ストライクフリーダムVS士魂号 その2

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1通常の名無しさんの3倍
などと言いつつ新板で適当にガンパレとか語り合ったり、
職人さんのクロスオーバーSSにwktkしたりするスレです


前スレ

ストライクフリーダムVS士魂号
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1161018800/
2 ◆bXYI.TLzKo :2007/03/18(日) 11:46:33 ID:???
2ゲト
3 ◆zofKPRu352 :2007/03/18(日) 11:49:53 ID:???
三人目
4 ◆7A5GFe.2PU :2007/03/18(日) 11:52:02 ID:???
>>1
5通常の名無しさんの3倍:2007/03/18(日) 15:58:39 ID:???
1000番貰った、スレ主乙
6通常の名無しさんの3倍:2007/03/18(日) 18:17:02 ID:???
ふぅ、スレ移動は無事終わったみたいだな。
取り合えず、乙。
7通常の名無しさんの3倍:2007/03/18(日) 18:50:42 ID:???
なんでスレが立ってないのに前スレで埋め祭りだったのか?
何が言いたいのかと言うと>>1
8通常の名無しさんの3倍:2007/03/18(日) 19:47:31 ID:???
>>2-3
アンタって人たちはー
9通常の名無しさんの3倍:2007/03/19(月) 00:06:02 ID:???
>>1

すり足便利すぎね?
10通常の名無しさんの3倍:2007/03/19(月) 11:50:06 ID:???
逆に考えるんだ。

ロボットですり足移動がどんなに難しいかを想像すれば、
すり足移動が便利すぎるのではなく、それを為せるパイロットが凄すぎるのだと言う事が、よくわかるはずだ。

11通常の名無しさんの3倍:2007/03/19(月) 15:46:03 ID:???
前スレより、何となく転載

ゆめが人をくるしめるなら
ゆめが人をたすけることもできるはずだ。
ゆえにわれわれはこのプログラムを建造する。
力のかぎり。われわれがわれわれたるために。

それは何者をも殺さぬ為に建造されし
何もかも殺すプログラム


OVERS System open

¥:はじめまして。もしくはおかえりなさい。

¥:現在WTGをチェック中、、、、、、、

¥:第六世界でのセプテントリオンの介入は発見されませんでした。
¥:決戦存在は発見されませんでした。
¥:第0世界は発見されませんでした。
¥:Error どこかで誰かが泣いています。

  おせっかいをやきますか?
      Y/N

  その答えはYESである。

¥:OVERS SystemはPlayerの同一存在を生成しています、、、、、
¥:Error 同一存在の生成に失敗しました。
¥:同一存在を既存のフォルダから開きますか?
   Y/N
 Y Entar
¥:フォルダを指定してください。
 5121 Entar
¥:実行中、、、、、
¥:指定世界に同一存在を生成しました。

¥:それでは、よいゆめを
12通常の名無しさんの3倍:2007/03/20(火) 21:58:29 ID:???
SURIASIはRIKISIの強さの源だからな
13通常の名無しさんの3倍:2007/03/20(火) 22:07:09 ID:???
>>1乙&スレ立て記念に(でも無いが)。

「哨戒任務ぅ?」
 それはある日の午後のことだった。半減休息で休みを取っていたシンに下った命令。それは哨戒。
「ええ、そうよ。近頃付近で確認されている異形の件も含めての特殊任務よ」
「ですが、インパルスは短期では長距離は飛べませんが」
「そのためのグゥルよ」
 シンは何とか舌打ちを堪えた。折角の暇を、クルーの面々との食事に使おうと思っていたからだ。
 パイロットにはレイとアスランが就いていることだし。と考えていたシンにとってこれは非情に厄介なことでもあった。
「しかし、自分は非番です。それならば隊長に任せるのが適切だとは思いますが?」
「駄目よ。彼にはやらなければならないことが残っているわ。それに万が一グゥルが破壊された場合はレイもルナマリアもザクだから戻ってはこられない。だから貴方に頼んだのだけど……?」
「しかし、艦長」
 なおも食い下がるシンにタリアは溜め息をついた。
 呆れた様な表情だったのでますます反抗したくなる。
「シン、貴方は軍人よ?」
「……」
「はぁ……もういい。アスランに頼むことにするわ。貴方じゃ報告も出来そうにないし……」
 シンの目の色が変わる。シンはタリアをきっと睨むと叫んだ。
「いいですよ! 俺がやりますよ! やればいいんでしょう!」
「あらそう。頼んだわ。発進は14時30分に」
「了解っ」
 シンはいい加減な態度で応えると、そそくさと艦長室のドアへと向かって歩き出した。
 俺を馬鹿にした? 畜生、なんだってやってやるさ……!
 いわば、単なる対抗心だけだったのだろう。YESと言った理由は。
 それだけの理由だった。だからこそタリアがこうなると初めから予想してたことも、シンには知り得ないことだった。いわば踊らされていたのだ。

「なんも無いじゃんかよ…海海海…相違や今日はシーフードカレーだったなぁ……はぁ……」
 出撃してから五分も経たないうちにぼやき始めるシン。もとより異形の出現例など本当に信憑性の無いものばかりだった。
 やれ巨大な戦艦級のクラゲが泳いでいただの目がたくさんある脳みそみたいな物が浮遊していただの。
 逸れはただ単に噂ととらえっれていて、ある意味話の種には困らなかったのだが――それは起きてしまった。
 ザフト所属のクストー級潜水母艦が浮上中に何かに襲われ轟沈したのだ。上空からそれを捉えていたディンの映像にはクラゲに襲われた潜水艦。
 本当、それだけであった。パイロットは動揺しており、話すこともままならないまま三日後に首を吊って自殺した。
 だからシンは薄気味悪いので出たくなかった、という気持ちもあった。
「異常なし。つっても30分の休憩の後再出撃じゃなぁ……」
 グゥルの高度を落とす。妙な物が見えた。ボール?いや、これは……
14通常の名無しさんの3倍:2007/03/20(火) 22:16:49 ID:???
 これは”頭”だ。群れを成している”頭”。後頭部がでかい”頭”。”首から上”だけが浮遊して動いている。
 カメラをズーム。吐き気を覚える。マイクを向ける。
「助け……殺して……ころ、コロ、ぉォ……」
 夢だと思った。疲れている。眼光がこちらを捕らえた。
「ひっ……!!」
 何かを訴えかけている。殺して、殺して、と訴えかけている。
 上空に轟音。空を見上げると――

 ”空”に”穴”が開いていた。嘔吐感を抱いたままシンは意識を手放した。

 そのほんの数瞬後、メイリンと入れ替わったミネルバの通信担当が目にしたものは――IMPULES SIGNAL LOST――の文字だった。

続く

書いちまった。
15通常の名無しさんの3倍:2007/03/20(火) 22:19:29 ID:???
いいねいいねー
16通常の名無しさんの3倍:2007/03/20(火) 22:40:09 ID:???
乙!
シンいきなり行方不明か?
17赤い瞳の人 ◆xU6fTX96T2 :2007/03/20(火) 22:56:22 ID:???
高機動幻想もいいけど機神幻想なんてのもいいなぁ。
とか言ってたら題名長すぎてトリップが…orz一応タイトルは
機神幻想 ガンパレード・マーチ「赤い瞳の少年」
で。
序章はあえて少なめに。執筆速度は超スローで。
18通常の名無しさんの3倍:2007/03/21(水) 00:08:14 ID:???
GJ

……しかし、穴が見えるって事は種世界のコ−ディネーターは、幻視技能標準装備なのか、それとも、隔世遺伝で心臓の痕跡でも発現しているのか?

あれ、あれって見えるのは、アラダと一部の特殊能力者(ゲートトレーサー)だけだったよな?
19通常の名無しさんの3倍:2007/03/21(水) 00:15:34 ID:???
ガンパレ風のシンのイベントを途中まで考えてみたんだが……

1
「どうも、シン・アスカ……あぁ、こっちじゃアスカ・シンって言うんだっけ?
取り合えず、よろしく」
赤い瞳の少年は軽く会釈すると去っていった。

2
「……何ですか?」

[選択1-1] 何で怒ってるの?
「怒ってませんよ。ただ、この部隊のお気楽さに呆れてるだけだよ。
戦時中だってのに、のん気な奴が多すぎる。今、この瞬間にも死んでく人が
いるってのに……」

[選択1-2] お腹でも痛いの?
「違う!まったく、アンタもお人よしだな……こんなのばっかりで大丈夫なのかよ
この部隊」

3
シンはピンク色の携帯電話を眺めていた。
此方が眺めていると、視線に気がついたのか、シンは携帯電話をしまった。
「見たのか?」

[選択1-1] 可愛いね
「何だよ、似合わなくて当然だろ。俺のじゃないんだから……」

[選択1-2] 変な奴
「アンタには関係ないだろ、じゃあな」
イベント終了

[選択1-1-1] 盗んだの?
「誰が盗むか!いいから、あっち行けよ!」

[選択1-1-2] そういう趣味が?
「ちーがーう!普通に考えたらわかるだろ?」

これで限界だ。
速攻で作ったから、変なところもあるが、適当に修正いれていってくれ。
20赤い瞳の人:2007/03/21(水) 01:39:28 ID:Cw3RDll1
携帯でのインは慣れないなぁ…
18氏まじすか?
うーん、PC使えるようになったらなんとか辻褄あわせるようにします(汗

いやはや、世界の謎は難しいなぁ…
それとシン達の世界で見られた幻獣についてはPC使えるようになってから説明させていただきます
21赤い瞳の人 ◆xU6fTX96T2 :2007/03/21(水) 16:52:03 ID:???
修正。
シンは穴があいた空を見たような気がした。に変更
シンのいる世界に幻獣らしきものが現れたのは。似ているようで似ていない物。
空に浮かんでいた異形はスキュラに見えて、スキュラでない物。「存在する世界に合わせた機能最適化」により体のあちこちに機械化された部分が存在している。何故か全ては処理されていない。
全ては単なる偶然で、本当に偶然によりCE世界に流れ着いた物。一週間で夢のように消える。流れ着いた異形は42体。

ということで、シンの世界に幻獣が行きついた理由は全部偶然となっちゃいました…いいじゃないですか、公式でもやたらと偶然が連発されていることですし(マテ
何とかつぎはぎだらけな知識で辻褄合わせたのですが…無茶苦茶だな(汗
それと、リターンガンパレ方針で行くとかなーり厄介な出来事が発生するのでなんか5121小隊の運命はオリジナルでいきたいと思います。
はい、謎に疎い私には本編はちょと…
22通常の名無しさんの3倍:2007/03/21(水) 17:56:02 ID:???
まとめマダー?
23通常の名無しさんの3倍:2007/03/21(水) 18:10:49 ID:???
>>18
まあ、アレだ。
シンにはOVERSによって、『プレイヤー』が憑依してるんだよ。
24通常の名無しさんの3倍:2007/03/21(水) 18:19:34 ID:???
シンはマユの携帯に祈る事で、それとは知らずに幻視技能を得ていたと妄想。
CE世界では、ステラの霊と会うしか役に立たなかったが。
25通常の名無しさんの3倍:2007/03/21(水) 22:09:34 ID:???
ガンパレ風にシンの能力や技能を表したらどんな感じになると思う?
26通常の名無しさんの3倍:2007/03/21(水) 22:29:13 ID:???
言われて考えてみたが、シンって戦闘以外の業務や趣味って殆ど描写されて無いと思った
キラなら情報、凸なら開発・整備、レイなら参謀みたいなイメージが沸くんだけど
27通常の名無しさんの3倍:2007/03/21(水) 22:52:23 ID:???
体力と運動力は高いな。
後は戦車、白兵は1か2、SSの設定を使うのなら、幻視は2、3じゃね?
軍楽も高そうだな。
28>>19 に便乗:2007/03/22(木) 01:52:30 ID:???
 ――夕暮れ時の校庭

 傾いた太陽に背を向けて、何処かで聞いたことの在る歌を口ずさんでいる。
良く響くテノールがいつも同じフレーズで途切れて、周りの生徒達に笑われていた。

(選択肢1−1)そこから覚えていないの?
「如何だっていいだろそんな事!」
 シンは携帯電話をいじりながら、去っていった。
【イベント終了】

(選択肢1−2)一緒に歌う
 シンは少し驚いた顔をしながらも、貴方に続けて歌いました。
「こんな歌だったんだな……」

「昔さ、此処までしか歌えない奴が居たんだよ……」


(選択肢1−2−1)それって誰?
「…………! 妹だよ。味方の攻撃に巻き込まれて死んだんだ。
俺はオーブを、アスハを許さない」
 シンは背中に夕日を受けながら去って行った。

(選択肢1−2−2)良い歌だよね
「そうかな? ……そうかもしれない。あいつも好きだった」
 シンと一緒にしばらく歌った。

 貴方は軍楽技能(1)を習得しました。
 シンは軍楽技能(1)を習得しました。
29通常の名無しさんの3倍:2007/03/22(木) 12:06:53 ID:???
ガンパレ風のシンか

設定上は、高い適応力、応用性を持ったオールラウンダーだから、
体力、運動力も高めだが、器用さの方が高そうな気がする。
天才1持ちで、戦闘関係主要スキルは全部1、白兵のみ2。
生活系、技術系、指揮系他は全滅、気力も低いだろう。
マユの携帯への妄想で、幻視技能を所持。

主属性、
血塗られた運命/血の気が多い
副属性、
家族との死別/戦争嫌い
付属性
サイキック/凶暴化、或いは、幻視/悪夢

幻視にこだわらなければ、
付属性
環境適応力/偏、見かな

適正(超常持ち/適応力)
車両:63/85 航空:80/85 狙撃:72/95 砲撃:73/105 白兵:72/95 医療:45/41
整備:62/49 開発:63/41 事務:45/41 参謀:57/49 統率:53/49 情報:41/41
軍楽:71/85 話術:45/49 同調:81/57 幻視:81/57 密会:49/49 家事:41/41
天才:75/75 強運:95/72

……やべぇ、コイツ強すぎる。
30通常の名無しさんの3倍:2007/03/22(木) 20:01:36 ID:???
シンは最初の頃は使いやすい、初心者向けのキャラになりそうだな。
気力低いから、ガンオケ版のスカウトには不向きだな。何かの弾みで、瀕死状態になったら
すぐ天に召されるぞ。
ガンパレでも気力が少ないから、まめに回復しないと、敵陣で動けなくなりそうだ。
31通常の名無しさんの3倍:2007/03/22(木) 22:23:38 ID:???
桶の戦闘が戦記並だったらアサルトライフルと手榴弾、ナイフで闘えそうだな。
32通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 00:29:37 ID:???
>>19に便乗

ここはいい部隊だな。

「……ここはいい部隊だな」

1「御気楽じゃなかったの?」
2「そうお?」

1「御気楽じゃなかったの?」
「悪かったよ。アンタも根に持つ奴だな。
  前言は撤回する。
  ここはいい部隊だよ。何より、指揮官がいい。
  俺はここに来る前、最低の指揮官の下で戦った事があるんだ。
  アイツは自分のことしか考えなくて、わけのわからないことを喚き散らして、挙句の果てに幻獣共生派に走った。
  だからわかる。
  ここの指揮官はいい指揮官で、だからこの部隊はいい部隊だ」

2「そうお」
 「ああ、そうだ。
  だから、この部隊にいるうちに、出来るだけ鍛えておいた方が言い。
  ……いつ、最低の部隊に配属されても言いように、な」

33通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 00:57:53 ID:???
アスラン、共生派かよ!
まぁ、あり得るよな……
34通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 01:40:45 ID:???
勲章の感想を思いつく限り。

士魂微章
「へぇ、アンタもパイロットになるんだ。間違っても後ろから撃たないでくれよ」

黄金剣突撃勲章
「何だよ、自慢しにきたのか?俺だって……」

銀剣突撃勲章
「あんだけ活躍して、貰ったのがそれ?安っぽそうな勲章だな」

極楽トンボ章
「お前何やってんだよ?授業さぼるぐらいだから、訓練してたんだよな?」

黄金剣翼突撃勲章
「お前凄い奴だな……認めるよ、お前がこの部隊のエースだって」

絢爛舞踏章
「聞いたよ……その勲章、世界でも五人しかいなかったんだろ?お前、雰囲気変わった気がするよ。
けど、お前ならこの戦争を終わらせてくれる気がするよ」

基本的にシンは第五世界の事知らないだろうから、絢爛舞踏取ってもそんなに怖がらないと思う。
所で、世界移動したシンを保護(?)するのって芝村一族なのかね?
35通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 06:54:29 ID:???
ガンパレのキャラってほとんどがクローンでIQ600以上
握力300以上が普通の世界なんだよね?

36通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 07:27:30 ID:???
>>35
それ言ったら芳野先生とか一歳未満だからIQ2000以上になるぞ?w
37通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 07:40:58 ID:???
年齢固定型だから年は関係ないんじゃない?
38通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 10:17:54 ID:???
年齢固定型は、知識を焼き付けられているから、IQは関係ないが、
第6世代はIQ600以上、握力300、骨格はプラスチックで補強され、
肥満近視はほぼ撲滅され、リフティングボディの宇宙往還機をフルマニュアルで操縦可能な超人たちだ。



……まあ、ちゃんと訓練していれば、の話ではあるが。
39通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 11:26:46 ID:???
英吏ちんは規格外なんです!><
40通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 12:58:41 ID:???
芝一族がピザなのは食生活によるものだろう
41通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 13:32:09 ID:???
しかも英吏は痩せて、裏切り者扱いらしいからな。
それより、芝村の男は太ってるのになんで綺麗な女性がよってくるんだ?
42通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 14:42:48 ID:???
地位と金と能力とがあって顔立ちも悪くなく、
性格は悪いが優しい所もあって、それ当てにして堕落するような事が無ければ庇護者として申し分ない。

……もててもおかしくは無いと思うがね。
43通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 14:43:39 ID:???
あ、後は子供の頃は美少年ってのもあるか。
44通常の名無しさんの3倍:2007/03/23(金) 14:54:04 ID:???
>>41
なんか型月の久我峰を思い出すなあ。
45通常の名無しさんの3倍:2007/03/24(土) 04:22:00 ID:???
・・・あっちゃんも将来は芝村体型になるとかどっかで見たような気がするなぁ。
46通常の名無しさんの3倍:2007/03/24(土) 06:52:31 ID:???
>>45
あっちゃんは女性体型でもあるから、そこら辺でどうにか切り抜けられ……ないか。
47七星種死 ◆agc.6D4SKQ :2007/03/24(土) 13:51:37 ID:???
>>46
……彼は、ESP発現の為に女性ホルモン投与されてたからねぇ。
けど、英吏の弟君のビジュアルを見る限りにおいて、その期待はむなしく思えるな。
……彼も今後太るんだろうか?


 セプテントリオン……おそらくは組織名だろう、それは良い。
 だが、それに続く常軌を逸した言葉に、シンの頭の中は真っ白になった。
 悪の秘密結社。
 日系調整者であるシンが、その言葉を聴いてまず頭に浮かべるのは、子供向け特撮番組に良く登場する、ダムに毒物を投げ込んだり、幼稚園バスを乗っ取ったりするアレである。

「……」

 どんな感想を述べていいかわからず、目をぐるぐるにするシンの目の前では、先ほどまでは理知的に見えたプリシラが、なんともいえない格好で、気だるげにパイプをふかしていた。
 言いたい事だけ言って、もう興味を失ったように寛ぐプリシラの服装は、そう言われてみれば酷く悪役らしく見える。
 シンはそう考え……はっとして書類に目を通しているマユへとその顔を向けた。
 まさかマユも、裏では悪の秘密結社らしいゴテゴテとしたメイクをしたり、やたらと露出が多くて棘が沢山付いた変な鎧を着ていたりするのだろうか?
 厭な想像をしたシンの、顔からさぁっと血の気が引いていく。
 兄として妹にそんな格好をさせたくないと言う事もあるが、それより何より、マユにはそう言った格好が死ぬほど似合いそうには無かったのだ。
 もし、彼女がそんな格好で人前に出る事があれば……。

「……今更怖じ気付いたのかしら?」

 既にZ.A.F.T.を裏切る決断を下し、それが故に不安定になっていたシンを知るYSは、彼の予想外の反応に驚きながらも、そんな言葉を放っていた。
 彼女にとって、シンの様な人間は、読みやすく扱いやすい部類に入る。
 巧く怒らせ、乗せればコントロールするのは容易い筈なのだが、この時ばかりは違った。
 彼女の言葉にたいした反応を見せず、どこか裏切られた子犬の様な表情で、こちらを眺める

48七星種死 ◆agc.6D4SKQ :2007/03/24(土) 13:52:24 ID:???
シンに、正直気圧される。

「……ど、どうしたの?」

 だがシンは答えず、無言で視線をプリシラへと向けた。
 追ってPLを見たYSの視線の先で、黒いノースリーブのドレスに麦藁帽子を被り、首にはスカーフを巻いた女が、気だるげに煙管をふかしている。

「昨日も言ったけど、マユを目覚めさせるためなら、俺はなんでもする。
 プラントだって攻撃するし、命ずるなら棘々の鎧だって着こなして見せるさ。
 だけど、だけど、せめてマユには変な格好はさせないでくれないか?」

「……はい?」

 当然、YSにそんな兄馬鹿の魂の言葉が伝わるわけも無く、彼女は滅多に無い間抜け面でそれに答えた。
 シンの言っている言葉の意味が、全く理解できない。
 そもそも、棘々の鎧とはいったい何なのだろう?

