新スレ立て乙!
スレタイ変わったのか
乙
5 :
新スレ記念:2006/12/14(木) 15:11:49 ID:???
第03話『衝突の果てに』
==========
ざわざわ……ざわざわ……
成績表が張り出された掲示板に、学生たちが群がっている。
私は人混みというものが苦手な故、自室にて新しいMSの設計に精を出していた。
此方の世界ではバッテリー駆動の機体が主流なので、
一石を投じるような革新的アイディアを打ち出し、是非とも出世したいものである。
「パプティマス様ッ!」
「何か?」
私を慕う女学生、通称『パプティマシズム(パプティマス様至上主義)』
の一員が息を切らして自室にやって来たのだ。
「MS、筆記部門では全てトップでした!」
「ご苦労様」
軽く抱擁を交すと、女学生は頬を赤らめさせた。
骨の髄まで私を信仰させるには、必要なことだった。
ここにいる生徒たちの掌握は、後々の地盤作りの礎となろう。
「ただ……体力系の席次は……」
「私は老兵だからな。仕方無い」
「そんなこと……」
女性を落とすには、自嘲が最上である。
ただし、度が過ぎると冷笑を受けるハメになるので気を付けねばならん。
諸君ら、メモっとけ。
==========
6 :
新スレ記念:2006/12/14(木) 15:12:55 ID:???
==========
「二番、二番、二番!」
人だかりが失せた頃、私は自らの目で成績確認に赴くと、掲示板とにらめっこをしている黒髪の小僧が目に映った。
「励むんだな」
「……!!」
快感、高揚、優越――エンドルフィンが全身を駆け巡るのを実感した。
ふはははは!私は根に持つタイプなのだよ!
「くっ……」
いたたまれなくなったのか、小僧は走ってその場を去っていった。
==========
人間は文字に弱い。
何故なら、確固たる現実がそこに宿るからだ。
男子学生の一部も『パプティマシズム』に入信するようになった。
私の強大さに膝を折ったのだ。
しかし、さらに反発する集団もあった。
シン・アスカを筆頭とする『A.P.T.S(アンチパプティマシズム)』の発足である。
「『アプトス』の連中がトイレに立て篭ったぞ!」
「ちょ……漏れ……うわぁぁぁ!」
日増しに悪辣になっていく敵方の行動――
私の政治手腕を使う時が来たのだ。
権力争いで後れを取るなど、パプティマス=シロッコにはあってはならないのだ。
==========
7 :
新スレ記念:2006/12/14(木) 15:14:26 ID:???
==========
「一対一だが、異論は無いな」
「ふんっ!その澄ました顔を歪めさせてやる!」
『やれやれ!紫野郎をぶっ潰せ!』
『パプティマス様〜負けないでぇ!』
外野が煩い。
『課外実習』という名目でシュミレーターの開放を嘆願し、ここに両リーダーの一騎討ちが実現したのだ。
この場をセッティングするために私は口八丁手八丁を駆使し、教官は『快く』私の嘆願を受け入れてくれたのだ。
『ボウズたちを引っ張ってやってくれ』
とまで言われた程だ。閑話休題。
操縦レバーを握り絞め、モニターを睨む。
「ふふふ……」
『お、おい。シロッコが不適もとい不敵な笑みを!』
ざわざわ……
「勝てると思うなよ、小僧ォォ!」
貴様はコックピットに乗った時点で負けているのだよォォ!
8 :
新スレ記念:2006/12/14(木) 15:16:43 ID:???
――中略――
「ま、負けた……」
黒髪の小僧が地べたに這いつくばって、涙を流していた。
内容は圧倒的だったのだ。
いい様だ!……いかんいかん。
「いい勝負だった。これからも切磋琢磨し合おう」
小僧に手を差し出し、これ以上無い程の笑顔を見せる。
小僧、期待を裏切るなよ?
「うるさい!」
小僧は私の手を振り払い、脱兎の如く去って行った。
ふふふ、予想通り。
『何だよシン……』
『期待外れだよ……』
『しかも何あれ……』
『アプトス』の俗物どもに失望感が広がっていた。
チャンスである。
9 :
新スレ記念:2006/12/14(木) 15:17:42 ID:???
「君たちもやってみるかね?」
「いや……俺は……」
「勝敗など関係ない。さぁ」
なかば強引に対戦をし、私はある程度手を抜いて勝ち続けた。
圧勝は敵に絶望を与えかねないからだ。
さらに敗者には改善点と改善法をこと細かく、論理的に告げた。
自分の率直な意見が通じないという、先の失敗から学んだ結果だった。
『すげぇよ……器が違う……』
『敵に塩送るなんてレベルじゃねぇぞ!』
敵側から私への賛辞が出るようになる。
ここで一言!
「困った時は何時でも来たまえ」
決まった……。
こうして、アプトスは崩壊した。アプトスの構成員を飲み込み、パプティマシズムは一気にその勢力を拡大したのだ。
まだ一つ、やるべきことは残っていたが。
――つづく
何やってんだシンwwwwwwwwww GJ
さすがはパプティマス様だ。
ちょっと宗教チックに見えなくもないのが怖いところ。
まあ、シロッコだから仕方ないか。
GJってレベルじゃねぇぞ!
シロッコ楽しそうだなあw
まさか、ザク、グフ、ドムを設計したのシロッコさんとか
やばい、シロッコって普通の人に当てはめると面白いのね。
シロッコはいいひと!とてもいいひと!!
クロスSSにありがちな、最初からステータスMAXな最強主人公じゃなく、
裸一貫から地道に地位を築き上げてる所がいいな
よそから持ってきた主人公が活躍して元々の主人公Sの陰が薄いというのは本来だったらアレだけど、
コレはイイ!!
シロッコが文字通りの裸一貫からのし上がっていくところが。
しかし、今からミネルバででのアスランの失墜速度大幅加速が目に見えるようだ。
・・・・・・・・レイの成績は?
レイは目立たずシロッコの影で目立たないように2番手に付いてそうな感じ
GJ!!!
是非この調子で、パプティマシズムを地球圏全域に広めて欲しいwww
この世界なら邪魔するものはいないから、シロッコは世界を取れるぜ!
人の心の光が見えても「父は何を言っているのでしょうか?私達が決めた事が間違うなんてある筈がありませんわ」などとラクスは言い出すだろうか。
GJ!!
シン、本編始まる前からかませ犬人生まっしぐらだな。
まあ、相手が悪すぎるわけだが。
GJ
GJ!!
>女性を落とすには、自嘲が最上である。
>ただし、度が過ぎると冷笑を受けるハメになるので気を付けねばならん。
>諸君ら、メモっとけ。
OK!メモっとくww
GJ!
シンがジェリド化しそうw
失敗から学ぶ事が出来るシロッコ。
失敗から何も学ばないCE住人達。
シロッコが世界を支配するのは時間の問題だなw
前スレ
>>932は
今のような状況になることを予見した
発言だったんだろうかWWW
今のシンはケチョンケチョンだが
シロッコがルームメイトのレイに叱咤激励させたりして
上手いことやりそうな予感
「正面から当たるだけが人身掌握の術ではないのだよ」とか言ってね
パプテマス様ばんざーい!
ということで早速パプティマシズムに入信しますwwwww
第03話『御しえぬ野心』
==========
さて、ここである問題が発生してしまった。
「パプティマス様、次のMS演習なんですが……」
「パプティマス様、爆発物処理の試験が……」
「代返よろ」
そう。組織の肥大化により、私の処理能力が追い付かなくなったのだ。
早急に手を打たねばならんが、かねてから予定していたことも同時にこなしてしまおう。
==========
準備は整った。実行あるのみ。
「シン・アスカ君」
「俺を……笑いに来たのかよ?」
野獣のような瞳で私を睨むシン――
「いや、提案がある」
――彼は優秀だった。
「私の右腕にならんかね?」
「はぁ?」
「私を慕ってくれる者が増えてな。私もほとほと困っているのだ」
「……関係無いね」
敵意を剥き出しにした彼に対し、私は『秘密兵器』を取り出した。
「見たまえ」
「これは……設計図?」
「ああ、テストパイロットの名前を見てみろ」
「……こ、これは!!」
驚愕の表情を浮かべたシン。
既に彼は私の術中だった。
==========
==========
――数日前――
「考えられん……この機体を、貴様のようなアカデミー生が描き下ろしたのか?」
「御意」
私は軍の上層部に自ら描き下ろした設計図を売り込んでいた。
幸いパプティマシズムの中に将官クラスの娘がおり、コネを使った結果だった。
「量産タイプ『ザクウォーリア』の設計図もございます」
「……要求は?」
古狸は話が早くて助かる。彼もこの設計図を持ち込めば、昇進するであろう。
私が苦心した作品故、当然だ。
「卒業と同時に、副艦長職の任命を」
「副艦長……その程度か?」
「ええ。適当に相応の功績を見繕って下さい。
艦長職も考えましたが、私にはまだ不相応ゆえ。それと……」
「何か?」
「その設計図の機体、『インパルス』のテストパイロットをシン・アスカにして頂きたい」
==========
「パプティマス様を誤解してたよ」
私を賛美し、私を崇拝し、私に忠誠を誓う男が他の生徒と雑談をしている。
その男の名は、『シン・アスカ』
――つづく
GJ
ジェリド化はしなかったけど、シンが早くも丸め込まれてるしw
パプティマス様の実力の一つ、MSの設計がキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
「御意」ワロタ
というかシロッコ最強だなー
おいおい、誰も
>「代返よろ」
に突っ込まないのかよっっ
アーサーの出番なしか・・・
>「代返よろ」
誰だこのずうずうしいやつはw
パプティマス様って
MS戦闘 ○
MS設計 ○
艦隊指揮 ○
交渉術 ○
謀略 ○
って感じでガンダム世界でも最高峰に近いオールラウンダーだからなぁ
GJ!
『バッテリー駆動に一石を投じるアイデア』って、ひょっとしてデュートリオンなのかな?
パプテマス様SUGEEEEEEEEEEE!!!!!
あのシンをまるめ込みやがった・・・
そしてアーサー哀れwwww
>>41 アーサーはこれからミネルバで便所掃除だろ。
パプテマス様は装甲越しに気配を感じろと言っていたが、
イタリアの戦闘機パイロットは風が感じられないという理由で風防を外していたという。
これに習って、ハッチをなくしコクピットをむき出しにするというのはどうだろうか?
シンいきなりかませ犬から右腕まで昇格とは...
なんて羨ましい奴なんだ!!
これで本編で凸と金の猫とミネルバでシロッコ様と
出会ったときの対話が楽しみですわ。(副長なら挨拶ぐらいしかしないか?)
>>44 習ってどうするwww 宇宙じゃ風も糞も無いぞwwwwwww
その状態でデブリなんかに突っ込んでみろ、絶対中のパイロットはミンチに(ry
そ、そんな!
アーサーが居ないんじゃ、誰がミネルバ内の驚き役をこなすんだ!?
>47
ドモンスレよろしくメイリンがやるんじゃね?
第05話『アーモリーワン襲撃』
==========
あっという間に時は過ぎ、私達はアカデミーを卒業する頃になった。
当然、私は首席で卒業し、密約通り、卒業と同時に黒服を賜わるという快挙も成し遂げた。
配属先は新鋭艦『ミネルバ』。
表沙汰にはならぬが、インパルスの設計者故の配属だった。
噂によると、私のせいで割りを食った副艦長がいるそうだが、私には関係の無いことだ。
「へへっ、パプティマス様と同じ配属先なんてツイてるなぁ」
シン・アスカは私の忠実な僕と化していた。
「そうか、私もお前と一緒で嬉しいよ」
そう言って、ずっと使い続けていた『かちゅーしゃ』をシンに手渡す。
シンは目をきらきらと輝かせ、微笑みながらかちゅーしゃを嬉しそうに付けていた。
身の回りの物を与えて、忠誠心を高めさせるのは基本だ。
「じゃあ、俺、配属の支度に行きますね!」
私も新しい髪止めを買わねば。
==========
GJ!
しかし、シンに片腕が勤まるのかな?どうも無理っぽいが。
ハイネがでてくるまでの繋ぎなんて事にならねばよいが、
まあ、上官がシロッコなら他スレのSSよろしく急成長してくれるであろうと期待。
それとさっそくWikiに登録してきた。
でも正しくは 今回は第4話な。
==========
自室に帰ると、女学生たちのプレゼントで部屋が溢れ返っていた。
ルームメイトが非常に嫌そうな顔をしている。
大方、幾度も言付けを頼まれ、辟易しているといった所か。
「君には世話になった」
「はぁ……」
軽く礼を言い、プレゼントの封を切り出した。
ネコ耳付きの髪止め、ネズミ耳付きの髪止め、ライオンのたてがみ付きの髪止め、ええい!
私はアミューズメントパーク帰りの子供か!
苛立ちつつ、開封を続ける。
ケーキ、チョコレート、クッキー……。
ナマモノは困るというのが何故分からん!
おや、手紙付きだ。
――検閲――
今更だが、プラントの貞操感は崩壊しているらしい。
アジャパー、これはいい髪止めだ。ベッコウとは、洒落ているではないか。
どこぞの貴婦人がこのようなものを……。
『かちゅーしゃはどうかと思って買ってみた。
――レイ・ザ・バレルより』
少し泣いた。
==========
==========
アーモリーワンにてとり行われる、ミネルバの進水式の日がやって来た。
これから私の栄光の日々が始まるのだ。
ドォォォン!
な、何事か!?
眼前には三機のMS――カオス、ガイア、アビスが広がっていた。
それらは破壊活動を始め、辺りは悲鳴に満ちた。
どうする、どうするのだ、私!
ええい、ままよ!
一目散に走ると、倒れているザクウォーリアを発見した。
ふふふ、私は悪運が強いらしい。
この場を見事に火消ししてみせれば、私の株も上がるというものだ。
その時、ザクウォーリアに乗ろうとする二人の民間人の姿が目に入った。
「そこのアベック……もとい御両人!
私が乗ろう!」
「こんな所で、君を死なせる訳に行くか!」
男は私の話を聞いていなかった。
「素人に動かせる筈が無かろう!?」
無情にも、コックピットハッチは閉じ、私は剣を失った。
56 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 22:11:39 ID:aT1jkpJg
俗物め!
貴様らなどだらしのない性交で、
『出来ちゃった……』
『堕ろせ』
というお決まりの水掛け論でもしていればいいのだ!
……いかんいかん、私はクールにシニカルが信条なのだ。深呼吸だ!
――中略――
見事に大破したザクウォーリア。
あああああ、どう見てもパイロットが凡庸だ!私が乗っていれば!
――その時だった――
『また戦争がしたいのか!?あんた達は!!』
ふふふ、流石はシン・アスカ!時間を稼いでくれればいい!
「パプティマス様ぁぁぁ!」
「無事か!?」
パプティマシズムの一員が、ボロボロになりながら此方へやって来た。
彼女の姿を見た途端、私の闘志に火が着いた。
女は私だ。女の傷は私の傷だ。
「MSが何処かに無いか?」
「Bブロックの方に無傷な物が……」
「よし!貴様は避難していろ!」
あえぎながら、私は力の限り足を動かした。
あの無粋者どもに然るべき報いを与えねばならん。
――奴らは、何人もサラを作ろうとしているのだ――
「これか!!……これか?」
Bブロックに辿り着いた私を待っていたのは、ずんぐりむっくりとしたMSモドキだった。
――つづく
57 :
53:2006/12/14(木) 22:13:52 ID:???
スマン
>Bブロックに辿り着いた私を待っていたのは、ずんぐりむっくりとしたMSモドキだった。
いったい何があったんだぁぁぁ!!!
GJを贈りつつも、続きが禿げ・・・もとい、激しく気になる
GJ!!
もしかしてそのMSはザウート!?いや!ガズウートか!??
それにしてもなんでカミーユスレは神作品が多いんだ!!??
とりあえず、シロッコファンに謝りたい気分です。
だが反省はしていない
まさか、プロトカオスー!?
GJッス!!
GJ!
まさか……ゾノ?
ていうか、パプティマス様は幸が薄いな
そういえば、スレタイ通りだと、ヤザンスレはどうなるんだ?
GJ!
まさか……ゾノ?
ていうか、パプティマス様は幸が薄いな
そういえば、このスレって「カミーユZキャラが〜」だが、ヤザンスレはどうなるんだ?
向こうが落ちてから合流すればいいんじゃね?
GJ!
何故
連投スマソ
GJ!
何故かロボゲ板に続きここでもネタキャラにwww
というかザク大破かよwww
アスカガは生きてるのか?
>>53 シンが片腕ってのはたんに持ち上げて言ってるだけで実態は・・・
「最高の支配とは自分たちが支配されていると気付かずに行われる」っていうじゃん。
Zでのヤザン的ポジションになれそうなのはハイネ位かな?
マジレスすると多分プロトカオスじゃないかと思う…でもあれはMAというほうがすっきりするか
GJ!
地中潜行用グーンと予想
最初ずんぐりむっくりっての見てジ・オかと思っちまった
>>69 シンは本編ではジェリドな役割だったな…合掌
Zのジェリドは将来の出世のためにあえてシロッコの下について
隙あらばシロッコを踏み台にしようとしてただろ。
まあ、シロッコはジェリドを小僧扱いしてたけどね。
カオス系はメッサーラに似てなくもない
案外シロッコが一番思い入れを込めて作ったMSだったりして
久々に覗いたら… なんだこのパプティマス様は!大好きだっ!!
分かったぜ、ずんぐりむっくりの正体ッ!
噂の…
ゾ ノ ・ ジ ・ エ ッ ジ だ ッ !
78 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 23:23:38 ID:vdfCiiTI
やば、おもしろ。
ずんぐりむっくり?……ドム?
アッガイタソ
>>79 それはねーよ
(言えない……俺も
>>79と同じ事考えてたなんて言えない)
カプルタンはMSだしなー
キャトルだったら嫌がらせとしか思えんぞw
ジ・O?
ジ・Oは最終機体だろ。
武装ゴテゴテのCEMSにシンプルなジ・Oで対抗するのがいいんじゃないか。
小説ジ・OだったらCEもびっくりの全身ビームだぜw
もうあれはMSサイズの高機動要塞としか思えない
デュランダル(シャア)と遭遇したら、シロッコはどうするだろうか?
>女は私だ。女の傷は私の傷だ。
パプティー、お前不幸になるフラグ立てちゃったよ・・・
とりあえず議長を裏切った後に時を消し飛ばされて串刺になって死ぬなんて事の無いように祈っておくよ。
>>86 アカデミー入学式の時に耳に触る祝辞を聞いている件
>>86 こうなる
聞こえるか、全ザフト艦隊。これはデュランダル議長の遺言である。
デュランダル議長はラクス・クラインの手によって暗殺された。
ただちにエターナルをたたけ。これは議長の弔い合戦である。
種死本編においてその演説がなされていたら間違いなく
ラクシズは世界の敵として認識されるだろうな
GJ!!
シンがーーー!!!www
丸め込まれすぎです。
まあ、単純だからなぁ。
ずんぐりむっくりとしたMSモドキ?……グーンか!いや、アッシュかも。ガズゥートという線も捨てきれんな。
これらのMSでPPを撃退する…なんてカッコいいんだ、シロッコ!
意外に女性に優しい人。
ナニこの主人公属性!?
シン → ジェリド
ルナマリア → マウアー
メイリン → サラ
アスラン → カツ
ハイネ → ヤザン
キラ・ラクス → ハマーン
ハマーン様をあんな品のないキチガイピンク電波と一緒にするとはおそれ多い。
>>93 アスラン→カツ・これは納得できるなw
だけど
キラ・ラクス→ハマーン・これは違うだろう。
ハマーン様を侮辱している。
せいぜいこんなトコだろう
つキラ・ラクス→バスク・ジャマイカン
カガリ→カミーユを殴ったMP
すげえ・・・。シロッコってキャラに引き付けられまくりだ
GJ!!
…………森のくまさ(ry
なんかXスレに出てくる嵐みたいだ
Zの初登場時期の服も黒系だったので、ザフトの黒服もさして違和感はないと思うが…
制帽だけは死ぬほど似合わん気が(誰か絵にして検証してみて)。
一応wikiに支援画像掲示板へのリンク張っておいたぞ
良スレハケーン
職人さん達GJです。wktkしながら
ROMってます(o・∀・)
質問なんだが、副長の権限ってどれくらい?
驚き要員
艦長が不在or言い方悪いけど使い物にならなくなった時には全権を得るんじゃないの?
艦内の保全がメイン。
戦闘時には艦の保全=ダメージコントロール(応急処置)の指揮。
艦長の補佐
戦闘時は艦長が攻撃に専念できるように
索敵班やダメコン班に指示出したり
艦長に作戦を提案してみたり
まぁ、艦長専属の参謀兼秘書みたいなもんじゃね?
thx!
ありがたい
第06話『運命の始まり』
==========
そのMSを一言で形容するならば『ガンタンク』――
――文句は言えまい。
颯爽とコックピットに乗り込み、コンソールを操作してシンの援護へと向かう。
キュラキュラキュラキュラ……
キュラキュラキュラキュラ……
遅い!日が暮れるわ!
はっ……!可変機構を有しているのか?
ならば!
ガシンガシンガシンガシンガシン……
ガシンガシンガシンガシンガシン……
お そ い !
その時だった。
「逃げるのか!?」
奪取されたであろう三機は、旗色が悪いと判断したのか、コロニーの外壁へと向かっていく。
穴を開けて撤退するつもりなのだろう。
――そこは、Bブロックの真下である。
「飛んで火に入るカトンボォ!」
機体の一つに狙いをつけ、フルバーストをお見舞いする。
無論、コックピット直撃コースだ。
『うわぁぁぁ!
……オクレニーサンッ!』
言葉が走った!オクレニーサンとは何だ!?
推力を失い、落下して行くカオス。
間髪入れずに、慌てふためく残りの二機に対して牽制を掛ける。
「ちぃぃぃ!」
しかしながら、私の牽制にもシンと白いザクの追撃にも怯まなかった敵は、まんまと宇宙に逃げていった。
「まだだ!」
バーニアを目一杯使って、連中が出ていった穴に飛込んだ。
『ガンタンク』で。
私は諦めが悪いのだ。
『無茶です!』
インパルスからの通信――しかし捨て置く。
「女は、この宇宙を作り上げていく存在だ!
それがこうも簡単に失われるのは、残酷なことなのだよォォ!」
カミーユ・ビダンのせせら笑いが聞こえた気がしたが、今は気にしない。
「むっ!」
オールレンジ攻撃を察知し、とっさに回避運動へ入る。
『かわした!?』
「見えるぞっ!」
しかし、重鈍さ故に長時間の回避は不能。ならば、
サイコミュ兵器を落とすしかあるまい。幸い、火力は一丁前である。
「そこっ!そこっ!そこっ!そこっ!」
マシンガンを感覚に従ってばら蒔く。
四方から爆音が響き、サイコミュ兵器は塵と化した。温い温い!
『逃げるんだよぉぉ!』
『うわーん、やっぱり!』
また言葉が走った!
敵は踵を返して逃げて行ったが、追撃は不可能とみなし、私は周囲を確認した。ミネルバが既に出港していた。
==========
==========
「挨拶が遅れました。
私が副長を務めさせていただくパプテマス=シロッコです」
白服を纏った女艦長に恭しく敬礼をした。
この職場には期待が持てそうだ。
「タリア=グラディスよ。貴方はパイロットも兼任ね?」
「左様で」
「貴方の機体はカオス……貴方が落とした機体よ。
修理が済みしだい、任に着いて頂戴」
「了解しました」
流石に『ガンタンク』は厳しいと思っていたので、私は胸をなで下ろし、副長シートにもたれかかった。
中々の座り心地だ。
「パプテマス様!」
シン・アスカだ。
「流石ですね!ガズウートで落とすなんて」
「お前も良く持ち堪えた。私は感謝している。
そういえば、白いザクのパイロットは?」
「レイですよ。ちなみに、赤いザクはルナです」
「あの赤髪もこの艦か……まあいい……ん?」
艦長の隣には議長殿……何故ここにいるかは知る由もないが、やはりいけ好かない。
「シン、MSの調整に行くぞ」
私はシンとともにブリッジを出た。
カオスとかいうMSを把握しておきたかったからもあるが、議長殿がいけ好かなかったのも原因だった。
==========
==========
「コックピットの修理に、3日は下さい」
「1日で頼む」
「ちょwwww」
メカマンの嘆息を聞きながら、私はカオスを見上げていた。
メッサーラに通じるデザインに感嘆を隠せなかったのだ。
「おまけにサイコミュ付き……うむ、これはいい」
様々な角度からカオスを観察し、ウットリとしていた時だった。
「綺麗事はアスハのお家芸だな!」
シン・アスカである。
私の下僕となってから本来の激情は身を潜めていたにも関わらず、
彼はその性質を開放してしまっていたのだ。
彼の睨む先には――
「あのアベックか!?」
一体何者なのだろうか、何故か男の目が気にくわない。
いたたまれなくなったのか、シンは走り去ってしまった。
「(私といい、シンといい、覚えておけよ)」
アベックを冷淡に睨み付け、私はシンを追い掛けた。
==========
「俺の家族は(ry」
「あい、分かった」
よもや彼にこんな過去があったとは……。
短気とも取れる激情にも説明が付く。
「……しかし、あの女……一国の代表とはな」
女性を為政者とするのは、私の目指すべき点でもある。
そこは評価せねばならん。
私はオーブという国が気になり、自室に篭って自分なりの調査を始めた。
――パプティマス様が読書中です。暫くお待ち下さい――
ほとほと呆れた。
「何だ!?他国の侵略を許さず(ryだと!
国とは臨機応変に動き、民の生命、民の財産を守ってこその国だ!
シンが憤怒する訳だ!
断言する!オーブとは虚なりッ!オーブとは国に非ずッ!
うわべに騙されてはいかんという、いい例だッ!」
思わず論説風になってしまうのはご愛敬。
観客は居ないが。
『コンディションレッド発令!コンディションレッド発令!』
「むっ……行かねばな」
機体が無い(ガズウートは借り物である)ため、
私は副長席に着いた。
ふはははは!私は指揮も得意なのだ!
――これが私の運命の始まりだったのだ――
――つづく
GJwwwwwwwww
パプティマス様サイコーだわwwwwwwww
>「女は、この宇宙を作り上げていく存在だ!
それがこうも簡単に失われるのは、残酷なことなのだよォォ!」
バロス
オクレ兄さんカワイソスw
さりげなくジョセフとスモーキーがいるwww
>キュラキュラキュラキュラ……
キュラキュラキュラキュラ……
遅い!日が暮れるわ!
はっ……!可変機構を有しているのか?
ならば!
ガシンガシンガシンガシンガシン……
ガシンガシンガシンガシンガシン……
お そ い !
クソワロタwwwwwwwwwwwww
案外、シロッコってステラを救う為ならなんでもしそうだよな。
そういった点ではカミーユと似ているのは皮肉なところだな。
楽し過ぎるwwwww
ミーアもシロッコ親衛隊になりそうだな
GJ!!!
ガズウートつえぇーーー!!!
乗り手が異なるだけでこんなに違うのかよ。
これでカオスなんか乗った日にゃ、ムテキングになっちゃうよw
でも、機動兵装ポッドをサイコミュ兵器と勘違いしてるから、ここがネックになるかも。
>「俺の家族は(ry」
>「あい、分かった」
ちょっ、はやっ!!www
このどうでもよさ、ブーン並だぜ!
シロッコ様が女性に優しいのは分かったが、戦いの場に出てきた場合は区別なく潰しそうだ。
飛んで火にいるカトンボ吹いたwwwwwwww
カツinC.E世界
……役に立ちそうにねえ。
そういえば機動兵装ポッドって手動だったよな。
>「俺の家族は(ry」
「あい、分かった」
シンプルなおふたりさんだなオイwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
>>111 >四方から爆音が響き、サイコミュ兵器は塵と化した。温い温い!
まあ当然の結果だが、流石だw
>白服を纏った女艦長に恭しく敬礼をした。
>この職場には期待が持てそうだ
>女性を為政者とするのは、私の目指すべき点でもある。
>そこは評価せねばならん。
流石シロッコ様w 女至上主義者www
GJ!!
第07話『出過ぎた力』
==========
「アンカー発射(ry」
==========
「敵は?」
「進路変わりありません」
ツインテールの報告によると、強奪部隊はこちらの追撃にも関わらず進路変更をしていないらしい。
……妙だな。
通常、強奪部隊というのは機動力確保のために少数精鋭で行われる。
つまり正規軍とまともに戦う余裕などあるはずは無く、そして此方の方が足が速い。
にも関わらず敵側の腰は重く、不自然極まりないのである。
大方、援護の部隊が待ち伏せしているか、賢しい策略でも張り巡らせているのだろう。
敵が策を巡らせている場合、最も回避すべきは奇襲による一撃離脱。
逆を謂えば、第一波さえしのげば此方の勝利が見えてくる。
この際、援軍の線は捨て置いて構わない。
存在しないかもしれないし、規模も予測出来ないので、考えるだけ無駄である。
「レイを残して、MS発進!敵艦に攻撃を仕掛けるわよ!」
っておおおおおおい!
敵の姿を確認してからがセオリーだろう!?
此方の方が速いのだ!確認してからでも遅くは無い!
もし奇襲されたら此方の手駒はレイしか無いのだぞ!
――しばらくお待ち下さい――
「シンから入電!
敵艦の姿、見当たらず!強奪MSの足止めを食らっているそうです!」
そら見たことか!んっ!?
きゅぴぃぃん
「デコイ……」
「後ろだァァァ!
後部ミサイル全門発射!
同時にアンチビーム爆雷展開し、180度回頭!
タンホイザー起動しておけ!」
「ちょ……貴方!?」
==========
「ミサイル来ます!」
「なにぃ!此方の攻撃を見きっていたのか!?
攻撃はいい、回避だ!」
ドォォォン!
「ぐぅぅ……MSデッキに被弾しました!」
「ええい!ゴッドフリート、てぇー!」
「ゴッドフリート発射!!……既にアンチビーム爆雷が張られています!」
「なにぃ!?」
「高エネルギー体!来ます!」
「人生オワタ\(^o^)/」
==========
「ボギーワン沈黙!」
ツインテールの報告と共に、クルー達の感嘆の声が上がった。
ふふふ、この程度、朝飯前だ。
「誰かシロッコを営倉に入れて頂戴!」
ざわざわ……ざわざわ……
「命令も無く、艦長をさし置いて指揮をするなんて……越権行為よ!!」
……なんということだ……
==========
「シロッコ、暫く我慢してくれ……」
「ああ……」
レイの同情めいた言葉に、私は力無く返事をした。
……私が窮地を救った筈なのに、この扱い……。
自嘲気味になり、思わず笑いが込み上がってくる――
「ふふふ……私が一番上手く……
私が一番上手くミネルバを指揮出来るのだぁぁ!!」
――憤怒を携えて。
――つづく
130 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 21:12:19 ID:/ydbvkHK
ちょwwwwww
なんかZの時のシロッコのイメージが崩れていく。
いやはや・・・。
無能な上司ほどタチが悪いものは無いな。
といっても、シロッコはフェミニストだから
タリアには下克上はしないんだろうなあw
133 :
通常の:2006/12/15(金) 21:16:29 ID:???
タリアサーーン!!
オンドルラギッタンディスカー!
シロッコさんはまた出過ぎたことをしてしまったのですねww
うけるwwww
>>「人生オワタ\(^o^)/」
とかなかなか上手く入れてるなw
>>133 無能な奴ほど有能な者を妬むんだよ。
所詮タリアはコネと寝技で艦長に出世しただけ。
タリアとシロッコじゃ実戦経験が違いすぎるからなあ……。
近藤和久版を含めるとアステロイドベルトでガンダムに乗ってシャアとやりあったりしてるしな。
ただ、それを入れると「所詮、俺にはガンダムは合わん」とか言ってたりするが。
カオス、ピンチ。
シロッコって1年戦争にも参加してるんだっけ?
シロッコGJ
Good by アーサー
君は空気だったよ
シロッコというより
「しろっこ」といいたい
では私は尊敬の意を込めてパプティーと呼ばせて貰おう。
GJ!!!
>「命令も無く、艦長をさし置いて指揮をするなんて……越権行為よ!!」
オイ、紫ババア!!
副長には、一応、艦を指揮する権限があるんだよ!
まともな指揮の一つもしてから言えや、ボケ!!
今回の事で、シロッコの艦内での影響力がさらに高まり、有るのか無いのかわからんタリアへの艦長としての信頼が消滅したな。
シロッコ様は、報復とかそんな下らないことはしないんだろうけど(相手は一応女性だし)
あれ?ネオさんもう終わり?
それにしても面白すぎるwwwwww
UCでパプティマス様の周りにいた女性達がいかに優秀だったか……枕海老と比べるのは失礼か
副長は確か艦長の裁量が不適格と判断した場合には艦長の指揮を剥奪できる権利があるはず
細かいことは軍によって違うがな
サラなんかハンバーガーショップのただのアルバイトだったのに、
その商才でなぜか店長まで上りつめた程の才能だったしなあ。
>>145 ザフトは階級なくて個人能力主義的なんだし、この程度問題ないだろう。
本来ならタリアは礼を述べるべきなのに、逆恨みだな。
サラ…
>>146 レコア…MSの操縦から潜入工作まで出来る
マウアー…エース級の腕?
ハマーン様…常識なので略
比較するのが間違いだな
あえて落ちを作るためにシロッコを独房入りにしたんだろうけど、
やりすぎるとヘイトになってしまうからバランスに気をつけたほうがいいかも。
>>148 扱い辛い可変MSを乗りこなすだけでもエース級だと思う>マウアー。
>>148 サラ…商才はあったがMSの腕は…
レコア…器用貧乏、潜入したら捕まるし…
マウアー…腕はいいが男を見る目なし
ハマーン…怨念ストーカー、ショタ、ピンク
>>152 ジェリドだって才能はあったんだよ。
カミーユと同時代に生まれ、同じ戦場で戦うことに
なってしまったというのが不運だっただけで・・・
154 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 22:28:11 ID:Y0P6EpTT
副長って指揮権あったのか……
タリアが無能になってしまったのはご愛敬ということで……
GJ!
何故か俺の脳内ではSDキャラで再生されてるぜ
…なんか瞳の中が宇宙のカミーユが出てきそうだ、シロッコのライバルで
>>154 まあ他の上級仕官の合議とかで却下になったと脳内補正
>>154 タリアは元から無能だったような…
使わなかっとはいえ、自分の戦艦の武装に魚雷あるのを忘れてたし。
タリアはOTだったから気付かないのはしょうがないしても、パプティーを独房に入れるのはどうかと思う。
>>152 ジェリドは一応最後はジャミトフの護衛にまで出世してたぞ。
バイアランに乗って宇宙に上がったころは結構強かったよ。
バウンド・ドッグではいまいちへたれてたが・・・
まあ、相手が悪かったな。
>>159 ジャミトフの護衛ねえ…MSのパイロットが下士官でこと足りる任務をしてるのか謎だけど
個人的は降格、その後ニュータイプ候補生として復帰したと思ってたわ
>>158 OT抜きにしても、普通に士官教育受けた奴ならあんな奇襲に引っかかりませんて
最終段階でのジェリドは結構強い部類だったとは思うが比較対象が
カミーユ、シャア、シロッコ、ヤザン、ハマーンだからな。
ジェリドはUCのOT中トップ10に入るくらいの強さは持ってたと思うけどなあ。(MSV除く)
クロノクル程度なら高笑いしながら叩き落せるんじゃないか?
>>163 クロノクルはそこまで弱くはないとおもうけど…ジェリドとは仲良く酒が飲めそうだな
ヤザン以外トップクラスのニュータイプだし、
ヤザンはヤザンで最凶のオールドタイプだからなあ。
>>162 カミーユ Zの主役
シャア 1stのラスボス
シロッコ Zのラスボス
ヤザン OT最強クラス
ハマーン ZZのラスボス
どうみても比較対象が強すぎです
ブラン・ブルタークとジェリドはもちっと評価高くてもいいよな。
OTでヤザンといい勝負できそうなのってガトーくらいじゃないのか?
ラルやノリスや羅漢でもちょっと難しいだろ。
ガトー⇒アムロに瞬殺されかける。
ヤザン⇒NT最強といわれるカミーユとまともにやり合える。
いや、私、ガトーのファンなんですよ。
でも評価をつけると、こうなっちゃうんです。
ごめんなさい。
職人様GJです
そろそろ名前でも考える時期なのでは…
パプティマシズムC.E
ってのを自分は考えた
ちょ、しろっこさん(´・ω・`)カワイソス
ぱぷてぃます様の優雅なC.Eライフ
しかしこのままミナ様フラグを立てられないと、カガリとラクス位しか選べないんじゃないの?
いや、パプティマス様は情報収集を重ねてミナ様と接触するはずだ。
この世界じゃこの人が一番まともなんだからな。
天空宣言なんてかましちゃってるから、早めに接触して正気に戻して差し上げねば……
ステラはどうなったんだろう…
タンホイザーで逝ってしまったのか?
>>178 シンが強奪MSの足止めを受けてると報告してるからMS組は無事だろ。
多分ネオ先生は記憶を取り戻したな
天空宣言は脅されて仕方なく言ったんだよ!
全ては負債の陰謀だよ!!
でもきっとミナ様は天然だよ!!
パプテマス様GJ!!
ジェリドは第一話の段階でシュミレーションのシャアとアムロに勝利してなかったか?
それにしてもシロッコの戦艦プレッシャーアタックはでるのだろうか?
183 :
ぱぷてぃます様の優雅なC.Eライフ ◆XdXnStWCJQ :2006/12/16(土) 00:14:38 ID:gMtCstrN
おk?
ちょwwwあんただったのかwwwwwwwww
今年1番ワロタw
OK!
あとはメ欄に「sage」って入れたほうがいいよ
・・・ああ!
どこかで見たことあるトリップだと思ったら
あの人だったのか!!!
あれ?初代1氏だったの?
なんてDQNなんだ
190 :
189:2006/12/16(土) 00:30:21 ID:???
やべ、使い方間違えた
謝罪する
↑大丈夫
多分正しい
パプティーの作者はマフティーの人だと思ってた。
>>つづく のあたりから
>>166 スレ違いだけどクロノクルって、
1.初期段階ではライバルキャラとして公表され、そのように登場する。
2.主人公と何度となく対戦し、立場も少しづつ上がっていく。
3.しかしながら、他の黒幕・大化け敵キャラの存在感に押され気味で、
4.出番のわりにストーリーの重要な部分にはあまり関れなくなっていき
5.終いにゃ最終決戦Aパートで、絶対成仏できそうにない悲惨な最後を遂げ…
と、実はジェリドの忠実すぎる後継者だったりするんだな。
本質的には決して極悪人ではないのだが、という所まで含めて…
>>145 遅レスではあるが無理だな。
タリアは白服フェイス シロッコは一般指揮官の黒服
ぶっちゃけ ティターンズ士官と一般の連邦士官位の権力差があるかと。
議長は助けてくれんのか?
今さらだけど”パプティマシズム”って発音し辛い、かみまくってしまう
もし、シンが女だったらパプティー様のオーブへの怒りは倍増しそうな気がした・・・
オレもそう思った
パプティズムとかパプティニズム
とかいったほうが発音しやすいと思う
>>195 白や黒にそこまで明確な差はあったっけ?
はっはっはっ
その舌をかみそうな所がいいんじゃあないかwww
202 :
198:2006/12/16(土) 10:44:01 ID:???
と言うか”パプティマス”で既にかみまくりな自分
”パプテマス”だと思ってた時期があったんで”パプテマス”で覚えちゃってるんだよ
パプテマスで合ってますよ。
パプティマスという名前は、ちょっとシロッコとは違うぞ、という表れに過ぎんのです。
つまり、原作=パプテマス、
ギャクキャラ=パプティマスとして本作品をご覧頂ければ幸いです。
パプティー・ナビーユ・えりりん
205 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 11:34:36 ID:2bGXn/oQ
このまま議長まで突き進むのか?
ギルを蹴落として
>>202 俺も「パプテマス」って時点でかむw
何でこんな名前にしたんだよ・・>シロッコの親
ZガンダムDVD解説書より―――富野
Zが抱えている『狂い』の真骨頂としてシロッコっていうキャラクターを描けないかと思っただけです。
巨大ロボットものでこういう敵まで出してきたら、もう最後だぞっていう――――腐ってるかも知れないっていう象徴だったんですよ。
それに鮮明に憶えているという事は、『狂い』を描く事に挑戦したかったわけですが、『狂う』って事は、本当に狂わないと分からない。
だから僕は、最終的に狂うのが怖いっていう風に思考停止・自己規制をしたんです。
TVアニメごときで―――たかが僕程度の人生かもしれないけれども―――僕自身を狂わせる事は認められなかった。
でも本当は『狂う』という点で物語に取り込むと、どうにでもできてしまうという安易な方法でもあるので、シロッコに魅了されなかったのでしょうね。
今だったら分かりやすく言えるんだけれども、要するに僕は・・・狂った存在にはなれなかったのよ。
なっていれば、シロッコが描けたでしょう。
別にシロッコのような存在に現実の中で憧れているわけではありませんよ。
ただ、劇中でシロッコみたいなキャラクターをニヒリストとして完璧に現存在と一緒の人間を全否定するような物語構造を創りたかったけれど、
僕くらいの才能だと狂うか本当にそうなるぐらいでないと描けないって事です。
で、敵がそういう存在であれば、物語を何処で終わらせるかって考えた時に、カミーユにその代償を払って貰ってああいうラストシーンで終わりにする以上は深入りしないと決めたんです。
作家性を鍛えようという意味ではちょっと手ぬるかったのかも知れませんが、僕はあれで良かったと思っています。
ロボット界最強の敵ですよシロッコ様は
第08話『シロッコの覚悟』
==========
先程、捕虜となった者がいるのか、営倉が随分騒がしかった。
暫くすると、真っ暗な営倉に輝くように映える白――
タリア・グラディスがやって来たのである。
「釈放よ」
おかしい。まだ半日しか経過していない筈だ。
「もう……でしょうか?」
「ええ、作者の勘違い……と言えば分かるわね?」
「それは仕方ない。奴は俗物だからな。
ええと、最近の言葉ではDQ……」
「とりあえず、職務に戻って頂戴」
「今後の動きは?」
「本国への帰還よ」
そう言い残し、グラディス艦長は足早にじめじめとした営倉を去って行った。
さて、先ずは髭を剃らねば。
==========
現状把握のため、報告書に目を通していたとき、ある報告が私の目に留まった。
機器をアンアンギシギシ発見。
データ類の一切は焼却されたようで、関わったらしき人間もアンアンギシギシ死亡。
MSデッキに接収し、本国での研究に回す予定』『ボギーワンのブリッジ部は破壊され、探索不能。
残った箇所を調査した所、用途不明の機器をギシギシアンアン発見。
データ類の一切は焼却されたようで、関わったらしき人間もギシギシアンアン死亡。
MSデッキに接収し、本国での研究に回す予定』
ああああ!うるさい!人が読み物をしているときに!
