今だ!
>>2ゲットォォォォ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_, ========、.==== 、.、
_/ ∧∧ // ヽヽ____
___/___(゚Д゚ )//|/二) |ヽヽ__/ノ ___
,-=,~ ̄ , -- , _ ̄ ̄ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ  ̄ヽ ――― (´⌒(´⌒;;;
/ - ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ― ´ /;;;;;;ヽ o .| ノ ,-‐-、 0.|  ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒(´⌒;;;
( ニ |゚ ゚̄| ニフ //  ̄ヽ| _ | / / ,.- .、.、_ ) (´´(´⌒;;
.>ヽ 二二二フ エニフ_|;:I ノ |└┴―――― ´ _|::( ∵)|_/ ≡≡(´⌒(´⌒;;;≡
 ̄ ̄ゞゝ;;;;ノ ̄ ̄ ̄ゞ_ゝ ー,ノ ̄ゞゝ ̄ノ ̄ ̄ ̄ゞ_ゝ ーノ ≡≡≡(´⌒(´⌒(´⌒(´⌒;;;≡
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (´⌒(´⌒;;
ズザザザザアアァァァッ!!!!
>>1 乙!
3
ギニアス兄さんの作品集が楽しみでなりません
7 :
51:2007/04/25(水) 21:15:01 ID:???
25-5(1/3)
「さあ、好きなだけ調べてください」
ロレッタがマリガン達を船内に手放しに招き入れた。武装した兵が船内を隈なく探索を開始しても
風花は堂々とした態度で兵達を睨んでいる。自分の部屋が荒らされるのが気になるらしい。
マリガンはあたりを見渡すとロレッタへ尋問を始めた。
「何故この宙域にいる」
「軍人さん、ここはデブリの海ですよ。ジャンク集めに決まってるでしょう」
「傭兵がジャンク拾いか?」
「趣味なんですよ、いけませんか? こっちは母一人、子一人で仕事してるんです。手頃なパーツが
あればジャンク屋の真似事ぐらいしますが、何か?」
「ぐっ……正直に本当のことを言ったらどうなんだ!」
「さっきから言っておりますわ。正直にね」
揶揄するような口調にマリガンは腹を立てた。
横にいたシャアは熱くなる部下を制すると気さくに話しかける。
「いい船をお持ちだな」
ロレッタに緊張が走る。
「そんなことはありませんわ」
「サーペントテールと言えば有名な叢雲劾がいるが、今日は?」
「彼はオフよ……それと勘違いしないでほしいんだけど、サーペントテールの名前は劾がいるときだけ
使う部隊名なの。だから今はフリーの傭兵二人組み」
「それはすまない。彼とは一度手合わせをしたくてね」
「依頼します? 叢雲劾との戦闘希望……前にも似たような依頼がありましたから受け入れられますが?」
「それはおもしろい」
なかなかユニークな回答に、シャアは好感を持った。
「この子も傭兵なのかね?」
「そうよ。子供扱いしないでオジサン」
瞬間、周囲にいるのジオン兵とロレッタは凍りつく。
「ハッハッハッ……これは失礼。気の強いお嬢さんだ」
恐れを知らない風花の発言にシャアは頷くと、マリガンに言った。
「この船に目標はない。長居は無用だ」
「ハッ!」
掛け声と共にジオン兵達が引いていく。
もっと強引な捜索を予想していたが、意外にあっけないことに風花は不可思議げに首を傾げた。
「旨くいったの?」
「……そうみたいね」
とりあえず2人は安堵するものの、仮面を被るシャアにはこちらの考えを見抜かれている感じがした。
8 :
51:2007/04/25(水) 21:16:20 ID:???
25-5(2/3)
「なんとか抜けたか」
コムサイがデブリの海を抜けると、ホッとしたようイライジャが吐く。
「第一段階クリアだな」
リードの作戦はこうだ。シャトルを囮にしてシャアの目をそちらに向けさせている間、自分達は
拾ったコムサイでデブリ帯を抜ける。後は真っ直ぐ降下ポイントに直行してコムサイ降下。降下後
シャトルと合流し任務完了といったところだ。
綱渡り的な作戦から、シャトルに残ったロレッタと風花の身を案じてプレアが心配そうにしている。
「ロレッタさん達は大丈夫なんですか?」
「問題無い、アイツらもプロだ」
「かざっぱなもついてるしな。今頃ジオンの奴らに噛み付いてるんじゃないか」
ここ最近のジオンは何故か軍規が行き届いていた。そのため2人が拘束されても、女子供に対して
手荒な真似はしないとリードは読んでいた。
「だと良いんですが……」
心配しながらもプレアは息を切らし、苦しそうに胸を押さえる。
「大丈夫か?」
「無理せずシャトルに乗ってりゃいいのに、なんで着いてくるのかね」
「すみません。僕は、人々の平和な生活を守りたいんです。だから……」
この少年を見つめながら、イライジャは困惑した。彼に言う言葉はとても子供の言うセリフでは
ない。自ら率先して行動し、他人をあてにしない。弱音も吐かず病弱な体で何でもこなそうとする
その精神は賞賛に値する。だが一体何が彼をここまで突き動かすのか、イライジャには分からなかった。
「さて、燃料も限られてる。このまま軌道上空まで行くぞ」
意気揚々と操縦桿を握るリードだったが、それを劾が遮った。
「その前に確認したい。あの機体の使用に問題は無いのか?」
「ええ、僕に必要なのは機体その物よりも中身ですから……」
劾がプレアに確認すると、コムサイを動かすようリードに促した。
「イライジャ、手伝ってくれ」
「何をする気だ?」
「保険を掛けておく」
9 :
51:2007/04/25(水) 21:17:33 ID:???
25-5(3/3)
ロレッタの悪い予感は当たった。
シャアはロレッタ達が新型MSの輸送および護衛を行なっていることを見抜くと、コムサイの様な
小型シャトルでデブリの海を離脱することまで予測した。調べた船の格納庫には、ジャンクはおろか
新型MSも無かったからである。護衛ともなればMSを数機は待機させるものだが、それが無いと
なると目標が船を離れたのは明白だ。
ザンジバルに戻ったシャアは、部下に小型シャトルの予想進路を算出させた。
「航続距離は短いだろう。そうなれば予想も容易い筈だ」
「待ってください……出ました。我が軍のコムサイを参考にすれば、この航路が予想されます」
スクリーンに航路図が映し出され、L1宙域から地球軌道上への予想進路が矢印となって表れる。
「デブリ帯を抜けてザンジバルが最大船速を出せば、降下にはギリギリ間に合います」
満足そうに報告を受けると、さっそく指示を出す。ここからは時間との勝負なのだ。船体の大きい
ザンジバル級ではデブリ帯を抜けるのに時間が掛かってしまう。
アンディとリカルドには索敵の強化を指示すると、シャアは次に戦うかもしれない相手――叢雲劾と、
自身のNT能力について考え込んだ。
ララァのおかげか、シャアの才能は開戦時に比べ格段に高まっている。戦闘中ならば周囲の殺気や
闘気を感じ取り、相手の動きを正確に予測することが出来る。
だが戦闘から離れると、その力は著しく薄れてしまうのだ。ザフトとの戦闘中に叢雲劾らしき人物を
感じ取ったが、それ以降は一切感じない。今のシャトルを検問したときも、ロレッタ・アジャーに確認
するまで叢雲劾の存在が掴めなかった。
(やはり私の力はそう高くはない様だ)
自身のNT能力に過信しないシャアであった。
10 :
51:2007/04/25(水) 21:19:55 ID:???
>>1 乙です。
プレアの力をどの程度にするかが今後の問題です……
GJ!
並みのコーディーよりちょっと上程度で良いのでは。
仮面を被ってるシャアをおじさん呼ばわりとは、シャアは何歳に見られたんだろ。
それにしても軍規が行き届いていたって、ジオンに何かあったのか?
降伏の意思示してる連合兵を皆殺しにするザフトという反面教師がいるからじゃ?>軍規
ザフトは連携否定の超個人主義だし。
>>12 連合は軍需産業とはいえ、企業が軍事に直接的に口を出せてしまう組織
ザフトは裏切り者が平然と戻ってくるどころか、権力まで持てる組織
軍機に対して疑いを持つのは当然
まあUCと違ってジオン自体に余裕があるのも関係してるんじゃね?
制宙権はいまだ堅固、地上も徐々に勢力広げてる
ジオンは連合からの独立のために戦争してるわけだから
独立国と認められてなくてもそれと同様かそれ以上に紳士的に振舞わないと格好が付かないしな
戦争初期に亡命コーディが暴走したっていう前例もあるから尚更軍機には厳しいんだろ
ユニウス条約とか南極条約締結してる時点で独立国じゃんって突っ込みは無しな
>>11 6歳の子供には、二十歳過ぎたらみんなおじさんおばさんですよorz
この段階でシャアのNT能力はどれだけなんだ?
自身は弱いと感じてるみたいだし
ララァ以下なのは間違いないが…
>プレア
NTなら力はララァ並だと思う
ララァ並って結構シャレにならないんじゃないかな…
何か殺気のようなものを感じるような仕草は戦闘中だけだったし
確かにモーガンにテレパシーを流して見せた実績はあるけどな…
自分はNTの力はCCAのアムロレベル(サイコフレーム共振無し)だと思う
21 :
19:2007/04/26(木) 17:17:41 ID:???
ララァはその後の幽霊化でなんとなくな…
>CCAアムロ並
たしか1st時より劣るんだよな
(それでも強い気がする)
この世界のジオン地上軍の軍規が厳しいのは当然だろ
だって一番荒っぽい連中を司令官が護衛の名目でガッチリ抑えてるんだ
変なことをしたらシーマ様直々にお仕置きだしな
きっとザク一機でバクゥの群れと戦わされたりするんだぜ
懲罰大隊にも程があるだろw
大切なMSをすてるなんてもったいない
懲罰部隊なんてもの組織する時点でもう規律なんてオワットル。
そして、そういうのを出してしまった国は大抵負け戦。
つ ソ連
もうないじゃん。
北朝鮮?
似たものならどこの国にもあるべ。
まあ、どこのも弱いけど
少なくとも宇宙攻撃軍の軍規は相当高いんじゃね?
司令がドズル中将だし、他にも武人タイプの軍人が多数ときてる。
逆に暴走しやすそうなのはギレン子飼いの親衛隊みたいなのかな?
親衛隊の隊長がデラーズ大佐(当時)だからそれもなかろう
暴走しそうなのはキシリア配下だな。
マッチモニードみたいな連中もいるから。
でも、ゲルググ開発はキシリア主導だったよな?
このまま万事うまくいけばいいけど、キシリアが妙な事でギレンを暗殺したらデラーズ暴走でジオン内乱だな。
いや、連合かザフトが互いを不審がらせるように仕向けても…というか、そうしないと今のジオンには勝てんよ。
アムロがいない世界のシャアは無敵だからなぁ
……日本にシローがいたんだからどっかにアムロもいるのかな
>>34 強化人間を量産してぶつけるんだ
クルスト博士がいるならゼロ・ムラサメを生産できる
>>35 CCA・ファンネル使用とはいえ単機で核が混じったミサイル群を全て撃墜する、技量では化け物じみているシャアだぞ?
強化人間とはいえ数をぶつけるだけでどうにかなる相手なんだろうか……
ジオング完成前なら飽和攻撃だの物量作戦だのやりようがあるが。。。
サイコミュ試験型ザクが完成した時点で終わる気がする……
シャアの機体がビーム兵器が主流の後期ジオンMSなら
ラミネート装甲装備の105ダガーの大量配備でどうにかなるか?
ザフトは…あきらめろ!
ザフトはザクウォーリアが出てきたりして
>>40 …笑えないねえ…。
連邦も(正確にはティターンズが)戦後ハイザックやマラサイ、ガブスレイにハンブラビとまるでジオン系としか思えないMSを開発しているし…。
>>39 ラミネート装甲はコストが高すぎるために、一部の戦艦やMSにしか採用されなかったんだぞ。
量産機が量産できなくなるぞ。
105ダガーのラミネート装甲はバイタルエリアだけだからなあ。
効果がどれくらいあったかは知らんが、戦闘継続能力の足しにはならんかも。
>>38 サイコミュ試験型ザクはすでにララァが乗ってなかったか?
シャアやララァのようなNTばかり注目されるが、ジオンにはオールドでもエース級パイロットの宝庫だぞ。
黒い三連星・青い巨星・真紅の稲妻・白狼・ソロモンの悪夢・ノリス・ヴィッシュ・ニムバス・サイクロプス隊etc etc
まぁ個々には異論があるかも知れんけど、少なくともシャアだけ抑えれば何とかなるレベルじゃないのは確か。
ニートが居なければ戦力として成立したかが疑問なピンクのテロリストとは大違いだな。
>>41 カブスレイやハンブラビはともかく、
ハイザックとマラサイは連邦軍やジオン系MS企業を吸収したAE社が作ったような
47 :
51:2007/04/28(土) 21:56:54 ID:???
26-1(1/3)
ヘブンズベースにある第13演習場。ここで鋭い罵声が響きわたった。
「このクズめっ。トロトロ走るんじゃないっ」
フィールドではストライクと105ダガーがよろよろと走っている。
「なんたるザマだ! 貴様らは最低のクソ虫だっ! ダニだっ! この世界で最も劣った生き物だっ!!」
そんな彼らをトラックから拡声器片手に罵倒しているのがレナである。
各MSにはオーブ組の3人が搭乗している。だがその機体にはOSが組み込まれていなかった。
この完全なマニュアル操作はジオンに対抗する為に提案された訓練法だった。ザクのプログラムを
調べると、マニュアルに切り替えられていたことからOSに頼るようではジオンと戦えないとレナが
考え考案したのである。この訓練はコーディネイターのキラでも扱うには至難の業だった。
「ヤマト准尉、MSの操縦はお手の物なんだろう? もっと早く走れ●●野郎!」
(……バジルール艦長より強力だ……)
余談だが、キラはアフリカでの脱走未遂の罰として階級が下がっている。
キラの後から走るトールの機体が転倒した。キラに難しいとなるとサイとトールの苦労は想像を
絶するのだ。しかしレナは口を休めない。
「どうしたケーニヒ一等兵、もうギブアップか」
「はぁ……はぁ……」
「所詮貴様の根性などその程度のものだ。部屋に戻ってハウ二等兵と一発かますか?」
「くっ……」
「お前のような腰抜けが惚れた女だ。さぞや救いようのないあばずれなんだろうな」
「ミリィの悪口を言うなーっ!」
「何度でも言ってやる。お前の女はあばずれだ。違うのならガッツを見せろ!」
「うう……うおおおおお!!!!」
よっぽど悔しかったのか、トールは泣きながら機体を走らせた。
そして最後尾を走るのはサイの機体。
「遅れているぞアーガイル一等兵! 気合を入れろ。じじいの●●●●の方がまだ気合いが入ってるぞ!」
「イ、イエッサー……」
返事はするものの動きはぎこちない。
溜まりかねたムウが運転席からレナをなだめる。
「なあ、もう少し軽くしないか」
「訓練には最短でも3ヶ月必要なのに、作戦まで1ヶ月ですのよ。悠長なことは出来ませんわ」
「しかしだな。このままだと坊主達が潰れちまうぞ」
「シミュレータと実機での訓練は違うのは少佐も知っているでしょう。それを教えるには直接体に
染み込ませないと……」
レナはサディステックな笑みを浮かべる。それを見たムウは諦めるしかなかった。
(……こりゃダメだ……坊主達、死ぬなよ)
48 :
51:2007/04/28(土) 21:57:36 ID:???
26-1(2/3)
第26話
追走を始めたザンジバルがデブリ帯を抜けようとしたその時、船体に衝撃が響き渡った。
「何事か!」
激しく揺れる船体に翻弄されながらもマリガンが叫び、艦橋は慌ただしくなる。爆発音がしたこと
から攻撃を受けたと予想できるが、CICからの報告は別のものだった。
「どうやら機雷のようです」
「索敵班は何をしていた!!」
艦橋から外を見ると、真空の宇宙にテトラポットのような小物体が数十個浮んでいるのが見える。
シャアはそれを目にすると、タチから渡された書類内容を思い出した。
「ハイドボンブか」
「ハイド……なんですか?」
マリガンは聞きなれない単語に疑問符を浮かべる。
「ハイドボンブ。奪われたMSの付属品。対MS用小型爆弾だよ」
「対MSですか……それならばこのまま進めても構いませんね」
「そう焦るな」
相手はサーペントテールの叢雲劾。プロの傭兵がこんな無意味なことをするはずが無いと踏んだ
シャアは周囲の索敵を命じる。案の定、浮遊する幾つかのデブリに貼りついた爆弾が発見された。
しかもその爆弾とハイドボンブの位置関係を表示してみると、このまま艦を進めていたら誘爆する
様に細工されていた。
ハイドボンブでは威力が無い。しかし通常の機雷では発見が容易だし、艦の足止めにはならない。
だからこそ船体に影響は無いと判断させる為、始めの一発はワザと単体で設置したのだ。
「やはり油断ならん」
シャアは叢雲劾に対する警戒を強めた。
ここまで用意周到だと軌道上での戦闘も視野に入れているだろう。
「機雷を爆破して進む。それからゲルググの用意だ。いつでも出せるようにしておけ」
>46
何を今更
50 :
51:2007/04/28(土) 21:58:59 ID:???
26-1(3/3)
「リード、時間は?」
「降下ポイントまで30分ってとこだ」
コムサイが地球の低軌道上空に近づいた頃、劾はイライジャに声をかける。
「イライジャ、MSの用意だ」
「ああ」
「リード、俺達はここで足止めをする。積荷は任せた」
「ああ、泥舟に乗った気持ちでな!」
「泥じゃマズイだろ……」
いくら罠を置いたとはいえ、見破られる可能性は無きにしろ非ず。どんなときも最悪の状況を想定
して動くのがサーペントテールだった。
ノーマルスーツに着替えた2人は、格納庫に向かう。
「大丈夫なんですよね」
プレアは余程の心配性らしい。
「劾の腕を信じな」
「でも、勝つのは難しいって言ってましたよ」
「確かにシャアと戦って勝つのは難しいかもしれん。だが俺達の目的は何だ? このコムサイを降下
させる事だろ。劾が時間稼ぎしてる間に、地球へ降下できれば俺達の勝ちだ」
「僕達はそれでいいです。でも劾さんは……」
「奴はどんな戦場でも生き抜いた」
確証など無いが、劾との仕事で失敗したことは一度としてない。某二人組との決闘に敗れてはいるが
後に勝利している。あの二人組との戦闘を見れば、たとえ相手がシャアであろうと、劾が負けるのは
考えられなかった。
「今回も生き延びる。絶対にだ」
ベストなのはシャアが罠にかかり、追ってこないことだが、
「チィ! 来やがった。ジオン艦だ!」
スクリーンに巨大なザンジバルの艦影が映し出される。それと同時にハッチからブルーフレームと
イライジャ専用ジンが出撃した。
「そんな……」
「神様にでも祈ってな少年!」
シャアと劾の戦闘が今始まる。
51 :
51:2007/04/28(土) 22:00:52 ID:???
ハイドボンブということはギャンかな。
何がともあれGJ。
次回も期待しています。
なんとういうハートマン軍曹・・・
しかしゲルググとギャンの開発がちと早い気もせんでもない
種世界だからこんなもんだろう。
GJ!
開戦から一年経ってるから、開発時期はこんなもんでしょ。
ジオンの問題は地上はガルマがいるから、ドズル系キシリア系まとまって大規模作戦とれるけど、
宇宙で大規模作戦やるにはギレン本人が司令官やらない限り、足の引っ張りあいしそうなのが問題かも。
乙
>ザクのOSがマニュアル
それって亡命コーディが乗って(ry
>フルメタ
先にパニックの方が浮かんだ俺は間違いなくアニオタ\(^o^)/
>57
フルメタでも海兵隊式の訓練をやるネタがあるからあながち間違ってはいないかと
「やりすぎのウォークライ」だな
虫も殺せないラグビー部が原型を留めないくらい変化し見事アメリカ海兵隊ばりに気合い入ったラグビー部の完成w
>>45 ここの真紅の稲妻はハーフ設定。にしても連邦軍よく勝てたなw
>>61 まあ身内でとことん足の引っ張り合いと獅子身中の虫とか色々あったからなぁ…
まとまってりゃソロモンも失わず勝利することが出来ただろうに…
数こそ力かと、例えシューティングゲーム並に連邦軍を落とせるエースがいても、
ジオンと連邦では補給と軍の総数の差がえらいことになってますからね。
>>61 数と平均値こそが戦略においては大事な要素
突出した個人の才能なんて局地的なものでしかないからなぁ
>>64 ガンダムシリーズはほぼ全て、突出した個人の才能でどうにかしているアニメだぞ。
“質は数に勝る”と、某大尉も言ってるし。
それを言ってはダメだw
ま、DXやウイングゼロまでは行かずとも、アムロの乗ったガンダムは多大な影響を与えたのは事実だ
まあ待て、ジオンにはこういう名言もある
「戦いは数だよ兄貴!」
確かに
ゼロ、デスサイズヘル、ヘビーアームズ改、サンドロック改、アルトロンの平均値は飛びぬけて高かった
しかしなあ、ガンダム1機で前線基地丸ごと全部潰したりしてるし
ΖでティターンズはワンオフのMSばかり開発してたし
F91ではラフレシア1機で連邦艦隊を壊滅させたし
ぶっちゃけガンダム世界は「質が量を跳ね返すことが容易な世界」として考えないとダメでしょ
ガンダム世界ではきちんとした国家同士の長期戦が少ない。
テロや事変レベルのぶつかり合いが多いので、質が物をいうレベル。
あと、テロなので攻撃側が有利というのもある。
治安維持や航路維持などの防御面を考えると数がないと話にならない。
>>67 物量ではなく平均値で勝敗が決まるなら、それこそジオンに軍配が上がる気がするんだが……
それとも勝敗の事ではなかったか?
>>72 古参兵が機種転換の時間を取れなくザクやドムを乗り続け
学徒兵がゲルググを受領していたジオンと
ジムを大量に配備した連邦の差
圧倒的じゃないか、我が連邦軍は!w
>>72 >ΖでティターンズはワンオフのMSばかり開発してたし
ドイツが新兵器をガンガン出したのは
負けが込んでいたからだというハナシと同じでは?
自分の脳内では試作機を全て実験機に変換してる
新技術のテストとして予算も合理性も乗る人の都合も
全て無視してカタログスペックを追求した機体ってことで
75 :
74:2007/04/29(日) 22:05:51 ID:???
>>70 しかし反攻作戦に出た連邦を支えていたのは間違いなく数だと思うが。
オデッサ以降、ガンダムは重要な戦力ではあっても基本的に戦局を左右しているのは物量。
ソロモンでのビグザムなんかも連邦には判らなかった事とはいえ、しばらく放置してればオーバーヒートで無力化出来ちゃうような状態だし、あれはたまたまガンダムがその前に倒したに過ぎない。
ア・バオア・クーでのジオング戦なんかも完全に個人レベルの戦闘であって戦局には一切関係していない。
序盤は兎も角中盤以降は正しく数の優位で連邦が押し切ってると思う。
個人的にアムロが一番怖いところは、数で劣るジオンが旗艦とか中枢狙いでエース投入するしかない処を、
そのエースをピンポイントで単機とか戦艦+MS数機の戦力で落とせる、とんでもなさかなーと思ったり。
まあガンダムが居る艦は数倍の戦力を撃退できるからな
大抵はほとんど無傷で
重要な作戦の成功率を上げられるってことで勝利に貢献してると言えるのかもしれん
つまり忍者ハットリくんという事か
アムロはエースキラーか…
>>79 エースを討たれれば、少なからずパイロット達に影響はあるだろうし
ジオンはエースに依存していた傾向も少なからずあっただろうから
屋台骨を圧し折るが如くエースを討ちまくったアムロは正しく白い悪魔だったのかもな…
というかね、スペースノイドの支持が必要なのにコロニー落としのためにガスで虐殺し、
さらにコロニー落としで自国より遙かに強大な連邦を本気にさせた時点でジオンの勝利はないよ
かりにレビルが脱出できなかったとしても、すぐまた戦争が起こる
もしくはテロでサイド3が狙われるか
というかね、種・種死世界から離れとる
劾はどれだけ頑張れるか…
連合・ザフトのエースが、どれだけ頑張れるか…
連合の物量はどれくらいか…
最後のを除いて戦局に影響は無さそうだな
棒立ちキラー・・・
>>86 アスランダイナマイトでも死ななささそうw
実際に死んでない
戦争開始から一年以上経過してるんだから、デストロイも原型くらいできてないかなあ
精神的には死んだがな
デストロイのデータを手土産にエクステンデッドが亡命すんのか
>>90 MAは種死から実戦配備だからなぁ。
何よりMSすらまだまだなのに少し先走りだろう。
ジオン軍のMAの威力を目の当たりにすれば開発促進になるだろうけど
デストロイの原型ってどう考えてもビグ・ザムだろw
デストロイは早すぎる…
ノワールならなんとかなるんじゃね?
96 :
51:2007/05/01(火) 20:41:05 ID:???
26-2(1/3)
先手を取ったのは劾。
タクティカル・アームズを砲撃形態にすると、90mmガトリング砲を正射する。四連装の砲門は、
実弾とビームが二門ずつ混合になっており、敵の能力によって使い分けることができた。
モードをビームにした劾は恐ろしく精密な射撃を行う。それを見越したのかザンジバルはアンチ
ビーム爆雷(ジオン名:ビームかく乱幕)を撒くと、ジオン艦からゲルググとザクが射出される。
戦力比は3:2、些か厳しい状況だがやるしかない。
「俺はシャアに専念する。ザクの対応は任せた」
イライジャに酷な注文をすると、劾は返事も待たずブルーを走らした。
劾の取った戦法はスピードで敵を圧倒すること。バックパックにもなるタクティカル・アームズを
背後に装備すると、それは大きな二枚の翼の様だ。
シャアのゲルググが急速に接近するブルーに対し、ビームライフルで攻撃してくる。
劾の動きが分かっているかのような射撃に、誰もが命中弾を想像した。しかし、ブルーはフィン
スラスターを使いギリギリの距離で光弾をかわした。
劾はNTではないが、通常のコーディネイターを超える反射神経と長年の経験で培われた勘を持つ。
それがNTとして覚醒しつつあるシャアの読みを僅かに上回ったのである。
ブルーはまるでボクサーのような構えで間合いを一気に縮め、アーマーシュナイダーでゲルググに
斬りかかる。一撃はビームナギナタで受け止められた。対ビームコーティングを施したモノなので
鍔迫り合いをした格好になった。
「チィッ!」
この瞬間、劾は解ってしまった。
ゲルググのビームナギナタはかなり強化されていた。かすっただけで装甲表面に深い傷が付く。
対ビームコーティングしたシールドでも数回しか受けることができないだろう。事実、手にしている
アーマーシュナイダーは真っ赤になり、今にも溶け出しそうだ。
「ならば……!」
劾はバックパックを切り離し身軽になると、またもフィンスラスターを吹かせてシールドで死角に
なっている左に回りこんだ。
一体何をするか理解できないシャアだったが、瞬時に意図に気づくと、シールドを手放してナギナタを
両手に持ちブルーの一撃を受け止めた。
一振りの巨大な剣――タクティカル・アームズ剣形態――切り離したバックパックだった。
アーマーシュナイダーとは比べ物にならない巨大剣は、ビームナギナタの出力に耐えていた。
「やるっ!」
思わず口に出してしまうほどシャアは高揚感に浸っていた。
これ程の相手はそうはいない。自身が会った中でも“エンデュミオンの鷹”ぐらいだろう。
シャアは機体を回転させながら連撃を繰り出す。
劾はそれらを巨大剣で受け流す。
ナギナタという扱いにくい武器を流れるように使うシャアと、巨大な剣を軽々と振りまわす劾。
2人の技量はほぼ互角。しかし、技量が互角であっても機体性能となるとそうはいかない。一見互角に
見える戦いであるが、劾は終始防戦。シャアの連撃になんとか付いていってるだけだった。
97 :
51:2007/05/01(火) 20:41:48 ID:???
26-2(2/3)
イライジャはもう会うこともない友人に感謝していた。
「チョロチョロするなーっ!」
「ただのジンじゃないな……さっきのカスタム型か?」
イライジャのジンをアンディとリカルドのザク改が追うが、追いつくことはできない。イライジャの
ジンは、“英雄ヴェイア”のジンのパーツを流用して造られていたからだ。
この友人はザフトでも指折りのエースだった。そんな彼が乗る機体はカスタム機であったが為に、
ジンも幾分か性能の向上に成功していたのである。
(ヴェイアの機体がなかったら……)
ネガティブな感情に気を重くしながらも、イライジャは冷静でいられた。機体を急速反転させると、
マウントしてあったマシンガンを取り出し、持っていたバスーカと同時に発射する。
「いい腕じゃないか!」
褒めたのはリカルドだ。世辞ではない。イライジャはジオンでも中の上に相当する腕の持ち主だった。
コーディネイターなら当然と思われがちだが、必ずしもそうではない。イライジャは外見こそ非常に
美しいが、コーディネイターとして免疫以外に強化されておらず、身体能力はナチュラルと変わりない。
ザフト軍に所属していた頃は操縦技術も大したことは無かったが、傭兵として戦場で経験を積んで
技術を磨くと、サーペントテールの一角を担うに相応しい実力者に成長した。
イライジャの様に、身体能力を向上しなかったコーディネイターは複数存在する。ザフトにいる者の
大半はMSと関わらないが、ジオンの居る者は向上心が強い。イライジャの努力という日々の丹念が
ジオン兵と互角以上戦える腕に成長させていた。
「クッソーッ! ソロモンに戻ったらこのザクをモディファイするぞーっ!」
結局アンディとリカルドは機体の相性も重なってか、思うように戦うことができない。
「このままじゃ埒が明かない……ならば!」
アンディを尻目にリカルドはコムサイに目を向けた。
「アンディ、俺はコムサイをやる。ジンは任せた!」
ザクが姿勢を変えたのを見てイライジャは牽制しようとするが、アンディ機に遮られる。
「逃げるのは終わりかい?」
「そこを退けっ!」
「降下まで10分を切った……」
しかし状況は悪い。イライジャがザクの突破を許してしまったのだ。
「武器は無いんですか!?」
「んなもん付いてるわけねぇだろ!!」
コムサイには満足な武装など施されていない。さすがのリードも焦り始めた。
「クッ……だったら!」
プレアはなんとかしようとシートから立ち上がり格納庫へ走った。
「コラッ、坊主!! ええい、どいつもこいつもっ!!!」
98 :
51:2007/05/01(火) 20:42:44 ID:???
26-2(3/3)
「できるなら確保したかった機体だが仕方がない」
リカルドのザクはバズーカの射程距離までコムサイに近づくと狙いを定めると迷わず引き金を引いた。
「これで終わりだ!!」
放たれたロケット弾は一直線にコムサイに向かい爆発した。
しかし、その爆炎が納まった後にコムサイは健在だった。コムサイの前に白い騎士が盾を構えて、
直撃から防いだのである。
「なんだと!?」
リカルドが目にした機体こそが、奪還するべき機体――ギャンだった。
「無茶だ坊主! 下がれっ!」
焦ったリードが怒鳴る。
しかしプレアはそれを無視してザクと向き合った。
「僕だって戦える……ッ!」
構えると盾に内蔵してあるニードル・ミサイルが発射される。それをリカルド機は全て避けると、
バズーカからマシンガンに持ち替えて攻撃した。
99 :
51:2007/05/01(火) 20:43:44 ID:???
戦闘は難しい……
力尽きたからここまで……
100 :
51:2007/05/01(火) 20:49:36 ID:???
そうそう……
>イライジャはジオンでも中の上に相当する腕の持ち主だった。
努力してる奴はそれなりの実力を持たせようとしたのだが強すぎるかな?
身体能力がナチュラルと同じなら、OSもナチュラル用にすればそこそこいけると……
ギャンの盾でロケット弾防いだって、しかもその後ニードルミサイル発射って、なんで誘爆しないんだよ、その盾。
>>101 ギャンの盾にはマさんの夢が詰まっているからです
投下乙です、ナギナタと実体剣で切りあいですか、劾かっこよすぎデスw
イランジャの腕はありなのではないのでしょうか、努力を重ねて生き残れれば古参兵になるのがガンダムですし。
>>101 その盾などに秘められた、ジオン脅威のメカニズムを届けに大冒険してるのかとw
もしやギャンの量産化はありえるのか?
ギャンの量産化か〜白兵戦はパイロットの技量に左右されるからな。
練度のジオンか身体能力のザフト、連合は・・・無理?
そもそも、ギャンてそこまで重要な機体なのだろうか?
ビームサーベルをG計画で実用化する連合と言い、
ゲイツでビームクロー・ビーム砲を実用化するザフトと言い、
どんな技術を求めて居るんだろう?
オッゴの大量配備+そこそこの訓練で、
白兵専用機体なんて、統制砲撃戦の的じゃあ?
>>107 ガンダムでそれ言い出したらミもフタも無くなるから
>>107 ギャン用BRがコンペに間に合わなかったせいであの武装になったってのをどこかで読んだな
あとひょっとするとこの世界で初のセミモノコック・フィールドモーター機かもしれん
原作のギャンはフィールドモーターに電力取られたせいでBRを装備できなかったって聞いたことが
操縦が容易で優れていても従来とは違う駆動方法ってのが製造、整備の側に負荷をかけすぎるしね
こっちの世界ではゲルググ同様NJ下で稼動する核動力を搭載してるってだけで重要なんじゃ?
ギャンは白兵戦主体の機体だけど策士of策士のマさんがガンダムとあれだけやりあえたんだから
OSの部分が相当優秀ってことでそれ狙いなんじゃあないか?
>>111 >ギャンは白兵戦主体の機体
そうか!
連合はコーディネイターとMSによる白兵戦での差を埋めるためにギャンを狙ったのか!
51氏、深すぎるぜ。
つまり、ギャン、ギャンキャノン、ギャンタンクの連合MS部隊が……
[ギレンの野望] λ......
ギャン(EXAM搭載型) 、ギャンK(クリーガー) 、ギャンM(マリーネ)とかも?
ギャン・ザ・グレート辺りで止めとけ、おまいら
そういえば、ジオンって捕獲したブリッツどうしたんだろ。アレとミノフスキー粒子あわせれば宇宙では奇襲しほうだいだろうに
118 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/02(水) 20:41:26 ID:bx4t9vVa
プリッツから超伝導推進のデータをえてNJによって熱核ホバーが使えなくなり
鈍足の役立たずとなり開発中止となってたドムを復活させてた。
ほかにもゲルググのビームライフルやビームナギナタにデータが活用されているし
最終的にはシャア専用ジオンガンダムがでるかもしれん。
シャア専用ガンダムがもし出るなら中身はUCとは別物でも外観はRX-78キャスガンであって欲しい
あれ?ドムはジオグーンのスケイルモーターで完成したんじゃなかったか?
121 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/02(水) 21:30:19 ID:bx4t9vVa
前スレの最初の方の三次創作にドムの開発秘話がありそこに書いてあった。
個人的にはガンタンクの大砲の代わりにラム担いだ機体までは派生していって欲しいな
ここでケンプファーの量産を決定……しないww
もし、ギャンのシールド内臓武器がビーム兵器だったら……無敵?
機構が複雑になってシールドとしては使えないものになるんじゃね?
ロケットだからこそスペース食わないし
ギャンタンク
>>127 これが後々のゼータプラスC型のシールドランチャー、ジェガンの機関砲ミサイル内蔵式シールドになる
いや、ハンマハンマかもしれん
パラス・アテネを忘れてもらっては困る
ヤクト・ドーガはシールドにメガ粒子砲ついてたな
νもシールドの裏にミサイルとビーム砲仕込んでたな
パーフェクトガンダムもシールドの裏に予備のビームサーベルと機雷仕込んでるぞ
ギャプランのアレってどうなんだろ?
ちょい遅だが
UCで、マがガンダム相手にギャンで戦えたのは事前にビームライフルを使わせて
射撃戦に持ち込まれないようにしたからだよ
どう理由付けが来るのか楽しみだ
シャアとの小競り合いでビームを使いすぎたのだよ、と言ってたね。
宇宙での接近戦って熟練か素人のどちらか、ってのは聞くけどプレアはどっちだろうか。
元ネタだとNT特性で射撃戦な人だけどね。
139 :
51:2007/05/04(金) 10:23:58 ID:???
26-3(1/2)
ザクマシンガンは的確にギャンを捉えて命中する。
小さな火花が無数に散るがギャンは直撃を受けても微動だにしない。
「いける!」
プレアの声に熱が籠もる。
今までのMSとは思えない程のなめらかな動きでギャンは機動する。リカルドは必死になって
マシンガンを撃ち続けるが、今度は一転して弾丸はかすりもしない。
ギャンはビームサーベルを引き抜いて横になぎ払う。リカルドは慌ててヒートホークを構えるが
ビームサーベルはそれごとザク改の頭部を切り落とした。
「やっぱりスゴイ……」
プレアは感嘆とする。技量は劾やイライジャに劣るにもかかわらず、ジオンの古参兵に勝った。
それだけザク改とギャンの機体性能には圧倒的差があった。なぜなら――
「コレが……核動力があれば、地球は……!」
ギャンの動力源は核融合炉なのである。
開戦初期、ザフトが使用したNジャマーの所為でジオンは現存するMSの大半が使用不能となる。
バッテリー駆動にすることで事無きを得たが、機体の稼動時間に制限が付いてしまった。
月面から世界樹までの戦闘を圧倒的なまでの電撃戦を行なっていたジオン。しかしその進軍は
地上侵攻作戦を皮切りに停滞し始める。オデッサは降下作戦が旨くいき占領したが後が続かない。
アフリカではザフト相手に攻めあぐね、欧州とも睨みあい。ロシア方面はウラル山脈まで押し切る
ものの冬将軍が、東アジアは密林と膨大な物量が、進軍を押し止めていた。
膠着状態となった戦線にギレンは核動力の復活を決意する。これが連合やザフトならNジャマー
キャンセラーの開発を思いつくだろうがジオンは違った。他国が実用化に至ってない核融合を持って
いるのだ。そこでギレンはミノフスキー博士にMSにも搭載可能な融合炉の開発を命じた。
これと平行して、軍はザクに代わる主力MSの開発に勤しんでいた。ザフトがシグーのような、
対MS戦を想定した機体の開発を始めたからだ。コーディネイターはバカだがプラントの技術力は
バカにできない。直にザクを超えるMSを開発するだろう。
そしてコンペに上げられたのがゲルググとギャンであった。ゲルググがザクと同じく汎用性を強調
したのに対し、ギャンは白兵戦に特化の開発コンセプトを持つ。
注目する点はビーム兵器の運用が可能かどうか。ゲルググはサーベル、ライフル共に実用化に
至るがギャンはサーベルのみ。この時点で軍配がどちらに上がるかは一目瞭然だった。
結局ゲルググに軍配が上がったのだが、話はそれで終わらない。時期主力MS決定した1か月後、
ミノフスキー博士が融合炉の開発に成功したからだ。
140 :
51:2007/05/04(金) 10:25:33 ID:???
26-3(2/2)
しかし開発に成功したものの、融合炉をどの機体に搭載するかで話がこじれた。
ノウハウのあるザク、続いて時期量産機のゲルググが候補にでるが、機体数に対し融合炉の生産が
追いつかなかった。それに機体を連合かザフトに鹵獲されれば大変なことになる。
ならばエースの機体に限定させることになるのだが、それならばギャンにも搭載すべきと一部の
人間が言い張った。ギャンの性能は総合面でゲルググに劣るが、白兵戦においては確実に上回る。
エースの中には格闘戦を指示する者がいるためこの様な声が出た。もちろんそれだけでギャンに搭載
するのはありえないが、融合炉を搭載した場合の性能差も見るべきとの声が上がり、今一度コンペを
行なうことになる。もっとも経緯には色々な利権が絡んでいるのだが……。
そんなコンペ用に製作されたギャンがプレアの手により奪われてしまった。
連合でもザフトでもないプレアが何故こんなことをするのか。
Nジャマーが投下された4月1日。エイプリルフールクライシスと呼ばれた事件により地球連合国家は
深刻なエネルギー不足となり、餓死者、凍死者を出した。死者数はコロニー落し程ではないものの、
二次的、三次的被害はそれ以上のものだった。エネルギー不足というのが精神的に国民を苦しめた。
マルキオ導師はこの様な経緯をプレアに話し核融合炉を備えたMSを奪還させようとしたのである。
「クソォ……素人みたいな奴にっ!!」
中破したザク改から脱出しながらリカルドは悪態をついた。
これは仕方のないことだろう。ギャンのジェネレーター出力はザク改の2倍以上あり、現時点で
ギャンとの力勝負で勝てる機体は、同じ融合炉を搭載してあるゲルググくらいなのだ。
「もう抵抗しないでくださいね」
プレアは脱出するリカルドに言いながら、イライジャに支援に回るのだった。
141 :
51:2007/05/04(金) 10:28:27 ID:???
ゲルググシリーズ
MS-14S 先行量産型ゲルググ
シャアが乗ってる機体
核融合炉を搭載
性能:これに対抗できる機体はザフトで開発中のガンダムタイプだけ
欠点はナギナタが扱いにくいこと
MS-14A ゲルググ(量産型)
一般兵が乗る機体
融合炉ではなくバッテリ方式
生産性を高める事が理由だが、正確には融合炉の流出を上層部が恐れた所為
性能:先行量産型に劣るが、ゲイツよりは優秀
ナギナタは廃止されてる
MS-14B 高機動型ゲルググ
MS-14C ゲルググキャノン
先行量産型を改修した機体
MS-14F ゲルググM
MS-14Fs ゲルググM
海兵隊が乗る機体
Fsは指揮官機
海兵隊はベテラン揃いの集団だが外人や荒くれ者の集まりの為、機体への融合炉搭載は見送られた
性能:量産型より優秀
MS-14B>MS-14S>ブルーフレーム・セカンド≒MS-14Fs>MS-14F>MS-14A≧ゲイツ
GJ
しかし、なんとなく…プレア、ムカつく…
奪還じゃなくて強奪だろう。確かにむかつくプレアだ。やっぱりマルキオは癌ですね。
ソロモン撤退戦で使ったMS−14Hはやっぱ黒歴史か・・・
MGだとガトー専用ゲルググはA型だったけどこれ動力とか一般兵と同じなんだろうか
さすがにパーソナルカラー持ちが一般兵と同じとは思いたくないが
てかイェーガーも忘れられてる気がするw
ゲルググはいい機体です
推進装置が全部装甲の中に隠れてて防御力高いし
ギャン→ガルバルディ・ケンプファーの流れも生きてて良かった
ギャン開発推進派の一部の者の中に確実に壷な人が入っているだろう件について
>一部の人間が言い張った。
マさんか
エネルギー不足で死んでくのって、老人とか子どもとか弱いのからだから気持ちは理解できるが。
しかし核融合炉って連合、ジオン、ザフト問わず戦艦には使われてなかったか?
でないと艦の粒子砲や陽電子砲のエネルギーとか辻褄合わない。
技術的な制約上、まだモビルスーツに搭載可能なほど小型化できなかったんじゃ?
一般電力の供給源としては利害関連で採用されなかったのかも。
戦艦の動力は、火力発電に違いない。石炭、いっぱい積んでるんだぜ。
せめてアイアン・ギアーのようにガソリンに
てかさ
>>コーディネイターはバカだが
この断言にも誰かツッコもうよ
>151
死んでも直らん阿呆のジオンに言われてもね。
>>148 使われていないぞ、種世界の戦艦の動力が何なのかは決まっていない。
ただ核融合ではないことは確定している。
ディーゼルエンジンでも全く驚かない
ガスタービン・エンジンでも(ry
とゆーか、発電するだけなら生ゴミ燃やしても発電できるがね……
それに水力発電はどこに行っちゃったんだ?
>>151-153 しかし、この世界のジオンはがんばって欲しい。
ジーク・ジオン!!!!
>157
極端な話、回転運動でダイナモさえ回せりゃ何だって発電はできる。
それこそ「右手」で、そっちの意味じゃなくてもな。
ジオンのような阿呆は他の者の念入りな引き立て役として頑張って
頂きたいもんだ。
>>157 今でも水力だけじゃあとてもじゃないが間に合わない。
それに場所が限られる品
>>159 それはそうなんだが、どうもCE世界では始めっからなかった事になってるように感じてな。
コロニーとかのミラーパネルに太陽電池使ってるんだからそっち方面の発電システムでいいんじゃあないか?
コロニーで火力発電とか自殺行為以外の何者でもないしw
真空の宇宙空間じゃ燃焼燃料の類は使えない。
やっぱり最も身近なものとしては核融合しかないと思うんだが。
低温ヴァルター機関ってのがあるぞ。
ナチス・ドイツが潜水艦用に考案して、試作までこぎつけたヤツは軸出力で1840kW出したぐらいだ。
しかも酸素を発生させながら動くからその気になったら排気からコクピット与圧も可能だ。
>>161 流石に戦争の片手間に原子力の肩代わりにまで増産は難しいんじゃね?
それ以前に強奪しても、その技術を量産する資材も技術もないだろうに。
逆にそれが可能なら、核なくても貧乏人救うのに困らないと思うが。
にしても、この調子だと融合炉付の機体は個人認証、自爆装置完備になるな。
166 :
51:2007/05/05(土) 16:28:18 ID:???
26-4(1/3)
「いい加減に落ちろ!」
イライジャは懸命にジンを操った。それでもベテランのジオン兵を相手にしては疲労が限界に近い。
それでもイライジャのジンがザク改より優れているのは機動性のみ。動き続けなければ殺られてしまう。
「リードまだかーっ!」
「イライジャさん!!」
そこにプレアのギャンが割り込んだ。
「プレア!? 何でお前がっ!」
ギャンはビームサーベルを構えたままザク改に迫る。
アンディは思わぬ相手の登場に混乱した。
「リカルドの奴は何をしてんだ!」
それでもアンディは負ける気はしなかった。ザク改の性能を大きく上回るギャンであるが、動きは
素人そのもの。シャアの下に就いてから、MSの性能が戦力の決定的な差にならないことを教わって
いたアンディには恐れる相手ではない。
ザク改はマシンガンを正射し、続けてハンドグレネードも投げつける。プレアはそれらを確認するが
アンディの本当の狙いはシュツルム・ファウストだ。
ギャンが回避運動をしている所を狙いロケット弾を発射する。
「なにっ?」
背筋が凍りつく様な感覚に囚われる。
プレアは慌ててシールドを構えると、そこにロケット弾が突き刺さった。
「危なかった」
安心するプレアをよそに、撃ったアンディは驚愕していた。
「今のは……コイツ、中佐と同じ動きをっ!!」
こちらの攻撃が分かっていた様なギャンの機動にザク改は動きを止めてしまった。一瞬の隙を狙って
イライジャがマシンガンを構える。回避行動の遅れたザク改は弾丸をまともに浴びた。
「プレア! 俺はいいから戻れ!」
「そうはいきません」
「バカ! 死ぬぞ!!」
「僕は来るべき時がこない限り、死には……っ!!」
言い合いの最中にプレアは何かを感じ取った。
「すいません。僕は劾さんの援護に行きます」
「おい。こら、待て!」
167 :
51:2007/05/05(土) 16:29:10 ID:???
26-4(2/3)
劾は完全に押されていた。如実に機体性能の差が現れ始めたのである。
ブルーは実弾、ゲルググはビーム兵器。一見、エネルギー消費はゲルググの方が多く思われるが、
核動力であるゲルググのナギナタは出力が落ちることは無い。
対するタクティカル・アームズはラミネート装甲で出来ているためビームを受け止められる。だが、
その度にエネルギーを食う。更には排熱が間に合わなくなっており、装甲全体にダメージが出始めた。
「性能差が出たようだ!」
シャアの言葉に反論できず劾は顔を歪めた。
そして決定的な事が起きてしまう。ゲルググのナギナタがタクティカル・アームズを貫いたのだ。
排熱が間に合わなくなったのである。
「くっ……」
「覚悟するのだな!」
タクティカル・アームズを押さえつけると、シャアはライフルをブルーに向けた。その瞬間、
――ダメだ!!――
「誰だ!?」
いきなり誰かの声が脳裏に響き渡る。
虚を衝かれたシャアはトリガーの引き金を引くのに躊躇した。それは劾に隙を与えるのを意味する。
ゲルググの放ったビームは、瞬間的に機体を動かしたブルーの頭部を掠めるに止まった。
――やめて下さい。もう殺さないで――
「な、何だと!」
思念がシャアの中に入ってくる。子供の様に純粋なそれはシャアを戸惑わせた。
「NT……NTなのか! コイツは私以上の……」
一方の劾は、急にゲルググの動きが鈍ったのに勝機を得た。
予備のアーマーシュナイダーを引き抜くとゲルググに迫る。
「敵は倒せるときに倒す。それが傭兵のやり方だ」
「チィ!」
この一撃は肩部に突き刺さる。
何とか体勢を立て直すシャアが見たものは、目標である新型MSギャンだった。
「プレアだと?」
劾はプレアが乗っていることに驚きつつも冷静に状況を確認する。
ゲルググもこちらを警戒しているようだ。
「何をしている。俺達のことはいい」
「下がってください、劾さん!!」
「目的を忘れたか! お前はマルキオの下に融合炉を届けるのが使命だろ」
「分かってます。でもゲルググ相手では……」
「お前が考えることではない」
厳しい言い方にプレアは気落ちする。
「……だが助かったことは確かだ。感謝しよう」
168 :
51:2007/05/05(土) 16:30:24 ID:???
26-4(3/3)
「まずいな……」
機体の損傷を確認したシャアは思わず口にする。
劾の一撃は、ゲルググの左肩の関節を貫いていた。これでは右手一本で戦わなくてはならない。
「私が被弾するとは……」
あの一瞬でここまで的確な攻撃を仕掛けてきた劾に敬意を表す。もしこれがゲルググではなく
ザクだったら自分は死んでいただろう。
「さて、二対一だが……どうする」
気を引き締めると、ブルーとギャンを見やった。一転して非常に厳しい状況だ。現状ではブルーと
互角と言った所だが、ギャンに乗るNTは自分より優れ、ララァに近い力を有している。2機が同時に
掛かってきては勝てる気がしないが……。
「貴方……赤い彗星のシャアさんですか?」
予想に反してギャンから通信が入る。
「いかにもそうだが関心せんな。戦闘中に相手に通信を入れるなど……」
「それは謝罪します」
「で? 一体何の用かね。もう追わないでほしいとでも?」
「……そのとおりです」
「断る。これも任務なのでな」
当然の回答だ。軍人たるものが、はいそうです、と任務を放棄するわけにはいかない。
「お喋りは終わりかな。では……」
「もう一つ聞きたいことがあります。どうして貴方がザビ家の手先になっているのです!?」
「……一体何を……?」
「ジオンの後継者とも言える貴方が……」
この時シャアは自分の心を覗かれたことに気づいた。場にいるのが自分と傭兵だけだが、おいそれと
正体を明かされるわけにはいかない。
シャアはライフルを構えるとギャン目掛けて撃つ。
「お喋りは終わりと言った!!」
「プレア、お前は行け。時間は3分を切っている」
プレアは迷うようにブルーとゲルググを見るが、結局劾の指示に従った。
ギャンが見えなくなるのを確認すると、劾はシャアに交渉を持ちかける。
「どうする? 続けるか。核動力と言っても推進剤は従来のMSと変わらんだろう。このまま戦えば、
確実に積荷の後は追えなくなるが……」
劾は初めからこうなる事を考えていた。シャアを相手にMS戦で勝てるのはまずできない。ならば、
駆け引きに持ち込むしかなかったからだ。
「これ以上の戦闘は行なわない。それを約束すれば、こちらも妨害はしない」
「MSの護衛が任務ではないのか?」
「俺達の任務は、核融合炉を地球に降下させることだ」
なるほど、とシャアは頷いた。このまま戦闘を続ければギャンの行方は分からなくなる。かといって、
戦闘を終えても、コムサイは地球降下に入りつつある。今から追っても降下は止められない。
「……いいだろう。勝負はおあずけだ」
時間を稼がされてしまったシャアは劾の提案に乗った。自身も確かめたいことが出来ていたからだ。
ザンジバルに帰還したシャアはアンディとリカルドを拾い、コムサイの後を追い地球へ降下する。
場所はオーブ連合首長国近海の島々だった。
169 :
51:2007/05/05(土) 16:31:20 ID:???
うわ・・・なんかプレアちょっとムカついてきたな。
なんにしろGJ。いつもお疲れ様です。
心を覗かれたハマーンみたいなものか
なるほど、ハマーンが怒るのも無理ねぇわ
……実物があってもなぁ。
現物を先ずそのままの状態で研究して
研究結果に基づいて設計理論を調べて
設計理論にしたがって設計して
試作を作って動くかどうか検証して
検証結果に基づいて、実用機を作って
実用機の整備マニュアルを作って
まあ、10年位有れば作れるか。
UCではミノフスキー博士の再亡命で作る時間が短くなったけれどw
GJ!
「子供は嫌いだ図々しいから」のわかりやすい例ですな。
誰のせいでダイクン派が困った事になると思ってるのかと、シャアからすれば言いたいでしょうに。
今度こそ途中で投げないでイフリート改とゼロの話を書こう…
GJ!
>>174 >「子供は嫌いだ図々しいから」
この台詞言ったのってクェスじゃなかったか?
だから何だって訳でも無いが
GJ!
>>175 新しい職人さんですか?
頑張ってください
>>173 複数の陣営で技術開発をしてる場合
何だあれは、ってことはまずなくて
もう出来たのかってことしかないってじっちゃがいってた
問題はマルキオの所が陣営ってほどの力があるかってところだろ。
連合に売るなら、結局ブルコスに利用されるってだけだが。
ザビ家の手先にって・・・ジオン=ザビ家の狂信者とでも思ってるのか>プレア
ザビ家、ブルコスの連合、プラント比べたらザビ家が一番マシに見えるからな
>>178 でもミノ粉技術はプラント、連合どちらも辛うじて散布できるっていうくらいだからな。
しかも投資し始めたのは開戦後だし
オーブも馬鹿ばっかりだしな。
このスレだとジオンが一番まとも。
ガルマのおかげでアースノイドのジオニストもかなりいそう。
ジーク・ジオン!!
ただ、ばらまくのと、制御するのでは技術難易度が違いすぎる件
>複数の陣営で技術開発をしてる場合
>何だあれは、ってことはまずなくて
>もう出来たのかってことしかないってじっちゃがいってた
ところでこれは銀英伝か?
