スレ立て乙
あとは投下まで全裸待機か
3 :
通常の名無しさんの3倍:2007/12/26(水) 03:53:45 ID:qiD/z6mk
スレ立て乙であります
現在見直し中
見直してまた書き直したりしなけりゃ本日23時前後の投下予定です
あと、七話が三つはマジでゴメンナサイw
タイトルコピペでやってた報いですかね…
がんがれ。今日ファンになったw
やっべぇ、年末暇な仕事場で読んでて吹いたw特に最新話のラストがwwww
俺も倉庫にアップされたの見てハマった
バサラいいなw
倉庫で確認。はまるはまる。続き超期待。
でも、歌詞そのままってちょっと怖くないか?
大丈夫か?
歌詞だけなら大丈夫じゃない?
それに実際に曲をかけながら読むとかなりイイ
これははまったwww
ギルの思惑をいい意味でぶち壊しにしてくれそうだ。
そして最新話wwwてめぇらデストロイドシリーズの火力なめんなよwwwwww
いちおつ〜(`・ω・´)
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/ヘ/|//
ヽ / ミ
V~・∀・) そのままFBを聴きながらお待ちください
(8 Y8\
|つヨ∩□≡=≒
/ /\」
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おっ、投下遭遇か?
ゆりかごと呼ばれる特殊なベッドの中で眠るスティング・アウル・ステラの三人を黙って見下ろす仮面の男。
ファントムペイン所属ネオ・ロアノーク大佐である。
仮面に隠された表情を窺うことは出来ないが、雰囲気から察するにこの状態を好ましく思っていないようだ。
「大佐、本当に良かったのでしょうか。彼らにとって、昨日のことは…」
「言うな。ジブリール卿の命とあらば、仕方なかろう。」
エクステンデットの三人に余計な記憶情報は必要ない、記憶が定着する前に消去せよ、との命令だ。
「こいつらにとって、初めての友達と言える存在がよりにもよってザフトの坊主とはね。
ザフトじゃなきゃ、戦争が終わってから逢わせてやれたかもしれんがな。」
「それともう一人、プラントのミュージシャンで――」
「――ファイアーボンバーの熱気バサラ、か。
こいつらから貰ったCDを聴かせてもらったが、中々いい歌じゃないか。
頼んだら連合の基地でも歌ってくれねえかな。」
「プラントの人間ですよ、常識で考えてください。」
「ま、無理だよな。」
「記憶に影響が出るかもしれません。彼らのCDも処分致しますか?」
「いや、いい歌に罪はないだろう。そのままにしといてやれ。
…最も、こいつらが再び聴くかどうかは俺にもわからんがね。」
「了解しました。」
(記憶は残せなくとも、せめて形に残るものを一つ位残してやっても問題ないよな。)
「調整、完了しました。」
「ご苦労。」
のそのそと起き上がった三人が、それぞれ横に置いてあったCDに気付く。
「ふぅん、ファイヤーボンバーねぇ…知らねえな。いや、どっかで聞いたような。」
「コレ俺のCD?よく解んないけど聞いてみるか。」
「……はーらんそー?」
「ステラ、何だよその言葉?また変な言葉覚えてきやがって。」
「わかんない。でも、歌ははーらんそーだって言ってた。」
そのまま部屋を出て行く三人を見て、ネオが呟く。
「記憶を消してもああやって興味を示すってことは、よっぽどあの歌が衝撃的だったってことだろうな。」
「彼らに生の歌を聴く機会など無いでしょうからな。」
「この一件、ジブリール卿に報告の必要はあるまい。
エクステンデットの記憶に関しての報告など、あの男が読みはせんよ。それに…」
「それに…なんです?」
「コレを報告するってことはファイアーボンバーの歌を聞かせるってことだ。
が、どうせあの男に教えたって歌い手がコーディネーターじゃ聴くわけなかろう?ヒス起こすだけだって。
そもそもこういういい歌が解る奴ならあんなのの盟主なんてやってないって。」
「…そんなこといって給料減らされても知りませんよ。」
「いやいや、ばれなきゃ大丈夫だって。さて、オーブからの援軍を出迎えに行くとしますかね。
セイラン家のお坊ちゃんを上手いこと使って、できる限りのリスクを減らさなきゃな。
使えるものは何でも使う、それこそ戦争ってもんだ。」
*****
ディオキア基地のミネルバ。
MS格納庫では新たに配属された、『グフイグナイテッド』並びに『ファイアーバルキリー』について整備士達が話し合っていた。
「コレが新型機、ZGMF-X2000グフイグナイテッドかぁー。マニュアル読むの大変そうだよな。」
面倒な仕事も増えそうだよな、とのヴィーノの愚痴にヨウランが反応する。
「全くだ、どうせ仕事が増えんなら俺らも熱気バサラの機体を整備したいぜ。
ったく、なんだってあっちは専用の整備員までついてきてんだろうな。
どうせならグフの方にも整備員付けてくれりゃいいんだよ、変なとこで人員ケチってんじゃねーっての。」
「そうそう、ただでさえインパルスとか整備に手間がかかる機体があるんだしねぇ。
おまけにもう一機セイバーまでも増えたんだから、一般の整備士もちょっとは増やしてくれればいいのにさー。」
「それだけ司令部がお前らの働き具合に期待してるって事だ。オラ、愚痴ってないでさっさと仕事はじめやがれ!」
マッド整備主任の一喝に慌てて仕事に戻る二人。
(ったく、ガキ共は目ェ離すとすぐコレだ。しかし、あっちの連中…整備士ってよりは技術者って面だな。
技術者が必要なほどにあの機体が特殊なのかねぇ。見た感じ、セイバーと変わらないが。)
セイバーのチェックをしながらバルキリーについてなおも考える。
(新型機って事は扱いも難しいって事なのに、司令部のお偉いさんは何考えてあんなのを送ったんだが。)
バルキリーの方を見ると、武装のチェックをしているのかミサイルを取り外しているようだ。
「やっぱ親方も気になりますよね、あの機体。」
「なんてったってあの熱気バサラの機体ですもんねぇ。」
自分の仕事が済んでセイバー整備の手伝いに来た二人がバルキリーを指しながら話しかけてくる。
「そりゃまぁ、偶々目に入ったさっきの仕事も腑に落ちないしな。」
「さっきの?あっちの連中何やってたんっすか?」
「ミサイルを外してチェックするのかと思いきや、そのままコンテナに直しこんじまいやがった。」
「はぁー、そりゃ変ですねぇ。でも、単に装填し忘れてるだけじゃないですか?」
「お前らみてえな新米でもやらない様なミスを普通しないだろう。
しっかし気になるな、直接聞いてみるか。」
「親方、まだ作業残ってますけどどうすんですか?」
「お前らでやっとけ!俺はちょっくらあいつらに聞いてくる!」
「あ、ちょ、そいつは酷くないっすか、親方ぁ。」
――十分後。
二人が苦労してセイバーの定期点検を済ませると同時にエイブス主任が戻ってきた。
「スマンな、遅れた。あいつら甲板に何か取り付ける作業してやがってよ、見つけるのに苦労したぜ。」
「あー、疲れた。マジ勘弁してくださいって親方ぁ。休暇明けからいきなり働き過ぎですって。」
「悪い悪い、その分後で大目に休憩とっていいからよ。」
「で、あいつらなんて言ってたんですか?やっぱただのミスですか?」
「ああ、あれな。熱気バサラがフェイス権限で命令したらしい。
『ミサイルをある程度撤去しろ』とさ。何だってそんなみょうちくりんな命令出したんだか。」
「後で本人に聞いてみます?」
「休憩時間がかぶったらな。…そういや、噂のご本人をまだ見てないな。
格納庫にも来ないけど、ちゃんと仕事してんのかねえ?」
「ちゃんと仕事してんじゃないですか?歌うのが仕事なんだから。」
「おう、なるほど。違いねえな、そりゃ。」
*****
一方、レクリエーションルームをパイロットの面々が新任の二人を案内していた。
「レイ・ザ・バレルであります。お噂はかねがね。」
「ああ、ブレイズザクファントムね、ハイネ・ヴェステンフルスだ。よろしく頼む。」
「熱気バサラだ。よろしくな。」
昨日は会わなかったレイと挨拶を済ませる二人。
ハイネは自分には軽くだったが、バサラとはガッチリ握手をするレイに非難がましい目を一瞬だけ向け、辺りを見回す。
「しっかし、流石は最新鋭艦ミネルバだな、ナスカ級とは大違いだぜ。」
「ヴェステンフルス隊長は今まではナスカ級に?」
「ハイネでいいって。んなかたっ苦しいとこっちが疲れる。ザフトのパイロットはそれが基本だろ?
お前さんは、ルナマリアだったな。
俺は今まで軍本部付さ。こないだの会戦時の迎撃戦にも出てたぜ。」
フレンドリーな職場を目指すハイネは部下に敬語は使わせない。
司令部からは指揮が乱れると言われていたが、そんなことはお構いなしだ。
むしろ司令部の目が細かい所まで行き届かないのを良い事に、今まで以上に友好的だ。
アスラン・ハイネ・バサラと三人もフェイスが居る為、誰が指揮をとるのかよく解らなかったシンがアスランに訊ねる。
「隊長、あの、俺達は…?」
「ヴェステンフルス隊長の方が先任だ。
恐らくバサラさんよりもな。そうですよね?」
アスランが目配せするとギターから目を離さずにバサラが答える。
「ん?ああ、俺はデビューする直前に身分証代わりに議長に貰っただけだからな。
指揮を執れといわれても逆に困るぜ。」
「み、身分証代わりって…そんなに簡単に貰える物なんですか、フェイスって?」
「……実際、俺も出戻りの身でありながらすぐにフェイスに復帰させてもらえているわけだから、なんともいえないな。
少なくとも昔はそんなにホイホイ渡すようなものじゃなかったはずだ。」
「おいおい、今もそんなにホイホイ渡せるもんじゃないっての。バサラの奴は特別さ。
それとヴェステンフルス隊長じゃなくてハイネな、ハイネ。アスラン、お前さんがそうやって呼ばないと他の奴も呼び辛いだろう?」
「ああ、はいすみません。」
「そこでまた敬語で返す。『スマン』とか、『ワリィ』とか位でいいっての。
いいか、俺達ザフトのMSパイロットには連合軍と違って上下関係なんてものは存在しねえんだ。
赤服だろうとフェイスだろうと緑だろうと、戦場じゃ皆同じさ。違うかい?
さ、早いとこ案内終わらせて親睦を深める為になんかやろうぜ?」
「了解です、ハイネ。」
「了解しました、ハイネ。」
「あのなぁレイ、お前さんもその敬語を何とかしようと思わないの、お兄さん悲しいよ?」
「コレが癖でして。申し訳ありません。」
「そっか…ま、すぐに慣れるさ。で、次は何処案内してくれるワケ?」
「はい、次はですね…」
「俺もあれ位やれればいいんだろうけどな…」
「え、何か言いましたか、隊長?」
「…アスランだ、シン。ハイネがそういってただろう?」
「おいアスランにシン、何やってんだ?お前らが案内してくれるって言ったんだろうが。
って目を離してたらバサラが歌い出してるし。
バサラ、歌うのがお前の仕事だろうがな、今は皆に案内してもらってんだからおとなしくついて来いっての。」
「チッ、わあったよ。んじゃ、後でな。」
「ここがトレーニングルームですね。
ミネルバは月軌道に配置される予定でしたので、見ての通りトレーニングマシンも宇宙用のものが多いです。
で、こっちが射撃訓練所です。」
「どした、バサラ?変な顔して。」
「いや、筋トレ用のメカを見ていたらなんかおぎおぎしてきてな。
なんつーか、こう筋肉について熱く語りたいような気がしてきたんだ。」
「筋肉?」
「変な事言ってないで次行こうぜ、次。」
「こちらがシャワールームです。
男性用と女性用はそもそも入り口がかなり離れていますので、間違って入るというアクシデントは期待しない方がいいかと。」
「ところでよ、戦艦に居住してるとシャワーしか使えないから、その内湯船が恋しくならねえか?
サウナと内風呂付の戦艦とかないもんかなぁ。出来れば温泉だとなお良し。」
「むちゃ言うなよ、ハイネ。戦艦に温泉つけて何の意味があるんだ?」
「リラクゼーション効果とか、メンタル面で御利益がありそうじゃない。後、美肌。コレ重要だろ?」
「…次に行こう。」
「ここが俺達の職場、MSハンガーですね。
といっても俺のインパルスは他に専用のハンガーがあるんでこっちだけじゃないんですけど。」
「うーん、いつ見ても俺のグフはイカシてるぜ。ザクとは違うよな、オーラとかが。」
「(オーラって何?)私としてはグフも気になるけど、それ以上にバサラさんのバルキリーが気になりますね。」
「(恐らくハイネなりのジョークではないか?)右に同じく。」
「あ、俺も気になります。」
「なんだなんだお前ら、バルキリーばっか見てないで俺のグフも見てくれよ!
最新鋭機の先行量産タイプ、しかもカスタム機だぞ。どんな風に変えてあるか聞きたいだろ、な?」
「あ、あぁ、じゃ食事のときにでも聞かせてもらうよ。」
「ここがブリッジです。
戦闘時には遮蔽されているので、他の艦に比べればそこそこ安全ですね。」
「まぁ、対艦戦で狙う所といえば主砲とかMS発進口とかブリッジだよな。
エンジンだと真後ろからは廃熱で実弾もビームも通り辛いし。」
「それだけに死亡フラグ立ちやすい場所ですよねー。
こう、ロケットランチャーで頭がボーン!って感じで吹き飛ばされたりしそうで。」
「不吉なこと言ってないでさっさと仕事に戻りなさい!」
「ひえっ、艦長。す、すいませーん!」
最後にデッキを見てまわる。
「これで一通り見てまわったけど、次はどうするハイネ。」
「MS格納庫に行って整備士の皆さんと愛機のチェックをしなきゃならんだろう。
個人的にはレクリエーションルームでバサラと一緒に歌って他の連中と親睦を深めたいんだが、仕事だもんなぁ。」
「じゃ、皆行くか」
と、そこに機械的な呼び出し音がアスランの胸から鳴る。
「――っと、ブリッジからの呼出しか?こちらアスラン、ブリッジ何かありましたか?
……はい、了解しました。」
「どうした、アスラン。何かあったのか?」
「スエズの諜報員から入電があったらしい、『スエズより黒海へ艦隊が移動中、予測される攻略目標はディオキア基地』と。
それで艦長から俺とハイネにこれからブリッジでの作戦会議に出席せよ、だってさ。」
*****
ブリッジにアスランとハイネが入ると、作戦会議が始まった。
参加者は四名。艦長のタリア、副長のアーサー、MS隊のアスラン・ハイネだ。
アーサーが地図を指しながら現状の説明をする。
「先日、スエズから大西洋連邦所属、強襲揚陸艦J・P・ジョーンズを旗艦とした艦隊が出立しました。
ジブラルタル基地への侵攻の可能性も捨て切れませんが、おそらく黒海での巻き返しが常道と思われます。
艦隊の予想進路はダータネルス海峡を通過しマルマラ海から黒海に入り、そして現在我が艦が停泊中のここディオキア基地への侵攻。
本基地を叩き、黒海沿岸及びガルナハン・マハムールのザフトを牽制する事が目的かと思われます。
現在、周辺の部隊に黒海侵攻阻止の命令が下されており、ミネルバ隊にも命令が下っております。
もっとも、うちの場合は艦長がフェイスですから参加要請ですが。」
「情報部の調べによると、J・P・ジョーンズは現在ファントムペインの母艦となっているそうよ。
インド洋で襲ってきた例の強奪部隊、恐らく彼らも来るはず。」
「アーモリーワンで強奪されたセカンドシリーズが相手…ですか。少々厄介ですね。」
「本艦はマルマラ海の入り口、ダータネルス海峡にて守備につきます。出発は明朝0600時を予定。
ハイネ、アスラン、貴方達に異存は?」
「私はありません。」
アスランは特に無いようだが、ハイネには意見があるようで、艦長に質問する。
「俺はあるぜ、艦長。わざわざダータネルスまで行くのはいいが、他の部隊はどうした。
幾らミネルバ隊がエース揃いだからって、うちの艦だけで突出すりゃ流石にきついぜ?」
「それも作戦の内よ。」
「というと?」
「まず、海峡の入り口にてミネルバが交戦、機を見て徐々にマルマラ海方面へ退きます。
敵艦隊が完全に海峡内に入ると、伏せてあった味方のMS隊が敵の背後から強襲。同時に入り江に隠れていた艦船からも砲撃。
私達も反転して主砲を撃ち込み、一気に包囲殲滅というわけ。」
「なるほど伏兵、俗に言う孔明の罠とかげぇっ、関羽!という奴ですか。
うまくいけば敵の大半を沈められますね。
それにギャラリーも多くて個人的にも助かります。」
「…コーメーとかカンウとかの意味は解らないけど、そういうことよ。他に質問は?」
「もう一つ。MS隊の指揮権はアスランとバサラも含めて俺に移譲してもらえるんですね?」
「ええ、バサラの手綱をしっかり握ってて頂戴ね。彼はザフトにとって大事なお客様なんだから。」
「それはもう。議長にもしっかり頼まれてますから。」
「じゃ、各自明朝の出撃に備えて。」
『了解しました。』
「あ、そうそう忘れるところだったわ。
連合の援軍としてオーブの艦隊が一緒に来るらしいわよ?
確か、空母一隻と護衛艦が数隻だったかしら。」
「オ、オーブがですか!?」
「あの国も今は連合の一員、戦いは避けされないわ。かつての仲間を討つ覚悟くらいはしておくことね。」
「―――ハッ。」
*****
「…オーブと戦う、か。」
ふらりとデッキに出てアスランが一人呟く。
(解っている。俺はもうオーブのアレックス・ディノじゃなく、ザフトのアスラン・ザラなんだ。
オノゴロ島でムラサメに攻撃を受けた時点で解っていた事だろう?
オーブ軍はもう敵でしかない。討つべき相手だ。それなのに何故、躊躇する?
俺が、俺の心が弱いせいなのか、キラ――)
自問自答を繰り返し、徐々に気持ちが沈んでいると後ろから陽気な声が聞こえた。
「オーブに居たのか、大戦の後ずっと。」
「ハイネ……。」
「いい国らしいなぁ、あそこは。地上の楽園とか自称するぐらいに。」
「…今までにそんな呼び方は聞いたことないが、確かにいい国だったよ。少なくとも俺が居た頃は。」
「やっぱ、戦いたくないか。あの国とは?」
「はい…。」
「じゃお前、どことなら戦いたい?」
「え…?」
戦いたい相手。
ザフトでもなくオーブでもないとすれば、連合軍か。
(いや、違う。本当は誰とも戦いたくなんか…)
「どことかじゃなくて…その……」
答えに間誤付いているとハイネが目を真っ直ぐ見て、真剣な表情でいう。
「あー、やっぱり?俺もさ。
そうとも、戦争なんざやらないほうがいいに決まってる。
けどな、コイツはもう始まっちまった戦争で、俺達はザフト、敵は連合軍。
敵は敵、と割り切れよ。でないと…死ぬぞ?」
いつもは人懐っこい笑顔を浮かべているハイネが真面目な顔で意見をしている。
それだけに、アスランも身を入れて聞いている。
が、真面目な顔から一転して笑顔に変わりこう付け足した。
「でなきゃ、バサラみたいになるかだな。」
「バサラさんみたいに…ですか?」
「ああ、そうさ。あいつは強いぜ。
バルキリーの腕もそうだが、それ以上に心がな。」
「心、ですか。」
「そうとも、奴は自分が戦場で何をするか目的がはっきりしている。
そういうぶっとい芯がある奴は強いさ。」
「………そうですね。」
「ま、もっとも奴がやろうとしてることが、本当にいい事かはまだわかんねえがな。
そもそも戦場でアレを受け入れるだけの強い、というか広い心を持った奴がどれだけ居るかわかんねえし。
あいつの腕は誰だって認めるとは思うがなあ。」
「はぁ…。それはそうと、バサラさんがやろうとしてることって一体?」
「そいつはまぁ、明日のお楽しみって奴さ。
んー、そうだな、一足早く知りたきゃバサラの歌でも聴いてみな。ほれ、今もどっかであいつが歌ってるぜ?」
言われて耳を澄ますと、どこからかバサラの歌声が聞こえてくる。
<果てしない砂漠を さまよう二人
穴があいている 俺の心には>
「おっ、こいつは『SUBMARINE STREET』か。
アップテンポな曲もいいが、こういう落ち着いた曲もいいよな。」
<おまえに逢いたい この寂しさ 分かちあえる
おまえをずっと 呼び続ける 声の限り>
「…戦争で別れた友人か恋人を探そうというんですか?」
「ブッブー!かすりもしなてい。歌詞から連想なんて安直過ぎるぜ。
別にこの曲でなくてもいいんだよ、歌詞じゃなくて歌自体を聴けば解るはずだぜ?」
「歌自体を、ね…。」
<夢の中で見た 美しいおまえの
瞳に映る虹を いつかいっしょに見たい>
一番が終わり、バサラが弾くギターのみの間奏が流れる。
「で、どうよ?少しは解ったか?」
「……駄目だ。全然解らない。」
「かぁーっ、何聴いてたんだアスランよ、お前の耳孔にはゼンマイでも生えてんのか!?
しょうがねえ、二番も続けて聴けば解るはずだろ。な?」
「そんな事言われても…」
<「おまえは今 何をしてるの?」
誰といても 満たされない MY TRUE HEART>
(よく聴いているハイネには解るんだろうが、彼の歌をあまり聴かない俺には解らない…
彼が戦場で、命を賭けてまでやろうとすることとは一体なんだ?)
<緑の草原で スレ違う2人
いくら叫んでも かえるはこだまだけ>
(彼がやろうとすることを歌から――歌?まさか歌うことじゃないよな。)
<おまえに逢いたい 引き寄せたい 運命を
おまえだけを 待ち焦がれて 時は過ぎる>
(流石に彼がミュージシャンだからってそんな安直な考えは無いだろう、俺。
いや、まさかいくらなんでもそれは無い無い。)
<いつか本で読んだ 遥か遠い星の
透き通る海に おまえを連れてゆこう>
(じゃあ一体なんだ?歌詞でもないとなると全然解らない…)
知恵熱が出そうなほど悩んでいるといつの間にか二番が終わり、ハイネが笑顔で訊いてくる。
「よし、もう流石に解っただろ。言っとくが、曲名にも関係ないぜ?」
「すまんが、やはり解らない。」
「あぁーーっ、もう。ったく、おまえは何でわかんねえんだ!?
こんだけハートにビンビンに来るってのに、なんで解りやがらねえ!
お前の心に琴線は一本も張られてねえってのか、あぁ!?」
「お、落ち着けよハイネ。何もそこまで言わなくても……」
「いいや、言わして貰う。何で解らねえ?てか解ろうとしねえ!?
戦うことしか知らない戦闘兵器の心だろうがバリバリに響き渡るはずのこの歌が、アイツと同じ人間のお前に何で解らねえ!?
――よし、決めた。アスラン、おまえは機体のチェックが終わったら寝る間も惜しんでバサラの歌を聴け!
そうすりゃ「デカルチャー!!」ってお前も言うはずだ、そうだろ?」
「いや、聴かないって。
というか、そもそもデカルチャーの意味が…」
「よし、そうとなりゃ俺のコレクションをくれてやる!
遠慮すんな、ちゃんとミネルバでの布教用に各十枚ほど買っといたから!
バサラの直筆サイン入りだぞ、直筆のサイン入り。オクで買えば相当の値がつくようなレア物だが遠慮すんなって。
さ、そうと決まれば俺の部屋に来い。量が多いからお前も持つんだよ。」
「だから別にいいって……っちょ、髪を掴まないでくれ!
解った、聴く、聴くから貴重な俺の髪を引っ張らないでくれぇーーっ!!」
*****
翌日、予定通りに出発し、ダータネルス海峡についたミネルバ。
所定の位置につくとコンディションレッドが発令され、ブリッジが遮蔽される。
MSパイロット達がパイロットスーツに着替え、それぞれの機体へと走る。
苛立たしげにロッカーを叩き、更衣室から出て行くシンをアスランが追いかける。
「おい、シン。どうしたんだ。」
「別にどうもしやしません……てか、むしろ隊長の方こそどうしたんですか?
酷い顔ですね。気付いてるかもしれませんが目の下、クマが凄いですよ?」
髪はボサボサ、目は虚ろ、目の下にはクマ、パイロットスーツもしっかり着れておらず、足元も定まっていない、見た感じボロボロだ。
比較的健康な生活を心がけ、身嗜みに気を使っているアスランにしてはまずありえない状態だ。
「いや、もうしばらく歌が聴きたくなくなったよ…ははは。
初めて知ったよ、歌ってのは、人を殺せるんだな…」
「?よく解りませんけど、そんな状態で出撃(で)れるんですか?
表情から察すると、明らかに一度死んでますよ?」
「大丈夫だ、大丈夫。いざとなれば割ってでも動いてみせる。色々と。」
「はぁ…ともかくアスラン、無茶はしないでくださいよ?」
いつもなら突っかかる所だが、流石に死人に鞭打つような真似は出来ないのかシンがアスランを気遣う。
が、その気遣いに気付けないほどにアスランは疲弊しているのだった。
「熱源確認、一時の方向。数、およそ20。ッ、モビルスーツですッ!
機種特定、オーブ軍ムラサメ、アストレイ。」
「MS隊、発進よろし。離水上昇、取舵10。」
操艦担当のマリクが艦長の命を復唱する。
「了解、離水上昇、取舵10度。」
「シン・アスカ、コアスプレンダー、行きます!」
「アスラン・ザラ、セイバー、逝く…」
「ザクはこのまま待機だ。艦が反転したら各個出撃、敵を撃破しろ!」
「ウォーリア、了解。」
「ファントム、了解。」
「バサラは…ま、出撃のタイミングは任せる。が、今はとりあえず待機だ。」
「わぁったよ。」
「(熱気バサラを出撃させるだと?)…ハイネ、本当によろしいのですか?」
「問題ないさ、MS隊の指揮権は俺にあるからな。敵にも味方にもデカルチャーって奴だ。」
「(デカルチャー?)了解しました、ハイネなりに考えがあってのことでしょう。
でしたら私が口を挟む必要はありません。」
「セイバー、インパルス、敵機と交戦開始。敵護衛艦よりミサイル、来ます!」
「対空、対艦ミサイル起動、迎撃開始。対空機銃、セイバーが撃ち漏らしたミサイルを撃ち落とせ!
戦況を見て、微速後退開始。予定の位置まで下がり、伏せてある味方と共に敵を討つ。
メイリン、ハイネ、アスランとシンには敵を曳きつけさせるよう指示を徹底させて。彼らの動きにこの作戦はかかってるわ!」
「了解です。」
「了解、艦長。」
「タンホイザー起動、いつでも撃てる様に準備しといて。」
「了解、タンホイザー起動準備。」
そこに慌てたメイリンの声が割り込んできた。
「…!艦長、大変です、MSハンガーより緊急入電、バサラさんが…その」
「メイリン、はっきり言いなさい。熱気バサラがどうしたの?」
「その、バルキリーで出撃したとの事です。」
「――え?出撃をせがまれても、ハイネがとめるはずでしょ?」
『いやー、艦長。悪い。とめる間も無くブッ飛んでっちゃった。』
アーサーが戦況の報告をやめてバルキリーの現在位置を報告してくる。
「ええぇぇ!?バ、バルキリー、まっすぐ敵密集地帯へ進んでいます!は、速い!
このままだと、二十秒ほどで敵とぶつかります!」
「まずいわ、このままだと作戦失敗よ!セイバー、インパルスに彼の援護をさせて!
タンホイザーの起動が終わり次第取舵30、敵を薙ぎ払いバサラを援護します!
予定の位置まで下がれていないけど、この際しょうがないわ!」
「えぇっ!バサラさんが出撃した!?こんな敵の密集地帯に入ってこられたら援護なんて出来ませんよ!
チッ、仕方ないアスラン、何とか包囲を切り抜けよう!」
「ああ、分かってる!」
二機同時に周りを取り囲む敵機に斬りかかろうとすると艦の方からどこかで聴いた音楽が流れてきた。
「!こ、このイントロは!?」
「[突撃ラブハート]、何で戦場でこの曲が!誰かのいたずらか!?」
そこにメイリンからの通信が入る。かなり慌てているらしく、普段の口調で喋っている。
『違うよ2人とも、これは、バサラさんの乗ってるバルキリーから…』
『そうとも、バサラのバルキリーが流してんのさ。』
ハイネからの通信が割り込んできた。ニヤニヤと笑いながら二人に指示を出す。
『いいかお前ら、今から可能な限り敵機を撃ち落とすなよ!戦場でのファイアーボンバーの初ライブだ。
オーディエンスが居なくちゃ話になんないだろ?』
「ちょ、こんな時に何冗談を言ってんですかハイネさん!?」
「ハイネ、言っていい冗談と悪い冗談が…お、おい、まさか、昨日君が言ってたのはこういうことだったのか!?」
『ハッハッハ、やっと気付きやがったか。そうとも――アイツこそ歌で戦争をとめる大馬鹿野郎よ!』
あっという間に戦場へ来たバルキリーがファイターで敵のMSの包囲網と真っ只中へ突っ込む。
そこからバトロイドに変形し、手持ちのスピーカーガンポッドからスピーカーを敵へ向かって乱射する。
ファイアーバルキリーに付けられたスピーカーと敵に撃ち込まれたスピーカー、さらにはいつ取り付けたのかミネルバの各部からせり上がった大型スピーカーから軽快なリズムが響き渡る。
この常識では考えられない奇怪な状況にミネルバの面々も、連合もオーブも棒立ちだ。
イントロが終わろうかという時、バサラが大きく叫ぶ。
「行くぜぇ、コズミック・イラだろうが関係ねえ、俺の歌を聴けえ!!」
機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ
第八話 バサラの流儀〜LET'S FIRE!!〜
投下完了。
長すぎる!二回にわけて投下しる!とかお叱りを受けそうですな。
次回投下は年明けを予定。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
もうね、飯食いながらニヤニヤが止まらんですよ!
投下乙カレでした〜
遂にバサラの本領発揮!
っと、そいえば台詞「」の最後には
句点 。 は要らなかったはずなんで
その分僅かだけど容量が削れるはずっすよ
今回もバサラw
ハイネと、あとネオとは良い絡みしそうだよねバサラって
保管庫で読んでちょっと思ったんだけど
バサラって違う面子とでもファイヤーボンバーって名乗るのかな
解散したわけでもないし
あと歌についてこれこれこういう物なんだ!って力説してたのもちょっと違和感あった
言葉じゃなくて歌で伝えるような……
こんな武装で云々、の所もそんな事考えるかなあと思った
文句ばっかですまん
話は凄く面白くて楽しく読んでます
続きに期待
>>28 あってもなくてもいいらしいいね
容量削るならそういうのも手かも
ニマニマしながら読ませていただいた
こりゃあ年末はレンタルを借りて来てファイヤー!するしかないね?w
GJ!