まだ昼の1時だぞ!この世界では貞操感だけでなく、モラルも無いのか!
隣はアベックの男の方の自室だったな。全く……。
ところで、用途不明の機器とは何か?
私は好奇心に駆られ、MSデッキへと向かった。
==========
MSデッキに辿り着くと、奪取されたMS全てが悠然と立ち並んでいた。
そして、まるで何かに当てられたか如く倒れ込んでいるメカマン達。
「何事だ!?」
倒れ込んでいる一人を抱き上げ、問掛ける。
「あ、あんたが一日でやれって言ったんだろう……」
カオスのコックピットは完治していた。
ボギーワンは撃破したので、そう急ぐ必要はもう無かったのだが……。
てへっ、パプティマス失敗(はぁと
……黒歴史にして頂きたい。
「よくやった。ご苦労。
ところで、接収した『用途不明の機器』とは何だ?」
「あちらです」
メカマンが指差す方角には、『ゆりかご』のようなカプセルが三つ置いてあった。
「これは……!?」
一目見て分かった。
――これは人間を調整する機器だと――
考えられる可能性は一つ。
好奇心を満たし、為すことがなくなった私はカオスのコックピットに腰を掛けた。
コンソールを操作し、機体のスペックを確認する。
「なっ……サイコミュじゃない!」
手動操作のポッド――
がっくりと肩を落としたのが、自覚できるくらいに私は落胆した。
実は密かにファンネルに憧れていたことは秘密だ。
==========
「全く口を割らないのです」
艦長席に体を預けているグラディス艦長が、困ったように首を傾げていた。
ガイア、アビスのパイロットたちは、尋問に対して黙秘を続けているらしい。
「ならば、シロッコ君に任せてみてはどうか?」
という議長閣下殿の提案によって、私は捕虜と対面することとなった。
取り調べ室に一歩入った時だった。
少女という外見にも驚いたが、何より私に訴えかけてくる感覚に驚愕した。
『この子は強化人間だ』
あのカプセルは彼女を調整するために使っていたのだろう。
気を落ち着けて、尋問を開始する。
「名前と所属は?」
「うぇーい」
「ふむ、奪取した実行犯か?」
「うぇーい」
「いかんな……」
少女の名はステラ・ルーシェ。
地球連合所属で、奪取の実行犯らしい。
正直言って、取引でもしない限り、極刑を免れることは出来ないだろう。
暫く思索する。とりあえず、もう一人の方も済ませてしまおう。
恐らく、此方の得た情報をちらつかせれば、観念して喋ってくれるだろう。
==========
案の定、ステラの言っていたことに私の推測を足した内容を話すと、
アウルという少年も黙秘を続ける意味が無いと察してか、たどたどしく話してくれた。
――彼も強化人間だった――
「よし……!」
そう、覚悟は決まったのだ。
――つづく
>>209改正版
『ボギーワンのブリッジ部は破壊され、探索不能。
残った箇所を調査した所、用途不明の機器をギシギシアンアン発見。
データ類の一切は焼却されたようで、関わったらしき人間もギシギシアンアン死亡。
MSデッキに接収し、本国での研究に回す予定』
ああああ!うるさい!人が読み物をしているときに!
まだ昼の2時だぞ!この世界では貞操感だけでなく、モラルも無いのか!
隣はアベックの男の方の自室だったな。全く……。
ところで、用途不明の機器とは何か?
私は好奇心に駆られ、MSデッキへと向かった。
==========
MSデッキに辿り着くと、奪取されたMS全てが悠然と立ち並んでいた。
そして、まるで何かに当てられたか如く倒れ込んでいるメカマン達。
「何事だ!?」
倒れ込んでいる一人を抱き上げ、問掛ける。
「あ、あんたが一日でやれって言ったんだろう……」
カオスのコックピットは完治していた。
ボギーワンは撃破したので、そう急ぐ必要はもう無かったのだが……。
てへっ、パプティマス失敗(はぁと
……黒歴史にして頂きたい。
アンアンギシギシつーから議長かと思えば……そっちかーい!
カオスがサイコミュじゃなくてご愁傷様ですパプティマス様wwwwww
しかし、覚悟って何だ。パプティマス様のやりそうな事っつーと……
うはwww汁っこ様が壊れていくwwww
職人さん乙&GJですw
>「ええ、作者の勘違い……と言えば分かるわね?」
>「それは仕方ない。奴は俗物だからな。
>ええと、最近の言葉ではDQ……」
なんと突っ込めと…シロッコ様が壊れてく…
ガズゥートじゃなくてゲゼだったら更に凄い事に………
> ええと、最近の言葉ではDQ……」
> てへっ、パプティマス失敗(はぁと
> 実は密かにファンネルに憧れていたことは秘密だ。
さすがはパプティマス様(注
>>203参照)
しかし、サイコミュじゃないなんて、ガックリするよなぁ
そーいえばジ・Oの隠し腕ってバイオセンサー制御だったっけ?
と言うか、カオスのポッドがサイコミュじゃない事をこのスレで初めて知った
種本編にサイコミュなんて「なかった」
全部手動操作
パプテマスって基督教の「聖別」とかそういう意味だったとオモ
洗礼やね
ところでシンはパプティー様から頂いた”かちゅーしゃ”を常時付けているのか?
付けているとしたら、『お家芸〜』んときも付けてカガリのこと睨んだんか?
緊張感でないな〜
>>221 パプテマスじゃなくてバプテマス。
PAじゃなくてBA。
キリスト教のはBA、シロッコさんはPAだ。
ところでシロッコと言えばサラさん。
サラさんといえばすきだ〜ッサラさん、愛しているよ〜(まるしーゲイナー・サンガ)
……じゃなくて、ピンク髪で私服のセンスが壊滅的で天然ボケの部分のある小娘。
すなわち、ピンク髪でファッションセンスが火星の向こうへ行ってそうな天然腹黒小娘であるところの、
楽すとか言うラスボス予定の小娘はパプティマスさまにニコポの一撃で撃墜予定!!!
もはや勝利は決定済みですねwww
……オクレ兄さん、やっぱり退場ですか?
友人にパプティマス様(ryを読ませた。
今日の連ザUの使用機体はカオスに決定したらしいw
シロッコの台詞を脳内で再生したら何となくマヌケな響きに感じた
ん?と思って調べてみたら、声優がルクスンと一緒なんだな・・・
>>227 単なるネーミングの元ネタってだけだろ
シャア・アズナブル=シャルル・アズナブールみたいなもんで
>>226 リヴァイアスやね。ルクスンは実にいいキャラだったw
本当にイタイタしいなこの作者
おい、
>>211で「うぇーい」で会話が成立していることに誰もつっこまないのか!
NTだから成り立つんじゃね?
>>231 我等がパプティマス様なら 何 が 出 来 て も 不 思 議 じ ゃ な い
他の連中が尋問失敗したのは「うぇーい」の意味が分からなかったんだろうな
>>233 もはや「だって我らがパプティマス様だからな」で片付くのか。
まあ、作者もギャグキャラだって言い切ってるし、良いのだろう。
というかステラは黙秘する気ないのなww
と言うか最早どうでも良いことだが
スティングは一体どこに消えたのだろうか
>236
第六話を見ろ。
もしも五話でザクに乗っていたらどうなったんだろう?
この時点で三人組&仮面男が脂肪か・・・・
アウルとステラは死んでないぞ。
次話でパプティマス様の軍門に下るのだ。
じゃあ、シリアスシロッコはヤザンスレで(笑)
至極どうでもいい事だが死んだはずのマユにハマーンが取り憑いてミネルバでシロッコと再会なんて展開を予想したのは俺だけじゃ無いはず
いや絶対おまいだけだと思う
ここのシロッコはなんだかんだ言ってもいい人だな。
元の世界での苦い経験から学習したか?
>>243 そして何故かツリ目になって声も榊原良子女史によく似た声になったマユが兄と再会・・・何かやだ
俺はオーブでマユ(中身はカミーユ)とシロッコが×××××(ここに好きな言葉を入れよう)なんて展開を予想した。
殴り合い、宇宙?
カミーユ氏の小説の後日談が読みたい
第六話でパプティマスじゃなくてパプテマスになってたのが二箇所ほどあった
気にするな、俺は気にしない
つ【脳内変換】
>>246 榊原良子女史は榊原良子女史でもドスコイ姉妹風とか
今思えば
>「名前と所属は?」
>「うぇーい」
>「ふむ、奪取した実行犯か?」
>「うぇーい」
>「いかんな……」
で会話が成り立つんだから
>「俺の家族は(ry」
>「あい、分かった」
で会話が出来るのは当然だよな
256 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/19(火) 19:01:32 ID:Yc9S37c9
つづきマダー
ミーア・キャンベル=コンバトラーVも多分ガチ<元ネタ
負債って所謂特オタ、アニオタ世代だな
第09話『力の確約』
=======================
あらかじめアポイントメントを取り、私は議長に当てがわれた部屋へ向かった。
議長に直接物を申すような機会はめったに無いのだから、失敗は許されない。
「失礼します」
「どうぞ」
議長の言葉を確認した後、私は部屋に足を踏み入れた。
「用は、何かね?」
「議長殿に畏れ多くも上奏したいことがございまして、参った次第であります」
「言ってみたまえ」
言葉を飯の種にしている人種を説き伏せるのは容易ではないが、やらねばならない。
「新設部隊の結成でございます」
「ほぅ……詳細は?」
「今回の強奪騒ぎ、原因は精兵不足であると私は分析します。
護衛の部隊はあっさりと撃破され、進水式もしていない当艦が追撃するという非常事態に陥りました。
もし、護衛の部隊が圧倒的な力で強奪部隊を制圧していたらどうだったでしょうか?
議長がわざわざミネルバにお乗りになるようなことにもならなかったでしょう」
「……」
「精兵が戦場を制すというのは、先の大戦でのフリーダム、ジャスティスによって立証済みでございます。
故に私は具申したいのです!
有事の際には迅速に動き、颯爽と制圧して行く精兵揃いのエリート部隊の結成を!」
食い付いてくれればいいのだが……
この提案、かなり危険である。一歩間違えれば危険分子とみなされかねないのだ。
「確かに君の言う通りだ。人員は君の方で決めてくれて構わない。君の実力は先の戦闘で立証済みだしな。
……私も命拾いをしたよ。
法案もこちらでねじ込んでおこう」
嫌に物分かりが良すぎるな……。
「ありがとうございます。欲深くも、もう一つお願いがございます」
「構わんよ」
「捕虜のことですが、私の一存で処理させて頂けないでしょうか?
彼等は見込みがあります。是非、新設部隊に引き入れたいのです」
「一向に構わん。それも、こちらで何とかしよう」
おかしいっ!?政治家は勘定に合わんことはやらん人種だ!明らかにこちらの申し出が通り過ぎている!
「ありがとうございます。では、本国に着きましたら、新設部隊の手続きをよろしくお願いします」
一抹の不安を感じながらも、私は一礼をして議長の部屋を去ろうとした。その時だった。
「シロッコ君。新しいMS、期待しているよ」
戦慄が走った。何故かは知らないが、この男は私がインパルスやザクを設計したことを知っていたのだ。
それならば、あれほどこちらの要求を飲んだことも説明が付く。
議長は、新しいMSの設計の代わりに要求を飲んだのだと暗に言っているのだ。
「励ませて頂きます」
冷たい汗を感じながら、私は部屋を後にした。
この男、食えんな
=======================
――三ヶ月後――
「うぇーい」
「こらこら、髪を引っ張るな。設計図が上手く書けないだろう」
「うぇーい?」
「これかい?これの名前は『グフ』というのだよ」
そんなやりとりをしていると、私の自室に来訪者が訪れた。
「パプティマス様、兵達に挨拶を」
「ご苦労。副長殿」
皮肉たっぷりに言うと、男は頬を赤らめた。
「や、止めてくださいよぉ」
「悪かった。冗談だよ、シン」
ブリーフィングルームに向かって歩く。私たちはこれから、この部隊の為に作られたミネルバ二番艦、『アテナ』で処女航海に出るのである。
ブリーフィングルームでは、兵士達が着席して私の登場を待っていた。パプティマシズムに属する者も見られ、彼等たちの視線は熱かった。
大抵の兵士が行儀良く座る中、アウルは気だるそうに腰を下ろしていた。
まったく……。
「ほら、ステラも着席して」
「うぇーい」
シンの促しによって、ステラが元気良く席に着いた。
アウルやステラが連合にいたことはもはや揉み消され、
外部にも漏出していなかったため、兵士たちとの衝突はなかった。
この手腕が、デュランダルをして議長たらしめる要素なのだろう。
「諸君らは、数ある部隊の中でも選ばれた存在である!」
私の演説が始まると、場に緊張感が走った。
「この平穏な時の中でも、軋轢は生じ、こ競り合いも生まれるだろう!
その時!圧倒的な力をもってそれを制すのが我々の役目だ!
私はここに宣言する!
『ティターンズ』の結成を、ここに宣言する!」
歓声が上がり、兵士たちの賛歌に私は包まれた。
私は戻って来た。そう、力を持つ者として。
それを象徴するかのように、胸に着けたブローチが白く輝いていた。
第一部完
>>265 ティターンズ結成・・・。ゆくゆくは議長を暗殺し
誰か女をトップに据えようとしてるんだろうが、
議長はなかなかやるようだしなあ。
とにかくGJ!
いきなり時間が吹っ飛んだw
・・・あの、ユニウスセブンは?
269 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/19(火) 23:31:35 ID:mVA4xv9Q
いまだにステラが「うぇーい」しかしゃべってないww
アーサーは?
急にシリアス!!
だがこれもなかなか良いです!!GJ!!
ステラがイクラちゃんみたいだなw
>>270 きっとシロッコの抜けたミネルバの副艦長やってるさ
なあ、副長パプティマス様、エースのシン、MSはインパルスが抜けた(と思われる)ミネルバだが…
沈 む ぞ w 間 違 い 無 く w
大丈夫だ
沈 ん で も 話 の 大 筋 に は 影 響 な さ そ う だ し な
パプティマス様ー!!wwwww
二番館っていうくらいだからだいたいは一緒に行動するんじゃないの?
なんだかんだでラーディッシュみたく最後の方までは生き残るんじゃね?
つまり、最後に必ず沈むと?w
しかし副長がシンだと同時に出撃できないなw
あの、第二部も近日中にちゃんとスタートしますよね?
GJ!
ティターンズキターーー!!!
パプティマス様の計画は着々と進行しているようだ。
けどマジでユニウスセブンの行方が気になる俺ガイル。
落ちてたら落ちてたで良いんじゃないか?
オーブが消えてれば言う事無しだしw
パプティマス様がいるというバタフライ効果でとりやめになったんじゃないかな?
まあこれは議長がユニウスセブンの黒幕だったらという前提の話だが…
この前提が正しかった場合はパプティマス様が議長のキーになるわけか(w
・・・今、ステラと正しく会話できるのはパプティー様以外に誰がいるのであろう・・・
アウルも大丈夫なんじゃねw
>ティターンズ結成・・・。ゆくゆくは議長を暗殺し
>誰か女をトップに据えようとしてるんだろうが、
……ステラをトップに?w
「うぇーい」しかしゃべらないトップ。
これから落下するんでないか?
つーか、初仕事が落下阻止でシロッコさんのことだから
塵一つ落とさないで被害無しみたいな感じになるんじゃないか
いや3ヶ月経ってるんだろ?
今の所、起こっている事件はセカンドシリーズ強奪&ガーティ・ルー撃破で
ユニウス落としはマダ始まっていない様子
プラントの特殊部隊の名前が「ティターンズ」ってのに違和感があるんだけど。
地球を守るって意味でティターンを冠することになったはずだったと思うんだが。
ミネルバ=アテナはティターンだから別にそれでいいやって感じで付けたんじゃね?
ついでに言うと、惑星なんかに名前が着いてるゼウスの代のティターンは、ウラノスの妻であった地球=ガイアと対立しとる。
ウラノスを殺して、その位置に成り代わった(宇宙にいる)と言う解釈にすれば、
むしろZのティターンズよりも符合は多いと思うぜ
おいおい、アテナはティターン族じゃないぞ
シロッコという巨人(ティターン)が有象無象を踏み潰すからだよ
そういえばティターンってヘカトンケイル(百頭百腕巨人)とは違って
美男美女や紳士淑女が結構居たみたい
一瞬エピGスレに迷い込んだのかと思った俺ガイル
ティターンの前に坪内とつけるだけでヘタレ度が格段に上がるのはなんでなんだぜ?
第10話『ユニウスセブンの憂鬱』
=======================
ミネルバもティターンズの一員ゆえ、ミネルバを従えて配属先のジブラルタルへ向かう途上であった。
「ユニウスセブンが落下しているだとッ!?」
――中略――
「いいかッ!ティターンズの力を示す格好の機会であるッ!
総員気を絞めてかかれッ!」
クルーたちに激を飛ばしながら、私は巨大な隕石とも取れるユニウスセブンを見つめた。
肌がざらつきが先程から止まらない。人のおぞましい思念を感じるのだ。
「シン」
「何でしょうか?」
副長席で指示を出していたシンがいぶかしげな表情で答えた。
「お前も出てくれないか。嫌な予感がするのだ」
「了解!」
シンは歯切れのいい返事をすると、駆け足でMSデッキへと向かった。
本来ならば私が出たい所だが、シンに指揮の全権を委ねるにはまだ早かった。
これからじっくり仕込んで行く必要がある。
「思い過ごしならいいのだが……」
再びユニウスセブンに目を凝らす。肌のざらつきは何時までも消えなかった。
「おい、ミネルバに武器携帯の指令を出しておけ」
第10話『ユニウスセブンの憂鬱』
=======================
ミネルバもティターンズの一員ゆえ、ミネルバを従えて配属先のジブラルタルへ向かう途上であった。
「ユニウスセブンが落下しているだとッ!?」
――中略――
「いいかッ!ティターンズの力を示す格好の機会であるッ!
総員気を絞めてかかれッ!」
クルーたちに激を飛ばしながら、私は巨大な隕石とも取れるユニウスセブンを見つめた。
肌がざらつきが先程から止まらない。人のおぞましい思念を感じるのだ。
「シン」
「何でしょうか?」
副長席で指示を出していたシンがいぶかしげな表情で答えた。
「お前も出てくれないか。嫌な予感がするのだ」
「了解!」
シンは歯切れのいい返事をすると、駆け足でMSデッキへと向かった。
本来ならば私が出たい所だが、シンに指揮の全権を委ねるにはまだ早かった。
これからじっくり仕込んで行く必要がある。
「思い過ごしならいいのだが……」
再びユニウスセブンに目を凝らす。肌のざらつきは何時までも消えなかった。
「おい、ミネルバに武器携帯の指令を出しておけ」
第10話『ユニウスセブンの憂鬱』
=======================
ミネルバもティターンズの一員ゆえ、ミネルバを従えて配属先のジブラルタルへ向かう途上であった。
「ユニウスセブンが落下しているだとッ!?」
――中略――
「いいかッ!ティターンズの力を示す格好の機会であるッ!
総員気を絞めてかかれッ!」
クルーたちに激を飛ばしながら、私は巨大な隕石とも取れるユニウスセブンを見つめた。
肌がざらつきが先程から止まらない。人のおぞましい思念を感じるのだ。
「シン」
「何でしょうか?」
副長席で指示を出していたシンがいぶかしげな表情で答えた。
「お前も出てくれないか。嫌な予感がするのだ」
「了解!」
シンは歯切れのいい返事をすると、駆け足でMSデッキへと向かった。
本来ならば私が出たい所だが、シンに指揮の全権を委ねるにはまだ早かった。
これからじっくり仕込んで行く必要がある。
「思い過ごしならいいのだが……」
再びユニウスセブンに目を凝らす。肌のざらつきは何時までも消えなかった。
「おい、ミネルバに武器携帯の指令を出しておけ」
第10話『ユニウスセブンの憂鬱』
=======================
ミネルバもティターンズの一員ゆえ、ミネルバを従えて配属先のジブラルタルへ向かう途上であった。
「ユニウスセブンが落下しているだとッ!?」
――中略――
「いいかッ!ティターンズの力を示す格好の機会であるッ!
総員気を絞めてかかれッ!」
クルーたちに激を飛ばしながら、私は巨大な隕石とも取れるユニウスセブンを見つめた。
肌がざらつきが先程から止まらない。人のおぞましい思念を感じるのだ。
「シン」
「何でしょうか?」
副長席で指示を出していたシンがいぶかしげな表情で答えた。
「お前も出てくれないか。嫌な予感がするのだ」
「了解!」
シンは歯切れのいい返事をすると、駆け足でMSデッキへと向かった。
本来ならば私が出たい所だが、シンに指揮の全権を委ねるにはまだ早かった。
これからじっくり仕込んで行く必要がある。
「思い過ごしならいいのだが……」
再びユニウスセブンに目を凝らす。肌のざらつきは何時までも消えなかった。
「おい、ミネルバに武器携帯の指令を出しておけ」
あれ??手違いでもしたか?
第10話『ユニウスセブンの憂鬱』
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ミネルバもティターンズの一員ゆえ、ミネルバを従えて配属先のジブラルタルへ向かう途上であった。
「ユニウスセブンが落下しているだとッ!?」
――中略――
「いいかッ!ティターンズの力を示す格好の機会であるッ!
総員気を絞めてかかれッ!」
クルーたちに激を飛ばしながら、私は巨大な隕石とも取れるユニウスセブンを見つめた。
肌がざらつきが先程から止まらない。人のおぞましい思念を感じるのだ。
「シン」
「何でしょうか?」
副長席で指示を出していたシンがいぶかしげな表情で答えた。
「お前も出てくれないか。嫌な予感がするのだ」
「了解!」
シンは歯切れのいい返事をすると、駆け足でMSデッキへと向かった。
本来ならば私が出たい所だが、シンに指揮の全権を委ねるにはまだ早かった。
これからじっくり仕込んで行く必要がある。
「思い過ごしならいいのだが……」
再びユニウスセブンに目を凝らす。肌のざらつきは何時までも消えなかった。
「おい、ミネルバに武器携帯の指令を出しておけ」
板が重いときは少し待って確認するべし
おちつけ
なにやら別のとこでもこんな光景を見たんだが…亀田効果か?
2ちゃんねるに対してどんなもんじゃーいって感じか
なんか勢い1500とかのペースで荒らされてるスレあっからなぁ・・・
って言うかこの板の大半でこのような連投現象が同時多発している件に関して
って言うかこの板の大半でこのような連投現象が同時多発している件に関して
スタンドの攻撃でも受けてんのか
スタンドの攻撃でも受けてんのか
スタンドの攻撃でも受けてんのか
命令を出すと通信士、アビーは慌ただしくコンソールをいじり始めた。
『うえーい(ステラだよっ。ガイア、出るよっ!)』
『アウル・ニーダ。アビス、出るぜ!』
しばらくして、発進申告を受けている時であった。
「ミネルバからの通信です」
「繋いでくれ」
受話器を取ると、メインモニターにグラディス艦長の姿が映し出された。
『タリア・グラディスです。シロッコ……艦長。何故、武器携帯を?』
幾分、やりにくそうである。短期間とはいえ、部下であった男が上司なのだから無理もない。
「根拠はありませんが、備えるに越したことはないでしょう」
『つまり、この騒ぎは人為的と?』
「そう決まった訳ではありませんが、とにかくやって頂きたい」
『了解しました』
明らかに不機嫌な表情をしながら、グラディス艦長は通信を切った。根拠のない命令は好かないタイプなのだろう。
『シン・アスカ。インパルス行きます!』
アテナの中央カタパルトから勢い良くパーツ群が飛び出し、一つのMSを形成してゆく。
アテナはミネルバタイプの戦艦故、インパルスをこちらで運用することは可能であった。
「よし、タンホイザースタンバイ。破砕の際に生じる破片を破壊しきるぞ。大気圏突入も覚悟しておけ」
粗方の命令は終わった。後は無事を祈るのみだ。
=======================
「ルーシェ機、ニーダ機がアンノウンと交戦!破砕作業に支障!」
「シンはどうした?」
「一人、破砕作業に入っております!」
「ミネルバのMSは?」
「こちらも交戦中!あっ!!」
「どうした!?」
「インパルスに妨害が入りました!破砕作業凍結!」
「ちぃ!何をてこずっている!」
アビーからの報告は、いちいち私の頭を悩ませた。
アンノウンということはテロリストといったところか。地力ではこちらが優勢であろうが、なにしろ時間が足らない。
「アビー、カオスを用意させろ」
「しかし、指揮は……」
「同時並行でやる!」
苛立ちながらブリッジを出てMSデッキへと向かった。ノーマルスーツを着る余裕は無い。
余裕があっても着るつもりはないが。
「発進するぞ」
Gを感じながら、私は戦場に出た。久方ぶりの実戦である。
シュミレーションとは一風変わった独特な空気を胸一杯に吸い込み、カオスを変形させて最大戦速で現場に向かった。
「墜とす時間も惜しい!」
横槍を入れてくる敵には目もくれず、私は最前線へ辿り着いた。
そこで私が目にしたのは、散漫な戦闘であった。
現場指揮を取るものが居ないせいか、各々が多を相手取って戦うという破滅的な状態だった。
それにも関わらず互角に戦えているというのは、喜ばしいことではある。
「ステラ、出過ぎているぞ!アウル、深追いはいい!今は破砕が先だ!シン、レイ貴様らはメテオブレイカーを起動させろ!
ステラ、アウル、ルナマリアでレイとシンの援護!レイとシンが狙い撃ちされんようにだ!
ミネルバとアテナは……うるさい、カトンボ!
ミネルバとアテナは破砕済み次第タンホイザー発射!大気圏突入フェイズを開始しろ!
何か?
……テロリストに張り付かれただと!?さっき無視した奴か!アウルを行かせる!
ルナマリア、撃ち過ぎるな!バッテリーが上がるぞ!
大気圏突入予定地のズレ!?オーブだと!?今すぐ議長に繋げ!
だからうるさいカトンボ!
議長にオーブ入港の手続きを取ってもらえ!
グラディス艦長にお願いすればいいだろう!
ルナマリアァァ!こっちを撃つんじゃない!私は味方だぞ!
それから……」
=======================
「……あれは彗星か?いや、彗星はもっとバァーとなるはずだ……」
「お疲れ様です」
「全くだ」
アビーがドリンクを持って私のもとにやって来た。何とか無事に破砕作業を終え、オーブに入港することが出来たのだ。
私は嘗て無い程にくたくたに疲れていた。疲れ目が引き起こすような幻覚を見るのは初めてである。
「指揮、見事でした」
「……それにしても現場で指揮を取れる人材が欲しいな……。
登用を間違えたかもしれん」
シンを副長にしたのは時期尚早であった。才能はあるが経験と威厳がない。
レイも同様である。また、ステラ、アウル、ルナマリアは論外。
――その後、私は本国に嘆願書を送った。
『現場指揮出来る人材を寄越して頂きたい。
過労死する前に』
――つづく
鯖に繋らないと表情されているのに、書き込みが出来ているというカオス。
新手のスタンド使いかッ!?
恐るべきスタンド攻撃!とりあえずカメダクリムゾンとでも名付けるか
指揮を執れる人間とか言って凸助が送られてきたらパプティマス様死ぬかもねw
一応、ユニウス7を砕くことはできたみたいだね。
さすがシロッコと言うべきか。
GJ!!
>ルナマリアァァ!こっちを撃つんじゃない!私は味方だぞ!
ちょwwwルナ何でシロッコに撃ってるwwww
>>318 シロッコは、流石の指揮ぶりだな・・・
ところどころワラタ
GJ!!
GJ!
なんかシロッコが保父さんに見えたw
GJ!
カトンボ多すぎワロタwwww
>>325 同じこと考えた人がいたよ…
ホント修羅場の中の保父さんに見えたよ
とにかくGJ
現場指揮……ハイネか!?
329 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/21(木) 01:00:28 ID:DLTnXCey
>>あれは彗星か?いや、彗星はもっとバァーとなるはずだ
すまん、ココの文の意図がよくわからん。
原作関係?
プッツンカミーユinウェイブライダー
>>329 オーブで落ち着くまで忙しくて精神崩壊寸前だったってことだろう
最後の過労死する前にも合わせて考えると
ああそうか…保父さんなんだ、シロッコw
すげー納得したwww
モビルスーツ強奪は本来より三ヶ月程早かったんだなww
シロッコが設計した事で、本来の歴史よりロールアウトが早まったからじゃないかな。
>>330 SDの目が宇宙になってるカミーユ思い出した。
>>335 シロッコがトロッコに乗ってシロップ売りに来るやつだっけ?
ちゃんと声優オリジナルでやったんだよな・・・
シャアが宇宙海賊やってて、変な怪物コレクションしようとして
飲み込まれる話があった気がする
ホワイトベースの動力が人力(ルームランナー)で
アムロが「ぎゃくふんしゃ〜!」ってやってたような
CDドラマも凄いんだぜ?
とくに古川さんがカイのはずなのに諸星あたるになってたり、篠原あすまになってたり。
なぜかガンダムに出てきてないはずの千葉繁さんが活躍してたり。
フォウが大活躍してみたり。
>シンを副長にしたのは時期尚早であった。才能はあるが経験と威厳がない。
>レイも同様である。
・・・・・シンは経験をつんでも威厳が出るのはかなり時間が必要な気がする
それだったら、レイのがなぁ・・・・でも、レイはぎちょ中心の思考だからな
プラントにヤザン大尉クラス・・・
いや、ベン・ウッダーくらいの奴がいればシロッコも少しは楽できるだろうに・・・
ガディ・キンゼーが居たら万歳ものだな。
なんか凸きたら洗脳されそうじゃねーww
議長やピンクにころっと洗脳される奴のことだ
きっとパプティマシズムに入信しちゃうよ
それに奴は能力的には問題はないし、うまく利用すればかなり使えると見た
あっ、でもあのアベック、シロッコが乗ろうとしたザク横からかっぱらったり
隣の部屋でいちゃついてたりしたりしてたんだよなww
ヴェサリウスの艦長の人かアーサーでいいんじゃね?
アーサーは今頃ミネルバにいるんじゃね?
アデス艦長はもうしんでるしなw
いっそイザークのママンでも乗せとけw
物凄く過疎ですな
保守の引力に引かれるのは御免だ!
mada?
351 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 18:09:17 ID:NozpwQzj
白っ子様のなにがいいってパイロっとスーツを着ないとこだよ!
シャア「とりあえずガンダムってつけときゃ売れるんじゃネーノ?」
いけね買ったのにまだ読んでなかったw
サトーさん出ないのね(´・ω・`)ショボーン
パプティマス様がプラントに巣食うラクス派をどうするかが課題だな。
第11話『遭遇』
=======================
テレビのニュースはザフト連合間の衝突を絶えず流していた。
その背景には、先日のユニウスセブン落下事件の報復を強行した連合の核攻撃があったのだ。
「さて、どうなるか……」
どんなに発展しようとも、オーブが小国であるのは変え難い事実である。
すなわち、混乱の渦に飲まれれば行き着く先は想像に難くない。
しかし、オーブの頭は鉄より固く、そう簡単に膝を屈することはあるまいとも思う。
どちらに転ぶかは知る由もないが、連合に売り渡されるような事態は御免被りたいものだ。
「隊長、お待ちかねの人がいらっしゃいましたよ」
「通せ」
アビーがコンソールを叩くと、ブリッジの自動ドアが音を立て、一つの陰が姿を露にした。
「失礼します。この度、ジュール隊から異動になりました、ディアッカ・エルスマンであります」
「長旅、ご苦労」
浅黒い肌と金髪が印象的な男は、敬礼をして私の前に歩み寄った。
精悍な顔付きは歴戦の勇士を換気させ、私は少なからずディアッカという男に期待せずにはいられなかった。
「君にはMS隊の指揮、およびこの艦の副長の教育係をして頂く」
「……教育係ですか?」
「私の右腕は経験不足でな。ぜひ鍛えてやって欲しいのだ」
「……了解!」
突拍子もない命令にディアッカは戸惑いを隠せない様子であった。
彼は緑服、シンは黒服であるから、この上なく異様な命令であるのは間違いない。
「それと……」
「何か?」
「堅苦しいのはいらん」
「グゥレィトォ!」
彼を見ているとヤザンを思い出す。ヤザンは元気にやっているのだろうか。
「アビー」
私も物好きだ。
「黄色ベースの制服を本国に発注をしてくれ」
「……はぁ」
アビーはあっけに取られて作業を開始した。
そのうち、ティターンズ専用の制服を全員分発注せねばな。
=======================
行政局から許可を出され、半弦上陸に入った兵たちは足取りも軽く、オーブの街に飲み込まれて行った。
私もディアッカにブリッジを任せ、疲れた体を休めるためにオーブの地に降り立った。
街の喧騒は休暇にふさわしくないと思い、私は郊外に車を走らせた。
流石に軍服は不味いので、信者から貰って以来、全く活躍しなかった真新しい私服に袖を通していた。
黒のレザーパンツに、黒のレザージャケット。そして黒のサングラス。
何故か分からぬが、道中に幾度か職務質問を受けながら私はやっとの思いで浜辺に着いた。
潮の香りは芳しく、胸一杯に新鮮な空気を溜め込んだ。
明日から篭った油臭い空気を吸って生きていくのだから、精一杯、美味い酸素を楽しんでおきたい所だ。
「すみませーん!ボール取って下さーい!」
声に反応し足元を見ると、サッカーボールの半分が砂に埋まっていた。
三人の子供たちが道路から手を振っていることから推測すると、勢い余ってここまで飛ばしてしまったのだろう。
「……ちっ」
本音を言うと子供は嫌いなのだ。甘やかせばつけ上がり、叱れば泣き出すといった鬱陶しさに苛立つからだ。
だが、私は大人である。無視するような子供じみた真似はしない。
足を振り上げ、一気にバンカーショット――!
波の音が響いた。
本来なら砂の炸裂音がするはずにも関わらず。
「………ぷぷ」
子供たちの失笑が屈辱感をあおり、私はいたたまれない感覚に襲われた。
そう、空振りしたのだ。
「どうしたのですか?」
「聞いてよ!あのお兄さんが空振りしたんだよ!」
「笑ってはいけませんわ」
保護者らしき女性が何処からともなく道路に現れた。
「どうぞ」
「すみません」
私はサッカーボールを手に持ち、女性に手渡した。
女性の背後にいる子供たちの浮わついた雰囲気が鼻につくが、気にせぬことにした。
「とても三人のお子様の母親とは思えませんな。お若い」
「ええ、私はこの子たちの母親ではありませんから」
女性はにこやかに答えたが、ジョークを肩透かしされるのはあまり好きではあまり好きではない。
「では」
私は女性を一瞥し、車に乗り込んだ。いたたまれないのもあったが、
女性から発せられるオーラのようなものが私の第六感を刺激して止まなかったからだ。
――危険だ――
車の中でも私の感覚はこびりつくように耳元で囁いていた。
=======================
「こいつを見てどう思う?」
「すごく……欲しいです……」
「何の話だ?」
「パ、パプティマス様!」
勤務時間中のことである。ディアッカの教師ぶりを密かに拝見すべく、ブリーフィングルームのドアから様子を覗くと、二人は『何か』に夢中になっていた。
好奇心に駆られた私は、気どられぬように二人に近付き、身を乗り出して『何か』を覗き込んだのである。
「……これは!?」
「別にやましいもんじゃないですよ。俺の私物です」
ディアッカの弁明も耳に入らず、私は『何か』に釘付けになった。
そこにあったのは――
「へへ、いいでしょう?俺の宝物の『ラクス・クライン限定アルバム』ですよ」
――浜辺で会った女性の、きらびやかな姿であった。
――つづく
ちょ、シロッコの私服はもしかしてHG・・・?
GJ!
その格好なら…そりゃア、職質もされるわな
ディアッカとは意表を突かれたぜ・・・。
今回もGJ!!
パプティマス様、バンカーショットの基本は2cm手前に角度を付けて打ち込む事ですよ。
……ぷっw
ディアッカもアテナ色に染まるのだろうか…w
GJ!
HGワロス
プッ、いや、GJです!
……プッw
…某18禁同人ゲームの木星の男を思ったな…HG
やはり天才と馬鹿は紙一重(ry
ブライト「茨城専用ガンダムか……」
ミライ 「最近のガンダムに見えないでもないわねー……」
ドム 「何が最悪ってよ
デキねー監督の元で
仕事する事じゃね?」
ゲルググ「マジ言えてんぜ
それよー」
ドム 「種・種死の事だってよ
お前らの昇進にさしつかえね?」
ゲルググ「うーわ!!
マジかよ!!
さいあくだよ」
ドム 「昇進できなかったら
監督撃っちまえよ」
ゲルググ「おー
いーな
それ!」
ドム 「くっそ
昇進してー!!」
福田 「(昇進か…
この肩書
君らが
思ってるより
だいぶ重いよ
それでも
いいのかい?)」
そんな福田さんならどれだけ良かったことか、、、!!!
福田さんしっかりして下さいよ
アンタがビシッとしねーと
恥かくのオレらなんスから
正直、福田はナンバー1よりもナンバー2か3の方が真価を発揮しやすい。
嫁の方はただのカスだが。
>>375 キミは福田をヌケサクに仕えたホルホル君とでも言いたいのか。
パプティー様がいらっしゃらない
寂しい…
年末だし、忙しいんだよ。
マッタリマッタリ。
パプティ様マッタリとお待ちしとりますぜ!
380 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/28(木) 07:52:38 ID:2Y6T+0N8
新たなMSの開発を頼まれてたから、
サイコミュ搭載のジ・Oを、種世界の技術でパワーアップさせて、
パプティー様専用機体として開発、、、!!
議長も、ニュータイプについて聞けば、考えが色々変わってくるかも?
乳型はハゲ臭いから出すな
ならヤザンスレにいきたまえ
超爆乳型なら見たい
カツが来たらどうなるかねえ。
>>384 スーパーエース。スカイグラスパーで初期G4機共墜とす。
でもやっぱり隕石に衝突
なんというか苦労しながらやっていくってのを見てみたいな。
見てください
>>384 こんな感じか?
カツが目を覚ますとそこはコロニーだった?
疑問系なのはコロニーとは違った風景な事と、道行く人の髪や瞳の色がおかしかったからだ。
カツはなんで自分がこんなところにいるのか、考え出した。
確かあの時、ヤザンに攻撃を仕掛ける際隕石に当たってしまい死んだはずだった。
そんなことを考えていると、いきなり爆音が鳴り響いた。
何事かと思い、爆音があった方向を見るとそこからガンダムに似た蒼色の機体と黒色の機体と緑色と茶色の機体が飛んでいくのが見えた・・・。
するとカツが鏡を見て自分が平井絵にデフォルメされてることに気付く、と。
サイみたいな髪型で目つきの悪いカズイみたいになりそう。
カツが目を覚ますと宇宙を漂っていた。
Gディフェンサーのコックピットブロック単体のままで空気も燃料もない。
状況を確認しようとして、ダウンしていたモニターを復旧させた。
目の前に巨大な隕石があり地球の重力に引かれている。
避ける間もないままカツはユニウスセブンの残骸に衝突し、スーツは血と内臓の棺桶になり地球に落下していった……。
394 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 18:09:04 ID:EdLodhOW
ほすゅ
某エロSSのカツの死に様は泣けたんだがな……と保守
396 :
通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 08:38:52 ID:RVVNMjZp
パプティ様あけまして
>>395 その後アムロ(陸ガン)とカイとハヤト(2人とも量キャノン)でアッシマー落しまくってたよな
今更だけどカミーユ In C.E. 73読んで初めて創作物で泣いた。
400 :
通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 10:46:30 ID:wHd/KTWU
あれは感動した
本にして欲しいもんだ。
ぶっちゃけ言うと二次創作>>>>>>>>>原作
って思うようになってきたのは俺だけだろうか
大げさに言うかもしれんがもしかしたら2chで二次創作書いてるやつの方が福田よりも能力あるとか・・・
んー、種、種死の元があるからそれより良い物を書けるってのもあると思う。
単に種死がひどすぎるだけ
カミーユ In C.E. 73が名作なのは確かだと思うが
だが正直Z本編には劣る
つまり森田えらいぞ、という事か
……負債って、何であそこにいたんだ?
局PD決まった時点でカス確定故に腹切り専門の敗戦処理とか?
パプティ様はまだですか?
カミーユ in C.E.とシロッコ in C.E.の内容の違いっぷりにワロタ
どっちもおもしれーよ
もす
2もす
パプティ様保守
>>220 そんなパプティ様に朗報。
”ドラグーンとは「空間認識能力」が際立って高い人間の脳内にある物体配
置を読み取り、フィードバックしつつ連携運用するという物で、それによ
り端末の射出・収納からビーム砲の正射まで、パイロットは自らの手足を
一切使わずにシステムを操作できる。
森田曰く「使い方は(宇宙世紀における)ファンネルと同じ。」
とのことだ。”
だとさ。
>>416 ストフリのスーパードラグーンは全部機械任せ?
