【ドキドキ】新人職人がSSを書いてみる【ハラハラ】3

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358通常の名無しさんの3倍:2007/04/29(日) 01:03:09 ID:???
>>356
どーぞどーぞ!
できればしっかりしなさいもお願いしたいです!
359 ◆EWxNN5VMR6 :2007/04/29(日) 22:24:36 ID:???
ちょっと腰折りますが、冒頭だけ投下します。
360P.L.U.S.SS ◆EWxNN5VMR6 :2007/04/29(日) 22:39:14 ID:???
 CE73年春、プラント軍事アカデミーは卒業の時期を迎えた。
 アカデミーの卒業まで一カ月を切ったこの時期になると、卒業後の配属先に想いを馳せ
る候補生も少なくない。この時期には本人の希望と総合成績を加味して配属先が内定して
いる場合が大半であったからだ。
 シン・アスカ、ルナマリア・ホーク、レイ・ザ・バレルの三人もアカデミートップの実
技成績を買われ、ザフト入隊後は一線に投入される事が確実視されていた。
「シン! 来週の卒業演習、俺と組んでくれ! 必ずトップを取るんだッ!」
 だからシンは、血相変えて飛び込んで来るレイの意図が理解出来なかった。実技、理論
共にトップの成績のレイは、卒業演習を欠席しても総合トップの座は変わらないだろう。
「勘弁してくれよレイ。俺は筆記がヤバくて卒業ピンチだって、お前にも言たろう? 演
習に裂ける時間なんて無い。悪いが他を当たってくれ!」
 振り返らずひらひらと手を振るシンは食堂でルナマリアと卒業試験の勉強に追われてい
る。二人とも実技演習は他の候補生を大きく突き放してトップだが、筆記は平均以下だ。
「そんな事を気にしている場合か! 俺達の卒業演習に議長が視察に来られるんだ! ギ
ルに無様な姿を晒す訳にはいかないんだ、俺は! 分かるか、シン!」
「知るか! そんな事!」
「何だと!」
 思わずレイはシンの胸倉を掴み上げ、シンの手から滑り落ちたペンが音を立ててテーブ
ルの上で踊る。緊迫した空気にルナマリアが思わず声を上げて立ち上がる。
「やっぱり俺、理論はサッパリだ。ザフトになんて上がれそうにない……」
 シンはぐったりと力無くうなだれ涙目の視線はテーブルの上のノートへ落ちる。レイは
胸倉を掴む手を緩め、片手でノートを拾い上げた。
「……シン。まさかこれが分からないのか?」
「そうだ! 悪いか! 人間遺伝子的に向き不向きがあるんだ! 俺の神経中枢は運動神
経に特化してるから、理論に回す余力なんて残って無いんだよ!」
「仮にもコーディネーターが、情けない事を言うな!」
 半ば逆ギレしたシンの叫びに物見高い候補生達が集まり始め、辺りの雰囲気を察したレ
イが溜め息を吐きながらシンを放すと、シンは反動で椅子にもたれるように座り込んだ。
「モビルスーツ工学はパイロットの基本だ。基礎知識も分からずにモビルスーツを動かし
ていたのかと思うと、正直ぞっとするそ」
「ちょっとレイ、私達は優等生のあなたと違って理論はさっぱりなのよ! シンと私は卒
業演習はもう捨てたの! 出来損ないの私達なんて放っておいて帰ってくれない?」
「まさか、ルナマリアもこのレベルが分からないのか?」
「そうよ。悪い? だからこうやって無い知恵絞ってるんじゃないの! 私達の成績、知
らない訳じゃないでしょう?」
 それ見た事かとばかりに胸を張るルナマリアに周囲からは訳も分からず歓声が上がり、
拍手が飛ぶ。今度はレイが椅子にへたり込む番だった。
「わかった。筆記の基礎は留年しないようにばっちり教えてやる。その代わり卒業演習で
シンは俺と組んでくれ。それでどうだ?」
「私、講義受けてても中身はさっぱりなんだけど、平気かな?」
「へっ! そんなこと言って、本当に留年しても悪く思うなよ?」
 レイはその二人の答えに頬を引きつらせながら
「……心配するな。なんとかしてやる」
 と答えるのが精一杯だった。
 取り上げたテキストは『ハイスクールで学ぶモビルスーツ理論(基礎)』と題され、一
般のハイスクールの学生用に要約された超基礎のテキストだった。

<続く…>
361弐国:2007/05/01(火) 01:18:55 ID:???
森の娘の見た光〜番外編2〜

腕章とパイロット(1/3)

 野戦病院のスタッフ全員が整列する中ゆっくりと連絡機は下りてくる。中ほどのドアが開くと
司令部付きのエリート中尉が出てくる。周りにいるものは直立不動で敬礼する。責任者の少尉はもはや顔面蒼白である。
そして彼が来る原因を作った本人は敬礼をしながらまだ文句を言っていた。
「私はそんなに悪い事して無いじゃん、どっちかって言うとみんなのために…」
 ピンクの制服に白い上っ張り、赤十字のマークの着いた腕章、やっと私の居場所が出来たのに…。
輸送機の排気で乱れるプラチナブロンドも気にせず、納得行かずに口をへの字に曲げる彼女。
その中尉は、もう彼女の目の前まで歩いてきていた。

 その少女、ソフィは学校から事あるごとに落ち着きが無い、授業態度が悪いと文句を付けられた。
ただの文句で終わったのは成績だけは良かったからだ。
それも毎回カンニング疑惑のおまけつきではあったがあまり気にしていなかった。
医者になりたい。と当人は思っていたがそう言った学校は入学金だけでもかなりの額が必要であり、家はさして裕福では無い。
そして学校の受けの悪い彼女には当然奨学金を出してまで入学させてくれる学校など無かった。
 とりあえず進学はしたものの、自分の居場所では無いと思っていた。そう思いながらも博士号をいくつか取った。
自分の居場所ではないと思いながら人より長く在籍していた。童顔であったので在籍年数を知ると皆が驚いた。
そして在籍するためには学費を払わねばならず、アルバイトが
欠かせなかった。各教授が重要視する講義にはほぼ間違いなく仕事がブッキングし、その場合
彼女は全く躊躇せず仕事を選んだ。
 成績優秀なれど就学態度悪し。その評価のみは時間に比例して更に磨きがかかっていった。

 学生として何事も無く過ごしていたころ、血のバレンタイン事件を発端とする戦争が起こった。
自分には関係ないと思いながら、自分の中の何かが憤るのを感じた。
数ヶ月後、ソフィ・ゲインズ2等兵は野戦病院を手伝っていた。
そもそもが器用な彼女は包帯の巻き方も、三角巾の扱い方もあっという間に誰より上手くなった。
機械の扱いは当初から誰も敵わなかった。機械類の配線や設定、運転は自然に彼女の仕事になった。
野戦病院に担ぎ込まれる兵士やスタッフから
『ヤッパリ、ゲインズじゃないとな』と言われるのが素直に嬉しかった。
今までそんなことは言われたことはなかった。私の場所だ。生まれて始めてそう思った。

 彼女が連合にもMSがあるのを知ったのは直接見たからである。
骨折した少尉とともに野戦病院に運び込まれたストライクダガーのプロトタイプ。
彼女は既に機械マニア呼ばわりされては居たが、実はそれ自体が気になったわけでは無かった。
戦況が進むにつれ定数を超えて運び込まれる負傷兵。雨が降らないのを良いことに炎天下にシートを敷いて寝せられている。
彼女は近所の学校から手伝いに来ている女子学生にシートを繋ぐように話をする。
制服を着た人間にそう言われれば、彼女たちは素直にシートを集め始める。
そして彼女は未だOSの改良さえ暗礁に乗り上げて、テストパイロットの肋骨をへし折ったダガーを、
負傷兵に影を作るためのシートの台としてあっさり四つん這いにさせた。シート自体は好評だったが、
ダガーの無断使用は不味かった。野戦病院前にそのまま駐機してあったとはいえ、一応かなりの強度の機密扱いだったのである。
 結果、司令部から件の中尉殿を呼び寄せることになった。原因は、だから彼女にあるのである。

 敬礼の手を下ろすと同時に口元のへの字が不意に元に戻る。
意外に若い、人の良さそうな中尉がかなり近寄ってきたからだ。そのくらいの常識は彼女にもあった。
だがその整った顔立ちには若干不満そうな表情が残り、全く納得いかないと雄弁に物語っていた。
362弐国:2007/05/01(火) 01:20:58 ID:???
腕章とパイロット(2/3)

