SEED DESTINYでSSを作るスレ7

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391通常の名無しさんの3倍:2007/05/30(水) 19:25:19 ID:???
ずっと見守ってきたけどそろそろ本人の為に言うべきなのだろうか………内容は良いが非常に読みにくい、と。
392LR(略) ◆9AUE2RuSV. :2007/05/30(水) 19:53:56 ID:???
>>391
うむ……。

台詞は

“「」「」「」”
よりも

“「」
「」
「」”

の方が読みやすいと俺は思うんだ。

それと乙!
マジ乙!
続けてくれる貴方のSSを読むとテンションが上がります!
いや、ホントです。
393通常の名無しさんの3倍:2007/05/30(水) 20:01:58 ID:???
それとあと、もう一つだけ。

段落をつけると更に読みやすくなるんじゃないかって思うんだ。

めんどくさいと思うでしょう。
俺も自分で書いてて、一々そんなの気にするのメンドイです。
でも、なるべくならやろうかなと考えてます。

あと、セレーネとスウェィンのやりとりでちょっと目から汗が出てきた。

それにしても
SSまとめサイトさんの更新が、なかなか進まないのも別の意味で汗が出てくるorz


ところで、2ちゃんに書いたSSを理想郷さんの所に載せるのって問題ないですよね?
394LR(略) ◆9AUE2RuSV. :2007/05/30(水) 20:34:06 ID:???
>>393は俺ね。


それとSEED IFさん、例のアレな終了で超GJ!
レイヴンと聞いてナインブレイカーやドミナント、
「手こずってるようだな。○を貸そう」なレイヴンや、
隊長が反乱を起こして主人公に「消えろ、イレギュラー!」と言うんじゃないかと想像してたけど、
見事に裏切ってくれましたねコンチクショウwwwww
395通常の名無しさんの3倍:2007/05/31(木) 00:03:36 ID:???
SEED IFさんの元ネタって何?
396通常の名無しさんの3倍:2007/05/31(木) 00:49:24 ID:???
>>395
サイアークでぐぐれ。
397通常の名無しさんの3倍:2007/05/31(木) 23:16:50 ID:???
>>395
偽最終回の元ネタはソードマスターヤマトで後はこんな感じ
・月姫、メルブラ
・遊戯王
・連ザUP.L.U.S.モード
・デモンベイン
398通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 01:08:18 ID:???
>>396>>397
こんなにあるのか……すごいな
サンクス
399通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 12:19:25 ID:???
一レスに大量に凝縮しようとしたのが間違いだった・・改善してみます。話は既に頭の中で出来上がってるので
展開については今の所全て予定通りです。正直に言うとドム三人が生きていたのとムウがおかしくなったのは気まぐれです、スマン。
15
「スウェンが・・?」「信号も捉えられません。捜索隊が向かっていますが、恐らく・・」
「・・・ふん、馬鹿じゃないの!裏切り者の大佐も倒せてない内に・・見っとも無いわね!(スウェン・・・馬鹿・・なんでよ)」
如何してスウェンまで・・ミューディーの中に遣り切れない思いと悲しさが渦巻く。
シャムスだけじゃなくスウェンまで・・・シャムス・・そうだ、シャムス、シャムスを殺したあいつ等が生きている!何で!!許せない!!!

