失礼だよ」
「……」
「ん、何か?」
「えーと、アレルヤさんだっけ、あんたはずっとその丁寧な物腰で?」
「さあ、それは出番が来てからでないと何とも」
「……はあ」
 頬を掻くデュオ。
ま、そういうことでよろしく。
さすがに限界があらあな、実際二期を視聴してみんことには。
しかしブシドーがグラハムじゃなかったらどうし……いや、ないかやっぱり。
「おい五飛、サリィが出張の今、お前が代理で判子を押せよ」
「うむ、わかった」
 デュオに促され、五飛は一度奥の部屋(サリィの執務室)に引っ込んだ。
そして十秒程経って後、判子を片手に運送野郎Aチームの前へ。
この時代でも確認は判子、赤い印の効力は大きい。
「中身はなん……」
 だ、と問いかけて、五飛の舌が止まった。
豪胆にして不敵な彼にしては珍しい動揺の表し方だったが、まぁ無理もないかもしれない。
「ああ、久し振りだな、ロックオン・ストラトスだ」
「ああ、はじめましてになるな、ロックオン・ストラトスだ」
 まんま同じ顔の人間が目の前に二人もいたのだから。
「……」
 五飛の後ろのガンダムパイロットたち、果てはコーラサワーまでが驚きの表情で固まる。
姿かたちはともかく、名前まで一緒ってどういうことやねん、と。
「ああ、気にしないでくれ。こいつは俺の双子の弟だ」
「ああ、気にしないでくれ。こいつは俺の双子の兄だ」
「……で、名前は?」
「「ロックオン・ストラトスだ」」
「なんじゃーそりゃー!」
 何だかもうノリが笑えない若手芸人の舞台のようになってきた。
が、今更後には引き返せない。
何としてでも四年という歳月をムリクリにでも反映させないといけない。
それがために今まで“本編=あっちの世界”と“このSS=こっちの世界”という言葉を使ってきたのだから。
ああ、しかしアロウズとカタロンは取りあえず置いといて、シーリンの扱いどうしようかなあ。
まさか姫様から離れて独自行動取ると思わなかったからなあ。
201名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/04(土) 23:35:09 ID:???
「やっほー、トリニティ運送だよ、お届ものだよー」
「おらおら、とっとと判子出せや、ああん?」
「控えろミハエル、客の前では良い社会人を演じろ」
「またまたまた来たあ!」
 ああ、コーラサワーだけだったら苦労しなかったかもな、と思ってもアフターカーニバルですねそうですね。
一度でも使った以上は責任を取らないとね。
仕事でも何でもそうよ、そらそうよ。

     ◆   ◆   ◆

「ふう、やれやれ、やっと皆帰ったか」
「津波のような一時だったな」
 コーラサワーが「俺様28〜33歳」発言をしてから一時間、ようやっとプリベンター本部は喧噪から解放された。
マイスター運送はトリニティ運送と口喧嘩を始めるし、
ビリー・カタギリはどう説明してもブシドーをグラハムと認識しないし(最終的に仮面を取ってようやく気付いた)、
ソーマはコーラサワーを挑発しまくるし、セルゲイはセルゲイでそんな二人を微笑ましく見つめながら俳句作ってるしで、
もうウルサイのウルサクないの、あたかも隣の席に座った奴の咳払いすら聞こえない程やかましいパチンコ屋のようであった。
「まあ、そういうわけでよろしくってこった」
「何がよろしくだよ、まったく」
 ソーマに絡まれてた最中はたじたじしていたものの、天敵がいなくなればコーラサワーはいつものコーラサワーである。
とことんポジティブ、すっきり爽やかアイフィールコーラサワー。
「なぁに、これから俺の時代だ、バッリバリに活躍してやっからよ!」
「どうかな、下手すりゃ一期よりも出番ないかもしれんのに」
「そんなこたーねえ! 今の今まで俺の情報がほとんど流れてない! これすなわち、隠し玉の証拠だろうが!」
「そうか? ずーっと隠され玉の間違いじゃないのか?」
「なななな、なんだとうう」
 客が帰って落ち着きを取り戻したか、デュオが容赦なくコーラサワーをぶった斬る。
まあ実際、物語の中核であるマイスターズや沙慈以外で現在公式HPやCMに出ている連中は、
二期の序盤で話を作る面々だから取り上げられているのであろう。
すなわち、一期と二期を繋ぐ役割を持っている、任されているというわけだ。
ぶっちゃけ、そんな大任コーラさんには果たせませんがな。
「そんなことはねぇ! 一期を見ろ! アバンタイトルを除けば、実質俺から物語は始まったんだぞ!」
「ああ、お前がボッコボコにされたところからな」
「古傷えぐるな!」
「お前が言いだしたんだろうが!」
 エクシアがAEUの新型MSであるイナクトをオモチャ扱いする、
これはCBのガンダムが世界のどのMSよりも優位にあるということを象徴するシーンだった。
これでグラハムがガンダムに興味を持ち、そして一期最終回へと繋がっていくのである。
ここでボコられるパイロットには物語上グラハムを使えないし(そうするとグラハムの感情描写及び世界描写が単純になってしまう)、
ソーマは超兵というアレルヤに絡むキャラなので当然出せるわけがない。
ま、エクシアと刹那が既存のMSをボコるという演出上、「敵のエースパイロット」としてはコーラサワーが最も適任ではあったのだ。
「よしわかった、ならば今から賭けをしようじゃないか」
「か、賭けぇ?」
「ああそうだ、二期の何話からお前が登場するか」
「何ぃ!?」
「俺は五話にしとくぜ」
 ニヤリと笑うと、デュオは何時の間に取りだしたのか、コインを親指でピンと弾いた。
コインは回転しながら綺麗な弧を描き、コーラサワーの足元へと落ちていく。
202名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/04(土) 23:37:56 ID:???
「乗った。俺は七話だ」
「ヒイロは七話か、オッケー」
「じゃあ僕は十話で」
「俺は十三話」
「ならば私は十六話」
「後期最終話、それもBパートだ!」
「同じく最終話、ED後の提供画面」
「へいへい、カトルは十話、トロワは十三話、仮面は十六話、アラスカと五飛は最終話、と」
 ああ容赦なし。
五話と予想したデュオが優しく見える程容赦なし。
日頃コーラサワーが彼らにどう思われているかがよーくわかる場面である。
「おいついでだ、本人直々に予想しろよ」
「ぬ、ぬぬぬぬぬぬぬぬ」
 顔面真っ赤に染まるコーラサワー。
数秒唸り、そして大きく口を開けて一言。
「よ、いや三、三話だ!」
「あ、ちょっと自信なくなってるなこいつ」
「まあ、世界とキャラの状況説明に三話くらい使うでしょうしね」
「あくまで普通ならな」
「だ、大丈夫だ! 何せ俺はスペシャルでエースで模擬戦二千回で!」
「さすがにもうカビが生えてるぞ、それは」
「まさか二期では回数が増えただけで、あとはまんま同じ台詞を使わないだろうな」
「はははは、乙女座センチメンタル!」
「いや、アンタのそれもだよ」
 今日も今日とて仕事はなくも賑やかなプリベンターなのであった。
さあ、ようやく第二期スタート、どんな展開が待っているのか。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の二期が今、始まる―――




「へーくしょーい!」
「ボス、風邪ですかい?」
「ん? あー、何だかここんとこ急に老けこんだ気分だぜ、四年分くらい」
「何ですかそりゃ。まあ無理しないで下さいよ、今年の風邪はしつこいらしいですから」
「んー、まだまだ働き盛りのつもりなんだがな。あ、そこのウイスキー取ってくれや」
 期待半分怖さ半分、機動戦士ガンダム00二期、いよいよ明日、十月五日に介入開始。
どうなる? どうする? どうしたらいい?



「俺は! スペシャルで! エースで! 模擬戦で! たいさぁぁあああ!」
「人呼んでブシドー・スペシャル! ううむ、なかなかいい響きだ」
「へ、へ、へーくしょーぉい!」
 
 ほんと、ねえ。 
203名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/04(土) 23:39:59 ID:???
 とうとう明日ですねコンバンハ。
さあ半年間好き勝手にやったツケがどう出るのか出てしまうのかいや本当どうしようサヨウナラ。

 

○訂正
>>197の三行目
「28〜33歳って範囲限定しているならなら年齢不詳とは言いませんよね」

ならなら→なら

です。
失礼しました。
204通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 23:51:21 ID:???
前期決算ktkr!
勢揃いしてて面白かったGJ!
明日からの二期が楽しみですね。
205通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 09:36:15 ID:???
ロックオンが同じ名前のまま二人揃うことに吹いたw

いよいよ夕方放映ですね! がんばれぼくらの清涼剤!
206通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 17:37:40 ID:???
ハムは仮面がついても相変わらずで何よりです
コーラさんは…次回に期待
207通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 17:39:40 ID:???
コーラさん……年内出番なしってホントかね
今回、刹那=(ヒイロ+ごひ)かもしれんと思いました。
208通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 17:39:49 ID:???
やっぱ仮面はグラハムだったな
さて……コーラはどうなるやら。
209通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 17:42:40 ID:???
せっつぁんがヒイロよりむしろ五飛って言うのは
一期の頃から言い続けてたり
210通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 21:21:29 ID:???
OP(今回はEDか)にいたな、コーラ
賭けは全員ハズレか…
211通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 21:30:06 ID:???
ttp://ranobe.com/up/src/up307059.jpg
これか。なんかコーラっぽいような違うような?
212通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 22:28:21 ID:???
>>211
貼り付けdクス。
これ、コーラなのかな…予想外にかっけぇw
後は立場だけだ!
213通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 23:17:35 ID:???
つ【生霊】
214通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 23:18:39 ID:???
ソーマやセルゲイみたく、制服着てOPに出てきたらすぐ分かるのになあ
焦らしやがってこの炭酸が!w
215通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 04:34:27 ID:???
サーシェスのキャラデザが最初に出回った時も
てっきりやさぐれコーラかと思われた事もあったからまだわからんなあ
216通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 15:35:31 ID:???
ある程度の設定は反映するも基本皆にやさしいヌルイ世界だからな、このスレw
217名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/07(火) 02:07:04 ID:???
「と、言うわけで」
「……ああ、サリィさんがその台詞を口にするのは違和感がありますね」
「あのプリベンター・バカの専売特許だったからな、ここんところ」
 プリベンターは暇だった。
すなわち、世界は平和だった。
二期? 鬱展開? キャラあぼんしまくりの予感?
知ったこっちゃありません、こっちは平穏なんです。
永遠に。




   〜新機動炭酸コーラサワーW  第二部〜




「シーリンが職を移ることになったわ」
「あの眼鏡の姉さんが? レディ・アンと喧嘩でもしたのかな」
 シーリン・バフティヤールはグラハム・エーカーと同じ時期にプリベンターに加入した。
実務で多忙を極めるレディ・アンの秘書的な位置に就き、主に後方からサリィ・ポォたち現場部隊を支えてきた。
かつてレディ・アンと因縁があったらしいが、その辺りはちょっと怖くて聞くことが出来なかったガンダムパイロットの面々である。
「そういうわけじゃないけど……彼女の意志もあったし、半分引き抜きみたいな形でもあるし」
「へえ、引き抜きなんてあるのかよ。プリベンターって仮にも政府直属の組織じゃなかったっけ」
 デュオ・マックスウェルは皮肉っぽい口調で喋りつつ、手に持った湯呑みをテーブルの上に置いた。
ちなみに、今日のお茶は玄米茶である。
「俺たちも無理矢理引き抜かれたようなものだがな」
「確かにな」
 ヒイロ・ユイとトロワ・バートンが視線を交わして頷き合う。
彼らは湯呑みを手にしていない。
玄米茶が嗜好に合わないのではなく、単に喉がそれほど渇いていないのであろう。
「成る程ねー、どこかの誰かさんのおかげで俺たちゃ宮仕えの身だもんな」
「ほう、誰だ」
「お前だよ、五飛」
 そう、張五飛以外のガンダムパイロットの四人は、彼の謀略によってプリベンターに集められた。
ヒイロはリリーナの危機という嘘情報、デュオはジャンク屋の仕事、
トロワはサーカス団の営業停止、そしてカトル・ラバーバ・ウィナーは同窓会という餌を使われて一本釣りされたのだ。
「俺は忘れた。お前も忘れろ」
「またそれで誤魔化すのか」
「過去のことをいくら言ってもしょうがないだろう」
「……くそ、五飛、お前本当にいい性格してるよ」
「何、デュオ程ではない」
「それがいい性格してるってんだ!」
 ガンダムパイロット同士なら、会話量が一番多いのはデュオと五飛になる。
次いでカトル、そして元々無口気味なヒイロとトロワはあまり輪に入ってこない。
賑やかなんだかそうじゃないのかわからない五人ではあるが、
ガンダムパイロットは伊達ではない、組んで動けば世界中でも対抗出来る者はそうそういるもんではない。
218名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/07(火) 02:11:57 ID:???
「で、眼鏡の姉さんはどこに転職したんだ?」
「転職と言うか転勤と言うか……ああ、丁度いい時間だわ、テレビを見てもらうのが手っ取り早いかも」
 サリィは多機能リモコンを手に取り、部屋の壁にかかっている薄型のテレビを起動させた。
この時代、やれテレビだのエアコンだのといちいちリモコンを分けて使う必要はなくなっている。
ひとつのリモコンで部屋、もしくは住居全体をカバー出来るようになっているのだ。
ま、それだけにリモコンを無くしたら面倒なことになるわけだが……。
「ああ、このチャンネルよ」
 さておき、テレビの番組である。
モニターの向こう側では、一人の男がカメラのフラッシュを浴びながら壇上で演説をしている最中だった。
なかなか精悍な顔立ちで、喋り方も朗々としており、かなりのキレ者であることをガンダムパイロットたちは感じ取った。

『……私はクラウス・グラードであります。今日ここに、はんせいふそしき“カタロン”が誕生したことを皆様にご報告します』

「へえ、おかしな名前だな……って、反政府組織!?」
「ちょ、サリィさん、何のことですこれは? これにシーリンさんがどう関係してくるって言うんですか!?」
「しかもテレビで放送だと、これはプリベンターにとって大問題だ」
「気づかなかったではすまされない」
「どういうことだ、説明を要求する」
 反政府組織、それはすなわち現行の政治体制に不満を抱く者たちの集まりである。
せっかく世界が平和になったというのに、また紛争の火が再燃するというのか。
ガンダムパイロットたちが血相を変えるのも無理はない、
まして仲間であったシーリンがそこに関わってくるとなると尚更である。
「みんな落ち着いて。反政府組織じゃないわ、反省府組織よ」
「は?」
「え?」
「ん?」
「む?」
「何だ、それは」
 サリィの言葉に、今度は一転、キョトンとなるガンダムパイロットたち。
反政府組織ではなく、反省府組織。
そんな単語、彼らは一度たりとも聞いたことがないし、間違いなく辞書にも載っていない。
「反省府、つまり過去に人類が犯した過ちを見つめ直し、課題を取りあげ、反省することで未来に生かそうという組織よ」
 玄米茶をすすりつつ語るサリィ。
その顔が若干シブいのは、お茶のせいではないだろう。
彼女の目にもこの反省府組織というものがもの凄く胡散臭く映っているのだ。
「一応、私たちと同じ政府直属の組織になるわね」
「……よくわからん、えーと、第三者委員会みたいなものか」
「全然違うと思いますよ、デュオ」
 頭にハテナマークを浮かび上がらせるガンダムパイロットたちだが、
さりとてサリィ・ポォも彼らを十分に納得させるだけの材料を持ち合わせていない。
さっき言った通り、過去の過ちを反省して再び間違いを犯させないための組織である、としか言いようがないのだ。

『かつて人類は人種、思想、宗教の違いで憎み合い、武器をもって解決しようとしました。そのような忌まわしい歴史を再び繰り返してはならないのです』

 クラウスさん、なかなかご立派な演説である。
ちょっと独創性には欠けているようだが、まぁ組織のトップはこれくらいの方がよろしいのかもしれない。
向こうの世界じゃともかく、こっちの世界じゃこんなもんでしょう、多分。
219名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/07(火) 02:14:40 ID:???
「まあ、それでこのカタロンにシーリンが参加することになったのよ」
「どんな役職?」
「多分だけど、このクラウス・グラードって人の補佐でしょうね」
「副委員長みたいなものですか」
「そうね」

『我々カタロンは、人類がより良い明日を築くことが出来るように、全力をあげて反省していくことをお約束します』

 全力反省、またも新語である。
何だか後ろ向きなイメージがあってよろしくない気もするが、目的は決して怪しいものではないので問題無いだろう。
本当は政治家が直々に反省するもんであろうが、まあそこはそれ、話の都合上。
「じゃあ、シーリンさんの代わりはどうなるんです?」
「レディ・アンの秘書か。あれで彼女も忙しいらしいからな」
「らしい、じゃなくて本当に忙しいのよ」
 レディ・アンは滅多なことでは本部に顔を出さない。
ほとんどが別にある執務室で缶詰になっているか、出張で出払っている。
激職なのだ。
「ヒルデか?」
「彼女には無理だろう、性格的に」
 ヒイロ、結構厳しい評価。
が、まあぶっちゃけ外れていない。
秘書の仕事は何より冷静な管理能力が問われる。
怒るとすぐフライパンを取り出すおてんば娘にはあまり向いていない。
「今のところ未定。でも、近日中に決まるでしょうね」

『それではカタロンの名の由来も合わせて発表しましょう。おおいに反省し、議論を語ろう、つまりカタ……』

 モニターの向こう側、何となく脱線し始めた感じのあるクラウス氏の演説は終わらない。
この時、壇の下からクラウス氏の服の裾を引っ張って制止しようとしている手があったのだが、
さてさて神ならぬ身、それがシーリン・バフティヤールのものだとはサリィもガンダムパイロットたちも気づき得なかった。


   ◆   ◆   ◆


「よし、彼女のことはわかった」
 デュオは湯呑みに新しい玄米茶を注ぐと、溜め息をつきつつ話題を替えた。
で、何の話題かというと。
「どうする、アイツ」
 はい皆さん、ここまで我らがパトリック・コーラサワーさんが出てきていませんね。
おかしいですね、彼ならば必ず軸がずれた発言をかまして会話を乱すわけですが、今日はまだ一度もそれがありません。
どうしてだと思います?
「アイツって?」
「とぼけるなカトル。俺たちの背後で踊り狂っているあの男のことだ」
 さあ、ここでようやく登場です。
ミスター模擬戦、ビームも銃弾も向こう側から避けてくれる天下一の幸運男、コーラサワーさんです。
拍手はいりません、おひねりもいりません。
生暖かい目で見守ってやって下さい。
220名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/07(火) 02:18:03 ID:???
「ヤッホホホオ―――ウ! 見たか、俺はスペシャルだぜー!」
 コーラさん、リズムもクソなくダンスダンスダンス。
完全に浮かれトンチキの脳みそメリーゴーランド状態になっている。
「何故あんなに晴れやかなんだ、あの男は」
「愚問だトロワ。アレだ、アレ」
 アレとは何か。
決まっている、機動戦士ガンダム00二期のOP映像である。
そうなのだ、とうとうコーラさん、OPに初顔出しとなったのだ。
「……その程度であんなに浮かれているのか」
「身も心も小物の証明だな」
「まあ、気にしてたんですよ本人も、きっと」
 一期は一話で華々しくボッコされるという目立った出番がありながら、初代OPはどこにもその姿はなし。
二代目OPではほんの僅かだがイナクトが映り、しかもデカブツガンダム一世にやられているという甚だ冷遇された扱いだった。
まあ、今度もまたほんの一瞬でさらにデカブツガンダム二世に撃たれてるわけですが、あれは間違いなくコーラさんでしょうな。
赤ジンクスでしたし、何よりOPであんな目にあわされるのはコーラさんしかいませんから。
赤ジンクスだからアロウズか? という疑惑も生まれましたが、それはおいおい本編を追っかけるうちに明らかになるはずです。
下手すりゃ年明けくらいに。
「あれ、じゃあ賭けはどうなるんです? 前回の」
「持ち越しだ、話の中に出てきたわけじゃないからな」
「おい、今度はマンボを踊り始めたぞ」
「器用なのか器用じゃないのかわからないな」
「確実に言えるのは、バカだってことだ」
 今日はグラハム・エーカーは非番でいない。
ミスター・ブシドーとなった彼は実に今後と頭が心配なキャラクターだが、まあ箸とナントカは使い様。
あとジョシュア・エドワーズも休み、ヒルデ・シュバイカーは買出しで不在である。
おかげでガンダムパイロットとサリィがシーリンの件で会話している間、ずーっと野放しではしゃぎまくっていたという次第である。
「どうする? いい加減鬱陶しいんだが」
「止めるか」
 うむ、調子に乗り過ぎてハ○ハレかウマウ○辺りを踊り出されても困る。
「模擬戦♪ 二千回♪ 不敗の男♪ エース♪ スペシャル♪ ギッタギタ♪」
「ああ、とうとう歌まで唄い出した」
「よし、ヒイロとトロワ、手伝ってくれ。奴を止める」
「了解した」
「手を貸そう」
「五飛、何で方天戟なんて持ってるんです?」
「貴方たち……冗談でも傷害事件は起こさないで」
 プリベンターは暇だった。
すなわち、世界は平和だった。
二期? 鬱展開? キャラあぼんしまくりの予感?
知ったこっちゃありません、こっちは平穏なんです、ギャグなんです。
永遠に、永遠に。
「イ――――――――――ヤフ―――――――――――ゥ!」



 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅がまた始まる―――
221名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/07(火) 02:18:49 ID:???
 コンバンハ。
始まりましたね二期、さてコーラさんはいつ話の中に出てくるやら。
ええ、こっちの世界は平和ですとことん、誰も死にません死なせません。
で、放送が日曜なので土曜日投下じゃなくなるかもサヨウナラ。 
222通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 08:41:34 ID:???
>はんせいふ
 なんで平仮名? と思ったらそんな理由だったとわ! 吹きました、ありがとう。
 お仕事グッジョです!
223通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 10:11:54 ID:???
平日に不意打ち来た!
さっそくクラウスがキャラ崩壊wwwww
224通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 17:06:50 ID:???
●カタロン
 反省府組織で政府直属
 全力で反省してそれを明日に繋げるという目的の集まりらしい

●クラウス・グラード
 カタロンの代表?
 どうやら余計なことまでしゃべる癖がありそう

●シーリン・バフティヤール
 プリベンターから転出。
 役職は副委員長とか。





さて、当面の課題は空席になったレディの秘書官に誰が後任として座るかということだと思うのだがどうか
225通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 19:44:26 ID:???
メガネつながりでリジェネとかどうよ?>秘書官
いやまだどんな人か分かってないしイノベ組だから危険そうかもしれないけど。
226通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 11:05:37 ID:???
二期になって大量に新キャラが出そうだよな>アニメ本編
こっちでまだ出てきてない一期キャラっていたっけ?


しかし、コーラがいつ登場するかわからん二期だが、
よく考えりゃ一期が始まって即このスレが始まって、それから毎週ここにはずーっとコーラがいたんだよなww
本編より長い出番www
227通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 20:40:50 ID:???
1期の空白の2ヶ月、ここのネタにどれだけ癒されたことか。
今回はしょっぱなからお世話になりそうだぜ。
228通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 20:56:49 ID:???
コーラさんが何話に登場するか俺たちも予想するか


7話
229通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 22:11:01 ID:???
年内は無理だとすると…15話
230通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 22:46:04 ID:???
25話。コーラサワーに始まりコーラサワーに終わる
231通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 11:08:18 ID:???
よし、大博打を打って2話だ!
232通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 12:50:52 ID:???
空白の2ヵ月を考えれば、8話あたりだな。
233通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 15:43:42 ID:???
コーラさんは本編には登場しません
234通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 16:12:00 ID:???
その発想はなかったわ



いや待てw
235通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 21:41:11 ID:???
>>233
一応、公式のキャストのとこにコーラで浜賢さんいたから
236通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 23:37:18 ID:???
ひたすら待ってたらまさかのアニメ化、しかし小説の続きは一向に出ず
田中ガイエの刊行ペースに慣れた者ならコーラサワーの出番を待つことくらい屁でもないわ
お涼や創竜みたいな批判学生的物語や大好きな中華物語をストレス解消で書くならタイタニアをはよ書けガイエ
こっちはすっかり歳くっちまっ



すまんスレチだな
コーラ飲んでくる
237通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 09:00:11 ID:???
>>236
あなたはまさか俺のママ上様ですか
喜べ、アルスラーンは新刊出たぞ!

コーラさんとギーヴのイメージが何となく被る。
238名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/12(日) 00:52:44 ID:???
「と、言うわけでだ」
「五飛、お前までその台詞か」
「この始め方、そろそろ改善しませんか?」
 プリベンターは今日も暇だった。
昨日も一昨日も暇だった。
一週間前も暇だった。
なに、仕事がないのを嘆くことはない。
プリベンターの暇は世界の平和の証明だから。
ああ、二期が始まったからにはそろそろこの有閑から抜け出したいのだが、
何分このスレの主人公様の出番が皆目無さそうなのでどうしたものやら。
せめて二話で一言なりとも、いや顔出しくらいしてくれたら。
「イヤッホ―――――ウ! きなこ棒で当たりが出たぜー!」
 うん、わかっちゃいるんだけどね。
雑誌にも何処にも情報のじょの字も来てない時点で、
ご尊顔を拝するのが相当先になるだろうってことは。


「これで当たりは六本目だ! 見たかスペシャルエース様の実力を!」
「なかなかやるなと言いたいところではあるが、とりあえず勝負はこれからだ」
「うううう、くそくそくそ、何で俺だけ一本も出ないんだよ」
 パトリック・コーラサワーとグラハム・エーカー、そしてジョシュア・エドワーズが今何をしているのかと言うと、
駄菓子屋で大量に買い込んだきなこ棒の当たりをどれだけ引けるか争っている真っ最中である。
きなこ棒とは、砂糖や水飴などを練り合わせて棒状にし、爪楊枝に刺してきなこをまぶした駄菓子のこと。
駄菓子屋というものが町中から消えていっている昨今、お目にかかったことのない少年少女も少なくないことであろう。
たいていはタッパーのような箱にたくさん入って売られており、一本あたりの値段も安い。
で、爪楊枝の先が赤くなっているものが当たりとなり、お店のおばちゃん(おじちゃん)にそれを差し出せば、
新しいきなこ棒を一本貰えるという寸法である。
仮にもガンダムのSSなのに駄菓子の説明に文章を割くのはアレかとは思うが、
こういうのはやはりきちんと言っておかないと尻の座り心地が悪いので。
別に行数稼ぎを狙っているつもりはまったくないのであしからず。
いやほんと。
「イヤッホウ! またまた引いたぜ! これで七本目だ!」
「こちらは二本連続だ、通算六本目、まだまだ負けたわけではない!」
「くそくそくそ、何で、何で俺だけボウズなんだー」
 どこの路地裏で駄菓子屋を発見したのか知らないが、
コーラサワーとグラハムがダンボール箱いっぱいのきなこ棒を買ってきたのが昨日のこと。
で、アラスカ野ことジョシュア君を巻き込んでラッキーマン選手権を始めた次第である。
まったく、何でも勝負ごとにしなければすまないコーラサワーとグラハムの人柄がよく表れていると言えようか。
巻き込まれるジョシュアもジョシュア、止めないガンダムパイロットもガンダムパイロットではあるが。
「どうしたアラスカ野? もうペースダウンか?」
「たかがきなこ棒五十本程度食べたくらいでグロッキー状態になるとは、情けないぞジョシュア・エドワーズ」
「うるさいわー! こうなったら意地だ、とことんやってやる! 背中から爪楊枝刺してやる!」
 なお、今回は素顔のグラハム・エーカーである。
どうやらその日の気分でミスター・ブシドーになったりそうでなかったりするらしい。
変態さんの考えはよくわからん。
239名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/12(日) 00:57:26 ID:???
「五十本て……あいつらは頭もバカなら胃袋もバカか」
「どちらも底なし沼なんでしょうか」
「しかし、何も飲まずに食べられ続けるのは異常としか言い様がない」
「あれだけのきなこ棒も、よく手に入れられたな」
「駄菓子屋は困っただろう。子供でなく大人が大量に買っていったんだ、ある意味テロのようなものだな」
 三人を遠巻きに見つつ、それぞれ感想を述べるガンダムパイロットたち。
まあ、きなこ棒で済んでるからまだいいとも言える。
いい歳こいて二次作品即売会に行き鑑賞用保存用布教用に三冊買い込んだり、
目当てのミニフィギュア欲しさにガシャポンに硬貨を投入しまくったり、
子供に勝る経済力にモノを言わせて発売日にトレカを箱ごと買い漁ったりするよりかは遥かにマシなのかもしれない。
多分。
あくまで多分。
「あれで勝ってもなんも価値がないと思うんだが」
「何でしょうね、どこまでビー玉を上手く転がせるかとか、そんな感じなんでしょうか」
「メンタリティが子供なんだな」
 散々な言われ様である。
が、ぶっちゃけ真実。
29歳(推定)で軍人で世界情勢に興味がない、などというキャラクターは普通いない。
いるとしたら命令を冷徹にこなすだけの殺人マシーンとか、
もしくは頭のネジが数本ぶっ飛んだサイコ野郎とかそんなんだろうと思うのだが、コーラサワーはどちらにも当てはまらない。
笑顔ではいないです、なんて言えるか? つうか言わすか?
つくづく得なキャラクターであると今更ながらに思わざるを得ないコーラサワーさんである。
一期よりさらに重苦しくなる二期において、序盤に彼の出番が無さそうなのも無理からんことなのかもしれない。
やれルイス苦痛やアレルヤ奪還やスメラギ復帰や、そんなドがつくシリアスな流れにどう放り込めと言うのか。
……と、そんなこと言ってると不意打ちがあるかもしれないが、まぁそれはそれで出番あるならいい。
「だがあれだけの量を食べれば胃袋だってもたないだろう」
「さあどうだか、とにかく体が頑丈な奴だからな」
「何となくですが、あのお二人には健啖家なイメージがありますね」
 後の一人はそうじゃないのか、とはここは突っ込む必要はあるまい。
そしてその一人が誰なのかも。
「なあ、俺思ったんだけど」
「何だ、デュオ」
「あいつさ、もしかしたら生き残ってるんじゃなくて、その都度死んで次の瞬間蘇生してるんじゃないのか?」
「悪魔がくれた万物の霊薬で不死の肉体を手に入れた、とでも?」
 バッ○ーノではない。
確かにあの世界に登場してもおかしくない性格のキャラだとは思うが、コーラサワー。
「新しい言葉が作れそうだな、鶴は千年亀は万年」
「コーラサワーは億年、か?」
「一億年と二千年後も生きてたら嫌ですね」
「化け物以外の何者でもないな」
 褒めているのかけなしているのかどっちなのかよくわからないガンダムパイロットたち。
いや、ぶっちゃけ皮肉で褒めてません。
240名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/12(日) 00:59:17 ID:???
「イイ――――――ヤホ―――――――! また引いたぜ! 十本目!」
「食べるペースの違いが当たりを引く回数の違いでないことを証明してみせよう、九本目!」
「ういいいい、まだ引けないいいいい」
 とことん賑やかな三人。
うち一名は一期で早々に物語から脱落しているが、
グラハムについてはおそらく今日ブシドーさんとして初お目見えすることになるだろう。
そして一番やかましいコーラサワーも、いずれ登場するであろう。
「甘いぜナルハム野郎、きなこ棒より甘いぜ! この勝負、スペシャルな俺の勝利はハナから決まってるんだよおお!」
「最初から決まっている勝負などない、下駄を履いて三回まわってワンと鳴くまでわからないと東洋のことわざにもある!」
「あああまた外れ、うえゲップ」
 ガンダムパイロットたちは思った。
ブシドーの登場はさぞかし本人の意思に反しておもしろシーンになるに違いない。
で、コーラサワーも盛大に出オチをかましてくれるに違いない、と。
それこそ、数秒で退場とかカティ・マネキンにまたパンチ喰らうとか、階級が全然上がってないとか。
「もぐもぐ、模擬戦二千回不敗のコーラサワーだ、きなこ棒の百本や二百本、どうってことないぜ!」
「そろそろ本気でいかせてもらう、人呼んでグラハムスペシャル食い!」
「ウエップ、オップ、せ、せめて一本当たり引きたい」
 さてさて、いつになるやらコーラサワーの二期スタートは。
少なくとも、きなこ棒の当たりをいくら引いても、出番は増えないのは確かなところである。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心のきなこ棒は続く―――




 やっぱりアニメ誌や公式HPで扱われない以上は当面先でしょうなあ出番コンバンハ。
タイタニア……旋風編が出てからもう十五年以上ですかサヨウナラ。
241通常の名無しさんの3倍:2008/10/12(日) 09:51:17 ID:???
GJ!!きなこ棒食らいまくってる大人達ってww
242通常の名無しさんの3倍:2008/10/12(日) 23:45:29 ID:???
GJ!なんか、職人様は意識してないだろうが、サブリミナルだなw
きな粉棒が無性に食べたくなったんだがどうしてくれる?www
243通常の名無しさんの3倍:2008/10/13(月) 10:55:33 ID:???
バッカー○の世界の中にコーラさん・・・?

一人バカップルの完成だ
244通常の名無しさんの3倍:2008/10/13(月) 19:32:58 ID:???
コーラさんはどうなるんでしょうな。最終回は先輩にならっておれんじ農園ならぬ黒いジュースの
CMキャラにでもなるのかな
245通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 11:18:04 ID:???
生き残ってほしいものだ
246通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 14:21:15 ID:???
バッカーノのアイザック=コーラは考えたことあるな。
ちなみにあっちにもグラハムってキャラがいるんだよな、テンション全然違うけど。
土曜日氏GJ!
247通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 23:44:34 ID:???
悲しい悲しい話をしよう
スレ沈みすぎだ
248通常の名無しさんの3倍:2008/10/15(水) 18:16:42 ID:???
模倣氏や不定期氏、水曜日氏はお元気か?
249通常の名無しさんの3倍:2008/10/15(水) 19:56:29 ID:???
コーラの本スレにゲームでのコーラ情報が
なんでも「俺の愛は無限大」という台詞があるらしい
コーラww
250通常の名無しさんの3倍:2008/10/15(水) 20:00:15 ID:???
そりゃあ愛を振りまく相手も無限大ということだな…
なんというフランス野郎
251通常の名無しさんの3倍:2008/10/16(木) 15:35:28 ID:???
ゲームのコーラさんは相当愉快らしいなw
252通常の名無しさんの3倍:2008/10/16(木) 15:37:35 ID:???
ゲームコーラの女好きは筋金入り。まさにこのスレの通り。
「落とすのは俺の方なんだよ!女もガンダムもな!」
253通常の名無しさんの3倍:2008/10/16(木) 17:03:52 ID:???
ブシドーにアヘッドまで入ってるって本当か
254模倣の人:2008/10/16(木) 18:15:30 ID:???
「悲しい、悲しい話をしよう」
「いきなり何よ」
 グラハムの奇抜な衣装もすっかり見慣れ、むしろ陣羽織はともかく仮面だけなら格好いいんじゃないかと思えなくも
なくなってきたある日の昼下がり。
 休憩室で並んで壁にもたれ掛かっていた二人だったが、唐突に口を開いたグラハムにコーラサワーはコーラの瓶に
口をつけながら胡乱な眼を向けた。
「私のこの仮面だ。某有名デザイナーに意匠を起こしてもらい、某有名メーカーに特注で私の骨格にピッタリ合った物を
わざわざ作ってもらった、この特に愛着の強い仮面なのだがな」
「ふんふん、その仮面が?」
「うむ、喜び勇んで連日着けていたのだがな、昨晩帰宅して仮面を外し、鏡を覗き込んだら……それはそれは
恐ろしい異変が起こっていたのだ」
「あ、わかった。日焼け跡がくっきりついてたんだろ?」
 しかしグラハムは頭を振った。
「そんな誰でも簡単に想像のつく結末ではない。もっと恐ろしいことだ」
「ああそうかい」
 コーラサワーはぞんざいに相槌を打った。彼の愛は無限大でも博愛ではないので、麗しい美女相手でない限り
好んで話を弾ませたいとは思えないのである。
 が、グラハムの方はそれで終わらせる気はないようだった。
「知りたいか?」
「興味ないね」
「知りたいだろう?」
「だから別にいいって!」
「いいや、知りたいはずだ。そして君は見るべきだ」
「いーやーだー!」
 グラハムの得体の知れない迫力に圧され、コーラサワーは彼から離れるようにじりじりと横移動する。
 するとグラハムも距離を詰めるように横へずれた。
 蟹歩きを繰り返したのち、最終的にコーラサワーは角まで追い込まれて逃げ場を無くす。
「さあもう逃げられんぞ哀れな子羊、大人しく私に従いたまえ!」
「うわーん綺麗なオネーチャンに迫られるなら嬉しいけどムサい男はいやだぁー」
「ふっふっふ。さあ存分に拝むがいい、私のこの素顔を……!」
 グラハムは仮面に手をかけ、おもむろに取り外した。
 彼のご尊顔を拝したコーラサワーは呆然としてコーラ瓶を取り落とす。数拍の間を置いて、絶叫が館内に木霊した。

「何事だ!」
 騒ぎを聞きつけた残りの面々が、慌てた様子で駆けつける。そして振り返ったグラハムの顔を見ると、皆一様に
息を呑んで硬直した。
「……えーと、グラハム・エーカー?」
 沈黙を破って、サリィが恐る恐る尋ねる。
「貴方、自分の顔が今どういう状況かわかっているかしら」
「もちろん熟知している」
「なら話が早いわ。さっさと皮膚科に行ってらっしゃい」
 仮面を外したグラハムの素顔は、汗によるかぶれで真っ赤に腫れ上がっていたのだった。
 後刻、平静を取り戻したコーラサワーはこう語ったという。
「やっぱ仮面なんざ無粋だよな。男なら顔で勝負しなきゃだろ!」
 ある種嫌味とも取られかねない言葉だったが、あまりに清々しい笑顔で朗らかに言い切るため、周りの誰も
ツッコミを入れることはなかったそうな。
255模倣の人:2008/10/16(木) 18:16:37 ID:???
成田信者としてはデュラララのアニメ化希望。グラハムをモンキーレンチを持ったグラハム並にハイテンションに
しようかと思いましたが、この世界はバッカーノでなく00であることを思い出したので自重の方向で。
さて、皆様ご機嫌麗しゅう。模倣の人です生きてます。超元気ですビンビン。
ゲームは評判待ちでしたがコーラサワーさんがなかなか面白そうなので手を出してみようかな。ではまた。
256通常の名無しさんの3倍:2008/10/16(木) 18:32:33 ID:???
早速無限大ネタキタコレwww
みんなもかぶれには気をつけような!!
257通常の名無しさんの3倍:2008/10/16(木) 18:33:42 ID:???
乙がんがれ

あっちのグラハムはグラハム・スペクターで略してグラスペだな
杉田の声もいい感じに弾けてた
兄貴分?のラッドはアリー藤原なんだよな
258通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 12:06:43 ID:???
まとめも充実していってるな
感謝
259通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 13:16:13 ID:???
保守
260通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 17:29:06 ID:???
しかしゲームでのコーラや殿のセリフを見ると、
ここの職人は恐ろしいまでに特徴とらえすぎだろ、発売前に
コーラのはじけっぷりとか殿の侍っぷりとか
261通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 17:43:50 ID:???
いつの間に殿に進化したんだw
262名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/19(日) 19:40:01 ID:???
「と、言うわけでだ」
「またその台詞か」
「もうこのパターンから抜け出したいんですけど」
 プリベンターは今日も暇だった。
昨日も一昨日も暇だった。
一週間前も暇だった。
二週間前も暇だった。
なに、仕事がないのを嘆くことはない。
プリベンターの暇は世界の平和の証明だから。
ああ、この出だしを当分デフォにするしかないかなあ。
ほれ、必殺シリーズのオープニングナレーションのように。

初っ端の恨みをはらそうと シリアス展開を消す
いずれも人に知られて 仕掛けて仕損じばっかし
人呼んでスペシャルエース ただしこの呼称
AEU軍人名鑑には 載っていない


 ◆ ◆ ◆

「で、つまりは出番が無かったことを嘆きたいわけか」
 熱い緑茶をすすりつつ、デュオ・マックスウェルはパトリック・コーラサワーに尋ねた。
ここ最近、このままずっと展開に流されて顔見せナシなのもそれはそれでおいしいのかもな、などと彼は本気で思い始めている。
少なくとも、トレミー人間劇場やセルゲイ一家物語にコーラサワーを出したって何ら意味がないであろうから。
「いや、そうじゃない」
「お? 意外だな」
「だってあの展開で俺が出て行ってもな」
 ほう、と感心したようにデュオは緑茶によって湿った息を吐きだした。
殊勝なことに、あっちの世界での自分の立場というものを理解したのか、と考えたからだ。
「おいしくねーだろ、スペシャルな俺にはもっとドエーンとバエーンと派手な舞台こそが相応しいってもんだ!」
「ああ、そういうこと」
 ちょっとでもコーラサワーを見直した自分を、デュオは恥じた。
雀百まで踊り忘れず、コーラ千まで性格変わらず。
「今は弓をぎりぎりっと引絞ってる状態だぜ。見てろ、来月辺りにボヨーンとキメてみせるからよ!」
「引絞り過ぎて弦が切れなきゃいいけどな」
「出たとしても、ドカーンと落とされるの間違いだろう」
 デュオに続いて五飛もツッコミを入れる。
彼の手にも緑茶が入った湯呑みがあるが、ちなみに今日のお茶はレディ・アンが何処からか貰ってきたものである。
多分式典に参加した時のお土産であろう。
どんな式典じゃ、と思わないでいただければ幸いである。
「む、わかったぞ」
「? 何がだヒイロ」
 この場にいる全員がヒイロの声に反応して、そちらを向いた。
常に淡々とした彼にして、この時は妙に口調が強く、ハッキリとしていたからだ。
なお、ここにいるのはガンダムパイロットとコーラサワー、そしてヒルデ・シュバイカーの七人である。
 現場リーダーのサリィ・ポォはレディのお仕事の付添で外出中、
「レディ・アンの新しいサポート役を云々」と告げてから出かけていったので、
おそらくはシーリン・バフティヤールの後釜の件なのであろうと皆は推測している。
263名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/19(日) 19:44:07 ID:???
 グラハム・エーカーことミスター・ブシドー……ではない逆だ、ミスター・ブシドーことグラハム・エーカーは、
ジョシュア・エドワーズをお供に天才蜜柑博士ビリー・カタギリのところへ出張。
あっちの世界でスメラギさんにフラれたのを慰めに、ではなく、カタギリが新たに開発した蜜柑エンジンMkUのテストするために。
カタギリが「頼み事があるんだけどねえ」と声をかけた瞬間にジョシュアの首に縄を付けて飛び出して行ったので、
いやはやさすがは我慢弱い男の本領発揮といった感じである。
連れていったジョシュアは多分シミュレーションの相手でもさせられるのであろう。
言っておくが飛び出したのはプリベンター本部からであって、決して自販機の陰からではない。
「パトリック・コーラサワー」
「な、何だよちんちくりん」
「お前、自分の予想が外れたからそれを隠そうと焦っているな」
「うえっ!?」
 予想とは何か。
ここは二週間程記憶を遡っていただきたい。
そう、コーラサワーがいつ二期に登場するか、という賭けをやった回のことを。
「思い出したぞ」
「ああ、そう言えばあの時、確か三話と言っていたな」
「となると外れですね」
 賢明なる処刑、じゃない諸兄よ思い出されたであろうか?
では今一度、あの時の会話を山口百恵、じゃないプレイバックしてみよう。

 「おいついでだ、本人直々に予想しろよ」
 「ぬ、ぬぬぬぬぬぬぬぬ」
  顔面真っ赤に染まるコーラサワー。
 数秒唸り、そして大きく口を開けて一言。
 「よ、いや三、三話だ!」
 「あ、ちょっと自信なくなってるなこいつ」

 はい、復習終了。
「おお、見事なまでに外れだ」
「来月辺りに活躍だーなんて、外しておいてよく言えたものだな」
「ぬ、くくくく」
 一滴の汗がコーラさんの頬を伝い、顎へと流れ落ちる。
この手の予想は当たらぬのが相場だが、しかしあれだけ大声で宣言してしまった以上、格好は非常に悪い。
一応伊達男である(はずの)コーラさんにとって、これは結構な屈辱である。
「い、いいんだよコンチクショー! 過ぎたことは過ぎたことだ! ぐだぐだ言ってんじゃねー!」
「あ、開き直った」
「素直に謝った方がいいと思うんですけどね」
「ああ、突っ張れば突っ張る程こういう場合はミジメになっていくのにな」
 ガンダムパイロットたちの言葉の槍がコーラサワーをぐさぐさと刺す。
普段はあまり他人のツッコミを意に介さない彼だが、さすがに今回はちょっとばかり辛い様子である。
「だ、だからいいんだって! 今回はほれ、大佐のお姿がたっぷり拝めたしな!」
 大佐とはカティ・マネキンのこと。
あっちの世界ではアロウズをあまり快く思っていない素振りがあり、
またセルゲイ・スミルノフと連絡を取り合っているようで、今後の動向に要注目なキャラであろう。
「でもお前、その愛しの大佐の側にいないけどな」
「ワンセット扱いじゃなくっている」
「が―――――――――!」
264名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/19(日) 19:48:34 ID:???
 デュオ、容赦なし。
ああ、やっぱり結局は「あっちの世界で出番がない」という話に戻っちゃうのだ。
つーか、未だ音沙汰無しなアリーは「物語に重要なキャラだから意図的に隠している」としても、
コーラサワーはどっちかと言うと「情報出す必要がないから出してない」だけなんじゃ、とも思うわけだがはてさて。
まあいずれ色んな意味で華々しい再デビューを期待したいもの。
出てきた瞬間にマネキン大佐にオラオラ喰らったり、いきなりティエリアにバビョーンと落とされたり、
アリーかブシドーに「邪魔」と蹴っ飛ばされたりしても、それはそれでパトリック・コーラサワーというキャラクターである。
視聴者から例えウザいと思われようが、逆にそれでこそコーラサワーなのだ。
ギャグ担当だからどうした、話の流れをコミカルに変えずして何のコーラサワーか。
出される料理が全て塩辛いなら、やはり欲しくなるではないか甘いものが。
ブシドーやコーラサワーはそういう役割なのだそうなのだ。
そーなのだ。
多分。

「皆、ただいま」
「あ、サリィさんが帰ってきたようですね」
 柄にもなく黄昏気味なコーラサワーを場の流れから放逐して、ガンダムパイロットたちは帰還したサリィ・ポォを迎えた。
「よ、決まったのかい? メガネの姉さんの後任ってのは」
「ええ、一応ね」
「どんな人なんです?」
「今から紹介するわ。……さあ、彼らがガンダムパイロットたちよ」
 サリィ・ポォの後ろからひょいと出てきたのは。
「こんにちはですぅ!」
 やたらと明るく、キャンキャンとした声の持ち主の。
「ミレイナ・ヴァスティ、14歳ですぅ! よろしくですぅ!」
 チョココロネのようなツインテールのですです少女だった。
「……こう見えて彼女は特殊機械整備士のS級資格を持ってるのよ。他にも特殊通信技術士S級、情報処理技術士S級も」
 自分たちよりも明らかに若い、しかもやけに能天気そうな少女の登場に絶句したガンダムパイロットたち。
そんな彼らを諭すように、サリィ・ポォは説明臭い台詞を口にした。
声の調子がやや硬かったのは、このですです少女がレディ・アンの秘書に決まった経緯に何らかの裏があることを感じさせるものだった。
ほれ、ミレイナの父のイアンさんはマイスター運送の重役ですしね。
ま、その辺りはおいおい。
「プリベンターの皆さんのお手伝いが出来るなんて、感激でーすぅ!」
 やたらニコニコなミレイナ・ヴァスティを目の前に、不安を覚えるガンダムパイロットたち。
ああ、またおかしな奴がやってきたなあ、と。
なお、この時彼らの背後で「オデコ女がまた増えた」と発言してヒルデにフライパンアタック食らった人物が一名いるが、
その鈍い殴打音は目の前の少女のキンキン声に塗りつぶされて彼らには聞こえなかった。



プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続くですぅ―――



 秘書役はまあ、他に適当なキャラもいなかったので当面彼女でコンバンハ。
まあまたいずれ交代するかもしれません……しかし三ヶ月ルールはなくなったんでしょうかサヨウナラ。
265通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 21:55:09 ID:???
ミレイナがキター!w
どういう扱いになるのか楽しみだwww
266通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 22:26:31 ID:???
仕掛人かw


のさばるバカをなんとする
本編の出番を待ってはおれぬ
大佐のお呼びも当てにはならぬ
派手に騒いで出オチする
南無阿弥陀仏
267通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 22:33:58 ID:???
あんたこの世をどう思う
どーってことねぇか
つうか俺にもよくわからん
俺の戦歴を見てみな
模擬戦二千勝でガンダム撃墜だぜ
いけねーなあ笑ってんじゃねーよ
アンタ知らないふりはよそうぜ
やっぱり俺はスペシャルなんだよ
立ち向かって来るやつらにゃ容赦しねぇんだよ
おいテメエ聞いてんのかコラ聞いてんのかって
ありゃもうギブアップしてやがら
あー、ギッタギタにしてやったからなあ


必殺仕業人より
268通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 22:43:52 ID:???
あんたこの世をどう思う
はい、ないです!
269通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 23:07:59 ID:???
必殺好き多いなw

一筆啓上 火の用心
こんち日柄も良いようで 大佐のキッス貰います
大佐のキッスを頂くからは いずれは俺もメイン昇格
オープニング映っていても ひろしのついでのワンカット
出番はこれまで なんじゃそらー!
270通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 23:48:47 ID:???
癒しだけが人生か
それならこんにちなんなのさ
ソーマブシドーマイスター
一期活躍二期活躍
雨は降る降る涙の雨が
コーラサワーは無視ばかり
次回出番があぁれ
271通常の名無しさんの3倍:2008/10/20(月) 00:20:23 ID:???
神(監督)や仏(脚本家)がいなさって
出番を増やしてくださると
休止の間に聞きました
それは優しい慰めと
二部が始まり知りました
SS頼りに生きてはきたが
SSだけでは生きてはゆけぬ※    (※そうかな…?)
早く来てくれわが出番
272通常の名無しさんの3倍:2008/10/20(月) 01:26:52 ID:???
こうしてこのスレは必殺スレになりますた

でででん(殺しのテーマ)
273通常の名無しさんの3倍:2008/10/20(月) 02:45:23 ID:???
緑茶が土産の式典といえば

……葬式か
274通常の名無しさんの3倍:2008/10/20(月) 03:02:58 ID:???
何故か某ギアスを連想した>緑茶
275通常の名無しさんの3倍:2008/10/20(月) 16:55:17 ID:???
■ おすすめ2ちゃんねる 開発中。。。 by FOX ★
このスレを見ている人はこんなスレも見ています。(ver 0.20)
新奇導道化師トロワ=バートン 第18話  [旧シャア専用]
膝蹴小姫フェステニア・ミューズ 腹八分目 [ロボットゲー]
肉体に痛みと恐怖を刻み込むスレ [ロボットゲー]


なんじゃこりゃwwww
276通常の名無しさんの3倍:2008/10/20(月) 22:13:23 ID:???
テニアスレの同志がこの中にいるとな?
277名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/21(火) 01:24:33 ID:???
「と、言うわけでだ」
「またか」
「カレーは三日続けても飽きないと言いますけど、さすがにこのパターンそろそろどうでしょうか」
 プリベンターは今日も暇だった。
昨日も一昨日も暇だった。
一週間前も暇だった。
二週間前も暇だった。
なに、仕事がないのを嘆くことはない。
プリベンターの暇は世界の平和の証明だから。
 ……ね、もうそろそろ故・芥川隆行氏にナレーションしてもらいたくらい固定化してきましたよこの出だし。
まあいいんですけどね、こっちは能天気な世界ですから。
あっちの世界で誰が苦しもーがあぼんしよーが、その点だけは絶対にこちらには反映しませんので。
ええ、いいんですよ、永遠のお気楽ワンパターンになっても。
ネタが尽きたらそこで終わればいいんですから。


炭酸のネタとシリアスとを比べれば
恥ずかしながらネタが勝つ
出番も活躍もねえものか
浜の真砂は尽きるとも
尽きぬ笑いの数々を
見せる仕事のスペシャルエース
へへっ
大佐様でも気がつくめぇ

 ◆ ◆ ◆

「あのうるさいオデコ嬢ちゃんを何とかしろ」
「何とかしろ、って言ってもな」
「ずっとあのキンキンした声で喋り続けられてみろ! 昼寝も出来ねーだろ!」
「つーか昼寝は昼休みだけにしとけよ!」
 プリベンターは、パトリック・コーラサワーたちは困っていた。
何で困っていたかって、それは先日新たにレディ・アンの秘書となったとある少女のことで。
「で、そこなんですぅ。主人公は記憶を失いつつあるのにヒロインにそれをひた隠しにしてるんですぅ」
「そ、そうなの」
「ここからが涙ナミダの展開なんですぅ、十巻は特に鬱巻と呼ばれているんですぅ」
 ミレイナ・ヴァスティ、14歳。
彼女はオタクだった。
ドがつくほど重度の。