「ゲインズ二等兵、キミがそうか?」
 人の良さそうな顔には不釣合いな厳しい瞳が彼女を正面から捕らえる。
「そ、その、中尉殿。ゲインズのかっ、監督不行き届きは自分の責任であり、彼女は知らずに機械を、その…」
 今にも倒れそうな白い顔をした少尉が青い髭剃り跡とのコントラストも鮮やかに、
それでも直立不動、敬礼を崩さず中尉に対して彼女を庇おうとする。
「軍医少尉、貴官には聞いていない。話があるなら後で時間をとろう。……ソフィ・ゲインズだな」
「はい」
 返事はしたものの何をどう話して良いかはわからない。軍隊の言葉使いなんてわからないし、
何か言ってもきっと聞いてはくれないだろう。彼女はただ、その中尉のズボンを見て軍服もアイロン
をかけるのだな、とその部分に関心した。ウチの少尉のズボンは折り目などあったためしが無いし、
自分の軍服は上着だけで下はGパンだ。
「自分は司令部のイシカワ中尉だ。キミがアレを動かしたと言うのは本当か?」
 四つん這いで腹と胸にロープを結わえられてシートの基台になっているストライクダガー。
その後、誰も動かせないのでそのままになっている機体を見やるイシカワ中尉。
 本人に確認の上連行されて軍法会議にかけられるのだと、
まだ白くならずに青い顔だった少尉はさっき教えてくれた。
だからと言って嘘をついたところで誤魔化せるものでもあるまい。
「そうです。その、わ、私、あの……」

「ソフィは悪くないぜ、中尉殿! 俺らが熱いとか眩しいとか文句言ったのが悪いんだ!」
「原因は搬送者が多い事にあるのであります! キャパを超えて此処への搬送指示が出てるのは、
それは司令部の責任でもあるのじゃあ無いでしょうか!? 中尉殿!」
 頭と腕に包帯を巻いた彼女よりいくつか上の上等兵と、赤十字の腕章の彼女の父親ぐらいの伍長。
司令部の中尉殿に意見をすれば自分にも害が及びかねない。多少及び腰なのは当然だが、
それでも彼女を庇って叫ぶ。中尉がそちらを向くと、それでも怯まずに二人とも中尉を見返す。
「勘違いをしているようだがまぁ良い。必要があれば後ほど貴官らからも話を聞こう」
 中尉殿! まだ食い下がる彼らにそういうと、ソフィに向き直る。
「ともあれ、一緒に司令部まで来てもらうぞ。ゲインズ二等兵」
363弐国:2007/05/01(火) 01:23:41 ID:???
腕章とパイロット(3/3)

「それは、あの…わた、いえ、んーと、自分は、その此処の……」
 何処にも行きたくないです。此処には帰してもらえますか? 看護助手の仕事は続けられますか? 
どう話せば良いのかわからない。そして焦るほどに言葉は出てこない。
「自分に対して言いたい事があれば、気にせずキミの喋り方で構わんぞ?」
 中尉はふと人の良さそうな顔に似合った瞳の色になる。良いのかな? 
白くなってしまった少尉の目は彼女の方を向いているが何処も見て居ない。コレでは同意の求めようが無い。
「あ、えと、わた、私がいて良い場所は此処しかないんです。怪我をした人に食事を運ぶくらいしか私、出来ないんです。
私、刑務所とか行くんですか? も、その、戻って…来れますか?」
 全く、どうして何処に行っても上手く伝わってないんだ。呟くと彼女の目を見る中尉。
「どうやらキミも勘違いしているようだな、……単刀直入に言おう。MSのパイロットになる気は無いか?」
 一瞬、周りの空気のみならず彼女の頭の中も真っ白になる。パイロットって、何だっけ……。
「せっかく出来るんだ、やってくれないか? 現にアレに言う事を聞かせたのはキミ一人だ」
 振り返る彼の眼の先には誰もまともに扱えない重要機密兵器が四つん這いになっている。
「い、……だ、誰でも練習すれば……」
「キミは練習が要らなかったろう? 才能があるんだ。それにこんな言い方はなんだが、キミがパイロットになれば
結果的に此処に運ばれてくる人数を減らせるかも知れんぞ。みんなの希望になりたくないか?」
 彼女の想像は遥かに超えてしまった。私が怪我人を減らす? 私が『みんなの希望』……?。
固まってしまった彼女から責任者の少尉に目を転じる。
「軍医少尉、彼女を手離したくない気持ちはわかったが決定事項だ。ゲインズ二等兵はパイロット候補生として
司令部が預かる。この件についての意見は一切認めない。司令部からの命令書だ」
 ギクシャクと命令書を受け取る少尉。周りの人間も予想外の展開に何も言えない。
「まぁ、彼女の代わりにはなるまいがスタッフ2名とA型仮設病棟7棟、それに搬送用車両2台を
1週間以内に此処に寄越すことを約束しよう。すまないが自分に出来るのはココまでだ」


 数ヶ月後、月軌道付近。
 数日前、正式に自らの上官になったイシカワの部屋に呼ばれたソフィ。
司令部に呼ばれた時点で便宜上上等兵に昇進した彼女はパイロット候補生として宇宙に出ると、
どういう経緯でそうなったのかは知らないが准尉として灰色の制服を着ていた。
 免許が無いんだから外で着けるなよ? と言われながら
赤い十字のマークと将校である事を示す線の入った腕章を任官状とともに渡される。
任官状の階級の欄には軍医少尉と記されていた。
「所属は医療班と兼任でMS小隊だ。たった今から二人分仕事をしろ。文句は無いだろうな?」
 


 元看護助手のパイロットを筆頭に、元ゲリラ戦隊のおちこぼれを何故か自らの事務官に置き、
部下からも昼行灯呼ばわりされる将校が副官、仕事は出来るものの気弱な医療班長、
戦争で仕事を無くすまでは元一流ホテルでシェフだった少し偏屈なコック長。
更には現地採用の私設秘書兼、通訳兼、運転手と言う若干14歳の少女…
 イシカワが自分の人を見る目のみを信じて集めた変わり者達。彼がその部隊を擁して、
計算上の戦力差3.5倍強のザフトの部隊を打ち破り、『司令部の更生センター』などと
よくわからないあだ名で呼ばれるのはこれから数年先の事である。
364弐国:2007/05/01(火) 01:26:21 ID:???
余ってたプロットを直したので投下させて頂きました。GWと言うことでご容赦を
ではまた

>>339
thxです。褒められると図に乗る性質ですよ、自分www

>>341
……う。フラグとかはまぁ、ねぇw 乞うご期待って事でww
番外編は、草原についてはお話、余ってないんですが。考えておきますです……

>>342
thxです。むしろ冗長になってなきゃ良いんですが。自分じゃ分かりませんもので
365通常の名無しさんの3倍:2007/05/01(火) 22:50:50 ID:???
すみません、質問です。
該当スレがあるのですが、事情がありそちらへ投下出来ないので
このスレへ投下しても良いですか?
366通常の名無しさんの3倍:2007/05/01(火) 22:53:57 ID:???
ダメ





と言われたらどうする
ノンジャンルのスレでいちいち許可を求めんでも
367365:2007/05/01(火) 22:58:18 ID:???
ダメと言われたら投下は諦めようかと思っていました。
取り敢えず勇気を出して投下をしようと思います。
内容は種とWのクロスです。
368通常の名無しさんの3倍:2007/05/01(火) 22:58:36 ID:???
>>366
編集長、新人さんにキツイ事言わなくても良いじゃありませんか。

>>365
どーぞどーぞ。どんな作品でも受け付けてますよ?
369夢に楽土求めたり ◆1GxYc5XlEw :2007/05/01(火) 23:01:42 ID:???
第一話

 サーカス団の朝は早い。
 キャスリン・ブルームは弟分のトロワ・バートンと共に動物達の餌の準備をしていた。
 余り規模が大きいサーカス団では無いが、それでもくたびれる作業だ。
 顔見知りになった肉屋から安価で分けて貰った屑肉をライオンに与えるトロワを尻目に、キャスリンは象の為に水を運んでいた。
 重労働ではあるが、キャスリンはこの時間が好きなのだ。動物達と一体感を感じられるし、何よりもキャスリンは動物が好きなのだ。
 朝靄の中、キャスリンとトロワは仕事に励んだ。辺りには動物達の嬉しそうな鳴き声だけが聞こえる。
 額に流れる汗を拭っていると、キャスリンはトロワと目が合った。
「ねえ、トロワ。そっちはおわった?こっちは終ったわよ」
「ああ、姉さん。俺の方は終わったよ」
 キャスリンの呼びかけにトロワは大人びた声で答えた。
 
トロワは一度サーカス団から出て行った子だ。再びキャスリンの目の前に現れた時にトロワは記憶を失っていた。
 きっと辛い体験をしたのだろう。その時には泣き濡れた瞳でボロボロの服を纏い街をさまよっていた。
 何かに脅えるように肩を抱えていたトロワを見て、思わずキャスリンはトロワを抱き締めた。
 キャスリンはその時に決意をしたのだ。自分がトロワを守ると。
 キャスリンはその決意を実行し、ありとあらゆる危険からトロワを守って来た。
 キャスリンの気持ちが伝わったのか、トロワは以前以上に明るくなり、芸にも磨きが掛かって来た。

