【ドキドキ】新人職人がSSを書いてみる【ハラハラ】2
アスカしっかりしなさいを当初、
題名だけでツヨシしっかりしなさいとのクロスだと思った俺がいる。
というか、未だに読んでると頭にあのオープニングが・・・w
なにはともあれ、GJ!
「四月その1の2」
「でだな、シン。俺はその時こう言ったわけだ。俺もです、ってな。あの時の父上の顔をお前にも見せてやりたかったよ」
目の前で大笑いするアスランさんに俺は半笑いで相槌を打つ。
どうやらこの男の話によると、昨年の試験の時、自分の父親の受け持つ科目の解答を入手しようとしたらしい。
こそこそせずに、堂々と教師である父親に向かって「解答教えてください」と。
それに対してアスランさんの父親、パトリック先生は「見損なったぞ」と言い激怒したらしい。
まあ、本当に不正をしたわけじゃないらしいので笑い話と認識できるが、超笑顔で語られても困る。
俺とアスランさんの一番の緩衝となるはずのマユも、先ほどの分かれ道で別々になってしまった。
ため息ついでに隣を盗み見れば、アスランさんが笑顔で話し続けている。
学園では寡黙ながら、頼れる男と人気が高い人なのに。
周りを歩く他の生徒には聞こえていないのか?
「ん、どうした?」
「いえ、何でもないですよ」
まったく、こっちの微妙な思案も見逃さないからな。尚のこと始末が悪い。
アスランさん以上に俺について分かる人間は、この世界に二人だけだろう。
一人はもちろんマユ。
で、もう一人はあまり関わり合わないならそれに越したことの無い人物だ。
何せ、二人の姫様の内の一人、下品な姫様なのだから。
「お」
突然、アスランさんが後ろを振り向く。
俺もそれにつられて振り向くと
「おーい!お前達ー!」
「って、噂をすれば」
自転車で全力疾走する少女。周囲に迷惑がかかりそうな危険行動だが、何故か彼女なら仕方がないと許されてしまう。
それが、カガリ・ユラ・アスハという女性だ。
「おい、呼んでいるんだから返事をしろ!」
「いや、ブレーキを……」
その下品な姫様は、自転車の勢いそのままに、俺に突撃をかましてきた。
「危ない!」
アスランさんが俺を突き飛ばすと同時、アスランさんはカガリの自転車に撥ねられてしまった。
宙を三回転し、アスファルトに叩きつけられたアスランさんを、周りにいた女子生徒がすかさず介抱する。
俺はその光景を気にせずに、たった今交通事故を起こした犯罪者、カガリの方に向き直る。
「毎度毎度危ないですよ。何考えているんですか?」
「はは、すまん。今度からは気をつけるぞ」
にこやかに言うその台詞を聞くのは果たして何回目だろうか?
カガリは自転車を折り畳むと背中に担ぎ、俺の隣に陣取る。
「ほらほら、ぐずぐずしていたら遅刻だぞ」
そう言って走り去っていくカガリ。
「まったく、あの人は」
まあ、アスランさんを屠ってくれてし、今回は見逃そう。
のびたままのアスランさんに形ばかりの礼をし、俺は学園へと再び歩き出した。
が、すぐに大きな音が前方から聞こえてきた。そして、人がざわざわしている。
「まさか」
俺は嫌な予感がして、立ち止まっている学生たちをすり抜けてざわめきの中心地に向かう。
そこには、木にぶつかったであろうカガリがのびていた。
おまえもかよ。
俺は仕方なしにカガリを助け起こす。
「大丈夫ですか?」
カガリの頬をビンタする。またビンタする。もう一つおまけにビンタする。
「う、っ、っと……おお、シン?」
どうやら気が付いたようだ。さすがは強靭な肉体を持つことだけはある。
「よっと。はは、恥ずかしいな」
木にぶつかって転んだのが恥ずかしいらしく、顔を赤らめながら頭をかいている。
周りの皆も微笑ましいものを見た、といった雰囲気で、再び自分たちのグループに戻っていく。
「ああ!」
「今度は何ですか?」
「ルージュ(自転車)が……」
カガリが指差す先、そこには赤いジャンクが転がっていた。
まあ、あの勢いでぶつかれば、ああなるのは当たり前だろう。
「お気に入りだったのに」
物凄くどよーんとするカガリ。
その珍しい光景に少々戸惑う。
いつもあはははは笑いながら溌剌としたところしか見ていないので、この反応は予想外だ。
「ああ、その、新しいのを買えば……」
「お気に入りだったのに」
うわ、重症だ。
周りに助け舟を求めても、皆知らない振りして避けていく。
というか、いつまでも時間を食っていると遅刻してしまう。
ここは俺も避けたいところだが、ここまで関わっておいて、それは人として失格だろう。
だが、時間は刻々と迫る。
仕方が無い。
「あ、コホン。そのですね、俺が直しましょうか?」
「……え?」
「ですから、俺が直しましょうか?」
「……直るのか?」
自転車の惨状。はっきり言って普通は直せるレベルじゃない。
だが、アスランさんに頼めば修理してくれるだろう。
「多分ですけど直せるでしょう」
「っっっシン!」
「いっ!?」
ガバッと抱きついてくるカガリに呆気にとられてしまった。
「お前って奴は、すごくいい奴だな」
力の限り抱きついてくるカガリ。いや、力の限り腕で首を絞めてくるカガリ。
「苦、し」
「ありがとう!」
本人は最上級の感謝を表そうとしているらしいが、マジ苦しい。
「お……」
意識がゆっくり遠のいていく。
学校、遅刻かな。
この先待つであろう生徒会長の説教にげんなりしながら、俺は意識を失った。
すみません。体験版その2はここまでです。
製品版はとある事情のため発売延期です。本当に申し訳ない。発売日は未定です。
ていうか何で全受け?