「……で! ここからが大変なんですぅ、主人公の弱点を知った敵は驚くべき手段に打って出るんですぅ」
「ふ、ふうん」
「何と伝説と呼ばれて密かに隠されていた秘術の封印を解いちゃったんですぅ! これを使うと地球の半分が消し飛ぶんですぅ!」
 密かに隠されていたも何も、秘術ってのは普通に隠してあるから秘術なんだよな、とデュオ・マックスウェルは思った。
ついでに、地球の半分が消し飛ぶったってをの秘術を編み出した奴はどうやってその威力を確かめたのか、
さらにそれを誰が評価して地球の半分が消し飛ぶなんて伝えられるようになったのか、とも。
278名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/21(火) 01:29:28 ID:???
「これは大変なことなんですぅ! 原作の十二〜十四巻のバトルは息もつかせぬ攻防なんですぅ!」
「へ、へえ」
「でもアニメはダメですぅ、監督が変に自己解釈を盛り込んじゃって、敵の行動に一貫性がなくなっちゃったんですぅ」
 もうこんな調子でずーっと語りまくっている。
どうやらお気に入りのライトノベルについてくっちゃべっているようだが、デュオたちにはさーっぱりのとーっぱりわからない。
なお、直接の危機、じゃない聞き相手になってあげているのはヒルデ・シュバイカーで、
これは同性で年齢も近いことから自動的にミレイナに選ばれた様子である。
で、デュオたちは別に聞き耳をたてているわけではない。
ミレイナの声がやたら通りがいい上に大きいので、嫌でも聞こえちゃうのだ。
「そうだ、今度原作を全部貸してあげるですぅ、きっとハマると思いますですぅ」
「あ、ありがと……」
 さすがに年下の同性相手にフライパンを振り上げるわけにもいかないのか、
哀れヒルデは押されるがままにミレイナの言葉の洪水を浴びまくっている。
額から頬に流れる一筋の汗が、彼女の心境を雄弁に物語っていると言えようか。
ミレイナに悪意が無いのもわかるので、「もう結構」と突き放すわけにいかないのも辛いところである。
「しかし、いいのかあの子。一応レディ・アンの秘書なんだろ?」
「側にいなくていいんでしょうか」
「いや、何でも今日の分は終わったらしいぞ、既に」
「本当か? トロワ?」
「ああ、さっきサリィが言っていた」
 年齢に合わず非常な才能の持ち主である、とはサリィ・ポォの口から聞いたところであるが、
それにしても前任のシーリンだって十分に優秀と言えるはずの人物だったのに、
それを上回って仕事をこなすとは一体どんだけの能力の持ち主なのか。
「手を抜いた、というわけではないんだな」
「手抜きをしていたら今頃レディ・アンが怒鳴り込んで来ているだろう」
「……確かに」
 人は見かけによらない、と言う。
しかし、ガンダムパイロットたちの目に映るロールパン型ツインテールのオタク少女が、
どうにも超有能な秘書役に見えないのも確かではあった。
「そう考えると凄いな」
「何がだ、デュオ」
「考えても見ろ五飛、あのバカ一号二号は見かけ通りだ」
 デュオ、きっつい一言国電パンチ。
いや、さすがにこれは言い過ぎであろう。
バカ一号ことコーラサワーは一応ハンサムな伊達男だし、バカ二号のグラハム・エーカーだって普通にイケメンである。
いやまあ、あくまで共に喋らなければ、という前提がつくが。
「うおらあああ、オデコ娘三号!」
 と、ここで我らがパトリック・コーラサワーさんがちょとキレた。
肩をいからせてドスドスとミレイナの方へと歩いていく。
ちなみに、オデコ一号はサリィでオデコ二号はヒルデであるのであしからず。
ついでに言っておくと、この呼称を使っているのはコーラさんだけです(サリィの場合は正確には「オデコ姉ちゃん」だが)。
「さっきからキャンキャンとバッティングセンターの金属バットか!」
「えー? スペシャルさん、何ですぅ?」
「だからウルサイってんだよ! もーちっと静かに出来ねーのか!」
「コーラサワーさんの態度の方がよっぽどうるさいですぅ」
 ありゃ、結構言う女である、ミレイナ・ヴァスティ。
育ってきた環境が余程よろしかったのであろうか、まあ間違いなくマイスター運送の連中のせいではあろう。
「ななな、なんだとう!?」
279名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/21(火) 01:31:56 ID:???
 しかし、自分の半分以下の年齢の少女に凄んでみせてあっさり撃退されていたのでは、
それこそ模擬戦二千回不敗のエースの名前が泣く。
ここは一発、ドカーンとかましておいてやらねばいけない場面と言える。
「だいたいよ、さっきから何の話してんだ? さっぱりわかんないんだよ!」
「私の大好きな小説のお話ですぅ」
「小説だぁ!?」
「はい! これですぅ、丁度最新刊を買ってきたばかりですぅ」
 ミレイナが差しだした文庫サイズの本を、コーラサワーは受け取った。
と言うより、ミレイナの勢いに負けた形で受け取ってしまった。
どうやらソーマ・ピーリスに続いて、ミレイナ・ヴァスティもコーラサワーにとって「やりにくい」相手であるらしい。
「な、何だこりゃ……マンガか?」
「マンガじゃありませんですぅ」
「いや、だって表紙の絵、マンガじゃねーか」
「違いますぅ、描いてる人はれっきとしたイラストレーターさんですぅ」
「……よくわかんねー」
 首を傾げながら、コーラサワーはその小説を開いた。
「……『死人使いの祭祀書・Explosion』? タイトルもよくわからん」
「違いますですぅ!」
「わ、何がだよオデコ娘三号!」
「しにんつかい、じゃないですぅ! ネクロマンサーと読むです!」
 コーラさん、タジタジ。
で、ここでヒルデがそっとミレイナの側から離れて隣の部屋へと逃げ込んだのだが、これに二人はまったく気付かなかった。
ヒルデ忍法押しつけの術、お見事。
「えーと、そいで、何で爆発なんだ?」
「え?」
「いや、Explosionって爆発だろ」
 おおおコーラサワーって頭いいじゃん、と思った人は反省して下さい。
いくら何でも彼だって英語くらい喋れますし読めます。
「このネクラ何とか書って本の名前が爆発なのか?」
「違うですぅ!」
「え、違うのかよ!?」
「Explosionっていうのは言わばシリーズ名ですぅ!」
「は?」
「この前に『Impact』ってシリーズがあるんですぅ! ついでに言うとその前は無印ですぅ!」
「い、インパクト? むじるし?」
「はい! 一期がシリーズ名がついてなくて無印、二期がImpactで通称インパですぅ」
「へ?」
「そして今は三期目で、通称エクスですぅ」
「エ、エクスデス?」
 それは○ァイナル○ァンタジーX、おっと失礼。
さて、ここに来てコーラさんの瞳の中と頭上にハテナマークが点滅しまくり。
離れて(隠れて)聞いているガンダムパイロットたちにも点滅しまくり。
つまりは、ぜんっぜんミレイナの言ってることが理解出来ていないということである。
いや、これは別にコーラさんたちが悪いわけじゃないのだが。
280名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/21(火) 01:36:10 ID:???
「ささ、読んでみるですぅ」
 ああ、コーラさんペース持ってかれっ放し。
プレイボーイ形無しだが、いやはや趣味の力は強いと言うべきか否か。

   キャス・バァルは絶句した。
  彼の放った『漆黒の暗殺刃』(デュランダーン)がいとも簡単に弾き返されたからだ。
  ここしかない、と彼自身渾身の一撃であっただけに、そのショックは大きかった。
  「ふふふ、信じられないと言った顔をしているな」
   アム・ローレイは無傷だった。
  服にほころびすら出来ていない。
  「所詮お前の力はこんなものだ、死人使い(ネクロマンサー)」
   アム・ローレイは一歩、前に足を進めた。
  同時に、キャス・バァルは一歩、後退する。
  明らかに彼は気圧されていた。
  背中に絶望と言う名の汗が滲むのを、彼は覚えた。
  「死人から力を借りているだけではな。ふふ……覚悟しろ」
   ふわり、とアム・ローレイは右手を動かした。
  宙に輝く文字が浮かびあがり、そしてそれが万華鏡を覗いたような形の模様へと変化していく。
  「せめてもの情けだ、苦しまずに逝かせてやる」
  
   右の人差し指に雷(いかずち)の矢
   左の薬指に疾風(はやて)の剣
   背に負うは獣神(あらがみ)の牙
   踏みしめるは月の女神(かがみめ)の髪

  「……まずい!」
   キャス・バァルは戦慄した。
  今まさに、アム・ローレイは究極の魔術を発動しようとしている。
  それを避けるためには、今すぐ逃げ出すかそれとも詠唱を止めるしかないのだが、彼にはどちらも出来なかった。
  何故ならば、すくんでいたのだ、身体が。

   大海原に時の砂を撒き
   火を噴く山に夢の枝を挿す
   岩に突き立てしは闘人の神剣
   天に掲げしは魔人の拳
   我は願う、羽人(はねびと)の槌を!

  「さあ! 喰らうがいい! 我が最大の魔術、『微塵の堕天使』(エンジェルフォール)を!」
   詠唱が終わった。
  空気が渦を巻き、アム・ローレイの指先に集まっていく。
  「死ね! アル・テ・イシアのように!」
   アル・テ・イシア。
  その名前を鼓膜が感知した瞬間、キャス・バァルの脳は沸騰した。
  視界が白く塗り潰され、腹の奥から猛々しい怒りが噴きあげる溶岩のようにせり上がってくる。
  「う、おおおおおおーっ!」
   キャス・バァルは吠えた。
  同時に、アム・ローレイが放った恐るべき破壊の槌が彼の頭上に落ちてきた―――
281名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/21(火) 01:40:33 ID:???
「どうですぅ? おもしろいと思いませんかですぅ」
「……」
「感動のあまり声も出ないんですか?」
「……な」
「な?」
「なんじゃーこりゃーっ!」
 コーラサワーは弾けた。
本を床にバシッと叩きつけると、目を剥いてミレイナを睨みつける。
「あー、新刊を粗末に扱っちゃダメですぅ!」
「ソマツもコマツもジュウシマツもあるかあ! 何じゃこのわけわからん文章はあ!」
「えー、どこがわけわかんないんですかあ」
「だいたいよ、なんだこのフリガナっつーかルビは! どこをどう読んだら漆黒の暗殺ナントカがデュランダーンになるんだよ!」
「そういう設定なんですぅ!」
「雷をいかずち、疾風をはやてはいい。しかし獣神であらがみ? 月の女神でかがみめ? 読み方間違ってるじゃねーか!」
「そういう読み方をする世界なんですぅ!」
「つーかこの呪文は何だ、意味わからん、普通にアイツを倒せーじゃダメなのかよ!」
「お約束です! 様式ですぅ! これがあって燃えるんですぅ!」
 両者、真正面から鍔迫り合い。
八百長の入る隙間もないほどに土俵のど真ん中でがっぷり四つだ。
「海に砂撒いてどーすんだ! 山に枝挿してどーなるんだ! 闘人って誰だ、魔人って何処に住んでんだ!」
「変に理屈っぽく捉えちゃダメですぅ! こういうのは感じるんですぅ!」
「ミジンコの天使って何だ!? エンジェルの穴がどうした! 三枚集めたらおもちゃの缶詰貰えるのか!? 意味不明だろ!」
「意味不明って、模擬戦二千回とか言ってる人に言われたくないですぅ!」
 これはダメだ、妥協の余地なし。
ソーマ・ピーリスに続いて、ミレイナもコーラサワーの天敵認定していいようである。
ソーマとは性格が合わないが、ミレイナとは感覚が合わない。
「スパッと行けよ! 天才パトリック・コーラサワーは敵を打ち倒しました、おしまい! でいいじゃねーか!」
「それだとお話にならないですぅ!」
 竜虎相撃つ。
さて、この表現を使うのはかつてソーマとコーラさんがやりあった時以来だろうか?
残念ながら記憶にない。
「ですぅですぅってお前は死神か、オデコ娘三号!」
「スペシャルさんなら頭じゃなくて体でこういうのを理解して欲しいですぅ!」
 ガンダムパイロットとヒルデは完全に隣の部屋に退避している。
死神なら俺だろうと見当違いのツッコミを考えている者一名、無視を決め込んでいる者二名、
グラハム(まだカタギリのところへ出張中)がいなくて良かったと思っている者一名、
青龍刀を研ぎ始めた者一名、そしてフライパンを投げるタイミングを窺っている者一名。
「これのどこがおもしろいんだ、夢中になれるんだ! 理解不能なんだよぉおお!」
「スペシャルさんは生き方自体が理解不能なんですぅうう!」
 プリベンターは平和である。
こんなことで口喧嘩出来るんだから。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの我は願う悪魔の槍に大神の罰それすなわち心の旅(グレート・トリップ)は続く―――
282名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/21(火) 01:42:39 ID:???
 今日は珍しく暇があったのでコンバンハ。
ミレイナ、こんな娘にしちゃいましてごめんなサヨウナラ。
283通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 02:07:59 ID:???
ミレイナはラノベ厨だったのかよwwwwwwwww
284通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 07:59:24 ID:???
ミレイナ質悪いwww
だが実際のラノベ厨から言わせてもらうと、流石にこれは極端な例だから!
いや、まあ、こういうのが多いのも事実だけどね。
土曜氏GJ!
285通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 10:39:31 ID:???
90年代の富士見ファンタジア文庫か
286通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 16:34:15 ID:???
厨二な設定は誰でも考え付くが、実際に厨二文を書こうと思っても書けないもんだぜ
その意味で今回は結構うまいこと当てつけたギャグだなとw

しかし最近はラノベとエロゲが原作のアニメが増えまくってるなあ
主人公に想いを寄せる幼馴染とかツンデレ委員長とか不自然に出てくる巫女とか
平凡だけどひとつだけ天下無敵な能力持った主人公とか、どんだけ似たようなのがいるのやら
287通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 16:53:35 ID:???
まあコーラさん自身が、誰にも予測できないとんでもキャラだがな。
288通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 16:54:57 ID:???
確かに土曜日氏上手すぎwよく書けるなこんなんwww
しかしふと思ったんだが、グラハムならここでのミレイナの趣味と通じる部分あるんじゃないか?
289通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 16:59:41 ID:???
結構斬新というか、「どうせ○○タイプだろ?」と弛んだ隙を突かれた気分だ
コーラにしてもハムにしても、当初の想像の斜め上だからなあ
マイスター側がまだ従来型なだけになおさら心惹かれる
290通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 17:01:57 ID:???
コーラさんの言動は、大佐ですら予測不可能らしいからな。
291通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 22:25:09 ID:???
最近のラノベ情勢はよく知らんが、舞台は日本で妖怪とか魔術とか超能力がデフォで存在して
幼馴染みでロリでツンデレでハーレムで剣術で銃で電脳世界で高校生でお屋敷でメイドなん?


ラノベというか、ファンタジー系が斜陽を迎える頃に卒業したからよくわからん
何せ始めて買ったその手の本がスレイ○ーズに卵王子
イヤッフー
292通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 01:03:38 ID:???
>>291
ナカーマw(ス〇イヤーズ的な意味で)
しかし…架空ラノベ内のキャラが初代のあの方々をもじった名前になってて、笑いをこらえるのに必死だったw
293通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 02:22:40 ID:???
架空ラノベの続きは
294通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 05:20:41 ID:???
Webで
295通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 15:07:02 ID:???
コーラさんてラノベ的キャラでもあるよな
超能力バトルでも魔法バトルでも馴染みそう
296通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 15:11:27 ID:???
元からwebじゃないかというツッコミはなし?
297通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 18:50:35 ID:???
・スポーツ
・ゲーム
・アニメ、マンガ
・ラノベ

思春期に必ずどれか一つにハマるの法則
298通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 01:34:22 ID:???
00をラノベ風味にするとどうなるのか
299名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/23(木) 02:26:42 ID:???
>>298 寝る前に酒の勢いで書いてみた、続ける気はまったくない

 人生には不可解なことがたくさん起こる。
時にそれは幸福だったり、または苦難溢れる逆境だったりするわけだが、
昔の偉い人が言ったように、先が見えない、つまりは不可解だらけだからこそ人生とは楽しいと言えるだろう。
 が、しかし今の俺は少し違った考えを胸に抱いている。
不可解なことが起こるのはいい、だが不可解「過ぎる」のはどうか、と。
さて諸君よ聞いていただきたい、そして教えていただきたい、これからの俺のするべきことを。
 空から女の子が突然降ってきたら、いったいどう対処すれば適切な行動と言えるのか?

「い、たたたた……」
 今日は朝から晴天だった。
雲ひとつない秋晴れで、まさに絶好の遠足日和というやつだ。
や、別に遠足なんか学校の行事に入ってないけれど。
 その代わり、というやつではないが、今日は月に一度の朝の全校集会がある。
そして、その司会を務めるのがこの俺というわけだった。
自慢じゃないが、生徒会の副会長にして学業優秀スペシャル生徒な俺であるからして、
会長を差し置いてこの大役を任されるのは至極当然といったところである。
決して会長が生理痛とかで急遽遅れてくることになったからその代役、というわけではない。
そこのところをよくご理解いただきたい。
 で、校庭に集まった俺の才能の足元にも及ばない一般生徒を目の前に、高らかに生徒会の方針演説をしようと思ったその矢先、何かが空から降ってきて俺に直撃した次第である。
後ろからとか、生徒の群の中からとかじゃなく、本当に空から「落ちて」きたのだ。
運動能力もスペシャルな俺は「それ」を目視した瞬間に態勢を取り、がっしと受け止めて事なきを得たわけだが、
後に「偶然キャッチした形になっただけ」などという悪意ある噂が俺に嫉妬する凡人学徒たちによって広められたのは残念なことである。
「な、なんだあ?」
 むくり、と俺は上半身を起こした。
いやはや、肉体的耐久力もスペシャルな俺でなければ、きっと大怪我していたところであろう。
しかし隕石だか宇宙人だか知らないが、突然天から降ってきて仮面貴族ばりのフライングボディアタックをかますとは、失礼にも程があるというものだ。
いずれ俺の手で太陽系統一政府を作り、星間連合に加盟したあかつきには、正式に苦情を出してやらねばならない。
「んあ」
 これはびっくり、最近の飛来物は服を着ているのだなあ。
しかも何だかうちの高校の女子の制服にそっくりだ、ああ、触る感触がまるで人肌のように柔らかい。
是非ともスティーブン・ホーキング博士とこの件について歓談してみたいものである、や、スティーブンのスピルバーグでもいいが。
「って、何じゃこりゃあああ!」
 再度びっくり、この宇宙からの物体X、まるで俺と同じくらいの歳格好の女の子ではないか。
青い髪に白皙の肌、意識を失っているようだがこれはなかなか上玉である。
しかもうっすらと青白い粒子を身体から放ってさえいるが、まあこれは目の錯覚ということにしてやってもよい、てかする。
「あら、この子」
「え? あ? 知ってるのか、風楽」
 ひょい、と俺の後方から覗き込んだのは、生徒会で席を同じくする書記の湯仁音坂風楽(ゆにおんざか・ふらく)。
健康的に日焼けした肌と磨いた黒玉のような髪が印象的な美人なのだが、どうにもデリカシーがないのが俺の趣味ではない。
「今日来る予定だった転校生じゃない。えーと、名前は……確か、荘礼須樽恵空紗(それすたる・えくさ)だったっけ」

 自己紹介が遅れたようだが、俺の名前は英雄国原稲久斗(えいゆうこくばる・いなくと)。
この私立田古王学園(だぶるおうがくえん)に通うスペシャルな高校二年生である。
「こいつ……わかってねえだろ、模擬試験二千点満点の俺に、空から不意打ちをくらわすとは」
 スペシャルだが神ならぬ身、俺はまだ気づいていなかった。
この女の子が、俺の栄光ある学園生活を滅茶苦茶にかきまわす存在であるのを―――
300通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 07:09:15 ID:???
なにもかもコーラろー♪
301通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 09:57:56 ID:???
なあ土曜日さん……貴方本当はプロだったりしないか?
302通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 10:01:15 ID:???
コーラサワーライトテイストキターーーwww
なんかくどい言い回しなのにコーラのおかげでスピード感がw
303通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 15:59:13 ID:???
1レス分で「つかみ」「主人公の人物像」「取り巻く環境」「置かれた状況」を放り込むとはw
しかしまた「わかってやってる」ラノベテイストだなw
ところで続きを書く気がないのなら、いっそ水曜日氏や模倣氏が引き継いだらどうか
304通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 16:00:43 ID:???
ところで、外伝において2期時点でコーラに

「不死身のコーラサワー」

という二つ名がついていることが判明した件。
しかも世界的に有名らしく、エースパイロットにライバル視されてる。
305通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 16:43:03 ID:???
直線的な二つ名だw
被撃墜王の証でもあるが、実際何度も死地から生還してるし妥当だよな

見方を変えればコーラを落としてかつ「確実に殺さないと」永遠にガンダムに勝ちはこないな
306模倣の人:2008/10/23(木) 18:16:54 ID:???
「楽しい、楽しい話をしよう」
「何だよ隊長いきなり」
 グラハムの顔のかぶれもすっかり治り、むしろきちんとした手入れのおかげで以前より肌がつややかになったんじゃないかと
思えなくも なくなってきたある日の昼下がり。
 休憩室で並んで壁にもたれ掛かっていた三人だったが、唐突に口を開いたグラハムにジョシュアは豆乳を啜りながら
胡乱な眼を向けた。
「私は知ったのだ。人間その気になれば何でも実現できるのだと!」
「いやまあ、あんたが根性論大好きなのは前から知ってるけどな」
「ふっふっふ。とはいえこれまでは、根性論はあくまで己を奮起させるためだけのものだと思っていた。
だが実際は違う! 人は己の力を知り、意識し、鍛えれば、必ずや限界を超えることができるのだと!」
「ああうん、よかったですね」
 ジョシュアはぞんざいに相槌を打った。彼には端からグラハムとまともに会話をする気力もつもりもないのである。
 が、グラハムの方はそれで終わらせる気はないようだった。
「具体的に聞きたいかね?」
「興味ない」
「聞きたいだろう?」
「だから別にいいって!」
「そんなに言うなら教えてやろう。人間はな、イメージトレーニングを重ねればワイヤーなしでも
ハリウッド映画ばりのアクションが実現可能なのだ!」
「いやそれ常識的に考えて無理だから!」
 聞き流すつもりだったのに、思わずツッコミを入れてしまうのが悲しい性である。
「他にもな、『阿修羅細胞』というものを移植すれば人は簡単に強靭な肉体を手に入れられるそうだぞ」
「改造人間かよ!」
「知っているか、世界には本物の魔術師が七人存在することを。かのノブナガ・オダも魔術師であったことを」
「知らんつーか、んなわけないだろう!」
「古代より伝わるある言語で旋律を紡ぐとな、望んだものを召喚できるらしい」
「ワープ理論もまだ確立してないのに歌うだけで物質転送だと!?」
 ジョシュアは眩暈がしてきた。背を壁につけていなかったら崩れ落ちていたところだ。
 先程からグラハムが何を喋っているのか理解できない。
 グラハムの得体の知れない迫力に圧され、ジョシュアは彼から離れるようにじりじりと横移動する。
 それに気づかず、グラハムは一人で「いずれ私も魔法を会得してみせる!」と勝手に息巻いている。
 助けを求めるように反対側にいるコーラサワーを見ると、先程から妙に大人しいと思ったら携帯端末で
女性とのメールのやりとりに精を出していた。
「お、おい、隊長をなんとかしてくれよ」
「ん?」
 話半分に聞いていたコーラサワーは、自信に満ち満ちた笑顔で胸を張ってこう言う。
「まあ俺は恋の魔法が使えるけどな!」
「マジボケなんざ期待してねえんだよこのド天然がアアアアアッ!」
 ジョシュアとコーラサワーが取っ組み合いの喧嘩を始める中、グラハムは変わらぬ調子で熱弁を振るっていた。
307模倣の人:2008/10/23(木) 18:17:47 ID:???

「あら、重そうね。運ぶの手伝おうか?」
「ありがとうです! 感謝です!」
 ミレイナが両手に提げる紙袋の一つをヒルデが受け取る。
 場を繋げる意味で、ヒルデは何となく質問を投げかけた。
「この本……ライトノベルだっけ、どこに運ぶの?」
「グラハムさんのところです!」
「グラ……」
「この前何冊か貸したら、凄く感銘を受けてたんですよ! 面白いから続きを貸して欲しいって言ってましたです!」
「そ、そう」
 確かに彼ならハマリそうね、と日頃の言動から妙に納得して、しみじみ頷いたのだった。



某作家が新刊を出してくれないので2006年から抜け出せない模倣の人です皆様ご機嫌麗しゅう。
ライトノベルはいいものです。土曜日さんの多彩な文才にマジ嫉妬。けど悔しいっ、憧れちゃうっビクビク
素でお友達になりたいですというか土曜日さんは俺の嫁。拒否されたら潔く引き下がりますが。それでは。
308通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 18:26:45 ID:???
恋wのw魔w法wwwwwwwww

コーラさんが言うと納得しちゃいそうなのが悔しいっビクビク
309通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 20:00:23 ID:???
>>模倣氏
GJ!www
っていうか…さらっと嫁発言すなw貴方と性別が違うとは限らんだろ?wwwww
310通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 20:10:54 ID:???
男でも嫁。コーラさんは俺の嫁www
311通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 20:13:15 ID:???
模倣氏乙
しかし恋の魔法はあながちギャグでもない気もするな
なんせ愛無限大だし、コーラサワー
312名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/23(木) 23:53:33 ID:???
 空から女の子が降ってきた。
そしてそれを受け止めた。
一体どこの天空の城ナントカだ、と突っ込まれそうだが、実際に起こってしまったことなのだから仕方がない。
むしろ俺としては「受けとめた」の部分を評価してもらいたいところである。
相手は飛行石も持ってなかったわけだし、こっちだって対ショック対閃光防御を十分行っていたわけではない。
物理的な説明は面倒臭いので省かせてもらうが、空から斜め45度の角度で落ちてくる人間を真正面からキャッチしたのだ。
この一点をもって愚かなる凡人諸族にも俺のスペシャルさが理解出来ると思うのだが、どうか。
「何をぶつぶつ言ってるのよ、会議を始めるわよ」
「……ほぉ、お前にとっての『会議の始まり』とは、他人の背中を思い切り蹴ることなのか」
 背の痛みをこらえつつ、俺は振り返った。
そこには、丸い眼鏡をかけた、やや釣り目の少女が腕組みをして立っている。
「不意に降ってきた女の子をガッシリ受け止めるだけの耐久力を持ってるんでしょ、これくらいは屁のカッパでも何でもないんじゃないの」
「不意でも、あっちは背後からじゃなかったけどな」
 皮肉には皮肉で返す。
これ、アレハンムラビ法典にも載ってる有名な法であるので必ず覚えられたし。
「ふん」
 ひとつ鼻を鳴らすと、彼女は俺の左横の席に座った。
こいつの名前は奈採場知恵(などれば・ちえ)、我が田古王学園(だぶるおうがくえん)の生徒会長サマにして、俺の幼馴染でもある。
所謂いいとこのお嬢様でもあり、黙って座っていれば100人中97人まではコロリといってしまうであろう美貌の持ち主だ。
まあ、俺は幼馴染だけあってこいつの内面をイヤという程知っているので騙されたりはしないが。
「そうそう、稲久斗」
「何だよ」
「あんた、また女の子に手を出したそうね」
「違うね、出してきたのは向こうの方だ」
 俺は超美形である。
これは自慢でも何でもない、事実なのだからしょうがない。
アタリマエのことを違うと言うのは、これは大嘘つき以外のナニモノでもないだろう。
俺は正直者なのだ。
「要求されたならそれ相応の持て成しをするのが道理だろ?」
「……苦情が出てるわよ、その子の彼氏から」
「カレシって男か?」
「当然でしょ」
「なら相手にする必要ないな」
 この学園のオトコどもは器量が小さい奴らが多い。
皆が皆して俺に嫉妬光線を放ってくるのだ。
まあ、自分に持っていないものを羨ましがるのは凡人の特権であるからして、
連中のそのささやかな権利までを俺は奪おうとは思わない。
器が小さい奴らは努力してそのサイズ通りに中身を満たせばいいのだ、上ばかり見ていても仕方がないだろうに。
なぁ、福沢諭吉先生。
「……一応聞いておくけど、『カレシ』が女だったらどうするわけ」
「女同士で愛し合うことの愚かさを滔々と説いてやる。放課後の教室で」
「このスケコマシ……!」
 言っておくが、俺は博愛精神をもって求めには応じるが、他人の恋愛そのものに関しては無理に口も手も挟むつもりはない。
蓼喰う虫も何とやら、薔薇だろうが百合だろうが、好きにやったらいいのだ。
子孫を残さねばならないという生物の基本原則は守られるべきだとは思うが、結局は人それぞれだということだ。
知恵に言ったことは、まあ八割は冗談というやつである。
残りの二割は本気か、と問われれば、まぁ否定はしないが。
特に放課後の教室の部分。
313名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/23(木) 23:59:06 ID:???
「……フン!」
 ありゃりゃ、どうやら怒ってしまった様子。
こいつとは小さい頃からこうやって何度も口喧嘩(と、いう程のものでもないが)をしてきたが、時々その怒りっぷりが俺の理解を越えることがある。
それくらいで何故湯沸かし器になってんだ、と首を捻ること、さて何度あっただろうか。
今日に限っては「オンナの日」が理由なのかもしれないが。
「さて、バカはほっといて、皆揃ってる?」
「揃ってるよ」
 俺の右斜め前の席、湯仁音坂風楽(ゆにおんざか・ふらく)がニヤニヤしながら知恵に答える。
まったく人の悪い奴だ、俺と知恵のやりとりを見て笑うとは。
外見は及第のラインをはるかに超えてバッケンレコード間近なのに、こういう趣味の悪さが大幅マイナス点である、この女は。
「じゃあ、生徒会を始めるわよ。まず最初の議題なんだけど……」
 眼鏡の位置を右手中指で直すと、知恵は『生徒会長』の顔で喋り出した。
ここら辺りの切り替えはスペシャルな俺から見てもなかなかご立派なところ。
まあ俺を差し置いて生徒会長をやってるのだ、これくらい出来てこそだが。

 さて、ここで我が田古王学園の生徒会の面々を紹介しておこう。
 まずは俺、英雄国原稲久斗(えいゆうこくばる・いなくと)。
役職は副会長、二年生。
花も恥じらう17歳の学園一のスペシャル様、学業優秀精神健全体力抜群、ケチのつけどころが無いとはまさに俺のことだ。
 そして奈採場知恵(などれば・ちえ)。
役職は会長、二年生。
俺の幼馴染で、この学園で俺と学業において唯一張り合える存在である。
ま、常に俺が一位で彼女が二位なわけだが。
こいつについては語り始めると長くなるのでこれでやめておく。
いずれまた機会もあろうて、うん。
 湯仁音坂風楽(ゆにおんざか・ふらく)、役職は書記、二年生。
陸上部のエースでもあるが、「空を飛ぶ感覚が好き」という理由で走り高跳びの選手になったちょっと変わった奴だ。
性格はさっきも言ったが、タチの悪い傍観主義者と言うか、デリカシーがやや欠落しているところがある。
美少女なのにそこがもったいない。
 陣角鉄人(じんかく・てつひと)、役職は会計、二年生。
この学園において、俺が心を許す数少ない同性の友人の一人である。
がっしりとした体格で柔道部の主将を務めており、世界に押され気味の日本柔道界を救う隠れた逸材とさえ言われている。
外見に似て性格も固く、冗談をストンと頭に落としてくれないのがタマにキズか。
だからこそ会計という役を任せることが出来る、とも言えるが。
 阿宮梨沙(あぐう・りさ)、役職は書記補佐、二年生。
ソバージュが似合う上質な美人なのだが、無口で無表情なのが残念なところ。
静電気体質で人と触れ合うのが苦手なので、他人と上手くコミュニケーションを取れない面がある。
なお、蜘蛛が大好きで、巣作りを延々見続けても飽きないとか。
 有鳥有乃(あるとり・あるの)、役職は会計補佐、一年生。
大きな房のみつあみがトレードマークで、生徒会では知恵に続く眼鏡っ娘さんだ。
凄まじく懐かしさを覚えさせる外見だが、本人曰く嗜好も古いそうで、休日には一人でアンティークショップを覗いて回るのが趣味らしい。
ケンゼンな女子高生がもったいない、と一度お茶に誘ったのだが、にべもなく断られてしまった。
特技はこのご時世に算盤だそうで、成る程昔気質。
 蹴素手夢菜(けりすで・ゆめな)、役職はとくにない、つまり平役員、もっと言えば雑務担当、二年生。
中学時代に弓道の全国大会で活躍したとかで、スポーツ推薦でこの学園に来た。
狙い撃てば百発百中の腕前だが、武道を嗜んでいるからと言って決して堅苦しい性格ではない。
さっぱりとしていてシャレもわかり、容姿も良いので俺の中では高評価を与えている。
314名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/24(金) 00:05:03 ID:???
 ここまでが純正な生徒会の構成メンバー、つまりは全校投票によって選ばれる面子。
この他に、より公正な生徒会運営を行うという目的のために、学年代表と三年生の副顧問、教員の正顧問がいる。
 二年生代表はアルバート・蟻馬(あるばーと・ありば)と栗忍亜里栖(くりおす・ありす)。
 蟻馬は母がアメリカ人で、所謂ハーフなるもの。
オヤジが国連で重職に就いているとかで、それを鼻にかけたイヤな男だ。
キンピカ趣味なのも気に食わない。
ま、所詮は雑魚。
 栗忍はすらりとした体躯を持ち、いかにも身軽そうな印象を周囲に与える女の子で、
だからというわけではないだろうが陸上部に所属しており、こちらは走り幅跳びを専門に取り組んでいる。
やはりと言うか何と言うか、風楽と仲がいい。
「空を愛する者同士の連帯」だそうだ、ふうん。
 一年生代表は陣角桃子(じんかく・ももこ)と神薬(じん・くすり)。
 桃子ちゃんは苗字からわかるように、鉄人の妹さん。
兄とはまったく似ても似つかず、中学生、下手すりゃ小学生にすら見られそうなちっこい身体で、声も幼く、
そっちの趣味がある男どもにしてみればまるで天使のような存在と言えようか。
が、これでも兄と同じく柔道の有段者なので、迂闊に手を出すのは危険である。
欲望丸出しで近づけば、加害者になる前に被害者になるのは間違いない。
 薬はパワフルという文字を具現化したような女の子で、とにかく元気で活きが良い。
祖父が神ファーマという製薬会社の会長で、クスリという名はその人がつけたそうな。
当の本人は薬なんぞまったく必要としない病気知らずに育っているわけだが、まあ健康なのはいいことだ、うん。
 三年生の副顧問は富東嶺舞(ふとうれい・まい)。
三年生は受験勉強がメインのために代表を置くことはないが、昨年度の会長が副顧問という形で残留するのが常となっている。
この人は一見ほわっとしており、どことなく不思議っ娘のイメージが漂っている。
母性が強いのか世話好きだそうで、彼女に拾われた捨て猫や捨て犬は千の数を下らないと言われている。
彼女が暮らす女子寮の裏には、夜な夜な餌を求めた動物たちが町中から集まってきているとかいないとか。
 最後に正顧問の暗風華(くらかぜ・はな)先生。
苗字を音読みにして、生徒は皆「アンフー」と呼んでいる。
歳の頃は二十代半ばから後半(実年齢は聞いても教えてくれない)、
シャープと表現するのがピッタリな美貌の持ち主であり、その白衣の下には爆裂ボディが隠れているともっぱらの噂だ。
噂で留まっているのは、誰もそれを確かめた者がいないからで、いずれ俺がその第一号になるつもりであるのでよろしく。
なお、教科担当は化学である。

 ……ま、こんな感じである。
女子の比率が高い上に揃って美形ばかりなので、その点に関しちゃ居心地がいい。
知恵がやたらとつかかってくることがあるが、まあそれもスペシャルな俺に与えられた試練だと思えば問題なし。
いずれは世界を牛耳る俺なのだ、幼馴染の怒鳴り声くらい右から左に受け流せなくてどうするか。
 ちなみに言っておくと、ここの女性陣には今のところ手をつけてはいない。
生徒会は清廉であるべきだ、などとは全く思わないが、やはり欲と義理の境界線はハッキリつけておくべきであろうし。
見境なしは格好悪い、そんなのは俺のルールに反する。
「では、再来週に迫った『日照祭』のプログラムについてだけれど」
 日照祭、別名サンライズフェスティバル。
ま、平たく言うと文化祭ってやつ。
何で日照かと言うと、この学園を創設する時のスポンサーだった人の名前だそうだ。
将来的にはこの学校を丸ごと買い取って、英雄国原祭に名称を変更したいところである。
「……演劇部から開始の時間を30分ずらして欲しいという要請が……」
 毎度思うが、こういう瑣末な事柄はいちいち議題に挙げず、会長の裁量でちゃっちゃと決めてしまえばいいのだ。
話し合っても話し合わなくても、出てくる答えは似たようなものにしかならない。
民主主義バンザイ、優れた独裁主義もっとバンザイ。
315名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/24(金) 00:09:05 ID:???
「……だけど軽音楽部が舞台のセットで時間を確保したいと……」
 ふわあ、と欠伸をひとつ、俺はした。
俺に任せりゃこんなの、それぞれの部長を呼び出して「文句言うな、時間内に死ぬ気でやれ」と一刀両断してやるのに。
万分の一の確率で会長選挙に敗れてしまったことが、今更ながらに悔やまれる。
ああ、何と不幸な俺。
もしかして知恵の奴、裏で金でも使って票集めやったんじゃないか。
まさか体……はないな、さすがに。
「……しかし終了時間が延びることになり、そうなると撤収の手間が……」
 撤収なんざ担当を決めず、手の空いてる生徒を集めてやればいい。
楽しんだのならその分代価を払ってもらうのが筋だろう。
「……久斗、稲久斗!」
 もういっそ、模擬店はヤキソバのみにしたらどうか。
材料の手配から片付けまで、随分楽になるに違いない。
クラスごとの個性ったって、三学年もあったら似たようなメニューの模擬店が複数出てくるに決まっている。
去年なんぞメイド喫茶が四つもあった、狙ってやって逆効果、まさに没個性だ。
「稲久斗!」
「んあ!?」
 不意に大音声。
鼓膜が痺れ、鼻の奥の方がキーンと一瞬痛みが走る。
くそ、知恵め、耳元で怒鳴りやがったな。
「あんたも副会長ならまともに議論に加わりなさいよ!」
「意見を言え、と?」
「そう」
「はーい、ないでーす」
 右手で敬礼しながら即答してやる。
どうせ何を言っても却下するくせに。
スペシャルな俺は先が読めるので、無駄なことはしないのだ。
ああそうなのだ、っと。
「アンタねえ、ふざけないでよ」
「ふざけてないけどな」
 ずりっ、と顔を思い切り寄せてくる知恵。
どうしたんだコイツ、いくらあの日だからとは言え、本当に今日はカッカし過ぎだぞ。
何ぞ悪いもんでも食ったのか、ウミウシとイソメのカレースープとか、セイタカアワダチソウとハキダメギクとイヌガラシのサラダとか。
だいたい、会議の最初に俺のことをほっておくと言ったのはお前自身だろうに。
俺のスペシャルな記憶回路は覚えているぞ、きちんと。
「朝は朝で問題起こすし、今は今で真面目じゃないし」
「朝のアレは問題じゃないだろう、言ってみれば俺は人の命を救ったんだぜ?」
 いやまあ、大問題だけどな実際。
何せ女の子が空から降ってきたのだから。
それでも、彼女の恩人にはなるだろう、俺が受け止めてなきゃあの子、校庭に大穴を作っていたはずだ。
「あれ、そういや」
 あの直後、先生たちによって彼女は保健室へ運ばれていった。
集会の後に風楽が「病院に搬送されたみたい」と言っていたので、今頃は白いベッドの上なんだろうが、そもそも何者なんだあの娘は。
荘礼須樽恵空紗(それすたる・えくさ)、転校生ということだが、そんなの俺は全く知らんかったぞ。
「おい、風楽」
「ん? なに?」
「何でお前、あのシータのことを知ってたんだよ、転校生って、しかも名前まで」
「それはアンフーから聞いて……ってシータって何よシータって」
316名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/24(金) 00:11:25 ID:???
 今の今まであの子の存在を流してきたが、よくよく考えりゃ、いや考えなくても謎だらけだ。
いや、これってもしかして警察沙汰なんじゃ?
だって空から零れた少女だぞ、晴れ時々少女だぞ?
「ちょっと稲久斗! 話を逸らさないで!」
 これはスペシャルな俺にして何という失態。
あの時あの場でもっと追及しておくべきだった。
そうだ、俺は直接関わった最重要人物なのだ、取るべきは静観ではなく、スッポンのように喰らいついて説明を求めることだったのだ。
「なあ、アンフーは職員室にいるのか?」
「ん、多分そうなんじゃない」
「稲久斗ってば!」
 俺には正当な権利がある。
関係者として知らねばならない。
彼女が何者で、そしてどうして空から降ってきたのか。
情報統制反対!
事実は事実として速やかに請求により開示されなければならない!
俺の脳内最高審議会はそう結論を出した!
「よし、じゃあ俺、職員室へ」
「ダメに決まってるでしょ! 今は生徒会の最中なんだから!」
「固いこと言うな知恵、俺とお前の中だろうが。ほれ、朝を共に迎えたこともある」
「小学校に入学する前の話でしょうが!」
 
 と、その時だった。
ダンッと凄まじい音とともに、生徒会室の戸が開けられたのは。
「すいません! えいゆうこくばらばらさんはいますか!」
 そして、その向こうに立っていたのは、つまり戸を開けたのは。
「私、荘礼須樽恵空紗と申します! 今朝の件で、お礼を言いに参上つかまつりましたあ!」
 あの娘だった。
今、病院にいるはずの。
空から降ってきた、俺が受け止めた、あの青い髪の。




 ――続く

317通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 00:12:40 ID:???
ばらばらwwwww
318名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/24(金) 00:13:52 ID:???
 毒を喰らわばサラマンダー、酒の力はイフリート。
溜まっていくは仕事の量、今日も発散、アルコールとSS書いて。
 書きます書きます、書きますがこれ、コーラサワーでもWでもないんですけどいいんですか?
最近のラノベはまったく読んでいませんし、見方によってはラノベをネタ扱いというかバカにした書き方になっているかもしれませんし。
 とりあえず、キャラの名前は00のMSから。
何かアリエナイ感じの姓名がラノベテイスト? なんでしょうかよくわかりませんが。

  英雄国原稲久斗(えいゆうこくばる・いなくと)→「AEU」で「イナクト」、国原はあの宮崎県知事から
  奈採場知恵(などれば・ちえ)→「ナドレ」と「ヴァーチェ」、などればーちぇ、などればちえ
  湯仁音坂風楽(ゆにおんざか・ふらく)→「ユニオン」と「フラッグ」、坂はまあ適当に
  陣角鉄人(じんかく・てつひと)→「人革」と「ティエレン」、まんま
  阿宮梨沙(あぐう・りさ)→「アグリッサ」、あぐりっさ、あぐうりさ
  有鳥有乃(あるとり・あるの)→「リアルド」、りあるどりあるどりあるど、あるどりあるどり、あるとりある、あるとりあるの
  蹴素手夢菜(けりすで・ゆめな)→「ケルディム」と「デュナメス」、けるでむでゅなめす、けるでゅめなす、けるすでゅめな、けりすでゆめな
  アルバート・蟻馬(あるばーと・ありば)→「アルヴァトーレ」と「アルヴァアロン」、あるばとーれあるばあろん、あるばーとあるばろ、あるばーとありば
  栗忍亜里栖(くりおす・ありす)→「キュリオス」と「アリオス」、きゅりおすありおす、きりおすありおす、くりおすありす
  陣角桃子(じんかく・ももこ)→「人革」と「タオツー」、これもまんま
  神薬(じん・くすり)→「ジンクスV」、じんくすすりー、じんくすりー、じんくすり
  荘礼須樽恵空紗(それすたる・えくさ)→「ソレスタル」と「エクシア」、それすたるえくしあ、それすたるえくさ
  富東嶺舞(ふとうれい・まい)→「プトレマイオス」、ぷとれまいおす、ふとれまいお、ふとうれいまい
  暗風華(くらかぜ・はな)→「アンフ」、暗風はあんふう、華は鼻から

 やってて自分で バ カ だと思いました、本気で。
まあこのスレの住人は全員それぞれの夫と嫁ということで。
機動炭酸も毎週ちゃんとやりますので空き缶投げないで下さいお願いします。
明日も仕事仕事残業残業。
319通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 10:06:46 ID:???
名w前www読めないwwwww
土曜氏は本当に馬鹿だな(いい意味で)!
一応00から派生してるネタだし、全くのオリジナルってわけでもないからいいんじゃね?
劇中劇というか、『ミレイナの蔵書の一つ』としての扱いなら無問題な気が。
320通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 10:59:59 ID:???
ゲキガンガー3のようなものか
321通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 11:05:27 ID:???
なんだこりゃ、と思ったがつまりは厨二的発想をパロディにしているわけか
こうなったら俺達も心の中の中学二年生を開放して設定作るかw

とりあえず女性キャラは皆俺の嫁、コーラサワーも俺の嫁
322通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 11:16:03 ID:???
タイトルは「Tuny」でどうかw
読みは「チューニー(つまり厨二)」、意味は「調子の良い」
323通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 11:23:06 ID:???
厨二っぽさが足りないな
物々しい副題付けるべき
324通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 11:40:00 ID:???
晴れ時々スペシャル所により少女、とか
325通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 17:32:49 ID:???
厨二病的でかつラノベ風味のノリってどんなんなんだろうな
「る゛おんっ!」と地の文に擬音が挟まったり、年端のいかないローティーン主人公が
倍以上人生経験を積んでるであろうライバルを口でへこませたり?