 そして、今。
 サーカス団は興業の移動途中で世界を超えた。CEと言う名の世界だ。
 キャスリンの知っている世界とは似て否なる世界だが、一つだけ共通点が合った。
 ――戦争。キャスリン達のいるオーブには余り影響は無いらしいが、これから先はどうなるかは判らない。

「私の方も終わったわ。戻って私達も朝ご飯を食べましょ。」  キャスリンは幾ばくの不安を拭い去るように明るい声でトロワに向かって叫んだ。

370夢に楽土求めたり ◆1GxYc5XlEw :2007/05/01(火) 23:03:58 ID:???
投下終了です。
新人なので至らない点が多々あると思いますがよろしくお願いします。
371通常の名無しさんの3倍:2007/05/02(水) 07:05:37 ID:???
>>369
 序章ゆえに、説明的文に終始して話の展開がないことから、面白いか詰まらないかの評価は不可能な段階です。
 言葉の用法・表現間違いと思われる箇所のみを指摘します。

・『尻目』。 これは、【相手を意識しているが無視する。または問題としない(相手としない)】という意味のはずです。
 前後のつながりから見ても誤用と思われます。

・すべて人物名になっていますが、「彼」ないし、「彼女」に代えても問題ない部分が数箇所在ると思われます。
※文字数制限を気にしないのであれば、そのままでもいいですが。 正直な話。読むほうでダレるかもしれません。

【顔見知りになった肉屋から安価で分けて貰った屑肉をライオンに与えるトロワを尻目に、キャスリンは象の為に水を運んでいた。】
 ・『顔見知り〜』この説明語句必要ですか? 省けるのではないでしょうか。
 ・屑肉がどういうものか理解していますか。 取材、調査というものは必要です。 想像力だけで書くと言葉だけが上滑りになるので注意が必要です。

【重労働ではあるが、キャスリンはこの時間が好きなのだ。動物達と一体感を感じられるし、何よりもキャスリンは動物が好きなのだ。】
 ・キャスリンが動物が好きだというのを強調したいのだと思われますが、好きだを2度重ねるのはうまくないかもしれません。
 『重労働ではあるがキャスリンは辛いと思ったことはなかった。甘えるように餌をねだる動物たちのしぐさを好ましいと思っているし。何より動物たちが好きだった』
 徹夜明けの寝ぼけ頭なので大した代案は出ませんが、こんなものでしょうか。

【そして今〜】
・非常にひどいことを述べますが。 『そして』はその前の文で述べている事の『何』を受けているんですか?
 前に述べた事柄を受けて、それに引き続いて起こる事柄を述べる場合が「そして(そうして)」という接続です。
 前後の繋がりがないと思われます。 推敲をしっかり行っていれば避けられる誤りです。
 この種の誤りを減らすには、2つの方法があります。
 1)辞書を傍らに置き、自分でうまく説明ができないあやしい表現はチェックしながら書く。
 2)うまく表現できないということは、自分の知識が足りないということ。 とにかく様々な本を読んで表現について自分の中に知識を蓄積する。
  ただ、巨匠であっても、言葉の意味を間違って使っていることもあるので要注意。

※例えば。 「三十六計 逃げるにしかず」を知らずに、「三十六計の三十七計目」といって「逃げる」というトンデモ表現をしたプロの人がいます。
 (原文では「逃」ではなく「走」ですが) …誤って憶えたり、物を知らぬまま適当に書き散らすというのは、後で恥ずかしい思いをするものです。
 かといって、知っているからといって読み手の判らない難解専門用語や表現が羅列されても鼻につくわけですが。
 まさに、表現についても「彼を知り、己を知れば百戦危うからずや」というとこでしょうか。(何か違うか…)
372SEED『†』  ◆WZm3jzCkZQ :2007/05/02(水) 13:56:57 ID:???
1/

「終わったわね……」
 静かに戦闘の終決を宣言したタリアは、艦長席に深く体を沈めた。三秒だけ気を抜く。
心臓に残る気だるさをため息と共に長くかけて吐き出すと、顔を引き締めた。
 細かい作業は部下に任せる殊に決めている。
「各員ダメージのチェック。MSへ帰艦の誘導をメイリンがお願い。
アビーにMS隊の損害報告をまとめさせて。何人帰ってきたの?」
「ショーン機のシグナルがロスト。脱出は確認されていません」
「……そう」
 タリアの顔が暗く沈んでいたのは、一呼吸の間だったろう。
 絡めた指を組みなおす、それだけの時間だ。
「アーサー、バートと協力してミネルバを退避させる位置の選定をお願い。この宙域には
丁度良い場所が沢山あるでしょう。マリクは其処まで移動させて、静かに、そして急いで。
敵の第二波も考えるのよ」
「……艦長――」
「――チェン、火器のエネルギーレベルは落していいわ。CIWSだけは起動しておいて」
「了解です……」
 副長の不安げな目線を、タリアは逸らした。
「完全に負けだわ。セカンドシリーズを奪われた上にボギーワンには逃げられた。
ミネルバは損傷を受けて搭載機とパイロットを失った」
 帽子を取ってつばを握る。タリアの手の中で階級章のついた帽子は歪んだ。
「……完全に負けだわ」
 二度目の敗北宣言は小さく、自分自身に言い聞かせたものが思わず外に漏れただけだ。
 タリアはぎこちなく頭を巡らせ、後ろに座るデュランダルとカガリを見た。
「アスハ代表、確かに貴方のお陰で本艦は危機を免れました。艦のクルーを代表して感謝します」
 謝辞を受けたカガリはうなずいた。
「……ああ、それも私と部下の身を守る為に口出しした事だ」
 横のシズルに目をやると、側近は微笑を浮かべたまま小さく俯く。随員として代表の言葉を
待つという態度を崩さなかった。
「むしろ指揮系統を無視して横から意見して済まなかった。ミネルバも相当のダメージを受けて
しまったようだしな」
「いえ、閣下が意見を仰ってくれなければ、私は決断を下すことが出来なかったでしょう。
あの場に及んで、私は艦を傷つけないことを考えていました」
「そうか、そう言ってくれると助かる」
 船への愛着が有効な戦術を曇らせたと、タリアは反省していた。
「アーサー、アスハ代表閣下とデュランダル議長を士官室へお連れして。
メイリン、艦の被害はどの位なの?」
「先ほどの脱出の際に整備班が何人か医務室に運ばれたそうですが、命に別状は無いようです」
「人的損害はショーン=マクドナルド只一人……ね。大きすぎる損害だわ」
373SEED『†』  ◆WZm3jzCkZQ :2007/05/02(水) 13:58:25 ID:???
2/

 がつんという衝撃だけが、最後の感触だった。
 
 覚醒する。トンネルを抜けたような唐突さで目蓋を開いた。
 目を刺すような眩しさを感じたのは一瞬で、直に明るさに慣れる。
 知らない天井が、此処はお前の眠るべき処では無い、と告げていた。
「えっと……何がどうなったんだっけ?」
 頭を打った所為か脈絡がつかめない。誰かに様子を聞こうと人影を探すと、
医務室の反対側に数人の姿を見つけた。
 身を起こそうとして、後頭部に走る疼痛に顔をしかめる。
 痛みの出所に手を当てようとして、右腕の感覚が無い事に慄然と肝を冷やす。
 すぐにほっとしたのは、のろのろと持ち上がる右腕をその目で確認したからだ。
どうやら眠っているあいだ、体の下に敷いていたので血が回らなかったらしい。
 後頭部に当てた手のひらは髪よりも早く布に触れた。
「あー。頭に包帯が巻いてある? ……此処は医務室だっけ?」
 ぼんやりとした思考に身を浸したまま周囲に視線を巡らせた。
 視界と思考が鮮明さを増す。清潔感に溢れるこの部屋は、確かに医務室だ。
部品と工具が混沌と跳梁跋扈する格納庫とは対極にある場所だろう。
「なんで……?」
 何かを修理に来たのかな、と本気で考えて、ヴィーノは頭を振った。
心拍と同期して頭に鈍い痛みが走り、今度こそ意識がはっきりとする。
 怪我をして担ぎ込まれたに決まっている。
「ちぇ、さっきシンをからかうんじゃなかったぜ」
 頭を切って血が出たのか、後頭部に何かが刺さっているような感じがした。
 拘束されていない事を考えても、動いて悪いという事は無いのだろう。
 或いは自分一人に時間を咲く事が出来ない程忙しいのか。ベッドに横になったまま
感じる限りでは、戦闘が続いているような気配は感じない。
 ベッドに腰を下ろした黒髪の青年が、女性二人を前に話を聞いているようだ。
側に控えてその様子を見守っていたらしい看護婦が近づいてきた。
「ご機嫌は如何ですか? 気分は優れませんか?」
「……大丈夫っす。ちょっと頭の皮が突っ張ってる気がしますけど」
「ここに運ばれた時には工具で頭を切っていましたから、三針縫いました。四日はお風呂に
入らないで下さいね。異常はありませんでしたが、明日もう一度精密検査をするそうです」
「……あの、俺何時間寝てました?」
「戦闘が終わってから……三時間くらいですね。医務室に運ばれたのは貴方が最後です」
 てきぱきと事務的な口調であったが、言葉よりも優しげな態度の方に気が向いてしまう。
 差し出されたカルテに自分の名前を書き込みながら、実は柔らかそうな手を凝視していた。
「ヴィーノ=デュプレ、っと。これで良いですか?」
「はい……意外ときれいな字を書かれるんですね。手書きは書体が乱れる方が多いのに」
「はは、両親がアナログ趣味というかアナクロというかで……勘当されちゃいましたけど」
 そのとき、先客から声が掛かった。
「ああ……すまないが、少しの間アレックスと二人に為てくれないか?」
374SEED『†』  ◆WZm3jzCkZQ :2007/05/02(水) 14:00:17 ID:???
3/