>>417 誰でも使えるように改良されている筈なのに、キラにしか使いこなせないだろうからキラ用に調整したという謎設定。
>>417 第ニ世代ドラグーン(スーパードラグーン)は通常よりも高い空間認識能力
が有れば良いだけで、使い方は変わらないらしい。
ただ、ストフリのフルバーストはロックオン処理などの情報量が半端じゃな
いのでキラにしか使えない。
要するにスパドラは無線インコムでいいのか?
>>416 手足を使わないのはいいけど、端末からの情報のフィードバックはどうなってのかね。
モニターみないとだめだったら、MSとの同時制御は激しく難しいと思うのだが。
>>419 俺はあのマルチロックがキラにしか使えないというのも理解不能
まだドラグーンは空間認識能力がいるからとかで使える人間が制限されるのは分かる。だがマルチロックは完全に機械任せだろ?
まさか一々ロックのためのデータ補正が必要だとするなら欠陥兵器以外の何物でもない
だいたい複数目標の同時ロックなんて現代のイージス艦が当の昔に実現してるってんだよ。戦闘機だって幾つかの目標を同時にミサイルで狙えるわ
なのにパイロットにそれだけの負担をかけるってことは種世界のMSのOSは現代兵器以下か?
FCSがファミコン以下の性能と思われ
そもそもいつからキラは空間認識能力のあるNTモドキになったんだ?
ふざけた設定もいい加減にしろよな?
あれって機械がちゃんと照準してくれたものを致命傷にならないように少しずつマニュアルでずらしてる
ものだと思ってた。
それだったら別にキラじゃなくても使えるじゃねえか
結局のところマルチロックがキラにしか使えないという理由はないのか
自由のマルチロックは誰にでも使えるけど、ロックした対象から微妙に照準ずらして
致命傷を避けたりするのはキラにしか出来ないらしい
つまり殲滅戦を前提にするならそれなりのパイロットなら誰でもいいと
和田の場合は知らん
どっちにしろコックピットに当たらんでも戦場のど真ん中で武装や手足を吹っ飛ばされたら多分死ぬけどな。宇宙だったらさらに死ぬ確立が跳ね上がる
最初からロック設定をバイタルエリア以外にれば良い、と思うのは俺だけ?
ようはさ、キラにしか使えないという設定が不要なんだよ
単純にフリーダムがそれだけ高い情報処理力を持ってるというだけにせず、何故かキラを特別にしたがるからおかしくなる
スーパーコーディの脳を生体部品として使ってるんだよ、きっと
延髄の辺りにプラグの差込口でもあるんじゃないの
コクピットに直撃は避けても、宇宙でスラスターとか壊れたら戻れなくなって宇宙の彼方で餓死とか窒息死とか、即死より酷い死に方すると思うんだが
キラは何を考えてるんだか
>>432 いや、今更だからやめとこうよ。ここに来てる奴の中でキラはドキュソの偽善者ってことが理解できてない奴は
いないだろ?
ほんと今更だなw
最大の理由はキラの手を汚したくない
>>432 対人地雷と同じだよ。相手の仲間に救援に行かせることで戦力を削ってるのさ。
>>435 初めて奴に知性の光が
昨日見たんだが、「大尉ィ、諦めないでぇ!」を量産してると思うとやっぱ許せん
>>435 それだったらキラの行動も戦争を有利に進めるためということで理解できるんだがな
……万に一つもそんなことはないだろうが
ドラグーンやガンバレルは特異な空間認識がなくても1個、頑張れば2個までは動かせるって設定なのにな
スレ違いの話をいつまで続けるんだよあんたたちは
ぼ、ぼくのせいじゃないからなー!
三下の台詞、釣られてやるよ。消えろ!屑が!!
今、一応録画していたスペエディ4見たんだか…
嗚呼〜カミーユ氏GJ!!
443 :
通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 20:50:51 ID:4I072BlV
スレ違いだけど今初めてz見てて思ったんだがジャブローの牢屋に捕まってる時にレコアさん
が(辱められたって)言ってたけれどあれってレイプされたってこと??
カミーユINを改めて読んで、ブレンの
「選ばれた人間もそうでない人間も救うのが絶対者ってやつだろう!」
ってセリフ思い出した。
生のある人間も死した者も救う作品だったなと思う。
パプティ様はまだですか?
>>445 確かにあのカミーユは新訳カミーユよりうまく究極NTを描けてたかもしれん
初めてカミーユinを読んだが……
か な り 鬱 展 開 だ っ た
面白かったけど、Vを見た時と同じ気持ちになったよ…このssは神ってるよ
カミーユinは
自己犠牲のカミーユに泣ける
パプティマス様、降臨を
パプティ様はまだですか?
ハマーンはZのキャラでよかったかな?
ハマーンさまはZでおk
オレとしては不意打ちで消滅したガザC部隊を押すがwww
消滅したガザCが大挙してヤキン戦に出現というのを考えたが
ミーティアに瞬殺されそうだ。
メリットは核融合エンジンということだけかな?
ガザCのナックルバスターは威力だけならミーティアの主砲くらいありそうだけどな。
ガザCから見たら自由ミーティアはIフィールドのない動きが早いサイコじゃね?
火力だけバカ高いビグロとか、そんな感じ?
デンドロビウムを見たデラーズフリートの生き残りでアクシズにいった人はいないんだっけ?
いたら素直にデンドロの新型だと思うんじゃね?
デンドロビウム・・・あんなMAのお化けみたいなのの新型作ったとしたら確かに戦慄するわ
>>460 1機でMS100機分のコストがかかるらしいがな・・・整備も大変だし
デンドロの期待データーが破棄されなかったら、恐ろしいことになってそうだよな・・・
サイクロプスとのデーター掛け合わせて、コスト&金を惜しみなく投入したら
ガクガクブルブル 地上でも使えそうな感じに・・・・
>>459 カリウスぐらいじゃね?
あとは連邦の艦隊に突っ込んで全滅したっぽい
>>461 MS一機分のコストが実際どれくらいなのかわからんけどな。
かなりの額だと言うことは想像に難くない。
量産はされないだろうが、戦術核と変わらんくらいの存在になるだろうな。
デンドロと比較するとミーティアには致命的欠陥がある。それは・・・・・・・・・防御兵装がまったくないこと。
フェイズシフト装甲でもないので相手からの攻撃は全部避けるしかないんだ、あんなデカい図体なのに。
新型と思うには、デンドロに比べて明らかに退化しているように感じられますな・・・
465 :
通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 19:09:15 ID:eiqLiXt0
種死では、実弾よりもビームのが使われてる割合がはるかに高いのになんでGシリーズは未だにフェイズシフトなんぞにエネルギー割いてるんだろ。
頭が悪いのかな?
ビームはシールドで、実弾は本体で受けろってことなんだろうけど
PSが具体的にどれくらいEN消費するのかさっぱりわからんしなあ
>>464 新型だからって性能が良いとは限らんのがガンダムワールド。
例えば量産するに当たって、コスト削減で性能を落すのはよくある話。
デンドロ=ガンダム
ミーティア=ジム
MSの場合、ビームだろうが実弾だろうが、避ける事を前提に作るんだけどね。
MAの場合は、小回りとかでMSに劣るから、防御兵装を充実させるわけだ。
隕石はなんで防御兵装をつけなかったんだろうね?
アウトレンジからの攻撃のみを目的としていたのかな?
PS装甲も少しだけビーム耐性があるって種死で後付けされた
まあジェネシスの時点でPS装甲で陽電子砲を防いでるがな
あれってアルテミスの光波防御膜?を使ったような気がしたんだけど?
退化してるのが同人アニメw
デストレイで劾とイライジャが使ってたのを見た気がする
ここの作者書き逃げ多すぎ。やる気ないっしょ
>>476 書いてる人だって暇じゃないんだから仕方ないだろ。
SSばっかり書いてられるわけもないし。
読者は気長に待つだけさ
ウッソスレよりはマシ
多分
というかカミーユinの人の小説が終らせ方まで神すぎて
他の人はやりづらいと思う
480 :
通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 23:17:40 ID:7Jjmq56q
kwsk
パプティ様は・・・?
グロくはない
パプティ様はセンター試験?
12話『暴走』
=======================
オーブと連合間の同盟締結が濃厚となり、クルーたちはにわかに焦りを感じ始めていた。
それもその筈、もし同盟が現実のものとなれば、敵国の真っ只中で孤立する羽目になるのだから。
かく言う私も、今後の身の振り方を思索していた。
「艦長。オーブ政府からの通達で、即刻退去せよとのことです」
私にふと疑念がよぎった。この退去命令は法外すぎる。
我々がプラント本国への恫喝材料になるやもしれぬと懸念していたのだが。
オーブは一枚岩ではないのだろうか?はたまた送り狼でも待っているのだろうか?
疑い出したら切りはなく、私は頭を抱えた。
とはいえ、退去命令が出ているのは事実ゆえ、行動せねばならない。
=======================
「連合艦隊です!」
してやられたとは、将にこのことである。
正直言って、二隻で艦隊を相手取るなど到底不可能である。
「アビー。回線をあちらに回せるか?交渉がしたい」
「了解しました」
残る手段は一つ。我が頭脳である。
「こちらミネルバ二番艦アテナ艦隊、パプティマス・シロッコです。
そちらの指揮官と話がしたい」
『何か?よもや命ごいではあるまいな?』
「いや、むしろそちらに進言したいのだが」
『なにぃ?』
「我々はユニウスセブンの破砕作業の折にオーブへ降りた。そしてオーブを退去した途端に待ち伏せに遭った。これが何を意味するかおわかりか?
貴公らは自らがあの事件の犯人であると言いふらしているのと同義である!」
『なっ……』
「そうだろう?ユニウスセブンに最前線で立ち向かった我々が、まるで口封じのように抹殺されれば民衆は疑うだろう。
彼等は何かユニウスセブンで見たのだろうかと。その何かとは連合軍のスキャンダルなのだろうかと」
『馬鹿馬鹿しい。憶測の域を出んな』
「しかしだ。もし我々が行方不明になったときには、そのようなプロパガンダを流すように本国に通達してある。
民衆は良くも悪くも単純だ。こんな小説じみた話には、さぞ食い付くことだろうよ!」
プロパガンダの件は全くの偽りである。
『脅迫か!?』
「何のことやら。まぁ、もし現実に民衆が我々のプロパガンダを信じたなら、
現場責任者の貴公は責任を免れぬやもしれぬなぁ。さぁ、やるならばやれ。
その代わり、貴様のみならず、貴様の部下連中の将来も道連れにしてくれようぞ!!」
『ぬぅ……』
よし、あと一押し。
ドォォン!
『何事だ!』
『敵艦からの攻撃です!』
『おのれぇ……。たばかったな!卑怯者め!』
な、なぜだ!私は何も命令など……
『グゥレイトォ!』
貴様ァァァァァァ!長文がご破産になったではないか!
――つづく
いちげと、 キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
遅まきながら、俺もキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
パプティ様、鳥が違いますwww
ディアッカwwwwwwwwwww
グゥレイトォ!じゃねえよw
ワロタwww
とりあえず思いっきり交渉を無視した攻撃をしたあの人は後で大変なことになるだろうと想像
おいら、シンっちとアウルっちがじゃれてたらうっかり
どっちかが撃ったのかと思った・・・・
パプティ様は大変だなw
これからも、こんなザフトの無能共を率いるかと思うと
一発だけなら誤射かもしれない by朝○新聞
ここのディアッカは迂闊なままだなwwww
つかディアッカ、いつかは無印種でムゥにも言ったあのセリフ言いそうw
GJ!!!!
>貴様ァァァァァァ!長文がご破産になったではないか!
パプティ様!突っ込む所が違いますwww
転載厨は氏んでいいよw
ディアッカ―――!!
グゥレイトゥ! じゃねぇぇぇ!!
でもこんな迂闊なままの奴を見ると安心する…何故だ?
坊やだからさ・・・w
↑
BAKA
うん、やっぱディアッカじゃー、来てもらっても楽にはならんかw
GJっした
しかし出るだけで何となく面白くなっちゃうから凄いよなー、ディアとイザは
もうちょっとお前は言動を慎んだ方が良いと思います
低脳にも判るように一言でいうと ”黙れ”
>>508 貴方はいま少し、言動を慎しまれた方が良ろしいかと思われます
低脳にも判るように一言でいうと ”黙れ”
なお、読点くらいは使いましょう
煽り合い宇宙
>>508 >>510 貴方達はいま少し、言動を慎しまれた方が良ろしいかと思われます
低脳にも判るように一言でいうと ”黙れ”
釣られすぎだな、多スレは静かなもんだってのに。
自演だろ?
517 :
通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 11:08:09 ID:aqSFrHoM
シロッコ「そういうことだすまないなジブリール。」
ジブリール「シロッコ貴様」
} ,ヘ}. く `ヽ、 / / l
/ ///\ `ヽ、 \ / / |
. >、 〈 〈 / l /、lr、 \/ / / l
/ ヽ ', トl/ ,.i,.|{ lテミヽ、 `メ /
/ | ll lレ''/}ヾビ__ヾlト、 / /
/ _,,. -―| ,i''"/,.イヽ、 `` \ / / 俺、参上!
\r'´,. -''"7 / // ノ`ヾニ,ィ __ノヽ , ' r-,/
// ̄\ ,.'‐''´-''´/ ,ィ´ヾ-ェ‐''´ `ヾヒス_/_____7´ 最初っからクライマックスだぜ!!
〃 /´ ´ ''´ /ヽ 、_,,,.彳__ ,,. `ブ 7, '//
ヽ /`ヽ ハヾ、''、 `ヾ, {`ー''´ // /
`Y´ / , ' \ヾ'、ヽ,.‐ 〒‐ 、>‐ァ´ //
‐く / / ` ̄´ | |‐''´//
ヾ′ /\ l |//
ちょっと待て。この流れから行くと部下が増えれば増えるほどに
パプティマス様の苦労は増えるんじゃねえか?
ZZネタでこういうスレってない?
立てるんなら最初のSSは自分で投下するぐらいの覚悟は見せてくれよ。
他所の投稿掲示板でZZものもいくつかあったけど更新止まって久しい
まとめサイトでカミーユ In C.E.を読んだ
久しぶりに小説で泣いたよ
>>524 そのあとにパプティさまを読むと、ギャップでなおワロス
おいらもカミーユinは結構繰り返し読むなぁ。
>>520 アクシズスレがZZスレに方向転換しようとしてたけど、DAT落ちしたため
現在存在せず
ちなみにテンプレ
新シャアでZZガンダムについて語るならここでよろしく
プルとかプルとか主にプル
・気に食わないレスに噛み付かない、噛み付く前に天体観測を
・他のスレに迷惑をかけないようにしよう
---------------------------------------------------
というわけで廃物利用とばかりにプルスレ‥‥じゃないZZスレに
へと路線変更せんか?(いや、結局プルが全てだが)
その方が余程有意義
最後のはコピペ元でのソレですんであしからず。
ZZだとどうやってCE世界に行くかだよな
ニュータイプの能力で光に包まれ異世界に行くぐらいしか思いつかないんだけど
ダブリンにコロニーが落ちた時とか
カミーユと出会ったときとか
宇宙世紀0089――後に第一次ネオ・ジオン戦争と呼ばれることとなる大戦が終結した。
敗北を喫したアクシズに残された者たちは、亡命を夢見て逃走する者と、その討伐に当たって再興を夢見る者に二極化したのだった。
「俺から離れるなよ!」
フォンブラウンから出港した木星探査船『ジュピトリス』もその煽りを受けていた。目的地の都合上、逃亡先にはうってつけであり、亡命の申し出とその追撃は後を絶たなかったのだ。
そして、ジュピトリス唯一と言っていい戦力であるZZはその度に駆り出され、亡命の尻拭いをさせられていた。
「しつこい!!」
デリンジャーを彷彿とさせるダブルビームライフルから放たれた閃光が、一機のMSを飲み込んで彼方へと消えて行った――
「な、なんだ!?」
――その時だった。
「うおおおお!!」
敵MSの爆散と共に機体の制御が利かなくなり、ジュドーは戦慄した。
敵の術中に嵌ったのか、それとも何かのトラブルが起きたのか、と疑念が錯綜すると同時にモニターはホワイトアウトし、その役目を果たさない。
そして、次にジュドーを襲ったのは、経験したことの無い強烈な重力加速だった。
内臓は悲鳴を上げ、喉は警鐘を鳴らし、意識は朦朧とし始める――!
「ぐぅぅ……!」
低く鳴った悲鳴は虚空に吸い込まれ、そのまま消えた。そこでジュドーの意識は途切れた。
………………
……………
………
……
…
『警■■る!直■に武■■解■■よ!』
「ううっ……」
うめき声ともつかぬ音を出しながら、ジュドーは目覚めた。ジュピトリスはどうなったのか、亡命者は無事だったのか、そして自分はどうなったのか、と働かない頭を使って思索を巡らせようとしたが――
『もう一度警告する!直ちに武装を解除せよ!』
「ええっ!?」
――状況がそれを許してはくれなかったのだ。
コンソールは被ロック警告をけたたましく告げ、モニターは復活し、現実を写し出していた。
――眼前には銃口――
「ちょ、ちょっと待った!」
――モノアイの鈍い光と黒いボディ――
『よし。武装解除を確認した。これより貴様を連行する。妙な真似はするなよ』
「……あのさぁ」
『んっ?』
――そしてそれらは――
「あんたら……何処の軍だい?」
――全く見覚えの無いデザインであった――
おわり
つづかず終わっちゃった^^
535 :
通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 22:11:44 ID:Uk5iOP8U
面白そうだな書けたら続きに期待
ZZスレ作って投稿したらどうだ?
537 :
532:2007/02/05(月) 23:11:30 ID:???
スレ違い度々すみません。
プロローグを見て、続きを見たいという要望がありましたら、スレを立てて連載致しますが、如何でしょうか?
>547
読みたい。がんがれ
>539は547→>537に
訂正スマソorz
>>537 是非とも続きを見たいです。がんがってくだせえ
これでアムロ、カミーユに続いてジュドーも参戦か。
夢を忘れた古い俺達に夢を見させてくれ。
ところでパプティ様はどうするの?
>>537 おもしろそうですね。ぜひともジュドーには悲惨な最期を与えてやってください
>537
ガンガレ!
ちなみにお願い。検索用に世界というワードをスレタイに使って欲しい
548 :
通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 18:27:48 ID:Kbk+xR/K
537書いてくださいお願いします。
549 :
通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 18:48:26 ID:RpFWY0Kh
クラブガンナー6基!後方におんぞっ!
ジュドー=木星のじいさん説を聞いた事があるんだが何故?
ジュドー=カガチ説を打ち消すためらしいです。
>>537 これ以上クロススレ立てたらなんか言われそうだからここで書け
>>551 長谷川の黒本外伝とかVガン外伝の話だと思うが。読めばわかる。
違うんなら「木星のじいさん」って誰だ?
ジュドー存命ならF91時代で50歳前後、Vガン時代で80歳前後だからな
それよりルーは生きていたのかな?
ルーには逃げられますたw(逆襲のギガンティス的には、だけどww)
イボルブではまだ交際つづいているようだけどね
まあ、木星じいさんは正史じゃないからな、まだ
ギガンティス自体
正史じゃないし
ここに続いて風景画も完結したな
神湯氏のおかげで完結させる、って流れができたのかも試練
>>561 しかし劇中のデストロイの大きさは伝説巨人に匹敵するのだ。
連ザIIで忠実に再現されているぞ。
デストロイって30〜40mくらいだろ?
ゲッターと同程度じゃないか
で、イデオンって何mなん?
200m前後だと思う。
100M台だよ。ダイターン3やダンガードAと同じぐらい。
ちなみに200Mはガンバスター。
イデオンは108mだよ。
ダイターンが120mなんであれより小さいことになる。
しかし現に劇中のデストロイは200m近くあるぞ。
大きさ誇張しすぎだよ。
まあ、プクタンのやる事だし。
エヴァも身長40メートルから300メートルくらいあるから気にすんな
ゲームのデストロイも設定無視した巨大さなんですが
サイコの頃からそういうもんかと
まあ演出か作画ミスだわな
フェイスバッチも作画のたびに大きさ違う……
ほらあれだ
昔のジャンプ漫画の敵役みたく
威圧感で大きく見えるってやつだ
大剛院邪鬼の初登場シーンなんて、足の裏だけで3mはあるぜっ!
いいじゃねえか。デストロイが小さかったらそれこそ地獄だろ……
当たり判定悪くなるわ回避が難しくなるわで。
578 :
人誅:2007/02/15(木) 00:23:23 ID:???
愚か者が
死してなお恥を晒すか
エターナルが300m位なのにーティアが99mもあるって設定もんだよ
×設定もんだよ
〇設定も有るんだよ
駄文で済まないが、チラシの裏以外に書き込む所がここしか思い付かなかった
カミーユ In C.E.を読みきった
あまりに現実離れしてると前置いた上で、
登場人物たちそれぞれに救いがあったのが素直に美しいと思った
カミーユもあるべき場所へ還り、そこから歩み出していくのだろう
アスランの描写は基本善人として描かれ、常識も普通だったのにはちょっと驚いた
そして、そのあまりに人間臭い駄目人間っぷりに違った意味で涙が出そうだった
>>581 確かにあの小説のカミーユはある意味富野以上にカミーユをうまく表現できてた
サイズの話をしたサザビーが(ry
584 :
通常の名無しさんの3倍:2007/02/19(月) 19:14:38 ID:Yyl39tqT
ZZマダー
>>581 アスラン仲間になると思ったんだけどな〜。
まぁ、アレはアレでいい展開だったけど。
むしろルナの冷めッぷりに萌えた
パプティ様、続き来ないしこれも投げ出しちゃったのかなぁ
終わっても、また新しい未来が来るさ
のんびり待ちましょ
たかだか一ヶ月じゃないか
待ち遠しいのはわかるけどさ!
ZZのスレが立てられないのですが、どうしたらいいでしょうか?
新人職人スレで書いて見たら?
〈⌒l./,⌒\
ヽ_|l |\_ノ
'´ , ヽ
i><iイノノ))))
| リ゚ ヮ゚ノl! うんこもれるうんこうんこあひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ
ノ ⊂)青iつ
( (( //山j〉) )
~し'ノ
〈⌒l./,⌒\
ヽ_|l |\_ノ
'´ , ヽ
i><iイノノ))))
| リ゚ *゚ノl!●ウンコブリブリブリョブリョ
ノ ⊂)青iつ
( (( //山j〉) )
~し'ノ
ZZ氏を新人職人スレで発見!
詳細を求む。
ユニコーンよりカミーユ氏の小説のほうが面白い
そりゃあ文章は福井のがうまいが
読まさせる何かがカミーユ氏にはあったな
>595
詳細も何もあっちで1話投下されてたってだけ
パプティマス様の為に保守
シャア = 凸
カミーユ&ジェリド&カツ = シン
アムロ = キラ
シロッコ = クルーゼ
グレミー = レイ
フォウ&サラ = ステラ
ファ&レコア = ルナ
ハマーン = ラクス
ララァ = フレイ
ラクスはアルテイシアのほうがいいと思う
601 :
通常の名無しさんの3倍:2007/03/04(日) 22:06:20 ID:m+Xeei3y
カミーユ氏の書いた小説の後日談が見たいです
もう、いいか。保守するのも。
パプティ様はもう来ないの・・・・・?
(´・ω・`)パプティタマ・・・
カミーユ氏後日談をお願いします
過疎スレage
つーか キラの方がよっぽどカツだろ
マンセーされてるくらいしか違いがないし。
凸はフランクリン・ビダンだな 言ってる事とやってる事が違い過ぎるし。
(´・ω・`)何時までもお待ちします…
パプテイタマ…
昔Z総合スレ云々いっていた頃の暴言やらなんやら思い出すと、まさに盛者必衰
というワケで★
hosyu
ハマーンがCE世界にきたら階級はなんになるんだろう?
艦の艦長や司令官もできるし、MSの指揮官もできるしで少なくとも佐官級ぐらいでしょうか?
政治も出来るぞ
そりゃお前、自分の国を作る位わけ無いだろ。ハマーン様舐めんなwっと。
アメノミハシラでも行って、ミナ様と意気投合ってとこで。
器だけで成れたら人生苦労しねぇよ
なんか、過疎ってるねえ…。
某掲示板でヤザンの話をみて気がついたけど
種って脱出装置ねえな…とことんパイロットに優しくない機体だな
種って…いや負積が無知なだけか…。
いや、設定上はあるらしいんだ脱出機構。
でも負債がその事を忘れていて、さらに介入度の高い機体に至っては脱出機構が不良品。・・・
例:MA形態だと脱出不能としか思えないイージス
パイロットが自爆装置起動しても
モソモソ出て来るシーンしかないね
巻き込まれて\(^o^)/オワタ
自爆といえばヒイロ。
もうパプティマス様を色んなキャラと絡ませたいパプティマス様激バロスwwwww
1stもコアファイターやジオングとかの例外を除いて脱出装置はなかったと思うけど。
脱出装置は球形コックピット導入以降からかな。
種MSは1st並だし。動力源考えたらそれ以下だけど。
1stのMSは陸戦兵器としてのイメージのほうが強いから、脱出装置が無くても違和感無いな。
戦車に緊急脱出装置ないし。
>>623 一部第三世代戦車は車輌の底から逃げれるがな…
連邦は知らんがジオンは全MSに脱出装置搭載だぞ
Zのギャプランについてるパイロットシート射出型のがザクについてる
それには宇宙でも1週間ぐらいは生きれるだけの水・酸素・食料・鮮明維持装置&バッテリーがある
そうなの?でも本編でその脱出装置が役に立つとこみたことがないけど。
使い物にならないダメな装置なんだろうか。
>>626 ガンダムの主兵器がビームライフルだからと思う。
何せ戦艦並の攻撃力らしいしアムロ滅多にはずさんしな。
普通、被弾して操作不能になったりした場合に脱出だが
ガンダムの場合ビームライフル一閃モビルスーツあぼ〜ん。
脱出する暇もないんじゃない?
たいがい爆発して消し飛んでるよな。
えーと、つまり気休め以外の何者でもないと。
それなら命は助かるセーフティーシャッターの方がましじゃん!
セーフティシャッターはパイロットの補正具合によって、硬さが硬度0〜10と変動します。
>>629 コクピットを狙って当てれるような凄腕と相対した場合はそうだと思いますが、そんな凄腕は滅多にいませんよ。
パイロットを脱出させないセーフティーシャッターに比べれば結構マシな部類ですし。
つーかさ、セーフティーシャッターって何でわざわざ閉めるわけ?
コクピットを覆う装甲自体を始めからセーフティーシャッターの素材で作っときゃ良いんじゃねーの?
Zの1話と2話を見たが
カミーユのあまりのDQNさとエウーゴの悪役描写に吹いた
>>631 いや、MSは一番狙いやすい大きな的である胴体にコクピットと融合炉があるので直撃食らえば
吹き飛んで当たり前。
落とされても落とされても生きてるジェリドやヤザンが悪運強すぎるだけ。
種のDQNさは、名無しパイロットでも20秒近くZガンダムともつれたりすることがあるのに対し
キラ様が乗るフリーダムには何人たりとも触れることを許さない点
いっそ勧善懲悪な痛快SF時代劇にでもすればよかったのにな。
>635
完全超悪な痛怪SF事大劇?
>>636 あやまれ!勧善懲悪な痛快SF時代劇のダイオージャにあやまれ!!
ストライクフリーダムが高性能だからって
MS母艦が無ければ補給・整備が出来ないから
戦術的には強そうだけど
戦略兵器と呼べるか疑問であり
戦場が地上なら砂漠でのトラップをもっと大掛かりにして
気化爆弾乱れうちとか三式弾乱れうちすればというか
精密爆撃が出来ないつっても直前まで
赤外線誘導くらい出来るだろうし
ミサイルの飽和攻撃をやりまくれば
さすがに電池切れとか弾薬が切れると思うのだが
なんかね、ストフリの前のフリーダムから無補給、不整備で大丈夫らしいよ、種世界って。
たとえビームの元が無限に湧いたとしても
細かい部品や推進剤の損耗はあるはずなのにね
なんてスーパーなコーディネイトなんだ
大方ナノマシン万能論でも振りかざしてんじゃねーの?
自由の時点で推進剤が必要ないのであれば星を見る人の輪っかの意味がなくなるのう
スパロボ感覚なんじゃね?
EN自動回復とか
多分負債は宇宙空間でロケットがなんで進むか理解していない。
ロケットは夢に乗って飛んでいくのさ
ではヌシのロケットは夢を噴射して空を飛ぶのかッ
うんにゃ俺のロケットは欲望を吐き出すだけです
ほしゅ
ほしゅ
パプティ様待ち
あ
種死世界にフォウが来るのも面白いかも
ステラ達エクステンデッドとの絡みがあったら、面白そう
所属はやっぱファントムペインかな
サイコガンダムとデストロイのキャットファイト
サイコのデータをもとにデストロイが作られた
というのもおもしろそうだな
ウォンさんが来たら...
いやいや、ハヤトと盟主王が出会ったら...
セイラと議長が出会ったら...
勢いでフォウのクロスオーバーのプロローグ書いてみたんだが、投下してもいいかな?
wktk待機中
プロローグ
私は、用無しになってしまった。
カミーユはもう一人で、いや、二人で歩き出したから。彼の心の中に、私の居場所はもう存在しない。
ああ、本当の意味で私は死ぬのだ。そう……本当の意味で……。
ある意味、幸せなのかもしれない。精神が永遠に生き続けるのは辛い。けれど、何故こんなに淋しいのだろう。
生きたい。生きて、新しい命を謳歌したい。普通の恋愛をして、普通に結婚して、普通に子供を生んで、
そして普通に死んでみたい。
カミーユにはそんな人生が待っているだろうから、私がそうしたって彼は怒らないだろう。
腕はもげ、足は千切れる。文字通り自我が崩れ行く中である。
――私に、体が与えられたのは。
===========================
「これ、三番テーブルのお客さんね」
「はぁーい」
店長から差し出された四つのグラスをトレイに乗せ、この店の目玉の一つである木造のテラスへ向かう。
ミラーに反射された日光が眩しく光っていた。テラスの白いプラスチック製のテーブルセットでは、学生らしき若い男たちが楽しげに雑談をしていた。
「お待たせしました。アイスコーヒーです」
音を立てないようにグラスを一つづつ置いていく。もちろん笑顔は絶やさない。
水を差されたのか、若い男たちの雑談は一時停止し、同時に私は舐め回すような視線を感じた。
いわゆる好奇な目である。
その原因は二つあった。一つには、この喫茶店の制服は巷で流行っているらしい給仕着であること。コルセットまで着けるという念の入れ方で、男性客からの評判が良かった。
もう一つは――
「かわいいね。お仕事終わったらお茶しない?」
――私自身である。
今回は後者らしい。思わず溜め息をつきたくなる。こういうことがよくあるのが最近の悩みの種だ。
こういった若者だけでなく、脂の乗った中年層にも似たようなことを言われるのだ。
酷いものでは、指を三、四本立てた客すらいた。けれど接客業というポジションに私はいるため、怒ることは出来ないので始末に悪い。
「気が向いたら」
このアルバイトをしていて良かったと思えるのは、のらりくらりと他人の発言をかわせるようになったことだ。
最初はこの類の客を怒鳴りつけたりして、よく店長に怒られていた。それでも店長は私を根気よく使ってくれ、感謝の気持ちで一杯だ。
何しろ、怒鳴るのが日常茶飯事だったのだ。一部の客にはウケていたが、今思うと本当に恐ろしいことをしていたと思う。
初めてのアルバイトであったが、言い訳にはならない。
「はい、お給料。今月はちょっとおまけしといたよ」
「ありがとうございます」
夕暮れ時、私は労働の対価を得て帰路に着いた。現在、アパートで一人暮らしをしている。両親は生まれた時からいない。小さな頃から施設暮らしで、両親の愛なんて知らずに育った。
けれどニュースを騒がすような不良施設ではなく、ごくごく真っ当な所だったので、自分が不幸だと思ったことはない。
アルバイトは施設を出た時から始めた。お金がなければ自立は出来ないし、夢も叶わない。
「誰だろう?」
アパートまであと少しといった所で、ポケットの電話が鳴った。見慣れた名前がサブディスプレイに映り、私は気軽に受話器ボタンを押した。
「やっほー」
『あっ、今暇かな?みんなで集まってるんだけど、来ない?』
「行く行く!何処にいるの?」
他愛の無い集まりでも、私にとっては何物にも変え難い。友達は大切だ。
『場所分かった?』
「分かったよ。今、行く」
『大丈夫かなぁ?フォウは方向音痴気味だから』
「寄り道が好きなだけだよ。
それに、名前で呼ばないでって何時も言ってるでしょ」
私は自分の名前が嫌いだった。心の底で親に捨てられたと思っているからかもしれないし、単に音感が嫌いなのかもしれない。理由は分からないが、嫌いなものは嫌いだ。
「じゃあまたね、キラ」
そう言って私は電話を切った。電話の相手はカレッジの友達。彼等が待つ喫茶店へと、私は駆け足で向かった。
――この時、私は知らなかった。これからやって来る運命を。
それだけじゃない。『自分自身』すらも、私は知らなかったのだ。
プロローグ 終
乙
GJ
フォウがストライクで暴れるのか?
それにしてもメイド喫茶か
続きwktk
これは……戦場で記憶を取り戻して、カミーユを庇ってキラに殺されるヴィジョンが浮かんだのだが……
GJ!!
是非つづきお願いします。
>>666 フォウがメインの筈だから…カミーユは、出ないだろ。
668 :
通常の名無しさんの3倍:2007/03/31(土) 18:35:35 ID:CnCi1iE7
GJ!!カミーユでないのか出たら面白そうなのにな
カミーユが導いてくれんじゃない?
保守
保守
またカミーユinCEを一気読みしてしまった。四半日もかけて……
neet乙
歴代主役
1st、逆シャア:アムロ・レイ 古谷徹(現青二、元俳協)
08:シロー・アマダ 檜山修之(アーツ)
ポケ戦:アルフレッド・イズルハ 浪川大輔(現俳協、元こまどり)
0083:コウ・ウラキ 堀川亮(現アズリード、元青二)
Z:カミーユ・ビダン 飛田展男(アーツ)
ZZ:ジュドー・アーシタ 矢尾一樹(現シグマ、元俳協)
F91:シーブック・アノー 辻谷耕史(現クレイジーボックス、元シグマ)
V:ウッソ・エヴィン 阪口大助(青二)
G:ドモン・カッシュ 関智一(現アトミック、元俳協)
W:ヒイロ・ユイ 緑川光(青二)
X:ガロード・ラン 高木渉(アーツ)
∀:ロラン・セアック 朴ろ美(円企画)
種:キラ・ヤマト 保志総一朗(アーツ)
種死:シン・アスカ 鈴村健一(アーツ)
スタゲ:セレーネ・マクグリフ 大原さやか(俳協)
セレーネが主人公じゃないだろスタゲは
むしろスウェんのほうがきがする
公式だとセレーネじゃね?
おい、種死の主人公違うんじゃね。
シンって「自称」主人公だったんだろ?
主人公が主人公だと「自称」するのはギャグだろ
現在の公式の態度で言うなら3人主人公だが
「アーツ」が「アッー」に見えた
680 :
通常の名無しさんの3倍:2007/04/13(金) 10:27:18 ID:H2j+73nb
ほす
ZZ氏戻って来〜い!向こうじゃ書いて無いだろ
パプティマス様の為に保守
主役と主人公は意味違うんだけどね
一時期(というか今も?)主役と主人公の同一化が激しいけど
ポケ戦の主役はバーニィかクリスだろう
アルは主人公
ドラえもんとのび太のハットリくんと健一の違い?
パプティ様とフォウの話マダー
hoshu
ジェリドが活躍する話マダー
↑言い出しっぺが書く法則
お久です。
最近新しいの始めたんですけど、投下してみてもいいかな?
相も変わらず種死を舞台にしているんでワンパターンかも知れませんけど
ok
「見知らぬ土地で」
何がどうなったのかは覚えていない。エマが気付いた時にはそこに居た。
目の前に広がるのは透き通るような青い海。少し潜ってよく目を凝らしてみれば、珊瑚礁も見られるかもしれない。それだけその海は綺麗に見えた。そして、それに覆い被さるように空が広がっている。
空は太陽の光に輝き、眩い青を放つ。所々に浮かんでいる純白の雲が、高い空に薄化粧を施しているようにも見えた。綺麗なお嬢さんね、と冗談めかした言葉をポツリと呟く。
エマは自分の状況を確認する。真夏のような暑さで今まで気付かなかったが、全身が濡れている。少しだけ寝返りをうつように体を動かしてみると、緑を基調とした制服が水を含み、多少の重さを感じた。
そして、波打ち際で寝そべっているのだと気付いた。そこはまるでリゾートのように美しい砂浜だった。
ふと、自分はこんな所で何をしているのか、そんな疑問を胸にエマは立ち上がり、辺りを見渡した。
「人っ子一人居ないなんて…」
エマはまだ意識がハッキリとしていない。自分の置かれている状況に気付く術も無く、ただ状況を言葉に出した。不思議な気分だった。
それからエマは少しずつ歩き始め、同じ様に頭の中の記憶の糸を辿り始めた。まず最初に頭に思い浮かべたのは自分の名前だった。エマ=シーン、それが自分の名前である。次に自分が何をしていたのかを考えてみた。
「エゥーゴ、ティターンズ、アーガマ…ラーディッシュ…」
ポツポツと断片的に単語を並べ、そこで言葉に詰まった。思い出したことがある。
「ヘンケン…」
エマは俯き、視線を白い砂浜に落とした。自分の影が重なった部分だけ深い闇に覆われているようにも見えた。
彼女の髪はセンターで分けられたセミロング。ストレートの髪が綺麗に纏まっており、ボリュームがある。柔らかさを感じさせる前髪が、彼女が俯いた分だけ顔に覆い被さってきて、表情を隠した。
エマはその場に座り込んで目を閉じた。ヘンケンの顔を思い浮かべると、つい先程の出来事のように一隻の戦艦が宇宙に消えていく場面が記憶の中のスクリーンに映し出される。無力感のようなものに襲われ、暫くの間呆然としていた。
しかし、同時に自分の置かれた状況に気付き、エマは目を開いた。慌てて視線を目の前の海に移し、続けて空を見上げた。そして何かに驚いたように目を見開き、体を震わせる。
「コロニーじゃない…」
震える喉で声を絞り出し、指先を唇に当てる。
最初はコロニーの中なのかと思った。しかし、コロニーには海はないし、太陽光を取り入れるための隙間から見えるミラーが空に見えない。更にはコロニーならば円筒形の大地に都市が築かれている為、壁のように大地が広がっているはずが、それが見られない。
あまりにも地面が平らすぎる。
「どういう…ことなの?」
地平線の彼方を見つめる瞳は徐々に光を取り戻し、彼女の意識が正常に回復しつつある事を示していた。
蘇る記憶は様々な事を思い出させた。自分は宇宙でティターンズ、アクシズとのコロニーレーザーを巡る攻防戦の末、廃棄されたサラミスの中で眠りについたはずである。それが何故このような所で気を失っていたのか。
(ここは地球なの?)