そもそもラノベマスター、今はどんなのが売れ筋なのイヤッフー
326通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 17:55:18 ID:???
敢えて私は中村九郎を推させていただこうっ!
327模倣の人:2008/10/24(金) 20:12:46 ID:???
>>326
そんなもの凄く極端な例ださんでもwwwww
ライトノベル板住人でもあるけど電撃に偏りすぎなわたくしには流行がわかりませんが、
個人的に好きなのは高畑京一郎や成田良悟や来楽零やら久住四季やら有川浩やら高野和やらry
ごめんね語ると長くなるので自重。
皆さんが期待するようなやつなら、成田良悟やら西尾維新やら
作品で言うなら『とある魔術の禁書目録』とかじゃないですかね。
328通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 21:26:29 ID:???
極端ついでに浅井ラボとか藤原祐、入間人間辺りを挙げてみる俺参上
大丈夫、主役「は」死なないZE☆
329通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 22:28:07 ID:???
>>326
ちょwww地雷原を薦めんなwwwww
最近あんまり読まないから流行は知らんが、あざの耕平は面白いと思う
330通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 22:40:12 ID:???
よしわかった蛆虫ども
さっさと起立してミレイナ蔵書の発掘にあたれ
題名未定のこのラノベ風味00学園に血肉を宿せ
思う限り厨房的発想をぶちまけろ
できたなら妄想世界に来てコーラさんに思い切りブチ蹴られていいぞ
わかったかクソ虫ども、わかったならサーと言え!
331通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 23:31:48 ID:???
売り上げ だけ で語るなら銀河英雄伝説とか十二国記とかだが……
そういうことを聞いてるんじゃないよな。
332通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 23:34:43 ID:???
>>328
「されどスペシャルはガンダムと踊る」
「ルナティックスペシャル」
「レジンキャストスペシャル」
「シンパシイロ/スペシャル」
「嘘つきスペシャルと壊れたMS」


こうですね、わかりました
333通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 23:43:20 ID:???
ここまでハルヒなし
334通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 00:09:05 ID:???
ミレイナはラノベオタクというスレ限定のネタからここまで広げる皆に感嘆した
335通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 00:55:19 ID:???
>>土曜日氏
GJ!w
あ、贅沢言うならウィング側のMSも登場人物として出して欲しいな…

ウィングゼロカスタム→ゼロカタス・ウィンガーズ:まんま。某神○作品ラノベのキャラにも似たネーミングだが気にしない。
デスサイズヘルカスタム→死海代冥(しかいよ めい):それぞれ翻訳・意訳して、死・大きさ・冥土・改。これをさらに変換して、死海(携帯の予測変換ですぐに目に止まったので)、大→代(だいとも読めるので)、冥はそのまま。

…なんてどうだろう。言ってみただけだが。
うん、なんかゴメン…orz
336通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 01:48:20 ID:???
>>326
アリフレロ・大佐のKiss・神話・Good by(AEUスーパースペシャル文庫)
ロクメンスペシャル。(不死身ミステリー文庫)
黒白イナクト(AEUスーパースペシャル文庫)

レーベルも勝手に作ってみたんだぜ
337通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 08:02:24 ID:???
不死身と書いてスペシャルと読めば「不死身のコーラサワー」はスペシャルコーラサワーだ
338通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 08:30:44 ID:???
ゼロカスは白翼零華とか厨二っぽくない?
ゼロカスもヘルカスも元デザインからしていくらでも厨二設定作れそうなので期待

ヘビーアームズ…柄美 亜夢(悪夢の方がいいかも)
リーオー…御栖魔 璃緒
どっちも好きな機体なので
339通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 08:48:50 ID:???
一字足して白翼院零華とか
340簡易まとめ:2008/10/25(土) 13:39:26 ID:???
【新機動炭酸コーラサワーW】
 ○概要
      00の初回放送直後、コーラサワーのネタキャラっぷりに間違いなく勢いだけでスレが立てられた。
      短命に終わると思いきやすぐに投下が開始され、何と現在まで毎週投下がある連続ドラマ小説なみの堅実さを誇っている。
      主人公はもちろん我らがパトリック・コーラサワーさん。
      彼を中心に00キャラとWキャラが巻き起こす腹筋直撃の物語である。
      世界観は00とWの混合で、時系列は多分エンドレスワルツ後。
      世界統一政府の下でMSが地球上から無くなりつつある一方、ミカンスーツなるメカはトンチ的に存在する。
      ユニオンとAEUは存在していたらしいが現在はどうなっているのか不明。
 ○キャラクター
      主役のコーラサワーをはじめ、00キャラはボケにまわることが多い。
      憎めない悪党のアリー、ショタ傾向のマリナ、俳句をひねるセルゲイ、ラノベマニアのミレイナなど、ギャグ設定を追加されている。
      また、プリベンターは隠密同心、CBはマイスター運送とトリニティ運送、人革は人類革新重工という風に改変されている。
      コーラサワー以外ではツッコミ役としてWのデュオ・マックスウェルの出番が多い。
      00キャラではグラハム・エーカーとアリー・アル・サーシェスがコーラサワーと同等のオバカに設定され存在感を放っている。
      なお、スレではブシドー=グラハムの認識である。
 ○作者陣
      土曜日氏、模倣氏、水曜日氏、不定期氏の四人によって物語は展開する。

【題名未定】
 ○概要
        298 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 01:34:22 ID:???
         00をラノベ風味にするとどうなるのか   
      ここから怒涛のように始まったスレ新展開。
      所謂ラノベに見られる「厨二的設定」をネタにして00を書けばどうなるかというコンセプトで、実験作ともいえる。
      住人にラノベ好きが多いせいか、皆の心の中の中学二年生が目覚めたようでノリノリである。
      世界観はまだ不明だが、どうやら学園を舞台に進む模様。
      ここからハーレムSSになるのかそれとも魔術と超能力が飛び交うバトルSSになるのか、
      はたまた異世界を巻き込んだファンタジーSSになるのかそれともサスペンス&ミステリーSSになるのか、
      ひとえにスレ住人の厨二ぶり次第だといえる、かもしれない。
 ○タイトル案
      「Tuny」(チューニー、「調子の良い」という意味で、「厨二」とかけてある)
      また「晴れ時々スペシャル所により少女」という副題案もあがっている、この辺りの微妙な厨二感覚がこのスレらしい。
 ○キャラクター
      「英雄国原稲久斗(えいゆうこくばる・いなくと)」が主人公。
      いまのところ全ての登場キャラが00のMSをもじった名前になっている。
      どうやらややこしい漢字を多用しへんちくりんな姓名が目立つラノベのパロディであるらしい。
      新たにWのMSキャラの投入が望まれており、「ゼロカタス・ウィンガーズ(ゼロカス)」「白翼院零華(ゼロカス)」
      「死海代冥(デスサイズヘルカス)」「御栖魔璃緒(リーオー)」「柄美亜夢(ヘビーアームズ)」など住人が存分に心の中学生を解放中。
      いずれ農園にでも頼んでビジュアル化してもらえばいいかもしれないが、ネタがネタだけに迷惑をかけるのもアレかもしれない。
 ○作者陣
      酒の勢いで土曜日氏が開始。ラノベ好きを自認している模倣氏辺りの参入が望まれる。
341通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 22:25:34 ID:???
そういや戦隊物書いてた名無し(固定)氏はどうしたんだ?
342通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 23:51:25 ID:???
>>336
不死身ミステリー文庫吹いたw確かに1期放送中のあの不死身っぷりはもはやミステリーw


勝手ながら自分も考えてみました
サンドロック…岩刀美砂(いわと みさ) サンドロック→砂岩 だけじゃさびしいので+刀(ショーテル)
アルトロン(ナタク)…双神奈多龍(ふたがみ なたる) 神龍と双頭龍とナタクを適当にシャッフル
非ガンダムはどんなのが出ていましたっけ?
343通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 00:46:52 ID:???
サーペント、トーラス、トールギス、ヴァイエイト、メリクリウス、ビルゴ、トラゴス、
エアリーズ、キャンサー、パイシーズ、スコーピオ、マグナアック、オリファント、キャプリコーン
ガンダムならエピオン、アクエリアス、ハイドラ、ジェミナス、グリープ、アスクレプオス、バーンレプオス

なんか他にもサンドレオンとかルシフェルとかあるらしい
344名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/26(日) 02:19:26 ID:???
 俺は長生きするつもりでいる。
少なくとも、志半ばにして他人に哀惜の涙を流されながら天に召される、なんてENDは受け入れるつもりはまったくない。
昔の偉い人は言いましたとさ、早く死んだらそれだけ他の連中に好き勝手に罵られる、と。
容姿端麗頭脳明晰体力抜群精神頑健、スペシャル過ぎる俺は正直他人の嫉妬なんぞ気にしないが、
それでも死人に口なし、俺が物言えぬようになってから心の狭い連中にアレコレ言われるのもシャクに触る。
妬み深い凡人どもにグウの音も出ない程の実績を叩きつけ、そして寿命の果てに昇天する。
これこそが俺のあるべき人生だと確信する次第である。
文句あっか。
「……」
「……」
 さて、いくら俺が模擬試験二千点満点のエース学生でも、大望を一朝一夕で成せるとは思っていない。
山あり谷あり、その全てを克服してこそ真の天才であり英雄であるだろう。
逆境よ常に側にあれ、乗り越えんがための才能なり。
「えーと」
「はい!」
 や、つまりは試練と言うか、人生上の問題なんぞというモノは結構簡単に転がっていたりするのだなあ、と。
 今、俺の目の前にはケチのつけようのない美少女が椅子に座って微笑んでいる。
これだけなら試練どころか大歓迎、今すぐ肩に手を回していざレッツゴーとなるわけだが、そうもいかない事情があるわけで。
「えー、それで……お前、ナニモン?」
「はい! 人間です!」
 今日の朝、この美少女はやってきたのだ。
俺の腕の中へと、空を飛んで。

 彼女の名前は荘礼須樽恵空紗(それすたる・えくさ)、何でも転校生ということらしい。
らしいと曖昧なのは、まだ正式に学校の方に確認を取っていないからだ。
生徒会の正顧問であるアンフー(暗風先生)がこの場にいれば、すぐにわかるのだが。
「で、何の用?」
「はい! 私を助けてくれたばらばらさんにお礼を言いに来たのです!」
 彼女が不意に(今日二度目だ、まったく不意打ちの好きな女だ)生徒会を訪ねてきてから、十分余りが経過している。
それからずっとこんな感じである。
質問をしても、軸がずれているというか斜め45度というか、どうにも納得出来る答が返ってこない。
だいたいばらばらさんって何だ。
俺は英雄国原稲久斗、ばらばらなんて名前では断じてナイ。
「朝のことだけどな」
「はい」
「どうして空を飛んで来たんだ」
「はい、一人で飛んできました!」
「だからそーいうことじゃねーってんだろーが」
 あれか? コイツはあれなのか?
ちょっと頭がおかしい可哀想な人なのか?
それとも耳がおかしいのか?
もしくは舌か?
脳と脳を有線で直結して記憶や思考を吸いだしてやりてーよまったく。
345名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/26(日) 02:22:30 ID:???
「……ちょっと、稲久斗」
「何だよ、知恵」
「何よ、この子」
「俺に聞くな」
 俺の耳元で知恵が呟く。
当然ながら生徒会は現在絶賛中断中。
会議を進めるなら俺とこの子を生徒会室から放り出せば済むことなのだが、知恵がそうしないのは彼女もおそらく戸惑っているからか。
どう扱っていいかわからない、と言ったほうが正しいかもしれない。
なお知恵は生理痛とかで全校朝礼に出れなかったので、この青髪美少女と顔を合わせるのは初めてになる。
他の面々は朝礼に出ていたから(生徒会のメンバーは集会時は必ず生徒の前に出るのだ)、あの信じられないような場面をしっかり目撃しているはずだ。
「……とりあえずイチからもう一回聞くぞ、お前は転校生なんだな?」
「はい、本日をもってこの田古王学園の一年に編入することになりました」
「それで、お前の名前は荘礼須樽恵空紗、と」
「はい、間違いありません」
「で、何で空を飛んできたんだ」
「はい、遅刻すると困るからです」
「……じゃ、どうやって空を飛んだんだ」
「はい、一人で飛びました!」
「だーっ!」
「ありがとうございました! 受け止めていただいて、私は感謝感激しています!」
 どうする、おいどうするよコイツ。
ああ、風楽が口を押さえて震えていやがる。
ちくしょうめ、笑うならハッキリ笑えよ。
「すまないが、生徒会を続けないというのなら僕は退出させてもらうよ」
「あん?」
 俺と荘礼須樽恵空紗、時々知恵。
この十分、三人だけが会話を交わしていたのだが、ここに至って別に人物が割り込んできた。
二年生代表の一人、アルバート・蟻馬だ。
「少し用事があるものでね。それに」
「んん?」
「彼女に聞くより教師に事情を聞いた方がこの際早いような気がするのだがね」
「はあ?」
「何、ここでこうやって出口の無い喋りを続けていても時間の浪費ということさ。では失礼……」
 ペコリ、と形だけは丁寧に挨拶をして、蟻馬は生徒会室を出ていく。
あー、まったくヤな野郎だ。
たいした才能もないくせに態度だけはデカイし、事あるごとにこうやって俺に下手な皮肉をぶつけてくる。
ぺっぺっ、とっとと帰れ帰れ。
「あ、ちょっと蟻馬君!」
 止める必要ないぞ知恵。
奴のちっぽけな自主性を最大限に尊重してやれ。
どうせあんな奴がいなくても、生徒会は俺がいる限りちゃんと回る。
「どうする? 稲久斗」
 と、蟻馬の奴が扉の向こうに消えたのを確認してから、鉄人が俺に声をかけてくる。
この場合のどうする? は蟻馬が出て行ってしまったことではなく、
青髪美少女をどうする? ということを聞いているのだ。
鉄人は無口なタチで長々と喋ったりしないので、言葉の意図をはっきりと読んでやる必要がある。
まあ、こいつとは友人付き合いも長いので、言いたいことの九割九分はちゃんと理解してやれる。
346名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/26(日) 02:25:41 ID:???
「いや、どうするったってなあ」
 部屋中の視線が俺に集まる。
目の前の青髪美少女もそうだが、コイツの場合はきょとんとどこか他人事な感じである。
おい、本当にナメとんのかコイツは。
「知恵」
「え、あ、何?」
「ちょっと隣の会長室、使っていいか?」
 会長室とはこの生徒会室の隣にある部屋のこと。
呼び名からして会長専用のご立派な部屋か、と言えばさにあらず。
もともと物置だった小さな部屋で、今は生徒会の記録文書がそこに保管されている。
一応会長専用の机と椅子もあるが、何、どこのクラスにも置いてある普通の学級机と学級椅子で、何も特別なことはない。
資料室とするよりは会長室と名前だけでも格好つけておきたい、と何代か前の生徒会長が決め、
別に誰にも実害がないのでそれからずーっとそんな扱いになってるだけのことだ。
あ、あとコーヒーメーカーがあるので、生徒会の費用でコーヒーが飲めるという利点がある。
「……どうするの?」
「コイツを尋問する、マンツーマンで」
 俺には知る権利がある。
俺は関係者なのだ、この事件の。
向こうも礼を言いにきたということは、感謝の念があるということだろう。
ならば、事情を掘り下げて聞いても全然問題がないはずだ。
「え、ダ、ダメよ!」
「だってここだと会議が止まっちまうだろ。俺とコイツはそっちに移るから、議題をこなしていってくれよ」
「ダメ、却下!」
「何で」
「どうしても!」
 何なんだ今日のコイツは。
いくらあの日だからと言ってもプリプリし過ぎだ。
別にイカガワシイ行為に及ぼうというわけじゃない、単純に事情が知りたいだけなんだ俺は。
俺と青髪美少女、そして生徒会を分けて進めた方が効率がいいに決まっている。
「二人きりなんて許さ―――いいえ、生徒会としてもこの件については無視出来ません」
「は?」
「学校運営に関わる者として、生徒会のメンバーも知る権利があるはずです」
「はあ」
 何じゃそりゃ。
別に俺が聞きだして、そして後から俺が皆に話せば済むことじゃないか。
「と、いうわけで荘礼須樽恵空紗さん」
「はい!」
「あなたが転校生ということはわかっています、そして空を飛んできたのも」
「はい」
「ならば、何故空を飛んできたのか、ということを説明して欲しいのだけれど」
 おい、俺を置いて話をするな。
お前はその場にいなかっただろ知恵、身体を張った俺こそ、スペシャルな俺こそが会話をリードするのに相応しいはずだろう。
347名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/26(日) 02:27:16 ID:???
「それについては、私が話そうか」
「え?」
 俺を含め、全員が驚いた。
生徒会の誰でもない声が、不意に(また不意だ、まったく!)聞こえてきたからだ。
「遅れてしまって失礼、ちょっと用事があってね」
 その声、落ち着いたトーンで、冷静さと同時に温かさも感じさせるような声の持ち主が、扉を開けて生徒会室へと入ってくる。
「あ……アンフー!?」
「英雄国原、本人を目の前にした時は実名で読んで欲しいな。ちゃんと『先生』もつけて」
 白衣、腰まで届く艶やかな黒髪、そして知的な眼差し。
生徒会正顧問、アンフーこと暗風華化学教師その人だった。


 ◆ ◆ ◆

「……そうか、引き続き連絡を頼むよ」
 暗い、暗いとある部屋。
昼間だと言うのに、カーテンが閉め切ってあり、灯りも薄暗くしか点いていない。
「彼女はやはり無事だったそうだ」
 携帯電話を切ると、その薄暗い部屋の主は、すぐ背後に控えている人物に語りかけた。
「そして、目標の人物と接触したんだとさ」
 声は男のものだった。
高くもなく低くもないが、どこか挑発的で嘲弄的なイントネーションである。
声質からしても、年齢は決して高くない。
「……」
 男は数秒、考え込んだ。
「彼女を―――双神君を呼んでくれないかな」
 そして、背後の人物に指示を出した。
依頼というより、それは命令に近いものだった。
「はい、ウィンガーズ様」
 背後の人物はそれに答えた。
こちらは、女性だった。
『命令』を実行すべく、主の側を離れて、部屋を出ていく。
「……ふふ」
 薄暗い部屋に一人きりになり、ウィンガーズと呼ばれた男は小さく笑った。
楽しくて仕方がない、という風に。




   ―――続く
348名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/26(日) 02:28:12 ID:???
謎の組織は出番が早ければ早い程言い。
どうも土曜日です。
お約束として敵は必要でしょう、ということでWのMSの方々にはその役を担ってもらいます。
そして早速ゼロカスとナタクを使わせてもらいました。

さて、私はここ最近のラノベがどんなものかほとんど知りません。
なのでこのベタベタ悪ノリネタを続けるにあたって、どうか皆さんにご協力を仰ぎたいのです。
つまりは今後の展開や設定、さらにはタイトルも考えて下さい、と。
バカをやるには独りでは寂しいです、酒の力だけじゃ限界があります。
どうぞよろしくお願いします。

では、次は新機動炭酸にて。
349通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 02:29:08 ID:???
乙wwwwww
いやもういろんな意味で乙wwwwwww
350通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 08:12:43 ID:???
ゼロカスは男か
四天王うづきの学生版のイメージだった

ともあれ、乙
本編も待ってる
351通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 09:06:36 ID:???
改造制服に天使の羽根を付けるロリっ子ですねわかります
わかる自分が痛いです
352通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 09:12:17 ID:???
マネキン「少尉、君には何もアイディアがないのかね」
コーラ「はい!ないです!」
353通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 13:16:20 ID:???
●空から女の子が降ってくる
●舞台は学校
●なぞの敵
●まわりは女だらけ
●幼馴染で委員長

うえっwwwwwWWwwうぇWwwwwwWWww
お約束の連続wwwwwwwWWwwww
354名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/26(日) 19:37:42 ID:???
「と、言うわけでだ」
「……ふああ」
「何かもう慣れてきましたね、これ」
 プリベンターは今日も暇だった。
昨日も一昨日も暇だった。
一週間前も暇だった。
二週間前も暇だった。
三週間前も暇だった。
なに、仕事がないのを嘆くことはない。
プリベンターの暇は世界の平和の証明だから。
 つうかこんな重い展開でコーラさんが出てこれるかってんだよ、イヤッフー!

 モラリア八里はイナクトでも越すが
 越すに越されぬタクラマカンに
 空が曇れば粒子雨
 大地に落ちれば笑い雨
 どうせ出番はありゃあせぬ
 かわって晴らそうコーラの涙
 二期の苦しみ御終い人

 ◆ ◆ ◆

「しかし、どう変わったっていうんだ? このMS(ミカンスーツ)はよ」
「まあ確かにな。動かしてみないと」
 暇だ暇だと言うけれど、何もすることがまるっきり無いわけではない。
所謂OZの後始末を始めとする派手なお仕事がここんところご無沙汰なのは確かではある。
が、日常の業務は普通にある。
「トロワ、どうだ?」
「……パワーそのものは上がっているようだな。ヒイロは?」
「今起動した、問題ない」
 で、今日は別の大事なお仕事がある日。
「蜜柑エンジンMkU……単純計算でも前のものより1.5倍は出力が上がっているはずだけどねぇ」
 すなわち、MS(ミカンスーツ)のパワーアップ。
どないやねんMS(これはモビルスーツ)を世界中からなくすんちゃうんかいワレー、
それで何でプリベンターだけトンチ聞かせて人型ロボ持っとんねん、
オマケにパワーアップってどーいうこっちゃねーんかましたろかーと突っ込まれるかもしれない。
正味の話、理想を語るのは口だけ動かせば済む。
が、理想を守る、また達成するためにはどうしたって力が必要なのだ。
種を植えても実がならなければ意味がない。
恒久なる完全平和の実現、そのためにプリベンターは敢えて泥を被る必要がある。
まぁそんな組織に何でコーラさんみたいな人がいるのかって話もあるが、
ほれ、偏らずに多種多様な人材を抱えることは大切ってことでひとつよろしく。
「まだMS(ミカンスーツ)のボディの新型は出来ていないからね、今日はエンジンのテストだけってことで」
 市井の科学者、ビリー・カタギリ。
科学全般を知識として脳に収め、蜜柑の皮を燃料にして動くエンジンを開発した、文字通りの天才である。
ファッションセンスがちょこっと奇抜なのは、これもまた天才ゆえということであろう。
感性の違い、個性なのだ。
多分。
355名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/26(日) 19:42:29 ID:???
「カタギリ、動かすだけでいいのか?」
「そうだぜポニテ博士、ここはひとつバーンと模擬戦でもしてだな」
 グラハム・エーカー氏とパトリック・コーラサワー氏はちょっと今回エイフマン、じゃないご不満の様子。
どうやら、『MS(ミカンスーツ)を動かす』だけというのが気に入らないらしい。
まったく、我慢弱い二人である。
つーか自分の興味を優先させ過ぎだお前ら。
「エンジンとボディのマッチングを行ってないからねえ、無理をさせ過ぎると安全が保障出来ないんだよ」
「何と情けない! 無理とは押し通すためにあるのだぞカタギリ!」
「模擬戦二千回不敗の俺に保障なんぞ必要ないぜ! 何せスペシャルエースだからな!」
 無茶苦茶を言う二人。
まぁぶっちゃけこの二人ならエンジンが壊れようが暴走しようが絶対に大丈夫だろうけど。
なお、このコーラさんを始めグラハムもガンダムパイロットもすでにMS(ミカンスーツ)に搭乗済み。
ポニテのおっさんとは通信で話をしています。
「と言うか、この新型エンジンは結構危ないものなのか?」
「ええとこの声はデュオ君だったね。いやあ、爆発したりなんかはしないよ、蜜柑だもの」
「でも、マッチングがどうとかって」
「パッケージとしては未完成ってことさ。エンジンにはちゃんとそれに見合ったボディを用意しないとね」
「すいません、博士」
「ん? 今度はカトル君かい?」
「あの、前はミカンエンジンでしたよね? 何で今回は漢字何ですか?」
 カトル、どーでもいい質問。
とは言え、彼は基本が真面目な性格であるからして、気になってしまったのであろう。
こういう「何故か気になる」のって結構身近にありますな、
いつも行ってる食堂の味噌汁の味が変わっていたり、幼馴染の娘が急に髪型を変えていたり。
個人的な思い出ですが、小さな町工場が実家の近くにあったんですが、
昨日までは普通に社長さんが事務所にいたのに次の日機材だけ残して誰もいなくなっていたことがありまして、
あれえ今日は日曜日じゃないのにおかしいなあなんて思って、
ひょいと窓から覗いたららダンボールとかが床に散乱していて、
壁のカレンダーは昨日じゃなくて一週間前で止まっていたりして。
工場の名前がガ○ー精機っていうんですが、ああ○トーだけにソロモンに帰っていっちゃったのかなんて思ったりして、ええと何の話でしたっけ。
「別に深い意味はないよ、漢字の方がハイカラかな? って思っただけだし」
「そ、そうなんですか」
 カトル、コクピットの中で脱力。
そして思う、MkUってのも多分似たような理由からつけたんだろうなあ、と。
ま、これはガンダムだからお約束っちゃお約束なんですけどね、MkUは。
別にこの新型エンジン、黒くはないですけど。
「うむっ! いいぞカタギリ、漢字はいい! 感じがいい!」
「ああ、下手なシャレでも褒めてくれて嬉しいよグラハム。だけど僕としては名前じゃなくて性能を褒めてほしいねえ」
 ごもっとも。
おっと、サリィ・ポォがカタギリの横で額を押さえているが、これは多分頭痛を堪えているのであろう。
356名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/10/26(日) 19:44:20 ID:???
「よし! アラスカ野! あそこの丘まで競走すっぞ!」
「え!? 何で俺?」
「いいから行くんだよ! イーヤッホーウ!」
「待て! 待てと言った! 私を置いていくのは許さん!」
 ああ、バカが行く。
この無鉄砲さが続く限り、いずれ「バカが逝く」、になりそうだけど。
「アホだ、やはり完璧にアホだ」
「どうします? 止めますか?」
「放っておけカトル、走るだけなら大事にはならないだろう」
「走るだけで終わればいいが」
「なに、いざとなれば全員で止めるだけだ」
 丘に向かってガションガションと走っていく三人、じゃない三機のMS(ミカンスーツ)。
夕陽でも被さっていれば、さぞかし笑える光景になったことであろう。
「はっはっは、あんまり無茶しないでおくれよ。穏やかじゃないねえ」
「……はあ」
 カタギリ博士、止める気なし。
サリィはひとつ大きく溜め息をついた。
相変わらず勝手なコーラサワーとグラハムに、そして全然科学者らしい威厳のないカタギリに。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は穏やかじゃないねえ―――



 ああ顧問コンバンハ。
あああ顧問顧問サヨウナラ。
357通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 20:38:19 ID:???
顧問…ここの顧問は穏やかだねぇ…
358335:2008/10/27(月) 00:46:14 ID:???
>>土曜日氏
なななななっ!?
俺が考えた名前を使って頂けるとは、光栄にも程がありますっ!感涙っ!
でもちょっと吹いたwいい意味でw
さてはあなた…読んでるな?(某○坂作品的な意味で)w
GJ!www
359通常の名無しさんの3倍:2008/10/27(月) 07:16:58 ID:bYMGbvt9
あげ
360通常の名無しさんの3倍:2008/10/27(月) 12:25:36 ID:???
今気づいたが、>>347の「主人公視点」から「神視点」に唐突にかわるのも
「ラノベ的ネタ」として使っているのか…?
361通常の名無しさんの3倍:2008/10/27(月) 14:55:06 ID:???
実話恐えwwwそれどうみても夜逃げですwwwww
362通常の名無しさんの3倍:2008/10/27(月) 16:57:09 ID:???
なんかネタないかネタ
厨二的ネタ
363通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 12:22:32 ID:???
厨房的似非ラノベ、早くも頓挫か?
364通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 14:53:24 ID:???
>>363
我慢弱く落ち着きがないな
365通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 15:50:59 ID:fq2+njCp
我慢弱い厨二病
落ち着きのない邪気眼

設定支援といっても気づけば厨二&邪気眼な設定なんて実は結構難しい
よし、なんか行け↓
366通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 16:00:43 ID:???
機体壊しすぎて支給してもらえなくなった人のスレはここですか?
367通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 17:02:26 ID:???
厨二的展開?
そりゃお前、エクシア少女が実は世界の滅亡を握る鍵だったとかそんなんだろ
368通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 22:49:45 ID:???
お約束つかベタな展開・設定て他にどんなのあるよ
369通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 23:12:49 ID:???
嫌味なライバルが実は女だったとか
370通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 08:24:09 ID:???
ラノベに詳しい諸氏の意見と支援をあおぎたいものだ
371通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 09:42:32 ID:???
ラノベに詳しいと却ってベタ路線を避けたがる傾向になるよ
王道≠ベタだし。
372通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 10:08:16 ID:???
固有の能力あるいは魔法でバトルとか?
373通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 10:20:02 ID:???
ベタ路線を避けようとするあたりに厨二的要素介入の機会がないだろうか
374通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 13:13:55 ID:???
>>368
主役のスペックは普通orガチ高(俺Tueeeeee!)
コーラさんは間違いなく後者だな
375通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 13:56:04 ID:???
偽ラノベ(なんかいいタイトルないんかね)のほうは
コーラさんじゃなくてイナクトさんが主人公なんだよな

ビジュアルが想像できんが
376通常の名無しさんの3倍:2008/10/30(木) 00:37:43 ID:???
>>375
俺は最初っから、イナクトの名前を借りたコーラだと思って読んでたぜ?wwwww
377通常の名無しさんの3倍:2008/10/30(木) 07:18:25 ID:???
勢いだけで始まったからそこらへんが曖昧なんだよ
378議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/30(木) 16:39:37 ID:???
住人からネタを集めてまで続けなくてもいいと思うけどな、書きたいものを書くのが職人であって
別にここは擬人化SSスレでもなければラノベ風味SSスレでもない、コーラサワーSSスレだし

否定はもちろんしてない、「おれはこれを書く!」という意欲のある職人の心意気が
あるなら口なんざ出す余地ないし
379議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/30(木) 23:02:06 ID:???
ttp://ranobe.com/up/src/up314785.jpg
「コーラサワーは彼女が山ほどいるらしくて、
 好きな女はすべてモノにしてきたという実績があるんです」

このスレの予言的中率はスメラギさんよりもすごいと思う。
380議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/31(金) 09:58:51 ID:???
そんな予言あったっけ
381議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/31(金) 14:34:19 ID:???
予言というよりネタだね。模擬戦4戦目 の前のスレだけど、確かそう言う話があった。
382議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/01(土) 09:16:32 ID:???
明日もコーラさんは出ないのかな…
383議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/01(土) 17:01:30 ID:???
明日はどうも出ないくさいね、次回予告にでも顔出してくれたならなあ
で、擬人化ラノベ風味はやはり中断なのかね、案も出ないようだし(つうか俺も出ん)
384議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 14:12:04 ID:???
寂れたな
385議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 14:15:25 ID:???
>>384
嬉しそうだねぇ。意気揚々って感じ。
386議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 14:19:44 ID:???
いや、そういうわけではないが
387議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 14:31:20 ID:???
コーラが本編デビューすれば、このスレも賑わうんでないかい?
388議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 15:13:20 ID:???
コーラ「  …  で  、  い  つ  な  ん  だ  ?  」
389議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 15:40:20 ID:???
ウワサでは再来週あたりだ。
390名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/02(日) 17:57:10 ID:???
「と、言うわけでだ」
「おいカトル、おたま取ってくれよ」
「いいですよ、はい」
「無視かよ、おい」
 プリベンターは今日も暇だった。
昨日も一昨日も暇だった。
一週間前も暇だった。
二週間前も暇だった。
三週間前も暇だった。
四週間前も暇だった。
なに、仕事がないのを嘆くことはない。
プリベンターの暇は世界の平和の証明だから。
 アリーも出ちゃったし、ソーマは養子を承諾するし、沙慈は鬱るし、そして物語は続いてくし……。
ねえ、もうゴールしてもいいかな……?
つうかアリー、おいしいとこ取りじゃねーかーっ!
予告のラストのAEU軍服らしき手、そんな針見え見えの餌で釣られるかー!
スメラギさん回想の巻らしいからどうせそん時の映像だろっ!
信じねぇよ、顔見るまで信じないんだからねー!
イヤッホ―――ウ!

 一月一日に生を受け
 二千勝なら祝い事
 もめ事 色事 勝負事
 さらに加えてオバカ事
 不意打ち 喰らって 落とされる
 笑い果てたらおいでなせえ
 出番と活躍の願掛けに
 そーっと贈ってさしあげやしょう

 ◆ ◆ ◆

「しかし、寒くなってくるとやっぱり鍋だな」
「コタツでナベ……まさしく愛だ!」
「……そうか?」
 プリベンターは何度も何度も何度も言うようだが暇だった。
いや、ちゃんと通常の業務はある。
政府関係のお仕事には警護係として付いていかねばならないし、前回のようにテスト関係のお仕事もある。
暇というのは、つまりは単純に派手な立ち回りがないというだけの意味なのだが、
まぁあれだ、出動してない特車二課みたいなもんだと思ってもられえれば幸いである。
「炬燵に鍋と言っても、正直もう少し先が旬だと思うんだが」
「気にするなヒイロ、ネタの関係だ」
「五飛、ぶっちゃけ過ぎですね」
 今日は珍しくプリベンターのメンバーが全員揃っている。
いや失礼、トップのレディ・アンだけが不在で、あとは皆、本部にいる。
あ、別にレディ・アンを直接出さないのは彼女が嫌いだからというわけではないのであしからず。
出ないことがネタになる、と言うか彼女を出すと彼女の鶴の一声で全部が決まっちゃうからです。
ヤマトの波動砲みたいなもんです、ウルトラマンのスペシウム光線みたいなもんです。
……ま、いずれ登場する機会もあるでしょう。
391名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/02(日) 18:01:00 ID:???
「おいみつあみおさげ、湯豆腐取ってくれよ」
「自分で取れよ」
「だって卓の一番向こうじゃねーか、遠いんだよ」
「面倒臭がるなよ」
「ちぇ、このケチめ。じゃあ前髪、お前に頼む」
「自分で取れ」
「ならちんちくりん、お前だ」
「いいが、死ぬ程痛いぞ」
「何でだよ!」
 プリベンターの鍋パーティだが、鍋の種類はひとつだけではない。
ちゃんこ、ぼたん、鴨、チゲ、てっちり、もつ、湯豆腐、石狩、うどんすきと多様な鍋が卓の上で踊っている。
バイキングかよ、というツッコミはあるだろうが、何と恐ろしいことにあるんですね、鍋バイキングの料理屋ってのが普通に。
外食産業、何でもアリですわ。
「あ、ついでに七味も」
「何でもかんでも七味をかけるなよ」
「うるせーな、食い方なんぞ人それぞれだろうが」
 いやまったく。
まぁご飯にたっぷりソースかけたりマヨネーズをかけたりするのは悪食の範疇内だろうが。
あー、個人的な話ですけどね、知人にタバスコをラーメンに入れて食べる奴がいまして、ハイ。
いやいいんですけどね、でもマイタバスコを持ち歩くのはやめてね、もう君と一緒にラーメン屋行きたくないから。
店主に睨まれるの嫌だから、こっちゃ普通に食べてるんだから。
 閑話休題。
しかし、皆器用に箸を使って食べている。
世界に広がった箸文化、うーんグローバル(?)。
「この鴨肉は実に美味い! 美味いと言った!」
「大切なことだから二度言いました、ですか隊長殿」
「てっちり、おいしいですぅ!」
「ほらほら、あんまりがっつかないようにね?」
 天井に向かって立ち上っていく湯気。
それぞれの鍋からこぼれる、実に食欲をそそる匂い。
おたま、そして箸と椀が触れる音。
他愛もないおしゃべり。
ああ、鍋って本当にいいもんですね。
「くはー、この湯豆腐うめーなあ」
「うむ、実に心温まる味だ」
 湯豆腐はシンプルな鍋だが、それだけに奥が深い。
豆腐や昆布は言わずもがな、水にまでその品質を要求されるのだ。
ここでコーラさんやグラハムが食べているそれは、スーパーで売られている(水は水道水)もので特に高級というわけではないが。
「ちゃんこもイケるな、肉団子がホロホロと口の中で溶けて」
「うむ、これがスモーレスラーのパワーの源なのだな」
 『ちゃんこ』は本来、相撲取りの食事の総称であり、鍋だけをさすものではない。
その語源にも諸説あり、また具材も色々だが、水炊きやすき焼きと並んで家庭でも普通に食べられる鍋の代表格と言えようか。
「石狩もいいな」
「うむ、これは隠し味にバターを使っているな?」
 石狩鍋とは、って何で鍋の解説してるんでしょうね。
別に行数稼ぐつもりはないですよほんとですよ、この目を見て下さい嘘は言ってません。
ね?
392名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/02(日) 18:03:24 ID:???
「しかし、何か足りねーと思ってるんだがよ」
「ほう?」
「あれだ、酒がねーんだ酒が!」
 鍋イコール宴会イコール酒。
素晴らしく短絡的ですが、まぁそれだけに真理ではある。
わいわい寄って鍋をするなら、そこにアルコールは欠かせない。
「ダメよ、未成年者がいるんだから」
 サリィ・ポォが常識人らしく待ったをかける。
だが残念、そんな常識を己の道理で押し倒すのがコーラサワーという人です。
「どん! ここは俺の秘蔵の銘酒を太っ腹に提供だあ!」
「何と! これは『大吟醸・風庵錬(ふあんねる)』! そしてこちらは『本格麦焼酎・鉄仮面』とは!」
「さらに……御約束の『米の炎・作』まで! これは背中から狙い撃てない!」
 一気に盛り上がる三バカトリオ。
酒は心の友、心の友は酒、お前の酒は俺の酒、俺の酒は俺の酒。
ん、何か違うか。
「プリベンター・ウォーター」
「何よ、わざとらしくコードネームで呼ばないで、五飛」
「年齢的にはあちらに参加した方が良くないか」
「……殴るわよ、本気で」
 何時の間にやらコーラさん、グラハム、アラスカ野の三人で別に炬燵を引っ張りだし、
鍋をひとつかっさらってミニ飲み会モードに突入。
周囲に無理矢理酒を勧めずにおっさんだけで固まる辺り、妙に微笑ましいっちゃ微笑ましい。
ま、常識の軸がぶれている彼らのことである、未成年に飲ませないのではなく、どうせ自分たちだけで確保しておきたいのであろう。
「よし、では私もカタギリから貰ったミカン酒を! 興が乗ってきた! ワンマン鍋奉行!」
「じゃ、じゃあ俺もアラスカだけにグリーンアラスカを!」
 ああ、酒と鍋はいいねえ。
人類の生み出した文化の極みだよ、アッー。
「ヒルデ、万が一のためにフライパン、用意しておいてくれる?」
「はい、もう用意してます」
「私も殴打用にライトノベルを二十冊程紐で纏めて振りまわせるようにしたもの、準備しましたですぅ!」
「おいおい、いいのかそれで」
「ならば俺も青龍刀を」
「五飛まで、そんな物騒な」
 宴は続く。
下手すりゃ次回まで。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の鍋はまさかだようぅ!


 コーラさん出ませんよ出てませんよコンバンハ。
次回の予告辺りでそろそろねぇなんとかねぇ、あとラノベ風味学園物はまたね、 興 が 乗 っ た 時 にでもサヨウナラ。
393議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 19:23:06 ID:???
ところで、皆は何話からコーラ好きになった?
やっぱり一話から?
394議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 19:26:34 ID:???
注目したのは1話からだが、本気で心奪われたのは6話の「イーヤッフー!」からだ。

>土曜日氏
GJwww酒飲みヤロウズ楽しそうwww
395議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 19:30:07 ID:???
>>393
はい無いですあたりから
396議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 21:27:41 ID:???
土曜さんの目が見えないので真偽のほどが確認できません!
だが信じる! GJ!

>>394
やあ俺


来週のあの手はコーラじゃないの?
397議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 11:54:46 ID:???
コーラにしては華奢すぎる、という意見多し
まあ出てきてくれたらもちろん嬉しいけどな
398議論スレにて1001変更案をしんぼっぼ中:2008/11/03(月) 14:11:12 ID:???
hosyu
399議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 20:56:05 ID:???
コーラさんは2、3話後に登場してブシドーのお面にツッコミを入れるよ


ソースは俺の勘だ
400議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 21:42:59 ID:???
ラノベツクールだがいったい皆はどんな本を読んでるんだ
俺は田中芳樹(厨房の頃かぶれて以後惰性)からスタートしたが
401議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 22:01:29 ID:???
オレは冲方丁とか浅井ラボとか日日日とか中村九郎とか田中ロミオとか入間人間だな
402議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 23:40:11 ID:???
ウィンガーズ提案者の俺は言わずもがなwww
○坂作品は某美少女魔道士の話を、高校の時に散々読んだ。第一部ばっかりなw
ちまちまと外伝もある。最近になって本編全巻と某スペースオペラ全巻を計千円で買ったから、ちょこちょこ読んでるwww
あ、あと某クロ○カディ○を一冊だけwwwしかも途中だからわけ解らんwww
あ、オー○ェンもあるぜ、外伝がちらっと。サ○ラ○戦も1巻だけwww
前は姫神の話とか、ベルバラ学園なアレも持ってたが、生活に苦しくなって売った;
厨ニ病に高校に入ってからかかった、って人は俺くらいなもんだと思うんだ…
403議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/04(火) 07:44:49 ID:???
ラノベって売っても二束三文……
しかし最後の一文に凄まじく中二臭を感じるのが凄いな
そういやスレイヤーズ今アニメ復活しているんだっけ
404議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/04(火) 08:50:58 ID:???
ラノベではないが親戚から大量に貰ったゲームブック(双葉社だっけか…)
古本屋にまとめて売ったら30冊で90円だった
ノットイヤッフ
405議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/04(火) 16:54:32 ID:???
俺も初ラノベは従兄にもらったな、ス○イヤーズだったよw
あとはオーフェ○、風の○陸など富士見の全盛期を築いた作品の数々
そこからは個人でも気になったタイトルは買ってたけど、
推理小説や時代小説にいつの間にか興味が移行しちゃって最近は全然わからにゃあ
406議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/04(火) 22:27:37 ID:???
コーラさん
407議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 16:51:57 ID:???
結論としては
職人が自由に書けば無問題

でおk?
408議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 14:20:22 ID:???
はぁ
409議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 20:08:59 ID:???
個人的にはラノベに通じているという模倣氏の「ラノベ風味SS」を拝んでみたい
もちろんコーラサワーさんとプリベンターの愉快な物語もだが

気づいたらまとめが結構充実していたんだな
まとめてくれた人、GJ
410議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 10:47:11 ID:???
コーラさんの初登場を当てる賭けはいつまで続くのかねえ…
411議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 17:54:47 ID:???
あぎゃ
412議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 20:02:40 ID:???
199 名前: 議論スレにて1001変更案を相談中 [sage] 投稿日: 2008/11/07(金) 19:56:26 ID:???
ttp://wolf-fang.com/garally18/211476954301.jpg
ttp://wolf-fang.com/garally19/96687542057.jpg

第1弾のブシドーと第2弾のコーラの服のシルエット同じっぽいな。
二人ともアロウズパイスーか?


2期ではペアルックだな、プリベンターバカ連中。
413議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 14:16:31 ID:???
ようみんな元気か?

ノシ
414議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 22:47:37 ID:???
今NHKBS2にコーラサワー出演w
「スペシャルで! 模擬戦で! 2000回なんだよお!」を披露w
415議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 23:04:43 ID:???
国営放送でコーラさんwwwwww
スペシャルだなぁ
416名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/09(日) 00:36:49 ID:???
「と、言うわけでだ」
「ジョシュア、熱燗を取ってくれないか。熱燗と言った」
「はいはいわかりましたよ隊長殿」
 プリベンターは今日も暇だった。
昨日も一昨日も暇だった。
一週間前も暇だった。
二週間前も暇だった。
三週間前も暇だった。
四週間前も暇だった。
五週間前も暇だった。
なに、仕事がないのを嘆くことはない。
プリベンターの暇は世界の平和の証明だから。

1 :通常の名無しさんの3倍:2007/10/09(火) 18:48:40 ID:???
お前をスペシャる!

ここから始まって早一年、一話で華麗にデビューしたにも関わらず、
二期でここまでまったく出番がないとは誰が想像し得たであろうか。
いや、んなもんわかるわけねーよな、さすがパトリック様、コーラサワー様、神様仏様稲尾様バース様。
ねぇ、そろそろ出てくるだろうけど、何かねえ、何時まで待ちガイルかねぇ。

 二期このかた笑いの涙に在り処なく
 世界は均しく針地獄の様呈し居り候
 尽きせぬこの世の歪み一切
 如何様なりとも癒しの儀請け負い申し
 二千回に一つもしくじり有るまじく候
 但し右の条々パイロット稼業の定め書き
 口外必至のスペシャルエース

 ◆ ◆ ◆

「ううう、さすがに冷えてきたな」
「うむ、もう十一月だからな」
「月がキレイだな、背中から狙い撃たれるくらい」
 パトリック・コーラサワー、グラハム・エーカー、ジョシュア・エドワーズ。
人呼んでプリベンターのジェットストリーム三バカは今、秋風吹きすさぶ公園にいた。
ドラム缶の焚き火で談を取り、ブロックを組み合わせた手造りの囲炉裏で鍋を煮て酒を温める。
どこのホームレス中年だ、と突っ込みたくなるが、もちろんこれには事情がある。
「しかしあいつら酷いな、無理矢理追い出すかよ」
「少々騒ぎ過ぎたのかもしれん」
「主にあんたら二人がな」
 プリベンターは秋の夜長を鳴き通す、じゃなくて鍋パーティに興じていた。
まあ、そこで色々とすったもんだがありまして宮沢りえ、じゃなくて本部から放逐されてしまったのだ。
理由はグラハムも言っている通り、ちょっとばかし派手に騒ぎ過ぎたため。
未成年が多いプリベンターであるが、そこに酒を持ちだしてはしゃいじゃったのだ。
で、現場リーダーのサリィ・ポォの逆鱗に触れた形で追いだされ、流れてこの公園に来たという次第である。
まあ何と言うか、親戚一同集まってる時に場違いに騒ぐいい歳こいたおっさんつうのは何処にでもいますが、
そんな感じだと思ってもらえればいいのではないかと。
417名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/09(日) 00:39:06 ID:???
「……で、ナルハム野郎」
「どうした」
「いや、何だよそれは」
「お面と陣羽織だ。見てわからないか」
「俺が聞いてるのは、何で今それを身につけてんのかってことだよ」
 本部にいた時は素顔のグラハム・エーカーだった。
が、何処から出したのか、仮面と陣羽織を装着し、今はすっかりミスター・ブシドー状態になっている。
「薄寒いからな、防寒具だ」
「……お面と陣羽織がかよ」
「特注だ、夏は通気性に富み、冬は暖かい。実に便利だ」
「隊長、ついでにそこの角にある自販機でコーヒー買ってきましょうか」
 まあ、素顔よりかは寒さを凌げるのは確かではあろう。
でも普通だからと言ってこういうモノをつけない気もするが、まぁそこはそれ、グラハム・エーカーであるらして。
彼独特の感性である、ということで納得するしかない。
つーか悩んでたら先に進まない。
「ま、いいや。それよりアラスカ野」
「何だ自称スペシャル」
「コーヒー買いにいくならよ、確かここに来るまでにコンビニがあったはずだから、そこで鍋の具材を手に入れて来いよ」
「貴様が行け」
「やだ。面倒臭い」
「じゃあ隊長……」
「断固辞任する」
 寒空の下、やけに元気な三人。
なお、酒場に繰り出さなかったのは放り出された時に酒と鍋を一緒に押しつけられたから。
飲み屋で問題起こされたらたまらんと敢えて行動を縛ったわけで、なかなかサリィ、策士である。
実際、かつて飲み屋でコーラがソーマと一揉めしたことがあったので、これは結構正しい判断だったと言えるだろう。
「しかし、国営放送にも出たっていうのによ、このスペシャル様が夜に屋外で男と面を突き合わせて……ブツブツ」
「文句を言うな、酒と鍋をほったらかすわけにはいかんだろう」
「わかってるっつの、だからちゃんと食べてるし飲んでるだろ……おいコラ、とっとと行けよアラスカ野」
「……わかったよ、行けばいいんだろう、どうせ俺は一期だけの男だよ!」
 ドスドスと足音荒く公園の外へと買出しに行くジョシュア。
彼も生きてりゃアロウズに呼ばれたであろうし、アロウズの制服に身を包んだ彼も見てみたかったところではある。
が、その機会も永久になかろう。
中の人は端役で二期にも出てるが、まさかジョシュアシンデナイヨとはならないだろうし。
「しかし、野良犬のいなけりゃ浮浪者も変質者もいないんだな、最近の公園ってのは」
「仮にもこの街は世界政府首都だ。その辺りはしっかりしている。していると言った」
「野良猫をさっき一匹見ただけだな」
 ぼうっと灯る街頭の下、コーラとグラハムは酒を飲み、鍋を突く。
これでも彼らはかつては軍を代表するエースでした。
さて、これは落ちぶれたのでしょうか、そうではないのでしょうか。
俄かには判断つきません。
418名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/09(日) 00:40:55 ID:???

「さっきの野良猫が金髪のカワイコちゃんだったらなあ、呼んで酌をさせるのに」
「愚にもつかん妄想だな」
「くそ、ハッキリ言いやがって……おい、そのツミレは俺のだ、手ぇ出すんじゃねー」
「断る。私が狙いをつけていた」
「ならトレードだ、そっち側にあるその巾着と厚揚げをよこせ」
「断る。それも私が狙いをつけていた」
「どんだけ我儘なんだよお前!」
「その言葉、そっくり返そうそのままで!」
 ギャアギャアとうるさいコーラサワーとグラハム。
仲がいいのか悪いのかで言ったら間違いなく悪いのだが、
何処か野良猫同士がじゃれあってるようにも見えるのは、さて二人の愛嬌と言うヤツなのだろうか。
「豆腐は俺のだ!」
「ならこの長ネギは私のものだ!」
「白菜は俺のだ!」
「ならこの糸コンニャクは私のものだ!」
「大根は俺のだ!」
「ならこのゴボ天は私のものだ!」
 嗚呼、男二人が鍋の具のことで醜い箸争い。
しかしどんな鍋食べてんだよ、ごった煮寄せ鍋か?
「……はいはい、アラスカのジョシュア只今戻りましたよっと」
「遅ぇぞアラスカ野!」
「ジュシュア、パイロットは常に迅速に行動しろ! 我慢弱く!」
「なっ、せっかく鍋セットとビールも買ってきたというのにその台詞! 背中から狙い撃つぞ!」
 虫の鳴き声をBGMに、バカ三人の秋の夜鍋は続くのであった。

 なお、この三十分後に「公園で許可なく焚き火と飲食をしている変質者がいる」と市民に通報され、
警察に職務質問を受けることになるのだが、それはまた別の話。



 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――


 まさかNHKで先に出るとは予想外コンバンハ。
明日は仕事で出張なので今のうちに投下しておきます、予告で出番があったらいいですねサヨウナラ。
ラノベ風味はね、またそのうちにね(もうヤケになってます半分)イヤッフー。
419議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 00:48:24 ID:???
鍋まだ続いてたのかよwww
楽しそうで平和で何よりだ、ジョシュアも元気そうで…あれ目から汁が
420議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 00:52:01 ID:???
すったもんだ宮沢りえ古すぎるwwwいつのCMだよwwwww
421議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 07:38:03 ID:???
他の職人さんも降臨キボン
422議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 11:04:33 ID:???
1001変更案本投票
投票期間:11/9(日) 0:00:00〜23:59:59
投票所と投票方法:
ttp://changi.2ch.net/test/read.cgi/vote/1226151195/

11と12にコーラさんが残ってるぜ
423議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 17:50:41 ID:???
 出 番 な し
424議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 18:52:18 ID:???
ダンボールコーラさんに投票してきた
IDがMSだった
425議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 18:53:53 ID:???
出ない出ない詐欺だ
426議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 20:21:16 ID:???
出ない出ないと騒いでるうちに本スレ埋まっちゃったよ…まだ次立ってないのに
427議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 20:32:35 ID:???
コーラサワー二期登場の賭け


コーラ→三話→外れ
デュオ→五話→外れ
ヒイロ→七話→次回
カトル→十話
トロワ→十三話
グラ→十六話
五飛・ジョシュア→最終話

のっぴきならなくなってきた件
428議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 15:19:46 ID:???
>>422
ダンボールコーラ5位だったな
予想外の健闘だ
429議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 16:54:40 ID:???
結構いろんなスレや板を巻き込んだ旅だったからな>ダンボール
よし、このスレでもコーラサワーをダンボールに入れて活躍させよう
430議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 17:32:23 ID:???
>>429
もう前前スレあたりでそのネタ出たよ
431議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 22:05:24 ID:???
あのネタ他板でもやってたんだ
432通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 09:56:52 ID:???
蔓延したからな・・・
433通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 16:49:36 ID:???
しかしよくネタが尽きんな、このスレ
434通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 09:49:30 ID:wyr3M3Qn
ばうばう!
435通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 15:15:25 ID:???
なんか話題ない?
436通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 15:44:49 ID:???
ここのコーラさんは、安永航一郎の漫画の主役になってても不思議じゃないなw
437通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 16:49:53 ID:???
プリベンターのノリはゆうきまさみ的でもちょっとあるよな
438通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 23:45:31 ID:???
コーラ「炭酸じゃないよ、スペシャルだよ」
パトリシア・R・デコ「お兄様、あなたは堕落しました」
439通常の名無しさんの3倍:2008/11/13(木) 14:09:45 ID:???
コーラ「飯田線に乗るぞ!」
440通常の名無しさんの3倍:2008/11/13(木) 22:22:16 ID:???
コーラさんは何話で登場するんだっけ?
441通常の名無しさんの3倍:2008/11/13(木) 22:59:15 ID:???
>>440
6話直後発売のアニメディアで「もうすぐ」と書かれている。
442通常の名無しさんの3倍:2008/11/14(金) 07:20:16 ID:???
でも次回のキャスト表にパトリック浜田の名前はないそうな
443名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/15(土) 00:00:26 ID:???
「と、言うわけでだ」
「うむ、赤味噌とんこつはやはり美味い。美味いと言った」
「ラーメンつけ麺俺イケメン、って一度本気で言ってみたかったなー」
 プリベンターは今日も暇だった。
昨日も一昨日も暇だった。
一週間前も暇だった。
二週間前も暇だった。
三週間前も暇だった。
四週間前も暇だった。
五週間前も暇だった。
六週間前も暇だった。
なに、仕事がないのを嘆くことはない。
プリベンターの暇は世界の平和の証明だから。
 しかし昨今、巷に蔓延する英雄を軽んじる風潮は実に遺憾であります。
ユニオンのトップガンと人革のエース軍人が紆余曲折ありつつも出ずっぱりなのに、
AEUのスペシャル様が未だ出番無しとは、これは完全に国籍による差別、人格による差別であります。
アニメにおいてもこのような横暴な排斥主義は到底認められるものではありません。
総理、貴方はどうお考えなのか、いいですか、スペシャル様が出ないと、ガンダムが攻めてきますぞ。
あのお面は自分のことばかりだし、熊と桃子と小熊は親子劇場をやっているし、
挙げ句フリスクを食べて感情のままに突撃するパイロットまでいる始末、さらには年上を敬わない、
上官に皮肉は言う、非人道的な殲滅作戦は行う、このような軍人ばかりです。
この愚劣なる行いの数々を我々は国民の代表として無視出来ません。
聞いていますか総理、この期に及んで言い逃れはいけませんぞ。
このまま事態が進めばですな、ガンダムの介入行動、そしてアロウズの専横は深刻化の一途を辿るでしょう。
それを食いとめるためにも、一刻も早いテロ特別対策スペシャル出番法の制定を望むところであります。
総理、居眠りしないで聞いていますか、総理、変わる時、変わるべき時が来ているのです、暗い展開はそろそろ誰もがうんざりしているのです。
国民の総意、それを汲み上げないで何の政治家ですか、総理、総理、総理―――
はい、もうやめますごめんなさい。

 二つのまなこを閉じてはならぬ
 ガンダムものとも思われぬ
 二期の出来事見るがいい
 監督の企みか脚本家の悪さか
 視聴者が忘れたかコーラサワー
 その顔見捨てておかりょうか
 一分出てきて一供養
 二分出てきて二供養
 合点承知のはよ出てこよう

 ◆ ◆ ◆

「……と、言うわけで俺たちはラーメン屋の『えむすわっ堂』に来ているわけだが」
「誰に説明しているんだ、自称スペシャル」
「いや、もうそろそろこの出だしもキツくなってきた感じがしてんだ」
 パトリック・コーラサワー、グラハム・エーカー、ジョシュア・エドワーズはとあるラーメン屋に来ていた。
仕事をサボっているわけではない、ちゃんと定時で退出してきた後のことである。
つうかここ最近、まともに出動したことがないのだが、
ほれ、何べんも言うようだが、それこそが世界が無事平穏であることの明石焼きなのよ。
444名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/15(土) 00:05:34 ID:???
「しかし、本当にうめーな、このラーメン」
「つけ麺もイケるぞ」
 コーラサワーは醤油ラーメン、そしてジョシュアは鶏がらベースのつけだれのつけ麺を食べている。
出されてまだ一分程しか経っていないのだが、すでに器の中の麺がそれぞれ半分程になっていることから、
美味いという台詞が決してお世辞などではないことがよくわかる。
で、このラーメン屋『えむすわっ堂』の店主が誰かと言えば。
「敢えて繰り返し言うが、この赤味噌とんこつはまさに絶品だな、ダリル・ダッジ」
 浅黒い肌、赤みがかったドレッド風の髪型、そしてスポーツ選手のようなゴツイ体。
そう、かつてグラハム・エーカーの部下であったダリル・ダッジその人だった。
「隊長に褒められて光栄です」
「うむ、これは褒めて当然の味だ」
「ありがとうございます」
 縦の身長も横の体幅も、ダリルの方がグラハムより大きいのだが、不思議と見かけ程の差を感じない。
ダリルが常にグラハムに対して尊敬の念を持って丁寧に応対しており、
そしてグラハムが元上司としての威厳を保ち続けているが故であろう。
暑っ苦しい連帯ではあるが、これはコーラサワーには決して作り出すことの出来ない雰囲気でもある。
コーラさんが紡ぐことが出来るのは女性限定の桃色な絆です、敢えて言っとくと。
「しかし驚いたぞ、急にラーメン屋を開くと連絡してくるのだからな」
「隊長には黙ったままで申し訳ありませんでした」
 現在、店の中にコーラサワーたち以外に客はいない。
それもそのはずで、まだこの『えむすわっ堂』は正式にオープンしていないのだ。
数日後に開店する予定で、今日は三人はオープン前の特別招待客というわけだった。
まあ、実際には呼ばれたのはグラハムだけで、コーラサワーとアラスカ野は半ば無理矢理くっついてきた次第なのだが。
「思えば、MSWADの時代からダリルは料理に興味を持っていたな」
 ダリルは190センチを超す長身であり、容貌は巌のようにいかめしい。
そしてパイロットとしては猛牛と呼ぶに相応しく、闘志を全面に出す戦いぶりで、グラハムも高い評価を与えていた。
その一方、読書とビリヤードを趣味とする一面もあり、グラハムに対して時に慎重論を唱えるという冷静な頭脳も持っていた。
さらに家事が万能という特技のおまけつき。
実に一粒で二度おいしい男なのだ、このダリル・ダッジは。
「いつだったか、基地の慰労会で振るまってくれたマッシュポテトは実に素晴らしい味だったぞ」
「あれをご所望でしたら、またオープン後にぜひ寄って下さい。今日は残念ながら用意していませんが、サイドメニューとして出す予定ですから」
「何と、それは僥倖」
「ラーメンにマッシュポテトもどうかとは思ったんですが、やはりどうしても外せませんでした」
「その判断に感謝する、ダリル」
「いえ、そんな。こちらとしては、長く連絡を怠ったその罰を頭から被りたいところです。ですが……」
「言うな、ダリル」
「はっ」
「わかっている、男としての誇りだろう」
「隊長……」
「軍を辞めたとは聞いていたが、敢えて私はお前に連絡を取らなかった」
「……」
「プリベンターに誘うということを考えなかったわけではない。だがしなかった。何故なら、お前の想いを理解したからだ」
「た、隊長」
「新たな道を見つけ、そしてそこで一人前になるまではと自らに縛りをかけていたのだな、ダリル」
「……はい」
「それでこそフラッグファイターだ、真の勇気ある者だ。私はお前のような部下を持てたことを、心のそこから嬉しいと思う」
「う、ううっ、隊長……」
「ラーメン屋にしたのも、敷居の高い高級な店よりも、庶民に親しまれる味を目指したからだな? 実にダリルらしい」 
445名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/15(土) 00:07:27 ID:???
 熱い。
何ともまあ、このスレにそぐわない展開であることよ。
だが、やはりオーバーフラッグスはこのノリだよなあ、女は要らない男の世界、汗臭い熱血野郎どもの巣。
昔懐かしのスポ根系と言うか、言葉ではなく魂で語れと言うか。
男なら男なら男ならこそ死ぬ気でかけた、ユニオンひとすじフラッグ戦士、
度胸一発ぶっかませ、男ならやってみな、フラッグガッツでやってみな、なアスト○球団と言うか。
黒いボディを空に馳せ、熱気吹き出しやってくる、食いしばる歯に吐血が散って、生まれた技は必殺だ、
うなるうなる突撃うなる、当たる当たるグラハムスペシャル、な炎の○校生と言うか。
まあだいたいそんな感じなギャグマンガ日和かもしれない。
うむ、何書いてるか自分でもわからんようになってきたぞ。
「泣くなダリル・ダッジ。男は軽々しく涙を見せないものだ」
「……はい、申し訳ありません隊長」
 さて、ここまでほとんどダリルはグラハム相手にしか喋っていない。
アラスカ野ことジョシュアもかつての同僚であるし、コーラサワーとだって一応軍時代に面識がある。
まあちゃんと二人にもラーメンとつけ麺を出しているのだからあからさまに嫌っているわけではないらしいが、
やはり今回の主賓はオーバーフラッグスの元隊長であるグラハム・エーカーであり、
コーラサワーとジョシュアはそのおまけという扱いなのだろう。
「かーっ、やはりラーメンはつゆまで残さずに飲まないとな!」
「つけだれにはスープ割りより敢えてご飯割りで! 背中を狙い撃つ美味さ!」
 ま、二人は食うことに集中しているので全然問題ないが。
普段なら「無視すんなやコラー」と文句の一つや二つをつけていたに違いない。
やあ、ダリルを食いもの屋設定にして良かった良かった。
うん、多分。
「おし、今度は担担麺をくれー」
「ならばこちらは塩とんこつを一人前」
「次はプリベンター全員で来させてもらう、グラハム・エーカーの名に懸けて誓おう」
 何はともあれ、新たに行きつけの店をひとつ開拓し、今日も平和なコーラサワーたちなのであった。
ああ、ラーメン食いたいな、と。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心のラーメン道は続く―――