「私・・もう駄目」
『情けないぞ姉ちゃん!』『全く!こんな楽しい事しているのに!』
「全然楽しくない!!阿呆か!!何で私がこんな事しなくちゃ行けないのよ!?私こんな事するくらいなら死んだ方がよかった!」
『死んだ方がいい、か。そんな事言うもんじゃない・・・』「あ・・ごめん」
『死んだらサイファイハリーを見る事も、小学校の近くの公園の女子トイレにエロい落書きをして小学生を恥ずかしがらせる事も出来ないんだ』
「黙れ!・・・・・ニコルぅ〜、助けてよぉ〜」
『あの・・・まあ、その、確かにものすごく気の毒な作業だとは思いますが、これで命が助かるなら・・・』
「・・女の敵」『えぇ!?』「見損なった・・」『そんなぁ〜!』
ルナが嫌な作業をしながら霊達と嫌な会話をしていると行き成り扉が勢いよく開き、一人の目付きの悪い女が入って来た。
「あ、あの、何か?(この人、部屋の前でこの前騒いでた・・)」
「・・・そっちの三人、付いて来い」
指を指された三人、丁度ラクス様の歌がマンネリではないかについて検討する会を開いていたドムトルーパーズが女に呼ばれた。
「何だい?あんたもラクス様について語りたいのかい?駄目だ駄目だ!そんな不細工なメイクしてたんじゃラクス様のファンは出来ないよ!!」
「・・・いいから付いて来なさいよ(拷問に掛けて虐殺してやる・・)」
三人はだるそうに渋々付いて行った。
「あ、やべ!今日ラクス様のファンサイト設立記念日じゃねーか!」「そうだったね!ねぇあんた、ちょっとPC貸してくれないかい?」
「・・・(殺してやる!殺してやる!!今は我慢だ。隔離室に着いたら思い切り甚振ってやればいいのよ!!)」
「すまねぇな、騒がしくて。こいつらも悪気は無いんだが・・・」
400通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 12:50:02 ID:???
16
隔離室に着いた憎悪の女ミューディーとドムトルーパーズ。
ミューディーは三人に目の前の椅子に座るよう指示し、ヒルダとマーズは何の疑いも無く椅子へ、ヘルベルトは躊躇しながらも座った。すると
がちゃり がちゃり
「何だ!?」「これは!?」「あ・・やっぱり」
「ははははは!!!馬鹿な奴等ねぇほんと!」何と椅子に内蔵された拘束具が可動し、三人の手足を捕らえてしまった。
「ど、如何いう事だ!?」
「如何いう事ぉ?あんた達は捕虜よ?なら分かるでしょう?あんた達は私にこれから拷問されるの。あんた達には利用価値があるとか
他の連中は言ってるけど、私はそんなの如何でもいいの、あんた達を八つ裂きに出来れば何でもいい!!」
「ふざけるな!!私が座るのはロディオボーイだけだよ!!」「全くだ!こんな安物の椅子で俺達を接待できると思ったら大間違いだぜ!!」
「拷問だっつってんだろ!!!
まぁいいわ、そんなふざけた態度を取ってられるのも今の内よ。すぐに激痛で悲鳴しか口に出来なくなるんだから」
「あんた、何でこんな真似を?」
「何で?何でって・・・あんた達がシャムスを殺したからに決まってるだろ!!!ふざけた事抜かすんじゃねーぞ!!
・・・殺してやる、殺してやるよ、簡単には殺さない・・まず手足の皮膚を切り開いて、そこにこの辺りで捕れる虫を入れて縫うの。
次は体中に針で穴を開けて激痛を与えてやる。食事は虫がいいかしら?体中に注射針で毒薬を打ち込んで苦しめてやる。
そして次は瞼と唇に針を仕込むの。疲れて閉じたりしたら串刺しよ?熱い鉄板を顔面に押し付けるのもいいわねぇー。
ん?どう?これからされる恐ろしい拷問の数々を聞いて発狂しそう?許して欲しい?
じゃあ許して・・・あげる訳無いわ!!!絶対許さない!苦しんで苦しんで、そして死ね!!!!!」
「つまり゛変わらない良さもある゛という事で決着な訳だな」「そうさ!ラクス様は同じ歌を歌い続ける事で伝説になるんだよ!!」
「聞けよ話!!!」
「すまんな姉ちゃん・・・こいつらラクス様が全て何だよ・・・・たぶん何されても全然音を上げない、ラクス様がいるから」
「ん?ああ、ラクス様がいれば何されたって平気だね!」
「拷問?ああ、勝手にやってくれ。つーか早くやってくれ!
゛ラクス様の代わりにこの世の痛みを全て身に受けた真のラクス様の使途゛として俺達は死んだ後ラクス様天国で幸せになれるんだよ!!!
それが世界の真理なんだよ!!宇宙クジラ崇拝とか偽ラクス様ファンとか横行してるけど、真のラクス様ファンの俺達だけが幸せなんだよっ!!!」
「ラクス様の歌を聞くと安らぐのはラクス様が全ての人の母だからなのさ。それが分からない奴は屑だね!死んだ方がいい」
「・・・何こいつら」
「・・・悪い奴等では無い(と信じたい)」
401通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 13:16:38 ID:???
17
試しにマーズの腕をナイフで切り付けたミューディー。
「(きっと狂った振りして何とか拷問を逃れる積もりなんだわ!でも本当に切られたりしたら嘘付いてなんか・・)」 さくっ
「おほっ!感じる!ラクス様の体温を感じる!この感じ、この感じだぁ!!この痛みがラクス様の幸せに還元されるんだ!!
幸せ量保存の法則によると誰かが幸せになると誰かが不幸になる、つまりだ・・
俺が体を痛めるとラクス様の体に快感が走るって事なんだよ!゛あん、何て気持ちがいいの!゛ってラクス様も今頃!!!」
気持ち悪い、気持ち悪すぎる、ミューディーの二の腕にぞわぞわっと鳥肌が立つ。
「(くそっ!ならこっちは!?)」次はヒルダに。 さくっ
「そろそろラクス様を語った偽者の事務所に骨を送ってやらないとね!でもそれだとラクス様のファンが陰気で嫌がらせをしたとか思われる。
やっぱり骨より本物のラクス様が如何に素晴らしいかを書き記した手紙を手書きで百万枚送り付けた方がいいね!そうだ、そうしよう!!」
全然切られた事すら気が付いてない。
「・・・」
「・・すまん、俺が悪かった。こいつらは悪い奴等だ。そう思った方が楽だ」
ミューディーは青白い顔をしながら口に手を当てて出て行ってしまった。
10時間後
「うわぁ〜!!!!!やめろぉー!!やめてくれぇ!!!」「嫌だぁ!!!見たくない!!見たくないよぉー!!!」
マーズとヒルダの前に用意された、大量のラクスグッズ。それを
ぐしゃ ばきゃ ばりばりばりー
「うあ゛ーーー!!!!!」「あ・・ああ・・・ああああああああ!!!!!」二人の目の前で次々と破壊されて行くラクスグッズ。
ミューディーは財産全部と借金してまで用意した金でラクスグッズを購入、二人の目の前でそれを無残に破壊した。
二人は口から泡を大量に吐き、髪の毛が次第に白くなって最後は白目を剥いて動かなくなってしまった。
「ヒルダ・・マーズ・・・成仏してくれ」ヒルダは失禁、マーズは一時的にだが精神崩壊してしまった。
「・・なんなの、この虚しさは。仇を取れたのに全然嬉しくない・・・」
「姉ちゃん・・・・復讐は何も生まないんだよ・・」
二人の犠牲はミューディーとヘルベルトに復讐の虚しさと愚かさを教えてくれた。
ラクスグッズ、ラクスボールペン一本千五百円、ラクス枕カバー五十八万円、ラクス消火器百万円、その他多数、ミューディーはただ失うばかりだった。
402通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 13:49:05 ID:???
18
「〜という訳だったのです」
議長の言い訳放送が世界へと流される。
ミーアに全ての責を負わせ、自分はひたすら無実を訴える。
「ロゴスの策略だったとはいえ我々が、送り込まれた偽者のラクスを見抜けなかった事、大変申し訳なく思っています。
しかし許せません!偽物を操り、本物までも巻き込もうとするロゴス!断じて許していい物ではありません!我々はこれを」 ざざっざざざ
突如走ったノイズ、以前の割り込み放送のそれと同じ様子だ。
「ま、まさか!」たじろぐ議長。そして
「騙されてはなりません!!奴の言う事は全て出鱈目です!」
又してもロード・ジブリールが放送に割り込んで来た。映し出された映像にはジブリール、そして、ミーアの姿が有った。
「私は、ミーア・キャンベルです」
騒然とする世界の人々、議長も画面にへばり付き目を剥き出して驚く。
「馬鹿な・・何故彼女が奴の所に」
「私はこれから皆さんに大切なお話があります。それは」
ミーアは語り出した、自分の今までの全てを、経緯を、して来た事を、そして、自分がつい最近議長に捕まりそうになった事を。
都合のいいように使われ、利用され、使えなくなったら捨てられ、果ては無実の罪を着せられそうになったと、ミーアは世界中に伝えた。
「私は・・・議長を信じて、ラクス様が何時か帰って来てくれる事を信じて、今までその代わりを果たして来ました。
なのに!議長は私が使えなくなった途端掌を返して、私を!私を!!・・・・・ひっく、ひっく」
「皆さん、皆さんにはお分かりですよね?どちらが真実か、どちらが真の悪かを」
ジブリールは取り巻きに指示し、議長がミーアを偽者として使おうとした計画のデータを画面に映し出させた。
「データもありますが、必要ありませんよね。皆さんはもう十二分に分かっているのですから。真の敵はデュランダルなのですから」
議長は、近くにあった撮影用の機材を持ち上げて、目の前のモニターへと思い切りぶつけて壊した。
「うわぁ!」「議長なんて事を!!」
「・・・もういい、もういいぞ、もう分かった。・・ジブリール、お前を今から殺しに行く!!!」
「議長!?」「しっかりして下さい!」
「ザフト全軍に伝達!!直ちに出撃準備に掛かれ!!明日ロゴスの本拠地、ヘブンズベースへの総攻撃を掛ける!!!」
「議長ー!!!」
403通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 14:29:53 ID:???
19
「私はラクス様の代弁者としてジブリールさんを支持します!今私が生きていられるのもこの人が行き場の無い私を受け入れてくれたから。
きっと本物のラクス様も賛同してくれるはずです!そうですよねラクス様?」
映像が切り替わる。切り替わって、ユウナレポーターの姿が。
「こちらオーブのユウナです。皆様、これからラクス・クライン氏よりメッセージを頂きたいと思います。ではご婦人、お言葉を」
前回とは別人のようにクールで紳士的な振る舞いでラクスをカメラの前に誘う。
「あの・・これは?ユウナさん?」
「事前にご通達出来ず申し訳御座いません。ですが、今は如何しても貴女の言葉が必要なのです。どうか、お願い致します」
「・・・私は、私はロード・ジブリール氏を支持しておりません」
騒ぎ出す世界中の人々、本物はジブリールを支持してはいない、何故?
ジブリールの方は、全く動じず、まるで予想通りといった顔で鼻を鳴らす。
予想外の言葉を吐いたラクスにミーアは目の色を変えて噛み付く。
「何で!?何でよ!!何でそんな事言うの?」
「・・・」
「だって今貴女が居るオーブを救ったのはジブリールさんなのよ?彼のお陰なのよ?なのに何で!?何でそんな事言うのよ!!!」
「私は・・・」
「何よ!何よ、その弱々しい態度は!貴女それでもラクス様なの?何でそんななの?皆の前から姿を隠している間に腑抜けになっちゃったの?
何でよ!そんなんだったら最初から見つからないよう何所かに隠れててよ!!何で簡単に見つかっちゃったりしたのよ!!
・・・そうよ、私がラクスよ!私だわ!!貴女なんか違う!違うもの!しなきゃいけない事もしないで、悲しんでる人達の事なんか見捨てて!!
なのに何で今さら貴女が本物って・・・・おかしいわよ!!ずっと隠れてた癖に今さら貴女が本物で、貴女がラクスだなんて!!」
「あなた・・」
「私がやったのに・・・皆本当に悲しそうで、辛くて、癒したくて、それで私頑張ってたのに、何で私の全部最後になって持ってっちゃうの!!?
皆の悲しみが少しでも和らいでくれたらって思って頑張ったのに!みんなに笑って欲しくて・・・・それで・・ひっく・・ぐす」
「・・そうです、全て貴女の言う通りなのだと思います。私はずっと逃げ、私を信じて待ってくれている人々が居る事を知りながら、
それでも私は逃げ続けていました。本当に、申し訳ありません。ごめんなさい・・・」
ラクスだって本当は何とかしたかった。
けど、自身も傷つき、議長の手も伸びる中では何もする事は出来なかった。
ラクスだからこうでなければならない、そう決め付ける事は誰にも出来ない。だけどラクスは思い、感じていた。
一度自分が大きな存在となって、それを一度でも自身で受け入れたら、後になって無かった事になど出来ないのだと。
正直、全てを捨てて逃げ出したいという気持ちがあった。しかし今は
404通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 14:57:35 ID:???
20
「ラクス、様・・」
「そうです、この戦争で人々を癒し、心を救い続けて来てくれたのは私ではなく、貴女なのです。
そう・・私ではなく貴女が。
だから、此れからは貴女として人々を癒して行って下さい。私の代役等でなく、貴女として。
世界の人々にはこの放送を通じて分かってもらえるはずです、皆を救いたいと本気で頑張ってくれたのは貴女なのだと。
貴女だからこそ皆を明るく元気付ける事が出来たのだと」
「あ・・」
「正直、私は貴女の事が羨ましい・・・感情を素直に表現できる貴女が、とても素敵で輝いて見えます」
「私は・・だ、駄目よ!私なんかじゃやっぱり駄目!!
皆が信じてるのは゛ラクス゛なの!ミーアじゃない!!ミーアの事なんて誰も必要となんてしてない!!議長だって要らないって言ったもの!
みんなみんな、何所行っても私は要らないって・・・・・
お父さんもお母さんも居なくなって、独りで淋しかった時も、誰も私の事なんて要らない!面倒だから要らないって!!
・・・・・ミーアじゃ駄目なの・・ミーアじゃ誰も癒されたりしないの・・・要るのはミーアじゃなくて゛ラクス゛なの」
「いいえ、貴女は要らない人なんかでは決してありません」
「えっ・・」
「皆さんはきっと貴女の事を必要としています。だって、貴女が世界中の人々に笑顔と優しさをずっと分け与え続けて来たのだから。
貴女の笑顔が皆の心を救ったんです。
私は、゛ラクス゛はただ逃げていただけの、罵られて当然の人だから・・・・ミーアさん、私は貴女に、居て欲しいです」
「・・っく・・・ひっく・・・・ラクス・・様」「ラクスでいいですわ、ミーアさん」
世界中に鼻水の雨が溢れた。
ずっと騙されていた事には腹は立つが、それでも今目の前に居る゛ラクス゛、いいや、ミーアは自分達を癒すために全てを懸けてくれていた。
自分達を救おうと頑張ってくれたのはミーア、人々は心から彼女に感謝とエールを送った。
ミーアとラクスの和解にラクスファンも感涙、ラクスファンの一部がミーアファンに移行する程だった。
ミーアは今、一人の歌姫として人々に迎えられたのだった。
405通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 15:28:19 ID:???
21
「まあ・・・何とも以外な流れになりましたが、皆さんもこれではっきりと憎むべき相手が心に浮かんだ事でしょう。
そう、こんな健気な少女を陰謀のために利用し、要らなくなったら捨てるようなあの鬼畜、デュランダルこそを倒さねばならないのです!!
ラクス・クラインは我々の事を支持はしないと仰いましたが、彼女の立場上、本心は別として私を支持する事は出来ないでしょう。
出来ないでしょうが・・・いずれ我々に賛同してくれるであろうと私は信じています」
放送は終わった。
「まあ、何にせよこれでデュランダルも何も言えまい。そうなると奴が取る選択は・・・くく」
「ジブリールさん!私オーブに行ってラクスさんと会いたい!」
「ああ、勝手にしたまえ」
「早くラクスさんに会いたいわぁー!絶対二人で話して、それで二人ユニット組むのよ!あっ、メイリンも一緒に連れて行きましょう!」
「(まったくもって・・・しかし○○○○○○の働きには驚かされる。まさか偽ラクスを上手くこちらへ連れ出してくれるとはな。
奴が居なければ状況は全く違っただろう。奴は信頼出来る、そして何よりも使える奴だ)」