そら敵も味方もボーゼンとなるわww
バサラの歌が何処まで敵の心を打つのかwktk
ジブとか青嵐親子なんかは逆に効果抜群っぽい気がw
むしろ今回の凸の反応でラクシズとかには効果薄いかも?
GJ
しかしニヤニヤしてしまうな
そういやみんながファイヤーボンバーで好きな曲ってなに?
俺はHolyLonelyLightかな
スパロボの影響って凄いよな。
年齢20中盤だけど、一度も見たことないのに有名になったよなぁ
マクロスもプラスもバサラ出てくる奴・・・なんだっけwww
>29
武装とかに関してはCE側から見ればこんな感じじゃね?って風に書いてみた
ファイアーボンバーは議長やハイネが縁起を担いで名乗らせた
という様に脳内で保管してくれるとありがたいッス
バンド名決めるシーンも書くべきか悩んで結局削っちゃってる俺のたわけ者orz
歌云々は単に自分の力不足orz
もっかい7とダイナマイト見直してきます
GJ!
ヤバイ・・・俺も読んでる途中ニヤニヤしぱっなしだったw
戦場で歌を歌いに出撃するなんて普通、夢にも思わないよなw
>>34 う〜ん・・・どれも好きだけど、1番はTRY AGAINですね。
>37
マクロス7
安価ミスorz
>37は俺>35な
FBだけではCD3.5枚分ぐらい曲が無いのでしかないので、歌が不足します!
つーことで、他の福山ソングも出しましょう!
いえ、そんな、キンゲダンスをシンと踊るステラがみたいとかそんなことちっとも。
他の福山ソング・・・
ハミングバードやJAM Prijectも含めるのか・・・?
「POWER TO THE DREAM」
「LIGHT THE LIGHT」
「REMEMBER 16」
ここら辺もいいかも
あと、同じ歌でもアコースティ・・・文章じゃ違い分からんかw
真っ赤な誓いとかはハミングバードのよさそうだけど
JAMはどちらかというと影山色が強いからなー
福山パートはバサラその人のものにしか聞こえねー・・・
>>37 あ、わざわざ返事ありがd
削られたシーンがあったのか
解釈に関してはたぶん人それぞれなので気にしすぎないで書いて下さい
期待してまする
JAMは歌詞が好戦的過ぎて、バサラの歌にはイメージが合わないんじゃよー。
サルファのミンメイとFBでGONGを作った、ってエピはバサラのイメージ的に納得いかなかった。
ハミングバードのエアガイツの主題歌とかはなんとか許容範囲内。
真っ赤な誓いは「守る」ことを誓う歌だからOK。
ベルリンで真っ赤な誓いをBGMにステラを助け出すシンとか。
>ベルリンで真っ赤な誓いをBGMにステラを助け出すシンとか。
バサラの歌で記憶を取り戻したステラ
自分も歌いだし無事に助け出すシン
空気読まず登場してバサラの歌を散々聞かされた挙句逃げ帰るキラ
こうですか?わかりません!
マクロス7の曲見て思ったが突撃ラブハートはシンに相応しいよなあ
狙いすぎだろjk
>>47 真っ赤な誓いを歌いながら女の子を助け出すのは、
ドモン・カッシュさん(21)の告白より恥ずいと思います!
デストロイで暴れるステラ
特大スピーカーポッドをぶち込むVF-19改
そこに「Ny soul for you」を聴かせるバサラ
そしてステラがバサラに惚れて涙目のシン
いっそミーアに屯田兵〜♪を歌わせてもらいたいw
ステラ「射手座トド蒸し土瓶で〜♪」
シン「ステラ、そう聞こえるけど実際は曲名と(ry」
そんな空ミミストなステラ、良いものだ
ファイヤー
ボンバー♪
ここはやっぱり ねここしゃん?
あたしの保守を聞け〜♪
ラクスはバサラを認められないだろうなぁ
自分に出来ない事を真正面で、単機で一人でやろうとする存在だから
>>59 逆にバサラも認められないだろうな。連載で描写されてるけど、歌姫と呼ばれながら武力で解決してるわけだから。
戦場で、道をあけてください。なんて登場したらまずプッツン。後、ブリッジ回りにスピーカーガンポット撃ち込みそうだわ
ただ、ミンメイも歌を兵器として利用してるんだよな。
マクロスIIのミンメイアタックもそうだし。
やはりバサラだけが桁違い。
ラクスはシャロンに近いな
むしろミンメイアタック効かなくてキレたアイドルに近い。
ある種究極のKYなバサラ
ラクスやカガリが何を言おうと「俺の歌を聞けぇぇぇぇ!!」とシャウトしそうなw
ラクスの言葉に素で
「お前何言ってんだ」
って返すのがバサラクオリティ。
「おたく大丈夫?」
と返すのが輝クオリティ。
保守
新年早々、初音ミクにTRY AGAIN歌わせちまったよ・・・
もってっけ〜
飛んでっけ〜
歌ってっけ〜
ぼぇ〜〜〜♪
72 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/02(水) 17:05:35 ID:UBPitUMv
レイの最終機体はDMだよな常識的に考えて
ここは複座のVF-17、後ろのドラム叩くのは誰だって感じで。
アビー、メイリン、ヨウラン、ヴィーノ、タリア、アーサーさあ選べ
タ、タリア艦長でお願いします!
>51
シンをギギル化すればよくね
>>77 その場合ステラがシビルポジションに入るからダメじゃね?
……って種死本編と生き残る人間逆になるのかw
過激にファイヤー
ラクスじゃなくミーアが激しく歌えば相手はデカルチャー!!ってなるだろ。
初代マクロス当初のゼントラーディの連中が
「ヤメテヨネー、サイが(ry」に代表されるAAの昼メロ修羅場を見た日にゃ
ヤック!デカルチャー!
リアル昼メロにはまって煎餅とか食べながら見物してるミリアとか。
戦闘が回避できてるよ!役に立ってるじゃん!
ゼントラーディのミリアやビヒータに歯が立たない事に驚愕するコーディネイタ―の面々
>>84 ミリア本人が既に「7」で離婚騒動と言うワイドショーをしている点について
かつての教え子を若いツバメにしたうえ娘とお見合いさせるとか、どう見ても昼ドラです本当に(ry
14歳ロリ相手に結婚を意識したガムリンさんを見てから
「子安=イロモノ」論を叩き込まれ、
数年後、「すごいよこのガンダム!」と大暴れの御大将を知って
間違いではなかったと思いました
それでもバサラなら・・・バサラなら何とかしてくれる・・・・
ガムリンも17だから
そうロリコンでは無い、とか当時から見たような……
ガムリンキーック!
>>64 KY言ってるやつは大概ゆとりだよね(´・ω・`)
子安ってーと、シュラト・・・氏ね! かな。
89年ごろの「シュラト」と01年の「種」とで、
子安と関俊彦の担当キャラの陰と陽がすっかり入れ替わってた件について
そろそろ投下がないものか
まだ慌てるような時間じゃない、と花束の少女が身振り手振りで。
うむ。98じゃないのに同意してみるw
あの娘が7で一番かわいいと思う俺
そういや芸能界入りしたんだよな?
そうそう
で、「あたしのうたをきけー!」
ミレーヌの姉のエミリア
暴走族のレックス
ジャミング・バーズのチトセ
とかも良いよね。
皆おっぱいが大きいから何だけど
後コア所でリゾート艦のオペレーターのリヴィとエラも可愛い
ここでミルキードールズを……はて、どれが誰だっけ?
サリーも良いよね。
美保美穂ともども金竜に喰われてたのがどうにも(´・ω・`)
じゃあ、相手がエキセドル・フォルモとかマックス艦長とかガムリンなら良かったのか?
俺なら万事解決
>>108 確かにオマエが金竜の相手してくれるなら安心してサリーと美保美穂をオレのモノにできるな。
なぜ金竜があんなにモテモテなのかがわからねぇ。
ハゲでマッチョであっちのほうもスゴそうだ、ってイメージじゃね?
あの世界子供たくさん産むのがステータスか、ってくらい子沢山の夫婦多そうだし。
そもそも、あの世界のオジサン軍人はモテる
マックスは毎回違う娘を連れて飲みに行ってるらしいし、エキセドルまで声がかかったり…
ミュンなんかを見るに常に発情期なのかもしれん……
うほっ
いい音楽
地球にいた人類がほぼ絶滅してるからね。
マクロス+極少数の生き残り(たしか月基地も無事だった筈)+異星人多数だから。
そりゃ産めよ増やせよ、を実践してるでしょ。
>>115 月とコロニーと各惑星基地にいた人をクローニングで増やしてるらしいよ。
だから、7の前ぐらいだと同じ顔の人が大量にいる可能性がある。
クローニングで増やしてるってすごいな。
なりふり構ってられないんだろうなぁ。
>>115 それ劇場版
劇場版は文字通りの「映画」という設定だから・・・
もっともマクロスはマクロス世界の史実を元にしたフィクションという設定らしい
だから作品毎に設定が食い違ってたり、混じってたり・・・
7はTV・劇場をごちゃまぜにした設定につながってるからねぇ。
ちなみに
>>116は7の設定じゃよ。
保守あげ
何もなければ明日?には投下できるかも。
遅くても週末には投下します。
…前回に比べるとだいぶ短め?
期待
明日はまだか。
124 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/11(金) 21:56:14 ID:VDIJB/y8
明日よ,早く来い
短くても関係ないぜ、過激にファイヤー!!
長さなんて関係ない、魂が篭っているか岳だぜ!ボンバー!!
/|
/ |
/ヘ/|//
ヽ / ミ
V~・∀・) そのままFBを聴きながらお待ちください
(8 Y8\
|つヨ∩□≡=≒
/ /\」
/ /
「敵戦艦よりアンノウン出撃。該当データ、ありません。
主モニターに映像、まわします」
メインモニターに真紅の見たことの無いMSが映し出される。
「流石はミネルバ、単艦で突出してきたのはこの隠し玉があったからか。しかしなんという速さだ」
「敵艦転舵。反転しこちらへ向かってくる模様です」
「新型が出たか、敵が守勢から攻勢にかわるぞ!ダガー隊、ウィンダム隊、発進急げ!
あの三人はまだ待機だ。新型の性能がわかち次第あいつらも出す」
「…!?大佐、アンノウンが変形を!」
「む、モノアイではなくツインアイという事は他の二機とと同じく強奪し損ねたセカンドシリーズかよ。
やれやれ、こりゃあまた盟主様に怒られちゃうかねえ。」
変形したMSは前衛のオーブ軍に弾丸をばら撒いたようだ。が、護衛艦どころかMSにも目立った被害が見えない。
不審に思い、オーブの方へ被害状況を問い合わせようとすると爆音がダータネルス海峡に響き渡った。
「アンノウンよりの全周波放送です!」
「うわっ、何だこの音は!奴ら歌を撹乱に使う気か!?
…ちょっと待て、こりゃあファイアーボンバーの[突撃ラブハート]じゃねえか!」
「大佐、この曲は一体…?」
「プラントの人気ナンバーワンバンド、ファイアーボンバーの曲だ。
この二年で随分と胸がでっかくなったラクス・クラインと謎の男熱気バサラの二人のユニットで、プラントの議長がプロデュースしたって話題になった奴だよ。
あの三人がディオキアで買ってきたCDを何度も聴いてるから間違いない。
しかし、プラントのバンドだからって何で戦場で…」
「続けてアンノウンより全周波で通信が入ります!」
『行くぜぇ、コズミック・イラだろうが関係ねえ、俺の歌を聴けえ!!』
<LET'S GO つきぬけようぜ 夢でみた夜明けへ まだまだ遠いけど
Maybe どうにかなるのさ 愛があればいつだって>
「ザフトめ、一体何を考えてる!?何だって新型MSから歌なんか流すんだよ!」
「ち、違います大佐。これはアンノウンのパイロットが歌っています!」
<俺の歌を聞けば 簡単なことさ 2つのハートをクロスさせるなんて>
「馬鹿な、どう聴いても本人の歌声だぞ。歌手本人が乗っているとでもいうのか?」
「そうとしか考えられません。」
「信じられん。だが、本当に熱気バサラ本人だとするなら…俺もウィンダムで出る!」
<夜空を駆けるラブハート 燃える想いを乗せて
悲しみと憎しみを 撃ち落として行け>
「何を仰います大佐、ここで指揮を執っていただかないと困ります。戦況は未だこちらが有利です。大佐が出る意味がありません。
第一大佐自らが出撃して、一体何をしようというのです?」
「そんなことは決まってるだろう!?」
<お前の胸にもラブハート まっすぐ受け止めて デスティニー>
「アンノウンに乗ってるであろう熱気バサラにサインを貰いに行くんだよ!
<何億光年の彼方へも、突撃ラブハート!> いやー、やっぱホンモノは一味違うねえ。
今日という日を忘れないためにも、ちゃんと『ネオさんへ』ってしっかり書いてもらわなきゃなー」
「………大佐を拘束して独房にぶち込んでおけ。多少手荒に扱ってもかまわん。
オーブ軍に通達、『我が方と足並みを揃えミネルバを討て、あの歌はただの性質の悪い撹乱だ』とな。
MS隊発進。ダガー・ウィンダム両隊はミネルバを落とせ!
あのふざけたアンノウンも含めて敵MS隊も落とす!それとエクステンデットはいつでも出れるようにして待機だ!」
*****
一方、こちらはオーブ遠征軍旗艦タケミカヅチ。
連合の艦艇から一斉にMSが飛び立つのを見て、司令官のユウナ・ロマ・セイランが指示を飛ばす。
「連合も動き出したか。奴らに手柄を取られるわけには行けないな。
こちらもMS隊を全機出せ!」
しかし、トダカや副官のアマギからは反対する声が上がる。
「ユウナ様、連合が前に出たのならここは後方支援に徹するべきです。
ミネルバのMS隊は強敵です。わざわざ強敵に当たってこちらの被害を増やす必要は無いでしょう。
無理に火中の栗を拾いに行く必要はありません、手柄はこの後のディオキア攻略戦でも十分に立てれます」
「そうです、こうやって地中海まで来た時点で、連合に対する義理は果たせているはずです。
ユウナ様、ここは抑えるべきではないでしょうか」
しかし、ユウナはそんな慎重論など聞く耳を持たない。
「いいや、今回の作戦の先陣は我々オーブ軍だ。これはスエズを出発した時点で決まっていたことだ。
だというのに今連合の後塵を拝することになってみろ、また無理難題を突きつけられるかもしれないだろ!?」
「しかし…」
「トダカ、それともオーブ軍は連合の後ろに隠れてばかりの腰抜け兵だ、などといわれたいのか?
臆病者の指揮官の下には弱卒しか居ない、と?」
「なっ……私が、オーブの兵が臆病者ですと!解りました、そこまでいわれては私とて退けません。
MS隊を発進させましょう」
「そうそう、それでいいんだよ。ほら、護衛艦も前にだしなよ、ちゃっちゃとね」
*****
一番が終わると、敵が正気に戻ったのか攻撃を再開してきた。
オーブもさらにMSを出してきたし、連合のMSも出てきている。
「クッ、なんて数だよ!?」
見渡す限り、敵、敵、敵。流石にこの数を相手にたった三機で突撃するのは無茶だ。
「シン、ミネルバまで一度退くぞ!味方の伏せてある地点まで後退するんだ!」
「了解……!?バサラさん、後退です!ひとまず下がってください!」
しかしバサラは歌い続けるだけでなく、さらに敵へ向かって進んでいく。
「バサラさん、退くんだ!その位置では!」
敵の銃口が一斉に火を噴く。大量のビームやミサイルが一機突出しているバルキリーへ、そしてインパルスとセイバーへと向かう。
しかし、バサラとバルキリーは前進をやめるどころかさらに突き進み、間奏が終わると二番も歌いだした。
<LET'S DANCE 星たちも歌う 一瞬だって長くできる
翼を振ったら ROCK WITH ME
BABY なんとかするから その手を離さないで>
自機への攻撃をかわしながらアスランが見たものは、にわかには信じがたい光景だった。
「な!!?」
ビームを避け、ミサイルを避ける。避けられない攻撃はピンポイントバリアで確実に防ぎ、斬りかかるMSをかわす。
スピーカーポッドを敵機に打ちこみ、三つの形態を使い分け、曲芸のように縦ロールや横ロールで攻撃を避け続ける。
エースパイロットでも難しいであろう状況判断を的確に行っている。しかも、バサラは歌いながらだ。
(信じられない、本当にあれだけの動きを歌いながらやっているのか!?)
<俺の歌を聞いて パワーを出せよ 最後まであきらめちゃいけないぜ>
インパルスに斬りかかってきたウィンダムの攻撃を避け、逆にこちらが袈裟懸けに切り裂く。
二つに別れ爆発するウィンダムに目もくれずにバサラとバルキリーを確認するが、まだ落ちていない。
今も敵のミサイルと連携した斬撃をを軽々とかわし、歌い続けている。
「嘘だろ!?歌いながらあんな芸当、どうやったらできるんだ!?」
シンの叫びにミネルバのハイネから律儀に答えが返ってくる。
『そんなに気になるんなら通信用モニターに映像まわしてみな』
そういわれてバルキリーに通信を繋ぐと――
「ってえぇぇ!歌ってるだけじゃなくてギターまで弾いてる!?」
<明日を駆けるラブハート 真っ赤な軌跡を描き
ときめきと微笑みを バラまいてゆけ>
『ハッハハ、驚くのはいいがちゃんと避けろよ、ホレ』
「うわっ、このぉ!」
モニターに気を取られたせいで危うかったが、何とか攻撃をかわし体勢を立て直す。
再度攻撃してきたダガーを落とし、自分の見間違いであることを願ってモニターに目を向けるが――
「ちょ、見間違いじゃないのかよ!?」
見間違いではない。
どう見ても忙しなく腕を動かし、ギターを弾いているようにしか見えない。
<すべての心にラブハート 火花が散りそうなテレパシー
溢れる想いは流線型 突撃ラブハート>
訂正しよう、どう見てもギターを弾きながら歌っているようにしか見えない。
というより通信を繋いだ時点でギター音もバサラの歌声もうるさいくらいにコックピットに響いている。
「どうやったらギター弾きながらあんな操縦ができるんですか!」
『ソコはソレ、アレはアイツの専用機だから。後は言わなくてもわかるな?』
「わかりませんよ!」
危うい操縦をしながらハイネとコントのようなやり取りをやっているとアスランからも通信が入った。
『シン、何をやっている!?落とされるぞ、動くんだ!』
「こっちの状況も知らないくせに偉そうに言うな、アスラン!
いやむしろアンタは知らないほうがいいから、ハイネに何を言われても通信を繋ぐな!」
『ハァ?』
『おい、アスラン。状況がわからないんだったらお前もバサラと通信してみな。
ただし、それなりに覚悟しておくのがオススメだぜ?』
「ちょ、ハイネやめろって!」
『?よく解らんが、やってみよう』
数秒後、セイバーの動きが止まった。相当ショックだったらしい。
……あ、ミサイルの直撃喰らって吹っ飛んだ。でもVPSだし、大丈夫か。
「って、おいハイネ!何でこの状況で援軍に来ないんだよ!」
『いや、だってもうすぐタンホイザーがそっちに撃ち込まれるし。プランじゃ突入はその後の予定だろ?』
「そんなのバサラさんがこうしてつっこんできた時点で立ち消えてるだろ!?」
『まあまあ、そういきり立つなよ。バサラの歌でも聞いて落ち着くんだ。
ホラ、間奏も終わって今が一番いい所だぜ?』
<夜空を駆けるラブハート 燃える想いを乗せて
悲しみと憎しみを 撃ち落として行け>
「確かにそうだけど、ソレとこれとは…」
『オッ、タンホイザーのチャージが終わった見たいだぜ。
さっさと斜線軸から退避しないとお前もアスランも落ちちまうぞ?』
アスランは…どうやら海面スレスレで復帰していたらしく、今の通信を聞いてそのまま離脱するようだ。
「バサラさんはどうするんですか!?」
『アイツがそんなもんで落ちるわけねえだろ、ホレホレ急げ』
「うわあぁ!落ちたら恨むぞ、この野郎!」
<お前の胸にもラブハート まっすぐ受け止めて デスティニー
何億光年の彼方へも>
「タンホイザー、軸線よろし」
「タンホイザー起動、目標敵護衛艦群及び敵MS」
「了解、タンホイザー起動。目標敵護衛艦群及び敵MS。
プライマリ兵装バンクコンタクト、出力定規格。セーフティー解除」
<明日を駆けるラブハート 真っ赤な軌跡を描き
ときめきと微笑みを バラまいてゆけ>
「!敵艦、陽電子砲発射体勢!」
「な、なに!回避、取り舵20!」
<すべての心にラブハート 火花が散りそうなテレパシー>
「てーっ!」
タンホイザーが敵をなぎ払う――直前、上空から一条のビームがタンホイザーに降りる。
刹那、タンホイザーがチャージされていたエネルギーを暴走させて大爆発を起こす。
<溢れる思いは――っ!?>
「なっ、ミネルバが!」
タンホイザー自体は大破、付近も爆発のせいでボロボロのようだ。
艦前部の出力に異常が出たのか、ミネルバが前傾姿勢になっている。
バサラさんも突如起きた大爆発に歌うのをとめてしまっている。
敵味方を含めて、一時的にだか時間が止まったかのようだ。
「一体、どこから攻撃が――」
上空から何かが降りてくる。アレは、あの翼を持ったMSは――
「――っ、フリーダム!」
「フリーダム…キラ、キラなのか!!?」
――あの時、オーブに、俺の家族に戦争を運んできたMSだ。
アレは俺にとっては忌まわしい死神であり復讐の為の道標、『ヤキンの英雄』フリーダム!
機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ
第九話 乱入者〜INTRUDER〜
次回予告
ハイネ「俺とバサラでの初の戦場ライブに乱入してきたのはなんと、あのヤキンの英雄フリーダム。
更には浮沈艦アークエンジェルにさらわれたオーブのお姫さんまで乱入してきちまった!
だが、そんなの俺達には関係ねえ、相手が誰であろうと想いのつまった歌を聞かせてやるぜ!」
シン 「いや、ハイネは歌ってないんじゃ…」
ハイネ「次回、起動戦士ガンダムSEED DESTNY feat.熱気バサラ 第10話 想いの重さに――」
バサラ「過激にファイヤー!!」
GJ!
ハイネがノリノリなのは分かるがネオwww
それと一つだけ突っ込みを。
>浮沈艦アークエンジェル
不沈艦です、不沈艦。たしかに海中から浮き沈みしてたけどw
つー事で9話目(都合11話目)です
オーブ側の状況を書いてみたんですが・・・正直、要らなくね?とか思ったり
でもこの後を考えるとどうしても入れとかないとまずいよなぁ、と思ったり思わなかったり
トダカさんがすぐ挑発に引っかかる脳筋なのは仕様です
何故か俺の中ではオーブ軍=脳筋・武断派なイメージがあるw
>浮沈艦→不沈艦
自分で書いててここまで笑える誤変換を見逃してるとは・・・orz
でも間違ってないところがなんとも言えねえwww
GJ
ネオ・・・気持ちは分かるけど
そしてキラ、KY過ぎww
GJ!
CE初のバサラぶちギレの予感www
ライヴを邪魔された上、艦に被害を出したキラに歌炸裂。
>プラントの人気ナンバーワンバンド、ファイアーボンバーの曲だ。
>この二年で随分と胸がでっかくなったラクス・クラインと謎の男熱気バサラの二人のユニットで、プラントの議長がプロデュースしたって話題になった奴だよ。
説明乙なんだぜガムリ……いやネオ!w
介入したい年頃のキラまで現れて戦場の皆はホント大変だなw
バサラの歌で洗脳解けるだろうかC.Eのコーディネーター達
関係なく歌うだけだろうけどw
GJ!
だけどキラカガが何言ってもバサラが歌ってる以上全く聞こえないんじゃないか?
>この二年で随分と胸がでっかくなったラクス・クラインと
ワロタ。
歌を忘れたカナリアがどう思ってるのか聞いてみたいな。
金竜の人気に嫉妬。
>>143 おまいは何を言ってるんだ?
どう見ても強面なのにもてまくる金竜隊長は我等の希望の星だぞ。
まぁ、最後は特攻かましてお亡くなりになったが・・・。
こんなマクロスは嫌だ!
右腕がジャンヌダルク
左腕がナスカ級
GJ 脳味噌筋肉は国主からですからw
↑ジャンヌダルクて何だっけ?
Vの戦艦の事じゃね?
Vに出てきたラー・カイラム級戦艦だよね。
ビームシールド装備してるから防御にも使えるね。
でも両方とも撃沈してなかったか?
縁起悪いな
Vか!なるほどナ(ry
そうビームシールドを装備してるからジャンヌダルクアタックが出来る
ジャンヌダルクはブリッジ潰された後、何故か特攻
ウッソ父がやったかも知れないのだが、詳細不明
しかしよく考えたら、マクロスだってほとんど特攻みたいな戦い方強いられてるじゃないか…
ジャンヌダルクのビームシールドは防御にしか使えなかったよ。
リーンホースジュニアならビームシールドをビームラムにできるんだけどね…
戦力差がありすぎて普通の戦法取れないからな
ネオの行動はとても正しくて同時に激しく間違っているww
マクロスにはピンポイントバリアがあるから、シールドもバリアもないダイタロスで敵艦に大穴をあける事が出来たんだよ
続きを書いてると、何故かオーブが酷いことにw
トダカとアマギが太平洋戦争の日本軍の妄信的な仕官のようにw
あ、バサラは普通ですよ?
普通に熱く歌って普通に熱く演奏するだけ
このままなら後三日以内に投下できる予定
>>158 謝れ!旧日本軍の妄信的な仕官に謝れ!!
あれ?それとも原作より少しはましになってるってことか?
ウホッ、いいペース!
けど仕官でなく士官ですよ……
>>158 >>普通に熱く歌って普通に熱く演奏するだけ
まさにバサラww
>>159 いくら種でも辻や牟田口以下ってことはないだろ。
● ● ↓セイバー
● ● ・
● ● ●←ミネルバ
● ● ・
● ● ↑インパルス
↑地球軍&オーブ艦隊
トダカ「敵の守りが厚くてムラサメ隊がミネルバに攻撃できません」
. .: : : : : : : : :: :::: :: :: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . : : : :: : : :: : ::: :: : :::: :: ::: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::: どこまで無能だ貴様等…
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ ̄
↑ユウナ
これより無能なのか?国家元首が誘拐されたのに敬礼で送っちゃう奴より酷いのか?
テロリストの船へ行けと命令する奴より駄目なのか?
わろたw
図にするとアホらしい構図だな
実はいくら包囲してても一人ずつしか攻撃できない時代劇体質だったんだよ!
● ● ↓格さん
● ● ・
● ● ●←黄門様
● ● ・
● ● ↑助さん
↑悪代官&家臣
逆に側のオーブ・連合側が多すぎて同士討ちに
ならないように少人数ごとでの攻撃・・・なのか?w
これだけ戦力差あれば普通はミサイルや主砲に
よる飽和攻撃だよな・・・
携帯で見ると改行の都合で袋叩きw
● ● ↓格
さん
● ● ・
● ●
●←黄門様
● ● ・
● ● ↑助さ
ん
↑悪代官&家臣
>>158 オーブ軍幹部だけキャラデザが中沢啓治風になって人でなし度更にうpとか…
>普通に熱く歌って普通に熱く演奏するだけ
周囲はやっぱり大迷惑
それでこそバサラw
元祖介入したがりとあわせて戦場は混乱必至だなw
空気読まないのが熱気バサラという漢。
つーか空気読むようになったらおぞましき別のナニカ。
>>168 実は黄門様が黒幕という超展開。
助さん、格さん、主君に裏切られ涙目の図?w
>>167 種世界では砲撃戦って思考が無いみたいだから。
恥将の低軌道会戦もそうだったし…
>>172 黄門様が敵陣を中央突破した図なんだよ。
実は黄門様って強いからな、ガチで浪人の二、三人は余裕で切って捨てる。
>>174 特に初期の頃はガチで強かったからな。あの杖も仕込み杖だったし。
ボドル基幹艦隊600万隻の飽和攻撃で、ZAFTも連合もオーブも関係なく一瞬で分微塵ですわぃ。
>>176 な、なんであの宇宙人どもあんな離れた位置から撃ってくるんだ、とか言ってそうw
多分、本編時代が始まる前にマクロスの世界の人間も言ったと思う…
>>176 ブリタイ艦隊だけでも圧倒的だろう
C.Eの総戦力ってどれくらいだっけ?
マクロスの戦力>>>>>ワープ航法持ちの科学力の壁>>>>CEの戦力
だと思うぞ。ガンダムでマクロス系に対抗可能なのは∀グライダと思う。
物理法則を超越してるGは番外とするw
単純に数が違いすぎなんだよ
ブリタイ艦隊だけでも3000隻位いだった気が
まあ負債フィルター通せば
何千隻こようが止め絵で粉砕だがな
ミンメイアタックとラクスの毒電波じゃ規模が違い過ぎるとは思うが、
「愛おぼ」ラストの輝ストライクバルキリー一騎駆け突入ボドルザー蜂の巣のくだりは
こんにちの腐災補正付きストフリの源流のような気もしないでmうわをまへらだれだなn―
アラスカ本部にはグランドキャノンがあるから大丈夫。
オペレータ一人は助かるよ。
単騎駆け無双なんてありがちっちゃあありがち
要はやり方
種はアニメ版ガンダム無双ですし。
crosswiseとか歌ってくれないかなぁ・・・
本日23時過ぎに投下予定。
……あれ、見直したら予定よりオーブが壊れてね?
初カキコ
職人さん乙・GJです。
毎回面白く見させてもらっております。
今日も頑張って下さい。
>>181 ちなみに、艦の大きさが全然違う、鰤鯛艦4` カムジン艦3` 通常艦2`
CEでの最大と思われるのアークエンジェルが420b エターナル300b
おまけにカムジンの部隊の戦闘ポットは千機を超える
カムジンの部隊だけでCEで1勢力できるんじゃないかな?
今保管庫で全部読んできた。作者さん超GJです
バサラと組んだって事はミーアは生存フラグか?とか思いながら楽しみにしてます
個人的にはザフトにもアンチバサラがいると嬉しいかな。
>>192 初期のガムリンみたいなタイプ?
そういうのなら凸がなると思うが。
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ヽ / ミ
V~・∀・) そのままFBでお待ちください
(8 Y8\
|つヨ∩□≡=≒
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突然のタンホイザー爆発にミネルバ艦内は混乱していた。
「…! タンホイザー大破、爆発により前部の各所にて火災が発生!