 ダリルの家事万能は勝手につけた設定ですコンバンハ。
ちょっと土日は知人のケコーン式に出るため遠出せねばならないので早めに投下しますサヨウナラ。
ダリルのラーメン屋、やり過ぎ感はあるけどまぁここまで好き勝手やってきたから、ほれ毒を食らわばサラマンダーということで。
446通常の名無しさんの3倍:2008/11/15(土) 00:11:35 ID:???
>>443->>445
乙でした!
ダリルのラーメンうまそーっ!
447通常の名無しさんの3倍:2008/11/15(土) 00:28:50 ID:???
ダwリwルwwwwwwwww
なんでこんなに店主姿がはまるんだよwwwww
448通常の名無しさんの3倍:2008/11/15(土) 07:39:32 ID:???
まとめ止まってる?
449通常の名無しさんの3倍:2008/11/15(土) 15:01:40 ID:???
ラーメンくいてー!
450通常の名無しさんの3倍:2008/11/15(土) 19:32:31 ID:???
他の職人さんたちはお元気か
451通常の名無しさんの3倍:2008/11/16(日) 19:16:51 ID:???
きっと戦死した超兵の補充兵としてコーラさんがアロウズに来るはずだ!
452通常の名無しさんの3倍:2008/11/16(日) 19:23:48 ID:???
次回の新型機に期待する!!
453通常の名無しさんの3倍:2008/11/16(日) 20:19:58 ID:???
寂しいので、小説三巻のカラーのイケメンコーラを眺めて待っている……
あー、たらく絵素敵
454名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/16(日) 23:40:33 ID:???
「と、言うわけでだ」
「なあ、正直その台詞、何回目だ?」
「数えていないのでわかりませんね、でも相当なものかと」
 プリベンターは今日も暇だった。
昨日も一昨日も暇だった。
一週間前も暇だった。
二週間前も暇だった。
三週間前も暇だった。
四週間前も暇だった。
五週間前も暇だった。
六週間前も暇だった。
一万年と二千年前から暇だったかもしれない。
なに、仕事がないのを嘆くことはない。
プリベンターの暇は世界の平和の証明だから。
 いやね、しかしまさかのマリーですよ。
いずれ復活か融合イベントはあると思ってましたけど、まさかそれを一話分でやってしまうとは。
個人的にはいささか拙速に過ぎる展開かとも思いましたが、まぁあれですもんね。
あの監督と脚本家ですし、二期もまだまだ話数が残ってるし、絶対何かありますって。
早く生った果実はそれだけ落ちるのも早いんです。
うん、でね、何が言いたいかって言うとね、コーラさんはまだこれから実が生るから大丈夫ってこと。
じっくり育ってじっくり収穫を待つのですよ。
何かね、次回の予告に新橋色のMSがあったけど、釣られクマーですよ。
ええ、ホントに。

 雨が降ったら傘をさす
 つらい話は胸をさす
 男三十歳過ぎ 出番なす
 魔がさす (性的な意味で)棹さす アクティブサス
 軍の連中は後ろ指をさす
 出られぬ展開に
 とどめさす

 もう必殺のオープニングネタも尽きてきたな、と。

 ◆ ◆ ◆

「と、言うわけでだ」
「何が言うわけなんだよ」
「いや、だってよ……」
 プリベンターは現在目立った仕事が無い。
彼らの仕事が派手になる時、それは世界の危機であるからして、暇であるのはおおいに喜ばしいことである。
いや、もちろん細かい業務は色々とこなしてはいるんだけれども。
「何で俺がアイツにお茶を持っていかなきゃならないんだよ」
「仕方ないだろう、ジャンケンに負けたんだから」
 パトリック・コーラサワーの両手には、熱いお茶の入った湯呑み茶碗が置かれた盆がある。
何だか凄くマヌケな図だが、これは仕方がないことなのだ。
来客があった際、もちろん礼儀として茶を出すことにプリベンターではなっている。
で、基本その役目は雑役担当のヒルデ・シュバイカーがあたるのだが、彼女も外出していない時がある。
455名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/16(日) 23:44:10 ID:???
「坊ちゃんあたりにやらせればいいだろうがあ」
「グズグズ言うなよ、お前に決まったんだから」
 坊ちゃん、というのはカトル・ラバーバ・ウィナーのこと。
相変わらず他人をきちんとした名前でなかなか呼ばない男である、コーラサワー。
「いや、でもよ」
「まだ言うか、ほれ、お茶が冷めるだろうが」
 デュオ・マックスウェルに背中を押されて、前に数歩進むコーラサワー。
しかし、どうにも腰が退けていると言うか、明らかに乗り気ではない。
こういう役をやらねばならないことに対する不満、それはある。
だが、それだけが彼のこの態度の理由の全てではない。
「苦手なんだよ、アイツ……」
 ドアの隙間からパトリック・コーラサワーが指さした先、そこには。
「……」
 長い銀の髪の美女が、ソファに腰掛けて座っていた。
目を瞑って。

 ソーマ・ピーリス。
新進著しい企業『人類革新重工』の商品開発部部長セルゲイ・スミルノフの秘書を務める女性である。
色々と重たい過去があるのだが、それをおくびにも出さずにセルゲイのために働く姿は実にいじましいと言える。
なお、妙齢の女性に対してかなり高い攻性(様々な意味で)を持つコーラサワーだが、
彼女だけはどうにも苦手としており、天敵と言っても差支えないであろう。
まぁマリナ、ミレイナ、ヒルデと職場関係の身近な女性もことごとく相性が良くなさそうなコーラサワーさんではあるのだが。
「ええい、模擬戦二千回スペシャル俺様ー!」
 バァン、と勢いよくドアを開けて、コーラサワーは応接室に飛び込んだ。
どう見ても客に茶を出す動作ではないが、ほれ、コーラサワーという人間はこんなもんですから。
「おら、茶だ」
「……」
「毒は入ってねーから怪しむんじゃねぇぞ」
「……」
「何だあ? きょとんとしやがって。だから大丈夫だって、ハナクソとか入れてねーから!」
「……」
 端から喧嘩腰(でもちょっと退けてる)なコーラサワーさん。
しかしこれでは座布団垂らしておぶぶどすえと同じ意味に捉えられかねない。
すなわち「帰れ!」と言ってるのとほとんど同じである、この態度。
「……どうも。ありがたくいただくわ」
 で、ソーマ・ピーリスならここで「客をもてなすことも知らないのか、程度の低い男だ」と言葉のミサイルを発射していたであろう。
だがそんなことはしなかった。
何と微笑みながら茶碗を取り、そっと喉へと流しこんだのだ。
「ふぅ……いい茶葉ね、これは」
「ああ、ん?」
 訝し顔になるコーラサワー。
彼の頭の中ではチカチカと不審信号が警戒警報とともに点滅のを開始した。
おかしい、あのソーマ・ピーリスにしてはおとなしすぎる、と。
「おい、銀髪娘」
「はい」
「……お前、本当にあの熊のおっさんの秘書の銀髪娘なのか」
「ええ、そうよ」
456名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/16(日) 23:48:08 ID:???
 これは最近流行りでもない双子の入れ替わりというやつか、
それとも中国の怪しい泉に落ちて水を浴びる度に性格が変わってしまうのか、
はたまた23人のビリー・カタギリ、じゃねえやビリー・ミリガンというヤツなのか。
頭上に透明のハテナマークを複数浮かべ、ありゃまこりゃまと混乱するパトリック・コーラサワー推定28〜33歳。
「もっとも、今は貴方の知っているソーマ・ピーリスではないけれど」
「ほへ」
「今の私はマリー・パーファシー。ソーマ・ピーリスの『姉』よ」
「はへぇ」
 さぁヤバいです、迷路にハマってきましたよコーラサワーさんの頭は。
時々神懸かり的な直感で事態の本質にたどりついたりする彼だが、無論いつだってそうではない。
基本、ややこしく考えるのが苦手なタチなので、俄かに答を出せない問題は不得手なのだ。
模擬戦で二千回不敗なんて記録を達成出来たのも、本人が単純だった故な部分も大きいであろう。
「もともと、私とソーマは双子で産まれてくるはずだったの」
「ひへぇ」
「だけど……私の母にあたる女性は、軍の研究施設にいたのだけれど、そこで色々とあって」
「ふへぇ」
「そして、私は肉体を失い、心だけがソーマの中に移ったということ」
 マリー・パーファシーはそこで一端言葉を切ると、茶をコクリと飲んだ。
事情を説明せねばならないが、さすがに細かく語ることは出来ない。
非人道的な行為、そして出来るならば振り返りたくない記憶がそこにある。
「まあ、そういうわけで、今の私はマリー・パーファシーなの」
「……」
 コーラサワー、ポカンと口を開けて呆然状態。
本来ならナニイットンジャコノコムスメーと食ってかかるところだが、
どうやら戦術の神懸かり直感が「こいつの言ってることは本当ですイヤッフ」と理性に告げた様子である。
やあ、結構便利だねコーラサワー。
 で、呆然なのはドアの外で聞き耳をたてていたガンダムパイロットたちも同じ。
そりゃなあ、妹の身体に姉の人格が入っています、しかもそれは解離性同一性障害ではなく本当に二人分いるんですなんて、
んなもん簡単に信じる人間がいたらきっと新興宗教はきっとウハウハでしょうさ。
ねえ、おらと一緒にぱらいそさ行くだ。
「色々なことがきっかけになって、私はこうしてソーマの『表』に出ることが出来るようになったの」
「げろんちょ」
「ソーマもそれを認めてくれて、どちらが主でどちらが従というわけでもないんだけれど……」
「ぼにゃぱれら」
「このことを知っているのは、たい……じゃない部長と開発部の何人か、そして、マイスター運送の人たちくらいかしら」
「あいぱんぱとおりざろ」
「あらごめんなさい、こんな話ばかりしてしまって。じゃあ、本題に入らせてもらっていいかしら?」
「むましきまんがいらと」
 あまりの驚きに言葉がおかしくなっているコーラサワーさんだが、マリーはおかまいなしに話を続ける。
この辺りのちょっと強引っぽいところは、さすがは姉妹と言うべきなのかどうか、さて。

「……と、いうわけでよろしくお願いしたいのだけれど」
 本題自体はあっさりとしたものだった。
ビリー・カタギリ禁制、じゃない謹製の蜜柑エンジンMkUの性能試験をぜひ人類革新重工の工場で行って欲しい。
セルゲイ・スミルノフ開発部部長のその言葉を伝えに来た、それだけだったのだ。
「と、言われてもな。今はオデコのサリィもいないし」
 ついでに言っとけばやっぱりレディ・アンもいないし。
彼女の秘書のミレイナ・ヴァスティもいないし。
457名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/16(日) 23:51:47 ID:???
「即答は望んではいないから大丈夫。責任者が戻ってきたら伝えてくれたらいいから」
「お、おう」
 さすがに少し、『マリー・パーファシー』にコーラサワーも慣れてきた。
よくよく見てみれば、若干表情が、特に目元のあたりが『ソーマ・ピーリス』よりも柔らかくなっている感じがある。
「しかし、ヤヤコシイもんだな……」
「まったくね」
 ソーマならまずしないであろう笑顔を、マリーはコーラサワーに向けた。
それは実に魅力的であり、もし先にソーマではなくマリーと出会っていたなら、間違いなくコーラサワーは彼女を口説いていたであろう。
「それじゃあ失礼させてもらうわ、カタギリ博士にもこちらから依頼をしておくから」
「んー、とりあえず俺はさっきお前が言ったことを伝えりゃいいんだな? レディ・アンに」
 そういうこと、と頷き、再び笑ってマリーはソファから立ち上がり、ドアへと歩きだした。
この時、ドアの外で様子を窺っていたガンダムパイロットたちがザザァと一斉に身を引いたのだが、
さすがにそれには気づかないマリーである。
「……なあ、銀髪娘」
 と、ここでコーラサワーがあることに気づいた。
「それだけなら、わざわざここに来ることもなかっただろうが。電話一本で済む話だろ」
 ピタ、とマリーの足が止まった。
確かに、出向いてくる程の要件でもない。
コーラサワーが言ったように、電話をひとつすればプリベンターにきちんと伝わる話なのだ。
「ええ、そうかもね」
「だろ」
「まあ、私がここに来たのにはもちろん理由があって」
 くるりと振り向くと、またマリーは笑った。
が、その笑みは先程のとは違い、どこか悪戯っ子めいたものだった。
「パトリック・コーラサワー、貴方を『マリー・パーファシー』として、どんな人間かを改めて見ておきたかったから」
「は?」
 モノによっちゃあこれは立派な恋愛フラグな台詞ですが、御心配なく。
そんなもんこのオバカな物語には欠片も存在しませんので。
「記憶を共有しているからわかるんだけれど、ソーマは貴方にとても反感を持っている。一種のライバル心的なものを」
「いや、反感とかそんな生易しいもんじゃねーぞ、明らかにあれは殺意ってんだ」
「ふふ、でもね、ソーマがそんな気持ちを持ってる人間ってほとんどいないの」
「?」
「他にはアレルヤくらい……かしら。とにかく、貴方はソーマに色々と認められているのよ」
「色々って何だよ」
「スミルノフ部長風に言うと、貴方がソーマを成長させてくれたってことになるのかもしれない」
 何じゃそら、と今日何度目になるか、不審顔になるコーラサワーさん。
が、マリーはやっぱりそんなコーラさんの気持ちなぞ無視するかのように、話を続ける。
「それとね、最後に」
「最後に?」
「私……『マリー・パーファシー』は『ソーマ・ピーリス』の『表側』に自由に『出入り』が出来るけれど」
「んあ?」
「ソーマはそれが出来ない。ソーマは自らの意思で私と『交代』することは無理なの」
「……」
「ふふふ、じゃあそういうことでソーマ、あんまり派手に暴れちゃだめよ?」
「え?」
 マリーは目を一瞬、瞑った。
そして。
458名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/16(日) 23:54:46 ID:???
「……こ、こ、このお」
「ん? あ?」
 次に目を開けた時。
「よ、よ、よくも恥ずかしい話を、マリーは、こんな奴に……!」
 『マリー・パーファシー』は戻っていた。
コーラサワーの天敵に。
「わ、私は認めてなぞいない! 貴様はたい、じゃない部長に対して無礼過ぎる! だからそれを正すだけだ!」
「い? う? ぎ、銀髪?」
 恥ずかしさと怒りでりんごのように顔を赤く染め、ちょっと涙目になっている『ソーマ・ピーリス』に。
「ええいっ、そこへなおれー! さっきの話を忘れるくらいに修正してやるっ! ズタボロにしてやるー!」
「な、ちょ、待て、おま、でええええ、や、やるならやってやらぁ!」
「覚悟しろパトリック・コーラサワー! 今日と言う今日は、徹底的に貴様を叩き伏せてやる!」
「出来るもんならやってみやがれ、模擬戦二千回不敗、スペシャルな俺が負けるかってんだよう!」
「どうせ貴様は! 次回も出んくせに! 生意気に!」
「何だとお前! あの予告見なかったのかよ! あの新型、どう考えても俺の色だろうが!」
「ふん! 新型のお披露目を兼ねたアロウズのパーティに、そのデモ機のパイロットとして呼ばれるとでも言うのか!」
「そういうことだよ! 来週から俺のターンが始まるんだよ! イヤッフウ!」
「ならば! どうせ介入されてガンダムに倒されるというオチで決まりだな! このバカ! オタンコナス!」
「バカ言うな! バカ言った方がバカなんだぞ! それにな、そんなまんま第一話なことをするかってんだよ!」
「所詮貴様はお笑い担当だっ! 悔しかったら数分でも画面に映ってみるがいい! てえいっ、ソーマパーンチッ!」
「げぶっ、だ、だから来週こそはだってんだよおおおおっ!」
「ソーマ・キーック! ソーマ・チョーップ! ソーマ・きりもみシューッ! ソーマ・ピープルズエルボーッ!」
「なんじゃあああそりゃあああああああ!」
 ソーマ・ピーリスはパトリック・コーラサワーの天敵である。
なお、天敵に「ライバル」とカナがふられるかどうかは、定かではない。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――



 録画見ましたコンバンハ。
いやあ、まさか一週でマリーに戻ってセルゲイとバイバイとはあまりの速さにビックラこきましたサヨウナラ。
459通常の名無しさんの3倍:2008/11/16(日) 23:55:57 ID:???
乙!
マリーたんかわええwwwww先にソーマとしてコーラさんに会っといてよかったなwww
460通常の名無しさんの3倍:2008/11/17(月) 00:18:30 ID:???
やはり君はコーラマイスターにふさわしい
万乙に値する!
461通常の名無しさんの3倍:2008/11/17(月) 01:09:33 ID:???
穏やかなマリーさんよりコーラにガルルっと噛み付いているソーマの方が可愛く見えるwww
仕事早いですね。GJです。
462通常の名無しさんの3倍:2008/11/17(月) 01:53:27 ID:???
ttp://ranobe.com/up/src/up319333.jpg
コーラさんこんなことやってるくらいだからなあ
463通常の名無しさんの3倍:2008/11/17(月) 07:20:21 ID:???
あの新橋色が以前リジェネの言っていた「ガデッサ」かね
イノベ専用機なんて予想もあるようだが
464通常の名無しさんの3倍:2008/11/17(月) 10:24:48 ID:???
アリーが乗ってた期待がガデッサかと思ってた
465通常の名無しさんの3倍:2008/11/17(月) 11:19:41 ID:???
予言とかじゃなく、放送内容や設定をあっというまにネタに変換する方がパネェと思う
このソーマリーとか出来杉だろ
466通常の名無しさんの3倍:2008/11/17(月) 23:47:08 ID:???
そろそろ新しい人物紹介が必要か
467通常の名無しさんの3倍:2008/11/18(火) 01:57:22 ID:???
>>464
おっさんの機体はアルケーっつーらしい
468通常の名無しさんの3倍:2008/11/18(火) 13:36:55 ID:???
そんなことあるけー


なーんてななー(ry
469通常の名無しさんの3倍:2008/11/18(火) 14:32:02 ID:???
>>468 万死に値する!
470通常の名無しさんの3倍:2008/11/18(火) 14:58:09 ID:???
>>468
それ俺が昨日バレスレで言ったネタじゃないかああああ
471通常の名無しさんの3倍:2008/11/19(水) 01:13:12 ID:???
皆はコーラ以外だと誰が好きなんだい
472通常の名無しさんの3倍:2008/11/19(水) 07:49:21 ID:???
ミスター・ブシドーさん
あと2期になってから出番が無いおとめ座の人
473通常の名無しさんの3倍:2008/11/19(水) 21:42:48 ID:???
熊大佐だよな
474通常の名無しさんの3倍:2008/11/20(木) 09:41:45 ID:???
捕手
475通常の名無しさんの3倍:2008/11/20(木) 10:27:12 ID:???
やっぱりコーラが好き
476通常の名無しさんの3倍:2008/11/20(木) 16:43:45 ID:???
コーラ主人公で00再構築
いけんじゃね
477通常の名無しさんの3倍:2008/11/20(木) 21:49:59 ID:???
ほしゅ
478通常の名無しさんの3倍:2008/11/21(金) 00:02:37 ID:???
CDの浜田にコーラが降臨した件
479通常の名無しさんの3倍:2008/11/21(金) 07:15:18 ID:???
いい奴だパトリック浜田
480通常の名無しさんの3倍:2008/11/21(金) 12:46:35 ID:???
おいコーラが始まったらしいぞ
481通常の名無しさんの3倍:2008/11/21(金) 12:50:00 ID:???
ttp://ranobe.com/up/src/up320223.jpg
雑誌記事キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
俺たちのセカンドシーズン始まるぜ!!
482通常の名無しさんの3倍:2008/11/21(金) 18:11:04 ID:???
祝砲あげ
これでここも賑わうか
483通常の名無しさんの3倍:2008/11/21(金) 21:07:16 ID:???
>>481
コーラさんポーズが一期の紹介と変わってねえw
というか顔自体何も変わってないような。でも結局アロウズ行きか……。
とりあえずおめでとう!
484通常の名無しさんの3倍:2008/11/21(金) 21:46:38 ID:???
コーラ祭りの始まりだな
485通常の名無しさんの3倍:2008/11/21(金) 22:31:03 ID:???
っていうかコーラ始まったな
最近このスレ知ってやっと追いついたぜイヤッフ
486通常の名無しさんの3倍:2008/11/21(金) 23:11:08 ID:???
今スレの“予言”

>>198
「ソーマ・ピーリスであります。“まだマリーではありません”」

>>201
「どうかな、下手すりゃ“一期よりも出番ない”かもしれんのに」

>>240
ブシドーの登場はさぞかし本人の“意思に反しておもしろシーンになるに”違いない
487通常の名無しさんの3倍:2008/11/22(土) 16:55:32 ID:???
いやあ、さすがに無理がある
488通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 09:38:21 ID:???
今日出たらみんなお祭る?
489通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 17:32:21 ID:???
コーラはやっぱだまってりゃ男前だわぁ
490通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 17:47:08 ID:???
炭酸可愛いよ炭酸w
491通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 17:48:29 ID:???
陰鬱な空気を壊す清涼飲料水だな、まさにw
492通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 17:48:48 ID:???
コーラスレがトランザムwww
なんかこのスレのコーラさんまんまで安心したよ
493通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 18:30:51 ID:???
さすが不死身のコーラサワーだぜ!
494通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 18:41:09 ID:???
あの爽やかな笑い声、最高だったwww
495名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/23(日) 19:06:27 ID:???
「と、言うわけで」
「はいはい、おめっとさん」
「やっと出ましたねー」
 プリベンターは今日も暇だった。
昨日も一昨日も暇だった。
一週間前も暇だった。
二週間前も暇だった。
三週間前も暇だった。
四週間前も暇だった。
五週間前も暇だった。
六週間前も暇だった。
七週間前も暇だった。
なに、仕事がないのを嘆くことはない。
プリベンターの暇は世界の平和の証明だから。
 で、まあ。
今日も暇っちゃ暇なのだが、その暇具合がいつもと少し違っているのだった。
そいで、その暇も今日までで終わるのだが、ま、それはおいおい。
とにかく今は。

 良かったね、二期初登場―――


 ◆ ◆ ◆

「イヤッホウウウウウウ! ついに真打登場だぜええ、ぬははははは、人気者は辛いぜぇぇ」
「ああ、やっぱり予想通りだけどさ」
「舞い上がっちゃいましたね」
 プリベンター本部はほこほこ温かくなっていた。
原因はただ一人、コーラサワーがげっらげらと笑っているからだ。
そりゃまぁ、やっと二期に出れたんだからなあ、コーラじゃなくともにこやかになるわなあ。
つうか今日の回はもう「これ何て腹筋耐久ゲーム?」だったわけだが、
不死身いやぁ人気者! パーティ! 女装! ダンス! ゴスロリ! 息子嫉妬! 怒るビリー! イノベ祭り! ところがぎっちょん(二回目)!
お腹痛くてたまらんち会長だったですよ、まったく。
あとビリーはね、ありゃしょうがないよね。
目の前ににっくきソレスタの人間がいたら、普通怒鳴るわ。
だけどここまで混沌とすると(グダグダとも言うが)あと十何話で終われるのかとも思うよね。
つうか刹那、素顔で潜入すんなこのオバカ。
あと『無垢なる歪み』ってナニ? それコーラさんのこと?(違う)
「で、俺たちの賭けは結局全員外れか」
「誰か一人は当たると思ったんだがな、ヒイロがニアピンか」
「賭けはまぁ、当たるも八卦当たらぬも八卦ですし」
「そもそもここまで引っ張られるのが異常なのだがな」
「だがここまでは正味の話、出てこられる展開でもなかったのは事実だ」
「何だヒイロ、奴の擁護か?」
「いや五飛、違う。憐みだ」
「憐み?」 
「ああ、ここまで必要とされなかったということは、今後も本筋にはそうそう絡めまい」
「……確かにな」
496名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/23(日) 19:10:50 ID:???
 ぶっちゃけた話、00という物語の芯に関わったのはしょっぱなのエクシア乱舞、
マネキン大佐との出会い、あとはロックオンに突撃くらいしかなかったりする。
他は全部なくても無問題、別に筋に影響ナッシングなのである。
モラリアでなんじゃそりゃがなくても別にどこにも波がいかない。
タクラマカンは別にコーラじゃなくても、それこそ誰でも「ガンダムピンチにトリニティが!」の図は変わらない。
ダリルとのシーンだって、なくたって全然困らない。
ナドレと相撃ちと言っても、ティエリアはコーラ本人を意識してないからライバルにならない。
もう再考すればする程に、『コーラサワーさん漬物説』がより強固なものになっていくばかりである。
ご飯のお供にお漬物、あれば食卓にアクセントが付くが、なくても別にちょっと寂しいくらい。
そして漬物単独では食事にならない。
ふむ、今度千枚漬けにでもコーラをかけて食べてみよう(嘘)。
「はははは、照れちゃうなぁ、やっぱりカッコイイ男はここぞって時に来るもんだぜぇ!」
「ここぞって時だったかな、あれは」
「シッ、せっかく上機嫌なんだからほっときましょうよ、デュオ」
「奴の言葉を茶化せば、今までが『真打未登場』だったからな」
「今日一日くらいは調子づかせておいてやってもいい、か?」
「うっとうしいがな」
 空気の読めるガンダムパイロットたち。
実際、ここまでずーっとガン無視され続けてきたコーラサワーを、ちょっぴりだが「かわいそう」だと思ってはいたのだ。
いや本当にほんのちょっぴり、0.01ミクロンくらい。
「しかし、まだマシだったと思うべきなのか」
「何がです、トロワ?」
「いや、あれでミスター・ブシドーとやらがあのパーティに出ていたら、きっととんでもない騒ぎになっていただろう」
 はい、ミスター・ブシドーことグラハム・エーカーは久し振りの出番なし。
ここまで小刻みにパスを繋ぐワンタッチサッカーの如き出番を繰り返していたが、
さすがに今回はそのワンマンアーミーぶりを見せつけるお話ではなかったということか。
あ、しつこいようだがこっちのこの物語ではあくまでブシドー=グラハムでいきますんで。
ね、本編はまだ一応正体不明になってますけどね、あんなモロバレ、99.999999999999999%彼ですからね。
「で、そのブシドーとやらは今どこに?」
「あっちだ、ヒイロ」
「どこだ、五飛?」
「ベランダで夕方でもないのに黄昏ている。素顔で」
 スッピンのブシドー、グラハム・エーカーは五飛が言ったように、ベランダでただ一人空を見上げて独り言タイム中。
ブツブツと「私がいなくても話は進むのだ、口惜しいなあガンダム」「おのれカタギリ、私を差し置いてあの少年と再び生身で」などと、
どーにも病院行った方がいいんじゃない的な愚痴を呟きシロー・アマダしている。
手にタバコでも持っていたら、ちょっとは絵になったかもしれない(が、決定的に背が足りない)。
 あ、ついでにアラスカ野ことジョシュアは現在不在である。
ミレイナ・ヴァスティが『あっちの世界でやっとコーラサワーさん復帰おめでとうパーティ』を開くですぅーとか言って、
ヒルデと一緒に荷物持ち係として(ジャンケンで負けた結果である)連れていかれてしまったのだ。
コーラさんと相性はあまり良くないが、ヒルデのようにあからさまに態度に出して嫌わない辺りは、結構ミレイナもノリ重視の天然系ではある。
自分の都合主体で動いている、他人のことを深く考えていないとも言えるかもしれんが。
まぁまだ14歳だし彼女……って、ガンダムパイロットやヒルデと一つ二つしか違わんか。
うん、今回もアレルヤとソーマに恋人ですか攻撃やってたし、やっぱ素の性格か。
「とにかく、お前ら見とけよ!」
 歓喜のクネクネダンスから一転、不意に真面目な(ある意味不真面目でもある)顔になり、
ガンダムパイロットに向けて人差し指をビシィ! と向ける我らがコーラサワーさん年齢上限33歳。
497名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/23(日) 19:12:51 ID:???
「ん、急にこっちに話が来たな」
「QHKか」
「キュウにハナシがキタので」
「儚くもエイキュウではない出番のハナシ」
「シャレですか、デュオ」
「何をごちゃごちゃ言ってやがる!」
 とうっ、と床からジャンプすると、トリプルアクセル気味に回転し、ガンダムパイロットのすぐ前にスタッと着地するコーラさん。
トロワの視線が一瞬厳しくなったのは、そういった動きの大家である自負があるからだろうか。
「これから俺のターン! 味方を犠牲にして不死身の男を召喚! 俺限定でやられても1ターンで復帰出来る!」
「味方を犠牲にしちゃダメだろ、だから当て擦りだと言われるんだ」
「自分を召喚する前に溜まった物語的負債を償還するべきだな」
「そしてミスをして正規軍から召喚される、というわけか」
「ショウ人カン居して不善を成すと言いますし、まぁお手並み拝見じゃないですか」
「カトル、お前結構キツイことを言うな」
 賑やかなプリベンター本部。
だが、良いことばかりというわけでもなかった。
この時、サリィ・ポォはレディ・アンに呼ばれて彼女の執務室に赴いていたのだが……。

「……中東に、謎の武装集団が?」
 レディから手渡された報告書には、中東のアザディスタンの最奥にあるとある古い石油採掘施設を根城に、
怪しげな連中が集まりつつあるとの情報が記載されていた。
「いったい誰が、何の目的で……?」
 パラリ、と次のページをめくったその瞬間、サリィは絶句した。
「集まった者たちは、皆手に異臭のする靴下を持っていた」という一文を読んで。
異臭靴下、この単語から連想出来る人物は一人しかいない。
「まさか!?」
 デパート占拠事件からカツオノエボシ事件に至るまで、
過去何度もプリベンターの前に立ちはだかり、オバカな騒動を起こしてくれたあの男、
PMCトラストの残党、天下のいらんことしい、韓流ドラマ大好き、別名ゲイリー・ビアッジ……。

 ◆ ◆ ◆

「ボスゥ、こいつをどうしますう?」
「おう、ハンガーに固定しとけ。傷つけんじゃねーぞ!」
「しかし、よくミカンエンジンなんて手に入れることが出来ましたね」
「へっ、俺の人脈をナメるんじゃねーぜ! とにかく、これでプリベンターのクソヤロウどもとも対等だ!」
 たくましく鍛えられた肉体、好戦的な目、男くさい無精ひげ、そして粗野な言葉遣い。
「MS(ミカンスーツ)、ソンナコト・アルケー……こいつは強力だぜ!」
「ボスゥ、第一装備はどうします?」
「決まってんだろ! 今集めてるモン、あれが主武装だ!」
「りょーかいっす!」
「へっへっへ、さぁ始まるぜ、俺の全力のいらんことがなぁ! ぎっちょーんてかぁ!」
498名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/23(日) 19:13:44 ID:???
 パトリック・コーラサワーが目出度く本編に復帰した今日、
その本編で一か月近くコーラより早めに再登場した男、今日もCパートで元気に喧嘩を売っていた彼がこっちの話でも復帰する。
はい、今回で『その日暮らしが泣くコーラ・暇つぶし編』は終了、次回より新章突入なり。
いや、ぜんっぜん展開を考えてないけど、それでも突入突入。
考える前に動け、悩む前に走れ。
ね! 人生きっとそうだよね!
また同僚が辞めてさらに仕事キツくなったけどね!
何とかなるなる、きっとなる!
ナセルはアラブの大統領!

「イヤッホーウ! 来週もきっと引き続き俺のターン! 新型が出てきて俺がパイロットに選ばれるに決まってらあ!」
「本当の真打、アリー・アル・サーシェス様がおもしろくしてやるってんだよぉ、まさかとは言わせねーぜ!」
「ふふふ……いいのだここまで出番が数分でもこれから私の大逆襲ドンドンドリフの大爆笑的な気合いで居合で興が乗らんで」

 パトリック・コーラサワーとアリー・アル・サーシェス、グラハム・エーカー。
彼らの新たな戦いが始まる。



 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の第二期はようやく始まった―――


 コンバンハ。
今日はもうこれ以外何も言うことないでしょう、お帰り我らのコーラサワー! でサヨウナラ。
499通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 19:21:14 ID:???
乙です! コーラ復活本当におめでとう!
さっそくアルケーミカンがw
500通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 19:30:22 ID:???
アルケーktkrwww
そしてコーラさん本当におめでとう!待ってたよここでも本編でも!!
501通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 20:04:02 ID:???
土曜日さん乙!
こっちでも向こうでも面白い展開になりそうだ。
つか向こうのコーラが大佐を守りに来たとかなんとか言ってたけど
ほんの少しだけカッコいいって思ってしまった。
だがこっちのコーラさんの方が好きなんだかんね!
502通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 20:32:44 ID:???
土曜日さんGJ!
>ナセルは〜
えっと、もしやパタリロ?
来週からが楽しみですイヤッフ!
503通常の名無しさんの3倍:2008/11/23(日) 20:37:58 ID:???
下がいい

404 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2008/11/23(日) 17:43:55 ID:???
実況から
ttp://218.219.144.2/~img/2/jlab-tv/s/tv1227429527777.gif
ttp://218.219.144.2/~img/2/jlab-tv/s/tv1227429531979.gif


そして土曜日さんも乙
504通常の名無しさんの3倍:2008/11/24(月) 00:19:23 ID:???
>>232
正解お見事
505通常の名無しさんの3倍:2008/11/24(月) 09:06:22 ID:???
不定期氏、水曜日氏、模倣氏!
さぁ今こそ復活の時ぞ!
506通常の名無しさんの3倍:2008/11/24(月) 11:29:41 ID:???
プリベンターだと七話と予測したヒイロが一番近いか
さすがゼロシステム対応
507通常の名無しさんの3倍:2008/11/24(月) 13:50:24 ID:???
しかし正直、ここまでこのスレが続くと思わなかった
508通常の名無しさんの3倍:2008/11/24(月) 18:56:46 ID:???
炭酸への愛を感じる
509通常の名無しさんの3倍:2008/11/25(火) 11:14:51 ID:???
愛ってなーんだっ♪
510通常の名無しさんの3倍:2008/11/25(火) 12:18:46 ID:???
愛って何〜♪
若さって何〜♪
小首〜傾げて〜君はー訊くけーど〜♪
答えは「はい、ないです!」
511通常の名無しさんの3倍:2008/11/25(火) 18:36:54 ID:???
やっぱり出番があると陽気になれるな
512通常の名無しさんの3倍:2008/11/26(水) 10:54:43 ID:???
一期組
コーラ、グラハム、ジョシュア、マリナ、マイスターズ、トレミーズ、アリー、沙慈、ルイス、絹江
マネキン、セルゲイ、ミン、トリニティズ、ダリル、シーリン、ビリー、王留美
二期組
ミレイナ、マリー、クラウス、ブシドー

W組
ガンダムパイロッツ、ヒルデ、サリィ、レディ、リリーナ
ドロシー、マリーメイア、ゼクス、ノイン

番外
ロラン、看護婦

一期組からはずんぼりや大使が出てきてないのは意外
ハワード、紅龍、教授、キム司令、イオリアじじい、池田特派員、プレジデントあたりも未だに出番なし?
二期組はとにかくアロウズとイノベの濃い連中がどうなるか
W組はとにかくネタ大王ミスター・エレガントが出てきてないのが異常、あと博士陣
つうかEW後ならデキムや悪役連とまとめて死後扱い?
513通常の名無しさんの3倍:2008/11/26(水) 15:45:37 ID:???
>>512
ズンボリとハワードと紅龍は出た
大使は名前だけ
514通常の名無しさんの3倍:2008/11/26(水) 19:28:15 ID:???
エレガント閣下は死後扱いでいいかと思うが
以前まだ未登場のキャラの話題になったときに
やはりそう言われてた気がする
515通常の名無しさんの3倍:2008/11/27(木) 11:49:36 ID:???
誰も傷つかない世界的には行方不明くらいが…
516通常の名無しさんの3倍:2008/11/28(金) 07:51:38 ID:???
ラッキー
ノート
ベッカンコー
517通常の名無しさんの3倍:2008/11/29(土) 08:21:24 ID:???
職人マダー
518通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 11:06:06 ID:???
住人減った?
519通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 16:17:14 ID:???
今日コーラ出るかな?
520通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 16:19:09 ID:???
書き込みはあまりしないけどずっといるよ〜
521通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 17:35:37 ID:???
また出オチ要員だったね……



しかしそれでこそコーラサワー!
522通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 17:37:00 ID:???
コーラは死亡フラグ気にせずに安心して見れる
523名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/30(日) 17:47:22 ID:???
 アザディスタン。
中東に位置し、成立自体はここ百年足らずの新興国家である。
お隣のクルジス共和国と泥沼の紛争の結果、これを併合し王制としたものの、
そういったところ特有の人種問題、宗教問題、エネルギー問題を抱え込み、
ひとつ間違えりゃ世界の警察を自認するあの某大国が喜々として介入してきかねないお国である(まぁ石油はほとんど残ってないが)。
 いや、あった、というのが正しいであろう。
現在、アザディスタン『王国』というものは存在しない。
OZによって枯渇寸前の化石燃料を絞り尽くされ、国土の重要地点のいたる所を軍事施設用に召し上げられた結果、
内紛もクソもなく政治経済は破綻、保守派も革新派もまとめて収容施設に放りこまれてしまい、
さらにはOZ崩壊後に世界統一政府によって完全に国家そのものが解体され、
今では『アザディスタン特殊自治区』になっているからだ。
 さて、アザディスタンと聞けば思い出す、まぶたの裏のあのハラペコお姫様。
誰かと言えば、そう、アザディスタンの元第一皇女、マリナ・イスマイールさんである。
王制が廃止された今、彼女はまったくのパンピー扱いであるのだが、
さてそこはやっぱり王族、あっさり自治区の代表者に納まって、そこから八面六臂の大活躍という次第。
OZ崩壊前に密かに金銭支援を申し込んでおいたウィナー家(ご存じカトルの実家である)から援助を受けると、
それを元手に事業を展開、あらぁまさかあのお姫様にこんな博才、じゃない商才があるなんてーと大儲け、
自治区は潤う自分もガッポガッポで、何時の間にやら貧乏姫と呼ばれていたのは過去の話略してカコバナー、ってな状態なのである。
まぁこの辺りのお話は、水曜日氏の39.55話を読んでいただければ。

 ◆ ◆ ◆

「だだっ広いところだな、砂しかない」
「そりゃ砂漠だからな。つうかお前、何があると思ってたんだ」
「ピラミッドとか」
「そりゃエジプトだ」
 相も変わらずボケとツッコミを交わすパトリック・コーラサワーとデュオ・マックスウェルの二人。
ちなみにエジプト以外にもピラミッドはある。
中南米、メソアメリカ文明のそれだが、何でもヨーロッパにもピラミッドはあったとかで調査中だそうな。
やあ、ウィキペディアって便利でいいなあ。
「砂漠ってヤなんだよ、色々と思い出すからな」
「タクラマカンの件か」
 かつてコーラサワーはタクラマカン砂漠で行方不明になったことがある。
アニメでも、こっちの話でも。
まぁどちらもピンピンで帰ってきたわけだが。
「さっさと片付けようぜ、情報は揃ってんだろ?」
「簡単に言うなよ」
「何でだよ、巣穴を一気に襲っちまえばいーだけの話じゃねーか」
「……お前、本当に軍人だったのか」
 コーラとデュオの二人のすぐ側には、砂混じりの風を受けて、
MS(ミカンスーツ)のネーブルバレンシアがずしんと立っている。
従来のMS(これはモビルスーツ)に比べてやや小ぶりであり、パワー自体も半分程であるが、
それでもガンダムパイロットたちの技量を考えると十分に過ぎる戦力であると言える。
なお、コーラサワーのネーブルバレンシアは新橋色、ブシドーことグラハム・エーカーのものは黒に塗られている。
これはまあ、こだわりというやつであろうか。
524名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/30(日) 17:50:45 ID:???
「で、ちんちくりんや坊ちゃんたちはどうしたんだ」
「あのお姫様の歓待を受けてる。あっちテントで」
「おいおい、アザディスタンならゲルっつーかユルトだろ」
「……アザディスタンって遊牧系だったっけかな、つうか普通のテントだよ」
「お前は行かないのかよ、みつあみおさげ」
「逃げてきたんだよ。つーかお前はどうなんだ」
「俺、あの姫さん苦手なんだよ……」
 コーラサワーとデュオは顔を見合わせた。
口を開けばボケとツッコミばかりやりあっている二人だが、『あのお姫様』に関しては、ともに同じ気持ちにならざるを得ない。
「はぁー」
「ふぅ……」
 そして等しいタイミングで、大きく溜め息をつくのだった。
どうしたもんかな、と。

 ◆ ◆ ◆

 テントの中、そこには高そうな絨毯が敷かれ、さらにその上にはこれまた高そうな刺繍の入ったクロスがあり、
そいでその上には銀の食器に乗せられた数々のおいしそうな料理が山程引田天功いやてんこ盛り。
「……おい、カトル」
「なんですか、ヒイロ」
「デュオは逃げたぞ」
「僕もちょっと逃げたいですよ……」
「あら、どうかされました?」
「い、いえ、何でもありません、マリナさん」
 元アザディスタン第一皇女、マリナ・イスマイール。
貧乏姫から一転、プチセレブへの階段を上った彼女は、実は。
「さあ、カトル様もガンダムパイロットの皆様も、たくさん食べて下さい」
「は、はぁ……」
「ああ、また皆さんに会えて私、心の底からゾクゾクしてしまいます」
 やや、いや結構ショタコン気味なのであった。

 十代の若い頃から混乱の絶えない国をまとめるために尽力し、
国家運営の資金を調達するために昨日は西に今日は東、という生活を送ってきたマリナ嬢。
そんな彼女に人並みに恋愛する時間もなく、心の内を語れるのはおつきのシーリンくらいしかいないという有様で、
少年しか愛せないようになってしまったとしても、まぁそれはそれでしょうがない……こともないか。
正味の話、ガンダム史上でもここまで主人公に対する立場が曖昧なヒロインも珍しい。
恋なのか友情なのか、それとも母親的感情なのか同情なのか、それともクルジスにアザディスタンが行った仕打ちによる罪の意識か。
刹那と歳が離れ過ぎてるとか言って、放送前にちょっと揉めたのも懐かしい話であることよ。
「このアザディスタンに不埒な悪党が潜入しているということ、まったく私は知りませんでした」
「仕方ありませんよマリナさん、相手はその道では有名な人物ですから……抜け目が無いんです」
 靴下だったりデパートだったりカツオノエボシだったり、抜け目ばっかりだと思うが、まぁそこはそれ。
本当にヘドが出る程の極悪人で大悪党だったら、迂闊にこっちの世界でギャグにして活躍させられませんから。
「ああっ、お優しいのですねカトル様は!」
「は、はいっ!?」
 マリナ、正座のまま数メートルを瞬間移動して、カトルの両手をがっしりと握る。
ああもう、目がキラキラしちゃってて、何だかちょっとイタい。
シーリンが側に居れば彼女がブレーキをかけてくれるのだが、残念ながら彼女は今は反省府組織カタロン所属です。
今頃全力で反省作業をしているクラウスを必死にコントロールしているでしょう。
525名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/30(日) 17:52:29 ID:???
「ご無理だけはしないで下さい、ガンダムパイロットの方々も……。あなた方に何かあったと思うだけで、私は、私は」
「……」
 冷や汗かきまくりのカトル(と、ガンダムパイロットたち)。
しかし、こんな調子では、下手すりゃ作戦実行の時までくっついてきかねない。
そのことを思うと、暗澹たる思いにとらわれるガンダムパイロットたちなのだった。

 ◆ ◆ ◆

「オデコの姉ちゃんズは?」
「現地の警備隊と打ち合わせ中」
「ふうん」
 ずずい、とコーラサワーは手にした紙コップのお茶をすすった。
すっかり冷めてしまっており、美味しくはない。
「ところでよお」
「ん?」
「新型って話、どうなったんだよ」
 新型というのは、ネーブルバレンシアの改良機のこと。
先日、天才ポニテ博士ことビリー・カタギリが蜜柑エンジンMkUの報告に来たのは記憶に新しいところである。
「まだもうちょっと時間がかかるらしい」
「何だよつまんねーな、せっかく実戦で試せる機会だってのに」
「テストする前にいきなり現場に放り込めるかよ」
「戦争末期の宇宙世紀のあの公国だったらやってるぜ」
「無茶言うな、前提条件がまったく違うのに同列に語れるかよ」
 ちなみに、グラハム・エーカーはミスター・ブシドー状態となってトレーニング中。
アラスカ野ことジョシュア・エドワーズを引っ張って(無理矢理)、
「よし砂地でジョギングだ! ジョギングだと言った!」と駆け出していってしまった。
バカにつける薬はない、そもそもつけても治らないからバカ。
「あ、それでもあの博士、来るらしいぞここへ」
「へ、本当かみつあみおさげ? 何をしに?」
「さぁ。そして一緒に……」
 と、ここでデュオの言葉を遮るように、現地の警備隊の男が一人、二人の側へと寄ってきた。
「失礼します、只今、ビリー・カタギリ博士がご到着なさいました!」
 敬礼と報告を同時にすると、またくるりと踵を返して去っていく警備兵。
一見失礼な行為にも見えるが、これは別にコーラとデュオを快く思ってないわけではなく、単純に忙しいからであろう。
「おっと、噂をすれば何とか」
 コーラサワーとデュオは警備兵の後ろ姿を見送った。
そして、その向こう側に、三つの火トカゲ、じゃない人影を確認した。
一人は、長身のポニーテール、白衣姿の男、世紀の天才、ビリー・カタギリ。
もう一人は、銀髪眩しい、やや目つきの鋭い女性、コーラサワーの天敵、ソーマ・ピーリス。
そしてもう一人は。
526名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/11/30(日) 17:54:19 ID:???
「またかよ、あの銀髪娘……。てか、あの横のは誰だ?」
「人類革新重工のセルゲイ・スミルノフ部長の」
「へ? あの熊のおっさんの?」
「の、実の息子さんだとさ」

 精悍な顔立ちながら、どこか脇が甘い印象がある青年。
強いて言えばジョシュアに通じるところがあるようなないような。
ただ、ジョシュアよりかはよっぽど真面目そうではあるが。

「名前はアンドレイ・スミルノフ。親父さんの部下ってことになるらしい」
「へー、人生色々だな」
 コーラサワーは彼らしくなく、神妙な口調で呟いた。
アンドレイの幸薄そうな顔を見つめながら。

 ◆ ◆ ◆

「ボスゥ!」
「何だ、どうした?」
 アザディスタンの奥、とある廃棄された石油採掘基地。
「プリベンターがどうやらやってきたようですぜ、何だか人類革新重工の人間もついてきてるとか」
「ほう、そうか」
 ニヤリ、と黒幕の男は髭を揺らして笑った。
「役者が揃ってきた感じだなぁ、そうこなくっちゃよぉ!」
 獰猛な獣の顔で。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――
 

 またかよぉ! いやあ相変わらずでいいですなコンバンハ。
スメラギさんと大佐の知力戦も過去が関わってきていいじゃないですか、それと結構二代目ロックオンもいい奴ですなサヨウナラ。

あと、ブシさんとカタギリは「合点承知!」でなかなか楽しめそう、そしてジェジャン合掌……。
527通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 20:18:06 ID:???
    ,、, _ _ ,、,
  ,, -(シ´ W ヾ)    私を新シャア板のどこかのスレに送ってください。
 /.:::::〈ミ(从,从)    お別れの時にはお土産を持たせてくださいね。
 |..:::::::|`|! ゚ ー゚ノ|_
 ヽ、__ フづと)'/\
  ./| ̄ ̄ ̄|.\/
    .|ヨード卵.|/
     ̄ ̄ ̄
現在の所持品:カロリーメイト・ハブラシ・大胸筋矯正サポーター・中華鍋・伊藤ハム・赤い人のマスク
ミンティア・ ウドのコーヒー(コトブキヤ)・カーボンブレード・コンパクドライブ・
528通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 20:20:11 ID:???
つジンクスV
529通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 20:38:02 ID:???
つ野原しんのすけ
530通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 20:59:49 ID:???
乙です、続きが楽しみだw
531通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 21:04:43 ID:???
>>527
つフリスク☆ライムミント味
532通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 21:07:51 ID:???
模倣の人カンバーック!
水曜日氏も不定期氏も!
533模倣の人:2008/11/30(日) 23:32:07 ID:???
 その日、パトリック・コーラサワーはいたくご立腹だった。というのも、
「久々にカティさんと会う約束を取り付けたのに、ご破談になったそうですよ」
「それはそれは。けどよお、子供じゃねえんだからそこまで怒ることか?」
「カティさんのマネージャーという人から断りの連絡があったそうなんですが、これが酷く高圧的な人だったみたいで」
「ああ、なーるほど」
 ひそひそ声で語るカトルとデュオの視線の先で、コーラサワーは拳を振り上げて憤慨していた。
「畜生あの銀キノコめ、俺だけならともかく大佐のことまで悪く言いやがって!」
 どうやら、相手は彼にだけでなくカティに対してもたっぷりと嫌味を述べていたらしい。
 近頃更にメディアへの露出が増え多忙を極めていた彼女であるが、せっかく久々の休暇を取れたと思いきや急遽別の予定が
入ってしまったという。
 それは仕方のないことではあったが、そのマネージャーはカティが久々の休暇を男と過ごすことにも難色を示したという。
 電話口で散々嫌味を聞かされたコーラサワーは憤懣やるかたない様子で机を叩き続けている。
「まあ、事務所的にはあまりいい顔できないってのもあるんじゃないか?」
 ジョシュアが宥めようとするが、コーラサワーの怒りは留まらない。
「それならそれで事実だけ説明すりゃいいじゃねえか。なんで人格を否定するような嫌味まで言われにゃならんのよ!?
覚えてろよあのキノコ野郎、今度会ったらてめえの髪の毛全部引っこ抜いて土星人にしてやっからなー!」
 散々喚き立てていた彼だったが、やがて疲れたのか、大きく息を吐いて背もたれに乱暴に身を投げ出した。
 すると、途端に異音が鳴り響く。
「あー、叫んだら腹減ったな」
 音の正体はコーラサワーの腹時計である。彼は腹をさすると、何故かジョシュアの方をじっと凝視した。
「な、何よ」
 ジョシュアがたじろぎつつ訊ねると、
「いやあ、キノコキノコ連呼してたらキノコ食いたくなってきて」
「俺を見てキノコ連想すんな馬鹿!」
 取っ組み合いの喧嘩を始めそうになったので、デュオとカトルが全身全霊の力を込めて二人を引き剥がした。
「落ち着いて二人とも! とにかく、軽く腹ごしらえでもしましょうよ」
「ならば俺たちに任せろ」
 入り口の方から高らかな声がする。そちらを振り向いて、彼らは軽く目を瞠った。
「ヒ、ヒイロにトロワ! どうしたんだよその格好?」
 デュオが素っ頓狂な声を上げるのも無理はない。彼らはどういうことか、すっかり泥まみれであった。
 そして、彼らのバックパックには大量のキノコ。
「キノコを採ってきた。今から調理してやる」
「うわあ、凄いよ二人とも、よくこんなに取れたね!」
「確かに凄いけどよ……季節感無視してねえ?」
「それは気にしたら負けだぞ、デュオ」
「さいでっか」
 ヒイロとトロワが収穫して来た大量のキノコを吟味していた三人だったが、カトルとコーラサワーが顔を見合わせて首を捻る。
「あれー、あれがないよ?」
「ホントだ。肝心のあれがないじゃないか」
「あれって何よ」
 問われて、二人は異口同音に言う。
「トリュフがないんだけどなんで?」
「……おい、お前たち」
「どうしたんだいヒイロ?」
 ごつん、と鈍い音がした。
「殴っていいか」
「殴ってから言うなよ!」
 頭頂部を押さえ、コーラサワーは涙目で抗議したのだった。
534模倣の人:2008/11/30(日) 23:33:48 ID:???