 というわけで、ヴィーノは医務室から丁重に追い出されてしまった。代表殿の
随員である女性も一緒に、である。オーブの代表閣下に声を掛けてもらった上、
美女の隣に立つことを許されたわけだが、かえって声を掛けづらいというものだ。
 此処まで美人だと、つい色々妄想してしまう。

 ――似合いそうな装甲強化服とか。

 東亜重工製"玖我"――色気が足りないので除外。黒一色で夜間の被視認性を
下げても、放熱に欠陥があって赤外線で丸見えという片手落ちがある。
基本的な防御力は高いが、装甲を素材の頑強さに頼る分重量と大きさが
嵩む上に筋力の補助が弱いのが玉に瑕だ。モーターがすぐにヘタレる。
動作の精度と固定機能が強いので、反動の大きい大砲を撃つのには役に立つのだが、
この人には似合うまい。
 アクタイオン製強化外骨格"零"――同様に排除。あの昆虫っぽいデザインでは、
女性が着る意味が無い。自分用なら硬質防御能力と強靭なモーター補助で
お薦めだが、ガチガチの格闘戦仕様は余りにも泥臭すぎる。却下。
 嶋デザインの人工筋肉型ウォードレス"久遠"――似合いそうなのはこの辺りか?
世界初の女性専用装甲強化服は、本当に売れなかった。前大戦の初期で局地的に投入
されたが、蛋白燃料を調達する難しさと敷居の高さが災いした。損傷すると全身が
真っ白い人工たんぱく質で汚れて非常に卑猥だったという。本気で想像すると
何か大切なものが穢れてしまいそうなので矢張り排除だ。
 次、オーブはモルゲンレーテ製の"ミスリルドレス"――これはデザインこそ良い
ものの性能に難がある。拳銃弾を止められる程度の装甲は紙で、関節の柔軟性と
瞬発力に重きを置いたその設計は恐らく五年早かった。モーターを手首足首に
集中させ、肘と膝の柔軟性を大幅に向上させた上で出力と持続力を向上させた
アイデアには素直に感心させられたものだ。しかしどうしてモルゲンレーテは
回避能力重視のM1といい多形態空戦機のムラサメといい玄人向けなのだろうか?
 ヴィーノ個人は装甲にフェイズシフトを採用して軽量化を果たしたという
モルゲンレーテ新型の"ローブ"シリーズに期待している。PS装甲に色がつく
瞬間掛け声を上げてしまう事請け合いだ。
 戦闘力で行けば圧倒的に重量型が有利だ。丈夫で大きく、重い武装を運用できる。
 しかしこれからは体のラインが浮くような、薄くて軽いタイプが流行となるはずだ。
重量型はMSという極端で完成された形を持ってしまい、行き詰っている。人間の
持っている柔軟性を損なうことなく――極論すれば普段着の下に着込む事の出来る
ような、薄く邪魔にならない代物になっていくはずだ。
 というか折角この人に着せるのなら、この柔らかそうで、出るところが出ているのに
締まるところがきゅううーーっと締まっているスタイルを隠してどうする、という話だ。

 ……実際に着てくれる訳無いだろうけれど、勝手な妄想ぐらいは良いじゃないか!
375SEED『†』  ◆WZm3jzCkZQ :2007/05/02(水) 14:03:21 ID:???
4/

「……」
「……何か?」
 いつの間にか凝視してしまっていたのだろうか、声を掛けられてしまった。
 話しかけられてしまうと後悔するほど話題が無い。モーターの話題であれば
一週間でも話し続けていられるが……女性にメカは縁が遠いだろうか?
 とりあえず共通の話題を探る。
「二人に為てくれって、どのくらいの時間なんでしょうかね?」
「相場から言うたら三時間どすな……」
 何処の相場だ。
「一体何をするって言うんですか?」
「ナニをするんやろうね……?」
 ちょっとヴィーノには分からない、オトナの話かも知れなかった。
 それはさて置いておくとしても、仕事場が気になる。医務室を出た瞬間に
分かった事だが、ミネルバの主機関が一つ停止している。
「そんなことも分からはるの?」
「え? あ……はい、伝わってくる振動で分かります」
 ミネルバの両舷にある主機関は遮蔽しきれない振動を船体に伝えている。
二つの主機関からは同じ振動が伝わるが、内側のバイタルシャフトが
回転しているために振動の伝わり方が違う。
「それで両舷から伝わる振動が低く唸るんですよ。今はそれが無いから……」
 相手が美人なので思わず口が滑ったと思った。この内容は軍機だったろうか?
 いや、肝心なところはそうじゃない。
「……って、こんな事興味ありませんよね?」
 救い難いメカオタク、そう思われる事は避けなくては。
「――面白いけど、ちょっとウチには難しい内容やったわ」
 その女性――シズル=ヴィオーラははんなりとした笑みを浮かべた。
 ――これがオトナのオンナの余裕って奴ぅ?
 ヴィーノは訳も無く嬉しくなってしまった。女性と無駄話をするというのは、
三次元では久しぶりだ。初等学校の先生を抜ければ初めてかもしれない。
 もう一歩踏み込んでみようかと考えて、相手が政府高官である事を思い出した。
若いながらもエリート中のエリート……駄目だ、只の整備士とは立場が違いすぎる。
「……って、いけない! 整備班の仕事は山積みじゃないか!
マッドな班長に目蓋を溶接されちまう……これで失礼します!」
 せめて仕事熱心な一介の整備士として美女の記憶に残ろう、と声を張り上げる。
頭痛なんかは無視しておこう、家を勘当されたときの父親の拳は何倍も痛かった。
「無重力に行くと傷口が開くかもしれんから気をつけやす。頑張ってな」
「はい――!」
 真面目な女性と会話――久しぶりだ。心が軽くなったような気がした。
376SEED『†』  ◆WZm3jzCkZQ :2007/05/02(水) 14:11:49 ID:???
5/

 狭い艦内の事だ、格納庫へと向かう道すがらでも顔見知りとすれ違う。
 食堂から人影が飛び出し、ヴィーノと正面衝突すると思われた瞬間急転換を果たした。
ヴィーノに一瞥も加えず過ぎ去った影の纏う服は、赤――シンであった。
「――待て、話は終わっていない!」
 食堂の中から続けて出てきたのは、背中まで届く金髪も豪華な美青年だ。
 ――あれはレイ……か。
 ヴィーノの頭に疑問符が二つ浮かんでしまうほど、普段は感情の振り幅が小さい男だ。
ミネルバ顔面偏差値男性部門No.1(アビー調べ)――レイ=ザ=バレルだった。
「どうしたんだよ……?」
 ヴィーノの中にあるレイ=ザ=バレル像は精神安定装置付き美青年だが、
実はそうでもなかったようだ。
「いや、パイロットの内輪の話だ。今のは忘れてくれ」
 レイにも、人に見られたくは無い顔があると、初めて知った。
「ふうん、ならいいけどさ……」
 新鮮な驚きと共に、親近感が湧く。
「ヴィーノ、整備班は外壁の修復に当たっている……怪我をしたようだな?」
 頭に巻かれた包帯に、今頃気付いたような心配をされても困る。
「……うん、なんか頭を打っちまったみたいでさ。どうして医務室に居たのか分からないんだよ」
「記憶が無いのか。状況は聞いているか?」
「他の様子は医務室で大体聞いてるよ」
 ミネルバ修復に出遅れたとなると、マッドの叱責は覚悟しなければならない。
どういう状況で自分が頭を打ったのか分からないが、一週間は茶坊主の刑だ。
「……そうか」
 深い青の瞳がヴィーノを見ていた。
「無理はする必要ないぞ。十分休んでからモビルスーツの整備に入って欲しい」
 一番きつい思いを為てきたはずのパイロットに労わられてしまうと申し訳が無い。
「そっちこそ、ミネルバを守ってくれて有難うな。実戦は初めてだったから緊張したよ」
「礼なら、ショーンに言うなのべきだろうな。彼が居なければミネルバは落ちていた」
 そんなに危なかったのかと、今更ながらに思った。
「わかった、後で見かけたらお礼を言っとくよ」
「……おい、少し待て――」
「それじゃ、マッド班長が待ってるだろうからさ――」
 あまり長い事無駄話をしても居られない。メカニックの腕は睡眠時間に反比例すると
言われているのだ。長い事眠っていたならその分働かなくては。
377SEED『†』  ◆WZm3jzCkZQ :2007/05/02(水) 14:18:44 ID:???
6/