銀英伝世界でも、指向性ゼッフル粒子は同盟では作れなかったね
……今気が付いたけれど、MS戦闘なんてお茶を濁すだけにして
艦砲射撃でコムサイを打ち落とせば済むだけじゃないの?
後は
>>184 奪取優先なんじゃないの?
コンペ次第でマさんの夢が叶うかもしれないし…
きっとデータを取ってないんだろう
プレアもエセ導師のスピーカーなんだ。
ホントあのオッサン黒幕してるよな。
マルキオは危険すぎる。
クルーゼよりもマルキオの方が黒幕に向いている気がしてならない件について
マルキオがプラント独立に力入れてりゃ戦争も起きなかったんじゃねーかな
マルキオが仏教徒だったらry
戦争が起きた方が影響力高められると踏んだんだろ。
そうだな、そもそも原子爆弾についても当時の日本でもその理論はちゃんと出来てたし
爆心地近くのレントゲンなどから『その兵器が何か』って分かったらしいからね
>>193 現物手に入れても技術格差が酷くて作れない、という話なら現実に幾らでもある。
劣化コピーなんか典型だ罠
>>194 それが何かわかっても、それを生産できる訳じゃないというのがミソだな。
第二次大戦中の日本が原爆を手に入れたとして、それが何なのかはわかるだろうけど、原爆をコピーして作る事は出来ない。
技術も材料も無いからねぇ。
>>196 材料ならあった。
有名な人形峠もそうだし、朝鮮半島で鉱脈見つけて掘り出す手前までいってる。
違ったのは、原爆開発にかけた予算と、ウラニウム抽出方法。
日本のとった方法は予算もないのに酷くまどろっこしくて金のかかる方法
だっただけ。
だから間に合わなかった。
後からならどうとでも言える。
>>198 実際に開発していたの知らないのか?
完成直前だったから、占領したアメリカは真っ先に世界にも数少ない貴重な
サイクロトロン破壊して他国から顰蹙買いまくったんだが。
まぁ、完成しても輸送する重爆がなかった、ってのは事実だが。
200 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 00:28:44 ID:exIBEUM8
それ以前に、投資効率及び開発時間を考えると、NJCの方がまし
NJCなら、原発を再起動させればよいが、核融合炉は、施設から設計・建設
しなくてはならない
ビジネスとしても、難民救済としても、資金と時間の浪費以外の何物でもない
やはり、マルキオの目的は、最新鋭機を連合及びプラントに流出させると同時に
ジオン内部の穏健派を潰し、戦争の泥沼化を齎すことだろう
本気で、奴が破壊の女神か這い寄る混沌の写し身な気がしてきた
>>199 そんなことはどうでもいいし関係ない、
ジオンの話しろや。
ま、日本が負けたという事実は覆らないわけで。
マルキオって西欧には影響力無いのかな。
オーブ(ウズミ)とプラント(パトリック)はメンデル仲魔のようだけど
各国王家とかバチカン辺りにコネクションがあったら冗談抜きで
世界を操れるよ。
ラクシズに資金提供してたとかホント何者なんだか…
マルキオはアマルガムの幹部かゼーレの幹部だな。
自分は正しい事をしていると思っていて、しかもそれ以外に方法はないと思ってるっぽい……ゼーレタイプだな
さらには宗教はいってたことあるからゼーレの幹部は確定的だな
>>204 だねぇ。誰かさんの『日本は原爆を開発する技術も材料もなかった』って
ところを突っ込まれてるのに必死になってるとしか…w
テロリストと化したり、重大な反逆行為をしても罪に問われる事の無いラクシズ
神出鬼没、色々なところに強い影響力があり、何故か資金面も豊富なマルキオ
マルキオ=魂 ラクシズ=神経 ?
SEEDを持つものと持たない者を一つにし人類を進化させるのか
ラクソ「死は何も生みませんわ」
マルキオ「死はあなたがたに与えましょう」
ラクソ「行きましょう。キラ」
キラ「うん」
カガリ「殺してやる殺してやる殺して…ザクッ」
アスラン「うわあああ!」
キラ「はあはあ…駄目。アスランが呼んでる。」
ラクソ「あっ、キラ、まって……」
こんな感じか?
スレ違いのきっかけを作ってしまったな。申し訳ない。
マルキオが、ジオンの内部勢力に働きかけて二つに割っても疑えないくらい、マルキオは黒幕向きだな。
まぁ、ほとんどのジオンの人間はある意味、自分なりの信念をもって行動してるから、エセ宗教家など相手にもされない可能性もあるけどな。
いやなんか俺も悪乗りしちまった、すまん
ガルマが死ぬとマルキオにとってはやりやすくなるかも知れん……
しかしシャアも吹っ切れちゃってるし、ガルマが謀殺されることはなさそう?
マルキオが黒幕って、ロゴスじゃあるまいし、悪乗りは終わりにしようよ。
215 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 03:39:03 ID:XGZO+FXZ
つーか、プレアとかいうのが、マジうざいんだが。。。
死んで欲しいほんと。
なんか、ガンダムに出てくる、典型的な、自分は善い行いをしていると思い込んでる、
キチガイって感じがして、マジ気持ち悪い。
それはそうと、日本の原爆開発能力についてあれこれ言ってるようだが、
アメリカが開発に成功したのは、欧州から亡命してきた科学者の力と、
全面的な国のバックアップがあったからだな。
日本については、材料はあったよ。作るに足る技術力もまあ、あっただろ。
湯川博士とか、それ関連の分野でノーベル賞取ってる訳でね。
現物があったり、その理論がわかっても、到底作れないとか、
そんなレベルではなかったのは確か。
仁科博士も人形峠も有名だし、アメリカが占領した時、連合国の科学者も含めて、
大勢の科学者の反対を押し切って、サイクロトロンを破壊したのも事実。
おまいら技術話好きだなぁw
人のことはいえないがなw
何か引っかかるのでまとめサイトで読み返してきたが・・・・・・
連合もザフトも核融合炉の開発に失敗しているから技術が足らんぞ。
これではミノフスキー核反応炉の開発は出来ねーyo!
ミノフスキー核反応炉までの開発ステップ
step1 高温核融合炉を開発
step2 常温核融合炉を開発
step3 ミノフスキー物理学を実用化
step4 ミノフスキー核反応炉を開発
どう考えても、ミノフスキー粒子だけしか技術がありませんね。
何はともあれ、作者の手腕に期待。
>>214 悪乗りといってもマルキオがやってる事はどれも洒落になってない。
・メンデルへの資金提供
・子供への思想教育
・自分の理想(SEED理論)を他人に強要
・交戦国の内部情報を他国に漏洩
・ラクシズへの武器供給
ラクスやプレアみたいに進んでテロする人間を作るのが一番恐いよ。
技術なんてどうでもいい。
>>217 それって普通は現実でも創作でも独裁者か
それの予備軍の人間のやる事だよな・・・
鋼鉄三国志の子安孔明なんかどう?
いい加減特定キャラ叩くのやめにしたら?
そんなの見方を変えればいくらでも言えるんだから……
鋼鉄三国志とジオンにどのような関連があるんだ?
>>216 ミノ粉のおかげでstep1,2を飛ばして(クリアして)いきなりstep3から
始められたって可能性はない?
核融合開発関係の設定よく知らないんで、否定されるんならすまぬ
>>224 ミノ粉は、核融合炉の小型化に必要だった物だから、step1,2はとばせない。
ミノフスキー物理学を立ち上げたけど学会から叩かれまくって追放される
めげずにMY型熱核反応炉を作り上げて稼動実験中に電磁波障害効果を確認
ミノフスキー粒子を発見しミノフスキー物理学を証明
メガ粒子砲の開発の開発後ミノフスキー博士の亡命によってそれまでの成果が連邦に流れる
この世界だとミノフスキー物理学がジオン以外に広まってないんだし
いくら実物があっても量産、整備はおろかデッドコピーすらままならないと思うけどね
>>225 ITER系ならステップとして意味あるけどNIF系だと意味ない悪寒
というか、エネルギー不足対策ならわざわざMS搭載の小型核融合炉じゃなくても良いんじゃないのか?
ジオンの戦艦は普通に核融合炉なんだろ?
ということは、何らかの理由でエンジンに損傷のない中破したムサイ級でも
鹵獲したら連合とかはうはうはだな。
今大和ミュージアムに置かれてる戦艦金剛のボイラーでも艦から降ろされた
後は別目的に使われてたし、同じようにエネルギー目的用に転用とか。
いや、それは想定の上で自沈するなり機関部だけは壊すなりの対処は予め徹底されているだろ。
それに鹵獲品は予備部品もないだろうし整備に梃子摺る可能性が高い。
必要な部品まで敵から鹵獲しなきゃ調達出来ないような物は転用するにしてもリスクが大き過ぎる。
ましてそれを扱える技術者もいない様な状態だろうし。
金剛のボイラー転用にしてもあれは散々使ってきた、ある意味枯れた技術だからこそ暖房用ボイラーに転用出来ただけ。
同じボイラーでも日本海軍の技術レベルを超えていたシャルンホルスト(戦艦じゃなく空母に改造された商船の方)の高温高圧ボイラーみたいに扱いきれなくて既存品に交換しなきゃならなくなった状態になる可能性の方が高い。
あと、艦艇用エンジンは熱核ロケットで核融合炉とは書いてなかった。
ジェネレーターとして別に搭載しているんだとは思うのだけど、そこまで明記してある資料って何かあったっけ…。
>>230 熱核は熱核融合(加熱状態で反応が始まる核融合)の略。
通常は点火に核分裂を使うので、確かにNJ下では使えないが。
>>231 熱核ロケット>高温の原子炉により推進剤(通常は水素)を加熱、ノズルから噴出して推進する方式。
核融合ロケット>エネルギー源として核融合を使用する方式の総称。推進手段は電気推進や核パルス推進となる。
どう見ても別物なんですが…。
調べたらちゃんと熱核ロケットと核融合ロケットではっきりと推進方式に差があるし、旧式のパプア級なんかだと化学ロケット推進ってなってるし。
…というかジオン軍艦艇が表記通りの熱核ロケットだとNJ影響下では無力化しちゃうのね。
233 :
232:2007/05/08(火) 01:16:50 ID:???
∧||∧
( ⌒ ヽ まぁ許せ
∪ ノ
U U
234 :
231:2007/05/08(火) 01:19:02 ID:???
レス番まで間違えてるし
∧||∧
・゚・( ⌒ -=y ターン
∪ ノ ̄
∪∪
そういえば深宇宙探査用のスターゲイザー建造した連中はどっからあの技術手に入れたんだろう?
ガンダムのスペックが明らかにザフトや連合よりも二世代三世代先を行っている。
核融合炉積んで人工知能積めばワッカ攻撃で敵皆殺しにできる( ゚д゚)
236 :
51:2007/05/08(火) 20:48:52 ID:???
27-1(1/2)
地球衛星軌道上に無数の艦艇が浮かんでいた。
その数は20隻強。
一個艦隊とほぼ同数が並ぶこれら全てがザフトの艦艇である。
――――第27話
敗戦続きのザフトの中で唯一ジオン相手に抵抗していた“砂漠の虎”の敗北はプラントに衝撃を与えた。
“虎”が居たバナディーヤを落とされたのは、ジブラルタル基地への扉が開いたことを意味する。
焦ったプラント評議会は、急遽地上に増援を送ることを決定。途中ジオンの襲撃に備え、一個艦隊の
戦力を投入してまで地上の戦力を増強しようとしていた。
その中の1隻であるヴェサリウスの通路にアスラン・ザラはいた。ロッカーで着替えを終えた彼は、
ヘルメットを腰に抱えながら格納庫へ向かう。
「久しいなアスラン」
背後からの懐かしい声に思わず振り向くと、そこにはかつてのクルーゼ隊のメンバーがいた。
「イザークにディアッカ!」
ラクス・クライン救出劇以来、アスランはプラント本国で取材という名のプロパガンダに振り回されて
隊を離れていた。このために3人が会うのは実に1ヵ月ぶりだ。
「休暇はどうだった?」
「よせよ。あんなの休暇じゃない」
「貴様のことだ。我らが歌姫と仲良くやってたんだろう」
言いがかりである。ある意味皮肉なのだが、ここまで言われれば腹も立たない。
「勘弁してくれ……」
あの“凱旋”以来、イザークは変わった。
エリート意識丸出しのイザークは、よほどこの敗北に堪えたのだろう。
1度目の敗北の後はシャア憎しといった具合で周りがまったく見えていなかったが、2度目の敗北後、
紳士的なシャアの振る舞いに何か惹かれたらしく、自身の感情を表に出ることが少なくなった。
自身がMS隊隊長となったことも合わさって軍人としての自覚が現れ始めたようだ。
237 :
51:2007/05/08(火) 20:50:42 ID:???
27-1(2/2)
「これでニコルがいればそろったんだがな……」
ニコルは“ジオンの拷問”に遭って目に障害を持った――らしい。
「プロパガンダか……母上達は何をやっておるのだ」
「しょうがないでしょ。宇宙じゃ負けてるし、地上も怪しいし……」
「フン!」
不機嫌そうに腕を組む。
戦友との出会いに地が出ているようだ。
「父上達も苦労してるんだ。だから今回の地上への増援が行われる訳だし」
「しかし、なんでアスランは降下部隊に志願したんだ? 英雄様なら本国でゆっくりできるのに……」
アスランは返答に詰まった。地上に行けば連合に所属するキラに会えるかもしれないと考えたからである。
キラに「次の機会に話そう」 などと偉そうなことを言っておきながら、アスランはすっかり忘れてたのだ。
今回の志願が無ければその記憶は忘却の彼方へ向かっていただろう。
今回の降下部隊への志願理由がそんな私情であることをイザークが知ったら……。
とりあえずアスランは話を逸らすことにした。
「そんな事より聞いたか。クルーゼ隊長の件……」
「ああ。どうなっているのかサッパリ分からん」
「……何のことだ?」
「知らないのかイザーク? 隊長が特務隊所属になったことだよ」
イザークは驚きのあまり絶句した。
特務隊とはFAITHと呼ばれるプラント最高評議会議長直属のトップエリートである。評議会議長もしくは
国防委員会に認められた者が任命され、その権限は一般の部隊指揮官より上位。現場レベルにおける作戦の
立案および実行の命令権限までも持つ。これらの高い権限から政治将校に近い。
「クルーゼ隊長がっ! ウソじゃないだろうな!?」
「本当だ。俺も聞いたときは耳を疑った」
「いくらなんでも……まさか金か?」
酷い言われようだが、査問会に呼び出されたクルーゼは兵達の間で“ヘリオポリスの責任を取らされた”や
“アマルフィ議員の怒りを買って更迭された”といった噂となりゴシップのネタにされていた。
クルーゼ自身は自宅に引きこもっていただけなのだが……。
実際はデュランダルがシーゲル他クライン派に働きかけ、クルーゼをFAITHとして議長直属とした。
「しかも議長はラクスの護衛役として隊長を使うらしい」
「ナ、ナンダッテーッ!」
238 :
51:2007/05/08(火) 20:52:34 ID:???
とりあえずプラント側を少し……
ジブラルタルとカーペンタリアに兵を送っとります。
239 :
51:2007/05/08(火) 20:54:31 ID:???
脱字修正
>途中ジオンの襲撃に備え、一個艦隊の戦力を投入してまで地上の戦力を増強しようとしていた。
↓
途中ジオンの襲撃に備え、一個艦隊の戦力を護衛に投入してまで地上の戦力を増強しようとしていた。
アスランがキバヤシにw
アスランは何に乗るんだ? イージスないのに。地上だからバクゥが支給されるのかね。
にしても、連敗続きでよく厭戦気分がでないな、ザフトは。
負けたら後がないのはよく分かってるんだろう。
イザークが愚痴るくらいプロパンガスも多用してるようだしな。
まあ、プラントの中の人たちに結構きてるのかもしらんが
キバヤシGJw
だが、そろそろドズル中将とソロモンの厳ついな武人達も見たいなぁ
漏れとしては、ドズル中将もビグ・ザムみたいな半端なMAじゃなくて、
MSで出てきてほしいなぁ。だめかなぁ。
ところで、ひょっとしてニコルがバスクになるフラグが立ちましたか?
GJ!
コレはクルーゼのラクシズ入隊フラグ?
>230
命令を徹底する事と実行する事は全く別の話なんだが。
投入するからには当然敵手に渡る可能性は盛り込まれるべき事で、可能性
を下げる努力でしかないのだよ。
世の中にはもっと簡単に破壊できかつ重要度の高い暗号書類ひとつマトモ
に破棄できず、また「徹底」を過信して暗号を変更せず以後大戦中の全て
にわたって全暗号筒抜けとかいう馬鹿をやらかした国が本当に存在する。
その技術の転用の可否については、使用するだけなら当該集団(国)の技術
の系統及び水準の相対的関係により決まる(水準が低ければ系統が違っても
すぐ使える。一方水準が高くても系統が同じならかなりの場合やはり使える)。
同時に技術を自分で使いこなすについては、相対的に高度化する程に難易度
が上がることになる。
>必要な部品まで敵から鹵獲しなきゃ調達出来ないような物は転用
はて?ガンダム世界は噴飯モノなことにそんなんばっかですが何か?
しかし、なんでザフトはここまでジオンと戦うかねぇ。
ジブラルタルから撤退してカーペンタリアに全力傾けた方が楽だろうに。
ジオンは敵かもしれないけど、連合も敵なんだから楽な敵から叩けばいいものを。
>>250 ナチュラルに負けっぱなしじゃコーディネーター様のプライドが許さないからだろ
>>250 直接的な原因は、ユニウス7落としを無断でギレンがやった事かと。
連合に核打ち込まれて、アヒョってる処に、同胞が眠る処を隕石変わりに落とされたら、それは怒るでしょう。
まあ、ハーフコーディとか失敗作の事とか、色々とドロドロして物がありそーな気も。
あと、軍事的に考えて、MSの無い連合よりMSを持つジオンの方が脅威と考えたから警戒してるのでは?
現状同数で戦えば ジオン>ザフト>連合 っぽいですし。
まあ、連合が国力を回復させる前に叩くのが楽と言うのには同意で。
これはもう連合は強化人間を作ってストライクに乗せてデストロイ量産するべきだな
>>250 ナチュラルは下等動物、ハーフは雑種。
進化したコーディがそんな奴らに負けるなんてありえない。
って事でしょ。
>>245 う〜ん、ドズル閣下のMSねぇ…
ジオングより巨大なMSしか想像できないw
似合うMSはなんだろ?
>>255 基本的すぎだけどやっぱザク
またはドズル閣下のザクを参考に塗装したゲルググとかかな?
それ普通のザクじゃん
今思い付いたのはジオングサイズのフルバレットザクなんだが…
どうよ?
ここはあえて、ドズル専用機はザクだけ
高階級の奴を前線に出して死んだら誰が指揮を執るんだと言う事で
ドズル専用グワジン
ドズル専用なんて言わんでも、グワジン級は基本的にザビ家専用だぜ。
ギレン親衛隊長のデラーズという例外がいるけど。
超巨大空母ドロスがあるじゃないか。
>>261 のグワジンが撃墜された瞬間に、
>>260 の巨大ザクに乗って出現するドズルを想像して吹いたw
なんでそこでドズル・ザ・グレートじゃないんだ
>>263 グワジンから仁王立ちで出撃してモノアイからビーム撃ったり指がミサイルだったり両手足から放電したり
2万年後(だっけ?)に地球に帰ってきたりするのかw
お前はそんなにキシリアのおっぱいが見たいのかw
お前らのせいで、赤いブルマ履いたドズルを想像してしまったじゃないか。
毛臑が・・・・毛臑が・・・・・・・・
股間の膨らみが・・・・膨らみが・・・・・・・・
ミネバが物心ついてから見る父親の最後の勇姿がコレ?
トラウマになること間違いなしw
>>245 ドズル専用ギャン、もしくはケンプファー
耐久性を異常に上げて、更にどっかからラミネート装甲も持ってきて、絶対落ちないを追求した実験機とかw
>>269 沖一版キシリア様のなら見たいと思うぞ。
疑問なのだが、ジオンにとってパナマやビクトリアのマスドライバーは重要なのか?
HLVがあれば何処でも打ち上げられるような…
ザンジバルも追加ブースター着ければ宇宙にいけるし…
つ輸送コスト
まあコスト以前に連合やザフトの宇宙輸送の拠点だからじゃね?
つ「ドズル専用ソロモン」
>>272 ルナチタニウム合金製のビグ・ザムなら大丈夫!
スレッガーさんの特攻も効かないぜ!
>>277 それならビグザムの装甲をPS装甲にすればいいじゃないか。
PS装甲+Iフィールド装備。ビームも実弾もほぼ無効化のMAが完成するぞ。
>>278 ただでさえ20分しか動かないのに、更に稼働時間が減りそうだな。
拠点防衛用兵器なんて無補給で連続10分稼動すれば御の字じゃね? 補給はいくらでも出来るんだし。
これが通常のMSなら大問題だけどさ。
ビグザムは排熱が問題だから、長時間稼動させるには大量の予備が必要だ罠。
つまりビグザム量産化すれば(ry
結局ビームサーベルにはやられるから、やられ方は変わらないんじゃないか?<PS装甲+Iフィールド装備
>262
>グワジン級は基本的にザビ家専用だぜ。
後付ですっかりダウト化してますが。グワランとかアサルムとか。
特にグワランなんかは後付するまでもなく当事からダウト(連邦第2連合艦隊
=テアンム主力の迎撃に向かって鎧袖一触返り討ち&殲滅の憂き目の悲惨な奴)。
ジオング→サイコ(ジオングヘッド)、サイコ+ビグザム→デストロイ(ジオングヘッド)ということにすればMSになり、
アイデンティティーのビグザムも失われないと思う
ただデストロイをジオンから連合が奪えそうにないのが問題になりそうだ
デラーズも乗ってたし
>>281 ファーストでは未完成だが、こちらでは決戦時には完成している可能性はあるかと、
アナザーZガンダムの最後のコマに、股の間に無数のプロペラントタンクらしきものが付いているビグザムが出てたが、
冷却剤を充填したドロップタンクを装備して、冷却問題を解決したんじゃないかと想像したんだが、
>>286 間違えた、サイドストーリーオブガンダムZだった orz
ガンダムVSZガンダムのアクシズエンディングじゃビグザム量産されてたな
クライマックスUCでもビグ・ザムは現役だった
無論中身は改修されていたが
近藤センセの漫画でビグザムがサイコと戦ってたよ。
互いにビームを弾いて接近戦で相打ちだった。
291 :
51:2007/05/12(土) 06:58:20 ID:???
27-2(1/3)
リードはコムサイを地上に降ろすと、直にギャンを動かすようプレアに指示した。
降りた島は木々が生い茂っている。MSと言えども頭が出ない有様で、機体を隠すには好都合だ。
空中からの探索では見つけられないだろう。
問題なのは近辺に味方は一人もいないこと。
元連合のリードは広い情報網を持っているがここはオーブ近海。連合の船はまずお目にかかれない。
そうなると同じ傭兵仲間に期待しなければならないのだが。
「ダメだ! 火の振りかからねえ所には傭兵がいねえ」
平和の国と呼ばれるオーブでは傭兵のいることが稀であった。
「ジャンク屋なら腐るほどいるが……待てよ」
リードはコンソールを操作するとオーブに立ち寄っているジャンク屋リストを開いた。
その中で知った名を見つける。
「やっぱりだ! ロウの野郎、オーブにいやがる」
ロウ・ギュール――サーペントテールとはある事件で知り合ったジャンク屋の男である。
ブルーの兄弟機であるレッドフレームの持ち主で、MSの腕も中々の者だ。
「頼むぜ。迎えを寄こしてくれ」
シャア相手ではさすがに見劣りするが、藁にもすがる思いでロウに電子メールを送った。
ジャンク屋の船ならオーブに立ち寄ることができる。そうなればジオンも手出しはできない。
「後は迎えが来るまで時間を稼ぐだけだ」
拳銃の安全装置を外すとコムサイから降りる。既にプレアはギャンを運び出していた。これからの
プランを話すとプレアは申し訳なさそうに頭を下げる。
「貴方達への依頼は地球に降下して完了したのに……」
「気にするなよ。アフターサービスってやつだ」
「いえ、これ以上迷惑はかけられません。ここからは僕一人でなんとかします」
何かを決意ような目でリードを見つめる。
プレアはリードにこれ以上は任せられないと考えていた。傭兵である彼の任務は既に完了している。
だからこそ地上に降りてからは自分自身の力で核融合炉をマルキオの下に運ぶ使命を全うしなければ
ならない。そんな義務感がプレアを動かした。
「身を隠すところも多いですし……」
「バカを言うな!」
身を隠しやすいといっても、全長20メートルを超えるMSが動けばその痕跡が確実に残る。それを
追われれば発見はたやすい。しかも相手は赤い彗星のシャアであり、ギャンと同じ核融合炉を内蔵した
ゲルググに乗っているのだ。
銃しか持たないリードでは役に立つとは思えないが、それでも子供を一人で放り出す程愚かではない。
「お前な、一人で何とかなると思ったら大間違いだぞ!」
「僕は大丈夫です。導師様はそう言っていました」
リードはめまいがした。一体何がプレアをここまで突き動かすのだろう。この子は何の根拠もなしに、
自分は死なないと確信している。それが運命であるかのように……。
「ダメだ! 子供は大人に言うことを聞きやがれ!」
リードは今回の依頼者であるマルキオに疑念を懐いた。
彼はこの幼い少年に何を吹き込んだのだろう。
292 :
51:2007/05/12(土) 06:59:55 ID:???
27-2(2/3)
「ダメですね。中身は空っぽです」
リカルドが拳銃をホルスターにしまいながらコムサイから出てくる。
「MSの跡があるのでそれを追うしかありません」
コムサイの発見は容易だった。コムサイが着陸できそうな島を探せばいい。
オーブに直接降りることも考えられるが、コムサイは傭兵の所有物である限り着陸は不可能だ。
あの国は理由なき入国を認めていない。ジャンク屋ならば別だが、傭兵が宇宙から降りてきても
直ぐに追い出されるだろう――裏で動いているのがオーブなら話は別だが。
「しかし、この木々だと空からの探索は無理ですね」
「つまり中佐のゲルググと俺のザク改だけで探すのか……」
「俺のザクは……」
「リカルド少尉の機体を直すには、早くても3日は掛かりますよ」
ガックリと肩を落とすリカルド。
そんな中、シャアは修理したゲルググを見上げる。
「ゲルググの調子はどうか?」
「問題ありません。関節を取り替えただけですからね。シールドも予備があります」
「よし……アンディ、お前はザンジバルの護衛をしろ。探索は私が行なう」
自機を確認したシャアはアンディに言う。
「中佐だけで!?」
「リカルドの機体は使えない。そうなると戦力はゲルググとお前のザク改だけだ。手分けをして探索
すれば効率は良いが、ザンジバルが襲われる可能性も考えねばな……」
この島から一番近い基地となると日本になる。ザンジバルを失えば救援も難しい。
「アンディに護衛を任せる」
「しかし中佐一人で大丈夫ですか?」
いくらシャアといっても地上戦の経験は少ない。
ゲルググも地上運用も前提にした機体だが、本格的な戦闘は今回が初めてだ。
「見縊ってもらっては困るな」
「こりゃヤブヘビでしたかね」
細かい指示をマリガンにすると、シャアはゲルググに搭乗した。
(アンディには悪いが……)
アンディにはああ言ったものの、相手がNTなら足手まといにしかならない。
ララァと同じ真のNTかもしれない相手はこの島の何所かにいる。それがシャアを緊張させたが、
相手にとって不足は無い。
捜すにしても、自分がNTとして覚醒しているなら、相手の存在を感じ取れる筈だ。
「やってみるさ……」
293 :
51:2007/05/12(土) 07:02:21 ID:???
27-2(3/3)
同じ頃オーブではMSが演習を行なっていた。
赤いガンダムタイプが4機。
その中でやや形状が異なる機体がレッドフレームだ。
『ロウ、メールが来てるぞ』
ハチのモニターにその内容が映し出される。
「なんだぁ? リードのおっさんからだ。なになに……」
「ロウコーチ! 何してるんです!?」
演習中にも拘らずいきなりメールの確認をし始めたロウに他の3機から通信が入る。
ロウはそれを無視してメールを読み終えると、その3機に向けて叫んだ。
「……お前等! 演習は一時中止だ!!」
「ちょっと! 何言い出すのよロウ!」
抗議も無視し、一目散に船がある港を目指す。
港は新しい船“リ・ホーム”の搬入をしていた樹里は、駆け込んでくるレッドフレームに唖然した。
「ロウ! アンタ演習は!?」
「ピートリーを出すぞ!」
ピートリーはアフリカの砂漠で放置されていた中型陸上戦艦である。地上での足代わりだ。
「何で?」
「リードが迎えを寄こせって行ってるんだ! ジオンの新型MSを手土産にな!!」
そう言ってメールを見せる。
仲間の一人であるリーアムは読み終えたがいい顔をしなかった。
「待ってください。ここに――ジオンの襲撃もありうる――と書いてあります。浅はかな行動は……」
「バカヤローッ! ジオン製だぞ! あの脅威のメカニズムをこの目で見なくてどうすんだ!!」
「しかしこれは危険です。行くのなら入念な準備を……」
「直に行くぞ! 船を発進させろ!」
「な、何故私の意見を無視するのですか……?」
ロウはリーアムの愚痴にも聞く耳持たず、樹里と共にピートリーへ乗り込んだ。
294 :
51:2007/05/12(土) 07:04:07 ID:???
次の投下はやや遅れます……
>ドズル
登場はまだまだ先
>ビグザム
ドズルはソロモンで
「ビグザムよりドムを10機よこせ」
と言ってなかったか?
51氏 GJ!!
プレアはやっぱり何も考えてないスピーカーでしたね。
普通の人間ならマルキオに嫌悪感を抱くでしょう。 子供に犯罪を指示するんだから。
それにロウはオーブからの依頼を放棄してまでギャン回収ですか。
回収するのはいいけどオーブとしてはジオンとの戦争になる要因をどう扱うかが問題。
取り合えず依頼破棄として違約金と入国禁止ですかね。
アヌメと同じ手段(隠匿)とったら戦争確実でしょうし。
GJ!
「ビグザム量産の」とか新生ジオンでもザビ家専用ビグザムが出てきたりするので、その印象が強いんでしょ。
ところでマルキオってオーブにいるんじゃないの?
マルキオの地位が今ひとつよくわからない。
プレアは見事に狂信者の域ですな。オーブ軍人とは気が合いそうなくらいの。
マルキオ≒ショ○カー…違うか…
せいぜいジョッカーだよ。
それこそ今は亡きファンファン大佐に(ry
51氏乙です。
マルキオは公式でもよくわからないキャラだからなぁ
ジャンク屋ギルドもコイツが作ったし…
ターミナルもだっけ?
虎の半分、いや、三分に一でもいいから苦悩しろよ>プレア
プレアって洗脳済みなの?
ジャンク屋ギルドなんて犯罪組織はさっさと叩き潰せよ。
考えてみれば、何でジャンク屋ギルドなんて成立したんだろう? 死の商人が武装した上に徒党を組んでいる組織だぞ。
普通地球政府やらプラントやらが挙って潰そうとする組織だろうに……Xや∀のような世界ならともかくなぁ。
UC世界なら、あそこまで大きくなる前に完全に潰されてると思うぞ。
あんな無法者にあんな無茶な特権認めて連合やプラントに何の得があるんだ?
やっぱマルキオから賄賂貰ったんじゃないのか。
種世界の組織に何故? と、言う疑問は禁句かと。
何故日本が東アジアに統合されてるの? とか、ターミナルって何? とか。
一企業のはずの宇宙開発企業が、スーパーロボットと戦艦含めた艦隊を消滅させる火力の兵器を持ってたり。
マルキオは連合の外交官。
ジャンク屋ギルドを認めさせるなどその影響力はかなりのもの
>>309 連合の外交官じゃないぞ。
オルバーニの譲歩案を届けたのは頼まれてやっただけ。
そういや連合はどうなってるんかね
対ザフト派と対ジオン派がいたはずだが
対ザフト派:ジオンは講和を申し込んできていたんだしここは講和してまずザフトを倒すべき
深刻なエネルギー不足を補うにはジオンの核融合炉の技術は喉から手が出るほど欲しい
だいたいなんでナチュラル同士が争わなくてはならんのだ
対ジオン派:プラントへはこちらから先制攻撃したという非があるが、
ジオンとの戦争は独裁者の一方的な宣戦布告によるもの、講和しても信用できるものか
コロニー落しの悲劇を忘れたのか
こんな感じかね?
>>310 普通、外交文書なんて特級の機密文書を一介の宗教家に託すなんて
無謀を通り越した阿呆なことはしないんだがw
GJ!プレアも変なのに引っかかっちゃ棚。
>>312 いや、意外とそういうのはよくある。外交は結局、人脈と接触がなければ成り立たないからね。
ただマルキオが託すに値する人物かというと激しく疑問だがw
よほど運び役がいなかったのか見る目がなかったのか人脈がずば抜けていたのか
現実でもイスラム世界で、イスラム聖職者に仲介頼むのはありそうだしな。
問題は種世界で宗教がどの程度力を持ってるのか、よく分からないところだが。
ジオンとの講和はジオン占領中のオデッサ周辺の扱いの問題があるから、ユーラシア系が嫌がってるんだろ。
>313
むかしペルーの日本人大使館がゲリラに占拠された時も、司教とかが間に入ってゲリラとの交渉してたな。
結局それは時間稼ぎで、特殊部隊が突入して一撃殲滅というのが本当のシナリオだったが。
俺は恐ろしいことに気がついてしまった・・・
大気圏突入のときにライデンがAAに攻撃しかけたよな
そのとき、カナードと種割れライデンは互角だった
で、カナードと劾はXアストレイ1巻見る限りほぼ互角
そして劾とシャアは互角だった
つまり、ライデンとシャアは互角ってことになるんだよ!
>>316 そんなもんじゃね? ファースト時代のジオンエースパイロットって、どれも粒ぞろいだし。
それにライデンはMSVキャラで原作には未登場だし実力のほどは不明だけど、シャアがジオンの中で抜きん出てトップエースかは疑問だしな。
自分はジオンの二つ名を持ってるエース級って、実力的には結構拮抗してるんじゃないかって、勝手に思ってる。
撃墜数は稲妻の方が上だったんじゃなかったか?
乗ってるMS無視してるだろ。
ジョニーのR2とシャアのゲルググの性能はほとのどないにしても
ガナードが乗ってたのはザクで、劾が乗ってたのはブルーフレームだぞ。
ジャンク屋ギルドみたいな特権を持つ存在は厳しい審査と監視が必要なのに、
まったくのノールールなのはなあ。
今回の件でジオンに敵視されそうだ。
宇宙世紀でも一介のジャンク屋から一大軍事政権にのし上がったブッホ・コンツェルン=クロスボーン・バンガードがあるが、
ジャンク屋組合いう設定はそれまねたのかね。あまりに稚拙だが。
>>322 ブッホみたいな、1企業レベルなら幾つか存在してもおかしくない。其の点ならアナハイムも武装してはいないが、厄介さではそう変わらないと思うし。
問題は、世界規模で影響を与えかねないような武装商人組織が、無法・自由に行動できているという実態。ありえねぇ。
ジオンのような、自軍用のMSメーカーを持っている組織にとっては、邪魔者以外なんでもないな。
新型兵器の実験みたい形で潰されるんじゃないか? 戦争とはいえ敵組織に使うのは躊躇われるが、無法組織に使うのは問題視されない類の兵器ってあるし……
>>323 拾った時点でジャンク屋ギルドの所有物に問答無用でなるとかありないよ。
しかもラクス達を支援してたのが明らかに知られてるのに手出しされてないし。
案外種世界ってオウム真理教が世界制覇した世界、なのかもな。
尊士マルキオの言葉は絶対って、かんじで。
12歳ぐらいの子供を洗脳して犯罪に利用するなんてテロリストの親玉そのものだな。
非常に言いにくいのだが、スタゲを見るとザフト残党もブルコスも子供を洗脳教育して使ってるので、
この世界の組織では、割りと普通の行為かもしれん(いや、両方ともテロリストだが)
>>327 それって現実でもゲリラやテロリストがよくやるよな。
特に戦災孤児や家族亡くした人は洗脳がやりやすい、っていうか向こうから
勝手に洗脳されてくれるらしい。
現実では子供を地雷避けに使ってる連中もいるらしいし
自分のリスクを他人に背負わせるのはテロリストの常套手段
マルキオ・・・プロフェッショナルだぜ!
イラクでは遂に自動車爆弾に子供使ったし、アフリカ辺りだと子供兵士が普通にいるし、もしやモデルとして使ってね?と思いたくなる罠w
>324
大枚はたいて開発した技術の結晶をジャンク屋はタダで拾い集めて蓄積できるわけだから、すごく危険な組織だよな。
現実だったらステルス機が落ちたら技術漏洩の危険ってことで軍隊大騒ぎだし、
普通でも外為法なんかで軍事転用しやすい高度技術は流出しないよう規制してる。
ガンダムでも、そもそもファーストでWBにガンダム・ガンキャノン・ガンタンクがそれぞれ一機しかないのは何故かというのは、
回収できない部品はジオンに持って行かれないように全部スーパーナパームで処分したからじゃないか。
つうかジャンク屋ギルドって普通にジンとかのMSの中古を格安で売ってるし。
どう考えても治安の悪化に助勢している。
まあ「月光蝶でリセットするしかどうにもならない世紀末な一時代」ということで一応∀の設定には準拠してるか。
>>333 黒歴史で遺伝子操作は最大の禁忌だしな
まぁ、CEから直で∀にはいかないと思うがな。
CEの人間では絶対にターンタイプは作れないだろ
335 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 13:12:32 ID:zegJ9Xg5
プレアって連合で作られたクローンだよね
マルキオはどうやって拉致…もとい保護したのかな?
出資&研究者の斡旋でコネでも作ってんじゃね?
……マルキオについて考えれば考えるほど聖人君子の面皮をかぶった極悪非道な
悪人に見えてくるのは何故だろう?
>>337 人間として正常な思考ができているからじゃね?
俺はガンソードのカギ爪を思い出すよ、あいつを見てると
マルキオは孤児院も経営してるみたいだし傍目には立派な宗教家なんだろ。
口も上手そうだし。
そういえばプレアのどこの宝塚だっていうあの格好ってマルキオの趣味なのか?
あれはマルキオ教の宗教服なのさ。
実際にああいう仰々しい服着てる奴多いな
盲目(視覚障害)というマルキオの肉体的ハンデも、この場合はプラスに見てもらえるな。
視覚障害持ちの宗教家でテロリストっていたねえ。
種の放送局がこの宗教家を危険視してた弁護士の情報を当の宗教にリークしたりもしたよねえ。
なにその、オウ○真理教は?
それでその弁護士は消されたのだろうか?
ちなみに、1年戦争とおしてのスコアってライデンの方がシャアより上なんだよね
ルウムの時の戦果もだいたいシャアと似たようなもんだったし
ララァが死亡する前あたりならば、若干ライデンの方が上回ってるんじゃないだろうか?
>>344 オマイは坂本弁護士一家事件を忘れたのか・・・奥さんと子供までポアされて埋められてたんだぞ
>>345 そりゃ雷電さんはシャアが「坊やだからさ…」とかやってる最中もスコア稼いでましたから
>>346 構っちゃらめえええええええええ
俺はシャアが上だと思う。
感情的なカナードに対し冷静な劾と考えれば劾の方がカナードより強いのでは?
シャア≧劾>ライデン≧カナード
あれ? カナードの立場が……
どうもパイロットの力量比べは主観が多くて参考にならん
ルウムでのシャアの戦績の大部分は、ジョニー・ライデンが落とした分をシャアが横取りして申告した物だ。
っつー設定も有ったりする。
色々と資料によって違うから、これが絶対だとは言えないがな。
1年戦争のトップエースは赤でも紅でもないところがジオンの凄いとこ
ほんとにジオンって化け物か?
エースのレベルが凄すぎる
>>352 まあ、連邦が物量ですりつぶす戦略だったから、当然のように生き残ったパイロットの撃墜数が凄くなったって理由もあるけどな。
ルーデルだ、デルを呼んでこい。
そして、ジオンの為に全力を尽くさせるんだ!
>354
例えエースが一人がんばった所でエースがいない場所で勝って
進軍すればいい、いつかは補給基地にたどり着きそこを潰せば
無敵のエースもおしまいだ。
>>355 それは真実だが、SEEDじゃ説得力無いな
>>356 ifの話
ザフト「敵の9割を殲滅完了。我々の完全勝利だ!」
どこからか跳んでくる自由。
ザフト「たった一機のMSに全滅だと!」
>>357 なにその補給という概念なくなった化け物は?
>>358 実際の所アニメ本編では、フリーダムは補給が要らないそうだ
一体奴の推進材やレールガンの弾頭とか、プラズマキャノンの砲身や関節等の材質は、何で出来てるのやら…
>>539 電磁推進で宇宙にはエーテルが満たされてて、
レールガンの弾頭は内部のフレームだか装甲だかを消耗しながら生成して、
間接や砲身はそもそも消耗しない仕様だとか新シャアのどっかのスレで無理やりこじつけてた。
361 :
360:2007/05/17(木) 08:20:39 ID:???
バイド系素材でも使ってあるんじゃね?
補給からもフリーダムな訳だな。
>>359 中の人間は、何を飲み食いしてるんだ?
水は完全循環で、食料は艦内で自給自足とか言い張るのかな?
そりゃあ、中の人がスーパーなんたらなんだから光合成でも出来るということでFA
スレと違うことを書くと職人さんは自粛してしまってなかなか出てこない時がある
自分ら住人のやることは出しやすい雰囲気にすることだろうね
ところで
>>347の雷電発言から
ジョニーが万能の民明書房解説者に脳内変換されて戻らない件に付いて
>>368 「むう〜っ、あのモビルスーツは!!」
「し、知っているのか?、ライデン!!?」
こんな感じかなw
370 :
51:2007/05/17(木) 20:38:12 ID:???
27-3(1/2)
コムサイを離れて森を彷徨う鬼ごっこは2時間が経過した。
「海岸に出てくれませんか?」
「待て、そんな事をしたら発見されるぞ」
プレア達は密林の中を移動し続けたおかげでシャアの追撃をかわしていた。むやみに森を出ると高台
から視認される恐れがある。
「リードさんが呼んだのは船なんですよね。なら海岸線に出て、こちらの位置を教えないと……」
「そうだな。だが何時来るかが分からんと合図のしようもない」
「ですから、リードさんだけで海岸に出て欲しいんです」
プレアの意見は至極最もである。
確かにリードは救援を呼んだものの、通信設備の整ったコムサイはジオン軍の手に渡ってしまい、
連絡手段は皆無だ。
しかしリードはプレアの言葉に違和感を感じた。先程から視線を合わそうとしないのだ。
「合図があれば直ぐに駆けつけますから」
何かたくらんでいるような仕草が見え隠れする。しかし――
「……分かった」
どちらにせよ、このままではこの島から脱出することもままならない。
リードはプレアの案を承認し、コックピットから出て地面に降りると、確認するように叫んだ。
「いいか! 絶対に赤い彗星と戦おうなんて思うなよ!」
「分かってます!」
それを聞くとリードは仕方なしに海岸へ走った。
後ろ姿を見ながら、プレアは小さく何かを呟いたが、リードにそれが聞こえることはなかった。
371 :
51:2007/05/17(木) 20:39:18 ID:???
27-3(2/2)
プレア・レヴェリーは連合によって作り出されたクローンである。
優秀な兵士を作り出そうと考えた連合は、高い空間認識能力を持つメビウス・ゼロ部隊の一人から
細胞を採取しクローンを作る実験を行った。
培養装置の中で生み出されたクローンに成長促進剤を投与し無理矢理体を成長させると、パイロット
としての教育を受けさせる。これはかつてのソキウス計画をナチュラルで行うというものである。
この実験が成功すれば連合は短期間で従順で優秀なクローン兵士が誕生する――筈だった。
実験が最終段階に入ると、致命的な欠陥が分かった。無理な成長を行った反動なのか、クローンの
身体機能に低下が見られたのである。シミュレーションでの成績は優秀だが、実機を使った戦闘だと
Gに耐え切れないのだ。
この結果に計画は即座中止された。実戦で役に立たない兵士など、軍にとって何の価値もないからだ。
そしてそれは戦いの道具として育てられたプレアにとっての死を意味していた。
そんなプレアを助けたのはマルキオ導師である。
連合に影響力を持っていたマルキオは、プレアを拾い育てた。
そしてSEED――優れた種への進化の要素であることを運命付けられた因子――を持つ救世主の存在を
教えるとマルキオはプレアにこう言った。
『運命を背負った存在ですよ。貴方のようにね……』
プレアが自分自身はSEEDを持つ存在だと直感したのはそれだけで十分だった。
自分には不思議な力がある。
並外れた動物的直感と空間認識能力。
この二つを兼ね備えたプレアは、戦場で敵を視認することなく気配で探知し、その機動を読み、
一方で敵の攻撃を察知して回避するなど、体は弱いが子供とは思えない力を持っていた。
この力がSEEDならば、自分が生まれてきたことには何か意味があるはずだと考えたプレアは、
以来マルキオの言うことは何でも聞くようになる。
だがプレアにも疑問はあった。
自分はクローンであり、自然な形で生まれた人間ではない。
そんな自分がSEEDを持つというだけで世界を変えられるのか?
疑問が不安に変わる頃プレアはシャアに会った。そして彼が自分と同じ力を持っていることを知る。
この出会いはプレアを奮い立たせた。
シャアこそが世界を変える人物だ。そして自分の使命はシャアをザビ家の手から救い出すことなのだ。
そうとなれば直にシャアを説得しなければならない。
「僕はあの人に会わなければ……」
必ず分かってくれるはずだ。彼はあのジオン・ズム・ダイクンの子なのだから……。
「ごめんなさい」
リードの後姿を見ながらそう呟くと、プレアは来た道を引き返した。
372 :
51:2007/05/17(木) 20:40:16 ID:???
これだけです……
プレアはNTという言葉を知りません。
GJ!
マルキオがやってることは完全にテロリストの洗脳の仕方です。ありがとうございました。
51氏GJですよ!
プレアはシャアを説得しようとしてるのか……。逆にシャアに説得される、というか洗脳がシャアによって解かれる展開になりそうだ……。
さぁプレア、どうなる!?
GJ!
にしてもララァがいなくて良かったわぁ・・・
51氏、GJです
ホントマルキオって種世界の暗黒王だ…
>>375ララァが居なくて良かったって何で?
GJ!
種割れとNTは違うものだと思うんだがな。
違うとわかったら、プレアは逆上して殺しに行くか、それとも転向するのか、どっちになるんだか。
プレアとララァがシャア争奪戦を繰り広げる女たちの戦い
>>377 むしろマルキオはSEEDもNTも同じである
って考えなんじゃないのだろうか?
むしろ、マルキオはNTの概念を絶対に認めない気がするけどな。
ジオン公国時代ならNTへの捉え方って、ジオン=ズム=ダイクンの提唱するNTの概念そのままだろ?
それなら、優れた一握りの人間による救世主思想とは真っ向から対立するぞ。NTは人類全体に広がる概念だし。
ZやZZ以降のNTへの考え方ならありえるかもしれないけどな。シロッコやハマーン、シェリンドン・ロナ辺りは、似たような考えかただし。
やっぱりシャアによる、プレア引き込みになりそうな予感。とりあえず、救世主思想は否定されるだろうし。
○マルキオ(SEED)・・・優れた種への進化の要素であることを運命付けられた因子
ナチュラル・コーディネイターは関係なく発現する。
SEEDが発動する(割れる)と瞳から色が失われ無表情になり、超人的な身体能力や知覚能力を発揮する事ができる。
○ジオン・ズム・ダイクン(NT)・・人類の新たなる革新
宇宙という広大な生活圏を手に入れた人類は洞察力、認識能力が拡大し、肉体的、精神的にあらゆる物事を理解する事ができ
それが全人類に広がった時にかつてなしえなかった相互理解が可能となる。
新しい宇宙空間という生活圏で生活するために人類がとり得た進化という形である。
ジオン・ズム・ダイクンの勝利
GJ!!
相変わらずエセ導師は黒幕してますね。
宗教は精神的な麻薬という言葉がピッタリですね。
これで本物の麻薬も使ってたら地球教そのもの・・・
>>381 つまりこうか。
SEED→いつでも火事場の馬鹿力
NT→高感度レシーバー内蔵人間
>>381 そうやって改めて書かれると、
SEEDは、闘争・戦闘のための能力だという事がはっきり判る。そりゃSEED至上主義思想も生まれるわ。
逆に、NTは戦争の原因が一つなくなるような、少なくとも戦いの為の能力ではない事がよくわかるな。それでいて戦争に利用されるのが実に悲劇的。
……しかし、本当コーディの存在する意味が無くなるよな、NTの概念があると。
新訳Ζだと「真のニュータイプとは、今までのニュータイプ論で描いた精神的な共感に加えて肉体的な体感を持ち、それらを隣の人を大事にするために活かすことができる人である」
NTもSEEDもどっちもどっちのような…………。
NTの場合、NT同士思想の違いで殺しあうのは珍しくなかったし、むしろその力に翻弄されているような。
それを考えたオリジンのダイクンも狂っているという印象しかなかったから、そこまで都合いいものと思えない。
どちらもあくまで力や運命を示しているだけで、本人がどう使うかで良くも悪くもなるんじゃないか?
あとマルキオばっかり悪役にしても……見方しだいでどのようにも解釈できるからなあ。
逆シャアの評価に対して賛否両論があるように。
でもな、「SEED」で分かり合った、相互理解を行えた人間なんていないだろ。
そこが大きな違いだと思うよ。
小難しく考えないで、SEED(精子)として考えればいいんじゃね?
なるほど!分かりやすいなw
シャアがノンケでも食ってしまうのならば分からないでもない…
スマン…旧ザクでV2ガンダムとバトってくる
シャア・アナルズブかwwww
ヤメロwww
プレアはメビウスゼロ乗りのクローン…
なのになんでムウ父のクローン説があるんだろう?
フラガ家の設定も色々変わったのか?
一応メビウスゼロ乗りにはムウもいるじゃん
もしかしたらムウ父もメビウスゼロ乗り(もしくは空間認識能力が必要な武装使い)だったのかも
最初、マルキオはシロッコのように周囲を操ろうとする奴かと思ってたが、
どっちかって言うとエルガイムのアマンダラじゃないかって気がしてきた。
SEEDが世界を救う、ってシナリオの為、各勢力にちょっかい出して、
それでも自分は隠遁したまま、ってとこがアマンダラっぽい。
ま、キャラの格や存在感は全然アマンダラの方が上だが。
ムウパパは普通に超天才だっただけ。
人間的には余りよろしくなかったけどな。
>>397 確かにシロッコよりはアマンダラの方があってると思うけど、マルキオは戦争を楽しむとか
操って楽しむって事はしないから灰色の魔女って感じでは。
世界平和の為に、白(連合)でもなく黒(プラント)でもなく灰色(オーブ、ジャンク屋)を選択。
ひょっとすると連合やザフトがNT兵器開発で遅れてんのは、
NTが敵であるジオンが提唱したものであるって理由の他、
マルキオ信者が連合とザフトの上層にいて、必死に否定してるんじゃないか、
って思った。
マルキオ教…どこまで種世界を侵食すれば気がすむんだ
単にミノ粉のときのようにジオニズムを否定してるからじゃないかな?
突如出現したジオン公国を名乗るテロリストは
地上唯一の支配地域であるアフリカ大陸北部に戦力を集結しつつあり…
ガルシア司令が状況を説明するが部下の士気は低い。
説明中にも関わらずあからさまに欠伸をする者すらいる始末だ。
しかしガルシア司令にそれを咎める様子は無い。
絶対的な防護を確信していた要塞を破壊され一時は海賊に占拠され傭兵に奪還を依頼し現在に至っている
そんな状況で士気が低下しないほうがどうかしている。
MS開発拠点になる計画もあったが地中海を挟み対岸いるジオン軍増強を受け
地上用MS開発が優先され立ち消えとなった。
そこで!
突然の大声と机を叩く音で背筋を伸ばす部下達。
睡眠から突然覚めた人間の反応そのものだ
私はこのアルテミスを使いジオンを消し去る計画を立案した!
部下の視線が自分に集中している事をひしひしと実感する司令。
部下達の目が胡散臭そうなモノを見るそれだとは全く気付かぬまま説明を最後まで続ける。
アルテミスをジオンが集結するアフリカ北部に落下させる!
部下達は呆気にとられ沈黙していたが
司令はそれを自分の作戦に同意するものと受け取った。
位置関係を知らないので目茶苦茶なストーリーになると思います
続きはそのうち
ユーラシアが本国なのにアフリカ北部に小惑星落とすと困ったことになるんじゃね?
地球の反対側に落としても氷河期突入で年中飢餓の冬になるだろうし
地球連合の殆ど唯一の宇宙拠点と引き換えがジオンの一方面軍か
アルテミスにそんな戦力ねえよ。
だいたいそんな不確定要素が高い作戦を上層部が許可しない。
なあ、オッサン本気かな?
さぁな。あれ以降行方をくらましてるらしいぜ。
大体どうやって動かすんだよ?馬鹿の戯言だろ
司令不在という異常事態において士気は最悪。配置に就いていない者もいた。
艦隊が接近してる…これは…プトレマイオス所属の艦…?
なんでこんなトコに?間違いじゃないか?光学で確認しろ
光学来ます。これは…?
私だ!ガルシアだ!傘を開けろ!
映像と同時に通信が入る
艦隊というよりは船団の映像が映し出される
巨大なブースターを曳航している曳船を艦が護衛していた
まじかよ……あれ、化学ロケットじゃねぇか……
いくら2chでもその設定は止めた方がいいと思いますが。
イキナリ現れたテロリストなら生産力がありません。 放置すれば立ち枯れします。
一要塞指揮官が勝手に要塞を地上に落とすなんて決定出来ないです。
本国(ユーラシア)は許可しないし、ホントにやったら核の冬になります。
アレだけ重要な施設なら情報部が居るだろうしそんな勝手な指揮官は処分されます。
やるならトリは付けるべきでしょう。読みたい人はそれで検索するし
嫌な人はNG登録します。
最後にもう一度、止めた方がいいと思いますよ。
そうか!ガルシア司令は自らを人類の敵とすることで
地球圏の団結を図ろうとしているんだ! (AA略
ちょwおまwシャアの出番が(ry
>>411 ジオンがサイド3ごと突然CEに飛ばされて来たたことで
地球連合の作戦に支障が出て連合内に軋轢が生じ
ガルシアの暴走を大西洋連邦が支援したりします
おいおい書いていきますがアルテミスの地球落下を
ジオンとザフトが一時協力して阻止したりします
NG登録しやすいようにトリップ付けますね
>>414 カオス系スラップスティックギャグSSじゃないの?