 一方、某収録スタジオの控え室では。
「やはり私が自分で連絡すべきだったと思うのだが」
「とんでもない! 妙な噂が立ったらどうします、貴女は我が事務所の筆頭なのですよ、立場を弁えていただきたい」
 カティ・マネキンの言葉に、銀髪をおかっぱにした酷薄そうな表情の男が露骨に顔を歪めた。
 アーバ・リント。それが彼の名である。
 つい最近カティのマネージャーに就任したばかりの男で、能力は高いが性格に難があるらしく、事務所の所属タレントからの評判は
決して良いとは言えなかった。
 君なら上手く付き合えるだろう、と前任から言われたのだが、要は面倒な男を体よく押し付けられたわけである。
 カティは疲れたように溜息をついた。
 現在彼女は、数日前に急遽ゲスト出演のオファーが入った音楽番組の本番待ちをしているところだった。
 当初予定されていた別の出演者の都合がつかなくなったため、彼女に依頼が入ったという。マネージャーのリントが二つ返事で
了承してしまったせいで、カティのせっかくの休暇がお流れになってしまったのだ。
「まあいい。請けた仕事は全力で臨むまでだ。本日共演するのは確か、リヴァイヴ・リバイバルだったか」
 リヴァイヴ・リバイバル。目下人気急上昇中のアイドルグループ『Innovator』のメンバーであり、涼やかな佇まいと
愛らしい笑顔が女性に絶大な指示を受けている。また歌唱力にも定評があり、迫力のある低音から女性顔負けのファルセットまで
使いこなす幅広い音域が自慢の実力派であるという。
「メンバー中もっとも歌い手として評判の高いあの少年か。彼となら有意義な時間を過ごせそうだ」
「ええそうでしょうとも。仕事を獲得してきた私に感謝してほし……うひいぃぃっ!?」
「……どうした?」

「あのキノコ野郎め、これでも食らいやがれ!」
 調理場でコーラサワーが高々と構えた包丁を勢いよく振り下ろした。
 ヒイロとトロワが収穫したキノコを調理すると聞いて、どういう風の吹き回しか、コーラサワーは手伝いを申し出た。
 意外なこともあるものだと仲間たちは驚いたものだが、理由を聞いて納得した。
 キノコをカティのマネージャーに見立て、憂さ晴らしをしようというのである。
 散々呪いの念を込めたキノコに、彼は迷うことなく刃を突き立てた。

 リントが青ざめた表情で蹲る。
「な、なんだ。急に怖気が、うひゃあ!」

「もう一丁!」
 再度包丁が振り下ろされる。

「ぎゃあああ!」
「お、おいリント少佐!?」

「積年のうらみぃ!」
「積年て。まだそんなに時間経ってないだろ」
「細かいこと気にすんな。そりゃ、必殺微塵切り!」
「細かすぎても使い道がなくなる。せいぜい乱切りでやめておいてくれ」
 少し離れたところから、トロワがそう声をかけた。
535模倣の人:2008/11/30(日) 23:34:19 ID:???

「うきゃきゃきゃきゃ!」
 急に悶えてのた打ち回るリントの姿に、カティは咄嗟の判断がつきかねた。
 始めはどこか痛むのかと思ったのだが、よくよく観察していると、
「く、くすぐった……あひゃひゃ!」
 彼の口から発せられるのは悲鳴というよりは笑い声であった。
「さて、これは医者を呼ぶべきか否か」
「ちょ、何冷静に観察してるんです! 早く助けうひょひょひょひょ」
「どうかしましたか」
「おや、リヴァイヴ少年。騒がしくしてすまない。念のためスタッフを呼んでくれるか」
「はぁ……」
 楽しそうに転げ回っている(ように見える)リントを一瞥し、リヴァイヴは困ったように眉を顰めた。

「ああすっきりした!」
 大量のキノコをぶつ切りにしまくって、ようやく満足したコーラサワーは笑顔で額の汗を拭い去る。
 なにやら遠くの方でジョシュアが悶えているのが見えたが、とりあえず気にしないことにしておいた。
「ちょっと、食べ物で遊ばないでよ。デュオ、貴方も見てないで注意したらどうなの」
「おっと、悪いなヒルデ。どうにも止め辛かったもんだからさ」
 盛大に切りすぎて一部が床にまで零れており、見かねたヒルデが苦言を呈す。
 ただコーラサワーの暴走を眺めていただけだったガンダムパイロットたちは、彼女の言葉にただ苦笑を浮かべるしか出来なかった。
「何というかあれだよね、コーラサワーさんて」
「ああ。ある意味敵に回したくないタイプだな」
「ポジティブすぎてポジティブにネガティブですよね。意外と厄介な性格だなぁ」
 腰に手を当てて晴れ晴れと笑うコーラサワーの後姿を、彼らは複雑な思いで見つめるのだった。



祝☆コーラサワーさん二期登場!
……というのを先週の時点で言えれば良かったのですが。8話に登場してから嬉しさのあまりかき始めたものが未だに仕上がらないので
こちらに来るのが遅れてしまいました。仕上がったらまた来ます。
模倣の人@冬眠準備中です皆様ご機嫌麗しゅう。寒いよ……人間は冬眠すべきだと思うんだよ……。
コーラサワーさんは相変わらずコーラサワーさんでした。しかも何だよ「大佐を守りたい」とか言っちゃって、カプ厨の自分超☆歓☆喜
格好良すぎて困ります。コーラサワーさんは最高です!
ではまた。
536通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 23:53:16 ID:???
ついにアーバやリヴァイブまで! アイドルグループ似合いますね、イノベ
呪い? ができるコーラサワー愛の一念恐るべし……
職人さん、乙です!
537通常の名無しさんの3倍:2008/12/01(月) 00:01:00 ID:???
二期キャラついにキタワァ
模倣氏超乙
538通常の名無しさんの3倍:2008/12/01(月) 00:28:25 ID:???
土曜さん模倣さん乙!
539通常の名無しさんの3倍:2008/12/01(月) 07:13:03 ID:???
ガデッサ小僧(男だよな…?)とキノコヘッドの二人をキャラ欄に新規追加だな
模倣氏には乙と言わざるをえない
540通常の名無しさんの3倍:2008/12/01(月) 11:00:38 ID:???
ラノベーターじゃないのか。
541通常の名無しさんの3倍:2008/12/01(月) 17:33:39 ID:???
模倣氏お久しぶりで乙&GJ
アイドルグループワロタ

>>540
思わずラノベ風味SSのほうを思い出した
あれ、どうなるの?
542通常の名無しさんの3倍:2008/12/02(火) 03:43:54 ID:???
斎賀さんが声してるから小僧で大丈夫だよ。
543通常の名無しさんの3倍:2008/12/02(火) 07:37:28 ID:???
まとめも充実していってるな
編集人実にGJ
544通常の名無しさんの3倍:2008/12/02(火) 18:42:43 ID:???
うむ、まとめの人乙そしてGJ
協力もままならないが、せめて心からの感謝を贈りたい

>模倣の人
冬眠してはいけませんw
545通常の名無しさんの3倍:2008/12/02(火) 23:33:23 ID:???
ウィンガーズ提案者の俺としては、剣と魔法の話なら協力出来るんだが…
学園物っていうか世界物だしなぁ。うーん…
546通常の名無しさんの3倍:2008/12/02(火) 23:56:54 ID:???
ファンタジー物だったら旧シャアに擬人化スレあるけど
そっちじゃ00のMSは板違いだし
547通常の名無しさんの3倍:2008/12/03(水) 07:15:18 ID:???
答え:剣と魔法の設定を無理矢理放り込んであとは職人に任せる
548通常の名無しさんの3倍:2008/12/03(水) 21:41:23 ID:???
>>547
ウィンガーズ提案者の俺の出番ですね、解ります。
そうだな…剣はまんまビームサーベルとかから代用がきくから、どうやって登場させるよって話だな。
やっぱりあれか、某ベルばら学園っぽくエクシアの体内から出現したら面白いかも。
魔法はやっぱりファングとかトランザムをその位置に持ってくればいいかな。
エクシアの剣出現→世界に文字通り歪みが生じる→剣と魔法の現代科学が混在する世界に。
…最終的にこれなんてクロ○カデ○アorz
549通常の名無しさんの3倍:2008/12/03(水) 22:05:52 ID:???
ウィンガーズはもういいからw
550通常の名無しさんの3倍:2008/12/03(水) 23:51:01 ID:???
だが魔法と現代科学の混在は実に厨二的であの悪のりSSにはぴったしw
551通常の名無しさんの3倍:2008/12/04(木) 17:16:29 ID:???
気づけばスレ始まって一年以上経っている
総登場20分に満たないのに、コーラサワーのキャラ的ネタ度は半端ないな
552通常の名無しさんの3倍:2008/12/05(金) 16:01:39 ID:???
一日一保守
553通常の名無しさんの3倍:2008/12/06(土) 11:24:32 ID:???
間がもたん
554通常の名無しさんの3倍:2008/12/07(日) 16:27:16 ID:???
さっき昼寝したら夢にコーラ出てきた
555通常の名無しさんの3倍:2008/12/07(日) 18:11:27 ID:???
ひょこひょコーラ
556通常の名無しさんの3倍:2008/12/07(日) 18:41:24 ID:???
ここまで徹底して自分のことだけ(と、マネキン)しか考えないキャラって凄えよなあ
さすがは「はい!ないです!」だわ
557名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/07(日) 22:40:53 ID:???
 アザディスたん。
と、書けばなんぞ萌えキャラのような気も……せんか。
 失礼、今回の話の舞台はアザディスタンである。
中東に位置するこの国は、現在「国家」ではなく「特殊自治区」になっている。
残った石油、そして希少金属を細々と商売道具にするしかないが、
自治区代表であるマリナ・イスマイールの下、今では結構上手くやっていたりする。
元貧乏姫が意外に商才を持っていたからだが、
あの天下のHO○DAだって一時は世界最高峰のフォーミュラレースで天下を取ったものの、
看板にもなりゃあせんと撤退してしまったように(しかも撤退→参入→撤退だ、どこのコンビニ用空き店舗だ)、
どこで転ぶのかわからんのがお金様でもある。
そりゃスーパー○グリも最初からコケる勝負だったんだな、なんて……ええと、何の話だったっけ。
ま、いいや、アザディスタンである、うん。

 ◆ ◆ ◆

「人類革新重工企画開発部、アンドレイ・スミルノフであります」
「プリベンターのサリィ・ポォです。よろしく」
 テントの中でサリィ・ポィとアンドレイ・スミルノフは握手を交わした。
アンドレイはスーツでサリィは私服だが、そもそもプリベンターに制服はない。
いや、あるんだけど皆着てない。
ガンダムパイロットやヒルデ、サリィはまぁWの放送当時の服だと思ってもらってかまわない。
で、コーラサワーは基本AEU時代のパイスーか軍服である。
アラスカ野ことジョシュア・エドワーズはユニオン軍服、
ミスター・ブシドーことグラハム・エーカーに至っては、
ブシドー時は陣羽織にお面、グラハム時にはスーツ姿だったりする。
服装規定なんぞあって無きが如し、クールビズとかノーネクタイとか、
そんなもんハナからぶっちぎっちゃってるプリベンターなのである。
「スミルノフ……部長の」
「はい、息子です……とりあえず」
「とりあえず……?」
 サリィは目の前の青年の表情を観察した。
そこにあるのは、幾ばくかの不満と躊躇いがたゆたっている。
「お父様は今回は?」
「……部長は所用のために来られません」
「成る程」
 サリィは確信した。
この青年が、父のセルゲイ・スミルノフに対して好意的な感情を抱いていないことを。
これだけの短い会話で、しかも初体面のサリィが察知出来るということは、
アンドレイがそれを隠し通せていない証明でもある。
それとも、最初から隠す気がないのか。
「それでは、我々も今回の作戦に同行させてもらうということでよろしいですか?」
「ええ、レディ・アンの許可が出ていますからね」
「ありがとうございます」
「いえ、だけど、あまり快適な旅にはならないと思うわよ?」
「承知しています」
 プリベンターの作戦に一般企業の社員が参加する。
その特別性と、それを実現させたセルゲイ・スミルノフの手腕については、
敢えて黙ったままのサリィ・ポォなのだった。
558名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/07(日) 22:42:21 ID:???
 ◆ ◆ ◆

「よう、銀髪娘」
「……何だ、お前か」
「ん、どうやら今はキッツイ方らしいな」
「もうマリーはお前に関わらせたくない。何を言われるかわからないから」
「いや、俺は出来ればどっちとも関わりたくねーんだが」
 パトリック・コーラサワーとソーマ・ピーリス。
犬猿の仲である二人だが、だからと言ってそれを理由に仕事を放り出すわけにはいかない。
いや、コーラさんならほっぽり出すかもしれんが、
まぁここでダダこねても「なら結構、アンタ、歩いて帰りなさい」とサリィ辺りに突き放されてしまうだけだろう。
「熊のおっさんは来てねーのか?」
「……たい、じゃない部長をおっさんと呼ぶなっ!」
「のわっ! い、いきなり回転蹴りかよ!」
「いいか、今度部長に対して無礼な口をきいてみろ、崖の上から叩き落としてやる!」
「さ、殺人予告じゃねーかっ!」
 うーん、なんだかんだで会話が成立しているのだから、
表面上はともかく、真実はそこまで険悪な仲ではないのかもしれない。
その辺りをセルゲイやマリーは密かに見抜いている……のかなあ、果たして。 
「ソーマ・飛びつき式フランケンシュタイナーッ!」
「ぐへはぁ! いや死ぬ! そんなの本気でやったらマジで死ぬ!」
「殺しても死ぬタマか、お前がっ!」
「プ、プロレス技は殺人技なんだぞ! 本気でやるな! 台本が必要なんだって!」
「てやあ! ソーマ・STO!」
「痛ーい! 後頭部が痛ーい!」
 まあ、仲が本当に悪けりゃプロレスごっこなんか出来ないであろう。
このまま行くとそのうち阿修羅バスターやマッスルリベンジャーでも飛びだすかもしれない。
「はあっ! ソーマ・スイート・チン・ミュージック!」
「ぼぐっ、あ、あごがー! あごが割れるー!」
 もう誰かリングを用意してやれよ、ほんと。

 ◆ ◆ ◆

「おーい、五飛」
「何だデュオ、あのバカと一緒にいないのか、珍しく」
「……何だよ、俺があいつの保護者みたいな言い方だな」
「事実そうだろうが」
「んなわけねーだろっ!」
 デュオを除く四人のガンダムパイロットは、ようやくマリナの歓待攻撃を乗り切った。
明日も早いので、とカトルが強引気味に切り上げなかったら、酔っ払いのカラオケの如く延々と続いたであろう。
「そのために逃げ出したのかと思っていたが」
「ヒイロまで……違うっての」
「だが逃げ出したのは正解だったぞ、正直、俺は結構疲れた」
 トロワ・バートンは小さく溜め息をついた。
精神堅牢な彼にしてこの言葉、余程マリナ・イスマイールのもてなしは度が過ぎたものだったらしい。
「い、いえ、いい人なんですよ、マリナさんは」
「カトル、ひきつってるぞ顔が」
「ははは……」
559名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/07(日) 22:44:17 ID:???
 デュオを除く四人の中で、最もマリナにベッタベタされたのは彼、カトル・ラバーバ・ウィナーである。
ウィナー家がアザディスタンに多額の金銭支援をしてきたという背景があるわけだが、
それを除いたとしても、どうやら彼が一番マリナのターゲットになっているらしい。
「あの姫の相手をするのか、それともあのバカの相手をするのか、どっちが楽だと思っている、デュオ」
「チャバネゴキブリとワモンゴキブリを比べても仕方ないだろ、五飛」
「……デュオ、それはあまに酷いです」
「ん、悪かった。正直言い過ぎたと思った。あいつはともかく、姫さんまでゴキブリ扱いはさすがにマズかったな」
「コーラサワーがゴキブリなのは否定せんのか」
「別にクロゴキブリでもいいけど」
「種類変えても同じだろうが」
 アザディスタンくんだりまで来て例え話にゴキブリ。
こういう会話が出来るのも、ガンダムパイロットの絆が深いから……ということにしちゃえ。
「で、そのバカはどこにいる」
「人革重工の銀髪の姉さんが来たから、そっちに行った」
「ソーマさんですね」
「何だ、仲が悪いんじゃなかったのか」
「アレだろうトロワ、普段は嫌いあっていても、いざいなくなると寂しいという類のものじゃないか」
「巨人と阪神みたいなもんですか」
「カトル、その例えも双方のファン以外にはわかりにくい例えだぞ」
「そもそも異論が多そうな例えだな」
「殴るには相手がいなけりゃ出来ない、ってやつじゃないのか」
「何だか居酒屋中継みたいになってきたぞ」
「ん? 加古川より向こうの人は帰れない、って?」
 やけに口の軽いガンダムパイロットたち。
相当マリナのプレッシャーが強かったのであろう、そこから解放された喜びがあるのかもしれない。
しかし、どんだけやねんあのショタ姫、キャラ的に過去最強やないのか。
あっちの本編じゃとうとうシーリンと溝が出来そうなくらいに醗酵、じゃない薄幸なのに。

 とにかく、明日から行動開始である。
さて、その果てにどんな結果が待っているのか。
それは誰にもわからない。
書いてる自分だってわからない。
決めてないもの、先のことなんて。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心のアザディスたんは続く―――

 いやあ、今回はキム司令やら池田特派員やら、懐かしい顔がいっぱいでしたなコンバンハ。
新イノベメンバーも出てきて楽しみですな。しかし天の火って……ベタベタやんサヨウナラ。
560通常の名無しさんの3倍:2008/12/08(月) 08:13:33 ID:???
あげ
561通常の名無しさんの3倍:2008/12/08(月) 11:01:55 ID:???
今度は小熊きたwww
Gの名前をはっきり書いちゃ駄目ー! 出ちゃうから駄目ー!
562通常の名無しさんの3倍:2008/12/08(月) 11:09:49 ID:???
新機動炭酸コーラサワーW
第二話「ゴキ××と呼ばれたG」
563通常の名無しさんの3倍:2008/12/09(火) 11:06:58 ID:???
職人待ち
564通常の名無しさんの3倍:2008/12/09(火) 17:16:47 ID:???
水曜日氏と不定期氏と模倣氏は無事なのか
565通常の名無しさんの3倍:2008/12/09(火) 22:20:39 ID:???
>>557-559
乙です!!
566通常の名無しさんの3倍:2008/12/10(水) 01:56:35 ID:???
土曜氏さん、毎回楽しみにしてます。
本編の暗い流れの中にコーラが出てくると安心できるな。
567通常の名無しさんの3倍:2008/12/10(水) 14:26:12 ID:???
まとめが更新されていってる…
乙カレーション今夜はハードコア
568不定期やさー:2008/12/11(木) 17:27:52 ID:???
皆様、お久しぶりです。 ご心配をおかけしています。
相変わらずのネタがでない状態でございまして、土曜日氏
のネタは定期的にしかもクオリティの高い作品を提供されて
いて、本当にすごいと思います。
模倣氏はネタの切れが鋭いので、勉強させていただいてます。
なんとか次スレに移る前になんとかしたいと思います。
それでは失礼します。
569通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 07:14:51 ID:???
ガソガレ
570通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 17:09:18 ID:???
あせらずにボチボチまったりいこうぜ!
571通常の名無しさんの3倍:2008/12/14(日) 10:59:02 ID:???
今日もくるかな
572名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/14(日) 19:31:57 ID:???
 あざ〜すぅ!
私、アザディスたん!
ちょっとオマセでイナセでエロカワイイはずの女の子!
今、私ちょ〜っとピンチなの!
何かぁ、タイヨーコーのシステムってやつに同調しなかったら世界の皆が私をフルボッコ!
枠から外れた足並み乱したーって、だってウチには少ないけれど石油があったもん。
レアメタルだってあったもーん。
民族問題と宗教問題もあったもーん。
簡単に解決しないもーん。
皆と一緒に何て出来ないよー。
なのにイジメるなんてサイテー? って感じだよー!
マリナちゃんもシーリンちゃんも頑張ってるけどアザディスたん、よくわかんなーい。
ソレスタルビーイング?
カタロンてなーに?
アロウズってF1?
ダブルオーってつおいの?
オーライザーって食べ物?
ドッキングってわーんエッチーい!
やけにみんな深刻になっちゃってー、つまんなーい。
もっともっとニコニコ笑って楽しくいかないとおもしろくなーい。
アザディスたん、こんなのやーだもーん!
ああ、白馬の王子様が来ないかなぁー。
颯爽と現れて私を助けてくれるの!
ハンサムでスラリとした人がいいなー!
でもホント、どーしたらいいのかなー。
メメントモリちゃんが私を狙ってるって噂もあるしぃー、私ノーマルだしー。
誰かぁ、教えてようー!

 はい、もう悪ノリやめときます。
アザディスタンが舞台です。
それだけです。

 ◆ ◆ ◆

「さて、そう言うわけだが」
「何がそう言うわけなんだよ」
「このやり取り、本当にもうやめましょうよ」
 プリベンターは現在、特殊自治区であるアザディスタンにいる。
いらんことしいの天才アリー・アル・サーシェスが、また何ぞ悪さをそこで始めたという情報を得ての行動である。
しかも蜜柑エンジンの性能を現場で見たいとかいう人類革新重工の思惑も絡んで、
アリーとその一党以上にうるさい一行になってしまっているのであった。
573名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/14(日) 19:35:17 ID:???
「カトル様ぁぁ、どこですのー?」
「うげ、姫さん来た」
「……本当についてくるとは思わなかった」
 そうそう、ショタ姫こと現アザディスタン代表のマリナ・イスマイールもコバンザメで共にいる。
おとなしく帰りを待ってりゃいいものの、やっぱりガンダムパイロット勢揃いという涎出まくり(彼女にとって)の状況に我慢出来なかったらしい。
正味の話、くっついてきても能力的にはまるでヤクタタズ、それどころかヒイロたちの士気を下げかねないアシデマトイである。
や、別に彼女を叩いているわけではない。
適材適所、それだけである。
まあ、「アリーにさらわれちゃう」というある意味ウルトラおいしい役回りになっちゃう可能性もあるので、
物語的にはヤクタタズでもアシデマトイでもなく、むしろノリと酔狂で書き散らすにはもってこい……。
おっと指が滑った、それは後々の話、うん。
今適当に決めたけど、後の話。
「ああ、ここにいらっしゃったのですねカトル様にパイロットの皆様」
「え、ええまあ」
「お姿が見えないのでとても心配しましたわ」
「……何処にも行きゃしませんて」
 マリナに聞こえないよう、デュオ・マックスウェルはポツリと小さく呟いた。
作戦行動中とは言え、まだ敵の本陣がいずこにあるのか詳しくわかっていない。
まずはそれを調べるのが、今のプリベンターの仕事であるのだ。
「おい、お面」
 つつつ、とマリナから距離を取りつつ、我らがヒーロー(今日は活躍したよ!)のパトリック・コーラサワー氏はグラハム・エーカーに声をかけた。
なお、グラハムはアザディスタンに来てからずっとお面と陣羽織姿である。
その時の気持ちでコロコロと変えちゃうから、まったくもって変態さんは困る。
「敢えて言おう、私はお面という名前ではない。グラハム・エーカーであると。いや、今はミスター・ブシドーであると」
「んなのどっちでもいい。なあ、俺たちはとっとと偵察に行こうぜ」
「ふむ、出撃するのは望むところだが、そう急ぐのは何故だ」
「……あの姫さんに関わりたくねーからだよ」
 マリナ姫、少年大好きな代わりに成人男性は苦手、つーか露骨に嫌っている。
それも、お前何か昔にあったんか、と思わせる位に。
迂闊に近寄ろうもんならスタンガンの一撃を容赦なく喰らわせてくるとんでもねー御人なのである。
こりゃあさらったアリーもさぞかし取扱いに苦労……おっとおっと、それは先の話先の話。
「しかし、プリベンター・ウォーターの指示が出ない以上はな」
「かまやしねーよ、敵の巣穴を見つけりゃいいんだろ? 簡単な話じゃねーか」
 簡単な話じゃないです。
四畳半の部屋で無くした財布を探すわけじゃないのだ、無闇に探して見つかるわけがない。
コーラサワーなら発見出来るかも、と思ったそこの諸兄、はい貴方はコーラサワーウイルスに脳髄まで汚染されています。
「お前も行こうぜ、アラスカ野」
「え? 何で俺も」
「お前に拒否権なんか無い、ほれ準備しろとっとと」
 アラスカ野ことジョシュア・エドワーズ君、二人の側にいたのが運の尽き。
つうかまあ、ここは三人セットで動かさないとね。
「お前ら、聞こえてるぞ」
 で、やっぱりデュオに突っ込ませとかないとね。
「なっ、みつあみおさげ! お前立ち聞きしてたのかよ、趣味悪いな」
「あんだけ大きな声で話てりゃ嫌でも聞こえてくるっつーの」
 うむ、密談には向かない男である、コーラサワー。
時代劇で言えば、いいかご老中様にはこのことはご内密になふっふっふ、と悪者が言った側から、
はい側用人に賄賂贈ったのは内緒にするんですねわかりましたぁ! と大声で叫んじゃうようなキャラであるからして。
574名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/14(日) 19:38:44 ID:???
「もう少し我慢してろよ、サリィが色々と検討してんだから」
「検討だか弁当だか知らないけどよ、俺は今すぐ行きたいんだよ」
「遠足前日の子供か、お前は」
 マリナだけが理由ではない。
そもそもコーラさん、じっとしておれないタチ。
見る前に飛べ、もしくは随時臨機応変(行きあたりばったり、と読む)を日々実践している男である。
よくそれでAEUのエースになれたもんだと今更ながらに感心してしまうが、
まったくもって幸運と才能は望んだ者に与えられるとは限らないのが忌まわしくも美しいこの世の理であることよ。
「おとなしくしていろ、俺達だって我慢している」
 五飛もこっちに参戦。
つうかカトル一人にマリナを押しつけて逃げてきた次第。
味方を犠牲にするのに躊躇いを見せない彼は実に鬼である。
「いや、行かせたらどうだ、五飛」
 ヒイロもこっちに参戦。
つうか彼も逃げてきた次第。
味方を犠牲にするのに躊躇いを見せない彼は実に鬼である。
「そうだな、その間に俺達はサリィの指揮に従って捜索をするとしよう」
 トロワもこっちに参戦。
つうか彼も逃げてきた次第。
味方を犠牲にするのに躊躇いを見せない彼は実に鬼である。
これにて鬼のジェットストリームアタックが完成である。
なお踏み台してくる連邦の白い悪魔はいないのであしからず。
「もし仮にこいつが発見したとしたらどうするんだよ」
「そのまま突っ込ませればいい、そして遠隔操作で敵のアジトごと爆破だ」
「ぬるいな。オキシジェン・デストロイヤーでもくっつけておけばどうだ」
「いや、それで駆逐出来たとしてもだ、このコーラサワーが最後のコーラサワーとは限らんぞ」
「このコーラサワーが最後の一匹とは思えない、てか」
「お前ら、好き勝手に言いやがってー! つうか俺じゃなくて敵を倒すんだろうがー!」
 ああもう、相も変わらずコーラサワーにオールレンジ集中攻撃のガンダムパイロットたち。
彼らの関係が端的に現れていて、実に心温まる光景である。
「……オキシジェン・デストロイヤーは水中でしか効果を発揮しないのでは」
 マリナに頭を撫でくりまわされて髪型が崩れてしまったカトルがここで遅れて参戦したが、
残念ながらその言葉は誰の耳にも届かなかった。

 なお、サリィから具体的な指示が出たのはこの約一時間後のことになる。
その間、プリベンター的会話が場に飛び交っていたのは言うまでもない。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――



 00だけはやらねぇと思っていたのにやっちゃいましたか裸で官能、じゃない感応コンバンハ。
宇宙からの破壊光線といい今回の裸体交信といい、これがやはりもう伝統ってやつですかサヨウナラ。
まぁマネキン大佐が何気にヤバいフラグたててましたがコーラさんはそれなりに活躍したのでイヤッフー。
575通常の名無しさんの3倍:2008/12/14(日) 19:41:03 ID:???
GJ!
どうやら俺はコーラサワーウイルスに脳髄まで汚染されていたようだ
576通常の名無しさんの3倍:2008/12/15(月) 00:40:09 ID:???
>>575
このスレにいる時点でry
577通常の名無しさんの3倍:2008/12/15(月) 10:25:37 ID:???
いまさらだが、公式のキャラ紹介画見てふいた
ひと昔前のすかし方してアイタタタw w w

本人、カッコつけてるつもりなんだろなw
まあ、そんなおバカさんは嫌いじゃないぜコーラ
578通常の名無しさんの3倍:2008/12/15(月) 12:22:20 ID:???
GJ!
俺もコーラウィルスにry
ピーチ姫の活躍が楽しみだ。
579通常の名無しさんの3倍:2008/12/15(月) 17:16:49 ID:???
ラノベは?
580通常の名無しさんの3倍:2008/12/15(月) 17:21:37 ID:???
>>579
気が向いたらって前言ってたろ
あんま急かすなみっともない
581通常の名無しさんの3倍:2008/12/15(月) 17:47:30 ID:???
イノベは?
582模倣の人:2008/12/16(火) 00:34:16 ID:???
「うおおおお大佐その衣装は大胆すぎます、俺以外の男に太腿を晒すなんて! だが正直GJ!
うおおおおときめきの導火線が身体中を走っていくうううううううううう!」
「バラバラにならないようにしっかりしろよー」
「それは何か元ネタがあるのかいデュオ?」
「で、あの男はまた何を騒いでいるんだ」
「やあ五飛。どうやらカティさんの新曲PVを見ているらしいよ」
「どれどれ? おお、随分と思い切ったミニスカだな。絶対領域が眩しいぜ」
「デュオ、発言に気をつけないと品性を疑われてしまいますよ」
「いやー、美人のミニスカは目の保養になるねえ。しかしあの年齢でこの格好ができるってのはホント凄いよな」
「カティさんじゅうにさい、でしたっけ?」
「む、カティさんじゅうななさい、ではなかったか」
「あれ、そういや本当の年齢は何歳なんだ? そこの馬鹿含む」
「んあ? なんか言ったか?」
 自分の話題が出たことに反応して、パトリック・コーラサワーが振り向いた。
 二十八歳だったかコーラさんじゅうさんさいだったか、実際の年齢がわからなくなって三人は首を捻ったが、結局何歳であろうと
コーラサワーは(精神年齢が)永遠の少年であることに変わりはないので、気にするのはやめておくことにした。
「ところで、ビリーさん遅いですね」
「ヒイロとトロワが迎えに行ってるから、もうすぐ来るとは思うんだけどな」
 ビリー・カタギリ技術顧問。元ユニオン所属の技術者であり、プリベンターにも技術提供をしている天才メカニックである。
 彼の協力は現プリベンターには必要不可欠であり、その功績と影響力は多大であると言えよう。
 その彼から、プリベンターに内密に相談したいことがあると持ちかけられたのは今朝方のことだ。
 通信では第三者に傍受される恐れもあるということで、プリベンター本部まで足を運んでもらうことになったのだった。
迎えに出たヒイロとトロワを除いて、現在残りの面子は全員本部で待機の状態である。
 もうすぐ、というデュオの言葉は現実のものとなった。
 玄関の方で物音がしたかと思うと、途端に青年の絶叫が響き渡ったのだ。
「き、君は、いやお前はソレスタル運送!
警備Hey、警備Heeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeey!!」
 声の主は明らかに、ビリー・カタギリその人であった。
「どうしたカタギリ!」
 友人の叫びを聞きつけてグラハムが飛び出していく。仲間たちも後を追って玄関へと駆けつけた。
 そこにいたのはヒイロとトロワに連れられやってきたビリーの他に、対面に立つ浅黒い肌の青年が一人。
「あれ、あんたソレスタル運送の」
「刹那・F・セイエイだ」
 デュオの言葉に青年が返答する。何度かここへ配送に来たこともある上、外でも花見やらなにやらで同席したりと、
プリベンターの面々とは顔見知りの関係であったが、ビリーは何故か彼を異様なまでに警戒していた。
「カタギリ、何があった」
「ソレスタル運送には、あそこには……!」
「ああ、あんた。先日スメラギ・李・ノリエガに告白して振られた」
「は、はっきり言うんじゃない! クジョウ君が、彼女があんな思わせぶりな態度さえ取らなければ僕だって!」
 大体の事情を飲み込んだプリベンター一同は、呆れ笑いを浮かべるしかなかった。ブシドーことグラハムですら、
眉間に皺を寄せざるを得ない状況らしい。
「なんだ、女性の口説き方だったら俺に一言相談してくれりゃよかったのに」
「僕は誠実でありたいんだ。他人に頼らず自分の力で彼女を振り向かせたいんだよ」
「おっ、格好いいこと言うじゃねえか。そうそうその意気よその意気、ただしあんまりしつこくならないようにな」
 恋の百戦錬磨コーラサワーが、ビリーの肩を叩いてガハガハと笑う。
583模倣の人:2008/12/16(火) 00:36:14 ID:???
 取りとめのない空気になりかけたところで、刹那が咳払いをした。
「そろそろ話を進めたいんだが」
「あ、あらごめんなさい。今日は何の用かしら、集荷でも配達でもなさそうだけれど」
「我々はこれから重要な会議に入らねばならん。手短に頼む」
 サリィと五飛が先を促すと、刹那は一つ頷いて、おもむろに口を開いたのだった。
「とある企業が、モビルスーツを不正に製造している疑いがある」

(たぶん続く)



コーラさんが新型機をもらえる日は来るのだろうか、佐藤琢磨は来年シートを獲得できるのか、バリチェロはどうなる?
こんばんは皆様ご機嫌麗しゅう。腰痛いよー肩痛いよー。俺、給料入ったら新しいマットを買うんだ……。
今日もまた短くて恐縮です。続きそうな終わり方でたぶん続きますが結末まだ決めてなry
それでは。
584通常の名無しさんの3倍:2008/12/16(火) 00:44:38 ID:???
ふしぎ遊戯懐かしすぎるw
EDのCD持ってたよ
そしてもしや模倣氏あなたはマク○スFのエ○パ○スレ住民か!?

それとホンダのF1撤退はマジ驚いたしショックですた。
続き期待してますそれとお大事に
585通常の名無しさんの3倍:2008/12/16(火) 01:37:29 ID:???
模倣氏キタ━━━━━━!!!
これで勝つる!
586模倣の人:2008/12/16(火) 13:50:27 ID:???
ビリーさんの台詞優先に考えてたら名前間違えちゃったよ。
 ×ソレスタル運送
 ○マイスター運送
脳内変換お願いします
587通常の名無しさんの3倍:2008/12/16(火) 16:45:13 ID:???
社名変更したってことで別にソレスタル運送でもいんじゃまいですか?
588通常の名無しさんの3倍:2008/12/16(火) 19:48:56 ID:???
模倣氏おかえりーw
相変わらずのカプ好きっぷりが清々しいぜ!

ふしぎ遊戯はアニメでは中の人がヒルデなヒロインが、メイン相手役ヒイロと
当て馬美形ゼクスに取り合いされてたんだったよなw
最近知った話だけど昔のカセットブックではメイン相手役の中の人はデュオ
だったとか、割と最近になって出たゲームでは同じ役の中の人が刹那になったとか…
なんとなくこのスレに係わりのある気がしなくもないw
589通常の名無しさんの3倍:2008/12/17(水) 00:07:19 ID:???
コーラさんは黒光りするGかよwwww
590通常の名無しさんの3倍:2008/12/17(水) 05:44:26 ID:???
黒光りっつーと何かヤラシイな
591通常の名無しさんの3倍:2008/12/17(水) 12:38:51 ID:???
そりゃ百戦錬磨のコーラさんは黒光り(ry
592通常の名無しさんの3倍:2008/12/17(水) 14:31:58 ID:???
カセットブックってなんだか懐かしい響きだなぁ
593通常の名無しさんの3倍:2008/12/17(水) 22:34:02 ID:???
>>588>>592
>カセットブック
昔ロードス島のカセットブック1、2巻持ってたw
594通常の名無しさんの3倍:2008/12/18(木) 02:06:20 ID:???
浮上
595通常の名無しさんの3倍:2008/12/18(木) 17:13:45 ID:???
今夜、コーラサワーのパワーがガンバ大阪に宿ります
イヤッフゥー!
596通常の名無しさんの3倍:2008/12/18(木) 22:27:31 ID:???
>>595
撃沈するからやめれw w w
597通常の名無しさんの3倍:2008/12/18(木) 23:23:03 ID:???
イナクトとエクシアばりに地力の差を見せつけられて0-2
タクラマカンのよに反撃開始で1-2
トランザムされて(見事に数分の間にボッコ)1-5
意地(異次元ともいう)でイヤッフ馬鹿試合に持ち込み3-5

どう見てもコーラさんです本当に
598通常の名無しさんの3倍:2008/12/19(金) 16:48:27 ID:???
去年の今頃は、SSはどんな物語が投下されてたっけ
599通常の名無しさんの3倍:2008/12/19(金) 16:52:29 ID:???
去年の今頃はコーラさんがTVに出てなくて
土曜日氏のSSでは入退院を繰り返していたような気がする
600通常の名無しさんの3倍:2008/12/20(土) 02:08:57 ID:???
600ゲト
601通常の名無しさんの3倍:2008/12/21(日) 00:08:09 ID:???
しかし、今の今までよく続いたものだ
602不定期だべ:2008/12/21(日) 13:13:26 ID:???
「鍼灸?」なにか胡散臭いものを見る眼差しをコーラサワーはミスター・ブシドー
ことグラハムに向けた。
「ああ、疲れたときや調子の悪いときに針をうってもらったり、灸をしてもらうと
非常に調子がいいんでな。 おまえも、どうだ。 少しは頭の調子もよくなるだろうって。」
「人のこと、いえるか!!。 しかし、スペシャルな俺でも疲れるときがあるからな。 いってみてもい
いか。 おおそうだ、もう一人つれていこう。 ジョシュアは俺たちより頭の治療が必要だからな。」
というわけで哀れジョシュアは2人に拉致されるように鍼灸院に連れ出されたのであった。
「なんで俺がーー!!。」 別に「私は貝になりたい」の仲井の台詞をかいたわけではない。
針や灸等自ら体に異物をつけることなんぞ真っ平御免のジョシュアにとって拷問に等しいのである。
それでよく軍人なんかやっていられるなという突っ込みはさておき。
「とにかく、早くやってもらおうぜ。まずはこのへタレからな。」とジョシュアをスケープ=ゴートにする
コーラとグラハム。
鍼灸医も「針は痛いものです。 それが人間が持つツボを刺激し、体調をよくするんですから。」とジョシュアの
不安を煽るようなことを平気で言う。
「まずは、体をほぐすためにマッサージを行います。はい、上半身裸になって。」
ジョシュアは逃げても、また連れ戻されて2人に余計にひどい目に合わされると思ったか
素直に上半身裸になり、ベッドにうつ伏せになった。
 さてと、ボキッ、ボキッと指をならしてマッサージにはいった。
「アーーーーーーーーー!!」ジョシュアは悲鳴を挙げた。「まだ序の口ですよ、もっとリラックスしてください。」
と鍼灸医は冷静に返答する。
「こいつ、へタレだから、何かかまさないとうるさいぞ。」とコーラはジョシュアの口にタオルを押し込めた。
舌を噛むと難儀だからだろう。
 マッサージにはいろいろな流派があり、日本式はわりと丹念にツボをおさえていく方式で、韓国式は手の指をくの字に曲げて
ツボを押す方式、台湾式はさらに体の重みをのせる方式で一番きつく感じる方式である。
ここの先生はその台湾式であった。
 ツボを丹念に探り、ぐっと体重をのせるため、そのたびに悲鳴を挙げそうになるが、だんだん諦めがでてきたか、
何もリアクションを起こさなくなった。
 さて、30分ほどしただろうか、「針をやりますね。」と鍼灸医がいった。
消毒された針をツボに次々と刺していく。 「どうも、体全体が疲労してますね。」
針は腰、くるぶし、膝の裏、アキレス腱などに刺されていく。
 そして、灸、ツボにおかれ、火をつけると、もぐさが煙をたてる。 
針にはなにも反応を示さなかったジョシュアもこの熱さには耐えかねたようで、
悲鳴にならない悲鳴をあげた。 
 「はい、これで終わりです。」最後に整理体操のようなことをして終了した。
「どうだった?。」グラハムが問うと、「痛かったです・・・・。熱かったです・・・。」と半泣きで
ジョシュアは答えた。
「まあ、初めてだから仕方ないが、3回4回とやると、気持ちよくなるからな。それまでの辛抱だ。」
とグラハムはいった。
 次にグラハムが治療してもらったがグラハムは慣れたもので針や灸を楽しんでいるように見えた。
そしてコーラさんの番がやってきた。 さて、スペシャルな彼がでるのか、思いもよらずヘタレな面を見せるのか
それは次回のお楽しみ。
____________________________________________________
 どうも、不定期です。きのう鍼灸にいってきて思いついたネタです。
もしかしたら、コーラさんのことだから、「こ、この人ツボがない!!。」ってことが
真面目にありそうです。 では、またお邪魔します。 失礼いたしました。
603通常の名無しさんの3倍:2008/12/21(日) 17:38:15 ID:???
おっつー!
頑張れ!
604通常の名無しさんの3倍:2008/12/21(日) 19:22:15 ID:???
ニヤリ!
605名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/21(日) 20:27:21 ID:???
 光あるところに闇あり、闇あるところに光あり。
善あるところに悪あり、悪あるところに善あり。
対になるものが存在して、初めてそこに価値が出る。
まっ平らに均等でブレがないものなど、この世界のどこにもない。
 さて、プリベンターは謂わば善である。
世界の平和を裏から守る隠密同心、これがイイモンでなくていったいどうするか。
で、そんなプリベンターと対になる悪はいったい何かと言えば。
「よぉし、お前ら聞きやがれ!」
 まぁこっちの世界じゃあ根っからの極悪人なんぞ居ませんが、
強いて言うならこのお方が善なるプリベンターの反対側ということになるんでしょうかねえ。
いらんことしいの大天才、メロドラマ大好き、靴下臭い臭いのこの男が。
「いよいよ、俺達の出番が来たって感じだぜ」
 アリー・アル・サーシェス。
現在、アニメ本編で一番光り輝いている悪人キャラである。
ただし、こっちでその限りじゃないのは、賢明なる諸兄のご存知のところかと思う。
べんべん。

 ◆ ◆ ◆

 悪役は必要である。
むしろ、悪役がどれだけ魅力的かで、作品の質が決まると言ってもいい。
読者に憎まれ、嫌われ、それでも目が離せない悪役をいかにして作り出すか、そこにエンターテインメントの真髄があるのだ。
悪役が主役を喰ってしまうインパクトの作品も数多くある。
しまいには、それを最初から目的として作られた物語もある。
 その一方で、主役に魅力を徹底的に集め、悪役をザコにしてしまうというお話も多い。
チート、という言葉は最近ネットを中心に使われるようになったが、
まさにそのチート性能で敵をバッタバッタとなぎ倒していくことで、読む者見る者をスカッとさせようという狙いだ。
「ガンダム」は前者であるが、SEEDや00の初期などはやや後者の成分が入っているかもしれない。
どちらがより喜ばれるかは、時の世相や視聴者の精神レベルにもよるので一概には決められないが、
ひとつ、脱線覚悟である事例を以下にあげてみよう。
あ、常田富士男の声をイメージしてもらえれば幸いである。

 むかーしむかし、とある小学校で、全校の出し物会があった時、劇をしようと決めたクラスがあったそうな。
そしてそのクラスの先生はゆとりしゅ……げふんげふん、生徒の自主性を尊重する心優しい教師であった。
上からの立場で生徒に劇の内容を押し付けるのではなく、生徒たち自らに劇のシナリオを作ってもらおう、と先生は思い、
ホームルームでその旨を生徒達に伝え、宿題という形で一週間後までにそれぞれにシナリオを書いてきてもらうことにしたんじゃ。
もちろん、小学生であるから細かいところまでは考えが行き届かんのは承知の上。
じゃが、それでも生徒たちの自由な発想というものを信じておったわけじゃな。
 で、じゃ。
一週間後に生徒達から提出されたシナリオを読んで、先生はおったまげた。
何人かは独創性の強いお話を書いてきおったのじゃが、
クラスの大半が、ほれ、いってみれば週刊少年ジャ○プやサ○デー、
マガ○ンのマンガをそのままなぞったようなもんばかりだったのじゃ(チャン○オンが無いのが小学生というところかのう、んん)。
しかも孫○空やら江戸川コ○ンやらル○ィやら金○一少年やら、堂々と既存のキャラを主人公に据えた猛者までおった始末。
で、それだけならまだええ。
内容の方といったら、そりゃあ酷いというシロモノじゃあなかったのじゃ。
何の起伏もなく、主人公が一方的に敵をぶった押していくものばかり、ピンチもなければ主人公が悩む場面もない。
ホントーにただひたすら主人公がドカーンでバキーンで犯人はお前だでカメハメハー、てなもんじゃ。
606名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/21(日) 20:30:17 ID:???
 困った先生、ホームルームで聞いてみた。
これは本当におもしろいと思って書いたのですか、と。
すると、皆口を揃えて「○悟空カッケー!」「真実は常にひとつ!」「俺もゴムゴムの実食べてえー」と全肯定。
先生、生徒にさらに聞いてみた。
主人公が敵にやられそうになったり、そこから這い上がって勝つとかいうのはないのですか、と。
すると、皆口を揃えて「そんなのダサイ!」「何で孫悟○が負けなきゃならんの? 先生アホ?」「弱いのキライ」と全否定。
どんな単純なヒーロー映画でも、一度は主人公が窮地に陥る場面があり、
そこからの復活が見せ場となるのになあ……と先生は溜め息をつきつつ頭を抱えた次第。
 後日、その先生が顛末を教頭先生にしたところ、その教頭先生、笑顔でこう言いおったとか。
「クラス全員が書いてきてくれたんですね、実に立派な生徒達ですね」
 この阿呆めがぁそんなんだから近年の学力低下がじゃなあ、と塩でも撒いてやりたいわけじゃが、
さてさて、今の子供たちは「弱い者が敵に押され、そこから力をつけて逆撃する」という所謂王道展開より、
「強い者が実力を最初から発揮して敵を押し切る」ことに価値を見出しているという、
何ちゅうか、ジェネレーションギャップを感じるお話ということじゃ。
 なお、劇は結局先生が思い切り軌道修正を図って桃太郎に決定。
しかし、最大限生徒の以降を尊重した結果、誰も犬とかの家来をやりたくないという理由で桃太郎が五人に増え、
全員で鬼をドツキ回して宝をゲットだぜーというお話になってもうた。
挙句それが他の生徒達に受け、金賞を見事貰ったそうな。
ついでに言っとくと、鬼の役、誰がしたとお前さんらは思う?
家来の犬や雉をやりたくないなら、もちろん敵役の鬼にも誰も立候補が無かったのは想像つくじゃろう。
……そうじゃ、先生じゃ。
先生は生徒達にボコボコにされたのじゃ。
うちの息子はやりたくないと言っているのに無理に押し付けてきた、許せない! と父母から苦情が来るのを恐れたわけじゃ。
 いやはや、この件を評すなら、次の一言で足りるじゃろうのう。
「世も末」じゃ、と。

 ……ええと、何の話だっけ。
日本の将来は暗いなあ、えーと違うか。
自由とは責任が伴う者のみが持ち得る権利である。
てえーとこれも違うか。
 ま、そういうわけである。
どういうわけかは突っ込まないでいただきたい。
とにかく悪役は悪役らしく、カッコ良く、そして悪さいっぱいで輝いてこそなのだ。
そーなのだ。

 ◆ ◆ ◆

「さて、と」
 アリー・アル・サーシェスは眼下に、かつては希少金属が山積みになっていたであろう倉庫に集った面々を視線で一撫でした。
どれもこれも、ヒトクセもフタクセもありそうな悪人面ばかりである。
この連中が腹の奥にどのような考えを持っているかはともかくとして、
ここまで集めることが出来たのは、アリーが『PMCトラストのゲイリー・ビアッジ』として裏の世界で名が売れているからに他ならない。
やはり伊達じゃあないのだ、この男は。
607名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/21(日) 20:35:05 ID:???
「お前らも知ってると思うが、どうやらプリベンターや警備隊の連中がここを嗅ぎつけたらしい」
 おおぅ、とどよめく悪人共。
ただし、恐れや驚きのそれではない。
来るなら来てみろ、という肉食獣のそれだ。
ここに居るのは、誰も彼もが「戦争が大好き」で「戦うことを糧としている」連中ばかり。
世界に平和が訪れた今、飢えまくっているのだ、命の奪い合いに。
「向こうだってバカじゃねぇってこったが、それにしてもよう」
 カン、カンと靴音を立てて、アリーは二階から降りてきた。
獰猛そうなこの面子の中で、彼が一番猛々しい雰囲気を放っている。
「俺の気のせいかねえ? 昨日辺りから、俺の知らねえ顔が数人混じってるようなんだけどなぁ、んん?」
 一気に部屋の空気が帯電した。
いや、もちろん現実にそうなったわけではない。
アリーの一睨みによって、場の「匂い」がガラリと入れ替わったのだ。
「ふ、ふふふふっ、へへへへへへ、プリベンターかそれとも国際警備隊のスパイさん、ってやつだな?」
 ゴソリ、とアリーはポケットからあるモノを取り出した。
それは。
「あ、あれは……!」
「靴下だ!」
 今度は本当に悪人共がどよめいた。
アリー・アル・サーシェスと靴下、この二つが示すものは唯一つだけだ。
「名乗り出てくりゃあ、命だけは助けてやる。そうでなきゃあ……」
 と、最後まで彼が言葉を紡ぐ前に、一人の大男が唸り声を共に殴りかかってきた。
ひょい、とそれを軽くバックステップでかわすと、アリーは口の端をくいっと釣り上げて笑った。
「不意打ちとはいいねえ! ここで泣きだされたり腰を抜かされたりしちゃあ、チョウザメってもんだあ!」
 そりゃ興冷めだ、と突っ込む人間はここにはいない、残念ながら。
いや、皆わかってるんだけど、空気を読んでるので。
悪人だけど偉いねえ、皆。
「ほれ! あと何人かいるんだろ? どうせ逃げられねえなら、俺の首をここで狙いに来いよ!」
 さすがにこの男、危ない橋を何度も渡ってきただけあって、ハッタリの効果をよくわかっている。
逃げられないことはないのだ、何しろアリーは「スパイが誰か」ということをちゃんと言っていない。
名前も顔もハッキリしない上、人も多い。
ここに「ビアッジの知り合い」を装って侵入出来る程のスパイなら、逆に逃亡することだって出来るはず。
しかし、アリーは場の空気を操作することによって、スパイの「精神的退路」を断ち、それにより現実の逃げ道も切ろうとしたというわけだ。
「おいお前ら、知らねえ奴がいたら構わねえ、俺の前に突き出せ! 俺がスパイかどうか……判断してやんよ!」
 再び放たれた大男のパンチを、懐にさっと飛び込むことによってアリーはかわすと、
流れるような動作でそのまま手にした靴下を大男の顔面に突きつけた。
「ぐ……えっ」
 ぐらり、と大男はその巨体をよろめかせると、ずしんと派手な音を立てて冷たい床へと沈んだ。
「たわいねえなあ! ほぅれ、そこの非常口の側にいる、バンダナの男! お前もスパイだろ?」
「ち、違う! さ、サーシェス! 俺は、俺は、おま、お前と一緒に戦ったことのあ……」
「あーそうかそうか、ヴォルガ川の鮭略奪作戦で肩を並べて戦ったっけなあ。じゃあ、てめぇかー!」
「う、うああああああああ!」
 相手の恐怖心を突く。
アリー・アル・サーシェス、やはり彼は悪役である。
例えカツオノエボシでデパート強盗で最後はヘナチョコであっても、プリベンターの敵として実に相応しい。
608名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/21(日) 20:38:22 ID:???
「くそっ、かくなる上は!」
「アリー・アル・サーシェス! この極悪人が!」
「お前だけでも倒して、後は後続にっ!」
 三人の男、いずれも鍛えられている肉体を持った剽悍そうな男たちが、アリーの前に進み出た。
さっきの大男が破壊力のあるメイスなら、この三人は研ぎ澄まされたナイフとでも言えばいいだろうか。
「いいねえいいねえ! さぁて、三人まとめてかかってこいやぁ!」
「言われるまでもない!」
「とうっ!」
「とりゃあ!」
 同時に三人は跳びかかった。
その素早さは、何かしら格闘技を学んだ者のそれであり、場数を踏んだ傭兵と言えども、軽々とはかわせない程のものだった。
が、アリーの動きはその上をいった。
バッ、と両手を広げると、くるりくるりとまるで舞うように三人の攻撃を避け、
そしてかわすのと同時に両の手の靴下を顔面に叩きこんでいく。
「あ、あれは!」
「伝説の武術……クツ=シタ!」
 クツ=シタは、極東の都市カスガベーに住む「ヒ・ロシ」と呼ばれる特殊一家大黒柱が使用する戦闘術である。
家庭内大戦の戦闘データの統計に基き、常に敵の死角に回りその攻撃を回避しつつ、最小の動きで最大の成果を得るという概念に立脚している。
基本的には悪臭のする靴下を両手に持った、二挺靴下の状態での至近距離〜近距離における格闘戦を想定しているが、
その一方で長い間洗濯のしていない衣類(もしくはそれに類似した臭いのもの)による一撃や、場合によっては足の裏による直接的な臭覚攻撃も行う。
熟練した「第1級アシックサー」であれば、靴下を相手の喉の奥に突っ込むという技撃のみで、
ハンマーやケンドースティック、スティールチェアーを装備したレスラー6人を倒してしまう事も可能である。
クツ=シタの最大の特徴は、マスターすれば飛躍的に戦闘力が上がる事とされている。
クツ=シタは基礎の動きをマスターするだけで、攻撃力(攻撃の能率)は少なくとも120%上昇(220%)、
一撃必殺の技量も63%上昇(163%)する。さらに第1級アシクッサーになれば、その戦闘能力は計り知れないものになると言われている。
クツ=シタ使いは銃撃においては、その一撃がどの方向に向いてるかを一瞬で判断し、その銃弾が通過する軌道上を避けて攻撃を行う。
刃物も同じ理屈で、一度振り下ろせば慣性が働き、振り下ろしてる途中での刃の軌道修正はほぼ不可能であると考えられるため、限りなく無敵に近い存在である。
以上、『よくわかる家庭の格闘技・ウェキペヂア編』より抜粋。
「ふ、ふっふっ、へっへっへ」
 僅か数秒、それだけで、アリーは三人の男を気絶させた。
何という恐ろしい男か、アリー・アル・サーシェス。
そして何と恐ろしい技か、クツ=シタ。
そしてそして何と恐ろしい臭いか、彼の靴下。
近くにいた男が一人、涙目になっているのは、決してアリーの凄さにビビッただけではないだろう。
「よし、こいつらをふんじばっとけ。イザとなりゃ取引に使える」
「お、おっす!」
「ほんじゃ、移動すっぜ! さすがにここはバレちまっただろうからなぁ!」
 靴下をポケットの中にしまうと、アリーは歩きだした。
その背後では、格闘があった場所を中心に、彼の部下がファブリーズを撒いていた。
シュッシュッ、と。