 ヴィーノはシャワー室の前に通りかかる。
「はあ、四日はシャワーを浴びちゃいけねえって話だったよな」
 体を拭けば頭を濡らさずにすむが、髪を洗う事が出来ないのは痛い。
「頭がフケだらけになってさ、只でさえ女の子に縁が無いのに、
出会った端から嫌われてしまう……どうすりゃいいんだ?」
「あ、ヴィーノ……怪我してるの?」
 緑服のオペレイターが、ツインテールを揺らして走り拠ってきた。
もしや自分の身を心配して来てくれたのかと期待に胸が膨らむ。
「大丈夫だってメイリン。ザクのショルダーアーマーにドリルをつけるまで、
俺は決してダウンしない」
 両手を振って強がってみる。
「……頭大丈夫?」
 心配された。
「今のは……どっちの意味だよ?」
「分からないの? やっぱりもう一度診て貰ったら?」
「大丈夫……大丈夫さ、大丈夫だよ」
 目から出て来たのは多分、魂の汗だ。 
 お願いだから、手にした書類で体をガードしないでくれ。
「出遅れた分今すぐにでも整備班の手伝いに行かないと。
班長たちは今、何の作業をしているか知ってる?」
「ううん、私は今お姉ちゃんを探してたから。今、少しだけ仕事が空いたの」
 殆どは外壁の修理じゃないかな、とメイリンは告げた。
「ヴィーノ……お姉ちゃんを見なかった?」
「ん? 俺はついさっき医務室から出てきたばっかりだからさ、見てないよ。
シンとレイはそこで見かけたけど」
「食堂で?」
 ヴィーノの肯定に、メイリンは形の良いあごに小さな手を当てて考える。
そんな何気ない動作を可愛いなと思う。顎という体の一部分を取って整った顔立ちを
想像できるのが大きい。そしてそこに触れている小さな手、その細い指先でミネルバの
情報の7パーセントを動かすという仕事ぶりがディ・モールト、ベネ。
 整備班の面々は顔が良いというだけで評価はしないのだ。
 二番手は矢張り同じオペレイターのアビー=ウィンザーであったが、前髪が個性的過ぎて
メイリンにダブルスコアで差を開けられている。
「ん、多分居場所の見当がついたと思うわ。ヴィーノありがと」
「なんてことないよ。整備班は外壁の修理だってレイが言ってたな、そういえば」
「うん、殆ど全員ミネルバの外側を修理してると思う」
「あれ……全員? モビルスーツ隊は無傷だったわけじゃないんだろ?」
 モビルスーツは五時間で整備が終わるほど単純なメカニズムではない。

「……もしかしてヴィーノ、知らなかったの?」
「え――?」

378SEED『†』  ◆WZm3jzCkZQ :2007/05/02(水) 14:24:56 ID:???
8/

「俺はジンで、地下に突入する直前で脚を撃たれて機体が転倒した」
 パイロットは、アラスカを語りたがらない。
「衝撃で頭がくらくらしてな、コックピットハッチの裂け目から太陽を見ていた」
 ヴィーノは初めて本物のMSパイロットから、生の体験を聞いていた。
「すると青と白のモビルスーツ……フリーダムが宇宙から降りて来た」
 百を越える砲門の前に機体を晒し、武器を捨てて警告を発した白亜のモビルスーツを
デイルは目に焼き付けた。
 装甲の裂け目の向こう、フリーダムは太陽の中で輝いていた。
「"一つ目"の存在を知ったのはその瞬間だな、何とか逃げようとして機体の外に
出た迄は良いが、徒歩ではどうしても逃げられる距離じゃなかった」
 内部に突入した者の情報によって一部の部隊はアポカリプスの存在を知る。
逃げる部隊と、突入を続ける部隊との間で混乱が生じて、自力の逃走手段を持たない
者達へ手を差し伸べようとする力は皆無であった。
 近くを通るモビルスーツも車両も、デイルには目もくれずに走り去っていく。
 そしてデイルは地平線に近い向こう側に昇る神々しい光の柱を見た。
 数多の命がその中に吸い込まれ、焼かれて消えて行く様を見た。
「ああ、これは焼かれるなと思った時だ。バクゥの一体がジンの近くで急停止した、
俺はこれが最後のチャンスだと思ってその足にしがみついたよ」
 それがショーンだったというわけだ。
「それからの五百メートルは思い出したくもない。俺は揺れるバクゥの足から
振り落とされない事だけを考えていた。他の部隊や、パイロットがどうなろうと
気にする暇が無かった」
 バクゥは光に飲まれるナチュラルとコーディネーターとを公平に無視して進んだ。
NJとマイクロ波の干渉によってアラスカに生じたプラズマの球は最初ゆっくりと
その半径を広げ、サイクロプスが自身の生み出した光によって自壊すると同時に弾けた。
「今だから言うが、俺はその光に見蕩れていた」
 マイクロ波による被爆は避けられたが、爆発の衝撃波によってバクゥは横転し、
デイルは高速で走るバクゥの足から振り落とされた。
「パイロットスーツを着ていなければ即死だったろう、起き上がると周囲の木が燃えていた。
バクゥは横転していてもう動けない、俺はコックピットまで焼けた装甲の上をよじ登って、
中のショーンを引きずり出した」
 今は大分薄くなっているが、デイルの両掌には火傷の跡が残っている。
 ヴィーノに背を向けるデイルからは微かなアルコールの匂いが為ていた。
「驚くな……飲んではいない」
 そういうとデイルは懐から、小さな酒瓶を一つ取り出した。丸っこいガラス瓶には
地球産を表すラベルが張り付いている、天然ワインだった。
「ミネルバが無事に出港したらこっそりと飲もうと言って、あいつが持ち込んだ。
……勝手に持ってきてやったぞ、怒ったなら生き返って怒鳴って見せろ」
 そして封を解きコルクを抜くと、再びコルクを嵌めてヘルメットの中に収めた。
「……しばらくの間は一人で飲め、俺も数十年ほど為たら付き合おう」
 ワイングラスを添えて、操縦席のあった場所にそっと横たえる。
「その時にはもっと上等な酒を持って行ってやる」
379SEED『†』  ◆WZm3jzCkZQ :2007/05/02(水) 14:28:24 ID:???
9/9

 ゲイツRの一号機に掴まり低く嗚咽を洩らすデイルの姿に耐えられず、
ヴィーノは背を向けた。 
 何処に行くべきなのか分からない。
 怪我も悼みも忘れて格納庫を回転しながらゆっくりと漂う。
 工具と部品の散乱する無重量の海でそれを見つけることが出来たのは、
果たして何の導きによるものか。
 言葉を忘れた者のように、視界に入ったそれへと向けて壁を蹴る。
 上手く重心を射抜くことが出来なかった。無様な回転を行いながら近づく。
 両手を伸ばしても届かなくて、それを睨みながら行過ぎる。
 もう一度壁を蹴った。
 近づく、涙に掠む視界の中で、それが段々と大きくなる。
 全身を伸ばし、指を開き……掴む。
 受身も取れずに壁にぶつかり、くるくると回りながら漂うヴィーノの
手の中には確かにあのお守りがあった。
 壁にぶつかった拍子に頭を覆っていた網が外れ、解ける。
 
 ――もう、何も失くさない。

 手に取ったお守りを胸に抱き、声を押し殺して、泣いた。
380通常の名無しさんの3倍:2007/05/02(水) 17:17:53 ID:???
あの髪形しか特徴のなかった空気が、こんな魅力あるキャラクターに……
ホント、このスレには場違いなお方だ
381通常の名無しさんの3倍:2007/05/02(水) 19:54:53 ID:???
「7/」
抜けてませんでしょうか。
382通常の名無しさんの3倍:2007/05/02(水) 20:00:34 ID:???
 全くその通りです。
383SEED『†』  ◆WZm3jzCkZQ :2007/05/02(水) 20:01:24 ID:???
7/
 
 息を切らせて格納庫に着く。
 思い出したのだ、気絶する直前の事を。

 ポケットからお守りが落ちた。
 艦体は停止して揺れが収まる。
 お守りは目の前で浮いていた。
 手の届かないぎりぎりの場所。
 艦は何時動くのか分からない。
 体はベルトに固定されている。
 見失わない様に凝視していた。
 失くせば多分、もう拾えない。
 迷いの中に長い沈黙が過ぎた。
 装甲を叩くデブリの声を聞く。
 そして――

「我慢できなくなって、ベルトを緩めたんです……そうしたら急に動いて」
「……そうか」
 格納庫の中は静かだった。
 その静寂を作っていたのは主のいないゲイツRの前に一人浮かぶデイルで、
沈黙を破ったのは格納庫に駆け込んできたヴィーノだった。
 無重量空間でありながらデイル=ホッパーは、地面に立っているかのように
ゲイツRのコックピット前に静止している。ビームに焼かれたコックピットは
次の誰かを待つように破壊痕を見せている。その空虚にデイルは誰かの面影を
探しているのだろうか。デイルは何故か、ヘルメットを一つ持っていた。
 床面を蹴ったヴィーノはゲイツRまで漂い、勢いを完全に殺す事が出来ずに
一回転してやっと止まった。それでもデイルのように、完全に静止する事は
出来ない。只の整備士とパイロットの差だ。
 デイルは振り向く事も無い。その表情をヴィーノが伺う事は出来なかった。

「奴とは……ショーンとはアラスカ以来の付き合いでな」
 微動だにしないまま、デイルは訥々と話を始める。
384機動戦史ガンダムSEED 23話 1/7:2007/05/03(木) 01:57:54 ID:???