プトレマイオス派遣艦隊がブースター設置作業を進める
司令!どういう事です!?
要塞内に入ったもののまた行方をくらませたガルシアをやっと見つけた部下が詰め寄る
どう?って…言っただろう?アルテミスをアフリカ北部に落とす、と。
そんな事をすればヨーロッパにも被害が出る!
ジオンが戦力を集結させている以上、ヨーロッパ方面に攻勢を掛けるのは必至だ。どのみち破壊される。
!?
唖然とする部下達。その場の思い付きを口走る
…移動できるのなら…ジオン本国に突入すべきだ!
そんなことをすればアフリカのジオンがどんな行動をするか…わかるだろう?
アルテミス内で爆発が同時多発的に発生する
…!?おい!何をし…
間もなく爆音と同時にアルテミス全体が大きく揺れ体勢が崩れる一同
ハハハハハハ!もう後戻りはできん!ブースターは点火された!
ブースターを止めろ!!止めるんだ!!
銃を突き付けられながら平然と答えるガルシア
賽は投げられた!私にも止められん!ハハハ…
要塞内に発砲音が響きガルシアの笑い声が途切れる
ガルシア司令は自殺した!銃声を聞き付け突入した我々が遺体を発見した!
アルテミス司令の職は私、ハルゼーが臨時に務める!異義のある者は一歩前に出ろ!
ガルシアを射殺した拳銃を握ったまま早口でまくし立てるハルゼー。
再び銃声が要塞内に響くことは無かった。
スマン…ツマラン…
>>414 そういう条件ならなおさらのこと大西洋連邦にそれをする利点が存在しない
なにこれ?ノイズにもほどがある。
421 :
51:2007/05/22(火) 18:21:25 ID:???
27-4(1/3)
ゲルググが一歩、また一歩と森の中を進む。歩くごとに脚が土の中にめり込んだ。森の木々は、
太陽の光を求めて高い位置に葉をつける。そのため地面は暗く、じめついている。
シャアは地球に住んでいた時期があった。
士官学校を卒業して間もない頃、シャアはガルマをたきつけて国連軍基地を急襲したことがある。
それが明るみとなって予備役に入っていた間、地球で土木作業をしていたのだ。
この経験は地上におけるMS戦に生きると考えたが、この島ではあまり関係ないようだ。
「そううまくはいかんな」
葉の間から光がこぼれ落ちている。目標は森を抜けたようだ。
何故己の身を晒すような行為を犯すのかシャアは理解できない。
「何だ……?」
そうなればトラップが仕掛けられてるはずだが、逃走しながらでは困難だ。地雷を埋める時間が
あるなら逃げる方が効率がいい。
仮に仕掛けるにしても対MSとなると人手がいる。相手はギャンに乗るNTとサーペントテールが
5人の計6人。宇宙船に乗っていた2人、MSを動かしていた劾ともう1人を含めた4人は降下していない。
ギャンに搭乗しているNTを除けば傭兵は後1人いる計算になるが、この人数では設置など無理だ。
「誘っているのか」
リカルドとの戦闘を見たシャアはの第一印象は“でたらめ”であった。実戦を知らない新兵の動きと
言えるだろうが、それは時として恐ろしく感じてしまうことがある。
プロになればなるほど、戦いの限界も見えるし無茶もしなくなる。だが素人は何が危険で、何が
そうでないかを知らない。リカルドの敗北は相手がNTであるだけでなく、素人故の敗北とも言えよう。
「いるな……直ぐそこに……」
シャアは森を抜けたところにあのNTがいることを感じたが、
「悪意は感じない。これは……やさしさ、か? バカな……」
シャアには相手は一体何を考えているのか皆目見当が付かなかった。
戸惑いながらも機体を動かし森を抜けると赤い機体に太陽の光が降り注ぐ。
日に当たった赤いゲルググは華やかだ。いや華やかすぎた。通常なら機体に迷彩でも施すのだろうが、
赤色にジンクスを感じているシャアは地上でも色を変えようとはしない。
「……むっ」
そんな赤い機体を待ち構えるように、白銀のMSは立ち尽くしていた。
シャアはゆっくりとゲルググを近づけるが、次に見たのは驚くべきものだった。ギャンの腹部に
あるコックピットが開かれ、搭乗者が顔を出しているのである。
「こんな子供がっ!」
ギャンのパイロットがまだあどけない少年であることに驚愕する。
まだ若いとは思っていたが、彼――プレアは若すぎた。
422 :
51:2007/05/22(火) 18:22:17 ID:???
27-4(2/3)
「君は自分の立場が分かっているのか?」
とりあえずプレアを値踏みするようにシャアは言った。
「貴方にとって僕はMS強奪犯なのでしょう」
「……強奪犯の1人ではないのかな?」
子供にダイクン派と接触して新型MSを強奪するような大それたことを計画できるはずがない。
彼自身は運び役であり、真の首謀者が裏にいるはずだ。
「君はただの運び屋だ。指示を出した人間がいるはず」
「確かに。でも言ったら捕まえるでしょう? あの方は世界に必要な人です。喋るわけにはいきません」
言葉に違和感を感じる。名前を話さないのは分かりきっていたが、後の言葉は何だ?
――あの方は世界に必要な人です。
少年は首謀者を盲目的に信じているようだ。しかしこの言い方は異常である。
「……まあいい」
気を取り直し、質問を続ける。
「MSを奪ってどうするつもりだ?」
「僕はMSをどうこうするつもりはありません。必要なのは核エネルギーです。これさえあれば
飢餓に苦しむ人々を救えるんですよ」
地球は深刻なエネルギー不足に陥っている。投下されたNJによって原子炉の核分裂が抑制され、
活動が停止されているのだ。各国、核以外の方法で何とかしようとしているが、やはり限界がある。
そんな中で、NJの干渉を受けない核融合炉に望みを掛けるのも理解できるが……。
「腑に落ちんな」
確かにこの状況下で核融合炉の存在があれば、多くの人間を助けることができるだろう。しかし
核融合を扱うには相応の知識が必要だ。
ジオンは融合炉の開発に成功し、ミノフスキー博士の助力もあって小型化に成功した。
それに対し連合は融合炉の小型化はおろか開発段階で頓挫している。プラントや他の中立国も同様だ。
融合炉を手にし量産しようとしても一から解析しなければならない。
彼の言う“人々を救う”を実行するには知識・技術・生産力を兼ね備えなければ不可能だ。
(首謀者は何らかの組織のトップだな)
連合やプラントではない。もしそうなら傭兵を使うことはしないからだ。
(そうなれば中立国……やはりオーブか?)
モルゲンレーテの技術力は地球でもトップクラス。部分的には連合やプラントの技術者が属している。
(もう少し探ってみるか……)
423 :
51:2007/05/22(火) 18:23:59 ID:???
27-4(3/3)
「今度は僕の質問に答えてくださいシャアさん、いやキャスバルさん」
少年の言葉がシャアを苛立たせた。
「大丈夫です。ここには僕しかいません。傭兵さんには離れてもらってます」
そういう問題ではない。
この少年は自らが口にした言葉の意味をまったく理解していない。もし“キャスバル”の存在がザビ家に
知れたら自分はおろか少年の命も危うくなるのだ。
「今の世界は憎しみの連鎖がおこっています。ナチュラルとコーディネイターは互いが互いを差別しあう。
そんな連鎖をどうすれば断ち切れるでしょう?」
身振り手振りを入れながら話す姿はまるでギレンのようだ。不愉快極まりない。
「僕はあるお方からその方法を教わりました。でもその為には己から憎しみを取り除かなければならないのです!」
話が見えない。この少年は何を言ってるのか。
「復讐という増悪に取り込まれてはいけません!」
「……?」
「貴方は……キャスバルさんは世界を変えられる人です!」
「何を言っている!」
「世界から憎しみの連鎖を断ち切るにはSEEDを持つ貴方の力が必要なんですよ!」
プレアの言葉にシャアは呆れた。
この少年は自分を救世主か何かと勘違いしてるらしい。
「ずいぶん自分勝手な物言いだな……」
自分はザビ家打倒のためジオン軍に身を置いたのだ。もう一度ダイクンの旗を掲げるためではない。
今は人類の革新を見届けるためララァと人生を歩むことにしたが、それでも正体を明かす気はなかった。
「私は世直しなど考えていない!」
そもそも自分が正体を明かしたところで何になる。クーデターでも起こすのか?
そもそもダイクンの息子というだけで人が集まるなど現実にはありえない。ラル家やカーウィン家
なら賛同するかもしれないが、両家とも落ちぶれている。事実上ダイクン派は崩壊状態なのだ。そして
今回の事件でダイクン派が関わっていることから風当たりは更に増すだろう。
プレアの美麗賛辞にシャアは珍しく感情的になった。
「その才能を何者かに利用されている者の言うことか!」
それを合図に、シャアはナギナタを引き抜いた。
51氏GJ!!
そっか。考え方こそ違えど、プレアもアムロも何者かに利用されるという点では同じだもんなぁ。
そして、やっぱり勘違いしてたか、プレア。SEEDとNTでは決定的に違うというのに……。
しかし、相手を理解しようとせず、マルキオの思想に捕らわれているところを見るとプレアはNTではないかもしれんなぁ。
それにしてもララァ生存というのはシャアにここまで影響を与えるのか……。まぁ、地球政府の腐敗を直接見てないからこその旗揚げ否定かも知れないけど。
GJ!
プレア……君は中身が空のスピーカーにしか見えないよ。
自分が言ってる事の意味をしっかりと考えた上で発言しているのか?
シャアの方が余程現実的だ。
GJです
糞餓鬼なプレアにムカツクのは解るが、ギレンのようだってのは酷いw
ギレンに失礼っすよwww
51氏GJ!。
プレアの立ち位置がモロにアムロだな。もしこの場にララァがいたら、「あなたはシャアを惑わす人!。あなたがいるとシャアが死ぬ!」と言って、プレアを倒そうとするだろうな。
しかも、幼稚かつ危険極まりない思想を持ってるから、アムロより危険だ。
アムロは強いとはいえ、一パイロットとしての本分をわきまえていたのに…。
なんとかして、プレアをララァと会う前に倒すか、マルキヨからの洗脳を解かないとララァに死亡フラグが立ってしまう。
ララァ生存でNT能力こそ劣れど(ジュドー、良くてカミーユ並?)人間味があって、頭も冴えるシャアが見たいのに…。
今回のプレアの台詞、カギ爪を思い出すな…。
>>427 ジュドーもカミーユもNT能力はかな〜り強い方じゃなかったっけ?
>>427 NT能力ならカミーユが最高じゃなかった?
431 :
51:2007/05/22(火) 21:41:20 ID:???
誤字発見
>モルゲンレーテの技術力は地球でもトップクラス。部分的には連合やプラントの技術者が属している。
モルゲンレーテの技術力は地球でもトップクラス。部分的には連合やプラントの技術を凌駕している。
>プレア
宗教にハマッタNTをイメージしてください。
前例が無いから書くのが面倒だが……
遅くなったが51氏GJ!
433 :
427:2007/05/22(火) 21:56:50 ID:???
よくGジェネで高い数値に設定されてるから、そのイメージが…。
じゃあ、シャリア・ブル並み?。
>宗教にハマったNT
ザンスカール帝国のサイキッカーを思い出した。
>>433 ニュータイプとサイキッカーは違うそうです。
どこがどう違うのかは知りませんが。
宗教にハマったNT…選民思想に染まったNTとはちょっと違うんでしょうねえ…
プレアもまた、カナードや風花と出会ってこそ成長していったんだと言うのがよくわかる。
基本的に善意の人には報われてほしいんだけどね。
彼もまた過渡期の悲劇のひとつに消えるのか?
一番近いのはクロボンに出てきた宗教組織のトップあたりか?<宗教にはまったNT
たしかトビアを誘っていたセシリーの従姉妹の教祖様。
「俺は人間だ! 人間でたくさんだ!」
GJです
プレア…ダメダメだ…
ダイクンのこと知ってんならNTのこと知っててもいいんじゃないかと…
そう思ったけど、やっぱりマルキオが情報統制してんのかな…
純粋な子供ゆえの悲劇だ罠。シャアに殴って更生してもらえ。
まあ一番効くのは左舷弾幕の人のなんだろうけどさ
ここは人工ニュータイプ、強化人間の悲劇をたっぷりとたたきこんでだな
マルキオばかりを悪役にしても微妙な感じ
>>440 ジオンに人工ニュータイプや強化人間を開発した記録ってあったか?
>>441 そうかもしれんが、マルキオはまさしく善人(聖人?)の皮を被った外道だろ
>>442 >ジオンに人工ニュータイプや強化人間を開発した記録ってあったか?
「ジオンの系譜」に登場したレイラ・レイモンドとか・・・
ジオンで人工NT開発するにしても、ゼロが亡命してこないと無理じゃねぇ?
個人的にゼロ好きなんで出て欲しいな〜
司令、ブースター点火しました。
ん。見てた。ブースターに近付く連中がいたら殺してかまわん。
アルテミスの周りには130M級護衛艦2隻が張り付きブースター付近に目を光らせている
ブースターは外部の護衛艦から制御されておりブースターを止めるには直接破壊するしかない。
しかしブースターの設置場所は強度の関係上内部構造が堅牢な、
つまり内部に坑道などの無い場所が選ばれており要塞内側からの破壊は不可能。
宇宙空間に出て破壊するしかない。それを阻止するために張り付いているわけだ。
中の連中はうまくやってるかな?
マレンコフ司令が呟く。
なんでもザフトの捕虜収容所から脱走してきた者達らしいですから、そう期待しましょう。
艦長が応えるがマレンコフは聞いていない。アルテミスを見ながら胸の内で別の事を考えている。
…このまま落ちたらジオンどころかユーラシア西部まで消滅する。
もしそんな事になったら我々は地球を核の冬にした悪魔になる…
あのアズラエルとかいう若造は…その事を理解しているのだろうか?
黙り込むマレンコフを不審がる艦長。それを察したマレンコフは口を開く
ま、一つ目の山場は越えたし傘を展開していれば俺達は暇だな、と思ってな。
仕方ないでしょう?ジオンとかいうプラントから分裂したテロリストのおかげで
サイクロプスが設置できなくなったんですから。
あなたがた軍人サンはいいがボク達は戦後を考えているんですよ。
核が駄目でもBC兵器でプラントは消毒するからいいとして問題はユーラシア連邦だ。
戦後消毒が済んだプラントをめぐってユーラシアと全面戦争なんかしたくないんですよ。
アルテミスはたまたま衝突した隕石によって軌道が変わり
たまたま落下直前に崩れ大部分が落下を免れるが小さな破片が
忌ま忌ましいテロリストどもの頭上に降り注ぐ。
そしてたまたまユーラシア西部にも落下する。
何の問題も無い。そうでしょう?
茶番だった。既にアルテミスは地球落下軌道に乗り加速している。
たとえこの緊急統合作戦会議で落下作戦が否決されても止める術は無いのだ。
無駄な容量使うなボケ
>>445-446 「」位はつけたほうがいいかと。
人物の会話と状況描写の区別はキチンとした方が見やすいです。
闇夜のフェンリル隊を種世界に送り込むという電波を受信しようとして失敗した
とりあえず51氏GJ!
そうか、シャアはザビ家打倒諦めてないのか。
ってことはシャアがギレンを暗殺して新生ジオンフラグを立てるという手も。
>>450 そーゆーのをテロと言います。
ジオン公国国民に死ぬほど迷惑かけますんで有り得ないかと。
>451
あの道化(シャア)にそんな良心があるとは寡聞にして知りませなんだな。
そんな正常な感覚があるなら「逆シャア」は存在すまいし、アクシズ辺り
辺境くんだりまで未練たらしく逃走せずに、名前がどう変わろうとも祖国
たるサイド3の再建に尽力するであろう。
而して実態は遍く知れ渡る通りの「体たらく」に御座い。
↑
ぷwwwwお前は一から出直せ
釣りにしても酷いwww
454 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/24(木) 08:21:20 ID:5DpbYllR
51氏GJ!
マルキオが暗躍してるけど本人はまだ出てないんだよな…
なに考えてんだろ?
sage忘れてた…
51氏のシャアはもうザビ家への復讐などほとんど忘れかけてると思うが。
地球連合の腐りよう云々とあったが、むしろ51氏の世界だとジオンが一番マトモなバカだし。
それに逆シャアでシャアがやろうとしていた目的は、もうプラントが果たしてくれちゃっている。
(ニュートロンジャマーね)
>>456 アクシズ落とすのとニュートロンジャマー落とすのは違うような…
それにシャアは、連合は腐りようを知ってもアクシズは落さんだろう。
UCは連邦しかなかったが、CEは連合以外の国もあるし…
>457
単に地球に住んでいるだけの人も「地球に魂を引かれた人」とかいう概念
のもと、連邦政府もろともに一方的断罪に処したあやつに、そんな分別が
つくのかね?
まずもって無理だと思うが。もっともこれはシャアが阿呆なのではなくて
ガンダム世界全体が阿呆である事に包含されてるだけなのだが。
UCの地球に住んでいるのは基本的に特権階級だけだってどこかで聞いたような?
>>459 当たらずと言えど遠からじで
一応少数民族とかも居るみたいだが
現在以上の差別とかがあるらしい
UCと違ってCEはほとんどの人口は地球在住だしなあ
>>459 そうだよ。ほとんどの連中は強制移民。
だからネオジオンのアクシズ落としをコロニー住民が支持したんじゃないか
地球の環境汚染を止めるための、全人口の宇宙移民だった筈なのが、
有る程度の移民が終わったら、地球に残った連中が勝手に移民を止めちゃったんだよな。
で、地球に残った連中が、宇宙の移民達に支配者面をしていた。
その上、地球に残った連中は、相変わらず地球の汚染を続けている。
宇宙移民側にとって地球住民は裏切り者であって、断罪する大義はあるわけだ。
「地球に魂を引かれた人」ってのは、レッテル貼りみたいなもんでしかないよ。
改憲論者に「くそウヨニート」とか言うのと大差ない。例えが悪くてすまないが。
>>458 お前さんの脳みそには過程というものが抜け落ちてる
シャアもシロッコと同じだよ、ほんとは自分が神輿に乗るのを死ぬほど嫌がっていた
>464
盗人にも三分の理(過程)はあるってだけの事だろそりゃ。
問題にしているのはテロなり、非正規的軍事行動なりという「結果」
としての手段の非を問うているんだから、言い訳になっとらん。
やっぱテロはなぁ。どんな大義があったとしてもなぁ。
地球の環境汚染に憤ったあげく地球環境を破壊するのも、本末転倒だ。
大絶滅の嵐でもって、新しい進化が誘発される可能性もあるかもしれんが。
戦争や環境汚染に耐えて、生き延びてる動植物を絶滅させるのもな。
51氏のシャアは、プレアが情報を垂れ流すとやばいよな。
マルキオはシャアの正体を知ってるんだろうか。
467 :
51:2007/05/25(金) 22:38:15 ID:???
28-1
「デュエルだ! 誰がなんと言おうと引かんぞ!」
会議室は2人の男によって騒然とした雰囲気だった。
「貴方も強情な人ですね。ここはストライクを選ぶのがベターな選択です」
アラスカの地球連合軍統合最高司令部、“JOSH-A”において、連合軍首脳部が会議を開いていた。
議題は、今後の連合における主力MSをどうするか。
候補に挙がっているのはGAT-X105ストライクを原機とするGAT-01ストライクダガーとGAT-X102
デュエルを原機とするGAT-01Dデュエルダガーの2機である。
「ふざけるな! ザクと同じ性能の機体でジオンに勝てるものか!!」
「火力面ではこちらが圧倒してますよ! この機体にはビーム兵器が装備できるのです」
その2体を巡って激しい言い争いをしているのがハルバートン中将とムルタ・アズラエル理事だった。
2人は、互いがデュエルダガーとストライクダガーに別れ、機体を推薦したのである。
本来なら軍首脳部のみで決める筈なのだが、国防産業連合理事であったアズラエルが横槍を入れ、
そこにハルバートンが噛み付いた。ハルバートンは“G”計画の発案者であることと、アズラエルは
そのスポンサーであったことが、他の者を置いてきぼりにして議論されたのである。
――――第28話
水を一口飲み、一呼吸入れたアズラエルがやや芝居がかった仕草で、話しを始めた。
「確かに、デュエルダガーは良い機体です……」
デュエルダガーは原機となるデュエルの性能をそのままに引き継いでいる。生産性と稼働時間を
上げるためにPS装甲は備わっていないが、それを差し引いても高性能であった。だが……
「しかし、しかしです。その分コストが掛かる。知ってますか? デュエルダガーの費用はストライク
ダガーの倍なんですよ。だったら数を揃えましょうよ!」
PS装甲を破棄しても、生産コストは高かった。
アズラエルは“戦いは数”の考えを持っており、生産性の高いストライクダガーを押していたのだ。
もちろん戦後に途上国へ売ることも踏まえてである。高いデュエルダガーでは買う相手がいないのだ。
「数……と言うがな、MSは兵器だ。兵器である以上、パイロットの育成が必要になる」
ハルバートンも黙って聞いてた訳ではなかった。
「連合にはパイロットの数がいないし、MS戦術もない。いたずらに数をそろえても意味がない」
「何が言いたいんです」
「私は、MSは万能ではないと考えているのだよ」
それは“G”計画の発案者とは思えない驚くべき発言だった。
「私の考えはこうだ。宇宙においてはMSの天下だが、地上では違うとな」
ハルバートンの考えはジオンやザフトを見て出した答えだ。
確かにジオンはMSを有している。しかし一方で戦車や戦闘機も多数配備している。装甲が厚かろうが、
機動力があろうが、宇宙に対応したMSを重力下で運用するのは難しいのだろう。ザフトもまた、バクゥや
ザウートのようなMSと言うよりMAに近い機体を使っている。
「この事情を踏まえて、地上においては現行の戦車や戦闘機を主力とし、MSは補助にする」
今は数を揃えるのではなく、パイロットの延命率を高めることに重点を置く。
これがハルバートンの考えた戦略だった。
「それにストライクダガーを選んでは、メビウスの二の舞になるぞ」
「あれはMAでしょう。MSと一緒にしないでください」
「パイロットがヒヨッコであるのは同じだ!」
「大体、通常兵器で十分と言うならユーラシアに肩入れすることはないでしょう!」
また議論は白熱し、結局結論は持ち越しとなった。
468 :
51:2007/05/25(金) 22:40:03 ID:???
今日はこれだけ
今週は疲れた……
乙
うぅむ、どちらの言い分にも納得できる部分がある。
いっそデュエルとストライクを3:7くらいにすればイイんじゃないかな?
GJ!
春の言うことも分かるが、俺は盟主王を押すぜ!
デュエルダガーは高性能だろうけど、コストに見合った費用対効果は見込めんでしょう。
1対1でやるよりも、二機で一機をボコった方が楽で損害も少ないでしょ。
戦いは数だよ!兄貴!
つーかさ、散々敵国のMSと戦ってきたんだから対MS戦術の一つも編み出そうぜ、お春さんよぉ。
UCの連邦はそれをMSの運用にも応用したんだしさ。
ドムに勝てるとはおもえねーです>戦車
一度ジオンの系譜で実験した。
61式戦車15両でドム3機と戦闘させる→戦車壊滅、ドム3機とも生き残る
乙
どっかのザビ家の人が言うように、戦いは数だよ兄貴。
>>469 ハイ・ローミックス……
つ「HIGH・LOWミックス」
>>メビウスの二の舞
春さんは火力支援機の重要度が全くわかってないな・・・
ジムとボールがあったから連邦は勝ったんだぜ?
>>471 ところが世の中には、61式戦車&トリアーエズだけでクリアをする人もいるわけでな。
数をそろえた上で、きちんと補給線を断って包囲してと言うような戦術を採ると、何とかなってしまったりする。
まあ、ゲームだから可能なわけだが。
現実では、有る程度以上の性能差がある場合、それを数で覆す事は難しいという結論が出ている。
でも、M1エイブラムスとT72を比較してだからなぁ。ストライクとデュエルの性能差はどれくらいなのだろうか。
ジムとジム・コマンドぐらい?
>盟主王VS痴将
盟主王の戦は数というのは真理だが前提条件として「それがつつがなく稼動する事」
がある。補給、訓練、編成といった諸々が適時に用意できる事。事前としては訓練
と適時要件が充たせない場合に損害を許容できる事が肝。これらが充たせないと戦場
に五月雨式に的を提供するだけに終わってしまう。
その一方で痴将の言う損耗率を抑えて「負けない事に撤して後日反転攻勢」もまた真理
ではある。後からソフト面(訓練、配備、編成)を充実させる事and一定数整える事が
出来るという前提条件があればという条件で。F2AがF4FになりF6Fになって
遂に零戦を駆逐したようにね。しかし、コレも条件が噛み合わなければ質量共に劣る
新兵器(MS)が、生産も兵站も全てにわたって全てのレベル(戦略作戦戦術)で混乱
させるだけに終わる。
全ては連合軍の置かれた戦略的環境次第であって、どちらも正しくどちらも間違いに
なり得る罠。も少し双方のカードが開くのを待つべし。
>471
ゲーム脳乙。
「APFSDS」という単語をググってみてからまたどうぞ。
ドムなぞうすらデカいだけでほぼ二次元機動しかしない「的」。アレよりは三次元
機動を前提にした06、07系MSの方が余程上。特に07。
>>477 原作ではガンダムはGアーマーなしでドムに勝てなかったことを忘れてるだろ
それ以前にドムがジャンプできないと思ってるおめでたい客だと思う
ロボ物に過ぎたリアル思考はいりません><
だってそうなるとMAが最強になっちゃうじゃないですか
盟主王の数が必要というのは判るが、それはあくまでもその数を活かせるだけのパイロットがいるという前提で機能する方法だな。
第二次大戦中のドイツや日本と同じで高性能な機体を作っても活かせるパイロットがいなければ格下の機体にも負ける。
そういう意味じゃハルバートンの言うことにも一理ある訳で。
まあベストは数をある程度揃えつつ一部のエース級パイロット向けに高性能機を配備するという形かねぇ。
もうスーパーメカカガリ多数配備でよくね?
メカカガリ一機でM1二十機分だぞ
多数配備でもした日にゃ大西洋連邦潰れちゃうよ
あと他作品のオリ機体引き合いにだすな
パイロット?強化人間を量産すればいいじゃないか
ゲルググ実戦配備間近な世界だから、ダガーは下手したらジムどころかF91のジェガンのような惨状になりそうだな。
でもデュエルを配備しても戦力数であまり差がなければジオンに勝てるとは思えないし・・・
そういえばザフトが眼中にねえじゃんw
ジオンとザフト双方に共通の弱点の、兵士の数が少ない所を突くなら、数をそろえる方が良いな。
だから、作るMSはストライクでこれを主力とし、戦車や戦闘機の支援下で使用するのが良いのじゃないかと。
連合の戦車や戦闘機が支援しているなら、ジオンやザフトの戦車や戦闘機にMSが破壊される事はないだろう。
つまり、弱いMSと経験浅いパイロットの組み合わせでも、それに対処するにはやはりMSが必要となる。
で、数の優位を良いことに、広い範囲で数多くの部隊が同時多発的に作戦を起こす。
対処の為にジオンやザフトはMSを出してくるだろうけど、数が少ないので対応仕切れない戦場が出てくる。
対処にMSが来た戦場では、部隊の生存を優先する。
一方、対処がされなかった戦場で勝ちを拾う。ここを次の作戦の足がかりにする。
以降、生産力に物を言わせて戦力を補充しつつ、上のことを繰り返せば、かなり効果的に戦えると思うが。
それなんて地球連邦軍?
>479
阿呆か。09系はホバー機動による二次元機動の優位がそのレーゾンデートルだ。
とはいえ宿命的に三次元機動(ジャンプ、ロケットブースターでの機動)への
配慮は二義的である。三次元機動を前提としそれを出来る熟練搭乗員による操縦
を前提にしている07系に比べりゃその点であからさまに劣る。ラルやノリスら
漢の戦いざまを見よ。
軍ヲタがまた沸いてきたか
>>492 ラルはガンダムに負けて負け惜しみを吐いたわけですが
>>492 >ラルやノリスら漢の戦いざまを見よ。
ここの点については激しく同意。
数さえ揃えば09は地上最強の突破部隊になれるんだがなぁ
51氏 GJ!
量産機選定での一コマですね。
地上では制空権を取った側が絶対有利なので盟主王が正しい。
宇宙では新型(UC1年戦争末期MS)を相手にするならお春さんに軍配上がる。
数を揃える為にストライクダガー、更にミストラル+艦砲の弾幕射撃で押しきれると思うけど。
戦場の神万歳。
>>492 > ラルやノリスら漢の戦いざまを見よ。
グフだって地上では二次元機動。 あれはトップエースの戦い方で一般兵にあの戦い方は無理。
>>492 >三次元機動を前提としそれを出来る熟練搭乗員による操縦を前提にしている
一般兵にはできないって自分で言ってるジャンw
499 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/26(土) 12:57:14 ID:TdPMvCwH
グフは凡庸性がないからねぇ…
あと、ドムは一般兵向けの機体として開発が進んだとか聞いた気がする…
グフ=F4Uコルセア
ドム=F6Fヘルキャット
>>499 グフに汎用性は必要ない
空を飛び宇宙を駆けるなんて邪道だ邪道
執務室のモニターを通し、ムルタ・アズラエルは極秘事業の実績報告を聞いていた。
「それでですね、ムラサメ博士、人工ニュータイプ…強化人間の研究について、進行状況はどうです」
「はい。エクステンデッドの技術をベースに、強化人間の試作に成功しました」
「もうですか!? それは素晴らしい、予算とスケジュールを組みなおす必要がありますね」
ジオンは成立の経緯から、ブルーコスモスの構成員だったものやシンパが少なからずいる。
ギレンがそういった人間を通じて核攻撃の情報を入手したように、
地球側のブルーコスモスも、ジオンの情報をある程度入手することは可能なのだ。
もちろん、フラナガン機関についてもそれは当てはまる。
むしろニュータイプをコーディネイターと同じように旧人類の潜在的と危険視している
クルスト博士という協力者がいる分、ニュータイプについての情報は断片ではなく
ある程度まとまった形で入手することができた。
アズラエル自身はニュータイプ思想については態度を保留していたが
(『宇宙に出た人類が新人類に』ではコーディネイターもニュータイプになる可能性があるではないか!)
その生体CPUやエクステンデッドとは異なる性質の戦闘能力の高さは素直に認めた。
そして、ニュータイプ能力は初めは微弱なものであっても、訓練によって高めることができる、
つまり後天的な付与が可能できる可能性があるのだ。宇宙ではなく地上でも。
そうした考えからアズラエルが私的に出資して作らせたニュータイプ研究機関、オーガスタ研究所である。
「それで、どういった強化措置を施したのですか」
「基本的には精神操作です。プロトゼロは心的外傷を刺激して強迫観念を強める方法をとりました。
同時に記憶を操作することも行いました。薬物も使用しましたが、一時的なもので依存症や後遺症の心配はありません。
精神面でも操作は最小限度にとどめましたし、アフターケアの必要は無いでしょう。
いささか自信過剰な向きはありますが、それは許容の範囲内かと」
「おおむねこちらが提示した希望条件どおり、ということですか。
あとは実戦テストを行い、こちらが期待した性能を発揮すれば一段落、ですかね」
ニュータイプは生体CPUのように禁断症状に悩まされることもなく、
エクステンデットのように精神を安定させるための措置を施す必要も無い。
ジオンのニュータイプ兵ほどの能力が無くとも、平均的なジオン兵やザフト兵よりも
MSを上手く操るニュータイプ兵を『量産』できれば、パイロット不足は解消され、兵士の損耗も減少する。
極論すれば、連合兵全員に軽度の強化措置を施せるようになるのがベストなのだ―アズラエル個人の利益にとっても。
ただ、有効な強化措置については大きな個人差が存在する上、強化人間がまともな社会生活を営めるかという不安が
解消されていない以上、安価に、効率的に、安全に強化人間を『量産』できるレベルまで
技術が到達するには生体CPUやエクステンデッド以上の人体実験を繰り返す必要はあるだろう。
しかし、そのリスクやコストを考えても、先行投資の対象としては非常に魅力的だった。
「その件ですが、強化人間の能力を試験するには、ストライクダガーでは力不足です」
「エース用の105では?」
「105のストライカーパックは魅力的ですが、耐久性に難があります。
まして強化人間は生体CPUやエクステンデッドより身体能力が低いのです」
遠まわしにデュエルダガーをよこせと言われている気がしたが、あえて無視する。
「ふむ…ではストライクを1機用意しましょう。もちろんOSは改良型。新型パックもつけます」
主力MSの選定が紛糾する今、ここでオリジナルの能力を強調しておくのも悪くない。
公私混同の極みだが、それをできる力がアズラエルにはある。
「…しかしムラサメ博士、その『プロトゼロ』という名前はこう、どうにかならないものですかね」
「識別できればそれでいいのです。兵器に奇をてらった名前など不要です」
「ですが、実戦に投入するには軍籍が必要です。プロトゼロなんてあからさまに怪しい名前、
聞いたらすぐに偽名とわかってしまうでしょう?」
にべもない口調にアズラエルは一瞬鼻白んだが、すぐにもとの顔と口調に戻り、翻意を促した。
「では、ゼロ・ムラサメでいいでしょう」
プロトゼロとほとんど変わらない命名に、アズラエルはため息をつく。
「二人目や三人目の強化人間の名前について、どうするつもりか聞きたくなりましたよ」
「単なる数字や英語はお嫌いなら、デュオでもトロワでも構いませんが」
「……お好きになさってください。それでは、次の吉報をお待ちしています」
まあ、成果が出れば文句は無いのだ。名前の件については、アズラエルは妥協することにした。
「…さて」
モニターを切り、一人きりになった執務室でほくそえむ。
「強化人間は一応完成の目処はついたわけですか。情報の漏洩を見逃してくれた方には感謝しないといけませんねえ」
たとえどんな形であれ、最高機密であろうニュータイプについての情報が洩れることを
ジオン側が見逃すはずは無い。誰かがそれを許さない限りは。
「あちらではできない人体実験をこちらにやらせたかった、というところでしょうね。
ま、ニュータイプを作ることができること、それから必要な技術の方向性くらいは
あちらに伝わるのは仕方ないでしょう。対価はお支払いいたしませんと」
連合の医学薬学―薬物強化や精神操作も含めた―はジオンやプラントを大きく上回る。
MSと違い、強化人間のリバースエンジニアリングは難しいだろう。
研究者の亡命でもない限り、ジオンが強化人間を作り出すには長い時間がかかるはずだ。
強化人間の技術転用がありうるとすれば、ニュータイプの能力強化だろうが、
「所詮、戦いは数ですよ。一握りのニュータイプとやらだけで戦局は変わりません。
変わりませんが…あちらも砂時計の馬鹿どもと違ってそのくらいはわかっているはずなのですがね」
ジオンが新兵でも扱える新型MS開発に乗り出しているという噂は、アズラエルの耳にも届いている。
「これは探りを入れる必要がありますね。それにしても、ギレンか、キシリアか…
こういう相手を、できればビジネスパートナーにしたかったですね」
嘆息して、アズラエルはいけすかないビジネスパートナーの意見をねじ伏せ、
ストライクダガーを主力機にするための作業に取りかかった。
GJ
不覚にも名前のやり取りで噴いたw
<<
>>51氏GJ!!>>
不覚にも名前のやり取りでワロタw
フランス語の数字は妙に名前っぽく思えるから不思議だww
GJ!
会話が大目かなと思ったが、これは正直、上手い!
507 :
51:2007/05/26(土) 16:59:41 ID:???
おおっ! GJです。私なんかよりも文才がある!!
しかしオーガスタ研を造ると今後に支障が……
クルスト博士も……
でもステラあたりが強化人間にするのもおもしろいな〜
>連合MSについて
ロングダガーはありません。
ジオンがOS開発したので初めからデュエルダガーです。
位置的に、
105ダガー=ジム・カスタム
ダガーL=ジム改
デュエルダガー=ジム・コマンド
ストライクダガー=ジム
次は明日か明後日に投下します。
あー、じゃいろいろ書き直します
昔ガルマネタ書いててここから逃げ出しましたが、また戻りました
>507
エクステンドのブロックワードを緊急停止用の台詞ではなく
ニュータイプ能力を引き出すために増幅されたトラウマ
という設定の方がしっくりくる気がした。
510 :
51:2007/05/26(土) 17:32:21 ID:???
……ガルマ氏ですか!!?
こりゃ失礼しました。
アズラエルが対ジオンより対ザフトを優先する理由の一つにNTの存在が関わってまして……
ブルコス派は、
プラント殲滅→ソロモンまで攻めて手打ち
と考えてます。
>>499 コンセプトが重装甲重武装高速走行という、まんま戦車だからな。
リックドムはUCジオンにとっては嬉しい副産物だったわけだし、その後の後継機種が連綿と続いている辺り名機だろうね
執務室のモニターを通し、ムルタ・アズラエルは極秘事業の実績報告を聞いていた。
「それでですね、ムラサメ博士、人工ニュータイプ…強化人間の研究について、進行状況はどうです」
「はい。エクステンデッドの技術をベースに、強化人間の試作に成功しました」
「もうですか!? それは素晴らしい、予算とスケジュールを組みなおす必要がありますね」
ジオンは成立の経緯から、ブルーコスモスの構成員だったものやシンパが少なからずいる。
ギレンがそういった人間を通じて核攻撃の情報を入手したように、
地球側のブルーコスモスも、ジオンの情報をある程度入手することは可能なのだ。
もちろん、フラナガン機関についてもそれは当てはまる。
アズラエル自身はニュータイプ思想については態度を保留していたが
(『宇宙に出た人類が新人類に』ではコーディネイターもニュータイプになる可能性があるではないか!)
その生体CPUやエクステンデッドとは異なる性質の戦闘能力の高さは素直に認めた。
そして、ニュータイプ能力は初めは微弱なものであっても、訓練によって高めることができる、
つまり後天的な付与ができる可能性があるのだ。
そうした考えからアズラエルが私的に出資してニュータイプ研究を行わせているのがムラサメ博士である。
祖国がジオン側に寝返ったことを口実に研究機関から干されていたところをスカウトしたのだ。
「それで、どういった強化措置を施したのですか」
「基本的には精神操作です。プロトゼロは心的外傷を刺激して強迫観念を強める方法をとりました。
同時に記憶を操作することも行いました。薬物も使用しましたが、一時的なもので依存症や後遺症の心配はありません。
精神面でも操作は最小限度にとどめましたし、アフターケアの必要は無いでしょう。
いささか自信過剰な向きはありますが、それは許容の範囲内かと」
「おおむねこちらが提示した希望条件どおり、ということですか。
あとは実戦テストを行い、こちらが期待した性能を発揮すれば一段落、ですかね」
ニュータイプは生体CPUのように禁断症状に悩まされることもなく、
エクステンデットのように精神を安定させるための措置を施す必要も無い。
ジオンのニュータイプ兵ほどの能力が無くとも、平均的なジオン兵やザフト兵よりも
MSを上手く操るニュータイプ兵を『量産』できれば、パイロット不足は解消され、兵士の損耗も減少する。
極論すれば、連合兵全員に軽度の強化措置を施せるようになるのがベストなのだ―アズラエル個人の利益にとっても。
ただ、有効な強化処置については大きな個人差が存在する上、強化人間がまともな社会生活を営めるかという不安が
解消されていない。安価に、効率的に、安全に強化人間を『量産』できるレベルまで到達するには、
生体CPUやエクステンデッドの開発並みに人体実験を繰り返す必要はあるだろう。
しかし、そのリスクやコストを考えても、先行投資の対象としては非常に魅力的だった。
「その件ですが、強化人間の能力を試験するには、ストライクダガーでは力不足です」
「エース用の105では?」
「105のストライカーパックは魅力的ですが、耐久性に難があります。
まして強化人間は生体CPUやエクステンデッドより身体能力が低いのです」
遠まわしにデュエルダガーをよこせと言われている気がしたが、あえて無視する。
「ふむ…ではストライクを1機用意しましょう。もちろんOSは改良型。新型パックもつけます」
主力MSの選定が紛糾する今、ここでオリジナルの能力を強調しておくのも悪くない。
公私混同の極みだが、それをできる力がアズラエルにはある。
「…しかしムラサメ博士、その『プロトゼロ』という名前はこう、どうにかならないものですかね」
「識別できればそれでいいのです。兵器に奇をてらった名前など不要です」
「ですが、実戦に投入するには軍籍が必要です。プロトゼロなんてあからさまに怪しい名前、
聞いたらすぐに偽名とわかってしまうでしょう?」
にべもない口調にアズラエルは一瞬鼻白んだが、すぐにもとの顔と口調に戻り、翻意を促した。
「では、ゼロ・ムラサメでいいでしょう」
プロトゼロとほとんど変わらない命名に、アズラエルはため息をつく。
「二人目や三人目の強化人間の名前について、どうするつもりか聞きたくなりましたよ」
「単なる数字や英語はお嫌いなら、デュオでもトロワでも構いませんが」
「……お好きになさってください。それでは、次の吉報をお待ちしています」
まあ、成果が出れば文句は無いのだ。名前の件については、アズラエルは妥協することにした。
その後、いくつかの報告と質疑応答でムラサメ博士の実績報告は終わった。
「…さて」
何も映っていないモニターを切り、一人きりになった執務室でほくそえむ。
「強化人間は一応完成の目処はついたわけですか。情報の漏洩を見逃してくれた方には感謝しないといけませんねえ」
たとえどんな形であれ、最高機密であろうニュータイプについての情報が洩れることを
ジオン側が見逃すはずは無い。誰かがそれを許さない限りは。それができる人物は二人だけだ。
「あちらではできない人体実験をこちらにやらせたかった、というところでしょうね。
ま、ニュータイプを作ることができること、それから必要な技術の方向性くらいは
あちらに伝わるのは仕方ないでしょう。対価はお支払いいたしませんと」
連合の医学薬学―薬物強化や精神操作も含めた―はジオンやプラントを大きく上回る。
MSと違い、強化人間のリバースエンジニアリングは難しいだろう。
研究者の亡命でもない限り、ジオンが強化人間を作り出すには長い時間がかかるはずだ。
強化人間の技術転用がありうるとすれば、ニュータイプの能力強化だろうが、
「所詮、戦いは数ですよ。一握りのニュータイプとやらだけで戦局は変わりません。
変わりませんが…あちらも砂時計の馬鹿どもと違ってそのくらいはわかっているはずなのですが」
ジオンが新兵でも扱える新型MS開発に乗り出しているという噂は、アズラエルの耳にも届いている。
「これは探りを入れる必要がありますね。それにしても、ギレンか、キシリアか…
こういう相手を、戦後はビジネスパートナーにしたいですね」
嘆息して、アズラエルはいけすかないビジネスパートナーの意見をねじ伏せ、
ストライクダガーを主力機にするための作業に取りかかった。
ちょこちょこ修正してます。
アズラエル「我が連合の医学薬学は世界一ィィ! できんことはないィィーッ!」
と直したくなりましたがやめました。
むしろ理事が核攻撃の際に「光になぁれぇぇええ!!」と言わないか心配です
51氏のZion-Seed読んでたら自分もつい書いてしまった。
一部資料のまるパクリなので先に謝っときます。ゴメンなさい。
火葬戦記風の短編です。
516 :
515:2007/05/27(日) 01:47:28 ID:???
C.E.70年、1月3日、7時20分。
ジオン公国は一年以上前から予定されていたこの日に、国際連合理事国に対して、独立戦争の宣戦布告を行った。
後に「三秒間の布告」と呼ばれるこの宣戦の布告から文字通り三秒後に、ジオン艦艇は地球周回軌道をめぐる
国連平和維持宇宙軍パトロール艦隊に奇襲攻撃を敢行する。
周到に配備されていたジオン軍宇宙艦艇は鎧袖一触でパトロール艦隊を撃破する事に成功。その後、周回軌道で
謎の警戒態勢をとり始める。
一方、虎の子のMSを中心としたジオンの主力機動艦隊は、L2に駐留していた国連平和維持宇宙軍第一艦隊に奇襲攻撃を仕掛け、
これを撃破すると艦隊を二分し、ドズル・ザビ中将が指揮するA集団はL4に進路を取り、キシリア・ザビ少将の指揮する
B集団は月へと進路を取った。
当初、ジオン公国の宣戦布告を受けてなお楽観視していた月面エンデュミオン基地の国連宇宙軍総司令部であったが、
第一艦隊からの通信途絶をもってようやく事態の深刻さを飲み込み始めた。総司令部が月面各基地に警戒態勢を布くよう指示を出すが、
時既に遅くキシリア少将のB集団がミノフスキー粒子を散布し、月面の通信網を遮断した後であった。
ミノフスキー効果により、目と耳を失った月面の各基地は迎撃も儘ならぬまま各個撃破され、第五艦隊の駐留している
プトレマイオス基地もまともな指揮が取れず、一部の艦艇、MA隊の善戦も空しくバロム大佐の率いる分艦隊に殲滅されている。
この直後にB集団主力艦隊がエンデュミオン基地を襲来、ぎりぎりで防衛ラインに上がったメビウス、メビウス・ゼロが
迎撃に向かうが、濃密なミノフスキー粒子によって交信が妨害され満足な連携ももれぬまま、ジオンのMS隊に蹂躙される事になった。
この一方的な戦いを見て、総司令部は即座に撤退を決意する。最悪の事態にはサイクロプスを暴走させ基地施設を破壊するはずであったが、
宣戦布告からわずか10時間で月面基地及び第五艦隊が全滅した事により、これを準備する暇もなく第三艦隊と共にあわただしく撤退する。
L1へと逃走する第三艦隊を追撃したジオンB集団であったが、およそ半数を撃破した時点で総司令部に見捨てられた
エンデュミオン基地が降伏したためその処理と、L1の第四艦隊との交戦を嫌い反転、第三艦隊は全滅を免れ世界樹にたどり着いた。
517 :
515:2007/05/27(日) 01:48:26 ID:???
L4に向かったドズル中将のA集団はL4駐留艦隊である第二艦隊と交戦、通信障害により混乱に陥る国連軍を第一艦隊と同じように
蹂躙、殲滅すると廃棄コロニー・メンデルにその進路を向けた。
宣戦布告より40時間で、国連平和維持宇宙軍は月基地とL4、L2の艦隊駐留基地、そして第一、第二、第五の三つの艦隊からなる
100隻以上の艦艇を喪失。またMAの消耗も激しく一連の戦いで1000機近いメビウスが戦闘に参加したが、その中で帰還できたのは
その一割にも満たなかった。
対するジオンは小破、中破判定の損傷艦はでたものの喪失艦はなく、この作戦につぎ込まれた900機のMSの損害は一割に満たない
81機、そのうちの戦死者はわずか16名、後に月・L4奇襲攻撃と呼ばれるこの戦いは戦史でもまれな一方的な戦いとなった。
これがミノフスキー粒子の効果とMSの縦横にわたる活躍によってもたらされた事をジオン軍の指揮官、兵卒はよく理解しており、
公国首脳部の先見の明を称えると共に更なる戦果の拡大に邁進していく事になる。
国連軍宇宙艦艇の約三分の一を喪失せしめ、月を実効支配したジオンは、国力の劣る自国に勝利をもたらす空前絶後の計画を実行に移す。
後に言われる『コロニー落し』である。
1月4日、21時30分。MS、作業ポッド等により補強されたL4の廃棄コロニー『メンデル』は、増設された核パルスエンジンに灯をともされ減速。
地球の重力に引かれ、自由落下に入った。
「愚劣なる地球市民に対する、これは裁きの鉄槌である。神の放ったメギドの火に、必ずや彼らは屈するであろう!」
ギレン・ザビは鼻息も荒く、声高に宣言した。
ジオンが選んだコロニー落下地点は、北米大陸の大西洋連邦首都、ワシントンDC。
この作戦はプラント理事国を、かつて植民地を失いその力を弱めた大英帝国になぞらえ、ブリティッシュ作戦と呼称した。
518 :
515:2007/05/27(日) 01:49:36 ID:???
ワシントンDCが破壊されれば、国連の実質上の盟主である大西洋連邦は物理的にも精神的にも大きな打撃を受け、ジオンに有利な終戦協定を
受け入れるだろう……と公国首脳部は考えていた。確かに成功していればそうなったであろう。しかしさすがに今回は、国連軍の対応も早かった。
1月5日、12時。L1、国連軍宇宙基地『世界樹』を発進した第四艦隊と第三艦隊を中心とする残存艦隊が、最初の攻撃を、
コロニーとそれを護衛するジオン艦隊に仕掛けた。
この時の戦闘で、コロニーの降下目標がワシントンDCであると確信した国連軍、特に大西洋連邦所属軍人の焦燥は相当なもので、
アルテミスで訓練途中であったにもかかわらず、第八艦隊に迎撃用核ミサイルを搭載させ急行させている。
この寄せ集めの艦隊を指揮したのは、第八艦隊司令のデュエイン・ハルバートン准将。合流前に戦死していた第四艦隊司令の後を引き継いで艦隊を再編、
迎撃艦隊を指揮する事になる。
迎撃艦隊とジオンのコロニー守備艦隊との交戦は6日未明から8日にかけて幾度となく繰り返された。しかし補強されたコロニーは、
いかに核ミサイルとはいえ外壁を崩す程度で、いまだ原型をともっていた。
1月8日、13時15分。国連艦隊は、まずはコロニーを守備するジオン艦隊を叩く作戦に出た。この戦いは本戦争開始後五日後にして初めて
起こった本格的な艦隊戦となった。
この時の両軍の保有戦力は、ジオン軍54隻(グワジン級戦艦:2隻、チベ級重巡洋艦:7隻、ムサイ級巡洋艦:29隻、その他補助艦艇:16隻)
国連軍116隻(アガメムノン級戦闘母艦:7隻、ネルソン級戦艦:31隻、ドレイク級護衛艦:54隻、その他補助艦艇:24隻)で、
国連軍はジオン軍の倍以上の戦力を保有していたが、やはりこの戦闘の趨勢を決めたのはMSの働きであった。
ジオン軍の保有MSは450機、国連軍の保有MA600機と数こそ劣っていたが、ミノフスキー粒子散布下におけるキルレシオは実に1:10、
メビウス隊のインターセプトを突破したジオンMS隊が次々を艦隊中央に突入した。
次々と火球に包まれる自軍の艦艇を目の当たりにしたハルバートン准将は、コロニーの破壊を断念、撤退を決意した。
「あの巨人どもを、我が軍でも飼っておればな……」
旗艦メネラオス艦橋でハルバートン准将は、苦々しげに、そうつぶやいたと言われている。
519 :
515:2007/05/27(日) 01:50:48 ID:???
もはや誰もが、ブリティッシュ作戦の成功を信じて疑わなかった。
9日になると、国連艦隊からの攻撃も、また地上からの核ミサイル攻撃も途絶えた。
地表に接近したコロニーをこれ以上攻撃しても、逆に分散した場合、逆に被害範囲が拡大すると考えたからだ。
8日ごろからワシントンDCを中心に、北米東海岸から大量の市民が避難をはじめていたが、1月10日、2時15分、大統領専用機が
J・F・ケネディ空港を飛び立つのを皮切りに、東海岸各地から無数の輸送機が飛び立った。ついに大西洋連邦の撤収作戦が始まったのだ。
コロニーの予定落下時刻は、9時5分前後とされていた。
無論、全ての市民が脱出できたわけはなく、いまだ数千万人の市民が何らかの脱出手段を探していた。いかな大西洋連邦といえど数千万の市民を
すべて避難させられる手段もなく、一部の軍人が輸送機で市民を避難させる自己満足程度の行動を取ったのみで、数千万の市民はここ一世紀以上
世界の中心であった北米東海岸と運命を共にするものと思われていた。
そして、8時27分、コロニーは大気圏に突入、このまま行けば40分後にはワシントンDCに落着するはずであった。
だが、ここで予想外の事態が発生する。
8時35分、宇宙空間から今までの戦闘で劣化していたコロニーは、ウラル上空で四散、崩壊してしまったのだ。
そしてその前半部はそのまま太平洋ハワイ沖に落下。残る各部も、それぞれ四散し、北米北部、シベリアなどの各地に落下した。
すんでのところで救われたワシントンDCであったが、ハワイと太平洋沿岸部の被害はすさまじかった。
ハワイ諸島は文字通り水没し、大西洋連邦太平洋艦隊は海の藻屑と消えた。また、衝撃波によって生じた津波、高波が太平洋沿岸部に襲い掛かった。
台風以上の暴風雨は1週間以上、地球規模の気象異変は以後6年にわたって続く事になる。
死者・行方不明者は1000万人近くまで達し、地球の自転速度すら、速められたのだ。
かくして、両軍に多大な損失を与えたこの作戦は、ジオン軍の思惑を外れた形で幕を閉じた。
特に護衛艦艇の多くを失ったジオン軍の損失は大きく、チベ級重巡洋艦1隻撃沈、3隻中破、ムサイ級巡洋艦2隻撃沈、3隻大破、4隻中破
という損害を受け、また、140機(戦死・行方不明者は59名)ものMSを失っている。
もちろん、ここまでに150隻以上の艦艇を失い、1500機のMAとそのパイロットのほとんどを喪失した国連軍に比べるものではなかったが。
520 :
515:2007/05/27(日) 01:53:57 ID:???
もっと会話を多めにすればよかったと反省、自分で書いといて読みにくかった。
次はもっと読みやすくしてみます。
GJ!
51氏とはまた違った面白さがあってよかったです!
522 :
51:2007/05/27(日) 17:46:07 ID:???