何が何だか訳の分からない状況に、エマは自分が今とんでもない状況にいるのではないかと感じた。自分は確かに宇宙に居て、戦いの最中に負った怪我が原因で死を迎えたはずである。ただ、サラミスで眠った後に何かあったような気がするが、それはよく覚えていない。
しかし、自分は生きているし、気付いたら砂浜に打ち上げられていた。その事実が意味するものが何なのか見当もつかない。
「エマ…中尉?」
エマが途方に暮れていると、後ろから恐る恐る自分に呼びかける少年の声がした。気付いて後ろを振り向くと、エマは驚く。見知った少年が自分を見て立ち尽くしていた。
「カツ!」
「まさか中尉がいるなんて……」
癖のある短い髪を散らかしたような髪型の少年がそこに立っていた。目は小さく、輪郭は丸みがあり、幼さを感じる。上背はそれ程大きくなく、どちらかと言えば小さい部類に入るだろう。全体的な印象は、一見優しい感じを受けるが、エマはこの少年を戒める事が多かった。
カツ=コバヤシの姿を目にしたエマは信じられないといった表情で凝視する。同様にカツもエマを見つめて動揺している。それというのも、カツも死人のはずなのである。
「あなた、隕石にぶつかって――」
「え、えぇ……」
歯切れ悪くカツは応える。そう、彼は自分でも分かっていた。戦闘中にエマのガンダムMk-UにGディフェンサーのロングライフルを預けた後、彼はハンブラビに追いかけられ、その結果隕石に衝突してそのまま生を終えたはずだったのだ。
「ど、どうしてここに?あなたはあの時――」
「それが、僕にもどういうことなのか分からないんです。でも、気が付いたら地球に居て――」
「やはりここは地球なのね?」
カツの言葉に、エマは自分の推測が正しかった事を確信した。どういう理屈かは分からないが、宇宙で戦って果てたはずの自分は何故かこうして地球に降りている。そして、同様に果てたはずのカツもこうして生きている。
しかし、これがどういうことなのか、それは全く謎に包まれている。
「それで、カツはいつからここに?」
「僕は三日程前からです。…中尉は?」
「私は今気付いたばかりよ」
応えてエマはカツが自分より先に地球に降りていたことを知る。それならば、今気付いたばかりの自分よりは彼の方が事情に詳しいかもしれない。エマは訊ねる。
「それでカツ、アーガマとは連絡は取れたの?」
「いえ、キリマンジャロが落ち、クワトロ大尉のダカールでの演説で反ティターンズの風潮が広がってはいますけど、地球は彼等の拠点みたいなものでしたから――」
「そうね……」
後先を考えないカツも自分の置かれた状況に慎重になっているのだろう。どうやら迂闊な行動は慎んでいたようだ。下手に通信などすれば、ティターンズに傍受される恐れもある。パイロットになって日の浅いカツの知っている暗号コードは、簡単なものだけだった。
自分より先に地球に降りていたカツも、同じく何も分かっていない状況だと知り、エマは腕を組んで溜息をつく。
戦いはアクシズの参戦で三つ巴の様相を呈し、最早連邦軍内の派閥抗争では済まない状況に陥っていた。そして、ティターンズとの決戦は大詰めを迎えていたはずである。
今はこうして穏やかな浜辺に居るが、あの戦いがどうなったのかは分からない。もしかしたら今もブライト達は必死に戦っているかもしれない。
何より、自分もカツも既に死人であるはずなのにこうして何事も無かったかのように地球に降りている。多くの謎を抱えるエマはとにかく情報が欲しかった。
「…気が付いてから三日って言ったわよね?私を見つけるまでカツは何処に居て?」
「それは――」
自分とカツと時間のズレがある事に気付いたエマは、それまで彼がどのようにして過ごしていたのかを訊ねる。しかし、カツが何かを言いかけた時、不意に誰かが声を掛けてきた。
「あの、その人は?」
その声にカツがあぁ、と詰まったように声を出し振り返ると、そこには一組の整った顔立ちをした男女が立っていた。
二人とも年のころはカツと同じ位だろう。少年の方はハイスクールの学生と言われれば納得のいく。しかし、少女の方は纏っている雰囲気が違った。
何処と無く高貴なオーラを感じ、とても市井で暮らしているようには見えないお嬢様だ。ピンクの髪は長く、二つの三日月が重なったような髪飾りを身につけている。視線を服装に移すと、それ程高級そうでもないのに、彼女が纏っているだけで高価なドレスのように見えた。
「そちらの女性はカツ様のお知り合いの方ですか?」
「あ、はいそうです。僕の――」
彼等に振り向いてカツは応える。エマは、見た事もない人物と顔見知りのように話すカツを怪訝に思いながらも訊ねた。
「カツ、この方々は?」
「紹介します、エマさん。こちらは倒れていた僕を介抱してくれたキラさんとラクスさんです」
カツは順々に手を添えて二人をエマに紹介する。それを受けてエマは彼等の前に進み出た。
「エマ=シーンです。カツの面倒を見て下さって感謝しています」
「いえ、困っている方をそのままにしては置けませんから」
エマが差し伸べた手に、ラクスは柔和な笑みを浮かべて握り返してきた。
指の長い細くて綺麗な手がエマの多少無骨な手を柔らかく包み込む。なるほど、話し方も何処と無く丁寧だ。エマは直感的に彼女が身分の位が高い人間だろうと思い、明らかに年下のその少女に敬語で応えた。
「キラ=ヤマトです」
「あなたも、ありがとう」
続けて求めてきたキラとも握手を交わす。前髪を下ろし、多少目元をうるさそうにした少年。服はラインを強調するかのような細身の上下。色が黒なので、ただでさえ細いのであろう体のラインが余計に細く見えた。顔つきもいかにも優男風で、声も落ち着いた印象を受ける。
(――!)
「あの、その格好……」
「え?」
訝しげな表情でキラがエマに訊ねてくる。それにエマは一瞬動揺したが、直ぐに取り繕う。
「その服、制服みたいですけど…もしかして軍の――」
「いえっ、これは、その……」
キラに疑いを掛けられ、エマは折角平静を取り戻しつつあった心を再び乱してしまった。目の前の二人はもしかしたらティターンズのシンパかもしれない。もしそうであれば、自分がエゥーゴだと見抜かれてしまうのは面白くない。
最悪、助けてもらった相手に手を上げる事になりかねない。
「カツ様と同じコスプレかもしれませんわ」
エマがどのようにしてこの場を切り抜けようか考えを廻らせていると、ラクスが口を挟んできた。その言葉は救いの言葉でもあったが、事もあろうにコスプレである。当然、エマにその様な趣味は無い。
「え、えぇ。そうなんです。弟の遊びに付き合わされて――」
しかし、ここは乗るしかない。今は私服の格好をしているが、恐らくカツも彼等に同じ事を訊ねられていたのだろう。その時に咄嗟に出てきたのがコスプレという言い訳だったわけだ。
エマがちらりとカツに視線を向けると、彼は顔を背けていた。どうやら、エマがお冠なことに気付いているようだ。
「まぁ!お二人は姉弟でいらっしゃるのですか?」
「え、えぇ……」
「でも、変だよ。カツ君の姓は確かコバヤシ…エマさんの姓はシーンですよね。どういう事ですか?」
「そうですわね」
嫌な事を聞いてくるわね、とエマは心の中で舌打ちした。このキラという少年、意外と抜け目無い言葉を口にする。そして、一見隙のある風貌をしながらも、対面した時より自分に対する警戒感を持ち続けているようだ。只者ではない。頭の中の懸念が大きくなった。
「そ、それは……」
カツが困ったように言葉に詰まってしまう。それでは姉弟だという事が嘘だと言っているようなものである。きっと、カツにしてみればエマの迂闊な姉弟発言をフォローする為に口を挟もうとしたのだろう。それがコスプレ問題に対する埋め合わせだという事も分かっている。
しかし、何も浮かばないのならせめて黙っていてくれ、と視線でカツを嗜めた。
「私達、実は異母姉弟なんです。ある事がきっかけで知り合ったんですけど、それから仲良くなって――」
「そうでいらしたのですか。そう言われれば、お二人とも何処と無くお顔立ちが似ていらっしゃいますわね」
「え、えぇ。よく言われるんです」
そうラクスの話に応えるエマの表情はヒクついていた。確かに髪の色は似ている。が、まさかカツと顔が似ているなどと言われるとは思わなかった。期待する言葉としては、意外と似ていないと言って欲しかった。そしてそれに対する言葉も用意していた。
「そうかな?失礼ですけど、僕はそんなに似ているようには…」
「似ていらっしゃいますわ」
にこやかに告げるラクス。この少女は一体どのような感性を持っているのだろうか。エマは屈託の無い彼女に呆れるしかない。
「それではわたくし達のお屋敷に案内いたしますわ、お姉様。色々大変でいらしたでしょうから」
「僕達の後に付いて来て下さい」
爽やかな二人だと思った。まるで物語の中に出てくるカップルのように仲睦まじい間柄なのだろう。そんな二人の後についてエマとカツも歩き出す。
しかし、エマは腑に落ちない点があった。いくら何でも簡単に自分を受け入れすぎる。ラクスという少女はともかく、キラという少年に関してはあっさりと認めたような気がしたからだ。怪訝に思いつつ、先を行く二人に聞こえない声でカツに話しかけた。
「カツはどのような経緯をあの二人に話したの?」
「船が難破して遭難した事にしました。僕も中尉と同じで浜辺に打ち上げられていたんです」
「なるほどね。なら、その船には私も乗っていたってことにして頂戴。状況が掴めるまでは変な勘繰りは受けない方がいいでしょうから」
「いい方たちですよ。僕には彼等がティターンズに協力的だとは思えませんね」
「カツ、あまり彼等を甘く見ないことね。特に、あのキラって子の方――」
コスプレの件で怒られるのではないかと心配していただけに、そのことに触れる様子の無いエマに一先ず安心していたが、彼等を警戒する彼女を不思議に思った。
適当な勘だけでこのような事を口にする人ではないことをカツは知っている。しかし、神妙な面持ちで語るエマの表情に、カツは何かある事を感じた。
「何があるって言うんです?」
「彼…恐らくMSのパイロットよ」
「あんな人が?何故、そう思うんです?」
「さっき手を交わしたときに感じたの。あれはMSパイロット独特の握りと捉えるわ」
「考えすぎですよ」
「そうかしら?私はあなたよりも勘が鋭いつもりよ」
カツはへぇ、と息を漏らす。一応納得の素振りを見せてはいるが、顔は不服そうである。どうやら彼はエマの言葉を信用していないようだ。しかし、エマもこんなカツには既に慣れっこになっている。彼はこういう性分なのだと、エマは半ば諦めているのだ。
ただし、カツはそんなエマの気苦労には気付いていないが。
「こちらですわ」
そんなこんなで二人の後について歩いていると、海を臨む林の中に立派な屋敷が見えてきた。ここがそうらしい。エマはラクスに感じた印象が正しかった事を確信する。彼女は名家のお嬢様だ。
「立派なお屋敷なのですね?」
「仮の住まいですけど。どうぞ、ご遠慮なさらずにお入り下さい」
ラクスに誘われて二人は屋敷の中に入っていく。仮の住まいとは言うが、立地から鑑みるに恐らく別荘か何かの類だろう。エントランスに入った時、感じる雰囲気からエマはそう思った。
キラはそれじゃ、と一言ラクスに声を掛けると、先に奥に入って行った。
「ラクス様お帰りなさい!」
「お帰りなさい!」
「ただいま」
と、唐突に奥から何人かの年端も行かない子供たちが出て来た。ラクスは当然のように話しかけている。事態は見えないが、まさか彼等の子供というわけではあるまい。
「この女の人、誰?」
「お客さん?」
「えぇ。カツ様のお姉様のエマ様です。さ、エマ様はお疲れでいらっしゃいますから、皆さんはお外で遊んでいらっしゃい」
「はーい!」
元気に返事をすると、エマの脇を騒がしく駆け抜けていく。子供は元気があっていいと思う。出来れば、あのような無垢な子供たちを戦争に巻き込むような真似はしたく無い。その為にはティターンズやアクシズとの決着は早く着けたいところである。
「ここは託児所も兼ねていらっしゃるので?」
「その様なものです。あの子達は、戦争で孤児になった方々なのです」
当然の疑問をラクスにぶつける。しかし瞬間、彼女の表情がそれまでの穏やかな雰囲気から一変して、深く沈んだような感じに変わった。そんな彼女の表情の変化を、エマは意外に思う。この平和そうなお嬢様も、キラ同様に何か一物を抱えているのかもしれない。
「お客さんが増えたって?」
「はい、そうです。カツ君の異母姉弟に当る方だそうです」
「ほぉ…流れ着いたってのか、ここに?」
先程キラが消えていった奥の部屋の方から、彼ともう一人の男性の声が聞こえた。その声のする方向に視線を移すと、杖を突いた浅黒い肌をした男が姿を現した。
身の丈はかなりある。左目は負傷したのだろう、額から頬にかけて大きな傷跡を残している。髪は短く切り揃えてあり、キラとは逆の印象を受ける。そして、注目すべきは顎鬚に届かんばかりに伸びた立派なもみ上げだろう。男の勲章を主張するかのように力強く生えている。
エマは、一目で彼が軍の関係者だと見抜いた。杖を突いてはいるが、その身のこなしは隙が全く見受けられない。恐らく、隠したくても長年培ってきたクセは抜けきらないのだろう。
寧ろ開き直って見せているのかもしれないが、それは自身の実力にある程度の自信を持っているからだろう。そして、極めつけはその眼光である。隻眼といえども、残された右目の鋭さはエマにそう思わせるのに十分な説得力を持っていた。
「あぁ、あなたがカツ君のお姉様の…えっと、失礼ですが――?」
「エマ=シーンです」
「エマ=シーンさん。おっと、こういう時はこちらから名乗るのが礼儀でしたね。私はアンドリュー=バルトフェルドです、アンディと呼んで下さい。ここに厄介になっています。ま、お恥ずかしい話、居候です」
バルトフェルドは人懐っこい笑顔でエマに語りかけてきた。よくしゃべる男だとエマは思う。聞いてもいないのに自分の身上を語りだした。
しかし、それは本当のことを隠すためのカムフラージュに過ぎないだろうと推測する。馴れ馴れしい態度は自分に隙があることを示して、相手を油断させる為だろう。逆に言えば、彼はエマが何者であっても対処出来るという自信があるということだ。
用心棒か?エマはなるべく表に出さないように警戒感を強める。
「少しの間、お世話になります」
「いえいえ、少しとは言わず、ゆっくりしていって下さい。あなたみたいな美人の方なら、僕はいつまでも歓迎しますよ」
「あら、アンディは居候でいらしたのではなくて?」
「あ、そうでしたね。いやぁ、あなたを前にして些か舞い上がっていたようです。慎みましょう。キラやラクスにここを追い出されたくは無いですし、何よりあなたに嫌われたくない」
「お口が上手な方は嫌いではありませんが、好きではありませんね」
「これまた厳しいお方だ。でも、そんな気の強い女性も、僕は好きですよ」
全く、キラといいこのバルトフェルドという男といい、自分はもしかしてとんでもない所に来てしまったのではないかと悲観する。
一見争いとは何の関係もなさそうに見えるこの空間。しかし、キラとバルトフェルドという二人の男の存在は、エマにただ事ではないと感じさせるのには十分だった。これでは情報を集めるどころの話ではないかもしれない。
「それではエマ様、お風呂の用意ができましたので、浴室のほうへ案内いたしますわ」
「えぇ、よろしくお願いします」
そういえば、自分は砂浜に打ち上げられていたのだった。塩分の強い海水に浸されていただけあり、確かに体中がべた付いていて気持ち悪い。自慢の柔らかな髪も乾燥してぱさぱさになってしまっている。とりあえず、ここは一先ず彼女の厚意に甘え、お湯を借りる事にした。
今はまだ全てが謎に包まれている。自分は何故地球に降りていたのか、何故死んだ筈のカツと共に生きているのか、そして、どうしてこのような平和な屋敷にキラとバルトフェルドがいるのか――。
エマは絡まるばかりの思考は、きっと体に纏わりついた潮の感覚が邪魔をしているからだと思い込む。シャワーでも浴びてスッキリすれば何か分かる事もあるだろうと思い、浴室へと足を踏み入れた。
とりあえずこんな感じです。題名はまだ未定なんで(仮)で勘弁してください。
本当は先に考えなきゃいけないとは思いますけど、なかなか決まんないんでorz
カミーユ氏が戻ってキター
gjです
702 :
通常の名無しさんの3倍:2007/04/30(月) 13:40:49 ID:fq63xM9R
キターage
UCでガチ戦死した上で改めてCEに転移して生きているという状況?
ある意味バイストン・ウェル的というか、それならば帰還云々での
辻褄合わせが最初から不要となってより自由に動かせるという事でしょうか。
ともあれ新作感激GJです!
フォやらジェリドやら夢が広がりんぐwww
GJです
ところでカミーユは出ないのかな?
カミーユ氏だけにカミーユはまた出して欲しい
この人はカミーユを描写するのが凄くうまいし
作品の出来とは何の関係も無いけど、コロニーにも海あるよ
フランチェスカならダイビングも出来るよ多分
カミーユ氏GJ&お帰り!!
GJ!!wktkしながら続きを楽しみにしてます
スローターダガーを初めて見た時、CEでのGMクウェルにあたる存在かなと思ったが、
ここはひとつジェリドにティターンズカラーで塗った専用機を一台…
やっぱりシロッコもいるのかな?
奴ならどこかの組織でMS造ってそう
それと、カミーユ氏GJ!!
711 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/02(水) 15:54:51 ID:4UNKDe6O
カミーユ氏お帰りなさい又作品楽しみにしています
『現実か幻か』
エマが浴室から出ると、それまで自分が着ていたエゥーゴの制服の代わりに、別の服が用意されていた。恐らくラクスが気を利かせてくれたのだろう。そんな優しい彼女の心配りをありがたく思い、上着を手にとって拡げてみた。
意外と落ち着いた印象の服だ。彼女のような可愛らしい外見の少女が着るにしては、やや地味な気がする。下はパンツを用意してくれているようだ。しかし、彼女にはどちらかと言えばワンピースのような、いかにも少女が好むような服しか持っていないイメージがある。
「…あの子だって、たまにはこういうのも着たいのかもね」
ふっ、と笑って袖を通してみる。
「……?」
即効で違和感を感じた。何が違うのかは何となく分かる。意外と胸の辺りが緩いのだ。続けて下も穿いてみるが、こちらも同様に腰周りに余裕がある。
「…着痩せするタイプなのかしら?」
ラクスと出会って間もないが、思い出せる限りの彼女の姿を思い描いてみる。そして、そこから彼女のスタイルを想像した。しかし、イメージの中ではどう考えても寸法が合わない。彼女のスタイルは、良く言えばスレンダー、悪く言えば貧相である。
「将来に向けて…って訳でもないでしょうに」
シャワーを浴びてスッキリしたと思ったが、また謎が増えた。…あまり重要ではないが。
金持ちそうな彼女が今から将来を気にして準備をしているとは思えない。それに、金持ちはその時々で物を揃えるものだ。
腑に落ちない表情でエマは首を傾げた。この屋敷には謎だらけだ。だが、その謎は浴室から出ると直ぐに解決された。
「服のサイズはどうかしら?」
「あなたは?」
何てことは無い。この屋敷にはラクスの他にもう一人女性がいたのだ。これだけ大きな屋敷である。その他にも、もう何人か大人が居るかもしれない。当然といえば当然の結果だ。
エマを待っていたのは一人の女性。やや茶色掛った、肩甲骨の辺りまで伸びた髪。身長は女性にしては高い方だとは思うが、長身と呼ぶにはもう一歩か。ほぼ自分と同じ位の高さだろう。
艶やかな口元は、ラクスとは違った大人の雰囲気を感じさせる。優しそうな瞳を湛え、柔らかい視線を送ってくる。
間違いない、この服は彼女のものだ。視線を体の方に移してみればよく分かる。ラクスと比べるのは失礼かもしれないが、ダンチだ。
「マリア=ベルネスです、エマ=シーンさん」
マリアと名乗るこの女性は、質問に質問で返してしまったエマの無遠慮な言葉にも、嫌な顔をせず丁寧に返事をしてくれた。エマはそれに気付いて少し恥ずかしくなる。
「あ、ごめんなさい私ったら。私の事はもうお聞きになったのですか?」
「えぇ。カツ君のお姉さんなんでしょ?」
「は、はい。そうです」
カツの姉と呼ばれるのにはまだ抵抗があった。顔が似てないのと、年も離れている言い訳として異母姉弟というこじつけ紛いの理由を考えたが、どうやら間違いだったらしい。咄嗟に考えた案というのは思った以上に意外な落とし穴があるものだ。
しかし、一度異母姉弟と言ってしまった以上、これから先もそれで通していかなければならない。
(先……?)
おかしな事を考えるものだと思った。今の考えは、まるでこれから長い間カツとの姉弟を続けていかなければならないと考えているようなものである。
第一、こうしてくつろがせて貰っているのは一時的なものであるはずだ。それが何故わざわざ長期的な関係になると踏んだ上での思考になるのか、おかしな話である。
どの道、アーガマでなくともエゥーゴの何処かの部隊に連絡がつけば、彼等とはお別れなのである。それにここは地球、支援組織のカラバの線でだっていけるはずだ。最悪ルオ商会に取り次いでもらう事も――。
エマがそんな風にして邪念を払おうと必死に頭の中を整理していると、マリアが少し眉尻を下げて顔を覗き込んできた。
「服のサイズ、やっぱり少し大きかったかしら?」
「い、いえ!そうではないんです。この位の方がゆったりしていて、着心地はいいですから…お気になさらないで下さい」
マリアは見た目は二十台半ばに見えるが、実際はもう少し上かもしれない。若く見えはするが、落ち着いたその物腰がエマにそう思わせた。
「そう、それならいいんですけど、気になる事があったら遠慮しないで言ってね。後、あなたの服は洗っておいたから。疲れているでしょうし、ゆっくりして頂戴」
「済みません。それでは、お言葉に甘えさせていただきます」
「そんなに堅苦しい言葉遣いはしないで。ここには私とラクスさんと、あと一人居るんですけど、それ以外は殆ど男性ばかりだから――。私と年代の近い女性は居ないの。私、あなたのような方と会えて、嬉しく思っているのよ」
そう言ってマリアは一つウインクして笑って見せた。
「それでは、私も遠慮なく話させてもいます」
「ほら、言っている側から」
「あらやだ!」
すぐさまエマの言葉遣いを指摘してくるマリアの朗らかさに刺激されたのか、エマは口元に手を当てておどけて見せた。そんなやり取りを滑稽に思ったのか、二人はウフフ、と笑い合う。
このマリアという女性は普通の人間だろう。何処と無く気を許せる気がする。バルトフェルドとは違った、いい意味での馴れ馴れしさを感じた。
その後、エマはマリアと別れ、カツを捜しに邸内を散策し始めた。マリアが案内をすると言ってくれたが、カツとの会話を聞かれるのはあまり宜しくない。適当に断って一人でカツを捜す。
先程はラクスに連れられて良く邸内を観察していなかったが、この屋敷は良く出来ていると思う。しっかりした造りに、装飾も手が込んでいる。いよいよあのラクスがお嬢様に見えてきた。
「エマ中尉」
邸内を感心しながら、しかしカツの捜索も忘れずに辺りを見渡しながら歩いていると、彼の方からエマに接触してきた。
どうやら自分の集中力も二つのことは同時に出来ないらしい。カツの気配を感じられなかったのは、油断していた証拠だろう。気を抜きすぎていると感じ、表情を引き締めた。
尤も、キラやバルトフェルドといった例外を除き、この屋敷の空気が平和すぎるせいでもあるが。
「“中尉”はお止しなさい、カツ。私達は一民間人の姉弟としてここに世話になっているのよ」
「す、すみません」
カツも油断していた事は想像に難くない。いつもより雰囲気を柔らかくしているエマに緊張をほぐされたのか、迂闊にもいつもの癖で呼んでしまう。しかし、それを叱咤するような言い方に、カツの気は萎えた。今のエマはいつもの上官としてのエマ=シーンだ。
「それで、何かあったの?」
「はい。ラクスさんに遭難事故の件を調べたいと言って書斎を借りておきました。そこでなら、これからの対策を相談できると思います」
「大丈夫かしら、隠しカメラなんかは――」
「バルトフェルドさんがたまに使うぐらいだといっていました。多分大丈夫だと思います」
「バルトフェルド…か」
エマがそのまま彼をバルトフェルドと呼ぶのは、彼を信用できないからだ。
勿論、本人の前ではアンディと呼ぶつもりではいるが、このような場所で彼を馴れ親しく呼ぶことなど出来ない。アンディと呼んでしまえば、その時点でなし崩し的に彼の術中に嵌ってしまうような気がしたからだ。
「エマさん、あの人、きっと軍人ですよ。隙が全くありません」
「カツにも感じられて?」
「はい。ひょうきんな振りをして、その実、侮れないものを感じます」
カツにもニュータイプとしての素養が少なからずある事をエマは知っている。敵であったサラ=ザビアロフを一番に感じていたのは、彼だったからだ。
エゥーゴの中で一番ニュータイプの力が強いと思われるカミーユ=ビダン程ではないが、その感じ方は参考にはなる。自分の推測から得たバルトフェルドの正体に、エマなりの裏づけが出来た。
そうとなれば、益々バルトフェルドには気をつけなければならない。
「なら、彼が使っているとすれば、余計に危ないのではなくて?隠しカメラだって、きっとあるわ」
「でも、それは何か変じゃないですか?だって、書斎はあの人しか使ってないって聞いたんです。なら、自分しか使わない部屋にわざわざ隠しカメラなんて仕掛けるでしょうか?」
「そうね…カツの言う事にも一理あるわ。それに、そもそもこの屋敷に監視するべき人が居るとも思えないし」
エマは書斎をバルトフェルドしか使わないとは聞いていない。今カツから聞いたばかりである。しかし、そんなことに一々目くじらを立てても仕方が無いので、とりあえず二人で書斎へ向かう事にした。
「ここね」
二階に上がり、突き当たりにある部屋へ向かう。他の部屋よりも一回り大きい観音開きの扉をゆっくりと開き、二人は書斎の中に入る。
周囲はたくさんの本が詰め込まれた本棚に囲まれていて、奥の方に立派な木造りのデスクが置かれている。長者が持つ典型的な書斎であると言えるだろう。
カーテンは閉め切られていて、昼間でも薄暗い。二人はカーテンを開き、外の光を取り込んだ。海に面し、太陽光を良く取り入れる明るい部屋になる。これなら電気をつけなくても十分だろう。
「見たところ、特に怪しいものはありませんね」
当然でしょ、とエマは心の内で呟いた。隠されてなければ隠しカメラではない。一見しただけで見つけられるのも、隠しカメラとは言えない。隠しカメラは隠されていて見つけにくいからこそ隠しカメラなのである。
それを了承しているエマは、あえてカツの言葉に返事をしなかった。
「先ずはニュースペーパーね。何か載っているはずよ」
エマはすぐさま新聞を捜し始めた。手っ取り早い情報源として、新聞は手ごろな読み物である。
「エマさん!こ、これを見て下さい!」
と、唐突にカツの驚愕する声が耳に飛び込んできた。何事かと思い、カツの方に振り向いた。
「地図?どうしたの、カツ?」
「この地図、おかしいんですよ」
壁に掛けられた地図を見つめるカツの声が震えている。エマはそのカツの視線の先にある地図を見やった。
「おかしい…どういうこと?」
「オーストラリア大陸を見て下さい。ほら、違和感を感じませんか?」
エマはカツの言うとおりに壁に掛けられた地図のオーストラリア大陸の部分を見つめた。確かに、違和感を覚える。そして、気付いた。
「これ――!」
「気付きましたか?絶対におかしいですよこれ!こんな事、あるはずが無いのに…」
違和感の正体。それは、あるはずのもの、否、無いはずのものがあるのである。
「コロニー落しで出来たクレーターが無い…」
「ど、どういうことなんですかエマさん!」
激しく動揺するカツ。それというのも、これが単なる出版側のミスだとは考えられないからである。対するエマも唇を震わせている。
オーストラリア大陸。その右端の辺り、丁度シドニーがあった場所は、地形がえぐれて巨大なクレーターになっているはずである。
それは七年前の一年戦争の折、ジオン公国軍が仕掛けたブリティッシュ作戦によるコロニー落しで人類が地球に与えた史上最大の爪跡である。その事実は、現代に生きる人類なら誰もが知っている事実でだ。
U.C.0079の一月から始まった一年戦争が人類の記憶に刷り込んだ過酷な歴史は、七年経った今でも根強く残っている。開戦当初のジオンによる核攻撃に始まり、コロニーに対する毒ガス攻撃。そして、コロニー落とし。
更にミノフスキー粒子の発見とMSの台頭は、当初単機決戦だとの見通しの戦争を約一年に渡って繰り広げるまでに戦線を拡大させた。
その戦争の間に受けた民衆の苦労は計り知れないものがあっただろう。当時の記憶として、幼いながらも最前線のホワイトベースに搭乗していたカツは、その苦しさを身に沁みて知っている。
それだけに、一年戦争の象徴とも言うべきオーストラリア大陸のクレーターの存在が無視された地図が在るのは、二人にとって驚愕だった。
「…ちょっと待って。ここに年数が書かれているわ」
ふと、エマが地図の端に記されている数字が目に入った。
「71…」
「じゃあ、これはずっと昔に作成された地図という事ですか?」
「いいえ。もしかしたら、これはもっと別の意味を含んでいるかもしれないわ」
数字の大きさから、恐らくはこの地図が作成された年代を示しているのだろう。
エマの推測はこうだ。これは一年戦争よりも十年近く前に作成されたもので、まだコロニーがオーストラリア大陸に落下する前の世界を示している。だからオーストラリア大陸にクレーターが無くても何ら不思議な事ではない。
一応ここまでは理屈は通ってはいる。しかし、決め付けるのはまだ早かった。年数の隣、年号を示す部分が、どうしても見逃せない。カツもそれに気付いたようだ。
「C.E.って…何です?年号は宇宙世紀…ユニバーサル・センチュリー(U.C.)じゃないんですか?」
「分からない…これが一体何を示しているのか私には分からないわ…」
砂浜で気付き、それからカツに出会い、不可思議な人達とも出会った。そして今、それらの謎を結びつけるように最も奇妙な謎がエマの目の前に姿を現した。
「どうです、何か分かりましたか?」
唐突に掛けられた声に、一瞬心臓が止まりかけそうになりながらも咄嗟に二人は身を翻す。
振り向いた先に立っていたのはバルトフェルドだった。観音開きの扉の真ん中で悠然と立つその姿は、明らかに自分達を疑っている。
「中々いい書斎でしょう?僕もたまにここを使わせてもらっているんですがね、一人で落ち着くには最適な場所だ。ここなら、何をしていようとも誰にも邪魔をされませんからねぇ」
バルトフェルドはこちらに近寄ってくる気配は無い。窓の外はおよそ四、五メートルの高さはあろう。唯一の出入り口を塞いで逃げ道を失くしているつもりか。
「ふっ」
エマ達が何も応えないでいると、一つ鼻で笑ってバルトフェルドは扉を閉めて鍵を掛けた。
静まり返った書斎。整然と並べられた本棚が逆に不気味に感じる。そんな空気の中を、バルトフェルドはゆっくりと二人に歩み寄ってくる。長身の男が迫ってくるのはこれまた不気味だ。
「ラクスから君たちに書斎を貸したと聞いてね。こうして余計な邪魔を気にする事無く話しが出来ると思ってここへ来た……」
表情には薄笑いを浮かべている。やはり相当自分に自信があるのだろう。それとも、相手が女子供と思って油断しているのか。
「回りくどいわね。私達を疑っているのではなくて?」
「私達?いえいえ、僕はあなたを疑っているんですよ、エマ」
「エマさんを?」
「カツは黙って」
当然、カツは自分も疑われているものと思っていた。しかし、バルトフェルドが疑っていたのはエマだけだった。自分は眼中に無いと言う事か、カツはそう捉えると、少し悔しかった。自分はこの男に見くびられている。
エマは、そんなカツの不毛なプライドを察知してか、即座に彼を制止した。
「あなたのペースで話を進められたくないわ。本題を話して頂戴」
「そうですか。なるべくオブラートに包んで穏便に話を進めようと思っていたんですがね、君はストレートな表現の方が好きか」
「いつまでもそんな調子では何も話さないわよ」
「失礼。それでは、率直に聞きましょう」
それまで薄笑いを浮かべていたバルトフェルドの顔つきが急に険しくなる。どうやら、これが彼の本当の顔らしい。エマの推測したとおり、今までのフレンドリーな態度はブラフだったか。
「エマ、君は軍人だな」
「そうよ」
あっさりと認めるエマに、バルトフェルドは口笛を吹いて囃す。意外なほどにあっけなく認めるものだと思った。エマは自分の予想していた以上に気の強い女性なのだろう。
一方のエマにしてみれば、こうして疑われている以上、軍人である事を隠し続けるのは無意味だと感じていた。相手がバリバリの軍人であると薄々気付いていたのだから尚更とも言える。
「どうして分かったの?」
「そりゃあ僕も元軍人だからねぇ。同類の匂いくらい、嗅ぎ分けて見せるさ」
にやり、とバルトフェルドは笑ってみせる。その表情に、彼はまだ完全に本気になっていないことが窺える。余裕を残しているようだ。
その反面、成る程、とエマは思った。自分が彼を軍人だと見抜けたのなら、その逆もまた然りだ。自分はこれまで自らの事で一杯一杯だったのだろう。そんな簡単な事にも気付けなかったのだから。
「では次に、君たちの所属は何処だ?何の目的でここへ来た?」
「その前に、こちらの質問に応えてもらえないかしら?」
バルトフェルドは眉を顰める。立場上優位に立っているのはバルトフェルドの方である。しかし、それを意に介さないエマの強気な態度は、彼にしてみれば不愉快なものだろう。
ただ、エマの側にしてみれば少しでも謎を解きたいという渇望と、会話の主導権をバルトフェルドに渡したくないという思いもあった。
「何だ、言ってみたまえ」
しかし、ここで恫喝しては、聞ける話も聞けなくなるかもしれない。それに、彼女達の言葉から情報が漏れてくる事も考えられる。こちらの質問に応えるエマが真実を話すとは限らない。
「今年は何年か…教えてくれないかしら?」
「今年?」
この質問にはバルトフェルドも意表を突かれた。何を聞いてくるのかと思えば、今年が何年かという質問である。特殊工作部隊かと思って気を引き締めていたが、これでは拍子抜けである。
(いや…)
が、しかしバルトフェルドは直ぐに気を引き締めなおした。一見何の意味も無い質問に思えても、どこかにキーワードが隠されているかもしれない。それに、意味は無くともこちらを油断させる為に仕掛けた罠である可能性も否定しきれない。
「今年はコズミック・イラ(C.E.)73年だ。それがどうかしたのかね?」
「コズミック・イラ?コズミック・イラって何の事なんです?」
「おかしな事を聞くもんだな?」
「教えてください!」
「おいおい、質問しているのはこちらだという事を忘れないで貰おうか」
何か様子が変だ。バルトフェルドはそう思い、警戒を膨らませる。
「お願いします!どうしても知らなければならないんです!」
「それに応えたら、僕の言う事に素直に応えてくれると約束してくれるかい?」
「約束します」
「ふぅ……」
バルトフェルドは一つ息を吐き出し、やれやれといった表情で口を開いた。この懇願の仕方、まるで迷子になった仔犬のようだ。演技にしても、こんな常識に必死になるのはおかしい。
「何の事もへったくれも無い。コズミック・イラが今の年号だという事位、知っているだろう?」
「コズミック・イラが年号……!年号って、ユニバーサル・センチュリーではないんですか!?」
「ユニバーサル・センチュリー…何だそれは?旧世紀から年代が移行して以来、この世界の年号はコズミック・イラ以外になった記録は無いぞ」
「な、何ですって……!」
「中尉、さっきの地図に書いてあったC.E.って言うのはそのコズミック・イラの事だったんですよ!」
カツが口を挟んでくる。
ここで、バルトフェルドはエマが中尉だという事を知る。やはり、少年の方から情報が漏れてきたか、とほくそ笑む。そうとなれば、連合の軍人だろう。ザフトには階級は存在しない。
「そうとなれば、ここは過去でも僕達の世界でもないという事では――」
「じゃあ、私やあなたが生きているのも――」
「君達は何を言っている?」
当りを得たとバルトフェルドが思っていた矢先、おかしな会話を始めた二人に困惑する。まるでSF世界の物語のような事を口走っているのだ。これには流石のバルトフェルドも不思議に思う。
「でも、そんな事ありえないわ。違う世界に飛ばされるなんて…」
「でも、僕が生きてるって事は……死後の世界?」
「そんな事――!」
「でも、それ以外にどう説明をつけるって言うんです?」
「お取り込み中のところ申し訳ないが、君たちは僕に尋問を受けている立場な訳だ。あまり俺に手荒な真似はさせないでくれ」
それまでとは違った凄みを利かせた声が二人のやり取りを遮る。ふとバルトフェルドを見やると、突いていた杖をこちらに向けてかざして威圧を掛けていた。
「何の事やら僕にはさっぱりなわけだが――」
二人が大人しくなったのを確認すると、また声が先程までの調子に戻った。が、直ぐにカツが再び口を開いてしまう。
「この人が嘘をついてるって事は――!」
「カツ!」
思い出したかのように再び息巻くカツを、エマは制止する。これ以上彼を興奮させては、バルトフェルドの心象が余計に悪くなる。
立場を理解できているエマは、出来るだけ事を荒立てたくなかった。こちらは二人とはいえ、隙の見えないバルトフェルドに勝てる気がしなかった。
「あの地図だって僕等を混乱させる為にわざわざ用意したものかもしれません!」
「お止しなさい、カツ!」
「そうだ、いい加減にしたまえ少年」
「うっ……!」
しかし、尚も興奮するカツはエマの制止を振り切って更に続けた。それをバルトフェルドは不快に思い、カツに対してきつく言葉を掛けた。
それに気付いたカツはその眼光の鋭さに言葉を詰まらせる。この男には勝てない。カツは直感的にそう悟り、やっと大人しくなった。
それを確認したバルトフェルドは、今度こそ落ち着いて話せると感じ、続きを話し始めた。詳しく話を聞く必要がありそうだ。
「とりあえず事情を聞こうか。どうやら君達は唯の連合軍人ではなさそうだからな」
中途半端かもしれないけど、今回は以上です。
新約でエマさんが可変機の事を「変形アーマー」って言ってたけど、
何か響きが好きだなぁ
はええ…そしてGJ 続き楽しみにしてます…自分の書かないと…
GJ!!過疎っていたスレが輝きを放っている…
つづき楽しみにしてます。
ところで、バルトフェルドって…UCのキャラクターだったら、誰くらいの強さなんだろう?
やっぱ、パクリ元のランバ・ラルくらいかな?
>「今年は何年か…教えてくれないかしら?」
ここでタイムウォーカー零を思い出した俺はマイノリティ
GJです
カミーユ氏が帰ってきたと聞いて飛んできました。
前の作品がすごく良かっただけに期待してしまう。
出だしからしてワクテカしますな。
UCのMSとか出るのだろうか?
生産性以外パッとしないジムUやハイザックでも
CEでは超ハイテク・・・
スーパーガンダムは文字通りスーパーガンダムだな
スーパーガンダムのスーパーぶりに当てられて
スーパーフリーダムが降臨するんだな
カツはまぁ……Gディフェンサーで戦った男だから、パイロットとしてはな
かなかの腕前なんだろうな。
エマさんは元ティターンズだから、エリート。一流のパイロットだからなぁ、
CEのパイロットが太刀打ちできんのか?
格が違いすぎるから太刀打ちできんだろう。
エマさんなら機体の性能が同じで嫁補正が無ければキラと同じかそれ以上じゃない。
この流れ、ジェリドとマウアーを期待していいですか?
二人で頑張って生き抜いて欲しい。
ジェリドがきても凸がもう一人増えるだけな希ガス
でもなぁジェリドのほうが好感持てるよ…
むしろ凸はレコアに近いと思う
好きな男が出来たからどっかいっちゃうレコアとキラとカガリがいるからオーブに逃げ込む凸、
「疑惑があるんだ」なんてオブラートに包んで吐き捨てる凸より
正直に「私は女だ」って言うレコアのほうがやはり好感持てるけどね…
生粋のアースノイド(更に言えばナチュラル)でニュータイプの素質はなく、
さりとて強化人間に堕するでもなく自力でひとかどのエースに登り詰めた
ジェリドの努力家としての面はもっと評価されていいはず。
彼奴の悲劇は生まれる時代を間違えた事だろう。
ティターンズの思想に染まって広い視野を持てず、周囲はカミーユにシャアに
アムロにシロッコにハマーン他とバケモノ揃いだったんだから。
もしこっちに来てたら、PPに加わって似たような人生送るのか、それとも
かつての行動を客観視する事で新しい道を見出すかな…
新のNTは地球育ちから生まれるんだぜってVガンで言ってたけどな
ウッソも地球育ちだし
ニコニコで全話うpされたのみたけど
ジェリドって最後にNT用のバウンドドッグに乗ってたけど、強化もNT化もしてないの?
いずれはティターンズをこの手にするって野望なら凸には足元すら及ばない信念の持ち主だ、例えヘタレでも。
>738
「誰がヘタレだ!」
「うぉ!?」
不意に飛び起きたジェリドに、ネオは思わず後ずさった。
作戦開始時刻が迫る中、仮眠室にいた彼を起こしに来た矢先の出来事である。
当の本人は、マスク越しの奇異なものを見る視線にも気付かず荒い息を吐いた。
「夢、か?」
「あー、寝言はもう少し慎ましくな」
横合いからかけられた言葉にそちらを向くジェリド。
ネオの口元が苦笑いを浮かべているのを見て、慌てて立ち上がり敬礼した。
「し、失礼しました、大佐!」
「構わないさ、このくらい。それより、夢見でも悪かったか?」
「ハ……見知らぬ誰かにこき下ろされたような気がしまして」
ボソボソと歯切れの悪いジェリドに、ネオは小さく笑って肩を叩いた。
「ま、気にしなさんな。たかが夢だよ、夢」
「はぁ」
「それと、こっちが本題だが」
ネオの口元が苦笑とは違う、深い笑みを形作る。
それに気付いたジェリドも、同様の笑みを浮かべた。
「そろそろ待ち合わせ時間だ。デートの準備をしておけ」
「了解しました。黒いスーツでばっちりキメますよ」
「頼むぞ、ジェリド中尉」
「ハッ!」
勢いでやった。今は反省している。
>>739 ワラタwww
小ネタでいいから気が向いたらまた頼むぜw
シンの家族を殺したのがジェリドなら「オレァ知らなかったんだ・・・」と言いつつ自分から殴られに行こうとするんじゃないか?