 ◆ ◆ ◆

「ああもう、何て小役人根性なのかしら……!」
 プリベンターの現場リーダー、サリィ・ポォは苛立っていた。
アリー・アル・サーシェスとその一党の隠れ家を探すための作戦をたて、
それをプリベンターのメンバーに指示している最中に、緊急の連絡が入ったのだ、マリナ・イスマイールから。
609名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/21(日) 20:40:56 ID:???
「まったく、これで後手に回っちゃったじゃない!」
 作戦本部(と言っても、テント一枚だが)に入ってきたマリナは言った。
警備隊の皆さんが、内偵によって悪人たちのアジトを発見したみたいです、と。
自ら言いに来たのは、おそらくガンダムパイロットの近くに来れるという下心なのだろうが、問題はそこではない。
現地の警備隊とプリベンター、連携を取って行動しなければならないのに、
警備隊が独自に(つまり勝手に)先行し、そしてアジトを発見していたことをプリベンターに教えていなかったのだ。
何のことはない、つまりは功名心、手柄をプリベンターと分かちたくなかったというわけだ。
「後でレディ・アンの名義で正式に抗議文を送りつけてやるわ」
「それで、どうします?」
「決まってるだろカトル、速攻で叩きに行くんだよ!」
「よし、じゃあまずあの三人に突撃させよう」
「そして自爆スイッチか」
「派手にやれ、花火のようにな」
 ああ、結構ガンダムパイロットたちも情報を隠されていたことにご立腹の様子。
冗談にも普段の三倍増しくらいに真剣味が混じっている。
それもう冗談じゃなくて本気なんじゃ、というツッコミはなし。
なしったらなし。
「イヤッホー! まかせとけ! 悪人連中を木端微塵にしてやっからよ!」
「否、そういう場合は粉骨砕身という言葉を使うのだ」
「隊長、一網打尽です……」
 で、コーラサワーとグラハムブシドー、アラスカ野は毎度の通りなのであった。
ううむ、緊張感なし。
で、出番も。
「さあそれじゃとっとと行こうぜ! ほれ、ほれほれ! ヤッホウ!」
 まったくなしでこれだけなのであった。

 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――


 おやあコーラさん、ナンダカンダフジイタカシで活躍してるなあコンバンハ。
まあ今回は刹那や他のキャラもルイスと沙慈の二人に完全にもってかれてましたけどな、少ないシーンでも頑張ってるコーラさんに拍手サヨウナラ。
610通常の名無しさんの3倍:2008/12/21(日) 21:46:46 ID:???
>>605->>609
おお、長編ですね
ところで、学校の劇のくだりは実話なんですか?
611通常の名無しさんの3倍:2008/12/22(月) 00:05:34 ID:???
>>610
主役が複数なのは実際あった話だよ
612模倣の人:2008/12/22(月) 01:07:47 ID:???
「とある企業が、モビルスーツを不正に製造している疑いがある」
 刹那・F・セイエイからもたらされた情報に、プリベンター本部に緊張が走った。
「……悔しいが、どうやら彼と僕の用件は同じ内容のようだ」
「ではカタギリ技術顧問、彼も」
「ああ。会議に参加してもらったほうがいいだろうね」
「承知した。マイスター運送主任スメラギ・李・ノリエガに代わって列席させてもらう」
 ビリーと刹那の情報が一致したため、急遽人数を増やしての会議となった。
 会議室で全員が円になって座り、スクリーンの前に立ったビリーに注目する。
「ここ最近、うちの研究所の所員が何人もとある企業からヘッドハンティングをされてね。不審に思って調べてみたら、
他にも同じように引き抜きをされた研究所や会社がいくつか見られた。
それらの組織の共通点は、どこもモビルスーツ製造に転用できる技術のノウハウを所有するということだ」
 ここで、刹那が言葉を引き継ぐ。
「俺たちマイスター運送がこの事実に気づいたのは全くの偶然からだ。
本来はあってはならないことだが、貨物の搬送中に外装を破損してしまったものがあった。荷主に事情と状況を説明するため
荷物を調べていたら、破れた箱の中から出てきた物がこれだ」
 刹那がポケットから透明のパックを取り出して掲げてみせる。中に入っているのはベアリングのようだった。
 それをビリーに手渡す。
「あんたならわかるだろう」
「ああ。これは一般に流通している規格品じゃないね。ある一定の用途にのみ使われる特殊な代物だ。端的にいえば、兵器とか」
「俺たちは急いで荷主について調べてみた。これを差し出した業者自体は兵器製造となんら関係のない企業だったが、
更に調べてみると、このベアリングはいくつもの企業間で転送を繰り返してここまで辿り着いたものだったらしい」
「そんな回りくどいことをするのはつまり、足取りを掴めないようにするためですね」
「だろうな。だが、俺たちマイスター運送の捜査力を甘く見られては困る」
「え、ちょっと、なんでたかが一運送業者がそんな捜査網持ってんのさ」
 デュオが思わずツッコミを入れるが、
「それは企業秘密だ」
 と、一言で切り捨てられてしまった。
 ビリーが一つ咳払いをする。
「実は、君たちプリベンターも無視できないであろう出来事があってね。ねえグラハム」
「うむ、これは私も今朝方知らされた話だが。恐らくは元ユニオン軍所属という伝手からだろう、カタギリの研究所を経由して
私とジョシュアにも勧誘が来たそうだ。内容は、モビルスーツパイロットとしての腕を買いたい、と」
 グラハムの言葉に、その場にいた大半の者が目を剥いた。とりわけ大袈裟に反応したのが、元AEU軍パイロットのパトリック・コーラサワーである。
「なんでスペシャルエースの俺様を差し置いて!」
「こらそこ、残念がる状況じゃねえだろ!」
 便所サンダルを握り締めてデュオがコーラサワーの頭を思い切り叩くと、室内に小気味良い音がこだました。
ちなみにこの便所サンダル、ビリー・カタギリが今現在まで履いていた脱ぎたてほやほやの生暖かさが最大の特徴であったりする。
「使い終わったなら返してくれるかな」
「あっ、悪い悪い。すいませんでしたねえ」
「くだらん話は後にしろ。とにかく大体の事情は把握した。それで、その肝心の企業の名は何という」
 五飛が先を促すと、ビリーと刹那は顔を見合わせ頷いてから、異口同音にその名を発した。
613模倣の人:2008/12/22(月) 01:08:46 ID:???


「その名は『キ○ヤマ重工』」


 一瞬の空白。
 そして場は荒れた。
「とうとう他所のネタ引っ張ってきちまった──────────っ!」
「いくらなんでもこっちの世界とあっちの世界に関係しないネタはやばいですって!」
「だが、これならグラハムとジョシュアがヘッドハントされた理由がわかる」
「ああ、中の人ネタか」
 簡単に説明すると、現在絶賛放映中の某ロボットアニメおよび原作漫画のことである。
 ちなみにそちらではグラハムが初期LV99というチート設定の無痛症パイロットだったり、ジョシュアが反則なまでのスーパー中学生だったりする。
「いいんですか、このネタやっちゃっていいんですか!?」
「私に訊かないで! と、とにかく、なるようになるしかないわ」
 サリィが痛む頭を押さえながら、どうにか口を開いた。
「とりあえず、そのキリ○マ重工とやらを調べてみることにしましょ。さあ、ここからは作戦会議よ、皆頭を切り替えて」
 ビリーと刹那も引き続き出席して、これからの動き方について徹底的に話し合われたのだった。


(続……く?)



12話のコーラさんのにやり笑いが格好良すぎてどうしましょう皆様ご機嫌麗しゅう。
反則ネタ出してすいません。極力この設定は引きずらないようにします。00およびWの設定を重視しますのでご容赦を。
それにしても宗美さん……原作では岩手編が一番好きなエピソードなんだけどなぁ。
それでは。
614通常の名無しさんの3倍:2008/12/22(月) 07:21:45 ID:???
模倣氏キタ━━━━━━
乙です!
615通常の名無しさんの3倍:2008/12/22(月) 16:09:17 ID:???
土曜氏>靴下wwwww靴下wwww ヤバイwwwここまで異臭靴下ネタがハマってしまうなんてwwwww
本編でやっても違和感ないwwwwww
616通常の名無しさんの3倍:2008/12/22(月) 16:59:56 ID:???
ウホッ
これは職人のジェットストリームアタックざんす!
617通常の名無しさんの3倍:2008/12/22(月) 22:33:24 ID:???
>>612-613
○の○インバ○ルですかw
618通常の名無しさんの3倍:2008/12/23(火) 12:14:24 ID:???
お得な三色アイスのようだ
619通常の名無しさんの3倍:2008/12/24(水) 00:31:07 ID:???
土曜氏=バニラアイス
620通常の名無しさんの3倍:2008/12/24(水) 10:41:27 ID:???
水曜日氏→チョコ
不定期氏→バナナ
模倣氏→当たりの棒


ハズレなし
621通常の名無しさんの3倍:2008/12/24(水) 10:51:33 ID:???
なんか時折信者の書き込みがうざくなる
622通常の名無しさんの3倍:2008/12/24(水) 11:19:06 ID:???
うむ
じゃあコーラでも飲んでシュワッとしとこう


シュワー
623通常の名無しさんの3倍:2008/12/24(水) 16:47:50 ID:???
これくらいで信者とは言わんぞw
種の時代はもっと…

まあ、不用意な持ち上げかたはいかんよね
冷静に冷静に
624通常の名無しさんの3倍:2008/12/25(木) 07:17:17 ID:???
あと一週間で新年か
コーラのパースデーだな
625通常の名無しさんの3倍:2008/12/25(木) 19:40:23 ID:???
先週のコーラの「大佐の勝利のために!」
どこかで聞き覚えがあると思ったら、あれだ。

ヒルデ「コロニーの平和のために!」
626通常の名無しさんの3倍:2008/12/25(木) 23:22:54 ID:???
ようお前ら


メリーコラスマス
627通常の名無しさんの3倍:2008/12/27(土) 07:18:02 ID:???
保守
628通常の名無しさんの3倍:2008/12/27(土) 17:05:55 ID:???
職人マダァ?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
629名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/28(日) 20:31:48 ID:???
 一月一日は何の日か。
愚問の極みであるが、それは元日、一年の最初の日である。
まったく、光陰矢の如しとはよく言ったもので、一年前のことがまるでつい先日のように思い出されることよ。
のう越後屋。
「もーいくつネールはインドの首相でお正月ー♪」
 で、この男もおっさんである。
丁度この目出度き日に、御歳34歳(推定)になるわけだが、
まったくもって生まれた日が目出度いせいで性格まで目出度くなってしまったんじゃないかと疑いたくなるわけであるが。
いえいえ、お代官様程ではございません。
「おいお前ら! 今年は俺は帰省しないからな、ばっちり用意しとけよ!」
「用意って何を」
「おせち料理でしょう」
「いや、門松だな」
「アレだな、正月特番を録画しておくためのビデオテープだ」
 ビデオテープ云々はトロワ・バートンの発言だが、
しかしお前ビデオテープっていったい何時の時代の人間だ。
イッツアソニーか、おい。
「違う! 一月一日は俺! このパトリック・コーラサワーの誕生日だ!」
 はい、そういうわけで今回はちょっと番外編。
年末企画『コーラサワーの誕生日を事前に祝う会〜美女・湯けむり・美味いもの・ポロリ・どれもないよスペシャル〜』である。
ま、そういうことで。

 ◆ ◆ ◆

 パトリック・コーラサワーである。
こんな姓をつけられた時点でキャラクターとしての行く末がどうなるかは大体わかるわけだが、
まぁ今のところ本編においてちゃんとそれなりにおいしいポジションを得ているので、
損か得かで言えば得の方に天秤が傾いていると言えようか。
そもそも考えてもみてほしい、いくら三国側のキャラがお酒関係から取られているとはいえ、
例えばタロウ・ホットウメシュとか、ケンタ・イモジョーチューとかいうキャラがシリアスに活躍するだろうか?
するかもしれんやんけそりゃヘンケン・ベッケナーじゃない偏見やろ、という意見もあるのは理解している。
が、それでも想像してみてもらいたい。
主人公と、そんな名前のキャラのバトルを。

 「お前か!ケンタ・イモジョーチュー!」
  刹那・F・セイエイは叫んだ。
 この攻撃を、彼はよく知っている。
 直線的だが、凄まじいまでの猛々しさ。
 「捕まえたでこらー! えーかげん、今度ちゅう今度は落としたるさかいなー!」
 「いくらその機体が強かろうとも、単調ではっ!」
  敵のMSはダブルオーにも劣らないパワーと機動力を持っている。
 刹那はダブルオーの力を信じてはいても、決して過信してはいない。
 そして、敵の実力を正当に評価もしている。
 スメラギ・李・ノリエガの作戦外での戦闘になってしまったが、ここでこの敵を落とすことは、後々の行動を楽にするだろう。
 「今までのワイと思らおー間違いや!」
 「何だとっ!?」
630名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/28(日) 20:35:01 ID:???
  敵のMSから不意に多数の球体が放たれたのを、刹那は確認した。
 鈍く銀色に輝くその球体は、まるで意思をそれぞれに持っているかのように、なめらかに宇宙空間を舞う。
 「ビックリ兵器はアンタらだけの専売特許やないちゅーこっちゃ!」
 「これは……!? 脳量子波の!」
 「覚悟せぇ! 四方八方からのタコ殴りや! コマ切れにして南港に沈めたるさかいにな!」
 「出来るものかお前に! ケンタ・イモジョーチュー!」
 「そうや! やっとワイの名前を覚えたようやなあ!」
  ケンタ・イモジョーチューの歓喜に近い雄叫びが、刹那の耳に届く。
 もしこの宙域全体にGN粒子が飛散していたなら、おそらくそのエリア限界いっぱいまでに鳴り響いたことであろう。
 「ここで決着をつける! トランザム!」
 「おおう! ワイはパイロットや! プロパイロット・イモジョーチューやあ!」
  
 ……ね、文章にしたらよくわかる、名前って大事だねという一件でござい。
いや、すぐに覚えられる分得っちゃ得なんだけど。
やっぱり、シャア・アズナブルがアヘアヘ・ウヒハーだったり、
ハマーン・カーンがキンコン・カーンだったり、
フロスト兄弟がオコノミヤキ兄弟だったりしたらどうしても腹筋が緩んでしまうでしょ、ってこと。
コーラサワーという姓はかなりギリギリなラインなんですよ。
まあ我らが性人パトリックは、性格とか出番とか色々優遇(アレを優遇と言わずして何と言うか!)されているので、
それらと名前のインパクトが混然一体となり、もはやイロモノやギャグの範疇を通り越した世界に到達しようとしているが。
ぶっちゃけた話、この御仁がいなかったらその尺の分、もっと重たい話になってたことは間違いないにスーパー仁君人形ですわ。
「しかし、年内最後の放送は見事にハブられたな」
 コーラサワーをはじめとした六人、すなわちコーラサワーとガンダムパイロットたちは、
プリベンターの本部でテーブルを囲み、三時のお茶をしていた。
今日のお茶は経済特区日本の静岡産で、オヤツの蜜柑は和歌山産である。
カタギリ農園産ではないので、あしからず。
「何言ってんだよみつあみおさげ、アレはアレだ、パイレーツ・オブ・ザ・ボールだ」
「……何だそれ」
「お前知らねえのか? ボールを持っていないところで効果的に動いてだな」
「それ……オフ・ザ・ボールじゃないんですか?」
 サッカーを知っている人なら、何度も聞いたことがあるだろう。
オフ・ザ・ボールとは、文字通りボールを足元に持っていない状態での動きを指す。
敵のマークを外してフリーになったり、逆に見せつけて囮になったりして、味方のチャンスを増やすわけだ。
なお、逆にボールに直接関わっている時はオン・ザ・ボールと言う。
「つ、つまりだな、画面には映ってねーけど、別のところで活躍してたんだよ!」
「あーあー、とうとうそういうことを言いだしちゃうか」
「ここのところ短くてもちゃんと出演してたんですけどね」
「ああ、ポニーテールの技術者や仮面の武士はいったいどこに消えたのかという雰囲気の中でな」
「だが実質、ほとんど物語の筋に絡んでいないぞ」
「相方のカティ・マネキン大佐の方はちゃんと絡んでいるんだがな」
 ガンダムパイロット、容赦なし。
ああ、やはりこうでなくてはいけない、彼らの関係は。
十代の若者に三十代の中年予備軍がツッコマれる。
見よ、この微笑ましい職場、素晴らしきかな人間関係。
631名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/28(日) 20:38:07 ID:???
「うあああ、うるせー! あ、アレだ! きっとガンダムAか何かの外伝で俺の活躍が描かれるに3000点だ!」
「ギャグの四コマか?」
「違う! 俺のハードボイルドでシリアスで痺れるような活躍がだな!」
「……無茶なこと言ってますね、この人」
「うむ、オフ・ザ・ボール云々より、そもそもオン・ザ・ボール時の動きがなってないわけだが」
「ああ、またぎドリブルやったら自分の足に躓いてコケたりな」
「ヒールパスをしたのに前にボールが転がったり」
 これまたキッツイお言葉。
いや、オン・ザ・ボール=画面に映ってる時の戦闘は頑張ってるよコーラさん。
マネキン大佐の作戦に従って足止めも陽動もちゃんとやってるし。
そりゃ最後はいっつも顔面張り飛ばされて撤収しちゃうわけだが。
その内、コーラ機だけフェイスパーツが「最新型だ、いいだろう!」てなことになるやもしれんて。
お、そうなると一応専用機扱いになりますな、こりゃ。
「あーもう! あーもう! いいんだよ俺がいいって言ってんだから! チキショー!」
「何だか我儘言ってる小学生のガキ大将みたいな台詞だな」
 口から唾を飛ばし、十もナンボも年下の少年たちにガナるパトリック・コーラサワーさん。
いつだって同じ目線で口喧嘩、何て見事な対等ぶり。
世界に広がれ、平等の輪。
「とにかく一月一日は俺の誕生日なんだよ! 世界の記念日なんだよ! だから何かよこせよ!」
「うわあ、凄い恫喝ですよ」
「今日は目出度いお祭り日、さぁお菓子をよこせさもないと、って奴か」
「そこまで可愛げのあるものじゃないぞ」
「大体だな、年齢からいったらコイツが俺達にお年玉をくれるのが普通だろう」
 フルボッコーラ。
もう少し威厳というものを感じさせることが出来れば、ここまで叩かれないであろうに。
まあそれはスライムが落とす宝箱にロトの剣を望むくらいに無いもの強請りではあるが。
「そもそも誕生日なら愛しの大佐さんと一緒に過ごせよ」
「するに決まってるだろ! ちゃんと連絡を取って、ご飯食べんだよ! 一流のフランス料理店で!」
「ならそれで満足しておけ、二兎追う者は一兎というヤツだ」
「バカ言え! 貰える物は何でも貰う! 口に出すから要求てんだ!」
「どこぞの国の外交方針みたいですね」
「つうわけだからよ、ちゃんと用意しとけよ! 俺のプレゼント! お前らから貰ったら大佐んとこに行くから!」
 ジャイアンもびっくり、ミスター・マイペース。
実際ここまで自分勝手に生きることが出来たらさぞかし楽しかろう、と思うのだが、
でも自分しか見えてないってことはそれに合わないものは全部不満の対象になるのかもなあ、とか考えたりして、
ああやっぱり自分は自分のままでいいや、などと小市民的思考にブーメランしちゃうわけで。
俺はコーラサワーにはなれない。
ガンダーム!
632名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/28(日) 20:42:10 ID:???
「よしわかった、最高のモノを準備してやる。人類革新重工本社の筋の角にある中華料理屋の豚まんだ。あそこの美味いんだぞ」
 デュオ・マックスウェルはポンと一つ手を打つと、仕方ねえなあという風に溜め息をついた。
ちなみにその角の中華料理屋の豚まん、一つ150円である。
うーん格安、さすがは倹約家である、デュオ。
「では、俺からは軌道エレベーターのフリーフォール挑戦券だ。リリーナに頼んでやる」
 ヒイロ・ユイ、腕組みの姿勢を崩さぬまま、また表情を変えぬまま淡々とプレゼント予告。
起動EVのフリーフォール、すなわち最上階(という表現が正しいのか)からダイブ。
これはまさしく人類初、誰も貰ったことのないスバラシイ贈り物である。
初体験がおそらく最後の体験になるであろう、色んな意味で。
「ならば俺からはサーカスのライオンの一日特別世話係体験をプレゼントしようか」
 サーカスでライオンとくれば、これはもちろんトロワ・バートンのプレゼント。
やや口の端が笑い気味になっているのは、ヒイロよりも冗談と皮肉がわかる性格だからだろう。
バラエティ番組なんかでよくこういった猛獣のお世話企画があるが、あれは正直危険です、ねえムツ○ロウさん。
「じゃ、じゃあ僕からは土地を少しだけ。さ、砂漠ですけど掘り返したら油田が出てくるかもしれません」
 おお、カトル・ラバーバ・ウィナーはまだマシなプレゼントである。
いや、マシどころではない。
土地なんて贅沢極りないし、さらに油田が出るかもしれんなんて大盤振る舞い過ぎる。
まあ「出てくるかもしれない」ってことは「出てこないかもしれない」ってことでもあるが。
ついでに言っておけば、経営に敏いウィナー家が今の今まで放置してた、
しかも現当主がタダでやってもいいってことは、すなわち出ないってことを言ってるようなもんだが。
「……よし、では俺からはだな」
 五飛はすっ、と立ち上がると、コーラサワーの前に進み出た。
そして。
「ふんっ!」
「ぐおうっ!?」
 気合いとともに右の拳をコーラサワーのどてっ腹に叩き込んだ。
さすがに不死身という異名を取っているとはいえ、至近からの急所への打撃、
それも中国拳法の達人の一撃をくらってピンピンしていられる程に無敵ボディではない。
いくら耐久力が強くても、やはりキチンと喰らえばダメージは受けるのだ。
「あぐぐぐ、ぐへ」
 コーラさん、昏倒。
泡を吹き、白目を剥いて真っ暗な世界へ一時レッツゴーて具合か。
「丸一日休養をくれてやる、こうやってな」
 嗚呼、まさしく愛無限大。
ガンダムパイロットたちからここまで愛されてるコーラサワーさんなのだった。

 一月一日、お正月。
共に祝おう目出度い日。
そうそれは、一年の始まりの日。
そして、パトリック・コーラサワーの誕生日。

 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は来年も続く―――
633名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2008/12/28(日) 20:43:22 ID:???
 今日は出番ナシでしたねコンバンハ。
そして銀キノコことリント少佐に合掌サヨウナラ。
 今年一年御疲れ様でした。
また来年、どこまで続くかわかりませんがよろしくお願いいたします。
634通常の名無しさんの3倍:2008/12/28(日) 22:25:54 ID:???
>>土曜日氏
感想1番乗りイヤッフー!
乙です!さすがにに芋焼酎にはやられたwww
あと、コーラはどう見ても二重の意味でフルボッコーラです。本当に(ry
635通常の名無しさんの3倍:2008/12/28(日) 23:01:30 ID:???
芋焼酎をコーラで割ればコーラサワー
ある意味、焼酎はコーラさんの一部

土曜日氏乙!
来年もどうぞよろしく!
636通常の名無しさんの3倍:2008/12/29(月) 14:50:30 ID:???
酒のコーラサワーって飲んだことないんだが、美味いのかい?
637通常の名無しさんの3倍:2008/12/29(月) 15:07:44 ID:???
酒というよりジュースっぽく、口当たりがいいためいくらでも飲める
しかししっかりアルコールであるため、気がついたときにはかなり酔わされているという
女の子に飲ませたい酒だそうだwwwwww

最初ネタキャラだとたかをくくってたら、いつの間にか夢中にさせられてる
コーラさんを体現しているともいえるな
638通常の名無しさんの3倍:2008/12/29(月) 21:54:33 ID:???
>>637
なかなか上手くまとめるじゃないか
639不定期でんなー:2008/12/30(火) 07:26:14 ID:???
続き
コーラサワーは上半身裸になり、ベッドにうつ伏せになった。
鍼灸医は、マッサージをはじめた。
「うん?。つぼがこの人微妙に違うな・・・。」
コーラは「おい、どこがつぼなんだよ。全然効かないじゃないか。 あ、いててて、
き、効いてきた。アテテテテ!!。」
 どうやら、つぼにあたったようだ。「ちょっと、ツボが違いますが、やっときいてきたみたいですね。」
かなり凝っているみたいだ。コーラの顔に苦悶の表情が浮かぶ。
「ふっ。疲れなど知らんと見てきたが、やはり人間だったな。」グラハムはコーラの苦悶の声を聞いて、笑みを浮かべた。
さて、マッサージが終わったみたいだ。「針は貴方にはスペシャルなものをご用意しましたよ。」と鍼灸医はいった。
コーラは「なんだよ、スペシャルな針って。」不安そうな表情を見せた。
「これですよ。」鍼灸医が見せたものは、畳針のような極太のものだった。
「ナンジャソラー!!!!!!。」本編のモラリアで撃墜されたときのような叫び声を上げた。
「あなたには、これくらいの針を使わないと効かないようですからね。」鍼灸医は不気味な笑みを浮かべた。
「ヒ、ヒイイッ!!!。」ジョシュアのことをへタレといったことを後悔していた。
「ほんじゃやりますか。」鍼灸医はその極太の針をツボにぶっ刺した。
「あぎゃーーーーーーーーー!!!!!!!。」園山俊二氏の漫画ギャートルズのような悲鳴が診療室から鳴り響いた。
「静かに。落ち着いて。」鍼灸医は注意する。そして、ツボにその極太の針を次々にぶっ刺していった。
そのたびに、悲鳴を挙げそうになったが、ジョシュアやグラハムの手前これ以上あげると、笑いものになると思い、
グッとこらえた。 本能のまま動くコーラにしては珍しいことだ。
そして、とどめの灸が出てきた。 それは、並みの人間なら一瞬たりとも我慢できない量の灸である。
火が灸の山につけられると、灸のにおいがコーラの鼻に入ってきた。
凄い煙の量だ。 「ゲホッ!!。ゲホッ!!。」思わずむせ返るコーラ。
そしてその灸がつぼに効いてくると、「アッーーーーーー!!!!!。」
と悲鳴が出た。 拷問のような苦しみとはこのようなものをさすのだろう。
動くに動けず、苦しみはその灸が消えるまで続いた。
「はい、終わりです。」最後の整理体操が終わった時、その声が天使の声に聞こえた。
ほうほうの呈で診察室から出てきたコーラにグラハムが「どうだった」とニヤつきながらたずねると、
「ふ、ふん、あんなものかよ。」とコーラは強がったが、「その割には、いい声が聞こえたが。」
とグラハムがいうと、「うるせぇ!!うるせぇ!! ちょっといい声出しただけじゃねえか。」
とコーラは怒った。ジョシュアもニヤついていたが、コーラから拳骨を喰って、ベソをかいたとこは
へタレの面目躍如だろう。 「まっ、また来るからな。覚えていろ!!。」と
コーラは強がったが、グラハムはニヤニヤしていた。「ほう、気に入ってくれたみたいだな。 今度はもっとスペシャルなメニューを
用意してもらうようにしてもらおう。」といった。
コーラの本心はシマッタと思っていたが、「へ、へん!!。おう用意してもらおうじゃないか」と強がった。
さてこれからどうやって、対応するのかそれはこれからのお楽しみ。
__________________________________
どうも、不定期です。最後はぐだぐだになってしまった感がありますが、
コーラさんならなんか凝りに凝って最後はとんでもなくスペシャルな鍼灸を
あみだしそうです。 それでは失礼します。また、ネタをだすのに苦しみそうですが・・・・。
ではまた。

 
640通常の名無しさんの3倍:2008/12/30(火) 10:56:17 ID:???
乙!
641通常の名無しさんの3倍:2008/12/30(火) 11:40:43 ID:???
今更だけど、1期最終戦でGN-Xでナドレと相撃ちになった後、コーラさん外宇宙に飛ばされそうになったが、フォンのアストレアFにキックされて地球へ…。
ま、まさか大気圏をあのまま突入とか無いよな!?
642通常の名無しさんの3倍:2008/12/30(火) 12:16:45 ID:???
>>641
いや、さすがに味方艦隊に拾ってもらえたんだと思うが、
正直大気圏突破やらかしてももう驚かんwww
643通常の名無しさんの3倍:2008/12/30(火) 12:43:29 ID:???
不死身の不死身たる所以は運を実力の外で引き寄せるところだよ
こういうタイプのキャラクターは得てして最期はあっさりだが、
もうコーラは退場させるにしてもそう簡単にできないポジションになっちまってる
644通常の名無しさんの3倍:2008/12/30(火) 12:48:56 ID:???
1期24話であっさり詐欺やっちゃったからなw
645通常の名無しさんの3倍:2008/12/30(火) 22:59:16 ID:???
>>643
コーラは最後まで生存するべきだw
646通常の名無しさんの3倍:2008/12/31(水) 12:15:47 ID:???
さあ明日はコーラの誕生日だ
647通常の名無しさんの3倍:2008/12/31(水) 13:57:18 ID:???
ああここまで、おバカさんだと笑える
648通常の名無しさんの3倍:2008/12/31(水) 17:12:14 ID:LL3dAZ4b
大晦日にあげ
649通常の名無しさんの3倍:2009/01/01(木) 00:00:39 ID:???
あけおめ
650通常の名無しさんの3倍:2009/01/01(木) 00:03:46 ID:???
あけおめ&ハッピーバースディ−
651通常の名無しさんの3倍:2009/01/01(木) 00:10:11 ID:???
コーラさんお誕生日おめでとう!
世界中が君を祝福している
652 【大吉】 【962円】 :2009/01/01(木) 07:21:33 ID:???
あけましておめでとう!
653通常の名無しさんの3倍:2009/01/01(木) 11:45:20 ID:???
あけおめ!!
コーラ誕生日おめでとう!!
654 【豚】 【216円】 :2009/01/01(木) 12:14:52 ID:???
コーラさんおめでとう
っていうかコーラスレすげえ
神と女神両方出てる
655通常の名無しさんの3倍:2009/01/02(金) 01:48:28 ID:???
>>654
そしてそんなおまいは豚、と
656通常の名無しさんの3倍:2009/01/02(金) 12:07:38 ID:???
今年もよろしく
657通常の名無しさんの3倍:2009/01/02(金) 13:29:33 ID:???
>>655
オチがついたなw
658通常の名無しさんの3倍:2009/01/04(日) 08:59:10 ID:???
うむ
659名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/04(日) 21:02:04 ID:???
来週からまた復帰します
660通常の名無しさんの3倍:2009/01/04(日) 21:21:34 ID:???
正月明けには職人さんの投下あるかな?
661通常の名無しさんの3倍:2009/01/04(日) 21:34:27 ID:???
>>659
スレでまってる
662通常の名無しさんの3倍:2009/01/04(日) 22:01:03 ID:???
>>660だがリロード忘れてたスマソ
663通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 09:52:16 ID:???
フィンガー!
664通常の名無しさんの3倍:2009/01/07(水) 11:28:21 ID:???
いずれガンダム無双にもコーラさんは出るんだろうなあ
665通常の名無しさんの3倍:2009/01/08(木) 00:29:13 ID:???
>>664
どう考えても上級者向けのキャラになりそうです、紙装甲的な意味で…
666通常の名無しさんの3倍:2009/01/08(木) 06:59:56 ID:???
共演叶わぬうちに逝ってしまわれたノリスさんの中の人に敬礼…
667通常の名無しさんの3倍:2009/01/08(木) 12:16:46 ID:???
怯えろ!すくめ!
MSの性能の以下略敬礼!
668通常の名無しさんの3倍:2009/01/10(土) 11:11:40 ID:???
保守
669通常の名無しさんの3倍:2009/01/11(日) 13:45:56 ID:???
まだ出てきてないキャラって誰?
670名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/11(日) 19:23:55 ID:???
 この世界でお嬢様と言えば誰か。
まず思い浮かぶのは、リリーナ・ピースクラフトであろうか。
そして「眉毛娘」の異名を取るドロシー・カタロニア、あとやっぱり一応お姫様なのだからマリナ・イスマイールも加えてもいいだろう。
んが、この人も忘れてはならないだろう。
そう、00一話の頃はその可憐さで視聴者の心を鷲掴みにしていたにも関わらず、
現在悪女街道絶賛まっしぐらで株が斜め下に爆走している中華さん、王留美を。
「お久しぶりですわね、リリーナ・ピースクラフト」
「貴女もお変わりなく、王留美」
 で、何の脈絡もなくこの二人、知り合いという設定を放りこんでみる。
ええ、やっぱり絡ませないとね、おもしろくないでしょうから。
ノリですよ、ノリ。

 ◆ ◆ ◆

 現在、プリベンターは旧アザディスタン領で不審者狩りの真っ最中である。
不審者と言うか不審集団と言うか、まあアリー・アル・サーシェスとその一党であるわけだが、
さてどう物語を広げて、そして風呂敷を畳めばいいか正直さっぱり考えてなかったり。
年末正月でそんなこと考えて過ごせるかい、と本音を漏らしてみたりして。
 まあそれはともかく。
新年一発目はリリーナと王留美のお茶会からスタートである。
我らがコーラサワーさんだけを追いかけて話を作っていればもっと簡単に進むのだろうが、
ぶっちゃけたくさんキャラを出し過ぎたかななんて今更思ったりしなかったり。
んまあ、丑年ということでゆっくり紡いでいけばいいかと、ね。
「元日からお仕事だったそうですわね、リリーナ」
「貴女こそ建設中のマスドライバーの視察に出かけていたと伺っていますけど」
「ええ、出資者なもので」
 双方、敬称を省いて名前呼び。
言葉そのものが丁寧なのは、やはり育ちの環境ゆえだろうか。
しかし王留美がリリーナを呼び捨てにすることについて、
この場にはいないがドロシーはあまりいい思いを抱いていない。
纐纈、じゃねえ高潔なるリリーナは常に様付けで呼ばれるべきである、と考えているからだが、
正味の話、ドロシーはあんまり王留美を好いていない。
まあほれ、似たもの同士は何とやらってやつである。
「ところで、小耳に挟んだのですけれど」
「ええ」
 と、自分から話を振ったにも関わらず、ここで一端会話を切り、
まるで紙で出来たかのように薄い白磁のティーカップを口に持っていく留美。
もちろん中身は一級品の紅茶である。
お嬢様には紅茶、これは太古の昔から決められた鉄則なのだ。
金持ちの食事には常に大きな鳥の丸焼きがテーブルに乗っているようなものだ。
いったい何時頃の少女マンガの描写だ、と突っ込まないでいただきたい。
金髪にもみあげくるくるロールみたいなもんである。
ん、何だかわけわからんようになってきたが、とにかく先へ進。
「プリベンターが出動したそうですわね?」
「……どうしてそれを」
 リリーナは取り上げようとしていたカップをソーサーに戻した。
プリベンターがアザディスタンに出張っていることは、まだ正式に発表されていない。
近日中に報道機関から全世界に伝えられるだろうが、この時点ではまだ「知る人ぞ知る」情報である。
671名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/11(日) 19:25:30 ID:???
「事実なんですのね」
「……ええ」
 こういう言い回しがやや王留美という娘を意地悪っぽく見せている要因の一つであろう。
既に知っているのに敢えて含んだ言い方をする、というのが。
「何かお気に召さないことでも? リリーナ」
 置きに召さないも何もリリーナは完全平和主義者である、争いごとは好まない。
それに、プリベンターにはヒイロ・ユイが参加している。
プリベンターが出動したとなれば、心穏やかでいられるはずもないというものだ。
「どうして……」
「?」
「どうして起こってしまうのでしょう、戦いというものは……」
 リリーナの理想は、言ってみれば実現は不可能に近いもの。
どれだけ掃除しても部屋の中にチリは残る。
世界から「争い」を無くすことは、おそらく人類が感情を捨て去りでもしない限り永遠になくならないだろう。
もっとも、だからこそリリーナは声高に完全平和主義を唱えるのだが。
誰かが旗を掲げなければ、もしくは誰かが踏み台にならねば、次のステップを皆が意識することはないのだから。
「人が人だから、でしょうね」
 一方、王留美は現実主義者と言える。
ドロシーと似ているが、違うとすればより彼女の方が「冷めている」という点か。
ドロシーよりかは、更生前のマリーメイアにこそ本質が近いのかもしれない。
「でもそれは必要不可欠ですわ」
「必要……」
「競争が、変革を望む思いが、世界をここまで発展させてきたのです」
 正論である。
他者より早く、他者より高く、他者より強く。
そういった競争意識こそ、人間が人間足り得た最大の部分であろう。
「それはそうかもしれません。でも」
「でも?」
「だからと言って、他人を傷つけてまで得た成果が正しいものには思えないのです」
 奇麗事。
リリーナの主張をまとめれば、その一言に集約されるだろう。
だが、先にも述べたがそれでいいのだ。
言わなければ、気付くことはない。
極論があるからこそ、折衷案が浮かびあがる。
「しかし、他者を蹴落とさなければ獲得出来なかったものがあったのも確かでしょうね」
 くすり、と微笑むと、王留美は席を立ち、窓に近づくを空を見た。
空は雲ひとつなく、どこまでも青く澄み渡っていた。

 ◆ ◆ ◆

「……」
「お、また何を落ち込んでいるんだ」
 さて、場所は変わってアザディスタン。
件のプリベンターの一行である。
「デュオ、そっとしておいてあげて下さい」
「あっちの世界のことだ」
「ああ、肝心要、二期の折り返し地点でまったく出番がなかったからな」
「しかもOPにも」
672名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/11(日) 19:26:33 ID:???
 パトリック・コーラサワーは落胆の極みにあった。
理由は、ガンダムパイロットたちが述べた通りである。
この物語的に重要な時に、全く触れられなかったのはキャラクターとして痛い。
致命傷と言ってもいいかもしれない。
「完全脇役通告か、つまり」
「OPに出られない主要キャラってあまり無いしな」
「もしくは用済みになったってことかもしれんな」
「あのう、皆そろそろそこら辺で……」
 ずんずんずんとコーラサワーの背中に突き刺さる言葉の槍。
「事実を事実として言わないのはいけないことだぞ、カトル」
「そ、それはそうですけど、コーラサワーさんの気持ちも」
「あんな奴の気持ち、考えるだけ無駄だ」
 酷い言われ様である。
「おおお、お前らああ」
「あ、ちょっと涙声だ」
「このスペシャルで模擬戦二千回不敗の俺様がどうして出番ないんだ、ちきしょうめがああ」
「諦めろ、所詮お前の扱いはそんなもんだ」
「何だとうううう」
「これ以上明確な答はないな、出番がない、という」
「ぐああああ」
 期待しておいてうっちゃられた彼の心は、正直相当傷ついている。
彼だってショックを受けることはある、コーラサワーだって人なのだ、イノベイターではない。
「で、あっちは小躍りしてるが」
「……ラジオ体操じゃないのか?」
「よく見ろトロワ、あんなに躍動的なラジオ体操があるか」
 ガンダムパイロットたちは、コーラサワーから視線をグラハム・エーカー(現在ブシドー状態)に移した。
そこではなるほど、まるでダンスのように大きな動きのラジオ体操を「踊って」いる仮面様が。
「嬉しいんだな」
「正直な奴だ」
「隠し事は絶対出来ないタイプですね」
 グラハムが喜々としているのはもちろん、あっちの世界で新型を貰ったからである。
しかもフラッグの面影があるMS、名前もマスラオを和風、さらにエイフマン教授とカタギリの研究の結実が隠し玉で搭載とあれば、
これで喜ばねば何処で喜ぶのかといった塩梅だ。
自然、顔が緩んで動きが大きくなるのも、まあしょうがない。
「対照的だな」
「まあ、物語的に求められてる役割に差がありすぎますし」
「そういうことだ」
 ガンダムパイロットたちは顔を見合わせると、肩をすくめた。
これは、いずれ大きな波乱があるかもしれんな、と。
今はそれは予想の範疇だが、しかし限りなく現実化が高い予想であることも、彼らは承知していた。
だからこそ。
「やれやれ」
 大きく溜め息をつくのだ、こうして。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの旅はさてどうなるかねこりゃ―――
673名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/11(日) 19:26:58 ID:???
 コンバンハ。
出番の多さの差が物語的インパクトの強さの決定的な差ではないことを教えてくれよコーラサヨウナラ
674通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 00:51:58 ID:???
>>673
乙です!
あとコーラさんカワイソス(´;ω;`)
675通常の名無しさんの3倍:2009/01/13(火) 00:44:04 ID:CwfN1wyq
あげてみる
676通常の名無しさんの3倍:2009/01/13(火) 14:32:36 ID:???
他の職人にも期待
677通常の名無しさんの3倍:2009/01/14(水) 22:05:05 ID:???
来週こそはコーラさん出るかな?
678通常の名無しさんの3倍:2009/01/16(金) 01:12:23 ID:???
まとめも充実
編集人乙
679通常の名無しさんの3倍:2009/01/17(土) 09:41:24 ID:???
ノシ
680通常の名無しさんの3倍:2009/01/18(日) 12:37:48 ID:???
過疎化
681通常の名無しさんの3倍:2009/01/18(日) 18:08:31 ID:???
コーラさん出たね
682名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/18(日) 19:25:17 ID:???
 食欲・肉欲・金銭欲。
欲にも色々あるけれど、これに勝る欲はなし。
それすなわち、名誉欲也。

 ◆ ◆ ◆

 簡単に名誉欲と言うが、ぶっちゃけて言えば「他人に己を誇示したい」ことに他ならない。
人間は独りでは何も出来ない動物である。
特に文明の発達した現代社会においては、何かしら行動を起こすだけで「他人」と関わることになる。
集団で暮らしを営んでいく、それが人間なのだ。
 さて、そこで我らがパトリック・コーラサワー氏である。
人一倍自己顕示の精神が強い彼が、新OPに出ないことに耐えられるだろうか?
で、いきなり結論。
耐えられるわけがない。
耐えられるわけがないから、前回でがっくしこんと落ち込んだのだ。
おなごの裸祭りくらいで、チャラになるわけもなし。
「ふあああああ」
「大きな溜め息をつくなよ、鬱陶しい」
「この俺が……OPに出ない……」
「いつまで言ってんだよ、しょうがねーだろ!」
「だってよおおお」
「だいたい主人公でもライバルキャラでもないお前が大きく取り上げられるわけないだろうが!」
「ふんがああああ」
「今回はちゃんと愛しの大佐さんの側にいれたんだろ? 褒められたんだろ? それで我慢しとけよ!」
「そうだけどよ……結局新型のMS貰ってねえし……」
「ねえし、なんだよ」
「小熊には無視されるし」
「ああもう、いい加減あっちの世界を引き摺るのはストップしてくれないかね、ホント」
 プリベンターは作戦を開始していた。
アザディスタンに忍び込んだ不審集団の捜索・排除を目的として。

 で、不審集団とはどこのナニモノの集まりなのか。
んなもん知れたことで、この世界で現在、大がかりないらんことをするのはアリー・アル・サーシェスとその一党しかいない。
本編でいくら中ボス臭を出しまくっていても、こっちの世界では単なるやんちゃ悪党である。
そしてその度にプリベンターは引きずりまわされるのだ。
外のアリー、内のコーラ。
この二人がプリベンターを悩ませる二大要素と言っても過言ではアルデンテ。
「とにかく、急ぐわよ」
「……ですね」
「間に合えばいいのだけれど」
683名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/18(日) 19:29:07 ID:???
 コーラサワーとデュオの漫才を右から左に流しつつ、プリベンターの現場指揮官であるサリィ・ポォは眉根を寄せた。
現地の警備隊が潜入捜査官を使って不審集団のアジトをつきとめたのが数日前。
そして、その情報がサリィの元に入ってきたのがつい先程。
プリベンターにエエカッコさせまい、手柄を一人占めだと功名心を逸らせた現地警備隊が情報をブロックしていたわけだが、
おかげでプリベンターはかなりの後手に回ってしまった。
アジト発見済みの情報を入れてくれたのはマリナ・イスマイールだが、
彼女が伝えてくれなかったら今頃プリベンターは検討違いの方針で検討違いの捜索を行っていただろう。
そいで、さらに困ったことに、その潜入捜査官との連絡がこの半日で取れなくなっているとのこと。
これはもう事態は火急逼迫していると言ってよい。
連絡が繋がらないということは、捜査官が捕まったか処分されたかのどちらかであると考える他ない。
であれば、不審集団がそのままアジトに居座り続けるはずもなく、どこかへ姿を晦まそうとすることは必定。
プリベンターがやらねばならないのは、アジト現地に急行して不審集団の尻尾を捕まえる、
それも可能な限り根元でキャッチすることであり、逃走したであろう不審集団の追跡作業の準備を整えることである。
網を張っての囲い込みは、現地の警備隊に任せる他ない。
情報を隠していた手前、負い目から今度はさすがにプリベンターに協力してくれるはず、というかせざるを得ない。
これでまだ渋っていたら、それこそ責任問題で警備隊のトップの首が飛ぶぐらいではすまないだろう。
「各自、MS(ミカンスーツである)の発進準備だけはしておいて」
「りょーかい」
「了解した」
「わかった」
「わかりました」
「オーケーだ」
 ガンダムパイロットたちはすでにMS・ネーブルバレンシアに乗り込んでいる。
輸送機の後部ハッチが開けば、いつでもそこから大空に飛び立つことが出来るだろう。
なお、今回MS(ミカンスーツ)のオプション装備は空中戦仕様になっている。
「……三人程返事がないけれど?」
 三人とはどいつらのことなのか。
最早語るのもアホらしい。
アホらしいが言わずばなるまい、そう、コーラサワーとグラハム・ブシドー、そしてアラスカ野ことジョシュア・エドワーズのことである。
「どこに行っちゃったのよ、デュオ、さっきまで喋ってたんでしょう? そこら辺にいないの?」
「いや、いるけど」
 プリベンターの面々が今、どのような配置になっているかを説明しておこう。
サリィ・ポォは輸送機のコクピットの真後ろ、所謂指揮室とでも言うべき場所にヒルデと一緒にいる。
そしてガンダムパイロットとコーラたちは後部の貨物庫にMS(ミカンスーツ)と共に放りこまれている。
音声は各自繋がっているが、映像は繋がっていないという状況だ。
「本当に?」
「いや、嘘言っても仕方が……」
 現在、彼らは大型の空中輸送艦でアジトへと向かっている。
徴発まがいで警備隊から借り受けたものだが、ぶっちゃけて言ってしまえば単なる輸送飛行機に他ならない。
とは言え、ガタイが大きい割に足も遅くないのがいいところのなかなかニクイやつである。
まあ武装はまったくないが。
「いるなら返事しなさいよ!」
 アザディスタンに来た時のプリベンター専用の輸送艇もあるが、今回は御休み。
前線に出して下手の壊されても困るわけ……と言うか、組織の立場的な問題である。
先にも言ったが、警備隊に協力させた、という事実が大切なのだ。
世界を守るに当たって隠し事などしてはならない、また、緊急の際の優先権はどちらにあるかということを、相手側に常に意識してもらわねば困る。
身内からナメられて守れる平和ではない、寂しいことだが、それが組織というものだ。
684名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/18(日) 19:30:10 ID:???
「いや、それが」
「何よ」
「返事出来ない状況と言うか何と言うか」
「?」
 デュオ・マックスウェルの目の前には、件の三人がいる。
パトリック・コーラサワーは未だOPにハブられたショックからかふさぎ込んでおり、
グラハム・ブシドーはおそらく精神統一しているのであろう、目を瞑って腕を組み不動の構え。
で、ジョシュアは足の小指をどこかの角にぶつけて悶絶中。
どいつもこいつも、サリィの声に反応しない、または出来ない状態になっているという次第であった。
「説明すんのがバカらしくて」
「……とにかくいるのね?」
「それは確かに」
「まったく……頼むわよ、デュオ。いざとなったら蹴飛ばしてでも彼らを駆りだして」
「頼まれたくないなあ」
 願わくば穏便に事が進みますように。
また、緊急事態が発生してもそれまでに三人が対応能力を取り戻しておいてくれますように。
言葉には出さず、そう祈るデュオ・マックスウェルなのだった。

 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――



 やっと大佐以外のキャラに絡んだと思ったらコンバンハ。
無視されてそして飛行機の操縦と、恵まれたんだかそうでないんだかううんやっぱり恵まれてんだなあと思った回でしたサヨウナラ。
685通常の名無しさんの3倍:2009/01/18(日) 21:16:50 ID:???
>>682-684
乙です!!アリー一味との対決はこれからかな?
686通常の名無しさんの3倍:2009/01/19(月) 01:43:00 ID:???
土曜氏さん乙!