推進システムに異常発生、艦前部の楊力が低下しています!」
副長のアーサーからタンホイザーの爆発による被害が報告される。
「ダメージコントロール班至急前部へ迎え!救護兵、急いで負傷者の手当てを」
「艦長、艦の揚力が維持できません。このまま行くと着水せざるを得ません!」
「くっ、総員衝撃に備えろ!」
大きな水飛沫を上げてミネルバが海につっこむ。
着水後、状況報告をさせると信じられない報告が返ってきた。
「前部の亀裂より浸水が発生しています!」
「か、艦長、こちらへ攻撃してきたMSですが――き、機種特定されました、ZGMF-X10Aフリーダムです!」
「えええぇぇぇ!ヤ、ヤキンの英雄フリーダム!?そんな馬鹿な!!?」
「光学映像、主モニターにまわします」
モニターに移るのは、第二次ヤキンドゥーエ攻防戦でX09Aジャスティスと共に一騎当千の活躍をし、終戦へと導いたMS。
そしてその戦いで大破したはずのMSであった。
「確かに、残骸はこちらでは回収されなかったと聞いていたけど…何故アレが、こんな所に?」
「それだけではありません。艦長、こっちには――」
続けて映ったのは白と赤を基調とした戦艦。
それは、かつてザフトで『足付き』とあだ名された不沈艦アークエンジェルであった。
「これは一体、どういうことかしら…」
タリアが判断に困っているとMSハンガーのハイネから通信が入った。
『艦長、状況が変わったらしいな。それも悪い方向に』
「ええ、悪いけど出撃(で)てもらえるかしら?」
『勿論ですとも。こっちはおあずけ喰らってましたからね、ヤりたくてうずうずしてる所ですよ』
「お願いね。敵はウィンダム・ダガーが多数、ムラサメ・アストレイも多数、さらにフリーダムよ」
『ほほぅ。呼んでもいないヤキンの英雄様までわざわざ来てくれるとはありがたいことですな。
では俺が前に出て、ザク二機は艦の守備に就かせて守りを固めさせておきます』
「了解したわ」
MSデッキでは各員が機体の最終チェックを済ませつつ通信を取り合っていた。
「二人とも、聞いての通りだ。近づいてくるミサイルはガンガン落とせ。
MSは可能な限り追っ払え、無理なら二三機墜として黙らせるなんなりやってくれ。そこらへんは個人の判断に任す」
『ウォーリア、了解。右舷は任せてください、ミネルバには指一本触れさせないわよ』
『ファントム、了解。左舷にて守備に就く。
おっとルナマリア、訓練のときのように間違ってミネルバにオルトロスを当てるなよ?』
『ちょっとレイ、アタシを何だと思ってんの、そんなことしないわよ!
あれはシミュレーションの時のちょっとしたおちゃっぴいじゃないのよ!』
『だといいがな。あと、目の前を飛んでたからって味方であるハイネを墜とすなよ』
『あれもシミュレーションだからついやっちゃっただけよ、実戦ではやらないわ』
「おいおい、後ろから墜とされんのは勘弁してくれよ?
おっとカタパルトOKか―――よし、ハイネ・ヴェステンフルス、グフ出撃るぜ!」『――っとと、次はアタシか。あーぁ、今回も艦に居残りか。
せっかくだから戦場でのバサラさんの歌声を間近で聴いてみたかったなー』
『同感だな、艦からの通信でも聴けるがせっかくなら間近で聴きたいものだ。
が、無いものねだりをしても仕方あるまい。俺達は俺達の仕事をきっちりとこなすだけだ』
『はいはい、わかってますよ。ルナマリア・ホーク、ザク出撃るわよ!』
フリーダムの乱入で時間が止まっている戦場へ向かいながら密かに組み込んだプログラムを走らせる。
「フンフーン、チャンネル接続OK、マイクの調子…も良好か。いつでもいけるな」
バサラのバルキリーはっと……お?流石のアイツもあの乱入にはビックリしたか?
いや、こりゃ単に歌うのを邪魔されたからアレに対して怒ってるだけか。まー、そりゃ一番いいところを邪魔されりゃ俺でも怒るわなぁ。
「おいバサラ、こっちはOKだ。いつでもいけるぜ?」
『おう』
「俺らの戦場での初デュエットだ、気合入れていこうぜ!」
前奏が始まろうとするとグフの装甲がせり上がり各所にセットしてあるスピーカーがあらわになる。
へっへっへ、こいつで奴らに目にもの見せてやるぜ…いや、この場合は歌を聴かせんだから耳に歌聴かせてやるぜか?
などと戦場に響き渡るシンセ・ドラム・ベース・ギターの特徴的な前奏を聴きつつこれから起きるであろうことに一人ほくそ笑むのだった。
*****
フリーダムが撃ったビームでミネルバのタンホイザーが爆発を起こした。
あれほどの爆発だ、相当の死傷者が出ているだろう。
俺の家族を、マユを殺し、今また家族ともいうべき艦の仲間達を殺した憎いMSを視線だけで殺せそうな目つきで睨む。
と、そこにルージュの色に身を包んだMSが合流する。肩には……オーブの象徴、獅子のマーク。
マユを殺した原因を作ったもう一つの仇敵、アスハ家―カガリ・ユラ・アスハ―だ。
戦場にまで首をつっこんで一体何を、と思うと全周波放送を行い始めたようだ―――同時に響き渡る音にその通信を掻き消されながら。
『オーブ軍、直ちに軍を退け!』
この音、いやこのイントロは……[HOLY LONELY LIGHT]だ、バサラさんまた歌うのか?
あれ、この曲の始まりって確か――
『私はオーブ連合首ちょ<アァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!>』
バサラの魂から搾り出したような咆哮に小煩いアスハの演説が掻き消される。プッ、いい気味だ。
続けてハードな演奏が辺りを支配し、嫌でもその音の中心を皆が注視する。
誰から注目されていない―俺は見ているが―アスハが何か叫んでいるようだが、よく聞こえない。
当たり前だ。現実も知らないアスハの囀りなんかこの魂の篭った演奏の前では耳に入れる価値も無い。
アスハを信望しているであろうオーブのMSでさえ先程の叫びに度肝を抜かれたのかバルキリーを注視している。
そんな状況を変えようとアスハが再び演説を再開したようだ―――奇しくもバサラの歌が始まるのとほぼ同時に。
『オーブは――』
<24時間うごめく街を TONIGHT TONIGHT 駆け抜ける>
『げ、現在わ――』
<非常階段 瞳の群れが SIGN OF THE TIMES 探してる>
『ぉ、オーブの理ね――』
<目がくらみそうな 蒼いダイヤも ガラスに変わってしまう
キ ・ ヲ ・ ツ ・ ケ ・ ロ>
俺でも聞いてて哀れみを催すほどに何も言えてない。
てか、さっきからバサラの圧倒的な歌声に掻き消されて何も聞こえない。
とうとう演説をやめちまいやがった。
確実にアスハはコックピットで涙目だろう。このありえない状況はいい薬だ。
そしてこの状況下で連合もオーブもフリーダムもあのシャウトであれから金縛りにあったかのように動いていない。
突撃ラブハートよりこっちの方が初っ端のインパクトが強かったせいか?
そう思ってバルキリーの方へ目を向けると…一緒にグフが居た。しかもご丁寧に機体の各所にスピーカー付で。
(何やってんだ、あの人!?てか、何でグフにスピーカー付!?)
その理由はすぐに解った。あろう事かサビの部分を一緒に歌いだしたのだ!
<『HOLY LONELY LIGHT』 急げ 自分を信じて
『HEAVY LONELY NIGHT』 闇の中から答えを見つけ出せ>
くそ、ハイネの奴…なんて羨ましいことやってるんだ。
こんな状況とはいえ、バサラさんとセッションできるなんて羨ましすぎるぞ、この野郎。
と、この本来無いはずのハイネの歌声で金縛りが解けたのかフリーダムがバルキリーとグフに向かって突進し、ビームライフルを連射した。
あのフリーダムの正確な射撃、ソレをいともあっさりと回避する二機。
そんなフリーダムの動きにつられたのか連合のMSもオーブのMSも戦闘を再開し始めたようだ。
フリーダムはバルキリーにばかり構っているのかと思っていると、急にこっちにも撃ってきた!うわ、危な!
ん?セイバーが、アスランがフリーダムへ向かっている。
一体何をするつもり……って、何も出来ずに蹴りを喰らって吹っ飛ばされるし。何がやりたかったんだ?
そんなこんなで間奏が終わって二番が始まる頃には強奪された三機も加わって大混戦になり、アスハも演説を再開したようだ。
……もっとも、歌声で俺には先程までと同じように何を言っているのかは聞き取れなかったが。
*****
一方、こちらはオーブ軍首脳部。
本来ならカガリの乗るストライクルージュの乱入で混乱が起きていてもおかしくないはずだが、逆に静まり返っていた。
「……あれは偽者、だね」
「ですな」
珍しくユウナの言葉に相槌を打つトダカ。
そんな落ち着き払ったトダカにアマギが抗議の声をあげる。
「し、しかしアレはアークエンジェルです!
さらにカガリ様をさらっていったフリーダム、ダメ押しにカガリ様の愛機ストライクルージュですよ!?
アレに乗っているのはカガリ様ではないのですか!?」
「落ち着きたまえ、アマギ君。少々頭に血が昇りすぎているようだよ」
「ですが…」
支援いります?
納得がいっていない様子のアマギにユウナが説明する。
「確かに君の言うとおり、状況から考えればそうだろう。だが考えてもみたまえ、カガリの性格を。
君はカガリの信望者だろう。ならば君がよく知るあの娘の性格なら、確実にこちらに何らかのアクションをかけてくるはずだ。
例えば『お前達はオーブの理念を忘れたか』とかね」
「それは確かに…」
中途半端に口調を真似たせいでアマギに微妙な顔をされつつもユウナが続ける。
「だというのにそれをしない。代わりにルージュだけが戦場に置いてある。
それが意味するところは…」
「意味するところとは?」
「アレに乗っているのはカガリ様ではない、あれはこちらに攻撃をさせない為のただのブラフということだ」
「な、なるほど。確かに辻褄が合う…のですか?」
ユウナの言葉をトダカが引き継ぐ。
「もし仮に乗っていたとしても、だ。
御自身の意思ではなく、マインドコントロールか何かで操られているに違いない。
正気を保っておられるならば、歌に掻き消されるような弱い言葉でしか己の意思を伝えられないカガリ様ではない」
「おぉ、なるほど、言われてみれば確かに…」
「カガリ様は偉大なる指導者であった[オーブの獅子]ウズミ様の御息女であり、後継者だ。
お前も知っている通り、強い意思を持った獅子の仔だぞ、そんなカガリ様が洗脳などという愚かな手段で操られるはずもあるまい!」
「ハッ、その通りであります!」
段々と言葉に熱が入ってくるトダカ。
その熱にあてられたようにアマギも熱くなっていく。
「ならばアマギ、カガリ様の為に我等が為すべきことは何か!」
「ハッ、カガリ様の御意思を汚す不逞の輩へ天誅を下すべきであります!」
「そうだ、そのための手段は?」
「ハッ、万が一カガリ様がルージュに乗せられているであろうことを考えれば、アークエンジェルとフリーダムを墜とし、その後にルージュを我等で回収すべきであります!
ルージュを現段階で取り戻そうにもフリーダムとアークエンジェルに邪魔されましょう」
「そうだ、その通りだ。だが一つ間違っているぞ!
カガリ様はアークエンジェル内に監禁されている場合もある、よってアークエンジェルは武装と航行システムを破壊した上で拿捕すべきである!」
熱意だけで作戦が勝手に決まったようである。
「うんうん、その通りだよ。
さぁ、早いところ我々オーブの手でフリーダムを墜としてアークエンジェルを拿捕しないとね。
万が一ザフトや連合によってアークエンジェルがやられた場合、カガリの身に危険が及んでしまう。
そうならない為にも、一部の兵はザフトのMSに向かわせるようにね」
「ハッ、総員奮戦せよ!我等の手にカガリ様を取り戻すのだ!」
「了解であります!!」
俄然やる気を見せ始めたオーブの将兵達を見てユウナがなんとも言えない表情になる。
(士気が上がったのはいいけど、あの歌ってるMSが墜とされた場合はまずいよなぁ。
まぁ、あのフリーダムの攻撃をあれだけ避け切れるんだ、きっとこの戦いが終わるまで避け続けてくれるだろうさ。
……しかし、トダカに前もって色々と吹き込んでおいて助かったよ。
カガリを取り戻すためならこの身など惜しくは無い、とかね。そりゃ半分は本音だけどさ。
………うーん、ここまで騙されやすいと逆に不安になってくるね、味方として)
*****
自慢じゃないが、僕はこれまで様々な戦場に介入してきた。
この戦場は何故か、今までとは違った。何故かは知らないけど歌が流れていたんだ。
でもまぁ、そんなことは気にせずに発射体制にある戦艦の主砲を撃ち抜き、戦場の度肝を抜いた後上空から降りてくる。
誰もが急に現れた僕とフリーダムを注視している。この調子ならカガリの演説も続けて聞いてもらえるはず。
そう思っていた、なのに――
「どうして貴方は僕たちの、カガリの邪魔をするんだ!
こんな戦争、早くやめさせなきゃいけないのに!」
<宇宙を全部くれたって 譲れない愛もある>
そう、この真っ赤なMSの歌でカガリの演説が誰にも聞いて貰えなかったんだ。
この紅いMSからの圧倒的な歌唱力と重厚感溢れるBGMが今もカガリの演説を遮っている。
こうしている内にもオーブのMSが一機、また一機と墜ちてゆく。
僕のようにパイロットを殺さないつもりで墜とすのではなく、殺すために墜とされているのだ。
このオーブの悲劇のために涙声になりながらのカガリの演説は今も聞こえていないのだろう。
なにせこの僕の乗るフリーダムでも歌のせいで聞き取れないのだから。
「何故貴方はこんなことをする!?
僕らはただオーブを、この間違った世界を止めたいだけなのに!」
<何が本当か 何が嘘か わからない時もある>
説得しようと音声通信を繋いでも、返ってくるのはパイロットからの歌声とギターの音だけ。
……歌声と、ギター?
操縦すると両手がふさがる→ギターを弾けない
ギターと弾くと両手がふさがる→操縦できない
なんで?一体どうなっているんだ、あのMS?
<見つめ合うだけじゃ 朝は遠すぎる 抱き締めたい今夜だけ
ヒ ・ ヲ ・ ツ ・ ケ ・ ロ>
考えれば考えるだけ何が何だかわからなくなるMSに向けてビームライフルを撃つ。
勿論MSに乗っているであろう人間を殺すつもりなんて無い。ただ、歌うのをやめてもらいたいだけだ。
しかし、当たらない。そんな!?
脅しで、外すつもりで撃っているんじゃないのに。当てるつもりで撃っているはずなのに。
続けて三連射。これも全て避けられた。どうして!?
<『HOLY LONELY LIGHT』 燃やせ体の芯まで
『HEAVY LONELY NIGHT』 二度と心は後ろを振り向くな>
支援する
紅いMSにばかり気を取られていると、歌っていない方の赤いMSがまた突っ込んできた。
変に技量だけあるからビームライフルで狙っても墜とせない。なら、また蹴り飛ばす!
蹴った瞬間、何か聞こえた気がしたが歌とBGMのせいでよく聞き取れなかった。
多分よくある怨嗟の声とか恨み節だろう、そんなことを気にしてる場合じゃない。
何故かよく向かってくるオーブのMSをうまく捌きながら、何とかしてこのMSを墜とさないと……
あぁ、もううっといなオーブ軍。マルチロックで数減らすか。
*****
オーブの将兵に向かって必死になって叫ぶが聞こえないのか聞いていないのか…何も変わらない。
「オーブ軍、戦闘をすぐに中止するんだ!頼む、もうやめてくれぇ!」
それどころか先程からさらにオーブの被害は増える一方だ。
今も涙で霞むカガリの目に映るのは墜ちていくオーブのMSだ。
インパルスに唐竹割りにされ爆発するもの。
ザフトのオレンジ色の新型機にシュライクだけを丁寧に破壊され海に落ちるもの。
ミネルバへ攻撃を仕掛け白いザクに返り討ちにあうもの。
フリーダムに海に蹴りこまれるもの。
フリーダムに飛行能力を奪われ海に落とされるもの。
フリーダムにメインカメラを破壊され訳もわからず海に落ちるもの。
フリーダムにマルチロックでゴミのようにやられるもの。
アークエンジェルと虎に撃ち落とされるもの。
……あれ、一番の理解者のはずのキラとフリーダムが一番被害を増やしてないか?
海に落とされたまま殆どが浮かんでこないし…え?あれ?
フリーダムが落とした数とザフトが落とした数を頭が焼け付きそうになりながら計算していると、キラがルージュに接触してきた。
どうやらさっきから普通に通信を入れていたらしいが、暗算と音楽に気を取られて気付かなかったらしい。
『ごめんカガリ、これ以上は君とオーブを守りながら戦うのは無理だよ』
……キラってオーブを守ってたっけ?むしろ破壊してまわってた様な。
『ほら、あっちを見て、すごい数だ』
考えるのが面倒になって示された方向を見ると、確かにザフトの艦がたくさん来ている。
『それに、あの紅いMSが歌うのを止めない限り、僕らの声が届かないんだ。
今は諦めるしかないよ』
フリーダムにつられて紅いMSを見るとまだ攻撃を避けながら歌う気らしい。
よく見ると近くに居るオレンジの新型にも同じようなスピーカーがついている。コンビということだろうか?
<『HOLY LONELY LIGHT』 急げ 自分を信じて
『HEAVY LONELY NIGHT』 闇の中から答えを>
改めて歌を聞いてみるといい歌だな。紅いMSだけでなくオレンジの方も歌っているようだ。
<『HOLY LONELY LIGHT』 燃やせ体の芯まで
『HEAVY LONELY NIGHT』 二度と心は後ろを振り向くな>
オレンジからはほぼBGMしか流れてこない?
そうか、あっちはサボりがちなのか。次の為に覚えておこう。
次こそはあの紅いMSに声で負けないぞ勝ってみせるぞ、とお父様に固く誓いアークエンジェルへと引き揚げる。
*****
フリーダムとカガリの乗っているであろうルージュをアークエンジェルが回収し、戦場から離脱を開始したようだ。
「いかん、我等のカガリ様がまたしても天使の皮を被った悪魔共に連れ去られるぞ!
MS隊何をやっている、早く奴等を追え!」
「全機推進剤が切れるまで追い続けろ!カガリ様の為だ、奮戦せよ!」
「えぇい、タケミカヅチが飛べればあのような艦になどすぐ追いつけるというのに…忌々しい!」
終始攻め続けていたフリーダムがあっさりと退くとは何かあるな。
そう思って周囲を確認するとミネルバの向こうに多くの影が見える。
「いや待て、残念だけど時間切れだ。ザフトの本隊が来たらしい。ここは退くぞ」
「何を仰られる、ユウナ様!ここまで追い詰めておきながら奴等を逃がすというのですか!?」
「戦力差など、我等がカガリ様を想う強さでひっくり返せます!
半数をザフトに当て、残りの半数で奴等を追えばカガリ様が我等の手に戻られるのですぞ、それを――」
「ノンノン、焦らない。奴等はボクらがまたザフトと戦えば必ず出てくるはずさ。
ボクらの手にカガリを取り戻すのはそのときでも遅くは無いはずだろう?」
説得を試みるが聞く耳持ってくれないようだ。
「何を暢気な事を…そのような事を仰られるようでは困ります!
貴方は一応とはいえ、このオーブにカガリ様を取り戻す為の軍の総指揮官なのですぞ!
指揮官が気弱なことを仰るようではいけません!」
とトダカが叫ぶ。いつ目的がすり替わったんだ。
「そうです、我等の目的は悪魔共からカガリ様を取り戻すことです!
その為ならば我等が命など惜しくはありません。それを指揮官が命を惜しむようでは――」
アマギもそれに追従する。…駄目だこりゃ。
彼らの脳内では完全にボクが吹き込んだ『フリーダムは悪、カガリはさらわれた姫君』と言うイメージで定着してしまったらしい。
報告だとトダカはカガリがさらわれた時には何故かアークエンジェルに敬礼をしていたらしいが、ここまで変わるものなのか。
しかしこれは不味い、このままでは臆病な指揮官としてこの二人に血祭りにあげられそうだ。
ボクは暴力は嫌いな文治派なんだよ?こんな脳筋に飛びかかられたらひとたまりも無いじゃないか!
何とかしないと――お、連合はもう退き始めてるじゃないか。
「連合を見なよ、もう退き始めている。
そもそも連合の要請でここまで来たんだから、彼等が退く以上ボクらがこのまま戦う意味はないだろう?」
「もはや連合などどうだってよいのです!」
「そうです、カガリ様を再び我等の手へ!」
だ、駄目か。なら指揮官命令で……退いてくれるといいけどなあ。
「とにかく、ここは退くんだ!全軍後退!
今は退くことがカガリを救う唯一の手立てだ。これは総司令としてだけじゃなく、同志としても言っているんだよ!」
うわぁ、すごい形相で睨まれてるよ……ボクは間違った事を言ってないのになんでこんなに視線が痛いんだ。
何故かいたたまれなくなって視線を外すとゆっくり肩に手を置かれた。
「同志!いい響きですな、ユウナ様!」
「同志のお願いじゃ仕方ないですな、うんうん。
速やかにこの海域から離脱するぞ。脱出したパイロットの救出、急げよ!」
よし、何とか誤魔化せた。でもこいつ等みたいなのに同志って呼ばれるの嫌だなぁ。
次の戦までに何かうまい方法考えないとなぁ――
*****
フリーダムとアスハがどっかに行くと連合とオーブも撤収するらしい。
フリーダムとほとんど戦えなかったなと悔しく思っているとバサラさんが撤退する艦に向かって叫んだ。
『待ちやがれ、テメエラ!まだ終わっちゃあいねえぞ!
オイコラ、最後まで聴いていきやがれ!』
バサラさん、無茶苦茶言ってるなぁ。
『そうだそうだ、フリーダムもアークエンジェルも俺らの歌を聴いていきやがれ!』
ハイネもとめるどころかさらに煽るなよ。
つか、こういうのをとめる役のアスランはどこ行った、フリーダムが出てきてからほとんど見てないぞ?
――ん?海から何かが競り上がってくるな、ってセイバー!?
『ウオオオォォォーーー!キラァーーーーー!!カガリーーーーーーー!!』
アスランまで叫んでるよ……もう、どうにでもなれ。
呆れながらミネルバへ帰投していると、ふと疑問が浮かんだのでハイネに聞いてみる。
「なあ、ハイネ。機体にスピーカーがついてても、全周波で無線流してるんならあまり意味が無いんじゃないのか?」
『無線だけじゃ無線を切られたら終わりだろ、だから直接聴かせてんのさ。
それでも聴こうとしない奴にはバルキリーのスピーカーポッドが火を噴くぜ!まぁ、アレは武器じゃないけどな』
あのマシンガンが武器じゃない?じゃあ一体何なんだ?
「もう一つ聞きたいんだけど、何でアスハの演説が歌に消されたんだ?
あっちも全周波ならどっちも聞こえるんじゃないの?」
『そりゃお前、あいつらとは想いの重さが違うからさ。
中途半端な正義心やら固っ苦しい理屈やらじゃ、俺とバサラの熱いハート&ソウルのシャウトに勝てる訳が無いぜ。
―――どうよ、俺いいこと言ってるだろ?』
確かにそうかもしれないが、その余計な一言で台無しだ。
「そうかもな。ハイネはともかく、バサラさんとハートの熱さで戦って勝てる様な人間は居ないか」
『酷っ!』
味方の艦隊がようやく戦場に到着した。
連合とオーブを殲滅する作戦は失敗したけど、防衛自体は成功したんだ。胸を張ってミネルバに帰ろう。
ミネルバの被害状況も心配だし。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ
第十話 想いの重さ
次回予告
ハイネ「華麗に死亡フラグを回避したものの、ダータネルスでのライブは失敗に終わっちまった。
奴らにこの腹いせをする為、俺はルナマリアと一緒にアークエンジェルと接触するアスランの尾行を開始する」
ルナ 「尾行なんて探偵モノっぽくて素敵ですよねー、こんなの滅多にできない経験ですよね?」
ハイネ「面白い案だ。でもな、コレが探偵モノの場合、ルナマリアは探偵役じゃなくてへっぽこ助手役だな。もしくは温泉でのサービスシーン要員ね。
次回、機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ 第11話 尾行に――」
バサラ「過激にファイヤー!」
つー事でカガリが涙目な10話(都合12話目)です。
人に話を聞かれなくても泣かないようにしましょう>カガリ
キラさんの考え方を含めたアークエンジェルの状況も酷いが、オーブは輪をかけて酷い有様にw
トップが妄信的な士官というより、宗教結社みたいになっちゃったよ。
まー、昔は支持率100%だった国だもの、こんなもんじゃね?
途中手間取ったのは文頭の改行で書き込めなかったせいです。支援に多謝!
次回はバサラの出番少な目な予感?
投下乙!
オーブ軍人のアホっぷりは想像以上だったw
GJ!
ってかオーブ軍人の脳筋さにフイタwww
投下乙!
ハイネとセッション!www
マジナイスw
>最後まで聴いていきやがれ!
あー、なんか凄い懐かしい気分になった
日曜の昼にやってたんだよなあ
>>192 >アンチバサラ
初めは全然だったもんな
C.Eではミーアと組んだおかげでラクス効果があって
最初から受け入れられてるから少ないっぽいね
GJ!
みんなバカばっかww
GJ!!
バの数少ない出番が台無しw
オーブ軍がかなりアフォしてるけど原作よりマシに見えるのがなんとも・・・
原作だとオーブの理念を無視してテロ組織に荷担して戦争を煽ってたからねぇ。
オーブって、一見まともに見えて実態は理念を追求する代償に現実を見ないおかしな国でしたからね……
むしろこの位吹っ切れていた方が自然に見える?
GJ!!!
すげー馬鹿(いい意味でw)が一人いると
中途半端な馬鹿がなんかもうwww
今回空気なスティング・アウル・ステラの三人
ネオと同じでサインをもらうか一緒に歌うとかしたのかな?
さらに空気なピンクの歌姫(旧w)の今後が気になりますw
>そうか、あっちはサボりがちなのか。次の為に覚えておこう。
>次こそはあの紅いMSに声で負けないぞ勝ってみせるぞ、とお父様に固く誓いアークエンジェルへと引き揚げる。
次の為に覚えておこう・・・声で負けない・・・
一緒に歌えば負けはないよw勝てないけど
バサラって言い方悪いけど
一本芯の通った突き抜けたDQNだからね
いわゆる嫁補正の無い半端なDQN達では相手にならないw
>一緒に歌えば負けはないよw
いや、むしろバラサ的にはそれって勝利じゃね?w
お前も歌うにゅう、とか言い出しそうな打ち間違いはやめれw
バサラが歌い始めた時点で既に勝敗は決しているんだよw
GJです!
なるほど、『HOLY LONELY LIGHT』の最初の咆哮…
確かにあれはインパクト抜群ですよねww
初めてあれを聴いて度肝を抜かさない奴はいないぜ!!
もう倉庫にうpされてる速過ぎww
バサラ・ビルベ・バンとビルベ・バサラ・バンと……
おっさん自重wwwwwwwww>SWネタ
リアルタイムでやってた俺も自重wwwwwww
文庫版は今も本棚に…
すまん、俺も自重する
225 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/17(木) 15:59:03 ID:XuNkWMsf
今回もとっても面白かったです!
応援しています。
「HOLY LONELY LIGHT」は大好きです。カラオケで叫ぶとすっとする。
友人には引かれたけどね。
コレ読んでて見たくなった。今深夜に再放送中だから見ようっと♪
>>くそ、ハイネの奴…なんて羨ましいことやってるんだ。
激しく正直なシンに乾杯!!
エミリアどこいったw
保守
ファイヤー!
231 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/20(日) 04:31:04 ID:fmSAqCOi
>>224 オリジナルのAngelvoiceより好きだわ
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ヽ / ミ
V~・∀・) そのままFBでお待ちください
(8 Y8\
|つヨ∩□≡=≒
/ /\」
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先のダータネルス海峡での戦闘は予測不可能な様々なミスがあったものの、ミネルバの勝利に終わった。
だが、ミネルバの被害も決して少ないものではなかった。
ディオキアまで戻ることも検討されたが、戦略的な意味を考えればミネルバは最前線に近い方がいい。
そういった司令部の思惑もあって、ミネルバは現在マルマラ海の中ほどに位置する前線基地ポート・タルキウスにて修理を受けていた。
タンホイザーの爆発で大きくめくれ上がった装甲の前で、タリアが先の戦闘の被害報告を受けていた。
「死者7名、重傷者12名、軽傷者も多数ですか。かなりの被害が出ましたね…」
「タンホイザーを撃つ直前でしたからね。艦の被害も人員の被害も相当なものでさあ。
おまけに前部の推進システムもぶっ壊れちまってますから、復旧にはちょいとかかりますぜ」
アーサーの報告にマッド主任が補足する。
「応急措置で構わないわ、すぐにでも飛べるようにしておいて。
死傷者のことは司令部がすぐに補充要員を送るといってきてるけど、問題は――」
「タンホイザーの方ですね。部品は送られてきますけど、できればディオキアのドックで修理してえもんです」
「連合の被害もかなりのものでしょうけど、スエズの諜報員からは向こうへの撤退は確認されていないそうよ。
恐らくどこかで補給を受けてまた攻撃してくるでしょうから、ミネルバはここで待機ね」
難しい顔をしてタリアが答える。
「それと艦長、あのスピーカーについてはどうします?外そうと思えばはここで外せますが」
「……それなんだけど、司令部、というか議長の意向で減るどころか増設されるみたいよ」
「えええぇぇぇー!?ま、まだ増えるんですか!?」
「確かに増設できる電気はある程度余っちゃいますがね、これ以上増えるとバサラの歌のせいで指示が出しにくいと思うんですが」
「その辺は改善されるらしいわよ」
「そうですか……ならまぁ、あっしとしちゃあ何も言いませんがね」
と、そこに緑服の兵士が来る。手には指令が書かれた紙を持っているようだ。
「失礼します。グラディス艦長、プラント評議会並びにザフト司令部からの指令です」
「ご苦労様。議長がわざわざ指令をよこすなんて何かあったのかしら。
―――ハァ、もう。それなら最初から配属なんてしなきゃいいのに、あのタヌキは」
指令所を読んでいきなりため息をついたタリアに、不思議そうにアーサーが尋ねる。
「配属、といってましたけど何か問題でもあったんですか?」
「問題のある配属といえばバサラしかいないでしょ。
バサラに対して異動命令よ。――――ニューシングルのレコーディングをするからジブラルタルまで来られたし、ですって」
*****
真紅の機体が、空を駆けていく。バサラのファイヤーバルキリーだ。
司令部はプラントのトップアーティスト『Fire Bomber』の活動がバサラにとって最優先であるとし、新曲のレコーディングの為にジブラルタルまで出張、という扱いになるらしい。
人事でもバサラは議長直属のフェイスなので議長からの指示書一枚で片がつき、一般兵ほどの面倒な手続きがないだけマシ、といった所か。
「バサラさん、バルキリー一機でいっちゃいましたけど、護衛とかいらなかったんでしょうか?」
不安そうな顔でルナマリアが話しかけてきた。
「なぁに、アイツのバルキリーはヘタな戦闘機より速いんだ。全速力でぶっ飛ばしてりゃ、領空侵犯だろうが危険はないぜ」
「連合のジェットストライカー、でしたっけ?あれよりもですか?」
やはりシンも不安なのか、俺に確認を取るように聞いてきた。
「おうとも。たとえウィンダムが出てこようとカオスが出てこようと追いつけるはずがねえ。
つーか、ある程度の高度さえとっちまえばミサイルでも追いつけねえんじゃねえかな」
「へえ、流石は高速戦闘用に開発された機体だ」
「ま、あれこそザフト脅威の技術力って奴だよ」
ザフトの軍人が自慢するときのお決まりの理論を展開しつつ、心の中で補足する。
(補助ブースター無しで大気圏突破できるようなMSなんざ、連合も開発できるわけがねえだろ。
ザフトでも解析したデータを基に極秘裏に複製を開始してるらしいが、エンジンの問題で試作機の開発もまだだしよ。
ピンポイントバリアは解析が終わって、こっちの世界の技術で生産できる目処が立ったらしいがなぁ)
心の声を聞いたのかは知らないが、レイが突っ込んだことを聞いてきた。
「ハイネ、バルキリーの技術は確かに素晴らしい。だが、他の機体での実用化の目処は立っているのか?