「いや、だから」

 そう言って、ちらりとプリシラのほうを見るシン。
 追ってYSが視線を向けると、黒いノースリーブのドレスに麦藁帽子を被り、首にはスカーフを巻いた女は、やはり気だるげに煙管をふかしていた。

「だから、PLがどうかしたの?」

 そんなマユの言葉に、プリシラがなんだとばかりにこちらに視線を向ける。
 ほのめかしても言葉は通じず、シンは半ばやけっぱちで口を開いた。

「だから、アンタらは悪の秘密結社の幹部とその部下で、プリシラさんは、今悪の秘密結社の活動をしているから、あの格好をしているんだろう?」

 シンの言う事は、確かにその通り、ただ、PLの場合、プリシラとしてのあの格好の方が偽装であって、現在の彼女の格好は単なる趣味なのだが……そこまでを理解して、YSは頷く。

「……って事は、アンタにも、悪の秘密結社の幹部としての正装みたいなものがあるんじゃないのか?」
49七星種死 ◆agc.6D4SKQ :2007/03/24(土) 13:53:33 ID:???
 YSの、悪の秘密結社幹部としての正装……強いて言えば、黒いスーツだろうか。
 セプテントリオンには、服飾に常軌を逸した拘りを持っているもの(RSとかPLとかBLとか)も少なくないが、少なくとも彼女にはそう言った悪癖は無かった。
 やはり、シンの言葉の真意は理解できず、YSはPLへと視線を向ける。
 往時の白から黒へと色こそ変わったものの、デザイン自体は変わらぬ袖なしのサマードレスに、スカーフと麦藁帽子。
 彼女が、実力のある人材でなければ、確かにお近づきになりたくない服装であった。
 少なくともYSは、たとえ仕事でもあんな格好で街を出歩きたいとは……仕事?
 あれは、PLのセプテントリオンとしての正装なのだろうとYSに言った。
 YSにも、悪の秘密結社としての正装があるのだろう、とも。
 それは、つまり……。

「シン、その点は安心していいわよ。
 アレはPLの、個人的な趣味だから……」

「じゃあ、悪の秘密結社って言うのは……」

 アレと一緒にされていたのか……酷く失礼な事を考えながら、げんなりとしてそう告げるYSに、シンは勢い込んで尋ねる。

「ああ、それは本当よ。
 未来を担保に技術を売る、私たちセプテントリオンは、最悪の死の商人……けれど、それについても安心していいわ。
 ……私達は、こんな辺境世界には別に興味が無いから」

 YSはそう言うと、シンに笑いかけた。

「それに、貴方にも裏切りは強要しない。
 私達が貴方に望むものはただ一つ――ヤキンのフリーダム、キラ・ヤマトの殺害。
 神に愛された英雄(シグルズ)を、倒す戦士(ハーゲン)に貴方が育つ事、よ」
50七星種死 ◆agc.6D4SKQ :2007/03/24(土) 13:57:01 ID:???
なんか、書けば書くほどにグダグダになっていく気が……。

ハーゲンとかオルトウィーンについては、ニーベルンゲンの歌を参照のこと。
51通常の名無しさんの3倍:2007/03/24(土) 18:45:20 ID:???
いや、むしろアラダの人達の服装センスはbhんjmk、l。・;¥」

素直に笑わせてもらったよw
52通常の名無しさんの3倍:2007/03/24(土) 20:28:27 ID:???
大丈夫、岩田や来須に比べればセプの服装はまだマシだと思う。
53七星種死 ◆agc.6D4SKQ :2007/03/25(日) 01:37:56 ID:???
あー、岩田(オリジナル)は元々セプの幹部で、ゲーム内では来須の服を選んでいる事になっているらしいヨーコさんもセプの幹部ですよう。

つまり、そのどちらもセプ
54通常の名無しさんの3倍:2007/03/25(日) 01:57:27 ID:???
ギンガマンは火星の海でもあんなじゃないかw
55通常の名無しさんの3倍:2007/03/25(日) 17:09:01 ID:???
つまりセプの幹部≒服装のセンスが… なわけか。そういえば世界忍者とかいたな、真面目な時はスーツだが。
シンの心配もあながち間違いじゃないなwww
56十翼長:2007/03/26(月) 01:15:55 ID:???
私の名前はルナマリア・ホーク 意気揚々と此方の世界へ飛ばされた… 「貴方達が本当に守るべき〔世界〕がどんな物なのか少し観て来て下さい。若宮戦士?」「はっ!あちらには通達済であります!WTGは〔田辺式〕で通過させます。」「結構。それではお願い致します。」
57十翼長:2007/03/26(月) 01:23:04 ID:???
って冷徹眼鏡の教官大尉と筋肉ゴリラの鬼軍曹が会話してた所までは覚えてる…その後、その後確か頭にガーン!!って来て… 此処は何処?兎に角現状把握よね。
58十翼長:2007/03/26(月) 01:27:48 ID:???
服は?うん。着ている。気絶する前と違う服だけど…怪我は?これも大丈夫。拘束もされて無い。所持品(特に武器)は?何かウエストポーチとデイバックは持ってるけど銃やナイフは無さそう。
59十翼長:2007/03/26(月) 01:29:53 ID:???
廻りは?建物の雰囲気からすると鉄道の駅っぽい感じ。それに雪が降ってるって事は…地上?敵の制圧地区じゃ無きゃ良いけど…それにしても随分田舎なのか、壊滅地帯なのか全く他人が見当たらない… ホント、私どうなっちゃうのかしら?
60十翼長:2007/03/27(火) 09:49:08 ID:???
考え込んでも仕方無いか… 成る様にしか成らないものね… それにしても冷えるわねぇ。気温調整が出来て無いなんてやっぱり地上なんだ。
61十翼長:2007/03/27(火) 09:50:32 ID:???
何だか「歴史的遺産」な暖房器具(確かダルマストーブって言ったっけ?)が有るけど(しかも私の見た事の有るクラシック映画まんまにヤカンが上にのってご丁寧に湯気まで噴いてるし!)30cm離れた私がかろうじて暖かい程度だ。
62十翼長:2007/03/27(火) 13:20:35 ID:???
そう言えば他の二人はどうなったのかしら?冷静な(と言うより感情の起伏がほとんど無い)彼は何とかやってそうだけどアイツは… キレてなきゃ良いけど。ホントあんなんでよく「赤服」が着れたわよねぇ。何だか議長もお気に入りみたいだったし。
63十翼長:2007/03/27(火) 13:21:54 ID:???
言っちゃえばザフト兵士としての品格に欠けるのよ。あんなんで将来「フェイス」になんかなったら冗談キツイって感じ!…でもなんか気になるのよねぇ…
64十翼長:2007/03/27(火) 14:38:06 ID:???
それよりお腹減ったなぁ。朝ご飯食べたっきりだからなぁ。寒いからカロリーの消費が激しいんだ!うん、そうだ。早く何か食べよう。ってここで使えるお金持って無いし… あ〜ん誰でも良いから通りかかってよ!
…ちょっと!何アレ?もしかしてブリザードってヤツ?!凄い勢いでこっちに来てる!
65通常の名無しさんの3倍:2007/03/28(水) 02:03:18 ID:???
66十翼長:2007/03/28(水) 18:58:17 ID:???
あぁ!もう駄目だ!こんな事ならもっと遊んでおくんだった!オシャレも楽しんどくんだった!お母さん御免なさい。ルナは訳解んない所で訳解んないまんま死んじゃいます。さようなら〜… あら、ブリザードが駅の前で止まった…
67十翼長:2007/03/28(水) 19:08:31 ID:???
人影が見える!上下真っ黒のスーツ姿、タイも帽子も靴、サングラスまで真っ黒だ!あぁ、これもクラシック映画で見たわ。タイトルは確か「ブルース ブ○ザース」とか何とか…
68十翼長:2007/03/28(水) 19:09:57 ID:???
不条理でばかばかしい展開(私がこんな所にいる事も含めて)はそっくりだけど影は一つだけ(アレはデブとノッポのコンビだったっけ?)で肝心の音楽が無いわよね。胡散臭さはこっちが上だけど。全身から湯気出てるし。
69十翼長:2007/03/28(水) 19:11:45 ID:???
全身から湯気出てるし。ブリザードかと思ったのはこの人(?)が立てた湯気だったのね。ってどんなスピードで走ったら服についた雪が蒸発するのよ!
70十翼長:2007/03/28(水) 19:14:27 ID:???
もしかして幻のスーパーコーディネーター?だとしたら味方だ!助かった…いや、ひょっとしてエクステンディット?状況からするとこっちの方が可能性が高い。うわっこっち来た!
71通常の名無しさんの3倍:2007/03/28(水) 19:37:50 ID:???
あえて言おう、死ね。
72通常の名無しさんの3倍:2007/03/28(水) 20:56:01 ID:???
放っておくんだ。
十翼長の風上にも置けん奴だが、荒らし以下の存在なんだよ。
気が済むまでやらせておくんだ。
73通常の名無しさんの3倍:2007/03/29(木) 05:49:30 ID:???
十翼長は多分、携帯から書き込んでるから長文が書けないんだよ。
携帯でSS書きたいなら、メール機能で書いて、ある程度量がまとまったら、コピペして書き込めばいい。
細かく連続書き込みすると、レス数消費するからな。
74通常の名無しさんの3倍:2007/04/01(日) 22:24:09 ID:???
うひゃあ
75通常の名無しさんの3倍:2007/04/01(日) 22:33:55 ID:???
もう我慢できねぇ!シールドダイブだ!
76通常の名無しさんの3倍:2007/04/05(木) 15:27:55 ID:???
保守
77通常の名無しさんの3倍:2007/04/07(土) 13:16:19 ID:???
監督「矢上総一郎」
工藤「なんですの?」
監督「うん、保守総一郎とかけて保志総一郎にあやかったんだ」
工藤「寒いうえに意味がわからん、普通に保守しろ馬鹿野郎」
78通常の名無しさんの3倍:2007/04/07(土) 18:06:46 ID:???
うほっ いい工藤
79通常の名無しさんの3倍:2007/04/07(土) 19:04:31 ID:???
さすが監督! おれたちにできない事を平然とやってのけるッ! そこに痺れる!憧れるゥ!
80通常の名無しさんの3倍:2007/04/07(土) 19:35:12 ID:???
アニメのヤガミはあんなかっけーのにゲームのヤガミはなんであんな
81通常の名無しさんの3倍:2007/04/07(土) 20:05:43 ID:???
すぐに倒れる?
82通常の名無しさんの3倍:2007/04/07(土) 20:08:33 ID:???
毎日のように倒れるからなぁw


飛行長から解任すれば、あんまり倒れなくなるのは秘密だ
83通常の名無しさんの3倍:2007/04/07(土) 21:49:06 ID:???
監督 「ンギモッヂイイ!」
84通常の名無しさんの3倍:2007/04/07(土) 22:16:12 ID:???
マジレスすると、飛行長は副官がおらんのだ。
だから、休む間もなく四六時中仕事を続ける事になり、過労で倒れる事になる。

つまり、ヤガミが良く倒れるのではなく、真面目な奴を飛行長にすると倒れると言うのが正しい。
85通常の名無しさんの3倍:2007/04/07(土) 22:21:14 ID:???
工藤「良いのか!これが良いのか?!どうなんだ!」

監督「そうでもあるがぁ!」
86通常の名無しさんの3倍:2007/04/08(日) 00:30:20 ID:???
アッー!!
87通常の名無しさんの3倍:2007/04/08(日) 00:31:53 ID:???
監督の弄られっぷりは異常
88通常の名無しさんの3倍:2007/04/09(月) 20:21:47 ID:???
監督「PS2と書いて保守中と読む」
工藤「やめていただけません?つまらないうえにくどいですわ」
監督「くどういと言うのか、くどうさんだけに…ははっ」
工藤「…………上等だ、ケツ出せよ糞野郎」
監督「待った!昨日あれだけ突きまくって何度も中田氏したんだから今日は許し…」
89通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 07:29:07 ID:???
監督「しゃぶれだぁ?てめぇがしゃぶれよ!この野郎!」
90通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 07:42:58 ID:???
工藤「だが断る。この工藤百華が最も好きな事のひとつは、
俺にしゃぶれと言う奴に『NO』と断ってやる事だ…」
監督「じゃあしゃぶり方を教育してやるよ……脱ぎな」
91通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 21:46:39 ID:???
ハードボイルドペンギン 「しゃぶれよ」
92通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 22:39:14 ID:???
しゃぶれば精霊手をいただけるんですね
93通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 22:39:50 ID:???
ハードボイルドペンギン 「ああ…そこだ……クェッ!」
94通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 22:45:50 ID:???
佐藤尚也ビジュアルかなり主人公なのに背低すぎだよな。エリスより低いってなんだよ
せめて茜くらいの背がよかったに
95通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 22:58:17 ID:???
小島監督もう少し髪が短ければよかった
オカマ兄弟め…!
96通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 23:21:38 ID:???
>>19あたりのレス読んで、ガンパレ風種死ゲーがやりたくなった
各キャラシナリオの他に特別編があって、それではオケっぽく仲間キャラを自由に設定できて、内容はロゴスを倒す為に集ったって設定
日常はそのままで戦闘パートは連ザっぽくして
まあラーゼフォンのゲームっぽくてもいいけど
97通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 23:46:11 ID:???
そして出来上がるエヴァ2

正直言えばガンパレ風種を妄想した時期が退くにもありました
98通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 23:48:40 ID:???
システムならむしろ絢爛の方が合わないか?
アラートがなっても出撃しないでぶらぶらしてると船に被弾して巻き添え食って死亡とかW
99通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 23:52:03 ID:???
隠者の攻撃でヨウランが隔壁になったりするんだな
100通常の名無しさんの3倍:2007/04/10(火) 23:57:50 ID:???
艦橋でアーサーが倒れました
101通常の名無しさんの3倍:2007/04/11(水) 00:05:22 ID:???
それだとアーサーはかなりの激務をこなしていることになるぞ。
102通常の名無しさんの3倍:2007/04/11(水) 00:38:09 ID:???
シンによるアスラン説得イベント
・裏切ったな!
・どうして…
・あんたと戦いたくない!
などの選択肢を次々に選び、こちらのテンションゲージがなくならないうちに、アスランのテンションをMAXにすれば説得完了
103通常の名無しさんの3倍:2007/04/11(水) 00:40:03 ID:???
>>101
それは、あれだ

アーサーだけリサイクル食材とか
104通常の名無しさんの3倍:2007/04/11(水) 00:45:49 ID:???
凸は最悪な人間関係構築してそうだ。シンに運命の敵認識されてたり、愛情は高いが親愛が低いルナや全てにおいて0なレイとか
>>102
石田繋がりかよ。だけどそれは選択肢によっては大変キモい展開になってしまう
105通常の名無しさんの3倍:2007/04/11(水) 00:51:25 ID:???
アスランシナリオ
目標・ミネルバクルー全員と仲良くなれ
106通常の名無しさんの3倍:2007/04/11(水) 00:55:10 ID:???
アッー!!スラン
107通常の名無しさんの3倍:2007/04/11(水) 01:13:52 ID:???
アスランの疲れが溜まると大統領みたく頭が禿げる
108通常の名無しさんの3倍:2007/04/11(水) 03:12:44 ID:???
種アンチにありがちなこと2
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1175271520/250

250 :通常の名無しさんの3倍 :2007/04/11(水) 03:10:11 ID:???
これは信者にもアンチにも言えることだが
登場人物やメカの強さが作品の評価に連動してるのが男の子の面白いところだな
(信者は強いと思いたがるしアンチは弱いと思いたがる)
(例:核分裂だから核融合のUCMSには敵わないとか)

強かろうが弱かろうが作品としての良し悪しには何にも関係ないのにね
109通常の名無しさんの3倍:2007/04/14(土) 06:08:25 ID:???
キラ「保守総一郎」
監督「寒いな」
工藤「お前が言うなああああああああああああああ!!」
監督「ああ、焼死しそうなくらい暖かい…」
キラ「本当だね…あはっフレーイ、今そっちに行くよー、フレイに手を振れーい」
監督「あはははは―」
工藤「……誰かなんとかしてくれよ…」
110通常の名無しさんの3倍:2007/04/14(土) 22:31:09 ID:???
そこで式神召喚ですよ
111通常の名無しさんの3倍:2007/04/15(日) 02:10:01 ID:???
式神 阿部高和 召喚!
112通常の名無しさんの3倍:2007/04/15(日) 05:13:08 ID:???
あっちゃん&あすちゃん&かをちゃん『やらないか』

石田「よし、私も…」
谷口「いいえ、ノンケは引っ込んでいただきたい」
113通常の名無しさんの3倍:2007/04/15(日) 12:39:00 ID:???
ソックスキャプテンガンダムと出てくる
114通常の名無しさんの3倍:2007/04/15(日) 16:37:32 ID:???
うほっいい石田
115通常の名無しさんの3倍:2007/04/18(水) 23:23:02 ID:???
監督「保守ラン・ザラ」
凸「ニコニコ笑って保守するなんて出来ませんよ」

工藤「先生方、お願いします」

ムルタ『光になれえぇぇぇぇぇぇ!!!』
大塚『縦!一文字斬りいぃぃぃぃ!!!』
116通常の名無しさんの3倍:2007/04/19(木) 08:43:32 ID:RxIxgsOx
石田 「なんの! エターナルフォースブリザード!」
117通常の名無しさんの3倍:2007/04/22(日) 05:58:13 ID:???
工藤「エターナル保ー守ブリザード!」
監督「く、工藤さん……?」
工藤「へっ、こうなりゃ俺も駄酒落を言ってやる!
私だけ寒い思いをするのはもうまっぴらなのよ!」
監督「そうか…ごめん、そんなにお前を追い詰めていたのか…ごめんよ……」
工藤「な、なんだ!そんな哀れむような目で視るなー!」
118通常の名無しさんの3倍:2007/04/22(日) 11:29:54 ID:???
谷口 「くくく………邪気眼を持たぬ貴様にはわかるまい」
119通常の名無しさんの3倍:2007/04/22(日) 11:39:39 ID:???
村田「驕るなよ若僧ども」
120通常の名無しさんの3倍:2007/04/23(月) 23:12:37 ID:???
きもい
121通常の名無しさんの3倍:2007/04/26(木) 20:27:31 ID:hWEfGU+r
ガンパレプレイヤー>キラ
で、いいのか?
122通常の名無しさんの3倍:2007/04/27(金) 01:15:28 ID:???
ガンパレの一般学徒兵>>>キラ

プレイヤーキャラは不等号つけるのも馬鹿らしいぐらいの万能存在。
123通常の名無しさんの3倍:2007/04/27(金) 01:48:51 ID:???
出れば勝てます、だもんなぁ。
あまりの無敵万能っぷりに真のラスボス(クーラ)も未だに表に出せてないのだとか
124通常の名無しさんの3倍:2007/05/01(火) 20:44:59 ID:???
じゃぁフリーザを出せばいいんだっ!
125通常の名無しさんの3倍:2007/05/03(木) 21:43:00 ID:???
僕はその日、人類の英雄になった男に殺されるはずだった。
二ヵ月の間、己が手で整備し続けた機体からは無常にも銃口が向けられていた。