ジェリド萌えのオレのために、だれかSS書いてくれぃ。
ごめんなさい。書いてください。
『陽が沈んで』
「む…これは駄目だなぁ」
ベランダでコーヒーを一口含み、即座にカップの端を離して渋い顔をする。バルトフェルドの趣味であるコーヒーのオリジナルブレンド作成に勤しんでいたようだが、うまくいかなかったらしい。
「どうしたんです、バルトフェルドさん?昨日はもう少しで新しいブレンドが出来るって言ってたじゃないですか」
「いや、ちょっと別のブレンドを試してみたくなってね。挑戦してみたんだが…やはり駄目なものは駄目だな」
隣で本を読んでいたキラが怪訝そうに話してくるのを、バルトフェルドは渋い顔で言葉を返した。ここでキラに味見をさせないのは、バルトフェルドなりのこだわりを持っているからだ。他人に媚びたオリジナルブレンドなんぞ、趣味とは呼べない。
「どうして急に?」
「なに…ほんの気まぐれさ」
バルトフェルドの声が濁ったのをキラは聞き逃さなかった。何か思うことがあるのは確かである。しかし、無理に聞き出そうとは思わなかった。自分も、あまりしつこく他人に質問されるのが嫌いだったからだ。
キラはそのままそうですか、と一言だけ発して再び文字を追い始めた。
「なぁ、キラ。君はこの世界以外にも別の世界があるって思った事は無いか?」
「え?」
丁度その手の本を読んでいただけに、キラは一瞬驚いた。だが、そんなものは現実にはありえない話で、その類の話題は本の中だけのものだと思っていた。バルトフェルドの言葉は、まるで手元の本の中から飛び出して来た台詞みたいだ。
「あ、バルトフェルドさんも興味あるんですか?」
「ん…い、いや。そういうわけじゃないんだ」
笑ってキラが手にしていた本をかざしてアピールする。それに対してバルトフェルドは苦い顔をして拳を口元に当て、一つ咳払いをする。我ながらおかしな事を言う、と自嘲する。
それもこれもエマとカツのせいである。彼女達の話があまりにも飛躍し過ぎていて、自分も少し感化されているのだろう。もう一度彼女達の話を整理する為、その時の事を思い出してみた。
エマから大まかな事情を聞いたバルトフェルドは、呆然としていた。それというのも、内容が内容であったからだ。とてもではないが信じることは出来ない。
「すると、君達は本当は既に死んでいて、ここは死者が訪れる天国かなんかだと…そう言いたいのか?」
「私だって信じたくはありません。しかし、これは事実なんです。この子だって、確かに隕石にぶつかって死んだはずなんです」
「それに、僕達の知っている世界との相違点が多すぎます。連合だのプラントだのは知らないですし、最初に話した年号だって違うじゃないですか」
二人のやり取りに割って入るようにカツが身を乗り出す。そんなカツに、エマが少し迷惑そうな顔をしていたのをバルトフェルドは見逃さなかった。
しかし、気を取り直して彼は続ける。
「だが、ここは天国じゃあない。れっきとした地球のオーブという国だ。何より、君たちの話には証拠が無い」
「ですが!」
これまでエマが話した内容は、殆ど知らないことばかりだった。中にはMSという言葉の共通点はあったが、とても信用できる話ではない。しかし、フィクションにしては良く出来ている。いや、出来すぎている感もある。信じることは出来ないが、妙なリアリティは感じた。
「面白い話だとは思うがねぇ」
「ちゃんと聞いてください!本当のことなんです!」
「もう止しましょう、カツ」
「エマ中尉!」
「私だってまだ信じられないんだもの。それはあなたも同じでしょ?だから、この人に信じてもらうことは出来ないわ」
興奮して少しずつ前進するカツの肩を掴み、エマがなだめる。そんなエマの言葉に、カツは仕方なく従うしかなかった。
確かに彼女の言うとおりである。これ以上説明しても、証拠が無い以上こんな荒唐無稽な話など、誰も聞く耳を持たないだろう。自分たちは、身一つで放置されていたのだから。
「君達の話は分かった。で、どうするんだい?仮にその話が本当だとしても、君達が連合の回し者でないという確証は無い。エマ、君は中尉と呼ばれていたのだからね」
「だから、それはエゥーゴでの話で――!」
「カツ!」
「――!…分かりました」
もう何度このやり取りを見てきただろうか。バルトフェルドとの会話の中で、カツはエマに何度も窘められていた。多分姉弟というのは嘘なのだろうが、この関係を見ている限り、あながち間違いでもないような気がしてきた。
「しょうがない。怒られっぱなしのカツ君に免じて、君らが連合の人間で無いと言う事だけは信じよう。それで何もしないのであれば、もう暫くここに居てもいい。君達、特にエマ君は疲れているようだしね。顔色があまり宜しくない」
「本当にそれで宜しいのですか?」
「勿論、僕も鬼ではない。疲弊している人を放り出すような鬼畜じゃないさ。但し――」
「監視は受けます」
「助かる。カメラと盗聴器だけだが…いや、ちゃんと死角は作らせて貰う。レディーの着替えを覗く趣味は無いのでね。あぁ、そうそう、まだ調べたい事があるのならこの部屋を使うといい」
笑いながらそう告げると、バルトフェルドは振り返る。これ以上彼女達を問い詰めた所で、碌な情報が出てこないだろうと踏んだからだ。
「カツ君、あまり余計なことは考えるんじゃないぞ」
去り際のバルトフェルドの言葉にカツは何も応えなかったが、ちらりと見えたその表情を鑑みるに、どうやらちゃんと釘は刺さったらしい。それに満足すると、バルトフェルドは書斎を後にした。
思えば、何故エマ達はあんな浜辺に打ち上げられていたのだろう。こちらの油断を誘うにしても、発見当時のカツや先程のエマを見る限り、本当に疲弊しているように見えた。そんな体たらくでは工作員としては間抜けすぎる。
元ザフトの砂漠の虎としての選眼は、それ程鈍らせているつもりは無い。自分の感じた印象は恐らく間違っていないだろう。エマ達は演技をしていない。
所謂戦争屋としての経験を彼が手放そうとしていないのは、戦争が終わって二年経とうとしているのに地球圏は未だに戦禍の兆しが消えていないからだ。いずれ再び自分の力が必要な時が来るだろうと予測し、刃は研ぎ続けてきた。
(キラやラクスを不安にさせるわけにはいかないからな)
先程のエマ達とのやり取りを、キラには話していない。自分ひとりの心の内に秘め、万が一の事態には自分一人で何とかしようと思っていた。今この屋敷で最も戦えるのが自分だからだ。
バルトフェルドが彼等についているのは、ヤキン戦役で中心人物であった彼等を守る為だ。特に、キラは先の大戦でMSパイロットして多大なる戦績を残してはいるが、今は戦う力を残していない。
そして、ラクスは世界的に見ても超重要人物である。そんな彼女を狙う輩は多いだろう。だから、そんな時に助けになるために自分は彼等の側に居る。
本当はもう一人重要な人物が居るが、彼女は恐らく大丈夫だろう。加えて、頼りになる護衛も付いている。
(ま、入ってくる情報を見れば、心配なのは別の線なんだがね)
ただ、その心配事もあまり深く関るつもりは無い。その問題に首を突っ込むのは下世話だと思うからだ。それに、余計な事をして自分達のスポンサーとも言える彼女の機嫌を損ねたくない。今はマルキオ導師の邸宅に厄介になってはいるが、いつ彼女の世話になるやもしれない。
「……さん、バルトフェルドさん」
「…ん」
じっと物思いに耽っていると、キラが自分を呼ぶ声が聞こえた。何度も呼んでいたのだろう、少し心配そうな顔つきをしている。結構長い時間呆けていたようだ。
「どうしたんです、バルトフェルドさん?少し変ですよ」
「あぁ、済まない。間抜けな顔を見られてしまったかな?」
「どこか具合でも悪いんじゃないですか?」
少し呆けていただけなのにこの心配のしよう。キラは優しすぎるとバルトフェルドは思う。
(まあ、こんな奴だからこそ、自分が守ってやらなければならないと感じたわけだがな)
自分の中にキラに対する父性愛のようなものが芽生えているのだろうか。ふと感じた気持ちに、バルトフェルドはそんな事を考えた。
「大丈夫だ。今日は天気が良くて気持ちいいからなぁ。思わずぼぅっとしてしまったよ」
「そうだったんですか」
おどけた顔で自分が大丈夫である事をアピールする。そんなバルトフェルドの表情に安心したのか、キラも笑顔を見せた。
そう、それでいい。これ以上、彼にもラクスにもきつい想いはして欲しくは無い。バルトフェルドは、そう心の中で念じる。しかし、この後にそんなバルトフェルドの願いは打ち砕かれる事になる。その時は、徐々に近付きつつあった……
書斎に残ったエマとカツは、そのまま本や資料をあさって知識を集めていた。先程のバルトフェルドとの会話に於いて、この世界の知識が足りない事を痛感したからだ。ある程度効率のいい行動をするには、会話を合わせるために知識が必要になってくる。
それが出来なければ、情報を集めるどころではない。
資料をあさりながら、エマはバルトフェルドとのやり取りを思い返していた。彼は自分たちを最初から警戒していたのだろう。自分達が書斎で何かをすると思い、やって来たと考えられる。
ただ、彼と話していて分かったことだが、去り際に冗談を交える辺り、バルトフェルドにはまだまだ余裕があったと見える。彼の底知れぬ器の大きさを測りきれず、エマは複雑な表情をする。結局、こちらの情報を引き出されても、彼の方の情報を引き出す事は出来なかった。
完敗である。
「結局の所、何であんな人がこんな屋敷に居候になっているんですかね?」
「さあ、何ででしょうね。ただ、今の私達にはどうにも出来ないわ」
「エマ中尉……」
「でも、一つだけ推測する事が出来るわ」
「何です?」
「彼は、この屋敷の人達を守りたかったんじゃないかしら?そうでなければ、カツを野放しにしておく事なんて考えられないわ」
「それ、どういう意味です?」
エマの発言は、カツが隙だらけだと言っているようなものである。その意図に気付いたのか、カツはむくれ顔でエマに抗議した。だが、エマはそんなことに構ってられないとばかりに話を続ける。
「それだけではないわ。さっきここに一人で来た時もそうよ。わざわざ三人だけの空間を作ったのは、他の人を巻き込みたくないからと考える事は出来なくて?
あのキラって言う子が居るのにも関らず一人で来たって事は、ここの人達が彼にとってそういう人だって事の証明じゃないかしら」
「買い被り過ぎです。僕にはそんな優しい人には見えませんでしたよ」
「釘を刺されたからでしょ、あなたは。もっと冷静に物を見られなければ、本質なんてものは見えてこないものよ。それが出来なくて、あなたはよく怒られてたんじゃない」
「エマ中尉は、頭の回転がお早いのですね」
「生意気言うんじゃないの!」
口数の多いエマを皮肉ったカツの言葉に、軽くではあるがエマはげん骨を落とす。それを受けたカツは、渋い顔をし、黙々と知識の詰め込み作業に戻る。
(でも、ここが本当に異世界だとすれば…一体誰が何の為に私達を呼んだのかしら?)
神などという存在が実在するとは思いたくないが、それでも現実として自分やカツはここに存在している。今はまだその実態は掴めないが、いつかその答が分かる時が来るのだろうか。
ただ、それが分かった時、どうするかは分からない。自分やカツは確かにあの戦いで死んだ。例え元に戻れたとしても、その時何が起こるのか、あまりいい想像は浮かばない。疲れるだけだと思い、エマは目の前の資料に集中する事に決めた。
次にエマの目に飛び込んできたのは天井だった。どれくらい時間が経ったのだろう。エマは書斎で調べ物をしている最中に眠ってしまったようだ。目を覚ましたら、個室のベッドの上で横になっていた。
作業の途中で眠ってしまうとは、我ながら情けないと思う。しかし、何分ひたすら文字を追う作業は眠気を誘いやすい。集中力が足りないと思ったが、それは疲れが溜まっていたせいだろう。そういえばラクスやバルトフェルドにも顔が疲れていると言われていた。
「御気分はいかがかしら?」
機嫌を訊ねてくる声に気付き、視線をその方向に移した。優しそうな人柄の美人が直ぐ脇の椅子に腰掛けている。
「あまり無理はしないほうがいいですよ。疲れを残すのは女性にとっては天敵なんですから」
何とも優しい笑みを投げ掛けてくる。この女性は会った事が無い。マリアよりも年上なのは間違いないが、この女性も随分と若く見える。誰だろうか。
「えと…」
「ご紹介がまだでしたね。私、カリダ=ヤマトと申します」
「ヤマト…では、あなたはキラ君の――」
「えぇ、そうです。キラは息子です」
言われてみれば納得できる節もある。この女性から感じる雰囲気は、キラに感じた雰囲気に似ている。成る程、親子と分かれば、その相似点にも理解が届く。…キラの親にしては若すぎる気もしなくは無いが。
しかし、彼女は本当にキラの母親なのだろうか。じっと顔を見つめてみる。
「…あまり似てないでしょ」
「い、いえ!そういうわけじゃないんです」
「正直に仰っていただいて結構ですよ。私とキラは、あなたとカツ君との関係みたいなものですから」
「え?」
カリダは笑みを浮かべてはいるが、言葉の裏に隠された本心は隠せていない。自分とカツと同じ様な関係とすれば、血の繋がりというものが存在しないと言う事か。
「本当のご子息ではない…ということでしょうか?」
おずおずとしたエマの問い掛けに、カリダは少し視線を落として口を開く。
「…あるきっかけで――なんですけど、あの子と私との間に血の繋がりはないんです」
「そうなんですか」
つまり、キラはカリダの養子というわけだろう。そう考えれば、似てないのも若いのも理解できる。ただ、その事をエマは口に出さないでおいた。無神経な事と思ったからだ。
「そのせいであの子に辛い思いをさせてしまった事を、私は後悔しています」
「キラ君はその事を知っていらすのですか?」
「えぇ。詳しくはお話できませんが、そのことで随分苦しんだようなんです」
カリダの表情が、徐々にではあるが沈んでいくのが分かる。これは良くないと踏んだエマは、何とか元気付けようと口を開く。
「でも、今は違うのではないですか?彼と一緒に暮らしていらっしゃるという事は、養子とか関係なく――」
「はい。キラを本当の息子のように思っています」
カリダの表情が少しだけ明るくなった。エマはほっと一安心する。
「…ごめんなさい。疲れてらっしゃるあなたに気を遣わせるような真似をさせてしまって」
「いえ、お気になさらないで下さい。私の方から話題を振ったようなものですから――もう体調の方も大丈夫ですし」
そう言ってエマは体を起こしてベッドから這い出ようとする。しかし、まだうまく体に力が入らないのか、バランスを崩してよろけてしまう。カリダは咄嗟にエマの体の下に身を滑り込ませ、ベッドに戻した。
「無理をしないで。遭難して流れ着いたんでしょ?まだゆっくりしなくては駄目ですよ」
「済みません…」
「ううん、良くなるまでゆっくりしてくださいまし。ここは、そういう所でもあるのですから」
「はい」
「食事の準備が出来たら呼びますから、それまでは安静にしていてくださいね」
カリダは、エマをそっと寝かしつけると、部屋を出て行った。
扉が閉まると、部屋の中は薄暗くなる。日も随分傾いてしまったようだ。カーテンの外が暗くなっているのが分かる。
そういえばカツはどうしているのだろう。まだ、真面目に書斎で知識をあさっているのだろうか。それとも、彼の事だから独自に調査を開始しているのだろうか。ただ、それだけは止めておいてくれと、エマは願う。今はこの屋敷に居辛くなるようなことは避けたい。
バルトフェルドに嫌疑を掛けられているとはいえ、逆に言えば彼が今の一番の理解者なのだから。
そんなことを考えていると、再び眠気が襲ってきた。天井を見つめる瞳を閉じると、エマは眠りに入る。若干お腹が空いてはいるが、時間帯的には直ぐに夕食となるだろう。それまでは我慢できる。その後はカツの報告を聞いて、具体的な行動を決めるのは明日以降にしよう。
眠りにつくと、体の疲れが急に押し寄せて来た。
エマの長い一日が、終わろうとしていた。
ちょっと短いかもしれないけど今回は以上です。
>>742 ジェリドは残念ながら…
出ます。まだ先になりますけど。今はプロローグが終わったぐらいなので、もう暫くお待ちください。
乙、これからどういう展開になるか楽しみだなあ。
UCのMSはでるのかとかグリプスでの戦死者がどの程度召還されるのかとか
ジェリド登場確定キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
wktkして待ちます!
今思ったがジェリドとシンも共通点多いな
カミーユ氏、乙です!
時期的に見てアッシュ隊がそろそろ来る頃ですかね?
下手したらマジで2人がスパイ扱いされそう
エマとカツが今後もキラ達と行動を共にするかどうか、はたまた別の保護者(?)
を見つけてそっちに行くのか楽しみです
ジェリドも来るとなると・・・ カクリコンも来るのかな?w
各離婚、隔離魂、歌栗近
GJ!!お疲れさまでした。
相変わらず読み応えがあるなぁ〜
カツ絡みで、ハヤト出ないかな?戦死したのZZだけど…
ジェリドに真っ当な道を歩ませてやってくだされ。
PPから髪形をバカにされるジェリド
この俺の髪型がサザ○さんみたいだと!
GJ。カツのウザさが良く出ている…w
ジェリド萌えの人って意外と多いんだなwww
オレももちろん大好きですが。
カツはZでなく1stのが転移してきてればあるいはシンマユ姉弟スレの
シンたん並のアイドルにもなれたろうに。
現状では既に特殊学級部隊が来た時に囮の的にするくらいしか使い道がw
ナチュラルの元軍人の女性に守られてるスパコディよりは役に立つんじゃない?
アレだ、いい感じの反面教師に……ならんかw生徒側も悪いから
カツは精神年齢が高いガンダムキャラの中では年相応な感じがしないでもないがな
これからのエマさんの苦労を思うと涙が・・・
きっと情報はラクス一派の一方的な主観で歪んだものしか伝わらないだろうし・・・
・・・いや、カミーユ氏が書くんだから負債のようなピンクテロリズムにならないのか?
エマさんはヒルダ殺しの一件でティターンズの本質を見抜いて
エリートの座も家柄も捨ててエゥーゴに身を投じた事からわかるとおり、
ものごとの是非をキチンと自分で判断できる人だよ?
既に虎に対しても警戒しているし、カガリ誘拐のあたりでこれはおかしいと
確信して離反するんじゃね?ついでに、レコアのようにならないようにと
カガリも連れ出して。
…カツは期待できない…つっか置いてってもいいけどw
「地下にガンダムが隠してある」というシチュだけでメロメロになりそうだが。
あこがれのアムロさんでない人間にそれやられても
逆に不信感抱くくらいの判断力はあるさ。たぶん。
いや、エマさんが頑張ってキララクを正そうとするかな〜と
虎魔乳はともかくキララクは年下だし見捨てるには忍びないかな〜と
まぁ、エマがキラ達の言う奇麗事だけど何でも通そうとする戯言に付き合うとは思えんね
>あこがれのアムロさんでない人間にそれやられても
そういえばアムロとエマが邂逅するssってあんまり見かけないよな〜
z本編でエマがジャブロー降下作戦で地球に降りてたら、どうなってたんだろ?
771 :
770:2007/05/08(火) 23:41:04 ID:???
間違えた
>奇麗事だけど
奇麗事だけで
772 :
768:2007/05/09(水) 01:03:42 ID:???
あ、カツについてのレスだったんだけど、言葉足りなかった?ごめん
『動き出す世界で』
人類が宇宙に進出し、人工の大地を築いたコロニー群。その中でも特異な形をしたコロニー群が存在する。砂時計に似たそのコロニー群は、コーディネイターと呼ばれる人間が住んでいた。
コーディネイターは普通の人類とは違う。遺伝子改良を受け、普通の人類よりもアドバンテージを持って生まれてくる。その違いを区別する為に、コーディネイターの対として、普通に生まれてくる人類をナチュラルと呼ぶようになった。
「何?それは本当なのか」
「はっ、ユニウスが謎の武装勢力に占拠された模様です」
「むぅ……」
工業コロニー、アーモリー・ワン内の施設通路を、二人の男が歩いている。長身の男に付き従うようにもう一人の男が報告をしている。
「ミネルバの進水式は三日後だったな?」
「はい」
「二日繰り上げて明日に変更するとザフトに伝えろ」
「明日ですか!?」
報告をする男が長身の男の発言に驚いた。対する長身の男は、顔色一つ変えずに穏やかな表情を保っている。
「準備はしてきたのだろう?」
「それはそうですが…」
「なら、やらせたまえ。手遅れになる前にな」
「しかし、調査隊を向かわせれば――」
「私が直接見に行く」
「しかし、御身に何かありましたら――!」
「ミネルバはザフトの自慢だよ。地球に居る連中に我々の力を見せて牽制しておく必要はあるだろう?」
「御尤もですが……」
「本国の守備隊の一部も連れて行く、心配はあるまい。それと、詳細が分かるまでこの事は内密にして置けよ」
「はっ」
その男、ギルバート=デュランダルはコーディネイターのトップに立つ男である。最高評議会の議長を務めている。毛先に癖のついた長い黒髪をなびかせ、白と黒を基調とした制服を身に纏っている。やや細面の顔は端整に磨かれていて、双眸は何者をも見通すかのように鋭い。
一見するだけで只者ではない雰囲気を他者に知らしめるだろう。
「艦長はタリア=グラディスだったな?」
「議長のお気に入りでございますか?」
「昔はな」
しかし、このような側近の失礼な発言にも、デュランダルは柔らかく返す。隙の無い厳しい印象を与える彼は、このように穏やかな一面も持っている。
ヤキン戦役の頃の議長は、穏健派のシーゲル=クラインが失脚し、過激派のパトリック=ザラが実権を握っていた。しかし、戦争はそんな彼の暴走と共にプラント、連合の双方に悲劇しか残さなかった。だから今、比較的穏健派と謳われるデュランダルが議長に選ばれた。
パトリックのような過激思想全開も困るが、穏健すぎるのも相手に付け入られるだけだ。
(謎の武装勢力か…果たして、どちらの亡霊かな?)
笑みを浮かべ、デュランダルは歩いていく。
翌日、デュランダルは若い男を従えた少女を迎えていた。身なりの整った、金髪の少女である。髪はショートに纏められていて、顔には幼さを残している。
「それで、我が国から送らせていただいた、オーブ防衛戦の折に流出した人材やモルゲンレーテの技術に関する懸案の返答はいただけないので?」
声は少年のものに近い。電話で話したら、きっと少年と間違えていただろう。勿論、デュランダルはそんな間違いをするつもりは無い。何と言っても、相手は小国ながら一国を預かる身なのだから。
その少女、カガリ=ユラ=アスハはオーブの国家元首として、ここアーモリー・ワンを非公式に訪れていた。プラントへ送った案件の返答を中々貰えず、直接聞きに来たのだ。
「そうは言っておりません。しかし、故郷を追い出された彼等を受け入れたのは私達です。その彼等がプラントで生活していくには、持てる技術を以て働くしかないではありませんか」
「プラントはここで新造艦の進水式を行うとも聞いています。我々の技術を軍事転用なさるのを止めていただきたいとお願いしているのです」
「何故です?彼等の職を取り上げろと姫は仰るのですか?」
「そうではありません!プラントは力を蓄えて――それは危険なことです!強すぎる力は争いを呼ぶだけです!」
「アスハ代表、落ち着いてください」
何かを焦っているのか、カガリは興奮し、思わず声を荒げてしまう。それを御付の男がなだめて落ち着かせる。
デュランダルは、その男に一瞬視線を送った。サングラスを掛けていて、その表情を窺い知る事は難しいが、視線に気付いた彼は目を逸らしているように見えた。視線をカガリに戻す。
「それは違います。争いが起こるから、力が必要になるのです」
「では、デュランダル議長はまた戦争が起こるとお考えなのですか?」
「さぁ…供えあれば憂い無しですからね。それはオーブでも同じではありませんか」
カガリの質問は的を射ているようで外れている。それに近い考えを持ってはいるが、実際にデュランダルが考えている事は全く違う。彼は、戦争はまだ続いていると考えている。連合とプラントが停戦し、ユニウス条約を結びはしたが、それは一時的な措置であると捉えていた。
最も危険な連中が、地球にはまだ残っている。
「しかし、ここでは新型のMSの開発も進められていると聞いています。外に力を誇示したがって居るのではないですか?」
「姫はMSがお嫌いのようで」
「話を逸らさないで貰いたい。折角落ち着きを見せ始めた地球圏です。わざわざ連合に刺激を与えるような真似をしなくても宜しいのでは、と言っているのです」
カガリの言葉に、デュランダルはフッ、と笑う。その態度にカガリは眉を顰めたが、つい先程隣の男になだめられたばかりである。ここは我慢する。
「姫は何かに焦っていらっしゃる?」
「…私を姫と呼ぶのは止めていただきたいのだが」
「失礼、アスハ代表」
単にオーブから漏れた技術を、ザフトが兵器開発に使っているのが気に入らないだけではないだろう、とのデュランダルの推理が当ったらしい。どうやら図星を突かれたようだ。カガリの表情を見て、デュランダルはほくそ笑む。
オーブは小国と言えども、先の大戦で重要な役割を担った国である。連合各国の情報を集めている時に、デュランダルは大西洋連邦がオーブに、プラントへの技術供与を行っているとの理由で度々圧力を掛けていたことを知った。
恐らく、そろそろ相手側の圧力が限界に達してきたのだろう。だからこのような時期に、しかも非公式にデュランダルの下を訪ねてきたのだ。プラント本国ではなく、ここアーモリー・ワンでの会談はある意味正解とも言える。
一応この場でその件に関して言及してみようかとも考えたが、もっとオーブの情勢が困窮した状態になった時でもいいだろう。今この場で変な疑いを掛けられてもつまらないし、こちらの狙いを探られるのも後々に影響を及ぼす。
そうなってしまえば、こうしてカガリに接触した意味がなくなってしまう。
(これから先、オーブがどうするかで、彼女が敵か味方かが決まるな)
沈黙を続けるカガリを眺め、デュランダルは考える。一番いいのは、オーブをプラントに吸収する事だ。勿論、オーブに対する調査も行ってきた彼は、そこにラクス=クラインが居る事も知っている。
最悪同盟さえ結べれば、カガリとラクスという二人の強力な影響力を持つ手札を味方に付けることが出来る。
オーブの国土自体に旨みは全く無いが、そこにあるモルゲンレーテの技術力も魅力的だ。それに世界で唯一のマスドライバーも存在している。ここでカガリを手篭めに出来れば、後に起こるであろう連合との覇権争いに先立って優位に立てる。
デュランダルは、戦争はまだ終わってないと考えているのだから。
「ん……!」
カガリの護衛の男がふと声を漏らす。相変わらず目をサングラスで隠しているので表情を読み取る事は出来ないが、顔を外に向けて何かを感じ取っているようだ。
「代表」
「どうしたアス――アレックス?」
「外が騒がしい…何かあったようです」
小声でカガリにそう告げる。低い声だったのでよく聞き取れなかったが、デュランダルはほぉ、と感嘆の声を漏らした。
「デュランダル議長、今日は演習の予定でも?」
「いえ、進水式前ですので、その様な予定は入ってないはずですが」
「…どうなんだ、アレックス?」
「演習ではなさそうです。悲鳴のようなものが聞こえます」
「デュランダル議長!」
その時、一人の将校が飛び込んできた。やはり、そこの男――アレックスの言うとおり、緊急事態が発生しているようだ。
「何事か」
「MSが…工廠に格納されていた新型MS三機が何者かに奪取されました!」
「MSが?――何者かでは分からん、至急対処しろ!」
「は、はっ!」
デュランダルに命令された将校は、敬礼をすると直ぐに出て行った。
「デュランダル議長!」
「申し訳ありませんアスハ代表。どうやら会談どころではなくなってしまったようです。先程の件に関しましては、後日じっくりお話いたしましょう」
立ち上がり、部屋を後にしようとする。
「どちらへ?」
「ミネルバへ参ります。これから進水式がございますので。…おい、アスハ代表一行をシェルターへ案内して差し上げろ」
近くに居た兵士に声を掛けると、デュランダルは足早に去っていってしまった。
「こんな時に進水式だと?何を考えているんだ!」
「……」
歯を食いしばるカガリの横で、アレックスは先程のデュランダルの表情を思い出していた。あの表情、何か腹に抱えている気がする。新たに就任した議長と聞いていたが、シーゲルやパトリックとも違うタイプの政治家らしい。
「こちらへ急いでください」
「頼む」
兵士に誘導され、カガリとアレックスはシェルターへ急ぐ。
時代は、この新型MS強奪事件を契機に再び回り始める。その渦中に二人が巻き込まれていくことになろうとは、この時の彼等には知る由もない事だった。
「カガリさんとアスランは今頃プラントですわね」
「うん……」
地球のオーブ、マルキオ邸宅。キラとラクスは、ベランダで海を眺めていた。宇宙へ出かけた友の事を思っているのだろう、その瞳は空を見上げていた。
「お話…上手くいくといいですわね……」
「うん……」
気の無い返事をするキラ。彼は、現在の世界の情勢をある程度知っていた。世界は未だに燻り続けている。最も身近な懸念として、プラントへの技術供与を理由にして大西洋連邦の圧力が日増しに強くなってきていることが挙げられる。
そんな不安定な情勢に、キラは最近警戒を強めてきている。彼がエマを警戒していたのは、そのせいだった。中立を標榜するオーブと言えども、何処に敵が潜んでいるやも知れない。守るべき目標がラクスであれば、尚更である。
「本当に、上手く行くといいね……」
それはキラの願いかもしれない。このような世界情勢が続けば、いつまで経っても隣に居る少女に安寧の日々は訪れない。ただ、普通に暮らせる日を夢見て、キラはカガリに期待する。他人に頼る事になるが、今の自分には何の力も持たない。
故に、情けないと痛感しながらも、彼女に頼るしかないのだ。
(キラ……)
ラクスはそんなキラを見て、申し訳なくなる。自分にこれほど深く関らなければ、このような生活を彼に送らせる事など無かったのだ。彼を好いてはいるが、こんな結末は彼女の本意ではない。キラに負担を掛けさせまいと、何度か普通の生活に戻るように告げた。
しかし、彼はやはり優しすぎるるのだろう。頑なに自分の事は気にするなと言って、ラクスの言うことを聞こうとしなかった。
二人は並んで、同じ様に空を見上げる。その果てで、今まさに戦禍の火が再び切って落とされているとは知らずに……
エマとカツが書斎に篭り、知識を集め始めてから既に一週間が経過しようとしていた。流石にひたすら文字を追う作業にうんざりしてきたが、それでも頑張った成果だろう。この世界の一般的な知識はあらかた頭に詰め込むことが出来た。
中でも、ナチュラルとコーディネイターという人類の区別や対立は、自分達の世界でのアースノイドやスペースノイドの対立構造を髣髴とさせた。何処の世界でも、このような人種の区別が存在するものなのだろうか。
「ふぁ〜ぁ…エマ中尉、いつまでこんな事続けるんですか?」
「真面目にやんなさい、カツ。いつまでも何も、元に戻れるまでよ」
「本当に元に戻れるんですかね、僕達?死人ですよ、死人。このままこの世界で暮らしてくのも、悪くないんじゃないですか?」
カツの無神経な言葉に、エマはきつく睨んだ。
「馬鹿なこと言わないで。私達はこの世界の人間じゃないのよ」
「だから、何だって言うんです?それとこれとは関係ないじゃないですか。こんな非常識な現象が起こったんです。そう簡単には帰れませんよ」
「だからって……」
珍しくエマはカツに言い負かされてしまった。確かにカツの言うとおりである。超常的な現象でこの世界に連れてこられた。しかも、死人であるはずの自分達が、である。万が一もとの世界に帰れたとしても、いい結果が待っている気がしない。
カツが投げやりになるのも無理もない。
しかし、カツの言葉にふと思いついたことがある。エマはその可能性を話し始めた。
「でも、ちょっと待って。死んだ筈の私達がこうしていると言う事は、他にも居るかもしれないのではなくて?」
「僕たちのような人が、ですか?」
「そうよ。アポリーやヘンケンも――」
「サラにまた会えるのか――!」
「――もしかしたらレコアも?」
期待が膨らむ中、エマがふと口にした名前が書斎の中の空気を凍らせる。そう、こういうことは都合のいい事ばかりが起こるものではない。それに付随してくる不都合な出来事が、必ず起こるはずである。
「ティターンズの連中も来てたらどうします……?」
「そうね…私達は偶々お互いの近くに放り出されただけかもしれないし。でも、この世界が元の世界と関係が無い以上、エゥーゴもティターンズも関係ないはずよ」
「エマ中尉の言っていることが正しければいいんですけど、僕にはそんな楽観は出来ませんよ」
「……」
エマはカツの言う事に反論できない。ティターンズと言う組織はそういうものだったからだ。元ティターンズの一員だった彼女だから尚更その事が良く分かる。自分は、それが嫌でティターンズを裏切り、エゥーゴに身を投じたのだから。
確かに中には信念を持った人間も居た。しかし、大半は極端な地球至上主義者の集まりである。この世界で旗を揚げ、再び地球圏の掌握に掛るかもしれない。
地球の重力に魂を引かれた人々…暗殺された元エゥーゴの指導者、ブレックス=フォーラの言葉だが、その言葉がぴったりと当てはまるほど、彼等は傲慢に見えていた。
「よぉ、はかどっているかい?差し入れを持ってきてやったぞ。…ん?」
そんな風にして二人が頭を抱えていると、バルトフェルドがティーカップとコーヒーポットを手に書斎に入ってきた。しかし、気を落としている二人を見て、怪訝に思う。
「どうした?何か分かったのか?」
慣れ親しい様子で、デスクに置いたティーカップにコーヒーを注ぎ始める。この書斎で対峙していた時とは、態度が随分と変わっている。
もう既に一週間である。それだけ一緒に暮らしていれば、バルトフェルドの選眼ならエマ達が自分達に害を及ぼす人間で無いと言う事は分かっていた。それ以来、バルトフェルドは二人に興味を持ち、暇さえあれば書斎を訪ねていた。
他の人達に混乱を与えぬよう、三人だけになれるこの書斎に集っては、彼等の話を聞いている。
最初はエマ達もそんな彼の行為を迷惑に感じていたが、慣れた今となってはリフレッシュの一環になりつつある。
「いえ、僕達がこうしてこの世界にいると言う事は、他にもあの戦争で死んでしまった仲間が飛ばされて来てるんじゃないかって話になったんですけど…」
「ほぉ!それは面白いじゃないか。もしその推測が正しいのであれば、是非君達の仲間に会ってみたいもんだ」
カツが視線をバルトフェルドに向け、今話していたことを打ち明ける。こうして積極的に話をするようになったのは、最初の頃に比べて随分とバルトフェルドを信用するようになったからだ。
バルトフェルドは、そんなカツの話に興味津々である。元々、エヴィデンス01という地球外生命体と思しき生物の化石を所持していたくらいである。この手の話題は嫌いではなかった。
しかし、嬉々として目を輝かせるバルトフェルドとは裏腹に、カツもエマも表情は暗い。そんな二人を怪訝に思いつつも、コーヒーを注ぎ終わったティーカップを二人に差し出した。それを受けて一言謝礼を述べたが、表情は曇ったままだ。
「それだけじゃないんです。その考えが正しいとすると、もしかしたら僕達の敵であった人間までこの世界に来ているかもしれないんです」
「何?」
「相手はバリバリの主義者でした。そんな彼等がこの世界に来るとなれば、何かを企んでもおかしくないかもしれません」
カツに続けてエマも口を開いた。
「しかし、君達のように少数だけなら何も出来ないだろう。この世界だって、そんなに甘くはない」
「その通りです。現に今の私達がそうであるように、いきなり普通の人間が、単身でこの世界にやって来たのでは何も出来ません」
「なら…」
「ですが、何人かに心当たりがあるんです。一人でもこの世界に戦いを巻き起こせそうな人物が」
エマには一つの懸念があった。それは、自分がカミーユ=ビダンに全てを託した後の事である。残す敵の中には、パプテマス=シロッコとハマーン=カーンが居た。カミーユならば、この二人の存在を許しておかないだろう。
もし、どちらかを仕損じたとしても、片方だけで十分脅威になる。彼等は、MSパイロットとしては勿論、それだけでなく政治的手腕にも長けていたのだ。特にシロッコは、地球連邦軍の巨大派閥組織であるティターンズを乗っ取った。
一時は連邦軍の全てを掌握しそうになったティターンズを、である。彼がもしこの世界に来ていたとすれば、同様の事をして戦乱を起こすかもしれない。
「中尉、それはもしかしてシロッコの事ですか?」
「そうよ。カミーユなら、彼を倒すでしょうね」
「そのシロッコっていうのは、そんなに凄い奴なのか?」
コーヒーカップを片手にバルトフェルドが訊ねてくる。それに応えようとエマが口を開こうとしたその瞬間、カツが先に声を出した。
「凄いとか、そういうのじゃないんです!アイツは…アイツは女の子を利用して権力を欲しがる人間なんだ!」
「お、おい、カツ君…」
「そんな奴が、凄いわけないじゃないですか!アイツは…シロッコは唯の最低野郎です!」
急に立ち上がり、声を荒げて捲くし立てるカツに気圧されたのか、バルトフェルドは何も言えなかった。カツを侮っていただけに、彼にとっては意外な発見だった。
「カツ、落ち着きなさい。ここでそんな事を言っても、切ないだけよ」
「……少し風に当ってきます」
エマに背中を摩られたカツは視線を落として部屋を出て行った。残された二人が囲むデスクにはコーヒーカップが一つ余る形になってしまった。
「すみません。あの子、シロッコに――」
「いや、皆まで言わずとも、彼のあんな表情を見れば何となく察しがつく。気にしてないさ」
「でも、せっかく注いでくれたコーヒーが…」
「構わんよ。コーヒーの香りは、気持ちを落ち着かせてくれる。後で彼に一杯ご馳走してやるさ」
バルトフェルドは微笑んでコーヒーを口に含む。エマは、彼の気遣いをありがたく受け取った。彼なら、男同士ならではの会話が出来るかもしれない。
「ただ、さっきの話、本当にそのシロッコと言う男が、君達の言うとおりにこの世界に既に来ているとすれば――」
「可能性の問題ですし、根拠もありませんが…」
「それは面白くないな」
コーヒーカップを口につけ、険しい表情で語る。
「もう君にも分かっていると思うが、今もこの世界は不安定な状態にある。二年前に戦争が終わったとはいえ、ナチュラルとコーディネイターの怨嗟は未だ根深い。ちょっとお互いのバランスを崩すだけで、直ぐに瓦解する」
「分かる話です。お互いの理解にはまだ時間が足りてないと言う事でしょうか」
「ま、そういう事だな。…唯でさえこうなのだから、そのシロッコが居ない事を切に願うね」
まだバルトフェルドはシロッコの実態が分かっていない。二人から伝え聞いただけなのだから当然と言えば当然なのだが、彼は心のどこかで安心している節がある。雲を掴むような話だから、実感を持てないのも無理はない。
二人はカップに手を添えたまま黙り込んでしまう。特に話す事もなくなったのか、窓の外から聞こえる鳥のさえずりが部屋に響いた。
と、その時、書斎の扉をノックする音が聞こえた。誰かが訪ねて来たらしい。
「どうぞ」
エマが一言返事をすると、開いた扉の向こうから一人の男性が入ってきた。男性にしては長い髪を全て後ろに流し、オールバックにしている。
「おや、部屋を間違えましたかな?コーヒーのいい匂いがしますね」
その男性は穏やかに語る。バルトフェルドの鼻腔をくすぐるブレンドコーヒーの匂いが、部屋中に充満していたせいであろう。
「導師、僕もご一緒させてもらっています」
「そうですか、これはあなたの匂いでしたか」
一見ただの優しそうな紳士に見えるが、瞳を閉じっぱなしにしている。目が細いわけではない。彼は盲目なのだ。導師と呼ばれたその紳士こそ、この屋敷の主、マルキオだった。
「どうされたのです、マルキオ導師?」
「えぇ。子供たちがですね、また浜辺で見つけたらしいのです」
「また?」
「エマ、あなたに来てもらいたいのですが」
「私に?…まさか!」
マルキオの話に、エマは立ち上がる。直ぐにバルトフェルドの顔を見たが、彼もこちらを見て一つ頷いた。マルキオの話から、丁度今話していた事態が起こったのかもしれない。
「それで、何処に?」
「入り口に一人待たせてあります。その子に案内してもらって下さい」
「分かりました、行きます」
血相を変えて、エマは急いで書斎を出て行った。
エマは何も感じていないようだったが、バルトフェルドはマルキオの言動を不思議に思っていた。何処となくわざとらしさを感じたのだ。
「マルキオ導師、あなたは…」
「最近、あなたたちは随分と仲が宜しいようですね」
「気付いていらしたのですか?」
「詳しい事は何も知りませんが…少なくとも、彼女達が私達に危害を加えるような人ではないと思っております。あなたが懇意にしている位ですから」
「お見通しですか」
後頭部を手で摩り、バルトフェルドは照れくさそうにする。
「ですが、彼女達の事情を知ろうとは思いません。何であっても、彼女達から話してくれるのを待とうと思います」
「申し訳ない。ただ、僕の方もまだ殆ど何も分かっていない状態でして――何より彼女達自身も状況がうまく掴めていないようです」
「そうですか…哀れな事です。きっと、お寂しいのでしょう」
「――?」
マルキオの言葉の意味、バルトフェルドは良く分かっていなかった。しかし、後に担ぎ込まれてくる少年を目撃する事で、その言葉の意味を知ることになる。
「時代が、再び回り始めようとしているのかもしれません」
「はい、そろそろ連合もプラントも睨み合いに飽きてきた頃でしょう。どんな些細な出来事でも、戦争に発展する可能性を秘めています」
「人間の業…ですかね」
「いえ、恐らくブルーコスモスが動くでしょう。彼等がこのまま大人しくしているはずがありません」
「青き清浄なる世界の為に…ですか」
(エマの話が本当だとすると、ブルーコスモスに彼等が接触する可能性は高いな……)
バルトフェルドが警戒するブルーコスモスは、ティターンズと同じく主義者たちの集まりだ。しかし、その彼等も発足当時は単に地球を大切に思う正常な組織だった。しかし、いつしかその思想は歪められ、地球を祖とする彼等はコーディネイターを敵視し始めた。
それは、二年前のヤキン戦役に於いて顕著になる。盟主であるムルタ=アズラエルが、核ミサイルをプラントに撃ち込むという暴挙に出たのだ。コーディネイターを全て抹殺するつもりだった。
しかし、結局その目論見はキラ達の活躍で阻止され、ムルタ=アズラエルはその戦闘に於いて戦死する。その後の停戦でブルーコスモスは一先ずそのなりを潜めたが、彼等が再び動き出すのは明白だった。
そんな時に、エマの言うティターンズの面々が現れれば、その思想に合意して更なる混乱を引き起こすかもしれない。思った以上に深刻な問題になりつつあるのを、バルトフェルドは感じていた。
「あのような者達がここに訪れた事が、SEEDの発現に関係があることなのか…私も興味があります」
それまでエマが読んでいた本に手を置き、マルキオは語る。彼は宗教家ではないが、それに近い信仰を持っている。SEEDという言葉が、彼の最も信仰する言葉だ。
マルキオがここでキラやラクスを住まわせている理由、それは、彼等がそのSEEDの発現に最も近い人間だったからだ。そんな彼等の行く末を、マルキオは見たいと思っていた。
「ちょ、ちょっと待って!」
「こっちこっち!早く早く!」
少年に手を引かれ、砂に足をとられ、もつれそうになりながらエマは駆ける。よくもこんな走りにくい砂地を軽快に走れるものだ、とエマは感心しきりである。
「あっ!」
「何やってんだお姉ちゃん!置いてっちゃうぞ!」
足が砂の柔らかい部分に嵌り、とうとう派手に転んでしまう。そんな彼女を囃し立てるように、少年が早くしろと急かす。口に入った砂をペッペッと吐き出しながら、急いで立ち上がる。
「何処なの?」
「もう直ぐさ。ほら、あそこだよ!」
少年が指差す方向に、人だかりが出来ている。子供たちが集まっているのだろう、同じ背丈の囲いが出来ていた。その中に、抜き出た背丈の影が二つ。キラとマリアだった。
「マリア、キラ君!」
「エマ!」
「エマさん!」
はぁはぁ、と息を切らし、エマが駆け寄ってくる。膝に両手をつき、息を整えた。
「それで、見つかった人って――」
「この方です」
キラが体を避け、その姿をエマに見せる。その人物も、自分と同じ様に浜辺に横たわっているらしい。
「――!」
足元から上にかけて、着ている服は間違いなくエゥーゴのものだ。少なくとも、ティターンズではないと確信し、一先ず安心する。しかし、その青い制服の色は見慣れた色だった。
徐々に視線を顔の方に移していく。エマの鼓動が高鳴っていく。最初に、くりん、と外側にはねた襟足が見えた。その色は制服よりも濃い青。エマ同様に髪のボリュームは結構ありそうだ。
そして、ついに顔に照準を合わせる。前髪はセンターより少しずらした横分け。髪に癖があり、毛先が内側に巻いている。その顔を、エマは良く知っている。
「カミーユ!」
エマは驚き、その少年の名前を叫んだ。
最後の最後で連投規制に引っ掛かった…orz
と、とにかく以上です
そして、新約の新画カツは可愛いと思うんだ
GJ!