本編でいろんな意味で大佐守ってるコーラさんにドキワクしたけど土曜氏さんの続きにもドキワクしてます。
687通常の名無しさんの3倍:2009/01/19(月) 07:48:18 ID:???
しかし今回は普通に役にたっていた
ケルディムの長距離ビームの射線を見てから下方に退避行動とっとる
688通常の名無しさんの3倍:2009/01/19(月) 17:35:44 ID:???
プリベンター以外にコーラサワーを放り込んだらどうなるだろう
フリーデンとかアーガマとか
689通常の名無しさんの3倍:2009/01/19(月) 22:44:02 ID:???
>>688
>フリーデン
旧板でいくつものスレにまたがって出てくる兄弟が次元を超えてやってくる
690通常の名無しさんの3倍:2009/01/20(火) 00:33:56 ID:???
最近では某トロワ以上に出歩いてあちこちで飯をたかってる奴らか
691通常の名無しさんの3倍:2009/01/20(火) 01:45:20 ID:???
大体こんな感じだろうなw
サラ「キャプテン、フロスト兄弟のガンダムです!」
ジャミル「よし、出撃だ!」
ガロード「ガンダムXディバイダー、出る!」
コーラ「昼飯の恨みィィィィィィ!」
オルバ「やあ、こっちの世界のガロード」
シャギア「昼飯をたかりに来ただけなのに物騒だな」
692通常の名無しさんの3倍:2009/01/20(火) 07:18:22 ID:???
騒がしいわw
693通常の名無しさんの3倍:2009/01/20(火) 23:15:27 ID:???
他の職人さんも期待して待ってる
694通常の名無しさんの3倍:2009/01/21(水) 13:42:36 ID:???
もろちんである
695通常の名無しさんの3倍:2009/01/22(木) 09:48:44 ID:???
>>694
ヒルデにフライパンで殴られる前にしまっとけ
696通常の名無しさんの3倍:2009/01/22(木) 11:09:06 ID:???
まとめ人がんばってくれてるなぁ乙
しかしいつの間にやら結構な長さの物語になっちまったなw
697通常の名無しさんの3倍:2009/01/23(金) 10:50:28 ID:???
土曜日さん以外の職人さんは多忙なのかな?
698通常の名無しさんの3倍:2009/01/23(金) 16:09:38 ID:???
土曜日の人が暇みたいな言い方するなよ
699通常の名無しさんの3倍:2009/01/23(金) 17:51:52 ID:???
暇は作るものだ
700697:2009/01/23(金) 18:18:52 ID:???
すいません
701通常の名無しさんの3倍:2009/01/23(金) 18:43:01 ID:???
無問題だ
702通常の名無しさんの3倍:2009/01/24(土) 11:20:28 ID:???
炭酸戦隊キニスンナー
703通常の名無しさんの3倍:2009/01/24(土) 21:12:48 ID:???
大きく輝く炭酸の二文字
負け続ける世界に何があるのか
立ち上がれキニスンナー僕らの戦士よ
この手で輝きを掴み取るために
704通常の名無しさんの3倍:2009/01/25(日) 09:37:13 ID:???
今日もコーラさん出るかな?
705通常の名無しさんの3倍:2009/01/25(日) 17:52:26 ID:???
浜田は出た
706名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/26(月) 01:58:13 ID:???
「出番がないない♪ 出番がない♪ あーこりゃこりゃ♪」
「ああ、壊れた……」
「残り十話だしな、しかも軌道EVにてクーデターというこの大事件に完全おいてきぼりときた」
「中の人は別の役で出番でしたしね」
 パトリック・コーラサワーは落ち込みから脱していた。
そして精神的復建を。
「なんで俺の出番がないんだよおおおお♪ こりゃこりゃ♪」
 果たしていた。
はるか斜め上の方向に。

 ◆ ◆ ◆

 終盤である。
いや何がって、00本編が。
ここにきて市民の愚かさがどうのとか痛みを知ってもらうとか、
新キャラを使ってこれをやるならなんで二期の前半で反政府的活動をカタロンしか描写しなかったのか。
抑圧される市井の反対派なんて正直二期の第一話しか出てきてませんがな。
情報統制だの世論調整だの、残り十話で軍隊の在り方とか恒久平和とか言いだすとは思いませんでした。
で、広げた風呂敷は畳まねばならないのが道理。
大きく広げれば広げる程、中に入れるモノをちゃんと丁寧に配置しなければ、畳んだ時に不格好になるのもまた道理。
これは相当ラスト付近にしわ寄せが来るなあ、特にコーラさんの出番に、とか思う次第。
しかも次週はなんか思いっきり血生臭いことになりそうで、
コーラさんのいるマネキン部隊は洋上にあるということは、はぁこれはまたハブラレルヤな確率高しなわけで。
「ドンパチだぜ? クーデターだぜ? ここはスペシャルエースの俺の出番だろうがあ!」
「大佐さんの側にもいなかったな」
「今回みたいによ、中華丼を三杯一気に食ったような重ったるい展開にはよ、俺のような清涼剤が必要だろうがあ!」
「自分で清涼剤って言っちゃっていいんですか?」
 パトリック・コーラサワーは00の癒し。
誰が言いだしたかしらないが、キャラ的にはおいしいが同時に致命的でもあろう。
癒しキャラが本筋に深く関わることはなし、これは鉄則である。
「吠えるのもそれくらいにしてもらいたいものだ、男は黙って仕事に向かう、これあるのみ!」
「いや隊長、あんた思いっきり喋りまくってましたが今回」
「ジョシュア!」
「は、はい!」
「能あるファルコンは切り捨て御免でクローを隠す、覚えておけ」
「いやもう何言ってるかわかりませんから、しかも何ですその中途半端なルー語みたいなのは」
 心穏やかでないコーラサワーを尻目に、吐血お面人間ことグラハム・ブシドー・エーカーはご機嫌ちゃんである。
そりゃそうであろう、あっちで新型貰って大見得きれて、愛しの00と少しだけではあるがチャンバラしたのだ。
ガンダム三機の闖入で勝負はつかなかったが、短い時間でもあんだけ大暴れしたなら気が晴れようてなもんである。
最後に一方的にではあるが再戦要求まで叩きつけて、もう本筋に絡むのか絡まないのか、
そんなもんどーでもよくなりつつあるのはいささか問題ではあると思うが。
「貴方たち……もうすぐ情報にあったアジトの場所に着くのよ、緊張感を持ってちょうだい」
 プリベンターの現場指揮官、サリィ・ポォとしては頭が痛い。
何だかもう頭痛が痛いと間違った表現を使いたいくにらに痛い。
あっちの世界の影響がこっちの世界にモロに出るのはもういい加減諦めつつあるが、
それでもそれがプリベンターとしての業務の足枷になるのはたまったもんではない。
707名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/01/26(月) 02:01:12 ID:???
「わかってるってのオデコ姉ちゃん一号、何だかだんだん腹が立ってきたからこのムシャクシャをぶつけてやるイヤッホウ!」
「ふはははは! このブシドーことグラハム・エーカー! 一切合財エネミーには容赦せん! 吐血でも喀血でも瀉血でも何でもしてみせよう!」
「オデコ姉ちゃんて言わないで! それに約一名キャラが変わってきつつあるじゃないの!」
 頭どころか延髄が痛くなってきたサリィなのであった。

 ◆ ◆ ◆

「やれやれ、出番が無かったのはこっちだっておんなじだってのによぉ」
「何ですボス? 誰に言ってるんです?」
「いーや独り言だキニスンナー、じゃねえ、気にするな」
 この時期に置いてきぼりをくらっている人物はもう一人いる。
本編で徐々にラスボス予想から脱落しつつあるこのお方、アリー・アル・サーシェス氏である。
体半分消し炭になっても復活してきたバイタリティと卓越した戦闘技術、
そして何より刹那と深い因縁を持っている彼にしてラスボスになりそうな気配がない、
まったく00とはとことん罪作りなアニメであることよ。
「準備が出来たモンから順次行かせろ、そいで、予定通りにコトを進めとけってちゃんと伝えておけ」
「了解です、ボス」
「よっしゃ、したらば俺らはプリベンターに当たるぞ。ソンナコト・アルケーの整備はちゃんと終わってんな?」
「遺漏なく」
 部下の返答に満足し、ニヤリと笑うアリー。
プリベンターは憎むべき敵であり、今までに散々借りがある。
ここで一気に返すというわけにはいかないだろうが、それでもやられっぱなしで済ますわけにはいかない。
横っ面を数発はたき倒すくらいの復讐はしてもバチは当たらねえ、と彼は考えている。
この辺り、さすがに戦闘狂の本分発揮であると言えようか。
「ボス! 緊急外線です!」
「何だぁおい、いよいよって時に横槍を入れてきたのは誰だ?」
 肉食獣めいた笑みを収め、外部と接続が保たれている通信モニターにアリーは歩み寄った。
ほっといても良かったなと一瞬考えたが、画面に映った相手の顔を見て、いや無視しなくて正解だったと思い直した。
『やあ、これから出勤かい』
「いやいや大将、向こうさんが遅刻してきたんでね、ちょっとオシオキに行くのさ」
 下手な冗談に、同じく下手な冗談で返すアリー。
口は笑っているが、目は決して笑ってはいない。
『僕のプレゼントしたソンナコト・アルケーの戦果、期待しているよ』
 モニターに映っているのは、まだ若い、少年と言ってもいい男の顔。
「ああ、任せといてくれ、リボンズの大将」
 彼の名前はリボンズ・アルマーク。
大人気アイドルグループ“イノベイター”のリーダー。
『現場の委細は全て君の好きなようにすればいい』
「あいよ」
 そして、今回の本当の黒幕。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――
 

 ガンダムで政治を語るとアクシズが空から降ってきますコンバンハ。
ここでリボンズ出しましたが当然こっちの世界ですからマトモな奴であるはずがありませんのでよろしくサヨウナラ。
708通常の名無しさんの3倍:2009/01/26(月) 07:41:43 ID:???
ぷっくぷぷー
709通常の名無しさんの3倍:2009/01/26(月) 09:20:48 ID:???
おお、作品投下が!
乙です!
710通常の名無しさんの3倍:2009/01/27(火) 07:20:17 ID:???
朝からラーメン食いたい
711通常の名無しさんの3倍:2009/01/27(火) 13:34:52 ID:???
土曜日さん乙です!!
リボンズ来たよリボンズ
キニスンナーが入っててワラタ
712通常の名無しさんの3倍:2009/01/28(水) 22:53:27 ID:???
hoshu
713通常の名無しさんの3倍:2009/01/29(木) 16:56:43 ID:???
やっぱり一時期に比べると人が減ってしまったか?
まあとにかくコーラサワーを応援するだけだがな!ヤッホ!
714通常の名無しさんの3倍:2009/01/29(木) 17:53:56 ID:???
書き込む機会は少ないけど
ずっと応援してるよ
715通常の名無しさんの3倍:2009/01/30(金) 22:42:29 ID:???
まとめサイトも順調みたいだね
716通常の名無しさんの3倍:2009/01/31(土) 18:02:09 ID:PGDsZs9W
さがりすぎあげ
717通常の名無しさんの3倍:2009/02/01(日) 10:19:50 ID:???
オナニーしすぎだから人も減る。
人を呼びたきゃオナニーやめて読ませる文を書け。
718通常の名無しさんの3倍:2009/02/01(日) 11:59:12 ID:???
具体的に言えよ
あとオナニーじゃないSSなんてあるんか
お前が「読ませる文」と思っている作品挙げろ


茶々入れ言い捨て野郎が最近どこのスレにも沸きやがる
719通常の名無しさんの3倍:2009/02/01(日) 14:05:33 ID:???
>>718
基地外はスルーするに限る
720名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/01(日) 16:29:24 ID:???
すいません、今週諸々雑多の個人的事情につき投下出来そうにありません
オナニーしすぎな文章にもならないように注意していきます
721通常の名無しさんの3倍:2009/02/01(日) 19:07:11 ID:???
今日は素直に熊に合唱しよう
だがこれからギャグなSS書くのも読むのも辛い本編展開になるのは避けられんぞ

覚悟だけはしとこうぜ
722通常の名無しさんの3倍:2009/02/01(日) 19:15:23 ID:???
こっちの熊大佐はお元気ですよね?
723通常の名無しさんの3倍:2009/02/02(月) 00:08:04 ID:???
お元気どころか誰も死んどらん世界だし
724通常の名無しさんの3倍:2009/02/02(月) 10:30:37 ID:???
ここの作品は独特の調子が一番の魅力だと思うがなぁ。
キャラ全員の壊れっぷりもいいけど。
725通常の名無しさんの3倍:2009/02/02(月) 11:56:04 ID:???
辛い展開か…ますますコーラさん出番無くなるっつか
最近MS乗ってるコーラさん見ないけど、あれまさかコーラさんMSぼっしゅうと?
726通常の名無しさんの3倍:2009/02/03(火) 20:17:49 ID:???
まとめ人は乙と言わざるをえない
つ「最大功労賞」
727通常の名無しさんの3倍:2009/02/03(火) 22:05:21 ID:???
>>721
それでも、コーラさんは最後まで元気で居てくれると信じている

「俺、この戦争が終わったら大佐と(ry」なんて言わなきゃいいのだが・・・
728通常の名無しさんの3倍:2009/02/03(火) 22:07:46 ID:???
まことに残念だがその台詞はこいつに限って逆に生存フラグだ
729通常の名無しさんの3倍:2009/02/04(水) 19:20:09 ID:???
>>728
> まことに残念だがその台詞はこいつに限って逆に生存フラグだ
727じゃないが、ちょっと納得してしまったwww
確かにそういう方向もあり得るわけだよなwwwww
730通常の名無しさんの3倍:2009/02/05(木) 01:04:38 ID:???
マテマテ。
コーラ生存は可能性としては分かるが、そうなると大佐が危ない!
コーラ生存の大佐戦死の可能性がある。
731通常の名無しさんの3倍:2009/02/05(木) 11:04:51 ID:???
真面目な話、きのこるも退場するも二人揃ってだろう
732通常の名無しさんの3倍:2009/02/05(木) 11:34:58 ID:???
本当にそうなのかな…


大佐はもうコーラ関連じゃなく、スメラギ関連キャラじゃないのかな
733通常の名無しさんの3倍:2009/02/05(木) 13:05:42 ID:???
マネキンが完全にスメラギ専用になるのだったらいちいちコーラとの絡みをここまで描く必要なし
コーラがいる意味がまるまるなくなるだろ
734通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 00:10:16 ID:???
コーラスレより転載
コレはここに貼るしかあるまいwwww

948 名前: 通常の名無しさんの3倍 [sage] 投稿日: 2009/02/07(土) 00:04:37 ID:???
16歳のガンダムパイロット達に混ざっても違和感ないコーラさん
http://nagamochi.info/src/up25548.jpg
735通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 00:12:02 ID:???
>>734
ちょっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
736通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 00:16:51 ID:???
トロワーーーーーーーーーー!!!
大抵この手の画像でハブられるのはごひの役目なのに
737通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 00:21:30 ID:???
肌の色的にごひじゃダメだろ
738通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 08:38:07 ID:???
トロワ涙目www
思わず保存しちまったぃwwwww
739通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 11:11:29 ID:???
アニメはマネキンがアロウズから離れるかどうかでコーラの生死が決まりそうだな…
アロウズ残留なら退場、アロウズ離反なら生存
740通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 12:19:41 ID:???
>>739
それでマネキンの生死は決まりそうだが、なんでコーラまで引きずろうとするの?
どうしても心中させたい恋愛脳さん?
コーラが生き残ったら何か困るの?ていうかスレ違いだよね?
741通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 12:51:06 ID:???
お前、今まで何を見てきた?
742通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 13:08:36 ID:???
>>740
おいこんなところにまで噛みつきが参上してるのかよ
なんかいよいよ終盤って感じな雰囲気だな…

>>739
ここで本編の考察をしても仕方あるまい
本スレでやろうぜ、荒れる種にしかならんぜ
743通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 15:19:25 ID:???
職人が投下しづらくなる
744通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 15:20:30 ID:???
>>739
まあ空気嫁ってこった
745739:2009/02/07(土) 17:17:53 ID:???
なんだよ俺が悪いのかよ
そこまで叩かれなあかんのかよ








ごめんね
746通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 17:51:29 ID:???
最後素直すぎワロタw

だがまあこれからどこもピリピリしてくるから気をつけようぜ
それになり済ましや埋め嵐、煽り嵐、愉快犯の襲撃だってあるかもしれん
ネタスレといえども迂闊なことは言えんようになってくるかも…種死の時もそうだったしな
747通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 18:12:05 ID:???
ここで流れを読まず転載の転載〜
803 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/02/07(土) 01:35:27 ID:???
コーラスレから転載
ttp://ranobe.com/up/src/up336745.jpg
748通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 18:13:02 ID:???
>>745
憎めない奴めw w w
749通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 20:21:08 ID:???
>>747
保存したww
750名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/07(土) 21:41:58 ID:???
 “イノベイター”は現在世界でナンバーワンと言っても過言ではない超人気アイドルグループである。
リーダーのリボンズ・アルマークを筆頭に、リヴァイヴ・リバイバル、ヒリング・ケア、リジェネ・レジェッタ、
ブリング・スタビティ、デヴァイン・ノヴァと揃って美形ばかり、しかも雰囲気が妙に中性っぽいということで、
奥様方から幼稚園児の女の子までとにかく心を掴みまくりなのだった。
「大将のおかげで商売が楽になりそうだぜ、しかし」
『いや、持ちつ持たれつというやつさ』
 年齢を始め、一切のプロフィールが謎のイノベイター。
だが。
「しかしよ、あのソンナコト・アルケーってMS(ミカンスーツ)はなかなかだな」
『乗り心地は上々かい?』
「おうよ、快適なんでうっかり寝ちまいそうなくらいにな」
 リーダーのリボンズ・アルマークは、世紀のいらんことしいヤンチャ丸のアリー・アル・サーシェスと繋がっている。
この一点のみで断言出来る。
イノベイターはただのアイドルグループではない。
何かとんでもない陰謀を彼らは隠している、と。
「しかし、よくもまあミカンエンジンなんてモンをパクれたもんだな。確かアレは世間様的には未発表の試作中の試作ってやつだろ」
『ふふ、まあね。ちょっと強引な手段を使ったまでさ』
 ……まあ普通陰謀というものは隠されているから陰謀というのではあるが。
それはともかく、まだ世に出ていないミカンエンジンを密かに入手し、
ソンナコト・アルケーというMS(ミカンスーツ)を組み上げ、
そして裏の世界でバリバリ伝説なアリーにそれを託し、何ぞいらんことをさせようとしている。
どこからどう考えても悪い奴である。
なお、外見からしてケチのつけどころがないリボンズ・アルマークには、ただ一つ分かりやすい欠点がある。
「ほう? 強引な手段?」
『ああ、日向君のドリブルなみのね』
 それは、“例えがミョーに古い”こと。
どう見つくろっても十代という容姿なのに、その例えの内容は果たしてプラス何歳でアロウズいやあろうか。
彼と話した人間は皆、新人のつもりが超ベテランと相対している気分にさせられることになるのだ。
「大将は今仕事中かい?」
『いや、今日はオフだよ。他のメンバーも思い思いにくつろいでいることだろうね』
「ふうん、なるほどねェ……」
 アリー・アル・サーシェスはいろんな意味でバカである。
が、流石にそのギョーカイじゃ有名な悪人さんだけあって聡いところももちろんある。
今の「他のメンバーも思い思いに〜」というリボンズの言葉から、ちゃんと嗅ぎとるところは嗅ぎとっている。
無論、リボンズがワザと臭わせているのもあるが、それに気付くか気付かないかは、
やはり聞いた側の頭の回転次第であろう。
751名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/07(土) 21:43:45 ID:???
「まぁいいさ、金は貰った、乗るモンも貰った。ならば俺はちゃんとお仕事するまでさ」
『心強いね』
「ああ、イノベイター……、いや、アンタの依頼のためにな」
 アリーはニヤリ、と笑った。
そして、モニターの向こう側のリボンズも笑った。
時代劇で言うなら「お主も悪よのう」「いいえお代官様程ではありません」というところだろうか。
「じゃ、行ってくら」
『スーパーファミコン発売前日の子供のようにワクワクと期待して報告を待っているよ、アリー・アル・サーシェス』
「……おうよ」
 ちなみにスーパーファミコンの発売日は1990年11月21日。
この時代から300年以上前である。
念のため。

 ◆ ◆ ◆

「各員、警戒をレベルEに移行。そろそろ目的地に到着よ」
 さて一方、プリベンターご一行はアリーとその一党が隠れている(と思しき)アジトの近くまでやってきていた。
現地の警備隊が不審集団の情報を囲っていたためにスタートが遅れたが、
結局首魁のアリーがまだ残っているうちにここまで詰めてきたのだから、
この辺りはさすがにプリベンター、そしてサリィ・ポォの手腕であろう。
もっとも、アリーとタッグを組んでいる「アイドル」の存在までは知り得ていないが、
そこまでは神ならぬ身ゆえに仕方なし、というやつである。
「オデコ姉ちゃん、俺を行かせろ! 今すぐ出せえ!」
「私も出る! 出ると言った! 有言実行! 出るのみ!」
「あのー、この二人とっとと放り出してくれよ。うるさくてたまらんのだけど」
 そしてプリベンターの誇る三バカはとっくに元気である。
何だか日本語がヘンだが気にしない。
我らがエース、パトリック・コーラサワーはすっかり意欲を取り戻し、
滾りに滾ったその感情をはやくぶっ放したくてしょうがない様子。
ミスターお面のグラハム・ブシドー・エーカーはどの道最初からやる気マンマン。
アラスカ野ことジョシュア・エドワーズはあまりノッていないが、
まあこの二人の側にいたらそりゃ気力も減退しようてなもんである。
コーラとグラハムの半ば独り言な身勝手発言は、ふしぎな踊りのパペットマン2000体に相当する。
かも、しれない。
752名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/07(土) 21:47:21 ID:???
「いいんじゃない、適当に落とせば」
「デュオ、酷いですよ」
「ああまでテンションが高いと統一された作戦行動が取れるとは思えん。俺もデュオに同感だ」
「違うぞヒイロ、もとからあいつらに統一的行動なぞ出来るか。邪魔されないうちに遠くにやっておけ」
「俺は五飛の意見を支持する」
 ガンダムパイロット、とことん容赦なし。
彼らのコーラサワーとグラハムブシドーに対する気持ちがよくわかるやりとりである。
何だか最近出動がある度にこのかけあいやってる気もするが。
 とは言え、ガンダムパイロットたちがけなす程、コーラサワーとグラハムはダメなパイロットではない。
両者ともに軍ではエースと呼ばれた男、単純な操縦の腕前ならむしろヒケを取ることは決してないであろう。
それに出会い頭でも単なる幸運でも、二人してそれなりにプリベンターのメンバーとして結果を残して来ている。
偶然は必然の落とし子という言葉を信じるなら、あの巨大カツオノエボシ事件も彼らだからこそ解決したとも言えるのだ。
「はいはい皆静粛に。とにかく指示通りにやるのよ、わかった?」
 溜め息をつきつつ、サリィ・ポォはマイクを通して改めて釘を刺す。
すっかり額を指の先で抑える仕草が板についてしまった彼女である。
まだ三十もいくつか手前、まだまだ顔にシワを増やしたくはないであろうが、何とも哀れなことではある。
ちょっぴり小学校の教師っぽくもあったりなかったり。
「このまま直進して、情報にあった地点の2q前でMSを発進させる……ん?」
「なんだあ、どうしたオデコ姉ちゃ……んあ?」
「前方より飛来する機体があるぞ!」
「こ、これは……!?」
「まさかモビルスーツ!」
「違うぞ、この甲高い駆動音は!」
 サリィは輸送機の指揮室で、コーラやガンダムパイロットたちは待機中のMSのコクピットで。
それぞれに見た、レーダーの反応と、そして。

「わざわざノコノコ御苦労さんってなあ! ところがぎっちょん、茶なんぞ出してやんねえから覚悟しやがれ!」
 モニターに拡大で映っている、深紅に彩られた、禍々しい造形の。
「ミカンスーツは貴様らだけのもんじゃねえ! アリー・アル・サーシェス、“ソンナコト・アルケー”だってんだよお!」
 ミカンエンジン搭載の人型ロボットを。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――



 コンバンハ。
ではまた次回までサヨウナラ。
753通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 21:54:44 ID:ElLNLsqG
おぉ!GJです!
次はいよいよMS戦ですか! これは楽しみです!
というか、リボンズwwなんという時代錯誤の塊www
754通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 21:55:40 ID:???
乙www
リボンズにどうしようもなく親近感wwwwwwwwww
755通常の名無しさんの3倍:2009/02/08(日) 00:19:40 ID:???
ズンボリ様ww
756通常の名無しさんの3倍:2009/02/08(日) 17:46:33 ID:???
本家ずんぼりはますます小物臭が増しているな
しかしこれはコーラ無双くるな!来週マリナを助けてるのはきっとコーラと大佐だぜに1000000000ペリカ!
757通常の名無しさんの3倍:2009/02/08(日) 22:23:29 ID:???
他の職人さんのも期待して待ってます!
758通常の名無しさんの3倍:2009/02/09(月) 17:28:08 ID:???
コラロイドカメラ
759通常の名無しさんの3倍:2009/02/09(月) 19:20:53 ID:???
>>758
自動的にコーラさんっぽくコラージュしてくれる昨日が付いてるわけですね、わかりますwww
760通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 09:32:01 ID:???
>>759だが、昨日じゃなくて機能だった…orz
761通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 12:08:52 ID:???
文字通り「昨日」の「間違い」になってるなw
762通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 20:17:11 ID:???
ところで>>747の場合とっつぁんは誰になるんだ。熊親父か?
763790:2009/02/10(火) 20:17:37 ID:???
>>761
うるせー、誰が上手い事言えとwww
本当は書き終わってからすぐに気づいたけど、眠気に勝てなかったんだよwwwww
764通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 20:19:28 ID:???
>>763だが…今度は番号間違った!760だっての…orz
うん、ごめん。しばらくROM専するわ…
765通常の名無しさんの3倍:2009/02/11(水) 20:09:59 ID:???
ほしゅ
766通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 16:56:31 ID:???
ぷしゅ
767通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 16:57:17 ID:???
しゅわしゅわー
768通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 20:43:25 ID:???
アレルヤスレから転載、の転載デート服コーラさん。恐怖の衣装も炭酸なら似合うあたりはさすがだぜ!

637 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 22:28:29 ID:???
ttp://ranobe.com/up/src/up337805.jpg

微妙にスレチご無礼転載
それなりに似合う気がするあたり、あれはオサレ上級者向けだったんだよ
もっと基礎からはじめておけば良かったんだ…多分
769通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 21:22:07 ID:???
それはコーラスレ産なんだぜ・・・
770通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 21:30:14 ID:???
すいません……
771通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 10:29:15 ID:???
>>768
コーラ似合ってるなあ
772通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 17:25:16 ID:???
ファッションシュワー
773通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 17:28:49 ID:???
不思議なくらいなんでも似合う男
ファッションマイスター
774通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 11:43:40 ID:???
しかし終盤の活躍は保証されたようなもんだずぇ!
775通常の名無しさんの3倍:2009/02/15(日) 10:07:00 ID:???
今日は登場するかな?
776名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/15(日) 20:21:31 ID:???
 アザディスタンにおける不審集団出現事件。
世紀のいらんことしい、アリー・アル・サーシェスの影を感じ取ったプリベンターは総勢でアザディスタンに赴き、事に当たった。
途中、現地警備隊の情報ブロックにより後手を踏んでしまうものの、
マリナ・イスマイールの情報横流しとサリィ・ポォの迅速な対応によってリカバリーを成し遂げ、
不審集団のアジトと思われる地を制圧に向かったのだが―――

「ミカンスーツは貴様らだけのもんじゃねえ!」

 そう簡単に解決するはずもなし。
事態は五重の塔のてっぺんから雪崩式投げっ放しジャーマンで墜落するかの如く変転するのであった。

「アリー・アル・サーシェス、“ソンナコト・アルケー”だってんだよお!」

 アリー・アル・サーシェスの乗る、MS(ミカンスーツ)。 
深紅の禍々しき機体の出現によって。


 ◆ ◆ ◆

 アリー・アル・サーシェスとは何者なのか。
数多くの偽名を持ち、数多くの事件に関わり、数多くの戦場を駆け抜けてきた兵(つわもの)。
メカの扱いから潜入工作はお手の物、格闘、銃撃、どれを取っても一流のプロフェッショナルである。
おまけに足が臭いと、ベタベタメロドラマ大好き、飲兵衛と、まさに色んな意味で最凶レベルの悪人と言えるだろう。
「敵機、急速接近!」
「各機、迎撃!」
 けたたましい警報音に鼓膜を叩かれつつ、ヒルデの報告を受けてガンダムパイロットやコーラたちに指示を飛ばすサリィ。
今までは彼女の作戦がことごとくアリーの行く手を阻んできたが(彼女が意図しないものも含めて)、
今回は完全にアリーの側が先手を打つ形となった。
「あれが『敵』と言うならば!」
「たかが一機で、何が出来る!」
「このグラハムブシドー、容赦せん!」
「イヤッホー! やっとMS(ミカンスーツ)同士の戦闘だぜ!」
 直進してくるアリーのソンナコト・アルケー。
それにまず先陣をきって襲いかかったのは、ヒイロ・ユイ、張五飛、グラハム・ブシドー・エーカー、
そして我らがヒーローのパトリック・コーラサワーさん。
プリベンターでも血の気が多い“主戦派”連中である。
「四機同時ってかあ? だけどよぅ」
 上下左右、おそらく意識はしていないだろうが、
自然と連携の形になったプリベンターの四機に対し、アリーは落ち着いていた。
落ち着きまくっていた。
静かな地震、じゃない自信を湛えていたと言ってもいいかもしれない。
ここら辺は歴戦の変態、度胸一発ってやつであろう。
「四機で足りんのかよ!」
 アリーはソンナコト・アルケーをまったく減速させず、真っ向から四機に突撃した。
先頭のヒイロ機の電磁警棒攻撃を流れるようにかわすと、そのまま後続の五飛に蹴りをかます。
「ぬうっ」
 すんでのところで蹴りを受け止める五飛。
並のパイロットなら間違いなく思い切り蹴飛ばされていたであろう。
777名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/15(日) 20:25:01 ID:???
「はっ、さすがだねぇ! だけどよ、こいつはどうだ!?」
「何だと?」
「おらあ! ソンナコト・アルケー! 行けよ、ハッサクゥ!」
「!?」
 アリーの号令とともに、ソンナコト・アルケーの背部から無数の黄色い球体が飛び出す。
それらは変則的な弧を描きながら、ヒイロたち先行四機に襲いかかっていく。
「はーっはっはぁ! 喰らえ!」
「くっ!」
「うわっ!」
 先行四機のうち、特に先陣のヒイロ機と五飛機はかわす間もなく、
アリーがハッサクと呼んだ球体から発射された薄く橙色に染まった液体を喰らう。
「何だ、これは!」
「くっ、機体の自由がきかん!」
 関節部の動きが不意に鈍くなり、砂の大地へと力なく落ちていくヒイロと五飛の二機。
「粘着弾だと!?」
「御名答! 柑橘類の糖分をふんだんに混入させた特製の粘着液弾だ!」
 グラハムブシドーとコーラサワーはヒイロと五飛の後ろにいた分、ハッサクの粘着液の直撃を避けることが出来た。
が、それは同時に回避運動の時間をアリーに有効に使われてしまうということでもある。
「来るぞ、カトル、トロワ!」
「わかっています!」
「撃たせてもらう!」
 ヒイロたちに遅れをとった三機、デュオ機、トロワ機、カトル機体が、
こちらはちゃんと連携の動きを取ってソンナコト・アルケーの進路を塞ぎ、電磁警棒で打ちかかる。
が。
「おおっと、ってかっ!」
 ソンナコト・アルケーの両腕両足の先から、にょっきりと四本の電磁警棒が伸び、
右手でデュオ、左手でカトル、右足でトロワの攻撃をがっしと受け止める。
「なっ……!」
「足からも!?」
「まずい、離れろ、デュオ! カトル!」
 慌てて姿勢を整えようとする三機だが、これまたアリーの反応の方が速い。
残った左足の電磁警棒を、機体を軸にするように足もろとも振りまわす。
「ぬわ!?」
「くうっ!」
 弾き飛ばされるカトル機とトロワ機。
デュオだけがすんでのところでかわし、後ろに跳ねるようにして距離を取る。
「何だこいつ……強い!」
 モハメド・ア○ドゥルかお前、という台詞を思わず口にするデュオだが、実際アリーと彼の駆るソンナコト・アルケーの攻勢の前に、
ガンダムパイロットたちは押されに押されまくっている。
MSの操縦の腕前は一流の彼らをこうも簡単に翻弄するアリー、そしてソンナコト・アルケーの恐ろしさ。
形だけ見てるとガンダムと言うよりガイ○・ギアに出てた方がしっくりきそうだが。
「舐めてんじゃねーぞコラ! この模擬戦二千回不敗のパトリック・コーラサワー様をよ!」
「強敵! 相手にとって不足なし! ユニオン流抜刀術・脳天カラタチ割りっ!」
 無論、やられっ放しで黙っているコーラサワーとグラハムブシドーではない。
デュオたちを蹴散らしたアルケーの背後から、勢いをつけて突進をかます。
「ほいさぁ! ハッサクゥ!」
「ぬうっ!」
「またかよ!」
778名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/15(日) 20:28:00 ID:???
 すかさずハッサクを飛ばしてその攻撃の出足をくじくアリー。
分離式小型武器は離れての全周囲攻撃のみに注目が集まりがちだが、
本来はこうして多数の敵を一度に相手にするためにこさえられたものである。
アリーはなかなか忠実にそれを守っていると言えるだろう。
「ははーっはっはっはぁ! 今までの借りを返済させてもらうぜ!」
「そうはいかない、更なる借金を背負ってもらう!」
 態勢を立て直したトロワが、トリモチガンをソンナコト・アルケーに向けて撃ち放つ。
射撃と言えばトロワ、トロワと言えば軽業。
空中で華麗に動きながら、アリーを的確に狙っていく。
「はんっ!」
 しかし、トロワの放ったトリモチガンの球は、また新たにアルケーがばらまいた『何か』によって全て防がれてしまう。
「!? 何だ!」
「またコイツ、何をばら撒きやがった!」
 ソンナコト・アルケーの周囲をひらひらと舞う、小さな布きれのようなもの。
それは。
「くっくっく、俺が溜めこんだ未洗濯の靴下だ! 足の脂が固まってて生半可な球じゃ破れねぇぞ!」
 まさに死角なし、全身これ武器。
そのうちブラディ・シージまでやりそうなくらいにとんでもない強さのソンナコト・アルケーであるけー。

「さあ、ショータイムはまだまだこれからだってんだよ!」
「ふざけるな! 貴様のような悪人は、このグラハム・ブシドー・エーカーが天に誓って撃ち滅ぼす!」
「あああん、このスペシャルエースなパトリック・コーラサワーに勝てる奴なんて、どこにもいないんだよぉ!」
 アザディスタンの砂漠にて繰り広げられる、MS(ミカンスーツ)同士の戦い。
第一ラウンドはアリーのソンナコト・アルケーが数の不利をものともしない戦いぶりで有利に立った。
だが、それで引き下がるようなパトリック・コーラサワーではない。
次回、第二ラウンド!
コーラサワーの本領が、グラハムの本気が、ガンダムパイロットの意地が爆発する!

 ◆ ◆ ◆

 あ、アラスカ野もいるよ!
「ちょっと、行きなさいよ貴方も!」
「は、はははは。背後から撃ち落とされたら困るだろう。俺はこの輸送機を守る!」
「背後って、本当に後ろに隠れるんじゃないの! もう!」
 うん、戦力になってないけど。



 プリベンターとパトリック・コーラサワーのガチバトルは続く―――



 コンバンハ。
花粉症の季節でこれは辛いサヨウナラ。
779通常の名無しさんの3倍:2009/02/15(日) 21:21:50 ID:???
ハッサク吹いた
俺は伊予柑の方が好きです
780通常の名無しさんの3倍:2009/02/16(月) 00:43:40 ID:???
コーラ主人公と思えないガチバトルGJ!
ハッサクてww
781通常の名無しさんの3倍:2009/02/16(月) 13:58:18 ID:???
アルケーカッコ良いよアルケーw
こっちのコーラさんはMS乗れてて良いな…みかんだけど。
782通常の名無しさんの3倍:2009/02/16(月) 21:16:13 ID:???
カラタチ割り
783通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 16:43:06 ID:???
最近予言ないな
784通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 18:33:45 ID:???
コーラに新型来る
YESかNOか!
785通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 20:17:23 ID:B5mzxXhU
普通ならNOだ。
だが、あえて俺はYESと答えるぜ!
786通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 20:19:12 ID:???
GJっす!
こちらのアルケーが原作以上に強いのにも驚いた
けどそれ以上にコーラが瞬殺されなかったことのほうが驚いたw
787通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 17:52:24 ID:???
ジョシュアがヘタレすぎるww
788通常の名無しさんの3倍:2009/02/19(木) 18:54:33 ID:???
ラノベも忘れずにwktkしておこう
789通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 17:07:37 ID:???
保守
790模倣の人の3割:2009/02/22(日) 18:22:33 ID:???
コーラさん出番ないっすね……
わたくしもちょっと自分用のに専念しなきゃならないのでしばらく投下できないです
申し訳ないですぅ

アタシは死んだ。ワナビ(笑)
791名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/22(日) 20:06:17 ID:???
 アザディスタンの砂漠。
そこでは今まさに、世界の隠密同心プリベンターと、世紀のいらんことしいアリー・アル・サーシェスの対決が行われているのだった。
「はははははは、うわはははははは!」
 哄笑するアリー。
それはまさに戦鬼そのものだった。

 ◆ ◆ ◆

「ぬははははははは!」
 アリーの笑いは止まらない。
そりゃさぞかし気持ち良いであろう、今までコケにされてた相手に優位に立っているのだ。
しかしぬははははって笑いは何だかヤザン・ゲーブルのようでもありますな。
ぬははははは。
「どうしたどうした、これで終いかぁ? プリベンターのミナサマガタよぉ!」
アルケーの周囲には、黄色に輝く分離小型式武装のハッサク、
そしてバリヤー代わりの異臭靴下がふわふわと浮いている。
この光景だけ見るとなんともマヌケだが、実際ガンダムパイロットたちを手玉にとりまくっているのだからたまらない。
格好が悪くても強けりゃオッケー、むしろこれくらいの方が悪役として相応しいのかもしれない。
「うるせー、うるせーうるせー! このひょろひょろ赤鬼が! 偉そうにしやがって!」
「強敵! 倒すべし! このグラハム・ブシドー・エーカーが冥府に送ってやろう!」
 トリモチガンを乱射するコーラ機。
その全てがクツシタシールドに阻まれるが、同時にアルケーの脚をわずかだが鈍らせることに成功した。
産まれた隙を見逃さず、電磁警棒を構えなおして突進するグラハムブシドー機。
おお、何だかんだで連携攻撃である。
個人プレーが生み出した偶然の流れだが、決まりゃ結構いい感じ。
「おらぁ! ハッサクゥ!」
「ぬうっ、この蜜柑玉めっ!」
 あくまで決まりゃの話。
だがそこまでアリーも迂闊ではない。
すかさずハッサクにグラハムブシドーを攻撃させ、その間に距離を取る。
「ふふん、攻め手が無いって感じだなおい!」
「Tais-toi! その口閉じやがれ!」
 コーラさん、トリモチガンを引き続き乱射。
いや、乱射と言ってもちゃんと狙ってはいるのだが、
何故かコーラさんには『乱射』という表現が似合う気がするこの頃ですがどうでしょうか。
「甘いってんだよ! まだまだ靴下は腐る程あんだぜぇ!」
 太陽の光を浴びて、鈍く光る靴下の脂。
ああ汚い。
花王のアタックで今すぐ驚きの白さにしてやりたいくらいである。
792名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/22(日) 20:10:10 ID:???
「……くそっ、いったいどれだけアイツはシールド用の靴下を持っているっていうんだ!」
 コーラサワーとグラハムに加勢すべく、デュオは自機にトリモチガンを構えさせて援護に走る。
さて、ここで思い出してもらいたい。
あれはかれこれ三ヶ月程前になるだろうか、このアザディスタン不審集団編の始まりの回、
丁度アニメ本編でコーラさんが二期初登場した直後の話を。
レディ・アンからの報告書には何と書かれていたか。
アザディスタンに集まりつつある怪しい連中は何を持っていたか。
「あっ、そう言えば!」
「ああカトル、あの靴下はあの男のものだけではない。いくら何でも、一人であれだけたくさん汚れさせることが出来るものか」
 トロワ・バートン、寒波。
いや、看破。
湧き続けるクツシタシールドの秘密を。
「そうか、集まった連中は揃って靴下を持っていた、って」
 思えば、その靴下が理由で最初に疑ったのだ。
この事件の中心にいるのがアリー・アル・サーシェスではないのか、と。
「とにかく、数は多かろうが破れない盾などない」
「ああ、そもそもただの靴下だからな」
「攻めましょう、五人で囲めばいくら強敵でも倒せるはずです!」
 ババッ、とフォーメーションを組み、アルケーに向けてトリモチガンを撃ち放つデュオ、トロワ、カトルの三機。
この辺りはさすがに阿吽の呼吸、共に肩を並べて戦場を駆け抜けた者同士の息の合い方である。
即席コンボのコーラさんやグラハムとはわけが違う。
「俺達もいくぞ、五飛」
「くっ、遅れを取るとは情けない限りだが」
 ハッサクの攻撃を喰らってしまったヒイロと五飛もトリモチガンで攻勢に加わる。
粘着弾の影響でMS(ミカンスーツ)の動きが鈍くなっているが、それならそれで現状で出来る最大限の攻撃手段を選ぶ。
アリーがプロの傭兵ならば、彼らもまたプロの戦闘マンである。
「わーっはははははぁ! いいぜいいぜ、ビリビリくるぜこの感触! 戦いってのはこうでなくちゃあなぁ!」
 しかしアリーは怯まない。
むしろ喜々として(ある意味鬼気として)ガンダムパイロットとコーラ、グラハムの攻撃を受けて立つ構え。
やはり只者ではない、この男は。
アリー・アル・サーシェスは伊達じゃない。
MS(ミカンスーツ)のひとつやふたつ、押し返してやる。
ぎっちょーん。
「そいやさぁー! ッフー! ッフー! ッフーッ!」
「メン! ドウ! コテ! ツキィー! チェーストー!」
 ガンダムパイロットたちがクツシタシールドとハッサクをトリモチガンで無理矢理排除していく。
数の力には数の力で対抗、理屈ではない。
そしてそこにコーラサワーとグラハムブシドーがすかさず接近戦。
即席でも何でも、これは豪華な協奏曲コンボだ。
793名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/22(日) 20:12:55 ID:???
「ところがよぉお、ほいさぁ! とうりゃ! ほうれ!」
「一対一ではないのがいささか心苦しいが、強き相手には相応の手段を! 左右から挟みうちにする、私に合わせろ!」
「うるせー! 俺に命令すんな! つーか俺に合わせろナルハム野郎!」
 アリー対コーラサワー&グラハムブシドー。
おそらく、というか100%、本編でこの対決は見れまい。
見れたらブルーレイ100枚購入する。
いや、してもいい(←逃げ腰)。
「どうやらソンナコト・アルケーの方が機体として出来がいいみたいだなぁ! プリベンターさんよぉ!」
「ああん? 機体のパワー差なんぞ関係ねえ! 性力の差がそのまま本番での成功率の差じゃないのと同じだってんだよ!」
「敵が強ければ強い程、倒すことに価値が出る! このグラハム・ブシドー・エーカー、容赦なく叩き斬らせてもらう!」
 さあ、オバカ三者のガチバトルはいよいよ最終局面へ。
以下次号!

 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――



 コンバンハ。
ラノベ風味のアレはね、視点の問題をどうしたもんかと考え中サヨウナラ。
794通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 21:55:01 ID:???
乙っす!
アリーつえぇぇぇえ!
795通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 21:59:45 ID:???
>アリー対コーラサワー&グラハムブシドー。
正しく夢の対決だなww
796通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 01:40:51 ID:???
土曜日さん乙!靴下や柑橘物が飛び交ってても
何故か皆がカッコいい不思議。

>Tais-toi!
ちょこれ何かカッコいいんだが元ネタ何?
797通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 17:12:44 ID:???
フランス語で「うるせー黙れ」って意味だな
798通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 17:24:09 ID:???
コーラさんは一応おフランス人ざんすから
799通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 18:28:46 ID:???
イヤミ ルパン三世 コーラサワー
日本におけるおフランスのイメージがこれだよ!
800通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 19:01:43 ID:???
>>799
っベルばら
801通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 21:41:37 ID:???
エッフェル塔、凱旋門、ジダン、プロスト、ワイン、エスカルゴ
802通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 00:15:31 ID:???
フランスといえば農業だろう
803通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 00:56:15 ID:???
何故ツールドフランス出て来ない
804通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 01:02:25 ID:???
ジョルジュ涙目
805通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 01:07:11 ID:???
>>803
個人的にはインデュラインやアームストロングよりイノーが最強
806通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 01:45:46 ID:???
>>797
d
コーラさんフランス人か。
コーラにサワーだからてっきりアメリカンかと
807通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 14:26:50 ID:???
まぁあの時代設定で「フランス人」ってあるのかわからんけどね
808通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 10:55:02 ID:???
>>799
ジャンヌ・ダルク、ルマン24時間耐久レース
809通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 18:05:01 ID:???
ナポレオン、革命、ドゴール、ブルボン王朝、シャンゼリゼ
810通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 18:07:47 ID:???
ルーブル宮、ポールポキューズ、パリは燃えているか
811通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 20:14:31 ID:???
パリは燃えているか、はその言葉よりも題を取った曲のほうが印象深いな
あの「NHK映像の世紀」の
812通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 21:06:17 ID:???
パリは燃えているか
=サクラ大戦3な俺オワタ

でもコーラさんにはそっちのが似合う気がする
813通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 21:29:56 ID:???
コーラサワーが大神ポジのサクラ大戦か
814通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 21:33:23 ID:???
・コラナド
・コランス
・コランサスメーカー
・アイドルマスコラ
・サクラ炭酸←New!
815通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 21:33:32 ID:???
確かに映像の世紀の奴は重すぎるからなあ・・・コーラさんには
816通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 14:01:54 ID:???
名曲だぜ>パリ燃え
コーラにも単独テーマ曲欲しいぜ
817通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 17:00:09 ID:???
>>806
姓ではないけどコーラサワーって名前の人は、欧州にいるらしいよ
818通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 07:31:22 ID:???
>>817
マジで?何処の国の人だろう・・・
819通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 12:22:47 ID:???
>>816
PS2版には「スペシャル!」ってタイトルの専用曲がある
820通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 14:27:19 ID:???
かっこいい曲かい?
821通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 14:54:20 ID:???
>>820
個人的にはめっちゃかっこいいと思う
822通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 17:17:49 ID:???
なんというスペシャル
823名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/28(土) 22:22:23 ID:???
 どこの世界から やって来たのか不死身
 死亡フラグ イヤッフッフゥ
 折っては壊す
 あれは コーラさん
 無限の愛の神
 あらゆる危機 コーラスペシャル
 不死身が 素敵
 空を 海を 山を越え 時を越え
 コーラさん(模擬戦不敗!)
 コーラさん(大佐命!)
 輝け コーラさん



 ……さて、アザディスタンの件である。
不審集団がどうのとか裏でアイドルグループが動いているのとか、そこらの説明は敢えて省かせてもらう。
とにかく、世紀の不死身パトリック・コーラサワーと世紀のヤーパンかぶれグラハム・ブシドー・エーカー、
そして世紀のいらんことしいアリー・アル・サーシェスのガチンコトリプルスレットマッチが行われているのだ。
あ、違う、トリプルスレットマッチではない。
2対1の変則マッチが。

 ◆ ◆ ◆ 

「とにかく動きを止める! いくぞ皆!」
「わかりました!」
「あの二人の援護役というのが少し気に食わないが、仕方ない」
「行くぞ、五飛」
「わかっている、ヒイロ」
 コーラ、グラハム、アリーの三者が空中で町長初死、じゃない丁々発止の鍔迫り合いを交わしている中、
ガンダムパイロットの面々は流石と言うべきか冷静だった。
いや、性格に言うと冷静になれた。
口ではぶつくさ言いつつも、射撃陣を組み、的確にソンナコト・アルケーにトリモチガンの弾を集中して打ち込んでいく。
例えコーラさんとグラハムが気に食わずとも、戦場においてはそういった感情は不要。
やるべきことをやり、成すべきことを成す。
若年と言えども、数多の戦いをくぐり抜けた歴戦の猛者であるのだ、彼らは。
2対1の変則マッチじゃなくてこれは正味7対1になってるが、まぁそれはそれ。
広い心で黒潮に流してもらえれば幸いである。
824名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/28(土) 22:26:00 ID:???
「ちいっ!」
「隙あり! ユニオン流抜刀術その壱、飛天スワロー返し!」
「とうりゃあ! コーラサワーキーック!」
 ソンナコト・アルケーのMS(ミカンスーツ)としての優位性、
そしてアリーの技量をもっても、さすがにこの包囲攻撃をさばくのは手に余り始めている様子。
今のアリーが致命的ダメージを負っていないのは、
皮肉にも接近戦を挑んでくるコーラさんとグラハムブシドーが個人プレーに走っているから。
時折偶然に連携攻撃っぽくなることもあるが、やはりこの二人はワンマンアーミーである、いろんな意味で。
面子が豪華なオーケストラも、やはり即席気味では真価を発揮し得ないということか。
……コーラサワーとグラハムは単独行動こそが真価である、とも言えないこともないが。
「くそったれ、ハッサクゥ!」
「もういい加減、その技は見飽きた! 当たらなければどうということはない!」
「当たっても俺ならどうということはない!」
 ソンナコト・アルケーを強MS(ミカンスーツ)たらしめている最大の要因は、分離式小型球体武装のハッサクにある。
確かに機体そのもののパワーもプリベンターの制式機であるネーブルバレンシアより上だが、
何よりこの宙を舞うミカン型の武器が驚異なのである。
もう一つのソンナコト・アルケーの売りであるクツシタバリヤーも、
そろそろストックが切れてきたのか(ヒイロやデュオたちがトリモチガンで撃ち落としたのもある)、
展開した当初よりも数を減らしてきている。
「ユニオン流抜刀術その弐! シングル式乱れスノームーンフラワー!」
「コーラサワースペシャルアターック!」
「ぬうっ、ちいいいいっ!」
 連携不足とは言え、やはり2体1はどうあっても不利。
さらにはガンダムパイロットたちのトリモチガン攻撃が絶妙に行動範囲を制限してくる。
不意をついた先制攻撃の貯金は、そろそろ残高が無くなってきた感じである。
まぁそれでもここまでやりあうアリー・アル・サーシェス恐るべし、ではあるのだが。
「諦めろんこの悪人め! そろそろ後が無くなったと心得よ!」
「さぁクライマックスだぜ、この俺様、パトリック・コーラサワーに華麗に倒されちまいな!」
「くっ、調子に乗りやがって」
 アリーの声が真剣なものになってきている。
しかし、グラハムブシドーはそろそろ脳細胞の全てが時代劇に絶賛汚染真っ最中か。
コーラサワーは変わらずのコーラ節であるが。
「次の一撃で決めさせてもらう。閻魔の前で己の罪を悔いる時は近いぞ、悪人」
「フィナーレってやつだなぁ、俺のスペシャルな攻撃が火を吹くぜ!」
 期せずして、グラハムブシドーがソンナコト・アルケーの前、そしてコーラサワーが後ろと取る形になった。
これも偶然ではあるが、自然と軍人として受けてきた訓練がしみ出てきたのかもしれない。
さらに下方では、これまた息の合ったフォーメーションでガンダムパイロットたちがアルケーに照準を合わせている。
すでにクツシタバリヤーの大半はなく、ハッサクもいくつかエネルギー切れまたはトリモチガンによって砂の大地へと落ちている。
825名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/02/28(土) 22:27:39 ID:???
「く、くっくっくっく、ふっふっふっふ」
 絶対絶命の状態ではあるのだが、アリーは笑った。
ヤケッパチではない、凄絶な肉食獣の笑みだった。
「バァカが……」
「何だと!?」
「ところがぎっちょんだってんだよぉぉおぉぉぉぉおお!」
「ぬわー!?」
 それはいきなりだった。
ふよふよとソンナコト・アルケーの周囲に浮かんでいたハッサクが、突如としてプリベンター全機(注:ジョシュア除く)に体当たりをかましてきたのだ。
「粘着弾だけがハッサクの攻撃手段じゃねえよ! コイツの本当の恐ろしさはよ!」
 コクピットの中で吠えるアリー。
傭兵稼業の面目躍如、切り札は最後まで取っておくべし、というアレである。
「追尾による突撃にあるんだよ!」
「ぐわっ!」
「うわあっ!」
 天から降ってくるハッサクを避けることが出来ず、弾き飛ばされてしまうガンダムパイロットたち。
アルケーの下を取っていた、というのが逆に仇になってしまった形だ。
何しろ、砂の大地より先には逃げられないのだから。
「ぬぅう! 小癪なー!」
「うわっ、ほわっ、とはーっ!」
 グラハムブシドーとコーラはいくつか攻撃を食らったものの、
空中にあったということで回避行動を取ることが出来た。
下のガンダムパイロットたちよりかは、受けたダメージは少ない。
「おい、どっちか知らんがさっき言ってたよな」
 ソンナコト・アルケーは上昇した。
そして太陽を背にして、コーラサワーとグラハムを見降ろす。
「クライマックスだ? フィナーレだ? ああその通りだってんだよ」
 ひゅるりら、とハッサクがアルケーの周囲に再び集まっていく。
何個かは突撃によって自壊してしまったようだが、それでもまだ数は残っている。
「プリベンター壊滅で、この茶番は終わりだってんだ! ぬはははは、ぬはははははははははは!」
 勝利を確信したアリー、高笑い。
そう、本当にこの戦いはクライマックスを迎える。
次号にて!