>>544 いやいや、おもしろいんでゆっくり練ってください。
>>537 本編もSSも、どこまでもうかばれんな、シンwww
>>544 何処へ行きたいんだ・・・ww
やはりギャルゲーな展開だがBL系のかほりが仄かにww
そしてシンはヤッパリうかばれないw
シンは苦労人がよく似合うwww
GJ
>>アスカしっかりしなさい
GJ
ああもう、色々立場が変わりすぎてて笑った。そして本編だけに飽き足らず、こんなところでも
いじめられているのか、シン。
せめてこれぐらいはあげよう つふりかけ
>>オーブ学園
褒め言葉としてバカらしい。発売日の情報を求む。
550 :
259:2007/03/09(金) 00:13:29 ID:???
第七回、間もなく参ります
551 :
259:2007/03/09(金) 00:15:24 ID:???
森の娘が見た光
第七回 少女の涙(前)
高台に立って右手にはハンカチを握り締め、たった一本生き残った木に手をつけて戦場を見つめる少女。
彼女は本当はもっと長い名前だったが誰も発音できないのでシャミィと呼ばれていた。
「パワーはあるが重い!PS装甲の分か!?」
結局十分に訓練することなぞできなかった。105EXは現在、フランクが操縦桿の感触とカタログデータを
頭で突き合わせて動かしている。上空ではソフィのグラスパー02がランチャーストライカーをつけてアジャイル
と遣り合っている。最大推力で更に足を踏み切って飛びあがる。エールの推力は変わらないならやはり
重いのだろう。「しまった!」真正面にバクゥが回りこむとミサイルを撃つ。直撃を喰らったはずだがPS装甲
稼働とエネルギー消耗の表示のみで終わる。そのまま真正面に突っ込むと今度はバクゥが避ける番だが
「逃がすか!」イーゲルシュテルンで動きを規制されたバクゥはライフルの射線の前に流れて来るしかなかった。
地面をえぐりながら火球と化すバクゥ。重い上にやたらパワーがあって、操縦系もナーバス。扱いづらい機体
ではあるが、敵が実弾兵器主体である以上PS装甲は使える。ただし、頭でわかっていても直撃を喰らう時の
精神的苦痛はかなりの物だ。少なくともフランクにとっては、慣れでなんとかなるレベルではない。
「エリザ!何機残ってる!?02、ソフィ!換装するぞ!用意良いか?」
別のバクゥが突っ込んでくるのをかわしながら飛びあがる。
『投下するわよ!捕まえて!』
最大に飛びあがったところでエールを切り離すとそのままランチャーストライカーを背中に装着する。
一瞬遅れてミサイルが当たるが既にPS装甲は復旧している。
『後方ラゴゥは変わらず、バクゥ残り3、ディンが1、戦闘ヘリは目視で残り7、センサー分でプラス3です』
「ウチは何機残ってる?」
ラゴゥの砲手席、コクピットカメラに見たことのある人物が移っているのを司令代行のオマリーは見た。
『おい憲兵隊!フリードリッヒ氏は何処にいる!大至急確認しろ!ロクサン隊長、演習は中止だ!大至急もどれ!
命令だぞ、コレは反逆罪だ!ケンウッド隊長!えぇい!何故無線が繋がらんか!』
ちょっとした仕掛けをしてきたのでザクは当分起動出来まい。稼働機はジン・オーカーの他はガズウート。
アジャイルさえ一機も無しでは追跡もままならない筈だ。今の彼の手元にはバクゥとラゴゥに強制出来る程の
戦力など無い。高射砲を味方に向けて水平射撃するような根性もあるまい。
帰っては来れないかも知れないし、帰ってくれば逮捕だろう。いずれナチュラルどもとやりあうより他、道は
無いのだ。黒いザフトの制服に黒い帽子を被った男の顔には既に笑みが毀れる。
「しっかり」はなんと言うか、涙出てくるな
「学園」はとりあえず攻略キャラは体験版で教えて欲しいですわ
553 :
259:2007/03/09(金) 00:17:53 ID:???
第七回 少女の涙(前)
EXとは少しはなれたところでウインダムとバクゥがやりあっている。ソフィの援護にはミサイルランチャー車
が一個小隊回っているはずだ。ならば当面ウインダムに加勢するべきか。
『ウインダムは両機とも健在、グラスパー02も健在、グラスパー1は被弾戦線離脱、ダガーは2機とも大破、
パイロットは全員無事です』
くそ!敵の数は減っていない。だがもうダガーがやられたというのか。アジャイルがソフィの曲芸飛行のせい
で自由に動き回れないのは救いだが地上のバクゥは厄介だ。ラゴゥが動かないのは指揮を取っているのか、
温存しているのか。
『エールに換装、急いで!打ち上げてくれれば勝手にやるから、そう言って!』
『曹長!左に感!高速接近中!至急確認してください!』
『ランチャー隊ラインを上げろ!まぐれで良い、一発当てろ!』
『バクゥが指揮車に肉薄してるぞ!3小隊!何してる!』
「なに!?エリザっどうなってる!」
一機だけ戦列を離れたように見えたバクゥはいつの間にか1号指揮車の横に回りこんでいた。広域レーダー
の画面では既に2つの点は重なりそうだ。
『いつ回り込まれたのかわかりません!距離2、000、一気に詰まりますっ!3、4小隊援護願います!』
自分に迫るMSの動向を報告するエリザ。いつも冷静な声が流石にうわずる。
「指揮官座上車だとバレてるか!ウインダム、オルト少尉。此処は任せる!こいつらをこれ以上近づけるなよ!
間に合え!」
ランチャー装備で更に重い機体を引きずる様な感覚を不快に思いながら、バクゥを目指す105EX。
554 :
259:2007/03/09(金) 00:19:12 ID:???