「そう・・・あんたもあの人に助けられて」「でも・・・良かった!本当に良かった!!お姉ちゃんが生きて・・・・ひっく」
「もう泣いてばっかね!」「だってぇ〜」
ルナと再会したメイリン。メイリンはミーアと共にあの人物の手引きによって連合へと逃げ延びていたのだ。
『泣かせる姉妹愛だ』『オタク心を擽る光景だ』『メイリンまでかよ!俺の歌を聞きにわざわざ来たのか?』『何いってんのー?』
『泣けるな・・』『全くだ・・』『ルナさん・・・本当に良かった』
「良くないわよ!だって毎日毎日あんな事しなきゃならないんだもん!!」「お姉ちゃん?」
「あ、メイリン・・・あの、実はね?」
10分後
「そうだったんだ。てっきりお姉ちゃんが戦争のせいで頭が「おかしくなってなーい!!」
「そ、そうだよね、霊と会話してただけだよね」「そうよ・・ほら、見てて、ポルターガイスト起こるから」
『え?ちょっ!何勝手な事言って「やって!!!」
『しょうがない・・歌を歌おう』ハイネは歌い出す。
最初メイリンは全く聞こえなかったが次第に少しずつ音が聞こえてきて「な、何?こ、怖いよお姉ちゃん・・」
『放つ光〜闇に飲まれ〜♪』
「大丈夫よ、ハイネだもの」「ハイネって、あの?」
次第にはっきりと聞こえて来て、のりのりの歌がルナとメイリンの心に流れ行くのだった。『見続けてるよ〜♪』
406通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 16:34:10 ID:???
ユウナ……
407通常の名無しさんの3倍:2007/06/01(金) 19:22:12 ID:???
デュランダルが壊れて、ジブが支持集めて、無責任女王ラクスが自分の過ちを認めて偽者ミーアと和解かw
もう世界はいい感じに混沌ってるなw
408通常の名無しさんの3倍:2007/06/02(土) 17:40:59 ID:???
カオスってるが……

この清々しさはなんだ!?
409通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 10:11:46 ID:???
「あの人物」とは誰だろう?
410通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 11:37:05 ID:???
本当は議長はもっと冷静にジブリールと対決するはずでした。政治駆け引きとか全然やれなくて、考え足らずで申し訳有りません。
22
「ここまでは計画通り、そしてデュランダルの奴は予想通り私を討つべく今、ヘブンズベースへの攻撃準備に入ったらしい。
全く、ここまで上手く行くと自分という者に恐怖さえ覚えるよ。私はここまで出来てしまう者なのだな、と。
それで、計画も最終段階間近である訳だが、私はそろそろ月に上がろうと思う。
へ?何故?そうだな、お前には教えて居なかったからな。くく・・お前になら教えても良かろう。実は月に・・」
゛知っているよ、最初から゛
「・・・・と言う訳だ。私はこの期に月に上がって最終段階へと入る。・・何?私は上がらない方がいいだと?
・・そうだな、地球圏外や今の状況を考えれば私が単身で出るのは危険だ、私が討たれたら話しにならないからな。ザフトの警戒も厳しい。
・・・そうか、お前が行ってくれるか。いや、お前になら任せる事が出来る、お前にこそ任せたい。
まあ、私も正直上へ上がるのは不安だったからな。まあ、私もここから通信で指示を送る事は出来るが・・・頼んだぞ」

「え、嘘!今からじゃとてもじゃないけど間に合わないし、如何しようアスラン・・・首になったりしないかなぁ〜」
「大丈夫だアーサー!俺が゛アーサーはテロ事件に巻き込まれて戻れません、不幸でした゛とちゃんと艦長へ伝えて置く。ああ、それじゃ」
休暇予定の日数を越えても戻っていないアーサー。
゛ぷにぷにフェスティバルCE73エロゲイザー゛に如何しても行きたくて日数を無視してしまった、ヘブンズベース侵攻に間に合わない。
「アーサーが居ないと詰まらないな・・・
ヨウランはさっき帰って来たと思ったら海星を頭に乗せてぶつぶつ言ってるし、艦長は帰って来てからずっと作業、クルー達も忙しそうだな」
一人基地の外れで金網に凭れるアスラン。
「・・・」
何だろう、如何してこんなに虚しいのだろう。
フェイスという力を手に入れたのに、進攻指揮もやりこなして見せたのに、デスティニーという微妙な力も手に入れたのに、
なのに、アーサーが居なくなっただけで、自分の周りには誰も居ない事を感じさせられる。
如何してだろう、俺は何も間違った事はしていないはずだ、戦争を終わらせるために戦ったはずだ、なのに何故誰も自分の周りに・・。
シン、ルナマリア、ミーア、カガリ、キラ・・・・・違う!あんな奴は敵でしかないんだ!そうだ、あんな奴・・・。
「そうだ・・出撃までエロゲをしよう、そうしよう(そうだ!アーサーさえ戻ればこんな気持ちは・・・)」
とぼとぼと部屋へ向かうアスラン、その後で目を細めるパトリック、その顔はとても悲しそうだった。『(こんなはずでは・・・)』
411通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 12:09:17 ID:???
23
「そう・・如何しても貴女は残るのね」「お姉ちゃんを置いてなんて行けませんから・・・ごめんなさい」
オーブに一緒に行こうと言うミーアの誘いを断るメイリン、ルナの事を置いて行けない。
「それじゃあ・・・何時かまた、戦争が無い所できっと!」「はい!」
そして二人は別れた。
ミーアが荷物を引いて飛行機の前までやってくると、そこには。
「神は死んだ・・・神は死んだ」「ブルルルルッルウル・・・ピパー!」「ぼろぼろだ・・もう何もかもぼろぼろだ」
「・・・何?」
ぶつぶつ言いながら横たわるヒルダ、激しく回転しながら叫ぶマーズ、その二人を涙を流しながら呆然と見詰めるヘルベルトが居た。
「一体この人達は?」お付の連合兵に尋ねるミーア。
「彼らは・・その、少尉が尋問しようとしたらしく、その、それで遣り過ぎたとかでこんな様子になってしまったと」
「まあ・・」
それを聞くとミーアは駆け寄り、叫んで回るマーズをがしりと抱き止めた。
「あ!そんな事したら危ないですよ!!」
「大丈夫よ・・・大丈夫、あなたはもう大丈夫だから」
ぎゅっと抱きしめ優しく声を掛けてあげるミーア、その様子を生気の無いヒルダと目を赤くしたヘルベルトが見詰める。
「大丈夫・・ね?」
「あ・・あああっあ!ああああああああ!!!うわあ〜〜〜〜〜ん!!!!!」泣き出すマーズ。
ラクスグッズ破壊で傷ついた心にミーアの優しさが沁み渡り、彼の心に絶え間ない安心を与えたのだ。ミーアはヒルダにも手を差し伸べ
「貴女も・・」
「・・・め、女神だ・・女神が舞い降りた!」
傷ついたヒルダの目にはミーアの優しい姿が女神に見える、というかもう女神で決定だ、この人は女神だ。
「ミーア・キャンベル、早く飛行機に」
「あ、はい・・ごめんなさい、私はもう行かなければ・・・、本当は貴方達をもっと」
「ミーア・キャンベル!」
「はい!・・・あの、私は歌うから、だからその歌を聞いて欲しいの!きっと、貴方達の心に届くって私信じてる!だから・・」
ミーアはお付に引っ張られて飛行機へと乗せられ、窓越しに顔を見詰め合いながら離れていった。
「ミーア、様」「大丈夫かヒルダ?マーズも」
「ヘルベルト・・・あたし、分かったよ!女神が誰だか分かったんだよ!」「はぁ!?それはお前、ラク
「ミーア様なんだよ!ミーア様こそが真の女神だったんだよ!」「はっ!?何言ってんだよ!だって今までお前・・」
「そうだな!ミーア様ファンであるべきだ、俺たちは!」「マーズまで!」
「よっしゃあ!お前ら!これからミーア様ファンクラブを立ち上げるよ!」「おー!!」「・・・(ちょっ、何だそりゃあ・・それじゃあ今までのは何だったんだよ)」
412通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 12:40:03 ID:???
24
ヘルベルトが二人と別れて一人で昔のようにひっそり個人のラクスファンをやり直そうかと思っていた頃、
オーブには連合からの支援が大量に送られていた。
オーブ本国が解放されたとはいえ被害が大きく現在復旧作業が始まったばかりで、結局難民達はスカンジナビア王国で暮らす事になる。
難民キャンプには復興に希望を持つ者も居るが、その逆も同じくらい居た。
難民達の間ではオーブ、連合、ロゴス、ザフトの様々な議論が起こっている。そして、シンについても。
「駄目だ、奴の事聞いても政府の奴等は分からないの一点張りだ」
「オーブ防衛に力を貸してくれたとか言われたけど、実際あの悪魔がそんな事本当にしたんだか」
「本当だとしても勝手な罪滅ぼしだろ?
良い事したから前の悪事は帳消しにしろってか?」
「駄目だな、政府は信じられねー。大体ロゴスとは結局如何だったんだ?何か全部有耶無耶じゃないか?」
「ほんと最悪だな。いっそこのままスカンジナビア王国の人間になっちまうか?」
「でも手続きとか法律とかあれだろ?っつーか何処行っても同じじゃねーか?」
難民達から溢れる不満、その様子を遠くからサイが見詰める。
「(ふん、政府が腐っていると国民も腐っているというのは本当のようだな。いや、国民が腐っているから政府の腐敗が止まらないのか。
やはりあの人の言う事は間違っていない、この世は腐っている。こんな世界は生まれ変わるべきなんだ。あの人ならそれが出来る)」
サイの目には今目の前にある全てが汚く醜く見える。
難民も、軍も、政府も、支援の手すらも、そして仲間達すらも。
サイが冷徹な目で難民達を見詰めていたその時
ががががが ズガー 突如爆音が鳴り響き、難民キャンプの一角が激しい炎に包まれた。
「大変だー!!MSが!」「逃げろー!!」
サイが煙の混じる風に顔を顰めながら辺りを見回すと、遠く遠方に複数のMSを確認する事が出来た。
「(ジン?あれは・・・・・ふん、全くこういう事をするならこっちにも情報をくれないと。
それとも向こうの一派の独断か?まあどちらでも構わないが、一応俺も出て行かないとな)」
MS部隊は全てジン、それも独自に装備を増強したと思われる機体達だった。
全部で五機、全ての肩アーマーにはKの文字がペイントされている。
ジンはマシンガンやバズーカを次々とキャンプへと撃ち出し破壊、難民達は兵の指示に従って大急ぎで逃げて行く。
413通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 13:08:27 ID:???
25
「くそ!あいつら何でこんな事を!」
状況を聞き付けAAから飛び出して来たシン。
「何でこんな抵抗も出来ない人達を・・・」一瞬シンの脳裏に自分がしたデストロイでの虐殺の光景が浮かぶ。
「・・っ」
それでも、今は黙って見過ごす事なんて出来ない、自分が戦わなければ。
シンはアカツキが修理中で使えない事を知っていたので、代わりにAAの外に棒立ちで並んでいたムラサメの一機に乗り込んで機動した。
その様子を、後から追って外へ出て来たキラが見詰めていた。
「・・僕は(戦わないと・・・だけど)」