ああ、これで、終えることが出来る。

不意に胸に浮かんだ言葉に、うつむいてしまいたくなった。
だが、そんな気分に反し、僕は空を見上げた。


空には、穴が開いていた。


一発の銃声。
強い衝撃。

意識は飛び、闇へと包まれる。


そして再び、目が覚めたとき
僕の前には仮面の男がいた。
126通常の名無しさんの3倍:2007/05/03(木) 21:46:12 ID:???
なんとなく浮かんだので書きました。
続かない。
127通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 16:09:36 ID:???
乙と保守
128高機動幻想 ディスティニーマーチ:2007/05/10(木) 20:02:48 ID:???
 「勝吏だ。芝村をやっている」
 満身創痍の状態で、一発目にコレは中々の洗礼だった。
 保健室のモニター一杯に写った邪悪な潰れ饅頭のインパクトは、傷の痛みを三割り増し鮮やかにしてくれた。
 年齢不詳だが、軍人のようだ。しかも高官の。
 布団の中から敬礼を送ろうと手を挙げる。が、
 「アスカ戦士。貴様は本日付けで5121小隊に配属とする。以上だ」
 「な……!?」
 それだけ言うと、潰れ饅頭は一方的に通信を切った。
 モニターに繋いであった通信機を、バンダナを巻いた女の子が片付けて出て行った。出際にチラッとこっちを見る。
 しかしさっきの潰れ饅頭である。勝手に所属を決めるだなんて、ザフトなんだろうか?
 でも、制服はザフトのそれではない。潰れ饅頭……。
 (あんたは一体何なんだ……)
 「突然の事ばかりで戸惑うでしょうが、まあそう言うわけです。よろしくアスカ戦士」
 モニター横に座っていた眼鏡の短パン男が、眼鏡を直しながらそう言った。
 「善行忠孝です。階級は千翼長。この小隊の指揮を任されています」
 「俺、自分はザフトのミネルバ隊所属モビルスーツパイロットのシン・アスカであります。善行千翼長」
 「ザフト?」
 善行の一歩後ろに控えていた金髪の筋肉ダルマが、首を傾げて呟く。
 その仕草に、シンはますます困惑と不安を募らせる。
 「あの……ここは何処なんです?」
 眼鏡と筋肉は顔を見合わせて、ちょっと考えた後、
 「日本国、九州は熊本県です。これで質問の答えにはなりますかね?」
 探るような、細い目つきで善行が答える。
 キューシュー、クマモトは知らないが、日本なら知ってる。
 オーブの元宗主国で、今はアジア共和国の日本省と呼ばれる国だ。じゃあ、ここは連合の勢力圏だ。
 「ユニウス条約に基づき、正統な捕虜の待遇を要求します。重ねて連合軍への参加を拒否いたします」
 シンの言葉を神妙な顔つきで聞く善行。
 「……」
 「自分の使命はプラントを守る事にあります。裏切りを善しとしません」
 殺されるかも知れない。内心怖いが、連合に付くなんて真っ平だ。
 「質問、しても良いですかね?」
 「……どうぞ」
129高機動幻想 ディスティニーマーチ:2007/05/10(木) 20:04:24 ID:???
 「見た所日本人の様ですが、貴方が防衛するプラントとは、何処にあって何を作ってるプラントなんでしょう?」
 「はぁ?」
 心の隅に押しやっていた確信が、無視できないほど大きくなっていく。
 揺らいでいく自分の常識を繋ぎ止めようと、シンは一生懸命説明した。
 プラントとは、Peoples Liberation Acting Nation of Technologyの略で、宇宙に進出した遺伝子調整を受けた人間であるコーディネイターの国家である事。
 ザフトとは、Zodiac Alliance of Freedom Treatyの略で、そのプラントの国軍として活動する武装組織である事。
 自分はそこに所属して、連合、ひいてはコーディネイター排撃を標榜するブルーコスモスや軍産複合体ロゴスと戦っている事。
 一生懸命。一生懸命説明する。
 善行は黙ってそれを聞いていた。
 「正直言いまして、作り話と疑わないでも有りません。しかし、貴方の目を見ればウソを付いてるとも思えない」
 椅子に座り直して、眼鏡を直す。
 「アスカ君。君の言うプラントと言う国家も、ザフトもロゴスもコスモスもコーディネーターも、私の知る限り存在しません」
 「なッ!?」
 「若宮戦士、電気を消して窓を開けてくれ」
 善行がそう言うと、若宮と呼ばれた筋肉ダルマは、窓を開けて、電気を消す。
 「何を?」
 「そこから、月が見えますかね?」
 窓は二人の後ろ側。逆光になって二人の表情は見えない。
 シンは布団からにじり出て、窓の外を――夜空を見上げる。
 そこには、月を喰らうかの如き黒い穴。空に、穴が開いていた。
 カチカチと奥歯が震え、迷うようにシンは二人を見る。
 表情は知れない。ただ、善行の眼鏡だけが、微かな光を反射して、シンを見ていた。
130通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 20:18:32 ID:???
おお、職人さんが来とる
131通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:08:23 ID:???
はたしてシンはウォードレスを着られるのか?
132通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:36:07 ID:???
訓練次第では可能なんでは
骨格にプラスチック使って無いから無理すれば折れるだろうけど
クロス移動じゃ無いなら普通に第六世代ボディになってるのかも知れないな
…なんて設定に囚われず、職人さんは自由な発想で書いてください
133通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:40:12 ID:???
舞だって努力してウォードレス着てるからなぁ
ガンオケじゃののちゃんだって着てるぞ
134通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:22:05 ID:???
田代と舞はヘクサじゃなく、普通の人間だから、シンルナレイの三人の方が着やすいぞ。
135通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 13:43:43 ID:???
他の職人さんも戻ってこないかな
136通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:52:15 ID:???
>>134
田代は微妙に人間じゃなくね?
ガンダムファイター
137通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 11:38:48 ID:???
>>136
確かにアレに出ても全く違和感ないなw
138通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 00:42:13 ID:???
まあ、田代はアザント・ジョニーの娘で半精霊らしいからな。
非クローンではあっても、まっとうな人間ではないんじゃないかね。

どっちかと言うと、レムーリアの生身で超音速やる人たちに近いと言うか……。
139通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 05:50:25 ID:???
アザント・ジョニーってなんだ?
140通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 10:53:51 ID:???
>>139
田代の親父、ジョニー・サザーラントがAZANT化したものらしい
AZANTに関しては↓
http://nazomoe.pun.jp/?AZANT

AZANT+士翼号+聖銃が黒い月を作り、今も黒い月の中にいるらしい
こいつらが第五世界の幻獣大量発生の原因と言われている
141通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 03:05:04 ID:???
その辺のどうでもいい設定は黒歴史にして永遠に結城さんちの山に埋めとけ
世の中には芝村の厨設定の数々とか知らないほうがいい事もあるんだから
142通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 19:17:27 ID:???
SSスレにはイラストレーターが必要だと思うんだ
143通常の名無しさんの3倍:2007/05/22(火) 03:04:14 ID:???
職人復帰祈願age
144通常の名無しさんの3倍:2007/05/28(月) 22:51:33 ID:???
保守
145通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 22:19:51 ID:???
保守
146通常の名無しさんの3倍:2007/06/06(水) 20:33:09 ID:???
保守
147通常の名無しさんの3倍:2007/06/09(土) 21:11:15 ID:???
age
148通常の名無しさんの3倍:2007/06/13(水) 23:11:44 ID:???
保守
149通常の名無しさんの3倍:2007/06/16(土) 19:12:51 ID:???
そういや無名世界には同一存在ってのがあったな
SEEDだけだと少なそうだから、ガンダムシリーズで誰と誰が同一存在っぽいだろう?
俺的には舞とハマーン様が同一存在な気がする。
150通常の名無しさんの3倍:2007/06/16(土) 21:47:48 ID:???
監督とカミーユ。
女と間違えられるとキレる いじめっこ キレる17歳 身長そんなに変わらない
アヒャる 真面目 家庭が… 美少年 鬱屈してる 幼馴染がいる なんか憑いてる
151通常の名無しさんの3倍:2007/06/16(土) 22:49:51 ID:???
>>149
そうか?
ハマーン様はふみこたんだと思うが
二人とも恋が実らない点でw

>>150
追加
女体化をネタにされる。
152通常の名無しさんの3倍:2007/06/17(日) 07:55:31 ID:???
ラボ出身で記憶操作受けてる幼いんだか幼くないんだか微妙な妹っぽいのがいる。
あと乗機のカラーが似てる。それから黄色い僚機がいる。異性にハァハァされる。
ついでに短髪のラボ出身者(工藤、フォウ)が知り合いにいる。
戦闘中、敵に向かって生きてちゃいけないんだよ!とか根絶やしだ!とか過激な発言をする。
思いっ切りぶん殴られる(PCやウォン氏に)案外遠慮や余裕がないのも追加だな。
…この二人、冗談抜きで同一存在じゃね?
153通常の名無しさんの3倍:2007/06/17(日) 21:39:49 ID:QFh5PQYH
カミーユ「初めまして、カミーユ・ビダンです」
監督  「初めまして、小島航です」
カミーユ(……なんだ)
監督  (女かと思ったら……)
二人  (男かよ………orz)
こうですか?わかりませんか!?(〉〈)
154通常の名無しさんの3倍:2007/06/17(日) 22:03:26 ID:???
sage忘れスマソ
155通常の名無しさんの3倍:2007/06/17(日) 23:30:07 ID:???
ストフリよりフリーダムの方がデザインがシンプルで好きだと思ってるんは漏れだけ?
156通常の名無しさんの3倍:2007/06/18(月) 23:21:53 ID:???
フリーダムは当初の目的通り、砲戦と高機動の切替ならけっこう好きなMS
ストフリはなんでもつければいいってもんじゃないって気がしたな
157通常の名無しさんの3倍:2007/06/26(火) 20:50:16 ID:???
過疎り過ぎだから初心者だけどSS書こうと思うんだ
どれがいい?
1 フレイ、ニーギの弟子に
2 イザークとディアッカのソックスハンター
3 アスランとロジャーの変態物語
158通常の名無しさんの3倍:2007/06/27(水) 06:13:19 ID:???
ソックスハンターでおながいしますww
159通常の名無しさんの3倍:2007/06/27(水) 22:21:35 ID:???
じゃ、ソックスハンター書きます
ちょっとお待ちを
160通常の名無しさんの3倍:2007/06/27(水) 22:32:31 ID:???
期待して待つ。
161通常の名無しさんの3倍:2007/06/29(金) 22:33:58 ID:???
キラ「しばッ!」
162通常の名無しさんの3倍:2007/07/02(月) 02:14:51 ID:???
キャプテンガンダム「ソックスキャプテン上げ」
163通常の名無しさんの3倍:2007/07/03(火) 23:41:26 ID:???
とりあえず出来たから
投下してみます
164157:2007/07/03(火) 23:43:23 ID:???
 ディアッカ・エルスマンは憂鬱な気分だった。
 今日は本来なら休日。彼女に振られてからは独りごろごろしたり、チャーハンを作った
りして過ごすことが日課になっている。
 最初は寂しかったが、今では結構気に入っていた。
 それを今日はというと、緊急の呼び出しを喰らい、渋々返上して仕事に出ているという訳だ。

 だが、それが憂鬱の原因ではなかったりする。
 「……イザーク、あんまり怒るなって」
 ディアッカは憂鬱の元凶である隣の銀髪オカッパのムスッとした顔を見ながら、諭すよ
うに呟いた。
 「怒ってなどいない……仕事は仕事だ」
 不満そうに口をへの字に結んで言われても説得力の欠片もない。
 ディアッカはため息をつく。
 イザークは糞が付くほど真面目だ。
 それはよくわかっている。
 いつもなら、例え休日でも不満一つ洩らさず仕事をするだろう。
 本来なら諭される役目はこちらだったりする。
 しかし……
 (シホちゃんとの付き合い始めて一周年デートとは……運のない)
 隊の情報網では、午前中プールで泳ぎ、昼からショッピング、夕食は夜景の見えるレストランで食事する予定
だったらしい。
 慰めてやりたいが、それをすると顔を真っ赤にしてわめき散らすだろう。
 それは嫌なので心の中で同情してやり、茶化すように背中を叩いてやった。
 「まぁ、とっとと終わらせようぜ」
 「あぁ」
 「…………」
 「…………」

 カツカツという足音だけが響く。
 なんとも気まずい雰囲気。
 二人の間に壁があるかのようにさえ感じられた。
 呼び出した相手を呪いながら、ディアッカは歩くスピードを速めた。
165157:2007/07/03(火) 23:46:00 ID:???
 シホ・ハーネンフースは憂鬱な気分だった。
 今日は付き合い始めて一周年。それを愛しの人と共に過ごす予定だった。
 しかし、彼に急用が入ってしまい、独り寂しく家で待つ羽目になり現在に至る。
 だからといって不満を彼に洩らしても仕方がない。それに仕事をする彼は輝いていた。
 複雑な気分にため息をつく。
 「イザーク、早く帰ってきてくれないかなぁ……」
 付き合い始めて一年、憧れだった人は身近な人となっていた。
 完全無欠の人だと思っていたが、逆に弱点だらけで可愛らしかったりする。
 料理を作るとき「手を切るなよ」「何か手伝う事はないのか?」と言いながら台所を心
配してウロウロしていたときの彼は抱きしめたい程可愛かった。

 今では憧れという感情は無くなっていたが、それ以上に彼の全て好きになっていた。
 ――――ただ一つの趣味を除けば。
 「『アレ』さえ無かったらなぁ」
 机の上の飲み干したコーヒーカップをつつく。
 初めて彼に買ってもらったお揃いカップで、赤いちゃんちゃんこを着たデブ猫がプリン
トされていた。
 あの時、腕を組んで顔真っ赤にしていたイザークを思いだし、シホはクスリと笑う。
 するとチャイムが鳴った。
 (誰だろ?)
 訪ねてくる人に心当たりがない。
 何だか胸騒ぎがする。
 コップを流しに置き、代わりの黒い筒を握り締め玄関へ向かう。
 「どなたですか?」
 『タリアよ、開けてくれる?』
 カメラに写っているのは紛れもないタリア艦長だった。


 嫌な予感が十中八、九当たった事を理解し、シホは愕然とした。
166157:2007/07/03(火) 23:54:30 ID:???


 目的の白い扉の前に到着した。
 ディアッカは小さな地獄から抜け出せたことに安堵のため息を落とす。
 「イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン両名、只今到着しました」
 『やぁ、休みなのにすまないね。入ってくれ』
 扉の電子ロックが解除される電子音。
 「失礼します」
 扉をくぐる。
 部屋全体は白を基調としており、ガラス張りの窓からはプラントの風景が一望出来るよ
うになっている。
 置かれている高級そうな調度品は配置を考えてあるようで、一種の統一感があった。
 中央の大きな机が一際目につき、机上は綺麗に整理整頓されており、部屋の持ち主の性格を表していた。
 「どのようなご用件でしょうか……デュランダル議長」
 ガラス張りの窓からプラントを一望していた部屋の主――――ギルバート・デュランダ
ル議長はこちらへと振り返り微笑んだ。
 「良く来てくれたね。我が同志達」
 彼が自分達を同志と呼ぶというのは、つまり今回の用事が『趣味』だということだ。
 しかし、仕事ではなかったからといってタイミングが悪い。
 チラリと横を流し目で見ると、口をへの字で結んだしかめ面がいた。
 それを知ってか知らずか議長はニコニコと微笑んでイザークを見つめている。
 いや、このタヌキのことだ、知っていてるのではないだろうか。
 ジト目で睨んでみるが、面の皮に傷一つつけられなかった。
 「……成程、そちらの用事ですかMr.D」

 「ああ、君らを呼んだのは他でもない、ある物の護送のためだ」
 「ある物?」
 「ああ、我々が伝説としている『アレ』だ」
 「!!……ま、まさか……『アレ』か!?」
 誇らしげに笑う議長。
 「そう……伝説の1年靴下だ」
 ――――1年靴下。
 それは我々の『趣味』の間では至高の宝であり、夢。
 それを手に入れるために先人達は血で血を洗う闘争すらいとわなかったといういわくつ
きの品。
 ディアッカは感嘆の口笛を吹く。
 「グゥレイト!! 流石、おっさん!!」 「私はまだおっさんではないのだが……」
 「細かい事は気にすんなって、おっさん!!」
 議長は諦めの入った溜め息をついて、机の上の一枚のディスクを掴み、イザークに投げ
て寄越した。
 「港に君達の機体と艦を用意してある。場所はそれに入っているからあとは頼むよ」
 「オイオイ、報酬はどうなんだよ、おっさん」
167157:2007/07/03(火) 23:57:53 ID:???
 「あぁ、済まないな、君には黒服とミネルバクルーのソックス詰め合わせ」
 「グゥレイト!!」
 「君には……」
 「俺はいい、興味がない」
 イザークはディスクを押し付けた。
 「お、おい、イザーク」
 「何が悲しくて人のソックスを守らなければならんのだ。俺は帰らせてもらう」
 踵を返し、扉へとスタスタと歩いていくイザーク。
 議長はヤレヤレといったふうに肩をすくませ、わざとらしいため息を落とす。
 「残念だ。君には君が所望していた『アレ』をあげようかと考えていたのだが……」
 その言葉にイザークは足を止める。

 ディアッカには『アレ』の見当がついていた。
 『アレ』がイザークにとって一年靴下に相当する価値のあることも。
 (やっぱタヌキだよな、このおっさん……)
 ちょっと怖い気がしながらディアッカはイザークの方を見る。
 「……クククククッ……クハハハッ!!」
 イザークは振り向きもせず、不気味に笑っていた。
 背筋に悪寒が走る。
 「……議長、この部屋、タヌキ臭いのではぁ? タヌキそばでも食べましたかぁ?」
 「おや? おかしいな、この部屋で食べたことはないが……しかし、君も私の大好物を
良く知っていたね」
 白々しくとぼける議長。
 イザーク渾身の毒も面の皮に傷一つつけられなかったようだ。
 イザークは舌打ちした。
 「行くぞ!! グゥレイト!!」
 「わぁーってるって、スカー!!」
 互いのハンター名を呼び合う。まるで儀式のように。
 退屈な休日はとても刺激的な一日になりそうだ。
 イザークを追い部屋を後にした。

168157:2007/07/04(水) 00:07:55 ID:???


 二人が出ていった後、ギルバート・デュランダルは急に食べたくなったタヌキそばを食べていた。
 何とも場違いな所で食べている気がするのだが、授業中に食べる弁当のように美味しか
った。
 最後の一滴まで飲み干し、息をはく。
 「ごちそうさまでした……さて、そろそろかな」
 デュランダルは食器を机の中にしまい、椅子にふんぞりかえる。
 耳をつんざくような爆発音。
 「やぁ、タリア。今日も綺麗だね」
 「遺言はそれだけですか? デュランダル議長」 
 白服とは違う白い制服に身を包んだタリア・グラディスが肩に無反動砲を携え、赤々と燃
え上がる爆炎の中から現れた。
 冗談抜きで綺麗だなと思い、デュランダルは自嘲して笑う。
 「言ってくれれば開けたのだが」
 「嘘をつきなさい、そんな事をすればガラスを破ってでも逃げるでしょう? あなたなら」
 ここはビルの最上階、落ちればただではすまない。
 しかし、流石はタリア。良く分かっていた。
 デュランダルは落ちるとは違う覚悟を決めた。
 「君とはどのくらいの付き合いだったかな?」
 「十四年七ヶ月ニ十日と十二時間三十四分十八秒です」
 「そんなになるのか……」
 「それだけ我慢してきました」
 タリアはすごく悲しそうな表情を浮かべる
 「なのにあなたは! 毎日、毎日、ソックス、ソックス!!」
 まるで出来の悪い昼ドラだなと思いつつ、デュランダルは昼ドラの登場人物となり口を
開いた。

 「ソックスは私の母になってくれるものだ!!」
 「!!」
 その言葉に驚愕の表情を浮かべるタリア。
 「ソックスは母のように私を包み、安らぎを与えてくれる……」
 愚かな道化が悩ましげに、滑稽に演技を演じる。
 「母か愛人か……選べと言われたなら、私は答えることなどできない!!」

 タリアはうつ向き沈黙している。
 デュランダルは勝利を確信して心の中でほくそ笑み、腕を広げる。
 「わかってくれたか!! タリア!!」
169157:2007/07/04(水) 00:09:08 ID:???




 目の前に黒い筒状の物がつきつけられた。
 「なお、悪いわぁぁああああッッ!!」
 「なんで?」
 「ソックスと同等に扱われる、私と母の気持ちを考えろぉぉおおおおッッ!!」
 「名誉な事だと思うのだが……」
 ブチッという血管が切れる音がして、タリアの躰がプルプルと震える。
 議長は理解した。
 あんまり命が長くないことを。
 「あのタリアさん……?」
 「ギル、ハンバーグとステーキ……どちらが好き?」
 「えっ、どちらかと言えば、私はハンバーグが好きだが……それってもしかして……」
 無反動砲の砲身が天高く振り上げられた。

   〜しばらくお待ち下さい〜



 タリア・グラディスは肩で息をしながら、血の糸を引いた無反動砲を投げ捨て、懐から通
信機を取り出した。
 「こちら、α1、〈D〉の確保に成功」
 『オーヴァー、〈S〉と〈G〉はα2が確保に向かっています。どーぞー』
 「了解、これより帰投する」
 血だらけの肉塊をズルズル引きずりながらタリアは部屋を出る。
 「今日は何を用意しようかしら?」
 「わ、私は……ハ……ン、バーグが……良い……な」
 「はいはい……」
 本当にハンバーグが好きなのか、ハンバーグにされたための皮肉なのか分からなかった
が、なんとなくおかしさを感じ、タリアは少し口の端を歪めて笑う。
 「ギル、あの子の誕生会に行くための口実にこれはないんじゃない?」
 今日は彼と自分の息子の八歳の誕生日だった。
 ギルは自嘲気味な笑みを浮かべる。
 「済ま……な……いな……タリ……ア」
 タリアは肉塊の無器用なやり方に苦笑いするしかなかった。
 足を止め、しゃがみ、顔を近づける。
 「愛してるわ、ギル」
 「私も……だ」
 優しく愛しいキスは、鉄の味がした。
170157:2007/07/04(水) 00:12:46 ID:???
投下終了
ちなみにタリアの息子は本編とは違い、ギルとの子です。
しかし、ギルが息子をソックスハンターにしようと画策したため現在は別居中。
171通常の名無しさんの3倍:2007/07/04(水) 09:10:33 ID:???
ソックス吹いた
そして、イザクと痔の運命は?
172157 ◆rRESEOAENg :2007/07/04(水) 20:29:01 ID:???
とりあえずコテつけました
続きは書いてる途中です。
少しお待ちを

他の職人さん、帰って来ないかなぁ……
173通常の名無しさんの3倍:2007/07/04(水) 23:05:40 ID:KyiEAuFb
あげ援護
174157 ◆rRESEOAENg :2007/07/11(水) 20:38:53 ID:???
明日投下しようと思うけど
誰かいる?
175通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 20:57:39 ID:???
ノシ
176通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 14:21:13 ID:???
ノシ
177157 ◆rRESEOAENg :2007/07/12(木) 22:41:51 ID:???
投下します。



 ビルから爆音が轟く。
 最上階から火の手が上がり、その様はまるで松明だ。
 その大きな松明を見上げながら、二人同時にため息を吐く。
 「まーた痴話喧嘩か?」
 「フン、毎回巻き込まれる身になってほしいな」
 「ま、それはともかくとして、急いだ方が良さそうだな」
 「ああ、全力で行くぞ!!」
 くるりと回れ右。
 懐からソックスを取りだす。
 鼻に当て、目一杯空気を吸う。
 ――――ソックスの格調高い、豊醇な香りが躯を駆け巡る。
 電撃のような衝撃に躯がガクガクと震える。
 「イィ……」
 躯の奥から力が鎌首もたげ、脈動する。
 「スゴクイィィィッ!!」
 力の一片が喉の奥から溢れだす。
 止められない、止める気はないが。
 大地を蹴る。
 羽根になったように躯が軽い、足が勝手に動く。
 「ナハ、ナハハハ……アーハッハッハッ!!」
 風が肌を切り裂く心地良い感覚、今なら翔べる気すらする。
 「アアアァァァイイイィィィ、キャァァアアン、フラアアアァァァイイイィィィ!!」
 大跳躍。
178157 ◆rRESEOAENg :2007/07/12(木) 22:44:23 ID:???