第七回 少女の涙(前)
「あんたたちぃっ死にたくなければ帰りなさい!」
エールを装備したグラスパー02は群れというにはさびしくなりつつあるアジャイルを掃討していた。
圧倒的に火力と推進力はあるものの運動性能がヘリは特殊だ。残ったのはこの辺がきちんと理解できている
パイロットであり、ソフィの曲芸飛行に心を揺らされる者は既に撃墜されていた。そしてソフィは扱いがいかに
上手かろうと本職の戦闘機乗りでは無い。実は、彼女の撃墜スコアは前大戦時もジン1機撃墜のみ。
それもフランクとのコンビがあっての功績である。アジャイルの数が減っているのも、地上のミサイルランチャー隊
の支援あってのこと。そもそもが彼女の操縦は実線向きではないし、既にそれはアジャイルのパイロットにも
気付かれている。
「こっちの動きが読まれてるの?ウインダムは?」
バクゥとウインダムが2対2になっている。高性能ではあるが慣れない機体、完全な地上戦ならばバクゥに
分があるように見える。いずれ援護は頼めないだろう。地上のランチャー車とはかなり離れた。コレでは
彼らは誤射の可能性がある以上撃てない。だがそれに気付いているのかアジャイルはどんどん
地上の支援部隊からソフィを引き離していく。
「っ!」
ストライカーパックをかすった!本気で動きが読まれてる!離脱しても進入時にまた喰らう。
機動は自由なはずだが心理的に恐怖を感じてしまったソフィは、取りうる動きを徐々に限定されつつあった。
555 :
259:2007/03/09(金) 00:22:03 ID:???
第七回 少女の涙(前)
「すぐ横にいるだと!馬鹿者!何をしていた!直ちに移動!こいつが落ちたら部隊がばらばらになる!」
車高の高い大型トラックの見た目の指揮車はアンテナや機材のケーブルを引きちぎりながら走り出す。
対戦車ライフル、バズーカ、携帯ランチャーが火を噴くがバクゥは巨体を揺らしてあっさりかわすと一気に
指揮車に迫る。指揮ブロックの扉を開けてイシカワがランチャーを構える。
「あえてミサイルを使わんだとぉ!?ふざけるな!」
腹に赤い火球が膨らむがバクゥは意に介せずそのまま距離を詰める。
最大望遠でもまだ小さなバクゥとただの塊にしか見えない指揮車。もう間に合わない、ココからだ!
アグニを背中から引っ張り出す。火気管制は拒否したが小さな犬のようなシルエットに手動で照準する。
ジャンプで進んできた機体は着地と同時に射撃姿勢をとる。
「射程は良いが威力がデカすぎる…えぇい!考えても仕方が無い!指揮車に当たるなよっ、いけぇっ!」
ランチャーストライカーから生えた巨大な砲塔が火を噴く。
サーベルを生やした頭が指揮車を切り裂くその一瞬前、横腹と後ろ足を太いビームが削ぎとっていく。
そのまま前のめりに転がると、火を噴き部品を撒き散らしながら転がってゆくバクゥ。
指揮車はそのあおりを食って6回転したあと、イシカワが開けた扉を下にして横倒しに滑った後、止まった。
『あえてミサイルを使わんだとぉ!ふざけるな!』
「え、イシカワさん!何?」
一瞬気が抜けたのを見逃してはくれなかった。ストライカーパックに直撃弾を貰う。
「そんな!私が!?ありえないっ!」
排出した瞬間いきなり爆発するエールストライカー。爆発のあおりを受けて機体が一瞬不安定になる。
ここまではソフィのギリギリの操縦で直撃を避けてきたグラスパーではあるが、だからこそアジャイルの
パイロットたちには機体がソフィのコントロールから外れたほんの一瞬で十分だった。機体後部に直撃弾が来る。
爆発の衝撃でキャノピーにヒビが入り、コクピット内でも一部煙が上がる。
ヘルメットのバイザーもいとも簡単に割れた。
額から血を吹き出したソフィは、それでもまだコントロールを諦めない。
だが、努力を無視するかのように完全に失速したスカイグラスパーは斜めにぐらりと揺れると、
もうもうと黒い煙を吐き、ヒィィイインと悲しげな音を発しながら落ちていった。
556 :
259:2007/03/09(金) 00:23:49 ID:???
第七回 少女の涙(前)
「エリザ!エリザベート!応答しろ!イシカワ少佐!少佐ぁっ!……くそっ!C-3!3号指揮車、生きてるか?
こちらEX」
『3号指揮車シフレ中尉です。こちらは大丈夫ですが、少佐は、その』
「状況はわからんが、少佐は指揮の続行不能と見なし、現時よりそちらをメイン指揮車に切り替える。
俺では手が回らない、シフレが全体指揮を執れ。各小隊を路頭に迷わすわけにはいかないからな。
判断に迷ったデータは俺にそのまま回せ。敵の残りは?」
期せずして現状、1025の最高階級になってしまったフランクである。もとよりイシカワに何かあれば
全体指揮を執ることは当初から決まっている事ではあるのだが。
『アジャイルが7にディン、バクゥが各1、後方のラゴゥは変わりません。その他の部隊の展開は、現在まで
確認されていません』
「こちらはどうだ?」
『そのぉ、機動兵器中隊は大尉のEX一機のみです』
「なっ…!、ソフィは、02はどうした!?ウインダムは!」
「ウインダムは2機はバクゥ1機と相打ち、目視で確認。パイロットは不明。グラスパー02は詳細不明ですが
2分前にメイ・デイを一瞬確認しました。その後識別信号ロスト。あ、いえ、あの…大尉」
「っ…!戦闘中に指揮官が不明瞭な会話をするな!部隊は分隊規模で散開してアジャイルに集中!