28-2(1/3)
「くっ!」
「問答無用!!」
プレアの目に光刃が映った。ゲルググが手にしたビームナギナタが赤く輝く。
「僕達が戦うことはないのにっ!」
仕方なく搭乗口を閉めるとギャンのOSを起動した。それとほぼ同時に跳躍したゲルググがギャンの
鼻先に着地する。一瞬のにらみ合いの後、互いの剣をかざしあった。
「この!」
「その程度か!」
シャアとプレアは激しくビームの刃を切り結ぶ。
一気に勝敗を決しようとするシャアは凄まじい猛攻をギャンに向ける。だがプレアも負けてはいない。
近接戦闘に特化したギャンのサーベルは、ゲルググのそれより出力が高い。そんな機体性能に助けられ、
必死に踏みとどまり、押されては押し返す。
「どうして分かってくれないのですかっ!」
「くだらぬ戯れごとになど付き合っている暇はない!」
プレアが上段からサーベルを振り下ろすと、シャアは必要最小限の動きでそれをかわす。
「何者かの代弁など、聞く耳持たん!」
かわすと同時にシャアの一撃が腹部をなぎ払う。
プレアはなんとかサーベルで防ぎ、ゲルググの剣撃を弾いた。
「違います! 僕は僕の意思で……」
「ならばその意思とやらを示してみろ!!」
目も眩むビーム光を煌かせながら打ち合うゲルググとギャン。
「これなら!」
ギャンの重量を利用し、のしかかるように打ち込むプレア。シャアはナギナタでそれを受け止めるが、
剣速と剣圧に圧倒されてしまう。
ギャンの自重量はゲルググよりも10t以上ある。ギャンの機体装甲が厚く設計されているからだ。
しかし両機の運動性能に差はない。これは駆動方式に優劣が存在するのである。流体パルスシステムを
採用したゲルググより、フィールドモーター駆動を実現させたギャンの方が中身の運動性が上なのだ。
ゲルググは装甲を薄くし軽量化を図り、代わりにシールドを装備させることで防御力を向上させたが、
シャアは運動性を重視してかシールドを捨てていた。
「どうか投降してください! 格闘戦でギャンには敵いませんよ!」
「……甘いな! その程度の腕でっ!」
だが格闘戦が有利とて、NT能力に勝るとて、シャアの技量はプレアよりも圧倒的に上回っていた。
「決定的な実力の差を思い知らせてやる!」
523 :
51:2007/05/27(日) 17:47:52 ID:???
28-2(2/3)
シャアはナギナタへのエネルギー供給を止めた。鍔迫り合いの真っ最中にもかかわらずゲルググの
手にした刃は光を失う。突然のことにプレアは、いきおいあまって突っ伏し、前のめりに体勢を崩す。
「うわっ!」
プレアが驚いている間もシャアは次の行動に移っている。
ゲルググがナギナタを片側だけ展開すると、前よりも太さと光量が増していた。リミッターを解除し、
ナギナタ本体のエネルギーを全て片側に収束させたのだ。
ゲルググは大幅に出力を増した光刃をギャンの盾に突き立てた。すると貫いたビームが盾の中に搭載
されていたミサイルに引火して爆発が起こった。体勢を崩していたギャンは、衝撃で吹き飛ばされる。
「これで動けまい!」
勝負はその一瞬で決まったと言っていい。
立ち上がろうとするギャンに体当たりし転倒させたシャアは、その四肢を切り落とすと、止めとばかりに
ギャンの頭部を破壊した。
「終わりだな」
完全に戦闘不能にしたギャンからプレアが出てくる気配はない。
シャアは気配からプレアが気絶したのに気づいた。まだ幼い少年には耐えられない衝撃だったのだろう。
「NTを殺めるのは気が向かんが……」
シャアはナギナタを片手にギャンを見下ろす。
気絶してくれたのは幸いだ。彼は何も感じないまま死ねるのだから。
コックピットを狙いナギナタを振りかぶったその時、
「待った!!」
シャアに予想外の人間が割り込んだ。
振り向くとMSが森から出てきたのだ。
(“G”!? だが……)
MSは連合の“G”によく似ていた。正確には劾の乗っていたブルーに似てると言える。
だが、それよりも機体に付いているマーキングがシャアには気になった。
「そのMS。もう戦えないだろ? なにも止めを刺すこたないぜ」
(……面倒な)
そのマークはジャンク屋組合のものだった。
戦争によって放棄された物を回収・修理しリサイクルする者達が集まってできた集団で、あらゆる国家に
対し中立のスタンスを取ってる。
「これは我が軍の問題だ。現時点で君が介入することではない」
「でもよ、パイロットは抵抗できないんだ。わざわざ機体ごと破壊するなんて勿体ないだろ?」
――結局それが本音か。
524 :
51:2007/05/27(日) 17:50:32 ID:???
28-2(3/3)
全てのジャンクはジャンク屋に回収された時点で、その所有権がジャンク屋に移ることになっている。
この男がギャンを回収しようと目論でいるとなると、自分がギャン本体を破壊しようとした行為を見て
いられなかったのだろう。事実、男からは焦りが感じられる。
「残念だが、私は機体の回収が任務でね。見ていてもMSが君の手に渡ることはない」
「ん〜、そりゃあ残念だな。でも、やっぱ機体を破壊するのは止めてくれねえか? 頼む!」
「……何故だ?」
「この機体、めちゃくちゃ整備が行き亘ってるんだ。コイツを造った奴は、かなり機体を大切にしてんだな。
ボロボロでも見て分かるぜ。造った奴の思いがよ」
何が言いたいのか、見当が付かない。
「それを知っちまうと、やっぱ破壊するのは忍びないだろ」
この言葉に、シャアは構えたナギナタを収めた。
男に毒を抜かれたのだろう。彼から感じるのはMSに対する愛情のみだ。男を始末するのは簡単だが、
シャアとしても中立の相手を敵に回す必要はない。
シャアは、男にMSから降りるよう指示すると、ギャンからプレアを救出させた。
「機体は回収させてもらう。その子は……君に任せよう」
正体を知る者を野放しにするのは気に掛かるが、彼の様子を見る限り、いたずらに喋ることはないだろう。
「おう、任された」
「それと、少年――プレアとか言ったか。プレアが目を覚ましたら言伝を頼みたい」
「なんだい?」
「君はあまりにも視野が狭すぎる。もっと多くの人に触れ合うべきだ」
自分がララァと出会って分かったように、この少年にも自分の道を導き出してほしい。
「いいぜ!」
「サーペントテールにもよろしく言っておいてくれ」
「おう……あっ!」
男は自分が致命的なことを口走った。
「やはりな」
本来、ジャンク屋はジャンクのあるところに現れる。こんな自然豊かな島にいることはまずないのだ。
となるとこの男はプレアの仲間か。
「ええっと……」
「行け。聞かなかったことにしてやる」
「す、すまねえな」
吃りながら、男のMSは森の中に姿を消した。
525 :
51:2007/05/27(日) 17:53:22 ID:???
職人さんGJです!
マの愛がロウに伝わったのかw
しかしシャア強!
プレアを見逃す余裕まで!!!
GJです!
これでシャアの助言によってプレアがどう変化していくのか楽しみだ
528 :
51:2007/05/27(日) 19:32:04 ID:???
誤字脱字が……orz
>何が言いたいのか、見当が付かない。
何が言いたいのか、見当が付かない。 付かないが……
>男は自分が致命的なことを口走った。
男は致命的なことを口走った。
マさんは無残な姿になった愛器に崩れ落ちそうだがGJw
さて、これでプレアが良い方向に行けば向かえば良いんだけど・・・
しかしロウ、MSに対する愛情"だけ"って、パイロットはいいんかいw
ギャン、正直見直したw
リックドムとのコンビじゃなくて、ゲルググとになりそうだな。
連合軍とザフトに明日はあるのか?!
GJ!
プレアが変な勘違いをしない事を祈るぜ。
ジャンク屋もあまり派手にやってると技術泥棒だってにらまれかねませんな。
事実そうだろう…
それにしても、さすがシャア
弱みを自ら喋らせて追い払うんだから
GJです
GJ!
今回はプレアより危険な盾にワロタ。
シールド刺されて大爆発。内部に爆発物詰めこんでいたらそうなるよなぁ。
そういやジャンク屋も某宗教家が組織したんだっけ?
535 :
515:2007/05/28(月) 01:52:08 ID:???
先のコロニー落しにより、ようやく国連プラント理事国は、これが単なる武力闘争で無いことを認識した。
一方、かねてから確固とした経済基盤を作り上げてきた、コペルニクス市を中心とする月の地球側の恒久都市郡は、
1月11日未明、中立を宣言。いかなる戦闘行為にも協力しない旨を、プラント理事国、ジオン両政府に通達。
これらの都市郡は国連、ジオンにとっても必要な存在だったので、当初から攻撃目標にされる事もなく、中立宣言も両政府は承認している。
同日、プラント評議会も中立を宣言、この戦争に対し静観を決める事になる。
これはジオンにとって寝耳に水の事態であった。開戦前よりジオンはプラントに対し水面下で同盟の交渉を行っていたのだが、
開戦に至っても返答はなく、ようやくのプラントからの返答は同盟の締結ではなく、中立の宣言。
「ふん、プラントも存外に時流が読めぬとみえる。よりによって静観とはな……」
「ですが兄上、プラントが動かぬとなると……ブリティッシュ作戦の失敗が尾を引きますな」
「……世界樹を落とす、次は外さんよ」
「だが兄貴! それには将官連中も反対の奴が多い。それに我が軍もここ一連の作戦で消耗している」
これらの動きに対し、ジオン軍は艦隊を再編。前回のブリティッシュ作戦で失敗したワシントンDC破壊を再び行うべく、
今度はL1の世界樹に狙いを定めた。
この決定には、公国軍内部からもかなりの反対意見が出された。
「我らジオンが独立を果たすには、腐りきった国連の盟主たる大西洋連邦の威信を砕かねばならん。そしてそのくだらぬ威信の
象徴こそが北米東海岸、そしてワシントンDCなのだ。……わかるな? ドズル」
「それは、そうだが……」
「ドズル兄さん、現状ではこれ以上の一手はありません。もちろん、再編の時間はいただけるのでしょう、兄上?」
「ああ、作戦決行は1月15日。時間は……ドズル、お前に一任する」
だが結局は、ギレン総帥の強い意向により決行が決まった。
ブリティッシュ作戦の再開である。
536 :
515:2007/05/28(月) 01:53:52 ID:???
1月13日未明、L4の宇宙要塞へと改装中の『新星』改め『ソロモン』から、ドズル中将自らが指揮を取る第一連合艦隊が発進した。
旗艦『ファルメル』以下、3つの艦隊から成るその連合艦隊は、ジオン軍の作戦行動可能な全戦闘用艦艇の8割に当たる73隻から構成されていた。
その内訳はグワジン級戦艦:4隻、チベ級重巡洋艦:12隻、ムサイ級巡洋艦:30隻、その他補助艦艇:29隻。
また、作戦に参加したMSは実に1500機。
この事からも、いかにジオン軍部が今回の作戦に力を入れているかが伺えるだろう。
その頃国連軍は、次の攻撃目標がL1、世界樹である事を察知していた。
さすがに今度は国連も、手をこまねいて見ているだけはなかった。
国連平和維持宇宙軍総司令官、ビラート中将の指揮により、直ちに集結可能な艦艇が世界樹に集められた。
このときハルバートン准将は損傷艦を中心とした予備艦隊と共に、アルテミスで待機している。
ジオンが行動を開始すると思われる15日までに、可能な限り艦隊を集結させる。数をもってジオンに当たる。
これが、今回ビラート中将のとった戦法である。
単純な事ではあったが、実際、開戦初期の国連軍の損害は各個撃破された事によるところが多く、先のコロニー防衛戦では
ハルバートン准将の指揮の下、それなりの被害をジオン側にも与えている。
2倍で駄目なら3倍。単純ながら最も有効な戦法であった。
最終的に集結した艦艇数は、以下の通り。
アガメムノン級戦闘母艦:12隻、ネルソン級戦艦:63隻、ドレイク級護衛艦:109隻、その他補助艦艇:52隻。
総艦艇数236隻からなる大艦隊は、ジオン艦隊に比して、ざっと三倍以上の戦力である。
これだけの艦艇を集めた国連軍にも不安要素は存在した。開戦からこれまでの戦闘で、大量のMAパイロットを消耗したことによる
艦艇護衛用のメビウス隊の不足である。この戦い用意できたMAはわずか300足らず。
いささか物足りなくあるが、これらMAパイロットが一朝一夕に育成できるわけもなく、1月15日、9時、ビラート艦隊は
世界樹を発進した。
537 :
515:2007/05/28(月) 01:57:09 ID:???
後に、第一次世界樹戦役と呼ばれる、人類史上最大の艦隊戦は、双方意図せぬ遭遇戦から始まった。
1月15日、20時55分。先発していたジオン軍の第二起動艦隊がビラート艦隊を補足するとほぼ同時に、ビラート艦隊でもこれを補足。
「諸君らの健闘に期待する!」
このビラート中将の一声が、攻撃の合図となった。
国連軍各艦が攻撃態勢に入る中、ジオン第二機動艦隊司令のコンスコン少将は連合艦隊本隊に連絡艇を送ると共に、
ミノフスキー粒子を戦闘濃度で散布、MS隊を敵MAへの迎撃にあてるため出撃させる。
10倍以上のビラート艦隊を前に、一定の距離を保ちつつ遅延戦闘を行うコンスコン艦隊。
これはコンスコン少将の指揮もさることながら、ビラート艦隊が急造の寄せ集めであり、緻密な艦隊運動を取れなかった事も
起因している。
国連軍の大艦隊発見の報告を受けたドズル中将は、即座にコロニー落しの中断を決定。工作艦を後方に待機させつつ、
第二機動艦隊へ合流する為、艦隊を急行させる。
「この戦いで、理事国どもに引導を渡してやるわ!」
このジオン随一の猛将に指揮された第一連合艦隊は、高い戦意と熱狂を持って戦場に突入する。
22時17分。先行した200機から成るMS隊がビラート艦隊に強襲を仕掛ける。迎撃に出たメビウス隊を軽く一蹴すると、
艦隊に襲い掛かった。
この先行部隊は、特にMS操縦に優れた熟練パイロットで構成されており、そのメンバーはブレニス・オグス少佐を隊長に、
シャア・アズナブル、ランバ・ラル、ジョニー・ライデン、シン・マツナガら後にジオンを代表するトップエース達である。
これによりビラート艦隊の一部が混乱した状況下で、22時40分、ジオン第一連合艦隊が戦場に突入したのである。
混乱から立ち直った艦艇が果敢に反撃するものの、戦局はすでに乱戦に移行しつつあり、そして乱戦下でこそMSはその真価を
発揮するのである。
この戦いで、多くのパイロットが核バズーカ、および通常兵器で国連軍の艦艇を破壊。大いに勲功を立てている。
中にはたった一機のMSで、5隻の戦艦を沈めたシャア・アズナブル中尉のような猛者もいた。
そのようなパイロットが他にも多数いたのだから、いかに3倍の戦力を持っていようと国連軍の旗色は悪かった。
「ここまでだな……」
ビラート中将は乗艦する旗艦アキレウスに迫る、漆黒のMSが銃口を艦橋に向けるのを、どこか他人事のように感じながらつぶやいた。
538 :
515:2007/05/28(月) 01:59:26 ID:???
1月16日、3時11分。ビラート中将戦死。
この時点で戦いの趨勢は、既に決していたといってよい。
ミノフスキー粒子散布下の状態ではメビウスはMSの相手足りえず、国連艦隊御自慢の複合射撃管制システム役に立たず、
護衛戦闘機を失った状態で、盲目撃ちのまま、ジオンのMS隊に次々と撃沈されていった。
国連艦隊は半数以上の艦艇を失い、このまま戦闘を継続すれば、全滅は免れなかった。
ここで驚くべき働きをしたのが、戦艦ドゥーリットルに乗艦していたサザーラント大佐である。
1月16日、4時10分。大佐は戦闘中域からの離脱を決意したが、ジオンの攻勢は未だ衰えず、その隙を見せなかった。
そこでその隙を無理やり作り出す為に、大佐は艦隊を3分し、それぞれの方向(地球、L4、L5)に独自に撤退を開始させた。
大佐自身は、ブルーコスモス系将兵で構成された最も少数の艦隊と共に、L4方面に真っ先に遁走。
これは敵艦の数が少ない事を利した撤退作戦であるが、大佐自身を含めたブルーコスモス系将兵を脱出させる為、
残る半数以上の味方を囮にした撤退作戦でもあった。
一方、ジオン側の司令官ドズル中将は、敵の目論見の半分を察知。よもや指揮官が真っ先に逃げ出すとは思わなかった為、
目標を最も多数の艦艇が逃走した地球方面に絞り、追撃を開始した。
この追撃は、逃走する国連艦隊に自らを盾に味方を逃がそうとする指揮官も不在だった為、国連艦隊は簡単に戦闘能力を喪失し、
ジオンにL5方面に逃走した艦隊への追撃に、部隊を割く余裕さえ与えてしまう。
自身が逃走する為、味方を犠牲にしたサザーラント大佐ではあったが、盟主の庇護があるため軍法会議はともかく、降格は免れぬ
状況であった。
自身の出世にさほどの興味を持たぬ大佐ではあったが、これがブルーコスモスの軍内部における、影響力の低下につながる事だけは
懸念していた。
だが、運命は大佐に味方していた。進行方向に偶然、ジオンの工作艦艇郡を発見したのである。
ミノフスキー粒子の濃度が薄めであった事も幸いし、国連軍艦艇は護衛のムサイ級を無視して、最大射程で主砲を工作艦に叩き込むと、
一目散にL3・アルテミスへと逃走した。
結果的にこの攻撃こそが、今回のジオンの作戦目的に最も打撃を与える一撃となった。
ジオン艦隊は世界樹を制圧するものの、多くの工作艦、特に核パルスエンジンを喪失した為、コロニー落し自体は中止せざるを得なかったのである。
539 :
515:2007/05/28(月) 02:12:14 ID:???
撤退作戦を立てた指揮官が真っ先に逃走した為、士気の崩壊した国連艦隊の殆どが脱出に失敗した。
国連艦隊は投入した戦力の90%以上を失い、脱出に成功しアルテミスにたどり着いた艦艇の数は17隻にしか過ぎなかった。
この戦いにおける両軍の損害は、
ジオン軍、グワジン級戦艦(4隻):1隻大破、チベ級重巡洋艦(12隻):2隻撃沈、1隻大破、2隻中破、
ムサイ級巡洋艦(30隻):4隻撃沈、5隻大破、4隻中破。
国連軍、アガメムノン級戦闘母艦(12隻):10隻撃沈、2隻中破、ネルソン級戦艦(63隻):48隻撃沈、7隻大破、8隻中破、
ドレイク級護衛艦(109隻):92隻撃沈、15隻大破、2隻中破。
結局この戦いは、当初の目的こそ果たせなかったものの、ジオン側の圧倒的勝利で幕を閉じた。
後日、世界樹を視察で訪れたデギン公王と、ドズル中将との間にこのような会話があった。
「この破壊の跡は、戦艦のビームによるものか?」
その問いに、中将はこう答えている。
「いえ、我が軍の、MSによるものです」
と。
このエピソードこそ戦場の主役が、艦船による長距離誘導兵器から、MSによる有視界下戦闘に移り変わった事を如実にあらわしていた。
540 :
515:2007/05/28(月) 02:22:58 ID:???
なんか会話文を入れたら、文そのものが変になった。
次で、序章は終了。
長々乙だが、サザーランドの最後っ屁以外、ルウム戦役関連のオフィシャル諸々
をパクって連邦軍を連合軍の人名に差し替えただけジャマイカw。
GJ
ほぼUC通りだったけどそれはそれでありだと思った
GJ!
俺はあまり気にならなかった。
544 :
515:2007/05/28(月) 17:36:28 ID:???
1月15日から16日にかけて行われた戦いは、その戦場の名を取り『世界樹戦役』と呼ばれる。
この戦いの報告を受けたジオン公国総帥ギレン・ザビは、開戦前からの計画を即座に変更する。コロニー落しの失敗を受けて、
国連プラント理事国らの実質的な降伏から、国連構成国の切り崩しに切り替えたのである。
元来、プラント理事国、すなわち太平洋連邦、ユーラシア連邦、東アジア共和国の3ヶ国は強大な軍事力を背景に、他国を押さえ、
スペースコロニー、およびプラントからの搾取を行ってきた。
そして、これらの権益から排除されていた非プラント理事国らは、ジオン、プラントの独立運動の高まりを契機に、水面下での交渉を行っていた。
中でもジオンよりの赤道連合と、プラントよりの南アメリカ合衆国の動きは、ジオンの独立宣言の頃から急激に加速し、
これらの対応に苦慮したプラント理事国は、間接的な軍事的圧力を持って答えている。
結果、ますます非プラント理事国と、ジオン、プラントが関係を深めていくといった悪循環であった。
この外交ラインを通じて、ギレン総帥は非プラント理事国に働きかけると共に、1月17日、世界樹での華々しい戦果を武器に
全地球規模でプロパガンダを行っている。
「我々優秀なるジオン国民の前には、数では優勢な国連軍も、烏合の衆に過ぎない!」
という趣旨の演説は、ジオンにあっては士気を高め、国連、特にプラント理事国にあっては意気を消沈させた。
翌18日には、赤道連合からジオン公国との休戦が、国連評議会の議題に上ることになる。当然これを拒むプラント理事国であったが、
さらに翌日には汎ムスリム会議が、20日にはプラント理事国を除く7ヶ国(オーブは国連未加盟)すべてがジオンとの休戦に賛成する。
拒否権を持ってこれを否決したプラント理事国ではあったが、アルテミスでの艦隊再建は遅々として進まず、それぞれの国内でも
講和を望む動きすら出始めていた。
1月21日。ついにプラント理事国が折れ、国連はジオン公国との休戦を決定する。
この背景には、ジオンが再度、コロニー落しの為にソロモンに艦隊を集結させていた事と、大規模な地球降下作戦が秘密裏にリークされ、
その目標がユーラシア連邦領オデッサ、大西洋連邦領キャルフォルニア・ベースなどである事が判明したからである。
同日、月の中立都市コペルニクス市を通じて、国連はジオン政府に休戦条約締結の申し入れを行うことになった。
1月28日。永久中立地帯である南極大陸にて国連の各国代表団とジオン代表団が顔をあわせた。
545 :
515:2007/05/28(月) 17:37:37 ID:???
一方、プラントでは評議会が荒れに荒れていた。
プラントがジオンとの同盟を蹴って、中立を宣言したのはジオンの敗北を見通しての事であった。
「これはどういうことだ!? いかにジオンのMSがコーディネーターによるものとは言え、ここまでとは想定していないぞ!」
「フン! 理事国も数はあれど所詮はナチュラルという事だ。だが、こんなことならば、ジオンとの同盟もう少し考慮しておくべきだったか?」
人口こそプラントの10倍近いが、工業力そのものはプラントの倍程度、地球に比べれば20分の1である。
また、人口の殆どがナチュラルであり、緒戦こそ少数のコーディネーターの活躍があり勝利できたが、その後は所詮ナチュラルが
大多数を占めるジオンが、国連の物量に押され敗北するというのが、すべての評議員の見解であった。
そして、消耗した国連に対し、独立を承認させるのがプラントの描いていた青写真であった。
ところが、予想に反して結果はジオンの圧勝である。
最初の混乱が過ぎると、一部評議員は、ジオンとの同盟を蹴った事を後悔していたが、大半は少数のコーディネーターしか擁していない
ジオンが国連に勝利した事に、改めて自分達の優秀性を認識していた。
すなわち、ジオンごときにできた事が、プラントにできないはずが無いという認識である。
「ですが、今回の事は我らコーディネーターの力を、改めてナチュラルに見せ付けた形になります。今後のことを考えれば
ジオンの勝利は、我らにとっても有益となりしましょう」
「ええ、この機を逃すものでもありません。南極での講和会議、ジオンと協調姿勢をとれば理事国も譲歩せざるを得ないと思いますが?」
「そうだな、カバーナ議員。では君を全権大使に任じる。南極での交渉は君に一任する、頼んだぞ」
「お任せください、議長」
また、敢えて武力でもって独立を果たさずとも、ジオンの独立に便乗してそれを成そうと、プラント評議会議長シーゲル・クラインは
南極での会議に、数名の評議員をプラント代表団として参加させた。
ジオンがプラントの独立を援護してくれるという、勝手な思い込みが事態を楽観しさせていた。
よもや、ジオンが自分達を裏切り者として切り捨てているとは、思ってもいなかったのである。
546 :
515:2007/05/28(月) 17:38:50 ID:???
1月28日から始まった南極講和会議は、事前にある程度の合意がなされていたため、大きく荒れることもなく進んでいた。
非プラント理事国とジオン公国との条約は、独立自治権の承認と、各種交易における条約が主であった為、恙無く進む。
対して、プラント理事国との条約は、上記に加え軍縮条約が含まれる為、ぎりぎりまで粘ろうとする理事国とジオンとの駆け引きで、
会議が少しばかり長引く事になった。
ジオンがここで勝利を背景に強引に迫らなかったのは、開戦からここまでの勝利が、実際には薄氷の上のものだった事を
誰よりも知っていたからである。
表面上は、非プラント理事国に配慮しているように見せかけていた為、これに気付くものはいなかったが。
1月31日。南極条約締結。
以下の事が、ジオン公国と国連十ヶ国との間に締結された。
・ジオン公国の独立自治権の承認
・NBC兵器の使用、大質量兵器の禁止
・L2の艦隊駐留基地、月面基地郡、L4の資源衛星「新星」のジオン公国への割譲
・L1、L4の艦隊駐留基地の所属国への返還
・ジオンの同宙域からの軍備の撤退
・プラント理事国は戦費賠償金30億アースダラーの支払い
・軍備縮小会議の開催
・捕虜の交換、資産凍結解除など
ここにジオン独立戦争、後に4週間戦争とも呼ばれるこの戦いは幕を閉じた。
>>541 まだ、本編始まる前じゃないか。
あせるな!
とにかくGJ!
548 :
515:2007/05/28(月) 17:40:19 ID:???
プラントは講和会議に参加したものの、何一つプラントとかかわりの無い会議内容に歯噛みしていた。
当初の予定であった、ジオンと歩調を組んでの独立は、ジオン代表団からの冷笑で返された。
自ら血を流さず、自分達の勝利に便乗しようなどと、ジオンにとって虫が良すぎる話だ。
「いや、あの時は驚いたよ。プラントのお偉いさんが近づいてきてウチの代表に言うわけさ、「此度の勝利、おめでとうございます。
今後もジオン、プラント両国の繁栄の為、共に手を取って歩みましょう」って。驚いて固まっちまったもん。隣にいたマ少佐の
呆けた顔なんて二度と見れないだろうしな……え? 笑えたかって? ……吹くの堪えんのがきつかったよ」
これは代表団の護衛任務で会議に参加した、とある武官のコメントである。
しかも、この講和会議の前にプラント側は、ジオンに対し何一つ協議を行っていない。まさに身一つでこの会議に乗り込んだのである。
プラント代表団が何を持って、ジオンがプラントと手を組むと確信していたのかは、まったくもって謎であった。
ジオンに袖にされたプラントは、単独でのプラント理事国との交渉に望むが、当然上手くいくわけが無い。
その上、これ以上の損失を出す気の無い理事国は、プラントからの搾取で、対ジオン戦での損失を埋めようとしていた。
また、プラントよりの非プラント理事国でも、事前交渉なし来られても困りものである。
大洋州連合ら、いくつかの国家とはそれなりの交渉の窓口を得られるものの、それは即座に独立につながるものではなかった。
何一つ得られない会議に、プラント代表団は条約調印を待たずに30日、会議を退席。だがそれを気にする国家は一つとして
なかったのである。
31日の南極条約締結と同時に、プラントはプラント理事国との対立を加速させていく事になる。
549 :
515:2007/05/28(月) 17:46:40 ID:???
以上、序章終了。
この後、血のバレンタインから泥沼の戦争が始まります。
51氏と違うのは、ジオンが参戦しないことでしょうか。
もっとも、ジオンはジオンで血みどろの内部抗争に突入しますが……
プラント代表団いる意味なしwwwwwwwww
GJ!!
>プラント代表団が何を持って、ジオンがプラントと手を組むと確信していたのかは、まったくもって謎であった。
本当に謎過ぎるw
まさか、無条件で手を組むとでも思っていたのか!?
プラント、プライドと優越感ばかりが先走ってて駄目駄目すぎだな。
GJ!
この調子でお願いします。
>542
>ほぼUC通りだったけどそれはそれでありだと思った
台詞に至るまでパクリであるのご存じないかえ?
磐梯の「戦略戦術大図鑑一年戦争全記録」そのままですが。
「あの巨人どもを、我が軍でも飼っておればな……」 はテアンムの。
「この破壊の跡は、戦艦のビームによるものか?」 その問いに、中将は
こう答えている。 「いえ、我が軍の、MSによるものです」
の辺りの流れは全くデギン&ドズル当人達の台詞丸ごとの引き写し。
554 :
515:2007/05/28(月) 18:59:08 ID:???
>>515 修正です。
殆ど資料、戦略戦術大図鑑と一年戦争全史・上下のまるパクリです。
不快に思った方、申し訳ありません。ゴメンなさい。
一応、話的にもけりはついたと思うのでもうやめておきます。
本当に申し訳ありませんでした。
>一部資料のまるパクリなので先に謝っときます。ゴメンなさい。
515氏 GJ!
ジオン強いですな。 正しくギレンの言葉通り。
にしても、プラントの連中はなに考えてんだ? ですね。
どうやったらそんなに自分達に都合よく物事が進むと考えられるのやら。
問題は今後のプラントの対応ですね。
ジオンは独立済み(領土拡大、賠償もあり)なんで中立はほぼ確定だろうし。
51氏GJ!
ところでシャアはどうやって宇宙に帰るんでしょう?
オーブか日本あたりがブースター用意してくれない限り、オーブからオデッサ行きというホワイトベース並の逃避行になりそうな。
しかも、戦力はゲルググとザク改のみの2機で
515氏も同じくGJ!
ただ、マさんを代表にするならオリジンのように将官にした方が良かったかと。
ここのジオンはプラントと連合の戦争尻目に大もうけできそうですな。
515氏GJ!
「ジオンに兵無し」の名台詞の、レビル将軍に当たる人物がいないのだし、
こういう結果もありですね。
51氏の話の世界の場合は、ハルバートンに代役させていましたけれど、
この話では、決戦時は後方に待機していましたからね。
515氏の話の続編では、連合やプラントにジオンの技術が流失する事もありかな?
あと連合は、ジオンとの戦いで、艦隊やらMAやら戦力を消耗しているから、
プラントは史実(?)より有利に戦えるかも?
局面にもよるだろうけど、連合とジオンが組んでプラントをフルボッコする可能性もアリかw
おお!ガルマ氏によるゼロ参戦フラグが〜
新人さんもGJです
他の板が過疎ってるのに、ここは賑やかだな〜♪
562 :
515:2007/05/29(火) 21:18:30 ID:???
1月31日の南極条約締結とともに、地球圏のミリタリーバランスは大きく変動する事になる。
C.E.51年のL2独立宣言以来、拡張を続けてきた国連平和維持宇宙軍は、ジオン独立戦争において主力艦340隻のうち
90%以上の318隻を消失、プラント理事国の力の象徴といえた宇宙艦隊は、ジオンのMSによって粉砕され、彼らこそが
新たな力の象徴として宇宙に君臨する事になる。
また、対外交渉失敗の連続により国際的に孤立しつつあるプラントであったが、伊達に新人類を名乗っているわけではなく、
人口僅か4000万ほどであるにも拘らず、3億を超えるジオンに迫る国力を保有し、彼らの軍組織『ザフト』はジオン軍と同じく
MS(プラント評議会はジオンのMSは自分達のものを模倣したものだと信じていた)を主力とする機動艦隊を備えていた。
一方、地球上では大西洋連邦の太平洋艦隊がハワイ諸島と共に消滅したほかは、プラント理事国の地上軍に大きな被害はなく、
プラント理事国は軍縮条約の範囲内で、宇宙軍の再建にとりかかっていた。
「で、実際どうだった? コロニー落しってもっかいできたんか?」
「いや、無理だった。特にMSの稼働率がやばかった。3割切ってたもん」
「うは……上はもう一会戦ぐらいできるとか言ってたけど?」
「そりゃ、こっちは初期戦力の3割でも、あっちは1割切ってるもん。やりゃ勝てたよ、コロニー落しは無理だけど」
「で、そのやばい稼働率の原因は?」
「直接は部品不足。大元は独立前の経済封鎖中の軍拡。物資不足で開戦半年遅れてりゃ、マジ餓死者出てたぜ」
「ゲッ、マジか? 知らんかった……」
「そりゃ、そっちは最優先で物資回してたもん。これで負けたら祟ってやるところだった」
「……ほんと、勝って良かった」
「ああ、奇跡だ」
「…………は〜」
「…………は〜」
563 :
515:2007/05/29(火) 21:20:25 ID:???
戦勝に沸くジオン国民であったが、その前途には問題が山積みであった。
4週間戦争では問題にならなかったが、公国軍のザビ家私兵化による各派閥間の争いが、戦後の軍縮を機に暴発しつつあった。
また、根本的に国力の違うプラント理事国への対応にも苦慮していた。
新しい兵器・戦術で得た勝利は、相手がその兵器、もしくはそれに対応する戦術を採用した時点で、国力の違いから次の敗北は避け得ない。
なんとしてもプラント理事国に鎖をつける必要があったのである。
華々しい戦勝パレードの裏で、慌しく動くジオン政庁の住人達は、2月5日に驚くべく報告を聞く事になる。
プラントではジオン独立の影響を受け、プラント市民達が大きな気勢を上げていた。
この状況下で、南極講和会議での交渉失敗など公表したら首が飛びかねないプラント評議員達は、なんとか次の一手を打つべく奔走していた。
パトリック・ザラ国防委員長を筆頭に、ジオンと同じように独立戦争を仕掛けるべきと主張する主流派と、軍事力を背景に交渉でもって
自治の拡大を目指すべきとの現実派が、喧々錚々と議論を続けていた。
幸いにして不穏なプラント情勢に対応すべく、国連が交渉を呼びかけてきたため、現実派の主導で2月5日に月面コペルニクス市で
会議が開催される事になる。
プラント理事国は予想外の敗戦に、各国指導部は自分達の地位を保つ為、不眠不休でこれに挑む事になる。
特に市民の声が強い大西洋連邦では、とりあえず「リメンバー・ユルドラシル!」を掛け声に、なんとか市民の目を逸らさせる事に成功する。
ジオンへの復仇に燃える市民を利用し、一応軍縮条約の範囲内での宇宙軍再建に励むプラント理事国らであったが、今度は足元のプラントで
火が燻りつつあった。
現状ではアメを与える以外の手段を持ち得ない理事国らは、プラントに自治権拡大の餌を与える事でジオンへの番犬にするつもりであった。
もちろん、ブルーコスモスの盟主様は大反対であらせられたが……。
交渉の日時は2月5日。場所は月面中立都市コペルニクス。議題はプラントの自治権拡大であった。
564 :
515:2007/05/29(火) 21:24:53 ID:???
C.E.70年、2月5日。プラントの自治拡大についての、プラントと理事国の交渉は爆炎によって始まる前から幕を閉じる。
爆弾テロにより、会議に参加する予定の地球側理事国の代表者と、国際連合総長を含む国際連合首脳陣が軒並み死亡したのである。
逆に、プラント代表のシーゲル・クライン議長他数名の評議員は、シャトルの故障により到着が遅れていたため難を逃れている。
この爆弾テロをブルーコスモスは、プラントの工作と断定。激しく非難すると共に、機能の麻痺した国際連合に変わる新たなる組織の
編成に勤しんだ。
プラント理事国と南アフリカ統一機構が、ブルーコスモスの主導で結成した新たなる国際組織、その名は地球連合といった。
この反プラント色の強い地球連合は、2月11日、ただちにプラントに対し最後通牒となる制裁決議案を可決。
3日後までに返答が無い場合は、宣戦を布告する事を通達した。
決議案の内容は、爆弾テロの首謀者の引渡しと、評議会の解散、そしてザフトの解体が盛り込まれていたため、プラントがこれを受け入れる事は
組織としてのプラントの死を意味していた。
無論、地球連合もプラントがこれを受け入れる事が無いのは熟知していたため、2月12日、アルテミスよりドゥーリットルを旗艦とした
プラント奇襲艦隊が秘密裏に発進する。
2月14日、日付が変わると同時に、プラント奇襲艦隊がプラントへの攻撃を敢行する。
ザフト本国防衛隊の防衛網の穴をつき、プラント本国の奥深くに進入したサザーラント大佐率いるプラント奇襲艦隊は、ブルーコスモス系将兵で
構成されているためか、先の4週間戦争以上の戦意で持ってプラント攻撃を行っていた。
このとき実はプラント内部から、防衛隊の配置が意図的に漏洩されており、以後も地球連合はこのラインからの情報を有効活用している。
「ミラージュコロイド、か。悪くない性能だ」
「大佐! プラントが一基崩壊します! ヒャッホー!!」
「狙いは細かくつけるな、大まかに打っても当たる! ともかく弾をばら撒け!」
「了解! 青き清浄なる世界の為に!!」
「「「「「「青き清浄なる世界の為に!!」」」」」」
泡を食った本国防衛隊が駆けつけたときには、十数基のプラントが激しい損傷を被っていた。なかでも艦隊からの攻撃が偶然集中していた
ユニウスセブンは完全に崩壊していた。
怒りに燃える一部のザフト兵士が、遁走していく奇襲艦隊への追撃を行うが、司令部がプラントの被害のあまりの大きさに動揺し指示の一貫性を欠いたため、
大部分が生存者への救出に向い、追撃そのものは中途半端に終わった。
サザーラント大佐は率いる奇襲艦隊艦艇の半数を失うものの、無事、旗艦ドゥーリットルと共にアルテミスに帰還している。
この地球連合軍の奇襲攻撃により、プラント市民は83万742人の死者と、100万人以上の負傷者を出す事になる。この攻撃は所謂聖バレンタインデーに
起こったため、後にプラントでは血のバレンタイン事件と呼ばれる事となる。
565 :
515:2007/05/29(火) 21:26:54 ID:???
2月18日、プラントで血のバレンタインの犠牲者を弔う為の国葬が行われる。
クライン議長はこの時に、プラントの独立宣言と地球連合への徹底交戦を明言している。
また、地球連合封じ込めを狙い、地球連合非参加国に対し優先的に物資を提供する積極的中立勧告を宣言。
親プラント姿勢を見せていた大洋州連合、南アメリカ合衆国はこの勧告を受諾、だがこれは地球連合の暴走を加速させる事になる。
翌2月19日、地球連合軍は突如として南アメリカ合衆国に武力侵攻。
宣戦布告も無しに行われたこの暴挙は、地球圏諸国家を驚愕させている。
まともな交戦もできぬうちに、南アメリカ合衆国はパナマ宇宙港と首都リオデジャネイロを制圧され、南米大陸は僅か一日で大西洋連邦に併合された。
翌日20日、大洋州連合は地球連合軍の中南米侵略を非難するとともに、プラント支援を表明。
これに対し地球連合は同日、大洋州連合に宣戦を布告する。
本来であれば地球連合は、南アメリカ合衆国、大洋州連合両国ともに一撃で併合する予定であった。
だた、太平洋艦隊の消失により、東アジア共和国の大海艦隊単独での大洋州連合への攻撃は、困難と見て戦力の大半を南アメリカ合衆国の併合に
当てたのである。
また、パナマ宇宙港のマスドライバーは、宇宙戦力の大半を喪失している地球連合にとって、生命線といっても過言ではなかった。
そして、血のバレンタインからおよそ1週間後の2月22日、ザフトは地球連合の宇宙における二大拠点の一つ、『世界樹』に向けて艦隊を発進。
ザフトが地上侵攻作戦を円滑に行うためには、地球連合の戦力を宇宙から一掃する必要があった。
それにはハルバートン准将が、世界樹で再建を進める艦隊は邪魔なのだ。
ザフトはこの作戦に全軍の半数近くを投入、主力艦24隻、MS300機からなるザフト機動艦隊は22日18時10分、世界樹で待ち受ける
ハルバートン指揮下の艦隊に襲い掛かった。
566 :
515:2007/05/29(火) 21:32:10 ID:???
今回から南極条約以降の話となります。
時期的には本編における、血のバレンタインから本編開始までのところになります。
文章構成などパクリなところもありますが、まるパクリはやめたんで許してください。
文章力なくてほんと、ゴメンなさい。
ボソ
この状況下で通商路の護衛もさせられる国防軍を縮小するか?
日本の左翼なみに頭にお花畑有るんじゃないか?
商売さえ出来りゃあ、何とかなるし……
>>567 戦力を維持するだけで、べらぼうに金を食うんだよ。
で、ジオンは経済に活を入れなきゃならない状況にある。
軍縮して軍事予算を減らすのは、判断としておかしくはない。
防衛に専念するなら、攻め込む場合に比べて戦力は少なくて良いしな。
そもそも、南極条約締結で終戦したのに、通商路の護衛なんて必要か?
誰が商船を襲うっていうんだよ。
拾い乞食のジャンク屋もいっぱい
>>569 すまん、その設定は知らなかった。
SEEDの世界は、宇宙海賊なんてのがそんなにいっぱい居るのか。
護衛船団組む程度の戦力が必要か。
でも、やっぱり、戦争中よりは戦力少なくて良いのは変わらないよな。
宇宙海賊が国を脅かすほど大量にいたら別だけど。
そんなに宇宙海賊は居ないとは思うが、SEEDだから油断ならない。
やっぱテロの犯人はジオンっすか・・・?
だとしたらギレンテラコワスww
GJ!……と言いたい所なんだが、疑問点が一つ。
この時点でのプラントの戦力がおかしすぎないか?
自治権が最大レベルまで拡大されたいたとしても、艦隊はもてないと思うのだが……
プラントが首輪すらついていない状態になっているのが、少し気になった。
GJ!!
この調子でがんばってください。
>>567 軍縮つっても、初期戦力まで回復させるのが
現時点では不可能ってことではないでしょうか。
あとは、軍縮会議で艦艇数や機動兵器数に上限が設けられて
ジオン内で派閥ごとにどう割り当てるか争いが起こってるとか。
>>573 その辺は本編から指摘されてたはず
プラント側曰く“搾取”されていた割にバレンタイン直前に宣戦布告→エイプリルフールNJばら撒き
どう考えても戦争する準備してたってな
それよりも恐ろしい事実に気がついたんだがザフトの戦闘艦艇がたった24隻って・・・
>577
不思議な事でもなんでもない。
大和の特攻ですら帝國海軍の保有全艦艇では無かったように一作戦に全戦力
一点集中する事はまずもって無いし、作戦上の要求で分進合撃などあれば、
更に戦力は分散する。
その上、作戦目的が「世界樹で再建を進める艦隊は邪魔なのだ」と機動戦力
の一掃にあって「世界樹」という拠点攻略&維持に無いなら突入占領部隊が
不要となり部隊は身軽になる。
さらにその24隻言い回しは「主力艦」である。これは歴史的にいえば戦艦、
巡洋戦艦、正規空母等であり、現在ならやはり空母や中核的なイージス艦等
が該当するであろう概念であって巡洋艦乃至巡洋艦的役回り以下の艦は普通
は「主力艦」に含まない(弱小国はまた違うが)。判り易くいえばジオンで
いえば「主力艦」と呼ばれるに足るのはグワジン、ドロス、チベ位だろう。
ムサイは明らかに数に入らない。ザンジバルもその運用の特殊性から主力艦
扱いは無理。
ジオン厨が多いせいか不当にザフトを馬鹿扱いする香具師が多いがジオンも
大概阿呆ぞろいなのも弁えておけ。
>>578 素朴な疑問なんだがザフトの戦闘艦って種初期の時点でローラシア級とナスカ級以外にあったっけ?
ぶっちゃけ24隻の戦闘艦=ナスカORローラシア級って感じだと俺は・・・・・・ん?
>主力艦24隻、MS300機
・・・・・・たしかナスカとローラシア双方MS6機搭載だから計算すると24隻だとMSは144機・・・・・・ザフトに空母ってあったっけ?
>>578 ジオンの艦艇は基本的にMS運搬中心だろ
MSが出てきた時点で戦艦を主力として考えることがアホなんだよ
582 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/30(水) 11:56:29 ID:lclQN8qd
一年戦争終盤の連邦軍のように艦にMSくくりつけてもってきたとか?
583 :
キッド:2007/05/30(水) 12:02:25 ID:jSGxUuO1
意味不明な会話してんぢゃねーよ
きも
ミリオタ+ガンオタって感じか
>>580 全集砲塔の採用で一方向に全主砲を向けられるグワジン、
サラミスの3倍近い火力のムサイ、
ジオンが大艦巨砲主義をまったく無視していたようにはとても思えないが……
>サラミスの3倍近い火力のムサイ
サラミス
全長:212m
全幅:62.2m
基準排水量:12,100t
満載排水量:22,000t
主機:熱核ロケット×1基
兵装:単装メガ粒子砲×6、連装機銃×6、6連装ミサイルランチャー×2
ムサイ
全長:234.0m
全幅:103.2m
基準排水量:13000トン
満載排水量:26200トン
兵装:連装メガ粒子砲×3 大型ミサイルランチャー×2 小型ミサイルランチャー×10
・・・3倍?
>>586 大鑑巨砲主義を完全に捨てていたわけではないけど、連邦軍ほど重要視していなかったのでしょうね。
実際、ジオン軍の艦は全てMSが搭載可能ですし。
まあ、ジオンと連邦じゃMSに対する考え方から違うからなあ
590 :
586:2007/05/30(水) 17:12:09 ID:???
と、ゆーか、そもそもMS運用に関してはサラミスやマゼランが設計された時点の連邦には存在していなかったんだからしゃーない。
逆にジオンは初期のうちからMSがあったんだから大型艦には大なり小なりMS運用能力を持たせようとするよ。
>>578 このスレのジークジオンな連中は反ザフト・プラントや反連合というより
「良いぞラクシズの出番なくしちまえヒャホー! ガルマ輝いてるぜー」じゃないの?
>580
でかいフネにでかい大砲つむだけが「大艦巨砲主義」だと思ってる馬鹿ハッケソ。
藻前らジオンスキーが愛してやまぬ事だろうと思うが、醜女のドロスは典型的な
「大艦巨砲主義」のフネだよ。588への答えもこれに尽きる。
敵にパワープロジェクションする手段のプラットホームとして艦艇を捕らえた場合
その運用効率の点から一定程度巨大化するのは必然でそのジオンの「大艦巨砲主義」
としての回答がドロスだ(逆に全艦艇に能力付与とは運用効率の悪い事甚だしい。
もっともジオンが貧乏だからこそ敢えてそれに目を瞑り全てをMSに賭けたという
こじつけは出来ようが、常識ではムサイなぞは正気の沙汰ではない)。
そもそも「主力はMS」という認識自体が半分しか当ってはいないのだが。
「主力はMS」のフレーズに値するMSはGガンものを除いては自由と正義までひとつも
無い。他は全て作戦以上レベルの機動に艦艇の支援を要するのだから。
つまりMSも艦艇もどちらが欠けてもUC世界の軍は動かなくなり、両輪揃っての主力。
>>593 日本人ってそう言うところ両極端だから、「主役は航空機」とか言って大和級程の戦力を2隻もろくすっぽ使わないまま沈められてるんだよねぇ
1万トンにも満たない軽巡洋艦にまで水偵搭載したのも日本海軍だっけ。イヤだね貧乏ってのは……
ドロス級は主推進機関選定の後に装甲強化という追加要求が出されて機動艦艇として使用できなくなった、という履歴がある。
本来は文字通り空母として艦隊を編成する予定。
大艦巨砲とは言うが、現実には巨砲を搭載する為には大型化せざるを得ないという逆の思想から来ているんだけどな。
そういう意味じゃMS母艦としてのドロスは現在の米軍空母のような究極系を狙っていた艦なんだろう。
少なくとも当初予定通りの機動性を与えられていれば随伴艦にMS運用能力を持たせる必要性は薄くなるんだから。
ムサイがあの形状なのはMSを槍として用い、自艦はMSの支援を行う&艦隊同士の機動戦を想定していないからだろ。
だから主兵装の殆どを前方に集中し火力支援艦としての能力を高めている。
戦闘方式から行けばむしろ揚陸戦艦艇に近い気がする。
いずれにしても艦レベルで見た場合対艦戦闘が主任務じゃないジオンのムサイ級は用途に合わせた合理性は持っていると思う。
あと、MSのスペックから見るとジオンはMSを攻撃用、連邦は艦隊防空用という方向になってる気がする。
MS搭載能力を高めた改サラミス級が左右両舷に連装砲を搭載して前方火力を向上させている事例からも連邦は基本的な対艦火力は艦艇が中心と考えていたと思う。
ジオンはMSこそ対艦戦闘の主力であり艦艇はその支援という位置付けで軍備を構築し、連邦はMSはあくまでも基本対MS戦闘として対艦戦闘は艦艇で、としていたとすれば判りやすいと思うんだが…。
>594
>軽巡洋艦にまで水偵搭載
あれはあれで正しい。巡洋艦の本来的な任務は「艦隊の耳目たる事」であり、
索敵範囲を飛躍的に広げる意味で全く正常進化である。今はヘリになってより
利便性が増した。しかしムサイはやはり正気の沙汰ではない。
ムサイを正気の沙汰ではないというのは、常用たかが3機でしかないMSの「槍」
に国運を賭けたジオンの神経が正気でないという事。
常識的にはムサイの性格が火力支援艦ならそれはそれで良い。しかし母艦機能は
チベやグワジンのどんがらに20〜40機程度のMSを集中運用するMS空母に集約
した方が国家レベルでみた場合余程節約になる。
全艦艇にMS関連要員をばらまかなくてすむからな。ただでさえ人口もカネも無い
国ジオンがそれでも攻撃力を先鋭化し、母艦の数を増やしてとりあえずMSで作戦
する環境を確保する方向で無駄な重複(MS関連要員と艤装)を承知の上でやって
いる。そういう意味でも正気な国のやる事ではない。はっきり言ってしまえば格好
を真似しているナチ独逸より某北の王朝国家モドキの方が近い
そんな話がしたいなら考察スレにいけ
連邦厨うざ。コテつけないあたりリアルでもかまってクンなんだろうな。
大人しく職人を待てない?
このまま連合とプラントが戦争するとテレビ本編と変わりないような。
ジオンの存在意義はどこへ? オーブの代わりに連合からMSの生産でも請け負うのか?
しねばいいのに
>598
好きなものをキチガイと言われる事があまりないか?ジオン厨房
いいから構ってクンのひけらかしヲタはだまってろ。
お前のウンチクなんぞ誰も聞きたくない。
いつものが湧いて出た途端、空気が悪化したな
606 :
515:2007/05/30(水) 21:56:40 ID:???
ジオンの軍縮うんぬんは、今後作中で詳しく触れていきます。
宇宙海賊については、その設定自体知りませんでした。
今後、詳しく調べてからそのあたりは調整します。
テロの犯人は……そのうち作中で明らかにする予定です。
戦力については、開戦前の設定で、
ジオン 人口:3億 兵員:800万人 主力艦:69隻(グワジン級・チベ級・ムサイ級) MS:2000機
国連 人口:60億 兵員:4400万人 主力艦:340隻(アガメムノン級・ネルソン級・ドレイク級) MA:2000機
ザフト 人口:4000万人 兵員:100万人 主力艦:39隻(ローレシア級・ナスカ級) MS:400機
ジオンは原作のほぼ半数、国連はその5倍前後、プラントは人口から適当に計算しました。
プラントは65年あたりからMSの開発を秘密裏にやっていたようで、同時にザフトを結成。
68年ごろから理事国の示威行動に対し、軍拡で応じています。
開戦とともに世界樹に攻めたりしてますので、相当の戦力を保持していたようです。
607 :
515:2007/05/30(水) 21:58:31 ID:???
世界樹にて艦隊編成を行っていたハルバートン准将は、プラントの艦隊発進の報を聞くと舌打ちでもってそれに答えた。
「あと一月、いや2週間でもいいから待てなかったのかあの男は! よもや名前を変えれば、中身も変わるとでも思っている
のではあるまいな……」
「て、提督……それは、流石に無いでしょう」
「そうだといいのだがな」
ハルバートン指揮下の艦隊は、メネラオスを旗艦とする主力艦60隻からなる艦隊である。
数そのものはザフト艦隊を上回るが、その内実は目を覆うばかりであった。
60のうち20隻はぎりぎりで修理が終わった艦艇で、乗組員は4週間戦争の生き残りである為、錬度、戦意ともに不足はなかったが、
残る40隻は戦中戦後に就役したばかりの新造艦で、そのうち半分が未だに偽装中という有様である。
また、壊滅したMA隊も補充が成され数だけは揃えられていたが、その殆どが訓練の終わったばかりの新兵であった。
僅かばかりの4週間戦争の生き残りのベテランが、どこまでフォローできるか次第で彼らの命運は決まるだろう。
「くはぁ〜、やっとジオンとの戦争が終わったと思ったら、今度はプラントと開戦かよ。もう呪われてるとしか思えんな」
「ええ、まったくです。ほんと、何を考えているのやら?」
「しかし、エース部隊と謳われた栄光のメビウス・ゼロ隊も、もう俺とお前の2人だけか〜。なんとも悲しいね〜」
「ええ、本当に……」
「フラガ隊長! メビウス・ゼロ終わりました!」
「おっしゃ! 俺が先に出る、ひよっこどものお守りは任せたぞ!」
「了解、御武運を」
「任せろよ! なんつっても俺は不可能を可能にする男だぜ!」
608 :
515:2007/05/30(水) 22:00:21 ID:???
戦いは終始ザフトが優勢に進めるが、連合艦隊も意外な奮戦を見せる事になる。
大規模な戦闘を経験していないザフトは、ハルバートンの老練な指揮に少なく無い被害を出していた。
艦の速度を最大限利用し、乱戦状態に持ち込んでのMS投入も、戦況に劇的な変化を及ぼすには至らなかった
ザフトのMSはジオンと異なり、小隊単位の連携すら行わず個々のパイロットが独自に行動するスタイルである。
このため小隊規模での戦闘を徹底していた、連合のメビウス相手に苦戦を強いられる事となったのだ。
エンディミオンの鷹こと、ムウ・ラ・フラガ中尉はこの戦闘において、ジン5機を撃墜する活躍を見せている。
だが、その均衡もメビウス隊の総指揮をとっていた、アガメムノン級宇宙母艦リーの撃沈により崩れる事になる。
22日23時15分、リー撃沈の報を受けたハルバートンは、メビウス隊の混乱を見て即座に撤退を決意。
残存艦隊を三分させ、それぞれの方向に撤退させる、といったサザーラント大佐の指揮と同じだが、違うのは指揮官が
最後まで戦場に踏みとどまった事であろう。
連合の撤退を察知したザフトは直ちに追撃に移るが、ここで指揮権の曖昧さが問題になる。
各部隊長がそれぞれの判断で、三方向にほぼ均等にバラバラで追撃を開始したのである。
これが連合艦隊にとって幸いし、どの方向も追撃は中途半端なものに終わり、撤退後に受けた被害は僅かなものであった。
それでも連合は再建途中の艦隊の50%以上を失い、またMA隊もその7割弱が未帰還機となった。
『世界樹』はこの戦いで完全に崩壊、地球連合はその征宙権をほぼ喪失する事になる。
「…………」
「大尉、おつかれです」
「ま〜た、生き残っちまった、か?」
「はい、他の隊も似たようなものですね。ベテランが生き残って、新入りが帰ってきませんでした……」
「連携が無い分、相手にしやすかったが……」
「はい、動きが違いましたね。さすがはコーディネーター、伊達ではありません」
「ジオンにもザフトにもやられっぱなしかい、俺たちは?……悔しいねぇ」
「はい、……悔しいです」
609 :
515:2007/05/30(水) 22:02:28 ID:???