 歴史というものは、主観を完全に排除することは不可能であるし、その必要もないのであるが、
自国に都合の悪い情報を提供しない歴史などというものは、余りに恣意的であると言わざるを得ない。

 後世でサイ・アーガイルという人物が語られるとき、先ず大まかな評価として冷徹で有能な政治家であり、
後方で采配を振るう軍師としての、イメージが定着していることが比較的に多い。
 
 だが、実際に軍人としての彼は「謀を帷幄のなかにめぐらし、千里の外に勝利を決した」という軍師タイプというよりも、
常に最前線で指揮を執り続け、臨機応変の戦術の冴えに拠って敵を撃ち破っていた。
後方で策謀を張り巡らせる幕僚タイプというよりも、むしろ前線で指揮を執る将軍タイプの人物だったのだ。

 彼は緻密な戦略を組み立て戦う場合もあれば、周囲が驚嘆するような猛将として苛烈な戦い方を示す場合もあった。
本質は政治家という後世の評価はあながち間違ってはいないがそれはある意味、彼の複雑な内面の一面だったのだ。

 サイ・アーガイルという人物について『コズミック・イラ歴史人名辞典』には、次のような記述が見受けられる。

 ”旧体制下のオーブでは、その体制から氏族出身以外の者が要職の地位に上ることは、
殆どなかったのだが、彼は数少ない例外であり、氏族以外の出身の人物であった。
その一点だけをみても、内外政策と対外戦争における、彼の功績と能力がいかに重要視されていたかがわかる”

385機動戦史ガンダムSEED 23話 2/7:2007/05/03(木) 02:05:47 ID:???

 『ポラリス宙域』で行われた小規模な会戦は、会戦とも言えないまま比較的短期間で終結した。
一つはオーブ軍の目的が敵の殲滅ではなく、包囲攻撃されていたオーブ宇宙軍第3機動艦隊の救出が目的であったからだ。
それともう一つは、ラクス軍の前衛部隊の指揮官が、ディアッカ・エルスマンであったことである。
これ以上の戦線の拡大を望まなかったディアッカ・エルスマンは早々に撤退命令を下し、
第4機動艦隊から攻撃を受ける直前に部隊の本拠への帰還を命じていたのだ。

 彼の用兵の非凡なところは、凡庸な指揮官ならば通常『ポラリス』へと帰還させ、即時に防衛戦へと移らせるところだが、
その非凡さを際立たせていたのは、一気に自部隊の本拠地として確保している拠点衛星基地『ミカサ』まで包囲軍全軍を引かせたところだった。
更に『ミカサ』までのルート各地に小規模な攻撃衛星を巧妙に配置し、味方の撤退行動をスムーズにさせた点も大きい。
実際にオーブ軍は、この攻撃衛星の排除に少なからず時間を取られる事となったのだ。

 そして、サイ・アーガイル自身が敵包囲網について打った手は、特に手の込んだものではなかった。
味方の兵数が敵の兵数を上回る事が可能な数の差でモノを要った戦法を取ったに過ぎない。
簡単に言えば、第4機動艦隊に所属している高速艦艇を中心とした機動戦力を編成し、本隊から離れた分艦隊としての奇襲の独立行動を取らせた事だった。
本人曰く、「ペテンの類だ」と。もしディアッカ・エルスマンによる全面撤退行動が僅かでも遅れていれば、ラクシズ前衛部隊の包囲軍は壊滅していたであろう。

 その指揮官にハヤカワ一佐を任命し、サイ自身は動かずに艦隊本隊に座し、裂いた分として減った艦艇は”ダミー”によって数を元に『戻し』、
艦隊本隊から離れた2個分艦隊分を誤魔化すという、云わば水増しともいうべき仕掛けをして、こちらの行動を敵側からは把握し難くしただけに過ぎないのだ。
 
 分艦隊の中心となった高速艦艇はC.E80年に就役したばかりの最新高速機動戦艦であるグレイ・ファントム級を中核とした2個分艦隊を編成。
グレイ・ファントム級高速戦艦は、超大国である地球連合強国の盟主とも言うべき『大西洋連邦』の最新技術を投入して、完成させたオーブ側の最新型の戦闘艦である。

 軍事用最新技術は、コズミック・イラの80年代では、大西洋連邦が一番であり、逆に閉鎖的て非外交的な『プラント』は年々、技術の劣化が激しくなっている。
未だに時代遅れの『モビルスーツ』が、現役で運用されているのは、悪しき慣例であろう。
時代が、もう既に次の段階に移り変わっているのにだ。

 オーブも『第二次軍備拡張計画』の段階でモビルスーツは旧式として廃止され、艦載機にはモビルアーマー『ハヤテ』が採用されている。
これも地球連合の大手軍需企業を中心として、モルゲンレーテの技術改良の元で共同で開発された航宙戦闘をメインとした最新型モビルアーマーである。

 この頃のハードウェアの軍事技術の発展は凄まじく、ナチュラル、コーディネイター問わずに等しく
同規模の戦闘が可能な最新のテクノロジーが満載している。

 かつての核エンジン搭載のモビルスーツの一斉攻撃など、今では笑い話の種にしかならないのだ。
386機動戦史ガンダムSEED 23話 3/7:2007/05/03(木) 02:09:36 ID:???

 ――第4機動艦隊旗艦クサナギW――

 ……俺の頭に響く。艦橋には、小娘君の嬉しそうな声が響き渡った。

 「司令!ハヤカワ一佐から連絡です!敵の第3艦隊の包囲網を崩す事に成功!敵軍は、順次ポラリスへと撤退している模様です!」

 「よし。このまま、ポラリスまで一気に攻め上るぞ。分艦隊との合流を優先する。
  それと、第3艦隊旗艦<クサナギV>のソキウス司令に通信を繋げ!急げよ!」

 些か会心の手応えを感じた俺は、思わずガッツポーズを取りながらも、包囲されていた第3艦隊の旗艦<クサナギV>への連絡を小娘君に急がせる。

 「はい!了解です!!」

 高速艦艇を中心に再編成した2個分艦隊を使った奇襲で、敵軍の第3艦隊の包囲網を崩す事に成功した俺達は、
本来の攻略ポイントの一つである拠点衛星ポラリスに向けて怒涛の進軍を開始したのだった。
やはり、味方が敵軍より数が多いということは、戦術の幅を広げるのだ。俺にとって久々に何の問題の無い戦いだ。

 やや、気分がよくなっている所でちょうど、第三艦隊の色男から通信が入って来る。
しかし、後になってエルスマンの見事な撤退行動を知るに連れて、舌打ちする事になるのは、この時は正直、思ってもみなかった。

 メインスクリーンに、無個性的な色男の上半身が画面いっぱいに広がった。

 『……こちら第三艦隊旗艦<クサナギV>のソキウスです』
 
 ソキウスは、相変わらず馬鹿丁寧な態度で応えてくれた。

 「よぉ、どうやら間に合ったようだな」

 『おお、包囲網を崩す事に成功したのですね?さすが、相変わらず手際がいい……!』

 こいつに絶賛されるのは少々、面映い。こいつもそれなりの用兵と統率力を持った人間なのだ。

 「そちらの復旧状況は?」

 『――最悪です。艦隊の総数が全体の5割を切っているのに加え、その内の運用可能艦艇数がほぼ1分艦隊だけです』
 
 「むぅ……」

 全く期待していなかったが、こちらの予想を遥かに斜めゆく状況のようだ。
387機動戦史ガンダムSEED 23話 4/7:2007/05/03(木) 02:12:28 ID:???