バクゥとは無理にやりあわずに俺が行くまで逃げ回れと伝えろ、この展開なら敵の増援部隊は恐らく来ない。
余裕が有ればロボカメを何機か飛ばして遠方を索敵。ラゴゥに動きがあればすぐ知らせろ。」
『了解です。…敵の目的は何でありましょうか』
既に仮設のプレハブや研究棟などは半分以上が吹き飛ばされて煙を上げている。連合の旗の上がった
大隊長室もコーヒーメーカーを設置したまま無くなり、ただの窪みになっていた。もう地上には目標になるもの
など無い
「この状況ならば俺たちの殲滅、だろうな。」
もしそうならば、相打ちで自殺したいとも見える戦力ではあるが、そんな訳のわからない命令はソフィが隊長
だって出さないし、少なくとも俺ならば従わない。目的がわからないがそれをシフレに伝える必要も今は無い。
「だがMSこそ無いが戦力的にはウチの方が上だ。未来の参謀候補だそうだな?むしろチャンスだと思って
キッチリ仕切って見せろ!それと1号指揮車に何人か回せ、少佐はともかくエリザは助けてやれ。
俺はディンの方に回る。EX、いったん終わる!」
『1号指揮車の件、了解しました。お任せを。以上C-3シフレ中尉』
557 :
259:2007/03/09(金) 00:25:11 ID:???
第七回 少女の涙(前)
機材や車両がくすぶる中、移動する105EX。
「ソフィ、今度はなんの冗談だ。たちの悪いのは止めろと言ったじゃ無いか、カードの負けはどうすりゃ良い…」
ヘルメットのバイザーをあける。頬に流れているのは汗だけでは、無い。
「少佐も少佐だ、何で指揮車でバクゥとやりあう。馬鹿かっ!?あんたはっ!……畜生ぉおおおっ!」
フランクが何を思おうと、いま現状では105EXは止まることは許されない。
ソフィを探す事も、イシカワのもとへ駆けつける事も出来ない。
パネルをこぶしで叩きつけながらディンとアジャイルのいる地域へ105EXを全速力で向かわせるしかなかった…
高台に立つ少女は、そのふっくらとした頬に涙をつたわせながら赤い炎と黒い煙の上がる台地を見つめていた。
その炎の中に消える命までをも透視するかのように。
流れる涙をハンカチで拭って、炎と煙をいとおしいものを見る眼差しでただ一人、見つめていた…
=続く=
予告
最終回 少女の涙(後)
フランクは疲労の中単機戦い続ける。シャミィを守る、その約束を果たすために。
だがフリードリッヒの暗い情熱に追い詰められ、ついに切り札105EXも力尽きる。フェイズシフトダウン…
558 :
259:2007/03/09(金) 00:36:15 ID:???
意外と良い出来になって浮かれてたようです。
番号入れ忘れと数箇所表現のおかしいところは許してください
ではまた
・新人でなくても投下先のない作品投下おk
・投下中の割込み禁止
次スレのテンプレに入れたら良いと思う。
どうしてこんな事になったのでしょうか?
一人救命ポッドの中にいる。先ほど起きた事を思い出す。
ユニウスセブンの追悼式典の準備のため現地へと視察へ向かうと、連合の艦隊と接触しそ
のまま戦闘を行いました。
私はここで死ぬと思いました。だけど乗組員の人が私だけを救命ポッドのせようとします。
「あなた方はどうするんですか?」
「ここに残ります」
と私の質問に笑顔で乗組員は答えます。
「なら私も」
「それはなりません」
「どうしてですか」
「あなたはプラントの歌姫なのですから」
「わかりました」
私は乗組員の指示に従い、救命ポッドに乗り込んだ。
「絶対助かりますから」
乗組員が私を勇気付けるために笑顔で言う。
扉が閉まると救命ポッド全体が揺れ始める。どうやら宇宙へと飛び出したようだ。
人がいない救命ポッドは薄暗く、とても怖い。
「アスラン」
と私はいる筈もいない婚約者の名を呼ぶ。
私はハロを抱きかかえると、額を押し付ける。
「プラントの歌姫」
この言葉を聞く度に私は体を締め付けられるような錯覚を覚える。
好きでこんな事をしている訳ではない。いや最初は私も好きだったのかもしれない。
父に言われ、私も興味があった。私の歌がプラントの人々に聞いてもらえるのだから。
だけど、戦争が始まり全てが変わった。戦争で私の世界が変わった。
アスランはザフトに入り、私はプラントそしてザフトの為に歌う。
私の今の生活は苦痛でしかない。だけど元の生活には戻れない。私が選んだ道なのだから。
561 :
552:2007/03/09(金) 12:38:16 ID:???
259さん
割り込みご免なさい・・・
携帯から書き込みして、今仕事場のPCで分かった・・・
本当に御免なさい・・・・
吊ってくる
562 :
259:2007/03/09(金) 16:48:55 ID:???
>>561 ちょっ!待った待った!そんなことで吊ってはイケマセ・・・・
タイムスタンプお昼じゃないですか!もう間に合わない・・・?
では、改めまして、ご冥福をお祈りいたします・・・w
少なくともワタクシは気にしてませんので、気に病まないで良いyp!
563 :
259:2007/03/10(土) 13:32:56 ID:???
ワタクシの個人的都合で最終回のみ時間を変更してお届けします
では、まもなく参ります
564 :
259:2007/03/10(土) 13:34:32 ID:???