あの機体でしか使えない技術ならあまり意味がないと思うんだが…」
ぅ、鋭い質問だな。
「俺がこっちに来る前の状況だが、とりあえずピンポイントバリアは使えるはずだぜ?
グフとのコンペで敗れた重MSのドムだったか?で試してみて、試作された三機共に正常に機能したそうだ。
おかげで開発中の新型機にはめでたく導入が決まったって話だ」
ピンポイントバリアシステム改めビームシールド=ソリドゥス・フルゴールについては、わざとクライン派に通じている技術者を使って開発させた。
疑惑のある技術者だったが働きは十分なものだったらしく、使い方次第ではピンポイントバリアパンチも使えるほどに再現されている。
恐らく、いや確実にクライン派側に技術が流用されるだろうが、それ以外の技術と比較すれば安いものだ。
特にバルキリーの動力である熱核バーストタービン、つまりこちらでは未だに実用化されていない核融合炉に比べれば雲泥の差だ。
これ以上つっこまれるとかわし難い質問が続いていたが、シンが比較的どうでもいい質問をしてきた。
「あ、そうそう思い出した。ハイネ、バルキリーが持ってるマシンガンのスピーカーって殺傷性が限りなく低くないか?
前の戦闘で、敵MSに何発か当ててもまるで効いてなかった様に見えたんだけど?」
話題変更はありがたいので、スピーカーのイントネーションが変だったのは気にしないでおく。
「お、ナイスな質問だなシン。いいトコついてきたぞ、お前。
でも常識で考えれば分からなかったか?名前とかで予想つくだろ。
あれはな、厳密に言うとマシンガンじゃなくてだな、その名の通りスピーカーを射出するランチャーポッドなんだよ」
「ええ!?スピーカーって、特殊な名前じゃなくてそのままの意味だったのか!?」
おいおい、どんな勘違いしてんだコイツは。普通、スピーカーっていったらどっかの業界用語で言うところの『ラッパ』だろ?
がっくり膝をつくシンの横でレイも同じように『OTZ』のポーズをとる。
「……スマン、シン。深読みだったらしい。俺の勘違いのせいで要らぬ恥をかかせた」
「お前ら、ホンットに仲良いんだな――」
コントやってんのか、こいつら。こいつらの仲のよさには呆れて歌も歌えないぜ。
*****
バサラの見送りと、シンとレイのマヌケなコントも終わり、ミネルバの自分の部屋で休息を取る。
ゆっくりファイアーボンバーのCDでも聴いていようかとコンポステレオに手を伸ばしたが、外の異音に手が止まる。
一機MSの発進があったようだ。こんな時に一体誰が、とか不審に思っていると艦長から呼び出しを喰らった。
同じく艦長室に呼び出されたルナマリアと共に極秘任務であるという任務の内容を聞いた。
ルナマリアは請けるようだが、俺は即座に一蹴するつもりになった。
「つまり、アスランの監視をしろ、と。そういうことですか?」
一緒に戦う仲間を信用してないのか、という視線をタリアに向ける。
「確かにアイツは出戻りで元裏切り者です。が、今はザフトの人間でしょう?
信用してやったらどうですか?」
「彼を信用しているかどうかの問題じゃないのよ。
彼には彼なりの人間関係があるでしょうから、それに縛られて報告出来ないこともあるはずよ。
それなら、いっそ報告する必要をなくしてあげるのが優しさじゃない?」
「どんな優しさですか…」
このオバサン、とんでもないタマだ。
それが優しさなら、フリーダムの乱入だって優しさになるぞ。
「俺が納得できない任務である以上、フェイスの俺には拒否権があると思いますが?」
こんな胸糞の悪い任務なんざやってられっか。公安部の人間にでもやらせりゃいいんだよ。
そう思っていたが、アスランが接触する相手を思い返してみる。
確か、足つきの連中と会うとか言ってたな――いや待てよ?
それならついて行ってあんな乱入してくるような馬鹿に一言文句言ってやるのも悪くないな。
「――ですが、あんな乱入をしてくる奴らの面を拝むのもまた一興。
オーケー、ハイネ・ヴェステンフルス、この任務請けるぜ」
「助かるわ。MSだと目立つわ、タルキウスの部隊から使えそうな機材を用意してもらってるから、それで追って頂戴。
確か小型ヘリとオートジャイロを用意してくれるはずよ」
そこにルナマリアが口を挟む。
「艦長、ヘリだとローター音がうるさくありませんか?オートジャイロのほうも風によって操縦が制限されてしまいますし。
できればもう少し動かしやすいタイプとかあれば嬉しいんですけど…」
なるほど、正論だ。意外と細かいところに気づくな、ルナマリア。
「わかったわ、他に何か使えそうな機体がないか確認してみる」
「―――で、代わりにコレか」
「―――…あの、名前なんでしたっけ、コレ?」
俺達の為にミネルバの外で用意されていたのは、いわゆるパーソナル・ジェットとかホバー・バイクと呼ばれる代物だった。
地上の部隊がMSを使えない場合にコレに乗って付近を見回るらしいが、実際に使うのは初めてだ。
前後に電動モーターで動く二機のファンを持ち、十数メートルの高さまで飛行が可能な機体だ。
騒音もそこそこ少なく、尾行にはまさにうってつけといえる。
「確か名前は――――○ッパじゃなかったか?」
「……それは違うんじゃ、というかやばいんじゃないですか?」
「だがなぁ、よく見てみろよこの機体のシルエットを。
二つのわっかにそれを繋ぐ鎖みたいにみえる胴体部分。こりゃどっからどう見ても警察が使う手錠、いわゆるワッ○だろ?」
「………いや、そっちの意味でならいいんですけど」
「そもそも劇場版で削られたエピソードである14話でちょろっと活躍しただけの機体だし」
「やっぱりそっちの意味で言ってんじゃないですかーー!!」
「いやだってな、ワ○パって某カードゲームでもカードになってないマイナーなもんじゃないか。
それどころか今まで発売されてきたゲームでも出演してた覚えがないぞ?
○ッグンの方が偵察機としてはポピュラーなんだし、こんなマイナー機種いちいち気にしなくても――」
「近藤和久先生の漫画では色々と活躍してます! ていうか、あの爆弾作戦を敢行したクワ○ン曹長は有名じゃないんですか!?」
「うーん、そこそこって感じじゃね? 正直、マイナーの域を出ないキャラだろ。
大体14話じゃ明らかに白い悪魔の大きさがおかしかっ―――」
「わー!わー!わー!! とにかく、もうこの話題は禁止です!」
「えー、じゃあコレの名前はどうすんだよ?」
「ホバー・バイクでいいじゃないですか! ○ッパはとにかく駄目です!」
「んじゃ、間を取って『手錠』ってことで」
「ハァ……わかりました、じゃもうそれでいいですよ」
「さぁて、仕切り直しだ。
で、俺らはこの『手錠』でアスランを追いかけるわけだが……コレで追いつけるのか?」
そこそこの高度とスピードは出るだろうが、やはりMSに比べると遅いだろう。
「あ、それは大丈夫ですよ。ちゃんとレーダーがついてますからセイバーの反応を追えばバッチリですって」
「だが速度の違いはなんともならんのじゃないか?」
「いえいえそうでもないですよ。理由ですか?
アスランはMSというデカイ移動手段を誰にも見つかることなく隠してなきゃいけません。
街に行くならかなり離れた見え辛い場所、例えば森とかですね、に隠すはずです。
対して私達のワッ…じゃない、『手錠』は小さいので隠す場所に困りません。それこそ潜伏先のホテルの屋上とかにでも平気で置ける大きさです。
つまりセイバーさえ見失わなければ私たちが圧倒的に有利、後から街に入ってくるアスランを発見さえすればOKです。
加えてこれは私物ですけど高性能オペラグラスに300m先まで大丈夫な集音マイク、さらに拾った音をノイズを除きながら編集できるパソコンまであるので完璧です!」
「――なるほど、それならバッチリだな。」
私物って、オペラグラスはともかく集音マイクなんかよく持ってたな。
支給されたものより高性能、って何に使う気だったんだ。
「ま、ともかく追うぞ。アスランに先に街に入られたら終わりだからな」
「イエッサー!あ、すいませんけどハイネが操縦してくださいね?
アタシ、どうもMS以外の乗り物って運転が苦手で――」
*****
俺とルナマリアは『手錠』でアスランが潜伏?するであろう街へ一足先に入る。
十分ほど待っただろうか、アスランが森のほうから出てきた。ルナマリアの言ったとおりか。
予想通り、レンタカーを借りて動くつもりのようだ。
「しかし、ルナマリア。お前さんこんなことどこで習ったんだ?
なんか堂に入ってるが、最近の赤服ってのはそんなことまで教えてんの?」
「いえ、単に通信教育で習ったんですよー。ちょっと色々ありまして…」
「ふーん……通信教育も馬鹿に出来ないもんだな」
「あっ、目標が誰かと接触しましたよ!」
見るとアスランがカメラを持った女性に話しかけていた。カメラを持ってるって事は、ジャーナリストかなにかか?
会話を聞く限りだと女はミリアリアというらしい。二人はそのまま街に下りるようだ。
二人は喫茶店に入ったようだ。外のテラス席に座り、何か注文している。
「俺達も入って何か飲むか?」
「いいですねー。でも同じ店はまずいですよ、小型の集音マイクがありますから道の反対側の店に入りましょう。
――――ここは当然、ハイネのおごりですよね、なんといっても上司ですし?」
通りを挟んで反対側の喫茶店に入るとルナマリアが悪びれもせずにたかってきやがった。
「ハッハッハ、君は何を言っているのかねルナマリア。
俺がいつもザフトに階級なんてないと主張しているのを忘れたか?」
あの主張は、こういった場所で上司だからおごらされる事態を防ぐのにも役立つのだ!
「えー!ハイネは男で、こういう所では男が払うのが基本マナーですよー?」
「そんな旧世紀の主張は受け付けないな、今は男女同権、ジェンダーフリーの時代だぜ」
「いいじゃないですかー、きっと公費で落ちますよ。ね、だからアタシの分も肩代わりしといてくださいよー」
「記録に残らない仕事じゃ特別な接待でもない限り、領収書受け取ってくれないぜ?」
「じゃ、アタシを接待したって事で」
「わざわざミネルバを離れて、この街まで来ての接待の理由は?」
「私物を使ってまでザフトの機密任務についたアタシへの感謝の気持ち、って事で」
「あのー、ご注文はいかが致しましょうか?」
俺達の実に非生産的な会話に痺れを切らしたかウェイトレスが注文を聞きに来た。
心なしか顔が引きつっている様にみえる。接客業なんだから笑顔じゃないといかんよ、キミ?
「レイコーのM。それとガーリックトースト一枚ね」
「(レイコーって、何?)あ、じゃあアタシはアイスティーとティラミスでお願いします」
「とりあえずおごり云々は置いといても、だ。ちゃんと聞けてんの、それ?」
ルナマリアのハンドバックからちょっとだけはみ出ている集音マイクは、バックごとアスランの方を向けている。
マイクの性能について何も知らない俺はつい気になって聞いてしまう。
「大丈夫ですよー、ちゃんと聞こえてますって。ワイヤレスのイヤホン、かたっぽはハイネに渡しますね」
「おう―――おぉ、意外と聞こえるな。ちょっと雑音が多いけど」
雑踏からの騒音にしか聞こえない音に辟易しながらアスランの会話に集中する。
「小さいとはいえ通りをはさんでますからしょうがないですよ。会話が聞けるだけマシと思ってください」
5分ほどはあまり関係ない会話だったがアークエンジェル、という言葉が出てからは雰囲気が変わったようだ。
しかし――
「―――おい、デザート喰ってないで会話に集中した方がいいんじゃないのか?」
ルナマリアは会話に集中せずにケーキに夢中だ。ちゃんと聴いてるのだろうか。
「大丈夫ですって、ちゃんと聴いてますよ。こういう時は尾行相手のほうを見ずに何かやってるほうが自然ですから。
あ、すいませーん。アイスクリームダブル、グリーンティー2つで追加でお願いしますー」
そういうものだろうか。
「そういうものですよー。それよりガーリックトースト、冷めちゃいますよ?」
そういうものらしい。ならば俺も軽く腹ごしらえと行くか。
『――いいわ、手が無い訳じゃない。貴方個人になら繋いであげる』
お、ようやく核心に入ったか。
アイスコーヒーを飲み終わり、手持ち無沙汰に氷を回しているといつの間にか話は進んでいた。ルナマリアがデザートを五回ほど追加注文した頃には、だが。
「すいませーん。レモンのレアチーズとマロングラッセ追加でお願いしまーす」
まだ喰う気か!
「いい加減デザートばかり、やめといたらどうだ。そんだけ喰うと太るぞ?」
「大丈夫ですって、食べても太らない体質ですからー。
それより、核心に入ってますから聞き逃さないようにしましょう」
『――連絡がつき次第、こっちから連絡を入れるわ。多分明日になると思う。
――ああ、頼む。今日はホテルに泊まるから、キラから連絡があり次第こっちにも連絡をくれ』
「どうやら一度別れるみたいですね。コレ食べ終わったら、アスランの方を追いましょう」
「ミリアリアとかいう女の方はいいのか?せっかく二人居るんだから別れて行動するのもアリだと思うが?」
「いえ、昔から尾行は二人以上でやれといいますし、ここは二人でアスランを追うべきです。
確かに繋ぎのつけ方は気になりますけど、今回の目的はそっちじゃなくてアスランですから。
あまり欲張りすぎて相手に気づかれて、足付きの連中が出てこなくなっちゃあ元も子もないですし」
「……ルナマリア、お前MSパイロットやるより公安部にでも入った方がよかったんじゃないの?
ここまで来ると才能の無駄遣いだろ、どう考えても」
とりあえずここで一旦切らせてください。
日付が変わるまでに後半を投下しますので
乙〜
バサラほとんど出てないけど後半に期待w
後半にも期待。
ところでワッ…手錠の印象的な活躍といえば、
某勝利最終回で落ちぶれたパツキン魔女が(ギロチーン
ルナマリアどこの諜報員だよw
しかもアスラン追う前にデザートは全部食っていこうと言うのだから恐ろしいw
ルナマリアがやりたい放題だw
ホーク姉妹が組むと秘密なんてあっという間にばれそうだな
そら諜報スキルがこんだけ高いと射撃スキル低くても仕方ないわなww
なんか本来は情報課あたりに配属されるはずだったのにアーモリー1襲撃に居合わせたせいで降りられなくなったんじゃないか、ひょっとしてw
それだ!
そもそも新型ガンダムがあと3機搭載される予定だったんだから、それ程戦力的には期待されてなかった筈なんだよなぁ・・・
手錠wwww
後半に期待。
>>239 唐突ですが、区切りは*****よりも----がお勧め。
ここ何話かwikiに登録してる者だけど、1発変換で済むから別にいいような気がする。
文章の前に空白とかだと酷いと2000箇所修正とかで処理時間かかるんだけど、この場合は2秒で済むから問題はないやもしれん
さてそろそろ全裸待機といくか。
今日は蝶ネクタイにするか。
アムロスレじゃないんだから。
お待たせしました、11話後半です
>248-249
ご意見どうもありがとうございます
単に視点とかが変わりましたよー、という意味で挿入してるので後半からそっちでやってみます
-----
一方、こちらは地中海の海底にて潜伏中のアークエンジェル。
彼らはブリッジの大型モニターで各国のテレビを見ながら、先の戦闘では何故自分達の主張が受け入れられなかったかについての会議を行っていた。
「ボクは遠征軍のトップがユウナ・ロマ・セイランというのが問題ではないか、と思うがね。
タケミカヅチのトダカ一佐はアスハ派だが、セイラン家にも重用されていると聞く。
セイラン家のお坊ちゃんが遠征軍司令官だからな。同じブリッジに居ては停戦もやり難かろう。
そういったしがらみのせいで思うように動けない、という状況が一番しっくり来るとは思わないか?」
砂漠の虎ことアンドリュー・バルトフェルドが意見を出す。先の戦闘ではムラサメに乗り、地味にだがオーブ軍と戦っていた。
それに同調するように操舵士のアーノルド・ノイマンも同じような意見を言う。
「確かにユウナ・ロマ・セイランの存在があるせいで、こちらからの呼びかけに応えにくいという事は十分考えられますね。
前回の戦闘ではこちらを落とそうとイージス艦まで動員して、オーブ軍全てが躍起になって攻め込んでましたからね」
「彼からすれば前国家元首であるカガリが生きていては厄介、という事かねえ」
「そんな…ユウナが……」
好きではなかったとはいえ婚約者であった男が自分を殺そうとしたのではないか、という疑惑に驚きを隠せないカガリ。
落ち込むカガリの肩に、キラがそっと手を乗せ戦場で感じたことを言う。
「でも、オーブ軍が命令とはいえそんなことをするとは思えない。それ以前の問題じゃないかと僕は思うよ。
あの紅いMSからの歌でカガリの声が掻き消されていたんじゃないか、とかね」
艦長のマリュー・ラミアスがキラの意見にうなずき、ラクスを見る。
「あの歌って確か、例のラクスさんの偽者のユニットが歌っている歌よね?」
「ええ。『Fire Bomber』というユニット名で、今プラントで一番人気のある歌手にまでなっているそうですわ」
本物のラクスがチャンネルを切り替え、地元の音楽番組を流す。
そこには何故かバサラの立て看板(腕部は可動式)と共に歌を歌う偽ラクスの姿が映っていた。
<みなさーん、私の歌を聴けぇー!>
「最近じゃ地上のザフト軍基地でのライブの影響からか、ザフトの基地周辺の住民にも人気が出てる様だ」
「オーブでもアメノミハシラ経由で輸入販売されているらしく、現在輸入盤では3週連続一位だとかいったニュースが流れてましたね」
朝見ていたオーブの番組でも『今一番ホットな海外バンド』として紹介されていたようだ。
「ラクスの偽者の方は置いておくとしても、もう片方の男の人が問題ですよ。
戦場で彼の歌声が流れていたせいで、この間の戦闘でオーブを撤退させることが出来なかったんですから。
戦場で歌うだなんて僕には信じられないよ、一体どういう人なんです?」
そういって虎に情報を求めるキラ。
<恋をするように 声を重ねれば KISS
あたしのHEARTは ここにあるよいつだって…>
しかし虎は首をすくめて現在集まっている情報をまとめて話す。
「それが、ターミナルからの情報でも詳しい事がわからんのだよ。
わかっている事といえばコレくらいだ」
そういってレポートを投げてよこす虎。手に持ったもう一つのレポートを読み上げる。
「熱気バサラ。出身地不詳、彼の出身地についてはシティセブン・アクショ・ゾラなど幾つかのキーワードが挙がるが、どれも詳しい事は不明。
連合との開戦後、偽のラクス・クラインと共にロックバンド『Fire Bomber』を立ち上げる。
何故かデュランダル議長がプロデュースし、バンド名も彼が決めたそうだ。これも詳しい理由は不明だが、ゲンを担いで命名したらしい。
偽者とはいえラクスと組むには実力不足の無名の新人かと思いきや、相当の実力派。今まで無名だったのが信じられんほどにな。
1stシングル『PLANET DANCE』2ndシングル『SWEET FANTASY』3rdシングル『突撃ラブハート』、全て爆発的な売れ行きだ。
1stアルバム『LET'S FIRE!!』は発売以来様々な記録を更新中。
その後ザフト軍特務隊フェイス所属として高機動戦闘実験機ZGVF-19P『ファイヤー・バルキリー』を受領、ミネルバにて任に就く。
先の戦闘ではミネルバのエースたちに混じって戦闘に参加。連合軍及び所属不明軍――こりゃボクらの事だね、を撃退。
現在はニューシングルレコーディングのためにジブラルタルへ異動。偽者と合流し収録中、といったところか」
<だけどOh!君の 輝く目は何を さがし続けるの? Oh!MY FRIENDS>
「流石ターミナル、よくここまで調べられましたね」
キラは褒めたが虎とラクスは難しい顔をしたままだ。
「ほとんどは週刊誌でもわかる情報さ、ターミナルの手柄じゃない」
「彼が乗っている実験機についても、ほぼプラントのマスコミに公表されているものですわ。
ターミナルが調べてわかったのはこの機体が独特の変形機構を持っている事、最初のビームシールド実験機だということくらいです。
詳細なスペックについてはザフト軍司令部のデータベースにも載ってはいないそうですわ」
「ビームシールド!?アルテミスの傘の技術をザフトが手に入れていたなんて――」
<君と走り出す 夢の続く星へと>
「それとコイツは眉唾だが――あの紅い機体ファイヤー・バルキリーは羽クジラと共に現れた、という仮説もある」
虎が苦笑いしながら新たな情報を付け加える。
「開戦時に現れたエヴィデンス01の群れ――あれと一緒にですか?」
キラが怪訝な顔をして聞き返す。
<見つめあえば ほら 何もかも叶うから…>
「そうだ。嘘か真かはわからんが、クジラが出る前に歌が聞こえた奴が何人もいたそうだ。
歌が聞こえた奴によればその歌を思い返してみると今をときめく熱気バサラの声に似ている、というんだ。
確認の為、ターミナルで熱気バサラの歌声と映像に残った歌声のようなものを比べてみたが、クジラの鳴き声のせいで詳しいことは不明だ」
「機体が映像に映っていないかの確認は?」
「こちらの保持する映像では確認は取れなかった。クジラの映像なら幾らでも残ってたんだがねえ。
調べた限り、ザフトの戦闘記録にも残っていない。議長が処分させた可能性も否定できんが――」
「――憶測の域を出ず、真偽は不明。その様なミステリアスな面も含めて、今では私の偽者よりも一部で人気があるとかないとかいう話ですわ」
「そういえば、何で偽者のラクスの歌っているシーンを流しっぱなしなんです?」
「そこはアレだよ、敵を知る為、さ。偽者は歌うのが仕事、ならば歌ってるとこを見ればわかりやすいだろうという判断さ。
言っておくが、決してあの歌に合わせて大きく揺れる乳に見惚れて、というわけじゃあない。個人的にあの奇妙な立て看板が気になるだけさ、ああそうとも。
――ま、あの機体の出所はともかく、問題は次の戦闘にも参加してきた場合だ。
お姫様の演説が歌に消されて聞こえない以上、このままではキラに頼るしかなくなる。だが、キラの武力介入は最終手段だ。
何とかしてあの歌を無効化できないものか。何かうまい方法はないか、各自考えてみてくれ」
自重しろ虎、支援
しかし、意見は出ない。うまい方法を、といわれてもこんな相手は初めてなのである。
前の戦闘ではオーブ軍に邪魔されていたとはいえ、キラの攻撃をかわし続けていたのだ。強制排除には時間がかかるだろう。
<涙も見せない強気なあたしの Oh!FACE
何を言われても平気でいられたはずの…>
この偽者の歌だけが流れるという微妙な空間を嫌ってか、カガリが躊躇いがちに意見を述べる。
「あの、その歌っていた紅い機体なんだが、実際は一緒にいたオレンジの方からも音楽は流れていたんだ。
ひょっとしたら、二機いるから何も聞こえないのかもしれない、と思う」
「なるほど…ステレオサウンドでないとあれだけの音は出ない、か」
カガリの意見を聞いて虎が考え込む。
「でもあのオレンジの機体も相当のパイロットが乗ってるみたいじゃなかった?」
「どれどれ、ターミナルからの情報によると……確かにコイツもかなり強敵のようだ。
特務隊フェイス所属ハイネ・ヴェステンフルス。第二次ヤキンドゥーエの戦いを生き残った古強者だそうだ。
開戦時のプラント防衛戦でもかなり戦果をあげていたらしい」
「じゃあちょっと難しいわね」
「僕からすればそうでもないと思いますけどね」
<近ごろのあいつ、不安になるくらい 遠くを見つめて Oh!MY FRIENDS>
再び皆で考え込む。
「ならこっちも対抗してスピーカーを各所につけるのはどう?
紅いMSもオレンジのMSも機体の各所にスピーカーをつけてあったわ。条件が同じならキラ君とカガリさんが負けるわけがないわ」
今度はマリューが意見を出す。今度の意見は、皆が中々いいんじゃないかと思っていた。
だが、メカニックのコジロー・マードックがその意見を否定する。
「しかしフリーダムもルージュもPS装甲ですから何か増設するのはAAの設備だけじゃ難しいですぜ。
ルージュはストライカーパックで何とかなるとしても、フリーダムには難しいと思うんですが」
「ストライカーパックも含めてターミナルに開発要請をすれば何とかなるかもしれん――が、そんな悠長なことを言える状況じゃないしな」
「そうだ、一刻も早くオーブをとめなくては!」
<君とさがしてた 未来の地図をもって
走り続けたら たどり着くはずだから>
三度考え込む。
と、これまで考察のみを行ってきた虎が意見を出す。
「ボクとしてはラクスが歌うことで相手の歌を無効化できないかとか思ったんだが――難しいかもな。
オーブの連中の注意をこちらに引き付けさえ出来ればカガリの根性で何とかなるんじゃないか、とボクは思う。
ま、ずいぶんと希望的観測が入ってるから説得力には欠けると思うがね―――」
「あら、私はいいアイディアだと思いますけど?」
「僕もそう思いますけど、何か問題でも?」
「――しかし、ラクスに歌ってもらう曲が問題なんだよねえ。
昔のラクスの持ち歌はほとんど偽者の方にリメイクされてて、ラクスの曲じゃインパクトが薄いと思うんだよ。
偽者の方には歌以外にも相当強力な武器があるしね」
何が、とはあえて言わない虎。一度死んだ身とはいえ、彼だって命は惜しいのだ。
「声が似ていてもリメイク版と原曲じゃ、かなり違うから問題ないんじゃないですか?」
「ボクもそう思うんだが、かつて聞いてた人間、特にザフトからすれば古臭い曲と思われるかもしれん。
何かいい曲はないものか――――」
皆で唸っていると、唯一会議に参加せずオペレーターをやっていたチャンドラが叫ぶ。
「ターミナル経由で暗号電文を受信。解読します。
――『ダータネルスで天使を見た 赤のナイトが会いたいがっている 至急連絡モトム ミリィ』
どうやらミリアリア・ハウからのようです。」
懐かしい名前に目を細めながらマリューが聞き返す。
「発信の手続きは?」
「ターミナル経由ですから、正規のものかと思われます」
「ミリィが連絡を入れてくるなんて珍しいね。ダータネルスで、ってことはあの戦場をどこからか見てたってこと?」
「それより、赤のナイトって――」
「うん。カガリの思っている通り、多分アスランのことじゃないかな」
「!! 急いでこちらからも連絡を取ってくれ!」
-----
翌日、ハイネとルナマリアが『手錠』を使ってセイバーを追ってやってきたのはとある夕日の眩しい岬。
辺りには古代ギリシャだかの遺跡と思われる柱がある。
こういう海に突き出た岬なら遺跡じゃなくて灯台があるもんじゃないのか?とか考えながら、相手に見つからないように数百メートル離れた位置で機材を広げる。
ルナマリアに機材のセッティングを任せて岬の先を見ると、アスランとミリアリアが二人の男女と会話しているところであった。
「あれがヤキンの英雄…噂のスーパーコーディネーター様か?なんだよ、なよなよしたモヤシ君じゃねえか。
隣の金髪の…ありゃ女か?とにかくあっちの金髪の方が断然鍛えられてんじゃん」
「コーディネーターなら見た目と実力は別物じゃないですか? ――…と、よし。これで聞こえるはず――」
『――…なんで、何でまたザフトになんか戻ったりしたんだ!?』
『あの時にはあれが一番オーブにとっていいと思ったからだ』
アスランと金髪の痴話喧嘩に聞こえそうな会話がよく聞こえる。
「ほ。よく言うぜ、女泣かせが。痴話げんかなんかやってないでとっとと本題に入れっての」
『俺は今、ミネルバに居る。先の戦闘でお前の乱入を見て、話をしたいと思ってこうなった。
お前のせいで、いろんな犠牲が出たんだ。そのことを――』
「全くだ。おかげで俺とバサラのライブは失敗、華々しいデビューが一転して負け戦みたいになっちまって。
まともに聴いてくれてたのは強奪された三機くらいだったんだぞ、この野郎」
「ハイネ、文句を言いたくなる気持ちもわかりますけど静かにしてくださいよ」
『何だと、私達はオーブをとめようとしてあそこへ行ったんだ、それを――』
「なぁ、とまってたか、オーブ軍?むしろ奴らに向かって攻撃ばっかしてなかったっけ?」
「……いや、だから、アタシに聞かないでくださいって」
『君がやるべきだったのはそんなことじゃないだろう!?
そもそもオーブを同盟になんか参加させなれば、オーブ軍の犠牲だってなかったはずだろう!?』
「アスランの言い方からすると…ひょっとしてアレがさらわれたオーブのお姫さんのカガリ・ユラ・アスハか?」
「そうみたいですねー。でも、彼女がさらわれてから連合に参加したはずじゃありませんでしたっけ?」
「事前交渉の時点で決まってたが発表はまだだったのかもな」
『でもそれで……キミがまたザフト軍だというなら、僕達をどうするつもり?僕達を探していたのは何故?』
キラ・ヤマトのほうが口を挟んでくる。しかし、アスランは毅然と言い返している。
『辞めさせたいと思ったからだ、もうこんなことは。ユニウス7のことはともかく、その後の混乱は連合が悪い。
なのにお前たちは!ただ戦場に出てきて、状況を混乱させただけじゃないか!』
「友人に優しすぎる優柔不断なヘタレのアスランのくせに、まともなこといってんな。明日は大雪か?」
「同僚に向かってずいぶん酷い言い様ですねー、ハイネも。まー、否定はしませんけど」
『じゃあ、あの偽者のラクスは?』
うっ、流石に痛いところをついてくるな。ルナマリアが信じられないという顔で聞いてくる。
「……偽者だったんですか、あの人?あれだけ歌上手いのに?」
「あんだけやれりゃあ、俺からすれば本物より本物らしいといえるけどな。
歌を忘れたピンクのカナリアと歌を覚えたピンクっぽいサギじゃ、どっちがマシなのかねえ」
『そしてどうしてラクスがコーディネーターの特殊部隊に襲われなきゃいけないの?