「死んじゃえ!!死んじゃえー!!!」「消え失せろナチュラル共ー!!!」「消えろ消えろー!!!」
次々に逃げ惑う難民達を撃ち殺して行くジン。
パイロットは全てコーディネイターで、ナチュラルに対して凄まじい憎しみを抱いている。
オーブの難民キャンプの情報を知り、そして世界の混乱に乗じて、彼らはその内に秘める思いを果たすべく出て来たのだ。
「手を上げて命乞いしてる馬鹿なんか真っ先に殺してやれ!」「ユニウスセブンの無念、今度こそー!!」

「くっ!」AA内のMSハンガーへとやって来たキラ、フリーダムの前へと駆け寄って乗り込もうとする。しかし「何をしてるんだいキラ?」
「サイ・・」
「これには俺が乗るから、キラは部屋に戻っていて」
「サイ・・・僕は、僕は!!!」
「キラはもう戦っちゃ行けないんだよ、分かるだろう?キラだってもう戦いたく無いだろう?」
「だけど僕は!」
「・・・今キラが出てちゃんと戦えるのかい?これは人の命が懸かっているんだよ?
出てってから戦えませんでしたじゃ済まないんだよ。分かったらキラは早くここから去ってくれ」
「・・サイ」
「俺はお前のために言っているんだ。
戦争をしているんだから戦えない人間は下がっていなければならない、せめて邪魔にならないようにしていなければならない。
それを教えてくれたのはキラでしょう?全く・・・邪魔だな」
サイはフリーダムに乗り込むと出撃し、キラはただ一人もやもやした気持ちを抱いて取り残された。「サ・・イ?」
414通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 13:54:49 ID:???
26
「ふん!こんな敗国のMSなんか!」
難民を守るべく出撃したオーブのムラサメ達。
数は圧倒的に上回っているというのにジン一機すら落せず、逆にジンの正確な攻撃の前に次々落されて行く。奴等はプロだ。
ジンの進撃を何とか食い止めるので精一杯で絶対絶命、そこにシンの乗ったムラサメが駆け付ける。
「やめろぉー!!」
「何体来ても!!」
ジンの足に付けられた三連ミサイルが空を切って襲う。大きな爆炎が発生して黒煙が舞う。
「だから言・・・なっ!!」
撃破と思いきや、黒煙を切り裂いてムラサメが突進。
サーベルを抜き出して、すれ違うようにジンを一閃、胴から真っ二つにして爆発させた。
「ナルベージ!!ちっ!この野郎ー!!!」バズーカをニ連射。
「やらせるかぁー!!」シンは迫り来る凶弾をライフルで撃破、そのまま撃って来た奴に立て続けにビームを撃って撃破する。
「何だこいつ!」「強い!」「こいつはぁ!」
突如出現した強敵、彼らは焦ってシンに攻撃を集中する。
しかしシンの素早い操作に翻弄され、さらに隙を突かれて二機が撃破された。
「くっ・・・ここまでの奴が・・・・・ならば、せめてそこの奴等だけでも!!!」
「なっ何!?」
最後の一機はマシンガンを連射しながらダッシュ、シンが避けた隙を付いて守りを抜け、残骸を駆け抜けて避難する難民の方へ。
「や、やめろぉーもうー!!!」
ライフルで何とか止めようとするが、各部を撃ち抜かれながらもジンは止まらない。
「(駄目だ!絶対にもう!やらせちゃいけない!!頼む!当たれ!当たってくれー!!)」   ぱあぁぁぁん
その時、シンの中にある力、SEEDが激しい思いによって覚醒した。
シンの頭の中から何かがすーっと引いて行き、ぶれていた目の前の撃つべき相手をはっきりと捉える事が出来るようになる。
シンが何度か体験した事のある感覚、これならやれる!しかし「っ!?」
覚醒して数秒も経たず次の瞬間に、引いて行った何かが一気に逆戻りして行き、そして目の前の相手が再びぶれて見えはじめた。
「へ!?何で」訳が分からない感覚に戸惑うシン、それでもジンを止めるべく引き金を引いて、そしてビームは当たらなかった。
「我が友の仇、今取らせてもらうぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
そして、止まる事無く突き進んだジンは難民達の犇く一帯へと勢いよく倒れ込み、そして、難民達を巻き込んで自爆した。
415通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 14:28:14 ID:???
27
「・・・」
戦闘が終わりAAの近くへと戻って来たシン。
その目には自爆したジンの姿が焼き付いている。恐らくあれで沢山の人が・・。
ムラサメから降りると兵達が駆け寄って来て、よくやってくれたとか助かっただとか色々言ってくれた。
兵達と一緒に難民達が居る方へ行くと攻撃を免れた人々が大勢犇き合っていた。
攻撃されたのはあくまでキャンプの一角で犠牲になったであろう人はそれ程多くは無い、多くは無いが人数の問題では無い。
泣き叫ぶ人々がシンの目に映り、
彼らの亡くした人の名を必死に叫ぶ声が胸に突き刺さる。
「お父さん・・・えぅ・・お父さんがぁ・・・」
黒煙で汚れた顔に涙を垂らす幼い少女、シンは彼女へと近づき震える声で言う。
「・・ごめ・・・なさい・・・・・俺、君のお父さん・・守れなくて」
「何だ君は?・・・・・お前、シン・アスカ・・」
少女を宥めていた男がシンに気付いて顔色を変え、そして睨み付けた。
兵は慌ててシンを庇うように間に入る。
「この人は今の襲撃から人々を守るために必死に戦ってくれたんだ!その、色々あるだろうが勘違いしないでくれ」
「・・・」男のシンを睨む目は変わらない。
「俺が・・もっと上手くやれていれば・・・」
「・・して」「へ?」
「如何して・・如何してお父さん助けてくれなかったの!?」「・・・」
「何でちゃんとしてくれなかったの!?如何して!!如何して守っ・・・・うわぁーん!!!」
「・・・ごめ・・あ」
泣き叫び地面で蹲る少女、シンはもうこれ以上何も言えない。
「君・・・もういいから早くこの子の前から消えてくれ、頼む」
「・・・はい」
兵に励まされながらAAの元へと戻る帰路、シンは自分の無力さと愚かさに苛まれた。
如何して守ってあげられなかったのか、如何して自分は殺す事は上手く出来て守る事は全然出来ないのか、
何故あの時、あの感覚が引いてしまったのか、シンはただひたすらに遣り切れなかった。
416通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 14:58:04 ID:???
28
「出撃が遅れて申し訳無かったよ。君が全部何とかしたんだろ、シン?」
戻ってきたシンに笑顔で話し掛けるサイ。
フリーダムは出撃が遅れて結局戦闘に間に合わなかった。
「反ナチュラルのコーディネイターのゲリラ部隊という可能性が高いらしい。ユニウスセブンの犯人達に近い者だろう、たぶん」
「何も、出来なかった」
「・・犠牲者の事を考えているのかい?確かに、守れなかった命もあるけど、君のお陰で助かった命も沢山あるんだ」
「違うんだ!俺、俺は、本当は最後の自爆は止められたはずなんだ!」
「・・・何故、そう思うんだい?」
「それは・・」
シンはサイへと自分の不思議な感覚に付いて話してみた。
あの、戦闘中に行き成り自分の中に出てくる不思議な感覚、それによって別人のように変わるその力について。
「・・くっくく」
「何が可笑しいんだ?」
「・・いや、何でも」
「あの感覚があればきっと止める事が出来たはずなんだ。
なのに、あの時あの感覚が出たと思ったらすぐに消えて・・・・、もしあの感覚を持ったままだったら止められたはずなのに」
「そうか・・・よく分からないけどそういうのは気にしない方がいい」
「・・でも」
「今は少し休んだ方がいい。もしかしたらその感覚というのもシンが疲れ過ぎていてすぐに消えてしまったのかもしれないし」
「・・うん」
「頑張りすぎてもよくないよ(SEEDを持つ者、か・・・しかし覚醒がまともに出来なくなるとは・・・・まあ、SEED発現の理由を考慮すれば
覚醒の不発は恐らくシンの・・・・・あの人に聞くまでは分からないが。仮にそうだとすると、シンはとても可哀想な人という事だ)」