対するザフトも戦術目的は達成したものの、その被害は上層部の予想を大きく超える事になった。
ローレシア級2隻撃沈、5隻中破。ナスカ級3隻撃沈、3隻中破。
MSの運搬に使用した補助艦艇も、ザフトのMSの特性上後方に待機するわけにもいかず、前線に同行した為その半数近くを
喪失している。
また、300機のMSのうち50機が未帰還機となり、その三分の一が追撃戦時に失われたものであった。
この戦いにおいてザフトは、ニュートロンジャマーを試験的に運用。
これが序盤の連合艦隊からの長距離ミサイルを無効化している。さもなければ艦隊への被害はもう一回り大きかったであろう。
ザフトの組織としての曖昧さが最悪の形で露呈する事になったが、上層部はこれを何故かこれを放置。
世界樹での勝利を大々的に報道させ、損害については意図的に伏せられていた。
実質的な征宙権を得たザフトは、本命の地上侵攻作戦を行うために戦力の再編に勤しむ事になる。
世界樹での敗北は地球連合軍上層部でも予測されたものであったが、とある人物にとってはそうではなかった。
「なんで、なけなしの艦を送ったのに負けるんです! なにが知将ハルバートンですか! 良く戦いましたが負けました。じゃ、
しょうがないんですよ!」
ブルーコスモス盟主、ムルタ・アズラエルその人である。
一枚の報告書をきつく握り締め、ギリギリと歯軋りをする。
「こんなことなら、多少無茶でもサザーラント君を昇進させておけば……」
こんな事をいっているが、流石のサザーラント大佐でも結果は変わらなかったであろう。
「ああっ、これじゃあ、あの空の化け物どもが地球に降りてきてしまうじゃないですかぁー!」
「盟主、定例会議のお時間です。役員はすでにそろっています」
「ッ!、わかりました。すぐに行きます」
ノックの音とともに秘書が声をかける。
するとそれまでの狂乱がうそのように落ち着きを取り戻すと、落ち着いた足取りで会議室に歩いていく。
悩めるブルーコスモスの盟主は、実に多忙であった。
610 :
515:2007/05/30(水) 22:05:48 ID:???
世界樹での敗北によって地上での戦闘を余儀なくされた地球連合は、未だに中立を保ち立場を明確にしない赤道連合、
汎イスラム会議、スカンジナビア王国に対し、2月25日に最後通牒を突きつけるが、三国ともにこれを拒否している。
この返答に対し、地球連合はかつて南アメリカ合衆国にしたように、武力で持って答える事になる。
2月26日未明、航空機のエアカバーを受けた、東アジア共和国戦車部隊を主力とする地球連合軍は赤道連合の国境を突破。
「楽勝アル! 所詮赤道連合なんぞ、我が東アジア共和国にとっては敵でも無いアル!」
「楽勝ニダ! 楽勝ニダ!」
「いや、楽勝も何も敵がいねえよ……」
「ニオン区民は心配性アル。そんなんだから北海道を獲られるアル」
「そうニダ! そうニダ!」
「うるせえ……」
「そろそろ敵基地が近いアル。警戒するアルヨ!」
「警戒ニダ! 警戒ニダ!」
「了解、……? 通信妨害か?」
「どうしたアル?」
「ニダ?」
「!! とんでもなく強力なジャミングだ! 空軍とどころか本部、僚機からの通信もカットされてやがる!」
「いったい何事アル? 外を見てみるアル」
「ニダ」
「すっげー、やな予感……」
「……アル〜〜〜〜」
「ニダ?」
「機長?」
国境を突破した地球連合軍は、強力な電子障害を受けるとともに驚くべきものと遭遇する。
地上に降り立った18mの巨人。夜明けの薄暗さがモノアイの光をよけい不気味に写し、尋常では無い威圧感を醸し出していた。
ジオン公国義勇地球派遣軍。
プラント地球連合間の戦争の長期化を目論んだジオンが放った、地球連合にとって最悪の一手であった。
宇宙でプラント理事国を散々に叩きのめしたジオンのMSが、今度は地上でその牙を剥いたのである。
611 :
515:2007/05/30(水) 22:17:05 ID:???
以上、投下終了。
主力艦の定義はかなり曖昧です。
設定のところにもありますが、ムサイ級も主力艦扱いで、
護衛艦のドレイク級すら同じく主力艦扱いです。
〜級と分けて書くのが面倒臭くなったので、主力艦と一まとめにしただけです。
あまり深い意味はありません。
ようやく本編メインキャラが登場しました。
どんどん出していきたいですが、AA組が出るのはまだ一年近く先ですね……。
東アジア共和国軍人の会話を見て笑ってしまった
ニダーとシナーがメインキャラとは、今後が楽しみです。
GJ!!
だが、やはり、ザフトがおかし過ぎる。
理事国の示威行動に対して、軍拡で応じれるなんて……
既にこの時点で自治権とかそういうレベルじゃないな。
少し気になったんですが、この世界のジオン系統のコロニーはどういった経緯で作られているんですか?
本人じゃないけど……
5つのラグランジュ点にあるコロニー(プラント)のうち、L2のものがジオンとして独立したってことじゃないの?
古くてナチュラルが多いコロニー群だったりとかして。
515氏GJです!
会話の書き方やアル、ニダ訛りを見ると月夜裏野々香さんの戦記物を意識してるのでしょうか?
次は赤レンガか白い家の住人が出てくるのかな?w
次も楽しみに待ってます♪
515氏GJ!
でも少しだけ誤字指摘。
偽装>艤装
征宙権>制宙権
軍事用語は似た様な文字で全く別の意味、或いは同音異句が多いから気をつけてー
なるほど、地球連合に取り込ませず、かといってプラントの勢力伸張もさせないって訳か。
宇宙戦力の殆どない連合にとってはどれだけ歯がゆくてもジオンも相手にするわけにもいかないし。
これなんて中国人民義勇軍w
おおおおおGJ!
ジオン脅威の技術力が地球でも発揮されるわけですね!!
でも鹵獲されたらやばそうですが……
しかし誰もやらなかったニダーとシナーキャラクターの登場とは・・・
そこに痺れるあこg(ry
>ザフトのMSはジオンと異なり、小隊単位の連携すら行わず個々のパイロットが独自に行動するスタイルである。
一人ひとり好き勝手に行動ってことか・・・軍隊じゃねえよこれは
職人さん達GJ!
他が過疎な分賑やかになってるな…
ただ51氏の話に出てきたカーウィン家とやらが分からない
オリ設定?
カーウィン家ってガンダム戦記に出てきた
メイの実家じゃね?
たしか元ダイクン派の
>ザフトのMSはジオンと異なり、小隊単位の連携すら行わず個々の
>パイロットが独自に行動するスタイルである。
>一人ひとり好き勝手に行動ってことか・・・軍隊じゃねえよこれは
はたしてそういいきれるか?ミノ粉って香具師な仮想物体とその効果を
忘れてもらっちゃ困る。ロッテ戦術からデータリンクまで凡そ近世以降
連携と呼べるような何かを行うには、電波通信というものの助けが要る。
それが不全となる環境下に強制的に置かれる事を忘却しとるだろう?
集団として分散する五月雨式或いはランダムな行動も、状況によっては
合理性を生じる。「うって一丸」な行動だけが軍隊だと思うな生兵法。
電波通信による連携が成立しないのなら小単位部隊の独断専行を認める
のは原則論としては一定の合理性はあるんだ。ただしその小単位を超えた
上位部隊の統制の困難化という別の問題は生じるがな。とはいえザフトと
公国軍の差は「小単位」が単機か小隊かという違いで本質は同じ原則論に
乗っかっての大戦果な訳で、天に唾する行為なの判っているか?
>515氏
ついでながら、ひとつききたい。連携して善戦したメビウスの小隊戦術
とは何機編成小隊かな?上記の通信が不全であり搭乗員練度が平均して
低いとなると、自ずとこの設定で機能できる小隊の編成定数は決まって
くるんだが。
>>623 「なんて、お利口さん」と、褒められたいのはわかったから黙ってろ。
作品を楽しむ場に、お前みたいなのは邪魔だ。
あと、軍事を欠片もわかってない長文乙。色々と笑わせて貰った。
>>623 すごいですね〜、よく知ってますね〜
これでいいの?
それよりこれはどこを縦読みすればいいの?
>>623 〃∩ ∧_∧
⊂⌒( ・ω・) はいはいわろすわろす
`ヽ_っ⌒/⌒c
⌒ ⌒
627 :
515:2007/05/31(木) 16:10:10 ID:???
ジオン公国の成立は本編でやらないと思うので、ここで簡単に。
51氏と似たような流れでジオン・ダイクンがL2のコロニーへ(デギンはブルコスではなくコロニー住人)
ジオンの思想に惹かれ、宇宙移民が増大 → 独立の気運。
商工組合長から引き抜かれたデギン・ザビが、頭角を現す。
C.E.51年、L2独立宣言。
61年、ジオン・ダイクン死去。
デギン、公王の座に着く。ギレン・ザビ(元NEET)総帥に就任 → ジオン公国成立。
こんな感じですね。
>月夜裏野々香さんの戦記物
はい、バリバリ意識しています。やばいくらい似せてます。ゴメンなさい。
誤字……やっちゃったZE!
今後は特に気をつけます。すみません。
ザフトは武力を持った政治結社みたいなものです。そもそも軍隊ですらありません。
メビウスの小隊編成は3、4機を想定しています。イメージ的には銀英伝のポプラン隊みたいな感じです。
628 :
515:2007/05/31(木) 16:12:20 ID:???
1月31日の南極条約締結とともに、ジオン公国への経済封鎖は解かれ、非プラント理事国を中心とした交易が再開していた。
これはプラント理事国がプラントへの対応に苦慮し、宇宙艦隊の再建に国力の大半をつぎ込んでいたためで、ジオンが相手を
えり好みしていたわけではない。
地球、ジオン、月面間を行きかう交易船が賑わいを見せる中、2月5日のコペルニクスの悲劇を皮切りに始まったプラント事情は、
血のバレンタインでピークを迎え、プラントの積極的中立勧告により南アメリカ合衆国が、地球連合に併合されることになる。
これに慌てたのは赤道連合ら、地球連合未加入国の面々であった。
大洋州連合は早々にプラント支援に回り、地球連合との戦闘に参加するが、赤道連合、汎イスラム会議、スカンジナビア王国ら三国は、
プラント支援もプラントとの戦いも正直御免であった。
なぜならばどちらかに付き、その陣営で勝ったとしても国益が全く見込めなかったのである。
プラント理事国が勝てばプラントからの利益を独占するのは目に見えているし、プラントが勝った場合の利益は全く目算が付かなかったのである。
これら一連の動きを天啓と捉えたのは、ジオン公国総帥ギレン・ザビその人である。
南極条約までの国連の動向を決定付けたともいえる外交ラインを通じ、これら三国とすばやく交渉を行い、2月22日の第二次世界樹戦役の
直前には、ジオンと三国との間に安全保障を中心とした秘密条約を締結していたのである。
ジオンは4週間戦争で見せた迅速さをここでも発揮。表向きは通常交易の様に見せかけて26日の地球連合の侵攻までに、実に450機以上の
MSをこれら三国に送り込んだのである。
これらは徹底的に秘匿して行われ、周回軌道を警戒するプラントのパトロール艦隊が、行きはMSを満載して降下し、帰りは希少資源を満載して
ジオン本国に帰還するHLV船団に気付かなかったほどである。
「しかし……プラントの動きも理解しがたいが、それ以上に地球連合は何がしたいのだ?」
「はーい、ミーアはブルーコスモスさんの仕業だと思いまーす」
「ミ、ミーア! 総帥、申し訳ありません。良く言って聞かせますので……ミーア! こっちに来なさい」
「えー」
「いや、よい。それで、ミーア・キャンベル。ブルーコスモスの仕業というのは?」
「はーい、総帥。多分、ブルーコスモスさんは私達コーディネーターがだーいキライだからプラントごと消しちゃえーって、感じだと
ミーア思うんです。それでプラントよりの国も、ジャマだーって、感じてやっつけようとしてるんですよー」
(ミーア、流石にそれは無いと思うわ……)
「……なるほど」
(え!! 納得しちゃうんですか!?)
「両名とも下がってよい」
「はーい」
「はい(……大丈夫かしら?)」
629 :
515:2007/05/31(木) 16:15:31 ID:???
ミノフスキー効果の元でMSが絶大な戦力となるのは、先の4週間戦争で地球連合は嫌というほど思い知らされていた。
故に、ジオン義勇軍と鉢合わせた地球連合軍は、一時的に恐慌状態に陥る事になる。
特に中南米侵攻のときと同様、一方的なワンサイドゲームになると確信していただけに、混乱は大きかった。
そして相手は、それを見逃すようなジオンMSパイロットたちではなかったのだ。
「よう、あんた白狼だろう? うわさは聞いてるぜ。お互い有名になると大変だよな〜」
「ほう、貴公がかの有名な赤い彗星か」
「ちげーよ! 赤い彗星じゃなくて、真紅の稲妻。イ・ナ・ズ・マ!」
「おお、すまない。貴公があの真紅の稲妻……シャア・アズナブルか!」
「そうそう、俺があのシャア・ア……って、ちっがーう!」
「どうした? 何を怒っているのだ、シャア?」
「俺は、俺は真紅の稲妻! ジョニー・ライデンだ!」
「そうか、すまなかったなジョニー・ライデン」
「い、いや、もういい(……わざとか?)」
「では、赤い彗星の名が伊達で無いことを見せてもらうぞ」
「……(天然かよ)」
ミノフスキー粒子により、目をつぶされた電子戦対応の戦車、航空機はMSに対して何一つ有効打を持たなかった。
主力戦車の主砲は、当たればMSの装甲も撃ち抜けたが、電子戦に慣れきった兵士がいまさら観測射撃で、しかもMSに攻撃を
命中させることなど不可能に近かった。
また、航空機も電子誘導兵器が無力化した上に、有視界戦闘では逆にその速度が足枷となり、さらに機銃程度ではMSの装甲に
たいしたダメージを与えられなかったのだ。
各地で地球連合地上軍はジオンのMS隊に敗退、一部地域では逆侵攻を食らうなど散々であった。
この戦いにおいて、白狼ことシン・マツナガは戦闘車両31両、航空機5機を撃破してその名を轟かし、真紅の稲妻こと
ジョニー・ライデンも戦闘車両14両、航空機38機を撃破するも、同じく戦果を挙げた赤い彗星シャア・アズナブルと誤認され、
相変わらず赤い彗星に間違われる日々を過ごすのである。
かくして、地球連合の三国侵攻作戦は失敗に終わる事になる。
ジオンのMSは地上においてもその性能を十分に発揮かせ、地球連合上層部を青ざめさせるとともに、ザフト上層部にMSの強さを
確信させる事になる。
630 :
515:2007/05/31(木) 16:18:01 ID:???
2月28日、赤道連合、汎イスラム会議、スカンジナビア王国が共同で地球連合に対し、休戦条約を打診。
条約内容は唯一つ、旧に復す、のみである。
地球連合は早期併合プランが崩れた以上、この休戦を受け入れるほかなかった。
周回軌道ではザフトが、地上侵攻の準備を着々と進めている。
最早、中立諸国に構っている時間はなかった。
また、赤道連合ら三国も地球連合との戦争を継続するつもりは全く無かった(ジオンはそうでもなかったが)。
なにせ地球上の富の6割以上を独占する地球連合と、地球のエネルギー事情の大半を握るプラントとの戦争である。
せいぜい長引いて、共倒れしてくれれば最高である。
それに、自国が関わらない戦争の特需ほどおいしいものは無い。
ジオン他三国、そしてオーブ首長連合国は着々と物資を蓄え、商売のタイミングを計っていた。
月があけて1週間。3月8日、ザフト軍は地上侵攻作戦を開始した。
目標はアフリカ、ビクトリア宇宙港とマスドライバー「ハビリス」。
人類史上初の周回軌道上からの地上降下作戦は、大方の予想に反し、ザフトの敗退に終わる事になる。
ザフト上層部ではこの敗因は、地上戦の経験不足や降下部隊が対空砲火にさらされた事や、地上戦力の支援が無かった事と考え、
この敗退を踏まえた新たなる作戦が立案されてゆく。
この戦いにおける敗因は、ザフト上層部が判断したとおりのものであったが、最大の要因が抜け落ちていた。
MSを投入する前提に、ミノフスキー粒子散布下である事があげられる。ミノフスキー効果の元、その戦闘力を最大限発揮するMSだが、
それがなければ長距離誘導兵器相手にはただのでかい的である。
それをザフトは、いつでもどこでも使える無敵の兵器と勘違いしていたのだ。
このため、ザフト降下部隊は高高度航空機の迎撃と、地上対空ミサイルの十字砲火にさらされ壊滅、地球連合相手に
手痛い敗北を喫するのである。
631 :
515:2007/05/31(木) 16:19:58 ID:???
ザフトは第一次ビクトリア攻防戦の失敗を踏まえ、新たなる計画を立案。
・地上での支援戦力を得るための軍事拠点の確保
・宇宙港やマスドライバー基地制圧による、地球連合軍の地上への封じ込め
・核兵器、核分裂エネルギーの供給抑止となる、ニュートロンジャマーの散布
これら三点からなる赤道封鎖作戦「オペレーション・ウロボロス」が評議会に提案される。
「これは、いささかやりすぎではないか? 地球連合のみならいざ知らず、赤道連合ら中立国をも巻き込むとなると……」
「無論、中立国への散布は恫喝以外の何ものでもない。機能を停止して送り込むだけになる」
「しかし、それでもこれは……」
「だが! ユニウス市の7番から9番までの穀物生産プラントを失った我らが、速やかなる地上拠点確保以外に生き延びる方法があるのか!」
「ジオンであれば……いや、所詮奴らもナチュラル。信用はできんか」
「南アメリカ合衆国が落ちたのが響くな。パナマの宇宙港が使えれば……」
「……では、採択を取る。賛成者は挙手を」
「……」
「……」
「では賛成多数につき、我らプラント評議会は「オペレーション・ウロボロス」の発動を許可する。ザラ国防委員長、くれぐれも
ニュートロンジャマーの降下ポイントは慎重に頼むぞ」
「言われずとも分かっている。我らザフトに失敗など有り得ん」
((((このあいだ失敗してんじゃねーか))))
3月15日、「オペレーション・ウロボロス」は評議会で採択され、きたる4月1日に発動する事になる。
後に、エイプリルフール・クライシスと呼ばれる惨劇の始まりであった。
632 :
515:2007/05/31(木) 16:30:51 ID:???
以上、投下完了。
顔のような建物の住人に、紅白コンビと続々と登場するメインキャラたち。
ザフトがいまいち弱いように見えるのは、ミノフスキー粒子を使っていないからです。
一対一では基本的に、ザクUCではジンに勝てません。大体F型で互角、シグーはS型でないと対応できません。
また、エース同士の戦いは強い方が勝ちます。強さが互角であれば機体性能で決まります。
一応、設定では
オグス(設定上最強かも)>シャア(NT覚醒後)≧ジオンのトップガン(ジョニー、シンなど)≧クルーゼ≧ジオンのエース(ラル、三連星、ガトーなど)
≧キラ(種割れ)>連合のエース(ムウ、モーガンなど)>ザフトのエース(ミゲルとか)≧ブーステッドマン≧ジオンの準エース格(ケリィ、ミーシャなど)
>ザフトの赤服>コーディネーター兵>ジオン一般兵>>(越えられない壁)>>連合一般兵
な感じです。
>>627 おk、理解した。
>宇宙移民が増大 → 独立の気運。
本編プラントの独立の理由よりはまともですな。
そして
>ギレン・ザビ(元NEET)
茶吹いたうぇwww
中間でGJ!!!
この時代の戦車は略全て電子制御に頼っていて、マニュアル通りの戦車兵しかいない、って事なんですね。
確かにそれなら簡単にやられるのも理解できるな。
戦車兵は戦車が高度化するごとに退化していく事になるのか……カナシス。
そしてザフト、死刑執行書に自らサイン。
小さい国なんだから、中立国を敵に回すのだけは避けたほうがいいんだがなぁ。
ちょwミーアがどうしてギレンのとこにいんのよw
>>627 >ギレン・ザビ(元NEET)
もしや大和田先生のガルマくんですか? とすると、そこはかとなくギャグテイストな感じも納得w
GJっす!
確かにギレンがサラリーマンや現場で働くような性格や姿には思えないから
NEET説にも信憑性はあるな
親父も大金持ちだったようだしね
こうしてみるとザビ一家
デキン→社長
ギレン→NEETor新興宗教の教祖(ォ
キリシア→キャリアウーマン
ドズル→工事現場の親方
ガルマ→高校生か大学生
…なんかすごい家族なような気がしてならん
そういえばどこかでギレンが本当にNEETな漫画があったような
>>620 ザフトは武装組織であるけど建前じゃ軍隊じゃないし。確か階級も無い。
強大なテロリストと言えなくもない。
一応規律はあるみたいだからテロリストじゃないみたいだが。
オペレーション・ワロスに見えた俺。
ちょっと吊ってくる。
まあ、十数年も連邦相手に対峙し続けたジオン軍と比べるのは酷だ罠
ミーアの顔は整形前、整形後どっちなんだ?
整形前の顔で、この口調はかなり嫌だぞ
>>640 元々でも地があんな感じじゃなかったか?
整形したから口調が変わったわけじゃなさそうだし。
てか、痛いファンの代名詞のように思ってたんだが>ミーア
うんこでもくってろ
644 :
51:2007/05/31(木) 21:36:41 ID:???
515氏乙です。
氏のペースに圧倒されとります。
……ところで投下してもいいのかな?
待ってましたどうぞ!!
646 :
51:2007/05/31(木) 21:40:37 ID:???
28-3(1/2)
オーブ近海での戦闘から3日――シャアは大破したギャンを回収後、種子島基地へ入港した。
種子島基地は太平洋に面したジオン公国唯一の軍港だ。表向きはただの飛行場であるが、島の地下には
広大な潜水艦基地が建設され、潜水艦に水中用MSを多数配備している。さらに日本との同盟を踏まえ、
技術指導をする公国開発局の人間が多く滞在していた。
「この度は感謝の言葉もありません。少将がいなければ我々は太平洋で孤立しておりました」
「楽にしていい。ドズル閣下から話は聞いているよ、シャア・アズナブル中佐」
答えたのは軍人らしくない男だった。顔立ちは整っているが、どことなくやつれた印象を受ける。
「今回の任務はさすがの赤い彗星でも手こずったようだね」
男の名はギニアス・サハリン。技術指導員を統べる技術少将で、第一世代のコーディネイターでもある。
しかし彼は杖を手にしており、身を委ねながら歩いていた。
「そのようで……少将、御体の具合はいかがでしょう?」
「すまないが心配は無用だ。最近はすこぶる調子が良い」
ギニアスは深刻な病に冒されていた。12歳のときに宇宙線を浴びる爆発事故に遭ったのだ。医者は曰く、
コーディネイターでなければ死んでいた。それほど深刻なものだった。
「早速ですが、ザンジバルに大気圏離脱用ブースターを取り付けてもらいたいのですが」
「ふむ、残念だがそれは考慮できない」
「何故です。我々の任務は特務であり……」
「アズナブル君。この種子島にHLVは無いのだ」
HLVとは、軍事用スペースシャトルである。通常一つの基地に脱出用として用意しているはずだが……。
「日本は東アジアの監視が厳しくてね、打ち上げそのものが禁止されている」
種子島は日本の宇宙開発の中心地となっていたが、東アジア共和国が建国された折に閉鎖されていた。
これは宇宙開発の主導権を大陸側が握りたいが為、共和国主席の一方的な要求である。日本側にとって、
この基地が閉鎖されるのは屈辱の極みだが、当時の政府にこの要求を跳ね除ける力は残されていなかった。
そんな基地に目をつけたジオンは、太平洋方面への橋頭堡にすべく、島を軍事施設に改造したのだ。
647 :
51:2007/05/31(木) 21:44:00 ID:???
28-3(2/2)
「うまくこの基地を再利用できたが、打ち上げとなると東アジアに察知されてしまう」
この島にザンジバルが着陸したこと事態、危険な賭けだったのだ。
もし日本が東アジアに反旗を翻していれば打ち上げも可能だったかも知れないが。
「慙愧に耐えんが、分かってくれたまえ」
「了解しました。……そうなると我々が宇宙に上がるにはバイコールまで向かわなくてはなりません」
「うむ……しかし、ザンジバルで向かうのは危険だ。かと言って、潜水艦でスエズ基地を目指す手もあるが、
現在のインド洋はザフトの水中戦隊が活発になっている。秘密裏に向かうのは難しいな」
プラントは地上戦力の増強を行っている。インド洋にザフトの潜水艦が多数いるのも、ビクトリアへ兵を
輸送しているからだろう。だがこうなると、困るのはシャアだ。このままでは宇宙に上がる方法が無い。
「安心したまえ。言っただろう、“ドズル閣下から話は聞いている”と」
ギニアスは何やら封筒から書類を出すと、その書類をシャアに渡した。
「休暇届……?」
「そう、休暇届だ」
ギニアスの言葉は答えになってない。
「意図が読めませんが」
「ふっ……そこに書いてあるとおりだ。ドズル閣下は休暇を取るよう命令してるのだよ」
なんでもドズル曰く“シャアは働きすぎ”だそうだ。度重なる任務に温情を与えたくなったのだろう。
それにしても休暇か。言われてみれば開戦以来、シャアは一度として休んだことが無い。バイコールへ行く
にしても難しいとなれば、これはいい機会かもしれない。
「協力できることがあれば何かするが?」
「……では――」
ギニアスの好意を聞き、シャアはある考え得た。この間にプレアを裏で操っていた人物を調べてしまおうと
思いついたのだ。この人物はおそらくオーブに居るだろう。そうなれば目立たない足が必要だ。
「――この基地の潜水艦を一隻、貸してもらいたい」
648 :
51:2007/05/31(木) 21:46:08 ID:???
シャア編はここまで!
今後は太平洋で活躍するマッドアングラー隊に同行する形をとります。
それとギニアス兄さんコーディ設定です。
GJです!
AAや赤福四人組とオーブでどっきり鉢合わせ、これが恋の予感?!な展開が始まるんですね?
でも少将がマッドじゃないのがこれほど寂しいとは思わなかった
それでも少将なら、少将なら地下にMAの一機くらい隠してる・・・!
GJ!
ギニアス兄さん登場の巻。
多分ちょい役なんだろうが姿が確認できてうれしい。
そしてシャアのオーブ潜入フラグ。
その後にマッドアングラー隊ってことか。
そういえば水中戦力はプラント>ジオンだったなあ
ズゴックEとハイゴッグが望まれる
あとゾゴジュアッジュ
515氏、51氏、GJです
つうか異常に投下が早いですね;
此方としては嬉しい限りなんですが…
是非とも体調には気をつけて下さい。
655 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 01:37:48 ID:6EdYQzgx
ザズゴググングマダー?
…って分かるやつ居ないよな。
あれは宇宙用だろ?
脚部はジオングなんだから
ザズゴググングムは?
もはや早口言葉だな。
パーフェクトズゴックキャ(ry
>627
>メビウスの小隊編成は3、4機
3と4は全くその意味が違う。3は等分できん数字だが4は2+2に等分割できる。
2機ならたとえミノ粉が撒かれようがどうしようが、最も原始的かつ効率的で練度
おそまつでも機能する指揮ができる。長機が列機に対し「俺について来い」と命じて
おけば一応の体裁ができ、4機はこれが2個というだけだ。
だが、3機は全く次元が違う。3機編成小隊が有効に連携するには「ついて来い」では
駄目で練度も高度でなくてはならない。かといって2番機は長機に3番機は2番機に
続けでは3番機はぶら下がっているだけで有効に機能しない。その上ミノ粉が通信を
不全にする。メビウス3機編隊はあなたの設定じゃまともに機能できない。
>629
大砲撃つ奴に数学が叩き込まれるのは機器が使えなくなった時の為だ。まさにそういう
状況の為に。「普通の軍隊」というものを甘っちょろく見すぎ。
あと機関砲、機関銃の威力も大分舐めているようだが。
>632
>エース同士の戦いは強い方が勝ちます。強さが互角であれば機体性能で決まります
それで決まった牧歌的な時代はとうに終わった。
如何に正しい情報を早く受け、その結果として如何に早く優位から効率よく的確な襲撃
を行うか。そして相対的に優位な数を投入できる事。
加えて運。どんなエースであっても「魔の時」ってヤツが必ずある。
>637
そういうのを表現する便利な言葉に「民間防衛隊」というのがあるんだが。
一定条件の下、正規軍でなくても戦時国際法上の諸権利があってテロリストとは
はっきり区別される。
どこまで逝っても所詮はジオンだけマンセーで他は念入りな馬鹿と阿呆によって
構成された引き立て役という事にしたい訳やね。ジオンオナニースレだから仕方
ないとは言えるが。
>>660 〃∩ ∧_∧
⊂⌒( ・ω・) はいはいわろすわろす
`ヽ_っ⌒/⌒c
⌒ ⌒
キチガイがwww
リアルじゃ薀蓄たれる相手もいないんでこんなとこでうさをはらしてるというところか。
寂しい人生だな。
664 :
515:2007/06/01(金) 19:25:05 ID:???
ミーア・キャンベルは元々ラクスのそっくりさんという設定です。違うのは髪の色くらい。
容姿がラクスなので、本物(?)のいるプラントでの芸能活動を諦め、ジオンに移住しアイドルを目指すのですが……。
アホの子なので、アイドル事務所の隣の国防軍受付に行ってしまい入隊する事に……。
アホの子なので、入隊後もいろいろな所をたらい回しにされ、最終的に総帥府秘書課に落ち着く事に……。
アホの子ながら、コーディネーターなので事務仕事は一通りこなせます。
セシリアさんは色々手を焼くものの、面倒見がいいので色々と世話を焼いてくれます。
ギレン総帥(元NEET)は、おそらくおっぱい星人です。
>もしや大和田先生のガルマくんですか?
タイトルは知りませんが多分それです。
ちょっと前にGA立ち読みしたときに見て以来、自分の脳内ザビ家はあんな感じです。
アッググは出るかもしれません。
投下開始します。
665 :
515:2007/06/01(金) 19:27:25 ID:???
C.E.44年、トレノフ・Y・ミノフスキーの提唱したミノフスキー理論に基づいて、ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉が
設計され、実際に核融合を起こす事に成功した。
だが、ミノフスキー理論そのものはコーディネーターによって否定され、L2に渡ったミノフスキー博士が自身の理論を完成させ、
C.E.61年にミノフスキー粒子が観測されるまで長らく仮設とされていた。
さて、44年に核融合発電を手にした人類であったが、これによって地球のエネルギー事情が一挙に解決したわけではない。
燃料であるヘリウム3は、地球上で天然に採取する事はほとんど不可能で、これを採取するには月面に蓄積した物や、木星などの
ヘリウム型惑星で採取するしか方法は無い。
であるからこそ、最初の核融合発電は月でおこなわれたのである。
その後、国連理事国が中心となり、マイクロ送信による地上へのエネルギー供給体制が取られ、L5の新型コロニー完成と同時に
大規模な発電所と送信施設が設営されてゆく。
大規模生産基地としての意味から、「プラント」と呼称されるコロニー郡の第一陣であった。
プラントからのエネルギー供給により、地球上のエネルギー事情は解決したかに見えたが、プラント理事国とプラントとの関係悪化に
伴い、C.E.65年にはエネルギー供給が削減される。
これにより人類は再び、旧態依然とした原子力発電に頼らざるを得なくなるのである。
C.E.70年、4月1日。
オペレーション・ウロボロスの発動に伴い、ザフトは合計120基のニュートロンジャマーを地球上に投下。
最大半径1000kmの核反応を抑制するといわれるニュートロンジャマーは、地上を隙間なく覆いすべての核反応を抑制、
ミノフスキー粒子の散布に匹敵する深刻な電子障害を起こした。
作戦上、中立国への投下は機能を停止して行われるはずであったが、一部の兵士が暴走し、投下された全てのニュートロンジャマーが
最大出力で展開されてしまう。
これは暴走を知りつつ見て見ぬ振りをした部隊長や、暴走を煽った何者かの存在があり、またしてもザフトの管理体制の甘さが
露呈する事になったが、これもまた上層部によって隠匿される事になる。
唯一、これを阻止しえたジオン公国軍であったが、ニュートロンジャマーをミノフスキー粒子と同じようなものと誤認していたため、
この作戦を察知していたが阻止行動を起こさなかった。
この日、周回軌道を警戒していたジオン軍パトロール艦隊は、偶然この惨劇を目撃。地上から光が消えていく様をリアルタイムで
ジオン本国に伝えている。
後に人類史上最大の殺戮劇といわれる、エイプリルフール・クライシスという名の惨劇の幕開けであった。
666 :
515:2007/06/01(金) 19:28:31 ID:???
地球の電力の6割以上を供給していた原子炉の停止は、人類を未曾有のエネルギー危機に陥れようとしていた。
また、一次災害ともいえるニュートロンジャマー降下時における、大規模な電子障害による被害だけでも数千万人の死傷者を
出していた。
そして、これから起こるエネルギー不足による二次災害が、どれだけの被害を及ぼすのか想像もつかなかった。
「おい、シンちゃん。真っ暗だぜ?」
「ああ、見えるのはザクのモノアイだけだな」
「通信もほとんど駄目だな。接触回線しかまともに聞こえねえ」
「ああ。ところでジョニー、照明弾はザクの装備の中にあったかな?」
「いや、ねえな。……信号弾で、代用するか」
「そうだな。こちらも用意した。撃つぞ、そら!」
パス、パス、と二発の信号弾が上がる。一応、非常事態を示す色を使っている。
この動きに、他のパイロットも同じように信号弾を上げる。
なんとか状況が確認できる程度の光源が確保でき、次第にあたりの混乱が治まっていく。
「で、シンちゃん。なんだったんだ?」
「どうやらザフトが何かしでかしたらしい。ここら一体というか、どうも全世界的に通信障害がかかっている様だ」
「そらすげー。ってことはこの停電も連中の仕業か?」
「おそらくな。そろそろか……」
「何が? って、司令部に明かりが点いたな。どうやったんだ?」
「ザクを何機か発電機代わりにした。と言っても、急場しのぎにしかならんがな」
ジオン義勇軍の駐屯する基地も例外ではなく、各基地は混乱を収拾するのが精一杯であった。
翌4月2日、エイプリルフール・クライシスの混乱に乗じ、ザフトはカーペンタリア制圧作戦を発動する。
作戦上は制圧作戦と呼称されているが、実際には大洋州連合側から無償で土地が提供されており、軌道上から分割降下させた
基地施設を48時間で組み立て、基地の基礎を建設し終わった時点で作戦は終結している。
俗にカーペンタリア基地と呼ばれる、この基地でザフトはオペレーション・ウロボロスの完遂を目指し、着々と準備を進めていく。
667 :
515:2007/06/01(金) 19:31:07 ID:???
ジオン公国は、ザフトのニュートロンジャマーの無差別投下を痛烈に批判。
交戦中の地球連合構成国へのニュートロンジャマーの投下だけであれば、少しは態度が違ったであろうが、ザフトが中立国をも
巻き込んだために、ジオンの義勇軍にまで被害が及び、幸いにして死者こそ出なかったものの多数の負傷者を出している。
「我らジオン国民は、このプラントの非道なる行いを、決して認める事は無いであろう!」
ギレン・ザビ総帥が4月4日の演説において、そう述べたようにジオン国民のプラントへの感情は急速に悪化していた。
また、ジオン国籍のコーディネーターもこのプラントの行いに眉をひそめ、同胞扱いされる事を大変嫌がったという。
さらにギレンは困窮する地上に対し、速やかなる支援を約束。翌5日には支援物資を満載したHLV船団が、護衛艦隊とともに
ジオン本国を出航。途中、ソロモンから進発した宇宙攻撃軍主力艦隊と合流し、降下ポイントに向かっている。
ジオンがこれだけの戦力を集結させたのは、この地上支援を地球連合、中立国分け隔てなく行うと明言したため、ザフトからの
横槍が入ると予想されたからである。
実際、ジオン輸送船団が軌道上降下ポイントにたどり着いたときには、ザフト艦隊が展開していた。
この時点では、まだ両国ともに交戦の意思はなく、ジオン側からの攻撃は完全に禁止されており、ザフトにおいても正直なところ、
嫌がらせの艦隊展開以外の何ものでもなかった。
HLVの降下が開始され、結局、最後の一機が降下するまでどちらも睨み合いに終始し、暴発する事はなかった。
このジオンの支援は分け隔てなく行うとは言われたものの、やはり親ジオンの姿勢を見せる中立国に優先して配布され、特に第一陣の
支援物資の半数以上はジオン義勇軍の駐屯基地周辺に、優先的に回されていた。
ギレン本人が音頭を取り推進したこれらの支援行為は、見え見えの人気取りであったが、それだけに困窮した地上の人間には
効果的であった。
この結果、ジオンとてプラント同様、コロニー落しにて大量殺戮を行っているのだが、このエイプリルフール・クライシスを
契機に多くのナチュラルが親ジオンに傾倒していく事になる。
668 :
515:2007/06/01(金) 19:33:06 ID:???
ジオンとの交戦を回避したザフトは、軌道上から次々とカーペンタリアに地上侵攻作戦に必要な兵器、物資を送り込む。
ボズゴロフ級潜水艦、レセップス級陸上戦艦、ピートリー級陸上戦艦などは衛星軌道上で建造され、そのままカーペンタリア基地に
持ち込まれている。
軌道エレベーターも無しに、どうやって持ち込んだのは不明であるが、おそらくコーディネーター脅威の科学力が発揮されたものと
思われる(もっとも可能性の高いものは、片道用のHLVのようなものと思われる)。
これらの兵器は、初めからニュートロンジャマー下での運用を前提に建造されている。
また、オペレーション・ウロボロスに合わせて開発された地上用MS、AMF-101ディン、UMF-4Aグーンが次々にロールアウト。
ジン、シグーは汎用MSであり、それこそ戦場を選ばない機体であったが、プラントもコロニー国家の例に漏れず、宇宙軍以外の
軍は地上部隊しか所持していない。
そして、空戦の要として開発されたのが、制空用MSディンであり、海洋補給線の寸断と沿岸基地への攻撃を目的に開発されたのが
水中用MSグーンである。
これはジオンが2月より始まった統合整備計画により新型MSの開発が遅れ、いまだにザクUF、そして地上用に改修されたJ型の生
産のみに終始していただけに、恐るべき開発速度と言えよう。
これらに加え、TFA-2ザウートが次々とカーペンタリア基地に降下され、5月後半に行われたアフリカ侵攻作戦直前には、実に300機もの
MSがこの基地に配備されていた。
コーディネーターのみで構成されるだけあって、MSの機種転換も迅速に行われ、潜水艦隊、地上部隊の編成が進んでゆく。
兵員100万人のザフトが、ここカーペンタリアに10万人の兵力を配置、最終的には地上軍50万人に達している。
このことから数に劣るプラントが、いかにオペレーション・ウロボロスに命運をかけていた事が伺えるだろう。
669 :
515:2007/06/01(金) 19:34:00 ID:???
以上、投下完了。
今回は非常に難産でした。
ジオンとプラントの戦争を始めるか否か、非常に迷いましたが結局先延ばしすることに。
>>660 お前つまんない、そんなに_知識を見せたいなら
軍板に帰れ
515氏GJ!
本当にみえみえな人道支援だけど凄い効果的だよな〜
GJ!!!
地上のエネルギー危機やカーペンタリア制圧戦のおかしい部分がうまい具合に説明されてるのに驚愕。
プラントを資源開発基地では無く、エネルギー生産基地にしただけで結構問題が解決するんだな。
なるほどなー。
>>671 そりゃプラント独立なんて許せるわけねーよな。
シンちゃん、ジョニーと呼ぶ間柄なのかよ、二人とも。
それにしても、ミーアとセシリアをはべらすとは良い生活してるな、ギレン。
投下乙です。
みえみえだけど効果的な行動の出来る此処のギレンは、私事だと天然娘と仲か良いのですかw
割とまっとーに戦争して、技術や能力く頭が良いものの、能力の過信と末端の暴走癖が全部台無しにしてるプラントがなんともなけますね。
NJの使い方とプラントにはデメリットが少なく、地上には効果が大きい設定もプラントがためらい無く投下した理由としてすっきりして面白いなーとおもいました。
……NJ投下したのなら、中立国にエネルギー輸出とか、エネルギー供給をエサに降伏勧告しろとは言いたくなりましたがw
偉大なるわがNEE……もとい、ギレン・ザビ閣下ならその秘書官をアイドルに仕立てて
ジオンの人気取りをしたりしないのでしょうか。
677 :
515:2007/06/01(金) 21:50:28 ID:???
続きを書いていてやばい事が判明。
白鯨のジェーンさんなのですが、原作どおりだとコロニー落しでハワイの太平洋艦隊と一緒に吹っ飛んでいる事に……。
どうしようもないので死亡にしとくか、ジェーンさんの艦隊だけたまたま西海岸あたりに寄港していたとするか……。
どっちがいいですかね?
まあ…当時じゃ無名なわけなんですし寄港させておいてもいいんじゃないんですか?
と外道厨な自分が発言する
使い道が無ければそのまま死亡でもよろしいかと。
使うネタがあれば、単純に「生き残った」という風にすればいいだけのことです。
……そういえばジェーンさんって、MSを駆る前は何をしてた人なんですかね?
発想の一つとしては、コロニーが落ちてきても、幸運にも生きてたとか。
いや、コロニーが落ちてきてもシェルターの中に避難したりで、運が良くて水が引くまで食料等がもてば生き残れるのではと。
(そして、コロニーが落ちてくるトラウマを抱えるギレンの野望の強化人間のように)
>>677 別に死んでようが、奇跡の生還してようが
後者なら祭り上げられてるに違いない
IWSPってスカグラにくっつけられただろうか
プラモだとだめだったんだがそこら辺設定どうなんだろ
684 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 23:25:27 ID:NTRsGBxC
>>660全くつまらんそんなに蘊蓄言いたいなら巣に帰れ!二度とくるな!そんなに正しくも無い考察を垂れ流されても不愉快なだけ〜。まあ、頑張ったね!ヨシ、ヨシとでも言ってもらいたいんかね〜
51氏 515氏GJです!
685 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 23:30:25 ID:hlxDRHMc
GJ!!
「ジオンもコロニー落としているけど、あくまで交戦国への戦略攻撃だったし、
被害範囲が拡大したのは国連軍の迎撃の結果
中立国も巻き添えにしているNJ散布より、ずっとまし」
これが、一般的なナチュラル(コロニー落としの被害者除く)の総意ってこと
でしょうか
まあ、見え見えの偽善でも、それで救われた人間にとっては『救ってくれた』
ことこそが全てですし、中立国民には頼れる同盟者なところをみせていること
構成人口の多くがナチュラルなことを考えると、親ジオンに傾くのも当然ですね
パフォーマンスパフォーマンスとジオンをバカにして、
そのバカにしてるパフォーマンスすら出来ないプラント。
そんな今がどんな未来を造り出すかは想像したそのまんまなんだろうな。
>>683 ありがとう。
ところで51氏の世界だとアースノイドにとってジオンはどうなのかなあ
ガルマは占領地に発電所をおったてまくったが、
南米がコロニー落としで壊滅してるから、切り裂きエドなんかはジオンをうらんでるだろうし
51氏GJ!
シャアはAAに会うにはオデッサデイが終わる一ヶ月ほどオーブでバカンス兼調査するのか。
長い休暇だ。
515氏も同じくGJ!
セシリアのようにジオンの秘書服着たミーア。…中々良いかも。
>>676 ギレンより人気が出たら面倒だし、自分の手元に置いて鑑賞したいんでしょ
>>687 51氏の世界でも同じじゃないかと。
UC世界と違ってCE世界の地球は一体じゃないから、海の向こう側の戦争より目先の生活だと思う。
ガルマの占領地の住民は少なくとも親ジオンじゃないかな。
まあ、親ジオンでなくても大人しくしていればそれで十分だろ。
日本や中近東で手を組む相手も増えだしてるし
692 :
51:2007/06/02(土) 01:18:42 ID:???
29-1(1/3)
『ノリス、久しぶりです。
元気ですか? 私はとても元気です。
―― 中 略 ――
ノリスはシャア・アズナブル中佐と会ったことはありますか。
実はその赤い彗星が今基地にいるのです。なんでも休暇だとか。
私は始めてお会いしたのですが、名前のとおり全身赤いんですね。
話は変わりますが、最近兄の様子が変なのです。
シャア中佐の持ってきたMSを直視しながらブツブツ呟いて……』
――――第29話
月に一度送られてくるビデオメールを見て、ノリスはため息を吐いた。
「ギニアス様は何をやっておるのだ」
そうは言うが察しはついていた。赤い彗星ともなれば、搭乗機は新型かカスタム機となる。技術畑を
出たギニアスにとって、エース機に宛がわれる新技術に目がないのだ。おそらくアズナブル中佐のMSは
かなり珍しい機体だったのだろう。
ギニアスは、自身が提案した巨大MA構想が却下されて以来、その考えを180度方向転換した。従来の
ザクをより高性能な機体にすることに躍起になっているのだ。何故ここまで考えを変えたのかは不明で、
ノリス自身が確認したところ彼はこう答えた。
『創造してみたまえ。宇宙に浮かぶ無数のザクが、一斉にビームを撃つ姿を……』
本国ではゲルググが次期量産機に決定したのだが、ギニアスにとってはザクでなくてはいけないらしい。
「困ったものだ」
「ノリス大佐。こちらでしたか」
煙男の仇名を持つコート・ファルケンバーグ中佐がノリスを呼んだ。
ファルケンバーグは国防軍時代から軍籍にあるベテラン兵で、ノリスの古い友人でもある。
「マ・クベ中将がお呼びです」
「……いよいよか」
「そのようです」
693 :
51:2007/06/02(土) 01:20:58 ID:???
29-1(2/3)
オデッサ鉱山基地。
ウクライナ近辺、黒海沿岸部にあるジオン軍の拠点である。膨大な地下資源産出量を誇るこの基地は、
ジオンの生命線とも呼ばれていた。
「パッカード大佐、入ります」
扉を開けると、そこには豪勢なメンバーがいた。欧州方面軍司令ユーリ・ケラーネ少将、極東方面軍
司令ガルシア・ロメロ少将、ロシア方面軍司令ウォルター・カーティス准将、遊撃部隊司令ダグラス・
ローデン大佐、他佐官クラスも数多くいる。ユーラシアに布陣する将校が一同に揃っていると言えよう。
いないのはアフリカ方面軍のガルマ・ザビ少将とノイエン・ビッター少将ぐらいだ。
そんな錚々たる中で中央の席に腰掛けていたのがオデッサ基地最高司令官のマ・クベ中将であった。
バナディーヤ陥落後、マ・クベ中将は捕虜にしたザフト兵を引き連れてオデッサまで戻ってきたのだ。
元々オデッサの最高司令官はマ・クベであるのだから当たり前であるのだが、今まではアフリカ戦線が
膠着したこと、更にその指揮を取っていたのはザビ家の四男だったことが重なり、キシリアへの忠誠から
オデッサへ戻ることができないでいた。そんな中でガルマがバナディーヤを制圧し、砂漠の虎を撃破した
ことにより、ようやく大手を振ってオデッサへ戻れたのである。
「全員集まったな。では軍議を始めよう」
ノリスが席に着くと早速マ・クベが本題を口にした。
「今日集まってもらったのは他でもない。ユーラシアの大攻勢についてだ」
――やはりそうか。
ノリスは薄々気づいていた。いや、ノリスだけでないだろう。敵軍の攻勢が近い場合その兆候は随所に
現れる。事実、連合の輸送機がドーバー海峡を頻繁に往来するのが確認されているし、通信の量も急激に
増えていた。たとえその暗号が解析できなくてもかなりの推測は可能なのだ。
「敵軍はユーラシアと大西洋。大半はユーラシアの戦力だが、大西洋からMS部隊が増援として来ている」
「MS部隊ですか? こちらではまだ試作段階と聞いていましたが」
「それはヘリオポリスの機体だろう。量産型は大西洋本土ですでに開発されていたらしい」
連合のMS部隊。これはジオン軍にとって新たな戦局に入ることを示した。今まで対MS戦闘はザフト
を相手したのみとの考えから、連合に対する油断があったと言える。冷静に考えればジオンとザフトが
MSを兵器として利用しているのだから、連合もMSを開発するのは予想できたことだろう。だがこんな
にも早く量産を可能にした連合の国力に、将達は感心するしかなかった。
「軍勢はドイツ及びルーマニア方面から送り込まれてくる。本隊はドイツ方面からだ」
「そんな詳細な情報をよく知りえたな、中将殿」
意味ありげに階級を述べるのはユーリだ。
「……戦いに必要なのは情報なのだよ。少将」
「なるほどな。で? プランはあるのかい、中将殿」
694 :
51:2007/06/02(土) 01:23:10 ID:???
29-1(3/3)
マ・クベはキシリアに取り入って今の地位を手にしたと噂されており、そのような姑息な方法を使って
出世をするマ・クベをユーリは快く思っていなかった。
「ある」
「聞かせてもらおう」
マ・クベの戦略は第一次防衛ラインをプラハに敷き、その後戦線を整理しつつ後退。キエフまで誘い込み、
オデッサとハリコフからの部隊で包囲、殲滅すると言うものだった。
「前線は欧州方面軍、それに外人部隊に支えてもらう」
「そいつはいい。だが……」
問答無用で最前線送りを通告されたユーリは笑みを浮かべながらマ・クベを睨んだ。
「ブタベストの戦力が不十分だ」
戦力配置図を見ると左翼側の兵力は中央と右翼側と比較して異様に薄かった。
「これじゃあ、包囲する前に包囲されちま……」
「その通りだ! 一体なにを考えているのだクベ殿はっ!!」
大声は発したのはガルシア少将。理由は不明だが、何かとマ・クベを敵視している男だ。
「真面目にやってもらいたいものだ!」
「……ガルシア少将。少し落ち着け」
横に座るウォルターが止めに入るが、ガルシアはここぞとばかりに捲くし立てる。
「こんな穴のある作戦なんぞ認めるべきではないわ! 認めてほしいなら理由を言え! 理由を!」
そうは言ってもガルシアは喚き散らし、マ・クベに反論の機会を与えない。
「さあ言ってみろ! 言えんのか! 如何なのだ!」
「スパイでもいるのだろう」
収拾がつかないところで一言発したのは最年長のダグラスだった。
「マ・クベ司令は、連合のそれなりの指揮官を抱きこんでいるのではないか」
ダグラスの言っていたことは筋が通っていた。連合に裏切り者、それもかなり上のレベルに裏切り者が
いれば、左翼側のルーマニア方面軍が攻撃しないことも考えられる。敵の戦力配置が分かるのも頷けた。
「諸君らの想像におまかせしよう。他に質問は?」
「もしもの時の増援要請には応えてくれるんだろうな」
「当然だ。既にドム二個中隊をオデッサに配備している」
「……そんな戦力があるなら、前線に回してほしいものだな」
ドムの進行速度と最大移動距離はザクの倍以上ある。救援機として即座に行動できる機体としては、
オデッサ基地に配備するしかなかった。
「……それでは、各員一層の努力を求む」
695 :
51:2007/06/02(土) 01:24:16 ID:???
やっとオデッサ
今日は眠いのでここまで……
696 :
51:2007/06/02(土) 01:32:54 ID:???
誤字です……
ガルマの階級は准将だった……
GJ!!
ジオン将官の会議を見て、なぜか銀英伝を思い出したのは内緒だ!
51氏 GJ。
ギニアス兄さんは日本の水が合ってたんでしょうね。水だけでなく技術ヲタクな所も。
人型やらロボット技術は世界TOPレベルですし。
水陸両用MSは日本も必要な機体なんで共同開発でゴッグ→ハイゴッグになるんですかね。
シャアはオーブでマルキオに辿り着けるのか見物です。
作戦会議はワンダースワン版ギレンですね。
オーベルなマさんに頑張ってほしいなぁ。
515氏 もGJです。
NJ投下時の将兵暴走、プラント以外は全て敵という短絡的な考えがいかにもコーディらしいです。
ギレンの人気取りは見え見えですが効果的で、ザフトが何時ごろ阻止しだすかで状況が変わりますね。
ミーアはタライ回しで総帥府秘書課ってエリート部署に配属ですか。
ギレン閣下はおっぱい星人確定ですねぇ。
> コーディネーター脅威の科学力
笑わせてもらいました。
フィールドモーターで動くアクト・ザクをこしらえるつもりかw>ギニアス
51氏、515氏共にGJです。
>>692 もしやギニアス兄さん、ギャンのフィールドモーターからアクトザク開発ですか?
さすがMAD、たたでは転ばないw
そういえば51氏の方では、赤道連合ってジオン寄りなんでしょうか?