あんな新型MSまで出してくるってことは、デュランダル議長が襲わせたんじゃないの?』
何ィ!?それは俺も知らなかったぜ!!
「さらに超・驚きの新事実が発覚!議長は本物は消去するつもりだったの!?」
「馬鹿言え、議長がそんな眠ってる凶暴な猛獣にちょっかいかけるものかよ。どうせまたザラ派の仕業だろ」
「でも新型がどうこう言ってましたけど?
それにザラ派って、ユニウス7みたく旧式のジンのマイナーチェンジばっか使ってるんじゃ無いんですか?」
「コイツは俺の憶測だが、大方カーペンタリアから持ち出されたんだろ、あそこは事なかれ主義だからな。
MSが幾つか盗まれても司令部に報告せずに闇に葬ってんだろ。二年前の戦争で地上に居たザラ派の半分はMIAだ。
その中の生きてた奴らが基地内のザラ派と共謀して盗み出してんじゃねーの?」
『それは…それは、ユニウス7を落とした奴らと同じ思いの人間がやったことかもしれないだろ!?
何故議長の仕業と決め付ける!?』
「――ホント、今日はやけに冴えてるな。マジであれ、アスランか?」
「天変地異の前触れでしょうか?軍人からすると地震と火事は怖いですよねー……あー、後、整備のオヤジさんの雷も」
オーブのお姫様が信じられないわこの恥知らず、といった感じでアスランを問い詰める。いよいよ痴話げんかに見えるな。
『じゃあ、じゃあお前はアークエンジェルにも、オーブにも戻らないつもりなのか!?』
『俺はザフトに復隊したんだ、今更戻れない!』
そら次に裏切ったら、人として最低ってレベルじゃねーぞ。
むしろ復隊した際に何のペナルティもなかったんだ、そんな議長の温情に涙を流して感謝しろっての。
『じゃあまた連合とも、オーブとも戦うの?』
『俺だって討ちたくは無い。だが、あれじゃ戦うしかないじゃないか!
それが嫌なら、カガリ。キミが国に帰って、オーブの連合との同盟を何とかするんだ!
そうすればオーブも無駄な血を流さずに済むだろう!?』
なんという非の打ち所のない正論。お姫さんが自由(フリーダム)という名の犯罪者に拘束されてなけりゃ、すぐにでもそうすべきだろう。
正論に何も言い返せないお姫様の代わりにスーパーコーディネーター様が前に出て話す。
『でも、アスラン。それもわかっている、それでも、僕らはオーブを討たせたくないんだ』
『キラ!?』
どういった理論だ、オイ。平和的な解決法があるのにそれを蹴ってまで何しようってんだ。
『戦って、失ってしまったものは二度と元に戻らないから。もう、戦いは嫌なんだ。
僕は、もうこれ以上、血を流すのも、血に濡れるのも嫌なんだ。
だから………アスラン。討ちたくない、討たせないで』
ブッツーン、と来たよ。久々に。俺がシューユなら血を吐いてるところだ。
目の前に平和的解決法が提示されてんのにそいつを一蹴しておきながら、何たる言い草か。
歌を忘れたカナリアは大空を飛び回る自由を得て、ドラゴンになっちまいましたとさ。
ちょいとあの思想がフリーダムな小僧の性根だけは叩きなおしてやらなきゃな。
「ちょ、ハイネ前に出ちゃ駄目ですってば!幾らなんでもそれは――」
「邪魔だ、どきな。あのヤロウに直接文句言ってきちゃる!」
ルナマリアが何か言ってきたが気にも留めずに奴らに向かって歩く。
スーパーコーディネーター様よ、ちょいと頭冷やしとこうか――
-----
・・・・・・ ・・・・・・
「討ちたくない、討たせないで!?」
急に僕たち以外の声が聞こえた。どこから聞こえたのかはわからないが、その声に確かな怒りが篭っているのだけはわかった。
「流石は泣く子も黙るヤキンの英雄、言う事が違う」
向かって右側の崖から出てきたのはオレンジ色の髪の毛をした男だった。
ゆっくりとした歩みでこちらへ向かいながら僕を見いてるその男の目付きは、抜き身の刃の如く鋭く、そして氷の様に冷たかった。。
「連合とザフト、二つの勢力を圧倒するその力を持って世界に二年の平和を築き、
自らの考えを認めしモノには栄光を、認めぬモノには滅びを与える」
怒りに震える正体不明のオレンジ男、その手に持っているのは……拳銃!?
「何も変わらんね。二年前からオマエという存在は、スーパーコーディネーターは変わらん」
僕の正体を知っている!? この男は一体!!?
「ハイネ!?」
ハイネ? それってバルトフェルドさんが言ってたオレンジのMSのパイロット!?
そこへこの緊迫した空気を読めないカガリがハイネと名乗る男に話しかける。
「ハイネ…! ひょっとして、あの戦場で歌っていたMSの片方か! お前のせいで私達は――」
憤るカガリへ一瞥をくれてから、ハイネを名乗る男が再び僕に向き直る。
そして僕へ向かって何故か一礼する。
「はじめまして、カガリ・ユラ・アスハにキラ・ヤマト。そして――――さようなら、だ」
慇懃無礼に挨拶をしたかと思うと変な事を言い出した。さようなら、ってつまり僕を殺すって事!?
なんで、一体どうして!?僕が状況を理解しようと必死になっていると、右手に持った拳銃をこちらへ構えた!
アスランがまともなことを・・・支援
「オマエは友人の提案する平和的解決を模索しようともせずに、オマエの持つ自分勝手な理想だけを押し付けた。
オマエ、生きてここから帰れると思うなよ。
ブチ殺すぞ、ヤキンの英雄(引きこもりニート)!!」
アスランもミリアリアもカガリも突然現れ、意味のわからない言葉を叫びながら僕を殺そうとするこの男をただ呆然と見ている。
そして僕は訳のわからないこの殺し屋に拳銃を突きつけられ、一言の弁明も出来ないまま引き金を―――
「なにを訳のわからん事言って乱入しとるか、あんたはーーーーー!!」
――引かれなかった。
男はさらに乱入してきた赤いアホ毛の女の子のとび蹴りに、後頭部をクリーンヒットされて昏倒したのだ。
勢いよく地面に衝突したのでさらにダメージが増えているだろう。見ていて非常に痛そうだ。
「全く、急に飛び出してくれちゃって――おかげで今までの潜入捜査が全部パーじゃないですか!」
昏倒する男の腹部に2、3発蹴りを容赦なく入れた後、男が手に持った拳銃と何かを回収し、女の子はこちらに向かって笑顔を向けた。
「すいませんねえ、うちの馬鹿がご迷惑をおかけして……あ、コレご迷惑をおかけした御詫びです。
それじゃあまた、続きをどうぞ!」
そういってアホ毛が渡してきたのは……男が持っていた銀色の何コレ、CD?
『LET'S FIRE!!』って書いてあるって事は、『Fire Bomber』のアルバム?お詫びって言ってたけど、なんでコレ?本人のサインまで書いてあるや。
アホ毛はオレンジを抱えると素早く崖下へおりて、ワッ○っぽいモノに乗って去っていった。
彼女達は一体なんだったんだ?
「ゴホン。ともかく、さっき俺が言ったことをもう一度だけでいい、アークエンジェルの皆と考えてみてくれないか。
無駄な血を流したくない、というならまずはカガリを国に戻せ。それでも駄目なら、その時はお前の好きにすればいい」
アスランもそういうと乗ってきたMSに乗ってミネルバへと飛んでいった。
あれは先程の暗殺未遂?について、僕たちからの追及を恐れて逃げたんだろうか。
急に去っていったアスランに不安になったのか、カガリが小さく呟く。
「一体、なにを考えているんだ、アスラン……」
問題はアスランだけじゃなくて他にも色々あるんだけどそれは気にしないんだね、カガリ……まぁいいや。
今日は疲れたよ、もう働きたくない。
ゆっくり天使湯に浸かって早く何も考えずに寝たいよ。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ
第11話 尾行
次 回 予 告
レイ 「ミネルバにて待機中の俺達に任務が下った。その任務とはロドニア郊外の地球軍のモノと思わしき施設の調査、というものだ。
MSを駆って、施設の内部へ突入する俺とシン。そこで見たものとは!?」
シン 「なぁ、何でレイがここの代役やってるんだ?これってハイネの仕事だろ?」
レイ 「任務中に負傷し出演不能、との連絡があり上に繰り上がっただけだ。本来なら今シンがいる位置に俺がいて色々と声にならない叫びをあげる予定だったのだがな。
一体何をやらかしたらここに出れなくなるほど酷い負傷をするのだろうな。不思議でならん。
次回、機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ 第12話 幼き記憶に――」
バサラ「過激にファイヤー!」
GJ
前半の苦労が台無しじゃねーかww
そしてアホ毛・・・なぜそんなもの持ってるww
264 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/20(日) 23:49:49 ID:1io1ULp4
こんなアスランはじめて見た。
今まで見たアスランでもトップクラスの常識人。
「コウモリハゲ男」から「十円ハゲに悩む男」にランクアップだ
ということで11話(都合13話)です
ルナマリアはエージェントになっていればマシだった、とか考えてたらこうなりました。
どっかのおっぱいエージェントも人革連辺りに潜入工作とかしないかなぁ。無理だろうなぁ。
あと○ッパとかの素敵アイテムもでないかなぁ。
ちなみに尾行中のルナマリアの行動はうp主の曖昧な記憶に基づいたものであり、実際は役に立たない場合がございます。
他人に試してみて怒られても責任は持てません。ご容赦ください。
バサラの出番はほぼ無いつなぎの回がもう一話か二話続きますが勘弁してください
超乙
全裸待機した甲斐があったぜ。
AA組駄目すぐるw
キラがラクスより電波w
投下乙。
しかし、バサラの出番がねぇ!w
ひんぬな方のラクスは何を歌うのかなぁw
このノリだとラクシズがもし更正したら
やっくでかるちゃー
とか言いそうだ。
269 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/20(日) 23:57:50 ID:Fy01FXr1
あげてもた。すまん。
詫びとして凸に植毛してくる。
GJ!
ちゃんと出撃してライブ聴いてった3人とミーアファンであることを全く隠してない虎にワロタw
そしてAAに持ち込まれたサイン入りLet's Fire!!が乗組員にどんな騒動巻き起こすかwktk
ただ一つ気になったんだが、途中で支援してるヤツ。
今はさるさる規制ないから支援必要ないし、仮に必要だとしても余計な雑感かかれると目障りだ。
272 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/21(月) 00:02:32 ID:mgr0ZDMl
ギター弾いたりなんかしたら
真夜中でも過激にファイヤーしちゃうわ
ならば花束持って待機じゃ
つ三味線
つ三線
これでも弾いて落ち着きな
ラクスに歌に対する情熱が残っているようには思えんが・・・
278 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/21(月) 00:18:20 ID:Fj2pep6K
ラクスのライブが開演されると同時にプラントを襲撃するヴァルキリー
バサラ「俺の歌を聞けぇぇぇぇぇ!!」
ラクス(激怒)「あの男は殺しなさい!あの男だけは!!絶対に!!!」
是非ともエターナルのブリッジにスピーカーポッドγをブチ込んでくれ!
GJ!!
情報が少ないままだとそう考えるんだね大天使は
でも憶測を決定するのはだめだよ
あとトラ自重w
あと連合三人お前らはもっといけw
CDもらった大天使、これは・・・
あなたたちでは戦場で歌ってもFBを超えられない
そしてあなた達の作戦などお見通しという
諜報員ルナマリアからの挑戦状か!
ルナマリア恐ろしい子(ちがw
>>277 本家が得意なのは歌ではなく電波ポエムですから。
ハイネに地味にヘルシング入ってるwww
284 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/21(月) 01:06:27 ID:FYlTXxXF
ガルド「狂ってたのは・・俺だったのか・・」
イサム「ハイスクールの時にお前が作った飛行機壊したの、俺なんだ。」
ガルド「貴様!・・・」
イサム「上手くできてたからよ!試しのりしたんだ。」
ガルド「・・・まだ何かあるんじゃないのか?」
イサム「過ぎた事は・・忘れようぜ!」
イサム&ガルド「・・・フッ・・・・・・フフフ・・・フハハハハハハッ」
ヤン「結局仲がいいんだ・・」
シャロンが連邦のコアシステムを乗っ取る
>>284 プラスだな 好きな作品だ
だがその2機がSEED世界にきたら
明らかにオーバースペックの機体だな
書いてくれないかな〜職人さん
まあともあれsageれw
GJ!!
自分の欲望に素直すぎる虎にワロタ。
貰ったサイン入りディスクは虎が貰うんだろうな。
ラクスが一人で歌っても某サックス奏者みたいに相殺する事は出来ないだろうな。
しかし何故ageる。
そんなに嫁にレイプされたいのかww
13話昨日のカウンタ→1271
人気あるなw
ハ イ ネ www!
嫁補正の外れたアスランがせっかくマトモだったのに台無しw
ルナマリアも虎もいい味出してきた
続きに期待
289 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/21(月) 02:45:16 ID:7v2K8W3R
GJ!
>歌を忘れたピンクのカナリアと歌を覚えたピンクっぽいサギ
ハイネ・・・言いえて妙すぎるぜ!
昨日からsageてない奴ばっかりなのは何故なんだ?
半年ROMることをしなかった初心者
292 :
289:2008/01/21(月) 15:06:14 ID:???
すっかり忘れてた……orz
半年間ROMってきます。
ROMなんかする暇あるなら「ダイナマイッ!ダイナマイッ!」してなさい
あれ?おかしいな
ハイネがアーカードの旦那に見える
実は旦那がハイネに化けていたと・・・つまり旦那がのりのりで歌っていたのかww
>>285 一発当たれば壊れそうだが、無人戦闘機なんかは早過ぎて手に負えないだろな
297 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/21(月) 20:25:11 ID:xy8h8S0z
次の戦闘ではハイネが歌えないので、ミーアが代わりに歌います(責任取らされてルナが操縦)
などと、テキトーぶっこいてみる
298 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/21(月) 23:09:48 ID:IwGvLV9p
シンが種割れしてもフォッカー少佐に瞬殺される。
マクロスの主砲発射でローエングリーンごとミネルバを瞬殺。
キラとストフリが出てきてフォッカーとドッグファイト。
バルキリーは伊達ではない!
当時ガンプラなみに売れていたから。
>>296 バルキリーはかなりの厨スペックだから
MSではキツいと思うよ
種のMSでは尚の事しんどい
何気にスーパーロボット級のスペックだっけ?
ガーウォーク形態で前転したりするのって今考えたら凄いことだよな・・・
VF-0の時点では、異星人の技術で劇的に機体強度が上がったらしい
無茶な変形システムもそのおかげで実現したんだろう
ところが、エンジンは現代のジェットエンジンと同じものだったりする・・・
>>300 イデオンとかガンバスターとかゲッターエンペラーみたいなのを横綱とすると
大関かそこら、量産機としてはかなりのスペックと見たことがある
ガンダムだったらターンエーとかゴッドとかじゃないと捌けないレベル
良く見るのがガンポッドの初速とか
まあでもバサラだからな!
関係ないw
攻撃に使わないし
というかマクロスの世界だからこそ普通に
歌聞かせてるがMS相手じゃ下手すると
スピーカーポッドで撃墜しかねんしなw
そこは角度とかでなんとかするんだよ
地中海の海底に今で潜伏中のアークエンジェル。
先日アスランを説得するためにとある岬で話していたのだが、乱入者のせいで段取りを無茶苦茶にされてしまい説得できなかった。
説得は失敗したが戦利品として(?)手に入れたものがある。
それは僕らの天敵とも言える存在、『Fire Bomber』の1stアルバム『LET'S FIRE!!(サイン入り)』だ。
「ほほぅ、これはまた実にいいモノを貰ってきたねえ」
バルトフェルドさんに持ち帰ったブツを見せると非常に喜ばれた。そんなにレアモノなのか?
「熱気バサラと偽ラクス、両方の直筆サイン入りなんてマニア垂涎の一品だよ?
偽ラクスは人当たりがいいからかサイン入りは意外と出回ってるんだけど、熱気バサラのほうはそんなに出回って無いんだよ。
彼はライブでのアンコールとかのファンサービスはいいんだが、サインすることは滅多に無い。
彼曰く、『サインを求めるよりも俺の歌を聴け』らしい。そういうことで、レアモノさ」
「はぁ、そうなんですか。僕は別に要らないんであげますよ、ソレ」
「ホントかい、それは嬉しいなぁ。
――なぁ、キラ。暗殺されかけるくらいでこういった代物が手に入るんなら、今後も暗殺されかけてみないか?」
「絶対に嫌ですよ!
次もアホ毛が乱入してくるかはわからないじゃないですか!」
「いいじゃないか、ちょっと怖い目にあうだけだろう?」
「他人事だからって無茶苦茶言ってますね……」
「しかしそうなるとあのオーブでの暗殺部隊は惜しい事したかなぁ。自爆して全滅しちゃったもんなぁ。
せっかくのキラが暗殺される機会が減ってしまった。くうぅ、実に惜しい」
既にバルトフェルドさんの中では『暗殺者撃退=レアCD』で固定ドロップ化されているらしい。
どう考えてもレアドロップだろう、ていうか暗殺者自体が滅多に出ない敵なんじゃ?
そんな感じでバルトフェルドさんが唸っているとカガリがその意見を否定しようと口を出してきた。
「オイ馬鹿虎、いくらなんでもそんな展開は二度も無いだろう?
こういうラッキーなのは『柳の下の土俵』で二回目は無いって相場は決まっているんだ!」
「カガリ、噛んだのかもしれないけど正確には柳の下の泥鰌だよ、ドジョウ」
なんかRIKISHIとかが稽古してそうだなぁ、柳の下の土俵。アフガン航空相撲じゃないんだから。
「と、とにかくもうそんな物はくれないだろうからキラに暗殺されろとか言うなよ!」
「わかってるわかってる、ちょっとした軽いジョークだよ。
ボクだってキラに死んで欲しいなんて思っちゃいないから安心しなって」
嘘だ。アレは絶対本気の目だったよ。
こういった何かに熱狂的なファンってのはやっぱり恐ろしいよ。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ
番外編 まくろすSEEDぷらす 暗殺未遂とその後
ムシャクシャして書いた。
本編25話でのグロ描写を書き直す作業以外なら何でも良かった。
今は反省している。
ただのうp主の気まぐれ(現実逃避)なので多分続かない。
途中の『柳の下の〜』は誤字ったら微妙に面白かったのでソレっぽくしてみただけ
虎wwwww 貴方って人はwww
トラなにやってんのww
バサラの直筆サイン入りって凄いお宝なのは判るけどそうそう落さないレアアイテムでしょうに。
ネオが聞いたらソレ目的に攻撃しそうだww
この虎は放置してたら危ない気がするぜwww
確かにバサラはファンサービスはいいですよね。
劇中で歌のお兄さん的なことやったときも、こんな喋り方できたのか!?って驚いたもんだ
本物も偽者のシャトル奪うときはサインに応じていたりしたけど
やはりあれは偽者になりきるためだったのか!
313 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/22(火) 09:50:10 ID:u6Nt1yzj
イエス ハイネセン!
虎めww流石だww
>こういった何かに熱狂的なファンってのはやっぱり恐ろしいよ。
キラ、お前が言うなよ。
公式設定ではストフリに乗ったキラは
「能力を100%発揮したデビルコロニーガンダムにガチンコ挑んで余裕で勝てる」そうだが・・・
それは監督の妄想
脳内設定だろ
スパロボの話しでしかも「だったないいな〜」でいう希望だろ
名無しのグフに足取られるキラきゅんが
地球貫通を軽々とやるデビルガンダムに勝つ?
どうやって勝つのか小一時間ほどry
そんな釣りにもならないようなネタは最強スレでやれと。
>>317 泥酔状態の時にでもインタビューしたのかな?
いかに他人の作品に敬意を払ってないか分かるという好例
フォッカーがシン達の上官だったら
パインサラダ作る人間がいないから死ななくてすむなw
ルナマリアもメイリンも喰われるとかw
金龍大尉ならまちがいなく姉妹丼。
ローエングリン発射体制に入ったアークエンジェルに特攻
そして
お 前 に 、 ラ ブ ハ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ト ! ! ! !
MSで防げる主砲なら普通にピンポイントバリアで防げそうだw
さすがにそれだけじゃきついような、やはりサウンドブースターが欲しい
で、こちらの世界でサウンドブースター作れるのかね・・・もし作るなら
ステラ達のゆりかごの技術が一部流用できそうな気がしないでもないが
それでも相当難しそうだなー
そういやハイネやミーアって何チバソングで歌ってるんだ?
ミーアはかなり歌エネルギー高そうだ
純粋に歌だけで人々を惹きつけているからな
ハイネは中の人の能力そのままだw
ラクスは歌とは別のカリスマ(洗脳能力?)で大衆を惹きつけるタイプだから、大した数値は出ないはず・・・
ラクスの歌は本性を覆い隠す衣に過ぎなかったのだから
洗脳電波みたいなもんだからな。
新しくラクスウェーブという単位が必要では。
ミネルバのタンホイザーの代わりにスピーカーを付けてみたりしたいな。
艦首中央からせりあがってくる超巨大なスピーカー……。
そこから流れるFire Bomberの歌。インパクトは(色んな意味で)でかいぜ!
とかそんな事を試験中に考えていた自分っていったい……。
ブリッジではタリアが胃薬のんだり、凸の
毛髪前線がさらに後退しそうだな
>333
>純粋に歌だけで人々を惹きつけているからな
半分はラクスにはないおっぱいの力な気も・・・
あとここの虎はさりげなく地雷踏んでる気がするw
ラクスに必要なのはサウンドブースターじゃなくてエンジェルハイロウだからなぁ。
338 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/24(木) 09:54:39 ID:fNQg+0Ya
ここのアスランが比較的まともなのは事前にハイネからバサラの曲を聞かされまくったせいで、脳内を汚染しまくっていたピンク色の電波が浄化されたからだろう。
サルファでも同じことがあったし。
『カガリは今泣いているんだぁぁぁあ!』前はこんなもの
『チバ教授の歌エネルギー理論は私のスピーカーシステムにもちゃんと』
って言ってるからバサラのバルキリーを調べたデータを基にサウンドブースター作ろうとしてるかもね。
ブースターの存在はバサラから話を聞いたときに知っててもおかしくないし、何時か出てきて欲しいな。
描写は難しいだろうけど…
別になくてもいいけどなブースター
あれは視覚的なとこもあるし
どでかいガンポッドΓならなんとかなりそうな希ガス
>>303 それは言い過ぎだろ。バルキリー過大評価しすぎ。
しかもその言い方じゃゴッドや髭ですら抵抗するだけで精一杯ってな感じだし。
>>343 Gガン系ならゴーストX-9が何機向かってこようが難なく
ぶっ飛ばしてしまうんだろうな
>>344 師匠とのタッグなら100機でも余裕だろ
てかGガンはスレ違いだな
>>334 ラクスウェーブって見て、マイトガインのイノセントウェーブを思い出した。
しかし、マイトガインのオチこそ種死に欲しかったw
実はこの世界は作られた世界なのだー!!
>>343 いや言いすぎっていうかスペックだけならそんな感じだよ
バルキリーの厨性能
ただ
>ゴッドや髭ですら抵抗するだけで精一杯ってな感じ
に取られたなら俺の書き方が悪かった
捌けるんだから余裕なんだよ
他では捌けないってニュアンスだった
確か髭は番付でも横綱クラスだったし
何しろ、外宇宙で記録も定かでは無いほどの大昔から戦争していた『巨人種族』に抗うために造られたのがバルキリーですから、その性能は地球上で争うレベルでは無いのでしょう。
>>349 でもブリタイとVF-1Jがガチンコやってたブリタイにボコボコにされてたような。
該当する話は1回しか見てないので記憶がさだかじゃないが。
生身で宇宙に出られるブリタイはゼントランでも規格外のほうだと思うぞw
352 :
289:2008/01/24(木) 23:17:19 ID:???
このスレ見ててクロレ艦隊の話思い出した。
みんなミーハーになっちゃったもんな……
そういえば、グレメカの考察と、その号掲載の河森氏へのインタビューで
バルキリーのバトロイド形態は敵艦制圧時の、インドアコンバットの為の形態だという話があったな。
直接の殴り合いはデストロイドで。
まぁ、戦艦のサイズをマクロス基準で考えていたら、実際は想像以上に巨大で制圧どころじゃなかったわけだが。
YF-23のリミット解除でガルドが眼球潰れてたけど負荷どんだけ?
例えるなら眼球潰れるくらい、ってかYF-22な。
YF-21じゃなかったっけ
あぁーっ
>>356が正解っす
俺と
>>355は実在の米コンペ機
コンペ機YF-21→採用機がVF-22S
ちょっと連邦ボール乗ってく・・・
358 :
355:2008/01/25(金) 01:57:03 ID:???
うわ、俺ハズカシスwww
>>354 ガルドの乗ってたのはYF-21だよ、ちなみwikiよると
YF-21は高度10,000m:M5.06
高度30,000m以上:M21
YF-19が高度10,000m:M5.1
高度30,000m以上:M21
ちなみに高度0m(気温15℃)でM1=時速1,224km
高度1万m(気温-50℃)になるとM1=時速1,080km
で、負荷のほうだがリッミターは機体よりも肉体のほうの
限界値的なもののため数値的にはぶっちゃけ不明としか・・・
参考にもならんが、時速300kmのF1の横Gが4Gらしい
あとwikiでMSの速度調べてみたが推力とかは書いてあるが
時速○○○Km的なものはなかった(航空機や戦艦も
360 :
359:2008/01/25(金) 02:44:29 ID:???
俺様はリロードしる・・・YF-21のことwiki見てた間に
とっくに書かれてたぜw
パイロットの技量にもよるだろ
7とかだと一般兵とか警察もそんなに強くなかったし
362 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/25(金) 19:35:15 ID:nLepT+Mn
ちょwリッミターじゃなくてリミッターwww
sage忘れorz
YF-23だと実在するF-22との競合機になってしまうぞ
まあ、採用は見送られたんだが
急激なGがかかるのは加速時だからな
交通事故に遭うと6G位らしい
昔の大型ロケットも6Gで、宇宙飛行士は猛烈な訓練を要した
旅客機の離陸が3Gだったかな
スペースシャトルもその位らしいぞ
連合軍にバルキリー紹介したら普通に採用されそうだな。
陸空に瞬時に対応出来て超機動、一応海でも使用可能だからねぇ
VF-11がザフトを駆逐していくわけか。
7でのVF-11の扱い酷すぎ。
プラスの冒頭のバトルで活躍したのが唯一の救いなほど。
VF-11カッコいいのになぁ・・・・・・・・・
371 :
通常の名無しさんの3倍:2008/01/25(金) 22:26:48 ID:mszJIa/J
連合でバルキリー採用されても使える奴は 強化人間ぐらいなもんじゃね クロトとか
マクロス世界の方が、レーダーとかの探知技術は上ぽいから、
別に強化人間とかじゃなくても動かせるんじゃない?
>>371 普通の人間でも使えるでしょ>バルキリー
マクロス世界のバルキリーパイロットが全員強化人間並みの身体能力
持ってたら怖い
>>373 いや、判らんぞ?
そりゃ、軍人になって猛烈な訓練をした奴もいれば、最初から才能を持っている奴もいるだろう
しかしマクロス世界にはゼントラン系住民がいるという事を忘れてはならない
彼らはいわば戦闘用コーディネーターだからな・・・
肌の色の表現が異なる「いかにも」なゼントランもいれば、生粋の地球人と変わらない連中もいるし、
果たしてどれ位の割合で存在しているのやら
というか初代のバルキリーでも対抗できたんだから、ゼントランだからってそうそう強い個体はいるまい。
ミリアやクロレみたいのは相当特別な部類だろう。
7だとバンドマンが軍人のガムリン以上の操縦テクを使えるから
一般でも大丈夫じゃね?>バルキリー
一般兵が乗ると初代のVF-1や7のVF-11Cみたいにボコボコ落とされるだけだろう
VF-11はともかく、特殊部隊用のVF-17は凄い機体なんだろうな
もっと凄いのがVF-19とかVF-22なんだが
まぁ7でもダイヤモンドフォースやエメラルドフォースが活躍する傍ら、
必ず一般兵が落とされてたからねー(画像の使いまわしって突っ込みは無しでw)
だから機体としてバルキリーの性能は高いんだと思うけど、それを生かせるかどうかはまた別問題かと…
まぁその性能の高い機体の中でもVF19は凄いんだろうけどね。
劇場版設定だと耐Gスーツ+薬物強化+重力制御だった様な希ガス
凄いけど特別では無いんだよね
単なる次期主力機
一応あの世界には可変型MSがあるので
ある程度十運脳性は高そうだが問題は
少しばかり腕が立つ奴でも嫁補正の前じゃ
柿崎並にされそうな気も・・・
>>378 VF-17は結構すごい機体なのに最初から最後まで
パイロットに恵まれてないからな
ガムリンはともかくVF-19に乗り換えたドッカー以外
ことごとく死んどるし。つか、サファイアフォースの
VF-19もボロボロ堕ちまくったからなぁ
プロトデビルン相手とはいえ貴重な新鋭機が堕ちまくり
7の14年後のFじゃそれなりの数が配備されてるぽい
けどやっぱりボロボロに・・・
ぐあ、エメラルドフォースだった・・・
機体の色のせいでたまに素で間違える orz
VF-25ってのはどの位の性能なんだろうな?
ファイターのデザインが先祖帰りしてて凄そうには見えない
バトロイドは流石に今までとは違う印象だが・・・
VF-17はゲームじゃ堅いが遅い機体になってる・・・
>>377-379 エルガーゾルンはVF-14ベースだからな。
VF-11より強くてもおかしくはない。
……まぁコンペには負けたわけだけどw
>>381 7で一番凄いのはVF-22なんだよな。
しっかし、マクロス世界は兵器の更新が早いよなぁ
なんせ少しとはいえモーフィング変形かます玩具屋泣かせの機体だからなw
>>387 ガンダム世界の方が異常すぎる
マクロスの世界はまだ現実に近い
>>389 戦時になったらいきなり機体の種類が爆発的に増えるしなー。
>>384 エンジンはYF―19、21の時点で完成してるから汎用制を求めたんじゃ?
高起動なアーマードバルキリーなんて逆に画期的だと思うんだけど
折れとしてはVB-6の編隊見たいんだが
これは使いにくい機体だからなぁ・・・
クァンドランローとかってどうやって動かしてんのあれは?
今日あたり投下来るかな?