シンが部屋に戻りクルー達が支援で出払ったAA内、キラは誰も居ない廊下をふらふらと彷徨っていた。苦悩が離れない。
しばらくするとサイがやって来てお互い視認しても声を掛けない。そしてすれ違い様に
「キラのせいで出撃が遅れて人が沢山死んだ」
「!!」
「変に迷っていないで俺の言う通りにしてくれよ。じゃないと沢山の人達に迷惑が掛かるんだ。キラだって自分のせいで、とか嫌だろ?」
サイは意地悪そうな顔をしながらそう言うと去って行った。
キラにはただ苦しみだけが圧し掛かる。
417通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 18:22:41 ID:???
シン&キラはそろそろサイの企みに気付くべきなんだ
418通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 22:29:43 ID:???
「悪夢」


「あんたは俺が討つンだッ!今日ッ!ここでッッ!」
「くッ!」
「でやああああああッッ………………………………」


ワアァァァァ―――――――ッ!

歓声が聞こえる。
俺はやったんだ。遂にあの白い悪魔、ステラを殺したフリーダムを倒したんだ!
みんなが俺の勝利を称えてくれる。ルナ、レイ、議長にタリア艦長。ヴィーノにヨウランに副長に………

「ちょっといいかい?」
「え?」

こいつは……ケッあの不甲斐ない隊長様じゃないか。
人並みを掻き分けて俺の所に来たようだ。へっ嫌味のひとつでも吐くつもりかよ?
いいぜどうせ負け犬の遠吠えだ、存分に言い返してや……
「シン。彼らが君を祝福したいんだと」

え………ま、まさかこいつって大西洋連合の大統領と……あとこいつは確かオーブの………

「あなたには敵いませんッ!許してッ!」
「バカな……カガリ・ユラ・アスハ………」
「それとこの人がなんか……シンに挨拶したいらしくて」

バカなッ!こいつが………この女がここにいる訳がッッ!

「いや〜わたくしプラントの歌姫と呼ばれていい気になってましたわ。それにあ〜んなにお強いキラを難なく倒すだなんて♪
 キラは種最強のパイロットとか呼ばれてましたけど、それもはやキラではありません。シン・アスカあなたですわ」
「なにいってンだよラクス。そんなんあッたりまえじゃん!」
「やっぱりィ?」


ほほう……こういうことって………たいていはそう。たいていは…………………『夢』
419通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 22:30:53 ID:???

「やめてよね」

ズガァァァンッ!

インパルスの必死の一刀が見るも無残に紙一重で避けられ。
フリーダム、返しのビームサーベルでインパルスの上半身は横殴りに叩き斬られたッ!
「・・・・・ッ!?」
インパルス大爆発。キラはそんな光景を下らないものを見るかのように見下ろした後………
背を向けて去っていった。

「い、いや―――!シンが!シンが――――――ッ!」
「落ち着けルナマリア!斬られる瞬間コアスプレンダ―は分離している、シンは無事だ!無事………のはず……だ」
「作戦は失敗か。フリーダムは健在、AAは逃げおおせた……レイ。タリア艦長に進言してシンを回収してもらえ」
「あ、ああ………」



…………俺は救助された。俺はあんなに努力したのに憎いフリーダムを倒せなかった……
医務室で自己嫌悪してるとアスランが見舞いにやってきた。ふん、どうせ下手な慰めでも言うつもりだろな。
でも……今の俺にはそれだけでもありがたい気がする。完璧すぎる敗北に俺も気弱になってるんだろうか………
そんなアスラン・ザラ隊長はベッドで寝転んでいる俺を見下してこう言い放った。

「おいおい〜俺の分まで仇とってくれんじゃなかったのかよッ?デカいクチ叩いたわりには大した事ねえなお前?プ――――ッ!」


この日。俺は生まれて初めて心の底から憎しみで人が殺せたらいいのに……と思った。
420通常の名無しさんの3倍:2007/06/04(月) 22:42:57 ID:???
サイ黒杉
キラは早く気付け……シンもヤバス
421通常の名無しさんの3倍:2007/06/06(水) 14:46:08 ID:???
保守
422通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 10:36:33 ID:???
つーか皆息子を思う気持ちが裏目って悲しそうなザラパパに心動かんのか
自分はせつなくなっちまったぞ
423通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 11:56:48 ID:???
>>418>>419まさに悪夢だw
29
「シンこないよ・・」何時まで待ってもシンが来ない。
ステラは難民キャンプとは離れたスカンジナビア王国の医療施設で保護され、そこで優しい人々に介護されていた。
戦いの無い平和な場所、しかしステラは笑えなかった。
「シン・・・シンー!」

「攻撃まであと少しですね。
アスラン総指揮官殿、この戦闘どうか宜しくお願い致します!」
「ああ・・分かっている」
時が流れて早朝、遂にジブリールの居るヘブンズベースへの攻撃が始まろうとしていた。
海を渡ってザフトの大量部隊が集結、その指揮をアスランが取る事となったのだ。
総指揮官が戦場に出るのは普通では無い事だが、アスラン自身の判断によって彼自身もデスティニーで出撃する。
ザフト内の士気は実際の所あまり芳しくなく、皆議長に疑いの心を持ちながらも軍の命令で仕方なく従っている。
中にはこの召集を無視した部隊もあるらしい。
この戦闘、例えザフトが勝利しても世界の人々は議長を支持したりしない。
それでも議長にはもはや力押しで障害を潰すという手段しか取れないのだ。
何とかして勝ちたい、ジブリールを殺したい、議長はモニターで進軍する自軍の姿を見ながらジブラルタルの個室でお祈りをしていた。
「勝て、アスラン!絶対に!」

「ヘブンズベースが?あっそ・・」
「少尉は不安ではないのですか?ヘブンズベースは我々の総司令の・・」
「別に・・もう何か如何でもいい感じだし・・・どうせザフトに負けたりしないし」
ミューディーはヘブンズベースにザフトが進攻している事に全く興味を示さない。それよりも
「ミーア様ファンクラブが既にネット上に設立されている!?何て事だい!あたいらを差し置いて何をのこのこと!」
「こうなったら・・・・俺達も会員登録してファンクラブの一員になろう!!」
「そうだね!よし、早速会員手続きをしよう」
「・・こいつら結局何に使えるって言うのよ・・・この基地の食料や資材散々漁られて完全に害虫以外の何者でもないじゃない」
ヒルダとマーズの我侭な要望で次々と削られる基地の予算。
勝手に通販で取り寄せた物で溢れかえった部屋を見て、ミューディーは早く彼らに出て行って欲しいと強く願うのだった。
「こっちはラクスグッズのせいで多重債務に陥ってるって言うのに・・・あれ?何であいつだけ一人外れて」
二人とは外れて一人PCに顔を埋めるヘルベルト、その画面を覗き込むと
「ああ、やっぱり俺はこっちの方がいい」
゛ラクス様の歌を聞きながらのんびりお茶を飲んで夜更かしをする会゛のHPが映し出されていた。
424通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 12:26:16 ID:???
30
「それではそちらはお願いします。レイ・ザ・バレル、レジェンド、発進する!」
「(大丈夫だ、きっと上手くやれば皆俺を・・・。今までずっとそうやって生きて来れたんだ、もうあの頃の俺とは違うんだ、だから大丈夫だ)」
自分で自分に言い聞かせるアスラン。
そう、今の自分には力も権限も自身もあるのだから。
そして、今は別の場所で戦っている(同人イベントで買い漁ってる)大切な友が居てくれるのだから。
だから、あの頃の俺とは違う!
「アスラン・ザラ、デスティニー、発進する!!」