ファーストでは中近東から、東南アジア地区まで侵攻ルートでしたし、日本を味方にしているなら、対東アジア対策として交渉していると思いますが、
>>687 51氏の南米が壊滅ってのは何処かの自然保護団体が勝手に報告した内容で南米ジャングルの大半は残ってる、
でなかったか? 衝撃波による都市部の被害は結構大きいだろうけど。
まぁ南米を支援するのはプラントだから反ジオンでOKなんでしょ。
>693
>オデッサ鉱山基地。
ガノタの共通認識として間違ってるが、戦略以上レベルでバランスシート
を左右するような特筆すべき鉱物資源はこれといってオデッサには無い。
ジオンにとってオデッサに重要な意義があるのは中欧、東欧、ウクライナ
コーカサスなどからの物資を軌道に放り上げ、本国から物資兵員等を降ろす
集散地としての機能。
もっとも、ガンダムと名の付く世界では同じ「地球」じゃないとか、サクラ
ダイトみたいな不思議鉱物捏造なら話は違うが。
>694
>ドムの進行速度と最大移動距離はザクの倍以上ある。救援機として即座
>に行動できる機体としては、オデッサ基地に配備するしかなかった。
マの工夫が足らんのか、ジオンという国自体の手が足らんのか。戦術機動に
優れる09編成部隊を「機動予備戦力として臨機応変に投入」というところ
だろうが、そのままだと想定される作戦範囲からして30点。
安直に自前のホバー機動で 展開していたら行軍過程で機材人員ともに消耗し
何ほども有効に機能しないぜ?まして06,07系編成部隊が歩けば尚の事。
行軍距離と疲労&消耗はどれだけ技術が進んでも不可分に比例関係だからな。
因みに、ジオン軍はこの問題に対する回答でありかつ、少ない戦力を有効に
活用する為の作戦以上レベルでの部隊の機動力を底上げする「渋メカ群」を
キッチリと「史実」で準備したし運用もしていた。
「渋メカ群」はドダイでも陸戦艇でもない事は言っておく。
ドムについてもっと調べろ!
話はそれからだ!!
だいだい「渋メカ群」てなんだよ?
704 :
515:2007/06/02(土) 11:04:05 ID:???
みなさんご意見ありがとうございます。
ジェーンさんの処遇ですが、出番が来てから後付を考えます。
出番が無い場合は、ハワイで死んじゃったものと思ってください。
51氏のオデッサ・ディ
どっちに転ぶか分かりませんね。結果が楽しみです。
では投下開始します。
705 :
515:2007/06/02(土) 11:05:30 ID:???
エイプリルフール・クライシスを機に反コーディネーター思想は爆発的に燃え上がり、ブルーコスモス上層部はその動きを
快く思いながらも、予想ほど増えないブルーコスモス構成員に首をかしげていた。
反コーディネーター感情を持ったナチュラルの多くが選んだのは、狂信性の高いブルーコスモスではなく、またSEED思想と
呼ばれる救世主待望論でもなく、かつて多くの宇宙移民を惹きつけた、故ジオン・ダイクンの提唱したニュータイプ史観であった。
これは全ての人類(ナチュラル、コーディネーターの区別無く)が宇宙へと進出する事で、人類が次の段階である
ニュータイプに進化するというものである。
このニュータイプ史観、一般には提唱者ジオン・ダイクンの名を取ってジオニズム思想と呼ばれている。
かつてブルーコスモス穏健派の重鎮であったジオン・ダイクンは、深まるナチュラルとコーディネーターの対立を非常に憂慮
していた。
C.E.46年、ナチュラルでありながら地球を飛び出し、宇宙で生活を営む宇宙移民たちに新人類の可能性を見出したジオンは、
自身に従う側近とともにL2へと移住し、そこでニュータイプ思想を提唱した。
この思想に惹かれ、多くの宇宙移民、地球在住者がL2に移住してくることになる。
これがジオン公国成立へと続く道となった。
政治家としては失敗に終わったジオンではあったが、思想家としては、かのジョージ・グレンをもっても及ばぬほどの影響力を
残す事になる。
ジオンの死後、ジオニズム思想はデギン、ギレンら時の権力者により都合の良いものとして、ジオン公国のエリート意識を
助長させたものに変革されてゆくが、根源である全ての人類のニュータイプへの進化は、変えられることなく受け継がれてゆく。
現在、このジオニズム思想が地球のナチュラルたちの間で広がり、ジオン公国への移住を望むものが増大していた。
706 :
515:2007/06/02(土) 11:08:05 ID:???
C.E.70年、5月20日。ザフトによるアフリカ侵攻作戦が開始される。
マルコ・モラシム率いる潜水艦隊を中心にしたジブラルタル攻略部隊が、夜明けとともに出航。
これに続いて、後に名声を上げるアンドリュー・バルトフェルドらの乗艦するレセップスを旗艦とする地上軍主力が
輸送艦隊を護衛しつつ、カーペンタリア基地を発進した。
本来、カーペンタリアの正式稼動を持って行われるはずであったこの作戦が、この時期まで持ち越されたのは戦力の集結
を待つという事もあったが、NJ投下の際の暴走事件の処理にてこずったからである。
当初は実行犯の処罰、管理不届きで部隊長の一時的降格とザフト内で秘密裏に処理するはずが、4月4日のギレン・ザビの
演説により、地球連合の国力回復を恐れたプラント市民が、ジオンとの対決姿勢を強めていったからである。
これに慌てたのが評議会である。
ザフトは自信を持って両面作戦の可能を説いたが、そんなもん信じられるわけが無い。
第一、今回も作戦は失敗したようなものである。
これ以上敵を増やすわけにはいかないと、評議員たちは必死に世論を抑え、ジオンとコンタクトを取り、地球連合構成国への直接の
支援だけはやめるよう、警告の艦隊展開と資源衛星(後のア・バオア・クー)引渡しと言う、土下座しながらの脅迫でこれを要請した。
開戦の意図のなかったジオンもこれを呆れつつも受け入れ、物資支援は中立国のみ、特に義勇軍駐屯地に優先して行うことになる。
当然、この本国の意図を察した司令官達により、これらの支援物資は速やかに周辺国に配られる事になるのだが。
などといったことがあり、プラント本国がアフリカ侵攻どころではなかったのである。
この作戦に投入された戦力は、ボズゴロフ級潜水母艦5隻、レセップス級地上戦艦3隻、ピートリー級地上戦艦8隻、
MSはAMF-101ディン30機、TFA-2ザウート50機、UMF-4Aグーン40機、TMF/A-802バクゥ20機、ZGMF-1017ジン60機と
ザフト地上軍の大半を占めるもので、色々とミスの続くザフト上層部のこの作戦にかける熱意が伺える。
5月24日、レセップスら後続艦隊が剣呑な空気のスエズ運河を通過した翌日、先行していた潜水艦隊と、地球連合軍の
地中海艦隊が衝突。
後に第一次カサブランカ沖海戦と呼ばれるこの海戦は、実戦に初投入した水中用MSグーンが猛威を発揮。
反対に、NJにより原子力空母が使用不能となり、さらにはイージスシステムの無力化により主力水上戦闘艦は、
ザフトのMSの目視距離までの接近を許すことになり、なすすべも無く沈められていくばかりであった。
この戦闘でザフトが受けた被害はほとんど無く、グーン3機が小破した程度である。
この海戦で勝利したザフトは後続艦隊と合流すると一路、ジブラルタルを目指す。
707 :
515:2007/06/02(土) 11:09:53 ID:???
ジオンとザフト。ともにMSを次世代の主力兵器と考え、その戦術を考案しているが、その戦術ドクトリンは大きく異なる。
ジオンが、MSを対艦戦闘用の一撃離脱に特化した兵器として考えていたのに対し、ザフトでは戦車、航空機、MAが行う全ての戦闘を
こなす万能兵器と考えていたためである。
このジオンとザフトがMSに求めた性能を、それぞれのMSはよくクリアしいる。
ジオンのザクは4週間戦争にてその性能をフルに発揮し、ザフトのジンはバッテリー以外の全てにおいてザクを上回る性能を持つ。
また、両国の戦争指導も大分違っている。
ジオンにおいてブリティッシュ作戦は数年がかりで綿密に準備され、その失敗により短期決戦プランが狂いかけたものの、世界樹での
大勝利をもとに外交手腕をもって終戦に至っている。
反対に、血のバレンタインにより感情まかせで開戦に踏み切ったプラントは、いささか準備不足のまま長期戦の様相を見せている。
(オペレーション・ウロボロスが開戦後に立案される時点でおかしい。
評議会はどう見ても場当たり的な対応しかできておらず、それを疑問に思っていない節がある。
ナチュラルが自分達に勝てる訳ないとの思い込みであれば、その自信がどこから来るのかが謎である)
この両陣営の現状に至った要因に、ミノフスキー粒子とニュートロンジャマーの相違点も挙げられる。
繰り返し言うように、MSは元来長距離誘導兵器のいい的である。
であるからこそ、ジオンはMSの展開はミノフスキー粒子散布下でしか行われない。
ザフトのコーディネーターがいかに優れた技能でMSを操ったとしても、第一次ビクトリア攻防戦に見られるように、長距離ミサイルの
飽和攻撃に耐えられるものではない。
これはNJの地球上完全展開により、レーダーが使用不能となったことでザフトのMSも、この問題をクリアし、第一次カサブランカ沖海戦の
勝利に見られるように、ようやくジオンのMSなみに猛威を振るう事となった。
だが、NJの最大の目的は核兵器、核エンジン、原子力発電の使用を不可能にする事で、電波障害、レーダーの撹乱等の効果は副作用である。
(この副作用により、ザフトのほうでも初期にかなりの混乱が見られている)
また、レーザー通信を使えば長距離通信も可能である。
対するミノフスキー粒子は、一定量散布されるとその特殊電磁波効果により、この時代の電子戦装備を完全に無力化する。
これにより通信はほぼ完全に無効化され、デジタルによる長距離観測も不可能となり、光学端末を備えるジオンのMS以外の兵器は、その性能をほとんど
発揮できなくなるのだ。
で、何が言いたいのかと言うと、つまり、地球連合の主力戦車リニアガン・タンクは、ことザフトのMSを相手にするのであれば、
いまだ十全の戦闘力を発揮しうるのだ。
708 :
515:2007/06/02(土) 11:12:10 ID:???
カサブランカ沖での敗戦後、ザフトの目標がジブラルタルである事を察知した地球連合は、ジブラルタル方面に軍を集結させる。
その数、主力戦車800両、その他戦闘車両1000両。
多くの航空機も参加しており、この地にユーラシア連邦の総戦力の3割近くが集結していた。
NJへの対応は投下後二ヶ月近くも経過していた為、レーザー通信であれば通信が可能な事ぐらい分かるものである。
ただ、地中海艦隊は装備が装備だけに対応の取り様が無かったのだが、地球連合の主力戦車はNJからの影響は皆無であった。
ジオンとの戦いでは目も耳も潰され、一方的に殴られるだけであったが、今回は両方ともに万全である。
敗れればヨーロッパ本土への侵入を許してしまうし、ザフトにはNJによる死傷者、難民の恨みがある。
ユーラシア連邦を主力とする地球連合ジブラルタル方面軍は、恐ろしく高い戦意を持ってザフトを待ち受けていた。
5月30日、ジブラルタルに上陸したザフトのMSを、地球連合軍は砲弾の雨でもってこれを歓迎する。
「はっはっはっ、見たまえダコスタ君。我が軍のグーンがまるで的のようだよ」
「はっはっはっー? そんな場合じゃないでしょう! どうするんですか!」
「どうするも何も、……グーンとボズゴロフ級は下げるしか無いないねぇ。続いてディンで上から敵戦車隊を撹乱」
「え? は、はいっ! 了解!」
「ザウートは艦上から敵戦車隊に向かって砲撃。当たらなくていいよー、牽制、牽制」
「了解!」
「で、レセップスはこのまま前進。橋頭堡に突っ込んじゃってくれ」
「は、はい! 了解ー!」
「バクゥ隊出撃準備、できてる? 僕も出るよ」
「はっ! 準備完了しています!」
「じゃ、出るとしますか!」
地球連合軍戦車部隊は、先行して上陸したグーンの撃退には成功するものの、連合の航空機を排除し制空権を握った
ディン隊に戦列を乱され、ザウートの援護を受けて突入してきたバルトフェルド率いるバクゥ隊に中枢を潰され、壊走する。
総計1800両の戦闘車両のうち、無事バルセロナにたどり着いた車両は6割に満たなかったと言う。
この戦いでザフトはジブラルタル攻略に成功するものの、MS48機を喪失、73機が損傷を負う大損害を受ける。
また艦艇の撃沈は無いものの、レセップス級一隻が大破。
本来であればジブラルタル攻略後、即座にヨーロッパ・アフリカ両方面に電撃戦を仕掛ける予定であったが、あまりの
損害の大きさに上層部はこれを断念。
当面は周辺地域の制圧に勤しみ、戦力の回復と本国からの補充を待って、アフリカ侵攻作戦は再開する事となる。
709 :
515:2007/06/02(土) 11:15:53 ID:???
以上、投下終了。
なんだか調べれば調べるほど、原作でのザフト優勢が謎めいてきます。
あと、どうにもザフトの侵攻スピードが遅い。やはり数か?
ところで、いろいろ調べていて謎が出てきたのですが、
キシリアとドズル、公式でどちらが上ですか?
ゲームではキシリアが、「ドズル兄さん〜」と発言、
一年戦争全史ではキシリアが姉、ドズルが弟……
そのくせ生年はキシリアが0055年(通説)でドズルが0051年。
一応この話ではドズルが上ですが、公式でどっちが上か気になったもので……。
統べては"補正"という言葉で片付けるしかないよ
さておきGJです
1stアニメは姉、ゲームは妹、設定はキシリア24歳ドズル28歳
オリジンは妹(だったと思う)
詐称とか月は年齢の数え方が違うとかドズルは妾の子だからとか、お好きなのをどうぞ。
見た目はキシリアのがおば(ry
GJっした。
色々と苦労してあんだけ老け顔になったんだろう>キシリア
アンソロだけども、ジョニー=ライデンにメダル渡された頃のキシリア、美人だったもん
GジェネレーションDSでジョニーでキシリア撃墜すると見られます、若キシリア
そして、オリジンでもキシリアの方が年下みたいに言ってるんですよね、ドズル
GJ!!!
>「はっはっはっ、見たまえダコスタ君。我が軍のグーンがまるで的のようだよ」
虎よ、おまいはムスカの親戚か?
原作に関しては無視した方ががいいと思います。
原作は矛盾ではなく補正の塊ですから。
それはそうと、プラントは戦争の終らせ方をちゃんと考えてるんですかねぇ。
始めるよりも終わらせる方がはるかに難しいんですが……
>>714 敵を全滅させるまで戦争は終わらないと考えていたことがわかっています。
そういえば各陣営の希望終着点はどんなもんなんだろ?
プラントはザラ派がナチュラル殲滅、クライン派がプラント独立
連合はブルコスがコーディ殲滅、ブルコス以外は戦前の植民地状態へ戻る事
ジオンがは51氏の方は独立と制宙権、つまりPS2版ギレンの野望の第一部判定勝利状態、できれば戦後の主導権
515氏の方は地球圏での主導権、および地球再生、つまりPS2版ギレンの野望ジオン勝利ED
ってところか?
717 :
51:2007/06/02(土) 21:59:06 ID:???
515氏GJ!!
私も投下しますよ
718 :
51:2007/06/02(土) 22:00:35 ID:???
29-2(1/3)
「失礼します」
軍議を終えたノリスは、ケラーネと共に前線へ向かうべく準備をしていた。そこにマ・クベの副官である
ウラガン中尉が自分を呼びに来た。何でも内密な話があるらしい。
執務室に入ると、マ・クベは自分のコレクションである白磁の壺を磨いていた。
「良い物だとは思わんか?」
「ハ? ハァ……」
「貴公に芸術は分からんか……掛けたまえ」
言われるがまま席に着くと、マ・クベを見やった。
この冷徹な司令官は自分に何の話をするというのだ。
「何の……用ですか?」
ノリスは探るように言った。
「そう警戒するな」
マ・クベは磨き終えた壺をウラガンに渡すと、自身も席に着き、ノリスと向き合う。
「呼んだのは他でもない。部隊の配置場所を変更する」
「配置場所ですか?」
「貴公の部隊は、今作戦においてこの場所に陣取ってもらう」
マ・クベの指差した地点はキエフの北にあるミンクスだった。鉱山地域の手前に位置する場所である。
「……私の隊が鉱山の防衛、ですか」
「そうだ。この位置で北部からの軍勢を押さえてほしい」
「北部? 敵軍は東部からのみ侵攻すると、軍議で仰せられた中将ですぞ」
「敵軍が攻め込んでくる情報を得たのだ。貴公も知っておろう、例の木馬だ」
木馬――連合で開発されたMS運用艦のコードネーム。
ヘリオポリスを出港し、赤い彗星の追撃を経て地球に降下したと聞いていたが、その木馬が作戦に参加
していると言う。
「しかし、分かりませんな」
疑問を投げかけるノリスに、マ・クベは無表情のままだ。
「新造艦とはいえ、少々大げさではありませんか」
確かにMSを運用している木馬が北方から攻めてくれば、ジオンの構築した防御陣が崩れる可能性がある。
しかし相手はたった一隻の軍艦。搭載できるMSも二個小隊、多くて三個小隊ぐらいだろう。奇襲された
のなら分かるが、情報は既に得ている。ならば自分が出ずとも基地防衛隊だけで対処可能ではないのか。
「貴公は、その一隻の軍艦が砂漠の虎を破った、と聞いても同じことが言えるのか」
「……砂漠の虎を破ったのはガルマ様では?」
「表向きはな」
719 :
51:2007/06/02(土) 22:02:04 ID:???
29-2(2/3)
バナディーヤの占領は、本国やジオン軍の占領地域に広く知れ渡っていた。
何と言ってもあのザビ家のお坊ちゃんが名将バルトフェルドを破り、捕虜にしたのである。親の七光り
で昇進したと囁かれていたガルマの評価は軍人たちの間で一変した。ノリスもその一人だった。
「ガルマ様がバナディーヤを占領する前に虎は敗れていたのだよ。木馬によってな。我々は行ったのは、
弱って満身創痍のザフト軍を包囲し、降伏勧告をしただけに過ぎん」
もちろん迅速に軍勢を動かしたガルマの判断力は評価されるべきだが、そのガルマを数ヶ月に亘って
苦しめたバルトフェルドを、たった一隻で破るとは。
「さらに同じ艦がもう一隻来るそうだ」
「木馬の同型艦!?」
「それを貴公に撃破してもらう」
やっと自分が呼ばれた訳を知った。自分はオデッサでも上位に位置するパイロットだからだ。
だがマ・クベの言葉には腑に落ちない点もあった。
「このような情報を何故軍議で……」
「貴公にはドム二個中隊を預ける。確実に木馬を落とせ」
ノリスの言葉を待たずして発したのは部隊の増強であった。しかも“ドム二個中隊”をである。
「御待ちください。その戦力は前線への救援機では……」
「北部に敵軍が見つかった。防衛の為にドムを向かわせる。ただそれだけのことだ」
人は常に安心を求める。自分の後ろに最新鋭機のドムがいるのといないのでは、前線の兵たちの心情は
大きく変化する。マ・クベはそこまで読んだ上、軍議で出さなかったのだ。
「私はケラーネ少将を買っている」
「しかしこれでは……」
「傍らのローデン大佐も老練な戦略家だ。増援は必要ないだろう」
その言葉にノリスはマ・クベの策略を全て理解した。初めから救援など出す気がないのだろう。
ドズルの配下であるユーリと外人部隊の長ダグラス。
マ・クベにとって二人は捨て駒以外の何者でもないのだ。キシリア派であるマ・クベはドズル派を嫌って
いるし、外人部隊は名の通り本国出身者ではなく移住者で構成されているからだ。ここにガルマが居れば
このような派閥間の争いは行われなかっただろうが……。
「それともう一つ。優秀な兵を貴公に与えよう」
机の引き出しから書類を取り出すと、それをノリスに手渡す。
受け取った書類に目を通すと、思わず目を見開いた。何故なら嘗てフラナガン機関から連れて来られた
赤目の少女の写真が貼られているのだから。
「貴公が受けたくないのなら別の者……そうだな、ニアーライト少佐にでも頼むが?」
「引き受けさせてもらいます」
「それが正しい答えだ、パッカード大佐」
指で壺を弾いた音色が、部屋に響きわたった。
720 :
51:2007/06/02(土) 22:04:12 ID:???
29-2(3/3)
ハルバートンはヘブンスベースに戻ると、旧友と共に飲みに出ていた。
結局、アラスカで行われた次期量産機の選定はデュエルダガーとストライクダガーの比率を3:7とした、
いわゆる「ハイ・ロー・ミックス」構想で決定した。ハルバートン自身もその構想を受け入れる代わりに、
オデッサ作戦への戦力増強の為、アークエンジェル級二番艦“ドミニオン”の受け渡しをアズラエル理事に
約束させたのである。
「そうか、やはり貴様も今作戦はユーラシア軍次第だと思うか」
一応の妥協によって機動戦力を得たハルバートンは、作戦が磐石なものになったと考えていた。
それでもユーラシア軍がどこまで粘れるかと言う不確定要素が存在するが、それは横で飲む旧友が何とか
すると言ってくれたのである。
「ああ。我が軍の練度は完璧だからな」
「ユーラシアとしても自国の領土が係っている。あまり不信感を与えたくはないが……」
「確かにそうだ。だがビラードは月から逃げ帰った男だぞ」
「……そうだな」
酒を飲みつつ言った旧友の言葉にハルバートンは頷いた。
「俺は全軍の指揮を取らねばならん。ユーラシア軍の監視はお前に任せるぞ?」
「勿論だ。同期だろう俺達は?」
「そうだな。俺は良い友人を持ったよ、エルラン」
このときハルバートンは酔っていた為か、エルラン中将の作ったかのような笑みに気づく事はなかった。
721 :
51:2007/06/02(土) 22:05:50 ID:???
さあ連合は勝てるでしょうかね?
GJ!
キシリア派閥とドズル派閥の仲が悪いのは知ってたが、キシリアとドズルって仲悪かったけ?
可もなく不可もないような感じだった思うのだが……
GJっす。
ハルバートンがおでん屋台で飲んでる姿が浮かんだ……
GJ!
ハルバートンはアズラエルって言う論敵との戦いを終えて気が緩んだのかな…
エルラン中将がなにするか楽しみだ
GJ!
AAとドミニオンのMS二個小隊、パイロットはキラとムウ、クリスと新兵ばっかり
ジオンがドム二個中隊、パイロットはノリスにマリオン、他もMS戦に慣れたパイロット。
AAそのものを落とすのは大変そうだが、数でも質でもAAが勝てる要素がないような。
あるとすればマリオンが暴走するとかあたりか。
連合そのものも難しそうだなぁ。
たしか連邦のMSがジオンと戦えたのはMS同士の戦闘経験が双方になかったからで、この世界はザフトがいるからジオンはMS同士の戦闘経験豊富だろうし。
51氏超GJ!
AAとドミニオン対ノリス、マリオンがいるドムの部隊か・・・
激戦必須ですな!めっちゃ楽しみにしてます!
>>725 そうしたらやっぱ連合のMSのビーム兵器と圧倒的に多い物量が
一番の脅威になるんだよね
ジオンもザフトも実弾兵器がまだメインだし、兵数の連合が一番多いよね?
727 :
51:2007/06/03(日) 00:16:09 ID:???
念のため書いときますがエルランは1stのキャラですので……
後聞きたいのですがAAの搭載数って何機なのでしょう?
ウィキを見ると種死の段階で12機搭載してるんだが……
>>727 作者の都合で良いのでは?
種死の時はオーブの逃亡軍団がいたわりにAA内部のMS整備状況って光景なかったと思うし
12機ってのは搭載可能であって、補給運用は別ってことなのかもしれないし
種死の時のAAは目的地へ行って目的終えたら帰っていくってことばっかりだったから、長期運用してなさそうだし
いいところが殆どなかったエルランがどれだけ奸物振りを発揮するか楽しみです><
>>727 種死はムチャクチャですからねぇ……
種の時はMSが最大5機だったはずですが……
またもや両氏の投下が…
GJであります。
マリオンか〜
戦慄のブルーやった事無いけど、能力はどの程度なのかな?
ギレンじゃ普通のNTだったようだけど…
732 :
515:2007/06/03(日) 00:55:52 ID:???
情報ありがとうございます。
原作ではキシリアが姉でしたか……もう憶えてないな。
ザビ家はギレン以外の家族仲は良好のはずです。
原作でギレンが孤立していた理由は不明ですが、
本作ではNEETの無駄飯ぐらいだったためと思われます。
51氏GJ!
エルラン登場で連合不利か? と思うも、エルランそのものがジオンの負けフラグに見える。
では、投下開始します。
733 :
515:2007/06/03(日) 00:57:23 ID:???
6月に入り、ジオンが推進していた統合整備計画の第一段階の終了により、次期主力機の開発が活発化していく。
この計画の第一段階は主に、マニピュレーターの共通化と武装の共有化に重点を置いて進められ、新型機開発とともに
進められている第二段階では共通コクピットの開発を重点的に行われている。
この計画自体はマ・クベ少佐により開戦前より提唱されていたが、短期間での電撃的勝利を目指す公国軍にとって、
長期的な計画となるMSの規格統一が優先課題ではなかったこと、開戦前はMSを艦船の補助兵器と見做していた
ドズル中将が、MSに関する計画にさほど積極的ではなかったことから、この計画は実現せず開戦を迎える事になる。
C.E.70年、1月3日から始まったジオン独立戦争は、その月のうちにジオンの勝利で終結する。
この戦争によって、MSが主力兵器としての道を歩みだす事により、規格統一を急務と考えた公国軍首脳部の提訴により、
ギレン総帥直々の命によって2月より統合整備計画はスタートする。
(ザクの後継機の開発計画は開戦前より始まっていたが、各計画は基本的にリンクしておらず、完全な縦割り体勢であった。
この為、ある程度まで進んでいたこれら計画のMSの武装は異なり、ザクの武装も共有できないといった状態であった)
これがザフトに比べ後継機開発の遅れにつながるのだが、長期的に見た場合この決断は正しかったと言えるであろう。
7月に入り、ジオニック社がMS−06Jを徹底的にリファインした、YMS−07プロトタイプ・グフを開発する。
これはザフトの地上侵攻により、対MS戦闘用のMSが必要とされたためで、この所謂グフ・タイプは完全に局地専用MS
として開発された。
本来、ヒート・ロッド、75mmフィンガー・バルカン砲などの独創的な近接戦闘用内臓兵装を持つMS−07Bが、
制式機として採用されるはずであったが、統合整備計画の横槍で計画が見直され、フィンガー・バルカンを通常のマニュピレーターに
交換可能なものとして改修した、MS−07B−3が制式機として採用される事になる。
そして、10月。
後にジオン地上専用MSの最高傑作とも謳われることになるMS−09の試作機、YMS−09プロトタイプ・ドムが
ツィマッド社から開発される。
734 :
515:2007/06/03(日) 00:59:49 ID:???
国際連合崩壊前にプラント理事国とジオン公国との間で結ばれたコペルニクス軍縮条約は、主に各国保有艦艇比率と今後5年間の
新規主力艦の建造計画の禁止についての条約である。
主力艦保有比率はジオン公国:大西洋連邦:ユーラシア連邦:東アジア共和国で10:10:8:5とされている。
この比率に、プラント理事国らは顔を顰めたが、終戦直後の各国保有艦艇数はジオンが60隻以上を保有しているのに対し、
プラント理事国は三国合わせて30隻前後である。
一応の艦隊再建は認められた事になるので、プラント理事国はしぶしぶこれに調印する。
ジオンとしても経済再建も無いまま軍備拡大などはゴメンであったため、軍部は大いに不満を示すも財務官僚はホッと胸を
なでおろしていた。
実際、ジオンの経済状態はかなり危険なレベルまで落ち込んでおり、戦争があと数ヶ月長引けば餓死者すらでかねない状態で
あったといわれている。
経済封鎖解除による地球との交易の再開により、ジオンはようやく一息つくことができたのである。
血のバレンタインにより、プラント・地球連合間の戦争が始まり、地球連合の暴走による一連の流れで、ジオンは赤道連合ら
三国にMSを主力とする義勇軍を派遣、侵攻する地球連合軍の撃退に成功している。
このMSの有効性に目をつけたこれら三国は、ジオンにMS売却を打診する。
・某MS開発会社の重役たち
「通常交易だけでなく、ついに我がジオンも兵器輸出に手を出すか」
「ケケケ、大西洋連邦から顧客を奪ってやるぜ」
「とりあえず、旧式のMS−05を中心に売却するらしい」
「ククク、旧式兵器を格安で売却。その後、後継機を通常価格で販売。自国生産ができなきゃ買うしかねぇ」
「地上の義勇軍は当分帰れんかもな。そのまま教導隊にされそうだ」
「ハハハ、連中も大変だ。それにしても、笑いが止まらん♪」
ジオンは赤道連合ら三国にMS−05ザクT:300機の売却を決定。
さらに、それら三国のMSパイロット育成のために、義勇軍の増援も決定。
新たにMS200機と、10万人の兵員が義勇軍として派遣される事になった。
735 :
515:2007/06/03(日) 01:01:12 ID:???
・地上の紅白
「ん? ジョニー、何をしている?」
「お、シンちゃんか。これこれ」
「ほう公国軍広報か。ああ、ミス公国軍の件だな?」
「そうそう。今年のミス公国軍は誰かね〜? 去年はセシリアさんとジェーンさんの一騎打ちだったな〜」
「今年もあまり変わらんだろ……いや、そうでもないか」
「そ、今年はかなり粒ぞろいだぜ〜、ダグラスのおっさんのとこの新人2人もエントリーされてる」
「そういえばシュマイザー少佐のフェンリル隊も、かなりの腕の女性パイロットが加入したと聞くが」
「フェンリルからもエントリーがあるぜ、多分それだな。新しい総帥秘書のミーアちゃんといい、今年のミス公国軍は豊作ぞろいだぜ、
本選が楽しみだな〜、ウヘヘ」
「まったく、それでジョニー。お前は誰に入れるんだ?」
「ん? この人」
「って、キシリア閣下か? ジョニー、お前年増好みか……」
「てめえ! キシリア様なめんな! 第一シンちゃん同い年だろ! 俺のが年上! 年下の幼馴染だ、ゴラァ!」
「あ、ああ。すまんな(まあ、個人の嗜好はそれぞれだしな)」
「そーゆうシンちゃんこそ、誰にすんのよ?」
「む、この方だ」
「って、早いなもう投票用紙に記入してあんのかよ……って、おい! ミネバ・ザビって、赤ん坊じゃねーか!」
「なっ! ミネバ様のぷに愛らしさがわからんか、貴様!」
「黙れ! このペド野郎! 第一、公国軍かんけーねーだろ!」
「そうか。よし、殺す!」
「上等だ! 返り討ちにしてやんよ!」
〜 以下、殴り合い宇宙 〜
「……まあ、何はともかく」
「ああ……」
「「ザビ家萌え〜〜♪」」
>>727 ストライカーパック降ろしたおかげでスペース確保できたとか。
スカンジナビア王国あたりにストライカーパック一式預けてそう。
ムラサメの機材なんかAAにはないんだから長期的運用は不可能。
共食いさせるにも限界があるし、戦力低下に直結してしまう。
戦力低下させるくらいなら温存して決戦で使い捨てる運用を選んだとか。
それかフィンランドになんとかしてもらう。
737 :
515:2007/06/03(日) 01:04:08 ID:???
8月に入ると、ジオンは地上のエネルギー不足の抜本的解決の為、L4に大規模な核融合発電とその送信施設の建造に着手する。
これは表向きは増大する移民問題を解決する為の、新規コロニーの建造とされた。
プラント側にこの情報が漏れると色々と面倒だからである。
また、表向きとされたコロニー建造計画も嘘ではなく、L2、L4にて数十基のコロニー建造計画が進んでおり、
コロニー開発公団関係者を狂喜させていた。
軍縮条約で暗礁に乗り上げかけた造船業界も、交易用の商船受注が相次ぎ息を吹き返す事になる。
これだけの事業を展開できた背景には、プラント理事国からの賠償金などの資金源もあったが、到底それだけでは
足りるわけが無い。
また、経済破綻寸前であったジオンにそのような体力が急につくわけも無い。
この事業展開の裏には、ロゴス資本の大規模投下が成されていたのである。
アズラエルやジブリールらの例外はあるものの、基本的にロゴスの構成員は金の亡者ばかりである。
彼らは先の見通せないプラントとの戦争を大いに懸念し、リスクの分散のため資本の一部をジオン公国に投下したのだ。
無論、ジオンをロゴスの影響権に置くという理由もあったが、やはり最大のものは金儲けの為であろう。
ジオン公国全体が好景気に沸く中、地下某所ではとある陰謀が進んでいた。
「忌々しい。この好景気で、またあの男の株が上がるぞ」
「仕方あるまい。ミスがあるにはあるが、それが大崩れにつながらん……」
「……閣下はなんと? このままではジリ貧だぞ」
「近日中に大きな会合を行うとのことだ。どうやら宇宙攻撃軍と突撃機動軍の解体が、正式に決まるらしい」
「クソッ! ついに公国軍再編か……」
「総帥府からも軍指揮権を除外すると言うが……結局、上層部を自身の子飼いで占めるつもりだろう」
「そいえば、旧ダイクン派から接触があったと聞いたが?」
「事実だ。……閣下の意思は多くのものから賛同を得ている。が、大衆はあの男の味方だ」
「ぬぅ、つくづく忌々しい男だ」
「フッ、大衆はパンを与えるものに従う。今はあの男がそれを成している。が、それがあの男である必要は無い」
話が終わり、男達は時間を空けて別々にこの場から立ち去る。
「こんにちわ、ミーアです。なんだか大変な話を聞いてしまったような気がします。ミーアには良く分からないので、
セシリアさんに相談しようと思います」
だが、休暇中の買い物で道に迷ったアホにしっかり聞かれていた。
738 :
515:2007/06/03(日) 01:05:09 ID:???
以上、投下完了。
今回はジオンの内情とアホ話。
次回はG計画とオーブの予定。
ミス公国軍、始まりました。
貴方の一票を彼女達は待っています。
GJっす。
>ミス公国軍、始まりました。
>貴方の一票を彼女達は待っています。
って読者参加型SSですかwwww
アホの子GJ!!!
流石ミーアだ。さりげなく重要な役どころを占めているぜ!
だけど、ミス公国軍に関してはキシリア様、もしくはシーマ様に一票だ。
ハマーン様は現段階ではハニャーン様だから今回は見送ろう。
ロゴスのポジションが凄く分かりやすいのでおk。
普通に金儲けを目指すブルジョワ団体で良いっしょ。
>地上の紅白
お前らにはそのポジションが確定したようだなw
合掌だ!
>ザビ家はギレン以外の家族仲は良好のはずです。
>原作でギレンが孤立していた理由は不明ですが、
>本作ではNEETの無駄飯ぐらいだったためと思われます。
NEETじゃ無ければキシリア様との関係も良かったのか……今は関係が改善した筈!
そういえば、悪巧みをしてた奴らってダイクン派でおk?
キシリア様ああ見えて結構 お っ ぱ い で か い からな。
GJ!
リアルさと面白さが合わさって超面白かったです!
俺はシンちゃんと同じくミネバ様に1票いれます!
ザビ家萌え〜!
GJ!
何やってんだ紅白コンビ。
というか、基本的に所属違うんじゃないのか、お前ら?
ジョニーはキシリア系でマツナガはドズル系だろ。
あ、私はセシリアに一票です
>>740 閣下やら旧ダイクン派って言ってるから、キシリア派じゃないか?
ここのミーアは顔はアレだけど髪が違う色なんでつね?
みっぱい!みっぱい!
GJ。相変わらず紅白コンビのやりとりが楽し過ぎるw
俺はあえてアホの子に入れるぜ!
515氏GJです!
つうか、書き込んだ後にすぐ始まったからビビった;
もしかして、このミスコンがジオン内部抗争の原因になるんじゃ…
少なくとも派閥抗争が顕在化したりしてw
あ、私は今後の活躍を期待してミーアに一票です。
ミス公国軍の参加者予定一覧(あくまで予定ですので当日までわかりません)
1番、セシリア・アイリーン・・・・ギレン閣下の秘書官
2番、ジェーン・コンティ・・・・・ダグラス大佐付きの秘書官
3番、ミーア・キャンベル・・・・・アホの子なので説明不要
4番、ユウキ・ナカサト・・・・・・外人部隊所属オペレーター
5番、メイ・カーウィン・・・・・・ダイクン派のカーウィン家の令嬢。ザクの開発に携わった、若干14歳にしてエンジニアとして天才的な才能を持つ少女でありジオニック社の一員である。
6番、シャルロッテ・へープナー・・フェンリル隊のオペレーター兼MSパイロット。プライドが高く、そのためか強がりな面もある。
7番、ソフィ・フラン・・・・・・・フェンリル隊隊員の一見落ち着いた感じの女性だが、戦場では主に前衛攻撃任務に就き、ドムで重攻撃を仕掛ける。
8番、サンドラ・・・・・・・・・・フェンリル隊隊員で制服の襟元を大きく開けたり、袖を捲ったりとワイルドな28歳。シーマに近いか?
9番、マリオン・ウェルチ・・・・・争いと乱暴なが嫌いな14歳のニュータイプ少女。
10番、アイナ・サハリン・・・・・ギニアスを兄に持つ苦労しながら献身する健気で優しい女性である。
11番、シーマ・ガラハウ・・・・・コロニー・マハルの出身で一部ではカルト的人気を誇り、シーマ様と呼ばれる。
12番、ハマーン・カーン・・・・・シャアにあこがれる12歳の一人の少女だが、後のカリスマ指導者となる素質の片鱗も見られる。フラナガン機関に所属している。
13番、ララァ・スン・・・・・・・シャア・アズナブルによって拾われ、フラナガン機関で育てられたニュータイプの少女
14番、キシリア・ザビ・・・・・・マスクを外すと美女であると噂がある。一部ファンからは紫ババァと親しみを込め(?)呼ばれている。
15番、ミネバ・ザビ・・・・・・・赤ん坊だがその可愛さが勝敗を分ける。
16番、アルテイシア・ダイクン・・ジオン・ダイクンの娘であるが幼少時に行方不明である。
まだまだ募集中である。
主催者の一人だと噂されている間久部さんの分析
1番と2番の人気は未だ高い。
3番にはコアなファンがつき始めている。
10番は上位に食い込みそうだ。
11番は部下には慕われているようだがどうなるか・・・
12番は時折ハニャーン状態になる時があり、また13番をライバル視しているようだ。
13番は赤い彗星一押しらしいがどんなものかわからん。
14番か優勝はこの方で決まりだな。
15番は・・誰が推薦したかすぐわかるな。
問題は16番だがご成長されていたらというイメージ画像を送られても困るぞ・・・
どうせ旧ダイクン派の仕業だろうがまぁ良いか。
しかし推薦者の「エドワウ・マス」という名前はどこかで聞いたような・・・
まぁ他の新人の参加者にも期待したい。
シャア自重www
間久部さんも自重汁!w
あえて16番に一票w
16番が優勝したらどうなるんだ?
3番に一票w
俺はアイナと添い遂げる!
15番、誰か止める奴は出なかったのか?
我が娘かわいさに出したのは分かるが
優勝しようものならば婿さん候補いっぱい出てくるぞと脅す奴とか
……家柄もいいし、親父さんがすげぇ強面だけど
515氏 GJ!
ザクは旧式なんでジオンも気軽に輸出できますね。
赤道連合なんか島嶼国はザク部品使った水陸両用MSも運用できそうだし。
ミスはシーマ様に一票。
荒くれ者を率いる女傑なポジションでヅカ的に女性票が集まりそう。
756 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/03(日) 12:31:11 ID:PO5R8k6d
ミス公国軍の参加者にモニク・キャデラック特務大尉も入れてあげてください!
お願いします。
51氏、515氏GJです!続きが楽しみです。
あとガルマ氏のムラサメ研究所の続きも楽しみにしています。
GJです!
殴り合い宇宙に笑った。
かなり迷ったが9番マリオンに1票!
758 :
515:2007/06/03(日) 12:37:29 ID:???
ミス公国軍、いろいろ反響を呼んでいますが、
ミス『公国軍』なので、C.E.70年8月時点での軍籍の女性のみ有効投票です。
(ですから本作中のシンちゃんのミネバ様は、ジョニーのツッコミが入っているように無効投票です)
というわけで、
>>748の一覧ですが、
9番、12番、13番、15番、16番は無効投票となります。
上記以外の投票はキャラ名のほかにできれば作品名もお願いします。
半分くらいネタでしたが、本選ネタが浮かんだのでミス公国軍本選は本当に書きます。
皆さんの投票で結果が決まります。締め切りは今週末の予定。
現在、アホの子トップです。
紅白は派閥こそ違いますが、同じシンガポール基地にいます。
そこのトップエース同士として交友を深めています。
ジオンのトップエースはほとんど空間認識能力者ではないかと思われます。
では投下始めます。
759 :
515:2007/06/03(日) 12:38:52 ID:???
地球連合軍は善戦しながらも、じりじりとザフトのMSに押され後退していた。
ジブラルタル陥落から2ヶ月、8月に入るとヨーロッパはピレネーまで押し込まれ、アフリカはバルトフェルド率いる
MS機動部隊に翻弄され、各地で壊滅。
国力の差で、南アフリカ統一機構が理事国らに泣きつくが、増援を送ろうにも地中海はザフトの潜水艦隊の巣で、
大西洋からの輸送も安全ではなかった。
幸いにして、地球連合軍の士気は依然高く、ザフトはオペレーション・ウロボロスの発動から4ヶ月が経過してなお、
マスドライバーの占拠、破壊は一つも成功していなかった。
中立国を介してのジオンの支援もあり、エイプリルフール・クライシスの被害者は最初の混乱によるものが一番多く、
その後のエネルギー不足からなる餓死者、凍死者はほとんど発生しなかった(それでも1億人を超える死者が出たが)。
また、難民の多くは中立国に流れ込み、地球連合は減少した国力の大半を軍備に費やす事が可能であった。
これに対し、人的資源に資本の多くがジオンに流れ込む事に警鐘を鳴らすものも少なくは無かったが、何はともあれ
まずは目先のプラントとの戦いが全てである。
ハルバートン准将は地球に降りると、すぐさまMSの必要性を訴え、MS開発計画の立ち上げを説いたが、ザフト相手には
現有戦力でもある程度の対処ができるため、有視界対応の戦車、航空機の開発のほうが優先されていた。
無論、それはそれで正しくあったが、それは地上であればの話である。
宇宙においては、最早有視界戦闘でMSに対応しうるMAの開発は不可能と考えていたハルバートンは、なおもMS開発の
必要を説くが、ユーラシア連邦のある将官がこんな事を言った。
「MSはもう、ジオンから買えばいいでしょう」
確かにその通りである。
一から開発するよりも、完成品を買ったほうが手っ取り早い。
OS開発やパイロットの訓練も、既にあるところから借りてくれば簡単である。
だが、そんな事冗談じゃない! という人物から待ったがかかり、大西洋連邦を中心としてMS開発計画はスタートする。
待ったをかけた人物は、国防産業連合理事、ムルタ・アズラエルその人であった。
760 :
515:2007/06/03(日) 12:41:23 ID:???
■ 盟主 vs 知将 ■
「よもや、貴方と手を組む事になろうとは、想像もしませんでしたよ」
「ハッ、僕もあんたみたいな無能と手を組みたくなんか無かったさ。サザーラント君が、是非にと言うから手を組むだけだ」
「……フゥ、ここで言い争っても仕方ありませんな。例の件、詳細を聞かせていただきましょう」
「(あんたが先に売った喧嘩だろうに……)そうですね、サザーラント君、書類を用意してください」
「はい、理事。こちらになります」
「……鹵獲したジンと、ジャンク屋から購入したザク。両者を徹底的に解析して良い所取りですか。動力炉はバッテリー式に?」
「そりゃ、地上にヘリウム3はありませんからね〜。ついでに融合炉の小型化自体が無理っぽいですね。例のミノなんたら理論が
ジオンの最高機密らしいですよ」
「開発はL3のヘリオポリス? 理事、これは……」
「ええ、モルゲンレーテとの共同開発になります。流石、オーブ。本当に抜け目がありませんよね。表で中立を謳いながら、
こうやって裏から兵器開発に勤しむ。ウチの会社もびっくりなぐらい、死の商人やってますよ」
「収束エネルギー砲の小型化に、フェイズシフト装甲にミラージュコロイド……」
「予算は最優先で回しましょう。その代わり、空の化け物どもを完全に駆逐するだけの、性能は備えて下さいよ?」
「……理事はプラントをどうするお積りですか?」
「僕がそれに答える必要がありますか? まあ、いいでしょう。僕としては、あの非常に目障りな砂時計ごと、きれいさっぱり
消えてもらうつもりですよ?」
「エネルギープラントごと、ですか?」
「ああ、あれですか。あれは、もういりません」
「いらない?」
「ええ、ジオンのL4の新造コロニー郡はご存知でしょう? あれ、じつは一部がエネルギープラントでしてね、エネルギー送信施設も
同じく建造中、流石に化け物連中ほどの性能は無いようですが。まあ、数で補うのでしょう」
「……」
「ご理解いただけましたか?」
「理事、そろそろお時間です」
「おや、もうそんな時間ですか? では、ハルバートン准将。G計画、お任せしましたよ?」
「……」
761 :
515:2007/06/03(日) 12:43:04 ID:???
オーブ連合首長国。
南太平洋ソロモン諸島からなるこの国家は、他の国に比べても一際異彩を放っている。
国是として中立を掲げるこの国は、先に崩壊した国際連合にも加わらず、地球上の国家のうち唯一ジオン公国を正式に承認していない。
また、地上では数少ないコーディネーターが合法とされる国家でもあり、そのことから総人口も少ない諸島国家でありながら、
プラント、大西洋連邦に次ぐ、高い技術力を有している。
連合首長国の名から分かるとおり、複数の首長家が国家の代表である。
上院下院からなる議会は存在するものの、政府要職はほぼ全て五大氏族を中心とする首長家が独占している。
また、国民もひどく政治に関心の薄いものが多く、オーブにおける民主主義はほとんど形骸化している。
現在の代表首長はウズミ・ナラ・アスハ。
「オーブの獅子」と呼ばれる大変に灰汁の強い人物で、極めて高い理想を持つ平和主義者である。
それでいて政治家としてはかなりのやり手であり、ジオン独立戦争においてはジオンのコロニー落しを強く非難するが、結局国連には
加わらず、オーブ軍の消耗を避けている。
また、プラント・地球連合間の戦争が始まると中立維持を宣言しながらも、大洋州連合からのプラントへの食料供給を、自国の
マスドライバー施設を用い一手に引き受けている。
そして今回、地球連合とのMS共同開発でL3のヘリオポリスと、モレゲンレーテ社の技術を提供していた。
■ 薄紫な親子 ■
「ねえ、父さん? 今回の共同開発ってかなり危ない橋渡ってない? この間ミナ姫にお会いしたとき、ウズミ様について
すごく愚痴られたんだけど」
「かなり、ではない。いつプラントから喧嘩を吹っかけられても、おかしくはなかろう」
「……それは、ヤバすぎでしょう?」
「だからこそ、我らはココにいるのだろう?」
「そ、そうだったの? てっきりジオンを正式に承認して、コロニー建造事業に手を出すものと思ってたよ?」
「それもある。が、本命は最悪の事態に備えての準備活動だ」
「最悪って、プラントとの開戦?」
「それもある。そして、地球連合との開戦も考慮に入れておかねばならん」
「なんで、地球連合と?」
「少しは考えろ。ハワイを失い、東南アジアを拠点とできない地球連合がカーペンタリアを望む場合、我がオーブこそ格好の
中継地点だろうが」
「……なんだか中立維持なんて、できる気がしなくなったよ」
「だからこそのMS共同開発だ」
762 :
515:2007/06/03(日) 12:45:00 ID:???
10月、プラント理事国はジオンとの間に結んだ軍縮条約を破棄。
状況が状況なだけに、ジオンも理事国らを非難することはせず、終戦後に改めて軍縮会議を開催する事を約束するに止めている。
理事国らがジオンとの関係悪化の可能性を踏まえてなお、軍縮条約を破棄したのは、MS開発に伴いそれを運用する戦闘母艦の
開発の必要性に迫られたからである。
この戦闘母艦の開発もモルゲンレーテ社との共同開発で、G兵器と呼ばれる試作型MSとともにヘリオポリスで秘密裏に
建造が進められていた。
このときモルゲンレーテ社はオーブ政府からの指示で、G兵器開発に使われた技術を大西洋連邦には無断で転用、オーブ国産MS
の開発を同時に進めている。
11月、アフリカ戦線でバルトフェルド隊が寡兵をものとせず、南アフリカ統一機構を主力とする地球連合アフリカ方面軍を
敗走させる。
これによりビクトリア基地への進軍ルートを確保したザフトは、ビクトリア侵攻作戦を開始するが、それを恐れた地球連合は
海路、空路を駆使してアフリカに大量の増援を投入。
ザフトも増援阻止の為、潜水艦隊による海上輸送阻止を目論むが、数が足らずにアフリカ上陸を許してしまう。
一方、アフリカ上陸を果たした地球連合軍も、増援の半数近くはアフリカにたどり着くことなく海の藻屑となり、ザフトを
アフリカから叩き出すほどの戦力を集結できなかった。
このため、再びアフリカ戦線はにらみ合いが続く事になる。
763 :
515:2007/06/03(日) 12:46:22 ID:???
以上、投下完了。
そろそろ種本編ですね。
インターミッション終結に向け、ラストスパート頑張ります。
乙です
シーマ様に一票
毒ガス作戦をしていないシーマ様の人気は海兵隊では絶大
ハモンさんは元々なかったし、軍属じゃないからだめか
515氏GJガンガれ
GJ!
盟主の「もういらない」が個人的に良かった
マイナーな5番に入れるのは俺だけでいい…
GJ
メイに一票
>>766だけにいい格好はさせんよ!
ハマーン様駄目なの?
軍籍じゃないからな
素直にみっぱいに投票しようぜ
515氏GJです!
仮想敵国から兵器買ったらマズいだろうがよ;>ユーラシア将校
ハルさん大変だな〜w
え〜と、ミスコンですが公国軍じゃないとあかんならアイナはダメじゃないかと…
彼女って民間からの協力扱いだったような?
771 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/03(日) 15:54:50 ID:Za+NX7g0
515氏GJ!
ミスコンは小説版機動戦士ガンダムのクスコ=アルに1票
なら4番のユウキ伍長は俺のモノねw
773 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/03(日) 16:00:19 ID:Qdvsut4x
智将と盟主か
紅白並のコンビになるかな……無理だwww
ミスコンはメイに1票
ロリータ万歳
51氏、515氏ともにGJ!
ところで51氏のを読んで疑問に思ったが、MS一個中隊ってMS何機でしょう?
一個小隊はMS3機または4機あたりだと思うだが、中隊って何個小隊なんでしょう?
中隊が小隊の三倍規模だとMS1体にドム3体というギレンの野望ならガンダムでも負ける状況に
投票は08小隊登場ユーリ少将の秘書官、シンシアに一票で
小隊は1から4機。3小隊ぐらいで中隊になる。(0083)
もっともアムロのホワイトベースは3機で
独立師団なんて肩書き貰っていたからそこら辺は
部隊によって変わる。
まぁラクシズなんて10機にみたないMSで1000機を超す
相手と戦艦100数十隻沈めて涼しい顔してるから
呼称なんて無意味だが名。
>>776 実質敵を落してんのはストフリ、インジャ、アカツキの3機だけだもんな。
778 :
51:2007/06/03(日) 16:49:51 ID:???
515氏GJ!
私はマイナーなところでトップさん(08小隊)を!
>>775 ジオン公国は、
一個大隊=三個中隊
一個中隊=三個小隊
一個小隊は、宇宙で4機、地上で3機
でも指揮官によって変わります。外人部隊なんかはかなりアバウト。
例:黒い三連星、闇夜のフェンリル隊
連合は
一個大隊=三個中隊
一個中隊=四個小隊
一個小隊は基本4機だが、MS戦術が出来上がってないので部隊によっては3機
>>776 ジオンにそんなもん通用しません
新しい職人さんが出てきたので、ペースを落としますね。
もう少し書き溜めてから投下します。
シーマ様に1票!
あの人は毒ガスだとは聞いてない(命令上は催眠ガス散布)状態で作戦実施した完全な犠牲者だし。
CDドラマ「宇宙の蜉蝣」を聞くとイメージが一変するからなぁ…。
1個小隊が3〜4機なのは現実の戦闘機なんかを参考にしていると思われます。
4機の場合ドイツ式でさらに2機ずつに分割(ロッテ)、2×2で1個小隊(シュヴァルム)。
小隊長が率いるロッテを残りのロッテが支援、個別に戦闘する場合はそれぞれ長機を残りの1機で支援。
3機の場合は日本海軍式に1番機を2機が追随して支援。
高度な技量があるなら3機1個小隊の方が緊密な連携で総合能力に勝りますが、技量がそこそこなら1番機に1機がひたすら付いて行く形の4機1個小隊の方が運用のし易さで有利。
1個小隊○機、とあえて固定せずに部隊の状況で使い分けるのが宜しいかとー。
どっちにしても1個中隊12機とすれば錬度に応じて小隊構成を分ける事で対応出来ますしね(3機4個小隊or4機3個小隊)。
ミナ'姫'に違和感感じてしまう。
メイ嬢に一票
みっぱいやシーマ様はともかく、俺以外にも戦記好きがいるとは・・・w
メイ、10歳でザクの開発に関ったってキラより凄くね?
あ、ヤツは最強兵士計画の落とし子だからベクトルが違うかw
>>772に先を越されてしまったが
私も4番のユウキに一票を入れます
みっぱいも捨て難いがメイに一票
ダイクン派に投票したら公安に睨まれそうだぜ
_ ∩
( ゚∀゚)彡 みっぱい!みっぱい!
⊂彡
だろ、常識的に考えて
Ok、よく分かった。
7番、ソフィ・フランに1票!(ナヌ
まとめに515氏の作品載ってないんだが誰かしてもらえないかな?
マリオン駄目なのか(´・ω・`)
メイに一票
51氏の続きもな…
>>786 おっぱい星人は星に帰れ!!
ハニャーン様もマリオンもダメなのでメイに一票
ええ、ええ、俺はロリコンですとも。悪いかよっ!?
GJ!!!
ミス公国軍はシーマ様に一票!
>ジオンのトップエースはほとんど空間認識能力者ではないかと思われます。
ウホッ!良いパイロット!
つーか、宇宙に本格的に適応しようとするなら、その辺が発達していかないとキツイですしな。
エイプリルフール・クライシス……本編より被害が少なくてよかったっす。
まあ、それでも一億という数が犠牲になってるんですけどね。
この世界においては、ジオンのコロニー落とし以上の蛮行でしょう。
コロニー落としの後にやったから、なおさら被害が強調されるし。
……この手の事件が続いた事により、最終的にはこの世界にもスペースノイド・アースノイドの対立が生まれてくるんだろうな。
盟主王が非常に「らしい」ぜ!