カミーユ登場だ!
こっちのカミーユはTV版の精神崩壊なのか、新訳版なのかが気になる
いくらラクシズ側とはいえエマとカツでシロッコやジェリドに挑むのはキツイんじゃないか?
せめてアポリーとロベルトも加えないとバランスが…と思ってたら
カミーユもキターーーーー!!!
GJです!
ラクス・クライン!お前は戦いの意思を生む源だ!生かしてはおけない!
カミーユは皮肉屋だから、内部から結構グサグサ刺さること言って良くも悪くも影響を与えそうだ。
女達と彼岸の世界へ行けたかと思ったらカツがいやがる・・・・
てっきり死んだキャラだけだと思っていたのでカミーユ登場はビックリ。
ジェリドは別の世界に来てもカミーユの壁が立ちはだかるのね。
カミーユ来てる───────!!?
死者だけじゃないって事か!?って事は…
駄目だー大杉るw予想できねぇYO…
ある意味旧訳では死んだようなもんだからアリかもなぁとか思った俺外道
カミーユキター
GJです
また最高NTっぷりをみせてくれ
カミーユが来たか…今度はラクスに突撃かけるのかな…
どうだろ、 前作で悪役ラクシズは描かれたし今回は善玉に…てのも
アリだと思うが(無論徹底的に修正喰らわして性根を叩き直すのが大前提だが)
しかしシロッコが本当に来てればジブ公なぞ相手にもなるまい、
あっという間にぬこたん持ってかれて空気以下に蒸発する事だろうな…
>>797 なに!?あのぬこたんはジブの生命維持装置だったのか!?
あのぬこだけは本編最終回後も生きてそうな気がするw
800
カミーユ!!!
カミーユ!!!
>>793 もしかして小説版じゃね
小説版じゃカミーユ死亡END(仄めかしてるだけだが、どう考えても
確実に死んでるだろうという状況)だから
>>801 ΖΖは禿御大の書いたもんじゃないからな
そういう解釈も有り得るか
小説版の方な。
お前らこう思わないのか?
◆x/lz6TqR1w氏の書いた前作完結作品からやってきたカミーユ
>>803 ヨップ「あり…?暗殺命令で来てはみたけど目標の別荘クレーターになってる…?」
カミーユがムラサメに乗るのは鉄板として
エマはMK-Uに似てなくもないM1、カツはスカイグラスパーかな?
カミーユにはどうしてもZに乗ってほしい
えーと、今のところこちらに来た順が死亡した(取り合えずこう表現)順ってことは
ジェリドはもう既に来ているて、シロッコ来るとしたらエマとカミーユの間の時期に来ている可能瀬が高いのかな
>>808 ライラとカクリコンが先に来ていてどこかの軍に潜り込んでいたら
後から来たジェリドが潜り込むのを手引きしてるかもな。
マウアーもいたりして。
まとめに登録されてないな・・
最近全体的に廃れつつあるからなぁ
UCでの陣営ごとに漂着場所が決まってるんだろうな、この話
死亡時間が近いと浜辺に打ち上げられたイルカやクジラの様になってるとかw
スペースノイドはまさに宇宙クジラだな
カミーユが来たってことは、ジェリドは敵ってことなのかなぁ・・・
もう一回ジェリドがひどい目にあうとこ見るのキツイな。
ビダン夫妻だ!ビダン夫妻がいればUCのMS作れる可能性がある(動力以外)
動力以外って言われても装甲材も手に入らんのじゃないか
ヒルダ・ビダンは材料工学系が専門だから作れる可能性がある
こっちのCE世界は、主義主張違いから来るモノじゃなくて
子供みたいな虐め近いモノだからなぁ・・・・、流石ティターンズメンバーも呆れるじゃないかな
やっぱ、ジェリドとマウアーは、結構幸せに暮らしてて欲しいなw
女の名前と間違えてレイに殴られるジェリドが見えた。
いや、レイは外国じゃ男の名前だろ。
レイ・チャールズとかさ
>>815 シロッコはシロッコでMS開発できるからなぁ...
CEテクノロジ駆使しつつUCライクなトンデモMS作りそうだ...
>>810 ジェリドの取り合い...はさすがに起きないか...
そんなの起きたら、それなんてギャルゲだしな...
822 :
通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 22:19:46 ID:RxII60kX
ココのシロッコが「パプティ様」してたら最強だなw
>>820 レミもフランスじゃ男の名前だしねw
結構日本人が、思っている以上に反対な名前とかあるしな
ふと気付いた
CEにマ○ネラ王国があって、そこの浜辺にシロッコが漂着してたら…
>>814 死んでもまた争うだけというのは救われないから
転生したからこそ
カミーユはジェリドやシロッコとも分かり合ってもらいたいな
富野が言うようにカミーユはNT能力最高なんだから
それをいい方向に繋げばそれも無理じゃないだろうし
シロッコだけは人を道具にするやつだから難しいが
>>825 同意
カミーユ氏が書いたラストのカミーユ
ならUCのエゴ丸出しの人間も理解しあえそうだしな
まあ、何はともあれ展開予想はそろそろ慎もうじゃないか?
カミーユ氏が投下しにくくなると思うぞ
そうだな。言うの忘れてたから一言だけ、
Great Job!
hosyu
wktk wktk wktk
UC最強NT能力者の登場か
wktk
『ユニウスを見つめて』
「本艦はこれより、降下しながらの艦主砲による直接砲撃によってユニウスを砕きます。議長はボルテークにお移り下さい」
「直接砕くのか?それはいくらなんでも無理だろう」
「ミネルバは議長のご自慢ではなくて?」
「それはそうだが…」
「やって見せます。これを落としたら、地球側から何を言われるか分かりませんよ」
アーモリー・ワンにて強奪された三機の新型MS、ガイア、アビス、カオスを追って出たミネルバだったが、そこで謎の艦の部隊による妨害を受け、追撃を阻止されてしまった。
落胆する一行だったが、立て続けに今度は衛星軌道上に安置されていたユニウス・セブンが地球に向かっているとの報を受けた。
ユニウス・セブンは、前大戦の引き金になった血のバレンタイン事件の舞台である。元々唯の農業プラントだったのだが、連合の核攻撃によって多くのコーディネイターの命が消えた悲劇の場所でもある。
それ故、プラントに住むコーディネイターにとってユニウス・セブンは特別な意味を持つ。
それが、本来なら衛星軌道上で百年単位での安定をしているはずだったのだが、何故か地球への落下軌道を取っているという。ミネルバは、その落下阻止と原因究明の為、現場へ急行した。
しかし、ミネルバが現場に辿り着いた時には既に友軍艦が破砕作業を始めていた。最早落下を阻止する事が出来ないほど地球に接近しており、少しでも被害を少なくするためにユニウス・セブンを砕くという。
いくらユニウス・セブンがコーディネイターにとって忘れられない場所でも、その為に地球に住む多くの人間の命を危険に晒すわけには行かない。勿論ミネルバもそれに参加する。
「確かに君の言うとおりだが、ミネルバだけにそれをやらせるのは…」
「そのおつもりでいらしたのではないのですか?」
ユニウス・セブンの加速はかなり速く、とても自然に起こった現象とは思えない。破砕作業を行っていると、そんな考えを裏付けるかのようにMSが襲ってきた。それは、ザフトの旧式MSであるジンだった。
ユニウス・セブンの落下が、コーディネイターの仕業なのかもしれないという懸念が生まれる。
もし、これが世間に公表され、ユニウス・セブンの破砕作業も十分に行えなかった場合、地球側の各国はプラントに嫌疑を掛けてくるのは目に見えている。
「謎の武装勢力と聞いていたのだがね、これでは我々がやったと見なされるか」
「そうです。やるしかありません。ですから、議長は早くボルテークにお移り下さい」
それでも何とか破砕作業を続けていたが、更に強奪された三機の新型MSも紛れ込んできて、現場は混迷を極めていた。時間的な余裕もなくなり、最早MSでの作業は限界に達しようとしている。そこでミネルバの艦長タリアは、主砲で直接岩を砕く事にしたのだ。
「アスハ代表も」
振り返り、もう一つのゲストシートに腰掛けるカガリに告げる。
彼女は、アーモリー・ワンでの襲撃事件に巻き込まれ、シェルターへ避難するはずだったが途中で怪我を負い、アレックスに連れられてドサクサ紛れにミネルバへ逃げ込んでいた。下手にシェルターに駆け込むより、戦艦へ逃げ込んだ方が安心だと彼が判断したからだった。
そのアレックスは、MS操縦の心得があるとして、自ら志願して破砕作業に加わっている。最初は難航を示していたタリアであったが、人手は少しでも要るだろうとのデュランダルの判断で止む無く格納庫に余っていたMSを貸与した。
「私は残ります。こうしてあなた方が頑張っているのに、私だけ逃げるわけには行きません」
「では、代表が残ると仰るのなら、私も残りましょう」
「議長!?」
このまま危険な作業に彼等を巻き込まぬよう、タリアは他の艦へ移乗を勧めたが、二人の返事はNOだった。そんな二人の決断にタリアは困惑する。
「為政者の方々がこんな事にお付き合いなさる事はありません!どうか、お考え直し下さい」
「為政者だからこそだよ。このままではミネルバは地球に降りるだろう?」
「それが――」
「その後は代表をオーブへお送りするのだ。ならば、私も共に行くべきだろう。代表とお約束を交わしているのでね」
確かに、デュランダルはカガリとアーモリー・ワンでの会談の件で約束をしている。しかし、わざわざこんな無茶をしてまですることか。タリアは、デュランダルの行動に疑問符を浮かべる。
「お気遣い感謝しますが、お話ならその後でも出来ます。議長は艦長の言うとおり、お戻り下さい」
「いえ、代表にはわざわざアーモリー・ワンまでお越しいただいたのです。今度は私がそちらに伺うのが筋というものでありましょう」
「しかし――」
「何、彼女がうまくやってくれます。なぁ、艦長?」
デュランダルの問い掛けに、タリアは何も応えなかった。どうあってもデュランダルはミネルバを降りる気は無いらしい。そんなにカガリと話をしたいのだろうか。
それ程にまで彼が急ぐ理由がタリアには見つからなかったが、ここまで言われれば彼の同行を拒否する事は出来ない。ここは、やるしかない。
「頼めるか?」
「…了解です。ユニウスを砕き、無事に地球へ降下して見せます」
カガリの質問に、無機質に応える。我侭な二人に多少頭にきていた。
「済まないな、タリア」
「議長閣下のご命令であれば、従うまでです」
デュランダルが話しかけているのにも関らず、不貞腐れたように視線を外して応えるタリア。それにデュランダルは笑みを浮かべてゲストシートに身を埋める。
(どうやら、怒らせてしまったようだな。私のいけないところだ)
こんな状況でも、デュランダルは子供のようなことを考える。危険な状態だというのにこれだけ余裕があるのは、彼がタリアを信用しているからだ。二人は、過去に関係を持っていたことがあった。
ミネルバは降下を続けながらユニウス・セブンの岩塊を砕いていく。メテオブレイカーによって大分小さくなったものの、まだ十分な質量を保ったままだ。
「降下シークエンスはそのまま。MS隊の帰還、遅いぞ」
「それが、敵との交戦で中々動けないようです」
ブリッジオペレーターのメイリン=ホークが応える。赤毛をツインテールで纏めた可愛らしい少女だ。しかし、彼女も若干14歳ながら、ザフトの士官学校であるアカデミーを卒業したエリートの一人だ。
「大気圏突入で迷子になりたくないのなら、戻ってきなさいと伝えなさい」
「了解です」
ザフトでは形式上15歳で成人とはいえ、MS隊のパイロットは三人とも齢16である。成人を迎えて一年を過ぎていようとも、経験が伴っているというわけではない。コーディネイターとて、経験を積まねば一人前になれない。
コーディネイターだからといって、ナチュラルよりも時間が多いというわけではないのだ。タリアは、そう考えている。MS隊のシン=アスカ、レイ=ザ=バレル、ルナマリア=ホークはまだ子供だ。自分が手綱を握っていなければ、彼等は早死にする事になる。
「ルナマリア機、バレル機帰還しました」
「シンとアレックス君は?」
「まだジンと交戦中の模様です」
「バート、他の敵は?」
「敵の数が不明だったので分かりませんが、出てきた分はジュール隊との共同戦線により全て撃破しています」
「奪取された三機は?」
「ボギー・ワン共々、既にこの宙域を離脱しています。捕獲は失敗に終わりました」
「失態ね…シンとアレックス君に早急に戻るように伝えなさい」
「了解」
「このような状況では、仕方ないのではないかね?」
指示を出し終えると、デュランダルが話しかけてくる。呑気な御方だ、とタリアは内心で溜息をつく。
「奪われたままでよろしいのならば」
「そうは言っていない」
「なら、せっかく彼らの方から出てきてくれたのです。破砕作業と平行で作戦を実行するのが一番だと判断しましたが」
「若いのだろう、ミネルバのMSパイロット達は?なら、あまり若者に無理を言わないでもいいだろう」
「彼等もアカデミーを卒業した赤服です。実力を考慮したうえで、艦長である私が命令を下しました。それに、ボギー・ワンはミラージュコロイドを搭載していました。もしあれが連合の艦だとすれば、お困りになりますでしょう?」
「そうか、艦長の考えは理解した」
(確かに、あれが連合の艦であるのならば、ジンを見られたのは面白くない事態だな。これを知れば、連中が動き出すかも知れん)
シン達を擁護するデュランダルに対し、一歩も引く様子の無いタリア。それにデュランダルの方が折れた。いくら相手がプラントの最高責任者であっても、ミネルバの艦長はタリアである。敵も襲ってきている現状で、素人の意見など聞いてはいられない。
「艦長、このままではユニウスは大きな質量を保ったまま地球に落ちます!」
「シンとアレックス君は?」
「敵は撃破しましたが、まだ破砕作業を続けていると…」
「何をしているのよ、あの子達は?時間が無いというのに!」
タリアは最後の手段として、ミネルバに搭載された陽電子砲、タンホイザーを使うつもりで居た。しかしユニウス・セブンにはまだ、シンやオーブの人間であるアレックスも残っている。これでは迂闊にタンホイザーを撃つ事は出来ない。
反面、時間ももう限界に差し掛かっているのも事実だ。タリアは決意を固めるしかない。
「…タンホイザー照準、右舷構造体」
「えぇっ!?」
タリアの号令に、副長のアーサー=トラインが驚嘆する。
「宜しいですね、代表?」
「このまま地球に落とすわけには行かない。いい、やってくれ」
カガリに許可を求める。彼女も覚悟を決めているのか、硬い表情でGOサインをだす。
「承知しました。チェン、後はあなたの腕に掛っているわ」
「プレッシャーですね。就役早々、こんな大役が回ってくるなんて思いませんでしたよ」
「成功すれば、収益アップよ。なんせ、議長閣下が見ていらっしゃるのですからね」
視線を後ろのゲストシートに向ける。その席で、デュランダルは微笑んでいた。
「約束しよう。君に期待している」
「はっ!」
チェンの気合に火が灯る。ここ一番の見せ場である。自分の一撃に地球の命運が掛っていると考えると、心臓が喉から飛び出しそうになる。しかし、少しでもその緊張をほぐす為に、タリアもデュランダルも気を遣ってくれていた。それを受けて、チェンは集中を始める。
一方、ユニウス・セブンから離脱し損ねてしまったシンとアレックスは、このまま単身で大気圏に突入するしかなくなっていた。破砕作業を焦ったのと、ジンの襲撃による妨害のせいでだ。
「何でもっと早く離脱しなかったんです!?これじゃあ迷子になっちまう!」
『君の方こそ何故残った?ここは俺に任せろといったじゃないか』
「あなただけ残して行けるわけ無いでしょう!」
『しかし――』
と、その時強烈な光と衝撃波が二人を襲った。ミネルバから放たれたタンホイザーがユニウス・セブンを砕いたのだ。
「くぅぅぅ!」
「なぁぁぁ!?」
タンホイザーの一撃は、上手く二人の居場所を避け、ユニウス・セブンをバラバラに砕く。チェンの放った一撃は、現時点で考えられる最上の成果を見せたのだった。
バランスを崩したインパルス――シンは、機体が重力に引かれているのを感じた。即座に大気圏突入プログラムを起動させ、インパルスを安定させる。
「機体チェック、排熱システム・オールグリーン…あの人は?」
プログラムが正常に作動しているのを確認し、すぐさまザク・ウォーリア――アレックスの機体を捜した。すると、自分の位置よりも下のほうで機体制御に四苦八苦しているのを発見した。
「くそっ!何やってんだ、あの人は!」
軽く舌打ちをし、シンはインパルスをザク・ウォーリアに向かわせる。
アレックスは、コックピットの中で大気圏突入による摩擦熱を感じていた。かなり熱い。自分がコーディネイターでなければ即座に気を失っていただろう。
「損傷した右脚の温度上昇が止まらない…このままでは――!」
ジンとの戦闘で、アレックスのザク・ウォーリアは損傷していた。それが原因で、機体の温度が急激に上がっていた。このままでは降下中に摩擦熱で機体が爆散してしまうだろう。
「何とかならないか…」
半ば諦める。しかし、その時コックピットの中を振動が襲った。何事かと思い、モニターに映る影を見る。
「インパルス!」
『あなただけを死なせるわけには行かないでしょうが!』
耳に生意気な士官の声が聞こえてきた。シンといったか、その士官は。カガリに因縁を吹っかけてきた元オーブに在住していた少年だ。
「無茶だ!いくらインパルスのスラスターでも、二機分の重量は支えられない!」
『やってみなくちゃ、分からないでしょうが!』
必死な声が耳に響く。彼も懸命な証拠だ。機体の制御が効かない現状では、彼に全てを託すしかない。後は運を天に任せ、無事に降下できるのを祈るだけだ。
「く…情け無い――!」
久しぶりとはいえ、アレックスにとってはMSの操縦は得意分野だった。それが、離脱をし損ねて無謀にも大気圏に突入し、それを助けられて自分は祈るしかないのを歯痒く思っていた。無様だと思う。
(だが――)
自分はまだこのようなところで死ぬわけには行かない。先の大戦から二年が経過しようとしていて、カガリも大分、国の首長として板についてきた。しかし、未だ世界情勢は不安定な中にある。実際、大西洋連邦は言い掛かりにも等しい圧力をかけてきた。
裏には、恐らくブルーコスモスの影が潜んでいるだろう。
(カガリには、俺がついていなければ――!)
使命というものだろうか。アレックス――アスラン=ザラは、カガリに希望を託している。戦争中にひょんなことから彼女と出会い、心を通わせた。その時、彼はナチュラルもコーディネイターも同じ人間なのだと悟った。
お互いがナチュラルとコーディネイターであり、それがこうして信頼し合える立場にまで関係を発展させた。それは同時に、ナチュラルを信じ切れなかった父、パトリックとの決別であり、自らの足で歩き始めた証拠でもある。
その築き上げてきた自分の希望を、様々な脅威から守る為、彼はカガリの側に居る。
《パトリック=ザラの執った道こそが、我等コーディネイターにとって唯一正しき道であったことが、何故分からん!》
ブルーコスモスやテロリストの言うことなどに、カガリの目指す希望を渡してやるわけにはいかない。
《青き清浄なる世界の為に!》
父が何だと言うのか。巨大ガンマ線砲・ジェネシスを地球に向け、そこに住む人々を根絶やしにしようとした彼の何処が正しいというのか。罪も無い人々を討つことに何の躊躇いも見せなかった彼は、プラントに向けて核を撃ってきたブルーコスモスと同じだ。
(母上、二コル――!)
憎しみの炎は消さねばならない。彼も二年前に多くの大切な人たちを失った。
《殺したから殺されて…殺されたから殺して…それで最後は本当に幸せになるのかよ!えぇ!?》
しかし、それを持ち続けてはいけないのだ。それは自らも焼く事になる。かつて自らの隊長であったラウ=ル=クルーゼもそうだった。
気付かせてくれたカガリ。それを守るのは、自分だ。
「…頼む」
『は?』
アスランは、搾り出すように微かに声を出した。
「何とか無事に降下してくれ…」
『そりゃあ――こんな所で俺も死にたくないですから。やるに決まっているじゃないですか。伊達に赤を着ているわけじゃないんです』
「頼もしいな」
若いな、と思う。自分とさして歳が違うわけでもないのに、自分より遥かに若く、情熱を持っている。
(いや、老け込んだのは自分か)
経験が、自分に歳をとらせた。そう考えていいだろう。彼のような情熱を持った少年を見て、自分もああでありたかったと考える。そうすれば、あれ程にまで苦しまずに済んだだろう。しかし、彼は彼、自分は自分。誰もが同じ人間でない事は承知の上だ。
性分であると認めるしかない。
(熱いな……)
モニターに映る紅い大地を見つめ、アスランは不思議な安堵感に包まれたまま瞳を閉じた。
「大丈夫かな?」
「でっけぇ隕石が落ちて来んだろ?大丈夫なわけないじゃない」
「でも、ここなら…」
「ばか!隕石が外れても津波とか色々あるんだよ!」
「それって、あたし達も死んじゃうってこと?パパやママみたいに死んじゃうってこと?」
「そ、それは――」
薄暗いシェルターの中、子供たちがそれぞれに不安を口にし、身を寄せ合っている。それを見つめ、バルトフェルドは腕を組んで溜息をつく。
ユニウス・セブンが地球に落下しようとしていると発表された。その報を受け、各政府からも避難勧告が出されていた。マルキオ邸に身を寄せていた面々は、そこに設置されていたシェルターに非難していた。
「皆、不安がっているな」
「それはそうよ。こんな状況では仕方ないわ」
当たり前の事を口にするバルトフェルドに、マリアが絡んでくる。独り言のつもりだったので、その後は会話が続かなかった。
「う…うぅ……!」
「カミーユ、苦しがっている?」
カツと並んで座り込んでいるカミーユが苦しそうにしているのに気付く。頭を抱え、うめき声を発している。
「どうしたの、カツ?」
「カミーユが苦しんでいるんです。さっきから――」
「苦しんでいる?」
「はい」
眉を顰め、カミーユの様子に視線を移す。目を見開き、頭と脚を抱え込んで小さくなって震えている。身を守ろうとしているのか。
「カミーユ、ユニウスの事を分かっているんだわ」
「こんな状態で?」
「疲れているのよ。神経が過敏になり過ぎているわ」
エマは身を屈め、そっとカミーユの肩を抱いた。そうする事で、カミーユの震えが少しだけ収まった。
エマがカミーユを見つけた時、彼は精神に異常をきたしていた。自分で立って歩けない位、消耗していたのだ。
エマは、カミーユがグリプス戦役の頃から少しずつ異変を抱え込んでいっていた事を知っていた。尤も、それに気付いたのは戦争も終盤に入った時期で、その頃には既に彼の精神は崩壊しかけていた。
それを顕著に感じたのは、ヘンケンを失い、呆けている自分に正気を戻させた出来事である。
《ヘンケン艦長やカツを殺した連中をこのままにしてはおきませんよ。そうでしょ?そうでなければこの宇宙(そら)だって息苦しくて――》
その後カミーユが何を言っていたのかは分からない。彼は何かを言いかけてヘルメットのバイザーを上げたのだ。宇宙空間でである。普通の感覚を持っていれば、そんなことは絶対にしない。その時、エマはカミーユが少しおかしくなっていることを感じた。
(カミーユ、あの時何を言おうとしたの?)
心で語りかけてみたが、案の定返事は聞こえない。哀しい事だと思う。自分が希望を託したカミーユ=ビダンは全てに疲れ果て、壊れてしまったのだから。
「あの…カミーユさんは大丈夫ですか?」
カミーユを抱きしめていると、キラが心配そうに話しかけてきた。この少年もそうだ。カミーユと同じく、疲れている。二人の少年を見比べてみて、エマにはそれが良く分かった。
「大丈夫よ。少し怖がっているだけだから。それよりも、子供たちのほうが心配だわ。こんな狭い所に押し込まれ、怖い思いをしている」
「そうですね…僕、少し外の様子を見てきます」
立ち上がり、シェルターの出口に向かう。しかし、それにバルトフェルドが待ったを掛けた。
「駄目だ。外は危険だ」
「音もあまり聞こえないですし、いつまでもこのままでは――」
「なら、俺が見に行ってくる。お前はここで待っていろ」
「でも――」
その時、キラの服の裾を誰かが掴んだ。何事かと思い、その感覚の方を見やる。
「あ……」
「そら…が…落ちる……」
すがり付いていたのはカミーユだった。這いずる様に自分にしがみ付き、顔を見上げている。その瞳に、キラは吸い込まれそうになった。
「カミーユ!」
カツが慌ててカミーユを引き離しに掛る。しかし、それに抵抗するようにカミーユは掴んだ裾を離そうとはしない。
「どうしたんだカミーユ。迷惑を掛けちゃ駄目じゃないか」
必死に引き離そうとするカツだが、何処にそんな力を隠していたのか、カミーユはキラから離れようとしない。
「彼も…連れて行きます」
「キラさん?」
突然のキラの発言に、カツは驚く。
「連れてくって、何でです?」
「多分、この人も行きたがっているんじゃないかな?だったら――」
カミーユを見つめ、キラは言う。縋るようでも頼むようでもない、何とも言えない表情に何故かそう思えた。
「病人を外に出すんですか?」
「そういうつもりじゃないけど、カミーユさんは出たがっていると思うんだ」
「キラさんにそんな事分かるわけ無いじゃないですか」
「いいえ、カツ。もしかしたらキラ君の言う通りかもしれないわ」
「エマさん?」
キラに抗するカツを遮るように、エマが口を差し込んでくる。
「私も行くわ。カミーユが何を感じているのか、それを確かめたいの」
「なら、僕も行きます。エマさんやキラさんの言っていることが本当かどうか――」
自分の意見を否定され、多少不貞腐れた様子のカツ。本当にエマやキラの言っていることが真実なのか、カミーユの反応を見て確かめてやろうと思っていた。
「俺だけで十分なんだけどねぇ。じゃあ、俺とエマとキラとカツ。それとカミーユの五人で外の様子を見てくる。導師、カリダさん、マリア、ラクスは子供たちの事を頼みます」
「分かりました。しかし、お気をつけ下さい」
「承知しております」
マルキオの警告にバルトフェルドが応える。
「彼は僕が連れて行こう」
「すみません」
「お構いなく。この四人なら、僕が適任でしょう」
バルトフェルドはカミーユを背負うと、お礼を述べるエマに軽く微笑んだ。五人は連れ立って、シェルターの外へ出て行く。
外へ出ると、最初に目に飛び込んできたのは、重く圧し掛かるような灰色の雲だった。雨の気配がする。そのまま一行は、海の見える高台の上に出た。
「これは…!」
雲の隙間から、赤い火の玉が次々と降り注いでいるのが見える。あるものは途中で燃え尽き、あるものは水平線の彼方に消えた。砕けたユニウス・セブンの破片が地表に降り注いでいるのだ。
キラの目に飛び込んできたその光景は、終末を予感させる地獄絵図のように見えた。
「海が時化始めている。これは大きな波が来るぞ」
荒波うねる海を見て、バルトフェルドは呟く。
「隕石の落下はオーブには――」
「来ないだろうが、導師宅のシェルターでは安心できんな。海に近すぎる」
カツの質問に、バルトフェルドは険しい顔つきで応えた。
「では…」
「見に来てよかったな。あのままあそこに居たんじゃ、危なかった」
マルキオの屋敷は海に近い。そのまま待ち続けていたら、津波に飲み込まれ、全滅していただろう。
「カミーユ、何を見てるんだ?」
カミーユの様子に目を配るカツが気付く。バルトフェルドに背負われたカミーユは、その光景に吸い込まれるように見つめている。
「ユニウスの意味を感じ取っているのよ。カミーユはそういう子ですもの」
「あれに眠っている人達の悲鳴を聞いているのか…」
エマの言葉に、カツは目線を地獄絵図に戻した。
「カミーユさんって、どういう人なんです?」
二人の会話を聞いていたのか、キラが訊ねてきた。興味を持ったのかもしれない。
「そういう神経を持った子よ。ユニウスのようなモノが落ちてくるとなれば、それを一番敏感に察知するような」
「優しい方なんですね」
「そのせいで、少し疲れてしまったけどね」
あなたもそうなんでしょ、と言おうとしてエマは止めた。それを言えば、彼の負担になるような気がしたからだ。彼本人も分かっているが故に、他人から自覚させられた時の脆さは意外かもしれない。キラの繊細そうな顔立ちは、エマにそう思わせた。
「さて、いつまでもここでこうしている訳にもいくまい。もどって高台への避難を誘導しよう。時間は待っちゃくれない」
バルトフェルドが告げ、一同は踵を返してシェルターへの帰途へつく。
荒廃する大地。ユニウス・セブンの落下は、ミネルバの頑張りを余所にナチュラル対コーディネイターの第二ラウンドを告げるゴングとなってしまう。ザフトの新型を強奪した謎の部隊が、連合軍の特殊部隊であるファントムペインだったからだ。
奪取したMSと共に持ち帰ったユニウス・セブンでの記録は、ブルーコスモスの面々を動かすのには十分だった。映っていたジン。それがコーディネイターの仕業であると連合各国を誘導し始める。
そして、地球へと降下し、カガリを送り届ける為にオーブ連合首長国へ向かうミネルバ。出会いの時が迫っていた。
今回は以上です。未だにまともな戦闘が無いですけど、もう2、3話待って下さい。
それと、Ζの後期OPの演出は神
GJです
質問だけどカミーユはなぜこの世界にこれたの?
GJ
再びΖに乗るカミーユがみたい
>>842 カミーユに関してだけは少し特殊な事情があります。それは後々に明かすことになるので、今は何となく読んでいただければ幸いです。
えっと・・・凸死亡!?
死亡なら・・・凸ではなくアスランと呼びたくなるぞ
GJです
また富野が描く以上の究極NTのカミーユをみせてください
アニメじゃない!
アニメじゃない!
本当のGJ〜♪♪
次回も楽しみにしてます。
TV版カミーユか?…と思わせつつ実は、前作最終回からもう一つの
パラレルワールドなCEに転移してきたとか。
これならラクシズがイイモンになる余地もアリって事で。
とにかくGJ&WKTK
GJです
老け込んだ発言がツボった。
そこへ颯爽といい男が現れてカミーユを復活させるんですよ。
カミーユをΖザクに乗せたい今日この頃
「お、俺のΖがザク頭に〜〜」とキレるカミーユが浮んだ。
カミーユがムラサメを見たら、どう思うんだろ?
似非Zとか思うのかな、やっぱりw
>853
カミーユには見るだけでなくムラサメとかM1、ダガーやウィンダムみたいな量産MSに乗って活躍して欲しい
量産MSに乗って操縦技術でMSの性能差をフォローするベテランパイロットってかっこいいと思う
アニメ本編でリックディアスに乗ってた事もあったし、カミーユ氏のssで是非やってほしいな〜
>>855 たしかに燃える展開だが機体の反応速度が問題だな
ストーリー後半のカミーユだと反応速過ぎてMS壊しそう
やっぱカミーユはZがいいよ
>>955 ボトムズのキリコみたいで格好良いなそれ
しかし機体の性能が本人の腕についてこないのは辛そうだ
カミーユは技量というより
NT能力のサイコミュ的なものがないと
長所のNT能力最強がいかされんだろ
つプルへの援護
ZZカミーユはNT能力が神の領域だから
コミュニケーションが全部テレパシーなんだよな
すぐに周りが宇宙になるしw
トリコロールの村雨…
なんかウェーブシューター思い出した。
確かにダブルなんとかのカミーユのニュータイプ能力は神だ
完全にエスパーだし
ファは来ないの?
>>866 死んでないから。カミーユはなんか理由(基準?)があってそれで来てるらしい。
ヘンケン艦長は来てるかな?
>>868 ラーディッシュ乗組員一同様はどこかの浜辺に集団自殺したイルカの様に(ry
もうさカミーユを主人公にしてCCAまでのUCで死んだキャラ全部出しちゃえば
アムロやシャアも分かり合えなかったUC勢を一つに繋ぐのがカミーユの究極NT能力というか
戦闘とかはアムロとシャアにやらせておけばいいよ
というかバイセンだけでなくサイコミュも基本的にはそんな機能はないw
872 :
871:2007/05/14(月) 22:10:47 ID:???
誤爆です
うん流れには乗ってないけど違和感なくてワロタw
あれだ・・・ギュネイに落とされて来た
>855
そういえばリックディアスって、シャアが乗ってカミーユも乗ってアムロも乗った機体なんだよね
量産機なのに歴代3人ものNTが乗った機体ってのはある意味すごいのかもね、リックディアスって
>>874 まだそのガセネタ信じてる奴いたんだ・・・
>>876 信じてる奴の書き方じゃないように思えるんだが
カミーユって、CCAの時は回復して医者になっていたんだっけ?
それも松浦まさふみ漫画の設定じゃないの?
富野が関わった作品でカミーユのその後を描いたものはないはず。
カミーユ・ビタンの名前でやるとまずいから比良坂 竜二という名前に変えて医者になったんだな?
なんという特別病棟、ファも危険である。
>>881 夜勤明けの俺が特別じゃないと言ってみるテスト
アーサー自重汁!