森の娘が見た光
最終回 少女の涙(後)(1/4)
少女は、高台に立って右手にはハンカチを握り締め、たった一本何故か生き残った木に手をつけ戦場を見つめ続ける。
火の手が上がるにしたがって、なくなっていく大切なものたちが、せめて彼女の記憶から消えうせてしまわないように。
ディンとアジャイルは意外に簡単に数を減らした。EXが現れたことで地上部隊への注意が疎かになったからだ。
【無敵のストライク】の見た目。こけおどしは結構効いたようだ。結果、フランクはスコアを伸ばすことなくディンが爆散
したのを見て、アジャイル2機を残してバクゥへと向かう
「シフレ、バクゥの現在位置!それと何でも良い、ストライカーパックはまだあるか?エネルギーがキツイ!」
キツイのはエネルギーだけではない。既に戦闘開始から3時間以上。単機で走り回って1時間にもなる。
「ソフィに下手糞呼ばわりされるのは我慢ならんからな……わかったセコハンで構わん、打ち出せ!」
部隊の唯一の希望となったEXは、もはや自らの意思では止まることは出来ない。
「ストライク、だと…?」
確かにあのラウ・ル・クルーゼの経歴に修復不可能な傷をつけ、たった一機で『足付き』を守りきった機体ではある。
だが、そのストライクにしてもパイロットはコーディネーター、聞く所によれば、のちのフリーダムのパイロットだったそう
ではないか。それに今となっては旧式の機体、ナチュラルが形だけ真似をしてどうなるものか。
黒い服の男は無線に答える。
「臆するなロクサン、ストライクを潰せ。それで全て終わりだ。後は私とお前の2機で地上のゴミを踏み潰す」
『了解』
「司令、我等はまだ動かなくて良いのでありますか?」
「殲滅戦の一番嫌な部分を我等が受け持つ。心の準備をしておけ」
生き残ったその時は、私がパトリックザラの果たせなかった思想を引き継いでも良かろう。
その時はデュランダルもクラインの娘も私に跪かせてやる!もはや毀れる笑みを隠すことが出来ない。
565 :
259:2007/03/10(土) 13:36:28 ID:???
最終回 少女の涙(後)(2/4)
『ヒャッホー!最後のアジャイル、撃墜!』
『まだMSが2機残ってるぞ!最後まで気を抜くな!各隊!EXとの位置関係を再確認せよ!』
『本当に増援は来て無いだろうな!索敵範囲はC-3中心に最大まで拡大。ロボットカメラはあるだけ飛ばせ!』
『C-3シフレです、大尉、データの確認を願います』
敵は機動兵器のみ。もう1ヶ月以上の付き合いになるザフトの動きが今日はおかしい。地上への展開も無い。
ただ、戦力的に負けている此方にとっては理由はともかくそれはありがたい。
「その位置で良いんだな。2−2分隊?モルト曹長か!良いトコ見せてくれよ、オヤジ!」
『年季が違うぜっ大尉殿よぉ!全車照準!フランクに当てやがったら只じゃおかねぇからな!』
既にシフレが地上部隊の再編を終えている。意外に優秀だ。そしてバクゥを歩兵部隊と機動車両部隊の十字砲火の
位置におびき出した。撃墜の必要は無い。足を止めればそれで良い。
「ならば動きを止めるまでだ!」EXは背中のソードストライカーから巨大な対艦刀を握るとバクゥに正面切って突撃する。
バクゥもサーベルを伸ばすと頭を下げて速度を上げる。と、EXは対艦刀を投げつける。軽くかわして突進しようとすると
既に目の前にはEXがいる。サーベルをかわすとビームブーメラン、マイダスメッサーを投げずにそのまま横に払う。
後ろ足一本を切り取ると一気に離脱していくEX。バクゥはバランスを崩す事は無かったが、後を追おうと方向転換に
ほんの少し手間取った。その隙を逃さず、小さな狩人達の十字砲火は巨大な獣の腹を食い破り、足を引きちぎった。
ひしゃげて行くレールガン。この瞬間、パワーバランスは完全に1025に傾いた。
顔に当てていたハンカチを外して握り締める。ハンカチから土に落ちた涙は吸い込まれて土を黒く染めて行く。
やや埃っぽくなったピンクの服をパタパタとはたく。イシカワのデスクから持ち出したペーパーナイフが入った右側が
少し重く感じる。ブーツの紐をギュッと締めなおすシャミィの顔にはもう涙は無い。
そもそもなくならなければ自分が見つめる必要は無い。思い出にしなければいけないのは、死ぬからだ。人の死を嫌
と言うほど見つめ続けた彼女の、彼女なりの結論。ならば守る!大事なものがなくならないように。思い出の中でなくとも、
普通に会える様に。フランクが嫌がりながら腰に拳銃をつけている理由もきっとそれだ。ソフィはつけて居ないがフランク
のケガを治して死なないようにした。イシカワも若いのに長老の仕事をしている。自分にも出来ることはあるはずだ。
左のポケットから緑色の欠片と長方形の布を取り出すと木の根元にそっと置いて大きな石で重しをかける。
木の根元に何事か話しかける。ふと立ち上がり、振り返るとハンカチを左手に握り締め、彼女は崖に向かって走り始める。
ひょいと飛び降りると、それが普通のことであるかのようにカモシカのように崖を飛びはね、走りながら降り
566 :
259:2007/03/10(土) 13:38:41 ID:???
最終回 少女の涙(後)(3/4)
『最後です』と言われたエールストライカーを背負っているのでもう換装は出来ない。ラゴゥはやはり温存していたようだ。
凄まじいまでの機動に目がついていかない。だが今此処で抜かれては意味が無い。少なくともシャミィだけは守らなければ。
彼女の村で誓ったではないか。だからラゴゥを此処から逃がす訳にはいかない!こちらにはもうMSは無いのだ!