連合のMS開発は流れからして、宇宙に特化したものになりそうですね。
本編とは違った物が生まれるのかな?
オーブは一体なにを考えとるんでしょうか?
言ってる事とやってる事がチグハグでどうにも見当がつきません。
薄紫な親子とミナ姫に期待するしかないか。
……ところで、薄紫な親子って何が「薄紫」なんでしょうねw
>>788 マトメって、今トロイかなんかに感染してるとか言う話じゃなかったっけ?
俺は恐くて近づけない。
あと、515氏GJ!!です。
じゃあライデン、マクベと一緒にキシリア様に投票するよ!
優勝してはにかむ閣下が見たいんだよ!
796 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/03(日) 23:05:57 ID:8Zx8neE3
16駄目なのか・・んじゃアホの子に一票w
スマンsage忘れたOTL
>51氏
流石に壷は腹黒いですね(汗)
オデッサ戦の希望は付近にいるであろう闇夜のフェンリル隊やトーマス・クルツ率いるG−27などが遊撃戦力になってることかな
>515氏
なんかミーアがミスマル・ユリカに見えてきました(笑)
>ミス・公国軍
私は08のケルゲレン子(仮名)に一票!!
>>798 おいおい、いくら何でもミスマル・ユリカに失礼だろwwwwwwwww
あんなんでも、士官学校主席卒業なんだぜ?wwww
シャルロッテとソフィとケルゲレン子のどちらに投票すればよろしいでしょうか?
ダイクン派筆頭のメイに清き一票を!
ダイクン派筆頭はセイラさんだろう…
俺はアホの子に一票だけど
盛り上がるのはいいがスレの内容と違ってきてるような気がする。
ジオンで種キャラはミーアだけだし・・・
気にするな 俺は気にしない
805 :
515:2007/06/04(月) 20:53:42 ID:???
いままでコーディネーターと思っていたらコーディネイターが正しいのですね。
なにやらスレが凄まじい事に……。
5日の24時までの集計で本選を書くことにします。お騒がせしました。
なにやらシーマ様、アホの子、メイ嬢の三つ巴っぽいですが……。
では投下開始します。
806 :
515:2007/06/04(月) 20:55:07 ID:???
ジオンのL4コロニー郡で建造されているエネルギープラントの存在は、地上のエネルギー問題の解決以上の事態を
各国政府に与えていた。
特に地球連合、プラント理事国らにとっては戦争の理由の喪失と言ってすら良かった。
ブルーコスモスの跳躍が激しい大西洋連邦ではムルタ・アズラエルを中心に、反コーディネイター運動を活発化させ、
この戦争の終結をプラントの完全消滅に軸を合わせつつあった。
ロゴスがプラントの利権からほぼ手を引き、ジオン公国経済へと食い込む事に腐心しているため、アズラエルらを掣肘
しうるものは、もはや軍の反ブルーコスモス系軍人だけである。
G計画にその母艦となる新造艦の建造、さらには宇宙艦隊再建計画など、エネルギー不足によりそのスピードは
ゆっくりとしたものではあったが、まさしくそれは地球圏最大の国力を見せ付けるものであった。
また、戦争終結の兆しによりユーラシア連邦はプラント利権を実質的に放棄、戦後の大西洋連邦との主導権争いに
焦点を移すことになる。
ユーラシア連邦政府は自国単独によるMS開発を完全に断念し、ジオン製MSのライセンス生産によるMS生産を
行うことを決定。
この背景には、大西洋連邦と異なりプラントに自国を侵食されており、現在の戦車、航空機に回しているラインを
そう簡単にMS生産に回す事ができないため、MS開発に国力、時間をかけている暇が無いという理由がある。
また、現有兵器の有視界対応機の開発を優先したのは、MS以外の陸上、航空兵器の開発がコロニー国家と言う
特性上、不得手なジオンにMSのライセンス生産と引き換えに高く売りつける為でもあった。
そして東アジア共和国は秘密裏にプラントに接触、プラントの自治独立を保障することで彼らの技術力を自国に投下
させようと、プラント評議員と交渉を進めていた。
もちろん東アジア共和国はこの独立保障によって、プラントに味方して大西洋連邦と対決するつもりなどまったく無い。
この独立保障によってプラントが大西洋連邦に滅亡させられるまでの間に、いかにプラントの高い技術を自国に
流出させるかというものである。
東アジア共和国にとって、この程度の横紙破りなど日常茶飯事である。
807 :
515:2007/06/04(月) 20:57:33 ID:???
プラントでは狂いに狂いまくるマスドライバー占拠計画に、評議員たちが頭を抱えていた。
ザフトが開戦から11月までに失ったMSはすでに300機を越える。
これは開戦前に400機のMSがザフトの保有総数であったから、損傷機を含むと最早無傷の機体は存在しない事になる。
もちろん、開戦から製造ラインがフル稼働でMSを生産している為、そのような事にはならない。
しかし損失機を埋める為の生産になるため、主力機のジンからシグーへの転換は遅々として進まなかった。
また、MSの損失以上にパイロットの戦死はプラントへの痛撃となっていた。
今はまだ目に見えた問題になっていないが、ザフトのMSの性能がコーディネイターの高い技能により真価を発揮する以上、
パイロットの質の低下はそのままMSの性能低下につながる問題であった。
プラント市民の間でも、ようやくこの先の見え無い戦争に対し、厭戦気分が広がりつつあった。
この動きに、プラント評議会はオペレーション・ウロボロスの見直しとともに、穏健派と強硬派が激しい舌戦を繰り広げ、この戦争の
落しどころを議論していた。
穏健派、所謂クライン議長を中心にするクライン派は、最終的にプラント理事国との交渉を持ってプラントの独立を達成する
ことを目的としている。
対する強硬派、所謂ザラ国防委員長を中心とするザラ派は、プラント理事国らの降伏を持ってプラントの独立を達成する事を
目的としていた。
穏健派にとって強硬派の目的は無謀でしかなく、強硬派にとって穏健派の掲げる目的は絵に描いた餅でしかなかった。
実際には、穏健派は何を持って交渉材料とするのか、強硬派はどうやって降伏まで追い込むのかといった具体的な案は、
どちらにもある時期までは存在しなかった。
その交渉材料であり決戦兵器こそが、超巨大ガンマ線レーザー砲『ジェネシス』であった。
この惑星間航行用宇宙船加速装置の兵器転用により、プラントにもようやく終戦への道筋ができる事になる。
808 :
515:2007/06/04(月) 20:58:57 ID:???
軍縮条約の失効により、ジオンでも新造艦の竣工が順次行われることになる。
ムサイ級の建造も後期型に移行し、初期型では死角であった後方と下方部へメガ粒子砲が追加され、防御面での強化が
なされている。
他にも、ブリッジ下方に存在したMS発進口を前方へと移送し、カタパルト式による4機一斉発進を可能にしている。
新造艦としては大気圏突入可能で地球上での飛行が可能となる新型巡洋艦、ザンジバル級機動巡洋艦の建造が始まっている。
MS開発も試行錯誤を繰り返しながら宇宙用次期主力機の開発が進められていた。
主力機がほぼ完全にF2型に移行するさなか、F型を完全に空間戦闘用に特化させたRシリーズのテストが行われている。
このRシリーズ開発計画の陣頭に立って指揮したのが、公国軍人コーディネイターで最も有名な、かのエリオット・レム中佐である。
技術士官でありながら変態的操縦技能を持つ彼は、新型MSの試作機ができると試験機と言っては朱色に塗装し、限界性能まで
乗り回すのである。
今回も、MS−06Rが完成するとともに朱色に塗装、MS−06RPの型番をつけるとともに宇宙に繰り出したと言われている。
このレム中佐の無茶な運用により、推進剤の搭載量不足や整備、補給面での問題点が続出、すぐさま脈部タンクのカートリッジ化など
の対策が取られ、R−1A型への改修が行われた。
シグーを完全に凌駕する性能を得たザクR−1Aであったが、機体のあまりの高性能化にジオンのコーディネイター・パイロットにも
操縦が困難なものとなってしまい、最終的に56機が生産されたに止まっている。
さらに発展型のR−2型に至っては僅か4機が製造されたのみである。
次期主力機としては失敗に終わったRシリーズではあったが、機体はジオンのトップエースらに与えられ、彼らの高い技量もあり、
後のザフト戦において大いに戦果をあげる事になる。
809 :
515:2007/06/04(月) 21:00:07 ID:???
■ 蜉蝣&外人 ■
「なんだい、こりゃ? ジオンの吹き溜まりの会合かい?」
「遅かったなガラハウ少佐。この間はえらい災難だったようだが?」
「よしとくれ、正直思い出したくも無い」
「ハハハ、二ヶ月もすればいい思い出だ」
「で、ホントに何の会合だい? なんとなく想像はつくけどさ」
「まあ、少佐の予想通りと思うがな。海兵隊に外人部隊。予想するだに恐ろしい」
などと二人で喋っていると、扉が開きギレン総帥が親衛隊長のデラーズ大佐と本国防空隊長のマンスフィールド大佐を
引き連れ入室してくる。
あわてて敬礼するシーマとダグラス。
「ふむ、揃っているようだな。デラーズ」
「はっ」
ギレンは二人を確認すると、デラーズを促す。
その言葉にうなずき、デラーズは手元の書類を読み上げる。
「海兵隊及び、MS特務遊撃隊」
一旦言葉を切り、書類から視線を二人に移して続ける。
「諸君らの部隊は、来月中旬に行われるであろうクーデター、その鎮圧に参加してもらう事になる」
思わず顔を見合わせる二人。
「クーデターだって!?」
「クーデターですと!!」
810 :
515:2007/06/04(月) 21:01:06 ID:???
以上、投下完了。
今回は短め。
レムのおっさんはコーディネイターになってしまいました。
今週から投下ペースが落ちます。
種本編のプロットが未だに迷走中、ヘリオポリス崩壊後の見通しが全く立っていません。
乙です!
まとめサイトにうpした人も乙です!
ただ27話の続きが…
こ、これは……
アホの子gj?
GJです。
しかし、クーデター防止に海兵隊とMS特務遊撃隊って、コロニーの中でMS戦闘やる気かよ。
保険のつもりかもしれないが、そういうのは基本的に親衛隊で事足りるんじゃないのか?
海兵隊がくるあたり、かなりきな臭い任務になりそう。
クーデタ部隊を密閉区画に追い込んでガスで一網打尽くらいはさせそうだな
GJです
次回は毒ガスか?毒ガスなのか!?不安だ・・・
ミスコンはメイに一票。アホの子も捨てがたかったw
_ ∩
( ゚∀゚)彡 ケルゲレン子!ケルゲレン子!
⊂彡
___
/: 》:、. ∩
(===○=) 彡 ケルゲレン子!ケルゲレン子!
/ / ⇔ )
⊂彡
シーマ様もいいが、MSイグルーのモニク・キャデラック特務中尉に1票
14才の天才ちびっ子に1票
>>813 コロニーじゃないが、月面都市で金ピカのMS乗り回すテロリーが居るのが種世界だぞ。
515氏お疲れ様です
外人部隊と海兵隊に鎮圧命令は対キシリア私兵部隊対策と見た!
あのオカマ少佐とか性質が悪すぎるし・・・
しかし、この流れだと、差別がなさそうだから漫画版MSイグルーに出ていた
エンマ・ライヒ中尉のいる義勇兵隊って外人部隊に編入だろうか??
後、この世界なら、ヒルドビルが平然と遠距離でホバー戦艦狩りしていそうですね〜
なんせ、ザフトに劣化コピーしたような、ザウートが量産していますし!(爆
ミス・公国軍は・・・・
ジオニック技術は世界一ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!
という訳で、メイ・カーウィンに1票!W
821 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/05(火) 12:40:20 ID:RUDgmNFh
515氏GJです!シーマ様の活躍早く見たいですね。楽しみです!
後ミスコンですがMSイグル―のモニク・キャデラックに1票でお願いします!
○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○
このレスをみたあなたは・・・3日から7日に
ラッキーなことが起きるでしょう。片思いの人と両思いになったり
成績や順位が上ったりetc...でもこのレスをコピペして別々のスレに
5個貼り付けてください。貼り付けなかったら今あなたが1番起きて
ほしくないことが起きてしまうでしょう。
コピペするかしないかはあなた次第...
○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○
まずはGJ
オリジンでも割とコロニー内でMS出てたよな。さすがにビームは使ってなかったと思うが。
マッチモニード?ってあのオカマ以外
名有りキャラいたっけ?
>>824 コンピュータ端末を操作してた奴に名前が有ったはず。
キシリア配下で有名なのは紅(キマイラ隊)とフェンリル隊だけどどちらも正規部隊か。
>>824 調べたが下巻に限ればニアーライト少佐以外にはトリントンで端末を操作したタイソン大尉、ドムのパイロットの逆木中尉がいるな。
ビルダーの秘書さんたちは無しの方向で?
機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…」漫画版に出てきたグラナダ特戦隊は?
マレットはキシリアには亡き母の面影を見ていたそうだから、ニアーライト同様狂信的で、例え個人であってもクーデター参加しそうだが、
(なんちゅうかマレットって、漫画でも薬物使用してたが、強化人間の役回りをしてたんかな?)
_ ∩
( ゚∀゚)彡 天才!天才!
⊂彡
メイってベッキーを連想するよねってことで一票
キシリア私兵部隊なら小説版のガンダム戦記に出てきたグール隊も入るな・・・
515氏の世界だとザビ家はガルマだけコーディかな?
ドズルがナチュラルなのは確実だよな
顔見りゃわかるw
あれはある意味コーディーネートされてるだろw
834 :
515:2007/06/07(木) 11:52:28 ID:???
ミス公国軍が本作の時期的に終わっているので、なかなか続きが書きづらい。
どうしようもないので本編を進める事に。
ミス公国軍は外伝という形で、週末ごろに投下。かなり梃子摺ってます。
最近はなにやら本編よりも、カナードvsブレニスみたいな外伝っぽい短編ネタばかり思いつく……。
はよ、ヘリオポリス以降考えなアカンのに。
では、投下開始します。
835 :
515:2007/06/07(木) 11:54:19 ID:???
ザビ家の個人的な指導力が軍の命令系統を飛び越えるような体制は、独立宣言当初、あるいは独立戦争開始以前の
ような急激な軍の拡張や軍備の充実が必要だった時期には有効な一面もあった。
さまざまな問題が少数の個人によって指導されるため、各部署間の膨大な予算折衝などの問題を速やかに解消できる
からである。
公国軍が開戦前に強力なMS部隊を配備できた事も、強引とも言える奇襲攻撃を敢行できたことも、ザビ家独裁体制
であるがゆえである。
だが、プラスの面も大きいがマイナスの面もまた大きい。
少数の個人による指導はたやすく軍内の派閥形成につながるのだ。
独裁者のつくりあげた縦割りの権力構造と複合する事により、派閥間の権力抗争などの余波で、部隊間の不和や
士官同士の相互不信を生み出していく事になる。
特に宇宙攻撃軍と突撃機動軍の不和はその創設時から有名であった。
開戦前のMS配備の件で、宇宙艦艇派のドズルとMS推進派のキシリアがその進退問題に発展するまで揉めたため、
MS主体の突撃機動軍と、艦艇中心の宇宙攻撃軍に分割する事で決着している。
兄妹仲は決して悪くは無い二人ではあったが、こと自身の主張は押し通すザビ家の家風か、公国軍の運営に関しては
互いに一歩も引かなかった。
結果、情報機関の指揮権はキシリア、つまり突撃機動軍の管轄にあるため、ドズルの宇宙攻撃軍はすでにキシリア配下の
部隊が情報を熟知しているにもかかわらず、独自の偵察、あるいは諜報部隊を編成しなければならなかったのである。
現在、ソロモンを拠点とするドズルの宇宙攻撃軍は、月のエンディミオン基地を拠点とするキシリアの突撃機動軍からの
情報封鎖に近い扱いをうけている。このため宇宙攻撃軍は、艦隊の半数をパトロール艦隊に用いねばならなかった。
幸いにして、地上での情報網は現地の赤道連合ら3ヶ国が受け持った為、大きな混乱はおこらなかった。
それでも、ドズル派とキシリア派の不仲は無視できるレベルではあったが、少ないものではなかった。
(ドズル派の白狼と、キシリア派の真紅の稲妻との交友関係は非常に珍しい部類にはいる)
これらの問題を解決する為に、デラーズらギレン派の将校により公国軍再編、つまり宇宙攻撃軍と突撃機動軍の解体が
提案されたのである。
無論、軍部からの反対は凄まじいものがあった。しかし、ギレンは独立戦争で得た圧倒的な国民の支持と、現状を憂う
良識派、非主流派の軍人を味方につけ再編計画を強行する。
この再編計画が進む中、これに反対する軍人は派閥を問わず、ある人物の元に集結し決起の時を待っていた。
836 :
515:2007/06/07(木) 11:55:51 ID:???
■ 悪巧み ■
「クーデターだって!!」
「クーデターですと!?」
「そう、クーデターだ。年明けとともに行われる公国軍再編、これに反対する一部の将校、士官、それにダイクン派残党が
加わり、ひそかに国家転覆を狙い蠢動している。幸い奴らの動向はある程度把握している為、このように対策が取れるわけだが」
「しかし、そうであるならば、その首謀者をクーデター実行前にどうにかできないのですか?」
「できないわけでもない。が、この際、公国軍の膿は徹底的に搾り出す事にする。我々が言えた事ではないが、ザビ家の
私兵化がこれ以上進むのは望ましくない」
「……クーデター鎮圧における我々の任務とは?」
「クーデター発生の日時をこちらでコントロールする為、親衛隊と本国防空隊は来月の10日、ア・バオア・クーにて
合同演習を行う。そして書類上、諸君らの部隊はそれと同行する事になっている」
「なるほど、書類上はその日、首都は軍事的空白地帯になる。ということですか」
「そうだ。諸君らの部隊がクーデター部隊を足止めしている間に、我々が取って返し一挙に制圧する」
「(所謂、捨て駒かい? わたしらは……)それで、クーデター部隊の規模はいかほどで?」
「こちらでも軍を首都から遠ざけている以上、兵員が5千を超える事はない。MSは最低10機から最大で30機相当」
「ソレは……なかなか。どこからMSを、しかもそれだけの数を?」
「書類上、訓練中での喪失や、改修中の事故による破棄などとされているが、あからさまに怪しいのが10件ほど、
それにその後の記録が紛失しているものが更に10件、記録自体に不明瞭な記載が多いものが10件ほどあった」
「なるほど。我々は最大3倍のMS部隊を敵に回し、あなた方が取って返すまでの数時間、これを防がねばならぬ訳ですな」
「そういうことになる」
837 :
515:2007/06/07(木) 11:57:54 ID:???
「……クーデター鎮圧後の我々の処遇について聞いときたい。書類上、命令違反ということだけど?」
「無論、軍機違反で拘束される。その後、クーデターを察知したため敢えて命令に背いた。この理由で情緒酌量され、
クーデター防止に貢献した事により、総帥直々に恩赦が与えられる事になる」
「その保障は?」
「……あとで書類にし、渡しておこう」
「最後に一つお聞きしたい。なぜ海兵隊や我ら外人部隊にこの役を? 他にも適役はいくらでもいたでしょう」
「……総帥」
「それには私が答えておこう。一言で言えば政治だ。諸君らも知っての通り、いま我がジオンは大量の宇宙移民に備え
多くのコロニーを建造している。そして、ジオン国民はプラントのコーディネイターほどではないがプライドが高い。
……諸君らが知っての通りな」
「それをある程度打開する。諸君らが軍機違反にも拘らず、クーデター防止に尽力した。これを大いに宣伝する事で、
新規の宇宙移民とジオン国民の融和を図る。無論、これは諸君らがクーデターを阻止する事が、最大の前提であるが」
「つまり、君らの部隊は、英雄になってもらう」
「……(政治の道具にされるのは、癪だねえ。……が、その後の待遇自体は悪くなさそうだね)」
「……(部下の立場も考えれば、この任務必ず成功させねばなるまい!)」
「以上だ。他になにか質問は?」
「いえ。任務、了解しました!」
「いえ。任務、了解であります!」
838 :
515:2007/06/07(木) 11:59:07 ID:???
C.E.70年、11月10日。
この日、首都の住人は聞きなれぬ銃声によって眼を覚ます事になる。
10日未明、5隻の認識不明艦から発進した10機のザクは、完全な後方であるため緩みきった監視網を突破、
首都ズムシティに進入する。
既に潜入を果たしていた内通者の手引きで、迅速に宇宙港を制圧したMS部隊は目標を仕留めるため、ジオン
政庁を目指し進撃を開始する。
総帥親衛隊も本国防空隊も不在、彼らは作戦の成功を確信し、無尽の荒野を行くがごとく進んでいた。
■ マッチモニード ■
「少佐、どうやら上手くいきそうですな?」
「当然じゃない♪ 閣下も心配性よね? あのバカ兄妹なんか使う必要なんてないでしょうに……」
「まったくでs……ぐわっ!」
「サカキ!?」
だが、彼らの予想外の伏兵によってその進撃は止められることになる。
■ 兄と妹 ■
「兄上、一体何事ですか?」
「キシリアか……。どうやらクーデターのようだな。まあ、既に対策は取ってある。まもなく鎮圧されるだろう。
……どうした?」
「……」
「フッ、冗談はよせ、キシリア」
「兄上はこの状況を、全く考えなかったので?」
「真逆。だが、キシリア。お前には撃てんだろう?」
「兄上も甘いようで……」
銃声――――。
839 :
515:2007/06/07(木) 12:00:22 ID:???
以上、今回はここまで。
あれ? オイオイ早々にギレン撤退ですかぁ!?
え? も、元ニートォォ!
キシリアさん。そら、元ニートが上に立ってえらそーに指図し出したらムカつくだろうけど!?
気になるヒキだGJ
うそォォォォーーーーん!?
シーマ様&ダグラス\(^0^)/オワタ
515氏GJです!
ミスコンは我々が悪のりしてやったようなもんなんで気になさらずに
総帥死亡でジオンは地球のガルマと宇宙のキシリアで真っ二つですか…?;
GJ!!!
なんてこったい!
元NEETなだけで射殺かYO!!
ギレンの無事を祈るぜ。
GJ!!
まだだ!まだギレンが撃たれたと決まった訳ではない!!
・・・海兵隊や外人部隊は本国には居ないのに何故クーデター部隊のザクに対応が・・・
あああ!603のヅダか!?
確かにあれなら宇宙で高速機動戦をしなければザクに勝てる!
・・・海兵隊や外人部隊は本国には居ないのに何故クーデター部隊のザクに対応が・・・
あああ!603のヅダか!?
確かにあれなら宇宙で高速機動戦をしなければザクに勝てる!
キシリアさま相変わらず微妙なタイミングで兄貴を狙うなwwww
この引き方は、撃たれたのはギレンじゃないのがセオリーだが……
キシリア様が背後の誰かを撃ったのか……
それとも、セシリアさんかアホの子がキシリア様を撃ったのか!?
実はキシリアが撃ったのはドズル説。
もうちょっとザビ家協力体制が見たかった…。キシリアはダメな子。
851 :
51:2007/06/07(木) 21:28:12 ID:???
515氏乙です。
ギ、ギレン総帥Σ(゚д゚lll)
まだ途中だけど投下した方がいい?
カモン
515氏の作品世界だとデギン公王は生存のハズだから……
ギレンを撃っても旨味が少ない……よ
51氏
wktk
515氏 GJ!
パターンだとキシリアが撃たれるんですよね。
で、撃ったのは(沖一版だと)シンちゃんだけど…
515氏、GJ!
それ以前にキシリアって射撃上手いのか?
原作と違ってさすがに銃口頭につけてるわけでもないんだろ?
そういえば、爆破と言えばキシリアだった。プラントと理事国の爆破テロもキシリアの仕業なんじゃ…
856 :
51:2007/06/08(金) 04:55:03 ID:???
30-1(1/4)
ガルマは自らの執務室で前髪をクルクルといじりながら、手にした資料に目を通していた。
この資料はアフリカ北部に布陣するジオンの戦力とジブラルタルの予想戦力を比較したものだ。
「やはり制空権を取るのは難しいな」
溜め息混じりに椅子にもたれ掛かるガルマ。なぜならば現在のアフリカ方面軍の戦力でジブラルタルを攻略
するのは到底不可能だったからである。
――――第30話
バナディーヤ攻略後、ガルマが行ったのはサイーブとアフリカ共同体首脳を交えた三者協議だった。
嘗てガルマはタッシルを本拠地にしたレジスタンス組織“明けの砂漠”と密約を交わしている。武器弾薬を
供給する代わりに、アフリカにおけるジオン軍の作戦行動を一切妨害しないというものである。明けの砂漠は
ザフト勢力をアフリカら駆逐したい。ジオン軍はジブラルタルへの道を切り開きたい。互いの利害が一致した
結果だった。しかし、それはあくまでガルマとサイーブとの間で交わされたものであり、北部地域の連合国家
であるアフリカ共同体は関わっていないのである。
協議はもめることなくわずか3日で終わり、アフリカ共同体はジオン軍の残留を認めるという形でまとまる。
連合・ジオン・ザフト間の戦争に関わりたくないサイーブは顔を顰めていたが、アフリカ共同体と対立状態に
ある南アフリカ統一機構が連合寄り、かつ現在はザフトが占領中という状況下では納得するしかなかった。
第一、ガルマとサイーブとの密約はあくまで口頭による約束であり、文章化されたものではない。口約束では、
反故にされても仕方が無いだろう。しかしガルマは、三者協議でサイーブをたてた。バルトフェルドのように
バナディーヤに部隊を配備させることは無く、できるだけ郊外に基地を建設すること、そして政治はアフリカ
共同体側が行う事を約束したのである。
ガルマとしては面倒な占領政策を丸投げし、ジブラルタル攻略に集中したかったのだ。それに郊外に居れば、
あの我侭娘と関わらなくて済む。
「正攻法では難しい。かと言って奇策を要するとしても……」
だが事は簡単に進まない。自軍とジブラルタルの戦力を何度見比べても、攻略できるとは思えないのである。
「07Hが回せればな」
「それって何だ?」
「07Hはディンに対抗できる唯一の……ん?」
自分は誰と話してるのか。視線を前に向けると紅茶を飲みながらソファでくつろぐカガリがいた。その後ろ
には護衛のキサカと、自分の副官ダロダ中尉が立っている。
「何で君がここにいるんだ!?」
「あれ? ガルマ様がお呼びではなかったのですか」
「私は呼んでない! 招いてもいない!!」
ダロダがあたふたとする中、カガリは気にもせず秘蔵の菓子をパクついた。
857 :
51:2007/06/08(金) 04:56:22 ID:???
30-1(2/4)
「何で君がいるんだ? タッシルにいると聞いていたが」
改めてガルマがカガリに問いただした。
「別にいいだろ。固いこと言うな」
「あ、あのね……」
「このクッキー美味いな!」
「勝手に人のものを……」
親しげ(?)に語り合うガルマとカガリを不思議そうに見るダロダ。それもそのはず、彼女の本名はカガリ・
ユラ・アスハ。赤道直下に位置するオーブ連合首長国の元代表ウズミ・ナラ・アスハの娘であるのだ。
出会いのきっかけは数年前にオーブで行われたパーティーだった。同じパーティーに出席していたイセリナ
に声をかけるか迷っていたところを、カガリが御節介にもイセリナを連れてガルマに引き合わせたのである。
これが縁でイセリナと恋仲になり、カガリとも友人になれた。ガルマにとっては我侭な妹みたいなものだが。
「しっかし、アークエンジェルが虎を倒した後にバナディーヤを包囲するなんて、ガルマは悪知恵が働くな!」
「褒め言葉と受け取っておこう」
「褒めてるんだよ。それにガルマが占領なんてしなかったから、アフメド達喜んでたぞ」
ガルマは彼女の正直な言葉に照れながら答える。
「……私がやってるのは砂漠の虎と変わらないよ。違うのは街に兵を置いてるか置いてないかだけだ」
アフリカ大陸のジオンの基地は、この基地とキンバライト鉱山基地ぐらいだ。
例外的にタッシルには補給部隊を置いている。1人のジオン軍人がたった1両の戦車で命を徹してザフトから
町を護ったらしく、住人達は感銘を受け、特別に滞在を許しているのだ。
「そうか〜。ところで私をオーブまで連れていってくれないか?」
唐突に振られた話だったので、ガルマにはカガリが何を言っているのか分からなかった。
暫し間の沈黙後、やっと意図に気づいたガルマは呆れてしまう。
「カ、カガリ……そんな事できる訳がないだろう」
「ダメか? スエズ運河はジオンが抑えてるんだろ。なら潜水艦か何かでオーブまで行けるんじゃないか?」
「いや、そういう問題じゃなくて……」
軍の作戦でもないのに潜水艦を動かす訳にはいかない。カガリがジオン軍人で相応の階級ならば可能では
あるが、彼女は軍人ではない。それどころかジオン国民ですらない。
「アスハ家の要望でもダメか?」
カガリがオーブの要人であるのは確かだが、物事には順序がある。おいそれと承諾するわけには行かない。
「ダメだ」
「そこを曲げて頼む!」
「や、やめろカガリ! 兵が見ている!」
ガルマに詰め寄るカガリ。傍から見れば誤解を与えかねない光景である。もはや人に物を頼む態度ではない。
そんな光景を見たキサカはため息を吐き、横にいたダロダは同情する視線を送るのであった。
858 :
51:2007/06/08(金) 04:58:07 ID:???
30-1(3/4)
オデッサ作戦開始までいよいよ5日に迫った。ヘブンスベースでの改装と訓練を終えたアークエンジェルは、
既にユーラシア連邦のハノーバー基地に陣取っていた。この基地にも数多くの部隊がおり、大量の物資が輸送
されている。
そんな慌ただしい駐機場に、輸送機とは思えない大型機が砂塵を巻き上げ舞い降りた。黒を強調した色で、
姿形がアークエンジェルと瓜二つな軍艦は、今作戦に参加することとなるドミニオンだ。
「おおっ! 久しきかな我が故郷!」
「そういえば大尉はこちらの出でしたね」
ドミニオンから降りてくるのはモーガン・シェバリエ大尉とジャン・キャリー中尉。ドミニオンのMS部隊の
一員である。モーガンは部隊長であり、ジャンの方はエースパイロットである。
「MS適正検査に引っかかり、大西洋に飛ばされたときはどうなるかと思ったが……」
「感傷に浸ってるとこ悪いだが……モーガンさんよ、食堂どこか分かるか」
「……お前は、そればっかりだな」
「んなこと言っても、宇宙人を叩き出すには腹ごしらえしねえと!」
「宇宙人じゃなくてスペースノイドよ」
モーガンが呆れている男はエドワード・ハレルソン少尉、エドを嗜めた女性はジェーン・ヒューストン少尉だ。
「学がなくてすまんね。でも教官も宇宙人って言ってたぜ」
「レナはザフト兵を宇宙人と呼んでるの。ジオン兵は別よ」
「どっちでも同じだよ。ジオンだろうが、ザフトだろうが……」
ジェーン達が振り向くと、タラップを降りながら青年が基地を見渡してる。
「貴方が外に出るなんて意外ね」
「僕と同じストライクのパイロットに興味があってね。コーディネイターの……」
「おや〜。エリートさんは美形好きか、こりゃまいったね」
「ジャンは期待外れだったからね。少しは僕を楽しませてくれるといいけど」
エドの揶揄を無視して、期待するように話す彼はゼロ・ムラサメ少尉である。今回の作戦でアズラエルから
指名を受け、ストライクと共にドミニオンへ配属されていた。
「おい! 無視すんじゃねえ!」
「うるさいな。生憎僕は弱い奴に興味はなくてね」
「なに!?」
「シミュレーションで秒殺されたオマエが、いきがるんじゃないよ」
「てめぇ!!」
「止めなさいエド! ゼロ、貴方もよ」
3人がもみ合う光景にモーガンとジャンは呆れるしかない。
「困ったもんだ……」
「全くです」
とりあえず、彼らを無視し2人はその足で基地へと向かった。
859 :
51:2007/06/08(金) 04:59:48 ID:???
30-1(4/4)
「失礼します」
扉をノックすると、ナタルは部屋へ入った。やや固い表情で、コープマン大佐が出迎える。
「入りたまえ」
「アークエンジェルの出発準備は、滞りなく完了致しました」
「うむ、パイロット達はどうかね?」
「短期間ですが、訓練は完璧で……」
「特務大尉!」
コープマンの激しく叱咤する声があたりに響いた。
「短期間で完璧な訓練は不可能だ。事実はありのまま述べたまえ!」
「も、申し訳ありません!」
直立不動のまま固まってしまうナタル。無理も無い。ナタルとしては大規模な地上戦は初めてだ。その為、
少しでも兵の練度が良いと考えたかったのである。
ナタルは自分に渇を入れると、今一度現状報告を行った。
「フラガ少佐およびイメリア大尉は問題ありません。コーディネイターであるヤマト准尉もプログラムは全て
終えました。しかしながらアーガイル伍長とケーニッヒ伍長には近接戦闘は難しいでしょう。イメリア大尉と
共に支援の任に付いてもらいます」
「分かった。しかし大尉、そう肩肘を張るな。若いからとは言え、指揮官は堂々としなければな」
職業軍人であるコープマンも、少しはナタルのことを気遣ってるようだ。
「さて今回の作戦だが、君達に随伴する部隊が追加された」
「追加? 部隊の増強でしょうか」
コープマンは頷くと、扉がノックされる。
「失礼します」
計ったかのようなタイミングで現れたのはナタルの見知った人物であった。
「イアン・リー少佐。着任いたしました」
「……リー先輩!?」
「おや? 2人は顔見知りかね」
「士官学校の2期下です、大佐」
振り返るとリーはやや照れながらナタルを諭した。
「久しいなバジルール大尉。だが、先輩はやめろ。我々はもう候補生ではないぞ」
思わぬ苦言にナタルは赤面し、俯くしかなかった。
860 :
51:2007/06/08(金) 05:01:42 ID:???
おはようございます、寝てしまった……
GJ!
コープマン大佐……?
確か同じ姓を持つ大統領がいた様な気が。
>>861 いやそっちは「コープランド」。
なにはともあれ51氏GJです!
イセリナ、ウカウカしてられないぞ。
863 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/08(金) 06:43:35 ID:CmFXG76+
コレはガルカガフラグなのか!?
そうするとオーブがジオンの植民地にwww
ガルマが移動という名目でマッドアングラーをつかって2人がオーブへ、
行ってる間にマ・クベがなにかやらかすと見た。
カガリがガルマと腐れ縁か…
オーブが連合、もしくはザフトに狙われたときジオンも割り込んで
オーブが焦土にでもならないことを祈ろう
とにかくGJ
>>865 連合にオーブが攻撃されて、
オーブ軍がへたれてる間にジオン軍が駆けつけてきて、
アッガイがアスカ一家の盾になって蜂の巣になったりとか。
ガルマがオーブに行くとなると、ロウとの出会いがある可能性ができるわけだな。
この二人の会話、読んでみてえ。
GJ!
シャアがオデッサに行けないからガルマもオーブに行けないとみた
カガリが帰れるのは最悪オーブが壊滅してからじゃね?
いや、ロウ達はまだレセップスを修理中と思うが?
そこでガルマがジオン艦隊に誤射させないよう手配するを条件にカガリを押し付・・・もとい、連れてってもらうがベターかと
まあ、オーブまでは最低防衛戦力としてアッガイ二機くらいはつけた方が良いのかな?
あと、アフリカでまた戦闘をやるならトロピカルドムを操るロイ・グリーンウッドのカラフル隊を出してあげて下さい。
若本様か
オデッサ戦、どういう推移になるのか予想が付かなくて楽しみだ罠w
GJ!
さすがカガリ、公私の区別も何もない。
ジオンと手を組む行動してオーブに迷惑がかかるとも考えてない。
父親はどういう教育してるんだ。
それにしてもガルマはもう少し女になれたほうが良い。
今のままだと色仕掛けに負けるぞ。シーマあたりの。
>>869 虎はジオンが捕虜にしてるから、レセップスの残骸もジオンが持ってるんじゃないかな
つーかロウはすでにオーブにいるぜよ
シャアと遭遇してたろ?
874 :
51:2007/06/10(日) 17:17:10 ID:???
30-2(1/2)
「作戦は解っていると思うが……」
コープマンは改めて作戦の概要を語りだした。
オデッサ作戦は欧州周辺の各基地で戦力を整えていたユーラシア−大西洋連合軍部隊が20日に進撃を開始。
サウスサンプトン、ブリュッセル、ハノーバー、ジェノバから発進した各部隊は、東欧中央部を挟み込むよう
に西側から包囲を縮める。ハルバートン中将は第1軍を直率してライプチヒを東進、ジナルアルプス南部を
回ってユーゴスラビア方面に、ユーラシア側はビラード中将が第2軍を指揮し、ルーマニア方面へ展開する。
そしてアークエンジェルとドミニオンは、バルト海に面して進み北方から鉱山基地を急襲、敵軍の後方を
撹乱するのが任務だ。
「貴官らの当面の目標はクィヴィシェフだ」
「質問してもよろしいでしょうか?」
「許可しよう少佐」
「自分達の任務は主に陽動と御見受けしますが、鉱山基地は落としても構わないので?」
大胆なことを言い出した。リーはたった2隻で鉱山基地を落とすつもりらしい。
「構わんが、出来るのか?」
「出来なくはないでしょうな。本隊が来るまで基地を維持出来るかは別問題ですが」
「……ふむ、そこは少佐に任せよう」
臨機応変に、と言うことだろう。
「バジルール特務大尉は何かあるかね?」
「いえ」
「よろしい。それでは……」
コープマンは立ち上がり、敬礼をした。
「貴官らの健闘を祈る!」
部屋を出ると、ナタルはリーを呼び止めた。
「リー先……少佐。先程の話ですが」
「鉱山基地のことか」
「はい、一体どのような策があるのでしょう」
「そんなものはない」
一瞬何を言ったのか分からない。長い沈黙の後、何かに気づいたかのようにナタルは声を発す。
「…………えっ?」
「大尉。私はハルバートン派を信用していないのだ」
リーはあたりを気にすると、誰もいないことを確認した。
今回の作戦は大西洋連邦とユーラシア連邦の共同作戦だが、MSや一部の戦闘機のパイロットを除いて戦力
の大半はユーラシア連邦のものだ。オデッサがユーラシア領土であること、大西洋連邦が戦力を出し惜しみし
ていることから、ハルバートン派の軍人しか作戦に参加していないのである。コープマン大佐も元は第8艦隊に
属する戦艦モントゴメリィの艦長だった。
875 :
51:2007/06/10(日) 17:21:47 ID:???
30-2(2/2)
リーはあくまで主観だと念を押すと、自分の考えを述べた。
「ハルバートン派は対ジオンで団結している。しかし私にはそれが世界樹の復讐にしか見えん」
「復讐ですか、しかし……」
「ハルバートンは対プラントではなく対ジオン主戦論者だが……それは何故だ?」
「……プラントよりもジオンを脅威に感じているからでは」
ナタルの言うとおりハルバートンはジオン脅威論を主張し続けていた。コロニー落としという暴挙に出た
ジオン公国は、南極条約があろうと必ず同じ過ちをする。だから早いうちに叩いてしまおうと言うのだ。
「なるほどな。では何故ソロモンを最初に攻めるのかね?」
ハルバートンはオデッサを攻略後、宇宙要塞ソロモンに矛先を向けている。過去にはアルテミスに残留する
宇宙艦隊でソロモンを攻める案も参謀本部に提出していた。
「それは、ジオンの宇宙における最前線基地ですから」
「そうだな。だが一つ肝心なことを忘れているぞ。連合には制宙権が無いということを!」
現在の宇宙勢力図は月・L1宙域・L2宙域・L4宙域をジオン、L3宙域を連合、L5宙域をプラントとなっている。
「しかしそれはプラントにも言える。ザフトは連合よりもジオンを脅威と感じているからな……ならば!」
熱くなったのか、リーは拳を握り締める。
「プラントの防衛網がジオン公国に向いている筈、そうなればアルテミスから攻めるのは容易ではないのか!?」
「た、たしかに……」
プラントのヤキン・ドゥーエを占領すればアルテミスとヤキンの二方面からソロモンに侵攻できる。
「これは戦争だ。連合とジオンとプラントの戦争だ。なればこそ、大局的に戦略を練るべきではないのか!」
拳を突き上げ目立ちに目立ちまくっていることにやっと気づいたのか、リーは慌てて帽子を深くかぶった。
「すまん」
「い、いえ」
「今回の陽動にしても、敵軍が我々の情報を知っていれば何の意味も無い」
さすがにそれは無いだろうと内心思う。
「オデッサの司令官がマ・クベ中将でもそう思うか?」
「たしかに彼の諜報機関は優秀ですが、この作戦を知りえるのはハルバートン提督とその幕僚達だけですよ」
しかしナタルは、その幕僚に裏切り者が居ることを知らない。
「……いずれにせよ、撤退判断はこちらで自由に行なえる。その確認は出来たからな」
ナタルは先程のコープマンの言葉を思い出した。
『……ふむ、そこは少佐に任せよう』
どうやらリーは後で命令違反にならないようコープマンに言わせたのだろう。
「あの、少佐は参謀本部の判断が正しいと?」
参謀本部はブルーコスモスの巣窟だが、
「今はな……」
意味ありげな回答にナタルは安心した。必ずしも信用してる訳では無いようだ。
中道派でガチガチの職業軍人であるリーからすれば、派閥というものが信用できないのだろう。
876 :
51:2007/06/10(日) 17:25:48 ID:???
前回はここまで書いて投下するはずだった。現状確認ということで。
>オデッサ作戦
ギレンの野望風に書けば、ヨーロッパ3に戦力を集中
1ターン目
AA隊:ヨーロッパ1に進入、戦闘せずにロシア3へ
第1軍:ヨーロッパ1に進入
第2軍:ヨーロッパ2に進入
2ターン目
AA隊:ロシア3に進入、戦闘せずにオデッサへ
第1軍:ヨーロッパ1を占領
第2軍:ヨーロッパ2を占領
3ターン目
そしてオデッサに侵入
AA隊、第1軍、第2軍で敵戦力を分散させ各個撃破
見たいな感じ……
>カガリ
暫らくガルマと一緒、オーブには行けない。
政治の何たるかを教えられるかな。
改めて読んでみると「――だろう」が多いorz
気をつけないと……
GJ
かつてこれ程までに熱いリーが居ただろうか?
ハルバートンは憎しみで目が曇ってるんだね。知将の名が泣くぞww
878 :
515:2007/06/10(日) 21:22:55 ID:???
51氏GJ!
先の読めない展開が燃えますね。
今回は時間がかかった上にいまいち。
外伝のほうは更に時間がかかりそうです。ゴメンなさい。
投下開始します。
879 :
515:2007/06/10(日) 21:24:26 ID:???
史上初となったMS同士の戦闘は、コロニー内で、しかも公国軍が相打つ形でおこなわれることになった。
先行部隊を率いていたニアーライト少佐は、部下のサカキ中尉を含めた3機のザクが伏兵により撃破されたことで、
このクーデターが排除目標に察知されている事を悟った。
「フンッ! でも、だからと言ってやることが変わるわけでもないわねぇ」
伏兵のMSはほぼこちらと同じくザク、だが、2機ほど機体色の異なるMSがいた。
青系に塗装され、ヒートソードを構える形の異なる2機のMS。
「グフ・カスタムにイフリート!! なかなかやってくれるじゃない!」
近接戦用に特化した局地専用MS制式採用機に、それを更に近接戦用に特化した実験機。
そして、動きから察するにパイロットはエースクラス。
不利を悟ったニアーライトは宇宙港までの後退を決めると、部下に殿を任せ一目散に逃げ出した。
目指すは宇宙港、そこに到着してあるであろうコムサイ。
地上用のMSのため、コムサイでの輸送を行わざるをえなかった6機のMSが後続部隊により運ばれている筈である。
「ザクでグフに勝てるわけないじゃないの!」
この後退中にクーデター部隊は更に2機のザクを失うことになる。
■ グール隊 ■
「アッハッハッハ! あのオカマ野郎、大口叩いといてこんなものかい? 所詮は寄せ集めのクズどもでしかないか。
ボクのようなエリートが何とかしてやらないとダメだねぇ?」
「中尉、MS隊発進の準備が整いました」
「ああ、わかったよクローディア。それでは騎兵隊の出撃と行こうか諸君!」
「「「「「イエッサー!!」」」」」
880 :
515:2007/06/10(日) 21:26:16 ID:???
■ 海兵隊と外人部隊 ■
「まずは、作戦成功ってとこかね?」
「そのようですな、少佐。問題は第二波、こちらの存在がばれた以上、敵も本腰入れてかかってきますね」
「そうだねぇ、少尉。アチラさんも局地専用のMSくらい用意してるだろうしね」
「おそらくは」
このとき、海兵隊と外人部隊のMSはコロニー内での戦闘に配慮して、銃火器はすべて模擬弾、ペイント弾を使用し、
グフ・カスタムとイフリートに至ってはヒートソードのみの装備で戦っている。
その為、完全な奇襲状態での伏撃を決めたにもかかわらず、撃破できたのは敵の半数のみで、しかもそのすべてが
グフ・カスタムかイフリートのヒートソードでの撃破となっている。
また、クーデター部隊はコロニー内での戦闘だというのに、気にすることなく銃撃をおこなったため、各MSともに
少なくないダメージを受けていた。
「さて、ここからが踏ん張りどころだね。少尉、本隊到着までの予定時間は?」
「あと、2時間15分。今度はこちらが後退して守る事になりそうですな」
「やれやれだね。最悪、政庁前まで引くことになるかもね」
「そうならないことを期待しましょう」
『少佐! 宇宙港から新たなMS確認! 機種は……グフタイプ5機!』
「はぁ、これは厳しいかもだね……」
「そのようで……」
881 :
515:2007/06/10(日) 21:27:36 ID:???
この時の両軍の戦力は以下の通り。
・海兵隊・MS特殊遊撃隊
MS−06F2:5機(海兵隊MSパイロット搭乗)
MS−06FZ:2機(遊撃隊MSパイロット搭乗)
MS−07−B3:1機(ケン・ビーダーシュタット少尉搭乗)
MS−08TX:1機(シーマ・ガラハウ少佐搭乗)
・クーデター部隊
MS−05:4機(ムサイの護衛)
MS−06C:2機(ムサイの護衛)
MS−06F:4機(マッチモニード。先行部隊、2機が初撃で撃破される)
MS−06F2:4機(マッチモニード。先行部隊、2機が後退中に撃破される)
MS−06FZ:2機(ニアーライト少佐とサカキ中尉が搭乗。初撃でサカキ機が撃破される)
YMS−07:1機(グール隊。後続部隊)
MS−07A:2機(グール隊。後続部隊)
MS−07B:2機(クロード中尉とクローディア少尉が搭乗)
YMS−09:1機(後退したニアーライト少佐が搭乗)
MS比は9:22でクーデター部隊が圧倒していたが、鎮圧部隊の伏撃による先制攻撃で3機のMSを
失っており、後続の増援が来るまでの間に、更に2機が撃破されている。
しかし、後続部隊は近接戦闘に優れたグフタイプで構成されており、銃火器による攻撃力が皆無な海兵隊と
外人部隊は大いに苦戦する事になる。
幸いにして、クーデター部隊は複数の私設部隊からなっており、相互支援の観念が絶望的なまでに無かった。
これにより、海兵隊とMS特殊遊撃隊は、本隊が到着するまでの貴重な時間を得る事になるのである。
882 :
515:2007/06/10(日) 21:29:31 ID:???
■ つまらないオチ ■
「なるほど……抜かりは無い。ということですか……」
「……そうでもない。デラーズ、賭けはお前の勝ちだな」
「親衛隊長か……」
「私は撃たないと言ったが、デラーズは撃つと確信していたようでな」
「この罠、食い破る自信はありましたが……兄上の用心さには敵わなかったようです……」
「……つれていけ」
キシリア・ザビの放った銃弾は、総帥執務室を隔てる防弾ガラスによってその役割を果たすことなく終わる。
銃声とともに執務室に警備兵がなだれ込んだ時点で、クーデターが完全に失敗に終わったことを悟り、キシリアは
銃を捨てた。
キシリアが登庁した直後にジオン政庁を襲撃した、上級将校を中心とした500名ほどのクーデター部隊本隊は、
キシリアが総帥執務室に入室すると同時に、政庁内に潜んでいた親衛隊の攻撃を受ける事になる。
激しい銃撃戦が政庁内で繰り広げられるが、数に勝る親衛隊によってクーデター部隊はじわりじわりと鎮圧される
こととなった。
また、ジオン政庁での戦闘が終結するとほぼ同時に、ア・バオア・クーより取って返した親衛隊と本国防空隊が帰還。
エリック・マンスフィールド大佐率いる本国防空隊の精鋭が、首都コロニーに取り付いていた5隻のムサイ、その
護衛の6機のザクを瞬く間に撃破する。
占拠されていた宇宙港をたちまちのうちに奪取すると、海兵隊と外人部隊の粘り強い防戦にてこずるクーデターMS部隊
の背後を強襲した。
この強襲によりYMS−09で指揮を取っていたニアーライト少佐が戦死、マッチモニードが崩れかけた隙を逃さず
ガラハウ少佐とビーダーシュタット少尉がクロード兄弟のMS−07B2機を撃破する。
指揮官を失ったクーデター部隊はなおも交戦を続けるが、その1時間後には鎮圧されている。
このクーデター失敗により、所謂キシリア派は完全に失墜する。
突撃機動軍は解体され、公国軍は完全にギレンただ一人によって掌握されることになる。
883 :
515:2007/06/10(日) 21:30:32 ID:???
以上、投下終了。
今回はなかなか話がまとまらず、3回ぐらい書き直しました。
MS戦闘が上手く書けなかったため、姐さんと外人部隊の戦闘は会話だけ……。
ギレンvsキシリアは、ミーアやデラーズがキシリアを撃つ展開もあったのですが、
うまく書けなかったためセーフティーシャッターのごとく防弾ガラスで止めることに……。
以上、いいわけでした。
あぁ、キシリア様ー!!舞台から退場か…。
885 :
51:2007/06/10(日) 21:50:18 ID:???
515氏乙です。
キ、キシリア様Σ(゚д゚lll)
そうなると潜水艦隊やフラナガン機関はどうなる?
てっきりキシリアが勝って、ジオンは戦略的失敗を重ねていくのかと思った
シーマが汚名を着せられなくてよかったよ GJ
OTによるOTのためのOT専用MS天国なジオン公国が始まるか!GJです!
独房生活かキシリア様。・゚・(ノД`)それとも即刻射殺?
だがこれで先が見えなくなってきたぞ
フラナガンや潜水艦部隊は引き継がれる可能性大だな
フェンリル隊とかもいるしな
ガルマはショックdかろうな・・・かなりのお姉ちゃん子だし
これでガルマが暴走して(ry
51氏GJ!
プラント、ジオンの方を脅威に感じてるなら、尚更地上でジオンと戦うなよ。戦力の浪費だろ
515氏も同じくGJ!
ってもう、ドム試作型が登場ですか。開発早いですね。
キシリア退場して一番困るのはマ・クベか? もしくはフラナガン機関あたりだろうか。
フラナガン機関に影響が出ると、シャアが覚醒しないで復讐の鬼のままというオチになるかも。
とにかくGJ!
515氏にしては少し時間がかかってると思ったらそういう理由でしたか。
乙であります。
>>51氏
別にギレンはニュータイプ否定派ってわけじゃないと思うんですけど、どうでしょ?
51氏 GJ!
プラントと戦争してるのに対ジオンを考えてるお春さん。
そりゃ信用できないですね。
リー少佐は真面目に戦争の事を考えてるなぁ。
515氏 GJ!
私兵部隊は連携しないで戦力を逐次投入することになって予想通り敗北ですね。
海兵と外人部隊はこれで評価がUP、シーマ様も安泰。
キシリア失脚で稲妻さんや潜水艦隊などの普通の部隊はそのまま編入、
フラナガン機関は既に活動している(グール隊はフラナガン所属)ので
そのまま研究続行かな?
ララァやはにゃーん様もいる事だし・・・
GJ!
ギレン……全部計算ずくでやったんじゃなかろうな。
可能性としてありうるだけに恐いぜ。
両人ともGODJOBです
895 :
515:2007/06/11(月) 15:59:29 ID:???
この世界ではハワイがコロニー落しで吹っ飛んでいるため、ジオンは史実ほどの海洋戦力は持っていません。
(地上の拠点も駐留基地のみ)。
統合整備計画の進展により、水陸両用MSの開発は遅れ気味で、いまだゴックの設計段階です。
(ザク・マリンがいろいろ運用試験でがんばっているでしょう)
潜水艦隊は一から作らねばならないため、マッドアングラー隊は登場しないかもしれません。
(水中戦闘は現時点でザフトが上です)
史実と異なり戦争中ではないので新型開発はゆっくりめですが、統合整備計画の完了で一度ラインが回ると
ガンガン生産されます。
では、投下開始します。
896 :
515:2007/06/11(月) 16:02:20 ID:???
ジオン公国でのクーデター失敗は、各国各方面に多大な影響を与える事となった。
表向き、権益の喪失を恐れた突撃機動軍上層部と旧ダイクン派の残党が手を結び、キシリア・ザビ少将を御輿に
担ぎあげて、クーデターを行ったと発表された。
実際にはキシリア本人が主導して行ったものである。
ギレンがこんな嘘八百並べたのは、別に妹可愛さではなく、純粋に家族間への説明が面倒臭かっただけである。
父デギンは薄々真実に気付いていたが、ドズルやガルマは可愛い(?)妹、敬愛する姉を利用したダイクン派の
卑劣さ、突撃機動軍上層部の軽挙を憤っていた。
この結果、旧ダイクン派は完全に民衆からの信望を失い、地球に派遣されていたマ・クベ中佐ら少数を除き、
キシリア派の軍人は将官に留まらず、佐官クラス(キリング、トワニング、バロムら)まで更迭される事になる。
ジオンではかねてより進んでいた軍の再編が、突撃機動軍の上級将校が軒並み更迭された事から更に加速、
年明けを待たず終わることになる。
また、フラナガン機関を率いるフラナガン博士は非常に風向きを見るに長けた人物のようで、今回のクーデター
において優良な素質を持つニュータイプ被験者を温存、クーデター失敗時の機関維持のための切り札にしていた。
ギレン自身はニュータイプ史観はともかく、ニュータイプを兵器として利用する考えは持っていなかったが、
連合から入手した量子通信システム研究のため、フラナガン機関を続行させる事になる。
フラナガン機関はサイコミュだけでなく、量子通信の研究までおこなうことになり多忙を極める事になるが、
フラナガン博士はキシリア派上層部の人間でありながら、唯一地位を維持するのに成功していた。
地上の義勇派遣軍も再編のため、順次、本国へと帰還していく。
こうして、最大でMS900機、兵員150万人を数えたジオン義勇派遣軍は次々と宇宙へと上がり、最終的に
ジオンの地上戦力はMS100機、兵員10万人まで縮小されることとなった。
このとき地上に配備されていたMS−06Jは赤道連合ら3ヶ国に売却された。
その数、実に800機。
すでに配備されている旧式のMS−05らを加えると、なんと3国あわせて1000機を超える数になる。
性能はともかく、ザフトの総MS配備量の2倍近くに相当する数であった。
897 :
515:2007/06/11(月) 16:07:20 ID:???