 『しかもこちらの旗艦<クサナギV>は、主用兵装と航宙ポートが大破。これは、もう修復のしようがありません。
   現在、<クサナギV>と第3艦隊は、戦闘運用能力の約60パーセントを喪失した状態です』

 「……機動艦隊が強力であり得るのは、まとまった数の運用艦艇数を揃えて初めて可能となり、
   敵の航宙艦艇をアウトレンジに置いて一方的に攻撃を仕掛けられる間だけだしな。――となると、残る方法は後方退避しかないな……」

 俺は即座に結論を出した。ここまで被害を受けた艦隊をこの宙域にこのまま残すことはできない。

 『……確かに、いったん詰め寄られ、小型艦艇や艦載機やモビルアーマー類の砲撃圏内に捉えられたら、
   これ程脆い代物は、他にはないでしょうね……』

 悔しそうにソキウスは呟く。艦隊司令官として屈辱であるのは分かる。ここまで壊滅的な被害を受けたのだからな。
だが、何を思ったのか血相を変えた奴は、とんでもないことを俺に向かった吐き出した。

 『ですが、まだ対要塞用大型砲である『バスター・キャノン』が<クサナギV>で健在です。
   こちらも浮き砲台となって、そちらの援護ぐらいは出来るはず……!』

 何を血迷ったか知らんが……仕方が無く俺は続けて言う。

 「クサナギ・シリーズを設計した技術者がどういうつもりで、そんな馬鹿でかい大砲をくっつけたか知らんが、
   そいつは実戦じゃ、なかなか役に立つ代物じゃあない」

 『しかし……!こちらに出来ることなら、なんでも命令してください!!貴方達を残して、私だけこのまま退くわけにはいかない……!』

 必死に形相で俺に詰め寄ってきやがった。俺が奴さんを説き伏せようとするが奴はマスマス熱くなってゆく。
勘弁してくれよ……しかたがない……あまり言いたくはないがな。俺はため息を吐きながら、

 「……じゃあ、コーヒーでも持ってきてくれないか?」

 『……は?』

 俺のその一言にソキウスは、数秒固まった。

 『な、何を仰っているんですか……?!』

 「今のお前さんに頼める仕事はそれだけだ。それが嫌なら邪魔だ。――さっさと後方に下がってくれないか?」

 『……』
 
388機動戦史ガンダムSEED 23話 5/7:2007/05/03(木) 02:16:14 ID:???
 
 俺がわざと冷淡な口調で素っ気無く話すと、ソキウスは呆気に取られながら、次の瞬間に苦笑し始めた。
奴も馬鹿ではない。俺の言った意味が直ぐに理解できたはずだ。そんなこともわからない馬鹿は、今のオーブ軍の将軍にはいない。

 『――相変わらず……きつい事をハッキリと仰る人だ……』

 「おかげでいつも嫌われ者でね」

 『いえ……私はそうは思いませんよ』

 「……」

 そう苦笑いしながら、ソキウスは俺の顔を暫くの間、見つめると一つ大きく頷いた。

 『……フゥ。どうやら、柄にもなく少し熱くなっていたようです……。――わかりました。ここは、大人しく撤退しましょう』

 「賢明なご判断だ、色男。あとはお任せあれ」

 第3艦隊は、総撤退する事を決まった。戦闘不能艦艇は多いが、ここまで艦隊乗員を生き残らせたのはソキウスの手腕だ。
これは誇っても良いことである。いつの時代も人員こそが、最も貴重な財産なのだから。
云わば用兵家が効率よく兵士を犠牲にするのとは逆に、効率よく生き残らせたのだ。
そして最後にソキウスは、意味深な一言を残していった。

 『ただ、最後にこちらから運用可能な残りの艦隊を分艦隊として派遣させていただきます。
   指揮官に、あの伝説のサイ・アーガイルが復帰したと聞いて、是非ともあなたの指揮の下で戦いたいといっている者がいるのですよ』

 「……どこの物好きだ、いったい?」

 『優秀な人材であることは、折り紙つきです……では、第3艦隊はこれより後方に撤退します。――ご武運を!』

 綺麗な敬礼と共に画面がブラックアウトし、同時に第3艦隊が撤退してゆく。艦橋から遥か向こうの映像の無数の光点が消えてゆく。 

 「<クサナギV>以下残存艦隊の高速ドライブへの突入を確認。――無事、撤退しました」

 「さて、お次の目標は『ポラリス』の奪還だな。もうひと踏ん張りだ」

 俺はお嬢さんから、第3艦隊の撤退完了の報告を聞く。本当にもうひと踏ん張りだな……とそう思っているところ、また報告が入る。

 「はい!――あっ司令。ソキウス将軍より派遣された分艦隊司令官が到着したようです」

 「――よし、通せ」

 「はい」

 俺は、特に何も考えず応じた。俺としては、別にどんな奴が来ても構わないのだ。
すると暫くして艦橋の自動ドアが開き、オーブ軍の将校の軍服を纏った一人の若い男が入ってきた。
389機動戦史ガンダムSEED 23話 6/7:2007/05/03(木) 02:20:10 ID:???
 
 「――失礼致します。アーガイル閣下、アラヤ二佐、只今到着致しました」

 「うん?アラヤ?」

 黒髪の顔立ちの整った偉丈夫がそこには立っていた。名乗りを上げ正式に着任の挨拶をする。
敬礼も中々見事なものだ。俺より若いその若い男の顔には、どこと無く俺には見覚えがあったのだ。まてよ……?

 「……お前さん、もしかして?」

 「はい。自分はアラヤ中将の息子です」

 「……そうか、やっぱりな。……お前さんのオヤジには統一戦役のおりに随分とひどい目に遭った。……まったく、瓜二つだな」

 「光栄です」

 アラヤ退役中将は、氏族出身の熱烈な『旧アスハ』派の一人で、統一戦役の時に反乱軍の軍司令官として参加した高官の一人だ。

 彼も俺が実施した『国防人事の大刷新』によって『クビ』になり、そうしてあぶれた旧アスハ派の軍人共に担がれた形で反乱軍の司令官に祭り上げられたようなものだった。
俺個人としては、彼には同情すべき所も多々あったが、結果的に能力不足という判定を押さねばならなかったのは、正直辛かった。
が当時の情勢下では、どうすることもできない状況であり、苦渋の決断だったのだ。

 まぁ、そう言い訳するのは楽なことだろう。何せよ俺が犠牲を強いた人間達にとっては俺は不倶戴天の許されざる敵であろうから。
その息子が俺の下に付きたいと言うのはどういうことなのだろうか?

 「フン……私の下で働きたいそうだが、その御存念とやらを聞かせていただこうか?」

 「――と、申しますと?」

 アラヤ二佐は不思議そうに俺の問いに応じる。

 「……私は、知っての通り、オーブ連合首長国……オーブ氏族出身の制服組の間では、
   親の仇みたいに嫌われているし……。それにな、お前サンにとっちゃ文字通り、そのままの意味だからな」

 「父が、当時の貴方の指揮していた部隊によって討たれた件ですか?」

 「ぶっちゃけて言や――そうだ」






390機動戦史ガンダムSEED 23話 7/7:2007/05/03(木) 02:24:09 ID:???

 当時の反乱軍のアラヤ司令官を討ち取ったのは俺の指揮する部隊だった。別に奴を殺したことに後悔はしていない。
反乱による犠牲を最小限に抑えるためにトップを討ち取るのは、用兵上から見ても最善の方法だったからだ。
ようするに俺は反乱軍の拠点を強襲して、有無を言わさずに一気に拠点ごと彼らを潰したのだった。

 お陰で統一戦役は僅か二月余りで終結。犠牲も最小限度で済み、他の国内反乱勢力の決起を未然に防ぐ事ができたのだった。
当時の反乱軍は、プラントのラクスやキラのラクシズの援助を当てにしていた様だが、あまりの早期終結の為に無駄に終わった。
だが今、まさにラクシズ連中がオーブに攻め寄せて来たのは皮肉でもあり、またこの統一戦役の事も奴らは、大義の旗印にしている可能性もあるのだ。
まぁ、その点は今どうこうしても仕方が無い。アラヤの話を聞くとするか……

 「我々の一族にとって、正統な戦いにおいて失われた命は、決して悔やまれるべきものではありません。
  また、その死の責任を、もう一方の当事者に負わせる習慣もありません――少なくとも、心得のある者は」

 「ふぅん……ずいぶんと出来た奴だな。ガキの頃、悪ガキ仲間に掠め取られた女の復讐をと、未だに恨んでるどっかの馬鹿とは大違いだ」

 俺は些か、悪意を含みながらも一応は、感心しておく。俺は心の狭い人間だから、未だにどこか奴に対して根に持っているらしい……。

 「それどころか、私は統一戦役後に貴方が断行した人事改革にも感謝しているのです。
   あれがなければ、アスハ代表に剣を向けた人間……そのリーダーの息子が、分艦隊司令官などという高級職には就けなかったでしょう」

 「お前サンが優秀だったんだろ。私ぁ知らんよ」
 
 本当のことである。能力のある人間ならば、貴賎を問わず出世できるのが建前上は、今のオーブの政策である。
それにその点では在野にいた俺は一切感知していないのだ。それに例え、自分が気に要らなくても能力がある人間を今の代表府の人間なら起用するはずだ。

 「他の士官がどう思っているかは知りませんが、私は貴方のシンパです」

 「そんなことを公言すれば、軍内での出世に差し障りがあるかもしれんぞ?」

 「こうして、最初に旗幟を鮮明にすることこそが、我が一門の美学です。お気遣い無く。――なんなりと御命令を。アーガイル総司令官閣下」



>>続く
391通常の名無しさんの3倍:2007/05/05(土) 14:38:49 ID:???
>>戦史
 これからしばらくはサイVSディアッカで戦争が動いていく感じですね。
攻め手と引き手がお互いに「上手くいかねえ」とぼやいている様を想像してしまいます。
そしてサイのモノローグのなかでも小娘扱い……名前が知りたいです。

 投下乙でした。
392実録!プラントザフト軍 ◆JOaW6wYxoc :2007/05/06(日) 01:20:28 ID:???