ダイナマイトでバサラがVF-19Pの操縦桿をギターでその前も乗ってたし・・・・・
結論、最新鋭のVF-25に乗ったら普通に怪獣相手に歌ってそうでw
なんで統合軍の機体がVF-19じゃなくてVF-171だったんだろう?
マクロス5船団がVF-11でなくVF-14(の改修機)使ってたように
船団ごとに採用してる機体が違うからVF-19使ってなくても不思議じゃない。
接近戦になってもバトロイドやガウォークに変形しなかったのは統合軍が下手糞だからか?
変形機構がオミットされてるなんて事は・・・
クァンドランローって危険な機体なんだな
穴開いたらやばいな
リガード、グラージよりはマシ
いや、グラージはプレミア付だからいいじゃないかw
カムジンかっこいいよカムジン
ところで続きはまだかね?
もともと早くても月一ペース、まとめのを読み返して待つんだ。
VF-19と比べてVF-25はリニアシート非採用だから劣ると思う。
全裸待機を紳士の嗜みとしてるスレもあるしな
そこも月一ペースだけど
とゆーかクロススレはどこも大概そこと客層かぶってる気がしてる
ノシ
俺も
俺も
過激にファイヤー
413 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/02(土) 13:13:14 ID:+kS9HHmO
マクロス系の旗艦が介入したらエライ事になりそうだな…。
ジェネシスとまではいかないが、主砲の威力がアホ過ぎる。
艦隊とかプラントとか一発で沈めそう。ジェネシスより発射サイクルが短いのも恐い。
そういや初代マクロスでも地上から月軌道のゼントランディー艦潰したんだよな・・・
それどころかグランドキャノンで数十万隻蒸発させてたw
>>415 それに比べたらレクイエムが豆鉄砲扱いになりそうだ。
ダイダロスアタックなんてのもあるしな
今週のマクロス7を見てたらこのスレを思い出したw
マクロスキャノンとか打った時に機体が無いのに爆発してるエフェクトあるよな
あれ何だろ?隕石?
身も蓋もなく言うとアニメ上の演出なんだろうが、あえてこじつけるなら撃墜された機体の一部とかミサイルとかが爆発せずに残ってたんじゃないの。
まあ所謂宇宙のゴミ?
ガンダムのコロニーレーザーが見えるみたいな
戦場だし
宇宙空間にも水素があるからそれかな?
ダークマター
ところで次の話はまだかのぅ
>>413 マクロスUに、両手両肩がブリタイ艦な「マクロスキャノン」が計6隻
Uは黒歴史らしいけど
ラストで両手のアームド1、2と両足のハッチ開けて小型のマクロスキャノンも全開にするのは好きだった
直後にブリッジ残して吹っ飛ばされるけど
過激にファイヤー!
素敵にボンバー
久しぶりに読んだがやっぱり面白い
虎、機会があればラクシズ脱走するんじゃないか?
虎と凸を交換か
というかこのままだとネオが記憶取り戻しても
バサラ側に走りそうなわけだがw
日産のデュアリスのCMみるとバルキリー思い出す。
>>433 バルキリーをデザインした河森正治氏がロボット形体のパワードスーツ「DUALIS」をデザインしたからね。
/|
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/ヘ/|//
ヽ / ミ
V~・∀・)
(8 Y8\
|つヨ∩□≡=≒
/ /\」
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そのままFBでおまちください
「探索任務……でありますか?よりにもよってこんな時に?」
レイと一緒にブリーフィングルームに呼び出されて、アーサー副長から任務の内容を聞いた。
けど、なんだってまたこのミネルバの戦力が低下してるときに?アスランが戻ってからやればいいと思うんだけど。
「司令部からの命令じゃ仕方なかろう?ともかく、もう一度説明しておくぞ。
地域住民からの情報で、この地域に連合の研究施設らしき建物があるそうだ。
最近は人の出入りが絶えているが、一昔前には多くの車両や航空機だけではなく、MSまで出入りしていたというからかなりの施設だな。
君達には明朝、MSと共にその施設を探し出して調査をしてもらいたい」
任務の内容はわかったけど、何でこの付近の押さえとしてここに居るミネルバの貴重な戦力が駆り出されないといけないんだ?
「あの、副長。俺達じゃなく、この基地のMSじゃ無理なんですか?」
「あのねぇ、それが出来ないからこっちにお鉢が回ってきたんでしょうが!」
「え?この基地ってMS置いてないんですか?」
「いや、MSはあるらしいんだ。ただ旧式のグーンとゾノと、後は配備されたばかりの新型アッシュしかないらしいんだよ。
水陸両用MSとはいうけど、やはり水中での活動に重点を置いたMSだからねえ」
「何だってそんな微妙なMSばっか……」
「連合との小競り合いで何機かあったディンが墜とされちゃったらしくてねえ。
新型のバビは来週にならないと配備されないっていうし、大人しくあきらめてくれないかい?」
流石ザフト。色々と偏ってるなぁ。
「――という訳だから、頼んだよ」
説明は終わり、と部屋から出ようとするアーサーに向かって叫ぶ。
「ちょっと待てってば、副長。大体なんで俺達二人なんだよ?
グゥルがあるならルナのザクもいけるし、そもそも飛べるハイネのグフでも別にいいじゃないか」
俺の言葉にあたふたしながらアーサーが理由を話す。
「あー、いや、その二人なら艦長の命令で○ッパに乗って近くの街にまで買出しにいったんだよ、うん。
だから今、このミネルバで動けるのは君たちしか居ない訳であるからして…」
「だったら俺達がミネルバを離れると色々と不味いじゃないか!ちょっとは考えて命令出してくれよ!
大体、何でこんな時に二人も買出しになんか行かせたんだよ!?」
「そ、それはそのー……そう、僕の口からはとても言えない様な物を買いに行かせたんだよ、うん」
「言えない様な代物って何だよ!?口からでまかせ言ってるだけじゃ――」
「そのぐらいにしておけ、シン。副長に対して失礼だろう」
レイが口を挟んできた。レイは別にこの任務に文句は無いらしい。
「レイはそういうけどさ、やっぱおかしいだろ」
「ふむ……ならばこう言えばわかるか?
そのブツは男性である副長の口からは言えない様な物、という事ではないのか?例えばタンポン等といった――」
「あわわ、わかったからそれ以上は言うなって、レイ!」
そんなモノが切れたというんなら仕方ない、腑に落ちない部分もあるが納得するしかないじゃないか。
翌朝、俺のインパルスとレイのザク(グゥルに搭乗)で任務に向かった。
しかし当初指示された位置に施設は無く、ミネルバに戻って補給を繰り返しながら付近をMSで探しまわる事になった。
ようやく目的に施設と思われるものを調査開始できたのは日が沈み始めた頃だった。
「気をつけろ、シン。上空からMSで見た限りでは敵兵の姿は見えなかったが、ブービートラップの類いがあるかもしれん」
「ああ、わかってるよレイ。臆病に、そして大胆に動け、だろ?」
士官学校で頭に叩き込まれたことを思い出しながら、辺りを警戒しつつゆっくりと進む。
瓦礫の影に自動砲台は無いか、地面に何らかの細工が施されていないか等を注意深く探り、時間をかけて施設入り口にたどり着く。
ここまでトラップの類いはなかったが施設の玄関口と思われる場所、ここには罠がある可能性が高い。
多少壊れてはいるがここまで大掛かりな施設に敵が何の罠も仕掛けずに去るはずが無い。
玄関脇に一人ずつ張り付き、生きている監視カメラやセンサーが無いかそっと確認する。見た限りでは無い、だが油断は禁物だ。
続けて石ころを中に投げ込んでみる――これも何の反応も無い。もう一度投げてみるが、やはり反応は無いようだ。
安全は確認できたと判断し、レイが指示を出す。先に突入しろってか。
了解、と頷く。5.4.3.2――よし!
すばやく内部に突入し辺りを見回す―――が何も無いようだ。壊れた鉢植えや割れた蛍光灯、それに壁や天井の一部と思われる瓦礫が転がっているだけだ。
少し奥の天井を見るとひびの入った蛍光灯が点滅をしている、という事は多分非常用電源は生きてるって事かな。
10秒ほど遅れてレイも入ってきたが、ここにも何事も無かったのを疑問に思っているらしい。
「妙だな、正面口にも何も無いとは……シン、奥へ進むぞ」
「了解」
罠に注意しながらしばらく進むと、ひび割れているせいで中が見えないが大きなガラス張りの部屋が見えた。
「研究の内容がわかるかもしれん、中を調べてみよう」
罠が無いか確認し、内部にレイが侵入する。何事もないようなので俺も続けて中に入る。
外窓が無いせいか、部屋の中は酷く暗い。蛍光しているライトでは十分な明かりとはいえないので部屋の電灯を点ける。
と、そこに浮かび上がったのは―――
「何だ、この機械?」
俺には使い方も連想できないような奇妙な機械やカプセルらしきモノが所狭しと並んでいる。
割れたカプセルからケーブルがはみ出ているようで、カプセルの上や下からはコードが機械の方にのびている。
入り口からではよく分からないのでさらに中に入る。それでも俺には何だかわからないんだけどな。
ガタンッと後ろで物音がした―――瞬時に後ろを振り返り音の方向に銃口を向ける。
が、そこにあったのはレイの携行用ライトだった。何だ脅かすなよレイ、とライトを拾ってレイに差し出したが――レイの様子がおかしい。
眼を大きく見開き、いつもなら固く閉じてある口も半開きで、身体はガタガタと震えている!?
「レイ、オイどうしたんだよ、レイ!!?」
「ぁ、ぁああ………ぅうあぁう…………っくぁ、はっ…あぁ!!」
その場に力無くうずくまり、声にならない声を上げ続けるレイ。何だ、一体何が起きたんだ!?
「う、ぅぅあ……はぁっ……ぁ、ッ…ぐぅっ、あうぅ」
酸欠のみたいな状態になってるのか!?ガスか、と思ったが俺に効かずにレイにだけ効くのもおかしい。
そもそもパイロットスーツの生命維持装置から酸素は送られているはずだ。外気が入るはずは無いのにどうして?
とにかくここに居ては不味いと判断し、レイを抱えて外に走る。この際、トラップがあっても構うもんか!
急いでミネルバに応援を求めないと!
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その頃、連合・オーブ両軍は地中海の前線基地にて補給と整備を行っていた。
「いやー、前回は散々だったねえ。やっぱ指揮官が居ないと軍隊ってのはちゃんと機能しないもんなんだな」
「そう思うんでしたら次は自重してくださいよ、ロアノーク大佐…」
連合が前回の戦闘で受けた損害はさして多くない。
オーブ軍が乱入してきたフリーダムとAAの目を引き付けていた為、作戦行動にはそれほど問題はない程度の被害だ。
逆にオーブ軍はフリーダムに躍起になって攻撃していたので被害は大きい。
「しかしエクステンデットの三人、どういうわけか前回の戦闘ではまるで役に立っておりませんでしたな。
敵MSと交戦もせずにフラフラとバッテリーが切れるまで飛んでいただけでしたが、どういうことでしょうか?」
副官がオレの腕に張り付いているステラを白い目で見ながら文句をいってくる。
「それが全くもってわかんないんだよなぁ。
なあ、ステラ。前の戦闘であいつの歌を聴いた時、戦闘中なのにどうして踊ったんだ?」
「ん……うたきいたら、ステラ、たのしくなった、から?」
「そっかそっか、楽しかったからか。楽しかったならしょうがないな」
「うん、しょうがないの」
踊った本人に事情を訊いてもいつも以上に要領を得ない答えが返ってくるだけだ。
アウルとスティングにも訊いてみたが、あの二人もよく分かってないらしい。
アウルが言うには「なんてーか、こう、ブワーッと身体の中から熱い何かが迸ってきちまったんだよ」らしい。
思わず「なんだ、下半身から出る白いヤツか」と聞き返したら、ブーメランフックで殴られた。
オレもブラッククスクリューで反撃してやりたかったが、悶絶していたので出来なかった。畜生め。
スティングも「あの歌を聴いたら、戦争するより俺も一緒に歌いたくなった」と言っていた。
青少年特有のアレだと思い「欲求不満ならオレの秘蔵コレクションを貸してやろうか?」と善意で言ったら、ジーグブリーカーを喰らった。
本気で肋骨が砕けるかと思ったぞ、人の善意を無駄にするなんて酷いヤツだ。
まぁ、記憶にある黒いヤツみたいに「こんなもん?もっといい本ないのかよ、オッサン?」とか言いながら本を汚して返すよりマシだけどな。
「まあ、こんな感じで本人に訊いてもこの有様だし、全然わかんないわけよ。
モニターでチェックした限りだと、歌が流れると精神的に不安定になるんだが、そうかと思うと急に安定したりする。
はっきり言って研究員もお手上げ状態だ」
「大佐、このままこいつらを次の戦闘に出撃させていいんですか?
あの紅いMSが歌いだすと制御不能になるようでしたら、こいつらの出る意味が無くなりますが…」
「ステラ達はなんだかんだいってデリケートだからなあ。
ま、向こうから攻撃は脅威じゃないし、普通のパイロット達にはほぼ影響が出ないだけマシだと思うしかないかねえ」
前回紅いMSがこちらに撃っていた弾は、スピーカーを内蔵させた特殊な弾で殺傷能力は限りなく低いので、コックピットへの直撃でなければ喰らっても問題はないようだ。
ちなみにコックピットに喰らったパイロットは肉体的ダメージはなかったが『Fire Bomber』の大ファンになってしまったらしい。
うむ、個人的には彼らのファンが増えるのは喜ばしいことだ。
「でしたらあの紅いMSを墜としてしまえば…」
「それこそ無理だって。映像で見たが、あんな動きの機体を普通のパイロットに墜とせなんてのは無茶な命令だぞ。
前回フリーダムが出てくるまで囲んで攻撃してたが、全部避けられるかシールドで防がれていたんだろう?
フリーダムだって、出てきてからオーブ軍に攻撃する以外ほぼアイツを攻撃してたが全然駄目だったろ?
ああいう手強いのを墜とすはずのステラ達が使えない以上、どうしようもなくないか?」
「ならば、大佐が出撃して墜とすというのは?」
「おいおい、さっき自重しろと言ったばっかじゃないか。
つーか、どうあがいてもあのMSは落とせんよ。MSの操縦技術ならステラ達にも負けないと自負してるが、ありゃ無理だ。
お前さんも前の戦闘で見てわかってんだろ、こっちと動きが違いすぎるんだよ」
しかし副官にはよく分かっていないらしい。
「はぁ…どこが違うというのですか?」
「経験から言わせて貰うとな、あんな曲芸技、まともな人間が出来る動きじゃねえのさ。
演習でふざけてやるくらいならわかるが、戦場じゃ無理だ。少なくともまともな思考の人間ならな」
急加速に急停止、変形機構を利用した空力制御、MAでのまるで航空ショーかと錯覚するアクロバティックな動き。
どれをとってもあんな動き方はコックピットへのGがきつすぎて普通のパイロットなら意識がぶっ飛ぶ。
それを歌いながらやってのけてる時点でまともな人間じゃないって、ナチュラルでもコーディネーターでもエクステンデットでも無理に決まってる。
いや、まぁ、そもそも戦場で歌ってる時点でまともな人間じゃねえとは思うけどな。色々な意味で。
「あのMSは一体何なのでしょうか?」
「普通に考えればザフトの次世代機だが、カオスとかと比べると進化しすぎているように感じるな。
アレだけの動きが出来るのは機体のG軽減機構が恐ろしくいいのか、それとも熱気バサラの肉体がパイロットとして優れているのかはわからん。
ともかく、オレ達はあのMSには手を出すべきじゃないな」
「はぁ、我々ではなくオーブにやらせるおつもりですか?」
「まぁな。次の戦闘でも連中は先陣を切りたいと言っている。
先陣を任せるって事は、敵MS部隊を任せるって事だからな。こっちとしてはありがたいんだが――」
そう、前回の戦闘でオーブが受けた被害はかなりのものだったにもかかわらず、また先陣を申し出てきたのだ。
てっきりセイラン家のお坊ちゃんがジブリールに恩を売ろうとしてかと思ったが、どうも違うらしい。
ユウナ・ロマではなく、タケミカズチのトダカ一佐らの提案だという。
トダカ一佐ってのは慎重派の筆頭だと聞いていたんだが、いつの間に主戦派に変わったのだろうか。
前にこっちが出向いた時にはユウナ・ロマとはあまり親しくなかったようだったが、先程見た時はえらく親しげに話しかけていた。
同じ戦場に立って一体感が出た、とかそういった雰囲気には見えなかったが、一体何があったんだろうか。
「何かキナ臭いですな。別にこの戦場では大した利権の臭いはしませんが――」
「奴らには大事なもんがあるって事だろうさ。
確か、隠してはいるがカガリ・ユラ・アスハ代表(一応)はフリーダムとアークエンジェルにさらわれたはずだ。
その怨みでも晴らそうって言うのかねえ」
「そういえば誘拐したとは聞きましたが身代金を要求した、と言う話は聞きませんな」
「身代金要求がないのは、誘拐はアスハ代表とその一味が仕組んだオーブの政権がらみの騒動とか。
その事実が露見したから報復としてAAとフリーダムごと海に沈めようとして―――いや、あの様子だとそれはないか」
少し離れたところに停泊してあるオーブの軍艦から『カガリ様奪還!カガリ様奪還!』という叫び声が聞こえる。
なんだ、普通に攫われた姫君を救出したいだけか。
自分で『姫君』と言っといてなんだが、あのアスハ代表じゃ『姫君』って言葉は似合わねえな。
適切な言葉は『女部族長』とかか?単純に『アマゾネス』でも悪くはないが、ひねりが聞いてないなぁ。
とかオーブ軍に聞かれたら殺されそうなことを考えていると慌しく通信兵が入ってきた。
ずっとくっつきっ放しだったステラを剥がして、報告を聞く。
「それが、どうもロドニアのラボがザフトに見つかったらしく――」
「ロドニアのラボ?あそこは確か、ジブリール卿が閉鎖を命じていたはずだろ?」
「それなんですが、研究資料の強制処分には成功しましたが完璧な閉鎖は失敗したらしいのです。
さらに間の悪いことにザフトに施設の存在を嗅ぎ付けられたと言うことです」
おいおい、資料を強制処分後の完璧な閉鎖って事は―――しかもそこをザフトに嗅ぎ付けられただと?
「あー、ったく何やってくれちゃってるのかねえ、ジブリール卿は。で、俺たちにどうしろと?」
「爆撃でもして施設をザフト軍もろともに粉砕せよ、だそうです」
また無茶を言う。
「ジブリール卿は支援もなしにザフトと一戦やらかしに行けと言われたのか?
艦を動かすにも時間がかかるし、MSで行くにもついた頃には推進剤がきれっちまうぞ」
「さぁ、そこまで詳しくは命令されておりませんで――」
「んー、こっちは陽動のみで爆撃はスエズの部隊にでもやってもらうか。副官、スエズへ連絡を」
「しかし、ジブリール卿は我々にやれと命じておりましたが――」
「そこまで動けないんじゃ、しょうがないだろ。
スエズになら長距離爆撃機とかあったはずだ、それを使わせろ。
ブリッジか、こちらはロアノークだ。ウィンダムを何機か近くのザフト基地へ――ああそうとも、威力偵察さ、軽く飛ばすだけでいい。
あくまでも陽動が目的だ、何なら高速艇も何隻か使ってかまわんが、こちらに被害は出すなよ。
――そうだ、オーブを動かす必要は無い。先陣を切ってもらうんだから偵察くらいこっちにやらせろとでも言っとけばいい。
すぐにそちらへ戻る。それまでにすぐ動かせる小隊のリストを頼んだぞ」
------
ネオがステラを置いてどっかに行ったのでしょんぼりしていると、スティングとアウルがいっしょにもどろうと声をかけてきた。
どうせここに居てもつまんないのでいっしょに行くことにしよう。
そういえば、ネオが『ろどにあのらぼ』とか話していたような?
「ろどにあのらぼ、ってなに?」
わからないのでスティングたちに聞いてみた。
「ロドニアのラボ?ああ、そういやこの近くだったな」
「俺達が昔居たところじゃねーの、それがどーした?」
「なんだ、懐かしくなって里帰りでもしたくなったのかステラ?」
ん……あ、思いだした。あのいっぱい痛かった場所だ。
帰るのか、というスティングの問いに首をふって話をつづける。
「間のわるいことにザフトが、って。さっきネオとだれかがいってたの」
「ぁ?おいおい、マジかよ」
「ッ、この馬鹿ステラ、何でそういうことをもっと早く言わねえんだよ!?」
アウルが急にさけんだ。なんで?
「おい、アウル。少し落ち着けって。
ステラの言う事を一々気にしてたら身が持たないだろうが」
「落ち着けるわけがないだろ、コレを聞いて慌てないなんてスティングの方がどうかしてんだろ!」
「ステラの聞き違いかもしれねえだろうが!
ともかく落ち着け、ネオに聞いてみりゃわかるはずだから、な?」
「うるさい、離せ!」
スティングとアウルが取っ組み合いのけんかじょうたいになっちゃった。
こういうときはじょうきょうを整理しよう。
えと、ロドニアのラボの話になったとたん、アウルが凶暴化した。
それをおさえようとしてスティングも凶暴化した。
これだけ凶暴化したのは前に『Fire Bomberの歌でどれが一番いいか』でもめたとき以来だ。
そのときはネオが「んな事でいちいち揉めんな、どれも良い曲に決まってんだろうが!」とさけんでおちついたはず。
そのあと「そんなことよりオレの歌を聞くんだ!」と変なかえ歌を歌いだしてスティングとアウルになぐられてたけど。
………よし、ステラが二人をとめよう。
「もめる必要なんてない、どれも、みんないいきょく」
「「は?」」
うん、二人ともとまった。みっしょんこんぷりーと。
「えーと、ちょっと待てステラ。誰がそんなことで揉めてたんだ?」
「…? スティングとアウル、じゃないの?」
「なぁ、ステラ。一体何でこうなったと思ってんだ?」
「……あれ?Fire Bomberのきょくでどれが一番いいきょくか、じゃないの?」
「誰が今Fire Bomberの話をしてたんだよ、お前は何を聞いてたんだ!?
第一、その話は『突撃ラブハート』が一番ってことになっただろうが!」
スティングもアウルもさらに凶暴化した。…ざんねん、みっしょんふぉーるど。
「はぁ?何言ってんだよ『PLANET DANCE』が一番だろうが!」
「馬鹿言え、あの最後の一番と二番のサビの繋がった部分を聞き返してみろよ、最高だろうが!」
「馬鹿なのはそっちだろ、PLANET DANCEの前奏から歌い出しにかけての盛り上がりがいいんだよ!
あそこの前奏の良さがわからないなんてどうかしてんぜ!?」
二人がFire Bomberでもり上がっているので口を出す。
「ねえ、はーらんそーは?」
「馬鹿、はーらんそーじゃない、『HEART & SOUL』だろうが!いい加減、お前はまず曲名を憶える所からやり直してこい!」
「そーだそーだ、幾らそう聞こえっからって曲名間違えんのは熱気バサラに失礼だろうが!」
「うぅ…」
二人に言い返せないのがくやしかったので、さっきもめていたことをむし返してみる。
「――――けっきょくロドニアのラボ、ってどうなったの?」
そのセリフに二人ともしばらくかたまって――わざわざ声をかける前のじょうたいにもどってから続きをさいかいした。
「ロドニアに行くんだよ、とめるなスティング!」
「落ち着けって、ネオに確かめてからでも遅くはないだろ?」
「落ち着いて居られるわけないだろ!?あそこには母さんが―――ッ!」
「チィッ、地雷踏みやがってこの馬鹿野郎が、しっかりしねえか、オイ!」
なんでか母さん、ということばにアウルが反応したみたい。
「か、かぁ…かあさんが、母さんが……」
「馬鹿、それ以上しゃべんじゃねえ。とにかくしっかりと気を保て!」
ロドニアのラボの、母さん―多分むかしアウルがよく話してた女の人?―がどうしたの?
「母さんが………死んじゃうじゃないか!!?」
「――――しぬ!?」
死ぬ。死ぬ、死。
死ぬともう動けない。もうわらえない、あそべない。
だんだんつめたくなっていく、もうあったかくならない。
うまくやってもほめてもらえない。どこかにごみのようにもっていかれるだけ。
ダメ、やめて。しぬは、ダメ。
こわい。いや、しぬのはいや。
『――俺が護るから!』
だれかがいってた。おれが、まもるって。
まもられてるとあったかい。つめたくならない。
じゃあ、かあさんもまもれば、しなない?
「……ロドニアの、ラボ、母さん………まもる」
気づくとガイアの近くに来てた。強いし速い。これでラボを、母さんをまもる。
開いていたコックピットに飛び込んで機体を動かす。周りが騒がしいが気にしない。
「さっさとハッチを開けろ、開けないとブッ壊す!」
警告をしたが開ける気配はない。慌ててどこかに連絡を取っているらしい。
遅い、もう待ちくたびれた。どうせ開ける気なんかないんだろう。
なら遠慮はしない―――ブッ壊して外に出るだけ!
ハッチをこじ開け、ガイアを大きく跳躍させて基地の外に出る。
目指すのはロドニアのラボ、アウルの母さんだ。
「ロドニアのラボも、母さんも、ステラが――まもる!」
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ミネルバが施設に到着すると、すぐに対化学兵器装備の陸戦兵が内部に調査に入ったようだ。
俺はシンに連れられてミネルバの医務室で検査を受けた。
ドクターはシンも検査したらしいが、どちらからもウィルスなどは見つからなかったと言う。
当たり前だ。俺が倒れたのはウィルスが原因じゃない。
コレは俺が、いや俺やラウのような存在だけが解る直感の様なものだ。
その直感が告げている―――この施設は俺達と同じ、人間であって人間ではない存在を作る為の施設だ、と。
いや、ここの場合は育てると言うべきだろうか。
ともかく正気を保った人間が生きていけない場所、と言うことだけは確かだ。
幼い頃に見た、あの施設の記憶が蘇る。
ラウとギルが機械を見ながら難しい事を話している。時折、俺に視線を向けるがすぐに悲しそうな視線を機械に戻す。
幼い俺には二人の話している事は難しく、一言も理解は出来なかったが、言い様の無い恐怖と不安をあそこに抱いていたな。
正体の解らない恐怖に不安がるのを、ラウもギルもしっかり抱き締めてくれた。
アレは非常に心強かった。不安に押しつぶされることは絶対に無いと言わんばかりの安心感だった。
――いや、今、昔を思い出して感傷的になる必要性は無い。
あの施設には精神的な理由で入ることは出来ないが、それでもMSパイロットとしてやるべき仕事もあるだろう。
仕事がある以上、いつまでも寝ている訳にはいくまい。今の俺はザフトの軍人だからな。
ドクターに礼を言い、ミネルバの外で指示を行っている艦長に報告へ向かう。
シンは「まだ寝てるべきじゃないのか?」と気遣ってくれるが、気持ちだけありがたく貰っておいた。
外に出ると丁度アスランとセイバーが戻って来たらしい。
とりあえずタルキウスに居なかったミネルバを追いかけてきた、というだけの様だ。
帰還したアスランの動向は気にせず、設営された仮設テントで同じ任務についていたシンと共に艦長に報告する。
「――以上が我々が調べた結果であります。報告が遅れてしまい申し訳ありません、艦長」
「気にしなくてもいいわ。同様の…といってもレイほど緻密ではなかったけど、シンから報告を受けていたことだしね。
それよりも、体調はまだ優れないの?」
「ハッ、どうもこの施設に個人的な精神的外傷を思い出させられた様です。
それ以外では特に身体的異常はありません。この度はご迷惑をおかけしました」
「そう、なら良かったわ……って、トラウマを思い出させて良かったってのも変ね、ごめんなさい。
この後私はシンとアーサー、それと今帰還したアスランと共に施設の実地検分に行くことになっているわ。
貴方はその間、もしもの時の連合の襲撃に備えてミネルバ艦内で待機しておいて」
暗に艦長はこちらを気にせずに休めと言っている。ま、艦内での待機も立派な任務か。
「了解致しました、お気をつけてください」
テントから連れ立って出て行く艦長と副長、それにシンが続こうとするが少し呼び止める。
「シン、中で見たものをよく覚えておけ。
俺達が議長の下で戦っている相手と言うのは、こういうことを平気で行う奴等だと言うことをな」
「え、それってどういうことだよ?」
「施設の奥に行けば解る。ただし、しっかり覚悟を決めてから行け。
この先にあるものは―――――地獄絵図だろうからな」
-----
「何だよ、コレ……一体、何なんだ!?」
内部で目にしたものは惨劇、という言葉が相応しい光景だった。
無残に折り重なった殺れた研究員と子供の死体とそれらから出る腐臭だけではない。
それ以上に目を背けたくなるのは、水族館のようにカプセルで展示されているモノ。
身体を切り刻まれ至る所へチューブやケーブルを埋め込まれた子供だ。
一人や二人ではない、数えたく無いほどのそういった子供が水槽の中を漂っているのだ。
さらに奥へ進むと、人間の脳が壁一面に展示された悪趣味の度合いを超えた部屋まである。
レイが地獄絵図といったのもわかる。間違いなく、ここは地獄だ。
この部屋の端末はまだ生きていたらしく、艦長がデータを調べている。
「コレは……子供達の施設への入出記録?『C.E64 11 6入所3廃棄』…完全に人として扱ってないわね」
人の命を、何だと思っているんだ。
ふざけてる。ここを作った奴も、始末した奴も。
激情に身を任せて、この部屋もこの施設も跡形も無く破壊したくなる。
そんな身を焼き尽くしてしまいそうな破壊衝動を必死で抑え、施設の外へ出る。
「コーディネーターは自然の摂理に反しているとか言いながら、自分達はコレかよ!?
遺伝子弄るのは駄目でも、薬やマインドコントロールならいいってのかよ、ここを作った奴らは、ブルーコスモスってのは!!?」
どうしてもこの気持ちを我慢できなくなって近くに居たアスランに食って掛かる。
アスランは気まずそうな顔をして何も答えてくれない。
「あんなの狂っているとしか言いようが無いじゃないか、何なんだよ、あいつらは!?
コレが、この惨状が議長が言っていたブルーコスモスの、いやロゴスのやり方ってことなんですか!?」
艦長や副長にも聞いてみるが、何も答えない。
この怒りをどこにぶつけたらいいのか、判断に困っているとミネルバから緊急連絡が入った。
MSが一機、この区域に向かっているというのだ。それも、奪われたガイアが。
ちょうどいい、このやり場の無い怒りを連合の奴らにぶつけさせてもらう。
急いで待機させてあったインパルスに乗り込み、迎撃に向かう。
アスランもセイバーで迎撃に出るようだ。機動性で劣るレイのザクはそのままミネルバの守りにつくらしい。
「シン、一機だけでこの施設を破壊しに来たのなら何か特別な爆弾などを持っているかもしれない。
施設に近づけないためにも、出来ればスラスターや脚部を狙え」
アスランが変な指示を出してきた。
「ハァ?なんだってそんな事を?