これに慌てたのが地球連合である。
(ザフトは数には驚いたものの、質が大幅に劣るため大して問題視していない)
既にライセンス生産により、一部でMSの配備が行われているユーラシア連邦や、着々とG計画が進んでいる
大西洋連邦はともかく、東アジア共和国にとっては列強から転がり落ちかねない事態であった。
■ 極東トリオ 政治家編 ■
「アイヤー、これは拙いアルヨ!」
「拙いニダ! 拙いニダ!」
「ともかく、なんとかして赤道連合との関係を取り持たねば!」
「でもそれだけでは不足アル。対MS戦用の何かを持たねば赤道連合はおろか、汎イスラムやスカンジナビアの
下風に立たねばならないアル!」
「そんなのは嫌ニダ〜」
「だが、我が国のみでの開発は正直厳しいぞ? ジオンはユーラシアに先を越されている。売ってはくれるだろう
が、絶対にユーラシアの連中が首を突っ込んでくるぞ」
「……プラントしかないアルネ」
「プラントはけちニダ!」
「ある程度の軍事技術は供与してはくれているが、主力のMSまでは難しくないか?」
「……クフフフフ、いいことを思いついたアル」
「ニダ〜?」
「ほう?」
「カオシュンを餌に、ザフトを徹底解析するアル!」
「ニダ!」
「なるほど、カーペンタリアと同じくカオシュンを提供してザフトを駐留させるか。表向き、連合へも占領されたと言えば、
角も立つまい。悪くない、ついでに赤道連合への牽制にもなる」
「ついでにジャンク屋どもを使って、ジオンとザフトのMSを入手するアル」
「MSニダ〜」
「まあ、コピー、改造は我らのお家芸だしな。連中のを元にMSの海賊版と洒落込むとしよう♪」
人類史の古い方から数えた方が早い民族たちだけあって、陰謀・策略はお手の物であった。
ただ、『策士、策に溺れる』に、ならなければの話だが。
898 :
515:2007/06/11(月) 16:10:13 ID:???
12月となり、公国軍の再編が終了する。
公国軍最高司令官を兼任していたギレン・ザビ総帥は、新たに父デギンの側近であるマハラジャ・カーン中将を
大将に昇進させ、これに任命する。
さらにその下に統合参謀本部を設立、総参謀長にキリング・J・ダニガン中将、副参謀長にエギーユ・デラーズ准将
を就任させる。
宇宙攻撃軍と突撃機動軍が統合され宇宙軍となり、その初代総司令官にはユーリー・ハスラー中将が任命された。
ドズル・ザビ中将は宇宙要塞ソロモンの司令官となり、指揮下に2個艦隊が与えられ、L4コロニー郡の防衛を
任されることとなる。
また、地上軍は義勇派遣軍司令官のユーリ・ケラーネ少将が、そのまま地上軍総司令官に就任している。
ある意味で今回の再編の最大の目玉となったのが、新設された戦略諜報部の人事であろう。
戦略諜報部の初代長官に就任したのはダグラス・ローデン准将。
今回のクーデターを早期に察知、クーデター部隊の阻止に尽力した事が評価されてのことであった。
ただ、本人はその事を言われると苦笑するばかりであったと言う。
■ バカ兄 ■
「兄貴! ガルマが地上に降りると言うのは本当かァ!」
ドバァーーーーン!!(←ドアが砕ける音)
「……ガルマ、ドズルが来たぞ?」
「わかっています」
「ガルマよ、なぜ統合参謀本部幕僚を蹴って前線などに?」
「……」
「ドズル兄さん、私とてザビ家の男です。親の七光りだけでない事を証明して見せます!」
「親の権威など頼らずとも、お前には将の器がある! 前線で戦うだけが将の仕事ではないのだぞ?」
「……」
「ですが、後方でふんぞり返るだけの男に兵の信頼が得られるでしょうか? ドズル兄さんもよくお分かりでしょう?」
「ぅぐむ……だが、しかしだなぁ」
「……ドズルよ、ここまで言うのだ、ガルマとて覚悟があろう。快く送り出すのも兄としての勤めだぞ?」
「ギレン兄さん……」
「うーーーーむ、わかった! そこまでの覚悟があるなら兄として無碍にはせん!」
「……だ、そうだ」
「ありごとうございます! ドズル兄さん!」
「だが! 護衛の部隊は俺に選ばせてもらうぞ! まずはラルにマツナガ、ガトーあたりが妥当だな……そうだ!
シャアのやつもつけよう。ガルマ、お前の同期であったしな!」
「……ドズル」
「兄さん……」
それにしてもこのドズル、過保護すぎである。
899 :
515:2007/06/11(月) 16:15:31 ID:???
■ ジオン公国軍 C.E.70年12月時の戦力 ■
グワジン級戦艦 : 8隻
チベ級重巡洋艦 :12隻
ザンジバル級機動巡洋艦:20隻
ムサイ級巡洋艦 :40隻
ムサイ級巡洋艦後期型 :40隻
その他保持艦艇 :60隻
(ドロス級大型輸送空母 : 2隻建造中)
ガウ級攻撃機空母 : 8機
ファット・アンクル輸送機 :12機
ドップ戦闘機 :60機
ルッグン偵察機 :20機
MS−06F2 :1400機 … 現在の公国軍主力MS
MS−06FZ : 100機 … 次の対外輸出用MS、ユーラシア連邦のライセンス生産もこの機体
MS−06R−1A : 56機 … コーディネイターも扱えない高機動MS、エース専用
MS−06R−2 : 4機 … 更に進化した高機動MS、もはや人の乗るものではない
MS−06M : 12機 … 水陸両用MS試験機
MS−07B−3 : 60機 … 局地戦用MS、地上軍に配備
MS−08/TX : 8機 … 局地戦試験運用機
MS−09 : 16機 … 地上用MS先行生産機
MS−09D : 4機 … MS−09を砂漠用に改修したもの
MS−09R : 20機 … MS−09を宇宙用に改修したもの、種本編開始時に赤い人が乗っている
MS−09F/TROP: 10機 … 地上用MS制式採用機、量産開始直前
MS−09RU : 6機 … 宇宙用MS次期主力機、量産開始直前
ジオンは戦後の好景気の影響もあり、一年足らずで開戦前をわずかに上回るほどまでに戦力を回復させていた。
無論、MSの性能は格段に進化している。
特に次期主力機となるMS−09シリーズは、ザフトすべてのMSを凌駕しているのである。
「もはや、ジオンに敵はいない!」
これこそ、当時の公国軍上層部から末端までのほぼ共通した認識であったであろう。
だが、この増長こそがジオン公国を現在の地球プラント間戦争に引きずり込み、ヘリオポリスでのG兵器の登場が
公国首脳陣に大きな衝撃を与えるのである。
900 :
515:2007/06/11(月) 16:17:10 ID:???
以上、投下完了。
クーデターの責任はキシリア派の幹部と旧ダイクン派に押し付けられました。
キシリアは監督不届きでザビ家の別宅に謹慎。
地上のキシリア派(マ、三連星、ジョニーとか)はなんとか生存、統合された宇宙軍に組み込まれます。
ただ、階級は下がったかもしれません。
ドズルは「キシリアの未熟者め!」と憤慨し、スケープゴートに怒りを燃やします。
ガルマは「キシリア姉さん……」と悲しみ、スケープゴートに怒りを燃やします。
デギンはあらかた状況を把握したため、「育て方を誤ったか……」と深い深い溜息をつきました。
ギレンは内政・外交に専念するため、軍への指揮権を委譲し、子飼いの部下を重要な役職につけ、
軍のコントロールをおこないますが、独立戦争の時ほどの強引な手法は取れなくなりました。
GJ!何だかんだでジオンがまとまりザビ家も不穏分子wが消えてよかった。
でも姉さん生きてた良かったw
なにはともあれGJ!
しかしプラント、のんびりしすぎじゃないか?
よもやグフ後期型やドム相手にザクと同じように戦えると思ってんじゃないだろうな?
それにザクR2やリックドムが出てきたってことは、もうすぐゲルググやギャンも出現するってことじゃ……
GJでした。
増長ってあたり、なんだかジオンに負けフラグが立ってきたようにも見えますが。
それにしてもギレン、元ニートだけあって、家族が面倒なのね。
なんかキシリア更迭でガルマ派誕生のフラグが立ったような気がする・・・
GJです。
っていうかザクU改が次の対外輸出用MSって・・・(汗)ザクUF2型を上回る機体を輸出って大英断な気もするんですけど(カタログスペックではゲルググに匹敵してたはず)
>>905 アメさんみたいに重要なソフトは入れないんで輸出するんだろ。
補助艦艇60隻って足りない気がす
シャアが付いてガルマ君死亡フラグ。
たしかキリング中佐って、バリバリのギレン派じゃなかったっけ?
配属先はグラナダですけど、ギレン総帥の選民思想の信奉者のはず、
むしろマ・クベが左遷されない方がおかしいような、
>>905 ザク改って機動力だけ見ればリックドムU並のはず、それ以上の利点は宇宙、地上問わず運用領域が広いこともセールスポイントになっている希ガス
GJ
しかしやっぱガンダム出てくると、ジオンは風向き悪くなってくのかw
元ニートも、生きてて良かったけどそれはそれで微妙に残念な気がするw
GJ
>>509 ウロ覚えだが、機動力が増強された割に推進剤搭載量が従来のザクと変わってないせいか、結果として継戦能力に欠ける機体だったような記憶ががが
912 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/11(月) 22:45:53 ID:XMAQJKdD
先ずは、GJ
負けフラグ負けフラグというが、既にジオンは、『独立達成』・『ロゴス資本の投下』・『移民による国力増大』
によって、十分に勝利条件を満たしている
プラントと戦っても連合と戦う理由もないし、Gの登場は「ジオン一人勝ちフラグ」が折れたというべきだ
913 :
51:2007/06/11(月) 22:47:25 ID:???
515氏乙です。
そうかキシリアは死なないのか……ホッしたようなしないような
914 :
51:2007/06/11(月) 22:48:59 ID:???
30-3(1/3)
同じ頃、基地の敷地に接舷したドミニオンを、食堂から物珍しそうに眺めるムウとレナ、キラの姿があった。
「大した船だ。アラスカはずいぶん金をかけてるみたいだな」
「嘗ての宇宙艦隊を再建したいのでしょうね。本土ではアガメムノン級やネルソン級も建造されているわ」
「あれがアークエンジェルの同型艦ですか」
キラが横にいるムウに話しかける。
「ああ。アークエンジェル級2番艦ドミニオンだ」
「だとしたら……搭載機はガンダムなんですか?」
「そうだなぁ」
ムウは考え深げに頭をかく。
「Xナンバーはヘリオポリス以外だと実験機しか存在しないが、作戦が作戦だからそれも考えられるわな」
アークエンジェルはXナンバーの搭載を前提に造られた船だ。ストライクやイージスが1機しか造られている
とは思えず、他に存在するなら同型艦に搭載するはずである。
「何? アークエンジェルにそっくりだ」
後ろから現れたのはトールだった。全身汗だくになって息を切らしている。
「2番艦のドミニオンだよ」
「ドミ……。へぇ」
「ケーニッヒ伍長、腕立て伏せはどうした?」
「先程、終わりました」
レナに返事したのを確認すると、キラがトールに耳打ちする。
「サイは?」
「まだやってる……」
トールとサイはキラとの模擬戦に敗れたペナルティとして腕立て100回を命じられていた。
ムウに言わせてみれば、後方支援も無しに勝てるはずがないとのことだが、結果は予想通り。
「なあ、少しは手加減してくれよ」
「嫌だよ。僕が負けたら腕立て1000回なんだぞ」
悲しきかな、レナはコーディネイターに容赦がない。
「まあまあ二人とも、訓練も今日で終わりなんだからよ。とくにトールは昇進だろ」
志願兵となったトールとサイは訓練終了と同時に伍長に任命されることになる。連合ではMSパイロットは
原則で伍長以上(キラの場合は功績を立てているので尉官)と決まっているのだ。
「よっしゃ、昇進祝いにメシ奢ってやる」
「ムウ、あまり甘やかさないで!」
「今日ぐらいいいだろ」
「……二人ではなく、アーガイル伍長にも奢ってやりなさい」
「だったら俺にも奢ってくれよ少佐殿!」
我ながらいいセリフを言ったのに水を差されたレナは、不機嫌そうに振り向いた。
「何で貴方がいるの、エド?」
915 :
51:2007/06/11(月) 22:50:32 ID:???
30-3(2/3)
「ドミニオンに乗ってここまで来たのよレナ」
「ジェーン!?」
数少ない友人と言えるジェーンを見てレナは驚きの声を上げた。
「よう、久しぶりだな。“切り裂きエド”」
「エンディミオンのオッサンもな!」
「俺はまだ28歳だ! オッサンって言うな!!」
ムウが物凄く嫌そうな顔でエドを怒鳴った。だがエドは楽しそうに笑うだけで止める気はなさそうだ。
「あの、この方達は知り合いなんですか?」
「うん? お前らは?」
「あっ、キラ・ヤマト准尉です」
「ト、トール・ケーニッヒ伍長です」
「俺はエドワード・ハレルソン少尉だ。そんなに固くなるな」
そう自己紹介して握手をすると、エドは一目散に食券売り場へ走っていった。その行動にキラとトールは
目を丸くして戸惑った。
「気にしないで、彼はいつもああなの」
「はぁ……」
「オバちゃ〜ん、メシ!」と叫ぶエドを見ながらキラは言った。
「私はジェーン・ヒューストン少尉よ。よろしくね」
「こいつら俺と同じパイロット候補生だったんだよ」
「じゃあイメリア教官の?!」
ムウ、エド、ジェーンそしてこの場にいないモーガンは、連合におけるMSパイロット候補の第一期生で、
皆がレナの指導を受けた者達であった。ムウと同じように、個々人が異名を持つ古強者だ。
「ええ、ちょっとした同窓会になったわね」
「“エンディミオンの鷹”、“切り裂きエド”、“白鯨”、“乱れ桜”……“月下の狂犬”はどうした?」
「モーガン大尉はコープマン大佐の所、後で来るでしょ」
「それだけじゃないぜオッサン! “煌めく凶星”も来てる!」
「だからオッサンじゃない! ……って“J”も居るのか!?」
「連合のエースが一同に結したわけね」
懐かしい顔ぶれにムウの顔がほころぶ。
ムウにとって彼らは、自分にとってのトールやサイなのだから当然である。楽しそうに会話をするムウ達に
キラは何か間に入り込めない疎外感を感じるのだった。
「行こうか?」
「ああ」
二人は戦友の再会を邪魔しないよう、静かにその場を後にした。
916 :
51:2007/06/11(月) 22:52:06 ID:???
30-3(3/3)
食堂を後にしたキラは、サイの応援をしようと足を運ぼうとしたとき、背後から強烈な視線を感じて思わず
振りかえった。するとそこには、一人の青年士官が険しい表情で自分を見ていることに気づいた。
「君がストライクに乗ってるコーディネイター?」
「えっと、どなたでしょうか?」
「とてもそうは見えないな……。弱そうだ」
「なっ!」
キラは驚いた。確かに自分の体は華奢であるが、そうだとしても自分はコーディネイターではある。それを
知った上で、まさか弱そうなどと言われるとは思わなかった。しかも初対面の相手にだ。
さすがのキラも余りに非常識な言葉に怒りがこみ上げてくる。
思わず言い返そうとしたキラであるが、それよりも早くトールが士官に噛み付いた。
「いきなり何なんですか? 初対面なのに失礼でしょう!」
「伍長ぶぜいが僕に指図をするな!」
よく見れば士官の階級は少尉だ。自分はおろかキラよりも上である。
「ぐっ……」
「ふん、自分の立場を理解したようだな」
嫌みたっぷりの態度をとる青年はそのままトールを無視してキラに視線を向けた。
「いいか。連合には君みたいなコーディネイターは必要ない。真のNTである僕だけで十分なんだ」
「NT?」
「そんなことも知らないのか。これはジャン同様、期待外れだな……」
哀れむような視線でキラを見た士官はそのまま何処かへ行ってしまった。
その姿が完全に居なくなるのを確認すると、トールは我慢していた言葉を吐いた。
「何なんだよアイツ! 失礼な奴だな!!」
「トール抑えて、相手は上官だよ」
ムウ位になれば、多少軍規を緩めても問題ないが、そうでないと大事になる。
「でもよ! 弱そうって言ったんだぜ! キラの凄さも知らないくせにっ!」
憤怒するトールを落ち着かせながら、キラはとても嬉しく感じていた。
自分のために怒ってくれるトールに、先程のムウ達を思い浮かべる。トールなら絶対に信頼できる仲間だ。
トールだけじゃない。サイやミリアリア、カズィ、フレイもそうだ。これからもずっと……。
そう思うキラの肩をいきなり誰かが叩いた。
「やあ、君がストライクのパイロットかい?」
「え、ええ」
そこに居たのは、メガネをかけたやや年配の男性だった。
「君もコーディネイターと聞いたよ」
「君もって、じゃあ貴方も?」
「ジャン・キャリー中尉だ……よろしく、同胞」
見た感じ軍人らしくないジャンは微笑みながらキラに右手を差し出した。
917 :
51:2007/06/11(月) 22:53:51 ID:???
マリオンとノリスには連合のエース部隊でも勝てる気がしないのでゼロを出しました。
ガルマ氏様、申し訳ありませんm(__)m
しっかし………………エース出しすぎ?
GJです。
MSの集中運用とデータ取りを考えるとエースを揃えるのは別に問題ないかと。まるでキマイラ隊のようですがw
でも相手が三倍の数のドムじゃあエース揃えても勝てるかどうか。
MS性能はさほど差はないでしょうし、MS戦闘経験はジオンの方が上でしょうし。
ところでプロト・ゼロと他の連合エースとの能力差はギレンの野望っぽくやるとどれほどのものなんでしょうか?
ウホッ!連合のエースがほぼ全員集合してる!51氏超GJ!
やっぱエドが乗るのはソードカラミティ?
でも時期的にはダガー系列のテスト機ってところ?
ともあれオデッサ作戦すごい期待してます!
51氏GJ!
ゼロが出てきたのでさらにGJ!!
51氏のゼロは現時点でどのくらいの強さなのだろうか?
51氏もGJです!
515の世界観だと、ストライク登場時点でゲルググ配備間近のような。
ゲルググ相手にXナンバー第一世代ではむしろ連合が打ちのめされるだけでは?
しかも搭乗者も学徒兵じゃないだろうし……
コーディネータじゃないかな。
二番煎のせいか設定は最初から破綻しているミラージュコロイドとか。
GJです。
ところで今気がついたんだがゼロ・ムラサメがAA側でジオン側にはマリオン……マリオンがNT-001(レイラ)の立場になるのかな?
>>509 うろ覚えだがスラスター総推力はF型の70%増しだけど搭載する推進剤の量は変わらず稼働時間は半分に減少しているだったっけ?
924 :
51:2007/06/12(火) 06:32:12 ID:???
おはようございます
>>918 指揮官クラスだけ・・・
魅力 指揮 格闘 射撃 耐久 反応
ナタル 8 4 1 7 5 3
イアン 10 13 3 10 5 6
ハルバートン 13 11 5 6 10 6
アズラエル 10 17 6 10 10 9
925 :
51:2007/06/12(火) 06:34:08 ID:???
見、見ずらい・・・orz
順に魅力・指揮・格闘・射撃・耐久・反応(現時点での能力)
ナタル
8 4 1 7 5 3
イアン
10 13 3 10 5 6
ハルバートン
13 11 5 6 10 6
アズラエル
10 17 6 10 10 9
盟主王TUEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!
一瞬トランスフォーマーのスペックかと思った
盟主王テラ強すwww
格闘が低いのも過去の事を踏まえれば納得w
なんという盟主王wwwww
公式設定で盟主王、妻子持ちなの始めて知った
ついに公式になったのか。
515氏 GJ!
一番の側近だったマさんが無事でまともな艦隊指揮官だったバロム司令は巻き添えになったのか。
なにか裏がありそうな人事ですね。
東アジアの日本が他2国と同じような考えしてるのがちょっと疑問。
他2国はともかく2足歩行技術の先進国日本はパクらなくても作れるだろうし。
51氏 もGJ!
エースを揃えた部隊とは言ってもMS戦闘経験ではジオンが上でしょうし
ドム1個中隊+ノリス+マリオンにはチトキツイかも。負債補正ないですから・・・
盟主王の指揮が高いのは原作で一番戦略を判ってる人、な評価っすね。
>>928 だが軍人含めたこの中では何気に一番強いという罠w
YOU!もうウォンさんと殴り合っちゃえYOw
原作で盟主王が始めから軍を完全に掌握していたら、おそらくNJの投下も無かったであろう……とか言ってみるテスト。
ナチュの能力地がこんな感じならコーディはこんな感じかな?
例・虎
魅力9指揮3格闘11射撃9耐久10反応9
これにコーディボーナスとして格闘・射撃・耐久・反応に+3して
魅力9指揮3格闘14射撃12耐久13反応12
……一兵士としては凄いけど、指揮官には向かないかな。
935 :
51:2007/06/12(火) 18:52:50 ID:???
考えてきた・・・
数字は魅力・指揮・格闘・射撃・耐久・反応の順
ジオン公国
ノリス
13 14 15 14 15 12
普通に強い……
マリオン
7 0 4 7 7 12
乱暴なヒトはキライらしい
地球連合軍
指揮官の特徴・・・耐久が低い!
ナタル
8 4 1 7 5 3
序盤の能力は低いが、成長率は高い。
イアン
10 13 3 10 5 5
艦長クラスの中では能力が高い。
知将
13 11 5 6 10 6
魅力が高い。指揮もそこそこ。ただ艦隊戦は苦手なご様子
盟主
10 17 6 10 10 9
連合最強艦長。指揮17は伊達じゃない。しかし軍属ではないので指揮効果が……
ホフマン
6 8 2 8 3 2
耐久が低いです……
コープマン
6 10 1 10 2 3
耐久が低……
サザーランド
3 9 2 11 3 5
耐久が……
936 :
51:2007/06/12(火) 18:53:40 ID:???
パイロットの特徴・・・序盤は苦労の連続!
キラ
8 5 11 13 9 12
育つまで脱走しなければいいが・・・
ムウ
11 12 11 11 10 13
最終的に数字はキラに越されるが、そこはNT能力でカバー
トール
3 1 2 2 1 2
育てば奇跡が起きるかも?
サイ
5 3 1 3 2 1
魅力が高いのは“良い人”の証
セイラ
9 7 5 7 3 4
系譜のまんま
レナ
10 12 11 12 7 12
強いが教官なので前線に出ることが少ない・・・
エド
4 5 13 5 8 11
格闘スキーな人。
ジェーン
9 8 7 9 6 5
可もなく不可もなくな人。
モーガン
6 10 6 11 7 7
ユーラシアな人。覚醒する可能性あり。
ジャン
7 9 9 9 9 9
平均して能力は高いが成長率が低い。41歳には厳しいか
ゼロ
9 2 16 12 2 13
連合最強キャラの一人だが・・・
937 :
51:2007/06/12(火) 18:55:34 ID:???
ザフト
クルーゼ隊
変態仮面
3 12 13 12 4 14
胡散臭いので魅力が低い。更に病気の所為か耐久が・・・
アデス
6 13 5 9 10 8
指揮が仮面より高い!
アスラン
10 9 14 12 10 10
育てばザフトでトップクラス。
イザーク
9 8 13 11 9 9
全ての能力がアスランより一つ低い・・・
ディアッカ
7 6 7 13 11 8
射撃スキー
ニコル
11 5 14 9 4 8
格闘がイザークより高い。でも耐久が低い・・・
バルトフェルド部隊
虎の魅力が高いのはプロパのおかげ
虎さん
16 15 15 12 12 10
苦悩する英雄。現時点でザフト最強だが、ジオンの捕虜に・・・
ダコスタ
8 12 9 12 13 8
指揮・射撃・耐久と、艦長として十分の能力を持つ。
ハダト
6 5 7 9 8 9
まだ生きてます・その1。
メイラム
4 4 9 9 8 9
まだ生きてます・その2。
カークウッド
5 5 9 10 7 8
戦車に殺されました。
アイシャ
10 8 3 13 4 11
ガンナーの腕は一流です。それ以外は微妙。
さすがノリスだ!能力のバランスが神過ぎるぜ!!
でもノリスがこれだと、他のエースはドンだけやばいんだよ。
>指揮もそこそこ。ただ艦隊戦は苦手なご様子
みっ、妙ぞ!?こはいかなること?
指揮がそれなりなのに艦隊戦が苦手とは?
……参謀にでもなってた方が彼にとっていいかもね
939 :
51:2007/06/12(火) 19:05:28 ID:???
>>指揮もそこそこ。ただ艦隊戦は苦手なご様子
>みっ、妙ぞ!?こはいかなること?
知将は射撃が苦手です
指揮:11
射撃:6
サザーラントを副官につけてカバーしてやろうぜ。
相性最悪っぽいがな!
941 :
515:2007/06/12(火) 19:54:12 ID:???
51氏GJ!
なんだか系譜をまたやりたくなってきた。
キリングの件はこちらの勘違いです。が、とくに修正の必要も無いのでそのままといういことで。
マ・クベの件は少々意図してやっています。ちょっとやりたいネタがあったので。
ガルマの補佐はラルのみとなります。さすがにあの人事は通りません。
この世界の日本は半世紀以上東アジア共和国をやっている日本です。
確実に大陸の毒に染まっています。
技術に関しては、メイドロボを作る技術とMSを作る技術はかなり別系統ということです。
では、投下開始します。
942 :
515:2007/06/12(火) 19:55:38 ID:???
遅々として進まぬマスドライバー施設占拠に、オペレーション・ウロボロスの大幅な見直しを行っていた
プラント評議会は、東アジア共和国の密約に飛びついた。
すぐさま、カーペンタリアからカオシュン進駐のための部隊が選抜される。
また、軌道上からの部隊降下のため、ヤキン・ドゥーエのザフト総司令部も慌しく動いていた。
そのような中で、プラントに風雲急を告げる情報がもたらされる事になる。
ジオンのクーデターがほぼ即日鎮圧され、結局ギレ・ザビンの独裁権限を固めるだけに終わったことに、
ブルーコスモス盟主ムルタ・アズラエルは非常に残念な思いをしていた。
ハルバートンから、ヘリオポリスで行われているG計画はほぼ最終段階に入ったとの報告を受けている。
また、本土においてもユーラシア連邦から、ロゴスを通じて得たMSの量産ラインの技術を元にMS量産
体制を固めつつあった。
「さて、そろそろプラント滅亡への第二楽章、開幕といきましょうか!」
MSの量産が始まれば数に勝る地球連合が有利となるが、それはあくまで地上の話である。
制宙権は完全にザフトが握っており、いかにマスドライバーがあるとはいえ、宇宙に上がったところを
確固撃破されては数の有利も意味が無い。
この状況をアズラエルは、ジオンをプラントにぶつける事で打破しようと動き出す。
血のバレンタイン、地球連合からすればプラント本土攻撃において、本国防衛ラインの配置を漏洩した人物、
それを通じてジオンのエネルギープラントの情報を、プラント評議会に流したのである。
こうすれば放って置いても、プラントはジオンとの全面戦争に勝手に突入するはずであった。
「戦後の事を考えると、ジオンの一人勝ちは困りますからねぇ」
アズラエルはニヤニヤとしながら算盤を弾いた。
943 :
515:2007/06/12(火) 19:57:31 ID:???
12月20日。ラウ・ル・クルーゼ率いるクルーゼ隊を中心にした15隻からなるザフト艦隊が、
ヤキン・ドゥーエを発進する。
その2日後、レイ・ユウキ率いる主力艦28隻からなる本隊がヤキン・ドゥーエを後にした。
目標はジオンの宇宙要塞ソロモン。そしてL4のエネルギープラントである。
ザフトはこの作戦に戦力の大半をつぎ込むことになる。
ローラシア級戦闘母艦:18隻、ナスカ級高速戦闘艦:25隻、MS:380機を投入し、パトリック・ザラの
懐刀、レイ・ユウキ特務隊長が総指揮をとっている。
これはプラント評議会が、ジオンのエネルギープラントの稼動が何をもたらすか、正確に理解していたからである。
C.E.70年、12月24日、2時。プラントはジオン公国に対し、宣戦を布告。
図ったかのように、布告からきっかり3秒後にザフト艦から放たれた高エネルギー収束砲が、ソロモン駐留艦隊に
降り注いだ。
ザフトの怪しい動きに警戒はしていたジオンのソロモン駐留艦隊であったが、よもや突然宣戦布告するとは思わず、
更にその3秒後の攻撃に対応しきれるはずも無かった。
それでも歴戦の公国軍だけあり、ザフトの初撃での撃沈艦はゼロ。
駐留艦隊の指揮を取るコンスコン少将は、損傷艦を後方に下げつつ、果敢に反撃を開始した。
ソロモン駐留艦隊はグワジン級:2隻、チベ級:4、ムサイ級:20隻からなり、通常の2個艦隊分に相当する。
保有MSは約180機、要塞内に配備されたMSを合わせれば400を超える数になる。
ザフト艦艇とジオン艦艇の壮絶な撃ち合いの最中、各母艦からMS隊が発進する。
後に、第一次ソロモン攻防戦と呼ばれる戦いの始まりであった。
944 :
515:2007/06/12(火) 19:59:14 ID:???
■ ソロモンの紅白 ■
「オロロ〜ン、オロロ〜ン」
「……」
「キシリア様〜、オロロ〜ン」
「……いい加減にしろ、ジョニー。戦場でそれでは真っ先に死ぬぞ?」
「うう〜、シンちゃん。でもでも、キシリア様が〜」
「ええい! 鬱陶しい!」
「オロロ〜ン」
「……」
「ちくしょ〜、バロムのとっつあん、なんでクーデター止められなかったんだ〜。あとダイクン派殺す」
「……ふむ、そうだな」
「ん? シンちゃん?」
「こう考えるんだ、ジョニー。すべてはプラントの陰謀だと」
「なっ!!」
「そう、この間のクーデターはジオンの国力低下を狙ったプラントの陰謀だったんだ!」
「な、なんだってぇーーーー!!」
「そう考えればすべて辻褄は合う(……あわねーよ)」
「そうか、すべてはプラントの……」
「そう、そして、忌むべき敵は目の前だ!」
「おう! ぶっ殺してやる!!」
「……(こいつ、こんなに単純だったか?)」
この戦いにおいて真紅の稲妻ことジョニー・ライデン大尉は、愛機のMS−06R−2を駆り、ローラシア級2隻、
ナスカ級1隻を撃沈、MSもジン7機、シグー2機を撃破するという大戦果を挙げる。
ちなみに、白狼ことシン・マツナガ大尉はナスカ級1隻を撃沈、MSはジン5機、シグー1機を撃破している。
乗機はMS−06R−1A。
こうしてジョニーは、地球連合だけでなく、ザフトにも赤い彗星の名を轟かせるのであった。
945 :
515:2007/06/12(火) 20:00:51 ID:???
戦闘はザフトの予想に反し、先制攻撃を与えたにもかかわらずジオンの優勢で進んでいた。
3機小隊で巧みな戦闘をおこなうジオンのMSによる防衛ラインを、コーディネイターの操るザフトのMS隊が
突破できず、逆にジオンのエースを中心とした対艦攻撃部隊にザフトの防衛ラインは翻弄されていた。
■ 変態仮面 ■
「ハハハ! これがジオンの強さか! コーディネイターが形無しではないかね!」
3機のザクによる連携を、シグーの高機動で強引に引き剥がし、旗艦と思わしき特異なシルエットの戦艦に突貫を
かけるクールゼ。
だが、それを許すほどジオンのMS隊は甘くない。
「ぬおおおおお!!」
「ちぃ!」
攻撃を果たす前に、天頂方向から突っ込んできたMS−09Rに妨害される。
袈裟切りのごとく打ち下ろされたヒート・サーベルを、重斬刀で受け止める。が、ちょっと溶けた。
「何者かね!」
「我が名はアナベル・ガトー! 貴様の名も聞いておこう!」
「ええい! 暑苦しい!!」
「逃がさん!」
また、僅かに防衛ラインを突破したザフトのエースたちも、一部のタイマンを好むジオンのエース格に付け狙われ、
艦艇への攻撃を行う余裕は無かったのである。
946 :
515:2007/06/12(火) 20:02:23 ID:???
以上、投下完了。
今回はソロモン前半戦。
ジョニーは降格された後、シンちゃんの伝手でソロモン駐留艦隊に配備。
ガトーはソロモン防空隊所属です。
あとソロモン所属の有名どころは、ニムバスとナカガワくらい。
次回はシーマ様と赤い彗星本人登場の予定。
リアルタイム更新GJ!であります!
しかし、
>ザフトにも赤い彗星の名を轟かせるのであった
報われんな、ライデン…。
リアルタイムGJ!!
>ザフトにも赤い彗星の名を轟かせるのであった。
飲んでたコーヒー牛乳が鼻からから出てしまった。
墜とせども墜とせども 吾が威名 轟かざらぬなり
雷電・J
GJ!!!
いけない!ジョニーとシンやり取りが「こんな感じもいいかな?」と感じられるようになってきてしまった。
俺も末期だな。
変態仮面の「ハハハ!」も「HAHAHA!」に見える始末だぜ!
それにしても、プラントの連中は簡単に動かされすぎだYO!
もう少し自分の頭で考えるということが出来んのか?
情報のでどこもちゃんと調べろよ。
そして、武力以外に解決の方法を考えられんのか?
頭を使え!!!
ソロモンに投入した戦力にしても優越しているとは言い難いし、攻城戦じゃ相手の3倍(5倍だったけ?)くらいの戦力が必要なはずだ。
プラント、本当に大丈夫か?
たぶん、コーディネイターがナチュラルに負けるわけねえ、と
妙な自信でも持ってたんじゃね?
ジョニーwシンちゃんにまで突っ込まれる単純な奴www頑張れw
GJ
もう515氏の二大ヒロインはアホの子とジョニーだねww
ライデン…謹慎中の幼馴染をいつかMSに乗って颯爽と攫えると良いなw
あとコンスコン頑張れコンスコン!!
コンスコン直属のRドム12機は全員女性パイロットという説もあったりなかったり
なんか、515氏のジョニーって、結城新一先生のバージョンぽいのは気のせいか?
・・・はっ!まさか、この後にザクレロと合体したアレが出るのか?(滝汗)
野望のコンスコン、ステータス高いんだよな…アムロが異常だっただけで…
958 :
通常の名無しさんの3倍:2007/06/12(火) 22:11:41 ID:eU0QVIpX
515氏 GJです!!! シンちゃんとジョニー最高!!なんか応援したくなるな〜
後ガトーさんソロモンの悪夢に恥じない活躍期待大ですね〜楽しみです!変態仮面と対戦するのはなかなか良かったです。暑苦しくて結構!
次はシーマ様の活躍期待大です!
プラントもう少し頭使わないとな〜頑張れよ〜特にユウキ隊長!応援してますよ!
515氏GJ!
ジョニーがどんどんアホの子に・・・
え?元から?
>ザフトにも赤い彗星の名を轟かせるのであった
麦茶吹いたww
515氏 GJ!
変態仮面さん自分から名前を聞いといて自分は名乗らないのか。
にしても、これでザフトもチームプレイを取り入れるのかな。
負けて進歩しなかったらプラントの一人負けになりそう・・・
>>955 懐かしいネタもってきたな。 それってガンダムA初期の頃だったはず。
515氏GJ!
>一部のタイマンを好むジオンのエース格
黒い三連星以外のエースは単独行動好きだからな。
51氏能力値発表ありがとうございます。
盟主、原作のようにアドバイザーなんて勿体無い。もうあなたが大将で行きましょうよ
>>956 ピンクのクリかよ
ところで次スレどうします?
えーとスマン
新ジオン公国軍の陣営を整理すると
総帥 ギレン・ザビ大将(ザビ家長男、初代ガンダム)
公国軍最高司令官
マハラジャ・カーン大将(中立、ハマーンの父、ドズルの舅、若き彗星の肖像)
公国軍統合参謀本部
総参謀長(参謀総長?)
キリング・J・ダニガン中将(?ゴメン、誰この人・・・orz)
副参謀長(参謀次長?)
エギーユ・デラーズ准将(デラーズ・フリート総帥、0083)
公国宇宙軍
総司令官
ユーリー・ハスラー中将(アクシズ先遣艦隊司令、0083)
宇宙要塞ソロモン
司令長官
ドズル・ザビ中将(ザビ家次男、初代ガンダム)
ソロモン防空隊
アナベル・ガトー大尉(ソロモンの悪夢、0083)
カリウス曹長(ガトーの右腕、0083)
ソロモン駐留艦隊
司令
コンスコン少将(12機の人、初代ガンダム)
MS部隊
シン・マツナガ大尉(白狼、MSV)
ジョニー・ライデン大尉?(赤いす…あぶばっ!)
公国地上軍
総司令官
ユーリ・ケラーネ少将
戦略諜報部(統合参謀本部の下なのかな?)
長官
ダグラス・ローデン准将(MS特務遊撃隊司令、ガンダム戦記)
MS特務遊撃隊はダグラス司令と一緒に諜報部入りかな?
海兵隊はどこに組み込まれたんだろ?
964 :
515:2007/06/13(水) 14:13:10 ID:???
プラントのコーディネイターの交渉術は、『殴ってから言う事を聞かせる』以外にありません。
ここの紅白はアンソロの影響が非常に強いです。
>>963 大体そんな感じです。戦略諜報部はそのとおりで統合参謀本部の下です。
名前ありのオリキャラはあまり出したくないので、ほかの役職は穴だらけです。
キリング・J・ダニガン中将はドズル秘蔵の将軍の一人で、第一次ブリティッシュ作戦の
指揮を取った人物。(戦略戦術大図鑑より)
総参謀長→参謀総長、副参謀長→参謀次長ですね、ミスです。
では、投下開始します。
965 :
515:2007/06/13(水) 14:14:48 ID:???
ソロモンに急行する公国軍艦艇のなかに、L3方面から急行する2隻のザンジバル級機動巡洋艦があった。
クーデター鎮圧作戦において一躍時の人となったシーマ・ガラハウ中佐の『リリー・マルレーン』。
そして、赤い彗星の名で知られるシャア・アズナブル少佐の“赤い”ザンジバルである。
ジオンの最新鋭艦であるザンジバル級機動巡洋艦は、単独での大気圏突入及び、専用ブースターを装着しての
大気圏離脱が可能な万能艦である。
そのため、機動部隊の母艦として少佐以上の佐官に与えられ、最大で12機のMS部隊で構成された独立部隊
として、単艦での行動が許されていた。
■ 蜉蝣と彗星 ■
「しっかし、アンタ本当に赤いの好きだねぇ」
『趣味だ。放っておいてもらおう』
「別に機体の塗装はいいよ? アタシもやってるし……でも、乗艦まで赤くするかい?」
『趣味だ。放っておいてもらおう』
「いや、目立つんだよアンタの艦。いい的じゃないか」
『避けて見せるさ!』
ブッ――――。
「チッ、通信切りやがった、あのマスク・ザ・レッド」
ソロモンに向かう途中で合流した彼らは、今後の方針を話し合っていたのだが、つい艦の色が気になったシーマが
シャアをからかっていたら、途中で通信を切られてしまったのである。
「まあ、いいか。あんなんでも腕は確かだしねぇ」
シャアの性格や趣味はともかく、能力は信用しているシーマであった。
一方、“赤い”ザンジバルでは、
「ええい、あの年増め! 絶対にミス公国軍の時のことを根に持っているな!」
と、シャアが大いに憤慨していた。
966 :
515:2007/06/13(水) 14:16:38 ID:???
先発隊に遅れること1時間、ジオンの優勢が続く戦場にザフト特務隊長レイ・ユウキ率いるザフト主力艦隊が
ようやく到着した。
これより1時間前、ソロモンへの進路を進んでいる最中にジオンへの宣戦布告を聞いたユウキは、彼にしては
珍しく罵りの言葉を口にしている。
「バカな! 本隊の到着と同時に宣戦布告の予定ではないか!? クルーゼめ、功を焦ったな!」
もとからラウ・ル・クルーゼへの信頼が無かったユウキは、クルーゼが功を焦り本国へ虚偽の報告をしたと判断、
実際には先発隊のクルーゼを含む5人の隊長の協議によるものだったが、内容は同じである。
内心の怒りを押し殺し、ユウキはソロモンへ向けて全速で艦隊を向かわせる。
その甲斐あって、輸送艦艇が数隻脱落したものの、本来2時間以上かかる航路を1時間で走破したのである。
「全MS隊、出撃! ジオンのMSを蹴散らせ!!」
その号令とともに、ザフト艦から発進した200機以上のMSが乱戦状態のソロモンに突入した。
3機小隊でザフトのジンを圧倒するジオンのザクではあったが、逆を言えば一対一ではジオンの熟練兵とてジン相手に
苦戦を免れないのである。
先発隊の100機前後のMS隊は、ほぼ完全にインターセプトしていたジオンであったが、ザフト主力艦隊の到着に
より、敵MSのソロモン駐留艦隊への突入を阻止できなくなっていた。
艦艇数が上回ったザフトの猛攻により、ソロモン駐留艦隊はじりじりと後退、ザフト艦への攻撃を行っていたMS隊も
母艦の防衛に回らざるを得なかった。
■ 変態仮面 vs 悪夢 ■
「ちぃ、ユウキが来るまでに片付けるつもりが、ここまで梃子摺るとは! ええい! しつこい!!」
「こやつ、やる! だが!」
「いちいち君に関っているほど暇では、っと!」
「もはや話す口などもたん!!」
「おのれ! く、バッテリーが……ガトーとか言ったな、このラウ・ル・クルーゼをここまで追い詰めた事は褒めておこう!」
「むぅ! ……逃がしたか。だが、まだ戦いは終わらん!」
両者ともに技量の限りを尽くすも決着はつかず、クルーゼ駆るシグーのバッテリー残量がレッドに突入した為、クルーゼは
逃走する。
ガトーもそれを追わず、新たな敵影めがけて乗機のリック・ドムを突貫させるのであった。
967 :
515:2007/06/13(水) 14:17:39 ID:???
ついにジオンの防衛ラインが突破され、ソロモンに取り付こうとするザフトのMSが刻一刻と増えてきていた。
この事態に、ソロモン司令官ドズル・ザビ中将は予備隊の投入を決意、自身も専用のザクに乗って出撃しようとする。
当然、副官のラコックに止められるが、それで聞くようなドズルではない。
「1機でも多くのMSが必要なのだ!」
と、執拗に出撃しようとする。
ラコックもそんな理由で、もし戦死とかされても大変である。なんとか押し留めようとする。
幕僚の一人が、気を利かせて予備隊への出撃を命じていなかったら、延々と予備隊は待機状態であったかもしれない。
と、要塞司令部で洒落にならない漫才が繰りひろげられている間にも、各戦線は一層の激しさを増していた。
コンスコン少将が巧みに艦隊を動かし、わざと層の薄い地点を作りそこに敵を引き込もうとすれば、ユウキ隊長が
血気に逸る味方を制御し、数の優位を持ってじりじりとジオン艦隊を包囲しようと画策する。
ジオン、ザフトともに一進一退の攻防を見せていた。
24日、7時。ついにザフトのホーキンス隊がソロモンに橋頭堡を作る事に成功、そこを拠点にザフトのMS隊が
ソロモンへの侵入を開始する、その瞬間であった。
「後方、5時方向より艦影確認! 認識は……ジオン軍です!!」
ようやく戦場に到着した、4隻のザンジバル級機動巡洋艦。
シーマ・ガラハウ中佐の『リリー・マルレーン』、ギャビー・ハザート中佐の『テンペスト』、ロバート・ギリアム少佐の
『ストロング・ホールド』、そして、シャア・アズナブル少佐の“赤い”ザンジバルである。
「さぁて、アタシら海兵隊にはお誂え向きの戦場だ。気合入れていくよ!」
「さあて、待ちに待った対MS戦闘だ! 嵐の暴風、ザフトに知らしめるぞ!」
「ククク、図ったかのような展開だな? このロバート・ギリアム、はじめからクライマックスでいくぞ!」
「フフフ、赤い彗星の名がいかほどのものか、見せてくれよう!」
ジオンには間一髪の、ザフトにとっては最悪のタイミングでの増援であった。
968 :
515:2007/06/13(水) 14:19:04 ID:???
■ 海兵隊+α ■
「コッセル、アタシも出る! 後は任せたよ」
「イエス、マム!」
「アンタ達にも働いてもらうよ? 黒い三連星の異名がいかほどのものか見せてもらう」
「任せておけ、中佐。拾ってもらった恩、忘れんよ」
「おう、任せろ!」
「おう、黒い三連星の名に懸けて!」
『リリー・マルレーン』の搭載MSは以下の通り、
MS−09R / シーマ・ガラハウ専用機
MS−06R−1A / 黒い三連星・ガイア機
MS−06R−1A / 黒い三連星・オルデガ機
MS−06R−1A / 黒い三連星・マッシュ機
MS−06F2:5機 / 海兵隊仕様
■ 赤い彗星と愉快な仲間たち ■
「ドレン、私が出る! 後は任せる」
「了解、ご武運を」
「アポリー、ロベルトは私の両翼につけ、デn」
「アンディであります!」
「リカルドであります!」
「分かった、アポリー、ロベr」
「アンディ!!」
「リカルド!!」
「……とにかく私の両翼につけ、デニム、スレンダーはララァの護衛だ」
「……了解」
「……了解」
「了解であります」
「了解しました」
「ララァ、今回が初陣となる。厳しいかもしれんが、ララァにならばできる。ブラウ・ブロの戦果、期待しているぞ」
「はい、少佐。ご期待に副えるよう、努力します」
“赤い”ザンジバルの搭載MS・MAは以下の通り、
MS−09R / シャア・アズナブル専用機
MAN−03 / ララァ・スン機
MS−06F2:4機 / アンディ、リカルド、デニム、スレンダー機
969 :
515:2007/06/13(水) 14:19:58 ID:???
以上、投下完了。
さあ、ついに主役(?)級の登場です。
シャアに加えて三連星にララァも登場、なにやらザフトが可愛そうな事に……。
ハザードとギリアムの艦名はMTGから。
前後編の予定が長引いて前中後編になってしまった。
次回でソロモン編は終結。1話はさんで種本編開始の予定。
GJです!!
ジオン側豪華すぎwwwwwザフトやばいなww
ザフトの死亡フラグキタコレW
ザフトの死亡フラグキタコレWW
515氏GJ!
ソロモン上層部の漫才ってwww
ザフトオールスター…凄えザフトの勝ち目が自由正義軍団でも用意しなきゃまるで見えねえw
GJ!
ドズルピンチでジオン負けちゃうのかーと思ったら、どんでん返しキタコレw
ラクシズがいても勝ち目なさそうだぜこれは。
ところで、515氏の世界でもザンジバル以外は、ジオンは垂直発射式のHLVに頼っているみたいだけど、
(まぁぶっちゃけちゃうと、スペースプレーンの構想自体1980年代後半以降に具体化したものだから、
1stガンダムの時にそれを設定しなかったのはしょーがないわけだが)
考察すると、コロニーだけで国家として完結しているジオンは、地上にマスドライバーを持てないから、
古典的なロケットエンジンによる垂直発射に頼らざるを得ないというのが正解なんだろうな。
ただ、平時はマスドライバーによるスペースプレーン方式のほうが経済的だけど、
いざ有事になると、マスドライバーよりははるかに簡素な発射施設と、使い捨てのロケットで運用する
垂直発射HLVの方が便利なのを、51氏の世界でも515氏の世界でもジオンは生かしてるみたいだね。
515氏 GJ!
リック・ドムの専用機仕様ってビームバズーカ装備?
シャアやガトーなんかのドムなんかはビームバズ持ってますし、
公国軍組織ですが、技術本部長アルベルト・シャハト少将(MSイグルー)とか
GJ!ジオンスター勢ぞろいとは豪華だ。
そしてコンスコンが…コンスコンが活躍してて嬉しいぞぉー!
978 :
51:2007/06/13(水) 19:05:23 ID:???
30-4
「……98……99…………100!!」
罰則である腕立て伏せを終えると、サイはその場に崩れ落ちた。
「ハァ、ハァ、ハァ……」
暫し休んでいるとそれを見計らってか、フレイが冷えたドリンクを持ってやってきた。
「サイ、飲み物持ってきたわ」
「ありがとうフレイ」
そう言ってフレイが持ってきたドリンクを受け取る。
「ねえ、今からでも遅く無いわ。パイロットなんてやめましょう」
「そんな訳にはいかないんだよ」
フレイは辛そうな顔になった。サイはそれを見てすまなそうな顔になる。
「どうしてよ! 軍人になるにしても、パイロットじゃなくてもいいじゃない! 私からパパに頼んで、
もっと安全な部署に……」
「違うんだよフレイ。俺はただ軍人になればいいと思ってるんじゃないんだ。君を護りたいんだよ」
「へっ……」
「俺達、今までキラに護られてきた。だからずっと考えてたんだ、自分には何もできないのか、護られてる
だけなのか……ってね」
キラは自分達を護るために戦っている。だがサイは戦う姿を見ることしかできない。
「砂漠でキラが脱走しただろう。キラは苦しかったんだ。自分一人で何もかも背負い込んで、苦しんでた。
それなのに俺は何も出来なかった。ただ見てるだけだった。友達なのに、かっこ悪いよな」
「そんなことないよ」
「護られてるだけじゃダメなんだ。だから……」
――俺もキラの隣に立ってみせる。
サイはそう心に決めた。
「それに俺はフレイを護ることさえもできてない、だからフレイを護りたいんだ。自分自身の力でっ!」
その言葉は力強いが、フレイの表情は冴えない。
「大丈夫。俺は死なないよ。絶対戻ってくるからさ」
「サイ……」
サイはフレイの首に腕を廻すと、そのまま彼女を抱きしめた。
様々な思いを胸に秘めて、5日後の3月20日午前0時。
天使の異名を持つ二隻の軍艦は、一路バルト海へ進路を向けた。
そこで少年達は戦争という現実を目のあたりにする。
だがこのときの彼らは、それをまだ知らなかった。
979 :
51:2007/06/13(水) 19:07:18 ID:???
今日は体がカユイのでこれだけ……
次スレからオデッサ作戦発動です。
――― 各戦力 ―――
アークエンジェル
艦長:ナタル・バジルール特務大尉
パイロット:キラ、ムウ、レナ、ジャン、サイ、トール、クリス、セイラ、
MS:ストライク、イージス、バスターダガー、デュエルダガー、105ダガー×2、
MA:スカイグラスパー×3
ドミニオン
艦長:イアン・リー少佐
パイロット:モーガン、エド、ジェーン、ゼロ、名無しさんが6名
MS:ストライク、105ダガー×3、デュエルダガー×3
MA:スカイグラスパー×3
>>969 515氏乙です。
ザフト終了のお知らせですね。
ところでよく聞く死亡フラグってどんなものなのカナー……
死亡フラグ一覧
1「この戦争が終わったら、俺、結婚するんすよ」
2「いいか、俺が帰ってくるまでここを動くんじゃないぞ」
3 xxxする前のシャワー
4 いわく付きの場所で若者がいい雰囲気
5「必ず戻ってくるから。」 「必ず迎えに来るから」
6「この中に犯罪者がいるかもしれないのに一緒に寝れるか!俺は自分の部屋に戻るぞ!」
7「明日は娘の誕生日なんだ。」
8 この最後の仕事を終えたら足を洗うと決意してる状態
9「この仕事が終わったら2人で暮らそう」
10「××様が出るまでもありませんよ。ここは俺に...」
11 今まで目立たなかった脇役が急に目立つ
12「今度の仕事でまとまったカネが入るんだ」
13「おのれ〜!ええぃ、出会え!出会えーぃっ!! 」
51氏乙です。
サイに死亡フラグが立ってるような・・
死亡フラグ一覧2
「俺をおいて先に行くんだ! 」
「お前だけでも逃げろ」
「俺、本当はお前のこと嫌いじゃなかったぜ・・・・」
「違う形で出会えてたら俺たち親友になれたかも…な…」
>>982 最後のは稀にこっそり生きてたりするぞw
「違う形で出会えてたら俺たち親友になれたかも…な…」
これは死に際のセリフだろw
死んだと見せ掛けて、後々主人公のピンチに駆けつけるという逆転フラグだろ…常考…。
サイには ソードストライクダガーに乗って 一騎当千って欲しい
ふと気づきましたが、北米やオーストラリアにはジオンは侵攻してないから、イアン・グレーデンやヴッシュ・ドナヒューなどのエース達も51氏ならオデッサ、515氏なら某三国等にいるとみて良いのかな?
51氏&515氏GJす、
>>990乙でした
ゼロだ〜ヤホー♪
ここのゼロはシローと繋がり有るんだろうか?
まあ、なんにしてもNTとの戦いに期待大ですわ
≫980
主人公向けじゃないけど
「わかった、だがココでは話せない、今夜x時xxxで会おう」
ってのも有名だな
さて、朝から埋め
ヒルドルブの量産化を祈って埋めだ
1000以外ならサイ生存
今から一時間以内にレスが無いとサイ死亡
新スレで51氏や515氏や新規作者が来ることを期待しつつ
埋め
埋め
1000ならガンダムレオンが出てくる
1000ならザク・スピードとGT・Fが出てくる
1001 :
1001:
゚・ *:.。. * ゚
+゚
。 .:゚* + このスレッドは1000を超えました。
゚ 新しいスレッドを立ててくださいです。。。
゚ /ヾー、
r!: : `、ヽ
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