 シホは軍用のヘリから人外のスピードで疾走する銀髪オカッパ+αを見下ろす。
 ビルの老朽化が酷く、危険区域として指定されている地域なので二人の他には人はいな
い。
 どこが目的地か知らないが、おそらくこれが最短距離ではないだろう。
 惚れ惚れとしてしまい頬が弛む。がやってる事を思い出し、引き締める。
 「イザーク隊長、相変わらずスゴいっすね。時速180は出てますよ」
 ジュール隊の一員であるヘリのパイロットは、そう感嘆の声を漏らした。
 あんなに力が有り余っているのなら、もっと別の事をして欲しい。

 そんな妄想に頬を赤く染め、自分自身たしなめる。
 「ごめんなさい、せっかくの休日なのに……」
 「良いっすよ、どうせ暇だし……それに」 「それに?」
 シホの問いにパイロットは困ったような笑いを浮かべた。
 「何でもないっす」
 「?」
 何が言いたいのか全くわからないが、今はそんなことを気にしている余裕はない。
 深呼吸を二度、三度と繰り返す。
 ふと、ある匂いが鼻につく。
 「……嫌な匂いがする……私からあの人を奪う、あの匂いがッ!!」
 どす黒い感情が胸の中に渦巻く。
 「ウクッ……クククク、クハハハハッ!!」
 喉から笑いが溢れる。
 憎悪と嫉妬が混じり、混沌の中からそれは産まれた。
 そう、これは歓喜の笑いだ。
 これから始まる狂気の舞踏を祝う悦びだ。
 「我が手に勝利をッ!! ソックスには死をッ!!」
 鳳仙花は今、ぶち殺しの雄叫びを挙げる。
179157 ◆rRESEOAENg :2007/07/12(木) 22:47:06 ID:???


 背筋の得体の知れない悪寒に、イザークは躯を震わせる。
 「嫌な予感がする……」
 「毎度の事だろ」
 ディアッカは悟ったように返事を返す。
 「上を見てみろ、おいでなすったようだぜ」
 上を見上げると、ある物が見えた。
 ここ最近毎日会っている物が。
 「ほんと、『毎回巻き込まれる身になって欲しいな』」
 さっきの言葉をそっくりそのまま言われて、言い返す事が出来ない。

 ある物が着地し、地面が割れ、粉塵が巻き上がった。
 「そこまでよ」
 ハウリング・フォックス――――そう呼ばれる白い戦争舞踏服を身に纏い、一輪の鳳仙
花は、厳かに、華やかにそう告げる。

 「ソックスよ! 私は帰って来た!!」

 華 麗 に ス ル ー

 そのまま突っ走る。
 すれ違いざまに、ポカーンと呆けたシホが見えた。
 数瞬後、後ろから「話しを聞けぇぇぇぇッ!!」という声が聞こえたが

 そ れ も ス ル ー

 ディアッカは同情の眼差しを後方に向ける。
 「スカー……流石に酷くないか?」
 「俺は水戸黄門を見てないからな」
 「あぁ、なるほど」
 「それより……」
 「ん?」
 「避けろよ」
 前方から来るミサイルを見ながらそう言う。
 実はさっきから来ていたのだが、様子から察するに、後ろを見ていたディアッカは、気づいていなかったようだ。
 すぐさま横っ飛びして回避。
 「否グゥレイト!!」
 反応が遅れたディアッカは直撃を受けた。
 「ディアッカアアアァァァァッッッ!!」
 ぶっちゃけ予想通りだが、とりあえず叫ぶ。
 ディアッカの居た位置が紅蓮に包まれた。
180157 ◆rRESEOAENg :2007/07/12(木) 22:50:02 ID:???



 「フゥ、死ぬかと思った……」
 ディアッカは予想通り、何事もなかったように立っていた。
 頭がチリチリのアフロになり、服装はブリーフと靴下だけになってはいたが。
 「相変わらず頑丈だな」
 「ふふん、これでも迂濶で残念が称号……頑丈じゃないと生き延びられないぜッ!!」
 オサレポーズ。

 「自分で言ってて悲しくならないか?」
 「……ああ、大分な」
 ディアッカは膝をつき、落ち込む。
 その様子にはかなり哀愁が漂っていた。
 「それはさておき……誰だッ!」
 「私よ」
 「なにぃっ! 貴様は!」
 ちょっとカールした茶髪、大きくパッチリとした目、タイプとしてはカワイイ系。
 身に纏っているのは巨大な二腕を持つ異形のウォードレス――――『烈火』。
 「『毎回巻き込まれる俺の身になってほしいな』、グレイト」
 まだ膝をついて落ち込んでいるディアッカを流し目で見る。
 「……ごめん」
 ディアッカの元カノ――――ミリアリア・ハウだった。
181157 ◆rRESEOAENg :2007/07/12(木) 22:54:01 ID:???
 「アハハハッ! 元気にしてたぁ〜? ディアッカ」
 ミリアリアはさっきの挨拶とは裏腹に、まるでお友達と会っているような、軽い雰囲気
だ。
 「ミリィ、何でお前が?」
 ディアッカが失意から立ち直り、ゆっくりと立ち上がる。
 「いやぁ〜、この頃金欠で」
 「それでアルバイトか?」
 「ピンポ〜ン、ディアッカ君に1ポイントぉ〜」
 ミリアリアは馬鹿にするようにケラケラと笑う。
 ちょっとムッとするが、その感情をすぐ捨て現在状況を確認する。
 彼女自身はナチュラル。相手にもならない。
 ――――しかし、彼女が纏っている『烈火』は本来、人間相手に設計された代物ではない。
 正直、まともに相手にしてただで済むはずがない。
 最良の手は……
 「逃げるぞ」
 「意義なし」
 後方へと逃げようと振り返る。
 「逃がしませんよ……イザーク」
 そこには追いついたシホが54式機関砲を手に、にっこりと微笑んでいた。
 ちなみに、ここは一本道で周りはビル、逃げ場はない。
 「シホ……何故だ?」
 「それはこちらのセリフです……何故、止めてくれないのですか?」
 その問いに思わず笑みが溢れる。
 ディアッカと目を見合わす。
 「あ〜ら、お訊きになられましたぁ〜? グレイトの奥様ぁ〜」
 「訊きましたともぉ〜、スカーの奥様ぁ〜ん」
 「最ッ近の若い子はわかっていませんわねぇ〜」
 「ソックスハンターてっいうのはぁ〜」
 手を繋ぎ、ビシッとセクシーポーズを決める。
 「やめられない!」
 「止まらない!」
 「「カッ○えび……」」
 「「とりあえず死ね」」
 シホの54式機関砲とミリアリアの零式直接支援火砲が火を吹いた。

182157 ◆rRESEOAENg :2007/07/12(木) 22:56:23 ID:???
 ――――計算通り。
 逃げる方向はアイコンタクトで既に決めている。
 更に、神経を逆撫ですれば撃ってくるのは明白だ。
 爆発を煙幕にイザークは前方、ディアッカは後方の二手に別れる。
 「「しまった!?」」
 驚愕の表情を浮かべる二人を尻目に走り抜ける。
 舞踏会は始まったばかりだなのだ、十分に楽しませてもらおう。
 「今日は良い日になりそうだ……」

 今日は晴天。
 ひねくれた道化と鳳仙花の一周年を祝うように、偽物の空は青かった。



続く。
183通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 23:01:22 ID:???
ソックスハンター乙
笑わせていただきました、しかし……登場人物が全員ノリノリですねw
184157 ◆rRESEOAENg :2007/07/12(木) 23:02:25 ID:???
投下終了

ちなみに今後は
@ディアッカVSシホ(ギャグ)と
AイザークVSミリアリア(シリアス)のバトルをしようと考えてるけど
どっちを先見てみたい?
185通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 20:07:29 ID:???
ギャグで
186157 ◆rRESEOAENg :2007/07/13(金) 23:12:21 ID:???
>>183
ソックスですからw


>>185
ではギャグで
ちょっとお待ちを


後、初心者なんで指摘とか大歓迎です。
未熟者ですが、楽しみにしていてくれると恐縮です。
187通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:19:15 ID:???
突っ込み所しかないが、むしろ其処に痺れて憧れる。
執筆頑張ってください。
188通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 18:35:20 ID:???
189通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 18:44:53 ID:???
保守
190通常の名無しさんの3倍:2007/07/25(水) 21:59:05 ID:???
夏休みには職人さん方が戻って来ると信じたい
191通常の名無しさんの3倍:2007/07/29(日) 22:30:04 ID:???
突然だが
CEに光太郎が来たらどうなる
192通常の名無しさんの3倍:2007/07/29(日) 22:31:47 ID:???
ファンタジーな要素が無くなるから、嫁補正が消えるんじゃない?
193通常の名無しさんの3倍:2007/07/29(日) 23:06:47 ID:???O
嫁補正、絶技かよw

まぁ、初期キラには良い兄貴になりそうだ
シンには似た者同士で噛みつき合う
ただ、光太郎は『悪』をぶっ飛ばす奴だからな
CEに来るよりキラやシンを式神世界に来させたほうが良さそうだな
194通常の名無しさんの3倍:2007/08/04(土) 21:28:04 ID:???
過疎だな
誰かいる?
195通常の名無しさんの3倍:2007/08/05(日) 23:47:23 ID:???
過疎スレ晒しエイメン
196通常の名無しさんの3倍:2007/08/11(土) 10:38:56 ID:???
ほっしゅ
197こんな時にはマーチを歌うのです!:2007/08/17(金) 01:50:34 ID:???
どこかの誰かの未来の為に
地に希望を
天に夢を
取り戻そう
198通常の名無しさんの3倍:2007/08/17(金) 22:10:36 ID:???
ソックスハンターの人はどうしたのかねぇ
続きが激しく気になるんだがな(´・ω・`)
199通常の名無しさんの3倍:2007/08/27(月) 23:25:20 ID:???
なんとなく保守
200通常の名無しさんの3倍:2007/08/31(金) 18:22:13 ID:???
ネタも無いのにageてやるぜ!
201通常の名無しさんの3倍:2007/09/01(土) 12:22:43 ID:???
ガンパレキャラが最初から種世界の住人、という設定でSS書こうかな
バリバリ書いてくとすぐネタ切れしそうだから週〜月に1話位のスローペースで
OOが始まったらあっという間に流されてスレが消えそうな気もするが

問題は種世界ならMSなわけだが速水と舞に似合う機体がないことだ
副座でよさそうな奴なんてアウトフレームDしかねー
202通常の名無しさんの3倍:2007/09/01(土) 15:16:21 ID:???
偵ジンにD装備させるとかリニアガン・タンクとか
203通常の名無しさんの3倍:2007/09/01(土) 17:51:49 ID:???
ウッソスレのグレーフレームみたく、それっぽいオリジナルを出すとか
204通常の名無しさんの3倍:2007/09/02(日) 11:47:28 ID:???
オリジナルOKなら追加パイロットが乗れるストライカーパックにしちゃうか
NJ影響下でもそっちが電子制御することで無数のミサイルを扱えるまんま騎魂号な奴で

パイロットに合わせてMSを微妙にカスタム化させるってのはドンドンやるつもりだったし

第1話はとりあえず1週間後を目指す
205通常の名無しさんの3倍:2007/09/08(土) 00:33:55 ID:???
期待age
206201=204 ◆aYtkiuQxbk :2007/09/09(日) 11:20:19 ID:???
 日本。そこは先の2度に渡る大戦に置いて、比較的被害が少ない地だ。
 ザフトが太平洋の基地としてジブラルタルを入手していたため、重要とされなかったのが原因である。
 旧西暦時代に非戦国と謳われていた事も関係あるのかもしれない。
 そのため、ユーラシア連邦に属してはいるものの、この地の軍備は弱い。

 そして、これらの事柄が大きな仇となった。

 ユニウスセブンの落下。
 太平洋のアジアに近い側は被害が少ない方であったが、それでも無傷というわけではない。
 その後の戦争では先にも述べた通り戦線からは遠かったが、戦後が問題であった。
 世界から多大の指示を寄せていたプラントのデュランダルがオーブからの攻撃により死亡。
 平和に向かっていたと思われた世界は、これを発端に再び混乱が巻き起こった。

 コープランド大統領の死亡に加え、ロゴスの告発が元で分裂気味だった連合は連邦ごとの対立が表面化。
 未だに潜伏を続けるロゴス派やザラ派。平和の歌姫を名乗りながら政権を力で奪取した
クライン派に反目するデュランダル派とも呼べるザフト兵。MSの普及により重武装化し
た野党やテロリスト等、危険な連中は探せばいくらでもいる。
 そんな中でも連合自体がボロボロに近い状態であるため、今更戦力の拡充など行われるはずも無い。
 こうして日本は戦力が低いまま、いつ起こるとも分からない戦いの中に狩り出されることになったのだ。

 しかし、そんな混乱の中でも強く逞しく生きる者達はいる。

 九州中央部α地区防衛隊。通称、アルファ防衛隊。
 九州の真ん中にある熊本の地に作られた自警団である。
 数少ない軍の兵力が本州に集中しがちなことが発足の一旦となった。
 この地を守るという決意を持つ者、このままではまともな生活もできなかった者、已むに已まれぬ事情がある者。
 様々な理由を持ってこの隊に集まった者達は、そのほとんどがまだ10代の若者だという。
 彼等の中でも特に強いコネを持つ者や有権者の子息等の働きにより、それなりの数のMSを確保しているそうだ。
 世界中が火薬庫であり、何時何処で爆発が起こるかも分からぬこの状況で彼等は戦っているのだ。

 そんなアルファ防衛隊が今回のオレの取材対象だ。

 オレはジェス・リブル。
 フリーのフォト・ジャーナリストだ。

 オレはこれから東の果てと呼ばれる地に降り立とうとしていた。
207201=204 ◆aYtkiuQxbk :2007/09/09(日) 11:21:42 ID:???
 Gフライトを装備したアウトフレームDが日本の空を行く。眼下には巨大な火山と、そ
の麓に広がる平原が見えていた。
 取材の供をしてくれるのは、御馴染みの8とカイト・マディガンだ。
 しかし、ロウはもう地球圏に帰って来てるのに8を未だに帰して無いんだよな。
 オレはロウほど上手にMSを操れなければメカにも詳しくない。そしてアウトフレーム
はシステムに複雑な部分が多いから、8がいてくれればかなり助かるってのは事実だけど。
「もうすぐ街が見えてくるかな。学校はどの辺にあるんだったかな」
 そう言いながらオレは地図を確認する。
 アルファ防衛隊は、先の大戦時に廃校となった学校を拠点として利用していた。格納庫
は第2グラウンドに設置して、第1グラウンドと行き来できるようにしているのだとか。
 さすがに街の上空をMSで飛び回るわけにも行かない。街の近くまで行ったら連絡をと
って迎えに来てもらわないと。
 が、そんな心配は杞憂に終わった。
「MSが一機接近中!」
 コクピットに繋がっている8が警告を発する。
「下がれ、ジェス」
 カイトが愛機であるテスタメントをアウトフレームの前に回り込ませる。
 Gフライトは空中戦なんかは考えてない装備だ。近づいてくるのが敵であるならば、非常に危険だ。
 敵だとすれば一機だけとは限らない。戦闘になった時、後方に引くか地面に降りるか、
とにかく御荷物にならないようにしないと。
 すぐに接近する機影が視界に入ってきた。そいつは一見するとMSではなく戦闘機だった。
 だが、以前に見たことがある。あれは戦闘機型に可変する機能を持つオーブのMS、ムラサメだ。
 ムラサメは俺達の近くまで来るとMSの姿に変形する。
 機体にはオーブ軍のマークをつけておらず、識別信号も全くの別物だった。まあ、こん
な所にオーブ軍がいるわけは無いが。
「ジャーナリストのジェス・リブルさんですね? お迎えに上がりました」
 通信回線が開き、10代後半と思われる少年の顔がモニターに映し出される。
 回線の周波数は相手方とあらかじめ取り決めておいた物だ。なら、間違いなくアルファ
防衛隊の遣いなのだろう。
 こちらが近くまで来ていることを既に知っていたのだ。
「僕は小島航と言います。これから学校まで案内しますので、付いて来て下さい」
「分かった、案内してくれ」
 オレが答えると、ムラサメは変形してオレ達を先導しながら街の方へと飛んだ。
208201=204 ◆aYtkiuQxbk :2007/09/09(日) 11:23:07 ID:???
 学校の校庭に降り立ち、格納庫の方へと歩を進める。
 校庭の端っこの方に体操服を着た一団がいるのが見えた。突然校庭に現われたMSを、物珍しげに見ている。
 学校としては閉鎖されているはずだから、授業がされてるはずは無いのだが。
「ああ、あれですか」
 航と名乗った少年が、アウトフレームのカメラが向いている先に気付いた。
「僕達はまだ学生と言える年の人が多いから、何人かの大人が教師役を買って出て授業を
行っているんですよ。せっかく学校を拠点にしていますし」
「大人もちゃんといるんだな」
「部隊の設営や運営に関わる人と、その関係者達ですね。元軍人で教官をしていた人なん
かもいて我々を鍛えてくれたりもします」
 航はそこで一度言葉を切る。
「オレの兄も教員の一人なんですよ。オレも知らなかったんだけど、MSに詳しくてジャ
ンク屋に顔も聞くみたいで。我が兄ながらよく分からない人です」
 そう言って苦笑する。
 時間があれば彼の兄にインタビューをしてみようか、などと俺は考えていた。 

 格納庫に入ってMSをハンガーに収める。
 MSから降りると、四人の人間がオレの前に並んだ。
「ようこそ、九州中央部α地区防衛隊へ。私は第一小隊隊長兼、各小隊統括役の善行忠孝です」
 四人の中で一番年上と思われる――というより少年兵ではなく、オレ達より年上っぽい
――男が前に進み出て挨拶をしてくる。
「ジャーナリストのジェス・リブルです。しばらくの間、よろしく」
 俺が挨拶を返し、続いてカイトと8を紹介した。
 それにあわせるように残る3人も順に名乗り出てくる。
「第2小隊隊長、石田咲良です。よろしく」
「俺は第3小隊隊長の源健司だ」
「第4小隊隊長、石塚弘です。よろしくお願いします」
 この中でただ一人の女の子はやや元気よく、粗野な感じの少年はぶっきらぼうに、目が
細くて温和な雰囲気の少年は見た目どおりの挨拶だ。
「では、部隊内の案内、及び部隊概要の説明は石田さんと石塚君にお願いします」
「はい」
「了解。……小島、お前も来い!」
 石田隊長に呼ばれて、MSから降りたばかりの航がこちらに駆けて来た。
「まったく、人使いが荒いな……」
 彼がそうぼやいたのを、彼女は聞き逃さなかった。いや、わざと聞こえるように皮肉を
言ったのかもしれないが。
「出迎え役として授業を免除されてるんだから、案内にも付き合って当然でしょ」
 ばっさり切り捨てられた。なるほど、人使いが荒そうだ。
209201=204 ◆aYtkiuQxbk :2007/09/09(日) 11:25:06 ID:???
「航は第2小隊の所属ってわけか」
 校内を歩いてる途中で、確認を取る。先程の様子から見ても彼は石田隊長の部下にあたるのだろう。
「ええ。うちのMSでまともな飛行能力を持つのは僕のムラサメだけですから、今回の出
迎え役に選ばれたわけであり、第2小隊は空戦担当でもあるわけです」
「たった一機で空戦担当とは、随分バランス悪そうだな」
 カイトが口を挟む。こと戦いに関しては、オレなんかよりもずっと精通している者としての意見だ。
「僕の小隊にエールストライカーとスカイグラスパーがあるので、必要に応じて空戦は混成小隊で挑みますよ」
 疑問に答えたのは第4小隊の石塚隊長だった。
「今度、完全に飛行可能な最新型のエールストライカーを導入する予定ですから、空中戦もかなり楽になりますよ」
 どこか熱を帯びた口調になっている。見かけによらずMSとか好きな人なのかもしれない。
 と、自分で自分の様子に気付いたのか、彼は一つ咳払いをする。
「せっかくですので、今のうちに各小隊について話をしておきましょうか」
「じゃあ、それについては私が説明するわ」
 石田隊長が説明を請け負う。
「この防衛隊に4つの小隊があるのはさっきの自己紹介で分かったでしょ?
 それぞれには1から順にブラック、ホワイト、グリーン、ブルーっていう通称があって、
仲間内じゃこっちで呼ぶほうが多いわね」
「と言うことは、石田隊長はホワイトリーダーで石塚隊長はブルーリーダーって呼べるわけか」
「そうそう。で、防衛隊が大きくなるにつれて九州内での守備範囲も広がってるのよね。
 設営当時は部隊名の通り九州中央部α地区だけだったけど、最近は熊本県の外まで行く事もあるわ」
「随分広いなー」
 そう言えば、さっき格納庫内に輸送ヘリがあったのを見たな。
 パイロットが乗ったままMSがぶら下がる、短距離輸送を目的にした小型の物で、彼等にはうってつけだろう。
「ブラックは中央から西、ホワイトは北、グリーンは東、ブルーは南を守備範囲にしているわ」
「なるほど、ここからだと西が一番範囲が狭いから、統括役の善行隊長がいるブラックは中央込みの範囲にしているのか」
「どこから敵が来るかでどの隊の戦いが見れるかが決まるから、お楽しみって所ね。
 北から来てくれれば良いとこ見せて上げれるんだけどなー」
 石田隊長は自信満々だ。オレもその自身がどれほどの物か、早く見てみたいと思う
「しかし隊長、微妙に不謹慎ですよ、その発言」
「そうですよ。戦闘は無いに越したことはありません」
 航と石塚隊長に諌められる。
 ……確かにちょっと不謹慎だったかも。オレだってスクープは欲しいけど、それ以上に世の中平和であって欲しいし。
 ま、例え戦いが起きなくてもこの隊には見るものがたくさんある。
 オレのジャーナリストとしてのカンがそう告げていた。
210アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/09(日) 11:31:47 ID:???
とりあえず第1話完成
種世界と分かりやくするのと、多くのガンパレキャラを扱うためジェスのレポート形式で
だから次回から名前はこれで

