もしも、CCAアムロが種・種死の世界にいたら6

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77498 ◆TSElPlu4zM

 バーニアを噴かし、アークエンジェルを離れたストライクを見て、キラの言葉の真意を分からぬまま、マリューは叫んだ。
 それと同時にアムロの声がブリッジに響き、νガンダムもストライクの後を追う様に飛び立つと、マリューは、それでも尚、二人のパイロットを止めようと声を上げる。

「二人とも待ってください!私達は、ストライクを失う訳にはいかないんです!」
「――やられたら、終わりなんですよ!それに、カタログスペックではストライクは単体でも降下可能です!」
「だけど!」

 説得するかの様に、ブリッジにキラの声が響くが、マリューは反論の声を上げようとした。
 その時、ナタルがマリューの前に歩み出て、真剣な表情で口を開く。

「艦長!本艦は今、落とされる分けにはいかないのです!フラガ大尉も出る事が出来ないのです!やるしかありません!」
「……分かったわ!」

 ナタルの言い分にマリューは苦い表情を浮かべるが、状況が状況だけに落とされる訳にも行かず、仕方ないとばかりに頷いた。
 そして、迎撃へと向かったキラとアムロに回線を開き、声を掛ける。

「ただし、フェイズスリーまでに戻って!スペック上は大丈夫でも、やった人間は居ないの!高度とタイムは常に注意して!アムロ大尉、キラ君の援護、お願いします!」
「――分かりました!」
「――了解した!」

 キラとアムロは頷くと、再びイージスへと視線を向けた。
 アムロに取っては、一年戦争当時を思わせるタイミングで有り、余りにも似通っていた。しかし、ここまで来て、アークエンジェルを落とさせる訳にはいかない。
 それは、キラに取っても同様だった。
 二人のパイロットは、それぞれの願いと役目を完遂しようとバーニアを噴かし、イージスへと向かって行った。