施設に近づけないようにするんなら、この場で墜とせばいいじゃないか!」
「それはそうだが…とにかくコックピットへの直撃は避けろ、パイロットを捕らえてこの施設のことを尋問するからな」
「わかったよ、クソッ」
ガイアがこちらに射撃を仕掛けてくる。
一発目、二発目と避け、こちらも撃ち返そうとするが、ガイアの突進で吹っ飛ばされる。
チィッ、クソ、やっぱコイツは強い。
吹き飛ばされながらインパルスを立て直してビームライフルで牽制する。
ガイアが軽々と避け、MAになって地面を走ってこちらへ突っ込んでくるが、こっちの狙い通りだ!
上空からセイバーがプラズマビーム砲でガイアの足を撃ち抜き、さらに体勢が崩れたガイアへ斬りかかる。
しかしセイバーからすれば必殺のタイミングであるはずの斬撃をシールドで防ぎ、逆襲と言わんばかりにセイバーに斬り込む。
過激にファイヤー!
446 :
VF791:2008/02/08(金) 01:55:31 ID:???
ごめんなさい
さる食らって書き込めないことに
続きはまたあとで
ぬおっ、いいところで終わりっすかw
続きに期待!
セイバーへの対応に追われて完全にこっちへ背を向けたな、今ならやれる!
「うおおおぉぉぉー!」
セイバーと斬り結んだ後ろからインパルスで突っ込むが、こっちにも反応して半身を向けてきた。
「シールドで防ごうってんだろうけどな、この衝撃までは防げないだろ!」
そのまま斬りかからずにインパルスのシールドを叩きつける。
流石にこれは予想外だったのかガイアは対応が遅れ、コックピットの部分に直撃を喰らい吹っ飛ばされる。
パイロットが脳震盪でも起こしたのか、ガイアはそのまま起き上がってこない。ふぅ、これで何とかなったか。
油断せず、ガイアに近づいているとアスランがまた文句を言ってきた。
「シン、お前またそんな無茶苦茶な戦い方を……
何とかなったからいいが、そのまま斬り掛かられたらどうする気だったんだ!?」
「そん時はそん時でなんとかしますよ。
別にいいじゃないですか、なんとかなったんだから。
そんな事より、ガイアがまた動き出さない内に四肢でもぶった斬っておきましょうよ。
あと、さっきの衝撃でコックピットハッチが開いたみたいですから、パイロットも―――」
モニターの解像度を上げてガイアのコックピットを見る。
パイロットスーツではなく、ピンク色の連合の女性用制服を着た女の子?
ちょ、ちょっと待てよ。
あれは、あの子はディオキアであった―――
「―――ステラ?」
何でステラが強奪されたはずのガイアに乗っているんだよ?
なぁ、おい、誰か教えてくれよ!?
機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ
第12話 幼き記憶
-----
次回予告
ハイネ「ラボを破壊しようとしたガイアに乗っていたのは、なんとディオキアで出会った少女ステラだった。
シンはステラに必死で語りかけるが、彼女はシンの事を知らないという」
シン 「どうしちゃったんだよ、ステラ。俺だ、シンだよ、あの時の事を覚えていないのか?」
ハイネ「戸惑うシンに知らされたのは、ステラがエクステンデットであると言う事実。
薬か何かで記憶を失ったステラにはシンの声は届かないのか?
次回、機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ 第13話 二人の約束に――」
バサラ「過激にファイヤー!」
お久しぶりです、おさるさんに苦しめられつつも12(都合14話)話です。
グロ描写自体は嫌いではないんですが、自分で書くってのは難しいものですね。
タイトルが幼き記憶の癖に昔の描写少なすぎじゃね?という突っ込みは勘弁してください。
資料が少なすぎて書くに書けないんですよ。
ステラ視点は難しい、ということがわかっただけ今回は成果がありました。
今回歌もバサラの出番も全く無く、マクロスっぽさが出てないのは非常に心苦しい。
次回こそバサラと歌をしっかり出しますんで勘弁してやってください orz
GJ
オーブの連中が壊れてきてるww
GJ
歌談義はいいな。俺もステラと同意見だぜ
乙であります!
変態仮面自重しろwww
453 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/08(金) 16:33:02 ID:70C60/Si
マクソス?
GJ
ジーグブリーカーwww
456 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/09(土) 22:09:30 ID:eHmJWBOp
ブラックスクリューで反撃したところでブーメランスクエアー修得フラグが立って、リングの外までぶっ飛ばされるだけだと思うのだが。
なんのこっちゃ、と思ってググってみたらまとめwikiに登録してあるのが一番上にあってフイタw
なんでだよw と思ってよくみたらブラック「ク」スクリューになっててもう一度フイタwww
おまいら、よくも25年前の作品で盛り上がれますね、
とか思ったがマクロスも25周年だったことを思い出した
普通に世代が被ってるんじゃないかw
ブラックスクリューの『ク』が一個多いのは単純に
「ブラック・シャフトの必殺ブローはコークスクリューだっけ?」
→「ブラックスクリューじゃねえか、『コーク』の部分を書き直しだ」
→『ク』を消し忘れた俺バカスw
という馬鹿な理由です。
コレだけじゃなんなので本編に入りきらなかったおまけも投下
オーブ遠征軍の旗艦・タケミカズチの甲板。
そこにはオーブ遠征軍の将兵達が集まっていた。
ブリッジの下では『決起集会』と書かれた横断幕が風に靡いている。
「誇り高きオーブの戦士達よ、貴様等の目的は何だ!?」
他より少し高い場所から拡声器も使わずにトダカ一佐が叫ぶ。
トダカの声に負けぬようにタケミカヅチの甲板からは大きな声が上がる。
『サー、カガリ様をオーブへと取り戻すことであります!』
返ってきた声に満足して大きくうなずいた後、再び叫ぶ。
「誇り高きオーブの戦士達よ、貴様等の憎むべき敵、倒すべき敵はは何だ!?」
『サー、オーブよりカガリ様を奪ったフリーダム、そしてアークエンジェルであります!!』
さらに大きく叫ぶ。
「誇り高きオーブの戦士達よ、貴様等は我等が祖国を、オーブを、そしてカガリ様を愛しているか!?」
『サー、イエッサー!!!』
大地を揺るがすような咆哮があがる。
「いいだろう。諸君、ならば次の戦にて必ずや!カガリ様を我等が手へと取り戻すのだ!!
奮い立て、オーブの戦士達よ!大義は我等にある!!
オーブからカガリ様を奪った自由という羽を持つ堕天使を滅ぼし、再びカガリ様を我等が手に!!」
『カガリ様を我等が手に!』『カガリ様を我等が手に!』『カガリ様を我等が手に!』
「そうとも、次の戦こそカガリ様を奪還するのだ!」
『カガリ様奪還!』『カガリ様奪還!』『カガリ様奪還!』
ヒートアップする将兵。流れる汗。こぼれる涙。
今この時、彼らは一つの意思で纏まったのだった。
それをブリッジから涙目で見下ろすユウナ。
「……もう嫌だ、さっさとこんな馬鹿軍人のいない場所に帰してくれよぅ」
その呟きは喧騒にかき消され、ユウナ自身にも聞こえなかった。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ
番外編 まくろすSEEDぷらす オーブの意思
オーブ軍w
何だろう 訓練を○軍式にしたら最強の兵士になりそうだw
このオーブ軍魂のこもった歌が歌えるな
”われらはカガリ様のために”みたいなやつをw
カガリ様より早く神はこの世にあった
心はハウメアに捧げてもよい
だが貴様らのケツはカガリ様のものだ
分かったか豚娘ども!
『サー、イエッサー!!!』
豚娘はカガリ様を愛しているか?
『生涯忠誠! 命懸けて! 闘魂!闘魂!闘魂!』
なんだろラグビーしたくなってきたw
安心しろユウナ、あんたはまともだ
464 :
456:2008/02/10(日) 23:45:16 ID:oIcqqLEt
いやいや、ただ単にBOOKOFFで立ち読みしただけですよ?
>>462 「マオ姉さんの海兵隊式ののしり手帳 新兵訓練編」
をお忘れにならずに
かーちゃんたちにはないしょだぞー♪
ホー・チ・ミンに対して失礼な歌を歌っているのはここですか?
468 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/12(火) 20:40:25 ID:1KM5xNRZ
アーアアアァァァァ!!!!!!!
過激にファイヤー!
471 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/15(金) 18:22:19 ID:Wden5vQm
シンステにはデストロイのシーンでheart&soulを歌ってほしい。
はーらんそーになる
はーとにずーん
たーんすーにごーん
げったーびーむ
マクロスのメカにゲッター線浴びせたら凄まじいことになるなw
・YF-21でもないのに脳波で操縦
・パイロットに求められるのは操縦センスではなく頑丈さ
・弾幕どころか文字通り「視界にミサイルしか見えない」
・モーフィングで変形
・サウンドブースター装備で歌ったらいくつもの次元が破壊される
・それを阻止するために別次元から刺客が……
石川賢タッチのバサラが歌で銀河系を破壊する光景が浮かんできちまったじゃないかw
・マクロス7船団がエンペラーの群れ
アァァァァァァァァァァァァーーーーーー
もはやバサラの活躍を待つだけ。
スピリチアが足りない……
そこでこの熱気バサラ。
一曲歌わせるだけでもうスピリチア不足とはさようなら。
今ならスピリチア採取用のバンドメンバー3人になんとガムリンまで付いてこのお値段!
ご自分のスピリチア・ファームを持ちたいあなた、今すぐお電話!
※熱気バサラの乱用はプロトデビルンの健康に深刻な影響を与える恐れがあります。
防音設備の整った場所でご利用ください。
483 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/23(土) 17:54:20 ID:Vk7yKCc3
スパロボでしかマクロス7を知らないんだけど、
バサラがバルキリーで行う脅威の操縦技術ってどこで学んだの?
勘とか?
だれかkwsk
>>483 不明。バサラの過去については、「子どもの頃は母親と暮らして、山に向かって歌ってた」「格闘家やってた
ヒーダが出あったときはギター弾いて歌ってた」「ルンペンしてたレイが出あったときもギター弾いて歌ってた」
以外は完全に不明。
>>483 歌を通信が効かない状態で如何に伝えるか、という極秘プロジェクトにバサラは参加していた。
マックス艦長や元軍人のレイは初めから参加している。
だから、ガムリンは最新機であるVF19に民間人が乗っている事に驚いたし、
最低限の武装(脚部ミサイル)しか持たないというか、
使わないバサラは攻撃回避して歌う為、急激なGが掛かる訓練をこなし、
ガムリンを更に驚かせた。しかし、ガウォークは不得手だと思うけどね。
もし関心出たらレンタルして観て欲しいな。
あとスレ少し前のPLUSの話題だけど、ガルドの最後はOVA版と劇場版、描写違うからね。
どちらも正しいと言えるよ。機会が有れば観なおしてね。
>>483 確かに育ちは不明だよね。VF19以前か…
>>485 んー、でもファイヤーバルキリーをレイが整備に出す時にバサラは
「何処に持って行くんだよ」と聞いて、レイはごまかしてた。
軍のプロジェクトだってことをバサラには黙ってたんじゃないの?
>>487 確かに。バサラは軍嫌いだからね。
私見だけど、
レイも民間用のバルキリーで歌わせてやるから練習しろ、位しか言わなかったんだろうなぁ・・・
>>483は「極秘プロジェクトのキーパーソンだが、当のバサラ本人には全く
伝えられていなかった」という意味で参加していた、と言いたかったんじゃないのかな
ってかバサラ的には
VF19はなんか知らんけどレイがくれた。
操縦訓練?
いや、前から乗れたから。
って感じじゃないか?
>>484 あと「ミレーヌの前のボーカルと同棲していたかもしれない」と言うのも…
そういえばレーダーの利かないこの世界でバサラは
やはりあの超常的操縦テクニック発揮できるのだろか
>>491 「冷蔵庫にバサラが使いそうに無いデザインのストロー」とかの状況証拠くらいしかない。
>>493 二度も宇宙にパイロットスーツ無しで放り出されたバサラに
常識は通用しない
逆に納豆ミサイルのない世界で超絶機動を披露する必要があるかどうか。
>>496 キラ様がストフリのドラグーンで襲い掛かってくるだろうから、
その時に。
499 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/25(月) 11:46:13 ID:9Q9QZsq2
>>498 あんなの納豆弾幕避けられるなら余裕じゃね?
NTならまだしも。
みなとらじお 君が主で執事が俺で 02
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2336941 伊藤静「じゃあ、次もwww」
後藤邑子「斬ったほうがいい?www」
伊藤「次は斬る?www」
後藤「どうするww」
伊藤「ペンネーム『心が綺麗な天使』から頂きましったww(フンッwww) 私はこの日本に住むのにはピュアすぎます。どのようにしたら天使のような私がこの今の日本に馴染めるのでしょうか?」
後藤「.........ウザい」
二人「キャッハハハハハwwwww」
伊藤「ちょほんとさあ、大丈夫?www」
後藤「おい天使、おいおい自称天使ww」
伊藤「自分が天使だと思ってること自体がちょっと間違ってんじゃないの?っていうねwww」
後藤「うん。ね。ちょっと軽く(精神病院に)通院してみたほうがいいんじゃないの?www もしくは、今の日本に馴染めるようにちょっと汚れちゃえよwwww」
伊藤「それかもう日本出て行ったらいいんじゃないの?www」
後藤「天使が住める国にwwwwwww なんかエルフの国とかに行ったらいいんじゃないの?wwww」
伊藤「妄想の中とかに(プフッww)行っちゃえばいいんじゃないのwww」
後藤「コワイヨーwwwコワイヨーwwwww」
二人「クックックックwwww」
問題発言だが、完全にスレ違い
あとニコ厨死ね
>>500 これはゆりしぃのことを批判してるのか?
ゆりしーを罵倒してるわけではない
無関係の投稿者に向けてのコメント
叩かれてる理由は多分、通院しろとか日本を出て行けとか普通言ったらまずい言葉で投稿者を叩いてるから
てかスレチね声優スレでやれ
ってかこれだけだとそういうネタやるコーナーにしか見えない
ほ
そろそろ続きを…
ファイアァァァァァァァァァァァァ
ボンバァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!
そろそろ終わるぜサタデナイッ!
マクロの空を 貫いて
地球を 撃った 雷は
未だ 目覚めぬ 人類に
>>512 未だ 幼い 人類に
目覚めてくれと 放たれた
いつも思うんだが、なんかエロい歌だ。
風邪をひいて熱が出てるんだが、そのせいか変な夢を見た。
だから何だって訳でも無いんだが、何となく誰かに聞いて欲しいんで書かせてもらう。
舞台はどこかは解らない。
兎に角宇宙だったのは間違いない。
そこにバサラが居て、その脇に何か赤いゲートみたいなモノがあったんだ。
そしてバサラがDYNAMITE EXPLOSIONを熱唱し始めたら、
ゲート表面が液体のように波打ち始めたんだ、
そして赤い液体はヴァルキリーの腕っぽい形になって、
さらに熱唱してると腕が固定化(実体化?)して、
その腕が何かを掴むような動きをしたと思ったら次の瞬間全体が飛び出てきた。
そしてそのまま固定化してホントにファイヤーヴァルキリーになった夢をみた。
それだけ。
因みにその後は、なぜかゴルディオンハンマーが赤いゲートから出現、
さらに何故かグラビルが謎の機械に囚われていて…
後は覚えてないや。
うん、変なの書き込んでごめん。それじゃまた寝るよ。
お大事に
ファイヤー!
炎のように燃えろ〜♪
ファ〜イヤマ〜〜〜〜ン♪
お久しぶりです。
ようやく13話が出来ました・・・見直しがまだ終わってないけど。
そこそこ長い(多分12レス前後)んで、前半後半に分けて投下します。多分。
とりあえず前半は日付が変わる前後に投下予定?です
やっふうううううううううううううう!
待ってました
さぁ始まるぜサタデイナィッ!
Let's Fire!!
まあ今日はテューズデイだがな
524 :
通常の名無しさんの3倍:2008/03/04(火) 20:12:06 ID:hLG2wW4N
シンたちがjamの曲歌わねえかなぁ。
すまん、変な電波受信した
はーらんそーが始まるぜ!
もうすぐ、もうすぐ、もももももmo#%%67・・・・・・・プチッ
ファイアァァァァァァァァァァァァ
/|
/ |
/ヘ/|//
ヽ / ミ
V~・∀・)
(8 Y8\
|つヨ∩□≡=≒
/ /\」
/ /
そのままFBでおまちください
ステラがガイアのパイロット?
そんな馬鹿なことがあるもんかよ、ただの見間違いに決まってるじゃないか。
パイロットは頭血ってるから当たり所が悪ければそのまま目覚めないだけ。
たまたま知り合いの女の子に似た女パイロットが死に損なっているだけ、それでオールオッケーじゃないか。
「――ってそんなわけあるかあ!」
あれはどう見たってステラだ。うん、間違いない。
頭を強く打っているってことはかなりやばいんじゃないのか?
ガイアのコックピットからステラを引っ張り出してインパルスまで運ぶ。
「ちょ、何やってるんだシン、その敵兵をどうする気だ!?」
アスランが文句を言ってきたがそんなの気にしていられない。
「あんたがパイロットを捕らえて尋問するって言ったんだろ!?
このままじゃ尋問も出来ないからミネルバの医務室まで運ぶんだよ!」
ステラを乗せてインパルスをミネルバへ飛ばす。
「あの馬鹿、自分が何しようとしてるのかわかっているのか?
――――ミネルバ応答せよ、こちらセイバー、アスラン・ザラだ。
現在、シンがミネルバへ昏倒した敵パイロットを尋問の為に連行している。
拘束して医務室まで運ぶ手筈を整えておいてくれ」
ミネルバのMSデッキに辿り着くと、ストレッチャーが用意してあった。やけに準備がいいな?
「急患です、急いで医務室へ!」
「ザラ隊長から聞いている、ガイアのパイロットだな?
コイツに乗せろ、拘束した上で医務室まで運ぶ」
「ハァ?何言ってんだよ、怪我人を縛るなんてそんなこと――――」
「この女は連合の兵士だぞ、拘束で済むだけマシと思え!!」
「くっ……」
そうだった、ステラは連合の軍服を着ていたんだった。
ステラが連合軍人のはずも無いけど、軍服を着ている以上そう見られても仕方ない。
怪我人を縛るなんて納得は行かないけどこの場合は仕方ないな。
医務室に運ばれると、すでにドクターが待機していた。
ドクターはステラを治療用のベッドに寝かせると、やはり他の連中がしたようにベッドに縛り付けていく。
そのままベッドに縛り付け診察を行う。かなりやりにくそうに見える。
「ステラの容態はどうなんですか、ドクター?」
「頭を強く打っているようだから、軽い脳震盪だろう。
このまま放っておいても目が覚めるだろう」
よかった、命に別状は無いみたいだ。
ホッとした俺にドクターが苦笑しながら語りかける。
「しかし、連合の兵士を縛り上げもせずに運び込もうなんて、軍規違反もいいところだぞ。
フォローを入れてくれたザラ隊長に感謝するんだな」
考えてみれば完全に軍規違反だ。
そもそもアスランに言った言葉も詭弁だったような気がする。よく覚えてないけど。
ミネルバに降りた時点で撃たれててもおかしくないのに、撃たれなかったのはアスランのおかげだったのか。
俺の知らない間に何かしらの連絡を入れてくれたアスランに、素直に感謝しとくか。
「お、どうやら意識が戻ったらしいぞ」
言われてステラのほうに顔を向けると、うっすらと目が開いていた。
まだ寝ぼけているのか、視点を合わせずにボーっとしているようだ。
意識が戻ったら知らない場所だったら怖がるだろうなと思い、ドクターに断ってから俺が声をかける。
「ステラ、気がついた?」
こっちに目を向けてきたが、全然反応が無い。
とりあえず声のした方を向いただけのようだ。
だんだん意識がしっかりしてきて目がはっきりと開いていく。
そして俺に向けて―――知らない人を見るかのような冷たい目で言い放った。
「―――だれ?」
………え?
いや、誰って……まだ寝ぼけてるだけ、だよな?
冗談だよな、とステラに聞こうと彼女の顔を見るが、すでにこっちを見ていなかった。
不審そうな顔で医務室の中を見回しているようだ。
「ここ、どこ?」
ベッドの上から見ただけではわからなかったらしく、起き上がりながらステラがこっちに質問をしてくる。
が、ベッドに縛り付けられていたせいで起き上がれず、そのまま彼女の頭だけが持ち上がった。
上がった頭で自分の縛り付けられている身体を見て―――ステラの表情が変わった。
「クッ…このぉ!」
力任せに自分を拘束している器具を破壊しようと激しく暴れる。
自分の身体が拘束具で傷つけられてもやめようとしない。
あんなに血が出ているのに。
ただの女の子であるはずのステラが、どうしてこんなことを。
「いかん、錯乱しているようだ。急いで鎮静剤を!」
慌ててドクターが首筋に何かを打ち込む。
数秒でステラはまた眠ったようだ。
「なんで…どうしてだよ、ステラ……」
訳がわからない。あれだけ濃い時間を過ごしたのに、なんで忘れてるんだ?
ステラの言葉に混乱していると、アーサー副長が艦長室まで来るように言ってきた。
恐らく艦長の了解を得ずにステラをミネルバに運んだ事についてだろう。
軍規違反は事実だし、仕方ないよな。大人しく怒られてくるか――――
-------
艦長室に入ると早速怒られた。
ミネルバに運び込む前のアスランの命令のおかげで怒られる事柄は減ってはいたが、それでも多い。
三十分ほど艦長室の床に正座させられつつ大声で叱責を受けた。
靴を履いたまま正座させられたので非常に足が痛い。
その後、ステラに関する事を洗いざらい喋らされた。
二人っきり、しかもほぼ全裸で数時間過ごした事だけは流石に喋りたくなかったが、艦長の誘導尋問に引っ掛かって喋ってしまった。
艦長がストレートに「――で、やったのかしら?」と真顔で訊いてきたせいだ。
ちょっとむせた後、慌てて否定したら言う必要の無い事まで一緒に言ってしまったのだ。くそっ……
まぁ、そのおかげか思ったより早めに開放されたけど。
絶対に艦長は誤解している気がする。主に性的な意味で。
「捕虜の尋問はあなたにまかせるわ」とか言われたけど、どうやって敵の内情を話させろってんだよ?
「捕虜だからって乱暴な扱いしちゃ駄目よ?」とか言いながらゴムまで渡してくるし。
けど言い訳するとさらにヤバい誤解を受けそうだからなぁ……どうしよう?
とりあえずステラの居る医務室へ向かうか。
医務室で相変わらずベッドに拘束されているステラを見つめる。
「寝顔は普通のかわいい女の子に見えるのに、どうしてこんな……」
「そういうクサいセリフは心の声だけにしておくべきだと思うがね。
―――理由は簡単だ、それは彼女がエクステンデッドだからだよ」
「エ、エクステンデッドですって!?」
心の声が漏れていた事はスルーして、ドクターが言ったことを反芻する。
エクステンデッド、薬やその他の技術で人工的に強化された戦う為の存在。
さっきまで居たラボでやっていたような、凄惨な実験をステラがやらされていただって!?
俺の驚きを無視して、ドクターはステラについての情報を話す。
「簡単に調べてみたが、彼女の身体からは様々な薬物反応があった。
本来人間が持たないような物質や、持っていても少量の物質が過剰に投与されているらしい。
それらの物質が、並みのコーディネーターを圧倒するエクステンデッドの戦闘力を生み出す原因ではないか、と私は思う。
―――しかし、それらの殆どは健康に悪影響を及ぼすものであろうことは想像に難くない。
ここまでして我々に勝ちたいとは……正直言って、理解の範疇を超えているよ」
健康に悪影響って……ステラの身体はボロボロってことか?
「彼女の身体は、薬物の過剰投与や精神操作などで限界を迎えつつある。
これはあくまでも私見だが――――このままでは彼女は長くは持たんだろう」
「そんな!?」
「エクステンデッドの資料が少な過ぎて、彼女に有効と思われる治療法が無いのだよ。
今回見つかった資料も殆どが断片化しているらしく、有効に使えるには一月はかかるそうだ。
その一月の間に徐々に衰弱していき、治療法が見つかる頃には彼女は………」
一月と持たずに、ステラが、死ぬ。
それだけは何としても避けないといけない。
「何とかならないんですか、ドクター!?
ザフト脅威の技術力って奴でこう、身体を治すとか、大手術を成功させるとか!」
ザフト脅威の技術力があれば、ステラを元に戻せないか。
そう思いドクターに聞いてみるが、反応は芳しくない。
「プラントは医学薬学分野では連合側に大きく遅れをとっているのが現状だ。
遺伝子治療など一部の分野では先を行っているとはいえ、全体で見れば遅れている。
ある意味、連合の医学技術の結晶とも言えるエクステンデッドの治療は、たとえ本国でも難しかろう」
そんな……プラント本国でも難しいなんて。
「肉体的にはここでも治療できるかも知れない。
だが、精神操作の影響で心が弱っていてはどうしようもないのだよ」
肉体的には治療可能。が、精神的な負担が激しい。
と言うことは――――
「つまり、メンタル面で何とかなれば、ステラは生き延びれるってことですか!?」
「可能性だけで言えば、そうなるだろう。
しかしプラントの催眠療法(ヒプノセラピー)で緩和できるか、と言われても正直怪しい面がある。
恐らく強力な精神操作を何度も受けているだろうから、逆に悪化する危険性もあるからだ」
ヒプ……?専門用語で喋られても素人の俺には判らない。
「……とりあえず、素人が迂闊に手を出せない状況だ、と思ってくれればいい」
俺の表情を見て取ったのか、ドクターが簡単に言いなおす。
流石にそれなら俺もわかる。
治療しようにも危険性のほうが高い。
かといって何もしなければステラは死んでしまう。
コレじゃどうしようもないってことじゃないか……
「打つ手無し、か……クソッ!」
何も出来ない自分に無償に腹立ち、医務室の壁を思いっきり殴る。
かなり大きな音が響いたが、薬で眠らされているステラには影響が無かったらしい。
しかし―――
「―――おいおい、せっかく気持ちよく寝てたのによ。
そんなでかい音出されたら寝るに寝れないじゃねえの」
何故かカーテンの向こう側で寝ていたハイネは起こしてしまったらしい。
ハイネとルナ、ミネルバに戻っていたのか………ってなんでハイネは医務室で寝てるんだ?
確か買出しに出かけたはず…だよな、それがなんで医務室に?
そんな俺の疑問はカーテンの向こうから出てきたハイネの顔を見て一気に消えた。「ど、どうしたんだよ、それ!?」
包帯を顔の殆どに巻いているせいで地肌が殆ど見えていない。
見ているだけで痛々しいほどに、包帯だけだ。
顔だけ見れば、どっからどう見ても立派なミイラ男だな。
「いやー、ちょっと顔面から岩場に突っ込んじまってよ、おかげで色男が台無しだぜ。
ま、見た目ほど痛みは無いんでそれだけが救いか?」
どうやったら岩場で顔面から倒れられるんだ?
「ま、それは置いといて……どうしたのよ、さっきの壁殴りは?
まさかお前、自分で自分を痛めつける事に快楽を見い出す危ない趣味持ちか?」
ハイネのあまりの的外れな予想っぷりに突っ込む気力すら起きない。
どうせわざと言っているんだろうしな。
ちょうどいいや、自分一人の中にステラのことを仕舞っておけるほど俺はタフじゃない。
たぶんハイネみたいな気楽な考えの人間に話せば少しはすっきりするかな、と思いゆっくりと喋りだす。
「実はですね――――」
-------
「―――つまり、要約するとアレだな。
医者はどこだ、って奴だな?」
「明らかに要約しすぎだろ……本当に分かったのかよ?」
「イヤイヤ、ちゃあんとシンがスケコマシでラッキースケベって事くらいは分かってるぜ?」
「どう考えても分かってないだろぉーーー!!」
相談する人間を間違えたらしい。
やっぱりハイネなんかじゃなくてレイ辺りに相談すればよかった……
ニヤニヤ笑ったまま、ハイネが喋りかけてくる。
「しかし、あの短い間しか居なかったディオキアで女引っ掛けるとは、相当のジゴロだな」
無視だ、無視。
「しかもその前の日に覚えたばっかの歌で釣るなんて、中々考え付かないぜ?」
アー、アー、キコエナーイ。
「このステラって子も、偶然FireBomber聴いてたってことだろうが、運がいいとしか言いようがないな。
うらやましいぜ、このラッキースケベめ」
何も聞こえない。さて、ステラの様子でも見るか。
「ステラもお前と同じように、基地でCD買って一晩中聴いてたりしてな。
でなきゃ一時間も二時間も歌い続けるなんて、やっちゃいないだろうなぁ」
ステラ、寝顔が可愛いよ、ステラ。
何か雑音が聞こえるが、よく聞き取れないし、聞く気もない。
……ん?
「その辺に関する記憶は消されたかもしれねえけどよ、相当FireBomberが好きだったってことだな」
いや、確かにステラ達はFireBomberの大ファンだったみたいだけどさ。
兄だ、って言っていたスティングもアウルも大ファンだった。
バサラさん本人を前にしてテンパるくらいに。
「しっかし、この子が乗ってたガイアやアビスは前の戦闘でバサラと俺のライブをガッツリ聴いてくれてたって事は、だ。
意外とFireBomberに関する記憶は残ってんじゃねえの?」
言われてみればそんな気がしなくも無い。
前回の戦闘では、強奪された三機は全機バサラさんの歌のリズムに合わせて動いていたようにも見えた。
今までの戦闘では攻撃的だったはずなのに、バサラさんのバルキリーには全然攻撃していなかったし。
「また一緒に歌えばお前のことも思い出したりしてな……って、流石にそりゃご都合主義過ぎるか」
「いや、意外といけるかもしれないぞ、それ」
「え?マジで?」
俺の記憶の中のステラはFireBomberが大好きな女の子だ。
ならばFireBomberの歌を一緒に歌った俺のことをそうそう忘れるはずが無い。
よし、次にステラが目を醒ましたらFireBomberの曲を流せないか、早速ドクターに相談してみよう。
前半はコレで終了です
今回から少し空行を大目にしてみましたが、読みやすくなってますかね?
何事も無ければ明日の22時前後には投下完了するつもりです
さて、ぷらすのほうもさっさと書いてしまうか・・・
GJした
これは・・・シビルフラグ?
にしてもタリアww
タリアはホラ、その、うまくいかなかった人だから・・・
タリアさんフリーダム
っていうかタリアさんゴムいらなかった人なのに何で持ってるんだw
歌エネルギーでいくのか!
こうきたか
ガムリンとか出て来てくれないかな
ほら、他の人だと出来たじゃないか。こぶつきだぜ、タリア
>>541 ガムリンならアスランの悩みを分かってくれそうだな、主に頭髪的な意味で。
ただ残念なことに元の世界でバサラを探してるんだがw
>>542 議長相手とは逆の意味で旦那相手でも不要……
ま、まさか第三、第四の男が!?
