【アストレイ】千葉智宏の気持ち悪さは異常2【00P】
2006/3/4 土曜日
アストレイのサブキャラ2
Filed under: アストレイ — chiba @ 0:26:01
今回は、傭兵チームについて説明します。
まず劾ですが、ロウとの対比の意味も含め、
「ミスター・パーフェクト」としました。
欠点のないキャラです。
当時、ぬえ森田さんに「劾は、どのようなキャラか?」と聞かれ、
「SEED世界で一番強いキャラです」と、答えたのを覚えてます。
その時、「キラより強いのは、ありえない」と言われたので、
「単純な強さでは負けたとしても、
絶対に勝てる状況に追い込んでから戦うキャラなので、最強です」
と答え、「傭兵として合格」とお墨付きをいただきました。
小説2巻のあとがきにも書きましたが、
劾は、完全な所が、欠点となっているキャラです。
彼は、仲間の存在なしでは、成立しません。
(この点で、ロウと対局にいます。
ロウは、一人でも大丈夫な所がありますから)
相棒のイライジャは、これまた対比を考えたキャラです。
劾の逆で、一言で言えばダメダメ。
(そのかわり超美形ですが)
「コーディネイターなのに、その資質を持たない」という設定は、
最初に,ぬえ森田さんにコーディネイターについて説明を聞いたときに、
「全員が完璧にコーディネイトされる訳ではなく、
予想外の姿や能力で生まれる者もいる」
という話から思いつきました。
※外伝というポジションの作品なので、出来る限り、
本伝の設定の幅を広げるように考えています。
※リーアム兄弟がコーディネイターとナチュラルの兄弟というのも
この考えに基づいて作った設定の一つです。
リードは、ジャンク屋チームのプロフェッサーと同じ役割で、
「なんでも知ってる便利キャラ」です。
おそらく作者も知らないような劾の過去も
知っていることでしょう。
こちらも「とぼける(すべて話さない)」ために、
酔っぱらいにして、話をはぐらかせるようにしました。
ロレッタは、ポジションとしてはヒロインですが、
このキャラも外伝として、わざと「シングルマザー」という
ヒロインとしては、ありえない設定を導入してます。
ただし、SEEDとしての本質(?)を踏襲するため、
「大人の女性」としてメンバーを見守る部分はのこしてます。
(マリューなどのキャラと同じですね)
蛇足
彼女は、現在では褐色の肌をしておりますが、
キャラをデザインした時には、その設定はありませんでした。
色を決める段階で、この肌の色になりました。
そのため、初期に描かれたスニーカーの挿絵では、
金髪の白人だったりします。
風花は、初期設定では、「ロレッタの娘」としてだけの存在であり、
年齢以外はなにも設定していませんでした。
(登場させる予定も、ありませんでした)
2007/3/2 金曜日
デルタアストレイの薦め
Filed under: アストレイ — chiba @ 0:34:14
第一巻、書店ではよい所に並べていただいてるようです。
(私の周り調べ)
本作は今まで外伝「アストレイ」を応援してくれていた人は
もちろん楽しんでいただけると思いますが、
それ以上にテレビシリーズのファンだった方に読んで欲しい作品です。
いろいろテレビを見ていた人が楽しめる工夫やしかけをしてますが、
まあ、単純にテレビのキャラともう一度会えるのが、魅力かと。
イザークとディアッカ、
デュランダル議長、
カガリ
などなど、その他多数のお馴染みのキャラが物語に登場します。
それと
「『スターゲイザー』って、どうなの?」
という方には、「スタゲ」の入門としてもよいかも。
スウェンたち「スタゲ」のキャラも、登場しております。
「スタゲ」を見たことのない人には、入門用に、
「スタゲ」ファンの方には、別エピソードが楽しめるようにしてあります。
「でも、外伝って、いっぱいあるから……」
という人にも安心してください。
「アストレイ」シリーズの中で、本作は、特に独立性が高い作品になってます。
テレビアニメを見てないと、さすがに楽しみが薄くなりますが、
他の外伝を読んでいなくても、そのまま楽しめます。
(「デルタ」を読んで、外伝が気に入ったら、
それから他の外伝作品も読んでみてください)
追伸
「スパロボW」ユーザーで、「アストレイ」が気になっている方は、
公式に参戦表示されている
「機動戦士ガンダムSEED ASTRAY」ときた洸一、全3巻、
「機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY」ときた洸一、全2巻
に加えて
「機動戦士ガンダムSEED ASTRAY R」戸田泰成、全4巻
を見てください。
こちらからのネタも多数出てきます。
読んでみて損はさせませんよ。
2007/3/3 土曜日
「デルタアストレイ」1巻発売記念
Filed under: アストレイ — chiba @ 13:18:47