『始まりの時』
オーブへ向かうミネルバ。その格納庫ではメカニック達による物品整理が行われていた。進水式直前にファントムペインのMS強奪による一連のゴタゴタに巻き込まれ、十分にチェックできてなかったからだ。
「MSの整備もあるっていうのに、面倒な事だよなぁ」
「全くだぜ。何処のどいつか知らないけど、戦争起こそうってんなら勘弁して欲しいよ」
愚痴を漏らしながら作業を続けているのはヴィーノとヨウランだ。歳はシンと同じ位だろう。ヴィーノは茶色の髪に前髪を赤くメッシュで染めていて、ヨウランは褐色の肌の黒髪の少年だ。彼等も、若年ながら新造艦のメカニックスタッフを務めている。
「文句を言っても始まらん。オーブに着くまでに終わらせなきゃならんのだからな」
「マッドさん」
そこへ口を挟んできたのはメカニックチーフのマッド=エイブスだ。かっちりした体格と顔。ブロンドの髪をしっかりと横分けし、作業服も板についている。いかにもといった風貌の男だ。歳は恐らく彼等よりも二回りは違うだろう。
「それはそうなんですけどね。手は動かしますから少しは愚痴らせて下さいよ」
「同感です。情報がこっちまで伝わってこなくて、不安なんですから」
MSを強奪したのが連合の艦である可能性や、ユニウス・セブン落下がコーディネイターの仕業である可能性は、まだ一部の人間しか知らないことだった。緊張状態の続く中で、クルーに混乱を与えたくないというタリアの判断だった。
しかし、クルーの間にも憶測は流れ始めている。
「まぁな。今回の一連の事件、戦争がまた始まるみたいな感じだからな」
「それ、皆言ってますよ。首謀者はブルーコスモスなんじゃないかって」
「オーブの代表がアーモリー・ワンに来たのも、非公式だって話じゃないですか。もしかしたら、開戦の準備の為に――」
不安が呼ぶ憶測は、背びれ尾びれをつけて勝手に泳ぎだす。クルーの間にその噂が浸透するのはあっという間だった。
「何にしても、噂が唯の噂で終わるような状況ではないってこったな。こんなモノを乗っけてるわけだし」
「何なんですかね、このコンテナの中身?詳細は誰も知らないんでしょ」
ヨウランが見上げた先には、幾つものコンテナが積まれている。最初、それが積み込まれてきた時に言われたのは、決して中身を見てはいけないということだった。
「余程大事なもんが入っているらしい。…俺にはこれが噂の元のように感じられるがな」
「まさか。中にニュージャマーでも入ってるって言うんですか?」
「知らんよ。けどな、多分デュランダル議長は知ってるんじゃねぇか?進水式直前に乗っけてきたって事は、恐らくはあの人の差金だろうよ」
「でなければ、あんなタイミングで積荷を増やしたりなんか出来ないですもんね」
騒々しい格納庫の中、そこだけ不気味に影を落としている。コンテナの中身が一体何なのか、それはまだデュランダルにしか分からない事だった。
地球上に存在する何処か。そこでは、ブルーコスモスの面々が勢揃いしていた。それぞれ経済界に大きな影響力を持つ者達ばかりである。老練な容貌からは、彼等がくぐってきた修羅場の数を予感させる。
そんな中に、一人だけ雰囲気の違う男が居た。その場に似つかわしくない若さで、唇を髪と同じ淡い紫に彩っている。
「皆様、お集まりでございましょうか」
「フン、どういうつもりかな、ジブリール?」
ジブリールと呼ばれたその男は、不敵な笑みを浮かべている。
「どういうつもりも何も、今回のユニウス・セブン落下は、一体どのような背景で起こったのでしょう?」
「知っているのではないかね?」
老人の中の一人がジブリールを睨みつける。彼等は皆、ジブリールが油断のならない人間だという事を知っていた。この若さで多大な影響力を持つのは、只者ならぬ証拠だ。
しかし、当の本人はそんな疑いを軽く受け流して先を続ける。
「自然に起こりうるわけが無いというのは皆さんお分かりの事でしょう。恐らくは、首謀者が居るはずです」
「もったいぶるな、ジブリール。我々は貴公の様な若者と違い、残りの時間が少ないのでな」
「失礼しました。では、率直にお伝えする為にこちらの映像を御覧下さい」
説明を急かす面々に促され、ジブリールは仕方なく映像のスイッチを入れる。すると、画面にユニウス・セブンで繰り広げられる戦闘の場面が再生された。
「これは…」
「ファントムペインが持ち帰った映像です。映っている戦艦や新型のG及びMSはユニウスの破砕作業を行っておりました。と、すればプラントは白です」
「では、プラントや連合以外の第三勢力の仕業であると言うのか?」
「それは分かりません。しかし――」
その時、映像の中にファントムペインともザフトとも戦うジンの姿が映し出される。
「このようなものが出てきました」
「これはザフトのロートルではないか。何故、こんなものが…」
「ついでに、面白い電波も拾っております」
ジブリールが手元にあるボタンで操作を行う。スピーカーから音声が流れてきた。通信記録のようだ。
『パトリック=ザラの執った道こそ――であった――らん!』
「不明瞭ではありますが、これだけでもお分かりですね?あれは、旧ザラ派が行ったテロ行為だったようです。それを阻止する為に出撃したザフト…お笑いではありませんか」
堪えきれないのか、ジブリールは声を出して笑い始める。
「お主はユニウスの落下がザフトの茶番だと言うのか?」
一人の問い掛けに、ジブリールは笑うのを止めてじっとその人物を見つめる。質問の内容が間違っていたようだ。
「そうは言っておりません。あくまで私の言葉は推論に過ぎませんからな」
「歯痒いな…何が言いたいのだ?」
そう問われると、ジブリールはまた声を押し殺して笑い始める。焦らすのが好きなようだ。
「いい加減にしたまえ。君がこの場に居られるのも、我々のお陰なのだぞ」
「失礼致しました。確かに、事の真相は我々には分かりません。しかし、民衆は答を求めたがる生き物です。きっと、今回の件にマスコミは大喜びでしょう」
「それが?」
「ならば、我々が答を与えてやればいいんですよ。ユニウス落下がコーディネイターの仕業であると訴え、再び戦争への扉を開き、今度こそ奴等を根絶やしにすれば、民衆も納得するでしょう」
立ち上がり、両手を広げるジブリール。大げさに開戦への提案をアピールする。しかし、他の面々は戸惑っていた。
「しかし、簡単に言うほど楽ではないぞ。デュランダルの奴めは、既に今回の件に関する文書を発表しておる。甘い言葉を吐いて、人心の掌握に掛っている」
「動きの早い奴だ。しかも、姿を見せなんだのが気にかかる」
ユニウス・セブンが落下して直ぐにデュランダルは地球に向けて励ましのメッセージを送っていた。その時はプラントに居なかったので、言葉を直接電波に乗せることが出来なかった。
そのせいで効果はやや薄かったが、ブルーコスモスの面々にはそれが逆にプレッシャーとなっていた。彼が何処で何をしているのか分からないからだ。
「何を弱気な事を仰っているのです?これはチャンスではありませんか、コーディネイターを滅ぼすための!地球の人々は、今回の一件がコーディネイターの仕業と知れば、必ず立ち上がります!その時こそ、青き清浄なる世界が訪れるのですよ!」
しかし、ジブリールは一人息巻く。ロゴスの盟主として、ここで引くわけにはいかないのだ。
「どうせ未だに燻っている世界です。この機会に燃やせるものはとことん燃やしてしまわねば、いつまでたっても地球に平穏は訪れませんぞ」
「そういうものか…」
「そうです。理由なんて何でもいい、ただ結果的にコーディネイター共を打ち倒せれば、地球圏は一つに纏まります」
「それもまた、一つの見方か…」
一人がジブリールの言葉に頷く。それに吊られるように、他の面々も徐々に賛同をし始めた。
「しかし、開戦は少し遅らせろよ。今は少しでも時間が欲しい」
「何故です?」
そんな中、一人の老人が待ったを掛ける。その発言に、ジブリールは疑問符を浮かべる。
「皆さん私の意見に賛同してくださっています。お一人だけ足並みを乱してもらっても、我々の結束が揺らぎますぞ」
「足並みを乱すつもりなどない。ただ、面白い男を拾ったのでな」
「男?」
不敵に笑う老人。何か裏があるようだ。ジブリールは席に座り、興味深げに訊ねる。
「奴はこの世界にとってイレギュラーだよ。だが、利用価値はある」
「何を仰っているのか分かりませんな」
「何、直に分かる。今はまだ何とも言えんが、成果は直ぐに見てもらえるだろうよ」
「…楽しみにしております」
笑いを堪える老人。その笑いは、他の者達よりも一歩リードしているという余裕から来るものだった。後に、その男が彼等に与える衝撃は、とてつもないものになる。
「他に、何か言い残したことがある方はございませんね」
ジブリールの問い掛けに、沈黙を以て応える面々。それを了承すると、ジブリールは立ち上がって再び口を開いた。
「では、以上で宜しいですね?今回の件は、私の案で宜しいと」
「そうでなければ気が済まんのだろう、君は?」
「滅相もない。が、私が些か強引であったのなら、謝ります。申し訳ございませんでした」
顔に満面の笑みを浮かべながら頭を下げ、ジブリールはそのまま退室していった。
「ジブリールという男…血気盛んなのはいいが、はしゃぎ過ぎるきらいがあるな」
老人の一人が呟いた。
一方のミネルバは、オーブへと到達していた。そこでクルーに半舷休暇の許可が下り、それぞれが思い思いの休日を過ごす。
デュランダルはタリアと共に、カガリとアスランに連れられて官邸へと案内されていた。そこで待っていたのは、一組の親子。
「ようこそお出で下さいました、デュランダル議長」
「お待ちしておりました、こちらへどうぞ」
頭頂部を寂しくしている小太りの方がウナト=エマ=セイラン。そして、長身の痩せ型の方がユウナ=ロマ=セイランだ。彼等は宰相とその息子という立場でカガリの補佐を担当しているが、実際には未熟なカガリの代わりにオーブの政治を取仕切っている。
「大変な時にアポも無しに済まない」
「いえ、こちらのアスハも非公式にお会いになっていただいたのです。それならば、そちらも非公式という事にしておけばお互い様でございましょう」
デュランダルの言葉に、ウナトは柔らかく応える。
「オーブの被害はどのようになっていますか?」
「隕石による被害はありませんでしたが、やはり高波ですな。沿岸部は大分被害を受けたと聞いております。…しかし、お早い対応でございましたな。ユニウスが落ちて直ぐに声明文を発表なさるなど、我々にはとても出来ません」
「それほどの事でもありませんよ。ただ、本国へ文書を発表するよう指示しただけです」
「ご自身はずっとミネルバに乗っていらっしゃったわけですか」
「その通りです」
「本当に出来るお人というのは、仕事の場所を選ばぬものですなぁ。我が息子にも見習ってもらいたいものです」
歩きながら会話をする二人。デュランダルはふと、後ろを歩くカガリとユウナの事が気になった。
「代表とご子息は仲が宜しいのですね」
「はい、息子のユウナとカガリ=ユラ=アスハは婚約を結ばせております」
デュランダルはほぉ、と感嘆の声を漏らす。少し意外な気がしたからだ。
「私はてっきり、そこのアレックス君と恋仲であると思っていたのですが」
「彼は唯のボディーガードでございます。優秀なので常に彼女の側に付かせてあるだけですよ」
「ふむ…」
叶わぬ恋という事か。ちらりと見やったアレックス――アスランの表情が、少し強張っているようにも見えた。サングラスは素性を隠すためと思っていたが、そのまま表情を隠すためであったか。
そんなアレックスの内心を知ってか知らずか、ユウナはカガリにべったりと張り付いていちゃいちゃしている。
「お帰り、ハニー。君が居なくて寂しかったよ」
「馴れ馴れしくするな。今はプライベートじゃないんだぞ」
ユウナの歯の浮くような言葉を邪険に扱うカガリ。しかし、ユウナはそれでもカガリの肩を抱いてしつこく喰らいついてくる。
「いいじゃないか、僕達は婚約者なんだから」
「私にそんなつもりはない。少しは遠慮したらどうだ?」
「つれないねぇ。僕は君をこんなに愛しているというのに」
「止しなさい、ユウナ。デュランダル議長の御前であるぞ」
軟弱な息子が気になったのか、ウナトがユウナを嗜める。それに気付いたユウナは、抱いていたカガリの肩を解放した。
「申し訳ありません、父上。この子が無事に帰ってきてくれて、少し浮かれておりました」
急に真面目な顔つきをして謝罪するユウナ。それにもデュランダルは驚かされた。どうやらこの息子も唯のぼんくらという訳ではなさそうだ。
「それ程目くじらを立てることでもありませんよ、ウナト殿」
「しかし、ここは父親として厳しく躾けなければなりません」
「なら、私もこうすれば良いのでしょう?」
と、おもむろにデュランダルは少し後ろを歩いているタリアの肩を抱いた。
「ぎ、議長!?」
「折角美人が居てくれるのだ。これ位した方が気分も晴れやかになる」
困惑するタリア。それを気にもしないでデュランダルは歩き続ける。少し足がもつれそうになった。
「冗談はお止めください」
「いいではないか。こうして若い彼等も親睦を深めていっているのだ。我々も負けてはいられないぞ」
「――!」
何処まで本気か分からないデュランダルの言い草に、タリアは我慢の限界が迫っていた。彼とは昔の関係である。今更蒸し返そうにも遅すぎるのだ。
「うっ!」
デュランダルがうめき声を上げて咄嗟に抱いていた肩から腕を放す。タリアがデュランダルの手の甲を抓ったのだ。
「お戯れを」
「はは、振られてしまったよ」
笑いながらデュランダルはウナトに語りかける。普通は少しばつの悪そうな表情をするものだが、彼にはその様子が見られない。ただの冗談であったか。
「デュランダル議長はユーモアのセンスもお持ちでいらっしゃるようですな?」
「持っていなければ、政治なんてやっていられないでしょう?」
笑い合う二人。その姿を見て、何て人かしら、とタリアは心の中で悪態をついていた。
旅の疲れを取るため、本格的な話し合いは明日以降ということになり、デュランダルは迎賓館へと入って行った。
オーブの状況と被害をカガリに報告し、自宅へと戻ったセイラン親子は、ウナトの私室である書斎に集まっていた。
光の差し込む明るい部屋だ。ウナトは暇な時は日がな一日ここで本を読んで過ごすのが好きだった。しかし、ここ二年ばかりはそんな機会を設けられずに少し寂しい思いをしていた。
「食えぬ男だ、ギルバート=デュランダル」
「しかし、父上。これでロゴス、大西洋連邦、そしてプラントと選択肢が三つに増えました。父上はどれを選ぶおつもりですか?」
デスクの椅子に腰掛けるウナトに向かい、ソファに腰掛けたユウナが訊ねる。ウナトは体を窓のほうに向けていて、その表情を窺い知る事は出来ない。
「ユウナ、選択肢と考えているうちはお前はまだまだ半人前だ」
「と、申しますと?」
ユウナの問い掛けに、ウナトゆっくりと回転椅子を回して振り返る。
「一つの事だけにのめり込むなど、馬鹿者のすることだ。その意味、分かるな?」
「…承知いたしました、父上」
真剣な眼差しで見つめてくるウナト。その視線を正面きって受け止め、立ち上がると書斎を後にした。
「小娘をあてがって腑抜けになったかと思ったが――」
ウナトは、カガリをユウナの婚約者に選んだ事を少し後悔していた。確かに彼女とユウナが結婚すれば、オーブの主権はセイラン家が握る事になる。しかし、そのせいでユウナがボンクラになってしまったのでは意味がない。
カガリと馴れ親しくする様子をみて、ウナトは心配していた。
しかし、先程の表情を見る限り、どうやらボケていたわけではなさそうだ。カガリを好きであることには違いないと思うが。
「流石はワシの息子であると言っておこうか」
満足そうに笑みを浮かべ、ウナトは再び窓の外を見やる。今は、ユニウス・セブン落下の騒動が嘘であったかのように静かだ。
同日、カガリが所有する屋敷には、アカツキ島にあったマルキオ邸から脱出してきた面々が避難していた。高波に住処を奪われてしまったのだ。バルトフェルドが以前懸念していたカガリに世話になる事態が起こったのだ。
「あなた達がこの国の元首様とお知り合いだったなんて、知りませんでした」
ベランダに背を預け、コーヒーカップを片手に佇むバルトフェルドに、椅子に腰掛けているエマが話しかける。ユニウス・セブン落下事件が嘘のような青空に、少しだけ目を細めている。
「意外かい?」
「えぇ。特にあなたの様な戦いの中でしか生きられないような方が、どうしてこの国に居るのか」
「火薬の匂いでもするかい、僕は?」
バルトフェルドは、服の裾に鼻を当てて臭って見せた。回答を濁すかのような言い分。しかし、彼がその様な性格の人間である事は、これまでの生活の中から分かっていた事だ。エマは一々反応しない。
「…捏ねはなるべく多く、そして強い方がいい。頼りになる人間が知り合いにいるという事はいいことさ」
「あなたは疲れているというわけじゃないでしょう?」
エマは、キラとバルトフェルドを比較してそう言った。この男は、未だに臨戦態勢にある。バルトフェルドが元ザフトの有名人であるという事は、調べていた資料の中で発見した。
戦争が終わり、二年経つ中でそれでもナイフを研いでいる彼は、何か思うところがあるのだろうと考えていた。
それが何なのか、エマはバルトフェルドの考えを知りたがっている。
「キラ君もあなたも元はMSのパイロット。キラ君はもう戦う意思を持っていないけど、あなたは違うわ。それって、この世界にまた戦争が起こると考えているのではなくて?」
「知った風な口を聞くな、君は。知りたがりは早死にをするぞ」
「これは推測ですけど、ユニウスの事件があなたのセンサーに引っ掛かった――そうじゃないんですか?」
バルトフェルドは、空に向けていた視線をエマに向ける。青空に似つかわしくない真剣な眼差しだった。
「何か、経験があるようだな」
「私の世界での話です。世界にはびこる問題が解決しない限り、戦争はまた起こります。私は、二度目の戦争を体験しました」
「前に言っていたエゥーゴとティターンズか…だが、君の言っていたのは軍内部の内乱の話だ。俺達の世界とは事情が違う」
「いいえ、結局はジオンも加わって三つ巴になったのです。連邦とジオンは、言うなればこの世界での連合とプラントの対立構造と似ています。それを、分かっていらっしゃるはずです」
「だがね――」
何かを言おうとして視線を外す。エマの言わんとしている事は何となく分かる。しかし、それを認めて現実になってしまっても困る。彼としても、できれば戦争など起こらずにやり過ごしたいと考えている。悪い予想というものは、得てして当りやすい。
しかも、それに裏付けがあるのだから尚更だ。
「本当は備えているのではないですか?これから先、もしかしたらキラ君やラクスさんがまた巻き込まれるのではないかと――」
「止めたまえ」
コーヒーを一口含み、エマの言葉を制止した。その声は、この平和な空間にとても馴染まない、戦場での声だった。エマは、バルトフェルドの本性が一瞬垣間見られたと感じた。
「キラもラクスも、二年前に十分頑張った。もう二度と、彼等を戦争に巻き込むような真似はさせんよ」
恐らく、今のバルトフェルドの表情が戦場で見せる彼の顔なのだろう。眉間によった皺の数は修羅場の数を予感させる。口元は今にも噛み付きそうな猛獣の形をし、何よりも今にも飛び掛ってきそうなプレッシャーを感じる。
エマは、そんなバルトフェルドの雰囲気に一瞬怯んだ。バルトフェルドは、そんなエマに気付いたのか、直ぐに表情を改めた。
「済まない。…しかしな、そういう不吉な事はあまり言わないで欲しいんだ。僕にとって、キラやラクスは大切な人なんだ。だから――」
「こちらこそ済みません。私が鈍感でした」
お互いが非を認め、頭を下げ合う。
少しの間だけ、気まずい雰囲気が流れた。こうなってしまっては、新しい話題を探さねば場が持たない。お互いがそう感じていた時、先に口を開いたのはエマだった。
「そういえば、キラ君を先程から見ませんね」
「カツ君とカミーユ君もな。皆して出かけているよ」
「どちらへ?」
エマの問い掛けに、少し間を置いてバルトフェルドは預けていた背を壁から離す。
「こっちへは殆ど来た事がないからな。色々と見て回っているんだろう。カミーユ君のリフレッシュも兼ねてね」
ベランダのヘリに歩み寄り、遠くを見渡す。白い雲に青い海。本当にユニウス・セブンの惨劇が嘘であったかのようだ。
とある舗装された海岸線沿い。三人は、海岸にある公園を散策していた。カツの押す車椅子にはカミーユが乗っている。自力で歩くことの出来ない彼は、移動する際はこうして車椅子に乗るしか出来ないのだ。
少し日が傾きかけていた。
「ここはどういう場所なんです?」
「さぁ…僕もここに来るのは初めてだから」
「見たところ、海浜公園って感じですね」
それ程昔からあった様ではない。所々に新しさを感じるこの公園は、最近になって出来たものだろう。
ふと、キラが海に突き出す慰霊碑を見つけた。
「キラさん?」
フラフラと、吸い込まれるようにそこへ向かって歩いていくキラ。カツは不思議に思って車椅子を押して後を追う。
「この慰霊碑…」
「どうしたって言うんです?」
慰霊碑を見下ろし、キラは沈黙する。その横顔をカツは覗き込んでみたが、瞬時に顔を引っ込めた。とても寂しそうな表情をしていたからだ。何も聞いてはいけない気がした。
それから、少しの間ただ突っ立ていた。波の音だけが、静寂を突き破る様に響いている。
「…僕は」
やがて、キラが口を開く。長く感じた沈黙が破られた。カツは、極力自分を抑えて彼の話に耳を傾けようと思っていた。余計な口を挟んで彼の話の腰を折るようなことは控えよう。
「僕は二年前、このオーブでMSに乗って戦ったんだ。この慰霊碑は、その時の被害者の方々のものだと思う……」
キラは、カツに自分の過去を話し始める。一応彼が先の大戦でMSパイロットとして戦っていた事は知っているが、詳しい事は知らない。キラは続ける。
「僕は…この人たちを殺してしまった。僕は、本当はここに居てはいけない人間なんだ。僕達が戦ったせいで、たくさんの人が死んでしまった……」
重い話だ。自分はそういうことを考えた事がなかった気がする。いつも自分の事で精一杯で、戦争が一般民衆に与える影響を知らなかった。しかし、キラはそういう事を考えている。
「後悔してもし切れない…何処まで遡ってやり直せば良いんだろうって、いつも考える。でも、過ぎた過去は二度と元には戻らない……」
戦争で、そんな事を考えたらキリが無い。しかし、自分にもコロニー落しなどで大量虐殺を行ってきたジオンを憎む気持ちがある。自分とて、一年戦争で一度孤児になった。今持つコバヤシという姓は、新たに養子になった父方のものだ。本当の彼の名は、カツ=ハウィン。
「僕はどうすればいいのか分からないんだ…こうしてラクスを守ると決めても、僕はバルトフェルドさん達に頼るしか出来ない。僕にはもう力が残ってないんだ……」
自分を責めるキラが可哀相に思えた。戦争であれば、相手を倒さなくては自分が死ぬ。カツは、そういう中で戦い、そして死んだ。今は生きているが、記憶の中に残る現実として、それは受け止めていた。だから、自分を責めるのは何か違うとカツは思う。
しかし、キラはそう考える事が出来ないのだ。だから、こうして自分を責めてしまう。自分の事を考えるよりも、相手の事ばかりを考えてしまう。それは、ある意味では彼の傲慢だともカツは思う。
「ごめん、カツ君。愚痴になってしまったね…」
「いえ、あなたも苦しい思いをしていたと分かりましたから」
車椅子に座るカミーユを見下ろす。彼もキラと同じなのかもしれない。カミーユは、いつでも他人の為に一生懸命だった。それに疲れ、こうなってしまったのだろう。他人の理解に努めようとするカミーユは、確かにニュータイプだ。
しかし、それを続けるとこうなってしまうという事か。
難しい話だと思う。他人を信じて理解しようと思えば思うほど、それが裏切られた時のショックは大きい。小耳に挟んだ二人の強化人間との関係や、レコア=ロンドもそうであったのかもしれない。優しすぎるが故に裏切られ続け、疲れ果ててしまったのだろう。
カツの頭の中で、カミーユとキラの顔が重なる。
そんな重い空気の中、ふと後ろから気配を感じた。誰かがやって来たようだ。
「あ……」
二人が振り向くと、そこには一人の少年が立っていた。年の頃は自分たちと同世代と考えていいだろう。深い黒の髪を潮風に揺らされ、真紅の瞳がとても印象的だ。その影響かどうかは知らないが、情熱的な感じを受ける。シン=アスカだった。
「は――」
そこに人が居たのが意外だったというのか、シンは少し呆けていた。その時車椅子の陰から振り向いた一人の少年の表情が、とても衝撃的だった。
目が死んでいる――シンにはそう思えた。自分を見ているようだが、何も見えていないような気がする。何と表現したらいいか分からないが、怪我で歩けないわけではなさそうだ。それよりももっと酷い、残酷に生かされているような気がした。
そんな少年を痛ましく思い、シンはズカズカと慰霊碑の前に歩む。キラとカツは、道を空けて黙って見ていた。
「こんな慰霊碑が、何になるって言うんだ――!」
シンは拳を握り締め、肩を震わせる。目の前の慰霊碑には献花が供えられている。今は綺麗に咲いているが、いずれ潮風で枯れてしまうだろう。
「戦争でどんなにたくさんの人間が死んだって、こんな石の板一枚で済ませちまう――この国は、そういう国なんだ……!」
シンの言葉に、眉を顰めてカツは聞いていた。突然こんなことを言い出して、少しおかしいのではないかと思った。
「あんた等、この国の人間か?」
シンがこちらに向かって言葉を投げ掛けてくる。カツは関りたくなかったが、無視をしても逆効果かもしれない。適当に相手をして撒いてしまおうと考えていた。
「一応そうだけど」
「なら、早くここから逃げるんだな。あんた等も、この国の夢想家の言葉に殺されちまうぞ」
「殺される?」
危険な言葉を放つシンに、カツは益々疑念を膨らませる。まさかこんな少年が極左の活動家とは思えないが、言っている事はオーブに対する憎しみである。紅い瞳は憎しみの炎か。
「何言ってんだ?この国は中立を掲げていて、戦争とは関係ないはずだ」
カツの言葉に、シンは喉で笑う。そんな仕草に、ムッとなったが、我慢した方がいいと考え直し、口を押さえた。言わせるだけ言わせて追い払ってしまおうと思っていた。
「あんた、新参か?それなら仕方ないから、教えてやるよ。二年前、この国で戦いが起こったんだ。連合が攻めて来て、目的はマスドライバーだった」
その話はカツも文献で調べていたので知っている。しかし、その後オーブは三つの理念をカガリが掲げて中立の立場を強固にしたはずだ。過去の話は今のオーブには関係ない。
「でも、その時アスハは理念を守る為だとか何とか抜かして、多くの人々を戦いに巻き込んだんだ。戦争なんか嫌だから中立だって言ってたオーブで安心してたのに、結局そんなのは奴等がでっち上げた幻想に過ぎなかったのさ」
その理念とは、カガリの父・ウズミの提唱していた中立の理念なのだろう。それを基盤として、戦後カガリが掲げたのがオーブの三つの理念――他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入せず――だった。
今現在も、それを基本としてうまく立ち回ってきたはずである。しかし、シンはそんな理念に警鐘を鳴らしている。
「奴等は中立が大事なんじゃない。奇麗事を抜かす自分の理想が一番大切だったんだ。だから、国民のことなんか平気で犠牲に出来る。俺は二年前、それを痛感したんだ――!」
彼の身内は、彼を残して一人残らず死んだ。二年前、オノゴロ島での出来事だった。必死に逃げ惑う民衆の中、妹の落とした携帯電話を拾いに行った数瞬の出来事だった。爆風が襲い、シンが慌てて駆けつけた時には、既に人は人の形を失くして屍になっていた。
皮肉にも、避難経路から逸れた自分だけが奇跡的に助かったのだ。
「でも、戦争なんか起こるわけないじゃないか。ユニウスが落ちてきて、世界はそれどころじゃない」
憎しみを口にするシンに触発されたのか、これまで我慢して聞いていただけのカツがうっかり反応してしまう。しまった、と思ったときには既に手遅れだった。シンはまだ絡んでくるつもりだ。
「一つだけいい事を教えてやる。ユニウスは旧ザラ派の残党が行ったテロ行為だ。その話が世界に拡がれば、また戦争が起こる。そして、この国はまた戦場になり、また民衆が犠牲になり、そしてまたアスハは自分の理念に酔うんだ……」
シンは、感情が昂ぶったせいか、重要な機密事項を誰とも知らぬ相手に話してしまう。ユニウス・セブン落下事件が旧ザラ派のテロ行為であった可能性の話は、まだ公にしてはいけない項目だ。
しかし、オーブの非道を説こうと躍起になっている今のシンには、そんな事はどうでもいい事だった。プラントでは成人でも、やはり齢16の子供である。
対するカツは、シンのオーブに対する果てしない憎しみを感じていた。ふと、ずっと黙ったままのキラに視線を向けてみたが、沈痛な表情をしているだけで口を開こうとしていない。それに、少し震えているようだ。
「だから、早く逃げた方がいい。俺みたいに、あんた等も大切な人を奪われる羽目になる前にな」
シンは、一瞬だけカミーユに視線を送った。どうも心神喪失状態にあるようだが、今の話を聞いて反応があったか確かめたかったからだ。しかし、カミーユは相変わらず不思議な瞳で見つめてくるだけで、何も代わり映えがない。諦め、シンは彼等に背を向けた。
「その人の為にも、こんな国、捨てた方がいい」
最後に台詞を吐くと、シンは寂しそうな背中で去って行った。
「キラさん、大丈夫ですか?」
その場に残された二人は夕凪が頬を撫でる中、佇んでいた。カツは、先程震えていたキラを心配して声を掛けた。
「う、うん。僕は大丈夫だから…」
そうは言うが、カツにはとても大丈夫な風には見えなかった。少し顔色が青ざめている気がする。夕日に照らされて、余計に儚げに見えたのかもしれない。
一方、カツの心配そうな視線に気付いたのか、キラは俯けていた顔を上げ、背筋を伸ばしてコンクリートで固められた桟橋の先端に歩みを進める。夕日を見つめ、声を絞り出す。
「…この慰霊碑に眠る人だけじゃない。今を生きる人にも、僕は消えない傷を付けてしまった……」
「キラさん……」
力を持ってしまったがゆえの苦悩か。懺悔をするようにキラは震える声で呟く。シンとの出会いが、キラの中の苦悩を呼び起こした。この二年の間、少しずつ消化してきたその気持ちは、新たな現実と出会うことで更なる苦しみをキラに与える。
その苦しみから解放されるのは何時になるのだろうか。一生背負わなければならない問題を抱えるキラに、カツはふとカミーユを見た。
カミーユの瞳は、夕日に重なるキラを見つめていた。逆光でその姿は黒く塗りつぶされている。それが、キラの心の中の闇を表しているようにも見えた。キラの中の苦悩を見ているのか、それとも自分の中の苦悩を見ているのか。
カミーユは、何も語らない。
今回は以上です。
また規制に引っ掛かっちまったいorz
乙&GJです。
ブルコスに拾われたのが誰だか気になるところ。
成果、ってことはやっぱりMS開発とかしちゃったりするあの人かw
フランクリンの事かー
GJです
このキラなら…てか、今回は原作トレース+改変型の前作と比べて、
投入要素が多いせいか分岐点が早くなりそうですね。
901 :
900:2007/05/18(金) 01:23:43 ID:???
×投入要素が
○早期からの投入要素が
GJ!
マルキオがNTという概念を聞かされてどんな反応するか楽しみだ
自分の行動の結果をきちんと
―頭で理解していたところに実物の遺族(シン)も目の当たりにして―
把握していそうな今回のキラは、いずれ再起するだろうとしてもTVのような
結婚式乱入→世界テロ行脚なんて愚行はしないと思いたい…
ラクスもそうだとすればだいぶ安心できるが、まだまだ描写が割かれてない分
心配だ…というのは杞憂に過ぎるか?
GJ!お疲れさまでした。
カミーユ辛そうだな…果たして復活するんだろうか?
ZZなら、ジュドーがいたから表舞台から離れて静養できたけど…
カツって成長すればハサウェイくらいに成るのかな?
次回も楽しみにしてます。
一度死んじゃってるし、それなりに成長してほしい。
……けど成長したカツはカツじゃないような気もするw
GJです!
同盟どうするのか気になります
そこも結構重要な分岐な気がするので・・・
ブルコスに拾われたのはシロッコ君かな?
人殺しのJ君じゃぁ、面白い存在とまでは言われないかw
ユウナ好きのオレのために、まともなユウナをみせてくれぃ。
>「一つの事だけにのめり込むなど、馬鹿者のすることだ。その意味、分かるな?」
>「…承知いたしました、父上」
関ケ原の際の真田家の戦略を執るつもりなのかな?
GJ!
>ロゴスの盟主
ジブはブルコスの盟主なんだなこれが!
もし拾われた男がシロッコならジ・Oも出て欲しいな。
隠し腕以外はシンプルな武装しかないジ・Oでゴテゴテ武装付いてる
ストフリに立ち向かってほしい。
◆x/lz6TqR1w氏 の作品では間違いなのか独自設定なのか
ロゴスとブルーコスモスの名称が逆だと思います。
>そこでは、ブルーコスモスの面々が勢揃いしていた。
>それぞれ経済界に大きな影響力を持つ者達ばかりである。
ブルーコスモスはコーディネイター排斥主義者とその団体の総称。
ロゴスは軍需産業の財界人の集まりでブルーコスモスのスポンサー。
ロゴス幹部の一人(ジブリール)がブルーコスモスの盟主。
アニメでのジブリールの不愉快な仲間達はロゴス幹部。
>ロゴスの盟主
ジブリールはブルーコスモスの盟主でアズラエルの後任。
ロゴスに盟主に相当する幹部はいない。
影の盟主
な〜ご
∧,,,,,∧
ミΦÅΦミ
〃 ;;;;;ミ
ヽ(,, JJノ
>>914 猫がラスボスといえば…ゼンダマンか。なつかしいな。
>>911>>913 指摘されてWiki見て確認しました
ほんとだぁぁぁ!おもっくそ恥かいたぁぁぁ!
妄想で適当書いて正直すんませんorz不都合な部分は脳内で除去して下さいまし
次からは曖昧なところはちゃんと確認してから投下するようにします…
>>916 ミスは誰にだってありますよ。お気になさらず、とGJ
カツがキラを気遣ってるけど、命令に寄らず、組織にすら属せずに勝手に戦場に乱入して戦ったとはまさか思わんだろうしなあw
軍人として戦ったんなら、責任は上に放れるんだろうけどなー
種デスに関しては俺も内容がgdgdなだけに
記憶もgdgd。ぶっちゃけifのが見ごたえある
あと遅れながら乙GJ。
カツって、連邦軍の正規兵じゃなくてエウーゴの義勇兵じゃなかった?
カミーユは中尉待遇の義勇兵だがカツもそうなのか?
一応階級は軍曹だと聞いたが
カツは正式に軍隊に入ったことが無いから、当然正規の階級はないでしょう。
ファとかジュドーとかもだけど。
>>920 カミーユは中尉待遇じゃないぞ
クワトロに中尉待遇にしてくれって冗談言っただけで
実際は民間人による義勇兵扱い
だから中尉のエマたちの指揮にはいるんだし
>921
ファは志願兵で軍曹だよ
>923
軍曹でMSといういわゆる戦闘機に乗るってすごいな…
まあそれほど人材がいないってことで・・・・
>>924 あながちそうでもない
アムロに最初に殺られた3人
デニム 曹長
スレンダー 軍曹
ジーン 新兵
これで1チーム
ティターンズもサラが曹長だし、UC世界は下士官以上がMS乗りなんじゃない?
一年戦争でもアムロは曹長、ハヤトが軍曹だったし。
旧日本海軍では飛曹、上等飛曹など軍曹、曹長待遇のパイロットが当たり前だったし禿が旧日本海軍好きなのは有名な話
俺二等兵でアッガイ乗り
>>930 ソースは?
中尉待遇というソースは一度もでてない
何の本に載ってるかあげてくれ
>>930 いあ、少尉待遇だと思うがw
記憶違いでなければ、小説版かNTの資料集に書いてあったと思う
両方もってるけど
そんなこと一言も書いてない
というか中尉待遇というのも初めてデマだよ
カミーユが中尉待遇にしろって言って、そうなるかもなってクワトロが答えたって程度じゃないの?
>>933 んじゃ、義勇兵ってのもどこでも明言されてないし、立場的には不明ってことだなw
>>935 義勇兵は
フィルムブックにちゃんと書いてるよ
民間人の義勇兵と書いてる
>>931 放映当時のマイアニメかジ・アニメの別冊のムックに書いてあったと思う。
とりあえず色々と説があることが分かった。
ガンダムは時代や本によって設定が変わるのも普通だから、どれも嘘ではないだろうな。
ガンダムエース(2005 No.040 12月号)
データガンダム第四十一回のカミーユ・ビダン編に…
〈所属・身分〉
U.C.0078〜エゥーゴ(中尉待遇)と載ってる!
あまり信憑性ないかな?
訂正0078→0087
素で間違えた…orz
941 :
937:2007/05/20(日) 19:57:06 ID:???
思い出したジ・アニメの別冊だった。
本は実家にあるから再確認できないのだが・・・
そろそろ次スレだね
ガンダムエースならソースとしては信憑性があるな。
『揺れる想い』
「デュランダルはオーブか?」
ブルーコスモスの定例会議の場で、老人の一人が驚いたように声を出す。
「左様、彼奴めは今、オーブに居る。潜入させて置いた諜報員から、それらしき人物が非公式に入国したと報告があった」
「元気な事だ。はしゃぐのが好きなところは、お前にそっくりだな、ジブリール?」
「ご冗談を」
デュランダルはオーブに居る。その報を受け、ブルーコスモスの中でも動揺が起こっていた。そんな中で投げ掛けられた茶化しに、ジブリールは不快感を表した。
「どうやら、デュランダルの奴はオーブを取り込もうと考えておるようじゃな。あそことプラントが同盟を結ぶなりなんなりすれば、小娘が開戦に口出しをしてくるだろうよ」
「そうなればジブリール、貴様のプランも難しくなるぞ?あの小娘はナチュラルにも人気があるからな」
「……」
老人達は、ジブリールが気に入らないのだろう。集団でいじめるように、ちくちくと小言を浴びせる。しかし、彼は動じていなかった。所詮は老い先短い老人の戯言と割り切っている。
「開戦を遅らせた結果です。あなたがそう仰ったので、未だに動けないのですよ。私のプランどおりではありません」
「ほぉ!私に責任を吹っかけてきおったわ」
先日、開戦を遅らせるように言ってきた老人に向かって横目で視線を送るジブリール。そんな視線をものともしないその老人は、明らかに余裕を持っている。
「経験浅いお主が不安になるのも無理ないことよ。しかしな、後で私のいう事を聞いておいて良かったと思える様になるぞ」
「随分と自信が御ありの様で」
「そうよ。自信が無ければ、誰が開戦を遅らせるものかよ。デュランダルがカトンボのように小賢しい男だという事は知って居るからのぉ」
この自信はあり得ない。ジブリールはそう思った。いくら自分の経験に自信を持っていても、デュランダルがオーブと接触することは、ジブリールにとっても面白くない事態なのだ。それなのに、それを許してまで開戦を遅らせる理由が、まだ掴めない。
前回の会合での台詞を思い返してみる。確か、面白い男がどうとかほざいていたか。その男のせいで折角の開戦への道が閉ざされようとしているのなら、これは由々しき問題だ。その老人は、ブルーコスモスの精神に対する背信行為を行ったに等しい。
しかし、この老人はこうも言っていた。その男はイレギュラーであると。その意味もまだ分かっていないが、もしそれが真実で、自分の全く想像の及ばないような切り札になるのならば、それはそれで面白いかもしれない。
そんな事を考え、ジブリールはその老人がボケていない事を祈った。
「なに、後悔はさせんよ。成果も徐々に出てきておる。もう少しの辛抱じゃ」
「かしこまりました。しかし、このままデュランダルの小細工を指をくわえて見ているわけには参りません」
「どうするつもりだ?」
「丁度、大西洋連邦がオーブにちょっかいを出しているようです。彼等を焚きつけて、開戦への下準備をさせます」
ジブリールは立ち上がり、少し不機嫌そうな面持ちでその場を後にした。
「…ふん、下準備で済めばよいがな。そのまま開戦じゃろ、普通は」
「そのつもりで動いているな、ジブリールは。やれやれ、若者は気が短いからいかん。もっと余裕を持たねばな」
「お主、あのままジブリールの好きにさせて宜しいのか?」
口々にジブリールを批判する老人達。その中の一人が、開戦を遅らせるよう提言した老人に尋ねる。勿論、彼も分かっている事なので、それでいいのか気になったのだ。
「いいも何も、私に若者に抗する力なんぞ残っておらんよ。言い負かされて終わりじゃ」
「しかし、ジブリールに反対してまで提言したではないか」
「少しでも遅らせれればそれで良いと思っておった。それに、ここだけの話、実は殆ど出来上がって居るんじゃ」
「何と!」
不敵に笑う老人。それに周囲の面々が驚きの声を上げる。部屋の中がざわめいた。
「あの男、かなり優秀な男だ。実戦配備までにはまだ時間が掛かるようじゃが、今開戦してもさして問題あるまい。私にとってはジブリールを抑えるほうが問題じゃ」
「お主もたぬきよのぉ」
「狐のお主に言われとうないわ」
冗談を軽く交わし、残った老人達も部屋を出て行く。後に、彼等の懸念どおり、ジブリールが動かした大西洋連邦は戦争への扉を開く事になる。
オーブでは、デュランダルとカガリの対談が行われていた。デュランダルの傍らにはタリア、カガリの傍らにはウナトとユウナがそれぞれついていた。
前日の会食では他愛のない話しかしなかった。そこには、カガリを緊張させまいというデュランダルなりの配慮もあったが、本心は自分に対する警戒を少しでも和らげようとする目的があった。本番は正式に話し合いを始めるこの場だ。
ある意味勝負をかけた話し合いは、デュランダルがオーブが直面している問題を指摘する事で始まった。
「大西洋連邦は、オーブに圧力を掛けて来ている。だから、代表はわざわざアーモリー・ワンに来て私にオーブからの難民による技術流出を防ごうとした…違いますか?」
今回のデュランダルのオーブ訪問は非公式である。本来ならもっと豪華な客室で行うべきものだが、その辺の立場も考慮して普通の来賓室で行われていた。
「それは――」
「その通りです。我々としては、大西洋連邦の圧力は言い掛かりに等しいと思っております。なにせ、あなた方が勝手に受け入れた難民を、あなた方が勝手に就職させたわけですからな。こちらとしては不可抗力の問題です」
カガリが応えようとした矢先、それを遮ってウナトが代わりに話す。カガリは、それを不愉快と思ったのか、ウナトを一瞬見やった。これではどちらが代表なのか分からない。
「なら、大西洋連邦が勘違いをしてオーブを敵視していると?」
「違いますな。彼等はあなた方を危険視しているのでしょう。戦争が終わって二年近く経っても尚、軍事技術に力を入れている。いつか再び仕掛けてくると危惧していたのでしょう。だから、我々からあなた方に言って聞かせるようにさせるための圧力であったと考えています。
オーブとプラントは友好関係にありますからな」
「成る程」
オーブ側が言いたい事は殆どウナトに言われてしまった。勿論カガリもそれなりに返答を考えてはいたが、ウナトほど明確に答を持っていたわけではなかった。それを悔しいと思う反面、彼のような補佐がついていてくれて良かったとも思った。
しかし、少しは存在感を示さなければならない。続けてカガリが口を開く。
「そちらにこちらの意図を伝えなかったのは申し訳なく思います。しかし、大西洋連邦の圧力は日増しに強くなっていたのです。切羽詰った状況であったことをご了承ください」
「いえ、こちらも今あなた方の言葉を聞いて理解しました。その様な状況であったのなら仕方ありません」
「では、彼らの技術の軍事転用を止めていただけますね?」
デュランダルの肯定する言い回しに安心してか、カガリは安直に答を求めた。しかし、誰も和やかな空気を出そうとはしない。怪訝に思って周囲を横目で見渡してみたが、誰一人として表情を崩していない。
「それはまた別の話です、代表。単純にその提案を受け入れられるほど世界は簡単ではありませんよ」
皆分かっていたのだ。こんな簡単に要求を呑めるのなら、最初から会談の場を取り持つ必要などない。この場はカガリの勇み足だ。恥をかいてしまった。
「問題はオーブからの難民の職です。プラントでは、彼等が一番優遇される職こそが技術職なのです。優秀なモルゲンレーテのあるオーブには分からないかもしれませんが、彼等は我々にとってとても魅力的です」
「だからと言って、軍事技術の開発に携わらせなくとも――」
「プラントには職の自由があります。そんな中で、彼等に最も待遇が良い職から身を引けと言えますか?そんな事をすれば、プラントの職業事情は崩壊してしまいます。あぶれた元オーブ難民の方々は訴訟を起こすかもしれませんね」
「う……」
「それでは非常に困るのです。折角ナチュラルとコーディネイターが融和しようとしている中でそんな事を起こされたら、今度はプラント国民のオーブ難民不審にも繋がってしまいます。代表は、今まで積み上げてきたものを崩せと仰るのですか?」
デュランダルの言葉に、カガリは押される一方である。自分が思い描いていたシナリオは、そんなに甘い事だったのか。唯単に世界が力に制限を掛ければ良いと思っていた。しかし、実際にはもっと根底にある民の暮らしというものがある。
安定した暮らしを求めるなら、より優遇された職に就くのが常道である。特に、難民として受け入れてもらった立場の彼等にはプラントは住みにくい場所だ。そんな彼等が対等に扱われる為には、秀でた能力をフルに生かし、認めてもらうしかないのだ。
「私は――」
「ウナト殿は、どう思われていますか?」
「そうですね――」
終わった。この時点で、自分とデュランダルとの話し合いは終わったと見ていいだろう。彼が自分にではなく、ウナトに話を振ったということは、話し相手として不足であると捉えられたからだ。
つまり、カガリはデュランダルにまともに自分と話す能力がないと判断されたという事になる。
これはカガリにとって屈辱だった。まがりなりにも、オーブの国家元首の座を父より引き継いだ後は、自分が国を治めてきたという自負があった。だから、セイラン親子の助けがあったのを差し引いても、自分は良くやっていると思っていた。
しかし、実際にはセイラン親子が自分を補佐してくれなければ、話すらまともに出来ない。全く、今までは思い上がっていたと言う事か。悔しさが、カガリの肩を震わせる。
(――!)