数十分後

「うわぁー!もう駄目だー!」「くそっ!総指揮官!早く指示を!!」「駄目だ!全然応答が無い・・うわぁ!」
一斉にヘブンズベースに攻撃を仕掛けたザフト軍を次々と返り討ちにする連合のMS部隊。
デストロイが行き成り十機現れて地上部隊を全滅させ、さらに制式レイダー部隊が空中部隊を全滅させる。
アスランに指示を仰ぐがアスラン自身がデストロイ相手に四苦八苦していて全然指示なんて出してくれない。
ミネルバは何とか持ちこたえるだけで精一杯、レイはミネルバを守るのだけで精一杯、アスランは指示を指示をと皆に言われて一杯一杯。
降下部隊が基地の上から攻撃だ、でも連合の特殊大量破壊兵器ニーベルングでそれも全滅だ。
ケルベロスバクゥも参戦だ、でもデストロイの凄まじい威力のビームで薙ぎ払われて全滅だ。
「こんな筈じゃ!くそっ、これじゃあ・・・うわぁ!」
アスランを襲うデストロイの巨大ドラグーン攻撃、一度に三機分がデスティニーを狙って来てアスランはやられはぐる。
「も、もう駄目だ・・・う、うわぁぁぁぁぁ!!!」
アスラン逃走、敵前逃亡、デストロイに背を向けて一人でその宙域から逃げ出した。
「アスラン何を!?に、逃げるんですかー!?敵前逃亡は重罪ですよ!?」
「全軍撤退!撤退するぞ!もう駄目だ!全然駄目だ!ザフトが弱すぎて全然駄目なんだ!だから逃げる!!」
一目散に逃げたアスランの後を、嘘だろ?といった顔をしたザフト兵達が指示に従い逃げ始める。
しかし連合も逃がしてなるものかと激しい攻撃をし、逃げられたのはミネルバと僅かな艦隊、レジェンドと僅かなMSだけだった。
「(違う!俺が悪いんじゃない、悪いのは全然戦力が無いのにこんな戦闘をさせた議長だ!
俺は悪くない!悪いのは全然俺の力を引き出せないデスティニーだ!俺は、俺はーーー!!!うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!)」
コックピットの中で叫び頭を抱えるアスラン、心の中で必死に誰かのせいにしようとするも本心は誤魔化せない。
溢れる罪悪感と無力感がアスランを蝕み、激しい苦しみと悲しみが頭の中を無茶苦茶にした。
その姿を見詰める悲しい瞳が一つ、自分の行いと彼の行いを重ねて見えない涙を流した。

「馬鹿な!!!ヘブンズベース攻略は失敗だと!!?」敗退の知らせを受けて飛び上がる議長。
強引に戦闘を仕掛けた上に負けた、これでは・・
425通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 13:11:32 ID:???
31
「ヤイカ達に動きがあるという情報から見ても、近い内に何かしらあると思います」
「そうですわね・・・私の方も上の方達と連絡を取り合ってみます」
ザフトの元同僚からの情報をラクスへと伝えに来たコクシ。
プラントの方で反ナチュラル過激派組織が動きを活発にしているらしい。
「例のMS盗難事件に彼らが関与しているとすれば彼らはそれを使って地球を・・・しかし、奪取されたのはジンが殆ど・・数は多いですが」
「ザフトの方もあの組織に対しては警戒しているし・・・大量部隊で総攻撃という訳でも無いだろうし」

「俺達、何やってるんだろうな」「うん・・」
物資コンテナの影に大事な所だけタオルで隠して裸で体育座りしているシンとキラ。
ちょっと前に天使湯に入ろうとしたら前の戦闘で空いた穴のせいでお湯が無く、裸で途方に暮れていた所に修理に来た女の人が。
思い切り痴漢と間違われて思わず二人で逃げ出してしまったが、裸で廊下を走ってたら他の人達にも見られて完全に痴漢に。
さらにAAの外へ逃げ出したら難民達に見つかって゛シン・アスカは悪魔じゃなくて痴漢魔だったのか!゛と誤解され、
涙を流して逃走した果てに連合の物資コンテナの影に逃げ込んで今に至る。
「何だかもう本当に俺駄目そうだな・・」「そんな事無いよ・・」
「殺戮者で悪魔で全裸で変態で露出狂の異常者として俺はこの先ずっと避けられて生きて行くんだ・・」「大丈夫だよ・・・えっと、たぶん」
「・・・あんた、フリーダムで出ようとしたんだってな。マードックさんがあんたとサイが話してる所見たって」
「・・うん、でも僕はやっぱり」
「マードックさん心配してたぜ。
゛最近全然顔見なかったけどあんなに思い詰めた顔するようになってたなんて、気付けなくて悪い事したかな゛って。
あの人いっつもMSの修理とかメンテとかで眠る時間とかも無くて、それでキラの事も・・」
「・・」
「キラの事ただ戦うだけのパイロットとしか見てない奴は沢山居ると思う・・・見てると殆どの奴がそうだと思う。
だけど、だけどさ・・・キラの事本当は気にしてる、大切な一人の仲間だと思ってる奴だって居ると思うんだ。
分からなかったり、見えてなかったりする奴も居ると思うけど、あんたと一緒に居られたらいいって思ってる奴は絶対居るんだ!
だから・・あんたが自分から閉じこもって余計分からなくしたり見えなくしたら絶対に駄目なんだ!
キラの方からそんな風しちゃ駄目なんだ・・・もっと信じてくれよ、皆の事を・・・・俺の事を!!」
「シン・・」
「キラが皆の事を自分の心で信じなくちゃ・・」
「・・・信じる、か。うん・・・・・そうだね。
僕はただ逃げていただけで、如何にも成らないって分かってたのにサイの優しさに甘えられたらなんて思って」
「あいつもあいつなりにキラの事心配してるんだと思うけど、言われた事自分でちゃんと考えないで鵜呑みにしてたら馬鹿みたいだろ」
「うん、そうだね・・・・・僕、もう一度皆を信じたい・・・信じられるようになりたい」
「キラ・・」
426通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 13:32:44 ID:???
32
「ありがとうシン。何時も君に励まされてばかりで・・・」
「べ、別に・・」
「でも、シンの方も信じて」
「え?」
「自分の事・・・成りたい自分に成るのは自分にしか出来なくて、誰にも頼めない事だから。
だからシンも、自分を信じて」
「あ、あんたが言うな!」
「そうだねw」
「ところでサイが何度もあんたの所行ってらしいけど一体どんな事言われてたんだ?
まさかずっと暗くなるような事か?」
「暗くなるって・・・・えっと、その、何ていうか」
キラはサイに何度も゛俺がお前の代わりになる゛、゛お前は戦わなくていい゛と言われていた事を言った。
あとサイがちょっと前にすれ違った時、嫌味とも取れる事吐き捨てて行った事を。
「・・・なあ、あいつおかしくないか?」
「顔が?」
「違う!言ってる事だよ!
まるでキラを戦わせないのが目的みたいな・・・最初からキラの事落ち込ませようとしてるような」
「気のせいだよ・・・サイはそんな人じゃないよ。
あ、トリィ!もう、どこ行ってたの?そろそろメンテナンスしないと」
「なあ、それって一体何で動いてんだ?
ずっと飛んでるけど全然電池切れとかしてそうにないんだけど」
「核エンジンだったりして」
「・・・馬鹿、そんな訳無いだろ」
二人が話していると
「動くな!」
銃を構えたオーブ兵がこちらを狙いながら現れた。
「なっ何するんですか!!武器も何も持ってないのに銃で脅すなんて!」
「゛何も無い゛からに決まってるだろ!!」
「あ・・・しまった!全裸のままだった!!」「話してる内にすっかり忘れてたね」
「お前達を全裸罪で逮捕する!!」
シンとキラは全裸罪で逮捕されてしまった。
427通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 13:58:17 ID:???
33
「・・・」
全裸で手錠を掛けられ連行されて行くシンとキラ。
その痴態を難民達に思い切り見られ、割と平然としているキラ別としてシンは顔を真っ赤にして今にも破裂してしまいそうだ。
「あら・・何て綺麗な体なの。美味しそう!」オカマに目を付けられるシン。
「もう関わらないようにしようぜ・・・」今まで叩いてた人達に哀れまれるシン。
「おかーさんあれー!ぞうさんぞうさん!」
「いやぁー!!見ないでぇー!!」
幼い女の子に指を指されて辱められたシンは今すぐ消えてしまいたかった。
その後シンとキラの逮捕は皆に知れ渡り、二人はカガリの前に連れて来られて
「こんな時に何をやっているんだお前達はー!!!」
ものすごく怒られた。
シンは今すぐイマジンと契約して゛全裸を無かった事にして欲しい゛と願いたかった。