という訳で、少し「デルタ」について触れたいと思います。
まだ現在進行形の物語なので、裏ネタというほどの情報ではありませんが、
多くの方が、この作品に興味を持ってもらえたらうれしいです。
さらに業界を目指す人にとって、作品を作る上でのヒントになればと思います。
主人公のアグニスについて。
最初に告白しますが、このキャラは、キラ・ヤマトを意識して創作したキャラです。
と、言っても「似せよう」などと考えたわけではありません。
その逆です。
前にブログに書いたように「デルタ」は「外伝としての本来の姿に立ち帰った作品」を目指して開始しました。
それを踏まえて考えた時、SEEDという世界の主人公であるキラ・ヤマトは、
やはり無視できない存在なのです。
具体的に、アグニスは、キラと対比になる主人公としました。
キラ・ヤマトは、仲間のために戦うキャラです。(良い例がカガリ救出)
彼は結果的には世界を救いますが、根幹にある目的は「友のため」であり、視聴者に対して等身大の青年でありつづけます。
そこで外伝の主人公アグニスは、最初から世界を救う、社会のために働くことを決められた人物としました。
そして、キラと同じように高い能力を与えられながら、キラが能力で挫折しないのに対し(キラは能力による苦悩はありますが)、アグニスは戦いに敗れ能力的に挫折します。
※これが、あとあと「デスティニープラン」とも大きく連動することになります。
物語の中で、アグニスは、キラ・ヤマトを
「前の大戦を止めた男」と認識し、会って話を聞こうとします。
しかし、キラの考え方を知っても、自分との違いに驚くだけで、最初は理解出来ません。
「デルタ」1巻でのキラの登場シーンは少ないのですが、
キラのやったこと、考え方は、
テレビでカガリやアスランに大きな影響を与えたように、
アグニスにも大きな影響を与えます。
(影響による結果は、キャラによってそれぞれですが)
そうした意味で、「デルタ」は、「SEEDの本質」である
キラに大きくアプローチした作品であり、
「外伝としても本質」に立ち帰った作品なのです。
2007/1/7 日曜日
「ノンスタンダード パーツ01」と2巻4コマ
Filed under: アストレイ — chiba @ 23:48:26
※「無印」コミック2巻収録。
少年エースの別冊付録で「ミニ」ガンダムエースが作られた時に収録した作品。
同時に戸田先生の1ページのルキーニ主人公漫画も収録された。
(もちろん「アストレイ」以外の作品も沢山収録されていた)
「R」の世界観を使って、ときた先生が描いた異色作だ。
作画にあたり、伝八の犬種について、戸田先生に問い合わせた(シナリオでは指定していなかったので)が、「名前が分からなくなってしまった」とのことで、
結局ときた先生版では、ときた先生に任せることにした。
後から、戸田先生に「伝八がぜんぜん違う」と言われたが、それは資料をもらえなかったのでしかたない……。
ちなみにときた先生の所には、「犬専用アシスタント」がいるそうだ。
シリーズを通して、犬が出てくるのはここだけだが、
才能を生かす機会を用意できて、よかった。
この話、へリオポリスの5機のガンダムがすべて登場するシーンがあるなど、ときた先生がノリノリで描かれている。
ちなみにこの話の主人公女海賊のポーシャのその後が気になる人は、「Dアストレイ」をつぶさに見よう! こっそり「その後」が描かれてます。
コミックスの巻末4コマ
プロフェッサーとエリカの会話。
別作品のガンダムネタも盛り込んでいたが、SEED内に限定すべきというチェックをサンライズから受けて変更。
それにしても、ここで二人が語っている内容、すべてその後の作品内で実現していることが怖い。物語の中の技術革新恐るべし。
3本目の4コマは、私がもっとも大笑いした1本。
大笑い出来る分、チェックが怖かったが、結果はオッケーに。
サンライズは、キャラクターのイメージを守る作業も大切にするが、「それがちゃんと作品として成立しているのか?」を一番に見てくれるので助かる。
作品として、この4コマは、完成度がかなり高い。
そしてこの4コマでキャラのイメージが損なわれることなどないのだ。
(たま〜に、それが分かってくれない版権元もある)
2007/1/14 日曜日
「R」9話
Filed under: アストレイ — chiba @ 3:22:44
※「R」コミック2巻収録
一目見て分かるように、8話とはまったく作画の雰囲気が違う。
今回は、筆ペンを多用した迫力と流れを重視した作画になっている。
締め切りまでの限られた時間の中で、満足いく作画をするための、戸田先生の試行錯誤が見て取れる。
イライジャとロレッタが登場。
「R」では珍しいサーペントテールが登場する話。
イライジャのシャワーシーンは、全身のキズを見せるために入れた。
戸田先生からは、「ロレッタの方が良いのでは?」との話があったが、理由がないし、ロレッタにお色気を求める気はなかったので却下。