もう何時間こうしているのだろう、などと思った瞬間、集中が切れたのを見透かすかのように直撃が来る。エネルギー
残量は3分を切った。もう一発喰らえばその時点でフェイズシフトダウンだ。シフレが何かを言っているようだが聞いている
余裕など無い。エールの推進剤もとうに底をついた。「くそっ目が追いつかん…しまった!」ライフルごと肩から右腕を
持っていかれる。直撃を避けるので目いっぱいだ!サーベルをギリギリで交わす。シールドの下半分を切り飛ばされる。
苦し紛れにイーゲルシュテルンを撃つがかすりもしない。ラゴゥは再度反転、サーベルが襲う。腰にかする。
やり過ごしたと思った瞬間、ミサイルが来る。避け切れない!衝撃。そして。
ピー。電子音が響く。フェイズシフトダウン。のみならず機体も一気にパワーが落ちる。せめてアーマーシュナイダーを
取り出そうとするが、動きはまるでスローモーション。次々ゼロやオフの表示を出し始めるモニター。くそ!いきなり全体が
落ちるなんて、どんな電源系だ!『ちょっと手をかけてあげれば意外と良い子になると思うんだけどなぁ』『確かに操作系
だけでも手を入れたいな。ニコイチダガーよりは面白そうだが、今は時間がな』ソフィとマルコが話していたのを思い出す。
そうする間にも一気にラゴゥは真正面から間合を詰める。
次の一撃は、かわせない。此処までか…
とりあえず火気管制だけは復旧した。右手が肩から動かないにしては上出来。ただ額の血が止まらない。
流れる血のせいで目がかすむ。まぁ大きな問題は無い。落ちた向きも良かった。ターゲットは勝手に火気管制が
追いかけるし、味方に『よつあし』のMSなど居ない。私はただトリガーを引くだけだ。【命中】と表示が出たようだが
よく見えないのはきっと血のせいだけではないだろう。
ついに電源が死ぬ。暗いコクピット。突然キャノピーが吹き飛ぶ。降りろ。というのね?でも無理。
多分左足も骨折してるから、動けない。ごめんね、落としちゃって。でもけっこう上手く動かせたでしょ?
『撃墜1、しかも指揮官機!どんなもんよ。あんたより、上手い、んだ、か、ら… 』
暗いコクピットの中、女性パイロットは血にぬれた顔に笑顔を浮かべ、ゆっくりと焦点の合わない瞳を閉じる。
片膝をついて灰色になったEXの真正面、横腹から火を噴出してサーベルを展開したまま停止するラゴゥ。
少しずつ各所に小さな爆発が起こるにつれてサーベルも短くなって行く。
EXからはパイロットがよろめきながら降りていた。
やっとの思いでEXの足に寄りかかるとヘルメットを投げ捨て、そのままうずくまって動かなくなる。
567 :
259:2007/03/10(土) 13:41:08 ID:???
最終回 少女の涙(後)(4/4)
痩せぎすのザフトの黒い軍服が拳銃を右手にMSから降りる。ストライクから降りたパイロットが居たはずだ。
操縦士が降りようとコクピットから顔を出した瞬間、ラゴゥは全体が炎に包まれる。居た。銃を構える。
やつを殺せば私がパトリック・ザラだ。優秀だった男はもはや暗い情熱に支配され、まともな思考など微塵も無い。
「アンタが指揮官か。もうよせよ、無駄に死ぬ事も殺す事も意味が無い。終わりだろ?」
「お前が死ねばとりあえずの終わりだ、ナチュラル」
動けない。全身が鉛のようだ。右腕一本さえ上がらない。ヤツの声色は、多分本当に撃つ。
「おいおい、なんて最期だよ。ココまで俺が生きてきた事に、意味は無かったって訳だ。それでもシャミィだけは守れたか。
…ソフィ、すまなかったな、いろいろ」
上目使いのまま頭を上げる事もせずに男が呟く。哲学の続きはあの世でやってもらおう。男の頭に銃を構える。
ついに私が。と、自分が銃を取り落としたのに気付く。右手の甲から銀色の凝った装飾の着いたナイフが生えている。
少女がどこからかいきなり現れ男の前に立って両腕を広げる。着ているのは連合の制服だろうか。軍属か?まぁ良い。
標的が一つ、増えただけだ。
「イケナイ!ボクっオッコッテまス!」
意味が良くわからないが含まれる怒気だけは、はっきりとフリードリッヒにも伝わる。男ははっとして頭を上げる。
「お前!何で山から下りてきた!」
「ダメ!ボクもガンバルて生きるとイミ、フランクとそふぃちゃんとみんなと!これカラ!」
右手からは一気に感覚が無くなり唯一冷たい感触が上がってくる。だが私は両利きだ。訓練こそして居ないがこの距離
ならば外すまい。左手で銃を拾うと先ずは少女に照準する。
「仲良くあの世で語り合うが良い」
「俺に構うなっ!逃げろ!」
銃声。一瞬の後、胸から血を噴出しながら後ろに崩れ落ちたのはフリードリッヒ。
「俺は重症なんだぞ?手間をかけさせるなよ、全く。大丈夫か?二人とも」
そこには頭と左腕を包帯で巻いたイシカワと、ライフルを構えたエリザが立っていた。
後ろには【秘書専用車】と誰かが赤い字で落書きしたジープ。
『敵MS全機撃破確認!現時を持って戦闘態勢を解除し厳重警戒態勢に移行する。憲兵隊は3号指揮車前に集合!』
仰向けのまま笑いを唇に貼り付けて絶命しているフリードリッヒ。イシカワは、その手が握っていた拳銃を取り上げると、
黒い軍帽を拾い上げ、その顔にのせる。自分のペーパーナイフに気付くと手の甲から抜いて、遠くに放り投げた。
シャミィはそのまま座り込むと、今度は何も見る事も無く、ただ声をあげて泣いた。
ハンカチは左手に握り締めたまま、使う事も無く。
568 :
259:2007/03/10(土) 13:42:40 ID:???