「やってくれましたね、アスラン」
基地へ帰って来てレイに個室に連れ込まれて責められるアスラン。
実質敵前逃亡、兵の犠牲、指揮官として最低の働き、デスティニーも全く使いこなせてない、レイから次々にアスランを責める言葉が繰り出る。
「ギルは責任と対応に追われて今大変な事になっています。
世界の流れも完全にロゴス側に有利に、反議長の名の下に完全に我々は劣勢です。
それもこれも全ては貴方が役立たずなせいです・・・・・期待外れ以上に外れな人間ですよ貴方は」
「・・全て俺のせいか」
「アスラン・・・もっと力を見せて下さい!
貴方は本当はもっと優秀な人間のはずだ!私は!私はもう貴方にしか・・・・・ぐふっ!!うぁ!!」
急に苦しみ出したレイ。
「レイ!?お、おい!大丈夫か!?」心配して駆け寄るアスラン。
レイはポケットから薬のケースを取り出すと乱暴に中のカプセルをぶちまけ、それを一心不乱に口へと詰め込んだ。
「・・・レイ?」
「・・っ、ふう、う、ああ」
「大丈夫なのかレイ?」
「・・・もう、大丈夫です・・。
そうですね・・・もう時間も無く後も無い・・・・・なら貴方にも話して置くしか無いでしょう」
428通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 14:18:00 ID:???
全裸罪・・・・・・・・・・
真面目な話してるけど全裸・・・・・・












ぷっっ
429通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 14:18:34 ID:???
34
アスランに明かされるレイの全て。
アスランには明かすまいとして来たレイだったが、自分にもう本当に時間が無いと悟り全てをアスランへと話した。
「レイ・・そんな事が」
「だから・・・本当に私は貴方に力を見せて欲しいんです、全てを守り抜く力を。
私が死んだ後、議長の作る世界を守れるのは貴方だけなのです・・・そのための力だったんです、デスティニーは。
貴方は選ばれた・・・・貴方にしか出来ない、
シン・アスカを倒し、キラ・ヤマトを倒し、ロゴスを倒し、全てを優しい世界に帰せるのは。
私には議長が全てで、議長が作る世界は全てで、全てを守れるのはもはやアスラン、貴方一人なんです。
だから本当に貴方の本当の力を見せて欲しい・・・・・そして世界を、お願いしたいのです。
貴方も作りたいはずだ、自分の守る素晴らしい世界、アスラン王国を」
「アスラン王国・・本当に、作れるのか!?俺のアスラン王国が?」
「貴方なら出来ます、出来るはずです。
ですからアスラン、全てを貴方にお任せしたいのです!」
「(おやじ好きの変態に恋したおやじの事を守れとせがまれても正直返答に困る。しかしアスラン王国が実現出来るなら俺は・・)
分かった・・・俺が全てを守る」
「アスラン・・頼みます!」
そしてレイは去って行った。
アスランに託された一つの未来、それをアスランは自分なりの受け止め方をして、今それに向かう。
「アスラン王国・・・作れば今度こそ俺は・・。
(でも、本当にそれで・・・それに)アーサーはまだか・・・・・今も俺は、一人だな・・」

連合がザフトに勝った事によりロゴスの勢いはさらに高まる。
ザフトは強引が攻撃によって信頼をさらに地に落し、各地でザフト軍が撤退を余儀なくされる。
そして遂には連合艦隊が各地のザフト軍基地を攻撃、行き場を失ったザフト軍は次々に宇宙へと逃げ、
ジブラルタルの議長やミネルバ、アスラン達も宇宙へと撤退する事となった。
今地球上の殆どのザフト軍基地は消滅、世界は地上と宇宙で完全に勢力が分かたれた。
430428:2007/06/07(木) 14:50:02 ID:???
割り込み
ぐぉめんなさぁぁぁい!!
431通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 15:54:15 ID:???
>「顔が?」
>割と平然としているキラ
>アスラン王国
ワロタ

あと三人組でたった一人のラクスファンに癒されたw
432通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 16:29:07 ID:???
>>430こちらこそ時間空けての投降ですまなんだ。
35
「アーサー!ずっと会えなくて心配していたぞ!!」
「すまないアスラン!
エロゲ輸送の手続きで時間が掛かった上、基地へ戻ったらもうミネルバは宇宙へ上がった後でここまで来るのに手間取ってしまって」
やっとアーサーと合流できたアスラン。
今彼らが居るのはプラントと少し離れた所に建造されている中規模のザフトターミナル。
プラントへ向かった議長とは別れ、アスランやレイらミネルバ隊はここで補給受け後は指示待ちとなっている。
「しかし地球から追い出されたらエロゲが買えない・・」
「プラントには売ってないのか?」
「所持は禁止されていないが販売、製造は全面的に禁止されているんだ、悲しい事に」

゛おい!起きろ!スウェン起きろ!゛
誰だろう、俺を呼ぶ声が聞こえる・・・どこかで聞いたような聞き覚えのある・・
「起きろっつってんだろ!!」
「・・・シャムス」
薄っすらと差し込む光を感じて、スウェンと呼ばれた男は目を覚まして、目の前の男を見て名を口にした。
「シャムス・・・俺は・・」
「何でこんな事になってんだ?つーかお前大丈夫か?」
「俺は・・・・!!!
何故だ!?何故俺は生きている!!何故俺・・・」
叫びながら振り向くとそこには、コックピットの狭い下方で額から血を流して死んでいるセレーネの・・
「う、あ・・母さ・・・う、うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
「スウェン!如何した!?おい!」
「あ゛あ゛・・・・・・っ」
スウェンは絶叫の末に気を失ってしまった。
「何だ今の声は!?」
「タロウ!よく分からねーが、取り合えずこいつを運ぶの手伝ってくれ!」
433通常の名無しさんの3倍:2007/06/07(木) 23:16:40 ID:???
乙、セレーネ・・・(´;ω;`)
434通常の名無しさんの3倍:2007/06/08(金) 00:12:16 ID:???
セレーネ死んだ?
435通常の名無しさんの3倍:2007/06/09(土) 23:15:39 ID:???
続き期待保守
436通常の名無しさんの3倍:2007/06/10(日) 17:25:17 ID:???
36
地球圏内からザフトをほぼ追い出し尽くした連合。
地上では反デュランダルのナチュラル、コーディネイターが結束し、未だに反ロゴスを信じるナチュラル、コーディネイターと激突している。
ザフトの一部兵は連合へと下り、そしてその逆もまた存在する。
宇宙では既に連合の月部隊とザフト軍の、無数の小規模戦闘が勃発しており、混迷は人が居る全ての場所で深まって行く。
プラントでは議長派と議長退任要求派のやり取りが行われつつも決着は付かず、
次々に起こる戦闘の対応のためもあって議長は未だにその座に居座っている。
実際議長が退任した所で事態を解決出来る者等今のプラントには存在せず、少なくとも現状が少しでも収まるまでは
議長の存在を強引に除く事は出来なかった。
同じ頃、連合部隊と何度も交戦していたミネルバでは。
「デスティニー着艦した・・・整備を頼む」
「新たな敵部隊を確認、アスラン・ザラは整備が済み次第直ちに出撃されたし」
「・・・くそっ!(切が無い)」
何度出撃しても戦闘は終わらず、戻っては出て、戻っては出て、アスランは次で十数回目の出撃だ。
「アスラン大丈夫か?もし無理そうなら艦長に頼んでみるぞ?」
「大丈夫だアーサー・・・俺なら、俺なら出来る!」
「アスラン・・・流石はアスランだ!余りの格好良さに感動して涙が出てくる!」
「そうだろう・・・俺は、ザフトのエースだからな」
モニター越しに疲れを全く顔に出さないアスランだったが、既に心身共限界が近く、アスランは超強がっていた。
「甘やかすなよアーサー」「これくらいで音を上げられたら困る」
「え?みんな、そんな・・・アスランは一生懸命なのに」
アスランとアーサーの会話に割って入るザフト兵達。
「は?ふざけんな!こいつが無能なせいで何人もの仲間が犠牲になったんだぞ?」「ったく、今度尻尾巻いて逃げたら許さないからな」
アスランに冷たく当たる兵達。
ヘブンズベースの一件以降アスランはザフト内で人々に酷い扱いを受け続けている。
何度も避難する声や見下しの言葉を吐かれ、今もアスランが一番無理して何度も出撃しているにも関わらず、
「もっと早くしろ!」「休んでる暇があったら自分で整備してくれませんかね?」と酷い扱いを受け続けている。
「分かっている・・・俺が何とかする、だから」
「伝説の赤服とか昔はちやほやされてたみたいだけど、今じゃ大へまの疫病神だな」「ほら、さっさと準備できたら行けよ」
「・・・」
「アスラン・・・皆酷すぎるぞ」
「いや、いいんだアーサー・・・・大丈夫だ」
今さら何度出撃して何度活躍しても、誰もアスランの事を良い目で見てはくれない。
皆アスランを叩くばかりで、それでもアスランは黙って戦い続けていた。
「(あの頃に戻ったみたいだ・・・・・いや、ミネルバでのあの頃か?
でも、俺にはアーサーが居てくれるんだ・・・そうだ、たった一人でも俺の事を・・)」
437通常の名無しさんの3倍:2007/06/10(日) 17:48:15 ID:???
37
゛何で星は光ってるの?゛ ゛星が『自分達はここに居るよ』って人に教えるためよ゛
゛何で教えて来るの?゛  ゛星は誰にも見られていないと寂しいからよ゛
・・・本当かな?