なお、ガンパレキャラは榊版の影響を大いに受けてるのでそこの所よろしく
誤字とか見かけても榊版の影響だと思っていただけるとこれ幸い
文章力は榊先生の足元にも及ばないけどねー
211通常の名無しさんの3倍:2007/09/09(日) 14:36:08 ID:???
イイィ!! すごくいいぃ!
212通常の名無しさんの3倍:2007/09/09(日) 17:08:15 ID:???
GJ!!
普通に5121かと思っていたらオケですか
登場種キャラも外伝とは
良い意味で不意をつかれました
これからも執筆頑張ってください!!
213通常の名無しさんの3倍:2007/09/15(土) 16:59:57 ID:???
過疎スレ晒し
214通常の名無しさんの3倍:2007/09/15(土) 17:05:53 ID:???
【名前】ストライクフリーダムガンダム
【登場作品】『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』
【属性】ロボット
【攻撃力】ストライクフリーダムガンダムの実践
    生命体を任意に消滅させることができる。
    ・作中では全宇宙の生命体のちょうど半分を消滅させることを決定。(台詞などから)
      地球、アクシズ、木星帝国、ジオン公国で人口の半分が消滅した。
      (地球のニュースや木星帝国の君主達への報告などや、人々の消える描写より)
      ただし、人間以外の生命体が消滅したという明確な発言があるのは地球のみ。
      (ニュースでの科学者達の調査の結果報告より)

     宇宙的秩序をつかさどる存在達(以下宇宙的存在)を力押しで倒し、
     光の檻のようなものに閉じ込めた。(描写あり)
    ∀ガンダムが投げつけてきた惑星砲弾群をカリドゥス複相ビーム砲で一蹴した。(描写あり)
215通常の名無しさんの3倍:2007/09/15(土) 17:07:04 ID:???
【防御力】ストライクフリーダムガンダムの実際に耐えたこと
     作中では、「宇宙的存在達の素粒子を崩壊させ、空間を砕き、時間を歪ませ、
     多くの宇宙の物理法則を無意味化した(宇宙史の記録者の発言)
     比較的近傍の恒星系を消滅させ(ナレーションによる)、次元の歪みの波動を引き起こし、
     遠く離れた(といっても最大で十万光年)地球を軌道からずらし、異次元へと混交させた(描写あり)攻撃」
     でノーダメージ(防御手段は不明)。
     宇宙的存在達(νガンダム、Zガンダム、ZZガンダム)が
     エネルギー体となって突撃する攻撃を不意打ちでくらってノーダメージ。

      「純粋なエネルギーの膨大な塊が…
      ストライクフリーダムガンダムに向かって突進した!

      νガンダムとZガンダムとZZガンダムが、エネルギー体となって
      狂える神を急襲したのだ!
      その猛威に、ストライクフリーダムガンダムは一瞬体勢を崩したかに見えた!

      しかしストライクフリーダムガンダムは考えるだけでそれ以上のエネルギーを操る事ができるのだ」(作中より引用)

      ゴッドガンダムとウイングガンダムゼロカスタムの攻撃にも耐えたが、どういう攻撃か詳細は不明。 
216通常の名無しさんの3倍:2007/09/15(土) 17:08:21 ID:vCZBrNIt
【素早さ】反射速度:一瞬で1光年移動できるスピードで突っ込んでくる相手(V2ガンダム)が、
     数十cm後ろまで接近した段階で気づいても反応して反撃できるレベル。

     詳しい説明は以下の通り。
     V2ガンダムはインフィニットジャスティスガンダムと一緒に、
     ストライクフリーダムガンダから一光年離れたところに留まる。
     それにストライクフリーダムガンダムは気づいている。
     その後、ジオンのMS軍団を送り込んでストライクフリーダムガンダムを戦わせる。
     ストライクフリーダムガンダムがそっちに気を取られている間に、V2ガンダムにHDエンジンを奪わせる予定だった。
     しかし、実行したときに直前で気づかれて作戦は失敗に終わった。
     なお、このときのストライクフリーダムガンダムは「力」のHDエンジンのみ使用し、
他の5つのHDエンジンの力を封印した状態だった。
     移動速度は不明。

217通常の名無しさんの3倍:2007/09/15(土) 17:11:44 ID:vCZBrNIt
【特殊能力】魂、力、空間、現実、時間、精神のハイパーデュートリオン(HD)エンジンの力で宇宙を操れる。
      時空間操作が可能(描写からの推測)
       ※作中では、時間操作で作る牢獄(詳細不明)に入れられたときに、そこから脱出し
        ストライクフリーダムガンダム自身も実際に時間そのものを止めることが出来る描写があるため。
      物質変換能力:描写から解る範囲では、敵の体の合金製装甲をスポンジにしている。
力のHDエンジンのみで使用可能。
     ガンダムエピオンのやったこと。
     ガンダムエピオンは数秒後の未来を予測して見せた。
     宇宙全体の時間を一日巻き戻した。
     ただし、宇宙的存在はこの影響を受けていないので、裏系にはこれは通用しない可能性がある。

     記憶だけなら巻き戻す前の記憶を持った奴が普通の人間でもいる。

【長所】とくになし

【短所】アホです。姉弟のストライクルージュにHDエンジンを奪われた。

【備考】
・宇宙的秩序をつかさどる存在との戦いで素粒子崩壊、次元破壊、時間制御レベルの
空間操作を行い、最終的にその存在を光の檻に封印させた。
※宇宙史の記録による情報のため、結果(光の檻の封印)以外の詳細は不明。
・単一宇宙の全能神であり、宇宙そのものである富野と戦闘し、勝利した。
218アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/17(月) 14:33:37 ID:???
「あの、原主任」
 オレは恐る恐るその人物に話しかけた。
 原素子。アルファ防衛隊の整備主任。善行隊長が実働部隊の統括役なら、こちらは整備部隊の統括役だ。
「あら、どうしたのかしら?」
 彼女は笑顔を崩さず答えてくる。今は、その笑顔が問題なのだ。
「オレは仕事をしている所の写真を撮りたいのですが……」
 作業している真っ最中の写真が欲しいのだが、彼女はカメラを向けられると笑顔で軽い
ポーズをつけてシャッターが押されるのを待ってしまうのだ。
「ちゃんとデスクに向かってるじゃない。わたしは変な顔や体勢の写真が残るのはごめんよ」
 う〜ん、どっちかが譲歩しないといけないようだが、向こうを動かすのは難しそうだ。
「常に美しく。そう考えるのは女性として普通の反応だ。お前もカメラを使う人間ならそ
の程度のことはちゃんと理解しておくんだな」
 しかもカイトがあちらの味方をしてしまった。これはあきらめるしかないか。
「どうやら、ジェスとあなたでは互いの希望がかみ合わないようだ。どうです、これから
私と食事でもしながらゆっくりと話し合うというのは?」
 カイト、それは取材じゃなくてナンパだぞ。
 こいつのナンパ癖は『自分を本当に必要としてくれる人』を探すことを端に発している
のだが、もはやそれとは関係無しに女好きになってしまっている気がする。
「悪いけど、わたし、アゴヒゲの男は嫌いなの」
「なっ……」
「プッ……」
 断る理由があまりにピンポイントだったため、オレは思わず失笑してしまう。
 しかし、アゴヒゲの男が嫌いだと言うことは……?
「原主任、ひょっとして善行隊長のこと嫌いだとか?」
 なんとなく聞いてみた瞬間、主任の顔つきが険しくなりオレの方をにらみつけてくる。
殺気すら感じられる。まずい、地雷を踏んだか。
 と、その時だった。警報が格納庫内に鳴り響いたのは。
「どうやら、モビルスーツの出番みたいね……各員、出動準備を進めなさい!」
『はい!!』
 主任の号令に、あちこちから整備兵達の返答が響く。
 オレとカイトも自らの愛機へと走り出す。
 まさか、こんなにも早く彼らの戦いぶりを見ることができるとは……。
219アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/17(月) 14:35:19 ID:???
 未確認機体侵入ポイントは西方。第1小隊ことブラックチームの出番だった。

 グラウンドに4機のローターが風を巻き起こす。
 浮かび上がった輸送ヘリの元に、3機のMSが集まって垂れ下がるワイヤーに機体を固定させる。
 ヘリはそのまま高く浮き上がる。警報から出動までに10分もかかっていなかった。
 オレのアウトフレームDとカイトのテスタメントもそれに続いて飛び上がった。

 移動開始してすぐにオレはヘリに通信を送る。
「あの、今のうちにパイロットに取材を申し込んでもいいですか?」
 ブラックチームの機体は三者三様に気になる部分があった。
「ふむ、いいでしょう。彼らも緊張が程よく解けるでしょうし」
 善行隊長からは良い返事が帰ってきた。俺は早速パイロットたちとの通信回線を開く。
「まず、そこのバナナ、一つ聞きたい」
 オレより先にカイトが口を開いた。言わんとすることはなんとなく分かるが。
「バナナって俺のことですか?」
「滝川、お前以外に誰がいるって言うんだ」
 ヘリでオペレーターを担当する瀬戸口隆之から茶々が入った。
 パイロットの一人、滝川陽平。彼の機体はデュエルダガーなのだが、派手なイエローに塗装されていた。 
「えー、確かに黄色ッスけど、バナナとは全然違いますよ!」
 滝川は猛抗議をしてくる。あんな感じの色のバナナもあったような気がするけど、黙っていようか。
「色はこの際どうでもいい。お前、フォルテストラはどうした?」
 バナナと呼んだ張本人であるカイトが本題を切り出す。
 フォルテストラは、デュエルダガーの元になったデュエルに施されたアサルトシュラウ
ドを参考にして開発された装備で、火力・防御力・推力を増強させる。
 試作量産型であるロングダガーの地点で標準装備のはずだが、彼の機体は追加武装があ
る肩部にしか装備していなかった。
「だって、アレ付けるとカッコ悪いんだもん。敵の攻撃に当たらないようにしてりゃあん
なモン無くても大丈夫だって!」
 当たらないことを前提に装甲より機動力をとる――アウトフレームを含むアストレイの
基本コンセプトと同じ考え方だ。
 それを豪語する事といい、機体を派手なパーソナルカラーに染め上げている事といい、
彼は相当な腕を持つエースパイロットということなのだろう。
 あの切り裂きエドだって、普段はその異名や戦場での動きが想像付かないほど陽気で気さくなのだ。
220アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/17(月) 14:37:31 ID:???
「たわけ! それは一人前になった奴にのみ許される台詞だ!」
「だから追加装甲も付けようって言ってるのに……」
 すぐに別の方向からツッコミが入った。
 残り2機のパイロットからではなく、内1機であるザクウォーリアから二人分の通信が入っていた。
「そのザクは複座機なのか?」
 MSの中には複座機になっているものがある。オレのアウトフレームDも二人乗りが可能だ。
「いや、わたしはウィザードに増設されたコクピットにいる」
 二人の内の女子の方――芝村舞から返答があった。
 たしかに、このザクが装備しているブレイズウィザードは普通の物より一回り大きい。
単純に推力やミサイルの量を増やしているだけでなく、コクピットまで増やしているのか。
「ニュートロンジャマーの影響下でもミサイルの誘導性能を高めるための装備なんだって。
一応、ある程度は電子戦もできるって嶋先生が言ってたよ」
 残る男子の方――速水厚志が解説してくれる。
 嶋先生ってのはあの原主任が整備で一番凄い人って言ってたな。なんで主任の座を譲っ
ているのかは不明だが、この隊におけるMSのカスタマイズをほぼ一手に引き受けているとか。
「フッ……威力の方は、戦場にてその目でしかと見るがいい」
 舞が自信満々に言う。
 ならば見せてもらおう。見るのは俺の仕事だ。
 けど、その前に最後の一人にも話を聞いておかないとな。
 たしか、彼女の名前は壬生屋未央だったっけ。
「わざわざその機体を……あー、なんというか」
 上手く言葉が出ない。何せ彼女が使う機体はジンハイマニューバ2型。悪名高きユニウ
スセブンを落としたテロリスト達が使っていた機体と同じ物だ。
 オレも同時期にやはりこの機体を使うテロリストと交戦した経験があり、どうにもテロ
の機体というイメージが強くなってしまっている。
「気を使わなくてもいいですよ。見た目のことをどうこう言われるのは慣れてますから。
この機体の装備が一目で気に入ってしまったので、選んでしまったのです」
 ハイマニューバの腰には、斬機刀が2本装備されていた。間違いなくアレのことだろう。
古風な雰囲気のある彼女にはピッタリの装備だ。一度ロウに会わせてみたいな。
「何、お前さんがテロリストなんかじゃ無い事は皆知ってるさ。テロより怖い壬生屋未央ってね」
 瀬戸口からフォローとも茶化しとも言える言葉がかけられた。
「な、なんですってぇっ!?」
「おしゃべりはそこまでです。もうすぐつきますので、気を引き締めなおしてください」
 善行隊長がさえぎる。目的地である港町はすぐそこまで迫っていた。
221アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/17(月) 14:40:19 ID:???
 町そのものが打ち捨てられ、廃墟となった港町。
 そこで動くMSを最初に発見したのはセンサーが優秀なアウトフレームだった。
「水陸両用機のアッシュか。3機ほどいるな」
 次いでザクが敵機を発見する。電子戦向けに強化されているのは伊達ではないようだ。
「モビルスーツたいはこうかしてください」
 子供のような声でオペレーターから指示が入る。いや、実際に子供だ。
 東原ののみ。8歳。舞が保護者になっているので、それについてくる形で隊にいるらしい。
どうやらコーディネーターらしく、下手な大人より働き者なんだとか。
 とにかく、MSはヘリから切り離され、ブースターを吹かせながら着地する。
 侵入者たちもさすがにこちらの接近に気付いているらしく、建物の陰に隠れていた。
「警告します。武装したままでこのエリアに侵入することは認められません。速やかに退
去するのであれば、水なら分けて差し上げる事もできますが」
 後方の善行隊長から警告が発せられたが、返答は無かった。しかし、アウトフレームの
センサーは敵機が建物の影から影へと移動しているのを捉えていた。
「交渉決裂とみなします。攻撃を開始してください」
 ブラックチームの面々もそれを察していたようで、果断に指示を下す。
「補正はこちらで行った。グレネードを使え」
「了解。行くよ!」
 舞の支持とともにザクが腰のハンドグレネードを投げる。放物線を描いて建物の上を越
えたそれは、一機のアッシュの行き先をさえぎるように爆発を起こした。
「参ります!!」
 ハイマニューバ2型が2本の刀を振りかざしそこへ突っ込んでいく。アッシュが牽制で
ビームを放つが、当たるコースでなかったそれを無視して接近し、片腕を切り落とした。
 敵機の仲間が味方を助けるべく射撃するが、ハイマニューバ2型はヒットアンドアウェ
イを考えていたらしく、その場を速やかに離れていった。
 と、アッシュの残る右腕が吹きとんだ。射線が通るように回り込んでいたデュエルダガ
ーがレールガンで狙撃したのだ。
 残る2機が腕を失った仲間の下に集まると、3機は一斉にミサイルをでたらめに発射した。
「爆炎を巻き起こして撤退するつもりか。予想外の強敵に面を喰らったな」
 カイトが冷静に敵の戦術を見切り、アウトフレームの前に立つ。ミサイルがこっちに飛
んできてもテスタメントのVPS装甲なら大丈夫だ。
「ふっ、逃がしはせんさ」
 舞がそう宣言すると、ザクからもミサイルが発射された。
 ザクのミサイルは正確に敵のミサイルの中で爆発、誘爆を引き起こしながらなんとそれ
らを空中で全て撃墜してしまった。驚異的な誘導性能だ。
 爆発が起きる下をブラックチームのMSが駆ける。勝負は、ついた。
222アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/17(月) 14:42:19 ID:???
「相手が撤退するなら逃がしても良かったんじゃないのか?」
 帰投準備を進める中でオレはそう尋ねた。
「もっとダメージを与えていたならばそれも良いでしょう。しかし、あれだけ元気だと彼
らはまたMSを使って何かしでかすでしょう。私達の仕事はこの地の守備ですが、ここの
事だけを考えていれば良いわけではありません」
 善行隊長から冷静な返答が帰ってきた。
「そうなのかな? ここに来たのはただのゴミ漁りみたいなもので、人が住む場所まで来
なかったかもしれないんじゃないか? これからもそうしていたかもしれないぜ?」
 オレは食い下がるように更に尋ねてみた。が、
「ここにはもう何も残ってないさ。何も見つからなければ、人のいる所までやって来てM
Sの力を使うだろうな。そうでないなら最初の警告の時に交渉してくるだろうからな」
「ジャンク屋でも無いのにわざわざMSでゴミ漁りするぐらいなら、そのMSを売ってお
金にする方が早いもんね。今はどこでも生産業の需要が高いから、その気になれば職なん
て簡単に見つかるしさ」
 背戸口と速水にあっさりと否定される。オレが考えるようなことは既に検討済みなのか。
「何にせよ、彼らがこの港町に入り込んだ地点で我らは出る必要がある。人里まで来ない
可能性があったとしても、来てからでは遅いのだ。我らは弱者を守らねばならぬ」
「先手必勝で戦わなくては。軍は被害が出るまで動かないから対応が遅いのです!」
「ま、警告はちゃんと入れてるんだから先手必勝って言うほどじゃないとは思うけどよ」
 なるほどな。先ほどの善行隊長の言葉も含めて、彼らの守るという事に対する姿勢の強
さと、そのための思想が理解できた。
 ますますこの部隊に興味が湧いて来たぜ。

 彼らの実力は想像以上で、実戦慣れもしているようだ。この世界情勢が短期間でも強く
なる事を必要としたのだろう。なのだが……
「しかし、当たらなければいいなんて理屈がああいうものとはな」
 帰る途中でカイトが呆れたように言った。
 滝川は建物の陰に隠れたり、ザクとハイマニューバ2型の後からついていったりなど、
たしかに被弾はしない戦い方だったが、さして運動性能を活かした戦い方だったわけでは
なく、念のためでアーマーを付けた方が良いように感じられたのだ。
「まあ、こだわりってのはあるもんだろ。カイトだって十字を必ずMSに入れるじゃないか」
「シンボルだけなら有名になるほど威嚇効果ってのも出てくる。けど、あえて機体性能を
下げるような真似は合理性が無さ過ぎるだろ!」
「テスタメントは白い部分だけPS装甲が脆かった気がするけど……」
「うっ、それは、まあ……。とにかく、他のチームにはこんなバカな奴がいない事を祈るぜ」
 カイトには悪いが、そういう奴がいたら取材の楽しみが増えるな、とオレは考えていた。
223アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/17(月) 14:48:16 ID:???
第2話投稿完了
最初はジェスだからガンパレキャラも下の名前で呼ばせようかと思ったけど
作者自身が書いてて違和感あるので、主観で違和感が無いキャラのみにしました

速水と舞はオリジナルストライカーではなくオリジナルウィザードにしました
ブレイズの改造型ってのが解り易かったし、エールで飛行できる方が便利ってのは困るので

部隊構成やどんなMSがあるかについては大雑把に考えたのでそのうち纏めて書くかもしれない
224通常の名無しさんの3倍:2007/09/18(火) 20:10:17 ID:???
GJ!!
5121らしい戦い方で良かったです。
他のガンオケ組がどんな戦い方を見せてくれるか
楽しみにしてます。
225通常の名無しさんの3倍:2007/09/21(金) 19:50:26 ID:???
保守
226通常の名無しさんの3倍:2007/09/23(日) 14:42:43 ID:???
 その日はよく晴れていた。
 オレは校庭の入り口の所に立つと、まず青い空を見上げ、続いて誰もいない校庭の方を見渡す。
 今は授業の時間だが、少人数しかいないここでは運動場を使う時間は思いの外少ない。
 本当は授業中の風景の写真を撮りたかったのだが、本田節子という派手な先生に授業妨
害だとモデルガンで追い払われてしまい、こうして暇を持て余しているのだ。
 しかし、なんで授業にモデルガンなんか持ち込んでたんだろう? そこの所はいずれ聞
いてみるか。撃たれそうに無い時に。
「お、あれは……?」
 校庭には誰もいなかったが、その脇の芝生に寝そべっている男がいた。グリーンチームの源隊長だ。