森の娘が見た光 エピローグ〜生きてゆくこと〜(1/2)
あれから1週間。シャミィの村の跡に1025のマークの付いた小型の高機動装甲車と数名の人影。
シャミィ以外は全員包帯やギブスでまともに制服を着ているものは居ない。みんな上にかけているだけだ。左手に包帯は
巻いているものの、体の動きに規制の無いエリザが代表して花束を切り株の前にそっと置く。プラチナブロンドを包帯
から無造作にはみ出させて、左手に杖、右手は三角巾で吊られたソフィは涙を拭くことが出来ない。地面にパタパタと
涙のしずくを落とす。イシカワも状況は似たようなものだ。唯一自由な右手の二本の指で目の間を摘む。サングラスで
眼帯を隠したフランクは、黒のスカートに白のブラウスを着てリボンを結んだシャミィが、一抱えほどある石を持ってくるのを
見ていた。彼女は、広場だという場所の真ん中にその石を置くと石の前に穴を掘って、なにかを埋めるとそのまま土を
かける。エリザが何事か話しかけ二人で草で編んだ環を石の上にのせている。不意にシャミィがハンカチを顔に当てる。
洗濯してアイロン掛けしてあるが、あの日フランクの渡した何の変哲も無い、だが彼女の悲しみを受け止め続けたハンカチ。
フランクの発案で此処にきている。書類が通れば来月から『シャミー=ポ−レス・イシカワ』の名前を名乗ることになった
少女の生まれ故郷に、とりあえずのお別れをさせてやりたい。と、らしくないことを言ったのが始まりである。
世界が戦争に向かう中、1025特機大隊は、連合特令第75号特別環境調査隊と名前を変えて此処に残っている。
任期は正式に3年と通告があった。また自然保護特別自治区内とその周辺は戦闘行為は全からく禁止。但し飛行制限
は解除。この条項に連合政府、プラント双方で3日前に合意した。当面彼らには戦争は関係がなくなったのである。
結局ザフトから非公式にではあるが謝罪と反乱者を倒したことへの感謝が直接イシカワの元にあったようだ。
司令部からは何の功績かは知らないが中佐に昇進の内定も来た。だからなんだと言うのだ。とイシカワは怒ったものだ。
『謝ろうが偉くなろうが死んだものは帰りやしねぇよ。そうだろ、フランク?』
倒木に座り頭の上を編隊を組んで飛ぶ輸送機を見上げる。ハナから仲良くしとけば制空権なんか関係ないじゃないか…
「これからまた戦争が…?」
「多分、な。俺はエラく無いから細かいことは知らんし、知りたくない。ところでお前らはコレが終わったら、やっぱり…?」
「俺は軍は向かんよ。あんたが隊長でなきゃ合わないし、MSでドンパチももう沢山だ。生きるだけなら何とか成るさ。
年金も人よりはもらえるだろうしな。ソフィは俺も驚いたよ。軍を抜けて機械がいじれなくなったら、自分が困るんじゃないか?」
「…気付いて無いならそれでも良いさ。時間もあるしな。せいぜい変人同士仲良くしとけ」
本気で困惑した顔のフランクを見て、傍らでイシカワの杖を持っていたエリザベートが顔をゆがめる。
「中学生みたいなもんか?なぁエリザ」
こらえていたエリザベートは吹き出してしまった。
「何の、話だよ…」
569 :
259:2007/03/10(土) 13:44:42 ID:???
森の娘が見た光 エピローグ〜生きてゆくこと〜(2/2)
「そふぃちゃん?帰りは、ボクがジープでお仕事、オケー?」
微妙に言葉が上手くなっている。丸い顔の下、黒いリボンがゆれる。結局、生きる以上は環境に合わせるしかなくて、
シャミィは今の環境は、少なくとも自分で選んだものでは。何故か涙が溢れそうになる。さっき自分でふけなくてフランクに
拭いてもらったではないか。あんな恥ずかしいのはもう沢山だ。夕べ、水瓶の話なんか聞くんじゃなかった!
それにコイツは当面『ライバル』であることに変わりは無い。相変わらず時間がある限りフランクにくっついている。
しかしこちらはオトナだ。やり方は他にある。指輪でも買わせて、お礼をなんて言いながらなし崩しにオトナの既成事実を。
と彼女らしく非常に大雑把な『作戦』を考えてはいた。が、現状包帯とギプスで固められた指には、指輪なぞ当然はまるわけ
も無く、服を脱いでも包帯だらけでは『オトナの既成事実』もちょっと無理がある。第一、脱ぐだけでもかなり大変だし、
脱いだところで痛々しいだけでセクシーには到底見えない。別に介護されたいわけではない。
夜に並んで星を眺める、とか、二人で語り合ってみるとか、この二人の場合はそんな事で良いのだが、そこに全く思考が
及ばないのは、やはりソフィだから。であろうし、そもそもそんな事にはまるで気が付かないのがフランクである。
大体何で私がこんなガキにヤキモチを。そう思うと涙は引いたが、代わりに腹が立ってきたので少し怒った声で言う。
「却下。アレはジープじゃないし、今日はエリザがいるでしょ?今だって無理に繋いであるのにあんたの運転じゃ体が
ばらばらになっちゃうわよ。可愛い服着た時くらい、おとなしくしてなさい!」
「ぶぅー。えりざべとちゃんは、手がイタイのですのでかわいそ、です。ボクは仕事でウリタイですぅ」
「すねてもダメ!今日は仕事は休みの日って言ったでしょ?つーか売るんじゃない!犯罪よ!運転したい、でしょ!」
去り際に、サングラスを外すと村だった場所を振り返る。
気象観測班は雨季の初めなのだと言っていたな。静かに降り出した雨が小さな墓標と草の環、花束を静かに濡らす。
シャミィとソフィがまた何か言い合っている、相変わらず仲が良い。エリザの笑い声も聞こえる。
あの娘は当面みんなで面倒を見る。彼女が自分で生きる力を身に付けられる、その時まで。
だから、だんなも親御さんも長老さんも安心して眠ってくれ。
シャミィを命の危機から守った穴は、静かに瓶のように水をたたえてゆっくりと波紋を広げる。
そう、彼女はこの森が自らの身を呈してまで生かした、『森の娘』だ……彼女の生きる意味ならきっとある。
そして彼女の名前や生活が変わろうが、此処が彼女の故郷なのはいつまでも変わらない。
帰ったらコック長に旨いパンでも焼いてもらおう。
自分のことを措いてまでみんなのために泣き、笑ってくれたシャミィのために
そして、これから改めて生きる事の意味を探し始めるシャミー=ポーレスが、いつか自らのために笑えるように。
空の墓標の欠片が引き剥がした原生林の後には、いつの間にか雑草が生い茂っていた。
=終=
570 :
259:2007/03/10(土) 13:47:37 ID:???