ここはプラントのアカデミー。赤服を目指す若者が集まる学び舎であります。
え、自分でありますか?ヨウラン・ケントであります、押忍!まだ嘴の黄色い雛でありますが赤服を目指して頑張っているのであります。

今日もまた、諸先輩方に気合いを入れて貰った尻がヒリヒリ痛みますが、学友とも言うべき仲間を紹介させて頂きます、押忍!

まずはシン・アスカであります。この顔を見て下さい。目付きの悪い事この上ありません!オーブから流れてきたらしいのですが様々な噂の持ち主であります。
例えば目が赤いのは人を殺した時の反り血だとか……。この凶悪そうな顔ならば人の一人や二人を埋めていてもおかしくありませんでしょう?
それに本当はオーブから流れてきたのではなくて別荘にいたとか。勿論別荘とは高い塀に囲まれた臭い飯が主食の場所であります。
そしてこいつは1年では数少ない特別待遇を受けている人間なのであります。
あまり大きな声では言えませんが、先輩方の中には特別な性癖を持っておられるお方がおられまして、こいつも手解きを受けそうになったのであります。
白い肌に整った顔立ちは特別な性癖を持つ先輩にとってツボにハマったのでございましょう。
ある日呼び出されてある行為を強制されたらしいのですが、その先輩に反抗してボコボコにしてしまたのであります。いわゆるクーデターであります!
携帯を片手に先輩方をタコ殴りにしたのですが、それはまさしく悪魔の所業でありました。
自分はその神をも恐れぬその暴れっぷりにスカッとしましたが、その後とばっちりを食らい酷い目にあったのであります。押忍!

その後奴は先輩方は愚か教官方にまで一目置かれるようになりました。悔しいのですが、アカデミーは実力主義なのであります。
例え狂犬だろうが腕が立てば何でも許されるという社会の不条理が支配しているのでります!

次の機会にはルナマリア・ホークを紹介したいと思います、押忍!
393通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 07:27:57 ID:???
携帯片手にって、凶器扱いかよ!
394通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 10:57:48 ID:???
>>実録
 アカデミーを卒業した頃には、「あの赤服は沈めた上級生と教官の血で染まっている」とか
言われそうですね。どうせなら各国が抱える護衛団同士の抗争を憂えた議長が"転校生"
レイ=ザ=バレルを召還して、副番冬のヒビキ(キラ)と因縁を持つまでやったら良いのにと思いました。
 貴方のテンションなら多分出来ますよ。
 とりあえずは投下乙。

>>P.L.U.S
 成績良いのに必死なレイに笑った。扱いがカワイソくなりやすいキャラクターの筆頭ですな。
でもシンの台詞はレイに対して何気に失礼、シンは気付いていないけれども……

>>森の娘の見た光
 番外編としては場面設定、終わりの締め方共に一般的と言うか新しさはありませんでしたが、
読ませる力がありました。全員オリキャラでここまで書けるのはすごいと思います。真似が出来ない。
 味方のけが人を減らすという事は、敵方のけが人死人を増やすという事ですが、ソフィはそれに
気付いているのかいないのか。分かっているだろうイシカワを含めて、目と手の届く範囲でしか
何かをする事は出来ないし、守ろうとすることも出来ないということなのでしょう。其処も含めて
人間なのだろう、と思いました。

 皆さん投下乙です。それからまとめ管理人も毎度早い仕事乙です。

 そしてそろそろ容量が気になって参りましたが、私が建てるとしてテンプレはどうしましょうか?
 
395実録!プラントザフト軍 ◆JOaW6wYxoc :2007/05/06(日) 14:27:07 ID:???

押忍!突然でありますが自分はヨウラン・ケントと申す者であります!

今日は同期の中でも異色のヤツがいますのでちょいと紹介させて頂きます……。
そいつはルナマリア・ホークというムチムチな女ので、こいつも一応特権階級の身分を手に入れております。
なぜ女の癖に特権階級の身分なのかと言いますと、悪魔の化身と言われたシン・アスカを凌駕する逸話があるのであります。

ある日、白兵戦の訓練がありましたのですが、我々空気キャラ一同は教官殿に可愛がって貰いズタボロになったのでありますが、ルナマリアは違ったのであります。
コインを半分に薄くして剃刀で挟んだという古典的な武器を両手に教官殿を血祭りに上げてしまったのであります!押忍!
教官殿も女の色香に惑わされる様なちんけなお方だったのでありますが、髪を反り血にそめて笑いながら切り刻みつつ血で乾いた喉を潤すという所業に
隣にいたヴィーノなどは失禁してしまう有り様でした!一欠片だけ大きい物も出してしまったのは完全に余談であります。
とにもかくにもこの事によりルナマリアは先輩方はおろか教官殿にも一目置かれる存在になったのであります。

聞く話によりますとOBの方には教官殿をミリ単位で切り刻んだお方がおられたそうでありますが、このルナマリアとどちらが恐ろしいでありましょうか?
幸運な事にそのOBのお方は父親を叩き殺……、否、ポアなされましてオーブに逐電なされたそうであります。
そのOBの方と同じ隊にならない事に我々は胸を撫で下ろしています。押忍!

それでは、自分は先輩方にいつものお馴染の気合いを頂戴して参りますのでこれにて失礼します!押忍!
396通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 18:28:08 ID:???
ぱん!
397通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 18:39:31 ID:???
てんぷら、スレタイともそのままで良いのでは?
投下する方の判断に任せる、と
398通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 18:54:07 ID:???
>>395
面白くなりそうww俺こういうの好きだw

>>394
次スレ立ててもらえるならお願いします。
テンプレはこのままで良いと思う。
399通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 18:59:44 ID:???
>>395
オモロイオモロイ!
続き楽しみにしてる!
400通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 20:31:06 ID:???
建てて来ました。ついでに400ゲット。

次スレ
【ドキドキ】新人職人がSSを書いてみる【ハラハラ】4
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1178450679/l50

>>実録
 何とテンションの高い職人ですか貴方は。
 >>コインを半分に薄くして剃刀で挟んだという古典的な武器
 ああ、あれか。流行という奴は三十年ぐらいで一周するから……ってこれCEの話ですよね!?
 >>叩き殺……、否、ポアなされまして
 言い換えた意味が無い! ヨウラン、最早君は空気キャラなどでは無い、立派な……舎弟だ!
401週間新人スレ:2007/05/06(日) 23:58:24 ID:???
GW特大号目次


 アスランとルナマリア、メイリンの美人姉妹、3人の休日の風景。
アスランとホーク姉妹の休日
>>329-320,339-340,345-347

 再びサーシャは少年と出会う。その彼女が固めた決意とは・・・!
彼の草原、彼女の宇宙(そら)
>>332-337

 卒業の時期を迎えたアカデミー。卒業演習に燃えるレイとは裏腹に、何故か暗い表情のシンとルナ。
P.L.U.S.SS
>>360

 天才オタクパイロット、ソフィ。その誕生の秘話!
腕章とパイロット 〜 『森の娘の見た光』 番外編 〜
>>361-363

 サーカス団の朝、動物たちの世話をするトロワとキャスリン。
無題
>>369

 戦闘の終わったミネルバ。彼らの失ったものは被害以上に大きかった・・・!
SEED『†』 
>>372-377,383 >>378-379

 孤高の天才サイ・アーガイル。ともに戦うべく彼の元を尋ねて来たのは・・・。
機動戦史ガンダムSEED 
>>384-390

 プラントのトップエリートが集うアカデミー!その門外不出の真実とは!!
実録!プラントザフト軍
>>392,395

各単行本も好評公開中
詳しくはttp://pksp.jp/10sig1co/ までアクセス!
まだまだ新人職人募集中!
今すぐhttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1178450679/l50に投下せよ
402通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 01:49:43 ID:???
>>400
乙であります!

>>401
編集長も乙!相変わらずうまい事書くww
403通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:16:38 ID:???
 >>401
 編集長お疲れ様です。ここは読む人に優しいスレですね。
404通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 09:19:15 ID:???
>>402,403
ま、俺に感想文は無理だからさ
多少歪んだ形だけど職人たちを応援してるつもり
今回レスアンカーに個数制限がある事を始めて知ったよ
405通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 21:58:53 ID:???
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406通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 22:01:07 ID:???
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407ラウ・ル・クルーゼ
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