「よっ、隊長自らがサボりか?」
 オレは源隊長の所へ行き、早速彼に声をかけた。
「へっ。あんた、俺が真面目に席についてお勉強するような奴に見えるか?」
「まあ、そうは見えないな」
 正直に答える。
「ついでに、隊長とかやるような柄には見えないだろ?」
「あ、ああ」
 ちょっと答えづらかったが、やはり正直に答える。
「ま、俺は隊長としては旗印なだけだからな。号令かけてチームを引っ張っていくのが主
な仕事で、後の事務とか作戦立案とかはほとんど芝村の奴がやってるよ。うちのチームに
いるデブ男の芝村な。自分は旗に向いてねえから隊長は他に任せてるんだとよ」
 確かに、源隊長は隊長というより頭とか大将とか呼んだほうがしっくり来る感じで、頭
脳労働は他に任せて実力で仲間を率いる役が似合ってるだろう。
「ブラックチームに女の子の芝村がいるけど、二人は親戚なのか?」
「らしいな。けど、血は繋がって無いって話だ」
「どっちかが養子ってことか」
「いんや、どっちも養子みたいなもんらしいぜ。……そうだな、あんた、芝村について調
べてみな。結構面白いことが分かると思うぜ」
 なにやら意味ありげだ。芝村を調べるというのは、この隊の二人の芝村――芝村舞と芝
村英吏両名――ではなく、芝村という名前そのものを調べろという意味か?
「分かった、調べてみる。けど、まだ授業中だからオレもここで時間を潰すとするよ」
 そういってオレも芝生に寝転がった。
「そういや、深澤の奴があんたのMSをガンダムタイプだとなんとか言ってたけどよ、あ
れ結構強そうだな。時間があったら俺と勝負しねえか?」
「そ、そういうのはカイトに言ってくれ。あいつはプロのMS乗りらしいから」
 彼は見た目通り喧嘩っ早い性格のようだった。
227アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/23(日) 14:44:26 ID:???
 放課後――正確にはここからが防衛隊としての仕事の時間なのだが――俺は早速芝村に
ついて調べてみたが、色々な話が出てきた。

 近年日本で頭角を現し始めた一族。特にユニウスセブン落下後の復興支援から急速に勢
力を拡大しているのだとか。
 芝村になる意思と、なれる力を持つ者のみがその名を名乗ることを許される。例え芝村
の家に生まれようとも、その資質が無ければ芝村を名乗ることは許されない。
 他には無いよう独特の技術を産み出しており、連合の技術でザフトに勝っている部分に
は少なからず彼らが関わっているらしい。
 傲岸不遜で目的のためには手段を選ばず、いずれは世界を征服するとさえ言ってのける。
 この隊にいる二人とは打ち解けているが、芝村そのものは信用できないと言う者が多くいた。

「こりゃ凄いな……」
 確かに優秀な一族で、言っている事が完全に誇大や妄想で済まされないってのがまた凄い。
 隊からの話は大体聞いたので、そろそろ本人たちに直接聞いてみるか。
 居場所については、舞のパートナーとして一緒にMSに乗っている速水が知っていた。
彼は芝村舞の手下一号なのだとか。
「今ならコンピューター室かな。最近、グリーンチームの芝村さんと一緒に何かのデータ
を調べているみたいだから」
 二人揃ってるなら好都合だな。
 彼はそのままコンピューター室までオレを案内してくれることになった。データの研究
がそろそろ終わりそうなので、彼も一度成果を見に来いと言われているのだそうだ。

「来たか」
 部屋に入ると、二人はそれぞれパソコンに何事かを打ち込んでいた。オンラインで繋が
っており、リアルタイムでデータが送受信されている。
「舞ってひょっとしてコーディネーターなのか?」
 彼女のキーボードを叩く速度は物凄く速い。コーディネーターでもこれほど早い人はそうそういない。
 これなら先日のミサイルの誘導制御があそこまで凄いのも納得がいく。
「ふむ。よく言われている」
 こういう返事を返してきたということは、彼女は……
「ナチュラルでも努力すればコーディーネターに負けない能力を身につけることができる
ということですな」
 英吏が俺の考えを肯定した。
 たしかに、オレはコーディネーター以上を動きをするナチュラルを今までに何人も見て
きたが、まさかコンピューター操作でできる人がいるとは思わなかった。世界は広いぜ。
228アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/23(日) 14:46:51 ID:???
「ところで、そのデータって一体何なの?」
 速水が舞の後ろからパソコンのモニターを覗き込む。オレは英吏の方から覗いて見た。
 このデータは、たしか……
「デスティニープランのデータだな」
 連れてきた8が、自分のモニターにそう表示させた。
 デスティニープラン。プラントの前議長であるギルバート・デュランダルが提唱した、
世界に恒久的な平和をもたらすためのシステム。遺伝子によって人の未来を決める物だっ
たらしいが、導入が宣言されただけの段階で阻止されてたため、もはやその完全な詳細を
知る者は誰もいなかった。
「応用すれば、やがては我らが世界を征服した時に利用できるやも知れぬ」
「けど、これは人間の自由と未来を勝ち取る権利を奪うシステムだぞ!?」
 オレは声を荒げた。このプランに反対する者は、基本的にそう考えている。オレもその一人だった。
「勝ち取る、ですか。しかし、勝利に裏には常に敗北する者がいます。デスティニープラ
ンは敗北と絶望に打ちのめされる者を救済するためのシステムと言えるかもしれませんな」
 英吏が嘲るように反論を返してくる。
「自由を叫ぶことができるのは、自由を得る強さを持った者だけです。しかし、それでは
残る者を救うことはできない。全ての人間が自由の得る強さを持つためには、何よりもまず
平和が必要なのです」
 ずばずばと切り込むように言葉を重ねる彼に、俺は上手く返事ができなかった。
「そこまでだ、従兄弟殿。我らはこれをそのまま使うために解析しているわけでは無かろう」
 舞が突然割り込んできた。
「自由の中でもよりよい道を選ぶためのシステムだと、わたしはこれを解釈している。人
の持つ才は一つのことにしか使えぬわけではない。最適な物がある、所詮はその程度だ」
 そう言いながら彼女がキーボードを操作すると、こちらのモニターに隊員の一人が表示された。
「ブルーチームの蔵野みずほ。この部隊において、狙撃技術で彼女に勝る者は誰もいない」
 彼女は確かMSパイロットだったな。戦っている所はまだ見たこと無いけど、狙撃手だったのか。
「来須さんも言ってたよね、彼女は天性のスナイパーだって」
 来須とはブラックチームの来須銀河のことだ。この間の戦いには参加していなかったが、
各部隊には敵パイロットの確保や市民の避難誘導を助けるために支援歩兵が2名ずつ配備
されており、彼はその一人だ。
「だが、蔵野のこの能力は狙撃のためにあるわけではない。それでも今後このままスナイ
パーとして大成するか、厳しくとも元の夢を追いかけるか、それは彼女の自由だろう」
「厳しくとも? 彼女の元々の夢ってなんなんだ?」
 オレはそう尋ねたが、
「それはプライベートかつ非常にデリケートな話だ。本人に直接尋ねてみるがいい」
 う〜ん、みずほか。彼女にはどうにも避けられてる気がするんだよな。それは、彼女に
限らず部隊の何人かに言えることなんだけど……。
229アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/23(日) 14:51:19 ID:???
「つまりは、どんなことに才能があるかを、一つに限らず色々と示すためのシステムを作
ろうってわけなんだな?」
 纏めるとそんな感じだった。別段、これで完全な世界平和とか考えているわけではなく、
人々の暮らしを少しでも楽にするための計画のようだ。
「まあ、たかが才能を示すことを運命と名付け、未来を決めるなどと大げさ過ぎますから
な。我らのシステムにはそろそろ新しい名前をつけてやる必要がありそうです」
 英吏はそう言うとクククッ、と微かに笑う。
「けど、結局の所、これって舞達の好きな努力を否定する物になるんじゃないかな?」
 速水から最後の反論が出た。
「たわけ。もっとよく考えろ。例えば、そなたが野球に才があるとされ、プロ野球の選手
になったとする。だが、プロ野球界全体が同じように才があるとされた者ばかりだとした
ら、どうすれば一軍になり、試合に勝つことが出来る? もちろん、贈賄以外の手段で、だ」
「あ、そうか」
「じゃあ、野球が好きだけど才能が低いとされた人はどうするんだ?」
 オレはそう尋ねてみた。
「人間は皆、必要とあらばそうなる事ができる。プロ野球選手になる必要があるならば、
努力すれば必ずなれるものだ」
「そこまでではなく、野球が好きなだけならば、草野球をすればいいだけの話ですからな」
 あっさりと言ってのけた。
 なるほど、これが芝村か。確かに凄い人達だ。

「さて、今日はここまでだ。従兄弟殿」
 舞がそう言いながら立ち上がると、英吏は何かを承知したらしくうなずいた。
「行くぞ、速水。この後は滝川の奴にフォルテストラの使い方を指導する」
 この間カイトが言った事が気になっていたようだ。宣言しながらコンピューター室を出
て行く。手下らしい速水がその後に続いた。
「ジェス、あなたには少し話があります」
 オレも出て行こうとした所で、英吏に呼び止められた。
「マティアス殿のことは真に残念でした」
「! マティアスの事を知っているのか!?」
 それは、オレにMSに乗っての取材を可能にしてくれ、様々な真実を見る機会を提供し
てくれ、そして、今はもうこの世にいない人物の名前だった。
「我らは『一族』から睨みを利かされていてなかなか世界に進出できないでいました。そ
こにマティアス殿からお誘いの言葉があり、彼を密かに支援していたのです」
 彼らが最近になって勢力を大きくし始めたのは、あの『一族』が滅んだからなのか。
「彼が選んだジャーナリスト……その手腕をこれからも見せていただきます」
「ああ、任せてくれ!」
 マティアスがもし生きていたら、きっとオレをここに行かせただろう。人と人の縁は、
意外な所で繋がっているものなんだな。
230アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/23(日) 15:00:32 ID:???
一つ目に名前入れ忘れるというミスを犯しつつ第3話投下
オケ組の戦闘は残念ながらもう少し後になりそうです

今回は種世界との融合らしくガンパレキャラにDPを語らせる方向で
と言っても、自分がDPに対して感じたことも混ざってるけど

ちょっと小話
以下はコーディネーターと設定したキャラ
イメージに合いやすいので、主にガンパレでラボに関わったキャラ中心

ののみ、若宮、萌、咲良、百華、牧原兄妹(ハーフ)、奈津子、田嶋

若宮は連合の戦闘用として生まれ、破棄が決定された所を善行に拾われたため、以後彼に仕えている
ラボ関係と言ったけど、研究所とかで生まれたのは一応彼と奈津子だけ

咲良は元エリートの方の設定を使用。コーディだったので出世コースから外れる
性格の問題もあり、結果的にこの部隊に来ることになった

百華は女性っぽい外見にコーディネートされてる。母親に女の子の名前付けられたくらいなので

牧原兄弟は、コーディとナチュの双子は種本編でもアストレイでもやってるので二人まとめてハーフに

奈津子は自称スーパーコーディネーター。あまりのドジッ娘ぶりにその話をしても誰も信じない

田嶋は両親がマーシャンだったらしい

大体こんな感じで。ののみと萌はあまり細かく考えてない……
231通常の名無しさんの3倍:2007/09/23(日) 21:06:51 ID:???
そろそろまとめサイトが必要かもしれんね
232通常の名無しさんの3倍:2007/09/25(火) 18:55:07 ID:???
保守だ!
233アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/30(日) 14:24:36 ID:???
 アルファ防衛隊の取材を始めてそろそろ1週間になるが、オレは一つ悩んでいることがあった。
 話を聞こうにも、どうにも避けられてしまう隊員が何人かいるのだ。
 ブラックチームの石津萌と来須銀河。グリーンチームの紅・エステル・ヴァラ。ブルー
チームの蔵野みずほ。整備班の吉田遥といった面々だ。
 おそらく、元から人と話すが苦手なのだろうから、無理矢理話を聞き出そうとしても相
手を傷つけてしまうかもしれない。
「う〜ん、まずは何とか打ち解けるとこから始めないとな」
「人間関係の事でお悩みですかー?」
 オレが思わずつぶやいた時、横から突然声をかけられた。
 慌ててそちらの方を向いてみると、事務官をしている加藤祭がいた。
「さっきからうんうん唸って、そういう事ならうちに相談してくれればいいのに」
「な、何か良いアイデアがあるのか?」
「実はですね、うちのお姉ちゃんもジャーナリストやってまして。ジェスさんにはどこか
親近感を感じてるんです。だから、うちにできることなら手伝ったげます。詳しく話してみて下さい」
 これは心強い。彼女ならオレよりこの隊の人の事をよく知っているだろうし。オレは早
速、先程から悩んでいたことを打ち明けてみた。
「なるほど。つまり無口な人らから話を聞きたい、と。それなら大丈夫ですよ。人付き合
いが苦手って言っても、皆仲の良い相手が一人や二人はいるもんですから、そういった人
から話を聞くか、仲介を頼むんが一番やと思いますよ」
 たしかに。それはオレも考えていた事だ。
「じゃあ、まずは仲の良い相手を調べるとするか」
「それもうちに任せてください。この隊の人間関係の事は全部調べてあるんですよ」
 どうやら、彼女はこの隊の人間のことをよく知っているどころか、一番詳しく知っているらしい。
「まず萌りんは極度の対人恐怖症でして、人と話すのは凄く苦手なんですわ。生来は明る
い良い子みたいなんですけどね。新井木さんが仲良くしてる他、上手く話すことができな
いのを善行さんや来須君が面倒見てフォローしてます」
「その来須もあまり話してくれないんだけどな〜」
「来須君は必要以上にしゃべらんし、あまり自分のことは話したがりませんね。だからう
ちも事情はよく知らんのですけど、ヨーコさんと姉弟関係にあるらしいですよ」
 来須と整備班のヨーコ小杉か。名前も人種も全然違う二人が姉弟にある理由……そこも調べてみないとな。
「紅さんは母国語以外での会話が苦手らしいです。グリーンチームの芝村さんが面倒見て
いる以外、あまり人と接してませんね」
 英吏か。見かけによらず人の良い所があるみたいだが、そんな事もしているのか。
234アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/30(日) 14:26:47 ID:???
「吉田さんはまず男嫌いで有名で、女子に仲介を頼まんとまず無理でしょうね」
 性別の問題じゃ、オレ一人の力ではどうしようもないな。
「彼女は山口さんの所に居候してますから、山口さんと、同じく居候組の菅原さんか岩崎
君に話を聞くのが一番でしょうね」
「え? 彼女は男嫌いなんだろ? 岩崎は大丈夫なのか?」
「本人が女やって嘘ついたのを信じてしまってるらしいですわ」
「そ、そんな嘘を信じているのか……?」
 真実を教えてやるべきだろうか? しかし、そんなことをすれば隊の人間関係にヒビを
入れてしまうかもしれないか。
「最後に蔵野さんやけど、彼女だけはホンマに仲の良い人がいません。人と話すのが苦手っ
ちゅうより、人付き合いを面倒だとか億劫だとか感じとるタイプみたいですね」
「突破口は自分で調べるしかないってことか……」
 先日舞に言われたことが気になるから、彼女からは特に話を聞きたかったのだが、気長にいくしかないか。
「石塚さんや先生方なんかは事情もちょっとは知っとるみたいですけど、簡単には話して
くれへんかも知れませんね」
 確かに。舞達も何か知ってたみたいだけど、詳しく教えてくれなかったもんな。
「後は結城さんや古関さんが女子全体の面倒を見るタイプですから、何か聞けるかもしれ
ませんわ。ま、大体こんなもんです。というわけで、情報料として500円いただきます」
「へっ……? 情報料?」
「親近感感じとるとは言いましたけど、それとこれとは話は別ってことで。ま、急な話で
すから、今はつけといて後で払うって事でもええですよ」
 仕方ない……タダより高いものは無いって言うしな。しかし、現地の通貨か。アースダ
ラーじゃ駄目なのか?

 話の後、オレはカイトと一緒に格納庫へと向かった。
 さっきの話に出てきた子は整備班に多い。まずはまとめて話をつけよう。
 新井木勇美、ヨーコ小杉、菅原乃恵留の3人に、後は歩兵のはずなのに何故か格納庫の
隅で彼女等を見ていた結城火焔に話をつけることにした。
 しかし、さっきの加藤といい、女の子ってのはちゃっかりしている。
「立ち話ってのもなんですし、何か奢ってくれますか?」
「そうそう。プライパシーに関する話だし、タダで教えるってわけにもね」
「火焔ちゃん達は暇人じゃ無いからね! お話と食事の一石二鳥と行かなくっちゃ!」
 自分の仕事をせずに整備班を見てた火焔の言葉は微妙に納得が行かないけど、仕方ないか。
 ヨーコだけは別に奢ってもらおうとは考えていなかったようだが、この際3人も4人も同じだ。
235アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/30(日) 14:28:21 ID:???
 今の所持金を確認する。奢るくらいの金は当然持ってるけど、先の事も考えておかないとな。
 この仕事は基本的に儲からない。大金稼いでいる奴も多くいるけど、大抵は記事の売り
先を探して四苦八苦している。オレはもちろん後者の方だ。
 マティアスがクライアントをしていた頃は少しはましだったんだけど、自分のポリシー
の問題で報酬を断った事もあったし、十分な蓄えがあるわけじゃない。
 女の子を誘うことだからとカイトの方を見てみるが、首を横に振られた。
 プロのMS乗りとして結構稼いでいるはずだが、MSをコレクションするなんて贅沢な
趣味を維持するためあまり手持ちが無いようなのだ。
 個人でナンパする時でないとあまり使いたくないのだろう。
 今後は少し節制していくしかないか。こういう時に――
「ジェスさま、お金にお困りですか?」
 セトナがいてくれれば食費の節約を考えられるんだが……。
 ……ん?
「セ、セトナ!?」
「はい」
 いつのまにかセトナがオレの隣に立っていた。
 セトナ・ウィンタース。時々オレ達と行動を共にする少女で、フラッと現われたかと思
うと、フラッといなくなるという事を繰り返していた。
 今となってはその素性は分かっているのだが……
「ど、どうしてここに?」
「気づいたらここににいて……」
「そんなワケないだろ!!」
 こういう所は相変わらず謎だ。オレ達もついついいつも通りの問答をしてしまう。
「うわぁ〜! カワイイ!! ねっ、ねっ、この子誰!?」
 セトナを見た火焔が勢いよく聞いてくる。なんだか目の光り方が怪しいが、とりあえず
その場の皆にセトナを紹介する。
 火星の偉い立場の人だって部分は伏せておく事にした。話して良い事ならセトナ自身が話すだろうし。
「けど、ジェス『さま』って……」
「結構良い趣味してるのねー……」
「いや、オレがそう呼ばせてるわけじゃないぞ!?」
 新井木と乃恵留に猜疑の目を向けられ、オレは慌てて弁解する。
 本人が嫌がらない限り呼び方なんて自由だと思うのだが、少しは考えた方がいいのかな?
236アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/30(日) 14:30:21 ID:???
 そこらの喫茶店に入ることになった。
 セトナがお金を貸すと言ってきたのだが、さすがに実年齢でも年下の女の子に借りるの
は気が引けるので断った。
「とりあえず、なんでも注文してくれていいぞ。できれば遠慮して欲しいけど……」
 嘘はつきたくないので、我ながらちょっとカッコ悪い台詞だ。
 女の子たちはあまり遠慮する気は無いようで、メニューを見ながらあーだこーだと話している。
「デハ、私はコーヒーをお願いシマス」
 ただ一人遠慮をしてくれたヨーコは早々に注文を決めてくれた。
 しかし、こうして座っていても彼女は背が高いと分かるな。ベルとロンドの間くらいか?
「他の人は? 注文決まったか?」
 と、オレが聞いた時――
「フフフ。カポエラ」
 意味不明な注文が足元から来た。
 全員が驚いて飛びのく。
 テーブルの下になんとも形容しがたい奇抜なデザインの服を身にまとい、顔に化粧を塗
 りたくった男が潜んでいた。
 軟体動物のごとく体をくねらせ、皆の足に触れないようにしていたらしい。
「い、岩田!」
 一度見たら二度と忘れられそうに無いその怪しい風貌の男は、整備班に所属する岩田弘だった。
「ノオォォォッ!! わたしのことはイワタマン、もしくはイワッチと呼んで下さいィッ!!」
 奇声を上げながら岩田、改め、イワタマンがテーブルの下から這い出してくる。ちょっ
と、いや、かなり不気味な光景だ。オレは思わず写真を1枚撮ってしまった。
「お呼びじゃないのよ、あんたは!」
「キモイ! キモ過ぎる!!」
「成ばーいッ!!」
 彼は出てきた所で女子トリオにボコボコにされてしまった。火焔なんか私物の青龍刀で
……そんな物を街に持ち出してていいんだろうか?
「ちょ、ちょっとやり過ぎじゃないか?」
「大丈夫、大丈夫。こいつはこれくらいじゃなんとも無いから」
 例え彼は大丈夫でも、さっきから店員の目が痛いのだが……。
「スミマセン。チョット外に運んできマス。石津サンのお話は新井木サンから聞いて下サイ」
 その店員にヨーコは笑いかけると、岩田を軽々と担ぎ上げた。
 そして彼女が出て行く直前、
「フフフ。夜中になったら、格納庫でMSに乗って待機してみて下さい……いわゆるトッ
プシークレットをいう奴を見ることができますよ……ガクッ」
 岩田がそんなことを言って、気を失った。いや、気を失ったフリのような気がするが。
 夜中の格納庫……そこに一体何が……?
237アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/09/30(日) 14:35:07 ID:???
次回に続くという終わり方で第4話投下完了
ぶっちゃけ、今回はセトナとイワッチを出すための回かもしれません

