ナタルは心配そうな表情をようやく崩し、柔らかく微笑んだ。
アムロは、ナタルもこのような表情が出来るのを始めて知る。そして、心配事を掛けた礼を言う。
「ありがとう、ナタル」
「いいえ」
ナタルは、少し嬉しそうに首を横に振った。
その時、通路の向こう側から、キラがやって来て挨拶をした。
「おはようございます」
「起きたのか?」
「はい。バジルール少尉は、今からですか?」
アムロの問いに頷くと、キラはナタルの方を向いて言った。
少し前まで、ナタルを苦手にしていたキラが、ナタルに自分から話しかける事も、アムロから見れば、ナタル同様変わって来たと感じる一つだった。
ナタルはキラの対して、頷くと、サイの言葉を思い出し、伝える。
「ああ。休ませてもらう処だ。……プログラムだが、完全ではないが、今日中に組み上がるそうだ」
「本当ですか!」
「予想以上に早いな」
キラは喜びと驚きが入り混じった声を出し素直に笑顔になった。
アムロも予想以上の早さに驚きを隠せなかった。
「友情と言う物なんでしょうか?……彼らは良くやってくれています」
ナタルは、アムロの言葉に笑顔で答え、少年たちを褒め称えると、キラに対して真剣な表情を見せる。
「……キラ・ヤマト。彼らは、君の為に必死にやったのだから、何があっても彼らや艦の乗組員の期待に応え、必ず生き残れ」
「はい!」
キラは頷き、力強く返事をした。その返事にナタルも満足したのか、同様に頷き微笑んだ。
それを見ていたアムロは、人は変われる物だと実感する。
もしかしたら、ララァが言いたかったのは、人の変化と信頼。そして、その先の未来なのかもしれないと感じた。