と、その時握り締める拳に、隣に座っていたユウナが手を添えてきた。包み込むように柔らかく、そして優しかった。少しだけユウナに顔を向けてみる。
(大丈夫だよ、カガリ)
そう言っているように見えた。ユウナは、カガリを見つめたまま優しげに微笑んでいる。それが、何となく無性に悔しかった。この場にいる中で、自分だけが何も知らないお子様のように思えたからだ。
カガリは俯き、歯を食いしばった。このままでは済まさない。もっと、自分に力をつけ、いつかデュランダルと対等に話せるようになってやる、と心に誓った。
「確かに、受け入れてくださったオーブ難民の件に関しましては、現状維持が望ましい事と思います。しかし、それはプラント側の話であって、こちらとしては余り歓迎できる事態ではないのです」
「承知しております。大西洋連邦の件でございましょう」
「それが分かっていらっしゃるのなら、余りカガリ代表をいじめて下さらないでいただきたい」
このように言われるのが最も惨めだ。まるで自分がいじめられっ子になった気分だ。さしずめウナトはそれを咎める優等生の役割か。あざといのにも程がある。
しかし、カガリにはこの場の話に加われるほどの力量というものを持っていない。故に黙っているしかなかった。
「その様なつもりはありませんでしたよ。しかし、もし失礼に思われたのでしたら申し訳ありませんでした。ただ、事実を述べただけなのです」
いやらしい言い方だ。こうして自分を弱らせるのが目的だろうか、とカガリは考える。
「いえ、そうでしたのなら、こちらも何も言う事はございません。それで、大西洋連邦の話ですが、彼等が引き続き圧力を掛けてくるようであれば、これはオーブにとっては由々しき問題になります。
先日のユニウス落下事件、あれが人工的に引き起こされたとなると、大分厄介な問題に発展する可能性が出てきます」
「マスコミでもユニウス落下が人的な作用によるものだと推測するものが出てきていますね。しかし、まだ真相は公にはなっていません。ならば、これが厄介な問題になると、何故お考えですか?」
デュランダルはウナトを疑う。ユニウス・セブンの落下原因は、まだ公には判明していない事になっている。それなのに、これが人的な理由で引き起こされた事を前提にするような言い分に、デュランダルは引っ掛かったのだ。
よもや、ウナトほどの人物がマスコミの言う事を真に受けるとは思えない。
ウナトはブルーコスモスの盟主とロゴスのメンバーを務めるジブリールとのパイプを持っている。ジブリールはファントムペインの持ち帰った映像でユニウス・セブン落下の真相を知っている。故に、その事を知らされたウナトもユニウス・セブン落下の真実を知っているのだ。
しかし、ウナトはこの場でその事を口にはしない。自分の推論を述べるだけに留める。
「簡単な話です。衛星軌道上に百年単位で安置されていた物体が、何の前触れもなくいきなり地球に落下したのです。裏に人的な影響があったのはほぼ間違いありません」
「そうです。私もユニウスの破砕作戦の時にミネルバに乗って事の顛末を見届けました。その時に首謀者らしきジンを見かけましたが、それはザフトとは関係のない部隊です」
ウナトは一々突っ込まない。ジンが現れようとも、ザフトはユニウス・セブンを砕いた。もしザフトがユニウス・セブンを地球に落とそうと画策していたのなら、それを阻止しようとするのはおかしい。
自作自演という可能性もあるが、これ程分かりやすい工作をしたのでは、地球側のみならず、プラント国内からも批判が巻き起こるだろう。デュランダルがその様な粗雑な行いをするわけがない。
「勿論、私もそうであると信じております。しかし、ブルーコスモスという組織が未だ健在しており、彼等の裏工作でユニウス落下がザフトの自作自演だとされてしまえば話は別です。いくら議長が潔白を言い張った所で、一度火の点いた市民感情は簡単に消す事は出来ません。
そうなってしまえば、結果的に戦争です」
「ブルーコスモスはそれを狙っていますか。ユニウスの意味も知らずに利用して、愚かな争いを促進させようと考えていると?」
「戦争になれば、大西洋連邦もオーブに参戦するよう更に強い圧力を掛けてくるでしょう。それを跳ね除けたとしても、結局は袋小路に追い込まれ、強制的に戦争へ参加させられてしまいます。そのためなら、彼等は手段を選ばないでしょうな」
ウナトは、話しながら視線をカガリに向けた。それに気付き、カガリは頷く。
「我が国の代表がそれを許しはしません。何故なら、故・ウズミ=ナラ=アスハの掲げた中立の理念は、その娘であるカガリ=ユラ=アスハに委ねられたのです。その意を汲む私達も、カガリ代表に賛同しております。戦争への参加など言語道断なのです」
きっぱりと言い切るウナト。カガリとしては、ここで自分を山車に使ってくれたのを単純に嬉しく思った。ウナトは、オーブの国家元首として自分を認めてくれていると思ったからだ。
「私も同感です。オーブは、二年前と同じ轍を踏むつもりはございません」
続けてユウナも主張する。これ程この二人を心強く思ったことは無い。カガリは、そこに確かな結束力を感じた。
三人で対面するデュランダルに視線をぶつける。
「…つまり、今オーブにとって障害になっているのは大西洋連邦であり、このまま戦争が始まれば否応無しに参戦へと追い込まれると。しかし、あなた方には理念があり、参戦するのは国が死ぬに等しい」
「そうです。ですから、この状況を打破する為にも、せめて大西洋連邦の疑いを避けられるような措置をしていただきたいのです」
最後はカガリが決める。殆ど会話に参加できてはいなかったが、ここは国家元首として立てなければならない場面である。ウナトとユウナはそう考えてカガリの背中を押していたのだ。
ここまで来れば、後はデュランダルの返答次第である。プラントに行ったオーブ難民も、故郷が戦争に巻き込まれるのは望まないだろう。だから、ここでオーブの意見を無視するような返答をすれば、プラントのオーブ難民はデュランダルを批判するかもしれない。
しかし、ここでカガリは一人の少年の事を思い出す。
《流石、奇麗事はアスハのお家芸だな!》
妙に耳に残る声。そして、彼は自分を憎んでいた。彼は元オーブの民で、難民の中の一人である。もしかしたら、難民になった人々は皆そう考えているのかもしれない。
そうなると、彼等はオーブの事など既にどうでもいい存在になってしまっているかもしれない。それ以上に、皆あのシンという少年のようにオーブを憎んでいるかもしれない。それが、カガリは怖かった。
来賓室に暫く沈黙の時が流れる。デュランダルは考えているのか、目を閉じて手を組んだままじっとしたままだ。カガリは、それを固唾を呑んで見守っていた。
やがてデュランダルは目を開き、組んでいた手をほどいて立ち上がる。その口から、衝撃的な答が飛び出してきた。
「ならば、我々と同盟を組みましょう。そうすれば、大西洋連邦も手出しをしてこないはずです」
カガリは、デュランダルが一体何を言っているのか分からなかった。彼は同盟を組もうと言っている。どういうことだろうか、彼はまともに自分達の話を聞いていたのだろうか。
視界の中に居るタリアも目を丸くしている。同行してきた彼女も知らなかったとすれば、思いつきで言ったのだろうか。
「それが、この状況を打破する為の一番いい選択です」
「ちょ、ちょっと待って下さい!どうしてオーブがプラントと同盟を結ぶ事になるんです?これでは結局は大西洋連邦とやっていることが同じではないですか!」
カガリは立ち上がり、興奮した口調で抗議する。そんなカガリを制止するようにユウナがカガリの肩を抑えた。
「カガリ、落ち着いて」
「落ち着いてなどいられるか!これが何を意味するのか、分かっているだろう!」
しかし、カガリはユウナの言葉に聞く耳を持たない。デュランダルは、尚も興奮し続けるカガリを見て微笑んだ。
カガリは、その表情が自分をあからさまに馬鹿にしているように見えた。丁寧な態度で自分と接してくれていたが、心底では笑っていたのだと思い込む。
「どういうつもりです、デュランダル議長!」
「話はまだ終わっていません、落ち着いてください代表」
「終わっていないだと――!」
思わず地を晒してしまうカガリ。丁寧な言葉遣いを練習してはいたが、我を忘れてそんな事をすっかり忘れていた。
「結論から申し上げたので、些か急すぎましたな。同盟といっても、私はあなた方に戦争に参加しろとは言いません。あくまで、大西洋連邦の圧力から守る為の同盟とお考え下さい」
「つまり、同盟というのは名ばかりで、我々に協力をしてくれるという事ですね?」
興奮するカガリを押さえつけ、ユウナが代わりに応対する。
「そうです。そうすれば、あなた方は少なくとも国を守る事が出来る」
「そして、ザフトは今までどおりの事を堂々とすることが出来る――そういうことですね?」
ウナトが鋭く言葉を突いてくる。プラントとオーブが同盟を結べば、大西洋連邦も迂闊に圧力を掛けることは出来なくなる。元々友好関係であった二国である。同盟を結んだとしても不思議はない。
そうなれば、オーブの憂慮も小さくなるし、何よりもプラントはオーブに対して気を遣う事無く、今まで通りにオーブ難民を兵器開発に携わらせる事ができる。
「双方に損はないと考えますが」
「その点に関してはそうでしょう。しかし、まだ問題点がございます」
話し合いは決着するかに見えた。しかし、ウナトにはまだ懸念する事がある。
「仮に、と言いますか、近い将来戦争が起こると仮定すれば、今プラントと同盟を結べば否応無しに戦火に巻き込まれます。二年前、同じことが起こりました。それは絶対に避けねばならぬ事です。オーブを二度も焼くわけには行きません」
そう、戦争が起こり、プラントと同盟を結べば、それを足がかりにして連合軍がオーブに攻めて来ることはハッキリしている。唯でさえオーブは国力が大きくないのに、連合軍に攻められれば現有の戦力ではあっという間に制圧されてしまう。
「私は、同盟を結ぶと言っているのです。勿論、ザフトがオーブをお守りします」
「それは、駐留軍を置くということですか?」
「その言い方は誤解を呼ぶかもしれませんが、一応はそういうことです。しかし、勝手な真似はさせませんので安心してください」
このデュランダルの言葉、何処まで信用できるものだろうか。口では甘い言葉を吐いて、後で掌を返す等というのは、よくある話である。
「悪い話ではないはずです。あなた方は、ただザフトに守られていればいいのです。オーブ本土を危険に晒すような真似は致しませんし、オーブの主権も脅かしません。大西洋連邦にも手出しさせませんし、戦争に参加させるつもりもございません」
カガリは考える。いい事ずくめだ。しかし、これだけの好条件を持ち出してくるということは、きっと裏があるに違いない。ここは怪しむべきだ。
「…この場では即答できません。議会で話し合いの場を設ける時間をいただきたいのです」
「承知しております。しかし、返答は出来るだけ早めにお願いします。時間はそれ程残されてはいないでしょうから」
デュランダルはそうカガリに言い残すと、タリアと共に来賓室を出て行った。
「どうするつもりだい、カガリ?」
ユウナの問い掛けに、カガリは沈黙する。どうすればいいか、分からなかった。そんな無力な自分に腹を立て、拳を握り締めるだけだった。
カガリとの会談を終え、デュランダルはタリアを伴って廊下を歩いていた。
タリアは疑問に思う。デュランダルが何故これ程までに強行に地球に降りたがっていたのかは、オーブと同盟を結ぶ為だと分かったが、それに何のメリットがあるのだろう。タリアは、思い切ってその理由を訊ねてみた。
「何故、オーブと同盟を結ぶなどと言い出したのですか?」
デュランダルは、タリアの問い掛けに、ん、と言って視線を彼女に向けた。
「先程言ったとおりだよ。オーブと大西洋連邦がくっつくのが面白くなかった。焼き餅を妬いていたのさ」
「本当にそれだけですか?」
「……」
その沈黙に、何かあるとタリアは察知した。過去に関係を持っていたのである。そのくらいの心情の変化は分かりきっていた。
デュランダルはそれを承知しているのか、周囲に人影がない事を確認すると、本心を話し出した。
「君に隠し事をしても仕方ないな。…実は、この国にラクス=クラインが居るんだ」
「ラクス=クラインって…シーゲル元議長のご息女の?」
「そうだ。彼女がオーブに居る」
デュランダルの狙いの一つ、それはラクスだった。アイドルとしてプラント国民に絶大なる影響力を持つ人物として、彼はどうしても彼女の力が欲しかった。
「彼女はプラントの国民にとって栄養剤のような人物だ。彼女は是非味方に引き入れたい」
「その為にオーブと同盟を結ぶなどと仰られたのですか?」
呆れた、とばかりにタリアは髪を掻き揚げる。その様子に、デュランダルが目を輝かせる。
「若い娘に妬いているのか、タリア?」
「冗談は好きではありません。…それで、議長はラクス=クラインを守るナイトになるおつもりですか?」
「そうだ。それがザフトの士気高揚にも繋がる。そして――」
急にデュランダルが立ち止まる。タリアはデュランダルを追い越したところでそれに気付き、足を止めた。振り返ると、デュランダルがこちらを向いたまま不敵な笑みを浮かべている。
「同盟を結んでおけば、万が一オーブが攻め落とされる事になっても、最悪彼女はラクスをプラントに上げてくるだろう。そうなれば、あのような同盟にも意義が生まれてくる」
デュランダルは、最初からオーブが滅びるケースを頭に入れて考えていた。だから、一見不平等な同盟に見えても、取るべき所は取るつもりでいた。
ユニウス・セブンの破砕作戦の時から――いや、ミネルバの進水式を二日早めると決めた時から、既にこの事を考えていたのだ。そんなデュランダルを見つめ、タリアは深い溜息をついた。
連日報道されるユニウス・セブン落下事件。それを見つめ、バルトフェルドは溜息をつく。憶測ばかりが流れているが、どれも首謀者が居ることを前提にしている。もしそれが真相だとすれば、真っ先に疑われるのはコーディネイターだろう。
多くが地球に居を構えるナチュラルが、地球を攻撃する理由が無いからだ。地球側の被った被害は甚大で、市民感情は不信感が膨れ上がるばかりである。
「さて…オーブはどうするつもりなのかね」
今日もバルトフェルドは新たなオリジナルブレンドコーヒーの作成に余念がない。今回の作品は上手くいきそうだ。
「アンディ、誰か来たよ」
そんな風にして出来上がりを楽しみにしていたところに、一人の子供がやってくる。
「誰か?アスランじゃないのか?」
「ううん、カガリ様と、あと知らないおじちゃん」
カガリは分かるが、おじちゃんとはどういうことか。珍しくキサカでもやってきたのだろうか。それを確認する為、バルトフェルドは火を止めて玄関へ向かう。
「元気か、バルトフェルド?」
「これはお嬢ちゃん、今日は一体何用かな?そちらは――」
視線を移して驚いた。カガリが伴ってやって来たのは、デュランダルだったのだ。勿論、バルトフェルドもその顔を知っている。
「ギルバート=デュランダル議長!」
「ん?君は砂漠の虎か!君もオーブに居たのか」
プラントの最高責任者が、どういうつもりでこんな所にやってきたのか。バルトフェルドは驚かされるばかりである。
「成る程、カナーバ前議長が便宜を図ったのは、オーブでしたか」
「まぁ、そういうことです」
カガリが応える。
「それで、プラントの議長閣下がこのような場所にどういったご用件で?」
「あぁ、ラクス=クライン嬢にお会いしたくてね」
「ラクスに?」
「そうだ。彼女がオーブに居ると言う事は聞いていた。折角こうしてオーブを訪れたのだから、是非彼女にも会っておきたくてね」
「今回の訪問は非公式でいらしたのでしょう?マスコミの報道ではあなたがオーブを訪れるなどとは言っておりませんでした」
「カガリ代表も非公式にお越しいただいたのだ。お互い様だと、私は思っているがね」
バルトフェルドはデュランダルに警戒感を抱く。この世界情勢が不安定な状況でラクスに接触を求めてきたのは、開戦した時の切り札を手に入れるためか。バルトフェルドとしては、その様な訪問は歓迎できない。
対するデュランダルとしては、ここでラクスに会っておきたいところだ。少しでも会話を交わして、協力を申し出る際にスムーズに話を進めるための布石にしたい。デュランダルがカガリに頼んでここへ連れて来て貰ったのは、その為だった。
「しかし、ラクスは今は出かけております。何時帰ってくるのかも分かりませんので、お忙しい議長をお待たせする事は出来ませんな」
「そうか、それは残念だな。私もあまり長い間オーブに滞在する事は出来ん。もし時間が空いているのであれば、今夜にでもお会いしたいのだが」
「伝えてはおきますが、期待はしないで下さい。彼女も色々と忙しい様子なのでね」
デュランダルとしては、ここでラクスには是非会っておきたいところだ。オーブへ来た最大の目的の一つが、ラクスとの接触なのだから。
しかし、バルトフェルドとしてはデュランダルとラクスを会わせるつもりはない。ここで接触を持たせてしまえば、必ず彼はラクスを戦争に利用するだろうと考えたからだ。
そして、カガリがこうしてデュランダルをここへ招いたと言う事は、既に彼の術中に嵌りつつあると見ていいだろう。そうなれば、カガリを助ける為に、ラクスは自らを犠牲にしてデュランダルに賛同するかもしれない。
「どうなされたのですか?」
その時、最悪のタイミングでラクスが帰ってきてしまった。しかも、キラも一緒である。彼を見られるのは、非常にまずい。
「おぉ、ラクス嬢ですね。私はプラント最高評議会議長のギルバート=デュランダルと申します」
「最高評議会の議長様で?」
「はい。今回オーブを訪問する事になりまして、その際に是非、あなたにもお会いしたいと思っておりました。私はあなたのお父上から引き継ぐクライン派でもありますので」
「まぁ、そうでございましたの」
「それで、少しお話をしたいのですが、お時間の方は宜しいでしょうか?」
随分と勝手に話を進める人だ、とキラは見ていて思った。この人は油断ならない人物だろう。
一方のラクスは、カガリをちらりと見やり、デュランダルに対してにっこりと微笑んだ。
「えぇ、大丈夫です。プラントのお話をお聞かせください」
「ラ、ラクス――?」
あっさりと引き受けたラクスが、キラには意外だった。彼女なら、彼が油断ならない人物だと分かるはずである。それなのに、敢えて懐に飛び込ませるような真似をして、どういうつもりなのだろう。
二人は、そのまま奥の来賓室へと入っていった。
「カガリ、どういうことなの?」
キラは、佇むカガリに向かって厳しい視線を投げ掛ける。
「デュランダル議長がラクスに会いたいと言ったんだ。だから、私は彼をここに案内しただけだ」
「それがどういう意味か分かってるの、カガリは?あの人は君を利用してラクスに会いに来たんだ。それって、ラクスをプロパガンダに利用しようって考えてるってことなんだよ」
「話が飛躍しすぎだ、キラ」
少し興奮気味のキラをなだめるバルトフェルド。しかし、キラには納得できない。そんなキラの心情を理解しているバルトフェルドは、彼に代わって質問を投げ掛ける。
「しかし、俺も意外だったぞ。何故彼をここに連れてきた?ラクスに接触したがるって事は、キラの言うような事を考えているかもしれないって可能性がある。いくら君でも、それくらいは分かるだろう?」
「あぁ、分かっている」
「なら、何故?」
忘れ物をした生徒に先生が理由を訊ねるようにバルトフェルドは言う。その裏に、何か理由があると思っているからだ。
カガリは、少しだけ黙った後、口を開く。
「…プラントと同盟を結ぶ事になるかもしれない」
「何?」
「今、大西洋連邦がオーブに圧力を掛けていることは知っているだろ?そして、今回のユニウス落下の騒ぎだ。これが発展していけば、いずれ戦争になる。そうなれば、オーブも無関係ではいられないんだ。
だからそうなった時、理念を守る為にもプラントと同盟を結ぶ選択肢は、有りだと思う」
カガリの頭の中では、デュランダルとの会談が残っていた。いくら彼の甘言が怪しく思えても、理念を守る為の他の対策を立てようがない。今は、彼の言葉に従うのが一番の道に思えたのだ。
「条件は?」
「オーブに駐留軍を置くとはいっていたが、それ以外はノータッチだ。万が一戦争になったとしても、オーブは参戦しなくてもいいし、敵に攻め込まれてもザフトが守ってくれると約束してくれた」
「随分と虫のいい話だな」
「そう思う。でも、今はそうするのが一番いいと思う」
カガリは、自信の無さからデュランダルに丸め込まれかけている。元気のない様子のカガリの表情を見るバルトフェルドの目には、そう見えた。だから、危険を予感しながらもデュランダルをここへ連れて来てしまったのだろう。
しかし、バルトフェルドはデュランダルの策どおりにさせるつもりはない。後でラクスを説得するつもりでいた。
「少々お嬢ちゃんに不利になる事を言うかも知れんが、見逃せよ」
「あぁ。私としても、本当はどうするのが一番いいのか決めかねているんだ。そこは、お前に任せる」
そのカガリの言葉を聞いて、バルトフェルドの表情が険しくなる。今のカガリは、国家元首に相応しくない。優柔不断な態度を見せる彼女は、為政者として確固たる信念を失っている。
「あのな――」
「カガリ!」
バルトフェルドが厳しく説教してやろうと思っていたところに、先に一喝したのはキラだった。一応の姉弟であるカガリのあまりの不甲斐無さに、穏健なキラの我慢も頂点に達したのだろう。
「君がそんなんでは、ラクスが可哀相だよ!彼女は、もう二度と戦争に巻き込んではいけないんだって、分かってるだろ!二人でラクスを守るって、決めたじゃないか!」
「な……!」
キラの凄まじい剣幕に、カガリは怯んだ。久しぶりにこんな表情を見た気がする。
「それなのにカガリは、理念が大事だからってラクスを利用するの!?君までラクスを利用したんじゃ、ラクスは一体誰を信じればいいの!?これじゃあ、カガリはまるで理念の為にラクスを犠牲にしているようなものじゃないか!」
先日、慰霊碑の前でシンに言われた言葉が心の中に残っていたのだろう。キラは、理念を守ろうとするあまり、大事な事を見失っているカガリの利己主義的な態度が気に食わなかった。
「そ…そんな事お前なんかに言われなくとも分かってる!」
「いいや、カガリは分かってないよ!」
「分かってないのはお前の方だ!この状況で戦争になってみろ!どちらにしろ、お前達は戦争に巻き込まれるんだぞ!なら、少しだけラクスの力を借りたっていいじゃないか!」
「そういう考え、よくないよ!」
憤るキラ。目の前の姉の情けない姿に、自分まで情けなくなったような気がした。
「そんなカガリ、オーブを治める資格なんてない!」
「何だと!?私の援助がなければ路頭に迷うしかないお前が、私のやることに口を挟むのか!」
「そこまでだ!」
尚もヒートアップする両者を見かねたバルトフェルドが仲裁に入る。姉と弟、喧嘩するほど仲がいいとは言うが、これは違う。こんなところで二人を仲違いさせるわけにも行かず、取り敢えず落ち着けるしかない。
「二人とも言い過ぎだ。それに声が大きい。奥に居るラクスとデュランダル議長に聞こえるぞ」
「悪いのはこいつの方だ。先に私に喧嘩を吹っ掛けてきたんだぞ」
「カガリが情けないこと言うからだろ」
二人の目が同時に光る。再び顔を見合わせ、火花を散らす。
「やれやれ……」
バルトフェルドは呆れるしかない。この二人は、間違いなく姉弟だろう。偽の姉弟であるエマとカツもそれっぽかったが、キラとカガリは子供の喧嘩をする典型的な姉弟像に重なった。
二人は、暫く睨みあう。と、その時カガリのポケットにしまってある携帯電話が鳴った。それに気付いたカガリは、一寸舌打ちをして、それを取り出す。キラは、それが気に喰わないのか、腕を組んでそっぽを向いた。
「私だ。…キサカか、どうした?」
電話を耳に当て、話し始めるカガリ。荒れた声で、不機嫌な態度を隠そうともしない。しかし、少し話し込んでいると、急にカガリの様子が一変した。
「連合がプラントに宣戦布告!?」
その場に居た全員が凍りついた。あまりにも急すぎる展開、そして無理のある展開。それを可能にしたのは、やはり先のユニウス・セブン落下事件に絡んでブルーコスモスが動いていたと言う事か。
「本当なのか、お嬢ちゃん!」
「テレビで確認してくれ!」
バルトフェルドの問いに、カガリは電話を少し耳から離して応える。バルトフェルドは、急いでリビングにあるテレビに向かっていった。
再びカガリは電話を耳に当て、話の続きをする。
「それで――大西洋連邦が同盟を求めてきているだと!?」
戦慄するカガリの表情を見て、キラはとんでもない事が起こりつつあるのを予感した。予見していた事とはいえ、これ程急に戦争になるとは思わなかったからだ。
「――分かった、デュランダル議長にこの事を伝え、私も直ぐに戻る」
暫く話し込み、カガリは電話を切った。その表情は深く沈んでいる。
「どうなったの、カガリ?」
「連合の一部がプラントに対して宣戦布告を行ったらしい」
「それって――」
「あぁ、ついに戦争になったんだ。それで、大西洋連邦がオーブに同盟を申し入れに来ている」
「そ、そんな!?」
「もう、オーブの領海の近くまで艦隊を派遣してきている。奴等、オーブの国力が小さいのをいい事に恫喝してきているんだ」
オーブの戦力は決して大きくない。過ぎた力は自らをも滅ぼす事になると言うカガリの持論とユニウス条約の取り決めから、なるべく編成部隊数は増やさないよう指示してきたからだ。しかし、一部とはいえ連合軍側が本気になれば、そんな戦力などはひとたまりもないだろう。
「騒がしいようですが、何かあったのですか?」
ラクスとの会談中であったデュランダルが部屋から出てくる。ただならぬ空気を感じたのか、気になって話しを途中で切り上げたようだ。
「デュランダル議長、連合がプラントに宣戦布告を行いました。戦争です」
「何と!連合がこんなに早く仕掛けてくるとは…」
「申し訳ありませんが、私は直ぐに行政府へ戻らねばなりません。議長もご一緒してください」
しかし、カガリの申し出に、デュランダルはキラをちらりと見やると、首を横に振った。
「いえ、私は直接ミネルバへ向かいます。代表は先にお戻りください」
「しかし――」
「迎えのものは既に呼んであります。私の事はお気になさらずに」
焦燥しているカガリに対し、デュランダルには余裕がある。これが器の違いと言う奴か。先を見越したデュランダルには、このような事態も頭の中にあったのだろう。
「分かりました。では、先に失礼します」
そう告げると、カガリは近くに待たせてあった車に乗り込んで行政府へと向かっていった。
その場に二人になるキラとデュランダル。と、そこへエマとカツがカガリと入れ違いになるように買出しから戻ってきた。
「エマさん、カツ君!」
「キラ君、聞いたわ!戦争になるんですってね」
買出しの途中で、街頭テレビのニュースで宣戦布告の報を知り、慌てて戻ってきたのだ。
「キラ=ヤマトか」
誰にも聞こえない声でデュランダルは呟く。デュランダルは、最初からキラの存在に気付いていた。しかし、目的はあくまでラクスだったので、彼には触れないで居たのだ。しかし、状況を鑑みるに、彼にも接触する必要性が出てきた。
そして、今しがた帰ってきたエマとカツも気になる。この二人がキラやラクスと暮らしているという報告は受けていない。バルトフェルド同様に彼女達も素性を隠しているのかとも思ったが、報告人数を思い出す限り、ここ数日で新たに生活を共にするようになった住人だろう。
「君達、少し話を聞かせてくれないか?」
「え?…あ、あなたはプラントの議長の――」
「乗り遅れてしまってね、詳しい話を聞きたいのだが――知っている事だけでいい」
デュランダルの姿にエマは驚いた。彼の事も、詰め込んだ知識の中に含まれている。そんな大物が、何故このような場所に居るのか。
「今は、オーブの領海の外に、同盟を求めて大西洋連邦が部隊を展開しています!これって、オーブに同盟を断らせない為ですよね?」
戸惑うエマの代わりに、カツが応える。それに対し、デュランダルは手を顎に当てて考えている。
「ふむ…君の言うとおり、大西洋連邦はオーブを目障りに思っているのかもしれないな。このまま要求を拒むなり、返答を遅らせるなりすれば、彼等はオーブに攻め込んで来るかも知れん」
この現状で実際にはそんな事はあり得ない。プラントと友好関係にあるとはいえ、まだ同盟を結んでいないオーブを敵性国家と見なすのは無理があるからだ。ならば、何故デュランダルがこんなことを言ったのかというと、彼等に危機感を持たせるためだ。
特に、デュランダルはキラに向かってこの言葉を発している。
「そうなれば、オーブの戦力では長くは持たないだろうな。二年前と同じ事が起こるかも知れん」
そのデュランダルの言葉に、キラの表情が青ざめていく。二年前に起こったこととは、勿論オーブ防衛戦の事である。その時の悲劇は、カガリ達のみならず、あのシンと言う少年の心にも深い傷を残している。それが、また起きようとしているのか。
「ザフトはこの事態に動かないんですか!?オーブとは友好関係にあるんでしょう?」
「君が決めてくれるのなら、ミネルバを動かそうか?」
逸るカツに、デュランダルは意味深げに話す。その不敵な表情に、カツは一瞬戸惑った。そんなカツに、エマが注意を与える。
「オーブの命運を、あなたが決めるつもり?それに、ザフトを動かすのは難しいわ」
「どうしてですか?友好国のピンチなんです、助けたっていいじゃないですか」
「今ザフトが動けば、連合はプラントとオーブが結託したと見なすわ。そうなれば、オーブは連合の敵性国家と見なされてしまう。何処とも同盟を結んでないこの国が、そんな状況に追い込まれれば――」
「じゃあ、プラントと同盟を結べばいいじゃないですか!」
カツの言葉にデュランダルの目が光る。自分と同じ事を考えていると言う事は、この少年は自分の思想に賛成するかもしれない。
「君はいい事を言うな。名前を教えてくれないか?…そちらのご婦人も」
「あ…カ、カツ=コバヤシです」
「…私はエマ=シーンです」
「ありがとう。…実は、私もカツ君と同じ事を代表に提案したのだよ。まだ返事は貰ってないがね」
「本当ですか!」
カツは目を輝かせる。デュランダルと同じ事を考えていたのが、単純に嬉しかったようだ。
「でも、それではどちらにしろオーブは参戦しなければならないのではないですか?この国の理念をデュランダル議長もお知りのはずです」
疑問に思ったエマが口を挟む。エマがそう思うのも当然だ。しかし、実際にデュランダルの考える同盟は、オーブに戦争参加させない為のものである。だから、プラントからの同盟話にカガリはぐらついているのだ。
「同盟と言っても、オーブに戦いをさせるつもりはない。正直に言えば、私は敵を増やさない為にオーブとの同盟を考えている。大西洋連邦の思惑とは全く違うよ」
デュランダルの言葉は多分本当だろう。このままオーブが大西洋連邦と同盟を組む事態になれば、間違いなくプラントと敵対関係になってしまう。そうなれば、戦争は長引いてしまうし、例えプラントが勝利できたとしても、余計な被害を被るかもしれない。
デュランダルの頭の中の損得勘定は、オーブと連合が組むのは面白くないと判断した。だから、そうなる前にこちらと同盟を組ませて、参戦をさせないつもりでいたのだ。
「では、プラントはオーブと同盟を組んで、敵対する連合各国だけを相手にすると?」
「そうだ。その代わり、オーブはザフトに守らせる。これなら、文句もあるまい」
きっぱりと言い切るデュランダル。エマは、そこに偽りは無いと感じたが、まだ納得できない事がある。
「しかし、そうなればザフトの戦力をオーブに裂く事になります。駐留軍を置くとなれば、戦力ダウンは否めないと感じますが」
「そこの問題も、彼が私に協力してくれることで解決する」
デュランダルが顔を焦燥するキラに向ける。それに気付いたキラが、何事かと瞬きをして俯いていた顔を上げた。
「な、何ですか?」
「君に、頼みたい事がある、キラ=ヤマト君」
「僕…に――?」
口の端を吊り上げ、デュランダルは笑みを浮かべる。その表情の意味を、キラは直ぐに察知した。デュランダルは、自分にMSに乗れ、と言っているのだ。
その様子を眺めるエマとカツにもその事が分かった。そして、キラがそれに困惑しているのも分かった。
「僕は…」
「君の姉上の為でもある。躊躇う必要はないのではないかね?」
「あなたは、カガリと僕の事を――」
「昔の仕事柄ね――そういう噂には少し詳しいのさ」
エマとカツには二人の会話の意味が分からない。それは、以前にカリダがエマに話せなかった内容に関係している。
その時、外に車が止まる音が聞こえた。デュランダルの迎えが来たようだ。
「さぁ、私と共にミネルバへ来たまえ。君の相棒が待っているぞ」
「相…棒……?」
デュランダルが手を伸ばす。その差し伸べられた手に、キラの腕が少しずつ上がっていく。
「ちょっと待ってもらえませんかねぇ」
しかし、そこに待ったを掛けたのは、バルトフェルドだった。
彼としては、このままデュランダルにキラを連れて行かれるわけには行かない。デュランダルは、キラを戦争の道具に利用するつもりでいるからだ。この屋敷をデュランダルが訪れた時から、彼はそうなる事を警戒していた。そして今、彼が想定していた事態が起こった。
今こそ、砂漠の虎が復活する時だろう。
「何だ、バルトフェルド?」
「キラにはもう戦う力なんて残っちゃいませんぜ。連れて行くなら、私じゃあないんですか?」
「フッ、君に彼の代わりが務まるのか?」
このデュランダルの言葉は、バルトフェルドのプライドを刺激した。彼は、自分を侮っていると感じたからだ。
自分はこの二年間、キラとは違い、戦争屋としての腕をずっと磨いてきたつもりだ。そんな自分が、今のキラに劣るはずがないのである。
「よぉく彼の顔を見てください。そんなしけた顔をした奴が、まともにMSを動かせるとお思いですか?」
「ふむ…」
言われて、デュランダルは改めてキラの顔をまじまじと見つめてみた。…確かに、バルトフェルドの言うとおりである。戦争が始まろうとしているのにもか関らず、キラの表情に一切の覇気はなく、戸惑いの色を浮かべるのみである。
しかしデュランダルは、MSに乗せればそんな事もなくなるだろうと考えていた。彼も男である。ここにラクスが居て、オーブが危険に晒されるとなれば、彼は自発的にMSに乗る事になるだろうと思っている。
但し、今無理に乗せようとすれば、自分に対しての反感を育てる事になってしまうだろう。ただでさえ、ラクスを独り占めした自分を、彼は妬んでいる。出来るだけ、その様な感情は排除しておきたかった。
「分かった、砂漠の虎、君に任せよう。…キラ君はラクス嬢をお守りしてやってくれ。彼女は、我等プラント国民にとっても大切なお方だからね」
「は、はい……」
バルトフェルドが頷き、デュランダルと共に連れ立って迎えの軍用車に乗り込む。
去り行く車を見つめ、キラは考える。デュランダルは、自分がラクスに好意を抱いている事を知っていたのだろうか。
(いや…)
しかし、そうでなければ自分に告げた最後の言葉の意味が通じない。きっと、彼はその事までも知っていたのだろう。自分の出生の秘密を知っていたくらいだから、そのくらい知っていても不思議ではないかもしれない。
「キラ…」
ラクスが先程デュランダルと会談していた部屋から出てきた。表情は少し固い。何か言われたのだろうか。気になったキラはラクスに話しかける。
「議長と何を話してたの?」
「いえ、唯の世間話ですわ。でも――」
「何?」
「何となく、わたくしにプラントに戻って欲しいみたいな感じでした。それに、わたくしの顔を借りるとか――」
「顔を借りる?」
妙な話である。ラクスの顔を借りるとはどういうことだろうか。まさかデュランダル自身がラクスの代わりを務めるわけでもあるまい。
ラクスは、その可愛らしい見た目と不思議と癒される声によってアイドルたらしめていたのだ。キラには、プラントにもラクスの代わりとなる人物が居るとは思えない。彼女はある意味唯一無二な存在だ。
ただ、そう思うとそのラクスを独占するような形になってしまっている自分がズルイ気がした。一人の女性として彼女に好意を抱いてはいるが、アイドルである彼女はプラント国民の恋人でもある。そう考えると、胸の奥がもやもやとしてきた。複雑と言うべきか。
「どうされたのですか?」
「え…いや何でもないよ」
複雑な感情が表に出て表情を曇らせてしまったか。キラは自分の顔が不安で一杯になってしまっている事に気付いていなかった。それをラクスに指摘され、慌てて取り繕う。
しかし、不安には違いなかった。既に連合国はプラントに宣戦布告し、大西洋連邦は艦隊を率いてオーブに参戦を迫っている。この状況で不安になるなと言う方が無理だ。
バルトフェルドに任せるしかないキラは無力だった。あの場でデュランダルに付いて行ったとしても、碌に役に立てないだろう。MSも長いこと乗ってないし、キラはMSのパイロットであった自分を極力忘れようとしてきた。
一方、エマとカツは、キラ達から少し離れた場所で話していた。こうなってしまった以上、最悪の場合自分たちもMSに乗ることになるかもしれない。しかし、できればその様な事態は避けたい。彼等は、軍人である事を隠して彼等と共に居るのだから。
「僕はMSに乗って戦うべきだと思います。この国には、身寄りのなくなった僕達を保護してくださったバルトフェルドさん達が居るんです。黙って見過ごせませんよ」
カツは、大西洋連邦とオーブが戦闘になった場合は戦うつもりでいた。彼も裏切られ続けてきたせいか、人を信じる事に疑いを持っていたが、バルトフェルド達は信じてもいいと結論付けていた。
対するエマは難儀を示す。こんな状況でも、いきなり自分たちをオーブ側が信じるとは思えなかったからだ。
「それは私も同じよ。でも、私達にMSを貸してくれるかしら?」
「それは…」
「それに、操縦系統だって不明なのよ。もし、私たちの使っていたMSとは全く系統の違うコックピットだったらどうするの?まともに扱えなければ、無駄死にをしに行くだけよ」
「僕は父の博物館で、それこそ連邦の旧式からジオンのあらゆる系統のMSを動かしていたんです。多少の違いなら、乗りこなして見せます!」
「若いわね……」
カツの情熱に、エマは溜息をつく。勿論、呆れた溜息である。
カツは、確かに様々なMSの操縦をしていた。養父であるハヤト=コバヤシが、MS博物館の館長だったからだ。その手伝いついでに、操縦の訓練をしていたぐらいだ。
特にジオンのMSは、統合整備計画以前のものは操縦系統が機種によって違っていた。統合整備計画は、そんな操縦系統の違いに不満を持ったジオン兵士達の要望によって実行されたのだ。
そんなMS達を扱ってきてカツには、MSの操縦に対する適応能力は経験として備わっていた。故に、彼は自信を覗かせる。
「それにしても、デュランダル議長って、何となくクワトロ大尉に似てませんでしたか?」
唐突に話題を変えるカツ。デュランダルが気になっていたようだ。
「そうかしら?確かに声はそっくりだったけど、私には全く違う人に見えたわ。あの人は、クワトロ大尉とは本質的に違う人よ」
「僕は似ていると思いますけど」
カツはこんな所でも対抗心を燃やしてくる。若い証拠だろうが、少しは状況を認識して欲しいともエマは思った。戦いの中に身を置いていたが、戦いがなければ生きていけないわけではない。平和な時を過ごした時間のほうが圧倒的に多いのだ。
となると、カツは少しずつ戦いに引き込まれていたと言うわけか。
「取り敢えず、今はオーブがどう出るかね。それによってザフトがどう動くか――アンディはそれを確かめるつもりよ」
「オーブにとって敵になるか味方になるか…ですね?」
「私達もそれに倣いましょう。そうでなければ、カミーユを落ち着かせる事だって出来ないわ」
カミーユは今、個室のベッドに寝かされている。容態が一向に良くなる気配の無い彼は、エマやカツが居なければどうする事も出来ない。
オーブも今、カミーユと同じ状況に追い込まれているのかもしれない。プラントと大西洋連邦という二つの国から同盟を申し込まれ、そのどちらを選んでも、少し形が違うだけで戦争に関る事になるのは確かだ。その板挟みに、もがき苦しんでいるのが現状である。
カガリにとっては、どちらとも結びつきたくない心境だ。理念を掲げる限り、中立の立場は死守せねばならない。亡き父の意志を守るだけでなく、オーブという国、ひいては国民の為にも。
迷いはある。しかし、ここでカガリは国家元首としてどうにかしなければならない。そして、現状ではプラントか大西洋連邦かのどちらかを選ばなければならないのが心苦しかった。
急転直下の今回の投下は以上です。今日の規制は手強かったぜ
次回予告「やっと戦闘シーン」
どんどん状況が転がりだしてる〜。
次も楽しみで今からwktk。
super wktk
GJ!お疲れさまでした。
凸じゃなくてキラを駒に…
今作のデュランダルは、良い奴なのかな?
次回も楽しみにしてます。君は、時の涙を見る!
まさに急転直下。盛り沢山で一度読んだだけじゃ把握しきれないわ。良い仕事の一言。
中立っつっても自衛ぐらいは出来ないと国としてまずいし、理念上も問題ないんじゃなかろか。
まあ二年前もろくに出来てなかった国だけど。
相棒って、シンはキラだとわかればすごい勢いで噛みつきますよ?
それとも自由か和田あたりがもう積んであるのか?
>>965 噛み付くのは…レイだろ!
どんな反応するんだろうか?
GJ!だけん
>ブルーコスモスの定例会議
ロゴスでごわす。ブルコスは会議をしないでごわす。
>大西洋連邦がオーブにちょっかいを出しているようです
圧力をかけたのはプラント会戦後でごわす。
>>967 常識的に考えて常日頃から連邦に突き上げ食らってるだろ。
技術が漏れてるわけだし
>>967 >圧力をかけたのはプラント会戦後でごわす。
このSSはもうTV本編から分岐してるから問題無い。
>>967 前回でブルコスとロゴスを取り違えてロゴスの会議にすると
名無しメンバーだの拾われた男だのといった設定や伏線を
破棄して一から構築するのをしなくちゃいけなくなったから
避けたんじゃないかな。
GJ
ピンク派とクライン派直接対決だ、これからの展開が気になります。
まさかデュランダル自身がラクスの代わりって某サイトのフラッシュ
の展開だな。
>>970 それだとブルコスのトップであるはずのジブリールの立場がおかしくなる。
「ブルコス←名称入れ替え→ロゴス」という独自設定路線で行くことにしたのかな?
将来的に辻褄が合わなくなるんだが、むー。
かくも言い争っていれば、ユウナとカガリが結婚するという事になっても
乱入拉致なんて事には…ならないかな?
いや、タイミング的にそれどころじゃないかも知らんけんど。
あとここだと自由とAAと他クルーは今どこに…?
てかそろそろ次スレ立てない?
俺は試みたがだめだった
だれかお願いします
976 :
970:2007/05/22(火) 08:24:58 ID:???
人生初のスレ立てに挑戦しますた
脊髄反射レスで970をとってしまうとは…orz
テンプレ漏れが無いかチェックしてください。
URL張り忘れたorz
誘導感謝
ume
うめ
うめめ
産め
梅
うめ〜
(゚д゚)ウマー じゃなかった
うめー
楳
うめうめうめ
楳
図
◎<おい、鬼太郎!
(/θ3\)<なんです、父さん
オリキャラは脇役だと良いなぁ
うめぇ〜っ、美味しい……じゃなくて埋めっ。
かゆ
うま
うめ
もも
さくら
きく
たんぽぽ
カーネーション1000本
1001 :
1001:
゚・ *:.。. * ゚
+゚
。 .:゚* + このスレッドは1000を超えました。
゚ 新しいスレッドを立ててくださいです。。。
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