余談
整備班はチームに分けられておらず、全体で全チームのMSを整備している設定です
小隊ごとに人数が違ってしまうのを防ぐための処置だったりしますが
238通常の名無しさんの3倍:2007/10/05(金) 17:29:20 ID:???
支援保守を開始する!!
239アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/07(日) 11:25:18 ID:???
 新井木と乃恵留は話を取り付けてくれる事になった。
 火焔はセトナを自分の美少女コレクションに加えるという怪しい交換条件を持ち出して
きたので、あきらめた。そんなのを承諾したらオレはアグニスやディアゴに殺されちまう。
 そして、オレとカイトは岩田に言われた通り、夜に格納庫でMSに乗り込んでいた。
 8に細工してもらって通信装置とカメラだけを使えるようにしてあるので、傍目にはM
Sが起動していると分からないはずだ。
「しかし、何があるって言うんだろうな」
 こうしてそろそろ小一時間程が経つ。オレは何気なくつぶやいたが、実際に何かあるま
でそんなことが分かるはずも無い。
「夜の格納庫……となると密会、が基本だろうな」
 カイトが自分の予想を述べてきた。
「えっと……それは秘密の作戦会議とかそういうのか?」
「フッ……もちろん、男と女の逢瀬とかの事だよ」
 そ、それは見ちゃいけないものなんじゃないだろうか!?
「ま、そういう秘密を暴くのもジャーナリストの仕事だからな」
 確かにオレは謎や秘密を暴くためにジャーナリストをしている。
 その手の記事で稼いでいるジャーナリストがいるのも確かだ。
 けど、犯罪や不正に関わらない事ならみだりに覗いたり公表したりしてはいけない事も
あるとオレは思っている。
「オレはゴシップ記者じゃない!!」
「静かにしろ! 誰か来たぞ!」
 オレが声を荒げた所で、8が小さな電子音を鳴らしながらモニターに字を表示させる。
 格納庫にわずかばかりの明りが灯る。
 入り口の方を見ると、みずほが照明のスイッチに手をかけていた。カイトの予想通りな
ら、ここで誰かに会うという事か?
 彼女は迷い無く奥へと歩みを進めると、一機のMSの前で立ち止まった。
「M1か……あれがみずほの機体なのか」
 彼女はパイロットをしていたはずだ。あのM1アストレイがある辺りはブルーチームの
機体を集めている場所のはずだし。
「あれはM1じゃなくてM1Aだな」
「スラスターと下半身をM1の物と交換している。同系の機体だからできる改造だ」
 カイトと8が補足してくる。そんな事が一目で分かるなんて、二人ともMS知識が半端無い。
 宙間戦闘用のM1Aにそんな改造を施してまで使う理由となると、その主武装である狙
撃用ビームライフルとセンサーか。彼女の狙撃技術はピカイチだって聞いているしな。
 そうしてMSについて話している間にみずほはM1Aに乗り込んで起動させる。
 一体どこに行くつもりなのかと見守っていたが、M1Aは格納庫を出て一歩進んだ所で
立ち止まってしまった。
240アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/07(日) 11:27:30 ID:???
 機体は上を向き、空に向かってビームライフルを構える。
「辺りは真っ暗だってのに、こんな時間に狙撃……か? それにしては自分を無防備に晒し過ぎだな」
 戦闘のプロであるカイトにはその行動は不可解な物としか思えなかったようだ。
 オレも最初は分からなかったが、じっと動かないM1Aを見ているうちにある考えにたどり着いた。
「8、アウトフレームを完全に起動してくれ」
「いいのか? ここにいる事がばれるぞ?」
「いつまでも覗き見してるってのも失礼だろ。今が話しかけるチャンスだろうしな」
 アウトフレームに完全に火がついたのを確認すると、M1Aの隣まで近づく。
「星でも見てるのか?」
「……!? 誰!」
 オレが声をかけると、みずほは驚きの声を上げて反応した。
「うわっ!? 覗き見してたことは謝るから、まずはライフルを下げてくれ!」
 M1Aがこちらを向いたことで銃口が眼前に突きつけられる形になった。相手によって
は反射的にビームを放っていてもおかしく無い状況だ。
 しかし、声をかけるまでこっちに気がつかなかったなんて、凄く集中してたんだな。
「……何の用?」
 彼女は落ち着きを取り戻したようだが、少し怒っているようだった。
「MSで天体観測なんて面白い事考えるな、って思ってさ」
「隊長や先生の許可はもらってるから」
 どうやら、オレの思った通りのようだ。
 Nジャマーでレーダーの類が無効化されたため、MSは有視界戦闘を想定して作られて
いる。その望遠機能はあなどれない物がある。特にM1Aのような狙撃用機体となると、
下手な望遠鏡より遠くの物を見ることができるだろう。
「せっかくだから、たまにはオレもこういう写真を撮るかな」
 また元の体勢に戻ったM1Aの隣で、オレも同じようにガンカメラを星々が輝く空へと向けた。
「将来は宇宙開発の仕事とか考えているのか?」
 舞が言っていた元の夢とはおそらくこの事だ。
 宇宙開発のメッカと言えるDSSDは前大戦のおりに連合の攻撃を受け壊滅状態に陥っ
ており、現在は組織の建て直しを行っている状態だ。しかし、地上の建て直しすらまだ満
足に行ってない状況で宇宙を目指すとはなかなか行けない。
 オレの質問は無視された。おそらく、声が耳に届いていないくらい集中しているからだろう。
「……父さんと母さんの夢だったから……」
 と、思っていたらポツリと返事が返ってきた。これも集中している故に無意識で返しだのだろう。
 両親の夢、か。あの口ぶりからすると、もうこの世にはいないと考えるべきか……。
 その時。警報が鳴り出した。敵襲だ。
 連絡がすぐに行き渡ったらしく、30分としないうちにブルーチームの面々が集まった。
241アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/07(日) 11:29:26 ID:???
「見通しの悪い夜間での戦闘になるため、スカイグラスパーではいい的です。今回、大塚は待機」
「了解」
 石塚隊長の指示の下、ブルーチームが出撃する。
 彼の機体である105ダガーはソードストライカーを装備している。
 ビーム兵器は強い光を発するため、夜に使えば居場所がすぐにばれてしまう。ビームサ
ーベルは論外だ。彼は対艦刀の実剣部分で戦おうというのだろう。
 みずほはあくまでも狙撃用ビームライフルで挑むつもりのようだ。スナイパーは無駄な
弾を撃つ様な戦い方はしないし居場所がばれればすぐに移動するものだから、問題ないの
だろう。

 現場からやや離れた場所でMSが降下し、以後は歩いて慎重に移動することになった。
いつどこに敵が潜んでいるか分からないので、オレたちも含めて警戒しながら進む必要がある。
「隊長、敵が移動していることを考えれば、そろそろ遭遇してもいいはずです」
 石塚隊長の補佐役である永野英太郎がそう進言する。彼の機体は重武装が特徴のガズウートだ。
「お互いを見失わない程度に散開。索敵行動に入ります」
 全員が指示に従い動き始めた所で、みずほのM1Aが突然ビームライフルをこちらに向ける。
「えっ!?」
 移動中だったアウトフレームの動きに銃口は追従せず、ビームは一瞬前に機体がいた場
所を貫いてその後ろへと飛んでいく。
 ビームの光に照らされて一機のMSの姿が見えた。ダークダガーL。特殊な任務のため
にある程度のステルス機能が施されているダガーLだ。
 アウトフレームを狙っていたようだが、手にした武器を破壊されて慌てて黒い機体で暗
闇の中へと逃げていった。
「相手は夜間戦闘に慣れていると見て間違い無いか……厄介ですね」
 石塚隊長がぼやく。敵は今の一機だけとは限らないだろうし、人里で無いこの辺りの暗
さで黒いダークダガーを探し当てるのは難しい。しかし、相手はこういう戦いを得意とし
てこちらを補足できるのだろう。
 そういや、補足と言えば……
「あんな見えにくい相手をよく狙撃できたな」
 みずほは見事に敵機に射撃を浴びせていた。
「暗い中で光を見つけるのは得意だから。8等星位までは見えるし」
 それって凄く視力が良いのではないだろうか。オレも眼には結構自身あるけど、ひょっ
として狙撃の才能があるのかな? そんなことカイトに聞いたら鼻で笑われそうだが。
「のんびりはしてられねえぞ。このままじゃこっちも狙われる」
 カイトが忠告を入れる。たしかに、相手がこちらを補足してたとしても、ジャーナリス
トかそうで無いかの見分けがつくほどハッキリ見えてるとは思えない。いや、判別できて
ても問答無用って可能性もある。オレはそういう手合いから何度も攻撃されているのだ。
242アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/07(日) 11:32:12 ID:???
「隊長、煙幕を焚くというのはどうでしょうか? お二人はその間に撤退するというのは?」
 永野がそう提案する。
「確かに、現状で敵機は見えていない。煙幕で見えなくなるのはあちらだけか」
 石塚隊長は乗り気だ。この暗さで距離をとったらまともな撮影なんかできなくなるが、
オレは自分の安全を優先するべきなんだよな。
 けど、オレに何かできることは無いものか……。
 いや、待てよ。そういう手があるか……。

 ガズウートが煙幕を広範囲に撒き散らす。本来はザウートが使用していた物で、支援任
務がメインの永野のために装備させているらしい。
 アウトフレームとテスタメントは飛行能力を活かしてその場から離れる。
 敵機は煙の中に入っているらしく、攻撃は来なかった。

 闇の中、閃光が数度瞬く。
 オレ達が身を潜めたのは通信が届く範囲だったが、ここからでは戦いの様子はよく見えない。
「うわっ! くそっ、右手をやられた!」
「できる限り遮蔽物の影に入れ! 攻撃が来る方向を限定すれば、見切るのはそう難しくない!」
 石塚隊長の声には普段の穏やかな雰囲気が消えている。それだけ厳しい状況なのか、そ
れとも戦いの中では穏やかさを維持するつもりは無いのか。
 戦いの様子を見れないのはもどかしいが、我慢だ。それに撮る物が全く無いわけじゃない。
 オレはテスタメントに持たせたガンカメラを暗視モードに切り替えると、アウトフレームへ向ける。
 アウトフレームに乗ったみずほは集中しているため、こちらに気付いて無いようだ。
 そう、オレが思いついた事はこれだ。煙幕の中でまずカイトとみずほが機体を交換。離
れた所で今度はオレとみずほが乗り換えたのだ。
 アウトフレームのビームライフルはセンサーと連動して優れた狙撃性能を発揮できる。
みずほになら使いこなすことが可能だ。この距離では大分威力が落ちるだろうが、ビーム
の光が敵機を照らせれば後は石塚隊長達が何とかするだろう。
 ベルが聞いたらまたジャーナリスト失格って言われそうだな。まあいいか。
 数度、ライフルが放たれる。その度にガズウートの砲撃と思われる光が放たれる。ここ
からでは見えないが、ソードダガーやカイトの乗るM1Aも確実に敵を倒しているようだ。
「敵機、全滅した模様。周辺を警戒しつつ撤退準備を進めます」
 狙撃ポイントを変えるための移動中に、戦闘終了の報告が入った。
「アウトフレームを使ってみた感想はどうだ?」
 少し気になったのでみずほにそう尋ねてみた。
「良い機体ね。このまま貰ってしまいたいわ」
 うっ、それは流石に困る。
「冗談よ」
 抑揚の無い声で言われるとあんまり冗談に聞こえないんだけどな……でも、少しは話が
できるようになったかな。
 他の人達にも根気よく接していれば心を開いてくれるかもしれない。そんな希望が見えた気がした。
243アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/07(日) 11:37:48 ID:???
支援保守がある限り私も書き続けようと第5話投下
アストレイの新シリーズにより設定に矛盾ができないかどうかが目下の心配事
ガンパレキャラが種世界にいる地点で設定矛盾も何も無い気はしますけど

石塚達の活躍シーンはもう少し書きたかったけどそれは次の機会で

後、文中に入れたかったけど入れる隙が無かった設定です
みずほの両親はスウェンの両親の知り合いで、発表会の爆破事故に巻き込まれて死亡
みずほは当時宇宙に興味が無く、家で留守番していたので無事だった
244通常の名無しさんの3倍:2007/10/07(日) 11:44:08 ID:???
GJ!
245通常の名無しさんの3倍:2007/10/11(木) 00:04:06 ID:???
保守ついでにあげ
246通常の名無しさんの3倍:2007/10/14(日) 11:00:55 ID:???
期待してる方々には申し訳ないが、今週は諸事情につき一回休み
しかも次回は分量少なめになりそうだ……。

ネタを考えるのはいつでも出来るから今のうちにチャージしないと
ガンパレは幻獣な上ランダムバトルだから強敵エースとかいないんだよな
と、00のハムを見て思った
247通常の名無しさんの3倍:2007/10/14(日) 23:20:24 ID:???
>>246
セプテントリオンなんてどうでしょう
248通常の名無しさんの3倍:2007/10/18(木) 07:40:53 ID:???
そんな時には幻獣共生派ですよ市民
249アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/20(土) 12:19:45 ID:???
 学業が終わった放課後は、各隊員はそれぞれの仕事や訓練をこなす。
 その光景を写真に収めたり、時間をもらってインタビューを行ったりするのが主なオレのする事だ。
 被写体を探して歩き回っていると、体育館の方から音が聞こえてきた。
 歩兵の誰かが訓練をしているのかと思って中を覗いてみたら、いたのはパイロットの2名だった。
 一人はブラックチームの壬生屋で、もう一人はホワイトチームの横山亜美だ。接近戦を
得意としており、チームの特攻隊長の役割を果たしている点が共通している。
 訓練は防具もつけずに木刀で打ち合うというものだ。二人ともかなり熟練しているらし
い剣捌きで、オレだったらたちまち大怪我してしまいそうな速さと勢いだ。
 MSは別にパイロットの運動能力をそのまま強くするわけではない。が、こうした訓練
に全くの意味が無いわけでもない。
 間合いや戦いにおける呼吸、そしていかに体を動かすのが有効となるかは生身もMSも
大差は無い。何せMSは人型をしているのだ。
 格闘家である『拳神』バリー・ホーがMSでも優れた格闘戦能力を誇るのは有名な話である。
 打ち合いは壬生屋が優勢のようだった。というより、壬生屋が亜美に稽古をつけているようだ。
「太刀筋が限られてきましたよ! 剣道ではないのですから、好きなところを狙いなさい!」
「はいッ!!」
  しばらくはそうやっていたが、壬生屋が本格的に反撃しだすと勝負はあっという間につ
いた。亜美の眼前に木刀が突きつけられている。
 オレはそこで声をかけた。
「凄いな。いつもこんな訓練をしているのか?」
 亜美はオレが見ていたことに気付いてなかったらしく驚いた様子だったが、壬生屋は気
付いていたようで笑顔を返してきた。
「ええ。横山さんに剣術を教えているのです」
「壬生屋は剣術を習ってる……というより、家がその道場なのか?」
「はい」
 壬生屋はいつも袴に着物という、かなり古風な格好をしている。
 その上にあの戦闘スタイルだから家が剣道場かと思ったのだが、剣術の方だったのか。
「わたし、まだまだですね。身に染み付いた剣道のクセもなかなか抜けませんし」
 亜美は言いながら溜め息をつく。
「う〜ん、十分早くて強い剣だと思うけどな。オレだったら防ぎきれないぜ?」
 オレは率直な感想でフォローを試みたが、彼女の溜め息を止まられなかった。
「たしかに、横山さんの剣道の腕は中々のものです。剣道のルールならばわたくしと互角以上でしょう」
「でも、実戦では剣道じゃ駄目なんです! 銃にも勝る剣術、それが無ければどうにもな
りません! わたしは壬生屋さんみたいに剣だけで戦えるようになりたいんです!!」
 常識的に考えれば剣で銃に勝つのは難しい。MSも主兵装は銃火器である。
 が、MSは人間をそのまま大きくしただけでは得られない機動性があり、火線をかいく
ぐって近接戦を仕掛けるのは生身ほど難しくない。故にMSは接近戦でも強力な物を持つ。
 生身でも剣で銃に負けない技術があれば、MSだとかなり有利に戦えるわけだ。
250アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/20(土) 12:21:18 ID:???
「千里の道も一歩から。剣だけで戦うわけでは無いが、切り裂きエドの戦い方を一度見て
みるというのはどうだ?」
 オレが連れていた8がそんな提案をしてきた。
 たしかに、エドの剣戟戦は見るだけで何かの参考になるかもしれないな。
「切り裂きエド!? 本当ですか!!」
「是非、是非見せてください!!」
 名前を聞いた瞬間に二人とも凄い勢いで喰いついて来た。やはり、剣を使うパイロット
にとって彼は憧れの存在なのだろうか。
「ちょ、ちょっと待っててくれ。映像データを用意してくるから、視聴覚室にでも先に行っててくれ」
『はいッ!!』
 二人は急ぎ足で体育館から出て行った。
 たしか、レポートにする際に使わなかった写真や映像データもまだ残しておいてあるは
ずだ。捨ててなくて良かった。没にした物でも役に立つことはあるものだ。

「あ、来ましたね」
「遅ぇじゃねえか。切り裂きエドってのを早く見せてくれよ」
「返り血に見える程のオイルってのはどんなモンなんだろ?」
「ソードカラミティの機体特性が気になるなあ」
 アウトフレームからもデータを写して視聴覚室に行くと、そこではさっきの二人だけで
はなく、他のパイロット達や歩兵、整備兵からも何人か集まっていた。皆、切り裂きエド
がどういった戦い方をするのかに興味があるらしい。
 ただ単に暇だからって人もいそうだけど。
 データが入ってる8とプロジェクターを接続し、映像を投影してもらう。赤いボディを
持つソードカラミティが映し出された。
「エドは敵の狙った部分を斬る事を得意としている。関節部とかの脆い所はやっぱり切断
しやすいからな。ハッチの隙間を狙うことで敵パイロットを捕らえるなんて事もやってのける」
 映像が流れる間にオレはエドの戦い方や、どういう思想を持って戦っていたなどを解説していく。
 受けは中々のもので、皆画面に見入っては時々感嘆の声を漏らしている。パイロットの
中には壬生屋達も含めて自分にもできるか考え込んでいる者もいるようだ。
 やがて映像が流れ終わると、航がおもむろに手を上げた。
「どうしたんだ?」
「ジェスさんは傭兵部隊サーペントテールのレポートも幾つか書いてますよね? よろし
ければ、そっちも見たいのですが」
 彼の提案に何人かが賛同する。部隊の特性上、サーペントテールなんかは知ってる人が多いようだ。
 他にも乱れ桜や月下の狂犬が見たいなんて声も上がった。見れば勉強になるとは思うけど、
見るばかりじゃ皆の仕事や訓練が進まないような……。
 待てよ。勉強、か……。
251アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/20(土) 12:22:21 ID:???
「授業の教師をする代わりに授業風景を撮影させて欲しい、ね」
 本田先生はどこか呆れ顔で、オレの提案を反芻した。
 オレが今までにレポートしてきた物を皆に紹介・解説する特別授業を開くことを考えたのだ。
 教員免許は持ってないけど、この学校は別に公共で運営されてるわけでは無いので問題はない。
「なかなか面白い事を考えますね。悪くは無いと思いますよ」
「ジェスさんのレポートは結構興味深い物が多いからね。皆にも良い勉強になるんじゃないかな」
 教師陣の中でも年長者であると思われる坂上久臣先生と、航の兄である小島空先生は乗
り気のようだ。助かる。
「けど、それじゃおめーに得なことばっかりみたいなんだよなー」
 本田先生は半眼で睨み付けてくる。
 レポート見たいってのは生徒側の要望だけど、オレ自身も是非見てもらいたいって気は
ある。その上撮影の許可をとろうなんてのは確かに自分に都合よ過ぎるかもしれないな……。
「なら、条件を付けよう」
 そう切り出してきたのは伯爵と呼ばれている、教師陣を束ねている人物だ。その渾名に
ふさわしい、貴族然とした人物で、部隊創設に深く関わるメンバーの一人らしい。
「まず、他の授業で手伝いも少々してもらう」
「その位ならお安い御用だけど、具体的には何をすればいいんだ?」
 真っ当な勉強を人に教えられるほど賢いわけじゃないんだが。
「吉野先生の授業で文章の書き方でも講義してもらおう。ジャーナリストなら、お手の物だろう?」
 それならできる。フォト・ジャーナリストは写真を撮る事だけが仕事じゃない。
「それともう一つ。お前の連れの二人、あの二人にも何か授業を担当してもらおうか」
 カイトとセトナに?
「何することなくブラブラさせてるのも良くは無いだろ。男の方は女子をナンパをして、
迷惑だという話も聞いている」
 家事に護衛にと二人ともいつも通りな事をしてはいるが、暇を持て余してる面があるのは確かだ。
 しかし、カイトの奴きっちりナンパしているのか……。
「分かった。二人に話をつけてみるよ」
 オレはそう言うと、二人に説明するために早速職員室を出た。

 そういうわけで、オレはカイトとセトナに事の成り行きを説明した。
 それぞれの得意分野から、カイトには戦闘訓練の授業で教官役を、セトナには家庭科の
実技をお願いすることにした。
「私はいいですよ」
 セトナからはすぐに良い返事が返ってきた。突然行方不明になることがあるのが不安点
だが、そこはなんとかオレ達でフォローするしかないな。
「オレもその位はしてやっていいが、人にモノを教える事に自信は無いな」
「カイトが自信無いとは、珍しいな」
「戦闘訓練してやっても、大した結果が出なかった奴がいるからな」
 ……それってオレのことか?
「そんな事無いだろ! オレだってイルドを追い払ってる!」
「あんなもんはただのまぐれだ、まぐれ。ま、お前よりもここの連中の方が物覚えがよさ
そうだから、大丈夫だろう」
 言われたい放題だ。けど、授業風景も撮れるようになるのだから、良しとしよう。
252アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/20(土) 12:26:38 ID:???
第6話ようやく投下
時間かかった割にただの幕間な話で申し訳ない