「・・・俺は」
蛍光灯の眩い光の中目を覚ましたスウェン。
ぼやけた目をしてベットから体をゆっくりと起こすと、辺りには二昔前を思わせる古びた一室の光景が目に付く。
「起きたかい?」
声を掛けられて左に首を曲げると、そこにはタコスにヨーグルトソースをかけて食べている、エプロンドレスを着たおじさんが。
「・・・誰だ?」
「私かい?そうだねぇ〜、私はタコスをこよなく愛する砂漠に名を馳せる有名人、アミーゴタコス列島支店のアンドリューだ」
「・・そうか、変質者か」
「いやいやいやいや、この格好は制服だから。
タコタコターコス♪美味しいタコース♪いけてるタコスはアミーゴターコースー♪えへ♪」
がっ 「ぴっ」 どさり
アンドリューは後から横殴りされて気絶して倒れてしまった。
「ったく!やっと仕事し出したかと思ったらふざけた事してんじゃねーよ!!」
「シャムス・・・こいつは何だ?」
「・・・糞だ」
「そうか・・糞か」
「・・ああ、えーと、体は大丈夫なのか?」
「・・・生きている」
「いや、生きてるじゃなくて」
「何故俺は生きているんだ・・・、俺は死んだはずだ」
「よく分からねーが、何だ、お前も俺と同じようなもんか?
俺も死んだと思ったら生きててこんな何も無いような島で生きる事によく知らん内に」
「違う・・・俺は、死んだんだ。
なのに何故生きている?何故俺が生きているんだ?」
「お前・・・如何したんだ?」
438通常の名無しさんの3倍:2007/06/10(日) 18:27:21 ID:???
38
「じゃあDSSDから?」
「はい・・・死に物狂いで脱出して・・」
スウェンより先に目を覚まして体力をある程度取り戻し、タロウにこれまでの経緯を説明しているソル。
「亡くなられたあの女性、あの連合のパイロットが少しでも助かる可能性を上げるために銃で?」
「分かりません・・・分かりませんけど、あのパイロットと一度ちゃんと話をしてみたい・・」

「この島に商売で来た船団がぽんこつになったあれを乗せて来てな。
ここに来る途中で見つけたらしいが、金になりそうだとかで・・・・おい、本当に大丈夫か?」
「大丈夫だ、続けてくれ」
「この島に来てコックピットが無事だったから開けてみたら浸水してなくて、中には生きてる奴が入ってたんだと。
それで俺も確かめてみたらお前だった訳だ。
びっくりなんてもんじゃねーよ!
あんな状態でパイロットが生きてる上にそれがお前だったんだぜ?
んで、一緒に乗ってた奴と一緒に引っ張り出して保護してやったんだけどよ、
何故か一人だけ銃で頭撃ち抜いた女がぶん投がってたんだよ。
確かめた奴によるとあれは自殺らしいぜ?
角度と密着して撃った時に出来る火傷から判断したんだとよ?
・・・で、本当は如何なんだ?
お前の事だからどうせ自分が助かるためにあの女撃ち殺したんだろ?
まあ仕方ねぇよな、死にたく無いだろうしよ。
ぶん投がってた薬の空見ても代謝抑える薬は二つしか無かったみたいだし。
何か毒みたいなのの一つも空いてたけど、あれはあの女が打ったのか?打つ意味が分からねぇが。
ま、中の空気は全然余裕だったみたいだし、あの女は無駄死にみたいなもんだろうな」
「・・・」
「別に嫌味言ってる訳じゃねぇぜ?
いつ助けが来るか分からねぇんだし、無駄に酸素使われるよりは殺して確実に二人助かるの選ぶ方が懸命だし。
仮にぶち殺してなくても、一人だけ腹空いて脱水症状起こしてどっち道死んでたかもしれねぇんだ。
ま、楽に死なせてやっただけお前は優しいぜ?w」
「・・そうか、だから俺は生きているのか」
「しばらくここで休んでな。
まあどうせ連合に戻っても何かの任務に失敗したんじゃおちおち戻れねぇだろうけどな」
「・・俺は生きているのか」
439通常の名無しさんの3倍:2007/06/10(日) 19:10:17 ID:???
39
自分は死んだのだと思っていた。
任務に従い、任務に忠実に、任務を守るために、湧き出る恐れを抑えながら自分でそれを選んだはずだった。
なのにそれは、自分が最も憎いはずであるコーディネイターの手によって変えられた、救われたのだ。
あの時俺は、母さんのようなあの女と共に過ごした僅かな時間の中、少しでも゛夢゛を取り戻す事が出来た気がしてた。
少しでも、自分が死ぬのはあの女を救うためだという事を嬉しく思っていた。
なのに、俺が命を懸けて救うはずだったその女は、命を懸けて俺の命を救おうとしたのだ。
何故あの女が?
出会って間もないよく知りもしない、コーディネイターのあの女が何故、ナチュラルの俺のために・・・。
「・・」
母さん・・・だったのかもしれない、あの女、セレーネ・マクグリフは。
母さんはコーディネイターに殺されて、あの女は俺のせいで死んで・・殺したのは俺だ。
母さんは俺に・・?
違う、殺したのはコーディネイターで・・・でも、母さんはコーディネイターで・・
「・・・」
分からない、もう何が理由なのか、何が本当なのか。
一つ確かなのは、自分が生きているのはあの女、セレーネのお陰という事だけ・・・
一人ベッドに横たわって物思いに耽るスウェン、彼は自分では気付かなかった。
こうして思い悩むという事をずっと封印して来たという事を。
そして今その枷が消えて、思い悩み悲しむ、人としての心を取り戻し始めたという事を。
「・・母さん。う、くっ!う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!」
低い唸りを上げて何かを堪えるスウェン、何故だか湧き出てくるこの思いに今はただ体を振るわせるしか無かった。

「そうか、あの二人の生存は無いと」
「確証は有りませんが、もし二人が連合と上手く接触していたら何かしらの反応が有るはずです。
それに彼からもそのような情報は一切」
「あ奴から情報が無ければまず大丈夫だろう。念のためオーブのあの者には注意するよう連絡を送れ」
「向こうから送られてきた情報についての返答は?」
「既に纏めてある、一緒に送ってやれ。
あと追伸で、出来るなら殺さず残せ、反応次第では使いようがある、と」
440通常の名無しさんの3倍
40
「みなさーん!ミーア・キャンベルでーす!!」
「うおー!ミーア様ー!!!」「うひょー!!」「ミーア様見てる!こっち見てくれてるよぅ!」「ほひゃはやはやひゃぷひゃー!!!」「ミーアたん!」
オーブへ到着したミーアは難民の一部と支援に来てた連合兵の一部とスカンジナビア国民に大人気。
今後について検討中だったラクスの元へ押し掛け、
訳が分からず困っているラクスを無理矢理引っ張り出して外へ行き、
そのままお付の者が操縦するムラサメの両手にそれぞれ乗って野外即席ライブコンサートに。
「そっれじゃー行っくよー!!」
「あの、えっと、はい?ミーアさん?」
ライブが強制開始した。
仕方なくラクスも一緒に歌い出し、スカンジナビア王国に喧しい大音量が迸った。
のりのりの観客が一緒になって踊り出し、配給のおっさん兵達も踊りながら配給、難民も踊りながら食事する。
その光景は全国ネットで放送され、
全世界のラクス、ミーアファンが熱狂する。
「ふん!子供っぽくてちょっと頭が足りないカガリ様が一番だい!」「全くだ!」
オーブ兵の殆どはラクス、ミーアのファンには成らない、
皆カガリ様が好きだからだ。
一部のオーブ兵がラクス、ミーア人気に嫉妬してカガリ様ファンクラブのサイトで愚痴を大量に溢している。
「あほだ・・」「ラクス・・」
釈放された帰り道にその光景を見たシンとキラが顔を青筋立てながら棒立ちに。
AAのモニターに突如映ったライブ光景を見たミリアリアはお茶を思い切り噴出していた。
「ディスコ!ディスコよ、ムウ!!」「うひょー!!激ナウだぜぇ!」
バカップルは二昔前所か四昔くらい前の言葉を吐きながら一緒に踊り狂っていた。艦長仕事してない。
連合対ザフト
「負けてたまるかー!!」「うおー!!!」命を懸けた宇宙での激戦。
オーブ
「ラクス様の貧乳がより引き立って見える!!」「これは・・・お互いの胸の大きさと小ささがそれぞれをより引き立たせているのか!?」
世界は混迷していた。