ジンオーカー、バルトフェルド専用バクゥなど、MSVも多数登場。
バクゥの背中にレッドフレームが乗るシーンは、戸田先生と議論することに。
戸田先生はワイルドなイメージがあると思うが、かなり緻密な方で、
曰く「バクゥの背中には翼などいろんなものがあって、レッドフレームが立てるようなスペースがない」と言うのだ。
「そこは、作画で立っているように見せてください」
とお願いしたが、「出来ないものは、描けない」という返事。
編集部の担当も交えて、いろいろ「こうしたら立てる」などと話し合った結果、なんとか作画してもらうことが出来た。
計画を裏で操っていたブルーコスモスについて、シナリオでは、計画失敗と共にそのまま退却するようになっていた。
しかし、「それでは終わりにならない」ということで、戸田先生の方で、プロフェッサーによる脅迫と証拠の写真撮影が追加された。
(この辺りも戸田先生の細かい、几帳面な性格が出でいると思う)
このロウとイライジャ&ロレッタが接触するエピソードは、他のアストレイの中でも何度か触れられているので、探してみてください。
あと、バクゥの上に立つ、レッドフレームは、私のオーダーで、ホビージャパンがジオラマ写真で再現してくれてます。これもぜひバックナンバーを探してみてください。
2007/1/15 月曜日
「R」10話
Filed under: アストレイ — chiba @ 0:07:56
※「R」コミック3巻収録
余談となるが、3巻の帯に描かれたラクスは、帯用の描き下ろし。
初版のみの限定なので、持っている人は大切に!
ロウが海底でレアメタルを拾う話。
ここで拾ったレアメタルが、そののち150ガーベラに使われる。
レアメタルについては、ぬえ森田さんにお知恵を拝借し、いろいろ設定も作ったが、そこで出たアイデアを使うと、少し世界観設定を越える可能性があった。
この世界には、すでに装甲材としてPS装甲があるが、こいつは電力消費というマイナス要素があってはじめて成立している。
ただのレアメタルだとマイナス要素がないので、あとあと「なぜこれをPS装甲のかわりに使わないのか?」という疑問を出てくるだろう。
結局、「分かりやすい」方法として、ガーベラの製作技術と結びつけることで、「だから切れ味がよい」というシンプルな理由付けをした。
150ガーベラの能力はレアメタルの特性だけでは成立していない訳だ。
もちろん、これを開発していたザフトでは、別の利用法を考えていたと思われる。
なお、作中では「レアメタル」と呼んでいるが、実際には「稀少物質を含んだ合金」であり、「資源」と「技術」の両方を必要とする。
そのために「技術」だけ残されたザフトは、レアメタルの回収をしたがっているのだ。
それと「デルタ」では火星からレアメタルを運んできているが、この話に登場しているのとは別の金属。ただ「貴重な金属」というくくりでレアメタルと呼んでいる。
漁師の3人組はシナリオにはいなかった。
戸田先生のオリジナル。
レッドフレームサルベージタイプ。
グーンの装甲をかぶったレッドフレームは、キットを見た時からやりたかったネタ。
話をときた先生にしたら、わざわざプラモでかぶれるか実験した写真を送ってくれた。
単行本の巻末には、この設定画も掲載されている。
これは、設定画に感動し戸田先生が「せひ掲載したい」と言って実現したもの。
作中では使われていないギミックも、設定画にはある。
なお、設定を書いたのは町田氏だ。
警報機が作動しない理由については、戸田先生と議論になった。
私はスイッチの入れ忘れで良いと考えていたが、戸田先生は
「それでロウが死にかけるのでは、樹里が立ち直れない」と言って、 絶対に受け入れてくれなかった。
結局、議論の結果、コードに足を引っかけたことが引き金となるようにした。
水中でガーベラに切られた敵が、へこんで壊れるのは、水圧に耐えられなくなったからだ。
潜水艦を切るレッドフレームが「2枚おろし斬り」と叫ぶ。
これは戸田先生から、「毎回斬る時に違うセリフを叫びたい」とのオーダーをもらったからだ。
以後も可能な限り変えている。
水中でリーアムを助ける海神様。
実は、クジライ石と同じ宇宙生物(かもしれない)。
ぬえ森田さんと、クジラ石の設定について詰めていた時に、「骨格構造から地球上の生物に近い存在だと分かる。それが木星に化石になるほど前に到達していたなら、すでに生存に適した地球に降りている可能性が高い」 という話から産まれた。
この話を読んだときた先生から「大丈夫なんですか?」と聞かれたことを覚えている。
もちろん、大丈夫だ。(サンライズのチェックも通っている)
なぜなら、これはクジラ石かもしれない生物なだけで、そうと断言していない。
つまり、正式な見解としては、「そうかもしれないが、違うかもしれない。答えは謎」なのだ。
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