>>247-248
どっちも組織としてはいっちょ前だけど、個人のエースというのはイマイチかな
得にセプ側はメカや聖銃が優秀なだけで、個人で強いのはドンドン裏切ってるような
そんなにセプに詳しいわけじゃないですけど

ガンパレらしく敵MSの質を上げるしかないかな?
スキュラのように大群のザムザザーとかオウルベアーのように大群のデストロイとか
253通常の名無しさんの3倍:2007/10/20(土) 13:02:59 ID:???
>>252
いつもながら乙です!しかし……
>スキュラのように大群のザムザザーとかオウルベアーのように大群のデストロイとか

全然勝てる気がしねぇw
254通常の名無しさんの3倍:2007/10/23(火) 07:37:46 ID:fpBDcnjK
>>253
だが、それに勝つのが絢爛舞踏(プレイヤー)!!
255通常の名無しさんの3倍:2007/10/26(金) 12:23:17 ID:???
ほし
256アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/28(日) 13:25:46 ID:???
 その日はホワイトチームの出撃となった。
 彼らのチームには最初に見たムラサメ以外に、シグーとゲイツRが配備されていた。
 ザフト系の上位と下位の機体となるわけだが、シグーにはかなりのカスタマイズが施さ
れているらしく、戦い方次第では遜色無い性能にまで迫っているそうだ。
「佐藤、頑張ってね」
「ああ。俺は絶対に負けないッ!」
 オペレーターを務める鈴木真央の激励に、ゲイツRに乗る佐藤尚也が応える。二人は恋
人関係だと聞いているが、見ていて微笑ましい感じがする。
「歩兵隊より連絡。敵機発見、ダガーLが2との事です」
 もう一人のオペレーターである岩崎仲俊からの報告が届く。
 目標となる辺りには敵機が見当たらなかったため、歩兵隊を偵察に出していたのだ。
「逆に見つからないうちに引き上げさせて。MS隊は発進。向こうが2機なら、こちらも
横山と小島の2機で対応。佐藤は歩兵の誘導を」
『了解』
 石田隊長の指示の下、各隊員が動き始める。
 オレもMS隊の後ろについて行くが、状況はすぐに動いた。
「! 隊長、歩兵隊が敵機に発見されたとの事です」
「ちっ! 小島は変形して急行!」
「分かった!」
 変形して飛び出すムラサメに、オレもGフライトで追随する。
 すぐに現場が見えてきた。ダガーLが廃墟の隙間をぬって逃げる人影を追っている。
「危ないッ!」
 オレは思い切ってGフライトのシールドを投げた。飛行の補助のために作られた巨大な
シールドは、狙い通り両者の間に落ちて、ダガーLの行く手を阻んだ。
 続いてムラサメのライフルが放たれる。敵機は慌てて後方へと下がった。
「歩兵の撤収が完了するか、横山が着くまでは無理せず時間を稼いで」
 続いての指示に従い建物が盾になるように移動するが、特に時間を稼がずとも相手側も
同じように建物の陰から様子見を始めた。
 そのまま硬直状態になってからしばらくして亜美のシグーが到着すると、相手は更に後退する。
「相手は戦う気が無いのでしょうか?」
 亜美がそんな疑問を口にする。
「俺達の方が数が多いから、迂闊に手を出しにくいのかもしれないな。本当は互角の数なんだが」
 航はわずかにオレ達の方に視線を向ける。確かに、ここに来た地点でムラサメとアウト
フレームとテスタメントで3機なので、向こうよりも数が多いことになる。
「ただ、撤退するわけじゃないのが気になる。なんだか誘われているみたいでこっちも攻撃しづらい」 
 罠、か。こういう状況ならありえそうだが。
257アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/28(日) 13:27:07 ID:???
「睨み合ってても埒が明かないわ。牽制代わりに相手が隠れてる建物を狙い撃って。ただ
し、無駄弾を撃ちすぎないように!」
 石田隊長から膠着状態を打破するための指示が来る。
 そこいらの建物、ましてやボロボロの廃墟ビルなんかじゃMSの攻撃にそう何発も耐え
られない。それで相手の出方を見ようというのだ。
 ムラサメのビームライフルとシグーの重突撃機銃が火を吹く。
 シグーは本来シールドにバルカンが備わっているのだが、亜美の機体はビームクローが
内蔵されているゲイツの物を装備していた。
 ジェネレーター周りを改装してビーム兵器の運用を可能とした上で、この装備とシグー
のビーム兵器実験型であるディープアームズのレーザー重斬刀を装備している。
 彼女らしい近接戦闘重視の設計だ。この間の剣だけで戦えるようになりたいという発言
からすると、いずれは機銃も装備せずに済ませたいのかもしれない。
 こちらが攻撃を仕掛けると、相手からも反撃が来た。しかし、牽制射撃程度の物に過ぎ
ず、建物の陰から陰へと移動して様子を伺っていることには変わりなかった。
「……敵の移動の仕方から考えると、罠の類は無いわ。二人とも、敵機を速やかに撃破し
て帰投して。これはおそらく――」
 石田隊長が言いかけたその時だった。
「9時の方向より敵機接近! 数8!」
 真央からそんな報告が届いた。
「やはり伏兵かッ! 相手はこっちの事を知っていて、背後のヘリから落とす気だわ!」
 目の前の2機は伏兵が回りこむ時間を稼いでいたわけだ。
「カイト、ヘリのフォローを頼む!」
「オレの仕事はお前のお守りなんだけどな……まあ、いいだろう」
 テスタメントが後方へと下がる。
 実を言うと、撮る場所が2つになったので少し悩んでいたのだ。ガンカメラほどクリア
ーじゃないけど、後でテスタメントのレコーダーを見せてもらおう。
 こういう時にちゃっかり撮ることを考えるオレの野次馬根性も大した物だ。
「ぶっ飛ばしますッ!」
 威勢のいい掛け声と共にシグーが突っ込む。
 機銃の連射が建物を崩す。奥にいたダガーはシールドを構えてその貫通弾を防いでいた。
 接近したシグーは銃をあっさりと捨てると、レーザー重斬刀でシールドを真っ二つに斬り裂いた。
レーザー対艦刀に類する武器は、勢いをつければアンチビームコーティングが施された物
でも切り裂くことができる。
 噂によると、対艦刀の実剣部分でPS装甲を貫いた奴もいるらしい。それほどの勢いを
持たせるにはかなりの気迫と思い切りが必要だろう。
258アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/28(日) 13:28:59 ID:???
 シールドを斬られた敵は大慌てで飛び退いた。それが幸いしたらしく、シグーが続け様
に繰り出したビームクローの一撃は鼻先を掠めただけに終わった。
 もう一機のダガーにはムラサメが迫る。的確なビームライフルの連射で、シグーへ注意
を向けることができないようにしている。
 ムラサメは飛び上がると、シグーの相手をしていたダガーの方へ銃口を向ける。ろくに
狙いを定めずに撃ったらしく、ビームは敵機の後ろに突き刺さった。しかし、それだけで
十分だった。シールドの無い機体ではいつまでも接近戦に耐えられない。シグーは相手の
ビームサーベルを自身のシールドで防ぎ、レーザー重斬刀でとどめを刺した。
 残るダガーがムラサメを狙い撃つが、射撃よりもここで攻撃されることを重要視してい
たようで、素早く回避する。
 これで2対1になった。
「こっちも敵と交戦状態に入ったよ。けど、佐藤君一人じゃ守るだけで手一杯だ。早く戻
ってきてくれると嬉しいね」
 大変な状況のはずなのに、岩崎は落ち着いた声で報告をしてくる。
 もうそろそろカイトが着く頃だから大丈夫だとは思うんだが。
「降参するなら今のうちだぞ。伏兵が成功した所で、合流するまでにお前自身は死ぬぞ」
 航は残る相手に降伏勧告を送ったが、相手は従う気は無いようだ。
「なら、手早く片付けさせてもらいます! 万が一があっては困るから!」
 シグーが武器を構え、敵機に襲い掛かろうとした時だった。
「11時の方向より高速で機影接近! 数は1だが、おそらく大型MAだ! 気をつけろ!」
 8が警告を飛ばす。
「大型のモビルアーマー? まさか……ッ!?」
 いくつか思い当たる。そして、すぐにその一つの姿が見えてきた。
 4本の足を持つ、巨大な蟹という感じの機体。
「ザムザザーか!」
 前大戦から連合はMSに代わり、MSの特徴を取り入れた巨大なMAを主力とする方針
を打ち立てた。結局の所、完全に主力となるほど数は揃わなかったが、一機一機が侮れな
い性能の高さを持っており、並のMSとパイロットでは1対1で勝つのは難しい。
 敵は後方だけでなく、分断した部隊にも十分な戦力をぶつけるつもりだったのだ。
「話には聞いていたが、実物を見るのは初めてだ!」
 ダガーをシグーに任せ、ムラサメは変形して空中戦を挑む。
 悠々と構えるザムザザーにムラサメはビーム砲とミサイルを撃ち込むが、ザムザザーが
展開した光のシールドに阻まれてしまった。
「これが、陽電子リフレクター……!」
 陽電子リフレクター。ビームも実弾も防いでしまう無敵の盾。どうしても運動性で劣る
が、大型な分だけ巨大なジェネレーターを持つ大型MAの切り札だ。
 今更ながらにカイトを帰した事を悔やむ。こちらの戦力でこいつを倒すのは厳しい。一
体どうすりゃいいんだッ!?
259アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/10/28(日) 13:34:50 ID:???
長くなりそうだったので前後編で第7話投下

ゲームじゃ小島弟の一人称は俺だったり僕だったりとまちまちだったけど
敬語を使う時に僕になるみたいだったのでここでもそうしてます
……敬語使う時に一人称を変えるって、よくよく考えれば現実では普通だ

>>253-254
さすがに大群は無理があるんで一機だけ
でも、種から見てもガンパレから見ても雑魚は数が多いもんだと思ったので
伏兵のダガーの数を当初の予定より倍に増やしました
一人称形式につき戦闘描写は割愛されるが頑張れ佐藤
260通常の名無しさんの3倍:2007/10/28(日) 15:26:10 ID:???
ウホッ… いい窮地…
261通常の名無しさんの3倍:2007/10/30(火) 19:41:42 ID:0ArxsfAW
なんかどっちかの機体が壊れそうな予感……
262通常の名無しさんの3倍:2007/11/03(土) 00:45:34 ID:???
保守ついでに上げるぜ!
263アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/11/04(日) 12:25:31 ID:???
 シグーとダガーL、それぞれの持つ剣と盾がぶつかり合う。この距離と体勢では、シー
ルドを切り裂くほどの威力を生み出す事はできない。
「このっ、このっ!」
 焦りからか、亜美の攻撃は力任せになってきている。敵機はそれに対し、ひたすら守り
を固める姿勢を見せていた。
 痺れを切らしたのか、シグーの左腕からビームクローの一撃が繰り出される。しかし、
ダガーLはこの攻撃を待っていた!
 一度後ろに下がり、ビームクローをやり過ごす。そして、シグーの左側へと回り込む。
そのままシグーの左腕を、二の腕辺りから切り裂こうとする。
 しかし、武道を嗜む亜美の反射神経はその一撃をかろうじてかわす事に成功する。シグ
ーはブースターを吹かせ、敵のいなくなった前方へと大きく移動した。ビームサーベルは
バックパックの装甲を切り裂いただけに終わった。
「しぶとい……早くこいつを倒さないと!」
 上空ではムラサメとザムザザーが交戦中だが、ムラサメが一方的に追いかけられる展開
となっている。彼女が焦るのも仕方ない。が――
「焦るな、落ち着くんだ。そして、切り裂きエドの戦い方を思い出すんだ!」
「切り裂き……エド……!」
 オレがそう助言すると、彼女は一旦呼吸を整え、機体も構えさせ直させた。
「……ぶっ飛ばしますッ!」
 いつも通りのかけ声と共にシグーが重斬刀を振るう。
 重い一撃はシールドを斬る事はできなかったものの、ダガーLを揺るがせた。
 ダガーLは反撃とばかりにビームサーベルを振るが、今度はシグーが相手のその動きを待っていた。
 シールドで受けるフリをしてギリギリまで引き付け、ビームクローでビームサーベルの
柄を斬った。それによりサーベルの光が消え失せる。
「これで、どうですか!?」
 ビームクローはそのまま振り抜かれ、シールドの横からダガーLの左腕を斬り落とす。
 戦いの最中であっても狙った部分を的確に斬る。それが切り裂きエドの特技だ。流石に
彼ほど鮮やかな動きとは言えないものだったが、ほぼ狙い通りの場所を斬っている。特定
のポイント打たねばならない剣道を習っていた彼女だからこそ、この短期間でそれほどの
技術を身に着けられたのだろう。
 右手側のビームサーベルとシールドを失った敵機は慌てて腰の後ろにマウントしていた
ビームカービンを手に取ろうとする。
 しかし、接近戦を満足にできない状況ではどうしようもなかった。
「遅いッ!」
 レーザー重斬刀を振り下ろされ、ダガーLは真っ二つとなった。
「やった! わたしにもできた」
 亜美が歓声を上げる。
 オレも映像記録を見せた甲斐があるってもんだ。
264アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/11/04(日) 12:27:42 ID:???
      ×      ×      ×

「鈴木の所に行かせてたまるか!」
 そう叫ぶ尚也のゲイツRからビームライフルとレールガンが一斉に放たれる。
 狙われたダガーLは回避行動のため前進を止めるが、8機もの数を止めるには至らない。
 ましてや、敵機はジェットストライカー装備で飛行を可能としているため、足止めなど
はままならない状況だった。
 伏兵部隊は散開し、4機がゲイツRを取り囲み、残る4機は更に後方へと退避する輸送ヘリを狙う。
「あっ、待て!」
 ヘリを守りたいのはやまやまであったが、ゲイツRが足止めをされる状況となった。
「邪魔をするな!」
 パイロットの気合がそれほどに篭っていたのか、ゲイツRの一撃はついにダガーLの一
機を捉え、撃墜する。しかし、残る3機からの反撃には一旦逃げに徹さねばならなかった。
「くそっ、このままじゃヘリから離される一方だ!」
 ヘリに乗る仲間たち――特に恋人である真央の身を案ずる。
 だが、その心配は無用の物となった。
 
 ヘリに向かって飛ぶダガーL、その先頭の機体に対し横手からビームの一撃が飛来し、
ジェットストライカーの翼を打ち砕く。
 落ちながらも不時着するべく態勢を立て直そうとするが、更に容赦なく2発のビームが
吸い込まれ、機体は空中で爆散した。
 あっという間に一機を撃ち落したテスタメントはそのまま残るダガーLに襲い掛かる。
「なかなかいい作戦だったが、このオレがいたのは誤算だったようだな」
 マディガンは自信満々に言い放つ。
「こんなの全然大した策じゃないわよ! 向こうの戦力の大きさは予想外だったけど」
 咲良はその態度に文句をつける。
「先行部隊の方も結構厄介なことになってるみたいね。真っ向から勝負しても十分に勝てる戦力
を持ってたくせに回りくどい事を!」
 おそらく、こちらの退却を許さないためだろう、と咲良は予測する。
 敵は、最初からここの防衛戦力を狙っていた。部隊の規模から考えてもただの強盗では無さそうだ。
「何、戦力は互角だったさ。オレ達がいるんだからな。だから、さっさと片付けて向こう
の手伝いに行くぜッ!」
 言いながら、マディガンのテスタメントは更に一機のダガーLを撃ち落した。
 向こう。咲良は戦術画面に目を落とし、大型MAを示す表示を睨む。
(亜美、小島、そんな簡単にやられたりしたら許さないからね!)
 
      ×      ×      ×
265アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/11/04(日) 12:29:41 ID:???
「わたしを上に乗せてください!」
 亜美がそんな注文をしてくる。
 飛行できず機銃しか持たないシグーでは空中のザムザザーに致命傷を与えにくい。だか
ら、飛ぶことができるGフライトの上に乗ろうというわけだ。
「8、できるか!?」
「十分可能だ。当然、飛行速度は落ちてしまうがな」
 オレが聞くと頼もしい返事が返ってきた。
「よし、分かった。行くぜッ!」
 可変したアウトフレームの上にシグーが飛び乗る。
 オレはそのままリフレクターを展開できない敵の背後に回り込むようにアウトフレーム
を飛ばせるが、相手には挟み撃ちへの対策があった。
 敵の放ったビームが、2機分の重さで鈍っているGフライトめがけて放たれた!
「……!! しまった!」
 ザムザザーには4本の足があり、それぞれにビーム砲が備わっていた。前後同時に攻撃
する事が可能だったのだ!
 Gフライトのパーツが破壊される。
 幸い、アウトフレーム本体に損傷は無い。8は素早くGフライトのパーツをパージする
と、体勢を整えて機体を着地させる。
 ホッとした所ですぐ近くにシグーが墜落した。攻撃を受ける直前にアウトフレームの上
から飛び退いたが、足をやられたらしく、上手く着地ができなかったようだ。
「亜美、無事か!?」
 そう尋ねるが、返事が無い。
「生命反応に異常無し。気絶しているだけのようだ」
 8の報告に安心する。
「横山さんは大丈夫ですか!?」
 航からそんな通信が入ったが、オレは今8から聞いたことを伝える。
「そうですか……こっちは今のでライフルをやられました」
 やはり、厳しい。けど、まだ負けたわけじゃない。
 オレはシグーの機銃を拾い上げる。
「さっきの攻撃に気をつけながら、もう一度挟み撃ちを狙ってみよう。今度はオレが後ろをやる」
「……いいんですか?」
「特別さ。取材対象の手伝いをしちゃうのは今に始まった事でも無いしな」
 アウトフレームを走らせる。
 ザムザザーは再び前後への同時砲撃を放つ。
 その一撃を何とかかわし、すぐに反撃の準備をする。
 元になった光波シールドと違って陽電子リフレクターは攻撃しながら展開することはで
きない。ダメージを与えるなら今だ。
266アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/11/04(日) 12:31:52 ID:???
 まずムラサメのミサイルが放たれた。ザムザザーはイーゲルシュテルンとビームでこれを撃ち落す。
 一歩遅れてオレはアウトフレームのライフルを撃つ。8の制御によって左右の手に持っ
たビームライフルと機銃の同時発射だ!
 だが、敵機は陽電子リフレクターを展開しつつ上下反転して、ビームも実弾も防いでし
まった。そのままリフレクターを展開しながら後退し、挟み撃ちの体勢から逃れる。
「くそっ、失敗かッ!」
 次の攻撃をと考えたところで、更なる機影接近の報が8からもたらされた。
「ウィンダム、数は3!」
「ここに来て敵の増援か!?」
 一瞬、そうかと思ったが、機体からはある識別信号が出されていた。
「こちら地球連合軍、極東地区西端基地部隊。これより貴隊を援護する」
 そんな通信が入った。流石に略奪者を自警団にだけ任せる気は無いということか。本州
にほど近い北地区だからこそ、援護が間に合うというわけだ。
 ウィンダムが一斉にミサイルとロケット弾を放つ。
 ザムザザーが慌てた様子でウィンダムの迎撃体勢に入った所で、オレ達も仕掛ける。
 アウトフレームの精密射撃で、ある一点を狙う。その一点とはずばり、陽電子リフレク
ターの発生源となっている角のパーツだ。
 狙い通りに角の部分を撃ち抜いた事でリフレクターの展開範囲が狭まり、そこにウィン
ダムの攻撃が着弾した。
 ザムザザーの巨体はその攻撃に何とか持ち堪えたが、既にボロボロだ。そこにムラサメが迫る!
「あいつらに戦果を獲られたら、隊長に何言われるか分からないからな!」
 ビームサーベルが一閃! 巨大なMAは爆発に包まれながら堕ちていった。

 後方から輸送ヘリがやって来た。テスタメントとゲイツRが護衛しながらついて来てい
る。どうやら、向こうも無事のようだ。
「そっちだけで片付けられたみたいね。けど……」
 石田隊長が何かを言いかけた時、連合軍機から通信が入った。
「これで貸し1ね、石田さん」
 なにやら勝ち誇ったかのような女性の声だ。
「恩着せがましい事言うな! あんたらの対応が遅いからわたしらがいるんでしょうが!
その地点でこっちにはでかい貸しがあるのよ!」
 石田隊長は声を荒げて反論する。
「なんか、前からの知り合いって感じだけど、どういう関係なんだ?」
 オレは気になって尋ねてみた。
「北地区はこの通り、本州にいる連合の部隊と鉢合わせする事が多くて。向こうからやっ
てくる部隊の峰岸佳代って隊長とうちの隊長は、よくいがみ合いをするんですよ」
「うんうん。犬と猿って奴だね」
 どこか疲れたような声の航の説明に、岩崎がちょっと辛辣な補足を加える。
 二人の言い合いは尚も続いていた。
267アルファレポート ◆aYtkiuQxbk :2007/11/04(日) 12:35:56 ID:???
戦闘の後半となる第8話投下
3人称形式も初めて導入

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↑はアストレイの小説版でシーン切り替えを表す表現だけど
ここでは1人称と3人称の切り替えに使わせてもらいました

オケ白組の北側に配備したのは、元が青森組だから以外に峰岸が理由だったり
268通常の名無しさんの3倍
>>267いつもながら乙&GJ!

しかし谷口きんにくんと上田が見当たらねぇ……