避妊だけじゃなくて病気を回避できるだろJK(女子高生)
それは議長が病気持ち(ry
いい加減ゴムの話題から離れろw
そうだ、ゴムなんかより実際の相手は誰なのかの方が重要だろ!
種死のMS乗りが皆ドッカークラスに思えてしょうがない
ドッカー並みならハイネだって死ななかった……
あ、そういう意味じゃラクスサイドのパイロットはドッカークラスかw
/ ̄ ̄\
|.=//==|
ヽ_~・∀・)
( |Y| \
|つ||||∩□≡≡□
/ /\」
/ /
そのままFBでおまちください
--------
俺とハイネの会話に参加せず、自分の仕事に戻っていたドクターの元に向かい、事情を説明する。
「――――ってことなんですけど、どうでしょうか?」
話を聞いたドクターは腕を組んで考え込んでいる。
数秒考えた後、微妙といった顔をして答えを返してきた。
「確かに音楽にはリラクゼーション効果があるがね、そりゃちとご都合主義的過ぎやしないかね?
クラシックとかピアノソロとか、落ち着いた曲なら精神的な安定も期待できるかもしれないが、FireBomberだろう?
私だって彼等の曲は大好きだが、精神的な安らぎを求める時に聴くかと訊かれれば答えはノーだよ」
「そこをなんとか!」
両手を合わせて頼み込む。
しかし、ドクターは首を縦に振ってくれない。
「落ち着いた曲ならFireBomberにだっていっぱいあるじゃないですか。
『REMEMBER 16』とか『SWEET FANTASY』とか!」
どっちもステラは歌ってなかったけど。
そもそもノリのいい曲は帰りの車で一緒に歌ったが、落ち着いた曲は歌ってなかったりするけどさ。
「ともかく、FireBomberの歌は駄目だ、落ち着いたクラシックとかにしなさい」
クラシックって言われたって……そんなの全然知らないぞ?
「えーと、じゃあ手品の曲…とか?」
「『オリーブの首飾り』……アレが君の中では落ち着いた曲かね?」
「じゃないですね、すいません……」
専門外のジャンルなので全く手が出せない。
音楽関係に詳しいハイネなら知ってるかも、と思いアイコンタクトを取る。
俺のアイコンタクトに気づいたハイネが、ニヤニヤ笑いながらベッドの方からドクターに声をかける。
「ドクター、『ワシントン・ポスト』ならどうでしょうか?」
「行進曲(マーチ)のどこが落ち着いた曲かね……」
「じゃ、『トルコ行進曲』か『ハンガリー行進曲』で」
「さっきと代わらんじゃないか!」
わざとだ、絶対わざとやってるよ、この男。
俺には曲名を聞いてもどんな曲かは全然分からないが、ドクターの顔色を見ればなんとなく分かる。
絶対正反対の曲を挙げてるだけだ。
「ワーグナーの『ワルキューレの騎行』辺りが個人的には好きなんですが」
「地獄の黙示録のあのシーンのBGMが落ち着いた曲に聞こえるなら病院にいきなさい」
「ええ、ですからここに居るんですが?」
ドクターがいい加減にブチキれそうだ。
このままだと、もし次に変な提案したら間違いなくキレるって。腕が半分上がってるし。
ハイネはそれが分かっているのか分かっていないのか、ここでドクターに提案する。
「とまぁ、彼女がシンのようにクラシックのクの字も知らない場合も考えられますんで。
馴染みの無い場所で馴染みの無い音楽を聴くよりは、せめて聴き慣れた歌を聴く方がリラックスできるんじゃない?
と、私は考えますが、ドクターはどう思います?」
こう言われては振り上げた腕をハイネに落とすわけにもいかず、そのままのポーズで固まるドクター。
そして溜め息をついて腕をそのまま下ろし、憮然とした表情で呟く。
「分かった分かった、好きにすればいいじゃないか。
ただし、万が一彼女の精神に悪影響がでた場合はハイネ君に責任を取ってもらうがいいかね?」
「それは当然取りますが、出来ればそんな状況はご勘弁願いたいもんですな」
「とりあえずドクターの了解も得たことだし、俺、CDを部屋から取って来ます」
「待ちな、別にわざわざ取りに行く必要は無いぜ」
FireBomberのCDを取りに行こうと思ったが、何故かハイネに呼び止められた。
「何故なら俺が既に持っているからだ!
こんな事もあろうかと、常にFireBomberのCDを最低一枚は服の中に忍ばせているのだ!」
最低一枚かよ!と突っ込みかけたがあえて突っ込まない。
つっこみを入れたら負けだ。気分的に。
懐に手を入れ、CDを探すハイネ。
しかしなかなか出てこない。
「アレ、おかしいな。あの岩場に行く前まではちゃんと持ってたはずなんだが」
「その岩場で落としたんじゃないのか?」
「そうかなぁ?ま、いいや。後でルナマリアにでも聞いてみっか。
つーことで、悪いな、シン。部屋まで行ってオマエのCD取って来てくれ」
「ああ、分かったよ」
「―――しかし、あそこで何やってたんだ、俺? ………何も思い出せねえな。
怪我する前の記憶が無いのは頭を強く打ったせいかねえ?」
--------
部屋からCDを取ってきて医務室のPCにセット完了、これで準備は万端だ。
後はステラが目覚めるのを待つだけ……のはずなんだけど、何か引っ掛かる。
何かステラと約束してたような――って、そうだ!
別れ際に貰った貝殻のお礼に、次に逢ったときには俺から何かをプレゼントするって約束だったじゃないか!
プレゼント、と言われても何も用意してないしどうすりゃいいんだよ!?
ポケットに何か持ってないか―――って、こういうときに限って艦長に貰った近藤さんしか入ってないし!
こんなものをプレゼントで来るわけもないし……そうだ、ハイネなら何か持ってないか?
ろくでも無い物しか持ってなさそうなイメージだが、一縷の望みを託してハイネに尋ねる。
「ハイネ、ステラにプレゼントできそうなものを持ってないか?
実はかくかくしかじかで―――」
「何だよ、別れの言葉はやっぱスケコマシの言葉じゃねえか。
ま、しゃーないか。乗りかかった舟だし、協力してやんよ」
そういって取り出したのは―――――眼鏡、いやサングラス?
この何ともいえない色とデザイン、ひょっとして………どっかの吸血鬼の旦那がしてた奴か?
「いやー、買った覚えもないし、誰かから貰った覚えも無いんだよな、コレ。
ま、偶然ポケットに入ってたモノだし、オマエにあげるよ。
そいつでしっかりハートをゲットしな、このラッキースケベめ」
「はぁ、ありがとうございます」
貰っておきながらこの言いようは酷いかもしれないが、このデザインじゃゲット出来そうにありません。
つか、ラッキースケベ言うな。
「コレもいいけどさ、他に何か持ってないか?カワイイ系の小物とか」
こんなものが真っ先に出てくるハイネに期待してはいけない、と思いつつも更にねだってみる。
「――って言われてもなぁ、後はこんな物しかないぜ?」
そういったハイネのポケットから出てきたものは、更によく分からないものばかりだった。
ありえない額の書かれた喫茶店の領収書に、スティックシュガー、それとコーヒーフレッシュ?
喫茶店で出てきた奴を使わずにお持ち帰りしたのか?
領収書の金額を見るに、ルナの奴と喫茶店に入ったのか。
アイツと合席なんてご愁傷様としか言いようが無いな。
「おぉ、そういやこっちもあったな」
出て来たモノは………おい、またサングラスかよ!
あれ、でもこのデザインは確か―――バサラさんがしているのと同じものか?
サングラスなんて、とも思うけど、意外と悪くないかもな。
バサラさんがしているものと同じなら、ひょっとしたらステラも気に入るかもしれないしな。
他のアイテムに比べればプレゼント成功率は高そうだ。
「じゃあ、コレにしておきます」
ありがたくサングラスを受け取り、近藤さんが入ってないほうのポケットに入れる。
しかし、ハイネの手によりポケットの中にさっき出されたアイテム全てが突っ込まれる。
「遠慮せずに貰っておけって。特にスティックシュガーとか役に立つから。
海で漂流した時とか、絶対役に立つから。な?」
絶対そんな状況に遭遇しないと思うけど。
単に要らないゴミを俺に押し付けたいだけじゃないのか?
-------
「おっ、諸々の準備が終わったところでオマエのお姫様が目を覚ましたみたいだぜ」
ドクターが手を振ってステラが意識を取り戻したことを教えてくれている。。
急いでベッドの傍に駆け寄りステラに声をかける。
「ステラ、ボクだよ、シンだよ、分かるかい?」
「―――だれだ、おまえなんか、知らない」
大声で呼びかけたが、期待していたような反応は無い。
険しい表情で、敵を見る目で俺のことを睨みつけてくる。
やはり精神操作の影響で俺の事は忘れられているらしい。
「そうか……でも、この曲を聴けば俺のことを思い出してくれると信じてるよ」
「うるさい、あっちへいけ!」
PCのスピーカーから『HEART & SOUL』のイントロが流れ出す。
それと同時にステラの表情が緩んだ。
続けて、バサラの歌声が流れるとその表情はあの岩場で見せてくれていたものに戻った。
<言葉だけじゃ 届かない 消えてく熱い想い 歌にのせ>
ステラが歌に合わせてリズムを取っている。
縛られていなければその場で踊り出しそうなほどに激しく。
そして、この曲のタイトルでもある『HEART & SOUL』と歌う部分。
そこは曲に合わせて一緒に歌いだした。
<見つめあって伝えよう
暖かなHEART & SOUL HEART & SOUL HEART & SOUL…>
「みつめあってー つたえようー
あったたかな はーらんそー、はーらんそー、はーらんそーおー」
間違いなく今の彼女は俺の知っているステラだ。
「HEART & SOUL」の部分をどうしても「はーらんそー」と歌ってしまう女の子。
ほんの数日前に聴いただけのはずなのに、何故か懐かしく感じる歌声。
「どんなーとぉきでもー つよくぅだきぃあえばー
そばにいなぁくてもー きみのこえがすぅるー」
そんなステラの歌声を聴いていると視界がぼやけてきた。
どうやら俺の知らないうちに涙が溢れそうになっているらしい。
「ほぉしからーほしー たーびーしてー
そぅしてみーつーけったものー」
こんな何でもない様な事で泣きそうになるなんて。
ハイネにからかわれるネタが増えるのも嫌だし、ハイネからは見えないようにして涙を拭う。
でも代わりにステラからは丸見えだったらしく、不思議そうな目で俺に聞いてきた。
「あいのちっからーしんじたいー
あっふれるつっよぉいーびぃとー うたに―――あれ、シン。なんでないてるの?どこかけが、した?」
「なんでもないよ、ステラ……?」
精神を弄られたせいで忘れたはずの俺の名前をステラが呼んでくれた?
「ス、ステラ、ひょっとして俺の事思い出したのかい?」
「? シンは、シンじゃないの?」
あまり要領を得ないステラらしいと言えなくもない答え。
どうやら俺に関する記憶は思い出してくれたらしい。
「そりゃそうだけど………まあいいや。
それよりステラ、もう始まっちゃってるけど、二番からは俺も一緒に歌うよ?」
「うん、いっしょに歌うは、セッション。
バサラがいってた。シン、ステラとセッション、しよ?」
<遙か時を 巡って そしてわかったこと>
一緒に歌いだした俺達を見て、ハイネが笑う。
「何だよ、お前ら。記憶が消えていようがいまいが仲いいじゃねえか。
アイディアを出した俺とバサラの歌にしっかり感謝しとけよ、シン?」
分かってる。感謝してるさ、ハイネにも、バサラさんにも。
どれだけ感謝しても、し足りないくらいにな。
が、口にするのも恥ずかしかったので、さらに大きな声で歌って誤魔化すことにした。
<言葉だけじゃ 届かない 消えてく熱い想い 歌にのせ
見つめあって伝えよう
暖かなHEART & SOUL HEART & SOUL HEART & SOUL…>
--------
『HEART & SOUL』ともう一曲『DYNAMITE EXPLOSION』を歌い終わり、荒い息を吐く。
やっぱりステラに合わせて歌うと非常に疲れるなぁ。
今回もステラは全然息が乱れてないのはなんでだ?エクステンデッドの底力か?
ようやく呼吸が楽になった所で、ステラにプレゼント(といっても貰い物だけど)を渡す。
「ステラ。前に俺、君と約束したよな?
別れ際に貰った貝殻のお礼に、次は俺がプレゼントするって。
だから、コレ。気に入ってくれるかどうか分からないけど」
「ううん、そんなこと、ないよ。
――――うれしい。ありがと、シン」
よかった、どうやら気に入ってくれたらしい。
縛られたまんまじゃ色気もへったくれも無いけれど、別に気にしない。
「シン、これ、つけていたい」
ステラの要望に応えて、ステラの顔に付けてあげる。
バサラさんのサングラスをかけ、満面の笑みでステラが叫ぶ。
「いくぜー、わたしの歌をきけえー!」
「あはは、似てる似てる」
「いくぜー、さらに筋肉せんせーしょんだ!」
「いや、それは違うから」
『――行くぜ、テメエラ!俺の歌を聴けえ!』
ステラのバサラさんのモノマネに笑っていると、急にバサラさん本人の叫びが聞こえた。
……幻聴か?バサラさん、まだ帰っていないはずだけど。
声はハイネのベッドから聞こえたように思えたのでそっちを向く。
つづけてラクス・クラインの声と、野太いヤロウどもの声が聞こえた。
『それじゃあ、まず一曲目、DYNAMITE EXPLOSION。
みなさーん、行っきますよー!』
『ウオオオォォォーーー!!』
どうやらハイネがベッドに備付けのモニターでライブ映像を見ているらしい。
「ジブラルタルの方でライブやってるはずだからもしかしたら……と思ったが、ビンゴだったな。
地球降下後の今までのライブはディオキア以外バサラは出てなかったもんなぁ、かなーり盛り上がってら。
いやー、一曲目が始まる前でよかったぜ」
今度はモニターから『DYNAMITE EXPLOSION』の激しいイントロが流れ、医務室を包む。
「ステラにも!ステラにもみせて!」
縛り付けらているステラからはハイネのベッドのモニターが見えないらしく、じれったそうに悶えている。
最初に暴れたときよりも激しく動いているような気がするなぁ……
ステラに怪我されても困るので、慌てて近くのモニターをつけて、ライブ映像を流す。
<歌い始めた頃の 鼓動揺さぶる想い
何故かいつか どこかに置き忘れていた>
「うたいはじめたころのー、こどうゆさぶるおっもいー
なぜかいつっかー、どこっかにぃおきわすっれってーいたー」
バサラの歌に合わせてステラが歌う。
あ、思い出した。そういえば、艦長からステラの尋問任されてたっけ?
でもなぁ―――
<ナマヌルい毎日に ここでサヨナラ言うのさ
そうさ誰も 俺の熱い想い止められない>
「なまぬるいまいにぃちにー、ここでさよならゆぅのさー
そうさだれっもー、おれっのあついおもーいとめられーなーいー」
―――完全にライブに夢中だもんな。
しょうがない、このライブが終わってからにするか。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ
第13話 二人の約束
次 回 予 告
キラ 「熱気バサラの歌に対し、いまだ有効な対抗手段が見つからない僕たちは一つの決断を下す。
それはラクスとバルトフェルドさんを宇宙に上げ、プラントで彼の情報を手に入れようというものだ」
虎 「都合のいいことに、宇宙行きの便をザフトが用意している。
せっかくラクス用に用意してくれているんだ、使わない手は無いだろう?」
キラ 「本物のラクスが偽者のフリをしてザフトの基地を訪れるなんて、何か間違ってません?
次回、機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ 第14話 大同小異 に――」
バサラ「過激にファイヤー!」
一月ぶりでゴメンナサイ、13(都合15)話です。
自分の相変わらずの遅筆っぷりに泣けてきそうです。
その癖、ぷらすの方はさっさと書き上がるという酷い男です。
途中で出てきたクラシックがどういった曲か判らない方向けに一曲紹介
The Washington Post (YouTube注意)
ttp://jp.youtube.com/watch?v=QJYPma__oS0 聞いていただければ判ると思いますが、運動会・体育祭などでかかる曲ですw
まさに「どこが落ち着いた曲だ」と思わず突っ込みを入れたくなる曲ではないでしょうかw
バサラがまともに出ていないって?
大丈夫、次回こそ大活躍・・・・・・の予定
―――別に、次回のタイトルは身体の一部分を指してのことじゃないですよ?>大同小異
GJ!
ってかここのクルーおかしなモノ持ち歩きすぎwww
こりゃステラを肉体的に救うにはバサラ&バルキリーで
ハートにズ〜ンさせるしかないな
GJ!
あのCDハイネのwww
やつらは情報収集か、
バサラの情報があるわけないよな。
563 :
通常の名無しさんの3倍:2008/03/05(水) 21:04:10 ID:H0LErIWv
ところで文中に出てきた「吸血鬼の旦那」って何のネタ?
ときにぷらすについてkwsk
洗脳効果<バサラの歌
……ラボの研究者たちが聞いたら、血の涙を流すに違いない。
>>566 うんにゃ、別の事考えるだろ
バサラの歌で洗脳すればイイんだ!とかな
陰気な連中もノリノリで戦場に出て行くようになりました
戦果も上がっています
大成功です!
多分ぷらすは明日投下します
今日はもう時間無いよorz
>568
洗脳する側が、バサラの歌で洗脳されるぞ
投下さきここじゃない?
あぁ、ようやく分かった!
前回の投下にあったおまけ部分かw
>まくろすSEEDぷらす
てっきりよそで別の連載してるのかと思った俺アホスwww
>>568 戦場には出るようになったが、誰一人として戦わなくなった
とかになりそうだwwww
とりあえず、敵も味方も関係なく大合唱
そして何時しか戦争は歌対決に・・・
>>575 そこで連合は最強のエクステンテッドを投入するのであった
ボエェェェェェェェェ!
その名は剛田剛
やつが相手では誰も勝てねえよ。
いや!我らがガムリンならば!
>>578 ゴッド美輪、水木一郎兄貴この辺がジャイアンを消せる存在
>>576 ミーアこのままマクロスに出れるんじゃね?
でもそれよりハイネの頭の不自然さに噴いたけど
イシュタルはアイドルの歌じゃないから除外して
種種死の世界に来たらミンメイやシャロンはともかく
シェリルは正直ミーアにアイドルとして押し負けると思う
艦長からのシンへの質疑応答を終え、自室へと戻る。
艦長はシンに捕虜……といってもエクステンデッドらしいが、彼女の尋問を任せるらしい。
アイツは情に流されやすい男だから、あまりそういう事には向かないとは思うけどな……
しかし、尋問を任せると言った時の艦長の笑みが気になる。
まるで悪戯を思いついた子供の様な笑みだったが、シンに何かよからぬ事でも吹き込んだんだろうか?
途中、レクリエーションルームを通り過ぎようとすると、中が妙に盛り上がっている。
一体何事かと思い、中を覗く。
理由はすぐに分かった。
レクリエーションルームの大型モニターに移っていたのは、Fire Bomberのライブ映像だった。
歌っていたのはミーアの方で、熱気バサラはギターを弾いているだけのようだ。
<青い伝説の羽を追いかけて
夜が明けるまでに…[FLY FLY FLY]>
自室でゆっくりするのもいいが、たまにはここで他の皆と過ごすのも悪くないかもしれないな。
ミーアに対する生の声とかも聞けそうだし。
<自由な風のように君と かなでる宇宙の MELODY>
丁度、一曲歌い終わった所らしい。
ゆっくりフェードアウトしていくドラムとシンセサイザーが完全に消えると、一際大きな歓声が上がる。
その歓声が一段落すると、ミーアは大きく肩を揺らしながら観客に向かって喋りかける。
『みなさーん、ありがとうございまーす。
今日のライブも、バッチリ楽しんでいただけていますかー?』
悪い、俺も混ぜてもらえるかな?
そう言って輪の中に入る。快く了承してもらえた。
コーヒーもどうぞ、といわれたので貰っておく。
こいうったMCの間なら、ミーアに関する質問をしても答えてくれるだろう。
そう思って質問しようとする―――が、タイミング悪く次の曲に入る準備が始まったらしい。
ミーアのMCも話題が次曲に関するものに代わっている。
『さて、次の曲は皆さんが待っていてくれた、新曲でーす!』
うーん、タイミング悪くここで新曲か。
確かに熱気バサラは新曲のレコーディングの為にジブラルタルまで行ったんだったな。
『次のシングル[POWER TO THE DREAM]に収録されている新曲を、一気に二曲続けて行きまーす!
皆さんは、シングルタイトルでもあるバサラメインの新曲[POWER TO THE DREAM]も気になるかもしれません。
だけども、まずは私の新曲から聴いてくださーい!』
しかし新曲が続くとなると、質問に答えてもらうのは難しいかもしれないな。
終わった後も、完全に話題が新曲に行くだろうしな。
まぁ、新曲に関連付けながら無難に質問すればいいか。
そう一人ごちて、コーヒーに砂糖を入れ、一口飲む。
その間にミーアのMCは自分の新曲の由来についてのものになっていた。
『新曲は、私の為、プラントの皆さんの為に戦ってくれている方々―――
そう、勇敢なパイロットの皆さんの為の曲でーす!』
へぇ、パイロットのことを歌った曲か、そうだな、確かに戦意高揚にはもってこいな題材かもしれないな。
彼女も色々考えながら歌ってくれているんだな、パイロットとしてはうれしいさ、もちろん一般的な意見としてね。
そんな当たり障りの無い感想を隣と話しながらコーヒーを飲む。
『ですが、私はあえて!
私の愛する一人のパイロットの為にこの曲を捧げたいと思います!』
非常に嫌な予感がする。
ミーアがマイクを高く掲げるとステージ上のモニターに赤いMSとパイロットが映る。
モニター上のその姿を確認し、飲んでいたコーヒーを勢い良くふきだす。
――――ちょっと待て、アレはセイバーと……お、俺じゃないか!?
映像が変わると同時に、なんともいえない沈黙が部屋に流れる。
非常に周りからの視線が痛い。特に男連中からの。
血涙を流しながら睨んでくる奴までいる………個人的にはできるなら変わってやりたいくらいなんだが。
女性からはクスクスと忍び笑いが聞こえてくる様な気がする。
お願いですから、チラチラとこっちを見るのは止めていただけないでしょうか。
こういうストレスは俺の頭に甚大な被害をもたらしますので。
『それじゃあ、いっきまーす!
新曲[私の彼はパイロット]!』
照明がミーアに集中し、リズムに合わせてミーアの足がステージを軽く叩く。
短く、柔らかなイントロが終わり、ミーアの歌声が流れる。
<キューンキューン キューンキューン
私の彼はパイロット>
歌が始まるとモニターの映像が代わる。
今度は……前回の戦闘での映像か?セイバーがウィンダムやダガーと激しく戦闘を行っている。
一機二機と立て続けに撃墜し、ムラサメ三機と激しい打ち合いに縺れ込んでいる。
<キラリ輝って 急降下 ゴーと噴かして 急上昇
長く尾を引く 飛行機雲で
大きなハートが 重ねて二つ 青い大空 ラブサイン>
いや、確かにこういう勝っている部分の映像は戦意高揚にはいいかもしれないが。
だからといってこういう歌と同時に流すのはどうなんだ?
現在進行形で酷い誤解を受けているんだが。スタッフを名誉毀損で訴えたくなるぞ、オイ。
<I love you You love me?>
今の俺はプラントを守る、ザフトのフェイスだぞ。
色恋沙汰なんかにかまけている暇なんか無いんだ。
そんな俺の心の声を知ってか知らずか、絶妙としか言いようの無い歌詞と映像が流れる。
<だけど彼ったら わたしより
自分の飛行機にお熱なの>
そこでわざとらしくセイバーの飛行形態を映すなぁ!
くっ……周りからの視線がますます酷いものになったような気がする。
<キューンキューン キューンキューン
私の彼はパイロット>
これほど長く辛く感じた一分は無かっただろう。
モニターの向こう側では大歓声が上がっているが、こっちは真逆だ。
視線だけで人を呪い殺せそうな目で見てくる男連中。
忍び笑いを隠そうともせずにニヤついた目で見てくる女連中。
非常に居心地が悪い。
このままここに居ては、間違いなく様々な追求を受けるだろう。
ある事無い事を重箱の隅をつつく様に質問攻めにされる前にここを去るべきだろう。
逃げ出すようにレクリエイションルームから抜け出す。
次にミーアに逢ったら直接文句を言うしかない。何が何でも。
そう心に誓うのだった。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY feat.熱気バサラ
番外編 まくろすSEEDぷらす 伝統の一曲
ということで、初代マクロスといえばこの曲。
カラオケで歌ったときはあまりの短さに周りから非難轟々だったりする。
構想30分、執筆時間約3時間・・・・・・
本編もコレぐらい早く書ける様になりたいなぁ
乙ッ!!
これから自室に駆け込み、クルーに暗殺される恐怖から毛布に包まって震えて眠るアスランの姿が目に浮かぶようです。
でも多分、目覚めてから枕を見て涙するんでしょうけれど。
バサラがミンメイの歌をリークしてるのかね
乙
これはミーアの脳裏に閃いた歌詞だと信じたい
曲調は今風の全然違うやつかもしんないし
バサラがミーアにミンメイの歌を教える為に、この曲を歌っている所を想像すると吹く
まあ、そこらへんは、ね?
はーらんそーだってエミリアの歌だし
ゾラから来たならガンポッドが元使ってたVF-19改と同じタイプかどうかわからない
とかそういう事と同じく流していいんじゃないかな
俺たちからしたらファイヤーボンバーの歌の途中でこんなブリブリアイドルソングはキツイw
しかも自分に向かってなんて言われたら羞恥プレイ
まぁもともとイェイ♪とか歌ってたしな、ミーアはw
たぶんアップテンポになってるんじゃないか?
ファイアーボンバー風のアレンジが掛かってると
しかしある意味パイロット冥利に尽きるなアスラン。
MARI IIJIMA sings LYNN MINMAYなんてのがありまして……
MARI IIJIMAをMIRAI NINJAと読んでしまった俺は死んだ方がいいな・・・
598 :
通常の名無しさんの3倍:2008/03/09(日) 17:22:44 ID:2MqXhYFt
YF
ミレーヌ版の曲と脳内補完
あのバサラがファイアーボンバー関係以外の歌を覚えているとは考えにくい
>>599 んなわけあるか
そんなアーティストいねーよ
憶えている歌のジャンルに偏りはあるかもしれんが
FBって結構いろんなジャンルの曲があるし。
あんまり偏りってないんじゃない?
スパロボサルファでは一応GONG歌っていたじゃん
ちょろっと聴いただけのハーランソーをいきなりハモれる男だぞバサラは
バサラが持っていた曲データベースからミーアが選んだで良いじゃんか。
>>604 一度聞いた曲やフレーズは忘れない
そんな某特級厨師の舌のような耳を持っていてもバサラなら何ら不思議はないな
606 :
605:2008/03/12(水) 09:49:57 ID:???
いやバサラがはーらんそー歌えるのは
ペドロと二人でエミリアの所行ったときに聞いたんだろう
もしかしたら一緒に歌ったかもしれないし
ぬるぽ
ガッ
ハニワ
死ねぇ!
ハニワ……幻人? 幻神?
チャージ!
保守
615 :
通常の名無しさんの3倍:2008/03/15(土) 00:06:06 ID:9889B4bB
ところでもちろんみんなマクロスf見るよな?
>>615 もちろん見るさ
IDスレ行ったら喜ばれそうなIDだな
>>616 IDって、時折凄まじいものが出て来るよな。一昨日はニュー速+でneetFeb20なるIDを見かけたぞ
ところで、このスレって現在職人募集中?
常時募集中ですともさ。
>>618 それはよかった。ここのバサラSS読んで、「じゃあ逆にギギルが来たらどうなるんだろ?」とか思って書きたくなった。マクロス7シリーズもっかい見てみるわ
ガムリンが来たらもよろしく
ボビー・ラコステがきたらもよろしく
金龍隊長でも柿崎でもいいぞ。
金龍「ジェネシス一つやれなくて…何がダイヤモンドフォースだ!うおおおおおおおおおお!!お前にラブハァァァァァトッ!」
アスラン「金龍隊長ーーーーー!!!!」
柿崎もヨロ
柿崎はフルバーストで死亡
ミンメイ「そんなもの歌ったって勝てる見込みなんかないじゃない!それより一緒にいてカガリ、どうせ死ぬならこのまま一緒にいたい…」
カガリ「逃げるな!生きる方が戦いだ!」
ちょっと思ったんだけど、ミレーヌよりカガリみたいな馬鹿の方がバサラのヒロイン役にあってる
おつむの出来はゴリラレベルだからな。
洗脳されるのもメルトラン並みに早いかもしれない。
マクロスのヒロインってのはドロドロした男女関係の象徴でもあるんだが、
ミレーヌは年齢を低く設定してある事もあってか、修羅場という程のものは無かった
バサラがアレってのもあるが、ガムリンもいい奴すぎた
>>629 ゴリラは賢くて優しい種族だぞ、カガリと一緒にしてはいけない。
マクロスFでも三角関係はあるんだろうな〜
>>632 公式HPにちゃんとパイロットとヒロインの三角関係って書いてあるしね
>>619 もしゲペルニッチとガビル、シビルもきたらどうなるww
>>629 お前はゴリラを過小評価し過ぎだ
当然ゴリラの方がカガリよりも賢いに決まってるだろう
>>629 さあ、いますぐジャングルの王者たーちゃんを買ってくるんだ!
ゴリさんカコイイよゴリさん。
米国じゃゴリラは強くて優しい動物として人気があるそうな
ビーストウォーズでコンボイがゴリラになってたのもその為とか
姫獅子バカガリと一緒にすんな
そーいや、ライオンにはあんまいいイメージがないらしい・・・
>>627 むしろガムリンのポジションをカガリにしてミレーヌの存在そのものを消去してもいい気がする
ではラクスの代わりにシャノンを……
>>639 まて、ヒロインのポジションが居なくなってるぞw
それとも、あの怖がって結果の出せなかった彼女達の誰かを無理矢理引っ張って来るつもりかね?
ジャミングバーズの歌ってなんかクオリティ低いよな
恋のバナナムーンのクオリティの高さは異常
>>643 ジャミングバーズは「駄目なキャラ」って位置づけだからねぇ。
ある意味しょうがないと思う。
ダイナマイトの時、ミレーヌが何してたかのコミックだと、完全に
落ち目アイドルになってるみたいだし。
>>646 何その超変化球w
ところで、あの花束の少女はどうよ?
なんつーかアフレコの時に歌いました感があるな、ジャミングバーズは
名前からして酷いw
バサラの中の人のバンド名じゃなかったっけ?
ちがう
>>650 HUMMING BIRD な<福山さんのバンド。
エアガイツとかシティハンタースペシャルとか、アニソンも歌ってる。
>650
中の人など居ない。
てっきり自分は昔存在してたハミングバードというアニメのパロディだと思ってた>ジャミングバーズ
>>654 ふむふむ、マリューの歌がジャミングなんですね