 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――



 コンバンハ。
アルェー? 今回で対アリー戦は終わりのつもりにするはずだったんだけサヨウナラ。
826通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 22:35:32 ID:???
ゼン○マンwwwwwwwwwwwwwwww
827通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 00:12:36 ID:???
ゼ○ダマン乙www

ゲルマン忍法並に胡散臭せぇw>ユニオン流抜刀術
828通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 00:14:32 ID:???
ハッサクちゃん働き者でかわいい…
829通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 11:31:35 ID:???
次回で決着が付くのか、ガチバトルとギャグがミックスしていい感じだなw
830通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 11:03:49 ID:???
コケコッコーラ
831通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 07:18:10 ID:???
ラッノーベ
832通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 01:47:26 ID:3LiihaOd
ttp://img311.auctions.yahoo.co.jp/users/0/6/4/4/tad1895-img600x450-1235660267nmac4f1779.jpg
ダムウォーのコインシート、コーラさん&ウイングゼロ
やっぱりコーラさんはWと縁があると思うんだ
833通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 16:32:34 ID:???
何これ、どこで手に入るの?
とりあえずゼロたんがコーラさんに呆れて肩を落としてるように見える
834通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 18:26:29 ID:???
>>833
ガンダムウォーの22弾スターターにランダムで6種類入っている
その他はアリー&アグリッサ、ハム&ゴッドガンダム、ソーマ&X-1フルクロス
あとエクシアリペアとダブルオー
835通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 18:52:38 ID:???
582 名前: 通常の名無しさんの3倍 [sage] 投稿日: 2009/03/04(水) 18:45:55 ID:???
ttp://img311.auctions.yahoo.co.jp/users/0/6/4/4/tad1895-img600x450-1235660268vw4cgd1779.jpg
大きい画像あった
836通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 12:55:20 ID:???
>>835
おお!
837通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 17:23:13 ID:???
イヤッホー!
838通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:03:43 ID:???
まとめ充実しすぎワロタ
がんばれ!
839名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/08(日) 01:16:46 ID:???
 コココココココココッ コーラサワー
 好きだ 好きだ あの笑顔
 愛を 愛を 抱きしめて
 呼べば 多分 現れる
 空を 空を 飛んでくる
 どこから?
 それは謎めいて
 どうして?
 それは愛ゆえに
 誰より少ない出番
 何より癒す力
 シュワ(シュワ) シュワ(シュワ) 逆転
 ここから 敵は通さない
 シュワ(シュワ) シュワ(シュワ) 復活
 大佐と俺との 花道
 コココココココココッ コーラサワー




 中東に位置する特殊自治区、アザディスタン。
今ここで、プリベンターとアリー・アル・サーシェスの以下中略。
長々と毎回似たような説明してられるかってんだべらぼうめ。
「プリベンター壊滅で、この茶番は終わりだってんだ! ぬはははは、ぬはははははははははは!」
 ま、とにかく。
プリベンターとアリーのガチンコ勝負なのである。
どれくらいガチンコかって言うと、
キックターゲットに真剣になるラモスくらいに。

 ◆ ◆ ◆

「さあて覚悟はついたか? まともに動けるのはお前ら二人だけみたいだぜ!」
「うるせー! それがどうした! このパトリック・コーラサワーに敗北の二文字はねえ!」
「痴れ者め! いい気になるもの今のうち也、このグラハム・ブシドー・エーカーが必ずや成敗してくれる!」
 アリーの駆るMS(ミカンスーツ)、ソンナコト・アルケーのハッサク肉弾攻撃により、
ガンダムパイロットたちのMS(ミカンスーツ)は多大なダメージを受け、戦線より半ば離脱した状態になっていた。
いかにプリベンターのネーブルバレンシアとアリーのソンナコト・アルケーに力の差があると言っても、
あの手この手でガンダムパイロットをボコったのだから、まったくアリーという男は侮れない。
やっぱり悪役はこうでなくちゃイカン。
出番が少ない、脇役には強い、主人公にはすぐやられる、これでは悪の魅力も半減するてなもんである。
840名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/08(日) 01:20:54 ID:???
「くそっ、皆大丈夫か?」
「ええ、何とか」
「だがこの損傷では、まともな戦闘はもう無理だ」
「よし、自爆スイッチを押せ、五飛」
「お前が先に押せ、ヒイロ」
 ああもう、ヒイロと五飛、殺伐としすぎ。
今回はババを引いた形になってしまったが、別に彼らが弱かったからやられたのではない。
先手を取ったアリーと、ソンナコト・アルケー(のハッサク)が強すぎたのだ。
それにコーラサワーを活躍させるためには、
どうしてもガンダムパイロットが元気でいると難しいので仕方がなげふんげふんほにゃららららら、ふんがっくっく。
「お前らを片付けた後、向こうでフラフラしてる輸送機を落とせばそれで終わりだな、おい」
「だから言ってるだろうが、この俺がいる限り、てめぇに勝利なんかねーんだよ!」
「大口は叩けば叩く程に恥をかく! 勝ち誇るのは、この私を退けてからにしてもらおう! たあああっ!」
 グラハム、吶喊。
ジャキンと電磁警棒を二刀流で構えると、ソンナコト・アルケーに向かって一直線で斬りかかっていく。
警棒なので殴りかかるというべきではあるが、
気合いで居合で何でもバッサリやっちゃう人なので、斬りかかるという表現でいいだろう、多分。
「突撃ばかりで猪かてめーは! おらぁ、行けよハッサクゥ!」
「甘い! 所詮は飛び道具ッ! 機体は壊せても、我が心までは壊せはせん!」
 向かってくるグラハム目がけてハッサクを飛ばすアリー。
が、グラハムもさるもの、迫るハッサクを二刀流式警棒で叩き落としながら肉迫していく。
「おおっと、やるじゃねーか猪野郎!」
「私はグラハム・ブシドー・エーカーだ! 猪ではないっ!」
 グラハムのダブル電磁警棒と、アリーの両手両足電磁警棒が真っ向から交差する。
数だけならアリーが上だが、問答無用の勢いならグラハムに分がある。
「おほっ、ラッキーッ! 背中がガラ空きだぜ、ひょろひょろ赤鬼!」
 と、そこにアルケーの後ろからコーラさんもまた電磁警棒で攻撃をかます。
これは卑怯ではなく、立派な挟み撃ちである。
グラハムも先刻(前々回)言っていたが、強い相手には相応の手段をもって戦うべきなのだ。
恨みやら深い因縁やらがあって、どうしても他者の手を借りたくない勝負というのはあるだろうが、
このアリー・アル・サーシェスはグラハムにとってもコーラさんにとっても、そういう相手ではない。
校舎裏に呼び出しての多数フルボッコと、夕日射す河川敷でのパンチ合戦シングルマッチとの違いであると言えばわかりやすいだろうか。
ん、何か例えが間違っている気もする。
まあいいや。
「学習能力ねーのかよ、このタコ! ほらよ、ハッサクゥ!」
「ぬお、わわわわっ!」
 アルケーの背中をガッツリいくはずだったコーラさんだが、またしてもハッサクによって阻まれてしまう。
グラハムと違い、コーラサワーのネーブルバレンシアは電磁警棒が二刀流仕様ではないので、
グラハムみたいに強引に捌くことが出来ない。
回避行動も合わせてようやっと、といった感じである。
841名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/08(日) 01:24:51 ID:???
「そしてよぉ、背中がガラ空きなのは俺じゃなくてよ!」
「む、何っ!?」
「猪野郎、お前の方だよ、バカがぁ!」
 正面から打ちあっている以上、自然と背面は守りが薄くなる。
そして、ネーブルバレンシアにはハッサクやクツシタシールドのような備えはない。
「そらよ! ハッサクの突撃をくれてやらぁ!」
 コーラサワーを牽制したハッサクが、ぎゅるんと弧を描いて、グラハムのネーブルバレンシアの背中に次々にぶち当たっていく。
「ぬ、ぐおおおおっ! 何とっ!」
 前の四本の電磁警棒、そして後ろのハッサク。
いかにグラハムが奇人、じゃない鬼神の如き勇猛さを持っていたとしても、物理的に防ぎきれるものではない。
「で、これで残り一機ってわけだ! 喰らえや!」
「むっ、無念!」
 トドメの蹴りを放つアリー。
破片を撒き散らしつつ、グラハムのネーブルバレンシアは砂の大地に真っ逆さまに落ちていく。
幸いにして砂がクッション代わりとなり、大破こそはしなかったが、
仮に下が硬いコンクリートなら、間違いなく機体はバラバラ、グラハムも無事では済まなかったであろう。
「へっ、へっへっへっへっ」
「んだあ、気色悪い笑い方すんじゃねーよ、赤鬼」
「いやあ、お前を倒せばプリベンターが壊滅って考えるとな、楽しくて楽しくてたまんねぇのさ」
「だから言ってんだろうが、このパトリック・コーラサワーに負けってのはないんだよ!」
 7対1の戦いは、とうとうアリーの暴れん坊将軍ばりの活躍(?)によって、ついに1対1になってしまった。
コーラサワー対アリー、本編では拝めない、ゲームの中でしか有り得ない対決である。
いやまあ、本当はアラスカ野ことジョシュアさんがまだいるんですが、ヘタレてて戦闘に参加してないので、彼。
「ハッサクは……ちっ、とうとう残り一つか。ま、それでも十分過ぎるな」
 アリーの元へ戻ってきたハッサクは一つだけ。
先程のグラハムへの攻撃で、残りは全て潰れてしまっていた。
「十分? そりゃ俺の台詞だ、バーカ」
「バカ言うな、バカ言う方がバカなんだよこのバカ」
「ああん? うるさいってんだよバカ!」
「文句あんのか、バカ!」
 お前らガキか。
このバカどもめ。
「さあて、せっかくだからよ、お前もこのハッサクでトドメといくか!」
「舐めんなよ、ひょろひょろ赤鬼!」
「おらあ! 行けよ、ハッサクゥ!」
「来やがれ、ミカン玉!」
 アリーの命令を受け、凄まじい勢いでコーラサワーのネーブルバレンシア目がけて飛ぶハッサク。
そして、アリーも続けて突撃していく。
避けられてもハッサクは追尾していくし、弾いたのならその隙に詰め寄って四本の電磁警棒でズタズタにする。
二段構え、まさに戦場慣れした傭兵のソツの無さと言えようか。
842名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/08(日) 01:27:24 ID:???
「ふん、このバカがあ!」
 で、コーラサワーが取った迎撃方法とは。
「一つだけってんなら、こうすればいいんだよ!」
 ……ここで諸兄よ、思い出して欲しい。
以前、コーラサワーとデュオの二人がプリベンターの本部でかわした、AEUの軍隊のレクリエーションの話を。
AEUでは、何の球技に取り組んでいたか。
また、その際に生身であったかそうでなかったか。
「おらあ! 真芯で捕らえるぜ!」
「なっ!?」
 コーラサワーはネーブルバレンシアに電磁警棒をまるでバットのように構えさせると。
「シバキあげて! ピッチャー返しで!」
「何だとおっ!?」
 ハッサクを綺麗なダウンスイングで叩き、振りぬいた。
「そのまま場外ホームランだってんだよおおおおおお!」
 そして打ち返されたハッサクは。
「ぐ、わああああ」
 バラバラになることなく向かってきた時とは反対の方向の飛んで。
「ああああ、ぎっちょおおおおおおおおん!」
 突っ込んできていたソンナコト・アルケーにまともにぶつかって。

「……へっ、AEUの三冠王、パトリック・コーラサワーをコケにすんな」
 吹き飛ばした。
大空へと。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーのアンドロメダ大星雲打法は続く―――



 コンバンハ。
変態合戦はコーラの勝ちということでサヨウナラ。
843通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 01:29:13 ID:???
乙でしたwww
もうwwwMSによる戦闘なのか何なのかwwwww
844通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 08:38:17 ID:???
乙です!
そういや野球やってたんだったよなコーラw
なんという伏線w
845通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 10:27:06 ID:???
乙w

>出番が少ない、脇役には強い、主人公にはすぐやられる
ちょwwwwww

MS(ミカンスーツ)って自爆スイッチ付いてるのかよw
846通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 12:04:42 ID:???
>>コココココココココッ コーラサワー

逆転イッパツマンですね、わかります。
847通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 13:14:14 ID:???
コーラ大勝利だなww
848通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 17:29:28 ID:???
もっとクエン酸いれたらどうすか?
849通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 17:31:11 ID:???
今週話と次週予告見て思ったんだけど・・・コーラさんの新型って、オーガンダム?
850通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 17:33:17 ID:???
プトレU組にパイロットいないし・・・・。
と思うと、コーラさんオーガンダムに乗るのか!?
851通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 17:35:00 ID:???
無事ドー「いや、拙者拙者」
852通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 18:06:08 ID:???
多分コーラは青ジンクスで最後まで行くと思うな
853849:2009/03/08(日) 19:11:42 ID:???
マネキン「・・・すると、そちらでは余った機体が一機あるわけか」
スメラギ「ええ、人手不足でね・・・それに、アップデートされたとは言え機体そのものが旧式、しかも太陽炉を搭載していないから戦力的にも不安があったの」
マネキン「ならこの男を乗せれば良い(隣に控えていたコーラの肩をポン、と叩く)」
コーラ「はぁっ!?お、俺ですか!?」
マネキン「この男はこう見えて、4年前の戦いを生き延びた経験がある。生存率の高さは折り紙付きだ」
コーラ「いやいやいや俺には使い慣れたジンクスが・・・」
マネキン「うん?なにか文句があるのか?新しい機体、それも『ガンダム』の一機がお前のもんおになるんだぞ」
コーラ「はうっ!?」
マネキン「その上、その機体は少々戦力的に不安・・・逆にいえば、エースパイロットの腕の見せ所だろう」
コーラ「おおおっ・・・」
マネキン「で、異論は?」
コーラ「はい、ないです!」


854849:2009/03/08(日) 19:21:21 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

所変わって、プリベンターのオフィス。我らがコーラさんはというと、来客用のソファにごろっと横になり惰眠を貪っている。
「へへ・・・やったー・・・これで、おれも・・・ガンダムパイロットだー・・・いやふー・・・」
心底幸せそうな寝顔でむにゃむにゃと何か言っている。
「なあ五飛、バカが不穏な寝言を言ってるぞ」
 書類を片付けつつ、デュオが五飛に問う。
「察するに、夢の中でガンダムに乗ったようだな。経緯は知らんし知りたくも無いが」
「・・・パトリック・コーラサワー・・・ガンダム・・・行きまーす」
 うへへえへえへと気持ち悪い笑みをこぼすコーラサワー。
「不穏すぎるな」
「五飛、寝てるうちに沈めておけ」
「ふんっ!」
 返事の代わりに気合の掛け声、次いで、一閃。
「ぶごぁ?」
 ノーガードの鳩尾に、五飛の踵が綺麗にめり込んだ。
「な・・・なんじゃー、こりゃー・・・」
 掠れた声でそう言って、コーラサワーは動かなくなった。










勢いでやった反省はしてな(ry
855849:2009/03/08(日) 19:54:52 ID:???
ぎゃあ誤字発見。
1レス目7行目
×「お前のもんおに」
○「お前の物に」

吊ってきます・・・
856通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 22:58:28 ID:???
鳩尾は本気で突くと死ぬぞw
857通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 08:34:48 ID:???
ハム(昼寝中に付き仮面パージ)「・・・ブシドーとは・・・違った・・・武士道とはー・・・しぬことと・・・みつけたりー・・・うぅむ・・・」
ジョシュア「おーい、隊長も別方向に不穏な寝言漏らしてるんだが・・・」
ヒイロ「放っておけ。下手に起こすと寝ぼけて斬られかねん」
ジョシュア(否定できねえ・・・)
858通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 15:35:33 ID:???
アロウズ軍団がまだ未参戦なんだよな
859通常の名無しさんの3倍:2009/03/10(火) 14:53:46 ID:???
Q.3月14日はホワイトデー!
  義理チョコを本命チョコと勘違いして恥ずかしいことになりそうなキャラは?

国勢調査投票フォーム
ブライト・ノア
123人
コウ・ウラキ
246人
ドモン・カッシュ
56人
張五飛
40人
イザーク・ジュール
167人
パトリック・コーラサワー
2026人


コーラさんが五飛に圧勝している件
860通常の名無しさんの3倍:2009/03/10(火) 16:52:02 ID:???
つーかこのキャラ選択は何よ
861通常の名無しさんの3倍:2009/03/10(火) 21:09:59 ID:???
ケタ違い乙w w w w
862通常の名無しさんの3倍:2009/03/10(火) 21:42:17 ID:???
コーラがトップで五飛が最下位なのか…
この場合どっちが勝ちなのか微妙だな
863通常の名無しさんの3倍:2009/03/10(火) 21:59:25 ID:???
まあコーラさんはあれで女にもてるからチョコは沢山貰えそうだ
864名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/10(火) 22:49:02 ID:???
 どこで落ちたかご苦労さんね タクラマカン
 どこで出るのかおつかれさんね コーラサワー
 AEUと連邦とアロウズと決起軍を 行ったり来たり
 アッという間に 出番が終わる
 イヤフイヤフイヤフイヤフ 大エース
 とにかく ひとまず なにより すなわち コーラサワー
 ヤッフヤッフシュワシュワ ヤッフヤッフシュワシュワ コーラサワー

 模擬戦二千回ごくろうさんね コーラサワー
 大佐と未来へ仲良しさんね コーラサワー
 念力 シュワ力 炭酸力 この世の七不死身
 アッという間に 50話終わる
 シュワシュワシュワシュワ 絶対無敵
 ともかく えてして はたまた ちなみに コーラサワー
 ヤッフヤッフシュワシュワ ヤッフヤッフシュワシュワ コーラサワー



 戦いは終わった。
終わったが、プリベンターに残された傷跡は大きい。
まず、所有するMS(ミカンスーツ)のネーブルバレンシアの大半が壊されてしまった。
さらに戦力的な意味だけでなく、ガンダムパイロットたちのプライドも大きくダメージを受けることになった。
何しろ、いくら先手を打たれたとはいえ、たった一人の相手に振り回されてしまったのだ。
そして何より。
「あんたは本当にもう、いったいどうするのよ!」
「痛い痛い痛い、オデコ姉ちゃん暴力反対!」
 画竜点睛を欠くと言うか、全てが水泡と言うか。
「逃げられちゃったじゃないの!」
「ぐはああ、み、鳩尾攻撃は禁止いい」
 主犯であるアリー・アル・サーシェスにスタコラされちゃったのだった。
「もっと考えて戦いなさい!」
「い、いやでも勝ったじゃ、うおおおおやめてくれー、額に肉の字の刑は自重ー!」
 パトリック・コーラサワーは確かにアリーに勝った。
戦闘技術と言うより野球技術の賜物で。
が、世界を裏から守る隠密同心・プリベンターとしては素直に喜ぶことなど出来ない。
「よし五飛、憂さ晴らしにやるか」
「奇遇だなヒイロ。俺も何か殴りたいと思っていたところだ」
「お、落ち着いて下さい二人とも!」
「やめとけカトル、五飛もヒイロもかなりキテる」
「ある意味勝ち逃げされたようなものだからな、アリー・アル・サーシェスに」
 だって刻まれてしまったのだ。
敗北の二文字を、ゴリゴリッと。
865名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/10(火) 22:51:15 ID:???
 ◆ ◆ ◆

 コーラサワーのアンドロメダ大星雲打法攻撃によって、アリーは乗機のソンナコト・アルケーもろとも吹っ飛ばされた。
で、そのまま碧空へとバイバイキーンとなってしまい、成る程これは確かに逃げられたのと結果が同じだったりする。
結局アリーとその一味が何を企てていたか、さっぱりわからないままアザディスタンでの事件は終わってしまったわけだ。
「罰です。減俸半年」
「そんなあ! 今度の給料日、大佐を豪華なディナーに誘うつもりだったのに!」
「吉○家かマク○ナル○でも行ってなさい!」
 コーラサワーを一蹴するサリィ・ポォだが、彼女にもまったく責任がなかったかと言えば、ちょっと違う。
アリーとパイロットの皆が戦っている(注:若干一名除く)間、具体的な策を捻り出すことが出来なかったのだから。
いや、もちろんただ傍観していたわけではない。
戦場の周りを回って状況を確認し、敵に後続がないか、また他に罠が無いか探ってはいた。
どのみち、戦闘力がほとんどない輸送機では直接的な戦力にはなりはしないし。
「それとジョシュア・エドワーズ」
「え? あ? ひゃい!」
「貴方も減俸半年」
「何で!?」
「ずっと輸送機の後ろに隠れてたのはどこの誰かしら!?」
「や、だ、だからアレは敵の別派に備えて本丸を守っていたのでありおりそがりいまそかり」
「それの必要性は現場指揮である私が決めることよ。文句ある?」
「ふぎゃー!」
 何だか最近すっかり口だけ男になってきたアラスカ野君なのであった。

「しかし、事は結構重大だぞ」
 中破した自らのネーブルバレンシアの胸部に腰掛けながら、デュオ・マックスウェルは呟いた。
右手の掌にはさっきヒルデから渡されたおしぼりが握られているが、
千切れんばかりにギュウと絞られている辺りにデュオの無念さが垣間見える。
「そうですね……」
 相槌を打つカトル・ラバーバ・ウィナー。
彼の手にもおしぼりがあるが、彼はそれを折り紙のように開いたり閉じたりしている。
無意識の行為なのだが、つまりはカトルも落ち着かないのだ、気持ちが。
「俺たちは負けた。これは事実だ」
 トロワ・バートンが前髪をかきあげながら二人に近づく。
そう、ガンダムパイロットは負けてしまった。
アリー・アル・サーシェスと、彼の駆るソンナコト・アルケーに。
「これが本物の『戦争』だったら……」
「命は無かっただろうな、間違いなく」
 ガンダムパイロットたちの操縦技術は、間違いなくこの世界でもトップレベルである。
だからこそわかる、敵の強さというものが。
866名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/10(火) 22:54:02 ID:???
「ただのバカかと舐めていた俺たちの怠慢でもあるな」
「とんでもないですね、アリー・アル・サーシェスという人は」
「プロということだ、変態だがな」
 そしてその強さを認めるのに、悔しさは伴うものの、躊躇いはない。
相手を見下すことほど己を危うくするものはないのだ。
つい先ほど、それをイヤというくらいに味わった。
それでも「変態である」という評価を変えたりはしないが。
「重大ってのは二つある」
「ええ、わかります」
「まず、これからも奴は俺たちの前に立ちはだかってくるであろうということ」
 アリーは逃げた。
飛ばされた遥か大空で朽ちている可能性もないことはないが、
あの変態が簡単にくたばるような可愛げある人間なわけがない。
何しろ卒倒レベルな臭気の靴下を堂々と、しかも大量に集める男である。
いくらシールド代わりに使うと言っても、まずその発想が普通の人間は思いつかない。
「そしてもう一つ」
「……ミカンエンジン、ですね」
「そうだな。いったい奴はどこから……」
 ミカンエンジンは世紀の天才ビリー・カタギリが独自に開発したものであり、
製品化もされていない究極のエコドライブである。
使っているのは、それが搭載された試験機のMS(ミカンスーツ)ネーブルバレンシアを持つプリベンターだけのはず。
「人類革新重工が興味を持っていたな、そういえば」
「でも、あくまで話だけだったはずです」
「ああ、そもそもミカンエンジンはあのポニーテールの博士の施設でないと作れない、今のところは」
 三人は顔を見合わせ、そして押し黙った。
ならば、いったいどうやってミカンエンジンをアリーは手に入れ、
そしてネーブルバレンシアを越える力を持つソンナコト・アルケーを組み上げたのか。
「……どうやら、本当に深刻な事態になりそうだな」
「ですね。この事件、根は深いと思います」
「何か裏がある、か」
 砂の大地に横たわる、傷だらけのネーブルバレンシア。
それを、三人は無言で見つめた。
その向こう側から、五飛とヒイロに折檻(注:くすぐりの刑)されるコーラサワーの悲鳴と、
切腹させろーというグラハムの声が聞こえてきた―――
867名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/10(火) 22:56:27 ID:???
 ◆ ◆ ◆

「大将、面目ねぇな」
『いやいや、プリベンターのMS(ミカンスーツ)を六機も潰したんだろう? 初戦としては十分だよ』
「いけると思ったんだが、欲はかきすぎるとロクなことはねぇってことかね」
『いい教訓になったかい?』
「へっ、おかげさまでな」
 今回の事件の中心、アリーはプリベンターから遠く離れた場所、位置的には旧クルジスの東端のとある施設にいた。
モニター通信で彼のバックアップ役であるリボンズ・アルマークと会話をしている。
コーラサワーの逆撃を食らった後、そのまま逃走し仲間と合流、ここまでBダッシュでやってきたのだ。
『僕は満足しているよ、いいデータが取れた』
「そりゃ結構なことで」
『次の作戦はまた追って連絡するよ、それまでは自由にしたらいい』
「へェ……じゃあ、今から引き返してもう一戦やってもいいかい?」
『ああ、君の勝手さ』
「いやいや、冗談よ」
 ソンナコト・アルケーは今、施設―――今はもう使われていない石油精製の―――地下にある。
主武装であるハッサクは全て使い切っており、機体そのものにもそれなりにダメージが残っている。
整備をしないと、戦闘には耐えられないであろう。
『じゃあ切るよ、ステージが待っているのでね。あまり待たせるとマネージャーがうるさい』
「あの金ピカ趣味のボケ野郎か」
 ペッ、とアリーは床に唾を吐いた。
リボンズ・アルマークがリーダーを務めるアイドルグループ『イノベイター』のマネージャーである男を、彼はあまり好いていない。
簡単な話、偉そうな態度と派手好みの嗜好がハナにつく。
『まああまり嫌わないでやって欲しい。器は小さいが、あれにはそれなりに感謝しているのさ、僕は』
「へいへい、大将の命令とあらば」
『ではまた、次に』
「あいよ、他の連中にもよろしく言っといてくれや」
『ああ』
 通信は切れた。
アリーの目の前には、ただ黒いモニターだけが残る。
「……ヘッ、ヘッヘッヘ」
 アリーは笑った。
そしてそこに映る自分の顔に、アリーは語りかけた。
「これからどんどんおもしろくなりそうだなァ、おい?」
 モニターの中の彼の顔は、当然の如く返事をしたりはしなかった。


 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――




 やっぱり出番があるとテンション上がって筆も進みますコンバンハ。
次回でアザディスタン編終了ですが間違ってもシリアスにはなりませんサヨウナラ。
868通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 08:45:19 ID:???
油断した、土曜日さん乙ッス
869通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 16:39:25 ID:???
詳細なキャラ一覧が欲しいな
870通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 16:54:25 ID:3esu1idK
お初のAC馬鹿が来たぜメルツェェェェェェル!!!

\O 
 ○\ <わが名はアクアビットマン!!コーラサワー!!次は私が相手だ!!
< \
871通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 18:39:50 ID:???
ラストがややシリアスなノリだったなw
872通常の名無しさんの3倍:2009/03/12(木) 14:11:35 ID:???
フゥー
873通常の名無しさんの3倍:2009/03/13(金) 21:03:31 ID:8UhLrKmC
ある意味、今の刹那が目指してる「生きる」とゆう名のゴールに、
最初から立ってるのがコーラだとゆう驚愕の事実w
874通常の名無しさんの3倍:2009/03/14(土) 08:52:40 ID:???
sage
875通常の名無しさんの3倍:2009/03/14(土) 10:19:00 ID:???
前々から薄々思ってたが、行き当たりばったりとか言ってるが
ほんとうはずっと先の展開まで考えて書いてるだろ、土曜日
AEUの野球設定をアザディスタンで回収とか適当でねーよ
876通常の名無しさんの3倍:2009/03/14(土) 13:52:17 ID:???
■ おすすめ2ちゃんねる 開発中。。。 by FOX ★
このスレを見ている人はこんなスレも見ています。(ver 0.20)
【ガンダム00】コーラサワーは不死身だぜ4 [アニキャラ個別]
同性愛者として生きるための知恵(若い子向け) [同性愛] ←!


おいちょっと待て誰だコラ
877名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/14(土) 17:45:02 ID:???
 シュワッシュワッシュワッシュワッ コーラサワー
 シュワッシュワッシュワッシュワッ コーラサワー
 空の彼方からやってくる
 風の中から現れる
 雲の上から声がする
 イヤフーの声が
 熱く熱く 愛を語る あれはコーラサワー
 行くぞ行くぞ 倒せ倒せ アクのガンダマン
 不死身と愛と 強運のエースが
 大佐を守るため コーラスペシャル
 たすけに来たぞ(イヤッフー!)
 たすけに来たぞ(只今参上!)
 鮮やか 軽やか コーラサワー


「ああ、無事でしたのねカトル様!」
「ええまあ、おかげさまで……」
 プリベンターは帰還した。
マリナ・イスマイール他、関係者が集っているアザディスタンの空港へと。
かつて太陽エネルギー紛争時、ここは軍事拠点としてOZに占拠されていたのだが、今は普通に国際空港として運用されている。
ぶっちゃけた話、アザディスタンにおいてここより大きな施設は無い。
強いて肩を並べるものを挙げれば、現在は自治議会議事堂として使われている元王宮くらいであろうか。
「それに他の方々もお怪我なく……私、とても心配しておりました」
 最初にプリベンターを出迎えたのが、瞳ウルウル状態のマリナ・イスマイール現アザディスタン特殊自治区代表。
この元お姫様、ちょっと、いや結構シスコン気味であり、
とにかくガンダムパイロットにベタベタしたがるわけだが、さすがに衆目あるこの場ではいきなり抱きつきに行ったりはしなかった。
かなり自重しない彼女にしては相当自制心を働かせたものと思われる。
アリー・アル・サーシェスにやられてしまったガンダムパイロットたちにとっては、何ちゅうか不幸中の幸いと言っていいかもしれない。
まあマリナが自重しなかった方がおもしろいことになっていたであろうが。

 ◆ ◆ ◆

「相変わらず運だけは強いようだな、スペシャルバカ」
「……相変わらず嫌味だけで生きてんな、銀髪娘」
 戻ってきたパトリック・コーラサワーを第一に迎えたのは、人類革新重工社員であるソーマ・ピーリスだった。
世紀の天才ビリー・カタギリが開発したミカンエンジンに興味を持っている人類革新重工は、
企画開発部(別名『超部』)の部長であるセルゲイ・スミルノフの指示の下、彼女がアザディスタンに派遣されているのだった。
878名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/14(土) 17:47:46 ID:???
「お疲れ様であります」
 そしてソーマの横で軽く頭を下げるのは、そのセルゲイの実子で同時に開発部のメンバーでもあるアンドレイ・スミルノフ。
いささか口調が堅苦しい、軍隊っぽいのは、かつて彼がOZに所属していたからであろうか。
家庭内不和、というか父親に反抗して家を飛び出し、OZへ己の身を投じた彼であったが、
幸いにしてOZが壊滅するより前にその内実を知り、脱して結局は父親の職場にやってきたのだ。
現在でも父にはいささかの隔意があるようだが、それで家庭が崩壊してしまう程、スミルノフ一家は脆くはない。
包容力ある母のホリィと、養子としてやってきたソーマの存在がかなり効いているというわけだった。
「よー、労ってくれるのはお前くらいなもんだぜ、ドレイ」
「……その呼び方はやめていただけませんか、コーラサワー氏」
 うんざりした表情になるアンドレイ。
コーラサワーと彼が顔を合わせてからそれ程日数が経っていないが、
最初からずっとコーラサワーはアンドレイのことを「ドレイ」と略して読んでいる。
アンドレイにしてみればあんまりな呼び方であり、そりゃうんざりもしようてなもんである。
「アンドレイ、このバカに丁寧に応じる必要はない」
「は、はあ」
 アンドレイはソーマに頭が上がらない。
年齢はアンドレイの方が上なのだが、何より性格的なものがある。
「うるせー! 今度の殊勲者に対してどいつもこいつも失礼極まりねー対応しやがって!」
「殊勲者? 誰が?」
「俺だ!」
「おもしろくもない冗談だな」
「ぬぐぐぐ、本当に腹立つ女だな、今すぐお前の姉ちゃんに代われ! まだあっちの方が話せる!」
「ふん、私が表に出ているということは、つまりはマリーにその気はないということだ」
「ぐがああああああ」
 仲良きことはナンチャラゲ。
犬猿の間柄である割に、会話量は多いコーラサワーとソーマなのだった。

「……」
 何だかんだで元気なコーラサワーに対して、プリベンターの誇るもう一人のバカ、グラハム・エーカーは沈んでいた。
何せアリー・アル・サーシェスのハッサク攻撃に前に苦渋を舐めてしまったのだ、
武士道を己の中心に据えている彼としては、かなりの屈辱ではあった。
「……」
 プリベンターのMS(ミカンスーツ)ネーブルバレンシアがアリーのソンナコト・アルケーに劣っていたとは言え、
そんなことはグラハムには関係ない。
敗北は拭えない事実である。
「……」
 グラハム・エーカーは落ち込んでいた。
「……ぬうううううううううううううううう、リベンジッ!」
 が、復活した。
いきなり。
879名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/14(土) 17:49:50 ID:???
「敗北は勝利への糧也! 敵を知り己を知れば百戦アルカトラズ!」
 バカはいい。
実にいい。
引き摺ることがない。
「穴は埋めればよし! 壁は越えればよし! 一度の敗北は二度の勝利で濯がせてもらおうっ!」
 言ってることは全く正しい。
正しいが、この考え方で軽々しくギャンブルに行ってはいけない。
一度の敗北が二度三度の敗北に繋がるから。
「カタギリイイイイイイ! 盟友よっぉおぉぉぉぉ!」
 吼える、グラハム・エーカー吼える。
側から見ると危ないニーチャンそのものである、しかし。
「我! グラハム・エーカーはッ、新たな剣を! 所望するううううううう!」
 東の空に向かって怒鳴るグラハム。
当たり前だが、ビリー・カタギリに届くわけがない。
お願いするならちゃんと通信して直に言えばいいのだが、それをしないのがグラハムクオリティ。
宮本武蔵でもふるう刀がナマクラなら強敵はそうそう倒せない。
名刀を腰に差してこその剣豪、弘法はどうか知らないがサムライは刀を選ぶのだ。
グラハム・ブシドー・エーカー、まさにモノノフの境地也。
「二刀流で! フラッグベースで! ヨロイカブトでー!」
 いや、やっぱり直接言えよカタギリに。
な?

「ふぅ、これからどうしたものかしらね」
 サリィ・ポォは溜め息をついた。
彼女はプリベンターの現場を仕切る立場、悩み事は多い。
「代替のMSの準備、それから……」
 今のプリベンターに、戦力と呼べるものはコーラサワーとジョシュアのネーブルバレンシアしかない。
他のは全てアリーに潰されてしまった。
プリベンターの立場が立場であるから、簡単に補充が可能という話でもない。
とは言え、ソンナコト・アルケーの脅威を目の当たりにした以上、
少なくてもあれに対抗出切るだけの強さのMS(ミカンスーツ)を用意しないと、
今後またアリー・アル・サーシェスとやりあうことになっても、今日の敗北をなぞるだけだろう。
「……カタギリ博士にお願いするしかないみたいね」
 完全平和主義、恒久平和を実現させるための戦う集団。
その一見矛盾した組織がプリベンターである。
サリィにしても世界から完全に争いが無くなるとは考えていない、人間がニンゲンである以上、
戦いも武器も決してなくならないと思っている。
が、完全平和主義の理想は十分に尊いものであるともわかっている。
100を達成出来ずとも、70、80までいけば大成功、
妥協と蔑まれたとしても、プリベンターとしては現実と理想の溝を埋めていかねばならない。
880名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/14(土) 17:52:06 ID:???
「新しいMS、か」
 ミレイナ・ヴァスティを通じてレディ・アンに今回の顛末のおおまかな報告はしてある。
おそらく、レディ・アンもMS(ミカンスーツ)の増強には同意、と言うよりハナからそう考えるはず。
問題は、短期間で如何にして数と質を揃えるかにある。
ビリー・カタギリの個人のラボでは限界がある。
彼自身ミカンエンジンの改良に取り組んでいる最中でもあり、MS(ミカンスーツ)の設計・開発を並行して行うのは至難。
ならばミカンエンジンに関心を持っている人類革新重工に頼めばいいかと言えば、それもまた難しい。
何しろ軍隊ではないのだ、プリベンターは。
細々とした援助ならともかく、テクノロジーの塊であるMS(ミカンスーツ)の建造ををまるまる企業に依頼するなど、
隠密同心的な組織としては出来ようはずもない。
いっそプリベンターで独自の工房を持てば簡単に解決する問題なのだが、
それならそれでプリベンターそのものの在り方に疑問を持たれてしまうだろう。
OZとどこが違うのだ、と。
「……ふぅう」
 果たして何度、戦いが終わってから溜め息を彼女はついたであろうか。
やるべきことがあまりに多すぎ、その内容も簡単なものではない。
アリー・アル・サーシェスは逃げた。
そして、彼はネーブルバレンシアに勝るMS(ミカンスーツ)を駆っていた。
彼がそれを独力で作り上げたのか?
それとも別に援助をした存在があるのか?
また、ミカンエンジンをどうやって手に入れたのか?
そして、今後どういった行動をアリーが取るのか?
問題は山積みである。
「じっくりと片付けていくしかないわね……」
 サリィはヒルデに淹れてもらったコーヒーに口をつけた。
それは、すっかり温くなっていた。

 ◆ ◆ ◆

 アリー・アル・サーシェスはむっつりと不機嫌そうに押し黙っていた。
ついさっきまで、これからの展開に満足を覚えてケタケタ笑っていたというのに。
無論、こうなってしまったのにはわけがある。
「ボスゥ、大丈夫ですか?」
「んあー、まだ痛え」
 リボンズ・アルマークとの通信を終えた後、彼はここから離れるためにモニターの前から身を翻した。
その時、足元に落ちていたビールの空き缶を踏んでしまい、すってんころりんと転倒、
したたかに後頭部を床に打ちつけたのだ。
「でけーコブが出来ちまった、くそ」
 その空き缶が他の誰かが捨てたものなら、そいつに当たれば気もおさまったであろう。
が、その缶は通信の前にアリーが飲んで捨てたものであり、怒ろうにも怒れない次第なのだった。
正味の話、因果応報、身から出たナントカ。
881名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/14(土) 17:53:09 ID:???
「とりあえずこれからどうします?」
「そうだな……」
 アリーの周りでは、すでに撤収準備を終えた部下たちが彼の指示を待っている。
一言アリーが命令を下せば、すぐにでも動ける構えだ。
「当面は休養に当てる。アルケーも整備が必要だしな」
 それにスポンサーがついている限り、迂闊に暴れるわけにもいかない。
傭兵とはすなわち雇われ労働者、盗賊のように好き勝手にしていいわけでもない。
この辺りは、アリーにもアリーなりの苦労があるのだ。
「連絡はいずれするから、各自それぞれ自由にしてろ。パリでもニューヨークでもアキバでもブクロでも、どこでも行ってこい」
 手当ての金は既に皆に渡してある。
余程の贅沢をしなければ、半年は遊べるであろう。
「ボスはどうするんですかい?」
「ん? 俺か?」
 そうだな、とアリーは顎髭を撫でた。
本心を言えば、すぐにでもプリベンターをぶっ倒しに行きたいところだが、先述の理由からそれは出来ない。
「そうだな……撮り溜めた『冬ドナ』を最初からも一度見て……それから美味いラーメン屋巡りでもすっか」
 アリーはニヤリと笑った。
コブの痛みをこらえつつ。

 プリベンターとパトリック・コーラサワーの心の旅は続く―――


 アザディスタン事件編終了コンバンハ。
次からまた非日常的な日常の風景編でサヨウナラ。
882通常の名無しさんの3倍:2009/03/14(土) 18:05:28 ID:???
リボンズ様に誘われて♪悪い事してるでしょ♪(アーリー)
ソンナコト・アルケー操って♪行ったり来たりしてるでしょ♪(アーリー)

ぐっじょぶ!
883通常の名無しさんの3倍:2009/03/14(土) 18:30:39 ID:???
出たり消えたりだった……orz
884通常の名無しさんの3倍:2009/03/15(日) 03:18:29 ID:???
土曜氏乙
ブログに行けるということは電脳化されてるの?
885通常の名無しさんの3倍:2009/03/15(日) 08:42:04 ID:???
乙です、こっちの世界ではホリィさん元気なわけねw

>>884
>ブクロでも、どこでも行ってこい
これの事?池袋の事ジャマイカ?

886通常の名無しさんの3倍:2009/03/15(日) 09:21:12 ID:???
ビリーってアザディスタンに来てなかったっけ、ソーマとかと一緒に
887通常の名無しさんの3倍:2009/03/15(日) 17:53:25 ID:???
なんか普通に生きてる気がするw
コーラ殺したけりゃ肉体蒸発描写持ってこい、あの程度で信じる思うたかスタッフめがフヌハハハ
888通常の名無しさんの3倍:2009/03/15(日) 19:17:36 ID:???
本スレが全然お通夜じゃないなw
やっぱりコーラさんは最強だぜ!
889:2009/03/15(日) 19:56:45 ID:???
生きてると思うよ!
だってコーラさんだし
890通常の名無しさんの3倍:2009/03/15(日) 22:26:50 ID:???
ソレステでスルー



生存確定ですな
891通常の名無しさんの3倍:2009/03/16(月) 10:48:55 ID:???
本スレ全力の生存検証ワロタ
そうだよな、あのくらいでコーラが死ぬわけない
892通常の名無しさんの3倍:2009/03/17(火) 08:18:56 ID:???
しかし、ただの特攻機体とはいえトランザムってるガガを正面に飛び込んで防ぐとは
しかも量産機ジンクスVで
…改めて凄いパイロットなんじゃないのかと思う
893通常の名無しさんの3倍:2009/03/17(火) 22:25:01 ID:???
最終回辺りで出て来たりしてね
894通常の名無しさんの3倍:2009/03/18(水) 14:13:30 ID:???
イヤッフー
895通常の名無しさんの3倍:2009/03/19(木) 11:30:33 ID:???
保守
896通常の名無しさんの3倍:2009/03/20(金) 12:17:58 ID:???
保守
897通常の名無しさんの3倍:2009/03/20(金) 18:04:32 ID:???
冷めた?
898名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/21(土) 02:29:47 ID:???
とりあえず最終回まで投下は控えます。
全てを確認してから…ですね。

と言うか、500KBまでもう残り少ない…。
899通常の名無しさんの3倍:2009/03/21(土) 17:31:39 ID:???
つうかまだ続くの?
このスレ
900通常の名無しさんの3倍:2009/03/21(土) 20:17:32 ID:???
>>899
何か不都合でも?
901通常の名無しさんの3倍:2009/03/22(日) 10:58:03 ID:???
>>898
了解しました
902通常の名無しさんの3倍:2009/03/22(日) 17:36:59 ID:???
出番が今日ないのは予想通り

最終回に合わせて新スレ突入か?
903通常の名無しさんの3倍:2009/03/23(月) 01:22:05 ID:q5qs6xRc
保守
904通常の名無しさんの3倍:2009/03/23(月) 18:41:14 ID:???
土曜か金曜に新スレをたてればちょうどいいか
905通常の名無しさんの3倍:2009/03/24(火) 10:29:51 ID:???
バレがマジだったらコーラさんおめ
906通常の名無しさんの3倍:2009/03/25(水) 10:44:51 ID:???
本スレ、なんであんなにハイテンションなんだw
907通常の名無しさんの3倍:2009/03/26(木) 08:16:15 ID:???
保守
908通常の名無しさんの3倍:2009/03/26(木) 16:59:56 ID:???
よく考えたら最終回直後はスレ乱立&書き込み多数で下手すりゃ鯖が飛ぶな
残りレス数、残りKBも少ないし、静観して日曜以降に新スレ移行するのも手かもしれん
909通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 16:49:17 ID:???
日曜日はどうせ大荒れ(いろんな意味で)だろうしな、渦中に飛び込む必要もないだろう
その案でいいとオモ


つうか、なんか住人減った気がするが
>>908と俺と
おーい誰かいるかー
ノシ
910通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 17:00:47 ID:???
いるよー
ノシ

みんな年度末で忙しいのかな
911通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 17:31:30 ID:???
いるぞぅー
ノシ
912通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 17:44:57 ID:???
俺もいるぞー
ノシ
913通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 18:00:01 ID:???
いるよー
ノシ
914通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 18:10:22 ID:???
みんな振りすぎw
ノシ
915通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 18:11:54 ID:???
ノシ
916通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 23:22:07 ID:???
俺も!!
ノシ
917通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 23:45:50 ID:???
ここにも居まーす
ノシ
918通常の名無しさんの3倍:2009/03/27(金) 23:59:30 ID:???
ノシ
でも点呼だけでスレ埋まったら困るからほどほどにしようぜw
919通常の名無しさんの3倍:2009/03/28(土) 09:40:54 ID:???
結局、新スレは板が落ち着くであろう月曜日以降に誰かが立てるということで?
920通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 10:40:15 ID:???
本スレおかしいw
921通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 16:33:11 ID:B9FZIaH6
一応上げて保守っとくか
新スレの移行時期だけ皆で計っとこうぜ
922通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 17:36:33 ID:???
最終回終わったな
結局コーラは生きてて結婚ってw
おいおいww結局予想通りかよw
923通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 17:39:11 ID:???
最高じゃないかw

『不死身のコーラサワー改め幸せのコーラサワー』ってw コーラフイタwww
924通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 17:41:03 ID:???
しあわせですかぁぁぁあ!
こりゃこのスレも当分終わらん!


あ、新スレよろしく
たてれないんで
925通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 17:48:53 ID:???
当然だよ!終われる訳ないってw
あ、俺も立てられないので大丈夫な方、お願いします
926通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 18:01:22 ID:???
さすがコーラさん。
見事に幸せをつかんだな!おめでとう!
927通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 18:04:04 ID:???
次スレだけは模擬戦の文字はずして5結婚おめでとう
とかにしてもいいかな?
あとキャラテンプレってこのスレになって更新されてないよね?
928通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 18:49:07 ID:???
おー
だが今日でなくてもいいんでは?
板が落ち着く明日以降のほうが良くないか
929通常の名無しさんの3倍:2009/03/29(日) 19:02:59 ID:???
コーラ本スレwww
なんだあの祭りはwww
930名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c :2009/03/29(日) 23:09:16 ID:???
では新スレにて後日また
931通常の名無しさんの3倍:2009/03/30(月) 10:34:04 ID:???
俺たてれん
932通常の名無しさんの3倍:2009/03/30(月) 13:37:29 ID:???
テンプレ詳しくないので分からんが、このままでいいのか?
おkなら俺立ててくるが
933通常の名無しさんの3倍:2009/03/30(月) 16:07:14 ID:???
キャラ紹介のサーシェスの欄にソンナコト・アルケーの事やリボンズの欄に暗躍しているって追加した方が良いんじゃないかな
あとアグリッサはどうなったのやら…
934通常の名無しさんの3倍:2009/03/30(月) 18:42:30 ID:???
新しい天麩羅案でも考えるか?
残り10KBもないからキツいかもしれんが、新しいスレになっても
住人がたまたまいない時間帯だと辛いか
935通常の名無しさんの3倍:2009/03/31(火) 01:30:35 ID:???
現状に合わせるべきじゃない?
ソーマなら中にマリーがいるとか
936通常の名無しさんの3倍:2009/03/31(火) 17:21:15 ID:???
ちょっとたてれるか試してくるよ
937936:2009/03/31(火) 17:25:47 ID:???
はいはじかれたーあと頼む
一応テンプレなど

このスレは我らがパトリック・コーラサワー他00の面々とWの皆さんの
日常を描いた心温まるスレです。

00が終わってもコーラとカティがゴールインしてもこのスレはまだ終わりません

<<前スレ>>
新機動炭酸コーラサワーW 模擬戦4戦目
ttp://hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/shar/1218545997/

<<過去スレ>>
新機動炭酸コーラサワーW 模擬戦3戦目
ttp://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1210763914/
新機動炭酸コーラサワーW 模擬戦2戦目
ttp://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1204543589/
コーラーサワー主人公でW作り直そうぜ
ttp://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1191923320/

<<まとめ>>
ttp://arte.wikiwiki.jp/
ここのクロス(ガンダム)の「00-W」にあります


あと、人物紹介につけたし

ミレイナ・ヴァスティ
 プリベンターを離れたシーリンの後任としてやってきた。
 重度のラノベマニアで、コーラサワーの天敵2号。

アンドレイ・スミルノフ
 セルゲイの部下にして実子。
 優秀な父親が重荷らしい。
 元OZだが、崩壊前に上手く離脱出来た様子。
 コーラサワーに「ドレイ」とあだ名をつけられる。

リボンズ・アルマーク
 世界的なアイドルグループ「イノベイター」のリーダー。
 なんかアリーを使っていらんことを考えているらしい。
 相当裏の世界に通じている様子。
 ちなみにマネージャーはあのアレハン様らしい。
938通常の名無しさんの3倍:2009/03/31(火) 17:34:57 ID:???
んじゃ自分行ってみる
もしなんか間違いあったらゴメンな
>>937テンプレもらいます
939通常の名無しさんの3倍:2009/03/31(火) 17:46:04 ID:???
940通常の名無しさんの3倍:2009/03/31(火) 17:54:32 ID:???
>>939
941通常の名無しさんの3倍:2009/03/31(火) 17:58:36 ID:???
>>939
乙ー
次スレも立てたかったけど流石に4連続は無理だった
規制はリアルタイム時F1観てた罰じゃろか? ああもちろん後からコーラさんの晴れ姿は拝みましたよ
942通常の名無しさんの3倍:2009/04/01(水) 08:11:12 ID:???
よし
じゃあ埋め
943通常の名無しさんの3倍:2009/04/02(木) 01:37:12 ID:???
埋め
944通常の名無しさんの3倍:2009/04/03(金) 16:11:34 ID:wZGGSVtO
埋め
945通常の名無しさんの3倍:2009/04/03(金) 17:43:30 ID:???
梅ッコーラ
946通常の名無しさんの3倍:2009/04/03(金) 17:46:54 ID:???
ハリボーハッピーコーラ
947通常の名無しさんの3倍:2009/04/03(金) 17:47:39 ID:???
埋めッコーラ
948通常の名無しさんの3倍:2009/04/04(土) 18:10:46 ID:???
埋め桃子サクーラサワー
949通常の名無しさんの3倍:2009/04/05(日) 09:42:58 ID:???
埋め立て
950通常の名無しさんの3倍:2009/04/05(日) 10:52:53 ID:???
埋め合わせ。

この埋め合わせは今度な!

・・・って多分なかったんだろうな、埋め合わせ。
951通常の名無しさんの3倍:2009/04/05(日) 11:42:19 ID:???
あー、絶対なかったに違いないw
もうその女の存在を覚えているかどうかも怪しい

産め
952通常の名無しさんの3倍:2009/04/05(日) 13:00:27 ID:???
殴られた衝撃で

忘れたなw

倦め〜。
953通常の名無しさんの3倍:2009/04/05(日) 15:41:54 ID:???
恋愛の達人的に、アフターフォローまで完璧だと思うんだ
埋め合わせついでに別れ話
954通常の名無しさんの3倍:2009/04/05(日) 15:52:55 ID:???
数々浮き名を流していたのだろうけど
なぜか恨まれるイメージがないんだよなあ

鵜目
955通常の名無しさんの3倍:2009/04/05(日) 20:56:24 ID:???
膿め
956通常の名無しさんの3倍:2009/04/06(月) 17:33:36 ID:???
埋め立て
957通常の名無しさんの3倍:2009/04/09(木) 23:00:12 ID:pg3fNk9a
埋め
958通常の名無しさんの3倍:2009/04/10(金) 18:14:09 ID:ZMwSgjOL
埋め
959通常の名無しさんの3倍:2009/04/10(金) 19:59:16 ID:???
梅。
960通常の名無しさんの3倍:2009/04/11(土) 11:59:40 ID:???
0
961通常の名無しさんの3倍:2009/04/11(土) 13:08:22 ID:???
00
962通常の名無しさんの3倍:2009/04/11(土) 13:46:36 ID:???
000
963通常の名無しさんの3倍:2009/04/12(日) 08:48:48 ID:6+guTQpT
0000
964通常の名無しさんの3倍:2009/04/12(日) 09:50:13 ID:???
∞∞
965通常の名無しさんの3倍:2009/04/12(日) 13:54:27 ID:???
00プチプチ
966通常の名無しさんの3倍:2009/04/13(月) 12:56:50 ID:???
967通常の名無しさんの3倍:2009/04/13(月) 16:25:36 ID:???
梅ヶ枝餅食べたい
968通常の名無しさんの3倍:2009/04/13(月) 16:26:28 ID:???
梅干でもいい
969通常の名無しさんの3倍:2009/04/15(水) 23:04:48 ID:FoeXUIMq
うめうめうめうめうめうめうめうめうめうめうめうめうめみやたっちゃんづけ
970通常の名無しさんの3倍:2009/04/17(金) 00:20:29 ID:???
梅炊き込みご飯
971通常の名無しさんの3倍:2009/04/17(金) 00:32:25 ID:???
梅しそ握り
972通常の名無しさんの3倍:2009/04/18(土) 17:52:43 ID:???
いい加減埋めきらんとなw

コーラサワー
コーラサワー
コーラサワー
コーラサワー
コーラサワー
コーラサワー
コーラサワー
ワーワーワー


まだ無理か?
973通常の名無しさんの3倍:2009/04/18(土) 19:31:41 ID:???
コラ沢
974通常の名無しさんの3倍:2009/04/18(土) 19:43:46 ID:???
誰もパトリックと呼ばないのは仕方ないのか
作中では大佐と上司が呼んでたけど
975通常の名無しさんの3倍:2009/04/18(土) 22:31:56 ID:???
埋め埋め
976通常の名無しさんの3倍:2009/04/19(日) 10:03:13 ID:???
イヤッフー!
977通常の名無しさんの3倍:2009/04/19(日) 12:14:49 ID:???
イヤイヤイヤフ
イヤイヤイヤフ
イヤフイヤイヤイヤイヤフッフ
フッフフゥ
大好きですカティー
パートリークー!
978通常の名無しさんの3倍:2009/04/19(日) 20:20:36 ID:???
不死身の炭酸あらため幸せ炭酸
飲めばあなたもイヤッフー!
979通常の名無しさんの3倍:2009/04/19(日) 21:11:36 ID:???
いいCMタレントになれそうじゃないかコーラさんwww
980通常の名無しさんの3倍:2009/04/20(月) 17:10:26 ID:???
梅梅小梅
981通常の名無しさんの3倍:2009/04/20(月) 19:41:35 ID:???
どっちかというと奴はコカコーラっぽいな
982通常の名無しさんの3倍
「スカッと爽やか!美味ぇぜコカ・コーラ!」