まずは最後まで貼れました。みなさまthxでございます
そしてワタクシの分まで上げていただいてまとめサイトの中の人も非常に乙でございます
一月前に書き上げた時は16話構成でゲーム風に言えば全滅エンド
3話まで投下した時点でバッドエンドA、B(シャミィのみフランクのみ生き残る)みたいな感じでした。
でも何故かソフィを殺せなくなってしまい、グランドフィナーレに変更。そうなると中盤からすべて書き直し・・・
更に自分の決めた字数制限に引っかかり、キャラの性格が歪み・・・
エピローグにいたっては10時間以上かかりました。当初は三行しかなかったのに
ポケ戦や08みたいなふいんきが出れば良かったんですがまだまだですねぇ
その辺が目標だったんでソフィはホントは赤服だったとかそういう話は内緒にします
過去の妄想プロットだけはまだありますので、もしも次が出来たらまた貼りに来ますね
ではまた
GJ!乙カレー様!
読み応えのある中篇でした。
本編キャラ主体もいいけどこういう全編オリジナルもいいなぁと。
話としては完結していてあれこれ付け足しても蛇足だけど、
この際敵方の裏事情とかももちっと詳しく聞きたいなと。
……もしかして次のネタ?
> ポケ戦や08みたいなふいんきが出れば良かったんですがまだまだですねぇ
充分狙いは満たしてると思いますよ。
>>森の娘の見た光
GJ 感動しました。 だらだらとせずに良く纏まっていた中編だったと思います。
堪能させてもらいました。
始めから最後まで、きっちり締めたシャミイは本当にいい子。
そしてPSダウンを起こしたら動かなくなる105EXは本当にイラナイ子。でも
良くやってくれました。
もう一度GJ、お疲れ様でした。
「「少女の涙(後)(2/4)」が途中で切れちゃって、かなりの抜けがあるようなんですが……
容量がそろそろなんで次スレ立ててみます
576 :
259:2007/03/10(土) 22:35:40 ID:???
>>573 すみません、コピペ失敗しましたorz
以下全文掲載します
て行く。
…変に期待持たせてすいません、コレで全部です
さん…
>>577 ゴバク乙
そして新スレの
>>3もお前だな?
取り合えずポエムでも貼り付けて落とそうぜ
そして職人さんはおくせず新スレへどうぞ
579 :
259:2007/03/11(日) 23:44:52 ID:???
>>571-572ホントにthxです
まとめサイトで初めてエディター以外でまとめて読んでみました
なんて読みづらい文体、なんて美しくない改行・・・orz
>>571 >この際敵方の裏事情とかももちっと詳しく聞きたいなと。
フリードリッヒ司令は単純に悪者として設定しましたので深く見えますが
実はあんまり…だったりします
>……もしかして次のネタ?
この一言で今書いてるネタをちょっと変更しました
つうことでプロローグから書き直してます・・・
あと本編キャラもクロスも才能的にダメなワタクシですので
むしろこういった形の物しか多分書けません
>>572 書いててあんまり自己主張しなかったんですよね、シャミィは
「一話に付き一回MSを必ず出す縛り」
を自分で設定したからかも知れません。彼女はMS、関係ないですしね
ただネタに詰まった時は彼女を入れると勝手に話が動き出すみたいな
こういった部分、SS書くおもしろさ。なんでしょうね
つーか259出過ぎ。ウザいよ
おまえがネタを貼れば良いだけの話
さぁ、落ちるまで貼り続けるんだ
暇つぶしにあちこち覗いてたらACクロスの人の作品を発見した。
丸ごとそのままで載せてあると、どういうリアクション取っていいか分からなくて困る。
>>582 君はリアクション芸人には向いて無いようだね。
「ラクス殿とミーア殿は双子でござるか?」の巻
「胸の大きさがずいぶん違うようでござるな」の巻
「何か割れた音が聞こえたでござる」の巻
「誰かに狙われている気がするでござる」の巻
「キラ殿久しぶりでござる」の巻
「からくり人形でお出かけでござるか?」の巻
「あの、ちょ…待っ…」の巻
「さらばケンイチ氏」の巻
「拙者、生きているでござるか?」の巻
「我輩が助けたナリよ」の巻
「かたじけないコロ助殿」の巻
「二人でプラントに乗り込むナリ」の巻
「忍者をナメた事を貧乳に後悔させてやるでござる」の巻
「シャトルで行くナリ。シャトルに乗れるナリ〜」の巻
「楽しそうでござるな…」の巻
「そ、そんな事ないナリよ」の巻
「シャトル!シャトル!ナリよ〜」の巻
「嬉しそうでござるな…」の巻
「ラ、ラクスをやっつけるのが楽しみなだけナリよ。本当ナリよ」の巻
「そろそろ離陸時間でござる」の巻
「あそこに浮かんでいる赤い船は何でござるか?」の巻
「エターナル…ナリね…」の巻
「大砲のような物がこちらを向いているでござる」の巻
「急用が出来たナリ。降りるナリ」の巻
「拙者は一人でも行くでござる」の巻
「光りが向かって来るでござる」の巻
「さらばケンイチ氏」の巻
「コロッケ買って帰るナリ」の巻
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